JP2022155272A - 電源管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電源管理システムにおいて、電源装置の排熱の回収及び蓄熱部の蓄熱を無駄なく行いながら、各施設の受電点電力の下げ及び上げが適切に行えるように構成する。【解決手段】施設3の電源装置8は、電力を電力負荷部9に供給可能で、且つ、電力を電力系統7に供給可能な状態及び電力系統7から電力負荷部9に供給可能な状態で電力系統7と連系される。電源装置8の発電に伴う排熱を回収して蓄熱する蓄熱部21,22と、蓄熱部21,22の蓄熱量を検出する蓄熱検出部23とが備えられる。管理装置2は、調整力の供出指令を受信すると共に、蓄熱検出部23の検出値に基づいて、受信した供出指令の出力要請値を複数に分割し複数の電源装置8に割り当てて、割り当て値に応じた電源装置8の出力電力を定める出力制御指令を、複数の電源装置8に対して送信する指令送信処理を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の施設の夫々に設置されて電力を出力可能な電源装置と、複数の電源装置との間で施設の外部から通信を行うことができる管理装置とを備える電源管理システムに関する。
特許文献1に開示されているように、バーチャルパワープラント(VPP:Virtual Power Plant)という概念に基づいて、複数の施設及び電源装置と管理装置とを有する電源管理システムが提案されている。
電源管理システムにおいて、調整力の供出指令を管理装置が受信すると、管理装置は、供出の当日に各施設の電源装置の調整力を電力系統に供出する。このように、分散して配置された複数の施設及び電源装置を管理装置によってまとめることにより、複数の施設及び電源装置を、一つの発電所や消費市場として機能させることができる。
特開2018-125907号公報
前述のような施設及び電源装置としては、発電に伴う排熱を回収して蓄熱する蓄熱部を有するものが多くある。例えば電源装置の一例である燃料電池装置では、蓄熱部として、排熱により水を加熱して給湯用の湯水として蓄えておき、蓄えた湯水を施設の各部に供給するように構成されたものがある。
この場合、蓄熱部の容量には限度があるので、電源管理システムにおいて、受電点電力を下げる場合、電源装置の出力電力の増加操作が行われて、蓄熱部での蓄熱が限度に達した後は、電源装置が発電を続行しても、蓄熱部での蓄熱ができない。受電点電力を上げる場合、蓄熱部での蓄熱が十分ではない状態で、電源装置の出力電力の減少操作が行われると、蓄熱部での蓄熱が不足する状態を招くことがある。
本発明は、電源管理システムにおいて、電源装置の排熱の回収及び蓄熱部の蓄熱を無駄なく行いながら、各施設の受電点電力の下げ及び上げが適切に行えるように構成することを目的としている。
本発明は、複数の施設の夫々に設置されて電力を出力可能な電源装置と、複数の前記電源装置との間で前記施設の外部から通信を行うことができる管理装置とを備える電源管理システムであって、前記電源装置は、電力を電力負荷部に供給可能で、且つ、電力を電力系統に供給可能な状態及び前記電力系統から前記電力負荷部に供給可能な状態で前記電力系統と連系されており、前記施設の夫々に設置され、前記電源装置の発電に伴う排熱を回収して蓄熱する蓄熱部と、前記蓄熱部の蓄熱量を検出する蓄熱検出部とが備えられ、前記管理装置は、調整力の供出指令を受信すると共に、前記蓄熱検出部の検出値に基づいて、受信した前記供出指令の出力要請値を複数に分割し複数の前記電源装置に割り当てて、割り当て値に応じた前記電源装置の出力電力を定める出力制御指令を、複数の前記電源装置に対して送信する指令送信処理を行う。
本発明によると、供出指令を管理装置が受信した場合、管理装置は、各施設における受点電力の下げ及び上げを行う為に、供出指令の出力要請値を複数の割り当て値に分割して各電源装置に割り当てる。
管理装置は、電源装置の各々において受電点電力の下げを行う際、電源装置に対して出力制御指令としての受電点電力下げ指令を送信することで、当該受電点下げ指令に含まれる割り当て値に基づいて電源装置の出力電力を増加させて調整力を創出させる。当該割り当て値に相当する電力(各施設の調整力)が電力系統に供出されることで、管理装置は供出指令の出力要請値に相当する電力(合計の調整力)を供出できたことになる。
管理装置は、電源装置の各々において受電点電力の上げを行う際、電源装置に対して出力制御指令としての受電点電力上げ指令を送信することで、当該受電点上げ指令に含まれる割り当て値に基づいて電源装置の出力電力を減少させて調整力を創出させる。当該割り当て値に相当する電力(各施設の調整力)が各施設に導入されることで、管理装置は供出指令の出力要請値に相当する電力(合計の調整力)を供出できたことになる。
本発明によると、供出指令の出力要請値を複数の割り当て値に分割して各電源装置に割り当てる際に、蓄熱部の蓄熱量に基づいて割り当て値を設定することにより、施設及び電源装置において、電源装置の排熱の回収及び蓄熱部の蓄熱を無駄なく行うことができる割り当て値を設定することができる。
これにより、電源装置の排熱の回収及び蓄熱部の蓄熱を無駄なく行いながら、各施設の受電点電力の下げ及び上げを適切に行うことができるのであり、電源管理システムの効率の向上を図ることができる。
本発明において、前記電源装置に、前記電源装置の出力電力が減少すると発電効率又は充放電効率が低下する電源装置が含まれていると好適である。
施設に設けられる電源装置としては、例えば燃料電池装置及び充放電装置等のように、電源装置の出力電力が減少すると発電効率又は充放電効率が低下する電源装置が含まれていることがある。
本発明によると、蓄熱部の蓄熱量に基づいて割り当て値を設定することにより、電源装置の排熱を無駄なく蓄熱しながら、電源管理システムの効率の向上を図ることができる。
本発明において、前記施設の受電点電力を下げるために前記管理装置から複数の前記電源装置に前記出力制御指令としての受電点電力下げ指令を指令する際、前記蓄熱検出部の検出値が他の前記電源装置よりも低い前記電源装置に対しては、前記割り当て値を、他の前記電源装置の前記割り当て値よりも増加させると好適である。
