JP2022105225A - ガスタービンの燃焼器及びその燃焼制御方法 - Google Patents

ガスタービンの燃焼器及びその燃焼制御方法 Download PDF

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Masayasu Shimura
謙斗 佐々木
Kento Sasaki
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Sujoy Chakraborty
謙治朗 小松
Kenjiro Komatsu
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Abstract

Figure 2022105225000001
【課題】大規模渦の生成を制御することで燃焼振動を抑制するガスタービンの燃焼器及びその燃焼制御方法を提供する。
【解決手段】内部が燃焼室である筒状のダクト部と、混合ガスを前記燃焼室の入口から前記燃焼室内に供給する供給装置とを備えたガスタービンの燃焼器は、前記ダクト部内の圧力を検出して、圧力信号を出力する圧力センサと、前記燃焼室の入口に配置された、一対の電極を備えたDBDプラズマアクチュエータと、前記圧力センサからの圧力信号に基づいて、前記電極に駆動信号を送信することで、前記DBDプラズマアクチュエータを間欠駆動させる駆動回路と、を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、ガスタービンの燃焼器及びその燃焼制御方法に関する。
近年、注目されている環境・エネルギー問題を解決するために,高効率・低環境負荷のガスタービン燃焼器の開発が求められている。ガスタービンの熱効率向上やNOx生成の抑制には旋回乱流希薄予混合燃焼が有効であるが,燃焼振動が発生しやすく,それにより燃焼器の破壊や逆火を招く恐れがある。
これまで燃焼器の燃焼振動を抑制する方法として,燃料や空気やそれらの混合物の噴射条件や音響場を与えることが試みられてきた。また,流動を誘起する装置として近年では誘電体バリア放電(DBD)プラズマアクチュエータが流体力学分野で盛んに研究されている。
例えば特許文献1には、同軸型のDBDプラズマアクチュエータをノズルの噴流出口側に用いた噴流制御装置が開示されている。特許文献1によれば、DBDプラズマアクチュエータにより誘起流れが主噴流の流れ方向に形成され、噴流制御装置に印加する電圧の大きさ、周波数制御によりDBDプラズマによる誘起流れの強さを変更することで、噴流の拡散の程度を自由に変えることができるとされている。
特許第6210615号明細書
しかし、特許文献1の技術をガスタービンに適用し、DBDプラズマの生成で噴流の拡散の程度を調整できたとしても、それのみでは燃焼振動の抑制を効果的に行うことはできない。
本発明は,特にガスタービン燃焼で生じる燃焼振動が燃焼器流入口のせん断層で生じる大規模渦が火炎を巻き込む際に急激な発熱量の変化が生じることに着目し,大規模渦の生成を制御することで燃焼振動を抑制するガスタービンの燃焼器及び燃焼制御方法を提供することを目的とする。
本発明のガスタービンの燃焼器は、内部が燃焼室である筒状のダクト部と、混合ガスを前記燃焼室の入口から前記燃焼室内に供給する供給装置とを備えたガスタービンの燃焼器において、
前記ダクト部内の圧力を検出して、圧力信号を出力する圧力センサと、
前記燃焼室の入口に配置された、一対の電極を備えたDBDプラズマアクチュエータと、
前記圧力センサからの圧力信号に基づいて、所定のデューティ比を持つ駆動信号を前記電極に入力することで、前記DBDプラズマアクチュエータを間欠駆動させる駆動回路と、を有する、ことを特徴とする。
また本発明のガスタービンの燃焼器の制御方法は、内部が燃焼室である筒状のダクト部と、混合ガスを前記燃焼室の入口から前記燃焼室内に供給する供給装置と、前記燃焼室の入口に配置された、一対の電極を備えたDBDプラズマアクチュエータと、を備えたガスタービンの燃焼器の燃焼制御方法であって、
前記ダクト部内の圧力を検出して、圧力信号を出力し、
前記圧力信号に基づいて、所定のデューティ比を持つ駆動信号を前記電極に入力することで、前記DBDプラズマアクチュエータを間欠駆動させる、
ことを特徴とする。
