JP2022089214A - 就寝後介護支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば介護施設等において、就寝後に着用者が排尿する際の状況を把握して、適切なケアを効率良く行うことを可能にする就寝後介護支援装置を提供する。【解決手段】就寝後介護支援装置1は、排尿データを、排尿時刻データと共に記憶する排尿データ記憶部50と、傾きデータを、時刻データと共に記憶する傾きデータ記憶部60と、排尿データ記憶部50及び傾きデータ記憶部60に記憶されているデータから、就寝後における着用者の介護方法を提案する就寝後介護方法提案部81とを含んでいる。就寝後介護方法提案部81は、就寝後に排尿があった際の当該排尿の前後における着用者の動きの種類を決定して、決定された動きの種類に応じた介護方法を、アドバイス項目記憶部85で記憶されたアドバイス項目から選択して、介護者に提案する。【選択図】図7

Description

本発明は、就寝後介護支援装置及び就寝後介護支援方法に関する。
おむつ等の吸収性物品を利用する、吸収性物品の着用者である被介護者の介護に当たり、吸収性物品の交換作業を行う介護者の負担を軽減することが望まれている。また、介護者の負担となる吸収性物品の交換作業の手間を少なくするための技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、排尿を検出するセンサーが取り付けられた吸収性物品と、センサーシグナルを処理して排尿パターンを導き出すプロセッサとを含む水分モニタリングシステムが記載されており、該システムを用いて、3~5日間に亘って吸収性物品の濡れ(排尿パターン)をモニターし、着用者の排泄ケア計画を立てる態様が記載されている。また、特許文献1には、座位や側臥位等の着用者の姿勢を把握し得るように、別のセンサーを吸収性物品に取り付けることが記載されている。
特許第5285600号公報
おむつ等の吸収性物品を利用する被介護者である着用者に対する介護は、特に着用者が就寝した後の夜間においては、介護者の負担が増すことになる。また、被介護者にとって夜間における介護は睡眠の妨げとなり、日中の覚醒度を落とす要因となるため、例えば介護施設等では、就寝後に各々の着用者が排尿する際の着用者の状況を把握して、個々の着用者に対する適切なケアを効率良く行うことを可能にする新たなシステムの開発が望まれている。
本発明は、例えば介護施設等において、就寝後に各々の着用者が排尿する際の状況を把握して、個々の着用者に対する適切なケアを効率良く行うことを可能にする就寝後介護支援装置及び就寝後介護支援方法に関する。
本発明は、尿を吸収する吸収性物品に取り付けられた排尿センサーによって測定された、前記吸収性物品における尿の濡れ広がりによるインピーダンス変化に基づく着用者の排尿データを、排尿時刻データと共に記憶する排尿データ記憶部と、前記吸収性物品に取り付けられた加速度センサーによって測定された傾きデータを、時刻データと共に記憶する傾きデータ記憶部と、前記排尿データ記憶部及び前記傾きデータ記憶部に記憶されているデータから、就寝後における着用者の排尿時の動きを分類する動き分類決定部とを含んでおり、該動き分類決定部は、就寝後に排尿があった際の当該排尿の前後における着用者の動きの種類を分類してその動きの種類を決定する部である、就寝後介護支援装置を提供する。
また、本発明は、尿を吸収する吸収性物品に取り付けられた排尿センサーによって測定された、前記吸収性物品における尿の濡れ広がりによるインピーダンス変化に基づく着用者の排尿データを、排尿時刻データと共に記憶する排尿データ記憶ステップと、前記吸収性物品に取り付けられた加速度センサーによって測定された傾きデータを、時刻データと共に記憶する傾きデータ記憶ステップと、前記排尿データ記憶ステップ及び前記傾きデータ記憶ステップで記憶されたデータから、就寝後における着用者の排尿時の動きを分類する動き分類決定ステップとを含んでおり、該動き分類決定ステップは、就寝後に排尿があった際の当該排尿の前後における着用者の動きの種類を分類してその動きの種類を決定するステップである、就寝後介護支援方法を提供する。
本発明の就寝後介護支援装置及び就寝後介護支援方法によれば、例えば介護施設等において、就寝後に着用者が排尿する際の着用者の状況を把握して、各々の着用者に対する適切なケアを効率良く行うことができる。
図1は、本発明の好ましい一実施形態に係る就寝後介護支援装置を含むシステム構成を説明する概略図である。 図2は、就寝後介護支援装置と組み合わせて用いる吸収性物品の斜視図である。 図3は、図1に示す尿取りパッドに取り付けられた排尿センサーを、当該排尿センサーを覆う被覆シートの一部を剥離した状態で示す、尿取りパッドを非肌対向面側から視た裏面図である。 排尿センサー及び被覆シートが取り付けられた尿取りパッドを説明する、図4(a)は、図3のA-Aに沿った拡大略示断面図、図4(b)は、図3のB-Bに沿った拡大略示断面図である。 図5は、尿取りパッドに配設される排尿センサー、及び排尿センサーを覆って取り付けられる被覆シートを説明する、被覆シートを取り付ける前の状態の尿取りパッドと被覆シートの裏面図である。 図6は、インピーダンス変化を検出して収集するデータ収集部のブロック図である。 図7は、就寝後介護支援装置の構成例を示す概略図である。 図8(a)~(c)は、吸収性物品の着用者の姿勢によって吸収性物品に取り付けられた加速度センサーの各軸の方向の傾きが異なることを説明する説明図である。 図9は、装着状態判定フローを説明するチャートである。 図10(a)~(d)は、情報出力部によって出力される、就寝後の排尿の前後における着用者の動きの情報の表示例を示す図である。 図11(a)及び(b)は、情報出力部によって出力される、着用者の動きの種類に応じて介護者に提案される介護方法に関する提案情報の表示例を示す図である。 図12は、本発明の就寝後介護支援方法を説明するフローチャートである。 図13は、排尿の前後における動きから就寝後の着用者の状況を把握してアドバイスを提案するまでのフローを例示するチヤートである。
以下、本発明の就寝後介護支援装置1を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。本発明の好ましい一実施形態に係る就寝後介護支援装置1は、図1及び図7に示すように、尿を吸収する吸収性物品10に取り付けられた排尿センサー20(図1、図3参照)によって測定された、吸収性物品10の尿の濡れ広がりによるインピーダンス変化に基づく着用者の排尿データを記憶する排尿データ記憶部50と、吸収性物品10に取り付けられた加速度センサー34によって測定された傾きデータを記憶する傾きデータ記憶部60とを含む。本実施形態の就寝後介護支援装置1は、例えば病院や介護施設等において、看護士等の介護者が、被介護者である着用者が就寝時においておむつ等の吸収性物品10に排尿する際の状況を把握して、各々の着用者に対する適切なケアを効率良く行うことができるように支援するための装置として用いられる。
本実施形態において、排尿センサー20が取り付けられる吸収性物品10(図1、図2参照)は、吸収性を備える吸収性物品である尿とりパッド11に排尿センサー20を取付けたものであり、使い捨ておむつ(おむつ本体)12と組合せて用いることが出来る。
吸収性物品10は、使い捨ておむつ12と組合せて用いることが出来、吸収性物品10と組み合わされた使い捨ておむつ12は、図2に示すように、腹側領域A、背側領域B及び股下領域Cに区分できる。ここで、腹側領域Aは着用時に着用者の腹側に位置する部位であり、背側領域Bは着用時に着用者の背側に位置する部位であり、股下領域Cは腹側領域Aと背側領域Bとの間に配される部位である。
図中の「Y方向」は、腹側領域Aから背側領域Bへ、或いは背側領域Bから腹側領域Aへ延びる方向であり、尿とりパッド11又は使い捨ておむつ12の長手方向と同じ方向でもある。また図中の「X方向」は、Y方向に直交する方向であり、尿とりパッド11又は使い捨ておむつ12の幅方向と同じ方向でもある。また図4に示す「Z方向」は、尿とりパッド11又は使い捨ておむつ12の厚みと同じ方向でもある。
また、本明細書において、「肌対向面」とは、例えば尿とりパッド11を構成する後述する表面シート11aなどの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、「非肌対向面」とは、例えば尿とりパッド11を構成する後述する表面シート11aなどの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。
本実施形態の吸収性物品10は、排尿センサー20が取り付けられた尿とりパッド11であり、おむつ本体(使い捨ておむつ)12と組み合わせて使うことが出来る。おむつ本体12は、図2に示すように、特開2015-119784号公報に記載の使い捨ておむつと同様の構成を備える。図2では、インナーとしての尿とりパッド11と、アウターとしてのおむつ本体(使い捨ておむつ)12とを組み合わせている。おむつ本体12は、内側の肌対向面側に尿とりパッド11が装着された本体部表面シート12aと、最も非肌対向面側に配された本体部裏面シート12bと、これら両シート12a,12bの間に配置された本体部吸収体12cとを有している。また、おむつ本体12には、幅方向Xにおける本体部吸収体12cの外方に、レッグギャザー形成用の本体部レッグ弾性部材(不図示)が、長手方向Yに伸長状態で配されている。本体部レッグ弾性部材(不図示)の収縮によって、レッグギャザー12dが形成されている。本体部表面シート12aの表面側には、さらに、例えば立体ギャザー(不図示)を形成するための、補助サイドシート(不図示)等を設けておくこともできる。
