JP2022080384A - 遊技機 - Google Patents

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Keita Miyauchi
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Abstract

Figure 2022080384000001
【課題】効率的に装飾を行うことのできる遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ機10は、特定態様の装飾手段を備え、装飾手段は、第1構成部と、第2構成部とを備える。第1構成部は、第1装飾部と、第1構成部を介した向こう側を視認可能とする第1透過部とを備え、第2構成部は、第2装飾部と、第2構成部を介した向こう側を視認可能とする第2透過部とを備える。パチンコ機10の前方における第1位置から装飾手段を視認した場合に、第1装飾部と、第1透過部を介して視認される第2装飾部とが隣接して特定態様が視認され、パチンコ機10の前方における第1位置とは異なる第2位置から装飾手段を視認した場合に、第1装飾部と、第2装飾部とが離間して視認される。第2構成部を挟んで第1構成部側とは反対側の領域において発光手段を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、例えば、パチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006-271480号公報
ところで、遊技機の前面側の面積は限られており、遊技機の前面側、特に、遊技者から視認し易い部位において、より効率的に装飾を行えるようにすることが求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、効率的に装飾を行うことのできる遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
特定態様の装飾手段を備える遊技機において、
前記装飾手段は、第1構成部と、第2構成部とを備え、
前記第1構成部は、第1の装飾が施される第1装飾部と、当該第1構成部を介した向こう側を視認可能とする第1透過部とを備え、
前記第2構成部は、第2の装飾が施される第2装飾部と、当該第2装飾部よりも高い透光性を有する第2透過部とを備え、
前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する第1位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第1透過部を介して視認される前記第2装飾部とが隣接して、前記特定態様が視認され、
前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する前記第1位置とは異なる第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第2装飾部とが離間して視認され、
前記第2構成部を挟んで前記第1構成部側とは反対側の領域において発光手段を備えていることを特徴としている。
尚、前記遊技機は、パチンコ機、又は、回胴式遊技機であることとしてもよい。
本発明によれば、効率的に装飾を行うことができる。
一実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャートである。 種別判定処理を示すフローチャートである。 リーチ判定処理を示すフローチャートである。 スルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 残存球監視処理を示すフローチャートである。 特別表示制御処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 判別情報設定処理を示すフローチャートである。 可変入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 終了設定処理を示すフローチャートである。 普通表示制御処理を示すフローチャートである。 普図変動設定処理を示すフローチャートである。 普図判別情報設定処理を示すフローチャートである。 始動入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 受信割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 コマンド判定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置の通常処理を示すフローチャートである。 装飾図柄の決定等に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 保留情報格納処理を示すフローチャートである。 保留処理を示すフローチャートである。 当たり表示処理を示すフローチャートである。 当たり表示処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 変動停止処理を示すフローチャートである。 連チャン中カウント処理を示すフローチャートである。 装飾図柄表示装置の視認態様を示す正面図である。 右打ち入賞ユニットの断面図である。 装飾パネルの正面図である。 装飾パネルの前面側シートを示す正面図である。 装飾パネルの後面側シートを示す正面図である。 装飾パネル及び右打ち入賞ユニットを示す部分拡大模式断面図である。 別の実施形態における装飾手段(右打ち入賞ユニット)を示す図であり、(a)は一部断面を含む部分拡大斜視図、(b)は部分拡大断面図である。 別の実施形態におけるガラスユニット及び装飾ユニットを示す部分拡大正面模式図である。 別の実施形態におけるガラスユニット及び装飾ユニットを示す部分拡大模式断面図である。 レンチキュラーレンズを示す部分拡大断面図である。 別の実施形態における装飾体を示す断面模式図である。 別の実施形態における装飾体を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 別の実施形態における装飾手段を示す正面図である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される遊技部材(釘や役物等)、前枠としての前面枠14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a~11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠14が開閉可能に取付けられている。前面枠14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。尚、前面枠14は、内枠12を介してではなく、外枠11に直接開放可能に支持されるように構成してもよい。
前面枠14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技球が移動可能な遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、下払出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
下皿15の右方には、手前側に突出した操作手段(発射操作手段)としての遊技球発射ハンドル(以下「ハンドル18」と称する)が設けられている。尚、ハンドル18には、回動可能に設けられた操作部としての回転操作体18aが設けられるとともに、図示されない位置において、ハンドル18に人手が触れたことを検知可能なタッチ検知手段としてのタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検知するための操作量検知手段としての可変抵抗器が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な停止操作手段としてのストップレバー18bが設けられている。当該ストップレバー18bを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。尚、ハンドル18において、透明な前カバーを介して発光態様を視認可能なLED等の発光手段が内蔵され、演出等に応じて発光態様が変化するように構成してもよい。さらに、ハンドル18又はその近傍において、通気口を設けて該通気口から空気を送出可能としたり、振動手段(バイブ、スピーカ等)を設けてハンドル18(ハンドル18を操作する手)を振動させたりすることとしてもよい。
図2に示すように、下皿15の上方には、上払出口17から払出された遊技球を貯留可能な上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び下払出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19上面には、貸出スイッチ121と、返却スイッチ122と、残高表示部124とが設けられている。遊技ホール等において、パチンコ機10の(左)側方に配置されるCRユニットに対して残高のある遊技カードが投入(挿入)された状態で貸出スイッチ121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却スイッチ122は、CRユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。また、残高表示部124では、CRユニットに挿入されているカードの残高がいくらあるのかが表示される。
さらに、上皿19上面には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123は、上皿19上面から出没可能に構成され、図示しない付勢手段によって常には上皿19上面から突出する側へと付勢されている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19と下皿15との間が開通し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内されるようになっている。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
加えて、上皿19上面には、演出操作手段としての演出ボタン125、及び、十字ボタン126が設けられている。演出ボタン125は、上側が閉塞された円筒状の透明な操作体が上下に変位可能に設けられ、常にはばねにより上方(取付面から突出する方向)に付勢され、発光手段(例えば、LED)が内蔵されているとともに、操作体の上面には文字や絵柄(例えば、PUSH等の文字や縁取りの装飾)が付されている。演出ボタン125、及び、十字ボタン126を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出(ボタン演出)が行われたり、各種設定内容の変更を行ったりすることが可能である。
例えば、ボタン演出として、後述の装飾図柄表示装置42において、所定の結果(例えば、後述の大当たり状態が発生するか否か)を教示する演出表示が行われ、当該演出表示において前記所定の結果が教示される前の段階で演出ボタン125の操作を促す表示(及びボタン操作の有効期間を示す表示)を導出するとともに、演出ボタン125が操作された場合に、前記所定の結果が遊技者にとって望ましい結果となるか否かを示唆する示唆演出表示を導出可能に構成してもよい。また、例えば、遊技が行われていない状態(例えば、後述の特別表示装置43a、43bの変動表示が行われていない状態)において演出ボタン125の操作を行うことで、所定の表示手段(例えば、後述の装飾図柄表示装置42)において、演出等に関して遊技者が設定可能な項目(装飾図柄表示装置42における演出パターンの変更、音量の変更、明るさの変更、携帯通信端末を介してパチンコ機10と遊技機メーカーのサーバとの間の情報のやり取りを行うモバイル連動遊技を行う場合のパスワードの入力、及び、2次元コードの出力等)を表示するメニュー画面が表示され、各項目を選択することで、該当の設定が可能な構成としてもよい。
また、前面枠14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、遊技状態の変化等に応じて発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。また、パチンコ機10において、意匠性を高めるべく、遊技者から視認される範囲に適宜装飾が施されるようになっており、例えば、前面枠14の表面側(前面側)、上皿19の周辺部、ハンドル18の表面(前面等)等に対し、パチンコ機10のモチーフとされたデザイン(装飾)が施されている。
前面枠14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。尚、ガラスユニット137(前後一対の透明体のうち少なくとも一方)の一部に情報教示用、或いは、装飾用のシール等を取着(貼着)することとしてもよい。当該シールは、シールが貼着された部位の後方領域(当該シールが遊技領域の一部の前方に重なる場合には遊技領域)を極力視認可能とするべく、透明又は半透明なシートに対し必要箇所に文字や絵柄等がプリントされる。加えて、ガラスユニット137の透明体は、強化ガラスに限定されるものではなく、透明な樹脂板を使用することも可能である。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12には、窓孔39の後側において、遊技盤30が樹脂ベース38の裏側に当接した状態で装着されている。従って、遊技盤30前面の略中央部分が窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39の下方位置には、発射装置60、及び、当該発射装置60によって発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。さらに、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30(遊技領域)の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞装置31、可変入球手段としての第1可変入賞装置32a(第1可変入球手段)、及び、第2可変入賞装置32b(第2可変入球手段)、始動入球手段としての第1始動入賞装置33a(第1始動入球手段)、及び、第2始動入賞装置33b(第2始動入球手段)、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35等が配設されている。周知の通り、一般入賞装置31、可変入賞装置32a、32b、始動入賞装置33a、33b等の各種入賞装置に遊技球が入球(入賞)すると、各種検知スイッチにより検知され、上皿19又は下皿15へ所定数の遊技球(賞球)が払出される。
本実施形態の遊技盤30は、透明樹脂製であり、上記した各種入賞装置に対応した開口部を除く範囲の後方には、各種装飾が施されている。当該装飾としては、遊技盤30の後面には離着されるプリントシールや、遊技盤30の後方に設置される(取付けられる)装飾用の役物(パチンコ機10のモチーフに即した立体的なオブジェクト)等が挙げられる。また、遊技盤30の後方(装飾部材の後方又は側方、或いは、斜め前方)には、かかる装飾部材に光を照射する発光手段が設けられている。尚、遊技盤30は透明樹脂製でなくてもよく、例えば、不透明な樹脂製、木製(合板)としてもよい。
また、遊技盤30のうち各種入賞装置が配置される部位には開口部が設けられ、該開口部に対し、入賞装置に入球した遊技球を遊技盤30の後方に案内する通路や、遊技球の通過を検知する検知スイッチの配線等が適宜挿通される格好で、各種入賞装置が遊技盤30に取付けられている。遊技盤30を内枠12(樹脂ベース38)に取付ける作業は、各種入賞装置や装飾部材が取付けられた状態の遊技盤30を内枠12に取付けて配線の接続を行うことで完了する。尚、装飾図柄表示装置42が大型になる場合には、遊技盤30を内枠12に取付けた後に装飾図柄表示装置42を遊技盤30、又は、内枠12(樹脂ベース38)に取付けるように構成してもよい。
本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの入球があった場合には3個、一般入賞装置31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には15個の遊技球が払出されるように構成されている。また、遊技領域において遊技球が通過するだけの(遊技盤30の裏面側に排出されることのない)スルーゲート34に遊技球が通過しても、遊技球の払出しは行われない。加えて、第1始動入賞装置33a、一般入賞装置31、及び、スルーゲート34には、遊技領域を移動する遊技球が常に入球可能、又は、通過可能に構成されているのに対し、第2始動入賞装置33b、及び、可変入賞装置32a、32bに関しては、遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化するように構成されている。
尚、詳しくは後述するが、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、それぞれ入賞した遊技球を検知する条件成立検知手段、始動入球検知手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合には、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bが開放される特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選等が行われるとともに、後述する特別表示装置43a、43b、及び、装飾図柄表示装置42にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、大当たり状態が付与されることとなる。
その他に、遊技盤30には、遊技領域の最下部に対応してアウト口36が設けられており、一般入賞装置31等の各種入賞装置に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(遊技釘)が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技領域の略中央部には、可変表示装置ユニット35が配設されている。可変表示装置ユニット35には、後述する装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には左右一対の入球口151が設けられており、該入球口151を介してセンターフレーム47の内部に入球した遊技球は、装飾図柄表示装置42の左右側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。加えて、ポケット154は、第1始動入賞装置33aの直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で、後述する第1始動入賞装置33aに入球するようになっている。
尚、ワープ流路152は、その延在方向に沿って透明又は半透明部位が延在している上、ワープ流路152の後方に設けられる発光手段が常時発光していることから、遊技者はワープ流路152を移動する遊技球を確認することが可能になっている。可変表示装置ユニット35は、遊技領域の略中央部に設けられるため、遊技者に注目される部位である。センターフレーム47についても、機種毎に形状がデザインされ、様々な装飾が施されるようになっており、遊技者に所定の教示を行う発光体や可動役物が設けられるものもある。但し、ワープ流路152の前面や側面や後面にプリントシールを貼着したり、ワープ流路152やステージ153の前方の一部に装飾用(落下防止用)の壁部を設けたりしてもよいが、センターフレーム47を移動する遊技球が遊技者から視認可能となるように構成することとする。
可変表示装置ユニット35の下方位置には、第1始動入賞装置33aが配設されている。第1始動入賞装置33aは、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口(始動入賞口)が開口している。尚、本実施形態の第1始動入賞装置33aには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球し易さを変化させるような構成(開閉部材等)は設けられていない。
また、本実施形態では、遊技領域に設けられた遊技釘等の配置により、遊技球を第1始動入賞装置32aへ入球させる場合には、当該遊技球を、遊技領域のうち可変表示装置ユニット35の左側方に位置する領域(左側方領域)に通過させる(左打ちする)必要があり、可変表示装置ユニット35の右側方に位置する領域(右側方領域)に通過させても(右打ちしても)、第1始動入賞装置32aには入球させることができないようになっている。
第1始動入賞装置33aの右方位置には、第1可変入賞装置32aと、第2可変入賞装置32bと、第2始動入賞装置33bとを備え、これらに遊技球を効率的に入球させるための右打ち入賞ユニット37が設けられている。図43に示すように、右打ち入賞ユニット37は、上方に開口して遊技球が入球可能な入球部111と、入球部111に入球した遊技球を第2可変入賞装置32bに案内する第1案内通路112と、第1案内通路112に案内され、第2可変入賞装置32bに入球しなかった遊技球を第2始動入賞装置33bに案内する第2案内通路113と、第2案内通路113に案内され、第2始動入賞装置33bに入球しなかった遊技球を第1可変入賞装置32aに案内する第3案内通路114と、右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球を右打ち入賞ユニット37の外部に排出する排出部116(本例では、左方に開口して、遊技球を右打ち入賞ユニット37の外部の遊技領域に排出する)と、第3案内通路114に案内され、第1可変入賞装置32aに入球しなかった遊技球を排出部116に案内する第4案内通路115とを備えている。尚、遊技盤30には、右打ち入賞ユニット37の設置位置に対応して開口部が設けられ、該開口部を閉塞するような格好で右打ち入賞ユニット37が遊技盤30に取付けられている。
また、本実施形態の右打ち入賞ユニット37は、入球部111、第1案内通路112、第2可変入賞装置32b、及び、第2案内通路113の一部を具備する右ユニット37aと、第2案内通路113の一部、第2始動入賞装置33b、第3案内通路114、第1可変入賞装置32a、第4案内通路115、及び、排出部116を具備する左ユニット37bとに分割されている。さらに、右ユニット37a、及び、左ユニット37bとしては、第1案内通路112、第2案内通路113、第3案内通路114、及び、第4案内通路115の後部(右打ち入賞ユニット37における遊技領域の後部)を画定する後板部182を具備する後パーツ181と、第1案内通路112、第2案内通路113、第3案内通路114、及び、第4案内通路115の前部(右打ち入賞ユニット37における遊技領域の前部)を画定する前板部185(図47参照)と、前板部185から後方に延出し、第1案内通路112、第2案内通路113、第3案内通路114、及び、第4案内通路115の延在方向を画定する案内板部186とを具備する前パーツ184とを備えている。
後パーツ181、及び、前パーツ184は、それぞれ無色透明な樹脂(例えば、ポリプロピレン)により一体的に形成されている。このため、右打ち入賞ユニット37の前方から前板部185を介して、右打ち入賞ユニット37の内部(第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b、第2始動入賞装置33b、及び、右打ち入賞ユニット37の内部を移動する遊技球)を視認可能となっている。さらに、右打ち入賞ユニット37の前方から前板部185、及び、後板部182を介して、右打ち入賞ユニット37の後方を視認可能となっている。
図47に示すように、本実施形態では、右打ち入賞ユニット37の後方において(第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b、及び、第2始動入賞装置33bと干渉しないようにして)、発光手段としての面発光照明188が設けられている。当該面発光照明は、光源と、該光源の光を内側に入射させて面発光する面発光手段とを備えている。面発光照明188は基本的には、すなわち、遊技が行われていない待機状態、通常モードの状態では、基本的に青色の発光態様(海洋生物にちなんで海のイメージ)に適宜局所的に白色の発光(海面での光の反射をイメージ)を行うとされる。確変モードでは透明(又は、白色)の発光態様とされ、時間短縮モードでは黄色の発光態様とされ、第2変動表示の保留数が最大数未満の状態における第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球でオレンジ・白に交互に比較的高速で切替わる態様とされ(1秒後に確変モード、又は、時間短縮モードに対応する態様に戻る)、大当たり状態では、薄い赤色の発光態様とされ、特別入球部145への入球で赤・白・青・緑・黄に交互に比較的高速で点灯する発光態様(5秒後に大当たり状態に対応する態様に戻る)とされる。
尚、図示は省略するが、前パーツ184には後方に開口するボスが設けられ、それに対応して後パーツ181にはねじ孔が設けられ、ねじ孔を介してボスに対しねじが螺着されることで、前パーツ184と後パーツ181とが連結されている。また、第1案内通路112(上下方向において入球部111に対向し、右打ち入賞ユニット37に進入した遊技球から比較的大きな力を受けることが想定される部位)に対応して、案内板部186から後方に突出する位置決め突部が設けられ、後板部182には位置決め突部が挿入される位置決め開口部が設けられている。
さらに、第1案内通路112、第2案内通路113、第3案内通路114、及び、第4案内通路115には、遊技球の移動速度を遅延させる遅延手段としての図示しない遅延突部が設けられている。遅延突部は、後板部182から前方に突出したり、前板部185から後方に突出したりすることで設けられている。また、遅延突部は、遊技球の移動方向を第1案内通路112、第2案内通路113、第3案内通路114、及び、第4案内通路115の下流側に向かう方向に対して交差する方向へ若干変化させるためのものであり、遅延突部によって遊技球の移動が妨げられることがないように構成されている(遅延突部と、当該遅延突部の先端部に対向する前板部185、又は、後板部182との間の距離が遊技球の直径よりも(例えば、1mm程度)大きくなっている)。
第2可変入賞装置32bは、第1案内通路112に案内された遊技球が入球可能な第2可変特定領域141と、前後にスライド変位可能に構成されるとともに、第2可変特定領域141の上方に位置して、第2可変特定領域141への遊技球の入球を規制する閉位置と、第2可変特定領域141の上方位置から後方に退避して、第2可変特定領域141への遊技球の入球を許容する開位置との間を変位可能な第2可変シャッタ142と、第2可変シャッタ142を開閉動作させる図示しないソレノイドとを備えている。第2可変入賞装置32bは、通常は遊技球が入球できない閉状態になっており、第2可変入賞装置32bが開状態とされる種別の大当たり状態の際に、遊技球が入球可能な開状態とされる。尚、第2可変シャッタ142は、後パーツ181の後面側に取付けられ、後板部182に設けられた開口を介して、右打ち入賞ユニット37の内部に出没可能に構成されている。
さらに、第2可変入賞装置32b(例えば、第2可変特定領域141、特に、第2可変シャッタ142の直下方)に対応して入球教示手段、態様教示手段としてのLEDが設けられ、第2可変入賞装置32bが開状態とされる場合に(例えば、第2可変入賞装置32bが開状態とされている期間だけ)前記LEDが発光するように構成されている。また、第2可変入賞装置32bに遊技球が入球した場合には、かかるLEDの点灯態様が変化する(例えば、点滅する、発光色が変化する等)ようになっている。尚、当該LEDに代えて、又は、加えて、第2可変入賞装置32bが開状態とされていることを認識させ易くする可動役物等を設けることとしてもよい。
また、本実施形態の第2可変シャッタ142は、左方に向けて下方傾斜しており、第1案内通路112は、遊技球を第2可変シャッタ142の右上部に案内する。遊技球が第1案内通路112に案内されて第2可変入賞装置32bに到達した際に、第2可変シャッタ142が閉位置にある場合には、該遊技球は第2可変シャッタ142の上面に載るとともに、当該第2可変シャッタ142によって、左方の第2案内通路113に案内されるようになっている。尚、第2可変シャッタ142が開位置とされる際に遊技球が第2可変シャッタ142に載っていた場合、該遊技球は第2可変特定領域141に入球することとなる。
さらに、第2可変入賞装置32bは、第2可変特定領域141に入球した全ての遊技球を検知可能な第2可変入球カウントスイッチ223bと、第2可変特定領域141に入球し、第2可変入球カウントスイッチ223bに検知された遊技球が入球可能な特別入球部145、及び、非特別入球部146と、特別入球部145に入球した遊技球を検知する特別入球検知スイッチ226aと、非特別入球部146に入球した遊技球を検知する非特別入球検知スイッチ226bと、第2可変入球カウントスイッチ223bに検知された遊技球を特別入球部145、又は、非特別入球部146のうち一方に案内する振分け装置147とを備えている。
振分け装置147は、特別入球部145への入球を規制する閉位置と、特別入球部145への入球を許容する開位置とに変位するスライド片148と、所定間隔毎にスライド片148を開位置へと変位させるソレノイド(図示略)とを備えている。第2可変特定領域141に入球した遊技球が振分け装置147へ到達した際にスライド片148が開位置にあれば、当該遊技球が特別入球部145に入球し、スライド片148が閉位置にあれば、当該遊技球が非特別入球部146に入球することとなる。本実施形態では、第2可変入賞装置32bの第2可変特定領域141に入球した遊技球が特別入球部145に入球した場合に、詳しくは後述する「確変モード」が付与されるようになっている。また、本実施形態では、遊技球が第2可変入球カウントスイッチ223bを斜め左右方向に通過し、振分け装置147、特別入球検知スイッチ226a、及び、非特別入球検知スイッチ226bを上下方向に通過するようになっており、右打ち入賞ユニット37(パチンコ機10)の前方から、遊技球が、振分け装置147、第2可変入球カウントスイッチ223b、特別入球検知スイッチ226a、及び、非特別入球検知スイッチ226bを通過する様子を視認可能に構成されている。
さらに、特別入球部145(例えば、振分け装置147のスライド片148の直下方)に対応して入球教示手段、態様教示手段としての図示しないLEDが設けられ、特別入球部145が開状態とされる場合(例えば、特別入球部145が開状態とされている期間だけ)に前記LEDが発光するように構成され、それ以外の期間は消灯されている。また、特別入球部145に遊技球が入球した場合には、かかるLEDの点灯態様が変化する(例えば、点滅する、発光色が変化する等)ようになっており、入球検知から1秒後に基本の発光態様(特別入球部145が開放中であれば点灯態様、閉鎖中であれば消灯態様)に戻るようになっている。尚、当該LEDは、右打ち入賞ユニット37における通路の側方に設けられてもよいし、通路の後方に設けられてもよい。また、当該LEDに代えて、又は、加えて、特別入球部145が開状態とされていることを認識させ易くする可動役物等を設けることとしてもよい。
加えて、非特別入球部146に対応して入球教示手段、態様教示手段としての図示しないLEDが設けられ、非特別入球部146に遊技球が入球した場合には、かかるLEDが点灯し、入球検知から1秒後に消灯する。尚、図示は省略するが、後板部182には、特別入球部145、及び、非特別入球部146に入球した遊技球を後方に排出する排出口が設けられている。さらに、後パーツ181には、後板部182の前記排出口の周縁部から後方に突出し、遊技球を後方に案内する排出通路が設けられている。また、振分け装置147は、後パーツ181の後面側に取付けられ、後板部182に設けられた開口を介して、右打ち入賞ユニット37の内部に出没可能に構成されている。さらに、前パーツ184には、第2可変入球カウントスイッチ223b、特別入球検知スイッチ226a、及び、非特別入球検知スイッチ226bをそれぞれ保持する保持部が設けられ、後板部182には、第2可変入球カウントスイッチ223b、特別入球検知スイッチ226a、及び、非特別入球検知スイッチ226bの配線を挿通させる開口部が設けられている。
第2始動入賞装置33bは、第2案内通路113に案内された遊技球が入球可能な第2始動特定領域171と、前後にスライド変位可能に構成されるとともに、第2始動特定領域171の上方に位置して、第2始動特定領域171への遊技球の入球を規制する閉位置と、第2始動特定領域171の上方位置から後方に退避して、第2始動特定領域171への遊技球の入球を許容する開位置との間を変位可能な第2始動シャッタ172と、第2始動特定領域171に入球した全ての遊技球を検知可能な第2始動入賞スイッチ224bと、第2始動シャッタ172を開閉動作させる図示しないソレノイドとを備えている。第2始動入賞装置33bは、通常は遊技球が入球できない閉状態になっており、詳しくは後述する入球サポート抽選で当選した場合に、遊技球が入球可能な開状態とされる。
また、本実施形態の第2始動シャッタ172は、右方に向けて下方傾斜しており、第2案内通路113は、遊技球を第2始動シャッタ172の左上部に案内する。遊技球が第2案内通路113に案内されて第2始動入賞装置33bに到達した際に、第2始動シャッタ172が閉位置にある場合には、該遊技球は第2始動シャッタ172の上面に載るとともに、当該第2始動シャッタ172によって、右方の第3案内通路114に案内されるようになっている。尚、第2始動シャッタ172が開位置とされる際に遊技球が第2始動シャッタ172に載っていた場合、該遊技球は第2始動特定領域171に入球することとなる。
さらに、第2始動入賞装置33b(例えば、例えば、第2始動特定領域171、特に、第2始動シャッタ172の直下方)に対応して入球教示手段、態様教示手段としての図示しないLEDが設けられ、第2始動入賞装置33bが開状態とされる場合に前記LEDが発光し、それ以外は消灯するように構成されている。また、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球した場合には、かかるLEDの点灯態様が変化する(例えば、点滅する、発光色が変化する等)ようになっており、入球検知から1秒後に基本の発光態様(第2始動入賞装置33bが開放中であれば点灯態様、閉鎖中であれば消灯態様)に戻るようになっている。尚、当該LEDに代えて、又は、加えて、第2始動入賞装置33bが開状態とされていることを認識させ易くする可動役物等を設けることとしてもよい。
第1可変入賞装置32aは、第3案内通路114に案内された遊技球が入球可能な第1可変特定領域161と、前後にスライド変位可能に構成されるとともに、第1可変特定領域161の上方に位置して、第1可変特定領域161への遊技球の入球を規制する閉位置と、第1可変特定領域161の上方位置から後方に退避して、第1可変特定領域161への遊技球の入球を許容する開位置との間を変位可能な第1可変シャッタ162と、第1可変特定領域161に入球した全ての遊技球を検知可能な第1可変入球スイッチ223aと、第2始動シャッタ172を開閉動作させる図示しないソレノイドとを備えている。第1可変入賞装置32aは、通常は遊技球が入球できない閉状態になっており、第1可変入賞装置32bが開状態とされる種別の大当たり状態の際に、遊技球が入球可能な開状態とされる。
また、本実施形態の第1可変シャッタ162は、左方に向けて下方傾斜しており、第3案内通路114は、遊技球を第1可変シャッタ162の右上部に案内する。遊技球が第3案内通路114に案内されて第1可変入賞装置32aに到達した際に、第1可変シャッタ162が閉位置にある場合には、該遊技球は第1可変シャッタ162の上面に載るとともに、当該第1可変シャッタ162によって、左方の第4案内通路115に案内されるようになっている。尚、第1可変シャッタ162が開位置とされる際に遊技球が第1可変シャッタ162に載っていた場合、該遊技球は第1可変特定領域161に入球することとなる。
さらに、第1可変入賞装置32a(例えば、第1可変特定領域161、特に、第1可変シャッタ162の直下方)に対応して入球教示手段、態様教示手段としての図示しないLEDが設けられ、第1可変入賞装置32aが開状態とされる場合(例えば、第1可変入賞装置32bが開状態とされている期間だけ、大当たり状態の開始から終了までの間、或いは、第1ラウンドの開始から最終ラウンドの終了までの間)に前記LEDが発光するように構成され、それ以外の期間は消灯されている。また、第1可変入賞装置32aに遊技球が入球した場合には、かかるLEDの点灯態様が変化する(例えば、点滅する、発光色が変化する等)ようになっており、入球検知から1秒後に基本の発光態様(第1可変入賞装置32aが開放中であれば点灯態様、閉鎖中であれば消灯態様)に戻るようになっている。尚、当該LEDに代えて、又は、加えて、第1可変入賞装置32aが開状態とされていることを認識させ易くする可動役物等を設けることとしてもよい。
本実施形態の右打ち入賞ユニット37は、第2可変入賞装置32b、第2始動入賞装置33b、及び、第1可変入賞装置32aが閉状態とされている場合には、入球部111に入球した遊技球が、一列で、第2可変シャッタ142、第2始動シャッタ172、及び、第1可変シャッタ162を経由して、排出部116へと案内されるようになっている。また、遊技球を第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b、及び、第2始動入賞装置33bへ入球させる場合には、当該遊技球を右打ち入賞ユニット37に入球させる必要がある。さらに、本実施形態では、右側方領域に打ち出された遊技球の全てが、右打ち入賞ユニット37に入球するように構成されている。
尚、右打ち入賞ユニット37において、第1案内通路112、第2案内通路113、第3案内通路114、第4案内通路115、第2可変入賞装置32bの第2可変シャッタ142の上方の領域、第2始動入賞装置33bの第2始動シャッタ172の上方の領域、第1可変入賞装置32aの第1可変シャッタ162の上方の領域は、遊技領域に含まれる。また、第1案内通路112、第2案内通路113、及び、第3案内通路114のいずれか、或いは、これらの組合せにおいて、遊技球を右打ち入賞ユニット37の外部(遊技盤30の裏側)に案内する分岐通路(基本的には通過しないような配置としてもよい)が設けられることとしてもよい。
尚、本実施形態の第2始動入賞装置33b、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bを開状態と閉状態とに切替える開閉部材は、前後方向にスライドするシャッタ172、162、142により構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、第2始動入賞装置33bにおいて、遊技球が入球可能な入賞口(始動入賞口)の右側部に隣接して、回動変位可能に設けられた開閉部材としての羽根部材を設け、第2始動入賞装置33bを第2案内通路113の下流側端部である左端部の左方に所定距離を隔てて配置し、羽根部材が開位置とされることで羽根部材の先端部が第2案内通路113の左端部と近接して、第2案内通路113を経由した遊技球が羽根部材に案内されて始動入賞口に入球し、その一方で、羽根部材が開位置とされることで、羽根部材により始動入賞口が閉鎖されるとともに、第2始動入賞装置33b(羽根部材)と第2案内通路113との間に遊技球が通過可能な隙間が形成され、該隙間を通過することで第3案内通路114に進入するように構成してもよい。
また、本実施形態では、右打ち入賞ユニット37が、第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b、及び、第2始動入賞装置33bを備えるように構成されているが、右打ち入賞ユニット37が備える入賞装置については特に限定されるものではなく、例えば、スルーゲート34や一般入賞装置31を備えるように構成したり、第1可変入賞装置32aを別離させたりしてもよい。尚、右打ち入賞ユニット37のように、複数の各入賞装置を1本道で繋げるような構成を省略することとしてもよい。
尚、本実施形態では、右打ち入賞ユニット37が右ユニット37a及び左ユニット37bを並べて設置することにより構成されているが、右打ちユニット37を1つのユニットで構成することとしてもよいし、3つ以上のユニットを並べて設置することにより構成されることとしてもよい。また、右ユニット37a、及び、左ユニット37bがそれぞれ後パーツ181、及び、前パーツ184により構成されているが、それぞれ1つのパーツにより構成してもよいし、それぞれ3つ以上のパーツにより構成してもよい。
尚、上記のように、右打ち入賞ユニット37の第2可変入賞装置32b(特別入球部145、非特別入球部146)、第2始動入賞装置32b、第1可変入賞装置32aにそれぞれ個別に対応して図示しないLEDが設けられ、これらのLEDと、面発光照明188との発光態様を変化させることにより、装飾パネル401の視認態様を変化させることができる。本実施形態では、LEDが消灯された状態や、面発光手段188が発光色を代えずに点灯している状態が通常態様、通常発光態様に相当し、LEDが点滅したり、基本色とは異なる色で点灯したりする状態や、面発光手段188が発光色を順次変更している状態が変化態様、変化発光態様に相当し、各点灯態様を変更させる機能が態様変化手段、発光態様変化手段に相当し、各LED等に対応する入球検知スイッチが検知手段に相当する。また、かかるLEDや面発光照明188が発射位置報知発光手段を構成する。
図4に示すように、右側方領域の上部において、右打ち入賞ユニット37の上方位置には、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能なスルーゲート34が設けられている。スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えている。尚、本実施形態では、左側方領域には、スルーゲート34が設けられていない。
また、スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選(開放抽選)が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて当該入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球サポート抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に第2始動入賞装置33bが規定時間だけ開状態とされる。
本実施形態では、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する「低確率状態」と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する「高確率状態」とがある。さらに、第2始動入賞装置33b(第2始動シャッタ172)が比較的頻繁に開放され、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させ易くなる「高入球状態」と、高入球状態よりも第2始動入賞装置33bが開放される時間帯が減少する「低入球状態」とがある。以下、低確率状態かつ低入球状態である状態を「通常モード」と称し、低確率状態かつ高入球状態である状態を「時間短縮モード(或いは、時短モード)」と称し、高確率状態かつ高入球状態である状態を「確変モード」と称する。尚、高確率状態かつ低入球状態となる状態(潜確モード)を設けることとしてもよい。
尚、高入球状態としては、例えば、(1)普通図柄表示装置41における変動表示時間が低入球状態時よりも短い状態、(2)第2始動入賞装置33bの一回の開放時間(規定時間)が低入球状態時に比べて長い状態、(3)第2始動入賞装置33bの一回の開放につき入球可能となる遊技球の規定個数が低入球状態時に比べて多い状態、(4)入球サポート抽選の当選一回当たりの第2始動入賞装置33bの開放回数が低入球状態時に比べて多い状態、(5)入球サポート抽選の当選確率が低入球状態時よりも高い状態とすることなどが挙げられる。本実施形態における高入球状態は、上記(1)、(2)、(4)、(5)の構成を採用している。勿論、これに限らず、「高入球状態」として、構成(1)~(5)のいずれか1つ、又は、これら構成(1)~(5)の任意の組合せを採用してもよい。これにより、第2始動入賞装置33bに対し遊技球が頻繁に入賞しやすくなり、当否抽選の実行される回数が増えると共に、遊技者の持ち球の減少が抑制される球持ちのよい状態となる。
さらに、本実施形態では、通常モードは、大当たり状態が発生するまで継続されるのに対し、時間短縮モード、及び、確変モードは大当たり状態が発生しなくても特別表示装置43a、43bにおける変動表示が予め設定された規定回数(本例では、100回)行われると終了し、通常モードに移行する構成となっている。
また、本実施形態の大当たり種別としては、10ラウンド確変大当たり(以下「10RS」と言う)と、4ラウンド確変大当たり(以下「4RS」と言う)と、10ラウンド通常大当たり(以下「10RN」と言う)とがある。「10RS」に関しては、第1可変入賞装置32a、又は、第2可変入賞装置32bが30秒間開放されること、又は、第1可変入賞装置32a、又は、第2可変入賞装置32bに8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、それが10回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。本実施形態では、第1ラウンドにおいて第2可変入賞装置32bが開状態とされ、第2~第10ラウンドにおいて第1可変入賞装置32aが開状態とされるようになっている。つまり、「10RS」については、第1ラウンドにおいて、遊技球を第2可変入賞装置32bに入球させることで、当該遊技球が特別入球部145に入球することとなり、当該「10RS」の大当たり状態終了後には、「確変モード」が付与されるようになっている。
「4RS」に関しては、第2~第4ラウンドが、第1可変入賞装置32aが30秒間開放されること、又は、第1可変入賞装置32aに8個の遊技球が入球することを1ラウンドとし、第1ラウンドが、第2可変入賞装置32bが30秒間開放されること、又は、第2可変入賞装置32bに8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして行われる。つまり、「4RS」についても、第1ラウンドにおいて遊技球を第2可変入賞装置32bの特別入球部145に入球させることができ、大当たり状態終了後には、「確変モード」が付与されるようになっている。
「10RN」に関しては、第2~第8ラウンドが、第1可変入賞装置32aが30秒間開放されること、又は、第1可変入賞装置32aに8個の遊技球が入球することを1ラウンドとし、第1ラウンドが、第2可変入賞装置32bが0.1秒間開放されること、又は、第2可変入賞装置32bに8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして行われる。すなわち、「10RN」の「第1ラウンド」に関しては、第2可変入賞装置32bへの遊技球の入球が見込めず、遊技球の増加も見込めない大当たりラウンドとなっている。このため、「10RN」の大当たり状態では、特別入球部145へ遊技球を入球させることができず、大当たり状態終了後には、「時間短縮モード」が付与されるようになっている。
尚、「10RS」の第1ラウンド、及び、「4RS」の第1ラウンド以外において、遊技球が第2可変入賞装置32bの第2可変特定領域141に入球しても、振分け装置147のスライド片148が閉位置にあって、特別入球部145には入球しないようになっている。すなわち、「10RS」、及び、「4RS」の第1ラウンド以外では、第2可変入賞装置32bの振分け装置147が閉位置で維持される、或いは、第2可変入賞装置32bの開放時に入球した遊技球が振分け装置147に到達し得るタイミングと、スライド片148が開位置とされるタイミングとが合わないような構成とされる。
また、略楕円形状の遊技領域の右上部に隣接して、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる特別表示手段としての第1特別表示装置43aと、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる特別表示手段としての第2特別表示装置43bと、特別表示装置43a、43bにおける変動表示中に始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球があった場合に、当該入球に対応する変動表示を保留記憶したことを示す保留表示手段としての第1保留表示装置46a及び第2保留表示装置46bと、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる普通表示手段としての普通図柄表示装置41と、普通図柄表示装置41における変動表示中にスルーゲート34への遊技球の通過があった場合に、当該通過に対応する変動表示を保留記憶したことを示す普通保留表示装置44とが、パチンコ機10の前方から視認可能に設けられている。本実施形態では、第1特別表示装置43a、第2特別表示装置43b、第1保留表示装置46a、第2保留表示装置46b、普通図柄表示装置41、及び、普通保留表示装置44は、後述する主制御手段としての主制御装置261により直接的に表示制御される。
第1特別表示装置43aは、4個のLED(第1特図ランプ)により構成されている。そして、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として、第1特別表示装置43aにて第1特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。第2特別表示装置43bは、4個のLED(第2特図ランプ)により構成されている。そして、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43bにて第2特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて変動表示が所定時間行われた後、当否抽選の結果に基づいて、変動表示が停止されることとなる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している特図ランプの組合せ)と、当否抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、当否抽選の結果、すなわち、「大当たり」、又は、「外れ」であることが確定的に表示されるようになっている。
さらに、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおいては、停止させる点灯態様(停止態様)によって、大当たり種別、すなわち、「10RS」、「4RS」、及び、「10RN」のうちいずれであるかについても教示される。また、各種大当たり種別や、外れであることをそれぞれ教示する第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bの停止態様は1つではなく複数存在し、それらのいずれかが選択されて停止表示される。
詳しくは後述するが、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選では、「4RS」、及び、「10RN」に当選する可能性があり、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選では、「10RS」、及び、「4RS」に当選する可能性がある。尚、特別表示装置43a、43bの構成や設置位置等については特に限定されるものではなく、例えば、それぞれが20個の発光手段により構成されてもよいし、それぞれが2つの7セグメント表示装置により構成されてもよいし、外表面に複数の識別情報が付された可動体により構成されてもよい。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおける停止表示は規定時間維持されるように構成されており、規定時間経過後(変動インターバル後)に次の変動表示を開始可能に構成されている。さらに、第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおける停止表示後、規定時間が経過しても、次の変動表示が行われない場合には、当該第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおいて、当否抽選の結果を示す点灯態様から、変動表示が行われていない待機状態であることを示す点灯態様へと切替えられるように構成されている。尚、当否抽選の結果を示す点灯態様がそのまま維持される構成としてもよい。
第1保留表示装置46a及び第2保留表示装置46bは、それぞれ2個のLED(第1保留ランプ、第2保留ランプ)によって構成されている。本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第1変動表示」と称する)を4回分まで保留記憶可能に構成されている。さらに、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第2変動表示」と称する)についても4回分まで保留記憶可能に構成されている。
また、例えば、第1変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が2回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が3回分保留されている場合には、左側の第1保留ランプが点滅するとともに、右側の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が4回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点滅する。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞装置33a、33bに入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
本実施形態では、保留された変動表示は、基本的に、保留された順番で消化されるのであるが、第1変動表示及び第2変動表示の両方が保留されている場合には、第2変動表示が優先的に消化されるようになっている。すなわち、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示が全て消化された状態でなければ、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプが1つ点灯している状態において、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球し、第2保留ランプが1つ点灯した場合、第1変動表示が後回しにされ、先に第2変動表示が行われることとなる。
普通図柄表示装置41は、2個のLED(普図ランプ)により構成されている。そして、普通図柄表示装置41では、スルーゲート34への遊技球の通過を契機として、例えば、右側(遊技領域外周側)の普図ランプが点滅表示される(変動表示される)構成となっている。また、普通図柄表示装置41にて変動表示が所定時間行われた後、入球サポート抽選の結果に基づいて、変動表示を停止させる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している普図ランプの組合せ)と、入球サポート抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、入球サポート抽選の結果が確定的に表示される。例えば、左右の普図ランプを両方とも点灯させることで「当選」を示し、左側の普図ランプのみを点灯させることで「外れ」を示す。
普通保留表示装置44は、2個のLED(普通保留ランプ)により構成されている。本実施形態では、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる普通図柄表示装置41の変動表示を4回分まで保留記憶可能に構成されている。例えば、普通図柄表示装置41の変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の普通保留ランプが点灯し、2回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点灯し、3回分保留されている場合には、左側の普通保留ランプが点滅するとともに、右側の普通保留ランプが点灯し、4回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点滅する。尚、大当たり状態中に新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合、その分の変動表示についても保留される。
尚、第1保留表示装置46a及び第2保留表示装置46b、普通図柄表示装置41、普通保留表示装置44の構成や設置位置等については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、保留表示装置46a、46bを7セグメント表示装置により構成して保留数を表示してもよいし、特別表示装置43a、43bの一方とそれに対応する保留表示装置45a、46bを省略してもよいし、第2始動入賞装置33bから第2始動シャッタ172を省略する、或いは、第2始動シャッタ172のような遊技球の入球を許容したり規制したりする開閉部材を備える始動入賞装置を設けないような構成として普通図柄表示装置41、及び、普通保留表示装置44を省略することも可能である。
また、可変表示装置ユニット35には、液晶表示装置によって構成され、装飾図柄を表示可能な演出表示手段としての装飾図柄表示装置42が設けられている。装飾図柄表示装置42は、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bによる変動表示に合わせて、演出として装飾図柄を変動表示させるように構成されている。以下、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示のことを「演出変動表示」とも称する。さらに、装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、当該決定に基づき、表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中、下の3つの図柄表示領域(上図柄表示領域、中図柄表示領域、下図柄表示領域)が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の装飾図柄(例えば1~9の数字が付された数字図柄)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)装飾図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たり状態の発生が確定すると、第1又は第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄が大当たりに対応する組合せで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域において所定の有効ライン上に同一の装飾図柄が並ぶようにして停止表示され)、大当たり状態が開始される。
また、装飾図柄が大当たりに対応する組合せで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の装飾図柄が所定の有効ライン上に停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて所定の有効ライン上に同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。勿論、リーチ状態が発生したからといって必ずしも大当たりとなるわけではなく、外れる場合もある。
本実施形態では、リーチ状態が発生した後、中図柄表示領域において、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された装飾図柄(リーチ図柄)と同じ装飾図柄が同じ有効ライン上に停止表示された場合(ゾロ目が停止表示された場合)に、大当たり状態が付与される。また、通常モードにおいて、装飾図柄の数字柄が奇数のゾロ目となる場合には、「10RS」、又は、「4RS」が発生し、偶数のゾロ目となる場合には、「10RS」、「4RS」、又は、「10RS」のいずれかが発生し、「7」のゾロ目となる場合には、「10RS」が発生する。さらに、確変モード、及び、時間短縮モードにおいて、装飾図柄の数字柄が奇数のゾロ目となる場合には、「10RS」、又は、「4RS」が発生し(「10RS」となる可能性が高い)が発生し、偶数のゾロ目となる場合には、「10RS」、又は、「4RS」が発生し(「4RS」となる可能性が高い)、「7」のゾロ目となる場合には、「10RS」が発生する。
尚、本実施形態では、滞在している遊技モードを教示又は示唆する演出として、装飾図柄表示装置42において(背景等が異なる)複数の演出ステージが用意されている。より具体的には、確変モードに滞在していることが確定する「確変ステージ」と、通常モードに滞在していることが確定する「通常ステージ」と、時間短縮モードに滞在している「引き戻しステージ」とがある。つまり、「10RS」、及び、「4RS」に当選した場合には、その大当たり状態終了後に「確変ステージ」に移行する。また、「10RN」に当選した場合には、その大当たり状態終了後に「引き戻しステージ」に移行する。さらに、確変ステージ、及び、引き戻しステージにおいて変動表示が100回行われた場合には、「通常ステージ」に移行する。
また、本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球に基づいて行われる変動表示が保留されていること(変動表示を実行させる権利を得ていること)が、装飾図柄表示装置42においても教示されるようになっている。詳しくは後述するが、図42に示すように、装飾図柄表示装置42の下部(保留表示エリア462)において、変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン461が表示されるようになっている。
尚、演出表示手段としての装飾図柄表示装置42の構成や設置位置等については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、外表面に複数の識別情報が付され、当否抽選の結果に応じた識別情報が所定の有効ラインに停止表示されるリールを複数備えるような構成としてもよい。また、演出表示手段(装飾図柄表示装置42)を省略することも可能である。
左側方領域の下部には、遊技領域の周縁部に沿って一般入賞装置31が配設されている。一般入賞装置31は、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口が開口している。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の下払出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
さらに、上皿19と、球送り装置63との間を連通させ、上皿19に貯留された遊技球を球送り装置63へと案内する発射球通路74が設けられている。加えて、発射球通路74(上皿19の下流部でも可)には、下皿連通路71と連通する連通孔(図示略)が形成されるとともに、当該連通孔を開閉させる第1シャッタ(図示略)が設けられている。第1シャッタは、図示しない付勢手段によって常には連通孔を閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、第1シャッタは、球抜きボタン123と連動し、球抜きボタン123が押圧操作された場合には、連通孔を開口させる開位置へと変位するように構成されている。
また、図2に示すように、下皿15には、下皿15に貯留されている遊技球をパチンコ機10の外部へと排出可能な排出口15aが形成されるとともに、当該排出口15aを開閉させる第2シャッタ15bが設けられている。第2シャッタ15bは、図示しない付勢手段によって常には排出口15aを閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、第2シャッタ15bは、球抜きレバー25と連動するように構成されており(例えば、連結、又は、一体形成されており)、球抜きレバー25が(左側へ)押圧操作された場合には、排出口15aを開口させる開位置へと変位するように構成されている。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞装置31、可変入賞装置32a、32b、及び、始動入賞装置33a、33b等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞装置に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞装置31等の各種入賞装置に対応して、当該各種入賞装置へ入球した遊技球を検知する入球検知スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞装置31に対応する位置には一般入賞スイッチ221が設けられ、第1可変入賞装置32aには、第1可変入球カウントスイッチ223aが設けられ、第2可変入賞装置32bには、第2可変入球カウントスイッチ223b、特別入球検知スイッチ226a、及び、非特別入球検知スイッチ226bが設けられている。また、第1始動入賞装置33a、及び、第2始動入賞装置33bには、第1始動入賞スイッチ224a、及び、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、一般入賞スイッチ221、第1可変入球カウントスイッチ223a、第2可変入球カウントスイッチ223b、特別入球検知スイッチ226a、非特別入球検知スイッチ226b、及び、スルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、一般入賞スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検知スイッチにて各々検知された検知結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検知された場合を除く)。
この他、図示は省略するが、遊技盤30の裏面には、可変入賞装置32a、32bの大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドや、第2始動入賞装置33bの第2始動シャッタ172を開閉させるソレノイド等が設けられている。さらに、裏枠セット215には、これらソレノイドやモータと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(変動表示の開始、大当たり状態の開始、確変モードの開始、確変モードの継続等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91、92によって検知される前面枠14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、タンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞装置31等の各入賞装置に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞装置にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、及び、CRユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。電源・発射制御装置310は、発射制御回路312と、電源回路313とを備え、基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、CRユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源回路313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠14の閉鎖時において検知部が前面枠14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
尚、各種演出や装飾等を行うための構成(表示装置、可動式役物、発光手段等)は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。つまり、本実施形態では「海」をモチーフとしており、透明な遊技盤30の後面には、適宜(部分的に)、海に関する図柄がプリントされたシールが貼着され、遊技盤30の後方には海や当該パチンコ機10の機種に関する立体的なオブジェクトが設置され、遊技領域に設置される入賞装置や装飾部材には、適宜、海に関する図柄がプリントされたシールが貼着されたり、海に関する形状・色彩とされたりすることで構成される意匠部が設けられている。さらに、遊技盤30が透明素材で構成される場合には、遊技盤30に形成された開口部に対応する範囲だけでなく、遊技盤30の後方範囲にも装飾図柄表示装置42の表示部が存在するような構成(例えば、遊技領域の全体に対応する範囲で装飾図柄表示装置42による表示を実行可能)としてもよい。加えて、装飾図柄表示装置42の表示部を透過型の表示部とし、該表示部のうち、遊技盤30を介して装飾図柄表示装置42の表示態様が視認される状態と、遊技盤30及び装飾図柄表示装置42の表示部を介して該表示部の後方に配置された装飾部を視認可能な状態とに状態変化可能としてもよい。この場合、表示領域が適宜変更される等、演出性の向上等を図ることができる。例えば、遊技盤40の後方の表示部領域では、通常遊技状態のリーチ状態ではない状態において波打ち際の表示(遊技領域を移動する遊技球の視認の妨げとならない程度の表示)を行い、リーチ状態以降ではメインの演出表示と一体となった(メインの演出表示の表示領域が遊技盤30の後方領域にまで拡張されたような)表示を行うこととしてもよい。
また、例えば、装飾図柄表示装置42(遊技領域の一部、又は、全体)の前方に透過型の液晶表示装置(EL表示装置等でも可能)を設けることとしてもよい。当該透過型の液晶表示装置は、遊技領域よりも前方(例えば、前面枠14)に設けられることとしてもよいし、遊技領域よりも後方に設けられることとしてもよい(両方でもよい)。さらに、装飾図柄表示装置42(遊技領域)の前方に配置される透過型液晶表示装置の表示部では、遊技状況に応じて遊技領域に発射された遊技球の移動先として狙うべき位置をその前方位置で指し示す表示を実行可能としてもよいし、透過型液晶表示装置の表示部よりも後方の所定部位が視認不可能、又は、視認困難となるような表示(光の透過率が低下するような表示、例えば、濃い色の文字を表示したり、黒塗りのような表示をしたりする)を実行可能としてもよい。さらに、透過型の装飾図柄表示装置42の表示部と、遊技領域の前方に配置される透過型の表示装置の視認態様とを組合わせて遊技者の遊技盤30後方の視認範囲を適宜変更する(かかる視認態様で所定の教示を行う、例えば、遊技盤30の後方領域において岩型のオブジェクト、サンゴ型のオブジェクト、及び、わかめ型のオブジェクトと、該オブジェクトの後方に隠れるようにして配置されるカニ役物、エビ役物、サメ役物、クジラ役物等が該オブジェクトから出没可能に設けられ、突出した役物によって異なる大当たり期待度を示唆する)ような構成としてもよい。
加えて、装飾図柄表示装置42の態様(上記のような透過型の表示装置を採用する場合も含む)や、遊技領域の前方に透過型の表示装置(前衛表示装置)を設置する場合の前衛表示装置の態様を、遊技者が演出ボタン125や十字ボタン126の操作などにより設定変更可能に構成してもよい。例えば、通常遊技状態等において、前衛表示装置の態様を、前面枠14の窓部101を介して視認される範囲の全域(遊技盤30の前面側の全体を含む)が視認される状態と、遊技球が通過しない部位(センターフレームの一部が遊技領域の外周側)において、半透明又は不透明な表示(例えば、装飾図柄表示装置42の前方では表示せず、又は、半透明な(モチーフにちなんだ波等の動く絵柄等)表示を行い、それ以外では不透明な(モチーフにちなんだ海洋生物等の動く絵柄等)を表示する)を導出する状態とに状態変化可能としてもよい。さらに、前衛表示装置や装飾図柄表示装置42の表示態様について部分毎に(例えば、中央部、右上、右下等)表示の濃さ、表示のオンオフ、及び、表示内容(種別)等を遊技者が選択可能に構成してもよい(例えば、前衛表示装置において、中央は表示なし、右上はモチーフの背景絵、右下はキャラクタの表示、左下は遊技の進行に関するガイダンス(予告パターンの教示、モチーフ説明など)の表示、左上は遊技球の発射に連動した装飾性向上のための表示)。尚、装飾図柄表示装置42の表示部を遊技盤30の裏面に拡張する構成において、前衛表示装置で不透明の表示を行うとその後方の装飾図柄表示装置42は見え難くなるが、遊技者が少し顔を移動させることで視認可能となる程度とすることが望ましい。さらに、前衛表示装置で不透明の表示を行っている箇所の後方の遊技領域に遊技球が進入した場合(当該遊技球ヲ検知する検知スイッチの検知が行われた場合)に、該当箇所の前衛表示装置の不透明表示を透明表示に変更するとともに、遊技球の発射位置を適正な位置に戻して欲しい旨の表示を装飾図柄表示装置42、及び、前衛表示装置において行うこととしてもよい。
また、装飾図柄表示装置42の表示部の前方に位置する視認位置と、装飾図柄表示装置42の表示部の前方から外れる退避位置との間を変位する可動役物を設けることとしてもよい。例えば、可動役物として、左右一対のシャッタを設け、シャッタを適宜変位させて停止させることにより、装飾図柄表示装置42の表示部の全体が視認可能な状態と、該表示部の全体が(ほぼ)視認不可能な状態と、表示部の右半分のみが視認可能な状態と、表示部の左半分のみが視認可能な状態と、表示部の中央のみが視認可能な状態とに状態変化可能としてもよい。尚、シャッタの前面には、シャッタが表示部の前方に位置した状態の意匠性の向上を図るべく、所定の装飾が施されること、或いは、後方の視認態様が透けて視認される半透明部位が設けられることが望ましい。
また、例えば、装飾図柄表示装置42の左上方、右上方、左下方、右下方において4つの可動役物を設け、全ての可動役物を視認位置とすることで、4つの可動役物が上下左右に2列ずつとなるように互いに上下又は左右に略当接して、正面視で4つの可動役物の視認態様を組合わせて、全体として特定態様を形成し得るように構成する。ここで、4つの可動役物を視認位置とした場合には、装飾図柄表示装置42の表示部の全体を視認不可能としてもよいし(途中で止まる場合があってもよいし)、例えば、4つの可動役物が視認位置とされた際に、当該4つの可動役物の中央を含む範囲において前後に貫通する中央開口部が形成されるように構成し、当該中央開口部を介して、装飾図柄表示装置42の表示態様が視認可能とされるように構成してもよい。
また、例えば、可動役物の前方に透過型液晶表示装置を設け、透過型液晶表示装置の態様と、可動役物の態様とを組合わせた態様を導出したり、透過型液晶表示装置の態様と、可動役物の態様と、装飾図柄表示装置42の態様とを組合わせた態様を導出したりしてもよい。例えば、透過型液晶表示装置で海上の表示を行い、可動役物がスイマーの形状をなし、装飾図柄表示装置42で海中・海底の表示を行ってもよいし、例えば、可動役物で竜の顔を立体的に表現し、透過型液晶表示装置で竜の手、髭、目を表現し(その他の部位は透明)、装飾図柄表示装置42で竜の体等を表現するようにしてもよい。
さらに、演出ボタン125の操作部(透明な押圧部)を介して演出ボタン125の内側を遊技者に覗かれた場合に内蔵のLEDが直接視認されないように、演出ボタン125の内側において少なくとも一部に透光性を有する装飾部材を設置してもよいし、LEDに代えて表示装置を設置したりしてもよい。尚、少なくとも演出ボタン125を操作した場合に、演出ボタン125の操作部(透明な押圧部に施された装飾)の態様と、演出ボタン125に内蔵された装飾体の態様とが一体となった態様が視認されるようにすることで、意匠性の向上等が図られる。
尚、本実施形態の右打ち入賞ユニット37は、遊技領域を移動する遊技球を遊技盤30に設けられた開口部側に案内する受部を備える複数の入賞装置の前壁部を共通化するように構成されている(第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b、第2始動入賞装置33bの前壁部が前パーツ184の前板部185により共通化されている)。ここで、前壁部が共通化される対象となる入賞装置の対象は特に限定されるものではなく、例えば、複数の一般入賞装置31の前壁部を共通化させる(1つの前壁部で複数の一般入賞装置31の受部の前部が閉塞される)こととしてもよい。尚、前壁部と、遊技盤30との間(前壁部で連結された複数の入賞装置の間、或いは、入賞装置(受部)を遊技盤30の前面に連結するための(ねじ孔を有し、遊技盤30の前面に当接した状態で取付けられる)基部と、前壁部との間)は、遊技球が移動可能な遊技領域である。また、前壁部の前面が意匠面とされるような構成(例えば、前壁部の平坦な前面に対し装飾が施されたシールを貼着する、前壁部の前面側を凹凸形状としたり、着色を施したりする等)としてもよい。尚、複数の入賞装置の前壁部だけでなく、受部が(ねじ等で)連結されるとともに、遊技盤30の前面側に(ねじ等で)連結される取付板部についても共通化されるように構成してもよい。さらに、当該取付板部を透明な樹脂により構成してもよいし、取付板部に装飾を施してもよいし、装飾を施す(例えば、後面側に装飾シールを貼着する等)場合であっても取付板部において後方を透視可能な部位が残存するように構成することとしてもよい。加えて、例えば、前壁部が、鳥が羽根を開いたような図形をなし、羽根部分は輪郭等が不透明な着色が施されているが、その他の部分は黄色の透明な樹脂が露出した状態とされ、該透明樹脂部分を介して、入賞装置の基部の色(例えば、金色)が視認されるような構成としてもよい。
また、別の入賞装置等との間が離れている等の場合には、別の入賞装置と共通化しなくても、前壁部を受部よりも外方側(左右側方、下方、上方)に張り出させるように構成してもよい。さらに、前壁部の前面が意匠面とされるような構成(例えば、前壁部の基材を透明としてその前方に装飾が施されたシールを貼着する等)としてもよい。ここで、前壁部のうち受部の前方に位置する部位において後方を視認可能とする透過部を設けて、入賞装置に入球した遊技球を視認可能としてもよいし、前壁部のうち、受部の側方に位置する部位において透過部を設け、当該受部の側方に位置する部位の後方に位置するもの(遊技球や遊技盤30の前面、遊技盤30が透明な場合にはその裏(遊技盤30の後面に貼着されるシールや、遊技盤30の後方に配置される装飾用の役物等)の態様)が視認可能となるように構成してもよい。
尚、前壁部が共通化された複数の入賞装置において、又は、該入賞装置に隣接して発光手段(LED光源等)を設け、遊技球の入球が検知された場合に対応する発光手段が発光するように構成してもよい。また、各入賞装置を構成する壁部等の構成材料として、透明または半透明な素材(樹脂等)を採用してもよい。勿論、該透視性を有する素材で構成された入賞装置等に対して、透明ではない装飾が施される(遊技者側から見て一部は裏側が見通せるように透明な部分を残存させる)ように構成してもよい。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても、電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43a、43b、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43a、43b、及び、普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、一般入賞スイッチ221、第1可変入球カウントスイッチ223a、特別入球検知スイッチ226a、非特別入球検知スイッチ226b、始動入賞スイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225、第2可変入球カウントスイッチ223b等の各種検知スイッチや、保留表示装置46a、46b、普通保留表示装置44等の情報表示装置や、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、サブ制御装置262等の各種基板や、可変入賞装置32a、32b、第2始動入賞装置33bを開閉させるためのソレノイド(或いは、モータ)等の各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、十字ボタン126、環状電飾部102、及び、エラー表示ランプ104等が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに当選したことを教示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、特別表示装置43a、43bにおける特別図柄の変動表示に合わせて、演出表示として装飾図柄の変動表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、電源・発射制御装置310(発射制御回路312)、払出装置358、CRユニット接続基板314等がそれぞれ接続されている。
CRユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(貸出スイッチ121及び返却スイッチ122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるCRユニット(カードリーダーユニット、球貸しユニット)と、払出制御装置311とにそれぞれ電気的に接続されている。そして、遊技者による貸球操作部、又は、CRユニットへの球貸し操作に関する情報がCRユニットに入力され、かつ、CRユニットに挿入されている記録媒体であるカードに遊技価値の残高が記憶されている場合には、カードの残高が減算されるとともに、減算に対応する数の遊技球の払出要求信号が払出制御装置311に出力される。なお、CRユニットの記録媒体は、カードタイプに限定されず、コインタイプやスティックタイプのものであってもよい。
また、払出制御装置311は、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を電源・発射制御装置310の発射制御回路312に対して定期的(例えば、2msec毎)に出力するように構成されている。
電源・発射制御装置310の発射制御回路312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものである。発射制御回路312には、ハンドル18、払出制御装置311、主制御装置261が電気的に接続されている。また、発射制御回路312は、ハンドル18から、ハンドル18(回転操作体18a)の回動操作量(回転角度)を示す可変抵抗器からのダイヤル位置信号と、遊技者がハンドル18をタッチしていることを示すタッチセンサからのタッチ信号と、遊技者がストップレバー18bを操作していないことを示す発射スイッチ信号とを入力可能に構成されている。さらに、発射制御回路312は、払出制御装置311から、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を入力可能に構成されている。
そして、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、及び、CRユニット接続信号が入力されていることを条件に、発射状態信号を主制御装置261に出力し、主制御装置261では、発射状態信号が入力されていることを条件に、発射許可信号、及び、球送り信号を発射制御回路312に出力する。主制御装置261は、発射状態信号が入力されている状態において、0.6秒間隔で、発射許可信号が出力されるようになっている。
また、発射制御回路312は、球送り信号が入力された場合に、球送り装置63を駆動させ、遊技球を発射位置に送るように構成されている。尚、球送り装置63に設けられ、発射位置に遊技球が存在するか否かを検知可能な準備球検知センサによって発射位置に既に遊技球が存在すると検知される状態においては、球送り装置63を駆動させない(球送り信号を受信しても、遊技球を発射位置に送らない)ようになっている。
さらに、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、CRユニット接続信号、(ダイヤル位置信号、)及び、発射許可信号が入力されていることを条件に、発射装置60(発射ソレノイド)を駆動させるように構成されている。これにより、発射位置にセットされた遊技球が、発射装置60により、ダイヤル位置信号に基づく強さで打ち出されるようになっている。
また、電源回路313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(VDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
さて、図4、図44に示すように、本実施形態では、右打ち入賞ユニット37の前方において、装飾手段としての装飾パネル401が設けられている。図47に示すように、装飾パネル401は、透明樹脂(本例では、アクリル樹脂による構成されるが、ポリカーボネート、及び、ポリプロピレン等のその他の透明、又は、半透明な素材を採用してもよい。)よりなる略板状の(右打ち入賞ユニット37の前パーツ184の前板部185と平行して配置される)ベース部402と、ベース部402の前面側に取着される第1構成部としての前面側シート403と、ベース部402の後面側に取着される第2構成部としての後面側シート404とを備えている。装飾パネル401(ベース部402、前面側シート403、及び、後面側シート404)は、右打ち入賞ユニット37を正面視した場合の外形状に沿った形状をなしており、遊技盤30の前面と平行な方向において、右打ち入賞ユニット37の外縁部よりも外方に突出しないように構成されている。加えて、本実施形態のベース部402の厚みは、約2mmとなっている。さらに、装飾パネル401の厚み方向が、パチンコ機10の前後方向と一致する(装飾パネル401の正面がパチンコ機10の前方を向く)ように構成されている。
尚、装飾パネル401の形状(外形状、厚み等)としては特に限定されるものではないが、遊技領域の移動、及び、装飾パネル401の損傷等への影響を鑑みると、遊技領域を移動する遊技球と極力接触しない形状、及び、配置とされることが望ましい。また、ベース部402と、前面側シート403、及び、後面側シート404との形状が一致していなくてもよく、さらに、前面側シート403、及び、後面側シート404がそれぞれ複数枚で構成されていてもよい。加えて、本実施形態では、ベース部402がスペーサーを構成する。加えて、装飾パネル401によって前方が覆われる右打ち入賞ユニット37の可変入賞装置32a、32b、第2始動入賞装置33bが入球手段に相当する。
