JP2022133734A - Liquid coating device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、塗布媒体に液体を塗布する液体塗布装置に関するものである。 The present invention relates to a liquid coating device that applies liquid to a coating medium.
従来、ホウ素系(ホウ砂およびホウ酸など)やリン酸系(リン酸アンモニウムなど)等の不燃薬剤を木材に浸透注入して製造される不燃木材が提案されている。このような不燃木材は、たとえば建築部材として用いることによって火災を防止することができる。 Conventionally, noncombustible wood has been proposed which is produced by permeating and injecting a boron-based (borax, boric acid, etc.) or phosphoric acid-based (ammonium phosphate, etc.) noncombustible agent into wood. Such incombustible wood can prevent fire by using it as a building member, for example.
ここで、上述したように不燃木材をたとえば建築部材として用いる場合、不燃木材に対してインクなどを用いて加飾できればその用途が広がり好ましい。 Here, when the incombustible wood is used as a building member, for example, as described above, it is preferable if the incombustible wood can be decorated with ink or the like, because of its wide range of applications.
しかしながら、不燃木材の原材料の木材には、水を通す役割を持つ管(導管)が存在する。不燃木材にもこの管は存在し、たとえば水性インクを用いて直接インクジェット印刷した場合、板状に加工された木材表面では、導管の内部が剥き出しになっているため、導管に沿って滲みが生じ、細線再現性が低下する。 However, wood, which is the raw material for noncombustible wood, has pipes (conduits) that play a role in allowing water to pass through. These tubes also exist in incombustible wood. For example, when direct inkjet printing is performed using water-based ink, the interior of the tubes is exposed on the wood surface processed into a plate shape, so bleeding occurs along the tubes. , fine line reproducibility is reduced.
そこで、上述したような滲みを抑制するため、木材の表面に対して表面処理液を塗布して表面処理層を形成し、その表面処理層上にインクジェット印刷を行う方法が考えられる。 Therefore, in order to suppress the bleeding as described above, a method of applying a surface treatment liquid to the surface of wood to form a surface treatment layer and performing ink jet printing on the surface treatment layer is conceivable.
しかしながら、不燃木材は、木材の特徴である濡れ性が低下しており、たとえば特許文献1に記載の方法のようなスプレー噴射を用いて、表面処理液を不燃木材に塗布した場合、表面処理液が浸透せずに表面で弾かれてしまう。また、不燃木材は、接触角が高くなる傾向にあるため、不燃木材の表面に表面処理液を均一に塗布することも困難である。 However, noncombustible wood has a low wettability, which is a characteristic of wood. is repelled on the surface without penetrating. Moreover, since noncombustible wood tends to have a high contact angle, it is difficult to evenly apply a surface treatment liquid to the surface of noncombustible wood.
また、特許文献2では、木材の表面を摩擦ローラで圧接し、これにより木材の表面を瞬間的に高温および高圧にした後に、液体を散布することが提案されているが、このような散布による塗布でもスプレー噴射と同様の問題がある。
Further, in
一方、不燃木材の表面に表面処理液を均一に塗布するために、表面処理液の量を増やす方法も考えられるが、不燃木材の場合、過剰な表面処理液の塗布によって白華現象が生じることが分かっている。なお、白華現象については、後で詳述する。 On the other hand, in order to evenly apply the surface treatment liquid to the surface of noncombustible wood, it is possible to increase the amount of surface treatment liquid, but in the case of noncombustible wood, excessive application of the surface treatment liquid causes efflorescence. is known. The efflorescence phenomenon will be described in detail later.
本発明は、不燃木材のような濡れ性が低い塗布媒体であっても、均一に液体を塗布することができるとともに、過剰な液体の塗布を抑制することができる液体塗布装置を提供することを目的とする。 It is an object of the present invention to provide a liquid applicator capable of uniformly applying a liquid even to an application medium having low wettability such as incombustible wood, and capable of suppressing excessive application of the liquid. aim.
本発明の液体塗布装置は、塗布媒体の表面に対して液体を塗布する塗布部と、塗布部によって液体が塗布された塗布媒体の表面に所定の圧力で接触しながら、塗布媒体に対して相対的に移動して塗布媒体の表面を摺動し、かつ塗布部によって塗布媒体に塗布された液体の一部を吸収する摺動部とを備える。 The liquid applying apparatus of the present invention includes an applying section that applies a liquid to the surface of a coating medium, and a liquid-applying medium that is in contact with the surface of the coating medium to which the liquid has been applied by the applying section with a predetermined pressure. a sliding part that moves dynamically to slide on the surface of the application medium and absorbs part of the liquid applied to the application medium by the application part.
本発明の液体塗布装置によれば、塗布媒体の表面に対して液体を塗布する塗布部と、塗布部によって液体が塗布された塗布媒体の表面に所定の圧力で接触しながら、塗布媒体に対して相対的に移動して塗布媒体の表面を摺動し、かつ塗布部によって塗布媒体に塗布された液体の一部を吸収する摺動部とを備えるようにしたので、不燃木材のような濡れ性が低い塗布媒体であっても、均一に液体を塗布することができるとともに、過剰な液体の塗布を抑制することができる。 According to the liquid coating apparatus of the present invention, the coating part that applies the liquid to the surface of the coating medium, and the coating part that contacts the surface of the coating medium coated with the liquid by the coating part with a predetermined pressure. and a sliding portion that moves relatively to slide on the surface of the coating medium and absorbs a part of the liquid applied to the coating medium by the coating portion. Even with a coating medium having low resistance, the liquid can be uniformly coated, and excessive liquid coating can be suppressed.
以下、図面を参照して本発明の液体塗布装置の一実施形態について詳細に説明する。図1は、本実施形態の液体塗布装置1の概略構成を示す図である。また、図2は、図1に示す液体塗布装置1を矢印A方向から見た側面図である。
