JP2022077051A - 光触媒、光触媒の製造方法、およびエタンの製造方法 - Google Patents

光触媒、光触媒の製造方法、およびエタンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】メタンガスからエタンを安全性が高く、かつ高い生成量および生成比率を得る製造方法、およびその製造方法で要となる光触媒を提供する。【解決手段】光触媒は、バンドギャップが2.8eV以上4.4eV以下の半導体とその半導体に担持された金(Au)微粒子を有し、半導体は酸化亜鉛および酸化チタンの群から選ばれる1以上からなる。波長280nm以上の光の照射下で前記光触媒にメタンと酸素を含むガスを接触させることにより、エタンが製造される。【選択図】図1

Description

本発明は、光触媒、その光触媒の製造方法、およびその光触媒とメタンを用いたエタンの製造方法に関する。
エタンは、工業的に有用な材料、ポリエチレン、塩化ビニルの主原料であるエチレンを合成する際の主原料であり、工業的に重要で付加価値のある飽和炭化水素(アルカン)である。このエタンは天然ガスや原油に含まれており、これら化石燃料の分留によって得ることもできる。しかし、原油や天然ガスに含まれるエタンの割合は小さく、そのため効率は十分でない。そこで、天然ガスの主成分であるメタン(CH)を利用したメタンのカップリング反応によるエタン(C)の工業的な合成が研究されている。
メタンは対称性が強く、CH+間の結合解離エネルギーが439kJ/molと非常に高いため、その水素原子の解離には高温が必要となる。それゆえ、その解離を経由して引き起こされるメタンからのエタン直接生成反応にも高温が必要となる。
例えば、LiSrGeOを触媒として利用し、メタンを800℃に加熱することでエタンやエチレンを生成できることが報告されている(特許文献1参照)。また、マンガン酸化物とアルカリ酸化タングステンを酸化ケイ素に担持した触媒(NaWO-Mn/SiO)もメタンをエタンに780℃以上の高温で変換できることが報告されている(非特許文献1参照)。
このように熱触媒を利用したメタンからエタンへの直接変換には800℃程度の高温加熱が必要であるが、エネルギー効率、製造プラントの安全性確保などの点からより低温で反応を進行させる方が望ましい。
より低温で、メタンをエタンに変換する方法として光触媒を用いた手法が提案されてきている。例えば、酸化ガリウム(Ga)にプラチナ(Pt)を担持した光触媒を利用して、254nmの紫外線照射下温度25℃で、メタンと水蒸気からエタンを製造できることが報告されている (非特許文献2参照)。
酸化ガリウムのバンドギャップは4.5eVであり、280nm以下の光でしか光触媒特性を示すことができない。一方で、太陽光のうち280nm以下の波長の光はほとんど地表にまで届かず、反応性が高いオゾンも発生するので、この光触媒材料では利便性の高い太陽光の波長域下で有効にこのエタン生成反応を進めることはできない。また、光照射の際に使用される窓材が高価な石英などに限られるというデメリットがある。
白金(Pt)担持ガリウム(Ga)ドープ酸化チタン光触媒がキセノンランプ照射下で純メタンガスからエタンを製造できることが報告されている。キセノンランプ照射下で光触媒的にエタンに変換できているので、この光触媒は太陽光を利用し、エタン生成反応を促進することができるものと考えられる。しかし、この方法では4時間光照射したときのメタンの転化率が10%以下と活性が高くないという課題がある(非特許文献3参照)。
以上のように、比較的低温(200℃以下)でかつ太陽光の波長域下で機能し、高いメタン転化エタン生成特性をもつエタン製造用の触媒や手法の提供は十分ではなく、いまだ多くの課題があった。
特開2020-54954号公報 特開2020-28821号公報
J.Mol.Catal.A,vol.245,p.p.272-277(2006). Chem.Commun.,vol.56,p.p.6348-6351(2020). J.American Chemical Society,vol.141,p.p.6592-6600(2019).