本体部表面シート12a及び本体部裏面シート12bは、それぞれ、本体部吸収体12cの長手方向Yに沿う両側縁部、及び幅方向Xに沿う両端縁部から外方に延出している。本体部表面シート12a及び本体部裏面シート12bは、本体部吸収体12cの周縁から外方に延出した延出部において、接着剤や熱融着等によって互いに接合されており、内側に本体部吸収体12cを挟持・固定した状態で設けられている。
以上のように形成されたおむつ本体12は、全体として長手方向Yの中央部分が内方に括れた形状を有している。おむつ本体12は、いわゆる展開型のおむつであり、背側領域Bの左右両側縁部に二対のファスニングテープ13が設けられ、腹側領域Aの外側の表面(非肌対向面)に、ファスニングテープ13を止着させるランディングテープ(不図示)が設けられている。尚、インナーとしての尿とりパッド11と組み合わせられるアウターは、使い捨ておむつの他、布パンツ、リハビリパンツ等であってもよい。また、センサー付き吸収性物品10は、センサーシート付き尿とりパッド11の他にも、センサー付き使い捨ておむつ(テープ止め,リハビリパンツ)等であってもよい。
本実施形態における吸収性物品10の尿とりパッド11は、肌対向面側に配された液透過性の表面シート11aと、非肌対向面側に配された液難透過性の裏面シート11bと、これら両シート11a,11b間に配された吸収体11cとを備えている。尿とりパッド11について詳述すると、表面シート11a、裏面シート11b及び吸収体11cは、図2~図4に示すように、尿とりパッド11又は使い捨ておむつ12の長手方向(Y方向)に長い長方形状を有している。表面シート11a及び裏面シート11bは、それぞれ、吸収体11cの長手方向(Y方向)に沿う左右両側縁及び長手方向(Y方向)の前後両端縁から外方に延出している。表面シート11aは、図2、図4に示すように、その長手方向(Y方向)及び幅方向(X方向)の寸法が、裏面シート11bの長手方向(Y方向)及び幅方向(X方向)の寸法と同じである。表面シート11a及び裏面シート11bは、それぞれ、吸収体11cの周縁から外方に延出した延出部において直接的に又は他の部材を介在させ、接着剤又は熱融着等によって互いに接合されており、吸収体11cを挟持・固定している。尚、吸収体11cは、図4に示すように、パルプ繊維等の繊維の集合体に吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コア11dを、1枚のコアラップシート11eで被覆して形成されている。
尿とりパッド11は、図3に示すように、縦長の吸収体11c(図4(a)、(b)参照)を含んで構成されている。排尿センサー20は、尿とりパッド11を構成する裏面シート11bに取り付けられており、より具体的には裏面シート11bの着用者の肌に触れる側である肌対向面側とは反対側の外側(非肌対向面側)に取り付けられている。このように、排尿センサー20は、吸収性物品10を構成する複数のシートの内の一枚に取り付けられている。
排尿センサー20は、導電性インクを印刷基材22に塗布することで形成された、複数の印刷電極21(図4(a)参照)によるセンサー素子20aを含んで設けられている。排尿センサー20は、複数の印刷電極21の間のインピーダンス変化に基づいて、尿とりパッド11に吸収された排尿の広がりを検知することができる。
排尿センサー20は、図2~図4に示すように、印刷基材22と、印刷基材22の表面に塗布された導電性インクによる、センサー素子20aを形成する複数の印刷電極21と、これらの複数の印刷電極21を接続する導線部23と、導線部23が接続される端子部24と、を含んで構成されている。印刷基材22は、例えば、液難透過性で電気絶縁のポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成される。印刷電極21は、尿とりパッド11の裏面シート11bの表面と密着している。排尿センサー20は、粘着剤26が塗布された不織布からなる被覆シート27により覆われて(図3、図5参照)、被覆シート27に塗布された粘着剤26を介して尿とりパッド11の裏面シート11bの表面に貼付けられている。粘着剤26は、例えばスパイラル状等の任意の塗布パターンで塗布される。被覆シート27は、粘着剤26が塗布された塗布部分と、塗布されていない非塗布部分26aとを有している。被覆シート27が非塗布部分26aを有することにより、排尿センサー20は、印刷基材22の印刷電極21及び導線部23以外の部分が通気機能を保持する通気開口部25を形成している。裏面シート11bは液難透過性の電気絶縁シートであり、印刷基材22は液難透過性の電気絶縁基材であり、印刷電極21及び導線部23は、裏面シート11bと印刷基材22とに覆われている。尿とりパッド11の表面側には、例えば立体ギャザー(不図示)を形成するための、補助サイドシート(不図示)等を設けておくこともできる。また、本実施形態の排尿センサー20は、通気開口部25を有しているが、該通気開口部25を有していなくても良い。
導電性インクは、好ましくは銀粉等の金属粉末を導電物質として配合したインクである。本実施形態の導線部23は、印刷電極21と同様に、印刷基材22の表面に塗布された、導電性インクによる印刷導電層28(図4(a)、(b)参照)から成る。
本実施形態の排尿センサー20は、印刷基材22の表面に塗布された導電性インクによる複数の印刷電極21によって複数のセンサー素子20aが形成されている。具体的には、複数の印刷電極21は、複数の正電極21aと、複数の負電極21bとを有しており、複数の正電極21aと複数の負電極21bとで複数のセンサー素子20aを構成している。排尿センサー20は、正電極21aと負電極21bとからなるセンサー素子20aを用いて、各センサー素子20aのインピーダンス変化を検出する。就寝後介護支援装置1は、検出されたインピーダンス変化に基づいて、着用者の排尿による尿とりパッド11の濡れの有無や、排尿時に尿とりパッド11によって吸収された尿の濡れ広がりを検出することができる。また、尿の濡れ広がりから、尿の吸収量(排尿量)等を測定したりすることができる。
検出精度の向上の観点から、排尿センサー20は、複数の印刷電極21によって複数のセンサー素子20aが形成されていることが好ましい。
本実施形態の複数の印刷電極21は、印刷基材22の表面に導電性インクを塗布することで、面状に形成されており、図5に示すように、尿とりパッド11の長手方向Yに沿って間隔を空けて8か所配置されている。この8か所の印刷電極21を、以下、電極列ともいう。電極列は、正電極21aと負電極21bとが交互に配置された構成となっており、長手方向Yに隣り合う正電極21aと負電極21bとが、上述したセンサー素子20aを構成している。この電極列は、幅方向Xに所定間隔を空けて2列に配置されている。即ち、センサー素子20aは、全体として16か所の印刷電極21が幅方向X及び長手方向Yに均等に分散配置された構成となっている。幅方向Xに隣り合う2つの印刷電極21は、正電極に対して負電極、負電極に対して正電極の関係で配置されていてもよいが、本実施形態においては、正電極に対して正電極、負電極に対して負電極の関係で配置されている。尚、印刷電極21が配置されるか所数は、尿とりパッド11の長手方向Yに6か所から12か所が好ましい。
複数の印刷電極21は、前述したように、尿とりパッド11の長手方向Yに縦長に2列配置されており、各電極列に8か所、合計16か所に配置されている(図5参照)。各電極列に配置された8か所の印刷電極21は、長手方向Yに交互に配置された各々4か所の正電極21a及び負電極21bが、導線部23によって接続されている。具体的には、各電極列の4か所の正電極21aは、幅方向Xの内側、即ち中心線CL側で長手方向Yに直線状に延設して配置された導線部23aに接続されており、導線部23aの一端部は、長手方向Yの端部分に設けられた端子部24aに接続されている。尚、図5に示す中心線CLは、尿とりパッド11又は使い捨ておむつ12の長手方向(Y方向)に延びる中心線である。
また、各電極列の4か所の負電極21bは、長手方向Yに沿う両側部で該長手方向Yに直線状に延設して配置された導線部23b1に接続されており、導線部23b1の長手方向Yの一端部は、幅方向Xに直線状に延設して配置された導線部23b2の一端部に接続されている。導線部23b2の他端部は、長手方向Yの端部分に設けられた端子部24bに接続されている。このように、複数の正電極21a、導線部23a及び端子部24aは、排尿センサー20の平面視において、該排尿センサー20の内側(中心線CL寄り)に配置された構成となっている。一方、複数の負電極21b、導線部23b1,23b2及び端子部24bは、排尿センサー20の平面視において、複数の正電極21aを囲むように該複数の正電極21aの外側に配置された構成となっている。
本実施形態の排尿センサー20は、外側に配置された複数の負電極21bをアースしている。このように、外部ノイズの侵入を軽減して、測定精度を向上させる観点から、複数の負電極21bは、端子部24bを介してアースされていることが好ましい。
本実施形態の排尿センサー20は、各印刷電極21、即ち正電極21aと負電極21bとが、同形の矩形形状に形成されているが、導電性インキの使用量を低減して、コストダウンを図る観点から、印刷電極21は、非塗布部を有するように例えば格子状に塗布して形成することができる。印刷電極21の形状(デザイン)、大きさ、配設形状等は、本実施形態のものに限定されることなく、適宜設計することができる。