本発明によると、管理装置が施設の受電点電力を下げるための受電点電力下げ指令を指令する際、蓄熱部の蓄熱量が低い電源装置に対して、割り当て値を、他の電源装置の割り当て値よりも増大させる操作が行われる。
これにより、前述の電源装置において、割り当て値に基づく出力電力の増加が行われ、電源装置の排熱を無駄なく蓄熱することができるので、蓄熱部での蓄熱が不足する状態を招くことは少ない。
本発明において、前記施設の受電点電力を下げるために前記管理装置から複数の前記電源装置に前記出力制御指令としての受電点電力下げ指令を指令した後、前記蓄熱検出部の検出値が事前に設定された設定値に達した前記電源装置に対しては、前記電源装置の出力電力が減少又は前記電源装置の発電が停止されると好適である。
蓄熱部の蓄熱量があまり低くない施設では、割り当て値に基づく電源装置の発電に伴って、蓄熱部の蓄熱量が増加していくと、電源装置が割り当て値に基づく電力の発電を完了していないのに、蓄熱部の蓄熱量が事前に設定された設定値に達して、蓄熱部での蓄熱が行えない状態になることがある。
本発明によると、管理装置が施設の受電点電力を下げるための受電点電力下げ指令を指令した後に、蓄熱部の蓄熱量が設定値に達した電源装置に対して、電源装置の出力電力の減少又は電源装置の発電の停止が行われるので、電源装置の排熱を無駄にしてしまう状態を抑えることができる。
本発明において、出力電力が減少された前記電源装置又は発電が停止された前記電源装置の前記割り当て値の残りが、前記蓄熱検出部の検出値が前記設定値に達していない前記電源装置に対して割り当てられると好適である。
前述のように、蓄熱部の蓄熱量が設定値に達して、出力電力が減少された電源装置又は発電が停止された電源装置が生じた場合、供出指令の出力要請値を全て賄えない可能性が生じる。
本発明によると、蓄熱部の蓄熱量が設定値に達して、出力電力が減少された電源装置又は発電が停止された電源装置が生じた場合、出力電力が減少された電源装置又は発電が停止された電源装置の割り当て値の残りが、蓄熱部の蓄熱量が設定値に達していない電源装置に対して割り当てられる。
これにより、蓄熱部の蓄熱量が設定値に達していない電源装置において、割り当て値が増加されることになるのであり、受電点電力の下げを行う際、供出指令の出力要請値を賄い易くなる。
本発明において、前記施設の受電点電力を上げるために前記管理装置から複数の前記電源装置に前記出力制御指令としての受電点電力上げ指令を指令する際、前記蓄熱検出部の検出値が他の前記電源装置よりも高い前記電源装置に対しては、前記割り当て値を、他の前記電源装置の前記割り当て値よりも増加させると好適である。
蓄熱部の蓄熱量が低い電源装置では、電源装置の発電を行って、電源装置の排熱の回収及び蓄熱部の蓄熱を行う必要が高いので、蓄熱を行う余裕が大きく、電源装置の排熱を有効に利用できる。
これに対して、蓄熱部の蓄熱量が高い電源装置では、電源装置の排熱の回収及び蓄熱部の蓄熱を行う必要が低いので、蓄熱を行う余裕が小さく、電源装置の排熱を有効に利用でき難い。
本発明によると、管理装置が施設の受電点電力を上げるための受電点電力上げ指令を指令する際、蓄熱部の蓄熱量が高い電源装置に対して、割り当て値を、他の電源装置の割り当て値よりも増加させる操作が行われる。
これにより、前述の電源装置において、割り当て値に基づく電源装置の出力電力の減少が行われて、電源装置の排熱を無駄なく蓄熱することができる。
施設と、管理装置と、アグリゲーションコーディネーターとの関係を示す図である。 施設の構成を示す図である。 燃料電池装置の出力電力と電力負荷装置の負荷電力とが同じ値となる負荷追従制御が行われる状態を示す図である。 図3に示す状態から燃料電池装置の出力電力が増加操作された状態を示す図である。 貯湯タンクの予測蓄熱量(差分)を予測する状態を示す図である。 燃料電池装置の出力電力と電力負荷装置の負荷電力とが同じ値となる負荷追従制御が行われる状態を示す図である。 図6に示す状態から燃料電池装置の出力電力が減少操作された状態を示す図である。
(電源管理システムの概要)
図1及び図2に、管理装置2及び複数の施設3を有する電源管理システム1が示されている。電源管理システム1の外部に、アグリゲーションコーディネーター4、需給調整市場(図示せず)及び送配電事業者(図示せず)等が存在する。
管理装置2は、リソースアグリゲーター等とも呼ばれ、バーチャルパワープラント(VPP、仮想発電所)サービス契約を締結した施設3に対して需要家側エネルギーリソースとしての燃料電池装置8及び電力負荷装置9への制御情報を伝達することで、その需要家側エネルギーリソースの制御を行う事業者である。
アグリゲーションコーディネーター4は、各管理装置2が制御する電力量を束ね、電気の取引市場(需給調整市場、卸電力市場、容量市場等)において一般送配電事業者や小売電気事業者と電力取引を行う事業者である。
図1及び図2に示すように、管理装置2は、複数の施設3から、燃料電池装置8の出力電力A1、電力負荷装置9の負荷電力B1、施設3での電力メーター10の受電点電力などの電力情報を逐次収集して記憶している。本実施形態で「電力負荷装置9の負荷電力B1」と記載する場合、施設3に設けられている全ての電力負荷装置9の合計の負荷電力B1のことを意味する。
管理装置2は、将来の所定の時間帯に各施設3から供出可能な電力を予測し、アグリゲーションコーディネーター4に伝達する。この供出可能電力は、施設3の受電点電力を上げる能力又は下げる能力といった調整力である。
本実施形態において、「受電点電力を上げる」と言う場合、電力系統7から電力線14への受電電力(順潮流電力)を増加させる、又は、電力線14から電力系統7への逆潮流電力を減少させることを意味し、「受電点電力を下げる」と言う場合、電力系統7から電力線14への受電電力(順潮流電力)を減少させる、又は、電力線14から電力系統7への逆潮流電力を増加させることを意味する。
例えば、施設3の受電点電力を上げるためには、燃料電池装置8の出力電力A1を下げること、及び、電力負荷装置9の負荷電力B1を上げることのうちの少なくとも一方を行えばよいため、施設3の受電点電力を上げる場合の調整力は、燃料電池装置8の出力電力A1を下げる余力がどの程度あるかを示し、電力負荷装置9の負荷電力B1を上げる余力がどの程度あるかを示している。
