JP2022165851A - 業務プロセス推定装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】業務プロセスをより正確に推定できる業務プロセス推定装置及び方法を提供する。【解決手段】業務プロセス推定装置10において、複数の標本資料を格納する標本資料データベース101、標本資料それぞれについて、タスクを表すタスク表現を関連付ける標本資料-タスク関連データベース102、標本資料に関連して生成される中間成果物に最も類似する1つの標本資料を、類似標本資料として決定する類似性評価部105、中間成果物それぞれに対するアクセスの日時を表すアクセスログを取得するアクセスログ取得部106、中間成果物それぞれに対して、対応する類似標本資料に関連付けられたタスク表現を関連タスク表現として取得する関連タスク取得部107及びアクセスログおよび関連タスク表現に基づき、各タスク表現の間の順序を表す業務プロセス表現を推定する業務プロセス推定部110を備える。【選択図】図1

Description

本発明は業務プロセス推定装置および方法に関する。たとえば、各種業務における、様々な業務を実施する順序(以降、単に「業務プロセス」と称する場合がある)を分析する技術に係る。また、たとえば、業務の実施履歴(たとえば本明細書に記載するイベントログの形式に表されたもの)を取得し、この実施履歴から業務プロセスを推定する技術に係る。
業務効率化や生産性向上を実現する取り組みとして「RPA(Robotic Process Automation)」の導入などに代表されるDX(Digital Transformation)が注目を集めている。RPAとは、これまで人間のみが対応していた作業、もしくはより高度な作業を、AIや機械学習等を活用して代行・代替するソフトウェアである。DXとは企業がデジタル技術を活用し、組織やビジネスモデルを変革することである。このようなDXの取り組みの中では、改善・変革すべき非効率な業務を識別するために、例えば特許文献1に示すような業務プロセスの可視化が行われてきた。
しかし、この業務プロセスの洗い出しについては、業務分析のスキルを有する専門家が業務を遂行している組織を観察し、業務担当者にヒアリングを行い、業務マニュアルや基準書を読解し、その内容を手作業で書き起こし、さらには業務に関わる様々な関係者に書き起こした内容を確認し修正を繰り返すなど、多大な時間と労力を要していた。また、ヒアリング対象者の業務理解度によっては、頻度の低い例外的な業務が見逃されることもある。さらに、高度な業務であるほど、業務の進め方は日進月歩で変化し続けている。このため、ある時点での業務プロセスを洗い出して終わりではなく、変化に追従していかなければならない。
そこで、近年、業務プロセスの洗い出しを自動化する技術として、プロセスマイニングが注目されている。これは、例えば特許文献2や非特許文献1に示すような、業務を進め行く際に使用するITシステムにおけるログ(操作履歴=イベントログ)から、業務で実施しているタスクと、その実施順序(業務プロセス)を推定する技術・手法である。なお、タスクとは業務プロセスを構成する要素であり、例えば調達の業務プロセスにおいては、「発注仕様書を作成する」、「在庫を確認する」などタスクがあり、設計の業務プロセスにおいては、「〇〇部品の形状を設計する」、「〇〇部品の強度を評価する」、「デザインレビューの資料を作成する」などのタスクがある。このプロセスマイニング技術により、従来は専門家が行う必要があった業務分析を自動化もしくは省力化でき、使い続けることによって業務プロセスの変化も捕捉できる。
特開2003-150650公報 特開2020-052451公報
Wil van der Aalst, 「プロセスマイニング Data Science in Action」, インプレス, 2019年9月
しかしながら、上記の技術においては次の課題がある。
特許文献1においては、業務プロセスの洗い出しは専門家が実施する必要がある。特許文献2、非特許文献1に記載の技術においては、ITシステムにて、業務プロセスを構成するすべてのタスクに対応するイベントログを生成・取得できる必要がある。