Hereinafter, one embodiment of the liquid coating device of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a diagram showing a schematic configuration of a
本実施形態の液体塗布装置1は、図1および図2に示すように、塗布ローラ10と、スポンジローラ11と、清掃部12とを備えている。なお、本実施形態においては、塗布ローラ10が、本発明の塗布部に相当し、スポンジローラ11が、本発明の摺動部に相当する。
The
塗布ローラ10は、塗布媒体Mの表面に対して液体を塗布する。本実施形態においては、塗布媒体Mとして不燃木材を用い、塗布する液体として、不燃木材に対する印刷前に塗布される表面処理液を用いる。不燃木材と表面処理液については、後で詳述する。なお、本発明においては、塗布媒体Mと塗布媒体に塗布される液体としては、不燃木材および表面処理液に限定されない。
The
塗布ローラ10は、図1に示すように、塗布媒体Mの幅方向に延設されるローラであり、塗布媒体Mの幅方向に直交する方向に移動するものである。塗布媒体Mの表面に直接または塗布ローラ10に対して、図示省略した液体供給部から塗布する液体が供給される。そして、塗布ローラ10は、塗布媒体Mに接触し、塗布媒体Mとの摩擦力によって回転しながら図2に示す矢印Y方向に移動する。塗布ローラ10の回転によって塗布媒体M上に液体が塗布される。なお、この際、塗布媒体M上に塗布される液体の量は、塗布媒体Mの表面に一様に塗布可能な十分な量である。
The
スポンジローラ11は、液体が塗布された塗布媒体Mの表面に所定の圧力で接触しながら、塗布媒体Mに対して相対的に移動してその表面を摺動する。具体的には、スポンジローラは、塗布ローラ10と同様に、塗布媒体Mの幅方向に延設されるローラであり、塗布媒体Mの幅方向に直交する方向に移動するものである。ただし、スポンジローラ11は、塗布媒体Mの表面に接触するものであるが、塗布ローラ10とは異なり、塗布媒体Mとの摩擦力によって回転しないように構成されている。スポンジローラ11は、上述したように回転しない状態で図2に示す矢印Y方向に移動することによって、塗布媒体Mの表面を摺動するものである。すなわち、スポンジローラ11は、スポンジローラ11の表面の同じ範囲を塗布媒体Mの表面に擦り付けながら矢印Y方向に移動する。なお、スポンジローラ11は、後述する清掃部12による清掃動作の際には回転するが、清掃動作については、後で詳述する。
The
そして、スポンジローラ11は、スポンジをローラ状に形成したスポンジローラ本体11aと、スポンジローラ本体11aを上方から支持する支持部材11bと、支持部材11bを上方から押圧するバネ部11cとを備えている。
The
支持部材11bは、スポンジローラ本体11aの回転軸の両端に接続されるものである。支持部材11bは、上述したようにスポンジローラ本体11aを塗布媒体Mの表面に摺動させる場合には、スポンジローラ本体11aが回転しないように支持し、清掃部12による清掃動作を行う際には回転可能に支持する。
The
バネ部11cは、支持部材11bを下方に付勢するバネを複数有し、このバネによる支持部材11bへの付勢によって、スポンジローラ本体11aの回転軸に対して上方から圧力がかかる。そして、これによりスポンジローラ本体11aのスポンジ表面が、塗布媒体Mに対して所定の圧力で押し付けられる。
The
スポンジローラ11が、所定の圧力で押し付けられた状態で塗布媒体Mの表面上を摺動することによって、塗布ローラ10によって塗布された液体を塗布媒体Mの表面に押し付けることができ、これにより、不燃木材のような撥水性が高い塗布媒体Mに対しても、液体を均一に塗布することができる。
By sliding the
スポンジローラ本体11aのスポンジ表面が、塗布媒体Mの表面を押圧する圧力は、塗布ローラ10が塗布媒体Mの表面を押圧する圧力よりも高くすることが好ましい。これにより、スポンジローラ11を十分な圧力で塗布媒体Mに押し付けることができ、塗布媒体Mに塗布された液体を塗布媒体Mに押し込むことができる。
The pressure with which the sponge surface of the
また、スポンジローラ11は、塗布ローラ10によって塗布媒体Mに塗布された液体のうちの一部を吸収することができるので、過剰に塗布された液体を吸収することができる。たとえば塗布媒体Mが不燃木材である場合には、過剰に塗布された液体(表面処理液)を吸収することによって、白華現象を抑制することができる。
Moreover, since the
ここで、白華現象について説明する。不燃木材は、ホウ素系(たとえばホウ砂およびホウ酸など)やリン酸系(たとえばリン酸アンモニウムなど)などの不燃薬剤を木材に浸透注入して製造される部材である。 Here, the efflorescence phenomenon will be described. Incombustible wood is a member manufactured by permeating and injecting a boron-based (eg, borax, boric acid, etc.) or phosphoric acid-based (eg, ammonium phosphate, etc.) incombustible agent into the wood.
そして、上述したようにホウ素系またはリン酸系の不燃薬剤で不燃処理して不燃木材を製造する際、助剤が加えられるが、その助剤として加えた薬剤が高い吸湿性を有するため、表面処理液を塗布した結果、析出した結晶で表面が白くなる白華現象を起こすことが、出願人の実験により分かっている。助剤は、ホウ素またはリン酸系の水への溶解度を高め、不燃木材への不燃薬剤の浸透を促進させるために用いられる薬剤であり、たとえばリン酸2アンモニウムなどのアンモニウム塩が用いられる。このような助剤は水分子との親和性が高く、表面処理液に含まれる水と反応するため、上述した白華現象が発生する。 As described above, when non-combustible wood is manufactured by non-combustible treatment with a boron-based or phosphoric acid-based non-combustible agent, an auxiliary agent is added. As a result of the application of the treatment liquid, it is known from experiments by the applicant that efflorescence occurs in which the surface becomes white due to precipitated crystals. Auxiliary agents are agents used to increase the solubility of boron or phosphate in water and promote the penetration of noncombustible agents into noncombustible wood. For example, ammonium salts such as diammonium phosphate are used. Since such an auxiliary agent has a high affinity with water molecules and reacts with water contained in the surface treatment liquid, the above-described efflorescence phenomenon occurs.
そして、白華現象が生じたままの不燃木材に対して印刷を施したのでは、析出した結晶によって印刷画像の品質が低下してしまう。また、白華現象によって析出した結晶は、不燃木材から容易に取り除くことができず、無理に取り除いた場合、表面に跡が残り加飾物品の品質を低下させてしまう。 If printing is performed on the incombustible wood with the efflorescence occurring, the quality of the printed image will deteriorate due to the precipitated crystals. In addition, the crystals precipitated by the efflorescence phenomenon cannot be easily removed from the noncombustible wood, and if removed forcibly, marks are left on the surface and the quality of the decorative article is deteriorated.
一方、白華現象の発生の有無は、不燃木材に塗布される表面処理液の量に依存することが、出願人の実験によって分かっている。したがって、不燃木材に塗布される表面処理液の量は、白華現象を生じない量に調整することが好ましい。 On the other hand, the applicant's experiments have revealed that the presence or absence of the efflorescence depends on the amount of the surface treatment liquid applied to the noncombustible wood. Therefore, it is preferable to adjust the amount of the surface treatment liquid applied to the incombustible wood to an amount that does not cause the efflorescence.
本実施形態のスポンジローラ11によれば、上述したように過剰に塗布された表面処理液を吸収することができるので、白華現象を抑制することができる。
According to the
なお、スポンジローラ11が、不燃木材に対して押圧される際の圧力条件、並びに後述する清掃部12の回収ローラ12aがスポンジローラ11に押圧される際の圧力条件およびスポンジローラ11から表面処理液を回収する量(スポンジローラ11の乾燥状態)などの条件については、不燃木材が白華現象を起こすような水分量が、不燃木材に吸収されないような条件に設定される。
The pressure conditions under which the
たとえばスポンジローラ11が不燃木材に対して押圧される際の圧力は5kPa以上であることが好ましい。そして、不燃木材への表面処理液の量は50g/m2以下であることが好ましい。表面処理液の量とは、不燃木材に対して表面処理液を塗布した直後に計測した量である。また、スポンジローラ11の吸収性は、0.44g/cm3以上であることが好ましい。スポンジローラ11の吸水性とは、スポンジローラが吸収して内部に留めることができる表面処理液の単位体積当たりの量を示す指標である。
