JP2022147431A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可変表示に関する遊技興趣を向上させる。【解決手段】演出状態選択指定値が0C[H]である場合に、遊技状態は高確高ベース状態であり変動パターンPB1-8に決定可能である。演出状態選択指定値が0D[H]である場合に、遊技状態は低確高ベース状態であり変動パターンPB1-9に決定可能である。変動パターンPB1-8は特図変動時間が12500ミリ秒に設定され、変動パターンPB1-9は特図変動時間が29900ミリ秒に設定される。変動パターンPB1-8、PB1-9のいずれの場合にもリザルト表示を実行するための制御が行われ、変動パターンPB1-9の場合に状態報知演出を実行するための制御が行われる。【選択図】図9-30

Description

本発明は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機として、特許文献1に示すように、確変状態における最終の可変表示に対応して特定の遊技情報を報知する遊技機がある。また、特許文献2に示すように、装飾図柄(演出識別情報)の可変表示を実行可能であるとともに、該装飾図柄の可変表示中に擬似連図柄(特定演出識別情報)の仮停止を再可変表示とを含む擬似連演出(特定演出)を実行可能なものがある。
特開2017-164640号公報 特開2016-131876号公報
特許文献1や特許文献2の機能や構成を有する遊技機において、商品性を高める余地があった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、商品性を高めた遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願発明の手段1に係る遊技機は、特定演出識別情報(例えば、擬似連図柄)を含む複数種類の演出識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を行って表示結果を導出表示し、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、通常状態に比べて可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、可変表示パターンを決定可能な可変表示パターン決定手段と、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知を含む複数種類の報知を実行可能な報知手段と、可変表示として、演出識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの所定タイミングにおいて前記特定演出識別情報を一旦仮停止させた後に可変表示を再開する特定演出(例えば、擬似連演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、前記特定演出識別情報が仮停止することを示唆する示唆演出(例えば、仮停止示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、前記特定演出識別情報が仮停止したことを報知する報知演出(例えば、仮停止報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、を備え、前記特別状態制御手段は、前記有利状態の終了後に第1回数の可変表示が実行されるまで前記特別状態に制御可能であり、前記報知手段は、前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数である可変表示中に前記価値報知を実行し、前記有利状態は、第1種別有利状態と、第2種別有利状態と、を含み、前記可変表示パターン決定手段は、前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数である場合に、特定決定用データを用いて決定可能であり、前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数未満である場合に、通常決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、前記通常決定用データは、前記第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、特定可変表示パターンおよび特別可変表示パターンを含む複数種類の可変表示パターンのうちからいずれかの可変表示パターンを決定可能とし、前記第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、該特定可変表示パターンおよび該特別可変表示パターンとは異なる所定可変表示パターンを含む複数種類の可変表示パターンのうちからいずれかの可変表示パターンを決定可能とするデータであり、前記特定決定用データは、前記第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合と、前記第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合とのいずれの場合においても、前記特定可変表示パターンを決定し、前記有利状態に制御する契機とならない可変表示に対応して、前記報知手段による前記価値報知を実行可能な報知可変表示パターンを決定するデータであり、前記特定可変表示パターンは、前記報知可変表示パターンよりも可変表示期間が短い可変表示パターンであり(ここで、第1種別有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「02」である大当り遊技状態などであればよい。第2種別有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「04」である大当り遊技状態などであればよい。特定決定用データは、例えば変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。通常決定用データは、例えば変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。第1種別可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-1、PB3-2などであればよい。第2種別可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2~PB3-8などであればよい。種別共通可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2などであればよい。報知可変表示パターンは、例えば変動パターンPB1-8、PB1-9などであればよい。可変表示期間が短いことは、例えば可変表示制御例AKC32において変動パターンPB1-8、PB1-9と比べた変動パターンPB3-2の場合などであればよい)、前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として、効果表示の表示によって、前記特定演出識別情報とは異なる演出識別情報の視認性を第1低視認状態に一旦低下させた後に、該第1低視認状態よりも更に視認性が低い第2低視認状態に低下させる演出を実行可能であり(例えば、図20-33及び図20-34に示すように、画像表示装置5において集中線を密度D1にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を低下させた後、集中線を密度D2にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を更に低下させる部分)、前記報知演出実行手段は、前記報知演出として、前記特定演出識別情報とは異なる演出識別情報を視認不能とする演出を実行可能であり(例えば、図20-34及び図20-35に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像を画像表示装置5の表示領域全体で表示することにより左右の飾り図柄を視認不能とする部分)、前記示唆演出実行手段は、前記特定演出識別情報が仮停止しない場合においても前記示唆演出を実行可能であって、該仮停止しない場合は前記所定タイミングを過ぎた後の所定期間は前記効果表示を継続表示可能である(例えば、図20-44に示すように、仮停止示唆演出を実行して擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後も集中線が継続して表示されている部分)、ことを特徴とする。このような構成によれば、データ容量の増大を防止するとともに、可変表示が特定結果となる場合の意外性を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができるとともに、示唆演出によって仮停止することに対する遊技者の期待感を高めることができ、報知演出が実行されることにより仮停止したことに対する高揚感を高めることができ、仮停止しない場合に、仮停止の所定タイミング後においても効果表示が継続表示されていることで、仮停止しなかったことを遊技者が認識し易くなるとともに、仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができるようになるので、遊技興趣を向上させることができるので、遊技機における商品性を高めることができる。
上記目的を達成するため、本願発明の手段2に係る遊技機は、複数種類の演出識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を行って表示結果を導出表示し、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、通常状態に比べて可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、可変表示パターンを決定可能な可変表示パターン決定手段と、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知を含む複数種類の報知を実行可能な報知手段と、可変表示として、演出識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの所定タイミングにおいて、前記演出識別情報とは異なる特殊識別情報(例えば、擬似連図柄)を一旦仮停止させた後に可変表示を再開する特定演出(例えば、擬似連演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、前記特殊識別情報が仮停止することを示唆する示唆演出(例えば、仮停止示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、前記特殊識別情報が仮停止したことを報知する報知演出(例えば、仮停止報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、を備え、前記特別状態制御手段は、前記有利状態の終了後に第1回数の可変表示が実行されるまで前記特別状態に制御可能であり、前記報知手段は、前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数である可変表示中に前記価値報知を実行し、前記有利状態は、第1種別有利状態と、第2種別有利状態と、を含み、前記可変表示パターン決定手段は、前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数である場合に、特定決定用データを用いて決定可能であり、前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数未満である場合に、通常決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、前記通常決定用データは、前記第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、特定可変表示パターンおよび特別可変表示パターンを含む複数種類の可変表示パターンのうちからいずれかの可変表示パターンを決定可能とし、前記第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、該特定可変表示パターンおよび該特別可変表示パターンとは異なる所定可変表示パターンを含む複数種類の可変表示パターンのうちからいずれかの可変表示パターンを決定可能とするデータであり、前記特定決定用データは、前記第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合と、前記第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合とのいずれの場合においても、前記特定可変表示パターンを決定し、前記有利状態に制御する契機とならない可変表示に対応して、前記報知手段による前記価値報知を実行可能な報知可変表示パターンを決定するデータであり、前記特定可変表示パターンは、前記報知可変表示パターンよりも可変表示期間が短い可変表示パターンであり(ここで、第1種別有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「02」である大当り遊技状態などであればよい。第2種別有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「04」である大当り遊技状態などであればよい。特定決定用データは、例えば変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。通常決定用データは、例えば変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。第1種別可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-1、PB3-2などであればよい。第2種別可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2~PB3-8などであればよい。種別共通可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2などであればよい。報知可変表示パターンは、例えば変動パターンPB1-8、PB1-9などであればよい。可変表示期間が短いことは、例えば可変表示制御例AKC32において変動パターンPB1-8、PB1-9と比べた変動パターンPB3-2の場合などであればよい)、前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として、効果表示の表示によって、前記演出識別情報の視認性を第1低視認状態に一旦低下させた後に、該第1低視認状態よりも更に視認性が低い第2低視認状態に低下させる演出を実行可能であり(例えば、図20-33及び図20-34に示すように、画像表示装置5において集中線を密度D1にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を低下させた後、集中線を密度D2にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を更に低下させる部分)、前記報知演出実行手段は、前記報知演出として前記演出識別情報を視認不能とする演出を実行可能であり(例えば、図20-34及び図20-35に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像を画像表示装置5の表示領域全体で表示することにより左右の飾り図柄を視認不能とする部分)、前記示唆演出実行手段は、前記特殊識別情報が仮停止しない場合においても前記示唆演出を実行可能であって、該仮停止しない場合は前記所定タイミングを過ぎた後の所定期間は前記効果表示を継続表示可能である(例えば、図20-44に示すように、仮停止示唆演出を実行して擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後も集中線が継続して表示されている部分)、ことを特徴とする。このような構成によれば、データ容量の増大を防止するとともに、可変表示が特定結果となる場合の意外性を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができるとともに、示唆演出によって仮停止することに対する遊技者の期待感を高めることができ、報知演出が実行されることにより仮停止したことに対する高揚感を高めることができ、仮停止しない場合に、仮停止の所定タイミング後においても効果表示が継続表示されていることで、仮停止しなかったことを遊技者が認識し易くなるとともに、仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができるようになるので、遊技興趣を向上させることができるので、遊技機における商品性を高めることができる。
パチンコ遊技機の正面図である。 各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理を示すフローチャートなどである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートなどである。 特図表示結果の判定例を示す図である。 演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートなどである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 大当り種別決定例を示す図である。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 ハズレ変動パターンの構成例を示す図である。 大当り変動パターンの構成例を示す図である。 ハズレ時参照テーブルを示す図である。 ハズレ時参照テーブルを示す図である。 大当り時参照テーブルを示す図である。 変動パターン種別選択テーブルを示す図である。 変動パターン種別選択テーブルを示す図である。 変動パターン種別選択テーブルを示す図である。 変動パターン種別選択テーブルを示す図である。 変動パターン種別に対応した変動パターンの決定割合を示す図である。 変動パターン種別に対応した変動パターンの決定割合を示す図である。 変動パターン種別に対応した変動パターンの決定割合を示す図である。 変動パターン種別に対応した変動パターンの決定割合を示す図である。 演出図柄指定コマンド設定例を示す図である。 特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 特別期間演出設定テーブルを示す図である。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り開始時設定例を示す図である。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 大当り終了時設定例を示す図である。 大当り終了時設定例を示す図である。 大当り終了時設定例を示す図である。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出状態制御例を示す図である。 演出状態制御例を示す図である。 可変表示制御例、大当り制御例、大当り時演出制御例を示す図である。 可変表示制御例を示す図である。 可変表示制御例を示す図である。 可変表示制御例を示す図である。 演出状態制御例を示す図である。 演出状態制御例を示す図である。 演出実行例を示す図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面斜視図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 通常状態または時短状態での第1特図の可変表示における大当りの数値範囲と時短付きはずれの数値範囲を示す図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 第2可動体の動作を示す図である。 画像表示装置における表示を構成する画像データの説明図である。 画像表示装置における表示を構成する画像データの説明図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 (A)は、表示結果判定テーブル1を示す説明図であり、(B)は、表示結果判定テーブル2を示す説明図である。 (A)は、大当り種別判定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は、各種大当りの内容を示す図である。 変動パターンを例示する図である。 可変表示結果と変動パターンと関係について示す説明図である。 (A)は、演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図であり、(B)は、始動入賞時受信コマンドバッファの構成例を示す図である。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は、入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートであり、(B)は、変動カテゴリコマンドの内容を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートの一部である。 先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は、大当りの保留記憶についての表示パターン決定割合の例を示す図であり、(B)は、はずれの保留記憶についての表示パターン決定割合の例を示す図である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 擬似連演出を実行する可変表示のタイミングチャートである。 擬似連演出を実行する可変表示のタイミングチャートである。 擬似連演出を実行する可変表示のタイミングチャートである。 擬似連演出を実行する可変表示のタイミングチャートである。 擬似連演出を実行する可変表示のタイミングチャートである。 擬似連演出における各演出期間と演出内容の説明図である。 (A)は予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)の一例を示すフローチャートであり、(B)は予告演出の実行の有無と実行する予告演出の決定割合を示す図である。 (A)は予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)の一例を示すフローチャートであり、(B)は予告演出の実行の有無と実行する予告演出の決定割合を示す図である。 (A)特別仮停止報知演出実行決定割合を示す図であり、(B)は仮停止報知演出期間決定割合を示す図である。 スピーカから出力される音の出力態様を示す図である。 擬似連図柄が非停止の場合の仮停止示唆演出期間における各画像の表示態様を示す図である。 擬似連図柄が仮停止する場合の仮停止示唆演出期間における各画像の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 仮停止示唆演出期間及び仮停止報知演出期間における左右の飾り図柄の視認性の変化の説明図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 変形例における擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 画像表示装置における表示を構成する画像データの説明図である。 画像表示装置における表示を構成する画像データの説明図である。 画像表示装置における表示を構成する画像データの説明図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 変形例における画像表示装置における表示を構成する画像データの説明図である。 変形例における擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 変形例における擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 変形例における擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 変形例における擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。 変形例における集中線やエフェクト画像の透過度を示す説明図である。 変形例における擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置の表示態様を示す図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bと、が設けられている。図1に示す例では、遊技領域の右側方に設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとは、それぞれ、複数種類の特別識別情報としての特別図柄の可変表示を行うことができる。特別図柄は、「特図」ともいう。特別図柄の可変表示は、「特図ゲーム」ともいう。第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとは、いずれも7セグメントのLEDなどを用いて構成される。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである。演出図柄や小図柄、普通図柄など、他の図柄についても、「可変表示」は同じく複数種類の図柄を変動可能に表示することである。演出図柄は、飾り図柄あるいは装飾図柄ともいう。可変表示は、変動表示、あるいは単に、変動ともいう。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、拡大、縮小などがある。変動には、ある図柄を点滅表示する態様が含まれてもよい。特別図柄や普通図柄の可変表示では、複数種類の特別図柄または普通図柄が更新可能に表示される。演出図柄の可変表示では、複数種類の演出図柄がスクロール表示または更新表示されたり、1以上の演出図柄が変形、拡大、縮小されたりする。任意の図柄の可変表示において、最後には表示結果として所定の図柄が停止表示される。停止表示は、導出表示、あるいは単に、導出ともいう。可変表示において最終的に停止表示される図柄は、最終停止図柄あるいは確定図柄ともいう。特図ゲームにおける最終停止図柄は、確定特別図柄ともいう。可変表示の表示結果は、特別図柄の表示結果を含み、可変表示結果ともいう。特別図柄の表示結果は、特図表示結果ともいう。可変表示の実行時間は、特別図柄の変動時間である特図変動時間を含み、可変表示時間ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄は「第1特図」ともいう。第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄は「第2特図」ともいう。第1特図を用いた特図ゲームは「第1特図ゲーム」ともいう。第2特図を用いた特図ゲームは「第2特図ゲーム」ともいう。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。図1に示す例では、遊技領域の左側方に設けられている。普通図柄表示器20は、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行うことができる。普通図柄は、「普図」ともいう。普通図柄の可変表示は、「普図ゲーム」ともいう。普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどを用いて構成される。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、複数のLEDにおける一部または全部を点灯したパターンや、複数のLEDを全て消灯したパターンが、含まれてもよい。普図ゲームにおける最終停止図柄は、確定普通図柄ともいう。普通図柄の表示結果は、普図表示結果ともいう。普図ゲームにおいて普通図柄が可変表示される実行時間は、普図変動時間ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)、有機EL(Electro Luminescence)、プロジェクタおよびスクリーンのうち、いずれかを用いて構成されたものであればよい。その他、任意の画像を形成可能な機構を用いて画像表示装置5が構成されてもよい。画像表示装置5は、各種の演出画像を表示可能である。また、画像表示装置5は、演出画像に限定されず、検査用画像や設定用画像といった、任意の制御関連画像を表示可能である。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、演出図柄の可変表示が行われる。演出図柄は、数字などを示す表示図柄であり、特別図柄や普通図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報となる。図1に示す画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rが設けられ、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、例えば演出図柄が上下方向のスクロール表示や更新表示されることにより、演出図柄の可変表示が行われる。同期して実行される特図ゲームおよび演出図柄の可変表示は、総称して単に、可変表示ともいう。可変表示の同期は、図柄の変動が開始されるタイミングと、その変動が終了して図柄が最終的に停止表示されるタイミングとが、異なる種類の図柄について共通のタイミングとなるものであればよい。演出図柄の可変表示における最終停止図柄は、確定演出図柄、確定飾り図柄、確定装飾図柄ともいう。演出図柄の可変表示は第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期するので、演出図柄の可変表示時間は、特図変動時間と同じになる。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示と、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示とを、表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示は、可変表示に対応する可変表示対応表示とも総称される。保留表示を行う表示エリアは、保留表示エリアともいう。アクティブ表示を行う表示エリアは、アクティブ表示エリアともいう。保留されている可変表示の数は、保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数は、第1保留記憶数ともいう。第2特図ゲームに対応する保留記憶数は、第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値は、合計保留記憶数ともいう。図1に示す第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bの上方には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられる。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。図1に示す普通図柄表示器20の上方には、複数のLEDを含んで構成された普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、LEDの点灯個数によって、普図保留記憶数を表示する。普図保留記憶数は、普図ゲームに対応する保留記憶数である。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bと、が設けられている。入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって、常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときに、例えば3個といった、所定個の賞球が払い出され、第1特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立し得る。可変入賞球装置6Bは、普通電動役物として、図2に示す普通電動役物ソレノイド81により閉鎖状態と開放状態とに変化可能な第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、普通電動役物ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる。可変入賞球装置6Bが閉鎖状態になることは、第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。可変入賞球装置6Bは、普通電動役物ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる。可変入賞球装置6Bが開放状態になることは、第2始動入賞口が開放状態になるともいう。第2始動入賞口に遊技球が進入したときに、例えば3個といった、所定個の賞球が払い出され、第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立し得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化可能なものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が進入することは、第1始動入賞ともいう。可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入することは、第2始動入賞ともいう。第1始動入賞口に進入した遊技球は、図2に示す第1始動口スイッチ21Aによって検出される。第2始動入賞口に進入した遊技球は、図2に示す第2始動口スイッチ21Bによって検出される。第1始動入賞の発生にもとづいて、第1保留記憶数の加算更新が可能になり、第1特図ゲームとして、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が実行可能になる。第2始動入賞の発生にもとづいて、第2保留記憶数の加算更新が可能になり、第2特図ゲームとして、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が実行可能になる。
遊技盤2の所定位置には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。図1に示す例では、遊技領域の左下方2箇所に一般入賞口10が設けられている。一般入賞口10のいずれかに遊技球が進入したときに、例えば10個といった、所定個の賞球が払い出される。
遊技盤2が形成する遊技領域においては、遊技球が流下する流下経路として、第1経路と、第2経路と、が設けられている。第1経路は、正面から見て画像表示装置5よりも左側の領域に主に設けられている。第2経路は、正面から見て画像表示装置5よりも右側の領域に主に設けられている。画像表示装置5の左側領域は、左側遊技領域あるいは左遊技領域ともいう。画像表示装置5の右側領域は、右側遊技領域あるいは右遊技領域ともいう。左側遊技領域と右側遊技領域とは、例えば遊技領域における画像表示装置5の端面や、遊技釘の配列などにより区分けされていればよい。第1経路に遊技球を流下させるために左側遊技領域に向けて遊技球を発射させることは、左打ちともいう。第2経路に遊技球を流下させるために右側遊技領域に向けて遊技球を発射させることは、右打ちともいう。第1経路は、左打ち経路ともいう。第2経路は、右打ち経路ともいう。第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共通化された経路であってもよい。
打球発射装置が備える打球操作ハンドルの操作に応じて、遊技球が打球発射装置から発射されて遊技領域に打ち込まれる。遊技領域に打ち込まれた遊技球は、左側遊技領域へと誘導されて第1経路を流下する場合に、例えば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右側遊技領域における第2経路へは誘導不可能または誘導困難となる。遊技領域に打ち込まれた遊技球は、右側遊技領域へと誘導されて第2経路を流下する場合に、例えば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左側遊技領域における第1経路へは誘導不可能または誘導困難となる。
入賞球装置6Aは、左側遊技領域における第1経路に設けられ、第1経路を流下する遊技球が進入可能となる。可変入賞球装置6Bは、右側遊技領域における第2経路に設けられ、第2経路を流下する遊技球が進入可能となる。なお、可変入賞球装置6Bは、左側遊技領域における第1経路を流下する遊技球が進入可能となってもよい。可変入賞球装置6Bは、左側遊技領域における第1経路を流下する遊技球よりも、右側遊技領域における第2経路を流下する遊技球の方が、進入しやすくなるように配置されてもよい。
右側遊技領域における第2経路には、通過ゲート41と、特別可変入賞球装置50と、が設けられている。通過ゲート41は、遊技球が通過可能な通過領域を形成する。通過ゲート41を通過した遊技球は、図2に示すゲートスイッチ21によって検出される。遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて、普通保留記憶数の加算更新が可能になり、普図ゲームとして、普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示が実行可能になる。
特別可変入賞球装置50は、特別電動役物として、大入賞口ソレノイド82により閉鎖状態と開放状態とに変化可能な大入賞口を形成する。特別可変入賞球装置50の上部は、遊技球が通過可能な程度に前後方向の通路幅を有する誘導通路が形成されている。この誘導経路は、右側から左側へと向けて下降するように傾斜し、延在した通路の両側となる手前側および奥側に壁部が設けられる。誘導通路の中央部には、大入賞口となる役物進入口が形成されている。特別可変入賞球装置50において、大入賞口を開閉可能な位置には、大入賞口開閉部材として、前後方向に移動可能な可動部材52が設けられている。特別可変入賞球装置50において、誘導通路の大入賞口が形成されていない部分は、固定された通路を形成する固定部材53が設けられている。
可動部材52は、大入賞口ソレノイド82により駆動され、大入賞口となる役物進入口を開閉するための進退動作が可能である。特別可変入賞球装置50において、大入賞口から内部に進入した遊技球は、カウントスイッチ23によって検出される。特別可変入賞球装置50の内部には、遊技球が通過可能な入賞領域として、特定領域となるV入賞領域51が設けられている。また、特別可変入賞球装置50の内部には、V入賞領域51とは異なる通常領域が設けられている。V入賞領域51の上部には、V入賞口開閉部材として、V入賞領域51を開放状態と閉鎖状態とに切替え可能な板状の振分部材が設けられている。振分部材は、特定領域ソレノイド83により駆動され、V入賞領域51を開閉するための進退動作が可能である。V入賞領域51は、開放状態であるときに遊技球が通過可能であり、閉鎖状態であるときに遊技球が通過不可能である。V入賞領域51を通過した遊技球は、特定領域スイッチ24によって検出される。V入賞領域51を通過しなかった遊技球は、通常領域を通過する。V入賞領域51を通過した遊技球と、V入賞領域51を通過せずに通常領域を通過した遊技球とは、いずれも排出口スイッチ26によって検出された後に、特別可変入賞球装置50の外部へと排出される。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、遊技領域周辺部には、点灯演出用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。遊技盤2の所定位置には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。打球操作ハンドルは、操作ノブともいう。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する打球供給皿が設けられている。打球供給皿は、上皿ともいう。上皿の下方には、上皿満タン時に払い出された賞球が流下して貯留される賞球貯留皿が設けられている。賞球貯留皿は、下皿ともいう。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、スティックコントローラ31Aと、プッシュボタン31Bと、が設けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持して傾倒操作を可能であり、遊技者が押引操作を可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、図2に示すコントローラセンサユニット35Aによって検出される。プッシュボタン31Bは、遊技者が押下操作を可能である。プッシュボタン31Bに対する操作は、図2に示すプッシュセンサ35Bによって検出される。パチンコ遊技機1では、遊技者の操作などの動作を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが用いられるが、これら以外の検出手段が用いられてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間などである場合に、遊技球が通過ゲート41を通過しても当該通過にもとづく普図ゲームを直ちに実行できないので、当該通過にもとづく普図ゲームは、例えば「4」といった所定の上限数まで保留される。普図ゲームでは、普図当り図柄といった、特定の普通図柄が確定普通図柄として停止表示された場合に、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。これに対し、確定普通図柄として、普図ハズレ図柄といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示された場合に、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」である場合に、可変入賞球装置6Bを所定期間において開放状態とする開放制御が行われる。このときに、第2始動入賞口が開放状態になる。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過して進入した場合に、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始可能になる。可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過して進入した場合に、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始可能になる。なお、特図ゲームを実行中の期間や、大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御されている期間などである場合に、遊技球が始動入賞口に進入して始動入賞が発生しても当該始動入賞にもとづく特図ゲームを直ちに実行できないので、当該始動入賞にもとづく特図ゲームは、例えば「4」といった所定の上限数まで保留される。特図ゲームでは、大当り図柄といった、特定の特別図柄が確定特別図柄として停止表示された場合に、特別図柄の表示結果が「大当り」となる。これに対し、確定特別図柄として、小当り図柄といった、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄が停止表示された場合に、特別図柄の表示結果が「小当り」となる。また、確定特別図柄として、ハズレ図柄といった、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示された場合に、特別図柄の表示結果が「ハズレ」となる。さらに、確定特別図柄として、時短図柄といった、大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄とは異なる特別図柄が停止表示された場合に、特別図柄の表示結果が「時短」となることがあってもよい。特別図柄は、時短図柄を含まないものであってもよい。すなわち、特別図柄の表示結果は、「時短」を含まないものであってもよい。
特図ゲームにおいて、特別図柄の表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置50に形成された大入賞口が所定の態様で開放状態となることができる。このときの開放状態は、例えば29秒間や1.8秒間など、所定期間の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数に達するタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。大入賞口を開放状態に制御可能な所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、開放上限期間ともいう。大当り遊技状態において大入賞口が開放状態となる1のサイクルは、ラウンドあるいはラウンド遊技という。大当り遊技状態では、このようなラウンドを、例えば15回や2回など、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行可能となっている。大当り遊技状態において、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。したがって、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な有利状態となる。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程、遊技者にとって有利になる。
特別図柄の表示結果が「大当り」になる場合は、複数の大当り種別を含んでいる。例えば、ラウンド数や開放上限期間といった大入賞口の開放態様、通常状態や時短状態や確変状態といった大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、複数種類の異なる設定とし、各設定に対応して大当り種別が指定される。複数の大当り種別は、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別のうち、一部または全部を含んでいてもよいし、獲得可能な賞球に関しては同程度の大当り種別を含んでいてもよい。特別図柄の表示結果が「大当り」であることにもとづいて大当り遊技状態に制御されることは、図柄大当り、特別図柄による大当り、可変表示大当り、あるいは直撃大当りともいう。
特図ゲームにおいて、特別図柄の表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置50に形成された大入賞口が所定の開放態様で開放状態となることができる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様で大入賞口が開放状態となってもよい。大入賞口は、開放回数や開放期間が共通することにより、同様の開放態様にできればよい。あるいは、小当り遊技状態において、大当り遊技状態とは異なる開放態様で大入賞口が開放状態となってもよい。大当り種別と同様に、特別図柄の表示結果が「小当り」になる場合にも、複数の小当り種別が含まれてもよい。大当り種別や小当り種別は、当り種別とも総称される。小当り遊技状態において大入賞口を開閉させる動作は、始動動作ともいう。小当り遊技状態であるときに、特別可変入賞球装置50の大入賞口となる役物進入口が開放され、遊技球がV入賞領域51を通過して特定領域スイッチ24によって検出されると、大当りの発生条件が成立し、大当り遊技状態に制御可能となる。小当り遊技状態において遊技球がV入賞領域51を通過することによるV入賞の発生にもとづいて大当り遊技状態に制御されることは、小当り経由大当りともいう。
大当り遊技状態が終了した後に、大当り種別と対応して、遊技状態を時短状態や確変状態に制御可能である。また、特図ゲームにおいて、特別図柄の表示結果が「時短」になった後には、大当り遊技状態に制御されずに、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが通常状態よりも実行されやすい遊技状態である。通常状態よりも第2特図ゲームが実行されやすい遊技状態は、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過して進入しやすい遊技状態である。第2始動入賞口を遊技球が通過しやすいか否かの制御は、ベース制御ともいう。通常状態におけるベース制御は、通常ベース制御あるいは低ベース制御ともいう。時短状態におけるベース制御は、高ベース制御を含んでいる。高ベース制御に加えて、時短状態が中ベース制御を含んでいてもよい。中ベース制御は、低ベース制御よりも第2始動入賞口を遊技球が通過しやすい一方で、高ベース制御よりも第2始動入賞口を遊技球が通過しにくいベース制御である。中ベース制御が行われる遊技状態は、中ベース状態ともいう。高ベース制御が行われる遊技状態は、高ベース状態ともいう。高ベース制御は、高開放制御ともいう。
通常状態である場合と、中ベース状態である場合と、高ベース状態である場合とで、いずれも特別図柄の表示結果として時短図柄の停止表示が可能である。ただし、中ベース状態である場合と、高ベース状態である場合とでは、特別図柄の表示結果として時短図柄が停止表示されたとしても、その時短図柄にもとづくベース制御は行われず、中ベース状態や高ベース状態に移行する新たな制御は開始されない。時短状態では、平均的な可変表示時間を通常状態よりも短縮させる時短制御が可能である。これにより、時短状態は、時間短縮状態ともいう。
時短状態は、特に第2特別図柄といった、特別図柄の変動効率が向上する状態であるので、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別状態に含まれる。遊技状態が確変状態であるときに、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が可能である。これにより、確変状態は、確率変動状態ともいう。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別状態に含まれる。時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたこと、次回の大当り遊技状態に制御されたことなど、予め定められた終了条件のいずれか1つが先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切りともいう。回数切りの時短状態は、回数切り時短ともいう。回数切りの確変状態は、回数切り確変ともいう。
通常状態となる遊技状態は、遊技者にとって有利な大当り遊技状態などの有利状態、小当り遊技状態などの所定状態、時短状態や確変状態などの特別状態には含まれない遊技状態である。通常状態は、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などが、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一に制御される遊技状態である。パチンコ遊技機1の初期設定状態は、例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復旧処理を実行せずに初期設定処理を実行した後の制御状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。なお、パチンコ遊技機1は、遊技状態として確変状態を含まないものであってもよい。
小当り遊技状態が終了した後に、V入賞の発生にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合と、V入賞が発生せずに小当り遊技状態となる前の遊技状態が変更されない場合と、がある。ただし、特図ゲームの表示結果が「小当り」となり、回数切りにおける所定回数の特図ゲームが実行された場合に、時短状態や確変状態の制御が終了して、通常状態となることがある。なお、パチンコ遊技機1は、遊技状態として小当り遊技状態を含まないものであってもよい。すなわち、特別図柄の表示結果は、「小当り」を含まないものであってもよい。
可変表示の実行回数にもとづく時短条件が成立した場合に、遊技状態を時短状態に制御可能であってもよい。このような時短状態は、救済時短ともいう。時短条件は、パチンコ遊技機1への電源投入後や、大当り発生後、特図ゲームの表示結果が「時短」となった後に、特定回数の可変表示を実行しても新たな大当り遊技状態や時短状態への制御が行われなかった場合に、成立可能な条件であればよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行にあわせて種々の演出を実行可能である。この演出は、遊技の進行状況を報知する演出と、遊技を盛り上げる演出と、を含む。これらの演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示すること、スピーカ8L、8Rから効果音を出力すること、遊技効果ランプ9を点灯すること、可動体32を動作させること、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bを振動させること、あるいは、これらの一部または全部の組合せを含み、任意の演出装置を用いて実行可能なものであればよい。
遊技の進行にあわせて実行可能な演出は、演出図柄の可変表示を含む。第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、演出図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果となる確定特別図柄が停止表示されるときに、演出図柄の可変表示において表示結果となる確定演出図柄が停止表示される。確定演出図柄は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rに対応した3つの演出図柄の組合せで構成される。演出図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間に、演出図柄の可変表示における表示態様がリーチ態様となることがある。リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止した演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに、未だ停止していない演出図柄について変動が継続している態様などである。演出図柄の可変表示における表示態様がリーチ態様となることは、リーチが成立するともいう。
演出図柄の可変表示がリーチ態様となったことに対応して、リーチ演出を実行可能である。パチンコ遊技機1は、演出態様が異なる場合に、可変表示の表示結果が「大当り」となる割合が異なるように、複数種類のリーチ演出を実行可能である。演出態様に対応する「大当り」の割合は、大当り信頼度、大当り期待度ともいう。リーチ演出は、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度が高いスーパーリーチと、を含む。その他、リーチ演出の実行時間に対応して、ショートリーチと、ショートリーチよりも実行時間が長いロングリーチと、を含むものとしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときに、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組合せとなる確定演出図柄が、演出図柄の表示結果として停止表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rに、例えば「7」の数字を示す演出図柄といった、同一の演出図柄が揃って所定の有効ライン上に停止表示される。大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合に、例えば「7」の数字を示す演出図柄など、奇数の演出図柄が揃って停止表示されてもよい。大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り」である場合に、例えば「6」の数字を示す演出図柄など、偶数の演出図柄が揃って停止表示されてもよい。「非確変大当り」は、「通常大当り」ともいう。この場合に、奇数の演出図柄は、確変図柄ともいう。偶数の演出図柄は、非確変図柄あるいは通常図柄ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときに、画像表示装置5の画面上において、予め定められた小当り組合せとなる確定演出図柄が、演出図柄の表示結果として停止表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rに、例えば「7」以外の数字を示す演出図柄といった、同一の演出図柄が揃って所定の有効ライン上に停止表示されてもよい。特図ゲームの表示結果が「大当り」になるときと「小当り」になるときとで、共通の確定演出図柄が停止表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となるときに、演出図柄の可変表示においてリーチ態様とならずに、表示結果が停止表示される場合がある。この場合に、演出図柄の表示結果として、非リーチ組合せの確定演出図柄が停止表示される。リーチ態様とならずに非リーチ組合せの確定演出図柄が停止表示される表示結果は、非リーチハズレともいう。特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となるときに、演出図柄の可変表示においてリーチ態様となり、リーチ演出が実行された後に表示結果が停止表示される場合がある。この場合に、演出図柄の表示結果として、大当り組合せや小当り組合せではないリーチ組合せの確定演出図柄が停止表示される。リーチ態様となった後にリーチ組合せの確定演出図柄が停止表示される表示結果は、リーチハズレともいう。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出は、保留表示やアクティブ表示などの可変表示対応表示を含む。その他に、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出などを、演出図柄の可変表示中に実行可能である。予告演出は、実行中の可変表示に対応した大当り信頼度を予告する当該変動予告演出と、実行が保留されている実行前の可変表示に対応した大当り信頼度を予告する先読み予告演出と、を含んでもよい。先読み予告演出は、例えば保留表示やアクティブ表示などの可変表示対応表示の表示態様を、通常とは異なる態様に変化させる変化演出を実行可能であってもよい。
画像表示装置5の画面上において、演出図柄の可変表示中に演出図柄を一旦仮停止させた後に、可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行可能であってもよい。擬似連演出は、演出図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させる再変動回数が多い場合の方が、再変動回数が少ない場合よりも大当り信頼度が高くなるように設定されてもよい。演出図柄の可変表示において、リーチ態様となるより前に擬似連演出が実行される場合と、リーチ態様となった後に擬似連演出が実行される場合と、が含まれてもよい。その他、演出図柄の可変表示において、複数のタイミングで擬似連演出を実行可能であってもよい。
大当り遊技状態の制御中に、大当り遊技状態を報知する大当り中演出を実行可能である。大当り中演出は、ラウンド数を報知する演出と、大当り遊技状態の有利度が向上することを示唆または報知する昇格演出と、を含んでいてもよい。小当り遊技状態の制御中に、小当り遊技状態を報知する小当り中演出を実行可能である。大当り遊技状態の制御中と、小当り遊技状態の制御中とで、共通の演出を実行することで、現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか小当り遊技状態であるかを、遊技者が認識不可能または認識困難となるようにしてもよい。
特図ゲームなどの実行がなく、遊技が進行していない非遊技状態では、画像表示装置5の画面上にデモンストレーション用の演出画像を表示可能である。デモンストレーション用の演出画像は、デモ画像ともいう。デモ画像の表示は、デモ表示ともいう。デモ表示による演出は、客待ちデモ演出ともいう。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15、電源基板17などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板など、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御可能な機能を有する。遊技の進行は、保留の管理を伴う特図ゲームの実行、保留の管理を伴う普図ゲームの実行、大当り遊技状態、小当り遊技状態、時短状態、確変状態など、各種遊技の実行や遊技状態の移行を含む。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100と、スイッチ回路110と、ソレノイド回路111と、を備える。
主基板11が備える遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、を含んで構成可能である。ROM101、RAM102、乱数回路104の一部または全部は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に対して外付可能な構成であってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵された構成であってもよい。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。遊技球検出用の各種スイッチは、例えばゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bといった始動口スイッチ、カウントスイッチ23、特定領域スイッチ24、排出口スイッチ26を含む。検出信号は、遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことなどを示す。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物ソレノイド81と、大入賞口ソレノイド82と、特定領域ソレノイド83と、に供給可能である。ソレノイド駆動信号は、各ソレノイドをオンする信号などであればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100において、ROM101は、遊技制御に用いられるコンピュータプログラムやデータを記憶する不揮発性記憶装置である。ROM101が記憶するデータは、変動パターン、演出制御コマンド、その他の各種設定や判定、決定に用いられるテーブルを構成するテーブルデータなどを含む。RAM102は、遊技制御に用いられるワークエリアやデータを退避するためのスタックを提供する一時記憶装置である。RAM102は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止した場合でも、所定期間内であれば記憶領域の一部または全部における記憶内容を復旧可能となるように保存するバックアップRAMとなっていればよい。RAM102は、RWM(Read/Write Memory)ともいう。RAM102のワークエリアは、カウンタ、タイマ、バッファ、その他の各種コードや数値の格納領域など、遊技制御に用いられる各種データを記憶可能な記憶領域を含んでいる。CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムに対応する処理を実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御可能である。乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技の進行を制御するときに使用される乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数の一部または全部は、専用回路を用いてハードウェアにより更新されるものであってもよいし、CPU103が実行するコンピュータプログラムなどのソフトウェアにより更新されるものであってもよい。I/O105は、各種信号が入力される入力ポートと、各種信号が出力される出力ポートと、を含んで構成される。I/O105の入力ポートに入力される各種信号は、スイッチ回路110を介して伝送される各種スイッチからの検出信号を含んでいればよい。I/O105の出力ポートから出力される各種信号は、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御する信号と、普通電動役物ソレノイド81、大入賞口ソレノイド82、特定領域ソレノイド83などを駆動するソレノイド駆動信号と、を含んでいればよい。
主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100により、遊技の進行を制御する動作の一部として、遊技の進行に応じた演出制御コマンドを、演出制御基板12に対して送信可能に出力する。演出制御コマンドは、遊技の進行状況などを指定または通知するコマンドである。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。演出制御コマンドは、例えば特図ゲームの表示結果、当り種別、変動パターンなど、主基板11における各種の決定結果を指定するコマンドと、例えば可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態など、遊技の状況を指定するコマンドと、エラーの発生などを指定するコマンドと、を含むものであればよい。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドにもとづいて演出を制御可能な機能を有する。演出制御基板12において制御可能な演出は、例えば可動体32の駆動など、遊技の進行に応じた種々の演出であり、その他に、エラー報知、電断復旧の報知など、各種報知を含む。演出制御基板12は、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125と、を備える。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出の実行を制御するための処理を行う。この処理は、演出制御基板12の諸機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定などを含む。演出制御用CPU120は、各種テーブルのデータなど、ROM121が記憶する各種データを用いるとともに、RAM122をメインメモリとして使用する。演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号にもとづいて、演出の実行を表示制御部123に指示することもある。ここでの検出信号は、遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号であればよい。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを含み、演出制御用CPU120からの演出の実行指示にもとづいて、主に表示に関する演出を実行可能に制御する。表示制御部123は、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することにより、演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる。表示制御部123は、さらに、音指定信号を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号をランプ制御基板14に供給したりする。音指定信号は、スピーカ8L、8Rにて出力される音声を指定する。ランプ信号は、遊技効果ランプ9の点灯態様や消灯態様を指定する。音指定信号やランプ信号の供給により、演出画像の表示に同期して、スピーカ8L、8Rの音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯または消灯が可能になる。表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を、可動体32のモータやソレノイドに、または可動体32を駆動するドライバ回路に、供給可能であってもよい。演出制御基板12とは別に、可動体32を駆動するためのドライバ基板が設けられてもよい。
乱数回路124は、各種演出の実行を制御するときに使用される各種の乱数値を示す数値データを更新可能にカウントする。演出の実行を制御するときに使用される乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、演出制御用CPU120が実行するコンピュータプログラムなどのソフトウェアにより更新されるものであってもよい。I/O125は、例えば主基板11から伝送された演出制御コマンドなどを取り込むための入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートと、を含んで構成される。I/O125の入力ポートは、コントローラセンサユニット35Aから供給される検出信号の入力端子と、プッシュセンサ35Bから供給される検出信号の入力端子と、を含んでいればよい。I/O125の出力ポートは、画像表示装置5に供給される映像信号の出力端子と、音声制御基板13に供給される音指定信号の出力端子と、ランプ制御基板14に供給されるランプ信号の出力端子と、を含んでいればよい。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、表示制御部123からの音指定信号にもとづいてスピーカ8L、8Rを駆動し、音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、表示制御部123からのランプ信号にもとづいて遊技効果ランプ9を駆動し、ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯または消灯する。このようにして、スピーカ8L、8Rからの音声出力と、遊技効果ランプ9の点灯や消灯とは、表示制御部123からの信号にもとづいて制御することができる。なお、音指定信号やランプ信号の供給など、音声出力およびランプの点灯や消灯の制御と、可動体32を動作させる信号の供給など、可動体32の制御とは、演出制御用CPU120が一部または全部を実行するようにしてもよい。演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板は、サブ基板ともいう。図2に示す構成例のように、サブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、図2に示す構成例とは異なり、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
電源基板17は、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。パチンコ遊技機1は、電源スイッチ91の操作により、電源投入の開始と終了とを切替可能である。主基板11のスイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図3は、主基板11においてCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。図3に示す遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、まず、割込み禁止に設定する(ステップS1)。これにより、以後は割込み許可となるまで、他の処理が実行されない。続いて、内蔵デバイスレジスタの設定を行う(ステップS2)。内蔵デバイスレジスタの設定では、例えば内蔵デバイスレジスタ設定テーブルを用いて、指定された内蔵デバイスアドレスに内蔵デバイスレジスタ設定値を格納する。内蔵デバイスレジスタは、例えばタイマ回路であるタイマカウンタとしてのPTC(Programmable Timer Counter)、乱数回路104、I/O105の入力ポート、シリアル通信回路、RWMアクセス制御回路など、各種回路や電子部品に対応して設けられたものであればよい。また、スタックポインタの初期設定や割込みベクタの設定などが行われてもよい。
続いて、RWMチェック処理(ステップS3)を実行し、予め定められた復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS4)。復旧条件は、クリアスイッチ92の操作に対応したクリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMとしてのRAM102における記憶内容が正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電源投入時に、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92が押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合に、ステップS4にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3のRWMチェック処理は、チェックサム算出処理を含み、処理結果として得られたチェックサムデータを、チェックサムバッファの記憶データと比較して、両者のデータが合致した場合に、RAM102における記憶内容が正常であると判断する。ステップS4では、ステップS3のRWMチェック処理によりバックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査した結果にもとづいて、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合に(ステップS4;Yes)、復旧用の設定が行われる。復旧用の設定は、バックアップ時コマンド送信テーブルの指定(ステップS5)と、バックアップ時設定テーブルの指定(ステップS6)と、を含んでいる。バックアップ時コマンド送信テーブルは、バックアップデータを用いた復旧が行われたことを指定する停電復旧指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するためのテーブルデータを含んでいる。バックアップ時設定テーブルは、バックアップデータを用いた復旧が行われた場合に、ワークエリアの初期設定に用いられるテーブルデータを含んでいる。テーブルの指定は、ROM101に記憶されたテーブルの先頭アドレスに対応する値を、汎用ポインタまたはテーブルポインタに格納する。他のテーブルについても同様である。
復旧条件が成立しない場合に(ステップS4;No)、初期化用の設定が行われる。初期化用の設定は、RWM初期設定処理(ステップS7)と、初期化時コマンド送信テーブルの指定(ステップS8)と、初期化時設定テーブルの指定(ステップS9)と、を含んでいる。RWM初期設定処理は、RAM102におけるワークエリアとなる所定領域にクリアデータを格納することにより、ワークエリアを初期化する処理が含まれている。初期化時コマンド送信テーブルは、電源投入時の初期設定が行われたことを指定する電源投入指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するためのテーブルデータを含んでいる。初期化時設定テーブルは、電源投入時の初期設定が行われた場合に、ワークエリアの初期設定に用いられるテーブルデータを含んでいる。例えば、初期化時設定テーブルは、特定回数カウンタの計数値を、特定回数初期値に設定するためのテーブルデータを含んでいる。また、初期化時設定テーブルは、特定回数コマンドバッファの格納値を、特定回数コマンド上限値に設定するためのテーブルデータを含んでいる。特定回数は、大当り遊技状態や時短状態に制御されない期間が継続した場合に、遊技状態を通常状態から時短状態に移行させる時短条件となる可変表示の実行回数である。
その後、コマンドセット処理(ステップS10)と、データセット処理(ステップS11)と、を実行する。コマンドセット処理は、コマンド送信テーブルにおいて指定されたコマンドデータを、シリアル通信データレジスタに格納することにより、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための処理が含まれる。データセット処理は、ポインタにより指定されたデータ設定テーブルを用いて、テーブルデータが示すアドレスに指定値を格納する処理と、テーブルデータが示すアドレスの記憶内容をクリアする処理と、が含まれる。
そして、ウェイト処理(ステップS12)を実行した後に、特定回数コマンド送信処理(ステップS13)を実行する。ウェイト処理は、所定期間が経過するまで待機することにより、演出制御基板12などのサブ基板が確実に起動可能となる。特定回数コマンド処理は、電源投入時に特定回数カウンタの計数値を指定する演出制御コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための処理である。特定回数カウンタは、RAM102の所定アドレスに設けられ、可変表示の実行回数が時短条件に対応する特定回数となるまでの残り回数を計数可能であればよい。
ステップS13の特定回数コマンド送信処理に続いて、割込み初期設定(ステップS14)を行い、例えば4ミリ秒といった、所定時間ごとに定期的なタイマ割込みが発生するようにPTCカウンタ出力値を設定して、ループ処理に入る。このループ処理では、割込み禁止(ステップS15)、初期値決定用乱数更新処理(ステップS16)、割込み許可(ステップS17)が、繰り返し実行される。以後、PTCから割込み要求信号がCPU103へ送出されるごとに、CPU103はタイマ割込み処理を実行可能になる。これにより、CPU103は、例えば4ミリ秒といった、所定時間ごとにタイマ割込み処理を実行することができる。
図4(A)は、遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。CPU103は、PTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けることで、遊技制御用タイマ割込み処理を実行可能である。図4(A)に示す遊技制御用タイマ割込み処理は、電源断処理(ステップS21)と、スイッチ処理(ステップS22)と、メイン側エラー処理(ステップS23)と、遊技用乱数更新処理(ステップS24)と、特別図柄プロセス処理(ステップS25)と、普通図柄プロセス処理(ステップS26)と、情報出力処理(ステップS27)と、賞球処理(ステップS28)と、メイン側表示制御処理(ステップS29)と、を含んでいる。
ステップS21の電源断処理は、電源基板17から伝送される電源断信号を確認して、電源断の発生有無を判定する処理などが含まれる。電源断が発生した場合に、チェックサム算出処理を実行し、チェックサムデータをチェックサムバッファに設定した後、RWMアクセス禁止など、電源断時の設定が行われる。ステップS22のスイッチ処理は、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23など、スイッチ回路110を介して入力される各種スイッチからの検出信号について、受信の有無を判定する処理が含まれる。検出信号の受信結果は、スイッチオンバッファに設定される。ステップS23のメイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理が含まれる。ステップS24の遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する処理が含まれる。
図4(B)は、遊技用乱数の一例を示している。遊技用乱数は、特別図柄判定用の乱数MR1と、当り図柄選択用の乱数MR2と、MR2初期値決定用の乱数MR3と、変動パターン種別選択用の乱数MR4と、変動パターン決定用の乱数MR5と、普通図柄当り判定用の乱数MR6と、MR6初期値決定用の乱数MR7と、を含んでいる。特別図柄判定用の乱数MR1は、特別図柄の表示結果を「大当り」にするか否か、特別図柄の表示結果を「小当り」にするか否かなど、特別図柄の表示結果を判定するときに使用する。当り図柄選択用の乱数MR2は、特別図柄の表示結果を「大当り」にする場合の大当り図柄や、特別図柄の表示結果を「小当り」にする場合の小当り図柄など、確定特別図柄を複数の特別図柄から選択するときに使用する。MR2初期値決定用の乱数MR3は、乱数MR2の初期値を作成するために使用する。変動パターン種別選択用の乱数MR4は、特別図柄の変動パターン種別選択に使用する。変動パターン決定用の乱数MR5は、変動パターン種別に対応した変動パターンの決定に使用する。普通図柄当り判定用の乱数MR6は、普通図柄の表示結果を「普図当り」にするか否かという、普通図柄の表示結果を判定するときに使用する。MR6初期値決定用の乱数MR7は、乱数MR6の初期値を作成するために使用する。MR2初期値決定用の乱数MR3と、MR6初期値決定用の乱数MR7は、ステップS24の遊技用乱数更新処理だけでなく、図3に示されたステップS16の初期値決定用乱数更新処理においても更新可能であればよい。
変動パターンは、変動パターン種別選択用の乱数MR4の値にもとづいて選択された変動パターン種別に含まれる1または複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示における使用パターンとなるものが、変動パターン決定用の乱数MR5の値を用いて決定される。変動パターンは、特図ゲームの実行時間である特図変動時間と、演出図柄の可変表示の態様と、演出図柄の可変表示中の演出内容と、を含む各種の変動設定事項を指定する。特図変動時間は、演出図柄の可変表示における実行時間ともなる。演出図柄の可変表示の態様は、リーチの有無などを含む。演出図柄の可変表示中の演出内容は、リーチ演出の種類などを含む。変動パターンは、可変表示パターンともいう。変動パターン種別は、例えば演出図柄の可変表示中における演出態様などにもとづいて、予め分類された1または複数の変動パターンが含まれるグループである。
図4(A)に示すステップS25の特別図柄プロセス処理は、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態および小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御など、特別図柄の可変表示と遊技状態に関する処理が含まれる。ステップS26の普通図柄プロセス処理は、ゲートスイッチ21からの検出信号にもとづく普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」にもとづく可変入賞球装置6Bの開放制御など、普通図柄の可変表示と第2始動入賞口の状態制御に関する処理が含まれる。ステップS27の情報出力処理は、情報出力信号の設定を行う。情報出力信号は、大当り情報、始動情報、確率変動情報など、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される情報に対応した信号である。大当り情報は、大当りの発生回数などを示す。始動情報は、始動入賞の回数などを示す。確率変動情報は、確変状態となった回数などを示す。ステップS28の賞球処理は、賞球コマンド出力カウンタ加算処理と、賞球制御処理と、が含まれる。賞球コマンド出力カウンタ加算処理は、賞球個数テーブルを使用してスイッチのオン判定を行い、オン検出時に、賞球コマンド出力カウンタの更新、入賞情報出力カウンタの更新を行う。賞球制御処理は、賞球プロセスコードに対応した処理を選択して、遊技球の検出にもとづく賞球を払出可能に制御する。ステップS29のメイン側表示制御処理は、第1特別図柄の表示設定と、第2特別図柄の表示設定と、を含んでいる。第1特別図柄の表示設定は、特別図柄制御処理の実行により、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の表示を更新可能に制御するための設定である。第2特別図柄の表示設定は、特別図柄制御処理の実行により、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の表示を更新可能に制御するための設定である。
