以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.情報処理方法の概要〕
まず、図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置が行う情報処理方法の概要について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。なお、図1では、広告に接触した利用者が広告に興味を持ったかを推定する場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と情報提供装置100と外部検索装置200とを含む。端末装置10と情報提供装置100と外部検索装置200とは、それぞれネットワークN(図2参照)を介して有線又は無線で互いに通信可能に接続される。本実施形態では、端末装置10及び外部検索装置200は、情報提供装置100と連携する。
端末装置10は、利用者U(ユーザ)により使用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、4G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者Uから指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。なお、画面のうち、コンテンツが表示されている領域上で行われた操作を、コンテンツに対する操作としてもよい。また、端末装置10は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
情報提供装置100は、各利用者Uの端末装置10及び外部検索装置200と連携し、各利用者Uの端末装置10及び外部検索装置200に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
また、情報提供装置100は、各利用者Uの端末装置10に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報提供装置100は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信等のサービスを提供してもよい。実際には、情報提供装置100は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
なお、情報提供装置100は、利用者Uに関する利用者情報を取得可能である。例えば、情報提供装置100は、利用者Uの性別、年代、居住地域といった利用者Uの属性に関する情報を取得する。そして、情報提供装置100は、利用者Uを示す識別情報(利用者ID等)とともに利用者Uの属性に関する情報を記憶して管理する。
また、情報提供装置100は、利用者Uの端末装置10から、あるいは利用者ID等に基づいて各種サーバ等から、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。例えば、情報提供装置100は、利用者Uの位置や日時の履歴である位置履歴を端末装置10から取得する。また、情報提供装置100は、利用者Uが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を検索サーバ(検索エンジン)から取得する。また、情報提供装置100は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴をコンテンツサーバから取得する。また、情報提供装置100は、利用者Uの商品購入や決済処理の履歴である購入履歴を電子商取引サーバや決済処理サーバから取得する。また、情報提供装置100は、利用者Uのマーケットプレイスへの出品の履歴である出品履歴や販売履歴を電子商取引サーバや決済サーバから取得してもよい。また、情報提供装置100は、利用者Uの投稿の履歴である投稿履歴を口コミの投稿サービスを提供する投稿サーバやSNSサーバから取得する。
外部検索装置200は、検索窓(検索ボックス)を有するアプリやWebサイトを利用者Uの端末装置10に提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、外部検索装置200は、利用者Uが端末装置10を用いて検索窓に入力した検索クエリを受け付けて、入力された検索クエリに応じた検索結果を利用者Uの端末装置10に提供する。検索窓を有するアプリは、ブラウザやSNSアプリ等であってもよいし、ホーム画面の検索バーであってもよい。また、地図アプリやカーナビアプリ(ナビゲーションアプリ)等であってもよい。また、検索窓を有するWebサイトは、検索サイトやポータルサイトに限らず、EC(Electronic Commerce:電子商取引)サイトやオンラインモール、価格比較サイト、SNSサイト、動画サイト(動画共有サイト、動画配信サイト)等であってもよい。
なお、情報提供装置100と外部検索装置200とは同一の装置であってもよい。すなわち、情報提供装置100と外部検索装置200とが一体化していてもよい。
本実施形態では、情報提供装置100は、利用者Uに関する各種情報を収集し、利用者Uが広告に接触した際に、利用者Uがその広告に興味を持ったかを推定する。具体的には、情報提供装置100は、利用者Uの日常の行動履歴から、広告との接触を推定する。また、利用者Uが所定の行動を取った際に、利用者Uの状況に関する環境情報を取得する。そして、広告との接触が推定された際に、環境情報から、所定の行動が広告との接触に伴う行動(興味行動)であると推定する。このとき、情報提供装置100は、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定することで、利用者Uがその広告に興味を持ったと推定する。すなわち、情報提供装置100は、利用者Uがその広告に興味を持ち、広告との接触に伴う行動をとったと推定する。
なお、所定の行動は、広告の目的とする最終的なアクション(購買、訪問等)とは異なる行動である。例えば、所定の行動は、広告接触とアクションとの間に行われる中間的な行動(中間行動)である。ここでは、所定の行動として、検索エンジン等で広告の内容に関連するキーワードを検索クエリとした検索を行う場合を例に説明する。検索エンジンは、ECサイトやオンラインモール等で利用されている電子商取引用のサイト内検索エンジン等であってもよい。また、所定の行動は、1つの行動に限らず、複数の行動であってもよい。例えば、情報提供装置100は、利用者Uが予め決められた複数の行動のうちいずれかの行動を取った場合に、利用者Uが所定の行動を取ったと判断してもよい。また、所定の行動は、単一の行動に限らず、連続する一連の行動であってもよい。例えば、情報提供装置100は、利用者Uが予め決められた順序で一連の行動を取った場合に、利用者Uが所定の行動を取ったと判断してもよい。
例えば、情報提供装置100は、利用者Uの日常の行動履歴に含まれる日時と、広告が提示された日時とから、広告と接触した日時を推定する。なお、広告が提示された日時は、広告が提示された期間であってもよい。また、環境情報として、利用者Uが所定の行動を取った日時に関する情報を取得する。そして、広告と接触した日時と、所定の行動を取った日時とが所定の条件を満たす場合、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定する。
あるいは、情報提供装置100は、利用者Uの日常の行動履歴に含まれる位置情報と、広告の位置情報とから、広告と接触した位置を推定する。また、環境情報として、利用者Uが所定の行動を取った位置に関する位置情報を取得する。そして、広告と接触した位置と、所定の行動を取った位置とが所定の条件を満たす場合、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定する。
また、情報提供装置100は、環境情報として、利用者Uが所定の行動を取った際に利用者Uの端末装置10が周囲を検知した結果を示す検知情報を取得し、検知情報に基づいて、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定してもよい。例えば、情報提供装置100は、検知情報として、利用者Uの端末装置10に搭載された各種センサの検出結果を示すセンサ情報を取得する。
また、情報提供装置100は、環境情報として、利用者Uの端末装置10が広告を提示する機器の発する信号を検知したことを示す機器信号検知情報を取得し、当該機器信号検知情報に基づいて、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定してもよい。
さらに、情報提供装置100は、広告との接触が推定された際に、所定の行動のタイミングから、利用者の広告に対する興味の度合いを推定する。例えば、情報提供装置100は、広告と接触した後の所定の行動の回数から、利用者の広告に対する興味の度合いを推定する。あるいは、情報提供装置100は、広告と接触した時点から所定の行動を取るまでの間隔から、利用者の広告に対する興味の度合いを推定する。また、情報提供装置100は、同一の対象に関する複数の広告との接触が推定された際に、所定の行動のタイミングから、広告ごとに、利用者の広告に対する興味の度合いを推定してもよい。
〔1-1.基本動作〕
例えば、図1に示すように、情報提供装置100は、日常的に、各利用者Uの端末装置10から、各利用者Uに関する各種情報を収集する(ステップS1)。例えば、情報提供装置100は、各利用者Uの利用者登録時に、各利用者Uの属性等に関する利用者情報を取得し、利用者Uを識別するための利用者識別情報を利用者情報と紐づけて記憶する。また、情報提供装置100は、常時又は定期的に、各利用者Uの端末装置10から、利用者識別情報と行動履歴とを収集する。このとき、情報提供装置100は、利用者Uの日常の行動履歴として、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報を収集する。なお、履歴情報のうち、利用者Uの位置や日時の履歴である位置履歴には、街中や建物内での移動履歴や、施設への訪問履歴、店舗の入店履歴等が含まれる。すなわち、履歴情報には、位置情報が含まれる。位置情報には、利用者Uの位置と日時に関する情報が含まれる。
