JP2022087361A - 移動体の迎撃装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 移動体への受動的対抗のみならず、能動的対抗をも図ることができる移動体の迎撃装置を提供する。【解決手段】移動体1の探知手段と移動体1の追尾手段たるレーダー3,4と、追尾した移動体1の迎撃手段たる飛翔体11とを備える。飛翔体11には推進手段(ロケットモーター)13と、移動体1の捕獲手段14を備える。レーダー3,4による移動体1の追尾軌跡Tと逆向きで討ち返し誘導路Rに概ね沿って操縦する操縦手段たる機動フィン21や小型ロケットの小径噴出口23が設けられる。移動体1からの攻撃を捕獲することで抑止でき、しかも、推進手段13たるを飛翔体11に備えることにより、移動体1を飛翔体11によって所望位置に飛翔させることで、移動体1をその発射台2やその近郊に飛翔させて移動体1に対して受動的かつ能動的に対処できる。【選択図】図1
Description
本発明は、ミサイルを含むロケット、砲弾等の飛翔体、或いは魚雷など移動体の迎撃装置に関する。
本発明(I W System of Anti and Re Defenseと称する)の従来技術として、移動体である兵器としての飛翔体の敵弾道ミサイルは、発射後、ロケットエンジンが燃焼し、加速しているブースト段階、ロケットエンジンが終了し、慣性運動によって宇宙空間(大気圏外)を飛行しているミッドコース段階、そして大気圏に再突入して目的地に着弾するまでのターミナル段階の3つである。このような敵弾道ミサイルに対して、弾道ミサイル防衛(Ballistic Missile Defense)統合任務部隊による自動警戒管制システム(Japan Aerospace Defense Ground Environment)などを通じた指揮のもと、効果的に対処するための各種態勢をとることとしている。具体的には、警戒管制レーダー(FPS-5,FPS-3改,FPS-7)、JADGE、イージス艦(Aegis Warship)などにより敵弾道ミサイルの探知、識別、追尾を行い、BMD統合任務部隊などにより、ミッドコース段階の敵弾道ミサイルに対してはイージス艦よりSM型艦対空ミサイル(Sm-3)を発射して撃破する。またターミナル段階の敵弾道ミサイルに対しては地上配備型のペトリオット(PAC-3)を発射して撃破するようになっている。尚、イージス艦は、レーダーと無線通信手段等の高度な情報処理・射撃システムなどからなるイージスシステム(Aegis System)を搭載している。
また、防空のためには、敵の航空攻撃に相応して国土からできる限り遠方の空域で迎え撃ち、敵に航空優勢を獲得させないために、発見、識別、要撃そして撃破するという防空作戦の流れを実行すべく、早期発見警戒管制機能を有している早期警戒管制機(Airborne Warnin and Control System)、空対空ミサイルなどを武装した状態で敵機を空中待機する待機戦闘機、敵機に対して緊急発進する緊急戦闘機、さらには敵機が発射した敵巡航ミサイルに対抗すべく地対空ミサイルなどを備えている。
さらに、周辺海域の防衛作戦としては、対水上戦、対潜戦、対空戦、対機雷戦などを組み合わせて行うものであるが、特に敵潜水艦からは潜水艦に向けて魚型水雷が発射される。侵攻敵国は、海上優勢、航空優勢を得て、海から地上部隊を上陸、空から空挺部隊などを降着させることとなるが、機動戦闘車、戦車、装甲車、火砲、地対空ミサイルなどで防衛することとしている(以上、非特許文献1の225~236頁)。
