JP2022126395A - 構成管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】成果物の流用関係を容易に特定できる技術を提供する。【解決手段】構成管理システムは、複数のリポジトリであって、それぞれが、成果物およびその変更履歴を格納する複数のリポジトリを保持する成果物保持部128と、異なるリポジトリ間における成果物の流用関係情報を保持する流用関係保持部130と、或るリポジトリの成果物に変更を加える場合に、その成果物と流用関係にある、そのリポジトリとは別のリポジトリの成果物を前記流用関係情報を参照して特定する流用関係特定部116と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、構成管理システムに関する。
ソフトウェアの開発を支援する構成管理ツールが知られている。構成管理ツールは、ソフトウェアをその変更履歴とともに管理する。構成管理ツールによれば、ソフトウェアに変更が加えられた経緯を把握したり、任意のバージョンのソフトウェアを確認したりすることができる。
特開2016-76181号公報
ソフトウェアの開発では、開発効率の向上のため、多くの場合、過去に開発した他のソフトウェアを流用して開発する。
ソフトウェアが流用関係にある場合において、流用関係にある或るソフトウェアに加えられる変更は、変更の理由によっては、具体的には例えば不具合を解消するための変更である場合には、そのソフトウェアを流用する他のソフトウェア(すなわち流用先のソフトウェア)にも適用が必要な場合があり、反対にそのソフトウェアに流用される他のソフトウェア(すなわち流用元のソフトウェア)にも適用が必要な場合がある。したがって、或るソフトウェアに変更を加える場合、そのソフトウェアと流用関係にあるソフトウェアを特定する必要がある。
Git等の構成管理ツールでは、同一のリポジトリ(保管場所)で派生が管理されているソフトウェアの流用関係は容易に特定できる。しかしながら、流用関係にあるソフトウェアが別々のリポジトリで管理される場合、流用関係を特定するのは煩雑であり、見落としも生じやすい。
このような課題は、管理対象がソフトウェアである場合に限られず、製品やサービスに関する他の成果物が管理対象である場合にも起こりうる。
本発明は、こうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、成果物の流用関係を容易に特定できる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の構成管理システムは、複数のリポジトリであって、それぞれが、成果物およびその変更履歴を格納する複数のリポジトリを保持する成果物保持部と、異なるリポジトリ間における成果物の流用関係情報を保持する流用関係保持部と、或るリポジトリの成果物に変更を加える場合に、その成果物と流用関係にある、そのリポジトリとは別のリポジトリの成果物を流用関係情報を参照して特定する流用関係特定部と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を装置、方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、成果物の流用関係を容易に特定できる技術を提供できる。
実施の形態に係る構成管理システムの構成図である。 製品に搭載されるソフトウェアの流用関係の一例を示す模式図である。 図1の構成管理装置の機能および構成を示すブロック図である。 図3の流用関係保持部のデータ構造を示す図である。 製品に搭載されるソフトウェアの流用関係の一例を示す模式図である。 製品に搭載されるソフトウェアの流用関係の一例を示す模式図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。
図1は、実施の形態に係る構成管理システム100の構成図である。構成管理システム100は、成果物を管理する構成管理システムである。成果物は、製品やサービスに関する成果物である。成果物は、開発段階の製品やサービスに関する成果物であっても、リリース済みの製品やサービスに関する成果物であっても、その両方であってもよい。本実施の形態では、成果物が製品に搭載されるソフトウェアである場合について説明する。製品の一例は、例えばサーボドライバである。
構成管理システム100は、構成管理装置102と、担当者端末104で総称される担当者端末104a~担当者端末104gと、を備える。なお、構成管理装置102の物理的な筐体数に制限はない。例えば、構成管理装置102は、複数のサーバの連携により実現されてもよい。