図5(A)は、特別図柄プロセス処理として、図4(A)に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。CPU103は、特別図柄プロセス処理において、まず、始動入賞判定処理(ステップS101)を実行する。始動入賞判定処理は、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納して保留記憶数を更新する処理が含まれる。始動入賞の発生が検出された場合に、保留記憶数が上限値未満であれば、表示結果、当り種別、変動パターンなどの決定に用いられる乱数値が抽出される。抽出された乱数値は、保留情報として記憶される。また、抽出された乱数値にもとづいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報の記憶や保留記憶数を更新した後に、演出制御基板12に対して、始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定などの判定結果を指定する演出制御コマンドを送信するためのコマンド設定が行われる。こうしたコマンド設定により、始動入賞時の演出制御コマンドは、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、ステップS101の始動入賞判定処理を実行した後に、RAM102の所定アドレスに記憶された特図プロセスコードを読み出す(ステップS102)。特図プロセスコードは、00[H]~0B[H]のいずれかに更新設定が可能であり、特別図柄プロセスコードともいう。[H]は16進数であることを示す。CPU103は、特図プロセスコードの読出値に対応する処理を、選択して実行する(ステップS103)。これにより、特別図柄の可変表示に関する遊技の進行を制御可能になる。
図5(B)は、特別図柄プロセス処理において、特図プロセスコードに対応して実行可能な処理の一例を示している。特別図柄プロセス処理は、特図プロセスコードに対応して実行可能な処理として、特図プロセスコードが00[H]に対応する特別図柄通常処理と、特図プロセスコードが01[H]に対応する特別図柄変動処理と、特図プロセスコードが02[H]に対応する特別図柄停止処理と、特図プロセスコードが03[H]に対応する小当り開放前処理と、特図プロセスコードが04[H]に対応する小当り開放中処理と、特図プロセスコードが05[H]に対応する小当り開放後処理と、特図プロセスコードが06[H]に対応する小当り排出球待機処理と、特図プロセスコードが07[H]に対応する小当り終了処理と、特図プロセスコードが08[H]に対応する大入賞口開放前処理と、特図プロセスコードが09[H]に対応する大入賞口開放中処理と、特図プロセスコードが0A[H]に対応する大入賞口開放後処理と、特図プロセスコードが0B[H]に対応する大当り終了処理と、を含んでいる。
特別図柄通常処理は、記憶された保留情報の有無などにもとづいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かを判定可能な処理を含む。特別図柄通常処理は、特別図柄判定用の乱数MR1の値にもとづいて、特別図柄の表示結果を「大当り」とするか否かや「小当り」とするか否か、さらに、「時短」とするか否かなどを、判定可能な処理を含む。特別図柄通常処理は、表示結果の判定に対応して、特別図柄の可変表示において停止表示する確定特別図柄を決定する処理を含む。特別図柄通常処理は、変動パターンを決定する処理を含む。このように、特別図柄通常処理では、特別図柄の可変表示が開始される場合に、その表示結果が導出表示される以前に、可変表示に関する各種の判定や決定(事前決定)が行われるとともに、特図プロセスコードが01[H]に更新される。
CPU103は、乱数値にもとづいて各種の判定や決定を行う場合に、各種のテーブルをROM101から読み出して参照する。主基板11における乱数値を用いた他の判定や決定についても同様である。乱数値を用いない場合でも、必要なテーブルをROM101から読み出して参照し、各種の判定や決定、設定などが行われてもよい。演出制御基板12においては、各種のテーブルをROM121から読み出して参照し、各種の判定や決定、設定などができればよい。
特別図柄通常処理では、第2特図を用いた特図ゲームが、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるという、特図2優先消化の制御が行われてもよい。あるいは、特別図柄通常処理では、第1始動入賞口と第2始動入賞口に遊技球が入賞した順序と対応して、その入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるという、入賞順消化の制御が行われてもよい。
特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測し、変動パターンに対応する特図変動時間が経過したか否かを判定する処理が含まれる。特図変動時間が経過した場合に、確定特別図柄を停止表示する図柄停止時間を設定し、各種カウンタの計数値を更新するとともに、特図プロセスコードが02[H]に更新される。特別図柄停止処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄が変動を停止してからの経過時間を計測し、特別図柄変動処理にて設定された図柄停止時間が経過したか否かを判定する処理が含まれる。図柄停止時間が経過した場合に、可変表示の表示結果に対応して、特図プロセスコードの更新や各種設定が行われる。例えば、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、特図プロセスコードは08[H]に更新される。可変表示の表示結果が「小当り」である場合に、特図プロセスコードは03[H]に更新される。可変表示の表示結果が「時短」や「ハズレ」である場合に、特図プロセスコードはクリアされて初期値である00[H]に更新される。また、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、大当り遊技状態の開始に対応した設定が行われる。可変表示の表示結果が「小当り」である場合に、小当り遊技状態の開始に対応した設定が行われる。可変表示の表示結果が「時短」である場合に、遊技状態を時短状態に制御するための設定が行われる。
小当り開放前処理は、可変表示の表示結果が「小当り」であることにもとづいて、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行い、特図プロセスコードを04[H]に更新する。小当り開放中処理は、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測し、小当り用開放時間が経過したか否かを判定する処理が含まれる。小当り用開放時間が経過した場合に、大入賞口を閉鎖状態とするための設定とともに、特図プロセスコードが05[H]に更新される。小当り開放後処理は、小当り遊技状態における大入賞口の入賞検出を行い、所定時間の経過後に、特図プロセスコードを06[H]に更新する。小当り排出球待機処理は、大入賞口排出球エラーの設定、V入賞領域51の通過判定、大入賞口の排出完了判定を行う処理が含まれる。大入賞口の排出完了と判定された場合に、小当り終了前の設定とともに、特図プロセスコードが07[H]に更新される。小当り終了処理は、特定領域通過フラグによりV入賞領域51の通過有無を判定する処理が含まれる。特定領域通過フラグは、V入賞領域51を通過した遊技球があった場合に、オン状態に対応する指定値01[H]が設定される。特定領域通過フラグがオンである場合に、大当りの開始設定とともに、特図プロセスコードが08[H]に更新される。特定領域フラグがオフである場合に、小当りの終了設定とともに、特図プロセスコードがクリアされて初期値である00[H]に更新される。
大入賞口開放前処理は、大入賞口開放回数カウンタの更新や大入賞口の作動設定を含めた大入賞口開放時の設定など、大入賞口を開放状態に制御するための設定を行い、特図プロセスコードを09[H]に更新する。大入賞口開放中処理は、大当り遊技状態において大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測するとともに、大入賞口の入賞検知を行い、大入賞口入賞個数最大値に達した場合や、大当り用開放時間が経過した場合に、大入賞口を閉鎖状態とするための設定とともに、特図プロセスコードを0A[H]に更新する。大入賞口開放後処理は、大入賞口排出球不一致エラーの設定を行った後に、大入賞口開放後時間の終了判定を行い、開放終了時と判定された場合に、大入賞口開放回数カウンタの計数値を判定する処理が含まれる。大入賞口開放回数カウンタの計数値が大入賞口開放回数最大値未満である場合に、特図プロセスコードを08[H]に更新して、次回のラウンドを開始可能に制御する。大入賞口開放回数カウンタの計数値が大入賞口開放回数最大値である場合に、大当り終了演出時間の設定を含めた開放終了時の設定とともに、特図プロセスコードを0B[H]に更新する。大当り終了処理は、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する処理が含まれる。大当り終了演出時間が経過した場合に、大当り終了時の遊技状態設定を含めた大当りの終了設定とともに、特図プロセスコードがクリアされて初期値である00[H]に更新される。
特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理は、特別図柄大当り判定処理と、特別図柄小当り判定処理と、を含んでいる。また、特別図柄通常処理は、特別図柄時短判定処理を含んでいてもよい。これらの判定処理では、特別図柄判定用バッファから読み出した特別図柄判定用の乱数MR1の値を用いて、その値がいずれの判定範囲に含まれるかという、特別図柄判定値チェックが行われる。例えば、特別図柄判定用の乱数MR1の値が大当り判定範囲に含まれる場合に、特別図柄大当り判定処理により特別図柄の表示結果を「大当り」にすると判定される。また、特別図柄判定用の乱数MR1の値が小当り判定範囲に含まれる場合に、特別図柄小当り判定処理により特別図柄の表示結果を「小当り」にすると判定される。特別図柄判定用の乱数MR1の値が時短判定範囲に含まれる場合に、特別図柄時短判定処理により特別図柄の表示結果を「時短」にすると判定されてもよい。
図6は、特別図柄の表示結果である特図表示結果の判定例を示している。始動口入賞指定値は、第1始動入賞口に遊技球が進入したことによる第1始動入賞の場合に対応して「1」が設定され、第2始動入賞口に遊技球が進入したことによる第2始動入賞の場合に対応して「2」が設定される。すなわち、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームである第1特図ゲームが実行される。これに対し、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームである第2特図ゲームが実行される。特別図柄大当り判定処理、特別図柄小当り判定処理、特別図柄時短判定処理では、始動口入賞指定値が「1」である場合と「2」である場合とに対応して、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「時短」、「ハズレ」のいずれかに決定されるように、乱数MR1の値と比較されるMR1判定値が設定される。特図表示結果が「大当り」に割り当てられたMR1判定値は、大当り判定値ともいう。特図表示結果が「小当り」に割り当てられたMR1判定値は、小当り判定値ともいう。特図表示結果が「時短」に割り当てられたMR1判定値は、時短判定値ともいう。大当り判定値の設定による大当り確率は、特図ゲームにより大当りとなる割合を示す。小当り判定値の設定による小当り確率は、特図ゲームにより小当りとなる割合を示す。時短判定値の設定による時短確率は、特図ゲームによりベース制御が変更可能な割合を示す。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板17などから電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、演出制御メイン処理を実行する。
図7は、演出制御基板12において演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、初期化処理(ステップS71)を実行する。初期化処理は、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたタイマ回路用のレジスタ設定などを含む。このときに、初期動作制御処理(ステップS72)を実行する。初期動作制御処理は、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御など、可動体32の初期動作を行う制御が含まれる。その後、タイマ割込みフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばタイマ回路用のレジスタ設定にもとづいて、2ミリ秒といった所定時間が経過するごとに、オン状態にセットされる。タイマ割込みフラグがオフである場合に(ステップS73;No)、ステップS73を繰り返して待機する。
タイマ割込みフラグがオンである場合に(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理(ステップS75)を実行する。コマンド解析処理は、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などの処理が含まれる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したか、あるいは、演出制御コマンドが特定する内容などを、演出制御プロセス処理などで確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合に、その遊技状態に対応する背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理(ステップS76)を実行する。演出制御プロセス処理は、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が含まれる。各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンドなどにもとづいた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理(ステップS77)を実行する。演出用乱数更新処理は、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する。その後、ステップS73に戻る。ステップS73に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8(A)は、演出制御プロセス処理として、図7に示すステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理において、まず、先読み演出設定処理(ステップS151)を実行する。先読み演出設定処理は、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドにもとづいて、先読み予告演出の実行に関する判定や決定、設定などの処理が含まれる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数にもとづいて保留表示を表示するための処理が含まれる。
演出制御用CPU120は、先読み演出設定処理を実行した後に、RAM122の所定アドレスに記憶された演出プロセスコードを読み出す(ステップS152)。演出プロセスコードは、00[H]~0A[H]のいずれかに更新設定が可能であり、演出制御プロセスコードともいう。演出制御用CPU120は、演出プロセスコードの読出値に対応する処理を、選択して実行する(ステップS153)。これにより、演出図柄の可変表示を含めた演出の実行を制御可能になる。
図8(B)は、演出制御プロセス処理において、演出プロセスコードに対応して実行可能な処理の一例を示している。演出制御プロセス処理は、演出プロセスコードに対応して実行可能な処理として、演出プロセスコードが00[H]に対応する変動パターンコマンド待ち処理と、演出プロセスコードが01[H]に対応する演出図柄変動開始処理と、演出プロセスコードが02[H]に対応する演出図柄変動中処理と、演出プロセスコードが03[H]に対応する演出図柄変動停止処理と、演出プロセスコードが04[H]に対応する小当り表示処理と、演出プロセスコードが05[H]に対応する小当り開放中処理と、演出プロセスコードが06[H]に対応する小当り終了演出処理と、演出プロセスコードが07[H]に対応する大当り表示処理と、演出プロセスコードが08[H]に対応するラウンド中処理と、演出プロセスコードが09[H]に対応するラウンド後処理と、演出プロセスコードが0A[H]に対応する大当り終了演出処理と、を含んでいる。
変動パターンコマンド受信待ち処理は、主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から伝送された変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定可能な処理を含む。例えば、コマンド解析処理でセットされる変動パターン指定コマンド受信フラグがオンであるか否かにより、受信有無を判定可能である。変動パターン指定コマンドの受信ありと判定された場合に、演出プロセスコードが01[H]に更新される。変動パターン指定コマンドの受信なしと判定された場合に、デモ表示の制御が行われる。演出図柄変動開始処理は、特図ゲームに対応する変動時演出が開始されるように制御する処理を含む。例えば、受信した変動パターンコマンドに対応して、変動時演出の演出パターンを選択し、演出実行時間を計測する演出プロセスタイマの計時値について更新を開始させ、演出プロセスコードが02[H]に更新される。演出図柄変動中処理は、演出パターンを構成する各演出要素の切替えタイミングなどを制御するとともに、演出プロセスタイマの計時値にもとづいて演出実行時間が経過したか否かを判定可能な処理を含む。演出実行時間が経過したと判定された場合に、演出プロセスコードが03[H]に更新される。演出図柄変動停止処理は、演出実行時間が経過したこと、または演出図柄確定コマンドを受信したことなど、変動時演出の終了条件が成立したことにもとづいて、変動時演出の終了制御を行い、確定特別図柄に対応した演出結果を表示可能に制御する処理を含む。そして、可変表示の表示結果に対応して、演出プロセスコードの更新や各種設定が行われる。例えば、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、演出プロセスコードは07[H]に更新される。可変表示の表示結果が「小当り」である場合に、演出プロセスコードは04[H]に更新される。可変表示の表示結果が「時短」や「ハズレ」である場合に、演出プロセスコードはクリアされて初期値である00[H]に更新される。
小当り表示処理は、小当りが発生したときに、小当りファンファーレ演出を行うための設定処理を含む。小当りファンファーレ演出は、画像表示装置5の画面上に小当りの発生を報知する演出画像が表示される小当り表示を含み、小当りファンファーレ演出時間が経過するまで実行可能である。小当りファンファーレ演出時間が経過したときに、小当りファンファーレ演出の終了制御とともに、演出プロセスコードが05[H]に更新される。小当り開放中処理は、小当り遊技状態において大入賞口の開放中に対応して、小当り開放中演出を行うための設定を行い、演出プロセスコードを06[H]に更新する。小当り終了演出処理は、画像表示装置5の画面上に小当り遊技状態の終了を報知する演出画像を表示可能に制御する処理を含む。また、小当り遊技状態において、特定領域スイッチ24により遊技球が検出され、V入賞が発生したと判定された場合に、V入賞の発生を報知するV入賞演出の実行制御が行われる。小当り遊技状態においてV入賞が発生した場合に、演出プロセスコードは07[H]に更新される。小当り遊技状態においてV入賞が発生しなかった場合に、演出プロセスコードはクリアされて初期値である00[H]に更新される。
大当り表示処理は、大当りが発生したときに、ファンファーレ演出を行うための設定処理を含む。ファンファーレ演出は、画像表示装置5の画面上に大当りの発生を報知する演出画像が表示される大当り表示を含み、ファンファーレ演出時間が経過するまで実行可能である。ファンファーレ演出時間が経過したときに、ファンファーレ演出の終了制御とともに、演出プロセスコードが08[H]に更新される。ラウンド中処理は、大当り遊技状態におけるラウンド中の表示設定を含む。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドの終了でなければ、演出プロセスコードを09[H]に更新し、最終ラウンドの終了であれば、演出プロセスコードを0A[H]に更新する。ラウンド後処理は、大当り遊技状態におけるラウンド間の表示設定を含む。そして、ラウンド開始条件が成立したときに、演出プロセスコードを08[H]に更新する。大当り終了演出は、画像表示装置5の画面上に大当り遊技状態の終了を報知する演出画像を表示可能に制御する処理を含む。その後、大当り終了の報知時間が経過したときに、演出プロセスコードはクリアされて初期値である00[H]に更新される。
(基本説明の変形例)
パチンコ遊技機1は、基本説明における構成、機能、処理、動作に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。上記実施の形態において、下位概念となる事項が記載されている場合に、同族的事項や同類的事項を用いた上位概念の発明、あるいは、共通する性質を用いた上位概念の発明は、本願発明として包含され、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構造や特性を備えたものであってもよい。
パチンコ遊技機1は、入賞の発生にもとづいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であってもよいし、遊技媒体を封入し入賞の発生にもとづいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは、例えば、「-」を示す記号など、1種類の図柄だけとして、この図柄の表示と消灯とを繰り返す可変表示を行うようにしてもよい。可変表示中に1種類の図柄が表示され、可変表示の停止時に、この図柄が表示されなくてもよい。例えば、表示結果としては「-」を示す記号が表示されず、特別図柄の表示がない非表示状態としてもよい。
パチンコ遊技機1は、複数の設定値に対応して大当りの当選確率や出玉率が変わる構成を備えてもよい。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定されている設定値ごとに異なる大当り判定値を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率を変更可能であってもよい。具体的な一例として、設定値は1~6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この場合に、設定値として6が設定されていれば遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知されてもよい。可変表示の実行中には、所定割合でパチンコ遊技機1における設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であってもよい。パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆は、パチンコ遊技機1における設定値を示唆するものに限定されず、例えばパチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かを示唆するものであってもよい。設定示唆演出は、任意の演出によって大当り期待度を示唆するとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができるようにしてもよい。
大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部に代えて、あるいは、大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部とともに、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な状態の制御に関する示唆を行うものであってもよい。例えば、大当り遊技状態の終了後に制御される確変状態に関する示唆を行うものであってもよい。その他、有利状態として、遊技者にとって有利な任意の遊技価値が付与される状態に関して、制御されるか否かなどに応じた示唆を行うものであってもよい。
遊技機に関する発明は、パチンコ遊技機1に限定されず、スロットマシンにも、適宜、適用することができる。スロットマシンは、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能である。スロットマシンにおいて、遊技者にとって有利な有利状態は、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZといった、いわゆるボーナスのうち1以上のものを含んでいればよい。
遊技の進行や演出の実行を含めた各種の制御を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1などの遊技機に含まれるコンピュータ装置に対して、着脱自在の記録媒体により配布と提供が可能なものであってもよいし、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布と提供が可能なものであってもよい。また、通信回線などを介してネットワーク上の外部機器に接続可能な通信処理部を備え、その外部機器からプログラムやデータをダウンロードすることにより配布や提供が可能なものであってもよい。遊技や演出の実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行可能なものであってもよいし、通信回線などを介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリなどに一旦格納することにより実行可能なものであってもよいし、通信回線などを介して接続されたネットワーク上の外部機器におけるハードウェア資源を用いて直接実行が可能なものであってもよいし、他のコンピュータ装置などとネットワークを介してデータの交換を行うことにより遊技や演出を実行可能なものであってもよい。
処理やデータの決定割合、演出の実行割合など、各種割合を比較する場合に、「高い」、「低い」、「異なる」などの表現は、一方が「0%」または「100%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方の決定結果や実行内容について、「0%」の割合で決定や実行がない場合を含んでもよいし、「100%」の割合で必ず決定や実行がある場合を含んでもよい。
(特徴部23AKに関する説明)
特徴部23AKにおけるパチンコ遊技機1は、特別図柄の表示結果が「ハズレ」または「大当り」になる一方で、「小当り」や「時短」にはならないように制御される。また、所定の確変制御条件が成立したことにもとづいて、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態に制御される。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。
大当り遊技状態であるときに、特別可変入賞球装置50の大入賞口となる役物進入口が開放され、遊技球がV入賞領域51を通過して特定領域スイッチ24によって検出されたことにもとづいて、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるための確変制御条件が成立する。すなわち、特定領域スイッチ24の設置箇所を特定領域とし、この特定領域を遊技球が通過したことにもとづいて、確変制御条件を成立させることができる。
こうした確変制御条件の成立にもとづいて、大当り遊技状態の終了後に、高確高ベース状態に制御される。高確高ベース状態は、確変制御により通常状態に比べて大当り遊技状態に制御される確率が高くなるとともに、高ベース制御により通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる。確変制御条件の不成立にもとづいて、大当り遊技状態の終了後に、低確高ベース状態に制御される。低確高ベース状態は、大当り遊技状態に制御される確率が通常状態と同じであるとともに、高ベース制御により通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる。
図9-1は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS101)。合計保留記憶数は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値により、未だ開始されていない可変表示に関する保留情報の記憶数を示す。ステップAKS101では、例えば合計保留記憶カウンタの計数値が「0」である場合に、合計保留記憶数が「0」であると判定する。合計保留記憶カウンタは、RAM102の所定アドレスに設けられ、合計保留記憶数を計数可能であればよい。
ステップAKS101に対応して合計保留記憶数が「0」以外である場合に(ステップAKS101;No)、合計保留記憶数を1減算更新する(ステップAKS102)。このとき、始動口入賞指定値を示すデータが設定されてもよい。例えば第2保留記憶数が「0」以外である場合に、始動口入賞指定値を「2」に設定するともに、第2保留記憶数を1減算更新する。これに対し、第2保留記憶数が「0」である場合に、始動口入賞指定値を「1」に設定するとともに、第1保留記憶数を1減算更新する。ステップAKS101にて合計保留記憶数が「0」以外であれば、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのうち、少なくともいずれか一方は「0」以外である。始動口入賞指定値を示すデータを設定するときに、第2保留記憶数について先に「0」以外であるか否かを判定することにより、第2特別図柄を用いた特図ゲームの方が、第1特別図柄を用いた特図ゲームよりも優先して実行することができればよい。
ステップAKS102に続いて、特別図柄判定制御テーブルを指定する(ステップAKS103)。特別図柄判定制御テーブルは、特別図柄に関する判定の制御に用いられる各種情報が格納されている。例えば特別図柄判定制御テーブルは、特別図柄判定用バッファや当り図柄用バッファ、特別図柄バッファなどのアドレスを指定する。特別図柄判定用バッファは、図5(A)に示された特別図柄プロセス処理のステップS101における始動入賞判定処理により、始動入賞の発生にもとづいて抽出された遊技用乱数のうち、特別図柄判定用の乱数MR1を示すデータが記憶される。当り図柄用バッファは、始動入賞の発生にもとづいて抽出された遊技用乱数のうち、当り図柄選択用の乱数MR2を示すデータが記憶される。特別図柄バッファは、確定特別図柄を示すデータが記憶される。確定特別図柄は、特図ゲームにおける特別図柄の表示結果となる。
特別図柄判定制御テーブルは、第1特別図柄に対応した第1特別図柄判定制御テーブルと、第2特別図柄に対応した第2特別図柄判定制御テーブルと、を含んでいてもよい。ステップAKS103では、第2特別図柄判定制御テーブルを指定した後に、始動口入賞指定値が「1」であるか否かを判定してもよい。そして、始動口入賞指定値が「1」である場合に、第1特別図柄判定制御テーブルを指定し直してもよい。第2特別図柄判定制御テーブルの指定は、第2特別図柄判定制御テーブルの先頭アドレスに対応する値を、ポインタとなるHLレジスタに格納することにより実行可能である。第1特別図柄判定制御テーブルを指定し直す場合に、第1特別図柄判定制御テーブルの先頭アドレスに対応する値を、ポインタとなるHLレジスタに格納することにより、ポインタの値を上書き設定する。このように、第2特別図柄判定制御テーブルを指定してから、始動口入賞判定値が「1」である場合に、第1特別図柄判定制御テーブルを設定し直すことにより、第2特別図柄判定制御テーブルの使用頻度が第1特別図柄判定制御テーブルの使用頻度よりも高い場合に、テーブル設定に用いる格納命令のプログラム容量を削減でき、パチンコ遊技機1の商品性を高めることができる。また、第2特別図柄判定制御テーブルの使用頻度が第1特別図柄判定制御テーブルの使用頻度よりも高い場合に、分岐命令による処理を簡素化して、設計段階での確認が容易になり、パチンコ遊技機1の商品性を高めることができる。
ステップAKS103の次に、特別図柄対応バッファの記憶内容をシフトさせる(ステップAKS104)。特別図柄対応バッファは、特別図柄判定用バッファや当り図柄用バッファの他に、変動パターン種別選択用バッファや変動パターン用バッファなどを含み、始動入賞の発生にもとづいて抽出された遊技用乱数を示すデータが記憶される乱数格納用のバッファであればよい。ステップAKS104では、例えば、転送先アドレス、転送元アドレス、転送回数を設定した後に、ブロック転送命令を実行することにより、特別図柄対応バッファの各格納領域における記憶内容を、1単位ずつ前の格納領域に転送してシフトさせればよい。
ステップAKS104に続いて、特別図柄判定用の乱数MR1の値を読み出す(ステップAKS105)。その後に、特別図柄大当り判定(ステップAKS106)と、特別図柄情報設定(ステップAKS107)と、を行う。この実施の形態では、特図ゲームにおける特別図柄の表示結果が、「大当り」または「ハズレ」のいずれかに決定され、「小当り」や「時短」には決定されない。
ステップAKS106の特別図柄大当り判定は、ステップAKS105により読み出した特別図柄判定用の乱数MR1の値を、大当り判定値と比較することにより、特図表示結果を「大当り」とするか否かを判定する。特図表示結果を「大当り」とするか否かの判定は、有利状態としての大当り遊技状態に制御するか否かの判定となる。そして、特別図柄大当り判定において特図表示結果を「大当り」とする判定がなされた場合に、大当り指定値となる01[H]が、当りフラグにセットされる。なお、当りフラグは、特別図柄通常処理が実行される場合に、初期値となる00[H]が設定されている。
ステップAKS107の特別図柄情報設定は、特図表示結果が「大当り」である場合における大当り種別の設定および大当り図柄の設定と、特図表示結果が「ハズレ」である場合におけるハズレ図柄の設定と、を含んでいる。大当り種別を示すデータは、大当り種別バッファに格納して記憶される。大当り図柄またはハズレ図柄といった確定特別図柄を示すデータは、特別図柄バッファに格納して記憶される。特別図柄バッファは、第1特別図柄に対応した第1特別図柄バッファと、第2特別図柄に対応した第2特別図柄バッファと、を含んでいる。ステップAKS107では、ステップAKS103により指定された特別図柄判定制御テーブルを参照することにより、第1特別図柄バッファまたは第2特別図柄バッファのアドレスを特定可能である。
ステップAKS107の後に、判定後データ設定(ステップAKS108)と、変動パターン設定処理(ステップAKS109)と、を実行してから、特別図柄通常処理を終了する。ステップAKS108の判定後データ設定は、判定後ワーク設定テーブルの指定と、データセット処理の実行と、を含んでいる。判定後ワーク設定テーブルを指定するときに、ステップAKS103により指定された特別図柄判定制御テーブルを参照することにより、第1特別図柄または第2特別図柄に対応した判定後ワーク設定テーブルのアドレスを特定可能である。ステップAKS109のデータセット処理は、特別図柄判定用バッファや当り図柄用バッファをクリアして、格納値を初期化するためのデータクリア処理を含んでいればよい。
ステップAKS101に対応して合計保留記憶数が「0」である場合に(ステップAKS101;Yes)、デモ表示フラグがオンであるか否かを判定する(ステップAKS110)。デモ表示フラグは、デモンストレーション表示を実行中であることを示すフラグである。デモ表示フラグがオンである場合に(ステップAKS110;Yes)、特別図柄通常処理は終了する。これに対し、デモ表示フラグがオフである場合に(ステップAKS110;No)、デモ表示フラグをオン状態にセットし(ステップAKS111)、待機時コマンドの送信設定を行ってから(ステップAKS112)、特別図柄通常処理は終了する。ステップAKS112の送信設定は、待機時コマンド送信テーブルの指定と、コマンドセット処理と、を含んでいる。待機時コマンド送信テーブルは、背景指定コマンドと、客待ちデモコマンドと、を送信するためのテーブルデータを含んでいればよい。
図9-2は、大当り種別決定例AKD01を示している。図9-1に示された特別図柄通常処理では、ステップAKS107の特別図柄情報設定において、特図表示結果が「大当り」である場合に、大当り種別決定用の乱数の値などを用いて大当り種別の設定を行う。例えば、当りフラグが01[H]に設定されて大当り指定値を示す場合に、大当り種別決定用の乱数の値を示すデータが読み出され、また、始動口入賞指定値と、確変フラグと、時短フラグとに対応して、大当り種別決定テーブルが選択される。大当り種別決定テーブルは、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合、確変フラグがオンである場合とオフである場合、時短フラグがオンである場合とオフである場合などに、それぞれ対応して、予め用意されていればよい。確変フラグは確変状態としての高確状態に対応してオン状態にセットされ、時短フラグは時短状態としての高ベース状態に対応してオン状態にセットされる。大当り種別決定テーブルは、判定値データを含むテーブルデータにより構成される。大当り種別決定テーブルの判定値データは、決定可能な大当り種別ごとの振り分け判定値を示し、複数の大当り種別に対応した複数の振り分け判定値を設定可能である。ステップAKS107の特別図柄情報設定では、特図表示結果が「大当り」である場合に、大当り種別決定用の乱数を用いて大当り種別を決定するとともに、当り図柄選択用の乱数MR2を用いて大当り図柄となる特別図柄を選択してもよい。例えば、大当り種別決定用の乱数の値を、判定値データに示される複数の振り分け判定値と順次に比較可能なループ処理を実行して、乱数の値が振り分け判定値以下となった場合に、その振り分け判定値に対応する大当り種別が決定されるようにすればよい。あるいは、当り図柄選択用の乱数MR2を用いて、大当り種別の決定と大当り図柄の選択とが、行われてもよい。
大当り遊技状態には、特定ラウンドの実行中に、V入賞口開閉部材となる振分部材がV入賞領域51を開放状態とする上限時間について設定が共通または相違する複数の大当り種別がある。一例として、複数の大当り種別は、大当り種別が「通常」の場合と、大当り種別が「確変」の場合とに、分類可能である。このうち、大当り種別が「通常」の場合に、V入賞領域51を開放状態とする上限時間が50ミリ秒(ms)に設定される。これに対し、大当り種別が「確変」の場合に、V入賞領域51を開放状態とする上限時間が29500ミリ秒に設定される。したがって、大当り種別が「通常」の場合に、V入賞領域51を遊技球が通過(進入)する可能性が低く、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるための確変制御条件が成立しにくい。その一方で、大当り種別が「確変」の場合に、V入賞領域51を遊技球が通過(進入)する可能性が高く、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるための確変制御条件が成立しやすい。
この実施の形態では、大当り種別が「通常」の場合として大当り種別NA01~NA11が含まれ、大当り種別が「確変」の場合として大当り種別KA01~KA15が含まれている。決定例AKD01において、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合、確変状態における確変制御の有無、時短状態における高ベース制御の有無などに対応して、所定割合で複数の大当り種別のいずれかに決定可能である。ここで、高ベース制御が行われない「なし」の場合に、確変制御が「なし」の場合と「あり」の場合とで、異なる割合により大当り種別が決定される。これに対し、高ベース制御が行われる「あり」の場合に、確変制御が「なし」の場合と「あり」の場合とで、共通の割合により大当り種別が決定される。また、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、一部または全部が異なる大当り種別に決定可能である。
決定例AKD01では、確変制御および高ベース制御がともに「なし」の場合のうち、始動口入賞指定値が「1」の場合に、大当り種別NA01~NA04と、大当り種別KA01~KA06とのいずれかに決定可能である一方、始動口入賞指定値が「2」の場合に、大当り種別NA05~NA07と、大当り種別KA07~KA10とのいずれかに決定可能である。したがって、確変制御および高ベース制御がともに「なし」の場合は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、全部が異なる大当り種別に決定可能である。また、確変制御が「あり」および高ベース制御が「なし」の場合のうち、始動口入賞指定値が「1」の場合に、大当り種別NA02、NA04と、大当り種別KA02、KA04~KA06とのいずれかに決定可能である一方、始動口入賞指定値が「2」の場合に、大当り種別NA05~NA07と、大当り種別KA07~KA10とのいずれかに決定可能である。したがって、確変制御が「あり」および高ベース制御が「なし」の場合のうち、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、全部が異なる大当り種別に決定可能である。あるいは、高ベース制御が「あり」の場合のうち、始動口入賞指定値が「1」の場合に、大当り種別NA08と、大当り種別KA11、KA15とのいずれかに決定可能である一方、始動口入賞指定値が「2」の場合に、大当り種別NA09~NA11と、大当り種別KA12~KA15とのいずれかに決定可能である。このように、高ベース制御が「あり」の場合は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、共通の大当り種別KA15に決定可能である。したがって、高ベース制御が「あり」の場合は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、一部が異なる大当り種別に決定可能である。
決定例AKD01では、始動口入賞指定値が「1」の場合に、確変制御の有無や高ベース制御の有無によらず、100/200の決定割合すなわち50%の決定率で大当り種別が「通常」に含まれるものに決定され、100/200の決定割合すなわち50%の決定率で大当り種別が「確変」に含まれるものに決定される。また、始動口入賞指定値が「2」の場合に、確変制御の有無や高ベース制御の有無によらず、12/200の決定割合すなわち6%の決定率で大当り種別が「通常」に含まれるものに決定され、188/200の決定割合すなわち94%の決定率で大当り種別が「確変」に含まれるものに決定される。このように、始動口入賞指定値が「2」の場合は、始動口入賞指定値が「1」の場合よりも高い割合で大当り種別が「確変」に含まれるものに決定される。したがって、第2特別図柄を用いた特図ゲームにおいて特図表示結果が「大当り」であり大当り遊技状態に制御される場合の方が、第1特別図柄を用いた特図ゲームにおいて特図表示結果が「大当り」であり大当り遊技状態に制御される場合よりも高い割合で、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を確変状態に制御可能である。
大当り種別決定テーブルは、始動口入賞指定値が「1」の場合に、確変制御の有無や高ベース制御の有無によらず、決定可能な大当り種別が「通常」に含まれるものに対応して決定割合が11/200である第1区分、44/200である第2区分、11/200である第3区分、34/200である第4区分の順に複数区分を有し、決定可能な大当り種別が「確変」に含まれるものに対応して決定割合が12/200である第5区分、7/200である第6区分、12/200である第7区分、19/200である第8区分、15/200である第9区分、35/200である第10区分の順に複数区分を有するように、複数の振り分け判定値を示す判定値データが設定される。また、大当り種別決定テーブルは、始動口入賞指定値が「2」の場合に、確変制御の有無や高ベース制御の有無によらず、決定可能な大当り種別が「通常」に含まれるものに対応して決定割合が2/200である第1区分、2/200である第2区分、2/200である第3区分、2/200である第4区分、1/200である第5区分、1/200である第6区分、2/200である第7区分の順に複数区分を有し、決定可能な大当り種別が「確変」に含まれるものに対応して決定割合が62/200である第8区分、50/200である第9区分、62/200である第10区分、14/200である第11区分の順に、複数区分を有するように複数の振り分け判定値を示す判定値データが設定される。
大当り種別決定テーブルは、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とに対応して、確変制御の有無や高ベース制御の有無によらず、決定割合が共通の複数区分を有する一方で、確変制御の有無や高ベース制御の有無によって、決定結果となる大当り種別に対する各区分の割当てが異なるように、複数の振り分け判定値を示す判定値データが設定される。このような決定割合が共通の複数区分を有するので、大当り種別の決定に用いるテーブルを容易に設計可能となり、パチンコ遊技機1の商品性を高めることができる。また、決定結果となる大当り種別に対する各区分の割当てが異なるので、大当り種別の決定割合を柔軟に設計可能となり、パチンコ遊技機1の商品性を高めることができる。
決定例AKD01において、始動口入賞指定値が「1」の場合に、確変制御および高ベース制御がともに「なし」であることにより、決定割合が11/200の第1区分は大当り種別NA01に割り当てられ、決定割合が44/200の第2区分は大当り種別NA02に割り当てられ、決定割合が11/200の第3区分は大当り種別NA03に割り当てられ、決定割合が34/200の第4区分は大当り種別NA04に割り当てられるように判定値データが設定され、決定割合が12/200の第5区分は大当り種別KA01に割り当てられ、決定割合が7/200の第6区分は大当り種別KA02に割り当てられ、決定割合が12/200の第7区分は大当り種別KA03に割り当てられ、決定割合が19/200の第8区分は大当り種別KA04に割り当てられ、決定割合が15/200の第9区分は大当り種別KA05に割り当てられ、決定割合が35/200の第10区分は大当り種別KA06に割り当てられるように判定値データが設定される。また、始動口入賞指定値が「1」の場合に、確変制御が「あり」および高ベース制御が「なし」であることにより、決定割合が11/200の第1区分と決定割合が44/200の第2区分とは大当り種別NA02に割り当てられ、決定割合が11/200の第3区分と決定割合が34/200の第4区分とは大当り種別NA04に割り当てられるように判定値データが設定され、決定割合が12/200の第5区分と決定割合が7/200の第6区分とは大当り種別KA02に割り当てられ、決定割合が12/200の第7区分と決定割合が19/200の第8区分とは大当り種別KA04に割り当てられ、決定割合が15/200の第9区分は大当り種別KA05に割り当てられ、決定割合が35/200の第10区分は大当り種別KA06に割り当てられるように判定値データが設定される。始動口入賞指定値が「1」の場合に、確変制御の有無によらず高ベース制御が「あり」であることにより、決定割合が11/200の第1区分と決定割合が44/200の第2区分と決定割合が11/200の第3区分と決定割合が34/200の第4区分とは大当り種別NA08に割り当てられるように判定値データが設定され、決定割合が12/200の第5区分と決定割合が7/200の第6区分と決定割合が12/200の第7区分と決定割合が19/200の第8区分とは大当り種別KA11に割り当てられ、決定割合が15/200の第9区分と決定割合が35/200の第10区分とは大当り種別KA15に割り当てられるように判定値データが設定される。
決定例AKD01において、始動口入賞指定値が「2」の場合に、確変制御および高ベース制御がともに「なし」であることにより、決定割合が2/200の第1区分と決定割合が2/200の第2区分とは大当り種別NA05に割り当てられ、決定割合が2/200の第3区分と決定割合が2/200の第4区分とは大当り種別NA06に割り当てられ、決定割合が1/200の第5区分と決定割合が1/200の第6区分と決定割合が2/200の第7区分とは大当り種別NA07に割り当てられるように判定値データが設定され、決定割合が62/200の第8区分は大当り種別KA07に割り当てられ、決定割合が50/200の第9区分は大当り種別KA08に割り当てられ、決定割合が62/200の第10区分は大当り種別KA09に割り当てられ、決定割合が14/200の第11区分は大当り種別KA10に割り当てられるように判定値データが設定される。また、始動口入賞指定値が「2」の場合に、確変制御が「あり」および高ベース制御が「なし」であることによる決定割合の各区分は、確変制御および高ベース制御がともに「なし」であることによる決定割合の各区分と、共通の大当り種別に割り当てられるように判定値データが設定される。始動口入賞指定値が「2」の場合に、確変制御の有無によらず高ベース制御が「あり」であることにより、決定割合が2/200の第1区分と決定割合が2/200の第2区分とは大当り種別NA09に割り当てられ、決定割合が2/200の第3区分と決定割合が2/200の第4区分とは大当り種別NA10に割り当てられ、決定割合が1/200の第5区分と決定割合が1/200の第6区分と決定割合が2/200の第7区分とは大当り種別NA11に割り当てられるように判定値データが設定され、決定割合が62/200の第8区分は大当り種別KA12に割り当てられ、決定割合が50/200の第9区分は大当り種別KA13に割り当てられ、決定割合が62/200の第10区分は大当り種別KA14に割り当てられ、決定割合が14/200の第11区分は大当り種別KA15に割り当てられるように判定値データが設定される。
図9-3は、変動パターン設定処理として、図9-1のステップAKS109にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU103は、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップAKS221)。例えば、当りフラグを読み出し、その読出値が大当り指定値である01[H]の場合に、特図表示結果が「大当り」であると判定すればよい。特図表示結果が「ハズレ」であり「大当り」でない場合に(ステップAKS221;No)、始動口入賞指定値を読み出す(ステップAKS222)。これに伴い、演出状態選択指定値を読み出す(ステップAKS223)。演出状態選択指定値は、演出状態選択バッファの格納値であり、例えば、00[H]~0D[H]のうちいずれかの値を設定可能である。大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別に対応した値を、演出状態選択指定値として設定可能である。また、可変表示が終了するときに、予め設定された更新条件の成立に対応して演出状態選択指定値を更新可能である。遊技状態が通常状態であるときに、演出状態選択指定値は00[H]に設定される。
ステップAKS223の後に、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルを指定する(ステップAKS224)。ハズレ時変動パターン種別選択テーブルは、特図表示結果が「ハズレ」の場合に、変動パターン種別を選択するために用いられるテーブルであり、ステップAKS222により読み出した始動口入賞指定値と、ステップAKS223により読み出した演出状態選択指定値と、にもとづいて異なるテーブルを指定可能であればよい。さらに、特図表示結果が「ハズレ」の場合には、第1保留記憶数や第2保留記憶数に対応して選択可能な複数の変動パターン種別選択テーブルが予め用意されていればよい。
ステップAKS221に対応して特図表示結果が「大当り」である場合に(ステップAKS221;Yes)、大当り種別指定値を読み出す(ステップAKS225)。これに伴い、演出状態選択指定値を読み出す(ステップAKS226)。そして、大当り時変動パターン種別選択テーブルを指定する(ステップAKS227)。大当り時変動パターン種別選択テーブルは、特図表示結果が「大当り」の場合に、変動パターン種別を選択するために用いられるテーブルであり、ステップAKS225により読み出した大当り種別と、ステップAKS226により読み出した演出状態選択指定値と、に対応したテーブルを指定可能であればよい。
ステップAKS224、AKS227の後に、変動パターン種別選択用の乱数MR4の値を読み出す(ステップAKS228)。変動パターン種別選択用の乱数値MR4の値を示すデータは、特別図柄対応バッファにおいてバッファ番号「0」が割り当てられた格納領域に含まれる変動パターン種別選択用バッファに記憶されていればよい。続いて、変動パターン種別選択用の乱数MR4の値により、変動パターン種別を選択する(ステップAKS229)。次に、変動パターン決定テーブルを指定する(ステップAKS230)。ステップAKS230では、ステップAKS229により選択された変動パターン種別に対応して異なる変動パターン決定テーブルを指定可能であればよい。そして、変動パターン決定用の乱数MR5の値を読み出す(ステップAKS231)。変動パターン決定用の乱数MR5の値を示すデータは、特別図柄対応バッファにおいてバッファ番号「0」が割り当てられた格納領域に含まれる変動パターン決定用バッファに記憶されていればよい。さらに、変動パターン決定用の乱数MR5の値により、変動パターンを決定する(ステップAKS232)。
ステップAKS232に続いて、変動開始時コマンド送信設定を行う(ステップAKS233)。変動開始時コマンド送信設定は、変動コマンド送信テーブルの指定と、コマンドセット処理の実行と、を含んでいればよい。変動コマンド送信テーブルは、特図ゲームにおける特別図柄の変動開始に対応して、変動開始時の演出制御コマンドを送信するためのテーブルデータを含んでいる。例えば、第1特図ゲームに対応して指定される変動コマンド送信テーブルは、処理数を示すテーブル先頭データの他に、演出図柄指定コマンドと、第1変動開始指定コマンドと、変動パターン指定コマンドと、を送信するためのテーブルデータを含んでいる。これに対し、第2特図ゲームに対応して指定される変動コマンド送信テーブルは、処理数を指定するテーブル先頭データの他に、演出図柄指定コマンドと、第2変動開始指定コマンドと、変動パターン指定コマンドと、を送信するためのテーブルデータを含んでいる。
ステップAKS233の後に、特別図柄変動時間を設定する(ステップAKS236)。特別図柄変動時間は、特図変動時間としての可変表示時間を示す。特別図柄変動時間を設定するために、特別図柄変動時間テーブルが指定される。特別図柄変動時間テーブルは、変動パターンの決定結果に対応して、特図変動時間などの可変表示時間を示す時間データを設定するためのテーブルデータを含んでいる。ステップAKS236では、指定された特別図柄変動時間テーブルを参照して、時間データ展開処理を実行することにより、変動パターンの決定結果に対応した時間データがHLレジスタに格納される。こうして取得された時間データなどを、変動時間データとして特別図柄プロセスタイマにおけるタイマ初期値として設定すればよい。
ステップAKS236の次に、変動パターン設定後データ設定を行ってから(ステップAKS237)、変動パターン設定処理を終了する。変動パターン設定後データ設定を行うために、変動パターン設定後データテーブルが指定される。変動パターン設定後データテーブルは、特図プロセスコードを、特別図柄変動処理に対応した値である01[H]に更新するためのテーブルデータを含んでいる。また、変動パターン設定後データテーブルは、特別図柄変動中表示バッファの格納値を01[H]に更新するためのテーブルデータを含んでいる。特別図柄変動中表示バッファは、第1特別図柄や第2特別図柄の変動中における表示図柄を指定する値が格納され、第1特別図柄に対応した第1特別図柄変動中表示バッファと、第2特別図柄に対応した第2特別図柄変動中表示バッファと、を含んでいる。ステップAKS237では、指定された変動パターン設定後データテーブルを参照して、データセット処理を実行することにより、第1特図ゲームを開始する場合に第1特別図柄変動中表示バッファの格納値を01[H]に更新し、第2特図ゲームを開始する場合に第2特別図柄変動中表示バッファの格納値を01[H]に更新すればよい。また、変動パターンの決定などに用いた乱数が格納された乱数値バッファをクリアして、格納値を初期化してもよい。
図9-4は、ハズレ変動パターンの構成例を示している。ハズレ変動パターンは、特図表示結果が「ハズレ」の場合に決定可能な変動パターンである。複数の変動パターンは、それぞれ、特図変動時間や演出図柄の可変表示態様が異なる。ハズレ変動パターンは、演出図柄の可変表示においてリーチ態様になるリーチ変動パターンと、リーチ態様にならない非リーチ変動パターンと、を含んでいる。図9-4に示された構成例において、変動パターンPA1-1~PA1-6と、変動パターンPB1-1~PB1-9とは、非リーチ変動パターンに含まれ、変動パターンPA2-1~PA2-7と、変動パターンPB2-1~PB2-3とは、リーチ変動パターンに含まれる。リーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンと、が含まれている。図9-4に示された構成例において、変動パターンPA2-1~PA2-3はノーマルリーチ変動パターンに含まれ、変動パターンPA2-4~PA2-7と、変動パターンPB2-2、PB2-3とは、スーパーリーチ変動パターンに含まれる。ノーマルリーチ変動パターンは、ノーマルリーチNOA、ノーマルリーチNOB、ノーマルリーチNOCといった、リーチ演出などの演出態様が異なる変動パターンが含まれている。スーパーリーチ変動パターンは、スーパーリーチSPA、スーパーリーチSPB、スーパーリーチSPC、スーパーリーチSPD、スーパーリーチSPE、スーパーリーチSPFといった、リーチ演出などの演出態様が異なる変動パターンが含まれている。リーチ変動パターンには、ノーマルリーチ変動パターンやスーパーリーチ変動パターンの他にも、短時間でリーチ態様となった後に表示結果が停止表示する高速リーチ変動パターンが含まれている。例えば、図9-4に示された変動パターンPB2-1は、特図変動時間が短い3500ミリ秒であり、高速リーチSRAの演出態様となる高速リーチ変動パターンである。
図9-5は、大当り変動パターンの構成例を示している。大当り変動パターンは、特図表示結果が「大当り」の場合に決定可能な変動パターンである。大当り変動パターンによる演出図柄の可変表示は、リーチ態様となった後に、大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される。大当り変動パターンは、ハズレ変動パターンにおけるリーチ変動パターンと同様に、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンと、を含んでいる。図9-5に示された構成例において、変動パターンPA3-1~PA3-3は、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンに含まれ、変動パターンPA3-4~PA3-10と、変動パターンPB3-3~PB3-11とは、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンに含まれる。また、大当り変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出やスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの他にも、短時間で大当り組合せの確定演出図柄が停止表示する変動パターンが含まれている。例えば、図9-5に示された変動パターンPB3-1は、特図変動時間が極めて短い2500ミリ秒であり、リーチ演出を実行せずに表示結果が停止表示する高速SQAの演出態様となる変動パターンである。また、変動パターンPB3-2は、特図変動時間が短い4500ミリ秒であり、短時間でリーチ態様となった後に表示結果が停止表示する高速リーチSRAの演出態様となる高速リーチ演出パターンである。
図9-6(A)は、ハズレ時参照テーブルの設定例AKA01を示している。ハズレ時参照テーブルは、図9-3に示された変動パターン設定処理のステップAKS224にて、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルを指定する場合に参照されるテーブルである。ハズレ時参照テーブルとして、演出状態選択指定値に対応する複数のテーブルが、予め用意されていればよい。設定例AKA01では、演出状態選択指定値が00[H]の場合と06[H]~0E[H]の場合とに対応して、参照テーブルTS01~TS09のいずれかがハズレ時参照テーブルとして参照される。各参照テーブルTS01~TS09は、始動口入賞指定値や第1保留記憶数および第2保留記憶数に対応して、予め用意された複数テーブルのいずれかを、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にするテーブルデータから構成されている。
図9-6(B)は、参照テーブルTS01の構成例を示している。参照テーブルTS01は、演出状態選択指定値が00[H]の場合に参照される。参照テーブルTS01は、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数が「0」に対応してテーブルTA10を、第1保留記憶数が「1」に対応してテーブルTA11を、第1保留記憶数が「2」に対応してテーブルTA12を、第1保留記憶数が「3」に対応してテーブルTA13を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、参照テーブルTS01は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数が「0」と第2保留記憶数が「0」~「3」とに対応してテーブルTA20を、第1保留記憶数が「1」~「4」と第2保留記憶数が「0」~「3」とに対応してテーブルTA21を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。なお、図9-1に示された特別図柄通常処理のステップAKS102では、第2保留記憶数が「0」以外である場合に、始動口入賞指定値が「2」に設定され、第2保留記憶数が1減算更新される。これに対し、第2保留記憶数が「0」である場合に、始動口入賞指定値が「1」に設定され、第1保留記憶数が1減算更新される。そして、第1保留記憶数や第2保留記憶数は上限値が「4」である。したがって、変動パターン設定処理のステップAKS224にて始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数は「0」~「3」のいずれかであり、第2保留記憶数は「0」である。また、変動パターン設定処理のステップAKS224にて始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数は「0」~「4」のいずれかであり、第2保留記憶数は「0」~「3」のいずれかである。
図9-6(C)は、参照テーブルTS02の構成例を示している。参照テーブルTS02は、演出状態選択指定値が06[H]または0E[H]の場合に参照される。参照テーブルTS02は、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「3」に対応してテーブルTB10を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、参照テーブルTS02は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「0」とに対応してテーブルTB20を、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「1」~「3」とに対応してテーブルTB21を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-6(D)は、参照テーブルTS03の構成例を示している。参照テーブルTS03は、演出状態選択指定値が07[H]の場合に参照される。参照テーブルTS03は、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「3」に対応してテーブルTB10を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、参照テーブルTS03は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「0」とに対応してテーブルTB22を、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「1」~「3」とに対応してテーブルTB23を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-6(E)は、参照テーブルTS04の構成例を示している。参照テーブルTS04は、演出状態選択指定値が08[H]の場合に参照される。参照テーブルTS04は、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「3」に対応してテーブルTB10を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、参照テーブルTS04は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「0」とに対応してテーブルTB24を、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「1」~「3」とに対応してテーブルTB25を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-7(A)は、参照テーブルTS05の構成例を示している。参照テーブルTS05は、演出状態選択指定値が09[H]の場合に参照される。参照テーブルTS05は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、第1保留記憶数や第2保留記憶数によらず共通のテーブルTB11を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-7(B)は、参照テーブルTS06の構成例を示している。参照テーブルTS06は、演出状態選択指定値が0A[H]の場合に参照される。参照テーブルTS06は、始動口入賞指定値が「1」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「3」に対応してテーブルTB12を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、参照テーブルTS06は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「0」とに対応してテーブルTB26を、第1保留記憶数が「0」~「4」と第2保留記憶数が「1」~「3」とに対応してテーブルTB27を、それぞれハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-7(C)は、参照テーブルTS07の構成例を示している。参照テーブルTS07は、演出状態選択指定値が0B[H]の場合に参照される。参照テーブルTS07は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、第1保留記憶数や第2保留記憶数によらず共通のテーブルTB13を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。図9-7(D)は、参照テーブルTS08の構成例を示している。参照テーブルTS08は、演出状態選択指定値が0C[H]の場合に参照される。参照テーブルTS08は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、第1保留記憶数や第2保留記憶数によらず共通のテーブルTB14を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。図9-7(E)は、参照テーブルTS09の構成例を示している。参照テーブルTS09は、演出状態選択指定値が0D[H]の場合に参照される。参照テーブルTS09は、始動口入賞指定値が「1」の場合と「2」の場合とで、第1保留記憶数や第2保留記憶数によらず共通のテーブルTB15を、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
図9-8は、大当り時参照テーブルTS21の構成例を示している。大当り時参照テーブルTS21は、図9-3に示された変動パターン設定処理のステップAKS227にて、大当り時変動パターン種別選択テーブルを指定する場合に参照されるテーブルである。大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値や大当り種別に対応して、予め用意された複数テーブルのいずれかを、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にするテーブルデータから構成されている。
大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が00[H]の場合に、大当り種別NA01、NA02、NA05、KA01、KA02、KA07に対応してテーブルTA30を、大当り種別NA03、NA04、NA06、KA03、KA04、KA05、KA08に対応して選択テーブルTA31を、大当り種別NA07、KA06、KA09、KA10に対応してテーブルTA32を、それぞれ大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。なお、演出状態選択指定値が00[H]の場合に、遊技状態は通常状態に対応した低確低ベース状態であり、高確状態としての確変状態における確変制御と、高ベース状態としての時短状態における高ベース制御と、が行われない。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、確変制御および高ベース制御が「なし」の場合に、大当り種別NA01~NA06と、大当り種別KA01~KA10とのうちで、いずれかに決定可能であり、他の大当り種別には決定されない。したがって、大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が00[H]の場合に決定可能な大当り種別に対応して、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルを示すものになっている。演出状態選択指定値が00[H]以外の場合にも、その演出状態選択指定値である場合に決定可能な大当り種別に対応して、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルが示されている。
大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が06[H]または0E[H]の場合に、大当り種別NA08~NA11または大当り種別KA11~KA15に対応してテーブルTB30を、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が07[H]の場合に、大当り種別NA08、NA09、KA11、KA12に対応してテーブルTB31を、大当り種別NA10、KA13に対応してテーブルTB32を、大当り種別NA11、KA14に対応してテーブルTB33を、大当り種別KA15に対応してテーブルTB34を、それぞれ大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。あるいは、大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が08[H]の場合に、大当り種別NA08、NA09、KA11、KA12に対応してテーブルTB35を、大当り種別NA10、KA13に対応してテーブルTB36を、大当り種別NA11、KA14に対応してテーブルTB37を、大当り種別KA15に対応してテーブルTB38を、それぞれ大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。
大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が09[H]または0B[H]または0C[H]または0D[H]の場合に、大当り種別NA08~NA11または大当り種別KA11~KA14に対応してテーブルTB40を、大当り種別KA15に対応してテーブルTB41を、それぞれ大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。また、大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が0A[H]の場合に、大当り種別NA08、NA09、KA11、KA12に対応してテーブルTB42を、大当り種別NA10、KA13に対応してテーブルTB43を、大当り種別NA11、KA14に対応してテーブルTB44を、大当り種別KA15に対応してテーブルTB45を、それぞれ大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。なお、演出状態選択指定値が06[H]~0E[H]のいずれかに設定可能となる期間は、高ベース状態としての時短状態における高ベース制御が行われている期間に含まれる。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が「あり」の場合に、大当り種別NA08~NA11と、大当り種別KA11~KA15とのうちで、いずれかに決定可能であり、他の大当り種別には決定されない。したがって、大当り時参照テーブルTS21は、演出状態選択指定値が06[H]~0E[H]のいずれかである場合に決定可能な大当り種別に対応して、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルを示すものになっている。
図9-9および図9-10は、ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルの構成例を示している。ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルは、テーブルTA10~TA13と、テーブルTA20、TA21と、テーブルTB10~TB15と、テーブルTB20~TB27と、を含んでいる。ハズレ時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能な各テーブルは、選択可能な変動パターン種別ごとの振り分け判定値が示される判定値データを含むテーブルデータにより構成される。
図9-9(A)に示すテーブルTA10は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA10は、変動パターン種別CA1-1、CA1-5、CA2-1、CA2-2、CA2-3のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-9(B)に示すテーブルTA11は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA11は、変動パターン種別CA1-2、CA1-5、CA2-1、CA2-2、CA2-3のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-9(C)に示すテーブルTA12は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA12は、変動パターン種別CA1-3、CA1-5、CA2-1、CA2-2、CA2-3のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-9(D)に示すテーブルTA13は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA13は、変動パターン種別CA1-4、CA1-5、CA2-1、CA2-2、CA2-3のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-9(E)に示すテーブルTA20は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA20は、変動パターン種別CA1-1のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-9(F)に示すテーブルTA21は、図9-6(B)に示された参照テーブルTS01を参照した場合に指定可能となる。テーブルTA21は、変動パターン種別CA1-3のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-10(A)に示すテーブルTB10は、図9-6(C)に示された参照テーブルTS02または図9-6(D)に示された参照テーブルTS03を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB10は、変動パターン種別CB1-1のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(B)に示すテーブルTB11は、図9-7(A)に示された参照テーブルTS05を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB11は、変動パターン種別CB1-5のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(C)に示すテーブルTB12は、図9-7(B)に示された参照テーブルTS06を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB12は、変動パターン種別CB1-1のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(D)に示すテーブルTB13は、図9-7(C)に示された参照テーブルTS07を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB13は、変動パターン種別CB1-7のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(E)に示すテーブルTB14は、図9-7(D)に示された参照テーブルTS08を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB14は、変動パターン種別CB1-8のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(F)に示すテーブルTB15は、図9-7(E)に示された参照テーブルTS09を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB15は、変動パターン種別CB1-9のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-10(G)に示すテーブルTB20は、図9-6(C)に示された参照テーブルTS02を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB20は、変動パターン種別CB1-2のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(H)に示すテーブルTB21は、図9-6(C)に示された参照テーブルTS02を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB21は、変動パターン種別CB1-3のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(I)に示すテーブルTB22は、図9-6(D)に示された参照テーブルTS03を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB22は、変動パターン種別CB1-2、CB1-4、CB2-1のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(J)に示すテーブルTB23は、図9-6(D)に示された参照テーブルTS03を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB23は、変動パターン種別CB1-3、CB1-4、CB2-1のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(K)に示すテーブルTB24は、図9-6(E)に示された参照テーブルTS04を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB24は、変動パターン種別CB1-2、CB1-4、CB2-1のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(L)に示すテーブルTB25は、図9-6(E)に示された参照テーブルTS04を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB25は、変動パターン種別CB1-3、CB1-4、CB2-1のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(M)に示すテーブルTB26は、図9-7(B)に示された参照テーブルTS06を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB26は、変動パターン種別CB1-2、CB1-6、CB2-2のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-10(N)に示すテーブルTB27は、図9-7(B)に示された参照テーブルTS06を参照した場合に指定可能となる。テーブルTB27は、変動パターン種別CB1-3、CB1-6、CB2-2のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-11および図9-12は、大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルの構成例を示している。大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能なテーブルは、テーブルTA30~TA32と、テーブルTB30~TB38と、テーブルTB40~TB45と、を含んでいる。大当り時変動パターン種別選択テーブルとして指定可能な各テーブルは、選択可能な変動パターン種別ごとの振り分け判定値が示される判定値データを含むテーブルデータにより構成される。