図45に示すように、前面側シート403は、第1の装飾が施される第1装飾部405と、当該前面側シート403を介した向こう側を視認可能とする第1透過部406とを備えている。より具体的には、前面側シート403は、透明な(可撓性を有する)シートの後面側に対し、部分的に第1の装飾としてのプリントが施されたシールが貼着されることで、該シールが貼着された部位が第1装飾部405とされ、シールが貼着されていない部位が第1透過部406とされている。尚、前面側シート403は、透明シートに直接印刷が施されることで構成されてもよいし、透明シートの前面側にシールが貼着されるような構成としてもよい。前面側シート403については、透明シートの後面側にシールを貼着する(装飾の加工を行う)構成とすることで、装飾パネル401の前面側に別部材が接触した場合に、前面側シート403の装飾が削れる等の事態を抑制することができる。
図46に示すように、後面側シート404は、第2の装飾が施される第2装飾部407と、当該後面側シート404を介した向こう側を視認可能とする第2透過部408とを備えている。より具体的には、後面側シート404は、透明な(可撓性を有する)シートの後面側に対し、部分的に第2の装飾としてのプリントが施されたシールが貼着されることで、該シールが貼着された部位が第2装飾部407とされ、シールが貼着されていない部位が第2透過部408とされている。尚、後面側シート404は、透明シートに直接印刷が施されることで構成されてもよいし、透明シートの前面側にシールが貼着されるような構成としてもよい。後面側シート404については、透明シートの前面側にシールを貼着する(装飾の加工を行う)構成とすることで、装飾パネル401の後面側に別部材が接触した場合に、後面側シート404の装飾が削れる等の事態を抑制することができる。
また、図45に示すように、前面側シート403は、上下方向に延在する第1装飾部405が、左右方向において等間隔で配置されるようになっている。これにより、上下方向に延在する第1装飾部405と、上下方向に延在する第1透過部406とが、左右方向において交互に配置される格好となっている。
図46に示すように、後面側シート404は、上下方向に延在する第2装飾部407が、左右方向において等間隔で配置されるようになっている。これにより、上下方向に延在する第2装飾部407と、上下方向に延在する第2透過部408とが、左右方向において交互に配置される格好となっている。
さらに、各第1装飾部405、及び、各第2装飾部407の横幅は約2mmとなっている。加えて、本実施形態では、各第1透過部406、及び、各第2透過部408の横幅(第1装飾部405同士の間隔、第2装飾部407同士の間隔)についても、約2mmとなっている。尚、遊技球の直径は約11mmとなっている。
加えて、複数の第1装飾部405、及び、複数の第2装飾部407は、同様の絵柄が施されているわけではなく、元は1枚の絵柄を上下方向にラインを入れる格好で左右方向において複数に分割された絵柄のピースを、第1装飾部405と、第2装飾部407とに交互に振り分けることで、前面側シート403の絵柄と、後面側シート404の絵柄とが構成されている。換言すれば、前面側シート403の絵柄は、1枚の絵柄から後面側シート404の絵柄が欠損した絵柄となっている。
また、本実施形態では、第1透過部406は、第2装飾部407に対して、装飾パネル401の厚み方向において正対する位置に配置されている。そして、遊技者が顔を装飾パネル401の正面側に近付けて(装飾パネル401を覗き込むようにして顔を装飾パネル401に正対させる等して)装飾パネル401を視認した場合に、図44に示すように、第1装飾部405と、第1透過部406を介して視認される第2装飾部407とが(ほぼ)隣接して、前面側シート403の態様(絵柄)と、後面側シート404の態様(絵柄)とが組合された態様(本例では、鯨と魚群等の海をモチーフとした絵。以下、「特定態様」と称する)が視認されるようになっている。本実施形態では、遊技者の顔が装飾パネル401の正面に位置した場合の遊技者の視点が第1位置に相当する。
その一方で、パチンコ機10を遊技する遊技者が顔の位置を変えることなく装飾パネル401を視認した(視線だけを装飾パネル401に移した)場合に、第1装飾部405と、第2装飾部407とが離間するようになっている。つまり、装飾パネル401は、パチンコ機10の横幅方向の中央部よりも側方にずれた位置に設けられ(た右打ち入賞ユニット37の前方に設けられ)ていることから、遊技者は、装飾パネル401を斜めに視認することとなる。さらに、第1装飾部405を具備する前面側シート403と、第2装飾部407を具備する後面側シート404とが前後に2mm程度離間していることから、遊技者にとって、第2装飾部407の一部又はほぼ全部が第1装飾部405の裏側に隠れるようになり、遊技者の視線上に第1透過部406及び第2透過部408の一部又はほぼ全部が重なって位置するようになっている。本実施形態では、遊技者の顔がパチンコ機10(遊技領域)の中央部と正対して通常に遊技を進行している状態から顔を横に向けて装飾パネル401を視認する場合の遊技者の視点が第2位置に相当する。
このため、遊技者は通常に遊技を行いつつ視線だけを動かして(第2位置から)装飾パネル401を視認した場合には、互いに離間する第1装飾部405と、第2装飾部407との間に視認される間隙視認範囲において、第1透過部406、及び、第2透過部408を介して、装飾パネル401の裏面側の構成、すなわち、右打ち入賞ユニット37を視認することができる。さらに、右打ち入賞ユニット37の前パーツ184等も透明であることから、右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球や、右打ち入賞ユニット37に設けられた第2可変入賞装置32b(特別入球部145、非特別入球部146)、第2始動入賞装置33b、第1可変入賞装置32aを視認可能となっている。本実施形態では、右打ち入賞ユニット37、特に、右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球、第2可変入賞装置32b(第2可変シャッタ142)、特別入球部145(振分け装置147)、第2始動入賞装置33b(第2始動シャッタ172)、第1可変入賞装置32a(第1可変シャッタ162)が情報手段、状態変化手段に相当する。さらに、右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球、第2可変シャッタ142、振分け装置147、第1可変シャッタ162は、変位手段にも相当する。
また、第1装飾部405、及び、第2装飾部407は、透明ではない(後方に位置する物体を視認・判別不可能である)ものの、若干の透光性を有している。このため、右打ち入賞ユニット37の後方に配置される面発光照明188が発光した場合、第1装飾部405及び第2装飾部407が明るく見えるようになっている。加えて、右打ち入賞ユニット37の各入賞装置に対応して設けられたLEDが少なくとも発光した場合の発光態様(第1発光態様)は、装飾パネル401を第1位置から視認した場合にも目で確認することができる。当該LEDは、少なくとも対応する入賞装置が開状態とされた場合や遊技球の入球が行われた場合(本例では発光した場合)に第1位置からでも発光態様を遊技者に認識可能に構成されていればよく、本実施形態では、対応する入賞装置が閉状態にあり、消灯された状態(第2発光態様)では、当該LEDを視認不可能、又は、視認困難となっている(例えば、LED本体は第2装飾部407の後方に配置されている)。尚、当該LED本体を第1位置からでも目視可能としてもよいが、目視されない構成とすることで、第1位置から装飾パネル401を視認した場合の特定態様の意匠性の向上が図られる。
尚、本実施形態では、第1透過部406、及び、第2透過部408の横幅が、遊技球の直径よりも短く構成されているが、遊技球の直径(約11mm)と同じ、又は、遊技球の直径よりも長く構成し、装飾パネル401を介して遊技球の全体像を視認可能に構成してもよい。さらに、装飾パネル401に前方が覆われる右打ち入賞ユニット37の遊技球通路(第1案内通路112、第2案内通路113、第3案内通路114、第4案内通路115、及び、第2可変特定領域141の入口から特別入球部145)に沿って第1透過部406及び第2透過部408(透明部分)を延在させることとしてもよい。ちなみに、本実施形態では、第1装飾部405、及び、第2装飾部407の横幅が2mmであって、それぞれ第1透過部406、及び、第2透過部408を介して2mmピッチで設けられていることから、装飾パネル401の後方領域(右打ち入賞ユニット37)のいずれを遊技球が通過していても、装飾パネル401を第2位置から視認することで、遊技球を視認することが可能に構成されている。
また、第2位置から装飾パネル401を視認することで、装飾パネル401の後方に位置する右打ち入賞ユニット37が具備する第2可変入賞装置32b(第2可変シャッタ142)、特別入球部145(振分け装置147)、非特別入球部146、第2始動入賞装置33b、第1可変入賞装置32a(第1可変シャッタ162)のいずれも視認可能又は視認容易とされるように構成されている。さらに、第2位置から装飾パネル401を視認した場合に、第1可変入賞装置32a及び第2始動入賞装置33bと、第2可変入賞装置32bとの間に、第1装飾部405及び第1透過部406が介在するようになっている。尚、「第1位置から装飾パネル401を視認した場合に、第1装飾部405と、第2装飾部407とが隣接する構成」とは、第1装飾部405と、第2装飾部407との間に若干の隙間が形成されてしまうようなもの(構成上、所定の第1位置から装飾パネル401のいずれの箇所を視認しても第1装飾部405と第2装飾部407との間に隙間が視認されないようにするということが難しい)を含む趣旨である。
本実施形態では、右打ち入賞ユニット37の前面側に、装飾パネル401が取付けられる構成となっている。つまり、図示は省略するが、装飾パネル401のベース部402の後面側には、後方に開口するねじ穴が設けられており、後面側シート404には、ねじ穴を後方に露出させるための切欠き部が設けられている。さらに、右打ち入賞ユニット37の被取付部としての前パーツ184(前板部185)には、前後に貫通する固定孔が設けられている。そして、前パーツ184の前面側と、装飾パネル401の後面側(後面側シート404)とを当接させ、装飾パネル401のねじ穴と、前パーツ184の固定孔とを位置合わせして、前パーツ184の後面側からねじで固定することで、装飾パネル401と、前パーツ184とが連結されるようになっている。その後、前パーツ184と、後パーツ181とを連結して右打ち入賞ユニット37を形成し、右打ち入賞ユニット37を遊技盤30に取付けることで、装飾パネル401が遊技盤30に取付けられることとなる。
尚、例えば、ベース部402を前後に貫通するねじ孔が設けられ、右打ち入賞ユニット37において前方に開口する固定孔が設けられ、前パーツ184と、後パーツ181とが連結された状態の右打ち入賞ユニット37の固定孔と、後面側シート404を貼着したベース部402のねじ孔とを位置合わせして、ベース部402の前面側からねじで固定し、その後、前面側シート403を貼着するとともに、右打ち入賞ユニット37を遊技盤30に取付けるような構成を採用してもよい。
また、図47に示すように、遊技盤30の前面側には、右打ち入賞ユニット37が取付けられる部位(右打ち入賞ユニット37を設置するために設けられた開口部の周縁部)を、その他の一般部に比べ、右打ち入賞ユニット37の後パーツ181の後板部182の厚みの分だけ後方に変位させるようにして形成された設置凹部409が設けられている。これにより、後板部182の前面が、遊技盤30の前面とほぼ面一とされている。さらに、本実施形態では、後板部182の厚みと、装飾パネル401の厚みとがほぼ同じ(装飾パネル401の方が若干厚い)となっている。
装飾パネル401と、ガラスユニット137(後側の透明パネル)との間の距離は、遊技球の半径以下とされている。さらに、本実施形態では、右打ち入賞ユニット37の前面側に取付けられた装飾パネル401が右打ち入賞ユニット37の前板部185の外縁部よりも外方に突出しない構成となっている。このため、遊技領域(右打ち入賞ユニット37)を移動する遊技球は、装飾パネル401の前面や後面(前面側シート403、及び、後面側シート404)に当接することがないように構成されている。本実施形態では、後面側シート404、及び、前面側シート403に遊技球が触れられなくする構成である右打ち入賞ユニット37の前板部185、及び、ガラスユニット137(後側の透明パネル)が、保護手段に相当する。尚、設置凹部409の深さは特に限定されるものではなく、適宜設定可能であって、設置凹部409を省略することも可能である。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図8に示すように、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選に使用する当否乱数生成手段としての当否乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定(種別抽選)に使用する種別決定カウンタC2と、装飾図柄表示装置42においてリーチ状態を発生させるか否かの決定に使用する変動選択カウンタC3と、当否乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、第1及び第2特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示時間の決定等に使用する第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2と、第2始動入賞装置33bを開状態とさせるか否かの入球サポート抽選に使用する普通図柄乱数カウンタC4とを用いることとしている。なお、変動選択カウンタC3は、装飾図柄表示装置42を外れ変動させる際のリーチパターンの抽選にも使用される。また、変動種別カウンタCS1、CS2は、装飾図柄表示装置42の変動パターン選択(演出パターン選択)にも使用される。
カウンタC1、C2、C3、CINI、CS1、CS2、C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び、変動選択カウンタC3の各値が記憶される保留記憶手段としての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC4の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。普通変動保留エリアは、4つの保留エリア(保留第1~保留第4エリア)と、1つの実行エリアとを備えている。普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC4の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、普通図柄表示装置41における変動表示を4回まで保留可能としている。
また、特別変動保留エリアは、それぞれ4つの保留エリア(保留第1~保留第4エリア)を備える第1特別変動保留エリア、及び、第2特別変動保留エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1特別変動保留エリアの各保留エリアには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。第2特別変動保留エリアの各保留エリアには、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、特別表示装置43a、43bにおける変動表示(第1変動表示、及び、第2変動表示)をそれぞれ4回まで保留可能としている。
各カウンタについて詳しく説明すると、当否乱数カウンタC1は、例えば0~631の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり631)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、当否乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該当否乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、当否乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0~631)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、当否乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、当否乱数カウンタC1の値が当否乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、当否乱数カウンタバッファに格納されている当否乱数カウンタC1の値が、特別変動保留エリアに格納される。
また、本実施形態では、低確率状態(通常モード、時間短縮モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は2つで、その値は「7、307」であり、高確率状態(確変モード)であれば大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は10で、その値は「7~10、307~310」である。本実施形態では、ROM502に対し、当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応するか否かの判定を行う際に参照される当選値記憶手段としての当否判定テーブルが2つ設けられており、「7、307」を大当たり値として記憶した第1当否判定テーブルと、「8~10、308~310」を大当たり値として記憶した第2当否判定テーブルとがある。
種別決定カウンタC2は、例えば0~19の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり19)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。また、ROM502には、種別決定カウンタC2の値がいずれの大当たり種別に対応するかの判定を行う際に参照される種別判定テーブルが設けられている(本例では、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのどちらへの入球に対応する大当たりでも、大当たり種別の振分けを同じとするため、種別判定テーブルは1つ)。そして、当否抽選にて大当たりに当選した場合に、種別決定カウンタC2の値に基づいて付与される大当たり状態の種別が決定され(種別抽選が行われ)、決定された種別の大当たり状態が付与されることとなる。
尚、種別決定カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、種別決定カウンタC2の値が種別決定カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、種別決定カウンタバッファに格納されている種別決定カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
変動選択カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり238)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、装飾図柄に関してリーチ状態が発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ状態が発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ状態が発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。本実施形態では、ROM502に対し、変動選択カウンタC3の値とリーチパターンとの対応関係を記憶しているリーチ判定テーブルが1つであるが、例えば、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として取得された変動選択カウンタC3の値に基づいて(大当たりしない場合の)リーチパターンを決定する際に参照される第1リーチ判定テーブルと、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として取得された変動選択カウンタC3の値に基づいて(大当たりしない場合の)リーチパターンを決定する際に参照される第2リーチ判定テーブルとを設けることとしてもよい。
変動選択カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動選択カウンタバッファに変動選択カウンタC3の値が格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、変動選択カウンタバッファに格納されている変動選択カウンタC3の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1、CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0~255の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり255)に達した後、下限値である0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0~31の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり31)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。加えて、特別表示装置43a、43bにおける変動表示の変動時間と、装飾図柄表示装置42における変動表示の大まかな変動パターン(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチパターン)とが対応付けられており、特別表示装置43a、43bの変動時間が決まれば、装飾図柄表示装置42の変動パターンも決まる(特別表示装置43a、43bにおける変動表示の変動時間に丁度収まるような装飾図柄表示装置42における変動パターンを選択させる)ようになっている。例えば、変動種別カウンタCS1に基づいて変動時間が決定され、変動種別カウンタCS2によって、特別表示装置43a、43bにおける停止表示態様が決定される(例えば、10RSの大当たりに対応する場合には、10RSの大当たりに対応する停止表示態様のうちいずれかを決定する)ように構成してもよい。
尚、変動時間や変動パターンを決定するために使用されるカウンタ等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能である。例えば、第1変動種別カウンタCS1だけで装飾図柄のリーチパターンを決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄とを組合せて装飾図柄のリーチパターンを決定したりすることも可能である。
また、変動種別カウンタCS1、CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1、CS2のバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0~232の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり232)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。低入球状態の際の当選となる乱数の値の数は31であり、その範囲は「1~31」である。一方、高入球状態の際の当選となる乱数の値の数は232であり、その範囲は「1~232」である。つまり、本実施形態では、ROM502に対し、低入球状態での入球サポート抽選において参照される低入球時サポート判定テーブルと、高入球状態での入球サポート抽選において参照される高入球時サポート判定テーブルとが用意されている。そして、当選となる普通図柄乱数カウンタC4の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、(普通図柄表示装置41を構成する普図ランプが交互に点滅した後)、当選に対応する態様(点灯パターン)で停止表示され、第2始動入賞装置33bがそのときの遊技モードに応じたパターンで開放される。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。先ずステップS301では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検知情報(入賞検知情報)を保存する。一方、検知情報がない場合には、そのまま次の処理に移行する。
尚、各種入賞スイッチの検知情報があった場合、対応する賞球カウンタの値を加算する。また、後述する通常処理の外部出力処理において、各賞球カウンタの値に基づく賞球コマンドが払出制御装置311へ出力され、賞球コマンドに基づいて賞球が付与される(遊技球が払出される)。さらに、この賞球コマンドの出力に際して、各賞球カウンタの値がリセットされる。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、及び普通図柄乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1、C2、C3、C4の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304では、第1、及び、第2始動入賞装置33a、33bへの入賞に伴う始動入賞処理を実行し、ステップS305では、スルーゲート34への遊技球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する。続くステップS306では、電源・発射制御装置310の発射制御回路312に対して発射許可信号を送信する等の処理を行うための発射許可コマンド設定処理を行う。その後、ステップS307において、第2可変入賞装置32b内の遊技球を監視する残存球監視処理を行ってから、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入賞処理について図13のフローチャートを参照して説明する。尚、RAM503には、第1始動入賞装置33aへの入賞を契機とする第1変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNa、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示の保留数をカウントする第2保留カウンタNbが設けられている。尚、保留されている変動表示の総数(第1変動表示の保留数と、第2変動表示の保留数とを合わせた数)をカウントする保留総数カウンタを設けることとしてもよい。
また、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、当否乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、種別決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリア、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアが設けられている。
さらに、特別変動保留エリアの実行エリアには、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく第1変動表示であるのか、或いは、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく第2変動表示であるのかを示す情報が記憶される変動記憶エリアが設けられている。以下、「変動記憶エリアに第1変動表示であることを示す情報が記憶されること」を「第1変動フラグがオン設定される」とも称し、「変動記憶エリアに第2変動表示であることを示す情報が記憶されること」を「第2変動フラグがオン設定される」とも称する。
先ず、ステップS501では、遊技球が第2始動入賞装置33bに入賞したか否かを第2始動入賞スイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS501で肯定判別された場合、ステップS502において、第2保留カウンタNbの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。ステップS501、又は、ステップS502で否定判別された場合には、ステップS511に移行する。一方、ステップS502で肯定判別された場合には、ステップS503に進み、第2保留カウンタNbを1インクメントする。
続くステップS504では、第2変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する第2保留表示装置46b(第2保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の第2保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の第2保留ランプを点灯させ、左側の第2保留ランプが点灯状態であり右側の第2保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点灯させ、左右両方の第2保留ランプが点灯状態であった場合には右側の第2保留ランプを点灯させたまま左側の第2保留ランプを点滅させ、左側の第2保留ランプが点滅状態であり右側の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS504の後、ステップS505において、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び、変動選択カウンタC3の各値(当否乱数カウンタバッファ、種別決定カウンタバッファ、及び変動選択カウンタバッファに記憶されている各値)を、第2特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア)に格納する。ステップS505の後、ステップS506に移行する。
ステップS506では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。尚、当否判定処理の詳細については後述する。
続くステップS507では、ステップS506で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たりの種別を判別する種別判定処理を行う。尚、種別判定処理の詳細については後述する。
続くステップS508では、ステップS506で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、外れ変動時のリーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。尚、リーチ判定処理の詳細については後述する。
ここで、ステップS506の当否判定処理の詳細について、図14を参照して説明する。先ず、ステップS5101では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が、第1当否判定テーブルに記憶された値である「7」、「307」のどちらかと一致するか否かを判別する。ちなみに、「7」、「307」は、低確率状態でも、高確率状態でも大当たりとなる値である。
尚、図14では便宜上、当該ステップS5101の処理を簡略化して記載しているが、実際には、当否乱数カウンタC1の値が「7」であるか否かを判別するとともに、当該判別で否定判別された場合には、当否乱数カウンタC1の値が「307」であるか否かを判別し、これらどちらかの判別で肯定判別された場合に、当該ステップS5101で肯定判別され、どちらの判別においても否定判別された場合に、当該ステップS5101で否定判別されることとなる。
ステップS5101で肯定判別された場合には、ステップS5102において第1当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5101で否定判別された場合には、ステップS5103において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が第2当否判定テーブルに記憶された値である「8~10、308~310」のいずれかであるか否かを判別する。ちなみに、「8~10、308~310」は、高確率状態(確変モード)でのみ大当たりとなる値である。尚、当該判別処理に際しても、実際には、上記のように当否乱数カウンタC1の値と大当たりに対応する各値とが一致するか否かを1つずつ判別する。
ステップS5103で肯定判別された場合には、ステップS5104において第2当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5103で否定判別された場合、すなわち、高確率状態でも「外れ」となる場合には、そのまま本処理を終了する。
尚、当否抽選にて大当たり状態に当選しなかった場合に、小当たり状態に当選するか否かの抽選(小当たり抽選)を行うこととしてもよい。小当たり状態は、対象の可変入賞装置(例えば、第1可変入賞装置32a)を開状態とさせる状態であるが、大当たり状態に比べて、対象の可変入賞装置が開状態とされる期間が短く(小当たり状態では、ラウンド期間が短く、少ない上、ラウンド数が複数ある場合にはインターバル期間も短くすることが考えられ、さらに、大当たり状態のようなオープニング期間、及び、エンディング期間を短くする、或いは、省略することが考えられる)、小当たり状態の前後で遊技モードは変化しない。
ここで、小当たり状態を設ける場合には、例えば、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく当否判定処理において、ステップS5103で否定判別された場合に、対象の保留エリアの小当たりフラグをオン設定する(当然、小当たりの当選確率を下げることも可能であるし、当否乱数カウンタC1とは別の乱数カウンタを用いて小当たり抽選を行うことも可能である)。小当たりフラグが設定された場合には、後述の変動表示設定処理(図20)において、小当たりを教示する変動パターンを設定し、後述の判別情報設定処理(図21)において、小当たり状態の設定を行う(例えば、ステップS1001で否定判別された場合に、実行エリアの小当たりフラグがオン設定されているか否かを判別して、肯定判別された場合に、小当たり中フラグをオン設定し、当たり状況記憶エリアに「2」を記憶し、ラウンド数カウンタに「2」を設定し、特別可変タイマに対して1.8秒に相当する値を設定し、入賞カウンタに「8」を設定して、判別情報設定処理を終了する)。さらに、後述の可変入賞装置制御処理では、ステップS1215の後、実行エリアの小当たりフラグがオン設定されているか否かを判別して否定判別であればステップS1216に移行し、肯定判別であれば当たり状況記憶エリアに「1」を記憶し、特別可変タイマに「25」を設定してからステップS1218に移行することとする上、ステップS1213で肯定判別された場合に、小当たりフラグがオン設定されていると判別された場合にステップS1226に移行するように構成する。加えて、後述の終了設定処理(図23)では、ステップS1401の前に実行エリアの小当たりフラグがオン設定されているか否かを判別して、肯定判別された場合には、そのまま終了設定処理を終了することとする。
尚、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく当否抽選(第1当否抽選)においてのみ1/632の確率で小当たり状態に当選し、小当たり状態では、特別入球部145を備える第2可変入賞装置32bが開状態とされるとともに、開状態とされる期間に対応して、振分け装置147が所定のタイミングで開状態とされ、遊技球が特別入球部145に入球する場合と、入球しない場合とがあるように構成してもよい。加えて、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく当否判定処理、及び、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく当否判定処理のどちらでも、小当たり抽選を行うこととしてもよい。
また、例えば、高確率状態において、小当たりして開放された第1可変入賞装置32aに遊技球を入球させて球増えに期待できるモード(所謂、小当たりラッシュ)と、小当たりして開放された第1可変入賞装置32aに遊技球がほとんど入球せずに、遊技者の持ち球がほぼ維持されるようなモードとを設けるように構成してもよい。すなわち、例えば、遊技球が1列で移動する右打ち入賞ユニット37において、開閉式の第2始動入賞装置33bに代えて、開閉式第1始動入賞装置を追加で設ける(第1始動入賞装置33aはそのまま存在させる)とともに、右側方領域の右打ち入賞ユニット37の上流側において、右打ちされた遊技球が適度に入球する(3球~7球を右打ちするごとに1球程度入球)ように非開閉式の第2可変入賞装置を設ける。また、低入球状態では、入球サポート抽選の当選確率を約9/100、普通図柄表示装置41の変動時間を20秒、開閉式第1始動入賞装置の開放期間を0.4秒の開放が1回とし、高入球状態では、入球サポート抽選の当選確率を約90/100、普通図柄表示装置41の変動時間を0.1秒、開閉式第1始動入賞装置の開放期間を3秒の開放が3回繰り返されるまでとする。さらに、高確率状態では、第2変動表示が約2秒~10秒、第1変動表示が約10分とし、低確率状態では、第2変動表示が約10分、第1変動表示が約2秒~10秒とする。ここで、第1可変入賞装置32aの上流側に開閉式第1始動入賞装置が配置されることから、例えば、高入球状態、つまり、確変モードや時短モードでは、開閉式第1始動入賞装置33aが頻繁に開状態とされて開閉式第1始動入賞装置に遊技球が入球してしまい、第1可変入賞装置32aが開状態とされていても、第1可変入賞装置32aにはほとんど遊技球が入球しない。
そして、かかる構成において、高確率状態、かつ、低入球状態の潜確モードを設定することにより、右打ちして非開閉式の第2始動入賞装置への遊技球の入球を図りつつ、第2始動入賞装置への入球に基づく当否抽選にて大当たりではなく小当たりに当選した場合に、比較的開状態とされ難くなっている開閉式第1始動入賞装置を通過して、小当たりで開状態とされる第1可変入賞装置32aに遊技球を入球させて、大当たり状態ではない状態において持ち球の増加が望める状態を発生させることができる。尚、通常モードでは、右打ちを行っても、第2変動表示が10分であり、開閉式第1始動入賞装置へ入球させることも難しいことから、左打ちの方が遊技をスムースに進行させることができる。
次に、ステップS507の第2種別判定処理について、図15(b)を参照して説明する。先ず、ステップS5301では、直前に行われた当否判定処理にて、第1又は第2当否フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5301で否定判別された(大当たり状態が発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5301で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5302において、第2種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、「10RS」に対応する値「0~10」と一致するか否かを判別する。ステップS5302で肯定判別された場合には、ステップS5303において10RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS5302で否定判別された場合には、ステップS5304において、4RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
次に、ステップS508のリーチ判定処理について、図16を参照して説明する。先ず、ステップS5401では、直前に行われた当否判定処理にて、第1当否フラグが設定されたか否かを判別する。ステップS5401で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態及び高確率状態のどちらにおいても大当たりとなる(必ず大当たり状態が発生する)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5401で否定判別された場合、すなわち、少なくとも低確率状態においては大当たり状態が発生しない(外れとなる可能性がある)場合には、ステップS5402において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れリーチ」に対応する値「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5402で肯定判別された場合には、ステップS5403において、前後外れリーチの発生を示す前後フラグをオンにした後、本処理を終了する。
一方、ステップS5402で否定判別された場合には、ステップS5404において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れ以外リーチ」に対応する値「2~21」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS5404で肯定判別された場合には、ステップS5405において前後以外フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5404で否定判別された場合、すなわち、リーチ状態を経ることなく変動表示が終了する「完全外れ」となる場合には、そのまま本処理を終了する。
図13の説明に戻り、ステップS508に続くステップS509では、第2変動表示の第2変動時間を判定する変動時間判定処理を行う。つまり、遊技モード(ここでは、確変モード又は時間短縮モードである可能性が高い)に対応する変動時間決定テーブルを参照し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて、変動時間を把握する。さらに、把握された変動時間は、第2特別変動保留エリアのうち対応する保留エリアに記憶する(同保留エリアの第1変動種別カウンタCS1の値は消さない)。
ステップS509に続くステップS510では、先発コマンドの設定処理を行う。尚、先発コマンドには、当否判定処理、種別判定処理、リーチ判定処理、及び、変動時間判定処理の結果を示す変動情報(変動表示の内容を決定するために使用される情報)や、第1始動入賞装置33a、又は、第2始動入賞装置33bのどちらへの入球を契機とする変動情報であるのかを示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。
ステップS510の処理の後、又は、ステップS501、或いは、ステップS502で否定判別された場合には、ステップS511において、遊技球が第1始動入賞装置33に入賞したか否かを第1始動入賞スイッチ224aの検知情報により判別する。当該ステップS511で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS512において、第1始動入賞装置33aへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS512で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS512で肯定判別された場合には、ステップS513に進み、第1保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS514では、第1変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する第1保留表示装置46a(第1保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の第1保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の第1保留ランプを点灯させ、左側の第1保留ランプが点灯状態であり右側の第1保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点灯させ、左右両方の第1保留ランプが点灯状態であった場合には右側の第1保留ランプを点灯させたまま左側の第1保留ランプを点滅させ、左側の第1保留ランプが点滅状態であり右側の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS514の後、ステップS515において、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3の各値を、第1特別変動保留エリアの空いている保留エリア(当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリア)に格納する。ステップS515の後、ステップS516に移行する。
ステップS516では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。当否判定処理の詳細については既に上述している。
続くステップS517では、ステップS514で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たり種別を判別する第1種別判定処理を行う。
ここで、ステップS517の第1種別判定処理について、図15(a)を参照して説明する。先ず、ステップS5201では、直前に行われた当否判定処理にて、第1又は第2当否フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS5201で否定判別された(大当たり状態の発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5201で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5202において、第1種別判定テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された種別決定カウンタC2の値が、「4RS」に対応する値「0~9」と一致するか否かを判別する。ステップS5202で肯定判別された場合には、ステップS5203において4RSフラグをオンにしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS5202で否定判別された場合には、ステップS5204において、10RNフラグをオンにしてから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、第2可変入賞装置32bの特別入球部145に遊技球を入球させることに基づいて、確変モードが付与される(権利を得られる)ようになっている。ここで、第1始動入賞装置33aへの入球を契機として大当たり状態に当選した場合には、第2可変入賞装置32bの特別入球部145への入球が望める大当たり状態(4RS)が付与される割合は50%であるのに対し、第2始動入賞装置33bへの入球を契機として大当たり状態に当選した場合には、第2可変入賞装置32bの特別入球部145への入球が望める大当たり状態(10RS、又は、4RS)が100%で付与されるようになっている。
図13の説明に戻り、ステップS517に続くステップS518では、ステップS516で当否乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、リーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。リーチ判定処理(図16参照)の詳細については既に上述している。
ステップS518に続くステップS519では、第1変動表示の第1変動時間を判定する変動時間判定処理を行う。つまり、遊技モード(ここでは、通常モードである可能性が高い)に対応する変動時間決定テーブルを参照し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて、第1変動時間を把握する。さらに、把握された変動時間は、第1特別変動保留エリアのうち対応する保留エリアに記憶する(同保留エリアの第1変動種別カウンタCS1の値は消さない)。
ステップS519の後、ステップS520において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに遊技球が入球すると、当否乱数カウンタC1の値等が直接特別変動保留エリアに記憶され、その後、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理が実行される構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、当否乱数カウンタC1の値等を取得した際にこれらのカウンタ値を一時的に記憶する仮記憶エリアを設け、当該仮記憶エリアに記憶された情報に関し、当否判定処理、種別判定処理、及びリーチ判定処理を実行した後、対応する特別変動保留エリアの保留エリアに記憶する構成を採用してもよい。
尚、ステップS505、ステップS515の当否乱数カウンタC1の値を抽出する処理が判別値抽出処理を構成し、同じくステップS505、ステップS515の抽出した当否乱数カウンタC1の値を特別変動保留エリアに記憶する処理が判別値格納処理を構成する。さらに、当否乱数カウンタC1の値を抽出し、記憶する機能が情報取得手段を構成する。また、ステップS506、ステップS516(ステップS5101、ステップS5103)の当否乱数カウンタC1の値が当選に対応する値であるか否かを判別する処理が第1当否判別処理を構成し、その判別結果を記憶する(対応フラグをセットする)ステップS5102、ステップS5104の処理が結果記憶処理を構成する。
次に、タイマ割込み処理(図11参照)のスルーゲート通過処理(ステップS305)について図17のフローチャートを参照して説明する。ステップS601では、遊技球がスルーゲート34を通過したか否かをスルーゲートスイッチ225の検知情報により判別する。ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球がスルーゲート34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の保留数をカウントする普通保留カウンタNcの値が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、スルーゲート34への遊技球の通過が確認され、且つ、普通保留カウンタNcの値<4であることを条件にステップS603に進み、普通保留カウンタNcを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、普通図柄表示装置41における変動表示の保留数が1つ増えたことに対応する普通保留表示装置44(普通保留ランプ)の加算表示処理を行う。つまり、左右一対の普通保留ランプが両方とも消灯状態であった場合には左側の普通保留ランプを点灯させ、左側の普通保留ランプが点灯状態であり右側の普通保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点灯させ、左右両方の普通保留ランプが点灯状態であった場合には右側の普通保留ランプを点灯させたまま左側の普通保留ランプを点滅させ、左側の普通保留ランプが点滅状態であり右側の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点滅させるための処理を行う。
ステップS604の後、ステップS605において、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC4の値を、RAM503の普通変動保留エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、スルーゲート通過処理を終了する。
次に、タイマ割込み処理(図11参照)の残存球監視処理(ステップS307)について、図18を参照して説明する。先ず、ステップS1301では、第2可変入賞装置32bの第2可変特定領域141における遊技球の監視を行う状態であることを示す残存球監視フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1301で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。尚、本実施形態では、第2可変入賞装置32bが開状態とされる場合に残存球監視フラグがオン設定されるようになっている。
一方、ステップS1301で肯定判別された場合には、ステップS1302において、第2可変入球カウントスイッチ223bの検知情報に基づいて、第2可変入賞装置32bの第2可変特定領域141に遊技球が入球したか否かを判別する。ステップS1302で肯定判別された場合には、ステップS1303において、第2可変入賞装置32bの第2可変特定領域141に存在する遊技球の数を計数する入球カウンタの値を1加算する。
ステップS1303の後、又は、ステップS1302で否定判別された場合には、ステップS1304において、特別入球検知スイッチ226aの検知情報に基づいて、特別入球部145に遊技球が入球したか否かを判別する。ステップS1304で肯定判別された場合には、ステップS1305において、特別入球部145に遊技球が入球したことを示す特別入球フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1305で否定判別された場合には、ステップS1306において、特別入球フラグをオン設定する。さらに、ステップS1307において、特別入球部145への入球をサブ制御装置262に伝える特別入球コマンドを設定する。
ステップS1307の後、又は、ステップS1305で肯定判別された場合には、ステップS1308において、入球カウンタの値を1減算する。
また、ステップS1308の後、又は、ステップS1304で否定判別された場合には、ステップS1309において、非特別入球検知スイッチ226bの検知情報に基づいて、非特別入球部146に遊技球が入球したか否かを判別する。ステップS1309で肯定判別された場合には、ステップS1310において、入球カウンタの値を1減算する。
ステップS1310の後、又は、ステップS1309で否定判別された場合には、ステップS1311において、監視タイマの値が「0」であるか否かを判別する。監視タイマには、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たりラウンドが開始される際に、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たりラウンドにおいて第2可変入賞装置32bに入球する遊技球が第2可変入賞装置32bから排出されるまでにかかる時間に対して余裕を見て予め定められた時間に対応する値が設定される。ステップS1311で否定判別された場合には、ステップS1312において、監視タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS1311で肯定判別された場合には、ステップS1313において、入球カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1313において肯定判別された場合には、ステップS1314において、残存球監視フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS1313で否定判別された場合には、ステップS1315において、エラー処理を行ってから、本処理を終了する。エラー処理については、機種毎に適宜設定されるものであり、例えば、外部端子板240を介して第2可変入賞装置32bの球詰りを知らせる信号を外部出力してもよいし、大当たり終了時に、通常の遊技状態が開始されないように、エラー発生を知らせるエラー発生状態とする等してもよい。尚、入球カウンタがマイナスの値も取得るようにして、マイナスの値の場合に不正行為に対応するエラー処理が行われるように構成してもよい。
図12は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図12のNMI割込み処理を開始する。その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源・発射制御装置310の電源回路313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS112へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS112へ移行する。
ステップS112の処理では、サブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS114ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。
ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信する。ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図10のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201~S210の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS211,ステップS212のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の通常処理で更新された特別表示装置43a、43bや始動入賞装置33等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド等をサブ制御装置262に送信する。つまり、変動パターンコマンドは、第1及び第2特別表示装置43a、43bにて行われる表示(特別図柄の変動表示)に合わせた表示(演出表示)を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドである。これに対し、変動パターンコマンド等を入力したサブ制御装置262は、かかるコマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の変動態様(当否抽選の結果を教示又は示唆する装飾図柄の変動表示、及び、装飾図柄の変動表示とともに行われる演出表示等)を決定し、該変動態様を装飾図柄表示装置42において表示(変動表示)するように表示制御装置45に対し指示を出す。
変動パターンコマンドには、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチといった装飾図柄の変動種別を特定する情報が含まれている。一方、サブ制御装置262には、これらの変動パターンコマンドと装飾図柄の変動種別との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、変動パターンコマンドに基づいて、変動表示の演出パターン等を決定し、表示制御装置45や音声等の制御を行う。
ここで、装飾図柄の変動種別について説明する。「ノーマルリーチ」は、装飾図柄の変動以外には特段の演出表示がされないリーチパターンである。尚、確変モード時及び時間短縮モード時においては、各種リーチとなる場合においても、通常モード時に比べ、変動表示時間が短縮されている。例えば、ノーマルリーチが導出される変動表示の時間(変動時間)は、通常モード時には「12秒」、又は、「15秒」、確変モード時及び時間短縮モード時には「9秒」、又は、「12秒」となっている。尚、通常モードにおいても、第1変動表示が4つ保留されている状態から開始される第1変動表示についても、一時的な時間短縮状態となり、該第1変動表示の変動時間がノーマルリーチであれば「9秒」、又は、「12秒」に設定される。
「スーパーリーチ」は、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外にも、装飾図柄表示装置42にキャラクタ等が表示され、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態では、スーパーリーチが導出される変動表示の変動時間は、通常モード時には「25秒」、又は、「30秒」、確変モード時及び時間短縮モード時には「22秒」、又は、「27秒」となっている。尚、スーパーリーチが発生する場合の変動表示の変動時間はいずれの遊技モードにおいても「25秒」、又は、「30秒」に設定されるように構成してもよい。
「プレミアムリーチ」は、大当たり状態が発生する際にのみ導出され得る演出態様であり、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外に、スーパーリーチとは異なるパターンのキャラクタ等が表示される態様で行われ、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態のプレミアムリーチが導出される変動表示は、スーパーリーチが導出される変動表示よりも変動時間が長く、また、高入球状態及び低入球状態のどちらの状態においても同じ長さ(例えば、60秒)となっている。
加えて、いずれのリーチ状態にもならない「完全外れ」となる変動表示の変動時間は通常モード時「10秒」、確変モード及び時間短縮モード時「6秒」に設定されている。
また、サブ制御装置262は、変動パターンコマンドに含まれる変動パターン、及び、変動時間の情報に基づき、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示の停止図柄(停止図柄の組合せ)を決定して、変動時間経過後に停止表示させる。つまり、「10RS」に当選した場合には、1~9のいずれかのゾロ目からなる装飾図柄の組合せ(大当たり図柄の組合せ)で変動表示が停止表示され、「4RS」に当選した場合には、1~6、8,9のいずれかのゾロ目からなる装飾図柄の組合せ(大当たり図柄の組合せ)で変動表示が停止表示され、通常大当たり(「10RN」)に当選した場合には、2,4,6,8のいずれかの偶数のゾロ目からなる装飾図柄の組合せ(大当たり図柄の組合せ)で変動表示が停止表示される。
前後外れ図柄の組合せは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」に対応するものである。前後外れ以外図柄の組合せは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」に対応するものである。完全外れ図柄の組合せは、リーチすら発生しない「完全外れ」に対応するものである。サブ制御装置262としては、変動パターンコマンドを受信した場合に、対応するRAM553のカウンタ用バッファに格納されている図柄の組合せを停止図柄として決定する。尚、主制御装置261において、大当たり図柄の組合せ、時短付大当たり図柄の組合せ、前後外れ図柄の組合せ、前後外れ以外図柄の組合せ、及び、完全外れ図柄の組合せのいずれかを決定し、それを指定する図柄コマンドを設定し、変動パターンコマンドとともにサブ制御装置262に出力するような構成としてもよい。
ステップS201の後、ステップS202では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する。より具体的には、他のカウンタと同様に、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が上限値(本実施形態では255、31)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS204では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
その後、ステップS205では、特別表示制御処理を実行する。この処理では、第1及び第2特別表示装置43a、43bに関する制御が行われると共に、大当たりの判定や特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42における変動表示の設定などが行われる。この特別表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS206では、可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、可変入賞装置32に関する制御が行われる。また、当該可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、普通表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41に関する制御が行われる。この普通表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS208では、始動入賞装置制御処理を実行する。この処理では、第2始動入賞装置33b(第2始動シャッタ172)に関する制御が行われる。この始動入賞装置制御処理の詳細は後述する。
その後は、ステップS209において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS210で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1、CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS211、ステップS212)。
つまり、ステップS211では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では631)に達した際0にクリアする。
また、ステップS212では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1、CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本例では255、31)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の変更値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201~S209の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち当否乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1、CS2についてもランダムに更新することができる。
また、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS209:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS213以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS213において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS214において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS215において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。
その後、ステップS216において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS217でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS218でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS209の処理は、ステップS201~S208で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS211、S212の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS213)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、前記ステップS205の特別表示制御処理について図19のフローチャートを参照して説明する。先ず、ステップS801では、特別表示装置43a、43bの変動表示の後に設定される変動インターバルの残り時間を計測するための変動インターバルタイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS801で否定判別された場合、すなわち、変動インターバルの期間内である場合には、ステップS802において、変動インターバルタイマの値を減算してから、本処理を終了する。つまり、例えば、変動インターバルを1秒(1000msec)として、変動インターバルタイマに「249(ステップS801の前にステップS802が行われる構成とする場合には「250」)」が設定されていた場合には、当該処理において、4msec毎に変動インターバルタイマの値が「1」減算され、1秒後に「0」となる。
一方、ステップS801で肯定判別された場合、すなわち、変動インターバルではない場合には、ステップS803において、詳しくは後述する当たり状況記憶エリアを参照し、今現在、大当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。
尚、大当たり状態中には、特別表示装置43a、43bにおいて大当たりに対応する表示態様が停止表示されてから可変入賞装置32が開放されるまでの間のオープニング期間と、可変入賞装置32が開状態とされるラウンド期間と、可変入賞装置32が閉状態とされるインターバル期間と、最終ラウンドの後、特別表示装置43a、43bの変動表示が開始可能となるまでのエンディング期間とがある。
本実施形態の当たり状況記憶エリアは、大当たり状態以外の状態のときには「0」が記憶されており、大当たり状態においては、オープニング期間及びインターバル期間のときに「1、4、5」のいずれか、ラウンド期間のときに「2」、エンディング期間のときに「3」が記憶されている。すなわち、当該ステップS803では、当たり状況記憶エリアに「0」が記憶されているか否かを判別して、大当たり状態中であるか否かを判別する。
ステップS803で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態中である場合には、そのまま本処理を終了する、一方、ステップS803で肯定判別された場合には、ステップS804において、詳しくは後述する特図表示中フラグの設定状況を見て、第1又は第2特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)にて変動表示中であるか否かを判別する。詳しくは、特図表示中フラグがオン状態の場合には変動表示中とみなされ、特図表示中フラグがオフ状態の場合には、変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。尚、詳しくは後述するが、特図表示中フラグは、第1及び第2特別表示装置43a、43bの変動表示を開始する際にオンにされ、第1及び第2特別表示装置43a、43bの変動表示が停止表示される際にオフにされる。
ステップS804で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態中でなくさらに変動表示中でもない場合には、ステップS805に進み、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする第2変動表示の保留数をカウントする第2保留カウンタNbの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。
ステップS805で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS806において、第2保留カウンタNbから1を減算する。尚、本実施形態では、ステップS805の判別処理により、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示を実行することなく第2変動表示を実行することとなる。つまり、第2変動表示よりも第1変動表示の方が早くに保留記憶された場合であっても、第2変動表示を優先して消化する(第1変動表示を後回しにする)構成となっている。
続くステップS807では、第2特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2特別変動保留エリアの保留第1~第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS807の後、ステップS808において、特別変動保留エリアの実行エリアの第2変動フラグをオン設定する。続くステップS809では、第2変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する第2保留表示装置46b(第2保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の第2保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の第2保留ランプを点滅させたまま右側の第2保留ランプを点灯させ、左側の第2保留ランプが点滅状態であり右側の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを点灯させ、左右両方の第2保留ランプが点灯状態であった場合には左側の第2保留ランプを点灯させたまま右側の第2保留ランプを消灯させ、左側の第2保留ランプが点灯状態であり右側の第2保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第2保留ランプを消灯させるための処理を行う。
ステップS809の後、ステップS810において、詳しくは後述する変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS805で否定判定された場合、すなわち、第2変動表示が1つも保留記憶されていない場合には、ステップS811において、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示の保留数をカウントする第1保留カウンタNaが0よりも大きいか否かを判別する。
当該ステップS811で否定判別された場合には、ステップS812に移行し、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bの両方において、それぞれ変動表示が行われていない変動待機状態であることに対応する表示態様(例えば、下列の右から1番目及び2番目の第1特図ランプ、又は、第2特図ランプのみが点灯する態様)を導出するための待機表示設定を行う。つまり、本実施形態の第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bは、変動停止後、その停止態様が変動インターバルの間は(当否抽選の結果を示す態様で)維持されることとなるが、変動インターバルが終了すると(さらに所定時間の経過を条件としてもよい)、変動待機状態であることを示す表示態様に切替えられるようになっている。ステップS812の後、本処理を終了する。
一方、ステップS811で肯定判別された場合には、ステップS813において、第1保留カウンタNaから1を減算する。続くステップS814では、第1特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1特別変動保留エリアの保留第1~第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS814の後、ステップS815において、特別変動保留エリアの実行エリアの第1変動フラグをオン設定する。続くステップS816では、第1変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する第1保留表示装置46a(第1保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の第1保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の第1保留ランプを点滅させたまま右側の第1保留ランプを点灯させ、左側の第1保留ランプが点滅状態であり右側の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを点灯させ、左右両方の第1保留ランプが点灯状態であった場合には左側の第1保留ランプを点灯させたまま右側の第1保留ランプを消灯させ、左側の第1保留ランプが点灯状態であり右側の第1保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の第1保留ランプを消灯させるための処理を行う。
ステップS816の後、ステップS810において変動表示設定処理を行ってから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、特別変動保留エリアの実行エリアは1つであり、第1特別変動保留エリア及び第2特別変動保留エリアに格納されているデータは、当該データに基づく変動表示を行う際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
ここで、ステップS810の変動表示設定処理の詳細について、図20を参照して説明する。
先ず、ステップS901では、詳しくは後述するモード記憶エリアを参照し、高確率状態(確変モード)であるか否かを判別する。尚、モード記憶エリアには、遊技モードを判別するための判別情報が記憶されている。本実施形態では、モード記憶エリアには、「11」、「12」、及び、「21」のいずれかの値が記憶されており、「11」は通常モードに対応し、「12」は時間短縮モードに対応し、「21」は確変モードに対応している。つまり、当該ステップS901では、モード記憶エリアに「21」が記憶されているか否かを判別することで、高確率状態であるか否かを判別している。
ステップS901で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態(確変モード)である場合には、ステップS902において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌して、第1又は第2当否フラグ(図14の当否判定処理参照)のどちらかがオン設定されているか否かを判別する。当該ステップS902で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態において当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
また、ステップS901で否定判別された場合、すなわち低確率状態(通常モード、時間短縮モード)である場合には、ステップS903において、当否乱数記憶エリアを参酌し、第1当否フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS903で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS904に移行する。
ステップS904では、大当たり状態の発生を確定させたことを示す大当たり確定フラグをオン設定する。尚、本実施形態では、当否乱数記憶エリアに対して、大当たり状態の発生を確定させたことに対応する値を記憶させることを、大当たり確定フラグをオン設定することと称している。
続くステップS905では、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌して、10RSフラグ(図15の種別判定処理参照)がオン設定されている否かを判別する。
ステップS905で肯定判別された場合、すなわち「10RS」である場合には、ステップS906にて10RSパターン設定処理を行う。10RSパターン設定処理は、「10RS」の発生を教示するための変動表示を実行させるための処理であり、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づいて、特別表示装置43a、43bや装飾図柄表示装置42の変動パターン(変動表示時間、特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42の変動表示の停止態様、装飾図柄表示装置42の変動表示の演出パターン等)を決定し、当該決定や各種フラグ等に基づいて、変動パターンコマンドの設定等を行う。
なお、第1変動種別カウンタCS1、及び、第2変動種別カウンタCS2の数値と、変動パターン、及び、変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。すなわち、10RSパターン設定処理では、リーチパターンを、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチの中から決定し、決定されたリーチパターンと、時間短縮状態(確変モード、時間短縮モード、又は、第1変動表示の保留が4つある状態)であるか否かの判別結果とに基づいて、特別表示装置43a、43b、装飾図柄表示装置42における変動時間を決定する。そして、10RSであること、決定されたリーチパターン、及び、変動時間を含む情報を変動パターンコマンドに設定するとともに、変動時間を把握可能な情報を対応する記憶エリアに記憶する。また、10RSに対応する特別表示装置43a、43bの停止態様の中からいずれを停止させるかを決定し、対応する記憶エリアに記憶する。ステップS906の後、後述するステップS915に移行する。
また、ステップS905で否定判別された場合には、ステップS907において、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、4RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS907で肯定判別された場合、すなわち「4RS」である場合には、ステップS908にて4RSパターン設定処理を行った後、ステップS915に移行する。
一方、ステップS907で否定判別された場合には、ステップS909において、10RNパターン設定処理を行った後、ステップS915に移行する。
また、ステップS902で否定判別された場合、すなわち、高確率状態において大当たりに当選しなかった場合、又は、ステップS903で否定判別された場合、すなわち、低確率状態で大当たりに当選しなかった場合には、ステップS910において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後フラグ(図16のリーチ判定処理参照)がオンであるか否かを判別する。ステップS910で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れリーチ」である場合には、ステップS911にて前後リーチパターン設定処理を行った後、ステップS915へ移行する。
さらに、ステップS910で否定判別された場合には、ステップS912において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、前後以外フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS912で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れ以外リーチ」である場合には、ステップS913にて前後以外リーチパターン設定処理を行った後、ステップS915へ移行する。
加えて、ステップS912で否定判別された場合には、すなわち「完全外れ」である場合には、ステップS914において外れ変動パターン設定処理を行った後、ステップS915に移行する。
ステップS915では、特別表示装置43a、43bにて変動表示中であるか否かを示す特図表示中フラグをオン設定する。これにより、特別表示装置43a、43bにおいて切替表示(変動表示)を行う条件が成立したことが示される。続くステップS916では、特別表示装置43a、43bにおける変動時間(変動表示の残余時間)を計測する特図表示タイマの設定処理を行う。当該特図表示タイマは、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。
尚、本実施形態における特別表示装置43a、43bの変動時間は、上記変動種別カウンタCS1、CS2により選出される変動パターンに対応した値が設定される。このような特図表示タイマの設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し切替表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、特別表示装置43a、43bにおいて切替表示(変動表示)が開始される。また、変動パターンコマンドを受信したサブ制御装置262は、特別表示装置43a、43bの変動開始と同時に、変動パターンコマンドに基づいて装飾図柄表示装置42において変動表示を開始させ、特別表示装置43a、43bの停止表示と同時に、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を停止表示させる。ステップS916の終了後、変動表示設定処理を終了する。
尚、本実施形態では、始動入賞処理において、ステップS505、S515の当否乱数カウンタC1の値を取得して特別変動保留エリアに記憶する処理と、ステップS506、516の当否判定処理と、変動表示設定処理において、当否フラグと、そのときの状況とに基づいて当否を判別するステップS901~ステップS903の処理等とによって当否抽選が構成される。また、ステップS901~S903の処理等によって第2当否判別処理が構成され、ステップS906、ステップS908、ステップS909、ステップS911、ステップS913、ステップS914の処理等によって変動表示設定処理が構成される。
図19の説明に戻り、ステップS804で肯定判別された場合、すなわち変動表示中である場合には、ステップS817に進み、特図表示タイマの減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に特図表示タイマの値が4msec分ずつ減算されていく。例えば変動時間が12秒(12000msec)の場合には、特図表示タイマに対して「3000」が設定され、4msec毎に1減算される。
続いてステップS818に進み、上記減算後の特図表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち特図表示タイマの値が「0」となった時にステップS818が肯定判別される。