施設3の受電点電力を下げるためには、燃料電池装置8の出力電力A1を上げること、及び、電力負荷装置9の負荷電力B1を下げることのうちの少なくとも一方を行えばよいため、施設3の受電点電力を下げる場合の調整力は、燃料電池装置8の出力電力A1を上げる余力がどの程度あるかを示し、電力負荷装置9の負荷電力B1を下げる余力がどの程度あるかを示している。
管理装置2は、自身が管理する複数の施設3におけるベースライン受電点電力を決定する。このベースライン受電点電力は、各施設3から調整力を供出させない場合に予測される各施設3の受電点電力の合計に相当する。
アグリゲーションコーディネーター4は、各管理装置2から受け取った供出可能調整力を集計し、需給調整市場,卸電力市場,容量市場等の取引市場への入札を行うなどして、一般送配電事業者や小売電気事業者と取引を行う。アグリゲーションコーディネーター4は、取引を行った一般送配電事業者や小売電気事業者から、将来の所定の制御対象期間での調整力の供出指令を受け取った場合、その供出指令で指定された調整力を各管理装置2に対して分配して伝達する。
管理装置2は、アグリゲーションコーディネーター4から供出指令を受け取った場合、その供出指令で指定された調整力を各施設3に対して分配して伝達する。各施設3は、将来の所定の制御対象期間において、需要家側エネルギーリソースとしての燃料電池装置8の調整力を供出する制御が行われる。その結果、前述の制御が行われなかった場合と比較して、施設3の受電点電力が増減するという調整力の供出が行われる。
(施設の構成)
図2に示すように、施設3の各々に、燃料電池装置8(電源装置に相当)、電力負荷装置9(電力負荷部に相当)、電力メーター10、ゲートウェイ11、ルーター12、リモコン13、電力測定部15等が設けられている。
施設3において、電力線14が設けられ、電力線14が電力系統7と連系されており、電力メーター10が電力線14に設けられている。燃料電池装置8及び電力負荷装置9が電力線14に接続されており、電力測定部15が電力線14に設けられている。電力負荷装置9は、例えば照明装置や空調装置等の装置であり、燃料電池装置8及び電力系統7のうちの少なくとも一方からの電力の供給を受けることができる。
リモコン13が燃料電池装置8に接続されており、施設3の利用者がリモコン13を操作することにより、燃料電池装置8に対して指令を行うことができる。電力メーター10により施設3の受電点電力が検出されており、検出された受電点電力が、ゲートウェイ11及びルーター12を介して、管理装置2に送信されている。
(燃料電池装置の構成)
図2に示すように、燃料電池装置8に、電力変換部16、燃料電池部17、燃料改質部18、燃料電池制御部19及び記憶部20等が設けられている。燃料電池部17は、電力線14を介して電力系統7と連系されており、燃料改質部18により都市ガス等から生成された水素を燃料ガスとして発電する。
燃料電池部17の発電した電力が、電力変換部16により所定の電圧、周波数及び位相に変換されて、電力線14に供給されるのであり、燃料電池制御部19は、燃料電池部17及び電力変換部16の作動を制御する。燃料電池装置8で取り扱われる情報が、記憶部20に記憶される。
燃料電池制御部19は、電力測定部15で検出される電力(電力系統7から供給される電力)の検出値がゼロとなるように(燃料電池装置8の出力電力A1と電力負荷装置9の負荷電力B1とが同じ値となるように)、燃料電池装置8の出力電力A1を増減させる負荷追従制御(図3参照)を行うことができる。
燃料電池制御部19は、負荷追従制御とは別に、電力メーター10により検出される施設3の受電点電力が所定の電力値になるように、燃料電池装置8の出力電力A1を増減させる制御を行うことができる。
燃料電池制御部19は、燃料電池装置8の出力電力A1を上限値AM1に維持して連続運転(定格出力運転)させることができる。
以上の燃料電池装置8の3つの制御は、上限値AM1と下限値AM2との間において、燃料電池装置8から電力線14への出力電力を調整する形態で行われる(図3及び図4参照)。一般に燃料電池装置8では、燃料電池装置8の出力電力A1が減少すると、燃料電池装置8の発電効率は低下する。
燃料電池制御部19は、電力変換部16から電力線14に供給する出力電力A1についての情報及び電力メーター10での測定電力についての情報を有しているため、電力負荷装置9の負荷電力B1(=出力電力A1+測定電力)を導出できる。電力メーター10の測定電力の符号が正(順潮流)(受電)の場合は負荷電力B1が燃料電池装置8の出力電力A1よりも大きい状態であることを意味し、電力メーター10での測定電力の符号が負(逆潮流)の場合は燃料電池装置8の出力電力A1が負荷電力B1よりも大きい状態であることを意味している。
電力測定部15の検出値が正の値であると、電力系統7の電力が電力線14に導入されている状態を意味し、燃料電池装置8の出力電力A1が電力負荷装置9の負荷電力B1よりも小さい状態であることを意味している。電力測定部15の検出値が負の値であると、電力線14の電力が電力系統7に供給されている状態を意味し、燃料電池装置8の出力電力A1が電力負荷装置9の負荷電力B1よりも大きい状態であることを意味している。
受電点電力を上げるということは、電力系統7から電力線14への受電電力を増加させること、又は、電力線14から電力系統7への逆潮流電力を減少させることを意味している。受電点電力を下げるということは、電力系統7から電力線14への受電電力を減少させること、又は、電力線14から電力系統7への逆潮流電力を増加させることを意味している。
(熱交換器及び貯湯タンクの構成)
図2に示すように、燃料電池装置8に熱交換器21(蓄熱部に相当)及び貯湯タンク22(蓄熱部に相当)が設けられており、燃料電池装置8(燃料電池部17)の発電に伴う排熱が、以下の説明のように、熱交換器21により回収され、湯水の形態で貯湯タンク22に貯留される。
貯湯タンク22の下部に、上水が供給されており、貯湯タンク22の湯水が、ポンプ(図示せず)により熱交換器21に供給される。燃料電池部17の燃焼排ガスが熱交換器21に供給されており、熱交換器21に供給された湯水が燃焼排ガスの熱(排熱)を回収して加熱され、貯湯タンク22に戻る。
