JP2022144256A - 光走査装置、物体検出装置及び移動体 - Google Patents

光走査装置、物体検出装置及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化可能な光走査装置を提供すること。【解決手段】本発明の一態様に係る光走査装置は、可動部と、前記可動部を駆動させる駆動部と、前記可動部に設けられ、光源から入射される光を導光する導光部と、前記導光部に設けられ、前記導光部の内部を導光された光を出射させる光出射部と、を有する。この構成により、導光部により導光された光を光出射部から出射させて走査させるため、導光部に光を入射させる光源の位置が制限されない。例えば、光源からの光は、導光部における主面に交差する入射端面(第1の面)から導光部に入射され、導光部から出射される光は、導光部における主面(第2の面)を通って出射される。これにより、可動部に向き合う側で可動部から離隔した位置に光源を設置するための空間を設けなくてもよいため、光走査装置を小型化できる。【選択図】図1

Description

本発明は、光走査装置、物体検出装置及び移動体に関する。
可動部と、該可動部を駆動させる駆動部と、を有し、光源からの入射光を可動部に設けられた反射面等により偏向させることで、該入射光を走査させる光走査装置が知られている。
また、光走査装置による光走査範囲を広げるために、複数の光源からの光を用いた視野のスキャンにおいて光束を変動させ得るように複数の光源を制御し、視野をスキャンするため複数の光源からの光を偏向させるように単一の光偏向器を制御する構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の構成では、光走査装置による光走査範囲を広げつつ、光走査装置を小型化する観点で改善の余地があった。
本発明は、小型化可能な光走査装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る光走査装置は、可動部と、前記可動部を駆動させる駆動部と、前記可動部に設けられ、光源から入射される光を導光する導光部と、前記導光部に設けられ、前記導光部の内部を導光された光を出射させる光出射部と、を有する。
本発明によれば、小型化可能な光走査装置を提供できる。
第1実施形態に係る光走査装置の構成例の図である。 図1のC-C切断線に沿う断面図である。 第2実施形態に係る光走査装置の構成例の図である。 第3実施形態に係る光走査装置の構成例の図である。 第3実施形態に係る光走査装置のOPAの構成例の図であり、図5(a)は8分岐型を示す図、図5(b)は32分岐型を示す図である。 第4実施形態に係る物体検出装置の構成例のブロック図である。 第5実施形態に係る物体検出装置の構成例の図である。 第5実施形態に係る物体検出装置の構成例のブロック図である。 第6実施形態に係る移動体の構成例のブロック図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一の構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
また以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための光走査装置、物体検出装置及び移動体を例示するものであって、本発明を以下に示す実施形態に限定するものではない。以下に記載されている構成部品の形状、その相対的配置、パラメータの値等は特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、例示することを意図したものである。また図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張している場合がある。
実施形態に係る光走査装置は、可動部と、可動部を駆動させる駆動部と、を有し、光源からの入射光を走査させるものである。
ここで光走査とは、光を照射する方向を連続的に変化させることをいう。光を照射する方向を変化させるという観点では、光走査装置は、光の照射方向を連続的に変更可能な光照射装置又は照明装置ということもできる。
光走査装置は、例えば車両等の移動体に搭載される物体検出装置において、移動体の周囲に光を投射するための光投射装置として使用できる。物体検出装置は、物体の有無又は物体までの距離の少なくとも一方を検出するLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)装置等である。
但し、光走査装置は、物体検出装置の用途に限定されるものではなく、レーザプリンタ等の画像形成装置における光走査装置、プロジェクタ又はHUD(Head Up Display)等の画像投射装置における光走査装置の他、各種の光照射装置又は照明装置等においても使用できる。
実施形態に係る光走査装置は、可動部に設けられ、光源から入射される光を導光する導光部と、導光部に設けられ、導光部の内部を導光された光を出射させる光出射部と、を有する。可動部は、駆動部により所定の軸周りに回転又は揺動可能である。
光源から導光部に入射された光は、導光部の内部を導光され、光出射部により導光部の内部から外部に出射される。可動部とともに導光部が回転又は揺動されることで、導光部から出射される光を所定の軸周りに走査させることができる。
例えば、ポリゴンミラー、ガルバノミラー又はMEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラー等の可動部に設けられた反射面を駆動させて反射光を走査させる光走査装置では、反射面に光を入射させる光源の位置が、可動部に向き合う側で可動部から離隔した位置等に制限される。その結果、光走査装置において、可動部に向き合う側で可動部から離隔した位置等に光源を設置するための空間が必要になり、光走査装置が大型化する場合がある。
