以下に、実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施形態により開示技術が限定されるものではない。
(第1実施形態)
まず、実施形態に係る情報処理システム10について説明する。
図1は、第1実施形態に係る情報処理システム10を示す図である。本実施形態において、情報処理システム10は、学校における授業を支援するためのシステムである。なお、情報処理システム10は、学校における授業の支援に限らず、他の環境に適用されてもよい。情報処理システム10は、例えば、会社内、セミナー、会議等のような、多数の参加者がコンピュータを操作しながら作業を行う環境であれば、どのような環境に適用されてもよい。
情報処理システム10は、複数の端末装置20と、サーバ22と、無線通信装置24と、充電キャビネット26(保管庫)とを備える。
複数の端末装置20のそれぞれは、タブレット型又はノート型のコンピュータである。端末装置20は、情報の入力機能、出力機能、及び情報処理機能を有する。端末装置20は、二次電池を有し、二次電池に充電された電力により動作可能である。従って、端末装置20は、ユーザにより持ち運びが可能である。また、端末装置20は、無線通信機能を有し、通信用ケーブルを介さずに他の装置と情報通信が可能である。
サーバ22は、サーバ型コンピュータであり、内部ネットワークを介して複数の端末装置20からアクセスされる。サーバ22は、例えば、外部ネットワーク上の装置から内部ネットワーク上の装置へのアクセスを制限したり、内部ネットワーク上の装置から外部ネットワーク上の装置へのアクセスを制限したりする。
無線通信装置24は、充電キャビネット26の外部に設けられる。無線通信装置24は、内部ネットワークに有線により接続される。無線通信装置24は、複数の端末装置20のそれぞれと無線通信により接続する。無線通信装置24は、無線通信により接続された端末装置20を内部ネットワーク上の他の装置にアクセスさせる。
充電キャビネット26は、複数の端末装置20を内部に収納する。充電キャビネット26の内部に収納された端末装置20は、ユーザにより取り出し可能である。
充電キャビネット26は、内部に収納されている端末装置20を充電する。充電キャビネット26は、内部に収納されている端末装置20の電源を起動したり、シャットダウンしたりすることができる。充電キャビネット26は、内部に収納されている端末装置20と有線又は無線により通信することができる。
また、充電キャビネット26は、内部ネットワークに接続されている。充電キャビネット26は、外部の装置からの指示に応じて、内部に収納されている端末装置20を操作したり、通信をしたりすることができる。
このような情報処理システム10において、複数の端末装置20のそれぞれは、作業前にユーザにより充電キャビネット26から取り出される。作業中において、端末装置20は、ユーザにより使用される。作業中において、端末装置20は、無線通信装置24を介してサーバ22にアクセスする。これにより、作業中において、端末装置20は、サーバ22から所定の情報を取得し、ユーザに参照させることができる。また、作業中において、端末装置20は、ユーザにより入力された情報をサーバ22にアップロードできる。
複数の端末装置20のそれぞれは、作業の終了後、充電キャビネット26内に収納される。充電キャビネット26は、収納された端末装置20を、次の作業の開始までに充電する。これにより、作業中に端末装置20が充電切れで動作できなくなる可能性を低減できる。
また、充電キャビネット26は、外部の装置等からの遠隔操作に応じて、収納された端末装置20を動作させる。充電キャビネット26は、例えば、収納された端末装置20に、プログラムをアップデートさせたり、プログラムをインストールさせたりする。これにより、充電キャビネット26は、遠隔地にいる保守作業員等に端末装置20のメンテナンスをさせることができる。
図2は、第1実施形態に係る充電キャビネット26の外観を示す図である。充電キャビネット26は、内部に収納エリア28を有する。複数の端末装置20は、収納エリア28の所定の位置に収納される。
充電キャビネット26は、充電制御装置30及び情報処理装置32(制御装置)を有する。充電制御装置30は、収納されている端末装置20に対する充電の制御及び通信の制御を実行する。情報処理装置32は、内部ネットワークを介して他の装置と通信する。また、情報処理装置32は、充電制御装置30を制御したり、収納エリア28に収納されている端末装置20と無線通信をしたりする。
図3は、第1実施形態に係る充電キャビネット26に収納された端末装置20の周辺部分を拡大した図である。充電キャビネット26に収納された端末装置20は、ケーブル34(接続部)を介して充電制御装置30と接続される。
ケーブル34は、端末装置20に対して着脱可能である。収納作業時において、端末装置20は、ユーザの手作業によりケーブル34に取り付けられる。また、取出作業時において、端末装置20は、ユーザの手作業によりケーブル34から取り外される。
ケーブル34は、2つの装置間で電力供給及び情報通信を行う仕様を定めた規格に準拠している。本実施形態においては、ケーブル34は、USB(Universal Serial Bus)-C規格に準拠したUSB Type-Cケーブルである。この規格によれば、2つの装置の間で情報の通信とともに、電力の供給を行うことができる。