本発明によれば、大規模渦の生成を制御することで燃焼振動を抑制するガスタービンの燃焼器及びその燃焼制御方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態にかかる燃焼器を含むガスタービンの概略図である。 図2は、本実施形態にかかる燃焼器の断面図である。 図3は、供給装置140の概略構造を示す分解図である。 図4(a)は、DBDプラズマアクチュエータの軸線方向断面図であり、図4(b)は、DBDプラズマアクチュエータの上面図である。 図5は、駆動中のDBDプラズマアクチュエータACTの斜視図である。 図6は、DBDプラズマアクチュエータを駆動する駆動回路の概略図である。 図7は、本実施形態のDBDプラズマアクチュエータの能動制御法を実行可能な駆動回路のブロック図である。 図8(a)は、コントローラボードCBのFIRフィルタに入力される、圧力センサ146の圧力信号の波形の一例を示す図であり、図8(b)は、FIRフィルタに入力して処理された後の波形を示す図である。 図9は、コントローラボードCBに入力される一例としての圧力波形p’と、コントローラボードCBからのトリガ信号に応じてファンクションジェネレータFGから出力される駆動信号の波形Vinとを並べて示す図である。 図10は、ダクト部の燃焼室の入口付近を示す断面図である。 図11は、図11(a)~(h)は,燃焼室へのガスの流入がない状態においてDBDプラズマアクチュエータを50Hz~120Hzで間欠駆動した場合に誘起される気体流れの半径方向速度の平均分布を示す図である。 図12は、ダクト部の燃焼室の入口付近を示す断面図である。 図13は、OH自発光強度平均値の分布を示す図であり、(a)はDBDプラズマアクチュエータ不使用の条件、(b)はθd=π/2の条件、(c)はθd=πの条件、(d)はθd=3π/2の条件、(e)はθd=2πの条件による。 図14は、OH自発光強度変動の二乗平均値(RMS)の分布を示す図であり、(a)はDBDプラズマアクチュエータ不使用の条件、(b)はθd=π/2の条件、(c)はθd=πの条件、(d)はθd=3π/2の条件、(e)はθd=2πの条件による。 図15は、DBDプラズマアクチュエータの駆動位相を、θd = π/2,π,3π/2,2π の4条件にて変更した場合、および駆動しない条件での圧力変動パワースペクトルを比較して示す図である。 図16は、DBDプラズマアクチュエータの駆動位相をθd = π/2,π,3π/2,2π の4条件にて変更した場合での圧力変動RMS値p’rms 及びOH自発光強度変動RMSの空間平均値Irmsを示す図である。 図17は、DBDプラズマアクチュエータにおける間欠駆動のDuty比を、(a)30%、(b)50%、(c)70%と変更した場合における、圧力変動RMS値p’rmsと、DBDプラズマアクチュエータの駆動位相との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態を具体的に説明する。
(ガスタービンの構造)
図1は、本発明の実施形態にかかる燃焼器を含むガスタービンの概略図である。ガスタービン10において、圧縮機11は、空気12を吸引して圧縮空気を生成する。圧縮空気は燃料(ここではメタンガス)と十分混合されて混合気13を形成し、かかる混合気13は燃焼器14で燃焼され、高温高圧の燃焼ガス16が生成される。燃焼ガス16はタービン17に供給され、ロータ18の回転に利用される。ロータ18の回転は圧縮機11に伝達され、圧縮ガス13の生成に利用される。また、ロータ18の回転は例えば発電機19に伝達されて発電に利用される。
(燃焼器の構造)
図2は、燃焼器14の断面図である。以降の図において、燃焼器の軸線は上下方向に延在し、図で下方が圧縮機側であり、上方がタービン側とする。燃焼器14は、圧縮機側の供給装置140と、タービン側のダクト部145とを連結してなる。
ダクト部145は、全長が1175mmであるが、それに限られない。ダクト部145において、供給装置側端部より450mmの位置に、圧力センサ146を取り付けている。ダクト部145の内部が燃焼室となる。
図3は、供給装置140の概略構造を示す分解図である。供給装置140は、ダクト部145に接続されるノズル部141aと、燃焼室の入口から上流に向かって100mmの位置においてノズル部141aに組み込まれたスワーラ141bとを有する。ノズル部141aは、中空円筒状の外壁部141cと、中央の円柱状の整流部141dと、外壁部141cから放射方向に延在するフランジ部141eとを有する。外壁部141cと整流部141dとの間が、圧縮ガスの流路FPとなる。ダクト部145とノズル部141aとの連結部における流路FPの出口が、燃焼室入口となる。
整流部141dのダクト部側の端部は、ダクト部に向かって大径となる円錐台形状となっており、これにより圧縮ガスの流路FPは出口で絞られることとなる。この出口において、整流部141dの外径は15mmであり、外壁部141cの内径は30mmであるが、これに限られない。