実施形態では、導光部により導光された光を導光部から出射させて走査させるため、導光部に光を入射させる光源の位置が制限されない。例えば光源からの光は導光部における第1の面を通って導光部に入射され、導光部から出射される光は、導光部における第1の面に交差する第2の面から出射される。これにより、可動部に向き合う側で可動部から離隔した位置に光源を設置するための空間を設けなくてもよいため、光走査装置を小型化できる。実施形態では、このようにして、光走査装置による光走査範囲を広げつつ、小型化可能な光走査装置を提供する。
以下、実施形態について詳細に説明する。
なお、以下に示す図でX軸、Y軸及びZ軸により方向を示す場合があるが、X軸に沿うX方向は、実施形態に係る光走査装置に含まれる可動部の回転軸又は揺動軸を含む平面と平行な平面内で、回転軸又は揺動軸に沿う方向を示すものとする。また、Y軸に沿うY方向は、可動部の回転軸又は揺動軸を含む平面と平行な平面内で、X軸に直交する方向を示し、Z軸に沿うZ方向は、X軸及びY軸の両方に直交する方向を示すものとする。
またX方向で矢印が向いている方向を+X方向、+X方向の反対方向を-X方向と表記し、Y方向で矢印が向いている方向を+Y方向、+Y方向の反対方向を-Y方向と表記し、Z方向で矢印が向いている方向を+Z方向、+Z方向の反対方向を-Z方向と表記する。但し、これらは光走査装置の向きを制限するものではなく、光走査装置の向きは任意である。
[第1実施形態]
(光走査装置1の構成例)
図1は、第1実施形態に係る光走査装置1の構成の一例を示す図である。図1に示すように、光走査装置1は、可動部11と、駆動部12と、導光部13とを有する。
光源10が発する光は、可動部11に設けられた導光部13の入射端面131を通って導光部13の内部に入射し、導光部13の内部を導光される。破線の矢印で示す導波光133は、導光部13の内部を導光される光を示している。
導波光133は、光出射部14により、導光部13における入射端面131に略直交する主面132から取り出され、破線の矢印で示す出射光141として出射される。ここで、入射端面131は第1の面の一例であり、主面132は入射端面131に交差する第2の面の一例である。
可動部11は、駆動部12によりA軸周りに矢印Bの方向に回転可能である。可動部11に設けられた導光部13は、可動部11の回転に伴ってA軸周りに回転し、導光部13から出射される出射光141は、A軸周りに出射方向を変え、A軸周りに走査される。
可動部11は、A軸周りに回転可能な柱状部材又は中空の筒状部材である。柱状部材又は筒状部材の長手方向に沿う中心軸は、A軸と略一致することが好ましい。可動部11の材質には、特段の制限はなく、プラスチック、ガラス又は金属等の材料を含んで構成できる。回転を容易にするために軽量化する観点では、プラスチック材料を用いることが好ましく、温度等の耐環境性や剛性の観点では、ガラス又は金属材料を用いることが好ましい。
可動部11におけるA軸に直交する断面形状には、特段の制限はなく、正方形、長方形、多角形又は円形等を用途に応じて選択できる。但し、導光部13の設置のしやすさの観点では、可動部11に平坦な面が含まれるように、正方形、長方形又は多角形の断面形状にすることが好ましい。
駆動部12は、回転軸がA軸に略一致するモータであり、カップリング等を介してモータと可動部11が結合されている。駆動部12は、モータの回転により可動部11を回転させることができる。モータの種類は、DC(Direct Current)モータ又はステッピングモータ等を適宜選択できる。またギア又はプーリ等の伝達部材を介して駆動部12の駆動力が可動部11に伝達されてもよい。
光源10は、光走査装置1により走査される光を発する。光源10は、可動部11における、A軸が含まれる平面と略平行な面の1つに、接着剤等により接着され、固定されている。光源10には各種の光源を適用可能であるが、小型化の観点では、半導体レーザ又はLED(Light Emitting Diode)を用いることが好ましい。
光走査装置1が物体検出装置等で使用される場合には、光源10が発する光の波長は、近赤外光等の非可視光の波長であることが好ましい。一方、光走査装置1が画像投射装置又は照明装置等で使用される場合には、光源10が発する光の波長は、可視光の波長であることが好ましい。なお、非可視光の波長は、例えば略800[nm]以上又は400[nm]以下であり、可視光の波長は、例えば略400[nm]より長く略800[nm]より短い。
導光部13は、光源10が発する光の波長に対して光透過性を有する半導体、ガラス又はプラスチック等の材料を含んで構成された透明な板状部材である。導光部13は平面視が長方形状に形成され、長方形の長手方向は可動部11の長手方向に沿っている。導光部13は、可動部11における光源10が固定された面に接着剤等により接着され、固定されている。
また、導光部13は、入射端面131と、入射端面131に略直交する主面132と、を有する。光源10からの光は、入射端面131を通って導光部13の内部に入射され、導光部13の内部で全反射を繰り返しながら導波光133を示す矢印方向に導光される。
光源10からの光を入射端面131から導光部13の内部に入射させることで、導光部13と光源10を可動部11における同一の面に近接して設置でき、光走査装置1を小型化可能になっている。
なお、光源10は、光走査装置1の必須の構成要素ではなく、光走査装置1以外に設けられていてもよい。例えば、図1における可動部11の-X方向側に光走査装置1以外の構成要素として光源10を設け、光源10から可動部11の入射端面131に向けて照射された光が、入射端面131を通って導光部13の内部に入射されるようにしてもよい。
但し、光源10が発する光の利用効率を高めるには、光走査装置1は光源10を含み、導光部13に近接して可動部11に設置されて、導光部13との位置関係を保ったまま、可動部11の回転に伴って回転されることが好ましい。
また、図1では導光部13が板状部材である構成を例示したが、これに限定されるものではなく、導光部13は角柱状の部材であってもよい。
光出射部14は、導波光133の進行方向における導光部13の下流側に設けられ、導光部13の内部を導光された光を、主面132の一部を通して導光部13の外部に出射させる機能を有する。
図1では、導波光133の進行方向における導光部13の下流側の略半分の領域(斜線ハッチングで示した領域)に光出射部14が設けられた構成を例示するが、これに限定されるものではなく、例えば主面132の全体に光出射部14が設けられていてもよい。