背景のところで述べたようにエタンは重要な工業原料であるが、天然ガスなどの地下資源に含まれている量は限られている。このため、天然ガス中に豊富に存在するメタンのカップリング反応を利用したエタン製造が検討されてきている。
しかし、前述のように、メタンは対称性が強く、安定なためメタンカップリング反応を熱触媒で行うためには特許文献1に示すように800℃程度の高温が必要であり、エネルギー効率や反応容器の耐久性、可燃性物に対して高温を扱う安全性などの点からより低温でエタンを製造する方法を提供することが求められていた。
低温でエタンを製造する方法としては、光触媒を用いる方法が挙げられるが、背景のところでも述べたように、安価で取り扱いの容易な波長帯域の利用やエタン生成効率という点で課題を抱えていた。
本発明は、安全、安価で取り扱いの容易な太陽光波長帯の光を使って、メタンガスからエタンを高い生成効率を得る製造方法、その製造方法で要となる光触媒とその光触媒の製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための本発明の構成を下記に示す。
(構成1)
バンドギャップが2.8eV以上4.4eV以下の半導体と、前記半導体に担持された金微粒子(Au微粒子)を有し、
前記半導体は酸化亜鉛および酸化チタンの群から選ばれる1以上からなる、メタンからエタンを生成する光触媒。
(構成2)
前記半導体はZnOとTiOのナノコンポジットからなる、構成1記載の光触媒。
(構成3)
前記TiOに対する前記ZnOのモル比は、0.5以上8以下である、構成2記載の光触媒。
(構成4)
前記TiOに対する前記ZnOのモル比は、0.5以上4以下である、構成2記載の光触媒。
(構成5)
前記Au微粒子の前記光触媒に対する比率は、0.1重量%以上2.0重量%以下である、構成1から4の何れか1記載の光触媒。
(構成6)
前記Au微粒子の前記光触媒に対する比率は、1.0重量%以上2.0重量%以下である、構成1から4の何れか1記載の光触媒。
(構成7)
前記Au微粒子の粒径は、2nm以上5nm以下である、構成1から6の何れか1記載の光触媒。
(構成8)
前記Au微粒子の粒径は、2.3nm以上3.8nm以下である、構成1から6の何れか1記載の光触媒。
(構成9)
ZnTiイオンを含む層状水酸化物を準備することと、
前記層状水酸化物を酸素存在下で熱処理してZnOとTiOからなる複合体を作製することと、
前記複合体を水溶液に懸濁させてZnOとTiOを含む懸濁水溶液を作製することと、
前記懸濁水溶液にHAuCl水溶液を添加してHAuCl添加水溶液を作製することと、
前記HAuCl添加水溶液に還元剤を添加した後、乾燥を行って光触媒を製造する、光触媒製造方法。
(構成10)
前記熱処理の温度は、200℃以上800℃以下である、構成9記載の光触媒製造方法。
(構成11)
前記還元剤は、NaBH水溶液である、構成9または10記載の光触媒製造方法。
(構成12)
波長280nm以上の光の照射下で、構成1から8の何れか1記載の光触媒にメタンと酸素を含むガスを接触させてエタンを製造する、エタン製造方法。
(構成13)
前記ガスをガス流として前記光触媒に接触させる、構成12記載のエタン製造方法。
(構成14)
前記ガスを反応室に封じして前記光触媒に接触させる、構成12記載のエタン製造方法。
(構成15)
前記メタンの前記酸素に対するモル比は2以上1000以下である、構成12から14の何れか1記載のエタン製造方法。
(構成16)
前記メタンの前記酸素に対するモル比は10以上1000以下である、構成12から14の何れか1記載のエタン製造方法。
(構成17)
前記酸素を含むガスは、空気である、構成12から16の何れか1記載のエタン製造方法。
(構成18)
前記光は、280nm以上500nm以下の波長域を含む光である、構成12から17の何れか1記載のエタン製造方法。
本発明によれば、安全、安価で取り扱いの容易な太陽光波長帯を使って、メタンガスからエタンを高い生成効率を得る製造方法、その製造方法で要となる光触媒とその光触媒の製造方法が提供される。
本発明の材料構造を示すXRD測定データである。 本発明の材料の担持金属Auの粒径分布を示す特性図である。 本発明の材料のTEM写真である。 本発明の材料構造を示すHRTEM(High-resolution TEM)写真である。 本発明の材料のSTEM写真である。 本発明の材料のEDX測定データで、Zn、O、TiおよびAuの検出を行った例である。 本発明の材料の製造工程を示すフローチャート図である。 装置の概要を断面図で示した説明図である。 エタン生成量の担持金属依存性を示す特性図である。 エタン生成比率の担持金属依存性を示す特性図である。 エタン生成量のAuの担持量依存性を示す特性図である。 エタン生成量に対するナノコンポジットの効果を示す特性図である。 エタン生成量の材料組成依存性を示す特性図である。 エタン生成量および生成比率の酸素に対するメタン比率依存性を示す特性図である。