ステップS818で否定判別された場合には、ステップS823において、特別表示装置43a、43bの切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行う。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、特別表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に特別表示装置43a、43bの切替表示(変動表示)が実現される。ステップS823の後、本処理を終了する。
一方、ステップS818で肯定判別された場合には、ステップS819において特図表示中フラグをオフし、ステップS820において特別表示装置43a、43bにて停止表示を行うための停止表示設定を行う。この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43a、43bに対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、特別表示装置43a、43bにおいて、変動表示設定処理にて設定された各大当たり種別や外れ等に対応する態様が停止表示されることとなる。
また、ステップS820の後、ステップS821において、サブ制御装置262に対して、装飾図柄表示装置42の停止表示を行わせる停止コマンドの設定を行う。これにより、特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42の停止タイミングの同期が確実に図られる。但し、装飾図柄表示装置42の停止態様については変動表示の開始時に出力された変動パターンコマンドによって既にサブ制御装置262で決定されているため、再度装飾図柄表示装置42の停止態様に関する情報を付加する必要はない。また、繰り返しとなるが、特別表示装置43a、43bによる停止表示が主となる表示であり、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の表示はあくまでも補助的なもの(演出用)となっている。
続いて、ステップS822において、当たり状態の初期設定や遊技モードの切替設定を行うための判別情報設定処理を行ってから、本処理を終了する。
ここで、ステップS822の判別情報設定処理について、図21を参照して説明する。先ず、ステップS1001において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、大当たり確定フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1001で肯定判別された場合には、ステップS1002において大当たり確定フラグをオフし、ステップS1003において大当たり状態中であることを示す大当たり中フラグをオンする。さらに、ステップS1004において、特別変動保留エリアの実行エリアを参酌し、4RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1004で否定判別された場合、すなわち、「10RS」、又は、「10RN」の大当たりである場合には、ステップS1005において、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(可変入賞装置32の開放回数)を判別するためのラウンド数カウンタに「10」を設定する。
続くステップS1006では、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。さらに、ステップS1007では、当たり状態中の制御(可変入賞装置32の開閉制御)に用いられる特別可変タイマに対して、例えば8秒のオープニング期間に対応する値「2000」を設定する。続いて、ステップS1008では、可変入賞装置32に入球した遊技球の数をカウントするための入賞カウンタに対して、1ラウンドあたりの最大入球個数である8個を示す「8」を設定する。尚、入賞カウンタの値は、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図11参照)に際して、可変入賞装置32a、32bへの入球があったか否かをカウントスイッチ223の検知情報により判別し、可変入賞装置32a、32bへの入球があったと判別されると1減算される。
それから、ステップS1009では、サブ制御装置262に対して当たり状態の開始を伝えるためのオープニングコマンドを設定する。当該オープニングコマンドには、当たり種別の情報等が含まれ、サブ制御装置262でも当たり状態の全ラウンド数等が把握できるようになっている。ステップS1009の後、本処理を終了する。
尚、大当たり状態において見た目の大当たり種別の昇格の演出等(例えば、装飾図柄表示装置42で偶数のゾロ目が停止表示された場合に、直後の大当たり状態中において「10RS」、又は、「4RS」に当選したことを教示したり、装飾図柄表示装置42で「7図柄」以外の奇数のゾロ目が停止表示された場合に、直後の大当たり状態中において「10RS」に当選したことを教示したりする)を行うこととしてもよい。本実施形態では、かかる昇格演出が大当たり状態のオープニング期間(オープニング演出)において行われる。
また、ステップS1004で肯定判別された場合には、ステップS1010において、ラウンド数カウンタに「4」を設定する。ステップS1010の後、上記したステップS1006に移行する。
また、ステップS1001にて否定判別された場合には、ステップS1011で変動インターバルタイマに対して変動インターバル(例えば、1秒)に相当する値を設定する。尚、装飾図柄表示装置42では、基本的に、特別表示装置43a、43bの変動表示の停止表示のタイミングで装飾図柄の変動表示が停止表示され、特別表示装置43a、43bにおいて停止表示された図柄がそのまま表示され続ける変動インターバルが終わるまで(次回の特別表示装置43a、43bの変動表示が開始されるまで)は、停止表示された装飾図柄が表示され続ける。そして、変動インターバルが終わり、変動表示が保留記憶されている場合には、特別表示装置43a、43bにおける変動表示と、装飾図柄表示装置42における変動表示とが同時に開始される。一方、変動インターバルが終わっても、変動表示が保留記憶されていない場合には、装飾図柄表示装置42における停止図柄がしばらく導出され続け、その後(装飾図柄が停止表示された状態で規定時間が経過した場合には)、遊技を待機する表示(デモ画面表示)に切替わる。また、装飾図柄表示装置42の変動表示において装飾図柄が偶数のゾロ目の組合せで停止表示された場合、変動インターバル期間において、装飾図柄の組合せが奇数のゾロ目に変換されるかもしれない(導出された場合には必ず変換される構成でも可)といった再抽選演出が行われる場合がある。
ステップS1011の後、ステップS1012において、モード記憶エリアに「12」、及び、「22」のどちらかが記憶されているか否か、すなわち、時間短縮モード、及び、確変モードのどちらかであるか否かを判別する。ステップS1012で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1012で肯定判別された場合には、ステップS1013において、通常大当たり(10RN)の大当たり状態の終了後に付与される時間短縮モード、及び、確変大当たり(10RS、4RS)の大当たり状態の終了後に付与される確変モードの継続期間を計測するため変動回数カウンタの値を1減算する。詳しくは後述するが、本実施形態では、大当たり状態終了時において、変動回数カウンタに対し、時間短縮モード、及び、確変モードの期間に相当する変動表示の回数(例えば100回)が設定され、特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示が1回行われる毎に当該ステップS1013において1減算される。
続くステップS1014では、変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1014で否定判別された場合、すなわち、「10RN」の大当たり状態終了後に、時間短縮モードの期間として設定された規定回数分の特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示が未だ行われていない場合、又は、「10RS」、及び、「4RS」の大当たり状態終了後に、確変モードの期間として設定された規定回数分の特別表示装置43a、43b(装飾図柄表示装置42)の変動表示が未だ行われていない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1014で肯定判別された場合には、ステップS1015において、モード記憶エリアに対し、通常モードであることを示す「11」を設定する。すなわち、特別表示装置43a、43bにおいて変動表示が規定回数行われた時点で時間短縮モード、又は、確変モードが終了し、通常モードへと移行するようになっている。当該ステップS1015の後、ステップS1016において、サブ制御装置262に対して時間短縮モード、又は、確変モードの終了を知らせるサポート終了コマンドの設定を行ってから、本処理を終了する。尚、時間短縮モードが終了するのか、或いは、確変モードが終了するのかを区別してサポート終了コマンドをサブ制御装置262に出力するように構成してもよい。
次に、上記ステップS206の第1、及び、第2可変入賞装置32a、32bを開閉させるための可変入賞装置制御処理について図22のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1201では、当たり状況記憶エリアに設定されている値が「0」であるか否かを判別することで、当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS1201で肯定判別された場合、すなわち、当たり状態ではない場合には、そのまま本処理を終了する。ちなみに、当たり状態の開始時にあっては、上記判別情報設定処理にて当たり状況記憶エリアに「1」が設定されている。
一方、ステップS1201で否定判別された場合、すなわち、当たり状態中である場合(当たり状況記憶エリアに「1」~「5」のいずれかが設定されている場合)には、ステップS1202に移行し、特別可変タイマの値を1減算する。ちなみに、大当たり状態の開始時にあっては、判別情報設定処理にて特別可変タイマに対し、オープニング演出の時間に対応する値である「2000」が設定されている。
続くステップS1203では、特別可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1203で肯定判別された場合には、ステップS1204において、当たり状況記憶エリアにおいて「1」が設定されているか否かを判別する。
ステップS1204で肯定判別された場合には、ステップS1205において、当たり状況記憶エリアに対して「2」を設定する。続くステップS1206では、特別可変タイマに対して、可変入賞装置(本例では、第1可変入賞装置32a。第2可変入賞装置32bに関しては後述のように個別に設定される。)の開状態を維持する時間(30秒)に対応する値「7500」を設定する。
ステップS1206の後、ステップS1207では、第1可変入賞装置32aを開状態とさせる処理を行い、ステップS1208では、サブ制御装置262に対してラウンドを開始する旨の情報を伝えるラウンドコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1204で否定判別された場合には、ステップS1209において、当たり状況記憶エリアにおいて「4」が設定されているか否かを判別する。尚、詳しくは後述するが、「10RS」及び「4RS」の大当たり状態において、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たりラウンドの、直前の、インターバル期間が開始される際に、当たり状況記憶エリアに対して「4」が設定されることとなる。
ステップS1209で否定判別された場合には、ステップS1210において、当たり状況記憶エリアにおいて「5」が設定されているか否かを判別する。尚、詳しくは後述するが、「10RN」の大当たり状態において、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たりラウンドの、直前の、インターバル期間が開始される際に、当たり状況記憶エリアに対して「5」が設定されることとなる。
ステップS1210で否定判別された場合、ステップS1211において当たり状況記憶エリアにおいて「3」が設定されているか否かを判別する。尚、詳しくは後述するが、大当たり状態における全ラウンドが終了し、エンディング期間が開始される際に、当たり状況記憶エリアに対して「3」が設定されることとなる。ステップS1211で否定判別された場合、すなわち、未だ大当たり状態を終了させる時期ではない場合には、ステップS1212においてラウンド数カウンタの値を1減算する。
続くステップS1213では、ラウンド数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1213で否定判別された場合、すなわち、未だ実行するべきラウンドが残されている場合には、ステップS1214に移行し、ラウンド数カウンタの値が「9」であるか否かを判別する。
ステップS1214で否定判別された場合、すなわち、「10RS」、及び、「10RN」の第2ラウンド以外の大当たりラウンドの開始直前(のインターバル)となる場合には、ステップS1215において、ラウンド数カウンタの値が「3」であるか否かを判別する。
ステップS1215で否定判別された場合、すなわち、「4RS」の第2ラウンド、或いは、「10RS」、及び、「10RN」の第2ラウンド以外の大当たりラウンドの開始直前(のインターバル)となる場合には、ステップS1216において、当たり状況記憶エリアに対して「1」を設定する。その後、ステップS1217において、特別可変タイマに対してインターバルの時間(1秒)に対応する値「250」を設定する。
ステップS1217の後、ステップS1218において、入賞カウンタに対して「8」を設定する。さらに、ステップS1219において、開状態とされている第1及び第2可変入賞装置32a、32bを閉状態とさせる処理を行い、ステップS1220において、サブ制御装置262に対してインターバルを開始する旨の情報を伝えるインターバルコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1214で肯定判別された場合、すなわち、「10RS」、及び、「10RN」の第2ラウンドの大当たりラウンドの開始直前(のインターバル)となる場合には、ステップS1221において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、10RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1221で肯定判別された場合、すなわち、「10RS」の第2ラウンドの開始直前(のインターバル)となる場合には、ステップS1222において、当たり状況記憶エリアに対して「4」を設定する。その後、上述したステップS1217に移行する。
その一方で、ステップS1221で否定判別された場合には、すなわち、「10RN」の第2ラウンドの開始直前(のインターバル)となる場合には、ステップS1223において、当たり状況記憶エリアに対して「5」を設定する。続く、ステップS1224では、特別可変タイマに対してインターバルの時間(0.1秒)に対応する値「25」を設定する。その後、上述したステップS1218に移行する。
また、ステップS1215で肯定判別された場合、すなわち、「4RS」の第2ラウンド、或いは、「10RS」、及び、「10RN」の第8ラウンドの大当たりラウンドの開始直前(のインターバル)となる場合には、ステップS1225において、特別変動保留エリアの実行エリアを参照し、4RSフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1225で肯定判別された場合、すなわち、「4RS」の第2ラウンドの大当たりラウンドの開始直前(のインターバル)となる場合には、上述したステップS1222において、当たり状況記憶エリアに対して「4」を設定する。その後、上述したステップS1217に移行する。
また、ステップS1225で否定判別された場合、すなわち、「10RS」、及び、「10RN」の第8ラウンドの大当たりラウンドの開始直前(のインターバル)となるには、(インターバルを挟んで通常の大当たりラウンド、本例では、第1可変入賞装置32aが最大で30秒開放される大当たりラウンドを実行させるべく)上述したステップS1216に移行する。
また、ステップS1203で否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32a、32bの開状態又は閉状態を維持するべき時間(開放時間又は閉鎖時間)が残っている場合には、ステップS1226に移行し、可変入賞装置32a、32bへの入球個数を計測する入賞カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。尚、入賞カウンタには、大当たり状態の開始時及びインターバルの開始時において、1回のラウンドあたりの入賞数の上限(規定個数)である「8」が設定される。そして、可変入賞装置32a、32bに遊技球が1つ入球する毎に1減算される。
ステップS1226で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1226で肯定判別された場合、すなわち、ラウンドの設定期間の経過を待たずにラウンドの終了契機が訪れた場合には、上記ステップS1212に移行する。これにより、1回のラウンド中に可変入賞装置32a、32bに対して遊技球が8個入球した場合には、開放期間30秒が経過していなくてもその時点で速やかにラウンドが終了することとなる。
また、ステップS1209で肯定判別された場合、すなわち、当たり状況記憶エリアに対して「4」が設定されており、「10RS」、又は、「4RS」の第2ラウンドが開始される場合には、ステップS1227において、サブ制御装置262に対して、確変モードの獲得のために第2可変入賞装置32bに遊技球を入球させるべき大当たりラウンドを開始する旨の情報を伝えるV入賞ラウンドコマンドを設定する。続くステップS1228では、当たり状況記憶エリアに対して「2」を設定する。その後、ステップS1229では、特別可変タイマに対して、可変入賞装置(ここでは、第2可変入賞装置32b)の開状態を維持する時間(30秒)に対応する値「7500」を設定する。
さらに、ステップS1230において、第2可変入賞装置32bを開状態とさせる第2開放処理を行う。本実施形態では、「10RS」、及び、「4RS」に対応する第2開放処理では、第2可変入賞装置32bの特別入球部145(振分け装置147)も開状態とされる。尚、特別入球部145への遊技球の入球が確認された場合に特別入球部145を閉状態とすることとしてもよいし、当該ラウンドの終了(或いは、開状態とされる期間として予め定められたタイミング)までは特別入球部145を開状態とすることとしてもよい。勿論、1回の大当たり状態において、特別入球部145に遊技球が複数入球したとしても、付与される確変モードの権利は1回分である(本例の確変モードの期間は、確変モードにおいて変動表示が100回行われるまで、或いは、100回を超えるまでの間に大当たり状態が発生するまでである)。
続くステップS1231では、第2可変入賞装置32bの第2可変特定領域141における遊技球の監視(残存球監視処理;図18参照)を実行させるための残存球監視フラグをオン設定する。さらに、ステップS1232において、残存球監視処理を行う期間を示す監視タイマの設定(例えば、33秒相当)を行う。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1210で肯定判別された場合、すなわち、当たり状況記憶エリアに対して「5」が設定されており、「10RN」の第2ラウンドが実行される場合には、ステップS1233において、特別可変タイマに対して、第2可変入賞装置32bが開状態中であるか否かを判別する。本実施形態の「10RN」の第2ラウンドは、第2可変入賞装置32bが短時間開放される「前パート」と、第2可変入賞装置32bと入替るようにして第1可変入賞装置32aが開放される「後パート」とから構成されている。
ステップS1233で否定判別された場合、すなわち、前パートが終了したタイミングの場合には、ステップS1234において、サブ制御装置262に対して、可変入賞装置(ここでは、第2可変入賞装置32b)を短く開放させる大当たりラウンドを開始する旨の情報を伝えるショートラウンドコマンドを設定する。
続くステップS1235では、当たり状況記憶エリアに対して(再度)「5」を設定する。続くステップS1236では、可変入賞装置(ここでは、第2可変入賞装置32b)の開状態を維持する時間(0.1秒)に対応する値「25」を設定する。ステップS1236の後、上述したステップS1230に移行する。すなわち、ステップS1230で第2開放処理を行い、ステップS1231で残存球監視フラグをオン設定し、ステップS1232で監視タイマの設定(例えば、3秒相当)を行ってから、本処理を終了する。但し、本実施形態では、「10RN」に対応する第2開放処理では、第2可変入賞装置32bの特別入球部145(振分け装置147)は開状態とされることなく、閉状態が維持される。
また、ステップS1233で肯定判別された場合には、ステップS1237において、当たり状況記憶エリアに対して「2」を設定する。その後、ステップS1238では、特別可変タイマに対して、可変入賞装置(ここでは、第1可変入賞装置32a)の開状態を維持する時間(28秒)に対応する値「7000」を設定する。
さらに、ステップS1239において、第2可変入賞装置32bを閉状態とさせ、第1可変入賞装置32aを開状態とさせる第2閉鎖・第1開放処理を行う。その後、上述したステップS1231に移行する。すなわち、ステップS1231で残存球監視フラグをオン設定し、ステップS1232で監視タイマの設定(例えば、3秒相当)を行ってから、本処理を終了する。
尚、本実施形態の「10RS」、及び、「4RS」の大当たり状態では、第2ラウンドにおいて第2可変入賞装置32bが最大で30秒開放される(特別入球部145も開状態とされる)ため、指示通りに遊技を行っていれば(右打ちをしていれば)、基本的に、第2可変入賞装置32bの特別入球部145に遊技球が入球して、大当たり状態終了後の確変モードへの移行の権利が付与される。尚、「10RS」、及び、「4RS」の大当たり状態が発生した場合であっても、第2ラウンドにおいて第2可変入賞装置32bの特別入球部145に遊技球を入球させなければ、大当たり状態終了後の通常遊技状態(遊技球を発射させて始動入賞装置33a、33bに遊技球を入球させ、当否抽選を受けて大当たりを目指す状態)では、確変モードではなく、時間短縮モードに移行する。
その一方で、「10RS」の大当たり状態では、第2ラウンドにおいて第2可変入賞装置32bが開放されるものの、その開放時間が短く、さらに、特別入球部145も閉鎖されたまま(振分け装置147で特別入球部145への入球が規制された状態のまま)となっていることから、第2可変入賞装置32bの特別入球部145に遊技球が入球することはない(確変モードへの移行の権利は付与されない)。
尚、詳しくは後述するが、サブ制御装置262、及び、表示制御装置45では、大当たり状態の第1ラウンドにおいて、遊技者にとってより望ましい種別の大当たり状態であることが教示される可能性のある「昇格チャレンジ演出」が行われ、「10RS」、及び、「4RS」の第2ラウンドにおいて、第2可変入賞装置32bの特別入球部145への遊技球の入球を促すガイド表示と、該入球に伴うV入賞演出とを発生させる「V入賞チャレンジ演出」が行われる。昇格演出については、大当たり状態の第1ラウンドの開始までの間に、第1変動表示において「4RS」の大当たりに当選したことが装飾図柄表示装置42で教示された(例えば、奇数の装飾図柄がゾロ目で停止表示された)場合、及び、第2変動表示において「10RS」の大当たりに当選したことが装飾図柄表示装置42で教示された(例えば、「7」の装飾図柄がゾロ目で停止表示された)場合には行われない(第2変動表示の奇数のゾロ目は「10RS」当選のチャンスアップとなるだけのため、昇格演出が行われる可能性がある)。
尚、本実施形態では、「10RN」の第2ラウンドに関し、第2可変入賞装置32bを0.1秒間開状態とした後、第1可変入賞装置32aを最大で28秒間開状態とするように構成されているが、例えば、例えば、第2可変入賞装置32bをその他のラウンドの第1可変入賞装置32aと同様に最大で30秒開放するが、特別入球部145は開放しないような構成としたり、第2可変入賞装置32bが最大で0.1秒開放されるだけとしたりするように構成してもよい。
また、ステップS1213で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態における全ラウンドが消化された場合には、ステップS1240に移行し、当たり状況記憶エリアに対して「3」を設定する。ステップS1240の後、ステップS1241において、特別可変タイマに対してエンディングの時間(10秒)に対応する値「2500」を設定する。
ステップS1241の後、ステップS1242において、入賞カウンタに対して「7」を設定する。尚、ステップS1226で肯定判別された後の流れでステップS1240以降のエンディングを設定する処理が行われる場合、入賞カウンタの値は「0」になっている。そして、エンディング期間の開始時に入賞カウンタの値をそのまま「0」にしておくと、4msec後の可変入賞装置制御処理において、いきなりステップS1226で肯定判別されてしまい、エンディング期間を全うさせることができない。このため、ステップS1242で入賞カウンタに対して「0」以外の仮の数値(本例では「7」)を入れておくことで、エンディング期間を全うさせるようになっている。勿論、別の方法で、エンディング期間を全うさせるように構成してもよい。
ステップS1242の後、ステップS1243では、開状態とされている可変入賞装置(本例では、第1可変入賞装置32a)を閉状態とさせる処理を行い、続くステップS1244では、サブ制御装置262に対してエンディングを開始する旨の情報を伝えるエンディングコマンドを設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS1211で肯定判別された場合、すなわち、エンディング期間が終了して大当たり状態を終了させる時期が到来した場合には、ステップS1245に移行し、終了設定処理を行う。終了設定処理では、モード記憶エリアの設定や変動回数カウンタの設定が行われる。
ここで、終了設定処理について、図23を参照して説明する。先ず、ステップS1401では、特別入球フラグ(図18の残存球監視処理のステップS1305、ステップS1306参照)がオン設定されているか否かを判別する。
ステップS1401で肯定判別された場合には、ステップS1402において、モード記憶エリアに対し確変モードに対応する値「21」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に確変モードが付与されることとなる。
続くステップS1403では、変動回数カウンタに対して「100」を設定する。尚、変動回数カウンタとは、変動回数に上限が設定された確変モード、及び、時間短縮モードにおいて、変動回数の上限に達したことを把握するためのものである。ステップS1403の後、ステップS1404において、サブ制御装置262に対して確変モードの開始(確変ステージへの移行)を知らせる確変開始コマンドを設定する。その後、ステップS1405で大当たり中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS1401で否定判別された場合には、ステップS1406において、モード記憶エリアに対し時間短縮モードに対応する値「12」を設定する。これにより、大当たり状態終了後に時間短縮モードが付与されることとなる。ステップS1406の後、ステップS1407において、変動回数カウンタに対して「100」を設定する。続いて、ステップS1408において、サブ制御装置262に対して時間短縮モードの開始(引き戻しステージへの移行)を知らせる時短開始コマンドを設定する。その後、ステップS1405で大当たり中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
図22の説明に戻り、ステップS1245の終了設定処理の後、ステップS1246において、当たり状況記憶エリアに対して大当たり状態ではないことを示す「0」を設定する。その後、ステップS1247において、サブ制御装置262に対して大当たり状態を終了する旨の情報を伝える当たり終了コマンドを設定してから、本処理を終了する。尚、当たり終了コマンドには、上記終了設定処理で設定された変動回数カウンタの回数情報等が含まれている。
次に、前記ステップS208の普通表示制御処理について図24のフローチャートを参照して説明する。
先ず、先ず、ステップS2101では、普通図柄表示装置41の変動表示の後に設定されるインターバル(普図インターバル)の残り時間を計測するための普図インターバルタイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2101で否定判別された場合、すなわち、普図インターバルである場合には、ステップS2116において、普図インターバルタイマの値を減算してから、本処理を終了する。つまり、例えば、普図インターバルを1秒(1000msec)として、普図インターバルタイマに「249(ステップS2101の前にステップS2116が行われる構成とする場合には「250」)」が設定されていた場合には、当該処理において、4msec毎に普図インターバルタイマの値が「1」減算され、1秒後に「0」となる。
一方、ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち、普図インターバル期間ではない場合には、ステップS2102において、第2始動入賞装置33bの開閉制御の最中であることを示すサポート期間中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2102で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2102で否定判別された場合には、ステップS2103において、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す普図表示中フラグがオンであるか否かを判別する。尚、普図表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされる。
ステップS2103で否定判別された場合には、ステップS2104に進み、普通保留カウンタNcの値が0よりも大きいか否かを判別する。ステップS2104で否定判別された場合、すなわち、普通図柄表示装置41の変動表示が1つも保留されていない場合には、そのまま本処理を終了する。尚、例えば、ステップS2104で否定判別された場合に、普通図柄表示装置41において、変動表示が行われていない変動待機状態であることに対応する表示態様を導出するための待機表示設定を行うこととしてもよい。つまり、普通図柄表示装置41は、変動停止後、その停止態様が普図インターバル期間の間は(入球サポート抽選の結果を示す態様で)維持されることとなるが、普図インターバル期間が終了すると、変動待機状態であることを示す表示態様に切替えられるように構成してもよい。
一方、ステップS2104で肯定判別された場合には、ステップS2105において、普通保留カウンタNcから1を減算する。続くステップS2106では、普通変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、普通変動保留エリアの保留第1~第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2107では、普通図柄表示装置41の変動表示を設定し、開始させるための普図変動設定処理を実行する。
ここで、普図変動設定処理について、図25を参照して説明する。先ず、ステップS2301では、普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示中であることを示す普図表示中フラグをオン設定する。続くステップS2302では、当たり状況記憶エリアを参照し、「0」が記憶されているか否か、すなわち、今現在、大当たり状態以外の状態であるか否かを判別する。ステップS2302で肯定判別された場合、つまり、大当たり状態ではない場合には、ステップS2303において、モード記憶エリアに対し「12」、又は、「21」の値が記憶されているか否か、すなわち、高入球状態(時間短縮モード又は確変モード)であるか否かを判別する。
ステップS2303で肯定判別された場合には、ステップS2304において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を0.4秒にするべく「100」を設定する。
その後、ステップS2305において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「0」であるか否かを判別する。尚、高入球状態では、「0~232」の範囲の値を取る普通図柄乱数カウンタC4の値が「1~232」の場合に当選となる。
ステップS2305で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2305で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選に当選した場合には、ステップS2306において、入球サポート抽選に当選したことを示す入球サポートフラグをオン設定する。ステップS2306の後、本処理を終了する。
また、ステップS2302、又は、ステップS2303で否定判別された場合、つまり、大当たり状態、又は、低入球状態にある場合には、ステップS2307において、普図表示タイマに対し、普通図柄の変動表示時間を8秒にするために「2000」を設定する。さらに、ステップS2308において、普通変動保留エリアの実行エリアの普通図柄乱数カウンタC4が「1~31」であるか否かを判別する。尚、低入球状態では、「0~232」の範囲の値を取る普通図柄乱数カウンタC4の値が「1~31」の場合に当選となる。また、普通図柄の変動表示時間を抽選によって決定することとしてもよい。
ステップS2308で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2308で肯定判別された場合、すなわち、入球サポート抽選に当選した場合には、上記ステップS2306において、入球サポート抽選に当選したことを示す入球サポートフラグをオン設定した後、本処理を終了する。尚、普通図柄の変動表示時間や、入球サポート抽選での当選確率等については、パチンコ機の機種毎に適宜設定可能であり、例えば、高入球状態時における入球サポート抽選の当選確率を、低入球状態における入球サポート抽選の当選確率よりも高くなるように構成してもよい。
図24の説明に戻り、ステップS2107の後、ステップS2108において、普通図柄表示装置41の変動表示の保留数が1つ減ったことに対応する普通保留表示装置44(普通保留ランプ)の減算表示処理を行う。つまり、左右一対の普通保留ランプが両方とも点滅状態であった場合には左側の普通保留ランプを点滅させたまま右側の普通保留ランプを点灯させ、左側の普通保留ランプが点滅状態であり右側の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを点灯させ、左右両方の普通保留ランプが点灯状態であった場合には左側の普通保留ランプを点灯させたまま右側の普通保留ランプを消灯させ、左側の普通保留ランプが点灯状態であり右側の普通保留ランプが消灯状態であった場合には左右両方の普通保留ランプを消灯させるための処理を行う。ステップS2108の後、本処理を終了する。
また、ステップS2103で肯定判別された場合、すなわち、普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2109に進み、普図表示タイマを減算する処理を行う。この処理が1回行われる毎に普図表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2110に進み、普図表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2110で肯定判別された場合には、ステップS2111において普図表示中フラグをオフし、ステップS2112において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普図停止表示設定を行う。つまり、入球サポート抽選に当選した場合(入球サポートフラグがオン設定されている場合)には、普通図柄表示装置41の左右一対の普図ランプの両方を点灯させ、外れである場合には左側の普図ランプのみを点灯させる。
続いてステップS2113に進み、普図判別情報設定処理を行う。ここで、普図判別情報設定処理について、図26を参照して説明する。
先ず、ステップS2401では、入球サポートフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2401で肯定判別された場合には、ステップS2402において、第2始動入賞装置33bが開状態中であるか否かを判別するための普通可変フラグをオン設定する。
続くステップS2403では、モード記憶エリアにおいて「12、21」のどちらかが記憶されているか否か、すなわち、高入球状態であるか否かを判別する。ステップS2403で肯定判別された場合には、ステップS2404において、第2始動入賞装置33bの開放時間(残余時間)を計測するための普通可変タイマに対し、第2始動入賞装置33bの開放時間を1.8秒にするべく「450」を設定する。
さらに、ステップS2405では、第2始動入賞装置33bを開放させる回数(残り回数)を計数する開放回数カウンタに対し、第2始動入賞装置33bを3回開放させるべく「3」を設定する。ステップS2405の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンにする。さらに、ステップS2410において、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS2403で否定判別された場合、すなわち、低入球状態にある場合には、ステップS2406において、普通可変タイマに対し、第2始動入賞装置33bの開放時間を0.4秒にするべく「100」を設定する。続く、ステップS2407では、開放回数カウンタに対し、第2始動入賞装置33bを1回開放させるべく「1」を設定する。ステップS2407の後、ステップS2408において、入球サポートフラグをオフし、ステップS2409において、サポート期間中フラグをオンし、ステップS2410において、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行ってから、本処理を終了する。
図24の説明に戻り、ステップS2113の後、ステップS2114において、普図インターバルタイマに対して普図インターバル期間(例えば、1秒)に相当する値を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2110で否定判別された場合には、ステップS2115において、普通図柄表示装置41の変動表示(左右一対の普図ランプを交互に点灯させる切替表示)を継続して行うための切替表示設定を行う。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。これによって、普通表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切替表示(変動表示)が実現される。ステップS2115の後、本処理を終了する。
次に上記ステップS208の始動入賞装置制御処理について図27のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS2201では、サポート期間中フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2201で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。一方、ステップS2201で肯定判別された場合には、ステップS2202において、普通可変タイマの値を1減算する。
続くステップS2203では、普通可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2203で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bの開閉の状態を維持する期間である場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2203で肯定判別された場合には、ステップS2204において、普通可変フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2204で肯定判別された場合、すなわち、現在、第2始動入賞装置33bが開状態にあって、閉状態とするタイミングが到来した場合には、ステップS2205において、普通可変フラグをオフする。続くステップS2206では、開放回数カウンタの値を1減算し、ステップS2207では、第2始動入賞装置33bを閉状態とする設定を行う。
その後、ステップS2208において、開放回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2208で肯定判別された場合には、ステップS2209においてサポート期間中フラグをオフしてから、本処理を終了する。
一方、ステップS2208で否定判別された場合、すなわち、当選した入球サポート抽選が確変モード又は時間短縮モードで行われたものであって、それに基づいて第2始動入賞装置33bが3回開放されるうちの残り回数がある場合には、ステップS2210で普通可変タイマに対してインターバル時間に相当する値(例えば「250」)を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2204で否定判別された場合、すなわち、第2始動入賞装置33bが3回開放される間のインターバル期間(第2始動入賞装置33bは閉状態)にあって、インターバル期間を終了させるタイミングが到来した場合には、ステップS2211で普通可変フラグをオンし、ステップS2212で普通可変タイマに対して開放時間に相当する値(本例では、高入球状態時;「450」)を設定し、ステップS2213で、第2始動入賞装置33bを開状態とする設定を行う。その後、本処理を終了する。
尚、第2始動入賞装置33bが開状態とされている場合に、第2始動入賞装置33bに対して遊技球が規定数(例えば1個)入球した場合には、第2始動入賞装置33bが直ちに閉状態とされるように構成してもよい(例えば、ステップS2203で否定判別された場合に、第2始動入賞スイッチ224bの検知が行われたか否かの判別を行い、肯定判別された場合に、ステップS2205に移行するように構成してもよい。)。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図28を参照して受信割込み処理を説明し、その後図29を参照してメイン処理を説明する。
図28は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。
受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図30に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図29を参照して説明する。図29は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、ステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図30のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う(ステップS3201)。このコマンド判定処理について図31を参照して以下に説明する。
図31は、払出制御装置311により行われるコマンド判定処理を示すフローチャートである。コマンド判定処理(ステップS3124,S3201)では、まず、ステップS3301においてコマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図28参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302~ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304~ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図30のフローチャートに戻って説明する。コマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、CRユニット接続基板314から、CRユニットと電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を受信しているか否かを判別する。ステップS3202で肯定判別された場合には、ステップS3203において、CRユニットと電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を電源・発射制御装置310の発射制御回路312に送信する。
ステップS3203の後、又は、ステップS3202で否定判別された場合には、ステップS3204において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3204で肯定判別されれば、ステップS3205で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。この処理により、例えば払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3206では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、満杯検知スイッチの検知信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS3207では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検知信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3208では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3209で払出個数設定処理を行い、ステップS3210においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3211においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3212では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3213では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図32を参照しつつ説明する。先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、主制御装置261から出力された先発コマンドの情報を、サブ制御装置262のRAM553に設けられた保留情報記憶エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、先発コマンドには、上記のように、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらの入球を契機とする変動表示であるか(第1変動表示又は第2変動表示のどちらに対応するか)を示す情報、大当たりに対応する変動情報であるかを示す情報、大当たり種別を示す情報、外れ(リーチ)の種別を示す情報等が含まれる。
サブ制御装置262の保留情報記憶エリアは、主制御装置261の特別変動保留エリアと同様に、それぞれ4つの保留エリア(保留第1~保留第4エリア)を備える第1保留情報記憶エリア、及び、第2保留情報記憶エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1保留情報記憶エリアには、第1変動表示(第1特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、大当たりか否かの情報、大当たり種別、リーチパターン、及び、変動時間等の変動表示に関する情報(変動情報)が時系列的に格納される。また、第2保留情報記憶エリアには、第2変動表示(第2特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、変動情報が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示に関する変動情報、及び、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする第2変動表示に関する変動情報をそれぞれ4つ保留記憶することができる。結果的に、主制御装置261の第1及び第2特別変動保留エリアの実行エリアだけでなく、保留エリアに記憶された変動情報についても、サブ制御装置262において把握することが可能となっている。
ここで保留情報格納処理について、図35を参照して説明する。先ず、ステップS4101では、先発コマンドを受信したか否か(先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4101で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4101で肯定判別された場合には、ステップS4102において先発コマンドが第2始動入賞装置33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであるか否かを判別する。ここで否定判別された場合、すなわち、先発コマンドが第1始動入賞装置33aの入球(第1特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4103において、第1保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする第1変動保留カウンタNdを1インクメントする。
続くステップS4104では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、リーチパターンの情報、及び、変動時間情報等を、第1保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。
また、続くステップS4105では、予告情報格納処理を行う。すなわち、本実施形態では、連続する複数の変動表示において互いに関連する演出表示を意図的に導出する(所謂、「連続予告」が行われる)場合がある。ここでは、連続予告を行うか否かを決定するための連続予告カウンタの値、及び、連続予告の種別を決定するための予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第1保留情報記憶エリアのうち上記ステップS4104にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
連続予告カウンタは、例えば0~49の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり49)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。連続予告カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(連続予告カウンタバッファ)に連続予告カウンタの値が記憶される。
予告種別カウンタは、例えば0~9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。予告種別カウンタは定期的に更新され、その都度、対応するカウンタバッファ(予告種別カウンタバッファ)に予告種別カウンタの値が記憶される。
そして、当該予告情報格納処理において、保留情報記憶エリアに変動情報が格納されると、連続予告カウンタバッファ及び予告種別カウンタバッファに記憶されている連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値が取得されることとなる。さらに、保留情報記憶エリアの各保留エリア及び実行エリアには、連続予告が導出されることが決定された場合にオンされる連続予告フラグがそれぞれ設けられている。
また、本実施形態では、ROM552に対し、連続予告を行うか否かの決定に際して参酌される予告当否判定テーブルと、連続予告の態様の決定に際して参酌される予告テーブルとが設けられている。予告当否判定テーブル及び予告テーブルはそれぞれ複数設けられており、変動情報に応じて、参酌される予告当否判定テーブル及び予告テーブルが選択される。
ステップS4105の後、ステップS4106では、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行う。ステップS4106の連続予告抽選処理では、既に連続予告フラグがオン設定された保留エリアが存在するか否かを確認する。そこで連続予告フラグが設定された保留エリアの存在が確認されない場合であって、さらに、第1保留エリアにおいて完全外れ(リーチ状態が発生しない外れ)に対応する変動情報のみが記憶されている場合に、連続予告の抽選を行うようになっている。その一方で、連続予告フラグが設定された保留エリアの存在が確認された場合には、連続予告の抽選を行わないようになっている。
尚、ステップS4106の連続予告抽選処理では、第1変動保留カウンタNdの値が「2」以上である場合に、第1保留情報記憶エリアに新たに記憶された連続予告カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチパターンや遊技モードにそれぞれ対応する予告当否判定テーブル(大当たりに対応するものの方が外れに対応するものよりも当選し易い)を参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。さらに、連続予告を実行することが決定された場合には、第1保留情報記憶エリアに新たに記憶された予告種別カウンタの値に基づいて、大当たり種別やリーチパターンや遊技モードに対応する予告テーブルを参照し、連続予告を実行するか否かを決定する。加えて、第1保留情報記憶エリアの保留エリアのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリアの連続予告フラグをオンにする。但し、実行エリアの連続予告フラグはオンにしない。
尚、連続予告としては、例えば、「完全外れ」とされる変動表示において対応する演出が連続して導出され(例えば、装飾図柄表示装置42の表示部において同一の装飾図柄がリーチ状態となることなく3つ表示されるチャンス目が停止表示される)、連続予告の最後の変動表示において、前後外れ、又は、大当たりの停止表示がなされる(チャンス目の連続回数が1回の場合には連続予告が完全外れで終了する場合があり、2回の場合には、連続予告が前後外れ以外リーチで終了する場合があり、3回以上の場合には、前後外れ又は大当たりで連続予告が終了することとしてもよい)。
さらに、例えば、主制御装置261の特別変動保留エリアに新たに保留記憶された当否関連情報(保留情報)には、対応する変動表示が実行される際の状況に応じて変動パターン(装飾図柄表示装置42の停止パターン)を変更する不定保留情報と、基本的には変更しない固定保留情報とが存在するように構成してもよい(本例では、固定保留情報のみ)。例えば、第1変動表示が保留される際に、(完全外れの設定が行われる場合に)不定保留情報とするか否かの抽選が行われ、不定保留情報とされた場合には、対応する第1変動表示が実行される際に、第1変動表示が2つ以上保留記憶されている状態であれば「完全外れ」となる変動パターンが選択され、第1変動表示が1つ以下しか保留記憶されていない状態であれば「前後以外外れ(ノーマルリーチ)」となる変動パターンが選択されるように構成してもよい。さらに、先発コマンドには、不定保留情報であるか否かの情報も含まれるとともに、連続予告抽選処理では、連続予告の対象とされる既に記憶されている変動表示に不定保留情報が含まれている場合には、連続予告の設定をキャンセルするように構成してもよい。尚、変動表示を不定保留情報のみとすることも可能であり、その場合、不定保留情報は、第1変動表示が1つ以上保留記憶されている状態であれば「完全外れ」となるように設定することで、(連続予告の最終の変動表示が記憶されていれば、それよりも前に記憶されている不定保留情報は完全外れが選択される筈である)不定保留情報を対象としても連続予告を行うことが可能となる。
ステップS4106の後、ステップS4107では、装飾図柄表示装置42において変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン461を1つ追加表示するための保留アイコン設定処理を行う。
図42(a)に示すように、装飾図柄表示装置42の下部に設けられた保留表示エリア462には、「浮き輪」を模した保留アイコン461が表示されるようになっている。本実施形態の保留表示エリア462は、保留情報記憶エリアの実行エリアに対応する実行対応エリア462aと、保留情報記憶エリア(第1及び第2保留情報記憶エリア)の保留エリアのうち先に実行される4つの保留情報に対応する保留対応エリア462bとを備えており、最大で5つの保留アイコン461を表示可能となっている。本実施形態では、第1変動表示に対応する保留アイコン461と、第2変動表示に対応する保留アイコン461とが共通の態様となっており、保留アイコン461を視認するだけでは、第1変動表示及び第2変動表示のどちらに対応する保留アイコン461であるかを識別不可能となっている。尚、保留アイコン461の最大表示数や態様等は特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。例えば、保留アイコン461の態様により、第1変動表示と、第2変動表示との区別が付くように構成してもよい。
また、保留アイコン461は、対応する変動表示の大当たり期待度を示唆する態様で導出される場合がある。以下、かかる態様の保留アイコン461を「先読み保留アイコン463」とも称する。本実施形態の先読み保留アイコン463は、キャラクタが「浮き輪」を使用している態様で導出される。さらに、先読み保留アイコン463のキャラクタは複数種類用意されており、先読み保留アイコン463のパターンと、大当たり状態発生への当選期待度(大当たり期待度)とが対応付けられている。これにより、先読み保留アイコン463は、その態様によって大当たり期待度に関するランク付けがなされることとなり、先読み保留アイコン463を導出させることによって、大当たり期待度を示唆する(先読み保留予告演出を行う)ように構成されている。
また、先読み保留アイコン463が導出される場合には、当該先読み保留アイコン463に対応する変動表示が消化されるまでの間に、当該先読み保留アイコン463のパターンが変化する(保留変化演出が導出される)場合がある。
つまり、ステップS4107の保留アイコン設定処理では、先読み保留アイコン463を導出させるか否かの抽選が行われ、否当選の場合には、保留アイコン461のパターンがデフォルト(浮き輪のみ)のものに決定される。一方、当選の場合には、保留変化演出を行うか否かの抽選が行われ、当選の場合には、対応する保留エリアの保留変化フラグをオン設定するとともに、先読み保留アイコン463のパターンとして、最終的に表示される可能性のある上限パターンと、上限パターンよりも大当たり期待度の低い(低ランクの)態様であって、最初に表示される仮パターンとを決定する。尚、仮パターンでは、最初はデフォルトの保留アイコン461を表示するにとどめるといった選択肢が存在するように構成してもよい。一方、否当選の場合には、先読み保留アイコン463のパターンとして1つのパターンを決定する。
そして、基本的には、装飾図柄表示装置42に表示されている保留アイコン461のうち一番右側のものの右側に並ばせるようにして、決定されたパターンの保留アイコン461を表示させるといった処理が行われる。尚、本実施形態では、第2変動表示が第1変動表示に優先されて消化される構成のため、第1変動表示が保留されている状態において第2変動表示が新たに保留された場合には、保留対応エリア462bにおいて、第1変動表示に対応する保留アイコン461のうち最も左側の保留アイコン461の左側の位置に、新たに保留された第2変動表示に対応する保留アイコン461が表示されるようになっている。
また、本実施形態では、ステップS4107において、保留表示エリア462に先読み保留アイコン463が導出される場合に、先読み保留演出中フラグがオン設定されるようになっている。ステップS4107の後、本処理を終了する。
また、ステップS4102で肯定判別された場合、すなわち、先発コマンドが第2始動入賞装置33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4108に進み、第2保留情報記憶エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする第2変動保留カウンタNeを1インクリメントする。
その後、ステップS4109では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、リーチパターンの情報、変動時間情報等を、第2保留情報記憶エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。続くステップS4110では、連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第2保留情報記憶エリアのうち上記ステップS4109にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
ステップS4110の後、ステップS4111において、連続予告を実行するか否かを決定する連続予告抽選処理を行う。ステップS4111の連続予告抽選処理では、既に連続予告フラグがオン設定された保留エリアが存在するか否かを確認する。そこで存在が確認された場合には、連続予告の抽選を行わない上、連続予告フラグがオンされた保留エリアが第1保留エリアであるか否かを判別する。第1保留エリアであると判別された場合には、第1保留エリアの連続予告フラグをオフするとともに、新しく変動情報が保留記憶された第2保留エリアに連続予告の最終回の表示態様を導出させるためのフラグをセットする。つまり、第1変動表示に関して連続予告が行われている途中で、第2変動表示が保留された場合には、第2変動表示により、第1変動表示の連続予告演出が途切れることになることから、当該第2変動表示において、連続予告演出を終わらせる表示態様が導出されるようになっている。
その一方で、連続予告フラグが設定された保留エリアの存在が確認されない場合であって、さらに、第2保留エリアにおいて完全外れ(リーチ状態が発生しない外れ)に対応する変動情報のみが記憶されている場合に連続予告の抽選を行う。尚、ステップS4111の連続予告抽選処理は、ステップS4106の連続予告抽選処理を第2始動入賞装置33bへの入球に対応させるだけであり、説明は省略する。
ステップS4111の後、ステップS4112において、保留アイコン設定処理を行ってから、本処理を終了する。尚、連続予告を行わない構成、保留アイコン461を表示しない構成(代わりに、保留表示装置46a、46bとは別のランプ等で表示してもよい)とすることも可能である。
図32の説明に戻り、ステップS3903に続くステップS3904では、高入球状態を介在させながら連続する一連の大当たり状態において払出される遊技球の数(払出総数)を計数する連チャン中カウント処理を行う。
ここで、連チャン中カウント処理について、図41を参照して説明する。先ず、ステップS4901では、大当たり状態が開始されてから低入球状態に移行するまでの間(連チャン中)にオン設定されている連チャン中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4901で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4901で肯定判別された場合には、ステップS4902において、可変入賞装置32a、32bへの入球があったか否かを判別する。ステップS4902で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4902で肯定判別された場合には、ステップS4903において、連チャン中の払出総数を計数する連チャン中カウンタに「15」を加算する。
続くステップS4904では、連チャン中の払出総数が、予め定められた規定の数に達したことを判別するための教示契機カウンタの値を「15」減算する。本実施形態では、連チャン中の払出総数が2500個増える度に、払出総数が予め定められた規定数に達したことを教示する特定払出数表示(2500球到達表示、5000球到達表示、7500球到達表示等)が装飾図柄表示装置42に導出されるようになっている。特定払出数表示は、装飾図柄表示装置42の画面中央に表示される。尚、装飾図柄表示装置42は、複数のレイヤを備え、特定払出数表示が行われるレイヤは、文字や数の表示以外の領域が透過領域とされ、当該透過領域では、下側(奥側)のレイヤの表示態様が視認可能となっている。
ステップS4904の後、ステップS4905において、連チャン中カウンタの計数値を装飾図柄表示装置42において表示する払出数表示処理を行う。つまり、本実施形態では、基本的に、大当たり状態が開始されてから低入球状態に移行するまでの間において、パチンコ機10から付与された遊技価値(遊技球)の数が表示される(払出数表示が行われる)ようになっており、連チャン中カウンタの計数値に応じて適宜表示内容が更新される。尚、リーチ状態発生以降の変動表示や、大当たり状態のオープニング、昇格演出中、及び、V入賞演出中では、払出数表示が一時中止される(非表示とされる)こととしてもよい。
ステップS4905の後、ステップS4906において、教示契機カウンタの値が「0」以下であるか否かを判別する。ステップS4906で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4906で肯定判別された場合には、ステップS4907において、特定払出数表示を導出させる特定払出数表示処理を行う。尚、特定払出数表示を実行した回数を計数するカウンタを設け、かかるカウンタの数に基づいて、対応する特定払出数表示を行うように構成してもよい。また、特定払出数表示の導出のタイミングが、リーチ状態発生以降の変動表示や、大当たり状態のオープニング、昇格演出、及び、V入賞演出と重複する場合には、特定払出数表示を中止、或いは、該当の演出の後にまわす(導出タイミングをずらす)こととしてもよい。
ステップS4907に続くステップS4908では、教示契機カウンタに対して再度、「2500」を設定する。ステップS4908の後、本処理を終了する。尚、本実施形態では、連チャン中において可変入賞装置32a、32bへの入球に基づいて払出された遊技球の数のみを連チャン中カウンタにカウントしているが、始動入賞装置33bや一般入賞装置31等への入球に基づいて払出された遊技球についてもカウントするように構成してもよい。
尚、第1可変入賞装置32aが短時間開状態(1.8秒間を2回)とされる2ラウンド確変大当たり状態、及び、小当たり状態を設定し、装飾図柄表示装置42では、2ラウンド確変大当たりの大当たり状態、及び、小当たり状態のオープニング演出やエンディング演出を省略し、主として、開状態とされた第1可変入賞装置32aへの遊技球の入球に基づく払出数表示の更新が行われるのみとなる構成を採用してもよい。この場合、2ラウンド確変大当たり状態が発生すれば、確変モードの残り変動回数がリセットされる。但し、装飾図柄表示装置42における確変モードの残り回数の表示はリセットしないこととする。また、小当たり状態の存在により、2ラウンド確変大当たり状態の発生が把握し難く、小当たり状態が発生しても、確変モードの残り変動回数はリセットされない。確変モードの残り回数の表示が0になるまでに2ラウンド確変大当たり状態に当選していれば、確変モードの残り回数の表示が0なったときに、確変モードは終了せず、継続する。ここで、確変モードの残り回数の表示が0なったとき、或いは、その前までに、確変モードの残り回数の表示を増やすか否かの演出、及び、増やす演出を導出し、演出性の向上を図ることができる。
図32の説明に戻り、ステップS3904の後又はステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3905へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では2msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3906へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3914へと移行する。
ステップS3906では、各種カウンタの更新処理を実行する。サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄の表示に際し各種カウンタ情報を用いる。具体的には、図33に示すように、大当たり時装飾図柄カウンタCOと、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域の各外れ図柄の設定に使用する上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU551内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。
大当たり時装飾図柄カウンタCOは、大当たり状態が発生する際に、装飾図柄表示装置42の変動停止時の図柄(大当たり図柄)を決定するものであり、本実施形態では、大当たり時装飾図柄カウンタCOとしては、9個(0~8)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり時装飾図柄カウンタCOは、0~8の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり8)に達した後0に戻る構成となっている。
そして、主制御装置261から確変大当たりに対応する変動パターンコマンドを受信した場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば「1」(のゾロ目)、1であれば「2」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合せを決定する。この大当たり時装飾図柄カウンタCOはステップS3906のカウンタ更新処理にて定期的に更新され、後述するようにサブ制御装置262が変動パターンコマンドを受信するタイミングでRAM553のカウンタ用バッファから読み出す。尚、本実施形態では大当たり時装飾図柄カウンタCOはRAM553の大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納されるものとしたが、バッファに格納せず、変動パターンコマンドを受信したタイミングなどでカウンタ値を参照するようにしてもよい。
また、通常大当たりに対応する変動パターンコマンドを受信した場合、例えば、カウンタ値が0、1であれば「2」(のゾロ目)、2~4であれば「4」(のゾロ目)、5、6であれば「6」(のゾロ目)、7、8であれば「8」(のゾロ目)という具合に、大当たり図柄の組合せを決定する。
上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRは、当否抽選が外れとなったときに、上・中・下の図柄表示領域の各停止図柄の組合せを決定するものであり、各列では9個の装飾図柄の何れかが表示されることから、各々に9個(0~8)のカウンタ値が用意されている。上図柄カウンタCLにより上図柄表示領域の停止図柄が決定され、中図柄カウンタCMにより中図柄表示領域の停止図柄が決定され、下図柄カウンタCRにより下図柄表示領域の停止図柄が決定される。
本実施形態では、CPU551に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が上限値を超えた場合に8減算されて今回値が決定される。各図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして更新され、それら図柄カウンタCL,CM,CRの組合せが、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ、及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。
ここで、各図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明する。図34に示すように、ステップS4001では、上図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS4002では、中図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。なお、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新されるように構成する。したがって、前回の更新処理において下図柄カウンタCRが更新されている場合、ステップS4001で肯定判断されることになる。また、前回の更新処理において上図柄カウンタCLが更新されている場合、ステップS4002で肯定判断されることになる。そして、上図柄カウンタCLの更新時期(ステップS4001がYES)であればステップS4003に進み、上図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄カウンタCMの更新時期(ステップS4002がYES)であればステップS4004に進み、中図柄カウンタCMを更新する。さらに、下図柄カウンタCRの更新時期(ステップS4001、S4002が共にNO)であればステップS4005に進み、下図柄カウンタCRを更新する。ステップS4003~S4005の図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が上限値を超えた場合に8を減算して、その演算結果を、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、上・中・下の各図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、更新処理を3回実行する毎に図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS4006では、上記更新した図柄カウンタCL,CM,CRの組合せがリーチ図柄の組合せ(上図柄表示領域の図柄と下図柄表示領域の図柄とが同じ)になっているか否かを判別し、リーチ図柄の組合せである場合(S4006がYES)、さらにステップS4007では、大当たり図柄の組合せ(左右の図柄表示領域の図柄と中図柄表示領域の図柄とが同じ)であるか否かを判別する。ステップS4007で肯定判別された場合には、図柄カウンタCL,CM,CRの組合せをRAM553に記憶することなく、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4007で否定判別された場合には、ステップS4008において、図柄カウンタCL,CM,CRの組合せが前後外れ図柄の組合せであるか否かを判別する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ図柄(前後外れリーチ)の組合せである場合(S4008がYES)、ステップS4009に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合せをRAM553の前後外れリーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外図柄(前後外れ以外リーチ)の組合せである場合(S4008がNO)には、ステップS4010に進み、そのときの図柄カウンタCL,CM,CRの組合せをRAM553の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
また、リーチ図柄以外の組合せである場合(S4006がNO)、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合せが外れ図柄(完全外れ図柄)の組合せになっているため、ステップS4011において、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合せをRAM553の完全外れ図柄バッファに格納して、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3907では保留処理を行う。以下、保留処理について図36を参照して説明する。
先ず、ステップS4201では、変動パターンコマンドを受信したか否か(変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。ステップS4201で肯定判別された場合には、ステップS4202において、第2変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。当該ステップS4202で否定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が保留記憶されていない場合には、ステップS4203に進み、第1変動保留カウンタNdの値を1減算する。
尚、上記のように、本実施形態では、第1変動表示よりも第2変動表示が優先的に消化され、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示が消化されることはない。すなわち、第2保留情報記憶エリアに第2変動表示の変動情報が保留記憶されている場合には、第1変動表示に対応する変動パターンコマンドは送られてこない。このため、本実施形態では、ステップS4202において、第2変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別することで、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別している。もちろん、変動パターンコマンドに対して第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報に対応しているかの情報を持たせ、変動パターンコマンドに基づいて、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別してもよい。
ステップS4203の後、ステップS4204において、第1保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留情報記憶エリアの保留第1~第4エリアに格納されているデータ(連続予告フラグも含む)を実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS4204の後、ステップS4207に移行する。
また、ステップS4202で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS4205において、第2変動保留カウンタNeの値を1減算する。
続くステップS4206では、第2保留情報記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2保留情報記憶エリアの保留第1~第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS4206の後、ステップS4207に移行する。尚、本実施形態では、保留情報記憶エリアの実行エリアは1つであり、第1保留情報記憶エリア及び第2保留情報記憶エリアに格納されているデータは、当該データに対応する変動表示が行われる際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
ステップS4207では連続予告に使用される表示演出の種別を決定する予告設定処理が行われる。ステップS4207の予告設定処理では、保留情報記憶エリアの実行エリアの連続予告フラグ(ステップS4106の連続予告抽選処理参照)がオンであるか否かを判別し、否定判別された場合には、連続予告は行われないため、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、大当たりか否か、大当たりの場合には種別は何か、大当たりではない場合には、リーチパターンは何か等を判別し、それぞれに対応するテーブルを参照して、連続予告の種別を決定する。ここで決定された種別の連続予告は、対応する変動表示に際して所期のタイミングで導出されることとなる。
ステップS4207の後、ステップS4208において、装飾図柄表示装置42に表示されている保留アイコン461をシフトさせるための保留アイコンシフト処理を行う。尚、保留情報記憶エリアの各保留エリア、及び、実行エリアには、保留アイコン461の種別を記憶する保留アイコン記憶エリアが設けられており、当該保留アイコン461に関する情報についても、上記した保留情報記憶エリアのデータシフト処理にてシフトされるようになっている。
当該保留アイコンシフト処理は、かかるデータシフトに応じて保留アイコン461を再描画させるための処理であり、装飾図柄表示装置42では、変動表示が1つ消化される(実行される)毎に、最も左に位置していた保留アイコン461が消去されるとともに、その右側に配置されていた保留アイコン461が一つ左にシフトされる(表示場所が移動する)ようになっている。ステップS4208の後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、ステップS4208において、保留アイコン461を再描画する処理に先立って、保留変化フラグがオン設定されている保留エリアが存在する場合には、先読み保留アイコン463の保留変化演出を行うか否かの抽選が行われ、当選した場合に、先読み保留アイコン463のパターンを高ランクのものに変化させる(但し、上限パターンのランクは越えない)ようになっている。加えて、保留変化フラグがオン設定されている保留エリアが存在しないと判別される場合には、先読み保留演出中フラグがオフされる。さらに、先読み保留アイコン463のパターンを変化させることで、該先読み保留アイコン463が上限パターンに達した場合には、先読み保留演出中フラグがオフされるとともに、保留変化フラグがオフされるようになっている。
図32の説明に戻り、ステップS3908では表示設定処理を行う。ここでは、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。つまり、ここでは、装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定されることとなる。例えば、変動パターンコマンドを受信した場合、サブ制御装置262は、遊技状態(遊技モード)、変動種別(大当たりの場合には大当たりの種別、外れの場合にはリーチパターン)、及び、変動時間等に基づいて、対応するテーブルを参照し、装飾図柄の変動表示を含む演出表示の演出パターン等を決定する。そして、決定事項を表示コマンドとして表示制御装置45に出力する等の制御を行う。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での装飾図柄の変動表示を開始する。また、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまでの間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。
また、変動表示を開始させる際には、保留情報記憶エリアの実行エリアの連続予告フラグ(ステップS4106の連続予告抽選処理参照)がオンである場合に、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、各状況に対応するテーブルを参照して、変動表示に導出させる連続予告の種別を決定したり、連続予告とは別の予告演出の導出を決定したり、演出ボタン125等の操作に対応する表示を行ったりする。さらに、当該ステップS3908の表示設定処理では、大当たり中の演出制御を行う処理(当たり表示処理)についても行われる。
ここで、ステップS3908の表示設定処理において行われる変動表示設定処理について、図39を参照して説明する。
先ず、ステップS4501において、変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。尚、変動パターンコマンドに含まれる各種変動情報は、保留情報記憶エリアの実行エリアに記憶されるように構成してもよいし、別途の記憶エリアに記憶されるように構成してもよい。さらに、例えば、保留処理(図36参照)において変動パターンコマンドを受信したことに対応する処理を行った場合に対応するフラグをオンし、当該表示設定処理において変動表示の設定が行われることにより前記フラグがオフされるような構成とし、前記フラグを確認することで、変動パターンコマンドを受信したか否かの判別を行うこととしてもよい。
ステップS4501で肯定判別された場合には、ステップS4502において、確変モードであるか否かを判別する。ステップS4502で肯定判別された場合には、ステップS4503において、確変モードにおける演出表示(装飾図柄の変動表示)を設定する処理(確変モードパターン設定処理)を行う。尚、ここでは、連続予告に関する設定についても行う。
装飾図柄表示装置42の演出表示(装飾図柄の変動表示)は、基本的に、装飾図柄の変動表示と、動画の演出表示(以下、「メイン演出」とも称する)と、カットイン演出やボタン演出等の一時的な(例えば、静止画の)演出表示(以下、「サブ演出」とも称する)とを組合わせて構成する。さらに、装飾図柄表示装置42の演出表示は、基本的に、変動パターンコマンドの情報に基づいて設定されるが、連続予告に関するものについては、保留情報実行エリアの情報に基づいて追加で設定される。
