JP2022072993A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022072993000001
【課題】 有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供する。
【解決手段】 所定の演出条件が成立して被操作部852を遊技者が押圧操作している状況において当該押圧操作方向における反力が副制御基板940によって制御される。副制御基板940は、有利遊技状態の状況に応じて押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852に対する押圧操作方向における反力を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。よって、押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852に対する押圧操作方向における反力のかかり方の違いによって、有利遊技状態の状況を遊技者に対して好適に示唆することができる。
【選択図】 図52

Description

本発明は、弾球遊技機に代表される遊技機に関する。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
特開2016-189873号公報
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明に係る遊技機は、上記の課題を解決するために、
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選が行われる第1始動部と、
前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選が行われる第2始動部と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段に表示させる制御を実行する表示制御手段と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段と、
遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段と、
前記操作手段の動作を制御する動作制御手段と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態と、
前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態と、が設けられ、
前記動作制御手段は、所定の演出条件が成立して前記被操作部を遊技者が押圧操作している状況において当該押圧操作方向における反力を制御可能に構成され、前記有利遊技状態の状況に応じて前記押圧操作方向における反力を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。
遊技機の一例としてのパチンコ機の正面側斜視図 パチンコ機を開放状態で示す斜視図 パチンコ機を他の開放状態で示す斜視図 パチンコ機を更に他の開放状態で示す斜視図 パチンコ機の正面図 パチンコ機の前ブロックを取り外した状態を示す正面図 (A)は、遊技盤の正面図、(B)は、遊技盤における領域XAの拡大正面図 パチンコ機の背面側斜視図 パチンコ機の背面図 パチンコ機の電気的な構成を示すブロック図 主制御メイン処理の一例を示すフローチャート 主制御割込み処理の一例を示すフローチャート 遊技の仕様に係る説明図 遊技状態を説明する説明図 遊技状態の進行を表すフローチャート (A)は、各種の遊技状態における特別図柄の変動表示における変動表示時間の一例を説明する図、(B)は、各種の遊技状態における普通図柄抽選の当選確率、普通図柄の変動表示における変動表示時間と変動表示後の停止時間、および、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構の開閉パターンの一例を説明する図 第2実施形態の遊技盤を示す正面図 第2実施形態の遊技盤の構成を示す説明図 第3実施形態のパチンコ機における遊技状態を説明する説明図 第3実施形態のパチンコ機における遊技状態の進行を表すフローチャート (A)は、各種の遊技状態における特別図柄の変動表示における変動表示時間の一例を説明する図、(B)は、各種の遊技状態における普通図柄抽選の当選確率、普通図柄の変動表示における変動表示時間と変動表示後の停止時間、および、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構の開閉パターンの一例を説明する図 特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に装飾図柄が確定表示されるタイミングにおける画面内容の一例を示す画面図 低確率時短遊技状態において時短回数変化抽選の抽選結果に応じた画面の遷移を示す画面遷移図 下進入規制機構の各姿勢に対応する下始動入賞装置の正面図および側断面図 (A)は、進入規制機構が進入許容姿勢である場合における下始動入賞装置の正面図、(B)は、遊技状態に応じた下進入規制機構の開放時間と必要最短時間tAとの関係を示すタイミングチャート 下始動入賞装置および大入賞装置の正面図および側断面図 第6実施形態のパチンコ機に適用される遊技の仕様に係る説明図 第6実施形態のパチンコ機において設定可能な遊技状態を説明する説明図 第6実施形態のパチンコ機における遊技状態の進行を表すフローチャート 第6実施形態のパチンコ機における遊技状態の進行を表すフローチャート 演出選択処理を示すフローチャート 演出選択処理において参照される演出テーブルの内容の一例を示す説明図 特別図柄における大当り図柄の割合、ならびに、各大当り図柄に対する遷移後において設定される時短回数の一例を説明する図 遊技状態の進行を表すフローチャート 有利遊技状態用の演出テーブルの一例を示す図 第7実施形態のパチンコ機における遊技状態の進行を表すフローチャート 第7実施形態のパチンコ機に適用される遊技の仕様に係る説明図 第7実施形態のパチンコ機100において実行される第1の演出例に対応する演出選択処理を示すフローチャート 所定の演出条件の成立によって表示される演出において登場可能なキャラクタの一例を説明する説明図 武器演出テーブルの内容の一例を示す説明図 ハチマキ演出テーブルの内容の一例を示す説明図 子分演出テーブルの内容の一例を示す説明図 第3の演出例による演出が行われる場合における特別図柄の変動表示の一例を示すタイムチャート 図43のタイムチャートに対応する画面遷移の一例を示す画面図 残り時短回数に応じて選択可能な各演出とリーチ残時間との関係を説明する説明図 群表示現出時期選択テーブルの内容の一例を示す説明図 演出先読み処理を示すフローチャート 演出実行処理を示すフローチャート 第8実施形態のパチンコ機が備える押圧操作装置の構成および動作を説明するための模式図 押圧操作装置に対して押込操作をした場合における、押圧操作装置の操作位置と、当該押込操作に対する反力との関係を示す説明図 (A)は、第8実施形態のパチンコ機100において実行される演出例による演出が行われる場合における特別図柄の変動表示の一例を示すタイムチャート、(B)は、図51(A)のタイムチャートの各時刻における押圧操作装置の動作例を説明するための説明図 図51(A)のタイムチャートに対応する第8実施形態の押圧操作装置の動作の一例を説明するための説明図 残り時短回数に応じて選択可能な各演出と、リーチ残時間の初期値および当該初期値に対応する操作面の高さとの関係の一例を説明するための説明図 操作面位置選択テーブルの内容の一例を示す説明図 図51(A)のタイムチャートに対応する第8実施形態の変形例としての押圧操作装置の動作の一例を説明するための説明図
本発明に係る遊技機の実施形態について、遊技機の一種である弾球遊技機の一例としてのパチンコ機100を説明し、その後に変形例や他の種類の遊技機を説明する。まず、パチンコ機100の実施形態について、構造的な構成、電気的な構成、各種の制御処理を順に説明する。
<構造的な構成>
まず、図1から図9を主に参照して、パチンコ機100の構造部分の構成について説明する。図1~図4は、パチンコ機100の各種状態を示す斜視図であり、図1はパチンコ機100の閉鎖状態を示し、図2は外枠101に対して前ブロック102及び中間ブロック103が一体的に開放されている状態を示し、図3は中間ブロック103に対して前ブロック102が開放されている状態を示し、図4は中間ブロック103に対して後ブロック104が開放されている状態を示している。また、図5は、パチンコ機100の正面図であり、図6は、図5の状態からパチンコ機100の前ブロック102を取り外した状態を示している。なお、各図において各種の配線は省略されており、また、図3及び図6において遊技盤400の構成の一部は省略されている。
パチンコ機100は、例えば、図1~図4に示すように、外枠101と、前ブロック102と、中間ブロック103と、後ブロック104とを備え、これら各部位を所定の操作により相対的に変位可能に構成されている。
外枠101は、パチンコ機100の本体部分を支持する本体支持手段としての機能を有している。外枠101は、例えば、図2に示すように、天板部111、底板部112、左側板部113及び右側板部114が組み付けられた略四辺形状の枠体であり、パチンコ機100を設置する遊技場に設けられた遊技機設置設備(島設備)に嵌め込まれると共に固定具(図示せず)によって強固に固定される。なお、パチンコ機100において外枠101は必須の構成ではなく、外枠101又は外枠101と同一の内形形状を有し、外枠101を除いたパチンコ機100の構成に相当する本体部分を支持する支持機構や、その本体部分を施錠する施錠機構の一部が島設備に備え付けられた構成としてもよい。
外枠101における左右方向の一方側(左側板部113側)には、中間ブロック支持機構121,122が設けられている。この中間ブロック支持機構121,122によって外枠101と中間ブロック103とが接続(連結)され、パチンコ機100の本体部分が、パチンコ機100の正面視における左右方向の一端側(左側)を回動基端側とし、他端側(右側)を回動先端側として前方へ回動可能に構成されている。
中間ブロック支持機構121,122は、例えば、図1に示すように、外枠101の上端部と下端部とに離間して設けられている。中間ブロック支持機構121,122の各々は、例えば、外枠101に設けられる軸支持部によって、中間ブロック103に設けられる軸部が下側より支持され、軸支持部に設けられる軸孔に軸部が差し込まれた状態とされることにより、回動可能に構成されている。なお、中間ブロック103を含むパチンコ機100の本体部分を回動可能とする構成は、上記構成に限らず、中間ブロック103側に軸孔を設け、外枠101側に軸部を形成するなど、他の構成としてもよい。
中間ブロック支持機構121,122には、所定の取り外し操作によって外枠101と中間ブロック103との接続状態を解除する機能が設けられ、中間ブロック103を含むパチンコ機100の本体部分が外枠101に対して取り外し可能に取り付けられている。例えば、外枠101に対して中間ブロック103を一定量以上開放し、且つ、上方側へ一定量移動させるという所定の取り外し操作をすることにより、外枠101に対する中間ブロック103の接続状態が解除される。これにより、外枠101に対してパチンコ機100の本体部分が取り外し可能とされている。
中間ブロック103に対して前側には、前ブロック102が重なるようにして配置され、正面視左側に設けられる前ブロック支持機構131,132によって中間ブロック103と前ブロック102とが接続されている。前ブロック支持機構131,132は、中間ブロック支持機構121,122と同様の構成とされ、中間ブロック103に対して前ブロック102を前方へ回動可能に支持し、且つ、所定の取り外し操作により取り外し可能に構成されている。
中間ブロック103に対して後側には、後ブロック104が重なるようにして配置され、正面視左側に設けられる後ブロック支持機構136,137(図8参照)によって中間ブロック103と後ブロック104とが接続されている。後ブロック支持機構136,137には、中間ブロック支持機構121,122及び前ブロック支持機構131,132と同様の構成とされ、中間ブロック103に対して後ブロック104を後方へ回動可能に支持し、且つ、所定の取り外し操作により取り外し可能に支持する構成とされている。
また、パチンコ機100には、外枠101に対する中間ブロック103の開閉を規制する中間ブロック施錠機構と、中間ブロック103に対する前ブロック102の開閉を規制する前ブロック施錠機構と、中間ブロック施錠機構及び前ブロック施錠機構の解錠や施錠を行うために操作される錠操作機構とが設けられている。また、図3に示すように、中間ブロック103には、前ブロック102の開口を通してパチンコ機100の前面側に露出する錠操作機構としてのキーシリンダ141が設けられている。
キーシリンダ141に対する所定の操作として、操作キー(図示せず)による右回転操作をした場合には、中間ブロック103に設けられた中間ブロック施錠機構の可動部143が作動する。これにより、中間ブロック施錠機構の一部として外枠101に設けられた被係合部142と可動部143との係合が解除されて、中間ブロック103は外枠101に対して開閉許容状態となる。
一方、キーシリンダ141に対する所定の操作キーによる左回転操作に応じて、中間ブロック103に設けられた前ブロック施錠機構の可動部144が作動する。これにより、前ブロック施錠機構の一部として前ブロック102に設けられた被係合部145と可動部144との係合が解除されて、前ブロック102は中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。
また、パチンコ機100には、中間ブロック103に対する後ブロック104の開閉を規制する後ブロック開閉規制機構が設けられている。この後ブロック開閉規制機構により、中間ブロック103に対して後ブロック104は、開閉が禁止された状態(開閉禁止状態)と開閉が許容された状態(開閉許容状態)とを所定の操作によって切り替え可能とされている。
後ブロック開閉規制機構は、例えば、図4に示すように、中間ブロック103に設けられる2つの開閉規制部150A,150Bと、後ブロック104に設けられる1つの開閉規制部150Cとによって構成されている。これら3つの開閉規制部150A~150Cには、回転操作が可能な回動片151A~151Cが設けられている。回動片151A~151Cは、回転操作により、後ブロック104の閉鎖状態において前後に重なるように配置される開口部分との係合状態が変化し、これにより、開閉禁止状態に対応した開閉禁止姿勢と、開閉許容状態に対応した開閉許容姿勢とを切り替え操作可能とされている。全ての回動片151A~151Cを開閉許容姿勢にすると各回動片151A~151Cが開口を通過可能となって、後ブロック104が中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。なお、開閉禁止姿勢及び開閉許容姿勢としては、開閉禁止状態と開閉許容状態が回動片151A~151Cの位置及び向きの少なくともいずれかの変化により切り替えられれば良く、一定位置で回転のみする構成としてもよいし、一定方向に移動する構成としてもよいし、移動と回転との組合せにより動作する構成としてもよい。以下、各装置における構成部材が複数の姿勢の間を移行する場合における姿勢の変化についても同様とする。
3つの回動片151A~151Cのうち、それらの一部に相当する2つの回動片151A,151Bは、図2に示すように、後ブロック104の開閉禁止状態において後ブロック104に形成された開口を通してパチンコ機100の背面側に露出し、残り部分に相当する1つの回動片151Cは、図6に示すように、中間ブロック103の前側に露出している。このため、パチンコ機100の背面側、又は中間ブロック103の前面側といった一方側からの操作だけでは、全ての回動片151A~151Cを開閉許容姿勢に切り替えることはできず、これにより、防犯性が高められている。
また、パチンコ機100には、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動を規制する遊技球移動規制機構が設けられている。遊技球移動規制機構は、例えば、図3及び図6に示すように、中間ブロック103に設けられた流下規制片161と、前ブロック102に設けられた規制変更部162との組合せにより構成され、前ブロック102が位置する前方側へ流下規制片161がコイルバネ(図示せず)により付勢される構成とされている。
中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖された状態(前ブロック102の閉鎖状態)においては、流下規制片161は、遊技球の流下を許容する移動許容状態とされ、具体的には、規制変更部162により中間ブロック103の後方側へ押圧されて押し込まれる。流下規制片161は、移動許容状態において中間ブロック103から前ブロック102に遊技球を誘導するための誘導通路(図示せず)に対して後側にずれて配置される。これにより、前ブロック102の閉鎖状態においては、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動が許容される。
一方、中間ブロック103に対して前ブロック102が開放された状態(前ブロック102の開放状態)においては、規制変更部162による流下規制片161の押圧が解除され、前ブロック102の閉鎖状態に比べて流下規制片161が前ブロック102側へ突出する移動禁止状態とされる。流下規制片161は、移動禁止状態において誘導通路内に突出し、下流側への遊技球の流下を阻止する。これにより、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動が禁止される。
また、パチンコ機100には、図2に示すように、例えば中間ブロック103の後側であって回動先端側(背面視左側)における下端部に、外枠101に対して中間ブロック103が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ108が設けられ、また、図3に示すように、例えば中間ブロック103の前側であって回動先端側(正面視右側)における下端部に、中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ109が設けられている。
次に、前ブロック102、中間ブロック103及び後ブロック104の各構成について順に説明する。
前ブロック102は、図1及び図3に示すように、パチンコ機100の前面の略全体を形成し、前後方向に厚みを有する略長方形状の部材であり、パチンコ機100の前側表面部分を装飾する前面装飾手段としての機能を有している。前ブロック102は、合成樹脂製の基枠201を主体に構成され、基枠201の前後に複数の機能部品を取り付けて構成されている。基枠201の前面側には、パチンコ機100の前面を形成する前面装飾体210が、前ブロック102の正面視中央部分を含んで形成される開口210Aの外縁に沿って開口210Aを囲った状態にして取り付けられている。前ブロック102を構成する基枠201と前面装飾体210とを組み合わせた状態においては、前面装飾体210が取り付けられた外周部を除いた広範囲にわたって開口210Aが前後方向に貫通形成される。この開口210Aを通じて、前ブロック102の後側に位置する遊技盤400を含む中間ブロック103が遊技者から視認可能に構成されている。
また、前ブロック102には、図1及び図3に示すように、開口210Aを塞ぐように基枠201の背面側に設けられた中央パネル220と、遊技球を貯留する主貯留機構230と、遊技球を貯留する補助貯留機構240と、主貯留機構230に貯留されている遊技球を発射するために遊技者によって操作される発射操作装置250とを備えている。
また、前ブロック102には、図1及び図5に示すように、前面装飾体210の一部として、開口210Aの周縁を囲う開口周縁部211と、開口210Aに対して下側において前方に突出する上側突出部217と、上側突出部217に対して下側に位置して前方に突出する下側突出部218と、下側突出部218の右側であって上側突出部217及び下側突出部218より奥側に位置する概ね平坦な領域で構成されて発射操作装置250が配置される平坦部219とが形成されている。上側突出部217には、主貯留機構230が配置され、下側突出部218には、補助貯留機構240が配置される。
中央パネル220は、基枠201と前面装飾体210とを組み合わせた状態において前後方向に貫通形成される開口210Aを塞ぎつつ後方側を視認可能とするカバー体としての機能を有している。中央パネル220は、例えば、図1及び図3に示すように、基枠201の後方側から取着されるパネル枠221(図3参照)と、パネル枠221の前側に嵌め込まれた光透過性の前方板222(図1参照)と、パネル枠221の後側に前方板222と所定の間隙を隔てて略平行に嵌め込まれた光透過性の後方板223(図3参照)とを備えている。
主貯留機構230は、遊技進行に応じて獲得した遊技球や、遊技場から貸し出された遊技球を貯留する機能を有している。主貯留機構230は、例えば、図1に示すように、貯留部231と、球抜き機構(図示せず)と、その球抜き機構を作動させる球抜き操作部材232とを備えている。貯留部231には、パチンコ機100の内部から貯留部231へ遊技球を流入させる流入口231Aと、貯留部231からパチンコ機100の内部へ遊技球を流出させる流出口(図示せず)と、流出口より上流側に形成される放出口(図示せず)とが設けられている。この放出口の開放により貯留部231から遊技球がパチンコ機100の内部に取り込まれることなく遊技者側に放出される。球抜き機構は、遊技球の放出先を、流出口と放出口との間で切り換える機能を有している。
遊技進行に応じて獲得した遊技球や、後述する貸出操作装置292に対する貸出操作に応じて貸し出された遊技球は、主に流入口231Aを通して貯留部231に流入する。また、貯留部231は、上方側に開口形成されており、この開口部分を通じて、遊技者が所有する遊技球が手操作により投入されたり、遊技場において貸し出される遊技球が供給されたりする。
貯留部231に流入した遊技球は一列に整列させられながら流出口及び放出口の形成されている側(図1の右上側)へ順次に案内される。球抜き操作部材232に対する球抜き操作(例えば、押下操作)が行われていない場合には遊技球は流出口を通して後述する発射装置330(図3参照)に誘導される。一方、球抜き操作部材232に対する球抜き操作が行われている場合には、遊技球は放出口を通して補助貯留機構240(図1参照)に誘導される。
補助貯留機構240は、図1及び図5に示すように、遊技球の流入口241A,241C(図5参照)及び放出口241B(図1参照)を有する貯留部241と、放出口241Bを開閉させる球抜き機構243と、その球抜き機構243を作動させる球抜き操作部材242とを備えている。遊技進行に応じて獲得した遊技球等は主に主貯留機構230に流入するが貯留部231が満杯であれば流入口241Aを通して貯留部241に流入する。また、球抜き操作部材232に対する球抜き操作に応じても、遊技球は流入口241Cを通して貯留部231から貯留部241に流入する。
貯留部241の底面は放出口241Bに向けて下降傾斜している。球抜き操作部材242に対する球抜き操作(例えば、押圧操作)によって放出口241Bを開放すると、貯留部241に貯留されている全ての遊技球を順次にパチンコ機100の外部に放出できる。なお、球抜き操作部材242に対する球抜き操作によって放出口241Bが完全に開放された場合には、球抜き操作部材242に対する復帰操作(例えば、再度の押圧操作)がなされるまで、その開放状態に維持される。流入口241Aの奥方には貯留部241に過剰に遊技球が貯留されているか否かを検出する球溢れスイッチ249(図10参照)が設けられている。
発射操作装置250は、図1及び図5に示すように、前面装飾体210の平坦部219から前方に突出する台座251と、台座251の周囲に設けられた回動自在な発射ハンドル252と、発射ハンドル252の回転操作量を検出する可変抵抗器253(図10参照)と、発射ハンドル252に遊技者が接触していることを検出する接触センサ254(図10参照)と、発射ハンドル252の回転操作に伴う遊技球の射出を遊技者の操作によって無効化する発射停止スイッチ255(図5参照)とを含んでいる。遊技者によって発射ハンドル252が回転操作されると、その回転操作量に対応する強度で発射装置330(図3参照)から遊技球が遊技盤400(図3参照)に向けて射出される。なお、接触センサ254によって発射ハンドル252と遊技者との接触が検出されていない場合や、発射停止スイッチ255の操作によって発射操作が無効化されている場合には、発射ハンドル252が回転操作されていても発射装置330から遊技球は射出されない。
また、前ブロック102における前面装飾体210の奥方には、枠発光装置271~275(図10参照)が設けられている。枠発光装置271~275は、前面装飾体210の開口周縁部211に対して奥側に重なるようにして配置され、基枠201に取り付けられている。開口周縁部211は、図5に示すように、上側中央縁部211Aと、上側中央縁部211Aに対して左右両側に位置する左上側縁部211B及び右上側縁部211Cと、左上側縁部211Bに対して下側に位置する左側縁部211Dと、右上側縁部211Cに対して下側に位置する右側縁部211Eとを発光部として有し、それぞれの発光部に対応して枠発光装置271~275が設置されている。
枠発光装置271~275は、上側中央縁部211Aに対応する上中央枠発光装置271と、左上側縁部211Bに対応する左上枠発光装置272と、右上側縁部211Cに対応する右上枠発光装置273と、左側縁部211Dに対応する左側枠発光装置274と、右側縁部211Eに対応する右側枠発光装置275(図10参照)とにより構成されている。枠発光装置271~275の各々は、1又は複数の発光手段としての発光ダイオード(LED)と、LEDを制御するための抵抗等の電子部品と、これら電子部品を一体化して電気的に接続するプリント基板とを有している。
また、前ブロック102には、図5に示すように、例えばその開口周縁部211の上部に、左上音響出力口211Fと、右上音響出力口211Gとが設けられ、また、それら左上音響出力口211F及び右上音響出力口211Gのそれぞれに対応して左上音響装置281及び右上音響装置282(図3及び図10参照)が設けられている。左上音響装置281及び右上音響装置282は、前面装飾体210の開口周縁部211の奥方(後方)に位置するようにして基枠201に取り付けられている。
また、前ブロック102には、図1に示すように、例えば上側突出部217の上面右側部分に、遊技球貸出装置290が設けられている。遊技球貸出装置290は、パチンコ機100に並んで配置されるカードユニット(図示せず)に投入された紙幣やカード等の残額に応じた数値を表示する度数表示装置291と、遊技球の貸し出しを受ける際に遊技者によって操作される貸出操作装置292と、カードユニットに投入された紙幣やカード等を返却させる際に遊技者によって操作される返却操作装置293とを含んでいる。カードユニットに紙幣やカード等を投入して、それらの金額に対応する数値が度数表示装置291に表示されている有効状態において、貸出操作装置292に対して貸出操作が行われると、貸出操作に応じて所定の個数の遊技球が後ブロック104の払出装置540(図8参照)から貸し出され、遊技球の貸し出しに伴って度数表示装置291の表示が更新される。一方、有効状態において返却操作装置293に対して返却操作が行われると、返却操作に応じて残額に対応する紙幣の等価物や残額を記録したカードがカードユニットから返却される。
また、前ブロック102には、図1に示すように、遊技者によって発射操作とは別の入力操作が可能な入力操作装置260が設けられている。入力操作装置260は、例えば、押込操作が可能な押圧操作装置261と、回転操作が可能な回転操作装置262と、上下左右の方向操作が可能な選択操作装置263とを備えている。これら操作装置261~263により、パチンコ機100において実行される演出を選択する演出選択操作や、パチンコ機100の演出を実行する各装置の音量や光量を設定する装置設定操作、或いは、遊技者に関する情報を入力して前回以前の遊技に応じたパチンコ機100の演出を実行可能とする演出設定操作等が実行可能とされ、これら操作を必要に応じて遊技者や遊技場の管理者が実行可能とされている。なお、入力操作装置260において遊技者が接触する入力操作部(例えば、回転操作装置262における円環状の回転操作部)は、モータやソレノイド等の入力操作部駆動手段によって回転、上下動、又は、振動等の動作がパチンコ機100の制御(例えば、副制御基板940(図10参照)の制御)により実行可能に構成されることが好ましく、入力操作の前後、又は、入力操作中のいずれか又は複数のタイミングで入力部分を動作させることにより、入力操作を積極的に促すなど入力操作を伴う演出を多様にすることができる。
次に、中間ブロック103について説明する。中間ブロック103は、前ブロック102と略同一サイズの略長方形状をした部材であり、前ブロック102と後ブロック104とが取り付けられることにより、パチンコ機100の本体部分を一体化した状態にする機能を有している。中間ブロック103は、基枠301に対して遊技盤400を含む複数の機能部品を取り付けて構成されている。
中間ブロック103は、図3及び図4に示すように、開口を有する基枠301と、基枠301の開口を覆いつつ前面側より取着される遊技盤400(図3参照)と、基枠301に対して遊技盤400を回動自在及び着脱自在に支持する遊技盤支持機構と、基枠301に対して遊技盤400の位置を固定する遊技盤固定機構と、遊技盤400に遊技球を射出する発射装置330(図3参照)と、遊技盤400の背面側に装着されて遊技進行を統括的に制御する主制御装置370(図4参照)と、主制御装置370からの命令に基づいて遊技演出や状態報知を制御する副制御装置390(図4参照)とを備えている。
基枠301には、図3に示すように、後述する払出装置540(図8参照)から放出された遊技球を前ブロック102に誘導する誘導通路が内部に形成される誘導通路部301Aと、複数の配線(図示せず)や信号中継装置311が位置する開孔301Bとが設けられている。開孔301Bは、遊技盤400より下側において前後方向に貫通する形状をなし、開孔301Bに挿通される複数の配線は、前ブロック102に設けられる種々の装置(例えば、枠発光装置271~275、左上音響装置281及び右上音響装置282)と、中間ブロック103の背面側や後ブロック104に設けられる装置(例えば、主制御装置370や副制御装置390)とを電気的に接続するための配線を含み、信号中継装置311は、その配線の一部を中継する中継基板としての機能を有している。
遊技盤400は、図3に示すように、排出口401A等の遊技球が前後に通過可能な貫通孔を有する平板状の基体401と、基体401の左下から右上に亘り滑らかに湾曲する外レール402と、基体401の右下から左上に亘り滑らかに湾曲する内レール403と、内レール403の左上側の先端に取着された戻り球防止機構404と、外レール402の右上側の先端に取着される反跳防止部材405とを備えている。外レール402は、後述する発射装置330から発射された遊技球を遊技領域内へ誘導するものである。戻り球防止機構404は、外レール402及び内レール403が平行に対向する間部分で形成される発射通路401Bの出口部分(遊技領域への入口部分)に設けられ、発射通路401Bから遊技領域内へ一旦放出された遊技球が発射通路401Bに戻ることを防止する。反跳防止部材405は、遊技盤400の上部中央を越えて右側に向かった遊技球が再び上部中央を経由して左側に戻るような遊技球の大幅な反跳を防止する衝撃吸収性を有し、例えば、制振ゴム等の材料により形成されている。
前ブロック102の背面側下部には、図3に示すように、戻り球通路部163が形成されている。発射装置330から発射通路401Bの方向へ遊技球を誘導する誘導部材335と外レール402との間には間隙があり、発射装置330から発射されたが戻り球防止機構404を超えるに至らず発射通路401Bを逆戻りする遊技球は、この間隙の下方に配置される戻り球通路部163を介して流入口241A(図5参照)から補助貯留機構240(図5参照)に返却される。
戻り球防止機構404を超えて進行した遊技球は、遊技領域に到達し、遊技領域内を自重により落下しながら移動(流下)する。遊技領域は、略円形状の外周形状をなし、遊技球の直径より僅かに大きな前後幅を有する領域を大部分とする形状に区画されている。遊技領域は、概ね、外レール402と内レール403とで外周部分が区画され、前側が中央パネル220の後方板223によって略平面状に区画され、後側が遊技盤400の基体401によって略平面状に区画されている。なお、遊技領域に設けられる各種の構造物については後述する。
発射装置330は、図3に示すように、主貯留機構230に貯留されている遊技球を順次に発射位置に送り出す球送り機構331と、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332(図10参照)と、発射位置に配置された遊技球を射出する発射機構333と、発射機構333を駆動する発射ソレノイド334(図10参照)と、発射機構333から発射された遊技球を遊技盤400の発射通路401Bに誘導する誘導部材335とを備えている。発射装置330は、上述のように発射操作装置250に対する発射操作に応じて作動し、発射操作装置250に対する発射操作に応じて発射ソレノイド334の駆動制御が変化して発射力が調整される。
主制御装置370は、図4に示すように、主制御基板920(図10参照)と、主制御基板920を収容する2つ割り構造の基板ケース371とを備えている。主制御基板920は、痕跡を残さずには開封できないように封止された透光性を有する基板ケース371の内部に収容されている。
また、主制御装置370は、遊技盤400の背面側に回動自在に取り付けられている。具体的には、遊技盤400の基体401に対して背面側に取り付け部372が回動可能に連結固定され、その取り付け部372に主制御装置370が取り付けられている。これにより、主制御装置370の背面側(表面側)だけでなく、取り付け部372を回動操作することで主制御装置370の前面側(裏面側)も、遊技盤400に主制御装置370を取り付けたままで容易に確認可能とされている。取り付け部372に対して主制御装置370は、痕跡を残さずには取り外しできないように連結しても良く、主制御装置370の取り外し状況を管理し易くしてもよい。
副制御装置390は、副制御基板940(図10参照)と、副制御基板940を収容する2つ割り構造の基板ケース391とを備えている。副制御基板940は、例えば、主制御基板920と同様に痕跡を残さずには開封できないように封止された透光性を有する基板ケース391の内部に収容された状態にして遊技盤400の背面側に取り付けられている。
ここで、遊技盤400において、遊技領域に配置される各種の構造物について、図7(図7(A)および図7(B))を主に参照して説明する。図7(A)は、遊技盤400の正面図であり、図7(B)は、遊技盤400における領域XAの拡大正面図である。なお、図7(A)および図7(B)においては、図面の理解を容易にする目的で、基体401の前面よりも前方側に突出する壁部の一部を太線で示している。また、参考のために、図7(A)および図7(B)においては、一部の流下経路を矢印により図示し、図7(A)においては、発射通路401Bを通過する遊技球の一部を図示している。
遊技盤400は、図7(A)に示すように、基体401と、遊技球の流下方向や流下速度に変化を与える釘411や風車412等の流下変化部材と、基体401の概ね中央に配置された中央構造体420と、中央構造体420に対して下側に配置された上始動入賞装置431と、上始動入賞装置431に対して下側に配置された第2特別図柄に係る始動装置(具体的には、下始動入賞装置432)と、下始動入賞装置432の下方に配置された大入賞装置433と、中央構造体420に対して左側であるとともに下始動入賞装置432の上方側(上流側)に配置された普通図柄に係る始動装置436Aと、中央構造体420に対して右側であるとともに下始動入賞装置432の上方側に配置された普通図柄に係る始動装置436Bと、下始動入賞装置432の左側に配置された一般入賞装置439Aと、下始動入賞装置432の右側に配置された一般入賞装置439Bとを備えている。
なお、上始動入賞装置431は、2つの入賞装置(具体的には、左側上始動入賞装置431A及び右側上始動入賞装置431B)が一体化された入賞装置である。左側上始動入賞装置431Aは、第1特別図柄に係る始動装置であり、右側上始動入賞装置431Bは、第2特別図柄に係る始動装置である。つまり、上始動入賞装置431は、第1特別図柄に係る始動装置、及び、第2特別図柄に係る始動装置としての2つの機能を有する入賞装置である。
上始動入賞装置431は、入口611より下流側に設けられて、入口611から進入した遊技球を、左側上始動入賞装置431Aまたは右側上始動入賞装置431Bのいずれかに機械的に振り分ける振分部(図示せず)を備える。当該振分部は、遊技球が入口611から進入する毎に、遊技球の振り分け先となる始動入賞装置431A,431Bが交互に切り替えられるよう構成される。これにより、上始動入賞装置431に進入した遊技球は、基本的に、左側上始動入賞装置431Aまたは右側上始動入賞装置431Bへと交互に進入する。
なお、上始動入賞装置431は、入口611から進入した遊技球の一部を、いずれの始動入賞装置431A,431Bに進入させることなく、非常に低確率で上始動入賞装置431の左右の側面に形成された開口(図示せず)から遊技盤400上に排出する機能を有する。入口611から進入した遊技球が、始動入賞装置431A,431Bに進入することなく、排出される確率は、例えば、1/100程度であり、好ましくは、1/1000程度であってもよい。
また、遊技盤400には、上記した上始動入賞装置431等に対応して遊技球の通過を検出する検出手段としてのスイッチが複数設けられており(図10参照)、各スイッチに対応した所定領域への遊技球の進入が検出可能とされている。例えば、左側上始動入賞装置431Aに進入した遊技球を検出する左側上始動入賞スイッチ441A、右側上始動入賞装置431Bに進入した遊技球を検出する右側上始動入賞スイッチ441B、下始動入賞装置432に進入した遊技球を検出する下始動入賞スイッチ442、大入賞装置433に進入した遊技球を検出する大入賞スイッチ443、始動装置436A,436Bに進入した遊技球を検出する始動スイッチ446A,446B、一般入賞装置439A,439Bに進入した遊技球を各々検出する一般入賞スイッチ449A,449B等が遊技盤400に設置されている。
また、遊技盤400には、不正防止のために各種センサが設けられており(図10参照)、パチンコ機100に発生した異常を検出可能とされている。例えば、磁気センサ491、振動センサ492、電波センサ493等が遊技盤400に設置されている。
中央構造体420及び始動装置436A,436Bの遊技球の入口部分は入球口を構成し、各入球口に進入した遊技球は遊技領域に放出される。各入賞装置、具体的には、左側上始動入賞装置431A、右側上始動入賞装置431B、下始動入賞装置432、大入賞装置433及び一般入賞装置439A,439Bの遊技球の入口部分は入賞口を構成し、各入賞口に進入した遊技球は基体401に形成された貫通孔を通して基体401の背面側に形成された回収排出通路(図示せず)に案内される。また、各入賞装置に進入しなかった遊技球は、遊技領域の最下流側部分に設けられる排出口401Aを通して回収排出通路へ案内される。回収排出通路に案内された遊技球は、パチンコ機100から遊技場に設けられた遊技球循環装置(図示せず)に排出される。いずれかの入賞装置に遊技球が進入した場合には、入賞装置の種類に応じた所定の個数の遊技球が払出装置540(図8及び図9参照)から払い出される。
なお、各入賞装置は、他の入賞装置と別々に構成されてもよいし、上始動入賞装置431のように、2以上の入賞装置(例えば、左側上始動入賞装置431A及び右側上始動入賞装置431B)が一体化された装置によって入賞装置が構成されてもよい。また、上始動入賞装置431等の始動装置については必ずしも遊技球が進入した場合に所定の個数の遊技球が払い出される入賞口とする必要はなく、遊技球が払い出されることなく遊技領域に再び放出される入球口としてもよい。
一般入賞装置439A及び一般入賞装置439Bの各々は、それらへの遊技球の進入確率を変化させず、進入した遊技球を基体401の背面側へ誘導する。上始動入賞装置431は、入口611への進入確率は変化させないものの、上述したように、上始動入賞装置431に進入した遊技球の一部は、左右の上始動入賞装置431A,431Bのいずれにも進入することなく(すなわち、基体401の背面側へ誘導されることなく)、遊技盤400上(すなわち、遊技領域)に排出される。
また、第2特別図柄に係る下始動入賞装置432は、その内部への遊技球の進入確率を変化させる機構を有している。なお、遊技球の進入確率を変化させる機構は、第2特別図柄に係る始動装置のみに設ける必要はなく、それに代えて、又は、それに加えて、第1特別図柄に係る始動装置、一般入賞装置439A,439B、第1特別図柄に係る始動装置と第2特別図柄に係る始動装置とを含む上始動入賞装置431のような入賞装置のいずれか又は複数に設けてもよい。また、遊技球の進入確率を変化させる機構は、電気的に駆動されるソレノイド等の駆動手段により構成してもよいし、所定領域へ入球した遊技球の自重により動作する機構に代表される機械的に動作する機構により構成してもよい。
第2特別図柄に係る下始動入賞装置432は、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入確率を変化させる下進入規制機構452と、下進入規制機構452を駆動する下進入規制ソレノイド462(図10参照)とを備えている。下進入規制機構452は、下進入規制ソレノイド462によって駆動される2つの可動片を備えており、下進入規制機構452が進入禁止姿勢である場合には、2つの可動片が進入口(入賞口)を狭窄する(又は閉鎖する)配置をとることによって遊技球は下始動入賞装置432に進入できないが、下進入規制機構452が進入許容姿勢である場合には、2つの可動片がそれらの先端部の間隔が拡大するような配置をとることによって遊技球は下始動入賞装置432に進入できるようになる。下進入規制機構452は、普通図柄に係る始動装置436Aまたは始動装置436Bへ進入した遊技球が始動スイッチ446Aまたは始動スイッチ446Bで検出されることに基づく抽選(以下において「普通図柄抽選」とも称す)で当選した場合に、下進入規制ソレノイド462による駆動に応じて所定の回数及び所定の時間だけ進入許容姿勢に移行する。
大入賞装置433は、図7(A)に示すように、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入を規制する進入規制機構453と、進入規制機構453の姿勢を変化させる進入規制ソレノイド463(図10参照)とを備える入賞装置として構成される。
大入賞装置433の進入規制機構453が進入禁止姿勢である場合には、進入規制機構453が進入口(入賞口)を閉鎖することによって遊技球は大入賞装置433に進入できないが、進入規制機構453が進入許容姿勢である場合には、進入規制機構453が進入口を開放することによって遊技球は大入賞装置433に進入できるようになる。
なお、大入賞装置は、大入賞装置433のような構成である必要は必ずしもなく、例えば、非特定通路と、特定通路と、非特定通路に進入した遊技球を検出する非特定通路スイッチと、特定通路に進入した遊技球を検出する特定通路スイッチとを内部に備えるともに、非誘導姿勢と誘導姿勢との間の移行によって、当該大入賞装置に進入した遊技球を非特定通路又は特定通路に振り分ける振分機構と、当該振分機構の姿勢を変化させて遊技球の誘導先を切り換える切換ソレノイドとを備える大入賞装置であってもよい。なお、当該変形例の大入賞装置が備える上記非特定通路スイッチ、特定通路スイッチ、および切換ソレノイドは、例えば、主制御基板920に接続される。
パチンコ機100は、大入賞装置433に代えて当該変形例の大入賞装置を設けた構成であってもよく、大入賞装置433に加えて当該変形例の大入賞装置を設けた構成であってもよい。当該変形例の大入賞装置に進入した遊技球は、振分機構が前方に突出する非誘導姿勢である場合には非特定通路に案内され、振分機構が後方に没入する誘導姿勢である場合には特定通路に誘導される。特定通路、非特定通路及び振分機構は、遊技状態の移行を多様にするために設けられ、特定通路へ遊技球が進入した場合に、遊技者に特典として有利な遊技状態(例えば、後述する確変遊技状態)が付与されるよう構成してもよい。
また、下進入規制機構452等の内部への遊技球の進入確率を変化させる機構としての進入許容姿勢及び進入禁止姿勢としては、各機構を構成して各装置の入賞口(又は入球口)に遊技球が進入可能な特別状態と、遊技球が進入不能な通常状態とを切り替える動作部材の姿勢変化に対応し、各姿勢に応じて動作部材の位置及び向きの少なくともいずれかが異なるものであればよい。また、下進入規制機構452等の遊技球の進入確率を変化させる機構として、遊技球が進入不能な状態を通常状態とする必要は必ずしもなく、通常状態においても遊技球の進入を許容し、特別状態においては通常状態より遊技球が進入し易い状態に動作部材の姿勢が変化する構成としてもよい。
大入賞装置433には、大当りの抽選に当選した場合に遊技球が進入可能となる。具体的には、第1特別図柄に係る上始動入賞装置431へ進入した遊技球が上始動入賞スイッチ441で検出されることに基づく抽選(以下において「第1特別図柄抽選」とも称す)に当選した場合、又は、第2特別図柄に係る下始動入賞装置432へ進入した遊技球が下始動入賞スイッチ442で検出されることに基づく抽選(以下において「第2特別図柄抽選」とも称す)に当選した場合には、進入規制ソレノイド463が作動する。この作動によって所定の回数に亘り所定の時間だけ進入規制機構453の少なくとも一方が進入許容姿勢をとる。
なお、内部に非特定通路と特定通路とを備える大入賞装置において、遊技球を非特定通路または特定通路に振り分ける振分機構は、進入規制機構453の進入許容姿勢への移行から所定の時間後に切換ソレノイド465の作動に応じて誘導姿勢に移行し、更に誘導姿勢への移行から所定の時間後に切換ソレノイド465の停止に応じて非誘導姿勢に戻るよう構成される。
大入賞装置433が作動を開始するために必要な条件を設定するための装置(役連作動装置)を大入賞装置433に対して上方側(上流側)に配置する構成であってもよい。役連作動装置を設ける構成においては、大当りの抽選に当選した後には、当該役連作動装置に遊技球が通過したことを条件として、大入賞装置433が作動を開始する。よって、役連作動装置を設けることによって、遊技者は、大当りに当選した場合、自らの意図するタイミングで特別遊技状態を開始させることができる。なお、必ずしも役連作動装置の遊技球の通過を条件として、大入賞装置433のいずれかが作動を開始する構成とする必要はなく、それに代えて、又は、それに加えて、予め定めた時間の経過により大入賞装置433が作動を開始する構成としてもよい。
また、遊技盤400には、図7(A)に示すように、図柄の変動表示や抽選結果を表示する表示装置471~473と、遊技の保留回数を表示する表示装置476~478とが一体化された複数の発光部を有する表示器が、遊技盤400の一部に相当する左下部分に設けられている。複数の発光部は、各装置に対応する発光領域に予め区画され、各装置の状態が発光状態によって表示される。
具体的には、遊技盤400には、第1特別図柄抽選に伴って、第1特別図柄を変動表示したり、第1特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471と、第2特別図柄抽選に伴って、第2特別図柄を変動表示したり、第2特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472と、第1特別図柄に係る単位遊技の保留回数を表示する特別図柄保留表示装置476と、第2特別図柄に係る単位遊技の保留回数を表示する特別図柄保留表示装置477とが設けられている。第1特別図柄に係る単位遊技の権利及び第2特別図柄に係る単位遊技の権利はそれぞれ最大4回まで保留される。ここで、単位遊技とは、1回の始動入賞に基づいて実行される1回分の遊技であり、1回の始動入賞に基づいて実行される抽選の当否判定と、その当否判定に基づいた抽選結果を表示するまでの変動表示の開始から終了までを含む一連の遊技をいう。
第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合には、左側上始動入賞装置431Aに進入した遊技球が左側上始動入賞スイッチ441A(図10参照)によって検出されたとしても第1特別図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。同様に、第2特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合に、右側上始動入賞装置431B又は下始動入賞装置432に進入した遊技球が右側上始動入賞スイッチ441B(図10参照)又は下始動入賞スイッチ442(図10参照)によって検出されたとしても第2特別図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471及び第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472の各々は、複数の発光部で構成されており、主制御基板920(図10参照)によって制御される。第1特別図柄の表示及び第2特別図柄の表示の各々は、複数の発光部の発光パターン(発光色を含む発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せ)によって表現される。第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476及び第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477は、2個の単色の発光部の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって保留回数を表示する。
また、遊技盤400には、普通図柄抽選に伴って、普通図柄を変動表示したり、普通図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする普通図柄表示装置473と、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留回数を表示する普通図柄保留表示装置478とが設けられている。普通図柄に係る単位遊技の権利は最大4回まで保留される。普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合には、始動装置436A,436Bに進入した遊技球が始動スイッチ446A,446Bによって検出されたとしても普通図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
普通図柄表示装置473は、複数の発光部で構成されており、主制御基板920(図10参照)によって制御される。普通図柄は、複数の発光部の発光パターンによって表現される。また、普通図柄保留表示装置478は、2個の単色の発光部の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって保留回数を表示する。
また、遊技盤400には、中央構造体420の後方に重なるようにして、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技において、装飾図柄を変動表示したり、装飾図柄を確定表示したりする装飾図柄表示装置479が設けられている。装飾図柄の変動表示及び確定表示は、副制御基板940により制御され、主制御基板920による第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示及び確定表示と同期している。装飾図柄の変動表示においては、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示よりも複雑かつ多様な演出が実行される。なお、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示及び確定表示と装飾図柄の変動表示及び確定表示とは、必ずしも完全に一致するタイミングで変動開始したり、確定表示として停止表示をしたりする必要はなく、各タイミングに僅かな時間差を設けつつ略同じタイミングで変動を開始し、略同じタイミングで確定表示が行われる設定としてもよい。
また、遊技盤400は、各種の構造物の裏側に設けられた盤面発光装置490(図10参照)を備えており、盤面発光装置490は、副制御基板940による制御に基づいて遊技進行に伴う各種の発光演出や発光による状態報知を実行する。
ここで、各種の遊技状態及び遊技状態間の移行について説明する。通常時の遊技状態(以下において「通常遊技状態」とも略記する)は、第1特別図柄、第2特別図柄及び普通図柄の変動表示時間が長い状態(以下において「非時短状態」とも称す)に対応する。
第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選において大当りの種類(大当り種別)が所定の種類である大当りに当選した場合には、特別遊技状態後に、第2特別図柄及び普通図柄の変動表示時間が非時短状態よりも短い状態(以下において「時短状態」とも称す)であって、かつ、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選における大当りの当選確率が通常遊技状態より高い状態(以下において「特図高確率状態」とも称す)である遊技状態へ移行する。以下においては、時短状態、かつ、特図高確率状態である遊技状態を「確変遊技状態」とも称する。
ここで、本実施形態のパチンコ機100においては、各特別図柄抽選により選択可能な大当りは1種類であり、各特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、100%の確率で、特別遊技状態後に確変遊技状態へ移行する。なお、大当りの種類(大当り種別)として、特別遊技状態後に確変遊技状態へ移行する大当りと、特別遊技状態後に確変遊技状態とは異なる遊技状態へ移行する大当りとを設ける構成であってもよい。
特別遊技状態後に移行した確変遊技状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、10回)となるまで維持可能とされ、当該単位遊技の総数が所定の回数に達すると、時短状態であって、かつ、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選における大当りの当選確率が通常遊技状態と同一の状態(以下において「特図低確率状態」とも称す)である遊技状態へ移行する。なお、以下においては、時短状態であり、かつ、特図低確率状態である遊技状態を「時短遊技状態」とも称す。
より詳細には、本実施形態のパチンコ機100において、確変遊技状態において第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数に達した場合には、時短遊技状態であり、かつ、普通図柄抽選による当選確率が通常遊技状態より高い状態(以下において「普図高確率状態」とも称す)である遊技状態に移行する。以下においては、確変遊技状態後に移行する普図高確率状態の時短遊技状態を「確変後時短遊技状態」とも称す。
詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機100においては、遊技状態が通常遊技状態であるときに第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選において所定のハズレ結果(大当り当選でない結果)が選択された場合には、時短遊技状態であり、かつ、普通図柄抽選による当選確率が通常遊技状態と同一の状態(以下において「普図低確率状態」とも称す)である遊技状態に移行する。以下においては、遊技状態が通常遊技状態であるときに第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選において所定のハズレ結果(後述する「時短ありハズレ」)が選択された場合に移行する普図低確率状態の時短遊技状態を「低確率時短遊技状態」とも称す。
時短遊技状態(確変後時短遊技状態、低確率時短遊技状態)は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、50回)となるまで維持可能とされ、当該単位遊技の総数が所定の回数に達した後は、通常遊技状態に戻る。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、確変遊技状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、10回)に達した後に時短遊技状態(確変後時短遊技状態)に移行する構成としたが、当該単位遊技の総数が所定の回数に達した後に通常遊技状態に戻る構成であってもよい。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合に特別遊技状態の後に確変遊技状態へ移行し、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数に達した後に時短遊技状態へ移行する構成としたが、内部に非特定通路と特定通路とを備える大入賞装置を備えるパチンコ機100において、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選における当選に基づいて移行する特別遊技状態中に遊技球が特定通路(大入賞装置の内部通路)へ進入するか否かに対応して、特別遊技状態後に移行する遊技状態が異なる構成であってもよい。例えば、特別遊技状態中に遊技球が特定通路へ進入しなかった場合には時短遊技状態へ移行し、その一方で、特別遊技状態中に遊技球が特定通路へ進入した場合には確変遊技状態へ移行する構成であってもよい。
なお、遊技状態及び遊技状態間の移行について、必ずしも上述した構成とする必要はなく、例えば、特図高確率状態が次回の大当りの当選まで継続する構成としてもよいし、他の内容によって上記遊技状態の少なくとも1つを構成してもよいし、上述した各遊技状態とは別の遊技状態を更に含む構成としてもよいし、上述した条件とは異なる条件によって遊技状態間が移行する構成としてもよい。
また、特別遊技状態の発生契機が、必ずしも、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)において当選した場合に限られる必要はなく、当該構成に加えて、または、当該構成に代えて、通常遊技状態において遊技球が遊技領域内に予め定めた特定領域(所謂V領域)に進入した場合に特別遊技状態が発生する構成であってもよい。
例えば、内部に非特定通路と特定通路とを備える大入賞装置を備えるパチンコ機において、特別図柄抽選において非当選の一種である所定の小当たりが選択された場合に通常遊技状態において当該大入賞装置を開放し、当該大入賞装置に進入した遊技球が非特定通路と特定通路とを振り分ける振分機構によって特定通路に誘導されたことで当該特定通路に進入した場合に特別遊技状態が発生する構成であってもよい。また、開閉可能な入口を有する役物装置の内部に非特定通路と特定通路とが設けられたパチンコ機において、所定の入賞口に遊技球が進入した場合に当該役物装置の入口を開放し、開放された入口から当該役物装置に進入した遊技球が非特定通路と特定通路とを振り分ける振分機構によって特定通路に誘導されたことで当該特定通路に進入した場合に特別遊技状態が発生する構成であってもよい。
次に、遊技盤400の主要な装置の動作について概ね時系列に沿って説明する。主制御基板920においては、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄で共通)に係る当選乱数、大当り図柄乱数、停止パターン乱数、各種の変動パターン乱数が生成されており、各種の遊技状態において第1特別図柄に係る始動入賞装置である左側上始動入賞装置431Aに進入した遊技球が左側上始動入賞スイッチ441A(図10参照)によって検出された場合に第1特別図柄の始動入賞となる。第1特別図柄の始動入賞時に、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていない場合には、特別図柄に係る当選乱数、大当り図柄乱数及び停止パターン乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。
第1特別図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、特別遊技状態中でなく、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技中でもなく、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されていない場合には、それらの乱数の格納の直後に開始される。また、特別遊技状態中でない場合であっても、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技中や第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されている場合には、今回の入賞より前に保留されていた全ての特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)に係る単位遊技の終了後に、今回の始動入賞に基づく単位遊技が開始される。特別遊技状態中に第1特別図柄の始動入賞に基づいて各乱数が取得された場合には、その乱数による単位遊技は、特別遊技状態後において今回の始動入賞より前に保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技の後に開始される。
また、第1特別図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、第2特別図柄に係る全ての単位遊技の終了後に開始される。すなわち、今回の始動入賞の後に第2特別図柄の始動入賞に基づいて各乱数が取得された場合には、その第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技が優先して実行される。なお、必ずしも第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技が第1特別図柄に係る単位遊技に優先して実行される構成とする必要はなく、始動入賞の順に第1特別図柄と第2特別図柄に係る単位遊技優位制御が実行される構成であってもよいし、2つの特別図柄が択一的でなく同時に変動可能な構成であってもよい。
第1特別図柄の始動入賞に基づく第1特別図柄抽選において大当りに当選している場合には、更に、取得された大当り図柄乱数に基づいて第1特別図柄抽選の大当り当選に対応する停止図柄(大当り図柄)の種類が決定される。この停止図柄の種類と大当りの種類とが対応し、例えば、進入規制機構453が進入許容姿勢をとる回数に相当するラウンド数(例えば、6ラウンドと16ラウンド)や、特別遊技状態後に移行する遊技状態(例えば、確変遊技状態へ移行させるか否か)といった遊技状態の種類に対応して大当りの種類が設定され、その種類に対応して大当り図柄が設定されている。第1特別図柄抽選において大当りに当選しなかった場合には、大当り図柄とは別のハズレ図柄が停止図柄として設定される。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、大当りの種類として、特別遊技状態の終了後に確変遊技状態を経由して通常遊技状態へと移行する大当り(確変大当り)が設けられている。大当りの種類は、必ずしも、本実施形態のように1種類である必要はなく、ラウンド数や、特別遊技状態後に移行する遊技状態といった遊技状態の種類に対応して大当りの種類が複数種類設定される構成であってもよく、その種類毎に大当り図柄が設定される構成であってもよい。
第1特別図柄抽選の後に、現在の遊技状態、抽選結果、停止パターン乱数の値、各種の変動パターン乱数の値、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数に基づいて、第1特別図柄の変動表示時間が決定されると共に、装飾図柄の変動パターンが選択される。その後、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471における第1特別図柄の変動表示及び装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示(変動演出)が開始され、第1特別図柄にあっては変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、装飾図柄にあっては変動表示時間に亘って変動パターンに従った変動表示が継続される。その後、変動表示時間の経過に伴って、第1特別図柄に係る停止図柄が確定表示され、また、装飾図柄として第1特別図柄の停止図柄に対応する図柄が確定表示される。第1特別図柄及び装飾図柄の確定表示は少なくとも所定の一定時間に亘って継続される。
ここで、装飾図柄の変動表示は、装飾図柄表示装置479の表示画面上で識別情報としての数字やキャラクタによって構成される図柄が縦方向や横方向或いはL字形などの所定の経路に沿って並んでスクロールする図柄列を用いて実行してもよいし、図柄が一定の箇所で回転しつつ別の図柄に更新されるような図柄列を用いて実行してもよい。また、装飾図柄の変動表示としては、図柄の変動表示に限らず、キャラクタの見た目を異ならせて行われる演出表示によって識別情報の変動表示を構成してもよい。また、装飾図柄表示装置479の表示画面の複数箇所に、識別情報の変動表示を実行する部分を設けてもよく、例えば、中央部分に大きく表示される識別情報としての図柄と、表示画面の角部分に小さく表示される別の図柄とを用いて変動表示を行うようにしてもよい。
第1特別図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、第1特別図柄の確定表示後に、遊技状態は特別遊技状態に移行する。特別遊技状態においては、大入賞装置433の進入規制機構453が、大当りの種類に応じた所定の順序で所定の回数だけ進入許容姿勢となる。進入規制機構453における各回の進入許容姿勢中において、所定の個数(例えば、8個)の遊技球が大入賞スイッチ443によって検出された場合、又は、所定の最大進入許容時間(例えば、29.5秒)が経過した場合には、進入規制機構453は進入禁止姿勢に移行する。その後、所定の進入禁止時間の経過後に、再度、進入規制機構453が進入許容姿勢に復帰する。この進入規制動作が大当りの種類に対応した所定の順序で所定の回数だけ繰り返される。
進入規制機構453は、特別遊技状態中においていずれか一方のみが進入許容姿勢をとる構成とされ、特別遊技状態の開始から所定の待機時間が経過した後(オープニング期間後)に初回の進入許容姿勢に一方が移行する。また、最終回の進入禁止姿勢への復帰から所定の進入禁止時間が経過し、更にその後に所定の待機時間が経過した後(エンディング期間後)に特別遊技状態は終了する。特別遊技状態の終了後には、上述のように、時短遊技状態又は確変遊技状態に移行する。
各種の遊技状態において、第2特別図柄に係る右側上始動入賞装置431B又は下始動入賞装置432に進入した遊技球が右側上始動入賞スイッチ441B(図10参照)又は下始動入賞スイッチ442によって検出された場合に第2特別図柄の始動入賞となる。第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技の制御は、上述した第1特別図柄に係る制御と同様に実行される。すなわち、第2特別図柄の始動入賞時に第2特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、特別図柄に係る各乱数が取得されて、この始動入賞に基づく単位遊技が実行される。また、第2特別図柄抽選に応じた停止図柄の決定、装飾図柄の変動パターンの選択、変動表示の実行、及び、遊技状態の移行制御等についても、第1特別図柄に係る制御と同様に実行される。
各種の遊技状態において、始動装置436Aまたは始動装置436Bに進入した遊技球が始動スイッチ446Aまたは始動スイッチ446Bによって検出された場合、普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、普通図柄に係る当選乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。このとき、普通図柄に係る単位遊技中でなければ、その格納の直後に、その取得された普通図柄に係る単位遊技が開始される。一方、普通図柄に係る単位遊技中であれば、既得の普通図柄に係る単位遊技の権利に基づく単位遊技の終了後に、その取得された普通図柄に係る単位遊技が開始される。
普通図柄に係る単位遊技においては、当選乱数の値に基づいて当選したか否かが判定され、当選した場合には、停止図柄として所定の当り図柄が設定される。一方、普通図柄抽選において当選しなかった場合には、停止図柄として所定のハズレ図柄が設定される。普通図柄抽選後に、普通図柄表示装置473において普通図柄の変動表示が開始され、非時短状態にあっては所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、時短状態にあっては非時短状態よりも短い所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続される。遊技状態に応じた所定の時間の経過に伴って、普通図柄に係る停止図柄が一定時間に亘って確定表示される。
普通図柄に係る停止図柄が当り図柄である場合には、普通図柄の確定表示後に、下始動入賞装置432の下進入規制機構452が少なくとも1回は進入許容姿勢に移行する。具体的には、非時短状態(通常遊技状態及び特別遊技状態)において当選した場合には、下始動入賞装置432が所定の最大進入許容時間(例えば、略0.1秒)に亘って進入許容状態へ移行し、時短状態(時短遊技状態及び確変遊技状態)における当選の場合には、下始動入賞装置432が非時短状態の場合より長い所定の最大進入許容時間(例えば、略4.8秒)に亘って間欠的に(例えば、3回に分けて)進入許容姿勢に移行する。但し、所定の個数(例えば、10個)の遊技球が下始動入賞スイッチ442によって検出された場合には、下進入規制機構452は最大進入許容時間の経過を待たずに進入禁止姿勢に移行し、また、進入許容姿勢への移行回数が所定の回数に到達していなくても、今回の普通図柄に係る単位遊技における下始動入賞装置432の動作が終了する。
次に、本実施形態のパチンコ機100の遊技性について説明する。下始動入賞装置432への始動入賞に基づく第2特別図柄抽選(以下、この抽選を「下側特別図柄抽選」と称することがある)を受けるためには、まず、普通図柄抽選において当選しなければならず、更に、その当選に基づく下始動入賞装置432の進入許容状態において遊技球が下始動入賞装置432へ進入しなければならない。通常遊技状態における普通図柄に係る当りの当選確率は時短遊技状態における当選確率と同一であるが、通常遊技状態における当りの当選に基づく下始動入賞装置432の進入許容状態の滞在時間(例えば、略0.1秒)が時短状態における滞在時間(例えば、略2秒)に比べて極めて短く設定されているために、通常遊技状態において、下側特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、上始動入賞装置431(左側上始動入賞装置431A、右側上始動入賞装置431B)への始動入賞に基づく第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選(以下、これらの抽選を「上側特別図柄抽選」と称することがある)を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に小さい。逆に、時短遊技状態や確変遊技状態等の時短状態においては、下側特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、上側特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に大きい。
したがって、遊技者は、上側特別図柄抽選において大当りに当選し、それによって、特別遊技状態後の確変遊技状態への移行を目指して遊技する。一方、時短遊技状態及び確変遊技状態においては、各遊技状態が終了する前に下側特別図柄抽選において大当りに当選することを目指して遊技する。
遊技盤400には、遊技球が流下する遊技領域の中央部に中央構造体420が設けられており、遊技者による発射ハンドル252の回転操作量(遊技球の発射強度)に応じて、発射通路401Bから遊技領域に進入した(放出された)遊技球を、中央構造体420に対して左側(遊技領域の入口に近い側)または右側(遊技領域の入口から離れる側)に振り分け可能に構成される。これにより、パチンコ機100においては、主に中央構造体420の左側から遊技球を流下させる遊技手法(左打ち遊技手法)と、主に中央構造体420の右側から遊技球を流下させる遊技手法(右打ち遊技手法)とが選択的に行える構成となっている。
図7(A)に示すように、遊技盤400に設けられた各入賞装置は、中央構造体420に対する左右いずれの側から遊技球を流下させても遊技球が入賞可能に構成されるので、遊技者は、必要または自身の好みに応じて、左打ち遊技手法または右打ち遊技手法によって遊技を行うことができる。
図7(A)に示すように、遊技盤400には、中央構造体420の左上側に相当する一部分に、左打ち遊技手法によって発射された遊技球(すなわち、発射通路401Bから遊技領域に進入した後に中央構造体420に対して左側に振り分けられた遊技球)が進入可能な球通路部として、球通路部641と球通路部642とが設けられている。
球通路部641は、基体401の前面(正面)側に設けられた球通路部であり、球通路部641は、球通路部641は、内レール403の左上側(先端側)と、中央構造体420の左上側にて基体401の前面側に突設された壁部であって内レール403に概ね沿った方向に延びる壁部651との間に形成される。本実施形態のパチンコ機100においては、図7(A)に示すように、球通路部641は、その幅方向(流下方向に対して交差する向き)の長さ(幅)が遊技球を1つずつ通過可能な長さ(幅)に構成される。
球通路部641は、流下する遊技球を、中央構造体420に対して左側に位置する遊技球の流下領域401Cにおける始動装置436Aより上流側にて排出する。つまり、球通路部641は、進入した遊技球を、遊技領域の周縁に沿って(より詳細には、内レール403に沿って)、流下領域401Cにおける始動装置436Aより上流側の位置まで案内する球通路部として機能する。
図7(A)に示す例においては、発射通路401Bの出口(遊技領域の入口)から遊技領域へ進入した遊技球が、壁部651を超えることなく(すなわち、壁部651に対して遊技領域の入口に近い側)、壁部651と内レール403との間の領域に進入した場合、当該遊技球は球通路部641に進入する。よって、左打ち遊技手法によって発射された遊技球が、壁部651と内レール403との間の領域に進入した場合に、当該遊技球は、球通路部641を経て、流下領域401Cにおける始動装置436Aより上流側の位置まで案内される。
壁部651は、内レール403に対して略一定の距離が離間するように、正面視で左斜め上側を向く上面を有する形状に形成されている。この壁部651の上面に接触した遊技球は、勢いを減らしつつ球通路部642へと進入させることができ、この上面が一定の区間にわたって形成されるため、遊技球の発射力にばらつきがあっても、球通路部642へ発射時間の間隔と略同一の時間間隔で球通路部642へ遊技球を流下させることができる。この壁部651の上面は、平面状に形成されてもよいし、湾曲した曲面形状によって形成されてもよい。
ここで、壁部651は、2つの球通路部641,642を仕切るようにして設けられ、遊技者が意図したいずれの通路に、発射した遊技球のすべてを進入させるかが選択可能となっている。または、壁部651は、一定の区間にわたって形成されるため、どの程度の割合で2つの球通路部641,642へ遊技球を流下させるかの調整操作を容易にすることが可能となっている。正面視で左斜め上側を向く壁部651の上面は、2つの球通路部641,642へ遊技球を流下させる割合を異ならせることができる程度に、傾斜角度と長さが設定されている。このため、壁部651の上面に遊技球が接触する位置を遊技者が調整することで、2つの球通路部641,642へ遊技球を流下させる割合を変化させることができる。例えば、遊技領域の入口に近い左下側部分に遊技球が最初に遊技球が接触するような操作をすれば、それよりも右上側に遊技球が接触する場合よりも多くの遊技球を球通路部641に流下させることができる。
球通路部642は、球通路部641に対して遊技者から遠い奥側または後方側(すなわち、基体401の背面側)であって、その一部が正面視において球通路部641に重なる位置に設けられた球通路部である。
また、球通路部642は、球通路部641に対して正面視における同一高さ位置での通路の下降傾斜の角度が異なる形状とされている。このため、球通路部641と球通路部642とに対して同時期に遊技球が流下する状況で、2つの遊技球が流下していることを、遊技者が容易に確認可能となっている。
また、球通路部642は、球通路部641に対して、流下方向に対して交差する向きの前後幅が異なるように設定される。具体的には、球通路部641は、球通路部642より前後幅が大きな設定とされ、これにより、遊技球の流下速度を異ならせて、前後に重なるようにして遊技球が流下する場合の速度を効率よく異ならせることができる。
また、球通路部642は、球通路部641に対して、流下方向に対して交差する向きの正面視における幅(横幅)が略同一に設定される。これにより、正面視における通路幅を小さくして、遊技領域を効率よく拡大することができる。
球通路部642への進入口となる入口642Aは、図7(B)に示すように、壁部651を介して球通路部641とは反対側(壁部651に対して遊技領域の入口から離れる側)において基体401に貫通形成されている。より詳細には、入口642Aは、図7(B)に示すように、壁部651と、壁部651に対して遊技領域の入口から離れる側にて基体401の前面側に突設された壁部652との間に位置する領域653において基体401に貫通形成されている。
領域653の上流側には、当該領域653への遊技球の進入口となる入口653Aが形成され、発射通路401Bの出口から遊技領域へ進入した遊技球は、入口653Aを経ることによって領域653に進入することができる。領域653は、入口653Aが形成された位置を除き、その周縁側が壁部651の上方側部分(上流側部分)と壁部652とによって囲まれた閉領域に構成される。
球通路部642の入口642Aは、領域653に進入した全ての遊技球が到達可能な下流側に形成されているので、遊技球が入口653Aから領域653に進入した場合には、当該遊技球を入口642Aに進入させることができる。よって、発射通路401Bの出口(遊技領域の入口)から遊技領域へ進入した遊技球が、入口653Aを経て領域653に進入した場合、当該遊技球は入口642Aから球通路部642に進入し、球通路部642を流下する。
図7(B)に示すように、領域653の周縁の一部を構成する壁部652は、入口653Aにおける右端側(すなわち、入口653Aにおける遊技領域の入口から離れる端側)から下流側に向かって、湾曲部652Aと、下降傾斜部652Bと、下側壁部652Cとを含む。
湾曲部652Aは、入口653Aにおける右端側から右方側(遊技領域の入口から離れる方向側)に膨らむように湾曲する部分である。領域653は、湾曲部652Aの形状によって、入口653Aより下流側(下方側)であって球通路部642の入口642Aの形成領域より上流側(上方側)において、遊技球の流下方向と交差する向きの長さW2が、入口653Aにおける遊技球の流下方向と交差する向きの長さW1より長く、かつ、入口642Aにおける遊技球の流下方向と交差する向きの長さW3より長い、右方向に膨らんだ形状に構成される。
下降傾斜部652Bは、湾曲部652Aの下流側に連続する部分であって入口642Aが設けられた左方側へ下降傾斜する部分である。下側壁部652Cは、下降傾斜部652Bの下流側に連続する部分であって入口642Aの右下側の周縁に沿って略垂直に下降する部位と下側の周縁に沿って略水平に延びる部位とから構成される部分である。
これにより、発射通路401Bの出口から遊技領域へ進入した遊技球が入口653Aから領域653に進入した場合、当該遊技球は、壁部652の湾曲部652Aによって一旦右方側(遊技領域の入口から離れる方向側)へ誘導された後、進行方向を左方側に転換し、下降傾斜部652Bによって入口642Aへと案内される。よって、発射通路401Bを経て遊技領域に進入した遊技球の進行方向を湾曲部652Aの湾曲によって緩やかに転換させ、その速度を減速させつつ入口642Aへと遊技球を案内することができるので、遊技球を入口642Aへスムースに進入させることができる。
また、壁部652の下側壁部652Cは、下降傾斜部652Bの左端に対して一段下がった階段形状に構成されるので、下降傾斜部652Bから下側壁部652Cへ誘導された遊技球が再び下降傾斜部652Bの側へ戻ることを抑制することができ、その点においても、遊技球を入口642Aへスムースに進入させることができる。
球通路部642からの排出口となる出口642Bは、入口642Aと同様、壁部651を介して球通路部641とは反対側であって流下領域401Cにおける始動装置436Aより上流側となる位置において基体401に貫通形成されている。よって、入口642Aから球通路部642に進入して球通路部642を流下する遊技球は、基体401の前面側に設けられた球通路部641と同様、流下領域401Cにおける始動装置436Aより上流側において出口642Bから排出される。
つまり、球通路部642は、入口642Aから進入した遊技球を基体401の背面側において流下させ、流下領域401Cにおける始動装置436Aより上流側の位置まで案内する球通路部として機能する。したがって、左打ち遊技手法によって発射された遊技球が、壁部651における球通路部641とは反対側の領域に進入した後、入口642Aから球通路部642に進入した場合に、当該遊技球は、球通路部641を経て、流下領域401Cにおける始動装置436Aより上流側の位置まで案内される。
なお、球通路部641または球通路部642の一方を通過した遊技球が、始動装置436Aに入賞し易くなるよう、球通路部641および球通路部642を配置する構成であってもよい。これにより、球通路部641,642のうち始動装置436Aに入賞し易いと推測した球通路部を遊技者によって選択させることが可能となる。
また、遊技盤400には、中央構造体420の右上側に、右打ち遊技手法によって発射された遊技球(すなわち、発射通路401Bから遊技領域に進入した後に中央構造体420に対して右側に振り分けられた遊技球)が進入可能な球通路部として、球通路部661と球通路部662とが設けられている。
球通路部661は、基体401の前面側に設けられた球通路部であり、球通路部661は、球通路部641は、遊技領域の右上側に設けられて当該遊技領域の周縁の一部を構成する部材と、中央構造体420の右上側にて基体401の前面から前方側に突出する壁部であって遊技領域の周縁に概ね沿った方向に延びる壁部671との間に形成される。球通路部661は、その幅方向(流下方向に対して交差する向き)の長さが遊技球を1つずつ通過可能な長さに構成される。
球通路部661は、流下する遊技球を、中央構造体420に対して右側に位置する遊技球の流下領域401Dにおける始動装置436Bより上流側にて排出する。つまり、球通路部661は、進入した遊技球を、遊技領域の周縁に沿って、流下領域401Dにおける始動装置436Bより上流側の位置まで案内する球通路部として機能する。
図7(A)に示す例においては、発射通路401Bの出口から遊技領域へ進入した遊技球が、中央構造体420に対する上側の通路を通過し、壁部671を超え、壁部671に対する遊技領域の周縁側の領域に進入した場合、当該遊技球は球通路部661に進入する。よって、右打ち遊技手法によって発射された遊技球が、壁部671に対する遊技領域の周縁側の領域に進入した場合に、当該遊技球は、球通路部661を経て、流下領域401Dにおける始動装置436Bより上流側の位置まで案内される。
球通路部662は、球通路部661に対して遊技者から遠い奥側または後方側(すなわち、基体401の背面側)であって、その一部が正面視において球通路部661に重なる位置に設けられた球通路部である。球通路部662への進入口となる入口662Aは、壁部671を介して球通路部661とは反対側において基体401に貫通形成されている。よって、発射通路401Bの出口から遊技領域へ進入した遊技球が、中央構造体420に対する上側の通路を通過した後、壁部671を超えることなく、壁部671における球通路部661とは反対側の領域に進入した場合、当該遊技球は入口662Aから球通路部662に進入し、球通路部662を流下する。
球通路部662からの排出口となる出口662Bは、入口662Aと同様、壁部671を介して球通路部661とは反対側であって流下領域401Dにおける始動装置436Bより上流側となる位置において基体401に貫通形成されている。よって、入口662Aから球通路部662に進入して球通路部662を流下する遊技球は、基体401の前面側に設けられた球通路部661と同様、流下領域401Dにおける始動装置436Bより上流側において出口662Bから排出される。
つまり、球通路部662は、入口662Aから進入した遊技球を基体401の背面側において流下させ、流下領域401Dにおける始動装置436Bより上流側の位置まで案内する球通路部として機能する。したがって、右打ち遊技手法によって発射された遊技球が、壁部671における球通路部661とは反対側の領域に進入した後、入口662Aから球通路部662に進入した場合に、当該遊技球は、球通路部661を経て、流下領域401Dにおける始動装置436Bより上流側の位置まで案内される。
なお、球通路部661または球通路部662の一方を通過した遊技球が、始動装置436Bに入賞し易くなるよう、球通路部661および球通路部662を配置する構成であってもよい。これにより、球通路部661,662のうち始動装置436Bに入賞し易いと推測した球通路部を遊技者によって選択させることが可能となる。
次に、後ブロック104について説明する。図8及び図9は、それぞれ、パチンコ機100を示す背面側斜視図及び背面図である。なお、図8においては、理解の容易のために、外枠101を省略して示している。
後ブロック104は、図8及び図9に示すように、基体501に他の部材や装置が取着されて構成されている。この基体501と中間ブロック103とが後ブロック支持機構136,137によって接続されることにより、後ブロック104が中間ブロック103に対して開閉可能に支持されている。
後ブロック104は、遊技球を貯留する球貯留部としての遊技球タンク510と、遊技球タンク510の下流側に連続して遊技球を(例えば、1列に)整流させると共に1段に整列させる球整列部としてのタンクレール520と、タンクレール520の下流側においてタンクレール520から流入した遊技球を誘導する球誘導部としてのケースレール530と、ケースレール530の下流側において遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを実行する払出装置540と、払出装置540の下流側において払出装置540から流出した遊技球を基体501に形成された誘導通路(図示せず)に誘導する球誘導部としての誘導部材550と、払出装置540による遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを制御する払出制御装置560と、外部電力を各種の装置等で必要とする所定の電圧の電力に変換して出力する電力供給手段としての機能と発射操作装置250に対する発射操作に基づく遊技球の射出を主制御基板920と協同して制御する発射制御手段としての機能とを有する電源・発射制御装置570と、払出制御装置560及び遊技球貸出装置290(図1参照)とパチンコ機100の側方に配置されるカードユニット(図示せず)との間の信号を中継する中継装置950と、パチンコ機100の状態に応じた信号を管理装置(図示せず)に出力する基板である外部端子板580とを備えている。
基体501は、樹脂(例えば、ABS樹脂)により一体成型されており、前側部分に対応するベース部502と、ベース部502よりも後方に位置した保護カバー部503とを含んでいる。ベース部502は、その上側部分が後ブロック104の外形に沿って略枠状に形成されると共に、下側部分が前後方向に厚みを有する略平坦状に形成されており、他の装置が取り付けられる被取付部としての機能を有している。
保護カバー部503は、前後方向に厚みを有する略板状に形成されている。また、保護カバー部503は、中間ブロック103の背面全域を覆う形状でなく、主制御装置370の一部といった頻繁に検査や確認が必要な中間ブロック103の背面における一部をパチンコ機100の背面に露出するための窓部を形成する大きさに設定されている。保護カバー部503の背面には、主制御装置370及び副制御装置390における発熱の放熱性を向上させる機能を有する多数の通気孔503Aが形成されている。
遊技球タンク510は、上方に開口した横長の箱型容器であり、その長手方向の一端側に、島設備の球循環装置(図示せず)から供給される遊技球が逐次補給される。遊技球タンク510における遊技球の供給される側と異なる長手方向の一端側には開口(図示せず)が形成されている。遊技球タンク510の底面は長手方向に緩やかに傾斜し、遊技球タンク510に供給された遊技球は開口側に自重によって移動する。また、遊技球タンク510の底面は、長手方向に比して、長手方向と直交する方向(前後方向)にも傾斜し、開口が設けられる側(例えば、前側)に優位に遊技球を誘導する。また、遊技球タンク510の底面には、その上に重なるようにして金属製の帯電防止板(図示せず)が取着され、帯電防止板が接地電位に接続されて遊技球タンク510内及びその下流側の遊技球の静電気が除去される。
タンクレール520は、遊技球タンク510の開口が形成される側に取り付けられ、遊技球タンク510の開口を通して遊技球が流入する。タンクレール520は、遊技球が1列に並んで通過する幅を有する略樋状の遊技球の通路を形成する通路形成部材521と、通路形成部材521により形成される通路の上面として次第に高さが低くなる天面部を有してその通路を流下する遊技球を上下に重なった高さから次第に1段の高さに整流する整流部材522とを備えている。タンクレール520により形成される通路は、下流側に向けて緩やかに傾斜しており、遊技球タンク510とは反対側へ遊技球を誘導する。
ケースレール530は、タンクレール520の下側に連続するように縦長に形成されており、タンクレール520からの遊技球が流入する。ケースレール530には、遊技球が勢いよく流れないように左右に湾曲しつつ下方に連続している。また、ケースレール530における球通路の途中部分には、球切れを検出するための球切れ検出部539が設けられている。球切れ検出部539には、貯留球スイッチ591(図10参照)が内蔵され、貯留球スイッチ591によって、ケースレール530又はその上流側で球詰り等が発生してケースレール530内に遊技球が正常に補給されていない球切れ状態を検出する。
払出装置540は、遊技球を送り出す送出機構と、送出機構を駆動する駆動手段としての払出モータ542(図10参照)と、払出計数スイッチ592(図10参照)とを備えている。払出制御装置560による制御に基づく払出モータ542の作動に応じて、球通路に貯留されている遊技球が下流側へ放出される。放出された遊技球の球通路の通過は、払出計数スイッチ592に検出され、これにより、払出制御装置560(払出制御基板930)が遊技球の払い出し数を計数する。
払出制御装置560及び電源・発射制御装置570は、図8及び図9に示すように、後ブロック104の背面側下部に位置するように基体501のベース部502における下部背面に重なるようにして取り付けられている。これら払出制御装置560及び電源・発射制御装置570を含む後ブロック104は、機種変更等において遊技盤400を別の遊技盤に交換した場合にも、継続利用可能とされている。
払出制御装置560は、払出制御基板930(図10参照)と、払出制御基板930を収容する基板ケースとを備え、払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、開封の痕跡を残さずに開封できないように封止された基板ケースの内部に収容されている。
電源・発射制御装置570は、電源・発射制御基板900(図10参照)と、電源・発射制御基板900を収容する基板ケースとを備え、電源・発射制御基板900は、主制御基板920と同様に、封止された基板ケースの内部に収容されている。
外部端子板580は、図8及び図9に示すように、後方から見た後ブロック104の右上側端部に設けられている。外部端子板580には、特別遊技状態中に信号出力するための出力端子などが設けられている。
また、図9に示すように、パチンコ機100の背面側には、背面設定スイッチ905が設けられている。背面設定スイッチ905は、本パチンコ機100の出球率を予め定めた複数段階(例えば、6段階や9段階など)のいずれか1段階に設定するための設定操作を有効化するための設定有効化装置である。
背面設定スイッチ905に所定のキー(図示せず)を挿入して所定位置(本実施形態では、初期位置から時計回りに略90°回転させた位置)まで回転させることで出球率の設定変更を有効化(許容)することができる。出球率の設定変更がこのように有効化された状態で所定の設定操作(本実施形態においては、初期化スイッチ907の押下)を行うことで出球率の設定変更が有効に行われる。
出球率の設定変更が有効に行われた場合、設定された各段階に応じて所定の遊技態様が変更される。つまり、背面設定スイッチ905および初期化スイッチ907の操作による出球率の設定変更は、遊技態様の設定変更であるともいえる。
本実施形態のパチンコ機100においては、出球率の設定変更(すなわち、遊技態様の設定変更)により設定された各段階に応じて、初当り確率(本実施形態においては、第1特別図柄抽選の当選確率)と、確変継続率(本実施形態においては、確変遊技状態において第2特別図柄抽選を経由して特別遊技状態へ移行した場合に当該特別遊技状態後に確変遊技状態に移行する確率)との組み合わせが異なる9種類の遊技態様のいずれかを選択することができる。よって、出球率の設定変更(遊技態様の設定変更)が有効に行われた場合には、設定された段階に応じた初当り確率および継続確率となるよう第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選の各当選確率を変化させる(すなわち、各当選確率に応じた確率抽選データを使用する)ことで出球率の調整が行われる。
具体的に、本実施形態のパチンコ機100においては、初当り確率が大幅に低いが確変継続率が大幅に高いトップタイプと、初当り確率が中程度であり確変継続率も中程度であるミドルタイプと、初当り確率が大幅に低いが確変継続率が大幅に高いボトムタイプとを選択できる。さらに、これらの各タイプにおいて、各タイプの初当り確率が、各タイプ間の初当り確率の幅よりも小幅に細分化された3段階の確率状態(以下、確率設定状態ともいう)、すなわち、3段階の中で初当り確率が最も低い第1段確率と、2番目に低い初当り確率である第2段確率と、初当り確率が最も高い第3段確率とを選択できる。
トップタイプにおいて、上始動入賞装置431および下始動入賞装置432への入賞に伴う賞球数は他のタイプよりも少ないが、大入賞装置433への入賞に伴う賞球数は他のタイプよりも多くなっている。一方、ボトムタイプにおいて、上始動入賞装置431および下始動入賞装置432への入賞に伴う賞球数は他のタイプよりも多いが、大入賞装置433への入賞に伴う賞球数は他のタイプよりも少なくなっている。
ここで、トップタイプ、ミドルタイプ、およびボトムタイプのいずれも賞球数は同一の数に設定してもよい。これにより、トップタイプ、ミドルタイプ、およびボトムタイプのいずれの設定であるのか遊技者が賞球数から判定することを不能とし、いずれのタイプであるかの設定を推測する遊技性を長時間にわたって付加することができる。
また、トップタイプ、ミドルタイプ、およびボトムタイプのいずれも確率設定状態の段階に応じて遊技者にとっての利益率は変化するが、いずれのタイプであっても確率設定状態の段階が同一であれば遊技者にとっての利益率は実質的に同一に設定されている。このため、タイプの変更によって確率の設定を変更しても、遊技場側が獲得する一定期間(例えば、1日)当たりの利益は予測しやすく、遊技場の管理をし易くすることができる。
なお、出球率の設定変更によって変更する遊技態様としては、上述したような、初当り確率と確変突入率との組合せであることに必ずしも限定される必要はなく、例えば、初当り確率または確変突入率のいずれかであってもよい。また、初当り確率および確変突入率以外の抽選確率、例えば、第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選の当選確率、普通図柄抽選の当選確率や、第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選において小当たりが選択される確率や、確変突入率(本実施形態においては、第2特別図柄抽選での当選を経由する確変遊技状態への突入率)や、特別遊技状態後に移行した確変遊技状態が終了する確率(例えば、確変遊技状態中に図柄の変動表示が実行される毎に行われる転落抽選において確変遊技状態の終了が選択される確率)などであってもよく、これらの各遊技態様の2つ以上の組合せであってもよい。
背面設定スイッチ905より上方には、設定表示装置906が設けられている。背面設定スイッチ905の操作によって出球率の設定変更(遊技態様の設定変更)が有効に行われた場合、現在設定されている遊技態様に対応する設定表示情報が設定表示装置906に表示される。設定表示情報は、タイプを表す英字と確率設定状態を表す数字との組み合わせから構成される。本実施形態のパチンコ機100においては、トップタイプ、ミドルタイプ、およびボトムタイプの各タイプを、それぞれ、「T」、「M」および「B」の英字で表す。また、各タイプの確率設定状態は、第1段確率を「1」で表し、第2段確率を「2」で表し、第3段確率を「3」で表す。
よって、例えば、トップタイプの第1段確率の遊技態様である場合に設定表示装置906に表示される設定表示情報は「T1」であり、ミドルタイプの第3段確率の遊技態様である場合に設定表示装置906に表示される設定表示情報は「M3」であり、ボトムタイプの第2段確率の遊技態様である場合に設定表示装置906に表示される設定表示情報は「B2」である。
<電気的な構成>
次に、パチンコ機100の電気的構成について説明する。図10は、パチンコ機100の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機100は、図10に示すように、電源・発射制御基板900、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等の制御回路装置を備えている。なお、図10において、各種の信号を中継するだけの中継回路装置については省略している。以下に、これらの主要な制御回路装置を個別に詳細に説明する。
電源・発射制御基板900は、パチンコ機100の各部に電源供給路(図中の破線)を介して所定の電圧の電力を供給する電源部901と、発射操作装置250の操作に応じて発射装置330の駆動を制御する発射制御部902と、初期化スイッチ907からの初期化信号や球溢れスイッチ249からの球溢れ信号を中継する信号中継部903とを備えている。
電源部901は、外部より供給される外部電力(例えば、交流24ボルト)を取り込んで内部電力(例えば、直流24ボルト)に変換すると共に、その内部電力から各種の電力を生成する。電源部901により生成される電力は、各種のソレノイドや各種のモータ等の機器を駆動するための駆動用電圧(例えば、直流12ボルト)の電力、各種のスイッチを駆動したり制御処理を実行したりするための制御用電圧(例えば、直流5ボルト)の電力、主制御基板920のRAMの内容を保持させるためのバックアップ用電圧の電力等を含んでいる。
電源部901は、内部電力から生成した各種の電力を、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等に供給する。具体的には、電源監視基板910に対しては、内部電力、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給される。主制御基板920に対しては、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給され、これら電力は、電源監視基板910の電源監視部911を介して供給される。払出制御基板930に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。副制御基板940に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。発射制御部902及び信号中継部903に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。
電源部901には、電源スイッチ909が接続されており、電源スイッチ909がオフ状態である場合には外部電力の取り込みが停止される。なお、電源スイッチ909をオフ状態にしたり、電源スイッチ909を介して電源部901に接続される電源プラグ(図示せず)を外部電力の供給コンセント(図示せず)から抜脱したりすることによってパチンコ機100の内部への電力の供給が停止している状態や、外部電力自体の供給が停止している状態を「停電状態」と総称する。
電源部901は、停電状態への移行後においても所定の期間にわたり制御用電圧の電力を正常に出力するように構成されている。これによって、主制御基板920は、現在の制御状態に復帰できるように状態を保存して制御を終了させることができる。
発射制御部902は、主制御基板920と協同して、発射装置330の球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334の駆動を制御する。なお、球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334は、所定条件が整っている場合に作動が許可される。具体的には、遊技者が発射ハンドル252(図1参照)に触れていることが接触センサ254からの接触センサ信号に基づいて検知されていること、発射を停止させるための発射停止スイッチ255が操作されていないことを条件に、発射制御部902はオン状態の発射許可信号を主制御基板920に出力する。また、発射許可信号と発射異常信号とに基づいて主制御基板920は発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号を発射制御部902に出力する。発射制御部902は、オン状態の球送り制御信号に基づいて球送りソレノイド332を作動させ、オン状態の発射ソレノイド制御信号の受信と可変抵抗器253の抵抗値とに基づいて発射ソレノイド334を作動させる。これによって、発射装置330から可変抵抗器253の抵抗値(発射ハンドル252の回転操作量)に応じた強さで遊技球が順次に発射される。
信号中継部903は、初期化スイッチ907が押下された場合に、主制御基板920へオン状態の初期化信号を出力する。主制御基板920においては、オン状態の初期化信号の受信に応じて主制御基板920のRAMに保存された保存情報を初期化する。なお、初期化スイッチ907は、必ずしも信号中継部903を介して主制御基板920に信号を出力する構成とする必要はなく、例えば、初期化スイッチ907を主制御基板920に直接搭載する等して基板ケース371内に初期化スイッチ907が収容される構成としても良く、これにより信号が伝送される区間を狙った不正な信号入力を抑止することができる。
また、信号中継部903は、球溢れスイッチ249が遊技球を検出した場合に、主制御基板920へオン状態の球溢れ信号を出力する。主制御基板920においては、オン状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に低速払出信号を出力し、低速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度(払出装置540からの遊技球の払出速度)を低速化させる。また、主制御基板920は、オフ状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に高速払出信号を出力し、高速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度を高速化させる。
また、図10に示すように、信号中継部903には、背面設定スイッチ905および設定表示装置906が接続されている。信号中継部903は、背面設定スイッチ905が所定のキー(図示せず)により時計回りに略90°回転された場合に主制御基板920へ出力されるオン状態の設定信号を中継する。主制御基板920においては、背面設定スイッチ905からオン状態の設定信号を受信したことに応じて遊技態様の変更を許容する。また、信号中継部903は主制御基板920から設定表示装置906へ出力された設定表示信号を中継する。設定表示装置906は、受信した設定表示信号に対応する設定表示情報を表示する。
電源監視基板910は、電源・発射制御基板900からの電力供給状態を監視する電源監視部911と、電源・発射制御基板900と主制御基板920との間の電力供給及び各種の信号の伝達を中継する信号中継部912とを含んでいる。電源監視部911は、停電状態への移行に応じて主制御基板920へ停電信号を出力するものでもあり、電源部901から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満である状態が所定の時間だけ継続した場合に停電状態であると判断して、オン状態の停電信号を主制御基板920へ出力する。主制御基板920は、オン状態の停電信号の受信によって停電状態への移行を認識する。
主制御基板920は、パチンコ機100の動作を統括的に制御する。主制御基板920には、1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)が搭載されている。MPUは、演算処理装置としてのCPU(図示せず)と、CPUにより実行される各種の制御プログラムや固定データを記憶したROM(図示せず)と、制御プログラムの実行に際して一時的に各種のデータ等を記憶するRAM(図示せず)とを含んでいる。主制御基板920には、その他、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。主制御基板920のRAMは、停電状態への移行後においても電源・発射制御基板900からのバックアップ電圧の電力供給によって内部データを維持(バックアップ)できる構成となっている。
払出制御基板930は、主制御基板920からの指示に応じた払出装置540による遊技球の払い出し動作や遊技球貸出装置290の操作に応じた払出装置540による遊技球の貸し出し動作を制御する。払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、CPU(図示せず)、ROM(図示せず)及びRAM(図示せず)を含む1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。
払出制御基板930は、他の装置と情報通信可能に接続する接続手段としての入出力ポートが搭載されており、例えば、主制御基板920及び中継装置950とは双方向の情報入出力通信が可能に接続され、開閉検出スイッチ108,109、貯留球スイッチ591、及び、払出計数スイッチ592とは、一方向のみの情報入力通信のみが可能に接続され、払出モータ542とは、一方向のみの情報出力通信のみが可能に接続されている。なお、払出制御基板930のRAMは、主制御基板920のRAMと同様に、停電状態において一定の期間にわたって内部データを維持可能とするバックアップ機能を有する構成としてもよいし、主制御基板920のRAMとは異なり、停電状態において内部データを維持しない構成としてもよい。
副制御基板940は、主制御基板920からの指示に基づいて、各種の演出装置や各種の発光装置や各種の音響装置等の動作を制御する。副制御基板940は、他の装置と情報通信可能に接続する接続手段としての入出力ポートが搭載されており、例えば、主制御基板920とは一方向のみの情報入力通信のみが可能に接続され、入力操作装置260とは双方向に情報通信可能に接続され、装飾図柄表示装置479等とは一方向の情報出力通信のみが可能に接続されている。
<各種の制御処理>
次に、主制御基板920によって実行される各種の制御処理について説明する。主制御基板920における制御処理は、大別すると、停電状態からの復帰に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本形態では2ms(ミリ秒)周期で)メイン処理に割込みをかけて実行されるタイマ割込み処理とで構成されている。
まず、図11を参照して、主制御基板920によって実行されるメイン処理について説明する。図11は、主制御基板920のメイン処理(図11においては「主制御メイン処理」と略記)を示すフローチャートである。
主制御基板920のメイン処理において、まず、主制御基板920の立ち上げや各種の情報を初期設定するための一連の制御開始処理(プログラム開始処理S1001~乱数初期設定処理S1019)が一度だけ実行され、その後は、割込みを禁止する割込み禁止処理S1020と、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)及び大当り図柄乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)並びに普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する乱数初期値更新処理S1021と、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ~第4の変動種別カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する変動用カウンタ更新処理S1022と、割込みを許可する割込み許可処理S1023とが繰り返し実行される。なお、割込み許可処理S1023の前にタイマ割込みの要求が発生した場合には、割込み許可処理S1023の直後にタイマ割込み処理が実行される。