これにより、相対的に低温の湯水が貯湯タンク22の下部に貯留され、相対的に高温の湯水が貯湯タンク22の上部に貯留されるのであり、貯湯タンク22の上部の高温の湯水は、給湯用や暖房用等として熱負荷部(図示せず)に供給される。貯湯タンク22の上部の高温の湯水が消費されても、前述のように貯湯タンク22の下部に上水が供給されているので、貯湯タンク22は満水の状態に維持される。
(蓄熱検出部の構成)
図2に示すように、燃料電池装置8に蓄熱検出部23が設けられており、蓄熱検出部23は、以下の説明のように、貯湯タンク22の蓄熱量Kを検出して、記憶部20に伝達する。
貯湯タンク22の内部が多数の領域に分けられて、湯水の温度を検出する温度センサー(図示せず)が、領域の各々に設けられている。一つの領域において、領域の温度センサーの検出値と領域の容積とを乗じた値を、この領域の蓄熱量とする。この処理を、貯湯タンク22の領域の各々において行い、各領域の蓄熱量の合計を、貯湯タンク22の蓄熱量Kとする。
これにより、全ての領域の温度センサーの検出値が、事前に設定された高温の設定温度(例えば50℃)になると、貯湯タンク22の蓄熱量Kは、事前に設定された上限である設定値KMに達したことになり、貯湯タンク22において、これ以上の蓄熱ができない状態となる。
燃料電池装置8において、燃料電池制御部19は、貯湯タンク22の蓄熱量Kが設定値KMに達し満蓄状態になると、燃料電池装置8の運転を停止させる、又は、貯湯タンク22に蓄熱されている蓄熱量Kを減少させる処理を行うことができる。
蓄熱量Kを減少させる処理は、貯湯タンク22の下部から熱交換器21に供給される湯水を放熱ファン(図示せず)により冷却して貯湯タンク22の上部に戻す処理、又は、貯湯タンク22の下部から貯湯タンク22内の湯水を外部に排出し、貯湯タンク22の下部から貯湯タンク22内に低温の上水を供給する処理を例示することができる。
貯湯タンク22の蓄熱量Kが設定値KMに達し満蓄状態になると、燃料電池装置8の運転を停止させる場合には、第1運転モードにおいて、出力制御指令に基づいて定まる出力電力A1(割り当て値)を目標として運転しても、この出力電力A1を供出することができないため、このような状況となる可能性のある燃料電池装置8には、割り当て値を割り当てることが適切ではなかったり、他の燃料電池装置8に割り当てる割り当て値よりも減少させた割り当て値を設定することが必要となる。
第1運転モードにおいて、出力制御指令に基づいて定まる出力電力A1(割り当て値)を供出するために、貯湯タンク22内の湯水を、冷却したり、排水することで、貯湯タンク22内の蓄熱量Kを減少させると、冷却或いは排水した分の熱量が無駄になり、燃料電池装置8からの排熱を有効に利用しているとは言い難い。
そのため、本実施形態では、後述の(管理装置、アグリゲーションコーディネーター及び需給調整市場の間の流れ)~(負の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その3)に記載の処理を行っている。
(施設における調整力)
図3に示す状態は、燃料電池装置8の出力電力A1と電力負荷装置9の負荷電力B1とが、同じ値の状態で、燃料電池装置8の出力電力A1が上限値AM1よりも低い状態であり、図4に示すように、燃料電池装置8の出力電力A1を上限値AM1の付近まで増加操作が可能である。
図3から図4に示すように、燃料電池装置8の出力電力A1の増加操作が行われて、燃料電池装置8の出力電力A1が、電力負荷装置9の負荷電力B1よりも大きくなると、燃料電池装置8の出力電力A1と電力負荷装置9の負荷電力B1との差が、正の調整力A2Pとなる。正の調整力A2Pは、施設3の余剰の電力であり、施設3から電力系統7に供出可能である。
図6に示す状態は、燃料電池装置8の出力電力A1と電力負荷装置9の負荷電力B1とが同じ値の状態で、燃料電池装置8の出力電力A1が上限値AM1と略同じ状態であり、図7に示すように、燃料電池装置8の出力電力A1の減少操作が可能である。
図6から図7に示すように、燃料電池装置8の出力電力A1の減少操作が行われて、燃料電池装置8の出力電力A1が、電力負荷装置9の負荷電力B1よりも小さくなると、燃料電池装置8の出力電力A1と電力負荷装置9の負荷電力B1との差が、負の調整力A2Mとなる。負の調整力A2Mは、施設3の不足の電力であり、電力系統7から電力負荷装置9に導入可能な電力である。
施設3の各々において、燃料電池装置8の発電状態の変化や、電力負荷装置9の負荷状態の変化により、正の調整力A2Pが発生したり、負の調整力A2Mが発生したりする。施設3の正の調整力A2Pの合計が、電源管理システム1として供出可能な電力(合計の調整力)となるのであり、施設3の負の調整力A2Mの合計が、電源管理システム1として導入可能な電力(合計の調整力)となる。
(管理装置、アグリゲーションコーディネーター及び需給調整市場の間の流れ)
図1及び図2に示すように、管理装置2は、施設3の各々から、受電点電力、電力測定部15の検出値、貯湯タンク22の蓄熱量K(蓄熱検出部23の検出値)、燃料電池装置8の情報等の各種の電力情報を、収集して記憶している。
管理装置2は、現在及び過去の電力情報に基づいて、施設3における今後の正及び負の調整力A2P,A2Mの発生状態を予測し、正の調整力A2Pの合計や、負の調整力A2Mの合計を予測して、これらを基に制御対象期間における供出可能電力を算出する。
管理装置2は、制御対象期間における供出可能電力がアグリゲーションコーディネーター4からの供出指令における制御対象期間での調整力(出力要請値)を満たすことができれば、アグリゲーションコーディネーター4に当該供出指令に応じることができる旨を送信する。なお、管理装置2は、供出可能電力が供出指令の出力要請値を満たしていない場合には、制御対象期間における供出可能電力をアグリゲーションコーディネーター4に送信するようにしてもよい。
供出可能電力としては、例えば、「〇日後の〇月〇日の〇時~〇時に〇kWの電力を供出可能」というものや、「〇日後の〇月〇日の〇時~〇時に〇kWの電力を導入可能」というものがある。他の電源管理システム1の管理装置2からも、同様の情報がアグリゲーションコーディネーター4に送信されている。
