JP2022162642A - 非接触採寸方法及び非接触採寸システム - Google Patents
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Abstract
【課題】服を着た状態でも非接触で高い採寸精度を実現する。【解決手段】非接触採寸方法は、人体の周囲において互いに離間するように一定の間隔をあけて設定された計測ポイントに計測デバイス2を移動させ、各計測ポイントで計測データの取得を行う計測ステップと、各計測ポイントでの計測データの信号強度と反射時間に基づいて、それぞれの計測ポイントにおける計測デバイスから人体までの距離を特定するため閾値処理ステップと、それぞれの計測ポイントにおける人体までの距離からなる点群データに基づいて3次元の画像を合成するデータ合成ステップとを備える。【選択図】図3
Description
本発明は、ミリ波レーダを用いて非接触で人体の採寸を行う採寸システムに関する。
従来より、非接触で人体表面の3次元計測を行い採寸する技術が知られている。
例えば、特許文献1では、90度の角度範囲内で時計方向及び反時計方向に回転する環状体から0.6~0.9μmの波長のレーザ光を人体に向けて照射し、その反射光に基づいて人体の採寸を行っている。
また、特許文献2では、リング状の昇降台に高周波発振回路と検波回路とを備えたホーンアンテナ(28~30GHzの電波を使用)を複数設け、昇降台を上昇させながら、検波信号をフーリエ変換して人体との距離を求め、向きの異なる各アンテナで求めた距離に基づいて人体形状を算出するようになっている。
また、特許文献3には、3次元光学システムと、ミリ波レーダーシステム等の身体に対する正確な計測が可能なレーダーシステムとを併用したハンドヘルドスキャナシステムが開示されている。
ところで、衣服の販売店では、来客が着てきた服を着たままの状態で、非接触かつ自動で採寸できる採寸装置が望まれている。しかしながら、特許文献1,2のような従来技術では、着衣の表面で光が反射するため、通常の服を着た状態では、正確な計測ができないという問題がある。
これに対し、特許文献3では、ミリ波を用いることで、被計測者が服を着た状態で計測できるようになっている。ミリ波を使用した既存の計測技術では、危険物の検知や車載用レーダーなどが知られている。
しかしながら、ミリ波は、レーザ光と比較して波長が長いので、近い距離(例えば、数十cm程度の距離)にあるものを精度高く計測するのが難しいという問題がある。また、ミリ波を用いた場合、計測環境周辺の物体からの不要な反射がノイズとなって信号に混合されるという問題がある。
ここで、ミリ波を使用した計測において、不要な反射信号を再構成された画像から除去するためには、閾値を定めて、計測対象のピークのみを抽出する必要がある。しかしながら、被計測物を構成する物質(例えば、繊維、金属、人体等)によって反射信号の強度が異なり、かつ、センサから計測対象までの距離が計測部位によって異なるので、一定値の閾値を設定しても効果は期待できない。すなわち、ミリ波の計測装置を用いて、単に一定値の閾値を設定して対象物から反射した信号をそのまま描画するだけでは、正確な採寸ができないという課題がある。
上記の点に鑑み、本発明は、ミリ波レーダを用いた非接触の採寸システムにおいて、服を着た状態でも非接触で高い採寸精度を実現することを目的とする。
本発明の一態様に係る採寸方法は、人体にミリ波を照射し、人体からの反射波を受信することで人体との距離を計測する計測デバイスを用いて非接触で人体表面の採寸を行う採寸方法を対象として、人体の周囲において互いに離間するように一定の間隔をあけて設定されたそれぞれの計測ポイントにおいて前記計測デバイスを用いた計測データの取得を行う計測ステップと、前記計測ステップで計測された前記各計測ポイントでの計測データの信号強度と反射時間に基づいて、それぞれの前記計測ポイントにおける前記計測デバイスから人体までの距離を特定するための閾値処理ステップと、前記閾値処理ステップで特定されたそれぞれの計測ポイントにおける人体までの距離からなる点群データに基づいて3次元の画像を合成するデータ合成ステップとを備える。
本発明によると、ミリ波レーダを用いた非接触の採寸装置において、服を着た状態でも非接触で高い採寸精度を実現することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用範囲あるいはその用途を制限することを意図するものではない。
<採寸システム>