例えば、旅費・経費の精算システムや、在庫情報に基づく発注管理のための受発注管理システムなど、実施するタスクのすべてをシステムが機能として有しており、イベントログとして記録できなければならない。イベントログに業務プロセスの全貌が記録されないと、断片的な情報になってしまうためである。
また、ITシステムにおける機能と業務プロセスを構成するタスクは一対一で対応していなければならない。例えば、受発注業務における「仕様書を確認する」、「見積書を作成する」、「見積書を承認する」といったタスクは受発注システムの機能として実装されており、一対一で対応をとれる。一方で、ハードウェア製品の設計業務において、「筐体部品の形状を設計する」と「モーター部品の形状を設計する」、「製品全体の部品配置レイアウトを設計する」といったタスクはCADシステムを使うが、そのCADシステムの機能とタスクは一対一で対応しない。同様に、表計算ソフトウェアには多くの機能があるが、これらを使用して「筐体部品の強度を評価する」、「モーター部品のコストを見積もる」といったタスクを実施しており、この場合も、機能とタスクについて一対一で対応を取ることはできない。
このため、業務プロセスを構成するタスクとITシステムの機能が対応づかない業務に対しては、適用できないことが課題である。定型的な業務においては、ITシステムの導入・効率化が進んでいるため、タスクと機能が対応づいていることが多い。一方で、製品企画や構造設計、生産準備などの非定型的な業務においてはITシステムの機能がすべてのタスクと一対一で対応していないため、イベントログから多くのタスクが漏れてしまい、結果としてプロセスマイニングを行っても推定される業務プロセスは不完全なものとなる。
本発明は上述の事情を鑑みてなされたものであり、業務プロセスをより正確に推定できるようにすることを目的としている。
本発明に係る業務プロセス推定装置の一例は、
複数の標本資料を格納する標本資料データベースと、
前記標本資料それぞれについて、タスクを表すタスク表現を関連付ける標本資料-タスク関連データベースと、
前記標本資料のいずれかに関連して生成される中間成果物のそれぞれについて、前記標本資料のうち、当該中間成果物に最も類似する1つの前記標本資料を、類似標本資料として決定する、類似性評価部と、
前記中間成果物それぞれに対するアクセスの日時を表すアクセスログを取得する、アクセスログ取得部と、
前記中間成果物それぞれに対して、対応する前記類似標本資料に関連付けられたタスク表現を、関連タスク表現として取得する、関連タスク取得部と、
前記アクセスログおよび前記関連タスク表現に基づき、各前記タスク表現の間の順序を表す業務プロセス表現を推定する、業務プロセス推定部と、
を備える。
本発明に係る業務プロセス推定方法の一例は、
コンピュータによって実行される、業務プロセス推定方法であって、
複数の標本資料それぞれについて、タスクを表すタスク表現を関連付けるステップと、 前記標本資料のいずれかに関連して生成される中間成果物のそれぞれについて、前記標本資料のうち、当該中間成果物に最も類似する1つの前記標本資料を、類似標本資料として決定するステップと、
前記中間成果物それぞれに対するアクセスの日時を表すアクセスログを取得するステップと、
前記中間成果物それぞれに対して、対応する前記類似標本資料に関連付けられたタスク表現を、関連タスク表現として取得するステップと、
前記アクセスログおよび前記関連タスク表現に基づき、各前記タスク表現の間の順序を表す業務プロセス表現を推定するステップと、
を備える。
本発明に係る業務プロセス推定装置および方法によれば、業務プロセスをより正確に推定できる。
たとえば、業務プロセスを構成するタスクとITシステムの機能が一対一に対応していない場合でも、イベントログを自動的に生成できるため、プロセスマイニング技術の適用可能範囲が広がる。このため、従来は専門家が行う必要があった業務分析をより正確に自動化もしくは省力化することができる。
また、本発明に係る業務プロセス推定装置および方法を使い続けることによって、業務プロセスの変化も捕捉できる。