図4は、第1実施形態に係る情報処理システム10の構成を示すブロック図である。図4において、内部に端末装置20を収納した充電キャビネット26の構成が、サーバ22及び無線通信装置24と共に示されている。充電キャビネット26は、充電制御装置30と、情報処理装置32と、複数のケーブル34と、電源タップ36と、温度センサ37と、ファン39とを有する。
充電制御装置30は、ケーブル34を介して1又は複数の端末装置20と接続される。1又は複数のケーブル34のそれぞれは、一方の端子が充電制御装置30に接続され、他方の端子が端末装置20と接続可能となっている。充電制御装置30は、1又は複数の端末装置20のそれぞれに対する充電の制御及び通信の制御を実行する。
情報処理装置32は、通信機能及び情報処理機能を有するコンピュータである。情報処理装置32は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含み、例えばROMに予め記憶されたプログラムをRAMに展開して、プログラムに従った制御をする。情報処理装置32は、内部ネットワークに接続され、内部ネットワーク上の他の装置と情報通信を行う。情報処理装置32は、サーバ22を介して、外部ネットワーク上の他の装置と情報通信を行う。情報処理装置32は、内部通信ケーブル38を介して充電制御装置30に接続される。これにより、情報処理装置32は、充電制御装置30を制御することができる。
内部通信ケーブル38は、情報処理装置32と充電制御装置30とを接続する。内部通信ケーブル38は、USB-C規格に準拠したUSB Type-A to Cケーブルである。内部通信ケーブル38は、これに限らず、他の規格に準拠したケーブルであってよい。
情報処理装置32は、内部無線通信装置40を含む。内部無線通信装置40は、充電キャビネット26に収納されている1又は複数の端末装置20のそれぞれと無線通信により接続する。これにより、情報処理装置32は、充電キャビネット26に収納されている1又は複数の端末装置20のそれぞれとの間で無線通信により情報の送受信をすることができる。なお、内部無線通信装置40は、情報処理装置32の内部に設けられていてもよいし、情報処理装置32の外部に設けられていてもよい。
電源タップ36は、ACケーブルを介して、施設に設けられた商用AC電源コンセントに接続される。また、電源タップ36は、複数のサブ電源コンセントを有する。電源タップ36のサブ電源コンセントには、情報処理装置32にAC電力を供給するためのACケーブルが接続される。これにより、情報処理装置32は、AC電力を動力源として動作することができる。
また、電源タップ36のサブ電源コンセントには、充電制御装置30にAC電力を供給するためのACケーブルが接続される。これにより、充電制御装置30は、AC電力を動力源として動作することができる。なお、充電制御装置30及び情報処理装置32は、AC電力をDC電力に変換するACアダプタから、DC電力を受け取ってもよい。
温度センサ37は、充電キャビネット26内の温度(庫内温度)を検出する。温度センサ37は、充電制御装置30に接続され、検出結果(庫内温度を示す信号)を充電制御装置30に出力する。また、温度センサ37の検出結果は、充電制御装置30を介して情報処理装置32により取得され得る。
ファン39は、充電キャビネット26内に冷却風を発生させる。ファン39は、充電制御装置30に接続され、充電制御装置30からの制御信号に応じて駆動する。ファン39は、例えば、庫内温度が閾値を超えた場合に駆動される。ファン39を駆動させるための制御信号は、充電制御装置30により生成されてもよいし、情報処理装置32により生成されてもよい。
図5は、第1実施形態における端末装置20への電源供給の流れを示す図である。充電制御装置30は、商用AC電源コンセントから電力を受け取り、ケーブル34に接続された端末装置20に対してDC電力を供給する。
充電制御装置30は、情報処理装置32からの制御に応じて、ケーブル34に接続された1又は複数の端末装置20のそれぞれに対して供給する電圧及び電流の組み合わせを変更することができる。これにより、充電制御装置30は、商用AC電源コンセントが供給可能な電力の範囲内で、複数の端末装置20に対して電力を供給することができる。また、充電制御装置30は、情報処理装置32からの制御に応じて、一部の端末装置20毎に順番に充電を行う輪番充電をしてもよい。
図6は、第1実施形態において情報処理装置32がケーブル34を介して端末装置20を制御する場合の情報の流れを示す図である。情報処理装置32は、内部通信ケーブル38を介して充電制御装置30に対して各種のコマンドを与える。これにより、情報処理装置32は、ケーブル34に接続された1又は複数の端末装置20の動作を制御することができる。また、情報処理装置32は、内部通信ケーブル38を介して充電制御装置30から各種の通知を受け取る。これにより、情報処理装置32は、ケーブル34に接続された1又は複数の端末装置20の状態等を検出することができる。
図7は、第1実施形態において情報処理装置32が無線通信41を介して端末装置20と情報を送受信する場合の情報の流れを示す図である。充電キャビネット26に収納された端末装置20が起動している場合、情報処理装置32の内部無線通信装置40は、無線通信41のためのアクセスポイントを端末装置20に対して提供する。情報処理装置32は、アクセスポイントを介して、充電キャビネット26に収納された端末装置20と情報を送受信することができる。