本実施形態の排尿センサー20は、各4か所の印刷電極21による各々の電極群を端子部24(端子部24a,24b)に接続するための導線部23(導線部23a,23b)が、印刷電極21と同様に、印刷基材22の表面に塗布された、導電性インクによる印刷導電層28(図4(a)、(b)参照)によって形成されている。尿とりパッド11の裏面シート11bに容易に設ける観点から、このように、印刷導電層28によって導線部23を形成することが好ましい。
本実施形態の排尿センサー20は、正電極21aに接続する端子部24aの数と、負電極21bに接続する端子部24bの数とが同じである。これら端子部24a,24bの設計は、尿取りパッド11に取り付けられるデータ収集部30の向きを一定にさせる態様であることが好ましい。このような態様として、例えば、これら端子部24a,24bの数又は形状をそれぞれ異ならせること、端子部24a,24bの配置を非対称(端子部24aを中心とした回転対称)とすることが挙げられる。
本実施形態では、端子部24(端子部24a,24b)には、公知の端子部として、導電性を有する金属製のスナップ24が用いられている。金属製のスナップ24は、図4(b)に示すように、雌型ホック241と雄型ホック242とで構成されており、厚み方向Zにおいて雌型ホック241と雄型ホック242との間に被覆シート27、導線部23、及び印刷基材22を挟んだ状態で、これら金属のホック241,242が嵌合されている。端子部24(端子部24a,24b)は、金属製のコネクター、ファスナー、面ファスナー(マジックテープ(登録商標)等)、ねじ、フック、噛み込み式の留め具等を用いてもよい。
本実施形態では、排尿センサー20を構成する印刷電極21及び導線部23(印刷導電層28)は、印刷基材22の表面に導電性インクを所定の配置形状(図5参照)となるように塗布することによって形成されている。
ここで、印刷基材22は、塗布された導電性インクを乾燥させる際に収縮しない物性を備えるものであることが好ましく、電気絶縁の樹脂フィルムであることがより好ましい。そのような素材として、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等の、融点が200℃以上のものが挙げられる。また、印刷基材22の厚さは、35~75μmであることが好ましい。
また、印刷基材22に塗布される導電性インクは、例えば分散剤、バインダ、樹脂、硬化剤等を混ぜた混合物であるインクに、導電物質として、例えばカーボン粉末を配合したものや、或いは銀や銅等の金属粉末を配合したものを用いることができる。導電性インクは、金属粉末として銀粉末を配合したものであることが好ましい。
導電性インクを印刷基材22に塗布して、印刷電極21や印刷導電層28による導線部23を形成する際、導電性インクは、1回だけの印刷(塗布)としてもよいが、排尿を検出するための感度を高める観点から、複数回重ねて印刷(塗布)して形成することもできる。重ねて印刷する際の回数としては、1回~10回が好ましい。導電性インクを塗布して印刷する方法としては、例えばインクジェットプリント、ロータリープリント、フレキソ印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷等による公知の方法を採用することができる。
本実施形態の印刷基材22は、当該印刷基材22における導電性インクが塗布されていない部分、即ち印刷電極21及び導線部23以外の領域の略全体が欠けている。具体的には、センサー素子20aを形成する正電極21aと負電極21bとの間の領域、即ち印刷基材22の印刷電極21及び導線部23以外の部分が欠けていることにより、接着剤の非塗布部分26aを介して、通気領域として機能する通気開口部25を形成する(図5参照)。排尿センサー20が取り付けられた尿とりパッド11の裏面シート11bに、通気性を保持させる観点から、印刷基材22は、図5に示すように、通気開口部25を有していることが好ましい。尚、印刷電極21及び導線部23は、これらを所望の印刷パターンで印刷基材22に印刷した後に、導電性インキが塗布されていない部分をカットしたり、あるいは、樹脂フィルムによる印刷基材22の全面に導電性インキを予め印刷した後に、導電性インキが印刷された印刷基材22を、所望の電極パターンとなる形状にカットしたりすることによって形成することができる。また、通気領域となる通気開口部25は、周囲が縁部によって実質的に囲まれていれば良く、周囲の縁部の一部が連続していなくても良い。
本実施形態において、印刷基材22に導電性インクを塗布して形成された印刷電極21及び印刷導電層28は、排尿センサー20を覆って尿とりパッド11の裏面シート11bに貼り付けられる、通気性を備える不織布からなる被覆シート27を用いて、裏面シート11bに取り付けられる。裏面シート11bの非肌対向面側(被覆シート27が張り付けられる側)には、被覆シート27を貼り付ける貼り付け予定位置に、被覆シート27を裏面シート11bに正確に貼り付けるための貼り付け用の印字が印刷されていることが好ましい。
印刷電極21及び印刷導電層28は、これらを尿とりパッド11の裏面シート11bの表面(肌対向面側とは反対側の面)に密着させた状態で、被覆シート27を用いて、印刷基材22と共に裏面シート11bに取り付けられている。被覆シート27には、これの肌対向面側の内側面に、粘着剤26が塗布されている。被覆シート27は、これらの粘着剤を、印刷基材22が除去されて欠けた部分で形成される通気開口部25や、印刷基材22の外周部分の外方において、尿とりパッド11の裏面シート11bに貼り付けられて、裏面シート11bとの間に排尿センサー20を挟み込んだ状態で、排尿センサー20を覆って取り付けられる。これによって、印刷基材22と、導電性インクによる複数の印刷電極21と、導電性インクによる印刷導電層28からなる導線部23と、端子部24とを含む排尿センサー20が、尿とりパッド11の裏面シート11bの表面に印刷電極21を密着させた状態で、尿とりパッド11の裏面シート11bに沿って、裏面シート11bに重ねて配設されている。
尿とりパッド11の裏面シート11b、表面シート11a及び吸収体11cとしては、従来、使い捨ておむつ、尿とりパッド11、生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられるものを特に制限なく用いることができる。裏面シート11bとしては、例えば、吸収性物品に用いられる液難透過性の絶縁シート(例えば透湿性の樹脂フィルム等)、或いは該絶縁シートに、各種製法による不織布(例えば、エアースルー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布等)を積層した積層シート等を用いることができる。表面シート11aとしては、例えば、親水性且つ液透過性の不織布や立体開孔フィルム等を用いることができる。吸収体11cを構成する吸収性コアとしては、例えば、パルプ繊維等の繊維の集合体に吸収ポリマーの粒子を保持させたもの等を用いることができ、吸収体11cを構成するコアラップシートとしては、親水性シート、例えば、透水性の薄紙(ティッシュペーパー)や透水性の不織布からなるコアラップシート等を用いることができる。
また本実施形態では、被覆シート27を構成する不織布として、従来からおむつ等の吸収性物品に用いられている材質のものを用いることができる。
また、本実施形態では、被覆シート27に塗布される粘着剤26として、好ましくは肌用、下着用の粘着剤を用いることもできる。粘着剤として、例えばアクリル系、ゴム系等のものがあるが、好ましくはゴム系のものを用いることができる。
さらに、本実施形態では、粘着剤26は、非塗布部分26aが存在する塗布パターンとして、スパイラル状、サミット状、オメガ状、カーテン状、ストライプ状等の、公知の塗布パターンを採用することができるが、排尿センサー20が取り付けられたシートに、通気性を保持させる観点から、印刷基材22の欠けている部分において非塗布部分26aが存在する塗布パターンであることが好ましく、スパイラル状であることがより好ましい。
本実施形態の排尿センサー20は、図5に示すように、複数の正電極21a及び複数の負電極21b(複数のセンサー素子20a)に、時間と共に周期的に変化するような電圧、例えば、所定周波数の矩形波となるような電圧を印加して、インピーダンス(キャパシタンス)の変化を収集するデータ収集部30を含んで構成されている。
データ収集部30は、図6に示すように、インピーダンス変化を検出するインピーダンス検出部31と、インピーダンス検出部31で検出したインピーダンス変化データを保存するデータロガー32と、時刻データを出力するタイマー33と、吸収性物品10、より具体的には尿とりパッド11の装着状態を検知する加速度センサー34とを含んで構成されている。吸収性物品10(尿とりパッド11)の装着状態とは、例えば着用状態における吸収性物品10の傾き及び位置ずれを意味する。
インピーダンス検出部31は、尿とりパッド11に取り付けられた排尿センサー20の複数のセンサー素子20aによる回路全体に電圧を印加して、複数のセンサー素子20aのインピーダンス変化を検出する。具体的には、インピーダンス検出部31は、図6に示すように、所定の周波数信号を発振する発振器31aと、該発振器31aからの周波数信号を用いて複数のセンサー素子20aのインピーダンス変化の総量を検知するインピーダンス変化検出回路31bと、インピーダンス変化検出回路31bで検出されたインピーダンス変化の総量を電圧変化データに変換するインピーダンス変化電圧変換部31cとを含んで構成されている。