以下本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
<光触媒>
本発明の光触媒は、主触媒をなす半導体と助触媒をなす金(Au)の微粒子からなる。
主触媒をなす半導体は、2.8eV以上4.4eV以下のバンドギャップを有する酸化亜鉛および酸化チタンの群から選ばれる1以上からなる。なお、アナターゼ型の二酸化チタン(TiO)、ルチル型のTiO、ブルッカイト型のTiO、酸化亜鉛(ZnO)のバンドギャップは、それぞれ3.2eV、3.0eV、3.2eVおよび3.3eVと報告されている。ここで、TiOとしては、アナターゼ型、ブルッカイト型の方がルチル型より触媒活性が高いので、アナターゼ型、ブルッカイト型を好んで用いることができる。
また、タンタル(Ta),ニオブ(Nb),ジルコニウム(Zr),バナジウム(V),クロム(Cr),鉄(Fe),ガリウム(Ga)およびインジウム(In)からなる群より選ばれる1以上の金属を上記半導体にドープしてもよい。このドーピングより反応が加速される。
2.8eVは光の波長に換算すると約443nmであり、4.4eVは約282nmであることから、太陽光の波長帯域でこの半導体は電子と強い酸化力をもつホールを生成する。なお、地表に届く太陽光のほとんどは、波長280nm以上である。ここで対象とする太陽光での波長帯(280nm以上500nm以下)では、空気による光減衰は少なく、プラントでエタンを製造するときに必要な光照射用の窓材も安価なガラスを用いることができる。また、光触媒に照射する光も、効率が高くて安価なXeランプやLEDを用いることが可能になる。
主触媒は、エタン生成効率を上げる上で、複数の半導体、例えばZnOとTiOからなることが好ましく、ZnOとTiOのナノコンポジットであることがさらに好ましい。
ここで、ナノコンポジットとは、第1の構成素材を1nm以上100nmの大きさに微粒子化したものを第2の構成素材に高分散に付着させた複合素材を指す。
主触媒としてZnOとTiOを用いた場合は、高いエタン生成量を得るために(高いエタン生成効率を得るために)、TiOに対するZnOのモル比を0.5以上8以下とすることが好ましく、0.5以上4以下とすることがより好ましい。
助触媒であるAu微粒子は主触媒である半導体に担持される。半導体に照射される光が十分届くようにAuは微粒子である必要がある。
Auの粒径は、高いエタン生成量を得るために(高いエタン生成効率を得るために)、2nm以上5nm以下が好ましく、2.3nm以上3.8nm以下がさらに好ましい。ここで、Auの粒径はAuの粒を等体積の球で近似させたときの直径で定義される。粒径の測定法としては、動的光散乱法(光子相関法)、静的光散乱法(レーザ回析/散乱法)、SEM(Scanning Electron Microscope)像による算出、およびTEM(Transmission Electron Microscope)像による算出などを挙げることができる。
Au微粒子の光触媒(主触媒と助触媒)に対する比率は、エタン生成比率から、0.1重量%以上2.0重量%以下が好ましい。Au微粒子の比率がこの範囲にあると、85%以上の高いエタン生成率が得られる。また、Au微粒子の比率がこの範囲にあると、エタン生成量は約2.5mmol g-1-1以上の高い値となる。
Au微粒子の担持比率は、1.0重量%以上2.0重量%以下がより好ましい。1.0重量%以上2.0重量%以下では、4.8mmol g-1-1を超えるエタン生成量が得られる。
なお、Au微粒子は主に主触媒の表面に担持されるので、Au微粒子の担持比率が高すぎると、Au微粒子による光遮蔽効果により主触媒に光が届きにくくなり、エタン生成量は減ずる。
本発明の光触媒(主触媒と助触媒)は担体に担持させてもよい。光触媒複の担体への担持形態としては特に制限はされないが、光触媒が高分散に担持されることが好ましい。
担体としては特に制限されず、公知の担体が使用可能である。担体としては、大きな比表面積を有していることが好ましく、より具体的には、ゼオライト、シリカ、有機金属構造体(MOF)及び活性炭等が挙げられる。
光触媒材料中における担体の含有量としては特に制限されず、用途に応じて適宜選択すればよいが、光触媒材料(光触媒と担体)の全質量に対して、5重量%以上95質量%以下が好ましく、5重量%以上40質量%以下がより好ましく、10重量%以上30質量%以下が更に好ましい。