また、情報処理装置32は、外部ネットワーク上の他の装置からデータをダウンロードし、ダウンロードしたデータを、アクセスポイントを介して充電キャビネット26に収納された端末装置20に送信することができる。これにより、情報処理装置32は、端末装置20にプログラムをインストールさせたり、端末装置20にプログラムを更新させたりすることができる。
図8は、第1実施形態に係る充電制御装置30のハードウェア構成を示す図である。充電制御装置30は、上位変換部42と、装置制御部44と、複数の端末制御部46とを有する。
上位変換部42は、情報処理装置32と内部通信ケーブル38を介して接続される。上位変換部42は、内部通信ケーブル38の信号線と、装置制御部44及び複数の端末制御部46が入出力する信号線との間の信号フォーマットの変換をする。
本実施形態においては、装置制御部44及び複数の端末制御部46は、RS485形式のフォーマットの信号を入出力する。従って、本実施形態に係る上位変換部42は、USB-CとRS485との間の信号フォーマットの変換をする。
なお、装置制御部44及び複数の端末制御部46がUSB-Cの信号の入出力をする場合には、充電制御装置30は、上位変換部42を有さなくてもよい。また、上位変換部42は、RS485に限らず他の形式に変換してもよい。
装置制御部44は、内部にプロセッサ回路等を有する。装置制御部44は、充電制御装置30の全体を制御する。装置制御部44には、温度センサ37及びファン39が接続されている。装置制御部44は、温度センサ37により検出された充電キャビネット26内の温度に基づきファン39の駆動を制御する。温度センサ37による検出結果は、上位変換部42及び内部通信ケーブル38を介して情報処理装置32に出力され得る。
複数の端末制御部46のそれぞれは、ケーブル34を介して端末装置20と接続可能である。複数の端末制御部46のそれぞれは、対応するケーブル34を介して接続された端末装置20に対して、充電の制御及び通信の制御を実行する。複数の端末制御部46のそれぞれは、複数本のケーブル34を介して複数個の端末装置20と接続されてもよい。
また、複数の端末制御部46のそれぞれは、情報処理装置32から上位変換部42を介してコマンドを受け取る。複数の端末制御部46のそれぞれは、情報処理装置32から受け取ったコマンドに応じて、充電の制御及び通信の制御を実行することもできる。また、複数の端末制御部46のそれぞれは、対応するケーブル34を介して接続された端末装置20の状態等を、上位変換部42を介して情報処理装置32に通知する。
図9は、第1実施形態に係る端末装置20のハードウェア構成及び端末制御部46のハードウェア構成を示す図である。複数の端末制御部46のそれぞれは、充電側PDコントローラ52と、充電側通信プロセッサ54と、下位変換部56と、充電側電源部58とを有する。
充電側PDコントローラ52は、ケーブル34を介して端末装置20と接続可能である。充電側PDコントローラ52は、ケーブル34を用いた電力供給及び情報通信を行う仕様を定めた規格に従って、電力供給及び情報通信を行う。
本実施形態においては、充電側PDコントローラ52は、端末装置20との間で、USB-C規格に準拠した方式で電力供給及び情報通信を行う。本実施形態においては、充電側PDコントローラ52は、USB-C規格に準拠したケーブル34におけるCC(Configuration Cannel)信号線を介して、VDM(Vendor Defined Messaging)信号を端末装置20との間で送受信する。
充電側PDコントローラ52は、ケーブル34を介して端末装置20に接続された場合に、規格において予め定められたシーケンス(パワーデリバリシーケンス)を端末装置20との間で実行することにより、端末装置20に供給する電圧及び電流の組み合わせを決定する。本実実施形態においては、充電側PDコントローラ52は、USB-C規格で定められたパワーデリバリシーケンスを実行することにより、端末装置20に供給する電圧及び電流の組み合わせを決定する。そして、充電側PDコントローラ52は、決定した電圧及び電流の組み合わせの電力を端末装置20に供給するように、充電側電源部58に指示を与える。
充電側通信プロセッサ54は、CPU、ROM、RAM等を含み、充電側PDコントローラ52を制御する。充電側通信プロセッサ54は、例えばROMに予め記憶されたプログラムをRAMに展開して、プログラムに従った制御をする。また、充電側通信プロセッサ54は、プログラムに従って、下位変換部56及び上位変換部42を介して、情報処理装置32からコマンドを受け取る。また、充電側通信プロセッサ54は、プログラムに従って、下位変換部56及び上位変換部42を介して、情報処理装置32に情報を通知する。
下位変換部56は、上位変換部42とバスを介して接続される。下位変換部56は、上位変換部42と接続するバスの信号線と、充電側通信プロセッサ54が入出力する信号線との間の信号フォーマットの変換をする。
本実施形態においては、充電側通信プロセッサ54は、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)形式のフォーマットの信号を入出力する。従って、本実施形態において、下位変換部56は、RS485とUARTとの間の信号フォーマットの変換をする。
なお、充電側通信プロセッサ54がRS485の信号の入出力をする場合には、端末制御部46は、下位変換部56を有さなくてもよい。また、下位変換部56は、RS485に限らず他の形式に変換してもよい。