業務プロセス推定装置のハードウェアおよび機能フロー図の一例である。 業務プロセス推定装置の機能フロー図の一例である。 標本資料データベース101のテーブル構造とデータの一例である。 標本資料-タスク関連データベース102のテーブル構造とデータの一例である。 イベントログのテーブル構造とデータの一例である。 業務プロセス推定部110の手法の一例を示す説明図である。 中間成果物ファイル103の一例である。 類似標本資料104の一例である。 業務プロセスデータの一例である。
以下、図面を用いて本発明の業務プロセス推定装置の一例を説明する。
図1は、本発明による業務プロセス推定装置10の一実施例を示す構成図である。図1(a)はハードウェア構成の例を示し、図1(b)は機能フローの例を示す。業務プロセス推定装置10は、本実施例に記載される業務プロセス推定方法を実施する。
図1(a)に示すように、業務プロセス推定装置10は、公知のハードウェア構成を有するコンピュータを用いて構成することができ、たとえば演算手段11および記憶手段12を備える。演算手段11はたとえばプロセッサを含み、記憶手段12はたとえば半導体メモリ装置および磁気ディスク装置等の記憶媒体を含む。記憶媒体の一部または全部が、過渡的でない(non-transitory)記憶媒体であってもよい。
また、コンピュータは入出力手段を備えてもよい。入出力手段は、たとえばキーボードおよびマウス等の入力装置と、ディスプレイおよびプリンタ等の出力装置(たとえば図1(b)に関連して後述する出力装置100)と、ネットワークインタフェース等の通信装置とを含む。
記憶手段はプログラムを記憶してもよい。プロセッサがこのプログラムを実行することにより、コンピュータは本実施形態において説明される機能を実行してもよい。
図1(a)に示す業務プロセス推定装置10は、図1(b)に示す機能ブロックによって表される各機能を備える。たとえば、業務プロセス推定装置10は、業務で使用する複数の標本資料を格納する標本資料データベース101と、当該標本資料それぞれについて、タスクを表す表現(タスク表現)を関連付ける標本資料-タスク関連データベース102とを備える。タスクは、中間成果物を作成する作業に対応または関連する。
また、業務プロセス推定装置10は、業務実施中に中間成果物として作成される中間成果物ファイル103に対して最も類似する標本資料を検索し、類似標本資料104として登録するドキュメント類似性評価部105(類似性評価部)と、中間成果物ファイル103に対するアクセスログを取得するアクセスログ取得部106と、類似標本資料104に関連するタスク表現を標本資料-タスク関連データベース102から取得する関連タスク取得部107と、当該中間成果物アクセスログと当該関連タスク表現からイベントログを作成するイベントログ生成部108と、当該イベントログから業務プロセスを推定し業務プロセスデータ109を推定する業務プロセス推定部110と、業務プロセスデータ109を出力装置100に出力(たとえば表示)する業務プロセス可視化部111とを備える。
また、一変形例において、過去の複数の中間成果物から標本資料を生成し、標本資料データベース101に自動追加することもできる。
図2はこのような変形例に係る、標本資料自動生成機能を有する業務プロセス推定装置20の機能フロー図である。業務プロセス推定装置20は、過去の業務で作成された複数の中間成果物ファイル103に対して、互いの類似性を計算する中間成果物類似性計算部201と、当該類似性に基づいて中間成果物をクラスタリングし、クラスタごとに代表的な中間成果物を標本資料データベース101に追加する中間成果物クラスタリング部202とを備える。
以下、実施例1またはその変形例による各手段やデータベースの一例を説明する。
(1)標本資料データベース101および中間成果物ファイル103
標本資料データベース101は、業務で使用する資料における標本資料を格納するデータベースである。標本資料とは、たとえば中間成果物におけるコンテンツの特徴が表現されたもの、のことである(生物学の一分野である分類学において、標本とは「その存在を証明し、特徴を明らかにするための証拠」とされており、この定義に基づいている)。標本資料は、たとえばコンピュータが扱うデータファイルの形式である。ただし、標本資料はこのような定義に該当する資料に限らず、任意の内容および形式の資料を標本資料とすることができる。