(導光部13の構成例)
次に図2を参照して、導光部13の構成について説明する。図2は、導光部13の構成の一例を示す図であり、図1のC-C切断線に沿う断面を模式的に示した図である。
図2に示すように、導光部13は、コア134と、クラッド135と、高屈折率部136と、回折格子137とをそれぞれ導光部13の内部に含む。コア134の屈折率をn、クラッド135の屈折率をn、高屈折率部136の屈折率をnとすると、n>n>nの関係がある。
コア134、クラッド135及び高屈折率部136の材質は、上記の屈折率の関係を満足すれば特段に制限されず適宜選択可能である。例えばコア134にはシリコン、クラッド135には酸化シリコン等を適用できる。但し、シリコンは1000[nm]より短い波長の光には光透過率が低いため、1000[nm]より短い波長の光を導光させる場合にはSi3N4等を含んでコア134を構成することが好ましい。
回折格子137は、導波光133の進行方向における導光部13の下流側において、導光部13の内部に設けられている。回折格子137は、導波光133の進行方向に沿って分割されたコア134と、高屈折率部136とを含む。
このような導光部13は、半導体プロセスによりクラッド135の層、コア134の層及び高屈折率部136の層を積層することで製作できる。
入射端面131を通って導光部13の内部に入射した光は、コア134とクラッド135との間の界面で全反射を繰り返して導光される。導光された光は回折格子137に光結合し、出射光141の方向(+Z方向側)に回折されて、光出射面138を通って導光部13の外部に出射する。
換言すると、光出射部14は回折格子137を含み、回折格子137は、導光部13により導光された光を導光部13の内部から外部に出射させることができる。
コア134及び回折格子137の出射光141の方向側(+Z方向側)に高屈折率部136を設けることで、出射光141の反対方向側(-Z方向側)に回折される光の光量と比較して、出射光141の方向側(+Z方向側)に回折される光の光量を大きくすることができる。
また、図2ではコア134と回折格子137は分離しているが、コア134と回折格子137が全部または一部が結合している回折格子構造でも良い。図2の矢印の方向に選択的に光を放射するためにクラッド135の下部または内部に反射構造を形成して選択的に出射光141の方向に反射させる構造でも良い。
但し、光出射部14は回折格子137を含むものに限定されない。例えば光出射部14は、導波光133の進行方向に沿って並べられた複数のビームスプリッタを含み、導光される光の一部を各ビームスプリッタで光出射面138に向けて反射させることで、導光された光を導光部13の内部から外部に出射させることもできる。
(光走査装置1の作用効果)
以上説明したように、光走査装置1は、可動部11と、可動部11を駆動させる駆動部12と、可動部11に設けられ、光源10から入射される光を導光する導光部13とを有する。また光走査装置1は、導光部13に設けられ、導光部13の内部を導光された光を出射させる光出射部14を有する。
この構成により、導光部13により導光された光を光出射部14から出射させて走査させるため、導光部13に光を入射させる光源10の位置が制限されない。例えば、光源10からの光は、導光部13における主面132に交差する入射端面131(第1の面)から導光部13に入射され、導光部13から出射される光は、導光部13における主面132(第2の面)を通って出射される。
これにより、可動部11に向き合う側で可動部11から離隔した位置に光源10を設置するための空間を設けなくてもよいため、光走査装置1を小型化でき、小型化可能な光走査装置1を提供できる。
また、可動部11に向き合う側に光源を設置すると、光走査装置1により走査された光が光源等の部材で遮られることで、光の走査角度範囲が制限される場合がある。本実施形態では、可動部11に向き合う側に光源を設置しなくてもよいため、このような走査角度範囲の制限を抑え、広い角度範囲で光を走査できる。換言すると、光走査装置による光走査範囲を広げつつ、小型化可能な光走査装置を提供することができる。
また、本実施形態では、光出射部14は、回折格子を含む。導光部13及び回折格子137は半導体プロセスにより一体形成できるため、導光部13と光出射部14をそれぞれ個別に製作して接合したりしなくてよい。これにより、製造工程を短縮し、高精度かつ低コストで導光部13を製作できる。
なお、本実施形態では、可動部11に含まれる1つの面のみに、導光部13が設けられた構成を例示したが、これに限定されるものではない。可動部11に含まれる2以上の面に、導光部13が設けられてもよい。このような構成により、光走査装置1は、A軸周りのより広い範囲に並行して光を走査させることができる。
また可動部11がA軸周りに回転する構成を例示したが、これに限定されるものではなく、可動部11がA軸周りに揺動する構成であってもよい。但し、可動部11をA軸周りに回転させると、可動部11の駆動制御が容易になるとともに、A軸周りの360度方向に光を走査させることができるため、より好適である。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る光走査装置1aについて説明する。なお、上述した実施形態と同一の構成部には同一の部品番号を付し、重複した説明を適宜省略する。この点は、以降の実施形態の説明においても同様とする。
図3は、光走査装置1aの構成の一例を示す図である。図1に示すように、光走査装置1aは、可動部11aと、駆動部12aと、導光部13aと、固定支持体16とを有する。光走査装置1aは、半導体プロセスで製作されたMEMSデバイスである。
駆動部12aは、第1駆動部12aaと、第2駆動部12abと、を含む。第1駆動部12aa及び第2駆動部12abはそれぞれ一端が固定支持体16に接続されている。
第1駆動部12aaは、第1支持体15aと、第1支持体15aに設けられた圧電素子121aとを有する。圧電素子121aは4個の圧電素子の総称表記である。第2駆動部12abは、第2支持体15bと、第2支持体15bに設けられた圧電素子121bとを有する。圧電素子121bは4個の圧電素子の総称表記である。駆動部12aは、可動部11aと他端が接続されており、可動部11aを揺動可能にする。