図9-11(A)に示すテーブルTA30から図9-11(C)に示すテーブルTA32までの各テーブルは、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が00[H]である場合の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTA30は、変動パターン種別CA3-1~CA3-3のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTA31は、変動パターン種別CA3-1~CA3-4のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTA32は、変動パターン種別CA3-2~CA3-4のうちからいずれかの変動パターン種別を選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-11(D)に示すテーブルTB30は、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が06[H]または0E[H]である場合に任意の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTB30は、変動パターン種別CB3-1のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-11(E)に示すテーブルTB31から図9-11(H)に示すテーブルTB34までの各テーブルは、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が07[H]である場合の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTB31は、変動パターン種別CB3-2のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB32は、変動パターン種別CB3-3のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB33は、変動パターン種別CB3-4のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB34は、変動パターン種別CB3-5のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-11(I)に示すテーブルTB35から図9-11(L)に示すテーブルTB38までの各テーブルは、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が08[H]である場合の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTB35は、変動パターン種別CB3-2のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB36は、変動パターン種別CB3-3のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB37は、変動パターン種別CB3-4のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB38は、変動パターン種別CB3-5のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-12(A)に示すテーブルTB40と図9-12(B)に示すテーブルTB41とは、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が09[H]、0B[H]、0C[H]、0D[H]のいずれかである場合の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTB40は、変動パターン種別CB4-1のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB41は、変動パターン種別CB4-2のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。図9-12(C)に示すテーブルTB42から図9-12(F)に示すテーブルTB45までの各テーブルは、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21の参照に伴い、演出状態選択指定値が0A[H]である場合の大当り種別に対応して指定可能となる。テーブルTB42は、変動パターン種別CB4-3のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB43は、変動パターン種別CB4-4のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB44は、変動パターン種別CB4-5のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。テーブルTB46は、変動パターン種別CB4-6のみを選択可能となるように、振り分け判定値が設定された判定値データにより構成される。
図9-13から図9-16までは、変動パターン種別に対応した変動パターンの決定割合を示している。図9-3に示された変動パターン設定処理では、ステップAKS229により選択された変動パターン種別に対応して、ステップAKS230により指定された変動パターン決定テーブルなどにもとづき、ステップAKS232により1の変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルは、決定可能な変動パターンごとの振り分け判定値が示される判定値データを含むテーブルデータにより構成される。
図9-13(A)に示す変動パターン種別CA1-1は、変動パターンPA1-1、PA1-5、PA1-6のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(B)に示す変動パターン種別CA1-2は、変動パターンPA1-2のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(C)に示す変動パターン種別CA1-3は、変動パターンPA1-3のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(D)に示す変動パターン種別CA1-4は、変動パターンPA1-4のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(E)に示す変動パターン種別CA1-5は、変動パターンPA1-5、PA1-6のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-13(F)に示す変動パターン種別CA2-1は、変動パターンPA2-1~PA2-3のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(G)に示す変動パターン種別CA2-2は、変動パターンPA2-4、PA2-5のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(H)に示す変動パターン種別CA2-3は、変動パターンPA2-6、PA2-7のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-13(I)に示す変動パターン種別CA3-1は、変動パターンPA3-1~PA3-3のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(J)に示す変動パターン種別CA3-2は、変動パターンPA3-4~PA3-7のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(K)に示す変動パターン種別CA3-3は、変動パターンPA3-8のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-13(L)に示す変動パターン種別CA3-4は、変動パターンPA3-9、PA3-10のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-14(A)に示す変動パターン種別CB1-1は、変動パターンPB1-1のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(B)に示す変動パターン種別CB1-2は、変動パターンPB1-2のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(C)に示す変動パターン種別CB1-3は、変動パターンPB1-3のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(D)に示す変動パターン種別CB1-4は、変動パターンPB1-4、PB1-5のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(E)に示す変動パターン種別CB1-5は、変動パターンPB1-6のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(F)に示す変動パターン種別CB1-6は、変動パターンPB1-4、PB1-5のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(G)に示す変動パターン種別CB1-7は、変動パターンPB1-7のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(H)に示す変動パターン種別CB1-8は、変動パターンPB1-8のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(I)に示す変動パターン種別CB1-9は、変動パターンPB1-9のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-14(J)に示す変動パターン種別CB2-1および図9-14(K)に示す変動パターン種別CB2-2は、変動パターンPB2-1~PB2-3のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-15(A)に示す変動パターン種別CB3-1は、変動パターンPB3-1のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-15(B)に示す変動パターン種別CB3-2は、変動パターンPB3-1、PB3-2のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-15(C)に示す変動パターン種別CB3-3および図9-15(D)に示す変動パターン種別CB3-4は、変動パターンPB3-2~PB3-8のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-15(E)に示す変動パターン種別CB3-5は、変動パターンPB3-9~PB3-11のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-16(A)に示す変動パターン種別CB4-1は、変動パターンPB3-2のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-16(B)に示す変動パターン種別CB4-2は、変動パターンPB3-9のみに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-16(C)に示す変動パターン種別CB4-3は、変動パターンPB3-1、PB3-2のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-16(D)に示す変動パターン種別CB4-4および図9-16(E)に示す変動パターン種別CB4-5は、変動パターンPB3-2~PB3-8のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。図9-16(F)に示す変動パターン種別CB4-6は、変動パターンPB3-9~PB3-11のうちからいずれかの変動パターンに決定可能となるように、変動パターン決定テーブルの判定値データにより振り分け判定値が設定される。
図9-17は、演出図柄指定コマンド設定例AKB01を示している。図9-3に示された変動パターン設定処理では、ステップAKS233による変動開始時コマンドの送信設定において、演出図柄指定コマンドを送信可能に制御される。例えば、特図表示結果が「大当り」の場合に、大当り種別の決定結果に対応した演出図柄指定コマンドを送信可能にする。例えば、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA01~NA11に対応して、演出図柄指定コマンドがコマンド8C01[H]、8C02[H]、8C0B[H]、8C0C[H]のうちからいずれかに設定される。大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA01~KA15に対応して、演出図柄指定コマンドがコマンド8C04[H]~8C0A[H]のうちからいずれかに設定される。演出制御基板12では、主基板11から送信された演出図柄指定コマンドにもとづいて、確定演出図柄を構成する演出図柄を決定可能である。
図9-18は、特別図柄変動処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄変動処理において、CPU103は、特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS121)。ここでの特別図柄プロセスタイマには、図9-3に示された変動パターン設定処理のステップAKS236にて、変動パターンの決定結果に対応する変動時間データがタイマ初期値として設定されたものである。特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」以外である場合に(ステップAKS121;No)、特別図柄プロセスタイマの計時値を1減算更新して(ステップAKS122)、特別図柄変動処理は終了する。
ステップAKS121に対応して特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」である場合に(ステップAKS121;Yes)、特図プロセスコードを、特別図柄停止処理に対応した値である02[H]に更新する(ステップAKS123)。また、特別図柄停止時間設定を行う(ステップAKS124)。ステップAKS124では、例えば500ミリ秒といった、予め定められた特別図柄停止時間に対応する時間データなどを、特別図柄停止時間データとして特別図柄プロセスタイマにおけるタイマ初期値として設定すればよい。特別図柄停止時間設定に伴い、演出図柄確定コマンドを送信するための設定が行われてもよい。その後、確変カウンタの計数値が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS125)。確変カウンタは、大当り遊技状態が終了するときに、確変制御条件の成立に対応して予め定められた確変カウンタ初期値が設定される。確変制御条件が成立しない場合には、確変カウンタの計数値が「0」に維持される。
ステップAKS125に対応して確変カウンタの計数値が「0」以外である場合に(ステップAKS125;No)、確変カウンタの計数値を1減算更新する(ステップASK126)。そして、更新後における確変カウンタの計数値が「0」となったか否かを判定する(ステップAKS127)。更新後の計数値が「0」である場合に(ステップAKS127;Yes)、確変終了時データ設定が行われる(ステップAKS128)。確変終了時データ設定は、確変終了時データテーブルの指定と、データセット処理の実行と、を含んでいる。確変終了時データテーブルは、確変フラグをクリアするためのクリアデータを含んでいればよい。これにより、確変フラグがクリアされてオフ状態となり、高確状態としての確変状態における確変制御が終了する。
ステップAKS125に対応して確変カウンタの計数値が「0」である場合(ステップAKS125;Yes)、ステップAKS127に対応して更新後の計数値が「0」以外である場合(ステップAKS127;No)、またはステップAKS128の後に、時短カウンタの計数値が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS129)。時短カウンタは、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別に対応して予め定められた時短カウンタ初期値が設定される。
ステップAKS129に対応して時短カウンタの計数値が「0」以外である場合に(ステップAKS129;No)、時短カウンタの計数値を1減算更新する(ステップAKS130)。そして、更新後における時短カウンタの計数値が「0」となったか否かを判定する(ステップAKS131)。更新後の計数値が「0」である場合に(ステップAKS131;Yes)、時短終了時データ設定が行われる(ステップAKS132)。時短終了時データ設定は、時短終了時データテーブルの指定と、データセット処理の実行と、を含んでいる。時短終了時データテーブルは、時短フラグをクリアするためのクリアデータを含んでいればよい。これにより、時短フラグがクリアされてオフ状態となり、高ベース状態としての時短状態における高ベース制御が終了する。
ステップAKS129に対応して時短カウンタの計数値が「0」である場合(ステップAKS129;Yes)、ステップAKS131に対応して更新後の計数値が「0」以外である場合(ステップAKS131;No)、またはステップAKS132の後に、特別期間演出指定値が00[H]であるか否かを判定する(ステップAKS133)。特別期間演出指定値は、特別期間演出バッファの格納値であり、例えば、00[H]~0E[H]のうちいずれかの値を設定可能である。大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別やV入賞の有無に対応した値を、特別期間演出指定値として設定可能である。遊技状態が通常状態であるときに、特別期間演出指定値は00[H]に設定される。
ステップAKS133に対応して特別期間演出指定値が00[H]である場合に(ステップAKS133;Yes)、特別図柄変動処理は終了する。これに対し、特別期間演出指定値が00[H]以外である場合に(ステップAKS133;No)、特別期間演出更新設定を行い(ステップAKS134)、特別図柄変動処理は終了する。ステップAKS134では、特別期間演出更新設定を行うために、特別期間演出設定テーブルが指定される。特別期間演出設定テーブルは、可変表示の実行回数にもとづいて演出状態指定値を更新するためのテーブルデータを含んでいる。
図9-19は、特別期間演出設定テーブルAKT01の構成例を示している。図9-18に示された特別図柄変動処理では、ステップAKS134の特別期間演出更新設定において、特別期間演出設定テーブルAKT01を参照し、演出状態選択指定値を更新可能である。特別期間演出設定テーブルAKT01は、特別期間演出指定値ごとの時短カウンタ判定値に対応付けて、演出状態選択指定値と、背景指定コマンドと、を設定するためのテーブルデータにより構成される。特別期間演出指定値ごとの時短カウンタ判定値は、時短カウンタの計数値と比較され、いずれかの判定値と合致した場合に、その判定値と対応付けられた演出状態選択指定値が演出状態選択バッファに格納され、その判定値と対応付けられた背景指定コマンドを示すコマンドデータが背景指定コマンドバッファなどに格納される。
例えば、特別期間演出指定値が05[H]の場合に、時短カウンタの計数値が時短カウンタ判定値の「63」と合致すれば、演出状態選択指定値が03[H]に更新され、背景指定コマンドとしてコマンド9503[H]を示すコマンドデータが格納される。また、同様の場合に、時短カウンタの計数値が時短カウンタ判定値の「62」と合致すれば、演出状態選択指定値が07[H]に更新されるとともに背景指定コマンドとしてコマンド9506[H]を示すコマンドデータが格納され、時短カウンタの計数値が時短カウンタ判定値の「1」と合致すれば、演出状態選択指定値が0C[H]に更新されるとともに背景指定コマンドとしてコマンド9506[H]を示すコマンドデータが格納され、時短カウンタの計数値が時短カウンタ判定値の「0」と合致すれば、演出状態選択指定値が00[H]に更新されるとともに背景指定コマンドとしてコマンド9500[H]を示すコマンドデータが格納される。なお、時短カウンタの計数値が「0」となった場合には、特別期間演出指定値をクリアして、その値が00[H]に初期化されるようにすればよい。これにより、高ベース状態としての時短状態における時短制御が終了することに対応して、特別期間に対応した演出状態の制御を終了することができる。
図9-20は、特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS141)。ここでの特別図柄プロセスタイマは、図9-18に示された特別図柄変動処理のステップAKS124にて、特別図柄停止時間に対応したタイマ初期値が設定されたものである。特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」以外である場合に(ステップAKS141;No)、特別図柄プロセスタイマの計時値を1減算更新して(ステップAKS142)、特別図柄変動処理は終了する。これにより、特別図柄停止時間が経過するまで待機する。
ステップAKS141に対応して特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」である場合に(ステップAKS141;Yes)、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップAKS143)。特図表示結果が「大当り」である場合に(ステップAKS143;Yes)、特図プロセスコードを大入賞口開放前処理に対応した値である08[H]に更新する(ステップAKS144)。また、大当り種別指定値を読み出す(ステップAKS145)。このとき、大当り種別指定値の読出結果に対応する大当り開始演出初期値が、特別図柄プロセスタイマにおける初期値として設定される(ステップAKS146)。その後、大当り開始指定コマンドの送信設定と(ステップAKS147)、大入賞口初回開放前データ設定と(ステップAKS148)、を行い特別図柄停止処理は終了する。大入賞口初回開放前データ設定は、大入賞口初回開放前データテーブルの指定と、データセット処理の実行と、を含んでいる。大入賞口初回開放前データテーブルは、大入賞口初回開放前クリア対象に含まれる各種データをクリアするためのクリアデータが含まれている。大入賞口初回開放前クリア対象は、当りフラグ、時短フラグ、時短カウンタ、確変フラグ、確変カウンタ、演出状態選択バッファ、特別期間演出バッファ、を含んでいる。このうち、時短フラグと時短カウンタとがクリアされることにより、高ベース状態としての時短状態における時短制御が終了する。また、確変フラグと確変カウンタとがクリアされることにより、高確状態としての確変状態における確変制御が終了する。
ステップAKS143に対応して特図表示結果が「ハズレ」であり「大当り」でない場合に(ステップAKS143;No)、特図プロセスコードをクリアして格納値を00[H]に初期化する(ステップAKS149)。また、ハズレ停止後データ設定を行い(ステップAKS150)、特別図柄停止処理は終了する。ハズレ停止後データ設定は、ハズレ停止後データテーブルの指定と、データ設定処理の実行と、を含んでいる。ハズレ停止後データテーブルは、ハズレ停止後設定クリア対象に含まれる各種データをクリアするためのクリアデータが含まれている。ハズレ停止後設定クリア対象は、デモ表示フラグや始動口入賞指定値を、含んでいればよい。これらに対応する格納領域は、ハズレ停止後データ設定に含まれるデータセット処理によりクリアされ、それぞれの格納値などが「0」に対応する値に初期化される。デモ表示フラグをクリアすることにより、特別図柄通常処理において、待機時コマンド送信設定などを行うことができる。また、特図ゲームの終了に対応して、第1特図ゲームであるか第2特図ゲームであるかを特定可能な始動口入賞指定値がクリアされて「0」に対応する00[H]に初期化される。
図9-21は、大当り開始時設定例AKB02を示している。特別図柄停止処理では、ステップAKS145にて読み出した大当り種別指定値にもとづいて、ステップAKS148の大入賞口初回開放前データ設定などにより、大入賞口開放回数最大値と、大当り開始指定コマンドと、大当り開始演出時間と、大当り開始演出パターンと、を設定可能にする。なお、大当り開始指定コマンドは、ステップAKS147の送信設定において設定される。大入賞口初回開放前データテーブルは、大当り種別指定値から特定される大当り種別に対応付けて、大入賞口開放回数最大値と、大当り開始指定コマンドと、大当り開始演出時間と、大当り開始演出パターンと、を設定するためのテーブルデータにより構成される。大入賞口初回開放前データ設定により設定された大入賞口開放回数最大値を示すデータは、大入賞口開放回数最大値バッファに格納して記憶される。大入賞口初回開放前データ設定により設定された大当り開始演出時間に対応する時間データは、特別図柄プロセスタイマにおけるタイマ初期値として設定される。大当り開始演出パターンは、例えば主基板11から送信された演出図柄指定コマンドと大当り開始指定コマンドとの組合せなどにもとづいて、演出制御基板12の演出制御用CPU120などにより設定されてもよい。
大入賞口開放回数最大値は、大当り遊技状態において実行可能なラウンドの上限回数に対応する。大当り開始時設定例AKB02では、大入賞口開放回数最大値を、大当り種別に対応して、「02」、「03」、「04」、「07」、「10」のうちのいずれかに設定可能である。したがって、大当り遊技状態におけるラウンドの上限回数は、2ラウンド、3ラウンド、4ラウンド、7ラウンド、10ラウンドのうちのいずれかに設定される。上限回数が2ラウンドの大当り遊技状態となる場合は、2ラウンド大当りともいう。上限回数が3ラウンドの大当り遊技状態となる場合は、3ラウンド大当りともいう。上限回数が4ラウンドの大当り遊技状態となる場合は、4ラウンド大当りともいう。上限回数が7ラウンドの大当り遊技状態となる場合は、7ラウンド大当りともいう。上限回数が10ラウンドの大当り遊技状態となる場合は、10ラウンド大当りともいう。
大当り開始時設定例AKB02では、大当り開始演出時間を、100ミリ秒、7500ミリ秒、8000ミリ秒、14000ミリ秒のうちのいずれかに設定可能である。例えば、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA14とに対応して、大当り開始演出時間を100ミリ秒に設定可能である。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が「あり」の場合に、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA15とのうちで、いずれかに決定可能である。その一方で、高ベース制御が「なし」の場合に、大当り種別NA08~NA11や大当り種別KA11~KA14が決定されることはない。したがって、大当り開始演出時間は、高ベース状態としての時短状態において高ベース制御が行われている期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合の方が、高ベース制御が行われていない低ベース状態の期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合よりも、短い時間に設定可能である。あるいは、大当り種別KA15に対応して大当り開始演出時間を14000ミリ秒に設定可能であり、大当り種別KA15以外に対応して大当り開始時間を14000ミリ秒よりも短い時間に設定可能である。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が「あり」の場合に所定割合で大当り種別KA15が決定可能となり、高ベース制御が「なし」の場合に大当り種別KA15が決定されることはない。したがって、大当り開始演出時間は、高ベース状態としての時短状態において高ベース制御が行われている期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合の方が、高ベース制御が行われていない低ベース状態の期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合よりも、長い時間に設定可能である。
図9-22は、大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」であるか否かを判定する(ステップAKS161)。ここでの特別図柄プロセスタイマは、特別図柄プロセス処理により選択される大入賞口開放後処理において、大当り終了演出時間に対応したタイマ初期値が設定されたものである。特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」以外である場合に(ステップAKS161;No)、特別図柄プロセスタイマの計時値を1減算更新して(ステップAKS162)、処理は終了する。これにより、大当り終了演出時間が経過するまで待機する。
ステップAKS161に対応して特別図柄プロセスタイマの計時値が「0」である場合に(ステップAKS161;Yes)、特図プロセスコードをクリアして、初期値としての00[H]に更新する(ステップAKS163)。また、大当り種別指定値を読み出し(ステップAKS164)、特定領域通過フラグを確認する(ステップAKS165)。特定領域通過フラグは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行に対応して、V入賞領域51を通過した遊技球が特定領域スイッチ24によって検出された場合に、オン状態にセットされる。これに対し、遊技球がV入賞領域51を通過せず特定領域スイッチ24による検出がない場合に、特定領域通過フラグはオフ状態に維持される。
ステップAKS165の後に、大当り終了時状態設定と(ステップAKS166)、大当り終了時コマンド送信設定と(ステップAKS167)、大当り終了時データ設定と(AKS168)、を行い処理は終了する。大当り終了時状態設定は、大当り遊技状態の終了後における遊技状態や演出状態に関する設定を含み、大当り種別やV入賞の有無に対応して、時短フラグや時短カウンタ初期値の設定、確変フラグや確変カウンタ初期値の設定、特別期間演出指定値や演出状態選択指定値の設定などが可能であればよい。大当り終了時コマンド送信設定は、大当り終了時コマンドテーブルの指定と、コマンドセット処理の実行と、を含んでいればよい。大当り終了時コマンドテーブルは、大当り遊技状態の終了に対応して、大当り終了時の演出制御コマンドを送信するためのテーブルデータを含んでいる。例えば、大当り終了時の演出制御コマンドは、大当り終了指定コマンドと、背景指定コマンドと、を含んでいればよい。大当り終了時データ設定は、大当り終了時データテーブルの指定と、データセット処理の実行と、を含んでいればよい。大当り終了時データテーブルは、大当り終了時クリア対象に含まれる各種データをクリアするためのクリアデータが含まれている。大当り終了時クリア対象は、デモ表示フラグ、変動コマンド指定バッファ、大入賞口開放回数最大値バッファ、始動口入賞指定値などを、含んでいればよい。これらに対応する格納領域は、大当り終了時データ設定に含まれるデータセット処理によりクリアされ、それぞれの格納値などが「0」に対応する値に初期化される。
図9-23は、大当り終了時設定例AKB11を示している。大当り終了時設定例AKB11は、大当り遊技状態が終了する場合に、時短カウンタ初期値と、大当り終了演出時間と、演出状態選択指定値と、を大当り種別に対応して設定可能にする。時短カウンタ初期値は、大当り終了処理のステップAKS166における大当り終了時状態設定により設定可能である。大当り終了演出時間および演出状態選択指定値は、特別図柄プロセス処理により選択される大入賞口開放後処理において、特図プロセスコードの更新に伴い設定可能であればよい。
時短カウンタ初期値は、高ベース状態としての時短状態において実行可能な可変表示の上限回数に対応する。大当り終了時設定例AKB11では、時短カウンタ初期値を、大当り種別に対応して、「8」、「70」、「100」、「570」、「10000」のうちのいずれかに設定可能である。したがって、高ベース状態としての時短状態において実行可能な可変表示の上限回数は、8回、70回、100回、570回、10000回のうちのいずれかに設定される。
確変カウンタ初期値は、V入賞ありに対応して特定領域通過フラグがオンの場合に、「70」に設定可能である。これに対し、V入賞なしに対応して特定領域通過フラグがオフの場合に、確変カウンタ初期値は「0」に設定される。したがって、高確状態としての確変状態において実行可能な可変表示の上限回数は、大当り遊技状態におけるV入賞発生による確変制御条件の成立にもとづいて、70回に設定される。
高ベース状態としての時短状態において実行可能な可変表示の上限回数は、高確状態としての確変状態において実行可能な可変表示の上限回数と比べた場合に、共通する回数に設定される場合と、相違する回数に設定される場合と、がある。例えば、時短カウンタ初期値が「8」に設定された場合に、時短状態において実行可能な可変表示の上限回数は、確変状態において実行可能な可変表示の上限回数である70回よりも、少ない8回になる。これに対し、時短カウンタ初期値が「570」または「10000」のうちのいずれかに設定された場合に、時短状態において実行可能な可変表示の上限回数は、確変状態において実行可能な可変表示の上限回数である70回よりも、多い570回または10000回になる。他方において、時短カウンタ初期値が「70」に設定された場合に、時短状態において実行可能な可変表示の上限回数は、確変状態において実行可能な可変表示の上限回数である70回と、共通する回数になる。
確変状態の制御に対応して設定可能な確変カウンタ初期値である「70」は、時短状態の制御に対応して設定可能な時短カウンタ初期値にも含まれて、第1状態において可変表示を実行可能な第1回数となる。このような確変カウンタ初期値および時短カウンタ初期値が「70」に設定された場合に、確変制御とともに高ベース制御が行われる高確高ベース状態は、有利状態となる大当り遊技状態の終了後に第1回数の可変表示が実行されるまで制御可能な第1状態となる。大当り終了時設定例AKB11では、大当り種別NA05~NA07または大当り種別KA02、KA04~KA15のうちのいずれかに対応する大当り遊技状態においてV入賞ありの場合に、確変カウンタ初期値および時短カウンタ初期値が「70」に設定され、大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される。ただし、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA05~NA07のうちのいずれかに対応する大当り遊技状態では、遊技球がV入賞領域51を通過しにくいように、V入賞口開閉部材となる振分部材の動作が制御される。
時短状態の制御に対応して設定可能な時短カウンタ初期値に含まれる「10000」は、第2状態において可変表示を実行可能な第2回数となる。そこで、確変カウンタ初期値が「0」で時短カウンタ初期値が「10000」に設定された場合に、確変制御がなく高ベース制御が行われる低確高ベース状態は、有利状態となる大当り遊技状態の終了後に第1回数よりも多い可変表示が実行されるまで制御可能な第2状態となる。大当り終了時設定例AKB11では、大当り種別NA09~NA11のうちのいずれかに対応する大当り遊技状態においてV入賞なしの場合に、時短カウンタ初期値が「10000」に設定され、大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される。ここで、大当り種別NA09~NA11は大当り種別が「通常」に含まれるので、大当り遊技状態では遊技球がV入賞領域51を通過しにくく、確変カウンタ初期値は高い割合で「0」になる。
大当り終了時設定例AKB11では、大当り終了演出時間を、大当り種別に対応して、3500ミリ秒、9500ミリ秒、48000ミリ秒のうちのいずれかに設定可能である。例えば、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA15とに対応して、大当り終了演出時間を3500ミリ秒に設定可能である。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が「あり」の場合に、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA15とのうちで、いずれかに決定可能である。その一方で、高ベース制御が「なし」の場合に、大当り種別NA08~NA11や大当り種別KA11~KA14が決定されることはない。したがって、大当り終了演出時間は、高ベース状態としての時短状態において高ベース制御が行われている期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合の方が、高ベース制御が行われていない低ベース状態の期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合よりも、短い時間に設定可能である。
大当り終了時設定例AKB11では、演出状態選択指定値を、大当り種別に対応して、02[H]、06[H]のうちのいずれかに設定可能である。例えば、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA15とに対応して、いずれも演出状態選択指定値を06[H]に設定可能である。これに対し、大当り種別NA01~NA07と大当り種別KA01~KA10とに対応して、演出状態選択指定値を02[H]に設定する場合と06[H]に設定する場合とがある。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が「あり」の場合に、大当り種別NA08~NA11と大当り種別KA11~KA15とのうちで、いずれかに決定可能である。その一方で、高ベース制御が「なし」の場合に、大当り種別NA08~NA11や大当り種別KA11~KA14が決定されることはない。したがって、高ベース制御が行われていない低ベース状態の期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合に、大当り遊技状態の終了に対応した演出状態選択指定値は、高ベース状態としての時短状態において高ベース制御が行われている期間にて特図表示結果が「大当り」となった場合と、同じ値に設定される場合もあれば異なる値に設定される場合もある。
図9-24は、大当り終了時設定例AKB12を示している。大当り終了時設定例AKB12は、大当り遊技状態が終了する場合に、大当り終了指定コマンドと、特別期間演出指定値と、大当り後背景指定と、を大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA01~NA11に対応して設定可能にする。大当り終了指定コマンドは、図9-22に示された大当り終了処理のステップAKS167における大当り終了時コマンド送信設定により設定可能である。特別期間演出指定値は、大当り終了処理のステップAKS166における大当り終了時状態設定により設定可能である。大当り後背景指定は、大当り終了処理のステップAKS168における大当り終了時データ設定により設定可能であり、背景指定コマンドを示すコマンドデータが背景指定コマンドバッファなどに格納される。また、大当り終了処理のステップAKS167における大当り終了時コマンド送信設定により、大当り後背景指定に対応した背景指定コマンドを送信可能に設定してもよい。
例えば、大当り種別NA01に対応する大当り遊技状態においてV入賞なしの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA300[H]が送信され、特別期間演出指定値が01[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとしてコマンド9502[H]を示すコマンドデータが格納される。これに対し、大当り種別NA01に対応する大当り遊技状態においてV入賞ありの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA300[H]が送信され、特別期間演出指定値が02[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとして9508[H]を示すコマンドデータが格納される。また、大当り種別NA02に対応する大当り遊技状態においてV入賞なしの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA301[H]が送信され、特別期間演出指定値が03[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとしてコマンド9502[H]を示すコマンドデータが格納される。これに対し、大当り種別NA02に対応する大当り遊技状態においてV入賞ありの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA307[H]が送信され、特別期間演出指定値が04[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとして9503[H]を示すコマンドデータが格納される。その他の大当り種別やV入賞の有無に対応した設定は、図9-24に示すとおりである。
図9-25は、大当り終了時設定例AKB13を示している。大当り終了時設定例AKB13は、大当り遊技状態が終了する場合に、大当り終了指定コマンドと、特別期間演出指定値と、大当り後背景指定と、を大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA01~KA15に対応して設定可能にする。例えば、大当り種別KA01に対応する大当り遊技状態においてV入賞なしの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA300[H]が送信され、特別期間演出指定値が01[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとしてコマンド9502[H]を示すコマンドデータが格納される。これに対し、大当り種別KA01に対応する大当り遊技状態においてV入賞ありの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA300[H]が送信され、特別期間演出指定値が02[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとして9508[H]を示すコマンドデータが格納される。また、大当り種別KA02に対応する大当り遊技状態においてV入賞なしの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA302[H]が送信され、特別期間演出指定値が06[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとしてコマンド9503[H]を示すコマンドデータが格納される。これに対し、大当り種別KA02に対応する大当り遊技状態においてV入賞ありの場合に、大当り終了指定コマンドとしてコマンドA302[H]が送信され、特別期間演出指定値が05[H]に設定され、大当り後背景指定となる背景指定コマンドとして9503[H]を示すコマンドデータが格納される。その他の大当り種別やV入賞の有無に対応した設定は、図9-25に示すとおりである。
図9-26は、演出図柄変動開始処理の一例を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、演出図柄の表示結果としての確定演出図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップAKS501)。演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、演出図柄指定コマンドから特定可能な大当り種別などに対応する可変表示結果といった、可変表示内容にもとづいて、最終停止図柄を決定すればよい。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに対応した可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」があればよい。
図9-17に示された演出図柄指定コマンド設定例AKB01と、図9-21に示された大当り開始時設定例AKB02とにより、各演出図柄指定コマンドは、以下のような決定内容を通知可能である。コマンド8C01[H]の場合に大当り種別が「通常」に含まれて3ラウンド大当りとなり、コマンド8C02[H]の場合に大当り種別が「通常」に含まれて3ラウンド大当りまたは4ラウンド大当りとなり、コマンド8C03[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて2ラウンド大当りとなり、コマンド8C04[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて3ラウンド大当りとなり、コマンド8C05[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて3ラウンド大当りまたは4ラウンド大当りとなり、コマンド8C06[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて7ラウンド大当りとなる。また、コマンド8C07[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて10ラウンド大当りとなり、コマンド8C08[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて10ラウンド大当りとなり、コマンド8C09[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて3ラウンド大当りとなり、コマンド8C0A[H]の場合に大当り種別が「確変」に含まれて3ラウンド大当りとなり、コマンド8C0B[H]の場合に大当り種別が「通常」に含まれて2ラウンド大当りとなり、コマンド8C0C[H]の場合に大当り種別が「通常」に含まれて7ラウンド大当りとなる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、演出図柄の可変表示がリーチ態様にはならずに、非リーチ組合せの確定演出図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、演出図柄の可変表示がリーチ態様となった後に、リーチハズレ組合せの確定演出図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態においてV入賞が発生しにくくなる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態においてV入賞が発生しやすくなる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」および「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)演出図柄が最終停止図柄に決定される。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」および「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)演出図柄が最終停止図柄に決定される。この場合に、確定演出図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の演出図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定演出図柄は、左右の確定演出図柄とは異なる演出図柄に決定される。可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)演出図柄が最終停止図柄に決定される。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す演出図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す演出図柄)のいずれを確定演出図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような演出図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定演出図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定演出図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定演出図柄となるものを決定する。これにより、確定演出図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
ステップAKS501にて最終停止図柄などを決定した後には、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンがリザルト表示用のものであるか否かを判定する(ステップAKS502)。確変状態や時短状態では、可変表示の実行回数が70回に達したときに、リザルト表示を実行可能である。リザルト表示は、大当り遊技状態において遊技者が獲得した賞球総数や、連続して大当りした回数など、遊技者が獲得した遊技価値の結果に関する情報の表示である。連続して大当りした回数は、連荘回数ともいう。図9-4に示されたハズレ変動パターンでは、時短中第1最終から時短中第4最終までの変動パターンPB1-6~PB1-9のうちのいずれかによる可変表示の実行中に、リザルト表示を行い、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知を実行することができる。図9-5に示された大当り変動パターンでは、変動パターンPB3-2または変動パターンPB3-9のいずれかによる可変表示が、確変状態や時短状態における70回目の可変表示である場合に、その可変表示の実行中に、リザルト表示を行い、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知を実行可能であってもよい。ステップAKS502では、確変状態や時短状態における70回目の可変表示である場合に、変動パターンPB1-6~PB1-9と、変動パターンPB3-2、PB3-9と、に対応してリザルト表示用の変動パターンであると判定すればよい。なお、価値報知は、遊技者によって得られた任意の価値に関する情報の提供を含んでいてもよい。
ステップAKS502に対応してリザルト表示用の変動パターンである場合に(ステップAKS502;Yes)、リザルト表示制御設定を行う(ステップAKS503)。リザルト表示制御設定は、可変表示の実行中に価値報知となるリザルト表示を実行可能に制御するための設定である。例えば、演出制御用CPU120は、リザルト表示用に設けられた演出パターンを選択して、可変表示の実行中にリザルト表示を実行可能に設定すればよい。
ステップAKS503の後に、変動パターンが状態報知演出用のものであるか否かを判定する(ステップAKS504)。可変表示の実行中にリザルト表示が行われた場合に、状態報知演出が実行される場合と実行されない場合とがある。状態報知演出は、時短状態において実行可能な可変表示の上限回数が10000回である場合に、可変表示の実行回数が70回に達した後にも時短状態が継続することなど、第2状態としての低確高ベース状態である旨の報知を実行する演出である。図9-4に示されたハズレ変動パターンでは、時短中第4最終の変動パターンPB1-9による可変表示の実行中に、状態報知演出を行い、実行可能な可変表示の上限回数が10000回の時短状態である旨の報知を実行することができる。ステップAKS504では、変動パターンPB1-9に対応して状態報知演出用の変動パターンであると判定すればよい。
ステップAKS504に対応して状態報知演出用の変動パターンである場合に(ステップAKS504;Yes)、状態報知演出制御設定を行う(ステップAKS505)。状態報知演出制御設定は、可変表示の実行中に状態報知演出による報知を実行可能に制御するための設定である。例えば、演出制御用CPU120は、状態報知演出用に設けられた演出パターンを選択して、可変表示の実行中に状態報知演出を実行可能に設定すればよい。状態報知演出は、例えばプッシュボタン31Bを模したボタン表示の演出画像といった、特定画像の表示を含んでいてもよい。
ステップAKS502に対応してリザルト表示用の変動パターンでない場合(ステップAKS502;No)、ステップAKS504に対応して状態放置演出用の変動パターンでない場合(ステップAKS504;No)、またはステップAKS505に続いて、その他の可変表示中演出を決定する(ステップAKS506)。例えば、予告演出の有無や実行する場合の予告演出パターンなどを決定してもよい。その後に、演出制御パターンを決定する(ステップAKS507)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、リザルト表示の実行に対応して、予め用意された演出制御パターン(リザルト表示制御パターン)を選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。状態報知演出の実行に対応して、予め用意された演出制御パターン(状態報知演出制御パターン)を選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。予告演出の実行に対応して、予め用意された演出制御パターン(予告演出制御パターン)を選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、リザルト表示制御パターン、状態報知演出制御パターン、予告演出制御パターン、あるいは、これらの一部または全部として、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。
ステップAKS507の次に、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップAKS508)。演出制御プロセスタイマは、例えばRAM102の所定アドレスに設けられ、演出制御に用いられる計時値を示すデータが格納されて記憶可能である。また、画像表示装置5の画面上にて演出図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップAKS509)。このときには、例えばステップAKS507により決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データを用いて、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて演出図柄の変動を開始させればよい。これに伴い、可変表示の開始に対応して、画像表示装置5の画面上における保留表示を更新するための設定を行う(ステップAKS510)。そして、演出プロセスコードを演出図柄変動中処理に対応した値である02[H]に更新し(ステップAKS511)、演出図柄変動開始処理は終了する。
図9-27は、演出図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマの計時値などにもとづいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップAKS521)。可変表示時間を計測するために、演出制御プロセスタイマの計時値を1減算更新するなどの更新を行う。ステップAKS521では、その更新後における演出制御プロセスタイマの計時値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップAKS521に対応して可変表示時間が経過していない場合に(ステップAKS521;No)、予告演出期間であるか否かを判定する(ステップAKS522)。予告演出期間は、例えば演出図柄変動開始処理のステップAKS507にて決定された演出制御パターン(予告演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。予告演出期間である場合に(ステップAKS522;Yes)、予告演出を実行する制御が行われる(ステップAKS523)。
ステップAKS522に対応して予告演出期間でない場合や(ステップAKS522;No)、ステップAKS523による制御の後に、リザルト表示期間であるか否かを判定する(ステップAKS524)。リザルト表示期間は、例えば演出図柄変動開始処理のステップAKS507にて決定された演出制御パターン(リザルト表示制御パターンあど)において、予め定められていればよい。リザルト表示期間である場合に(ステップAKS524;Yes)、リザルト表示を実行する制御が行われる(ステップAKS525)。リザルト表示期間でない場合や(ステップAKS524;No)、ステップAKS525による制御の後に、状態報知演出期間であるか否かを判定する(ステップAKS526)。状態報知演出期間は、例えば演出図柄変動開始処理のステップAKS507にて決定された演出制御パターン(状態報知演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。状態報知演出期間である場合に(ステップAKS526;Yes)、状態報知演出を実行する制御が行われる(ステップASK527)。このように、ステップAKS525の制御が行われることで、可変表示中に価値報知となるリザルト表示を実行可能である。また、ステップAKS527の制御が行われることで、可変表示中に第2状態としての低確高ベース状態である旨の報知が含まれる状態報知演出を実行可能である。
ステップAKS526に対応して状態報知演出期間でない場合や(ステップAKS526;No)、ステップAKS527による制御の後に、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップAKS528)。リーチ演出期間は、例えば演出図柄変動開始処理のステップAKS507にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。リーチ演出期間である場合に(ステップAKS528;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップAKS529)。リーチ演出期間でない場合や(ステップAKS528;No)、ステップAKS529による制御の後に、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などにもとづいて、その他、演出図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行する制御を行い(ステップAKS530)、演出図柄変動中処理は終了する。
ステップAKS521に対応して可変表示時間が経過した場合に(ステップAKS521;Yes)、主基板11から送信される演出図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップAKS531)。このときに、演出図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップAKS531;No)、演出図柄変動中処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後に、演出図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過したことに対応して、演出図柄確定コマンドを正常に受信できなかったものとし、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。演出図柄確定コマンドの受信があった場合に(ステップAKS531;Yes)、演出図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を停止表示として導出表示とする制御が行われる(ステップAKS532)。また、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた時間を設定する(ステップAKS533)。そして、演出プロセスコードを演出図柄変動停止処理に対応した値である03[H]に更新し(ステップAKS534)、演出図柄変動中処理は終了する。
次に、特徴部23AKに関する各種制御例を説明する。パチンコ遊技機1は、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第1特別図柄を用いた特図ゲームが実行され、特図表示結果が「大当り」となる場合がある。このような大当りは、高ベース中第1特図大当りともいう。この場合に、図9-2に示された大当り種別決定例AKD01にもとづいて、高ベース制御が行われる「あり」なので、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA08と、大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA11、KA15と、のうちのいずれかに決定される。図9-23に示された大当り終了時設定AKB11において、大当り種別NA08の場合に時短カウンタ初期値の「570」および演出状態選択指定値の06[H]が設定され、大当り種別KA11、KA15の場合に時短カウンタ初期値の「70」および演出状態選択指定値の06[H]が設定される。また、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA08はV入賞が発生しにくいので、図9-24に示された大当り終了時設定例AKB12において、大当り種別NA08のV入賞なしならば特別期間演出指定値が0C[H]に設定される。これに対し、大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA11、KA15はV入賞が発生しやすいので、図9-25に示された大当り終了時設定例AKB13において、大当り種別KA11、KA15のV入賞ありならば特別期間演出指定値が07[H]に設定される。
図9-28は、高ベース中第1特図大当りにもとづく演出状態制御例AKC01を示している。高ベース中第1特図大当りが大当り種別NA08の場合に、V入賞なしに対応して特別演出期間指定値が0C[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「570」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して、図9-18に示された特別図柄変動処理のステップAKS130により時短カウンタの計数値が1減算更新される。これに伴い、ステップAKS133にて特別期間演出指定値が00[H]以外であると判定され、ステップAKS134により特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が0C[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「566」になると演出状態選択指定値が08[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「501」になると演出状態選択指定値が09[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「500」になると演出状態選択指定値が0A[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「1」になると演出状態選択指定値が0B[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。
高ベース中第1特図大当りが大当り種別KA11、KA15のいずれかである場合に、V入賞ありに対応して特別期間演出指定値が07[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「70」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して時短カウンタの計数値が1減算更新され、特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が07[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「66」になると演出状態選択指定値が07[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「1」になると演出状態選択指定値が0C[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。
図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、演出状態選択指定値に対応した参照テーブルが指定され、異なる参照テーブルを用いて変動パターンを決定可能である。例えば、演出状態選択指定値が06[H]の場合に参照テーブルTS02が指定され、演出状態選択指定値が07[H]の場合に参照テーブルTS03が指定され、演出状態選択指定値が09[H]の場合に参照テーブルTS05が指定され、演出状態選択指定値が0A[H]の場合に参照テーブルTS06が指定され、演出状態選択指定値が0B[H]の場合に参照テーブルTS07が指定され、演出状態選択指定値が0C[H]の場合に参照テーブルTS08が指定される。図9-6(C)に示された参照テーブルTS02では、始動口入賞指定値が「2」の場合に第2保留記憶数と対応付けられた選択テーブルTB20、TB21のいずれかを、変動パターン種別選択テーブルとして指定可能である。図9-6(D)に示された参照テーブルTS03では、始動口入賞指定値が「2」の場合に第2保留記憶数と対応付けられた選択テーブルTB22、TB23のいずれかを、変動パターン種別選択テーブルとして指定可能である。このように、演出状態選択指定値に対応して異なるテーブルデータにより構成される変動パターン種別選択テーブルなどを用いて、変動パターンを決定することができる。
パチンコ遊技機1は、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームが実行され、特図表示結果が「大当り」となる場合がある。このような大当りは、高ベース中第2特図大当りともいう。この場合に、図9-2に示された大当り種別決定例AKD01にもとづいて、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA09~NA11と、大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA12~KA15と、のうちのいずれかに決定される。図9-23に示された大当り終了時設定AKB11において、大当り種別NA09~NA11の場合に時短カウンタ初期値の「10000」および演出状態選択指定値の06[H]が設定され、大当り種別KA12~KA15の場合に時短カウンタ初期値の「70」および演出状態選択指定値の06[H]が設定される。また、大当り種別が「通常」に含まれる大当り種別NA09~NA11はV入賞が発生しにくいので、図9-24に示された大当り終了時設定例AKB12において、大当り種別NA09~NA11のV入賞なしならば特別期間演出指定値が0E[H]に設定される。これに対し、大当り種別が「確変」に含まれる大当り種別KA12~KA15はV入賞が発生しやすいので、図9-25に示された大当り終了時設定例AKB13において、大当り種別KA12~KA15のV入賞ありならば特別期間演出指定値が07[H]に設定される。
図9-29は、高ベース中第2特図大当りにもとづく演出状態制御例AKC02を示している。高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11の場合に、V入賞なしに対応して特別演出期間指定値が0E[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「10000」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して時短カウンタの計数値が1減算更新され、特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が0E[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「9996」になると演出状態選択指定値が08[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「9931」になると演出状態選択指定値が0D[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「9930」になると演出状態選択指定値が0E[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。
高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15の場合に、V入賞ありに対応して特別期間演出指定値が07[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「70」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して時短カウンタの計数値が1減算更新され、特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が07[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「66」になると演出状態選択指定値が07[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「1」になると演出状態選択指定値が0C[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。
高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11であったことにもとづいて低確高ベース状態に制御され、69回目の可変表示が終了した場合に、時短カウンタの計数値は「9931」に更新される。これにより、演出状態選択指定値が0D[H]に更新され、続いて70回目の可変表示が開始されるときに、特図表示結果が「ハズレ」に対応して、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、参照テーブルTS09が指定される。図9-7(E)に示された参照テーブルTS09は、始動口入賞指定値や第1保留記憶数および第2保留記憶数によらずテーブルTB15を、変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。図9-10(F)に示されたテーブルTB15は、変動パターン種別CB1-9のみを選択可能である。図9-14(I)に示す変動パターン種別CB1-9の場合に、変動パターンPB1-9のみが決定可能になる。こうして、時短カウンタ初期値が「10000」である低確高ベース状態における70回目の可変表示に対応して、変動パターンPB1-9を決定することができる。
高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15であったことにもとづいて高確高ベース状態に制御され、69回目の可変表示が終了した場合に、時短カウンタの計数値は「1」に更新される。これにより、演出状態選択指定値が0C[H]に更新され、続いて70回目の可変表示が開始されるときに、特図表示結果が「ハズレ」に対応して、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、参照テーブルTS08が指定される。図9-7(D)に示された参照テーブルTS08は、始動口入賞指定値や第1保留記憶数および第2保留記憶数によらずテーブルTB14を、変動パターン種別選択テーブルとして指定可能にする。図9-10(E)に示されたテーブルTB14は、変動パターン種別CB1-8のみを選択可能である。図9-14(H)に示す変動パターン種別CB1-8の場合に、変動パターンPB1-8のみが決定可能になる。こうして、時短カウンタ初期値が「70」である高確高ベースにおける70回目の可変表示に対応して、変動パターンPB1-8を決定することができる。
図9-30(A)は、演出状態選択指定値0C[H]、0D[H]に対応した可変表示制御例AKC11を示している。演出状態選択指定値が0C[H]である場合に、遊技状態は高確高ベース状態であり、特図表示結果を含めた可変表示結果が「ハズレ」であれば変動パターン種別CB1-8のみに決定可能であるとともに変動パターンPB1-8のみに決定可能である。図9-4に示すハズレ変動パターンの構成例において、変動パターンPB1-8は、時短中第3最終に対応して特図変動時間が12500ミリ秒に設定される。これに対し、演出状態選択指定値が0D[H]である場合に、遊技状態は低確高ベース状態であり、特図表示結果を含めた可変表示結果が「ハズレ」であれば変動パターン種別CB1-9のみに決定可能であるとともに変動パターンPB1-9のみに決定可能である。図9-4に示すハズレ変動パターンの構成例において、変動パターンPB1-9は、時短中第4最終に対応して特図変動時間が29900ミリ秒に設定される。
図9-26に示された演出図柄変動開始処理のステップAKS502では、変動パターンPB1-8、PB1-9のいずれの場合にもリザルト表示用変動パターンであると判定され、ステップAKS503によるリザルト表示制御設定が行われる。この設定にもとづいて、図9-27に示された演出図柄変動中処理のステップAKS525では、リザルト表示を実行するための制御が行われ、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知としてのリザルト表示が実行可能となる。また、図9-26に示された演出図柄変動開始処理のステップAKS504では、変動パターンPB1-9の場合に状態報知演出用変動パターンであると判定され、ステップAKS505による状態報知演出制御設定が行われる。この設定にもとづいて、図9-27に示された演出図柄変動中処理のステップAKS527では、状態報知演出を実行するための制御が行われ、時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく低確高ベース状態である旨の報知が実行される。
以上により、高ベース制御により第2特別図柄を用いた特図ゲームが通常状態に比べて実行されやすい低確高ベース状態や高確高ベース状態は、例えば大当り種別KA12~KA15に対応して大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が第1回数としての「70」に対応した70回の可変表示が実行されるまで制御可能な高確高ベース状態と、大当り種別NA09~NA11に対応して大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が第1回数よりも多い第2回数としての「10000」に対応した10000回の可変表示が実行されるまで制御可能な低確高ベース状態と、を含む。このときの高確高ベース状態は第1状態に対応し、低確高ベース状態は第2状態に対応する。このうち高確高ベース状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して変動パターンPB1-8を決定可能であり、低確高ベース状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して変動パターンPB1-9を決定可能である。このときの変動パターンPB1-8は第1可変表示パターンに対応し、変動パターンPB1-9は第2可変表示パターンに対応する。そして、変動パターンPB1-8による可変表示中に価値報知となるリザルト表示を実行する。また、変動パターンPB1-9による可変表示中に価値報知となるリザルト表示および低確低ベース状態に関する報知を含む状態報知演出を実行する。ここで、特図変動時間を比較すると、変動パターンPB1-9における29900ミリ秒の方が、変動パターンPB1-8における12500ミリ秒よりも長い時間となる。これにより、第1可変表示パターンに対応する変動パターンPB1-8と第2可変表示パターンに対応する変動パターンPB1-9とで、特図変動時間や報知内容を異ならせて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
加えて、第1状態に対応する高確高ベース状態中と第2状態に対応する低確高ベース状態中とで、可変表示の回数が第1回数としての「70」である場合に、それぞれ、変動パターン種別CB1-8と変動パターン種別CB1-9とに対応した異なる決定用データとなる変動パターン決定テーブルのテーブルデータを用いて、変動パターンを決定可能である。このように、異なる決定用データを用いて変動パターンが決定されるので、第1回数に対応した70回目の可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
可変表示制御例AKC11において、第1状態に対応する高確高ベース状態において可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合に、特図表示結果が「ハズレ」に対応して決定可能な変動パターンPB1-8は、第1非特定パターンに対応する。また、第2状態に対応する低確高ベース状態において可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合に、特図表示結果が「ハズレ」に対応して決定可能な変動パターンPB1-9は、第2非特定パターンに対応する。そして、第1非特定パターンに対応する変動パターンPB1-8は特図変動時間が12500ミリ秒であり、第2非特定パターンに対応する変動パターンPB1-9は特図変動時間が2倍以上の期間となる29900ミリ秒である。変動パターンPB1-8、PB1-9のいずれの場合にもリザルト表示用変動パターンであるので、それぞれの可変表示中に価値報知となるリザルト表示が実行される。さらに、変動パターンPB1-9の場合に状態報知演出用変動パターンであるので、その可変表示中に第2状態としての低確高ベース状態である旨の報知が実行される。これにより、第1回数に対応した70回目の可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-30(B)は、大当り種別NA09~NA11と、大当り種別KA12~KA15と、に対応した大当り制御例AKC12を示している。図9-21に示された大当り開始時設定例AKB02において、大入賞口開放回数最大値は、大当り種別NA09に対応して「02」に、大当り種別NA10に対応して「04」に、大当り種別NA11に対応して「07」に、大当り種別KA12に対応して「02」に、大当り種別KA13に対応して「04」に、大当り種別KA14に対応して「07」に、大当り種別KA15に対応して「10」に、それぞれ設定される。また、図9-23に示された大当り終了時設定例AKB11において、時短カウンタ初期値は、大当り種別NA09~NA11に対応して「10000」に、大当り種別KA12~KA15に対応して「70」に、それぞれ設定される。そして、時短カウンタ初期値が「10000」に設定されるのは大当り種別NA09~NA11のうちのいずれかである場合に限られ、他の大当り種別では設定されない。図9-2に示された大当り種別決定例AKD01では、高ベース制御が行われる「あり」および第2特別図柄を用いた特図ゲームが実行される始動口入賞指定値「2」に対応して、大当り種別NA09~NA11に決定可能である。これに対し、高ベース制御が行われない「なし」および始動口入賞指定値「2」に対応して、大当り種別NA09~NA11に決定されない。また、高ベース制御が「なし」の場合と「あり」の場合とで、第1特別図柄を用いた特図ゲームが実行される始動口入賞指定値「1」に対応して、大当り種別NA09~NA11に決定されない。
以上により、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて、時短カウンタ初期値が「10000」の設定に対応する第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合がある。その一方で、高ベース制御が行われていない低ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて、第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合がない。また、高ベース中の場合と低ベース中の場合とで、第1特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて、第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合がない。このように、高ベース制御の有無や表示結果が「大当り」となった特別図柄に対応した制御により、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
大当り制御例AKC12において、大入賞口開放回数最大値が「10」に設定されるのは大当り種別KA15の場合である。その他の大当り種別NA09~NA11や大当り種別KA12~KA14の場合に、大入賞口開放回数最大値は「10」よりも少なくなる。大当り種別NA09~NA11と、大当り種別KA12~KA15とは、いずれも高ベース制御が行われる「あり」および第2特別図柄を用いた特図ゲームが実行される始動口入賞指定値「2」に対応して決定可能である。このように、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて制御可能な大当り遊技状態は、10ラウンド大当りとなる大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態と、10ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない大当り種別NA09~NA11と大当り種別KA12~KA14とに対応する第2大当り遊技状態と、を含む。大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態の終了後に、時短カウンタ初期値が「70」の設定にもとづく第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合があり、時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合がない。これに対し、大当り種別NA09~NA11と大当り種別KA12~KA14とに対応する第2大当り遊技状態の終了後に、時短カウンタ初期値が「70」の設定にもとづく第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合と、がある。これにより、ラウンドの回数が少ない第2大当り遊技状態である場合に、第2状態として時短カウンタ初期値が多い低確高ベース状態に制御される場合があることで、遊技者の不利益を防止するとともに、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