中間成果物ファイル103は、標本資料のいずれかに関連して生成される中間成果物を格納するデータベースである。中間成果物の例として、開発・設計段階の中間成果物は、報告書、仕様書、検討書、技術資料、図面等である。より具体的な例を挙げると、機能仕様書、実験報告書、想定課題と対策案を記した技術資料、などである。また、強度、熱負荷、コスト、等の計算に関するデータの場合は、過去プロジェクトで作成した表計算ソフトやシミュレーションソフトなどのファイルである。また、形状や構造を示す2次元図面または3次元CADデータ、部品組立情報、各種属性情報(材質、部品種別、溶接指示など)、などを含むファイルであってもよい。
中間成果物の別の例として、生産段階では、金型データ、製造工程表、組立工程表、品質計画書、検査記録、コスト見積書などがある。他にもプログラムコード、会議議事録、テストデータ、操作マニュアルなど、ある業務の過程で作成しているもの全般を中間成果物とすることができる。
業務においては、この中間成果物を作成する際に、一から作成することは少なく、過去の類似する中間成果物や、あらかじめ用意されているひな型資料や見本資料をベースに作成することが一般的である。このベースとなる過去の中間成果物やひな型資料、見本資料を標本資料とすると好適である。このような標本資料の集まりを標本資料データベース101とすることができる。
標本資料データベース101のテーブル構造の一例を図3に示す。本例においては、ID、標本資料名、標本資料の実体であるファイルの格納アドレス、ファイル種類、の4フィールドを有している。
(2)標本資料-タスク関連データベース102
標本資料-タスク関連データベース102は、標本資料データベース101に登録されている標本資料に対して、その標本資料をベースに中間成果物を作成する際のタスクの関連付けが登録されているデータベースである。例えば、「強度解析結果報告書」という標本資料に対しては、「強度解析を実施する」というタスク表現を関連付けることができ、「組立コスト見積書」という標本資料に対しては、「組立コストを見積もる」というタスク表現を関連付けることができる。
なお、このタスク表現は、たとえば後述する業務プロセス表現(図9等)において表示するために用いられるものである。具体的な表現は、業務プロセス表現を閲覧したユーザがタスクを識別できる表現であればどのようなものであってもよく、とくに制限はないが、図示のようにテキストデータによって表されるタスク名とすると処理が簡素となり好適である。
標本資料-タスク関連データベース102のテーブル構造とそのデータの一例を図4に示す。本例においては、ID、標本資料名、タスク名(タスク表現)の3フィールドを有している。
(3)ドキュメント類似性評価部105
ドキュメント類似性評価部105は、業務実施中に作成される中間成果物ファイル103に対して、標本資料データベース101から最も類似する標本資料を検索し、類似標本資料104として登録する。すなわち、中間成果物のそれぞれについて、標本資料のうち、当該中間成果物に最も類似する1つの標本資料を、類似標本資料として決定し、その中間成果物に関連付ける。
類似性の指標は、当業者が適宜定義可能である。公知の類似性評価技術を用いてもよい。たとえば、中間成果物および標本資料が文書である場合には、各文書を何らかの方法でベクトル化し、そのベクトル同士の類似度を算出し、最も類似度の高い標本資料を類似標本資料104とすることができる。ここで、文書のベクトル化方法や類似度の計算方法で、様々な手法が提案されているが、任意の手法を用いることができる。単純に文書間の類似度を計算できればよく、その手法は問わない。
なお、中間成果物および標本資料は文書である必要はなく、例えば画像データ、スプレッドシートデータ、3D形状データでも構わない。画像や3Dデータに関しても、文書と同様に、ベクトル化し、ベクトル同士の類似度を算出する様々な方法が提案されており、資料のコンテンツの種類は様々なものが利用可能である。