続いて、利用者Uは、広告に接触する(ステップS2)。例えば、利用者Uは、各種Webサイトの閲覧時やアプリ利用時に、リスティング広告やディスプレイ広告(バナー広告)等のオンライン広告の提示を受ける。広告は、端末装置10にプッシュ通知されてもよい。あるいは、利用者Uは、テレビ視聴時や移動時等に、テレビ広告やODM(Outdoor Media)広告等のオフライン広告の提示を受ける。なお、テレビ広告は一例に過ぎない。実際には、ラジオ広告等の音声広告や、新聞広告や雑誌広告等であってもよい。また、ODM広告は、例えば駅構内・電車・バス車内の交通広告や、街中・商業施設の屋外広告など、家庭以外の場所で接触するメディアによる広告である。映像や文字を表示するデジタルサイネージによる広告や、店内放送、車体広告等も含まれる。また、利用者Uは、所定の場所で配布されているチラシ等を受け取る。
続いて、利用者Uは、興味行動を取る(ステップS3)。本実施形態では、利用者Uは、興味行動として、検索行動を取る。例えば、利用者Uは、端末装置10を用いて、検索窓(検索ボックス)を有するアプリやWebサイトの検索窓に検索クエリを入力し、広告に掲載された取引対象(商品、サービス等)を取り扱っている店舗や、広告に掲載された施設について検索する。なお、検索行動は、地図検索であってもよい。例えば、利用者Uは、端末装置10を用いて、広告に掲載された取引対象(商品、サービス等)を取り扱っている店舗や、広告に掲載された施設の地図上での位置を検索してもよい。
続いて、外部検索装置200は、情報提供装置100に対して、利用者Uの興味行動に関する興味情報を提供する(ステップS4)。例えば、外部検索装置200は、情報提供装置100に対して、利用者Uにより入力された検索クエリとともに、利用者Uの利用者識別情報と位置情報を提供する。この位置情報には、利用者Uが検索行動を取った位置と日時に関する情報が含まれる。
続いて、情報提供装置100は、利用者Uに関する各種情報のうち、特に利用者Uの位置と行動履歴から、利用者Uが広告に接触したことを推定する(ステップS5)。例えば、情報提供装置100は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴から、利用者Uがコンテンツの閲覧時に配信されたオンライン広告に接触したことを推定する。
あるいは、情報提供装置100は、利用者Uの位置や日時の履歴である位置履歴から、利用者Uがオフライン広告の提示場所(又はその近く)にいたことや、オフライン広告が提示された期間や時間帯にその場所に所在していたことを推定し、利用者Uがオフライン広告に接触したことを推定する。なお、オフライン広告の提示場所は、街中や建物内に限らず、電車やバス等の車内を含む。
また、情報提供装置100は、利用者Uの商品購入や決済処理の履歴である購入履歴から、利用者Uが広告の掲載された新聞や雑誌を購入し、利用者Uがその新聞や雑誌に掲載された広告に接触したことを推定してもよい。また、情報提供装置100は、利用者UのSNSやスケジュール情報等から、テレビやラジオの所定の番組を視聴していることや、日課として毎朝新聞を読んでいることを推定し、利用者Uがテレビやラジオ又は新聞等を通じて広告に接触したことを推定してもよい。なお、広告は、テレビやラジオのCM(コマーシャル)であってもよいし、番組内の宣伝であってもよい。
続いて、情報提供装置100は、外部検索装置200からの興味情報から、利用者Uの検索行動が、広告への接触に伴う検索行動であると推定する(ステップS6)。例えば、情報提供装置100は、外部検索装置200から興味情報として、利用者Uにより入力された検索クエリと、利用者Uの利用者識別情報と位置情報を受け取り、検索クエリと、利用者Uが検索行動を取った位置と日時から、利用者Uの検索行動が、広告への接触に伴う検索行動であると推定する。
例えば、情報提供装置100は、利用者Uが広告に接触したと推定される位置と日時に対して、利用者Uが検索行動を取った位置と日時が所定の範囲内である場合(広告提示場所から半径200m以内、又は広告提示時から10分以内等)、利用者Uの検索行動が、広告への接触に伴う検索行動であると推定する。なお、実際には、情報提供装置100は、位置と日時の比較だけでなく、さらに、広告に掲載された取引対象(商品、サービス等)や施設等の名称/カテゴリ/特徴等のキーワードと、利用者Uにより入力された検索クエリとが関連しているか判定し、関連していると判定した場合に、利用者Uの検索行動が、広告への接触に伴う検索行動であると推定するようにしてもよい。なお、キーワードと検索クエリとの関連については、単語分散表現(単語ベクトル)等の自然言語処理により判定してもよい。
続いて、情報提供装置100は、利用者Uの検索行動が、広告への接触に伴う検索行動であると推定した場合、利用者Uが広告に興味を持ったと推定する(ステップS7)。このとき、情報提供装置100は、広告に対する利用者Uの興味の度合いを推定してもよい。例えば、情報提供装置100は、利用者Uが検索行動を取った回数(検索頻度等)や、広告の接触から検索行動までの間隔(時間、距離等)に応じて、広告に対する利用者Uの興味の度合いを数値化(スコア化)してもよい。また、情報提供装置100は、広告に掲載された取引対象(商品、サービス等)や施設等の名称/カテゴリ/特徴等のキーワードと、利用者Uにより入力された検索クエリとの関連度を、広告に対する利用者Uの興味の度合いとしてもよい。なお、キーワードと検索クエリとの関連度については、単語分散表現(単語ベクトル)等の自然言語処理により推定してもよい。
続いて、情報提供装置100は、不特定多数の利用者の検索行動から、広告に接触して興味を持った利用者の人数や割合を推定する(ステップS8)。例えば、情報提供装置100は、広告に接触したと推定される利用者のうち、どれくらい(何人、何割)の利用者が広告への接触に伴う検索行動を取ったかを推定する。すなわち、情報提供装置100は、広告に接触したと推定される利用者のうち、広告への接触に伴う検索行動を取った利用者の人数や割合を推定する。
続いて、情報提供装置100は、外部検索装置200に対して、上記の推定の結果に基づく推定情報を提供する(ステップS9)。例えば、情報提供装置100は、推定情報として、利用者Uの検索行動が広告への接触に伴う検索行動であると識別できる情報を、外部検索装置200に提供する。すなわち、情報提供装置100は、外部検索装置200に対して、利用者Uの検索行動が広告への接触に伴う検索行動である旨を通知する。
続いて、外部検索装置200は、検索クエリに応じた検索結果と、情報提供装置100からの推定情報に基づいて、検索クエリを入力した利用者Uの端末装置10に対して情報を提供する(ステップS10)。例えば、外部検索装置200は、情報提供装置100からの推定情報に基づいて、利用者Uの検索行動が広告への接触に伴う検索行動であると識別し、広告に掲載された取引対象や施設に関連する検索結果を優先的に利用者Uの端末装置10に提供する。
このとき、外部検索装置200は、情報提供装置100からの推定情報に基づいて、検索クエリに応じた検索結果の順序を入れ替え、端末装置10において、利用者Uが接触したと推定される広告に掲載された取引対象や施設に関連する検索結果が優先的に表示されるようにしてもよい。すなわち、外部検索装置200は、推定情報に基づいて、検索クエリに応じた検索結果を並べ替えて(ソートして)、利用者Uの端末装置10に提供してもよい。
あるいは、外部検索装置200は、情報提供装置100からの推定情報に基づいて、検索クエリに応じた検索結果とともに、利用者Uが接触したと推定される広告に相当するオンライン広告(元々オンライン広告の場合は再度提示)や、広告に掲載された取引対象や施設に関連する各種情報(詳細情報、口コミ情報、クーポン・特典情報等)、広告の商品に関連する他の商品(同一カテゴリの商品、同一ブランドの商品等)のオンライン広告等を提供してもよい。
このように、本実施形態では、広告への接触に伴う検索などの行動を使って、「広告接触」と、広告接触の結果としての「購買/訪問などのアクション」(行動)との間の「興味」を測定する。
これまで、非デジタル広告の効果を測定する際、「広告接触」の確認方法は、「広告を見ましたか?」というような記憶をベースにする不確かなアンケート調査などの方法しかなかった。また、「アクション」の測定方法も、商品やサービス等の取引対象を買った人や店舗又は施設を訪問した人へのアンケート調査や、他の様々な施策の影響する購買や訪問の増減と広告露出の相関を取る、などの方法しかなかった。
そこで、本実施形態では、「接触」と「アクション」の間に「興味」という比較的客観的・全量に近い情報がとれる指標を作成して効果測定に使うようにした。
例えば、テレビやラジオ等のCMのように特定の情報の発信時刻が秒単位で特定できる広告や、屋外広告や電車広告等のODM広告のように位置情報でその広告が見える状態にいた時刻が特定できるようなケースにおいて、その広告との接触中または接触後数分以内に関連の検索を行ったような場合に、広告接触の結果により「興味」を持ったとみなし、これを測定する。このように、「接触」と「興味」を持ったことによる行動を、発信時間と行動時間の重なりや時間差から紐づける。
また、「興味行動」の多さと持続時間(検索回数、そのまま購買まで至ったか、時間を空けて関連検索をしたか、関連ニュースを見るようになった、など)によって、「興味」の度合いを測定ことも可能である。すなわち、単純な「興味」指数ではなく、その強さまでを測定して指標化することも可能である。
〔1-2.「興味」に基づく「広告接触」や「アクション」の推定方法〕
次に、「興味」の指標を用いて、「広告接触」や「アクション」を正確に類推する方法について説明する。ここでは、「興味行動」を取った人数に基づいて、「広告接触」した人数や「アクション」を取った人数を推定する方法について説明する。
なお、「興味行動」と「アクション」とは異なる行動である。例えば、「興味行動」は、広告の目的を達成しないが、広告接触に起因する行動(検索等)を示す。「アクション」は、広告の目的を達成するための最終的な行動(商品購買や施設訪問等)を示す。
まず、情報提供装置100は、予め利用者を特定して、「広告接触」や「アクション」を完全に追える100人か1000人のパネルを作り、そのパネルの中での「広告接触」から「興味行動」への比率、「興味行動」から「アクション」への比率と、「興味行動」の全体指標から、「広告接触」及び「アクション」の全体比率を推定する。
例えば、情報提供装置100は、1000人のパネルを用意する。そして、この1000人の利用者たちの「広告接触」、及び広告接触による購買や訪問等の「アクション」を何らかの方法で正確に把握しておく。なお、広告接触については、利用者へのアンケートや、テレビ等の機器に設置したカメラでの撮影等で把握してもよい。また、購買については、オンラインの場合は自社ECサイト等での決済で、オフラインの場合は電子決済やクレジットカード決済等で把握してもよい。