前記ペトリオット(PAC-3)のERINTミサイルは、円筒型機体の前部から後部にかけて、内蔵するレーダー装置を保護するレドーム(Radome)、シーカー、姿勢・方向制御装置及び噴出口を外周面に向けた小型ロケット、必殺性強化装置、個体燃料及びロケット・モーターが内蔵され、機体の外周後部寄りに固定フィン、後端側に舵機能を有する機動フィンを備えている。このERINTミサイルでは、ミサイル・ランチャーより発射された機体は固体燃料の燃焼によりロケット・エンジン(モーター)より高速流体が噴射し、姿勢・方向制御装置に制御されて機動(舵)フィンが作動し目標に向けて飛翔する。そして、最終誘導で姿勢と方向を制御する小型ロケットを噴出してコースを補正し、直接目標に衝突させて撃墜させるものである。尚、ERINTミサイルのレーダー・シーカーでは、飛翔の中間コースでは慣性誘導が使われ、目標に命中する最終段階ではアクティブ・レーダー誘導となるようになっている。
巡航ミサイルは各種のものが知られているが、最も成功したといわれる巡航ミサイルBGM-109トマホークの一例について説明する。トマホークは、円筒形機体の前部から後部にかけて、赤外線映像シーカー、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System)受信機及びデータリンク、弾頭、 誘導用のレーダー波を照射するためのイルミネーター、燃料タンク、電子制御装置、ターボファン・エンジンが内蔵され、機体の外周の長手方向のほぼ中間両側に水平翼、後部両側に水平尾翼、後部上下に垂直尾翼が設けられている。尚、データリンクは、情報交換装置または情報共有化機器とも称される通信情報機器とその通信仕様(プロトコル)を総合して戦術データ・リンクとも称せられ、自己や目標の位置情報や状態の情報、赤外線映像シーカーの場合は赤外線画像を送受信でき、情報の共有化を図り、効率的な指揮管理能力が得られる。トマホークは、発射後はターボファン・エンジンによる燃料の燃焼ガスが後方に噴出するとともに、水平翼の揚力を得、さらには水平尾翼、垂直尾翼の作動によって飛翔方向を制御できるようなっている。そして、トマホークの慣性誘導システムには、慣性誘導方式と地形等高線照合方式(Terrain Contour Matching Technique)が兼用されており、TERCOMは慣性誘導の誤差を補い、命中精度を向上させる(以上、非特許文献2の126~127頁、64~65頁)。
ところで、飛翔中のロケット本体から一つの構造体を分離するものとして分離機構が知られている。この分離機構は、結合、結合解除、分離、投機という一連の作業を完結させるシステムであって、分離するまでは十分な結合力を有しているが、分離する瞬間には確実に分離することが求められる。この目的のために火工品(Pyrotechnics)が用いられている。例えば、機体の先端に左右一対のフェアリング分割殻が設けられている場合、平行分離方式においては、一側フェアリング分割殻と他側フェアリング分割殻とは、その突合せ面(すなわち分離面となる)を分離機構によって結合されており、分離機構は例えば、突合せ面にベローを介して接続固定具を設け、このベローに小径導爆線を配置する。そして、結合解除するには、制御装置により導爆線を作動させて爆発させると、直後にベロー部は爆発ガスにより瞬時に大きく膨らみ、その衝撃力により接続固定具が切断され、同時に分割面が相互に押し合い、2分割されたフェアリングはロケット本体から分離し、そして瞬時に投機されることとなる。この平行分離方式は、「結合の解除」と「開頭・分離」の二つの機能を1回の動作で達成できる。このような分離機構としては、ボルト付近に設けた火薬(爆薬)を爆発させる爆発ボルトなどの分離ボルト、シェル分離方式などの分離ナット、V型成形爆破線、クラムシェル分離方式などが知られている。(以上、非特許文献3の125~129頁)