構成管理装置102は、ソフトウェアを管理する情報処理装置である。構成管理装置102は、詳しくは後述するように、バージョン管理システムを含んで構成される。構成管理装置102は、特に限定されないが本実施の形態では、製品のソフトウェアを製品ごとに管理する。つまり、構成管理装置102は、製品のソフトウェアを、製品ごとに別々のリポジトリに格納する。
担当者A~担当者Gはそれぞれ、製品A~製品Gに搭載されるソフトウェアを開発する担当者である。担当者端末104a~担当者端末104gはそれぞれ、担当者A~担当者Gにより操作される情報端末である。担当者端末104は、PC、タブレット端末、スマートフォンであってもよい。この例では、製品A~製品Gは、製品の種類や型番や仕向けが互いに異なる製品であり、したがって搭載されるソフトウェアが互いに異なる製品である。
図2は、製品に搭載されるソフトウェアの流用関係の一例を示す模式図である。「流用関係」とは、直接的もしくは間接的に、ソフトウェアを流用しているまたはソフトウェアが流用されている関係をいう。図2では、矢印の基端側が流用される側、矢印の先端側が流用する側を示す。
図2の例において製品Bのソフトウェアを基準に考えると、製品Bのソフトウェアは、製品A,D,E,F,Gのソフトウェアと流用関係にあり、製品Cのソフトウェアとは流用関係にない。詳しくは、製品Bのソフトウェアは、他の製品のソフトウェアとの間に以下の流用関係がある。
・製品Bのソフトウェアは、直接的に製品Aのソフトウェアを流用している。
・製品Bのソフトウェアは、直接的に製品Dのソフトウェアに流用されている。
・製品Bのソフトウェアは、間接的に製品E,F,Gのソフトウェアに流用されている。
また、図2の例において製品Dのソフトウェアを基準に考えると、製品Dのソフトウェアは、すべての製品のソフトウェアと流用関係にある。詳しくは、製品Dのソフトウェアは、他の製品のソフトウェアとの間に以下の流用関係がある。
・製品Dのソフトウェアは、直接的に製品B,Cのソフトウェアを流用している。
・製品Dのソフトウェアは、間接的に製品Aのソフトウェアを流用している。
・製品Dのソフトウェアは、直接的に製品E,Fのソフトウェアに流用されている。
・製品Dのソフトウェアは、間接的に製品Fのソフトウェアに流用されている。
図1に戻る。製品に搭載されるソフトウェアに変更が加えられる場合がある。変更が加えられる理由は様々であり、例えば製品に新機能を追加するためであったり、また例えば製品に発生したソフトウェア起因の不具合を解消するためであったり、また例えばソフトウェアを最適化(例えば冗長なコードの削除やアルゴリズムの改善)するためであったりする。
或る製品のソフトウェアに変更を加える場合、その製品のソフトウェアの開発の担当者は変更帳票を起票(作成)する。詳しくは、担当者は、変更帳票の起票として、ソフトウェアの変更に関する各種情報を担当者端末104に入力する。つまり、変更帳票は、ソフトウェアの変更に関する各種情報がひとまとまりになったデータである。担当者端末104は、変更帳票を構成管理装置102に送信する。変更帳票には、例えば、製品名、担当者名、変更の概要、設計書の保存場所、ステータスが含まれる。
担当者は、上述のように変更帳票を起票した上で、変更が加えられたソフトウェアを構成管理装置102に登録する。詳しくは、担当者は、変更が加えられたソフトウェアの登録指示を担当者端末104に入力する。担当者端末104は、変更が加えられたソフトウェアをその登録指示とともに構成管理装置102に送信する。なお、変更が加えられたソフトウェアの構成管理装置102への登録は、そのソフトウェアを製品に反映する前に実行されても、製品に反映した後に遅滞なく実行されてもよい。
ところで、或る製品のソフトウェアに加えられる変更は、変更が加えられる理由によっては、そのソフトウェアと流用関係にある他の製品のソフトウェアにも適用する必要がある。例えば、不具合の解消のための変更は、流用関係にあるソフトウェアにも適用する必要がある。また例えば、最適化のための変更は、流用関係にあるソフトウェアにも適用することが望ましい。
本実施の形態の構成管理装置102は、或る製品のソフトウェアに変更が加えられる場合、詳しくは後述するようにして、そのソフトウェアと流用関係にある他の製品のソフトウェアを特定する。つまり、本実施の形態の構成管理装置102は、製品(言い換えるとリポジトリ)を跨いだソフトウェアの流用関係を特定する。構成管理装置102は、当該ある製品のソフトウェアに変更が加えられることを、特定された流用関係のある製品のソフトウェアに展開する。つまりの流用関係にある製品のソフトウェアの担当者に通知(展開)する。これにより、或る製品のソフトウェアに加えられる変更を、そのソフトウェアと流用関係にある他の製品のソフトウェアに漏れなく適用することが可能となる。