合わせて、情報提供装置100は、この1000人の広告接触起因の「興味行動」(主に検索)を正確に把握することで、「広告接触」から「興味行動」への比率(2%など)と、「興味行動」から「アクション」への比率(1%など)を測定する。例えば、情報提供装置100は、「広告接触」の全数と、「興味行動」の全数とに基づいて、「広告接触」から「興味行動」への比率を算出する。また、情報提供装置100は、「興味行動」の全数と、「アクション」の全数とに基づいて、「興味行動」から「アクション」への比率を算出する。これにより、情報提供装置100は、「興味行動」の全数に対する「広告接触」及び「アクション」のそれぞれの比率を把握することができる。
実際の計測では、情報提供装置100は、パネルの人数の1000人に限らない「興味行動」の全数を把握可能なので、「興味行動」の全数と、「広告接触」及び「アクション」のそれぞれの比率とを用いて、「広告接触」の全数や広告接触起因の「アクション」の全数を類推する。例えば、情報提供装置100は、「興味行動」の全数が「10万人」であり、「広告接触」の比率が「2%」、「広告起因購買」の比率が「1%」であれば、「広告接触」の全数は「10万人/2%」で「500万人」、「広告起因購買」の全数は「10万人×1%」で「1000人」と推定する。これにより、例えば外部検索装置200で特定のキーワードを入力して検索を行った利用者の人数から、広告に接触した利用者の人数や、アクションを取る利用書の人数を推定することができる。
なお、「興味」指標の活用、または上記の「興味」指標による「広告接触」及び「アクション」の推定は、ほぼリアルタイムに可能である。結果として、従来のアンケート調査と違って、即時のフィードバックが得られ、それによる発信内容の変更や最適化がほぼリアルタイムで可能になる。情報提供装置100は、このフィードバックをもとに配信内容を変更する仕組みや、事前に複数の発信パターンを用意しておいてフィードバックをもとに最適化していく仕組みを持っておくことで、デジタル広告におけるABテストや最適化に近いことを非デジタル広告においても可能になる。このように、本実施形態では、非デジタル広告におけるABテスト、及び(ほぼ)リアルタイムでの最適化を実現することができる。
〔1-3.「広告接触」と「アクション」との因果〕
次に、「広告接触」と「アクション」との因果を、より正確に紐づける方法について説明する。
従来は、「広告接触」と「アクション」との因果を紐づける方法がなく、どうしても相関で判断するしかなく、対照群との比較が難しかった。例えば、リスティング広告やディスプレイ広告(バナー広告)等のオンライン広告であれば、広告がクリックされたことや、広告を閲覧した利用者が購買等のコンバージョン(CV:Conversion)に至ったことを知ることもできるが、クリックやコンバージョンに至らなかった利用者が広告に興味を持ったかを知ることはできなかった。実際には、その広告で直接クリックやコンバージョンに至らずとも、利用者が広告に掲載された取引対象(商品、サービス等)や施設等の名称/カテゴリ/特徴等のキーワードに興味を持つことがある。また、利用者が掲載された広告を消してしまった後で広告に興味がわき、同じ広告の再表示を希望する場合もある。そのような利用者は、将来的に商品の購入に至る可能性がある。例えば、後日そのような利用者に対して再度広告を提示すれば、今度はクリックやコンバージョンに至る可能性がある。さらに、テレビ広告やODM(Outdoor Media)広告等のオフライン広告では、広告に接触した利用者が広告に興味を持ったかを知ることはできなかった。そこで、以下のような方法を提案する。
まず、情報提供装置100は、上記の推定方法を用いて、「広告接触」や「購入」(アクション)の全数を類推する際に、「広告接触して購入した」、「広告接触して購入していない」、「広告接触せず購入した」、「広告接触せず購入してもいない」の4群に分類して、それぞれの全数を推定する。
例えば、情報提供装置100は、事前に1000人のパネルから、「広告接触」した人数と、広告接触後に「興味行動」を取った人数と、興味行動後に「購入」した人数とに基づいて、集団における「広告接触して購入した人の比率」と「広告接触して購入していない人の比率」とを求めておく。そして、情報提供装置100は、実際に計測した「興味行動」の全数と、上記のそれぞれの比率を用いて、上記の「広告接触して購入した人」と、「広告接触して購入していない人」のそれぞれの全数を類推する。
さらに、情報提供装置100は、事前に1000人のパネルから、広告に接触せずに「興味行動」を取った人数と、興味行動後に「購入」しなかった人数とに基づいて、集団における「広告接触せずに購入した人の比率」と「広告接触せず購入もしていない人の比率」とを求めておく。そして、情報提供装置100は、実際に計測した「興味行動」の全数と、上記のそれぞれの比率を用いて、上記の「広告接触せずに購入した人」と、「広告接触せず購入もしていない人」のそれぞれの全数を類推する。
これにより、より正確に広告接触による購買への効果を類推することが可能となる。さらに、上記の4群の推定に加えて、「既存の利用者か否か」(既存顧客か新規顧客か)の推定も含めれば、リテンション効果、ブランドスイッチへの寄与、などもより正確に把握することが可能となる。
すなわち、本実施形態では、情報提供装置100は、事前に、個々の利用者を特定可能な所定の人数の集団(1000人のパネル等)のうち、広告に接触した人数と、広告に接触した後に所定の行動(興味行動)を取った人数とを計測する。次に、計測された広告に接触した人数と所定の行動を取った人数とに基づいて、広告との接触から所定の行動を取った人の割合を示す第1比率を算出する。その後、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数と第1比率とに基づいて、不特定多数の集団のうち広告に接触した人数を推定する。なお、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数とは、例えば外部検索装置200等の検索エンジンにおいて特定のキーワードを検索クエリとして検索を行った利用者の人数等である。すなわち、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数は計測可能である。
また、情報提供装置100は、事前に、個々の利用者を特定可能な所定の人数の集団のうち、広告に接触した後に所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後に広告の目的とする最終的なアクションを取った人数とを計測する。次に、計測された所定の行動を取った人数とアクションを取った人数とに基づいて、所定の行動からアクションを取った人の割合を示す第2比率を算出する。その後、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数と第2比率に基づいて、不特定多数の集団のうちアクションを取った人数を推定する。
また、情報提供装置100は、事前に、個々の利用者を特定可能な所定の人数の集団のうち、広告に接触した後に所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後にアクションを取らなかった人数とを計測する。次に、計測された所定の行動を取った人数とアクションを取らなかった人数とに基づいて、所定の行動からアクションを取らなかった人の割合を示す第3比率を算出する。その後、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数と第2比率と第3比率とに基づいて、不特定多数の集団のうち、広告との接触からアクションを取った人数と、広告との接触からアクションを取らなかった人数とを推定する。
また、情報提供装置100は、事前に、個々の利用者を特定可能な所定の人数の集団のうち、広告に接触せずに所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後にアクションを取った人数とを計測する。次に、計測された所定の行動を取った人数とアクションを取った人数とに基づいて、所定の行動からアクションを取った人の割合を示す第4比率を算出する。その後、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数と第4比率とに基づいて、不特定多数の集団のうち、広告に接触せずにアクションを取った人数を推定する。
また、情報提供装置100は、事前に、個々の利用者を特定可能な所定の人数の集団のうち、広告に接触せずに所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後にアクションを取らなかった人数とを計測する。次に、計測された所定の行動を取った人数とアクションを取らなかった人数とに基づいて、所定の行動からアクションを取らなかった人の割合を示す第5比率を算出する。その後、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数と第5比率とに基づいて、不特定多数の集団のうち、広告に接触せずアクションも取らなかった人数とを推定する。なお、広告に接触せずアクションも取らなかった場合であっても、広告に接触した人やアクションを取った人と同様の所定の行動(興味行動)を取っている場合には、潜在的な需要者であるといえる。そのため、上記のように、所定の行動を取っているが広告に接触せずアクションも取らなかった人数を推定することで、潜在的な需要者の人数を推定することができる。
このように、情報提供装置100は、不特定多数の集団のうち、広告との接触からアクションを取った人数と、広告との接触からアクションを取らなかった人数と、広告に接触せずにアクションを取った人数と、広告に接触せずアクションも取らなかった人数とを推定する。
また、情報提供装置100は、事前に、個々の利用者を特定可能な所定の人数の集団のうち、新規の利用者の人数と、既存の利用者の人数とを計測する。
また、情報提供装置100は、事前に、所定の人数の集団のうち、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、広告に接触した人数と、広告に接触した後に所定の行動を取った人数とを計測する。次に、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、計測された広告に接触した人数と所定の行動を取った人数とに基づいて、広告との接触から所定の行動を取った人の割合を示す第1比率を算出する。その後、不特定多数の集団のうち、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、所定の行動を取った人数と第1比率とに基づいて、広告に接触した人数を推定する。