For example, the pressure when the
次に、清掃部12は、スポンジローラ11に吸収された液体を回収しながら、スポンジローラ本体11aの表面を清掃する。本実施形態では、上述したようにスポンジローラ11が塗布媒体Mの表面を摺動するが、この際、塗布媒体Mの表面の汚れや析出物がスポンジローラ本体11aの表面を汚染し、スポンジローラ本体11aの吸収性を低下させたり、二次汚染を発生したりする。そこで、本実施形態では、上述したように清掃部12によってスポンジローラ本体11aの表面を清掃する。これにより、スポンジローラ本体11aの吸収性の低下や二次汚染を防止することができる。
Next, the
さらに、清掃部12は、上述したようにスポンジローラ本体11aに吸収された液体を回収する。これにより、清掃部12は、スポンジローラ本体11aの表面の汚れを取り除きながら、スポンジローラ本体11aの吸収性を復活させることができる。
Further, the
なお、清掃部12がスポンジローラ11に当接する部分は、スポンジローラ11の中心軸線を通る鉛直平面に対して、塗布ローラ10(塗布部)とは反対側にあることが好ましく、更に、スポンジローラ11の中心軸線を通る水平面に対して上側にあることが好ましい。清掃部12がスポンジローラ11に当接する部分を上記のような位置にすることで、スポンジローラ本体11aに吸収された液体が液だれすることなく容易に回収することができる。
The part where the cleaning
図3は、清掃部12の構成の一例を示す図である。図3に示す清掃部12は、スポンジローラ本体11aに接触する回収ローラ12aと、液体受け部12bとを備えている。
FIG. 3 is a diagram showing an example of the configuration of the
回収ローラ12aは、スポンジローラ本体11aに沿って延設されたローラである。回収ローラ12aは、スポンジローラ本体11aに接触することによって、スポンジローラ本体11aの表面に付着した汚れおよびスポンジローラ本体11aに吸収された液体の一部を回収ローラ12aの表面に付着させる。これにより、回収ローラ12aは、スポンジローラ本体11aの表面に付着した汚れおよびスポンジローラ本体11aの吸収された液体の一部を回収する。
The collecting
回収ローラ12aは、スポンジローラ本体11aの回転方向(図3に示す矢印B方向)とは逆方向(図3に示す矢印C方向)に回転し、これにより、回収ローラ12aの表面に付着した汚れおよび液体Lは、自重または絞り、もしくはそれらの複合によって下方に落下する。
The
液体受け部12bは、上述したように回収ローラ12aから落下した汚れおよび液体Lを受けて貯留する。図3において斜線で示す部分が、液体受け部12bに貯留された液体Lである。
The
なお、清掃部12の構成は、図3に示す構成に限らない。図4は、清掃部12のその他の構成を示す図である。図4に示す清掃部12は、図3に示す回収ローラ12aの代わりに、ヘラ部12cを備えている。
Note that the configuration of the
ヘラ部12cは、スポンジローラ本体11aに沿って延設された矩形状の板部材を備えている。ヘラ部12cは、矩形状の板部材の長辺を有する一端部が、スポンジローラ本体11aの表面に接触するように構成される。
The
ヘラ部12cとスポンジローラ本体11aとの距離は、ヘラ部12cの板部材の一端部がスポンジローラ本体11aの表面を摺動することによって、スポンジローラ本体11aに吸収された液体Lの一部が板部材によって掻き出される距離に設定されている。すなわち、清掃部12によるスポンジローラ11の清掃動作の際には、スポンジローラ本体11aが、図4に示す矢印B方向に回転し、この回転によってヘラ部12cによってスポンジローラ本体11aの表面に付着した汚れおよび表面近傍に吸収された液体Lが掻き出される。スポンジローラ本体11aから掻き出された汚れおよび液体Lは、自重によって下方に落下し、液体受け部12bによって受け付けられて貯留される。図4において斜線で示す部分が、液体受け部12bに貯留された液体Lである
The distance between the
次に、本実施形態の液体塗布装置1の動作の一例について説明する。
Next, an example of the operation of the
まず、液体塗布装置1が塗布媒体Mの端部に設置される。そして、液体塗布装置1が、図2に示す矢印Y方向への移動を開始するとともに、塗布ローラ10に対して液体が供給される。
First, the
そして、塗布ローラ10とスポンジローラ11との両方が一定の距離を維持しながら、矢印Y方向に移動する。これにより、まず塗布ローラ10によって塗布媒体Mの表面に液体が塗布され、その後、液体が塗布された塗布媒体Mの表面をスポンジローラ11が摺動することによって、塗布ローラ10によって塗布された液体が、スポンジローラ11によって塗布媒体Mの表面に押し付けられる。これにより、上述したように塗布媒体Mの表面に液体を均一に塗布することができる。また、スポンジローラ11によって過剰な液体を吸収することができる。
Then, both the
そして、液体塗布装置1が塗布媒体Mのもう一方の端部まで移動した際には、その塗布媒体Mへの液体の塗布動作を終了する。そして、液体塗布装置1は、塗布媒体Mから離間する位置まで上方に移動した後、再び最初の位置まで戻る。
Then, when the liquid applying
次いで、液体塗布装置1は、最初の位置まで戻った際には、スポンジローラ本体11aを図3に示す矢印B方向に回転させるとともに、清掃部12の回収ローラ12aを図3に示す矢印C方向に回転させることによって、清掃部12による清掃動作を行う。
Next, when returning to the initial position, the
この清掃動作によって、上述したように回収ローラ12aによって、スポンジローラ本体11aの表面に付着した汚れおよび吸収された液体の一部が回収される。なお、清掃動作におけるスポンジローラ本体11aの回転量については、少なくとも清掃部12によって汚れおよび液体が回収されたスポンジローラ本体11aの範囲が、次の塗布媒体Mとの接触位置まで移動する回転量に設定される。図2では、清掃動作において、スポンジローラ本体11aが回転した後の状態を示しており、スポンジローラ本体11aの白い部分が、清掃動作によって液体の一部が回収された範囲を示し、斜線部分が、回収ローラ12aによって液体が回収されずに残った範囲を示している。このように、スポンジローラ本体11aの回転によって、スポンジローラ本体11aに吸収された液体の一部を回収することにより、簡易な構成および制御によって、スポンジローラ本体11aの吸収性を復活させることができる。また、スポンジローラ本体11aの回転だけによって、スポンジローラ本体11aを繰り返し使用することが可能である。
By this cleaning operation, part of the dirt adhering to the surface of the
なお、上記実施形態の液体塗布装置1においては、塗布ローラ10によって塗布媒体Mの表面に対して液体を塗布するようにしたが、接触式の塗布ローラ10に限らず、非接触式のスプレー機構などによって塗布媒体Mの表面に対して液体を吹き付けることによって塗布するように構成してもよい。
In the
次に、上記実施形態の液体塗布装置1を備えたインクジェット印刷装置20について説明する。図5は、上記実施形態の液体塗布装置1を備えたインクジェット印刷装置20の構成図である。以下に示す実施形態の説明では、図5に矢印で示す上下左右前後を、インクジェット印刷装置20の上下左右前後方向とする。
Next, an
インクジェット印刷装置20は、図5に示すように、シャトルベースユニット2と、フラットベッドユニット3と、シャトルユニット4と、前処理ユニット6とを備えている。そして、前処理ユニット6内に、上記実施形態の液体塗布装置1が収容されている。
The
シャトルベースユニット2は、シャトルユニット4および前処理ユニット6を支持するとともに、前後方向(副走査方向)にシャトルユニット4および前処理ユニット6を移動させるものである。シャトルベースユニット2は、具体的には、架台部31と、副走査駆動ガイド33A,33Bと、副走査駆動モータ32(図7参照)とを備えている。
The
架台部31は、矩形枠状に形成されたものであり、シャトルユニット4および前処理ユニット6を支持するものである。架台部31の左右の枠上には、前後方向に延びる副走査駆動ガイド33A,33Bがそれぞれ形成されている。副走査駆動ガイド33A,33Bは、シャトルユニット4および前処理ユニット6を前後方向に移動するようにガイドするものである。副走査駆動モータ32は、シャトルユニット4および前処理ユニット6を前後方向に移動させるものである。
The
フラットベッドユニット3は、上述した塗布媒体Mを支持するものである。フラットベッドユニット3は、シャトルベースユニット2の架台部31の内側に形成された直方体形状の凹部内に配置されている。フラットベッドユニット3は、塗布媒体Mが載置される水平面である媒体載置面3aを有している。フラットベッドユニット3は、図示省略した油圧駆動機構などを有し、これにより媒体載置面3aの高さを調整できるように構成されている。
The
シャトルユニット4は、塗布媒体Mに対して印刷処理を施すものである。図6は、シャトルユニット4の概略構成を示す図である。
The
シャトルユニット4は、図6に示すように、筐体41と、主走査駆動ガイド42と、主走査駆動モータ43(図7参照)と、ヘッド昇降ガイド44と、ヘッド昇降モータ45(図7参照)と、ヘッドユニット46とを備えている。
As shown in FIG. 6, the
筐体41は、ヘッドユニット46などの各部を収納するものである。筐体41は、フラットベッドユニット3を左右方向に跨ぐような門型に形成されている。筐体41は、シャトルベースユニット2の架台部31に支持され、副走査駆動ガイド33A,33Bに沿って移動可能に構成されている。
The
主走査駆動ガイド42は、ヘッドユニット46を左右方向(主走査方向)に移動するようにガイドするものである。主走査駆動ガイド42は、左右方向に延びる長尺状の部材によって形成されている。ヘッドユニット46は、主走査駆動モータ43によって左右方向に移動する。
The main
ヘッド昇降ガイド44は、ヘッドユニット46を上下方向に移動するようガイドするものである。ヘッド昇降ガイド44は、上下方向に細長い形状の部材から形成されている。ヘッド昇降ガイド44は、ヘッドユニット46とともに主走査駆動ガイド42に沿って左右方向に移動可能に構成されている。ヘッドユニット46は、ヘッド昇降モータ45によって上下方向に昇降する。