一連の制御開始処理において、プログラムの実行を制御するスタックポインタ(RAMの一部の領域)に初期値を設定するプログラム開始処理S1001と、割込みモードを設定する割込みモード設定処理S1002と、払出制御基板930及び副制御基板940等が立ち上がるまで所定の時間だけ待機する立上待機処理S1003とが実行される。
立上待機処理S1003の後に、電源・発射制御基板900の背面設定スイッチ905からの設定信号の出力状態の判定処理S2001が行われる。判定処理S2001において、背面設定スイッチ905からの設定信号がオフ状態であると判定された場合には(S2001:N)、電源・発射制御基板900の初期化スイッチ907からの初期化信号の出力状態の判定処理S1004、停電情報(RAMの一部の領域)の値の判定処理S1005、保存情報の記憶状態の判定処理S1007が行われ、これらの判定結果に基づいてRAMの保存情報を消去するか否かが判定される。ここで、保存情報とは、停電前の遊技の状態に復帰させるために必要な情報であって、停電前に遊技の進行に応じて更新されていたRAMの一部の領域に対応し、実行中の単位遊技に関するカウンタの値や、始動入賞によって格納されたカウンタの値等が例示される。
保存情報の記憶状態は、次のように判定される。まず、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出して(チェックサム算出処理S1006)、その現在のチェックサム値と前回の停電状態への移行に伴い停電監視処理S1202(図12参照)において算出されたチェックサム値の2の補数であるRAM判定値との排他的論理和が「0」であるか否か(判定処理S1007)が判定され、これにより、現在のチェックサム値と停電状態への移行時のチェックサム値とが同一であるか否かが判定される。
初期化信号がオン状態である場合(S1004:Y)、停電情報が停電状態への移行時に保存情報を保存して終了したことを示す所定の停電値でない場合(S1005:N)、又は、保存情報が正常に保持されていない場合(S1007:N)には、RAMの保存情報を消去するRAMクリア処理S1008が実行される。保存情報が正常に保持されていると判断された後(S1007:Y)、又は、RAMクリア処理S1008が実行された後には、主制御基板920に接続されている各種の装置を初期化するハードウェア初期化処理S1009が実行される。
ハードウェア初期化処理S1009の後には、停電情報が停電値であるか否かの判定処理S1010が実行される。停電情報が停電値である場合(S1010:N)には、保持情報の復帰を含め各種の情報を初期設定するRAM復帰設定処理S1011と、その設定完了を示す復帰コマンドが設定される(復帰コマンド出力処理S1012)。RAM復帰設定処理S1011における保持情報の復帰によって、前回の停電状態への移行直前の制御状態に主制御基板920の制御状態が復帰する。
一方、停電情報が停電値でない場合(S1010:Y)には、保持情報の復帰は行わずに各種の情報が初期設定され(RAM初期設定処理S1013)、その設定完了を示す初期化コマンドが出力される(初期化コマンド出力処理S1014)。
なお、RAM復帰設定処理S1011及びRAM初期設定処理S1013において、停電情報は停電値と異なる所定の通電値に設定され、また、前回の停電状態への移行直前において不正検知エラー等の各種のエラー状態が発生していてもそれらのエラー状態は全て解除される。また、主制御基板920から払出制御基板930及び副制御基板940の双方に復帰コマンドか初期化コマンドのいずれかが出力され、復帰コマンド又は初期化コマンドを受信した払出制御基板930及び副制御基板940の各々においても所定の初期化処理が実行される。
立上時の状況に応じたRAMの初期設定(判定処理S1004~初期化コマンド出力処理S1014)の後に、前回の停電状態への移行時に条件装置が作動していた場合には、特別遊技状態に復帰させるための準備が行われる(特別遊技状態復帰準備処理S1015)。具体的には、特別遊技状態復帰準備処理S1015においては、条件装置と役物連続作動装置の作動状態が判定され、停電状態時における遊技の状況に対応した処理が、副制御基板940において実行される。
特別遊技状態復帰準備処理S1015の後には、時短状態フラグが設定されているか否かを判定することにより時短状態であるか非時短状態であるかが判定され(判定処理S1016)、時短状態である場合(S1016:Y)には、時短コマンドが出力される(時短コマンド出力処理S1017)。一方、非時短状態である場合(S1016:N)には、非時短コマンドが出力される(非時短コマンド出力処理S1018)。その後、特別図柄に係る当選乱数カウンタ(RAMの一部の領域)の値が初期化される(乱数初期設定処理S1019)。
一方、判定処理S2001において、背面設定スイッチ905からの設定信号が、背面設定スイッチ905が所定のキーにより操作されていることを示すオン状態であると判定された場合(S2001:Y)、RAM922の実質的に全領域の情報を消去するRAMクリア処理S2002が実行される。具体的には、RAMクリア処理S2002においては、RAM922に格納されている設定対応情報を除く実質的にすべての領域の情報が消去される。
なお、設定対応情報は、予め定めた複数段階(本実施形態においては、9種類)の遊技態様の各々に対応する情報であり、設定中の遊技態様に対応する設定態様情報がRAM922に格納されている。よって、RAMクリア処理S2002により、主制御基板920のRAM922における設定対応情報の記憶領域を除く実質的にすべての領域の情報が消去され、設定変更を許可する状態となる。
設定変更を許可する状態となると、RAM922に格納されている設定対応情報に対応する遊技態様を識別する設定表示信号が設定表示装置906に出力される。設定表示装置906は、主制御基板920から受信した設定表示信号に対応する設定表示情報を表示する。つまり、設定表示装置906には、RAM922に格納されている設定対応情報に対応する設定表示情報が表示される。
次いで、背面設定スイッチ905からの設定信号がオフ状態となるまで遊技態様の設定を変更する設定変更処理S2003が実行される。なお、背面設定スイッチ905からの設定信号は、背面設定スイッチ905が所定のキーにより操作されていない状態においてオフ状態となる。
遊技態様の設定変更は、背面設定スイッチ905が所定のキーにより操作された状態において初期化スイッチ907を押下することによって行われる。具体的に、当該状態において、主制御基板920が初期化スイッチ907の押下に基づく初期化信号を受信する毎に、設定対応情報が順次変更される。具体的には、予め定められた9種類の遊技態様を循環的に選択する順序(例えば、・・・→T1→T2→T3→M1→M2→M3→B1→B2→B3→T1→T2→・・・)が予め決められており、選択される遊技態様は、初期化スイッチ907が押下される毎に当該順序に従って順次変更される。
当該変更が行われる毎に選択中の遊技態様に対応する値が設定対応情報としてRAM922に格納される。RAM922に格納される設定対応情報が変更される毎に、当該設定対応情報に対応する設定表示信号が設定表示装置906に出力され、変更後の設定対応情報に対応する設定表示情報が設定表示装置906に表示される。
よって、遊技場の管理者等の設定変更者は、背面設定スイッチ905が所定のキーにより操作された状態において、本パチンコ機100に対して設定したい遊技態様を選択されるまで初期化スイッチ907の押下を繰り返した後、上始動入賞装置431(左側上始動入賞装置431Aまたは右側上始動入賞装置431Bのいずれか)に遊技球を入賞させることで、遊技態様の選択を完了させることができる。よって、設定変更処理S2003は、初期化スイッチ907の押下による遊技態様の選択後に、入口611に遊技球を入れ、当該遊技球が左側上始動入賞装置431Aまたは右側上始動入賞装置431Bのいずれかに入賞したことで終了する。
背面設定スイッチ905からの設定信号がオフ状態となった場合(S2004:Y)、遊技態様の設定に係る情報(すなわち、設定対応情報)を除く各種の情報を新たにRAM922に初期設定するRAM変更設定処理S2005が実行される。これにより、実質的に主制御基板920の立ち上げが終了し、RAM922に格納された設定対応情報に対応する遊技態様で遊技が進行することが確定する。
RAM変更設定処理S2005の後、RAM922の設定完了を示す設定済コマンドを払出制御基板930に出力する設定済コマンド出力処理S2006が実行される。払出制御基板930は、主制御基板920が出力した設定済コマンドを受信したことにより、主制御基板920が通常の遊技処理に移行することを認識できると共に、いずれの遊技態様で動作するかを認識できる。設定済コマンド出力処理S2006の後は、特別遊技状態復帰準備処理S1015以降の処理が実行される。
次に、図12を参照して、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。図12は、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理(図中では「主制御割込み処理」と略記)を示したフローチャートである。
主制御基板920のタイマ割込み処理では、まず、タイマ割込みを開始させるための割込み開始処理S1201が実行される。具体的には、割込み制御レジスタに所定の値が設定される。これにより、本タイマ割込み以外の割込みが禁止される。その後に、パチンコ機100の遊技の進行制御や各種センサの監視等といった実質的な制御に係る停電監視処理S1202~外部情報出力処理S1221が順次に実行される。但し、各種の不正の検知に基づいて遊技進行が停止されている場合(S1207:Y)には、制御信号出力処理S1208~外部情報出力処理S1221は実行されない。最後に、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理S1222が実行されて、今回のタイマ割込み処理が終了する。以下において、各種の主要な処理について個別に説明する。
停電監視処理S1202においては、電源監視基板910の電源監視部911から出力されている停電信号の出力状態に基づいて停電情報(RAMの一部の領域)の値が更新される。具体的には停電信号の出力状態が3度に亘り確認され、3度ともオン状態が検出された場合に停電状態であると判定される。この判定において停電状態であると判定されなかった場合には、停電情報は通電値に維持される。
一方、停電監視処理S1202において停電状態であると判定された場合には、以下の処理が実行される。まず、停電情報の値がRAM復帰設定処理S1011又はRAM初期設定処理S1013(図11参照)において設定された通電値から所定の停電値に変更される。また、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出し、そのチェックサム値の2の補数をRAM判定値として設定する。これにより、パチンコ機100は、遊技の進行や各種センサの監視等といった実質的な制御を行わない無限ループに入り、RAM判定値が設定された後のRAMの状態がバックアップ電力に基づいて保持される。なお、停電信号の出力状態が3度に亘り確認されるために、停電信号の受信を初めて検知してから、タイマ割込みの各処理は2回に亘り実行される。
乱数更新処理S1203においては、特別図柄に係る当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。但し、変更後の値が特別図柄に係る当選乱数カウンタに対する循環初期値と同一の値となる場合には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定され、また、循環初期値も当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定される。
大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタについても、特別図柄に係る当選乱数カウンタの場合と同様にして更新される。ただし、各カウンタの規定最大値と規定最小値とにより定められる更新範囲としては各カウンタに固有の値が設定され、複数のカウンタが非同期で更新される構成とされ、各カウンタの循環初期値には各カウンタに固有の初期値カウンタが参照される。例えば、特別図柄に係る当選乱数カウンタと特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、大当り図柄乱数カウンタと大当り図柄乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、普通図柄に係る当選乱数カウンタと普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一である。
乱数初期値更新処理S1204においては、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ、大当り図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。特別図柄に係る図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの場合と同様にして更新される。
変動用カウンタ更新処理S1205においては、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ~第4の変動種別カウンタの値が更新される。具体的には、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値(例えば、「187」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。第2の変動種別カウンタ~第4の変動種別カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、第1の変動種別カウンタの場合と同様にして更新される。
なお、特別図柄及び普通図柄に係る各当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ並びに各変動種別カウンタは、必ずしも上記構成とする必要はなく、上記カウンタの少なくとも一部を他の構成としても良く、例えば、初期値カウンタを利用しないで一定の初期値から更新する構成としてもよいし、プログラムを利用しないで乱数生成用ICにより構成して必要に応じて値を参照する構成としてもよい。
遊技停止判定処理S1206においては、不正検知情報が不正検知値である場合には、遊技停止値に更新されると共に、遊技進行を停止させるための各種の情報が設定される。一方、不正検知情報が不正検知値でない場合や既に遊技停止値である場合には、遊技進行を停止させるための各処理は実行されずに遊技停止判定処理S1206は終了する。なお、不正検知情報は、不正検知処理S1211において各種の不正の発生が検知された場合に不正検知値に設定される。また、判定処理S1207においては、不正検知情報が遊技停止値であるか否かによって遊技停止中であるか否かが判定される。
制御信号出力処理S1208においては、出力バッファに格納された制御データに基づいて、第1の特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2の特別図柄に係る特別図柄表示装置472及び普通図柄に係る普通図柄表示装置473等の各種の報知装置を制御する信号が出力される。また、出力バッファに格納された制御データに基づいて、球送りソレノイド332、発射ソレノイド334、下進入規制ソレノイド462、進入規制ソレノイド463、切換ソレノイド465等の各種のアクチュエータを制御する信号が出力される。
スイッチ読込処理S1209においては、上始動入賞スイッチ441A,441B、下始動入賞スイッチ442、大入賞スイッチ443、始動スイッチ446A,446B、及び、一般入賞スイッチ449A,449Bの各々からの信号状態が読み込まれて、各種のスイッチによる遊技球の検出状態の変化が検知される。
具体的には、スイッチ読込処理S1209において、各種のスイッチからの信号状態が所定の時間間隔を隔てて2度に亘り入力バッファ(RAMの一部の領域)に読み込まれ、各種のスイッチからの信号ごとに、1回目に読み込まれた信号状態(以下において「第1の信号状態」と略記する)と、2回目に読み込まれた信号状態(以下において「第2の信号状態」と略記する)と、前回のタイマ割込みで検知された検出状態(以下において「前回の検出状態」と略記する)とに基づいて、各種のスイッチの検出状態の変化が検知される。そして、各スイッチに対して、前回の検出状態がオフ状態である場合において、第1の信号状態がオン状態であり、第2の信号状態がオン状態である場合には、オン状態移行と判断されて、スイッチの種類に応じた検出フラグ(RAMの一部の領域)が設定される。なお、停電監視処理S1202で説明したように、電源供給が停止したとしても、タイマ割込みの各処理が2回に亘り実行されるために、電源供給が停止した直後に各種のスイッチのオン状態が開始された場合であっても各種のスイッチの検出フラグを正確に設定することができる。
タイマ更新処理S1210においては、特別図柄及び普通図柄の変動表示、各遊技状態の制御、及び、不正監視等に使用される各種のタイマ(RAMの所定の領域)が更新される。
不正検知処理S1211においては、各種の入賞装置に強制的に遊技球を進入させたり、各種の入賞装置を強制的に作動させたりするような不正行為が検知される。具体的には、下始動入賞装置432、大入賞装置433の強制的な進入許容姿勢への移動、内部に特定通路を備える大入賞装置に対し加振による当該特定通路への遊技球の誘導、電波による下始動入賞装置432、大入賞装置433の強制的な誤作動の誘発、磁気吸着による各種の入賞装置への遊技球の誘導、左側上始動入賞装置431A、右側上始動入賞装置431B、下始動入賞装置432、および大入賞装置433への異常なタイミングでの遊技球の誘導等の不正行為が行われた可能性の高い状況の発生を検知する。
入賞検知応答処理S1212においては、遊技盤400に設けられた各種のスイッチによる遊技球の検出に基づく制御が実行される。具体的には、左側上始動入賞スイッチ441A(図10参照)および右側上始動入賞スイッチ441Bによる遊技球の検出に基づいて、上始動入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、上始動入賞カウンタ(RAMの所定の領域)及び第1払出カウンタ(RAMの所定の領域)が更新される。また、下始動入賞スイッチ442(図10参照)による遊技球の検出に基づいて下始動入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第1払出カウンタが更新される。また、大入賞スイッチ443(図10参照)による遊技球の検出に基づいて大入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、大入賞カウンタ(RAMの所定の領域)及び第2払出カウンタ(RAMの所定の領域)が更新される。
発射制御処理S1213においては、発射装置330による遊技球の発射を制御するための発射関連情報が更新される。具体的には、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332の作動フラグ及び発射機構333を駆動する発射ソレノイド334の作動フラグが更新される。
入力信号監視処理S1214においては、払出制御基板930を介した開閉検出スイッチ108(図10参照)からの信号の出力状態に基づいて、外枠101(図1及び図2参照)に対して中間ブロック103(図1及び図2参照)が閉鎖されているか否かが検知される。また、払出制御基板930(図10参照)を介した開閉検出スイッチ109からの信号の出力状態に基づいて、中間ブロック103(図2及び図3参照)に対して前ブロック102(図2及び図3参照)が閉鎖されているか否かが検知される。
払出状態監視処理S1215においては、払出制御基板930から出力される払出制御状態を示す情報が監視され、必要に応じて、払出制御状態に応じた各種の払出状態コマンドが設定される。なお、払出状態コマンドを受信した副制御基板940は、払出状態コマンドの種類に応じた報知を装飾図柄表示装置479、左上音響装置281及び右上音響装置282等に実行させる。
払出信号出力処理S1216においては、必要に応じて、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタの値に基づいて各種の賞球コマンドを設定し、払出制御基板930に出力する。なお、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタは、賞球コマンドの設定に応じて更新される。例えば、第1払出カウンタは、1回の入賞に相当する遊技球が検出される毎に1ずつ加算され、その入賞に基づく賞球コマンドが設定される毎に1ずつ減算される。払出制御基板930では、その入賞に対応する数(例えば、3個)の遊技球を払い出す制御を実行する毎に(詳細には、払い出しが完了する少し前に)、主制御基板920に賞球コマンドを要求し、賞球の払い出しが継続している状況においては、主制御基板920から更なる賞球コマンドが出力される。第2払出カウンタは、第1払出カウンタとは賞球数が異なる入賞(例えば、13個)に対応して更新されるカウンタであり、第2払出カウンタの値に基づく賞球コマンドを払出制御基板930が受信した場合には、払出制御基板930は、その賞球コマンドに対応した数分の遊技球を払い出す制御を実行する。
特別図柄関連処理S1217においては、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御及び第1特別図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476の動作制御が実行される。また、第1特別図柄に係る単位遊技の制御において、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471の動作制御が実行され、第1特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、大入賞装置433の動作制御が更に実行される。
また、特別図柄関連処理S1217においては、第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御及び第2特別図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477の動作制御が実行される。また、第2特別図柄に係る単位遊技の制御において、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472の動作制御が実行され、第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、大入賞装置433の動作制御が更に実行される。
普通図柄関連処理S1218においては、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御並びに普通図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、普通図柄保留表示装置478の動作制御が実行される。また、普通図柄に係る単位遊技の制御において、普通図柄に係る普通図柄表示装置473の動作制御が実行され、普通図柄抽選に当選した場合には更に下始動入賞装置432の動作制御が実行される。
表示制御処理S1219においては、特別図柄関連処理S1217における第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472、第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476及び第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477等の動作を制御するために更新される各種の情報に基づいて、それらの装置を具体的に作動させるための出力データが合成される。合成された出力データは、次回のタイマ割込みに基づく制御信号出力処理S1208において各装置に出力される。
モータ制御処理S1220においては、各種のモータの動作制御が実行される。外部情報出力処理S1221においては、パチンコ機100に電気的に接続されるデータ表示装置(図示せず)や管理装置(図示せず)等の外部装置に出力する出力データが設定される。
<本実施形態のパチンコ機100の遊技性>
次に、図13から図16を参照して、本実施形態のパチンコ機100の遊技性についてより詳細に説明する。図13は、本実施形態のパチンコ機100に適用される遊技の仕様に係る説明図である。
図13(A)は、特別図柄抽選による抽選確率の一例を説明する図である。図13(A)に示すように、特別図柄抽選における当選確率(大当り確率)は、特図低確率状態である場合も特図低確率状態である場合も、第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかにかかわらず同一の大当り確率に設定される。具体的に、特図低確率状態において、特別図柄抽選における当選確率は、特別図柄の種類にかかわらず略100分の1(65536分の656)に設定され、特図高確率状態において、特別図柄抽選における当選確率は、特別図柄の種類にかかわらず略20分の1(65536分の3300)に設定される。
特別図柄抽選における当選確率は、特別図柄に係る当選乱数カウンタが値を取り得る範囲(例えば、「0~65536」)に対して予め当選値(例えば、「0~655」や、「0~3229」など)が定められており、当該範囲と当選値との比率によって定められている。
本実施形態のパチンコ機100においては、特別図柄抽選によるハズレ結果(すなわち、大当り当選でない結果)の一部が、通常遊技状態において選択された場合に低確率時短遊技状態(すなわち、普図低確率状態の時短遊技状態)へ遷移させるハズレ結果(以下、当該ハズレ結果を「時短ありハズレ」とも称す)として設定されている。
特別図柄抽選において時短ありハズレが選択される確率(時短ありハズレ確率)は、図13(A)に示すように、第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかにかかわらず、同一の確率に設定される。具体的に、特別図柄抽選における時短ありハズレ確率は、特別図柄の種類にかかわらず略218分の1(65536分の300)に設定される。
特別図柄抽選における時短ありハズレ確率は、特別図柄に係る当選乱数カウンタが値を取り得る範囲(例えば、「0~65536」)に対して時短ありハズレに対応する値(例えば、「10000~10299」など)が予め定められており、当該範囲と時短ありハズレに対応する値との比率によって定められている。
図13(B)は、普通図柄抽選による抽選確率の一例を説明する図である。図13(B)に示すように、普通図柄抽選における当選確率は、普図低確率状態である場合も普図低確率状態である場合も同一の大当り確率に設定される。具体的に、普図低確率状態において、普通図柄抽選における当選確率は略2分の1(65536分の32700)に設定され、普図高確率状態において、特別図柄抽選における当選確率は略1分の1(65536分の65500)に設定される。
普通図柄抽選における当選確率は、普通図柄に係る当選乱数カウンタが値を取り得る範囲(例えば、「0~65536」)に対して予め当選値(例えば、「0~32699」や、「0~65499」など)が定められており、当該範囲と当選値との比率によって定められている。
図13(C)は、特別図柄における大当り図柄の割合、ならびに、各大当り図柄に対する遷移後の遊技状態において設定される確変回数および時短回数の一例を説明する図である。図13(C)に示すように、第1特別図柄における大当り図柄は、大当りの種類(大当り種別)に応じた8種類の大当り図柄から構成される。第1特別図柄における8種類の大当り図柄は、いずれも、特別遊技状態後に移行する遊技状態が確変遊技状態である大当り図柄である。
第1特別図柄における8種類の大当り図柄は、特別遊技状態を構成するラウンド数が4ラウンドである1種類の大当り図柄(特図1_4R確変大当り図柄)と、当該ラウンド数が6ラウンドである2種類の大当り図柄(特図1_6R確変大当り図柄1、特図1_6R確変大当り図柄2)と、当該ラウンド数が10ラウンドである5種類の大当り図柄(特図1_10R確変大当り図柄1~特図1_10R確変大当り図柄5)とから構成される。
第1特別図柄における大当り図柄の振分確率は、特図1_4R確変大当り図柄が46.0%に設定され、特図1_6R確変大当り図柄1が5.40%に設定され、特図1_6R確変大当り図柄2が40.6%に設定され、特図1_10R確変大当り図柄1が0.8%に設定され、特図1_10R確変大当り図柄2が0.9%に設定され、特図1_10R確変大当り図柄3が1.1%に設定され、特図1_10R確変大当り図柄4が0.9%に設定され、特図1_10R確変大当り図柄5が4.3%に設定される。
図13(C)に示すように、第1特別図柄における8種類の大当り図柄の全てに対し、10回の確変回数が設定される。なお、確変回数は、特別遊技状態の後に遷移した確変遊技状態において、当該確変遊技状態を維持可能に連続して実行される特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示の上限回数であり、当該確変遊技状態を維持しつつ特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)に連続して非当選となることが可能な上限回数と一致している。
よって、本実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄における8種類の大当り図柄のいずれが選択された場合も、特別遊技状態の後に遷移した確変遊技状態において、特別図柄抽選に10回連続して非当選となった場合に、確変遊技状態から確変後時短状態へ遷移(移行)する。
図13(C)に示すように、第1特別図柄における8種類の大当り図柄のうち、3種類の大当り図柄(特図1_4R確変大当り図柄、特図1_6R確変大当り図柄1、特図1_6R確変大当り図柄2)に対し、特別図柄抽選が行われたときの遊技状態にかかわらず40回の時短回数が設定される。つまり、通常遊技状態、時短遊技状態(低確率時短遊技状態、確変後時短遊技状態)、または確変遊技状態のいずれの遊技状態であっても、大当り図柄として特図1_4R確変大当り図柄、特図1_6R確変大当り図柄1、または特図1_6R確変大当り図柄2が選択された場合には、40回の時短回数が設定される。
なお、時短回数は、特別遊技状態の後に遷移した時短状態である遊技状態において、時短状態を維持しつつ連続して実行される特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示の上限回数であり、時短状態を維持しつつ特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)に連続して非当選となることが可能な上限回数と一致している。
よって、本実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄における大当り図柄として特図1_4R確変大当り図柄、特図1_6R確変大当り図柄1、または特図1_6R確変大当り図柄2が選択された場合には、特別遊技状態の後に遷移した時短状態である遊技状態において、特別図柄抽選に40回連続して非当選となった場合に、時短状態である遊技状態から通常遊技状態へ遷移(移行)する。
より詳細には、第1特別図柄における大当り図柄として特図1_4R確変大当り図柄、特図1_6R確変大当り図柄1、または特図1_6R確変大当り図柄2が選択された場合には、特別遊技状態の後に遷移した確変遊技状態において特別図柄抽選に10回連続して非当選となった後、当該確変遊技状態から遷移した確変後時短遊技状態において特別図柄抽選に30回連続して非当選となった場合に、確変後時短遊技状態から通常遊技状態へ遷移する。
また、図13(C)に示すように、第1特別図柄における8種類の大当り図柄のうち、5種類の大当り図柄(特図1_10R確変大当り図柄1~特図1_10R確変大当り図柄5)に対し、特別図柄抽選が行われたときの遊技状態にかかわらず10000回の時短回数が設定される。つまり、通常遊技状態、時短遊技状態(低確率時短遊技状態、確変後時短遊技状態)、または確変遊技状態のいずれの遊技状態であっても、大当り図柄として特図1_10R確変大当り図柄1~特図1_10R確変大当り図柄5のいずれかが選択された場合には、10000回の時短回数が設定される。
よって、本実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄における大当り図柄として特図1_10R確変大当り図柄1~特図1_10R確変大当り図柄5のいずれかが選択された場合には、特別遊技状態の後に遷移した時短状態である遊技状態において、特別図柄抽選に10000回連続して非当選となった場合に、時短状態である遊技状態から通常遊技状態へ遷移する。
より詳細には、第1特別図柄における大当り図柄として特図1_10R確変大当り図柄1~特図1_10R確変大当り図柄5のいずれかが選択された場合には、特別遊技状態の後に遷移した確変遊技状態において特別図柄抽選に10回連続して非当選となった後、当該確変遊技状態から遷移した確変後時短遊技状態において特別図柄抽選に9990回連続して非当選となった場合に、確変後時短遊技状態から通常遊技状態へ遷移する。
図13(C)に示すように、第2特別図柄における大当り図柄は、大当りの種類(大当り種別)に応じた8種類の大当り図柄から構成される。第2特別図柄における8種類の大当り図柄は、いずれも、特別遊技状態後に移行する遊技状態が確変遊技状態である大当り図柄である。
第2特別図柄における8種類の大当り図柄は、上述した第1特別図柄における8種類の大当り図柄にそれぞれ対応する大当り図柄が設定されている。つまり、第2特別図柄における8種類の大当り図柄は、特別遊技状態を構成するラウンド数が4ラウンドである1種類の大当り図柄(特図2_4R確変大当り図柄)と、当該ラウンド数が6ラウンドである2種類の大当り図柄(特図2_6R確変大当り図柄1、特図2_6R確変大当り図柄2)と、当該ラウンド数が10ラウンドである5種類の大当り図柄(特図2_10R確変大当り図柄1~特図2_10R確変大当り図柄5)とから構成される。
第2特別図柄における8種類の大当り図柄を構成する各大当り図柄(特図2_4R確変大当り図柄、特図2_6R確変大当り図柄1、特図2_6R確変大当り図柄2、特図2_10R確変大当り図柄1、特図2_10R確変大当り図柄2、特図2_10R確変大当り図柄3、特図2_10R確変大当り図柄4、および特図2_10R確変大当り図柄5)に対する振分確率、確変回数、および時短回数は、それぞれ、第1特別図柄において対応する大当り図柄に対する振分確率、確変回数、および時短回数と同じ値が設定されている。
図13(D)は、特別図柄における時短ありハズレ図柄の割合、ならびに、各時短ありハズレ図柄に対する遷移後の遊技状態において設定される時短回数の一例を説明する図である。図13(D)に示すように、第1特別図柄における時短ありハズレ図柄は、2種類の時短ありハズレ図柄(特図1_時短ありハズレ図柄1、特図1_時短ありハズレ図柄2)から構成される。第1特別図柄における時短ありハズレ図柄の振分確率は、特図1_時短ありハズレ図柄1が80%に設定され、特図1_時短ありハズレ図柄2が20%に設定される。通常遊技状態において特図1_時短ありハズレ図柄1が選択された場合には、20回の時短回数が設定され、通常遊技状態において特図1_時短ありハズレ図柄2が選択された場合には、40回の時短回数が設定される。
一方、第2特別図柄における時短ありハズレ図柄は、2種類の時短ありハズレ図柄(特図2_時短ありハズレ図柄1、特図2_時短ありハズレ図柄2)から構成される。特図2_時短ありハズレ図柄1は、特図1_時短ありハズレ図柄1に対応する時短ありハズレ図柄として設定され、特図2_時短ありハズレ図柄2は、特図1_時短ありハズレ図柄2に対応する時短ありハズレ図柄として設定される。
つまり、第2特別図柄における時短ありハズレ図柄の振分確率は、特図2_時短ありハズレ図柄1が80%に設定され、特図2_時短ありハズレ図柄2が20%に設定される。通常遊技状態において特図2_時短ありハズレ図柄1が選択された場合には、20回の時短回数が設定され、通常遊技状態において特図2_時短ありハズレ図柄2が選択された場合には、40回の時短回数が設定される。
なお、確変遊技状態や時短遊技状態のような有利遊技状態において特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)における時短ありハズレ図柄が選択された場合には時短回数が設定されない構成とされる。
図13(E)は、回数補助機能の作動条件および回数補助機能の作動時における時短回数の一例を説明する図である。本実施形態のパチンコ機100が備える回数補助機能は、通常遊技状態において特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が、回数補助機能の作動する条件(回数補助機能作動条件、以下、「回数補助条件」とも称す)となる所定の回数(以下、当該回数を「補助機能作動回数」とも称す)となるまで連続して実行された場合に時短遊技状態(より詳細には、低確率時短遊技状態)へ遷移する機能である。
図13(E)に示すように、本実施形態のパチンコ機100においては、補助機能作動回数として299回が設定されている。補助機能作動回数は、通常遊技状態において、通常遊技状態を維持しつつ特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)において非当選を連続して選択することが可能な上限回数に一致する。よって、本実施形態のパチンコ機100においては、通常遊技状態において、特別図柄抽選により非当選(ハズレ結果)が連続して選択され、その連続回数が補助機能作動回数である299回に達した場合に、回数補助条件が成立し、当該299回目の変動表示の終了後(確定表示の表示後)に、通常遊技状態から低確率時短遊技状態へ遷移(移行)する。
なお、補助機能作動回数は、特別図柄抽選における非当選であって時短ありハズレを除外した非当選(以下において「時短なしハズレ」とも称す)の連続回数によって計数される構成であってもよい。
図13(E)に示すように、本実施形態のパチンコ機100においては、回数補助条件の成立によって遷移した低確率時短遊技状態の終了条件となる時短回数(以下、当該時短回数を「補助終了時短回数」とも称す)として379回が設定されている。
補助終了時短回数は、回数補助条件の成立によって遷移した低確率時短遊技状態において、低確率時短遊技状態を維持しつつ連続して実行される特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示の上限回数であり、低確率時短遊技状態を維持しつつ特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)に連続して非当選となることが可能な上限回数と一致している。
よって、本実施形態のパチンコ機100においては、回数補助条件の成立によって遷移した低確率時短状態において、特別図柄抽選による非当選の連続回数が、補助終了時短回数である379回に達した場合に、回数補助機能の終了条件が成立し、低確率時短遊技状態から通常遊技状態へ遷移する。
次に、図14および図15を参照して、遊技状態の進行制御について説明する。図14は、本実施形態のパチンコ機100において設定可能な遊技状態を説明する説明図であり、図15は、遊技状態の進行を表すフローチャートである。なお、図15には、各遊技状態における主要な条件の成立と、その条件が成立した場合に実行される装置の制御を模式的に示している。
図14に示すように、本実施形態のパチンコ機100は、2種類の通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態として3種類の遊技状態(低確率時短遊技状態、確変遊技状態、確変後時短遊技状態)とを設定可能に構成される。
2種類の通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)はいずれも、電サポのない非時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率(大当り確率)が低確率である特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が低確率である普図低確率状態である遊技状態である。
なお、「電サポ」とは、下始動入賞装置432の下進入規制機構452が進入許容姿勢になる頻度を高くすることによって下始動入賞装置432への入賞を容易にする制御がなされる状態である。具体的に、電サポは、例えば、普図変動時間を短く(短縮)設定する、下進入規制機構452が進入許容姿勢になる時間(開放時間)を長く設定する、および、普通図柄抽選における当選確率を高確率に設定する、のいずれか1つまたは複数の組合せによって制御される状態である。
第1の通常遊技状態と第2の通常遊技状態は、有利遊技状態への遷移の契機の点で相違する。具体的に、第1の通常遊技状態において、有利遊技状態への遷移の契機は、特別図柄抽選によって大当り図柄が選択された場合(すなわち、大当り当選した場合)と、特別図柄抽選によって時短ありハズレ図柄が選択された場合(すなわち、時短ありハズレが選択された場合)と、回数補助条件が成立した場合であるのに対し、第2の通常遊技状態において、有利遊技状態への遷移の契機は、特別図柄抽選によって大当り図柄が選択された場合と、特別図柄抽選によって時短ありハズレ図柄が選択された場合である。
つまり、第1の通常遊技状態においては、回数補助条件の成立が有利遊技状態への遷移の契機になる通常遊技状態であるのに対し、第2の通常遊技状態においては、回数補助条件の成立が有利遊技状態への遷移の契機にならない通常遊技状態である。
なお、詳細は後述するが、第2の通常遊技状態は、回数補助条件の成立によって遷移した低確率時短遊技状態において、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)による非当選の連続回数が補助終了時短回数に達した場合に遷移する通常遊技状態である。
有利遊技状態の1つである低確率時短遊技状態は、電サポがある時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が低確率である特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が低確率である普図低確率状態である遊技状態である。つまり、低確率時短遊技状態は、普通図柄抽選における当選確率が低確率であるが、電サポがある時短状態の遊技状態である。
有利遊技状態の1つである確変遊技状態は、電サポがある時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が高確率である特図高確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が高確率である普図高確率状態である遊技状態である。
有利遊技状態の1つである確変後時短遊技状態は、電サポがある時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が低確率である特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が高確率である普図高確率状態である遊技状態である。
図15に示すように、パチンコ機100の電源が投入されて遊技が開始される場合には、第1の通常遊技状態からスタートする。第1の通常遊技状態は非時短状態であるので、遊技者は、左側上始動入賞装置431Aまたは右側上始動入賞装置431Bへの入賞を目指して遊技を行う。
パチンコ機100の電源が投入されたことで第1の通常遊技状態が設定された場合、主制御基板920は、回数補助フラグをオンに設定する。回数補助フラグは、回数補助機能が作動可能な状態であるか否かを区別するフラグであり、主制御基板920のRAMにおける所定の領域に設けられている。より詳細には、回数補助フラグがオンに設定されている場合は、回数補助機能が作動可能な状態であることを示し、回数補助フラグがオフに設定されている場合は、回数補助機能が作動不可な状態であることを示す。
第1の通常遊技状態において、左側上始動入賞装置431Aまたは右側上始動入賞装置431Bに遊技球が進入すると、第1特別図柄に係る始動入賞となって単位遊技の権利が発生し、第1特別図柄の変動表示と確定停止とが行われる。第1特別図柄に係る始動入賞によって発生した単位遊技の特別図柄抽選(第1特別図柄抽選)において大当りに当選した場合、特別遊技状態へ遊技状態が遷移(移行)する。
特別遊技状態において、主制御基板920は、回数補助フラグをオンに設定する。よって、回数補助フラグがオフに設定されている場合であっても、特別図柄抽選において大当りに当選すれば、回数補助フラグがオンになって回数補助機能が作動可能な状態となる。
特別遊技状態において、主制御基板920は、大入賞装置433の進入規制機構453の姿勢を大当りの種類(大当り種別)に応じた条件で制御する。これにより、特別遊技状態において、例えば、略27秒の大入賞装置433の作動(進入規制機構453を進入許容姿勢にする)が、最大で、大当りの種類(大当り種別)に応じたラウンド回数(例えば、4回、6回または10回)実行される。
特別遊技状態の終了後は、確変遊技状態へ遊技状態が遷移する。確変遊技状態は時短状態であるので、遊技者は、主に、下始動入賞装置432への入賞を目指して遊技を行う。確変遊技状態において、下始動入賞装置432などの始動入賞装置に遊技球が進入すると、特別図柄(例えば、第2特別図柄)に係る始動入賞となって単位遊技の権利が発生し、当該特別図柄の変動表示と確定停止とが行われる。特別図柄に係る始動入賞によって発生した単位遊技の特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合、特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。
一方、確変遊技状態において、特別図柄抽選による非当選の連続回数が、当該確変遊技状態に遷移する前の特別遊技状態への契機となった大当りの種類に応じた確変回数(本実施形態では、全ての大当り種類に対して10回)に達した場合には、確変遊技状態の終了条件が成立して、確変後時短遊技状態へ遊技状態が遷移する。
時短状態である確変後時短遊技状態においては、遊技者は、主に、下始動入賞装置432への入賞を目指して遊技を行う。確変後時短遊技状態において、下始動入賞装置432などの始動入賞装置に遊技球が進入すると、特別図柄(例えば、第2特別図柄)に係る始動入賞となって単位遊技の権利が発生し、特別図柄の変動表示と確定停止とが行われる。特別図柄に係る始動入賞によって発生した単位遊技の特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合、特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。
一方、確変後時短遊技状態において、当該確変後時短遊技状態における特別図柄抽選による非当選の連続回数と、当該確変後時短遊技状態に対応する確変遊技状態における特別図柄抽選による非当選の連続回数(すなわち、確変回数)との合計が、当該確変後時短遊技状態に対応する確変遊技状態に遷移する前の特別遊技状態への契機となった大当りの種類に応じた時短回数(本実施形態においては、40回または10000回)に達した場合には、確変後時短遊技状態の終了条件が成立して、通常遊技状態へ遊技状態が遷移する。なお、上述したように、回数補助フラグが特別遊技状態においてオンに設定されるので、特別遊技状態を経由して発生する確変後時短遊技状態において、時短回数の消化によって成立する終了条件によって遷移する通常遊技状態は第1の通常遊技状態である。
第1の通常遊技状態において、第1特別図柄に係る始動入賞によって発生した単位遊技の特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合、低確率時短遊技状態へ遊技状態が遷移する。
また、第1の通常遊技状態において、第1特別図柄抽選によって非当選が連続して選択された回数が通算して補助機能作動回数(本実施形態においては299回)に達した場合、回数補助フラグをオフに設定する。かかる場合、回数補助条件が成立するので、遊技状態は低確率時短遊技状態へ遷移する。
低確率時短遊技状態においては、遊技者は、主に、下始動入賞装置432への入賞を目指して遊技を行う。低確率時短遊技状態において、下始動入賞装置432などの始動入賞装置に遊技球が進入すると、特別図柄(例えば、第2特別図柄)に係る始動入賞となって単位遊技の権利が発生し、特別図柄の変動表示と確定停止とが行われる。特別図柄に係る始動入賞によって発生した単位遊技の特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合、特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。
一方、低確率時短遊技状態において、特別図柄抽選による非当選の連続回数が、当該低確率時短遊技状態への遷移の契機が時短ありハズレである場合には当該時短ありハズレの図柄の種類に応じた時短回数(本実施形態においては、20回または40回)、あるいは、当該低確率時短遊技状態への遷移の契機が回数補助条件の成立である場合には補助終了時短回数(本実施形態においては、379回)に達した場合には、低確率時短遊技状態の終了条件が成立するので、回数補助フラグの状態に応じた通常遊技状態へ遊技状態が遷移する。
具体的に、低確率時短遊技状態の終了条件が成立した場合に、回数補助フラグがオフに設定されていれば、遊技状態は第1の通常遊技状態へ遷移し、一方で、回数補助フラグがオンに設定されていれば、遊技状態は第2の通常遊技状態へ遷移する。
つまり、第1の通常遊技状態において回数補助条件が成立した場合(すなわち、特別図柄抽選によって非当選が連続して選択された回数が通算して補助機能作動回数に達した場合)には、その後に特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄抽選)において大当りに当選しない限り回数補助フラグがオンにならないので、低確率時短遊技状態から遷移する通常遊技状態は、第2の通常遊技状態となる。第1の通常遊技状態において回数補助条件が成立した後は、特別図柄抽選において大当りに当選することによって、低確率時短遊技状態から第1の通常遊技状態への遷移が可能となる。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、低確率時短遊技状態において回数補助条件が成立しないよう構成される。かかる構成に対し、本実施形態のパチンコ機100では、第1の通常遊技状態において回数補助条件が成立する前に特別図柄抽選で時短ありハズレが選択されたことによって遊技状態が低確率時短遊技状態へ遷移した場合には、当該時短ありハズレの図柄の種類に応じて低確率時短遊技状態の時短回数として設定される回数(例えば、20回または40回)の分だけ、補助機能作動回数(すなわち、回数補助条件を成立させるための特別図柄の変動表示の回数)を増加させる。
これにより、低確率時短遊技状態において成立しなかった回数補助条件を、当該低確率時短遊技状態が終了した後の第1の通常遊技状態において遅れて成立させることができる。例えば、第1の通常遊技状態において回数補助条件が成立する前に特別図柄抽選で時短ありハズレが選択された場合に、当該時短ありハズレの図柄の種類に応じて低確率時短遊技状態の時短回数として設定される回数が20回である場合には、補助機能作動回数として規定される回数(例えば、299回)に加算する。これにより、例えば、第1の通常遊技状態において、特別図柄抽選で時短ありハズレが選択された場合に当該時短ありハズレが連続して通算280回目の非当選である場合、当該低確率時短遊技状態が終了した後の第1の通常遊技状態において、回数補助条件を成立させるための特別図柄抽選による非当選の連続回数の計数が281回目から再開されることになる。
第2の通常遊技状態は非時短状態であるので、遊技者は、左側上始動入賞装置431Aまたは右側上始動入賞装置431Bへの入賞を目指して遊技を行う。第2の通常遊技状態において、左側上始動入賞装置431Aまたは右側上始動入賞装置431Bに遊技球が進入すると、第1特別図柄に係る始動入賞となって単位遊技の権利が発生し、第1特別図柄の変動表示と確定停止とが行われる。第1特別図柄に係る始動入賞によって発生した単位遊技の特別図柄抽選(第1特別図柄抽選)において大当りに当選した場合、特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。
一方、第2の通常遊技状態において、第1特別図柄に係る始動入賞によって発生した単位遊技の特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合、低確率時短遊技状態へ遊技状態が遷移する。
図16(A)は、各種の遊技状態における特別図柄の変動表示における変動表示時間(以下において「特図変動時間」とも称す)の一例を説明する図である。図16(A)に示すように、各遊技状態における特図変動時間は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に係る単位遊技の保留回数に応じて複数種類設けられている。なお、図16(A)に示す特図変動時間は、リーチ表示を含まない特別図柄の変動表示(所謂ハズレ変動)の変動表示時間である。ここで、ハズレ変動の変動表示時間は、1種類でなく、2種類以上の異なる時間が設定されてもよく、この場合には、ハズレ変動の変動表示時間の期待値としての実行確率と変動表示時間とを乗じた総和としての特図変動時間の長さを、図16(A)に示す特図変動時間となるように設定してもよい。
特別図柄に係る単位遊技の保留回数が0(ゼロ)である場合(すなわち、変動表示が開始されるときの保留回数が0となる場合)の特図変動時間は、通常遊技状態および低確率時短遊技状態において「A(例えば、12秒)」に設定され、確変遊技状態および確変後時短遊技状態において、Aより少し短い「A’(例えば、11秒)」に設定される。
特別図柄に係る単位遊技の保留回数が1~3である場合(すなわち、変動表示が開始されるときの保留回数が1~3となる場合)の特図変動時間は、通常遊技状態において「A」に設定され、低確率時短遊技状態において、Aより短い「B(例えば、Aの6分の1)」に設定され、確変遊技状態および確変後時短遊技状態において、Aより短く、かつ、Bより長い「C(例えば、Aの2分の1)」に設定される。
特別図柄に係る単位遊技の保留回数が4~7である場合(すなわち、変動表示が開始されるときの保留回数が4~7となる場合)の特図変動時間は、通常遊技状態において「C」に設定され、低確率時短遊技状態において、「B」に設定され、確変遊技状態および確変後時短遊技状態において、「C」に設定される。
図16(B)は、各種の遊技状態における普通図柄抽選の当選確率、普通図柄の変動表示における変動表示時間(以下において「普図変動時間」とも称す)と変動表示後の停止時間、および、普通図柄抽選に当選した場合における下始動入賞装置432の下進入規制機構452の開閉パターンの一例を説明する図である。
図16(B)に示すように、通常遊技状態および低確率時短遊技状態における普通図柄抽選の当選確率は、略2分の1に設定され、確変遊技状態および確変後時短遊技状態における普通図柄抽選の当選確率は、略1分の1に設定される。
