JP2022086260A - シャッター装置の取付構造 - Google Patents
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Abstract
Description
ところが、上下に配置された複数の窓サッシごとに種類(開閉方式)が異なると、サッシ形状もそれぞれ異なるため、上下の窓サッシ間で左右の位置に誤差が生じる場合がある。また、上下の窓サッシは間隔を空けて配置されるため、上下の窓サッシ間で左右の位置に施工誤差が生じる場合もある。そして、このように左右の位置に誤差が生じてしまうと、上下に配置された複数の窓サッシをいっぺんに覆うことのできる高さのシャッターカーテンを備えたシャッター装置を採用しにくくなる。
前記シャッター装置30は、
前記複数の窓サッシ10,20の双方を覆う高さに設定されたシャッターカーテン32と、
前記外壁1の上下方向に沿って長尺に形成されるとともに、前記シャッターカーテン32の左右側縁部を受けて前記シャッターカーテン32の昇降をガイドする左右のガイドレール33と、を備えており、
前記左右のガイドレール33は、前記複数の窓サッシ10,20に対して非係合状態とされ、かつ、前記複数の窓サッシ10,20のそれぞれに隣り合って配置されるとともに、前記外壁1を構成する建築構造材6に取付固定されていることを特徴とする。
さらに、上下に配置された複数の窓サッシ10,20のそれぞれに対応するシャッター装置30を設ける必要がなくなるので、シャッター装置30の設置スペースを確保しやすく、シャッター装置30が上下に並んで設けられることによる外嵌意匠性の低下を防ぐことができる。
前記建築構造材6は、上下に配置された前記複数の窓サッシ10,20の側縁間に跨って上下方向に配置されていることを特徴とする。
前記左右のガイドレール33と前記複数の窓サッシ10,20との間に隙間S1(第一隙間S1)が形成され、当該隙間S1にシーリング材36が設けられることを特徴とする。
前記一つの開口部5に、上下に配置された前記複数の窓サッシ10,20間に介在する中間部材8(横目板8)が設けられており、
前記左右のガイドレール33は、前記中間部材8に対して非係合状態とされ、かつ、前記中間部材8に隣り合って配置されており、
前記中間部材8の屋外側面には、前記複数の窓サッシ10,20よりも屋外側に突出する突出部40が設けられていることを特徴とする。
前記突出部40は、前記中間部材8の屋外側面における上縁部と下縁部に沿って設けられていることを特徴とする。
図1~図6において符号1は、住宅等の建物における外壁を示す。外壁1は、建物の外周に沿って設けられ、建物内の部屋等に面している。また、この外壁1は、本実施形態においては、建物の一階の外壁とされているが、二階以上の階の外壁でもよい。
なお、本実施形態における建物は、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場でパネル化しておき、施工現場でこれらのパネル2(壁パネル2W、床パネル2F)を組み立てて構築するパネル工法で構築されるが、これに限られるものではなく、従来の軸組工法、壁式工法、ツーバイフォー工法等で構築されるものとしてもよい。
より詳細に説明すると、本実施形態における外壁1は、外壁1の本体となる壁パネル2Wと、壁パネル2Wの屋外側面を被覆する外装材3と、壁パネル2Wの屋内側面を被覆する内装下地材4と、を備える。
さらに、床パネル2Fの外周縁部には、床パネル2Fと共に基礎の上面に設けられる半土台(図示省略)の延長線に位置する調整材2cが設けられている。なお、外壁1が、建物の二階以上の階の外壁である場合、調整材2cは、床パネル2Fと共に一階の外壁の上面に設けられる半胴差(図示省略)の延長線に位置する。
また、開口部5は、このように上下方向の寸法が長く設定されて高さが高いため、外壁1が面する部屋における採光性の向上や、部屋内から良好な眺望を得ることが可能となっている。
なお、開口部5における左右方向の寸法(幅寸法)は、本実施形態においては、例えば1800mm~2300mm程度に設定されているが、これに限られるものではなく、適宜変更可能である。
また、左右に間隔を空けて配置された複数の壁パネル2Wのそれぞれにおける開口部5側面には、上記の小壁用の壁パネル2Wを支持する柱状の建築構造材6が固定されている。すなわち、開口部5の縁部は、開口部5に面する左右の建築構造材6と、小壁用の壁パネル2Wの下端部と、床を構成する床パネル2Fと、によって形成されている。