テキスト文書におけるベクトル化および類似度計算方法の一例を以下に示す。テキスト文書に対して、形態素解析を用いて単語単位で区切る。なお、この形態素解析は英語等の単語がスペースで区切られている言語の場合は省略できる場合がある。次に各単語の出現回数を数え、ベクトルで表現する。二つの文書に対して作成したベクトルに対して、コサイン類似度を計算する(参考文献:難波 英嗣、「テキスト間の類似度の測定」、情報の科学と技術、2020年、70巻、7号、pp.373-375)。本例は単語の出現頻度で類似度を計算しているが、他にもTF-IDFと呼ばれる単語の重要度を評価する手法を使っても良い(参考文献:景山 明宣、辻 洋、「TF/IDFアルゴリズムを用いた研究機関の特徴抽出法」、電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌)、2005年、125巻、5号、pp.713-719)。
同様に、3D形状データにおける類似度計算方法の一例を以下に示す。対象形状をボクセル構造で表現し、隣り合う複数のボクセルによってブロックを定義し、ブロックごとにスペクトルを計算し、スペクトルをベクトルで表現する(参考文献:特許第5024767号明細書)。文書の場合と同様に二つの3D形状データに対して作成したベクトルに対して、コサイン類似度を計算する。
(4)アクセスログ取得部106
アクセスログ取得部106は、中間成果物ファイル103のアクセスログを取得する。本実施例においては、アクセスログは中間成果物それぞれに対するアクセスの日時を表し、たとえば作成のためのアクセスおよび編集(更新)のためのアクセスを対象とする。アクセスの日時は、たとえばタイムスタンプによって表される。
(5)関連タスク取得部107
関連タスク取得部107は、類似標本資料104に関連するタスク表現を標本資料-タスク関連データベース102から取得する。とくに、中間成果物それぞれに対して、対応する類似標本資料に関連付けられたタスク表現を、その中間成果物に対する関連タスク表現として取得する。
図4に一例として示した標本資料-タスク関連データベース102に対して、ある中間成果物の類似標本資料104として、「運転条件定義書」という資料名の標本資料が登録されていた場合、その中間成果物に関連する関連タスク表現は「運転条件を決定する」となる。
(6)イベントログ生成部108
イベントログ生成部108は、中間成果物のアクセスログと、関連タスク表現とに基づき、イベントログを作成する。イベントログは、例えば、図5に示すテーブル構造およびデータとなる。本例においては、ID、案件名、タスク名(関連タスク表現)、タイムスタンプ、担当者(アクセス実行者)の5フィールドのテーブル構造を有している。
なお、案件名については、本例では、各中間成果物について自動的に決定される。たとえば、中間成果物の保存場所(フォルダ名等)が所定の命名規則に従って案件名を含む倍には、イベントログ生成部108は、中間成果物の保存場所に基づいて案件名を取得することができる。また、担当者と案件名とを関連付けるデータ(たとえば、担当者ごとに従事している案件名と、その案件に従事する時期が明示されているデータ)が存在する場合には、イベントログ生成部108は、そのデータに基づいて案件名を取得することができる。案件名の取得方法は任意に設計可能である。業務プロセス推定装置10または20は、別途、案件名の指定を受け付けまたは自動的に特定する機能手段を有して良い。
より具体的な動作の例として、イベントログ生成部108は、各中間成果物について案件名を取得し、案件名と、アクセスログと、関連タスク表現とに基づき、イベントログを生成する。イベントログは、図5に示すように、案件名と、アクセスの日時と、その中間成果物に対するタスク表現とを関連付ける。
(7)業務プロセス推定部110と業務プロセスデータ109
業務プロセス推定部110は、イベントログに基づいて業務プロセス表現(たとえば後述の図9)を推定する。業務プロセス表現とは、業務プロセスを特定の表現形式に表したモデルによる表現であり、タスク表現の間の順序を表す表現である。表現形式の種類は任意に設計可能である。業務プロセスデータ109は業務プロセス表現に対応する具体的なデータである。
なお、上述のようにイベントログはアクセスログおよび関連タスク表現に基づいて生成されているので、業務プロセス推定部110は、アクセスログおよび関連タスク表現に基づいて業務プロセス表現を推定するということもできる。