充電側電源部58は、AC電圧を直流に変換する電力変換器から電力を受け取る。充電側電源部58は、充電側PDコントローラ52からの指示に従って、ケーブル34を介して端末装置20に指定された電圧及び電流の組み合わせの電力を供給する。
端末装置20は、端末側PDコントローラ62と、端末側通信プロセッサ64と、プロセッシング回路66と、無線通信部68と、バッテリ70と、端末側電源部72と、電源スイッチ74とを有する。
端末側PDコントローラ62は、ケーブル34を介して充電制御装置30と接続可能である。端末側PDコントローラ62は、ケーブル34を用いた電力供給及び情報通信を行う仕様を定めた規格に従って、電力供給を受けると共に情報通信を行う。
本実施形態においては、端末側PDコントローラ62は、充電制御装置30との間で、USB-C規格に準拠した方式で電力供給を受けると共に情報通信を行う。本実施形態においては、端末側PDコントローラ62は、USB-C規格に準拠したケーブル34におけるCC信号線を介して、VDM信号を充電制御装置30と送受信する。
端末側PDコントローラ62は、ケーブル34を介して充電制御装置30に接続された場合に、規格において予め定められたシーケンス(パワーデリバリシーケンス)を充電制御装置30との間で実行することにより、充電制御装置30から受け取る電圧及び電流の組み合わせを決定する。本実施形態においては、端末側PDコントローラ62は、USB-C規格で定められたパワーデリバリシーケンスを実行することにより、充電制御装置30から受け取る電圧及び電流の組み合わせを決定する。そして、端末側PDコントローラ62は、決定し電圧及び電流の組み合わせの電力を充電制御装置30から受け取るように、端末側電源部72に指示を与える。
端末側通信プロセッサ64は、CPU、ROM及びRAM等を含み、端末側PDコントローラ62を制御する。端末側通信プロセッサ64は、例えばROMに予め記憶されたプログラムをRAMに展開して、プログラムに従った制御をする。例えば、端末側通信プロセッサ64は、プロセッシング回路66に対して、ケーブル34を介して接続された充電制御装置30に関する情報等を与える。また、端末側通信プロセッサ64は、ケーブル34を介して充電制御装置30から受け取った情報に基づき、電源スイッチ74の状態を制御する。
プロセッシング回路66は、CPU、ROM及びRAM等を含み、端末装置20の全体の制御を実行する。プロセッシング回路66は、例えばROMに予め記憶されたプログラムをRAMに展開して、プログラムに従った制御をする。プロセッシング回路66は、プログラムの実行に従って、端末側通信プロセッサ64にコマンドを与えたり、端末側通信プロセッサ64から情報を取得したりする。また、プロセッシング回路66は、プログラムの実行に従って、無線通信部68を制御する。
無線通信部68は、プロセッシング回路66による制御に従って、無線通信をする。本実施形態においては、無線通信部68は、無線通信装置24及び内部無線通信装置40と無線通信をする。そして、無線通信部68は、プロセッシング回路66と他装置との間の情報通信を中継する。
バッテリ70は、二次電池である。バッテリ70は、端末装置20に含まれる各回路に電力を供給する。
端末側電源部72は、バッテリ70から電力を受け取り、バッテリ70から受け取った電力を、電源スイッチ74を介してプロセッシング回路66、無線通信部68等の各回路に供給する。なお、端末側PDコントローラ62、端末側通信プロセッサ64、及び端末側電源部72は、端末装置20の電源状態に関わらず常時電力が供給されている。
また、端末側電源部72は、端末側PDコントローラ62からの指示に従って、ケーブル34を介して充電制御装置30から電力を受け取ることもできる。この場合、端末側電源部72は、充電制御装置30から受け取った電力を、電源スイッチ74を介してプロセッシング回路66及び無線通信部68等の各回路に供給する。また、端末側電源部72は、ケーブル34を介して充電制御装置30から受け取った電力をバッテリ70に供給することにより、バッテリ70を充電する。
電源スイッチ74は、オン状態において、端末側電源部72から出力された電力を、プロセッシング回路66、無線通信部68等の各回路に供給する。電源スイッチ74は、オフ状態において、プロセッシング回路66、無線通信部68等の各回路への電力供給を切断する。
なお、電源スイッチ74は、オルタネート動作をするプッシュスイッチである。例えば、電源スイッチ74は、筐体に設けられた電源ボタンがユーザにより押された場合に、状態を切り替える。例えば、電源スイッチ74は、オフ状態において、電源ボタンが押された場合には、オン状態に切り替える。また、電源スイッチ74は、オン状態において、電源ボタンが押された場合には、オフ状態に切り替える。
また、電源スイッチ74は、端末装置20の内部の回路からの信号によっても状態を切り替える。本実施形態においては、端末側通信プロセッサ64は、電源スイッチ74の状態を切り替えることができる。
図10は、第1実施形態に係る情報処理システム10の機能構成を示す図である。図10において、端末装置20、充電制御装置30、及び情報処理装置32のそれぞれの機能的構成要素が示されている。これらの機能的構成要素は、上述したハードウェア要素及びソフトウェア要素の協働により実現される。また、図10において、端末装置20と充電制御装置30とがケーブル34で接続され、充電制御装置30と情報処理装置32とが内部通信ケーブル38で接続され、情報処理装置32と端末装置20とが内部無線通信装置40による無線通信41で接続された状態が示されている。