エタン生成メカニズムは以下の通りである。
酸化チタンや酸化亜鉛など上記半導体光触媒への太陽光波長帯の光照射により電子と強い酸化力を持つホールを生成し、ホールがメタン分子内の水素原子を乖離し,メチルラジカル(CHラジカル)を生成する。そのラジカル2つがカップリングしてエタンが生成される。また、生成した電子は担持された助触媒(Au微粒子)上へ移動し、電荷分離促進され、メチルラジカルの生成がさらに促進される。特に上記担持助触媒はメチルラジカルの吸着力がより弱いため、カップリング反応が促進される。
<光触媒の製造方法>
本発明に関する光触媒の製造方法は特に特定の方法に制限するものではなく、様々な公知の方法が適用できる。例えば、金属アルコキシド、金属塩などの前駆体化合物(助触媒の前駆体化合物を含有してもよい)を加熱して加水分解させ、洗浄し、合成する方法が挙げられる。
また、得られた光触媒は、ボールミル等の方法により破砕し、必要に応じて微細化して用いてもよい。
主触媒への助触媒の担持方法としては、例えば、光析出法、含浸法などを挙げることができる。
ZnOとTiOのナノコンポジットを主触媒としてAuを助触媒として担持させた光触媒を製造する方法としては、下記の方法を挙げることができる。その方法をフローチャート図である図7を参照しながら説明する。
最初に、ZnTiイオンを含む層状水酸化物(ZnTi-LDHs)を準備する(図7の工程S11)。
次に、前記層状水酸化物を酸素存在下で熱処理してZnOとTiOからなる複合体を作製する(工程S12)。ここで、酸素は空気の形で供給してもよい。熱処理温度は200℃以上800℃以下が好ましい。この条件によれば、前記複合体を高い収率で作製することができる。
その後、前記複合体を水溶液に懸濁させてZnOとTiOを含む懸濁水溶液を作製する(工程S13)。
次に、前記懸濁水溶液にHAuCl水溶液を添加してHAuCl添加水溶液を作製する(工程S14)。HAuCl水溶液のHAuClの量としては水溶液1L当たり0.1g以上100g以下を挙げることができ、前記懸濁水溶液に加えるHAuCl水溶液の量としては、ZnO-TiO光触媒に対して重量比で0.01重量%以上10重量%以下を挙げることができる。この条件によれば、ナノコンポジットを主触媒とした光触媒を高い収率で作製することができる。
しかる後、前記HAuCl添加水溶液に還元剤を添加し、最後に乾燥を行う(工程S15)。以上の工程によりZnOとTiOからなるナノコンポジットを主触媒とし助触媒としてAu微粒子が担持された光触媒が製造される。ここで、還元剤としてはNaBH水溶液、ホルムアルデヒド溶液、クエン酸水溶液を挙げることができる。この中でも、NaBH水溶液は安定性と取り扱いの容易さから好んで用いることができる。
このようにして製造したAu微粒子が担持されたZnOとTiOのナノコンポジットからなる光触媒は、メタンからエタンを高い収率で製造することを可能にする。ここで、Au微粒子を担持方法は上記の他に、例えば光析出法などを挙げることができる。
<エタンの製造方法>
エタンの製造は、メタンと酸素を含むガスの存在下で、本発明の光触媒に波長280nm以上の光の照射を照射して行う。ここで、光触媒近傍のメタンと酸素を含むガスの状態は、ガス流でも滞留状態(静止状態)のガスでもよいが、ガス流状態の方が、滞留時間、反応時間をコントロールしやすく、エタンの生成選択率を上昇させやすい。一方で、ガス滞留状態(静置系での反応)はメタンの使用量を抑えやすいという特徴がある。
なお、触媒活性を落とさない範囲で適宜40℃以上1000℃以下の温度で加温することも可能であるが、例えば1000℃という高温は爆発等に対する安全性や高熱処理のエネルギーおよび設備コストの面でデメリットを負う。したがって、加温をする場合の温度としては、40℃以上800℃以下が好ましい。
エタン製造装置101の概要を図8に示す。エタン製造装置101は、筐体11内に設置された本発明の光触媒12、照射光14を透過する窓13、メタンガス16を筐体11内に導入するためのガス導入口15とバルブ17、空気などの酸素を含んだガス19を筐体11内に導入するためのガス導入口18とバルブ20、エタンガス22の出口21およびバルブ23を具備する。
光触媒12の近傍でメタンと酸素を含むガスをフロー状態にするには、バルブ17、20を開いて、ガス導入口15からメタンガス16を、ガス導入口18から酸素を含んだガス19を導入し続け、バルブ23を開いて、出口21からエタンを含むガス22を取り出すようにすればよい。一方、光触媒12の近傍でメタンと酸素を含むガスを滞留状態にするには、バルブ23を開いた後、バルブ17,20を開いてガス導入口15からメタンガス16を、ガス導入口18から酸素を含んだガス19を導入し、筐体11内にメタンガス16と酸素を含んだガス19を充填する。十分に充填されたら、バルブ17,20および23を閉じて筐体11内を密閉空間とすればよい。