The
ヘッドユニット46は、上述したように主走査駆動ガイド42に沿って左右方向に移動しながら、基材にインクを吐出することによって印刷処理を施すものである。ヘッドユニット46は、図6に示すように、4つのインクジェットヘッド51を有している。
The
4つのインクジェットヘッド51は、左右方向に並列して配置されている。4つのインクジェットヘッド51は、それぞれ異なる色(たとえばシアン、ブラック、マゼンダおよびイエロー)のインクを吐出するものである。4つのインクジェットヘッド51には、それぞれインクを供給するインク供給管53が接続されている。
The four inkjet heads 51 are arranged side by side in the horizontal direction. The four inkjet heads 51 eject inks of different colors (eg, cyan, black, magenta and yellow). An
図5に戻り、前処理ユニット6は、塗布媒体Mに対して表面処理液を塗布して前処理を行うものである。上述したように、前処理ユニット6内に、上記実施形態の液体塗布装置1が収容されており、インクジェット印刷装置20における左右方向が、塗布ローラ10およびスポンジローラ11などが延設される方向となるように、液体塗布装置1の各部が配置されている。また、塗布ローラ10がインクジェット印刷装置20の前側に、スポンジローラ11がインクジェット印刷装置20の後ろ側に配置される。
Returning to FIG. 5, the
そして、前処理ユニット6は、シャトルベースユニット2の架台部31に支持され、副走査駆動ガイド33A,33Bに沿って移動可能に構成されている。前処理ユニット6は、副走査方向(Y方向)への移動によって、その下方の塗布媒体M上の所定範囲に表面処理液を順次塗布するものである。
The
図7は、本実施形態のインクジェット印刷装置20の制御系の構成を示すブロック図である。インクジェット印刷装置20は、印刷制御装置15からの制御信号に応じて、図7に示す制御対象の各部を動作させる。
FIG. 7 is a block diagram showing the configuration of the control system of the
印刷制御装置15とインクジェット印刷装置20とは、LAN(Local Area Network)またはインターネット回線などの通信回線によって接続されており、互いに通信可能に構成されている。
The
印刷制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)、半導体メモリおよびハードディスクなどを備えたコンピュータから構成される。印刷制御装置15は、入力された印刷ジョブなどに基づいて、半導体メモリまたはハードディスクなどの記憶媒体に予め記憶された印刷制御プログラムを実行し、かつ電気回路を動作させることによって図7に示す各部を制御する。
The
次に、本実施形態のインクジェット印刷装置20の動作について、図8A~図8Dを参照しながら説明する。なお、図8A~図8Dは、図5に示すインクジェット印刷装置20を左側から見た図である。
Next, the operation of the
まず、図8Aに示すように、フラットベッドユニット3上に塗布媒体Mが載置される。この際、シャトルユニット4および前処理ユニット6は、図8Aに示すように、最も前側の初期位置に配置されている。そして、印刷制御装置15は、副走査駆動モータ32を駆動し、これによりシャトルユニット4および前処理ユニット6が、図8Aに示す初期位置から後方向(図8Aに示す矢印方向)に移動を開始し、図8Bに示す印刷開始位置まで移動する。
First, as shown in FIG. 8A, the coating medium M is placed on the
次に、印刷制御装置15は、図8Cに示すように、前処理ユニット6を前方向(図8Cに示す矢印方向)に移動させるとともに、前処理ユニット6内の液体塗布装置1を動作させ、塗布媒体Mに表面処理液を塗布して前処理を行う。
Next, as shown in FIG. 8C, the
そして、前処理ユニット6によって塗布媒体Mに表面処理液が塗布された後、塗布媒体Mは一旦、図示省略した乾燥装置に搬送され、乾燥処理が行われる。乾燥装置における乾燥処理が終了した後、塗布媒体Mは、インクジェット印刷装置20に再び設置され、印刷制御装置15は、副走査駆動モータ32を制御して、図8Dに示すようにシャトルユニット4を前方向(図8Dに示す矢印方向)に移動させながら印刷処理を行う。
Then, after the surface treatment liquid is applied to the coating medium M by the
具体的には、印刷制御装置15は、まず、シャトルユニット4が印刷開始位置に配置された状態において、主走査駆動モータ43を制御してヘッドユニット46を主走査方向に移動させる。そして、ヘッドユニット46のインクジェットヘッド51が、印刷画像に基づく制御信号に応じてインクを吐出させることによって、1パス分の印刷が行われる。
Specifically, the
1パス分の印刷が終了した後、印刷制御装置15は、副走査駆動モータ32を制御してシャトルユニット4を次のパスの印刷位置まで前方向に移動させる。印刷制御装置15は、この1パス分の印刷とシャトルユニット4の移動とを交互に繰り返すことにより、塗布媒体Mに印刷画像を形成する。
After printing for one pass is completed, the
そして、1枚分の印刷処理が終了した時点において、シャトルユニット4および前処理ユニット6は、図8Dに示すように、再び初期位置に配置された状態となる。
Then, when the printing process for one sheet is completed, the
次いで、前処理ユニット6が、初期位置に配置された状態において、前処理ユニット6内の清掃部12によって上述した清掃動作が行われる。
Next, with the
なお、上記実施形態のインクジェット印刷装置20においては、乾燥装置を別の構成としたが、前処理ユニット6のように、インクジェット印刷装置20に乾燥ユニットを設け、乾燥ユニットで基材を走査することによって乾燥処理を行うようにしてもよい。
In the
次に、上記実施形態の液体塗布装置1において用いられた表面処理液について詳細に説明する。
Next, the surface treatment liquid used in the
表面処理液は、少なくとも水、色材定着成分および表面張力調整剤を含むことが好ましい。また、上記色材定着成分は、カチオン性の水分散性樹脂であることが好ましく、動的光散乱法により測定されるメジアン径が1μm以上10μm以下の大粒子を含むことが好ましい。さらに、動的光散乱法により測定されるメジアン径が1μm未満の小粒子を含むことがより好ましい。 The surface treatment liquid preferably contains at least water, a colorant-fixing component and a surface tension adjuster. The coloring material-fixing component is preferably a cationic water-dispersible resin, and preferably contains large particles having a median diameter of 1 μm or more and 10 μm or less as measured by a dynamic light scattering method. Furthermore, it is more preferable to contain small particles having a median diameter of less than 1 μm as measured by a dynamic light scattering method.
本実施形態の表面処理液は、特には、UV硬化型ではないインク(たとえば水性インク)を用いて印刷する前の表面処理液として用いることが好ましい。印刷前に本実施形態の表面処理液を予め用い、その後にインクジェットインクによる印刷画像を形成することにより、インクの濡れ広がりを制御し、これにより滲みにくく細線再現性が良好で、かつ発色性の良い印刷画像を形成することができる。 The surface treatment liquid of the present embodiment is particularly preferably used as a surface treatment liquid before printing using non-UV curable ink (for example, water-based ink). By using the surface treatment liquid of the present embodiment in advance before printing, and then forming a printed image with an inkjet ink, the wetting and spreading of the ink is controlled, thereby making it difficult to spread, good fine line reproducibility, and color development. A good printed image can be formed.
カチオン性の水分散性樹脂粒子は、樹脂粒子の表面がプラスに帯電した、正電荷を帯びた樹脂粒子であり、水に溶解することなく粒子状に分散して、水中油(O/W)型のエマルションを形成できるものである。自己乳化型樹脂のように、樹脂が有するカチオン性の官能基が粒子表面に存在するものでもよいし、樹脂粒子表面にカチオン性の分散剤を付着させる等の表面処理されたものでもよい。 The cationic water-dispersible resin particles are positively charged resin particles whose surfaces are positively charged. It is capable of forming an emulsion of the type. The resin may have a cationic functional group present on the particle surface like a self-emulsifying resin, or may be surface-treated such as by attaching a cationic dispersant to the resin particle surface.