イベントログから業務プロセスを推定する方法は任意に設計可能であり、公知の手法を用いてもよい。代表的な手法の一例を以下に説明する。
[第1ステップ]
案件ごとに実施した順序でタスクを並べる。たとえば、案件名ごとに、中間成果物にアクセスがあった順序で、各中間成果物に対する関連タスク表現を並べる。
具体例として、下記のようなアクセスがあった場合を考える。アルファベットは、アクセスがあった中間成果物に対する関連タスク表現である。(A,B,C)という表現は、A→B→Cの順序でアクセスがあったことを示す。
案件1:(A,B,C,D)
案件2:(A,C,D)
案件3:(A,E,C,D)
案件4:(A,B,C,E,C,D)
[第2ステップ]
全案件のタスクの遷移を抽出する。
例えば、案件1だけを見ると、業務プロセス表現は、タスクの遷移図として図6の601のように表現できる。次に案件2の遷移パターンを加えると、Aの次にCが出現する順序が加わるので、図6の602のように表現できる。同様に案件3の遷移パターンを加えると、Aの次にEが出現する順序と、Eの次にCが出現する順序とが加わるので、図6の603のように表現できる。さらに、案件4の遷移パターンを加えると、Cの次にEが出現する順序が加わるので、図6の604のように表現できる。
このようにして、タスクの遷移を表現したモデルを、業務プロセス表現として業務プロセスデータ109に登録する。タスクの遷移を表現するモデル(表現形式)は任意に設計可能であり、公知技術を用いてもよい。たとえば、BPMN(Business Process Model and Notification)、ペトリネット、UMLのアクティビティ図、などが提案されており、適切な形式で登録すると良い。
(8)中間成果物類似性計算部201
中間成果物類似性計算部201は、過去の業務で作成された複数の中間成果物ファイル103に対して、互いの類似性を計算する。ここで、互いの類似性を計算する手法は、たとえばドキュメント類似性評価部105と同じとすることができる。
(9)中間成果物クラスタリング部202
中間成果物クラスタリング部202は、中間成果物類似性計算部201で計算した類似性に基づいて中間成果物をクラスタリングし、クラスタごとに代表的な中間成果物(代表中間成果物)を決定する。そして、この代表中間成果物を標本資料として標本資料データベース101に格納する。
クラスタリングの手法に関しては、とくに限定はないが、例えばK-means法や最短距離法、多次元尺度法、Ward法などを採用することが考えられる。
このように、中間成果物類似性計算部201および中間成果物クラスタリング部202を備える変形例(図2)によれば、標本資料が自動的に追加されるので、標本資料を追加する手間を省略することができる。なお、自動的に追加された標本資料に対応するタスク名(タスク表現)は、たとえば人間が適時に業務プロセス推定装置20に入力するように構成してもよいし、標本資料の内容に基づいて業務プロセス推定装置20が自動的に決定するように構成してもよい。
続いて、本装置を用いた処理手順およびデータの流れの一例を図7~図9を用いて説明する。処理手順は、たとえば図1および図2の機能フロー図に従って進められる。
本例では、標本資料データベース101には図3に示すデータ、標本資料-タスク関連データベース102には図4に示すデータ、中間成果物ファイル103として図7に示すデータが登録されていたものとする。
まず、ドキュメント類似性評価部105にて、中間成果物ファイル103に対して、標本資料データベース101から最も類似する標本資料を検索し、類似標本資料104として登録する。本例においては、図7に示した中間成果物ファイル103に対して、図8に示すように類似標本資料104が決定されたものとする。
次にアクセスログ取得部106にて、中間成果物ファイル103のアクセスログを取得する。続いて、関連タスク取得部107にて、類似標本資料104に関連するタスク表現を標本資料-タスク関連データベース102から取得する。続いて、イベントログ生成部108にて、当該中間成果物アクセスログと当該関連タスクからイベントログを作成する。本例においては、図5に示すイベントログが作成される。