照射光14は、280nm以上の波長域の光とする。280nmよりも短い波長の光は本発明の光触媒12の光触媒活性効果が小さい上に、エタンの分解を誘発したりエタンの生成を抑制するオゾンを発生しやすく、好ましくない。長波長側は特に制限はないが、500nmを超える長波長光は本発明の光触媒12の光触媒活性効果が小さい。このため、照射光14は、照射効率の観点から、280nm以上500nm以下の波長域の光が好ましい。
また、280nm以上の波長域の光を使用するため、窓13には、ソーダガラス、フリントガラス、クラウンガラス、カリ石灰ガラス、カリ鉛ガラス、ホウケイ酸ガラスなどの安価で取り扱いの容易な窓材料を使用することができる。
酸素含有ガス19としては、酸素ガス(Oガス)、空気、酸素とアルゴンの混合ガス、酸素と窒素の混合ガスを挙げることができる。この中でも空気は、安価で安全で取り扱いも容易なことから好んで用いることができる。
原料ガス比、すなわち酸素とメタンガスの比は活性に大きな影響を与える。酸素が多すぎるとメタンが酸化されて二酸化炭素の生成が起こりやすくなり、エタンの生成が抑制される。一方で、酸素がないとメタンカップリング反応が起こりにくくなり、この場合もエタンの生成が抑制される。
発明者が詳細に検討を行った結果、メタンの酸素に対するモル比が2以上1000以下の場合に、エタンの生成量が多く、またエタンの生成比率も高いものになることが分かった。また、メタンの酸素に対するモル比が10以上1000以下の場合には、約5000μmol g-1-1という特に高いエタンの生成量が得られることが分かった。ここで、メタンの酸素に対するモル比が10以上1000以下ではエタンの生成量は前記モル比にあまり依存しないが、この範囲内で前記モル比が上がるほどエタン生成比率は単調に増加する。したがって、メタンの酸素に対するモル比は、2以上1000以下が好ましく、10以上1000以下がさらに一層好ましい。また、検討の結果、空気中の窒素はエタン生成量やエタン生成比率にあまり影響を与えないので、酸素を含むガスとして空気を使用した場合は、メタンの空気に対するモル比は、10以上5000以下が好ましく、50以上5000以下がさらに一層好ましい。
<光触媒の用途>
本発明の光触媒は、太陽光のような波長帯域の光を照射した場合、メタンカップリング反応によりエタンを選択的に生成することができる。すなわち、高温を必要とすることなく、メタンを原料として工業的に付加価値の高いエタンを生成することができる。なお、本発明の光触媒と他の材料と組み合わせ、Z-スキーム反応を利用してエタンを製造することも可能である。
また、上述の光触媒反応を利用して、例えばエタン(C)を出発原料にすればプロパン(C)が選択的に作製できるなどのように、出発原料である飽和炭化水素(C(2n+2))よりもより炭素数の多い飽和炭化水素(C(2m+2),m>n)の製造を行うことも可能である。
以下に実施例に基づいて本発明を説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更して使用することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、光触媒1(1重量%Au担持ZnO/TiO(ZnOとTiOとのモル比4:1))を作製し、その材料評価とエタン生成特性を評価した。
<光触媒1の作製>
光触媒1(1重量%Au担持ZnO/TiO(ZnOとTiOとのモル比4:1)を以下の方法により作製した。なお、以下では、ZnO/TiO(ZnOとTiOとのモル比a:b)を必要に応じZnO/TiO(a/b)と表記することもある。
まず、ZnTiイオンを含む層状水酸化物(ZnTi-LDHs)を作製した(図7の工程S11)。
具体的には、3gの尿素と1.427gのZn(NO)・6HOを脱イオン水100mLに溶解させ、そこに131.59μLのTiClを加えた後、100℃で48時間加温した。その液を遠心分離器にかけ、脱イオン水で複数回洗浄した後、70℃12時間の環境で乾燥させてZnTi-LDHsを得た。
次に、それを空気中で300℃2時間焼成することで、ZnO/TiO複合体を得た(工程S12)。