続いて、構成管理装置102をより詳細に説明する。
図3は、構成管理装置102の機能および構成を示すブロック図である。ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPU(central processing unit)をはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
構成管理装置102は、設計書管理部110と、変更帳票管理部112と、成果物管理部114と、流用関係特定部116と、流用関係管理部118と、通知部120と、リマインド部122と、設計書保持部124と、変更帳票保持部126と、成果物保持部128と、流用関係保持部130と、を備える。
設計書保持部124は、製品A~製品Gのそれぞれのソフトウェアの設計書を保持する。変更帳票保持部126は、ソフトウェアの変更に関する変更帳票を保持する。
成果物保持部128は、ソフトウェアとその変更履歴を保持する。本実施の形態の成果物保持部128は、成果物管理部(すなわち構成管理ツール)114により管理されるリポジトリを保持する。本実施の形態では、成果物保持部128は、製品ごとのリポジトリを保持する。
流用関係保持部130は、製品(言い換えるとリポジトリ)を跨いだソフトウェアの流用関係を示す流用関係情報を保持する。図4は、流用関係保持部130のデータ構造を示す図である。流用関係保持部130は、流用元のソフトウェア名と、その流用元ソフトウェアを直接的に流用している流用先のソフトウェア名と、を対応づけて保持する。図4の流用関係情報は、図2の流用関係に対応する。
設計書管理部110は、ソフトウェアの設計書を管理する。ソフトウェアに変更を加える場合、当然ながらそのソフトウェアの設計書に変更が加えられる。担当者は、担当者端末104に、変更を加えた設計書のアップロードの指示を入力する。担当者端末104は、構成管理装置102に設計書をアップロードする。設計書管理部110は、担当者端末104から設計書を受信する。設計書管理部110は、受信した設計書を設計書保持部124に格納する。
変更帳票管理部112は、変更帳票を管理する。変更帳票管理部112は、或る製品のソフトウェアに加える変更についての変更帳票を担当者端末104から受信し、変更帳票保持部126に格納する。変更帳票管理部112は、その変更帳票に基づいて、当該或る製品のソフトウェアと流用関係にある他の製品のソフトウェアについての変更帳票を起票(作成)し、変更帳票保持部126に格納する。なお、流用関係のある他のソフトウェアは、後述のようにして特定される。変更帳票管理部112は、例えば製品Bのソフトウェアに加える変更についての変更帳票を担当者端末104bから受信した場合、製品Bのソフトウェアと流用関係にある製品A,D,E,F,Gのソフトウェアについての変更帳票を起票する。また、変更帳票管理部112は、変更帳票の更新情報を受信すると、変更帳票保持部126に保持される変更帳票を更新する。
成果物管理部114は、管理対象のソフトウェアの変更履歴を管理する。成果物管理部114は、特に限定されないが本実施の形態では、GitやSubversionなどの既成の構成管理ツールを含んで構成される。成果物管理部114は、管理対象のソフトウェアとその更新履歴をリポジトリに格納する。更新履歴には例えば、ソフトウェアの作成日時、変更日時、変更点などが含まれる。
成果物管理部114は、担当者端末104から、変更が加えられたソフトウェアとその登録指示を受信すると、変更が加えられたソフトウェアを変更履歴とともにリポジトリに格納する。
成果物管理部114は、変更が加えられたソフトウェアの登録指示を受信した場合において、今回の変更に関する流用元情報が設計書に記載されている場合は変更したソフトウェアの登録を受け付け、記載されていない場合は変更したソフトウェアの登録を受け付けない。流用元情報には、今回の変更に際して他の製品のソフトウェアを流用した場合はその流用した製品のソフトウェアを特定する情報を記載し、他の製品のソフトウェアを流用していない場合は、流用したソフトウェアがないことを示す情報(例えば「流用なし」)を記載する。つまり、成果物管理部114は、所定の記入欄に、流用したソフトウェアを特定する情報の記載も、他のソフトウェアを流用していないことを示す情報の記載もない場合、言い換えると当該記入欄が空白である場合、変更したソフトウェアの登録を受け付けない。