さらに、兵器たるスクリュー等の推進手段を有する魚雷として、敵艦が回避行動をとった場合、魚雷を命中させることは難しかったことを解決したものとしてホーミング魚雷が知られている。このホーミング魚雷は、頭部にハイドロフォン(水中マイク)を装着し、このハイドロフォンで探知しながら船に向かっていき、最大感度を維持するように自動的に魚雷は追尾して操舵されて進むことができるようになっている。
令和3年版 日本の防衛-防衛白書- 防衛省編集 令和3年7月発行
大図鑑 世界のミサイル・ロケット兵器 坂本明著 株式会社グリーンアロー出版社 平成13年6月1日発行
宇宙ロケット工学入門 宮澤政文著 朝倉書店2016年11月20日発行
大図鑑 世界の潜水艦 坂本明著 株式会社グリーンアロー出版社 平成11年4月1日発行
従来では、飛来するロケット、巡航ミサイル等の移動体に対抗するには、各地に分散配備されるレーダー、イージス艦に搭載されるレーダーにより移動体を探知し、通信手段を介してJADGE等によって識別・追尾し、各地に分散配備されるたりイージス艦に搭載されるPAC-3等を移動体に向けて発射して要撃し、移動体を撃破するようにしている。
しかしながら、このような自衛方法では、撃破後の移動体の残骸のみならず攻撃兵器の残骸が飛散することとなり、それらの落下物により海上、地上に被害が生ずるおそれがある。さらに、飛来する移動体の撃破するという対抗手段では、敵からの攻撃を受ける受動的立場に過ぎず、能動的、すなわち積極的に守るという働きに欠けるおそれが懸念される。尚、敵魚雷の対抗についても、同様である。
そこで、I W System of Anti and Re Defenseと称する本願発明では、移動体の探知手段と、前記探知手段に基づく前記移動体の追尾手段と、前記追尾した前記移動体の迎撃手段とを備えた移動体の迎撃装置において、従来の移動体への受動的対抗のみならず、能動的対抗をも図ることができる移動体の迎撃装置を提供することを目的とする。
IWシステムと称する本願発明の移動体の迎撃装置は、移動体の探知手段と、前記探知手段に基づく前記移動体の追尾手段と、前記追尾した前記移動体の迎撃手段とを備え、前記迎撃手段には推進手段と前記移動体の捕獲手段を備えるものである。
また、IWシステムと称する本願発明の移動体の迎撃装置は、前記迎撃手段に該迎撃手段の進行方向を前記追尾手段の追尾軌跡と逆向きで操縦するの操縦手段が設けられてもよい。
さらに、IWシステムと称する本願発明の移動体の迎撃装置は、飛翔体又は魚雷であって、前記迎撃手段には前記移動体を受容可能な凹部を設けて前記捕獲手段を形成してもよい。
IWシステムと称する本願によれば、移動体を捕獲手段により捕獲し、さらに移動体を押し戻すことができ、移動体を撃破することなく、迎撃することで、移動体の撃破に伴う弊害を少なくすることができる。
また、操縦手段を設ければ、追尾軌跡と逆方向に移動体を誘導することができる。
さらに、前記移動体及び前記迎撃手段が、飛翔体又は魚雷のときには、前記凹部に前記移動体を受容することで、確実に前記移動体を捕獲することができる。
図を参照して、IWシステムと称する本願に係る移動体1の迎撃装置の一実施形態を説明する。図1に示すように、図1の一側に移動体1たる敵ミサイルが示されおり、この移動体1は上向きに第1の発射台に搭載されている。この移動体1の発射を探知する探知手段及び探知後の軌跡を把握するための移動体1の追尾手段を兼ねる第1のレーダー3、第2のレーダー4が配置されている。第1のレーダー3は警戒管制レーダー(FPS-5,FPS-3改,FPS-7)であって、島しょなどに配備されている。一方、第2のレーダー4はイージス艦5に搭載したものを示している。これら第1のレーダー3、第2レーダーには、送信又は及び受信が可能な第1の通信手段6、第2の通信手段7が接続されている。