演出表示は、装飾図柄の変動表示の開始から終了にかけて時間の経過とともに展開するものであって、変動開始から、装飾図柄表示装置42の表示部において区分されている3つの図柄表示領域のうち1つの図柄表示領域で装飾図柄(最初に停止される図柄表示領域の装飾図柄を第1図柄という)が停止表示されるまでの「シーン1」と、第1図柄が停止表示された「第1停止」から、図柄表示領域のうち2つの図柄表示領域で装飾図柄(2番目に停止される図柄表示領域の装飾図柄を第2図柄という)が停止表示されるまでの「シーン2」と、第2図柄が停止表示された「第2停止」から、図柄表示領域のうち3つ全ての図柄表示領域で装飾図柄(3番目に停止される図柄表示領域の装飾図柄を第3図柄という)が停止表示される「第3停止」までの「シーン3」とにより構成される。特に、「シーン3」は、「第2停止」から「スーパーリーチ演出」に発展するタイミング(以下、単に「スーパー発展」と称する)までの「シーン3-1」と、「スーパー発展」から「決着演出」までの「シーン3-2」と、「決着演出」の開始から変動表示の終了(第3停止)までの「シーン3-3(ラストシーン)」とに分けることができる(勿論、リーチ状態にならない場合、スーパーリーチ演出が発生しない場合もある)。シーン2までは、パチンコ機10のモチーフに沿った動画等が導出され、リーチになるか否か等の示唆も行われる。さらに、演出ステージ(背景やスーパーリーチに至るまでの演出の見せ方等が異なる)が複数設けられる場合や、音量・光量が変更可能な場合には、変動開始からシーン2の終了までは変更可能であるが、シーン3以降は変更不可能である。シーン3-1は、第2停止時の装飾図柄の停止態様、及び、スーパーリーチ演出に発展するか否かが同じであれば、基本的に同じ態様となる。
ここで、「決着演出」は、演出表示(メイン演出)が成功のかたちで終わるか否かの「結果教示演出」と、結果教示演出の直前、かつ、スーパーリーチ演出のアニメーションの続きであって、結果教示演出の導出をじらしたり、スーパーリーチ演出を煽ったりする「キワ演出」とから構成されている。尚、装飾図柄の変動表示に関し、「キワ演出」が導出される期間は、未だに変動表示されている第3図柄(中図柄表示領域の装飾図柄)の移動速度が遅くなり、かつ、第3図柄の大きさが拡大される(音声や電飾の態様も変化する)等、第3図柄が強調される。また、第3図柄を強調するのではなく、当否抽選の結果を示すアニメーション(例えば、キャラクタの所定のチャレンジの最終の所作)が強調される(例えば、スローモーション又は静止画になったり、キャラクタの顔やチャレンジの結果が分かる箇所がクローズアップ、デフォルメされたりする)ようなパターンもある。尚、決着演出のキワ演出としては、同一の動画が繰り返し導出される、又は、同一の静止画が導出され続ける、若しくは、所定の動画がスローモーションで導出される態様として構成される。
ステップS4503の後、ステップS4504において、サブ制御装置462において、確変モード、及び、時間短縮モードの残り期間を把握するための変動回数把握カウンタの値を1減算する。続くステップS4506では、変動回数把握カウンタの値が特定の値であるか否かを判別する。ステップS4506で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4506で肯定判別された場合には、ステップS4506において、残回数特定表示設定を行い、本処理を終了する。より具体的には、確変モード、及び、時間短縮モードの開始時に、確変モード、及び、時間短縮モードにおいて行うことのできる変動表示の上限を示す値が変動回数把握カウンタに設定され、確変モード、及び、時間短縮モードにおいて変動表示が行われる毎に1減算される。また、装飾図柄表示装置42では、変動回数把握カウンタの値に対応する表示、すなわち、確変モード、及び、時間短縮モードの残りの変動回数が表示される。当該残回数表示は、確変モード、及び、時間短縮モードでは基本的に常時表示される(変動表示のリーチ以降では表示されない)。
さらに、例えば、上記ステップS4505の前記特定の値を「50、10、3、2、1」とする場合に、ステップS4506では、残回数表示とは別に、変動開始に際して装飾図柄表示装置42において比較的目立つようにして、「残り50回、残り10回、残り3回、残り2回、最後」の文字を含む残回数特定表示を導出させるための処理を行う。
また、ステップS4502で否定判別された場合には、ステップS4507において、時間短縮モードであるか否かを判別する。ステップS4507で肯定判別された場合には、ステップS4508において、時間短縮モードにおける演出表示(装飾図柄の変動表示)を設定する処理(時短モードパターン設定処理)を行う。尚、ここでは、連続予告に関する設定についても行う。当該ステップS4508の後、上述したステップS4504に移行する。
また、ステップS4507で否定判別された場合には、ステップS4509において、通常モードにおける演出表示(装飾図柄の変動表示)を設定する処理(通常モードパターン設定処理)を行う。尚、ここでは、連続予告に関する設定についても行う。当該ステップS4509の後、本処理を終了する。尚、主制御装置261から確変モード、及び、時間短縮モードの残り回数が特定数となった場合にサブ制御装置262に対して対応するコマンドを出力し、該コマンドに基づいてサブ制御装置262が残回数特定表示を行う構成としてもよい。
また、本実施形態では、装飾図柄表示装置42において、キャラクタA、キャラクタB、キャラクタC、キャラクタD、キャラクタE、キャラクタF、キャラクタG、及び、キャラクタHが登場する演出表示が行われる。特に、本実施形態では、遊技者によってその中の1人を特定することができる。つまり、当たり状態ではない状態である通常遊技状態の変動表示が行われていない状態において演出ボタン125を操作することでメニュー画面を開き、さらに、メニュー画面から図42(b)に示すようなキャラクタ選択画面を開き、十字ボタン126を操作してカーソルを所定のキャラクタアイコンに合わせ、演出ボタン125を操作することで、該当のキャラクタの選択情報が特定キャラクタ選択記憶エリアに記憶される。
そして、特定キャラクタ選択記憶エリアで示されるキャラクタ(以下、「特定キャラクタ」とも称する)の導出される演出(以下、「特定キャラクタ表示」とも称する)は、その他のキャラクタ(一般キャラクタ)の導出される演出よりも優先的に導出されるようになっている。尚、特定キャラクタが優先的に導出されるとは、その他のキャラクタよりも導出され易い、表示される機会が多い、或いは、遊技者にとって望ましい状態の発生と対応付けられている(例えば、大当たり期待度が高まる)といった趣旨である。例えば、大当たり状態中において1回は、特定キャラクタが導出される大当たり動画が導出されたり、特定キャラクタの表示中は、基本的に、その他の表示によって特定キャラクタ表示の視認態様が阻害されないように構成されていたり、通常の遊技状態において、複数の変動表示を跨いで装飾図柄表示装置42に表示され続ける表示として特定キャラクタが選択されたりする。さらに、サブ演出としてのカットイン演出(キャラクタと文字と所定の背景とがメインの動画に重ねた格好で表示される演出)で特定キャラクタが選択されるとその他のキャラクタが選択される場合よりも大当たり期待度が高まる、或いは、複数のスーパーリーチ演出が選択的に表示され、該選択肢に特定キャラクタが含まっていると大当たり期待度が高まり、さらに、特定キャラクタが選択されるとより大当たり期待度が高まるといった構成を採用してもよい。加えて、装飾図柄表示装置42において導出される装飾図柄の一部がキャラクタの画像によって構成され、遊技者に特定キャラクタとして特定されたキャラクタが数字柄「7」の装飾図柄に対応するように構成してもよい。
さらに、図42(c)に示すように、装飾図柄表示装置42の表示部の右下部には、特定キャラクタ表示領域465が設けられ、大当たり状態や遊技が所定時間行われていない待機状態以外の状態において、遊技者が選択した特定キャラクタが表示されるようになっている。特定キャラクタ表示領域465では、特定キャラクタ等が動作する表示が導出され、場合によっては、遊技の示唆等(リーチになるか否か、大当たりになるか否か、大当たり確率を複数段階で設定可能な構成において、現在の設定等を示唆・教示する)を行うようになっている。尚、携帯通信端末を介して、パチンコ機10とサーバとの間でデータのやりとりを行うモバイル連動遊技が行われる場合に、サーバで発行されるパスワードをパチンコ機10に入力することで、前回の遊技の特定キャラクタ表示の記憶が今回の遊技に反映されるように構成したりすることとしてもよい。加えて、モバイル連動遊技を行うことでポイント等が付加され、当該ポイント等に基づいて所定の条件が満たされた場合に、特定キャラクタに関して遊技者が設定可能な項目が増えるような構成としてもよい。
また、特定キャラクタの設定に関しては、パチンコ機10の電源がオフ・オンされただけではリセットされず、RAM消去スイッチ323を操作しながらパチンコ機10の電源をオンすることでリセットされるようになっている。例えば、パチンコ機10の初期状態では、キャラクタCが特定キャラクタとして設定される(「3」及び「7」の装飾図柄がキャラクタCになる)ように構成されている。尚、装飾図柄表示装置42に登場するキャラクタの数は特に限定されるものではなく、また、登場キャラクタのうち特定キャラクタとして特定可能なキャラクタの数についても特に限定されるものではなく、機種毎に設定可能である。また、パチンコ機10の電源がオフ・オンされただけで特定キャラクタがリセットされるように構成してもよいし、初期化処理における特定キャラクタの設定に際して設定される特定キャラクタについても特に限定されず、例えば、ランダム(抽選)で決定することとしてもよい。
加えて、例えば、演出用のポイントを特定数貯めることで、対応する演出が導出されるように構成してもよい。例えば、変動表示を100回行うごとに「1」加算され、前後外れリーチが行われる毎に「1」加算され、大当たり1回につき「2」加算されるポイントカウンタを設け、ポイントカウンタの値が特定の値とされることで、キャラクタの所定のカスタマイズが解禁されるとともに、ポイントカウンタの値が「0」にリセットされるように構成してもよい。尚、遊技者が所持ポイント数の範囲内で選択可能なカスタマイズを選んで解禁する構成としてもよいし、ポイントカウンタのポイントが溜まり易い状態(例えば、前後外れリーチの後に1/3の確率で移行し、移行した場合には変動表示が10回又は20回行われるまで継続し、その間の前後外れリーチや大当たり発生でのポイントが5倍になる上、変動ごとに1/3で「1」ポイント加算させる構成としたり(ポイントの加算具合の教示は随時行ってもよいし、まとめて行ってもよいし、一部または全部を教示しなくてもよいし、これらを適宜、組合わせてもよい)、時間短縮モードでは前後外れ以外リーチでも「1」ポイント加算されたりする)を設けることとしてもよい。
尚、メニュー画面を開かなくても、非変動表示中に操作を行うことにより、ダイレクトで音量・光量を変更可能な操作手段を設けたり、ダイレクトでキャラクタ選択画面が開かれる操作手段を設けたりすることとしてもよい。また、かかる操作手段(演出操作手段)としては、ボタン式のものに限定されず、接触位置又は近接位置を把握可能なタッチパネルにより構成してもよい。
尚、おまけの遊技性として、遊技に関する示唆や教示(変動表示や大当たり状態の内容の示唆、当たり確率を複数段階で設定可能な構成における設定の示唆等)であったり、単に珍しい態様や遊技者が選択したキャラクタの態様を見せたりするという意図で、変動表示や大当たり状態の特定のタイミングで演出ボタン125を操作することで、対応する態様が導出される(特定のタイミングでは、対応する対応を導出可能とするべく、実際に表示されてもされなくても対応する態様の生成を行う)ように構成してもよい。
次に、ステップS3908の表示設定処理において行われる当たり表示処理について、図37、図38を参照して説明する。
先ず、ステップS4701では、主制御装置261から大当たり状態の開始を告げるオープニングコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4701で肯定判別された場合には、ステップS4702において、サブ制御装置262側で大当たり状態中であることを確認するためのサブ側大当たり中フラグをオン設定する。ステップS4702の後、ステップS4703において、大当たり状態のラウンド数を把握するためのラウンド把握カウンタに対し、(オープニングコマンドに含まれる情報に基づいて)大当たり種別(ラウンド数)に応じた値を設定する。つまり、「10RS」、「10RN」であれば「10」を設定し、「4RS」であれば「4」を設定する。
その後、ステップS4704において、8秒間のオープニング演出の設定(装飾図柄表示装置42の画像、スピーカSPの音声、各種ランプの点灯態様の設定)を行う。
続くステップS4705では、大当たり状態における演出(本実施形態では、オープニング演出、エンディング演出、及び、オープニング演出終了後からエンディング演出開始までの間に行われる各大当たり動画)の残り時間を計測する(更新タイミングを計る)残り時間計測タイマに対し、オープニング演出の時間に対応する値「2000」を設定する。
ステップS4705の後、ステップS4706において、高入球状態を介在させつつ大当たり状態を重ねている連チャン中であることを示す連チャン中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4706で否定判別された場合、すなわち、通常モードで大当たり状態に当選した所謂、「初当たり」である場合には、ステップS4707において、連チャン中フラグをオン設定する。
続くステップS4708では、連チャン中において、可変入賞装置32a、32bへの入球に基づいて払出された遊技球の数(払出総数)を計数する連チャン中カウンタの値を「0」に設定する。連チャン中は、連チャン中カウンタの値に基づいて、装飾図柄表示装置42において「払出数表示」が導出される。さらに、ステップS4709では、連チャン中において、払出総数が2500個(2500発)増えたタイミングを把握するための教示契機カウンタに対し「2500」を設定する。教示契機カウンタの値が「0」になる毎に、遊技(連チャン状態)の節目として、装飾図柄表示装置42に「特定払出数表示」(「2500球到達」、「5000球到達」、「7500球到達」等の表示)が導出される。
ステップS4709の後、又は、ステップS4706で肯定判別された場合には、ステップS4710において、大当たり状態に際して装飾図柄表示装置42において導出される大当たり動画の設定を行う大当たり動画設定処理を行う。
本実施形態では、基本的に、大当たり状態のラウンド期間(オープニング演出の終了から、エンディング演出の開始までの間)において、15秒均一の大当たり動画が順次再生されるようになっている。大当たり動画としては、キャラクタA~キャラクタHの個別に特化したパターンが3つずつ(合計24パターン)と、キャラクタA~Dが登場するパターンが3つと、キャラクタE~Hが登場するパターンが3つと、キャラクタA、C、E、Gが登場するパターンが3つと、キャラクタB、D、F、Hが登場するパターンが3つと、オールキャストが登場するパターンが4つとなっている。複数のキャラクタが登場する大当たり動画は、必ずしも、常時、対象のキャラクタの全員が表示されるわけではない。さらに、キャラクタに個別に対応した大当たり動画に関しては、その他のキャラクタが登場しないようになっている。ステップS4710の大当たり動画設定処理では、当該大当たり動画の組合せを決定し、実行順が分かるように大当たり動画組合せ記憶エリアに記憶する。さらに、実行する大当たり動画の種別を示すポインタの設定を行う。尚、大当たり動画の組合せは、予め定められた組合せ(シナリオ)のなかからいずれかを選択する構成でもよいし、完全にランダムに決定する構成でもよい。また、10ラウンドの大当たりに対応して10ラウンド分の最大の長さ(ラウンド期間の最長時間(30秒)と、インターバル期間の時間とを足した時間に総ラウンド数を乗算した時間)の大当たり動画の組合せを設定してもよいし、10ラウンド分に足りないものの、組合せをループさせるように構成してもよい。
また、大当たり状態では、大当たり動画等の他に、イベント演出が行われる。詳しくは後述するが、第1ラウンドにおいて、大当たり種別が遊技者にとってより望ましい種別であるか否か、さらに、保留されている変動表示に大当たりに対応するものが存在することを教示する「昇格チャレンジ演出」が行われ、第2ラウンドにおいて、第2可変入賞装置32bの特別入球部145への遊技球の入球を促すガイド表示を行うとともに、該入球に伴うV入賞演出を行う「V入賞チャレンジ演出」が行われる。尚、本例では、第1、第2ラウンドにおいて装飾図柄表示装置42の表示部全体を使用してイベント演出(昇格チャレンジ演出及びV入賞チャレンジ演出)が行われることから、第1、第2ラウンド用としての大当たり動画は設定されない。
ステップS4710の後、ステップS4711において、大当たり動画の開始を待機している状態であることを示す大当たり動画待機フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS4701で否定判別された場合には、ステップS4712においてサブ側大当たり中フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4712で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4712で肯定判別された場合には、ステップS4713において、ラウンドコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4713で肯定判別された場合には、ステップS4714において、現在の大当たりラウンド数を示すラウンド表示を行うためのラウンド表示設定を行う。例えば、「10RS」において、ラウンド把握カウンタの値が「10」であれば「第1ラウンド」と表示し、ラウンド把握カウンタの値が「1」であれば「最終ラウンド」と表示する。
続くステップS4715では、第1ラウンドであるか否か(10ラウンドの大当たりであればラウンド把握カウンタの値が「10」であるか否か、4ラウンドの大当たりであればラウンド把握カウンタの値が「4」であるか否か)を判別する。
ステップS4715で肯定判別された場合には、ステップS4716において、大当たり種別が装飾図柄表示装置42において既に確定的に教示されたか否かを判別する。つまり、例えば、通常モードでは、「4RS」及び「10RN」のどちらかに当選する可能性があり、遊技者にとっては「4RS」の方が望ましい大当たり種別となる。さらに、装飾図柄表示装置42では、あくまでも演出用の表示ではあるものの、装飾図柄表示装置42であっても、例えば、遊技者にとって望ましい方の種別の大当たり状態に当選したと表示された後に、実は遊技者にとって望ましくない方の種別の大当たり状態であったということが生じないようになっている。すなわち、大当たり状態が発生する状況において発生し得る大当たり種別のうち一番遊技者にとって有利な大当たり種別に当選したことが装飾図柄表示装置42で教示されることで、大当たり種別が確定的に教示された格好となる。
当該ステップS4716では、既に、通常モードにおいて「4RS」であることが装飾図柄表示装置42で教示されている場合(奇数の装飾図柄のゾロ目が揃う等)、及び、確変モード、並びに、時間短縮モードにおいて「10RS」であることが装飾図柄表示装置42で教示されている場合(「7」の装飾図柄のゾロ目が揃う等)に、肯定判別される。
ステップS4716で否定判別された場合には、ステップS4717において、昇格チャレンジ演出の設定を行う。昇格チャレンジ演出は、通常モードでは、「4RS」、及び、「10RN」のどちらに当選したのかを装飾図柄表示装置42では教示していない状態において、実は「4RS」であるかもしれない(演出成功で「4RS」であることが教示される)という演出であり、確変モード、及び、時間短縮モードでは、「10RS」、及び、「4RS」のどちらに当選したのかを装飾図柄表示装置42では教示していない状態において、実は「10RS」であるかもしれない(演出成功で「10RS」であることが教示される)という演出である。ステップS4717に続くステップS4718では、イベント演出中であることを示すイベント中フラグをオン設定する。その後、後述するステップS4737に移行する。
尚、昇格チャレンジ演出において、(大当たり状態終了後が高入球状態であって)大当たり(10RS限定でもよい)に対応する第2変動表示が保留記憶されている場合に、昇格チャレンジ演出においてその旨(所謂、「保留連当たり」)を教示するように構成してもよい。例えば、ステップS4716で肯定判別された場合であっても、第2保留情報記憶エリアの記憶エリアに大当たりを示す情報が記憶されていれば昇格チャレンジ演出を行うこととしてもよい(ステップS4716で肯定判別される場合、昇格チャレンジ演出が発生した時点で保留連当たりを把握することができる)。さらに、昇格チャレンジ演出の態様について特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。例えば、演出ボタン125の操作に基づいて結果を表示する、例えば、通常モードでの大当たりで「4RS]の当選を教示する場合に、所定の演出の後、演出ボタン125の操作を促す表示をして、演出ボタン125の操作に基づいて「確変モードに付けた名称」を表示し、さらに、保留連当たりの場合に、もう一度、演出ボタン125の操作を促す表示をして、演出ボタン125の操作に基づいて「V・ストック」等と表示してもよい。
また、ステップS4716で肯定判別された場合には、昇格チャレンジ演出の設定を行うことなく、後述するステップS4737に移行する。尚、本実施形態では、ステップS4716で肯定判別された場合には、通常の大当たり動画が導出されるようになっているが、専用の演出表示(動画)を導出するように構成してもよい。
また、ステップS4715で否定判別された場合には、ステップS4719において、最終ラウンドであるか否か(ラウンド把握カウンタの値が「1」であるか否か)を判別する。ステップS4719で否定判別された場合、すなわち、中間のラウンドである場合には、後述するステップS4737に移行する。一方、ステップS4719で肯定判別された場合には、ステップS4720において最終ラウンドの演出を実行させるための設定(音楽を専用のものにする等)を行ってから、後述するステップS4737に移行する。
また、ステップS4713で否定判別された場合には、ステップS4721において、V入賞ラウンドコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4721で肯定判別された場合には、ステップS4722において、ラウンド表示設定を行う(本実施形態では、「10RS」、及び、「4RS」の第2ラウンドの開始時にV入賞ラウンドコマンドが出力されることから「第2ラウンド」の表示を行う)。
続くステップS4723では、V入賞チャレンジ演出を導出させるための設定を行う。特に、ここでは、第2可変入賞装置32bの特別入球部145への遊技球の入球を促すガイド表示を行う。その後、ステップS4724において、イベント中フラグをオン設定してから、後述するステップS4737に移行する。尚、イベント中フラグがオン設定されることで、大当たり動画が導出されていれば、該大当たり動画が停止されることとなる。
また、ステップS4721で否定判別された場合には、ステップS4725において、ショートラウンドコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4725で肯定判別された場合には、ステップS4726において、ラウンド表示設定を行う(本実施形態では、「10RN」の第2ラウンドの開始時にショートラウンドコマンドが出力されることから「第2ラウンド」の表示を行う)。その後、後述するステップS4737に移行する。
また、ステップS4725で否定判別された場合には、ステップS4727において、インターバルコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4727で肯定判別された場合には、ステップS4728において、ラウンド把握カウンタの値を「1」減算する。さらに、ステップS4729において、ラウンド表示を消去し、ステップS4730において、イベント中フラグをオフする。その後、後述するステップS4737に移行する。
また、ステップS4727で否定判別された場合には、ステップS4731において、当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4731で肯定判別された場合には、ステップS4732において、サブ側大当たり中フラグをオフした後、本処理を終了する。
また、ステップS4731で否定判別された場合には、ステップS4733において、エンディングコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4733で肯定判別された場合には、ステップS4734において、ラウンド把握カウンタの値を「1」減算する処理を行う。さらに、ステップS4735において、大当たり動画を終了させるとともに、エンディング演出の設定を行う。続くステップS4736では、残り時間計測タイマに対して、エンディング演出の時間(例えば、10秒)に対応する値を設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS4733で否定判別された場合、ステップS4716で肯定判別された場合、或いは、ステップS4718、ステップS4720、ステップS4724、ステップS4726、及び、ステップS4730の後に移行するステップS4737では、イベント中フラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS4737で肯定判別された場合には、ステップS4738において、特別入球コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS4738で肯定判別された場合、すなわち、第2可変入賞装置32bの特別入球部145に遊技球が入球した場合には、ステップS4739において、特別入球部145に遊技球が入球したこと(確変モードの権利が付与されたこと)を遊技者に教示するV入賞演出の設定を行ってから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、特別入球部145が開状態とされること、特別入球部145に遊技球が入球したことを教示する(ガイド表示、及び、V入賞演出を行う)装飾図柄表示装置42は、態様教示手段、入球教示手段を構成する。さらに、可変入賞装置32a、32bへの遊技球の入球に対応する表示(払出数表示)を行う点からも、装飾図柄表示装置42は、入球教示手段を構成する。
また、ステップS4737で否定判別された場合には、ステップS4740において、残り時間計測タイマの値を「1」減算する。続くステップS4741では、残り時間計測タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS4741で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4741で肯定判別された場合には、ステップS4742において、大当たり動画待機フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS4742で肯定判別された場合には、ステップS4743において、大当たり動画待機フラグをオフする。
ステップS4743の後、ステップS4744において、大当たり動画を開始させる処理を行う。開始させる大当たり動画の種別については、大当たり動画組合せ記憶エリアのポインタを参照して設定する。続くステップS4745では、残り時間計測タイマに対して、大当たり動画の時間(一律15秒)に対応する値を設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS4742で否定判別された場合には、ステップS4746において、エンディング中であるか否か(ラウンド把握カウンタの値が「0」であるか否か)を判別する。ステップS4746で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4746で肯定判別された場合には、ステップS4747において、大当たり動画を更新させる処理を行う。すなわち、大当たり動画組合せ記憶エリアのポインタが、次の大当たり動画を示すように設定する。
その後、上述したステップS4744において、大当たり動画組合せ記憶エリアのポインタが示す大当たり動画を開始させる処理を行い、ステップSS4745で残り時間計測タイマに対し大当たり動画の時間に対応する値を設定してから、本処理を終了する。
尚、遊技者の演出への興味を高めるべく、演出に対し演出ボタン125や十字ボタン126(変形例としては所定部位への物体の接近や接触を検知するセンサ等)を適宜利用すること(ボタン演出を設けること)としてもよい。例えば、ボタン演出として、演出ボタン125の操作が演出に反映されるボタン操作有効期間を設け、ボタン演出毎にボタン操作有効期間における演出ボタン125の操作方法を適宜設定し(例えば、連打する、押し続ける、所定回数だけ押す、指示したタイミングに合わせて押す・離す等)、ボタン演出の結果として、演出ボタン125の操作が適切に行われたうえで成功するパターンと、演出ボタン125の操作が適切に行われたうえで外れとなるパターンと、演出ボタン125の操作が適切に行われなかったパターンとで異なる態様の演出を導出することとしてもよい。また、演出ボタン125の操作で視認態様が切替わる演出のパターンは特に限定されるものではなく、例えば、装飾図柄表示装置42の表示を切替える構成の他、例えば、装飾図柄表示装置42の前方位置と、該前方位置から退避する位置とに変位可能な可動役物が変位する(例えば、可動役物で装飾図柄表示装置42の演出表示を一旦隠し、演出ボタン125の操作を契機として可動役物が退避位置に変位して演出表示の結果が視認可能となる等)、遊技領域の前方を覆うようにして設けられた透過型の前衛表示装置の表示態様が変化する(例えば、装飾図柄表示装置42において演出ボタン125の操作を促す表示を行い、演出ボタン125を操作を契機として前衛表示装置の表示部の全体が不透明黒色とされてブラックアウトする(後に大当たりが表示される)演出)、対応付けされた効果音が発生する等、適宜設定することが可能である。
図32の説明に戻り、ステップS3909では、装飾図柄表示装置42の変動表示の停止に関する変動停止処理を実行する。ここで、変動停止処理について、図40を参照して説明する。
先ず、ステップS4401では、停止コマンド(特別表示制御処理のステップS821参照)を受信したか否かを判別する。ステップS4401において否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4401で肯定判別された場合には、ステップS4402において、装飾図柄表示装置42における変動表示を停止表示させる処理を行う。
ステップS4402の後、ステップS4403において、サポート終了コマンド(判別情報設定処理のステップS1016参照)を受信したか否かを判別する。ステップS4403で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4403で肯定判別された場合には、ステップS4404において、装飾図柄表示装置42に表示されている演出ステージを、「確変ステージ」や「引き戻しステージ」から、「通常ステージ」に変更させる処理を行う。
続くステップS4405において、連チャン中フラグをオフし、ステップS4406において、連チャンの内容(総払出数等)を教示する連チャン終了カウント表示処理を行ってから、本処理を終了する。
図32の説明に戻り、ステップS3910のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。
ステップS3911の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカSPの出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3911で行われる。
ステップS3912では、客待ち演出の制御設定等、その他の処理を行う。本実施形態では、当たり状態ではなく、変動表示も行われていない状態であっても、ハンドル18への接触や演出ボタン125への操作等に基づく検知が行われていれば、最後に停止表示された装飾図柄が表示された態様が維持される。その一方で、遊技者が遊技していない状態(ハンドル18への接触や演出ボタン125への操作等に基づく検知が行われていない状態)が規定時間継続した場合に、待機モード(省エネモード)に移行し、装飾図柄表示装置42では、装飾図柄の代わりに、例えば、一連の動画、或いは、静止画よりなるデモ画面表示が導出される。デモ画面表示では、画面が暗めになる(或いは、デモ画面表示に移行してから規定時間経過後に暗くなるように構成してもよい。待機モードにおいて、ハンドル18への接触や演出ボタン125への操作等に基づく検知が行われることで(画面が暗くなっている場合には、いったん明るいデモ画面表示が導出され、さらにその状態で、ハンドル18への接触や演出ボタン125への操作等に基づく検知が行われることで)、装飾図柄が停止表示された態様が導出される。
装飾図柄が停止表示された態様が導出された状態(当たり状態でなく、変動表示中でもない状態)では、演出ボタン125を操作することで、メニュー画面を装飾図柄表示装置42に表示させることが可能である。メニュー画面を開くことで、演出ステージの変更、光量の調整、音量の調整、遊技方法の説明の表示、及び、キャラクタやモチーフ等の説明の表示を行えるようになっている。但し、メニュー画面は、変動表示中、当たり状態中は表示不可能となっている。加えて、メニュー画面は、十字ボタン126、及び、演出ボタン125を操作して、メニュー画面を閉じる入力を行った場合だけでなく、変動表示が開始された場合にも閉じられるようになっている。尚、メニュー画面を開くことで、パスワードを入力したり(入力したパスワードに応じた態様変化が生じる)、2次元コードを表示したりすることができる(2次元コードに今回の遊技の内容に基づく情報を含ませて、遊技者が所有する携帯通信端末で確認できるようにする)ように構成してもよい。
また、本実施形態では、変動表示中であって、リーチが発生していない状態において、演出ボタン125を操作することで、ダイレクトで(メニュー画面を開かずとも)演出モードの切替えが行われるようになっている。さらに、変動表示中であって、リーチが発生していない状態において、十字ボタン126の上下を操作することで、ダイレクトで光量の調整を行うことが可能であり、十字ボタン126の左右を操作することで、ダイレクトで音量の調整を行うことが可能となっている。
ステップS3913では、上記ステップS3906~S3913の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
2msec毎に行われるステップS3906~S3913の処理が実行された後、又は、上記ステップS3905で否定判別された場合には、ステップS3914に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3915に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3914で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3916において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
以上詳述したように、本実施形態では、遊技領域の右下部に設けられた右打ち入賞ユニット37の前方に装飾パネル401が設けられ、遊技者は、パチンコ機10の前方であって、装飾パネル401の正面に遊技者の顔が位置する場合の視点の位置である第1位置から装飾パネル401を視認することで、装飾パネル401の前面側に設けられた前面側シート403の第1装飾部405と、装飾パネル401の後面側に設けられた後面側シート404の第2装飾部407とが左右に隣接して、第1装飾部405の態様と、第2装飾部407の態様とが組合された特定態様(本例では、鯨と魚群の絵)が視認されるようになっている。つまり、例えば、遊技者が遊技ホールにおいて遊技を行うパチンコ機10を物色して移動する際に装飾パネル401の略正面上方位置からパチンコ機10を視認した場合に、特定態様を見せることができ、遊技意欲の促進等を図ることができる。
また、遊技者は、パチンコ機10の前方であって、遊技者の顔がパチンコ機10(遊技領域)の略中央部に正対して装飾パネル401を右側に若干見下ろすこととなる視点の位置である第2位置から装飾パネル401を視認することで、装飾パネル401の第1装飾部405と、第2装飾部407とが左右に離間し、第1装飾部405と、第2装飾部407との間に、第1透過部406、及び、第2透過部408を介して、装飾パネル401の後方に配置された右打ち入賞ユニット37が視認されるようになっている。つまり、遊技者は、パチンコ機10の前方に設けられた椅子に対してほぼ真っ直ぐの姿勢で座った状態で顔だけを右打ち入賞ユニット37側に向ければ、右打ち入賞ユニット37に設けられた各種入賞装置(第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b、振分け装置147、第2始動入賞装置33b)の開閉状態や、右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球の挙動(入賞装置への遊技球の入球等)を視認することができ、装飾パネル401の後方における遊技状況を即座に把握することが可能になっている。
すなわち、近年のパチンコ機では、遊技領域の中央に設置される表示装置(装飾図柄表示装置42)が大型化したり、遊技球が入球可能な複数の入賞装置をまとめた入賞ユニット(右打ち入賞ユニット37)が設けられたりしている。これに伴い、遊技領域の拡張が図られる一方で、パチンコ機の前面のうち遊技領域の外方側の範囲(前面枠14の前面等)が狭くなっている。このため、パチンコ機の前面側において、装飾を行うことのできるまとまった範囲(比較的広い面積)を確保することが困難となっている。また、遊技盤に装飾を施したり、遊技盤を透明にしてその後方に装飾部材を設置したりすることも考えられるが、遊技領域を移動する遊技球や、遊技領域に設置される入賞装置等の後方で視認が阻害され易く(まとまった範囲を確保することができず)、また、パチンコ機の前方に位置する遊技者から比較的離れた位置となるため、視認性が低下する(遊技領域の奥に設けられた装飾に光が反射するとより視認し難い)ことが懸念される。
この点、本実施形態では、遊技領域において右打ち入賞ユニット37の前方に装飾パネル401が設置されている。つまり、装飾パネル401は、遊技者が第2位置から視認すれば、当該装飾パネル401を介して、当該装飾パネル401の後方の領域(右打ち入賞ユニット37)を視認することができるため、比較的注目され易い遊技領域において(遊技を行うパチンコ機を物色するときも遊技領域を視認する可能性が高い)、しかも、比較的広い範囲に設置することが可能となっている。従って、遊技領域を縮小することなく(右打ち入賞ユニット37の設置場所を削減することなく)、右打ち入賞ユニット37の視認性を確保しつつ、(右打ち入賞ユニット37の遊技者側の領域を使用して)装飾が施された装飾領域を極力広く確保することができる。
また、パチンコ機10を遊技している遊技者に関しても、顔を少し装飾パネル401側に移動させれば(例えば、座っている椅子を少し回動させて顔を右側に寄せる)、装飾パネル401の特定態様を堪能すること(第1位置をとること)が可能であって、例えば、遊技者は、右打ち入賞ユニット37の確認を行わない状態(左打ちを行う状態)では、装飾パネル401の特定態様を視界に入れながらの遊技を進行させることもできる。
結果として、パチンコ機10の前面側のうち、右打ち入賞ユニット37の設置場所、及び、装飾を行う場所として望ましい場所を右打ち入賞ユニット37と、装飾パネル401とで共有することができ、右打ち入賞ユニット37等を使用した遊技性等を十分に発揮させつつ、効率的に装飾を行うことができる。さらに、右打ち入賞ユニット37の後方で装飾を行う場合に比べ、遊技者により近いで装飾を行うことができ、より視認し易く、より強い印象を与えることができる。加えて、装飾パネル401の後方を視認可能とするべく、特定態様の全体、又は、一部を薄くしてしまう(半透明、又は、透明にしてしまう)といった場合に比べ、意匠性の低下を回避することができる。
また、遊技球の直径が約11mmであるのに対し、第1装飾部405、第1透過部406、第2装飾部407、第2透過部408の各横幅は約2mmであって、第2位置から装飾パネル401を視認すれば、遊技球が右入賞ユニット37を変位する間、当該遊技球の全体が第1装飾部405、及び、第2装飾部407によって隠されない(遊技球の一部は必ず見える)ように構成することができる。従って、第2位置から装飾パネル401を視認すれば、右打ち入賞ユニット37の変位の様子をずっと目で追える(目視し続けられる)といった作用効果がより確実に奏される。
さらに、装飾パネル401(及び、右打ち入賞ユニット37)の後方には面発光照明188が設けられており、装飾パネル401及びその周辺部を明るくすることができる。特に、第1透過部406を介して第2装飾部407が視認可能であり、第2透過部408の前方側に第1装飾部405が位置することから、第1位置から装飾パネル401を視認して特定態様を視認する状態では、光の通り道でもある第1透過部405、及び、第2透過部408の存在が第1装飾部405、及び、第2装飾部407によって上手く隠される上、第1装飾部405と第2装飾部407とが隣接する位置関係とされていることから、面発光照明188の光が遊技者側に向けて照射されても、当該光が遊技者に対して直接入射することが抑止される。従って、装飾パネル401の特定態様を好適に視認させることができる。
その一方で、第2位置から装飾パネル401を視認した場合に、第1装飾部405と、第2装飾部407とが離間して視認されることから、装飾パネル401、及び、右打ち入賞ユニット37の後方に配置された面発光照明188から照射された光は、第1透過部406、及び、第2透過部408を介して、効率的に装飾パネル401の周辺に照射される(装飾パネル401を通り抜ける光のルートのうち減衰が抑制されるルートが確保される)こととなる。従って、面発光照明188を明るくし過ぎることなく、右打ち入賞ユニット37を確実に視認することができ、さらに、装飾パネル401を設けることでその周辺部が暗くなるといった事態を回避しつつ、装飾が施された装飾領域(装飾手段の特定態様を視認させる領域)を極力広く確保することができる。
また、装飾パネル401の後方の情報(右打ち入賞ユニット37の各種入賞装置への入球状況等)を確認するか否かについて遊技者が遊技状況等に応じて適宜選択することができ(左打ち時等には確認の必要がなく、右打ち時に適宜確認する)、また、装飾パネル401の後方を視認する状態と視認しない状態との切替えについても、パチンコ機10に対する所定の操作等を必要とせず、迅速に行うことができる。つまり、遊技者による右打ち入賞ユニット37の視認を禁止しているわけではなく、遊技者が視認しようとすれば視認可能であるが、視認の必要を認めない場合、すなわち、例えば、右打ち入賞ユニット37を視認することで遊技の結果が教示されるとともに、右打ち入賞ユニット37における遊技球の挙動から得られる遊技の結果について、別の演出手段(装飾図柄表示装置42等)で演出が行われるような場合に当該演出をより楽しみたいといったような場合に、右打ち入賞ユニット37をあえて見ない(視界に入れない、視界の端に入ってしまうことを回避する)といった選択をすることも可能となる。さらに、右打ち入賞ユニット37を視認しない場合には、装飾パネル401において特定態様を視認することができ、右打ち入賞ユニット37の前方を装飾用の領域として有効に活用することができる。
また、装飾パネル401により、右打ち入賞ユニット37の複数の入賞装置(第2可変入賞装置32b(特別入球部145)、第2始動入賞装置33b、及び、第1可変入賞装置32a)の前方が覆われるが、第2位置から装飾パネル401を視認することで、前記複数の入賞装置を一挙に視認することができる。このため、例えば、第2位置からでは前記複数の入賞装置のうち所定の入賞装置は視認可能であるが、別の入賞装置は視認不可能であり、当該別の入賞装置を視認するためには第3位置から装飾パネル401を視認する必要があるといったような構成のように、視認したい入賞装置が簡単に視認できない(視認するまでに手間取る)といった非常に煩わしい事態を回避することができる。結果として、前記複数の入賞装置の視認性を確保しつつ、当該複数の入賞装置の前方にわたる領域を活用して装飾領域を拡張することができる。
特に、大当たり状態終了後に確変モードが付与される大当たり状態では、第1ラウンドで第2可変入賞装置32b(第1情報手段)が開状態とされ、第2ラウンド以降のラウンドで第1可変入賞装置32a(第2情報手段)が開状態とされることから、第1ラウンドの終了間近の期間では、第2可変入賞装置32b、及び、第1可変入賞装置32aの両方を視界に入れておきたい状況である。この点、第2位置から装飾パネル401を視認することで、第2可変入賞装置32b、及び、第1可変入賞装置32aのどちらも視認可能となることから、第2可変入賞装置32bに関する挙動を把握(遊技球の入球数をカウント)しつつ、第1可変入賞装置32aの確認を行うことができる。従って、第2可変入賞装置32b、及び、第1可変入賞装置32aを視認する状況における利便性の向上等を図ることができる。
尚、例えば、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づいて当否抽選(大当たり抽選)に当選しなかった場合に小当たり抽選が行われ、小当たり抽選での当選確率は、大当たり抽選での当選確率よりも高く(例えば、大当たりに当選しなかった場合にはほぼ小当たりに当選する)、低入球状態では、入球サポート抽選に対応する普通図柄表示装置41の変動表示が長い上、高入球状態では当否抽選に対応する特別図柄表示装置43a、43bの変動表示が短く、小当たり抽選で当選した場合に、第2可変入賞装置32b(又は第1可変入賞装置32a)が比較的(大当たりラウンドに比べて)短い時間だけ開状態とされる(第2可変入賞装置32bを開状態とする場合には特別入球部145は閉状態のまま)ように構成した場合、第2始動入賞装置33b(第1情報手段)に遊技球が入球する挙動と、第2可変入賞装置32b(第1情報手段)との連動性がより顕著なものとなり、第2始動入賞装置33b、及び、第2可変入賞装置32bのどちらも視界に入れておきたい状態となる。また、例えば、第2可変入賞装置32bが開状態とされる期間の一部において特別入球部145が開状態とされる構成においては、第2可変入賞装置32bの第2可変シャッタ142(第1情報手段)、及び、第2可変入賞装置32bの振分け装置147(第2情報手段)のどちらも視界に入れておきたい状態となる。従って、これらのような構成に具体化する場合には、高入球状態における利便性の向上等の作用効果がより顕著に奏される。
さらに、遊技領域の前方に装飾パネル401が設けられることで、装飾パネル401が遊技領域の後方に配置される場合に比べて、装飾パネル401をより視認させ易くすることができる。さらに、例えば、遊技球が装飾パネル401の前面側に接触可能な構成に比べて、装飾パネル401の損傷、劣化等を抑止することができ、意匠性の向上等を図ることができる。
加えて、装飾パネル401においてベース部402が設けられることで、前面側シート403と後面側シート404との間への異物侵入の防止・抑制等を図ることができる。また、ベース部402に対して前面側シート403、及び、後面側シート404が取着されることで、前面側シート403と後面側シート404とを離間させた状態で保持することができ、前面側シート403と後面側シート404とを相対変位させなくても、遊技者は、自らの姿勢を変化させて、装飾パネル401において特定態様を視認したり、装飾パネル401の後方の右打ち入賞ユニット37を視認したりすることができる。さらに、装飾パネル401において立体的でより複雑な(一風変わった)視認態様(装飾)を提供することができ、意匠性の向上等を図ることができる。特に、前面側シート403と後面側シート404との間の位置ずれを防止することができ、前面側シート403と後面側シート404との間の間隔が詰まったり、離れたりして特定態様を視認し難くなってしまうといった事態を回避することができる。従って、装飾パネル401の特定態様をより確実に視認させることができる。さらに、第1透過部406及び第2透過部408の位置ずれも防止されることから、第2位置から装飾パネル401を視認した場合の右打ち入賞ユニット37の視認性についても良好に維持することができる。また、ベース部402と、前面側シート403と、後面側シート404とがユニット化されているため、ベース部402、前面側シート403、及び、後面側シート404を右打ち入賞ユニット37に対して一度に着脱可能であり、装飾パネル401の着脱作業性の向上等を図ることができる。加えて、前面側シート403、及び、後面側シート404の補強を図ることができる。
尚、従来、遊技領域の後部を画定する遊技盤30の前面にセル画が取着されていたが、入賞装置と、該入賞装置への案内通路とを備える入球ユニット(右打ち入賞ユニット37のようなもの)が遊技盤30に取着された部位においては、遊技盤30の装飾を行うことができない上、入球ユニットでは、遊技球の挙動を視認させるべく、十分な装飾を行えない状況であった。さらに、遊技盤30前面の装飾は、遊技球との接触に起因して摩耗し、意匠性が低下するおそれがある。この点、右打ち入賞ユニット37の前方に装飾パネル401を設けることにより、かかる懸念を払拭することができ、さらには、遊技者に対し、前後方向においてより近い位置で、かつ、遊技者の視線の正面により近い位置で、装飾性の向上等が図られる。
また、本実施形態では、装飾パネル401の前面と、ガラスユニット137との間の距離が遊技球の直径よりも短く、遊技球が装飾パネル401の前面側シート403に接触し得ない上、装飾パネル401は、右打ち入賞ユニット37の前面に当接状態で取付けられていることから、右打ち入賞ユニット37の前板部185により、遊技領域を移動する(右打ち入賞ユニット37を通過する)遊技球の後面側シート404への接触が防止されるようになっている。このため、前面側シート403、及び、後面側シート404が、遊技球と接触して、摩耗により視認態様が薄れるといった事態を防止することができる。従って、第1装飾部、及び、第2装飾部の両方の視認態様が保護され、特定態様の好適な視認態様を極力長く維持することができる。尚、保護手段は、極力傷が付き難い素材、透明度の高い素材であることが望ましく、また、(遊技盤や透明体ユニットとは別体として構成されて)着脱可能に構成されることが望ましい。さらに、上記実施形態では、前面側シート403の第1装飾部405を構成するプリントシールが前面側シート403の本体を構成する透明シートの後面側に貼着されていることから、装飾パネル401の取付や持ち運びに際して第1装飾部405が損傷するといった事態を防止することができる。このため、前面側シート403の透明シートのうちプリントシールに対応する部位についても保護手段といえる。加えて、上記実施形態では、後面側シート404のプリントシールが、後面側シート404の本体を構成する透明シートの裏面側に貼着されているが、前面側に貼着されることとした場合、後面側シート404の透明シートのうちプリントシールに対応する部位についても保護手段といえる。
また、遊技盤30の前面側には、装飾パネル401に対応する位置において設置凹部409が設けられている。このため、遊技領域において装飾パネル401が設置されることで遊技領域の前後幅が短くなることを回避することができる。従って、装飾パネル401が設けられることで遊技球の移動が阻害されるといった事態を回避することができる。
また、右打ち入賞ユニット37の可変入賞装置32a、32b、特別入球部145、及び、始動入賞装置33bには、開状態とされた場合に点灯し、遊技球が入球した場合に更なる態様変化(点滅、色変化等)を生じさせるLED(及び、それぞれの検知スイッチ)が設けられている。つまり、可変入賞装置32a、32b、特別入球部145、及び、始動入賞装置33bは、装飾パネル401を介して視認可能になっているとはいえ、装飾パネル401が設けられない場合に比べ視認性が低下しており、また、装飾パネル401の裏側に入賞装置が複数存在している点からしても、装飾パネル401を視認した瞬時に装飾パネル401の後方を移動する全ての遊技球の挙動の把握は比較的難しいことが考えられる。この点、右打ち入賞ユニット37の各入賞装置に対応して設けられるLEDによって、当該入賞装置への遊技球の入球が教示されることで、各入賞装置への入球の具合を確認するという点に関して、視認性の低下を補って余りあるものとすることができ、遊技者は装飾パネル401への気掛かりを多大にすることなく、遊技に集中することができる。併せて、各入賞装置に対応して設けられたLEDにより、各入賞装置が開状態とされたこと、或いは、開状態とされた入賞装置があることをより把握し易くすることができ、入賞装置の確認に気を使い過ぎてしまうといった事態を回避することができる。
また、右打ち入賞ユニット37の第1案内通路112、第2案内通路113、第3案内通路114、及び、第4案内通路115には、遊技球の移動速度を遅延させる遅延手段が設けられている。このため、右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球の挙動をより確実に視認する(遊技者が右打ち入賞ユニット37を視認したいと考えた際に、遊技者の顔を右打ち入賞ユニット37の正面まで移動させる時間を稼ぐ)ことができる。
加えて、パチンコ機10を遊技する遊技者は、パチンコ機10の横幅方向中央部に顔が正対するような格好で遊技を進行させたまま、装飾パネル401を斜めに視認した場合に、第1透過部406を介して第2装飾部407が好適に視認されるようになっている。このため、遊技を進行しつつ、装飾パネル401の後方に位置する右打ち入賞ユニット37における遊技球の挙動等を視認可能とすることができる。つまり、顔を大きく動かすことなく、遊技状況を把握することができ、利便性の向上等を図ることができる。
また、本実施形態では、装飾パネル401の後方(本例では、装飾パネル401の後方の透明な右打ち入賞ユニット37の後方)において、発光手段としての面発光照明188が設けられている。これにより、遊技者への直射光を避けつつ、装飾パネル401が設けられた領域を明るくすることができる。つまり、第1位置(パチンコ機10(遊技領域)の中央の正面に位置する姿勢から右方にずれて顔が装飾パネル401に近付いた姿勢)から装飾パネル401を視認した場合に、第1装飾部405と第2装飾部407とが隣接する位置関係とされていることから、面発光照明188の光が遊技者側に向けて照射されても、当該光が遊技者に対して直接入射することが抑止される。その一方で、前面側シート403、及び、後面側シート404が、第1透過部406、及び、第2透過部408を備え、第2位置(パチンコ機10(遊技領域)の中央の正面に位置する姿勢)から装飾パネル401を視認した場合に、第1透過部406及び第2透過部408を介して後面側シート404よりも奥側の領域を視認可能とされる位置関係とされていることから、面発光照明188から照射された光は、第1透過部406、及び、第2透過部408を介して、効率的に装飾パネル401の周辺に照射される(装飾パネル401を通り抜ける光のルートのうち減衰が抑制されるルートが確保される)こととなる。従って、装飾パネル401を設けることでその周辺部が暗くなるといった事態を回避しつつ、装飾が施された装飾領域(第1装飾部405と第2装飾部407とが組合された装飾パネル401の特定態様を視認させる領域)を極力広く確保することができる。尚、面発光照明188が発光することで、右打ち入賞ユニット37の各入賞装置が設置されている領域を明るくすることができ、前記各入賞装置等の存在をより認識させ易くすることができる。
また、第1装飾部405、及び、第2装飾部407は、第1透過部406、及び、第2透過部408に比べれば低いものの透光性を有している。このため、面発光照明188を発光させることにより、第1装飾部405、及び、第2装飾部407についても明るく視認させることができる。つまり、例えば、第1装飾部405、及び、第2装飾部407が透光性を有しない場合のように、第1透過部406(を介して視認される第2装飾部407)は明るい一方で、第1装飾部405が暗く見えたり、第2装飾部407において(第2透過部408から離間する部位に)影ができてしまったりすることを抑止することができる。また、例えば、第1装飾部405、及び、第2装飾部407のうち一方が透光性を有しない場合のように、第1装飾部405と、第2装飾部407とで見え方が大きく異なってしまうといった事態を防止することができる。
さらに、面発光する面発光照明188を光源としていることから、装飾パネル401の後方の比較的広範囲にわたって均一な明るさで発光することができ、例えば、点発光光源を点在させる場合に比べ、装飾パネル401の各部位の明るさに差異ができてしまうことを抑制することができる。従って、装飾パネル401の周辺部の意匠性(特に、第1装飾部405や第2装飾部407についても透視性を有する場合)の向上等を図ることができる。また、装飾パネル401に光を照射する手段である面発光照明188自身の意匠性が高められ、第2位置から装飾パネル401を視認した場合に面発光照明188が視認される配置としても、意匠性の低下を防止することができる。
加えて、前面側シート403は、上下方向に延びる第1装飾部405と、上下方向に延びる第1透過部406とが、左右方向において交互に配置され、後面側シート404は、上下方向に延びる第2装飾部407と、上下方向に延びる第2透過部408とが、左右方向において交互に配置されている。このように、前面側シート403、及び、後面側シート404が、上下に延びる格子状に構成されることで、例えば、左右に延びる格子状に構成される場合に比べ、遊技者の身長によって、装飾パネル401に対する第1位置や第2位置のとり易さが異なってしまう(身長差で見え方が異なってしまう)といった事態を抑制することができる。
また、面発光照明188は、右打ち入賞ユニット37の後方、すなわち、遊技盤30よりも後方に設けられている。このため、面発光照明188により遊技領域の前後幅が狭められてしまうことを防止することができる。
装飾パネル401は、ベース部402が被取付部としての右打ち入賞ユニット37(前パーツ184)に固定されている。このため、例えば、前面側シート403、及び、後面側シート404が被取付部に取付けられる(例えば、後面側シート404が右打ち入賞ユニット37に接着剤で接着される)構成に比べ、装飾パネル401を被取付部に対して取付ける取付構造の(複数機種間での)共通化(右打ち入賞ユニット37や装飾パネル401が再利用可能)や簡素化、取付状態の安定化等を図ることができる。
また、第1装飾部405と、第1透過部406とは一体的に設けられ、第2装飾部407と、第2透過部408とが一体的に設けられている。このため、第1装飾部405と、第1透過部406とが位置ずれしたり、第2装飾部407と、第2透過部408とが位置ずれしたりすることに起因して、第1装飾部405と、第2装飾部407とを組合わせた特定態様が好適に視認されなくなってしまうといった事態を抑制することができる。尚、「一体的」とは、相対変位不可能な構成を意図している。
さらに、第1装飾部405及び第1透過部406がフィルム状の前面側シート403により構成され、第2装飾部407及び第2透過部408がフィルム状の後面側シート404により構成されている。このため、装飾パネル401を極力薄くすることができ、設置場所の自由度の向上、他の遊技部材の設置スペースや遊技領域の前後幅が縮小されてしまうことの抑制等を図ることができる。加えて、装飾パネル401の後面は平滑面(例えば、平坦面)であるため、例えば、凹凸させる場合に比べ、右打ち入賞ユニット37と当接させて遊技領域の前後幅を狭めることを回避することができる。
さらに、第2位置から装飾パネル401を視認した場合に、複数の情報手段のうち第1可変入賞装置32a及び第2始動入賞装置33bと、第2可変入賞装置32bとの間に、第1装飾部405が介在するようになっている。このため、第1可変入賞装置32a及び第2始動入賞装置33bと、第2可変入賞装置32bとの間の距離が比較的離れている場合であっても、複数の第1装飾部405間の距離が開き過ぎないようにすることができ、装飾パネル401の特定態様をより好適なものとすることができる。また、例えば、第2装飾部407が設けられない構成に比べ、第1装飾部405間の第1透過部406に対応する部位(第1装飾部405に関連する視認態様がない部位)の視認態様を遊技者の想像に頼る、或いは、第1装飾部405の視認態様がほぼ続いて見えるように、第2位置をとるために遊技者が大きく姿勢変化を強いられるといった事態を回避することができる。
加えて、前面側シート403は、上下方向に延在し、かつ、左右方向において、第1透過部406を介在させつつ設けられる複数の第1装飾部405を備えている。また、後面側シート404は、上下方向に延在し、かつ、左右方向において、第2透過部408を介在させつつ設けられる複数の第2装飾部407を備えている。このため、前面側シート403、及び、後面側シート404では、第1装飾部405、及び、第2装飾部407が縦縞模様のように設けられることから、例えば、第1装飾部405、及び、第2装飾部407が横縞模様のように設けられることで、遊技者の体格(座高)によって、第1位置、又は、第2位置がとり難くなるといった事態を回避することができる。従って、体格に関係なく、第2位置からの情報取得を確約しつつ、第1位置からの装飾パネル401の視認態様を視認させるといった構成を堪能してもらうことができる。
また、本実施形態では、演出手段としての装飾図柄表示装置42において、右打ち入賞ユニット37の第2可変入賞装置32bに遊技球が入球した場合には、保留アイコン461が表示されるとともに装飾図柄の変動表示が行われ、第1可変入賞装置32aや第2可変入賞装置32bに遊技球が入球した場合には払出数表示が入球に相当する数を加算した表示とされ、特別入球部145に遊技球が入球した場合には、V入賞演出が行われるようになっている(各種入賞、或いは、入賞に対応する情報を教示する演出表示が導出されるようになっている)。これにより、演出性の向上を図ることができる。また、右打ち入賞ユニット37を確認していなくても、装飾図柄表示装置42を視認していれば右打ち入賞ユニット37から得られる情報を装飾図柄表示装置42から得られるため、右打ち入賞ユニット37の確認に集中して遊技を堪能することができなくなるといった事態を回避することができる。さらに、例えば、右打ち入賞ユニット37からの情報を得ずに装飾図柄表示装置42の演出を堪能したいといった場合に、装飾パネル401に対して第1位置を維持することで、かかる要望を比較的容易に実現することができる。勿論、右打ち入賞ユニット37からの情報も得て装飾図柄表示装置42の演出を堪能するといったことも可能である。
尚、右打ち入賞ユニット37から所定の情報が得られるタイミングと、当該所定の情報に対応する装飾図柄表示装置42の演出表示において前記所定の情報の内容が教示(示唆)されるタイミングとがほぼ一致するパターン(保留アイコン461の表示、払出数表示、V入賞演出)、演出表示の方が遅い(後の)パターン(保留が既にある状態での新たに保留された変動表示)、演出表示の方が早い(先の)パターン(先の保留に対応する変動表示の終了を待機している変動表示の内容を保留アイコン461等で示唆するパターン)等、機種毎に適宜設定することとしてもよい。
特に、右打ち入賞ユニット37を視認することにより得られる情報を装飾図柄表示装置42により教示、又は、示唆する場合には、右打ち入賞ユニット37により所定の情報が得られるタイミングの後に、装飾図柄表示装置42における演出表示を挟んでから行われる場合があるように(例えば、V入賞演出において、特別入球部145への遊技球の入球直後に該入球の報知を行うのではなく、振分け装置147が開状態とされる大当たりラウンドの次のラウンドにおいて特別入球部145への遊技球の入球があったことを報知するように)構成してもよい。この場合、演出性の向上を図ることができる。
尚、上記実施形態では、装飾図柄表示装置42は、装飾パネル401により覆われない位置に設けられているが、装飾パネル401で前方が覆われる位置に液晶表示装置を設けることとしてもよいし、装飾パネル401が装飾図柄表示装置42の前方に位置する視認位置と、前方から退避した退避位置とに変位可能に構成してもよい。
また、右打ち入賞ユニット37の第2可変入賞装置32b(特別入球部145、非特別入球部146)、第2始動入賞装置32b、第1可変入賞装置32aにそれぞれ個別に対応して図示しないLEDが設けられ、これら入賞装置が開状態とされている期間に点灯し、これら入賞装置のそれぞれへの遊技球の入球(対応する検知スイッチの検知)に基づいて対応するLEDが点滅、或いは、基本色とは異なる色で発光し、1秒後に消灯するようになっている。さらに、面発光照明は、基本的な発光態様(通常態様)としては、同一色が継続する発光態様とされ、第2始動入賞装置32bや特別入球部145への遊技球の入球があった場合には、複数の色を順次点灯させる変化態様とされた後、規定時間後に元の通常態様とされる。このため、右打ち入賞ユニット37の各入賞装置への入球可能期間、前記各入賞装置に遊技球が入球したこと、場合によっては、確変モード等の付与の情報を遊技者に分かり易く伝えることができる。また、右打ち入賞ユニット37の入賞装置への遊技球の入球がない状態では、これら発光手段による発光態様が比較的落ち着いた態様とされ(少なくとも面発光照明188は基本的には単色で継続発光してちらつきが少ない上、右打ちする状況で特別入球部145、第2始動入賞装置32b、第1可変入賞装置32aが開状態とされている場合であっても、対応するLEDが点灯はされるが派手ではない)、通常モードでは第1装飾部405、及び、第2装飾部407により構成される特定態様(本例では、海洋生物などの絵)を視認し易くすることができ、確変モードや時間短縮モードでは右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球を極力視認し易くすることができる。従って、装飾性の向上を図りつつ、遊技の進行をよりスムースなものとすることができる。さらに、通常モードでは、特定態様を引き立てる発光態様(本例では、海のイメージで青色に発光するとともに、光の反射のイメージで局所的に白色発光する)とされ、装飾性の向上等を図ることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。また、パチンコ機等の遊技機としては、アナログ構造及びデジタル構造等を適宜創意工夫する等して、興趣の向上が求められている。
(a;他の遊技機)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な可動手段(羽部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特別入球手段及び非特別入球手段と、特別入球手段に入球した遊技球を検知する特別入球検知手段(条件成立検知手段)と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特別始動手段と、特別始動手段に入球した遊技球を検知する特別始動検知手段と、可変入球手段の開閉制御を行う主制御手段とを備え、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特別入球手段及び非特別入球手段のどちらに入球する場合であっても遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与され、主制御手段は、特別始動検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を第1時間だけ1回又は複数回開状態とさせる小当たり状態、又は、可変入球手段を前記第1時間よりも長い第2時間開状態とさせる、又は、開状態とされた可変入賞手段に規定個数の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、これを規定回数繰り返す大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当否抽選にて小当たりに当選した場合には小当たり状態を発生させ、当否抽選にて大当たりに当選した場合、及び、特別入球検知手段の検知があった場合には大当たり状態を発生させ、小当たり状態において特別入球検知手段の検知が行われた場合に大当たり状態を発生させるといった遊技機に適用してもよい。尚、可動手段を省略すること(常時、特定領域への遊技球の入球が可能であるが、特定領域への入口を比較的小さくして入球し難くする)としてもよい。
加えて、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機、回胴式遊技機としてのスロットマシンや、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機などとして実施してもよい。
スロットマシン(回胴式遊技機)の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、スロットマシンにおいて、(マックス)ベットボタンを操作する等して遊技価値が別途された状態でスタートレバーを操作することに基づいて、複数(例えば3つ)の回転体を回転させ、当該操作に基づいて行われる抽選において、対応する回転体を停止させるための第1停止ボタン、第2停止ボタン、及び、第3停止ボタンの停止の順番を当てれば揃えることのできる小役に当選した場合に、該順番が教示される状態と、教示されない状態とが設けられるように構成してもよい。
さらに、入賞した場合に遊技価値の付与が伴う所定の小役の成立確率が大幅にアップした状態となり、第1規定ゲーム数の消化、又は、第1規定枚数の超過により終了するボーナス状態(第1特別遊技状態)と、ボーナス状態を発生させる当否抽選、及び、(当否抽選で外れた場合、又は、当否抽選と並行して行われる)小役の成立(小役の入賞を許可する)子役抽選が行われ、該当否抽選、及び、子役抽選の結果に基づく停止態様で停止可能に構成され、停止態様に応じてボーナス状態、及び、小役の入賞とする通常ゲーム(識別情報の変動表示)が行われる通常遊技状態と、通常ゲームを遊技価値を使用することなく再度実行可能とするリプレイ小役の成立・入賞確率がアップした状態、及び、通常ゲームにより使用される複数の回転体を停止させる順番を当てれば揃えることのできる小役に当選した場合に、該順番が教示される状態のうち少なくとも一方が付与され、第2規定ゲーム数の消化、又は、第2規定枚数の超過により終了する第2特別遊技状態(リプレイタイム、アシストタイム、又は、アシストリプレイタイム)とがあり、通常ゲーム、及び、ボーナス状態のうち少なくとも通常ゲームにおいて、第2特別遊技状態に移行させる抽選(例えば、移行契機とされる小役の抽選)も行われるように構成してもよい。尚、ボーナス状態や第2特別遊技状態に当選していても、対応する入賞役を入賞させない限り、ボーナス状態や第2特別遊技状態が開始されない(回転体をボーナス図柄の組合せで停止させ、ボーナス入賞役を入賞させるとボーナス状態が開始される)。ここで、ボーナス当選後、ボーナス入賞までの期間は、ボーナス抽選は行われないが、「ボーナス確定」等の表示でボーナス当選を教示するとともに、各ゲームでは、小役抽選、及び、第2特別遊技状態の抽選が行われる。また、第2特別遊技状態への移行の当選後、第2特別遊技状態が開始されるまでの期間は、「第2特別遊技状態準備中」等の表示をして第2特別遊技状態の当選を教示するとともに、ボーナス抽選、小役抽選、及び、第2特別遊技状態の期間に関する抽選(滞在上限となるゲーム数や遊技価値獲得枚数の上乗せ抽選、第2特別遊技状態が例えば所定ゲームを1セットとして行われる場合等、セット数の上乗せ抽選等)が行われ、第2特別遊技状態を開始させる抽選は行われない。
パチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機(球使用回胴式遊技機)、即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。基本構成としては、「球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出しを行う払出装置と、複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、前記投入装置により遊技球が投入されることにより始動用操作手段の操作が有効となり、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用する(パチンコ機の遊技球を共用する)と共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態では多くの遊技球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
また、上記実施形態では、遊技者が遊技球を出し入れ可能な上皿19や下皿15に対して、遊技価値として遊技球が払出されるように構成されているが、例えば、発射装置60により発射されて遊技領域に案内される遊技球は、パチンコ機の内部で循環して使用され(或いは、遊技球のクリーニングのための装置を介在させることも可能)、遊技者が(パチンコ機10の前面側から)遊技球を取り出すことができない構成としてもよい。つまり、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が補給されるタンク355に関する構成が不要になる一方で、遊技領域から排出された遊技球を、発射装置60(球送り装置63)にまで至らせる機構(遊技球の貯留部、貯留部から発射装置60にまで遊技球を送る機構;貯留部を兼ねてもよいし、基本的に高低差のみで遊技球を送ることとしてもよいし、電動の送り装置で遊技球を送ることとしてもよい)、遊技球やパチンコ機のメンテナンスや移動のためにパチンコ機から遊技球を排出したり、充填したりする構成を具備することになる。また、遊技領域から排出された遊技球を、発射装置60(球送り装置63)にまで至らせる機構において、上記実施形態の上皿19のように遊技者に遊技球が見える位置に遊技球が(対応する数だけ)導出される構成を設け、該上皿19の遊技球には遊技者は触れられない(透明な板状体等で蓋がされている)ように構成されていることとしてもよい。
(b;確変モードの移行条件等)上記実施形態では、大当たり状態において第2可変入賞装置32bの特別入球部145に遊技球が入球することを条件として、大当たり状態終了後に確変モードが付与される権利が得られるように構成されているが、所定の大当たり種別(例えば、「8RS」、及び、「4RS」)と対応付けされ、前記所定の大当たり種別の大当たり状態に当選した場合に、当該大当たり状態終了後に確変モードが付与される権利が得られるように構成してもよい。さらに、上記実施形態では、確変モードに関し、変動回数の上限が設定されているが、例えば、大当たり状態が発生するまでは確変モードが維持されるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、1回の大当たり状態において特別入球部145に遊技球が1球入球するだけで確変モードの権利が得られるように構成されているが、例えば、複数個(例えば3個)の遊技球が入球することによって確変モードが付与されるように構成してもよい。さらに、特典が付与されるまでに特定入球部に遊技球をあと何回入球させればよいのかを装飾図柄表示装置42等において教示することが望ましいが、演出性を高めるべく、かかる残り回数の教示が行われない場合もある(示唆に留める場合がある)ように構成してもよい。加えて、特典が付与される回の特定入球部への入球のときと、特典が付与される前の回の特定入球部への入球のときと、特典が付与される後の回の特定入球部への入球のときとで、対応する効果音や表示が異なることとしてもよい。
また、1ラウンドあたりの特別入球部145への遊技球の入球のカウントの上限を設けることとしてもよい。この場合、遊技球を特別入球部145に入球させるといった遊技を確実に複数ラウンドにわたって楽しむことができる。また、1ラウンド中の複数(例えば、規定数よりも少ない複数回である2回)の遊技球の特別入球部145への遊技球の入球が認められる(カウントされる)構成とすることで、(特別入球部145の開放機会が残り1回の段階で、特別入球部145への遊技球の入球回数が1回しかないような状態でも)最後まで希望を持って特別入球部145への入球を狙って遊技を行うことができる。尚、基本的に、どのラウンドにおいても特別入球部への入球のカウント上限を一律にすることが考えられるが、例えば、最後の特別入球部145の開放だけカウント上限なしとしてもよいし、前半の開放に比べ後半の開放のときの方がカウント上限が多いとしてもよいし、開放が後のものになるにつれてカウント上限が多くなるような構成としてもよい。
さらに、特別入球部145への遊技球の入球が、特典が付与されることとして定められた規定数を超えた場合に、専用の演出が導出可能に構成されていることとしてもよい。この場合、特別入球部145に遊技球が規定数を超えて入球した場合の特典として専用の演出を導出することができる。従って、特別入球部145に遊技球が規定数を超えて入球したことが全くの無駄であるという印象になることを抑制することができる。尚、特別入球部145への入球が比較的分かり難い場合には、規定複数回を超えて遊技球が特別入球部145に入球したことも把握し難くなるため、その場合には、前記専用の演出を行わないことで、遊技球が特別入球部145に規定複数回を超えて入球してしまったことを遊技者が知らなくても済む。
加えて、第2可変入賞装置32bに入球し、特別入球部145及び非特別入球部146のどちらかに案内される遊技球の通路の移動先を切替える案内手段(切替手段)の構成については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、第2可変入賞装置32bに入球した遊技球を第1規定回数だけ非特別入球部146に案内することと、第2規定回数だけ特別入球部145に案内することとを繰返す案内手段を設けることとしてもよい。さらに、例えば、案内手段にRFIDチップを埋設し、該RFIDチップを読取る読取装置と、案内手段の姿勢(位相)を初期位置に戻すことのできる駆動装置とを設けることとしてもよい。また、遊技球を一時的に停留させる停留装置を設けることとしてもよい。例えば、遊技球が1球ずつ入球可能な第1入球部及び第2入球部を複数備える回転体を設け、遊技球が第1入球部に入球してから回転体を第1角度回動することで該遊技球が特別入球部145に案内され、遊技球が第2入球部に入球してから回転体を第2角度回動することで該遊技球が非特別入球部に案内されるように構成してもよい。尚、停留装置の前方において、停留装置(停留されている遊技球)を前方から視認可能又は容易な状態と、視認不可能又は困難な状態とに状態変化可能な視認態様変更手段(透過式の表示手段、ハーフミラー+照明、シャッタ等)を設けてもよい。或いは、停留装置の前方において、停留装置を第1位置から視認する(例えば、顔を停留装置の正面に移動させてから視認する)場合には該停留装置を視認不可能又は視認困難とし、停留装置を第1位置とは異なる第2位置から視認する(例えば、遊技領域の中央を正面視する位置から斜めに停留装置を視認する)場合には該停留装置を視認可能又は視認容易とするような視認態様変更手段(第1位置から視認した場合に前面側に施された特定態様を視認可能とする装飾手段)を設けることとしてもよい。
また、第2可変入賞装置32bが開状態とされるタイミング(ラウンドや開状態とされる回数)、特別入球部145への入球が可能とされるタイミングについても特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、1回の大当たり状態において特別入球部145に遊技球を入球させ得る機会が複数回発生するような構成としてもよい。さらに、例えば、確変モードが設けられておらず(大当たり確率の変動がなく)、大当たり終了後に時間短縮モード又は通常モードに移行する構成においては、「時間短縮モードの付与」を特別入球部145への遊技球の規定数の入球に応じた「特典」としてもよい。
加えて、特典が複数種類存在(大当たり状態終了後に移行する遊技モードが異なる、大当たり状態のラウンド数が異なる等)し、特定期間(大当たり状態の特定ラウンド、第2可変入賞装置の特定の開放時、大当たり状態中ならいつでも等)に遊技球を特別入球部145に入球させた回数に応じて付与される前記特典が決定される(異なる前記特典を付与可能に構成されている)こととしてもよい。例えば、特定期間における遊技球の特別入球部145への入球回数が2回以下なら大当たり状態後に通常モードに移行し、3回又は4回なら大当たり状態終了後に時間短縮モードに移行し、5回以上なら大当たり状態終了後に確変モードに移行するように構成してもよい。この場合、特定期間の遊技性をより一層向上させることができる。
また、例えば、当否抽選において大当たり状態に当選しないと判別された(第1当否フラグ及び第2当否フラグのどちらもオン設定されない)場合に小当たり状態に当選するか否かが判別され、小当たり状態に当選した場合に、特別入球部145を有する第2可変入賞装置32b(Vアタッカ)が例えば、1.8秒ずつ、4回、0.5秒~3秒間の閉状態を挟みつつ開状態とされ、振分け装置147が小当たり状態中に第2可変入賞装置32bに入球した遊技球のうち8割が特別入球部145に入球可能となる動作を行い、小当たり状態中に特別入球部145に遊技球を例えば4回入球させた場合に、確変モードが付与されるように構成してもよい(小当たりの第2可変入賞装置32bの開放パターンや特典付与条件(入球回数)についても適宜変更可能)。ここで、確変モードの付与の代わりに大当たり状態が発生するようにしてもよい。また、小当たり状態のオープニング期間で小当たり状態の説明(案内表示)を行い、第2可変入賞装置32bの開状態の教示や示唆を行うことが望ましい。
さらに、特別入球部145を有する第2可変入賞装置32b(Vアタッカ)が開状態とされる開放期間と、振分け装置147が許容状態とされる案内期間との関係についても適宜設定可能であり、第2可変入賞装置32bに入球した遊技球が(ほぼ)必ず特別入球部145に入球するパターン、及び、第2可変入賞装置32bに入球した遊技球が特定入球部に(ほぼ)入球しないパターンだけでなく、特別入球部145に比較的入球し易いパターン、及び、特別入球部145に比較的入球し難いパターンが設定されるように構成してもよい。
加えて、特別入球部145に対して遊技球が入球して特典付与の権利が発生した場合に振分け装置147が規制状態とされるように構成してもよいし、権利が発生した後も、予め振分け装置147が許容状態とされる期間とされていた期間については許容状態とされるように構成してもよい(規定数を超える数の遊技球が特別入球部145に入球しても、別途の特典が付与されない)。
また、例えば、特別入球部145を有する第2可変入賞装置32b(Vアタッカ)に入球した遊技球が特別入球部145に至るルートが複数設けられ、特別入球部145に至るまでの時間や、特別入球部145に到達する可能性等が異なるように構成してもよい。尚、振分け装置147を備えて、第2可変特定領域141に入球した遊技球が特別入球部145に入球する場合と、入球しない場合とがあることで、演出機会を増大させることができる。
尚、可変入賞装置が1つだけ設けられる構成において、該可変入賞装置を、特別入球部を有する可変入賞装置(Vアタッカ)とすることも可能である(大当たり状態終了後に確変モードとしない場合には大当たり状態中に振分け装置を規制状態としておく)。また、可変入賞装置が複数設けられる場合に、複数の可変入賞装置を、特別入球部を有する可変入賞装置(Vアタッカ)とすることも可能である。
加えて、振分け装置が許容状態とされている期間を装飾図柄表示装置42等で教示又は示唆可能としてもよい。さらに、かかる教示又は示唆が必ず行われるのではなく、行う場合と、行わない場合とが設けられていてもよい。
尚、特別入球部145と、非特別入球部146との配置については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、特別入球部145と、非特別入球部146とが前後に(どちらが前でもよい)並ぶようにして配置されることとしてもよい。この場合、遊技さから見て、特別入球部145と、非特別入球部146とが前後に重なることから、第2可変入賞装置32bに入球した遊技球が特別入球部145に入球したか否かを分かり難くすることができ、その点に関して、別の演出手段により(特別入球部145に遊技球が入球したか否か等の)演出を行うことができ、演出性の向上等を図ることができる。
(c;特別入球部への遊技球の入球に基づいて大当たり状態が発生する構成)上記実施形態では、始動入賞装置33a、33bに遊技球が入球した場合に行われる当否抽選にて大当たりに当選した場合にのみ大当たり状態が発生するように構成されているが、別の条件装置により大当たり状態を発生させ得るように構成してもよい。例えば、当否抽選にて大当たりに当選しなかった場合に小当たりの抽選が行われ、小当たりに当選した場合に、第2可変入賞装置32bが開状態とされ、第2可変入賞装置32bに入球した遊技球が特別入球部145に入球した場合にも、第1可変入賞装置32bが開状態とされる大当たり状態が発生する(特別入球部145に遊技球が入球することで、確変モードではなく、大当たり状態の発生(継続)の権利が付与される)といった遊技機に適用することも可能である。尚、大当たり種別は、小当たりに当選した場合に大当たり種別も決定する構成としてもよいし、特別入球部145に入球した遊技球が入球可能な8RS種別入球部と、4RS種別入球部と、8RN種別入球部とを設け、遊技球が入球した種別入球部に対応する大当たり種別が付与されるように構成してもよい。
さらに、例えば、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく第1当否抽選にて、第1確率で第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態に当選し、通常モード及び時間短縮モードのうち時間短縮モードが付与される割合が第1の割合とされ、入球サポート抽選に当選し易く、第2可変入賞装置32bへの入球が容易となる時間短縮モードでは、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく第2当否抽選にて、第2確率で第2可変入賞装置32bが開状態とされる小当たり状態に当選し、開状態とされた第2可変入賞装置32bに入球した遊技球が第2の割合で特別入球部145に入球し、大当たり状態が発生する(第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態に継続する)といった遊技機に適用することも可能である。尚、当該構成を採用する場合、第1当否抽選や第2当否抽選で大当たり状態に当選する場合よりも、時間短縮モードで小当たり状態に当選し、かつ、特別入球部145に遊技球を入球させて大当たり状態を発生させる方が、大当たり状態を発生させ易く、また、小当たり状態に当選し、かつ、特別入球部145に遊技球を入球させた場合の方が、時間短縮モードが付与される大当たり種別が選択され易いといった構成にすることもできる。
尚、第2可変入賞装置32bの前方を含む範囲に透過型の表示装置(前衛表示装置)が設けられ、第2可変入賞装置32bへの遊技球の入球を狙う遊技状態であっても、第2可変入賞装置32bの前方を含む範囲においても適宜半透明等の演出表示が導出される(第2可変入賞装置32bが完全に遊技者から隠れることはない)ような場合に、遊技者の操作により、第2可変入賞装置32bの前方における演出表示を規制する(導出させない)設定が可能に構成してもよい。