開口部5には、種類の異なる複数の窓サッシ10,20が上下に配置されて設けられている。
すなわち、開口部5には、上下に配置された複数の窓サッシ10,20間に介在する中間部材として、横架材7が設けられている。なお、左右の建築構造材6は、上下に配置された複数の窓サッシ10,20の側縁間に跨って上下方向に配置されている。
また、上側開口部5bの縁部は、開口部5に面する左右の建築構造材6と、小壁用の壁パネル2Wの下端部と、横架材7の上端部と、によって形成されている。
また、この横架材7の屋外側面には、外装部品としての横目板8が設けられている。
横目板8は、断面コ字状に形成されて当該横目板8における屋外側面、上面、下面を構成する目板本体8aと、目板本体8aが固定されて当該横目板8における左右の側面を構成する側面板部8bと、を有する。
側面板部8bは、図5に示すように、横架材7の屋外側面に固定されて屋外側に突出しており、その突出方向先端部には、左右方向外側に突出する突出片8cが一体形成されている。
なお、横目板8は、横架材7の屋外側面に固定されるため、横架材7と共に、複数の窓サッシ10,20間に介在する中間部材として機能する。
第一窓サッシ10は、下側開口部5aの縁部に取り付けられる矩形状のサッシ枠11と、開口部5を塞ぐための障子15と、を備える。
第一サッシ枠11における各枠12,13,14は、障子15(障子枠16)の縁部を収容可能な溝部を有する。
さらに、これら各枠12,13,14は、開口部5の縁部から、外壁1表面の外装材3よりも屋外側に突出している。
突出板部142の突出方向先端部には、当該突出方向先端部から左右方向外側に突出して屋外側に向けられた面を形成する突片142aが一体形成されている。
また、突出板部142のうち、突片142aよりも屋内側であって、かつ、左右方向外側面には、平面視L字型に形成されて先端が屋外側に向けられる屈曲片142bが一体形成されている。屈曲片142bは、このように形成されることで、左右方向外側に向けられた面を形成している。
なお、第一窓サッシ10は、上記のように引き違い式の掃き出し窓であるため、障子15は、少なくとも二枚以上の複数枚とされており、これら複数枚の障子15は、屋外側と屋内側に互い違いになって配置される。
第二窓サッシ20は、上側開口部5bの縁部に取り付けられる矩形状のサッシ枠21と、開口部5を塞ぐための障子である窓ガラス25と、を備える。
第二サッシ枠21における各枠22,23,24は、障子である窓ガラス25の縁部を収容可能な溝部を有する。なお、これら各枠22,23,24は、開口部5の縁部から、外壁1表面の外装材3よりも屋外側に突出している。
第二窓サッシ20は嵌め殺し式であるため、障子である窓ガラス25は、その縁部が、各枠22,23,24における溝部に収容されるとともに固定されて移動しない。
化粧枠9のうち、開口部5の縁部側(左右方向外側)であって、かつ屋外側に位置する縁部には、化粧枠9の長さ方向に沿って切欠部9aが形成されている。そして、切欠部9aには、第一サッシ枠11における各枠13,14と、第二サッシ枠21における各枠22,23,24における開口部5の縁部への固定部位が収納されるようになっている。
すなわち、開閉方式として、引き違い窓、嵌め殺し窓の他に、折戸、両開き窓、片開き窓、両引き窓、片引き窓、縦滑り出し窓、横滑り出し窓、外倒し窓、内倒し窓、突き出し窓、上げ込み窓、上げ下げ窓、回転窓、オーニング窓、ルーバー窓等の開閉方式とされた窓サッシに変更可能である。また、その位置や機能で分類した場合の窓サッシとしては、掃き出し窓、高窓の他に、腰高窓、地窓等の窓サッシに変更可能である。ただし、例えば外壁1から突出する出窓や、直交する二つの外壁1に跨るコーナー窓のように、開口部5の閉塞状態において外壁1の面内に収まらない窓サッシは含まれないものとする。
そして、上記のうちいずれの種類の窓サッシを適用する場合も、一つの開口部5に設けられる上下の複数の窓サッシ10,20の幅寸法は、大きくかけ離れずに、かつ、近似するように設定されている。
複数の窓サッシ10,20が上下に配置されて設けられた一つの開口部5を覆うためのシャッター装置30は、シャッターケース31と、シャッターカーテン32と、左右のガイドレール33と、シャッター用下枠34と、を備える。
シャッターケース31の下端面には、シャッターカーテン32が通過するシャッター用開口31aが形成されている。