カチオン性の官能基は、代表的には第1級、第2級又は第3級アミノ基、ピリジン基、イミダゾール基、ベンズイミダゾール基、トリアゾール基、ベンゾトリアゾール基、ピラゾール基、及びベンゾピラゾール基等であり、カチオン性の分散剤は、1級、2級、3級又は4級アミノ基含有アクリルポリマー、ポリエチレンイミン、カチオン性ポリビニルアルコール樹脂、及びカチオン性水溶性多分岐ポリエステルアミド樹脂等である。 Cationic functional groups are typically primary, secondary or tertiary amino groups, pyridine groups, imidazole groups, benzimidazole groups, triazole groups, benzotriazole groups, pyrazole groups, benzopyrazole groups and the like. and the cationic dispersant is a primary, secondary, tertiary or quaternary amino group-containing acrylic polymer, polyethyleneimine, cationic polyvinyl alcohol resin, cationic water-soluble multi-branched polyester amide resin, and the like.
樹脂粒子の表面電荷量は、粒子電荷計で評価することができる。試料を中和するのに必要なアニオン量またはカチオン量を測定することで、表面電荷量を算出することができる。具体的には、表面電荷量が+300μeq/g以上であることが好ましい。粒子電荷計としては、日本ルフト株式会社製コロイド粒子電荷量計Model CAS等を用いることができる。 The surface charge amount of the resin particles can be evaluated with a particle charge meter. By measuring the amount of anions or cations required to neutralize the sample, the amount of surface charge can be calculated. Specifically, the surface charge amount is preferably +300 μeq/g or more. As the particle charge meter, a colloidal particle charge meter Model CAS manufactured by Nihon Luft Co., Ltd. or the like can be used.
水分散性樹脂としては、透明の塗膜を形成する樹脂を用いることが好ましい。また、処理液の製造に際しては、水中油型の樹脂エマルションとして配合することができる。 As the water-dispersible resin, it is preferable to use a resin that forms a transparent coating film. Further, when manufacturing the treatment liquid, it can be blended as an oil-in-water type resin emulsion.
代表的には、エチレン-塩化ビニル共重合樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン-無水マレイン酸共重合体樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル-(メタ)アクリル共重合体樹脂、酢酸ビニル-エチレン共重合体樹脂、及びそれらの樹脂エマルション等が挙げられる。ここで、「(メタ)アクリル樹脂」は、アクリル樹脂とメタクリル樹脂の双方を示す。これらの樹脂は、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いても良い。後述するが
、これらの樹脂が複合された樹脂エマルションでも良い。上記のとおり、これらの樹脂にカチオン性の官能基を導入するか、又は、カチオン性分散剤等で表面処理して、プラスの表面電荷を与えることができる。
Representative examples include ethylene-vinyl chloride copolymer resin, (meth)acrylic resin, styrene-maleic anhydride copolymer resin, urethane resin, vinyl acetate-(meth)acrylic copolymer resin, vinyl acetate-ethylene copolymer resin. Coalesced resins, resin emulsions thereof, and the like are included. Here, "(meth)acrylic resin" indicates both acrylic resin and methacrylic resin. These resins may be used alone or in combination of multiple types. As will be described later, a resin emulsion in which these resins are combined may be used. As noted above, these resins can be given a positive surface charge by introducing cationic functional groups or by surface treatment with cationic dispersants and the like.
樹脂粒子の粒径は、特に限定されず、複数種の異なる粒径の粒子を任意に組み合わせて用いることができる。ただし、不燃木材の表面に留まりやすいという観点から、動的光散乱法により測定されるメジアン径(平均粒径)が1μm以上のサイズを持つ粒子を含むことが好ましい。また、樹脂粒子の平均粒径は、10μm以下であることが好ましく、これにより不燃木材の木材としての特性を生かしつつ、不燃木材表面の凹部及び空隙にも浸透することができる。 The particle size of the resin particles is not particularly limited, and particles with different particle sizes can be used in any combination. However, from the viewpoint of being likely to remain on the surface of the noncombustible wood, it is preferable to contain particles having a median diameter (average particle diameter) of 1 μm or more as measured by a dynamic light scattering method. Moreover, the average particle size of the resin particles is preferably 10 μm or less, so that the resin particles can permeate recesses and voids on the surface of the noncombustible wood while making use of the properties of the noncombustible wood as wood.
すなわち、不燃木材では、樹脂粒子のメジアン径(平均粒径)を1μm以上10μm以下とすることによって、不燃木材の上述した管の大きさに追随して、効率よく表面処理層を形成することができる。特に、木材では、針葉樹と広葉樹の分類によって管の大きさ(平均直径)が異なる。たとえば広葉樹の環孔材であるタモ材の平均直径は約260μm、散孔材であるメープル材は約60μmである。一方、針葉樹であるヒノキ材は平均直径が約10μmである。このように、木材は樹種によってその空隙の大きさが異なり、さらには天然物であるため基材の空隙の分布が全く同じ状態のものは存在しないのであるが、大粒子の平均粒径を上記とすることにより、木材のような空隙が不揃いな基材に対しても、基材の本来の機能(木材では吸湿性)を低下させることなく、表面処理層を形成することができる。 That is, in the noncombustible wood, by setting the median diameter (average particle diameter) of the resin particles to 1 μm or more and 10 μm or less, it is possible to efficiently form the surface treatment layer following the size of the tube of the noncombustible wood. can. In wood, in particular, the tube size (average diameter) differs depending on whether it is a coniferous tree or a broad-leaved tree. For example, the average diameter of ash wood, which is a ring-porous hardwood, is about 260 μm, and the average diameter of maple wood, which is a broad-leaved wood, is about 60 μm. On the other hand, Japanese cypress, which is a coniferous tree, has an average diameter of about 10 μm. As described above, wood has different pore sizes depending on the tree species, and since it is a natural product, no two substrates have exactly the same pore distribution. By doing so, it is possible to form a surface treatment layer even on a base material with irregular voids such as wood, without deteriorating the original function of the base material (hygroscopicity in wood).
さらに、表面処理液は、動的光散乱法により測定されるメジアン径(平均粒径)が1μm未満の小粒子も併せて含むことが好ましい。これにより、上記の画像品位に加えて、インク層の耐水性もさらに向上させることができる。 Furthermore, the surface treatment liquid preferably also contains small particles having a median diameter (average particle diameter) of less than 1 μm as measured by a dynamic light scattering method. This can further improve the water resistance of the ink layer in addition to the image quality described above.
大粒子と小粒子を用いる場合の両者の比率は、小粒子が大粒子に対して少なすぎると定着性が不十分であり、多すぎると処理層が皮膜化し木材の吸湿性を妨げる恐れがあるため、重量比で大粒子1に対し小粒子が0.1~1.5程度であることが好ましい。なお、本明細書において「重量」と「質量」は同じ意味で用いられる。 If the ratio of large particles to small particles is too small, the fixing property will be insufficient. Therefore, it is preferable that the weight ratio of the small particles to the large particles is about 0.1 to 1.5. In this specification, "weight" and "mass" are used interchangeably.
樹脂粒子の平均粒径は、動的光散乱法により測定した粒度分布における体積基準の粒径値(メジアン径)である。動的光散乱式粒子径分布測定装置としては、ナノ粒子解析装置nano Partica SZ-100(株式会社堀場製作所)等を用い、水分散性樹脂の濃度が0.5質量%となるように水で希釈し、25℃で測定することができる。 The average particle size of the resin particles is the volume-based particle size value (median size) in the particle size distribution measured by the dynamic light scattering method. As a dynamic light scattering type particle size distribution measuring device, a nanoparticle analyzer nano Partica SZ-100 (Horiba, Ltd.) or the like is used. It can be diluted and measured at 25°C.
表面処理液中又は後述するインク中において、樹脂粒子は、独立した微粒子の状態で存在する場合と、独立した微粒子が集合した凝集体の状態で存在する場合とが考えられるが、動的光散乱法で測定されるメジアン径を「平均粒径」とする。 In the surface treatment liquid or the ink described later, the resin particles may exist in the state of independent fine particles or in the state of aggregates in which independent fine particles are aggregated. Let the median diameter measured by the method be the "average particle diameter".