(d;同時変動)上記実施形態では、第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bのうち一方が変動表示を行っている場合、他方の変動表示は行われない(待機される)ように構成されているが、第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bの変動表示を同時に実行可能に構成してもよい。つまり、第1変動表示、及び、第2変動表示のそれぞれに関して保留があれば、対応する変動表示を実行する(当たり状態中は除く)。尚、大当たり状態の発生を教示する変動表示が行われている状態では、当該変動表示に重複する変動表示が新たに開始されないように構成してもよい。さらに、一方の変動表示が大当たり状態の発生を教示する態様で停止表示された場合に、他方の変動表示が変動中であっても、当該他方の変動表示が中断される(大当たり状態終了後に再開)、又は、消去されることとしてもよい。
また、例えば、装飾図柄表示装置42では、第1変動表示、及び、第2変動表示にそれぞれ対応する装飾図柄による変動表示(以下、第1演出変動表示、及び、第2演出変動表示)を同時に表示してもよいし、どちらか一方(第2変動表示、或いは、先に停止表示される方)を優先的に表示するようにしてもよいし、両方が視認される状態と一方のみが視認される状態とに適宜切替わるように構成してもよい。さらに、例えば、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、一方の外れに対応する変動表示中に、他方の当たりとなる変動表示が開始される場合であって、装飾図柄表示装置42において少なくとも前記一方の変動表示に対応する演出表示が行われている場合に、前記一方の変動表示の残り時間が、繋ぎ用演出の時間よりも短いか否かを判別し、長い場合には、前記一方の演出表示を繋ぎ用演出に切り替え、当該繋ぎ用演出終了後に前記他方の変動表示に対応する演出表示で、繋ぎ用演出に繋げてクローズアップ演出を導出するように構成してもよい。尚、演出表示を行う表示装置が複数設けられる場合には、適宜、クローズアップさせる表示装置を適宜切り替える(第1変動表示及び第2変動表示がいずれの表示装置で導出されるかについては適宜設定される、クローズアップさせる変動表示が行われている表示装置を遊技者側に変位させる、或いは、全ての表示装置でクローズアップさせる演出表示を行う等)こととしてもよい。
加えて、高入球状態では、第1変動表示、及び、第2変動表示の変動時間が比較的短く設定されるように構成してもよいし、第2変動表示の変動時間のみが比較的短く設定されるように構成してもよい。また、低入球状態では第1変動時間が比較的短い一方で第2変動時間が比較的長く設定され、高入球状態では第2変動時間が比較的短い一方で第1変動時間が比較的長く設定されるように構成してもよい。尚、第1変動時間、及び、第2変動時間の残り時間を示唆又は教示する残り時間表示を導出可能としてもよい。
また、大当たり状態が開始される場合に、オープニング期間終了後、スルーゲート34に遊技球を通過させない限り、大当たりラウンドが待機されるように構成してもよい。この場合、大当たり開始前に、遊技者が一旦休憩をとることができる。
(e;確変モード、時間短縮モードの継続期間)上記実施形態では、確変モード、及び、時間短縮モードの各遊技モードにおいて変動表示が100回行われることで通常モードに移行するように構成されているが、100回以外の回数を上限としてもよいし、上限回数が複数パターン設けられるように構成してもよい。また、確変モードは次回の大当たり状態の発生まで継続されるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では特に言及していないが、確変モード、及び、時間短縮モードにおいて変動回数の上限が設定されている場合には、対象の変動表示、又は、毎変動表示に対応する演出変動表示の少なくとも冒頭において、確変モード又は時間短縮モードの残り回数(例えば、残り半分、残り10回、3回、2回、最後等)を教示する残り回数表示を導出するように構成してもよい。
加えて、上記実施形態において、高確率状態(大当たり状態を挟んで高確率状態が連続する一連の高確率遊技状態;連チャン状態)の上限として、高確率状態が付与される契機とされた大当たり状態(初回の大当たり状態)を含めて規定数の大当たり状態が発生した場合に、当該大当たり状態終了後に低確率状態に移行する構成としてもよい。この場合、高確率状態で大当たり状態に当選した場合には大当たり状態終了後に高確率状態に移行する大当たり種別が選択され、高確率上限に達した場合には、大当たり状態終了後に低確率状態に移行する大当たり種別が選択される構成としてもよい。尚、高確率上限は、低確率状態、かつ、低入球状態(つまり、通常モード)に移行した場合にリセットされることとしてもよい。
上記実施形態において、高入球状態(大当たり状態を挟んで高入球状態が連続する一連の高入球遊技状態)の上限として、高入球状態が付与される契機とされた大当たり状態(初回の大当たり状態)を含めて規定数の大当たり状態が発生した場合に、当該大当たり状態終了後に低入球状態に移行する構成としてもよい。この場合、高入球状態で大当たり状態に当選した場合には大当たり状態終了後に高入球状態に移行する大当たり種別が選択され、高入球上限に達した場合には、大当たり状態終了後に低入球状態に移行する大当たり種別が選択される構成としてもよい。尚、高入球上限は、低確率状態、かつ、低入球状態(つまり、通常モード)に移行した場合にリセットされることとしてもよいし、低入球状態に移行した場合に(潜確モードに移行した場合にも)リセットされることとしてもよい。
尚、高確率遊技状態、及び、高入球遊技状態の開始タイミング、及び、終了タイミングは必ずしも一致していなくてもよく、機種ごとに設定される遊技モードの種類(通常モード、時間短縮モード、潜確モード、及び、確変モードの組合せ)や選択割合(通常モードでは、時間短縮モードに移行する大当たり、又は、確変モードに移行する大当たりに当選する可能性があり、時間短縮モードでは、確変モードに移行する大当たりに当選する可能性があり、確変モードでは、時間短縮モードに移行する大当たり、又は、確変モードに移行する大当たりに当選する可能性があり、高確率上限は5回であり、高入球上限は10回である等)等に応じて適宜変更可能である。尚、通常モードでは、通常モードに移行する大当たり又は確変モードに移行する大当たりのどちらかに当選する構成の場合、高確率遊技状態、及び、高入球遊技状態の開始タイミングを揃えることができる。また、高確率上限、及び、高入球上限となるまでの残りの大当たり回数を示すリミット表示を導出することが望ましい。さらに、リミット表示を表示しない場合(特定の大当たり種別に当選する、或いは、遊技者がミニゲームに成功する等した場合に表示可能とする)や、示唆に留める(表示された回数よりも多くの残り回数がある等)場合があるように構成してもよい。
加えて、上記実施形態では、通常モードが次回の大当たり状態まで継続するように構成されているが、通常モードにおいて変動表示が特定回数(例えば、800回、1000回等)行われた場合に時間短縮モードに移行するように構成してもよい(通常モードの上限を設定してもよい)。この場合、時間短縮モードを次回の大当たり状態が発生するまで継続するとしてもよいし、時間短縮モードにおいて変動表示が規定回数行われた場合に通常モードに移行するように構成してもよい(通常モードの上限に達することで移行した時間短縮モードから再び通常モードに移行した場合には、該通常モードで前記特定回数の変動表示が行われることで時間短縮モードに移行するように構成してもよいし、前記特定回数よりも短い補助特定回数(例えば、100回)の変動表示が行われることで時間短縮モードに移行するように構成してもよい)。また、時間短縮モードに移行するまでの残り期間(変動回数)を装飾図柄表示装置42等で教示するように構成してもよい。
(f;払出数表示、特定払出数表示)上記実施形態では、大当たり状態の発生から通常モードに移行するまでの状態(連チャン状態)において、可変入賞装置32a、32bへの入球に基づいて払出される(付与される)遊技球の数(払出総数)がカウントされ、その数が装飾図柄表示装置42で表示されるとともに、払出総数が2500個ほど増加する度に、払出総数が所定数を超えたことを教示する特定払出数表示を装飾図柄表示装置42の中央で大々的に表示するようになっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、大当たり状態中の可変入賞装置32a、32bへの入球に基づいて払出される遊技球の数だけではなく、その他の入賞装置(始動入賞装置33a、33b、一般入賞装置31等)への入球に基づいて払出される遊技球の数もカウントに入れたり、確変モードや時間短縮モードにおける入賞装置への入球に基づいて払出された遊技球の数もカウントに入れたりしてもよい。尚、特別払出数表示では、遊技球の払出総数とともに図柄が表示され、該図柄には特定数の払出数に対して複数パターンが設定され、該図柄によって所定の情報(例えば、大当たり等の所定の抽選の当選確率が複数設定される場合の設定、ここでは、遊技場関係者が設定するもの、パチンコ機10等の遊技機が遊技状況に応じて設定するものを含む)が教示・示唆されることとしてもよい。さらに、かかる示唆や教示は、大当たり状態のオープニング画面、エンディング画面等、その他のタイミングで導出されるように構成してもよい。
加えて、払出総数のカウント(払出数表示)は、増加だけでなく、減少する場合もある(発射された遊技球の数を減算する)ように構成してもよい(遊技者が払出総数又は獲得総数のどちらを表示するか等を切替可能としてもよい)。また、例えば、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて行われる当否抽選において「小当たり」に当選する場合があり、小当たりに当選した場合には、第1可変入賞装置32a、又は、第2可変入賞装置32bのどちらかが短時間開状態とされる(第2可変入賞装置32bの特別入球部145には入球させないようにする)ように構成してもよい。尚、特定払出数表示の導出機能を省略することも可能である。また、特定払出数表示の導出タイミングが、特定払出数表示よりも優先される表示(例えば、リーチ状態以降の変動表示期間、エンディング演出(メーカーロゴ演出、注意喚起演出)、エラー表示等)と重複する場合には、特定払出数表示の導出を中止する、又は、優先される表示の終了後に導出するように構成してもよい。
また、2ラウンド大当たり等の当たり状態中に獲得可能な遊技球の数が少ない大当たり状態が連チャン状態の初当たりとなる場合には、当該大当たり状態中の払出数表示は待機する一方で、払出数のカウントを行い、該大当たり状態終了後の連チャン状態に払出数表示を開始するように構成してもよい。さらに、一連の連チャン状態の終了時において払出総数(獲得総数)が予め定められた数に満たない場合に、連チャン状態の終了時に導出されるリザルト画面において払出総数(獲得総数)が表示されないように構成してもよい(リザルト画面では、少なくとも連チャン中の大当たり回数は表示する。さらに、確変モードなどの高入球状態に移行した回数を表示してもよい)。
また、例えば、大当たり状態のエンディングでは、今回の大当たり状態で獲得した(又は、払い出された)遊技球(遊技価値)の数、当該大当たりが連チャン中である場合には、連チャン中において獲得した遊技球の数を表示し、連チャン状態(確変モード、時間短縮モード)が終了するリザルト表示では、連チャン中の(通常モードを挟むことなく重ねた)大当たり回数、連チャン中に獲得した遊技球の数等が表示される構成としてもよい。
(g;大当たり中の演出)上記実施形態では、大当たり状態においてV入賞チャレンジ演出や、昇格チャレンジ演出(保留連当たりの教示を含む)が行われるようになっているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、可変入賞装置に特別入球部が存在しないパチンコ機に具体化することも可能である上、大当たり状態のラウンド開始までには大当たり種別が装飾図柄表示装置42でも確実に教示されるように構成してもよいし、大当たり状態のラウンド中には昇格チャレンジ演出が行われないような構成としてもよいし、保留連当たりの教示を行わないこととしてもよい。
また、例えば、大当たり状態において、パチンコ機10に関連する(装飾図柄表示装置42の演出表示で導出される)キャラクタやモチーフの内容の紹介をしたり、遊技者が昇格チャレンジ演出やV入賞チャレンジ演出の演出種別(例えば、教示タイミングが異なる(複数のラウンドのいずれか、或いは複数ラウンドにかけて教示、第1ラウンドで教示、又は、エンディングで教示のいずれか)、演出ボタン125を使用するか否か等)を(オープニング時、或いは、メニュー画面で)選択可能に構成したりしてもよい。
(h;特定キャラクタ表示)上記実施形態では、遊技者が選択したキャラクタが登場する特定キャラクタ表示を、その他の演出表示よりも優先的に表示する特定演出表示として特定するように構成されているが、特定演出表示とする対象については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。さらに、上記実施形態では、所定のキャラクタを選択することで、当該キャラクタが登場するキャラクタ表示が特定キャラクタ表示として包括的に特定されるように構成されているが、かかる機能を省略してもよいし、個別に設定する(例えば、通常モードではキャラクタA、連チャン中はキャラクタB等)ことができるように構成してもよい。尚、特定キャラクタ表示領域465での特定キャラクタの表示内容や特定キャラクタ表示領域465の場所等は特に限定されるものではなく、例えば、装飾図柄表示装置42とは別に表示装置を設けて該表示装置で特定キャラクタ表示を行う(特定キャラクタ表示領域とする)こととしてもよい。
また、例えば、キャラクタAを特定した状態において大当たり状態に当選して連チャン状態かつ確変モードとなり、キャラクタAを特定した状態で該連チャン状態において大当たり状態に当選して連チャン状態かつ確変モードとなる場合に、キャラクタAとは別のキャラクタを特定することが強制されるような構成としてもよい(全部のキャラクタが選択済みの状態で連チャン状態が継続し、かつ、確変モードとなる場合に、該確変モード中の演出、及び、それに続く大当たり状態が、全部のキャラクタが登場して祝福するような特別な表示状態となり、該表示状態での大当たり状態終了後に、キャラクタAが特定された状態に戻るように構成してもよい)。
尚、特定演出表示の対象はキャラクタに限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、所定の予告演出や所定のリーチ演出に対応付けて特定演出表示を設定可能としてもよい。また、特定演出表示を行う機能、特定のキャラクタを優先的に表示するような機能(特定キャラクタ表示領域465を含む)を省略することも可能である。
さらに、キャラクタ毎に導出確率の低い特定演出表示が設けられることとしてもよい。加えて、特定演出表示を再表示可能な機能(例えば、一定期間内であれば、大当たり状態中に遊技者が所定の操作を行うことで、選択可能な特定演出表示を選択して視聴可能)を設けることとしてもよい。
また、上記実施形態において、サブ制御装置262が、少なくとも特定キャラクタ表示が導出されている状態において行われた遊技の経過に関わる情報を記憶可能な経過情報記憶手段を備え、特定キャラクタ表示の後に、経過情報記憶手段に記憶されている情報を装飾図柄表示装置42で閲覧可能に構成されていることとしてもよい。この場合、特定キャラクタ表示の最中に起きた出来事を後で確認することができる。従って、特定キャラクタ表示に心置きなく集中することができる。尚、例えば、特定の種別の大当たり状態の最初から最後まで特定キャラクタ表示とされ、当該特別キャラクタ状態において特定キャラクタ表示と重複する表示は、特定キャラクタ表示との重複が許可される許可表示とされ(報知表示であっても視認性をあまり妨げない態様とされ)、或いは、特定キャラクタ表示とされ、大当たり状態終了後自動で、或いは、大当たり状態の終了後にメニュー画面等から、大当たり状態中の情報、例えば、パチンコ機であれば、各ラウンドに遊技球が上限まで入球していたか、各ラウンドの消化に要した時間等の情報を得られる表示を導出可能に構成してもよい。
また、上記実施形態では、特定キャラクタの設定が、パチンコ機10の電源がオフ・オンされただけではリセットされず(電源オフ時の特定キャラクタが電源オンの後も特定キャラクタとして引き継がれ、RAM消去スイッチ323を操作しながらパチンコ機10の電源をオンすることでリセットされ、パチンコ機10の初期状態では、所定のキャラクタ(上記例ではキャラクタC)が特定キャラクタとして設定されるように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、パチンコ機10の電源がオフ・オンされただけで特定キャラクタがリセットされるように構成してもよいし、初期化処理における特定キャラクタの設定に際して設定される特定キャラクタについても特に限定されず、例えば、ランダム(抽選)で決定することとしてもよい。
また、遊技者が演出ボタン125、十字ボタン126等を操作することにより特定キャラクタを特定しないという設定を行えるように構成してもよい。当該構成を採用する場合には、特定キャラクタ表示に関する演出表示をくどい、或いは、演出表示を(どのキャラクタについても)万遍なく見たい等と感じる遊技者の要求に応えることができる。また、特定キャラクタ表示の設定をする気があっても、先ずは特定キャラクタ表示として特定可能な演出表示をいろいろと見てから特定キャラクタ表示の設定をしたい等といった要求に応えることができる(モバイル連動遊技を行う場合に、自動的にそのような流れで遊技が進行されるようにしてもよい)。尚、当該構成を採用する場合には、特定キャラクタに対応する装飾図柄が個別に設けられないようにしてもよいし、「7」図柄に対応するキャラクタがランダム、又は、固定で設定されるように構成してもよい。
また、特定演出表示(特定キャラクタ表示)が導出されることを予告(教示)する特定演出予告演出を導出可能に構成してもよい。この場合、特定キャラクタ表示の見逃しを抑止することができる。加えて、遊技の進行をより効率的に行ってもらうべく、デモ画面表示では、特定キャラクタ表示(特定キャラクタ表示領域465を含む)は導出されないこととしてもよい。
さらに、例えば、特定キャラクタ表示は、抽選等で決定されるものであって、例えば、大当たり期待度が高いことを示唆する場合に導出され易いような構成の場合、特定キャラクタ表示が一定期間導出されないことも考えられるが、かかる事態を回避するべく、特定キャラクタ表示が規定期間の間導出されないことに基づいて、特定キャラクタ表示を導出可能(或いは、導出確率を高める)に構成してもよい(特定キャラクタ表示が導出された場合には前記規定期間のカウンタをリセットする)。この場合、特定キャラクタ表示を楽しみにしているのに導出されなさ過ぎて興趣の低下を招いてしまうといった事態を抑制することができる。
尚、規定期間とは、大当たり状態を発生させるか否かを決定する当否抽選の結果を教示する特別表示装置43a、43bの変動表示の開始から終了までを1変動(1ゲーム)として、それが規定回数行われた場合や、(所定の種別の)大当たり状態が規定回数行われた場合等が挙げられる。つまり、例えば、特定キャラクタ表示が導出されていない変動表示の回数(変動回数)を計数可能なカウンタを設け、変動開始に応じて1加算され、特定キャラクタ表示の導出に基づいてリセットされ、当該カウンタが例えば100回を超えているか否かを判別して肯定判別された場合には、特定キャラクタ演出が選択され得る演出において特定キャラクタ演出が選択されるように構成してもよい。尚、大当たり期待度等に関係しない特定キャラクタ表示を導出するような構成としてもよい。
(i;特定キャラクタ表示を利用した演出)上記実施形態において、基本的に、大当たり状態において特定キャラクタ表示(特定キャラクタが導出される特定キャラクタ動画)が必ず1回導出されるように構成してもよい。また、例えば、特定キャラクタ動画の設定を行う際に、保留されている変動表示に(特定の)大当たりとなるものが含まれているか否か(所謂、「保留連当たり」するか否か)を判別し、保留連当たりすると判別される場合には、特定キャラクタ動画を導出しない設定を行うか否かの抽選が行われるように構成してもよい。尚、保留連することに対応して特定キャラクタ動画を導出しない場合、昇格チャレンジ演出等での保留連当たりの教示を行わないことが望ましい。さらに、保留連当たりすることに対応して特定キャラクタ動画を導出しない構成に加えて、又は、代えて、保留連当たりしない場合に選択されないパターンの特定キャラクタ動画が導出され得るように構成してもよい。
また、上記実施形態では、昇格チャレンジ演出において保留連当たりが教示される場合があるように構成されているが、保留連当たりを教示する演出を保留連チャレンジ演出として独立させてもよい。さらに、保留連チャレンジ演出は、大当たり状態の開始時に設定され、大当たり状態の開始時点で保留されている変動情報の中に大当たりとなるものが含まれていることを示唆・教示するものであってもよいし、保留連チャレンジ演出が導出される時点で保留されている変動情報の中に当たりとなるもの(つまり、大当たり状態開始後に保留された変動表示についても判断の対象に入れる)が含まれていることを示唆・教示するものとしてもよい。
尚、当該態様例では、いつもと異なる演出(違和感演出)によって教示される内容が「保留連当たり」とされているが、別のこと(例えば、大当たり状態後に確変モードが付与されること等)が教示されるように構成してもよい。また、違和感演出は、通常遊技状態でも導出してもよく、教示の内容を大当たり状態の発生やリーチ状態の発生としてもよい。
(j;当選確率の設定)パチンコ機10(内枠12等)の後面側に設けられ、当否抽選の当選確率(大当たり確率)を複数段階で設定可能な設定変更手段を備えることとしてもよい。また、当選確率の設定を示唆、又は、教示する演出を導出可能に構成されていることとしてもよい。例えば、大当たり確率を6段階で設定変更可能に構成され、大当たり確率の設定を示唆し得る演出として、特に設定の示唆が含まれない態様(例えば6種類)と、大当たり確率の高い方から3つまでの設定であることを示す態様(例えば1種類)と、大当たり確率の高い方から3つまでの設定である可能性が高いことを示唆する態様(例えば2種類)と、大当たり確率の高い方から2つまでの設定であることを示す態様(例えば1種類)と、大当たり確率の最も高い設定であることを示す態様(例えば1種類)と、大当たり確率の高い方から1番目、3番目、及び、5番目のいずれかであることを示す態様(例えば1種類)とが設けられていることとしてもよい。
また、大当たり状態の終了後に、大当たり状態を介在させることなく、変動表示を規定回数(例えば、800回)実行した場合に、入球サポート抽選の当選確率が高まる(高入球状態とされる)ような構成、例えば、大当たり状態終了後に天井カウンタに対して規定回数に相当する値を設定し、変動表示毎に天井カウンタの値を減算して「0」とされたことに基づいて高入球状態に移行する構成としてもよい。当該高入球状態は、規定数の変動表示が行われることで終了する(低入球状態に移行する)こととしてもよいし、大当たり状態が発生するまで継続されるように構成してもよい。さらに、電源がオフされただけでは天井カウンタの値がリセットされない(RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入するとリセットされる)ように構成してもよいし、(停電以外で)電源がオフされた場合にリセットされるように構成してもよい。
(k;保留アイコン)装飾図柄表示装置42において表示される保留アイコン461の態様や表示位置や保留アイコン461を利用しての演出(変動情報が保留記憶された段階で変動情報の内容を把握し、保留アイコン461の態様で対応する演出(大当たり期待度の示唆等)を行う保留先読み演出)等は機種毎に適宜設定可能である。例えば、大当たり確率等の遊技場関係者による設定が可能な構成において、保留アイコン461により、設定の示唆や教示がなされる場合があることとしてもよい。また、上記実施形態では、保留アイコン461の態様では、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのどちらへの入球に基づく変動表示なのかが教示されない構成となっているが、例えば、保留アイコン461が第1変動表示及び第2変動表示のどちらに対応するものであるかの情報を有するような態様となる、或いは、そのような態様となる場合があるように構成してもよい。尚、保留アイコン461を省略することも可能である。
さらに、保留アイコン461の形態として、通常の保留アイコン461と、演出変動表示の内容示唆となる先読み保留アイコン463と、先読み保留アイコン463に変化するかもしれない導出準備保留アイコン(導出準備教示手段)とがあるように構成してもよい。尚、導出準備保留アイコンを経由せずに先読み保留アイコン463が導出される場合があるように構成してもよい。
加えて、特別表示装置43a、43bの変動表示を複数回保留記憶可能な構成において、特別表示装置43a、43bの変動表示の保留数が予め定められた規定数未満の状態では、装飾図柄表示装置42に保留アイコン461が通常の態様で表示され、特別表示装置43a、43bの変動表示の保留数が前記規定数以上とされた場合に、装飾図柄表示装置42において、その時点で保留記憶されている変動表示に対応する保留アイコン461に関し、保留表示エリア462や保留アイコン461の態様が通常の態様とは異なる態様で表示されるように構成してもよい。
(l;複合変動演出表示)上記実施形態において、連続する複数回の特別表示装置43a、32bの変動表示に対応する装飾図柄表示装置42の演出表示を1つにまとめた複合変動演出表示を実行可能に構成してもよい。例えば、連チャン状態の最後の変動表示を含む連チャン状態の連続する複数の変動表示に対応して複合変動演出表示とすることで、変動時間を比較的長く確保することができる上、複数回の変動表示の大当たり期待度を合わせることができ、(複数回の変動表示のいずれかで当たれば複合変動演出表示を成功で終了させることができ)、複合変動演出表示への興味をより高めることができる。
(m;ボタン演出)また、例えば、演出ボタン125を使用し、所定の情報(例えば、スーパーリーチが発生するか否か、大当たり状態が発生するか否か、確変モードが付与されるか否か等)を教示又は示唆可能とするボタン演出であって、ボタン演出のボタン操作受付期間中に演出ボタン125を規定複数回以上操作すること(演出ボタン125の操作を検知する演出操作検知手段の検知が規定複数回以上となること)に基づいて、前記所定の情報の教示又は示唆が行われるような構成としてもよい。また、前記所定の情報の教示又は示唆が行われる条件の達成回数を異ならせることとしてもよい。さらに、演出ボタン125を操作した場合に行われる抽選に当選した場合にのみ演出ボタン125の操作のカウントが行われるように構成してもよい。加えて、演出ボタン125の操作に基づいて所定の教示又は示唆が行われるボタン演出として、装飾図柄表示装置42等における演出ボタン125の操作を促す案内が導出されない隠しボタン演出を実行可能に構成してもよい。勿論、隠しボタン演出は、該当のタイミングで演出ボタン125を操作しなければ導出されない演出である。
加えて、パチンコ機10の前方の所定位置、例えば、遊技領域の前方位置であるガラスユニット137(装飾図柄表示装置42の前方部位等)等に近接、又は、当接した物体を検知可能な近接検知手段(センサ、カメラ、タッチパネル等)を備え、当該近接検知手段を使用して、ボタン演出のような演出を行うこととしてもよい。
さらに、例えば、特別表示装置43a、43bの変動表示に対応して行われる装飾図柄表示装置42の演出変動表示において演出ボタン125を操作させるボタン演出を複数回介在させるスーパーリーチ演出があり、該スーパーリーチ演出の各ボタン演出の機会(全て、或いは、規定複数回以上)で演出ボタン125を操作していくことに基づいて(或いは、演出ボタン125の操作に基づく抽選で所定の演出が導出される抽選に当選した場合に)、最後のボタン演出の機会で専用の演出が導出されるように構成してもよい。つまり、所定の変動表示の1回目のボタン演出に対応して(演出ボタン125を操作することで)ボタン演出A(演出表示が良展開する)が導出され、2回目のボタン演出に対応してボタン演出B(演出表示が良展開する)が導出され、3回目のボタン演出に対応してボタン演出C(演出表示が良展開する)が導出された場合に、4回目のボタン演出に対応して大当たりが教示されるボタン演出Dが導出され、1回目~3回目のボタン演出でそれぞれボタン演出A~C(ボタン演出A~Cがそれぞれ1パターンでなく、複数パターンあってもよい)が導出されなかった場合には、たとえ大当たりが教示される場合でも、ボタン演出Dが導出されないように構成してもよい。当否抽選により確変モードが付与されるか否かについても確定する構成において、ボタン演出Dが導出された場合に確変モードが付与されるか否かの教示や、大当たり確率等の遊技場関係者による設定が可能な構成において設定の示唆や教示がなされる(ボタン演出Dが導出されない場合には教示されない又はされ難い)こととしてもよい。
加えて、ボタン演出において、演出ボタン125を操作すれば、基本的に対応するリアクション演出が即座に導出されるが、リアクション演出が少し遅れて導出される場合や、演出ボタン125へ近接する物体を検知可能なセンサを設け、当該センサの検知に基づいて演出ボタン125が操作される前に、リアクション演出が導出される場合があるように構成してもよい。また、例えば、リアクション演出の実行場所は特に限定されるものではなく、装飾図柄表示装置42、環状電飾部102、ハンドル18、演出ボタン125、及び、右打ち入賞ユニット37の後方に配置された発光手段(面発光照明188)等において適宜導出される。さらに、同一のボタン演出の同一のタイミングでのリアクション演出であっても実行箇所の数が異なるパターンがあったり、複数箇所で行われるリアクション演出の全てで一致する内容の態様が導出されるパターンだけでなく、異なるパターンがあったりする(例えば、装飾図柄表示装置42や演出ボタン125では、「失敗・外れ」に対応するリアクション演出が導出されたが、ハンドル18では、「成功・当たり」に対応するリアクション演出が導出され、その後、装飾図柄表示装置42や演出ボタン125でも「成功・当たり」に対応する逆転演出が導出される)ように構成してもよい。
また、例えば、リアクション演出が行われる部位には、遊技者の接触や近接を検知可能な手段が設けられるとともに、リアクション演出で、リアクション演出が行われる部位のうち、その他の部位では「失敗・外れ」の態様が導出されているところ、「成功・当たり」の態様を導出している部位を遊技者が手を接触・近接させることに基づいて、全ての部位が「成功・当たり」の態様を導出するように構成してもよい。さらに、リアクション演出が行われ得る部位において、、リアクション演出がその他の部位で行われている状態においてもリアクション演出が導出されないパターンがある構成において、リアクション演出が行われている状態においてリアクション演出が行われ得る部位のうちリアクション演出が行われていない部位に対し遊技者が手を接触・近接させることに基づいて、当該部位におけるリアクション演出が発生するように構成してもよい。加えて、ボタン演出として、リアクション演出が行われ得る部位に対し遊技者が手を接触・近接させることに基づいてリアクション演出が発生するように構成してもよい。このような構成を採用する場合、遊技者に演出へより積極的に参加してもらうことができ、結果として、興趣の向上等を図ることができる。
(n;演出ボタンやハンドル等の遊技者が操作可能な部位における演出利用)上記実施形態では特に言及していないが、操作することで所定の反応動作が発生する操作有効状態と、操作しても反応動作が発生しない操作無効状態とで、演出ボタン125又はその近傍の視認態様が変化するように構成してもよい。例えば、ボタン内蔵の発光手段の発光態様が変化するように構成してもよいし、ボタンを出没変位可能に構成し、操作有効状態では突出量が大きくなる、或いは、操作無効状態では被取付部(上皿19の上面)に没入するように構成してもよい。
また、演出ボタン125の配置、数、構成、形状等については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、ハンドル18を操作する手によりハンドル18から手を放さずとも操作可能な位置(ハンドル18又はその近傍)において、演出ボタン125と同様の入力を行うことができるハンドル演出ボタンを設けることとしてもよい。さらに、例えば、演出ボタン125(演出操作手段)を、レバーハンドル状、ジョイスティック状、取っ手状、回転型(リール状、球状)の演出操作手段を設けることとしてもよい。加えて、ハンドル18において出没可能な可動部を設けることとしてもよい。
また、ハンドル18や演出ボタン125を操作する遊技者の手に対して振動や風等の手元を確認しなくても遊技者に情報を伝える視覚以外伝達手段を備え、所定の演出や示唆や教示を行う(例えば、装飾図柄表示装置42の演出に連動して臨場感を高める、成功するか否かの演出で成功を示唆する等)ように構成してもよい。さらに、装飾図柄表示装置42以外の入賞装置を視認することで得られる情報を、視覚以外伝達手段の態様変化(視覚以外の感覚で伝える反応態様)で遊技者に伝達可能に構成してもよい。例えば、上皿19や下皿15に振動発生装置を埋設し、大当たり状態において第1可変入賞装置32a及び第2可変入賞装置32bに遊技球が入球した毎に振動発生装置が振動を1回ずつ発生させ、特別入球部145に遊技球が入球した場合にハンドル18を振動させたり、送風したり、変形(可動部が突出)したりすることとしてもよい。つまり、遊技を進行させるためには、パチンコ機10であれば、始動入賞装置33a、33bに遊技球を入球させる必要があり、また、大当たり状態においては、可変入賞装置32a、32bに対し遊技球を効率的に入球させることが遊技者にとって有利となる。従って、装飾図柄表示装置42においても演出が行われている(例えば、特定キャラクタ表示の動画が導出される)ものの、遊技の進行に関わる(アナログ)部位に関する挙動(例えば、遊技球を始動入賞装置32a、32bに上手く入球させることができているか等)も気になることから、そちらに目を移してしまう場合があり、特定キャラクタ表示等を十分に堪能することができないといった事態を招くことが懸念される。
この点、本態様例によれば、装飾図柄表示装置42に導出された特定キャラクタ表示を視認し続けたとしても、反応態様により、所定の入賞装置への入球等を把握することができる。従って、所定の入賞装置の方へ視線を移さなくても、所定の入賞装置へ上手く遊技球を入球させることができているか等を把握することができ、特定キャラクタ表示や、それに伴う音声を全く阻害することがなく、結果として、特定キャラクタ表示をより堪能することができる。
また、逆に、反応態様(遊技球が始動入賞装置33a、33bや、可変入賞装置32a、32bに入球していることを示す演出ボタン125やハンドル18の振動等)が発生してもよい状況において反応態様が全く発生しないといった具合に、所定の入賞装置に関連する構成の方に目を向けなければならないといった状況(遊技領域に発射される遊技球の狙い所がよくない、遊技領域や遊技球を発射する構成のいずれかにおいて球詰りが発生している、手持ちの遊技球がない等)であることも把握することができ、これらに気付かずに遊技を進行させてしまうことで、遊技者が不利益を被る等してしまうといった事態を防止することができる。
尚、反応態様は、視線を装飾図柄表示装置42の特定キャラクタ表示に保ったまま確認できるようになっていればよく、例えば、効果音、特定キャラクタ表示を視認する遊技者の視界に入るように発光可能な発光手段による発光、特定演出表示、又は、その近傍における表示、遊技者が触れる部位の触覚の変化等が挙げられる。但し、反応態様を触覚変化による伝達とすることにより、特定キャラクタ表示やそれに伴う音声を、反応態様用の発光や音声により邪魔されてしまうといった事態を回避することができ、特定キャラクタ表示を堪能してもらうといった作用効果が一層確実に奏される。また、始動入賞装置33a、33bや、可変入賞装置32a、32bへの入球以外の反応態様、例えば、スルーゲート34の通過(スルーゲートスイッチ225の検知)に対応する反応態様を設定することも可能である。さらに、視覚以外伝達手段の動作で伝達する内容については特に限定されるものではなく、各種エラー状態の発生を教示可能に構成してもよい。
(o;演出手段)演出用の表示手段の数、形状、種別については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、装飾図柄表示装置42に加えて、又は、代えて、液晶表示装置、ドットマトリックス表示装置、及び、EL表示装置等を搭載してもよい。さらに、上記実施形態において、演出表示手段としての装飾図柄表示装置42の(表示部の)前方に位置する機能位置と、装飾図柄表示装置42の(表示部の)前方から外れる退避位置との間を変位可能な演出手段としての可動式の役物(可動役物)を設け、ボタン演出等に対応して、可動役物を機能位置に変位可能に構成してもよい。また、可動役物が液晶表示装置等の表示装置であってもよい。
加えて、遊技領域の前方に導光板を設けるとともに、導光板に対して光を入射させる光源を設け、所定の契機に応じて光源を発光させ、導光板において所定の表示態様を視認させるように構成してもよい。尚、導光板の表示に関しても、機種毎に、不許可表示等の設定を行い、不許可表示とする場合には、特定キャラクタ表示との重複を回避するように構成することとしてもよい。
さらに、遊技領域の前方(例えば、前面枠14の後面側)において、遊技領域の前方のほぼ全体を覆うようにして透過型の表示装置(透過型液晶表示装置等)を設けることとしてもよい。例えば、遊技領域のうち(現在の状況では)遊技球が通過する可能性が低い領域の前方の範囲において、所定の演出表示、又は、所定の遊技状態に対応して、透過型表示装置の表示が行われるように構成してもよい。また、遊技球の軌道が定まっていない状態(ハンドル18が所定期間以内に所定量以上動いている)では透過型表示装置を非表示とするように構成してもよい。
加えて、装飾図柄表示装置42の前方に位置する被覆位置と、装飾図柄表示装置42の前方から外れる退避位置との間を変位可能な被覆手段を備えることとしてもよい。例えば、被覆手段として、左右一対の略板状のシャッタ役物を設け、一対のシャッタ役物同士が当接して装飾図柄表示装置42の表示部が視認不可能、又は、視認困難となる全閉状態と、装飾図柄表示装置42の表示部全体が前方に露出する全開状態とに状態変化するだけでなく、片方のシャッタ役物だけが装飾図柄表示装置42の前方を被覆する片閉状態や、両方のシャッタ役物が互いに所定距離を隔てて装飾図柄表示装置42の前方を被覆する部分閉状態等に状態変化可能としてもよい。また、片閉状態や部分閉状態においても、装飾図柄表示装置42の表示部の前方への露出面積を異ならせる格好で複数パターン設けられていてもよいし、部分閉状態において一対のシャッタ役物が互いに一定距離を隔てた状態を保ちつつ装飾図柄表示装置42に対して相対変位するような視認位置変化演出を設けることとしてもよい。視認位置変化演出では、遊技者と、装飾図柄表示装置42と、一対のシャッタ役物(シャッタ役物間の隙間)との相対位置関係が変化する。このため、視認位置変化手段が実行された場合に、遊技者が不動であるとすると、装飾図柄表示装置42の表示部の視認箇所が変化することとなる。
尚、視認位置変化演出を実行する場合、例えば、各シャッタ役物を蛇腹状等に構成し、各シャッタ役物が装飾図柄表示装置42の表示部の半分以上を覆うことのできる構成とする。その他、各シャッタ役物の構成として、左右にスライド可能な3枚の板状体を備え、退避位置では、複数の板状体のほぼ全体が前後に重なり、被覆位置では、複数の板状体が互いに前後に重なる面積が少なくなるように、板状体を連動させるように構成してもよい(一番前方の板状体の両側部に対して後方に突出する突部を設ける格好で水平断面略コ字状とし、真ん中の板状体の両側部に対して前方、及び、後方に突出する突部を設ける格好で水平断面略I字状とし、一番後方の板状体の両側部に対して前方に突出する突部を設ける格好で水平断面略コ字状とし、一番前方の板状体を駆動手段でスライドさせ、板状体が左右にスライドすることに伴い、前後の板状体の突部同士が適宜引っ掛かり、板状体同士が連動するように構成してもよい。尚、シャッタ役物の隙間を介して視認される装飾図柄表示装置42の各部位の視認性を向上させるべく、被覆位置にあるシャッタ役物が水平断面で、横幅方向中央部が後方に位置する円弧状をなすように構成してもよい。
視認位置変化演出では、シャッタ役物の視認態様及び動作と、装飾図柄表示装置42の表示態様とが連動するような視認態様が導出される。例えば、装飾図柄表示装置42の表示部では、3つのドア(態様、及び、演出成功、ひいては、大当たり期待度が異なる)が表示され、一対のシャッタ役物の前面側は、装飾図柄表示装置42において表示されるドアが設けられた壁と同じような壁の絵型であり、一対のシャッタ役物が左右に変位し(左右に往来してじらす場合があってもよい)、シャッタ役物間の隙間を介して視認されるドアが開く演出が行われるように構成してもよい。
尚、シャッタ役物の視認態様を変更可能に構成してもよい。例えば、各シャッタ役物を可動式の表示装置(例えば、スライドする可動役物に液晶表示装置を搭載したもの)により構成してもよいし、シャッタ役物に対して可動式の役物を搭載してもよい。また、シャッタが設置される位置(対象)についても適宜設定可能であり、特に、シャッタと半透明(後方が透けて見える)にした場合には、遊技領域に設置したり、シャッタが閉状態とされている状態でも視認することが望ましい情報手段の前方を覆うように設置したりすることも可能である。さらに、シャッタの透過部分(例えば、半透明部、開口部等)を部分的に設ける構成であってもよく、例えば、シャッタを格子状にすることで、シャッタの裏側を移動する変位手段(可動式役物や遊技球等)の挙動を把握することが可能となる。
また、例えば、ボタン演出の一種として、装飾図柄表示装置42の前方に位置する閉位置と、装飾図柄表示装置42の前方から外れる開位置との間を変位可能なシャッタ役物が、演出ボタン125の操作に基づいて閉状態から開状態とされたり、開状態から閉状態とされたりする場合があるように構成してもよい。さらに、演出ボタン125の操作に応じてシャッタが反応すれば成功となる構成でもよいし、じらすような動作を介在させるパターンが設けられてもよいし、演出ボタン125の操作に基づいて抽選が行われ(成功してもよい場合にのみ当選可能)、当該抽選に当選した場合にシャッタが反応する構成としてもよい。
また、シャッタ役物の構成等については特に限定されるものではなく、平板状、格子状、蛇腹状、巻回収容される帯状、板状体を相対変位可能に連結した構成等とすることが可能である。さらに、例えば、シャッタ同士が前後に重なるような構成としてもよい。例えば、縦格子状の前シャッタを左右一対で設けるとともに、縦格子状の後シャッタを左右一対で設け、前シャッタ、及び、後シャッタを共に閉状態とすることで後方の装飾図柄表示装置42が完全に視認不可能とされ、前シャッタ及び後シャッタのうち一方が他方に対して若干位置ずれすることで、装飾図柄表示装置42を望む隙間が形成される(一方が開状態とされた場合には、他方の格子の開口部から装飾図柄表示装置42を視認可能)ような構成としてもよい。尚、シャッタの動作についても特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
また、シャッタ役物の停止位置により、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の有効ライン(装飾図柄が3つ並びで表示されるライン)の変更が行われるように構成してもよい。尚、シャッタの後方領域では、装飾図柄は表示されない構成としてもよいし、シャッタが半透明とされて、装飾図柄の輪郭などが把握されるような構成としてもよいし、シャッタに孔が形成されていて、シャッタの後方に位置した装飾図柄のそれぞれの一部が視認可能に構成されてもよい。さらに、装飾図柄表示装置42の下方から装飾図柄表示装置42の表示部の下部の前方に出没可能な下シャッタを設け、保留アイコン461の少なくとも一部の前方を覆う状態と、保留アイコン461の全体を露出させる状態とに状態変化させることができるように構成してもよい。尚、各シャッタと、装飾図柄表示装置42との間には空間が設けられており、例えば、下シャッタが装飾図柄表示装置42の前方に突出した状態とされても、当該下シャッタの裏側を上方から除けば、保留アイコン461の少なくとも一部は視認可能であることとしてもよい。つまり、視認対象と、シャッタと、遊技者の視点とが直線上に並ぶと、視認対象は遊技者から視認不可能又は視認困難であり、いずれかが直線上から外れると視認対象は遊技者から視認可能又は視認容易とされる。尚、シャッタに代えて、又は、加えて、遊技領域の前方に設けられる透過型表示装置で同様に装飾図柄表示装置42における表示を見せたり隠したりするような構成を採用してもよい。
加えて、複数のシャッタが装飾図柄表示装置42の表示部と平行な方向に並ぶようにして設けられ、遊技者の操作で変位させるシャッタを選択して、シャッタの変位に伴って露出した装飾図柄表示装置42の領域で所定の演出・示唆・教示を行うこととしてもよい。尚、十字ボタン126で選択可能としてもよいし、光って見えるシャッタを順番に変更して、演出ボタン125を操作したタイミングで光って見えているシャッタが選択されるような構成としてもよい。
(p;接近検知手段)また、上記実施形態において、パチンコ機10の前面側の所定位置(例えば、装飾図柄表示装置42の複数箇所)への物体の近接又は当接を検知可能であり、サブ制御装置262の入出力ポート554に接続される近接検知手段(例えば、発光部及び受光部を有する近接検知センサやタッチパネル等)を設けることとしてもよい。例えば、装飾図柄表示装置42の保留表示エリア462に表示された保留アイコン461に対し、遊技者が指等を近接させた場合に、かかる指等の検知に基づいて、かかる保留アイコン461の態様が変化したり移動したりする場合があるように構成してもよい。この場合、保留アイコン461への関心を向上させたりすることができる。また、例えば、ガラスユニット137をタッチさせるような演出を行うのではなく、遊技球が特別入球部に入球することで大当たり状態が発生するような構成において、近接検知センサによりガラスユニット137への遊技者の接触や近接が検知された場合に、パチンコ機10を揺らすことを禁止する旨の警告、及び、案内の表示が導出されるように構成してもよい。
(q;遊技球の打ち分けで演出変化)遊技球を検知した情報の価値(賞球等)が同じである第1入賞装置、及び、第2入賞装置(入賞装置ではなくスルーゲートでも可、さらに、2つ以外の複数でも可)を設け、第1入賞装置に入球した場合(或いは、左側方領域を移動して第1可変入賞装置32aに入球した場合)と、第2入賞装置(或いは、右側方領域を移動して第1可変入賞装置32aに入球した場合)に入球した場合とで、異なる演出表示が選択されるように構成してもよい。この場合、演出ボタン125等への直接的な操作ではなく、遊技球の入賞先で演出表示が変化するといった新たな演出を提供することができる。尚、遊技者のハンドル18の操作により、第1入賞装置と、第2入賞装置との打ち分け可能であることが望ましい。この場合、入賞先で変化する演出表示をランダムでなく、遊技者に意志を持って選択することができる。
(r;AR)上記実施形態のパチンコ機10において、拡張現実や仮想現実(複合現実)の機能を設けることとしてもよい。つまり、遊技者が遊技機メーカーのサーバ等で提供されるARアプリケーションを携帯通信端末にインストールし、当該ARアプリケーションを起動させた状態で携帯通信端末をパチンコ機10に向けると、携帯通信端末の撮影手段(カメラ)で撮影されたパチンコ機10の画像に対し、ARアプリケーションの機能で追加される仮想の画像オブジェクト(キャラクタ動画等)が合成されて、携帯通信端末の表示手段(液晶等のディスプレイ)で表示されるようにする。また、ARアプリケーションに対し、導出する画像オブジェクトの種別及び場所を認識させるマーカを、例えば、装飾図柄表示装置42で表示可能とすることとしてもよい。そして、マーカが撮影範囲に含まるように、ARアプリケーションを起動させた状態で携帯通信端末をパチンコ機10に向けると、例えば、装飾図柄表示装置42の前方にキャラクタが飛び出したように表示されるように構成してもよい。
また、例えば、遊技者が持参した仮想現実用のゴーグル(VRヘッドセット)を装着し、VRヘッドセットと、パチンコ機10との位置合わせをマーカの読取り等の方法で行うことで、基本的に、パチンコ機10の前面(遊技領域、上皿19、ハンドル18、下皿15等)以外の領域には、パチンコ機10のモチーフに関する画像(例えば、海中の画像)が表示され、モチーフの世界を移動するような疑似体験が提供される。加えて、VRヘッドセットを装着して、VR機能をオンにすると、遊技者の現実への感度が低下することから、パチンコ機10の機械的なエラーや振動検知機能を利用した地震の検知等は、VRヘッドセットを介して遊技者が視認している画像に表示(報知)されることが望ましい。また、仮想現実の表示は、装飾図柄表示装置42を中心(頂点)に、180度程度の範囲で行われ、振り返る(或いは、マーカーの撮影を表示条件とした場合に、マーカを撮影範囲から外す)等すれば、現実の世界が見えるように構成することが望ましい。
(s;モバイル連動遊技)上記実施形態において、パチンコ機10と、遊技機メーカー等が運営するサーバとの間で、遊技者の所有する通信携帯端末等を介して、データのやりとり(所謂、モバイル連動遊技)を行えるように構成してもよい。さらに、モバイル連動遊技を終了させる場合に、今回の遊技情報を含む2次元コードを装飾図柄表示装置42に表示させ、遊技者がかかる2次元コードを携帯通信端末で読取るとともに、該携帯通信端末でサーバにアクセスすることで、前記遊技情報がサーバに送信される構成において、パチンコ機10は、特別表示装置43a,43bの変動回数をカウントする変動回数カウンタや、各種大当たり状態の発生回数をカウントする大当たりカウンタ等を備え、モバイル連動遊技の終了に際して装飾図柄表示装置42で表示される2次元コードに、各種前記カウンタの値を示す情報が含まれるように構成されていることとしてもよい。さらには、遊技球の発射総数の情報、導出された演出の種別、及び、その回数、遊技者がボタン演出中に演出ボタン125を操作した回数等についても、該2次元コードに含ませることとしてもよい。この場合、遊技機メーカー側で、遊技状況を把握することができる。
尚、上記カウンタの値は、2次元コード化されることで消去され、それ以外は(電源が落とされたとしても)蓄積される(RAM消去スイッチ323を操作しながらの電源オンで消去される)こととしてもよい。また、遊技の開始時にパスワードを入力し、遊技の終了時にパスワードを出力する構成であって、サーバを介さずに、前回の遊技情報の一部を次回の遊技に引き継げるような構成としてもよい。
また、モバイル連動遊技を行っている場合に、遊技者の今回の遊技に際しての大当たり回数(大当たり種別毎としてもよい)、変動回数等を装飾図柄表示装置42において表示可能としてもよい。さらに、スロットマシンにおいて、モバイル連動遊技を行っている場合に、遊技者の今回の遊技に際してのボーナス回数(ボーナス種別毎としてもよい)、設定毎に当選確率が異なる小役の数、ゲーム数、及び、ゲーム数に対するボーナス当選や小役当選の確率等をスロットマシンの表示装置において表示可能(携帯通信端末を介してサーバに出力可能)に構成してもよい。加えて、モバイル連動遊技を行う前の本日の当該スロットマシンのデータを表示装置において表示可能としてもよい。尚、モバイル連動遊技を行っていなくても、これらの情報を遊技機の表示装置において表示可能に構成してもよい。
(t;リアルタイムクロック)日時を把握可能なリアルタイムクロックを設け、リアルタイムクロックの日時の情報に応じた演出態様を導出可能に構成してもよい。また、時刻や日付によって、選択され易い演出に変化が生じる(選択され易い演出用のテーブルが変わる)ように構成してもよい。例えば、リアルタイムクロックをサブ制御装置262に設けるとともに、決着演出を長くすることが決定された場合に参照される決着時間設定テーブルを複数設け、決定演出を長くすることが決定された時刻が午前であった場合には、第1決着時間設定テーブルが参照され、午後(夜まで)であった場合には、第1決着時間設定テーブルよりも長い時間が設定され易い第2決着時間設定テーブルが参照され、遊技ホールの閉店時間も近付く夜(例えば、21時以降)であった場合には、第1決着時間設定テーブル、又は、第1決着時間設定テーブルよりも短い時間が設定され易い第3決着時間設定テーブルが参照されるように構成してもよい。尚、リアルタイムクロックを主制御装置261に設けるとともに、特別表示装置43a、43bの変動時間の決定に際して参照される変動時間決定テーブルを複数設け、夜(例えば、21時以降)になると、比較的短い変動時間が設定され易い変動時間決定テーブルが選択され易くなるように構成してもよい。
(u;大当たり仕様)上記実施形態において大当たり確率や、大当たり種別の数や、各種大当たり種別の可変入賞装置32の開閉パターン等は特に限定されるものではなく、機種ごとに適宜設定可能である。また、大当たり状態において、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bのうちどちらが開状態とされるのかや、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bの両方が開状態とされる大当たり状態において、第1可変入賞装置32a及び第2可変入賞装置32bがどのタイミングで(大当たりラウンドの順番や回数)開状態とされるのか(大当たり状態における第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bの開閉パターン)については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、第2ラウンド、及び、第7ラウンドにて第2可変入賞装置32bが開状態とされ、その他のラウンドにて第1可変入賞装置32aが開状態とされる構成としてもよい。さらに、1つのラウンドにおいて可変入賞装置32a、32bが複数回開閉される構成としてもよい。尚、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bの開閉パターンが異なる大当たり状態は、それぞれ個別の大当たり種別とされ、特別表示装置43a、43bの停止図柄と対応付けされていることとしてもよい。
さらに、例えば、通常モード(通常演出モード;次回大当たりまで)で大当たり状態に当選した場合の大当たり種別は8割が確変モード(前兆演出モード;次回大当たりまで)に移行する2ラウンド確変大当たり、2割が通常モード(通常演出モード)に移行する2ラウンド通常大当たりであり、確変モード(前兆演出モード又は確変演出モード)で大当たり状態に当選した場合の大当たり種別は8割が確変モード(確変演出モード)に移行する8ラウンド確変大当たり、2割が時間短縮モード(引き戻し演出モード;次回大当たりまで)に移行する8ラウンド通常大当たりであり、時間短縮モード(引き戻し演出モード)で大当たり状態に当選した場合の大当たり種別は、8割が確変モード(確変演出モード)に移行する2ラウンド確変大当たり、2割が時間短縮モード(引き戻し演出モード)に移行する2ラウンド通常大当たりとしてもよい。
また、高確率状態かつ低入球状態である状態(「潜確モード」)を設けることとしてもよい。加えて、上記実施形態では、当否抽選での当選確率が変動する構成となっているが、当選確率が変動せず(一定であり)、大当たり状態終了後に付与される高入球状態の期間(変動回数)が複数パターン用意されているパチンコ機に上記構成を適用してもよい。さらに、入球サポート抽選における当選確率や、当選した場合の第2始動入賞装置33bの開閉パターン等についても、機種毎に適宜設定可能である。
(v;保留変動表示の優先消化)上記実施形態では、既に保留されている第1変動表示よりも後に保留された第2変動表示が、前記第1変動表示よりも先に消化されるといった具合に、保留された順番を前後するようにして、第2変動表示が第1変動表示よりも優先的に消化されるよう構成されているが、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく第1変動表示、及び、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく第2変動表示のどちらであるかに関係なく、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球順に、対応する変動表示が保留され、先に保留された変動表示から順に消化されるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づいて行われた当否抽選にて大当たりに当選した場合と、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて行われた当否抽選にて大当たりに当選した場合とで、付与され得る大当たり種別の振分け割合が異なるように構成されているが、同一となるように構成してもよい。加えて、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく賞球数と、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく賞球数とが同じとなっているが、一方が他方よりも多くなるように構成してもよい。尚、第1変動表示、及び、第2変動表示のうち、少なくとも一方の変動表示に関して保留記憶することができないように構成することも可能である。
(w;主制御装置の処理)上記実施形態では、主制御装置261にてメイン処理(図9参照)の後、通常処理(図10参照)を行う構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、メイン処理のステップS111の後に、上記実施形態で通常処理のステップS209~ステップS218で行われていたカウンタ値の更新等の処理を行い、例えば、2msec毎に行われるタイマ割込み処理において、上記実施形態で通常処理のステップS201~ステップS208で行われていた処理と、上記実施形態でNMI割込み処理として行われていたステップS401の処理とを行うこととしてもよい。尚、この場合のステップS401の処理としては、例えば、CPU501のNMI端子に停電監視回路542から停電信号SK1が出力されたか否かを判定し、停電信号SK1の出力が確認された場合に、停電の発生を示すフラグをオンにする構成が挙げられる。また、ステップS401の処理に関しては、上記実施形態と同様に、NMI割込み処理として別途行うこととしてもよい。
加えて、上記実施形態において、特別図柄の変動表示の開始時に、当否乱数カウンタC1の値が当選に対応する値であるか否か等を再度確認し、当該確認処理の結果(当否フラグ等の状態)に応じて大当たり状態を発生させるか否かの決定、及び、変動表示のパターンの決定が行われるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、発射装置60の発射のタイミング(発射の間隔)を主制御装置261が決定しているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、発射制御回路312によって、発射タイミング(発射の間隔)を計るように構成してもよい。この場合、主制御装置261の制御負担の抑制を図ることができる。
(x;遊技者による設定)上記実施形態では、遊技が行われていない状態において演出ボタン125の操作を行うことで、装飾図柄表示装置42においてメニュー画面が表示され、装飾図柄表示装置42における演出パターンの変更、音量の変更、明るさの変更、モバイル連動遊技を行う場合のパスワードの入力、及び、2次元コードの出力等が可能に構成されているが、演出等に関して遊技者が設定可能な項目の内容等は機種毎に適宜変更可能である。所定の演出種別の導出割合の変更や、所定キャラクタの導出頻度を高める設定を可能としてもよいし、モバイル連動遊技を行わない構成としてもよい。さらに、音量の設定を行うことのできるボタン、及び、明るさの設定を行うことのできるボタンを設け、メニュー画面を開かなくても調節の設定が可能に構成してもよい(基準姿勢と、増加姿勢と、減少姿勢とを取り得る1つのボタンであってもよいし、増加用ボタンと、減少用ボタンとにより構成されてもよい)。さらに、装飾図柄表示装置42に表示される文字の大きさ、色合い等を遊技者の操作に基づいて変更可能に構成してもよい。また、演出ボタン125に内蔵されたLEDは、演出ボタン125を操作してもパチンコ機10の視認態様の変化が生じないボタン無効状態と、演出ボタン125を操作することでパチンコ機10の視認態様の変化が生じるボタン有効状態と、ボタン有効状態において演出ボタン125が操作された操作状態(操作中、或いは、操作後の状態)とで、発光態様(発光色等)が異なるように構成してもよい。
尚、各種設定を行う際に利用可能な入力手段として、例えば、遊技者が接触可能な位置にタッチパネルを設ける(感覚的な調節が可能となる)こととしてもよいし、入力ボタンを複数設けたり(より細かな調節をより好適に行える)することとしてもよい。
(y;遊技ポイント)上記実施形態において、遊技を進行することで遊技ポイントが付与され(例えば、変動表示1回で1ポイント、スーパーリーチ発生で30ポイント、大当たり1回で1000ポイント)、遊技ポイントが規定数貯まることで、或いは遊技者の操作入力に基づいて規定数の遊技ポイントを消費することで、新規の演出(変動表示や大当たり状態における演出や、特定キャラクタのアレンジ等)を導出可能となるように構成してもよい。また、遊技ポイントが貯まり易い状態となる(例えば、大当たり状態の終了から変動表示が400回を超えるとスーパーリーチ発生や大当たり状態発生で遊技ポイントが2倍貯まり、500回を超えると変動表示でも遊技ポイントが2倍貯まる状態となる)ように構成してもよい。
また、遊技ポイントを使用しての演出において所定の示唆(大当たりの示唆、確変モードの示唆、大当たり確率が複数段階設定可能な構成における該設定の示唆等)が行われる場合があるように構成してもよい。
(z;動画の作成方法)上記実施形態では、事前に最初から最後までの内容が定められている動画データを読取ることで動画を生成しているが、リアルタイムでレンダリングを行う3DCG(三次元コンピュータグラフィックス)のアニメーションのように、リアルタイムに状況に応じた動画を生成する(例えば、状況に応じてキーフレームを随時作成し、画像を繋げていく)ように構成してもよい。また、複数のレイヤを使用するような構成としなくてもよく、可視表示する動画だけを再生する(動画を随時生成する、或いは、変更があった場合にキーフレームを再度作成する)ように構成してもよい(複数のレイヤを概念的なものとし、画像オブジェクトを適宜組合わせて生成する)。
(aa;入賞装置)遊技領域に設けられる第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b等の配置、数についても特に限定されるものではなく、機種毎に適宜配置可能である。例えば、上記実施形態では、第1可変入賞装置32a及び第2可変入賞装置32bが両方とも遊技領域の右側方領域に設けられているが、可変入賞装置32a、32bの配置、構成等は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、第1可変入賞装置32aを左側方領域に配置し、第2可変入賞装置32bを右側方領域に配置することとしてもよい。さらに、第2可変入賞装置32bや第2始動入賞装置33bを省略することも可能である。
また、例えば、入球部と、入球部に入球した遊技球が入球可能な第1始動入賞装置、及び、第2始動入賞装置と、入球部に入球した遊技球を第1始動入賞装置、及び、第2始動入賞装置に交互に案内する案内手段とを備える始動入賞ユニットを設けることとしてもよい。当該構成を採用する場合、第1変動表示に対応する第1始動入賞装置、及び、第2変動表示に対応する第2始動入賞装置の他に、第2変動表示に対応するとともに、羽根部材を具備する開閉式(遊技球が入球可能又は入球し易い開状態と、入球不可能又は入球し難い閉状態とに状態変化可能)の第3始動入賞装置を設けることとしてもよい。
(bb;非電動役物)遊技領域を移動する遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化可能な第1開閉式入球装置、第2開閉式入球装置、及び、第3開閉式入球装置を設けるとともに、遊技領域を移動する遊技球が常時入球可能な作動入球装置を設け、作動入球装置に遊技球が入球した場合に、該遊技球に連動する第1開放連動部材が第1開閉式入球装置を開状態とし、第1開閉式入球装置に遊技球が入球した場合に、該遊技球に連動する第1閉鎖連動部材が第1開閉式入球装置を閉状態とするとともに、第1開閉式入球装置に入球した遊技球に連動する第2開放連動部材が第2開閉式入球装置を開状態とし、第2開閉式入球装置に遊技球が入球した場合に、当該遊技球に連動する第2閉鎖連動部材が第2開閉式入球装置を閉状態とするとともに、第2開閉式入球装置に入球した遊技球に連動する第3開放連動部材が第2開閉式入球装置を開状態とし、第3開閉式入球装置に遊技球が入球した場合に、該遊技球に連動する第3閉鎖連動部材が第3開閉式入球装置を閉状態とするように構成してもよい。ここで、第1及び第2開閉式入球装置に遊技球が入球した場合と、第3開閉式入球装置に遊技球が入球した場合とで、遊技者に付与される特典が異なる(例えば、第1及び第2開閉式入球装置に遊技球が入球した場合には、続いて連動する開閉式入球装置が開状態とされるだけであるが、第3開閉式入球装置に遊技球が入球した場合には、第3開閉式入球装置の内部に設けられた特別入球部に遊技球が入球することを契機として、可変入賞装置が複数回開放される特別遊技状態が発生する)ように構成してもよい。
尚、開閉式入球装置の数等は特に限定されるものではなく、例えば、作動入球装置と開閉式入賞装置とを2組設けることとしてもよい。また、作動入賞装置を省略し、閉状態の開閉式入球装置にも遊技球が入球可能に構成され、閉状態の開閉式入球装置に遊技球が入球することで当該開閉式入球装置が開状態とされ、開状態の開閉式入球装置に遊技球が入球することで当該開閉式入球装置が閉状態とされるように構成してもよい。さらに、作動入球装置を開閉式とし、入球サポート抽選の当選で解放されるように構成してもよい。
尚、作動入球装置と、第1開閉式入球装置、及び、第2開閉式入球装置とを備え、作動入球装置は、当該作動入球装置に入球した遊技球と第1開閉式入球装置とを連動させる第1開放連動部材と、作動入球装置に入球した遊技球と第2開閉式入球装置とを連動させる第2開放連動部材と、作動入球装置に入球した遊技球を第1開放連動部材、又は、第2開放連動部材のどちらかに案内する案内手段とを備え、第1開閉式入球装置に遊技球が入球した場合と、第2開閉式入球装置に遊技球が入球した場合とで、遊技者に付与される特典が異なる構成としてもよい(開状態にある第1開放連動部材、及び、第2開放連動部材に遊技球が入球すると、当該第1開放連動部材、及び、第2開放連動部材が閉状態とされる)。
(cc;不正対策)上記実施形態において、パチンコ機10の振動を検知する振動検知手段や、パチンコ機10(遊技領域)に発生した磁気を検知する磁気検知手段が設けられ、警戒レベルを複数段階で設定可能に構成してもよい。つまり、例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特別入球部とを備え、遊技球が特別入球部に入球することにより所定の特典が付与される構成において、遊技球が特定領域に存在する場合に、振動検知手段や磁気検知手段の警戒レベルを上げる(遊技球が特定領域に存在しない状態に比べ、より小さな振動やより弱い磁気でもエラー状態を発生させる)ように構成してもよい。また、例えば、遊技領域を移動する遊技球を入球させることが望ましい特定領域を開閉させる開閉手段が開状態とされている状態において警戒レベルを上げるような構成としてもよい。
例えば、通常の警戒レベルでは、振動検知で、振動発生フラグオン、振動監視カウンタの設定(例えば5回の振動を検知可能に設定)、及び、振動監視タイマの設定(例えば10秒を監視可能に設定)を行い、振動発生フラグがオン状態における振動検知の場合に振動監視カウンタの値の更新(値を1減算)及び振動監視タイマの再設定を行い、振動監視カウンタが予め定められた所定数とされた場合に警告(例えば装飾図柄表示装置42の警告表示、警告音の導出)を行い、振動監視カウンタの値が「0」でエラー状態とし、振動監視タイマの値が「0」で振動発生フラグオフする構成としてもよい。その一方で、警戒レベルが高められた状態では、1回の振動検知でエラー状態とする(振動の強さに応じて、例えば、予め定められた閾値よりも弱い場合に警告を行い(2回目の警告となるような場合にはエラー状態とする)、強い場合にエラー状態とする構成としてもよい)。
つまり、パチンコ機10を遊技する遊技者のために設置された椅子に対し着席したり、離席したり、遊技球の貸出操作を行ったりする際に、意図せずにパチンコ機10に振動等を付加してしまうことも考えられ、逐一エラー状態とさせていては、遊技場関係者や遊技者に煩わしい思いをさせたり手間をかけたりしてしまうことが懸念される。この点、振動検知手段の警戒レベルを上記のように変化させることで、かかる懸念を抑止するとともに、制御の簡素化等を図ることができる。尚、磁気に関しては(所持していること自体が怪しまれる)、警戒レベルを変化させることなく、一定レベルで監視を行うこととしてもよい。
(dd;エラー状態)エラー状態では、その間の抽選や特典の付与等が無効とされることとしてもよい。また、エラー状態は、遊技場関係者が対応する操作を行わない限り解消されないように構成してもよいし、振動発生等によるエラー状態の発生から規定時間後に自動で解消されるように構成してもよいし、振動や磁力等の検知の程度により(例えば、振動の大きさを検知可能にしたり、振動の長さや回数を計測可能にしたりして、規定の閾値を超えるか超えないかによって判断する)自動で解消される場合と、自動では解消されない場合とに分かれるように構成してもよい。但し、警戒レベルが高められた状態では、エラー状態は遊技場関係者が解除操作を行うことで解消可能とすることが望ましい。尚、エラー状態の遊技場関係者による解消方法についても特に限定されるものではなく、RAM消去スイッチ323を操作しながら電源をオンする、エラー解消用のボタンを所定の方法で操作する等、適宜設計可能である。
また、例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域が設けられるとともに、特定領域に移動する遊技球が入球可能な特別入球部、及び、非特別入球部が設けられ、遊技球が特別入球部に入球した場合に所定の特典が付与される構成において、特定領域における球詰りに起因するエラー状態にあっても特別入球部、及び、非特別入球部への入球の検知情報が記憶されることとしてもよい。この場合、遊技者に瑕疵の無い球詰り等の発生によってエラー状態となり、遊技が中断された場合に、エラー状態中の特別入球部への入球をカウントすることができる。従って、遊技者に不利のないように遊技を再開させることができ、遊技者の興趣の低下等を抑制することができる。
(ee;その他の調節機能)上記実施形態では特に言及していないが、パチンコ機10には、設置面に設置されたパチンコ機10の傾斜角度を変更することのできるアジャスタが設けられており、パチンコ機10の設置場所の傾きや凹凸等によらず、パチンコ機10を好適に設置可能である。また、パチンコ機10の裏面側には、マスター設定手段が設けられ、遊技者が設定可能な音量・明るさの上限及び下限が設定されることとしてもよい。
尚、装飾図柄表示装置42の前方領域に対し可動役物が出没可能に設けられ、さらに、可動役物の前方に透過型の表示装置が設けられる場合、遊技者の身長によって、装飾図柄表示装置42の態様と、可動役物と、透過型表示装置の態様とを組合わせた態様をうまく視認することができないことが懸念される。この点、例えば、メニュー画面等から、遊技者の操作によって、透過型表示装置の視認態様、及び、可動役物の位置を調整可能としてもよいし、遊技者の体格等を把握可能な把握手段を設けて(両目の位置を測るセンサを設けて視点位置から身長等を把握可能とする)、遊技者に適した設定を(手動で、又は、自動で)行えるように構成してもよい。
(ff;遊技盤)上記実施形態では、遊技盤30が透明樹脂により構成されているが、不透明な樹脂により構成してもよいし、透明樹脂部分と、不透明樹脂部分とが混在するような構成としてもよいし、木製としてもよい。また、遊技盤30が透明な場合には、遊技盤30の裏側に可動役物、固定役物、表示手段、特別表示装置43a、43b、保留表示装置46a、46b、普通図柄表示装置41、普通保留表示装置44等を設けることとしてもよい。さらに、遊技盤30が透明の場合、遊技盤30前方の遊技領域を移動する遊技球が遊技盤30に設けられた開口部を介して遊技盤30の裏側に延設される裏側通路を経由し、遊技盤30に設けられた開口部を介して遊技盤30前方の遊技領域に戻るような構成とすることも可能である。
(1-a;情報手段、装飾パネルの配置)上記実施形態では、装飾パネル401は、右打ち入賞ユニット37の前方に設けられているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、装飾パネル401の設置場所は機種毎に適宜変更可能である。装飾パネル401は、自身での装飾を行いつつ、装飾パネル401で前方を覆われる領域についても視認可能とするという特徴を有する。このため、情報手段等の遊技者にとって比較的重要な構成の前方にも装飾パネル401を配置することができ、結果として、装飾パネル401による装飾の設置場所や大きさを比較的自由に設定することができる。
また、上記実施形態では、右打ち入賞ユニット37、特に、右打ち入賞ユニット37に設けられた各入賞装置、及び、右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球が、情報手段に相当することとされているが、情報手段は機種毎に適宜変更可能である。ここで、情報手段とは、パチンコ機10が遊技の進行において所定の状態(例えば、確変大当たり中、確変モード中)であること、所定の状態が発生する(ことが決まっていて、所定時間後に、或いは、所定契機に基づいて発生する予定である、例えば、大当たりの発生を教示する変動表示中である、又は、演出表示においてリーチ状態が発生する変動表示中である)こと、或いは、所定の状態が発生し易い(高確率状態である、高入球状態である、所定の演出の導出が選択され易い状態である)こと等の情報を遊技者に教示、又は、示唆するものが挙げられる。情報手段の具体例としては、例えば、所定の情報を表示する表示手段(特別表示装置43a、43b、普通図柄表示装置41、装飾図柄表示装置42、保留表示装置46a、46b、普通保留表示装置44等)、対応する入球手段が開状態とされていることを示す発光手段、第1状態と第2状態とに状態変化する状態変化手段(例えば、可変入賞装置32a、32b、第2始動入賞装置33b、可動式の役物等)、移動先に応じて異なる結果とされる移動手段(遊技領域を移動する遊技球、遊技球が入球することで確変モードが付与されたり、大当たり状態が付与されたりする特定入球部を備える可変入賞装置に入球して該可変入賞装置の特定領域を移動する遊技球、或いは、演出として、遊技球を模した疑似球を使用し、予め決定された内容を疑似球の挙動で教示する疑似球演出を行う場合の疑似球等)等が挙げられる。また、スルーゲート34や一般入賞口31の前方に装飾パネル401を設けることとしてもよい。さらに、機種のスペック(大当たり確率、大当たり種別の振分け割合、高入球状態の継続期間等)、機種名、版権元等の情報を情報手段として採用することとしてもよい。
尚、装飾パネル401としては、比較的広い面積を確保することでより印象的な装飾を行い易く、上記実施形態のように、複数の入球手段の前方を1枚の装飾パネル401でまとめて覆う等して、装飾パネル401の面積を確保することとしてもよい。さらに、装飾パネル401により複数の情報手段の前方が覆われる構成だけではなく、1つの情報手段の前方が装飾パネル401により覆われる構成としてもよい。複数の情報手段の前方を一繋がりの装飾パネル401で覆う場合、例えば、装飾パネル401によって第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bの前方が覆われる場合には、第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bが並ぶ方向を含む方向(第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bが並ぶ方向に対して直交する方向以外の方向、望ましくは、第1特別表示装置43a、及び、第2特別表示装置43bが並ぶ方向に対して45度以下となる方向)に沿って第1装飾部405、及び、第2装飾部407が並ぶように配置し、第1特別表示装置43aと、第2特別表示装置43bとの間に第1装飾部405、及び、第2装飾部407のうち少なくとも一方を配置するように構成してもよい。この場合、第1特別表示装置43aと、第2特別表示装置43bとの間の比較的大きく離間させても、装飾パネル401の特定態様を確実に視認させることができる。また、装飾パネル401に前方を覆われる範囲に設置される情報手段の数によらず、当該情報手段の状態変化を確実に把握することができるように(例えば、入賞装置の開閉部材が閉位置にあるときと開位置にあるときとの両方が視認可能となるように)構成することとする。加えて、装飾パネル401の数についても特に限定されるものではなく、複数箇所に設置可能である。
また、例えば、装飾パネル401により前方が覆われた複数の情報手段が互いに連動する場合、第2位置から装飾パネル401を視認することで、当該連動する複数の情報手段のいずれも視認可能に構成されていることが望ましい。「連動」としては、例えば、前記複数の情報手段としての第1情報手段、及び、第2情報手段が発光手段であって、第1情報手段が発光することで第1の特典の付与が教示され、第1情報手段が発光した後にさらに第2情報手段が発光することで第1の特典よりも遊技者にとって有利な第2の特典が付与されるような構成でもよいし、第1情報手段が始動入賞装置33a、33bやスルーゲート34であり、第2情報手段が当否抽選の結果により開状態とされ得る可変入賞装置32a、32bや入球サポート抽選の結果により開状態とされ得る第2始動入賞装置33bであることとしてもよい。
さらに、例えば、遊技領域のうち入賞装置(入球手段)が存在しない範囲に装飾パネル401を設置したとしても、装飾パネル401の裏側を通過する遊技球の挙動(移動のルート、前記所定の入球手段が開閉式の場合の到達のタイミング等)によって、装飾パネル401よりも下流側に設けられた入賞装置に該遊技球が入球する、或いは、入球し易いか否か(ひいては、特典が付与されるか否か)が異なることから、該遊技球が情報手段に相当し、装飾パネル401の裏側に遊技球を通過させる状況では、装飾パネル401を介して、その裏側の遊技球の経路を確認し、遊技球の発射の強さ等の調整を行うことができる。
また、装飾パネル401は、その全体が遊技領域に設けられる構成に限定されるものではなく、装飾パネル401の一部が遊技領域内に設けられ、その他の部位が遊技領域外に設けられる構成としてもよいし、装飾パネル401の全体が遊技領域外に設けられる構成としてもよいし、装飾パネル401を介して遊技球が視認されることのない構成としてもよい。例えば、前面枠14の所定部位(例えば、窓部101の下方、上皿19の側方、或いは、遊技球を遊技者が接触不可能とする封入式のパチンコ機において、上皿19に蓋をするような格好で装飾パネルを設ける等)、演出ボタン125等において装飾手段(装飾パネル)を設けることとしてもよい。例えば、演出ボタン125は、前面枠14に取付けられるボタン基部と、ボタン基部に対して上下に相対変位可能に構成され、円筒体の上部開口部を閉じた形状の透明な操作体と、操作体が押下げ操作されたことを検知する操作検知スイッチと、操作体の内側に設けられる演出体とを備え、操作体を操作して演出体が操作体の操作面に近接することで、操作体の操作面の裏面に貼着された装飾シールの態様と、演出体の態様とが組合わされて特定態様とされ、操作体が操作されておらず操作体が基準位置とされ、演出体が操作体の操作面から離間することで、操作体の装飾シールの態様と、演出体との間に隙間が形成され、該隙間を介して、演出体よりも奥側に設けられた装飾体の態様を視認可能となる(或いは、装飾体を発光手段とした場合に装飾体の光が演出ボタン125の外方に照射される)ように構成してもよい。
上記実施形態では、右打ち入賞ユニット37(前パーツ184の前板部185)の前面の全体と、装飾パネル401で前方が覆われる範囲とが一致するように構成されているが、右打ち入賞ユニット37よりも広い範囲を装飾パネル401で覆う構成としてもよいし、右打ち入賞ユニット37の一部の前方が装飾パネル401で覆われない構成としてもよい。さらに、例えば、右打ち入賞ユニット37の入口に関しては、装飾パネル401によって前方が覆われないように構成してもよい。この場合、右打ち入賞ユニット37に遊技球が入球した瞬間に関しては、無条件で該遊技球を視認し易くすることができ、右打ち入賞ユニット37に遊技球が入球したか否かをより認識し易くすることができる。
また、右打ち入賞ユニット37の前方の全体を装飾パネル401で覆う構成としても、右打ち入賞ユニット37の前方が特定態様(第1装飾部405、及び、第2装飾部407)で覆われないようにすることにより、同様の作用効果が奏される。このため、例えば、上記実施形態のように、右打ち入賞ユニット37に第2可変入賞装置32bが組込まれ、右打ち入賞ユニット37の前パーツ184の全体が装飾パネル401で覆われる構成であっても、第2可変入賞装置32bの入口に対応する部位において、第1装飾部405及び第2装飾部407が省略される(或いは、透視性が高められた態様とされる)ことで、第2可変入賞装置32bに遊技球が入球したか否かをより認識し易くすることができる。
また、装飾図柄表示装置42(の一部)を覆うようにして装飾パネル401を設けることとしてもよい。さらに、装飾パネル401を装飾図柄表示装置42の前方位置と、装飾図柄表示装置42の前方から外れる位置との間を変位可能に構成してもよい。加えて、装飾パネル401を回動(傾動)可能に構成し、第1位置等が変化するように構成してもよい。
尚、装飾パネル401(の一部)が変位する、発光色が変化する等の視認態様変化が可能な構成の場合には、装飾図柄表示装置42の演出に応じて(例えば、スーパーリーチ発生等のステップアップのタイミング)態様変化する場合があることとしてもよいし、遊技状態の変化に応じて態様変化する場合がある(通常モード、確変モード、時間短縮モード、大当たり状態、及び、客待ち状態等で、絵柄、発光色、明るさ、位置等が異なる)こととしてもよい。
(1-b;第1位置)上記実施形態では、装飾パネル401の正面(第1位置に相当)から装飾パネル401を視認した場合に、前面側シート403の絵柄と、後面側シート404の絵柄とが組合された絵柄(特定態様)が視認されるようになっているが、装飾パネル401の正面(今度は第2位置に相当)から装飾パネル401を視認した場合に、装飾パネル401の後方に配置された右打ち入賞ユニット37が視認されるように構成してもよい。すなわち、上記実施形態では、遊技者が遊技を通常行う姿勢から顔を横に向けるだけで右打ち入賞ユニット37側を視認することが可能となっているが、遊技者が遊技を通常行う姿勢から顔を横に向けた場合には、装飾パネル401の特定態様が視認されるような構成としてもよい。つまり、装飾パネル401により前方を覆われている情報手段(遊技進行上の重要度)や、遊技機コンセプト(キャラクタの装飾や演出を全面的に出したい等)に応じて、適宜変更可能である。尚、遊技者が遊技を通常行う姿勢から顔を横に向けた場合に装飾パネル401の特定態様が視認されるように変更する場合に、第1装飾部405と、第2装飾部407との相対位置を変更する、装飾パネル401の向きを内向きに変更する等が挙げられる。
(1-c;照明、発光手段)装飾パネル401(装飾手段)を、主として、装飾パネル401における特定態様を視認させつつ、装飾パネル401の後方に発光手段を配置して装飾パネル401、及び、その周辺部を明るくする(装飾パネル401を照明のように使用する)目的で設置する構成としてもよい。つまり、発光手段を備えていない装飾手段を設置すると、当該装飾手段、及び、その周辺部が暗くなってしまうことが懸念されるため、パチンコ機10における比較的遊技者の目に付き易い位置に装飾手段(特に比較的大型のもの)を設置し難くなるおそれがある。さらに、装飾手段を明るくする照明を設けた場合に、当該照明が直接視認されることで意匠性が低下したり、当該照明の光が遊技者の目に直接入射するような場合には、遊技者の目の負担になったりすることが懸念される。
この点、上記実施形態のような装飾パネル401の後方に発光手段(面発光照明188)を設置することで、面発光照明188が直接視認され、面発光照明188の光が遊技者の目に直接入射することを抑制しつつ、装飾パネル401、及び、その周辺部を効率的に明るくすることができる。特に、パチンコ機10の横幅方向の中央部に対応する位置が第1位置となるように構成されることで、かかる作用効果がより一層奏される。これにより、パチンコ機10を通常の姿勢で遊技する遊技者(遊技領域の略中央部に顔が正対する)に対しては、装飾パネル401の特定態様やその周辺部を明るく視認させることができ、特に、装飾パネル401において明るくなり過ぎたり、装飾パネル401を明るくするための発光手段が直接視認されることで意匠性の低下を招いたりすることを防止することができる。
尚、装飾パネル401の後方において遊技者に視認させるような情報手段や装飾等が設置されない場所に設置される装飾パネル401については、装飾パネル401を介して装飾パネル401の後方を視認可能な構成とされなくてもよく、この場合、第2透過部408は、半透明であって、透光性を有するが、第2透過部408を介して後面側シート404の反対側を視認不可能、又は、視認困難となるような構成としてもよい。
また、装飾パネル401に対応して設けられる発光手段としては、面発光照明188に限定されるものではなく、点発光の発光手段を設けることとしてもよい。また、当該構成を採用する場合、発光手段は、第1透過部406と、第2透過部408とを通る仮想直線の延長線上から外れた位置に設けられていることとしてもよい。この場合、第2位置から装飾パネル401を視認した場合に発光手段が視認されてしまうといった事態を回避することができ、第2位置から視認した遊技者(の目)に対しても発光手段からの直射光が入射してしまうといった事態を回避しつつ、発光手段が視認されることによる意匠性の低下等を回避することができる。加えて、導出可能な発光色、点灯、点滅、消灯等のパターン等についても適宜設定可能である。
さらに、発光手段の発光態様や発光態様の変化等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能である。例えば、低入球状態、すなわち、右打ち入賞ユニット37を視認する必要のない状態においては、発光手段としての面発光照明188を特定態様のモチーフに合わせた青色で発光させ、高入球状態、すなわち、右打ち入賞ユニット37を視認する必要のある状態においては、面発光照明188を比較的視認の阻害にならない白色で発光させることとしてもよい。尚、右打ち入賞ユニット37に設けられた各入賞装置に対応して発光手段としてのLEDが設けられているが、省略することとしてもよい。但し、入賞装置の開閉状態、或いは、入賞装置への遊技球の入賞に応じて対応するLEDの発光態様を変更したり、遊技状態に応じて面発光照明188の発光態様を変更したりすることで、右打ち入賞ユニット37を直接視認しなくても、右打ち入賞ユニット37等における各種状態を把握することができ、利便性の向上等を図ることができる。