通常遊技状態における普図変動時間には、11秒と15秒と19秒との3種類が設けられている。なお、通常遊技状態における普図変動時間の期待値(平均値)は、例えば、略15秒である。低確率時短遊技状態における普通変動時間は、0.62秒に設定され、確変遊技状態および確変後時短遊技状態における普通変動時間は、0.6秒に設定される。普図変動時間後の普通図柄の停止時間は、通常遊技状態、低確率時短遊技状態、確変遊技状態、および確変後時短遊技状態のいずれの場合も0.5秒に設定される。
通常遊技状態である場合、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間(進入許容時間)は0.076秒に設定され、開放回数(進入許容姿勢となる回数)は1回に設定される。つまり、通常遊技状態において普通図柄抽選に当選した場合、下進入規制機構452は、1回だけ0.076秒間開放する(進入許容姿勢に移行する)パターンで開放される。
低確率時短遊技状態である場合、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間は2秒に設定され、開放回数は2回に設定され、下進入規制機構452の閉鎖時間は0.252秒に設定される。つまり、低確率時短遊技状態において普通図柄抽選に当選した場合、下進入規制機構452は、2秒間開放した後、0.252秒間閉鎖し(進入禁止姿勢に復帰する)、再度2秒間開放するパターンで開放される。
確変遊技状態および確変後時短遊技状態である場合、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間は2秒に設定され、開放回数は1回に設定される。つまり、確変遊技状態および確変後時短遊技状態において普通図柄抽選に当選した場合、下進入規制機構452は、1回だけ2秒間開放するパターンで開放される。
よって、本実施形態のパチンコ機100によれば、普通図柄抽選の当選確率が略2分の1に設定される低確率時短遊技状態においては、概ね、始動装置436A,436Bに遊技球が2回進入する毎に普通図柄抽選に当選するので、下進入規制機構452は、2回分の(普図変動時間である0.62秒+普通図柄の停止時間である0.5秒)によって構成されるインターバルで、0.252秒の閉鎖期間を介して2秒ずつ2回開放される。つまり、低確率時短遊技状態において、下進入規制機構452は、概ね、略6秒(0.62×2+0.5×2+2×2+0.252)の間に4秒開放される計算となる。
一方、普通図柄抽選の当選確率が略1分の1に設定される確変遊技状態においては、概ね、始動装置436A,436Bに遊技球が1回進入する毎に普通図柄抽選に当選するので、下進入規制機構452は、1回分の(普図変動時間である0.62秒+普通図柄の停止時間である0.5秒)によって構成されるインターバルで、2秒で1回開放される。つまり、確変遊技状態において、下進入規制機構452は、概ね、略3秒(0.6+0.5+2)の間に2秒開放される計算となる。
したがって、低確率時短遊技状態および確変遊技状態のいずれの場合も、下進入規制機構452は略6秒間に4秒(2回)開放(すなわち、略3秒間に2秒(1回)開放)されることになるので、これらの両遊技状態は、普通図柄抽選の当選確率が異なるが、下始動入賞装置432への各入賞率が略同一となる遊技状態である。
エンディング時間は、普通図柄抽選に当選したことで下進入規制機構452が遊技状態に応じた所定の開放パターンで開放された後、次の普通図柄の変動表示の実行を許容するまでの待機期間である。図16(B)に示すように、通常遊技状態におけるエンディング時間は15秒に設定される。つまり、通常遊技状態においては、下進入規制機構452が最終的に閉鎖してから15秒経過すると、次の普通図柄の変動表示が開始される。
一方、エンディング時間は、低確率時短遊技状態、確変遊技状態、および確変後時短遊技状態において0(ゼロ)秒に設定される。つまり、低確率時短遊技状態、確変遊技状態、および確変後時短遊技状態においては、下進入規制機構452が最終的に閉鎖した後、直ちに次の普通図柄の変動表示が開始される。
本実施形態のパチンコ機100によれば、普通図柄抽選の当選確率が略2分の1に設定される通常遊技状態においては、概ね、始動装置436A,436Bに遊技球が2回進入する毎に普通図柄抽選に当選するので、普通図柄抽選に非当選であった場合の1サイクルである略15秒(普図変動時間の期待値である略15秒+普通図柄の停止時間である0.5秒)と、普通図柄抽選に当選であった場合の1サイクルである略30秒(普図変動時間の期待値である略15秒+普通図柄の停止時間である0.5秒+下進入規制機構452の開放時間である0.076秒+エンディング時間の15秒)との和である略45秒の間に1回開放される計算となる。
なお、本実施形態のパチンコ機100は、上述したように、通常遊技状態において、特別図柄抽選にて時短ありハズレが選択された場合、または、回数補助条件が成立した場合に低確率時短遊技状態へと遷移し、変動時間短縮機能(以下、「時短機能」という)が作動(時短状態が発生)するよう構成されたパチンコ機である。
当該構成のパチンコ機100においては、時短機能が作動したタイミング(例えば、特別図柄の変動表示が時短ありハズレに対応するハズレ図柄で確定表示されるか、回数補助条件を成立させるハズレ図柄(本実施形態では、通算して連続する299回目のハズレ図柄)で確定表示されるタイミング、又は、特別遊技状態が終了するタイミング)において普通図柄の変動表示中である場合、当該変動表示中においては普通図柄抽選を低確率(すなわち、略2分の1)で行い、当該抽選に当選した場合の下進入規制機構452の開放時間は、時短状態での開放時間(すなわち、2秒)で行う。
よって、普図変動時間の期待値が略15秒であるとともに15秒のエンディング時間が設けられた通常遊技状態において、普通図柄の変動表示中に時短機能が作動した場合には、当該変動表示の終了後に時短状態に対応した制御が実行されるので、遊技者が下進入規制機構452の開放に係る時短状態の恩恵を受けるまでの最大の待ち時間は、普図変動時間の最大値である19秒(期待値であれば略15秒)となる。
一方で、時短機能が作動したタイミングにおいて下進入規制機構452の開放制御中である場合、当該開放制御は時短状態より前の通常遊技状態の制御を継続し、次に行われる普通図柄の変動表示から時短状態に対応する制御とする。つまり、時短機能が作動したタイミングにおいて下進入規制機構452が開放制御中である場合には、次に行われる普通図柄の変動表示から時短状態に対応したものとなり、その後に開放される下進入規制機構452の開放時間についても時短状態の開放時間となる。
なお、下進入規制機構452が開放制御される期間は、下進入規制機構452の開放が開始されてから、次の普通図柄の変動表示の実行が許容されるまでの期間である。つまり、15秒のエンディング時間が設けられた通常遊技状態において下進入規制機構452が開放される期間(開放制御期間)は、下進入規制機構452の開放および閉鎖と、普通図柄抽選の当選に対する最後の閉鎖から次の普通図柄の変動表示の実行を許容するまでの待機期間(すなわち、エンディング時間を構成する期間)とから構成される期間を示す。通常遊技状態(すなわち、非時短状態)における下進入規制機構452の開放は0.076秒と短い開放時間であるので、15秒のエンディング時間が設けられた通常遊技状態における下進入規制機構452の開放制御期間は、エンディング時間の長さに概ね等しい略15秒となる。
よって、通常遊技状態において、下進入規制機構452の開放制御中に時短機能が作動した場合には、当該開放制御が終了した後に行われる次の普通図柄の変動表示から時短状態に対応した制御が実行されるので、最大で、下進入規制機構452の開放制御の期間に対応する略15秒後に、次の普通図柄の変動表示の実行が許容されることになる。
時短状態における普図変動時間は略0.6秒(0.6秒または0.62秒)であるので、普通図柄抽選の抽選確率が普図低確率状態(略2分の1)である場合に普通図柄の2回の変動に要する時間は略1秒程度である。よって、下進入規制機構452の開放制御中に時短機能が作動した場合であって、当該開放制御が終了した後に連続して次の普通図柄の変動表示が行われる場合には、遊技者が下進入規制機構452の開放に係る時短状態の恩恵を受けるまでの最大の待ち時間は、下進入規制機構452の開放制御の期間に対応する略15秒となる。
つまり、普図変動時間の期待値が略15秒であるとともに15秒のエンディング時間が設けられた通常遊技状態においては、時短機能が作動したタイミングが、普通図柄の変動表示中である場合であっても、下進入規制機構452の開放制御中である場合であっても、遊技者が下進入規制機構452の開放に係る時短状態の恩恵を受けるまでの最大の待ち時間は略15秒となるので、通常遊技状態において時短機能が作動してから、遊技者が下進入規制機構452の開放に係る時短状態の恩恵を受けるまでの最大の待ち時間は略15秒である。
なお、時短機能が作動したタイミングにおいて普通図柄の変動表示中でもなく、かつ、下進入規制機構452の開放制御中でもない場合もまた、次に行われる普通図柄の変動表示から時短状態に対応した制御が実行される。つまり、次に行われる普通図柄の変動表示の普図変動時間も、当該変動表示の後に開放される下進入規制機構452の開放時間も時短状態に対応する時間とされる。
これに対し、普通図柄抽選の当選確率が略2分の1に設定される通常遊技状態において、エンディング時間を設けずに(すなわち、エンディング時間を0秒にして)、下始動入賞装置432が略45秒の間に1回開放される設定とした場合、普図変動時間の期待値(平均値)は、略45秒の2分の1である略22.5秒となる。よって、エンディング時間を設けずに、通常遊技状態における下始動入賞装置432への入賞率を本実施形態のパチンコ機100と略同一の構成にした場合、普通図柄の変動表示中に時短機能が作動した場合に遊技者が下進入規制機構452の開放に係る時短状態の恩恵を受けるまでの最大の待ち時間は、普図変動時間の期待値である略22.5秒となる。
一方、エンディング時間を設けない構成において、通常遊技状態における下進入規制機構452の開放制御期間は、通常遊技状態における下進入規制機構452の開放時間である0.076秒である。よって、エンディング時間を設けずに通常遊技状態における下始動入賞装置432への入賞率を本実施形態のパチンコ機100と略同一の構成にした場合に、下進入規制機構452の開放制御中に時短機能が作動した場合であって、当該開放制御が終了した後に連続して次の普通図柄の変動表示が行われる場合には、下進入規制機構452の開放時間である0.076秒と、普通図柄抽選の抽選確率が普図低確率状態(略2分の1)である場合に普通図柄の変動時間に要する略1秒とが経過した後に、遊技者が下進入規制機構452の開放に係る時短状態の恩恵を受けることができる。
つまり、エンディング時間を設けずに通常遊技状態における下始動入賞装置432への入賞率を本実施形態のパチンコ機100と略同一の構成にした場合、通常遊技状態において時短機能が作動してから、遊技者が下進入規制機構452の開放に係る時短状態の恩恵を受けるまでの最大の待ち時間は、時短機能が作動したタイミングが普通図柄の変動表示中である場合の最大の待ち時間である略22.5秒である。
よって、下始動入賞装置432への入賞率が略同一である構成において、エンディング時間を設けた場合とエンディング時間を設けない場合とでは、前者の方が、通常遊技状態において時短機能が作動してから、遊技者が下進入規制機構452の開放に係る時短状態の恩恵を受けるまでの最大の待ち時間を短くできる。
したがって、本実施形態のパチンコ機100においては、エンディング時間を設けたことによって、通常遊技状態における下始動入賞装置432への入賞率を低く設定可能(つまり、普図変動時間に対する下始動入賞装置432の開放時間の割合を小さく設定することを可能)としつつ、下進入規制機構452が開放されるまでの最長の待ち時間を短くすることができる。
なお、通常遊技状態におけるエンディング時間(又は開放制御期間の長さ)は、必ずしも、通常遊技状態における普図変動時間(本実施形態においては、15秒)又は普図変動時間と停止時間との和(本実施形態においては、15.5秒)と同一または略同一の時間長さである必要はなく、例えば、通常遊技状態における下進入規制機構452の開放時間(例えば、0.076秒)より長い別の時間長さ(例えば、10秒)であってもよい。また、通常遊技状態におけるエンディング時間(又は開放制御期間の長さ)は、通常遊技状態における普図変動時間(又は普図変動時間と停止時間との和)に対して略50%から150%までの時間長さ(例えば、7.5秒や22.5秒)であることが好ましく、当該普図変動時間の略70%から130%までの時間長さ(例えば、10.5秒や19.5秒)であることがなお良く、当該普図変動時間の略90%から110%までの時間長さ(例えば、13.5秒や16.5秒)であることがより好ましい。
また、時短状態の恩恵を受けるまでの最大の待ち時間を短くする構成としては、通常遊技状態におけるエンディング時間を設けることに限らず、これに代えて、または、これに加えて、下進入規制機構452が開放される前のオープニング期間を設けてもよいし、下進入規制機構452が開放される状態が複数回発生するように設定した場合におけるインターバル期間を設けてもよい。すなわち、これらオープニング期間とインターバル期間とエンディング期間と下進入規制機構452が開放されて遊技球が下始動入賞装置432に進入し易い状態をとる期間との総和を主制御基板920による開放制御期間とし、通常遊技状態における普通図柄抽選に当選した場合の開放制御期間の長さと、通常遊技状態における普図変動時間と停止時間との和に相当する変動表示の期間の長さとが略同一または近い時間長さとなるように、各時間長さを設定することが好ましい。
ここで、本実施形態に係るパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、球通路部642は、球通路部641に対して遊技者から遠い奥側に少なくとも一部が設けられ、かつ、球通路部641に対して奥側に重なる区間が設けられているので、球通路部642が、遊技領域(遊技盤における正面側の領域)において球通路部641と並べて設けられている場合に比べて、球通路部641,642による遊技領域の面方向の占有面積を抑制でき、その分、中央構造体420や装飾図柄表示装置479や演出用の可動役物などの各種構造物を配置するための領域を好適に確保することが可能となる。
球通路部662についても同様に、球通路部661に対して遊技者から遠い奥側に少なくとも一部が設けられ、かつ、球通路部661に対して奥側に重なる区間が設けられているので、球通路部662が、遊技領域において球通路部661と並べて設けられている場合に比べて、球通路部661,662による遊技領域の面方向の占有面積を抑制でき、その分、中央構造体420や装飾図柄表示装置479や演出用の可動役物などの各種構造物を配置するための領域を好適に確保することが可能となる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、球通路部641は、遊技領域の周縁(すなわち、内レール403の配設位置)に概ね沿った球通路に構成されている。よって、2経路の球通路(球通路部641,642)が遊技領域の周縁側に設けられているので、かかる点においても、遊技球が単調な流下経路で流下することを抑制しつつ、遊技領域の中央側に中央構造体420や装飾図柄表示装置479や演出用の可動役物などの各種構造物を配置するための領域を好適に確保することが可能となる。
球通路部661についても同様に、遊技領域の周縁に概ね沿った球通路に構成されており、それによって、2経路の球通路(球通路部661,662)が遊技領域の周縁側に設けられているので、遊技球が単調な流下経路で流下することを抑制しつつ、遊技領域の中央側に中央構造体420や装飾図柄表示装置479や演出用の可動役物などの各種構造物を配置するための領域を好適に確保することが可能となる。
なお、本実施形態においては、図7(A)に示すように、球通路部641,661が、遊技領域の周縁(例えば、内レール403の配設位置)に概ね沿って流下する場合を例示したが、球通路部641,661は、必ずしも、遊技領域の周縁に概ね沿った通路である必要はなく、例えば、その少なくとも一部の通路部分の少なくとも一部が遊技領域の周縁に対して遊技球1個分より近い領域と正面視において重なるよう設けられる構成であってもよい。
かかる変形例の構成においても、2経路の球通路(球通路部641,642、球通路部661,662)が遊技領域の周縁側に設けられることになるので、本実施形態のパチンコ機100と同様に、遊技球が単調な流下経路で流下することを抑制しつつ、遊技領域の中央側に中央構造体420や装飾図柄表示装置479や演出用の可動役物などの各種構造物を配置するための領域を好適に確保することが可能となる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、有利遊技状態として、低確率時短遊技状態が設けられている。低確率時短遊技状態は、普通図柄抽選の当選確率が、普図低確率状態(通常遊技状態における普通図柄抽選の当選確率と同一の状態)に設定されるとともに、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間の総計が、確変遊技状態における同開放時間の総計(1回の開放における開放時間である2秒)より長い時間長さ(2回の開放における開放時間の総計である4秒)に設定されるので、普図低確率状態であっても、下始動入賞装置432への入賞率が普図高確率状態である確変遊技状態と同様となる新たな有利遊技状態である。したがって、発生可能な遊技状態の種類が増えたことにより、遊技の進行に伴って成立する条件に応じて通常遊技状態と有利遊技状態とを切り替える遊技を好適に多様化することが可能となる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、通常遊技状態において、下始動入賞装置432における遊技球の進入し易さの制御(すなわち、下進入規制機構452の開放制御)が副制御基板940によって実行された場合に当該制御が終了してから次の普通図柄の変動表示の実行を許容するまでの待機期間として、下進入規制機構452の開放時間より長い期間のエンディング時間が設定されている。下始動入賞装置432に対する入賞率が略同一の値である場合、エンディング時間(待機期間)を設けた分だけ普図変動時間を短くすることができるので、その分、普通図柄の変動表示中に変動時短縮機能が作動した場合に、下進入規制機構452(下始動入賞装置432)が時短状態の開放時間(すなわち、非時短状態より長い2秒)で遊技球の進入し易い状態をとるようになるまでの最長の待ち時間を短くすることができる。よって、本実施形態のパチンコ機100においては、下始動入賞装置432に対する入賞率を低く設定可能としつつ、遊技者が有利遊技状態(より詳細には、時短状態)の特典を受けるまでの最長の待ち時間を短くすることができる。
なお、本実施形態においては、有利遊技状態として、低確率時短遊技状態(電サポがある時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が低確率である特図低確率状態である遊技状態)、確変遊技状態(特別図柄抽選における当選確率が高確率である特図高確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が高確率である普図高確率状態である遊技状態)、および、確変後時短遊技状態(電サポがある時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が低確率である特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が高確率である普図高確率状態である遊技状態)の3種類を例示したが、これら3種類の有利遊技状態とは異なる有利遊技状態も利用可能である。
例えば、電サポがない非時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が高確率である特図高確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が低確率である普図低確率状態である遊技状態、すなわち、特別図柄抽選における大当りを経由した所謂「潜伏確変」の状態であって、普通図柄抽選における当選確率が普図低確率状態である遊技状態を、利用可能な有利遊技状態の1つとして例示できる。
また、電サポがある時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が高確率である特図高確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が低確率である普図低確率状態である遊技状態、すなわち、特別図柄抽選における大当りを経由した潜伏確変の終了後に時短状態になった遊技状態を、利用可能な有利遊技状態の1つとして例示できる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、特別図柄抽選における大当りを経由した確変遊技状態の後に、電サポがある時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が低確率である特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が高確率である普図高確率状態である遊技状態が確変後時短遊技状態として発生する構成としたが、電サポがある時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が低確率である特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が高確率である普図高確率状態である遊技状態の発生時期は、必ずしも、「特別図柄抽選における大当りを経由した確変遊技状態の後」である必要はない。
例えば、特別図柄抽選により選択可能な大当りの種類(大当り図柄)として、特別遊技状態の終了後に確変遊技状態へ移行する大当り(すなわち、確変大当り)とは別に、時短大当りを設け、特別図柄抽選において時短大当りが選択された場合に、特別遊技状態の終了後に、確変後時短遊技状態と同様の遊技状態(すなわち、電サポがある時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が低確率である特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が高確率である普図高確率状態である遊技状態)へ移行する構成としてもよい。
また、内部に非特定通路と特定通路とを備える大入賞装置において非特定通路へ遊技球が進入した場合に、電サポがある時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が低確率である特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が高確率である普図高確率状態である遊技状態へ移行する構成としてもよい。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、パチンコ機100に電源が投入される毎に回数補助フラグの状態がオンになる構成としたが、回数補助フラグの状態が、パチンコ機100の電源がオフにされた場合にも保持され、パチンコ機100に電源が投入された場合に、回数補助フラグの状態が当該電源をオフにしたときの状態とされる構成としてもよい。
かかる変形例の構成によれば、回数補助条件の成立によって回数補助フラグがオフに設定された状態のまま、パチンコ機100の電源がオフにされた場合(すなわち、電源スイッチ909がオフ状態に切り替えられた場合)、その後に、初期化スイッチ907を押下することなくパチンコ機100の電源が投入された場合には、回数補助フラグはオフ状態のままとなって、電源投入時にパチンコ機100は回数補助機能が作動不可な状態となる。
本変形例の構成のパチンコ機100においては、電源投入時に回数補助フラグがオフ状態である場合に、外部端子板580(図8参照)を介して、当該状態を特定可能な所定の信号を管理装置(図示せず)へ出力するよう構成される。
ここで、回数補助フラグがオフに設定された状態のまま、パチンコ機100の電源がオフにされた場合における電源投入時の報知機能について説明する。例えば、電源投入時に回数補助フラグがオン状態であるかオフ状態であるかに応じて枠発光装置271~275の発光態様を異ならせ、それによって、回数補助フラグがオン状態であるか否か(すなわち、回数補助機能が作動可能な状態であるか否か)を報知する構成としてもよい。
具体的に、例えば、電源投入時に回数補助フラグがオン状態である場合には、枠発光装置271~275を所定の色(例えば、青色)で連続的に点灯させ、電源投入時に回数補助フラグがオフ状態である場合(すなわち、回数補助フラグがオフ状態となったままパチンコ機100の電源がオフにされた場合)には、枠発光装置271~275を前記所定の色とは異なる色(例えば、赤色)で点滅させる構成としてもよい。
つまり、本変形例の構成のパチンコ機100においては、回数補助フラグがオフに設定された状態でパチンコ機100の電源がオフにされた後に当該電源が投入された場合には、枠発光装置271~275の発光態様(出力態様)が第1の発光態様(例えば、赤色での点滅)とされ、回数補助フラグがオンに設定された状態でパチンコ機100の電源がオフにされた後に当該電源が投入された場合には、枠発光装置271~275の発光態様が第2の発光態様(例えば、青色での連続的な点灯)とされる。
これにより、パチンコ機100に電源が投入された場合に、ホールの従業員などが、各パチンコ機100における回数補助フラグの状態がオンの状態であるかオフの状態であるかを一見にして区別することが可能になる。よって、ホールの開店前などの所定の状況において複数のホールの開店前などの所定の状況において複数のパチンコ機100に電源が投入された場合に、ホールの従業員などが、各パチンコ機100における主制御基板920のRAMの記憶内容(すなわち、当該RAMにオン状態またはオフ状態の回数補助フラグのいずれが記憶されているか)を、枠発光装置271~275の発光態様によって区別することが可能になり、必要に応じて初期化するなどの操作をし易くすることができる。
なお、回数補助フラグがオフに設定された状態でパチンコ機100の電源がオフにされた後に当該電源が投入された場合と、回数補助フラグがオンに設定された状態でパチンコ機100の電源がオフにされた後に当該電源が投入された場合とで、枠発光装置271~275の発光パターン(出力パターン)が互いに異なる構成であってもよい。例えば、前者の場合に、枠発光装置271~275が赤色と青色とを交互に点灯する発光パターンで発光し、後者の場合に、枠発光装置271~275が黄色と緑色とを交互に点灯する発光パターンで発光する構成としてもよい。また、回数補助フラグがオフに設定された状態と、オンに設定された状態とで、発光態様が異なればよく、いずれかの態様として、発光しない態様をとるようにしてもよい。
また、本変形例の構成のパチンコ機100において、電源投入時に、枠発光装置271~275が、回数補助フラグがオフ状態であることを示す発光態様で発光した場合には、パチンコ機100の前面側に設けられた所定の操作装置(例えば、押圧操作装置261)に対し所定の操作を行った場合に、回数補助フラグの状態はそのままで枠発光装置271~275の発光態様を変化させる構成としてもよい。
例えば、電源投入時に回数補助フラグがオフ状態である場合に枠発光装置271~275が赤色で点滅する構成において、枠発光装置271~275が赤色で点滅した状態で押圧操作装置261を短時間(例えば、1秒以内)で所定の回数(例えば、5回)で連続操作した場合に、当該赤色の点滅が消える(例えば、枠発光装置271~275が消灯される、点滅が点灯に変化する等)構成としてもよい。ただし、かかる場合、回数補助フラグの状態は変化せず、回数補助機能が作動不可な状態のまま(すなわち、第2の通常遊技状態)とされる。
一方、回数補助フラグがオフに設定された状態のままパチンコ機100の電源がオフにされたことによって、電源投入時に回数補助フラグがオフ状態である場合には、当該パチンコ機100の背面側に設けられた初期化スイッチ907を押下した場合に、枠発光装置271~275における回数補助フラグがオフ状態であることを示す発光態様を変化させる(例えば、枠発光装置271~275における赤色の点滅が消える、電源投入時に回数補助フラグがオン状態である場合と同じ発光態様に変化する等)構成としてもよい。なお、かかる場合は、回数補助フラグがオン状態に初期化されるので、第1の通常遊技状態に戻って回数補助機能が作動可能な状態となる。
つまり、本変形例の構成のパチンコ機100によれば、回数補助フラグがオフに設定された状態でパチンコ機100の電源がオフにされた後に当該電源が投入された場合、ホールの従業員は、初期化スイッチ907を操作することによって、枠発光装置271~275の発光態様を変化させつつ、回数補助機能が作動可能な第1の通常遊技状態に戻すことができる。
よって、回数補助フラグがオフに設定された状態でパチンコ機100の電源がオフにされた後の電源投入時において、ホールの従業員などの遊技者以外の人が初期化スイッチ907を操作することで、特別図柄抽選における当選とは別の抽選結果(つまり、ハズレ)が連続して選択された場合に低確率時短遊技状態を発生させることができる通常遊技状態が発生するとともに、枠発光装置271~275の発光態様を、第1の発光態様とは異なる第2の発光態様に変化させることができる。これにより、遊技者にとって不利な状況から通常遊技状態から遊技が開始されないようにし易くすることができる。
一方、遊技者は、押圧操作装置261を操作することによって、回数補助フラグの状態を変化させることなく(すなわち、第2の通常遊技状態を保ったまま)、枠発光装置271~275の発光態様を変化させることできる。このため、第2の発光態様をとった複数のパチンコ機100のうち、一部のパチンコ機100は、第2の発光態様とし、残りは、押圧操作装置261または初期化スイッチ907を操作して所定の発光態様とする等、遊技場(ホール)の方針に応じた対応をとることができる。これにより、遊技者には、遊技を行うパチンコ機100を選択する際の指標として枠発光装置271~275の発光態様を利用させることができ、パチンコ機100を選択する興趣を増幅させることができる。
また、遊技者は、自身が気になる発光態様のパチンコ機100を選択した後に、自身の意思によって別の態様に変化させるか否かを選択して押圧操作装置261を操作することができる。これにより、遊技の状態に対しての枠発光装置271~275の発光態様を変化させる自由度を遊技者に与えて、パチンコ機100に対しての操作の自由度を高めることができる。
なお、電源投入時に回数補助フラグがオン状態であるか否かを報知する構成として、枠発光装置271~275の発光態様を電源投入時における回数補助フラグの状態に応じて異なる場合を例示したが、電源投入時に回数補助フラグの状態に応じた表示を装飾図柄表示装置479に表示させる構成としてもよい。
例えば、電源投入時に回数補助フラグがオン状態である場合には「回数補助機能作動可能」などの回数補助機能が作動可能であることを推測可能な所定の文字列を装飾図柄表示装置479に表示し、電源投入時に回数補助フラグがオフ状態である場合には「回数補助機能作動不可」などの回数補助機能が作動不可であることを推測可能な文字列を装飾図柄表示装置479に表示してもよい。また、電源投入時に回数補助フラグがオフ状態である場合に回数補助機能が作動不可であることを推測可能な文字列を装飾図柄表示装置479表示し、電源投入時に回数補助フラグがオン状態である場合には装飾図柄表示装置479に文字列を表示しない構成であってもよい。
また、パチンコ機100の電源をオフにする場合に、パチンコ機100の前面側に設けられた所定の操作装置(例えば、押圧操作装置261)が操作された場合に、回数補助フラグをオフに設定して電源をオフにする構成としてもよい。これにより、電源投入時に回数補助フラグが必ずオンになり、パチンコ機100は回数補助機能が作動可能な状態とすることができる。また、回数補助フラグの状態が、パチンコ機100の電源がオフにされた場合にも保持されずクリアされる構成としてもよい。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、通常遊技状態において特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、当該時短ありハズレに対応する特定の組合せからなる装飾図柄が装飾図柄表示装置479に確定表示され、低確率遊技状態において特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、時短ありハズレに対応しない組合せ(すなわち、時短ありハズレに対応する特定の組合せとは異なる組合せ)の装飾図柄が装飾図柄表示装置479に確定表示される。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合、特別図柄表示装置471,472は、遊技状態が通常遊技状態であるか低確率遊技状態のような時短状態であるかにかかわらず、時短ありハズに対応した特定の図柄を複数の発光部の発光パターンによって表示する。
<第2実施形態>
次に、図17及び図18を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態のパチンコ機は、上記第1実施形態のパチンコ機100に対して、遊技盤700を異ならせたものである。以下の説明において、上述した実施形態(以下、当該実施形態を「第1実施形態」とも称す)における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略し、一部の構成が異なるものについては同一の名称で別の番号を付して異なる部分については説明して同一の部分については説明を省略する。
図17は、第2実施形態のパチンコ機100における遊技盤700の正面図であり、図18(A)は、遊技盤700を構成する中央構造体710の正面図、図18(B)は、遊技盤700を構成する基体720の正面図である。なお、図17及び図18(B)においては、中央構造体710の周辺部分に配置される釘411等の主要な部材のみを示し、遊技領域の下部に設けられる釘411等の一部の構成を簡略化して示し、図18(B)には、理解の容易のために、中央構造体710の開口部711~713の形状を一点鎖線で示している。
遊技盤700は、図17に示すように、基体720に対して、中央構造体710を含む各種部材が取り付けられて構成されている。中央構造体710は、透明な合成樹脂により成形された部材であり、中央部分に大きく開口した中央側開口部711と、中央側開口部711に対して球通路部741,742,761,762を含む左右の流下領域701,702を挟んで左右の両側に各々設けられる外側開口部712,713とを備えるようにして構成されている。
球通路部741,742,761,762は、上記した第1実施形態における球通路部641,642,661,662と同様に構成されている。例えば、球通路部741は、流下する遊技球を、中央構造体710に対して左側に位置する遊技球の流下領域701における始動装置436Aより上流側に排出する。球通路部742は、球通路部741に対して遊技者から遠い奥側または後方側(すなわち、基体720の背面側)であって、その一部が正面視において球通路部741に重なる位置に設けられた球通路部である。
球通路部742は、進入口となる入口742Aから遊技球を受け入れて、排出口となる出口742Bまで遊技球を流下させる。球通路部742には、壁部751を超えた領域753Aに遊技球を進入させることで、遊技球を流下させることができる。遊技者は、2つの球通路部741,742に対して、発射操作によって、自身の意図したいずれの通路に、発射した遊技球のすべてを進入させるかが選択可能であり、また、両方の通路に自身の意図した割合で遊技球を流下させることが可能に構成されている。
球通路部761,762は、球通路部741,742に対して左右対称に設けられた球通路部である。球通路部762は、中央構造体710の右側へ発射されて、壁部771の手前側で落下した遊技球が進入可能な球通路部であり、領域753Bを経由して入口762Aから受け入れた遊技球を出口762Bまで流下させる。
中央側開口部711と、外側開口部712,713は、中央構造体710の奥側に配置される装飾図柄表示装置479の表示画面内に位置するように開口して設けられる。遊技者は、各開口部711~713を通じて、装飾図柄表示装置479の表示画面に映し出される画像を視認することができる。
中央側開口部711と、外側開口部712,713とには、副制御基板940(図10参照)の制御によって各種の画像を表示可能に構成される。この場合に、中央側開口部711と、外側開口部712,713のいずれか又は両方とには、互いに関連を持たせた画像を表示することが好ましい。例えば、中央側開口部711と、外側開口部712,713のいずれか又は両方とによって、特別図柄抽選の結果に対応した装飾図柄の変動表示を表示し、先に停止する図柄を外側開口部712,713に表示し、最後に停止する図柄を中央側開口部711に表示する。また、例えば、中央側開口部711には、装飾図柄の変動表示演出としてキャラクタ等の演出画像を表示し、外側開口部712,713には、変動表示で表示されたキャラクタ等の履歴や実行されている変動表示で大当り当選となる期待度を数字や記号(例えば、星印)の数や大きさで表示する。また、中央側開口部711と、外側開口部712,713とを含めて、共通の背景画像(例えば、空や夜景など)を連続するように表示する。かかる表示手法を施すことにより、中央側開口部711と、外側開口部712,713との間に、一体感が生まれて、中央側開口部711と、外側開口部712,713との周りを囲う大型のセンターフレームとしての中央構造体710を備えたパチンコ機とすることができ、他機種との差別化を図ることができる。
中央側開口部711と、外側開口部712,713との間には、正面視において、左右の流下領域701,702が介在するようにして設けられる。また、流下領域701,702の上側部分は、上記した第1実施形態と同様に、2つの球通路部(球通路部741,742および球通路部761,762の各々)が、一部で重なるようにして設けられている。そして、遊技者は、上記した第1実施形態と同様に、一部で重なるようにして設けられる2つの球通路部(球通路部741,742および球通路部761,762の各々)のうち、いずれの球通路部を遊技球が通過するかを選択することができ、これにより、遊技者が推測した有利な球通路部を遊技者によって選択させる遊技性を実現することができる。
左右の流下領域701,702は、左右対称の形状をし、いずれも、2つの球通路部(球通路部741,742および球通路部761,762の各々)が一部で重なるようにして設けられる。なお、必ずしも左右のそれぞれにおいて、2つの球通路部が一部で重なる構成とする必要はなく、いずれか一方又は双方の流下領域701,702について、1又は3以上の球通路部を設けるようにしてもよく、また、球通路部が必ずしも重なる部分を有するように構成する必要はなく、正面視において、左右の流下領域701,702のいずれか又は両方の球通路部が重なる部分を有さないように構成してもよい。
左右の流下領域701,702は、上側部分が2つの球通路部(球通路部741,742および球通路部761,762の各々)によって構成され、下側部分が始動装置436A,436Bや一般入賞装置439A,439B、釘411、風車412等が設けられた基体720の一部によって構成されている。なお、左右の流下領域701,702のいずれか又は両方について、球通路部のみで構成して基体720の一部が配置されない構成としてもよいし、または、球通路部を無くして基体720の一部のみによって構成してもよい。
中央構造体710は、図18(A)に示すように、装飾図柄表示装置479によって表示される情報を視認し易くする3つの表示用の開口部711~713と、基体720の前面側を露出して釘411等を配置可能とする流下変化部材用の開口部714A,714Bとを備えて構成されている。また、中央構造体710は、球通路部741,742,761,762を構成する部分と、始動装置436A,436Bとしてのスイッチを取り付けるスイッチ取付部715A,715Bと、一般入賞装置439A,439Bとしての遊技球の入口部分を形成する入口構成部716A,716Bと、遊技球を左右に転動させるステージ部717とを組み合わせて構成されている。
基体720には、図18(B)に示すように、中央構造体710を取り付けるための取付用開口部721が設けられている。取付用開口部721は、左右の流下領域701,702(図17参照)のうち、下側部分に相当する箇所が取付用開口部721の内側に突出した突出領域722,723を有する形状とされている。突出領域722,723の突出部分は、左右の外側の領域が縦方向に細長の形状となるように、上方側に大きく突出している。突出領域722,723の上方側への突出量は、突出した先端と上方側の開口縁部分との間に形成される隙間に相当する長さより長く、本実施形態では、2倍以上の長さに設定されている。これにより、装飾図柄表示装置479に表示される表示内容を、中央側開口部711と、外側開口部712,713とを含めて、一体感のある表示として遊技者に認識させ易く、且つ、遊技球の流下の態様が単調とならずに、ばらつきをもったパチンコ機としての機能を付加することができる。
また、基体720の開口部721のうち、左右の両端側において下方側へと連続する端側開口部724,725の下側部分には、一般入賞装置439A,439B(図17参照)の遊技球の入口から進入した遊技球を後方側に導く入賞装置用開口部726,727が一体化されている。この入賞装置用開口部726,727は、外側から中央側へ突出する形状に形成され、表示用の開口部724,725と一体化されている。これにより、ルータ加工が必要な穴数を少なくして、基体720の製造時間を短縮することができる。
ここで、第2実施形態に係るパチンコ機の構成と作用及び効果とを説明する。
第2実施形態に係るパチンコ機は、遊技球を発射する発射装置330によって発射された遊技球が通過する発射通路401Bと、発射通路401Bを通過した遊技球が流下する遊技領域を前面側に形成する基体720と備えている。また、遊技者側からみて左側の流下領域701と右側の流下領域702との間には、装飾図柄等の情報を表示可能な中央側開口部711が設けられる。また、遊技者側からみて、左側の流下領域701と発射通路401Bとの間には、中央側開口部711に表示される情報とは別の情報を表示可能な左外側開口部712が設けられる。また、遊技者側からみて右側の流下領域702より発射通路401Bから離れた右側には、中央側開口部711及び左外側開口部712に表示される情報とは別の情報を表示可能な右外側開口部713が設けられる。そして、3つの開口部711~713に表示されるすべての情報は、副制御基板940の制御によって、1つの装飾図柄表示装置479の表示画面の表示内容によって表示される。このため、中央側開口部711の表示内容に対して、流下領域701,702を間に介在させた左右両側の外側開口部712,713の表示内容に関連性を持たせやすく、一体感のある表示内容を遊技領域の一部に表示することができ、遊技領域を好適に活用することができる。
<第3実施形態>
次に、図19から図22を参照して、第3実施形態について説明する。上記第1実施形態のパチンコ機100においては、3種類の有利遊技状態(低確率時短遊技状態、確変遊技状態、および確変後時短遊技状態)を含む構成としたが、第3実施形態のパチンコ機100においては、これら3種類の有利遊技状態に加えて、当該3種類の有利遊技状態とは異なる有利遊技状態を含む構成とされる。
以下の説明において、上述した第1実施形態および第2実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。なお、第3実施形態において以下に説明する構成を、上述した第1実施形態および第2実施形態のパチンコ機100が備える構成に付加してもよいし、上述した第1実施形態および第2実施形態のパチンコ機100の一部の構成に代えて備えるようにしてもよい。
図19は、第3実施形態のパチンコ機100において設定可能な遊技状態を説明する説明図である。図19に示すように、本実施形態のパチンコ機100は、2種類の通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、5種類の有利遊技状態(低確率時短遊技状態、確変遊技状態、当り経由時短遊技状態、潜伏確変遊技状態、当り経由潜確後時短遊技状態)とを設定可能に構成される。
なお、本実施形態のパチンコ機100において設定可能な上記の有利遊技状態のうち、当り経由時短遊技状態は、第1実施形態のパチンコ機100における確変後時短遊技状態に対応する遊技状態である。よって、本実施形態のパチンコ機100は、第1実施形態のパチンコ機100において設定可能とされた5種類の遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態、低確率時短遊技状態、確変遊技状態、当り経由時短遊技状態)に加え、2種類の有利遊技状態(潜伏確変遊技状態、当り経由潜確後時短遊技状態)を設定可能に構成される。
潜伏確変遊技状態は、電サポのない非時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が高確率である特図高確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が低確率である普図低確率状態である有利遊技状態である。
当り経由潜確後時短遊技状態は、電サポがある時短状態であり、特別図柄抽選における当選確率が高確率である特図高確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が低確率である普図低確率状態である有利遊技状態である。つまり、当り経由潜確後時短遊技状態は、低確率時短遊技状態と同様、普通図柄抽選における当選確率が低確率であるが、電サポがある時短状態の遊技状態である一方で、低確率時短遊技状態とは異なり、特別図柄抽選における当選確率が高確率である遊技状態である。
図20は、第3実施形態のパチンコ機100における遊技状態の進行を表すフローチャートである。図20には、各遊技状態における主要な条件の成立と、その条件が成立した場合に実行される装置の制御を模式的に示している。以下、図20のフローチャートの説明において、第1実施形態のパチンコ機100における遊技状態の進行を表すフローチャート(図15参照)と同一の構成に係る説明は省略し、本実施形態のパチンコ機100において特有な部分について主に説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、第1実施形態のパチンコ機100と同様、特別遊技状態において、主制御基板920は、大入賞装置433の進入規制機構453の姿勢を大当りの種類(大当り種別)に応じた条件で制御する。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、大当りの種類として、第1実施形態のパチンコ機100と同様の確変大当り(すなわち、特別遊技状態の終了後に確変遊技状態へと移行する大当り)に加え、特別遊技状態の終了後に当り経由時短遊技状態へと移行する大当り(時短大当り)と、特別遊技状態の終了後に潜伏確変遊技状態へと移行する大当り(潜確大当り)とが設けられている。
よって、本実施形態のパチンコ機100においては、大当りに対応する停止図柄(すなわち、大当り図柄)として、確変大当りに対応する大当り図柄(以下において「確変大当り図柄」とも称する)と、時短大当りに対応する大当り図柄(以下において「時短大当り図柄」とも称する)と、潜確大当りに対応する大当り図柄(以下において「潜確大当り図柄」とも称する)とが設けられる。
確変大当り図柄は、1種類の確変大当り図柄から構成されてもよく、特別遊技状態を構成するラウンド数などの相違による複数種類の確変大当り図柄から構成されてもよい。同様に、時短大当り図柄は、1種類の時短大当り図柄から構成されてもよく、特別遊技状態を構成するラウンド数などの相違による複数種類の時短大当り図柄から構成されてもよい。また、潜確大当り図柄は、1種類の潜確大当り図柄から構成されてもよく、特別遊技状態を構成するラウンド数などの相違による複数種類の潜確大当り図柄から構成されてもよい。なお、確変大当り図柄の種類数と、時短大当り図柄の種類数と、潜確大当り図柄の種類数は、いずれも同じである必要はなく、各大当り図柄に対し各々独立した種類数を設定してもよい。
特別遊技状態の終了後は、図20に示すように、当該特別遊技状態の契機となった大当りの種類に応じた遊技状態へ遷移する。具体的に、特別遊技状態の契機となった大当りの種類が確変大当りである(すなわち、停止図柄が確変大当り図柄である)場合には、特別遊技状態の終了後、確変遊技状態へ遊技状態が遷移する。
一方、特別遊技状態の契機となった大当りの種類が時短大当りである(すなわち、停止図柄が時短大当り図柄である)場合には、特別遊技状態の終了後、当り経由時短遊技状態へ遊技状態が遷移する。また、特別遊技状態の契機となった大当りの種類が潜確大当りである(すなわち、停止図柄が潜確大当り図柄である)場合には、特別遊技状態の終了後、潜伏確変遊技状態へ遊技状態が遷移する。
確変遊技状態においては、特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合に特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。一方、確変遊技状態において、特別図柄抽選による非当選の連続回数が、当該確変遊技状態に遷移する前の特別遊技状態への契機となった確変大当りに応じた確変回数(例えば、10回)に達した場合には、当り経由時短遊技状態(第1実施形態における確変後時短遊技状態に対応)へ遊技状態が遷移する。
当り経由時短遊技状態においては、特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合に特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。一方、当り経由時短遊技状態において、特別図柄抽選による非当選の連続回数が所定の時短回数に達した場合には、当り経由時短遊技状態の終了条件が成立して、通常遊技状態(より詳細には、第1の通常遊技状態)へ遊技状態が遷移する。
なお、当り経由時短遊技状態の終了条件となる時短回数は、当該当り経由時短遊技状態が確変大当りによって確変遊技状態の後に遷移した遊技状態である場合には、当該確変遊技状態に遷移する前の特別遊技状態への契機となった確変大当りに応じた時短回数(例えば、40回)であり、当該確変遊技状態の終了条件である確変回数を含む時短回数である。一方、当り経由時短遊技状態が時短大当りによって特別遊技状態の後に遷移した遊技状態である場合には、当該当り経由時短遊技状態の終了条件となる時短回数は、当該時短大当りに応じた時短回数(例えば、100回)である。
潜伏確変遊技状態は、非時短状態であるので、遊技者は、左側上始動入賞装置431Aまたは右側上始動入賞装置431Bへの入賞を目指して遊技を行う。潜伏確変遊技状態においては、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合に特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。
一方、潜伏確変遊技状態においては、特別図柄抽選による非当選のうち時短なしハズレ(時短ありハズレを除外した非当選)が所定の時短回数(例えば、100回)に達した場合には、潜伏確変遊技状態の終了条件が成立して、通常遊技状態(より詳細には、第1の通常遊技状態)へ遊技状態が遷移する。また、潜伏確変遊技状態において、特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、当り経由潜確後時短遊技状態へ遊技状態が遷移する。
当り経由潜確後時短遊技状態は時短状態であるので、遊技者は、主に、下始動入賞装置432への入賞を目指して遊技を行う。当り経由潜確後時短遊技状態においては、特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合に特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。
一方、当り経由潜確後時短遊技状態において、特別図柄抽選による非当選の連続回数が所定の時短回数(例えば、100回)に達した場合には、当り経由潜確後時短遊技状態の終了条件が成立して、通常遊技状態(より詳細には、第1の通常遊技状態)へ遊技状態が遷移する。なお、当り経由潜確後時短遊技状態の終了条件となる時短回数は、当り経由潜確後時短遊技状態の終了条件として一律に設定された1の時短回数であってもよく、複数種類の時短ありハズレが設けられている場合に時短ありハズレの種類毎に設定された時短回数であってもよい。
図21(A)は、各種の遊技状態における特別図柄の変動表示における特図変動時間の一例を説明する図である。図21(A)に示すように、本実施形態のパチンコ機100においては、通常遊技状態、低確率時短遊技状態、確変遊技状態、および当り経由時短遊技状態(第1実施形態における確変後時短遊技状態に対応する遊技状態)における特図変動時間は、第1実施形態において対応する各遊技状態における特図変動時間と同一に設定される。
潜伏確変遊技状態における特図変動時間は、通常遊技状態における特図変動時間と同一に設定される。つまり、特別図柄に係る単位遊技の保留回数が0(ゼロ)である場合と当該保留回数が1~3である場合とに対し、特図変動時間は「A」に設定され、当該保留回数が4~7である場合に、特図変動時間は「C」に設定される。
当り経由潜確後時短遊技状態における特図変動時間は、特別図柄に係る単位遊技の保留回数が0(ゼロ)である場合に、低確率時短遊技状態において当該保留回数が0である場合の特図変動時間(すなわち、A)より短い時間(例えば、10秒)に設定され、当該保留回数が1~3である場合に、低確率時短遊技状態における当該保留回数が1~3である場合の特図変動時間(すなわち、B)より短い時間(例えば、1秒)に設定され、当該保留回数が4~7である場合に、低確率時短遊技状態における当該保留回数が4~7である場合の特図変動時間(すなわち、B)より短い時間(例えば、1秒)に設定される。
なお、図21(A)に示す例においては、特別図柄に係る単位遊技の保留回数が0である場合と、1~3である場合と、4~7である場合とで、いずれの場合も当り経由潜確後時短遊技状態における特図変動時間の方が低確率時短遊技状態における特図変動時間より短く設定された場合を例示したが、0から7までの保留回数のうち少なくとも一部の保留回数について、当り経由潜確後時短遊技状態における特図変動時間と低確率時短遊技状態における特図変動時間とが同一に設定される構成であってもよい。
図21(B)は、各種の遊技状態における普通図柄抽選の当選確率、普図変動時間と変動表示後の停止時間、および、普通図柄抽選に当選した場合における下始動入賞装置432の下進入規制機構452の開閉パターンの一例を説明する図である。図21(B)に示すように、本実施形態のパチンコ機100においては、通常遊技状態、低確率時短遊技状態、確変遊技状態、および当り経由時短遊技状態(第1実施形態における確変後時短遊技状態に対応する遊技状態)における各値は、第1実施形態において対応する各遊技状態における各値と同一に設定される。
