JP2022163469A - 縫合針および縫合針付き縫合糸 - Google Patents

縫合針および縫合針付き縫合糸 Download PDF

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淳一 知花
Junichi Chibana
和宜 矢島
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Abstract

【課題】整容性を向上する、外科および形成外科などの手術で用いる縫合針および縫合針付き縫合糸を提供する。【解決手段】縫合針10は、先端12が尖っており、基端13に縫合糸が装着される縫合針であって、先端側に第1の湾曲部14を備え、基端側に第2の湾曲部15を備え、前記第2の湾曲部15が前記第1の湾曲部14より強彎である。第1の湾曲部14が、切開面から刺し入れられた後、前記第1の湾曲部14の湾曲の度合いに倣って、組織深部へ進められるように構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、外科および形成外科などの手術で用いる縫合針および縫合針付き縫合糸に関する。
近年、外科や形成外科では低侵襲の手術が進展しており、術後及び治癒後の傷跡(瘢痕)を低減することが求められている。そのために、傷跡周辺での張力を減らすこと(減張)が重要となる。縫合後の傷跡(瘢痕)での張力が増加すると、傷跡周辺での血流を低下させ、創傷の治癒を遅らせるので問題となる。そこで、頻繁に動作する関節や腹圧がかかる腹部などの皮膚表面での張力を減らすためには、皮下または皮内で縫合することが有効である。
また、皮膚縫合では整容性が求められるため、縫合糸を表面に出さない縫合技術が重要である。
真皮縫合は、皮下組織である真皮を縫合する技術であり、傷跡周辺の組織への血流を維持して、傷跡で減張できるので、術後及び治癒後の傷跡(瘢痕)を低減できる(例えば、非特許文献1)。
従来の強彎の縫合針(以下、「従来針」という。)30による真皮縫合を、図9を参照して以下に説明する。図9において、真皮縫合を施す皮膚構造は、表皮1と真皮2と脂肪(皮下構造)3とを有し、筋肉4を覆う。
図9に示すように、従来針30を用いる場合、まず、縫合糸36が装着される従来針30を持針器で把持して一方の創縁(切開面)5における脂肪3(または真皮2の下方)に刺し入れ、持針器を回転させる(図9(a))。
刺し込み後は、円の曲率に倣って軌跡が円弧になるように持針器を回して針を進め、一方の切開面5における真皮2の上方から引き抜く(図9(b))。
次に、従来針30を、他方の切開面5における真皮2の上方または表皮1に刺し入れ、円の曲率に倣って軌跡が円弧になるように持針器を回して針を進め、他方の切開面5における真皮2の下方から引き抜く(図9(c)-(e))。
最後に、脂肪3(または真皮2の下方)で縫合糸36を結紮する(図9(f))。図中に結紮箇所36_2を示す。
このように、真皮縫合では、創縁の表面から所定の深さで真皮2を強彎の針で縫合する。その結果、真皮2における縫合位置から創縁の表面までの範囲で減張を図ることができ、一定期間で抗張力を維持できるので、円滑に創傷を治癒できる。
「手術創の取り扱い方"目立たないきれいな傷跡を目指して"」(監修:大浦紀彦、スリーエムジャパン株式会社発行)https://aaa-amputation.net/wp-content/uploads/2020/11/2020-6-22_3M_Document2.pdf
しかしながら、縫合位置すなわち減張の起因となる位置(以下、「減張の拠点」という。)と創縁の表面との距離を長くすると、創縁を良好に癒合できず、十分に減張しても傷跡の整容性を向上できない。このように、脂肪3または真皮2における下方領域(真皮下層)の所定の領域で従来の強彎縫合針(従来針)30を用いて縫合することは技術的に難易度が高い。