端末装置20は、接続認識部101、機器情報出力部102、電源状態出力部103、メンテナンス処理部104、及びモード制御部105を有する。
接続認識部101は、端末装置20(自機)がケーブル34に接続されているか否か認識する。
機器情報出力部102は、端末装置20に関する機器情報を出力する。機器情報とは、端末装置20を特定する情報、端末装置20に搭載されたデバイスの状態を示す情報等を含み、例えば、装置名、シリアルナンバ、充電残量等であり得る。機器情報は、ケーブル34、充電制御装置30、及び内部通信ケーブル38を介して情報処理装置32に通知される。
電源状態出力部103は、端末装置20の電源状態を示す電源状態情報を出力する。電源状態は、例えば、ON状態、OFF状態、スタンバイ(スリープ)状態等であり得る。電源状態情報は、ケーブル34、充電制御装置30、及び内部通信ケーブル38を介して情報処理装置32に通知される。
メンテナンス処理部104は、端末装置20をメンテナンスするためのメンテナンス処理を行う。メンテナンス処理は、例えば、端末装置20にインストールされているプログラム(オペレーティングシステム、アプリケーション、ファームウェア等)のアップデート、新規プログラムのインストール等であり得る。メンテナンス処理は、主に情報処理装置32の管理下において、内部無線通信装置40による無線通信41や施設内に設置された無線通信装置24による無線通信を利用して行われる。
モード制御部105は、端末装置20の動作モードを制御する。本実施形態に係るモード制御部105は、情報処理装置32が出力するコマンドに応じて、端末装置20の動作モードを、通常モードと、通常モードより消費電力が少ない省電力モードとで切り替える。
モード制御部105は、抑制処理部111、復帰処理部112、及び設定保存部113を有する。
抑制処理部111は、省電力モードの実行時(情報処理装置32が省電力モード実行コマンド(第1指示信号)を発行したとき)において、消費電力が低減されるように、端末装置20に搭載されたデバイスの動作を抑制する抑制処理を行う。抑制処理は、例えば、メンテナンス処理に不要なデバイスの動作を抑制する処理であり得る。抑制処理は、例えば、ディスプレイのバックライトの無効化、USBポートの無効化、ディスプレイの輝度の低減、CPUの動作の低速化等を実現する処理であり得る。上記のような抑制処理は、ハードウェア的な手法により実行されてもよいし、ソフトウェア的な手法により実行されてもよい。ハードウェア的な手法とは、例えば、不要なデバイスへの電力供給の停止等であり得る。ソフトウェア的な手法とは、例えば、ディスプレイの輝度の設定変更、CPUの動作速度の設定変更等であり得る。ソフトウェア的な手法は、例えば、抑制処理を行うための専用アプリケーションによりオペレーティングシステムの設定を変更すること等により実行され得る。
復帰処理部112は、通常モードの実行時(情報処理装置32が通常モード実行コマンド(第2指示信号)を発行したとき)において、省電力モードを通常モードに復帰させる復帰処理を行う。復帰処理は、抑制処理により抑制されたデバイスの動作を通常時の動作に復帰させる。復帰処理により、例えば、抑制処理により変更されたディスプレイの輝度等の設定が通常時の設定(ユーザによりなされた設定等)に戻される。
設定保存部113は、通常モード時における端末装置20の設定内容を示す通常設定情報を保存する。復帰処理部112は、設定保存部113に保存された通常設定情報に基づき復帰処理を実行する。
充電制御装置30は、接続認識部201、充電制御部202、通信制御部203、温度検出部204、及びファン制御部205を有する。
接続認識部201は、ケーブル34に端末装置20が接続されたことを認識する。
充電制御部202は、テーブル34に接続された端末装置20に対する充電処理を制御する。充電制御部202は、例えば、端末装置20のバッテリ残量の監視、端末装置20へ供給する電力の電圧値及び電流値の調整等を行う。
通信制御部203は、ケーブル34に接続された端末装置20と情報処理装置32との間の通信を制御する。通信制御部203は、例えば、端末装置20から情報処理装置32への情報(機器情報、電源状態情報等)の転送、情報処理装置32から端末装置20への情報(コマンド等)の転送等を行う。
温度検出部204は、温度センサ37からの信号等に基づき庫内温度(充電キャビネット26内の温度)を検出する。
ファン制御部205は、温度検出部204により検出された庫内温度に基づきファン39の駆動を制御する。
情報処理装置32は、メンテナンス管理部301及びモード設定部302を有する。
メンテナンス管理部301は、充電キャビネット26に収納された端末装置20のメンテナンス処理を管理する。メンテナンス管理部301は、各端末装置20のメンテナンス処理(プログラムの更新等)の進行度合いを把握する。メンテナンス管理部301による管理処理は、主に内部無線通信装置40による無線通信41を利用して行われる。