潜伏確変遊技状態における普通図柄抽選の当選確率は、略2分の1に設定される。また、潜伏確変遊技状態における普図変動時間は、通常遊技状態における普図変動時間の期待値と同一の15秒に設定される。なお、潜伏確変遊技状態における普図変動時間が、通常遊技状態の場合と同様に複数種類の普図変動時間(例えば、11秒、15秒、および19秒)が設けられる構成であってもよい。潜伏確変遊技状態における普図変動時間後の普通図柄の停止時間は、通常遊技状態における当該停止時間と同一の0.5秒に設定される。
潜伏確変遊技状態である場合、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間(進入許容時間)は0.076秒に設定され、開放回数(進入許容姿勢となる回数)は1回に設定される。つまり、潜伏確変遊技状態において普通図柄抽選に当選した場合、下進入規制機構452は、通常遊技状態において普通図柄抽選に当選した場合と同様、1回だけ0.076秒間開放する(進入許容姿勢に移行する)パターンで開放される。
当り経由潜確後時短遊技状態における普通図柄抽選の当選確率は、略2分の1に設定される。また、当り経由潜確後時短遊技状態における普通変動時間、および普図変動時間後の普通図柄の停止時間は、いずれも、低確率時短遊技状態と同一の0.62秒および0.5秒にそれぞれ設定される。
当り経由潜確後時短遊技状態においては、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間は2秒に設定され、開放回数は3回に設定され、下進入規制機構452の閉鎖時間は0.252秒に設定される。つまり、当り経由潜確後時短遊技状態における下進入規制機構452の上記開閉パターンは、開放回数が2回から3回に変化する以外は、低確率時短遊技状態における下進入規制機構452の開閉パターンと同一に設定される。
よって、当り経由潜確後時短遊技状態において普通図柄抽選に当選した場合、下進入規制機構452は、2秒間開放した後、0.252秒間閉鎖し(進入禁止姿勢に復帰する)、次いで2回目の開放として2秒間開放した後、0.252秒間閉鎖し、さらに3回目の開放として2秒間開放した後、0.252秒間閉鎖するパターンで開放される。
普通図柄抽選の当選確率が略2分の1に設定される当り経由潜確後時短遊技状態においては、概ね、始動装置436A,436Bに遊技球が2回進入する毎に普通図柄抽選に当選するので、下進入規制機構452は、2回分の(普図変動時間である0.62秒+普通図柄の停止時間である0.5秒)によって構成されるインターバルで、0.25秒の閉鎖期間を介して2秒ずつ3回開放される。
つまり、当り経由潜確後時短遊技状態において、下進入規制機構452は、概ね、略8.5秒(0.62×2+0.5×2+2+0.252+2+0.252+2)の間に6秒開放される計算となる。換言すれば、当り経由潜確後時短遊技状態においては、下進入規制機構452が、略2.8秒間に1回(2秒)開放される計算となる。
一方、低確率時短遊技状態においては、上述したように、下進入規制機構452は、概ね、略6秒の間に4秒開放される、つまり、略3秒間に1回(2秒)開放される計算となる。よって、本実施形態のパチンコ機100においては、当り経由潜確後時短遊技状態および低確率時短遊技状態のいずれも、電サポがあるが普通図柄抽選における当選確率が普図低確率状態である遊技状態であるが、下始動入賞装置432への入賞率が低確率時短遊技状態に比べて高い(すなわち、低確率時短遊技状態に比べて下始動入賞装置432へ遊技球を進入させ易い)遊技状態とすることができる。
確変遊技状態においてもまた、上述したように、下進入規制機構452は、概ね、略3秒間に1回(2秒)開放される計算となる。よって、本実施形態のパチンコ機100においては、当り経由潜確後時短遊技状態は、普通図柄抽選における当選確率が確変遊技状態より低い遊技状態であるが、下始動入賞装置432への入賞率が確変遊技状態に比べて高い(すなわち、確変遊技状態に比べて下始動入賞装置432へ遊技球を進入させ易い)遊技状態とすることができる。
図21(B)に示すように、非時短状態である潜伏確変遊技状態におけるエンディング時間は、同様に非時短状態である通常遊技状態におけるエンディング時間と同一の15秒に設定される。一方、時短状態である当り経由潜確後時短遊技状態におけるエンディング時間は、同様に時短状態である各種の有利遊技状態(低確率時短遊技状態、確変遊技状態、および当り経由時短遊技状態)におけるエンディング時間と同様、通常遊技状態におけるエンディング時間より短い時間長さ(本実施形態においては0(ゼロ)秒)に設定される。つまり、当り経由潜確後時短遊技状態においては、下進入規制機構452が最終的に閉鎖した後、直ちに次の普通図柄の変動表示が開始される。
なお、潜伏確変遊技状態におけるエンディング時間(又は開放制御期間の長さ)は、必ずしも、潜伏確変遊技状態における普図変動時間(本実施形態においては、15秒)又は普図変動時間と停止時間との和(本実施形態においては、15.5秒)と同一または略同一の時間長さである必要はなく、例えば、潜伏確変遊技状態における下進入規制機構452の開放時間(例えば、0.076秒)より長い別の時間長さ(例えば、10秒)であってもよい。また、潜伏確変遊技状態におけるエンディング時間(又は開放制御期間の長さ)は、潜伏確変遊技状態における普図変動時間(又は普図変動時間と停止時間との和)に対して略50%から150%までの時間長さ(例えば、7.5秒や22.5秒)であることが好ましく、当該普図変動時間の略70%から130%までの時間長さ(例えば、10.5秒や19.5秒)であることがなお良く、当該普図変動時間の略90%から110%までの時間長さ(例えば、13.5秒や16.5秒)であることがより好ましい。
また、時短状態の恩恵を受けるまでの最大の待ち時間を短くする構成としては、第1実施形態において説明した通常遊技状態の場合と同様に、非時短状態である潜伏確変遊技状態においてエンディング時間を設けることに限らず、これに代えて、または、これに加えて、下進入規制機構452が開放される前のオープニング期間を設けてもよいし、下進入規制機構452が開放される状態が複数回発生するように設定した場合におけるインターバル期間を設けてもよい。すなわち、これらオープニング期間とインターバル期間とエンディング期間と下進入規制機構452が開放されて遊技球が下始動入賞装置432に進入し易い状態をとる期間との総和を主制御基板920による開放制御期間とし、潜伏確変遊技状態における普通図柄抽選に当選した場合の開放制御期間の長さと、潜伏確変遊技状態における普図変動時間と停止時間との和に相当する変動表示の期間の長さとが略同一または近い時間長さとなるように、各時間長さを設定することが好ましい。
図22は、特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に装飾図柄が確定表示されるタイミングにおける画面内容の一例を示す画面図である。より詳細には、図22(A)は、通常遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合における一例を示す画面図であり、図22(B)は、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合における一例を示す画面図である。
本実施形態のパチンコ機100においては、遊技状態が通常遊技状態である場合も低確率遊技状態のような時短状態である場合も、特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、時短ありハズレ以外のハズレ(すなわち、時短なしハズレ)が選択された場合には表示されない組合せであって特定の組合せからなる装飾図柄が装飾図柄表示装置479に確定表示されるよう構成される。
特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合に装飾図柄表示装置479に確定表示される特定の組合せは、例えば、図22(A)に示すような組合せ、すなわち、左側の図柄列680Lに表示される数字の「1」が描かれた装飾図柄と、中央の図柄列680Mに表示される数字の「1」が描かれた装飾図柄と、右側の図柄列680Rに表示される数字の「4」が描かれた装飾図柄との組合せである。
通常遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合には、装飾図柄表示装置479にて装飾図柄の変動表示が開始され、所定の特図変動時間の経過後に、時短ありハズレに対応する組合せの装飾図柄(例えば、図22(A)に示す組合せの装飾図柄)が確定表示され、当該確定表示の後に、遊技状態が低確率時短遊技状態へ移行する。
一方、通常遊技状態において特別図柄抽選によって時短なしハズレが選択された場合には、装飾図柄表示装置479にて所定の特図変動時間に亘る装飾図柄の変動表示後、時短なしハズレに対応する組合せの装飾図柄(例えば、図22(A)に示す組合せとは異なる組合せの装飾図柄)が確定表示される。かかる場合は、回数補助条件が成立した場合を除き、装飾図柄の確定表示後も遊技状態は通常遊技状態のままである。
本実施形態のパチンコ機100においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択されたとしても、時短回数が追加されない(すなわち、時短回数の残り回数が最大値にリセットされない)よう構成される。つまり、低確率時短遊技状態においては、時短ありハズレに対応する組合せの装飾図柄が確定表示された場合であっても、時短なしハズレに対応する組合せの装飾図柄が確定表示された場合と同様、単に時短回数が1回分消化されるだけである。
かかるパチンコ機100においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に、装飾図柄が変動表示後に確定表示されるタイミングで、例えば、図22(B)に示すように、各図柄列680L,680M,680Rに表示される各装飾図柄の前方側に半透明の画像をそれぞれ重ねることによって、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の内容が視認困難となるよう構成される。なお、各図柄列680L,680M,680Rに表示される各装飾図柄の前方側に不透明の画像をそれぞれ重ねることによって、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の確定表示の内容を視認不可能にする構成であってもよい。
また、図22(B)に示す例においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄(数字の「1」または「4」)が、通常遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に比べて視認困難な態様(例えば、背景色に近い色で表示させる、着色の透過度が高いなど)で表示される。よって、かかる点においても、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の確定表示の内容が視認困難にされている。
よって、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択されたとしても、時短回数が追加されない構成において、遊技者が、低確率時短遊技状態において時短ありハズレに対応する組合せの装飾図柄を確定表示として認識することを抑制できる。これにより、時短回数が追加されないにもかかわらず、特別図柄抽選において時短ありハズレが選択されたことを認識した遊技者が時短回数の追加を期待することを抑制できる。
なお、各図柄列680L,680M,680Rに表示される各装飾図柄の確定表示の内容を視認困難または視認不可能にする確率は、必ずしも、100%である必要はなく、所定の抽選によって所定の確率(例えば、略1/2の確率)で装飾図柄の確定表示の内容が視認困難または視認不可能にされる構成であってもよい。
各図柄列680L,680M,680Rに表示される各装飾図柄の確定表示の内容を視認困難または視認不可能にする構成としては、必ずしも、各装飾図柄の前方側に半透明または不透明の画像をそれぞれ重ねる構成である必要はなく、各装飾図柄における少なくともその内容を特定可能な領域(例えば、数字が描かれた部分)の前方側に半透明または不透明の画像をそれぞれ重ねてもよく、全ての装飾図柄に対して正面側からみて重なるサイズの半透明または不透明の画像を重ねる構成であってもよい。
また、各装飾図柄の前方側に重なる画像としては、図22(B)に示すような略矩形状の画像である必要はなく、キャラクタを象った形状の画像など矩形以外の形状の画像であってもよい。また、装飾図柄の外形のみを表示して当該装飾図柄の確定表示の内容の少なくとも一部(例えば、その内容を特定可能な数字が描かれた部分)を表示しない構成であってもよい。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、装飾図柄表示装置479の画面が液晶により構成され、当該液晶における表示の仕方によって各図柄列680L,680M,680Rに表示される各装飾図柄の確定表示の内容を視認困難または視認不可能にする構成としたが、装飾図柄表示装置479の画面の前方側に透光性を有する導光板を設け、当該導光板の少なくとも一部を発光させることよって各図柄列680L,680M,680Rに表示される各装飾図柄の確定表示の内容を視認困難または視認不可能にする構成としてもよい。
また、液晶画面を備える装飾図柄表示装置479に代えて、左右方向または上下方向に並べた複数列の円筒状のリールによって装飾図柄の変動表示および確定表示を行うパチンコ機において、各列のリールの前方側に、断面視において各リールの円弧に沿って湾曲する形状の透光性を有する導光板を設け、当該導光板の少なくとも一部を発光させることよって各リールによる装飾図柄の確定表示の内容を視認困難または視認不可能にする構成としてもよい。
ここで、第3実施形態に係るパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、有利遊技状態として、当り経由潜確後時短遊技状態が設けられている。当り経由潜確後時短遊技状態は、低確率時短遊技状態と同様、普通図柄抽選の当選確率が、普図低確率状態(通常遊技状態における普通図柄抽選の当選確率と同一の状態)とされるとともに、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間の総計が、通常遊技状態における同開放時間の総計(1回の開放における開放時間である0.076秒)より長い時間長さ(3回の開放における開放時間の総計である6秒)とされる。
また、当り経由潜確後時短遊技状態は、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間の総計が、低確率時短遊技状態と同様に、確変遊技状態における同開放時間の総計(1回の開放における開放時間である2秒)より長い時間長さとされる。
つまり、当り経由潜確後時短遊技状態は、低確率時短遊技状態と同様の新たな有利遊技状態、すなわち、普通図柄抽選の当選確率が通常遊技状態と同様に低い(より詳細には、確変遊技状態における普通図柄抽選の当選確率より低い)ものの、通常遊技状態に比べて遊技球を下始動入賞装置432へ進入(入賞)させ易い有利遊技状態であって、普図低確率状態であっても、下始動入賞装置432への遊技球の進入のし易さ(すなわち、下始動入賞装置432への入賞率)が普図高確率状態である確変遊技状態と同様となる新たな有利遊技状態である。よって、発生可能な遊技状態の種類として当り経由潜確後時短遊技状態が増えたことにより、遊技の進行に伴って成立する条件に応じて通常遊技状態と有利遊技状態とを切り替える遊技を好適に多様化することが可能となる。
特に、当り経由潜確後時短遊技状態は、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間の総計が、低確率時短遊技状態における同開放時間の総計(2回の開放における開放時間である2秒)より長い時間長さ(3回の開放における開放時間の総計である6秒)とされるので、普通図柄抽選の当選確率が通常遊技状態と同様に低く抑えた複数種類の有利遊技状態として、低確率時短遊技状態に比べて遊技球を下始動入賞装置432へ進入(入賞)させ易く、特別図柄抽選に当選し易い(すなわち、特別遊技状態へ遷移し易い)別の有利遊技状態を含めた複数種類の有利遊技状態を発生させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、当り経由潜確後時短遊技状態は、潜伏確変遊技状態中に特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合に移行する遊技状態である。よって、特別遊技状態を介することなく、潜伏確変遊技状態より下始動入賞装置432へ遊技球が進入し易い当り経由潜確後時短遊技状態へスムースに移行する遊技性を遊技者に提供することができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、通常遊技状態と潜伏確変遊技状態とにおいて、同一の条件の成立(すなわち、特別図柄抽選による時短ありハズレの選択)によって普通図柄抽選の当選確率と特別図柄抽選の当選確率とが同一で、下始動入賞装置432へ遊技球が進入し易い有利遊技状態へ移行する。このため、複数種類の有利遊技状態を設ける場合において、遊技者にとっては有利な遊技状態への移行条件が判り易く、遊技状態の制御も共通化し易くすることができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、当り経由潜確後時短遊技状態への移行の後に、所定の移行条件(すなわち、時短回数による当り経由潜伏後時短遊技状態の終了条件)が成立した場合には、当り経由潜確後時短遊技状態から第1の有利遊技状態へ移行するので、当り経由潜確後時短遊技状態が長く継続することによる単調感を払拭し易く、且つ、潜伏確変遊技状態と当り経由潜確後時短遊技状態との間で遊技状態がスムースに移行する遊技性を提供することができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においても、第1実施形態において説明した通常遊技状態のエンディング時間と同様、潜伏確変遊技状態は、下始動入賞装置432における遊技球の進入し易さの制御(すなわち、下進入規制機構452の開放制御)が副制御基板940によって実行された場合に当該制御が終了してから次の普通図柄の変動表示の実行を許容するまでの待機期間として、下進入規制機構452の開放時間より長い期間のエンディング時間が設定されている。このため、待機時間を設けた分だけ特図変動時間を短くすることで下始動入賞装置432に対する入賞率(下始動入賞装置432への遊技球の進入のし易さ)を低く設定可能にしつつ、特別図柄の変動表示中に当り経由潜確後時短遊技状態が発生した場合に、下始動入賞装置432が潜伏確変遊技状態に比べて有利な(開放時間が長い)時間長さで開放されるようになるまでの最長の待ち時間を短くすることができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、低確率時短遊技状態中に特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、通常遊技状態中に特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合と同一内容の確定表示(特定の装飾図柄の組合せによる確定表示)が表示される。このため、特別図柄抽選において時短ありハズレが選択されて装飾図柄による確定表示が表示されるまでの制御の多くを通常遊技状態と低確率時短遊技状態とにおいて共通化して制御を簡略化することができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)中に特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合には、低確率時短遊技状態へ移行して、時短回数の計数が初期値(ゼロ)から開始される構成である一方で、低確率時短遊技状態中に特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択されたた場合には、遊技状態が低確率時短遊技状態とされたまま、時短回数が追加されない(すなわち、時短回数の計数が初期値に戻されることなく継続される)構成とされる。
かかる構成に対し、本実施形態のパチンコ機100においては、低確率時短遊技状態中に特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、確定表示される特定の装飾図柄の組合せ(すなわち、時短ありハズレに対応する装飾図柄の組合せ)の表示態様が通常遊技状態中とは異ならせて表示される。これにより、通常遊技状態中には、時短ありハズレに対応する装飾図柄の組合せを遊技者が視認することで、当該通常遊技状態において時短ありハズレが選択されたことによって所定の時短回数に設定された低確率時短遊技状態へ移行することを遊技者が認識可能とすることができる。
一方、低確率時短遊技状態中に特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、時短ありハズレに対応する装飾図柄の組合せの表示態様が通常遊技状態中とは異ならせて表示される。このため、低確率時短状態中に時短ありハズレに対応する装飾図柄の組合せを遊技者が視認しても、通常遊技状態中とは異なる状況であることを認識し易くすることができる。
すなわち、通常遊技状態中に特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、遊技者に低確率時短遊技状態への移行を好適に認識させることを可能にする一方で、低確率時短遊技状態中に特別図柄抽選において時短ありハズレが選択されても、遊技者には、通常遊技状態中とは異なる状況であることを認識させ易くすることができる。
これにより、低確率時短遊技状態中に特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、時短回数の計数が再度初期値から開始されることがないにもかかわらず、時短ありハズレに対応する装飾図柄の組合せによる確定表示を遊技者が認識し、それによって、時短回数の計数が再度初期値から開始されると誤認することを抑制できる。したがって、本実施形態のパチンコ機100によれば、通常遊技状態において選択された場合に遊技状態を低確率時短遊技状態へ移行させる契機となる時短ありハズレが、当該低確率時短遊技状態において選択された場合における当該時短ありハズレに対応する装飾図柄の確定表示を好適に制御できる。
<第4実施形態>
次に、図23を参照して、第4実施形態について説明する。上記第3実施形態のパチンコ機100においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合には時短回数が追加されない構成としたが、第4実施形態のパチンコ機100においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に時短回数を変化可能に構成される。
以下の説明において、上述した第1実施形態から第3実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。なお、第4実施形態において以下に説明する構成を、上述した第1実施形態から第3実施形態のパチンコ機100が備える構成に付加してもよいし、上述した第1実施形態から第3実施形態のパチンコ機100の一部の構成に代えて備えるようにしてもよい。
なお、本実施形態(第4実施形態)のパチンコ機100は、上述した第1実施形態から第3実施形態における各パチンコ機100と同様、通常遊技状態(より詳細には、第1の通常遊技状態)であるときに特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)において時短ありハズレが選択された場合、または、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示の回数が補助機能作動回数に達したことで回数補助条件が成立した場合に、低確率時短遊技状態へ移行(遷移)する構成とされる(図15または図20参照)。
また、本実施形態のパチンコ機100において、低確率時短遊技状態は、上述した第1実施形態から第3実施形態における各パチンコ機100と同様、特別図柄抽選において大当り当選した場合には特別遊技状態へ移行し、特別図柄抽選による非当選の連続回数が所定の時短回数または補助終了時短回数に達した場合には第1の通常遊技状態または第2の通常遊技状態へ移行する構成とされる(図15または図20参照)。
図23は、低確率時短遊技状態において後述する時短回数変化抽選の抽選結果に応じた画面の遷移を示す画面遷移図である。
本実施形態のパチンコ機100は、特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に、時短回数を変化させるか否かを抽選する時短回数変化抽選の抽選結果に応じて時短回数を変化可能に構成される。
時短回数変化抽選は、抽選結果として、時短回数を変化させることなく継続する抽選結果(以下、当該抽選結果を「継続結果」とも称す)と、時短回数を増加させる抽選結果(以下、当該抽選結果を「増加結果」とも称す)と、低確率時短遊技状態を終了させる抽選結果(以下、当該抽選結果を「終了結果」とも称す)とを含む。時短回数変化抽選における各抽選結果の振分確率(選択比率)は、例えば、継続結果が略5/10であり、増加結果が略4/10であり、終了結果が略1/10である。
時短回数変化抽選を行うためのループカウンタ(以下、「時短回数変化抽選カウンタ」とも称す)は、主制御基板920に設けられており、主制御基板920は、当該時短回数変化抽選カウンタを定期的に更新し、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)が実行される毎に、当該時短回数変化抽選カウンタの値を取得する。
主制御基板920は、時短回数変化抽選カウンタから取得した値に応じて遊技状態を制御する。具体的に、主制御基板920は、当該抽選カウンタから取得した値が予め継続結果として設定された値である場合に、時短回数を変化させることなく(すなわち、時短回数の残り回数を変化させることなく)低確率時短遊技状態を継続させる。つまり、かかる場合、主制御基板920は、当該抽選に対応する特別図柄の変動表示後に、遊技状態を低確率時短遊技状態に維持したまま、時短回数の残り回数を1回分減らす。
また、主制御基板920は、時短回数変化抽選カウンタから取得した値が予め増加結果として設定された値である場合に、低確率時短遊技状態における時短回数の増加を選択し、時短回数を所定の回数(例えば、100回)分増加させる。
なお、時短回数変化抽選において増加結果が選択された場合に、時短回数が100回などの固定的な回数で増加される構成である必要は必ずしもなく、時短回数の残り回数を最大値にリセットする構成であってもよい。また、時短回数変化抽選において増加結果が選択された場合の時短回数の増加回数は、必ずしも1種類である必要はなく、複数種類の増加結果を設け、選択された種類の増加結果に応じた回数を時短回数に増加させる構成であってもよい。
また、主制御基板920は、時短回数変化抽選カウンタから取得した値が予め終了結果として設定された値である場合に、低確率時短遊技状態の終了を選択し、当該抽選に対応する特別図柄の変動表示後に、低確率時短遊技状態を終了し、遊技状態を回数補助フラグの状態に応じた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)へ移行する。
本実施形態のパチンコ機100においては、低確率時短遊技状態における特別図柄の変動表示において時短回数変化抽選の抽選結果を示唆する演出を実行可能に構成される。なお、当該演出は、低確率時短遊技状態において特別図柄の変動表示が実行される毎に当該演出の実行の可否を選択する抽選によって100%未満の所定の確率(例えば、略1/4の確率)で実行が選択される構成であってもよいし、低確率時短遊技状態において特別図柄の変動表示が実行される毎に(すなわち、100%の確率で)実行される構成であってもよい。
例えば、時短回数変化抽選において継続結果が選択された場合(すなわち、低確率時短遊技状態の継続が選択された場合)には、図23(A)に示すように、特別図柄の変動表示に対応して装飾図柄表示装置479において実行される装飾図柄の変動表示において、装飾図柄が変動する各図柄列680L,680M,680Rの背景が、黄色(広めの間隔の右下がりの斜線のハッチングに対応)に変化してから通常の背景(ハッチングなしに対応)に戻る演出が実行された後、装飾図柄が確定表示される。
一方、時短回数変化抽選において増加結果が選択された場合(すなわち、低確率時短遊技状態における時短回数の増加が選択された場合)には、時短回数変化抽選において継続結果が選択された場合とは異なる演出が実行される。例えば、図23(B)に示すように、特別図柄の変動表示に対応して装飾図柄表示装置479において実行される装飾図柄の変動表示において、装飾図柄が変動する各図柄列680L,680M,680Rの背景が、黄色および赤色(黄色に対応する右下がりの斜線のハッチングより狭い間隔のハッチングに対応)の順で変化する演出が実行され、その後に装飾図柄が確定表示される。
また、時短回数変化抽選において終了結果が選択された場合(すなわち、低確率時短遊技状態の終了が選択された場合)には、時短回数変化抽選において継続結果が選択された場合とも増加結果が選択された場合とも異なる演出が実行される。例えば、図23(C)に示すように、特別図柄の変動表示に対応して装飾図柄表示装置479において実行される装飾図柄の変動表示において、装飾図柄が変動する各図柄列680L,680M,680Rの背景が、黄色から青色(黄色および赤色に対応する右下がりの斜線のハッチングより狭い間隔のハッチングに対応)へ変化し、次に、青色から黒色(塗り潰しのハッチングに対応)へ変化する演出が実行された後、装飾図柄が確定表示される。
よって、本実施形態のパチンコ機100においては、装飾図柄の変動表示における演出が時短回数変化抽選の抽選結果に応じて各々異なる構成であるので、遊技者は、低確率時短遊技状態における時短回数の変化(時短回数変化抽選の抽選結果に応じた時短回数の変化)を装飾図柄の変動表示における演出によって区別して推測することができる。これにより、例えば、低確率時短状態が終了するにもかかわらず、低確率時短状態が継続されると遊技者が誤認することを好適に抑制できる。また、例えば、低確率時短遊技状態における時短回数が変化しないにもかかわらず、時短回数が増えると遊技者が誤認することを好適に抑制できる。
なお、時短回数変化抽選の抽選結果に応じた演出を実行しない構成であってもよい。また、時短回数変化抽選において終了結果が選択された場合に終了結果に対応する演出を行わない構成としてもよく、時短回数変化抽選において継続結果や終了結果などの時短回数を増加させない抽選結果が選択された場合に当該抽選結果に対応する演出を行わない構成としてもよい。
なお、図23(A)~図23(C)に示した各例においては、低確率時短遊技状態における特別図柄の変動表示において時短回数変化抽選の抽選結果を示唆する演出として、装飾図柄が変動する各図柄列680L,680M,680Rの背景の表示態様(例えば、表示色)が時短回数変化抽選の抽選結果に応じたパターンで変化する場合を例示したが、当該演出は、各図柄列680L,680M,680Rの背景の表示態様の変化に限らず、例えば、各図柄列680L,680M,680Rの前方側にもその少なくとも一部が重なる画像の表示であってもよく、所定のキャラクタの表示であってもよい。
また、装飾図柄表示装置479の画面の前方側に透光性を有する導光板を設け、低確率時短遊技状態における特別図柄の変動表示において時短回数変化抽選の各抽選結果を示唆する演出として、当該導光板を時短回数変化抽選の抽選結果に応じた色または色のパターンで発光させる構成としてもよい。
また、液晶画面を備える装飾図柄表示装置479に代えて、左右方向または上下方向に並べた複数列の円筒状のリールによって装飾図柄の変動表示および確定表示を行うパチンコ機において、各列のリールの前方側に、断面視において各リールの円弧に沿って湾曲する形状の透光性を有する導光板を設け、当該導光板を時短回数変化の抽選結果に応じた色または色のパターンで発光させる構成としてもよい。
本実施形態のパチンコ機100においては、時短回数変化抽選において時短回数を増加させない抽選結果(継続結果、終了結果)が選択された場合には、装飾図柄の変動表示の後に確定表示を行うタイミングにおいて、時短ありハズレに対応する特定の組合せ(例えば、数字の「1」と「1」と「4」とが左から右へ向かって並ぶ組合せ)の装飾図柄を視認困難または視認不可能に表示する構成とされる。
具体的に、図23に示す例においては、時短回数変化抽選において継続結果および終了結果が選択された場合には、装飾図柄の変動表示の後に確定表示を行うタイミングにおいて、図23(A)および図23(C)に示すように、各図柄列680L,680M,680Rに表示される各装飾図柄の前方側に半透明の画像をそれぞれ重ねることによって、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の内容が視認困難となるよう構成される。
これにより、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択されたとしても、時短回数変化抽選において継続結果または終了結果されたことで時短回数が追加されない(増加しない)状況において、遊技者が時短ありハズレに対応する組合せの装飾図柄を確定表示として認識することを抑制できる。よって、時短回数が追加されないにもかかわらず、特別図柄抽選において時短ありハズレが選択されたことを認識した遊技者が時短回数の追加を期待することを抑制できる。
また、図23に示す例においては、時短回数変化抽選において継続結果が選択された場合と、時短回数変化抽選において終了結果が選択された場合とで、確定表示として表示された時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の確定表示の内容の認識のし易さ(見え易さ)が異なる構成とされる。
具体的に、時短回数変化抽選において継続結果が選択された場合には、図23(A)に示すように、装飾図柄の変動表示の後に確定表示を行うタイミングにおいて、各装飾図柄の前方側に重なる半透明の画像が、透過度が高めの濃色(例えば、黒色)の画像とされ、時短回数変化抽選において終了結果が選択された場合には、図23(C)に示すように、当該タイミングにおいて、各装飾図柄の前方側に重なる半透明の画像が、継続結果が選択された場合に比べて透過度が低い濃色の画像とされる。なお、図23に示す例においては、各装飾図柄の前方側に重なる半透明の画像の透過度の差異を、左下がりの斜線のハッチングの間隔によって表現している。
これにより、時短回数変化抽選において終了結果が選択された場合の方が、時短回数変化抽選において継続結果が選択された場合に比べ、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の確定表示の内容が視認困難となるため、当該確定表示の内容を遊技者に認識させ難くできる。つまり、時短回数変化抽選の結果として時短回数が追加されない状況のうち、時短回数が追加されないばかりか低確率時短状態が終了する状況において、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の確定表示の内容を最も遊技者に認識させ難くできる。
よって、本実施形態のパチンコ機100においては、遊技者は、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択されたが時短回数変化抽選の結果として時短回数が追加されない状況のうち、時短回数は追加されないが低確率時短遊技状態は継続される状況と、低確率時短状態が終了する状況とを、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の確定表示の内容の見え易さの違いによって区別して推測することができる。
また、時短回数変化抽選において継続結果が選択された場合と、時短回数変化抽選において終了結果が選択された場合とで、装飾図柄の変動表示の後に確定表示を行うタイミングにおける各装飾図柄の前方側に重なる半透明の画像の透過度が違うだけでなく、当該画像の透過度と各図柄列680L,680M,680Rの背景との組合せも異なることになるので、かかる点においても、時短回数は追加されないが低確率時短遊技状態は継続される状況と、低確率時短状態が終了する状況とを、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の確定表示の内容の見え易さの違いによって区別して推測させることができる。
また、図23(A)および図23(C)に示す例においては、装飾図柄の変動表示の後に確定表示を行うタイミングにおいて、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄(数字の「1」または「4」)が、通常遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に比べて視認困難な態様(例えば、背景色に近い色で表示させる、着色の透過度が高いなど)で表示される。よって、かかる点においても、時短回数変化抽選において時短回数を増加させない抽選結果が選択された場合に、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の確定表示の内容が視認困難にされている。
なお、各図柄列680L,680M,680Rに表示される各装飾図柄の前方側に不透明の画像をそれぞれ重ねることによって、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の確定表示の内容を視認不可能にする構成であってもよい。時短回数変化抽選において終了結果が選択された場合に、装飾図柄の変動表示の後に確定表示を行うタイミングにおいて、時短ありハズレに対応する特定の組合せを構成する各装飾図柄の前方側に不透明の画像をそれぞれ重ねて当該各装飾図柄の確定表示の内容を視認不可能とし、時短回数変化抽選において継続結果が選択された場合に、当該各装飾図柄の前方側に半透明の画像をそれぞれ重ねて当該各装飾図柄の確定表示の内容を視認困難とする構成であってもよい。
なお、各図柄列680L,680M,680Rに表示される各装飾図柄の確定表示の内容を視認困難または視認不可能にする確率は、必ずしも、100%である必要はなく、所定の抽選によって所定の確率(例えば、略1/2の確率)で装飾図柄の確定表示の内容が視認困難または視認不可能にされる構成であってもよい。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、図23(B)に示すように、時短回数変化抽選において時短回数を増加させる抽選結果(増加結果)が選択された場合に、時短ありハズレに対応する特定の組合せの装飾図柄の確定表示が良好な視認性で表示される構成とされる。これにより、通常遊技状態において当該組合せの装飾図柄が確定表示された場合に生じる状況(すなわち、時短状態の発生)と同様の好ましい状況(具体的には、時短回数の増加)が生じたことを遊技者に推測させることができる。
なお、時短回数変化抽選において継続結果が選択された場合に、増加結果が選択された場合に時短ありハズレに対応する特定の組合せの装飾図柄の確定表示を良好な視認性で表示させる構成としてもよい。これにより、少なくとも時短状態が継続されたことを遊技者に推測させることが可能となる。
ここで、第4実施形態に係るパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、低確率時短遊技状態中に時短回数変化抽選において増加結果または終了結果が選択されると、選択された抽選結果に応じて時短回数(すなわち、通常遊技状態に戻るまでの回数)が現在の時短回数とは異なる回数とされると、それによって、低確率時短遊技状態における終了条件となる特別図柄の変動表示の実行回数が変化する。
例えば、時短回数変化抽選において終了結果が選択された場合には、特別図柄の変動表示の現在の実行回数が低確率時短遊技状態における終了条件となって、低確率時短遊技状の終了時期が早まる。一方、時短回数変化抽選において増加結果が選択された場合には、低確率時短遊技状態における終了条件となる特別図柄の変動表示の回数が増え、それによって低確率時短遊技状の終了時期が遅くなる。これにより、低確率時短遊技状の終了時期が早まったり遅くなったりする遊技性を付加することができ、低確率時短遊技状態を好適に多様化できる。
なお、上記第4実施形態においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に時短回数変化抽選の抽選結果に応じて時短回数を変化できる場合を例示したが、必ずしも、特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に時短回数を変化できることに限定される必要はなく、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によってハズレ(時短ありハズレ、時短なしハズレ)が選択された場合に、時短回数変化抽選の抽選結果に応じて時短回数を変化できる構成としてもよい。
また、上記第4実施形態においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に時短回数変化抽選の抽選結果に応じて時短回数を変化できる場合を例示したが、低確率時短遊技状態を終了させるか否かを選択する抽選(以下において「時短終了抽選」とも称す)、または、低確率時短遊技状態における時短回数を増加させるか否かを選択する抽選(以下において「時短回数増加抽選」とも称す)の少なくとも一方を実行し、その抽選結果に応じて、低確率時短遊技状態を終了させたり、時短回数を変化させることなく低確率時短遊技状態を継続させたり、低確率時短遊技状態における時短回数を所定の回数分増加させる構成としてもよい。
なお、時短終了抽選において低確率時短遊技状態を終了させる抽選結果が選択される確率(すなわち、低確率時短遊技状態の終了が選択される確率)は、例えば、略1/10に設定できる。また、時短回数増加抽選において時短回数を増加させる抽選結果が選択される確率(すなわち、低確率時短遊技状態における時短回数の増加が選択される確率)は、例えば、略4/10に設定できる。
また、時短回数増加抽選に代えて、低確率時短遊技状態における時短回数を減少させるか否かを選択する抽選を実行し、当該抽選によって時短回数を減少させる抽選結果が選択された場合には、低確率時短遊技状態における時短回数を所定の回数分減少させ、時短回数を減少させない(すなわち、時短回数を変化させない)抽選結果が選択された場合には、時短回数を変化させることなく低確率時短遊技状態を継続させる構成としてもよい。
なお、時短終了抽選と上述した時短回数増加抽選との両方を備える構成において、両抽選においてそれぞれ時短回数を変化させる抽選結果(すなわち、低確率時短遊技状態を終了させる抽選結果、または時短回数を増加させる抽選結果)が選択された場合には、一方の抽選結果を優先する構成としてもよい。例えば、時短終了抽選において選択された低確率時短遊技状態を終了させる抽選結果を優先する構成としてもよく、例えば、時短終了抽選において低確率時短遊技状態を終了させる抽選結果が選択された場合には、時短回数増加抽選において時短回数を増加させる抽選結果が選択された場合であっても、当該抽選に対応する特別図柄の変動表示後に低確率時短遊技状態を終了させる構成としてもよい。一方で、時短回数増加抽選において選択された時短回数を増加させる抽選結果を優先する構成としてもよく、例えば、時短回数増加抽選において時短回数を増加させる抽選結果が選択された場合には、時短終了抽選において低確率時短遊技状態を終了させる抽選結果が選択された場合であっても、当該抽選に対応する特別図柄の変動表示後に、低確率時短遊技状態を終了することなく時短回数を増加させる構成であってもよい。
かかる変形例のパチンコ機100においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に、当該時短終了抽選において低確率時短遊技状態を終了させる抽選結果が選択された場合には、当該抽選結果に対応する特別図柄の変動表示後に、低確率遊技状態を終了させ、遊技状態を低確率時短遊技状態から通常遊技状態へ移行させることができる。これにより、低確率時短遊技状態の終了時期を、時短終了抽選の抽選結果に応じて早めることができ、低確率時短遊技状の終了時期を早めることができる遊技性を付加することができるので、かかる構成によっても、低確率時短遊技状態を好適に多様化できる。
また、かかる変形例のパチンコ機100においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に、当該時短回数増加抽選において時短回数を増加させる抽選結果が選択された場合には、時短回数を所定の回数(例えば、100回)分増加させることができる。これにより、低確率時短遊技状態の終了時期を、時短回数増加抽選の抽選結果に応じて遅らせることができ、低確率時短遊技状の終了時期を遅くできる遊技性を付加することができるので、かかる構成によっても、低確率時短遊技状態を好適に多様化できる。
<第5実施形態>
次に、図24から図26を参照して、第5実施形態について説明する。第5実施形態のパチンコ機100においては、上述した第1実施形態から第4実施形態と対比して、下始動入賞装置432に関する構成が異なり、下始動入賞装置432における下進入規制機構452の可動片によって下始動入賞装置432の入賞口(入賞領域)へ遊技球を好適に誘導可能とした構成とされる。
以下の説明において、上述した第1実施形態から第4実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。なお、第5実施形態において以下に説明する構成を、上述した第1実施形態から第4実施形態のパチンコ機100が備える構成に付加してもよいし、上述した第1実施形態から第4実施形態のパチンコ機100の一部の構成に代えて備えるようにしてもよい。
図24は、第5実施形態に係る下進入規制機構452(可動片452A,452B)の各姿勢に対応する下始動入賞装置432の正面図と側断面図である。より詳細には、図24(A)は、下進入規制機構452が進入禁止姿勢である場合における下始動入賞装置432の正面図であり、図24(B)は、当該場合における下始動入賞装置432の側断面図である。図24(C)は、下進入規制機構452が進入許容姿勢である場合における下始動入賞装置432の正面図であり、図24(D)は、当該場合における下始動入賞装置432の側断面図である。
なお、図24(A)および図24(C)においては、図面の理解を容易にするため、下始動入賞装置432とともに上始動入賞装置431を図示するとともに、可動片452A,452Bの前方側を覆う下始動入賞装置432のカバー部432Aの図示を省略している。また、図24(A)から図24(D)の各図においては、図面の理解を容易にするため、遊技球が接触して遊技球を誘導することとなる通路を構成する部材の主要部を太線で図示している。
また、参考のために、図24(A)から図24(D)の各図においては、遊技球の流下経路の一部を実線または一点鎖線の矢印によって図示するとともに、当該流下経路を流下する遊技球の一部を図示している。なお、図24(C)においては、紙面の表側から裏側となる方向の流下経路(すなわち、前から後方側への流下経路)を、〇の内に×が描かれた記号によって示している。また、図24(B)及び図24(D)には、カバー部432Aと後方板223(図3参照)とによって形成される遊技領域の前側の構成面を模式的に直線で図示し、また、基体401と下始動入賞装置432の本体部432Bとによって形成される遊技領域の後側の構成面を模式的に直線で図示している。
図24(A)および図24(C)に示すように、下進入規制機構452において遊技球に接触して遊技球の通路部分を構成する可動部材は、左右一対の可動片452A,452Bから構成される。可動片452A,452Bは、下始動入賞装置432の内部に形成されて前方側に開口する遊技球の入口(開口621)を挟む左側と右側にそれぞれ設けられている。なお、可動片452A,452Bの構成は、上記構成に限らず、例えば、左右一対に設ける必要はなく、片方のみに設けてもよい。
開口621は、図24(B)に示すように、基体401の前面と略同一の前後位置に形成される本体部432Bの前面から奥側(図24(B)の右側)に連続する球通路部622の入口部分を構成する。開口621に対して前側には、下始動入賞装置432の前側部分を構成する板状のカバー部432Aが設けられ、カバー部432Aの後面によって遊技領域の前側の構成面が形成される。このカバー部432Aと本体部432Bとの間の遊技領域を経由することで、遊技球は、開口621まで誘導される。開口621に遊技球が進入すると下始動入賞装置432への遊技球の進入となって、第2特別図柄の始動入賞となる。
各可動片452A,452Bは、回動中心となる軸孔452A1,452B1を中心にして一定の角度範囲内で回動して、進入禁止姿勢と、進入許容姿勢とをとることが可能に構成される。具体的には、各可動片452A,452Bの裏面側には、前方側に非貫通の軸孔452A1,452B1が設けられている。各軸孔452A1,452B1には、それぞれ軸ピン(図示せず)が軸着されている。各可動片452A,452Bは、合成樹脂製の本体部432Bの前面より裏面側に設けられる作動機構に係合され(図示せず)、作動機構によって各可動片452A,452Bが回動する。
作動機構には、下始動入賞装置432の下進入規制ソレノイド462が係合され、下進入規制ソレノイド462のオンオフの切り替わりによって、可動片452A,452Bが開放(進入許容姿勢)または閉鎖(進入禁止姿勢)とされるように動作する。これにより、下進入規制ソレノイド462の動作に連動して、可動片452A,452Bが開放または閉鎖される。
可動片452A,452Bは、図24(A)に示すように、進入禁止姿勢である場合に内側を向いて互いに向き合う側の面(以下、当該面を「内側面」とも称す)が重力方向(上下方向)に沿った方向側に連続する。これにより、進入禁止姿勢である場合には、可動片452A,452Bの内側面によって下方側に遊技球を誘導可能な通路部分(第2通路R2)が形成される。
また、可動片452A,452Bは、図24(C)に示すように、進入許容姿勢(開放状態)である場合に内側面が逆ハの字状となり、可動片452A,452Bの左右両側から中央側に下り傾斜する方向側に内側面が連続する姿勢をとる。これにより、可動片452A,452Bが進入許容姿勢である場合には、可動片452A,452Bの左右の両側に相当する先端部分で拾われた遊技球が可動片452A,452Bの中央側に誘導可能な通路部分(第1通路R1の一部)が形成される。
可動片452A,452Bのうち左側に配置される可動片452Aには、その内側面に、遊技球を誘導する通路部分を構成する第1誘導面452A2と第2誘導面452A3とが連続するようにして形成される。第1誘導面452A2は、可動片452Aの内側面によって形成される通路部分の上流側部分を構成する面であり、第1誘導面452A2に接触した遊技球を第2誘導面452A3側に誘導するように機能する。例えば、第1誘導面452A2は、基体401の前面に対して略垂直な平面状に形成され、可動片452Aが進入許容姿勢である場合には、2つの可動片452A,452Bの中央部に向かって下り傾斜する向きに配置され、遊技領域を流下する遊技球を受けた場合(拾った場合)、当該遊技球を開口621のある下流側へ案内(誘導)する。
第2誘導面452A3は、可動片452Aの内側面によって形成される通路部分のうち第1誘導面452A2よって形成される通路部分に対して下流側(すなわち、端面452A4側)の通路部分を構成する面であり、第1誘導面452A2によって誘導された遊技球を下流側へ誘導するように機能する。また、第2誘導面452A3は、可動片452Aが進入禁止姿勢である場合と、進入許容姿勢である場合とで、遊技球を誘導する下流側部分(誘導先)を切り替える部位である。
可動片452A,452Bが進入禁止姿勢である場合、第2誘導面452A3は、上下方向に連続し、可動片452A,452Bの間において遊技球が下方へ通過可能な幅の通路部分を構成して遊技球を鉛直下方側の遊技領域へと誘導する。一方、可動片452A,452Bが進入許容姿勢である場合、第2誘導面452A3は、遊技球の下側を支持して開口621の位置する後方側へ遊技球を誘導する通路部分を構成し、第1誘導面452A2によって誘導された遊技球の一部を開口621へと誘導する。
具体例として、第2誘導面452A3は、可動片452A,452Bが進入許容姿勢である場合に、上流側(すなわち、第1誘導面452A2側)から下流側(すなわち、下流端面452A4側)に向かって次第に下側に位置するような角度で傾斜する面によって構成される。また、第2誘導面452A3は、可動片452A,452Bが進入許容姿勢である場合に、前後方向における前側が高く後側が低い角度で傾斜する面によって構成され、図24(D)に示すように、遊技球の下側を支持する部分が前側(図24(D)の左側)から奥側(図24(D)の右側)へ向かって次第に低く位置するように連続する下降傾斜面となるように構成される。
下始動入賞装置432には、可動片452A,452Bが進入禁止姿勢である場合に、開口621の入口部分を閉塞して遊技球の進入を抑制する進入抑制部が設けられている。具体的には、可動片452Aは、可動片452Aの内側面(より詳細には、第1誘導面452A2)から突出する突出壁452A5を備え、突出壁452A5が進入抑制部を構成する。突出壁452A5は、正面視の形状が第1誘導面452A2の側を底辺とする略三角形である板状の壁部である。
突出壁452A5は、図24(A)に示すように、可動片452A,452Bが進入禁止姿勢である場合に正面視において開口621の左半分の領域の一部に重なる位置に設けられる。開口621の左半分の領域に対して突出壁452A5が正面視において重なる量は、後述する可動片452Bの突出壁452B5とともに、開口621への遊技球の進入を防ぐことができる量とされる。開口621の左半分の領域に対して突出壁452A5が正面視において重なる量としては、例えば、当該左半分の領域の30%以上であることが好ましく、50%以上であってもよい。
突出壁452A5は、図24(B)に示すように、可動片452Aの前後幅に対して遊技球が通過可能に十分な前後幅分を除いた可動片452Aの裏面側(開口621側)にて突出した板状の壁部によって構成される。このため、可動片452A,452Bが進入禁止姿勢をとる場合と進入許容姿勢をとる場合とのいずれであっても可動片452Aが第1誘導面452A2において受けた遊技球(拾った遊技球)の流下を阻害し難く、下流側へと遊技球を誘導可能としている。
図24(a)に示すように、可動片452Aに対して右側に配置される可動片452Bは、可動片452Aと面対称な形状に構成される。よって、可動片452Bの内側面には、第1誘導面452A2に対応する第1誘導面452B2と、第2誘導面452A3に対応する第2誘導面452B3とが形成される。また、可動片452Aは、突出壁452A5に対応する壁部、すなわち、第1誘導面452B2から突出して当該第1誘導面452A2の側を底辺とする略三角形である板状の突出壁452B5を備えている。なお、左右の可動片452A,452Bが必ずしも面対称な形状とされる必要はなく、一部が異なる形状であってもよく、例えば、突出壁は、左右の可動片452A,452Bの一方側のみに設けられるようにしてもよい。
可動片452A,452Bが進入禁止姿勢である場合、図24(A)に示すように、可動片452A,452Bと上始動入賞装置431との間隔は遊技球の直径より狭く、遊技領域を流下する遊技球は、上始動入賞装置431と可動片452A,452Bとが障害物となって下始動入賞装置432へ進入することができないように構成される。