真皮縫合において縫合を強固に行うためには、創縁(切開面)5から組織の深部に縫合針30を進行させ縫合する必要がある。さらに、表皮1が創の内側にめくれ込まないよう(内反しないよう)に、外反させることが必要である。
しかしながら、従来の縫合針30による真皮縫合では、円の曲率に倣って縫合針を進めるので、創縁(切開面)5から組織の深部に縫合針30を進行させ縫合することが困難である。
また、外反させるために、皮膚を上方に牽引する必要がある。このとき、過剰な力が加わると、皮膚組織に損傷を与えるともに、傷跡周辺での血流は低下させ創傷治癒を遅延させる。また、創縁の壊死を生じさせるおそれがあるので問題であった。
上述したような課題を解決するために、本発明に係る縫合針は、先端が尖っており、基端に縫合糸が装着される縫合針であって、先端側に第1の湾曲部を備え、基端側に第2の湾曲部を備え、前記第2の湾曲部が前記第1の湾曲部より強彎であることを特徴とする。
また、本発明に係る縫合針は、前記第1の湾曲部が、前記切開面から刺し入れられた後、前記第1の湾曲部の湾曲の度合いに倣って、組織深部へ進められるように構成されてもよい。
また、本発明に係る縫合針は、前記第2の湾曲部が、前記組織深部で、前記第2の湾曲部の湾曲の度合いに倣って、前記切開面に向かう方向に進行方向が変えられるように構成されてもよい。
また、本発明に係る縫合針は、前記第1の湾曲部が、前記第1の湾曲部の湾曲の度合いに倣って、前記切開面に略垂直な方向に引き抜かれるように構成されてもよい。
また、本発明に係る縫合針は、前記弱彎部において前記先端での接線と前記先端と反対側の他端での接線とのなす角度が、0°より大きく67.5°以下であってもよい。
また、本発明に係る縫合針は、前記強彎部において前記基端での接線と前記基端と反対側の他端での接線とのなす角度が、67.5°より大きく100°以下であってもよい。
また、本発明に係る縫合針付き縫合糸は、前記縫合針と、縫合糸とを備える。
本発明によれば、縫合において整容性を向上できる縫合針および縫合針付き縫合糸を提供できる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る縫合針の概略図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態に係る縫合針の動作を説明するための図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係る縫合針の動作の一例を説明するための図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態に係る縫合針の動作の一例を説明するための図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態に係る縫合針の作用効果を説明するための図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態に係る縫合針の一例を説明するための図である。 図7は、本発明の第1の実施の形態に係る縫合針の一例を説明するための図である。 図8は、本発明の第2の実施の形態に係る縫合針付き縫合糸の概略図である。 図9は、従来の縫合針の動作を説明するための図である。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態に係る縫合針について図1~図7を参照して説明する。
<縫合針の構成>
図1(a)、(b)はそれぞれ、本実施の形態に係る縫合針10の斜視図と側面図である。
本実施の形態に係る縫合針10は、本体11が湾曲しており、先端(針先)12が尖っており、基端13に縫合糸(図示せず)を装着する。
本体11の断面形状について限定はなく、円形形状や三角形等の多角形形状等を適用することができる。また、当該断面形状は縫合針10の長手方向に変化する形状でもよい。
縫合針10は、ステンレスを材料とする。材料は他に、例えば、ポリマー、合金または適切な剛性を有する材料であればよい。