大当り制御例AKC12において、大入賞口開放回数最大値が「10」に設定されるのは大当り種別KA15の場合であり、大入賞口開放回数最大値が「07」に設定されるのは大当り種別NA11、KA14の場合であり、大入賞口開放回数最大値が「04」に設定されるのは大当り種別NA10、KA13の場合である。このうち、大当り種別KA15である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA11、KA14である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第2大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA10、KA13である場合の大当り遊技状態は第2大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第3大当り遊技状態に対応する。大当り種別NA10、NA11と、大当り種別KA13~KA15とは、いずれも高ベース制御が行われる「あり」および第2特別図柄を用いた特図ゲームが実行される始動口入賞指定値「2」に対応して決定可能である。このように、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて制御可能な大当り遊技状態は、10ラウンド大当りとなる大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態と、10ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない7ラウンド大当りとなる大当り種別NA11、KA14に対応する第2大当り遊技状態と、7ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない4ラウンド大当りとなる大当り種別NA10、KA13に対応する第3大当り遊技状態と、を含む。大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態の終了後に、時短カウンタ初期値が「70」の設定にもとづく第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合があり、時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合がない。これに対し、大当り種別NA10、NA11と大当り種別KA13、KA14とに対応する第2大当り遊技状態の終了後に、時短カウンタ初期値が「70」の設定にもとづく第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合と、がある。そして、大当り種別KA13の高ベース中決定率は25%であり、大当り種別KA14の高ベース中決定率である31%よりも低くなっている。その一方で、大当り種別NA10、NA11の高ベース中決定率は、いずれも2%である。したがって、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態の終了後には、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態の終了後よりも高い割合で、第2状態として時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。これにより、ラウンドの回数が少ない第3大当り遊技状態である場合に、第2状態として時短カウンタ初期値が多い低確高ベース状態に制御される割合が高くなることで、遊技者の不利益を防止するとともに、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21において、演出状態選択指定値が07[H]の場合に、大当り種別NA10、KA13のいずれかであればテーブルTB32が変動パターン種別選択テーブルに指定され、大当り種別NA11、KA14のいずれかであればテーブルTB33が変動パターン種別選択テーブルに指定される。図9-11(F)に示されたテーブルTB32は、変動パターン種別CB3-3のみを選択可能である。図9-11(G)に示されたテーブルTB33は、変動パターン種別CB3-4のみを選択可能である。このように、大当り種別NA10と大当り種別KA13とに対応して、4ラウンド大当りとなる場合に、図9-15(C)に示された変動パターン種別CB3-3における変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンが決定される。また、大当り種別NA11と大当り種別KA14とに対応して、7ラウンド大当りとなる場合に、図9-15(D)に示された変動パターン種別CB3-4における変動パターン決定テーブルを用いて、変動パターンが決定される。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の変動パターン種別CB3-4における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータが用いられて変動パターンを決定可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の変動パターン種別CB3-3における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータが用いられて変動パターンを決定可能である。ここで、変動パターン種別CB3-4における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは第1データに対応し、変動パターン種別CB3-3における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは第2データに対応する。このように、共通の変動パターン種別に対応したデータを用いて変動パターンを決定することにより、可変表示の共通性を高めて高確高ベース状態となるか低確高ベース状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-30(C)は、大当り種別NA09~NA11と、大当り種別KA12~KA15と、に対応した大当り時演出制御例AKC13を示している。大当り時演出制御例AKC13においても、大当り制御例AKC12と同様に、大入賞口開放回数が「10」に設定されるのは大当り種別KA15の場合であり、大入賞口開放回数が「07」に設定されるのは大当り種別NA11、KA14の場合であり、大入賞口開放回数が「04」に設定されるのは大当り種別NA10、KA13の場合である。このうち、大当り種別KA15である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA11、KA14である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第2大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA10、KA13である場合の大当り遊技状態は第2大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第3大当り遊技状態に対応する。図9-21に示された大当り開始時設定例AKB02において、大当り開始演出パターンは、大当り種別NA10、KA13に対応して共通のパターンAPA33に、大当り種別NA11、KA14に対応して共通のパターンAPA34に、それぞれ設定される。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態が開始されるときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り開始演出パターンAPA34による大当り開始演出を実行可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態が開始されるときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り開始演出パターンAPA33による大当り開始演出を実行可能である。このように、共通の大当り開始演出パターンによる大当り開始演出を実行することにより、大当り開始演出が実行された場合に高確高ベース状態となるか低確高ベース状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
大当り時演出制御例AKC13において、大当り中演出パターンは、大当り種別NA10、KA13に対応して共通のパターンAPB33に、大当り種別NA11、KA14に対応して共通のパターンAPB34に、それぞれ設定される。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態において、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り中演出パターンAPB34による大当り中演出を実行可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態において、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り中演出パターンAPB33による大当り中演出を実行可能である。大当り中演出パターンAPB33による大当り中演出や、大当り中演出パターンAPB34による大当り中演出は、それぞれの大当り遊技状態に対応して実行可能なラウンドに対応して実行される演出を含んでいればよい。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態におけるラウンドが実行される場合に、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り中演出パターンAPB34による大当り中演出を実行可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態におけるラウンドが実行される場合に、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り中演出パターンAPB33による大当り中演出を実行可能である。このように、共通の大当り中演出パターンによる大当り中演出を実行することにより、大当り中演出が実行された場合に高確高ベース状態となるか低確高ベース状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
大当り時演出制御例AKC13において、大当り終了演出パターンは、大当り種別NA10、KA13に対応して共通のパターンAPC33に、大当り種別NA11、KA14に対応して共通のパターンAPC34に、それぞれ設定される。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態が終了するときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り終了演出パターンAPC34による大当り終了演出を実行可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態が終了するときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り終了演出パターンAPC33による大当り終了演出を実行可能である。したがって、7ラウンド大当りに対応する第2大当り遊技状態が終了するときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り終了演出パターンAPC34による大当り終了演出を実行可能である。また、4ラウンド大当りに対応する第3大当り遊技状態が終了するときに、その大当り遊技状態の終了後に第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合と、その大当り遊技状態の終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、共通の大当り終了演出パターンAPB33による大当り終了演出を実行可能である。このように、共通の大当り終了演出パターンによる大当り終了演出を実行することにより、大当り終了演出が実行された場合に高確高ベース状態となるか低確高ベース状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-31は、演出状態選択指定値が07[H]または08[H]の場合に、特図表示結果が「大当り」にもとづく可変表示制御例AKC21を示している。図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21において、演出状態選択指定値が07[H]の場合に、変動パターン種別選択テーブルは、大当り種別NA09、KA12に対応してテーブルTB31が、大当り種別NA10、KA13に対応してテーブルTB32が、大当り種別NA11、KA14に対応してテーブルTB33が、大当り種別KA15に対応してテーブルTB34が、それぞれ指定される。また、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21において、演出状態選択指定値が08[H]の場合に、変動パターン種別選択テーブルは、大当り種別NA09、KA12に対応してテーブルTB35が、大当り種別NA10、KA13に対応してテーブルTB36が、大当り種別NA11、KA14に対応してテーブルTB37が、大当り種別KA15に対応してテーブルTB38が、それぞれ指定される。
図9-11(E)に示されたテーブルTB31および図9-11(I)に示されたテーブルTB35は、変動パターン種別CB3-2のみを選択可能である。図9-11(F)に示されたテーブルTB32および図9-11(J)に示されたテーブルTB36は、変動パターン種別CB3-3のみを選択可能である。図9-11(G)に示されたテーブルTB33および図9-11(K)に示されたテーブルTB37は、変動パターン種別CB3-4のみを選択可能である。図9-11(H)に示されたテーブルTB34および図9-11(L)に示されたテーブルTB38は、変動パターン種別CB3-5のみを選択可能である。図9-15(B)に示された変動パターン種別CB3-2の場合に、変動パターンPB3-1、PB3-2のいずれかに決定可能である。図9-15(C)に示された変動パターン種別CB3-3の場合および図9-15(D)に示された変動パターン種別CB3-4の場合に、変動パターンPB3-2~PB3-8のうちのいずれかに決定可能である。図9-15(E)に示された変動パターン種別CB3-5の場合に、変動パターンPB3-9~PB3-11のうちのいずれかに決定可能である。
可変表示制御例AKC21において、大入賞口開放回数最大値が「10」に設定されるのは大当り種別KA15の場合であり、大入賞口開放回数最大値が「07」に設定されるのは大当り種別NA11、KA14の場合であり、大入賞口開放回数最大値が「04」に設定されるのは大当り種別NA10、KA13の場合であり、大入賞口開放回数最大値が「02」に設定されるのは大当り種別NA09、KA12の場合である。このうち、大当り種別KA15である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA10、NA11、KA13、KA14である場合の大当り遊技状態は第1大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第2大当り遊技状態に対応し、大当り種別NA09、KA12である場合の大当り遊技状態は第2大当り遊技状態よりもラウンドの回数が少ない第3大当り遊技状態に対応し得る。大当り種別NA09~NA11と、大当り種別KA12~KA15とは、いずれも高ベース制御が行われる「あり」および第2特別図柄を用いた特図ゲームが実行される始動口入賞指定値「2」に対応して決定可能である。このように、高ベース制御が行われている時短状態などの高ベース中に、第2特別図柄を用いた特図ゲームの特図表示結果が「大当り」となったことにもとづいて制御可能な大当り遊技状態は、10ラウンド大当りとなる大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態と、10ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない7ラウンド大当りとなる大当り種別NA11、KA14あるいは4ラウンド大当りとなる大当り種別NA10、KA13に対応する第2大当り遊技状態と、7ラウンド大当りや4ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない2ラウンド大当りとなる大当り種別NA09、KA12に対応する第3大当り遊技状態と、を含む。
第2大当り遊技状態としての7ラウンド大当りや4ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別NA10、NA11、KA13、KA14に対応して決定可能な変動パターンPB3-2~PB3-8である。そして、大当り種別NA10、NA11のいずれかであれば、第2大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。これに対し、第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別NA09、KA12に対応して決定可能な変動パターンPB3-1、PB3-2である。そして、大当り種別NA09であれば、第3大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が「10000」の設定にもとづく第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。このような大当り種別NA09に対応して決定可能な変動パターンに含まれる変動パターンPB3-1は、特図変動時間が2500ミリ秒であり、大当り種別NA10、NA11に対応して決定可能な変動パターンに含まれる変動パターンPB3-3~PB3-8よりも、可変表示期間が短くなる。言い換えると、大当り種別NA10、NA11に対応して決定可能な変動パターンに含まれる変動パターンPB3-3~PB3-8は、大当り種別NA09に対応して決定可能な変動パターンに含まれる変動パターンPB3-1よりも、可変表示時間が長くなる。これにより、可変表示期間が長い変動パターンである場合に、ラウンドの回数が第3大当り遊技状態よりも多い第2大当り遊技状態に制御される期待感を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
また、大当り種別NA09に対応して決定可能な変動パターンに含まれる変動パターンPB3-2は、大当り種別NA10、NA11に対応して決定可能な変動パターンにも含まれる。大当り種別NA09の場合に、第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りが終了した後に、第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。大当り種別NA10、NA11の場合に、第2大当り遊技状態としての4ラウンド大当りや7ラウンド大当りが終了した後に、第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。このように、第2大当り遊技状態である4ラウンド大当りや7ラウンド大当りの終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合と、第3大当り遊技状態である2ラウンド大当りの終了後に第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合とで、変動パターンPB3-2といった、共通の変動パターンを決定可能である。これにより、特定の可変表示期間となる変動パターンである場合に、第2大当り遊技状態となるか第3大当り遊技状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
高ベース中第2特図大当りにもとづく大当り遊技状態の終了に対応して、特別期間演出指定値は、大当り種別NA09~NA11の場合に時短カウンタ初期値が「10000」に設定されてV入賞なしならば特別期間演出指定値が0E[H]に設定され、大当り種別KA12~KA15の場合に時短カウンタ初期値が「70」に設定されてV入賞ありならば特別期間演出指定値が07[H]に設定される。時短カウンタ初期値が「70」の高確高ベース状態は第1状態に対応し、時短カウンタ初期値が「10000」の低確高ベース状態は第2状態に対応する。特別期間演出指定値を示すデータは、特別期間演出バッファに格納して記憶される。図9-24に示された大当り終了時設定例AKB12において、大当り種別NA09~NA11でV入賞なしの場合に、大当り後背景指定としてコマンド9505[H]を示すコマンドデータが背景指定コマンドバッファなどに格納されて送信可能となる。図9-25に示された大当り終了時設定例AKB13において、大当り種別KA12~KA15でV入賞ありの場合に、大当り後背景指定としてコマンド9506[H]を示すコマンドデータが背景指定コマンドバッファなどに格納されて送信可能となる。背景指定コマンドとして、コマンド9505[H]が送信された場合とコマンド9506[H]が送信された場合とで、高ベース制御が行われている時短状態や確変状態などの高ベース中であることに対応して、共通の演出画像を用いて背景表示が行われてもよい。
以上により、大当り遊技状態の終了に対応して、計数情報となる特別期間演出指定値を示すデータを設定可能であり、第1状態としての高確高ベース状態に制御される場合に特別期間演出指定値として07[H]を設定し、第2状態としての低確高ベース状態に制御される場合に特別期間演出指定値として0E[H]を設定する。また、第1状態に対応する高確高ベース状態中と、第2状態に対応する低確高ベース状態中とで、背景指定コマンドにもとづいて共通の演出画像を用いた背景表示が可能である。このように、共通の背景画像となる演出画像の表示にもとづいて高確高ベース状態中であるか低確高ベース状態中であるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
高ベース中第2特図大当りにもとづく大当り遊技状態の終了に対応して、演出状態選択指定値は、大当り種別NA09~NA11の場合と大当り種別KA12~KA15の場合とで、共通の値である06[H]に設定される。その後、大当り種別NA09~NA11にもとづく低確高ベース状態中には演出状態選択指定値が08[H]に更新され、大当り種別KA12~KA15にもとづく高確高ベース状態中には演出状態選択指定値が07[H]に更新される。演出状態選択指定値が06[H]の場合に、特図表示結果が「ハズレ」に対応して、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、参照テーブルTS02が指定される。演出状態選択指定値が07[H]の場合に、特図表示結果が「ハズレ」に対応して、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、参照テーブルTS03が指定される。演出状態選択指定値が08[H]の場合に、特図表示結果が「ハズレ」に対応して、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、参照テーブルTS04が指定される。図9-6(D)に示された参照テーブルTS03は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第2保留記憶数に対応してテーブルTB22、TB23のいずれかを変動パターン種別選択テーブルとして指定可能である。図9-6(E)に示された参照テーブルTS04は、始動口入賞指定値が「2」の場合に、第2保留記憶数に対応してテーブルTB24、TB25のいずれかを変動パターン種別選択テーブルに指定可能である。図9-10(I)に示されたテーブルTB22および図9-10(J)に示されたテーブルTB23の場合と、図9-10(K)に示されたテーブルTB24の場合および図9-10(L)に示されたテーブルTB25の場合とは、いずれも変動パターン種別CB1-2~CB1-4、CB2-1が決定可能になる。特に、変動パターン種別CB1-4、CB2-1は、テーブルTB22~TB25のいずれが指定された場合にも決定可能になる。
以上により、第1状態に対応する高確高ベース状態中と第2状態に対応する低確高ベース状態中とで、可変表示の回数が第1回数としての「70」未満である場合に、例えば変動パターン種別CB1-4、CB2-1などに対応した共通の決定用データとなる変動パターン決定テーブルのテーブルデータを用いて、変動パターンを決定可能である。このように、共通の決定用データを用いて変動パターンが決定されるので、可変表示の共通性を高めて高確高ベース状態中であるか低確高ベース状態中であるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
可変表示制御例AKC21において、各大当り種別に対応した平均変動時間は、それぞれの大当り種別に対応した決定可能パターンの特図変動時間と決定割合とから求めることができる。より具体的に、決定可能パターンごとに特図変動時間と決定割合とを乗算した値を、大当り種別に対応する複数の決定可能パターンについて加算することで、各大当り種別に対応した平均変動時間を得ることができる。例えば、大当り種別NA09、KA12に対応して3900ミリ秒となり、大当り種別NA10、KA13に対応して16190ミリ秒となり、大当り種別NA11、KA14に対応して16740ミリ秒となり、大当り種別KA15に対応して20960ミリ秒となる。第1大当り遊技状態としての10ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別KA15に対応して決定可能な変動パターンPB3-9~PB3-11である。第2大当り遊技状態としての7ラウンド大当りや4ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別NA10、NA11、KA13、KA14に対応して決定可能な変動パターンPB3-2~PB3-8である。第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別NA09、KA12に対応して決定可能な変動パターンPB3-1、PB3-2である。このように、第1大当り遊技状態としての10ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である20960ミリ秒は、第2大当り遊技状態としての7ラウンド大当りや4ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である16740ミリ秒や16190ミリ秒よりも、可変表示期間が長くなるように設定される。また、第2大当り遊技状態としての7ラウンド大当りや4ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間は、第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である3900ミリ秒よりも、可変表示期間が長くなるように設定される。これにより、可変表示期間が長い変動パターンである場合に、ラウンドの回数が第3大当り遊技状態よりも多い第2大当り遊技状態に制御される期待感を高め、また、ラウンドの回数が第2大当り遊技状態よりも多い第1大当り遊技状態に制御される期待感を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-32は、演出状態選択指定値が07[H]または08[H]の場合に、大当り遊技状態に制御する契機となる可変表示に関する可変表示制御例AKC22を示している。可変表示制御例AKC22では、大当り遊技状態に制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンの全体についての平均変動時間が示されている。こうした変動パターンの全体についての平均変動時間は、可変表示制御例AKC21において求めた各大当り種別に対応した平均変動時間と各大当り種別の高ベース中決定率とから求めることができる。より具体的に、大当り種別ごとの平均変動時間と決定割合とを乗算した値を、すべての大当り種別について加算することで、全体についての平均変動時間を得ることができる。これにより、可変表示制御例AKC22では、全体についての平均変動時間が12650ミリ秒となる。この場合に、第1大当り遊技状態としての10ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である20960ミリ秒は、全体についての平均変動時間である12650ミリ秒よりも、可変表示期間が長くなるように設定される。また、第2大当り遊技状態としての7ラウンド大当りや4ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である16740ミリ秒や16190ミリ秒は、全体についての平均変動時間である12650ミリ秒よりも、可変表示期間が長くなるように設定される。これに対し、第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間である3900ミリ秒は、全体についての平均変動時間である12650ミリ秒よりも、可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、可変表示期間が長い変動パターンである場合に、ラウンドの回数が第3大当り遊技状態よりも多い第2大当り遊技状態に制御される期待感を高め、また、ラウンドの回数が第2大当り遊技状態よりも多い第1大当り遊技状態に制御される期待感を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-33(A)は、演出状態選択指定値07[H]、08[H]、0C[H]、0D[H]に対応した可変表示制御例AKC31を示している。演出状態選択指定値が07[H]である場合に、遊技状態は高確高ベース状態であり、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「ハズレ」に対応して変動パターン種別CB2-1を選択可能である。また、演出状態選択指定値が08[H]である場合に、遊技状態は低確高ベース状態であり、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「ハズレ」に対応して変動パターン種別CB2-1を選択可能である。そして、変動パターン種別CB2-1は、決定可能な変動パターンとして変動パターンPB2-2、PB2-3を含んでいる。
図9-4に示されたハズレ変動パターンの構成例において、変動パターンPB2-2は、可変表示中に第2可変表示演出となるスーパーリーチSPEのリーチ演出を実行し、特図変動時間が16500ミリ秒である。これに対し、変動パターンPB2-3は、可変表示中に第1可変表示演出となるスーパーリーチSPFのリーチ演出を実行し、特図変動時間が35500ミリ秒である。また、図9-5に示された大当り変動パターンの構成例において、第2可変表示演出となるスーパーリーチSPEのリーチ演出は変動パターンPB3-3の可変表示中に実行され、第1可変表示演出となるスーパーリーチSPFのリーチ演出は変動パターンPB3-4の可変表示中に実行される。一方において、図9-14(J)に示された変動パターン種別CB2-1あるいは図9-14(K)に示された変動パターン種別CB2-2の場合に、変動パターンPB2-2の決定割合よりも、変動パターンPB2-3の決定割合が低くなるように設定される。他方において、図9-16(D)に示された変動パターンCB4-4あるいは図9-16(E)に示された変動パターン種別CB4-5の場合に、変動パターンPB3-3の決定割合よりも、変動パターンPB3-4の決定割合が高くなるように設定される。このような設定により、第1可変表示演出となるスーパーリーチSPFのリーチ演出は大当り遊技状態に制御される割合が高く、第2可変表示演出となるスーパーリーチSPEのリーチ演出は大当り遊技状態に制御される割合がスーパーリーチSPFのリーチ演出よりも低くなる。
可変表示制御例AKC31では、演出状態選択指定値が0C[H]である場合に、遊技状態は高確高ベース状態であり、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「ハズレ」に対応して変動パターン種別CB1-8を、特図表示結果が「大当り」に対応して変動パターン種別CB4-1、CB4-2を、それぞれ選択可能である。また、演出状態選択指定値が0D[H]である場合に、遊技状態は低確高ベース状態であり、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「ハズレ」に対応して変動パターン種別CB1-9を、特図表示結果が「大当り」に対応して変動パターン種別CB4-1、CB4-2を、それぞれ選択可能である。そして、変動パターン種別CB1-8の場合に変動パターンPB1-8に決定可能であり、変動パターン種別CB1-9の場合に変動パターンPB1-9に決定可能であり、変動パターン種別CB4-1の場合に変動パターンPB3-2に決定可能であり、変動パターン種別CB4-2の場合に変動パターンPB3-9に決定可能である。
第2特別パターンに対応する変動パターンPB2-2の特図変動時間は16500ミリ秒であり、第1特別パターンに対応する変動パターンPB2-3の特図変動時間である35500ミリ秒よりも、可変表示期間が短くなるように設定される。また、高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して、特図表示結果が「ハズレ」の場合に変動パターンPB1-8を決定可能であり、特図表示結果が「大当り」の場合に変動パターンPB3-2、PB3-9を決定可能である。そして、変動パターンPB1-8の特図変動時間は12500ミリ秒であり、変動パターンPB3-2の特図変動時間は4500ミリ秒であり、変動パターンPB3-9の特図変動時間は11500ミリ秒であるから、いずれも第2特別パターンに対応する変動パターンPB2-2の特図変動時間である16500ミリ秒よりも、可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、価値報知となるリザルト表示を実行可能な変動パターンによる可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して、特図表示結果が「大当り」の場合に決定可能な変動パターンPB3-2、PB3-9は第1パターンとなり、特図表示結果が「ハズレ」に対応して決定可能な変動パターンPB1-8は第2パターンとなる。そして、変動パターンPB3-2の特図変動時間は4500ミリ秒であり、変動パターンPB3-9の特図変動時間は11500ミリ秒であり、変動パターンPB1-8の特図変動時間は12500ミリ秒である。これらの変動パターンは、いずれも第2可変表示演出となるスーパーリーチSPEのリーチ演出を実行する変動パターンPB2-2の特図変動時間である16500ミリ秒よりも、可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、価値報知となるリザルト表示が実行される変動パターンPB1-8による可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
可変表示制御例AKC31において、変動パターンPB3-2は、変動パターン種別CB4-1の場合に決定可能である。変動パターン種別CB4-1は、図9-12(A)に示されたテーブルTB40が指定された場合に選択可能である。テーブルTB40は、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21により、演出状態選択指定値が0C[H]、0D[H]の場合に、大当り種別NA09~NA11と大当り種別KA12~KA14とに対応して指定可能である。ただし、演出状態選択指定値が0C[H]、0D[H]の場合に、大当り種別NA08、KA11は決定されない。これに対し、変動パターンPB3-9は、変動パターン種別CB4-2の場合に決定可能である。変動パターン種別CB4-2は、図9-12(B)に示されたテーブルTB41が指定された場合に選択可能である。テーブルTB41は、図9-8に示された大当り時参照テーブルTS21により、演出状態選択指定値が0C[H]、0D[H]の場合に、大当り種別KA15に対応して指定可能である。したがって、変動パターンPB3-9に決定された場合は大当り種別KA15に対応した10ラウンド大当りに制御可能であり、変動パターンPB3-2に決定された場合は大当り種別NA09~NA11と大当り種別KA12~KA14とに対応した2ラウンド大当りと4ラウンド大当りと7ラウンド大当りとのいずれかに制御可能である。
高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して、特図表示結果が「大当り」の場合に決定可能な変動パターンのうち、変動パターンPB3-2は第3パターンとなり、変動パターンPB3-9は第4パターンとなる。これらの第3パターンと第4パターンは、第1パターンに含まれる。また、特図表示結果が「ハズレ」に対応して決定可能な変動パターンPB1-8、PB1-9は第2パターンとなる。そして、変動パターンPB3-2の特図変動時間は4500ミリ秒であり、変動パターンPB3-9の特図変動時間は11500ミリ秒であり、変動パターンPB1-8の特図変動時間は12500ミリ秒であり、変動パターンPB1-9の特図変動時間は29900ミリ秒である。したがって、第3パターンである変動パターンPB3-2や第4パターンである変動パターンPB3-9の方が、第2パターンである変動パターンPB1-8、PB1-9よりも可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、価値報知となるリザルト表示が実行される可変表示において特図表示結果が「大当り」となる場合の意外性を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して、特図表示結果が「大当り」の場合に決定可能な変動パターンPB3-2、PB3-9は特別可変表示パターンとなる。また、高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、特図表示結果が「大当り」の場合に制御可能な大当り遊技状態は、10ラウンド大当りとなる大当り種別KA15に対応する第1大当り遊技状態と、10ラウンド大当りよりもラウンドの回数が少ない7ラウンド大当りとなる大当り種別NA11、KA14あるいは4ラウンド大当りとなる大当り種別NA10、KA13あるいは2ラウンド大当りとなる大当り種別NA09、KA12に対応する第2大当り遊技状態と、を含む。第1大当り遊技状態としての10ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な変動パターンは、大当り種別KA15に対応して決定可能な変動パターンPB3-9~PB3-11である。これらの変動パターンPB3-9~PB3-11は、複数の特定可変表示パターンに含まれる。
図9-31に示された可変表示制御例AKC21において、第1大当り遊技状態としての10ラウンド大当りに制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な複数の変動パターンにおける平均変動時間は20960ミリ秒である。これに対し、変動パターンPB3-2の特図変動時間は4500ミリ秒であり、変動パターンPB3-9の特図変動時間は11500ミリ秒であり、いずれも20960ミリ秒より可変表示期間が短くなるように設定される。こうして、特別可変表示パターンとなる変動パターンPB3-2、PB3-9は、複数の特定可変表示パターンとなる変動パターンPB3-9~PB3-11における平均変動時間よりも可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、価値報知となるリザルト表示が実行される可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
可変表示制御例AKC31では、高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して、特図表示結果が「ハズレ」の場合に変動パターン種別CB1-8、CB1-9を選択可能であり、特図表示結果が「大当り」の場合に変動パターン種別CB4-1、CB4-2を選択可能である。変動パターン種別CB1-8の場合は変動パターンPB1-8のみに決定可能であり、変動パターン種別CB1-9の場合は変動パターンPB1-9のみに決定可能であり、変動パターン種別CB4-1の場合は変動パターンPB3-2のみに決定可能であり、変動パターン種別CB4-2の場合は変動パターンPB3-9のみに決定可能である。変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは特定決定用データに対応する。このように、特別状態中における70回目の可変表示に対応して価値報知となるリザルト表示が実行される場合に、特定決定用データを用いて決定可能な変動パターンの合計数は「4」である。これに対し、高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、特図表示結果が「ハズレ」の場合に変動パターン種別CB2-1を選択可能である。
図9-31に示された可変表示制御例AKC21では、高確高ベース状態中や低確低ベース中といった特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、特図表示結果が「大当り」の場合に変動パターン種別CB3-2~CB3-5を選択可能である。変動パターン種別CB2-1の場合は変動パターンPB2-2、PB2-3のいずれかに決定可能である。変動パターン種別CB3-2~CB3-5の場合は、全体として変動パターンPB3-1~PB3-11のうちのいずれかに決定可能である。変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは通常決定用データに対応する。このように、特別状態中における70回目より前の可変表示に対応して、通常決定用データを用いて決定可能な変動パターンの合計数は「13」である。したがって、価値報知となるリザルト表示が実行される場合に決定可能な変動パターンの合計数の方が、それより前の特別状態中に決定可能な変動パターンの合計数よりも少なくなる。これにより、価値報知となるリザルト表示が実行される可変表示を実行するためのデータ容量が増大することを防止しつつ、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
大当り種別KA12~KA15に対応して大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が第1回数としての「70」に対応した70回の可変表示が実行されるまで制御可能な高確高ベース状態は第1状態に対応し、大当り種別NA09~NA11に対応して大当り遊技状態の終了後に時短カウンタ初期値が第1回数よりも多い第2回数としての「10000」に対応した10000回の可変表示が実行されるまで制御可能な低確高ベース状態は第2状態に対応する。第1状態に対応する高確高ベース状態は、通常状態に比べて大当り遊技状態に制御される確率が高くなるとともに、高ベース制御により通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる。第2状態に対応する低確高ベース状態は、大当り遊技状態に制御される確率が通常状態と同じであるとともに、高ベース制御により通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる。第2状態中となる低確高ベース状態中は、時短カウンタの計数値が「9931」となるまで、演出状態選択指定値が08[H]に対応して、特図表示結果が「ハズレ」の場合に、図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01により参照テーブルTS04が指定される。参照テーブルTS04を構成するテーブルデータなどは、第1決定用データに対応する。また、時短カウンタの計数値が「9930」になると、演出状態選択指定値が0E[H]に対応して、特図表示結果が「ハズレ」の場合に、ハズレ時参照テーブルAKA01により参照テーブルTS02が指定される。参照テーブルTS02を構成するテーブルデータなどは、第2決定用データに対応する。
図9-6(E)に示された参照テーブルTS04は、始動口入賞指定値や第1保留記憶数および第2保留記憶数に対応してテーブルTB10、TB24、TB25のうちのいずれかを、変動パターン種別決定テーブルとして指定可能にする。図9-6(C)に示された参照テーブルTS02は、始動口入賞指定値や第1保留記憶数および第2保留記憶数に対応してテーブルTB10、TB20、TB21のうちのいずれかを、変動パターン種別決定テーブルとして指定可能にする。図9-10(G)に示されたテーブルTB20は変動パターン種別CB1-2のみを選択可能であり、図9-10(H)に示されたテーブルTB21は変動パターン種別CB1-3のみを選択可能である。これに対し、図9-10(K)に示されたテーブルTB24は、変動パターン種別CB1-2の他にも変動パターン種別CB1-4、CB2-1を選択可能であり、図9-10(L)に示されたテーブルTB25は、変動パターン種別CB1-3の他にも変動パターン種別CB1-4、CB2-1を選択可能である。一方において、図9-14(B)に示された変動パターン種別CB1-2の場合に変動パターンPB1-2のみが決定可能になり、図9-14(C)に示された変動パターン種別CB1-3の場合に変動パターンPB1-3のみが決定可能になる。他方において、図9-14(D)に示された変動パターン種別CB1-4の場合に変動パターンPB1-4、PB1-5が決定可能になり、図9-14(J)に示された変動パターン種別CB2-1の場合に変動パターンPB2-1~PB2-3のうちのいずれかに決定可能である。
図9-4に示されたハズレ変動パターンの構成例において、変動パターンPB1-2は特図変動時間が3500ミリ秒であり、変動パターンPB1-3は特図変動時間が500ミリ秒であり、変動パターンPB1-4は特図変動時間が500ミリ秒であり、変動パターンPB1-5は特図変動時間が2000ミリ秒である。また、変動パターンPB2-1は特図変動時間が3500ミリ秒であり、変動パターンPB2-2は特図変動時間が16500ミリ秒であり、変動パターンPB2-3は特図変動時間が35500ミリ秒である。このように、第1決定用データに対応する参照テーブルTS04を用いた場合は変動パターン種別CB2-1を選択可能である一方、第2決定用データに対応する参照テーブルTS02を用いた場合は変動パターン種別CB2-1を選択しない。したがって、第2決定用データに対応する参照テーブルTS02を用いて決定可能な変動パターンの方が、第1決定用データに対応する参照テーブルTS04を用いて決定可能な変動パターンよりも平均可変表示期間が短くなるように設定される。これにより、第2状態中に対応する低確高ベース中における可変表示は、第1回数となる「70」を超えた後に、平均可変表示期間が短くなることで迅速に実行可能となるように、可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
第1決定用データに対応する参照テーブルTS04を用いた場合は変動パターン種別CB2-1を選択可能であり、変動パターン種別CB2-1の場合に決定可能な変動パターンPB2-1~PB2-3は、可変表示がリーチ態様となった後にリーチ演出を実行可能な変動パターンである。特に、変動パターンPB2-2はスーパーリーチSPEのリーチ演出を実行可能であり、変動パターンPB2-3はスーパーリーチSPFのリーチ演出を実行可能である。スーパーリーチSPE、SPFのリーチ演出は特定演出に対応し、変動パターンPB2-2、PB2-3は演出可変表示パターンに対応する。第2決定用データに対応する参照テーブルTS02を用いた場合は変動パターン種別CB2-1を選択しないので、参照テーブルTS02を用いて決定可能な変動パターンは、演出可変表示パターンに対応する変動パターンPB2-2、PB2-3を含まない。これにより、第2状態中に対応する低確高ベース中における可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-33(B)は、演出状態選択指定値07[H]、08[H]、0C[H]、0D[H]に対応した別観点にもとづく可変表示制御例AKC32を示している。図9-31に示された可変表示制御例AKC21と同様に、演出状態選択指定値が07[H]、08[H]に対応して、特図表示結果が「大当り」で大当り種別NA09、KA12であれば、大入賞口開放回数最大値が「02」に設定され、変動パターン種別CB3-2のみを選択可能である。変動パターン種別CB3-2の場合に、変動パターンPB3-1、PB3-2のいずれかに決定可能である。大入賞口開放回数最大値が「02」である2ラウンド大当りは第1種別有利状態に対応し、変動パターンPB3-1、PB3-2は第1種別可変表示パターンに対応する。また、演出状態選択指定値が07[H]、08[H]に対応して、特図表示結果が「大当り」で大当り種別NA10、KA13であれば、大入賞口開放回数最大値が「04」に設定され、変動パターン種別CB3-3のみを選択可能である。変動パターン種別CB3-3の場合に、変動パターンPB3-2~PB3-8のうちのいずれかに決定可能である。大入賞口開放回数最大値が「04」である4ラウンド大当りは第2種別有利状態に対応し、変動パターンPB3-2~PB3-8は第2種別可変表示パターンに対応する。
図9-33(A)に示された可変表示制御例AKC31において、演出状態選択指定値が0C[H]である場合に特図表示結果が「ハズレ」であれば変動パターン種別CB1-8のみを選択可能であり、演出状態選択指定値が0D[H]である場合に特図表示結果が「ハズレ」であれば変動パターン種別CB1-9のみを選択可能である。また、演出状態選択指定値が0C[H]、0D[H]である場合に特図表示結果が「大当り」であれば変動パターン種別CB4-1、CB4-2を選択可能である。こうして、特別状態中における70回目の可変表示に対応して価値報知となるリザルト表示が実行される場合に、変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2の選択結果に対応した変動パターンを決定可能である。変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは特定決定用データに対応する。
図9-33(A)に示された可変表示制御例AKC31において、演出状態選択指定値が07[H]、08[H]である場合に特図表示結果が「ハズレ」であれば変動パターン種別CB2-1のみを選択可能である。また、図9-31に示された可変表示制御例AKC21において、演出状態選択指定値が07[H]、08[H]である場合に特図表示結果が「大当り」であれば、大当り種別に対応した変動パターン種別CB3-2~CB3-5を選択可能である。このように、特別状態中における70回目より前の可変表示に対応して、変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5の選択結果に対応した変動パターンを決定可能である。変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5における変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータは通常決定用データに対応し、変動パターンPB1-8、PB1-9は報知可変表示パターンに対応する。
第1種別可変表示パターンに対応する変動パターンPB3-1、PB3-2と、第2種別可変表示パターンに対応する変動パターンPB3-2~PB3-8とは、いずれも種別共通可変表示パターンに対応する変動パターンPB3-2を含んでいる。変動パターンPB3-2の特図変動時間は4500ミリ秒である。また、報知可変表示パターンに対応する変動パターンPB1-8、PB1-9のうち、変動パターンPB1-8の特図変動時間は12500ミリ秒であり、変動パターンPB1-9の特図変動時間は29900ミリ秒である。したがって、種別共通変動パターンに対応する変動パターンPB3-2は、報知可変表示パターンに対応する変動パターンPB1-8、PB1-9よりも可変表示期間が短くなるように設定される。こうした種別共通変動パターンに対応する変動パターンPB3-2を用いることで、特図表示結果が「大当り」に対応した変動パターンの増加が抑制されるので、データ容量の増大を防止することができる。また、種別共通変動パターンに対応する変動パターンPB3-2の場合に可変表示期間が短くなるので、可変表示において特図表示結果が「大当り」となる場合の意外性を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-26に示された演出図柄変動開始処理のステップAKS502において、確変状態や時短状態に対応した可変表示の実行回数が70回に達するとともに、変動パターンPB3-2である場合に、リザルト表示用変動パターンであると判定してもよい。この場合に、ステップAKS503によるリザルト表示制御設定が行われる。この設定にもとづいて、図9-27に示された演出図柄変動中処理のステップAKS525では、リザルト表示を実行するための制御が行われ、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知としてのリザルト表示が実行可能となる。変動パターンPB3-2は、演出状態選択指定値が0C[H]、0D[H]のいずれである場合にも、大当り種別NA09、KA12と大当り種別NA10、KA13とに対応して決定可能である。このような変動パターンは、共通の可変表示パターンに対応する。そして、大当り種別NA09の場合に、第3大当り遊技状態としての2ラウンド大当りが終了した後に、第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。大当り種別NA10の場合に、第2大当り遊技状態としての4ラウンド大当りが終了した後に、第2状態としての低確高ベース状態に制御可能である。したがって、低確高ベース状態中や高確高ベース状態中における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」であることに対応して変動パターンPB3-2が決定された場合に、可変表示中に価値報知となるリザルト表示を実行し、大当り遊技状態が2ラウンド大当りでも4ラウンド大当りでも、それらの終了後には第2状態に対応する低確高ベース状態に制御される場合を設けることができる。変動パターンPB3-2のような共通の変動パターンを決定可能であるので、価値報知となるリザルト表示が実行される可変表示の場合に第2大当り遊技状態となるか第3大当り遊技状態となるかを認識しにくくすることで、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-34は、高ベース中第2特図大当りに対応した別観点にもとづく演出状態制御例AKC41を示している。高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15の場合に、大当り種別が「確変」に含まれるので、V入賞が発生しやすくなる。その一方で、V入賞が発生せずに大当り遊技状態が終了した場合に、V入賞が発生した場合とは異なる演出状態に制御される。図9-25に示された大当り終了時設定例AKB13において、大当り種別KA12~KA15のV入賞なしならば特別期間演出指定値が08[H]に設定される。このように、大当り種別KA12~KA15に対応する大当り遊技状態におけるV入賞なしの場合に、図9-23に示された大当り終了時設定AKB11において、大当り種別KA12~KA15に対応する時短カウンタ初期値の「70」および演出状態選択指定値の06[H]が設定される。ただし、V入賞なしに対応して、確変カウンタ初期値は「0」に設定されるので、大当り遊技状態の終了後に低確高ベース状態に制御される。
演出状態制御例AKC41において、高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15の場合に、V入賞なしに対応して特別演出期間指定値が08[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「70」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して時短カウンタの計数値が1減算更新され、特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が08[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「66」になると演出状態選択指定値が08[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「1」になると演出状態選択指定値が0C[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。これに対し、高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15の場合に、V入賞ありならば、図9-29に示された演出状態制御例AKC02と同様に、時短カウンタの計数値と対応した演出状態選択指定値に更新可能である。
このように、高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15であったことにもとづいて、V入賞なしに対応して特別演出期間指定値が08[H]に設定された場合に、時短カウンタの計数値が「66」から「1」までの期間では演出状態選択指定値が08[H]となる。これに対し、高ベース中第2特図大当りが大当り種別KA12~KA15であったことにもとづいて、V入賞ありに対応して特別演出期間指定値が07[H]に設定された場合に、時短カウンタの計数値が「66」から「1」までの期間では演出状態選択指定値が07[H]となる。その一方で、時短カウンタの計数値が「1」になると、V入賞の有無によらず演出状態選択指定値が0C[H]に更新される。
図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、演出状態選択指定値が07[H]の場合に参照テーブルTS03が指定され、演出状態選択指定値が08[H]の場合に参照テーブルTS04が指定される。また、演出状態選択指定値が0C[H]の場合に参照テーブルTS08が指定される。参照テーブルTS03を構成するテーブルデータなどは第1特別決定用データに対応し、参照テーブルTS04を構成するテーブルデータなどは第2特別決定用データに対応し、参照テーブルTS08を構成するテーブルデータなどは第3特別決定用データに対応する。こうして、大当り種別KA12~KA15に対応する大当り遊技状態におけるV入賞なしの場合に制御可能な低確高ベース状態では、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、参照テーブルTS04を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。これに対し、大当り種別KA12~KA15に対応する大当り遊技状態におけるV入賞ありの場合に制御可能な高確高ベース状態では、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、参照テーブルTS03を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。そして、低確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合と、高確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合とに対応して、参照テーブルTS08を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。したがって、特別状態中となる低確高ベース状態中や高確高ベース状態中において可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合に、第3特別決定用データに対応する参照テーブルTS08を用いて変動パターンを決定することで、データ容量の増大を防止できる。また、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満である場合に、異なる決定用データを用いて変動パターンを決定することで、第1回数までの可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-35は、高ベース中第2特図大当りに対応した別観点にもとづく演出状態制御例AKC42を示している。高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11の場合に、大当り種別が「通常」に含まれるので、V入賞が発生しにくくなる。その一方で、V入賞が発生して大当り遊技状態が終了した場合に、V入賞が発生しなかった場合とは異なる演出状態に制御される。図9-24に示された大当り終了時設定例AKB12において、大当り種別NA09~NA11のV入賞ありならば特別期間演出指定値が0D[H]に設定される。このように、大当り種別NA09~NA11に対応する大当り遊技状態におけるV入賞ありの場合に、図9-23に示された大当り終了時設定AKB11において、大当り種別NA09~NA11に対応する時短カウンタ初期値の「10000」および演出状態選択指定値の06[H]が設定される。さらに、V入賞ありに対応して、確変カウンタ初期値が「70」に設定されるので、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態に制御される。
演出状態制御例AKC42において、高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11の場合に、V入賞ありに対応して特別演出期間指定値が0D[H]に設定され、時短カウンタ初期値が「10000」に設定され、演出状態選択指定値が06[H]に設定される。その後に、可変表示の終了に対応して時短カウンタの計数値が1減算更新され、特別期間演出更新設定が行われる。図9-19に示す特別期間演出設定テーブルAKT01において、特別演出期間指定値が0D[H]の場合に、時短カウンタの計数値が「9996」になると演出状態選択指定値が07[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「9931」になると演出状態選択指定値が0D[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「9930」になると演出状態選択指定値が0E[H]に更新され、時短カウンタの計数値が「0」になると演出状態選択指定値が00[H]に更新されて初期化される。これに対し、高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11の場合に、V入賞なしならば、図9-29に示された演出状態制御例AKC02と同様に、時短カウンタの計数値と対応した演出状態選択指定値に更新可能である。
このように、高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11であったことにもとづいて、V入賞ありに対応して特別期間演出指定値が0D[H]に設定された場合に、時短カウンタの計数値が「9996」から「9931」までの期間では演出状態選択指定値が07[H]となる。これに対し、高ベース中第2特図大当りが大当り種別NA09~NA11であったことにもとづいて、V入賞なしに対応して特別演出期間指定値が0E[H]に設定された場合に、時短カウンタの計数値が「9996」から「9931」までの期間では演出状態選択指定値が08[H]となる。その一方で、時短カウンタの計数値が「9931」になると、V入賞の有無によらず演出状態選択指定値が0D[H]に更新される。さらに、時短カウンタの計数値が「9930」になると、V入賞の有無によらず演出状態選択指定値が0E[H]に更新される。
図9-6(A)に示されたハズレ時参照テーブルAKA01において、演出状態選択指定値が07[H]の場合に参照テーブルTS03が指定され、演出状態選択指定値が08[H]の場合に参照テーブルTS04が指定される。また、演出状態選択指定値が0D[H]の場合に参照テーブルTS09が指定され、演出状態選択指定値が0E[H]の場合に参照テーブルTS02が指定される。参照テーブルTS03を構成するテーブルデータなどは第1特別決定用データに対応し、参照テーブルTS04を構成するテーブルデータなどは第2特別決定用データに対応し、参照テーブルTS09を構成するテーブルデータなどは第4特別決定用データに対応し、参照テーブルTS02を構成するテーブルデータなどは共通の決定用データに対応する。こうして、大当り種別NA09~NA11に対応する大当り遊技状態におけるV入賞ありの場合に制御可能な高確高ベース状態では、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、参照テーブルTS03を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。これに対し、大当り種別NA09~NA11に対応する大当り遊技状態におけるV入賞なしの場合に制御可能な低確高ベース状態では、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満であることに対応して、参照テーブルTS04を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。そして、低確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合と、高確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合とに対応して、参照テーブルTS09を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。その後に、低確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」を超えた場合と、高確高ベース状態における可変表示の実行回数が第1回数としての「70」を超えた場合とに対応して、参照テーブルTS02を構成するテーブルデータなどを用いて変動パターンを決定可能である。したがって、特別状態中となる低確高ベース状態中や高確高ベース状態中において可変表示の実行回数が第1回数としての「70」である場合あるいは「70」を超えた場合に、第4特別決定用データに対応する参照テーブルTS09や共通の決定用データに対応する参照テーブルTS02を用いて変動パターンを決定することで、データ容量の増大を防止できる。また、可変表示の実行回数が第1回数としての「70」未満である場合に、異なる決定用データを用いて変動パターンを決定することで、第1回数までの可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図9-36は、リザルト表示や状態報知演出が実行される場合の演出実行例を示している。この演出実行例は、大当り遊技状態の終了に対応して、時短カウンタ初期値が「70」である高確高ベース状態に制御される場合と、時短カウンタ初期値が「10000」である低確高ベース状態に制御される場合と、を含んでいる。ここでの高確高ベース状態は第1状態に対応し、低確高ベース状態は第2状態に対応している。
図9-36(A)は、高ベース制御が行われている高確高ベース状態中や低確高ベース状態中に、可変表示の実行回数が第1回数としての70回未満である期間における演出実行例AK101を示している。演出実行例AK101では、第1状態に対応する高確高ベース状態の場合と、第2状態に対応する低確高ベース状態の場合と、に対応して共通の演出画像を背景画像とし、画像表示装置5の画面上に表示することによる高ベース中背景としての背景表示が行われている。
図9-36(B)は、高確高ベース状態中や低確高ベース状態中に可変表示の実行回数が第1回数としての70回に達した場合の演出実行例AK102を示している。このとき、第1状態に対応する高確高ベース状態であれば変動パターンPB1-8が決定され、第2状態に対応する低確高ベース状態であれば変動パターンPB1-9が決定される。図9-26に示された演出図柄変動開始処理のステップAKS502では、変動パターンPB1-8、PB1-9のいずれの場合にもリザルト表示用変動パターンであると判定され、ステップAKS503によるリザルト表示制御設定が行われる。この設定にもとづいて、演出実行例AK102では、遊技者が獲得した賞球総数や、いわゆる連荘回数など、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知となるリザルト表示が実行される。
図9-36(C)は、第1状態に対応する高確高ベース状態の終了後における演出実行例AK103を示している。図9-19に示された特別期間演出設定テーブルAKT01において、時短カウンタの計数値が時短カウンタ判定値の「0」と合致した場合に、背景指定コマンドとしてコマンド9500[H]が送信可能に設定される。演出制御基板12の演出制御用CPU120は、この背景指定コマンドを受信したことにもとづいて、背景表示を通常状態における通常背景としての背景表示を行う。また、図9-18に示された特別図柄変動処理では、ステップAKS127にて確変カウンタの計数値が「0」であると判定された場合に、ステップAKS128における確変フラグのクリアなどにより、確変状態における確変制御が終了する。また、ステップAKS131にて時短カウンタの計数値が「0」であると判定された場合に、ステップAKS132における時短フラグのクリアなどにより、時短状態における高ベース制御が終了する。
図9-36(D)~(F)は、第2状態に対応する低確高ベース状態が継続する場合の演出実行例AK104~AK106を示している。このうち、図9-36(D)に示す演出実行例AK104と、図9-36(E)に示す演出実行例AK105とが、変動パターンPB1-9に対応して実行可能な状態報知演出に含まれる。図9-26に示された演出図柄変動開始処理のステップAKS504では、変動パターンPB1-9の場合に状態報知演出用変動パターンであると判定され、ステップAKS505による状態報知演出制御設定が行われる。この設定にもとづいて、演出実行例AK104では、特定画像としてプッシュボタン31Bを示す演出画像を、画像表示装置5の画面上に表示することによるボタン表示AKE01が行われている。ボタン表示AKE01に対応する演出画像は、第1状態に対応する高確高ベース状態の場合に、演出実行例AK103のリザルト表示が行われる一方で、表示されないようにしてもよい。これに対し、ボタン表示AKE01に対応する演出画像は、第2状態に対応する低確高ベース状態の場合に、演出実行例AK103のリザルト表示が実行されることに伴い、表示されるようにしてもよい。このようなボタン表示AKE01による適切な報知の実行により、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
その後、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者の動作を検出したか否かに対応して、異なる状態報知演出を実行可能であってもよい。演出実行例AK105は、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出された場合に、第2状態に対応する低確高ベース状態である旨の報知となる演出画像を、画像表示装置5の画面上に表示することによる報知表示が行われている。これに対し、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されなかった場合に、報知表示を行わずに、可変表示の終了に伴い、状態報知演出が終了してもよい。
演出実行例AK106において、第2状態に対応する低確高ベース状態の場合に可変表示の実行回数が第1回数としての70回を超えた71回以降となる。この場合に、演出実行例AK101と同様の高ベース中背景としての背景表示が行われている。このような背景表示により、第2状態に対応する低確高ベース状態が継続していることを認識しやすくして、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部23AKの課題解決手段および効果)
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、通常状態に比べて可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、可変表示パターンを決定可能な可変表示パターン決定手段と、遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知を含む複数種類の報知を実行可能な報知手段と、を備え、特別状態は、有利状態の終了後に第1回数の可変表示が実行されるまで制御可能な第1状態と、有利状態の終了後に第1回数よりも多い第2回数の可変表示が実行されるまで制御可能な第2状態と、を含み、可変表示パターン決定手段は、第1状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して第1可変表示パターンを決定可能であり、第2状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して第2可変表示パターンを決定可能であり、報知手段は、第1可変表示パターンによる可変表示中に価値報知を実行し、第2可変表示パターンによる可変表示中に価値報知および第2状態である旨の報知を実行し、第2可変表示パターンの方が、第1可変表示パターンよりも可変表示期間が長い。ここで、有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。特別状態は、例えば低確高ベース状態や高確高ベース状態などであればよい。特別状態制御手段は、例えばステップAKS166を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などであればよい。可変表示パターン決定手段は、例えばステップAKS110の変動パターン設定処理を実行するCPU103などであればよい。価値報知は、例えば演出実行例AK102などであればよい。報知手段は、例えばステップAKS525、AKS527を実行する演出制御用CPU120などであればよい。第1回数は、例えば「70」などであればよい。第1状態は、例えば大当り種別KA12~KA15のいずれかにもとづく高確高ベース状態などであればよい。第2回数は、例えば「10000」などであればよい。第2状態は、例えば大当り種別NA09~NA11のいずれかにもとづく低確高ベース状態などであればよい。第1可変表示パターンは、例えば変動パターンPB1-8などであればよい。第2可変表示パターンは、例えば変動パターンPB1-9などであればよい。第2状態である旨の報知は、例えば演出実行例AK102、AK104、AK105などであればよい。可変表示期間が長いことは、例えば可変表示制御例AKC11などであればよい。
このような構成によれば、第1可変表示パターンと第2可変表示パターンとで可変表示期間や報知内容を異ならせて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[1] 識別情報の可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定結果となったときに有利状態に制御可能な有利状態制御手段を備え、特別状態に制御されているときに、可変表示の表示結果が識別情報のうち第2識別情報により特定結果となったことにもとづいて、第2状態に制御される場合があり、特別状態に制御されていないときに、可変表示の表示結果が識別情報のうち第2識別情報により特定結果となったことにもとづいて、第2状態に制御される場合がなく、特別状態に制御されているときと、特別状態に制御されていないときに、可変表示の表示結果が識別情報のうち第1識別情報により特定結果となったことにもとづいて、第2状態に制御される場合がなくてもよい。ここで、有利状態制御手段は、例えば大入賞口開放前処理、大入賞口開放中処理、大入賞口開放後処理、大当り終了処理を実行するCPU103などであればよい。第2状態に制御される場合は、例えば大当り種別NA09~NA11のいずれかに対応する大当り遊技状態が終了する場合などであればよい。
このような構成においては、特別状態に制御されているか否かや特定結果となった可変表示に対応した制御により、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[2] 遊技媒体が進入可能な第1可変状態と、遊技媒体が進入困難な第2可変状態とに変化可能な可変手段と、識別情報の可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定結果となったときに有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、有利状態において可変手段を第1可変状態に変化させる単位遊技を所定回数実行可能な可変制御手段と、を備え、特別状態に制御されているときに可変表示の表示結果が識別情報のうち第2識別情報により特定結果となったことにもとづいて制御可能な有利状態は、第1有利状態と、該第1有利状態よりも単位遊技の回数が少ない第2有利状態と、を含み、第1有利状態の終了後に、第1状態に制御される場合があり、第2状態に制御される場合がなく、第2有利状態の終了後に、第1状態に制御される場合と、第2状態に制御される場合と、があってもよい。ここで、第1可変状態は、例えば開放状態などであればよい。第2可変状態は、例えば閉鎖状態などであればよい。可変手段は、例えば特別可変入賞球装置50などであればよい。有利状態制御手段は、例えば大入賞口開放前処理、大入賞口開放中処理、大入賞口開放後処理、大当り終了処理を実行するCPU103などであればよい。単位遊技は、例えば大当り遊技状態におけるラウンドなどであればよい。第1有利状態は、例えば大当り種別KA15に対応する大当り遊技状態などであればよい。第2有利状態は、例えば大当り種別NA09~NA11、KA12~KA14に対応する大当り遊技状態などであればよい。
このような構成においては、単位遊技の回数が少ない第2有利状態である場合に遊技者の不利益を防止するとともに、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[3] 特別状態に制御されているときに可変表示の表示結果が識別情報のうち第2識別情報により特定結果となったことにもとづいて制御可能な有利状態は、第1有利状態と、該第1有利状態よりも単位遊技の回数が少ない第2有利状態と、該第2有利状態よりも単位遊技の回数が少ない第3有利状態と、を含み、第1有利状態の終了後に、第1状態に制御される場合があり、第2状態に制御される場合がなく、第2有利状態の終了後および第3有利状態の終了後に、第1状態に制御される場合と、第2状態に制御される場合と、があり、第3有利状態の終了後の方が、第2有利状態の終了後よりも高い割合で第2状態に制御可能であってもよい。ここで、第1有利状態は、例えば大当り種別KA15に対応する大当り遊技状態などであればよい。第2有利状態は、例えば大当り種別NA11、KA14に対応する大当り遊技状態などであればよい。第3有利状態は、例えば大当り種別NA10、KA13に対応する大当り遊技状態などであればよい。第2状態に制御される場合は、例えば大当り種別NA09~NA11のいずれかに対応する大当り遊技状態が終了する場合などであればよい。高い割合で第2状態に制御可能であることは、例えば大当り制御例AKC12の場合などであればよい。
このような構成においては、単位遊技の回数が少ない第3有利状態である場合に遊技者の不利益を防止するとともに、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[4] 可変表示パターン決定手段は、第2有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、該第2有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、該第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の第1データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第3有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、該第3有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、該第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の第2データを用いて可変表示パターンを決定可能であってもよい。ここで、共通の第1データは、例えば変動パターン種別CB3-4が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。共通の第2データは、例えば変動パターン種別CB3-3が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。
このような構成においては、可変表示の共通性を高めて第1状態となるか第2状態となるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[5] 第2有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な可変表示パターンは、該第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合の第1特定パターンを含み、第3有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な可変表示パターンは、該第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合の第2特定パターンを含み、第1特定パターンの方が、第2特定パターンよりも可変表示期間が長くてもよい。ここで、第1特定パターンは、例えば変動パターンPB3-3~PB3-8のいずれかなどであればよい。第2特定パターンは、例えば変動パターンPB3-1などであればよい。可変表示期間が長いことは、例えば可変表示制御例AKC21の場合などであればよい。
このような構成においては、可変表示期間が長い場合に単位遊技の回数が第3有利状態よりも多い第2有利状態に制御される期待感を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[6] 可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して価値報知を実行可能な可変表示パターンとして、第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合と、第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の可変表示パターンを決定可能であってもよい。ここで、共通の可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2などであればよい。
このような構成においては、第1回数の可変表示が実行された場合に第2有利状態となるか第3有利状態となるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[7] 有利状態の開始に対応して開始時演出を実行可能な開始時演出実行手段を備え、開始時演出実行手段は、第2有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の開始時演出を実行可能であり、第3有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の開始時演出を実行可能であってもよい。例えば大当り時演出制御例AKC13における大当り開始演出パターンが大入賞口開放回数最大値に対応して共通になる場合などであればよい。
このような構成においては、開始時演出が実行された場合に第1状態となるか第2状態となるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[8] 有利状態において所定回実行可能な単位遊技に対応して所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備え、所定演出実行手段は、第2有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の所定演出を実行可能であり、第3有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の所定演出を実行可能であってもよい。例えば大当り時演出制御例AKC13における大当り中演出パターンが大入賞口開放回数最大値に対応して共通になる場合などであればよい。
このような構成においては、所定演出が実行された場合に第1状態となるか第2状態となるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[9] 有利状態の終了に対応して終了時演出を実行可能な終了時演出実行手段を備え、終了時演出実行手段は、第2有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第2有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の終了時演出を実行可能であり、第3有利状態の終了後に第1状態に制御される場合と、第3有利状態の終了後に第2状態に制御される場合とで、共通の終了時演出を実行可能であってもよい。例えば大当り時演出制御例AKC13における大当り終了演出パターンが大入賞口開放回数最大値に対応して共通になる場合などであればよい。
このような構成においては、終了時演出が実行された場合に第1状態となるか第2状態となるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[10] 有利状態の終了に対応して計数情報を設定可能な計数手段を備え、計数手段は、第1状態に制御される場合に第1指定値を示す計数情報を設定し、第2状態に制御される場合に第2指定値を示す計数情報を設定し、第1状態中と第2状態中とで、共通の背景画像を表示可能であってもよい。ここで、計数手段は、例えば特別期間演出指定値バッファなどであればよい。第1指定値は、例えば07[H]などであればよい。第2指定値は、例えば0E[H]などであればよい。共通の背景画像は、例えば演出実行例AK101における高ベース中背景の演出画像などであればよい。
このような構成においては、背景画像の表示にもとづいて第1状態中であるか第2状態中であるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[11] 可変表示パターン決定手段は、第1状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合と、第2状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合とで、共通の決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であってもよい。例えば変動パターン種別CB2-1が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。
このような構成においては、可変表示の共通性を高めて第1状態中であるか第2状態中であるかを認識しにくくすることにより、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[12] 可変表示パターン決定手段は、第1状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合と、第2状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合とで、異なる決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であってもよい。例えば変動パターン種別CB1-8が選択された場合と変動パターン種別CB1-9が選択された場合とで指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。