ZnO/TiO複合体100mgを超音波印加下で脱イオン水100mLに懸濁させてZnO/TiO懸濁水溶液を作製した(工程S13)後、そのZnO/TiOの懸濁水溶液にHAuCl水溶液を添加し、室温下で30分間攪拌を行って両者を十分混ぜた(工程S14)。しかる後、還元剤NaBH水溶液をそこに添加し、30分間攪拌を伴って両者を十分混ぜた。その後、遠心分離器にかけ、脱イオン水で複数回洗浄を行った後、60℃12時間の加温環境下で乾燥させた(工程S15)。
<光触媒1の材料評価>
光触媒1の構造をXRD(X-ray Diffraction)で調べた結果を図1に示す。XRDの装置としてはX′Pert PRO(PANalytical製)を用いた。
図1から、Au微粒子が担持されたZnO/TiO(4/1)は、ZnOとアナターゼ型のTiOを有することがわかる。なお、図1には、参考までに、Au微粒子を担持する前のZnO/TiO(4/1)とZnTi-LDHsのX線回折データも合わせて掲載されている。
Au微粒子の担持量は、ICP-OES(Inductively coupled optical emission spectroscopy)を用いて調べ、その結果、1.05重量%であった。なお、ICP-OESの装置としてはUltima2(HORIBA Jobin Yvon製)を用いた。
Au微粒子の粒径(粒子サイズ)を調べた結果を図2に示す。粒子サイズは、2.0nm以上5.0nm以下が主体で、2.3nm以上3.8nm以下が特に多い。
光触媒1をTEM(Transmission Electron Microscope)で測定した結果を図3に、HRTEM(High-resolution TEM)で測定した結果を図4に、そしてSTEM(Scanning TEM)で測定した結果を図5に示す。ここで、HRTEMの装置としてはTalos F200S(FET製)を用い、STEMの装置としてはTitan80-300(FET製)を用いた。
ZnO、TiOが粒子状になって特に有意な偏りなく分散していること、Auは微粒子状でZnO/TiO上に高い分散をもって担持されていることがわかる。また、格子間隔がそれぞれ0.248nmのZnO(101)、0.352nmのTiO(101)および0.235nmのAu(111)のものであり、ZnOとTiO間には明白な接合が認められ、ZnOとTiOの両粒子間でヘテロ接合が起きていることがわかる。これが、後述のナノコンポジットの効果を生む要因になっているものと考えられる。
光触媒1をEDX(Energy dispersive X-ray spectroscopy)で分析した結果を図6に示す。Zn、O、TiおよびAu各元素が観測され、それらは一様に分散していることがわかる。
<光触媒のエタン生成特性>
次に、光触媒1の活性を以下に示す方法で評価した。
20mgの光触媒1を直径28mmの円柱状リアクターの底面に均一に敷き詰め、流速70mL/minのメタン空気混合ガス(CH/空気比=69;CH/酸素比=345)を流した。
その後、太陽光と類似したスペクトルの光を出す300WのXeランプ(イーグルエンジニアリング社製)と光学フィルター(HOYA製)を利用して、波長300nm以上500nm以下の光を500mW/cm照射した。生成したガスはガスクロマトグラフ(GC-FID、島津製作所製)を利用して測定した。
その結果、単位触媒量当たり5020μmol h-1-1という高い生成速度でエタンが生成し、225μmol h-1-1でプロパン、278μmol h-1-1で二酸化炭素の生成が見られた。
その結果を表1に示す。
生成物のうち、エタンの生成比率は約90%と高いことがわかった。
Figure 2022077051000002
(実施例2)
実施例2では、光触媒1のAu微粒子担持の効果を調べた。
最初に、主触媒であるZnO/TiO(4/1)を実施例1と同様にして作製し、金属前駆体HAuClからAg,Pd,Pt,Cu,NiおよびRu金属を含む前駆体に変えて実施例1と同様の工程を経て光触媒を作製した。具体的には、金属前駆体として、AgNo,NaPdCl,HPtCl,Cu(NO),Ni(NO)そしてRuClを用いた。ここで、それぞれの金属の担持量は1.0重量%になるようにして調製した。
実施例1と同じ条件でエタンの生成量を調べた結果を図9に、エタンの生成比率を調べた結果を図10に、そして数値データを前出の表1に示す。また、これらの図、表には、金属を担持させないときのデータも合わせて載せている。
その結果、1重量%のAu微粒子を担持させることにより、他の金属を担持させた場合よりおよそ1桁以上高いエタン生成量が得られ、エタンの生成比率も約90%と群を抜いて高いものであることがわかる。Au微粒子担持に次いで高いエタンの生成比率は、Ag微粒子を担持させた場合であるが、その場合でもエタンの生成比率は35%に留まる。