また、情報提供装置100は、事前に、所定の人数の集団のうち、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、広告に接触した後に所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後に広告の目的とする最終的なアクションを取った人数とを計測する。次に、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、計測された所定の行動を取った人数とアクションを取った人数とに基づいて、所定の行動からアクションを取った人の割合を示す第2比率を算出する。その後、不特定多数の集団のうち、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、所定の行動を取った人数と第2比率とに基づいて、不特定多数の集団のうちアクションを取った人数を推定する。
〔1-4.複数の広告手法の重ね合わせによる効果とその寄与度〕
次に、複数の広告手法の重ね合わせによる効果とその寄与度を測定する方法について説明する。
従来、テレビCM、デジタル広告、ODM広告など、複数の広告手法で発信を行っている際に、最終的な目的(認知向上や購買等)に対して、それぞれの広告手法がどれだけ効いているか(広告手法ごとの効果)は、それぞれの発信量とその変化、最終的な認知率や購買高の変化の間の相関からの類推でしか方法がなく、寄与率の理解が正確にできなかった。そこで、以下のような方法を提案する。
まず、情報提供装置100は、上記の推定方法と同様にパネルを用意する。また、情報提供装置100は、テレビやODM広告の周囲に設置されたカメラによる顔認証による同一人物の特定と組み合わせて、紐づけ可能な人のデータから、それ以外を類推で埋めて全体を類推する。例えば、顔認証であるODM広告に触れて直後に検索した人がいたとして、それ以外にほぼ同じタイミングで同じ場所で検索している人がいたら、接触しているとみなす。このような方法により、全体の接触、興味、アクションを推定することが可能となる。また、接触したメディア(広告媒体)や接触した回数と購買や興味との相関を見ることで、正確な効果測定を可能にする。
〔2.情報処理システムの構成例〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報提供装置100が含まれる情報処理システム1の構成について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10と情報提供装置100と外部検索装置200とを含む。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。
また、図2に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、図2では、図示の簡略化のため、端末装置10を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
端末装置10は、利用者Uによって使用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイス、フィーチャーフォン、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、通信機能を備えたゲーム機、カーナビゲーションシステム、スマートウォッチやヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブルデバイス(Wearable Device)、スマートグラス等である。
また、かかる端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)等の無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報提供装置100と通信することができる。
情報提供装置100は、例えばPCやサーバ装置、あるいはメインフレーム又はワークステーション等である。なお、情報提供装置100は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
〔3.端末装置の構成例〕
次に、図3を用いて、端末装置10の構成について説明する。図3は、端末装置10の構成例を示す図である。図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、測位部14と、センサ部20と、制御部30(コントローラ)と、記憶部40とを備える。
(通信部11)
通信部11は、ネットワークN(図2参照)と有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報提供装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)やアンテナ等によって実現される。
(表示部12)
表示部12は、位置情報等の各種情報を表示する表示デバイスである。例えば、表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescent Display)である。また、表示部12は、タッチパネル式のディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
(入力部13)
入力部13は、利用者Uから各種操作を受け付ける入力デバイスである。また、入力部13は、例えば、文字や数字等を入力するためのボタン等を有する。また、表示部12がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部12の一部が入力部13として機能する。なお、入力部13は、利用者Uから音声入力を受け付けるマイク等であってもよい。マイクはワイヤレスであってもよい。
(測位部14)
測位部14は、GPS(Global Positioning System)の衛星から送出される信号(電波)を受信し、受信した信号に基づいて、自装置である端末装置10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を取得する。すなわち、測位部14は、端末装置10の位置を測位する。なお、GPSは、GNSS(Global Navigation Satellite System)の一例に過ぎない。
また、測位部14は、GPS以外にも、種々の手法により位置を測位することができる。例えば、測位部14は、位置補正等のための補助的な測位手段として、下記のように、端末装置10の様々な通信機能を利用して位置を測位してもよい。
(Wi-Fi測位)
例えば、測位部14は、端末装置10のWi-Fi(登録商標)通信機能や、各通信会社が備える通信網を利用して、端末装置10の位置を測位する。具体的には、測位部14は、Wi-Fi通信等を行い、付近の基地局やアクセスポイントとの距離を測位することにより、端末装置10の位置を測位する。
(ビーコン測位)
また、測位部14は、端末装置10のBluetooth(登録商標)機能を利用して位置を測位してもよい。例えば、測位部14は、Bluetooth(登録商標)機能によって接続されるビーコン(beacon)発信機と接続することにより、端末装置10の位置を測位する。
(地磁気測位)
また、測位部14は、予め測定された構造物の地磁気のパターンと、端末装置10が備える地磁気センサとに基づいて、端末装置10の位置を測位する。
(RFID測位)
また、例えば、端末装置10が駅改札や店舗等で使用される非接触型ICカードと同等のRFID(Radio Frequency Identification)タグの機能を備えている場合、もしくはRFIDタグを読み取る機能を備えている場合、端末装置10によって決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。測位部14は、かかる情報を取得することで、端末装置10の位置を測位してもよい。また、位置は、端末装置10が備える光学式センサや、赤外線センサ等によって測位されてもよい。
測位部14は、必要に応じて、上述した測位手段の一つ又は組合せを用いて、端末装置10の位置を測位してもよい。
(センサ部20)
センサ部20は、端末装置10に搭載又は接続される各種のセンサを含む。なお、接続は、有線接続、無線接続を問わない。例えば、センサ類は、ウェアラブルデバイスやワイヤレスデバイス等、端末装置10以外の検知装置であってもよい。図3に示す例では、センサ部20は、加速度センサ21と、ジャイロセンサ22と、気圧センサ23と、気温センサ24と、音センサ25と、光センサ26と、磁気センサ27と、画像センサ(カメラ)28とを備える。
なお、上記した各センサ21~28は、あくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、センサ部20は、各センサ21~28のうちの一部を備える構成であってもよいし、各センサ21~28に加えてあるいは代えて、湿度センサ等その他のセンサを備えてもよい。
加速度センサ21は、例えば、3軸加速度センサであり、端末装置10の移動方向、速度、及び、加速度等の端末装置10の物理的な動きを検知する。ジャイロセンサ22は、端末装置10の角速度等に基づいて3軸方向の傾き等の端末装置10の物理的な動きを検知する。気圧センサ23は、例えば端末装置10の周囲の気圧を検知する。
端末装置10は、上記した加速度センサ21やジャイロセンサ22、気圧センサ23等を備えることから、これらの各センサ21~23等を利用した歩行者自律航法(PDR:Pedestrian Dead-Reckoning)等の技術を用いて端末装置10の位置を測位することが可能になる。これにより、GPS等の測位システムでは取得することが困難な屋内での位置情報を取得することが可能になる。
例えば、加速度センサ21を利用した歩数計により、歩数や歩くスピード、歩いた距離を算出することができる。また、ジャイロセンサ22を利用して、利用者Uの進行方向や視線の方向、体の傾きを知ることができる。また、気圧センサ23で検知した気圧から、利用者Uの端末装置10が存在する高度やフロアの階数を知ることもできる。
気温センサ24は、例えば端末装置10の周囲の気温を検知する。音センサ25は、例えば端末装置10の周囲の音を検知する。光センサ26は、端末装置10の周囲の照度を検知する。磁気センサ27は、例えば端末装置10の周囲の地磁気を検知する。画像センサ28は、端末装置10の周囲の画像を撮像する。