固定支持体16は、第1駆動部12aa及び第2駆動部12abのそれぞれの他端に接続され、第1駆動部12aa及び第2駆動部12abを支持する。
また導光部13aは、第1導光部13aaと、第2導光部13abと、を含む。第1導光部13aaは、第2駆動部12ab上において、光が導光される方向と略直交する方向に複数の管状の導波路をアレイ状に並べて設けられている。第2導光部13abは、可動部11a上において、光が導光される方向と略直交する方向に複数の管状の導波路をアレイ状に並べて設けられている。また光出射部14aは、第2導光部13abに含まれる各導波路に設けられている。
光源から、第1導光部13aaに含まれる各導波路に入射された光は、導波路内を導光され、第2導光部13abに含まれる導波路に到達し、光出射部14aにより、第2導光部13abに含まれる各導波路から出射される。
第1駆動部12aa及び第2駆動部12abは、圧電素子に駆動電圧が印加されて弾性変形し、この弾性変形に応じて可動部11aを揺動軸D周りに揺動させる。
第1駆動部12aaは、揺動軸Dに略直交する交差方向(X軸方向)に延伸する複数の梁部151aが折り返し部152aを介して連結された折り返し構造(ミアンダ構造)を有する。本実施形態では、第1駆動部12aaは4個の梁部151aを含む。梁部151aは4個の梁部の総称表記であり、折り返し部152aは、梁部同士を連結する3個の折り返し部の総称表記である。
同様に、第2駆動部12abは、揺動軸Dに略直交する交差方向(X軸方向)に延伸する複数の梁部151bが折り返し部152bを介して連結された折り返し構造(ミアンダ構造)を有する。本実施形態では、第2駆動部12abは4個の梁部151bを含む。梁部151bは4個の梁部の総称表記であり、折り返し部152bは、梁部同士を連結する3個の折り返し部の総称表記である。
圧電素子121aは揺動軸Dに沿う方向を長手方向とする矩形状の形状を有する。圧電素子121aは第1支持体15aの+Z方向側の面上に設けられている。圧電素子121bは、揺動軸Dに沿う方向を長手方向とする矩形状の形状を有する。圧電素子121bは第2支持体15bの+Z方向側の面上に設けられている。
なお、本実施形態では、第1駆動部12aaが4個の梁部151aを有する折り返し構造を有し、第2駆動部12abが4個の梁部151bを有する折り返し構造を有する構成を例示するが、梁部の個数はこれに限定されるものではない。第1駆動部12aa及び第2駆動部12abはそれぞれ3個以下又は5個以上の梁部を備えてもよい。
このような光走査装置1aは、例えば、1枚のSOI(Silicon On Insulator)基板にエッチング処理等を施すことにより加工し、加工された基板に、駆動部12a及び導光部13a等を形成することにより製造される。
導光部13aは基板上にあらかじめ形成された低屈折率層(SiO2など)と高屈折率層(SiまたはSiN)をリソグラフィーとドライエッチング加工により形成し、低屈折率層で全体をコートするなどで保護された状態で製造されても良い。または予め形成された導光部をSOI基板に接合する方法で製造されても良い。
SOI基板は、単結晶シリコン(Si)からなるシリコン支持層と、シリコン支持層上(+Z方向側)に形成された酸化シリコン層と、酸化シリコン層上に形成された単結晶シリコンからなるシリコン活性層とを含む。酸化シリコン層は、BOX(Buried Oxide)層と称することもできる。
第1支持体15a及び第2支持体15bは、シリコン活性層をエッチング処理でパターニングすることにより形成される。第1支持体15a及び第2支持体15bは、シリコン活性層のみで構成され、剛性が低いため、弾性変形しやすくなっている。
圧電素子121a及び121bは、それぞれ下部電極、圧電部、及び上部電極を積層することにより形成されている。上部電極および下部電極は、金(Au)、白金(Pt)等からなる。圧電部は、例えば、圧電材料であるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる。圧電部は、分極方向に正又は負の電圧が印加されると印加電圧の電位に比例した変形(例えば、伸縮)が生じ、いわゆる逆圧電効果を発揮する。
第1支持体15a及び第2支持体15bは、圧電素子121a及び121bが変形することにより弾性変形し、この弾性変形に応じて可動部11aを揺動軸D周りに揺動させる。
以上のように構成された光走査装置1aは、電極端子から駆動部12aに駆動電圧を印加することにより動作する。駆動電圧は、例えば、正弦波波形であり、周波数は、例えば600Hzである。
なお、本実施形態では、圧電素子によって駆動力を得る圧電方式の光走査装置1aを例示したが、光走査装置1aの駆動方式は如何なるものであってもよい。圧電方式以外の駆動方式としては、例えば静電方式、電磁方式等が挙げられる。
(光走査装置1aの作用効果)
以上説明したように、光走査装置1aでは、駆動部12aの一端が接続されている固定支持体16を有し、駆動部12aは、可動部11aと他端が接続されており、可動部11aを揺動可能にする。
また、導光部13aは、第1導光部13aaと、第2導光部13abと、を含み、第1導光部13aaは、第2駆動部12abに設けられ、第2導光部13abは、可動部11aに設けられ、光出射部14aは、第2導光部13abに設けられている。
可動部11aの揺動に伴って可動部11aに設けられた第2導光部13abが揺動することで、光出射部14aから出射される光を揺動軸D周りに走査させることができる。
本実施形態では、半導体プロセスにより、可動部11a、駆動部12a、導光部13a、及び固定支持体16を形成できるため、高精度に光走査装置1aを製造でき、且つ製造工程を短縮することで製造コストを下げることができる。
なお、本実施形態では、第2駆動部12abに第1導光部13aaが設けられた構成を例示したが、これに限定されるものではなく、可動部11aのみに導光部13aが設けられた構成にしてもよいし、第1駆動部12aaに第1導光部13aaが設けられた構成にしてもよい。