これに対し、可動片452A,452Bが進入許容姿勢である場合には、可動片452A,452Bが開放されたことによって、図24(C)に示すように、可動片452A,452Bの各内側面と上始動入賞装置431との間に遊技球が通過可能な通路が形成される。このため、遊技領域を流下する遊技球は下始動入賞装置432へ進入可能となる。
図24(C)に示すように、可動片452A,452Bが進入許容姿勢である場合、可動片452Aの下流端面452A4と可動片452Bの下流端面452B4との間隔が遊技球の直径より狭くなる。よって、可動片452A,452Bが進入許容姿勢である場合に可動片452A,452Bがその内側面において受けた(拾った)遊技球は、可動片452A,452Bの下流端側から遊技領域へ抜け出す(排出される)ことなく、図24(D)に示すように、第2誘導面452A3,452B3によりそれぞれ形成される奥側へ向かう各下降傾斜面によって形成される球通路部(以下、当該球通路部を「奥側案内通路部」とも称す)を流下して奥側へと案内(誘導)される。
また、図24(C)に示すように、可動片452A,452Bが進入許容姿勢である場合、突出壁452A5および突出壁452B5は、いずれも、正面視において開口621に対して重ならない位置とされる。よって、図24(D)に示すように、可動片452A,452Bが進入許容姿勢である場合に、開口621によって形成される遊技球の入口部分を開放された状態となり、奥側案内通路部(第2誘導面452A3,452B3)により奥側へ案内された遊技球は、開口621を経て球通路部622へ進入し、当該球通路部622を流下する。
球通路部622の下流側には下始動入賞スイッチ442が設けられている。このため、開口621を経て球通路部622に進入した遊技球は、下始動入賞スイッチ442によって検出され、第2特別図柄の始動入賞となる。つまり、球通路部622は、遊技球が進入した場合に特別図柄の始動入賞が発生する入賞領域として機能する球通路部である。したがって、可動片452A,452Bが進入許容姿勢(開放状態)である場合に第2誘導面452A3,452B3によって形成される奥側案内通路部は、入賞領域として機能する球通路部622の入口である開口621へと遊技球を案内する通路として機能する。
図24(A)に示すように、可動片452A,452Bが進入禁止姿勢である場合における可動片452Aと可動片452Bとの間隔は、遊技球の直径よりやや広い広さであるので、可動片452Aと可動片452Bとの間を遊技球が通過することができる。
可動片452A,452Bが進入許容姿勢から進入禁止姿勢に切り替わった場合、第2誘導面452A3,452B3との間に形成される球通路部は、当該姿勢の切り替えに伴い、奥側へ向かって下降傾斜する球通路部(すなわち、奥側案内通路部)から、上下方向に延びて下流端側が遊技領域に通じる球通路部(以下、当該球通路部を「排出通路部」とも称す)に切り替わる。よって、可動片452A,452Bが進入許容姿勢から進入禁止姿勢に切り替わる間に可動片452A,452Bにより拾われた遊技球は、図24(A)および図24(B)に示すように、排出通路部を経て、可動片452A,452Bの下流端側から遊技領域へ排出される。
また、可動片452A,452Bの各第2誘導面452A3,452B3は、図24(D)に示すように、可動片452A,452Bが進入許容姿勢である場合に、前後方向における前側より後側の方が下側に位置する下降傾斜面によって構成されるので、可動片452A,452Bが進入禁止姿勢である場合に前側から後側へ向かって第1誘導面452A2,452B2によって形成される遊技球の通路部分が前側より後側の方が広く、かつ、下流側(下方側)へ向かうにつれて次第に広い通路となる。これにより、遊技球を、進入禁止姿勢に切り替わったことによって形成される排出通路部から遊技領域へ排出させ易くできる。
このように、可動片452A,452Bが進入禁止姿勢(閉鎖状態)である場合に第2誘導面452A3と第2誘導面452B3との間に形成される排出通路部は、当該進入禁止姿勢となる前に奥側案内通路部へ進入した遊技球を、入賞領域(球通路部622)のない側へ案内可能な通路として機能する。
また、図24(A)に示すように、可動片452A,452Bが進入禁止姿勢である場合、突出壁452A5および突出壁452B5は、正面視において開口621に対して当該開口621への遊技球の進入を防ぐことができるような重なり量で重なる。よって、可動片452A,452Bが進入許容姿勢から進入禁止姿勢に切り替わる間に可動片452A,452Bにより拾われた遊技球が開口621に進入することを抑制できる。
また、突出壁452A5,452B5は、可動片452Aの裏面側(開口621側)にて突出した壁部であり、可動片452A,452Bが進入許容姿勢から進入禁止姿勢に切り替わる場合には可動片452A,452Bの動きに伴って正面視において開口621に徐々に重なるようスライドするので、開口621近くに達した遊技球に接触して当該遊技球を開口621へ向かう方向(奥側へ向かう方向)に対して交差する方向(例えば、下方側)へ押し出すことができる。よって、かかる点においても、可動片452A,452Bが進入許容姿勢から進入禁止姿勢に切り替わる間に可動片452A,452Bにより拾われた遊技球が開口621に進入することを抑制できる。
ここで、図24(A)及び図24(B)に示すように、可動片452A,452Bが進入禁止姿勢である場合に可動片452A,452Bの内側面によって形成される通路部分は、上流側部分が閉塞されて遊技球が進入できず、また、開口621へ遊技球を誘導せず、下始動入賞装置432から排出されるように遊技球を誘導する通路(第2通路R2)を構成する。一方、図24(C)及び図24(D)に示すように、可動片452A,452Bが進入許容姿勢である場合に可動片452A,452Bの内側面によって形成される通路部分は、上流側部分に遊技球が進入可能であり、開口621へ遊技球を誘導することができ、第2通路R2を遊技球が進行できない通路(第1通路R1)を構成する。このため、可動片452A,452Bが進入禁止姿勢から進入許容姿勢へと移行して遊技球が第1通路R1へ進入した後に、その遊技球が開口621へ進入する前の短い時間で可動片452A,452Bが進入禁止姿勢へ復帰すると、遊技球は、開口621には到達(進入)することができない。本実施形態においては、この短い時間での進入禁止姿勢と進入許容姿勢との切り替わり制御を、下始動入賞装置432の制御の一部として利用することで、可動片452A,452Bの姿勢変化があっても始動入賞を抑制可能に構成されている。また、下始動入賞装置432へ遊技球が進入するまでの通路や第1通路R1及び第2通路R2の形状、並びに、大入賞装置433との配置位置等によって、下始動入賞装置432へ遊技球が好適に進入可能となるように構成されている。以下においては、下始動入賞装置432の動作の制御と、下始動入賞装置432に関する構成について、図25及び図26を主に参照して、更に説明する。
図25(A)は、下進入規制機構452(可動片452A,452B)が進入許容姿勢である場合における下始動入賞装置432の正面図であり、図25(B)は、遊技状態に応じた下進入規制機構452の開放時間と、後述する必要最短時間tAとの関係を示すタイミングチャートである。
なお、図25(A)においては、図面の理解を容易にするため、下始動入賞装置432とともに上始動入賞装置431を模式的に図示し、可動片452A,452Bの前方側を覆う下始動入賞装置432のカバー部432Aの図示を省略している。また、図25(A)においては、図面の理解を容易にするため、下進入規制機構452の可動片452A,452Bの外形線を太線で図示している。また、図25(A)においては、下始動入賞装置432へ遊技球が進入するまでに、遊技球の流下方向や流下速度に変化を与える流下変化部材の一部と、遊技球の流下経路の一部を示す矢印と、当該流下経路を流下する遊技球の例を、図示している。
図25(A)に示すように、可動片452A,452Bの内側面の上には、ゴムなどの弾性材料から構成される防振シート625A,625Bが配設されている。可動片452A,452Bがその内側面において遊技球を受けた(拾った)場合には、当該遊技球が持つエネルギーが防振シート625A,625Bとの接触(衝突)によって吸収され、防振シート625A,625Bに接触した遊技球が開口621の方へ跳ねることを抑制する。これにより、可動片452A,452Bの内側面によって拾われた遊技球が、当該内側面に対して跳ねたことで直ぐに開口621(球通路部622)に進入したり、短時間で開口621の近いまで移動することを抑制できる。
また、防振シート625A,625Bによって遊技球の跳ねが抑制されたことにより、下進入規制機構452が進入許容姿勢である場合に可動片452A,452Bの内側面が受けた遊技球の多くを、開口621側へ向けて緩く下降傾斜する当該内側面(例えば、水平に対して略20°程度で下降傾斜する面)に沿って開口621の方へ転がるように流下させる。これにより、可動片452A,452Bにより拾われた遊技球が開口621(球通路部622)に進入するまでに要する時間を、遅い(時間がかかる)側に合わせたばらつきの少ない略一定的な時間に調整することができる。つまり、防振シート625A,625Bは、遊技球が第1通路R1に進入してから開口621(球通路部622)に到達(進入)するまでに必要な時間を一定の時間長さ以上とする手段(短時間進入抑制手段)として機能する。
なお、防振シート625A,625Bは、可動片452A,452Bの内側面のうち第1誘導面452A2,452B2の上にのみ配設される構成であってもよい。また、防振シート625A,625Bは必ずしも設ける必要はなく、省略してもよい。
また、下始動入賞装置432へ遊技球が進入するまでの遊技球の通路を構成する流下変化部材としての釘411及び通路構成壁413は、短時間進入抑制手段として機能する。通路構成壁413は、下始動入賞装置432の第1通路R1へ遊技球が進入する遊技球が必ず通過する通路の最終部分を構成する。この通路構成壁413は、下始動入賞装置432の前側部分を構成するカバー部432Aと、後側部分を構成する本体部432Bとの間に固定して設けられる合成樹脂製の部位である。
通路構成壁413は、図25(A)に示すように、進入許容姿勢である可動片452A,452Bの内側面に対して、上方側から鉛直下方に近い角度にて、遊技球が進行可能に構成される。具体的には、遊技球1つのみで下方に進行可能な区間長さが一定以上(例えば、遊技球1個分または直径以上)の長さに設定されている。これにより、遊技球が開口621の方向側へ向かう速度成分を有して可動片452A,452Bの内側面に接触する状況を少なくし、遊技球が第1通路R1に進入してから開口621に到達(進入)するまでに必要な時間が短くなる事態を生じ難くすることができる。
進入許容姿勢である可動片452A,452Bの内側面(第1誘導面452A2,452B2)へ向けて遊技球が進行する角度は、遊技球が接触する第1誘導面452A2,452B2に対して直角に近い角度とすることが好ましく、本実施形態においては、略80度以上となるように、遊技球の通路を構成する通路構成壁413が設定されている(図25(A)の左斜め下側を向く矢印参照)。
また、図25(A)に示すように、可動片452A,452Bの内側面(第1誘導面452A2,452B2)へ遊技球が接触する前の遊技球の進路と、接触後の進路とが一定角度以上に大きく異なるようにすることが好ましく、略60度以上とすることが好ましく、略75度以上とすることが好適であり、本実施形態においては、略70度となるように、遊技球の通路を構成する通路構成壁413が設定されている。
また、進入許容姿勢である可動片452A,452Bの内側面(第1誘導面452A2,452B2)へ向けて遊技球が進行する方向は、鉛直下方(図25(A)の鉛直下側を向く矢印参照)に対して近い角度とすることが水平方向のバラツキを少なくすることができて好ましく、例えば、鉛直下方に対して略20度以内のバラツキ範囲内とするように、遊技球の通路を構成する通路構成壁413が設定されることが好ましい。
このように、本実施形態のパチンコ機100においては、防振シート625A,625Bと通路構成壁413との短時間進入抑制手段が設けられているので、可動片452A,452Bによって拾われた遊技球が当該可動片452A,452B上に滞在する時間(すなわち、入賞領域である球通路部622に進入するまでの時間)が一定の時間長さ以上とすることができる。よって、下進入規制機構452(可動片452A,452B)が進入許容姿勢となってから遊技球が開口621(球通路部622)に到達(進入)するまでの時間を一定の時間長さ以上とすることができる。従って、可動片452A,452Bが短時間の進入許容姿勢をとる場合においては、遊技球が開口621(球通路部622)に到達(進入)することを抑制できる。
本実施形態のパチンコ機100は、上述した各実施形態と同様、通常遊技状態や潜伏確変遊技状態などの非時短状態において、普通図柄抽選において当選した場合における下進入規制機構452の1回あたりの開放時間が時短状態と比べて短い時間長さ(例えば、0.4秒)に設定され、確変遊技状態や低確率時短遊技状態などの時短状態において、普通図柄抽選において当選した場合における下進入規制機構452の1回あたりの開放時間が非時短状態の場合より長い時間長さ(例えば、2秒)に設定される。なお、以下においては、1回あたりの開放時間が短い非時短状態時の下進入規制機構452の開閉パターンを「短開放パターン」とも称し、1回あたりの開放時間が長い時短状態時の下進入規制機構452の開閉パターンを「長開放パターン」とも称す。
遊技球が、下進入規制機構452が進入許容姿勢から進入禁止姿勢に切り替わる間に可動片452A,452Bによって遊技球が拾われて第1通路R1を進行してから、球通路部622へ確実に進入する位置(例えば、遊技球の中心が開口621より球通路部622側へ進入した位置)に達するまでに要する最短の時間(以下、当該時間を「必要最短時間」とも称す)は、可動片452A,452Bの形状や、流下変化部材の形状及び配置位置などの構成によって変化する時間である。この必要最短時間は、設計時において概ねの予測をすることができるし、パチンコ機100の試作によって必要最短時間を計測することができる。本実施形態においては、必要最短時間tAが0.4秒であるものとする。
そして、本実施形態のパチンコ機100においては、普通図柄抽選において当選した場合における下進入規制機構452の開放時間は、必要最短時間tAに対して、短開放パターンでは短く、長開放パターンでは長く設定されている。この開放パターンの設定は、下始動入賞装置432(下進入規制機構452)の動作を制御する主制御基板920に対して設定される。
図25(B)に示すように、長開放パターンにおける下進入規制機構452の開放時間は、必要最短時間tA(0.4秒)より十分に長い時間長さ(例えば、2秒)に設定される。長開放パターンにおける下進入規制機構452の開放時間は、必要最短時間tAに対して発射装置330(図3参照)による遊技球の発射時間間隔(例えば、0.6秒)を加えた時間長さ以上とすることが好ましく、必要最短時間tAに対して発射装置330による遊技球の発射時間間隔の2倍以上の時間(例えば、1.2秒以上)を加えた時間とすることが好適である。
一方、短開放パターンにおける下進入規制機構452の開放時間は、必要最短時間tAより短い時間長さ(例えば、0.25秒)に設定され、その後に下進入規制機構452が開放されずに必要最短時間tAが経過する設定とされている。下進入規制機構452が短開放パターンによって開放された後には、インターバル時間またはエンディング時間、或いは、次回の普通図柄の変動表示の時間となって、それらの時間設定によって必要最短時間tAの間は、2回目の開放が実行されないように、主制御基板920の制御が設計(設定)されている。
また、短開放パターンにおける下進入規制機構452の開放時間は、遊技球が第1通路R1へ進入し得る程度に長い時間長さに設定されている。これにより、短開放パターンで下進入規制機構452の開放制御が実行される場合に、下進入規制機構452(可動片452A,452B)が進入許容姿勢をとることで可動片452A,452Bによって形成された第1通路R1へ進入した遊技球が奥側案内通路部へ向かって進行した後、当該進入許容姿勢から進入禁止姿勢への切り替わりによって排出通路部(第2通路R2)を進行可能とすることができる。
なお、短開放パターンにおける下進入規制機構452の開放時間は、発射装置330(図3参照)によって遊技球が下始動入賞装置432に近づくように流下する発射力で発射装置330(図3参照)によって遊技球が発射されている状況において、短開放パターンによる1回の開放動作によって一定確率以上で遊技球が進入するような時間に設定されることがよく、4回に1回以上の確率(略25%以上)で遊技球が進入するようにすることがよく、3回に1回以上の確率(略33%以上)とすることが好ましく、2回に1回以上の確率(略33%以上)とすることが好適である。また、短開放パターンにおける下進入規制機構452の開放時間は、発射装置330による遊技球の発射時間間隔に対して4分の1以上の時間長さ(0.15秒以上)に設定することがよく、3分の1以上の時間長さ(0.2秒以上)に設定することが好ましく、2分の1以上の時間長さ(0.3秒以上)に設定するようにしてもよい。これにより、遊技球が第2通路R2を進行する状況を遊技者が視認する機会を多くすることができ、第2通路R2を進行して遊技領域を遊技球が再度流下し、他の入賞装置に入賞するか否かを視認する新たな遊技の興趣を遊技者に提供し易くすることができる。
図26は、下始動入賞装置432および大入賞装置433の正面図および側断面図である。より詳細には、図26(A)は、下進入規制機構452が進入禁止姿勢である場合における下始動入賞装置432と進入規制機構453が進入許容姿勢である場合における大入賞装置433の正面図であり、図26(B)は、当該場合における下始動入賞装置432および大入賞装置433の側断面図である。
なお、図26(A)においては、図面の理解を容易にするため、下始動入賞装置432および大入賞装置433とともに上始動入賞装置431を図示するとともに、可動片452A,452Bの前方側を覆う下始動入賞装置432のカバー部432Aの図示を省略している。また、図26(A)および図26(B)の各図においては、図面の理解を容易にするため、遊技球が接触して遊技球を誘導することとなる通路を構成する部材の主要部を太線で図示している。
また、図26(B)においては、参考のために、進入許容姿勢である進入規制機構453を実線で図示し、進入禁止姿勢である進入規制機構453を二点鎖線で図示している。また、参考のために、図26(A)および図26(B)の各図においては、遊技球の流下経路の一部を矢印によって図示するとともに、当該流下経路を流下する遊技球の一部を図示している。また、図26(B)には、カバー部432Aと後方板223(図3参照)とによって形成される遊技領域の前側の構成面を模式的に直線で図示し、また、基体401と下始動入賞装置432の本体部432Bとによって形成される遊技領域の後側の構成面を模式的に直線で図示している。
本実施形態のパチンコ機100において、進入規制機構453は、図26(A)および図26(B)に示すように、略矩形の板状部材がその下辺側を回動軸として前後方向に回動することで、大入賞装置433の進入口として基体401に貫通形成された開口631を開閉する。つまり、進入規制機構453は、進入禁止姿勢において板状部材が開口631を閉鎖する一方で、進入許容姿勢において板状部材が下辺側の軸を前方に回動することで開口631を開放する。
進入規制機構453が進入許容姿勢である場合には、板状部材に対する上方側から流下する遊技球を当該板状部材が受け(拾い)、開口631がある奥側へと案内される。板状部材によって奥側へと案内された遊技球は、開口631を経て当該開口631に連設された球通路部に進入し、当該球通路部の下流側に設けられた大入賞スイッチ443により検出される。
図26(A)および図26(B)に示すように、大入賞装置433は、下始動入賞装置432(下進入規制機構452の可動片452A,452B)に対する下方側に設けられている。より詳細には、大入賞装置433は、下進入規制機構452の進入禁止姿勢である場合に可動片452A,452Bの内側面に形成される排出通路部(第2通路R2)の下流端に対する下方側に位置し、可動片452A,452Bの排出通路部を経由して遊技領域に排出された遊技球が進入可能な位置に設けられている。
これにより、下進入規制機構452(可動片452A,452B)が進入許容姿勢から進入禁止姿勢に切り替わったタイミングで大入賞装置433が動作する場合に、図26(B)に示すように、可動片452A,452Bが進入許容姿勢から進入禁止姿勢に切り替わりによって排出通路部を経由した遊技球を、進入規制機構453が進入許容姿勢となった大入賞装置433へ進入させることが可能となる。
ここで、下進入規制機構452(可動片452A,452B)が進入許容姿勢から進入禁止姿勢に切り替える制御と、大入賞装置433を動作させる制御は、主制御基板920によって実行され、この主制御基板920による好適な制御例について説明する。例えば、第2特別図柄の始動入賞によって大当り抽選に非当選となった場合の一部の抽選結果として小当り当選を設定し、その小当り当選の場合には、第2特別図柄に係る短時間の変動表示(例えば、0.5秒の変動表示)の後に、大入賞装置433が一定時間(例えば、2秒)開放するように制御する。これにより、時短遊技状態において長開放パターン(例えば、2秒)で進入規制機構453(可動片452A,452B)が動作した場合に、1回の長開放パターンによって下始動入賞装置432へ遊技球が進入することで小当り当選が発生し、当該小当り当選を発生させた遊技球の後に第1通路R1へ進入した後続の遊技球が大入賞装置433へ進入する遊技性を生じさせることができる。
なお、下進入規制機構452の進入禁止姿勢である場合に可動片452A,452Bの内側面に形成される排出通路部(第2通路R2)の下方側に位置させるのは、大入賞装置433のように可動部材の姿勢変化によって進入可否が切り替わる可変式の入賞装置とする必要はなく、これに代えて、または、可変式の入賞装置の下側に可動部材のない一般入賞装置(例えば、一般入賞装置439A)の入口部分が位置するようにし、第2通路R2を遊技球が進行した場合に高確率(例えば、50%以上の確率)で遊技球が入賞となるように構成してもよい。
また、短開放パターンとして、複数種類の時間の開放パターンを設定し、例えば、第2通路R2へ遊技球が進入することのない短時間の時間長さ(例えば、0.05秒)の開放パターン(第1短開放パターン)と、第2通路R2へ遊技球が進入することのある時間長さ(例えば、0.25秒)の開放パターン(第2短開放パターン)とを設定し、遊技状態(例えば、通常遊技状態と、潜伏確変遊技状態)とにおいて、普通図柄抽選において当選した場合に第1短開放パターンと第2短開放パターンとが選択される比率を異ならせるように主制御基板920を構成してもよい。
また、普通図柄抽選において当選した場合に1回の当選によって複数回の進入許容状態をとる結果が設定される場合に、長開放パターンまたは短開放パターンのいずれかで複数回繰り返す構成に限らず、短開放パターンと長開放パターンとを組合せたパターンで下進入規制機構452(可動片452A,452B)が動作する制御を含むように主制御基板920を構成してもよい。
次に、第5実施形態に係るパチンコ機100の構成と作用及び効果とを説明する。
第5実施形態に係るパチンコ機100は、可動片452A,452Bが、進入規制機構453(可動片452A,452B)が進入許容姿勢である場合に遊技球を入賞領域(球通路部622)へ誘導可能な第1通路R1を形成し、進入規制機構453が進入禁止姿勢である場合には当該進入禁止姿勢となる前に第1通路R1へ進入した遊技球を入賞領域のない側へ案内可能な第2通路R2を形成する構成において、当該可動片452A,452Bは、短開放パターンで下進入規制機構452の開放制御が実行される場合に、下進入規制機構452が進入許容姿勢である場合に可動片452A,452Bによって形成される第1通路R1へ進入した遊技球(より詳細には、下進入規制機構452が進入許容姿勢をとることで可動片452A,452Bによって形成された奥側案内通路部へ向けて進行する遊技球)が、当該進入許容姿勢から進入禁止姿勢への切り替わりによって排出通路部を経由して通過可能に構成される。
これにより、下進入規制機構452の可動片452A,452Bが進入許容姿勢とされる時間長さが短い場合において、可動片452A,452Bが進入許容姿勢(開放状態)から進入禁止姿勢(閉鎖状態)に切り替わる間に遊技球が入賞領域に進入することを抑制できる。
また、これにより、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開閉パターンとして、短開放パターンのような、遊技球が第1通路R1へ進入したものの入賞領域に進入できない(つまり、進入に伴う特典としての特別図柄の始動入賞が得られない)開閉パターンを設定することが可能となる。特別図柄の始動入賞のような特典を得られないパターンを設けることで、長開放パターンのように当該特典を得やすいパターンとの有利度の差を大きくすることができるので、遊技状態の違い(例えば、時短状態の遊技状態であるか非時短状態の遊技状態であるか)によって開閉パターンが異なる場合に、開閉パターンの違い(つまり、遊技状態の違い)に応じて特典の獲得し易さが大きく異なる遊技性を付加することができ、それによって、遊技の興趣を向上できる。
また、第5実施形態に係るパチンコ機100は、可動片452A,452Bが、進入規制機構453(可動片452A,452B)が進入許容姿勢である場合に遊技球を入賞領域(球通路部622)へ案内可能な奥側案内通路部を形成し、進入規制機構453が進入禁止姿勢である場合には当該進入禁止姿勢となる前に奥側案内通路部へ進入した遊技球を入賞領域のない側へ案内可能な排出通路部を形成する構成において、当該可動片452A,452Bが進入許容姿勢をとって当該可動片452A,452Bによって形成された奥側案内通路部に進入するまでに要する時間を一定の時間長さ以上とする短時間進入抑制手段としての防振シート625A,625Bや通路構成壁413を備えている。
この短時間進入抑制手段によって、可動片452A,452Bに拾われた遊技球が第1通路R1を経由して開口621(球通路部622)に到達するまでに要する時間を一定の時間長さ以上に長くすることができる。これにより、短開放パターンによって下進入規制機構452(可動片452A,452B)が進入許容姿勢から進入禁止姿勢に切り替わった場合に遊技球が開口621(球通路部622)に進入することを抑制できる。このため、パチンコ機100として短開放パターンで下進入規制機構452(可動片452A,452B)が動作する遊技状態(例えば、通常遊技状態)を設定し、その遊技状態では、下始動入賞装置432によって構成される第1通路R1及び第2通路R2へは遊技球が進入できないようにすることができる。
ここで、従来のパチンコ機においては、可動片452A,452Bに対応する可動部材を備える入賞装置に対し、可動部材が拾う遊技球の進入経路も当該可動部材が拾った遊技球の流下経路も特に限定されていなかったので、遊技球の流下速度(移動速度)が減速されることなく入賞装置に進入したり、可動片が拾った遊技球が跳ねて直ちに入賞する事象が生じていたのに対し、本実施形態のパチンコ機100によれば、釘411及び通路構成壁413によって可動片452A,452Bが拾う遊技球の進入経路を限定して遊技球の流下速度を減速させ、また、防振シート625A,625Bによって可動片452A,452Bが拾った遊技球が開口621の側に跳ねないようにして、開口621(球通路部622)に進入するまで、または、奥側案内通路部に進入するまでに要する時間を一定の時間長さ以上とすることができ、それによって、下進入規制機構452が進入許容姿勢から進入禁止姿勢に切り替わる間に遊技球が球通路部622に進入することを従来のパチンコ機に比べて好適に抑制できる。
また、第5実施形態に係るパチンコ機100においては、入賞装置としての大入賞装置433が、下始動入賞装置432(下進入規制機構452の可動片452A,452B)に対する下方側であって、進入規制機構453が進入許容姿勢である場合に、可動片452A,452Bの排出通路部を経由して遊技領域に排出された遊技球が進入可能な位置に設けられているので、進入規制機構453(可動片452A,452B)が進入許容姿勢から進入禁止姿勢へ切り替わったタイミングで特別遊技状態が発生した場合に、可動片452A,452Bの進入許容姿勢から進入禁止姿勢への切り替わりによって排出通路部を経由した遊技球を、進入規制機構453が進入許容姿勢となった大入賞装置433へ進入させることが可能となる。
これにより、特別遊技状態において大入賞装置433に遊技球を入賞させる遊技において、可動片452A,452Bが進入許容姿勢から進入禁止姿勢への切り替わったことで入賞領域(球通路部622)に進入できなかった遊技球を大入賞装置433に入賞させることができる遊技性を付加できるので、遊技の興趣を向上できる。
なお、可動片452A,452Bが、進入規制機構453(可動片452A,452B)が進入許容姿勢である場合に遊技球を入賞領域(球通路部622)へ案内可能な奥側案内通路部を形成し、進入規制機構453が進入禁止姿勢である場合には当該進入禁止姿勢となる前に奥側案内通路部へ進入した遊技球を入賞領域のない側へ案内可能な排出通路部を形成する構成において、上述した各実施形態の非時短状態(通常遊技状態や潜伏確変遊技状態)に対して設けられたエンディング時間や、下進入規制機構452が開放される前のオープニング期間や、下進入規制機構452が開放される状態が複数回発生するように設定した場合におけるインターバル期間を設ける構成としてもよい。
エンディング時間やオープニング期間やインターバル期間を設けることで、下進入規制機構452が進入許容姿勢である場合に可動片452A,452Bによって形成される第1通路R1へ進入した遊技球(より詳細には、下進入規制機構452が進入許容姿勢をとることで可動片452A,452Bによって形成された奥側案内通路部へ向けて進行する遊技球)を、好適に、下進入規制機構452が進入禁止姿勢に切り替わった場合に排出通路部を経由して通過可能にできる。
<第6実施形態>
次に、図27から図32を参照して、第6実施形態について説明する。第6実施形態のパチンコ機100においては、上述した第1実施形態から第5実施形態と対比して、有利遊技状態中に当該有利遊技状態を継続可能な残り回数を遊技者に対して好適に示唆可能な構成とされる。
以下の説明において、上述した第1実施形態から第5実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。なお、第6実施形態において以下に説明する構成を、上述した第1実施形態から第5実施形態のパチンコ機100が備える構成に付加してもよいし、上述した第1実施形態から第5実施形態のパチンコ機100の一部の構成に代えて備えるようにしてもよい。
図27は、第6実施形態のパチンコ機100に適用される遊技の仕様に係る説明図である。より詳細には、図27(A)は、特別図柄における大当り図柄の割合、ならびに、各大当り図柄に対する遷移後の遊技状態において設定される時短回数の一例を説明する図であり、図27(B)は、特別図柄における時短ありハズレ図柄の割合、ならびに、各時短ありハズレ図柄に対する遷移後の遊技状態において設定される時短回数の一例を説明する図である。
図27(A)に示すように、第1特別図柄における大当り図柄は、大当りの種類(大当り種別)に応じた10種類の大当り図柄から構成される。第1特別図柄における10種類の大当り図柄のうち、6種類の大当り図柄は、特別遊技状態後に移行する遊技状態が確変遊技状態である確変大当り図柄である。これら6種類の確変大当り図柄は、特別遊技状態を構成するラウンド数が16ラウンドである3種類の確変大当り図柄(特図1_16R確変大当り図柄1~特図1_16R確変大当り図柄3)と、特別遊技状態を構成するラウンド数が6ラウンドである3種類の確変大当り図柄(特図1_6R確変大当り図柄1~特図1_6R確変大当り図柄3)とから構成される。
特図1_16R確変大当り図柄1と、特図1_16R確変大当り図柄2と、特図1_16R確変大当り図柄3は、それぞれ、設定される時短回数が異なる。具体的に、大当り図柄として特図1_16R確変大当り図柄1が選択された場合には、100+α回の時短回数が設定され、特図1_16R確変大当り図柄2が選択された場合には、300+α回の時短回数が設定され、特図1_16R確変大当り図柄3が選択された場合には、500+α回の時短回数が設定される。
なお、本実施形態において、上記の「100+α回」や「300+α回」や「500+α回」のように「+α」が付された時短回数は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)において大当りに当選するか所定の遷移条件が成立しない限り、100回や300回や500回などの一定の変動回数(特別図柄の変動表示の実行回数)を超えて、時短状態である現在の遊技状態を継続可能(維持可能)な可変の時短回数である。以下においては、「+α」が付された時短回数を「上限なし時短回数」とも称す。
また、「100+α回」などの上限なし時短回数において、特別図柄の変動表示の実行回数が、当該上限なし時短回数における定数値(例えば、100+α回における100)に達する前に所定の遷移条件(例えば、後述する転落条件)が成立したことによって時短状態であるが現在の遊技状態とは異なる他の遊技状態に遷移した場合には、前記定数値が時短状態を継続可能な変動回数の上限値(上限回数)とされる。
具体的に、例えば、本実施形態のように、確変遊技状態における時短回数が「100+α回」である場合、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)において大当りに当選するか所定の遷移条件が成立しない限り、100回を超えて確変遊技状態を継続できる一方で、特別図柄の変動表示の実行回数が100回に達する前に転落条件が成立して確変遊技状態から高確率時短遊技状態へ遷移した場合には、時短状態を継続可能な特別図柄の変動表示の実行回数の上限が100回とされる。
特図1_6R確変大当り図柄1と、特図1_6R確変大当り図柄2と、特図1_6R確変大当り図柄3もまた、それぞれ、設定される時短回数が異なる。具体的に、大当り図柄として特図1_6R確変大当り図柄1が選択された場合には、特図1_16R確変大当り図柄1と同様の100+α回の時短回数が設定される。特図1_6R確変大当り図柄2が選択された場合には、特図1_16R確変大当り図柄2と同様の300+α回の時短回数が設定される。特図1_6R確変大当り図柄3が選択された場合には、特図1_16R確変大当り図柄3と同様の500+α回の時短回数が設定される。
また、第1特別図柄における10種類の大当り図柄のうち、3種類の大当り図柄は、特別遊技状態後に移行する遊技状態が高確率時短遊技状態である通常大当り図柄(第3実施形態における時短大当り図柄に対応)である。なお、「高確率時短遊技状態」は、第1実施形態のパチンコ機100における確変後時短遊技状態に対応する遊技状態であるとともに、第3実施形態のパチンコ機100における当り経由時短遊技状態に対応する遊技状態である。これら3種類の通常大当り図柄は、いずれも、特別遊技状態を構成するラウンド数が6ラウンドである通常大当り図柄(特図1_6R通常大当り図柄1~特図1_6R通常大当り図柄3)である。
特図1_6R通常大当り図柄1と、特図1_6R通常大当り図柄2と、特図1_6R通常大当り図柄3は、それぞれ、設定される時短回数が異なる。具体的に、大当り図柄として特図1_6R通常大当り図柄1が選択された場合には、100回の時短回数が設定され、特図1_6R通常大当り図柄2が選択された場合には、300回の時短回数が設定され、特図1_6R通常大当り図柄3が選択された場合には、500回の時短回数が設定される。
なお、本実施形態において、上記の「100回」や「300回」や「500回」のように「+α」が付されていない時短回数は、時短状態を維持しつつ連続して実行される特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示の上限回数とされる固定的な時短回数である。つまり、「+α」が付されていない定数値で表された時短回数は、時短状態を維持しつつ特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)に連続して非当選となることが可能な上限回数と一致している。
また、第1特別図柄における10種類の大当り図柄のうち、1種類の大当り図柄は、特別遊技状態後に移行する遊技状態が潜伏確変遊技状態である潜確大当り図柄(特図1_潜確大当り図柄)である。なお、潜伏確変遊技状態は、電サポがない非時短状態であるので、時短回数が設定されることはない。よって、潜伏確変遊技状態に対する時短回数はゼロである。
第1特別図柄における大当り図柄の振分確率は、特図1_16R確変大当り図柄1が3.3%に設定され、特図1_16R確変大当り図柄2が1.0%に設定され、特図1_16R確変大当り図柄3が0.7%に設定され、特図1_6R確変大当り図柄1が25.0%に設定され、特図1_6R確変大当り図柄2が4.0%に設定され、特図1_6R確変大当り図柄3が1.0%に設定され、特図1_6R通常大当り図柄1が35.0%に設定され、特図1_6R通常大当り図柄2が8.0%に設定され、特図1_6R通常大当り図柄3が2.0%に設定され、特図1_潜確大当り図柄が20.0%に設定される。
図27(A)に示すように、第2特別図柄における大当り図柄は、大当りの種類(大当り種別)に応じた10種類の大当り図柄から構成される。第2特別図柄における10種類の大当り図柄は、上述した第1特別図柄における10種類の大当り図柄にそれぞれ対応する大当り図柄が設定されている。
つまり、第2特別図柄における10種類の大当り図柄は、特別遊技状態を構成するラウンド数が16ラウンドであって当該特別遊技状態後に移行する遊技状態が確変遊技状態である3種類の確変大当り図柄(特図2_16R確変大当り図柄1~特図2_16R確変大当り図柄3)と、特別遊技状態を構成するラウンド数が6ラウンドであって特別遊技状態後に移行する遊技状態が確変遊技状態である3種類の確変大当り図柄(特図2_6R確変大当り図柄1~特図2_6R確変大当り図柄3)と、特別遊技状態を構成するラウンド数が6ラウンドであって特別遊技状態後に移行する遊技状態が確変遊技状態であって高確率時短遊技状態である3種類の通常大当り図柄(特図2_6R通常大当り図柄1~特図2_6R通常大当り図柄3)と、特別遊技状態後に移行する遊技状態が潜伏確変遊技状態である1種類の潜確大当り図柄(特図2_潜確大当り図柄)とから構成される。
第2特別図柄における10種類の大当り図柄を構成する各大当り図柄(特図2_16R確変大当り図柄1~特図2_16R確変大当り図柄3、特図2_6R確変大当り図柄1~特図2_6R確変大当り図柄3、特図2_6R通常大当り図柄1~特図2_6R通常大当り図柄3、および特図2_潜確大当り図柄)に対する振分確率および時短回数は、それぞれ、第1特別図柄において対応する大当り図柄に対する振分確率および時短回数と同じ値が設定されている。
図27(B)に示すように、第1特別図柄における時短ありハズレ図柄は、3種類の時短ありハズレ図柄(特図1_時短ありハズレ図柄1~特図1_時短ありハズレ図柄3)から構成される。第1特別図柄における時短ありハズレ図柄の振分確率は、特図1_時短ありハズレ図柄1が80.0%に設定され、特図1_時短ありハズレ図柄2が18.0%に設定され、特図1_時短ありハズレ図柄3が2.0%に設定される。
特図1_時短ありハズレ図柄1と、特図1_時短ありハズレ図柄2と、特図1_時短ありハズレ図柄3は、それぞれ、設定される時短回数が異なる。具体的に、特図1_時短ありハズレ図柄1が選択された場合には、20回の時短回数が設定され、特図1_時短ありハズレ図柄2が選択された場合には、50回の時短回数が設定され、特図1_時短ありハズレ図柄3が選択された場合には、100回の時短回数が設定される。
一方、第2特別図柄における時短ありハズレ図柄は、3種類の時短ありハズレ図柄(特図2_時短ありハズレ図柄1~特図2_時短ありハズレ図柄3)から構成される。特図2_時短ありハズレ図柄1は、特図1_時短ありハズレ図柄1に対応する時短ありハズレ図柄として設定され、特図2_時短ありハズレ図柄2は、特図1_時短ありハズレ図柄2に対応する時短ありハズレ図柄として設定され、特図2_時短ありハズレ図柄3は、特図1_時短ありハズレ図柄3に対応する時短ありハズレ図柄として設定される。
つまり、第2特別図柄における時短ありハズレ図柄の振分確率は、特図2_時短ありハズレ図柄1が80.0%に設定され、特図2_時短ありハズレ図柄2が18.0%に設定され、特図2_時短ありハズレ図柄3が2.0%に設定される。また、特図2_時短ありハズレ図柄1が選択された場合には、20回の時短回数が設定され、特図2_時短ありハズレ図柄2が選択された場合には、50回の時短回数が設定され、特図2_時短ありハズレ図柄3が選択された場合には、100回の時短回数が設定される。
図28は、第6実施形態のパチンコ機100において設定可能な遊技状態を説明する説明図である。図28に示すように、本実施形態のパチンコ機100は、2種類の通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、6種類の有利遊技状態(低確率時短遊技状態A、低確率時短遊技状態B、確変遊技状態、高確率時短遊技状態、潜伏確変遊技状態、潜確後時短遊技状態)とを設定可能に構成される。
なお、本実施形態のパチンコ機100において設定可能な上記の有利遊技状態のうち、高確率時短遊技状態は、上述したように、第1実施形態のパチンコ機100における確変後時短遊技状態に対応する遊技状態であるとともに、第3実施形態のパチンコ機100における当り経由時短遊技状態に対応する遊技状態である。また、潜確後時短遊技状態は、第3実施形態のパチンコ機100における当り経由潜確後時短遊技状態に対応する遊技状態である。
低確率時短遊技状態Aおよび低確率時短遊技状態Bは、いずれも、低確率時短遊技状態である。より詳細には、低確率時短遊技状態Aは、第1の通常遊技状態または第2の通常遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレ図柄が選択された場合に遷移する低確率時短遊技状態である。低確率時短遊技状態Aは、特別図柄抽選によって大当り図柄が選択された場合には特別遊技状態を経由して当該大当り図柄に応じた有利遊技状態へ遷移し、当該低確率時短遊技状態Aにおいて時短回数が消化されたことで終了条件が成立した場合には回数補助フラグの設定に応じた通常遊技状態(第1の通常遊技状態または第2の通常遊技状態)へ遷移する。
一方、低確率時短遊技状態Bは、第1の通常遊技状態において回数補助条件が成立した場合に遷移する低確率時短遊技状態である。低確率時短遊技状態Bは、特別図柄抽選によって大当り図柄が選択された場合には特別遊技状態を経由して当該大当り図柄に応じた有利遊技状態へ遷移し、補助終了時短回数が消化されたことで終了条件が成立した場合には回数補助フラグの設定に応じた通常遊技状態(第1の通常遊技状態または第2の通常遊技状態)へ遷移する。
低確率時短遊技状態Aおよび低確率時短遊技状態Bにおいては、いずれも、普通図柄抽選に当選した場合に下進入規制機構452が長開放パターン(すなわち、1回あたりの開放時間が長い下進入規制機構452の開閉パターン)で2回開放される。
低確率時短遊技状態Aと低確率時短遊技状態Bとでは、図28に示すように、低確率時短遊技状態Aの特図変動時間が相違し、それによって、1ゲーム(1回の単位遊技)あたりの球減少数が相違している。具体的に、低確率時短遊技状態Aは、1ゲームあたりの球減少数が2球となるよう設計される一方で、低確率時短遊技状態Bは、特図変動時間を低確率時短遊技状態Aより短い時間とし、それによって、1ゲームあたりの球減少数が低確率時短遊技状態Aより短い1球となるよう設計されている。
なお、時短状態である遊技状態においては、特別図柄に係る単位遊技の保留回数が0(ゼロ)である状況は非常に稀であるので、図28においては、当該保留回数が1~3回である場合を代表的に示している。図28には示していないが、当該保留回数が4~7回である場合の低確率時短遊技状態A,Bを除く各有利遊技状態の特図変動時間は、第3実施形態において対応する各有利遊技状態における当該保留回数が4~7回である場合の特図変動時間(図21(A)参照)とされる。
また、当該保留回数が4~7回である場合の低確率時短遊技状態Bの特図変動時間は、第3実施形態の低確率時短遊技状態における当該保留回数が4~7回である場合の特図変動時間(すなわち、B)とされ、当該保留回数が4~7回である場合の低確率時短遊技状態Bの特図変動時間は、第3実施形態の確変遊技状態における当該保留回数が4~7回である場合の特図変動時間(すなわち、C)とされる。
なお、図28に示した本実施形態の特図変動時間「B」および特図変動時間「C」は、それぞれ、図21(A)に示した第3実施形態の特図変動時間「B」および特図変動時間「C」に対応する。すなわち、本実施形態の特図変動時間「B」は、特図変動時間「A」の半分の時間であり、特図変動時間「C」は、特図変動時間「A」の6分の1の時間である。なお、特図変動時間「A」は例えば12秒である。
確変遊技状態は、特別図柄抽選によって大当り図柄が選択された場合には特別遊技状態を経由して当該大当り図柄に応じた有利遊技状態へ遷移し、転落条件が成立した場合には高確率時短遊技状態へ遷移する。転落条件は、転落抽選において遊技状態を転落させる抽選結果(転落結果)が選択された場合に成立する。
なお、転落抽選は、特別図柄の変動表示が実行される毎(すなわち、特別図柄抽選において大当りに当選する毎)に、遊技状態を転落させるか否を選択する抽選である。転落抽選は、抽選結果として、遊技状態を転落させる抽選結果(以下、当該抽選結果を「転落結果」とも称す)と、遊技状態を転落させることなく維持する抽選結果(以下、当該抽選結果を「維持結果」とも称す)とを含む。転落抽選における各抽選結果の振分比率(選択比率)は、例えば、転落結果が略1/270であり、維持結果が略269/270である。
転落抽選を行うためのループカウンタ(以下、「転落抽選カウンタ」とも称す)は、主制御基板920に設けられており、主制御基板920は、当該転落抽選カウンタを定期的に更新し、転落抽選が行われる有利遊技状態において特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が実行される毎に、当該転落抽選カウンタの値を取得する。なお、本実施形態のパチンコ機100において「転落抽選が行われる有利遊技状態」は、確変遊技状態と、潜伏確変遊技状態と、潜確後時短遊技状態である。
確変遊技状態においては、普通図柄抽選に当選した場合に下進入規制機構452が長開放パターンで1回開放される。なお、確変遊技状態における普通図柄抽選の当選確率は、高確率状態であり、低確率時短遊技状態(低確率時短遊技状態Aおよび低確率時短遊技状態B)の略2倍であるので、1ゲームあたりの球減少数は低確率時短遊技状態Aと同じ2球となる。
高確率時短遊技状態は、特別図柄抽選によって大当り図柄が選択された場合には特別遊技状態を経由して当該大当り図柄に応じた有利遊技状態へ遷移し、当該高確率時短遊技状態において時短回数が消化されたことで終了条件が成立した場合には通常遊技状態へ遷移する。なお、高確率時短遊技状態は当り経由の有利遊技状態であるので、時短回数が消化されたことで終了条件が成立した場合の遷移先は第1の通常遊技状態である。
高確率時短遊技状態においては、確変遊技状態と同様、普通図柄抽選に当選した場合に下進入規制機構452が長開放パターンで1回開放される。高確率時短遊技状態における特図変動時間は確変遊技状態における特図変動時間に等しく、それによって、1ゲームあたりの球減少数は確変遊技状態と同じ2球となる。
潜伏確変遊技状態は、特別図柄抽選によって大当り図柄が選択された場合には特別遊技状態を経由して当該大当り図柄に応じた有利遊技状態へ遷移し、特別図柄抽選によって時短ありハズレ図柄が選択された場合には潜確後時短遊技状態へ遷移し、転落条件が成立した場合には通常遊技状態へ遷移する。なお、潜伏確変遊技状態は当り経由の有利遊技状態であるので、転落条件が成立した場合の遷移先は第1の通常遊技状態である。
非時短状態である潜伏確変遊技状態においては、通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と同様、普通図柄抽選に当選した場合に下進入規制機構452が短開放パターン(すなわち、1回あたりの開放時間が短い下進入規制機構452の開閉パターン)で1回開放される。
潜確後時短遊技状態は、特別図柄抽選によって大当り図柄が選択された場合には特別遊技状態を経由して当該大当り図柄に応じた有利遊技状態へ遷移し、当該潜確後時短遊技状態において時短回数が消化されたことで終了条件が成立した場合には潜伏確変遊技状態へ遷移し、転落条件が成立した場合には低確率時短遊技状態Aへ遷移する。
潜確後時短遊技状態においては、普通図柄抽選に当選した場合に下進入規制機構452が長開放パターンで3回開放される。潜確後時短遊技状態における特図変動時間は低確率時短遊技状態Bより短く、それによって、1ゲームあたりの球減少数は、低確率時短遊技状態Bより少ない0球とされる。よって、潜確後時短遊技状態は、設計上、遊技球が減らない有利遊技状態とされる。
なお、本実施形態においては、各有利遊技状態間における1ゲームあたりの球減少数の相違が特図変動時間の相違によって生じる場合を例示したが、特図変動時間の相違に代えて、または、特図変動時間の相違に加えて、1回あたりの開放時間を相違させたり、長開放パターンと短開放パターンとの組合せによって普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間の総計を相違させることで、1ゲームあたりの球減少数の相違させる構成としてもよい。
図29および図30は、第6実施形態のパチンコ機100における遊技状態の進行を表すフローチャートである。図29および図30には、各遊技状態における主要な条件の成立と、その条件が成立した場合に実行される装置の制御を模式的に示している。なお、図29には、通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)に関する内容を示し、図30には、各種の有利遊技状態に関する内容を示す。
以下、図29および図30のフローチャートの説明において、第1実施形態のパチンコ機100における遊技状態の進行を表すフローチャート(図15参照)、および、第3実施形態のパチンコ機100における遊技状態の進行を表すフローチャート(図20参照)と同一の構成に係る説明は省略し、本実施形態のパチンコ機100において特有な部分について主に説明する。
図29および図30に示すように、第1の通常遊技状態または第2の通常遊技状態において、特別図柄(例えば、第1特別図柄)に係る始動入賞によって発生した単位遊技の特別図柄抽選において大当りに当選した場合、特別遊技状態へ遊技状態が遷移(移行)する。特別遊技状態において、主制御基板920は、第1実施形態や第3実施形態のパチンコ機100と同様、大入賞装置433の進入規制機構453の姿勢を大当りの種類(大当り種別)に応じた条件で制御する。
特別遊技状態の終了後は、図30に示すように、当該特別遊技状態の契機となった大当りの種類に応じた遊技状態へ遷移する。具体的に、特別遊技状態の契機となった大当りの種類が確変大当りである(すなわち、停止図柄が確変大当り図柄である)場合には、特別遊技状態の終了後、確変遊技状態へ遊技状態が遷移する。確変遊技状態は、上述したように、特別図柄抽選における当選確率が特図高確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が普図高確率であり、電サポがある時短状態である遊技状態である。
各種の確変大当り図柄に対応付けられた時短回数はいずれも上限なし時短回数であるので(図27参照)、確変遊技状態は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)において大当りに当選するか所定の遷移条件が成立しない限り継続される。
確変遊技状態において、特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合には特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。また、確変遊技状態において、特別図柄の変動表示が実行される毎に行われる転落抽選において転落結果が選択され、それによって転落条件が成立した場合には、高確率時短遊技状態(第1実施形態における確変後時短遊技状態、第3実施形態における当り経由時短遊技状態に対応)へ遊技状態が遷移する。
高確率時短遊技状態は、上述したように、特別図柄抽選における当選確率が特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が普図高確率であり、電サポがある時短状態である遊技状態である。つまり、確変遊技状態において転落条件が成立した場合の遷移先の遊技状態(すなわち、高確率時短遊技状態)は、確変遊技状態において特図高確率状態であった特別図柄抽選における当選確率が特図低確率状態に転落した遊技状態である。
特別遊技状態の契機となった大当りの種類が通常大当りである(すなわち、停止図柄が通常大当り図柄である)場合もまた、特別遊技状態の終了後、高確率時短遊技状態へ遊技状態が遷移する。なお、通常大当りは、第3実施形態における時短大当りに対応する。
高確率時短遊技状態において、特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合には特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。また、高確率時短遊技状態において、特別図柄抽選による非当選の連続回数が当該高確率時短遊技状態の終了条件となる時短回数に達した場合には、図29および図30に示すように、第1の通常遊技状態へ遊技状態が遷移する。
なお、高確率時短遊技状態の終了条件となる時短回数は、当該高確率時短遊技状態が、特別図柄抽選において通常大当りに当選したことで特別遊技状態を経由して遷移したか、確変遊技状態において転落条件に成立したことで遷移したかによって異なる。
具体的に、特別図柄抽選において通常大当りに当選したことで特別遊技状態を経由して高確率時短遊技状態が発生した場合、当該高確率時短遊技状態の終了条件となる時短回数は、当該通常大当り(通常大当り図柄)の種類に応じた時短回数である。例えば、特別図柄抽選において選択された通常大当りの種類が特図1_6R通常大当り図柄1に対応する通常大当りである場合、当該通常大当りを契機として特別遊技状態を経由して発生した高確率時短遊技状態において、その終了条件となる時短回数は100回である(図27参照)。
また、確変遊技状態において転落条件に成立したことで高確率時短遊技状態が発生した場合、当該高確率時短遊技状態の終了条件となる時短回数は、当該高確率時短遊技状態への遷移前の確変遊技状態の発生の契機となった確変大当り(確変大当り図柄)の種類と、当該確変遊技状態において転落条件が成立までに計数された特別図柄の変動表示の実行回数(特別図柄抽選による非当選の連続回数)とに応じた回数となる。
具体的に、遷移前の確変遊技状態において実行された特別図柄の変動表示の実行回数(変動回数)が、当該確変遊技状態の発生の契機となった確変大当りの種類に対応する上限なし時短回数における定数値より少ない状態で転落条件が成立した場合、当該転落条件に成立によって発生した高確率時短遊技状態の終了条件は、前記定数値から、遷移前の確変遊技状態において実行された特別図柄の変動表示の実行回数を引いた回数となる。