このようなシャッターカーテン32は、開口部5の幅方向に長尺な板状の複数のスラットが上下方向に互いに回動可能に連結されることで形成されている。また、複数のスラットのうち最も下方に位置するスラットの下端部には、シャッターカーテン32が、シャッター用開口31aからシャッターケース31内に引き込まれないようにするとともに、シャッター用下枠34より下方に繰り出されないようにシャッターカーテン32の昇降を止めるためのストッパー部32bが取り付けられている。
また、このような左右のガイドレール33における下端部間に、シャッターカーテン32の下端部が当たるシャッター用下枠34が架け渡されて設けられている。シャッター用下枠34は、第一サッシ枠11の下枠12と共に調整材2cに固定されている。
下地枠330及びレール本体337はアルミ押出成形品であり、それぞれが、長さ方向に同一断面を有する形状となっている。
第三見込辺334は、略クランク状に形成されることで、屋内側に向けられた面を形成する部位として、屋内向き面部334aを有している。
この屋内向き面部334aは、上記の第一サッシ枠11の側枠14における突出板部142の突片142aとの間に第一隙間S1を形成した状態で、当該突片142aと対向して配置されることとなる。なお、本実施形態では、屋内向き面部334aと突片142aは、上から見た場合において平行した状態で対向して配置されるが、例えばどちらかが屋内側又は屋外側に傾くなどして、平行しない状態で対向して配置されてもよい。
バックアップ材35は、第三見込辺334に対して予め設けられることが好ましい。
シーリング材36は、本実施形態においては湿式シーリング材が採用されているが、乾式シーリング材を採用してもよい。
当接辺336の突端と、第一サッシ枠11の側枠14における突出板部142の屈曲片142bとの間には、隙間S2aが形成されている。
ここで、第一サッシ枠11の側枠14における突出板部142の突片142aと、バックアップ材35との間にも、隙間S2bが形成されている。
当接辺336の突端と屈曲片142bとの間の隙間S2aと、バックアップ材35と突片142aとの間の隙間S2bは、その寸法が等しく設定されており、以下、これらの隙間S2a,S2bは、まとめて又は単体でも第二隙間(S2a,S2b)と称する。当接辺336の突端と屈曲片142bが接する場合には、バックアップ材35と突片142aも接することになり、一方の第二隙間S2aと、他方の第二隙間S2bは共に閉じることになる。
この溝部338における屋内側部には、第三見込辺334に向かって突出し、かつ、第三見込辺334の先端にビス留めされる固定辺338aが設けられている。
この正面見付辺339のうち溝部338とは反対側の部位は、下地枠330の第一見込辺332側に折り曲げられており、その折り曲げられた部位の先端には、第一見込辺332の折曲部332aに係合するフック状の係合部339aが設けられている。
なお、横目板8の側面板部8bにおける突出片8cの屋外側面と、第一サッシ枠11及び第二サッシ枠21の側枠14,24における突片142aの屋外側面は、略面一の状態となっている。そのため、シーリング材36を、ガイドレール33の長さ方向に沿って一直線状に設けることができるようになっている。つまり、シーリング材36を、ガイドレール33の下端部から上端部に亘って途切れない状態で設けることができるので、止水性が格段に向上する。
シャッター装置30の左右のガイドレール33は、第一窓サッシ10の第一サッシ枠11における側枠14と、第二窓サッシ20の第二サッシ枠21における側枠24と、横目板8における側面板部8bのいずれに対しても隣り合っているが、あくまでも、これら側枠14,24及び側面板部8bに対しては非係合状態で隣り合って配置されている。
換言すれば、シャッター装置30の左右のガイドレール33と、側枠14,24及び側面板部8bは、シーリング材36を除いて縁が切れた状態となっている。
しかしながら、上記のように、側枠14,24及び側面板部8bと、シャッター装置30の左右のガイドレール33との縁が切れているため、左右のガイドレール33に関係なく、側枠14,24及び側面板部8bの位置調整を行うことができる。
したがって、側枠14,24を移動できる範囲内で、第一窓サッシ10と第二窓サッシ20との間における左右の位置の誤差を吸収することができる。
加えて、側面板部8bを移動できる範囲内で、横目板8と、第一窓サッシ10及び第二窓サッシ20との間における左右の位置の誤差も吸収することができる。