本体11は、基端13での断面が直径0.5mmの円形であり、先端12に向かって径が小さくなるテーパー形状を有しており、先端12から1mm程度の範囲でテーパー形状を有する。
基端13には、縫合糸(図示せず)を装着する部分であり、弾機孔(バネ孔)が設けられている。弾機孔は長細い穴の先端が先割れしており、縫合糸の側面を割れ目に押し付けて穴に通すことにより、縫合糸を縫合針10に装着する。基端13には、弾機孔(バネ孔)に限らず、ナミ孔(普通孔)を設けてもよい。または、基端13の端面に所定の深さを持つ止まり穴を形成して、この止まり穴に縫合糸を挿入して基端13周辺部をかしめることで、縫合糸を縫合針10に装着してもよい。
図1(b)に、縫合針10の概略側面図を示す。本体11は、先端12から所定の長さの部分(図中P1-P2)が弱彎形状の部分(以下、「弱彎部」または「第1の湾曲部」という。)14であり、基端13から所定の長さの部分(図中P2-P3)が強彎形状の部分(以下、「強彎部」または「第2の湾曲部」という。)15である。
このように、第2の湾曲部15の方が第1の湾曲部14よりも強彎である。換言すれば、第2の湾曲部15の方が第1の湾曲部14よりも湾曲の度合いが大きく、湾曲部の形状が円形状の場合には曲率が大きい。
図1(b)に示すように、弱彎部14の長さをL1、強彎部15の長さをL2、弱彎部14と強彎部15と境界点での接線と先端12での接線とのなす角度をθ1、弱彎部14と強彎部15と境界点での接線と基端13での接線とのなす角度をθ2とする。縫合針10において、L1=8.7mm、L2=6.7mm、θ1=58°、θ2=90°である。
<縫合針の動作>
本実施の形態に係る縫合針10を用いた縫合動作を、図2を参照して説明する。
本実施の形態に係る縫合針10を用いる場合には、縫合糸16が装着される縫合針10を一方の創縁(切開面)5における脂肪3または真皮2の下方に刺し入れ、緩やかに弱彎部14の曲率に倣って縫合針10を進める(図2(a)-(b))。その結果、創縁(切開面)5の刺し入れ箇所から深部に向かって容易に縫合針10を進めることができる。
次に、縫合針10を、創縁(切開面)5の刺し入れ箇所から縫合針10を進めた後、強彎部15の曲率に倣って軌跡が円弧になるように持針器を回して縫合針10を進める(図2(b))。このように、強彎部15の曲率に倣って、組織深部の狭い領域で縫合針10の進行方向を組織深部に向かう方向から切開面5に向かう方向に変えることができる。
次に、縫合針10を、一方の創縁(切開面)5における真皮2の上方または表皮1から引き抜く(図2(c))。
次に、縫合針10を、他方の創縁(切開面)5における真皮2の上方または表皮1に刺し入れ、緩やかに弱彎部14の曲率に倣って深部に向かって縫合針10を進める(図2(d)-(e))。
引き続き、強彎部15の曲率に倣って軌跡が円弧になるように持針器を回して縫合針10を進め、他方の創縁(切開面)5における脂肪3または真皮2の下方から引き抜く(図2(f))。
最後に、脂肪3または真皮2の下方で縫合糸16を結紮する(図2(g))。図中に結紮箇所16_2を示す。
図3に、本実施の形態に係る縫合針10を用いた縫合動作の一例を示す。図3では、説明を簡略化するために表皮1を図示しない。
この縫合においては、図3(a)に示すように、脂肪3が剥離され、切開面5より剥離部分が形成される。これにより、創縁(切開面)5からより長い距離をもって縫合できる。
初めに、縫合針10を一方の創縁(切開面)5における脂肪3の剥離部分より刺し入れる(図3(a))。このとき、縫合針10の基端側が強彎であることにより、狭い術野での運針やコントロール(刺入)を容易に行える。
次に、縫合針10を組織内部で進める(図3(b)-(c))。このとき、縫合針10の先端側が弱彎であることにより、容易に真皮下層で一定以上の距離を刺入して運針できる。
次に、縫合針10を他方の創縁(切開面)5における真皮2より刺し入れる(図3(d))。このとき、先端側が弱彎なので、容易に縫合針10を適切な角度で刺入できる。ここで、従来針のように先端側が強彎の場合はより大きく手首を返す必要があるが、縫合針10のように先端側が弱彎の場合はその手首の動作を抑制でき容易に運針できる。