このイベントログに対して、業務プロセス推定部110にて業務プロセスを推定し業務プロセスデータ109として登録する。この結果、図9に示す業務プロセス表現が推定される。業務プロセス可視化部111は、業務プロセス表現を可視化する(たとえばディスプレイ装置において表示する)。
例として、「機器構成を選択する」というタスク表現に注目する。図5のイベントログでは、IDが2のアクセスとして、案件名「○○社」に関連するアクセスがあり、同じ案件名「○○社」に関連する次のアクセスはIDが4の「新設計する」となっている。また、IDが5のアクセスとして、別の案件名「△△社」に関連するアクセスがあり、同じ案件名「△△社」に関連する次のアクセスは、IDが8の「新設計する」となっている。さらに、IDが14のアクセスとして、別の案件名「□□社」に関連するアクセスがあり、同じ案件名「□□社」に関連する次のアクセスは、IDが15の「デザインレビューを実施する」となっている。
これをまとめると、「機器構成を選択する」の次には、「新設計する」および「デザインレビューを実施する」のいずれかが出現することになる。このような処理をすべてのアクセスログについて行い、図9に示す業務プロセス表現が生成される。
本実施例では、業務プロセス表現において、タスク表現はノードに関連して表される。図9の例では、矩形のノード内にタスク表現が記載されている。また、本実施例では、タスク表現の間の順序はノード間を接続するリンクによって表される。図9の例では、矢印付きのリンクによってノード間の順序が表されている。このような表現を用いることにより、タスクの流れが容易に視認できるようになる。
図9の例ではノードおよびリンクはいずれも画像において表現されるが、数値またはその他のデータ形式でノードおよびリンクを表現することも可能である。
図9の例では、同じノードに対して複数の入力リンクまたは複数の出力リンクが存在する場合には、ダイヤモンド形状のマークを介してこれらを統合しているが、このような統合処理は本質的ではない。
このように、本実施例に係る業務プロセス推定装置10または20において、業務プロセス推定部110は、イベントログにおいて、同一の案件名に係る1つ以上の中間成果物に対する複数回のアクセスがあった場合に、当該複数回のアクセス間の順序に基づいてタスク表現の間の順序を推定するということができる。
このように、本実施例では案件名を用いるので、複数の案件が同時に進行している場合でも各案件を区別し、異なる案件の業務プロセスを混同しないように処理することが可能である。ただし、案件名の利用は必須ではなく、一変形例において案件名の利用を省略することもできる。
とくに、業務プロセス推定部110は、イベントログにおいて、同一の案件名に係る1つ以上の中間成果物に対する2回の隣接するアクセスからなる対を抽出し、各対におけるアクセスの順序に基づいてタスク表現の間の順序を推定するということができる。
このように、2回のみのアクセスからなる対を単位として順序を推定することにより、業務プロセス表現の構造が単純になり、視認性を高めることができる。ただし、一変形例において、連続する3回以上のアクセスを含む組に基づいてタスク表現の間の順序を推定することも可能である。
なお、本実施例では、図9に示すように、最終的に生成される業務プロセス表現は案件名(「○○社」等)を含まない。このため、特定の案件に限定されず汎用性の高い業務プロセス表現とすることができる。ただし、一変形例において案件名を含むようにすることもできる。
以上説明するように、本実施例に係る業務プロセス推定装置10または20によれば、業務プロセスをより正確に推定することができる。たとえば、業務プロセスを構成するタスクとITシステムの機能が対応していない場合でも、イベントログを自動的に生成できるため、プロセスマイニングの適用可能範囲が広がる。このため、従来は専門家が行う必要があった業務分析を自動化もしくは省力化でき、使い続けることによって業務プロセスの変化も捕捉できる。
10,20…業務プロセス推定装置
100…出力装置
101…標本資料データベース
102…標本資料-タスク関連データベース
103…中間成果物ファイル
104…類似標本資料
105…ドキュメント類似性評価部(類似性評価部)