なお、上記樹脂粒子の平均粒径は、表面処理液又はインクを調製する前の原料エマルション状態で測定することが、インクの場合であれば色材(顔料粒子)の影響を排除できることから好ましく、その測定値を本実施形態の平均粒径とすることができる。 It should be noted that the average particle diameter of the resin particles is preferably measured in the raw material emulsion state before preparation of the surface treatment liquid or ink, because in the case of the ink, the influence of the coloring material (pigment particles) can be eliminated. The measured value can be used as the average particle size of the present embodiment.
大粒子の平均粒径は、7μm以下であることがより好ましく、5μm以下であることがさらに好ましい。小粒子の平均粒径は、500nm以下であることがさらに好ましい。平均粒径の下限値は、特に限定はされないが、表面処理液の保存安定性の観点からは、5nm以上程度であることが好ましく、10nm以上であることがより好ましい。 The average particle size of the large particles is more preferably 7 μm or less, more preferably 5 μm or less. More preferably, the average particle diameter of the small particles is 500 nm or less. Although the lower limit of the average particle diameter is not particularly limited, it is preferably about 5 nm or more, more preferably 10 nm or more, from the viewpoint of storage stability of the surface treatment liquid.
さらに、大粒子と小粒子は、両者を混合して平均粒径を測定した場合に、その粒度分布において二つのピークが存在する、すなわち各々が異なるピーク値を有するものであることが好ましい。 Furthermore, it is preferable that the large particles and the small particles have two peaks in the particle size distribution when the average particle size is measured by mixing them, that is, they have different peak values.
また、大粒子と小粒子は、平均粒径値の相違に加え、その他の相違点を有していてもよい。例えば、大粒子は、最低造膜温度(MFT)が70℃以上であることが好ましく、一方、小粒子は、MFTが70℃未満以下であることが好ましい。このMFTとは、エマルションがフィルム化(成膜)するために必要な温度であり、JIS K6828-2に従って測定することができる。ここで、70℃においても成膜しない水分散性樹脂は、MFTが70℃以上の水分散性樹脂に含まれるものとする。 Also, the large particles and the small particles may have other differences in addition to the difference in average particle size. For example, the large particles preferably have a minimum film-forming temperature (MFT) of 70°C or higher, while the small particles preferably have an MFT of less than 70°C. This MFT is the temperature required for the emulsion to form a film (film formation), and can be measured according to JIS K6828-2. Here, water-dispersible resins that do not form a film even at 70°C are included in water-dispersible resins having an MFT of 70°C or higher.
より好ましくは、大粒子のMFTは100℃以上であり、小粒子のMFTは50℃以下であり、特に、小粒子は室温で成膜することが好ましいため、40℃以下であることが一層好ましい。 More preferably, the MFT of the large particles is 100° C. or higher, and the MFT of the small particles is 50° C. or lower. Particularly, since it is preferable to form the film at room temperature for the small particles, the MFT is even more preferably 40° C. or lower. .
また、大粒子のMFTと小粒子のMFTの差は、30℃以上であることが好ましく、50℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましい。 Also, the difference between the MFT of the large particles and the MFT of the small particles is preferably 30° C. or higher, more preferably 50° C. or higher, and even more preferably 100° C. or higher.
大粒子と小粒子の樹脂の分子構造は、同一であってもよいが、互いに異なるものを用いてもよい。 The molecular structures of the large particles and the small particles may be the same, but different ones may also be used.
大粒子として、例えば、カルボキシ基、スルホ基等に代表されるアニオン性の官能基を有するポリマーと、アミノ基又はアミド基等に代表されるカチオン性の官能基を有するポリマーとが複合して得られるポリマーコンプレックスであって、コア部がアニオン性ポリマー、シェル部がカチオン性ポリマーである、コアシェル構造の複合有機粒子を用いることも好ましい。 As large particles, for example, a polymer having an anionic functional group such as a carboxy group or a sulfo group is combined with a polymer having a cationic functional group such as an amino group or an amide group. It is also preferable to use composite organic particles having a core-shell structure in which the core portion is an anionic polymer and the shell portion is a cationic polymer.
複合有機粒子のアニオン性ポリマーとしては、例えば繰り返し単位として(メタ)アクリル酸を含むポリマー、より具体的にはスチレン-(メタ)アクリル酸共重合体が挙げられる。スチレン、(メタ)アクリル酸以外の、これらと共重合可能なビニル化合物を含んでいてもよい。 Examples of the anionic polymer of the composite organic particles include polymers containing (meth)acrylic acid as repeating units, more specifically styrene-(meth)acrylic acid copolymers. A vinyl compound other than styrene and (meth)acrylic acid that can be copolymerized therewith may also be included.
複合有機粒子のカチオン性ポリマー(塩基性ポリマー)としては、例えば、含窒素モノマーを含むポリマーであり、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルオキサゾリドン、N-ビニルイミダゾール等の窒素複素環化合物を繰り返し単位として含むホモポリマー又はコポリマーが挙げられる。コポリマーを形成するコモノマーとしては、例えば、スチレン、(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、アクリルアミド等の一般的なビニル化合物を、1種または2種以上選択して使用できる。 Examples of the cationic polymer (basic polymer) of the composite organic particles include polymers containing nitrogen-containing monomers, nitrogen heterocycles such as N-vinylpyrrolidone, N-vinylcaprolactam, N-vinyloxazolidone, and N-vinylimidazole. Homopolymers or copolymers containing the compound as a repeating unit are included. As the comonomer forming the copolymer, for example, one or more of common vinyl compounds such as styrene, (meth)acrylic acid ester, vinyl acetate and acrylamide can be selected and used.
この場合のアニオン性ポリマーとカチオン性ポリマーの使用割合は、粒子表面の電荷をカチオン性とするために、重量比で、アニオン性ポリマー1に対し、カチオン性ポリマーが3~10であることが好ましい。 In this case, the ratio of the anionic polymer to the cationic polymer used is preferably 3 to 10 parts by weight of the anionic polymer to 1 part of the anionic polymer in order to make the charge on the particle surface cationic. .
このような複合有機粒子の市販品として、「PP-15」、「PP-17」(共に明成化学工業株式会社)を好ましく用いることができる。 As commercial products of such composite organic particles, “PP-15” and “PP-17” (both manufactured by Meisei Chemical Industry Co., Ltd.) can be preferably used.
また、表面処理液中における水分散性樹脂の量(大粒子と小粒子を用いる場合には両者の合計固形分量)は、処理した際の基材表面におけるインク定着性の観点から2重量%以上であることが好ましく、3重量%以上であることがより好ましく、5重量%以上であることがさらに好ましい。一方、処理液の粘度が高すぎる場合、均一な処理が困難になるため、樹脂量は50重量%以下であることが好ましく、30重量%以下であることがより好ましい。 In addition, the amount of the water-dispersible resin in the surface treatment liquid (when using large particles and small particles, the total solid content of both) is 2% by weight or more from the viewpoint of ink fixability on the substrate surface when treated. , more preferably 3% by weight or more, and even more preferably 5% by weight or more. On the other hand, when the viscosity of the treatment liquid is too high, uniform treatment becomes difficult, so the resin content is preferably 50% by weight or less, more preferably 30% by weight or less.
表面処理液に含まれる水は、表面処理液の溶媒、すなわちビヒクルとして機能するものであり、水道水、イオン交換水、脱イオン水等が使用できる。水は揮発性の高い溶媒であり、基材に吐出された後、容易に蒸発するので、表面処理後の基材の空隙が塞がれるのを防止し、木材の吸湿性等の表面処理後の基材本来の特性の低下を防止する作用を奏する。また、水は、無害で安全性が高く、VOCのような問題が無いので、表面処理された基材を環境にやさしいものとすることができる。 The water contained in the surface treatment liquid functions as a solvent for the surface treatment liquid, that is, as a vehicle, and tap water, ion-exchanged water, deionized water, or the like can be used. Water is a highly volatile solvent and evaporates easily after being ejected onto the base material, so it prevents the voids in the base material after surface treatment from being clogged and reduces the hygroscopicity of wood after surface treatment. It has the effect of preventing deterioration of the original properties of the base material. Also, since water is harmless and highly safe, and has no problems such as VOCs, the surface-treated substrate can be made environmentally friendly.