また光走査装置1aは、可動部11a、第2駆動部12ab又は固定支持体16の何れか1つに光源を設けた構成にしてもよい。この構成により、光源からの光を効率よく利用できる。
また本実施形態では、第1駆動部12aaは、可動部11aの揺動軸Dに交差する交差方向に延伸する複数の梁部151aが折り返し部152aを介して連結された折り返し構造を有する。また第2駆動部12abは、可動部11aの揺動軸Dに交差する交差方向に延伸する複数の梁部151bが折り返し部152bを介して連結された折り返し構造を有する。
この構成により、光走査装置1aは可動部11aの揺動角度を大きくし、光走査の角度範囲を拡大できる。但し、この構成に限定されるものではなく、光走査装置1aは、梁部の折り返し構造に代えて、トーションバー等の捻れ梁やカンチレバーを支持体として有することもできる。
また導光部13aが複数の管状の導波路を含む構成を例示したが、1個又は複数の板状の導波路を含む構成であってもよい。
また、上記以外の効果は、第1実施形態で説明したものと同様である。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る光走査装置1bについて説明する。図4は、光走査装置1bの構成の一例を示す図である。図4に示すように、光走査装置1bは、固定支持体16bと、光源10bと、OPA(Optical Phased Array;光フェーズドアレイ)17と、を有する。
固定支持体16bは、固定支持体16に対して-X方向側の固定支持部材161の面積を拡大したものである。光走査装置1bは、固定支持体16bの-X方向側の固定支持部材161上に、光源10bと、OPA17とを有する。
OPA17は光の位相を変えることで、光の伝搬角度を変える光学デバイスである。本実施形態では、OPA17は、コアと、クラッドとを含む光導波路を有し、半導体プロセスにより固定支持部材161上に形成されている。
光源10bは、固定支持部材161上に設けられ半導体レーザ又はLED等のオンチップ光源である。光源10bは、可動部11a、駆動部12a、導光部13a及び固定支持体16とは別に製作されたものを、固定支持部材161に接着又は接合することで、固定支持部材161に設けられている。但し、これに限定されるものではなく、固定支持部材161上に光源10bを構成する層を半導体プロセスにより積層することで、可動部11a、駆動部12a、導光部13a、固定支持体16及び光源10bを一体形成してもよい。
図4では光源10bは一体形成されているが、外部からの光を結合させる構造でも良い。その場合光源10bにはカップリング素子が形成されており、外部から集光されたビームを効率よくOPAへ結合させることができる。
光源10bが発する光は、OPA17に入射し、OPA17内で位相変調され複数に分岐された後、第1導光部13aaに入射する。その後、第1導光部13aaを導光されて第2導光部13abに到達し、第2導光部13abに設けられた光出射部14aにより、第2導光部13abの内部から外部に出射される。第2導光部13abから出射された光は、可動部11aの揺動に伴い、揺動軸D周りに第1方向30(X軸方向)に沿って走査される。
第1導光部13aaは、OPA17から出射される複数のOPA出射光133Boが入射する複数の管状導波路を備える。第1導光部13aaは、第1駆動部12aa上において、光が導光される方向と略直交する方向に複数の管状の導波路をアレイ状に並べて設けられている。第2導光部13abは、可動部11a上において、光が導光される方向と略直交する方向に複数の管状の導波路をアレイ状に並べて設けられている。また光出射部14aは、第2導光部13abに含まれる各導波路に設けられている。
図5は、OPA17の構成の一例を示す図である。図5(a)は8分岐型の場合、図5(b)は32分岐型の場合を例示している。
図5(a)に示すようにOPA17は、導波路171と、印加電極172と、ヒータ173と、GND電極174と、を有する。
導波路171は、コアと、クラッドとを含み、入射されるOPA入射光133biをコアとクラッドとの界面で全反射させることで導光する。また導波路171は8本の導波路を有し、入射される光を分岐させて、8本の導波路のそれぞれで導光できる。
ヒータ173は印加電極172への電圧印加により駆動され、導波路171に含まれる8本の導波路をそれぞれ独立に加熱することで、各導波路の屈折率を変化させる。この屈折率変化により各導波路を導光される光の位相が変調される。
また8本の導波路は、導光される長さ(導光区間)が異なる4通りの導波路を含む。OPA17は、導光区間の差と、ヒータ173を用いた加熱による位相変調と、を利用して、各導波路から位相の変調された複数のOPA出射光133boを出射する。複数のOPA出射光133bo(図5(a)は8つ)は、第1導光部13aaの複数の管状導波路(図5(a)は8本)にそれぞれ入射し、第2導光部133abに導光される。
第2導光部133abの複数の管状導波路は、第2方向31にピッチ(配列周期)dでアレイ状に配置される。複数のOPA出射光133boは、第2導光部13abの各管状導波路の光出射部14aから射出される。光出射部から射出される光の第2方向31の走査角度αは、複数の管状導波路のOPA出射光の位相差でΔφと、管状導波路の第2方向31のピッチ(配列周期)dと、光の波長λによって求まる。
この場合の走査角度αは次式で表される。
α=sin-1{Δφ・λ/(2・π・d)}
ここで、Δφは各導波路間の位相差を表し、λは導光される光の波長を表し、dは導波路間隔を表す。
OPA17は、複数のOPA出射光の位相差Δφを調整することで、走査角度αを調整し、光出射部14aから射出される光を、第2方向31に走査することができる(図4)。
なお、加熱による位相変調の他、電気光学効果を利用し、印加電圧により導波路の屈折率を変化させる方法半導体部分に電流注入による屈折率変化させる方法等も適用できる。
走査角度解像点数は導波路本数に概ね一致するため、図5の例における走査角度解像点数は8である。図5(b)は、導波路の本数を32本にし、走査角度解像点数を32にする場合のOPAの構成を例示している。