成果物管理部114は、設計書の代わりに、今回の変更に関する流用元情報が変更帳票に記載されている場合は変更したソフトウェアの登録を受け付け、記載されていない場合は変更したソフトウェアの登録を受け付けないようにしてもよい。あるいはまた、成果物管理部114は、今回の変更に関する流用元情報が設計書および変更帳票のいずれかに記載されている場合は変更したソフトウェアの登録を受け付け、いずれにも記載されていない場合は変更したソフトウェアの登録を受け付けないようにしてもよい。
流用関係特定部116は、或る製品のソフトウェアに変更が加えられる場合において、そのソフトウェアと流用関係にある他の製品のソフトウェアを特定する。詳しくは、流用関係特定部116は、担当者によってソフトウェアの変更に関する変更帳票が起票されると、そのソフトウェアと流用関係にある他の製品のソフトウェアについて流用関係保持部130を参照して特定する。
本実施の形態の流用関係保持部130は直接的な流用関係のみを保持する。したがって流用関係特定部116は、流用関係保持部130を繰り返し参照することによって直接的な流用関係にあるソフトウェアに加えて間接的な流用関係にあるソフトウェアも特定する。つまり、流用元の流用元や、流用先の流用先を、間接的な流用関係にあるソフトウェアとして特定する。
通知部120は、流用関係特定部116が特定した、変更が加えられるソフトウェアと流用関係にある他の製品のソフトウェアの担当者に、流用関係にあるソフトウェアに変更が加えられることを通知する。通知部120は、変更帳票が作成されたことをこの通知において担当者に伝えてもよい。
通知部120は、展開元でのソフトウェアの変更が完了した場合、その旨を水平展開先担当者に通知してもよい。通知部120は、水平展開先でのソフトウェアの変更が完了した場合、その旨を展開元や他の水平展開先に通知してもよい。
リマインド部122は、対応漏れを抑止するために、変更帳票がクローズされていない状態において所定の条件が成立する場合に、担当者にリマインド通知する。所定の条件は、例えば、変更帳票が作成されてから所定の期間が経過したことであってもよいし、対応期限日が決められている場合においてその対応期限日の所定日数前になったことであってもよい。
流用関係管理部118は、流用関係保持部130に保持される流用関係情報を最新の状態に保つ。詳しくは、流用関係管理部118は、変更が加えられるソフトウェアの設計書の保存場所を変更帳票に基づいて特定し、設計書から流用元情報を取得して流用元を特定し、流用関係情報を更新する。流用関係管理部118は、これらの処理を、例えば変更が加えられたソフトウェアを登録するタイミングで実行してもよいし、また例えば変更帳票がクローズされるタイミングで実行してもよい。なお、設計書から漏れなく誤りなく流用元情報を取得できるように、定型のフォーマットにしたがって流用元情報が記載されるように義務づければよい。
変形例として、変更帳票に流用元情報が含まれる場合、流用関係管理部118は変更帳票から流用元情報を取得してもよい。また、流用関係管理部118は、ユーザが入力する流用元情報を取得し、流用関係情報を更新してもよい。
以上のように構成された構成管理システム100の動作を説明する。
まず、或る製品のソフトウェアに加える変更を、流用関係にある他の製品のソフトウェアに展開する場合の動作を説明する。
図2の流用関係がある場合において製品Bにソフトウェア起因の不具合が発生したとする。製品Bのソフトウェアの開発の担当者は、担当者端末104bを操作して、ソフトウェアに変更を加える(すなわち改修する)ための変更帳票を起票する。担当者端末104bは、起票された変更帳票を構成管理装置102に送信する。変更帳票管理部112は、変更帳票を変更帳票保持部126に格納する。流用関係特定部116は、変更帳票を参照して製品Bのソフトウェアに変更が加えられることを特定する。流用関係特定部116は、流用関係保持部130を参照して、製品Bのソフトウェアと流用関係にある他の製品A,D,E,F,Gのソフトウェアを特定する。変更帳票管理部112は、製品Bのソフトウェアについての変更帳票に基づいて、製品A,D,E,F,Gのソフトウェアについての帳票を起票する。通知部120は、製品A,D,E,F,Gのソフトウェアの担当者に、製品Bのソフトウェアの変更について通知する。