また、大当たり状態においても右打ちされることとなるが、第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たりラウンドは面発光照明188が黄色に発光し、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たりラウンド、すなわち、確変モードが付与される大当たりラウンドは面発光照明188が赤色に発光する構成とした場合に、通常は、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たりラウンドの開始タイミング(第2可変入賞装置32bの開放タイミング)と、面発光照明188が赤色に発光するタイミングとが一致するのであるが、演出として、面発光照明188が赤色に点灯するタイミングが早まったり、遅れたりする場合があるように構成してもよい。この場合、演出性の向上等を図ることができる。特に、確変モードが付与されるか否かが教示されていない状況であって、面発光照明188の赤色への態様変化が先行する場合、遊技者に驚きを付与するとともに、遊技者が第2可変入賞装置32bの開放により早く対応することができる。一方、第2可変入賞装置32bが開状態とされるラウンドの開始(第2可変入賞装置32bの状態変化)が先行する場合、(ラウンド開始時に第1可変入賞装置32a、又は、第2可変入賞装置32bを視認していなければ気付かない)確変モードが付与されるという歓喜の瞬間が遅れてくるといった演出を堪能することができる。
尚、確変大当たりの大当たり状態であっても、装飾図柄表示装置42の変動表示(演出表示)や装飾図柄表示装置42における大当たり状態の演出では確変大当たりであることを教示しない場合に、基本的には、面発光照明188でも対応する発光色とされるが、装飾図柄表示装置42における確変大当たりであることの教示に先駆けて、面発光照明188で確変大当たりに対応する発光色を導出するパターンを設けることとしてもよい。
加えて、面発光照明188に代えて、発光手段としての液晶表示装置を設け、右打ち入賞ユニット37において遊技球が入球可能とされている入賞装置への遊技球の移動ルートをその他の部位よりも明るく示すように構成してもよい。例えば、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たりラウンドでは、右打ち入賞ユニット37の入口から第2可変入賞装置32bの第2可変特定領域141にかけて、白く光るラインが延設表示されるとともに、特別入球部145(振分け装置147のスライド片148)を指し示す黄色く光る矢印を点滅表示するように構成してもよい。また、第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たりラウンドでは、右打ち入賞ユニット37の入口から第1可変入賞装置32aの第1可変特定領域161にかけて白く光るラインが延設表示され、高入球状態では、右打ち入賞ユニット37の入口から第2始動入賞装置33bの第2始動特定領域171にかけて白く光るラインが延設表示されることとしてもよい。さらに、右打ち入賞ユニット37への遊技球の進入を検知可能に構成される場合、発光手段としての液晶表示装置により右打ち入賞ユニット37の比較的広い範囲にかけて赤色でバツ印を表示するように構成してもよい。
また、装飾パネル401に対応して設けられる発光手段は、装飾パネル401に対して相対変位可能に構成されていることとしてもよい。例えば、発光手段を変位(回動、上下左右前後へのスライド・傾動変位)させる駆動手段(ステッピングモータなど)を備えることとしてもよい。この場合、装飾パネル401の視認態様の多様化、ひいては、装飾パネル401の態様変化を利用した演出の多様化等を図ることができる。さらに、装飾パネル401側を変位可能としてもよい。より具体的な態様例として、下方に開口する略箱状、或いは、球状をなし、枠組み部と、枠組み部に取付けられる白濁半透明の装飾部とを備える外構成部と、外構成部の内側に配置され、所定のキャラクタの模型と、模型の周縁部に設けられる投影部とを備える内構成部とを備える演出装飾体を備え、投影部が所定の視認態様を装飾部に投影させ、装飾部に投影された態様を、装飾部を介してパチンコ機10の前方から視認可能に構成してもよい。投影部は、模型の前後に一対で設けられる第1投影部(例えば、透明体に不透明の絵柄を付け、その裏側にランプを配置したもの)と、模型の左右に一対で設けられる第2投影部(例えば、透明体に着色透明の絵柄を付け、その裏側にランプを配置したもの)とを備え、第1投影部による投影態様(本例では、絵柄に対応する部位が影絵のように暗く、輪郭で形状を判別する)と、第2投影部による投影態様(本例では、色付きの絵柄)とが異なり、それぞれを発光させるか否かについては抽選等に基づいて適宜決定される。外構成部には、枠組み部により枠状に区画された領域のうち装飾部が取付けられていない透過部が設けられ、透過部を介して模型を視認可能となっている。本例では、内構成部、及び、外構成部がそれぞれ回動可能に構成され、内構成部、及び、外構成部をそれぞれ回動変位させるステッピングモータが設けられている。演出装飾体の態様は演出等に応じて適宜変更可能であって、外構成部に関し、透過部を介して模型を視認可能又は視認し易い位置と、視認不可能又は視認困難な位置との間を変位させたり、内構成部に関し、透過部を介して模型を視認可能な状態において模型の正面を前方に向けたり後方に向けたりすることで所定の示唆を行ったり、第1投影部、及び、第2投影部のうち一方を発光させた状態、両方を消灯した状態に切替えたり、第1投影部、及び、第2投影部のうち一方を発光させた状態で第1投影部、及び、第2投影部を回動変位させることで、投影の態様が装飾部を移動するようにしたりすることが可能である。
尚、装飾パネル401に対応して設けられる発光手段は固定的に設けられる一方で、装飾パネル401を変位可能に構成することでも、発光手段が装飾パネル401に対して相対変位可能に構成される。この場合、例えは、装飾パネル401と、発光手段とをユニット化することで、装飾パネル401と、発光手段との相対位置関係が悪化して、好適な視認態様とならないといった事態を防止することができる。
また、例えば、第1装飾部405、及び、第1透過部406を備える第1構成部と、、第2装飾部407、及び、第2透過部408を備える第2構成部のうち少なくとも一方に対し、発光態様を変更可能な装飾側発光手段を設けることとしてもよい。この場合、第1構成部や第2構成部でも、発光態様の変化による装飾、及び、演出を行うことができ、意匠性の向上や演出性の向上等を図ることができる。第1構成部、及び、第2構成部がそれぞれ厚みのある構成(前面側シート403、及び、後面側シート404がそれぞれ別のベース部に取着される等)の場合には、それぞれ個別に装飾側発光手段を搭載することができ、上記実施形態のように、1つのベース部402に前面側シート403、及び、後面側シート404が取着される等、第1構成部、及び、第2構成部の厚みが薄い場合には、ベース部402に装飾側発光手段が取着されるため、第1構成部、及び、第2構成部の両方に装飾側発光手段が設けられる格好となる。加えて、装飾側発光手段を第1装飾部405や、第2装飾部407の裏面側に設置することで、装飾側発光手段の直接の視認を回避することができ、装飾側発光手段が直接視認されることに起因して意匠性の低下等を招くといった事態を回避することができる。
さらに、面発光照明188に代えて、又は、加えて、装飾パネル401の斜め前方から装飾パネル401に光を照射可能な発光手段を設けることとしてもよい。また、面発光手段188等の発光手段の発光色は特に限定されるものではなく、例えば、3色LEDを発光手段として、演出等に応じて発光態様(明るさ、発光色、点灯・消灯の切替えパターン、向き等)を変化させることとしてもよい。さらに、発光手段は装飾パネル401に自身の光が届くように構成されていればよく、発光手段の光が、直接、装飾パネル401に照射される構成だけでなく、反射手段に反射してから装飾パネル401に入射する構成であってもよい。
また、装飾パネル401と発光手段との間に、ビームスプリッターを設けることとしてもよい。この場合、発光手段を発光させなければ、装飾パネル401を介してビームスプリッターの後方を視認不可能とすることができ、発光手段等のビームスプリッターの後方に配置された部材が視認されることで意匠性の低下を招くといった事態を回避することができる。
さらに、装飾パネル401を介して、装飾パネル401の後方の所定の情報手段を視認可能とする構成において、装飾パネル401の側方や前方から装飾パネル401に向けて光を照射する照射手段を設けることとしてもよい。例えば、前面側シート403と後面側シート404との間に向けて光を照射する(例えば、ベース部402を導光板として、ベース部402の内側で光を拡散させる、或いは、前面側シート403と後面側シート404との間(全体又は一部)に空間を設け、該空間)に光を照射可能としてもよい。
また、情報手段(上記実施形態では、右打ち入賞ユニット37の各入賞装置や右打ち入賞ユニット37を通過する遊技球)の前面側に光を照射可能な照射手段を備えていることとしてもよい。この場合、面発光照明188の発光により情報手段が逆光となったとしても、照明手段により情報手段の視認性を向上させることができる。尚、照射手段の発光態様(明るさ、発光色、点灯・消灯の切替えパターン、向き等)は適宜変更可能である。さらに、面発光照明188等の発光手段は、明るさ調節機能で調節可能な対象に含まれてもよいし、含まれなくてもよいし、個別に明るさを調整可能とする場合の1つのグループを形成することとしてもよい。さらに、点灯態様についても消灯、点灯、発光色、点灯のリズム等、適宜変更可能である。
尚、所定部位の照明・電飾を行うべく、第1透明部と第1不透明部とを具備する第1構成部と、第1構成部の後方に配置され、第2透明部と(第1透過部を介して視認される)第2不透明部とを具備する第2構成部と、第2構成部の後方に配置される発光手段とを備える照明手段を設ける場合には、第1不透明部、及び、第2不透明部における態様をシンプルなデザインとしてもよい(例えば、全体が単色(例えば、メタリックイメージ(銀色)で第1構成部及び第2構成部を半球状にする)とされてもよいし、迷彩柄や格子柄などの模様が描かれていてもよい)。また、第1構成部と第2構成部とが相対変位し、第1透明部が第2不透明部で閉塞される閉塞状態と、第1透明部及び第2透明部を介して発光手段の光が前方に照射される照射状態とに状態変化可能に構成してもよい。さらに、照明手段を閉塞状態として発光手段の発光色を変更してから照射手段を照射状態に状態変化させる(例えば、演出ボタン125を規定回数操作することを契機として状態変化させる)パターンを設けることとしてもよい。特に、照明手段としては、前面枠14に第1構成部、第2構成部、及び、発光手段が設けられるように適用したり、前面枠14に第1構成部が設けられ、内枠12(遊技盤30)に第2構成部、及び、発光手段が設けられるように適用したり、内枠12(遊技盤30)に第1構成部、第2構成部、及び、発光手段が設けられるように適用したりすることが考えられる。
尚、装飾パネル401の後方に送風装置を設け、第1透過部、及び、第2透過部において第1開口部、及び、第2開口部を形成し、送風装置の風が第1開口部、及び、第2開口部を介して装飾パネル401の前方に送られるように構成してもよい。装飾パネル401の後方にスピーカを設け、第1透過部、及び、第2透過部において第1開口部、及び、第2開口部を形成し、スピーカからの音声が第1開口部、及び、第2開口部を介して装飾パネル401の前方に届き易くする(スピーカの音声出力に基づく振動によって生起された風が装飾パネル401の前方に送られる)ように構成してもよい。装飾パネル401の後方に駆動手段(モータ、制御基板等)を設け、第1透過部、及び、第2透過部において第1開口部、及び、第2開口部を形成し、駆動手段の熱が第1開口部、及び、第2開口部を介して装飾パネル401の前方に放出されるように構成してもよい。
(1-d-1;装飾パネルの構造)上記実施形態では、装飾手段として、透明板状のベース部402の前面、及び、後面に対して、前面側シート403、及び、後面側シート404を貼着した装飾パネル401が採用されているが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、図48に示すように、右打ち入賞ユニット37の前パーツ184の前板部185の前面に前面側シート403を取着し、後パーツ181の後板部182の後面に後面側シート404を取着することで、右打ち入賞ユニット37により装飾手段を構成することとしてもよい。このように、第1構成部としての前面側シート403(第1装飾部405、第1透過部406)と、第2構成部としての後面側シート404(第2装飾部407、第2透過部408)との間に遊技球が通過可能な遊技領域が介在する場合にも、例えば、第1位置としての右打ち入賞ユニット37の正面の位置を視点として右打ち入賞ユニット37を視認することで、第1装飾部405と、第2装飾部407とが隣接する相対位置関係となり、第1装飾部405の態様と、第2装飾部407の態様とが組合された特定態様を視認することができる、また、例えば、第2位置としてのパチンコ機10の横幅方向中央部の前方位置を視点として右打ち入賞ユニット37を視認することで、第1装飾部405と、第2装飾部407とが離間する位置関係となり、第1装飾部405と、第2装飾部407との間、すなわち、第2透過部408の前方、並びに、第1装飾部407の前方において、前板部184と、後板部182との間(案内板部186)を移動する遊技球の挙動を視認可能となる。
右打ち入賞ユニット37の後方には、右打ち入賞ユニット37を全体的に明るくする発光手段としての面発光照明188(図48では図示略、図47参照)が設けられている。また、本態様例では、第1透過部406は無色透明である一方で、第2透過部408は白濁した半透明とされており、面発光照明188の光を透過させるものの、第2透過部408を介して後面側シート404の後方を視認することがほぼ不可能な構成となっている。右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球は、第2透過部408を介して右打ち入賞ユニット37の内側に進入した面発光照明188の光に照らされて認識可能な明るさが得られることとなる。特に、第2透過部408の前方を通過する遊技球については、第2透過部408との間の見た目のコントラストが明確となり、比較的視認し易くなる。尚、本態様例では、案内板部186と、前板部185、及び、後板部182のうち案内板部186の上方領域を前後に画定する部位とにより通路構成部が構成される。
また、図48(b)に示すように、特別入球部145(特別入球検知スイッチ226a)に個別に対応して、LED基板433が後パーツ181の後板部182に取付けられている。同図では、後板部182から後方に突出するボスが設けられ、LED基板433(発光手段)が当該ボスに対してねじで固定されている。当該LED基板433は、特別入球検知スイッチ226aの検知が有効であるとき(第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たりラウンド)に特別入球検知スイッチ226aの検知が行われることで所定時間継続して発光し、特別入球検知スイッチ226aの検知が無効であるときに特別入球検知スイッチ226aの検知が行われることで、エラー状態が解除されるまで点滅し、特別入球検知スイッチ226aの検知が無効であるときに特別入球検知スイッチ226aの検知が行われないことで消灯状態とされる。尚、図示は省略するが、右打ち入賞ユニット37のその他の入賞部(非特別入球部146、第2始動入賞装置33b、第1可変入賞装置32a)にも個別に対応するLED基板433を設けることとしてもよい。
当該構成を採用する場合にも、上記実施形態の装飾パネル401と同様にして、パチンコ機10の前面側のうち、情報手段(右打ち入賞ユニット37の各種入賞装置や右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球等)の設置場所、及び、装飾を行う場所として望ましい場所を情報手段と、装飾手段とで共有することができ、情報手段等を使用した遊技性等を十分に発揮させつつ、効率的に装飾を行う等の作用効果が奏される。また、装飾手段が右打ち入賞ユニット37(遊技球の案内通路を構成する手段)により構成されることで、右打ち入賞ユニット37とは別に装飾手段(装飾パネル401)が遊技領域に設けられる構成に比べ、装飾手段の設置により遊技領域のうち装飾手段に前後に重なる部位の前後幅が狭められるといった事態を回避することができる。さらに、遊技球を視認させる点に関しては、第2装飾部407の後方を通過する遊技球を視認させる場合に比べて見易くすることができる。尚、第1装飾部405と第2装飾部407との間の構成(設置物の位置や第1装飾部405と第2装飾部407との間の距離)については、第1装飾部405、及び、第2装飾部407の形状や、装飾手段を介して視認させる対象をどの程度見せるのか等に応じて適宜変更可能である。
さらに、図48の態様例では、前板部185の前面に前面側シート403が取着され、後板部182の後面に後面側シート404が取着され、前面側シート403、及び、後面側シート404が、遊技球に接触しないように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではない。但し、遊技球との接触に起因する摩耗等を防止するべく、前面側シート403、及び、後面側シート404のうち少なくとも一方(より望ましくは両方)は遊技球に接触しないことが望ましい。尚、透明シートにプリントが施されることで前面側シート403、及び、後面側シート404が構成される場合に、プリント側を接着面として前板部185や後板部182に取着することで、遊技球がプリント面に擦れて装飾性が低下するといった事態を抑止することができる。また、前面側シート403、及び、後面側シート404の透明シートと、前面側シート403、及び、後面側シート404が取着される対象とを比べた場合に、透明シートの方が傷付き難い(硬い、摩擦が少ない等)場合には、前面側シート403、及び、後面側シート404を遊技球との接触面とすることが望ましい(この場合、透明シートが保護部になる)。つまり、前面側シート403、及び、後面側シート404が取着される対象が傷付いて第2装飾部407等が見え難くなるといった事態を防止することができる。
尚、後面側シート404(右打ち入賞ユニット37)の後方に情報手段や装飾用の役物等の視認対象物を設置してもよく、その場合、第2透過部408を透明にする、或いは、開口部とするとともに第1透過部406、及び、第2透過部408を介して、視認対象物を視認可能としてもよい。
(1-d-2;装飾パネルの構造その2)また、例えば、ガラスユニット137(例えば、遊技領域の前面側を区画する透明体の後面)に前面側シート403を取着し、右打ち入賞ユニット37(例えば、前板部185の前面)に後面側シート404を貼着することで、装飾手段を構成することとしてもよい。また、透明な板状体の前面側、及び、後面側にそれぞれ凹凸形状を形成するとともに、着色を施して第1装飾部、及び、第2装飾部を設け、さらに、板状体の前面側に第1透過部を設けることで、板状体を前方から見て第1装飾部と第2装飾部とが組合された態様を視認可能に構成してもよい。この場合、着色部分も立体的になり、三次元的な装飾を行うことができる。さらに、板状体の後面側に第2透過部を設けることで、板状体を介して裏側領域を視認可能とすることができ、加えて、板状体の後方に発光体を設置することで板状体及びその周辺部をより明るくすることができる。また、凹凸形状、及び、着色が施されることで第1装飾部、及び、第2装飾部がそれぞれ一体的に設けられた第1パネル、及び、第2パネルを前後に組合わせることで、装飾パネル401を構成することも可能である。この場合、パチンコ機10の別シリーズを製造する場合等において、第1パネル及び第2パネルの一方を交換するだけとしたり、さらに第3パネルを組合わせたり等の具合に汎用性の向上を図ることができる。さらに、第1パネル、及び、第2パネルを互いに相対変位させたり、離間させて設置したりすることが可能となる。
尚、前面側シート403と、後面側シート404とが別体の場合、前面側シート403と、後面側シート404との間に、前面側シート403、及び、後面側シート404とそれぞれ当接、又は、近接する透明、又は、半透明のスペーサーを設けることとしてもよい。この場合、前面側シート403、及び、後面側シート404が、別々の部材に取着されていても、前面側シート403と、後面側シート404との間の距離が近付き過ぎてしまうといった事態を回避するとともに、スペーサーを目星として、前面側シート403と、後面側シート404との間の距離を適正なものとすることができる。
尚、第2位置から装飾パネル401を視認した場合に第1装飾部と第2装飾部とが離間するという構成に関し、例えば、第2位置から装飾パネル401を視認した場合に情報手段(固定でも可動でも可)が第1装飾部と第2装飾部との間に(一時的に)配置され、当該情報手段により第2装飾部の一部が隠されることで第1装飾部と第2装飾部とが離間して視認される構成(仮に情報手段が第1装飾部と第2装飾部との間に配置されていないとするならば第1装飾部と第2装飾部との間に隙間は生じないような構成)としてもよい。
加えて、上記実施形態では、第2位置から装飾パネル401を視認することで、装飾パネル401によって前方が覆われた右打ち入賞ユニット37の第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b(特別入球部145)、及び、第2始動入賞装置33bの全てを視認可能に構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、例えば、第1可変入賞装置32aを視認可能な位置と、第2可変入賞装置32bを視認可能な位置とが異なるように構成してもよい。
さらに、前面側シート403と、後面側シート404との間の空間が形成されるという構成に関し、例えば、前面側シート403と、後面側シート404との間に遊技球が通過可能としたり、前面側シート403と、後面側シート404との間に可動役物を通過・収容可能としたり、前面側シート403と、後面側シート404とを相対変位可能としたりすることとしてもよい。
また、装飾手段(装飾パネル401)は、装飾手段本体(装飾パネル401)に対して相対変位可能な可変手段を備えることとしてもよい。例えば、装飾パネル401を上下に分離可能に構成するとともに、装飾パネル401の一側方において刀形状の可動役物を左右にスライド可能に設け、所定の演出に際し、刀役物が装飾パネル401側に変位するとともに、装飾パネル401が上下に離間するように変位し、上下に分かれた装飾パネル401の間に刀役物が通過するように構成してもよい。また、例えば、装飾パネル401の後方において、遊技球を模した疑似球(遊技領域を移動しない演出用の遊技球)が通過するような機構を設けることとしてもよい。さらに、例えば、上記実施形態のように装飾パネル401が右打ち入賞ユニット37の前方に配置される等の装飾パネル401への後方領域への遊技球の進入位置が決められている場合には、該進入位置に対応して、右打ち時に変位する可動役物を設ける(入口を知らせるという意味では、ランプ等を設けることとしてもよい)こととしてもよい。加えて、例えば、装飾パネル401に対して遠近可能に可動役物を設け、前面側シート403や後面側シート404を透過型の液晶表示装置で構成する、或いは、装飾パネル401を変位可能に構成する等して、可動役物の変位挙動に応じて、装飾パネル401の表示態様を変化させたり(例えば、装飾パネル401の後方において3種類の可動役物を通常時には少なくとも一部が装飾パネル401に隠されるようにして設け、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選に対応して、大当たり期待度等を、可動役物を出現させることで示唆・教示可能としてもよい)、装飾パネル401を変位させたりする(例えば、可動役物が近づくと装飾パネル401が変位する場合があり、装飾パネル401が変位すると、装飾パネル401を介して視認した態様とは異なる態様を視認可能となる)こととしてもよい。また、装飾パネル401に対して第1相対位置と第2相対位置とをとり得る可動役物を設け(単数でも複数でもよい)、通常時は可動役物が第1相対位置とされて視認不可能、視認困難、或いは、可動役物と、装飾パネル401とが独立した視認態様とされ、所定の示唆・教示を行うべく、可動役物は第2相対位置とされることで、装飾パネル401の視認態様と、可動役物の視認態様とが一体となった(それぞれの独立した視認態様とは異なる態様とされた)統合態様が導出されるように構成されることとしてもよい。
このような構成を採用する場合、可変手段により装飾パネル401周辺部における視認態様をより面白みのあるものとすることができる。例えば、可変手段が視認される状態と、所定の特典が付与されることとを対応付ける等、所定の示唆を行うことができ、遊技性の向上等を図ることができる。また、可動手段が装飾パネル401を含む装飾手段に設けられていることから、可変手段が変位しても、前面側シート403(第1装飾部405)、及び、後面側シート404(第2装飾部407)との位置関係を良好に保ち易い上、可動手段の変位に伴って装飾パネル401が振動等しても、前面側シート403と、後面側シート404とが一体的に構成されていて、相対的な位置ずれが回避されるため、特定態様や、特定態様に可変手段の態様を足した態様をより好適に視認させることができる。
さらに、上記実施形態では、装飾パネル401の厚み方向が、パチンコ機10の前後方向と一致する(装飾パネル401の正面がパチンコ機10の前方を向く)ように構成されているが、遊技領域の右下部に設けられた装飾パネル401を遊技者側に向けるべく、装飾パネル401の前面が、パチンコ機10の横幅方向中央部側に向けて後方に若干傾斜するように構成してもよい。
上記実施形態では、装飾パネル401は、第1構成部としての前面側シート403と、第2構成部としての後面側シート404とを備えているが、例えば、遊技領域中央の正面で遊技領域を視認する視点位置が第1位置に相当する構成であって、前面側シート403、及び、後面側シート404のうち一方を省略し(例えば、後面側シート404を省略し)、遊技者が通常の姿勢で装飾パネル401を(斜めに)視認した場合(第1視認状態とされた場合)には、前面側シート403の第1装飾部405の間の間隔が詰まって、隣り合う第1装飾部405がほぼ繋がっているように視認され、顔を装飾パネル401の正面に移して装飾パネル401を視認した場合(第2視認状態とされた場合)には、第1装飾部405の間が離間して、第1透過部を介して、右打ち入賞ユニット37が視認されるように構成してもよい(かかる作用効果がより顕著に奏されるように、例えば、後面側シート404を遊技領域の外方側に向けて後方に傾くように構成してもよい)。
また、前面側シート403の大きさ(設置範囲)と、後面側シート404の大きさ(設置範囲)とがほぼ一致するような構成に限定されるものではなく、例えば、(装飾パネル401を正面視した場合の)前面側シート403の設置範囲において、後面側シート404が設置されていない箇所が存在してもよい。さらに、前面側シート403の設置範囲に対して、複数の(前面側シート403よりも小面積の)後面側シート404が設けられるように構成してもよい。
加えて、上記実施形態では、後面側シート404において第2透過部408が設けられているが、例えば、第2透過部408を省略し、後面側シート404が、1つの(一塊の)第2装飾部407のみで構成され、第1透過部406越しに、第2装飾部407しか見えない、或いは、第2装飾部407の側方を介して、後面側シート404の後方に位置する情報手段を視認可能な構成としてもよい。
さらに、上記実施形態では、装飾パネル401が、前面側シート403、ベース部402、及び、後面側シート404の3層構造とされているが、4層以上としてもよいし、2層としてもよい。例えば、装飾パネルが、第1ベース部と、第1ベース部の前面に貼着され、前面側に第1の装飾が施される第1シートと、第1ベースの後面に貼着され、前後両面に第2の装飾が施される(前面と後面とが同じ態様の)第2シートと、第2シートの後面と貼着される第2ベース部と、第2ベース部の後面に貼着され、後面側に第1の装飾が施される第3シートとを備えるように構成してもよい。この場合、装飾パネル401の向きを前後逆にしても同じ視認態様とすることができ、装飾パネルを取付ける際の作業性の向上を図ることができる。尚、第1シートの態様と、第3シートの態様とを異ならせ、第2シートの表面及び裏面の態様を第1シート及び第3シートの態様にそれぞれ対応させることで、特定態様を2種類設けることができる。
加えて、装飾パネル401(装飾手段)は平板状でなくてもよく、例えば、ドーム状、箱状等としてもよいし、装飾パネル401を適用する部位に応じた形状としてもよい。また、第1装飾部405及び第2装飾部407を具備する第1構成部及び第2構成部として、比較的硬質な樹脂成型品を採用してもよい。かかる構成を採用する場合には、装飾パネルは、第1構成部や第2構成部においてそれぞれ被取付部(例えば、右打ち入賞ユニット37)に取付けられることとしてもよい。但し、第1装飾部、及び、第2装飾部の位置ずれを防止するべく第1構成部、及び、第2構成部は、第1構成部、及び、第2構成部を一定の間隔で保持するベース部に取付けられ、ベース部が被取付部に取付けられる構成とすることが望ましい。第1構成部、及び、第2構成部がベース部に取付けられる場合には、ベース部がたとえ変位したとしても、第1構成部と第2構成部との位置関係を保持することができる。さらに、第1構成部及び第2構成部を前後方向にも凹凸が形成されるような立体形状としてもよい。
装飾パネル401は、右打ち入賞ユニット37に取付けられているが、装飾パネル401を遊技盤30に取付けるための取付台を別途設けることとしてもよいし、内枠12(樹脂ベース38)や前面枠14に装飾パネル401を取付けるような構成としてもよい。加えて、例えば、装飾パネル401はガラスユニット137に取付けられることとしてもよいし、遊技盤30や遊技領域の外周を構成する部位(又はその近傍部位)に取付けられることとしてもよい。尚、装飾パネル401が一体的に設けられ、被取付部に対して着脱可能に構成されることで、例えば、メンテナンスが生じた場合に第1装飾部405、第2装飾部407を一度に着脱可能であり、比較的簡単に交換が可能となる上、被取付部の再使用等に際しての利便性の向上を図ることができる。
加えて、第2透過部408を透明にするか、半透明にする等ある程度視認性を低下させるか、省略するかについては、装飾パネル401の後方を比較的クリアに視認させるか、光だけを通せばよい或いはぼやけて見える程度でよいのか、装飾パネル401の後方を視認させたくないのかによって適宜変更可能である。第2透過部408における視認性と低下させる場合には、例えば、曇りガラス、障子紙、ラメ粉やビーズを含有する樹脂、明るい有色部材等のように、光が乱反射するようなもの(複数回反射して前方に抜ける)や、光は通すが透視し難い材料を含むようなもの等が挙げられる。また、第2透過部408を省略する場合でも、第2装飾部407(及び第1装飾部405)が透光性を有する場合には、装飾パネル401の後方に発光手段を設置して装飾パネル401の特定態様等を明るく視認させることができる。また、第2透過部408を省略して第2装飾部407を不透明にする場合、発光手段を装飾パネル401(前面側シート403と後面側シート404との間に右打ち入賞ユニット37を設ける場合には右打ち入賞ユニット37)の内側、或いは、側方に設けることとしてもよい。加えて、第2透過部408を省略する場合には、例えば、後面側シート404の全域を第2装飾部407とする、或いは、第2装飾部497とは別の態様であって透光性・透視性を有しない部分とする構成が挙げられる。
(1-d-3;視認状態変化手段)第1構成部と、第2構成部とが前後に離間する装飾手段において、第1構成部の後方、及び、第2構成部の前方に配置され、第1透過部を介してパチンコ機10の前方から視認可能、又は、視認容易とされる視認状態と、パチンコ機10の前方から視認不可能、又は、視認困難とされる非視認状態とに状態変化可能な視認状態変化手段を備えていることとしてもよい。
例えば、図54に示す装飾手段453は、第1構成部454として、岩の絵が描かれた第1装飾部454aと、透明な第1透過部454bとを備え、第2構成部455として、第1透過部454bの後方に配置され、岩と向き合うようにして右前向きの武士とその背景の絵が描かれた第2装飾部455aを備え、第1構成部454の後方かつ第2構成部455の前方において右前向きの武士に対応して腕役物456、及び、刀役物457が回動可能に設けられ、第1構成部454の前方において腕役物456、及び、刀役物457に連動して上下にスライド変位する刃先役物458が設けられ、腕役物456、及び、刀役物457とは連結されておらず、独立した動作が可能である。通常は、腕役物456が第1透過部454bを介して視認可能、かつ、刀役物457が第1装飾部454a(岩の絵)の後方に位置して視認不可能、又は、視認困難(非視認状態)となっている。
そして、対応する演出が開始されることで、腕役物456が反時計回りに回動して刀役物457の下端部と接触し、さらに、接触状態を保ちつつ、腕役物456、及び、刀役物457が武士の頭上に振り上げられる格好で上方に変位し、刀役物457が露出する(視認状態とされる)。第2構成部455のうち振り上げられた刀役物457の刃先に対応する位置には、第2装飾部455aの一部として星の絵459が設けられている。刀役物457が振り上げられていない状態では、星の絵459は星型を認識することができる一方で、刀役物457が振り上げられた場合には、星の絵459の前方に刀役物457の先端部が位置する。これにより、星の絵459の一部が刀役物457で覆われた格好とされて、刀役物457の刃先が光っているような態様となる。本態様例では、刀役物457が視認状態変化手段、変位手段に相当し、腕役物456、及び、星の絵459が装飾追加部に相当する。尚、星の絵459は、発光手段(3色LEDであっても、極力密集させる、前方に漏斗状の反射材を設ける等して、どのような光の態様でも極力1点を中心として視認できるような構成が望ましい)であってもよい。
その後、刀役物457が振り下ろされる演出があり、成功の場合には、刃先役物458が視認不可能な位置から落下して、第1構成部454の前方に位置し、第1装飾部454aの岩の絵が左右に分割されたような態様が導出される。本態様例では、第1構成部454が左右一対の板状体により構成され、右側部材が左右にスライド可能に構成されている。また、第1構成部454の後方及び側方に設けられた刃先役物458用の駆動機構が岩の裂け目を介して刃先役物458を第1構成部454の前方に位置させている。さらに、装飾手段453の演出が行われる場合には、演出手段としての装飾図柄表示装置42で説明の表示が導出されるとともに、装飾手段453の演出後にも、演出成功や演出失敗を示す表示が導出される。
また、岩の絵が割れた際に形成される隙間の後方には、図示しない情報手段としてのLEDが設けられており、岩の絵が割れる演出が発生した場合に、当該LEDが虹色に発光するようになっている。さらに、刀役物457には、LEDが内蔵されており、LEDが発光した発光態様と、消灯した非発光態様とに変化可能となっている。つまり、刀役物457が露出位置とされる場合に発光態様とされ、刀役物457が第1装飾部454aの裏側に隠れる退避位置とされる場合に非発光態様とされる。加えて、装飾手段453の前方を照らす照明が設けられ、視認可能とされた刃先役物458もかかる照明に照らされることとなる。本態様例では、刃先役物458が演出追加手段に相当する。
尚、本態様例では、第1構成部454において岩の絵以外の部位が第1透過部454bとされているが、岩の絵以外の部位にも背景等の第1装飾部を設けることとしてもよい。但し、刀役物457を露出させることが可能なように第1装飾部454aを配置することとする(第1透過部454bを、少なくとも露出位置とされる刀役物457の変位方向に沿って設ける)。また、第2構成部455における星の絵459に関し、第2透過部として星の絵の形の若干黄色い透明部位を形成し、後方から光を当てることで、星の絵459が光るように構成してもよい(星の絵459が光るパターンはチャンスアップ、点滅や異色発光はよりチャンスアップとしてもよい)。さらに、例えば、第1構成部454を導光板とし、光を側方から入射させることで、第1透過部454bにおいて、武士の絵の周りに桜の花が散り、木の絵の前に桜の花が咲くような表示が導出されるように構成してもよい(チャンスアップ)。
以上のように、視認状態変化手段(刀役物457)の状態変化に伴って刀役物457を見せたり、見せなかったりする態様変化を利用した演出や所定の示唆・教示等を行うことができる。従って、変化のない態様を見せる装飾を設ける場合に比べ、スペースの有効活用を図ることができる。また、第1構成部454、及び、刀役物457の後方には第2構成部455が配置され、刀役物457が退避位置(非視認状態)にある場合には、第1構成部454の第1透過部454bを介して、第2装飾部455がそのまま視認されるようになっている。従って、刀役物457が退避位置にある場合に、第1透過部454bの態様がぽっかりと空いただけになってしまい、意匠性の低下等を招くといった事態を回避することができる。特に、第1装飾部454aの態様と、第2装飾部455aの態様とが組合されて特定態様とされることから、装飾性の向上等をより一層図ることができる。
さらに、刀役物457が露出位置に変位した場合、単なる刀役物457を視認させるだけではなく、刀役物457の露出位置への移動先で、装飾追加部としての腕役物456、及び、星の絵459により刀役物456の態様に関連する態様が追加された態様を視認させることができる。加えて、刀役物457が退避位置に変位した場合、刀役物457が単に見えなくなるパターンだけではなく、刀役物457の退避位置への移動に連動して、刃先役物458が遊技者に視認可能なように変位するパターンを設けることができる。従って、刀役物457自体の構成の複雑化や大型化を抑止しつつ、演出性の向上等を図ることができる。
また、刀役物457にLEDが内蔵されており、第1構成部454と第2構成部455との間に配置される刀役物457の明るさを確保することができ、刀役物457を十分に目立たせることができる。また、刀役物457を含む装飾手段453の周辺部の明るさや発色等の調整を行うことができ、装飾性や演出性の向上等を図ることができる。さらに、退避位置における刀役物457を非発光態様として目立たせないようにすることができる。
尚、第1装飾部454a及び第2装飾部455aの態様は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、第2装飾部455aのうち刀役物457(視認状態変化手段)が視認位置にある場合に刀役物457の後方に位置する部位は、装飾だけが施されるような構成に限定されるものではなく、機種情報や機種のモチーフにちなんだ記載等が記載されるような構成としてもよい。また、装飾手段453の特定態様は、第1装飾部454aと第2装飾部455aとを組合わせて装飾を積極的に行う場合だけでなく、第1装飾部の態様を損なわないように第2装飾部を同様の態様とするなどの場合も含む趣旨である。さらに、刀役物457(視認状態変化手段)は、装飾手段453に連結されていることとしてもよい。この場合、相対的な位置ずれを防止することができ、設計した視認態様を維持することができる。
尚、第1構成部と第2構成部との間を変位する変位手段を備える装飾手段が右打ち入賞ユニット37等の前方に配置される場合、変位手段の配置によっては、右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球の視認を妨げることが懸念される。この点、右打ち入賞ユニット37に設けられた各種検知スイッチ等の検知に基づいて、使用される遊技球の移動経路を把握することで、変位手段が遊技球の前方を覆わないように変位させることができ、変位手段を装飾手段に設けつつ、変位手段による遊技球の視認性の低下を防止することができる。当該構成については、第1構成部と第2構成部との間を変位する変位手段を備える装飾手段に限定されるものではなく、第1構成部及び第2構成部の後方を変位する変位手段を備える装飾手段や、第1構成部及び第2構成部の前方を変位する変位手段を備える装飾手段や、変位手段に代えて透過型の表示装置が設けられた装飾手段にも適応可能である。
(1-d-4;視認状態変化手段その2)また、例えば、第1構成部と、第2構成部とが前後に離間する装飾手段として、透明素材(樹脂やガラス等)形成部或いは開口部よりなる第1透過部と、第1透過部の周縁部における装飾よりなる第1装飾部とを備える第1構成部と、第1構成部の後方に配置され、第1透過部を介して視認可能な第2装飾部と、装飾手段を正面からした場合に第2装飾部の後方、又は、側方に位置する情報手段としての発光部と、第1構成部と、第2構成部との間に配置され、パチンコ機10の前方から視認可能、又は、視認容易とされる視認状態(光源が発光し、光の反射方向を変えて所定の形状を浮かび上がらせる可視部分が視認される状態)と、パチンコ機10の前方から視認不可能、又は、視認困難とされる非視認状態(消灯状態で全体的に透明とされる状態)とに状態変化可能な視認状態変化手段としての光源付きの導光板とを備えるような構成としてもよい。
つまり、当該装飾手段をパチンコ機10前方の所定位置(第1位置、例えば、正面)から視認した場合には、第1装飾部と、第2装飾部とが離間し、第1装飾部と、前記第2装飾部との間に、発光部が視認、又は、視認容易とされる。その一方で、装飾手段をパチンコ機10の前方の前記所定位置とは異なる位置(第2位置、例えば、装飾手段に対して所定の側方)から視認した場合には、第1装飾部の所定部位と、第2装飾部との間が詰まる等して、発光部が視認不可能又は困難とされる。また、導光板が発光状態とされても、第2装飾部の視認範囲全域を導光板の可視部分が覆う構成ではなく、少なくとも装飾手段を第1位置から視認した場合に、導光板の透明部を介して第2装飾部の所定部位を視認可能とされる(本例では、装飾手段を第2位置から視認した場合にも、発光状態にある導光板の透明部を介して第2装飾部の所定部位を視認可能とされる)。さらに、導光板が発光状態にある場合においても、装飾手段を第2位置から視認することで導光板の透明部を介して情報手段としての発光部を視認可能とされている。
このように、導光板が発光状態にあっても、第2位置から装飾手段を視認した場合には、発光部を視認可能とすることで、発光部で所定の情報が教示される場合の当該情報の見落としを抑止することができる上、装飾手段における態様としても、導光板(可視部分)と、発光部とが組合された態様が導出され、意匠性の向上等を図ることができる。特に、導光板が発光状態にある場合には、第1位置、及び、第2位置のどちらから装飾手段を視認しても導光板の可視部分を視認可能であるため、導光板が発光状態とされた際の装飾手段における態様を遊技者が適宜選択するような格好で、導光板の可視部分の態様と、第1装飾部と第2装飾部とが組合された特定態様とを組合わせた態様を視認したり、導光板の可視部分の態様と、発光部とを組合わせた態様を視認したりすることができる。
また、発光部が発光することで遊技者にとって有利な状態への移行(特典の付与)が教示される構成において、演出手段としての装飾図柄表示装置42において、視認状態変化手段(発光部)が視認状態とされ得るタイミングを示唆又は教示することとしてもよい。この場合、装飾図柄表示装置42により装飾手段(発光部)を視認するべきタイミングが示唆されることから、発光部の状態変化を見逃すことを抑止することができる上、発光部の状態変化をより堪能することができる。さらに、状態変化の確認に気を使い過ぎてしまうといった事態を回避することができる。
さらに、装飾図柄表示装置42において、発光部(視認状態変化手段)が状態変化することに対応する説明が行われるように構成してもよい。この場合、発光部が状態変化することの意味合いを遊技者が比較的容易に把握可能とすることができ、戸惑いなく遊技を進行させることができる。また、発光部の状態変化を見逃しても装飾図柄表示装置42から情報が得られることから、視認状態変化手段の確認に集中して遊技を堪能することができなくなるといった事態を回避することができる。さらに、例えば、視認状態変化手段からの情報を得ずに装飾図柄表示装置42の演出を堪能したいといった要望に応えることができる。尚、当該説明には、視認状態変化手段の状態変化が発生した場合の説明、及び、当該状態変化が発生する前の説明が含まれ、どちらかの説明が行われるように構成されていればよい。
尚、装飾手段において視認可能な変化(発光部の発光、開閉部材の開状態への変化等)のタイミングや変化の意味を演出手段としての装飾図柄表示装置42によって行うこととしてもよい。
また、例えば、第1構成部として、窓枠を模した第1装飾部と、窓枠の開口である第1透過部とを備え、第2構成部として、窓越しの風景が描かれた第2装飾部を備え、窓を塞ぐようにして透過型の表示装置が設けられるように構成してもよい。表示装置では窓枠の内側(窓部)においてキャラクタを表示する等の動作を行う。また、第2装飾部は、第1透過部を介して視認される絵柄を変更可能となっており、窓部での表示の切り替え等に伴って適宜変更される。また、当該構成を有する装飾手段は、全体として、装飾図柄表示装置42の側方に配置されるとともに、前後に重なり合う面積を変化させるようにして相対変位可能に構成され、装飾手段と、装飾図柄表示装置42の表示との連帯感を増加可能と可能となっている。
当該構成を採用する場合にも、第1透過部を介して視認状態変化手段(透過型表示装置の表示)の態様を視認させたり、視認させなかったりさせる演出等を行うことができ、演出性の向上等を図ることができる。また、視認状態変化手段が非視認状態(非表示)とされても、第1透過部を介して第2装飾部が視認されることから、視認状態変化手段が非視認状態とされた場合に意匠性が著しく低下するといった事態を回避することができる。
(1-d-5;装飾追加部)また、装飾手段の前方、又は、第1構成部の後方かつ第2構成部の前方、或いは、装飾手段の後方において、パチンコ機10の前方から視認可能、又は、視認容易とされる露出位置と、パチンコ機10の前方から視認不可能、又は、視認困難とされる退避位置との間を変位可能な変位手段を備える構成において、露出位置とされた変位手段に隣接する位置に設けられ、露出位置とされた変位手段の態様に関連する態様をなす装飾追加部が設けられていることとしてもよい。例えば、第1構成部の第1装飾部において星の絵が描かれた装飾追加部が設けられ、装飾手段の前方において左右に伸縮可能な変位手段としてのグローブ役物が設けられ、グローブ役物が伸長して露出位置とされると、グローブの部分が星の絵の前方に位置して、グローブの周りにギザギザの模様(グローブが対象物にヒットしたような漫画のような絵)が表示されるように構成してもよい(グローブ役物が第1構成部と第2構成部との間に配置され、グローブ役物が伸長して露出位置とされると、グローブ役物のグローブの部分が、星の絵の内周側に設けられた第1透過部を介して前方から視認可能とされ、グローブ役物が収縮して退避位置にある場合に、第1透過部を介して、星の絵と同じ色の第2装飾部を視認可能に構成してもよい)。
この場合、変位手段が露出位置に変位した場合、単なる変位手段を視認させるだけではなく、装飾追加部により変位手段の態様に関連する態様が追加された態様を視認させることができる。従って、変位手段自体の構成の複雑化や大型化を抑止しつつ、演出性の向上等を図ることができる。
(1-e;第1構成部、第2構成部)第1装飾部405、及び、第1透過部406(第2装飾部407、及び、第2透過部408)の形状等については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、第1装飾部405と第1透過部406とが縦格子状に交互に配置されているが、横格子状に配置されるように構成してもよいし、環状に交互に配置してもよいし、特定態様のデザインに応じて第1装飾部405等の形状を(ステンドグラスのように)画定してもよいし、第1装飾部において略円形の第1透過部が設けられ、後面側シートにおいて第1透過部よりも広い面積を有する第2装飾部が設けられるような構成(覗けば視界が広がるような構成、例えば、第1位置(装飾パネル401から比較的離れた位置)では、第2装飾部が第1装飾部の一部として視認され、第2位置(装飾パネル401に比較的近付いた位置)では、第2装飾部の周りに第3装飾部が視認されるようになり、第2装飾部が、第3装飾部の一部として視認される)としてもよい。尚、装飾パネル401の特定態様の主要部の全体を第1装飾部405、又は、第2装飾部407のどちらかに収めることとしてもよい。
また、第1透過部406及び第2透過部408は、透明または半透明な部位に限定されるものではなく、開口部を設けることで視認性を確保する構成としてもよい。さらに、ベース部402の前面側に取付けられる第1構成部は、シート状のものに限定されるものではなく、凹凸形状を備える構成(例えば、立体的なキャラクタの樹脂成型品であって、開口部を有して透視性を備える、例えば、目の部分が第2構成部に設けられる)であってもよい。尚、第1装飾部405、及び、第2装飾部407のうち一方だけをシート状としてもよい。この場合、第1装飾部405、及び、第2装飾部407の両方を前後に厚肉としたり、立体的形状としたりする場合に比べて、設置スペースの削減、遊技領域の前後幅縮小の抑制等を図ることができる。
さらに、上記実施形態において、第1透過部406の幅よりも、当該第1透過部406を介して視認可能な第2装飾部407の幅の方が広く構成されていることとしてもよい。この場合、第1透過部406と、第2装飾部407とを同じ幅とする場合に比べ、第1位置から装飾パネル401を視認した場合に、第1装飾部405と、第2装飾部407との間に第2透過部408が視認されてしまうといった事態を抑制することができる。また、面発光照明188からの光が第1透過部406、及び、第2透過部408を介して直接パチンコ機10前方(遊技者)に照射されることをより一層抑止することができる。幅の差は、第1装飾部405と、第2装飾部407とがどれほど離間しているかに応じて決定されることとする。
尚、第2装飾部407としては、当該第2装飾部407を第1位置から視認した場合に、第1装飾部405と隣接して、視認態様が(ほぼ)繋がって見えるようになっていればよく、第2装飾部407のうち当該第2装飾部407を第1位置から視認した場合に第1透過部406の周縁部よりも外方に位置する部位に関しては、当該部位と前後に重なる第1装飾部405と同じ態様(第1透過部406の周縁部よりも内方に位置する部位と繋がる態様)としてもよいし、第2透過部408を省略する構成等において、第1透過部406の周縁部よりも内方に位する部位とは繋がらない態様(例えば、単色)となっていてもよい。
尚、前面側シート403及び後面側シート404は、透明な樹脂製の台紙に図柄がプリントされて付着面が設けられたシール状のものとしてもよいし、台紙に直接プリントされたものとしてもよいし、フィルム状(シート状)の透過型のディスプレイ(湾曲・屈曲させることが可能)としてもよい。また、例えば、第1装飾部405(第1構成部)がシール状に構成され、第2装飾部407(第2構成部)がフィルム状のディスプレイにより構成され、第2構成部の後方に第3構成部を設けることとしてもよい。この場合、第1位置から装飾パネル401を視認した場合には、第1装飾部405及び第2装飾部407の態様が組合された第1特定態様が視認され、第2位置から装飾パネル401を視認した場合に第1装飾部405及び第3構成部の態様が組合された第2特定態様が視認される。尚、第3構成部についてもシール状とすることで、前後方向における省スペース化を図ることができる。また、第2構成部を透過型のディスプレイとすることで、第2装飾部を視認させる状態と視認させない状態とに切替えることができ、第1構成部と、第2構成部とを前後に隙間なく当接させ、第1透過部の後方に第3装飾部を配置することで、第1装飾部と第2装飾部とで第1特定態様を視認させる状態と、第1装飾部と第3装飾部とで第2特定態様を視認させる状態とに切替えることができる。但し、第2構成部の透過型ディスプレイをより効率的に利用するべく、第1構成部についても透過型のディスプレイとしたり、第2構成部の前方が第1構成部で覆われない状態とすることができるように構成したりすることが望ましい。第1構成部(前面側シート403)、及び、第2構成部(後面側シート404)を、透過型でシート状の表示装置(液晶表示装置等)で構成する場合、第1装飾部405、及び、第2装飾部407(特定態様)の図形や、第1装飾部405、第2装飾部407、第1透過部406、及び、第2透過部408の形状(幅、形状、位置等)を適宜変更する(切り替える、変位動作させる等)ことが可能となる上、第1透過部406、及び、第2透過部408をなくす状態を導出させることも可能となる。
尚、第1装飾部405及び第2装飾部407の態様についても特に限定されるものではなく、例えば、文字であってもよいし、花柄等の細かい絵柄を採用してもよい(例えば、第1装飾部405及び第2装飾部407の態様が組合されることで花畑が広がるような格好とする)。また、第1装飾部405(第1透過部406)、及び、第2装飾部407(第2透過部408)の面積や配置についても適宜変更可能である。
さらに、パチンコ機10の横幅方向中央部に設けられる装飾パネル401(装飾手段)に対し、パチンコ機10の側方(隣の遊技機に着席した遊技者)からでは第2位置とされて特定態様が視認不可能又は困難となる一方で、パチンコ機10の正面からでは第1位置とされて特定態様が視認可能とされ(基本的に当該パチンコ機10を遊技している遊技者のみが特定態様を視認可能に構成され)、さらに、装飾手段に近付くことで、特定態様の周りの付加態様についても視認可能になることとしてもよい(付加態様により追加の情報が得られる構成でもよいし、付加態様は単なる装飾であるような構成でもよい)。
加えて、パチンコ機10の横幅方向中央部に設けられる装飾手段に対し、パチンコ機10の側方(隣の遊技機に着席した遊技者)からでは第1位置とされて装飾手段の後方が視認不可能又は困難となる一方で、パチンコ機10の正面からでは第2位置とされて装飾パネル401の後方に配置された情報手段又は装飾部が視認可能とされ(基本的に当該パチンコ機10を遊技している遊技者のみが装飾パネル401の後方の情報手段又は装飾部を視認可能に構成され)、さらに、装飾手段に近付くことで、情報手段又は装飾部の周りの付加態様についても視認可能になることとしてもよい(付加態様により追加の情報が得られる構成でもよいし、付加態様は単なる装飾であるような構成でもよい)。例えば、前面枠14の横幅方向中央部に小窓部(透明樹脂により構成されて奥側を視認可能とした部位)を設け、当該小窓部の周縁部に第1装飾部を設け、当該小窓部を覗いて視認可能な位置に第2装飾部と、情報手段とを設けることとしてもよい。さらに、例えば、装飾パネル401及び情報手段をパチンコ機10の横幅方向略中央部に設けるとともに、装飾パネル401の前方に偏光パネルを設けることとしてもよい。この場合、遊技者本人は情報手段を視認できるが、隣の遊技者は情報手段を視認できないといった構成、及び、自身で遊技してみなければ想像できない遊技性を付与することができる。尚、当該第1装飾部、第2装飾部、(付加態様)及び、情報手段は1つにユニット化されていることが望ましく、例えば、前後に延在する円筒状のベース部と、ベース部の前端部から外方に突出し、前面側に装飾が施される第1装飾部と、ベース部の前後方向中間位置に嵌め込まれる偏光部を有する第2装飾部と、ベース部の前端部近傍部位に嵌め込まれる透明な蓋部と、第2装飾部の後方においてベース部に嵌め込まれる発光手段とを備え、発光手段が発光すると第2装飾部の変更部が光って見える(さらに第2装飾部の透明部分を介して、発光手段をベース部に取付ける土台であって前面側が装飾された付加態様部が視認される)ように構成してもよい。
上記実施形態では、装飾パネル401を第2位置から視認することで、右打ち入賞ユニット37に設けられた全ての入賞装置(第2可変入賞装置32b、第2始動入賞装置33b、第1可変入賞装置32a、並びに、特別入球部145)を一挙に視認可能(遊技球の入球の様子を確認可能;それぞれに対応して設けられる入球検知ランプを視認可能としてもよい)に構成されているが、例えば、第2-1の位置から装飾パネル401を視認することで第2可変入賞装置32b、及び、特別入球部145を視認可能とし、第1位置、及び、第2-1の位置とは異なる第2-2の位置から装飾パネル401を視認することで第2始動入賞装置33b、第1可変入賞装置42aを視認可能とするように構成する等、装飾パネル401に前方を覆われる入賞装置を一度に視認することができないよう(うっすらと視認可能な程度は含まれる)に構成してもよい。
但し、装飾パネル401に前方が覆われた全ての情報手段を視認させ難くしたいといった意図がない場合には、各情報手段の確認作業に手間がかかるおそれがあることから、第2位置から装飾パネル401を視認することで、装飾パネル401に前方が覆われた複数の情報手段の全てを視認可能とすることが望ましい。尚、第2位置から視認すれば、第1状態(例えば、大当たり状態)のときに視認が望まれる第1、2情報手段(第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32b)は視認可能、又は、視認容易であるが、第2状態(例えば、高入球状態)のときに視認が望まれる第3情報手段(例えば、第2始動入賞装置33b)は視認不可能、又は、視認困難とされ、第3位置から視認すれば、第3情報手段は視認可能、又は、視認容易であるが、第1,2情報手段は視認不可能、又は、視認困難としてもよい。
また、例えば、断面V字形の内側の一方側の面に第2装飾部を設けるとともに、他方側の面に第3装飾部を設け、当該V字形が第1透過部に対応して配置されるように構成してもよい。この場合、例えば、装飾手段を一側方から視認した場合に第1装飾部と第2装飾部とが隣接した第1特定態様とされ、装飾手段を他側方から視認した場合に第1装飾部と第3装飾部とが隣接した第2特定態様とされるように構成してもよい。さらに、パチンコ機10の正面に位置する遊技者の視点に対し、装飾手段の視認態様が第1特定態様と、第2特定態様とが切替わるように、装飾手段を駆動手段によって変位可能に構成してもよい。この場合、装飾手段の魅力向上等を図ることができる。さらに、第1装飾部と、第2装飾部、及び、第3装飾部との間を離間させることで、かかる隙間から、装飾手段後方に配置される発光手段の光を透過させたり、第1透過部及び第2透過部を介して装飾手段後方に配置される所定の情報手段を視認可能に構成したりすることができる。
(1-f;ベース部)ベース部402は透明又は半透明な板状でなくてもよく、例えば、適宜開口部を設ける、例えば、枠状(環状)、格子状に構成することで、ベース部402自身の視認性を確保することとしてもよいし、第1装飾部405を備える第1構成部、及び、第2装飾部407を備える第2構成部を、第1構成部と第2構成部との間に間隙を形成した状態で保持するような構造(例えば、第1構成部及び第2構成部の外周部分を保持する構造)としてもよい。また、ベース部402自身が透視性を有する場合において、ベース部402の一部、又は、全部を凹凸させたり、湾曲させたり、部分的に厚みを異ならせたりすることとしてもよい。例えば、第1構成部において後方に突出する凸部が設けられたり、第2構成部においてにおいて前方に突出する凸部が設けられたりする場合に、該凸部を収容する(或いは嵌合する)凹部を備えるように構成してもよい。さらに、ベース部を透明な箱状としてもよい。加えて、ベース部402において、第1構成部と第2構成部との間を遊技球が通過可能な通路を設けたり、可動役物が移動、収容可能な領域を設けたりすることとしてもよい。
ベース部402が無色透明ではなく、有色透明としたり、若干濁りがあるような半透明としたりすることも可能である。さらに、ベース部402を透過型の液晶表示装置としたり、導光板としたりすることとしてもよい。但し、上記実施形態のように、表示オブジェクトの特定部位を第1装飾部405と第2装飾部407とで手分けして表示するような構成の場合、ベース部402のうち、少なくとも第2装飾部407と、第1透過部406との間に位置する部位については、第2装飾部407の視認態様が、第1装飾部405の視認態様と大きく異なることがないように、視認性が高く構成されること(極力透明にするか、物体を設置しない空間とする)が望ましい。
また、第1構成部(上記実施形態では前面側シート403)と、第2構成部(上記実施形態では後面側シート404)との間に、視認状態変化手段として透過型の表示装置や導光板を設置する構成において、通常は表示を消して視認状態変化手段の態様を視認不可能、又は、視認困難な非視認状態とし、遊技者にとって有利な状態、或いは、遊技者にとって有利な状態の発生を教示する状態では、第1透過部を介して視認状態変化手段の態様を視認可能、又は、視認容易な視認状態とするような構成としてもよい。
この場合、視認状態変化手段の状態変化に伴って視認状態変化手段を見せたり、見せなかったりする態様変化を利用した演出や示唆・教示等を行うことができる。従って、変化のない態様を見せる装飾を設ける場合に比べ、スペースの有効活用を図ることができる。また、第1構成部、及び、視認状態変化手段の後方には第2構成部が配置され、視認状態変化手段が非視認状態にある場合には、第1構成部の第1透過部を介して、第2装飾部がそのまま視認されるようになっている。従って、視認状態変化手段が非視認位置にある状態において、第1透過部の態様がぽっかりと空いただけになってしまい、意匠性の低下等を招くといった事態を回避することができる。特に、第1装飾部の態様と、第2装飾部の態様とが組合されて特定態様とされることから、装飾性の向上等をより一層図ることができる。
(1-g-1;装飾手段を可動式にする構成)装飾パネル401の前面側シート403、及び、後面側シート404を別離させるとともに、少なくとも一方をパチンコ機10本体(遊技盤30等)に対して相対変位可能に構成してもよいし、装飾パネル401の全体をパチンコ機10本体(遊技盤30等)に対して相対変位可能に構成してもよい。この場合、第1装飾部405、第1透過部406、第2装飾部407、及び、第2透過部408を変位させ、特定態様の向き、特定態様の形状等を変化させることが可能となる。また、前面側シート403や後面側シート404(或いはこれらに相当する第1構成部及び第2構成部)が複数のパーツにより構成される場合には、そのうちの一部のパーツが別のパーツに対して相対変位可能としてもよい。このような構成を採用することで、装飾パネル401の表示態様の多様化、装飾パネル401を使用した演出性の向上等を図ることができる。
態様例としては、図52(a)の水平断面図に示すように、縦格子状の第1パネル482と、前面側が凹凸した略板状の第2パネル483とにより、装飾手段としての装飾体481を構成することとしてもよい。つまり、第1パネル482の前面側には、プリントが施されたシートが貼着されており、当該シートにより第1装飾部405が構成されている。また、第1パネル482には、前後に貫通する開口部が形成されており、当該開口部により第1透過部406が構成されている。当該第1透過部406(開口部)は、前記シートに覆われることなく、前後に開口している。尚、第1パネル482は透明でもよいし、不透明でもよい。
第2パネル483は、平らな板状体と、当該板状体のうち、第1パネル482の第1透過部406(開口部)に対応する位置から前方に突出する凸部とを備えるように構成されており、凸部の前面側にプリントが施されたシートが貼着され、当該シートにより第2装飾部407が構成されている。第2パネル483は透明であり、シートが貼着されていない部位、すなわち、凸部ではない部位により、第2透過部408が構成されている。
また、第1パネル482は変位不可能に固定されている。その一方で、第2パネル483を前後にスライド変位させる駆動機構484が設けられている。第2パネル483を前方に変位させることで、第2パネル483の凸部が、第1パネル482の開口部(第1透過部406)に挿入され、前後方向において、第1装飾部405と、第2装飾部407とがほぼ同じ位置(略面一)とされる。これにより、第1装飾部405の態様と、第2装飾部407の態様とが組合された特定態様を、ほぼ前後のずれなく視認することが可能となっている。
また、第2パネル483を後方に変位させることで、第2装飾部407が第1パネル482に対して後方に離間する。第2パネル483の後方には面発光照明485が設けられており、第2パネル483を後方に位置させることで、第2透過部408、及び、第1透過部406を介して、面発光照明485の光を装飾体481の前方に照射可能となっている。但し、装飾体481と、遊技者の視点との位置関係によって、第2パネル483が後方に位置する状態であっても、装飾体481の後方領域が視認可能又は視認容易とされたり、視認不可能又は視認困難とされたりする。
さらに、第2パネル483の後方かつ面発光照明485の前方を遊技球が通過可能になっている。つまり、装飾体481が右打ち入賞ユニット37(図示略)の前方に設けられ、右打ち入賞ユニット37の後方に面発光照明485が設けられている。本態様例では、第2パネル483が前方に位置していると、装飾体481の後方を視認不可能になるため、装飾体481の後方に遊技球が通過する状態(遊技球が右打ちされる状態)では、第2パネル483が後方位置に固定される。また、装飾体481の後方に遊技球が通過しない状態(遊技球が左打ちされる状態)では、遊技者が所定の操作を行うことで、第2パネル483の位置を変更可能となっている。尚、上記実施形態と同様に、右打ち入賞ユニット37の入賞装置が開状態とされたり、該入賞装置へ遊技球が入球したりすることに対応して、装飾図柄表示装置42では適宜演出や記録の表示等が行われるようになっている。
以上のように、第2パネル483を前方に変位させることで、第1装飾部405と、第2装飾部407とを面一とすることができ、意匠性の向上を図ることができる。また、第2装飾部407を後方に変位させることで、装飾体481を介して装飾体481の後方を移動する遊技球を視認可能とされる。さらに、装飾体481の後方の領域を確認するか否かについて遊技者が遊技状況等に応じて適宜選択することができる。つまり、遊技者による装飾体481の後方の領域の視認を禁止しているわけではなく、遊技者が視認しようとすれば視認可能であるが、視認の必要を認めない場合、すなわち、例えば、装飾体481の後方の領域を視認することで遊技の結果が教示されるとともに、装飾体481の後方の領域で得られる遊技の結果について、別の演出手段で演出が行われるような場合に当該演出をより楽しみたいといったような場合に、装飾体481の後方の領域をあえて見ない(視界に入れない、視界の端に入ってしまうことを回避する)といった選択をすることが可能となる。さらに、装飾体481の後方の領域を視認しない場合には、装飾体481において特定態様を視認することができ、装飾体481の後方の領域の前方を装飾用の領域として有効に活用することができる。
尚、装飾体481が右打ち入賞ユニット37の前方に設けられる構成において、大当たり状態の発生が決定された場合に、大当たり状態の発生前に、第2パネル483が後方に変位する示唆演出を行うこととしてもよい。また、第2パネル483の後方かつ面発光照明485の前方に可動役物が進入可能としてもよい。さらに、可動役物が第2パネル483の後方に進入し得る場合(可動役物が動く場合がある演出が行われる場合であって、該演出が行われても可動役物が動かない場合もある)に、第2パネル483が後方に変位するように構成してもよい。
尚、例えば、第2パネル483が後方に位置している場合に、第1パネル482と、第2パネル483との間に可動役物が進入可能としたり、遊技球が通過可能としたり(例えば、装飾体481が遊技領域に設けられた特定領域に設けられ、特定領域には、特定領域への遊技球の入球を許容する状態と、規制する状態とに切替える開閉手段が設けられ、開閉手段が開状態とされる場合に第2パネル483が後方に変位する)してもよい。
(1-g-2;装飾手段を可動式にする構成その2)また、別の態様例として、図52(b)の水平断面図に示すように、上下に延びる透明な四角筒状の本体492と、本体492を構成する4つの壁部の外面側、又は、内面側に設けられた装飾部405a、405b、407a、407b、及び、透過部406a、406b、408a、408bとにより、装飾手段としての装飾体491を構成することとしてもよい。すなわち、本体部492の相対する一対の壁部のうち一方の壁部の外面の横幅方向中央部を含む範囲に第1透過部406aが形成され、その左右両側方に第1装飾部405aが形成されている。これに対し、他方の壁部の外面の横幅方向中央部を含む範囲に第2装飾部407aが形成され、その左右両側方に第2透過部408aが形成されている。さらに、本体492のもう一対の壁部のうち一方の壁部の内面の横幅方向中央部を含む範囲に第1透過部406bが形成され、その左右両側方に第1装飾部405bが形成されている。これに対し、他方の壁部の内面の横幅方向中央部を含む範囲に第2装飾部407bが形成され、その左右両側方に第2透過部408bが形成されている。本実施形態では、装飾部と、透過部とを備えるシートが本体492の壁部に取着されることで、装飾部405a、405b、407a、407b、及び、透過部406a、406b、408a、408bが設けられている。
装飾体491(本体492)は、本体部492の中央部を通る上下方向を軸線として回転可能に構成されている。例えば、本体部492の上部、及び、下部にギアを連結し、少なくとも一方のギアに対してステッピングモータの動力が伝わるように構成する(本体部402の内側は空洞であって別部材は設けられていない)。
第1装飾部405aが設けられた壁部が前方に向く姿勢とされた場合、遊技者からは、第1装飾部405a(の外面の態様)と、第1透過部406aを介して視認される第2装飾部407a(の内面の態様)とが左右に並ぶような格好で視認される。また、第2装飾部407aが設けられた壁部が前方に向く姿勢とされた場合、遊技者からは、第2装飾部407a(の外面の態様)と、第2透過部408aを介して視認される第1装飾部405a(の内面の態様)とが左右に並ぶような格好で視認される。さらに、第1装飾部405bが設けられた壁部が前方を向く姿勢とされた場合には、遊技者からは、第1装飾部405bと、第1透過部406bを介して視認される第2装飾部407bとが左右に並ぶような格好で視認される。加えて、第2装飾部407bが設けられた壁部が前方に向く姿勢とされた場合、遊技者からは、第2装飾部407b(の外面の態様)と、第2透過部408aを介して視認される第2装飾部405b(の内面の態様)とが左右に並ぶような格好で視認される。さらに、装飾部405a、405b、407a、407bの外面、及び、内面には、それぞれ外面と内面とで異なる絵柄が描かれており、パチンコ機10の前方から視認した場合に横並びで視認される装飾部405a、405b、407a、407bの外面、及び、内面の絵柄については、横並びとされた絵柄を組合わせると、1つの絵柄として視認可能な連帯感、一体感のあるものとなっている。
また、装飾体491の後方(装飾体491を挟んで遊技者とは反対側の位置)には、装飾体491の側面とほぼ同じサイズの表示部を備える図示しない表示装置が設けられている。装飾体491の各壁部がパチンコ機10(ガラスユニット137)の前面(遊技者)に正対する向きとされている場合には、装飾体491における装飾(特定態様)により、遊技者から表示装置を(ほぼ)視認不可能となっている。これに対し、装飾体491の各壁部が遊技者に対して斜めを向いている場合には、遊技者は透過部を介して表示装置の一部を視認することが可能となっている。また、装飾体491が遊技者に正対する向きとされていても、遊技者が顔を横に移動させることで、透過部を介して表示装置の一部を視認可能である。
本態様例では、装飾体491が停止された際に遊技者から視認される特定態様の種別で所定の示唆や教示を行ったり、装飾体491の回転中又は停止時に表示装置の表示で所定の示唆や教示を行ったりすることとしている。また、表示装置は、上方、下方、及び、装飾体491に開口するケースに収容されており、装飾体491(透過部)越しにしか視認することができない構成とされている。尚、装飾体491又は表示装置を上下や左右に変位可能とし、表示装置の視認態様をはっきりと視認させる場合には、装飾体491が表示装置の前方から外れた相対位置とされるように構成してもよい。
以上のように、四角筒状の装飾体491は、装飾体491の回胴に伴い、装飾部405a、405b、407a、407bによって、4つの特定態様を遊技者に視認させることができる。従って、少なくとも4つの情報を教示・示唆可能なことから演出性の向上を図ることができ、また、視認態様の変化による装飾性の向上を図ることができる。また、装飾体491の後方の表示装置を確認するか否かについて遊技者が遊技状況等に応じて適宜選択することができ、また、装飾体491の後方の領域を視認する状態と視認しない状態との切替えについても、パチンコ機10に対する所定の操作等を必要とせず、迅速に行うことができる。さらに、装飾体491の後方の領域を視認しない場合には、装飾体491において特定態様を視認することができ、装飾体491の後方の領域の前方を装飾用の領域として有効に活用することができる。
尚、本体492において、第1装飾部405a、405b、第2装飾部407a、407b等の形成位置については適宜変更可能であり、例えば、第1装飾部405aを外面側とし、第2装飾部407aを内面側としてもよい。また、第1装飾部405a、405b、第2装飾部407a、407bの表裏両面に互いに異なるプリントを施すことで、4パターンの特定態様を視認可能とすることができる。さらに、装飾手段(装飾体)を視認する相対向きが変更されることで特定態様が変更される構成については、上記のような構成に特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、本体492を中実状の断面略円形状とし、該本体492の外面に複数の装飾部(表裏両面のプリント)と、複数の透過部とを有するシートを巻くようにして貼着することで装飾体を構成してもよい。さらに、例えば、上下に延びる円筒体を、その前側を残すようにして縦に半分にしたような断面略円弧状の外筒部と、上下に3つ並ぶようにして設けられ、それぞれが外筒部の内側に半分ほど収容される略円筒状の内筒部とを備え、外筒部には、第1装飾部と、上下に並ぶ3つの第1透過部とが設けられ、3つの内筒部は、それぞれに駆動手段が設けられて回転可能に構成されるとともに、外周面に複数の第2装飾部が設けられている。例えば、第2装飾部と、第2透過部とが1つずつ交互に設けられるのではなく、内筒部の外周に沿って第2装飾部が3つ並んで設けられるとともに、第2透過部が1つ設けられることとしてもよい。そして、第1透過部を介して、第2装飾部のいずれが視認される状態とされるのか(内筒部は停止)によって所定の教示、又は、示唆を行うように構成してもよい。さらに、内筒部に第2透過部を設け、第1透過部及び第2透過部を介して内筒部の内側の態様(固定の態様でもよいし、変更可能な構成でもよい)を視認可能な構成としてもよい。尚、内筒部の内側を照らす発光手段を設けることとしてもよい。この場合、第1透過部と第2透過部とが一致した場合に明るく見えたり(内筒部の停止前は消灯としてもよい)、内筒部の内側を視認し易くなったりする。また、透過部406a、406b、408a、408bにおいて透視性をそれ程妨げないように絵柄(小さな模様、ラメやビーズを埋設する等の細かな装飾)等を入れるとともに、装飾部405a、405b、407a、407bの外面側、及び、内面側に、かかる絵柄と同じ絵柄を追加する構成を設けることとしてもよい(本体492の壁部に接する側は、本体492の壁部に絵柄を追加することで対応してもよい)。
尚、四角筒状の装飾体491の内側において装飾体491を回動させるための軸を設けないことが望ましい。この場合、装飾部405a、405b、407a、407bの組合せの特定態様(特に、装飾部407aや装飾部405bで軸の前方を覆うことのできない回転位相の特定態様)において軸が視認されることによる意匠性の低下等を回避することができる。例えば、装飾体491の下部を閉塞する閉塞部の中央部から下方に突出する軸を設け、当該軸がステッピングモータに連結され、装飾体491の上部には環状体が設けられ(一体的に形成されてもよいし、連結されてもよい)、当該環状体を回転自在に支持するガイド部を設けることとしてもよい。
さらに、装飾体491の内側に対して出没可能な可動役物を設けることとしてもよい。例えば、可動役物は、装飾体491の上方の開口部を介して装飾体491の内側に挿入された視認位置と、装飾体491の外部に位置した退避位置とに変位可能であって、大当たり期待度が高いことを示唆する場合等に視認位置に変位するような構成としてもよい。加えて、可動役物の前方からの視認態様を変更可能に構成してもよい。例えば、可動役物の向きや姿勢(ポーズ)を変更する、可動役物の種類を変更する、可動役物に内蔵された発光体の発光色を変更する等が挙げられる。
また、上記実施形態では、前面側シート403、及び、後面側シート404が一体的に設けられている(ともにベース部402に取着されている)ことから、装飾パネル401を変位可能に構成しても、装飾パネル401の移動後や移動中の特定態様のずれを確実に防止することができる。さらに、装飾パネル401が変位することで、第1位置、及び、第2位置が変化することとなり、パチンコ機10前面側の視認態様に変化をもたらすことができ、装飾性や演出性の向上等を図ることができる。また、遊技者が動くことなく、装飾パネル401との相対的な位置関係が第1位置となったり、第2位置となったりするように構成することも可能である。つまり、左打ちの状態では、装飾パネル401の特定態様が視認される位置関係となり、右打ちの状態では、装飾パネル401を介して右打ち入賞ユニット37が視認可能な位置関係となるように構成してもよい。尚、前面側シート403、及び、後面側シート404のうち少なくとも一方、或いは、装飾パネル401の全体の変位の方向、変位の種類、変位速度等は特に限定されるものではなく、例えば、装飾パネル401を90度回動させて第1装飾部405等を横縞模様にもなるように構成してもよい。また、例えば、前面側シート403を後面側シート404との間の距離を遠近させるようにして前後に相対変位可能に構成してもよい。
さらに、第1構成部(前面側シート403)、及び、第2構成部(後面側シート404)のうち少なくとも一方が、ベース部402に対して相対変位可能に設けられることで、装飾パネル401の表示態様の多様化、華美化等を図ることができる。従って、例えば、視認態様にバリエーションを付与することができ、装飾パネル401を含む態様への興味をより高めることができる。また、例えば、第1構成部、及び、第2構成部がベース部402に取着されることで、特定態様のずれを防止し易くすることができる。さらに、第1構成部、及び、第2構成部の少なくとも一方が変位することで、第1位置、及び、第2位置が変化することとなり、パチンコ機10前面側の視認態様に変化をもたらすことができ、装飾性や演出性の向上等を図ることができる。
さらに、例えば、前面側シート403の前方に所定距離を隔てて視認態様切替えシートを設け、該視認態様切替えシートには、第1装飾部405と同じ幅の無地(黒塗り等)の不透明部と、第1透過部406と同じ幅の透明部とが左右方向において交互に設けられ、前面側シート403が左右にスライド可能に構成されるとともに、第1装飾部405として、第1-1装飾部と、第1-1装飾部に対して第1透過部406を挟んで設けられる第1-2装飾部とが設けられ、視認態様切替えシートの透明部を介して、第1-1装飾部が視認される(第1-2装飾部が視認態様切替えシートの不透明部の後方に位置する)状態と、第1-2装飾部が視認される(第1-1装飾部が視認態様切替えシートの不透明部の後方に位置する)状態と、第1透過部406を介して後面側シート404(第2装飾部407、或いは、第2透過部408を介してさらに後方)が視認される状態とに切替可能に構成されていることとしてもよい(第1透過部406及び後面側シート404を省略することも可能である)。
尚、第1構成部(第1装飾部405)、及び、第2構成部(第2装飾部407)の相対変位としては、上下、左右、前後等の方向を含むスライド変位、回動(例えば、ルーバー窓のような複数の板状体の傾動)変位等が挙げられ、また、第1装飾部405、及び、第2装飾部407の全体、又は、一部が変位し得る構成としてもよい。尚、装飾パネル401の全体の角度、前面側シート403、及び、後面側シート404の角度を遊技者の操作入力に基づいて調節可能に構成してもよい。加えて、第1装飾部405と、第2装飾部407とが相対変位することにより、第2位置から装飾パネル401を視認することで、第1透過部406、及び、第2透過部408を介して、装飾パネル401の後方の所定の態様が視認される状態と、装飾パネル401の後方の態様を視認不可能な状態とに状態変化可能としてもよいし、装飾パネル401の後方の所定の態様が視認される状態と、装飾パネル401後方の態様ではあるが前記所定の態様とは異なる態様が視認される状態とに状態変化可能としてもよい。遊技者により、装飾パネル401の後方を視認可能な状態と、視認不可能な状態とに状態変化可能に構成させることにより、装飾パネル401の後方に設けられる情報手段をあえて視認せず、当該情報手段により教示される内容を、演出を伴いながら教示する教示手段の態様を堪能するといった楽しみ方を選ぶことも可能となり、遊技性を広げることができる。
また、例えば、変動表示等に際して、第1装飾部405、及び、第2装飾部407が相対変位し、複数の相対配置で静止可能とする演出を実行可能としてもよい。静止の相対配置を決定する抽選が行われ、演出ボタン125の操作、又は、演出ボタン125の操作期間が経過したことを契機として、前記抽選の結果に基づく相対配置で第1装飾部405、及び、第2装飾部407を静止させる。第1装飾部405と、第2装飾部407とが合致することで、特定態様が視認される。当該特定態様の完成度が、大当たり期待度の示唆とされ(例えば、スーパーリーチ移行の契機とされてもよい)、大当たり状態となる変動表示である方が、外れとなる変動表示である場合よりも、前記抽選で第1装飾部405と、第2装飾部407とが合致する相対配置が選択され易い。
さらに、例えば、装飾パネル401で前方が覆われる情報手段が変位可能に構成されていることとしてもよい。ここでは、例えば、情報手段としてのランプや表示装置(セグメント表示装置等)が変位する構成だけでなく、表示手段の表示部における情報手段としての特定の表示の位置が変更可能な構成等についても含む意図である。
また、例えば、第1装飾部405、及び、第2装飾部407は、第1図柄が表示される第1図柄表示部と、第2図柄が表示される第2図柄表示部とを備え、変位することによって、第1位置から装飾パネル401を視認した場合に視認される図柄表示部が切替わる構成であって、第1位置から装飾パネル401を視認した場合に、第1装飾部405において第1図柄表示部が視認され、第2装飾部407において第1図柄表示部が視認されることで、第1特定態様が視認され、第1位置から装飾パネル401を視認した場合に、第1装飾部405において第2図柄表示部が視認され、第2装飾部407において第2図柄表示部が視認されることで、第2特定態様が視認されるように構成してもよい。この場合、特定態様のパターンにバリエーションを増やすことができる。尚、第1装飾部は、透明な板状体と、板状体の表面に設けられた第1図柄表示部と、板状体の裏面に設けられた第2図柄表示部とを備え、板状体の中央部を通過して板状体の長手方向に沿って延びる仮想直線の延長線上に延在するようにして回動軸を設け、回動軸にピニオンを設け、複数の第1装飾部のピニオンにラック(又はベルト)を装着してモータで変位させ、複数の第1装飾部405の図柄表示部を一度に第1図柄表示部と、第2図柄表示部とに切替えるように構成してもよい。また、例えば、略円環状のリールにより第1構成部を構成し、第1構成部よりも一回り小さい略円環状のリールにより第2構成部を構成し、回転軸が左右に延在するとともに、第1構成部の内側に第2構成部が収容されるように構成する。さらに、第1構成部(第2構成部)に対して、第1装飾部405(第2装飾部407)と、第1透過部406(第2透過部408)とが左右に交互に並ぶ態様を、リールの周方向において複数個所に設ける(透明な円環状体の表面又は裏面に第1装飾部を第1透過部が形成されるように設ける)こととしてもよい。第1構成部の複数種類の第1装飾部のうち前方に臨む位置とされた第1装飾部と、第2構成部の複数種類の第2装飾部のうち前方に臨む位置とされた第2装飾部との種別が合致する場合と、合致しない場合とがある(例えば、第1構成部には、ミカン、メロン、スイカ、イチゴ、バナナの左側の絵が記載され、第2構成部には、ミカン、メロン、スイカ、イチゴ、バナナの右側の絵が記載され、演出等に応じて、同じ絵柄を合わせたり、異なる絵柄を合わせたりする)ように構成してもよい。
また、例えば、装飾パネル401から後面側シート404を省略するとともに、装飾パネル401を変位可能(装飾図柄表示装置42の前方位置と、装飾図柄表示装置42の前方から外れる位置とに変位可能)に構成し、装飾パネル401が変位することで、装飾パネル401の第1透過部406を介して視認される図形、ひいては、第1装飾部405と組み合わせて視認される特定態様が変化するように構成してもよい。
さらに、上記実施形態において、装飾パネル401を含む装飾手段を変位可能に構成し、装飾手段の向きが変化することに伴って、装飾手段における視認態様も変化するように構成してもよい。例えば、装飾手段を複数の装飾パネル401を壁部として備える略箱状、又は、装飾パネル401をスライド可能方向に複数並べて連結するように構成し、装飾手段を変位させて、パチンコ機10の正面側に露出させる装飾パネル401を変更可能に構成してもよい。
また、例えば、第1位置から第1装飾部405、及び、第2装飾部407を視認することで特定態様を視認することが可能であるが、別の位置から視認することで、第1装飾部405、及び、第2装飾部407を視認しても、該第1装飾部405及び第2装飾部407が特定態様の一部としても認識できないような構成(例えば、単なる針金状、凹凸ブロック状にしか見えない)としてもよい。加えて、前面側シート403、及び、後面側シート404のうち少なくとも一方をフレキシブルな帯状(フィルム状)の透明なベースに装飾部が印刷することで構成し、変形(湾曲、屈曲)させることとしてもよい。また、例えば、前面側シート403、及び、後面側シート404に代えて、略E字状の透明な樹脂成型品にプリントシールを貼着することにより構成された第1構成部、及び、第2構成部を設けることで装飾手段を構成し、第1構成部及び第2構成部のうち一方の構成部位の間に形成される隙間に対し他方の構成部位が進入して、第1構成部、及び、第2構成部の前面が略面一とされる状態と、第1構成部と第2構成部とが前後に離間して、第1構成部の隙間、及び、第2構成部の隙間を介して、装飾手段の後方の領域を視認可能な状態とに状態変化可能に構成してもよい。