本開示に係る採寸システムは、電磁波の送受信アンテナを複数有するMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)ミリ波レーダーデバイスを使用して人体表面の計測を行い、その計測結果に基づいて人体表面の3D座標を演算するシステムである。以下、図面を参照しつつ具体的に説明する。
本開示に係る採寸システムは、電磁波の送受信アンテナを複数有するMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)ミリ波レーダーデバイスを使用して人体表面の計測を行い、その計測結果に基づいて人体表面の3D座標を演算するシステムである。以下、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1に示すように、採寸システムは、ミリ波レーダーデバイスを使用して人体表面の計測を行う計測装置1と、計測装置1での計測結果に基づいて人体表面の3D座標を演算する演算装置4とを備える。以下の説明では、便宜上、被計測者である人Pの立っている向きを基準にして説明する。具体的には、人Pの正面側を前、背中側を後とし、その人の前後を基準に左右を定義する。
-計測装置-
計測装置1は、人Pが立つための計測台11と、計測台11の左右両側において、上下方向に延びるように建てられた2本の支柱12と、それぞれの支柱12に対して上下に間隔をあけて2本ずつ前後方向に延びるように取り付けられた4本のアーム13とを備える。支柱12及びアーム13は、支持部材の一例である。
計測装置1は、人Pが立つための計測台11と、計測台11の左右両側において、上下方向に延びるように建てられた2本の支柱12と、それぞれの支柱12に対して上下に間隔をあけて2本ずつ前後方向に延びるように取り付けられた4本のアーム13とを備える。支柱12及びアーム13は、支持部材の一例である。
各アーム13の被験者側(以下、「内側」ともいう)の表面には、前後に間隔をあけて3個の計測デバイス2が設けられる。すなわち、図1の構成では、合計12個の計測デバイス2を使用して人体表面の計測を行う計測装置1を例示している。図2に示すように、各計測デバイス2は、計測台11の中心に人Pが立った場合に、人体表面に対してなるべく正面からミリ波Wを照射するように設置される。例えば、前後方向外側の計測デバイス2は、計測台11の中心に立つ人Pに向くように、前後方向に対して内側に角度を付けて設置される。
なお、図示しないが、計測台11の上面に、人Pが立つ位置を示す目印を設けて、そこに人Pが立った場合に、人体表面に対してなるべく正面からミリ波Wを照射するように、各計測デバイス2を設置するようにしてもよい。
支柱12及びアーム13は、走査用の電動アクチュエータ(図示省略)を備える。具体的には、それぞれのアーム13は、支柱12に沿って上下方向に移動可能に構成され、そのアーム13の上下方向の移動により、それぞれの計測デバイス2の上下方向の走査を可能にしている。また、図2に示すように、それぞれの計測デバイス2は、所定の可働域Xで水平方向に移動可能に構成される。これにより、それぞれの計測デバイス2の人Pの周囲に沿う方向(以下、周方向という)の走査を可能にしている。このように、角度を付けて複数個の計測デバイス2を配置し、計測デバイス2の上下方向及び周方向への走査を可能に構成することで、人体表面からの各反射データをより正確に取得することができる。また、上下に離間させて2本のアーム13を設けることで、採寸に必要な計測範囲をカバーするとともに、計測時間の短縮化を図ることができる。なお、首周り、肩回り、腰回りのように、採寸の上で特に重要となる部分は詳細にデータを取得し、重要でない部分は必要最低限のデータを取得するとしてもよい。電動アクチュエータを利用した計測については、後ほど説明する。
計測デバイス2は、例えば、電磁波の送受信アンテナを複数持つMIMOミリ波レーダーデバイスである。
計測デバイス2は、送信アンテナ(図示省略)から人Pに向けてミリ波Wを照射し、人体表面からの反射波データを受信アンテナ(図示省略)で受信する。以下の説明では、 計測デバイス2において、人Pに向けてミリ波Wを照射し人体表面からの反射波データを受信アンテナで受信するまでの一連の流れを行うことを「計測データを取得する」というものとする。
計測デバイス2が送受信するミリ波の方式としては、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式を採用する。FMCW方式は、時間の経過に応じて周波数が直線的に上昇するように変調を行った電波を送信する方式であり、この変調を行った送信波をチャープ信号と呼ぶ。FMCW方式は、他の方式と比較して、距離と速度計測が同時に可能、回路構成が容易、比較的少ない信号処理で高い距離分解能を有するといった特徴がある。FMCW方式では、送受信信号から生成されるIF信号に対して信号処理をかけることで距離や速度、角度を検出することができる。