Pt微粒子を担持させた場合は、エタンの発生量が0μmol h-1-1であるのに対し、COの発生量は7641μmol h-1-1にも及ぶ。Pt微粒子による助触媒は、メタンの酸化反応を促進してCOを生成するが、その酸化力が強すぎてメタンカップリング反応には不向きであった。
なお、金属原子を担持させない主触媒のみのZnO/TiO(4/1)では、エタンの生成量は0μmol h-1-1であり、エタン生成の光触媒としては機能しないものであった。Au微粒子による助触媒担持が、エタン発生のために必要不可欠であることが実証された。
次に、HAuClとNaBHの両水溶液の量を調整して、Au微粒子の担持量を0.1,0.5,1.0および2.0重量%とした光触媒を調製し、エタン生成量およびエタン生成比のAu微粒子担持量依存性を調べた。ここで、HAuClとNaBHの量を除く光触媒の製法は実施例1に準拠し、またエタンの生成量と生成比率の評価法も実施例1に準拠させた。
その結果を、Au微粒子を担持させない場合を含めて、図11および表2に示す。
Figure 2022077051000003
Au微粒子が0.1重量%以上担持されると86%以上の高いエタン生成比率が得られる。Au微粒子が0.1重量%以上1.0重量%の範囲では、担持量とともにほぼ線形にエタン発生量は増加し、1.0重量%から2.0重量%にかけてはエタン発生量は約5000μmol g-1-1という高い発生量で飽和する特性を示すことがわかる。
(実施例3)
実施例3では、主触媒ZnO/TiO(4/1)をナノコンポジットとしたときの効果を調べた。
比較対象として、ZnOとTiOを準備し、それを4/1のモル比でブレンドしてそれを主触媒としたブレンド主触媒ZnO/TiO(4/1)を準備した。そして、ブレンドの主触媒以外は実施例1に準拠させて、1重量%のAuが担持されたブレンド主触媒の光触媒B1(混合)を作製した。
エタン生成量を実施例1に示した方法で評価した結果を図12および表3に示す。
Figure 2022077051000004
主触媒をナノコンポジットとした光触媒1の場合は、エタンの生成量が5020μmol h-1-1であるのに対し、ブレンドとした光触媒B1の場合は、2493μmol h-1-1であり、ナノコンポジットの約半分に留まった。これは、ナノコンポジットによるZnOとTiOのヘテロ接合がエタンの生成量を高めたものと考えられる。
(実施例4)
実施例4では、エタン生成量に関する、ナノコンポジット構造の主触媒におけるZnOとTiOのモル比依存性を調べた。
そこでは、異なるモル比のZn2+/Ti4+(1:0,8:1,2:1,1:1,1:2および0:1)を用いてZnO,ZnO/TiO(8/1),ZnO/TiO(4/1),ZnO/TiO(2/1),ZnO/TiO(1/1),ZnO/TiO(1/2)およびTiOを作製し、実施例1の方法に準拠させて各種主触媒にAu微粒子を1重量%担持させたときのエタン生成量を評価した。その結果を図13に示す。また、エタン生成比率などの諸数値データはまとめて表4に示した。
Figure 2022077051000005


その結果、全ての試料で2000μmol h-1-1以上のエタン生成量が得られた。また、TiOに対する前記ZnOのモル比が0.5以上8以下で、2400μmol h-1-1以上のエタン生成量と80%以上のエタン生成比率が両立して得られた。エタン生成比率の高さは、エタンを分離利用する上で実用上重要である。さらに、TiOに対する前記ZnOのモル比が0.5以上4以下の場合は、4000μmol h-1-1以上の高いエタン生成量と80%以上のエタン生成比率が両立して得られた。
(実施例5)
実施例5では、エタン生成量およびエタン生成比率のメタンと酸素の混合ガス比依存性を評価した。
ここで、酸素を含むガスとして純空気を用いた。したがって、酸素の量は導入した空気の量の20%である。光触媒としては実施例1の光触媒1を用いた。エタン生成方法も実施例1に準拠させ、導入するメタンガスと乾燥空気の流量を調整して評価を行った。流量の比は、モル比に対応するものと考えてよい。その結果を図14および表5に示す。
Figure 2022077051000006
その結果、メタン比率CH/Oが大きくなるとともに、単調にエタン生成比率が向上することがわかる。
エタン生成量は、メタン比率が2の場合に2950μmol h-1-1が得られ、メタン比率が2から10に上がるとともに片対数で線形的にエタン生成量が増加していき、メタン比率が10を超えると少なくとも345までは、エタン生成量は約5000μmol h-1-1の一定値をとることがわかる。