(1-h;通路構成部)さらに、装飾手段において遊技球が通過可能な通路構成部が設けられ、かつ、装飾手段自体が変位可能な態様例として、図53に示すように構成してもよい。すなわち、装飾手段としての装飾体493は、略円筒状体をなすとともに、当該円筒状体の周方向において3箇所に当該円筒状体の下縁部を含むようにして切欠き部494が形成されることで3つの脚部495を備えている。また、各脚部495の外面側、及び、内面側には装飾が施されている(第1~第3外装飾部496、及び、第1~第3内装飾部497が設けられている)。さらに、装飾体493は回転可能に構成される(装飾体493の上側を閉塞する閉塞壁部の上面中央部から上方に突出する軸部が駆動手段としてのステッピングモータと連結されている)とともに、脚部495の間に遊技球が通過可能な通路構成部498が設けられている。
遊技領域には、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を備える図示しない入賞ユニットが設けられ、装飾体493は特定領域に設置されている。入賞ユニットは、特定領域への入口に設けられた開閉部材が設けられ、開閉部材が開状態とされることで特定領域に遊技球が入球可能となっている。本態様例では、開閉部材が開状態とされることで、装飾体493が回転を開始する。より具体的には、装飾体493を平面視した場合に反時計回り方向に60度回動してから0.2秒間停止されることを繰り返すようになっている。当該停止の際には、所定の脚部495の横幅方向中央部がパチンコ機10の正面となる位置(遊技者の視点が相対的に第1位置となる位置)、又は、脚部495間の隙間の横幅方向中央部がパチンコ機10の正面となる位置(遊技者の視点が相対的に第2位置となる位置)となるように構成されている。また、特定領域から遊技球が排出されてから規定時間後に移行する待機状態では装飾体493の回転が停止される。当該停止の際には、所定の脚部495の横幅方向中央部がパチンコ機10の正面となる位置(遊技者の視点が相対的に第1位置となる位置)にまで回動してから停止される。
さらに、本実施形態では、装飾体493が前方に向けて若干下方傾斜するように設けられており、通路構成部498に対し、遊技球が装飾体493の後方、又は、側方から切欠き部494を介して進入可能とされ、通路構成部493から遊技球が装飾体493の前方、又は、側方に切欠き部494を介して排出可能とされている(特定領域に進入した遊技球が通路構成部498に進入することなく排出されるパターンもある)。装飾体493の前方、かつ、下方には、特別入球手段としての特別入賞装置と、排出口とが設けられており、所定の切欠き部494がパチンコ機10の正面を向いた際に、当該切欠き部494から遊技球が排出されることで、当該遊技球が特別入賞装置に入球し、大当たり状態が発生するように構成されている。また、パチンコ機10の正面を向いていない(斜め前方を向いている)切欠き部494から遊技球が排出されたり、特定領域に進入した遊技球が装飾体493の側方を前方に通過したりした場合、当該遊技球は排出口に入球することとなり、大当たり状態等は発生しない。
以上のような構成を採用する場合、脚部495の外面側の態様(外装飾部496)と、脚部495間の隙間を介して視認される脚部495の内面側の態様(内装飾部497)とを組合わせた態様を視認させることが可能であり、また、図示しない駆動手段(ステッピングモータ)による装飾体493の回転に伴って、かかる組合せ態様も変化して、視認態様に面白みを追加することができる。その上、組合せ態様が存在する脚部495間を遊技球が通過可能であることで、装飾体493の視認機会を増やしつつ、遊技球の挙動の魅力を高めることができる。結果として、スペースを有効利用しつつ、装飾を好適に行うことができる。さらに、装飾体493の回転により遊技球の通路が順次変化する(装飾体493の通路構成部498における遊技球の案内方向が変更される)。つまり、装飾体493の視認態様が変化する上、遊技球の通路も変化することから、通路構成部498における遊技球の挙動のワンパターン化を回避することができ、装飾体493の装飾と、遊技球の挙動とを組合わせた面白みのある視認態様を導出するといった作用効果がより一層奏される。結果として、遊技性の向上等を図ることができる。また、装飾体493が回転していない待機状態では、装飾体493は、パチンコ機10の前方に通常の姿勢で座っている遊技者の視点が第1位置となる位相で停止されている。さらに、装飾体493が回転駆動される状態においても、パチンコ機10の前方に通常の姿勢で座っている遊技者の視点が第1位置となる位相と、かかる遊技者の視点が第2位置となる位相とで一旦停止されるようになっている。このため、装飾体493が変位する構成においても、第1装飾部としての第1~第3外装飾部496の態様と、第2装飾部としての第1~第3内装飾部497の態様とを組み合わせた特定態様を積極的に視認させることができ、意匠性の向上等を図ることができる。特に、待機状態でパチンコ機10の前方から特定態様が視認されるように構成することで、これから遊技を行う遊技者への遊技の促進等を図ることができる。さらに、通路構成部498を通過する遊技球は、装飾体493を潜るようにして移動する(第1構成部と第2構成部との間を通過する)様子が視認されることから、例えば、遊技球が装飾体493の前方や後方を通過するだけの構成に比べ、遊技球の挙動をより面白味のあるものとすることができる。
尚、本態様例では、装飾体493の脚部495のうち外面側が視認される脚部495が第1構成部に相当し、内面側が視認される脚部495が第2構成部に相当する。また、パチンコ機10の前方から視認可能な外装飾部496が第1装飾部に相当し、パチンコ機10の前方から視認可能なうち装飾部497が第2装飾部に相当する。さらに、切欠き部494のうち、上縁部の外周側がパチンコ機10の前方側に向く(露出する)範囲が第1透過部に相当し、上縁部の外周側がパチンコ機10の後方側に向く範囲が第2透過部に相当する。
尚、装飾手段の形状(デザインなど)は特に限定されるものではなく、適宜変更可能背ある。例えば、脚部495に彫刻のような凹凸形状を形成することで、第1~第3外装飾部496、及び、第1~第3内装飾部497を設けることとしてもよい。つまり、上記態様例では、装飾体493の本体がベース部に相当するが、脚部495自体が装飾部とされる構成では、装飾体493の脚部495間を連結する部位がベース部に相当する。さらに、装飾手段の変位は、傾動、スライド、回転等、機種毎に適宜設定可能である。また、電動により変位する場合には、遊技球の案内方向が規則的に変化する構成とするべく、装飾手段は一定の変位動作を行うこととする。非電動に変位する場合には、遊技球に連動して基準位置から別の位置へと変位した後に復帰手段(バネ等)によって基準位置に戻るような構成としてもよいし、ルーレットのように、いずれは基準位置に戻り得るような構成(基準位置とは異なる位置で静止し得る構成)としてもよい。
また、装飾体493の通路構成部498を通過する遊技球を検知する通路検知手段としての通路検知スイッチを設け、当該通路検知スイッチの検知に基づいて、装飾体495が通常とは異なる動きをする(例えば、逆回転する、逆回転してから正回転することを所定回数実行する)ように構成してもよい。この場合、装飾体493における遊技球の滞留(球詰り)を自動的に解消することができる。従って、遊技場関係者の手を煩わせることを回避するとともに、遊技場関係者による球詰りの解消を行った場合のトラブルの発生を抑止することができる。尚、通過検知スイッチの検知に基づいて、装飾体493又はその付近に設けられた発光手段から通路構成部498を通過する遊技球に向けて光が照射されるように構成したり、効果音を発生させたりすることとしてもよい。
加えて、装飾体493の形状、配置、数等は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、脚部を均等位置に4つ設けることとしてもよい。この場合、パチンコ機10の前方、かつ、パチンコ機10の横幅方向の中央部に対応する位置(パチンコ機10の前方に設置された椅子に対してまっすぐに座った遊技を行う際の通常の姿勢にある遊技者の視点)が第2位置とされる状態の装飾体493の通路構成部498を遊技球が通過することにより、遊技者にとって有利な状態が発生し得る(例えば、かかる遊技球の通過した先に、遊技球の入球に基づいて大当たり状態を発生させる特別入球部が設けられている)ように構成してもよい。この場合、遊技を普通に行う姿勢の遊技者の視点が第2位置とされることで、第1装飾部と第2装飾部との間に存在する通路構成部498を視認し易い状態とされ、該進路構成部498を通過してきた遊技球をより視認し易くすることができる。従って、遊技者にとって望ましいルートを通過する遊技球を視認し易くすることで、遊技者の高揚感をより確実に高めることができる。さらに、装飾体493の後方に発光手段を設置した場合、一対の切欠き部494が前後に並ぶ回転位相となることで、通路構成部498がより明るくなり、該通路構成部498を遊技球が通過することをより印象付けることができる。
また、例えば、装飾体493の上部に軸部を設けるのではなく、脚部495の下端部と連結される円盤部に軸部を設けることとしてもよい。さらに、回転軸線方向が上下方向ではなく、前後方向や左右方向に延在するように構成してもよいし、状況に応じて軸線方向が変更されるように構成してもよいし、状況に応じて回転方向が逆方向となるように構成してもよい。加えて、脚部495で囲まれる領域(通路構成部498)の底部に遊技球の進行方向に影響を与える(例えば情報に凸状の)進路影響部を設け、当該進路影響部も変位可能に構成されていることとしてもよい。
さらに、装飾体493の後方に第3装飾部(第3構成部)としての装飾部材(例えば、プリントシールが貼着された板状体や、凹凸形成され、着色が施された役物等)を配置し、第2位置から装飾体493を視認した場合に、該装飾部材が視認されるように構成してもよい。この場合、装飾性の向上を図ることができる。加えて、装飾体493の後方に第3装飾部(第3構成部)としての情報手段(例えば、所定の抽選の結果を教示又は示唆する表示を導出可能な表示装置等)を配置し、第2位置から装飾体493を視認した場合に、該情報手段が視認されるように構成してもよい。この場合、装飾体493を視認した場合の情報量を増やすことができる。また、所定の情報手段の前方に装飾体493を配置しても前記所定の情報手段を視認可能なことから、装飾体493の設置場所をより自由に設定することができる。
また、パチンコ機10が振動や磁気等を検知してエラー状態に移行する場合に、装飾体493は、特別入賞装置に遊技球が案内されない位置とされるように停止されることとしてもよい。パチンコ機10が振動や磁気等を検知してエラー状態に移行する場合に、(例えば、進路構成部498により遊技球が特別入賞装置に案内される位置で装飾体493が停止されてしまい)遊技球が特別入賞装置に入球してしまうといった事態を回避することができる。
(1-i;可動役物)装飾パネル401に対応して可動役物を設けることとしてもよい。当該可動役物としては、装飾パネル401の前方に設けられてもよいし、装飾パネル401により前方を覆われる範囲に設けられてもよいし、装飾パネル401に前方を覆われる位置と、装飾パネル401の外方側に突出して前方に露出する位置とに変位可能に設けられてもよい。装飾パネル401により前方を覆われる範囲に設けられる可動役物に関し、遊技者から視認される視認位置と、遊技者から視認されない退避位置とに変位可能に設けられていることとしてもよい。但し、退避位置にある可動役物を完全に遊技者から視認不可能とする(例えば、扉のようなものを設けたり、可動役物を当該可動役物の目隠しをする部材の出入口から大きく離間させた位置まで変位させたりする)といった構成に限定されるものではなく、遊技者が傾いて視認を行うことで退避位置にある可動役物を視認可能な構成であってもよい。さらに、装飾パネル401の後方、又は、前方に設けられた可動役物を変位させることで、装飾パネル401の後方に配置された所定のオブジェクト、又は、装飾パネル401を視認可能な状態と、前記所定のオブジェクトを視認不可能又は視認困難な状態とに状態変化可能に構成してもよい。
また、第1装飾部405、及び、第2装飾部407のうち少なくとも第1装飾部405を変位可能に構成する(装飾パネル401全体を傾動変位させる場合等も含む)等して、遊技者の視点を移動させなくても、装飾パネル401の特定態様を視認する状態と、右打ち入賞ユニット37を視認する状態とに切替可能としてもよい。
また、遊技者の所定の操作に連動する可能役物を設けることとしてもよい。例えば、所定のタイミングでの演出ボタン125の操作に応じて所定の可動役物が所定の動作を行うことで所定の教示・示唆を行うこととしてもよい。さらに、ハンドル18の操作に基づいて可動役物が所定の動作を行う状態を設定してもよい。例えば、遊技が行われていない待機状態(デモ画面が表示された状態)では、装飾パネル401の正面が第1位置とされ、遊技が行われている状態(例えば、所定の入賞装置に遊技球が入球してから規定時間が経過していない状態、遊技球の発射が確認されてから規定時間が経過していない状態等)では、パチンコ機10(遊技領域)の中央部の正面が第1位置とされるように、装飾パネル401が変位・変形・変化する構成してもよい。
装飾パネル401を介して視認可能な位置である視認位置と、パチンコ機10の前方から視認不可能となる退避位置との間を変位可能な可変情報手段を設け、大当たり状態の発生を教示する、又は、大当たり期待度の高いことを示唆する場合に、可変情報手段が視認位置に変位する場合があるように構成してもよい。この場合、可変情報手段の出現に気付けば所定の情報(大当たりする等)を得られることから、変動表示に際して装飾パネル401の後方を覗く楽しみを増やすことができる。また、大当たり状態に際して、確変大当たりか否かの教示が行われていない状態では、確変大当たりである場合に、可変情報手段が視認位置に変位する場合があるように構成してもよい。尚、変位する可変情報手段に代えて、視認態様が変化する情報手段(発光の態様や表示態様が変わる発光手段・表示手段、その場で回転する等して前方からの見た目が変わる可動体等)を設置することとしてもよい。装飾パネル401の後方に配置される情報手段の構成、数等は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、所定の情報手段として第1情報部と、第2情報部と、第1情報部を発光可能な第1発光手段と、第2情報部を発光可能な第2発光手段とを備え、第1情報部および第2情報部の両方が発光することで第1特典又は第2特典の付与を教示し、第1情報部及び第2情報部のどちらか一方だけが発光することで第2特典の付与を教示するような構成としてもよい。また、可変情報手段を変位可能としてもよいし、可変情報手段を複数設けるとともに、同じ内容を教示する可変情報手段が抽選等で決定されるように構成してもよい。
(1-j;装飾パネル周辺の装飾)加えて、装飾パネル401を介して視認可能な範囲において、情報手段だけでなく、装飾性、演出性を向上させる表示手段(例えば、遊技盤30の後方の全域に液晶表示装置の表示部が配置されていて、装飾パネル401に対応する部位では、当該部位専用の表示を行ったり、全体として一体感のある表示を行ったりすることとしてもよい)、可動役物、不動の役物、及び、印刷物等を設けることとしてもよい。この場合、装飾パネル401における視認態様をより多様化させることができる。尚、上記実施形態では特に言及していないが、装飾パネル401の上下左右の位置(遊技盤30に貼着された絵柄付きテープ、透明遊技盤30の後方に配置される装飾役物、遊技盤30の前面側に取付けられる装飾役物等)にも、装飾パネル401の特定態様と同じく海中のモチーフで所定の装飾が施されている。
また、装飾パネル401の裏側において、例えば、大当たりとなる変動表示中にのみ態様変化し得る(例えば、対応する抽選で当選し、さらに、演出ボタン125が操作された場合等としてもよい)情報手段(可動役物、ランプ等)を設けることとしてもよい。尚、複数のランプで情報手段を構成する、情報手段としてのランプが発光する場合に、その他のランプも発光している、明るさが変化しない可動役物を情報手段として採用する等することで、装飾パネル401の第1透過部406等を介して情報手段の情報を視認しなくても、装飾手段401の前方から該当位置の明るさが変化するだけで、情報手段による情報を読み取れてしまうといった事態を回避することができる。
また、遊技領域又は遊技領域の前方において装飾パネル401を設けるとともに、遊技領域を挟んで装飾パネル401の反対側(遊技領域の後方)の位置において、第3装飾部を備える第3構成部を設け、第2位置から装飾パネル401を視認した場合に、第1透過部406、及び、第2透過部408を介して、第3装飾部を視認可能に構成されていることとしてもよい。この場合、第2位置から装飾パネル401を視認した場合の意匠性の向上等を図ることができる。また、第3装飾部(例えば、シンプルなデザインとすること)により、その前方の遊技領域を移動する遊技球を視認し易くすることもできる。尚、第3装飾部(例えば、遊技球に似た水玉模様にする)により、その前方の遊技領域を移動する遊技球をあえて視認し難くすることも可能である。また、当該第3装飾部の視認態様(水玉模様)を変位させることで、かかる作用効果がより一層奏される。さらに、第3装飾部の設置範囲を装飾パネル401の設置範囲よりも広く設定し、第1位置から装飾パネル401を視認した場合には、特定態様が第3装飾部において視認される構成とし、第2位置から装飾パネル401を視認した場合には、装飾パネル401の設置範囲を含む第3装飾部の設置範囲のほぼ全域が第3装飾部の態様として視認されるような構成としてもよい。つまり、第1位置から装飾パネル401を視認した状態においても、装飾パネル401の周辺部において第3装飾部の態様(水玉模様等)を視認可能とすることで、装飾パネル401の特定態様(海洋生物)を引き立たせることができる。尚、第2位置から装飾パネル401を視認した場合に、第1装飾部405と、第3装飾部とが隣接して、前記特定態様とは異なる特定第2態様が視認されるように構成してもよい。この場合、装飾パネル401の魅力向上等を図ることができる。尚、第1装飾部406を視認角度で視認態様が変化するホログラフィー等で構成し、第1位置から視認すると第1装飾部406が特定態様の構成要素の態様として視認され、第2位置から視認すると第1装飾部406が特定態様の構成要素とは異なる態様として視認されるように構成してもよい。加えて、各第1装飾部406を回転させて前方から視認される面を切り替え可能に構成し、第1位置から視認する時間帯が長いと予想される状況では第1装飾部406の前方から視認される態様(面)を特定態様の構成要素の態様とし、第2位置から視認すると予想される時間帯である状況では第1装飾部406の前方から視認される態様を特定態様とは異なる態様とするように構成してもよい。また、第3装飾部の態様は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。加えて、第3装飾部と第2装飾部との間に遊技領域(遊技球が通過可能な空間)を介在させる構成ではなく、透視性を有する板状体を介在させてもよいし、遊技球は通過しない空間を介在させてもよい。
(1-k;装飾パネルを透過型の表示装置にする構成)例えば、装飾パネル401のベース部402、前面側シート403、或いは、後面側シート404の少なくとも1つを透過型の表示装置としてもよい。この場合、特定態様を変更すること、特定態様を動画とすること、特定態様に別の態様を適宜追加すること等が可能になる。また、表示装置の表示により構成される第1装飾部405、第1透過部406、第2装飾部407、及び、第2透過部408を変形又は変位させ(て表示し)、特定態様の向き、特定態様の形状等を変化させることも可能である。
また、演出性の向上を図る使用例としては、右打ち入賞ユニット37において、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bを設けるとともに、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bのどちらにも、特別入球部145、非特別入球部146、及び、振分け装置147を設け、どちらかの特別入球部145に遊技球が入球した場合に、確変モードの権利が付与されることとする。さらに、大当たり状態の種別として、1つのラウンドで、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bが順次開状態とされるパターンを増やすとともに、該パターンには、第1可変入賞装置32a及び第2可変入賞装置32bが開状態とされる場合に、特別入球部145が開状態とされる場合と、閉状態で維持される場合とがあるように設定する。この場合、遊技者が特別入球部145に遊技球が入球したか否かの確認が比較的行い難くなるが、その代わりに、遊技球が特別入球部145に入球したか否かの演出を行い、大当たり状態の終了までには、遊技者に遊技球が特別入球部145に入球したか否かを確実に教示することとする。例えば、昇格チャレンジ演出で成功した場合には、V入賞チャレンジ演出で第1可変入賞装置32aが開状態とされて、特別入球部145に遊技球が入球する。その一方で、昇格チャレンジ演出で失敗した場合に、第2可変入賞装置32bが開状態とされ、かつ、第2可変入賞装置32bの特別入球部145が開状態とされる(15秒間の開放、又は、4個の入球で閉鎖された後、第1可変入賞装置32aが開状態とされ(特別入球部145は閉状態)、15秒間の開放、又は、4個の入球で閉鎖される)パターンを設ける。ここで、第2可変入賞装置32bの特別入球部145への遊技球の入球をすぐには教示せず、演出を行うこととする。さらに、大当たり状態中の昇格チャレンジ失敗後の所定のタイミングで、透過型の液晶表示装置において、第1可変入賞装置32aが開状態とされた画像を第1可変入賞装置32aの前方で表示し、遊技球が移動して第1可変入賞装置32aに入球して、さらには特別入球部145に入球するといった動画を対応する通路や入球部の前方で表示する。このような構成を採用することで、特別入球部145への遊技球の入球に関して、演出でより一層盛り上げることができる。
透過型の可撓性を有するシート状の液晶表示装置により前面側シート403や後面側シート404を構成する場合には、当該前面側シート403及び後面側シート404自体を変形させることを伴う演出等を行うこととしてもよい。例えば、前面側シート403を湾曲させて、表示されたキャラクタ等が湾曲するような演出(前面側シート403の上縁部や下縁部に対して前後上下にスライド可能な装置を接続し、前後に変位させて波状に湾曲させる、送風手段の風を前面側シート403に当てて揺動させる等)や、前面側シート403を屈曲させて(折り畳んで)、表示されたキャラクタ等が屈曲、消失する(別のキャラクタ等に飲み込まれる等)演出を行うこととしてもよい。
(1-l;装飾パネルの裏面側の構成)上記実施形態では、可変入賞装置32a、32b、特別入球部145、及び、始動入賞装置33bに対応してLEDが設けられ、対応する入賞装置が開状態とされた場合に点灯し、遊技球が入球した場合に更なる態様変化(点滅、色変化等)が生じるように構成されているが、例えば、LEDの代わりに、或いは、LEDに追加して、可動式の役物を設けたり、装飾パネル401とは別の場所に、可変入賞装置32a、32b、特別入球部145、及び、始動入賞装置33bの態様変化や遊技球の入球を教示する表示手段(LED等)を設けたりすることとしてもよい。尚、上記実施形態では特に言及していないが、可変入賞装置32a、32b、特別入球部145、及び、始動入賞装置33bに遊技球が入球した場合には、効果音を発生させることが望ましい。
上記実施形態では、右打ち入賞ユニット37の第2可変入賞装置32b(特別入球部145、非特別入球部146)、第2始動入賞装置33b、第1可変入賞装置32aに個別に対応してLEDが設けられ、入球可能状態や遊技球が入球した場合に点灯態様が変化するように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、入球可能状態で点灯する構成を省略したり、LEDを省略したりすることとしてもよい。また、特別入球部145への遊技球の入球をLEDで教示することに加えて、又は、代えて、装飾パネル401に少なくとも一部が前後に重複するような格好で可動役物を設け(例えば、装飾パネル401の特定態様であるクジラの前脚が動くように構成し)、特別入球部145への遊技球の入球に基づいて動作を開始し、規定時間後に基準の姿勢で止まるように構成してもよい。この場合、可動役物が基準の姿勢(極力、第1透過部406及び第2透過部408を介しての視認性を低下させない)にある装飾パネル401の態様が通常態様であり、可動役物の動作中が変化態様であり、可動役物を動作させる機能が態様変化手段である。
当該構成を採用する場合にも、特別入球部145に遊技球が入球したことを装飾パネル401において報知することができ、遊技者の状況把握をアシストすることができる。また、通常態様とすることで、装飾パネル401越しの右打ち入賞ユニット37の内部の視認性を低下させないようにすることができる。従って、装飾性の向上を図りつつ、遊技の進行をよりスムースなものとすることができる。尚、態様変化手段としては、装飾パネル401の後方や内部に設置される発光手段や、装飾パネル401の一部と前後方向において重複可能に設けられる可動役物(シャッタのようなものでも可)に限定されず、装飾パネル401の前面側に光を照射可能な装飾照射手段としてのランプ(LED)や、透過型表示装置等を採用してもよい。
上記実施形態では、遊技盤30のうち右打ち入賞ユニット37に対応する部位に設置凹部409が設けられているが、設置凹部409を省略することとしてもよい。また、例えば、設置凹部409を省略する代わりに、右打ち入賞ユニット37を遊技盤30の後方から対応する開口部に挿通させ、後板部182、或いは、後板部182に連結される部位を遊技盤30の後面に当接させた状態で遊技盤30に固定するような構成としてもよい。
(1-m;装飾手段がガラスユニットに設けられる構成)上記実施形態では、装飾パネル401が右打ち入賞ユニット37の前面側に取付けられる構成とされているが、図49に示すように、透明体ユニットとしてのガラスユニット137に装飾パネル401に相当する装飾手段としての装飾ユニットが設けられるように構成してもよい。当該ガラスユニット137は、本体部441と、本体部441に対して着脱自在に設けられた装飾ユニット442とを備えている。本体部441には、右打ち入賞ユニット37の前方を含む部位である右下部において切欠き部443が設けられており、該切欠き部443に対応して(埋めるようにして)装飾ユニット442が設けられている。また、図50に示すように、本体部441、及び、装飾ユニット442は、それぞれ前後一対の前透明体444、及び、後透明体445と、前透明体444、及び、後透明体445を互いに離間させた状態で保持する保持手段としての保持部446とを備えている。保持部446のうち、本体部441と、装飾ユニット442とが互いに突き合わされる部位に対応して設けられる部位であって、本体部441側のものを本体側当接保持部447と称し、装飾ユニット442側のものを装飾側当接保持部448と称する。
本体側当接保持部447の装飾側当接保持部448との当接面には嵌合凹部449が設けられ、装飾側当接保持部448の本体側当接保持部447との当接面には、ガラスユニット137の前面枠14への取付状態において、前記嵌合凹部449に略嵌合状態とされる嵌合凸部450が設けられている。本体部441、及び、装飾ユニット442は、基本的には、ガラスユニット137の全体の外周に相当する部位おいて、保持部446が前面枠14に挟持固定されることで前面枠14に取付けられ、本体部441と、装飾ユニット442との連接部については、本体側当接保持部447と、装飾側当接保持部448とが嵌合状態とされることで、前後方向における位置ずれが防止されるようになっている。尚、前透明体444、及び、後透明体445としては、強化ガラス、透明な樹脂板等を使用可能である。保持部446は、樹脂(ポリカーボネート、強化プラスチック、アクリル樹脂、合成ゴム等)で構成され、(特に、本体部441と、装飾ユニット442との突合せの部分を)透明、半透明とされることが望ましい。また、本体側当接保持部447と、装飾側当接保持部448とを一体化することとしてもよい。
また、装飾ユニット442には、前透明体444の後面に対して前面側シート451が貼着され、後透明体445の前面に対して後面側シート452が設けられている。尚、前面側シート451、及び、後面側シート452は上記実施形態のものと同様であり、第1位置から視認することで、前面側シート451の態様、及び、後面側シート452の態様とが一体となった特定態様が視認され、第2位置から視認することで、前面側シート451の態様と、後面側シート452の態様との間に隙間が形成され、該隙間を介して後方の遊技領域を視認可能となる。
以上のように、装飾ユニット442がガラスユニット137に設けられることで、装飾ユニット442により遊技領域の前後幅が狭くなるといった事態を(上記実施形態のように設置凹部409を設けなくても)回避することができる。また、装飾ユニット442が本体部441に着脱自在とされることで、機種変更により前面側シート451等を変更する、或いは、前面側シート451に不具合が生じて取り替えたい等といった場合に、本体部441をそのままで比較的容易に装飾ユニット442とを取り替えることができ、メンテナンス性、リユース性等の向上が図られる。さらに、前面側シート451が前透明体444の後面に取着され、後面側シート452が後透明体445の前面に取着されることから、遊技領域の前後幅を狭めないという作用効果がより確実に奏される上、遊技領域を移動する遊技球と後面側シート452との接触、並びに、パチンコ機10の前面側に触れる物体(遊技者等)と前面側シート451との接触を回避することができる。また、保持部446により、前透明体444と、後透明体445との位置ずれが防止され、特定態様をより好適に視認可能となる。
(1-n;レンチキュラーレンズ)図51に示すように、かまぼこ状の凸レンズ472を複数横並びとしたような透明な略シート状のレンズ(以下、「レンチキュラーレンズ471」と称する)を使用して、当該レンチキュラーレンズ471の後方に配置された装飾シート473の表示オブジェクト474が視認される場合と、レンチキュラーレンズ471、及び、装飾シート473を介して、その後方が視認される場合とが生じるように構成してもよい。すなわち、装飾シート473は、透明なシートの一方側の面に対し、表示オブジェクト474を構成する図形等が描かれた印刷が施されることで構成される(印刷が施されたシールが貼着されることとしてもよい)。該印刷は、レンチキュラーレンズ471の凸レンズ472が並ぶ方向(以下、左右方向と言う)において、各凸レンズ472の右半分の領域に対応して施されており(以下、各印刷された図形等のことを「分割オブジェクト475」と称する)、左半分の領域には分割オブジェクト475は印刷されず、透明なシートが前後に露出して透視性を有している(以下、透明部分のことを「透過部476」と称する)。また、分割オブジェクト475は、上記実施形態の前面側シート403等のように表示オブジェクト474(全体の態様、特定態様)の一部を削除するのではなく、表示オブジェクト474を切り離したような態様とされており、隣り合う分割オブジェクト475同士を繋げることで、表示オブジェクト474が視認されるようになっている。
そして、レンチキュラーレンズ471の裏面(平坦面)に装飾シート473を貼着することで、装飾ユニット477が構成される。このとき、凸レンズ472の幅に、分割オブジェクト475と、透過部476とが1つずつ収まるようにする。また、レンチキュラーレンズ471の凸レンズ472が前方に凸となるようにして装飾ユニット477を設置することで、パチンコ機10の前方の第1位置(装飾ユニット477の正面からやや右方にずれた位置)から装飾ユニット477を視認すると、装飾シート473の表示オブジェクト474が視認され、第1位置とは異なる第2位置(装飾ユニット477に対して左方となる位置)から装飾ユニット477を視認すると、装飾ユニット477の後方の領域が視認されることとなる。
(1-o;進入検知)遊技領域のうち装飾パネル401に前方を覆われる部位(上記実施形態では右打ち入賞ユニット37)に進入した、又は、進入し得る遊技球を検知可能な進入検知手段としての進入検知スイッチを設けるとともに、右打ち入賞ユニット37の入口を含む範囲に対応して、通常発光態様(例えば、白色発光、或いは、消灯等)と、進入検知手段スイッチの検知が行われた場合に移行され、規定時間経過後に通常発光態様とされる変化発光態様(例えば、点滅発光、異色に発光等)とに変化可能な報知手段、進入発光手段としての進入報知ランプを設けることとしてもよい。つまり、装飾パネル401を介して情報手段としての遊技球を視認可能に構成される場合に、遊技球が視認可能であるとはいえ装飾パネル401を介してでは見え難いことから、遊技球が装飾パネル401の裏側に進入したことを遊技者に気付かせるきっかけを作ることで、遊技者が装飾パネル401の裏側を移動する遊技球を確認し易くすることができる。さらに、装飾パネル401の裏側に遊技球が打ち出されない状態、つまり、装飾パネル401越しに遊技球の行方を確認視する必要のない状態では、進入報知ランプの発光態様を通常発光態様とすることで、装飾手段の第1装飾部405及び第2装飾部407により構成される特定態様を視認し易くすることができる。
尚、進入検知スイッチの検知が行われた場合の報知の態様としては特に限定されるものではなく、スピーカから効果音が発生したり、右打ち入賞ユニット37又はその近傍に設けられた可動役物が変位したりするように構成してもよい。また、進入検知スイッチとしては、右打ち入賞ユニット37に進入(入球)した(直後の)遊技球の全てを検知するものとしてもよい。進入報知ランプの構成についても特に限定されるものではなく、右打ち入賞ユニット37の入口に部分的に設けてもよいし、右打ち入賞ユニット37の全域の後方に面発光する発光手段を設けることとしてもよい。
さらに、進入報知ランプ(発射位置報知発光手段)の態様として、右打ちユニット37側に遊技球を打ち出す必要のない状態(右打ち入賞ユニット37に設けられた入賞装置に遊技球を入球可能、又は、入球容易な状態とされた場合)に設定される第1発光態様と区別するようにして、進入検知スイッチに遊技球を入球不可能、又は、入球困難な状態とされた場合に設定される第2発光態様(第1発光態様の発光態様とは異なる態様であって、例えば、確変モードでは赤色発光、時間短縮モードでは緑色発光)に変化可能に構成してもよい。この場合、装飾パネル401が設けられた領域(右打ち入賞ユニット37)に遊技球を打出す状態と、それ以外の状態とで、進入報知ランプの発光態様、ひいては、装飾パネル401の視認態様を変化させ(例えば、装飾パネル401が明るい状態と暗い状態)、遊技の状態が切替わることへの認知、メリハリをよりはっきりとさせることができる。
加えて、進入報知ランプの態様として、遊技が所定時間行われなかった場合に移行する待機状態(客待ち演出、或いは、省エネルギー対応を行うためのもの)に移行した場合に、進入報知ランプが待機態様(消灯、又は、減光)となるように構成してもよい。
右打ち入賞ユニット37の排出部116に排出検知スイッチを設け、進入検知スイッチの検知で加算され、特別入球検知スイッチ226a、非特別入球検知スイッチ226b、第2始動入賞スイッチ224b、第1可変入賞カウントスイッチ223a、及び、排出検知スイッチの検知でそれぞれ減算される残存把握カウンタを設け、右打ち入賞ユニット37の内部に遊技球が存在するか否かを把握可能に構成してもよい。特別入球検知スイッチ226aの検知が行われた場合に、残存把握カウンタの減算を行う前に残存把握カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別して「1」以上の場合には、さらに、第2可変特定領域141における残存球の異常が確認されなかったことを条件に(残存球監視処理;図18参照)、確変モードの設定を行うように構成してもよい。この場合、電波等で特別入球検知スイッチ226aを誤作動させる不正行為の有無を2重でチェックすることができ、防犯性を高めることができる。
また、右打ち入賞ユニット37の遊技球の通路(第1案内通路112、第2案内通路113、第3案内通路114、第4案内通路115)に沿って発光手段(通路発光手段)を設置し、進入検知スイッチの検知に基づいて通路発光手段を発光させ、進入検知スイッチの検知、又は、排出検知スイッチの検知から規定時間経過後に通路発光手段を消灯させる(面発光照明188の態様は変えない)構成としてもよい。さらに、第1案内通路112、第2案内通路113、第3案内通路114、第4案内通路115の入口と出口とに検知スイッチを設け(上流側の出口検知スイッチと、下流側の入口検知スイッチは共通、第1案内通路112の入口は進入検知スイッチ、第4案内通路115の出口は排出検知スイッチであって、各案内通路の残球をカウントするカウンタを設ける)、遊技球が存在する案内通路の通路発光手段のみを発光させるように構成してもよい。
上記実施形態では、右打ちした遊技球がほぼ必ず右打ち入賞ユニット37に入球するように構成されているが、入球しない場合もあるように、すなわち、右打ちした遊技球が右打ち入賞ユニット37の内部を経由せずに、アウト口36に入球し得るように構成してもよい。当該構成を採用する場合に、進入検知スイッチの検知に基づいて装飾パネル401の態様変化を行う場合には、遊技球が装飾パネル401の裏側に進入したことを遊技者に気付かせるきっかけを作ることができる。
尚、連チャン状態において遊技者に付与された遊技球の数が予め定められた規定数に到達して特定払出数表示が行われる場合に面発光照明188が赤色となって点滅するように構成し、右打ち入賞ユニット37の第1可変入球スイッチ223a、及び、第2可変入球カウントスイッチ223bの検知を契機として面発光照明188が黄色で点滅し、第2始動入賞スイッチ224bの検知を契機として面発光照明188が白色で点滅し、特別入球検知スイッチ226aの検知を契機として面発光照明188が発光色を順次変更するように構成してもよい。或いは、大当たり状態の各ラウンドにおいて、ラウンド上限となる可変入賞装置への遊技球の入球数が残り3球となるまでは青色発光し、残り1球となるまでは緑色発光し、残り1球では黄色発光し、残り0球では赤色発光してからインターバル期間移行で白色発光するように構成してもよい。
(1-p;通過検知)装飾パネル401の後方の遊技領域である右打ち入賞ユニット37の通路を移動する遊技球を検知する通過検知手段としての通過検知スイッチを設けること(上記した進入検知スイッチを含む)としてもよい。例えば、上記した進入検知スイッチ、及び、右打ち入賞ユニット37(第4案内通路115)から排出される遊技球を検知する排出検知スイッチを設けるとともに、進入検知スイッチの検知に基づいて加算され、排出検知スイッチ、第2可変入球カウントスイッチ223b(当該第2可変入球カウントスイッチ223bに代えて、特別入球検知スイッチ226a、及び、非特別入球検知スイッチ226bとしてもよい)、第1可変入球スイッチ223a、及び、第2始動入賞スイッチ224bの検知の検知に基づいて減算される右打ち入賞球残存カウンタを設けることとしてもよい。この場合、装飾パネル401の後方(右打ち入賞ユニット37)における球詰まりの把握を行うことができる。尚、進入検知スイッチの検知から規定時間経過後に右打ち入賞球残存カウンタの値が「0」以外の場合に、エラー処理(パチンコ機10における報知、パチンコ機10の外部へのエラー情報の出力等)を行うこととしてもよい。
また、通過検知スイッチの検知が行われた場合に視認態様を変化させる通過報知手段を設けることとしてもよい。例えば、右打ち入賞ユニット37の入口に対応して通過報知手段としての発光手段を設け、上記した進入検知スイッチの検知に基づいて該発光手段が発光するように構成してもよいし、第2可変シャッタ142の付近に通過報知手段としての発光手段を設け、第2可変入球カウントスイッチ223bの検知に基づいて、該発光手段を発光させるとともに、効果音を出力するように構成してもよい。尚、上記した進入検知スイッチ、及び、排出検知スイッチを設けるとともに、第2案内通路113、第3案内通路114、及び、第4案内通路115の各入口において通過検知手段としての第2検知スイッチ、第3検知スイッチ、第4検知スイッチを設け、さらに、進入検知スイッチの検知で加算され、第2検知スイッチ、及び、第2可変入球カウントスイッチ223bの検知で減算される第1通路カウンタと、第2検知スイッチの検知で加算され、第3検知スイッチ、及び、第2始動入賞スイッチ224bの検知で減算される第2通路カウンタと、第3検知スイッチの検知で加算され、第4検知スイッチ、及び、第1可変入球スイッチ223aの検知で減算される第3通路カウンタと、第4検知スイッチの検知で加算され、排出検知スイッチの検知で減算される第4通路カウンタとを設け、第1案内通路112、第2案内通路113、第3案内通路114、及び、第4案内通路115のどこで遊技球の球詰まりが生じているのかを把握可能に構成してもよい。さらに、第1通路カウンタ、第2通路カウンタ、第3通路カウンタ、及び、第4通路カウンタの値が「0」のときに消灯され、「0」以外のときに点灯される第1残存発光手段、第2残存発光手段、第3残存発光手段、及び、第4残存発光手段を設けることとしてもよい。
以上のような構成を採用することで、装飾パネル401の後方の所定位置を遊技球が通過したか否かの情報をより分かり易く得ることが可能となる。尚、通過検知手段は、所定の入球手段に入球する遊技球のみが通過する領域に設けられ、前記所定の入球手段に遊技球が入球した場合(前記所定の入球手段に入球した遊技球を検知する入球検知手段の検知が行われた場合)に、前記通過報知手段の視認態様が基準の視認態様とされることとしてもよい。また、通過報知手段に構成については特に限定されるものではなく、例えば、通過報知手段として可動役物を採用し、可動役物が変位したり(回転体が検知に応じて回転する)、視認態様を変化させたり(姿勢を変えることで赤色、青色、白色に変化する)することで遊技球の通過などを報知するように構成してもよい。
尚、装飾手段の前方に追加の装飾となる変位手段を設ける場合に、右打ち入賞ユニット37において使用されている遊技球の通路を把握し、当該情報に基づいて、変位手段が右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球の視認を妨げない位置に変位するように構成してもよい。つまり、変位手段が装飾手段に対応して設けられる場合、変位手段の配置によっては、遊技球の視認を妨げることが懸念される。この点、遊技球通路の情報に基づいて、変位手段が遊技球の前方を覆わないように変位させることができ、変位手段を装飾手段に設けつつ、変位手段による遊技球の視認性の低下を防止することができる。尚、上記実施形態では、遊技球が案内される通路が遊技状態で切替わる(大当たりラウンド数やインターバル間等で切替わる)ことから、かかる遊技状態を把握する機能が通路把握手段に相当するが、例えば、装飾手段により前方を覆われた領域を移動する遊技球を検知する通過検知手段を通路把握手段とすることも可能である。
(1-q;接近検知)上記実施形態において、装飾パネル401に対してパチンコ機10(前面枠14のガラスユニット137)の前方から接近した物体を検知する接近検知手段としての接近検知スイッチを設け、接近検知スイッチの検知に基づいて、装飾パネル401の態様を変更可能に構成してもよい。例えば、装飾パネル401に対応して設けられた発光手段(面発光照明188等)が規定時間発光する場合、遊技者が顔を近づけるとか、手をかざすとかして、装飾パネル401、或いは、装飾パネル401の裏側の領域をより詳しく視認しようとしていることが考えられる状況では、装飾パネル401、及び、装飾パネル401の裏側の領域を明るくして見易くすることができる。ここで、装飾パネル401(面発光手段188等)の態様の変更とは、通常の点灯態様から特定の点灯態様(無色・白色→黄色や赤色等への色変化や点滅)に変わる、消灯する等が挙げられる。また、装飾パネル401に対応して設けられた所定の演出手段(役物や表示装置)の態様の変化を装飾パネル401の態様の変更としてもよい。
また、接近検知スイッチの検知に基づいて、面発光照明188等の態様が変更された場合に、接近検知スイッチの検知が行われなくなってから規定時間の経過で、面発光照明188等の態様が元の態様に変更されることとしてもよい。さらに、接近検知スイッチの検知が行われなくなってから規定時間が経過する前に接近検知スイッチの検知が行われることで、前記規定時間がリセットされ、接近検知スイッチの検知が行われなくなることを監視することとしてもよい。加えて、装飾パネル401の態様を変更することにより所定の教示又は示唆を行う演出が行われる場合には、接近検知スイッチの検知に基づく装飾パネル401(面発光照明188等)の態様変化が行われている状態であっても、当該態様変化を終了し、前記演出を行うように構成してもよい。さらに、当該演出において接近検知スイッチの検知に基づいて演出を進行可能な操作演出を実行可能に構成してもよい。
尚、装飾パネル401に対応して設けられた接近検知スイッチの検知に基づいて、所定の演出に関する入力を行うこととしてもよい。すなわち、装飾パネル401には特定態様の装飾が施されており、例えば、特定態様がパチンコ機10のモチーフ等であれば、遊技者がそこに触れる動作を行うことで、パチンコ機10への愛着を高めることを期待することができ、接近検知スイッチの検知を演出で使用することで、接近検知スイッチの有効利用を図りつつ、遊技者が特定態様を目にして触れる機会を増やすことができる。さらに、例えば、装飾パネル401を遊技領域の中央下部に配置して、その前面側に「左」、「右」の文字を表示し、該文字への物体の接近をそれぞれ検知する検知スイッチを設けることとしてもよい。この場合、装飾図柄表示装置42等における演出を該検知スイッチの検知に応じて進める等することができる。尚、装飾パネル401は、ガラスユニット137の後方、遊技領域の前方において、遊技者から触れられることなく遊技者に極力近く配置することができ、遊技者に所定の情報を示す構成に利用し易い。加えて、装飾パネル401への接近を検知する接近検知手段としては、装飾パネル401から離間した位置の物体を検知可能な接近検知スイッチに限定されるものではなく、装飾パネル401又はその近傍部位への接触を検知可能なものでもよいし、接近検知スイッチと接触検知スイッチとの組み合わせでもよい。
また、装飾パネル401に対する相対位置に応じて、装飾パネル401、又は、その周辺部(例えば、裏側)に設けられた部材が異なる反応を実行するように構成してもよい。例えば、別部材が装飾パネル401に近付く程、装飾パネル401の後方に設けられた発光手段が明るく発光する等してもよいし、装飾パネル401の特定態様として複数種類の図柄が記載されるとともに、各図柄に対応してセンサと発光手段とが設けられ、所定の図柄に触れるという演出において前記所定の図柄への近接をセンサで検知した場合に、それぞれに対応する発光手段が発光する、周期運動を行う等してもよい。尚、別部材が装飾パネル401に対して前後に重なることで装飾パネル401の視認態様を変化させることができる。
また、例えば、装飾図柄表示装置42の前方の領域に対応して、複数位置への遊技者の手の接近を検知可能とする接近検知手段を設けるとともに、装飾図柄表示装置42の前方位置と、該前方位置から退避する退避位置とに変位可能な(シャッタのように)装飾パネル401を設け、装飾図柄表示装置42において、所定のキャラクタを表示するとともに、装飾パネル401を前方位置として、遊技者に前記所定のキャラクタの位置を当てさせる(所定のキャラクタが表示されていると思われる領域へ遊技者の手を触れさせて接近検知手段の検知に基づいて成否を教示する)といったゲームを実行可能に構成してもよい。さらに、例えば、当該ゲームの1つのパターンとして、装飾図柄表示装置42において前記所定のキャラクタが全く表示されない状態から開始され、遊技者が触れた領域に前記所定のキャラクタが潜んで否かが分かる視認態様に変化させる構成を採用してもよい。加えて、例えば、装飾パネル401の第1透過部406と第2透過部408との相対位置関係が装飾パネル401の後方を視認したい遊技者にとって好適な場合(第1透過部406の全体と第2透過部408とが前後方向において重複する)と、好適ではない場合(第1透過部406と第2装飾部407とが前後に重複する)とがあるように構成してもよい(装飾手段を構成する左右一対の左右方向にスライド可能な縦格子状のシャッタの相対位置を変更可能)。
尚、装飾パネル401(装飾手段)を折り畳み式(例えば、蛇腹状)にしてもよいし、複数枚が重なる状態と、横並びとされる状態とに状態変化可能な構成(例えば、扇子状)としてもよいし、ロール状(巻き取った状態と、引き出した状態とに状態変化可能)にしてもよい。
(1-r;操作との対応)上記実施形態において、装飾パネル401の後方において、演出ボタン125及び十字ボタン126(入力手段)等の入力や選択を反映した反映態様(反映表示)を導出可能な情報手段としての情報表示手段を設けることとしてもよい。例えば、変動表示の所定のタイミングで演出ボタン125を操作することで、装飾パネル401で前方が覆われた領域に設けられ、大当たり状態が発生することを教示するランプが発光する場合があるように構成してもよい。例えば、変動表示の開始時にサブ制御装置262において裏ボタン教示演出を実行するか否かの抽選が行われ、当選した場合に、裏ボタン教示演出を実行するまでの時間を計測するタイマを設定し、該タイマが「0」になった場合に裏ボタン教示演出を終了するまでの時間を計測するタイマを設定するとともに、裏ボタン教示演出の期間中は演出ボタン125の操作があるか否かを通常処理毎に確認し、操作が確認された場合に、装飾パネル401の後方の情報表示手段(例えば、ランプ)を所定の態様で発光させるように構成してもよい。
また、遊技者の操作に基づいて、装飾パネル401に関する各種設定が行えるように(例えば、「メニュー画面」→「設定」→「装飾パネル」を開いて各種設定を行い、「決定」の操作入力を行うことで、該設定が反映されるように)構成してもよい。例えば、装飾パネル401の後方に可動式のフィギュアを設け、フィギュアの動作条件を遊技者が設定可能に構成してもよい。さらに、例えば、装飾パネル401の後方に液晶表示装置を設け、該液晶表示装置において遊技者が選択したキャラクタが表示される(所定の演出発生時に演出ボタン125等を操作するとキャラクタが各種示唆を行う)ように構成してもよい。加えて、装飾パネル401の前面側シート403や後面側シート404を透過型の表示装置として、特定態様を変更可能としてもよい(動画等にする、或いは、全体を透明にして特定態様をなくすことも可能になる)。この場合、遊技者の楽しみ方を増やすことができる。また、装飾パネル401の所定部位を変位させたり、視認態様を変化させたりすることが可能な場合に、これら(の一部)を遊技者が設定可能としてもよい。
入力表示手段としての装飾図柄表示装置42において入力画面としてのメニュー画面が開かれた場合に、装飾パネル401の後方に配置される情報表示装置の画面が共通の待機画面とされ、装飾図柄表示装置42のメニュー画面が閉じられた場合に、前記情報表示装置の画面に遊技者の設定を反映した反映表示が導出されることとしてもよい。この場合、離席の場合にメニュー画面を開くことで比較的容易に情報表示装置の反映表示を視認不可能とし、着席の場合に比較的容易に反映表示を表示させることができる。
尚、遊技者の所定の操作に基づいて、装飾パネル401を介して装飾パネル401の後方に設けられた部材の視認を不可能な状態とすることができるように構成してもよい。例えば、擬似球を使用した演出が行われる空間の前方に透過型の表示装置を具備する装飾パネルが設けられ、装飾パネルを後方領域の視認が不可能な状態とし、擬似球を使用した演出を音声だけで楽しむ(或いは装飾図柄表示装置42の表示演出で楽しむ)といった選択が行えるようにしてもよい。この場合、装飾パネル401の後方に設けられる情報手段をあえて視認しない状態とすることができ(意図せずに視認してしまうことを回避することができ)、当該情報手段に対応して演出が行われる場合に、該演出をより堪能することが可能となる。また、返却スイッチ122や球抜きボタン123が操作される等、遊技者が遊技を止める可能性がある場合に、装飾パネル401の設定を基準ものに戻すように構成してもよい。
さらに、例えば、中央部を含む範囲に開口部が設けられた複数の装飾パネル401を前後に配置する(例えば、装飾パネル401の外径が後方のものほど広く、開口部はいずれも同じ径、或いは、後方のものほど小さい)とともに、各装飾パネル401同士を相対変位可能に構成し、複数の装飾パネル401の相対位置によって、複数の装飾パネル401の特定態様(さらには、複数の装飾パネル401の周りや後方の部材(装飾図柄表示装置42等)と一体となった態様)が上手く見えたり、全く見えなかったりするように構成し、遊技者の操作を契機として、複数の装飾パネル401の動作が停止されるような演出を行うように構成してもよい。
(1-s;装飾パネルの態様と、遊技球との連動)上記実施形態において、装飾パネル401の態様と、右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球とが連動するように構成してもよい。例えば、右打ち入賞ユニット37の案内通路112、113、114、115の所定位置を移動する遊技球に連動して変位する連動役物を設けることとしてもよい。例えば、連動役物は、案内通路を移動する遊技球と接触して変位可能に構成され、遊技球と接触して変位することで該遊技球の案内通路112、113、114、115における下流側への変位を許容する接触部と、装飾パネル401の前面側から視認可能(例えば、装飾パネル401の前面側、或いは、前面側シート403と後面側シート404との間)に設けられ、接触部と機械的に連動する連動装飾部とを備えるように構成してもよい。
また、例えば、基本的に一方側に下方傾斜する(重心が位置する)シーソー構造体(連動役物)を、第2案内通路113を移動する遊技球がシーソー構造体の他方側(接触部)の上面に接触するようにして設け、シーソー構造体の前記一方側において、上下に延び、前後に湾曲した板状体を設けるとともに、当該板状体の前面に対し、装飾パネル401のクジラの絵の目を上下に2つ記載して、シーソー構造体の一方側が下りている状態では、連動態様部、連動装飾部としてのデフォルトの丸い目が前方から視認され、シーソー構造体に遊技球が落下してシーソー構造体の他方側が下りた状態とされることで、デフォルトの目に代わり、連動態様部、連動装飾部としてのハートの目が前方から視認されるように構成してもよい。尚、連動する構成や位置等は特に限定されるものではなく、装飾パネル401の態様と、その後方を移動する遊技球とが連動するような構成となっていればよい(例えば、鯨の前脚が動く、パチンコ機における風車のような回転構造体が右打ち入賞ユニット37に配置され、回転構造体の前面に施された装飾(例えば、花の絵等)が前方から視認可能に構成されるとともに、回転構造体に右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球が接触した場合に回転構造体が回転する(例えば、装飾が回転する、或いは、回転構造体の回転に連動する連動態様部が変位する)ような構成としてもよい。
この場合、連動態様部を備えることにより装飾パネル401の装飾性、演出性を向上させることができる。また、右打ち入賞ユニット37の第2案内通路113等の遊技球の移動方向を制限する通路を利用することにより、装飾パネル401の裏側における遊技球の挙動を制限し、連動態様部の態様を所望の態様(想定した通り)とすることができる。
尚、「連動態様部」としては、連動態様部自体が動作するような構成となっていなくてもよく、例えば、装飾パネル401のクジラの絵の目(当該目の周りは第1装飾部)が、白目部分の中心に丸い透明部位(第1透過部)を設けることで構成され、該丸い透明部位が連動態様部に相当し、第1位置から装飾パネル401を視認した場合にも、丸い透明部位の裏側の態様を視認可能であって、丸い透明部位の裏側に遊技球通路(例えば、第2案内通路113)が延在する構成とされ、遊技球(変位手段)が丸い透明部位の裏側に位置する場合には、該遊技球が丸い透明部位を介してクジラの黒目に相当するものとして視認され(目が開かれたようになる)、遊技球が丸い透明部位の裏側に位置しない場合には、第2案内通路113の後側を画定する壁部に貼着された絵(例えば、「略への字」の線;第2装飾部)が視認されるといった構成を採用してもよい。尚、クジラの目を含むクジラの絵を、遊技球の態様に装飾を追加する装飾追加部として捉えることも可能である。
また、例えば、第1装飾部405と第2装飾部407との間に遊技球が通過可能に構成され、装飾パネル401の特定態様としてのキャラクタ(例えば鶏)の口のところから装飾パネル401の内側に遊技球が進入可能に構成され、装飾パネル401の内側を移動する遊技球がキャラクタの体を通過しつつ、特別入球部145に至る様子が第1装飾部405において断続的に視認可能とする(特別入球部145に至る通路の前方に対応して、第1装飾部405において卵の両端部の図柄が記載され、当該部位を遊技球が通過すると卵の両端部が繋がって見えるものを断続的に配置する)ように構成してもよい。
また、連動態様部の態様変化は、機械的な連動に限定されるものではなく、電気的構成を使用して連動させてもよい。例えば、装飾パネル401の前面側(或いは、前面側シート403と後面側シート404との間)に設けられ、案内通路112、113、114、115の所定位置を移動する遊技球を検知する検知スイッチの検知に基づいて電気的に駆動される電動装飾部(ソレノイドやモータで駆動する可動役物、例えば、装飾パネル401後方の入球部への入球で花を模した可動役物が咲くこととしてもよいし、前面側シート403の代わりに第1構成部として透過型の液晶装置が設けられ、例えば、装飾パネル401後方の入球部(例えば、特別入球部145)への入球で、その周辺部に花火が透過型液晶装置で表示される)により連動態様部が構成されることとしてもよい。この場合、装飾パネル401で前方が覆われた右打ち入賞ユニット37において所定の条件が成立したこと(遊技球が特別入球部145に入球したこと等)を分かり易く、かつ、盛り上げて遊技者に伝えることができる。
さらに、連動態様部の視認態様の変化に連動して視認態様を変化可能とする連動継続部を備え、連動継続部は、連動態様部よりも遊技領域の中央部側にまで設けられていることとしてもよい。例えば、右打ち入賞ユニット37の第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bに対応して第1連動態様部(例えば、入球した遊技球に機械的、又は、電気的に連動して変位する可動役物等)を設け、第2始動入賞装置33bに対応して第2連動態様部(例えば、入球した遊技球に機械的、又は、電気的に連動して変位する可動役物等)を設け、特別入球部145に対応して第3連動態様部(例えば、入球した遊技球に機械的、又は、電気的に連動して変位する可動役物等)を設け、透明な遊技盤30の後方において、第1連動態様部と、装飾図柄表示装置42との間にかけて延在又は点在する第1発光手段を設け、第2連動態様部と、装飾図柄表示装置42との間にかけて延在又は点在する第2発光手段を設け、第3連動態様部と、装飾図柄表示装置42との間にかけて延在又は点在する第3発光手段を設け、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bへの入球があった場合に、第1連動態様部が態様変化するとともに、連チャン中の場合には第1発光手段が発光して払出数表示がカウントアップされるように構成され、第2始動入賞装置33bへの入球があった場合に、第2連動態様部が態様変化するとともに、通常遊技中の場合には(チャンスアップの場合のみでも可)、第2発光手段が発光して保留アイコンが追加表示され、特別入球部への入球があった場合に、第3連動態様部が態様変化するとともに、第3発光手段が発光して、V入賞演出が行われるように構成してもよい。この場合、装飾パネル401の裏側の出来事を分かり易く、かつ、盛り上げて遊技者に伝えるといった作用効果がより一層奏される。
また、右打ち入賞ユニット37の第2案内通路113には、連動態様部(クジラの目の裏側)に対応して、遊技球の移動速度を遅延させる遅延手段(上記実施形態の遅延突部等)が設けられていることとしてもよい。この場合、第2案内通路113を通過する遊技球と、連動態様部との連動に際しての速度が速くなり過ぎることを防止したり、遊技球の位置調節を行うことができたりするため、連動態様部の態様変化をより好適に行うことができる。
(1-t;第2透過部の付加態様部)第2透過部408において、第2位置から装飾パネル401を視認した場合の装飾パネル401の後方の視認態様に情報を付加する付加態様部を設けることとしてもよい。例えば、第2透過部408のうち特別入球部145の前方位置に対応して、付加態様部としての「V」の文字を付すとともに、その周辺部分において透明な黄色の着色を施してもよい。また、例えば、第2始動入賞装置33bの前方位置に対応して「スタート」等の文字を付してもよい。加えて、例えば、第2装飾部407を具備する第2構成部を後面側シート404に代えてパネル状の後面側パネルで構成し、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bの入口に対応して、後面側パネルに側方から光を入射させると発光して見えるように「オープン」の文字を付し、第1可変入賞装置32a、及び、第2可変入賞装置32bのうち開状態とされる方の前方の後面側パネルに光を側方から入射させるように構成してもよい。
これらのように構成することで、第2位置から装飾手段(装飾パネル401)を視認した場合の視認態様への遊技者の理解を補助する(視認すべき入賞装置の位置を教える)、装飾性や演出性の向上を図る等することができる。例えば、遊技球を変位手段とした場合に該遊技球が移動する方向として有利な領域を付加態様部で示す(半透明の色を変える、矢印や文字で案内する等)ことで、装飾パネル401の視認し難くなっている装飾パネル401の後方領域で生じること、生じ得ることを比較的容易に(素早く)認識し易くすることができる。また、例えば、装飾パネル401の後方領域において遊技球が入球することで特典が付与される入球手段(特別入球部145、第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b等)が設けられる場合に、当該入球手段の周辺部に付加態様部を設けることで、入球手段に遊技球を入球させることが望ましいことの理解を助けたり、入球手段の周りの装飾によって、該入球手段に遊技球が入球する際の遊技者の気持ちをより高揚させたりすることができる。
尚、第2位置から装飾パネル401を視認した場合に前記付加態様部の周辺部、又は、付加態様部を介して視認される位置において情報を付加する追加態様部を設けることとしてもよい。例えば、右打ち入賞ユニット37の後パーツ181の後板部182の後面側において、第2可変シャッタ142から特別入球部145にかけて不透明な青色の矢印を付すこととしてもよい。この場合、右打ち入賞ユニット37を移動する遊技球の視認を妨げることなく、付加態様部の周辺部の視認態様のより一層の充実を図ることができる。尚、追加態様部としては、発光手段、文字や図形等のプリントや樹脂成型品等が挙げられる。また、追加態様部を導光板により構成し、対象の部材が使用される状態とされた場合に、導光板の対応する部位に側方から光が入射されて、付された文字等が発光して見えるように構成してもよい。
(1-u;右打ち入賞ユニット)上記実施形態において、装飾パネル401に前方が覆われる右打ち入賞ユニット37は透明な材料で構成されているが、後パーツ181に関しては、不透明な材料で構成することとしてもよい。また、透視性を有する素材で構成された入賞装置等に対して、透明ではない装飾が施される(遊技者側から見て一部は裏側が見通せるように透明な部分を残存させる)ように構成してもよい。例えば、前板部185の前面に第2装飾部407を構成するプリントシールを貼着してもよい。さらに、透明ではなくても、複数の開口部が形成される(例えば、格子状に構成される、遊技球の移動経路に沿ってスリットが形成される)等して、透視性を有する材料により入賞装置等(例えば、右打ち入賞ユニット37の前パーツ184の前板部185、後パーツ181の後板部182)を構成してもよい。また、上記実施形態では特に言及していないが、装飾パネル401により前方(遊技者側)が覆われる右打ち入賞ユニット37のうち、各種入賞装置に対応する部位(例えば、入球部位(シャッタ)の直上方)については、後パーツ181等が着色されていたり、透明度が低かったり、不透明であったりすることとしてもよい。この場合、各種入賞装置に入球する遊技球の様子を視認し易くすることができる。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
A.遊技機の一種として、例えば、パチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006-271480号公報参照)。
ところで、遊技機の前面側の面積は限られており、遊技機の前面側、特に、遊技者から視認し易い部位において、より効率的に装飾を行えるようにすることが求められている。
より具体的に、近年のパチンコ機では、遊技領域の中央に設置される表示装置が大型化したり、遊技球が入球可能な複数の入賞装置をまとめた入賞ユニットが設けられたりしている。これに伴い、遊技領域の拡張が図られる一方で、パチンコ機の前面のうち遊技領域の外方側の範囲が狭くなっている。このため、パチンコ機の前面側において、装飾を行うことのできるまとまった範囲(比較的広い面積)を確保することが困難となっている。また、遊技盤に装飾を施したり、遊技盤を透明にしてその後方に装飾部材を設置したりすることも考えられるが、遊技領域を移動する遊技球や、遊技領域に設置される入賞装置等の後方で視認が阻害され易く(まとまった範囲を確保することができず)、また、パチンコ機の前方に位置する遊技者から比較的離れた位置となるため、視認性が低下する(遊技領域の奥に設けられた装飾に光が反射するとより視認し難い)ことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、効率的に装飾を行うことのできる遊技機を提供することにある。
手段A-1.特定態様の装飾手段を備える遊技機において、
前記装飾手段は、第1構成部と、第2構成部とを備え、
前記第1構成部は、第1の装飾が施される第1装飾部と、当該第1構成部を介した向こう側を視認可能とする第1透過部とを備え、
前記第2構成部は、第2の装飾が施される第2装飾部を備え、
前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する第1位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第1透過部を介して視認される前記第2装飾部とが隣接して、前記特定態様が視認され、
前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する前記第1位置とは異なる第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第2装飾部とが互いに離間し、前記第1装飾部と、前記第2装飾部との間に、所定の情報を遊技者に伝える情報手段を視認可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段A-1によれば、遊技者は、第1位置から装飾手段を視認することで、第1装飾部の態様と、第2装飾部の態様とを組合わせた特定態様を視認することができる。これに対し、第2位置から装飾手段を視認することで、第1装飾部と、第2装飾部とが離間し、第1装飾部と第2装飾部との間に情報手段を視認することができる。つまり、例えば、遊技者は、情報手段の確認を行わない状態では、第1位置から装飾手段を視認することで、装飾手段の特定態様を視界に入れながらの遊技を進行させることができ、情報手段を確認する場合には、第2位置から装飾手段を介して情報手段を視認して、情報手段の情報を確実に得ることができる。これにより、装飾手段は、遊技者が第2位置から視認すれば、当該装飾手段を介して、当該装飾手段により遊技者側(前方)が覆われたの領域(情報手段)を視認することができるため、比較的注目され易い領域において、しかも、比較的広い範囲に設置することが可能となっている。従って、遊技領域を縮小することなく(右打ち入賞ユニット37の設置場所を削減することなく)、情報手段の視認性を確保しつつ、装飾が施された装飾領域を極力広く確保することができる。
結果として、遊技機の前面側のうち、情報手段の設置場所、及び、装飾を行う場所として望ましい場所を情報手段と、装飾手段とで共有することができ、情報手段等を使用した遊技性等を十分に発揮させつつ、効率的に装飾を行うことができる。さらに、情報手段の後方で装飾を行う場合に比べ、遊技者により近いで装飾を行うことができ、より視認し易く、より強い印象を与えることができる。加えて、装飾手段を介しての向こう側を視認可能とするべく、特定態様の全体、又は、一部を薄くしてしまう(半透明、又は、透明にしてしまう)といった場合に比べ、意匠性の低下を回避することができる。
尚、情報手段とは、所定の状態であること、所定の状態が発生すること、或いは、所定の状態が発生し易いこと等の情報が遊技者に伝わるものであればよく、例えば、所定の情報を表示する表示手段、第1状態と第2状態とに状態変化する状態変化手段、移動先に応じて異なる結果とされる移動手段等が挙げられる。「第1位置から装飾手段を視認した場合に、第1装飾部と、第2装飾部とが隣接する」とは、若干の隙間が形成されてしまうようなもの(構成上、所定の第1位置から装飾手段のいずれの箇所を視認しても第1装飾部と第2装飾部との間に隙間が視認されないようにするということが難しい)を含む趣旨である。
また、第1装飾部、及び、第1透過部の形状等については特に限定されるものではなく、例えば、縦格子状(横格子状)に第1装飾部と第1透過部とが交互に配置されるように構成してもよいし、第1装飾部において略円形の第1透過部が設けられ、第2構成部において第1透過部よりも広い面積を有する第2装飾部が設けられるような構成(覗けば視界が広がるような構成、例えば、第1位置では、第2装飾部が第1装飾部の一部として視認され、第2位置では、第2装飾部の周りに第3装飾部が視認されるようになり、第2装飾部が、第3装飾部の一部として視認される)としてもよい。
尚、第2位置から装飾手段を視認した場合に情報手段が第1装飾部と第2装飾部との間に(一時的に)配置され、当該情報手段により第2装飾部の一部が隠されることで第1装飾部と第2装飾部とが離間して視認される構成(仮に情報手段が第1装飾部と第2装飾部との間に配置されていないとするならば第1装飾部と第2装飾部との間に隙間は生じないような構成)についても含む趣旨である。
尚、「前記第1装飾部と、前記第1透過部を介して視認される前記第2装飾部とが隣接して、前記特定態様が視認される」とは、第1装飾部と、第2装飾部とが隣接する方向において、第1装飾部の所定のライン(模様の輪郭等)と、当該所定のラインに対応する第2装飾部のラインとが連続すること等が挙げられる。
手段A-2.前記第1構成部と前記第2構成部とを離間させた状態で保持するベース部を備えていることを特徴とする手段A-1に記載の遊技機。
手段A-2によれば、装飾手段において立体的でより複雑な視認態様(装飾)を提供することができ、意匠性の向上等を図ることができる。また、第1構成部と第2構成部とを離間させた状態で保持することができ、第1構成部、及び、第2構成部を相対変位させなくても、遊技者は、自らの姿勢を変化させて、装飾手段において特定態様を視認したり、装飾手段の後方の情報手段を視認したりすることができる。特に、第1構成部、及び、第2構成部は、ともにベース部に保持(取着)されていることから、第1構成部と第2構成部との間の相対的な位置ずれを防止することができ、第1構成部と第2構成部との間の間隔が詰まったり、離れたりして特定態様を視認し難くなってしまうといった事態を回避することができる。ひいては、第1装飾部(第1透過部)と、第2装飾部との間の相対的な位置ずれを防止することができ、装飾手段の特定態様をより好適に視認させることができる。また、ベース部と、第1構成部と、第2構成部とがユニット化されているため、ベース部、第1構成部、及び、第2構成部を一度に着脱可能であり、装飾手段の着脱作業性の向上等を図ることができる。加えて、第1構成部、及び、第2構成部の補強を図るとともに、第1構成部と第2構成部との間への異物侵入の防止・抑制等を図ることができる。
尚、ベース部の形状、及び、構成等は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、ベース部は、第1構成部、及び、第2構成部とは別体として形成された後に連結される構成でもよいし、第1構成部、及び、第2構成部と一体的に形成される構成でもよい。また、ベース部は、透明又は半透明な板状でなくてもよく、例えば、枠状(環状)、格子状等の孔開き形状に構成されていてもよいし、凹凸形状とされていてもよいし、不透明であってもよい。さらに、「前記ベース部に対する前記第1構成部の取付位置の目印と、前記ベース部に対する前記第2構成部の取付位置の目印とが設けられていること」としてもよい。目印としては、例えば、プリント等の平面的な視覚情報で示唆する、ベース部と、第1構成部との輪郭の所定位置が合致する、或いは、ベース部に凹凸が設けられていて第1構成部を設置すると凹凸が合致するといった構成でもよい。
手段A-3.前記装飾手段は、前記ベース部が被取付部と連結されていることを特徴とする手段A-2に記載の遊技機。
手段A-3によれば、第1構成部、及び、第2構成部が被取付部に取付けられる構成に比べ、装飾手段を被取付部に対して取付ける取付構造の(複数機種間での)共通化や簡素化、取付状態の安定化等を図ることができる。
手段A-4.前記第1装飾部と、前記第1透過部とは一体的に設けられていることを特徴とする手段A-1乃至A-3のいずれかに記載の遊技機。
手段A-4によれば、第1装飾部と、第1透過部とが位置ずれをすることに起因して、第1装飾部と、第2装飾部とを組合わせた特定態様が好適に視認されなくなってしまうといった事態を抑制することができる。尚、「一体的」とは、相対変位不可能な構成を意図している。
手段A-5.前記第1構成部、及び、前記第2構成部のうち少なくとも一方は、フィルム状をなしていることを特徴とする手段A-1乃至A-4のいずれかに記載の遊技機。
手段A-5によれば、装飾手段を極力薄くすることができ、設置場所の自由度の向上、他の遊技部材の設置スペースが縮小されてしまうことの抑制等を図ることができる。尚、透明な樹脂製の台紙に図柄がプリントされて付着面が設けられたシール状としてもよいし、フィルム状のディスプレイ(湾曲・屈曲させることが可能)の外周部分を挟持固定する構成としてもよい。また、例えば、第1構成部がシール状、第2構成部がフィルム状のディスプレイであって、第2構成部の後方にシール状の第3構成部を設けることとしてもよい。
手段A-6.前記第2構成部は、当該第2構成部を介した向こう側を視認可能とする第2透過部を備え、
前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1透過部、及び、前記第2透過部を介して、前記情報手段を視認可能に構成されていることを特徴とする手段A-1乃至A-5のいずれかに記載の遊技機。
手段A-6によれば、第2透過部が設けられることで、遊技者が装飾手段越しに情報手段を好適に視認させることができる。つまり、装飾手段を設置しても、その後方の領域(情報手段)を視認可能であることから、装飾手段の設置場所をより自由に設定することができる。従って、装飾手段の設置場所、及び、特定態様や情報手段のデザイン等が限定されるといった事態を回避することができる。また、情報手段の後方で装飾を行う場合に比べ、遊技者により近いで装飾を行うことができ、より強い印象を与えることができる。
尚、「前記第2装飾部と、前記第2透過部とは一体的に形成されていること」としてもよい。この場合、第2装飾部と、第2透過部との位置ずれを防止することができ、ひいては、装飾手段の特定態様、及び、第1透過部並びに第2透過部を介しての視認態様をより好適に視認させることができる。
手段A-7.前記装飾手段は、前記遊技機の横幅方向の中央部よりも側方にずれた位置に設けられ、
所定の前記第1装飾部に隣接する前記第1透過部は、前記第1位置から視認した場合に前記所定の第1装飾部と隣接して視認されるように設けられた前記第2装飾部に対し、前記遊技機の横幅方向において同じ位置に設けられていることを特徴とする手段A-6に記載の遊技機。
遊技機を遊技する遊技者は、基本的に遊技機の横幅方向中央部に顔が正対するような格好で遊技を進行させる。手段A-7によれば、遊技機の横幅方向中央部よりも側方に配置された装飾手段を斜めに視認した場合に、第1透過部及び第2透過部を介して情報手段が好適に視認されるようになっている。このため、遊技を進行しつつ、視線だけを装飾手段に移すことで、情報手段を確実に視認することができる。従って、遊技者は、顔を大きく動かすことなく、遊技状況の全体を把握することができ、利便性の向上等を図ることができる。
手段A-8.前記装飾手段は、前記遊技機の横幅方向の中央部よりも側方にずれた位置に設けられ、
所定の前記第1装飾部に隣接する前記第1透過部は、前記第1位置から視認した場合に前記所定の第1装飾部と隣接して視認されるように設けられた前記第2装飾部に対して、前記遊技機の横幅方向中央部側にずれて配置されていることを特徴とする手段A-7に記載の遊技機。
遊技機を遊技する遊技者は、基本的に遊技機の横幅方向中央部に顔が正対するような格好で遊技を進行させる。手段A-8によれば、遊技機の横幅方向中央部よりも側方に配置された装飾手段を斜めに視認した場合に、第1透過部を介して第2装飾部が好適に視認されるようになっている。このため、遊技を進行しつつ、視線だけを装飾手段に移すことで、装飾手段の特定態様をより好適に視認可能とすることができる(遊技者が通常に遊技を進行している状態から装飾手段を視認する場合の視点を第1位置とすることができる)。また、情報手段の視認を所望する場合には、装飾手段を覗き込むようにして、顔を装飾手段の正面に近付けるという、物品をより詳細に視認する場合に通常行う行動を行うことで、情報手段を確実に視認することができる。
手段A-9.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能であり、遊技球が入球することに基づいて所定の特典が付与される入球手段とを備え、
前記装飾手段は、所定の前記入球手段よりも上流側の前記遊技領域を含む範囲に対応して設けられ、
前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合には、前記第1装飾部と、前記第2装飾部との間に、前記遊技領域を移動する前記情報手段としての遊技球を視認可能に構成されていることを特徴とする手段A-1乃至A-8のいずれかに記載の遊技機。
手段A-9によれば、遊技者から視認し易い位置に設けられている遊技領域において、遊技球の移動を阻害することなく、かつ、遊技機前方からの遊技球の視認性を確保しつつ、装飾手段による装飾を好適に行うことができる。従って、遊技性を損なうことなく、装飾性の向上を図ることができる。また、例えば、遊技領域の後部を画定する遊技盤の前面(或いは透明な遊技盤の後面側)における装飾に比べ、遊技者により近いで装飾を行うことができ、より強い印象を与えることができる。
尚、従来、遊技領域の後部を画定する遊技盤の前面にセル画が取着されていたが、入球手段と、入球手段への案内通路とを備える入球ユニットが遊技盤に取着された部位においては、遊技盤の装飾を行うことができない上、入球ユニットでは、遊技球の挙動を視認させるべく、十分な装飾を行えない状況であった。さらに、遊技盤前面の装飾は、遊技球との接触に起因して摩耗し、意匠性が低下するおそれがある。この点、入球ユニットの前方に装飾手段を設けることにより、かかる懸念を払拭することができ、さらには、遊技者に対し、前後方向においてより近い位置で、かつ、遊技者の視線の正面により近い位置で、装飾性の向上等が図られる。
尚、所定の入球手段よりも上流側の遊技領域を移動する遊技球は、その挙動(移動のルート、前記所定の入球手段が開閉式の場合の到達のタイミング等)によって、前記所定の入球手段に入球する、或いは、入球し易いか否か(ひいては、特典が付与されるか否か)の情報を遊技者に伝える情報手段である。
尚、「前記入球手段については、前記装飾手段を避けた位置に設けられていること」としてもよい。この場合、対象の入球手段に遊技球が入球したか否かをどうしても確認したい遊技者は、前記対象の入球手段を視認し続けることで、装飾手段に視界を邪魔されることなく、前記対象の入球手段に入球する遊技球を確実に確認することができる。
尚、装飾手段を介して視認される情報手段が遊技球だけに限定される構成に限定されるものではなく、遊技球の他に、装飾手段や教示手段(表示手段、可動役物、不動の役物、及び、印刷物等)等を視認可能な構成としてもよい。また、装飾手段は、その全体が遊技領域に設けられる構成に限定されるものではなく、装飾手段の少なくとも一部が遊技領域に設けられる構成を含む趣旨である。尚、「装飾手段が遊技領域に設けられる」とは、装飾手段が設置された(装飾手段で空間が満たされた)領域については遊技球が通過不可能となるため、遊技球が通過不可能な領域は遊技領域ではないと捉える場合には、遊技領域と連通する空間に設けられることを含む趣旨である。
手段A-10.前記第1装飾部、及び、前記第2装飾部の少なくとも一方に対する遊技球の接触を防止する保護手段を備えていることを特徴とする手段A-9に記載の遊技機。
手段A-10によれば、第1装飾部、及び、第2装飾部が、遊技球と接触して、摩耗により視認態様が薄れるといった事態を防止することができる。従って、第1装飾部、及び、第2装飾部の両方の視認態様が保護され、特定態様の好適な視認態様を極力長く維持することができる。尚、保護手段は、極力傷が付き難い素材、透明度の高い素材であることが望ましく、また、(遊技盤や透明体ユニットとは別体として構成されて)着脱可能に構成されることが望ましい。
手段A-11.前記第2構成部は、前記第1構成部の後方に配置され、
前記装飾手段の後面は平滑面(例えば、平坦面)であることを特徴とする手段A-9又はA-10に記載の遊技機。
手段A-11によれば、装飾手段(第2構成部)の後面を平滑面とすることで、例えば、凹凸させる場合に比べ、遊技領域の前後幅を狭めることを回避したり、遊技球と接触し得る構成の場合に遊技球と接触して損傷したり遊技球の移動方向が大幅に変わったりすることを回避したり、遊技球の第2構成部への接触を防止する保護手段が設けられる場合に、保護手段と極力当接又は近接させて遊技領域の前後幅を狭めることを回避したりすることができる。
手段A-12.前記装飾手段により前方が覆われる所定部位を移動する遊技球を検知可能な検知手段と、
前記装飾手段の態様を、通常態様と、変化態様とに変化させる態様変化手段とを備え、
前記態様変化手段は、前記検知手段の検知に基づいて、前記装飾手段の態様を前記変化態様に変化可能に構成されていることを特徴とする手段A-9乃至A-11のいずれかに記載の遊技機。
手段A-12によれば、装飾手段の後方の所定部位に遊技球が移動したことを遊技者に報知することができ、例えば、装飾手段の後方を移動する遊技球を確認させ易くしたり、前記所定部位に遊技球が移動したことを契機として所定の状態が発生する場合に当該所定の状態の発生を認識させ易くしたりすることができる。また、通常態様とすることで、第1装飾部と第2装飾部とにより構成される特定態様を視認し易くすることができる。つまり、装飾手段の後方で遊技の進行にかかわる情報が得られる状態等では、装飾手段を適宜変化態様として遊技者の理解のアシストを行うことができ、装飾手段側の遊技球が打ち出されないような状態では、装飾手段を通常態様として特定態様を阻害しないようにすることができる。従って、装飾性の向上を図りつつ、遊技の進行をよりスムースなものとすることができる。
尚、態様変化手段としては、装飾手段の後方に設置される発光手段、装飾手段の前面側に光を照射可能な装飾照射手段、装飾手段の一部と前後方向において重複可能に設けられる可動役物等が挙げられる。また、「前記態様変化手段は、前記検知手段の検知が行われなくなってから規定時間経過後に前記通常態様に変化させること」としてもよい。
手段A-13.前記装飾手段により、少なくとも所定の前記入球手段の入口の前記遊技機の前方側が覆われ、
前記所定の入球手段に遊技球が入球したことを教示する前記態様変化手段としての入球教示手段を備えていることを特徴とする手段A-12に記載の遊技機。
手段A-13によれば、前記所定の入球手段は、装飾手段を介して視認可能になっているとはいえ、装飾手段が設けられない場合に比べ視認性が低下していることが考えられ、装飾手段を第1位置から視認している状態では、情報手段(遊技球)の確認も難しい。この点、入球教示手段を備えることで、前記所定の入球手段への入球の具合を確認するという点に関して、視認性の低下を補って余りあるものとすることができ、遊技者は装飾手段への気掛かりを多大にすることなく、遊技に集中することができる。
尚、入球教示手段としては、効果音を発生させる手段、入球に対応する特典が付与されたことを表示する手段、入球手段において、又は、隣接して設けられた発光手段(入球で点灯し、どの入球手段に入球があったのかが確認し易い)等が挙げられる。また、例えば、装飾手段が、駆動手段の駆動により変位する変位手段を備え、前記入球手段への遊技球の入球に基づいて前記変位手段が変位するように構成してもよい。加えて、装飾手段の後方に遊技球が通過可能な通路が形成される場合に、装飾手段の後方に遊技球が入球したこと(前記通路に有利球が進入したこと)を教示する手段(検知スイッチ及び表示装置等)を設けることとしてもよい。
手段A-14.略板状の遊技盤と、前記遊技盤の前面から所定距離を隔てて前方に設けられる透明体ユニットとを備え、
前記遊技盤と前記透明体ユニットとの間に前記遊技領域が形成される構成であって、
前記装飾手段は、前記透明体ユニットとは別体として構成され、
前記遊技盤の前面側には、前記装飾手段に対応する位置において設置凹部が設けられていることを特徴とする手段A-9乃至A-13のいずれかに記載の遊技機。
手段A-14によれば、遊技領域において装飾手段が設置されることで遊技領域の前後幅が短くなることを抑止することができる。従って、装飾手段が設けられることで遊技球の移動が阻害されるといった事態を回避することができる。
手段A-15.略板状の遊技盤と、前記遊技盤の前面から所定距離を隔てて前方に設けられる透明体ユニットとを備え、
前記透明体ユニットと、前記遊技盤との間に前記遊技領域が形成される構成であって、
前記装飾手段は、前記透明体ユニットにおいて設けられていることを特徴とする手段A-9乃至A-14のいずれかに記載の遊技機。
手段A-15によれば、装飾手段により遊技領域の前後幅が小さくなるといった事態を回避することができる。
手段A-16.前記透明体ユニットは、本体部と、前記本体部に対して着脱自在に設けられた前記装飾手段とを備えていることを特徴とする手段A-15に記載の遊技機。
手段A-16によれば、メンテナンス性、リユース性等の向上が図られる。
手段A-17.前記本体部、及び、前記装飾手段は、それぞれ前後一対の透明体と、前記一対の透明体を保持する保持手段とを備え、
前記装飾手段においては、前側の前記透明体である前透明体の後面に対して前記第1装飾部が設けられ、後側の前記透明体である後透明体の前面に対して前記第2装飾部が設けられていること手段A-16に記載の遊技機。