IF信号のFFT処理により距離を算出する場合、人体表面の角度を検出するためには、各アンテナの位相差の検出が必要となる。本開示では、MIMOミリ波レーダーデバイスを用いるので、送受信アンテナがそれぞれ複数あり、それぞれのアンテナの位相差を利用して実際のアンテナ数よりも多い仮想アンテナを生成することで角度分解能を向上させている。
また、本実施形態では、限られた計測デバイス2を用いて、高精度の計測を実現するために、SAR(Synthetic Aperture Rader:合成開口レーダー)の手法を導入する。SARは、図3に示すように、計測デバイス2を走査しながら一定の間隔で計測を行い、その信号を合成することで、信号処理におけるアンテナの開口長を1つのレーダーの何倍にも拡大し、より角度分解能を向上させる技術である。
-演算装置-
図1に示すように、演算装置4は、筐体40内に格納されたCPU41及びメモリ42と、演算結果等を表示させるためのモニタ43とを備える。メモリ42には、CPU41によって実行可能なソフトウェアであるモジュールが格納されている。演算装置4の各機能は、CPU41が、メモリ42に格納された各モジュールを実行することによって、実現される。演算装置4のそれぞれの機能について、1つのモジュールで1つの機能が実現できるように構成されてもよいし、複数のモジュールが協働または連携することで1つの機能が実現できるように構成されてもよい。なおCPU41およびメモリ42は、それぞれ、複数個あってもかまわない。
図1に示すように、演算装置4は、筐体40内に格納されたCPU41及びメモリ42と、演算結果等を表示させるためのモニタ43とを備える。メモリ42には、CPU41によって実行可能なソフトウェアであるモジュールが格納されている。演算装置4の各機能は、CPU41が、メモリ42に格納された各モジュールを実行することによって、実現される。演算装置4のそれぞれの機能について、1つのモジュールで1つの機能が実現できるように構成されてもよいし、複数のモジュールが協働または連携することで1つの機能が実現できるように構成されてもよい。なおCPU41およびメモリ42は、それぞれ、複数個あってもかまわない。
<採寸システムの動作>
本実施形態の採寸システムでは、MIMOとSARを組み合わせた技術を用いて、前述の電動アクチュエータを用いて計測デバイス2の上下方向及び周方向に走査させて各計測地点でのデータを取得し、それらのデータを合成して高精度な3次元データを再構成している。
本実施形態の採寸システムでは、MIMOとSARを組み合わせた技術を用いて、前述の電動アクチュエータを用いて計測デバイス2の上下方向及び周方向に走査させて各計測地点でのデータを取得し、それらのデータを合成して高精度な3次元データを再構成している。
以下では、採寸システムの動作について、図4(図4A~図4C)のフローチャートを参照しつつ説明する。
本実施形態の採寸システムを用いた採寸方法は、(1)電動アクチュエータを動作させて、一定の間隔をあけて設定された計測ポイント毎に計測デバイス2の計測データを取得する対象計測ステップS10と、(2)上記計測データの信号強度と反射時間に基づいて、すなわち、上記計測データの反射率に基づいて、それぞれの計測ポイントにおける計測デバイスから人体までの距離を特定するための閾値処理ステップS20と、(3)閾値処理ステップS20で特定されたそれぞれの計測ポイントにおける人体までの距離からなる点群データに基づいて3次元の画像を合成するデータ合成ステップS30と、を備える。
-対象特定ステップ-
以下では、図4Aを用いて対象計測ステップS10での動作や処理の流れについて説明する。
以下では、図4Aを用いて対象計測ステップS10での動作や処理の流れについて説明する。
ステップS11では、計測デバイス2に関するパラメータを設定する。具体的には、例えば、計測デバイス2を電動アクチュエータを用いてどのような軌跡で走査させるかであったり、計測デバイス2を動作させる時間であったり、計測ポイントをどのような間隔(例えば、上下、左右、前後の間隔等)に設定するのかなどのパラメータを設定する。なお、パラメータとして、採寸システムを店舗等に設置する際に固定値を設定し、その固定値を使用するようにしてもよい。固定値を使用する場合、ステップS11は行う必要がなくなる。