表面処理液中の水の含有量が多いほど、表面処理液の粘度が低く、取り扱いが容易になることから、水は、処理液全量の60重量%以上であることが好ましく、65重量%以上であることがより好ましい。 The higher the water content in the surface treatment liquid, the lower the viscosity of the surface treatment liquid and the easier it is to handle. is more preferable.
水の含有量の上限値は、特に限定はされないが、処理液中に水分散性樹脂の大粒子と小粒子を含む一実施形態において、水の含有量は95重量%以下であることが好ましく、90重量%以下であることがより好ましい。別の一実施形態においては、水の含有量は85重量%~95重量%であることが好ましい。 The upper limit of the water content is not particularly limited, but in an embodiment in which the treatment liquid contains large particles and small particles of the water-dispersible resin, the water content is preferably 95% by weight or less. , 90% by weight or less. In another embodiment, the water content is preferably between 85% and 95% by weight.
表面処理液の溶媒は、ほとんどが水で構成されることが好ましいが、必要に応じて、水以外に、水溶性有機溶剤を含んでもよい。水溶性有機溶剤としては、室温で液体であり、水に溶解可能な有機化合物を使用することができ、1気圧20℃において同容量の水と均一に混合する水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。 The solvent of the surface treatment liquid is preferably composed mostly of water, but may contain a water-soluble organic solvent in addition to water, if necessary. As the water-soluble organic solvent, an organic compound that is liquid at room temperature and can be dissolved in water can be used, and it is preferable to use a water-soluble organic solvent that is uniformly mixed with the same volume of water at 1 atm and 20°C. .
例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブタノール、2-メチル-2-プロパノール等の低級アルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類;グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン等のグリセリン類;モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン等のアセチン類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;トリエタノールアミン、1-メチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、β-チオジグリコール、スルホラン等を用いることができる。水溶性有機溶剤の沸点は、100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましい。 For example, lower alcohols such as methanol, ethanol, 1-propanol, isopropanol, 1-butanol, 2-butanol, isobutanol, 2-methyl-2-propanol; ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, tetraethylene glycol, polyethylene glycols such as glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, tripropylene glycol and polypropylene glycol; glycerins such as glycerin, diglycerin, triglycerin and polyglycerin; acetins such as monoacetin, diacetin and triacetin; ethylene glycol monomethyl ether, Ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monopropyl ether, ethylene glycol monobutyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monopropyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, triethylene glycol monomethyl ether, triethylene glycol monoethyl ether, triethylene Glycol ethers such as glycol monopropyl ether, triethylene glycol monobutyl ether, tetraethylene glycol monomethyl ether, tetraethylene glycol monoethyl ether, tetraethylene glycol dimethyl ether, tetraethylene glycol diethyl ether; triethanolamine, 1-methyl-2- Pyrrolidone, 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone, β-thiodiglycol, sulfolane and the like can be used. The boiling point of the water-soluble organic solvent is preferably 100°C or higher, more preferably 150°C or higher.
これらの水溶性有機溶剤は、単独で使用してもよく、水と単一の相を形成する限り2種以上を組み合わせて使用することもできる。水溶性有機溶剤の含有量は、粘度調整と保湿効果の観点から、処理液中に30重量%以下(あるいは、溶媒中に50重量%以下)であることが好ましい。 These water-soluble organic solvents may be used alone, or two or more of them may be used in combination as long as they form a single phase with water. The content of the water-soluble organic solvent is preferably 30% by weight or less in the treatment liquid (or 50% by weight or less in the solvent) from the viewpoint of viscosity adjustment and moisturizing effect.
また、表面処理液は、その表面張力を低下させて不燃木材の表面に均一に塗布できるようにするために、また、粒径の小さい水分散性樹脂粒子(小粒子)を含む場合にはその凝集を抑制して液の保存安定性を高めるために、表面張力調整剤(界面活性剤)をさらに含むことが好ましい。 In addition, the surface treatment liquid should reduce the surface tension so that it can be applied evenly to the surface of the noncombustible wood. In order to suppress aggregation and improve the storage stability of the liquid, it is preferable to further contain a surface tension adjuster (surfactant).
界面活性剤は、親水性部分がイオン性(カチオン性・アニオン性・双性)のものと非イオン性(ノニオン性)のものに大別されるが、本実施形態では、表面処理液の泡立ちの観点から、起泡しにくい非イオン系の界面活性剤を用いることが好ましい。また、低分子系・高分子系(一般には分子量が約2000以上のものを指す。)のどちらでも良いが、高分子系界面活性剤を用いることが好ましい。HLB値については、5~20程度の界面活性剤であることが好ましい。 Surfactants are broadly classified into those with ionic (cationic, anionic, zwitterionic) hydrophilic parts and those with nonionic (nonionic) hydrophilic parts. From this point of view, it is preferable to use a nonionic surfactant that does not easily foam. In addition, although either low-molecular-weight or high-molecular-weight surfactants (generally refers to those having a molecular weight of about 2,000 or more) may be used, it is preferable to use high-molecular-weight surfactants. A surfactant with an HLB value of about 5 to 20 is preferable.
非イオン系の界面活性剤としては、たとえば、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ソルビタンエステル等のエステル型のもの、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のエーテル型のもの、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のエーテルエステル型のもの等が挙げられる。 Examples of nonionic surfactants include ester-type surfactants such as glycerin fatty acid esters and fatty acid sorbitan esters, and ether-type surfactants such as polyoxyethylene alkyl ethers, polyoxyethylene alkylphenyl ethers and polyoxypropylene alkyl ethers. and ether ester type such as polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester.
本実施形態では、アセチレングリコール系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤を好ましく用いることができる。 In this embodiment, an acetylene glycol-based surfactant and a silicone-based surfactant can be preferably used.
アセチレングリコール系界面活性剤の市販品として、アセチレングリコールであるサーフィノール104E、104H、アセチレングリコールにエチレンオキサイドを付加した構造のサーフィノール420、440、465、485等(エアープロダクツアンドケミカルズ社)、アセチレングリコールのオルフィンE-1004、E-1010、E-1020、PD-002W、PD-004、EXP.4001、EXP-4200、EXP-4123、EXP-4300等(日信化学工業株式会社)、アセチレングリコールのアセチレノールE00、E00P、アセチレングリコールのエチレンオキサイドを付加した構造のアセチレノールE40、E100等(川研ファインケミカル株式会社)が挙げられる。 Commercially available acetylene glycol-based surfactants include Surfynol 104E and 104H, which are acetylene glycols, Surfynol 420, 440, 465, 485, etc. (Air Products and Chemicals) having a structure in which ethylene oxide is added to acetylene glycol, and acetylene. Glycol Olphine E-1004, E-1010, E-1020, PD-002W, PD-004, EXP. 4001, EXP-4200, EXP-4123, EXP-4300, etc. (Nissin Chemical Industry Co., Ltd.), acetylenol E00, E00P of acetylene glycol, acetylenol E40, E100, etc. with ethylene oxide added to acetylene glycol (Kawaken Fine Chemicals Co., Ltd.).
シリコーン系界面活性剤は、非常に高い表面張力低下能と接触角低下能を持つため、不燃木材の表面が親水性でなくてもその表面に表面処理液を速やかに拡散させることができる。その結果、不燃木材の表面に表面処理液の機能発現成分が均一に定着することができるため、印刷した際にインクが処理部分に均一に定着し、高発色で高品位の印刷画像を得ることができる。 Silicone-based surfactants have extremely high surface tension and contact angle reduction capabilities, so even if the surface of noncombustible wood is not hydrophilic, the surface treatment liquid can be rapidly diffused on the surface. As a result, the functional component of the surface treatment liquid can be uniformly fixed on the surface of the noncombustible wood, so that the ink can be uniformly fixed on the treated part when printing, and a high-quality printed image with high color development can be obtained. can be done.