アグリゲーションコーディネーター4は、複数の電源管理システム1からの情報(供出可能電力など)に基づいて、需給調整市場に入札して、送配電事業者と取引を行う。
取引の結果、アグリゲーションコーディネーター4と送配電事業者との取引が成立すると、アグリゲーションコーディネーター4は、供出指令を電源管理システム1(管理装置2)の各々に送信する。
管理装置2は、複数の燃料電池装置8に対して燃料電池装置8の出力電力A1を定める出力制御指令を指令する。管理装置2が施設3に指令する出力制御指令として、施設3の受電点電力を下げる受電点電力下げ指令があり、施設3の受電点電力を上げる受電点電力上げ指令がある。なお、管理装置2は、受電点電力を維持する出力制御指定を指令する場合もある。
燃料電池装置8は、管理装置2から出力制御指令を受け取ると、出力制御指令の対象となる制御対象期間の間、貯湯タンク22の蓄熱量Kによる出力制御指令に基づいて定まる出力電力A1の供出を目標とする第1運転モードで作動する。
出力制御対象期間以外の期間では、燃料電池装置8は、第1運転モードとは別の第2運転モードで作動する。燃料電池装置8の第2運転モードとしては、前述の(施設の構成)に記載の負荷追従制御や、定格出力運転がある。
(正の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その1)
管理装置2が正の調整力の供出指令を受信した場合(管理装置2が出力制御指令として受電点電力下げ指令を指令する場合)、例えば電力系統7への電力の供出当日の朝や、電力系統7への電力の供出の数時間前に、管理装置2は、以下の説明のように燃料電池装置8から、出力電力を供出可能な燃料電池装置8を選抜する。
図5に示すように、管理装置2は、現在及び過去の電力情報に基づく貯湯タンク22の蓄熱量Kと時刻との関係式F1により、各々の施設3において、仮に正の調整力の供出指令を実行しない状態において、今後の貯湯タンク22の蓄熱量Kを予測するのであり、正の調整力の供出指令の実行終了時(制御対象期間の終了時の時刻TE)での貯湯タンク22の蓄熱量Kの予測蓄熱量K1を予測する。
貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が予測されると、前述の(蓄熱検出部の構成)に記載の設定値KMと、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1との差が、差分KSとして得られる。
貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が低い燃料電池装置8(差分KSが大きい燃料電池装置8)では、燃料電池装置8の排熱の回収及び貯湯タンク22の蓄熱を行う余力が大きいことを意味しており、燃料電池装置8の発電を行う必要が高く、正の調整力を電力系統7に供出する余裕が大きいことを意味している。
貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が高い燃料電池装置8(差分KSが小さい燃料電池装置8)では、燃料電池装置8の排熱の回収及び貯湯タンク22の蓄熱を行う余力が小さいことを意味しており、燃料電池装置8の発電を行う必要が低く、正の調整力を電力系統7に供出する余裕が小さいことを意味している。
これにより、管理装置2は、全ての燃料電池装置8の貯湯タンク22の予測蓄熱量K1の平均値を算出して、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が平均値よりも低い燃料電池装置8を、出力電力を供出可能な燃料電池装置8として選抜する。貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が平均値よりも高い燃料電池装置8は、出力電力を供出不可の燃料電池装置8として選抜から外される。
(正の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その2)
管理装置2は、出力電力を供出可能な燃料電池装置8を選抜した後、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1(差分KS)に基づいて、以下の説明のように、正の調整力の供出指令の出力要請値を複数の割り当て値に分割し、割り当て値を、出力電力を供出可能な燃料電池装置8に割り当てる。
例えば、出力電力を供出可能な燃料電池装置8(A),8(B),8(C),8(D),8(E)が存在したとする。燃料電池装置8(A)~8(E)において、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1の大小関係が、燃料電池装置8(A),8(E)<燃料電池装置8(C)<燃料電池装置8(B),8(D)であり、差分KSの大小関係が、燃料電池装置8(A),8(E)>燃料電池装置8(C)>燃料電池装置8(B),8(D)であったとする。
この場合、例えば、正の調整力の供出指令の出力要請値の30%を、割り当て値として燃料電池装置8(A)に割り当て、正の調整力の供出指令の出力要請値の30%を、割り当て値として燃料電池装置8(E)に割り当てる。
例えば、正の調整力の供出指令の出力要請値の20%を、割り当て値として燃料電池装置8(C)に割り当てる。
例えば、正の調整力の供出指令の出力要請値の10%を、割り当て値として燃料電池装置8(B)に割り当て、正の調整力の供出指令の出力要請値の10%を、割り当て値として燃料電池装置8(D)に割り当てる。
以上のように、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1(差分KS)の大小に基づいて、正の調整力の供出指令の出力要請値が複数の割り当て値に分割される。