手段A-17によれば、遊技領域の前後幅を狭めないという作用効果がより確実に奏される上、遊技領域を移動する遊技球と第2構成部との接触、並びに、遊技機の前面側に触れる物体(遊技者等)と第1構成部との接触を回避することができる。また、保持手段により、前透明体と、後透明体との位置ずれが防止され、特定態様をより好適に視認可能となる。
手段A-18.前記遊技領域には、前記装飾手段により前方が覆われる位置に対応して、遊技球の移動方向を案内する案内通路が設けられていることを特徴とする手段A-9乃至A-17のいずれかに記載の遊技機。
手段A-18によれば、装飾手段の裏側における遊技球の挙動を制限し、球詰りの発生等を抑止するとともに、装飾手段を介しての遊技球の見え方を向上させること(遊技球の通路に対応して第1透過部や第2透過部を好適に配置する等)ができる。
手段A-19.前記装飾手段は、前記案内通路を構成する手段により構成されていることを特徴とする手段A-18に記載の遊技機。
手段A-19によれば、装飾手段により遊技領域の前後幅が小さくなるといった事態を回避することができる。
手段A-20.前記装飾手段は、前記案内通路を通過する遊技球により視認態様が変化する連動態様部を備えていることを特徴とする手段A-18又はA-19に記載の遊技機。
手段A-20によれば、連動態様部を備えることにより装飾手段の装飾性を向上させることができる。特に、案内通路を備えることにより、装飾手段の裏側における遊技球の挙動を制限し、連動態様部の態様を所望の態様とすることができる。
尚、「連動態様部」としては、例えば、第1位置から装飾手段を視認した場合にも、装飾手段の裏側を通過する遊技球を視認可能とする部位であって、遊技球が連動態様部の裏側に位置する場合には、該遊技球の一部が連動態様部を介して視認され、遊技球が連動態様部の裏側に位置しない場合には、装飾手段の裏側に位置する部材(案内通路の後側を画定する部材や、そこに施された装飾等)が視認されるといった構成を採用してもよいし、案内通路を移動する遊技球に連動して変位する連動役物(連動役物は、案内通路を移動する遊技球と接触して変位可能に構成され、遊技球と接触して変位することで該遊技球の案内通路下流側への変位を許容する接触部と、装飾手段の前面側(或いは、第1構成部と第2構成部との間)に設けられ、接触部と機械的に連動する連動装飾部とを備える)により構成されることとしてもよいし、装飾手段の前面側(或いは、第1構成部と第2構成部との間)に設けられ、案内通路を移動する遊技球を検知する検知手段の検知に基づいて電気的に駆動される電動装飾部(ソレノイドやモータで駆動する可動役物、例えば、装飾手段後方の入球部への入球で花を模した可動役物が咲くこととしてもよいし、透過型の液晶装置、例えば、装飾手段後方の入球部への入球で、その周辺部に花火が表示される)により構成されることとしてもよい。この場合、装飾手段で前方が覆われた領域において所定の条件が成立したこと(遊技球が所定の入球手段に入球したこと等)を分かり易く、かつ、盛り上げて遊技者に伝えることができる。
さらに、「前記連動態様部の視認態様の変化に連動して視認態様を変化可能とする連動継続部を備え、前記連動継続部は、前記連動態様部よりも前記遊技領域の中央部側にまで設けられていること」としてもよい。この場合、装飾手段の裏側の出来事を分かり易く、かつ、盛り上げて遊技者に伝えるといった作用効果がより一層奏される。
手段A-21.前記案内通路には、前記連動態様部に対応して、遊技球の移動速度を遅延させる遅延手段が設けられていることを特徴とする手段A-18乃至A-20のいずれかに記載の遊技機。
手段A-21によれば、案内通路を通過する遊技球と、連動態様部との連動に際しての速度が速くなり過ぎることを防止したり、遊技球の位置調節を行うことができたりするため、連動態様部の態様変化をより好適に行うことができる。
尚、前記第1構成部と、前記第2構成部との間に遊技球が通過に構成されている(前記遊技領域が設けられている)構成において、例えば、第1構成部においてキャラクタの目が第1透過部となっており、該第1透過部を介して視認される第2装飾部にキャラクタの目が閉じた状態で描かれており、当該キャラクタの目に対応する案内通路を遊技球が通過すると、キャラクタの目が開かれたようになるといった構成としてもよい。また、例えば、連動態様部は、装飾手段の前方及び後方に配置される風車体と、一対の風車体を連結する連結軸とを備え、後側の風車体に遊技球が接触して連動態様部(前側の風車体)が回転するような構成としてもよい。
手段A-22.前記情報手段は、前記遊技領域を変位可能な変位手段(遊技球)により構成され、
前記変位手段の変位方向において、前記第1装飾部の幅は、前記変位手段の幅よりも狭いことを特徴とする手段A-9乃至A-21のいずれかに記載の遊技機。
手段A-22によれば、変位手段が変位する間、当該変位手段の全体が第1装飾部によって隠されないように構成することができる。従って、第2位置から装飾手段を視認すれば、変位手段の変位の様子をずっと目で追えるといった作用効果がより確実に奏される。
尚、前記第2構成部は、前記第2装飾部よりも高い透過性を有する第2透過部を備え、前記変位手段の変位方向において、前記第2装飾部の幅は、前記変位手段の幅よりも狭いこととしてもよい。この場合、第2位置から装飾手段を視認した場合に、装飾手段によって前方を覆われる変位手段の変位動作を、変位手段の全体が目隠しされるといった状態を回避しつつ、目視し続けることが可能となる。
手段A-23.前記装飾手段は、前記第1構成部と、前記第2構成部との間に配置される透明又は半透明のスペーサーを備えていることを特徴とする手段A-1乃至A-22のいずれかに記載の遊技機。
手段A-23によれば、第1構成部と第2構成部との間への異物侵入の防止・抑制等を図ることができる。また、第1構成部と第2構成部との間の距離が適正か否か等の確認を行うことができる。
手段A-24.前記装飾手段に前方を覆われる領域を変位可能な変位手段を備え、
前記変位手段は、前記遊技機の前方から視認可能、又は、視認容易とされる露出位置と、前記遊技機の前方から視認不可能、又は、視認困難とされる被覆位置とに変位可能に構成され、
前記第1装飾部を挟んで前記第1透過部とは反対側の部位も前記第1透過部とされる構成であり、
前記変位手段は、前記装飾部と、前記透過部とが並ぶ方向を含む方向において変位可能に構成されていることを特徴とする手段A-1乃至A-23のいずれかに記載の遊技機。
手段A-24によれば、第1位置を挟んで第2位置とは反対側の位置も第2位置となるように構成される。このため、第2位置をとる、すなわち、装飾手段の後方を視認するために遊技者がピンポイントで位置を合わせなければならないといった事態を回避することができる。さらに、変位手段の変位に際して変位手段の一部が(第2位置の相対配置となることで)装飾手段によって視認不可能となっても、そのすぐ後に前記変位手段の一部を視認可能とすることができ、遊技者が変位手段の変位を十分に目で追えるようにすることができる。尚、前記装飾部と、前記透過部とが並ぶ方向を含む方向」とは、装飾部と透過部とが並ぶ方向と平行な方向だけではなく、斜めに交差する方向についても含む趣旨である。
手段A-25.前記装飾手段に前方を覆われる領域を変位可能な変位手段を備え、
前記変位手段は、前記遊技機の前方から視認可能、又は、視認容易とされる露出位置と、前記遊技機の前方から視認不可能、又は、視認困難とされる被覆位置とに変位可能に構成され、
前記透過部は、前記変位手段の変位方向に沿って延在していることを特徴とする手段A-1乃至A-23のいずれかに記載の遊技機。
手段A-25によれば、被覆位置から露出位置へと変位する変位手段の少なくとも一部を変位手段の変位に際して視認し続けることができ、遊技者が変位手段の変位を十分に目で追えるようにすることができる。
B.遊技機の一種として、例えば、パチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006-271480号公報参照)。
ところで、遊技機の前面側の面積は限られており、遊技機の前面側、特に、遊技者から視認し易い部位において、より効率的に装飾を行えるようにすることが求められている。
また、装飾用の装飾手段を設置することが考えられるが、装飾手段を設置すると、当該装飾手段、及び、その周辺部が暗くなってしまうことが懸念される。このため、遊技機における比較的遊技者の目に付き易い位置に装飾手段を設置し難くなっている。さらに、装飾手段を明るくする照明を設けた場合に、当該照明が直接視認されることで意匠性が低下したり、当該照明の光が遊技者の目に直接入射するような場合には、遊技者の目の負担になったりすることが懸念される。
より具体的に、近年のパチンコ機では、遊技領域の中央に設置される表示装置が大型化したり、遊技球が入球可能な複数の入賞装置をまとめた入賞ユニットが設けられたりしている。これに伴い、遊技領域の拡張が図られる一方で、パチンコ機の前面のうち遊技領域の外方側の範囲が狭くなっている。このため、パチンコ機の前面側において、装飾を行うことのできるまとまった範囲(比較的広い面積)を確保することが困難となっている。さらに、遊技盤に装飾を施したり、遊技盤を透明にしてその後方に装飾部材を設置したりすることも考えられるが、遊技領域を移動する遊技球や、遊技領域に設置される入賞装置等の後方で視認が阻害され易く(まとまった範囲を確保することができず)、また、パチンコ機の前方に位置する遊技者から比較的離れた位置となるため、視認性が低下する(遊技領域の奥に設けられた装飾に光が反射するとより視認し難い)ことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、効率的に装飾を行うことのできる遊技機を提供することにある。
手段B-1.特定態様の装飾手段を備える遊技機において、
前記装飾手段は、第1構成部と、第2構成部とを備え、
前記第1構成部は、第1の装飾が施される第1装飾部と、当該第1構成部を介した向こう側を視認可能とする第1透過部とを備え、
前記第2構成部は、第2の装飾が施される第2装飾部と、当該第2装飾部よりも高い透光性を有する第2透過部とを備え、
前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する第1位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第1透過部を介して視認される前記第2装飾部とが隣接して、前記特定態様が視認され、
前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する前記第1位置とは異なる第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第2装飾部とが離間して視認され、
前記第2構成部を挟んで前記第1構成部側とは反対側の領域において発光手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段B-1によれば、発光手段の遊技者側に装飾手段が設けられていることにより、装飾手段、及び、その周辺部を明るくすることができる。特に、第1透過部を介して第2装飾部が視認可能であり、第2透過部の前方側に第1装飾部が位置することから、第1位置から装飾手段を視認して特定態様を視認する状態では、光の通り道でもある第1透過部、及び、第2透過部の存在が、第1装飾部、及び、第2装飾部によって上手く隠される上、第1装飾部と第2装飾部とが隣接する位置関係とされていることから、発光手段の光が遊技者側に向けて照射されても、当該光が遊技者に対して直接入射することが抑止される。従って、第1装飾部の態様と、第2装飾部の態様とが組合された特定態様を好適に視認させることができる。
その一方で、第2位置から装飾手段を視認した場合に、第1装飾部と、第2装飾部とが離間して視認されることから、第2構成部よりも奥側の領域に配置された発光手段から照射された光は、第1透過部、及び、第2透過部を介して、効率的に装飾手段の周辺に照射される(装飾手段を通り抜ける光のルートのうち減衰が抑制されるルートが確保される)こととなる。従って、発光手段を明るくし過ぎることなく、装飾手段を設けることでその周辺部が暗くなるといった事態を回避しつつ、装飾が施された装飾領域(装飾手段の特定態様を視認させる領域)を極力広く確保することができる。
尚、第2構成部よりも奥側の領域において、第1透過部及び第2透過部を介して視認され得る位置を避けて発光手段を設置したり、普通に遊技を行っているだけでは(装飾手段を覗き込む等しなければ)遊技者は第1位置を維持し続けるような構成とされることで、発光手段からの直接光が遊技者に入射することを抑止するといった作用効果がより確実に奏される。
尚、「第1位置から装飾手段を視認した場合に、第1装飾部と、第2装飾部とが隣接する」とは、若干の隙間が形成されてしまうようなもの(構成上、所定の第1位置から装飾手段のいずれの箇所を視認しても第1装飾部と第2装飾部との間に隙間が視認されないようにするということが難しい)を含む趣旨である。また、第1装飾部、及び、第1透過部の形状等については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
加えて、発光手段は、発光態様(明るさ、発光色、点灯・消灯の切替えパターン、向き等)を変更可能であることとしてもよい。発光手段は装飾手段に自身の光が届くように構成されていればよく、発光手段の光が、直接、装飾手段に照射される構成だけでなく、反射手段に反射してから装飾手段に入射する構成であってもよい。
手段B-2.前記第2装飾部についても透光性を有していることを特徴とする手段B-1に記載の遊技機。
手段B-2によれば、発光手段を発光させることにより、第2装飾部についても明るく視認させることができる。つまり、例えば、第2装飾部が透光性を有しない場合のように、第2装飾部において(第2透過部から離間する部位に)影ができてしまったりすることを抑止することができる。
尚、発光手段は、装飾手段の各部位の明るさに差異ができてしまうことを抑制するべく、極力広範囲に設けられること(例えば、導光板に側方からLED光源等の光を入射させて面発光させる)が望ましい。
手段B-3.前記第1装飾部についても透光性を有していることを特徴とする手段B-2に記載の遊技機。
手段B-3によれば、発光手段を発光させることにより、第1装飾部、及び、第2装飾部についても明るく視認させることができる。つまり、例えば、第1装飾部が透光性を有しない場合のように、第1透過部(を介して視認される第2装飾部)は明るい一方で、第1装飾部が暗く見えたりすることを抑止することができる。また、例えば、第1装飾部、及び、第2装飾部のうち一方が透光性を有しない場合のように、第1装飾部と、第2装飾部とで見え方が大きく異なってしまうといった事態を防止することができる。
手段B-4.前記装飾手段は、前記遊技機の前方、かつ、前記遊技機の横幅方向の中央部に対応する位置において前記第1位置とされるように構成されていることを特徴とする手段B-1乃至B-3のいずれかに記載の遊技機。
手段B-4によれば、遊技機を通常の姿勢で遊技する遊技者に対しては、装飾手段において特定態様を視認させるとともに、発光手段の光を遊技者に直接入射することを抑止し、装飾手段及びその周辺部を明るくするといった作用効果がより確実に奏される。
手段B-5.前記装飾手段により前方が覆われる領域において、第1状態と、第2状態とに状態変化可能な状態変化手段を備え、
前記状態変化手段の状態に応じて前記発光手段の発光態様を変化させる手段を備えていることを特徴とする手段B-1乃至B-4のいずれかに記載の遊技機。
手段B-5によれば、状態変化手段を直接確認しなくても、発光手段に発光態様によって状態変化手段の状態を把握することができる。従って、利便性の向上等を図ることができる。尚、前記第2位置から前記装飾手段を視認することで前記状態変化手段を視認可能に構成されていることとしてもよい。
手段B-6.前記状態変化手段の状態変化のタイミングと、前記状態変化手段の状態変化に対応して前記発光手段の発光態様を変更するタイミングとが一致する場合と、一致しない場合とが設けられることを特徴とする手段B-5に記載の遊技機。
手段B-6によれば、演出性の向上等を図ることができる。尚、発光手段の発光態様変化が先行する場合、遊技者に少し早い驚きを付与するとともに、遊技者が状態変化手段の状態変化により早く対応することができる。一方、状態変化手段の状態変化が先行する場合、通常とは異なる動作で驚きを付与するとともに、状態変化手段の変化が先行したことによるプラスアルファの特典などの期待をすることができる。
手段B-7.前記発光手段の発光態様により、前記状態変化手段の位置を特定可能に構成されていることを特徴とする手段B-5又はB-6に記載の遊技機。
手段B-7によれば、状態変化手段の状態変化がどこで生じているのかを確認したい遊技者のニーズに対応することができる。
手段B-8.前記第2透過部は、前記第2構成部を介した向こう側を視認可能に構成され、
前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第2装飾部との間に前記第2構成部の後方の領域が視認可能に構成されていることを特徴とする手段B-1乃至B-7のいずれかに記載の遊技機。
手段B-8によれば、装飾手段における視認態様をより多様化させることができる。また、第2透過部の透光性がより高められ、発光手段からの光をより装飾手段の周辺部に効率よく照射することができる。さらに、遊技者に視認させたい構成の前方にも装飾手段を設置することができ、装飾手段の設置場所の有効活用を図ることができる。また、
手段B-9.前記装飾手段により前方が覆われる領域において所定の情報を遊技者に伝える情報手段が設けられ、
前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第2装飾部との間に前記情報手段が視認可能に構成されていることを特徴とする手段B-8に記載の遊技機。
手段B-9によれば、上記のように、装飾手段の後方の発光手段の光が第1透過部及び第2透過部を介して効率的に装飾手段の前方に届けられる構成により、発光手段を明るくし過ぎることなく、装飾手段を介して情報手段を確実に視認させることができる。
手段B-10.前記情報手段の前面側に光を照射可能な照射手段を備え、
前記発光手段は前記情報手段の後方に配置されていることを特徴とする手段B-9に記載の遊技機。
手段B-10によれば、発光手段の配置により情報手段が逆光となったとしても、照明手段により情報手段の視認性を向上させることができる。
手段B-11.前記発光手段は、前記第1透過部と、前記第2透過部とを通る仮想直線の延長線上から外れた位置に設けられていることを特徴とする手段B-8乃至B-10のいずれかに記載の遊技機。
手段B-11によれば、第2位置から装飾手段を視認した場合に発光手段が視認されてしまうといった事態を回避することができ、第2位置から視認した遊技者に対しても発光手段からの直射光が当たってしまうといった事態を回避しつつ、発光手段が視認されることによる意匠性の低下等を抑止することができる。
手段B-12.前記第2透過部は、光を透過可能、かつ、前記第2透過部を介して前記第2構成部の反対側を視認不可能、又は、視認困難な半透明とされていることを特徴とする手段B-1乃至B-7のいずれかに記載の遊技機。
手段B-9によれば、装飾手段及びその周辺部を明るくするといった効果を維持しつつ、第2透過部を介して第2構成部の後方領域を視認されることに起因する意匠性の低下を回避することができる。
手段B-13.前記第2透過部において、前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合の前記装飾手段の後方の視認態様に別の視認態様を付加する付加態様部が設けられていることを特徴とする手段B-1乃至B-2のいずれかに記載の遊技機。
手段B-13によれば、第2透過部が視認された場合の意匠性の向上等を図ることができる。また、第2透過部を介して第2構成部の後方を視認可能とする場合、付加態様部により、第2位置から装飾手段を視認した場合の視認態様への遊技者の理解を補助する、装飾性や演出性の向上を図る情報等を付加することができる。例えば、装飾手段を介して装飾手段の後方を移動する遊技球を視認可能とした場合に該遊技球が移動する方向として有利な領域を付加態様部で示す(半透明の色を変える、矢印や文字で案内する等)ことで、装飾手段の視認し難くなっている装飾手段の後方領域で生じること、生じ得ることを比較的容易に(素早く)認識し易くすることができる。また、例えば、装飾手段の後方領域において遊技球が入球することで特典が付与される入球手段が設けられる場合に、当該入球手段の周辺部に付加態様部を設けることで、入球手段に遊技球を入球させることが望ましいことの理解を助けたり、入球手段の周りの装飾によって、該入球手段に遊技球が入球する際の遊技者の気持ちをより高揚させたりすることができる。
尚、「前記第1透過部において、前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合の前記装飾手段の後方の視認態様に別に視認態様を付加する付加態様部が設けられていること」としてもよい。この場合、第2装飾部に所定の視認態様(装飾や情報)を追加することができ、意匠性の向上や遊技進行の利便性の向上等が図られる。また、第1装飾部の態様と第2装飾部の態様と揃えるべく、第1装飾部の前方にも付加態様部が設けられることとしてもよい。
手段B-14.前記第1構成部は、上下方向に延びる前記第1装飾部と、上下方向に延びる前記第1透過部とが、左右方向において交互に配置され、
前記第2構成部は、上下方向に延びる前記第2装飾部と、上下方向に延びる前記第2透過部とが、左右方向において交互に配置されていることを特徴とする手段B-1乃至B-13のいずれかに記載の遊技機。
手段B-14によれば、第1構成部、及び、第2構成部が、上下に延びる格子状に構成されることで、例えば、左右に延びる格子状に構成される場合に比べ、遊技者の身長によって、装飾手段に対する第1位置のとり易さが異なってしまう(身長差で見え方が異なってしまう)といった事態を抑制することができる。
手段B-15.前記第1透過部の幅よりも、当該第1透過部を介して視認可能な前記第2装飾部の幅の方が広く構成されていることを特徴とする手段B-1乃至B-14のいずれかに記載の遊技機。
手段B-15によれば、第1透過部と、第2装飾部とを同じ幅(面積)とする場合に比べ、第1位置から装飾手段を視認した場合に、第1装飾部と、第2装飾部との間に第2透過部が視認されてしまうといった事態を抑制することができる。また、発光手段からの光が第1透過部、及び、第2透過部を介して直接遊技機前方(遊技者)に照射されることをより一層抑止することができる。
尚、第2装飾部としては、第1位置から視認した場合に第1装飾部と隣接して視認態様が繋がって見えるようになっていればよく、第1位置から視認した場合に第1透過部の周縁部よりも外方に位置する部位に関しては、当該部位と前後に重なる第1装飾部と同じ態様(第1透過部の周縁部よりも内方に位置する部位と繋がる態様)としてもよいし、第1透過部の周縁部よりも内方に位置する部位とは繋がらない態様(例えば、単色)となっていてもよい。
手段B-16.前記発光手段は、光源と、前記光源の光を内側に入射させて面発光する面発光手段とを備えていることを特徴とする手段B-1乃至B-15のいずれかに記載の遊技機。
手段B-16によれば、装飾手段の後方の比較的広範囲にわたって均一な明るさで発光することができ、装飾手段の周辺部の意匠性の向上等を図ることができる。また、発光手段自身の意匠性が高められ、第2位置から装飾手段を視認した場合に発光手段が視認される配置としても、意匠性の低下を防止することができる。
手段B-17.前記装飾手段の前面側に光を照射可能な装飾照射手段を備えていることを特徴とする手段B-1乃至B-16のいずれかに記載の遊技機。
手段B-17によれば、装飾手段の前面を明るくする(特に、着色された第1装飾部の前面がより顕著)ことができ、装飾性の向上等を図ることができる。また、装飾照明手段の色を変えたり、点滅させたりすることで、装飾性の向上を図る作用効果やより一層奏される。
手段B-18.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域を備え、
前記装飾手段は、前記遊技領域の所定部位を移動する遊技球の前方を被覆可能に設けられ、
前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合には、前記第1装飾部と、前記第2装飾部との間に前記遊技領域を移動する遊技球を視認可能に構成されていることを特徴とする手段B-1乃至B-17のいずれかに記載の遊技機。
手段B-18によれば、遊技領域に装飾手段を配置しても、装飾手段で前方を覆われる遊技領域を遊技球が移動可能である上、装飾手段を介して遊技領域を移動する遊技球を視認可能であることから、遊技領域を縮小することなく、装飾領域の拡張を図ることができる。また、装飾手段の周辺の遊技領域を明るくすることができる。
尚、発光手段(例えば導光板)は、遊技領域の前方に設けることとしてもよいし、遊技領域に設けることとしてもよいし、遊技領域の側方に設けることとしてもよいし、遊技領域の後方に設けることとしてもよい。但し、発光手段を装飾手段の後方の領域の前方、又は、側方に設けることで、遊技球に向けて光を照射することができ、遊技球の前面側(遊技者側)を明るくして遊技球の視認性を向上させることができる。
手段B-19.略板状の遊技盤と、前記遊技盤の前面から所定距離を隔てて前方に設けられる透明体ユニットとを備え、
前記遊技盤と前記透明体ユニットとの間に前記遊技領域が形成される構成であって、
前記遊技盤は透明な材料により構成され、
前記発光手段は、前記遊技盤の後方に設けられていることを特徴とする手段B-18に記載の遊技機。
手段B-19によれば、発光手段により遊技領域の前後幅が狭められてしまうことを防止することができる。
手段B-20.前記装飾手段により前方が覆われる所定部位を移動する遊技球を検知可能な検知手段と、
前記発光手段の発光態様を、通常発光態様と、変化発光態様とに変化させる発光態様変化手段とを備え、
前記発光態様変化手段は、前記検知手段の検知に基づいて、前記発光手段の発光態様を前記変化発光態様に変化させ、前記検知手段の検知が行われなくなってから規定時間経過後に前記通常発光態様に変化させることを特徴とする手段B-18又はB-19に記載の遊技機。
手段B-20によれば、装飾手段の後方の所定部位に遊技球が移動したことを遊技者に報知することができ、例えば、装飾手段の後方を移動する遊技球を確認させ易くしたり、前記所定部位に遊技球が移動したことを契機として所定の状態が発生する場合に当該所定の状態の発生を認識させ易くしたりすることができる。また、通常発光態様とすることで、第1装飾部と第2装飾部とにより構成される特定態様を視認し易くすることができる。つまり、装飾手段の後方で遊技の進行にかかわる情報が得られる状態等では、装飾手段を適宜変化発光態様として遊技者の理解のアシストを行うことができ、装飾手段側の遊技球が打ち出されないような状態では、装飾手段を通常態様として特定態様を阻害しないようにすることができる。従って、装飾性の向上を図りつつ、遊技の進行をよりスムースなものとすることができる。
尚、「前記遊技領域のうち前記装飾手段に前方を覆われる部位に進入した、又は、進入し得る遊技球を検知する進入検知手段とを備え、前記発光手段は、前記通常発光態様と、前記進入検知手段の検知が行われた場合に移行され、規定時間経過後に前記通常発光態様とされる前記変化発光態様とに変化可能な進入発光手段を備えていること」としてもよい。つまり、装飾手段を介して情報手段としての遊技球を視認可能に構成される場合に、遊技球が視認可能であるとはいえ装飾手段を介してでは見え難いことから、遊技球が装飾手段の裏側に進入したことを遊技者に気付かせるきっかけを作ることで、遊技者が装飾手段の裏側を移動する遊技球を確認し易くすることができる。さらに、装飾手段の裏側に遊技球が打ち出されない状態、つまり、装飾手段越しに遊技球の行方を確認視する必要のない状態では、発光手段の発光態様を通常発光態様とすることで、装飾手段の第1装飾部及び第2装飾部により構成される特定態様を視認し易くすることができる。
手段B-21.前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能であり、遊技球が入球することに基づいて所定の特典が付与される入球手段を備え、
前記入球手段の前方が前記装飾手段により覆われる構成であって、
前記発光手段は、前記入球手段に遊技球を入球可能、又は、入球容易な状態とされた場合に設定される第1発光態様と、前記進入検知手段に遊技球を入球不可能、又は、入球困難な状態とされた場合に設定される第2発光態様とに変化可能な発射位置報知発光手段を備えていることを特徴とする手段B-18乃至B-20のいずれかに記載の遊技機。
手段B-21によれば、装飾手段が設けられた領域に遊技球を打出す状態と、それ以外の状態とで、発光手段の発光態様、ひいては、装飾手段の視認態様を変化させ(例えば、装飾手段が明るい状態と暗い状態)、遊技の状態が切替わることへの認知、メリハリをよりはっきりとさせることができる。
手段B-22.前記発射位置報知発光手段が前記第1発光態様とされた場合には、前記装飾手段を前記第1位置から視認した場合にも前記第1発光態様を視認可能に構成され、
前記第2発光態様とされている前記発射位置報知発光手段は、前記装飾手段を前記第1位置から視認した場合に視認不可能、又は、視認困難に構成されていることを特徴とする手段B-21に記載の遊技機。
手段B-22によれば、第1位置から装飾手段を視認した場合の特定態様の意匠性の向上等を図ることができる。
手段B-23.前記遊技領域には、前記装飾手段に対応して、遊技球の移動方向を案内する案内通路が設けられ、
前記発光手段は、前記案内通路に沿って発光態様をその他の部位の発光態様と異ならせることが可能に構成されていることを特徴とする手段B-18乃至B-22のいずれかに記載の遊技機。
手段B-23によれば、案内通路、ひいては、当該案内通路を通過する遊技球を確認し易くすることができる。特に、上記進入検知手段の検知が行われた場合に前記案内通路を特定の発光態様とし、進入検知手段の検知が行われてから規定時間後に特定の発光態様から通常の態様に戻すことで、装飾手段の特定態様を視認し易くすることができる。
手段B-24.前記装飾手段に対して前記遊技機の前方から接近した物体を検知する接近検知手段を備え、
前記接近検知手段の検知に基づいて、前記発光手段の発光態様を変更可能に構成されていることを特徴とする手段B-1乃至B-23のいずれかに記載の遊技機。
手段B-24によれば、例えば、接近検知手段の検知に基づいて装飾手段の裏側の領域を明るくする場合には、遊技者が顔を近づけるとか、手をかざすとかして、装飾手段の裏側の領域をより詳しく視認しようとしていることが考えられる状況で、該領域を見易くすることができる。また、接近検知手段の検知に基づいて所定の教示又は示唆が行われる、すなわち、接近検知手段の検知を演出で使用する場合には、接近検知手段の有効利用を図りつつ、遊技者が特定態様を目にして触れる機会を増やすことができる。ここで、発光手段の発光態様の変更とは、通常の点灯態様から特定の点灯態様(無色・白色→黄色や赤色等への色変化や点滅)に変わる、消灯する等が挙げられる。
尚、装飾手段に対応して設けられた接近検知手段の検知に基づいて、所定の演出上の入力を行うこと(例えば、表示手段で所定の演出が実行される等)としてもよい。すなわち、装飾手段には特定態様の装飾が施されており、例えば、特定態様が遊技機のモチーフ等であれば、遊技者がそこに触れる動作を行うことで、遊技機への愛着を高めることを期待することができる。加えて、接近検知手段は、装飾手段から離間した位置の物体を検知可能なものでもよいし、装飾手段又はその近傍部位への接触を検知可能なものでもよいし、それらの組み合わせでもよい。また、「前記接近検知手段の検知に基づいて、前記発光手段の発光態様が変更された場合に、前記接近検知手段の検知が行われなくなってから規定時間の経過で、前記発光手段の発光態様が元の態様に変更されること」としてもよい。
手段B-25.前記発光手段は、前記装飾手段に対して相対変位可能に構成されていることを特徴とする手段B-1乃至B-24のいずれかに記載の遊技機。
手段B-25によれば、装飾手段の視認態様の多様化、ひいては、装飾手段の態様変化を利用した演出の多様化等を図ることができる。例えば、発光手段を変位(回動、上下左右前後へのスライド・傾動変位)させる駆動手段を備えることとしてもよい。尚、当該発光手段の装飾手段に対する相対変位は、発光手段の発光態様変化に含まれる趣旨である。
手段B-26.前記第1構成部、及び、前記第2構成部のうち少なくとも一方は、発光態様を変更可能な装飾側発光手段を備えていることを特徴とする手段B-1乃至B-25のいずれかに記載の遊技機。
手段B-26によれば、第1構成部や第2構成部でも、発光態様の変化による装飾、及び、演出を行うことができ、意匠性の向上や演出性の向上等を図ることができる。
C.遊技機の一種として、例えば、パチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006-271480号公報参照)。
ところで、遊技機の前面側の面積は限られており、遊技機の前面側、特に、遊技者から視認し易い部位において、より効率的に装飾を行えるようにすることが求められている。
より具体的に、近年のパチンコ機では、遊技領域の中央に設置される表示装置が大型化したり、遊技球が入球可能な複数の入賞装置をまとめた入賞ユニットが設けられたりしている。これに伴い、遊技領域の拡張が図られる一方で、パチンコ機の前面のうち遊技領域の外方側の範囲が狭くなっている。このため、パチンコ機の前面側において、装飾領域を比較的遊技者に視認され易い位置に確保することが困難となっている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、効率的に装飾を行うことのできる遊技機を提供することにある。
手段C-1.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、装飾手段とを備える遊技機において、
前記装飾手段は、第1構成部と、第2構成部とを備え、
前記第1構成部は、第1の装飾が施される第1装飾部と、当該第1構成部を介した向こう側を視認可能とする第1透過部とを備え、
前記第2構成部は、第2の装飾が施される第2装飾部を備え、
前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する第1位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第1透過部を介して視認される前記第2装飾部とが隣接し、
前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する前記第1位置とは異なる第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第2装飾部とが離間するように構成され、
前記装飾手段は、遊技球の通路を構成する通路構成部を備えていることを特徴とする遊技機。
手段C-1によれば、装飾手段において第1装飾部と、第2装飾部とを組合わせた立体的でより複雑な視認態様(装飾)を提供することができ、意匠性の向上等を図ることができる。また、装飾手段に遊技球が通過するように構成することで、装飾手段の視認機会を増やすとともに、装飾手段の装飾と、遊技球の挙動とを組合わせた面白みのある視認態様を導出し、堪能してもらうことができる。さらに、遊技球が通過する注目度の高いスペースで、遊技領域を減らさずに装飾を行うこともできる。結果として、スペースを有効利用しつつ、装飾を好適に行うことができる。
手段C-2.前記装飾手段は、前記第1構成部と、前記第2構成部との間を遊技球が通過可能に構成されていることを特徴とする手段C-1に記載の遊技機。
手段C-2によれば、遊技球が第1構成部と第2構成部との間を通過するため、遊技球が装飾手段の前方や後方を通過するだけの構成に比べ、遊技球の挙動をより面白味のあるものとすることができる。
手段C-3.前記通路構成部は、遊技球の案内方向を変更可能に構成されていることを特徴とする手段C-1又はC-2に記載の遊技機。
手段C-3によれば、通路構成部における遊技球の挙動のワンパターン化を回避することができ、遊技性の向上等を図ることができる。
手段C-4.前記装飾手段は変位可能に構成され、前記装飾手段の変位に応じて前記通路構成部における遊技球の案内方向が変更されることを特徴とする手段C-3に記載の遊技機。
手段C-4によれば、装飾手段の視認態様が変化する上、遊技球の通路も変化することから、装飾手段の装飾と、遊技球の挙動とを組合わせた面白みのある視認態様を導出するといった作用効果がより一層奏される。尚、装飾手段の変位は、傾動、スライド、回転等、機種毎に適宜設定可能である。また、電動により変位する場合には、遊技球の案内方向が規則的に変化する構成とするべく、装飾手段は一定の変位動作を行うこととする。非電動に変位する場合には、遊技球に連動して基準位置から別の位置へと変位した後に復帰手段(バネ等)によって基準位置に戻るような構成としてもよいし、ルーレットのように、いずれは基準位置に戻り得るような構成(基準位置とは異なる位置で静止し得る構成)としてもよい。
手段C-5.前記通路構成部を通過する遊技球を検知可能な通路検知手段を備え、
前記装飾手段は前記通路検知手段の検知に基づいた変位を可能に構成されていることを特徴とする手段C-4に記載の遊技機。
手段C-5によれば、装飾手段の通路構成部における遊技球の滞留(球詰り)を自動的に解消することができる。従って、遊技場関係者の手を煩わせることを回避するとともに、遊技場関係者による球詰りの解消を行った場合のトラブル(遊技者にとって望ましくない方向に遊技球が移動してしまった等の言いがかり等)の発生を抑止することができる。
尚、通過検知手段の検知に基づいて、装飾手段又はその付近に設けられた発光手段から通路構成部を通過する遊技球に向けて光が照射されるように構成したり、効果音を発生させたりすることとしてもよい。
手段C-6.前記第1位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第1透過部を介して視認される前記第2装飾部とが隣接して特定態様が視認され、
前記装飾手段を変位させる駆動手段を備え、
前記駆動手段は、前記遊技機の前方、かつ、前記遊技機の横幅方向の中央部に対応する位置が前記第1位置とされるように前記装飾手段を停止可能に構成されていることを特徴とする手段C-4又はC-5に記載の遊技機。
手段C-6によれば、装飾手段が変位する構成においても、特定態様を積極的に視認させることができ、意匠性の向上等を図ることができる。尚、装飾手段の停止には、一定時間変位した後に一定時間停止するような一旦停止のパターンや、所定の契機の発生まで停止されるパターンを含む趣旨である。
手段C-7.前記進路構成部に遊技球が到達し得ない状態とされた場合に移行する待機状態に移行した場合に、前記遊技機の前方、かつ、前記遊技機の横幅方向の中央部に対応する位置が前記第1位置とされるように前記装飾手段が停止されることを特徴とする手段C-6に記載の遊技機。
手段C-7によれば、遊技が進行しておらず、通路構成部に遊技球が絡んでいない状態では、装飾手段を特定態様が視認される装飾に特化した状態とすることができる。従って、意匠性の向上等が図られ、これから遊技を行う遊技者への遊技の促進等を図ることができる。
手段C-8.前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第2装飾部との間に前記通路構成部が視認される構成において、
前記遊技機の前方、かつ、前記遊技機の横幅方向の中央部に対応する位置が前記第2位置とされる状態の前記装飾手段の前記通路構成部を遊技球が通過することにより、遊技者にとって有利な状態が発生し得ることを特徴とする手段C-6又はC-7に記載の遊技機。
手段C-8によれば、遊技を普通に行う姿勢の遊技者の視点が第2位置とされることで、通路構成部が視認し易い状態とされ、該進路構成部を通過してきた遊技球をより視認し易くすることができる。従って、遊技者にとって望ましいルートを通過する遊技球を視認し易くすることで、遊技者の高揚感をより確実に高めることができる。
手段C-9.前記装飾手段を変位させる駆動手段と、
前記進路構成部を通過した遊技球が入球し得る特別入球手段とを備え、
前記特別入球手段に遊技球が入球することに基づいて遊技者に特典が付与される構成であって、
前記遊技機がエラー状態に移行する場合に、前記装飾手段は、前記特別入球手段に遊技球が案内されない位置とされるように停止されることを特徴とする手段C-4乃至C-8のいずれかに記載の遊技機。
手段C-9によれば、遊技機が振動や磁気等を検知してエラー状態に移行する場合に、(例えば、進路構成部により遊技球が特別入球手段に案内される位置で装飾手段が停止されてしまい)遊技球が特別入球手段に入球してしまうといった事態を回避することができる。
手段C-10.前記第2構成部は、当該第2構成部を介した向こう側を視認可能とする第2透過部を備え、
前記装飾手段の後方において第3装飾部を備える第3構成部が設けられ、
前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1透過部、及び、前記第2透過部を介して、前記第3装飾部を視認可能に構成されていることを特徴とする手段C-1乃至C-9のいずれかに記載の遊技機。
手段C-10によれば、装飾手段の裏側の領域を視認することが可能であることから、装飾手段を視認した場合の情報量を増やしたり、装飾性のより一層の向上を図ったりすることができる。また、所定の情報手段の前方に装飾手段を配置しても前記所定の情報手段を視認可能なことから、装飾手段の設置場所をより自由に設定することができる。
D.遊技機の一種として、例えば、パチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006-271480号公報参照)。
ところで、遊技機の前面側の面積は限られており、遊技機の前面側、特に、遊技者から視認し易い部位において、より効率的に装飾を行えるようにすることが求められている。
より具体的に、近年のパチンコ機では、遊技領域の中央に設置される表示装置が大型化したり、遊技球が入球可能な複数の入賞装置をまとめた入賞ユニットが設けられたりしている。これに伴い、遊技領域の拡張が図られる一方で、パチンコ機の前面のうち遊技領域の外方側の範囲が狭くなっている。このため、パチンコ機の前面側において、装飾を行うことのできるまとまった範囲(比較的広い面積)を確保することが困難となっている。また、遊技盤に装飾を施したり、遊技盤を透明にしてその後方に装飾部材を設置したりすることも考えられるが、遊技領域を移動する遊技球や、遊技領域に設置される入賞装置等の後方で視認が阻害され易く(まとまった範囲を確保することができず)、また、パチンコ機の前方に位置する遊技者から比較的離れた位置となるため、視認性が低下する(遊技領域の奥に設けられた装飾に光が反射するとより視認し難い)ことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、効率的に装飾を行うことのできる遊技機を提供することにある。
手段D-1.装飾手段を備える遊技機において、
前記装飾手段に前方を覆われる複数の情報手段を備え、
前記装飾手段は、所定の装飾が施される装飾部と、当該装飾手段を介して前記情報手段を視認可能とする透過部とを備え、
前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する第1位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記装飾手段に前方を覆われた前記複数の情報手段が視認不可能又は視認困難とされ、
前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する前記第1位置とは異なる第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記装飾手段に前方を覆われた前記複数の情報手段が視認可能又は視認容易とされることを特徴とする遊技機。
手段D-1によれば、情報手段の情報を確認するか否かについて遊技者が遊技状況等に応じて適宜選択することができ、また、情報手段を視認する状態と視認しない状態との切替えについても、遊技機に対する所定の操作等を必要とせず、迅速に行うことができる。つまり、遊技者による情報手段の視認を禁止しているわけではなく、遊技者が視認しようとすれば視認可能であるが、視認の必要を認めない場合、すなわち、例えば、情報手段を視認することで遊技の結果が教示されるとともに、情報手段で得られる遊技の結果について、別の演出手段で演出が行われるような場合に当該演出をより楽しみたいといったような場合に、情報手段をあえて見ない(視界に入れない、視界の端に入ってしまうことを回避する)といった選択をすることも可能となる。さらに、情報手段を視認しない場合には、装飾手段において特定態様を視認することができ、情報手段の前方を装飾用の領域として有効に活用することができる。
また、装飾手段に前方が覆われた情報手段は複数存在するが、第2位置から装飾手段を視認することで、複数の情報手段を一挙に視認することができる。このため、第2位置からでは複数の情報手段のうち所定の情報手段は視認可能であるが、別の情報手段は視認不可能であり、当該別の情報手段を視認するためには第3位置から装飾手段を視認する必要があるといったような構成のように、視認したい情報手段が簡単に視認できない(視認するまでに手間取る)といった非常に煩わしい事態を回避することができる。結果として、装飾手段によって前方が覆われた複数の情報手段の視認性を確保しつつ、当該複数の情報手段の前方にわたる領域を活用して装飾領域を拡張することができる。
手段D-2.前記複数の情報手段として、第1情報手段と、第2情報手段とが設けられ、
前記第1情報手段に関する挙動に連動して、前記第2情報手段の態様が変化可能に構成されていることを特徴とする手段D-1に記載の遊技機。
手段D-2によれば、第1情報手段に関する挙動と、第2情報手段とが連動することから、遊技者としては、第1情報手段、及び、第2情報手段のどちらも視界に入れておきたい状況が発生する。この点、第2位置から装飾手段を視認することで、第1情報手段、及び、第2情報手段のどちらも視認可能となることから、第1情報手段に関する挙動を把握しつつ、第2情報手段の確認を行うことができる。従って、第1情報手段、及び、第2情報手段を視認する状況における利便性の向上等を図ることができる。
尚、「連動」としては、例えば、第1情報手段、及び、第2情報手段が発光手段であって、第1情報手段が発光することで第1の特典の付与が教示され、さらに第2情報手段が発光することで第1の特典よりも遊技者にとって有利な第2の特典が付与されるような構成でもよいし、第1情報手段がパチンコ機の遊技球が入球可能な始動入球手段であり、第2情報が始動入球手段への遊技球の入球に基づいて行われる抽選結果により開状態とされ得る(例えば、所定の当選時に2秒程度開状態とされる)可変入球手段である構成としてもよい。
手段D-3.前記第1位置を挟んで前記第2位置とは反対側の位置も前記第2位置となるように構成されていることを特徴とする手段D-1又はD-2に記載の遊技機。
手段D-3によれば、第2位置をとる、すなわち、装飾手段の後方を視認するために遊技者がピンポイントで位置を合わせなければならないといった事態を回避することができる。
手段D-4.前記装飾部を挟んで前記透過部とは反対側の部位も前記透過部とされ、前記透過部を挟んで前記装飾部とは反対側の部位も前記装飾部とされる構成であり、
前記透過部は、前記複数の情報手段のそれぞれに対応して互いに前記装飾部を挟むようにして複数設けられていることを特徴とする手段D-3に記載の遊技機。
手段D-4によれば、第1位置を挟んで第2位置とは反対側の位置も第2位置となるように構成することができる。さらに、複数の情報手段のそれぞれに対応して透過部を設けることにより、各情報手段を確実に視認可能とすることができる。加えて、複数の装飾部の態様が組合わされることで全体として特定態様とされる構成において、複数の情報手段が互いに比較的大きく離れて設置されていても、装飾部同士が離れ過ぎず、特定態様を視認可能とすることができる。
手段D-5.前記透過部は、少なくとも前記複数の情報手段の間を繋ぐようにして延在する部位を備えていることを特徴とする手段D-1乃至D-4のいずれかに記載の遊技機。
手段D-5によれば、複数の情報手段が別体であることを確実に把握することができる。また、複数の情報手段同士を結び付け、情報手段の所在を分かり易くすることができ、より迅速に情報手段を確認したいといったニーズに対応することができる。
手段D-6.前記装飾手段は、第1構成部と、第2構成部とを備え、
前記第1構成部は、第1の装飾が施される前記装飾部としての第1装飾部と、当該第1構成部を介した向こう側を視認可能とする前記透過部としての第1透過部とを備え、
前記第2構成部は、第2の装飾が施される前記装飾部としての第2装飾部と、当該第2構成部を介した向こう側を視認可能とする前記透過部としての第2透過部とを備え、
前記第1位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第1透過部を介して視認される前記第2装飾部とが隣接して特定態様が視認され、かつ、前記複数の情報手段が視認不可能又は視認困難とされ、
前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第2装飾部とが離間し、前記第1装飾部と、前記第2装飾部との間に、前記複数の情報手段が視認可能又は視認容易とされることを特徴とする手段D-1乃至D-5のいずれかに記載の遊技機。
手段D-6によれば、第1位置から装飾手段を視認した場合の装飾手段の視認態様を第1装飾部と、第2装飾部とを組合わせたものとする、すなわち、第2位置から装飾手段を視認した場合に第1透過部において欠けていた態様を第2装飾部で補うことができ、意匠性の向上等を図るとともに、視認する位置が異なることで見た目が変わる装飾手段がある構成を楽しんでもらうことができる。尚、「前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1透過部、及び、前記第2透過部を介して、前記複数の情報手段が視認可能又は視認容易であること」としてもよい。
手段D-7.前記第1構成部は、前記第1透過部を介在させつつ複数の前記第1装飾部を備え、
前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記複数の情報手段のうち第1情報手段と、第2情報手段との間に、前記第1装飾部が介在することを特徴とする手段D-6に記載の遊技機。
手段D-7によれば、第1情報手段と、第2情報手段との間の距離が比較的離れている場合であっても、複数の第1装飾部間の距離が開き過ぎないようにすることができ、装飾手段の特定態様をより好適なものとすることができる。また、上記手段D-4に対応して、例えば、第2構成部(第2装飾部)が設けられない構成に比べ、第1装飾部間の第1透過部に対応する部位(第1装飾部に関連する視認態様がない部位)の視認態様を遊技者の想像に頼る、或いは、第1装飾部の視認態様がほぼ続いて見えるように、第2位置をとるために遊技者が大きく姿勢変化を強いられるといった事態を回避することができる。
手段D-8.前記第1構成部は、上下方向に延在し、かつ、左右方向において、前記第1透過部を介在させつつ設けられる複数の前記第1装飾部を備えていることを特徴とする手段D-6又はD-7に記載の遊技機。
手段D-8によれば、第1構成部では、第1装飾部が縦縞模様のように設けられることから、例えば、第1装飾部が横縞模様のように設けられることで、遊技者の体格(座高)によって、第1位置、又は、第2位置がとり難くなるといった事態を回避することができる。従って、体格に関係なく、第2位置からの情報取得を確約しつつ、第1位置からの装飾手段の特定態様を視認させるといった構成を堪能してもらうことができる。
手段D-9.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能であり、遊技球が入球することに基づいて所定の特典が付与される入球手段とを備え、
前記装飾手段は、前記遊技領域、又は、前記遊技領域の前方に配置され、
前記装飾手段の後方には、前記複数の情報手段としての前記入球手段が設けられ、
前記装飾手段を介して、前記入球手段、及び、当該入球手段に入球する遊技球を視認可能に構成されていることを特徴とする手段D-6乃至D-8のいずれかに記載の遊技機。
手段D-9によれば、遊技球が入球することで所定の特典が付与される入球手段への遊技球の入球するか否かの挙動を確認することができる。特に、装飾手段によって前方が覆われる入球手段が複数設けられ、装飾手段を第2位置から視認することで、該複数の入球手段、及び、該複数の入球手段への遊技球の入球の様子を一挙に確認することができ、例えば、一方への遊技球の入球の具合を確認している間は、他方への遊技球の入球の具合を確認できないといった不都合を解消することができる。
手段D-10.前記第1装飾部、及び、前記第2装飾部のうち少なくとも一方が、前記複数の情報手段に対して相対変位可能に構成されていることを特徴とする手段D-6乃至D-9のいずれかに記載の遊技機。
手段D-10によれば、視認態様にバリエーションを付与することができ、装飾手段を含む態様への興味をより高めることができる。
尚、第1装飾部、及び、第2装飾部の相対変位としては、上下、左右、前後等の方向を含むスライド変位、回動(例えば、ルーバー窓のような複数の板状体の傾動)変位等が挙げられ、また、第1装飾部、及び、第2装飾部の全体、又は、一部が変位し得る構成としてもよいし、情報手段が変位することとしてもよい。
加えて、「前記情報手段が変位可能に構成されていること」としてもよい。ここでは、例えば、情報手段としてのランプや表示装置(セグメント表示装置等)が変位する構成だけでなく、表示手段の表示部における情報手段としての特定の表示の位置が変更可能な構成等についても含む意図である。
手段D-11.前記第1装飾部、及び、前記第2装飾部は、第1図柄が表示される第1図柄表示部と、第2図柄が表示される第2図柄表示部とを備え、変位することによって、前記第1位置から前記装飾手段を視認した場合に視認される図柄表示部が切替わる構成であって、
前記第1位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部において前記第1図柄表示部が視認され、前記第2装飾部において前記第1図柄表示部が視認されることで、第1特定態様が視認され、
前記第1位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部において前記第2図柄表示部が視認され、前記第2装飾部において前記第2図柄表示部が視認されることで、第2特定態様が視認されることを特徴とする手段D-10に記載の遊技機。
手段D-11によれば、特定態様のパターンにバリエーションを増やすことができる。尚、第1装飾部は、透明な板状体と、板状体の表面に設けられた第1図柄表示部と、板状体の裏面に設けられた第2図柄表示部とを備え、板状体の中央部を通過して板状体の長手方向に沿って延びる仮想直線の延長線上に延在するようにして回動軸を設け、回動軸にピニオンを設け、複数の第1装飾部のピニオンにラック(又はベルト)を装着してモータで変位させ、複数の第1装飾部の図柄表示部を一度に第1図柄表示部と、第2図柄表示部とに切替えるように構成してもよい。
手段D-12.前記装飾手段は、前記遊技機の横幅方向の中央部よりも側方にずれた位置に設けられ、
所定の前記第1装飾部に隣接する前記第1透過部は、前記第1位置から視認した場合に前記所定の第1装飾部と隣接して視認されるように設けられた前記第2装飾部に対して、前記遊技機の横幅方向中央部側にずれて配置されていることを特徴とする手段D-6乃至D-11のいずれかに記載の遊技機。
遊技機を遊技する遊技者は、基本的に遊技機の横幅方向中央部に顔が正対するような格好で遊技を進行させる。手段D-11によれば、遊技機の横幅方向中央部よりも側方に配置された装飾手段を斜めに視認した場合に、第1透過部を介して第2装飾部が好適に視認されるようになっている。このため、遊技を進行しつつ、視線だけを装飾手段に移すことで、装飾手段の特定態様をより好適に視認可能とすることができる(遊技者が通常に遊技を進行している状態から装飾手段を視認する場合の視点を第1位置とすることができる)。また、情報手段の視認を所望する場合には、装飾手段を覗き込むようにして、顔を装飾手段の正面に近付けるという、物品をより詳細に視認する場合に通常行う行動を行うことで、情報手段を確実に視認することができる。
手段D-13.前記装飾手段は、前記遊技機の前方、かつ、前記遊技機の横幅方向の中央部に対応する位置において前記第2位置とされるように構成されていることを特徴とする手段D-6乃至D-12のいずれかに記載の遊技機。
手段D-13によれば、遊技機を通常の姿勢で遊技する遊技者に対しては、装飾手段を介して複数の情報手段を視認させることができ、装飾手段の裏側の状態をより迅速に把握することが可能となる。従って、遊技進行上の利便性の向上等を図ることができる。また、遊技者本人は情報手段を視認できるが、隣の遊技者は情報手段を視認できないといった構成、及び、自身で遊技してみなければ想像できない遊技性を付与することも可能である。尚、当該構成の変形例として、複数の情報手段の前方が装飾手段により覆われる構成ではなく、1つの情報手段の前方が装飾手段により覆われる構成に適用することも可能である。
手段D-14.遊技者が情報を入力可能な入力手段を備え、
前記装飾手段の後方において、遊技者が選択を反映した反映表示を導出可能な前記情報手段としての情報表示手段が設けられていることを特徴とする手段D-13に記載の遊技機。
手段D-14によれば、遊技者の楽しみを増やすことができる。
手段D-15.前記入力手段により各種設定が可能な構成において、
前記入力手段による各種入力を行う場合に開かれる入力画面を導出可能な入力表示手段を備え、
前記入力画面が開かれた場合に、前記情報表示手段の画面が共通の待機画面とされ、前記入力画面が閉じられた場合に、前記情報表示手段の画面に前記反映表示が導出されることを特徴とする手段D-14に記載の遊技機。
手段D-15によれば、離席の場合に比較的容易に情報表示手段の反映表示を視認不可能とし、着席の場合に比較的容易に反映表示を表示させることができる。
手段D-16.前記情報手段を視認することにより得られる情報を教示、又は、示唆する演出表示を導出可能な演出手段を備えていることを特徴とする手段D-1乃至D-15のいずれかに記載の遊技機。
手段D-16によれば、演出性の向上を図ることができる。また、情報手段を確認していなくても、情報手段から得られる情報を演出手段から得られるため、情報手段の確認に集中して遊技を堪能することができなくなるといった事態を回避することができる。さらに、例えば、情報手段からの情報を得ずに演出手段の演出を堪能したいといった場合に、装飾手段に対して第1位置を維持することで、かかる要望を比較的容易に実現することができる。勿論、情報手段からの情報も得て演出手段の演出を堪能するといったことも可能である。
尚、情報手段から所定の情報が得られるタイミングと、当該所定の情報に対応する演出手段の演出表示において前記所定の情報の内容が教示(示唆)されるタイミングとが一致することとしてもよいし、演出手段の方が早い(先の)としてもよいし、演出手段の方が遅い(後の)としてもよいし、これらのいずれか複数のパターンが適宜選択されるようにしてもよい。
尚、「前記演出手段は、前記装飾手段により覆われない位置に設けられていること」としてもよい。
手段D-17.前記情報手段を視認することにより得られる情報を前記演出手段により教示、又は、示唆する場合には、前記情報手段により所定の情報が得られるタイミングの後に、前記演出表示を挟んでから行われる場合があることを特徴とする手段D-16に記載の遊技機。
手段D-17によれば、演出性の向上を図ることができる。
手段D-18.前記装飾手段に前方を覆われる前記複数の情報手段は、第1態様と、第2態様とに態様変化可能に構成され、
前記各情報手段に対応して、前記情報手段が前記第2態様とされたことを教示する態様教示手段を備え、
前記態様教示手段は、前記第1位置から前記装飾手段を視認する場合にも視認可能に構成されていることを特徴とする手段D-1乃至D-17のいずれかに記載の遊技機。
手段D-18によれば、各情報手段が第2態様とされたこと、或いは、第2態様とされた情報手段があることをより把握し易くすることができ、情報手段の確認に気を使い過ぎてしまうといった事態を回避することができる。
E.遊技機の一種として、例えば、パチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006-271480号公報参照)。
ところで、遊技機の前面側の面積は限られており、遊技機の前面側、特に、遊技者から視認し易い部位において、より効率的に装飾を行えるようにすることが求められている。
より具体的に、近年のパチンコ機では、遊技領域の中央に設置される表示装置が大型化したり、遊技球が入球可能な複数の入賞装置をまとめた入賞ユニットが設けられたりしている。これに伴い、遊技領域の拡張が図られる一方で、パチンコ機の前面のうち遊技領域の外方側の範囲が狭くなっている。このため、装飾を行うだけのようなスペースをより有効活用することが望まれている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、効率的に装飾を行うことのできる遊技機を提供することにある。
手段E-1.特定態様の装飾手段を備える遊技機において、
前記装飾手段は、第1構成部と、第2構成部とを備え、
前記第1構成部は、第1の装飾が施される第1装飾部と、当該第1構成部を介した向こう側を視認可能とする第1透過部とを備え、
前記第2構成部は、第2の装飾が施される第2装飾部を備え、
前記遊技機の前方から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第1透過部を介して視認される前記第2装飾部とが組合された前記特定態様が視認可能に構成され、
前記第1構成部の後方、及び、前記第2構成部の前方に配置され、前記第1透過部を介して前記遊技機の前方から視認可能、又は、視認容易とされる視認状態と、前記遊技機の前方から視認不可能、又は、視認困難とされる非視認状態とに状態変化可能な視認状態変化手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段E-1によれば、視認状態変化手段の状態変化に伴って視認状態変化手段を見せたり、見せなかったりする態様変化を利用した演出を行うことができ、演出性の向上等を図ることができる。また、第1構成部、及び、視認状態変化手段の後方には第2構成部が配置され、視認状態変化手段が非視認状態にある場合には、第1構成部の第1透過部を介して、第2装飾部がそのまま視認されるようになっている。従って、視認状態変化手段が非視認状態にある場合に、第1透過部の態様がぽっかりと空いただけになってしまい、意匠性の低下等を招くといった事態を回避することができる。特に、第1装飾部の態様と、第2装飾部の態様とが組合されて特定態様とされることから、装飾性の向上等をより一層図ることができる。
尚、第2装飾部のうち視認状態変化手段が視認状態にある場合に視認状態変化手段の後方に位置する部位は、装飾だけが施されるような構成に限定されるものではなく、機種情報や機種のモチーフにちなんだ記載等が記載されるような構成としてもよい。また、装飾手段の特定態様は、第1装飾部と第2装飾部とを組合わせて装飾を積極的に行う場合だけでなく、第1装飾部の態様を損なわないように第2装飾部を同様の態様とするなどの場合も含む趣旨である。
手段E-2.前記視認状態変化手段が前記視認状態とされても、前記第1透過部を介して前記第2装飾部の一部の態様を視認可能に構成されていることを特徴とする手段E-1に記載の遊技機。
手段E-2によれば、第1装飾部、第2装飾部、及び、視認状態変化手段の態様を組合わせた態様を遊技者に視認させることができ、装飾性の向上等を図ることができる。
手段E-3.前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する第1位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第1透過部を介して視認される前記第2装飾部とが隣接して、前記特定態様が視認され、
前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する前記第1位置とは異なる第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第2装飾部とが互いに離間し、前記第1装飾部と、前記第2装飾部との間に、所定の情報を遊技者に伝える情報手段を視認可能に構成され、
前記視認状態にある前記視認状態変化手段は、前記第1位置、及び、前記第2位置のどちらから前記装飾手段を視認した場合にも視認可能、又は、視認容易とされ、
前記視認状態変化手段が前記視認状態にある場合においても、前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記情報手段が視認可能、又は、視認容易とされることを特徴とする手段E-1又はE-2に記載の遊技機。
手段E-3によれば、情報手段を視認するか否かについて遊技者が遊技状況等に応じて適宜選択することができ、また、情報手段を視認する状態と視認しない状態との切替えについても、遊技機に対する所定の操作等を必要とせず、迅速に行うことができる。つまり、遊技者による情報手段の視認を禁止しているわけではなく、遊技者が視認しようとすれば視認可能であるが、視認の必要を認めない場合、すなわち、例えば、情報手段を視認することで遊技の結果が教示されるとともに、情報手段の挙動(態様)で得られる遊技の結果について、別の演出手段で演出が行われるような場合に当該演出をより楽しみたいといったような場合に、情報手段をあえて見ない(視界に入れない、視界の端に入ってしまうことを回避する)といった選択をすることが可能となる。さらに、情報手段を視認しない場合には(装飾手段によって前方が覆われる領域における情報手段の変位に注目する必要のない状態では)、装飾手段において特定態様を視認することができ、情報手段の前方を装飾用の領域として有効に活用することができる。
また、視認状態変化手段が視認状態にあっても、第2位置から装飾手段を視認した場合には、情報手段を視認することができる。従って、情報手段で所定の情報が教示される場合の当該情報の見落としを抑止することができる上、装飾手段における態様としても、視認状態変化手段と、情報手段とが組合された態様が導出され、意匠性の向上等を図ることができる。
特に、視認状態変化手段が視認状態にある場合には、第1位置、及び、第2位置のどちらから装飾手段を視認しても視認状態変化手段を視認可能であるため、視認状態変化手段が視認状態とされた際の装飾手段における態様を遊技者が適宜選択するような格好で、情報変化手段の態様と、特定態様とを組合わせた態様を視認したり、情報変化手段の態様と、情報手段とを組合わせた態様を視認したりすることができる。
手段E-4.前記第2構成部は、当該第2構成部を介した向こう側を視認可能とする第2透過部を備えていることを特徴とする手段E-3に記載の遊技機。
手段E-4によれば、装飾手段における装飾としてより多様で、より細やかなものを導出することができる。例えば、第2構成部後方の装飾が視認可能な構成としたり、第2構成部後方の発光手段により発光態様を変化させる等の演出を行ったりすることも可能となる。
手段E-5.前記視認状態変化手段は、前記遊技機の前方から視認可能、又は、視認容易とされる露出位置と、前記遊技機の前方から視認不可能、又は、視認困難とされる退避位置との間を変位可能な変位手段により構成され、
前記変位手段が前記露出位置とされることで前記視認状態とされ、前記変位手段が前記退避位置とされることで前記非視認状態とされる構成であって、
前記露出位置とされた前記変位手段に隣接する位置に設けられ、前記露出位置とされた前記変位手段の態様に関連する態様をなす装飾追加部が設けられていることを特徴とする手段E-1乃至E-4のいずれかに記載の遊技機。
手段E-5によれば、変位手段が露出位置に変位した場合、単なる変位手段を視認させるだけではなく、変位手段の露出位置への移動先で、装飾追加部により変位手段の態様に関連する態様が追加された態様を視認させることができる。従って、変位手段自体の構成の複雑化や大型化を抑止しつつ、演出性の向上等を図ることができる。尚、装飾追加部の構成に関しては、上記手段E-1の「視認状態変化手段が視認状態と非視認状態に切替わることで、視認状態とされた視認状態変化手段が視認される位置を含む視認態様が、第1装飾部と視認状態変化手段との組合せ態様と、第1装飾部と第2装飾部との組合せ態様とに切替わる」といった構成が省略された構成にも適用可能である。
手段E-6.前記視認状態変化手段は、前記遊技機の前方から視認可能、又は、視認容易とされる露出位置と、前記遊技機の前方から視認不可能、又は、視認困難とされる退避位置との間を変位可能な変位手段により構成され、
前記変位手段が前記露出位置とされることで前記視認状態とされ、前記変位手段が前記退避位置とされることで前記非視認状態とされる構成であって、
前記装飾手段(前記第1装飾部)の前方位置と、前記装飾手段の前方から外れる位置との間を変位可能に構成された演出追加手段を備え、
前記演出追加手段は、前記変位手段が前記露出位置から前記退避位置へと変位する場合に、前記装飾手段の前方位置へと変位可能に構成されていることを特徴とする手段E-1乃至E-5のいずれかに記載の遊技機。
手段E-6によれば、変位手段が退避位置に変位した場合、変位手段が単に見えなくなるパターンだけではなく、変位手段の退避位置への移動に連動して、演出追加手段が遊技者に視認可能なように変位するパターンを設けることができる。従って、変位手段自体の構成の複雑化や大型化を抑止しつつ、演出性の向上等を図ることができる。
手段E-7.前記視認状態変化手段は、発光態様と、非発光態様とに変化可能に構成されていることを特徴とする手段E-1乃至E-6のいずれかに記載の遊技機。
手段E-7によれば、第1構成部と第2構成部との間に配置される視認状態変化手段の明るさを確保することができ、視認状態変化手段を十分に目立たせることができる。また、視認状態変化手段を含む装飾手段の周辺部の明るさや発色等の調整を行うことができ、装飾性や演出性の向上等を図ることができる。さらに、非視認状態における視認状態変化手段を非発光態様として目立たせないようにすることができる。
手段E-8.前記視認状態変化手段が前記視認状態とされ得るタイミングを示唆又は教示する演出手段を備えていることを特徴とする手段E-1乃至E-7のいずれかに記載の遊技機。
手段E-8によれば、演出手段により視認状態変化手段を視認するべきタイミングが示唆されることから、視認状態変化手段の状態変化を見逃すことを抑止することができる上、視認状態変化手段の状態変化をより堪能することができる。状態変化の確認に気を使い過ぎてしまうといった事態を回避することができる。
手段E-9.前記視認状態変化手段が状態変化することに対応する説明が行われる演出手段を備えていることを特徴とする手段E-1乃至E-8のいずれかに記載の遊技機。
手段E-9によれば、視認状態変化手段が状態変化することの意味合いを遊技者が比較的容易に把握可能とすることができ、戸惑いなく遊技を進行させることができる。また、視認状態変化手段の状態変化を見逃しても演出手段から情報が得られることから、視認状態変化手段の確認に集中して遊技を堪能することができなくなるといった事態を回避することができる。さらに、例えば、視認状態変化手段からの情報を得ずに演出手段の演出を堪能したいといった要望に応えることができる。尚、当該説明には、視認状態変化手段の状態変化が発生した場合の説明、及び、当該状態変化が発生する前の説明が含まれ、どちらかの説明が行われるように構成されていればよい。
手段E-10.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域を備え、
前記装飾手段は、前記遊技領域の所定部位を移動する遊技球の前方を覆うようにして設けられる構成において、
前記装飾手段により前方を覆われた領域を移動する遊技球の通路を把握可能な通路把握手段を備え、
前記通路把握手段により把握された遊技球の通路の情報に基づいて、前記視認状態変化手段が状態変化可能に構成されていることを特徴とする手段E-1乃至E-9のいずれかに記載の遊技機。
手段E-10によれば、変位手段が装飾手段に対応して設けられる場合、変位手段の配置によっては、遊技球の視認を妨げることが懸念される。この点、遊技球通路の情報に基づいて、変位手段が遊技球の前方を覆わないように変位させることができ、変位手段を装飾手段に設けつつ、変位手段による遊技球の視認性の低下を防止することができる。尚、通路把握手段としては、前記装飾手段により前方を覆われた領域を移動する遊技球を検知する通過検知手段、遊技球が案内される通路が遊技状態で切替わる場合には遊技状態を把握する手段等が挙げられる。
F.遊技機の一種として、例えば、パチンコ機がある。パチンコ機では、発射手段によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示手段にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2006-271480号公報参照)。
ところで、遊技機の前面側の面積は限られており、遊技機の前面側、特に、遊技者から視認し易い部位において、より効率的に装飾を行えるようにすることが求められている。
より具体的に、近年のパチンコ機では、遊技領域の中央に設置される表示装置が大型化したり、遊技球が入球可能な複数の入賞装置をまとめた入賞ユニットが設けられたりしている。これに伴い、遊技領域の拡張が図られる一方で、パチンコ機の前面のうち遊技領域の外方側の範囲が狭くなっている。このため、パチンコ機の前面側において、装飾を行うことのできるまとまった範囲(比較的広い面積)を確保することが困難となっている。また、遊技盤に装飾を施したり、遊技盤を透明にしてその後方に装飾部材を設置したりすることも考えられるが、遊技領域を移動する遊技球や、遊技領域に設置される入賞装置等の後方で視認が阻害され易く(まとまった範囲を確保することができず)、また、パチンコ機の前方に位置する遊技者から比較的離れた位置となるため、視認性が低下する(遊技領域の奥に設けられた装飾に光が反射するとより視認し難い)ことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、効率的に装飾を行うことのできる遊技機を提供することにある。
手段F-1.特定態様の装飾手段を備える遊技機において、
前記装飾手段の後方の領域が視認不可能、又は、視認困難となる第1視認状態と、前記装飾手段の後方の領域が視認可能、又は、視認容易となる第2視認状態とを遊技者が選択可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段F-1によれば、装飾手段の後方の領域を確認するか否かについて遊技者が遊技状況等に応じて適宜選択することができる。つまり、遊技者による装飾手段の後方の領域の視認を禁止しているわけではなく、遊技者が視認しようとすれば視認可能であるが、視認の必要を認めない場合、すなわち、例えば、装飾手段の後方の領域を視認することで遊技の結果が教示されるとともに、装飾手段の後方の領域で得られる遊技の結果について、別の演出手段で演出が行われるような場合に当該演出をより楽しみたいといったような場合に、装飾手段の後方の領域をあえて見ない(視界に入れない、視界の端に入ってしまうことを回避する)といった選択をすることが可能となる。さらに、装飾手段の後方の領域を視認しない場合には、装飾手段において特定態様を視認することができ、装飾手段の後方の領域の前方を装飾用の領域として有効に活用することができる。
手段F-2.前記装飾手段は、装飾が施される装飾部と、前記装飾手段を介した向こう側を視認可能とする透過部とを備え、
前記第1視認状態では、前記装飾部の態様が前記特定態様として視認可能、又は、視認容易となり、
前記第2視認状態では、前記特定態様が視認不可能、又は、視認困難となることを特徴とする手段F-1に記載の遊技機。
手段F-2によれば、装飾手段を装飾手段の後方の領域に対して相対変位させなくても、装飾手段の後方の領域を視認可能とすることができる。
手段F-3.前記装飾部が第1位置に位置する場合と、前記装飾部が前記第1位置とは異なる第2位置に位置する場合とがあることを特徴とする手段F-2に記載の遊技機。
手段F-3によれば、装飾手段の視認態様のバリエーションを増やし、演出性や装飾性の向上等を図ることができる。
手段F-4.前記装飾手段は、第1構成部と、第2構成部とを備え、
前記第1構成部は、第1の装飾が施される第1装飾部と、当該第1構成部を介した向こう側を視認可能とする第1透過部とを備え、
前記第2構成部は、第2の装飾が施される第2装飾部と、当該第2構成部を介した向こう側を視認可能とする第2透過部とを備え、
前記遊技機の前方における第1位置から前記装飾手段を視認した場合に前記第1視認状態となり、前記第1装飾部と、前記第1透過部を介して視認される前記第2装飾部とが隣接して、前記特定態様が視認され、
前記遊技機の前方における前記第1位置とは異なる第2位置から前記装飾手段を視認した場合に前記第2視認状態となり、前記第1装飾部と、前記第2装飾部とが離間し、前記第1透過部、及び、前記第2透過部を介して、前記装飾手段の後方の領域を視認可能又は視認容易に構成され、
遊技者の視点が前記第1位置にある場合に前記第1視認状態とされ、遊技者の視点が前記第2位置にある場合に前記第2視認状態とされることを特徴とする手段F-2又はF-3に記載の遊技機。
手段F-4によれば、装飾手段の後方の領域を視認可能としつつ、装飾手段において特定態様を導出することができ、意匠性の向上等を図ることができる。また、装飾手段の後方の領域を視認する状態と視認しない状態との切替えについても、遊技機に対する所定の操作等を必要とせず、迅速に行うことができる。
手段F-5.前記遊技機の前方、かつ、前記遊技機の横幅方向中央部の正面に位置する遊技者の視点が前記第1位置とされる状態と、前記遊技者の視点が前記第2位置とされる状態とに状態変化可能に構成されていることを特徴とする手段F-4に記載の遊技機。
手段F-5によれば、姿勢を変化させるのが困難な遊技者にとっても、装飾手段の特定態様を視認する状態と、装飾手段後方領域を視認する状態とに切替わる遊技性を堪能することができる。また、演出性の向上等を図ることができる。尚、遊技者が、遊技機の前方、かつ、遊技機の横幅方向中央部の正面に位置する場合には第1視認状態とされるものの、遊技者が顔を側方に移動させる等することで第2視認状態とすること(装飾手段の後方領域を視認すること)が可能である。
手段F-6.前記装飾手段の後方の領域には、前記透過部を介して視認可能な情報部が設けられ、
前記情報部は前記透過部を介してのみ視認可能に構成されていることを特徴とする手段F-2乃至F-5のいずれかに記載の遊技機。
手段F-6によれば、当該遊技機を行っている遊技者にのみ情報部の情報が見易いように構成することができ、他社の目を気にせずに遊技に集中することができる。また、例えば、他者に知られることが不都合な情報をかかる領域で表示可能とする(例えば、離席の際に他者に所定の操作が行われないようにするロック番号の設定・入力機能がある場合に、ロック番号の設定を装飾手段の後方で表示する等)ことで、防犯性の向上等を図ることができる。
手段F-7.遊技者が操作可能な操作手段を備え、
前記操作手段の操作により、前記第1視認状態と、前記第2視認状態とに切替え可能に構成されていることを特徴とする手段F-1乃至F-6のいずれかに記載の遊技機。
手段F-7によれば、姿勢を変化させるのが困難又は面倒な遊技者にとっても、比較的容易に装飾手段における視認態様を切り替えることができ、利便性の向上等を図ることができる。
手段F-8.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化する可変入球手段とを備え、
前記装飾手段は、前記可変入球手段の前方を覆うようにして設けられていることを特徴とする手段F-1乃至F-7のいずれかに記載の遊技機。
手段F-8によれば、可変入球手段の前方においても装飾手段による装飾を行うことができ、装飾の拡充をより一層図ることができる。また、可変入球手段に遊技球が入球しない状態では、可変入球手段を視認する必要がないことから、かかる期間の装飾の充実を図ることができる。
手段F-9.前記可変入球手段の入口に関しては、前記装飾手段の前記特定態様によって前方が覆われないことを特徴とする手段F-8に記載の遊技機。
手段F-9によれば、可変入球手段に遊技球が入球した瞬間に関しては、無条件で該遊技球を視認し易くすることができ、可変入球手段に遊技球が入球したか否かをより認識し易くすることができる。
手段F-10.前記装飾手段の前記特定態様は少なくとも一部が態様変化可能に構成されていることを特徴とする手段F-1乃至F-9のいずれかに記載の遊技機。
手段F-10によれば、装飾手段の特定態様を態様変化させて装飾手段(装飾手段により前方が覆われた領域)の視認態様を変化させることができる。従って、装飾性や演出性の向上を図ることができる。また、装飾手段の特定態様を視認させる場合と、装飾手段の後方の領域を視認させる場合との切替えを行う構成とすることも可能である。
尚、上記各手段A、手段B、手段C、手段D、手段E、及び、手段Fに記載されている各技術事項を適宜組合せて実施することも可能(各手段の一部同士を組合せることも可能)である。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
a.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
b.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
c.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
d.上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
e.上記各手段における遊技機は、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機(特に遊技球を遊技媒体として使用するスロットマシン仕様の球使用の回胴式遊技機)であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成し、さらに球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む取込手段と、前記球受皿に遊技球の払出しを行う払出手段とを備え、前記取込手段により遊技球が取り込まれることにより遊技の開始条件が成立するように構成した遊技機」が挙げられる。
10…パチンコ機、18…ハンドル、32a…第1可変入賞装置、32b…第2可変入賞装置、33a…第1始動入賞装置、33b…第2始動入賞装置、34…スルーゲート、42…装飾図柄表示装置、43a…第1特別表示装置、43b…第2特別表示装置、261…主制御装置、262…サブ制御装置。

Claims (7)

  1. 特定態様の装飾手段を備える遊技機において、
    前記装飾手段は、第1構成部と、第2構成部とを備え、
    前記第1構成部は、第1の装飾が施される第1装飾部と、当該第1構成部を介した向こう側を視認可能とする第1透過部とを備え、
    前記第2構成部は、第2の装飾が施される第2装飾部と、当該第2装飾部よりも高い透光性を有する第2透過部とを備え、
    前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する第1位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第1透過部を介して視認される前記第2装飾部とが隣接して、前記特定態様が視認され、
    前記遊技機の前方において前記装飾手段に対する前記第1位置とは異なる第2位置から前記装飾手段を視認した場合に、前記第1装飾部と、前記第2装飾部とが離間して視認され、
    前記第2構成部を挟んで前記第1構成部側とは反対側の領域において発光手段を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第2装飾部についても透光性を有していることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記装飾手段により前方が覆われる領域において、第1状態と、第2状態とに状態変化可能な状態変化手段を備え、
    前記状態変化手段の状態に応じて前記発光手段の発光態様を変化させる手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記状態変化手段の状態変化のタイミングと、前記状態変化手段の状態変化に対応して前記発光手段の発光態様を変更するタイミングとが一致する場合と、一致しない場合とが設けられることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域を備え、
    前記装飾手段は、前記遊技領域の所定部位を移動する遊技球の前方を被覆可能に設けられ、
    前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合には、前記第1装飾部と、前記第2装飾部との間に前記遊技領域を移動する遊技球を視認可能に構成され、
    前記装飾手段により前方が覆われる所定部位を移動する遊技球を検知可能な検知手段と、
    前記発光手段の発光態様を、通常発光態様と、変化発光態様とに変化させる発光態様変化手段とを備え、
    前記発光態様変化手段は、前記検知手段の検知に基づいて、前記発光手段の発光態様を前記変化発光態様に変化させ、前記検知手段の検知が行われなくなってから規定時間経過後に前記通常発光態様に変化させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域を備え、
    前記装飾手段は、前記遊技領域の所定部位を移動する遊技球の前方を被覆可能に設けられ、
    前記第2位置から前記装飾手段を視認した場合には、前記第1装飾部と、前記第2装飾部との間に前記遊技領域を移動する遊技球を視認可能に構成され、
    前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能であり、遊技球が入球することに基づいて所定の特典が付与される入球手段を備え、
    前記入球手段の前方が前記装飾手段により覆われる構成であって、
    前記発光手段は、前記入球手段に遊技球を入球可能、又は、入球容易な状態とされた場合に設定される第1発光態様と、前記進入検知手段に遊技球を入球不可能、又は、入球困難な状態とされた場合に設定される第2発光態様とに変化可能な発射位置報知発光手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記発射位置報知発光手段が前記第1発光態様とされた場合には、前記装飾手段を前記第1位置から視認した場合にも前記第1発光態様を視認可能に構成され、
    前記第2発光態様とされている前記発射位置報知発光手段は、前記装飾手段を前記第1位置から視認した場合に視認不可能、又は、視認困難に構成されていることを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
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