106…アクセスログ取得部
107…関連タスク取得部
108…イベントログ生成部
109…業務プロセスデータ
110…業務プロセス推定部
111…業務プロセス可視化部
201…中間成果物類似性計算部
202…中間成果物クラスタリング部

Claims (8)

  1. 複数の標本資料を格納する標本資料データベースと、
    前記標本資料それぞれについて、タスクを表すタスク表現を関連付ける標本資料-タスク関連データベースと、
    前記標本資料のいずれかに関連して生成される中間成果物のそれぞれについて、前記標本資料のうち、当該中間成果物に最も類似する1つの前記標本資料を、類似標本資料として決定する、類似性評価部と、
    前記中間成果物それぞれに対するアクセスの日時を表すアクセスログを取得する、アクセスログ取得部と、
    前記中間成果物それぞれに対して、対応する前記類似標本資料に関連付けられたタスク表現を、関連タスク表現として取得する、関連タスク取得部と、
    前記アクセスログおよび前記関連タスク表現に基づき、各前記タスク表現の間の順序を表す業務プロセス表現を推定する、業務プロセス推定部と、
    を備える、業務プロセス推定装置。
  2. 請求項1に記載の業務プロセス推定装置において、
    複数の前記中間成果物に対して、互いの類似性を計算する、中間成果物類似性計算部と、
    前記類似性に基づいて前記中間成果物をクラスタリングし、クラスタごとに代表中間成果物を決定し、前記代表中間成果物を前記標本資料として前記標本資料データベースに格納する、中間成果物クラスタリング部と、
    を備える、業務プロセス推定装置。
  3. 請求項1に記載の業務プロセス推定装置において、
    各前記中間成果物について案件名を取得し、前記案件名と、前記アクセスログと、前記関連タスク表現とに基づき、前記案件名と、前記アクセスの日時と、前記タスク表現とを関連付けるイベントログを生成する、イベントログ生成部をさらに備え、
    前記業務プロセス推定部は、前記イベントログに基づいて前記業務プロセス表現を推定する、
    業務プロセス推定装置。
  4. 請求項1に記載の業務プロセス推定装置において、
    前記業務プロセス表現において、前記タスク表現はノードに関連して表され、前記タスク表現の間の順序はノード間を接続するリンクによって表される、業務プロセス推定装置。
  5. 請求項3に記載の業務プロセス推定装置において、
    前記業務プロセス推定部は、前記イベントログにおいて、同一の前記案件名に係る1つ以上の前記中間成果物に対する複数回のアクセスがあった場合に、当該複数回のアクセス間の順序に基づいて前記タスク表現の間の順序を推定する、業務プロセス推定装置。
  6. 請求項5に記載の業務プロセス推定装置において、前記業務プロセス推定部は、前記イベントログにおいて、同一の前記案件名に係る1つ以上の前記中間成果物に対する2回の隣接するアクセスからなる対を抽出し、各対におけるアクセスの順序に基づいて前記タスク表現の間の順序を推定する、業務プロセス推定装置。
  7. 請求項3に記載の業務プロセス推定装置において、
    前記業務プロセス表現は前記案件名を含まない、業務プロセス推定装置。
  8. コンピュータによって実行される、業務プロセス推定方法であって、
    複数の標本資料それぞれについて、タスクを表すタスク表現を関連付けるステップと、 前記標本資料のいずれかに関連して生成される中間成果物のそれぞれについて、前記標本資料のうち、当該中間成果物に最も類似する1つの前記標本資料を、類似標本資料として決定するステップと、
    前記中間成果物それぞれに対するアクセスの日時を表すアクセスログを取得するステップと、
    前記中間成果物それぞれに対して、対応する前記類似標本資料に関連付けられたタスク表現を、関連タスク表現として取得するステップと、
    前記アクセスログおよび前記関連タスク表現に基づき、各前記タスク表現の間の順序を表す業務プロセス表現を推定するステップと、
    を備える、業務プロセス推定方法。
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