これら第1の通信手段6、第2の通信手段7からの情報を受信し、さらに情報を発信するための第3の通信手段8が、指令施設9の警戒管制システム(JADGE)などを統括・指揮する指令装置(図示せず)に設けられる。この警戒管制システム或いは第1のレーダー3又は及び第2のレーダー4からの情報を第4の通信手段10を介して作動し移動体1を迎撃する迎撃手段は、実施例ではロケットなどの飛翔体11を示している。そして、この飛翔体11は配備された第2の発射装置12より発射できるようになっている。
前記飛翔体11を前記ERINTミサイルに準じて説明する。図2(A)(C)及び図3(A)に示すように、ロケットモーター(エンジン)からなる推進手段13を後部に備えると共に、先部に同軸状に連設される中空円筒状の捕獲手段14を設けた円筒状飛翔体本体15と、この飛翔体本体15の先部に中心軸線Xと同軸状に連設されるレドーム16を備えた先鋭な先端部17とからなる。
実施形態では後部に設けられる推進手段13は後方に円形噴出口18を臨ませて、内蔵する固体燃料19を燃焼させることで高圧高熱燃焼ガスを後方に噴出して推進力Fを得る固体燃料式のロケットモーターである。また、飛翔体本体15の外周後側に固定フィン20が設けられ、さらに外周の後端側に機動フィン(舵)21が設けられ、この機動フィン21は飛翔体本体15に内蔵されたアクチュエーター(図示せず)によって方向を変えることができるようになっている。そして、円筒状飛翔体本体15の軸方向の中間部には小型ロケット22が設けられる。その小径噴出口23は、飛翔体本体15の周面14´に開口して、この小径噴出口23より固体又は及び液体燃料を燃焼させることで高圧高熱燃焼ガスを横向きに噴出して飛翔状態の姿勢、方向を制御できるようになっている。また、移動体1を爆破や損傷することなく捕まえる捕獲手段14は、飛翔体本体15の先端で開口する開口部24から後部に向けた凹部25が連設している。この凹部25の底と小型ロケット22との間には隔壁26が設けられている。そして、開口部24の内径及び凹部25の内径は移動体1の先端側の外径より大きく形成されて、移動体1が挿入して受容可能に形成される。そして、捕獲手段14(凹部25)の内周面の放射方向、実施例では四方向に移動体1のストッパー27が中心軸線X方向に沿って多段に配置されている。このストッパー27は内周面に基端を固定的に連接すると共に、その先端を自由端として中心軸線X方向に向けて突設すると共に、下部にも向けて斜設して、弾性を有するようになっている。そして、中心軸線Xを中心として対向するストッパー27の先端相互間の空間距離は移動体1の外径よりも小さくなっている。さらに、凹部25の奥行き長さは、移動体1の全長のほぼ三分の一以上、好ましくは三分の二以上の長さに形成されている。
小型ロケット22と固体燃料19のタンクの間に、制御装置28が内蔵されている。この制御装置28にはロケットモーター(推進手段13)、小型ロケット22及びアクチュエーター等を制御する姿勢・推進力制御、加速度計測、前記通信手段や後述するシーカー30などと連携して目標、すなわち飛翔する移動体1に達する飛翔制御を担っている。このようなストッパー27を有する捕獲手段14を備えた飛翔体本体15は、強靭な強度を有すると共に、耐熱、さらには耐寒性を考慮すると、例えばアルミニウム合金、ステンレス鋼、高張鋼、インコネル、チタン合金、アルミニウム・リチウム合金、複合材料、カーボン・カーボン等を適宜選択して用いられる。
図3(A)に示すように、前記先端部17のレドーム16内には第3のレーダー29が設けられと共に、第3のレーダー29にはシーカー30が設けられている。シーカー30は通信手段(図示せず)によって制御装置28に接続されている。そして、図3(B)のクラムシェル分離方式に示すように、先端部17は分離機構31を介して開口部24に接続されている。分離機構31は両者の第1のフランジ32と第2のフランジ33間にボルト34、ナット35を介在すると共に、第1のフランジ32とボルト34の頭部との間に導爆線36を介在させ、導爆線36は通信手段(図示せず)によって制御装置28に接続されている。尚、図中34aは座金である。