上記した気圧センサ23、気温センサ24、音センサ25、光センサ26及び画像センサ28は、それぞれ気圧、気温、音、照度を検知したり、周囲の画像を撮像したりすることで、端末装置10の周囲の環境や状況等を検知することができる。また、端末装置10の周囲の環境や状況等から、端末装置10の位置情報の精度を向上させることが可能になる。
(制御部30)
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM、入出力ポート等を有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。また、制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路等のハードウェアで構成されてもよい。制御部30は、送信部31と、受信部32と、処理部33とを備える。
(送信部31)
送信部31は、例えば入力部13を用いて利用者Uにより入力された各種情報や、端末装置10に搭載又は接続された各センサ21~28によって検知された各種情報、測位部14によって測位された端末装置10の位置情報等を、通信部11を介して情報提供装置100へ送信することができる。
(受信部32)
受信部32は、通信部11を介して、情報提供装置100から提供される各種情報や、情報提供装置100からの各種情報の要求を受信することができる。
(処理部33)
処理部33は、表示部12等を含め、端末装置10全体を制御する。例えば、処理部33は、送信部31によって送信される各種情報や、受信部32によって受信された情報提供装置100からの各種情報を表示部12へ出力して表示させることができる。
(記憶部40)
記憶部40は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部40には、各種プログラムや各種データ等が記憶される。
〔4.情報提供装置の構成例〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る情報提供装置100の構成について説明する。図4は、実施形態に係る情報提供装置100の構成例を示す図である。図4に示すように、情報提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークN(図2参照)と有線又は無線で接続される。
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部120は、利用者情報データベース121と、履歴情報データベース122と、行動情報データベース123と、人数情報データベース124とを有する。
(利用者情報データベース121)
利用者情報データベース121は、利用者Uに関する利用者情報を記憶する。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの属性等の種々の情報を記憶する。図5は、利用者情報データベース121の一例を示す図である。図5に示した例では、利用者情報データベース121は、「利用者ID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「興味」といった項目を有する。
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「年齢」は、利用者IDにより識別される利用者Uの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、利用者IDにより識別される利用者Uの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、利用者IDにより識別される利用者Uの性別を示す。
また、「自宅」は、利用者IDにより識別される利用者Uの自宅の位置情報を示す。なお、図5に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
また、「勤務地」は、利用者IDにより識別される利用者Uの勤務地(学生の場合は学校)の位置情報を示す。なお、図5に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
また、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uの興味を示す。すなわち、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uが関心の高い対象を示す。例えば、「興味」は、利用者Uが検索エンジンに入力して検索した検索クエリ(キーワード)等であってもよい。なお、図5に示す例では、「興味」は、各利用者Uに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
例えば、図5に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「スポーツ」に興味があることを示す。
ここで、図5に示す例では、「U1」、「LC11」及び「LC12」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「LC11」及び「LC12」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。以下、他の情報に関する図においても、抽象的な値を図示する場合がある。
なお、利用者情報データベース121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの端末装置10に関する各種情報を記憶してもよい。また、利用者情報データベース121は、利用者Uのデモグラフィック(人口統計学的属性)、サイコグラフィック(心理学的属性)、ジオグラフィック(地理学的属性)、ベヘイビオラル(行動学的属性)等の属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、氏名、家族構成、出身地(地元)、職業、職位、収入、資格、居住形態(戸建、マンション等)、車の有無、通学・通勤時間、通学・通勤経路、定期券区間(駅、路線等)、利用頻度の高い駅(自宅・勤務地の最寄駅以外)、習い事(場所、時間帯等)、趣味、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
(履歴情報データベース122)
履歴情報データベース122は、利用者Uの行動を示す履歴情報(ログデータ)に関する各種情報を記憶する。図6は、履歴情報データベース122の一例を示す図である。図6に示した例では、履歴情報データベース122は、「利用者ID」、「位置履歴」、「検索履歴」、「閲覧履歴」、「購買履歴」、「投稿履歴」といった項目を有する。
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「位置履歴」は、利用者Uの位置や移動の履歴である位置履歴を示す。また、「検索履歴」は、利用者Uが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す。また、「閲覧履歴」は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴を示す。また、「購買履歴」は、利用者Uによる購買の履歴である購買履歴を示す。また、「投稿履歴」は、利用者Uによる投稿の履歴である投稿履歴を示す。なお、「投稿履歴」は、利用者Uの所有物に関する質問を含んでいてもよい。
例えば、図6に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「位置履歴#1」の通りに移動し、「検索履歴#1」の通りに検索し、「閲覧履歴#1」の通りにコンテンツを閲覧し、「購買履歴#1」の通りに所定の店舗等で所定の商品等を購入し、「投稿履歴」の通りに投稿したことを示す。
ここで、図6に示す例では、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購買履歴#1」及び「投稿履歴#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購買履歴#1」及び「投稿履歴#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
なお、履歴情報データベース122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、履歴情報データベース122は、利用者Uの所定のサービスの利用履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、利用者Uの実店舗の来店履歴又は施設の訪問履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、利用者Uの電子決済での決済履歴等を記憶してもよい。
(行動情報データベース123)
行動情報データベース123は、利用者Uの広告接触や興味行動に関する各種情報を記憶する。図7は、行動情報データベース123の一例を示す図である。図7に示した例では、行動情報データベース123は、「利用者ID」、「広告接触」、「興味行動」、「アクション」といった項目を有する。
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「広告接触」は、利用者Uが広告と接触したか否かを示す。ここでは、「広告接触」は、利用者が広告接触した場合には「〇」、利用者が広告接触していない場合には「×」を示す。なお、「広告接触」の項目は、広告ごと(又は広告のカテゴリごと)に設けてもよい。また、「興味行動」は、利用者Uが興味行動を取ったか否かを示す。ここでは、「興味行動」は、利用者が興味行動を取った場合には「〇」、利用者が興味行動を取っていない場合には「×」を示す。また、「アクション」は、利用者Uがアクションを取ったか否かを示す。ここでは、「アクション」は、利用者がアクションを取った場合には「〇」、利用者がアクションを取っていない場合には「×」を示す。
例えば、図7に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「広告接触」、「興味行動」及び「アクション」のいずれも「〇」であり、広告接触から興味行動を取って最終的にアクションを取ったことを示す。
なお、行動情報データベース123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、行動情報データベース123は、個々の広告を識別するための識別情報や、広告のカテゴリを示すカテゴリ名に関する情報等を記憶してもよい。また、行動情報データベース123は、興味行動と判断される行動に関する情報等を記憶してもよい。また、行動情報データベース123は、利用者Uの広告に対する興味の度合いに関する情報等を記憶してもよい。