例えば、高確率時短遊技状態への遷移前の確変遊技状態の発生の契機となった確変大当りの種類が特図1_6R確変大当り図柄1である場合に、当該確変遊技状態において75回目の特別図柄の変動表示が実行されたときに転落条件が成立した場合には、特図1_6R確変大当り図柄1に対応する時短回数における定数値(すなわち、100)から、確変遊技状態において実行された特別図柄の変動表示の回数である75を引いた回数である25回が、高確率時短遊技状態の終了条件となる時短回数となる。
ここで、遷移前の確変遊技状態において実行された特別図柄の変動表示の実行回数が、当該確変遊技状態の発生の契機となった確変大当りの種類に対応する上限なし時短回数における定数値に等しいまたは当該定数値より多い状態で転落条件が成立した場合、当該転落条件に成立によって発生した高確率時短遊技状態の終了条件となる時短回数はゼロとなる。よって、かかる場合には、転落条件の成立により発生した高確率時短遊技状態は、そのまま終了条件の成立によって第1の通常遊技状態へ遷移する。
なお、遷移前の確変遊技状態において実行された特別図柄の変動表示の実行回数が、当該確変遊技状態の発生の契機となった確変大当りの種類に対応する上限なし時短回数における定数値に等しいまたは当該定数値より多い状態で転落条件が成立した場合に、高確率時短遊技状態を発生させることなく、確変遊技状態から第1の通常遊技状態へ遷移する構成であってもよい。
特別遊技状態の契機となった大当りの種類が潜確大当りである(すなわち、停止図柄が潜確大当り図柄である)場合には、特別遊技状態の終了後、潜伏確変遊技状態へ遊技状態が遷移する。潜伏確変遊技状態は、上述したように、特別図柄抽選における当選確率が特図高確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が普図低確率であり、電サポがない非時短状態である遊技状態である。
潜伏確変遊技状態において、特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合には特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。また、潜伏確変遊技状態において、特別図柄の変動表示が実行される毎に行われる転落抽選において転落結果が選択され、それによって転落条件が成立した場合には、図29および図30に示すように、第1の通常遊技状態へ遊技状態が遷移する。
第1の通常遊技状態は、上述したように、特別図柄抽選における当選確率が特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が普図低確率であり、電サポがない非時短状態である遊技状態である。つまり、潜伏確変遊技状態において転落条件が成立した場合の遷移先の遊技状態(すなわち、第1の通常遊技状態)は、潜伏確変遊技状態において特図高確率状態であった特別図柄抽選における当選確率が特図低確率状態に転落した遊技状態である。
また、潜伏確変遊技状態において、特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、潜確後時短遊技状態(第3実施形態における当り経由潜確後時短遊技状態に対応)へ遊技状態が遷移する。潜確後時短遊技状態は、上述したように、特別図柄抽選における当選確率が特図高確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が普図低確率であり、電サポがある時短状態である遊技状態である。
潜確後時短遊技状態において、特別図柄抽選(例えば、第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合には特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。また、高確率時短遊技状態において、特別図柄抽選による非当選の連続回数が当該潜確後時短遊技状態の終了条件となる時短回数に達した場合には、潜伏確変遊技状態へ遊技状態が遷移する。潜伏確変遊技状態は、上述したように、特別図柄抽選における当選確率が特図高確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が普図低確率であり、電サポがある時短状態である遊技状態である。
潜確後時短遊技状態の終了条件となる時短回数は、遷移前の潜伏確変遊技状態において選択された時短ありハズレ(時短ありハズレ図柄)の種類に応じた時短回数である。例えば、遷移前の潜伏確変遊技状態において選択された時短ありハズレの種類が特図1_時短ありハズレ図柄1に対応する時短ありハズレである場合、当該潜伏確変遊技状態から遷移した潜確後時短遊技状態の終了条件となる時短回数は20回である(図27参照)。
また、潜確後時短遊技状態において、特別図柄の変動表示が実行される毎に行われる転落抽選において転落結果が選択され、それによって転落条件が成立した場合には、低確率時短遊技状態Aへ遊技状態が遷移する。
低確率時短遊技状態Aは、上述したように、特別図柄抽選における当選確率が特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が普図低確率であり、電サポがある時短状態である遊技状態である。つまり、潜確後時短遊技状態において転落条件が成立した場合の遷移先の遊技状態(すなわち、低確率時短遊技状態A)は、潜伏確変遊技状態において特図高確率状態であった特別図柄抽選における当選確率が特図低確率状態に転落した遊技状態である。
図29および図30に示すように、第1の通常遊技状態または第2の通常遊技状態において、特別図柄(例えば、第1特別図柄)に係る始動入賞によって発生した単位遊技の特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合、低確率時短遊技状態Aへ遊技状態が遷移する。
低確率時短遊技状態Aにおいて、特別図柄抽選において大当りに当選した場合には特別遊技状態へ遊技状態が遷移する。また、低確率時短遊技状態Aにおいて、特別図柄抽選による非当選の連続回数が当該低確率時短遊技状態Aの終了条件となる時短回数に達した場合には、図29および図30に示すように、回数補助フラグの設定に応じた通常遊技状態(第1の通常遊技状態または第2の通常遊技状態)へ遷移する。
なお、低確率時短遊技状態Aの終了条件となる時短回数は、当該低確率時短遊技状態Aが、通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)において特別図柄抽選で時短ありハズレが選択されたことで遷移したか、潜確後時短遊技状態において転落条件に成立したことで遷移したかによって異なる。
具体的に、特別図柄抽選で時短ありハズレが選択されたことで低確率時短遊技状態Aが発生した場合、当該低確率時短遊技状態Aの終了条件となる時短回数は、選択された時短ありハズレ(時短ありハズレ図柄)の種類に応じた時短回数である。
また、潜確後時短遊技状態において転落条件に成立したことで低確率時短遊技状態Aが発生した場合、当該低確率時短遊技状態Aの終了条件となる時短回数は、当該低確率時短遊技状態Aへの遷移前の潜確後時短遊技状態の発生の契機となった時短ありハズレ(時短ありハズレ図柄)の種類と、当該潜確後時短遊技状態において転落条件が成立までに計数された特別図柄の変動表示の実行回数(特別図柄抽選による非当選の連続回数)とに応じた回数となる。
具体的に、転落条件に成立によって発生した低確率時短遊技状態Aの終了条件は、遷移前の潜確後時短遊技状態の発生の契機となった時短ありハズレの種類に応じた時短回数から、当該潜確後時短遊技状態において実行された特別図柄の変動表示の実行回数を引いた回数となる。
例えば、低確率時短遊技状態Aへの遷移前の潜確後時短遊技状態の発生の契機となった時短ありハズレの種類が特図1_時短ありハズレ図柄1である場合に、当該潜確後時短遊技状態において15回目の特別図柄の変動表示が実行されたときに転落条件が成立した場合には、特図1_時短ありハズレ図柄1に対応する時短回数(すなわち、20)から、潜確後時短遊技状態において実行された特別図柄の変動表示の回数である15を引いた回数である5回が、低確率時短遊技状態Aの終了条件となる時短回数となる。
また、第1の通常遊技状態において、第1特別図柄抽選によって非当選が連続して選択された回数が通算して補助機能作動回数(例えば、299回)に達した場合、回数補助フラグをオフに設定した後、低確率時短遊技状態Bへ遊技状態が遷移する。なお、低確率時短遊技状態Bは、低確率時短遊技状態Aと同様、特別図柄抽選における当選確率が特図低確率状態であり、普通図柄抽選における当選確率が普図低確率であり、電サポがある時短状態である遊技状態であるが、1ゲームあたりの球減少数が低確率時短遊技状態Aと異なっている(図28参照)。
本実施形態のパチンコ機100においては、電サポのある有利遊技状態中に、当該有利遊技状態の終了条件が成立するまでに実行可能な変動表示の残り回数(以下、当該回数を「残り時短回数」とも称す)に応じた演出(以下、「変動回数演出」ともいう)を表示可能に構成される。本実施形態のパチンコ機100においては、変動表示の残り回数を直接的には、遊技者が認識し得ず、変動回数演出が実行された場合において、変動回数演出の内容(種類)によって、残り回数を推測する遊技性が付加されている。
図31は、本実施形態のパチンコ機100において実行される演出選択処理を示すフローチャートである。演出選択処理は、残り時短回数に応じた演出(変動回数演出)の種類を選択する処理であり、特別図柄の変動表示の開始に係る処理の一部として実行される。
演出選択処理においては、所定の演出条件としての変動回数演出条件が成立した場合に、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変遊技状態であるか、高確率時短遊技状態であるか、潜確後時短遊技状態であるか、低確率時短遊技状態であるかに応じて演出を選択する処理を実行する。
具体的に、変動回数演出条件が成立した場合に、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変遊技状態であれば、確変遊技状態用の演出テーブルを参照して、残り時短回数に応じて演出を選択する。変動回数演出条件が成立した場合に、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が高確率時短遊技状態であれば、高確率時短遊技状態用の演出テーブルを参照して、残り時短回数に応じて演出を選択する。変動回数演出条件が成立した場合に、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が潜確後時短遊技状態であれば、潜確後時短遊技状態用の演出テーブルを参照して、残り時短回数に応じて演出を選択する。変動回数演出条件が成立した場合に、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が低確率時短遊技状態Aであれば、低確率時短遊技状態A用の演出テーブルを参照して、残り時短回数に応じて演出を選択する。なお、各遊技状態用の演出テーブルについては図32を参照して後述する。
変動回数演出における演出の種類の選択は、主制御基板920が、変動回数演出条件が成立した場合に、当該演出条件の成立と特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態に対応する各情報を含む変動パターンコマンド、または変動パターンコマンドとは別のコマンドを副制御基板940へ出力し、副制御基板940が、主制御基板920から受信したコマンドに基づき、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態に対して準備された演出テーブル(例えば、確変遊技状態用の演出テーブル)を参照して残り時短回数に応じた演出を選択する。
なお、主制御基板920が、変動回数演出条件が成立した場合に、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態に対して準備された演出テーブルを参照して残り時短回数に応じた演出の変動時間を選択して、選択された変動時間に対応する変動パターンコマンドを副制御基板940へ出力し、副制御基板940が、主制御基板920から受信したコマンドに基づき、選択された演出テーブルに対応する演出を選択する構成であってもよい。
変動回数演出条件は、演出実行抽選において当選した場合(演出を実行させる抽選結果が選択された場合)に成立する。演出実行抽選における当選確率(すなわち、演出を実行させる抽選結果が選択される確率)は、例えば、略1/300である。演出実行抽選は、例えば、電サポのある有利遊技状態中における変動表示が実行される毎に演出実行抽選が行われる。なお、必ずしも電サポがある時短状態中における全ての変動表示に対して演出実行抽選を行わせる必要はなく、大当り終了後に一定回数の時短状態が継続した後(例えば、50回以上の時短状態が継続した後)に演出実行抽選が行われるようにしてもよく、また、抽選確率も必ずしも一定である必要はなく、時短状態が長く継続した場合に高確率で演出実行抽選に当選するなど、当選確率が変動する設定としてもよい。
また、変動回数演出条件は、転落条件が成立した場合(すなわち、転落抽選において転落結果が選択された場合)と、大当り終了後に電サポのある特別図柄の変動表示が所定回数(例えば、100回)実行された場合とにおいて成立する。この転落条件が成立した場合と、所定回数の変動表示が実行された場合とにおいては、必ずしも100%の確率で、変動回数演出条件が成立することとする必要はなく、各条件成立に対応して予め設定した確率で実行されることとしてもよく、例えば、電サポのある変動表示が所定回数実行された場合において50%の確率で変動回数演出条件が成立し、転落条件が成立した場合には、所定回数の場合より高い80%の確率で変動回数演出条件が成立するようにしてもよい。また、変動回数演出条件が成立することとなる電サポのある変動表示の回数(所定回数)は、大当り後において電サポが終了となる時短回数と一致するようにしてもよく、例えば、100回、300回、500回の3回を所定回数としてもよい。
ここで、「特別図柄の変動表示が所定回数実行された場合」としては、「現在の遊技状態が発生してから所定回数の特別図柄の変動表示が実行された場合」であってもよいし、または、転落条件の成立によって発生した遊技状態(例えば、高確率時短遊技状態や低確率時短遊技状態A)において、「遷移前の遊技状態(例えば、確変遊技状態や潜確後時短遊技状態)が発生してからの通算として特別図柄の変動表示が所定回数実行される毎」であってもよい。
なお、変動回数演出条件の成立としては、演出実行抽選に当選した場合、転落条件が成立した場合、所定回数の特別図柄の変動表示が実行された場合のいずれか又は一部であってもよいし、このいずれか又は一部に代えて、または、このいずれか又は一部に加えて、他の変動回数演出条件を含むようにしてもよい。例えば、電サポのある変動表示の実行される時間として所定の時間が経過する毎(例えば、現在の遊技状態が発生してから5分毎など)の変動回数演出条件を含む構成としてもよい。
演出実行抽選を行うためのループカウンタ(以下、「演出実行抽選カウンタ」とも称す)は、主制御基板920に設けられており、主制御基板920は、当該演出実行抽選カウンタを定期的に更新し、転落条件が成立した場合、または、所定回数の特別図柄の変動表示が実行される毎に、当該演出実行抽選カウンタの値を取得する。
図32は、演出選択処理において参照される演出テーブルの内容の一例を示す説明図である。より詳細には、図32(A)は、高確率時短遊技状態用の演出テーブルの一例を示す図であり、図32(B)は、確変遊技状態用の演出テーブルの一例を示す図であり、図32(C)は、潜確後時短遊技状態用の演出テーブルの一例を示す図であり、図32(D)は、低確率時短遊技状態A用の演出テーブルの一例を示す図である。
図32(A)から図32(D)の各図に示すように、各遊技状態用の演出テーブルは、残り時短回数に対し、変動回数演出条件が成立した場合に表示可能(実行可能)な演出が対応づけられている。
なお、確変遊技状態に対して設定される時短回数は100+α回などの上限なし時短回数であるので、当該確変遊技状態における残り時短回数は、図32(B)に示すように、上限なし時短回数における定数値の残り回数に対応する。つまり、例えば、確変遊技状態における残り時短回数が(1~50)+α回である場合、上限なし時短回数における定数値の残り回数が1~50回であることを示す。また、「0+α回」は、確変遊技状態において実行された特別図柄の変動表示の実行回数が、当該確変遊技状態に対して設定された上限なし時短回数の定数値に等しいか、または、当該定数値を超えていることを示す。
確変遊技状態などの有利遊技状態中に変動回数演出条件が成立した場合に表示され得る演出として、演出A、演出B、演出C、演出D、および演出Eの5種類が準備されている。具体的に、演出Aは、演出中に武器を持ったキャラクタA(例えば、小さなナイフを持った兵士)が登場する演出であり、演出Bは、演出中に武器を持ったキャラクタB(例えば、短剣を持った兵士)が登場する演出であり、演出Cは、演出中に武器を持ったキャラクタC(例えば、長剣を持った兵士)が登場する演出であり、演出Dは、演出中に武器を持ったキャラクタD(例えば、短剣と長剣を持った兵士)が登場する演出であり、演出Eは、演出中に武器を持ったキャラクタが登場しない演出として構成される。
なお、確変遊技状態などの有利遊技状態中に変動回数演出条件が成立した場合に表示され得る各演出は、上述したように、各演出において登場する同一のキャラクタにおける持ち物(例えば、武器)が異なる構成であってもよいし、各演出において登場するキャラクタの種類が異なる構成であってもよいし、各演出における背景の色を異ならせる構成であってもよい。
また、各演出を特徴づけるキャラクタ(例えば、武器を持ったキャラクタ)や背景の色は、特別図柄の変動表示中に限って現出する構成であってもよいし、特別図柄の変動表示中に現出して当該変動表示が終了した後もなお現出する構成であってもよいし、特別図柄の変動表示後に現出する構成であってもよい。
図32(A)から図32(D)の各図に示すように、各遊技状態用の演出テーブルにおいては、有利遊技状態中に実行され得る複数種類の演出(演出A~演出E)のうち、各演出A~Eが実行される実行比率が、残り時短回数(すなわち、当該有利遊技状態の終了条件が成立するまでに実行可能な変動表示の残り回数)に応じて異なる。
具体的に、各遊技状態用の演出テーブルは、残り時短回数が0回または0+α回である場合に演出Eが選択され、残り時短回数が1~50回または(1~50)+α回である場合に演出Aまたは演出Bが選択され、残り時短回数が51~100回または(51~100)+α回である場合に演出Bまたは演出Cが選択され、残り時短回数が101回以上または101+α回である場合に演出Cまたは演出Dが選択される。
よって、演出Aは、残り時短回数が1~50回または(1~50)+α回である場合にのみ現出する演出であり、それ以外の残り時短回数においては現出しない演出である。そのため、キャラクタAが登場する演出Aが選択された(実行された)場合には、残り時短回数(すなわち、現在の有利遊技状態の終了条件が成立するまでに実行可能な変動表示の残り回数)が1~50回または(1~50)+α回であると遊技者に推測させることができる。
演出Bは、残り時短回数が1~50回または(1~50)+α回である場合、あるいは、残り時短回数が51~100回または(51~100)+α回である場合に現出する演出であり、それ以外の残り時短回数においては現出しない演出である。そのため、キャラクタBが登場する演出Bが選択された場合には、残り時短回数が1~100回(より詳細には、1~50回または51~100回)、あるいは、(1~100)+α回(より詳細には、(1~50)+α回または(51~100)+α回)であると遊技者に推測させることができる。したがって、キャラクタBが登場する演出Bの現出は、キャラクタAが登場する演出Aが現出した場合に比べ、残り時短回数が多いと期待させることができる。
演出Cは、残り時短回数が51~100回または(51~100)+α回である場合、あるいは、残り時短回数が101回以上または101+α回以上である場合に現出する演出であり、それ以外の残り時短回数においては現出しない演出である。そのため、キャラクタCが登場する演出Cが選択された場合には、残り時短回数が51回以上(より詳細には、51~100回または101回以上)、あるいは、51+α回以上(より詳細には、(51~100)+α回または101+α回以上)であると遊技者に推測させることができる。したがって、キャラクタCが登場する演出Cの現出は、演出Aや演出Bが現出した場合に比べ、残り時短回数が多いと期待させることができる。

演出Dは、残り時短回数が101回以上または101+α回以上である場合にのみ現出する演出であり、それ以外の残り時短回数においては現出しない演出である。そのため、キャラクタDが登場する演出Dが選択された場合には、残り時短回数が101回以上または101+α回以上であると遊技者に推測させることができる。したがって、キャラクタDが登場する演出Dの現出は、演出Aや演出Bや演出Cが現出した場合に比べ、残り時短回数が多いと期待させることができる。
また、演出Eは、残り時短回数が0回または0+α回である場合に現出する演出である。よって、武器を持ったキャラクタが登場しない演出Eが選択された場合には、残り時短回数が0回であり、現在の有利遊技状態の終了条件が成立したこと、または、特別図柄の変動表示の実行回数が、上限なし時短回数の定数値に等しいか、または、当該定数値を超えていることを遊技者に推測させることができる。
なお、本実施形態では、残り時短回数が0回である場合と0+α回である場合とで同じ演出(演出E)が選択される構成を例示したが、残り時短回数が0回である場合と0+α回である場合とで異なる演出が選択される構成としてもよい。これにより、残り時短回数が0回であって、終了条件が成立によって現在の有利遊技状態から他の遊技状態へ遷移する場合と、残り時短回数が0+α回であって、現在の有利遊技状態がその後も継続する場合とを現出する演出によって区別できる。
また、図32(A)から図32(D)の各図に示すように、各遊技状態用の演出テーブルにおいては、有利遊技状態中に実行され得る複数種類の演出(演出A~演出E)のうち、1の演出が実行される実行比率と当該1の演出とは異なる他の1の演出が実行される実行比率との組合せが残り時短回数に応じて異なる。
例えば、高確率時短遊技状態用の演出テーブルにおいては、図32(A)に示すように、残り時短回数が1~50回である場合には、演出Aが実行される実行比率が50%であって演出Bが実行される実行比率が50%である。これに対し、残り時短回数が51~100回である場合には、演出Aが選択される選択比率が0%であって演出Bが選択される選択比率が30%である。また、残り時短回数が101回以上である場合には、演出Aが選択される選択比率および演出Bが選択される選択比率のいずれも0%である。
同様に、高確率時短遊技状態用の演出テーブルにおいては、残り時短回数が1~50回である場合には、演出Bが選択される選択比率が50%であって演出Cが選択される選択比率が0%である。これに対し、残り時短回数が51~100回である場合には、演出Bが選択される選択比率が50%であって演出Cが選択される選択比率が50%である。また、残り時短回数が101回以上である場合には、演出Bが選択される選択比率が0%であって演出Cが選択される選択比率が50%である。
また、高確率時短遊技状態用の演出テーブルにおいては、残り時短回数が1~50回である場合には、演出Cが選択される選択比率および演出Dが選択される選択比率のいずれも0%である。これに対し、残り時短回数が51~100回である場合には、演出Cが選択される選択比率が50%であって演出Dが選択される選択比率が0%である。また、残り時短回数が101回以上である場合には、演出Cが選択される選択比率が50%であって演出Dが選択される選択比率が50%である。
また、図32(A)から図32(D)の各図に示すように、各遊技状態用の演出テーブルにおいては、有利遊技状態中に実行され得る複数種類の演出(演出A~演出E)のうち、所定の第1演出が選択されるか所定の第2演出が選択されるかの選択比率が、残り時短回数に応じて異なる。
例えば、高確率時短遊技状態用の演出テーブルにおいては、図32(A)に示すように、残り時短回数が1~50回である場合には、演出Aが選択されるか演出Bが選択されるかの選択比率が50:50であり、残り時短回数が51~100回である場合には、演出Aが選択されるか演出Bが選択されるかの選択比率が0:50である。
また、図32(A)から図32(D)の各図に示すように、各遊技状態用の演出テーブルにおいては、有利遊技状態中に実行され得る複数種類の演出(演出A~演出E)のうち、1の演出に対する当該1の演出とは異なる他の1の演出の選択比率が、同一または略同一である残り時短回数を比較した場合に遊技状態毎に異なる。
具体的に、残り時短回数が1~50回または(1~50)+α回である場合を比較した場合、演出Aに対する演出Bの選択比率は、高確率時短遊技状態用の演出テーブルにおいては、50/50であり、確変遊技状態用の演出テーブルにおいては、70/30であり、潜確後時短遊技状態用の演出テーブルにおいては、60/40であり、低確率時短遊技状態A用の演出テーブルにおいては、40/60である。
したがって、残り時短回数が1~50回または(1~50)+α回である場合には、確変遊技状態、潜確後時短遊技状態、高確率時短遊技状態、および低確率時短遊技状態Aの順で、演出Aと演出Bのうち、より強そうである短剣を持った兵士のキャラクタが登場する演出Bが選択され難くなる。
また、残り時短回数が51~100回または(51~100)+α回である場合を比較した場合、演出Bに対する演出Cの選択比率は、高確率時短遊技状態用の演出テーブルにおいては、50/50であり、確変遊技状態用の演出テーブルにおいては、70/30であり、潜確後時短遊技状態用の演出テーブルにおいては、60/40であり、低確率時短遊技状態A用の演出テーブルにおいては、40/60である。
したがって、残り時短回数が51~100回または(51~100)+α回である場合には、確変遊技状態、潜確後時短遊技状態、高確率時短遊技状態、および低確率時短遊技状態Aの順で、演出Bと演出Cのうち、より強そうである長剣を持った兵士のキャラクタが登場する演出Cが選択され難くなる。
また、残り時短回数が101回以上または101+α回以上である場合を比較した場合、演出Aに対する演出Bの選択比率は、高確率時短遊技状態用の演出テーブルにおいては、50/50であり、確変遊技状態用の演出テーブルにおいては、70/30であり、潜確後時短遊技状態用の演出テーブルにおいては、60/40であり、低確率時短遊技状態A用の演出テーブルにおいては、40/60である。
したがって、残り時短回数が100回以上または101+α回以上である場合には、確変遊技状態、潜確後時短遊技状態、高確率時短遊技状態、および低確率時短遊技状態Aの順で、演出Cと演出Dのうち、より強そうである短剣と長剣を持った兵士のキャラクタが登場する演出Dが選択され難くなる。
ここで、遊技者が獲得を期待できる遊技球(遊技価値)の数は、同一の残り時短回数で比較した場合、大当りが発生し易い点において、確変遊技状態の方が、時短遊技状態よりも高く、また、1ゲームあたりの球減少数が少ない遊技状態ほど高い。確変遊技状態、潜確後時短遊技状態、高確率時短遊技状態、および低確率時短遊技状態Aを比較した場合、遊技者が獲得を期待できる遊技球(遊技価値)の数は、特図高確率であって特別図柄抽選において大当りする可能性が高く、かつ、普図高確率である確変遊技状態が最も多く、次が、特図高確率であって特別図柄抽選において大当りする可能性が高く、かつ、普図低確率であるが、上述したように1ゲームあたりの球減少数が0球であり(図28参照)、時短状態中に遊技球が減らない潜確後時短遊技状態である。
普図高確率であるものの、上述したように1ゲームあたりの球減少数が2球である高確率時短遊技状態は、同一または略同一である残り時短回数を比較した場合には潜確後時短遊技状態よりも遊技者が獲得を期待できる遊技球が少ない。特図低確率であり、かつ、普図低確率である低確率時短遊技状態が、遊技者が獲得を期待できる遊技球(遊技価値)の数が上記4種類の有利遊技状態の中で最も少ない。
したがって、本実施形態における各遊技状態用の演出テーブルにおいては、同一または略同一である残り時短回数を比較した場合に、遊技者が獲得を期待できる遊技球の数が少ない有利遊技状態であるほど、より強そうである兵士のキャラクタが登場する演出が選択され難く設定されている。換言すれば、遊技者が獲得を期待できる遊技球の数が多い有利遊技状態であるほど、より強そうである兵士のキャラクタが登場する演出が選択され易く設定されている。
次に、第6実施形態に係るパチンコ機100の構成と作用及び効果とを説明する。
第6実施形態に係るパチンコ機100は、所定の有利遊技状態(確変遊技状態、高確率時短遊技状態、潜確後時短遊技状態、および低確率時短遊技状態A)中に実行され得る複数種類の演出(演出A~演出E)のうち、各演出A~Eが実行される実行比率が、残り時短回数(すなわち、当該有利遊技状態の終了条件が成立するまでに実行可能な変動表示の残り回数)に応じて異なる構成であるので、これらの有利遊技状態中における変動回数演出の現出のし易さ(または、現出のし難さ)の違いに応じて当該有利遊技状態を継続可能な残り時短回数を遊技者に対して好適に示唆することができる。
第6実施形態に係るパチンコ機100は、所定の有利遊技状態(確変遊技状態、高確率時短遊技状態、潜確後時短遊技状態、および低確率時短遊技状態A)中に実行され得る複数種類(2種類以上)の演出のうち、第1の演出(例えば、演出A)が実行される実行比率と当該第1演出とは異なる第2演出(例えば、演出B)が実行される実行比率との組合せが残り時短回数に応じて異なる構成であるので、これらの有利遊技状態を継続可能な残り時短回数を、当該有利遊技状態中における前記第1演出に対する前記第2演出の現出のし易さの違いによって遊技者に対して好適に示唆することができる。
特に、残り時短回数が同一または略同一であれば、遊技者が獲得可能な遊技球(遊技価値)が多い有利遊技状態の方が、当該獲得可能な遊技球が少ない有利遊技状態に比べて、第1演出に対する第2演出の実行比率が高くされる構成であるので、遊技者に対し、有利遊技状態中に獲得可能な遊技価値の量を第1演出に対する第2演出の現出のし易さ(または、現出のし難さ)の違いに応じて好適に示唆することができる。
第6実施形態に係るパチンコ機100は、転落条件の成立による確変遊技状態から高確率時短遊技状態への遷移や、潜確後時短遊技状態から低確率時短遊技状態Aへの遷移のように、1の有利遊技状態から転落条件の成立によって当該1の有利遊技状態より不利な他の有利遊技状態へ遷移する構成において、演出条件が、転落条件が成立した場合に所定の確率で成立する構成であるので、転落条件の成立によって、例えば、確変遊技状態から高確率時短遊技状態へ遷移したとしても、演出条件の成立によって有利遊技状態中に実行され得る演出が、高確率時短遊技状態における残り時短回数に応じて表示されることで、遊技者には、確変遊技状態より不利となったものの、それでも通常遊技状態よりは有利である有利遊技状態が継続していることを遊技者に期待させることが可能な遊技性を提供することができる。
特に、転落条件の成立による確変遊技状態から高確率時短遊技状態への遷移のように、1の有利遊技状態から転落条件の成立によって当該1の有利遊技状態より不利な他の有利遊技状態へ遷移した場合においては、当該他の有利遊技状態における終了条件となる時短回数が、前記1の有利遊技状態における終了条件であった時短回数から、当該1の有利遊技状態において実行された特別図柄の変動表示の実行回数を引いた回数となる。よって、残り時短回数は、前記1の有利遊技状態において実行された特別図柄の変動表示の実行回数が少ないほど多くなるので、前記1の有利遊技状態から前記他の有利遊技状態へ転落した場合に、各演出A~Eに対する実行比率や、2つの演出のうち一方の演出が実行される選択比率と他方の演出が実行される実行比率との組合せが、転落したタイミングにおける前記他の有利遊技状態の残り時短回数に応じて異なるので、例えば、確変遊技状態から高確率時短遊技状態へ転落したものの、それでも継続する時短状態の残り回数を遊技者に推測させることが可能な遊技性を提供できる。
第6実施形態に係るパチンコ機100は、所定の有利遊技状態(確変遊技状態、高確率時短遊技状態、潜確後時短遊技状態、および低確率時短遊技状態A)中に実行され得る複数種類の演出(演出A~演出E)のうち、所定の第1演出が選択されるか所定の第2演出が選択されるかの選択比率(例えば、演出Aが選択されるか演出Bが選択されるかの選択比率)が、残り時短回数(すなわち、当該有利遊技状態の終了条件が成立するまでに実行可能な変動表示の残り回数)に応じて異なる構成であるので、有利遊技状態中において実行される演出の内容によって当該有利遊技状態を継続可能な残り回数を遊技者に対して好適に示唆することができる。よって、遊技者に対して、有利遊技状態中における遊技において、複数種類の演出(演出A~演出E)が実行されることを期待させることができ、演出が実行された場合には、その演出の種類として、有利な状況であることが示唆される種類の演出の実行を期待させる遊技性を提供することができる。
ここで、図33から図35を参照して、第6実施形態のパチンコ機100の変形例について説明する。本変形例においては、確変遊技状態の終了条件となる時短回数として、上限なし時短回数だけでなく、上限のある時短回数(すなわち、時短状態を維持しつつ特別図柄抽選に連続して非当選となることが可能な上限回数に対応する時短回数)を含む点において上述した第6実施形態と相違する。
図33は、本変形例のパチンコ機100に適用される特別図柄における大当り図柄の割合、ならびに、各大当り図柄に対する遷移後において設定される時短回数の一例を説明する図である。
図33に示すように、本変形例のパチンコ機100においては、第1特別図柄における大当り図柄として「特図1_6R確変大当り図柄4」が追加されるとともに、第2特別図柄における大当り図柄として「特図2_6R確変大当り図柄4」が追加される。
特図1_6R確変大当り図柄4は、特図1_6R確変大当り図柄1~特図1_6R確変大当り図柄3と同様、特別遊技状態を構成するラウンド数が6ラウンドである確変大当り図柄である。特図1_6R確変大当り図柄4は、特図1_6R確変大当り図柄1~特図1_6R確変大当り図柄3と異なり、確変遊技状態において上限のある時短回数(より詳細には、100回)の時短回数が設定される。特図2_6R確変大当り図柄4もまた、特別遊技状態を構成するラウンド数が6ラウンドである確変大当り図柄であり、確変遊技状態において上限のある時短回数(より詳細には、100回)の時短回数が設定される。
図34は、本変形例のパチンコ機100における遊技状態の進行を表すフローチャートである。図34は、図30と同様、各種の有利遊技状態に関する内容を示す図である。なお、通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)に関する内容は、図29と同一である。
なお、図34のフローチャートの説明において、上述した第6実施形態のパチンコ機100における遊技状態の進行を表すフローチャート(図29、図30)と同一の構成に係る説明は省略し、本実施形態のパチンコ機100において特有な部分について主に説明する。
特別図柄抽選において選択された大当り図柄が6R確変大当り図柄4(特図1_6R確変大当り図柄4、特図2_6R確変大当り図柄4)である場合、確変遊技状態の終了条件となる時短回数として100回が設定される。
確変遊技状態の終了条件となる時短回数として100回が設定された特別図柄抽選において、特別図柄抽選による非当選の連続回数が当該終了条件となる時短回数に達した場合には、潜伏確変遊技状態へ遊技状態が遷移する。
図35は、本変形例のパチンコ機100における有利遊技状態用の演出テーブルの一例を示す図である。本変形例における有利遊技状態用の演出テーブルにおいては、図35に示すように、上限のある時短回数における残り時短回数に対し、変動回数演出条件が成立した場合に表示可能な演出が対応づけられている。
具体的に、本変形例における有利遊技状態用の演出テーブルにおいては、図35(b)に示すように、確変遊技状態において、残り時短回数が1~50回である場合には、残り時短回数が(1~50)+α回である場合と同様、演出Aが選択確率30%で選択され、演出Bが選択確率70%で選択される。また、残り時短回数が51~100回である場合には、残り時短回数が(51~100)+α回である場合と同様、演出Bが選択確率30%で選択され、演出Cが選択確率70%で選択される。
なお、本変形例においては、大当り図柄として6R確変大当り図柄4が選択された場合に100回の時短回数が設定される構成であるので、確変遊技状態用の演出テーブルにおいて残り時短回数が101回以上の場合に対応する種別の大当りを設けていないが、100回を超える時短回数が設定された種別の確変大当りを設けてもよく、この場合には、残り時短回数が101回以上である場合に、残り時短回数が101+α回以上である場合と同様、演出Cが選択確率30%で選択され、演出Dが選択確率70%で選択される構成としてもよい。
また、本変形例においては、残り時短回数が1~50回である場合と、残り時短回数が(1~50)+α回である場合とにおいて、同一の選択確率で演出を選択する構成について説明したが、演出の選択確率を異ならせてもよく、この場合には、残り時短回数が(1~50)+α回である場合の方が、遊技者が獲得を期待できる遊技球数の多い演出が選択されやすくなるように、例えば、演出Cより演出Dの選択確率が高い設定とするようにしてもよい。
また、本変形例における確変遊技状態用の演出テーブルにおいては、残り時短回数が0回である場合には、残り時短回数が0+α回である場合と同様に演出Eが選択される。なお、残り時短回数が0回である場合と0+α回である場合とで異なる演出が選択される構成とし、残り時短回数が0回であって、終了条件が成立によって現在の有利遊技状態から他の遊技状態へ遷移する場合と、残り時短回数が0+α回であって、現在の有利遊技状態がその後も継続する場合とを現出する演出によって区別できるようにしてもよい。
かかる変形例のパチンコ機100においても、上述した第6実施形態のパチンコ機100と同様の作用および効果を奏することができる。
<第7実施形態>
次に、図36から図48を参照して、第7実施形態について説明する。第7実施形態のパチンコ機100においては、上述した第1実施形態から第6実施形態と対比して、大当りの種別が異なり、遊技状態の移行する時期(条件)が異なるように構成される。
以下の説明において、上述した第1実施形態から第6実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。なお、第7実施形態において以下に説明する構成を、上述した第1実施形態から第6実施形態のパチンコ機100が備える構成に付加してもよいし、上述した第1実施形態から第6実施形態のパチンコ機100の一部の構成に代えて備えるようにしてもよい。
図36は、第7実施形態のパチンコ機100における遊技状態の進行を表すフローチャートである。図36は、図30と同様、各種の有利遊技状態に関する内容を示す図である。なお、通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)に関する内容は、図29を参照して説明した内容と同一である。
なお、図36のフローチャートの説明において、上述した第6実施形態のパチンコ機100における遊技状態の進行を表すフローチャート(図29参照)と同一の構成に係る説明は省略し、本実施形態のパチンコ機100において特有な部分について主に説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、後述するように、確変大当り図柄に対して設定される時短回数が全て「+α」が付されていない所定数の時短回数とされる。よって、図36に示すように、確変遊技状態において、特別図柄抽選による非当選の連続回数が当該確変遊技状態の発生の契機となった確変大当り図柄に対応する時短回数に達した場合(時短回数による確変遊技状態の終了条件が成立した場合)には、潜伏確変遊技状態へ遊技状態が遷移する。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、特別図柄抽選の一部において非当選が連続して選択された回数が通算して補助機能作動回数(例えば、601回)に達したことによって回数補助条件が成立した場合には、回数補助フラグをオフに設定した後、遊技状態が低確率時短遊技状態Bへ遷移する。具体的には、補助機能作動回数のカウントは、特図低確率状態である場合に限って行われる。よって、特図高確率状態である場合には、特別図柄抽選によって非当選が選択されたとしても補助機能作動回数としてカウントされない。
また、補助機能作動回数は、電源投入時におけるRAMクリア処理(図11参照)が実行された場合にゼロにリセットされ、また、遊技中には、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)において大当りに当選した場合(すなわち、特別遊技状態が発生した場合)、および、低確率時短遊技状態Bにおいて特別図柄抽選による非当選の連続回数が補助終了時短回数に達した場合にゼロにリセットされる。
図37は、第7実施形態のパチンコ機100に適用される遊技の仕様に係る説明図である。より詳細には、図37(A)は、特別図柄における大当り図柄の割合、ならびに、各大当り図柄に対する遷移後において設定される時短回数の一例を説明する図であり、図37(B)は、補助機能作動回数および補助終了時短回数の一例を説明する図である。
図37(A)に示すように、本実施形態のパチンコ機100においては、第6実施形態のパチンコ機100に適用された各種の大当り図柄(図27(A)参照)に加えて、第1特別図柄における大当り図柄である「特図1_6R確変大当り図柄5」および「特図1_6R通常大当り図柄5」と、第2特別図柄における大当り図柄である「特図2_6R確変大当り図柄5」および「特図2_6R通常大当り図柄5」とが設けられている。
特図1_6R確変大当り図柄5は、特図1_6R確変大当り図柄1~特図1_6R確変大当り図柄3と同様、特別遊技状態を構成するラウンド数が6ラウンドである確変大当り図柄である。また、特図2_6R確変大当り図柄5は、特図2_6R確変大当り図柄1~特図2_6R確変大当り図柄3と同様、特別遊技状態を構成するラウンド数が6ラウンドである確変大当り図柄である。特図1_6R確変大当り図柄5および特図2_6R確変大当り図柄5に対して設定される時短回数は「600」である。
特図1_6R通常大当り図柄5は、特図1_6R通常大当り図柄1~特図1_6R通常大当り図柄3と同様、特別遊技状態を構成するラウンド数が6ラウンドである通常大当り図柄である。また、特図2_6R通常大当り図柄5は、特図2_6R通常大当り図柄1~特図2_6R通常大当り図柄3と同様、特別遊技状態を構成するラウンド数が6ラウンドである通常大当り図柄である。特図1_6R通常大当り図柄5および特図2_6R通常大当り図柄5に対して設定される時短回数は「600」である。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、特別遊技状態を構成するラウンド数が16ラウンドである確変大当り図柄に対して設定される時短回数は、第6実施形態の場合と異なり、全て、「+α」が付されていない所定数の時短回数とされる。具体的に、図37(A)に示すように、特図1_16R確変大当り図柄1および特図2_16R確変大当り図柄1に対して設定される時短回数は「100」であり、特図1_16R確変大当り図柄2および特図2_16R確変大当り図柄2に対して設定される時短回数は「300」であり、特図1_16R確変大当り図柄3および特図2_16R確変大当り図柄3に対して設定される時短回数は「500」である。
また、特別遊技状態を構成するラウンド数が6ラウンドである確変大当り図柄に対して設定される時短回数もまた、全て、「+α」が付されていない時短回数とされる。具体的に、特図1_6R確変大当り図柄1および特図2_6R確変大当り図柄1に対して設定される時短回数は「100」であり、特図1_6R確変大当り図柄2および特図2_6R確変大当り図柄2に対して設定される時短回数は「300」であり、特図1_6R確変大当り図柄3および特図2_6R確変大当り図柄3に対して設定される時短回数は「500」である。
なお、本実施形態においては、図37(A)に示すように、複数種類の確変大当り図柄が、所定数の時短回数(すなわち、「+α」が付されていない時短回数)が設定された確変大当り図柄からなる構成を例示したが、複数種類の確変大当り図柄が、所定数の時短回数が設定された確変大当り図柄と上限なし時短回数(すなわち、「+α」が付されてた時短回数)が設定された確変大当り図柄とを含む構成であってもよいし、複数種類の確変大当り図柄の全てが、上限なし時短回数が設定された確変大当り図柄からなる構成であってもよい。
なお、図示はしないが、特別図柄における時短ありハズレ図柄の割合、ならびに、各時短ありハズレ図柄に対する遷移後において設定される時短回数は、例えば、第6実施形態と同様に構成される(図27(B)参照)。
本実施形態のパチンコ機100においては、補助機能作動回数として、確変大当り図柄および時短大当り図柄に対して設定される最大の時短回数(以下、設定最大時短回数ともいう。本実施形態では600回)より多い回数が設定される。具体的には、図37(B)に示すように、補助機能作動回数として、601回が設定される。また、補助終了時短回数として379回が設定されている。補助機能作動回数は、設定最大時短回数に対して近い回数が加算されることが好ましく、例えば、設定最大時短回数に対して10回以下の回数を加算した回数(例えば、610回)とすることが好ましく、設定最大時短回数に対して5回以下の回数を加算した回数とすることが好適である。
確変大当り図柄および通常大当り図柄に対して設定される最大の時短回数がいずれも600回であるのに対し、補助機能作動回数が当該最大の時短回数より1回多い601回に設定されているので、高確率時短遊技状態において、当該高確率時短遊技状態が確変遊技状態からの転落によって発生した場合であっても、特別図柄抽選において通常大当りが選択された場合であっても、補助機能作動回数による回数補助条件が成立するより先に、時短回数による終了条件が成立する。
よって、例えば、特別図柄抽選において、時短回数が600回に設定されている特図1_6R確変大当り図柄5または特図2_6R確変大当り図柄5が選択された場合に、連続する特別図柄抽選の非当選が高確率時短遊技状態において通算600回目に達した場合には、終了条件の成立によって高確率時短遊技状態から遷移した第1の通常遊技状態において特別図柄抽選の非当選が1回生じると回数補助条件が成立し、それによって、遊技状態が低確率時短遊技状態Bへ遷移する。
また、低確率時短遊技状態Aにおいても同様に、当該低確率時短遊技状態Aが潜確後時短遊技状態からの転落によって発生した場合であっても、通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合であっても、補助機能作動回数による回数補助条件が成立するより先に、時短回数による終了条件が成立する。
上述したように、補助機能作動回数のカウントは特図高確率状態である場合には行われない。よって、特図低確率状態の有利遊技状態(高確率時短遊技状態、低確率時短遊技状態A)が、特別遊技状態後に発生する特図高確率状態である有利遊技状態(確変遊技状態、潜確後時短遊技状態)からの転落によって発生可能な構成においては、特図高確率状態である有利遊技状態における転落時期(転落条件の成立時期)が不定であるので、確変大当りによって特別遊技状態後に遊技状態が特図高確率状態である有利遊技状態へ遷移した場合、当該遊技状態の発生から転落条件が成立するまでの期間の長短によって補助機能作動回数の成立時期もまた不定となる。
なお、本実施形態においては、補助機能作動回数が、確変大当り図柄および時短大当り図柄に対して設定される最大の時短回数より多い回数に設定される場合を例示したが、補助機能作動回数が、確変大当り図柄または時短大当り図柄のうち、少なくとも一方の大当り図柄に対して設定される最大の時短回数(例えば、600回)より少ない回数(例えば、599回)に設定される構成であってもよい。また、特図高確率状態である有利遊技状態(確変遊技状態、潜確後時短遊技状態)からの転落時期は不定とする必要はなく、予め設定された回数(例えば、200回)としてもよいし、次回の大当りまでとしてもよい。
次に、図38から図48を参照して、上記仕様に構成された本実施形態のパチンコ機100で実行される各種の演出例を説明する。本実施形態のパチンコ機100は、以下に説明する各種の演出例による演出を適宜組合せて実行してもよい。
まず、図38を参照して、上記仕様に構成された本実施形態のパチンコ機100で実行される第1の演出例を説明する。当該第1の演出例においては、所定の演出条件(例えば、変動回数演出条件)が成立した場合に、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変遊技状態である場合には、保留されている特別図柄に係る単位遊技の中に特別図柄の変動表示の終了後に遊技状態が転落する単位遊技が存在するか否かによって演出の実行比率を異ならせる。
図38は、本実施形態のパチンコ機100において実行される演出選択処理であって、当該第1の演出例に対応する演出選択処理を示すフローチャートである。なお、図38に示すフローチャートのうち、第6実施形態のパチンコ機100において実行される演出選択処理(図31参照)と同一の構成(図38におけるS1401からS1409の処理)に係る説明は省略し、当該第1の演出例において特有な部分について主に説明する。
図38に示すように、当該第1の演出例に対応する演出選択処理においては、所定の演出条件が成立した場合に、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変遊技状態であれば、保留の中に転落情報があるか否かを判定する(S1421)。つまり、保留されている特別図柄に係る単位遊技の中に特別図柄の変動表示の終了後に遊技状態が転落する単位遊技が存在するか否かを判定する。
なお、本実施形態においては、当該第1の演出例を含めた各演出例における所定の演出条件であって、特別図柄の変動表示が開始される場合に条件判定がなされる演出条件は、第6実施形態における変動回数演出条件と同様の条件とされる。つまり、当該第1の演出例において、特別図柄の変動表示が開始される場合に条件判定がなされる所定の演出条件は、電サポがある有利遊技状態中における変動表示が実行される毎に実行される演出実行抽選において当選した場合と、転落条件が成立した場合と、大当り終了後に電サポがある特別図柄の変動表示が所定回数(例えば、100回)実行された場合とにおいて成立する。
また、当該第1の演出例を含めた各演出例において、演出実行抽選における当選確率は、例えば、第6実施形態と同様の略1/300であり、転落抽選において転落結果が選択される確率は、例えば、第6実施形態と同様の略1/270である。
「転落情報」は、転落抽選において転落結果が選択されたことを示す情報である。当該第1の演出例において、主制御基板920は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に係る始動入賞が発生した場合に転落抽選を実行する。そして、当該始動入賞に対する特別図柄に係る単位遊技の権利が保留される状況において、転落抽選で転落結果が選択された場合、主制御基板920は、転落情報を、当該単位遊技に係る情報(例えば、当該単位遊技に関する各種カウンタの値など)などとともに保留情報として主制御基板920のRAMの所定の領域に格納する。
なお、当該第1の演出例に対応する演出選択処理においては、特別図柄に係る始動入賞が発生した場合に実行された転落抽選において転落結果が選択された場合に、S1401の判定処理において転落条件の成立によって演出条件が成立したと判定される。
主制御基板920は、保留情報の中に転落情報が含まれる場合に、保留されている特別図柄に係る単位遊技の中に特別図柄の変動表示の終了後に遊技状態が転落する単位遊技が存在すると判定する。保留情報の中に転落情報が含まれており、保留されている特別図柄に係る単位遊技の中に特別図柄の変動表示の終了後に遊技状態が転落する単位遊技が存在しないと判定された場合(S1421:Y)、確変遊技状態用の演出テーブルを参照し、残り時短回数に応じた演出を選択する(S1403)。
一方、保留情報の中に転落情報が含まれておらず、保留されている特別図柄に係る単位遊技の中に特別図柄の変動表示の終了後に遊技状態が転落する単位遊技が存在すると判定された場合(S1421:N)、確変遊技状態用の演出テーブルでなく高確率時短遊技状態用の演出テーブルを参照し、残り時短回数に応じた演出を選択する(S1405)。
したがって、当該第1の演出例によれば、所定の演出条件が成立した特別図柄の変動表示後の遊技状態が確変遊技状態であっても、保留されている特別図柄に係る単位遊技が消化される間に当該確変遊技状態が転落する場合には、確変遊技状態用の演出テーブルでなく高確率時短遊技状態用の演出テーブルが参照されるので、かかる場合に、有利遊技状態中に獲得可能な遊技価値の量に対する期待が高まり過ぎることを好適に抑制できる。
次に、図39から図42を参照して、上記仕様に構成された本実施形態のパチンコ機100で実行される第2の演出例を説明する。
図39は、所定の演出条件の成立によって表示される演出において登場可能なキャラクタの一例を説明する説明図である。図39に示すように、当該第2の演出例においては、変動回数演出において登場可能なキャラクタとして、第1キャラクタ801と、第2キャラクタ802とが準備されている。
第1キャラクタ801は、武器811を手に持ったりハチマキ812を頭部に装着したりすることが可能な兵士のキャラクタとして構成される。詳細は後述するが、武器811は、残り時短回数に応じた態様(例えば、武器811の種類)で表示され、ハチマキ812は、確変状態であるか否かに応じた態様(例えば、ハチマキ812の色)で表示される。
つまり、第1キャラクタ801は、手にした武器811の表示態様(武器811の種類)によって残り時短回数を推測可能であり、頭に装着したハチマキ812の表示態様(ハチマキ812の色)によって特別図柄の変動表示後の遊技状態が確変状態であるか否かを推測可能なキャラクタとして構成される。
第2キャラクタ802は、第1キャラクタ801に対する子分として第1キャラクタ801より小さく描かれるキャラクタとして構成される。詳細は後述するが、第2キャラクタ802は、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じて、その数が変化するよう構成される。つまり、第2キャラクタ802は、その数によって回数補助条件が成立するまでの変動回数を推測可能なキャラクタとして構成される。
図40は、武器演出テーブルの内容の一例を示す説明図である。武器演出テーブルは、所定の演出条件が成立した場合に第1キャラクタ801の手に持たせる武器811を選択するテーブルである。武器演出テーブルは、第6実施形態の演出テーブル(図32参照)と同様、残り時短回数に対し、第1キャラクタ801の手に持たせる武器811の種類が対応づけられている。