そして、図2に示すように、捕獲手段14に移動体1を捕獲した状態で、推進手段13の第1の推進力Fは、空気抵抗など各種条件を考慮しないと基本的に次を満たすように制御装置28によって制御できるようになっている。地球重力に抗して飛翔する場合(上等)は、(第1の推進力F)>(飛翔体本体15の重力)+(移動体1の重力)+(移動体1の第2の推進力G)。また、地球重力に引かれて飛翔する場合(落下等)は、(第1の推進力F)<(飛翔体本体15の重力)+(移動体1の重力)-(移動体1の第2の推進力G)。すなわち、自由落下などのときには、推進手段13の第1の推進力Fを0として、制御装置28による姿勢制御などを通じて目標へ飛翔できるようにする。もちろん、自由落下のときも推進手段13を作動させて推進力を得るようにしてもよい。
次に作用を説明する。移動体1が第1の発射台2より発射されると、この発射を第1のレーダー3、第2のレーダー4により探知し、さらにこれらレーダーによって移動体1を追尾する(追尾軌跡T)。これら情報は第1の通信手段6、第2の通信手段7によってを警戒管制システムを有する指令装置9aに伝えられ、この指令装置9aにおいて識別がなされ、要撃指令が第3の通信手段8、第4の通信手段10を介して第2の発射台に伝えられると、第2の発射台は飛翔体11を最適な方向・仰角に設定し、さらに通信手段を介して制御装置28によって、推進手段13(ロケットモーター)が点火手段(図示せず)介して点火されて、飛翔体11は発射する。発射後、移動体1は追尾されてその追尾軌跡Tは、刻々と位置情報、飛翔情報が指令装置9a、制御装置28に伝えられ、指令装置9aからの指令情報、制御装置28により推進手段13、小型ロケット22、機動フィン21が制御されて作動し、飛翔体11を迎撃誘導路Aに沿い移動体1に対向するように制御して飛翔する。
そして、第3のレーダー29によるアクティブ誘導となって開口部24が移動体1の先端に正対向するように小型ロケット22、機動フィン21により姿勢制御されて、飛翔体11が移動体1に可及的に近接すると、分離機構31の導爆線36を制御装置28により爆発させることで、ボルト34が切断されて、第1のフランジ32と第2のフランジ33の結合が解除され、先端部17は開口部24から分離して、飛翔体本体15より投機されて開口部24は移動体1の先端に対向する。次に、移動体1の先端が開口部24に順次入り込んでいくと、移動体1の周面が開口部24側から下部側に沿ってストッパー27に順次接触すると、ストッパー27は移動体1の勢いによって先端が横向きになぎ倒されて、そのストッパー27の弾性的抗力によって移動体1の先端側は凹部25に緩衝状態で受容されて停止して捕獲される。このように移動体1が収容された状態で、移動体1に抜け出ようとする力が働いたとしても、ストッパー27の先端が移動体1の周面に食い込むように抜ける方向と逆方向に作用するので、捕獲状態を維持することができる。
このような敵兵を捕獲した状態で、第1のレーダー3、第2のレーダー4で得られた追尾軌跡T情報に基づいて、その追尾軌跡Tと概ね逆方向に飛翔するように、指令装置からの指令情報、制御装置28により推進手段13、小型ロケット22、機動フィン21が制御されて作動して、飛翔体本体15を移動体1と共に第1の発射台2に向けて概ね討ち帰し誘導路Rに沿うように誘導飛翔させ、第1の発射台2またはその近郊に着地するように制御して飛翔する。