インピーダンス変化検出回路31bは、例えば、センサー素子20aのインピーダンスZxと、値が既知のインピーダンス要素Z1~Z3とでブリッジ回路を構成している。インピーダンス検出部31では、発振器31aを用いて、インピーダンス変化検出回路31bの入力端に所定の周波数信号(例えば、1.0~1.8Vで300~1300kHzの矩形波)を印加する。そして、インピーダンス変化電圧変換部31cで、インピーダンス要素Z1,Z2による分圧電圧と、インピーダンス要素Z3及びセンサー素子20aのインピーダンスZxによる分圧電圧との差電圧を検出し、インピーダンスZxの大きさに応じた電圧値の電圧データをデータロガー32に出力する。
加速度センサー34は、公知の3軸加速度センサーを用いることが好ましい。3軸加速度センサーは、該センサーが取り付けられた吸収性物品10の傾き及び位置ずれに関するX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の傾きデータをそれぞれ検出し、タイマー33から出力される時刻データと共にデータロガー32に出力する。このような3軸加速度センサーとして、例えば商品名「ADXL362」(ANALOG DEVICES社製)、マイクロパワー、3軸、デジタル出力MEMS加速度センサーを用いることができる。3軸加速度センサーを用いることで、着用者の姿勢の変位に伴って、吸収性物品の傾き及び着用者の動きに関するXYZ軸の3方向の出力値(加速度センサーの傾きデータ)が変化することを利用して、吸収性物品の傾き及び位置ずれを、容易に且つ精度良く判定することが可能になる。
データロガー32に出力される電圧データ及び加速度センサーの傾きデータは、タイマー33から出力される時刻データと共に、一定の時間ごとに繰り返し出力されて、保存されることが好ましい。データが出力される時間間隔は、0.1~60秒が好ましく、0.1~10秒がさらに好ましい。
データロガー32は、インピーダンス検出部31から取得した電圧データと、加速度センサー34から取得した傾きデータとを保存する電子装置である。データロガー32は、後述するデータ取得部41の要求に応じて、又はデータ取得部41に接続されたことを検知すると、保存しているデータを該データ取得部41に無線又は有線で送信する。本実施形態では、データロガー32は、インピーダンスZxの大きさに応じた電圧値の電圧データ、及び吸収性物品10、より具体的には尿とりパッド11の装着状態に関するX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の加速度センサー34の傾きデータを、それぞれの時刻データと共に、データ取得部41を形成する情報処理装置400に無線送信する。
また、データ収集部30は、印刷電極21(正電極21a及び負電極21b)に電圧を印加するため、電源(本実施形態では電池)を有している。データ収集部30は、図4(b)に示すように、端子部24a,24bを覆うように排尿センサー20に取り付けられており、本実施形態のデータ収集部30は、端子部24a、24bを介して正電極21a及び負電極21bに各々接続され、正電極21aと負電極21bの間に電圧を印加する。
データロガー32からデータ取得部41に送信されるデータは、インピーダンスZxの大きさに応じた電圧値の電圧データ、吸収性物品10の装着状態に関するデータ収集部30(加速度センサー34)の傾きデータ及び時刻データである。以下、データ収集部30(加速度センサー34)の傾きデータを、単に「傾きデータ」ともいう。前記電圧データ及び傾きデータは時刻データと共に、無線又は有線でデータ取得部41に送信される。前記電圧データを以下、インピーダンスの変化量のデータともいう。
データ取得部41は、所定時間ごとに、データ収集部30のデータロガー32に時刻データと共に保存されている、インピーダンスの変化量のデータと、傾きデータとを取得し、取得データベース42にこれらデータを一旦保存する。そして、データ取得部41は、取得したインピーダンスの変化量のデータと、傾きデータと、時刻データとを、排尿データ記憶部50に供給する。データ取得部41は、取得したインピーダンスの変化量のデータと、傾きデータとを、少なくとも1時間に1回、好ましくは1時間に複数回、より好ましくは15分間に1回、さらに好ましくは1~10秒に1回、排尿データ記憶部50に供給する。
本実施形態のデータ取得部41は、図1に示すように、タブレット型のパーソナルコンピューターである情報処理装置400である。情報処理装置400は、表示装置としてLCDを、且つ入力装置としてタッチパネルを備える。このように、データ取得部41として、公知の汎用コンピュータを用いることができる。汎用コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、表示部401、入力部等を有しており、例えば、PC(Personal Computer)、サーバマシン、又は携帯端末(スマートフォンなど)等が挙げられる。表示部401は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode-Ray Tube)、ELディスプレイ(Electroluminescence display)等によって構成される。入力部は、例えばキーボードやタッチパネル等によって構成される。
本実施形態では、就寝後介護支援装置1は、図1及び図7に示すように、排尿データ記憶部50と、傾きデータ記憶部60と、姿勢判定部70と、動き分類決定部80とを有している情報処理装置100によって構成されている。好ましくは動き分類決定部80は、就寝後介護方法提案部81をさらに含んでおり、就寝後介護方法提案部81は、動き分類決定部80で分類される動きの種類に応じた介護方法を介護者に提案するようになっている。本実施形態では、就寝後介護支援装置1を構成する情報処理装置100は、データ取得部41を構成する情報処理装置400とは異なる装置となっている。就寝後介護支援装置1を構成する情報処理装置100は、前述の汎用コンピュータの1つであるノート型PCであり、表示装置としてLCDを、且つ入力装置としてキーボードを備えている。
図1に示す情報処理装置100は、所定のプログラムが組み込まれていることで、図7に示す排尿データ記憶部50と、傾きデータ記憶部60と、姿勢判定部70と、動き分類決定部80とを有する就寝後介護支援装置1を構成している。このように、就寝後介護支援装置1は、所定のプログラムを情報処理装置100に組み込むことで構成することができる。情報処理装置100が入出力インターフェースを備えている場合、前記所定のプログラムは、必要なときに前記入出力インターフェースと情報処理装置100とが利用可能な媒体を介して、他の装置から読み込まれても良い。ここで媒体とは、例えば入出力インターフェースに着脱可能な記録媒体、または通信媒体、即ち有線、無線、光などのネットワーク、または当該ネットワークを伝搬する搬送波やデジタル信号等を指す。また、前記プログラムにより実現される機能の一部または全部がハードウェア回路等により実現されても良い。
そして、本実施形態の就寝後介護支援装置1は、尿を吸収する吸収性物品10に取り付けられた排尿センサー20によって測定された、吸収性物品10における尿の濡れ広がりによるインピーダンス変化に基づく着用者の排尿データを、排尿時刻データと共に記憶する排尿データ記憶部50と、吸収性物品10の好ましくは腹側に取り付けられたデータ収集部30の加速度センサー34によって測定された傾きデータを、時刻データと共に記憶する傾きデータ記憶部60と、排尿データ記憶部50及び傾きデータ記憶部60に記憶されているデータから、排尿時における着用者の姿勢を判定する姿勢判定部70と、同様に排尿データ記憶部50及び傾きデータ記憶部60に記憶されているデータから、就寝後における着用者の排尿時の動きを分類する動き分類決定部80とを含んでいる。動き分類決定部80は、就寝後に排尿があった際の当該排尿の前後における着用者の動きの種類を分類して決定する。好ましくは動き分類決定部80は、介護方法を提案する就寝後介護方法提案部81をさらに含んでいる。就寝後介護方法提案部81は、就寝後に排尿があった際の当該排尿の前後における着用者の動きの種類を決定して、動き分類決定部80で決定された動きの種類に応じた介護方法を介護者に提案する。データ収集部30すなわち加速度センサー34が腹側に取り付けられていると、吸収性物品10における本体部吸収体12cと加速度センサー34との位置関係が一定に保たれ易くなるので好ましい。
また、本実施形態では、動き分類決定部80で分類されて決定される、排尿の前後における着用者の動きの種類は、好ましくは排尿前に動く、排尿前に動かず排尿後に動く、及び排尿の前後で動かないの3種類を含んでいる。
さらに、本実施形態では、就寝後介護支援装置1は、好ましくは動き分類決定部80に、決定された排尿の前後における着用者の動きの種類に対応する、着用者の介護方法に関するアドバイス項目を記憶するアドバイス項目記憶部85を備えている。就寝後介護方法提案部81は、アドバイス項目記憶部85に記憶されたアドバイス項目を選択して、決定された着用者の動きの種類に応じた介護方法を介護者にアドバイスするようになっている。