このような構成においては、第1回数の可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[13] 可変表示パターン決定手段は、第1状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果でない場合に、第1可変表示期間の可変表示を実行する第1非特定パターンを決定可能であり、第2状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果でない場合に、第1可変表示期間の2倍以上の期間である第2可変表示期間の可変表示を実行する第2非特定パターンを決定可能であり、報知手段は、第1非特定パターンによる可変表示中に価値報知を実行し、第2非特定パターンによる可変表示中に価値報知および第2状態である旨の報知を実行してもよい。ここで、第1可変表示期間は、例えば特図変動時間が12500ミリ秒である場合などであればよい。第1非特定パターンは、例えば変動パターンPB1-8などであればよい。第2可変表示期間は、例えば特図変動時間が29900ミリ秒である場合などであればよい。第2非特定パターンは、例えば変動パターンPB1-9などであればよい。第2状態である旨の報知は、例えば演出実行例AK105などであればよい。
このような構成においては、第1回数の可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[14] 特定画像を表示可能な特定表示手段を備え、特定表示手段は、第1状態中における実行回数が第1回数である可変表示中に価値報知が実行される一方で特定画像を表示せず、第2状態中における実行回数が第1回数である可変表示中に価値報知が実行されることに伴い特定画像を表示してもよい。ここで、特定画像は、例えばボタン表示AKE01の演出画像などであればよい。特定表示手段は、例えば画像表示装置5などであればよい。特定画像を表示しないことは、例えば演出実行例AK103などであればよい。特定画像を表示することは、例えば演出実行例AK104などであればよい。
このような構成においては、適切な報知の実行により、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[15] 報知手段は、特別状態中における実行回数が第1回数である可変表示中に価値報知を実行し、可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合に、有利状態に制御される割合が高い第1可変表示演出を実行可能な第1特別パターンと、有利状態に制御される割合が第1可変表示演出よりも低い第2可変表示演出を実行可能な第2特別パターンと、を含む複数の可変表示パターンのいずれかに決定可能であり、第2特別パターンの方が、第1特別パターンよりも可変表示期間が短く、可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合に、第2特別パターンよりも可変表示期間が短い可変表示パターンを決定可能であってもよい。ここで、第1可変表示演出は、例えばスーパーリーチSPFのリーチ演出などであればよい。第1特別パターンは、例えば変動パターンPB2-3などであればよい。第2可変表示演出は、例えばスーパーリーチSPEのリーチ演出などであればよい。第2特別パターンは、例えば変動パターンPB2-2などであればよい。第1特別パターンの可変表示期間は、例えば特図変動時間が35500ミリ秒である場合などであればよい。第2特別パターンの可変表示期間は、例えば特図変動時間が16500ミリ秒である場合などであればよい。第2特別パターンよりも可変表示期間が短い可変表示パターンは、例えば特図変動時間が12500ミリ秒である変動パターンPB1-8、特図変動時間が4500ミリ秒である変動パターンPB3-2、特図変動時間が11500ミリ秒である変動パターンPB3-9などであればよい。
このような構成においては、価値報知が実行される可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[16] 可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合に、有利状態に制御される割合が高い第1可変表示演出を実行可能な第1特別パターンと、有利状態に制御される割合が第1可変表示演出よりも低い第2可変表示演出を実行可能な第2特別パターンと、を含む複数の可変表示パターンのいずれかに決定可能であり、特別状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果である場合に対応する第1パターンと、特別状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果でない場合に対応する第2パターンと、を含む複数の可変表示パターンのいずれかに決定可能であり、第1パターンおよび第2パターンの方が、第2特別パターンよりも可変表示期間が短くてもよい。ここで、第1可変表示演出は、例えばスーパーリーチSPFのリーチ演出などであればよい。第1特別パターンは、例えば変動パターンPB2-3などであればよい。第2特別パターンは、例えば変動パターンPB2-2などであればよい。第1パターンは、例えば変動パターンPB3-2、PB3-9などであればよい。第2パターンは、例えば変動パターンPB1-8などであればよい。可変表示期間が短いことは、例えば可変表示制御例AKC31の場合などであればよい。
このような構成においては、価値報知が実行される可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[17] 有利状態は、第1価値有利状態と、該第1価値有利状態よりも遊技者にとって有利な第2価値有利状態と、を含み、可変表示パターン決定手段は、特別状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果である場合に対応する第1パターンと、特別状態中における実行回数が第1回数である可変表示の表示結果が特定結果でない場合に対応する第2パターンと、を含む複数の可変表示パターンのいずれかに決定可能であり、第1パターンは、第1価値有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な第3パターンと、第2価値有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して決定可能な第4パターンと、を含み、第3パターンおよび第4パターンの方が、第2パターンよりも可変表示期間が短くてもよい。ここで、第1価値有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「02」、「04」、「07」のいずれかである大当り遊技状態などであればよい。第2価値有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「10」である大当り遊技状態などであればよい。第1パターンは、例えば変動パターンPB3-2、PB3-9などであればよい。第2パターンは、例えば変動パターンPB1-8、PB1-9などであればよい。第3パターンは、例えば変動パターンPB3-2などであればよい。第4パターンは、例えば変動パターンPB3-9などであればよい。可変表示期間が短いことは、例えば可変表示制御例AKC31において演出状態選択指定値0C[H]、0D[H]の場合などであればよい。
このような構成においては、第1回数の可変表示が特定結果となる場合の意外性を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[18] 有利状態は、第1有利状態と、該第1有利状態よりも単位遊技の回数が少ない第2有利状態と、を含み、可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合に、第1有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、複数の特定可変表示パターンのいずれかに決定可能であり、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して特別可変表示パターンを決定可能であり、特別可変表示パターンの方が、複数の特定可変表示パターンにおける平均可変表示期間よりも可変表示期間が短くてもよい。ここで、第1有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「10」である大当り遊技状態などであればよい。第2有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「02」、「04」、「07」のいずれかである大当り遊技状態などであればよい。特定可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-9~PB3-11などであればよい。特別可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2、PB3-9などであればよい。可変表示期間が短いことは、例えば可変表示制御例AKC21において大当り種別KA15の場合や可変表示制御例AKC31において演出状態選択指定値0C[H]、0D[H]で可変表示結果が「大当り」の場合などであればよい。
このような構成においては、第1回数の可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[19] 有利状態は、第1種別有利状態と、第2種別有利状態と、を含み、可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して報知手段による報知を実行可能な可変表示パターンを、特定決定用データを用いて決定可能であり、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合に、通常決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、通常決定用データは、第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、第1種別可変表示パターンを決定可能とし、第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、第2種別可変表示パターンを決定可能とし、特定決定用データは、第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合と、第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合とで、共通の種別共通可変表示パターンを決定可能とし、有利状態に制御する契機とならない可変表示に対応して、報知手段による報知を実行可能な報知可変表示パターンを決定可能とし、種別共通可変表示パターンは、第1種別可変表示パターンおよび第2種別可変表示パターンに含まれ、報知可変表示パターンよりも可変表示期間が短くてもよい。ここで、第1種別有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「02」である大当り遊技状態などであればよい。第2種別有利状態は、例えば大入賞口開放回数最大値が「04」である大当り遊技状態などであればよい。特定決定用データは、例えば変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。通常決定用データは、例えば変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。第1種別可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-1、PB3-2などであればよい。第2種別可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2~PB3-8などであればよい。種別共通可変表示パターンは、例えば変動パターンPB3-2などであればよい。報知可変表示パターンは、例えば変動パターンPB1-8、PB1-9などであればよい。可変表示期間が短いことは、例えば可変表示制御例AKC32において変動パターンPB1-8、PB1-9と比べた変動パターンPB3-2の場合などであればよい。
このような構成においては、データ容量の増大を防止するとともに、可変表示が特定結果となる場合の意外性を高めて、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[20] 可変表示パターン決定手段は、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数であることに対応して報知手段による報知を実行可能な可変表示パターンを、特定決定用データを用いて決定可能であり、特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満である場合に、通常決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、特定決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンの合計数の方が、通常決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンの合計数よりも少なくてもよい。ここで、特定決定用データは、例えば変動パターン種別CB1-8、CB1-9、CB4-1、CB4-2が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。通常決定用データは、例えば変動パターン種別CB2-1、CB3-2~CB3-5が選択された場合に指定される変動パターン決定テーブルのテーブルデータなどであればよい。合計数が少ないことは、例えば可変表示制御例AKC21における変動パターンPB3-1~PB3-11および可変表示制御例AKC31における変動パターンPB2-2、PB2-3の合計数「13」と比べた変動パターンPB1-8、PB1-9、PB3-2、PB3-9の合計数「4」となる場合などであればよい。
このような構成においては、データ容量の増大を防止するとともに、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[21] 第1状態は、通常状態に比べて有利状態に制御される確率が高くなるとともに、通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる制御を第1回数の可変表示が実行されるまで実行可能な状態であり、第2状態は、有利状態に制御される確率が通常状態と同じであるとともに、通常状態に比べて可変表示が実行されやすくなる制御を第2回数の可変表示が実行されるまで実行可能な状態であり、可変表示パターン決定手段は、第2状態中における可変表示の実行回数が第1回数となるまで、第1決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第2状態中における可変表示の実行回数が第1回数を超えた後に、第2決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第2決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンの方が、第1決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンよりも平均可変表示期間が短くてもよい。ここで、第1決定用データは、例えば参照テーブルTS04に対応するテーブルデータなどであればよい。第2決定用データは、例えば参照テーブルTS02に対応するテーブルデータなどであればよい。平均可変表示期間が短いことは、例えば変動パターン種別CB2-1が変動パターンPB2-2、PB2-3を含むことに対し、変動パターン種別CB1-2、CB1-3が変動パターンPB2-2、PB2-3を含まない場合などであればよい。
このような構成においては、第2状態中における可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[22] 第1決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンは、可変表示においてリーチ状態が成立した後に、特定演出を実行して有利状態に制御するか否かを報知可能な演出可変表示パターンを含み、第2決定用データを用いて決定可能な可変表示パターンは、演出可変表示パターンを含まなくてもよい。ここで、特定演出は、例えばスーパーリーチSPE、SPFのリーチ演出などであればよい。演出可変表示パターンは、例えば変動パターンPB2-2、PB2-3などであればよい。
このような構成においては、第2状態中における可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[23] 有利状態は、特定条件が成立可能な特定有利状態を含み、特別状態制御手段は、特定有利状態中における特定条件の成立にもとづいて、該特定有利状態の終了後に第1特別状態に制御可能であり、特定有利状態中における特定条件の不成立にもとづいて、該特定有利状態の終了後に第2特別状態に制御可能であり、第1特別状態および第2特別状態は、第1回数の可変表示が実行されるまで可変表示が実行されやすい状態であり、可変表示パターン決定手段は、第1特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満であることに対応して、第1特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第2特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満であることに対応して、第2特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第1特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合と、第2特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合とに対応して、第3特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であってもよい。ここで、特定条件は、例えば特定領域通過フラグがオンであることなどであればよい。特定有利状態は、例えば大当り種別KA12~KA15に対応する大当り遊技状態などであればよい。第1特別状態は、例えばV入賞ありに対応する時短カウンタ初期値が「70」の高確高ベース状態などであればよい。第2特別状態は、例えばV入賞なしに対応する時短カウンタ初期値が「70」の低確高ベース状態などであればよい。第1特別決定用データは、例えば参照テーブルTS03に対応するテーブルデータなどであればよい。第2特別決定用データは、例えば参照テーブルTS04に対応するテーブルデータなどであればよい。第3特別決定用データは、例えば参照テーブルTS08に対応するテーブルデータなどであればよい。
このような構成においては、データ容量の増大を防止しつつ、第1回数までの可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[24] 特定領域を有し、遊技媒体が進入可能な第1変化状態と、遊技媒体が進入困難な第2変化状態とに変化可能な可変入賞手段を備え、特定有利状態中に特定領域を遊技媒体が通過したことにより特定条件が成立し、第1状態は、通常状態に比べて有利状態に制御される確率が高くなるとともに、通常状態に比べて可変表示が実行されやすい状態であり、第2状態は、有利状態に制御される確率が通常状態と同じであるとともに、通常状態に比べて可変表示が実行されやすい状態であってもよい。ここで、特定領域は、例えばV入賞領域51などであればよい。第1変化状態は、例えば開放状態などであればよい。第2変化状態は、例えば閉鎖状態などであればよい。可変入賞手段は、例えば特別可変入賞球装置50などであればよい。
このような構成においては、データ容量の増大を防止しつつ、第1回数までの可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
[25] 有利状態は、特定条件が成立困難な特殊有利状態を含み、特別状態制御手段は、特殊有利状態中における特定条件の成立にもとづいて、該特殊有利状態の終了後に第3特別状態に制御可能であり、特殊有利状態中における特定条件の不成立にもとづいて、該特殊有利状態の終了後に第4特別状態に制御可能であり、第3特別状態および第4特別状態は、第2回数の可変表示が実行されるまで可変表示が実行されやすい状態であり、可変表示パターン決定手段は、第3特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満であることに対応して、第1特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第4特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数未満であることに対応して、第2特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第3特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合と、第4特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数である場合とに対応して、第4特別決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、第3特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数を超えた場合と、第4特別状態中における可変表示の実行回数が第1回数を超えた場合とで、共通の決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であってもよい。ここで、特殊有利状態は、例えば大当り種別NA09~NA11に対応する大当り遊技状態などであればよい。第3特別状態は、例えばV入賞ありに対応する時短カウンタ初期値が「10000」の高確高ベース状態などであればよい。第4特別状態は、例えばV入賞なしに対応する時短カウンタ初期値が「10000」の低確高ベース状態などであればよい。第1特別決定用データは、例えば参照テーブルTS03に対応するテーブルデータなどであればよい。第2特別決定用データは、例えば参照テーブルTS04に対応するテーブルデータなどであればよい。第4特別決定用データは、例えば参照テーブルTS09に対応するテーブルデータなどであればよい。共通の決定用データは、例えば参照テーブルTS02に対応するテーブルデータなどであればよい。
このような構成においては、データ容量の増大を防止しつつ、第1回数を超えた可変表示を適切に実行して、可変表示に関する遊技興趣を向上させることができる。
図10は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図12参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図10に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図12参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図10に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。更に、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図10では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。尚、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。尚、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図12参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図12参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図11は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ31が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ31は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「はずれ」となる。尚、本パチンコ遊技機1における「はずれ」には、大当り遊技を経由することなく次回の可変表示から高ベース状態(時短状態)に制御される「時短付きはずれ」が含まれている。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図12に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
電源基板17には、電源スイッチ91が接続されており、該電源スイッチ91を操作する(ON状態にする)ことによって、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17から主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ31、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図13は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図13に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS901)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS902)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS903)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS903では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS903;Yes)、復旧処理(ステップS904)を実行した後に、設定確認処理(ステップS905)を実行する。ステップS904の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS903;No)、初期化処理(ステップS906)を実行した後に、設定変更処理(ステップS907)を実行する。ステップS906の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS905の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS905の設定確認処理が実行されるのは、ステップS903において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS905の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、はずれ図柄などを停止表示したり、はずれ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS907の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS907の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS906の初期化処理とともにステップS907の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS904の復旧処理とともにステップS905の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS904の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS908)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS909)、割込みを許可する(ステップS9010)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図14のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図14に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS9021)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS9022)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS9023)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS9024)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS9025)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS9026)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS9027)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS9027のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図15は、特別図柄プロセス処理として、図14に示すステップS9025にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図13に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。表示結果が「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1~6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図16は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図16(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図16(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0~65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
図16(A)に示すように、変動特図が第1特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1237までが「大当り」に割り当てられており、65317~65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第1特図における設定値が2~6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図16(A)に示す通りである。
図16(B)に示すように、変動特図が第2特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0~65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1237までが「大当り」に割り当てられており、65317~65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020~1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第2特図における設定値が2~6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図16(B)に示す通りである。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「時短付きはずれ」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、図17に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238~1253の範囲、設定値3では1238~1272の範囲、設定値4では1238~1292の範囲、設定値5では1238~1317の範囲、設定値6では1238~1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020~1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317~65535までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020~1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前期設定値6の大当り判定値の範囲(1020~1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317~65535の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
また、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347~1383の範囲、設定値3では1347~1429の範囲、設定値4では1347~1487の範囲、設定値5では1347~1556の範囲、設定値6では1347~1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020~1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238~1253の範囲、設定値3では1238~1272の範囲、設定値4では1238~1292の範囲、設定値5では1238~1317の範囲、設定値6では1238~1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本パチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020~1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317~65425までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020~1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前記設定値6の大当り判定値の範囲(1020~1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317~65425の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020~1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。他の第2特図用表示結果判定テーブルの特徴は、第1特図用表示結果判定テーブルと同様である。
以上のように、本パチンコ遊技機1においては、変動特図が第1特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317~65535の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されており、変動特図が第2特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317~65425の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されている。つまり、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合については、可変表示結果が時短付きはずれとなる割合がいずれの設定値においても共通の割合となっているため、設定値によって射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができる。更に、各設定値で共通の判定値数が割り当てられている時短付きはずれについては、いずれの設定値においても時短付きはずれ基準値である65317から連続した数値範囲に設定されているので、可変表示結果を時短付きはずれとすることの判定に関するCPU103の処理負荷を低減することができるようになっている。
尚、本パチンコ遊技機1では、設定可能な設定値を1~6までの6個としているが、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。また、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図18のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図18に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図19は、演出制御プロセス処理として、図18のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(本発明の実施の形態における特徴部193SGに関する説明)
次に、本発明の実施の形態における特徴部193SG(以下、本特徴部193SGと略記する)について説明する。
形態1の遊技機は、
特定演出識別情報(例えば、擬似連図柄)を含む複数種類の演出識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を行って表示結果を導出表示し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
可変表示として、演出識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの所定タイミングにおいて前記特定演出識別情報を一旦仮停止させた後に可変表示を再開する特定演出(例えば、擬似連演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特定演出識別情報が仮停止することを示唆する示唆演出(例えば、仮停止示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特定演出識別情報が仮停止したことを報知する報知演出(例えば、仮停止報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として、効果表示の表示によって、前記特定演出識別情報とは異なる演出識別情報の視認性を第1低視認状態に一旦低下させた後に、該第1低視認状態よりも更に視認性が低い第2低視認状態に低下させる演出を実行可能であり(例えば、図20-33及び図20-34に示すように、画像表示装置5において集中線を密度D1にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を低下させた後、集中線を密度D2にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を更に低下させる部分)、
前記報知演出実行手段は、前記報知演出として、前記特定演出識別情報とは異なる演出識別情報を視認不能とする演出を実行可能であり(例えば、図20-34及び図20-35に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像を画像表示装置5の表示領域全体で表示することにより左右の飾り図柄を視認不能とする部分)、
前記示唆演出実行手段は、前記特定演出識別情報が仮停止しない場合においても前記示唆演出を実行可能であって、該仮停止しない場合は前記所定タイミングを過ぎた後の所定期間は前記効果表示を継続表示可能である(例えば、図20-44に示すように、仮停止示唆演出を実行して擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後も集中線が継続して表示されている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出によって仮停止することに対する遊技者の期待感を高めることができるとともに、報知演出が実行されることにより仮停止したことに対する高揚感を高めることができるとともに、仮停止しない場合に、仮停止の所定タイミング後においても効果表示が継続表示されていることで、仮停止しなかったことを遊技者が認識し易くなるとともに、仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができるようになるので、遊技興趣を向上させることができる。
形態2の遊技機は、
複数種類の演出識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を行って表示結果を導出表示し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
可変表示として、演出識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの所定タイミングにおいて、前記演出識別情報とは異なる特殊識別情報(例えば、擬似連図柄)を一旦仮停止させた後に可変表示を再開する特定演出(例えば、擬似連演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特殊識別情報が仮停止することを示唆する示唆演出(例えば、仮停止示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特殊識別情報が仮停止したことを報知する報知演出(例えば、仮停止報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として、効果表示の表示によって、前記演出識別情報の視認性を第1低視認状態に一旦低下させた後に、該第1低視認状態よりも更に視認性が低い第2低視認状態に低下させる演出を実行可能であり(例えば、図20-33及び図20-34に示すように、画像表示装置5において集中線を密度D1にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を低下させた後、集中線を密度D2にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を更に低下させる部分)、
前記報知演出実行手段は、前記報知演出として前記演出識別情報を視認不能とする演出を実行可能であり(例えば、図20-34及び図20-35に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像を画像表示装置5の表示領域全体で表示することにより左右の飾り図柄を視認不能とする部分)、
前記示唆演出実行手段は、前記特殊識別情報が仮停止しない場合においても前記示唆演出を実行可能であって、該仮停止しない場合は前記所定タイミングを過ぎた後の所定期間は前記効果表示を継続表示可能である(例えば、図20-44に示すように、仮停止示唆演出を実行して擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後も集中線が継続して表示されている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出によって仮停止することに対する遊技者の期待感を高めることができるとともに、報知演出が実行されることにより仮停止したことに対する高揚感を高めることができるとともに、仮停止しない場合に、仮停止の所定タイミング後においても効果表示が継続表示されていることで、仮停止しなかったことを遊技者が認識し易くなるとともに、仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができるようになるので、遊技興趣を向上させることができる。
形態3の遊技機は、
前記示唆演出実行手段は、前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止しない場合は、仮停止する場合において前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する所定位置に向けて前記効果表示を移動させる(例えば、変形例193SG-1として図20-48に示すように、集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示する部分)、
ことを特徴とする形態1または形態2に記載の遊技機。
この特徴によれば、所定位置が効果表示によって特定できるようになるので、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止しなかったことを遊技者がより認識し易くなる。
形態4の遊技機は、
前記効果表示は、前記所定タイミング後の方が、前記所定タイミング前よりも透過性が高い(例えば、図20-33に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合においては、表示画像データの切替タイミングの前では集中線が密度D2にて表示されており、表示画像データの切替タイミングの後では集中線が密度D1にて表示されているので、表示画像データの切替タイミングの前よりも表示画像データの切替タイミングの後の方が左右の飾り図柄の視認性が高い部分)、
ことを特徴とする形態1~形態3のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止する所定タイミング後において効果表示の透過性が高まることで、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止しないことを遊技者に認識させるとともに、効果表示を透して視認が容易となる背景画像への注目を高めることで、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができる。
形態5の遊技機は、
前記示唆演出実行手段は、前記効果表示を、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止する場合において前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する所定位置に、前記特定演出識別情報とは異なるいずれかの演出識別情報(または、演出識別情報)が停止表示される前に消去する(例えば、図20-44に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合には、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて大当りの組合せとなる「1」、または、はずれの組合せとなる「1」以外の数字の飾り図柄が停止するよりも前に集中線が非表示となる部分)、
ことを特徴とする形態1~形態4のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、演出識別情報の停止が仮停止と誤認されてしまうことを防ぐことができる。
形態6の遊技機は、
前記報知演出が実行されたときに、仮停止した前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を変形し(例えば、図20-35(G)~図20-35(H)に示すように、擬似連図柄に罅が入って爆発する部分)、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する際に該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)の少なくとも一部と重複する演出位置(例えば、第1演出位置)に動作可能な可動体(例えば、第2可動体193SG033)を備える、
ことを特徴とする形態1~形態5のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、可動体の動作と特定演出識別情報(または、特殊識別情報)の変形とによって仮停止したことをより一層遊技者に印象付けることができる。
形態7の遊技機は、
前記可動体は、
第1動作(例えば、図20-2に示す退避位置から第1演出位置への移動)と、該第1動作よりも前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)に重複する面積が少ない第2動作(例えば、図20-2に示す退避位置から第2演出位置への移動)とを行うことが可能であり、
前記報知演出においては、前記第1動作を行う(例えば、図20-35(F)に示すように、仮停止報知演出中において第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動する部分)、
ことを特徴とする形態6に記載の遊技機。
この特徴によれば、可動体によって特定演出識別情報(または、特殊識別情報)の視認が困難となってしまうことを防ぎつつ、仮停止したことを遊技者に印象付けることができる。
形態8の遊技機は、
前記可動体は、発光可能な発光部(例えば、第2可動体LED193SG034)を有し、
前記第1動作においては、前記発光部が前記効果表示に対応した態様にて発光する(例えば、変形例193SG-2に示すように、仮停止報知演出中において、第2可動体LED193SG034を仮停止示唆演出において表示した集中線の色で発光させる部分)、
ことを特徴とする形態7に記載の遊技機。
この特徴によれば、発光部が効果表示に対応した態様にて発光するので、演出効果を向上できる。
形態9の遊技機は、
前記可動体の第1動作は、前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が消去されるよりも前に終了する(例えば、図20-35(F)及び図20-35(G)に示すように、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となる前に第2可動体193SG033を第1演出位置から退避位置に移動させる部分)、
ことを特徴とする形態7または形態8に記載の遊技機。
この特徴によれば、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が消去されることを遊技者が認識し易くできる。
形態10の遊技機は、
前記報知演出が実行されたときに、仮停止した前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を変形し(例えば、図20-35(G)~図20-35(H)に示すように、擬似連図柄に罅が入って爆発する部分)、
前記特定演出識別情報が仮停止した後に、N+1回目の可変表示が実行されることを示唆する特定演出対応表示(例えば、「×2」、「×3」、「×4」等の表示)を表示可能な特定演出対応表示手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特定演出対応表示手段により表示される前記特定演出対応表示の少なくとも一部と重複する演出位置(例えば、第1演出位置)に動作可能な可動体(例えば、第2可動体193SG033)と、
を備える、
ことを特徴とする形態1~形態9のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、可動体の動作によって特定演出対応表示への注目を高めることができ、演出効果を向上できる。
形態11の遊技機は、
前記可動体は、発光可能な発光部(例えば、第2可動体LED193SG034)を有し、
前記発光部は、前記特定演出対応表示に応じた態様にて発光する(例えば、第1可変表示開始回数報知演出として、「×2」を表示する場合は青色、「×3」を表示する場合は緑色、「×4」を表示する場合は赤色でそれぞれ第2可動体LED193SG034を発光させる部分)、
ことを特徴とする形態10に記載の遊技機。
この特徴によれば、発光部が別可変表示対応表示に対応した態様にて発光するので、特定演出対応表示への注目を促すことが可能となり、演出効果を向上できる。
形態12の遊技機は、
前記示唆演出が実行された後に前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止しない場合において、特殊演出(例えば、画像表示装置5の中央部において仮停止示唆画像を表示する部分)を実行可能な特殊演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記示唆演出が実行される場合に、該示唆演出中における演出識別情報の可変表示よりも優先して該示唆演出の演出表示を表示し(例えば、通常の飾り図柄に替えて、擬似連図柄を該画像表示装置5の上方から下方に向けて移動表示させる部分)、
前記特殊演出実行手段は、前記特殊演出として、前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が所定位置に移動して仮停止する前記所定タイミングまでの第1演出期間(例えば、図20-33に示すように、仮停止示唆演出における表示画像データ切替タイミング前の期間)と、前記所定タイミングで前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止しなかったことで前記所定位置を過ぎた位置へ移動する第2演出期間(例えば、図20-33に示すように、仮停止示唆演出における表示画像データ切替タイミング後の期間)と、の移行に関する演出を実行可能である(例えば図20-33、図20-35、図20-44に示すように、画像表示装置5の中央部において仮停止示唆画像を表示しつつ集中線を表示する部分)、
ことを特徴とする形態1~形態11のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、示唆演出における表示制御が容易となるとともに、特殊演出によって、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止しない場合における第2演出期間への移行が不自然となってしまうことを防ぐことができる。
形態13の遊技機は、
前記特殊演出実行手段は、前記特殊演出として、前記所定位置に仮停止している前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)に、該所定位置とは異なる位置であって前記第2演出期間に対応した位置における半透明状態の前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を重複して表示する演出を実行可能である(例えば、画像表示装置5の中央部において仮停止示唆画像を表示する部分)、
ことを特徴とする形態12に記載の遊技機。
この特徴によれば、第2演出期間への移行をより一層自然なものにできる。
形態14の遊技機は、
前記画像表示手段は、複数の描画レイヤに描画された表示を合成して表示可能であって(例えば、図20-3及び図20-4に示すように、画像データ1、画像データ2、画像データ3、画像データ4として描画されたデータを合成して画像表示装置5において表示可能な部分)、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)および前記特殊演出の演出表示が描画される描画レイヤと、前記示唆演出の演出表示が描画される描画レイヤとが異なる(例えば、図20-3に示すように、画像データ1として仮停止示唆画像が描画され、画像データ2として飾り図柄や擬似連図柄が描画され、画像データ4として集中線が描画されている部分)、
ことを特徴とする形態12または形態13に記載の遊技機。
この特徴によれば、示唆演出の演出表示とは個別に特定演出識別情報(または、特殊識別情報)および特殊演出の演出表示を描画できるので、示唆演出と特定演出識別情報(または、特殊識別情報)および特殊演出の自由度を高めることができる。
形態15の遊技機は、
前記報知演出が実行されたときに、仮停止した前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を変形した後に移動させて消去する演出を実行可能であり(例えば、図20-35(G)~図20-35(H)、図20-36(I)及び図20-36(J)に示すように、擬似連図柄に罅が入って爆発した後に遊技者側に向けて移動表示されて非表示となる部分)、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が消去された後に、N+1回目の可変表示が実行されることを示唆する特定演出対応表示(例えば、「×2」、「×3」、「×4」等の表示)を表示可能な特定演出対応表示手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を更に備え、
前記特定演出対応表示手段は、前記特定演出対応表示を移動させて消去可能し(例えば、図20-37に示すように、「×2」、「×3」、「×4」等の表示を遊技者側に向けて移動表示した後に非表示とする部分)、
N+1回目の可変表示における演出識別情報は、前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が消去されてから前記特定演出対応表示が消去されるまでの間に視認可能となる(例えば、図20-37(O)に示すように、画像表示装置5において「×2」、「×3」、「×4」等を表示しているときは左右の飾り図柄が遊技者から視認可能である部分)、
ことを特徴とする形態1~形態14のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、報知演出と特定演出対応表示の演出効果を高めることができるとともに、特定演出対応表示が消去される前に演出識別情報が視認可能となるので、可変表示が再開されることを遊技者が認識し易くできる。
形態16の遊技機は、
前記有利状態となる可能が高いことを、前記演出識別情報を用いて予告する予告演出を実行可能な予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記予告演出実行手段は、前記特定演出対応表示が消去される際に、前記予告演出の実行を制限する(例えば、変形例193SG-3に示すように、第1可変表示開始回数報知演出として「×2」、「×3」、「×4」の表示が遊技者側に向けて移動表示(拡大表示)される場合については、該予告演出実行を制限する部分)、
ことを特徴とする形態15に記載の遊技機。
この特徴によれば、予告演出の実行によって、可変表示が再開されることを認識し易くできなくなってしまうことを防止できる。
形態17の遊技機は、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)および前記特定演出対応表示のいずれの移動も、遊技している遊技者方向に向けての移動である(例えば、擬似連図柄が爆発して遊技者側に向けて移動表示される部分と、「×2」、「×3」、「×4」等の表示が遊技者側に向けて移動表示される部分)、
ことを特徴とする形態15または形態16に記載の遊技機。
この特徴によれば、遊技者に与える印象を高めることができ、演出効果を向上できる。
形態18の遊技機は、
前記報知演出が実行された後に特別画像を表示することによって仮停止した前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を視認困難とする特別演出(例えば、変形例193SG-4に示す爆風の画像等の視認性阻害画像を表示する部分)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記特定演出実行手段は、前記特別演出によって前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を視認困難とされた後に可変表示の再開に対応した表示を視認可能とする(例えば、変形例193SG-4に示すように、視認性阻害画像を非表示とした後に再可変表示を実行する部分)、
ことを特徴とする形態1~形態17のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、可変表示の再開に対応した演出識別情報を含む表示が開始される前に、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が視認困難となる特別演出が実行されるので、可変表示が再開されることを解り易くできる。
形態19の遊技機は、
前記演出識別情報の可変表示および各演出の演出表示を表示可能な画像表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記画像表示手段の遊技者側に設けられ、該画像表示手段の表示を遊技者が視認可能な透明性を有する板材であって、外周側面から光を投入することによって前記特別画像を表示可能な導光板(例えば、変形例193SG-4に示す導光板)と、
を備え、
前記特別演出実行手段は、前記特別演出において、前記導光板に前記特別画像を表示することによって前記画像表示手段に表示されている前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を視認困難とする(例えば、変形例193SG-4に示すように、擬似連図柄が仮停止したときには導光板に視認性阻害画像を表示させることで画像表示装置5に表示されている擬似連図柄を遊技者から視認困難とする部分)、
ことを特徴とする形態18に記載の遊技機。
この特徴によれば、導光板に特別画像が表示されるため、遊技者の印象を高めることができるので、特別演出の演出効果を高めることができる。
形態20の遊技機は、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止しない場合において、前記所定タイミング前における該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)の移動速度は、前記所定タイミング後における該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)の移動速度と異なる(例えば、図20-33に示すように、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度はV1だが、表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄の移動速度はV3である部分)、
ことを特徴とする形態1~形態19のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止する所定タイミング前であるか後であるかを遊技者が把握し易くできる。
形態21の遊技機は、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する場合において、前記所定タイミング前における該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)の仮停止の所定位置への移動速度は、前記所定タイミング後において前記所定位置を通り過ぎた該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)が前記所定位置に戻るときの移動速度と異なる(例えば、変形例193SG-5に示すように、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に仮停止しなかった場合であっても、擬似連図柄が一旦画像表示装置5の下方に向けて移動を開始した後に画像表示装置5の中央部に戻り仮停止する場合を設ける。また、この場合には、表示画像データ切替タイミングよりも前の擬似連図柄の移動速度と、一旦画像表示装置5の中央部を通過した後に該画像表示装置5の中央部に戻るときの擬似連図柄の移動速度と、を異ならせる部分)、
ことを特徴とする形態1~形態20のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、所定位置を通り過ぎる前の移動であるか、通り過ぎた後の戻る移動であるのかを遊技者が把握し易くできる。
形態22の遊技機は、
前記示唆演出実行手段は、前記所定位置を通り過ぎた前記特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)が前記所定位置に戻るときにおいては、前記効果表示の表示を規制する(例えば、変形例193SG-5に示すように、擬似連図柄が一旦画像表示装置5の中央部を通過した後に該画像表示装置5の中央部に戻る場合には、再度の集中線の表示を実行しない部分)、
ことを特徴とする形態21に記載の遊技機。
この特徴によれば、通り過ぎた後の戻る移動であることをより一層解り易くできる。
形態23の遊技機は、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する場合において、前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する前における移動速度は、仮停止した後において該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)が移動する移動速度と異なる(例えば、図20-34に示すように、擬似連図柄の仮停止タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度はV1だが、擬似連図柄の仮停止タイミング後での擬似連図柄の移動速度はV2である部分)、
ことを特徴とする形態1~形態19のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、仮停止する前の移動であるのか、仮停止した後の移動であるのかを遊技者が把握し易くできる。
形態24の遊技機は、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する前における移動方向は、仮停止した後において該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)が移動する移動方向と異なる(例えば、図20-34及び図20-35に示すように、仮停止前の擬似連図柄は上方から下方に向けて移動するが、仮停止後の擬似連図柄は遊技者側(手前側)に向けて移動する部分)、
ことを特徴とする形態23に記載の遊技機。
この特徴によれば、仮停止した後の移動であることをより一層解り易くでき、移動の誤認を防ぐことができる。
図20-1は、本特徴部193SGにおける制御基板などを示す構成図である。図20-1に示すように、本特徴部193SGのパチンコ遊技機1には、第2可動体193SG033が設けられている。該第2可動体193SG033は、図示しない駆動モータを備えており、演出制御用CPU120が該駆動モータの制御を行うことによって動作可能となっている。また、第2可動体193SG033内には、該第2可動体193SG033を発光させるための第2可動体LED193SG034が内蔵されている。尚、第2可動体LED193SG034はランプ制御基板14に接続されている。
図20-2(A)に示すように、非動作時の第2可動体193SG033は、画像表示装置5と遊技盤2との間において、画像表示装置5の下方位置(退避位置)に配置されている。尚、該退避位置において第2可動体193SG033は、大部分が遊技盤2によって隠蔽されているため、遊技者から視認困難な状態となっている。
本特徴部193SGにおける第2可動体193SG033は、可変表示中において後述する仮停止報知演出、第1可変表示開始回数報知演出の実行時と、スーパーリーチのリーチ演出中の大当り報知として図20-2(A)に示す退避位置から上方に向けて動作する。
このうち、仮停止報知演出の実行時と第1可変表示開始回数報知演出の実行時は、図20-2(B)に示すように、第2可動体193SG033が退避位置から画像表示装置5の正面位置である第1演出位置まで移動(動作)する一方で、スーパーリーチのリーチ演出の中の大当り報知の実行時は、図20-2(C)に示すように、第2可動体193SG003が退避位置から画像表示装置5の正面位置であり且つ第1演出位置よりも上方位置である第2演出位置まで移動(動作)する。
尚、特に図示しないが、第1演出位置または第2演出位置に移動した第2可動体193SG033は、所定期間の経過に応じて第1演出位置または第2演出位置から再度退避位置に戻るようになっている。
更に、本特徴部193SGにおいて、第2可動体193SGは、仮停止報知演出中において退避位置から第1演出位置に移動することによって、正面視で一部が擬似連図柄と重複するようになっている(図20-35(F)参照)。一方で、第2可動体193SG033が退避位置から第2演出位置に移動する場合とは、スーパーリーチ演出中の大当り報知の実行時のみに限定されている。つまり、第2可動体193SG033の退避位置から第1演出位置への移動は、退避位置から第2演出位置への移動よりも擬似連図柄と重複する面積が多い動作でもある。
次に、本特徴部193SGにおける表示制御部123について説明する。表示制御部123におけるCGROMには、画像表示装置5に画像を表示させるための複数種類の画像データが記憶されている。表示制御部123は、演出制御用CPU120による指示に基づいてCGROMに記憶されている1の画像データに基づいて所定画像を画像表示装置5に表示させることが可能であり、複数種類の画像データを配置して画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定の演出画面を表示させることが可能である。所定画像を画像表示装置5に表示させないようにする場合には、状況に応じて、所定画像の画像データの前面側に他の画像データを透過率0%として配置することで、所定画像の画像データに基づく画像を演出画面に表示させないように制御する場合と、所定画像の画像データを配置しない表示データを作成した画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定画像を演出画面に表示させないように制御する場合がある。
図20-3(A)~図20-3(D)及び図20-4(A)~図20-4(D)に示すように、例えば、画像表示装置5に画像を表示する場合としては、画像データ1~4を含む複数の画像データを配置して作成された表示データに基づいて画像表示装置5に画像を表示する。このうち図20-3は、本特徴部193SGにおける仮停止示唆演出(図20-35参照)として擬似連図柄が仮停止する直前の画像データであり、図20-4は、擬似連図柄が仮停止しなかった場合の画像データである。
図20-3(A)に示すように、画像データ1は、仮停止示唆演出の実行中において画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に擬似連図柄(本特徴部では「NEXT」と表示されている図柄)が停止(仮停止)することを示唆する仮停止示唆画像を表示するために描画されるデータである。
尚、本特徴部193SGにおける擬似連図柄は、飾り図柄の一部として、後述する仮停止示唆演出や仮停止報知演出中においてのみ画像表示装置5において表示される特殊な図柄であり、該擬似連図柄が仮停止することによって飾り図柄の再可変表示(擬似連演出)が実行される図柄である。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄は、飾り図柄とは異なる図柄として、後述する仮停止示唆演出や仮停止報知演出中においてのみ画像表示装置5において表示される図柄であってもよい。
更に、本特徴部193SGでは、擬似連図柄を飾り図柄の一部として仮停止示唆演出や仮停止報知演出中においてのみ画像表示装置5において表示される特殊な図柄とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄は通常の飾り図柄とともに仮停止示唆演出や仮停止報知演出中の期間においても可変表示の一部として表示される図柄であってもよい。
更に、擬似連図柄を飾り図柄とは異なる図柄とする場合は、画像表示装置5の中央部に一旦通常の飾り図柄(本特徴部「1」~「9」の数字の図柄)を仮停止させた後、該仮停止させた飾り図柄が擬似連図柄に変化することによって擬似連演出が実行される場合を設けてもよい。
図20-3(B)及び図20-4(A)に示すように、画像データ2は、仮停止示唆演出の実行中において前述した擬似連図柄を画像表示装置5の上方から下方に向けての移動表示を表示するために描画されるデータであるとともに、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、擬似連図柄に替えて画像表示装置5の上方から下方に向けて通常の飾り図柄(本特徴部193SGでは「1」~「9」までの図柄)の可変表示を表示するために描画されるデータである。
また、該画像データ2は、仮停止示唆演出の実行時は「左」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄の揺動表示を表示するとともに、仮停止示唆演出の非実行時には「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示を表示する画像データでもある。
図20-4(B)に示すように、画像データ3は、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後において、画像表示装置5の中央部から下方に向けての擬似連図柄の移動表示を表示するために描画されるデータである。
図20-3(C)及び図20-4(C)に示すように、画像データ4は、画像表示装置5の外周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線を表示するために描画されるデータである。
図20-3及び図20-4に示すように、これら画像データ1~4には画像表示装置5にて画像を表示するための表示優先度が設定されている。表示優先度は、画像データ1が最も高く設定されている。また、画像データ2の表示優先度は画像データ1よりも低く設定されており、画像データ3の表示優先度は画像データ2よりも低く設定されている。そして、画像データ4の表示優先度が最も低く設定されている(画像表示装置5における画像の表示優先度:画像データ1>画像データ2>画像データ3>画像データ4)。つまり、画像表示装置5では、画像データ1に基づく画像が最も上層の画像として表示され、画像データ2に基づく画像が画像データ1に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ3に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ4に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像及び画像データ3に基づく画像よりも下層の画像として表示されるようになっている。
尚、特に図示しないが本特徴部193SGにおける画像データには、画像データ1~画像データ4の他に、画像表示装置5において背景画像を表示するために描画される画像データ5も含まれている。該画像データ5の表示優先度は、画像データ4よりも低く設定されている。つまり、本特徴部193SGでは、画像表示装置5において表示される画像のうち、背景画像が最も下層のデータとして表示されるようになっている。
このため、仮停止示唆演出の実行時は、図20-3(D)に示すように、画像データ2に基づく画像(擬似連図柄の上方から下方に向けての移動表示)が画像データ4に基づく画像(集中線)よりも優先して表示され、画像データ1に基づく画像(仮停止示唆画像)が画像データ2に基づく画像と画像データ4に基づく画像よりも優先して表示されるようになっており、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、図20-4(D)に示すように、画像データ3に基づく画像(擬似連図柄の中央部から下方に向けての移動表示)が画像データ4に基づく画像(集中線)よりも優先して表示され、画像データ2に基づく画像(飾り図柄の上方から下方に向けての移動表示)が画像データ3に基づく画像と画像データ4に基づく画像よりも優先して表示されるようになっている。
尚、本特徴部193SGにおける集中線は透過率が高く設定されている(例えば、50%)。このため、図20-3(C)及び図20-4(D)に示すように、仮停止示唆演出の実行中においては、遊技者は、集中線を通して飾り図柄や擬似連図柄、仮停止示唆画像を視認可能となっている。
特に、本特徴部193SGでは、仮停止示唆演出の実行中は、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、図20-3に示す画像データを画像表示装置5に表示することによって、擬似連図柄が仮停止するか否かに対して遊技者を注目させるようになっている。また、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、仮停止示唆演出を実行する可変表示においては、可変表示の開始タイミングで擬似連図柄が仮停止するか否かにかかわらず擬似連図柄が仮停止する画像データをセットして可変表示を実行するようになっている。そして、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、擬似連図柄が仮停止しない仮停止示唆演出の表示画像データ切替タイミング(図20-33参照)において、画像表示装置5に表示する画像データを擬似連図柄が仮停止する画像データ(図20-3)から図20-4に示す擬似連図柄が仮停止しない画像データ(図20-4)に切り替えるようになっている。
図20-5(A)は、本特徴部193SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図20-5(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図20-5(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図20-5(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」や「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図20-5(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果および小当りとなることを示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
尚、図20-5(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図20-6は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図20-6に示すように、本特徴部193SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1~MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1~MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」~「13」の範囲の値をとる。
図20-7(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本特徴部193SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部193SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部193SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部193SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部193SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、図20-7(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部193SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部193SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
図20-8(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部193SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部193SGにおける大当り種別について、図20-8(B)を用いて説明すると、本特徴部193SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。更に、「確変大当りC」による大当り遊技は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)繰り返し実行されるとともに、各ラウンドでの特別可変入賞球装置7の開放期間が他の大当り遊技よりも短い(例えば、0.1秒)高速開放大当りである。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、本特徴部193SGにおける小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本特徴部193SGでは0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
つまり、本特徴部193SGにおいては、「確変大当りC」や「小当り」とすることが決定された場合には、同じ変動パターン(図20-9に示すPC1-1)にて可変表示が実行されるとともに、可変表示結果としてチャンス目が停止表示され、更に、特別可変入賞球装置7の開放パターンが同一となっているため、これらの可変表示や特別可変入賞球装置7の開放パターンからは、確変制御が実行される「確変大当りC」であるのか、確変制御が実行されずに前の遊技状態が継続される「小当り」であるのかを区別することができないので、確変大当りCの大当り遊技や小当り遊技の終了後、遊技者に対して確変制御が実行されていることに期待させつつ遊技を続行させることが可能となっている。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部193SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図20-8(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」~「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図20-8(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図20-9は、本特徴部193SGにおける変動パターンを示している。本特徴部193SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部193SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを2種類設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、3種類以上のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよいし、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみとしてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチα、スーパーリーチβ、…のように、複数のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
尚、本特徴部193SGにおける変動パターンには、可変表示結果が「小当り」または可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1-1)も含まれている。
図20-9に示すように、本特徴部193SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。
また、本特徴部193SGにおけるノーマルリーチ変動パターンには、可変表示中に飾り図柄の仮停止と再可変表示を行う擬似連演出を実行しない変動パターンと、可変表示中に擬似連演出を1回実行する変動パターンとがある。尚、ノーマルリーチ変動パターンにおいて、可変表示中に擬似連演出を実行しない変動パターンは、可変表示中に擬似連演出を1回実行する変動パターンよりも特図変動時間が短く設定されている。
更に、本特徴部193SGにおけるスーパーリーチ変動パターンについては、可変表示中に擬似連演出を2回実行する変動パターンと、可変表示中に擬似連演出を3回実行する変動パターンとがある。尚、スーパーリーチ変動パターンにおいて、可変表示中に擬似連演出を2回実行する変動パターンは、可変表示中に擬似連演出を3回実行する変動パターンよりも特図変動時間が短く設定されている。