二重円筒状のスワーラ141bは、所定のスワール角でらせん状に湾曲した複数の羽根141fを備えており、流路FPを通過する圧縮ガスに旋回流を付与する機能を有する。流路FPの出口から燃焼室内に噴き出された圧縮ガスは、不図示の点火栓により着火されて燃焼し、燃焼ガスがダクト部145の端部から排出される。
フランジ部141eの上面には、圧縮ガスの流路FPの出口を囲うようにして、DBDプラズマアクチュエータACTが組み付けられている。
図4(a)は、DBDプラズマアクチュエータの軸線方向断面図であり、図4(b)は、DBDプラズマアクチュエータの上面図である。燃焼室の入口に設けられたDBDプラズマアクチュエータACTは、環状板の誘電体LL(ここでは500μm厚のアルミナ板)の上面に、環状の上部電極EL1(ここでは70μmの銅板)を同軸に配置し、また誘電体LLの下面に、環状の下部電極EL2(ここでは70μmの銅板)を同軸に配置してなる。上部電極EL1の内径が下部電極EL2の外径に一致するよう、シフト配置がなされている。上部電極EL1及び下部電極EL2は、後述する駆動回路に接続されている。
誘電体LLの外径は60mmであり、上部電極EL1の外径は50mmであり、上部電極EL1の内径及び下部電極EL2の外径は40mmであり、下部電極EL2の内径及び誘電体LLの内径は30mmであるが、これに限られることはない。なお、DBDプラズマアクチュエータにおいて、二対以上の電極を含むものであっても後述するような流動を引き起こす効果を有するものであれば使用可能である。例えば,二対の半円形状の電極を組み合わせて一対の円形状の電極としても、同様の効果が得られる。
図5は、駆動中のDBDプラズマアクチュエータACTの斜視図である。図5中、符号PMで示す環状の範囲はプラズマの発生による発光(青紫色光)を示しており,DBDプラズマアクチュエータACTを作動させることで燃焼器中心軸に向かう半径方向の流れが誘起されることがわかる。
(DBDプラズマアクチュエータの駆動回路)
図6は、DBDプラズマアクチュエータを駆動する駆動回路DR1の概略図である。ファンクションジェネレータFGで生成した高周波正弦波を、パワーアンプAMP、変圧器TRを介して電圧増幅し、生成した高周波数高電圧の信号をDBDプラズマアクチュエータACTの電極EL1,EL2に入力することで向心流動を発生させることができる。駆動回路DR1は、供給装置140とは離間して設置される。
図7は、本実施形態のDBDプラズマアクチュエータの能動制御法を実行可能な駆動回路DR2のブロック図である。図6の駆動回路DR1に対し、ファンクションジェネレータFGにトリガ信号を入力する手段を設けた点が主として異なる。
図7の駆動回路DR2において、ダクト部145に備えた圧力センサ146(Kistler社製、商品名7061C)が燃焼室の圧力変動を検知し、それに応じた圧力信号を出力する。その圧力信号をパワーアンプAMP(Kistler社製、商品名Type5018)で増幅した後、アンチエイリアシングフィルタAAF(NF回路ブロック社製、商品名DT Filter3344)で高周波数をカットし、更にコントローラボードCB(dSPACE社製、商品名DS1104)でサンプリング処理を行う。具体的には、コントローラボードCB内にて,有限インパルス応答(FIR)フィルタにより200Hz以上(但し燃焼振動の周波数に依存して決定される)の高周波成分を除去し,過去1秒分のデータの平均と差分を取ることで圧力変動を算出する。この圧力変動にかかる波形データを含むトリガ信号は、コントローラボードCBからファンクションジェネレータFG(Sony Tektronix社製、商品名AFG320)に入力される。
図8(a)は、コントローラボードCB内のFIRフィルタに入力される、圧力センサ146の圧力信号の波形の一例を示しており、高周波ノイズが重畳されていることがわかる。これを、FIRフィルタに入力して処理することで、図8(b)に示すような、滑らかな周期波形のデータが得られる。
波形データが入力されたコントローラボードCBは、ファンクションジェネレータFGにトリガ信号を送信し、ファンクションジェネレータFGからDBDプラズマアクチュエータACTに駆動信号を送信する。入力電圧、入力周波数、駆動位相、間欠駆動Duty比は、事前にファンクションジェネレータFGに入力されており、駆動位相はコントローラボードCBに事前に入力された値を使用する。ここでは圧力変動が負から正に変わる点を位相の基準点とし、圧力変動とDBDプラズマアクチュエータACTの駆動開始の差を、圧力変動位相に基づく駆動位相(θd)と定義する。