施設3の受電点電力を下げるために、出力制御指令としての受電点電力下げ指令を複数の燃料電池装置8に指令する場合、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が低い燃料電池装置8(差分KSが大きい燃料電池装置8)において、割り当て値が大きくなり、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が高い燃料電池装置8(差分KSが小さい燃料電池装置8)において、割り当て値が小さくなる(前記蓄熱検出部の検出値が他の前記電源装置よりも低い前記電源装置に対しては、前記割り当て値を、他の前記電源装置の前記割り当て値よりも増加させる状態に相当)。
(正の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その3)
燃料電池装置8に割り当て値が割り当てられた後に、電力系統7への電力の供出の際、管理装置2は、施設3の受電点電力を下げるために、出力制御指令としての受電点電力下げ指令を複数の燃料電池装置8に指令する(前記割り当て値に応じた前記電源装置の出力電力を定める出力制御指令を、複数の前記電源装置に対して送信する指令送信処理に相当)。
図3から図4に示すように、施設3において、燃料電池装置8の出力電力A1が、割り当て値に基づいて増加操作されて、正の調整力A2Pが創出される。
管理装置2は、燃料電池装置8の各々において創出された正の調整力A2Pが電力系統7に供出されることで、合計された正の調整力を供出指令の出力要請値に相当する電力として供出できたことになる。
燃料電池装置8の出力電力A1が割り当て値に基づいて増加操作された場合、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1(差分KS)や割り当て値に含まれていた誤差により、割り当てられた割り当て値を賄う前に、貯湯タンク22の実際の蓄熱量Kが設定値KMに達した燃料電池装置8が発生したとする。
この場合、管理装置2は、貯湯タンク22の実際の蓄熱量Kが設定値KM2に達した燃料電池装置8の発電を停止させる。
管理装置2は、停止された燃料電池装置8の割り当て値の残りを複数に分割し、分割された割り当て値の残りを、貯湯タンク22の実際の蓄熱量Kが設定値KMに達していない燃料電池装置8に対して割り当てる。従って、分割された割り当て値の残りが割り当てられた燃料電池装置8は、出力電力A1が当初の予定よりも少し増加操作される。
(負の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その1)
管理装置2が負の調整力の供出指令を受信した場合(管理装置2が出力制御指令として受電点電力上げ指令を指令する場合)、管理装置2は、以下の説明のように施設3のうちから、電力を導入可能な施設3の燃料電池装置8を選抜する。
前述の(正の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その1)の記載及び図5に示すように、管理装置2は、現在及び過去の電力情報に基づく貯湯タンク22の蓄熱量Kと時刻との関係式F1により、各々の施設3において、仮に負の調整力の供出指令を実行しない状態において、今後の貯湯タンク22の蓄熱量Kを予測するのであり、負の調整力の供出指令の実行終了時(制御対象期間の終了時の時刻TE)での貯湯タンク22の蓄熱量Kの予測蓄熱量K1を予測する。
貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が予測されると、前述の(蓄熱検出部の構成)に記載の設定値KMと、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1との差が、差分KSとして得られる。
貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が低い燃料電池装置8(差分KSが大きい燃料電池装置8)では、燃料電池装置8の排熱の回収及び貯湯タンク22の蓄熱を行う余力が大きいことを意味しており、燃料電池装置8の発電を行う必要が高く、負の調整力を供出する余裕が小さいことを意味している。
貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が高い燃料電池装置8(差分KSが小さい燃料電池装置8)では、燃料電池装置8の排熱の回収及び貯湯タンク22の蓄熱を行う余力が小さいことを意味しており、燃料電池装置8の発電を行う必要が低く、負の調整力を供出する余裕が大きいことを意味している。
これにより、管理装置2は、全ての燃料電池装置8の貯湯タンク22の予測蓄熱量K1の平均値を演算して、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が平均値よりも高い燃料電池装置8を、施設3に電力を導入可能な燃料電池装置8として選抜する。貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が平均値よりも低い燃料電池装置8は、施設3に電力を導入不可の燃料電池装置8として選抜から外される。
(負の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その2)
管理装置2は、施設3に電力を導入可能な燃料電池装置8を選抜した後、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1(差分KS)に基づいて、以下の説明のように、負の調整力の供出指令の出力要請値を複数の割り当て値に分割し、割り当て値を、施設3に電力を導入可能な燃料電池装置8に割り当てる。
例えば、施設3に電力を導入可能な燃料電池装置8(A),8(B),8(C),8(D),8(E)が存在したとする。燃料電池装置8(A)~8(E)において、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1の大小関係が、燃料電池装置8(A),8(E)<燃料電池装置8(C)<燃料電池装置8(B),8(D)であり、差分KSの大小関係が、燃料電池装置8(A),8(E)>燃料電池装置8(C)>燃料電池装置8(B),8(D)であったとする。
この場合、例えば、負の調整力の供出指令の出力要請値の30%を、割り当て値として燃料電池装置8(B)に割り当て、負の調整力の供出指令の出力要請値の30%を、割り当て値として燃料電池装置8(D)に割り当てる。