また、従来針のように強彎の場合、縫合針10の基端で表皮を挫滅する可能性あるが、縫合針10のように先端側が弱彎の場合は表皮の挫滅を回避できる。
次に、縫合針10を組織内部で進める(図3(e))。このとき、縫合針10の先端側が弱彎であることにより、容易に真皮下層で一定以上の距離を刺入して運針できる。
次に、縫合針10を他方の創縁(切開面)5における脂肪3の剥離部分より引き抜く(図3(f)-(g))。このとき、縫合針10の基端側が強彎であることにより、狭い術野で縫合針10を容易に引き抜くことができる。
最後に、脂肪3で縫合糸16を結紮する(図3(h))。
さらに、図4に示すように、表皮直下1mm程度の真皮2の浅層を、本発明に係る縫合針を用いて同様に縫合することにより(図中16_3)、縫合を強固に確実にすることができ、長期的に創縁を安定化できる。このとき、縫合針は上述の縫合針よりサイズの小さいものを用いることができる。
<縫合針の作用効果>
本実施の形態に係る縫合針10の作用効果を、図5を参照して説明する。比較のため、図5(a)、(b)に、従来針30を用いる場合を示す。図5(c)に本実施の形態に係る縫合針10を用いる場合を示す。
真皮縫合では、傷跡周辺への血流を維持したまま、傷跡周辺へ緊張が負荷されないように、縫合部での皮膚を隆起させる。このとき、縫合時に縫合針を組織深部まで進行させて縫合部を強固にすることと、表皮1が創の内側にめくれ込まないよう(内反しないよう)に、外反させることが重要である。
従来針30を用いて真皮縫合を施す場合、図5(a)に示すように、縫合針10を創縁(切開面)5から組織に刺し入れ後、強彎の曲率に倣って従来針30を進め、組織深部まで従来針30を進行させると、針を組織から下方(図中矢印37)に向けて引き抜くことになりやすい。その結果、表皮1が下方に引っ張られるので、表皮1が創の内側にめくれ込む(内反する)おそれがある。
そこで、表皮1の内反を回避するために、従来針30を用いて真皮縫合を施す場合、図5(b)に示すように、皮膚を上方または斜め上方(図中矢印38)に牽引する。その結果、表皮1を内反させずに外反させ、皮膚表面を隆起させて縫合できる。
このとき、縫合の軌跡すなわち皮膚断面における縫合糸による縫合形状は、上部(皮膚表面側)で凹部を有する傾向がある。また、隆起形状は、上面に平坦部を有する傾向がある。
しかしながら、皮膚を上方に牽引する際に過剰な力が加わると、皮膚組織に損傷を与えるとともに、傷跡周辺での血流は低下させ、創傷治癒を遅延させる。また、創縁の壊死を生じさせるおそれがある。
一方、本実施の形態に係る縫合針10を用いる場合、図5(c)に示すように、初めに縫合針10を切開面5から組織に刺し入れ後、弱彎部14の曲率に倣って針を進めるので、組織深部に向かって容易に針を進めることができる。
次に、縫合針10を強彎部15の曲率に倣って軌跡が円弧になるように進めた後、弱彎部14の曲率に倣って針を進め組織から引き抜く。その結果、縫合針10を略水平方向すなわち切開面5に略垂直な方向(図中矢印17)に引き抜くことができる。
そこで、皮膚の上方または斜め上方(図中矢印18)への牽引を抑制して、表皮1を内反させずに外反させ、皮膚表面を隆起させて縫合できる。
このとき、縫合の軌跡すなわち皮膚断面における縫合糸による縫合形状は、従来針30を用いた場合の形状とは異なり、上側(皮膚表面側)に凸の富士山状の形状を有する。また、創縁の隆起形状は、上側(皮膚表面側)に凸の形状を有する。
したがって、皮膚組織に損傷を抑制でき、傷跡周辺での血流を維持して、早期に創傷を治癒できる。
また、本実施の形態に係る縫合針10の弱彎部14を直線形状に置き換える場合、直線形状に倣って縫合針を進行させた後に強彎部15で縫合針を進行させるので、安定した縫合動作(運針)が困難になるともに、遠心力による縫合針の破損または生体の損傷が生じるおそれがある。