図9は、コントローラボードCBに入力される一例としての圧力波形p’と、コントローラボードCBからのトリガ信号に応じてファンクションジェネレータFGから出力される駆動信号の波形Vinとを並べて示す図である。駆動信号の周波数は、任意に変更可能である。
(実験)
以下、本発明者らが行った実験について説明する。この実験は,メタン・空気予混合気の旋回乱流火炎を形成するために、図1~3に示すスワール型の燃焼器14を用いて行い、またDBDプラズマアクチュエータの制御には図7の駆動回路DR2を用いた。予混合気は燃焼器下部の四方から流入し,スワール角45度のスワーラ141bを通過した後,内径30mm,長さ100mmの外壁部141c内を通って燃焼室へと導かれるようにした。
外壁部141cの中心軸上には外径10mmの整流部141dが取り付けられ,燃焼室入口に向かって外径15mmに広がるようにした。燃焼室は断面120mm×120mmの角柱状となっており,長さは1175mmとなっている。図10に示すように、ダクト部145の燃焼室の入口付近は四方を石英ガラスGLで囲まれており,外部から燃焼室内の光学計測が可能となっている。
本発明者らは、DBDプラズマアクチュエータを、条件を変えて駆動することにより比較試験を行った。ここでは、DBDプラズマアクチュエータの駆動は,図7に示すように、ファンクションジェネレータFGにより生成された入力周波数10kHz,入力電圧1Vppの正弦波信号を、パワーアンプAMP(Classic Pro社製、商品名CP500X)及び変圧器により電圧を約8000倍に増幅し,DBDプラズマアクチュエータの電極に入力することで行った。正弦波の変化に対応してプラズマが発生するが,駆動信号を入力している期間はDBDプラズマアクチュエータが動作しているものとし,入力信号のオン/オフの繰り返しにより間欠的な駆動を実現した。
図11(a)~(h)は,燃焼室へのガスの流入がない状態においてDBDプラズマアクチュエータを50Hz~120Hzで間欠駆動した場合に誘起される気体流れの半径方向速度の平均分布を示している。ここで間欠駆動のオン/オフのDuty(デューティ)比は50%とした。気体の速度はステレオ粒子画像流速計により計測し,速度算出の際の検査領域の大きさは480μm×480μmとし,レーザシート厚さは800μmとした。
計測した領域は、図12のハッチングで示すように,燃焼器(整流部141d)の中心軸を計測領域の一辺とする24mm×24mmであり,各分布の右端はDBDプラズマアクチュエータの上部電極の端に相当する。間欠駆動の周波数によって誘起される半径速度分布はわずかに異なり,周波数が高くなるとDBDプラズマアクチュエータ上においても燃焼器中心軸に向かう気体の速度増加が観察された。しかし,燃焼室流入口外周付近から燃焼器中心軸に向かう気体の半径方向平均速度は、間欠駆動の周波数に依らず概ね1m/s程度であることがわかった。また,間欠的な駆動では,その周波数において顕著な流速の変動が観察された。
次に、本発明者らは、焼室内の圧力を検出する圧力センサの信号を入力とした能動制御を行い,DBDプラズマアクチュエータを圧力変動に関連させ間欠駆動を行うことによる効果を確認した。
DBDプラズマアクチュエータの駆動タイミングの制御は、図7に示す駆動回路DR2にて行った。DBDプラズマアクチュエータの間欠駆動は,圧力変動の基準となる点から一定時間後に駆動を開始することとした。ここで圧力変動(圧力波形)が負から正になるゼロ点を位相の基準点とし,DBDプラズマアクチュエータが駆動を開始するまでの差異(ずれ)を、圧力変動の位相に基づく駆動位相θdとする。
ファンクションジェネレータFGへのトリガ信号入力からDBDプラズマアクチュエータの駆動までの遅れが事前に計測されており,かかる遅れを考慮して駆動位相θdが決定される。FIRフィルタを施すことにより,圧力変動信号の位相の遅れが発生するため,基準点から(2π+θd)だけ位相をずらして駆動信号を送信し、DBDプラズマアクチュエータの駆動を行った(図9)。ファンクションジェネレータFGにトリガ信号を送る時間を変更することにより,任意の位相で駆動を開始することが可能である。また,1回の駆動信号の送信でDBDプラズマアクチュエータを駆動する時間は変更可能であり,任意の周波数及びDuty比で間欠駆動が可能である。