モード設定部302は、充電キャビネット26に収納された端末装置20の動作モード(通常モード又は省電力モード)を設定し、設定されたモードを実行させるためのコマンド(通常モード実行コマンドまたは省電力モード実行コマンド)を出力する。モード設定部302は、所定の条件が満たされた場合に、充電キャビネット26に収納された端末装置20を省電力モードで動作させるための処理を行う。本実施形態における所定の条件は、端末装置20の電源がON状態であり、且つメンテナンス処理の実行中であることである。端末装置20の電源がON状態であるか否かは、端末装置20の電源状態出力部103から出力された電源状態情報に基づき判定され得る。メンテナンス処理が実行中であるか否かは、メンテナンス管理部301からの情報に基づき判定され得る。
上記構成により、充電キャビネット26に収納された端末装置20の電源がON状態であり、且つメンテナンス処理の実行中である場合に、端末装置20の動作モードが省電力モードに切り替えられる。これにより、庫内温度の上昇を抑制しつつ、端末装置20の充電及びメンテナンス処理を実行できる。
図11は、第1実施形態に係る情報処理システム10における処理の流れを示すシーケンス図である。端末装置20と充電制御装置30とが接続される(端末装置20がケーブル34に接続される)と(S101)、充電制御装置30の通信制御部203は、端末装置20に対して機器情報の出力を要求する(S102)。端末装置20の機器情報出力部102は、充電制御装置30からの要求を受け取ると、機器情報を情報処理装置32に対して出力する(S103)。情報処理装置32は、端末装置20からの端末情報を、充電制御装置30を介して受け取ると、端末装置20に対して電源状態情報の出力を要求する(S104)。端末装置20の電源状態出力部103は、情報処理装置32からの要求を、充電制御装置30を介して受け取ると、電源状態情報を情報処理装置32に対して出力する(S105)。
情報処理装置32のメンテナンス管理部301は、端末装置20から受け取った電源状態情報がON状態を示す場合、端末装置20に対してメンテナンス処理を開始させる指示(メンテナンス開始コマンド)を、無線通信41を介して出力する(S106)。このとき、端末装置20の電源状態がON状態でない場合(OFF状態又はスタンバイ状態である場合)、メンテナンス管理部301は、電源状態がON状態になるまで待機してもよい。また、情報処理装置32のモード設定部302は、ステップS106の実行と同時又は実行直後に、端末装置20に対して省電力モード実行コマンドを出力する(S107)。
端末装置20のメンテナンス処理部104は、情報処理装置32からメンテナンス開始コマンドを、無線通信41を介して受け取ると、メンテナンス処理を実行する(S108)。また、端末装置20のモード制御部105は、情報処理装置32からの省電力モード実行コマンドを、充電制御装置30を介して受け取ると、省電力モードを実行する(通常モードから省電力モードに切り替える)(S109)。具体的には、抑制処理部111がメンテナンス処理に不要なデバイスの動作を抑制するための処理(バックライトの無効化、USBポートの無効化、ディスプレイの輝度の低減等)を行う。これにより、メンテナンス処理中の端末装置20の消費電力量が低減され、端末装置20の発熱量が低減され、庫内温度の上昇が抑制される。
その後、端末装置20のモード制御部105は、動作モードが省電力モードに切り替わったことを示すモード情報を情報処理装置32に対して出力する(S110)。情報処理装置32のメンテナンス管理部301は、端末装置20からのモード情報を、充電制御装置30を介して受け取ると、無線通信41を介して端末装置20のメンテナンス処理の状況(プログラムの更新処理の進行度合い等)を監視する(S111)。
メンテナンス処理が完了すると、情報処理装置32のモード設定部302は、端末装置20に対して通常モード実行コマンドを出力する(S112)。端末装置20のモード制御部105(復帰処理部112)は、情報処理装置32からの通常モード実行コマンドを、充電制御装置30を介して受け取ると、設定保存部113から通常設定情報を読み出し(S113)、通常設定情報に基づき通常モードを実行する(S114)。具体的には、復帰処理部112は、抑制処理部111により抑制されたデバイスの動作を通常時の動作に復帰させる。その後、端末装置20のモード制御部105は、動作モードが通常モードに切り替わったことを示すモード情報を情報処理装置32に対して出力する(S115)。
図12は、第1実施形態に係る情報処理システム10において端末装置20と充電制御装置30との接続が切断されたときの処理を示すシーケンス図である。端末装置20と充電制御装置30との接続が切断された場合(端末装置20がケーブル34から抜かれた場合)(S201)、充電制御装置30の通信制御部203は、情報処理装置32に対して端末装置20と充電制御装置30との接続が切断されたことを通知する(S202)。情報処理装置32は、充電制御装置30から当該通知を受け取ると、それまで接続されていた端末装置20が切断されたことを示す情報を記録する(S203)。
一方、端末装置20においては、接続認識部101が切断を認識すると(S204)、モード制御部105の復帰処理部112は、設定保存部113から通常設定情報を読み出し(S205)、通常設定情報に基づき通常モードを実行する(S206)。このような処理により、省電力モードで動作していた端末装置20がケーブル34から抜かれると、自動的に通常モードに切り替わる。