また、本実施の形態に係る縫合針10を弱彎部14のみからなる形状とする場合、縫合針を組織深部まで進行させた後に組織表面に向けて進行させるときに、縫合針の軌跡が大きな円弧になるので、真皮2内の狭い領域での針の進行(運針)が困難になる。
一方、本実施の形態に係る縫合針10は弱彎部14だけでなく基端側に強彎部15を有するので、狭い領域でも円滑に縫合針を引き抜くことができ、全体の運針を円滑にし、扱いやすさを担保するとともに手関節の動きの負担を軽減させることができる。
本実施の形態に係る縫合針によれば、減張の拠点を真皮下層内で創縁の表面からより長い距離に確保することができる。その結果、真皮上層(真皮において浅い領域)で縫合針を引き抜くことができるので、創縁の癒合は精度を向上できる。
本実施の形態に係る縫合針によれば、先端側の弱彎部により運針の軌道を容易に予測できるため、創縁(切開面)5からより長い距離で正確に真皮下層または脂肪を運針でき縫合できる。
また、縫合において、初めに真皮に縫合針を刺し入れるときに、縫合針の基端13近傍を持針器で把持することにより、手首の負担を軽減できる。
また、縫合において一方の創縁(切開面)5に運針した後、他方の創縁(切開面)5に針を刺し入れるとき、先端側に弱彎部14を有することにより、医師が手関節を背屈させずに運針できる。その結果、全体として運針動作が円滑になり、縫合針の基端13で他方の創縁(切開面)5に損傷を与えるリスクを低減できる。
本実施の形態に係る縫合針を用いる治療において、抗張力の改善と創縁癒合の精度の改善により、治癒後の瘢痕の幅を減弱でき、再度の肥厚性瘢痕を予防できる。
本実施の形態では、上述の形状の縫合針を例として示したが、これに限らない。図6に縫合針10の中心線を示す。弱彎部14の長さをL1、強彎部15の長さをL2、弱彎部14において先端12(P1)での接線と先端12と反対側の他端(P2)での接線とのなす角度をθ1、強彎部15において基端13(P3)での接線と基端13と反対側の他端(P2)での接線とのなす角度をθ2とするとき、L1+L2=3~300mm、0°<θ1≦67.5°、67.5°<θ2≦100°とすることができる。
また、53°≦θ1≦63°、85°≦θ2≦95°、L1+L2=8mm以上15mm以下であることが望ましい。また、L1/(L1+L2)=0.3以上0.7以下であることが望ましい。
ここで、弱彎部14と強彎部15との境界に直線形状の部分を含んでもよい。また、先端12または基端13に直線形状の部分を含んでもよい。直線形状の部分の長さは、縫合針10が上述の効果を奏する範囲であればよい。
本実施の形態では、湾曲形状に円形状を用いたが、楕円形状、2次関数曲線など他の湾曲形状を用いてもよく、図7に示す斜線部の範囲に収まる湾曲形状(例えば、図中実線)であればよい。
縫合針の動作においては、縫合針を、湾曲部の湾曲の度合い(湾曲形状に円形状の場合は曲率)に倣って進めるなど運針する。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態に係る縫合針付き縫合糸について図8を参照して説明する。
<縫合針付き縫合糸の構成>
図8に、本実施の形態に係る縫合針付き縫合糸20の斜視図を示す。本実施の形態に係る縫合針付き縫合糸20は、第1の実施の形態に係る縫合針10と縫合糸21を備える。
縫合針10は、本体11と先端12と基端13とを備える。縫合糸21は、基端13に設けられた止まり穴に挿入され、基端13周辺をかしめることで、縫合針10に取り付けられる。縫合糸21は、熱処理や接着剤などによって縫合針10に取り付けられてもよい。
縫合糸21の素材はナイロンでモノフィラメント(単糸)であり、直径は0.05mmである。縫合糸21の素材はこれに限らずポリエステル、シルクでもよく、ブレード(編糸)でもよい。直径は0.001mm~0.8mmでもよい。また、縫合糸21は合成吸収糸でもよく、素材はモノフィラメントまたはブレードでもよい。