例えば、負の調整力の供出指令の出力要請値の20%を、割り当て値として燃料電池装置8(C)に割り当てる。
例えば、負の調整力の供出指令の出力要請値の10%を、割り当て値として燃料電池装置8(A)に割り当て、負の調整力の供出指令の出力要請値の10%を、割り当て値として燃料電池装置8(E)に割り当てる。
以上のように、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1(差分KS)の大小に基づいて、負の調整力の供出指令の出力要請値が複数の割り当て値に分割される。
施設3の受電点電力を上げるために、出力制御指令としての受電点電力上げ指令を複数の燃料電池装置8に指令する場合、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が低い燃料電池装置8(差分KSが大きい燃料電池装置8)において、割り当て値が小さくなり、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が高い燃料電池装置8(差分KSが小さい燃料電池装置8)において、割り当て値が大きくなる(前記蓄熱検出部の検出値が他の前記電源装置よりも高い前記電源装置に対しては、前記割り当て値を、他の前記電源装置の前記割り当て値よりも増加させる状態に相当)。
(負の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その3)
燃料電池装置8に割り当て値が割り当てられた後、電力系統7からの電力の導入の際、管理装置2は、施設3の受電点電力を上げるために、出力制御指令としての受電点電力上げ指令を複数の燃料電池装置8に指令する(前記割り当て値に応じた前記電源装置の出力電力を定める出力制御指令を、複数の前記電源装置に対して送信する指令送信処理に相当)。
図6から図7に示すように、施設3において、燃料電池装置8の出力電力A1が、割り当て値に基づいて減少操作され、負の調整力A2Mが創出される。
管理装置2は、燃料電池装置8の各々において創出された負の調整力A2Mが電力系統7に供出されることで、合計された負の調整力を供出指令の出力要請値に相当する電力として供出できたことになる。
(発明の実施の第1別形態)
施設3において、複数の燃料電池装置8が設けられていてもよく、複数の電力負荷装置9が設けられていてもよい。
(発明の実施の第2別形態)
施設3において、熱交換器21及び貯湯タンク22が、燃料電池装置8に設けられるのではなく、燃料電池装置8から独立した機器として燃料電池装置8とは別に設けられてもよい。貯湯タンク22に代えて、水とは別の熱媒体を使用する蓄熱部を使用してもよい。
(発明の実施の第3別形態)
前述の(正の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その2)及び(負の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その2)において、正の調整力(負の調整力)の供出指令の出力要請値の割り当て値の数値(30%、20%、10%)は、一例であり、これ以外の割り当て値の数値として、(30%、25%、20%、15%、10%、5%)等のように、多数の数値が存在する。
(発明の実施の第4別形態)
前述の(正の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その3)において、割り当てられた割り当て値を賄う前に、貯湯タンク22の実際の蓄熱量Kが設定値KMに達した燃料電池装置8が発生した場合、この燃料電池装置8において、発電を停止させるのではなく、以下の説明のように出力電力A1の減少操作が行われてもよい。
燃料電池装置8の出力電力A1の減少操作を行う場合、出力電力A1を一定値だけ減少操作してもよい。
貯湯タンク22の設定値KMに重きを置いた場合、貯湯タンク22の実際の蓄熱量Kが設定値KMに達した際の割り当て値の賄い状態を検出して、割り当て値の残りが多いと、燃料電池装置8の出力電力A1を大きく減少操作し、割り当て値の残りが少ないと、燃料電池装置8の出力電力A1を小さく減少操作すればよい。
割り当て値を賄うことに重きを置いた場合、貯湯タンク22の実際の蓄熱量Kが設定値KMに達した際の割り当て値の賄い状態を検出して、割り当て値の残りが多いと、燃料電池装置8の出力電力A1を小さく減少操作し、割り当て値の残りが少ないと、燃料電池装置8の出力電力A1を大きく減少操作すればよい。
(発明の実施の第5別形態)
前述の(正の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その3)において、燃料電池装置8の出力電力A1が割り当て値に基づいて増加操作された状態で、出力電力A1が上限値AM1(図4参照)に達した燃料電池装置8が発生した場合、管理装置2が、以下の説明のような処理を行ってもよい。
前述の燃料電池装置8の出力電力A1を上限値AM1に維持して、この燃料電池装置8の割り当て値の残りを複数に分割する。
前述の(正の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その1)に記載の供給不可の燃料電池装置8として、選抜から外された燃料電池装置8のうち、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が平均値よりも僅かに高い燃料電池装置8に、前述の分割された割り当て値の残りを割り当て、受電点電力下げ指令を、この燃料電池装置8に指令する。
(発明の実施の第6別形態)
前述の(負の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その3)において、燃料電池装置8の出力電力A1が割り当て値に基づいて減少操作された状態で、出力電力A1が下限値AM2(図7参照)に達した燃料電池装置8が発生した場合、管理装置2が、以下の説明のような処理を行ってもよい。
前述の燃料電池装置8の出力電力A1を下限値AM2に維持して、この燃料電池装置8の割り当て値の残りを複数に分割する。