本発明者らは、OH自発光と圧力変動から火炎の変動特性を評価した。OH自発光は中心波長320nm,半値幅43.8nmのバンドパスフィルタ(Semrock社製,商品名FF01-320/40-50-D)が装着された紫外域対応のレンズ(Nikon社製,商品名UV-105mmF4.5)により集光され,イメージ・インテンシファイア(浜松ホトニクス社製,商品名C10880-03F)により増幅され,高速度CMOSカメラ(Photron社製,商品名SA-X2)により撮影された。カメラとイメージ・インテンシファイアの同期はディレイパルス・パルスジェネレータ(Berkeley Nucleonics社製,商品名MODEL 575 PULSE DELAY GENERATOR)を用いた。燃焼器内の圧力変動計測には,制御に用いた圧力センサ・アンプからのデータをA/Dボード(National Instruments社製,商品名PCI-6115)で取得することにより行った。
ここでは、スワール型の燃焼器において弱い振動燃焼が生じる当量比0.65,流量250L/min の条件とした。DBDプラズマアクチュエータへの入力信号は,入力周波数10kHz,入力電圧8.6kVpp の正弦波とした。駆動位相をθd = π/2,π,3π/2,2π の4条件で制御を行い、その間欠駆動のDuty比は50%とし、更にDBDプラズマアクチュエータを駆動しない場合と比較した。
図10の枠FRで示す領域が、OH自発光の撮影領域である。具体的には、OH自発光計測を枠FRで囲まれた燃焼室入口直上の117mm×117mmの範囲で行った。イメージ・インテンシファイアのゲインは860,ゲート幅は80μs,撮影速度は10kHzとした。圧力変動の計測速度は20kHzとした。これらの計測時間は約2.2秒とした。
図13に、OH自発光強度平均値の分布を示す。OH自発光強度平均値の分布は,すべての条件で最大となるOH自発光強度平均値で正規化している。OH自発光強度平均値の分布は,各条件で大きな違いは見られないが,駆動制御をθd = π/2 で行った場合に火炎がわずかに下流側に拡がっている様子が観察できる。
図14にOH自発光強度変動の二乗平均値(RMS)の分布を示す。各分布は全ての条件で最大となるOH自発光強度変動のRMS 値で正規化されている。駆動制御をθd = π/2 で行った場合,変動領域は半径方向にわずかに狭まり,下流方向に拡がることがわかる。また,変動のRMS 値が全体的に抑制されている様子が観察される。
図15に、DBDプラズマアクチュエータの駆動位相をθd = π/2,π,3π/2,2π の4条件にて変更した場合、および駆動しない条件(アクチュエータ不使用)での圧力変動パワースペクトルを示す。DBDプラズマアクチュエータを駆動しない場合,ピーク周波数は約67Hz であり,約75Hz近傍に第2のピークが観察される。
これに対し、DBDプラズマアクチュエータの駆動制御をθd = π, 3π/2 で行った場合は、駆動なしの条件との大きな変化は見られないが,θd = 2π で駆動制御を行った場合,ピーク周波数が約66Hz に移るとともにピークのエネルギーが低下することがわかる。さらに、θd = π/2 で制御を行った場合は,ピーク周波数は約66Hz であり,ピークのエネルギーが大きく低下することがわかる。また,第2のピーク周辺のエネルギーも大きく低下することがわかる。
図16に、DBDプラズマアクチュエータの駆動位相をθd = π/2,π,3π/2,2π の4条件にて変更した場合における、圧力変動RMS値p’rms 及びOH自発光強度変動RMSの空間平均値Irmsを示す。図中の水平実線及び水平点線は,DBDプラズマアクチュエータを駆動しない条件(アクチュエータ不使用)でのRMS値を示している。
DBDプラズマアクチュエータを駆動しない条件と比較して,駆動制御をθd = 3π/2 で行った場合は,僅かに変動が増大し,θd = πでは駆動しない条件と大きく変わらないことがわかる。また、θd = 2πでは圧力変動のみ約16%低減されている。さらに、θd = π/2 で制御した場合、p’rms は約49%,Irms は約16%と大幅に抑制される。これらの結果は,DBDプラズマアクチュエータの間欠駆動の駆動位相を適切に選択することにより,圧力変動及びOH自発光強度変動を抑制可能であることを示している。
以上の実験によれば、燃焼温度により圧力変動周波数が変わるが、DBDプラズマアクチュエータを燃焼器流入口外周に設置し、燃焼ダクトに設置された圧力センサの信号に基づいて、燃焼器内の圧力変動に対して所定範囲の位相差を与え、外側せん断層において主流と交差する流れを誘起することにより、燃焼振動を能動的に抑制することが可能となることがわかった。