換言すれば、第一窓サッシ10と第二窓サッシ20との間や、これら第一窓サッシ10及び第二窓サッシ20と中間部材である横目板8との間において、左右の位置の誤差が生じていた場合に、シャッター装置30における左右のガイドレール33に関係なく位置調整を行って誤差を吸収することができる。これにより、例えば左右のガイドレール33の位置調整や位置変更等を行う必要が一切なくなるため、シャッター装置30を採用しにくくなるようなことがなくなる。
すなわち、図4(c)に示すように、屈曲片142bが当接辺336に当たるのと同時に、側枠14(24)における突出板部142の突片142aも、バックアップ材35に当たる構成(上記の第二隙間S2a,S2bの寸法設定)となっている。
図1,図3,図6等に示すように、中間部材である横目板8における目板本体8aの屋外側面には、複数の窓サッシ10,20よりも屋外側に突出する突出部40が設けられている。
また、本実施形態における突出部40は、目板本体8aの屋外側面における上縁部と下縁部に沿って設けられている。
このような突出部40は、ビス等の固定材41によって横目板8における目板本体8aに固定されている。突出部40には、固定材41を通すための貫通孔が長さ方向に間隔を空けて配置されている。
さらに、上下に配置された複数の窓サッシ10,20のそれぞれに対応するシャッター装置30を設ける必要がなくなるので、シャッター装置30の設置スペースを確保しやすく、シャッター装置30が上下に並んで設けられることによる外嵌意匠性の低下を防ぐことができる。
2W 壁パネル
2F 床パネル
2a 框材
2b 面材
2c 調整材
3 外装材
5 開口部
5a 下側開口部
5b 上側開口部
6 建築構造材
7 横架材
8 横目板
8a 目板本体
8b 側面板部
8c 突出片
10 第一窓サッシ
11 第一サッシ枠
14 側枠
140 第一固定板部
141 第二固定板部
142 突出板部
142a 突片
142b 屈曲片
20 第二窓サッシ
21 第二サッシ枠
24 側枠
30 シャッター装置
31 シャッターケース
32 シャッターカーテン
33 ガイドレール
330 下地枠
331 屋内側見付辺
332 第一見込辺
332a 折曲部
333 第二見込辺
334 第三見込辺
334a 屋内向き面部
335 補強見付辺
336 当接辺
337 レール本体
338 溝部
339 正面見付辺
35 バックアップ材
36 シーリング材
40 突出部
41 固定材
S1 第一隙間
S2a 一方の第二隙間
S2b 他方の第二隙間
Claims (5)
- 建物の外壁に形成されるとともに、複数の窓サッシが上下に配置されて設けられた一つの開口部を覆うためのシャッター装置の取付構造であって、
前記シャッター装置は、
前記複数の窓サッシの双方を覆う高さに設定されたシャッターカーテンと、
前記外壁の上下方向に沿って長尺に形成されるとともに、前記シャッターカーテンの左右側縁部を受けて前記シャッターカーテンの昇降をガイドする左右のガイドレールと、を備えており、
前記左右のガイドレールは、前記複数の窓サッシに対して非係合状態とされ、かつ、前記複数の窓サッシのそれぞれに隣り合って配置されるとともに、前記外壁を構成する建築構造材に取付固定されていることを特徴とするシャッター装置の取付構造。 - 前記建築構造材は、上下に配置された前記複数の窓サッシの側縁間に跨って上下方向に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシャッター装置の取付構造。
- 前記左右のガイドレールと前記複数の窓サッシとの間に隙間が形成され、当該隙間にシーリング材が設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のシャッター装置の取付構造。
- 前記一つの開口部に、上下に配置された前記複数の窓サッシ間に介在する中間部材が設けられており、
前記左右のガイドレールは、前記中間部材に対して非係合状態とされ、かつ、前記中間部材に隣り合って配置されており、
前記中間部材の屋外側面には、前記複数の窓サッシよりも屋外側に突出する突出部が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のシャッター装置の取付構造。 - 前記突出部は、前記中間部材の屋外側面における上縁部と下縁部に沿って設けられていることを特徴とする請求項4に記載のシャッター装置の取付構造。
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