上記のような情報処理システム10の機能を実現するために情報処理装置32、端末装置20、又は充電制御装置30で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。また、当該プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、当該プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。また、当該プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
上記構成により、充電キャビネット26に収納された端末装置20の充電及びメンテナンス処理を行う際の庫内温度の上昇を抑制することが可能となる。
以下に、他の実施形態について図面を参照して説明するが、第1実施形態と同一又は同様の箇所についてはその説明を省略する。
(第2実施形態)
図13は、第2実施形態に係る情報処理システム10における処理を示すシーケンス図である。第2実施形態は、庫内温度を考慮して端末装置20の動作モードを切り替える点で第1実施形態と相違する。本実施形態に係るモード設定部302は、庫内温度が閾値を超えた場合に、充電制御装置30に接続された端末装置20の動作モードを省電力モードに切り替える。
端末装置20と充電制御装置30とが接続される(端末装置20がケーブル34に接続される)と(S301)、充電制御装置30の通信制御部203は、端末装置20に対して機器情報の出力を要求する(S302)。端末装置20の機器情報出力部102は、充電制御装置30からの要求を受け取ると、機器情報を情報処理装置32に対して出力する(S303)。情報処理装置32は、端末装置20からの端末情報を、充電制御装置30を介して受け取ると、端末装置20に対して電源状態情報の出力を要求する(S304)。端末装置20の電源状態出力部103は、情報処理装置32からの要求を、充電制御装置30を介して受け取ると、電源状態情報を情報処理装置32に対して出力する(S305)。
情報処理装置32のメンテナンス管理部301は、端末装置20から受け取った電源状態情報がON状態を示す場合、端末装置20に対してメンテナンス処理を開始させる指示(メンテナンス開始コマンド)を、無線通信41を介して出力する(S306)。このとき、端末装置20の電源状態がON状態でない場合(OFF状態又はスタンバイ状態である場合)、メンテナンス管理部301は、電源状態がON状態になるまで待機してもよい。端末装置20のメンテナンス処理部104は、情報処理装置32からメンテナンス開始コマンドを、無線通信41を介して受け取ると、メンテナンス処理を実行する(S309)。情報処理装置32のメンテナンス管理部301は、無線通信41を介して端末装置20のメンテナンス処理の状況(プログラムの更新処理の進行度合い等)を監視する(S310)。
メンテナンス処理の実行中において、庫内温度が閾値を超えた場合、充電制御装置30の温度検出部204は、充電キャビネット26内が高温状態であることを情報処理装置32に対して通知する(S311)。情報処理装置32のモード設定部302は、充電制御装置30から高温状態であることの通知を受け取ると、端末装置20に対して省電力モード実行コマンドを出力する(S312)。
端末装置20のモード制御部105は、情報処理装置32からの省電力モード実行コマンドを、充電制御装置30を介して受け取ると、省電力モードを実行する(通常モードから省電力モードに切り替える)(S313)。これにより、端末装置20の消費電力量が低減され、端末装置20の発熱量が低減され、庫内温度の上昇が抑制される。その後、端末装置20のモード制御部105は、動作モードが省電力モードに切り替わったことを示すモード情報を情報処理装置32に対して出力する(S314)。
その後、庫内温度が閾値以下となった場合、充電制御装置30の温度検出部204は、充電キャビネット26内が正常状態であることを情報処理装置32に対して通知する(S315)。情報処理装置32のモード設定部302は、充電制御装置30から正常状態であることの通知を受け取ると、端末装置20に対して通常モード実行コマンドを出力する(S316)。端末装置20のモード制御部105(復帰処理部112)は、情報処理装置32からの通常モード実行コマンドを、充電制御装置30を介して受け取ると、設定保存部113から通常設定情報を読み出し(S317)、通常設定情報に基づき通常モードを実行する(S318)。具体的には、復帰処理部112は、抑制処理部111により抑制されたデバイスの動作を通常時の動作に復帰させる。その後、端末装置20のモード制御部105は、動作モードが通常モードに切り替わったことを示すモード情報を情報処理装置32に対して出力する(S319)。
なお、図13には、充電制御装置30に接続された端末装置20の電源がON状態であり、且つメンテナンス処理の実行中であり、且つ庫内温度が閾値を超える場合に、省電力モードが実行される例が示されているが、これに限定されるものではない。例えば、端末装置20の電源がON状態であり、且つ庫内温度が閾値を超える場合には、メンテナンス処理が実行されていなくても、省電力モードを実行させてもよい。
端末装置20と充電制御装置30との接続が切断された場合には、図12で示す処理により通常モードに復帰する。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様にメンテナンス処理の実行時における庫内温度の上昇を抑制できると共に、庫内温度を考慮して端末装置20の動作モードが切り替えられるため、端末装置20の動作モードが必要以上に切り替えられることを抑制できる。