ステップS12では、電動アクチュエータ及び各計測デバイス2を起動させて、各計測デバイス2に計測モジュールを設定する。各計測デバイス2でのデータ収集には、例えば、mmWaveStudioを利用することができる。
ステップS13~ステップS15では、ステップS11で設定されたパラメータに基づいて、計測デバイス2を走査させつつそれぞれの計測ポイントで計測データの取得を行う「スキャニング動作」を実行する。図4Aの例では、それぞれの計測デバイス2を図3で示したSARの手法でスキャニング動作をさせた場合のフローの一例を示している。
本実施形態では、12個の計測デバイス2を用いて、多方面からの計測(図4Aでは多方面計測と記載)を並行して行うことができる。
すべての計測デバイス2での計測データの取得が終わると、各計測デバイス2の計測データが集約されて、メモリ42に格納される(ステップS16)。計測データの保存形式は、特に限定されないが、例えば、計測デバイス2やステップS11で設定されたパラメータと、実際の計測データ(数値データ)とが紐づけて保存される。
なお、ステップS16において保存される計測データには、センサの位置や特性に合わせて校正処理を実行したり、マルチスタティック・モノスタティック処理(センサ位置との関係を考慮した座標の統合処理)が実行される。これにより、メモリ42には、各計測デバイス2からの計測データが、所定の座標上に統合された3次元データとして格納される。このときの3次元データは、人体から反射した信号(以下、人体反射信号という)と、計測環境周辺の物体(例えば、人Pが身に着けているものや支柱12など)から反射した信号(以下、ノイズ信号という)と、が含まれたデータとなっている。ここでは、ノイズ信号を含む3次元データを「処理前3次元データ」という。
なお、スキャニング動作は、計測データを取得したい計測ポイントで計測データの取得をできればよく、図3や図4A以外の方法を採用してもよい。また、例えば、図11に示すように、1つのアーム13に取り付ける計測デバイス2の数を増やして、電動アクチュエータによる水平方向(周方向)の走査が不要になるようにしてもよい。上下方向についても同様であり、センサの数を増やして、電動アクチュエータによる上下方向の走査を不要にしてもよい。逆に、計測デバイス2の数を減らしてもよい。図示しないが、例えば、1つの計測デバイス2をらせん状に設けられたレール状の支持部材に取り付けて、人Pの周りをらせん状に旋回しながら計測データを取得するようにしてもよい。
ステップS16の処理が終わると、フローは次の閾値処理ステップS20に進む。
-閾値処理ステップ-
以下では、図4Bを用いて対象計測ステップS10での動作や処理の流れについて説明する。閾値処理ステップは、演算装置4のCPU41がメモリ42に格納されたプログラムに基づいて実行する処理である。
以下では、図4Bを用いて対象計測ステップS10での動作や処理の流れについて説明する。閾値処理ステップは、演算装置4のCPU41がメモリ42に格納されたプログラムに基づいて実行する処理である。
ステップS21及びS22では、前述の処理前3次元データと人体閾値データを用いて、それぞれの計測ポイントにおける計測デバイス2から人体表面までの距離を特定するための距離判断フィルタ処理を実行する。人体閾値データとは、処理前3次元データからノイズ信号と人体からの反射信号とを区別するため閾値データである。
(閾値アルゴリズム)
ここでは、人体閾値の閾値アルゴリズムについて、具体的に説明する。
ここでは、人体閾値の閾値アルゴリズムについて、具体的に説明する。
閾値アルゴリズムは、人体反射信号とノイズ信号を分離する必要がある。より詳しくは、閾値アルゴリズムとして、動的に閾値を変更して対象を検出するCA-CFAR(Cell Average-Constant False Alarm Rate:セル平均化)のアルゴリズムを採用する。CA-CFARとは、得られた信号からピーク値を抽出する閾値アルゴリズムである。
基本的に対象物(ここでは、人体)を検出するためには、一定値の閾値を設定し、その値を超えるピーク値を検出すればよい。しかしながら,図5のように検出信号のピーク(図5の丸印参照)が局在的に変化するような信号の場合、一定の閾値を設定してもあまり意味はない。すなわち、前述のとおり、物質(金属や人体など)によって、反射信号の強度が異なるので、服や装飾品、本計測用の設備、周辺設備等の障害物を考慮すると、計測された信号のピーク値は、計測対象となる人Pが変わったり、計測が行われる時間や周囲の環境等が変われば変化する。