なお、表5に示されるように、メタンガスのみでも少量ではあるがエタンが生成されているが、その活性は約2桁低い。
(実施例6)
実施例6では、疑似太陽光を使用したときの効果を評価した。
そこでは、照射する光をキセノンランプに光学フィルターを組み合わせたものからAM1.5Gソーラーシミュレーターに変更した上で、光触媒1を実施例1と同様の方法で評価した。
その結果、230μmol h-1-1生成速度でエタンが生成し、9μmol h-1-1でプロパン、14μmol h-1-1で二酸化炭素の生成が見られた(表6)。キセノンランプ照射時よりも光量が減少したため、活性は低下したが、生成物中、約90%がエタンとして生成することが確認できた。
Figure 2022077051000007
(実施例7)
実施例7では、光照射の有無による効果を確認した。
そこでは、光照射を行わず、暗所で150℃に加温して、実施例1に準拠させて実験を行った。その結果、エタン、プロパン、二酸化炭素いずれの生成物も確認できなかった(表6)。つまり、メタンカップリングエタン生成反応を行うには光照射が必須であり、光触媒反応がこのカップリング反応に重要であることが明らかとなった。
上述のように、本発明により、安全で効率よくメタンガスからエタンが製造される。エタンは化学産業を支える土台の物質の1つであり、産業界に大いに寄与するものと考える。
また、本発明の光触媒は、そのエタン製造の際の要であり、産業に大いに寄与するものと考える。
11:筐体
12:光触媒
13:窓
14:光
15:ガス導入口
16:メタンガス
17:バルブ
18:ガス導入口
19:酸素含有ガス(空気)
20:バルブ
21:ガス出口
22:エタンガス
23:バルブ
101:エタン製造装置

Claims (18)

  1. バンドギャップが2.8eV以上4.4eV以下の半導体と、前記半導体に担持された金微粒子(Au微粒子)を有し、
    前記半導体は酸化亜鉛および酸化チタンの群から選ばれる1以上からなる、メタンからエタンを生成する光触媒。
  2. 前記半導体はZnOとTiOのナノコンポジットからなる、請求項1記載の光触媒。
  3. 前記TiOに対する前記ZnOのモル比は、0.5以上8以下である、請求項2記載の光触媒。
  4. 前記TiOに対する前記ZnOのモル比は、0.5以上4以下である、請求項2記載の光触媒。
  5. 前記Au微粒子の前記光触媒に対する比率は、0.1重量%以上2.0重量%以下である、請求項1から4の何れか1記載の光触媒。
  6. 前記Au微粒子の前記光触媒に対する比率は、1.0重量%以上2.0重量%以下である、請求項1から4の何れか1記載の光触媒。
  7. 前記Au微粒子の粒径は、2nm以上5nm以下である、請求項1から6の何れか1記載の光触媒。
  8. 前記Au微粒子の粒径は、2.3nm以上3.8nm以下である、請求項1から6の何れか1記載の光触媒。
  9. ZnTiイオンを含む層状水酸化物を準備することと、
    前記層状水酸化物を酸素存在下で熱処理してZnOとTiOからなる複合体を作製することと、
    前記複合体を水溶液に懸濁させてZnOとTiOを含む懸濁水溶液を作製することと、
    前記懸濁水溶液にHAuCl水溶液を添加してHAuCl添加水溶液を作製することと、
    前記HAuCl添加水溶液に還元剤を添加した後、乾燥を行って光触媒を製造する、光触媒製造方法。
  10. 前記熱処理の温度は、200℃以上800℃以下である、請求項9記載の光触媒製造方法。
  11. 前記還元剤は、NaBH水溶液である、請求項9または10記載の光触媒製造方法。
  12. 波長280nm以上の光の照射下で、請求項1から8の何れか1記載の光触媒にメタンと酸素を含むガスを接触させてエタンを製造する、エタン製造方法。
  13. 前記ガスをガス流として前記光触媒に接触させる、請求項12記載のエタン製造方法。
  14. 前記ガスを反応室に封じして前記光触媒に接触させる、請求項12記載のエタン製造方法。
  15. 前記メタンの前記酸素に対するモル比は2以上1000以下である、請求項12から14の何れか1記載のエタン製造方法。
  16. 前記メタンの前記酸素に対するモル比は10以上1000以下である、請求項12から14の何れか1記載のエタン製造方法。
  17. 前記酸素を含むガスは、空気である、請求項12から16の何れか1記載のエタン製造方法。
  18. 前記光は、280nm以上500nm以下の波長域を含む光である、請求項12から17の何れか1記載のエタン製造方法。
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