(第3実施形態)
図14は、第3実施形態に係る情報処理システム10における処理を示すシーケンス図である。第3実施形態は、充電制御装置30に接続された端末装置20がメンテナンス処理の実行中であるか否かに関わらず動作モードを切り替える点で第1実施形態と相違する。本実施形態に係るモード設定部302は、充電制御装置30に接続された端末装置20の電源がON状態である場合に、省電力モードを実行させる。
端末装置20と充電制御装置30とが接続される(端末装置20がケーブル34に接続される)と(S401)、充電制御装置30の通信制御部203は、端末装置20に対して機器情報の出力を要求する(S402)。端末装置20の機器情報出力部102は、充電制御装置30からの要求を受け取ると、機器情報を情報処理装置32に対して出力する(S403)。情報処理装置32は、端末装置20からの端末情報を、充電制御装置30を介して受け取ると、端末装置20に対して電源状態情報の出力を要求する(S404)。端末装置20の電源状態出力部103は、情報処理装置32からの要求を、充電制御装置30を介して受け取ると、電源状態情報を情報処理装置32に対して出力する(S405)。
情報処理装置32のメンテナンス管理部301は、端末装置20から受け取った電源状態情報がON状態を示す場合、情報処理装置32のモード設定部302は、端末装置20に対して省電力モード実行コマンドを出力する(S406)。このとき、端末装置20の電源状態がON状態でない場合(OFF状態又はスタンバイ状態である場合)、モード設定部302は、電源状態がON状態になるまで待機してもよい。端末装置20のモード制御部105は、情報処理装置32からの省電力モード実行コマンドを、充電制御装置30を介して受け取ると、省電力モードを実行する(通常モードから省電力モードに切り替える)(S407)。これにより、充電キャビネット26に収納された(ケーブル34に接続された)端末装置20の消費電力量が低減され、端末装置20の発熱量が低減され、庫内温度の上昇が抑制される。その後、端末装置20のモード制御部105は、動作モードが省電力モードに切り替わったことを示すモード情報を情報処理装置32に対して出力する(S408)。
端末装置20と充電制御装置30との接続が切断された場合には、図12で示す処理により通常モードに復帰する。
本実施形態によれば、ケーブル34に接続された端末装置20がメンテナンス処理を実行中であるか否かに関わらず、省電力モードが実行されるため、庫内温度の上昇をより確実に抑制できる。
なお、上述した実施形態においては、充電制御装置30と情報処理装置32とがそれぞれ独立して構成される例を示したが、情報処理システム10の構成はこれに限定されるものではない。例えば、充電制御装置30と情報処理装置32とを一体的に構成してもよい。例えば、充電制御装置30に比較的高い処理能力を有するプロセッサを搭載し、上述した情報処理装置32の機能を充電制御装置30により実現してもよい。
また、上述した実施形態においては、モード設定部302は、ケーブル34に接続された端末装置20の電源がON状態であり、且つ当該端末装置20のメンテナンス処理が実行中である場合に、省電力モード実行コマンドを出力する。これにより、庫内温度の上昇が憂慮される状況において、適切に省電力モードを実行させることができる。
また、上述した実施形態においては、モード設定部302は、ケーブル34に接続された端末装置20の電源がON状態であり、且つ当該端末装置20のメンテナンス処理が実行中であり、且つ充電キャビネット26内の温度が閾値を超えた場合に、省電力モード実行コマンドを出力する。このように実際の庫内温度を参照して端末装置20の動作モードを切り替えることにより、より適切な切り替えを行うことができる。
また、上述した実施形態においては、モード設定部302は、ケーブル34に接続された端末装置20の電源がON状態である場合に、省電力モード実行コマンドを出力する。このようにメンテナンス処理が実行されているか否かに関わらず省電力モードを実行させることにより、より確実に庫内温度の上昇を抑制できる。
また、上述した実施形態においては、モード設定部302は、ケーブル34に接続された端末装置20が省電力モードを実行している場合において、所定の条件が満たされた場合に、当該端末装置20の動作モードを通常モードに切り替えるための通常モード実行コマンドを出力し、モード制御部105は、通常モード実行コマンドに応じて当該端末装置20の動作モードを通常モードに切り替える。これにより、庫内温度の上昇を抑制する必要がなくなった場合に、端末装置20の設定を通常の状態(例えばユーザが設定した状態)に戻すことができる。
また、上述した実施形態においては、端末装置20は、省電力モードの実行時に、当該端末装置20に搭載されたデバイスの動作を抑制するための抑制処理を行う抑制処理部111を備える。これにより、省電力モード実行時における消費電力の低減を効果的に実現できる。
また、上述した実施形態においては、端末装置20は、通常モード時における端末装置20の設定内容を示す通常設定情報を保存する設定保存部113と、設定保存部113に保存された通常設定情報に基づき、省電力モードを通常モードに復帰させる復帰処理を行う復帰処理部112とを備える。これにより、通常モードへの復帰を効率的に実現できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。