そこで、閾値をアダプティブに調整するためにCA-CFARアルゴリズムが有効である。CA-CFARアルゴリズムでは、ある領域における背景ノイズを計算して、それを閾値とし、望ましい誤検出率や誤警報率を実現する。図5の例では、1次元的な信号処理を行っているが、実際には、これを2次元または3次元に拡張した処理が実行される。
図6には、CA-CFARのブロック図の一例を示す。
まず、x={x1,・・・,xn}というある値を持つ配列が存在するとする。その中のある値x(i)に注目し、この値について閾値を考える。
次に,xiに隣接するデータに対して、あるWindowサイズを決定し、そのWindowの中に含まれる値の平均値を計算する。しかし、ピーク値周辺のデータというのは、その周辺の信号値もピーク値に引っ張られて、全体的に高い値を示す傾向がある。このため、Guard Cellを目標のピーク値周辺に挿入し、ピーク値近傍の信号値を平均値の計算に入れないようにする。
Guard Cellをgc、Windowサイズをr、閾値をtとすると、CA-CFARは次のように表現できる。
上式(1),(2)より、xiを移動させながら閾値tを動的に変更し,xiとtを比較して閾値を超える信号値xiのみを取り出す(図7参照)。
この計算を2次元、3次元へと拡張すると図8のようになる。図8緑部分がWindow、白部分がGuard Cell、黒部分がPeakとして、注目する値を2次元、3次元的に走査し閾値を動的に計算する。本開示の採寸システムでは、計測データが3次元配列となるので、図8(b)の3D-CA-CFARを適用する。
図4Bに戻り、ステップS23では、処理前3次元データのそれぞれの計測ポイントでの計測データが、上記閾値アルゴリズムで設定された人体閾値の範囲内にあるかどうかが判定される。
計測データが人体閾値の範囲内にある場合(ステップS23でYES)、計測データは保存され(ステップS24)、その保存したデータに対して移動平均フィルタ(ステップS25)が適用される。例えば、図9の例でいうと、距離(反射時間から換算される)が45-55cmの範囲内で、計測データの信号強度が18-25Vの領域内に入っているピーク信号があれば、ステップS23でYES判定となる。このときの実際の信号は、例えば、図10のように距離(反射時間)に対して分布してる状態となっている。そこで、ステップ25において移動平均フィルタを適用することで、その計測ポイントにおける計測デバイスから人体までの距離としての1点が特定される。
一方で、計測データが人体閾値の範囲外の場合(ステップS23でNO)、処理は、ステップS26に進む。そして、計測データが人体閾値よりも大きい場合(ステップS26でYES)、異物として検出される(ステップS27)。また、計測データが人体閾値よりも小さい場合(ステップS26でNO)、「0」が設定される。
処理前3次元データのすべての計測ポイントの計測データについてステップS21~S28の処理が終了すると、それぞれの計測ポイントにおける人体までの距離からなる3次元の点群データが生成され、メモリ42に格納される(ステップS29)。ここでは、上記の点群データを「処理前点群データ」という。
ステップS29の処理が終わると、フローは次の閾値処理ステップS30に進む。
-データ合成ステップ-
以下では、図4Cを用いてデータ合成ステップS30での動作や処理の流れについて説明する。データ合成ステップS30は、演算装置4のCPU41がメモリ42に格納されたプログラムに基づいて実行する処理である。
以下では、図4Cを用いてデータ合成ステップS30での動作や処理の流れについて説明する。データ合成ステップS30は、演算装置4のCPU41がメモリ42に格納されたプログラムに基づいて実行する処理である。
ステップS31では、ステップS29で格納された処理前点群データに加えて、軸位置パラメータが用意される。軸位置パラメータとは、計測面がどの位置にあるかの関係を示したパラメータである。例えば、採寸を行う計測空間が図1に示すように、略直方体の場合には、4つの面があるので、その4つの面に対してそれぞれの軸位置パラメータが設定される。そして、それぞれの面から人体までの距離を示す処理前点群データが、それぞれの軸位置パラメータと紐づけされる。
ステップS32では、処理の対象となる処理前点群データの軸位置が正面かどうかが判定される。そして、処理の対象となる処理前点群データの軸位置が正面の場合(ステップS32でYES)、その軸位置の処理前点群データは、基準座標のデータとして設定される(ステップS33)。また、処理前点群データの軸位置が正面でないものについては、