(人数情報データベース124)
人数情報データベース124は、興味行動を取った利用者Uの人数から推定される広告接触やアクションを取った利用者Uの人数に関する各種情報を記憶する。図8は、人数情報データベース124の一例を示す図である。図8に示した例では、人数情報データベース124は、「広告ID」、「興味行動人数」、「第1比率」、「広告接触人数」、「第2比率」、「アクション人数」といった項目を有する。
「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。なお、実際には、広告IDは、広告のカテゴリや、広告を提供した企業の企業ブランド、広告に掲載された商品の商品ブランド等であってもよい。また、広告を特定する必要がない場合には、「広告ID」の項目は省略してもよい。
また、「興味行動人数」は、不特定多数の集団のうち興味行動を取った人数を示す。また、「第1比率」は、広告接触から興味行動を取った人の割合を示す。なお、第1比率は、個々の利用者を特定可能な所定の人数の集団(1000人のパネル等)のうち広告接触した人数と興味行動を取った人数とに基づいて算出される。また、「広告接触人数」は、興味行動人数と第1比率とに基づいて推定された人数であって、不特定多数の集団のうち広告と接触した人数を示す。
また、「第2比率」は、興味行動から最終的なアクションを取った人の割合を示す。なお、第2比率は、個々の利用者を特定可能な所定の人数の集団(1000人のパネル等)のうち興味行動を取った人数とアクションを取った人数とに基づいて算出される。また、「アクション人数」は、興味行動人数と第2比率とに基づいて推定された人数であって、不特定多数の集団のうちアクションを取った人数を示す。
例えば、図8に示す例において、広告ID「広告#A」により識別される広告に関し、興味行動を取った人数は興味行動人数「興味行動#A」であり、当該広告に接触したと推定される人数は「興味行動#A」と「第1比率#A」とに基づいて広告接触人数「広告接触#A」であり、最終的なアクションを取ったと推定される人数は「興味行動#A」と「第2比率#A」とに基づいてアクション人数「アクション#A」であることを示す。
ここで、図8に示す例では、「広告#A」、「興味行動#A」、「第1比率#A」、「広告接触#A」、「第2比率#A」及び「アクション#A」といった抽象的な値を用いて図示するが、「広告#A」、「興味行動#A」、「第1比率#A」、「広告接触#A」、「第2比率#A」及び「アクション#A」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
なお、人数情報データベース124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、人数情報データベース124は、興味行動と判断される行動に関する情報等を記憶してもよい。また、人数情報データベース124は、興味行動からアクションを取らなかった人の割合を示す第3比率と、広告接触からアクションを取った人数と、広告接触からアクションを取らなかった人数とに関する情報等を記憶してもよい。また、人数情報データベース124は、広告接触せずに興味行動からアクションを取った人の割合を示す第4比率と、広告接触せずにアクションを取った人数とに関する情報等を記憶してもよい。また、人数情報データベース124は、広告接触せずに興味行動を取ったが興味行動からアクションを取らなかった人の割合を示す第5比率と、広告接触せずアクションも取らなかった人数とに関する情報等を記憶してもよい。
(制御部130)
図4に戻り、説明を続ける。制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、情報提供装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。図4に示す例では、制御部130は、取得部131と、計測部132と、算出部133と、推定部134と、提供部135とを有する。
(取得部131)
取得部131は、利用者Uにより入力された検索クエリを取得する。例えば、取得部131は、利用者Uが検索エンジン等に検索クエリを入力してキーワード検索を行った際に、通信部110を介して、当該検索クエリを取得する。
また、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uに関する利用者情報を取得する。例えば、取得部131は、利用者Uの端末装置10から、利用者Uを示す識別情報(利用者ID等)や、利用者Uの位置情報、利用者Uの属性情報等を取得する。また、取得部131は、利用者Uの利用者登録時に、利用者Uを示す識別情報や、利用者Uの属性情報等を取得してもよい。そして、取得部131は、利用者情報を、記憶部120の利用者情報データベース121に登録する。
また、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。例えば、取得部131は、利用者Uの端末装置10から、あるいは利用者ID等に基づいて各種サーバ等から、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報を取得する。そして、取得部131は、各種の履歴情報を、記憶部120の履歴情報データベース122に登録する。
すなわち、取得部131は、利用者Uの日常の行動履歴に関する情報を所得する。また、取得部131は、広告に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、広告に関する情報として、広告が提示された日時や期間に関する情報や、広告が提示された場所に関する位置情報を取得する。
さらに、取得部131は、利用者Uが所定の行動を取った際に、利用者Uの状況に関する環境情報を取得する。例えば、取得部131は、利用者Uが所定の行動を取った際に、利用者Uの状況に関する環境情報として、利用者Uが所定の行動を取った日時に関する情報を取得する。また、取得部131は、利用者Uが所定の行動を取った際に、利用者Uの状況に関する環境情報として、利用者Uが所定の行動を取った位置に関する位置情報を取得する。
また、取得部131は、環境情報として、利用者Uが所定の行動を取った際に利用者Uの端末装置10が周囲を検知した結果を示す検知情報を取得してもよい。例えば、取得部131は、検知情報として、利用者Uの端末装置10に搭載された各種センサの検出結果を示すセンサ情報を取得する。あるいは、取得部131は、環境情報として、利用者Uの端末装置10が広告を提示する機器の発する信号を検知したことを示す機器信号検知情報を取得してもよい。
(計測部132)
計測部132は、個々の利用者を特定可能な所定の人数の集団(1000人のパネル等)のうち、広告に接触した人数と、広告に接触した後に所定の行動を取った人数とを計測する。また、計測部132は、上記の所定の人数の集団のうち、広告に接触した後に所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後に広告の目的とする最終的なアクションを取った人数とを計測する。
さらに、計測部132は、上記の所定の人数の集団のうち、広告に接触した後に所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後にアクションを取らなかった人数とを計測する。また、計測部132は、所定の人数の集団のうち、広告に接触せずに所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後にアクションを取った人数とを計測する。また、計測部132は、所定の人数の集団のうち、広告に接触せずに所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後にアクションを取らなかった人数とを計測する。
なお、計測部132は、上記の所定の人数の集団のうち、新規の利用者の人数と、既存の利用者の人数とを計測してもよい。このとき、計測部132は、所定の人数の集団のうち、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、広告に接触した人数と、広告に接触した後に所定の行動を取った人数とを計測する。また、計測部132は、所定の人数の集団のうち、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、広告に接触した後に所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後に広告の目的とする最終的なアクションを取った人数とを計測する。
(算出部133)
算出部133は、個々の利用者を特定可能な所定の人数の集団(1000人のパネル等)のうち、広告に接触した人数と、広告に接触した後に所定の行動を取った人数とに基づいて、広告との接触から所定の行動を取った人の割合を示す第1比率を算出する。なお、算出部133は、新規の利用者と、既存の利用者とが区別される場合、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、第1比率を算出する。
また、算出部133は、上記の所定の人数の集団のうち、広告に接触した後に所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後に広告の目的とする最終的なアクションを取った人数とに基づいて、所定の行動からアクションを取った人の割合を示す第2比率を算出する。なお、算出部133は、新規の利用者と、既存の利用者とが区別される場合、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、第2比率を算出する。
また、算出部133は、上記の所定の人数の集団のうち、広告に接触した後に所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後にアクションを取らなかった人数とに基づいて、所定の行動からアクションを取らなかった人の割合を示す第3比率を算出する。なお、算出部133は、新規の利用者と、既存の利用者とが区別される場合、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、第3比率を算出する。