尚、本特徴部193SGでは、スーパーリーチ、ノーマルリーチ、非リーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては特図変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
つまり、本特徴部193SGにおけるノーマルリーチ変動パターンとスーパーリーチ変動パターンについては、可変表示中に実行する擬似連演出回数が多いほど大当り期待度が高くなっている。
また、本特徴部193SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンを決定するようにしてもよい。
図20-10は、本特徴部193SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部193SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図20-10に示すように、可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1-1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)、PB1-2(ノーマルリーチ擬似連演出1回大当りの変動パターン)、PB1-3(スーパーリーチ擬似連演出2回大当りの変動パターン)、PB1-4(スーパーリーチ擬似連演出3回大当りの変動パターン)とから決定する。また、可変表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPB1-1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)、PB1-2(ノーマルリーチ擬似連演出1回大当りの変動パターン)、PB1-3(ノーマルリーチ擬似連演出2回大当りの変動パターン)、PB1-4(ノーマルリーチ擬似連演出3回大当りの変動パターン)とから決定する。
尚、図20-10に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルBとでは、PB1-1~PB1-4に対する決定割合が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1-1を30%の割合で決定し、PB1-2を45%の割合で決定し、PB1-3を20%の割合で決定し、PB1-4を5%の割合で決定する。一方で、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1-1を5%の割合で決定し、PB1-2を20%の割合で決定し、PB1-3を30%の割合で決定し、PB1-4を45%の割合で決定する。つまり、本特徴部193SGでは、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも高い割合でスーパーリーチの変動パターンに決定されるようになっている。更に、擬似連演出の実行回数に注目すると、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも可変表示中に多くの擬似連演出が実行され易くなっている。このため、本特徴部193SGでは、可変表示における変動パターン及び擬似連演出の実行回数に対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が確変大当りCや小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1-1(特殊当りの変動パターン)に決定する。つまり、本特徴部193SGでは、可変表示結果が確変大当りCとなる場合と小当りとなる場合とで同一の変動パターンにて可変表示が実行されるので、遊技者は、該変動パターンから可変表示結果が確変大当りCであるか小当りであるかを特定することが困難となっている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1-1(非リーチはずれの変動パターン)、PA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2-2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2-3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2-4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1-2(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2-2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2-3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2-4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1-3(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2-2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2-3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2-4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1-4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とから決定する。
つまり、本特徴部193SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図変動時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1-2、PA1-3、PA1-4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
本特徴部193SGにおけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2~MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図11に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図20-11(A)に示すような演出制御用データ保持エリア193SG190が設けられている。図20-11(A)に示す演出制御用データ保持エリア193SG190は、演出制御フラグ設定部193SG191と、演出制御タイマ設定部193SG192と、演出制御カウンタ設定部193SG193と、演出制御バッファ設定部193SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部193SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部193SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部193SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部193SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部193SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部193SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部193SGでは、図20-11(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部193SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1-1」~「1-4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1-0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2-1」~「2-4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2-0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1-1」またはバッファ番号「2-1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1-0」またはバッファ番号「2-0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
更に、本特徴部193SGの始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aには、先読予告設定処理(図16)において先読予告演出の実行の有無の決定に伴う表示パターンの決定が未決定であるか否か、つまり、新たな始動入賞の発生によって、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されたことにより表示パターンの決定が未決定である旨を示す表示未決定フラグと、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグと、を第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
また、本特徴部193SGの始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aには、演出制限フラグを第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。尚、演出制限フラグとは、コマンド解析処理(図20-18)において、第1始動入賞口や第2始動入賞口にて始動入賞が発生したが図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが後述する第1保留記憶数通知待ち時間、または第2保留記憶数通知待ち時間内に受信されない場合に、当該エントリが先読予告演出の対象ではないことを示すフラグである。
尚、保留表示フラグには、後述する先読予告設定処理において、先読予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が画像表示装置5の下部に設けられている第1保留記憶表示エリア193SG5D、第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示され、先読予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))がセットされることで、通常の表示態様とは異なる特別態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア193SG5D、第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する可変表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」~「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図20-11(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-0」または「2-0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-1」または「2-1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図20-11(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、図14のステップS101において実行される本特徴部193SGの始動入賞判定処理について、図20-12にもとづいて説明する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを判定する(ステップ193SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば(ステップ193SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ193SGS102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ193SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ193SGS102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップ193SGS103)。
ステップ193SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップ193SGS101;N)、ステップ193SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップ193SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを判定する(ステップ193SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば(ステップ193SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ193SGS105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ193SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ193SGS105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップ193SGS106)。
ステップ193SGS103,ステップ193SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップ193SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップ193SGS108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップ193SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップ193SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップ193SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部に乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部に乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップ193SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
ステップ193SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップ193SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図13に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ193SGS111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップ193SGS112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップ193SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図13に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ193SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップ193SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップ193SGS114;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ193SGS115)、ステップ193SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップ193SGS114;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ193SGS116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図20-13(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図20-13のステップ193SGS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部193SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図14のステップS110、図20-14)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図14のステップS111、図20-15)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップ193SGS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、先読予告演出等の予告演出が実行されるようになる。
図20-13(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップ193SGS121)。CPU103は、確変フラグがオン状態であるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフであり時短フラグがオン状態であるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップ193SGS121の処理に続いて、図20-7に示す特図表示結果判定テーブル1を選択してセットする(ステップ193SGS122)。その後、図20-12のステップ193SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ193SGS123)。大当り判定範囲には、ステップ193SGS122の処理により選択された特図表示結果判定テーブル1において「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
ステップ193SGS123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において大当りとならないと判定された場合には(ステップ193SGS123;N)、図20-7に示す特図表示結果判定テーブル2を選択してセットする(ステップ193SGS124)。その後、図20-12のステップ193SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ193SGS125)。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内である場合、つまり、可変表示において小当りとなると判定された場合には(ステップ193SGS125;Y)、可変表示結果が「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドである第6図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ193SGS126)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ193SGS127)して、ステップ193SGS138に進む。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内でない場合、つまり、可変表示において可変表示結果が「はずれ」となる場合には、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドである第1図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ193SGS128)、時短フラグがオン状態であるか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップ193SGS129)。時短フラグがオフである場合は(ステップ193SGS129;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、時短フラグがオン状態である場合は(ステップ193SGS129;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ193SGS131)。尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が2個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本特徴部193SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、保留記憶数が3個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、保留記憶数が4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA~Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、例えば、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0~497までの498個(約50%)の判定値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルBでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0~597までの598個(約60%)の判定値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルCでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0~697までの698個(約70%)の判定値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA~Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち898~997までの100個(約10%)の判定値が割り当てられている。
このため、ステップ193SGS126においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
また、ステップ193SGS123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとなると判定された場合には(ステップ193SGS123;Y)、図20-13(A)に示すように、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップ193SGS132)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、確変大当りAである場合には第2図柄指定コマンド、確変大当りBである場合には第3図柄指定コマンド、確変大当りCである場合には第4図柄指定コマンド、非変大当りである場合には第5図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ193SGS133)、その後、判定した大当り種別が、非確変大当りであるか否かを判定する(ステップ193SGS134a)。判定した大当り種別が非確変大当りである場合(ステップ193SGS134a;Y)は、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択してセットして(ステップ193SGS135)、ステップ193SGS138に進む。
また、判定した大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ193SGS134a;N)は、更に、判定した大当り種別が、確変大当りAまたは確変大当りBであるか否かを判定する(ステップ193SGS134b)。
判定した大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(ステップ193SGS134b;Y)は、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットして(ステップ193SGS136)、ステップ193SGS138に進む。
判定した大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBでない場合(ステップ193SGS134b;N)、つまり、判定した大当り種別が確変大当りCである場合には、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップ193SGS137)、ステップ193SGS138に進む。
ステップ193SGS127,ステップ193SGS130,ステップ193SGS131,ステップ193SGS135,ステップ193SGS136,ステップ193SGS137の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップ193SGS138)。本特徴部193SGでは、図20-13(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチ)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、ステップ193SGS138の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップ193SGS132)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図20-14は、特別図柄通常処理として、図15のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20-14に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ193SGS141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ193SGS141の処理では、遊技制御カウンタ設定部に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップ193SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ193SGS141;N)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ193SGS142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ193SGS142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ193SGS143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(ステップ193SGS144)、ステップ193SGS149に移行する。
一方、ステップ193SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップ193SGS141;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ193SGS145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ193SGS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップ193SGS145の処理は、ステップ193SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
ステップ193SGS145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ193SGS145;N)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ193SGS146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ193SGS146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ193SGS147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(ステップ193SGS148)、ステップ193SGS149に移行する。
ステップ193SGS149においては、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図20-7に示す特図表示結果判定テーブル1を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「はずれ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定する(ステップ193SGS150a)。尚、このステップ193SGS150aにおいては、その時点の遊技状態が、確変フラグがオン状態である高確状態(確変状態)であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が高確状態(確変状態)に対応する10000~12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。また、確変フラグがオフである低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1~219の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。
このように、ステップ193SGS149で選択される特図表示結果判定テーブル1においては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割り当てられていることから、ステップ193SGS150aの処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定(決定)される。
ステップ193SGS150aにて「大当り」であると判定された場合には(ステップ193SGS150a;Y)、遊技制御フラグ設定部に大当りフラグをオン状態とする(ステップ193SGS152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図20-8(A)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(ステップ193SGS153)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップ193SGS154)。
ステップ193SGS154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ193SGS155)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が非確変大当りに対応する「非確変大当り」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、確変大当りAに対応する「確変A」であれば「1」とし、確変大当りBに対応する「確変B」であれば「2」とし、確変大当りCに対応する「確変C」であれば「3」とすればよい。
一方、ステップ193SGS150aにて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップ193SGS150a;N)、S150bに進んで、図20-7に示す特図表示結果判定テーブル2を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「小当り」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する(ステップ193SGS150c)。尚、ステップ193SGS150cにおいては、変動特図が第1特図である場合には、第1特図に対応する判定値を用いて特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定し、変動特図が第2特図である場合には、第2特図に対応する判定値を用いて特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する。
ステップ193SGS150cにおいて特図表示結果を「小当り」とすると決定された場合には(ステップ193SGS150c;Y)、遊技制御フラグ設定部に設けられた小当りフラグをオン状態にする(ステップ193SGS151)。
一方、ステップ193SGS150cにおいて特図表示結果を「小当り」とすると決定しなかった場合には(ステップ193SGS150c;N)、ステップ193SGS156に進む。
ステップ193SGS156においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、小当り遊技状態に制御するか否か(小当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「-」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップ193SGS150aにて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップ193SGS154における大当り種別が「確変大当りA」である場合には「7」の数字を示す特別図柄を確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「非確変大当り」である場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りC」である場合には、「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。尚、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
ステップ193SGS156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップ193SGS157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、ステップ193SGS145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップ193SGS145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップ193SGS158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図20-15は、変動パターン設定処理として、図15のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20-15に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ193SGS161)。そして、大当りフラグがオン状態にされていれば(ステップ193SGS161;Y)、大当り種別バッファ値から大当り種別を特定する(ステップ193SGS162)。
そして、特定した大当り種別が「確変大当りC」であるか否かを判定し(ステップ193SGS163)、「確変大当りC」ではない場合、つまり、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変大当り」のいずれかである場合には(ステップ193SGS163;N)、特定した大当り種別に応じて大当り用変動パターン判定テーブルAまたは大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする。具体的には、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、特定した大当り種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合には、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする。
一方、特定した大当り種別が「確変大当りC」である場合には(ステップ193SGS163;Y)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ193SGS165)。
ステップ193SGS161における判定において、大当りフラグがオン状態にされていなければ(ステップ193SGS161;N)、更に、小当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ193SGS166)。小当りフラグがオン状態にされている場合には(ステップ193SGS166;Y)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットし(ステップ193SGS167)、ステップ193SGS175に進む。
一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップ193SGS166;N)、遊技制御フラグ設定部に時短フラグがオン状態にされているか否かを判定することにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップ193SGS168)。そして、時短フラグがオン状態にされていれば(ステップ193SGS168;Y)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ193SGS169)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオン状態にされていないときには(ステップ193SGS168;N)、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた、変動特図の保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、変動特図の保留記憶数を特定し、該特定した変動特図の保留記憶数が1または2であるか否かを判定する(ステップ193SGS170)。
特定した変動特図の保留記憶数が1または2である場合(ステップ193SGS170;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(ステップ193SGS171)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が1または2ではない場合には(ステップ193SGS170;N)、特定した変動特図の保留記憶数が3であるか否かを更に判定する(ステップ193SGS172)。
特定した変動特図の保留記憶数が3である場合(ステップ193SGS172;Y)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(ステップ193SGS173)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が3ではない場合、つまり、特定した変動特図の保留記憶数が4である場合(ステップ193SGS172;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットして(ステップ193SGS174)、ステップ193SGS175に進む。
ステップ193SGS164,ステップ193SGS165,ステップ193SGS167,ステップ193SGS169,ステップ193SGS171,ステップ193SGS173,ステップ193SGS174の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択(セット)された大当り用変動パターン判定テーブル、特殊当り用変動パターン判定テーブル、またははずれ用変動パターン判定テーブルA~Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップ193SGS175)。
尚、大当りフラグがオフであるときには、ステップ193SGS175の処理にて変動パターンを決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップ193SGS170の処理には、可変表示結果が「はずれ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップ193SGS175にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップ193SGS176)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップ193SGS176の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップ193SGS177)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
ステップ193SGS177の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップ193SGS178)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ193SGS179)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップ193SGS177でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図14に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果指定コマンドを最初に送信してから、第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図20-16は、特別図柄停止処理として、図15のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、ステップS112の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをオン状態として特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を停止表示する制御を行う(ステップ193SGS180)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(ステップ193SGS181)。そして、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定し(ステップ193SGS182)、大当りフラグがオフにされている場合(ステップ193SGS182;N)には、更に、小当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ193SGS183)。
小当りフラグがオン状態にされている場合には、演出制御基板12に、小当りに対応する当り開始5指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ193SGS190a)。そして、小当り表示時間タイマに小当り表示時間に相当する値を設定する(ステップ193SGS190b)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、2回)をセットする(ステップ193SGS190c)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS118)に対応した値である“8”に更新し(ステップ193SGS190d)、特別図柄停止処理を終了する。
一方、大当りフラグがオン状態にされている場合(ステップ193SGS182;Y)にCPU103は、確変フラグや時短フラグがオン状態にされていれば、確変フラグ及び時短フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ193SGS184)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(確変大当りA)、当り開始2指定コマンド(確変大当りB)、当り開始3指定コマンド(確変大当りC)、当り開始4指定コマンド(非確変)を送信するための設定を行う(ステップ193SGS185)。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ193SGS186)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップ193SGS187)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、非確変大当りや確変大当りAの場合には10回、確変大当りBの場合には5回、確変大当りCの場合には2回)をセットする(ステップ193SGS188)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値である“4”に更新する(ステップ193SGS189)。
一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップ193SGS183;N)、ステップ193SGS190においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ193SGS190;Y)には、ステップ193SGS196に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(ステップ193SGS190;N)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を-1する(ステップ193SGS191)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ193SGS193)、「0」でない場合(ステップ193SGS193;N)にはステップ193SGS196に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ193SGS193;Y)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップ193SGS194)、確変フラグまたは時短フラグの状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ193SGS195)、ステップ193SGS196に進む。
ステップ193SGS196では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、当該特別図柄停止処理を終了する。
図20-17は、大当り終了処理として、図15のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(ステップ193SGS201)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(ステップ193SGS201;N)には、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ193SGS202)、処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(ステップ193SGS201;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ193SGS203)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、即ち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ193SGS204)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ193SGS204;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が非確変大当りであるかを判定する(ステップ193SGS205)。
記憶されている大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ193SGS205;N)には、更に、記憶されている大当り種別が確変大当りCであるか否かを判定する(ステップ193SGS206)。
記憶されている大当り種別が確変大当りCである場合には(ステップ193SGS206;Y)、確変フラグをオン状態にした後(ステップ193SGS210)、ステップ193SGS213に進む。
一方、記憶されている大当り種別が確変大当りCでない場合、つまり、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合には(ステップ193SGS206;N)、確変フラグをオン状態にし(ステップ193SGS207)、時短フラグをオン状態にし(ステップ193SGS208)、時短回数カウンタに「0」をセットした後(ステップ193SGS209)、ステップ193SGS213に進む。
一方、大当り種別が非確変大当りである場合には(ステップ193SGS205;Y)には、ステップ193SGS211とステップ193SGS212を実行することで、時短フラグをオン状態にするとともに時短回数カウンタに「100」をセットした後、ステップ193SGS213に進む。
ステップ193SGS213では、大当りフラグをオフ状態とし、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(ステップ193SGS214)。そして、オン状態にされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ193SGS215)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップ193SGS216)。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図20-18は、コマンド解析処理として、図15のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20-18に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップ193SGS221)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップ193SGS221;N)、後述するステップ193SGS223またはステップ193SGS225にて設定(セット)される第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過したか否かを判定し(ステップ193SGS237)、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過していなければ(ステップ193SGS2375;N)、コマンド解析処理を終了する。一方、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過している場合、つまり、設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過までに第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドを受信しなかった場合には(ステップ193SGS237;Y)、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが未だ格納されていないエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、当該格納未完了のエントリの演出制限フラグをオン状態とし(ステップ193SGS238)、コマンド解析処理を終了する。
ステップ193SGS221にて受信コマンドがある場合には(ステップ193SGS221;Y)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS222)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ193SGS222;Y)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ193SGS223)。例えば、ステップ193SGS223の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部193SG192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ193SGS222にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ193SGS222;N)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS224)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ193SGS224;Y)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ193SGS225)。例えば、ステップ193SGS225の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ193SGS224にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ193SGS224;N)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS226)。ステップ193SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップ193SGS226;N)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS227)。ステップ193SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップ193SGS227;N)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS228)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ193SGS228;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ193SGS229)。
ステップ193SGS228にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ193SGS228;N)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS230)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ193SGS230;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ193SGS231)。
そして、ステップ193SGS229,ステップ193SGS231の処理のいずれかを実行した後は、格納したエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、未受信のコマンドがあれば演出制限フラグをオン状態にする(ステップ193SGS232)。
ステップ193SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップ193SGS226;Y)、ステップ193SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップ193SGS227;Y)、あるいはステップ193SGS223,ステップ193SGS225,ステップ193SGS232の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを、図20-11に示す始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aにおける空き領域の先頭に格納し(ステップ193SGS233)、ステップ193SGS221の処理に戻る。
尚、可変表示開始コマンド(第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップ193SGS230にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ193SGS230;N)、その他の受信コマンドに応じた設定を行う(ステップ193SGS234)。そして、ステップ193SGS223またはステップ193SGS225にて設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過したか否かを判定し(ステップ193SGS235)、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過していなければ(ステップ193SGS235;N)、ステップ193SGS221の処理に戻る。一方、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過している場合、つまり、設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過までに第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドを受信しなかった場合には(ステップ193SGS235;Y)、格納したエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、該当する格納未完了のエントリの演出制限フラグをオン状態にしたのち(ステップ193SGS236)、ステップ193SGS221の処理に戻る。
図20-19は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートの一部である。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、先読予告設定処理において先読予告演出の有無とともに該先読予告演出の演出パターン(保留記憶表示の表示パターン)を決定し(S161)、次いで、画像表示装置5の第1保留記憶表示エリア193SG005D及び第2保留記憶表示エリア193SG005Uにおける保留記憶表示を、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(ステップ193SGS162)。
図20-20は、先読予告設定処理として、図14のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20-20に示す先読予告設定処理において、演出制御用CPU120は、先ず、可変表示の実行中であるか否かを判定する(ステップ193SGS240a)。可変表示の実行中であるか否かは、演出制御プロセスフラグの値が1~3のいずれかであるか否かによって判定すればよい。
可変表示の実行中でない場合(ステップ193SGS240a;N)はステップ193SGS241に進み、可変表示の実行中である場合(ステップ193SGS240a;Y)は、更に第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中であるか否かを判定する(ステップ193SGS240b)。尚、第1可変表示開始回数報知演出とは、図20-29(E)、図20-30(L)、図20-31(S)に示すように、擬似連演出として再可変表示が開始された後に、1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出である。また、ステップ193SGS240aにおいて第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中であるか否かは、実行中の可変表示のプロセスデータを参照して判定すればよい。
第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中でない場合(ステップ193SGS240b;N)はステップ193SGS241に進み、第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中である場合(ステップ193SGS240b;Y)は、ステップ193SGS250に進むことで、後述するように、通常の表示態様に対応する「0」が、保留表示フラグにセットされる。つまり、第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中は、先読予告演出を実行しないようになっている。
ステップ193SGS241において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aをチェックする。そして、始動入賞時のコマンドの新たな格納が有るか否かを、表示未決定フラグがオン状態である(「1」にセットされている)エントリが有るか否かにより判定する(ステップ193SGS242)。
表示未決定フラグがオン状態であるエントリが無い場合は(ステップ193SGS242;N)、先読予告設定処理を終了し、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが有る場合は(ステップ193SGS242;Y)、該エントリの図柄指定コマンドが第4図柄指定または第6図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS243a)。図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドである場合には(ステップ193SGS243a;Y)、ステップ193SGS250に進むことで、後述するように、通常の表示態様に対応する「0」が、保留表示フラグにセットされる。つまり、確変大当りCまたは小当りとなる保留記憶については、先読予告演出を実行しないようになっている。
一方、図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドでない場合には、該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドがはずれを示すコマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS243b)。該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドでない場合、つまり、大当り(確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りのいずれか)を示すコマンドである場合は(ステップ193SGS243b;N)、当該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定する(ステップ193SGS244)。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データとステップ193SGS244において特定した大当り種別に基づいて、図示しない大当り時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターンと、を決定する(ステップ193SGS245)。
ステップ193SGS245においては、例えば、図20-21(A)に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図20-21(A)に示す決定割合の設定例では、ステップ193SGS244の処理において特定した大当り種別に応じて、先読予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、先読予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア193SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示され、先読予告演出の表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア193SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。
尚、可変表示結果が確変大当りC以外の大当りとなる場合は、先読予告演出が非実行に決定される場合が無く、必ず先読予告演出の実行が決定されて表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβのどちらかの表示パターン(予告種別)が決定される。
また、図20-21(A)に示すように、大当り種別が「確変大当りA」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。一方で、大当り種別が「確変大当りB」または「非確変大当り」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも低く設定されている。
このような設定により、可変表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りAである割合が高くなり、遊技者の確変大当りAとなることに対する期待感を高めることができる。
尚、本特徴部193SGでは、可変表示結果が確変大当りC以外の「大当り」である場合は、必ず先読予告演出の実行を決定することで保留記憶表示を白色の四角(◇)に表示する表示パターンαまたは白色の星形(☆)に表示する表示パターンβのいずれか一方の表示パターンを実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が確変大当りC以外の「大当り」である場合であっても、可変表示結果が「はずれ」である場合と同様に先読予告演出の非実行を決定する場合を設けてもよい。
また、ステップ193SGS243bにおいて、表示未決定フラグがオン状態であるエントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドである場合、つまり、はずれを示すコマンドである場合は(ステップ193SGS243b;Y)、表示未決定フラグがオン状態である当該エントリの変動カテゴリ指定コマンドが示す変動カテゴリを特定する(ステップ193SGS247)。具体的には、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドがC600Hであれば、「非リーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C601Hであれば、「スーパーリーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C602Hであれば、ノーマルリーチを含む「その他」の変動パターンのカテゴリであると特定すればよい。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データと、ステップ193SGS247において特定した変動パターンのカテゴリとに基づいて、図示しないはずれ時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターン(予告種別)と、を決定する(ステップ193SGS248)。
ステップ193SGS248においては、例えば、図20-21(B)に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図20-21(B)に示す決定割合の設定例では、ステップ193SGS247の処理において特定した変動パターンのカテゴリに応じて、先読予告演出の実行の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、表示パターン(予告種別)が表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア193SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示され、表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア193SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。尚、先読予告演出が非実行に決定される場合は、保留記憶表示が通常態様である丸型(○)で第1保留記憶表示エリア193SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。
図20-21(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。
可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動カテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。また、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。更に、可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されており、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されている。
尚、可変表示結果が「はずれ」である場合においては、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」、「その他」、「スーパーリーチ」のいずれにおいても、先読予告演出が非実行に決定される割合が最も高く設定されており、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンβが決定される割合が最も低く設定されている。
更に、図20-21(A)に示すように、可変表示結果が「大当り」である場合においては、先読予告演出が非実行(予告演出なし)に決定されることがないとともに、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合は、可変表示結果が「はずれ」である場合のいずれの変動パターンのカテゴリにおける表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。
更に、可変表示結果が「はずれ(非リーチ)」、「はずれ(スーパーリーチ)」、「はずれ(その他)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンαが決定される割合が、表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。一方、可変表示結果が「大当り(確変A)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンβが決定される割合が、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。
このような設定により、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)された場合には、表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)されない場合よりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高く、特に表示パターンβが実行(表示)された場合には、可変表示結果が「大当り」であり、かつ大当り種別が「確変大当りA」となる割合が高まるため、遊技者の期待感を高めることができる。
ステップ193SGS248の実行後、演出制御用CPU120は、ステップ193SGS247において先読予告演出の実行が決定されたか否か、つまり、表示パターン(予告種別)を表示パターンαと表示パターンβのいずれかに決定したか否かを判定する(ステップ193SGS249)。
ステップ193SGS245の実行後または先読予告演出の実行が決定された場合は(ステップ193SGS249;Y)、決定した表示パターン(予告種別)に対応するフラグ値を当該エントリの保留表示フラグにセットする(ステップ193SGS246)。具体的には、ステップ193SGS245またはステップ193SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「◇」で示す表示パターンαであれば当該エントリの保留表示フラグに「1」をセットし、ステップ193SGS245またはステップ193SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「☆」で示す表示パターンβであれば当該エントリの保留表示フラグに「2」をセットした後、ステップ193SGS251に進む。
また、ステップ193SGS249において、先読予告演出の実行が決定されていない場合は(ステップ193SGS249;N)、当該エントリの保留表示フラグに、白色の「○」を示す「0」をセットした後(ステップ193SGS250)、ステップ193SGS251に進む。
尚、ステップ193SGS246またはステップ193SGS250実行後、演出制御用CPU120は、当該エントリの表示未決定フラグの値を「0」に変更する(ステップ193SGS251)。その後、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの記憶内容にもとづいて保留表示を更新する(ステップ193SGS252)。これにより、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aに新たに格納された保留記憶が、保留表示フラグにセットされた「0」、「1」、「2」のいずれかに対応した表示態様にて表示される。また、可変表示が実行されて、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの記憶内容がシフトされた場合にも、該シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの記憶内容に応じて、画像表示装置5の下方位置に設けられている第1保留記憶表示エリア193SG5Dおよび第2保留記憶表示エリア193SG5Uの保留表示が更新される。
具体的には、第1特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第1特図保留記憶数が2つであれば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア193SG5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア193SG5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア193SG5Dに表示される。
また、第2特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、第1特図の場合と同じく、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第2特図保留記憶数が2つであれば、例えば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様として、例えば、1の保留記憶表示が「○」の表示態様、1の保留記憶表示が「☆」の表示態様にて第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。
そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少(消費)されることに応じて、保留記憶表示も、所定のシフト方向(本特徴部193SGでは画面の中央方向)にシフトする。
つまり、可変表示の開始時に実行される、後述する可変表示開始設定処理において保留記憶が消費されて、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの保留記憶がシフトされた場合には、シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの保留記憶にもとづいて、第1保留記憶表示エリア193SG5Dや第2保留記憶表示エリア193SG5Uにおける保留記憶表示もシフトされて表示されるとともに、始動入賞により、新たな保留記憶があった場合には、当該保留記憶の表示パターンが決定されて保留表示フラグにセットされ、該保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた表示態様にて、第1保留記憶表示エリア193SG5Dや第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示されるようになる。
尚、本特徴部193SGにおいては、ステップ193SGS252の処理を先読予告設定処理において実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1保留記憶表示エリア193SG5Dおよび第2保留記憶表示エリア193SG5Uの保留表示が更新するための処理を、先読予告設定処理とは異なる処理(例えば、保留表示更新処理)として個別に実行するようにしてもよい。
また、本特徴部193SGでは、ステップ193SGS242において始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ることを条件に該始動入賞における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を決定しているが、第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生したことによりステップ193SGS242において第1特図と第2特図との双方で始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ると判定された場合、つまり、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが第1特図保留記憶にも第2特図保留記憶にも存在する場合には、双方のエントリを先読予告演出の実行と非実行の決定対象としている。第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定対象とする場合は、先読予告演出の実行を示す「1」または「2」の保留表示フラグのエントリが存在しなければ第1特図の保留記憶の保留表示と第2特図の保留表示の双方において先読予告演出が同時に実行される場合がある。
また、本特徴部193SGでは、前述のように第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生した場合には、第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定の対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を、いずれか一方のみに決定するようにしてもよい。
具体的には、遊技状態が、高開放制御が行われない通常状態である場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第1特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
一方、遊技状態が、高開放制御が行われる時短状態(高確高ベース状態・低確高ベース状態)である場合は、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第2特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
図20-22は、図19に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ193SGS271)。第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ193SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1-0」~「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ193SGS272)。尚、バッファ番号「1-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、ステップ193SGS271において第1可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ193SGS271;N)、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ193SGS273)。第2可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ193SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ193SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ193SGS274)。尚、バッファ番号「2-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
ステップ193SGS272またはステップ193SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ193SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)及び変動パターンに応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ193SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部193SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドであり且つ当該可変表示の変動パターンが非リーチ変動パターンであれば、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドであり且つ当該可変表示の変動パターンがリーチ変動パターンであれば、停止図柄として左右図柄が同一であるが中図柄が異なるリーチはずれの組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップ193SGS277)。当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行する変動パターンである場合(ステップ193SGS277;Y)は、擬似連演出を実行する可変表示用の予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を実行して可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出を決定する(ステップ193SGS278)。