また、導光部13aを複数の管状の導波路を含んで構成する場合には、光出射部14aにおいて、各導波路の間隔を狭めることで走査角度を拡大でき、また各導波路の間隔を拡げることで走査角度を縮小できる。
(光走査装置1bの作用効果)
以上説明したように、本実施形態では、光走査装置1bは、OPA17を有し、光源10bからの光は、OPA17を通って導光部13aに入射される。導光部13aから出射された光は、可動部11aにより第1方向30に沿って走査され、OPA17により第2方向31に沿って走査される。これにより、光走査装置1bは、略直交する2方向に光を走査させることができる。
また本実施形態では、光走査装置1bは、光源10bを有し、光源10bは、固定支持体16bに設けられている。これにより、光源10bを含む光走査装置1bを小型化できる。但し、光源10bが設けられる部材は、固定支持体16bに限定されるものではなく、可動部11aに設けられてもよいし、第1駆動部12aa又は第2駆動部12abの何れか1つに設けられてもよい。この場合にも光源10bを含む光走査装置1bを小型化できる。
なお、これ以外の作用効果は、上述した実施形態で説明したものと同様である。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る物体検出装置5について説明する。物体検出装置5は、光走査装置1、1a又は1bの何れか1つを有し、物体の有無又は物体までの距離の少なくとも一方をTOF(Time of Fright)方式で検出するものである。本実施形態では、物体検出装置5は光走査装置1bを有するものとする。
図6は、物体検出装置5の構成の一例を示すブロック図である。図6に示すように、物体検出装置5は、制御部51と、光源駆動回路52と、光走査装置1bと、レンズ53と、受光部54と、波形処理回路55と、時間計測回路56とを有する。
光源駆動回路52は、制御部51に含まれる光源制御部513からの制御信号Sに基づいて、光走査装置1bに含まれる光源10bをパルス発光させる。光源10bが発光したパルス光は光走査装置1bに含まれる導光部13a等を導光され、略直交する2方向に走査される投射光Lとして、光出射部14aにより検出領域50に向けて投射される。図6の例では、X軸方向及びY軸方向に走査される投射光Lが+Z方向側に投射される。
検出領域50に存在する物体により、投射光Lが反射された光又は散乱された光の少なくとも1つである物体光Lは、レンズ53により集光されて受光部54により受光される。受光部54は、受光した物体光Lの光強度に応じた信号を出力する。
受光部54により出力された信号は、波形処理回路55で増幅又はノイズ除去等の処理が施された後、時間計測回路56に入力される。時間計測回路56は、TOF方式に基づく計測データDatを制御部51に出力する。制御部51に含まれる物体情報取得部は、入力した計測データDatに基づき、物体の有無又は物体検出装置5から物体までの距離の少なくとも一方を含む物体情報を、出力部512を介して外部装置に出力する。
制御部51の機能は電気回路で実現される他、機能の一部をソフトウェア(CPU;Central Processing Unit)によって実現することもできる。また複数の回路又は複数のソフトウェアによって機能が実現されてもよい。
受光部54には、PD(Photodiode)、APD(Avalanche Photodiode)、又はガイガーモードAPDであるSPAD(Single Photon Avalanche Diode)、TOF演算機能を画素毎に有するCMOS撮像素子等を使用できる。
時間計測回路56は、投射光Lとして投射されるパルス光の発光タイミングと、受光部54による物体光Lの受光タイミングと、の時間差を示す計測データを出力する。なお、受光部54がTOF演算機能を画素毎に有するCMOS撮像素子を有する場合には、時間計測回路56は設けなくてもよい。
物体情報取得部511は、計測データと光速の積に1/2を乗じた値を物体までの距離を示す情報として取得する。検出領域50のうち、物体が存在する領域では物体までの距離情報と物体が存在することを示す情報が得られ、物体が存在しない領域では物体光Lが受光部54により受光されないため、物体が存在しないことを示す情報が得られる。
(物体検出装置5の作用効果)
以上説明したように、物体検出装置5は、光走査装置1bと、導光部13aから出射された投射光L(光)の物体による反射光又は散乱光の少なくとも一方を含む物体光Lを受光する受光部54と、を有する。また物体検出装置5は、受光部54により出力される信号に基づいて取得される物体の有無又は前記物体までの距離の少なくとも一方を含む物体情報を出力する出力部512を有する。
物体検出装置5は、光走査装置1bを有することで、装置全体を小型化できる。なお、これ以外の作用効果は、上述した実施形態で説明したものと同様である。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態に係る物体検出装置5aについて説明する。物体検出装置5aは、光走査装置1、1a又は1bの何れか1つを有し、物体の有無又は物体までの距離の少なくとも一方をFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave radar)方式で検出するものである。本実施形態では、物体検出装置5aは光走査装置1bを有するものとする。
図7は、物体検出装置5aの構成の一例を示す図である。図7に示すように、物体検出装置5aは、光走査装置1bと、物体光入射部18と、物体光導光部19と、受光部54aと、参照光導光部20と、を有する。
光源10bが発光したCW光は、OPA17を介して光走査装置1bに含まれる導光部13aに入射され、導光部13aにより導光された後、光出射部14aにより、略直交する2方向に走査される投射光Lとして投射される。
物体光入射部18は、物体光導光部19に設けられ、物体による投射光Lの反射光又は散乱光の少なくとも1つである物体光Lを物体光導光部19の内部に入射させる。