続いて、流用関係保持部130に保持される流用関係情報を最新の状態に保つための動作を説明する。
担当者は、担当者端末104を操作して変更帳票を起票する。担当者端末104は、起票された変更帳票を構成管理装置102に送信する。変更帳票管理部112は、送信された変更帳票を変更帳票保持部126に格納する。担当者は、設計書を修正する。担当者は、修正した設計書にしたがってソフトウェアに変更を加える。担当者は、変更を加えたソフトウェアをテストし、テストが完了したソフトウェアの登録指示を構成管理装置102に送信する。成果物管理部114は、登録指示を受信すると、例えば設計書および変更帳票の少なくとも一方に流用元情報が含まれていれば、成果物管理部114にソフトウェアを登録する。成果物管理部114は、設計書および変更帳票のいずれにも流用元情報が含まれていない場合、ソフトウェアを登録できない旨を通知し、処理を終了する。流用関係管理部118は、設計書または変更帳票から流用元情報を取得し、今回のソフトウェアの変更に際して流用した流用元を流用元情報から特定し、流用関係管理部118の流用関係情報を更新する。
続いて、本実施の形態が奏する効果を説明する。本実施の形態によれば、或る製品のソフトウェアに変更が加えられる場合に、そのソフトウェアと流用関係にある他の製品のソフトウェアが特定される。つまり、製品(言い換えるとリポジトリ)を跨いだソフトウェアの流用関係を容易に特定できる。
また、本実施の形態によれば、変更が加えられるソフトウェアと流用関係にある他の製品のソフトウェアの担当者に、流用関係にあるソフトウェアに変更が加えられることが通知される。これにより、流用関係にある他のソフトウェアの担当者は、自身が担当するソフトウェアも変更が必要である可能性があることを知ることができる。つまり、或るソフトウェアに加える変更を、流用関係にあるソフトウェアに漏れなく展開できる。
また、本実施の形態によれば、ソフトウェアの設計書から流用元が特定され、流用関係情報が更新される。つまり、自動で流用関係情報が更新される。これにより、流用関係情報の更新漏れを防止できる。また、担当者が流用関係情報を更新する必要がなく、そうではない場合と比べて担当者の負担が軽減される。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を説明する。
(変形例1)
或る製品に不具合が生じた場合において(以下、当該或る製品を「不具合製品」という)、その不具合が不具合製品のソフトウェア開発で混入した不具合である場合、すなわち不具合製品で追加した機能の不具合や不具合製品でソフトウェアに変更を加えたことによる不具合である場合、流用先のソフトウェアには不具合製品のソフトウェアに加える変更と同じ変更を加える必要があるが、流用元のソフトウェアには変更を加える必要がない。したがって、変更帳票管理部112は流用元の変更帳票を起票しなくてもよく、また通知部120は流用元の担当者には変更を通知しなくてもよい。つまり、流用元には水平展開しなくてもよい。なお、不具合製品のソフトウェア開発で混入した不具合であるか否かは、不具合製品のソフトウェアの担当者が特定してその変更帳票に記入すればよい。本変形例によれば、流用元の担当者への無用な通知を減らすことができる。流用関係にあるソフトウェアに変更が加えられることが通知された場合、通知を受けた担当者は自身が担当するソフトウェアにもその変更を加える必要があるか否かを判断することになるが、無用な通知が減れば、その分だけ無用な判断をしなくて済むため、流用元の担当者の負担が軽減される。
(変形例2)
実施の形態とは異なり、流用関係にあるか否かの特定において、ソフトウェアのバージョンを考慮してもよい。
図5は、製品に搭載されるソフトウェアの流用関係の一例を示す模式図である。この例では、例えば、製品Eのソフトウェアは製品Dのソフトウェアのバージョン1を流用し、製品Fのソフトウェアは製品Dのソフトウェアのバージョン2を流用している。
流用関係保持部130は、製品間のソフトウェアのバージョンレベルの流用関係を示す流用関係情報を保持すればよい。
流用関係特定部116は、ソフトウェアのバージョンを考慮して流用関係を特定すればよい。例えば、図5の流用関係において製品Dで不具合が発生し、その不具合が製品Dのソフトウェアのバージョン2で新たに追加した機能の不具合であり、したがって製品Dのソフトウェアのバージョン2に変更を加える場合、流用関係特定部116は、製品Dのソフトウェアのバージョン2と流用関係にある他の製品のソフトウェアを特定すればよい。すなわち、流用関係特定部116は、製品Dのソフトウェアのバージョン2を流用している製品Fのソフトウェアを流用関係にあるソフトウェアとして特定するが、製品Dのソフトウェアのバージョン1を流用している製品Gのソフトウェアは流用関係にあるソフトウェアとして特定しなくてもよい。