シリコーン系界面活性剤のなかでも、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤、アルキル・アラルキル共変性シリコーン系界面活性剤、アクリルシリコーン系界面活性剤が好ましい。市販品では「シルフェイスSAGシリーズ」(日信化学工業株式会社)を好ましく使用できる。 Among silicone-based surfactants, polyether-modified silicone-based surfactants, alkyl/aralkyl-co-modified silicone-based surfactants, and acrylic silicone-based surfactants are preferred. Among commercially available products, "Silface SAG Series" (Nissin Chemical Industry Co., Ltd.) can be preferably used.
界面活性剤は、上記のシリコーン系界面活性剤等を、いずれか単独で用いてもよいし、互いに相溶性が良好な複数の界面活性剤を併用してもよい。 As the surfactant, any one of the above silicone-based surfactants and the like may be used alone, or a plurality of surfactants having good compatibility with each other may be used in combination.
界面活性剤を使用する場合の表面処理液中の含有量は、0.1重量%以上程度であることが好ましく、0.3重量%以上であることがより好ましく、0.5重量%以上であることが一層好ましい、一方、界面活性剤量は、5重量%以下程度であることが好ましく、4重量%以下であることがより好ましく、3重量%以下であることが一層好ましい。 When a surfactant is used, the content in the surface treatment liquid is preferably about 0.1% by weight or more, more preferably 0.3% by weight or more, and more preferably 0.5% by weight or more. On the other hand, the amount of the surfactant is preferably about 5% by weight or less, more preferably 4% by weight or less, and even more preferably 3% by weight or less.
表面処理液には、処理液の機能を阻害しない限り、上記の成分以外に、例えば、保湿剤、消泡剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤等の公知の添加剤を任意に添加できる。これらの添加剤を複数種組み合わせて使用してもよい。 In addition to the above components, known additives such as moisturizing agents, antifoaming agents, pH adjusters, antioxidants, preservatives, and the like are arbitrarily added to the surface treatment liquid as long as they do not inhibit the function of the treatment liquid. can. You may use these additives in combination of multiple types.
表面処理液は、水、カチオン性の水分散性樹脂、及び表面張力調整剤、並びに任意に添加される添加剤があれば該添加剤を、例えばビーズミル等の公知の分散機に全成分を一括又は分割して投入して分散させ、所望により、メンブレンフィルター等の公知のろ過機を通すことにより調製できる。 The surface treatment liquid consists of water, a cationic water-dispersible resin, a surface tension modifier, and optional additives, if any, in a known dispersing machine such as a bead mill. Alternatively, it can be prepared by dividing and adding, dispersing, and optionally passing through a known filter such as a membrane filter.
また、表面処理液が、カチオン性の水分散性樹脂として大粒子と小粒子を含む場合、表面処理液の適用を、2段階に分けて行うこともできる。すなわち、例えば、大粒子または小粒子のどちらか一方を含む表面処理液と、残りの一方を含む表面処理液を準備し、両者をそれぞれ、不燃木材に塗布することもできる。大粒子と小粒子を分けて適用する場合、小粒子の塗布が先であると、不燃木材の空隙への浸透が進み、インクに対するバインダーとしての効果が薄れる可能性があるため、大粒子を先に塗布するほうが好ましい。なお、上述したように2種類の表面処理液を塗布する場合、表面処理液の量とは、2種類の表面処理液の量の合計値である。 Moreover, when the surface treatment liquid contains large particles and small particles as the cationic water-dispersible resin, the surface treatment liquid can be applied in two steps. That is, for example, a surface treatment liquid containing either large particles or small particles and a surface treatment liquid containing the other one may be prepared and applied to noncombustible wood. When applying large particles and small particles separately, if the small particles are applied first, the penetration of the noncombustible wood into the voids will proceed and the effect as a binder for the ink may decrease, so the large particles should be applied first. It is preferable to apply to When two types of surface treatment liquids are applied as described above, the amount of the surface treatment liquid is the total amount of the two types of surface treatment liquids.
本発明に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記)
The following notes are further disclosed with respect to the present invention.
(Appendix)
本発明の液体塗布装置において、塗布部は、塗布媒体に接触して塗布媒体に表面に対して液体を塗布することができ、摺動部が塗布媒体の表面を押圧する圧力は、塗布部が塗布媒体の表面を押圧する圧力よりも高くすることができる。 In the liquid coating apparatus of the present invention, the coating section can apply the liquid to the surface of the coating medium by contacting the coating medium, and the pressure with which the sliding section presses the surface of the coating medium is It can be higher than the pressure pressing against the surface of the coating medium.
本発明の液体塗布装置においては、摺動部を清掃する清掃部を備えることができる。 The liquid applying apparatus of the present invention can include a cleaning section that cleans the sliding section.
本発明の液体塗布装置において、清掃部は、摺動部に吸収された液体を回収しながら、摺動部を清掃することができる。 In the liquid applying device of the present invention, the cleaning section can clean the sliding section while recovering the liquid absorbed by the sliding section.
本発明の液体塗布装置において、摺動部は、塗布媒体に塗布された液体の一部を吸収するローラを有することができ、清掃部は、ローラの回転によって、そのローラに吸収された液体を回収することができる。 In the liquid applying apparatus of the present invention, the sliding section can have a roller that absorbs part of the liquid applied to the application medium, and the cleaning section removes the liquid absorbed by the roller by rotating the roller. can be recovered.
1 液体塗布装置
2 シャトルベースユニット
3 フラットベッドユニット
3a 媒体載置面
4 シャトルユニット
6 前処理ユニット
10 塗布ローラ
11 スポンジローラ
11a スポンジローラ本体
11b 支持部材
11c バネ部
12 清掃部
12a 回収ローラ
12b 液体受け部
12c ヘラ部
15 印刷制御装置
20 インクジェット印刷装置
31 架台部
32 副走査駆動モータ
41 筐体
42 主走査駆動ガイド
43 主走査駆動モータ
44 ヘッド昇降ガイド
45 ヘッド昇降モータ
46 ヘッドユニット
51 インクジェットヘッド
53 インク供給管
33A,33B 副走査駆動ガイド
L 液体
M 塗布媒体
1
Claims (5)
前記塗布部によって液体が塗布された前記塗布媒体の表面に所定の圧力で接触しながら、前記塗布媒体に対して相対的に移動して前記塗布媒体の表面を摺動し、かつ前記塗布部によって前記塗布媒体に塗布された液体の一部を吸収する摺動部とを備えた液体塗布装置。 an application unit that applies a liquid to the surface of the application medium;
While contacting the surface of the application medium coated with the liquid by the application section with a predetermined pressure, the liquid is moved relative to the application medium to slide on the surface of the application medium, and the liquid is applied by the application section. and a sliding portion that absorbs part of the liquid applied to the application medium.
前記摺動部が前記塗布媒体の表面を押圧する圧力が、前記塗布部が前記塗布媒体の表面を押圧する圧力よりも高い請求項1記載の液体塗布装置。 The application unit is in contact with the application medium and applies the liquid to the surface of the application medium,
2. The liquid coating apparatus according to claim 1, wherein the pressure with which the sliding portion presses the surface of the coating medium is higher than the pressure with which the coating portion presses the surface of the coating medium.
前記清掃部が、前記ローラの回転によって、該ローラに吸収された液体を回収する請求項4記載の液体塗布装置。 The sliding portion has a roller that absorbs part of the liquid applied to the application medium,
5. The liquid applying apparatus according to claim 4, wherein the cleaning section collects the liquid absorbed by the roller as the roller rotates.
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JP2021032597A JP2022133734A (en) | 2021-03-02 | 2021-03-02 | Liquid coating device |
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CN118543471A (en) * | 2024-07-30 | 2024-08-27 | 安徽粤辉煌智能装备有限公司 | Silane spraying equipment for electrophoresis coating equipment |
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- 2021-03-02 JP JP2021032597A patent/JP2022133734A/en active Pending
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