物体光導光部19は、第1物体光導光部19aと、第2物体光導光部19bと、を有し、物体光入射部18によって物体光導光部19の内部に入射された物体光Lを、受光部54aに向けて導光する。
一方、光源10bが発光したCW光は、OPA17に入射する前に2方向に分岐され、一方はOPA17に入射され、他方は参照光導光部20に入射される。参照光導光部20は、入射された光を参照光Lとして受光部54aに向けて導光する。
受光部54aは、物体光Lと、参照光Lと、が合波光学素子により重ね合わされた合波光Lを受光し、合波光Lの光強度に応じた信号を出力する。
物体光入射部18は、図2に示した光出射部14と同様の構成を有し、光を回折させる方向が異なる。また物体光導光部19は、図2に示した導光部13と同様の構成を有し、光を導光する方向が異なる。つまり、導光部13は、光源が発する光を導光し、光出射部14により出射させるのに対し、物体光導光部19は、物体光入射部18により入射される物体光Lを受光部54aに向けて導光する点が異なる。
また、第2物体光導光部19bは、可動部11aに、第2導光部13abに並んで設けられ、可動部11aの揺動に伴って、第2物体光導光部19b及び第2導光部13abはともに揺動する。この構成により、光出射部14aから出射される投射光Lと物体光入射部18から入射される物体光Lの各光路が略等しくなるため、外乱光の影響を抑制できる。但し、この構成に限定されるものではなく、物体光入射部18が含まれる第2物体光導光部19bは、固定支持体16等の物体検出装置5aにおける他の部位に設けられてもよい。
参照光導光部20は、コアと、クラッドと、を有し、光源10bから入射された参照光Lをコアとクラッドとの界面で全反射させながら受光部54aに導光する。
物体光導光部19、参照光導光部20及び受光部54aは、半導体プロセスにより、光走査装置1bと一体形成できる。
図8は、物体検出装置5aの構成の一例を示すブロック図である。図8に示すように、物体検出装置5aは、TIA回路(トランスインピーダンス増幅回路)57と、AD(Analog/Digital)コンバータ58と、DA(Digital/Analog)コンバータ59と、合波光学素子60と、制御部51aとを有する。また制御部51aは、周波数解析部514と、光源制御部513aとを有する。
光源制御部513aは、発振周波数が所定の割合で連続的に変化する掃引発振器を含み、例えば三角波状に周波数が変調された駆動波形を有する波長掃引信号Sをデジタル電圧信号としてDAコンバータ59に出力する。
DAコンバータ59は入力したデジタル電圧信号をアナログ電圧信号に変換し、光走査装置1bに含まれる光源10bに出力する。光源10bは、入力したアナログ電圧信号に応じて周波数及び波形が変化する光を発光する。光源10bが発する光は連続光(CW光)であってもパルス光であってもよい。光源10bが発光した光の一部は、光走査装置1bにより検出領域50に向けて投射光Lとして投射される。また、光源10bが発光した光の他の一部は、参照光導光部20により受光部54aに向けて参照光Lとして導光される。
検出領域50に存在する物体により、投射光Lが反射された光又は散乱された光の少なくとも一方を含む物体光Lは、物体光入射部18により物体光導光部19の内部に入射され、物体光導光部19の内部を受光部54aに向けて導光される。
合波光学素子60は、物体光Lと参照光Lを合波する。合波光Lは受光部54aにより受光される。合波光Lの光強度に応じて受光部54aが出力する電流信号は、TIA回路57によってアナログ電圧信号に変換され、ADコンバータ58により、デジタル電圧信号Sに変換される。
周波数解析部514は、光源制御部513aが出力した波長掃引信号Sの周波数と、ADコンバータ58から入力したデジタル電圧信号Sの周波数と、の間の周波数差を演算で取得する。そして、周波数差に基づいて波長掃引信号Sとデジタル電圧信号Sの遅延時間を演算で取得し、物体の有無又は物体検出装置5aから物体までの距離の少なくとも一方を含む物体情報を演算で取得する。出力部512は、周波数解析部514により取得された物体情報を外部装置に出力する。
物体検出装置5aは、このようにして物体情報を検出できる。
(物体検出装置5aの作用効果)
以上説明したように、物体検出装置5aは、入射される物体光Lを導光する物体光導光部19と、物体光導光部19に設けられ、物体光Lを物体光導光部19の内部に入射させる物体光入射部18と、を有する。受光部54aは、物体光入射部18により物体光導光部19に入射され、物体光導光部19により導光された物体光Lを受光する。
この構成により、光走査装置1bと、物体光Lを受光する構成部と、を狭小な空間に配置できるため、物体検出装置5aを小型化できる。
また本実施形態では、受光部54aは、物体光Lと、光源10bから入射される参照光Lと、が重ね合わされた合波光Lを受光する。出力部512は、合波光Lを受光した受光部54aにより出力される信号に基づいて取得される物体情報を出力する。この構成により、FMCW方式による物体検出装置5aを提供できる。
また本実施形態では、入射される参照光Lを導光する参照光導光部20を有し、受光部54aは、参照光導光部20により導光された参照光Lを受光する。この構成により、光走査装置1bと、物体光Lを受光する構成部と、参照光導光部20と、を狭小な空間に配置できるため、FMCW方式による物体検出装置5aを小型化できる。
また、物体検出装置5aに含まれる各構成部を半導体プロセスで一体形成することで、製造工程を簡略化し、高精度且つ低コストで物体検出装置5aを製造できる。
なお、上記以外の作用効果は、上述した実施形態で説明したものと同様である。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態に係る移動体100について説明する。図9は、移動体100の構成の一例を示すブロック図である。移動体100は、例えば車両であるが、これに限定されるものではなく、フォークリフト、自動搬送車、ドローン等の飛行体等であってもよい。