また、算出部133は、上記の所定の人数の集団のうち、広告に接触せずに所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後にアクションを取った人数とに基づいて、所定の行動からアクションを取った人の割合を示す第4比率を算出する。なお、算出部133は、新規の利用者と、既存の利用者とが区別される場合、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、第4比率を算出する。
また、算出部133は、上記の所定の人数の集団のうち、広告に接触せずに所定の行動を取った人数と、所定の行動を取った後にアクションを取らなかった人数とに基づいて、所定の行動からアクションを取らなかった人の割合を示す第5比率を算出する。なお、算出部133は、新規の利用者と、既存の利用者とが区別される場合、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、第5比率を算出する。
(推定部134)
推定部134は、利用者Uと広告との接触や、利用者の広告に対する興味やその度合い、及び広告接触やそれに伴う行動をとった人数等を推定する。本実施形態では、推定部は、広告接触推定部134aと、興味行動推定部134bと、度合推定部134cと、人数推定部134dとを含む。
(広告接触推定部134a)
広告接触推定部134aは、利用者Uの日常の行動履歴から、広告との接触を推定する。例えば、広告接触推定部134aは、利用者Uの日常の行動履歴に含まれる日時と、広告が提示された日時とから、広告と接触した日時を推定する。なお、広告が提示された日時は、広告が提示された期間であってもよい。あるいは、広告接触推定部134aは、利用者Uの日常の行動履歴に含まれる位置情報と、広告の位置情報とから、広告と接触した位置を推定する。
(興味行動推定部134b)
興味行動推定部134bは、広告との接触が推定された際に、利用者Uの状況に関する環境情報から、所定の行動が広告との接触に伴う行動(興味行動)であると推定する。このとき、利用者Uの状況に関する興味行動推定部134bと、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定することで、利用者Uがその広告に興味を持ったと推定する。すなわち、興味行動推定部134bと、利用者Uがその広告に興味を持ち、広告との接触に伴う行動をとったと推定する。
なお、所定の行動は、広告の目的とする最終的なアクション(購買、訪問等)とは異なる行動である。例えば、所定の行動は、広告接触とアクションとの間に行われる中間的な行動(中間行動)である。ここでは、所定の行動として、検索エンジン等で広告の内容に関連するキーワードを検索クエリとした検索を行う場合を例に説明する。検索エンジンは、ECサイトやオンラインモール等で利用されている電子商取引用のサイト内検索エンジン等であってもよい。また、所定の行動は、1つの行動に限らず、複数の行動であってもよい。また、所定の行動は、単一の行動に限らず、連続する一連の行動であってもよい。
例えば、興味行動推定部134bは、広告と接触した日時と、所定の行動を取った日時とが所定の条件を満たす場合、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定する。また、興味行動推定部134bは、広告と接触した位置と、所定の行動を取った位置とが所定の条件を満たす場合、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定する。
また、興味行動推定部134bは、環境情報として、利用者Uが所定の行動を取った際に利用者Uの端末装置10が周囲を検知した結果を示す検知情報が取得された場合、当該検知情報に基づいて、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定してもよい。
また、興味行動推定部134bは、環境情報として、利用者Uの端末装置10が広告を提示する機器の発する信号を検知したことを示す機器信号検知情報が取得された場合、当該機器信号検知情報に基づいて、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定してもよい。
(度合推定部134c)
度合推定部134cは、広告との接触が推定された際に、所定の行動のタイミングから、利用者の広告に対する興味の度合いを推定する。例えば、度合推定部134cは、広告と接触した後の所定の行動の回数から、利用者の広告に対する興味の度合いを推定する。あるいは、度合推定部134cは、広告と接触した時点から所定の行動を取るまでの間隔から、利用者の広告に対する興味の度合いを推定する。また、度合推定部134cは、同一の対象に関する複数の広告との接触が推定された際に、所定の行動のタイミングから、広告ごとに、利用者の広告に対する興味の度合いを推定してもよい。
(人数推定部134d)
人数推定部134dは、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数と、広告との接触から所定の行動を取った人の割合を示す第1比率とに基づいて、不特定多数の集団のうち広告に接触した人数を推定する。
また、人数推定部134dは、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数と、所定の行動からアクションを取った人の割合を示す第2比率に基づいて、不特定多数の集団のうちアクションを取った人数を推定する。
また、人数推定部134dは、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数と、所定の行動からアクションを取った人の割合を示す第2比率と、所定の行動からアクションを取らなかった人の割合を示す第3比率とに基づいて、不特定多数の集団のうち、広告との接触からアクションを取った人数と、広告との接触からアクションを取らなかった人数とを推定する。
また、人数推定部134dは、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数と、所定の行動からアクションを取った人の割合を示す第4比率とに基づいて、不特定多数の集団のうち、広告に接触せずにアクションを取った人数を推定する。
また、人数推定部134dは、不特定多数の集団のうち所定の行動を取った人数と、所定の行動からアクションを取らなかった人の割合を示す第5比率とに基づいて、不特定多数の集団のうち、広告に接触せずアクションも取らなかった人数とを推定する。
このように、人数推定部134dは、不特定多数の集団のうち、広告との接触からアクションを取った人数と、広告との接触からアクションを取らなかった人数と、広告に接触せずにアクションを取った人数と、広告に接触せずアクションも取らなかった人数とを推定する。
また、人数推定部134dは、不特定多数の集団のうち、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、所定の行動を取った人数と、広告との接触から所定の行動を取った人の割合を示す第1比率とに基づいて、広告に接触した人数を推定する。
また、人数推定部134dは、不特定多数の集団のうち、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、所定の行動を取った人数と、所定の行動からアクションを取った人の割合を示す第2比率とに基づいて、不特定多数の集団のうちアクションを取った人数を推定する。
(提供部)
提供部135は、通信部110を介して、各利用者Uの端末装置10や外部検索装置200に対して、上記の推定部134(広告接触推定部134a、興味行動推定部134b、度合推定部134c、人数推定部134d)による推定の結果である推定情報を提供する。例えば、情報提供装置100は、通信部110を介して、各利用者Uの端末装置10や外部検索装置200に対して、推定情報として、利用者Uの検索行動が広告への接触に伴う検索行動であると識別できる情報を提供する。すなわち、情報提供装置100は、通信部110を介して、各利用者Uの端末装置10や外部検索装置200に対して、利用者Uの検索行動が広告への接触に伴う検索行動である旨を通知する。
また、提供部135は、通信部110を介して、各利用者Uの端末装置10及び外部検索装置200に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する。また、提供部135は、通信部110を介して、各利用者Uの端末装置10に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供してもよい。
〔5.処理手順〕
次に、図9を用いて実施形態に係る情報提供装置100による処理手順について説明する。図9は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、情報提供装置100の制御部130によって繰り返し実行される。
情報提供装置100の取得部131は、通信部110を介して、個々の利用者を特定可能な所定の人数の集団(1000人のパネル等)に属する利用者Uの日常の行動履歴に関する情報を取得する(ステップS101)。例えば、取得部131は、利用者Uを示す識別情報(利用者ID等)とともに、利用者Uの日常の位置情報や各種の履歴情報を取得する。
続いて、情報提供装置100の推定部134の広告接触推定部134aは、利用者Uの日常の行動履歴から、広告との接触を推定する(ステップS102)。例えば、推定部134は、広告が提示された日時(又は期間内)に、広告が提示された場所の近くに利用者Uがいた場合、利用者Uが広告と接触したと推定する。
続いて、情報提供装置100の取得部131は、利用者Uの興味行動に関する情報と、興味行動を取った際の利用者Uの状況に関する環境情報とを取得する。例えば、取得部131は、利用者Uが検索エンジン等に検索クエリを入力してキーワード検索を行った際に、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10又は外部検索装置200から、利用者Uにより入力された検索クエリと、その際の位置情報とを取得する(ステップS103)。
続いて、情報提供装置100の推定部134の興味行動推定部134bは、興味行動を取った際の利用者Uの状況に関する環境情報から、利用者Uの取った興味行動が広告との接触に伴う興味行動であると推定する(ステップS104)。例えば、興味行動推定部134bは、広告が提示された日時(又は期間内)に、広告が提示された場所の近くで、利用者Uが検索クエリを入力して検索を行った場合、その検索が広告との接触に伴う興味行動であると推定する。
続いて、情報提供装置100の推定部134の度合推定部134cは、広告との接触が推定された際に、興味行動のタイミングから、利用者の広告に対する興味の度合いを推定する(ステップS105)。例えば、度合推定部134cは、広告と接触した後の興味行動の回数や、広告と接触した時点から興味行動を取るまでの間隔から、利用者の広告に対する興味の度合いを推定する。