前述の(負の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その1)に記載の導入不可の燃料電池装置8として、選抜から外された燃料電池装置8のうち、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1が平均値よりも僅かに低い燃料電池装置8に、前述の分割された割り当て値の残りを割り当て、受電点電力上げ指令を、この燃料電池装置8に指令する。
(発明の実施の第7別形態)
前述の(正の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その1)において、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1を予測する場合、正の調整力の供出指令の実行開始時の時刻での貯湯タンク22の蓄熱量Kを、予測蓄熱量K1としてもよい。又は、正の調整力の供出指令の実行開始時と実行終了時との間の時刻での貯湯タンク22の蓄熱量Kを、予測蓄熱量K1としてもよい。
(発明の実施の第8別形態)
前述の(負の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その1)において、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1を予測する場合、負の調整力の供出指令の実行開始時の時刻での貯湯タンク22の蓄熱量Kを、予測蓄熱量K1としてもよい。又は、負の調整力の供出指令の実行開始時と実行終了時との間の時刻での貯湯タンク22の蓄熱量Kを、予測蓄熱量K1としてもよい。
この場合、前述の(正の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その1)及び(負の調整力の供出指令を受信した管理装置の処理)(その1)において、貯湯タンク22の予測蓄熱量K1を予測する時刻が、互いに異なっていてもよい。
(発明の実施の第9別形態)
以上の実施形態において、貯湯タンク22の蓄熱量Kは絶対値を意味しているが、貯湯タンク22の満蓄状態に対する実際の蓄熱量の比(蓄熱率)を、貯湯タンク22の蓄熱量Kとしてもよい。
(発明の実施の第10別形態)
以上の実施形態では、本発明の電源管理システムの構成について具体例を挙げて説明したが、その構成は適宜変更が可能である。
例えば、以上の実施形態では、電源装置が備える電源部が燃料電池部17を備える例を説明したが、電源部は電力を出力できる他の装置であってもよい。例えば、電源部が、蓄電池などの充放電部を備える装置であってもよい。その場合、電源管理システムに用いられる電源装置の機能を備え、電源部が充放電部を備える充放電装置が実現される。
又は、電源部は、エンジンとエンジンによって駆動される発電機とを備える装置などであってもよい。
以上の実施形態(別形態を含む、以下同じ)において開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用でき、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変できる。
本発明は、調整力の供出が可能な電源管理システムに適用できる。
2 管理装置
3 施設
7 電力系統
8 燃料電池装置(電源装置)
9 電力負荷装置(電力負荷部)
21 熱交換器(蓄熱部)
22 貯湯タンク(蓄熱部)
23 蓄熱検出部
A1 出力電力
A2P 調整力
A2M 調整力
K 蓄熱量
KM 設定値

Claims (6)

  1. 複数の施設の夫々に設置されて電力を出力可能な電源装置と、複数の前記電源装置との間で前記施設の外部から通信を行うことができる管理装置とを備える電源管理システムであって、
    前記電源装置は、電力を電力負荷部に供給可能で、且つ、電力を電力系統に供給可能な状態及び前記電力系統から前記電力負荷部に供給可能な状態で前記電力系統と連系されており、
    前記施設の夫々に設置され、前記電源装置の発電に伴う排熱を回収して蓄熱する蓄熱部と、
    前記蓄熱部の蓄熱量を検出する蓄熱検出部とが備えられ、
    前記管理装置は、調整力の供出指令を受信すると共に、前記蓄熱検出部の検出値に基づいて、受信した前記供出指令の出力要請値を複数に分割し複数の前記電源装置に割り当てて、割り当て値に応じた前記電源装置の出力電力を定める出力制御指令を、複数の前記電源装置に対して送信する指令送信処理を行う電源管理システム。
  2. 前記電源装置に、前記電源装置の出力電力が減少すると発電効率又は充放電効率が低下する電源装置が含まれている請求項1に記載の電源管理システム。
  3. 前記施設の受電点電力を下げるために前記管理装置から複数の前記電源装置に前記出力制御指令としての受電点電力下げ指令を指令する際、前記蓄熱検出部の検出値が他の前記電源装置よりも低い前記電源装置に対しては、前記割り当て値を、他の前記電源装置の前記割り当て値よりも増加させる請求項1又は2に記載の電源管理システム。
  4. 前記施設の受電点電力を下げるために前記管理装置から複数の前記電源装置に前記出力制御指令としての受電点電力下げ指令を指令した後、前記蓄熱検出部の検出値が事前に設定された設定値に達した前記電源装置に対しては、前記電源装置の出力電力が減少又は前記電源装置の発電が停止される請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の電源管理システム。
  5. 出力電力が減少された前記電源装置又は発電が停止された前記電源装置の前記割り当て値の残りが、前記蓄熱検出部の検出値が前記設定値に達していない前記電源装置に対して割り当てられる請求項4に記載の電源管理システム。
  6. 前記施設の受電点電力を上げるために前記管理装置から複数の前記電源装置に前記出力制御指令としての受電点電力上げ指令を指令する際、前記蓄熱検出部の検出値が他の前記電源装置よりも高い前記電源装置に対しては、前記割り当て値を、他の前記電源装置の前記割り当て値よりも増加させる請求項1~5のうちのいずれか一項に記載の電源管理システム。
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