本実施形態の就寝後介護支援装置1を構成する排尿データ記憶部50は、吸収性物品10に取り付けられた排尿センサー20によって測定された、吸収性物品10における尿の濡れ広がりによるインピーダンス変化に基づく着用者の排尿データを、濡れデータ取得部51によって排尿時刻データと共に取得して、データベース90に記憶する。排尿データ記憶部50は、インピーダンスの変化が特定値以上である時点を、吸収性物品10が尿により濡れた、濡れ時と特定する。即ち、濡れデータ取得部51は、インピーダンスの変化量に基づいて、吸収性物品10の濡れの有無を判定すると共に、濡れがあったと判定した時点を濡れ時刻として特定する。
本実施形態の排尿データ記憶部50は、濡れの有無を判定する濡れ検出部54と、濡れ時刻を特定する濡れ時刻演算部52と、濡れ時刻において尿とりパッド11に吸収された尿吸収量を算定する尿吸収量演算部53とを含んでいる(図7参照)。以下、濡れの有無、濡れがあった濡れ時刻及び尿吸収量のデータを纏めて濡れデータともいう。
濡れ検出部54は、インピーダンスの変化から濡れの有無を検出する。具体的には、濡れ検出部54は、測定されたインピーダンス変化量が排尿による濡れによるものか、又はノイズであるかを判定する。排尿による濡れ又はノイズの何れであるかは、本実施形態では、インピーダンス変化量が特定値以上であるか否かで判定される。ノイズとしては、例えば汗等の排尿以外の事象により生じるインピーダンス変化がある。排尿があったと判定された場合、濡れ検出部54は、排尿があったと判定されたインピーダンス変化量を、着用者の排尿データとして濡れ時刻演算部52及び尿吸収量演算部53に供給する。
濡れ時刻演算部52は、濡れと判定されたインピーダンス変化量が測定された時点を濡れ時刻として、該濡れ時刻を排尿時刻データとしてデータベース90内の濡れ時刻蓄積テーブル92に記憶する。
尿吸収量演算部53は、排尿センサー20によって測定されたインピーダンス変化量から、各濡れ時刻の尿吸収量を算定する。尿吸収量は、インピーダンスの変化量を演算することにより求められる、排尿1回当たりに吸収性物品に吸収された尿の量である。尿吸収量演算部53は、濡れ時刻におけるインピーダンス変化量を用いて尿吸収量を演算し、その演算結果である尿吸収量をデータベース90内の尿吸収量蓄積テーブル93に着用者の排尿データとして記憶する。
尿吸収量演算部53は、排尿量を推定する際の計算精度を高めるために、加速度センサーにより着用者の姿勢を検出し、尿取りパッド11内の尿の分布を推定する。尿吸収量演算部53における排尿量計算は、推定された分布に適した計算式を選んだり、推定された分布に応じた係数をかけたりすること等を、考慮して行われることが好ましい。
排尿データ記憶部50は、各濡れ時刻の尿吸収量を着用者の排尿データとして算定する尿吸収量演算部53を具備しなくても良いが、尿漏れを効果的に防ぐために、吸収性物品の濡れパターンを把握する観点から、排尿データ記憶部50は、尿吸収量演算部53を具備していることが好ましい。
データベース90は、図7に示すように、排尿データ記憶部50によって記憶される、着用者毎の濡れ時刻演算部52の演算結果である濡れ時刻(排尿時刻データ)を格納する濡れ時刻蓄積テーブル92、及び着用者毎に尿吸収量演算部53の演算結果である尿吸収量(排尿データ)を格納する尿吸収量蓄積テーブル93を有している。尿吸収量蓄積テーブル93は、尿とりパッド11、即ち吸収性物品10を取り替えた際に、尿吸収量がゼロにリセットされるよう構成されている。具体的には、尿吸収量蓄積テーブル93は、電極群を有する排尿センサー20の端子部24a,24bからデータ収集部30を外すと、インピーダンス変化検出回路31bによる電極間への電圧印加が切断されたことを検知して、尿吸収量の蓄積データ、すなわち尿吸収量及び尿吸収総量がゼロにリセットされるよう構成されている。尚、濡れ時刻蓄積テーブル92と尿吸収量蓄積テーブル93の情報のうち、濡れ時刻及び尿吸収量は、ゼロにリセットされる前に、データベース90にある濡れ情報蓄積テーブル95へ保存される。即ち、濡れ情報蓄積テーブル95には、濡れ時刻毎の尿吸収量の情報が保存される。
本実施形態の就寝後介護支援装置1を構成する傾きデータ記憶部60は、吸収性物品10に取り付けられたデータ収集部30の加速度センサー34によって測定された傾きデータを、傾きデータ取得部61によって時刻データと共に取得して、データベース90に記憶する。傾きデータ記憶部60は、データ取得部41を形成する情報処理装置400から送られる、排尿センサー20に取り付けられたデータ収集部30の加速度センサー34によって計測された、吸収性物品10や尿とりパッド11の装着状態に関するX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の傾きデータを、タイマー33によるそれぞれの時刻データと共に、傾きデータ取得部61により取得して、データベース90内の傾きデータ蓄積テーブル94にデータ収集部30の傾きデータとして記憶する。
これらによって、後述する姿勢判定部70や動き分類決定部80において、排尿データ記憶部50によって記憶された排尿時刻データと、傾きデータ記憶部60によって記憶された時刻データとを照らし合わせることで、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の傾きデータから、各々の排尿時刻やその前後、あるいは所定の時間帯における、着用者の姿勢や動きを判定できる。
本実施形態の就寝後介護支援装置1を構成する姿勢判定部70は、排尿データ記憶部50及び傾きデータ記憶部60によって記憶されているデータから、排尿時における着用者の姿勢を判定する。姿勢判定部70は、吸収性物品10に取り付けられたデータ収集部30の加速度センサー34による傾きデータに基づき、吸収性物品10の傾き及び位置ずれに関する装着状態を判定する装着状態判定部71と、各々の排尿時刻や所定の時間帯における装着状態の情報を出力する情報出力部72とを含んでいる。
装着状態判定部71は、データ収集部30の加速度センサー34により測定された加速度センサーの傾きデータから、吸収性物品10の装着状態を判定する。吸収性物品10の装着状態とは、加速度センサー34が取り付けられている吸収性物品10(尿とりパッド11)の傾き及び位置ずれを意味する。
装着状態判定部71は、加速度センサー34のXYZ軸の各軸方向の出力値に基づいて加速度センサー34の傾きを特定することで、該加速度センサー34が取り付けられた吸収性物品10の傾きを特定する。加速度センサー34は、例えば図8(a)~(c)に示すように、吸収性物品10を装着した着用者の腹部側に腰幅方向にX軸が、身長方向にY軸が、前後方向にZ軸が、それぞれ沿うように配置されている。XYZ軸の各軸方向の傾きは、吸収性物品10の傾きを示すものであるが、吸収性物品10の傾きに影響を与える一つの要因として、吸収性物品10を着用した着用者の姿勢の影響が挙げられる。例えば、吸収性物品10を身体の向きに対してまっすぐの向きに着用した場合のXYZ軸の各軸方向の傾きは、座った姿勢〔図8(a)参照〕、仰向けの姿勢〔図8(b)参照〕、及び仰向けで横(左)を向いた姿勢〔図8(c)参照〕で各々異なる。吸収性物品10を身体の向きに対してまっすぐの向きに着用した状態とは、吸収性物品10を、着用者の前後方向と、吸収性物品10の長手方向とを一致させて着用した状態をいう。一方、吸収性物品10を着用した時の姿勢が同じ姿勢であっても、例えば、吸収性物品10の当て方等により、吸収性物品10の向きが身体の向きに対して左右に斜めに向いた状態で着用している場合がある。この場合、XYZ軸の各軸方向の傾きは、吸収性物品10を着用させた向き(吸収性物品10の当て方)に応じてそれぞれ異なる。装着状態判定部71は、加速度センサー34のXYZ軸の各軸方向の出力値に基づいて、加速度センサー34の傾きを特定する。即ち、加速度センサー34の傾きデータは、XYZ軸の各軸方向の傾きの出力値である。
装着状態判定部71がデータ収集部30の加速度センサー34を用いて吸収性物品10の傾きを特定する方法は、図8(a)~(c)に示すような方法に制限されず、任意の方法を用いることができる。
姿勢判定部70の装着状態判定部71は、吸収性物品10の着用時の姿勢の影響も考慮して、吸収性物品10の傾きを判定している。具体的には、加速度センサー34の傾き、即ち加速度センサー34によるXYZ軸の3軸の出力値と、吸収性物品10を身体の向きに対してまっすぐに着用した場合の着用者の姿勢との関係を検証した上で作成した表1に示す装着状態判定テーブルと、図9に示す装着状態判定フローとに従って、吸収性物品10の傾きを判定する。表1及び図9において、吸収性物品10の傾きの「上横」とは、裏面シート11bの腹側領域Aが、鉛直方向の「上」側に位置するように、且つ尿とりパッド11の長手方向が鉛直方向と直交する方向に対し略水平(横)となるように、尿とりパッド11が置かれた状態を指す。また、「上斜」とは、裏面シート11bの腹側領域Aが、鉛直方向の「上」側に位置するように、且つ尿とりパッド11の長手方向が鉛直方向に対し、身長方向に沿うY軸の頭側を上げて傾くようにして、尿とりパッド11が置かれた状態を指す。また、「下斜」とは、裏面シート11bの腹側領域Aが、鉛直方向の「上」側に位置するように、且つ尿とりパッド11の長手方向が鉛直方向に対し、身長方向に沿うY軸の頭側を下げて傾くようにして、尿とりパッド11が置かれた状態を指す。また、「下横」とは、裏面シート11bの腹側領域Aが、鉛直方向の「下」側に位置するように、且つ尿とりパッド11の長手方向が鉛直方向と直交する方向に対し略水平(横)となるように、尿とりパッド11が置かれた状態を指す。これら吸収性物品10(尿とりパッド11)の傾きは、X軸の出力値により、さらに左向きと右向きとに区別される。本実施形態において、吸収性物品10を身体の向きに対してまっすぐに着用した場合、吸収性物品10の傾きが「上横」は仰向け、「上斜」は座る、「下斜」は膝を曲げる、「下横」はうつ伏せ、というように吸収性物品10の傾きと各姿勢とは対応する傾向がある。