ステップ193SGS278の実行後、演出制御用CPU120は、当該変動パターンがスーパーリーチ変動パターンであるか否かを判定する。当該変動パターンがスーパーリーチ変動パターンである場合(193SGS279;Y)は、可変表示結果に基づいて、仮停止報知演出に代えて特別仮停止報知演出を実行するか否かを決定する(ステップ193SGS280)。仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出であり、特別仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に表示する背景画像を仮停止回数に応じた背景画像(仮停止回数が1回目なら第1特別背景画像、2回目なら第2特別背景画像、3回目なら第3特別背景画像)に更新することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出である。
そして、演出制御用CPU120は、特別仮停止報知演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ193SGS281)。特別仮停止報知演出の実行を決定した場合(ステップ193SGS281;Y)は、特別仮停止報知演出の実行と変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してステップ193SGS287に進む(ステップ193SGS282)。
当該変動パターンがノーマルリーチ変動パターンである場合(193SGS279;N)や特別仮停止報知演出の非実行を決定した場合(193SGS281;N)は、可変表示結果に基づいて仮停止報知演出期間を2秒と1.5秒とから決定する(ステップ193SGS283)。そして、該ステップ193SGS283において決定した仮停止報知演出期間と変動パターンに応じてプロセステーブルを選択してステップ193SGS287に進む(ステップ193SGS284)。
また、当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行しない変動パターンである場合(ステップ193SGS277;N)は、擬似連演出を実行しない可変表示用の予告演出決定処理を実行して可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出を決定する(ステップ193SGS285)。ステップ193SGS285において予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定した後は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してステップ193SGS287に進む(193SGS286)。
ステップ193SGS287において演出制御用CPU120は、193SGS282、193SGS284、193SGS286のいずれかで選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ193SGS287)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1~N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ193SGS288)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部193SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ193SGS289)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ193SGS290)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値に更新して可変表示開始設定処理を終了する(ステップ193SGS291)。
演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎にプロセスタイマの値を-1し、プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御し、プロセスタイマがタイマアウトした場合は、次のプロセスデータへの切り替えを行い、改めて次のプロセスタイマをスタートさせるとともに次のプロセスデータのないように従って演出装置の制御を行うことで飾り図柄の可変表示を実行する。尚、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理において予告演出の実行を決定している場合、可変表示中演出処理内において予告演出を実行するための予告演出実行処理を実行可能となっている。
次に、擬似連演出を実行する可変表示の流れについて説明する。先ず、図20-23(A)に示すように、変動パターンが可変表示中に擬似連演出を1回実行するノーマルリーチ変動パターンである場合は、先ず、リーチとなった後に飾り図柄の仮停止を示唆する仮停止示唆演出が実行される。尚、本特徴部193SGにおける仮停止示唆演出は、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄が仮停止した後に、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が通常よりも低速で可変表示を行う演出である。尚、仮停止示唆演出期間の長さは、可変表示開始設定処理のステップ193SG283にて決定した仮停止報知演出期間の長さに応じて異なっている。
仮停止報知演出期間が仮停止報知演出期間A(2秒)に決定されている場合は、1回目の仮停止タイミングAとなった時点で仮停止示唆演出が終了するとともに、擬似連図柄の仮停止が実行され仮停止報知演出が2秒間に亘って実行される。また、仮停止報知演出期間が仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定されている場合は、1回目の仮停止タイミングBとなった時点で仮停止示唆演出が終了するとともに、擬似連図柄の仮停止が実行され仮停止報知演出が1.5秒間に亘って実行される。尚、図20-23(A)に示すように、仮停止報知演出期間Aと仮停止報知演出期間Bとは、同一タイミング、つまり、仮停止報知演出は、演出期間が1.5秒と2秒のどちらに決定されている場合であっても、必ず特定のタイミングで終了するように設定されている。
そして、仮停止報知演出が終了すると、再可変表示報知演出が実行される。再可変表示報知演出は、再可変表示報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に再可変表示回数に応じたキャラクタの画像(再可変表示回数が1回目ならキャラクタAの画像、2回目ならキャラクタBの画像、3回目ならキャラクタCの画像)を表示することによって飾り図柄の再可変表示が実行されることを遊技者に報知する演出である。
尚、1回目の再可変表示は、該再可変表示報知演出中に実行される。再可変表示報知演出が終了すると、該再可変表示報知演出の終了タイミングから第1可変表示開始回数報知演出が実行される。第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5に再可変表示回数を含む飾り図柄の可変表示回数を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において可変表示回数に応じた色のエフェクト画像を表示する演出である。つまり、当該1回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×2」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において青色のエフェクト画像を表示する演出であり、2回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×3」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において緑色のエフェクト画像を表示する演出であり、3回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×4」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において赤色のエフェクト画像を表示する演出である。
そして、第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、該第1可変表示開始回数報知演出の終了タイミングから第2可変表示開始回数報知演出が実行される。第2可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5に再可変表示回数を含む飾り図柄の可変表示回数を第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズで表示する演出である。
第2可変表示開始回数報知演出が終了した後は、再度リーチとなり、仮停止示唆演出が実行される。このとき、擬似連図柄は仮停止せずにノーマルリーチのリーチ演出が実行される。
図20-23(B)に示すように、特別仮停止報知演出の非実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図20-23(A)に示す変動パターンが可変表示中に擬似連演出を1回実行するノーマルリーチ変動パターンである場合と同じく、リーチとなった後に仮停止示唆演出と、それぞれ1回目の擬似連図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出及び1回目の仮停止と再可変表示が実行された後、再度リーチとなり2回目の擬似連図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行される。そして、2回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了した後は、再度リーチとなり、仮停止示唆演出が実行される。このとき、擬似連図柄は仮停止せずにスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、1回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行された場合は、2回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行され、1回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行された場合は、2回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行される。
また、前述したように2回目の再可変表示報知演出では、画像表示装置5において1回目の再可変表示演出とは異なるキャラクタ(キャラクタB)の画像が表示される。また、2回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出では、画像表示装置5において1回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出とは異なり「×3」(2回目の第2可変表示開始回数報知演出では2回目の第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×3」)が表示される。
図20-25に示すように、特別仮停止報知演出の非実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を3回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図20-23(B)に示す変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合と同じく、リーチとなった後に仮停止示唆演出と、それぞれ2回目までの擬似連図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行される。そして、そして、2回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了した後は、再度リーチとなり、3回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行され、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、1回目及び2回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行された場合は、3回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行され、1回目及び2回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行された場合は、3回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行される。
また、前述したように3回目の再可変表示報知演出では、画像表示装置5において1回目及び2回目の再可変表示演出とは異なるキャラクタ(キャラクタC)の画像が表示される。また、3回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出では、画像表示装置5において2回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出とは異なり「×4」(3回目の第2可変表示開始回数報知演出では3回目の第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×4」)が表示される。
図20-26に示すように、特別仮停止報知演出の実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、先ず、仮停止示唆演出が実行される。
尚、該可変表示では、1回目の仮停止タイミングAとなった時点で仮停止報知演出が終了するとともに、飾り図柄の仮停止が実行され特別仮停止報知演出が2秒間に亘って実行される。つまり、特別仮停止報知演出が実行する可変表示では、特別仮停止報知演出が非実行である(仮停止報知演出が実行される)可変表示とは異なり、仮停止示唆演出期間と特別仮停止報知演出期間は不変となっている。
特別仮停止報知演出の終了後は、再可変表示報知演出と第1可変表示開始回数報知演出が実行されることなく1回目の飾り図柄の再可変表示が実行される。また、暫くして第2可変表示開始回数報知演出が実行される。つまり、該可変表示では、1回目の特別仮停止報知演出が実行された後は、1回目の再可変表示報知演出としてキャラクタ(キャラクタA)の画像の表示や第1可変表示開始回数報知演出としての画像表示装置5での「×2」の表示が実行されず、第2可変表示開始回数報知演出としての画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×2」の表示のみが実行される
そして、1回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後は、2回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、2回目の第2可変表示開始回数報知演出としては、図20-23(B)と同じく画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×3」の表示が実行される。
図20-27に示すように、特別仮停止報知演出の実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を3回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図20-26と同じく仮停止示唆演出と、それぞれ2回目までの飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後、3回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行され、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、3回目の第2可変表示開始回数報知演出としては、図20-23(B)と同じく画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×4」の表示が実行される。
尚、一部は前述したが、図20-28に示すように、本特徴部193SGにおける仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出であり、2秒間または1.5秒間に亘って実行される演出である。
特別仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に表示する背景画像を仮停止回数に応じた背景画像(仮停止回数が1回目なら第1特別背景画像、2回目なら第2特別背景画像、3回目なら第3特別背景画像)に更新することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出である。尚、特別仮停止報知演出として画像表示装置5に表示された特別背景画像は、次の特別背景画像への更新タイミングまたは、可変表示が終了するまで表示される画像である一方で、仮停止報知音の出力期間(特別仮停止報知演出期間)は、仮停止報知演出の一部と同じく2秒間である。
再可変表示報知演出とは、再可変表示報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に再可変表示回数に応じたキャラクタの画像(再可変表示回数が1回目ならキャラクタAの画像、2回目ならキャラクタBの画像、3回目ならキャラクタCの画像)を表示することによって飾り図柄の再可変表示が実行されることを遊技者に報知する演出である。尚、再可変表示報知演出の演出期間(画像表示装置5におけるキャラクタの画像の表示期間とスピーカ8L、8Rからの再可変表示報知音の出力期間)は、再可変表示の実行回数にかかわらず3秒間である。尚、前述したように、擬似連演出を実行する可変表示では、擬似連演出の実行回数(仮停止・再可変表示の実行回数)が多いほど大当り期待度が高く設定されているので、再可変表示報知演出については、最終的にキャラクタCの画像が表示される場合が最も大当り期待度が高く、最終的にキャラクタAの画像が表示される場合が最も大当り期待度が低く設定されている。
第1可変表示開始回数報知演出とは、擬似連演出として再可変表示が開始された後に、1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出であり、画像表示装置5においてこれら再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数(1回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×2」、2回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×3」、3回目も第1可変表示開始回数報知演出では「×4」)を表示する演出である。尚、これら第1可変表示開始回数報知演出の演出期間は、再可変表示を含む飾り図柄の可変表示回数にかかわらず1秒間である。
第2可変表示開始回数報知演出とは、第1可変表示開始回数報知演出の後に1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出であり、画像表示装置5においてこれら再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数(1回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×2」、2回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×3」、3回目も第1可変表示開始回数報知演出では「×4」)を第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズで表示する演出である。尚、これら第2可変表示開始回数報知演出の演出期間は、再可変表示を含む飾り図柄の可変表示回数にかかわらず2秒間である。
図20-29(A)は、図20-22における可変表示開始設定処理の予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を示すフローチャートである。予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)において演出制御用CPU120は、先ず、可変表示結果と変動パターンを特定する(ステップ193SGS301)。そして、予告演出実行決定用の乱数値を抽出し、該乱数値と図示しない予告演出決定用テーブルを用いて、擬似連演出を実行する当該可変表示での予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定する(ステップ193SGS302)。
具体的には、図20-29(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、予告演出の非実行を5%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を20%の割合で決定し、群予告演出の実行を45%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を30%の割合で決定する。
尚、カットイン予告演出とは、図20-29(F)に示すように画像表示装置5においてカットイン画像が表示される演出であり、群予告演出とは、図20-29(G)に示すように多数のキャラクタが画像表示装置5の表示領域を横切るように表示される演出である。
可変表示結果がはずれ且つスーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を40%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を30%の割合で決定し、群予告演出の実行を25%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を5%の割合で決定する。また、可変表示結果がはずれ且つノーマルリーチ変動パターン(ノーマルリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を90%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を8%の割合で決定し、群予告演出の実行を2%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を0%の割合で決定する。
つまり、本特徴部193SGにおいて擬似連演出を実行する可変表示では、カットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合が最も大当り期待度が低く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出として群予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出のみが実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出と群予告演出の両方が実行される場合が最も大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における予告演出に関する大当り期待度:カットイン予告演出+群予告演出>群予告演出>カットイン演出>非実行)。
ステップ193SGS302の実行後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行を決定(カットイン予告演出と群予告演出の少なくとも一方の実行を決定)したか否かを判定する(ステップ193SGS303)。いずれの予告演出の実行も決定していない場合(ステップ193SGS303;N)は予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を終了し、いずれかの予告演出の実行を決定した場合(ステップ193SGS303;Y)は、決定した予告演出を記憶するとともに、予告演出開始待ちタイマをセットして予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を終了する(ステップ193SGS304、ステップ193SGS305)。
尚、図20-32に示すように、これら予告演出の実行可能期間は、再可変表示報知演出期間及び第1可変表示開始回数報知演出期間重複している。特に予告演出としてカットイン予告演出と群予告演出の両方の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出期間及び第1可変表示開始回数報知演出期間において、これらカットイン予告演出と群予告演出が重複して実行される。
また、本特徴部193SGでは、予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)においていずれかの予告演出の実行が決定した場合は、全ての再可変表示報知演出期間において同一の予告演出が実行される(図20-29~図20-31参照)。
図20-30(A)は、図20-22における可変表示開始設定処理の予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を示すフローチャートである。予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)において演出制御用CPU120は、先ず、可変表示結果と変動パターンを特定する(ステップ193SGS311)。そして、予告演出実行決定用の乱数値を抽出し、該乱数値と図示しない予告演出決定用テーブルを用いて、擬似連演出が実行されない当該可変表示での予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定する(ステップ193SGS312)。
具体的には、図20-30(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、予告演出の非実行を5%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を30%の割合で決定し、群予告演出の実行を65%の割合で決定する。
可変表示結果がはずれ且つスーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を40%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を35%の割合で決定し、群予告演出の実行を25%の割合で決定する。また、可変表示結果がはずれ且つノーマルリーチ変動パターン(ノーマルリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を90%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を8%の割合で決定し、群予告演出の実行を2%の割合で決定する。
つまり、本特徴部193SGにおいて擬似連演出が実行されない可変表示では、カットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合が最も大当り期待度が低く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出として群予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出のみが実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における予告演出に関する大当り期待度:群予告演出>カットイン演出>非実行)。
ステップ193SGS312の実行後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ193SGS313)。予告演出の実行を決定していない場合(ステップ193SGS313;N)は予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を終了し、予告演出の実行を決定した場合(ステップ193SGS313;Y)は、決定した予告演出を記憶するとともに、予告演出開始待ちタイマをセットして予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を終了する(ステップ193SGS314、ステップ193SGS315)。
尚、擬似連演出が実行されない該可変表示において予告演出を実行する場合は、可変表示の開始タイミングからリーチタイミングまでの期間中であれば任意の期間にて予告演出を実行してよい。
図20-31(A)は、演出制御用CPU120が図20-22におけるステップ193SG280において特別仮停止報知演出を実行するか否かを決定する場合の決定割合を示す図である。図20-22におけるステップ193SG280において演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当り(スーパーリーチ大当り)であれば、特別仮停止報知演出の非実行(仮停止報知演出の実行)を20%の割合で決定し、特別仮停止報知演出の実行(仮停止報知演出の非実行)を80%の割合で決定する。一方で、可変表示結果がはずれ(スーパーリーチはずれ)であれば、特別仮停止報知演出の非実行(仮停止報知演出の実行)を80%の割合で決定し、特別仮停止報知演出の実行(仮停止報知演出の非実行)を20%の割合で決定する。
つまり、本特徴部193SGでは、擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行する場合(飾り図柄の仮停止に応じてスピーカ8L、8Rから仮停止報知音が出力されるとともに画像表示装置5に特別背景画像が表示される場合)は、特別仮停止報知演出が実行されない場合(飾り図柄の仮停止に応じてスピーカ8L、8Rから仮停止報知音が出力されるのみの場合;仮停止報知演出が実行される場合)よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における大当り期待度:特別仮停止報知演出実行>特別仮停止報知演出非実行)。
また、前述したように、特別仮停止報知演出が実行される場合に注目すると、可変表示中に擬似連演出が1回実行される場合については、1回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像が表示されるのみであるが、可変表示中に擬似連演出が2回実行される場合については、1回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像が表示された後、2回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像に替えて第2特別背景画像が表示され(第1特別背景画像から第2特別背景画像に更新され)、3回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第2特別背景画像に替えて第3特別背景画像が表示され(第2特別背景画像から第3特別背景画像に更新され)るようになっている。
つまり、擬似連演出を実行する可変表示については、可変表示中に実行する擬似連演出回数が多いほど大当り期待度が高く設定されているため、最終的に画像表示装置5に表示される背景画像が第3特別背景画像である場合が最も大当り期待度が高く設定されており、最終的に画像表示装置5に表示される背景画像が第1特別背景画像である場合が最も大当り期待度が低く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示において最終的に画像表示装置5に表示される特別背景画像に関する大当り期待度:第3特別背景画像>第2特別背景画像>第1特別背景画像)。
図20-31(B)は、演出制御用CPU120が図20-22におけるステップ193SG283において可変表示結果に基づいて仮停止報知演出期間を決定する場合の決定割合を示す図である。図20-22におけるステップ193SG283において演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りであれば、仮停止報知演出期間を60%の割合で仮停止報知演出期間A(2秒)に決定するとともに40%の割合で仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定する。一方で、可変表示結果がはずれであれば、仮停止報知演出期間を40%の割合で仮停止報知演出期間A(2秒)に決定するとともに60%の割合で仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定する。つまり、擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行しない場合について、仮停止報知演出の演出期間が2秒に設定されている場合は、仮停止報知演出の演出期間が1.5秒に設定されている場合よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行しない場合の仮停止報知演出の演出期間に関する大当り期待度:仮停止報知演出期間A(2秒)>仮停止報知演出期間B(1.5秒))。
また、本特徴部193SGでは、仮停止報知演出期間を2秒間と1.5秒とから決定可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止報知演出期間は1の期間に一義的に決定してもよいし、また、3以上の期間から決定してもよい。
また、本特徴部193SGでは、仮停止報知演出期間が長い方が、仮停止報知演出期間が短い場合よりも大当り期待度が高い形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止報知演出期間が短い方が、仮停止報知演出期間が長い場合よりも大当り期待度が高いようにしてもよい。
次に、可変表示中においてスピーカ8L、8Rから出力される音の出力態様について説明する。図20-32に示すように、先ず、スピーカ8L、8Rは、可変表示の進行にもとづいてBGM(楽曲)を出力可能となっている。該BGMは、再可変表示報知演出期間を除く可変表示中において出力される。また、スピーカ8L、8Rは、仮停止示唆音と仮停止報知音と再可変表示報知音及び第1可変表示開始回数報知音を出力可能となっている。このうち仮停止示唆音は仮停止示唆演出期間中のみ出力され、仮停止報知音は仮停止報知演出期間中のみ出力され、再可変表示報知音は再可変表示報知演出期間中のみ出力され、第1可変表示開始回数報知音は第1可変表示開始回数報知演出期間中のみ出力される。
更に、スピーカ8L、8Rは、カットイン予告演出音と群予告演出音を出力可能となっている。このうちカットイン予告演出音は、カットイン予告演出の実行が決定されている場合に、カットイン予告演出実行期間中にのみ出力され、群予告演出音は、群予告演出の実行が決定されている場合に、群予告演出実行期間中にのみ出力される。
つまり、図20-32に示すように、擬似連演出を実行する可変表示中については、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される再可変表示報知演出期間中はスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限される一方で、該再可変表示報知演出期間を除く可変表示中においてはスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限されない。更に、仮停止示唆演出期間中は、スピーカ8L、8RからBGMと仮停止示唆音の2種類の音が出力される一方で、第1可変表示開始回数報知演出期間中は、スピーカ8L、8Rから第1可変表示開始回数報知音に加えてBGMとカットイン予告演出音と群予告演出音とを含む最大で4種類の音が出力されるようになっている。
次に、仮停止示唆演出期間中における画像表示装置5での各画像の表示態様について説明する。先ず、図20-33に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合の仮停止示唆演出期間において、画像表示装置5では、画像データ2での描画によって、画像表示装置5における上方から下方に向けての擬似連図柄の移動表示が実行される。該擬似連図柄の移動表示は、仮停止示唆演出期間の開始タイミングから表示画像データ切替タイミングまでの期間にかけて、速度V1にて実行される。尚、表示画像データ切替タイミングからは、画像データ2として擬似連図柄は描画されない、つまり、表示画像データ切替タイミングからは、画像データ2としての擬似連図柄は非表示となる。
また、擬似連図柄の速度V1の移動表示の途中からは、画像データ1での描画によって、画像表示装置5にて仮停止示唆画像が表示される。該仮停止示唆画像は、前述した擬似連図柄の速度V1の移動表示の途中から表示画像データ切替タイミングの期間にかけて表示される一方で、その他の期間においては表示されない(非表示となる)。
また、表示画像データ切替タイミングの直前からは、画像データ3での描画によって、画像表示装置5の中央部での擬似連図柄の表示が開始される。該画像データ3の描画による擬似連図柄は、表示画像データ切替タイミングまでは移動しない(速度0)が、表示画像データ切替タイミングからは画像表示装置5の中央部から下方に向けて前述した速度V1よりも高速である速度V3での移動表示となる。尚、該画像データ3の描画による擬似連図柄の速度V3での移動表示は、該擬似連図柄が画像表示装置5の表示領域外に移動することによって非表示となる。
更に、表示画像データ切替タイミングからは、画像データ2での描画によって、画像表示装置5における上方から下方に向けての飾り図柄の移動表示(可変表示)が実行される。該飾り図柄の移動表示(可変表示)は、表示画像データ切替タイミングから速度V1より高速且つ速度V3よりも低速である速度V2(速度:V3>V2>V1)にて実行される。尚、該飾り図柄の移動表示(可変表示)は、リーチ演出の開始タイミングまで継続する。
そして、仮停止示唆演出の開始タイミングからは、画像データ4での描画によって、画像表示装置5にて集中線の表示が実行される。該集中線の表示は、仮停止示唆演出の開始タイミングから一定期間にかけては密度(表示密度)がD1にて表示された後、該D1よりも高密度であるD2にて表示される。つまり、集中線は、画像表示装置5において表示が開始から一定期間が経過することで表示本数が増加する。そして、集中線は、表示画像データ切替タイミングからは再度密度D1にて表示された後に非表示となる。
このため、擬似連図柄が非停止となる仮停止示唆演出期間において、該仮停止示唆演出の開始タイミングから表示画像データ切替タイミングにかけては、集中線が密度D1にて表示されることにより左右の飾り図柄(「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに表示されている飾り図柄)の視認性が仮停止示唆演出の実行前の状態(視認性:高)よりも低くなっている(視認性:中)。更に、集中線の密度がD1からD2に変化することによって左右の飾り図柄(「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに表示されている飾り図柄)の視認性がより低くなる(視認性:低)。
また、表示画像データ切替タイミングから集中線の表示終了タイミングにかけては、集中線が密度D1にて表示されることにより集中線が密度D2にて表示される場合よりも左右の飾り図柄の視認性が高くなる(視認性:中)。そして、集中線の表示終了タイミング以降は、集中線の表示が終了している(非表示である)ことにより、左右の飾り図柄の視認性が最も高くなっている(視認性:高)。
図20-34に示すように、擬似連図柄が仮停止する場合の仮停止示唆演出期間において、画像表示装置5では、画像データ2での描画によって、画像表示装置5における上方から下方に向けての擬似連図柄の移動表示が実行される。該擬似連図柄の移動表示は、仮停止示唆演出期間の開始タイミングから仮停止示唆演出の終了タイミング(擬似連図柄の仮停止タイミング)までの期間にかけて、速度V1にて実行される。可変表示の開始タイミングから擬似連図柄の仮停止タイミングまでに要する期間は、図20-33に示す擬似連図柄が仮停止しない場合における可変表示の開始タイミングから表示画像データ切替タイミングまでに要する期間と同一となっている。更に、当該仮停止示唆演出の実行後は仮停止報知演出が実行されるが、該仮停止報知演出実行期間において擬似連図柄は「中」の飾り図柄表示エリア5Cで仮停止(速度V0)された後に非表示となる。
また、仮停止示唆演出の開始タイミングからは、画像データ4での描画によって、画像表示装置5にて集中線の表示が実行される。該集中線の表示は、仮停止示唆演出の開始タイミングから仮停止示唆演出の終了タイミング(擬似連図柄の仮停止タイミング)にかけては集中線の密度(表示密度)がD2にて表示される一方で、仮停止示唆演出の終了タイミングからは非表示となる。
そして、仮停止示唆演出の開始タイミングからは、画像データ4での描画によって、画像表示装置5にて集中線の表示が実行される。該集中線の表示は、仮停止示唆演出の開始タイミングから一定期間にかけては密度(表示密度)がD1にて表示された後、該D1よりも高密度であるD2にて表示される。つまり、集中線は、画像表示装置5において表示が開始から一定期間が経過することで表示本数が増加する。そして、集中線は、擬似連図柄の仮停止タイミングからは非表示となる。
このため、擬似連図柄が非停止となる仮停止示唆演出期間において、該仮停止示唆演出の開始タイミングから表示画像データ切替タイミングにかけては、集中線が密度D1にて表示されることにより左右の飾り図柄(「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに表示されている飾り図柄)の視認性が仮停止示唆演出の実行前の状態(視認性:高)よりも低くなっている(視認性:中)。更に、集中線の密度がD1からD2に変化することによって左右の飾り図柄(「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに表示されている飾り図柄)の視認性がより低くなる(視認性:低)。また、擬似連図柄の仮停止タイミングからは、集中線の表示が終了している(非表示である)ことにより、左右の飾り図柄の視認性が最も高くなっている(視認性:高)。
尚、図20-34には図示していないが、仮停止示唆演出の終了タイミング以降、つまり、仮停止報知演出期間中は、擬似連図柄が仮停止することにより画像データ1の描画によって飾り図柄の仮停止報知用のエフェクト画像が擬似連図柄の周囲にて表示される。該飾り図柄の仮停止報知用のエフェクト画像は、その後画像表示装置5の表示領域全体での表示に切り替わる(図20-35参照)。尚、本特徴部193SGにおける仮停止報知用のエフェクト画像は、透過率が0%に設定されている画像である。
つまり、仮停止報知演出期間においては、一旦集中線が非表示となったことにより仮停止示唆演出実行期間よりも左右の飾り図柄の視認性が高くなる(視認性:中)が、画像表示装置5の表示領域全域における仮停止報知用のエフェクト画像の表示よって左右の飾り図柄が視認不能となる(視認性:視認不能)。
しかしながら、画像データ2における擬似連図柄の仮停止の表示が終了するタイミングからは、同じく画像データ2の描画によって擬似連図柄の遊技者側(パチンコ遊技機1の手前側)に向けての速度V2での移動表示が実行される。このとき、画像表示装置5の表示領域全体にて擬似連図柄の移動表示(拡大表示)が実行されるため、左右の擬似連図柄は再度視認不能となる。
尚、該仮停止示唆演出において擬似連図柄が仮停止する場合においては、画像データ3の描画による画像表示装置5での擬似連図柄の移動表示と画像データ2の描画による画像表示装置5での飾り図柄の移動表示は(可変表示)実行されない。
次に、本特徴部193SGにおいて仮停止示唆演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様について、図20-35~図20-47に基づいて説明する。
先ず、可変表示の開始時に特別仮停止報知演出の非実行が決定された場合は、図20-35(A)~図20-35(C)に示すように、可変表示の開始から一定期間が経過すると、「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Cにおいて飾り図柄が停止(揺動停止)してリーチとなる。その後、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が上方から下方に向けて速度V1にて移動してくる。このとき、画像表示装置5では、画像表示装置5の該周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線が表示される。尚、該集中線は、表示開始時は密度D1にて表示されているが、一定期間の経過によって密度がD2に変化する。
そして、該可変表示が擬似連演出を実行しないノーマルリーチはずれの変動パターンPA2-1による可変表示である場合には、図20-35(D)に示すように、擬似連図柄は仮停止することなく速度V2にて画像表示装置の下方に移動して非表示となる。このとき、画像表示装置5にて表示されている集中線の密度はD2からD1に変化する。一方で、該可変表示が擬似連演出を実行する変動パターン(PA2-2~PA2-4、PB1-2~PB1-4のいずれか)である場合は、図20-35(E)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、該仮停止した擬似連図柄の周囲において仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。また、集中線は非表示となる。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。更に、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動するとともに、内蔵されている第2可動体LED193SG034によって青色に発光する。
次いで、図20-35(F)及び図20-35(G)に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像が画像表示装置5の表示領域全体での表示に切り替わることにより左右の飾り図柄が遊技者から視認不能な状態となるとともに、第2可動体193SG033による青色発光が終了する。このとき、第2可動体193SG033は第1演出位置から退避位置に移動する。
更に、図20-35(G)及び図20-35(H)に示すように、第2可動体193SG033の第1演出位置から退避位置への移動とともに、仮停止した擬似連図柄には複数の罅が表示される。その後、これら複数の罅が表示された擬似連図柄が爆発する画像が表示されるとともに、図20-36(I)及び図20-36(J)に示すように、該擬似連図柄を構成していた文字(本特徴部193SGであれば擬似連演出が実行されることを示す「NEXT」の各アルファベット)が拡散しつつ遊技者側に向けて移動してくる画像が表示される。
次いで、図20-37(K)~図20-37(P)に示すように、1回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタAの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。このとき、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、1回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×2」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において青色のエフェクト画像の表示が開始される。また、このとき、第2可動体193SG033が再度退避位置から第1演出位置に移動して青色に発光する。
尚、1回目の第1可変表示開始回数報知演出として画像表示装置5において表示される「×2」の画像は、一旦画像表示装置5において表示された後、更に大きいサイズにて表示されて非表示となる(図20-37(O)及び図20-37(P)参照)。
第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、第2可動体193SG033の青色での発光が終了するとともに、該第2可動体193SG033は第1演出位置から退避位置に移動する。また、1回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×2」の画像が表示される。
1回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了して暫くすると、図20-38(R)~図20-38(T)に示すように、「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄が停止(揺動停止)してリーチとなった後に、2回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が上方から下方に向けて速度V1にて移動してくる。このとき、画像表示装置5では、画像表示装置5の該周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線が表示される。尚、該集中線は、表示開始時は密度D1にて表示されているが、一定期間の経過によって密度がD2に変化する。
そして、該可変表示が擬似連演出を1回のみ実行するノーマルリーチはずれの変動パターンPA2-2やノーマルリーチ大当りの変動パターンPB1-2である場合には、図20-38(U)に示すように、擬似連図柄は仮停止することなく速度V2にて画像表示装置の下方に移動して非表示となる。このとき、画像表示装置5に表示されている集中線の密度はD2からD1に変化する。一方で、該可変表示が2回以上擬似連演出を実行する変動パターン(PA2-3、PA2-4、PB1-3、PB1-4のいずれか)である場合は、図20-38(V)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、該仮停止した擬似連図柄の周囲において仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。また、集中線は非表示となる。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。更に、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動するとともに、内蔵されている第2可動体LED193SG034によって緑色に発光する。
次いで、図20-38(W)及び図20-38(X)に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像が画像表示装置5の表示領域全体での表示に切り替わることにより左右の飾り図柄が遊技者から視認不能な状態となるとともに、第2可動体193SG033による緑色発光が終了する。このとき、第2可動体193SG033は第1演出位置から退避位置に移動する。
更に、図20-38(X)及び図20-38(Y)に示すように、第2可動体193SG033の第1演出位置から退避位置への移動とともに、仮停止した擬似連図柄には複数の罅が表示される。その後、これら複数の罅が表示された擬似連図柄が爆発する画像が表示されるとともに、図20-39(Z)及び図20-39(a)に示すように、該擬似連図柄を構成していた文字(本特徴部193SGであれば擬似連演出が実行されることを示す「NEXT」の各アルファベット)が拡散しつつ遊技者側に向けて移動してくる画像が表示される。
次いで、図20-40(b)~図20-40(h)に示すように、2回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタBの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。また、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、2回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×3」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において緑色のエフェクト画像の表示が開始される。また、このとき、第2可動体193SG033が再度退避位置から第1演出位置に移動して緑色に発光する。
尚、2回目の第1可変表示開始回数報知演出として画像表示装置5において表示される「×3」の画像は、一旦画像表示装置5において表示された後、更に大きいサイズにて表示されて非表示となる(図20-40(f)及び図20-40(g)参照)。
第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、2回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×3」の画像が表示される。
2回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了して暫くすると、図20-41(e)~図20-41(g)に示すように、「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄が停止(揺動停止)してリーチとなった後に、3回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が上方から下方に向けて速度V1にて移動してくる。このとき、画像表示装置5では、画像表示装置5の該周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線が表示される。尚、該集中線は、表示開始時は密度D1にて表示されているが、一定期間の経過によって密度がD2に変化する。
そして、該可変表示が擬似連演出を2回のみ実行するスーパーリーチはずれの変動パターンPA2-3やスーパーリーチ大当りの変動パターンPB1-3である場合には、図20-41(h)に示すように、擬似連図柄は仮停止することなく速度V2にて画像表示装置の下方に移動して非表示となる。このとき、画像表示装置5に表示されている集中線の密度はD2からD1に変化する。一方で、該可変表示が2回以上擬似連演出を実行する変動パターン(PA2-3、PA2-4、PB1-3、PB1-4のいずれか)である場合は、図20-41(i)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、該仮停止した擬似連図柄の周囲において仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。また、集中線は非表示となる。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。更に、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動するとともに、内蔵されている第2可動体LED193SG034によって赤色に発光する。
次いで、図20-41(j)及び図20-41(k)に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像が画像表示装置5の表示領域全体での表示に切り替わることにより左右の飾り図柄が遊技者から視認不能な状態となるとともに、第2可動体193SG033による赤色発光が終了する。このとき、第2可動体193SG033は第1演出位置から退避位置に移動する。
更に、図20-41(k)及び図20-41(l)に示すように、第2可動体193SG033の第1演出位置から退避位置への移動とともに、仮停止した擬似連図柄には複数の罅が表示される。その後、これら複数の罅が表示された擬似連図柄が爆発する画像が表示されるとともに、図20-42(m)及び図20-42(n)に示すように、該擬似連図柄を構成していた文字(本特徴部193SGであれば擬似連演出が実行されることを示す「NEXT」の各アルファベット)が拡散しつつ遊技者側に向けて移動してくる画像が表示される。
次いで、図20-43(o)~図20-43(u)に示すように、3回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタCの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。また、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、3回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×4」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において赤色のエフェクト画像の表示が開始される。また、このとき、第2可動体193SG033が再度退避位置から第1演出位置に移動して赤色に発光する。
尚、3回目の第1可変表示開始回数報知演出として画像表示装置5において表示される「×4」の画像は、一旦画像表示装置5において表示された後、更に大きいサイズにて表示されるようになっている(図20-43(s)及び図20-43(t)参照)。
第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、3回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×4」の画像が表示される。
ここで仮停止示唆演出の実行時について説明する。図20-44(A)及び図20-44(B)に示すように仮停止示唆演出の実行時は、前述したように画像表示装置5において擬似連図柄が速度V1にて上方から下方に向けて移動するとともに、集中線が密度D2にて表示されている。該仮停止示唆演出が進行することで擬似連図柄が仮停止位置に向けて近接していくと、画像表示装置5の中央(飾り図柄の仮停止位置)において該上方から下方に向けて速度V1にて移動する擬似連図柄(画像データ2での描画による擬似連図柄)とは異なる擬似連図柄(画像データ3での描画による擬似連図柄)が表示され、擬似連図柄の仮停止が示唆される。
そして、該仮停止示唆演出の結果として飾り図柄が仮停止する場合は、図20-44(C)、に示すように擬似連図柄が仮停止することによって該擬似連図柄の周囲に仮停止報知用のエフェクト画像が表示されるとともに、退避位置から第1演出位置に移動した第2可動体193SG033が仮停止回数(擬似連回数)に応じた色(1回目の仮停止なら青色、2回目の仮停止なら緑色、3回目の仮停止なら赤色)で発光する。また、このとき画像表示装置5において表示されていた集中線は非表示となる。
一方で、該仮停止示唆演出の結果として飾り図柄が仮停止しない場合は、図20-44(D)及び図20-44(E)に示すように、画像表示装置5の中央における擬似連図柄(画像データ3での描画による擬似連図柄)が非表示となるとともに、それまで上方から下方に向けて速度V1で移動していた擬似連図柄(画像データ2での描画による擬似連図柄)が速度V2にて仮停止位置を通過し、そのまま画像表示装置5の下方に向けて移動して非表示となる。併せて、画像表示装置5の上方から下方に向けて通常の飾り図柄の移動表示が実行される(可変表示が実行される)。
画像表示装置5に表示されている集中線は、擬似連図柄の速度V2での移動が開始されたタイミングから密度がD2からD1に変化する(表示されている集中線の本数が減少する)。そして、密度がD1に変化した後の集中線は、画像表示装置5から擬似連図柄が非表示となってから一定期間後に非表示となる。
尚、図20-44(F)及び図20-44(G)に示すように、集中線が非表示となった後は、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて暫く擬似連図柄を除く飾り図柄にて可変表示が実行された後、変動パターンに応じたリーチ演出が実行され、最終的に大当りまたははずれを示す飾り図柄が導出表示される(本特徴部193SGであれば、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて大当りの組合せとなる「1」、または、はずれの組合せとなる「1」以外の数字の飾り図柄が停止する)。つまり、仮停止示唆演出において擬似連図柄が仮停止しなかった場合については、擬似連図柄が画像表示装置5から非表示となった後も集中線の表示が継続されるが、該集中線の表示は、飾り図柄が大当りまたははずれの組合せで停止する前(より正確にはリーチ演出が開始されるよりも前)に非表示となる。
以上のように、特別仮停止報知演出非実行の場合の可変表示については、図20-45に示すように、左右の飾り図柄(「右」と「左」の飾り図柄表示エリア5L,5Rに表示されている飾り図柄)は、仮停止示唆演出期間中においては、集中線が密度D1にて表示されることにより仮停止示唆演出の実行前よりも視認性が低くなる(視認性:低)。また、左右の飾り図柄(「右」と「左」の飾り図柄表示エリア5L,5Rに表示されている飾り図柄)は、集中線の密度D2に変化することによって更に視認性が低くなる(視認性:中)。
また、仮停止報知演出期間中における左右の飾り図柄は、該仮停止報知演出の開始タイミング(擬似連図柄の仮停止タイミング)から擬似連図柄の周囲に仮停止報知用のエフェクト画像が表示されている期間中において仮停止示唆演出期間よりも視認性が高くなっている(視認性:中)。
尚、仮停止報知演出期間中において仮停止報知用のエフェクト画像が画像表示装置5の表示領域全体での表示となってからは、残りの仮停止報知演出期間中(擬似連図柄の遊技者側に向けての移動表示)及び再可変表示報知演出期間にかけて遊技者から視認不能となる。
そして、可変表示開始回数報知演出の開始タイミングからは、左右の飾り図柄が画像表示装置にて再度表示される。このとき、これら左右の飾り図柄は、画像表示装置5の中央にて表示されている「×2」、「×3」、「×4」等の表示が一部重複することによって仮停止報知演出の開始直後と同等の視認性(視認性:中)となっている。
その後、左右の飾り図柄は、「×2」、「×3」、「×4」等の表示が拡大表示される(遊技者側に向けて移動表示される)ことによって遊技者から視認不能となった後、これら「×2」、「×3」、「×4」等の表示が画像表示装置5の左上部での小表示に切り替わることによって最も視認性の高い状態(視認性:高)となる。
尚、本特徴部193SGでは、図20-36~図20-37、図20-39~図20-40、図20-42~図20-43に示すように、仮停止報知演出の実行期間と再可変表示報知演出の実行期間が異なる(仮停止報知演出の実行後に再可変表示報知演出が実行される)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら仮停止報知演出の実行期間と再可変表示報知演出との実行期間は一部重複していてもよい。例えば、図20-36~図20-37に示すように、仮停止報知演出として画像表示装置5において擬似連図柄が爆発して手前側に移動表示されるときに、擬似連図柄の一部(例えば、「E」の文字)が画像表示装置5の全表示領域で表示された後に消去されるようにする一方で、該擬似連図柄の一部の背面側において再可変表示報知演出としてのキャラクタの画像の表示が開始されるようにする。このようにすることで、擬似連図柄が消去される過程で該キャラクタの画像が徐々に遊技者に視認されるようになり演出効果を向上することができ、更に、画像表示装置5に表示されている画像の移行を違和感なく行うことが可能となる。
また、本特徴部193SGでは、図20-35(H)等に示すように、仮停止報知演出として、画像表示装置5において擬似連図柄に罅が入る画像を表示し、該画像自体が爆発する表示を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら罅が入る画像と爆発する画像とは異なる画像であってもよい。例えば、仮停止報知演出として、画像表示装置5において擬似連図柄に罅が入る画像を表示した後、これら罅から煙や光が発生する画像を表示する。そして、該煙や光の画像によって擬似連図柄を遊技者から視認困難とし、擬似連図柄に替えて爆発する画像を表示すればよい。このようにすることによっても、画像表示装置5に表示されている画像の移行を違和感なく行うことが可能となる。
次に、可変表示の開始時に特別仮停止報知演出の実行が決定された場合は、図20-46(A)~図20-46(C)に示すように、可変表示が開始されて暫くするとリーチとなる。そして、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連演出の実行を示す擬似連図柄の通常よりも低速(速度V1)での移動表示が実行される。そして、仮停止再演出期間が終了すると同時に擬似連図柄が仮停止する。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。
図20-46(D)~図20-46(H)に示すように、仮停止報知音の出力が終了すると、画像表示装置5において第1特別背景画像の表示が開始されるとともに、1回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。このとき、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、カットイン演出や群予告演出が終了すると、第1可変表示開始回数報知演出が実行されることなく1回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行される。
以降は、図20-47(I)~図20-47(N)に示すように、2回目の飾り図柄の仮停止が実行されることによって画像表示装置5に表示されている第1特別背景画像が第2特別背景画像に表示されるとともに、飾り図柄の再可変表示、カットイン予告演出、群予告演出、2回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行され、3回目の飾り図柄の仮停止が実行されることによって画像表示装置5に表示されている第2特別背景画像が第3特別背景画像に表示されるとともに、飾り図柄の再可変表示、カットイン予告演出、群予告演出、3回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行される。そして、リーチ演出が実行されて飾り図柄が大当りまたははずれを示す組合せで導出表示される。
以上、本特徴部193SGにおけるパチンコ遊技機1にあっては、図20-33及び図20-34に示すように、仮停止示唆演出として、画像表示装置5において集中線を密度D1にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を低下させた後、集中線を密度D2にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を更に低下させることにより、該仮停止示唆演出によって擬似連図柄が仮停止することに対する遊技者の期待感を高めることができる。そして、仮停止報知演出としては、仮停止報知用のエフェクト画像を画像表示装置5の表示領域全体で表示することにより左右の飾り図柄を視認不能とすることによって、擬似連図柄が仮停止したことに対する高揚感を高めることができる。
更に、図20-44に示すように、仮停止示唆演出を実行して擬似連図柄が仮停止しない場合については、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後も集中線が継続して表示されるので、擬似連図柄が仮停止しない場合に、擬似連図柄が仮停止するはずであったタイミング後においても集中線が継続表示されていることで、擬似連図柄が仮停止しなかったことを遊技者が認識し易くなるとともに、擬似連図柄が仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができるようになるので、遊技興趣を向上させることができる。
また、図20-33に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合においては、表示画像データの切替タイミングの前では集中線が密度D2にて表示されており、表示画像データの切替タイミングの後では集中線が密度D1にて表示されているので、表示画像データの切替タイミングの前よりも表示画像データの切替タイミングの後の方が左右の飾り図柄の視認性が高くなっている。つまり、表示画像データの切替タイミング後では、集中線の透過性を高めることによって、擬似連図柄が仮停止しないことを遊技者に認識させるとともに、集中線を透して背景画像への注目を高めることで、擬似連図柄が仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができる。
また、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに左右の飾り図柄と併せて大当りまたははずれとなる組み合わせの飾り図柄が停止する前に集中線が非表示となるので、擬似連図柄が仮停止しなかった後の飾り図柄の停止が仮停止であると遊技者から誤認されてしまうことを防ぐことができる。
また、図20-35(G)~図20-35(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止した場合は、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動するとともに、画像表示装置5において擬似連図柄に罅が入って爆発する画像(遊技者側に向けて擬似連図柄が移動する画像)が表示されるので、これら第2可動体193SG033の動作と擬似連図柄の爆発の表示により擬似連図柄が仮停止したことをより一層遊技者に印象付けることができる。
特に、本特徴部193SGでは、擬似連図柄が仮停止する場合においては仮停止報知演出として第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動することによって、正面視で擬似連図柄と該第2可動体193SG033の一部が重複するので、第2可動体193SG033によって擬似連図柄が遊技者から視認困難となってしまうことを防ぎつつ、擬似連図柄が仮停止したことを遊技者に対して印象付けることができる。
尚、本特徴部193SGでは、擬似連図柄が変形する例として該擬似連図柄が爆発する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄が変形する例としては、擬似連図柄が特定の図形の形状(例えば円形や三角形等)に変化するものや、擬似連図柄の大きさが仮停止前と異なるもの等であってもよい。
また、本特徴部193SGでは、擬似図柄が仮停止した場合には、第2可動体193SG033を退避位置から第1演出位置に移動させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄が仮停止した場合には、第2可動体193SG033に加えて、或いは替えて、可動体32を第1演出位置または該第1演出位置とは異なる位置であって、正面視で擬似連図柄の少なくとも一部と重複する位置に移動させてもよい。
また、図20-35(F)及び図20-35(G)に示すように、仮停止報知演出においては、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となる前に第2可動体193SG033が第1演出位置から退避位置に移動させられるので、該第2可動体193SG033の移動によって遊技者は擬似連図柄が画像表示装置5から非表示となることを認識し易くなる。
また、本特徴部193SGの可変表示では、最大で3回の擬似連演出を実行可能であって、これら擬似連演出として擬似連図柄が仮停止して再可変表示が実行される毎に、第1可変表示開始回数報知演出として該再可変表示回数に応じた「×2」、「×3」、「×4」等の表示を画像表示装置5において表示するようになっている。更に、図20-37(O)に示すように、第1可変表示開始回数報知演出の実行時には、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動し、該第2可動体193SG033と「×2」、「×3」、「×4」等の表示の一部が正面視で重複するようになっているので、これら可変表示回数に応じた「×2」、「×3」、「×4」等の表示に対しての注目を集めることができ、演出効果を向上できる。
更に、図20-37(O)、図20-40(f)、図20-43(s)に示すように、可変表示開始回数報知演出として、「×2」を表示する場合は第2可動体193SG033を青色、「×3」を表示する場合は第2可動体193SG033を緑色、「×4」を表示する場合は第2可動体193SG033を赤色でそれぞれ発光させることによって第1可変表示開始回数報知演出の表示への遊技者の注目を促すことが可能となり、演出効果を向上できる。
尚、本特徴部193SGでは、第1可変表示開始回数報知演出の実行時には、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動し、該第2可動体193SG033と「×2」、「×3」、「×4」等の表示の一部が正面視で重複する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可変表示開始回数報知演出の実行時には、第2可動体193SG033と「×2」、「×3」、「×4」等の表示が完全に重複するものであってもよい。
また、図20-33、図20-35、図20-44に示すように仮停止示唆演としては、画像表示装置5の中央部において仮停止示唆画像としての擬似連図柄を表示しつつ集中線を表示するので、演出制御用CPU120による仮停止示唆演出の表示制御が容易となるとともに、擬似連図柄が仮停止しない場合は、表示画像データ切替タイミングにおいて画像データの切替(図20-3に示す画像データから図20-4に示す画像データへの切替)が不自然となってしまうことを防ぐことができる。特に表示画像データ切替タイミング後は、画像表示装置5の中央部から擬似連図柄が下方に向けて移動するので、予め仮停止示唆画像として擬似連図柄を画像表示装置5の中央部に表示しておくことによって、表示画像データ切替タイミングにおける画像データの切替をより一層遊技者に違和感を与える異なる自然に行うことができる。
また、本特徴部193SGの遊技機では、演出制御用CPU120は、図20-3及び図20-4に示すように、画像データ1、画像データ2、画像データ3、画像データ4として描画されたデータを合成して画像表示装置5に画像を表示可能となっている。特に、仮停止し画像としての擬似連図柄は最も表示優先度の高い画像データ1として描画され、飾り図柄や擬似連図柄は画像データ1よりも表示優先度が低い画像データ2として描画され、仮停止示唆演出としての集中線は最も表示優先度の低い画像データ4として描画されるので、移動表示中(可変表示中)の飾り図柄や擬似連図柄、仮停止示唆画像としての擬似連図柄、仮停止示唆演出としての集中線自由度を高めることができる。
また、前記特徴部193SGでは、図20-35(H)、図20-36(I)、図20-36(J)に示すように、仮停止報知演出として画像表示装置5において擬似連図柄が爆発して手前側に移動表示される場合は、左右の飾り図柄が遊技者から視認不能となっている一方で、図20-37(O)に示すように、第1可変表示開始回数報知演出として画像表示装置5において「×2」等が表示されているときは、左右の飾り図柄が遊技者から視認可能となっているので、仮停止報知演出と第1可変表示開始回数報知演出(特に「×2」等の表示)の演出効果を高めることができるとともに、第1可変表示開始回数報知演出中に左右の飾り図柄が遊技者から視認可能となるので、再可変表示が実行されることを遊技者が認識し易くできる。
また、図20-35(H)、図20-36(I)、図20-36(J)等に示す擬似連図柄が爆発して移動表示される部分と、図20-37(O)、図20-37(P)等に示す「×2」、「×3」、「×4」等の表示が移動表示される部分とは、どちらも遊技者側に向けての移動表示(拡大表示)であるので、これら遊技者側に向けての移動表示によって仮停止報知演出と第1可変表示開始回数報知演出の演出効果を高めることができる。
また、図20-33に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合について、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度はV1だが、表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄の移動速度はV3であるので、遊技者は、擬似連図柄の移動速度によって擬似連図柄が仮停止するタイミングの前であるか後であるか(表示画像データ切替タイミングの前であるか後であるか)を遊技者が把握し易くできる。
尚、本特徴部193SGでは、擬似連図柄が仮停止しない場合については、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度は表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄の移動速度よりも低速である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度は表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄の移動速度よりも高速であってもよい。
また、図20-34に示すように、擬似連図柄が仮停止する場合においては、擬似連図柄の仮停止タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度はV1だが、擬似連図柄の仮停止タイミング後での擬似連図柄の移動速度はV2であるので、擬似連図柄の移動表示については、該擬似連図柄の移動速度によって仮停止する前であるか仮停止した後であるのかを遊技者が把握し易くできる。
特に、本特徴部193SGでは、図20-34及び図20-35に示すように、仮停止前の擬似連図柄は上方から下方に向けて移動するが、仮停止後の擬似連図柄は遊技者側(手前側)に向けて移動するので、擬似連図柄の移動方向によって仮停止する前であるか仮停止した後であるのかを遊技者がより一層解り易くでき、擬似連図柄の移動表示の誤認を防ぐことができる。
尚、本特徴部193SGでは、擬似連図柄が仮停止する前と仮停止した後で該擬似連図柄の移動方向が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄が仮停止する前と仮停止した後で該擬似連図柄の移動方向が同一であってもよい。更に、擬似連図柄が仮停止した後の該擬似連図柄の移動方向は、仮停止前の擬似連図柄の移動方向と異なっていれば遊技者側(手前側)に向けての移動でなくともよい。
尚、本特徴部193SGでは、擬似連図柄が仮停止しない場合については、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度が表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄の移動速度よりも遅い形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄が仮停止しない場合については、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の画像を表示するための表示フレーム数と、表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄を表示するための表示フレーム数と、が異なっていてもよい。また、擬似連図柄が仮停止しない場合については、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄が表示されている期間(擬似連図柄が表示されている演出期間)と、表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄が表示されている期間が異なっていてもよい。つまり、本発明において『特定演出識別情報(本特徴部193SGにおける擬似連図柄)が移動する移動速度が異なる』ことには、擬似連図柄を表示するための表示フレーム数が異なることや、擬似連図柄を表示している期間(擬似連図柄が表示されている演出期間)も含まれている。
以上、本発明の特徴部193SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれらに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部193SGでは、仮停止示唆演出中に画像表示装置5において集中線を表示することによって、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に仮停止するか否かに対して遊技者を注目させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例193SG-1として図20-48(A)~図20-48(D)に示すように、仮停止示唆演出中に画像表示装置5において集中線を表示するとともに、仮停止示唆演出の進行(擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に向けての移動表示)に応じて集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示してもよい。このようにすることで、遊技者は擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に停止する可能性があることを特定できるようになるので、擬似連図柄が仮停止しなかった場合には遊技者が該仮停止しなかったことをより認識し易くできる。
また、前記特徴部193SGでは、仮停止示唆演出として画像表示装置5において集中線を表示し、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止した場合には、仮停止回数に応じた色にて第2可動体193SG033(第2可動体LED293SG034)を発光させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例193SG-2として、仮停止示唆演出を実行する際には、画像表示装置5において該仮停止示唆演出の実行回数に応じた色にて集中線を表示してもよい。例えば、1回目の仮停止示唆演出の実行時には集中線を青色、2回目の仮停止示唆演出の実行時には集中線を緑色、3回目の仮停止示唆演出の実行時には集中線を赤色にて表示する。このようにすることで、仮停止報知演出として第2可動体193SG033を発光させる際には、仮停止示唆演出として表示された集中線と同色で第2可動体193SG033の発光が行われるので、演出効果を向上できる。
また、前記特徴部193SGでは、可変表示中に可変表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出としてカットイン予告演出と群予告演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例193SG-3として、予告演出としては、例えば、可変表示の開始タイミングや擬似連図柄が仮停止した場合の再可変表示タイミングから飾り図柄の表示態様を変化させたり可変表示の方向を変化させる演出等を実行可能としてもよい。
尚、このように、予告演出として飾り図柄の表示態様を変化させたり可変表示の方向を変化させる演出を実行可能とする場合は、第1可変表示開始回数報知演出として「×2」、「×3」、「×4」の表示が遊技者側に向けて移動表示(拡大表示)される場合については、該予告演出実行を制限してもよい。このようにすることで、予告演出の実行によって再可変表示が実行されることを遊技者が認識できなくなってしまうことを防止することができる。
また、前記特徴部193SGでは、擬似連図柄が仮停止した場合は、画像表示装置5において該擬似連図柄の遊技者からの視認性を損なう画像を表示することなく再可変表示を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例193SG-4として、擬似連図柄が仮停止した場合は、画像表示装置5において仮停止している擬似連図柄の視認性を低下させる視認性阻害画像(例えば、爆風の画像等)を表示し、該視認性阻害画像を非表示とした後に再可変表示を実行するようにしてもよい。このようにすることで、再可変表示が実行される前に、視認性阻害画像が表示されるので、再可変表示が実行されることを解り易くできる。
更には、透過性を有する板材であって外周側面から光を投入することによって前述した視認性阻害画像を表示可能である導光板をパチンコ遊技機1において画像表示装置5の手前側(画像表示装置5と遊技者との間の位置)に設けてもよい。このようにすることで、擬似連図柄が仮停止したときには導光板に視認性阻害画像を表示させることで画像表示装置5に表示されている擬似連図柄を遊技者から視認困難とし、遊技者の印象を高めることができ、視認性阻害画像の演出効果を高めることができる。