図9に示すように、移動体100は、物体検出装置5と、監視制御装置6とを有する。 監視制御装置6は、物体検出装置5から出力された物体情報に基づき、物体の形状や大きさ、物体の位置、移動体の移動情報又は物体の種類等を認識する。監視制御装置6は、認識結果に基づき、移動体の周囲における危険の有無を判断する。危険があると判断された場合には、監視制御装置6は、警告を報知したり、移動体100の移動方向を変更したり、移動体100を停止させたり、危険を回避するための制御を行う。
なお、監視制御装置6と、物体検出装置5は、移動体100のどの位置に設けられてもよい。移動体100が車両である場合は、物体検出装置5は小型であるため、ルームミラー又はバックミラーのパッケージの内部等の狭小なスペースに設けることができる。
また監視制御装置6は、移動体100の外部に設けられ、物体検出装置5と遠隔で通信する構成にしてもよい。
また本実施形態では、移動体100が物体検出装置5を有する構成を例示したが、移動体100は物体検出装置5aを有することもできる。
以上、本発明の実施形態の例について記述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
また、上記で用いた序数、数量等の数字は、全て本発明の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。
1 光走査装置
11 可動部
12 駆動部
13 導光部
131 入射端面(第1の面の一例)
132 主面(第2の面の一例)
133 導波光
134 コア
135 クラッド
136 高屈折率部
137 回折格子
138 光出射面
14 光出射部
15a 第1支持体
15b 第2支持体
16 固定支持体
161 固定支持部材
17 OPA(光フェーズドアレイ)
171 導波路
172 印加電極
173 ヒータ
174 GND電極
18 物体光入射部
19 物体光導光部
20 参照光導光部
5 物体検出装置
51 制御部
511 物体情報取得部
512 出力部
513 光源制御部
514 周波数解析部
52 光源駆動回路
53 レンズ
54 受光部
55 波形処理回路
56 時間計測回路
57 TIA回路
58 ADコンバータ
59 DAコンバータ
60 合波光学素子
6 監視制御装置
10 光源
30 第1方向
31 第2方向
A 回転軸
D 揺動軸
物体光
投射光
参照光
合波光
特表2019-535014号公報

Claims (13)

  1. 可動部と、
    前記可動部を駆動させる駆動部と、
    前記可動部に設けられ、光源から入射される光を導光する導光部と、
    前記導光部に設けられ、前記導光部の内部を導光された光を前記導光部から出射させる光出射部と、を有する光走査装置。
  2. 前記光源からの光は、前記導光部における第1の面から前記導光部に入射され、
    前記導光部から出射される光は、前記導光部における前記第1の面に交差する第2の面を通って出射される請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記光出射部は、前記導光部の内部を導光される前記光を回折させる回折格子を含む請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記駆動部の一端が接続されている固定支持体を有し、
    前記駆動部は、前記可動部と他端が接続されており、前記可動部を揺動可能にする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光走査装置。
  5. 前記導光部は、第1導光部と、第2導光部と、を含み、
    前記第1導光部は、前記駆動部に設けられ、
    前記第2導光部は、前記可動部に設けられ、
    前記光出射部は、前記第2導光部に設けられている請求項4に記載の光走査装置。
  6. 前記駆動部は、前記可動部の揺動軸に交差する交差方向に延伸する複数の梁部が折り返し部を介して連結された折り返し構造を有する請求項4又は5に記載の光走査装置。
  7. 前記光源を有し、
    前記光源は、前記固定支持体に設けられている請求項4乃至6の何れか1項に記載の光走査装置。
  8. 光フェーズドアレイを有し、
    前記光源からの光は、前記光フェーズドアレイを通って複数の光に分岐され、
    前記複数の光は、前記導光部の複数の導波路に入射され、
    前記複数の導波路から出射された光は、前記可動部により第1方向に沿って走査され、前記光フェーズドアレイにより前記第1方向に交差する第2方向に沿って走査され、
    前記導波路は前記第2方向に沿って配列する
    請求項1乃至7の何れか1項に記載の光走査装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の光走査装置と、
    前記導光部から出射された光の物体による反射光又は散乱光の少なくとも一方を含む物体光を受光する受光部と、
    前記受光部により出力される信号に基づいて取得される前記物体の有無又は前記物体までの距離の少なくとも一方を含む物体情報を出力する出力部と、を有する物体検出装置。
  10. 入射される前記物体光を導光する物体光導光部と、
    前記物体光導光部に設けられ、前記物体光を前記物体光導光部の内部に入射させる物体光入射部と、を有し、
    前記受光部は、前記物体光入射部により前記物体光導光部に入射され、前記物体光導光部により導光された前記物体光を受光する請求項9に記載の物体検出装置。
  11. 前記受光部は、前記物体光と、前記光源から入射される参照光と、が重ね合わされた合波光を受光し、
    前記出力部は、前記合波光を受光した前記受光部により出力される信号に基づいて取得される前記物体情報を出力する請求項9又は10に記載の物体検出装置。
  12. 入射される前記参照光を導光する参照光導光部を有し、
    前記受光部は、前記参照光導光部により導光された前記参照光を受光する請求項11に記載の物体検出装置。
  13. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の光走査装置、又は請求項9乃至12の何れか1項に記載の物体検出装置の何れかを有する移動体。
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