例えば、吸収性物品10が身体の向きに対してまっすぐに着用されており、加速度センサー34の傾き(出力値)が、X軸が170、Y軸が170、Z軸が125である場合、吸収性物品10(尿とりパッド11)の傾きは、「上横」であり、吸収性物品10がこのような傾きであるとき、着用者は吸収性物品をおおむね仰向けの姿勢で着用している。即ち、本実施形態の装着状態判定部71は、X軸が170、Y軸が170、Z軸が125である出力値に基づき、前記「上横」を「着用者が仰向で着用しているときの吸収性物品の傾き「上横」と判定する。
Figure 2022089214000002
姿勢判定部70の装着状態判定部71が行う吸収性物品10の傾きの判定について、図9に示す装着状態判定フローを用いて吸収性物品10が身体の向き対してまっすぐに着用された場合の事例を説明する。例えば、Z軸の出力値を表1の装着状態判定テーブルと対比し、218以上である場合には、吸収性物品10の傾きを「下横」と判定する。この場合、着用者の姿勢はうつ伏せの傾向にある。吸収性物品10の傾きZ軸の出力値が217以下である場合に、Y軸の出力値を表1の装着状態判定テーブルと対比し、160以下である場合には、吸収性物品10の傾きを「上斜」と判定して、さらにX軸の出力値を表1の装着状態判定テーブルと対比する。この結果、X軸の出力値が150以下である場合には、「上斜右」と判定し、X軸の出力値が180以上である場合には、「上斜左」と判定する。X軸の出力値が150以下でも、180以上でもない場合には、「上斜」と判定する。本実施形態において、吸収性物品10の傾きが「上斜右」である場合、着用者の姿勢は、座る横向きで且つ右向きの傾向にある。また、吸収性物品10の傾きが「上斜左」である場合、着用者の姿勢は、座る横向きで且つ左向きの傾向にある。
また、Z軸の出力値が217以下である場合に、Y軸の出力値を表1の装着状態判定テーブルと対比し、181以上である場合には、吸収性物品10の傾きを「下斜」と判定して、さらにX軸の出力値を表1の装着状態判定テーブルと対比する。この結果、X軸の出力値が150以下である場合には、吸収性物品10の傾きを「下斜右向き」と判定し、X軸の出力値が180以上である場合には、吸収性物品10の傾きを「下斜左向き」と判定する。X軸の出力値が150以下でも、180以上でもない場合には、膝曲げ正面の姿勢時の傾き「下斜」と判定する。本実施形態において、吸収性物品10の傾きが「下斜右」である場合、着用者の姿勢は、膝曲げ横向きで且つ右向きの傾向にある。また、吸収性物品10の傾きが「下斜左」である場合、着用者の姿勢は、膝曲げ横向きで且つ左向きの傾向にある。
さらに、Z軸の出力値が217以下である場合に、Y軸の出力値を表1の装着状態判定テーブルと対比し、160以下でも、181以上でもない場合には、吸収性物品10の傾きを「上横」と判定し、さらにX軸の出力値を表1の装着状態判定テーブルと対比する。この結果、X軸の出力値が150以下である場合には、仰向け横向きで且つ右向きの姿勢時の傾き吸収性物品10の傾きを「上横右向き」と判定する。X軸の出力値が180以上である場合には、仰向け横向きで且つ左向きの姿勢時の傾き吸収性物品10の傾きを「上横左向き」と判定する。X軸の出力値が150以下でも、180以上でもない場合には、仰向け正面の姿勢時の傾き「上横」と判定する。本実施形態において、吸収性物品10の傾きが「上横右向き」である場合、着用者の姿勢は、仰向け横向きで且つ右向きの傾向にある。また、吸収性物品10の傾きが「上横左向き」である場合、着用者の姿勢は、仰向け横向きで且つ左向きの傾向にある。
このように、姿勢判定部70の装着状態判定部71は、吸収性物品10の傾きが「下横」、「上横」、「上横横向き」、「上斜」、「上斜横向き」、「下斜」及び「下斜横向き」の何れであるかを判定することができる。「上横横向き」や「上斜横向き」等の各姿勢における「横」は、右向き又は左向きを意味する。また、本実施形態では、装着状態判定部71は、吸収性物品10の傾きに影響を与える一つの要因として着用者の姿勢を考慮して判定しているが、おむつパッドの当て方等により、必ずしも常時、吸収性物品10を身体の向き対してまっすぐに着用しているとは限らないため、着用時の身体の向きに対する吸収性物品10の向きの影響等も併せて考慮し、実際の吸収性物品10の傾きを正確に判定することができる。
姿勢判定部70の装着状態判定部71は、吸収性物品10の傾きの他、該吸収性物品10の着用者の動きによる位置ずれを判定することもできる。吸収性物品10の位置ずれとは、例えば吸収性物品10(尿とりパッド11)の股下領域Cが着用者の排泄部(股下部分)に当接するように装着された位置から、吸収性物品10が前後方向(長手方向Y)又は左右方向(幅方向X)にずれた状態や吸収性物品10の厚み方向にずれた状態を意味する。吸収性物品10の位置ずれは、着用者の体動やおむついじりなどの着用者の動きにより、吸収性物品10が着用状態において動くことにより生じる。このように吸収性物品10の位置ずれは、下記式(1)により求められ、吸収性物品10の動きKが2以上である場合を吸収性物品10の位置ずれありと判断する。即ち、装着状態判定部71は、加速度センサー34の測定時における吸収性物品10の動きKに基づいて、該測定時における吸収性物品10の位置ずれ(着用者の動き)の有無を判断する。
下記式(1)におけるnは、所定の時間間隔で測定されたXYZ軸の3方向の各出力値(傾きデータ)のデータ数である。具体的には、前記3方向の各出力値の90データに基づいて、下記式(1)から吸収性物品10の動きKを求める。本実施形態では、XYZ軸の3方向の各出力値を15分間に90回測定している。即ち、本実施形態では10秒間隔で前記3方向の各出力値を1回測定している。この測定の時間間隔は、任意の設定にすることができ、測定回数nも任意に設定することが出来る。
Figure 2022089214000003
吸収性物品10の傾き及び位置ずれ(着用者の動き)に関するデータは、データベース90の濡れ情報蓄積テーブル95に記憶される。より具体的には、これらのデータは、装着状態判定部71から濡れ情報蓄積テーブル95に供給され、濡れ情報蓄積テーブル95に保存された上述の濡れ時刻(排尿時刻データ)及び尿吸収量(排尿データ)と関連付けられて、当該該濡れ情報蓄積テーブル95に保存される。以下、濡れ時刻と、その時刻における吸収性物品10の傾き及び位置ずれの有無に関する情報を、濡れ時の装着状態の情報ともいう。また、姿勢判定部70の情報出力部72は、排尿時における吸収性物品10の装着状態の情報を出力する。
本実施形態の就寝後介護支援装置1を構成する動き分類決定部80は、排尿データ記憶部50、傾きデータ記憶部60及び姿勢判定部70に記憶されているデータから、就寝後に排尿があった際の当該排尿の前後における着用者の動きの種類を決定して、好ましくは就寝後介護方法提案部81によって、決定された動きの種類に応じた介護方法を介護者に提案する。すなわち、動き分類決定部80は、図7に示すように、就寝後介護方法提案部81と情報出力部82とアドバイス項目記憶部83とを備えており、例えば各々の着用者に対する、排尿データ記憶部50に記憶されている就寝後の排尿に関するデータ、傾きデータ記憶部60に記憶されている傾きに関するデータ及び姿勢判定部70に記憶されているデータの関係から、着用者の動きを分類して、好ましくは動きが分類された各々の着用者毎に、適切な介護方法を提案(アドバイス)できるようになっている。
より具体的には、動き分類決定部80では、好ましくは情報出力部82によって、図10(a)~(d)に示すように、例えば着用者A~Dの各々に対する、排尿データ記憶部50に記憶されている就寝後における吸収性物品の濡れ具合に関する情報と、傾きデータ記憶部60及び姿勢判定部70に記憶されている就寝後における吸収性物品や着用者の傾き及び動きに関する情報とが、時系列を同じにして表示できるようになっており、これらの情報に基づいて、着用者の動きの種類を分類して決定するようになっている。なお、図10(a)~(d)では、各々の着用者A~Dは、仰向けで、且つ左右に傾くことなく正面を向いた状態で就寝している。また図10(a)~(d)では、濡れ具合の欄において、排尿があって吸収性物品10に尿が吸収された時間帯が、斜線で示されており、吸収性物品10であるおむつが交換された時間帯が、黒色で示されている。また傾きの欄において、着用者の動きが多い(大きい)時間帯が、格子で示されており、着用者の動きが少ない(小さい)時間帯が、グレーで示されている。
ここで、就寝中における着用者の動きが多いか少ないかについては、吸収性物品10に取り付けられたデータ収集部30の加速度センサー34から送られるデータに基づいて、判断することができる。すなわち、例えばデータ収集部30の加速度センサー34から送れられるデータに基づいて、前述の吸収性物品10の位置ずれ(着用者の動き)の有無の判断と同様に、前述の式(1)によって得られる吸収性物品10の動きKの値が、2を下回る場合には、着用者の動きが少ないと判断することができ、2以上の場合には、着用者の動きが多いと判断することができる。着用者の動きが多いか少ないかを判断する際のこれらの値は、例えば10秒毎の測定結果が、15分毎の時間帯の平均値からそれぞれどのくらいずれていたかの平均を計算して、各々の時間帯における、着用者の動きを判断するための指標とすることができる。また着用者の動きが少ないと判断された場合には、着用者が動かないと決定することができ、着用者の動きが多いと判断された場合には、着用者が動くと決定することができる。