また、前記特徴部193SGでは、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に仮停止しなかった場合は、必ず擬似連図柄がそのまま画像表示装置5の下方に向けて移動表示して非表示となる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例193SG-5として、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に仮停止しなかった場合であっても、擬似連図柄が一旦画像表示装置5の下方に向けて移動を開始した後に画像表示装置5の中央部に戻り仮停止する場合を設けてもよい。この場合は、表示画像データ切替タイミングよりも前の擬似連図柄の移動速度と、一旦画像表示装置5の中央部を通過した後に該画像表示装置5の中央部に戻るときの擬似連図柄の移動速度と、を異ならせることで、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部を通過する前であるか、或いは画像表示装置5の中央部を一旦通過した後なのかを遊技者が把握し易くしてもよい。
更に、擬似連図柄が一旦画像表示装置5の中央部を通過した後に該画像表示装置5の中央部に戻る場合には、再度の集中線の表示を実行しないようにしてもよい。このようにすることで、擬似連図柄が一旦画像表示装置5の中央部を通過した後に該画像表示装置5の中央部に戻ることを遊技者により一層解り易くできる。
また、前記特徴部193SGでは、可変表示中に擬似連演出を最大で3回まで実行可能であり、可変表示中に3回の擬似連演出が実行された場合は、擬似連演出が2回実行された場合と同じくスーパーリーチのリーチ演出が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中に擬似連演出が最大回数(本特徴部193SGであれば3回)実行された場合は、可変表示中に擬似連演出が最大回数未満実行された場合とは異なるリーチ演出(例えば、他のスーパーリーチのリーチ演出よりも可変表示結果が大当りとなる割合が高い全回転リーチ演出等)が実行されるようにしてもよい。尚、このように可変表示中に擬似連演出が最大回数実行された場合は、仮停止報知演出の後に再可変表示報知演出を経由せずに、全回転リーチ演出が実行されるようにしてもよい。
また、前記特徴部193SGでは、擬似連演出として、左右の飾り図柄に同一の数値を示す図柄が停止した状態(リーチ状態)で中央(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に擬似連図柄が仮停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄は、リーチ状態以外で仮停止してもよい。更には、前述したように、擬似連演出としては、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに擬似連図柄とは異なる飾り図柄が仮停止してもよい。尚、擬似連演出として「中」の飾り図柄表示エリア5Cに擬似連図柄とは異なる飾り図柄が仮停止する形態については、「135」や「246」等の奇数や偶数の組合せ、「112」や「334」等の所謂ズレ目の組合せ等、特定の組合せで飾り図柄が仮停止可能としてもよい。
(本発明の実施の形態における特徴部225SGに関する説明)
次に本発明の実施の形態における特徴部225SG(以下、本特徴部225SGと記載する)について説明する。尚、本特徴部225SGでは、前述した特徴部のパチンコ遊技機1と同一構成である箇所については記述を省略する。
形態1の遊技機は、
遊技者にとって有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
演出画像を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記表示手段に表示されている特定画像の表示により前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、仮停止示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記特定画像を移動表示する前段演出(例えば、図21-4(C)~図21-4(Eに示す仮停止示唆演出)と、
前記前段演出を実行した後に前記特定画像を停止表示する成功態様となる第1後段演出(例えば、図21-4(G)~図21-4(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止する部分)と、
前記前段演出を実行した後に前記特定画像の移動表示を継続する失敗態様となる第2後段演出(例えば、図21-4(F)に示すように、擬似連図柄が仮停止せずに継続して移動表示され非表示となる部分)と、を実行可能である、
ことを特徴部としている。
この特徴によれば、示唆演出の演出成功と演出失敗とを把握し易くなり、示唆演出の興趣を向上できる。
形態2の遊技機は、
前記前段演出においては、前記特定画像上に半透明のエフェクト表示が表示(例えば、図21-1に示すように、透過率50%の集中線が飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示される部分)され、
前記第1後段演出においては、前記特定画像が停止表示される際に不透明のエフェクト表示が表示されることで、該特定画像が一旦視認困難とされ(例えば、図21-4(G)に示すように、透過率0%の仮停止報知用のエフェクト画像が表示される部分)、
前記第2後段演出においては、前記不透明のエフェクト表示が表示されない(例えば、図21-4(F)に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合は仮停止報知用のエフェクト画像が表示されない部分)、
ことを特徴部としている形態1に記載の遊技機。
この特徴によれば、半透明のエフェクト表示が表示されることによって、移動表示されている特定画像が停止表示されるか否かが不明である前段演出の興趣を向上できるとともに、特定画像が停止表示される際に視認困難となることで該停止表示時における違和感を低減できるとともに停止表示されたことを強調することができるので、後段演出の興趣も向上できる。
形態3の遊技機は、
前記前段演出においては、前記特定画像の背景側にエフェクト表示が表示され(例えば、変形例225SG-1として図21-5に示すように、飾り図柄や擬似連図柄が集中線よりも優先して表示される部分)、
前記第1後段演出が実行される場合は、該第1後段演出が実行される際に不透明のエフェクト表示が表示されることで、前記特定画像が一旦視認困難とされ(例えば、図21-6(G)に示すように、透過率0%の仮停止報知用のエフェクト画像が表示される部分)、
前記第2後段演出が実行される場合は、前記不透明のエフェクト表示が表示されない(例えば、図21-6(F)に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合は仮停止報知用のエフェクト画像が表示されない部分)、
ことを特徴部としている形態1に記載の遊技機。
この特徴によれば、特定画像の背景側にエフェクト表示が表示されることによって、移動表示されている特定画像が停止表示されるか否かが不明である前段演出の興趣を向上できるとともに、特定画像が停止表示される際に視認困難とされることで該停止表示時における違和感を低減できるとともに停止表示されたことを強調することができるので、後段演出の興趣も向上できる。
形態4の遊技機は、
前記前段演出においては、前記特定画像の背景側にエフェクト表示が表示され(例えば、変形例225SG-1として図21-5に示すように、飾り図柄や擬似連図柄が集中線よりも優先して表示される部分)、
前記第2後段演出においては、前記失敗態様となる前から前記特定画像の背景側にエフェクト表示が表示されるとともに、前記特定画像が消去された後においても所定期間に亘ってエフェクト表示が表示される(例えば、変形例225SG-2として図21-7(F)~図21-7(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合は、該擬似連図柄の移動表示により画像表示装置5にて非表示となった後も集中線が継続して表示される部分)、
ことを特徴部としている形態1に記載の遊技機。
この特徴によれば、特定画像の背景側にエフェクト表示が表示されることによって、移動表示されている特定画像が停止表示されるか否かが不明である前段演出の興趣を向上できるとともに、第2後段演出においても、失敗態様となる前から特定画像が消去された後の所定期間までエフェクト表示が表示されることによって、後段演出の興趣も向上できる。
形態5の遊技機は、
前記前段演出においては、前記特定画像上に半透明のエフェクト表示が表示され(例えば、図21-1に示すように、透過率50%の集中線が飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示される部分)、
前記第2後段演出においては、前記失敗態様となる前から前記特定画像上に半透明のエフェクト表示が表示されるとともに、前記特定画像が消去された後においても所定期間に亘ってエフェクト表示が表示される(例えば、変形例225SG-3として図21-8(F)~図21-8(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合は、該擬似連図柄の移動表示により画像表示装置5にて非表示となった後も集中線が継続して表示される部分)、
ことを特徴部としている形態1に記載の遊技機。
この特徴によれば、特定画像上に半透明のエフェクト表示が表示されることによって、移動表示されている特定画像が停止表示されるか否かが不明である前段演出の興趣を向上できるとともに、第2後段演出においても、失敗態様となる前から特定画像が消去された後の所定期間までエフェクト表示が表示されることによって、後段演出の興趣も向上できる。
形態6の遊技機は、
前記前段演出においては、前記特定画像上に半透明で透明度が高い高透過のエフェクト表示が表示され(例えば、図21-1に示すように、透過率50%の集中線が飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示される部分)、
前記第1後段演出においては、前記特定画像が停止表示される際に前記高透過のエフェクト表示よりも透明度が低い低透過のエフェクト表示が表示されることで、該特定画像が一旦視認困難とされ(例えば、変形例225SG-4として図21-9に示すように、画像表示装置5において透過率が20%である仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることによって飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認し難くなる部分)、
前記第2後段演出においては、前記低透過のエフェクト表示が表示されない(例えば、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されない部分)、
ことを特徴部としている形態1に記載の遊技機。
この特徴によれば、高透過のエフェクト表示が表示されることによって、移動表示されている特定画像が停止表示されるか否かが不明である前段演出の興趣を向上できるとともに、特定画像が停止表示される際に低透過エフェクト表示が表示されることで該停止表示時における違和感を低減できるとともに停止表示されたことを強調することができるので、後段演出の興趣も向上できる。
形態7の遊技機は、
前記第1後段演出は、前記特定画像の大きさが前記前段演出における大きさよりも拡大される演出を含む(例えば、図21-1及び図21-2に示すように、擬似連図柄が仮停止する場合は、仮停止した後の擬似連図柄は仮停止するよりも大きいサイズで表示される部分)、
ことを特徴部としている形態2~形態6のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、停止表示された特定画像の視認性を向上できるとともに、停止表示されたことをより強調することができる。
形態8の遊技機は、
前記前段演出におけるエフェクト表示の強調度合いは、該前段演出の進行に応じて高くなる(例えば、図21-4(C)~図21-4(E)に示すように、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線が画像表示装置5の中央部に向けて移動表示されていく部分)、
ことを特徴部としている形態2~形態7のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、特定画像が停止表示されることへの期待感を高めることができ、前段演出の興趣をより向上できる。
形態9の遊技機は、
特定事象が発生することを予告する予告演出を実行可能な予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図19に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
エフェクト表示が前記第1後段演出及び前記第2後段演出において表示されている期間においては、前記予告演出の実行が制限される(例えば、変形例225SG-5として、仮停止報知演出として画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されているときは予告演出の実行を制限する部分)、
ことを特徴部としている形態2~形態8のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、予告演出の視認性がエフェクトによって低下して、予告演出の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
形態10の遊技機は、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として、前記表示手段に第1特定画像(例えば、擬似連示唆演出としての左右幅寸法がL1である画像)を表示して前記前段演出と前記第1後段演出または前記前段演出と前記第2後段演出を行う第1示唆演出(例えば、変形例225SG-5として図21-11(C)に示す擬似連示唆演出)と、前記表示手段に前記第1特定画像よりも表示寸法が小さい第2特定画像(例えば、アクティブ表示変化示唆演出としての左右幅寸法がL2(L1>L2)である矢の画像)を表示して前記前段演出と前記第1後段演出または前記前段演出と前記第2後段演出を行う第2示唆演出(例えば、変形例225SG-5として図21-11(D)~図21-11(F)に示すアクティブ表示変化示唆演出)とを実行可能であって、
前記第1示唆演出として前記第1後段演出を実行する際には不透明のエフェクト表示または低透過のエフェクト表示を表示し(例えば、図21-11(B)に示すように、画像表示装置5において擬似連示唆演出としての画像とともに透過率0%の仮停止報知用のエフェクト画像を表示する部分)、
前記第2示唆演出として前記第1後段演出を実行する際には前記不透明のエフェクト表示または前記低透過のエフェクト表示を表示しない(例えば、図21-11(D)~図21-11(F)に示すように、画像表示装置5においてアクティブ表示変化予告演出として矢の画像を表示する一方で透過率0%の仮停止報知用のエフェクト画像を表示しない部分)、
ことを特徴部としている形態2~形態9のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、第2示唆演出では、第1後段演出が実行される際に不透明のエフェクト表示または低透過のエフェクト表示を表示しないので、表示寸法が小さい第2特定画像がエフェクト表示によって解り難くなってしまうことを防ぐことができる。
先ず、本特徴部225SGにおける表示制御部123について説明する。表示制御部123におけるCGROMには、画像表示装置5に画像を表示させるための複数種類の画像データが記憶されている。表示制御部123は、演出制御用CPU120による指示に基づいてCGROMに記憶されている1の画像データに基づいて所定画像を画像表示装置5に表示させることが可能であり、複数種類の画像データを配置して画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定の演出画面を表示させることが可能である。所定画像を画像表示装置5に表示させないようにする場合には、状況に応じて、所定画像の画像データの前面側に他の画像データを透過率0%として配置することで、所定画像の画像データに基づく画像を演出画面に表示させないように制御する場合と、所定画像の画像データを配置しない表示データを作成した画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定画像を演出画面に表示させないように制御する場合がある。
図21-1(A)~図21-1(C)、図21-2(A)~図21-2(C)、図21-3(A)~図21-3(C)に示すように、例えば、画像表示装置5に画像を表示する場合としては、画像データ1~4を含む複数の画像データを配置して作成された表示データに基づいて画像表示装置5に画像を表示する。このうち図21-1は、本特徴部225SGにおける仮停止示唆演出として擬似連図柄が仮停止する直前の画像データであり、図21-2は、擬似連図柄が仮停止した場合の画像データであり、図21-3は、擬似連図柄が仮停止しなかった場合の画像データである。
図21-2(A)に示すように、画像データ1は、仮停止報知演出として画像表示装置5の表示領域全体で擬似連図柄が仮停止したことを報知するためのエフェクト画像(仮停止報知用のエフェクト画像)を表示するために描画されるデータである。
図21-1(A)に示すように、画像データ2は、仮停止示唆演出として画像表示装置5の外周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線を表示するために描画されるデータである。
図21-1(B)、図21-2(B)、図21-3(A)に示すように、画像データ3は、仮停止示唆演出の実行中において擬似連図柄を画像表示装置5の上方から下方に向けての移動表示を表示するために描画されるデータである。また、擬似連図柄が仮停止する場合においては、該仮停止した擬似連図柄を移動表示中よりも大きいサイズ(図21-1(B)に示すように、仮停止前における擬似連図柄の左右幅寸法はa、上下幅寸法はbであるが、図21-2(B)に示すように、仮停止時における擬似連図柄の左右幅寸法はx(x>a)、上下幅寸法はy(y>b))で表示するために描画されるデータであるとともに、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、擬似連図柄に替えて画像表示装置5の上方から下方に向けて通常の飾り図柄(本特徴部225SGでは「1」~「9」までの図柄)の可変表示を表示するために描画されるデータである。
図21-3(B)に示すように、画像データ4は、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後において、画像表示装置5の中央部から下方に向けての擬似連図柄の移動表示を表示するために描画されるデータである。
図21-1~図21-3に示すように、これら画像データ1~4には画像表示装置5にて画像を表示するための表示優先度が設定されている。表示優先度は、画像データ1が最も高く設定されている。また、画像データ2の表示優先度は画像データ1よりも低く設定されており、画像データ3の表示優先度は画像データ2よりも低く設定されている。そして、画像データ4の表示優先度が最も低く設定されている(画像表示装置5における画像の表示優先度:画像データ1>画像データ2>画像データ3>画像データ4)。つまり、画像表示装置5では、画像データ1に基づく画像が最も上層の画像として表示され、画像データ2に基づく画像が画像データ1に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ3に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ4に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像及び画像データ3に基づく画像よりも下層の画像として表示されるようになっている。
このため、仮停止示唆演出の実行時は、図21-1(C)に示すように、画像データ2に基づく画像(集中線)が画像データ3に基づく画像(擬似連図柄の上方から下方に向けての移動表示)よりも優先して表示されるようになっている。尚、本特徴部225SGにおける集中線は透過率が高く設定されている(例えば、50%)ため、仮停止示唆演出の実行中においては、遊技者は、集中線を通して飾り図柄や擬似連図柄を視認可能となっている。
擬似連図柄が仮停止した直後においては、図21-2(C)及び図21-2(D)に示すように、画像データ1に基づく画像(仮停止報知用のエフェクト画像)が画像データ3に基づく画像(仮停止したことで移動表示中よりも大きなサイズとなった擬似連図柄)よりも優先して表示されるようになっている。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は再可変表示の開始前に所定期間が経過することによって非表示となる。
尚、本特徴部225SGにおける仮停止報知用のエフェクト画像は、透過率が0%に設定されている。つまり、擬似連図柄が仮停止した場合は、図21-2(C)及び図21-2(D)に示すように、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることにより飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認不能となるが、所定期間が経過することによってこれら飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認可能となる。
擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、図21-3(C)に示すように、画像データ3に基づく画像(擬似連図柄とは異なる飾り図柄の可変表示)が画像データ4に基づく画像(擬似連図柄の画像表示装置5の中央部から下方に向けての移動表示)よりも優先して表示されるようになっている。
特に、本特徴部225SGでは、仮停止示唆演出の実行中は、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、図21-1に示す画像データを画像表示装置5に表示することによって、擬似連図柄が仮停止するか否かに対して遊技者を注目させるようになっている。
また、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、仮停止示唆演出を実行する可変表示においては、可変表示の開始タイミングで擬似連図柄が仮停止するか否かにかかわらず擬似連図柄が仮停止する画像データをセットして可変表示を実行するようになっている。そして、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、擬似連図柄が仮停止しない仮停止示唆演出の表示画像データ切替タイミング(前述の特徴部193の図20-33参照)において、画像表示装置5に表示する画像データを擬似連図柄が仮停止する画像データ(図21-1、図21-2)から図21-3に示す擬似連図柄が仮停止しない画像データに切り替えるようになっている。
次に、本特徴部225SGにおいて仮停止示唆演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様について、図21-4に基づいて説明する。
先ず、図21-4(A)~図21-4(C)に示すように、可変表示の開始から一定期間が経過すると、「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Cにおいて飾り図柄が停止(揺動停止)してリーチとなる。その後、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が上方から下方に向けて移動してくる。このとき、図21-4(C)~図21-4(E)に示すように、画像表示装置5では、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に向けて移動されていくことに応じて、集中線が画像表示装置5の中央部に向けて移動表示されていく。
そして、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、演出制御用CPU120(表示制御部123)が画像データを切り替えることによって、図21-4(F)に示すように、集中線が非表示となるとともに、擬似連図柄は仮停止することなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示となる。
一方で、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、図21-4(G)及び図21-4(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は前述したように透過率が0%に設定されているので、遊技者は、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過する迄は仮停止報知用のエフェクト画像によって擬似連図柄を視認不能となっている。そして、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過した後、遊技者は、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となることで、仮停止報知演出中よりも大きなサイズの擬似連図柄を視認可能となる。
以上、本特徴部225SGにおけるパチンコ遊技機1では、1の可変表示中に擬似連図柄を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示するとともに該擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出を実行可能となっている。更に、該仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、該擬似連図柄を仮停止するとともに画像表示装置5の表示領域全体において仮停止報知用のエフェクト画像を表示することによって仮停止した擬似連図柄を一旦視認不能とし、該仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、仮停止報知用のエフェクト画像を表示せずに該擬似連図柄を画像表示装置5の下方に向けて継続して移動表示した後に非表示するので、遊技者が仮停止示唆演出の演出成功(擬似連図柄の仮停止)と演出失敗(擬似連図柄が仮停止しないこと)を把握し易く、仮停止示唆演出の興趣を向上できるようになっている。
また、仮停止示唆演出中においては画像表示装置5において透過率が高い集中線が表示されることによって、移動表示されている擬似連図柄が仮停止するか否かに対して遊技者を注目させることができ興趣を向上できる。更には、擬似連図柄が仮停止する際には、画像表示装置5において透過率が0である仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることによって、該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、擬似連図柄が仮停止したことを強調することができるので、該擬似連図柄の仮停止の興趣も向上することができる。
また、擬似連図柄が仮停止する場合は、仮停止時における擬似連図柄が仮停止前よりも大きいサイズで表示される(仮停止前の左右幅寸法はa、上下幅寸法はbであるのに対して、仮停止時の左右幅寸法はx(x>a)、上下幅寸法はy(y>b))ので、仮停止した擬似連図柄の視認性を向上できるとともに、擬似連図柄の仮停止をより強調することができる。
尚、本特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止したタイミングから該擬似連図柄を擬似連図柄の仮停止前よりも大きいサイズで表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬擬似連図柄のサイズを仮停止前よりも大きく表示するタイミングは、仮停止の直前のタイミングや、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となったタイミング等の仮停止後のタイミングであってもよい。
また、本特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止したタイミングから該擬似連図柄を擬似連図柄の仮停止前よりも大きいサイズで表示することで擬似連図柄が仮停止したことを強調する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、擬似連図柄が仮停止したタイミングから擬似連図柄の形状や色を変化させることによって擬似連図柄が仮停止したことを強調してもよい。
また、本特徴部225SGでは、図21-4(C)~図21-4(E)に示すように、仮停止示唆演出として画像表示装置5において集中線を表示するとともに、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていくことで、擬似連図柄が仮停止することへの期待感を高めることができ、仮停止示唆演出の興趣を向上できる。
尚、本特徴部225SGでは、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することにより擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていく形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線の色を変化させることや表示する本数を増やす(集中線の密度を高める)ことによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めてもよい。
以上、本発明の特徴部225SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれらに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部225SGでは、図21-1に示すように、画像データ2として集中線の描画を行い、画像データ3として飾り図柄や擬似連図柄の描画を行うことによって、画像表示装置5において集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG-1として図21-5(A)~図21-5(C)に示すように、画像データ4として集中線の描画を行うことで、画像表示装置5において飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも優先して表示(集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示)してもよい。
このようにすることで、図21-6(A)~図21-6(H)に示すように、仮停止示唆演出中においては、画像表示装置5において集中線を該画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていくことができるとともに、集中線によって飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認し難くなってしまうことを防ぐことができる。
尚、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、演出制御用CPU120(表示制御部123)が画像データを切り替えることによって、図21-6(F)に示すように、集中線が非表示となるとともに、擬似連図柄は仮停止することなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示となる。
一方で、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、図21-6(G)及び図21-6(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は前述したように透過率が0%に設定されているので、遊技者は、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過する迄は仮停止報知用のエフェクト画像によって擬似連図柄を視認不能となっている。そして、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過した後、遊技者は、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となることで、仮停止報知演出中よりも大きなサイズの擬似連図柄を視認可能となる。
以上のように、集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。更には、擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、仮停止したことを強調することができ、擬似連図柄の仮停止の興趣を向上できる。
また、前記変形例225SG-1では、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、集中線を非表示とした後に、擬似連図柄を仮停止させることなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG-2として図21-7(A)~図21-7(H)に示すように、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄を仮停止させることなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示とする一方で、集中線については擬似連図柄が非表示となった後も可変表示の停止タイミングまでを限度として所定期間継続して表示してもよい。
このようにすることで、変形例225SG-1と同じく、集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、擬似連図柄が仮停止しない場合については、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後から所定期間に亘って集中線が継続して表示されることによっても擬似連図柄が仮停止するか否かについての興趣を向上できる。尚、特に図示しないが、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できる。
また、前記変形例225SG-2では、仮停止示唆演出中において飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも優先して表示するとともに、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合については、画像表示装置5において擬似連図柄が非表示となった後の所定期間に亘って集中線を継続して表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG-3として図21-8(A)~図21-8(H)に示すように、仮停止示唆演出中において集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示するとともに、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合については、画像表示装置5において擬似連図柄が非表示となった後の所定期間に亘って集中線を継続して表示してもよい。
このようにすることで、前記特徴部225SGと同じく、飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、擬似連図柄が仮停止しない場合については、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後から所定期間に亘って集中線が継続して表示されることによっても擬似連図柄が仮停止するか否かについての興趣を向上できる。尚、特に図示しないが、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できる。
また、前記特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止した場合、画像表示装置5において透過率0%の画像として仮停止報知用のエフェクト画像を表示し、停止した擬似連図柄を一時的に視認不能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG-4として図21-9(A)~図21-9(C)に示すように、擬似連図柄が仮停止した場合は、画像表示装置5において集中線よりも透過率が低い(例えば、20%等)画像として仮停止報知用のエフェクト画像を表示してもよい。
つまりは、図21-10に示すように、仮停止示唆演出として集中線が表示されている期間(擬似連図柄の仮停止タイミングまでの期間)においては、該集中線の透過率が高い(例えば、前述した50%)ことにより遊技者が集中線越しに飾り図柄や擬似連図柄を容易に視認可能である一方で、仮停止報知演出として仮停止報知用のエフェクト画像が表示されている期間(擬似連図柄の仮停止タイミング以降の期間)においては、集中線よりも透過率が低い(例えば、前述した20%)ことにより、集中線が表示されている期間よりも遊技者が飾り図柄や擬似連図柄を視認し難くなっていてもよい。
このようにすることで、前記特徴部225SGと同じく、仮停止示唆演出中は透過率が比較的高い集中線が表示されることによって、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合(仮停止報知演出が実行される場合)は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、該仮停止報知用のエフェクト画像を通して擬似連図柄が仮停止したことを強調することができるので、擬似連図柄が仮停止することの興趣を向上できる。
また、前記特徴部225SGでは、可変表示中に擬似連演出にかかわる演出として仮停止示唆演出と仮停止報知演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中はこれら仮停止示唆演出や仮停止報知演出とは異なる演出として、可変表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出(特徴部193SGにおける図20-29参照)を実行可能としてもよい。尚、これら予告演出は、仮停止示唆演出として画像表示装置5において集中線が表示されているときに実行可能とする一方で、仮停止報知演出として画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されているときは予告演出の実行を制限してもよい。このようにすることで、予告演出の実行によって可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者を注目させることができるとともに、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されているときは予告演出の実行を制限することで、予告演出の視認性が仮停止報知用のエフェクト画像によって低下して、該予告演出の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、可変表示中に実行可能な予告演出としては、変形例225SG-5として図21-11に示すように、例えば、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止した場合に、次の擬似連示唆演出の演出結果として更に擬似連図柄が仮停止することを示唆する擬似連示唆演出や、画像表示装置5の所定位置(例えば、画像表示装置の中央下部)において実行中の可変表示に対応する保留記憶表示をアクティブ表示として表示するアクティブ表示エリア225SG005Fを設け、該アクティブ表示の表示態様を変化させることで可変表示結果が大当りとなることを示唆するアクティブ表示予告演出及び、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆するアクティブ表示変化予告演出を実行可能としてもよい。
このように、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、例えば、図21-11(A)~図21-11(C)に示すように、仮停止予告演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止したことに基づいて画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての左右幅寸法がL1である画像を表示するとともに、該画像表示装置5において透過率が0%である仮停止報知用のエフェクト画像を表示し、該仮停止から所定期間が経過することによって仮停止報知用のエフェクト画像を非表示とする。つまり、擬似連示唆演出としての画像の表示は擬似連図柄の仮停止タイミングから開始されるが、擬似連示唆演出としての画像が遊技者から視認可能となるのは仮停止報知用のエフェクト画像が非表示化されたタイミングからである。
一方で、予告演出としてアクティブ表示変化予告演出を実行する場合は、図21-11(A)及び図21-11(D)~図21-11(F)に示すように、擬似連図柄が仮停止したタイミングから画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像の表示を行ず、アクティブ表示変化予告演出の画像(本変形例225SG-5では画像表示装置5の右部からアクティブ表示エリア225SG005Fに向けて飛来する左右幅寸法がL2(L1>L2)である矢の画像)が表示される。
該アクティブ表示変化予告演出の演出結果としてアクティブ表示の表示態様が変化する場合は、図21-11(E)に示すように、画像表示装置5の右部から飛来してきた矢がアクティブ表示に刺さることによって該アクティブ表示の表示態様が変化し、該アクティブ表示変化予告演出の演出結果としてアクティブ表示の表示態様が変化しない場合は、図21-11(F)に示すように、画像表示装置5の右部から飛来してきた矢がアクティブ表示に刺さることなく画像表示装置5の左部に向けて通過した後に非表示となればよい。
このように本変形例225SG-5では、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、画像表示装置5において擬似連示唆演出としての画像とともに仮停止報知用のエフェクト画像を表示することによって、一旦擬似連示唆演出としての画像を遊技者から視認不能とする一方で、予告演出としてアクティブ表示変化予告演出を実行する場合は、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像を表示せずに、アクティブ表示変化予告演出の画像として、擬似連示唆演出としての画像よりも表示寸法が短い画像(矢の画像)を表示することで、アクティブ表示変化予告演出が仮停止報知用のエフェクト画像によって遮られて分かり難くなってしまうことを防ぐことができる。
尚、本変形例225SG-5では、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、仮停止予告演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止したことに基づいて画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての左右幅寸法がL1である画像を表示するとともに、該画像表示装置5において透過率が0%である仮停止報知用のエフェクト画像を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての画像とともに透過率が0%ではない(例えば、透過率が20%や50%の)仮停止報知用のエフェクト画像を表示してもよい。
(本発明の実施の形態における特徴部225SGに関する説明)
次に本発明の実施の形態における特徴部225SG(以下、本特徴部225SGと記載する)について説明する。尚、本特徴部225SGでは、前述した特徴部のパチンコ遊技機1と同一構成である箇所については記述を省略する。
先ず、本特徴部225SGにおける表示制御部123について説明する。表示制御部123におけるCGROMには、画像表示装置5に画像を表示させるための複数種類の画像データが記憶されている。表示制御部123は、演出制御用CPU120による指示に基づいてCGROMに記憶されている1の画像データに基づいて所定画像を画像表示装置5に表示させることが可能であり、複数種類の画像データを配置して画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定の演出画面を表示させることが可能である。所定画像を画像表示装置5に表示させないようにする場合には、状況に応じて、所定画像の画像データの前面側に他の画像データを透過率0%として配置することで、所定画像の画像データに基づく画像を演出画面に表示させないように制御する場合と、所定画像の画像データを配置しない表示データを作成した画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定画像を演出画面に表示させないように制御する場合がある。
図21-1(A)~図21-1(C)、図21-2(A)~図21-2(C)、図21-3(A)~図21-3(C)に示すように、例えば、画像表示装置5に画像を表示する場合としては、画像データ1~4を含む複数の画像データを配置して作成された表示データに基づいて画像表示装置5に画像を表示する。このうち図21-1は、本特徴部225SGにおける仮停止示唆演出として擬似連図柄が仮停止する直前の画像データであり、図21-2は、擬似連図柄が仮停止した場合の画像データであり、図21-3は、擬似連図柄が仮停止しなかった場合の画像データである。
図21-2(A)に示すように、画像データ1は、仮停止報知演出として画像表示装置5の表示領域全体で擬似連図柄が仮停止したことを報知するためのエフェクト画像(仮停止報知用のエフェクト画像)を表示するために描画されるデータである。
図21-1(A)に示すように、画像データ2は、仮停止示唆演出として画像表示装置5の外周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線を表示するために描画されるデータである。
図21-1(B)、図21-2(B)、図21-3(A)に示すように、画像データ3は、仮停止示唆演出の実行中において擬似連図柄を画像表示装置5の上方から下方に向けての移動表示を表示するために描画されるデータである。また、擬似連図柄が仮停止する場合においては、該仮停止した擬似連図柄を移動表示中よりも大きいサイズ(図21-1(B)に示すように、仮停止前における擬似連図柄の左右幅寸法はa、上下幅寸法はbであるが、図21-2(B)に示すように、仮停止時における擬似連図柄の左右幅寸法はx(x>a)、上下幅寸法はy(y>b))で表示するために描画されるデータであるとともに、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、擬似連図柄に替えて画像表示装置5の上方から下方に向けて通常の飾り図柄(本特徴部225SGでは「1」~「9」までの図柄)の可変表示を表示するために描画されるデータである。
図21-3(B)に示すように、画像データ4は、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後において、画像表示装置5の中央部から下方に向けての擬似連図柄の移動表示を表示するために描画されるデータである。
図21-1~図21-3に示すように、これら画像データ1~4には画像表示装置5にて画像を表示するための表示優先度が設定されている。表示優先度は、画像データ1が最も高く設定されている。また、画像データ2の表示優先度は画像データ1よりも低く設定されており、画像データ3の表示優先度は画像データ2よりも低く設定されている。そして、画像データ4の表示優先度が最も低く設定されている(画像表示装置5における画像の表示優先度:画像データ1>画像データ2>画像データ3>画像データ4)。つまり、画像表示装置5では、画像データ1に基づく画像が最も上層の画像として表示され、画像データ2に基づく画像が画像データ1に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ3に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ4に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像及び画像データ3に基づく画像よりも下層の画像として表示されるようになっている。
このため、仮停止示唆演出の実行時は、図21-1(C)に示すように、画像データ2に基づく画像(集中線)が画像データ3に基づく画像(擬似連図柄の上方から下方に向けての移動表示)よりも優先して表示されるようになっている。尚、本特徴部225SGにおける集中線は透過率が高く設定されている(例えば、50%)ため、仮停止示唆演出の実行中においては、遊技者は、集中線を通して飾り図柄や擬似連図柄を視認可能となっている。
擬似連図柄が仮停止した直後においては、図21-2(C)及び図21-2(D)に示すように、画像データ1に基づく画像(仮停止報知用のエフェクト画像)が画像データ3に基づく画像(仮停止したことで移動表示中よりも大きなサイズとなった擬似連図柄)よりも優先して表示されるようになっている。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は再可変表示の開始前に所定期間が経過することによって非表示となる。
尚、本特徴部225SGにおける仮停止報知用のエフェクト画像は、透過率が0%に設定されている。つまり、擬似連図柄が仮停止した場合は、図21-2(C)及び図21-2(D)に示すように、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることにより飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認不能となるが、所定期間が経過することによってこれら飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認可能となる。
擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、図21-3(C)に示すように、画像データ3に基づく画像(擬似連図柄とは異なる飾り図柄の可変表示)が画像データ4に基づく画像(擬似連図柄の画像表示装置5の中央部から下方に向けての移動表示)よりも優先して表示されるようになっている。
特に、本特徴部225SGでは、仮停止示唆演出の実行中は、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、図21-1に示す画像データを画像表示装置5に表示することによって、擬似連図柄が仮停止するか否かに対して遊技者を注目させるようになっている。
また、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、仮停止示唆演出を実行する可変表示においては、可変表示の開始タイミングで擬似連図柄が仮停止するか否かにかかわらず擬似連図柄が仮停止する画像データをセットして可変表示を実行するようになっている。そして、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、擬似連図柄が仮停止しない仮停止示唆演出の表示画像データ切替タイミング(前述の特徴部193の図20-33参照)において、画像表示装置5に表示する画像データを擬似連図柄が仮停止する画像データ(図21-1、図21-2)から図21-3に示す擬似連図柄が仮停止しない画像データに切り替えるようになっている。
次に、本特徴部225SGにおいて仮停止示唆演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様について、図21-4に基づいて説明する。
先ず、図21-4(A)~図21-4(C)に示すように、可変表示の開始から一定期間が経過すると、「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Cにおいて飾り図柄が停止(揺動停止)してリーチとなる。その後、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が上方から下方に向けて移動してくる。このとき、図21-4(C)~図21-4(E)に示すように、画像表示装置5では、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に向けて移動されていくことに応じて、集中線が画像表示装置5の中央部に向けて移動表示されていく。
そして、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、演出制御用CPU120(表示制御部123)が画像データを切り替えることによって、図21-4(F)に示すように、集中線が非表示となるとともに、擬似連図柄は仮停止することなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示となる。
一方で、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、図21-4(G)及び図21-4(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は前述したように透過率が0%に設定されているので、遊技者は、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過する迄は仮停止報知用のエフェクト画像によって擬似連図柄を視認不能となっている。そして、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過した後、遊技者は、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となることで、仮停止報知演出中よりも大きなサイズの擬似連図柄を視認可能となる。
以上、本特徴部225SGにおけるパチンコ遊技機1では、1の可変表示中に擬似連図柄を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示するとともに該擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出を実行可能となっている。更に、該仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、該擬似連図柄を仮停止するとともに画像表示装置5の表示領域全体において仮停止報知用のエフェクト画像を表示することによって仮停止した擬似連図柄を一旦視認不能とし、該仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、仮停止報知用のエフェクト画像を表示せずに該擬似連図柄を画像表示装置5の下方に向けて継続して移動表示した後に非表示するので、遊技者が仮停止示唆演出の演出成功(擬似連図柄の仮停止)と演出失敗(擬似連図柄が仮停止しないこと)を把握し易く、仮停止示唆演出の興趣を向上できるようになっている。
また、仮停止示唆演出中においては画像表示装置5において透過率が高い集中線が表示されることによって、移動表示されている擬似連図柄が仮停止するか否かに対して遊技者を注目させることができ興趣を向上できる。更には、擬似連図柄が仮停止する際には、画像表示装置5において透過率が0である仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることによって、該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、擬似連図柄が仮停止したことを強調することができるので、該擬似連図柄の仮停止の興趣も向上することができる。
また、擬似連図柄が仮停止する場合は、仮停止時における擬似連図柄が仮停止前よりも大きいサイズで表示される(仮停止前の左右幅寸法はa、上下幅寸法はbであるのに対して、仮停止時の左右幅寸法はx(x>a)、上下幅寸法はy(y>b))ので、仮停止した擬似連図柄の視認性を向上できるとともに、擬似連図柄の仮停止をより強調することができる。
尚、本特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止したタイミングから該擬似連図柄を擬似連図柄の仮停止前よりも大きいサイズで表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬擬似連図柄のサイズを仮停止前よりも大きく表示するタイミングは、仮停止の直前のタイミングや、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となったタイミング等の仮停止後のタイミングであってもよい。
また、本特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止したタイミングから該擬似連図柄を擬似連図柄の仮停止前よりも大きいサイズで表示することで擬似連図柄が仮停止したことを強調する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、擬似連図柄が仮停止したタイミングから擬似連図柄の形状や色を変化させることによって擬似連図柄が仮停止したことを強調してもよい。
また、本特徴部225SGでは、図21-4(C)~図21-4(E)に示すように、仮停止示唆演出として画像表示装置5において集中線を表示するとともに、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていくことで、擬似連図柄が仮停止することへの期待感を高めることができ、仮停止示唆演出の興趣を向上できる。
尚、本特徴部225SGでは、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することにより擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていく形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線の色を変化させることや表示する本数を増やす(集中線の密度を高める)ことによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めてもよい。
以上、本発明の特徴部225SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれらに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部225SGでは、図21-1に示すように、画像データ2として集中線の描画を行い、画像データ3として飾り図柄や擬似連図柄の描画を行うことによって、画像表示装置5において集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG-1として図21-5(A)~図21-5(C)に示すように、画像データ4として集中線の描画を行うことで、画像表示装置5において飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも優先して表示(集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示)してもよい。
このようにすることで、図21-6(A)~図21-6(H)に示すように、仮停止示唆演出中においては、画像表示装置5において集中線を該画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていくことができるとともに、集中線によって飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認し難くなってしまうことを防ぐことができる。
尚、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、演出制御用CPU120(表示制御部123)が画像データを切り替えることによって、図21-6(F)に示すように、集中線が非表示となるとともに、擬似連図柄は仮停止することなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示となる。
一方で、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、図21-6(G)及び図21-6(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は前述したように透過率が0%に設定されているので、遊技者は、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過する迄は仮停止報知用のエフェクト画像によって擬似連図柄を視認不能となっている。そして、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過した後、遊技者は、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となることで、仮停止報知演出中よりも大きなサイズの擬似連図柄を視認可能となる。
以上のように、集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。更には、擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、仮停止したことを強調することができ、擬似連図柄の仮停止の興趣を向上できる。
また、前記変形例225SG-1では、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、集中線を非表示とした後に、擬似連図柄を仮停止させることなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG-2として図21-7(A)~図21-7(H)に示すように、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄を仮停止させることなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示とする一方で、集中線については擬似連図柄が非表示となった後も可変表示の停止タイミングまでを限度として所定期間継続して表示してもよい。
このようにすることで、変形例225SG-1と同じく、集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、擬似連図柄が仮停止しない場合については、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後から所定期間に亘って集中線が継続して表示されることによっても擬似連図柄が仮停止するか否かについての興趣を向上できる。尚、特に図示しないが、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できる。
また、前記変形例225SG-2では、仮停止示唆演出中において飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも優先して表示するとともに、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合については、画像表示装置5において擬似連図柄が非表示となった後の所定期間に亘って集中線を継続して表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG-3として図21-8(A)~図21-8(H)に示すように、仮停止示唆演出中において集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示するとともに、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合については、画像表示装置5において擬似連図柄が非表示となった後の所定期間に亘って集中線を継続して表示してもよい。
このようにすることで、前記特徴部225SGと同じく、飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、擬似連図柄が仮停止しない場合については、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後から所定期間に亘って集中線が継続して表示されることによっても擬似連図柄が仮停止するか否かについての興趣を向上できる。尚、特に図示しないが、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できる。
また、前記特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止した場合、画像表示装置5において透過率0%の画像として仮停止報知用のエフェクト画像を表示し、停止した擬似連図柄を一時的に視認不能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG-4として図21-9(A)~図21-9(C)に示すように、擬似連図柄が仮停止した場合は、画像表示装置5において集中線よりも透過率が低い(例えば、20%等)画像として仮停止報知用のエフェクト画像を表示してもよい。
つまりは、図21-10に示すように、仮停止示唆演出として集中線が表示されている期間(擬似連図柄の仮停止タイミングまでの期間)においては、該集中線の透過率が高い(例えば、前述した50%)ことにより遊技者が集中線越しに飾り図柄や擬似連図柄を容易に視認可能である一方で、仮停止報知演出として仮停止報知用のエフェクト画像が表示されている期間(擬似連図柄の仮停止タイミング以降の期間)においては、集中線よりも透過率が低い(例えば、前述した20%)ことにより、集中線が表示されている期間よりも遊技者が飾り図柄や擬似連図柄を視認し難くなっていてもよい。尚、本変形例225SG-4では特に図示しないが、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、他の特徴部や変形例と同じく、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像は表示されない。
このようにすることで、前記特徴部225SGと同じく、仮停止示唆演出中は透過率が比較的高い集中線が表示されることによって、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合(仮停止報知演出が実行される場合)は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、該仮停止報知用のエフェクト画像を通して擬似連図柄が仮停止したことを強調することができるので、擬似連図柄が仮停止することの興趣を向上できる。
また、前記特徴部225SGでは、可変表示中に擬似連演出にかかわる演出として仮停止示唆演出と仮停止報知演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG-5として、可変表示中はこれら仮停止示唆演出や仮停止報知演出とは異なる演出として、可変表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出(特徴部193SGにおける図20-29参照)を実行可能としてもよい。尚、これら予告演出は、仮停止示唆演出として画像表示装置5において集中線が表示されているときに実行可能とする一方で、仮停止報知演出として画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されているときは予告演出の実行を制限してもよい。このようにすることで、予告演出の実行によって可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者を注目させることができるとともに、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されているときは予告演出の実行を制限することで、予告演出の視認性が仮停止報知用のエフェクト画像によって低下して、該予告演出の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、可変表示中に実行可能な予告演出としては、変形例225SG-5として図21-11に示すように、例えば、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止した場合に、次の擬似連示唆演出の演出結果として更に擬似連図柄が仮停止することを示唆する擬似連示唆演出や、画像表示装置5の所定位置(例えば、画像表示装置の中央下部)において実行中の可変表示に対応する保留記憶表示をアクティブ表示として表示するアクティブ表示エリア225SG005Fを設け、該アクティブ表示の表示態様を変化させることで可変表示結果が大当りとなることを示唆するアクティブ表示予告演出及び、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆するアクティブ表示変化予告演出を実行可能としてもよい。
このように、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、例えば、図21-11(A)~図21-11(C)に示すように、仮停止予告演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止したことに基づいて画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての左右幅寸法がL1である画像を表示するとともに、該画像表示装置5において透過率が0%である仮停止報知用のエフェクト画像を表示し、該仮停止から所定期間が経過することによって仮停止報知用のエフェクト画像を非表示とする。つまり、擬似連示唆演出としての画像の表示は擬似連図柄の仮停止タイミングから開始されるが、擬似連示唆演出としての画像が遊技者から視認可能となるのは仮停止報知用のエフェクト画像が非表示化されたタイミングからである。
一方で、予告演出としてアクティブ表示変化予告演出を実行する場合は、図21-11(A)及び図21-11(D)~図21-11(F)に示すように、擬似連図柄が仮停止したタイミングから画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像の表示を行ず、アクティブ表示変化予告演出の画像(本変形例225SG-5では画像表示装置5の右部からアクティブ表示エリア225SG005Fに向けて飛来する左右幅寸法がL2(L1>L2)である矢の画像)が表示される。
該アクティブ表示変化予告演出の演出結果としてアクティブ表示の表示態様が変化する場合は、図21-11(E)に示すように、画像表示装置5の右部から飛来してきた矢がアクティブ表示に刺さることによって該アクティブ表示の表示態様が変化し、該アクティブ表示変化予告演出の演出結果としてアクティブ表示の表示態様が変化しない場合は、図21-11(F)に示すように、画像表示装置5の右部から飛来してきた矢がアクティブ表示に刺さることなく画像表示装置5の左部に向けて通過した後に非表示となればよい。
このように本変形例225SG-5では、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、画像表示装置5において擬似連示唆演出としての画像とともに仮停止報知用のエフェクト画像を表示することによって、一旦擬似連示唆演出としての画像を遊技者から視認不能とする一方で、予告演出としてアクティブ表示変化予告演出を実行する場合は、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像を表示せずに、アクティブ表示変化予告演出の画像として、擬似連示唆演出としての画像よりも表示寸法が短い画像(矢の画像)を表示することで、アクティブ表示変化予告演出が仮停止報知用のエフェクト画像によって遮られて分かり難くなってしまうことを防ぐことができる。
尚、本変形例225SG-5では、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、仮停止予告演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止したことに基づいて画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての左右幅寸法がL1である画像を表示するとともに、該画像表示装置5において透過率が0%である仮停止報知用のエフェクト画像を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての画像とともに透過率が0%ではない(例えば、透過率が20%や50%の)仮停止報知用のエフェクト画像を表示してもよい。
また、前記特徴部193SGや前記特徴部225SGでは、複数の飾り図柄のうちの1の図柄として、或いは、飾り図柄とは異なる図柄として、擬似連演出が実行されることを報知する図柄(擬似連図柄)が画像表示装置5において仮停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可変表示の終了タイミングで保留記憶表示やの表示態様を変化させることで該保留記憶表示に対応する可変表示結果が大当りとなることを示唆する保留記憶表示変化演出を実行可能とするとともに、複数の飾り図柄のうちの1の図柄として、或いは、飾り図柄とは異なる図柄として、保留記憶表示が変化することを示す図柄(保留記憶表示変化報知図柄)が画像表示装置5において停止する場合を設けてもよい。このように保留記憶表示変化報知図柄が画像表示装置5において停止する場合においては、該保留記憶表示変化報知図柄が停止するか否かを対象として前記特徴部193SGや前記特徴部225SGにおける仮停止示唆演出に相当する演出(本発明における示唆演出)を実行可能としてもよい。
また、前記特徴部193SGや前記特徴部225SGでは、複数の飾り図柄のうちの1の図柄として、或いは、飾り図柄とは異なる図柄として、擬似連演出が実行されることを報知する図柄(擬似連図柄)が画像表示装置5において仮停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、画像表示装置5において背景画像として複数の画像を表示可能とし、表示されている背景画像に応じて実行中の可変表示結果が大当りとなる割合を示唆可能とするとともに、複数の飾り図柄のうちの1の図柄として、或いは、飾り図柄とは異なる図柄として、背景画像が変化することを示す図柄(背景画像変化報知図柄)が画像表示装置5において停止する場合を設けてもよい。このように背景画像変化報知図柄が画像表示装置5において停止する場合においては、該背景画像変化報知図柄が停止するか否かを対象として前記特徴部193SGや前記特徴部225SGにおける仮停止示唆演出に相当する演出(本発明における示唆演出)を実行可能としてもよい。
また、前記特徴部193SGでは、所定の遊技を行う遊技機としてパチンコ遊技機1を例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、所定の遊技を行う遊技機とは、少なくとも所定の遊技を行うものであればパチンコ遊技機1の他スロットマシンや一般ゲーム機であってもよい。
また、本明細書では、本発明の遊技機の形態として複数の特徴部や変形例を例示したが、本発明の遊技機としては、これら複数の特徴部や変形例を組合せて実施してもよいし、1の特徴部や変形例のみを実施してもよい。
例えば、前記特徴部193SGや前記特徴部225SGでは、複数の飾り図柄のうちの1の図柄として、或いは、飾り図柄とは異なる図柄として、擬似連演出が実行されることを報知する図柄(擬似連図柄)が画像表示装置5において仮停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を飾り図柄の組合せ(停止図柄)によって示唆可能とし、特定の設定値が設定されていることを示唆する図柄の停止を対象として前記特徴部193SGや前記特徴部225SGにおける仮停止示唆演出に相当する演出(本発明における示唆演出)を実行可能としてもよい。
1 … パチンコ遊技機
4A … 第1特別図柄表示装置
4B … 第2特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
50 … 特別可変入賞球装置
51 … V入賞領域
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
120 … 演出制御用CPU

Claims (2)

  1. 特定演出識別情報を含む複数種類の演出識別情報の可変表示を行って表示結果を導出表示し、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    通常状態に比べて可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、
    可変表示パターンを決定可能な可変表示パターン決定手段と、
    遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知を含む複数種類の報知を実行可能な報知手段と、
    可変表示として、演出識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの所定タイミングにおいて前記特定演出識別情報を一旦仮停止させた後に可変表示を再開する特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
    前記特定演出識別情報が仮停止することを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
    前記特定演出識別情報が仮停止したことを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段と、
    を備え、
    前記特別状態制御手段は、前記有利状態の終了後に第1回数の可変表示が実行されるまで前記特別状態に制御可能であり、
    前記報知手段は、前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数である可変表示中に前記価値報知を実行し、
    前記有利状態は、第1種別有利状態と、第2種別有利状態と、を含み、
    前記可変表示パターン決定手段は、
    前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数である場合に、特定決定用データを用いて決定可能であり、
    前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数未満である場合に、通常決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、
    前記通常決定用データは、前記第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、特定可変表示パターンおよび特別可変表示パターンを含む複数種類の可変表示パターンのうちからいずれかの可変表示パターンを決定可能とし、前記第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、該特定可変表示パターンおよび該特別可変表示パターンとは異なる所定可変表示パターンを含む複数種類の可変表示パターンのうちからいずれかの可変表示パターンを決定可能とするデータであり、
    前記特定決定用データは、前記第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合と、前記第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合とのいずれの場合においても、前記特定可変表示パターンを決定し、前記有利状態に制御する契機とならない可変表示に対応して、前記報知手段による前記価値報知を実行可能な報知可変表示パターンを決定するデータであり、
    前記特定可変表示パターンは、前記報知可変表示パターンよりも可変表示期間が短い可変表示パターンであり、
    前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として、効果表示の表示によって、前記特定演出識別情報とは異なる演出識別情報の視認性を第1低視認状態に一旦低下させた後に、該第1低視認状態よりも更に視認性が低い第2低視認状態に低下させる演出を実行可能であり、
    前記報知演出実行手段は、前記報知演出として、前記特定演出識別情報とは異なる演出識別情報を視認不能とする演出を実行可能であり、
    前記示唆演出実行手段は、前記特定演出識別情報が仮停止しない場合においても前記示唆演出を実行可能であって、該仮停止しない場合は前記所定タイミングを過ぎた後の所定期間は前記効果表示を継続表示可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 複数種類の演出識別情報の可変表示を行って表示結果を導出表示し、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    通常状態に比べて可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、
    可変表示パターンを決定可能な可変表示パターン決定手段と、
    遊技者が獲得した価値の結果を報知する価値報知を含む複数種類の報知を実行可能な報知手段と、
    可変表示として、演出識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの所定タイミングにおいて、前記演出識別情報とは異なる特殊識別情報を一旦仮停止させた後に可変表示を再開する特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
    前記特殊識別情報が仮停止することを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
    前記特殊識別情報が仮停止したことを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段と、
    を備え、
    前記特別状態制御手段は、前記有利状態の終了後に第1回数の可変表示が実行されるまで前記特別状態に制御可能であり、
    前記報知手段は、前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数である可変表示中に前記価値報知を実行し、
    前記有利状態は、第1種別有利状態と、第2種別有利状態と、を含み、
    前記可変表示パターン決定手段は、
    前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数である場合に、特定決定用データを用いて決定可能であり、
    前記特別状態中における可変表示の実行回数が前記第1回数未満である場合に、通常決定用データを用いて可変表示パターンを決定可能であり、
    前記通常決定用データは、前記第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、特定可変表示パターンおよび特別可変表示パターンを含む複数種類の可変表示パターンのうちからいずれかの可変表示パターンを決定可能とし、前記第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示に対応して、該特定可変表示パターンおよび該特別可変表示パターンとは異なる所定可変表示パターンを含む複数種類の可変表示パターンのうちからいずれかの可変表示パターンを決定可能とするデータであり、
    前記特定決定用データは、前記第1種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合と、前記第2種別有利状態に制御する契機となる可変表示の場合とのいずれの場合においても、前記特定可変表示パターンを決定し、前記有利状態に制御する契機とならない可変表示に対応して、前記報知手段による前記価値報知を実行可能な報知可変表示パターンを決定するデータであり、
    前記特定可変表示パターンは、前記報知可変表示パターンよりも可変表示期間が短い可変表示パターンであり、
    前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として、効果表示の表示によって、前記演出識別情報の視認性を第1低視認状態に一旦低下させた後に、該第1低視認状態よりも更に視認性が低い第2低視認状態に低下させる演出を実行可能であり、
    前記報知演出実行手段は、前記報知演出として前記演出識別情報を視認不能とする演出を実行可能であり、
    前記示唆演出実行手段は、前記特殊識別情報が仮停止しない場合においても前記示唆演出を実行可能であって、該仮停止しない場合は前記所定タイミングを過ぎた後の所定期間は前記効果表示を継続表示可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
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