以上のように、実施例では、移動体1の探知手段と移動体1の追尾手段たる第1のレーダー3、第2のレーダー4と、追尾した移動体1の迎撃手段たる飛翔体11とを備え、飛翔体11には移動体1の捕獲手段14を備えることで、移動体1からの攻撃を抑止でき、しかも、推進手段13たるロケットモーターを飛翔体11に備えることにより、移動体1を飛翔体11によって所望位置に飛翔させる迎撃方法をとることで、移動体1をコントールして移動体1を受動的かつ能動的に対処できる。
また、飛翔体11に該飛翔体11の進行方向を第1のレーダー3、第2のレーダー4による移動体1の追尾軌跡Tと逆向きで操縦するの操縦手段たる機動フィン21、小型ロケット22が設けられることにより、移動体1を飛翔体11によって討ち帰し誘導路Rに概ね沿って第1の発射台2やその近郊に飛翔させ、討ち帰すことができるようになり、移動体1の発射を抑止することができる。
さらに、移動体1がミサイル等の飛翔物であり、また迎撃手段は飛翔体11であって、飛翔体11には移動体1を受容可能な凹部25を備えたことで、確実に移動体1を受容して捕獲することができる。
しかも、捕獲手段14に移動体1を捕獲した状態での、推進手段13の第1の推進力Fは、空気抵抗など各種条件を考慮しないと基本的に次を満たすように制御装置28によって制御できるようにしている。地球重力に抗して飛翔する場合(上等)は、(第1の推進力F)>(飛翔体本体15の重力)+(移動体1の重力)+(移動体1の第2の推進力G)。また、地球重力に引かれて飛翔する場合(落下等)は、(第1の推進力F)<(飛翔体本体15の重力)+(移動体1の重力)-(移動体1の第2の推進力G)。すなわち、自由落下などのときには、推進手段13の第1の推進力Fを0として、制御装置28による姿勢制御などを通じて目標へ飛翔できるようにする。このようにすることで、移動体1を捕獲した状態で地球重力に抗して、地球重力に引かれて飛翔体11を目的まで確実に飛翔することができる。
また、既存の管制レーダー、JADGE、イージス艦5等を利用して、移動体1に対抗できるので、比較的安価で設置、運用することができる。
尚、他の実施例として魚雷に利用したときは、凹部25に敵魚雷に受容することで、確実に捕獲することができるなど、各種の変形実施が可能である。
尚、他の実施例として魚雷に利用したときは、凹部25に敵魚雷に受容することで、確実に捕獲することができるなど、各種の変形実施が可能である。
1 移動体
3 第1のレーダー(探知手段・追尾手段)
4 第2のレーダー(探知手段・追尾手段)
11 飛翔体(迎撃手段)
13 推進手段(ロケットモーター)
14 捕獲手段
21 機動フィン(操縦手段)
22 小型ロケット(操縦手段)
25 凹部
A 迎撃誘導路
T 追尾軌跡
R 討ち帰し誘導路
3 第1のレーダー(探知手段・追尾手段)
4 第2のレーダー(探知手段・追尾手段)
11 飛翔体(迎撃手段)
13 推進手段(ロケットモーター)
14 捕獲手段
21 機動フィン(操縦手段)
22 小型ロケット(操縦手段)
25 凹部
A 迎撃誘導路
T 追尾軌跡
R 討ち帰し誘導路
Claims (3)
- 移動体の探知手段と、前記探知手段に基づく前記移動体の追尾手段と、前記追尾した前記移動体の迎撃手段とを備え、前記迎撃手段には推進手段と前記移動体の捕獲手段を備えることを特徴とする移動体の迎撃装置。
- 前記迎撃手段に該迎撃手段の進行方向を前記追尾手段の追尾軌跡と逆向きで操縦するの操縦手段が設けられることを特徴とする請求項1記載の移動体の迎撃装置。
- 前記移動体及び前記迎撃手段は、飛翔体又は魚雷であって、前記迎撃手段には前記移動体を受容可能な凹部を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の移動体の迎撃装置。
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