図17に、DBDプラズマアクチュエータにおける間欠駆動のDuty比を、(a)30%、(b)50%、(c)70%と変更した場合における、圧力変動RMS値p’rmsと、DBDプラズマアクチュエータの駆動位相との関係を示す図である。なお、Duty比は30%とは、オン/オフの1周期の時間をTとしたときに、オン時間が0.3Tであり、オフ時間が0.7Tであることを意味する。
ここでは、スワール型の燃焼器において弱い振動燃焼が生じる当量比0.66,流量250L/min の条件とした。DBDプラズマアクチュエータへの入力信号は,入力周波数10kHz,入力電圧8.6kVpp の正弦波とした。駆動位相をθd =π/4,π/2,3π/4,π,5π/4,3π/2,7π/4,2π の8条件で制御を行い、その間欠駆動のDuty比は30%、50%、70%とした。圧力変動の計測速度は20kHzとした。これらの計測時間は約10秒とした。
図17の実験結果によれば、Duty比を50%から増加させても、圧力変動抑制効果の向上はあまり見られないのに対し、30%に減少させると該効果が確認され、かつ適用できる駆動位相θdの範囲も拡大することがわかる。駆動位相θdは、0以上でπ以下、もしくは7π/4以上で2π以下とすると効果がある。
本発明者らが行った実験を通じて、DBDプラズマアクチュエータを間欠駆動させ,圧力センサ信号を入力とした能動制御を行い,DBDプラズマアクチュエータの駆動位相が燃焼特性に与える影響につき検討したところ、以下の知見を得た。
(1)DBDプラズマアクチュエータを間欠的に駆動し,駆動位相を適切に選択することにより,圧力変動及びOH自発光強度変動を抑制可能である。
(2)DBDプラズマアクチュエータの有効な制御により,火炎は下流側に拡がり,変動領域は半径方向に狭まる。
(3)DBDプラズマアクチュエータの有効な制御により,圧力変動のパワースペクトルのピーク周波数が低下する。
10 ガスタービン
11 圧縮機
12 空気
13 混合気
14 燃焼器
16 燃焼ガス
17 タービン
18 ロータ
19 発電機
ACT DBDプラズマアクチュエータ
DR1,DR2 駆動回路

Claims (7)

  1. 内部が燃焼室である筒状のダクト部と、混合ガスを前記燃焼室の入口から前記燃焼室内に供給する供給装置とを備えたガスタービンの燃焼器において、
    前記ダクト部内の圧力を検出して、圧力信号を出力する圧力センサと、
    前記燃焼室の入口に配置された、一対の電極を備えたDBDプラズマアクチュエータと、
    前記圧力センサからの圧力信号に基づいて、所定のデューティ比を持つ駆動信号を前記電極に入力することで、前記DBDプラズマアクチュエータを間欠駆動させる駆動回路と、を有する、
    ことを特徴とするガスタービンの燃焼器。
  2. 前記駆動回路は、前記圧力信号に対応する圧力波形の1周期を2πとしたときに、前記圧力波形が負から正になるゼロ点を位相の基準点とし,所定の駆動位相をθdとすると、前記DBDプラズマアクチュエータの駆動信号を、前記基準点から(2π+θd)後に送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のガスタービンの燃焼器。
  3. 前記所定の駆動位相は、0以上でπ以下、もしくは7π/4以上で2π以下である
    ことを特徴とする請求項2に記載のガスタービンの燃焼器。
  4. 前記駆動信号のデューティ比は50%以下である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガスタービンの燃焼器。
  5. 前記供給装置は、スワーラを有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガスタービンの燃焼器。
  6. 前記駆動回路は、前記駆動信号における周波数を変更可能である、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のガスタービンの燃焼器。
  7. 内部が燃焼室である筒状のダクト部と、混合ガスを前記燃焼室の入口から前記燃焼室内に供給する供給装置と、前記燃焼室の入口に配置された、一対の電極を備えたDBDプラズマアクチュエータと、を備えたガスタービンの燃焼器の燃焼制御方法であって、
    前記ダクト部内の圧力を検出して、圧力信号を出力し、
    前記圧力信号に基づいて、所定のデューティ比を持つ駆動信号を前記電極に入力することで、前記DBDプラズマアクチュエータを間欠駆動させる、
    ことを特徴とするガスタービンの燃焼器の燃焼制御方法。
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