例えば、図10(a)に示す着用者Aの場合、排尿(濡れ)を確認した0時30分~45分や5時45分~6時00分の時間帯の前後の時間帯における、着用者Aの動きを判定することによって、排尿前には動くが排尿後には動かないとして、動きの種類を決定することができる。例えば、図10(b)に示す着用者Bの場合、排尿(濡れ)を確認した0時30分~45分や5時45分~6時00分の時間帯の前後の時間における、着用者Bの動きを判定して、排尿前に動き且つ排尿後にも動くとして、動きの種類を決定することができる。例えば、図10(c)に示す着用者Cの場合、排尿(濡れ)を確認した0時30分~45分や5時45分~6時00分の時間帯の前後の時間帯における、着用者Cの動きを判定して、排尿前には動かないが排尿後には動くとして、動きの種類を決定することができる。例えば、図10(d)に示す着用者Dの場合、排尿(濡れ)を確認した0時30分~45分や5時45分~6時00分の時間帯の前後の時間帯における、着用者Dの動きを判定して、排尿前には動かず且つ排尿後にも動かないとして、動きの種類を決定することができる。
また、本実施形態では、就寝後介護支援装置1は、好ましくは動き分類決定部80に、当該動き分類決定部80で決定された排尿の前後における着用者の動きの種類に対応する、着用者の介護方法に関するアドバイス項目を記憶するアドバイス項目記憶部85を備えている(図7参照)。動き分類決定部80の就寝後介護方法提案部81は、アドバイス項目記憶部85に記憶されたアドバイス項目を選択して、着用者の介護方法をアドバイスする。アドバイス項目記憶部85は、決定された排尿の前後における着用者の動きの種類に対して、決定されたこれらの動きの種類に対する介護方法のアドバイス情報を、データベース90の介護方法情報テーブル96に記憶させるようになっている。動き分類決定部80の就寝後介護方法提案部81は、介護方法情報テーブル96に記憶されて格納されている複数のアドバイス情報の中から一又は複数の適切なアドバイスを選択し、それらを情報出力部82に出力させる。介護方法情報テーブル96には、決定された排尿の前後における着用者の動きの種類に対応する、適切な介護を行うための介護方法に関する複数のアドバイス情報が格納されている。
例えば、着用者の動きの種類が、排尿前に動くと決定された場合には、図11(a)に示すように、着用者情報として「排尿前に動きがあり、尿意がある可能性があります」といった情報が、情報出力部82によって出力され、提案情報として、「尿意確認等の声掛け等の検討や定期的な声掛けを検討してみましょう」といったアドバイス情報が、アドバイス項目記憶部85によって記憶されたデータベース90の介護方法情報テーブル96から引き出されて、情報出力部82によって出力されるようになっている。また例えば、着用者の動きの種類が、排尿前には動かず排尿後に動くと決定された場合には、図11(b)に示すように、着用者情報として「排尿後に動きがあり、気持ち悪くて寝れないようです」といった情報が、情報出力部82によって出力され、提案情報として、「おむつ交換の時間の見直しや、吸収量の大きなパッドの利用を検討してみましょう」といったアドバイス情報が、アドバイス項目記憶部85によって記憶されたデータベース90の介護方法情報テーブル96から引き出されて、情報出力部82によって出力されるようになっている。
すなわち、動き分類決定部80の就寝後介護方法提案部81は、就寝後に排尿があった際の当該排尿の前後における着用者の動きの種類が、動き分類決定部80において決定されると、アドバイス項目記憶部85に記憶された選択可能なアドバイス項目から、分類された動きに対応するアドバイス項目を選択し、選択されたアドバイス項目を、情報出力部82によって、情報処理装置100の表示部101等に出力できるようなっている。
本実施形態では、被介護者のケア管理を容易に行う観点から、就寝後介護支援装置1は、排尿の前後における着用者の動きの種類に応じた介護方法の情報に加えて、着用者に関する着用者情報と、着用者の生活に関する生活情報とを表示してもよい。このとき、前述の濡れ情報蓄積テーブル95等を有するデータベース90は、図7に示すように、着用者情報が蓄積されている着用者情報テーブル98に加えて、更に、生活情報が蓄積されている生活情報テーブル97を有することが好ましい。そして、着用者情報テーブル98が、着用者情報記憶部86から提供された着用者情報を格納するのに加えて、生活情報テーブル97が、生活情報記憶部87により入力された生活情報を更に格納することが好ましい。
着用者情報は、主に、看護者や介護者等によりキーボード等の入力部を介して入力され、着用者情報記憶部86に提供される。
着用者情報として、例えば着用者の性別、年齢、身長、体重、着用者を識別・特定するためのID番号(文字との組み合わせも可)、要介護度、着用者のベッド番号、部屋番号(病室番号)、部屋名(病室名)等が挙げられる。生活情報は、例えば、体温、血圧、脈拍等の体調についての情報、喜怒哀楽等の気分についての情報、トイレや尿とりパッド、おむつや布パンツ等への排便の有無、便の性状、量や排便時刻等の排便に関する情報、トイレでの排尿の有無、尿の性状、量や排尿時刻等の排尿に関する情報、おむつや尿とりパッド等への排尿の有無、天秤等で測定した尿とりパッドの重量、尿等を含んだ尿とりパッドの重量或いは尿の量、尿の性状等の情報、残尿についてその性状や量等についての情報、導尿の実施時刻、尿の量や性状等についての情報、布パンツ、おむつ、尿とりパッド等の交換の有無や交換時刻についての情報、アウター(尿とりパッドの外に履くもの)はおむつか布パンツか、おむつはテープ止めタイプかパンツタイプか、おむつや布パンツの大きさ等のアウターの種類についての情報、尿とりパッドの種類、尿とりパッドの大きさ等についての情報、尿とりパッド、おむつ、布パンツ等からの尿や便等の漏れの有無、漏れの多少等の尿や便等の漏れについての情報、入浴や足浴などの実施の有無、実施時刻・実施時期、入浴や足浴等にかけた時間などについての入浴情報、食事の時刻・時間、食事の量、食事の種類、水分量等の食事情報、飲料水等の飲み物の摂取時刻、量、種類等の飲み物の情報、飲水量や飲水時刻等の飲水についての情報、点滴の実施時刻、種類、点滴の量等の点滴情報、就床時刻、就寝時刻、入眠時刻、起床時刻、就床時間、睡眠時間などの睡眠情報、体の動き等の情報、リハビリ、レクリェーション等の運動や認知機能の維持・向上の活動について、その実施時刻・時間、種類などの活動状況、面会の時刻・時間、面会者等についての面会状況情報、環境の温度や湿度等についての情報、これらの生活情報の記録日時等についての情報、記録終了の日時等から適宜選択することができ、また、これらに限られない。生活情報テーブル77を有するときは、生活情報も着用者情報同様に、主に、看護者や介護者等によりキーボード等の入力部を介して入力され、生活情報記憶部87に提供される。
介護者の間で被介護者の濡れパターンのデータを共有し、被介護者のケアをより適切に行う観点から、本実施形態の就寝後介護支援装置1は、データベース90内に格納された濡れ時刻、吸収性物品10の傾き及び着用者の動きによる位置ずれの情報に加えて、吸収性物品の情報、着用者情報及び生活情報の少なくとも1つを、就寝後介護支援装置1を構成する、情報処理装置100の表示部101等に出力し得るよう構成されていることが好ましい。
本実施形態の情報出力部82は、情報処理装置100の表示部101に、濡れ時の吸収性物品10の装着状態の情報等を表示するが、吸収性物品10の傾き毎に色の異なる発光素子を発光させることにより、濡れ時の吸収性物品10の装着状態の情報等を出力しても良い。発光素子としてLED等が挙げられる。また、情報出力部82をスピーカ等の音発生デバイスとして、音声ガイド等を出力することにより前記情報の出力を行っても良い。このように、情報出力部82が濡れ時の装着状態の情報等を出力する態様として、画像、文字若しくは発光等による視覚的態様の他、音声等の聴覚的態様、又はそれらの組み合わせにより前記情報を出力することができる。さらに、視覚的又は聴覚的態様に限られず、例えば振動による触覚的態様等、本発明の就寝後介護方法支援1の利用者が認識可能な任意の態様で、前記情報を出力することができる。
次に、本発明の好ましい一実施形態に係る就寝後介護方法提案方法を、前述の就寝後介護支援装置1を用いて行う実施形態を例に、図12のフローチャートを参照しながら説明する。本実施形態の就寝後介護支援方法は、尿を吸収する吸収性物品10に取り付けられた排尿センサー20によって測定された、吸収性物品10における尿の濡れ広がりによるインピーダンス変化に基づく着用者の排尿データを、排尿時刻データと共に記憶する排尿データ記憶ステップS1と、吸収性物品10に取り付けられた加速度センサー34によって測定された傾きデータを、時刻データと共に記憶する傾きデータ記憶ステップS2と、排尿データ記憶ステップS1及び傾きデータ記憶ステップS2で記憶されたデータから、就寝後における着用者の排尿時の動きを分類する動き分類決定ステップS3とを含んでいる。動き分類決定ステップS3は、就寝後に排尿があった際の当該排尿の前後における着用者の動きの種類を分類して決定するようになっている。また就寝後介護方法提案ステップS4をさらに含んであり、就寝後介護方法提案ステップS4は、動き分類決定ステップS3で分類される動きの種類に応じた介護方法を介護者に提案するようになっている。