なお、或る製品で不具合が生じた場合に、その製品のソフトウェアのどのバージョン以降のソフトウェアに潜在している不具合であるか否かは、その製品のソフトウェアの担当者が特定して変更帳票に登録すればよい。
本変形例によれば、無関係な担当者への通知を減らすことができ、その負担を軽減できる。
(変形例3)
実施の形態および上述の変形例では、流用関係にあるか否かをソフトウェア単位で特定する場合について説明したが、これには限定されず、例えば、モジュール単位、関数単位、その他の単位で特定してもよい。
流用関係をモジュール単位で特定する場合について説明する。図6は、製品に搭載されるソフトウェアの流用関係の一例を示す模式図である。この例では、例えば、製品BのソフトウェアのモジュールB1は製品AのソフトウェアのモジュールA1を流用し、製品DのソフトウェアのモジュールD1に流用されている。モジュールB2は他のモジュールを流用しておらず、また他のモジュールに流用されてもいない。
流用関係保持部130は、製品間のモジュールの流用関係を示す流用関係情報を保持すればよい。流用関係特定部116は、或る製品のソフトウェアの或るモジュールに変更を加える場合、当該或るモジュールと流用関係にある他の製品のソフトウェアのモジュールを特定すればよい。
例えば、図6の流用関係において製品BのモジュールB1に変更を加える場合、製品AのモジュールA1、製品DのモジュールD1、製品EのモジュールE1および製品GのモジュールG1が流用関係にあるモジュールとして特定される。一方、製品BのソフトウェアのモジュールB2に変更を加える場合、流用関係にあるモジュールは特定されない。
或る製品で不具合が生じた場合に、その製品のソフトウェアのどのモジュールが原因であるかは、ソフトウェアの担当者が特定して変更帳票に登録すればよい。
流用関係を管理する単位を細かくすることで、無用な通知が減り、担当者の負担を軽減できる。
(変形例4)
実施の形態および上述の変形例では、構成管理システム100が管理する成果物がソフトウェアである場合について説明したが、構成管理システム100の技術思想はソフトウェア以外の成果物を管理する場合にも適用可能である。例えば成果物は、FPGA(Field Programmable Gate Array)のソースコードやコンフィギュレーションデータであってもよいし、各種の製品やサービスの仕様書、説明書などのドキュメントであってもよい。
上述した実施の形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。また、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。
100 構成管理システム、 102 構成管理装置、 104 担当者端末、 116 流用関係特定部、 118 流用関係管理部、 120 通知部、 128 成果物保持部、 130 流用関係保持部。

Claims (5)

  1. 複数のリポジトリであって、それぞれが、成果物およびその変更履歴を格納する複数のリポジトリを保持する成果物保持部と、
    異なるリポジトリ間における成果物の流用関係情報を保持する流用関係保持部と、
    或るリポジトリの成果物に変更を加える場合に、その成果物と流用関係にある、そのリポジトリとは別のリポジトリの成果物を前記流用関係情報を参照して特定する流用関係特定部と、
    を備える構成管理システム。
  2. 前記流用関係特定部が特定した成果物の担当者に、流用関係にある成果物に変更が加えられることを通知する通知部を備える請求項1に記載の構成管理システム。
  3. 前記或る成果物に加える変更についての変更帳票に基づいて、前記流用関係特定部が特定した成果物についての変更帳票を作成する変更帳票管理部を備える請求項1または2に記載の構成管理システム。
  4. 成果物についての設計書から流用元を特定し、前記流用関係情報を更新する流用関係管理部を備える請求項1から3のいずれかに記載の構成管理システム。
  5. 成果物についての変更帳票から流用元を特定し、前記流用関係情報を更新する流用関係管理部を備える請求項1から4のいずれかに記載の構成管理システム。
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