本実施の形態に係る縫合針付き縫合糸は、縫合において、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
本発明に係る実施の形態おける縫合針は、先端が円錐状になっている丸針、先端が三角錐状(彎曲の内側が尖っている)である角針先端が三角錐状(彎曲の外側が尖っている)である逆三角針、針の全体は円柱状で先端だけが三角錐状になっているテーパーカット針、又は先端をわずかに丸く鈍にした丸針である鈍針等でよい。また、先端は、断面が逆三角形である逆角針や、逆角針の先端(頂点)を除去したヘラ型でもよい。
本発明に係る実施の形態おける縫合針の長さは、4.5mm又は5mm、針径は100μmとしたが、これに限らない。縫合針の長さは1mm~100mm、針径は50μm~1.5mmの範囲で可能である。とくに、脳外科などのマイクロサージェリーには3mm~7mm、針径は50μm~250μmが望ましい。縫合針の長さは、血管縫合には9mm~24mm、外科用手術には10mm~70mm、形成手術には9mm~25mmが望ましい。
本発明に係る実施の形態おける縫合針の通常の製造方法で製造される。例えば、ステンレス材を所定の長さに切断した後、縫合糸用の穴を形成する。次に、先端、本体(胴部)を湾曲部の形成を含めて加工し、研磨処理後に滅菌処理を施す。
本発明の実施の形態では、真皮縫合に適用する例を示したが、形成外科手術や脳外科、消化器外科などの外科手術などにおける皮下縫合に適用することができる。
本発明の実施の形態では、縫合針および縫合針付き縫合糸の構成、動作などにおいて、各構成部の構造、寸法、材料等の一例を示したが、これに限らない。縫合針の機能を発揮し効果を奏するものであればよい。
本発明は、縫合針および縫合針付き縫合糸として、形成外科手術や脳外科、消化器外科などの外科手術などに用いる医療機器として産業上の利用可能性を有する。
10 縫合針
11 本体
12 先端
13 基端
14 弱彎部
15 強彎部
16、21 縫合糸
20 縫合針付き縫合糸

Claims (7)

  1. 先端が尖っており、基端に縫合糸が装着される縫合針であって、
    先端側に第1の湾曲部を備え、基端側に第2の湾曲部を備え、
    前記第2の湾曲部が前記第1の湾曲部より強彎であることを特徴とする縫合針。
  2. 前記第1の湾曲部が、切開面から刺し入れられた後、前記第1の湾曲部の湾曲の度合いに倣って、組織深部へ進められるように構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の縫合針。
  3. 前記第2の湾曲部が、前記組織深部で、前記第2の湾曲部の湾曲の度合いに倣って、前記切開面に向かう方向に進行方向が変えられるように構成される
    ことを特徴とする請求項2に記載の縫合針。
  4. 前記第1の湾曲部が、前記第1の湾曲部の湾曲の度合いに倣って、前記切開面に略垂直な方向に引き抜かれるように構成される
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の縫合針。
  5. 前記第1の湾曲部において前記先端での接線と前記先端と反対側の他端での接線とのなす角度が、0°より大きく67.5°以下である
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の縫合針。
  6. 前記第2の湾曲部において前記基端での接線と前記基端と反対側の他端での接線とのなす角度が、67.5°より大きく100°以下である
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の縫合針。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の縫合針と、
    縫合糸と
    を備える縫合針付き縫合糸。
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