続いて、情報提供装置100の計測部132は、上記の所定の人数の集団のうち、広告に接触した人数と、広告に接触した後に興味行動を取った人数とを計測する(ステップS106)。ここでは、興味行動として、利用者Uが検索エンジン等に検索クエリを入力してキーワード検索を行う場合を例に説明する。
続いて、情報提供装置100の算出部133は、計測された人数に基づいて、所定の人数の集団におけるそれぞれの人数の割合を示す比率を算出する(ステップS107)。なお、算出部133は、新規の利用者と、既存の利用者とが区別される場合、新規の利用者と、既存の利用者とのそれぞれについて、比率を算出する。例えば、算出部133は、上記の所定の人数の集団のうち、広告に接触した人数と、広告に接触した後に興味行動を取った人数とに基づいて、広告との接触から興味行動を取った人の割合を示す第1比率を算出する。また、算出部133は、上記の所定の人数の集団のうち、広告に接触した後に興味行動を取った人数と、興味行動を取った後に広告の目的とする最終的なアクションを取った人数とに基づいて、興味行動からアクションを取った人の割合を示す第2比率を算出する。
続いて、情報提供装置100の推定部134の人数推定部134dは、算出された比率と、不特定多数の集団のうち興味行動を取った人数とに基づいて、不特定多数の集団のうち広告に接触した人数とアクションを取った人数とを推定する(ステップS108)。例えば、人数推定部134dは、不特定多数の集団のうち興味行動を取った人数と、広告との接触から興味行動を取った人の割合を示す第1比率とに基づいて、不特定多数の集団のうち広告に接触した人数を推定する。また、人数推定部134dは、不特定多数の集団のうち興味行動を取った人数と、興味行動からアクションを取った人の割合を示す第2比率に基づいて、不特定多数の集団のうちアクションを取った人数を推定する。
続いて、情報提供装置100の提供部135は、通信部110を介して、各利用者Uの端末装置10又は外部検索装置200に対して、上記の推定部134(広告接触推定部134a、興味行動推定部134b、度合推定部134c、人数推定部134d)による推定結果に基づく推定情報を提供する(ステップS109)。なお、推定情報は、推定結果自体であってもよいし、推定結果に基づいて生成された各種情報であってもよい。
〔6.変形例〕
上述した端末装置10及び情報提供装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
〔6-1.端末装置の単体動作〕
上記の実施形態において、情報提供装置100及び外部検索装置200が実行している処理の一部又は全部は、実際には、端末装置10が実行してもよい。例えば、スタンドアローン(Stand-alone)で(端末装置10単体で)処理が完結してもよい。この場合、端末装置10に、上記の実施形態における情報提供装置100及び外部検索装置200の機能が備わっているものとする。また、利用者Uから見れば、情報提供装置100及び外部検索装置200の処理も端末装置10が実行しているように見える。すなわち、他の観点では、端末装置10は、情報提供装置100及び外部検索装置200を備えているともいえる。
〔6-2.検索行動以外の行動〕
また、上記の実施形態においては、広告に接触した利用者Uが検索行動を取るケースについて説明しているが、検索行動は、広告への接触に伴う利用者の行動の一例に過ぎない。すなわち、検索行動に限らず、広告への接触に伴って利用者が取り得る行動であればよい。
例えば、広告に接触したと推定される利用者Uが、その広告を撮影してコメントとともにSNSや動画サイト等に投稿することや、他の利用者と連絡を取って広告に掲載された商品について意見を求めることも、広告への接触に伴う行動であるといえる。SNSや動画サイト等への投稿や、他の利用者との連絡については、各種の履歴情報により推定することができる。
また、屋外で広告に接触したと推定される利用者Uが、その広告に掲載された商品を実際に吟味するために当該商品を取り扱っている実店舗に入店することや、その広告に掲載された施設の周辺へ接近する(近くまで行って確かめる)ことも、広告への接触に伴う行動であるといえる。実店舗への入店や、施設の周辺への接近については、位置情報により推定することができる。
また、屋外から実店舗への移動に限らず、店舗内で店内放送やチラシ等の広告に接触したと推定される利用者Uが、その広告に掲載された商品を実際に吟味するために店舗内で当該商品を置いている商品棚やフロア(階)に移動することや、その商品を実際に購入することも、広告への接触に伴う行動であるといえる。店舗内での移動は、ビーコン測位や歩行者自律航法(PDR)等の技術により推定することができる。
〔6-3.位置情報以外の情報を用いた広告接触の推定〕
また、上記の実施形態において、情報提供装置100は、位置情報に基づいて、利用者Uが広告に接触したことを推定しているが、実際には、位置情報を使用せず、他の情報に基づいて、利用者Uが広告に接触したことを推定してもよい。
例えば、情報提供装置100は、利用者Uの端末装置10から、周囲の環境音を録音した音声情報を取得し、音声情報に音声広告や動画広告の音声が含まれている場合、利用者Uが広告に接触したと推定してもよい。
また、情報提供装置100は、利用者Uの端末装置10から、撮影機能を用いた周囲の画像情報を取得し、画像情報に広告が含まれている場合、利用者Uが広告に接触したと推定してもよい。
また、情報提供装置100は、利用者Uの端末装置10から、センサの検知結果を示すセンサ情報(検知情報)を取得し、センサ情報が広告を検知したことを示している場合、又はセンサ情報が広告の周辺環境での検知結果に相当する数値を示している場合、利用者Uが広告に接触したことを推定してもよい。例えば、情報提供装置100は、広告が特殊な点灯パターン(点滅、変色等)を繰り返す場合、端末装置10からのセンサ情報がこの特殊な点灯パターンを示していれば、利用者Uが広告に接触したと推定してもよい。また、情報提供装置100は、利用者Uの端末装置10から、広告を提示する機器からの信号を検知したことを示す機器信号検知情報を取得した場合、利用者Uが広告に接触したと推定してもよい。
〔7.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報提供装置100は、利用者Uの行動履歴から、広告との接触を推定する広告接触推定部134aと、利用者Uが所定の行動を取った際に、利用者Uの状況に関する環境情報を取得する取得部131と、広告との接触が推定された際に、環境情報から、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定する興味行動推定部134bと、を備える。
例えば、所定の行動は、広告の内容に関連するキーワードを検索クエリとした検索である。
また、広告接触推定部134aは、行動履歴に含まれる日時と、広告が提示された日時とから、広告と接触した日時を推定する。また、取得部131は、環境情報として、利用者Uが所定の行動を取った日時に関する情報を取得する。そして、興味行動推定部134bは、広告と接触した日時と、所定の行動を取った日時とが所定の条件を満たす場合、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定する。
また、広告接触推定部134aは、行動履歴に含まれる位置情報と、広告の位置情報とから、広告と接触した位置を推定する。また、取得部131は、環境情報として、利用者Uが所定の行動を取った位置に関する位置情報を取得する。そして、興味行動推定部134bは、広告と接触した位置と、所定の行動を取った位置とが所定の条件を満たす場合、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定する。
また、取得部131は、環境情報として、利用者Uが所定の行動を取った際に利用者Uの端末装置10が周囲を検知した結果を示す検知情報を取得する。そして、興味行動推定部134bは、検知情報に基づいて、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定する。
また、取得部131は、環境情報として、利用者Uの端末装置10が広告を提示する機器の発する信号を検知したことを示す機器信号検知情報を取得する。そして、興味行動推定部134bは、機器信号検知情報に基づいて、所定の行動が広告との接触に伴う行動であると推定する。
また、本願に係る情報提供装置100は、広告との接触が推定された際に、所定の行動のタイミングから、利用者Uの広告に対する興味の度合いを推定する度合推定部134cと、をさらに備える。
また、度合推定部134cは、広告と接触した後の所定の行動の回数から、利用者Uの広告に対する興味の度合いを推定する。
また、度合推定部134cは、広告と接触した時点から所定の行動を取るまでの間隔から、利用者Uの広告に対する興味の度合いを推定する。
また、度合推定部134cは、同一の対象に関する複数の広告との接触が推定された際に、所定の行動のタイミングから、広告ごとに、利用者Uの広告に対する興味の度合いを推定する。
上述した各処理のいずれかもしくは組合せにより、本願に係る情報提供装置は、広告に接触した利用者が広告に興味を持ったかを推定することができる。また、広告のクリック率(CTR:Click Through Rate)やコンバージョン率(CVR:Conversion Rate)に依存せず、広告の効果を測定することができる。
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10や情報提供装置100は、例えば図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報提供装置100を例に挙げて説明する。図10は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USBメモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、例えば、USB等により実現される。
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
〔9.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、上述した情報提供装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。