アフィン変換による座標変換処理が実行される(ステップS34)。
アフィン変換による座標変換処理が実行される(ステップS34)。
ステップS33及びS34での処理結果は、メモリ42に格納される(ステップS35)。そして、全方位についてのステップS31~S35のループ処理をすることで、立体の3次元データの元データとなる点群データ(以下、処理済点群データという)の準備が整う。
そこで、次のステップS37では、処理済点群データを用いたデータ合成が実行される。処理済点群データを用いたデータ合成では、例えば、AI(Artificial Intelligence)による機械学習を用いることができる。具体的には、例えば、演算装置4や外部のクラウド環境などにおいて、ビッグデータとして様々な体系の人体モデルを格納しておき、AIがそのビッグデータを参照してマッチング度の一番高い体型を抽出する方法が例示される。なお、データ合成の方法は、ビッグデータを用いた方法に限定されず、他の学習モデル等を使用したAI処理を適用してもよい。
ステップS37での合成処理が実行された後、次のステップS38では、支柱データD1等を用いて、不要データの削除を行う。例えば、支柱12の位置は、あらかじめわかっているので、合成データから支柱12に関するデータを削除する。また、計測時に人Pの姿勢を保持するためのスティック(把持具)を用意するような場合があり、その場合には、そのスティックに関するデータを削除する。
次のステップS39において、演算装置4のCPU41は、そのようにして生成された3次元の合成データD2をモニタ43に表示させて、処理は終了となる。
以上のように、本実施形態の採寸システム及び採寸方法では、閾値処理ステップにおいて動的に閾値を設定し、それぞれの測定ポイントにおける人体までの距離を1点特定し、その点を集めた点群データを用いて、3次元の画像合成をしている。これにより、ミリ波の計測デバイスを用いた場合においても、精度の高い採寸を実現することができる。前述のとおり、ミリ波を使用することで、着衣したままでも服を透過した計測が可能となる。すなわち、本実施形態の方法またはシステムを用いることで、着衣したままでも高精度に人体表面の採寸を行い、その採寸データに基づく3次元データを生成することができる。
本発明に係る採寸システムは、服を着た状態でも非接触で高い採寸精度を実現することができるので、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
2 計測デバイス
4 演算装置
13 アーム(支持部材)
12 支柱(支持部材)
4 演算装置
13 アーム(支持部材)
12 支柱(支持部材)
Claims (3)
- 人体にミリ波を照射し、人体からの反射波を受信することで人体との距離を計測する計測デバイスを用いて非接触で人体表面の採寸を行う非接触採寸方法であって、
人体の周囲において互いに離間するように一定の間隔をあけて設定されたそれぞれの計測ポイントにおいて前記計測デバイスを用いた計測データの取得を行う計測ステップと、
前記計測ステップで計測された前記各計測ポイントでの計測データの信号強度と反射時間に基づいて、それぞれの前記計測ポイントにおける前記計測デバイスから人体までの距離を特定する閾値処理ステップと、
前記閾値処理ステップで特定されたそれぞれの計測ポイントにおける人体までの距離からなる点群データに基づいて3次元の画像を合成するデータ合成ステップとを備える、非接触採寸方法。 - 非接触で人体表面の採寸を行う非接触採寸システムであって、
人体の周囲において互いに離間するように一定の間隔をあけて設定されたそれぞれの計測ポイントにおいて人体にミリ波を照射し、人体からの反射波を受信することで人体との距離を計測する計測デバイスと、
前記計測デバイスによって前記各計測ポイントにおいて計測された計測データの信号強度と反射時間に基づいて、それぞれの前記計測ポイントにおける前記計測デバイスから人体までの距離を特定し、当該特定されたそれぞれの計測ポイントにおける人体までの距離からなる点群データに基づいて3次元の画像を合成する演算装置とを備える、非接触採寸システム。 - 請求項2に記載の非接触採寸システムにおいて、
前記計測デバイスを支持する支持部材と、
前記支持部材で支持された前記計測デバイスをそれぞれの前記計測ポイントを通るように走査させる電動アクチュエータとを備える、非接触採寸システム。
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