また、本実施形態の就寝後介護支援方法では、好ましくは動きの種類決定ステップS3において分類されて決定される、排尿の前後における着用者の動きの種類は、排尿前に動く、排尿前に動かず排尿後に動く、及び排尿の前後で動かないの3種類を含んでいる。
さらに、本実施形態の就寝後介護支援方法では、動きの種類決定ステップS3で決定された排尿の前後における着用者の動きの種類に対応する、着用者の介護方法に関するアドバイス項目を記憶するアドバイス項目記憶ステップS5を備えており、就寝後介護方法提案ステップS4は、アドバイス項目記憶ステップS5で記憶されたアドバイス項目を選択して、動きの種類決定ステップS3で決定された着用者の動きの種類に応じた介護方法を、介護者にアドバイスするようになっている。
そして、本実施形態の就寝後介護支援方法では、就寝後介護方法提案ステップS4において、例えば図13に示すようなフローに従って、就寝後の着用者における尿意や、気持ち悪い感覚を判定して、これらに応じた着用者の介護方法を提案するようになっている。例えば図13に示す判定フローに従って、就寝後の排尿状況を判定して介護方法を提案するには、最初に、就寝後に排尿があったか否かを判定して、就寝後に排尿があった場合には、次に、排尿前に着用者に動きがあったか否かを判定する。就寝後に排尿がなかった場合には、同様の判定を排尿が認められるまで繰り返す。
就寝後に排尿があったと判定された場合には、次に、排尿前に着用者に動きがあったか否かを判定する。排尿前に着用者に動きがあったと判定された場合には、好ましくは時間をおいて同様の着用者に再び動きがあったと判定された際に、例えば尿意がある可能性があることを情報出力部82にて表示して、介護者の注意を喚起する。またアドバイス項目記憶ステップS5で記憶されたアドバイス項目から適切なものを選択して、情報出力部82にて表示することで、介護方法として、例えば尿意の確認等や声掛け等の検討を介護者に促すことが可能になる。
就寝後に排尿があったと判定され、且つ排尿前に着用者に動きがなかったと判定された場合には、さらに、排尿後に着用者に動きがあったか否かを判定する。排尿後に動きがあったと判定された場合には、例えば着用者に気持ち悪い感覚がある可能性があることを情報出力部82にて表示して、介護者の注意を喚起する。またアドバイス項目記憶ステップS5で記憶されたアドバイス項目から適切なものを選択して、情報出力部82にて表示することで、介護方法として、例えばおむつの交換時刻を検討することや、着用者が睡眠できるように検討することを介護者に促すことが可能になる。
同様にさらに、排尿後に着用者に動きがあったか否かを判定して、排尿後に動きがなかったと判定された場合には、例えば着用者が排尿を気にせずに寝れる可能性があることを情報出力部82にて表示して、介護者の注意を喚起する。またアドバイス項目記憶ステップS5で記憶されたアドバイス項目から適切なものを選択して、情報出力部82にて表示することで、介護方法として、着用者の睡眠を重視することや、吸収量の大きいパッドを利用するように検討することを介護者に促すことが可能になる。
排尿データ記憶ステップS1は、本実施形態の就寝後介護支援装置1の排尿データ記憶部50によって行われる。傾きデータ記憶ステップS2は、本実施形態の就寝後介護支援装置1の傾きデータ記憶部60によって行われる。動きの種類決定ステップS3は、寝後介護支援装置1の動き分類決定部80によって行なわれる。就寝後介護方法提案ステップS4は、本実施形態の就寝後介護支援装置1の動き分類決定部80の就寝後介護方法提案部81によって行われる。アドバイス項目記憶ステップS5は、本実施形態の就寝後介護支援装置1の動き分類決定部80のアドバイス項目記憶部85によって行われる。
これらによって、本実施形態の就寝後介護支援装置1及び就寝後介護支援方法によれば、例えば介護施設等において、就寝後に着用者が排尿する際の着用者の状況を把握して、各々の着用者に対する適切なケアを効率良く行えるようにすることが可能になる。
尚、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本発明の就寝後介護支援装置1は、データ取得部41を具備しておらず、インピーダンス変化量のデータを、就寝後介護支援装置1を形成する情報処理装置100とは、別の情報処理装置400が取得していたが、就寝後介護支援装置1自体がデータ取得部41を具備しており、該就寝後介護支援装置1が、インピーダンス変化量のデータを取得しても良い。また、排尿データ記憶部50と傾きデータ記憶部60とが、個別に時刻を記録するのではなく、両方の記憶部を一体化して、各時刻に対応する排尿データおよび傾きデータを一体として記憶する構成としても良い。
1 就寝後介護支援装置
10 吸収性物品
11 尿とりパッド
11a 表面シート
11b 裏面シート
11c 吸収体
11d 吸収性コア
11e コアラップシート
12 おむつ本体(使い捨ておむつ)
12a 本体部表面シート
12b 本体部裏面シート
12c 本体部吸収体
12d レッグギャザー
13 ファスニングテープ
20 排尿センサー
20a センサー素子
21 印刷電極
21a 正電極
21b 負電極
22 印刷基材
23 導線部
24,24a,24b 端子部
25 通気開口部
26 粘着剤
26a 非塗布部分
27 被覆シ-ト(不織布)
28 印刷導電層
30 データ収集部
31 インピーダンス検出部
32 データロガー
33 タイマー
34 加速度センサー
41 データ取得部
42 取得データベース
50 排尿データ記憶部
51 濡れデータ取得部
52 濡れ時刻演算部
53 尿吸収量演算部
54 濡れ検出部
60 傾きデータ記憶部
61 傾きデータ取得部
70 姿勢判定部
71 装着状態判定部
72 情報出力部
80 動き分類決定部
81 就寝後介護方法提案部
82 情報出力部
85 アドバイス項目記憶部
86 着用者情報記憶部
87 生活情報記憶部
90 データベース
92 濡れ時刻蓄積テーブル
93 尿吸収量蓄積テーブル
94 傾きデータ蓄積テーブル
95 濡れ情報蓄積テーブル
96 介護方法情報テーブル
97 生活情報テーブル
98 着用者情報テーブル

Claims (8)

  1. 尿を吸収する吸収性物品に取り付けられた排尿センサーによって測定された、前記吸収性物品における尿の濡れ広がりによるインピーダンス変化に基づく着用者の排尿データを、排尿時刻データと共に記憶する排尿データ記憶部と、
    前記吸収性物品に取り付けられた加速度センサーによって測定された傾きデータを、時刻データと共に記憶する傾きデータ記憶部と、
    前記排尿データ記憶部及び前記傾きデータ記憶部に記憶されているデータから、就寝後における着用者の排尿時の動きを分類する動き分類決定部とを含んでおり、
    該動き分類決定部は、就寝後に排尿があった際の当該排尿の前後における着用者の動きの種類を分類してその動きの種類を決定する部である、就寝後介護支援装置。
  2. 就寝後介護方法提案部をさらに含み、該就寝後介護方法提案部は、前記動き分類決定部で分類される動きの種類に応じた介護方法を介護者に提案する部である、請求項1記載の就寝後介護支援装置。
  3. 前記動き分類決定部で分類されて決定される前記動きの種類は、排尿前に動く、排尿前に動かず排尿後に動く、及び排尿の前後で動かないの3種類を含むものである、請求項1又は2記載の就寝後介護支援装置。
  4. 前記動き分類決定部で決定された動きの種類に対応する、着用者の介護方法に関するアドバイス項目を記憶するアドバイス項目記憶部を備えており、前記就寝後介護方法提案部は、前記アドバイス項目記憶部に記憶されたアドバイス項目を選択して、決定された着用者の動きの種類に応じた介護方法を介護者にアドバイスする部である、請求項2又は3記載の就寝後介護支援装置。
  5. 尿を吸収する吸収性物品に取り付けられた排尿センサーによって測定された、前記吸収性物品における尿の濡れ広がりによるインピーダンス変化に基づく着用者の排尿データを、排尿時刻データと共に記憶する排尿データ記憶ステップと、前記吸収性物品に取り付けられた加速度センサーによって測定された傾きデータを、時刻データと共に記憶する傾きデータ記憶ステップと、前記排尿データ記憶ステップ及び前記傾きデータ記憶ステップで記憶されたデータから、就寝後における着用者の排尿時の動きを分類する動き分類決定ステップとを含んでおり、
    該動き分類決定ステップは、就寝後に排尿があった際の当該排尿の前後における着用者の動きの種類を分類してその動きの種類を決定するステップである、就寝後介護支援方法。
  6. 就寝後介護方法提案ステップをさらに含み、該就寝後介護方法提案ステップは、前記動き分類決定ステップで分類される動きの種類に応じた介護方法を介護者に提案するステップである、請求項5記載の就寝後介護支援方法。
  7. 前記動き分類決定ステップで分類されて決定される前記動きの種類は、排尿前に動く、排尿前に動かず排尿後に動く、及び排尿の前後で動かないの3種類を含むものである、請求項5又は6記載の就寝後介護支援方法。
  8. 前記動き分類決定部で決定された動きの種類に対応する、着用者の介護方法に関するアドバイス項目を記憶するアドバイス項目記憶ステップを備えており、前記就寝後介護方法提案ステップは、前記アドバイス項目記憶ステップで記憶されたアドバイス項目を選択して、決定された着用者の動きの種類に応じた介護方法を介護者にアドバイスするステップである、請求項6又は7記載の就寝後介護支援方法。
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