なお、上述した第6実施形態においては、電サポがある4種類の有利遊技状態(確変遊技状態、高確率時短遊技状態、潜確後時短遊技状態、低確率時短状態A)の各々に対して、残り時短回数に対する複数の演出の選択比率がそれぞれ異なっている4種類の演出テーブルを設ける構成としたが、当該第2の演出例においては、確変状態であるか否かに係る情報をハチマキ812の色によって示唆可能な構成としたので、演出テーブルを1種類(すなわち、図40の武器演出テーブル)としている。よって、当該第2の演出例においては、所定の演出条件が成立した場合に、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態にかかわらず、図40の武器演出テーブルを参照して、残り時短回数に応じた演出(より詳細には、武器811の種類)が選択される。
所定の演出条件が成立した場合における武器811の種類の選択は、第6実施形態における変動回数演出における演出の種類の選択と基本的に同様に行われる。具体的に、主制御基板920が、所定の演出条件が成立した場合に、当該演出条件の成立と特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態に対応する各情報を含む変動パターンコマンド、または変動パターンコマンドとは別のコマンドを副制御基板940へ出力し、副制御基板940が、主制御基板920から受信したコマンドに基づき、図40の武器演出テーブルを参照して残り時短回数に応じた武器811の種類を選択し、選択された種類の武器811を手にした第1キャラクタ801を表示する。
武器演出テーブルにより選択可能な武器811は、第6実施形態と同様、小さなナイフ(演出A)、短剣(演出B)、長剣(演出C)、および、両手に持たせる短剣と長剣(演出D)である。なお、演出Eは、第1キャラクタ801が武器811を持たない演出とされる。
図40に示すように、武器演出テーブルにおいては、残り時短回数が0回または0+α回である場合に対し演出Eが対応づけられ、残り時短回数が1~50回または(1~50)+α回である場合に対し演出Aまたは演出Bが各々50%の選択比率で対応づけられ、残り時短回数が51~100回または(51~100)+α回である場合に対し演出Bまたは演出Cが各々50%の選択比率で対応づけられ、残り時短回数が101回以上または101+α回である場合に対し演出Cまたは演出Dが各々50%の選択比率で対応づけられている。
よって、図40の武器演出テーブルによれば、残り時短回数が0回または0+α回である場合には、武器811を持たない第1キャラクタ801が現出し、残り時短回数が1~50回または(1~50)+α回である場合には、小さなナイフを武器811として持った第1キャラクタ801と短剣を武器811として持った第1キャラクタ801とがそれぞれ50%の確率で現出し、残り時短回数が51~100回または(51~100)+α回である場合には、短剣を武器811として持った第1キャラクタ801と長剣を武器811として持った第1キャラクタ801とがそれぞれ50%の確率で現出し、残り時短回数が101回以上または101+α回である場合には、長剣を武器811として持った第1キャラクタ801と短剣および長剣を武器811として持った第1キャラクタ801とがそれぞれ50%の確率で現出する。
なお、図40に示す例においては、演出Aおよび演出Bの各選択比率(実行比率)、演出Bおよび演出Cの各選択比率、ならびに、演出Cおよび演出Dの各選択比率がいずれも、各々50%である場合を例示したが、残り時短回数に対して選択可能な複数の演出の選択比率は、必ずしも、これら複数の演出を均等に選択可能な選択比率である必要はない。例えば、2つの演出のうち前者の演出(例えば、演出Aおよび演出Bにおける演出A)が後者の演出(例えば、演出Aおよび演出Bにおける演出B)より大きい構成であってもよく、当該前者の演出が当該後者の演出より小さい構成であってもよい。つまり、例えば、演出Aおよび演出Bの選択比率がそれぞれ70%および30%であってもよく、それぞれ30%および70%であってもよい。
図41は、ハチマキ演出テーブルの内容の一例を示す説明図である。より詳細には、図41(A)は、第1ハチマキ演出テーブルの内容の一例を示す説明図であり、図41(B)は、第2ハチマキ演出テーブルの内容の一例を示す説明図である。
ハチマキ演出テーブルは、所定の演出条件が成立した場合に第1キャラクタ801の頭に装着されたハチマキ812の色を選択するテーブルである。ハチマキ演出テーブルは、ハチマキ812の初期色を選択する第1ハチマキ演出テーブルと、ハチマキ812の色の変化を選択する第2ハチマキ演出テーブルとを備えている。
第1ハチマキ演出テーブルは、特別遊技状態の終了後または低確率時短遊技状態への遷移後に初めて所定の演出条件が成立した場合におけるハチマキ812の色(ハチマキ812の初期色)を選択するために参照される。一方、第2ハチマキ演出テーブルは、第1ハチマキ演出テーブルによってハチマキ812の初期色が選択された後に、ハチマキ812の色の変化に関わる値(具体的には、後述する色ランクの変化量)を選択するために参照される。
なお、当該第2の演出例においては、ハチマキ演出テーブル(第1ハチマキ演出テーブル、第2ハチマキ演出テーブル)を参照する契機となる所定の演出条件は、上述した武器演出テーブルを参照する契機となる所定の演出条件と同一である。ハチマキ演出テーブルを参照する契機となる所定の演出条件が、武器演出テーブルを参照する契機となる所定の演出条件と異なる構成であってもよい。例えば、特別遊技状態の終了後または低確率時短遊技状態への遷移後に初めて所定の演出条件が成立した後の演出実行抽選の確率や、以降においてテーブルを参照する契機となる特別図柄の変動表示の回数が、ハチマキ演出テーブルを参照する場合と武器演出テーブルを参照する場合とで異なっていてもよい。
図41(A)に示すように、第1ハチマキ演出テーブルは、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態である場合と非確変状態である場合とに対し、それぞれ、初期色となるハチマキ812の色が対応付けられている。
当該第2の演出例において選択可能なハチマキ812の色は、金、赤、緑、青、および白の5色であり、各色に対しランク(色ランク)が割り振られている。具体的に、金、赤、緑、青、および白の各色に対し、それぞれ、色ランク+2、色ランク+1、色ランク0、色ランク-1、および色ランク-2が割り振られている。
第1ハチマキ演出テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態(より詳細には、確変遊技状態または潜確後時短遊技状態)である場合、60%の選択比率で色ランク+1である赤が選択され、20%の選択比率で色ランク0である緑が選択され、20%の選択比率で色ランク-1である青が選択される。
また、第1ハチマキ演出テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態(より詳細には、高確率時短遊技状態または低確率時短遊技状態A)である場合、5%の選択比率で色ランク+1である赤が選択され、10%の選択比率で色ランク0である緑が選択され、85%の選択比率で色ランク-1である青が選択される。
よって、第1ハチマキ演出テーブルによれば、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態であるか非確変状態であるかにかかわらず、ハチマキ812の初期色として金(色ランク+2)と白(色ランク-2)は選ばれない。
また、第1ハチマキ演出テーブルによれば、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態である場合に、赤、緑、および青の3色のうち最も高い色ランクである赤がハチマキ812の初期色として選ばれ易く、当該遊技状態が非確変状態である場合に、赤、緑、および青の3色のうち最も低い色ランクである青がハチマキ812の初期色として選ばれ易い。
図41(B)に示すように、第2ハチマキ演出テーブルは、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合(確変状態継続)と、遊技状態が非確変状態へ転落する場合(非確変状態へ転落)と、非確変状態が継続される場合(非確変状態継続)とに対し、それぞれ、色ランクの変化量が対応付けられている。
なお、第2ハチマキ演出テーブルによって選択される色ランクの変化量は、その時点において選択されている色ランク(すなわち、その時点において選択されているハチマキ812の色)に対する変化量であり、その変化量に応じてハチマキ812の色を変化させることができる。
第2ハチマキ演出テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合には、20%の選択比率で色ランクの変化量として+2が選択され、50%の選択比率で色ランクの変化量として+1が選択され、20%の選択比率で色ランクの変化量として0が選択され、10%の選択比率で色ランクの変化量として-1が選択される。
また、第2ハチマキ演出テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後において遊技状態が非確変状態へ転落する場合には、10%の選択比率で色ランクの変化量として+1が選択され、20%の選択比率で色ランクの変化量として0が選択され、20%の選択比率で色ランクの変化量として-1が選択され、50%の選択比率で色ランクの変化量として-2が選択される。
また、第2ハチマキ演出テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後において非確変状態が継続される場合(より詳細には、非確変状態であるが電サポがある時短状態が継続される場合)には、20%の選択比率で色ランクの変化量として0が選択され、50%の選択比率で色ランクの変化量として-1が選択され、30%の選択比率で色ランクの変化量として-2が選択される。
よって、第2ハチマキ演出テーブルによれば、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合に正(プラス)の変化量が選ばれ易く、特別図柄の変動表示が終了した後において遊技状態が非確変状態へ転落する場合または非確変状態が継続される場合に負(マイナス)の変化量が選ばれ易い。特に、特別図柄の変動表示が終了した後において遊技状態が非確変状態へ転落する場合には-2の変化量が最も選ばれ易く、非確変状態が継続される場合には-1の変化量が最も選ばれ易い。
本実施形態の当該第2の演出例においては、所定の演出条件が成立した場合に、第1ハチマキ演出テーブルまたは第2ハチマキ演出テーブルを参照して、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態に応じたハチマキ812の色を選択する。より詳細には、特別遊技状態の終了後または低確率時短遊技状態への遷移後に初めて所定の演出条件が成立した場合には、第1ハチマキ演出テーブルを参照して、ハチマキ812の初期色を選択し、それ以降は、所定の演出条件が成立する毎に、第2ハチマキ演出テーブルを参照して、色ランクの変化量が選択される。
具体的に、主制御基板920が、所定の演出条件が成立した場合に、当該演出条件の成立と特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態に対応する各情報を含む変動パターンコマンド、または変動パターンコマンドとは別のコマンドを副制御基板940へ出力し、副制御基板940が、主制御基板920から受信したコマンドに基づき、第1ハチマキ演出テーブルまたは第2ハチマキ演出テーブルを参照して、ハチマキ812の初期色または色ランクの変化量を選択し、選択された初期色のハチマキ812を装着した第1キャラクタ801、または、選択された色ランクの変化量に応じた色ランクに対応する色のハチマキ812を装着した第1キャラクタ801を表示する。
なお、その時点において選択されている色ランクに第2ハチマキ演出テーブルを参照して選択された色ランクの変化量を加算した場合にその値が+2より大きくなる場合、副制御基板940は、色ランクを+2として金のハチマキ812を表示する。また、その時点において選択されている色ランクに第2ハチマキ演出テーブルを参照して選択された色ランクの変化量を加算した場合にその値が-2より小さくなる場合、副制御基板940は、色ランクを-2として白のハチマキ812を表示する。
また、特別図柄の変動表示が終了した後において遊技状態が非確変状態へ転落する場合であって、第2ハチマキ演出テーブルを参照して選択した色ランクの変化量が負の値である場合(つまり、色ランクが下がる場合)には、所定の確率(例えば、20%)で、他の状況とは違う演出(例えば、ハチマキ812が一旦落ちた後に他の色のハチマキ812を装着する演出)を実行する構成としてもよい。
図42は、子分演出テーブルの内容の一例を示す説明図である。子分演出テーブルは、所定の演出条件が成立した場合に、第1キャラクタ801とともに現出する第2キャラクタ802(子分)の数を選択するテーブルである。子分演出テーブルは、第2キャラクタ802の数の初期値を選択する第1子分演出テーブルと、第2キャラクタ802の数の変化を選択する第2子分演出テーブルとを備えている。
第1子分演出テーブルは、特別遊技状態の終了後または低確率時短遊技状態への遷移後に初めて所定の演出条件が成立した場合における第2キャラクタ802の数の初期値を選択するために参照される。一方、第2子分演出テーブルは、第1子分演出テーブルによって第2キャラクタ802の数の初期値が選択された後に、第2キャラクタ802の数の変化に関わる値(具体的には、後述する第2キャラクタ802の数の変化量)を選択するために参照される。
なお、当該第2の演出例においては、子分演出テーブル(第1子分演出テーブル、第2子分演出テーブル)を参照する契機となる所定の演出は、上述した武器演出テーブルおよびハチマキ演出テーブルを参照する契機となる所定の演出条件と同一である。子分演出テーブルを参照する契機となる所定の演出条件が、武器演出テーブルを参照する契機となる所定の演出条件、または、ハチマキ演出テーブルを参照する契機となる所定の演出条件の少なくとも一方と異なる構成であってもよい。例えば、特別遊技状態の終了後または低確率時短遊技状態への遷移後に初めて所定の演出条件が成立した後の演出実行抽選の確率や、以降においてテーブルを参照する契機となる特別図柄の変動表示の回数が、子分演出テーブルを参照する場合と武器演出テーブルを参照する場合とで異なっていてもよい。
図42(A)および(B)は、第1子分演出テーブルの内容の一例を示す説明図である。より詳細には、図42(A)は、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態(より詳細には、確変遊技状態または潜確後時短遊技状態)である場合であって第2キャラクタ802(子分)が未だ選択(表示)されていない場合に参照される第1子分演出テーブルの内容の一例を示す説明図である。図42(B)は、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態(より詳細には、高確率時短遊技状態または低確率時短遊技状態A)である場合に参照される第1子分演出テーブルの内容の一例を示す説明図である。
特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態である場合、当該遊技状態においては回数補助条件が成立しないので、当該場合に対する第1子分演出テーブルにおいては、図42(A)に示すように、現出する第2キャラクタ802(子分)が0人の場合と1人の場合と2人の場合とでそれぞれ35%、35%、30%の選択確率で選択されるよう構成される。よって、特別遊技状態の終了後の確変遊技状態または潜確後時短遊技状態において初めて所定の演出条件が成立した場合、現出する第2キャラクタ802の数は0人~2人のいずれかである。
これに対し、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合に対する第1子分演出テーブルは、図42(B)に示すように、回数補助条件が成立するまでの変動回数に対し、第1キャラクタ801とともに現出する第2キャラクタ802の数が対応付けられている。
図42(B)に示すように、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合に対する第1子分演出テーブルにおいては、回数補助条件が成立するまでの変動回数が201回以上である場合に対し、現出する第2キャラクタ802が0人の場合と1人の場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、当該変動回数が151~200回である場合に対し、現出する第2キャラクタ802が1人の場合と2人の場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、当該変動回数が101~150回である場合に対し、現出する第2キャラクタ802が2人の場合と3人の場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、当該変動回数が81~100回である場合に対し、現出する第2キャラクタ802が3人の場合と4人の場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、当該変動回数が61~80回である場合に対し、現出する第2キャラクタ802が4人の場合と5人の場合とで各々50%の選択確率で対応づけられている。
また、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合に対する第1子分演出テーブルにおいては、回数補助条件が成立するまでの変動回数が41~60回である場合に対し、現出する第2キャラクタ802が5人の場合と6人の場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、当該変動回数が21~40回である場合に対し、現出する第2キャラクタ802が6人の場合と7人の場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、変動回数が11~20回である場合に対し、現出する第2キャラクタ802が7人の場合と8人の場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、変動回数が1~10回である場合に対し、現出する第2キャラクタ802が8人の場合と9人の場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、変動回数が0回である場合に対し、現出する第2キャラクタ802が9人の場合と10人の場合とで各々50%の選択確率で対応づけられている。
図42(B)の第1子分演出テーブル(特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合に対する第1子分演出テーブル)によれば、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じて所定の演出が実行される実行比率が異なるように構成されている。かかる第1子分演出テーブルによれば、回数補助条件が成立するまでの変動回数が多い程、現出する第2キャラクタ802が多くなり易い。
現出する第2キャラクタ802が10人とされるのは、回数補助条件が成立するまでの変動回数が0回である場合に限られるので、10人の第2キャラクタ802が現出した場合には、回数補助条件が成立するまでの変動回数が0回、すなわち、回数補助条件の成立が確定したと遊技者に推測させることができる。
また、図42(B)の第1子分演出テーブルによれば、実行可能な複数種類の演出(現出する第2キャラクタ802の数が0~10人である11種類の演出)のうち、1の演出が実行されるか当該1の演出とは異なる他の1の演出が実行されるかの実行比率が、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じて異なる。例えば、回数補助条件が成立するまでの変動回数が201回以上である場合には、現出する第2キャラクタ802の数が0人である演出が選択されるか、当該数が1人である演出が選択されるかの選択比率が50:50であり、回数補助条件が成立するまでの変動回数が151~200回である場合には、現出する第2キャラクタ802の数が0人である演出が選択されるか、当該数が1人である演出が選択されるかの選択比率が0:50である。
なお、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合に対する第1子分演出テーブルは、特別図柄の変動表示が終了した後において非確変状態が継続される場合にも参照される。
図42(C)は、第2子分演出テーブルの内容の一例を示す説明図である。第2子分演出テーブルは、確変状態において第2キャラクタ802(子分)がすでに表示されている場合に参照されるテーブルであり、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合(確変状態継続)と、遊技状態が非確変状態へ転落する場合(非確変状態へ転落)とに対し、それぞれ、第2キャラクタ802(子分)の数の変化量が対応付けられている。
なお、第2子分演出テーブルによって選択される第2キャラクタ802の数の変化量は、その時点において選択されている第2キャラクタ802の数に対する変化量であり、その変化量に応じて第2キャラクタ802の数を変化させることができる。
第2子分演出テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合には、90%の選択比率で第2キャラクタ802の数の変化量として0が選択され、10%の選択比率で第2キャラクタ802の数の変化量として+1が選択される。
また、第2子分演出テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後において遊技状態が非確変状態へ転落する場合には、40%の選択比率で第2キャラクタ802の数の変化量として0が選択され、50%の選択比率で第2キャラクタ802の数の変化量として+1が選択される。
なお、特別図柄の変動表示が終了した後において非確変状態が継続される場合(非確変状態継続)には、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合に対する第1子分演出テーブルを参照して、第2キャラクタ802の数を決定する。つまり、特別図柄の変動表示が終了した後において非確変状態が継続される場合には、図42(B)の第1子分演出テーブルを参照して、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じた第2キャラクタ802の数が選択される。
よって、第2子分演出テーブルによれば、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合には、高い確率でゼロの変化量が選択されるので、第2キャラクタ802の数に変化が生じ難い。一方、特別図柄の変動表示が終了した後において非確変状態が継続される場合には、+1の変化量がゼロの変化量より少し高い確率で選択されるので、第2キャラクタ802の数が1人増えやすい。
本実施形態の当該第2の演出例においては、所定の演出条件が成立した場合に、第1子分演出テーブルまたは第2子分演出テーブルを参照して、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態に応じた第2キャラクタ802の数を選択する。より詳細には、特別遊技状態の終了後または低確率時短遊技状態への遷移後に初めて所定の演出条件が成立した場合には、第1子分演出テーブルを参照して、第2キャラクタ802の数の初期値を選択し、それ以降は、所定の演出条件が成立する毎に、第1子分演出テーブルまたは第2子分演出テーブルを参照して、第2キャラクタ802の数、または、第2キャラクタ802の数の変化量が選択される。
具体的に、主制御基板920が、所定の演出条件が成立した場合に、当該演出条件の成立と特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態に対応する各情報を含む変動パターンコマンド、または変動パターンコマンドとは別のコマンドを副制御基板940へ出力し、副制御基板940が、主制御基板920から受信したコマンドに基づき、第1子分演出テーブルまたは第2子分演出テーブルを参照して、第2キャラクタ802の数または第2キャラクタ802の数の変化量を選択し、選択された数の第2キャラクタ802、または、選択された第2キャラクタ802の数の変化量に応じた数の第2キャラクタ802を表示する。
なお、確変状態継続中に現出可能な第2キャラクタ802の数は所定数(例えば、4人)を上限とし、第2子分演出テーブルにより選択された第2キャラクタ802の数の変化量によって、第2キャラクタ802の数が当該上限を超える場合には、現出させる第2キャラクタ802の数は当該上限の数とする構成としてもよい。これにより、確変状態であって回数補助条件が成立しないにもかかわらず、第2キャラクタ802の数によって回数補助条件の成立を期待させることを抑制できる。
また、非確変状態への転落後、非確変状態を継続しつつ次に演出条件が成立した場合に、第1子分演出テーブルによって選択された第2キャラクタ802の数が、転落によって表示された第2キャラクタ802の数より少ない場合には、多い方の数を優先し、第1子分演出テーブルによって選択された第2キャラクタ802の数を無視する構成としてもよい。これにより、回数補助条件が成立するまでの変動回数が減るにつれて、すなわち、回数補助条件の成立が近づくにつれて現出する第2キャラクタ802の数が増える構成において、現出する第2キャラクタ802の数が減るという違和感を抑制できる。
したがって、当該第2の演出例によれば、武器811を手にし、ハチマキ812を頭に装着した第1キャラクタ801が現出するので、残り時短回数を推測可能な情報(すなわち、武器811の種類)と、特別図柄の変動表示後の遊技状態が確変状態であるか否かを推測可能な情報(すなわち、ハチマキ812の色)とを、第1キャラクタ801の中にまとめて視認させることができる。これにより、遊技者が複数の情報を得るために視線を分散させることを抑制でき、遊技に集中させることが可能となる。
また、所定の演出条件が成立した場合に、残り時短回数の程度を示唆する表示態様(具体的には、武器811の種類)と、特別図柄の変動表示後の遊技状態が確変状態であるか否かを示唆する表示態様(具体的には、ハチマキ812の色)とが各々独立して現出する演出が実行されるので、残り時短回数の程度(多いか少ないか)と、特別図柄の変動表示後の遊技状態が確変状態であるか否かとを、各表示態様によって各々独立して推測させることが可能となる。
また、当該第2の演出例によれば、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じて現出する第2キャラクタ802の数が変動する。本実施形態のパチンコ機100においては、回数補助条件が成立した場合の遷移先である低確率時短遊技状態Bが、高確率時短遊技状態や低確率時短遊技状態Aよりも1ゲームあたりの球減少数が少ない構成(図28参照)であるので、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じて現出する第2キャラクタ802の数が変動する構成によって、遊技者にとって有利な遊技状態への移行の契機となる回数補助条件の成立時期を期待させることが可能な遊技性を提供することができる。
また、当該第2の演出例によれば、特別遊技状態の終了後または低確率時短遊技状態への遷移後に初めて所定の演出条件が成立した場合に参照されるテーブル(第1ハチマキ演出テーブル)と、その後に所定の演出条件が成立した場合に参照されるテーブル(第2ハチマキ演出テーブル)とを別途設けている。つまり、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立した場合におけるハチマキ812の態様と、ハチマキ812が表示された後に所定の演出条件が成立した場合におけるハチマキ812の態様とが異なる選択条件に基づいて決定される。よって、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立した場合と、その後に所定の演出条件が成立した場合とを、選択条件の違いに基づくハチマキ812の表示態様の変化の違いによって示唆することができる。
なお、当該第2の演出例においては、上述したように、電サポがある有利遊技状態の種類にかかわらず1種類の武器演出テーブル(すなわち、図40の武器演出テーブル)を設ける構成としたが、第6実施形態のように、電サポがある有利遊技状態の種類を加味し、第6実施形態のように演出の選択比率が異なる複数種類(例えば、確変遊技状態用と、高確率遊技状態用と、潜確後時短遊技状態用と、低確率時短遊技状態A用の4種類)のテーブルを設ける構成としてもよい。
また、当該第2の演出例においては、武器811によって残り時短回数を示唆可能であるとともにハチマキ812によって遊技状態を示唆可能な第1キャラクタ801と、その数によって回数補助条件が成立するまでの変動回数を示唆可能な第2キャラクタ802とを同時に現出させる演出を例示したが、第1キャラクタ801と第2キャラクタ802とが同時に現出する演出である必要は必ずしもなく、第1キャラクタ801が現出する演出と第2キャラクタ802とが現出する演出とが別々に実行される構成であってもよいし、第1キャラクタ801が現出する演出または第2キャラクタ802が現出する演出のうちいずれか一方の演出のみが実行される構成であってもよい。
なお、本実施形態のパチンコ機100は、上述したように、全ての大当り図柄に対し、「+α」が付されていない所定数の時短回数が設定される構成であるので(図37(A)参照)、図40の武器演出テーブルにおいては、「+α」が付されていない残り時短回数に対して演出A~演出Eが対応付けられている。これに対し、大当り図柄の一部が「+α」が付された時短回数(上限なし時短回数)が設定された大当り図柄を含む構成とした場合には、武器演出テーブルが、図32(B)と同様、「+α」が付された残り時短回数に対して演出A~演出Eが対応付けられる構成であってもよい。
かかる構成において、「+α」が付されていない残り時短回数(例えば、100)によって選択された演出と、当該残り時短回数を定数値とした「+α」が付された残り時短回数(例えば、100+α)によって選択された演出とが必ずしも同じである必要はなく、これらの演出が異なる構成であってもよい。例えば、前者の演出によって現出可能な武器の種類が剣(例えば、短剣や長剣)であるのに対し、後者の演出によって現出可能な武器の種類が槍(例えば、短槍や長槍)である構成としてもよい。
また、当該第2の演出例においては、第2キャラクタ802の数によって回数補助条件が成立するまでの変動回数を示唆可能な構成としたが、回数補助条件が成立するまでの変動回数の示唆を第1キャラクタ801の外観の一部によって示唆可能な構成としてもよい。例えば、第1キャラクタ801の上着の色を回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じて変化させ、それによって、第1キャラクタ801の上着の色によって回数補助条件が成立するまでの変動回数を示唆することができる。これにより、第1キャラクタ801だけの現出によって、当該第1キャラクタ801が手にする武器811の種類によって残り時短回数を示唆し、当該第1キャラクタ801が頭に装着したハチマキ812の色によって特別図柄の変動表示後の遊技状態を示唆し、当該第1キャラクタ801の上着の色によって回数補助条件が成立するまでの変動回数を示唆することが可能となる。
また、当該第2の演出例においては、転落条件が成立した場合に、色ランクの変化量や第2キャラクタ802の数の変化量の変化が当該転落条件の成立に特有の変化をする構成としたが、転落条件が成立した場合に所定の確率(例えば、50%)で特定のキャラクタが登場する構成であってもよい。これにより、転落条件の成立を特定のキャラクタの現出によって明示することができる。
次に、図43から図46を参照して、上述した仕様に構成された本実施形態のパチンコ機100で実行される第3の演出例を説明する。
図43は、当該第3の演出例による演出が行われる場合における特別図柄の変動表示の一例を示すタイムチャートである。図44は、図43のタイムチャートに対応する画面遷移の一例を示す画面図である。
図43に示すように、当該第3の演出例においては、所定の演出条件が成立した場合には、特別図柄の変動表示において変動開始からリーチ表示がされるまでの時間が予め決められた時間(例えば、60秒)とされる。
なお、「リーチ表示」とは、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に係る単位遊技において装飾図柄の変動表示が開始された後、1の図柄列を除く各図柄列(例えば、左右の各図柄列)にて確定表示された装飾図柄の組合せが大当り図柄となるための条件を満たしており、その後も変動表示が継続される残りの図柄列(例えば、中図柄列)の装飾図柄が確定表示された際の表示結果(すなわち、停止図柄)の次第によって大当り図柄となる可能性があることを遊技者に示唆する表示である。
当該第3の演出例においては、特別図柄の変動表示が開始されるタイミング(図43における時刻T1)において、第1キャラクタ801は、図44(A)に示すように、これから変動しようとする停止中の装飾図柄680L,680M,680Rに対する後方側(背後側)にて比較的小さなサイズで表示される。当該タイミングにおいて表示される第1キャラクタ801は、武器811を持たず、白のハチマキ812を頭に装着した姿とされる。なお、当該タイミングにおいて表示される第1キャラクタ801がハチマキ812を頭に装着していない構成であってもよい。
なお、装飾図柄表示装置479の画面右下側には、装飾図柄680L,680M,680Rのそれぞれに対応する左右3列の装飾図柄(以下、当該装飾図柄を「第2の装飾図柄」とも称す)を表示する領域821が設けられている。
装飾図柄680L,680M,680Rが、特別図柄の変動表示中に演出としてその一部または全てが非表示となる場合があり得るのに対し、領域821内に表示される第2の装飾図柄は、特別図柄の変動表示中は常時表示される。特別図柄の変動表示が開始されるタイミングにおいて、図44(A)に示すように、これから変動しようとする停止中の装飾図柄680L,680M,680Rと同内容の図柄(すなわち、「783」)が第2の装飾図柄として表示される。
また、装飾図柄表示装置479の画面右下側には、保留画像823を表示する領域822が設けられている。「保留画像」は、保留されている特別図柄に係る単位遊技の1つに対する画像であり、当該保留画像の数によって保留されている特別図柄に係る単位遊技の数を表す。
なお、領域822は、第1特別図柄および第2特別図柄のうち一方の特別図柄(例えば、第2特別図柄)であり、当該特別図柄に係る単位遊技に対する最大の保留回数(例えば、4回)分の保留画像を表示可能である。図44において特に明示的な図示は行わないが、他方の特別図柄(例えば、第1特別図柄)に対しても、保留画像を表示可能な、領域822と同様の領域が設けられている。
図44(A)に示す例では、略円形の保留画像823Aが3つ表示されている。詳細は後述するが、当該第3の演出例においては、特別図柄に係る始動入賞に対して所定の演出条件が成立するか否かの先読みを行う構成とされており、保留画像823Aは、当該先読みによって所定の演出条件の成立が認められなかった特別図柄に係る始動入賞の保留を示す保留画像である。保留画像823Aの表示色は、予め決められた所定の色(例えば、橙)とされる。
よって、特別図柄の変動表示が開始されるタイミングにおいて、保留画像823Aが3つ表示されている図44(A)の例は、先読みによって所定の演出条件の成立が認められなかった特別図柄に係る始動入賞が3つ保留されていることを示す。なお、領域822に表示される保留画像823は、左端に最も古い保留が表示され、右へ向かうにつれて保留された時期が新しいことを示す。
特別図柄の変動表示が開始され、それに同期して、識別情報としての装飾図柄680L,680M,680Rおよび領域821内の第2の装飾図柄が高速変動を開始すると、第1キャラクタ801は、装飾図柄680L,680M,680Rが高速変動する間、図44(B)に示すように、装飾図柄680L,680M,680Rに対する後方側において、次第に前進するかのようにその大きさが次第に大きく変化する。
所定の演出条件が成立した場合には、装飾図柄680L,680M,680Rが高速変動中における所定のタイミング(図43における時刻T2)において、図44(B)に示すように、装飾図柄表示装置479の画面左上側にリーチ残タイマ831が表示される。「リーチ残タイマ831」は、リーチ表示がされるまでの残り時間(以下、単に「リーチ残時間」とも称す)をカウントダウン表示するタイマである。なお、残り時間をカウントダウンする表示対象は、リーチ表示に限らず、これに代えて、又は、これに加えて表示演出を構成するキャラクタの出現するタイミングや、図柄の変動表示が確定停止するタイミングなど他のものであってもよい。
リーチ残タイマ831には、リーチ残時間に対応する残時間情報が表示される。当該第3の演出例においては、リーチ残タイマ831に表示される残時間情報は、リーチ残時間を示す数値である。よって、例えば、図44(B)に示すように、残時間情報として「30」という数値が表示されたリーチ残タイマ831は、その時点から、リーチ表示がされるタイミング(図43における時刻T3)に至るまでの時間(つまり、リーチ残時間)が30秒であることを示す。
詳細は後述するが、当該第3の演出例においては、リーチ残時間(リーチ表示がされるまでの残り時間)の初期値は、残り時短回数が多い程、短い時間が選択され易く構成される。よって、リーチ残タイマ831に表示される残時間情報がリーチ残時間を示す数値である場合、残り時短回数が多い程、時刻T2において表示されたリーチ残タイマ831の数値(つまり、リーチ残時間の初期値)が小さな値(短い時間)となり易い。
リーチ残タイマ831に表示される残時間情報(すなわち、リーチ残時間を示す数値)は、特別図柄の変動表示の進行に伴って、時刻T2での初期値から次第に減少する。なお、当該第3の演出例においては、時刻T2において表示されるリーチ残タイマ831として、リーチ残時間からゼロに向かってカウントダウンする(値が減少する)タイマを例示したが、リーチ残タイマ831が、ゼロからリーチ残時間へ向かってカウントアップするタイマであってもよい。
装飾図柄680L,680M,680Rの高速変動が進行し、左図柄列の装飾図柄680Lがまず停止した後、特別図柄の変動表示の開始から60秒後となるタイミング(時刻T3)において、右図柄列の装飾図柄680Rが停止し、それによって、リーチ表示が生じる。なお、領域821内の第2の装飾図柄は、特別図柄の変動表示中においては、リーチ表示のように装飾図柄680L,680M,680Rのうちの一部が停止する場合であっても、図44(C)に示すようにその全てが変動表示を続ける。
リーチ残時間(リーチ表示がされるまでの残り時間)は、装飾図柄680L,680M,680Rによるリーチ表示が生じたタイミングでゼロとなるので、時刻T3において、図44(C)に示すように、リーチ残タイマ831は残時間情報として「0」という数値が表示される。
なお、リーチ表示が生じる時刻T3において、「リーチ!」等と誰かが叫ぶ音声や「キュイーン」等という効果音が音響装置281,音響装置282から発音される構成であってもよい。これにより、リーチ表示が生じたタイミングを音によって遊技者に認識し易くさせることができる。
リーチ表示がされた後は、リーチ演出が実行される。リーチ演出が始まると、領域822に表示されていた保留画像823は非表示にされる。リーチ演出においては、リーチ表示がされてから所定時間後(例えば、2秒後)に、図44(D)に示すように、左図柄列および右図柄列の各装飾図柄680L,680Rのサイズがリーチ表示時のサイズより小さくなりながら、それぞれ左上方および右上方へ移動する。
一方、変動表示を続ける図柄列の装飾図柄680Lは非表示とされる。かかる装飾図柄680L,680M,680Rの表示変化に伴い、装飾図柄680L,680M,680Rが第1キャラクタ801の前方側に重ならなくなるので、第1キャラクタ801の全貌が明瞭となる。
図44(D)に示すように、第1キャラクタ801は、このタイミングで、残り時短回数に応じて選択された武器811(例えば、長剣と短剣)を持って上方に掲げ、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態に応じて選択された色のハチマキ812を頭に装着する。なお、武器811の種類の選択およびハチマキ812の色の選択は、例えば、第6実施形態における選択と同様に行ってもよく、上述した第1の演出例または第2の演出例と同様に行ってもよい。
リーチ表示後の所定のタイミング(図43における時刻T4)において、図44(E)に示すように、第1キャラクタ801に代えて、多数の第2キャラクタ802による群表示が表示される。当該群表示は、大当り期待度を示唆する表示であり、群表示に含まれる第2キャラクタ802の数が多い程、大当り期待度が高いことを示す。
詳細は後述するが、当該第3の演出例においては、第2キャラクタ802による群表示の表示が開始されるタイミング、すなわち、図43における時刻T4のタイミングは、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態に応じて選択される。つまり、リーチ表示がされてから第2キャラクタ802による群表示の表示が開始されるまでの時間、すなわち、時刻T3から時刻T4までの時間長さは、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態に応じて変化する。
よって、当該第3の演出例においては、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態が、第1キャラクタ801が装着するハチマキ812の色と、第2キャラクタ802による群表示の表示タイミングとによって示唆される。
第2キャラクタ802による群表示は、時刻T4において表示が開始されてから所定時間(例えば、10秒)の経過後に非表示としてもよく、中図柄列の装飾図柄680Mの停止タイミング(図43における時刻T5)まで表示してもよい。第2キャラクタ802による群表示が非表示とされると、残り時短回数に応じて選択された武器811を持ち、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態に応じて選択された色のハチマキ812を頭に装着した第1キャラクタ801が再表示される。なお、第1キャラクタ801は、再表示後にそのサイズが変化する(例えば、小さくなる)構成であってもよいし、再表示後は略一定の大きさで表示される構成であってもよい。
中図柄列の装飾図柄680Mの停止タイミング(時刻T5)において、図44(F)に示すように、中図柄列の装飾図柄680Mは、再表示された第1キャラクタ801に対する前方側に当該第1キャラクタ801に重ねて停止表示される。
また、第1キャラクタ801が再表示されたタイミングまたは再表示より遅れたタイミングで、第2キャラクタ802が、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じて選択された数で表示される。なお、第2キャラクタ802の数の選択は、例えば、上述した第1の演出例と同様に行ってもよい。
図44(F)に示すように、中図柄列の装飾図柄680Mの停止タイミングにおいて、領域822に表示されていた保留画像823が再表示される。保留画像が非表示である間に、特別図柄に係る始動入賞が新たに発生した場合には、特別図柄に係る単位遊技に対する最大の保留回数(例えば、4回)を上限として、領域822に表示される保留画像823の数が増える。
図44(F)に示す例においては、保留画像が非表示である間に、特別図柄に係る始動入賞が新たに発生したことで、再表示された保留画像823は、その数が非表示になる前の3つから4つに増えている。当該例では、新たに発生した特別図柄に係る始動入賞に対応する保留画像823は、先に表示されていた3つの保留画像823Aより右側に表示された、ハチマキに対応する形状の保留画像823Bである。
保留画像823Bは、先読みによって所定の演出条件の成立が認められた特別図柄に係る始動入賞の保留を示す保留画像である。つまり、保留画像が非表示である間に新たに発生した特別図柄に係る始動入賞に対応する特別図柄の変動表示においては、残り時短回数や、当該変動表示後の遊技状態や、回数補助条件が成立するまでの変動回数や、大当り期待度に応じた変動表示であって、上述した図44と同様に画面遷移する変動表示が実行される。
保留画像823Bの表示色は、先読みした特別図柄に係る始動入賞に対する特別図柄の変動表示後の遊技状態に応じて選択された色とされる。よって、保留画像823Bの表示色によって、当該保留画像823Bに対応する特別図柄の変動表示後の遊技状態を推測させることができる。
領域822に表示された保留画像823Bは、その後、特別図柄の変動表示が行われる毎(すなわち、保留が消化される毎)に、ハチマキに対応する形状と先読みによって選択された色を保ったまま左側へ順次移動する。
なお、図44では、所定の演出条件が成立した場合の画面遷移を例示したが、所定の演出条件が成立しなかった場合、特別図柄の変動表示の開始タイミング(時刻T1)からリーチ表示のタイミング(時刻T3)までは、リーチ残タイマ831が表示されない以外は、図44(A)および図44(B)と同様に画面が遷移する。所定の演出条件が成立しなかった場合、リーチ表示のタイミングにおける第1キャラクタ801のサイズは、所定の演出条件が成立した場合より小さいサイズとされる。そして、リーチ表示後は、通常のリーチ演出、すなわち、第1キャラクタ801が武器811を持たず、ハチマキ812の色が変化せず、第2キャラクタ802による群表示が行われることのないリーチ演出を行い、時刻T5において中図柄列の装飾図柄680Mが停止する。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、有利遊技状態のうち、確変遊技状態、高確率時短遊技状態、潜確後時短遊技状態、低確率時短遊技状態などの時短状態の遊技状態(以下、当該有利遊技状態を「第1有利遊技状態」とも称す)と、確変遊技状態、潜確遊技状態、潜確後時短遊技状態などの確変状態の遊技状態(以下、当該有利遊技状態を「第2有利遊技状態」とも称す)とにおいて識別情報としての装飾図柄680L,680M,680Rが同一の態様にて変動表示可能に構成される。例えば、装飾図柄としての図柄の種類及び数が同一で、図柄の背景色についても同一の色や柄に設定されている。このため、装飾図柄の変動表示における識別情報の態様では第1有利遊技状態および第2有利遊技状態の状況が区別することができず、これにより、実行された演出によって遊技状態を推測する遊技性を提供することができる。なお、必ずしもを確変状態と、時短状態とを完全に同一の態様で変動表示する構成とする必要はない。例えば、表示演出の一部として確変状態または時短状態であることが確定する表示演出(例えば、確変状態における変動表示のみで表示される特別のキャラクタの表示)を実行するようにしてもよく、この場合には、遊技状態を推測させることのできる演出の実行確率に比して、低確率で(例えば、10分の1以下の確率で)、確変状態等を確定する表示演出を実行することが好ましく、また、確変状態等を確定する表示内容についても、一時的に表示(例えば、1回の変動表示のみで表示)して元の態様に復帰するような表示演出によって構成することが好ましい。
図45は、残り時短回数に応じて選択可能な各演出とリーチ残時間(リーチ表示がされるまでの残り時間)の初期値との関係を説明する説明図である。図45によれば、リーチ残時間の初期値が40秒である場合に対して演出Aが対応付けられ、リーチ残時間の初期値が30秒である場合に対して演出Bが対応付けられ、リーチ残時間の初期値が20秒である場合に対して演出Cが対応付けられ、リーチ残時間の初期値が15秒である場合に対して演出Dが対応付けられ、リーチ残時間の初期値が45秒である場合に対して演出Eが対応付けられている。
よって、第6実施形態において採用された演出テーブル(図32参照)や、上述した第1の演出例において採用された武器演出テーブル(図40参照)のような、残り時短回数に応じて演出A~演出Eを選択可能な演出テーブルを用いることで、残り時短回数に応じたリーチ残時間を選択できる。これにより、図44(B)に示すように、時刻T2において表示されたリーチ残タイマ831の数値が「30」である場合、リーチ残時間の初期値が30秒である演出Bが選択されている。
当該第3の演出例においては、例えば、残り時短回数に応じた武器811の種類を選択する武器演出テーブル(図40参照)を、残り時短回数に応じたリーチ残時間の初期値を選択する演出テーブルとして共用する構成とする。当該武器演出テーブルは、残り時短回数が多い程、リーチ残時間として小さい値を選択させ易い。よって、時刻T2において表示されたリーチ残タイマ831の数値(つまり、リーチ残時間の初期値)は、残り時短回数が多い程、小さな値となり易く、時刻T2からリーチ表示に至るまでのカウントダウン期間が短くなり易い。
図46は、群表示現出時期選択テーブルの内容の一例を示す説明図である。より詳細には、図46(A)は、第1群表示現出時期選択テーブルの内容の一例を示す説明図であり、図46(B)は、第2群表示現出時期選択テーブルの内容の一例を示す説明図である。
第1群表示現出時期選択テーブルは、特別遊技状態の終了後または低確率時短遊技状態への遷移後に初めて所定の演出条件が成立した場合に、リーチ表示に対する第2キャラクタ802による群表示(以下、単に「群表示」とも称す)の現出タイミングの初期値を選択するために参照される。一方、第2群表示現出時期選択テーブルは、第1群表示現出時期選択テーブルによって群表示の現出タイミングの初期値が選択された後に、当該群表示の現出タイミングの変化に関わる値(具体的には、後述する群表示の現出タイミングの変化量)を選択するために参照される。
図46(A)に示すように、第1群表示現出時期選択テーブルは、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態である場合と非確変状態である場合とに対し、それぞれ、リーチ表示に対する群表示の現出タイミングの差分値が対応付けられている。第1群表示現出時期選択テーブルによって選択可能な差分値は、群表示の現出タイミングがリーチ表示のタイミングより6秒早いことを示す「-6秒」と、群表示の現出タイミングとリーチ表示のタイミングとが同じであることを示す「±0秒」と、群表示の現出タイミングがリーチ表示のタイミングより6秒遅いことを示す「+6秒」とが設けられている。
第1群表示現出時期選択テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態(より詳細には、確変遊技状態または潜確後時短遊技状態)である場合、10%の選択比率で-6秒が選択され、40%の選択比率で±0秒が選択され、50%の選択比率で+6秒が選択される。
また、第1群表示現出時期選択テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態(より詳細には、高確率時短遊技状態または低確率時短遊技状態A)である場合、50%の選択比率で-6秒が選択され、40%の選択比率で±0秒が選択され、10%の選択比率で+6秒が選択される。
よって、第1群表示現出時期選択テーブルによれば、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態である場合には、群表示の現出タイミングの初期値として、概ね、リーチ表示より遅いまたはリーチ表示と同じタイミングが選択される。一方、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合には、群表示の現出タイミングの初期値として、概ね、リーチ表示より早いまたはリーチ表示と同じタイミングが選択される。
図46(B)に示すように、第2群表示現出時期選択テーブルは、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合(確変状態継続)と、遊技状態が非確変状態へ転落する場合(非確変状態へ転落)と、非確変状態が継続される場合(非確変状態継続)とに対し、それぞれ、群表示の現出タイミングの変化量が対応付けられている。
なお、第2群表示現出時期選択テーブルによって選択される群表示の現出タイミングの変化量は、その時点において選択されている群表示の現出タイミングに対する変化量であり、その変化量に応じて群表示の現出タイミングを変化させることができる。
第2群表示現出時期選択テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合には、5%の選択比率で群表示の現出タイミングの変化量として-3秒が選択され、25%の選択比率で群表示の現出タイミングの変化量として0秒が選択され、70%の選択比率で群表示の現出タイミングの変化量として+3秒が選択される。
また、第2群表示現出時期選択テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後において遊技状態が非確変状態へ転落する場合には、80%の選択比率で群表示の現出タイミングの変化量として-3秒が選択され、15%の選択比率で群表示の現出タイミングの変化量として0秒が選択され、5%の選択比率で群表示の現出タイミングの変化量として+3秒が選択される。
また、第2群表示現出時期選択テーブルにおいては、特別図柄の変動表示が終了した後において非確変状態が継続される場合には、70%の選択比率で群表示の現出タイミングの変化量として-3秒が選択され、30%の選択比率で群表示の現出タイミングの変化量として0秒が選択される。
よって、第2群表示現出時期選択テーブルによれば、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合には、高い確率で+3秒の変化量が選択されるので、確変状態が続くことによって群表示の現出タイミングは次第に遅くなっていく。一方、特別図柄の変動表示が終了した後において遊技状態が非確変状態へ転落する場合や、特別図柄の変動表示が終了した後において非確変状態が継続される場合には、高い確率で-3秒の変化量が選択されるので、非確変状態が続くことによって群表示の現出タイミングは次第に早くなっていく。
したがって、第1群表示現出時期選択テーブルおよび第2群表示現出時期選択テーブルによれば、群表示の現出タイミングが遅いほど、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態のような有利な状態が続いている可能性が高い。
本実施形態の当該第3の演出例においては、所定の演出条件が成立した場合に、第1群表示現出時期選択テーブルまたは第2群表示現出時期選択テーブルを参照して、群表示の現出タイミングを特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態に応じて選択する。より詳細には、特別遊技状態の終了後または低確率時短遊技状態への遷移後に初めて所定の演出条件が成立した場合には、第1群表示現出時期選択テーブルを参照して、群表示の現出タイミングの初期値を選択し、それ以降は、所定の演出条件が成立する毎に、第2群表示現出時期選択テーブルを参照して、群表示の現出タイミングの変化量が選択される。
具体的に、主制御基板920が、所定の演出条件が成立した場合に、当該演出条件の成立と特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態に対応する各情報を含む変動パターンコマンド、または変動パターンコマンドとは別のコマンドを副制御基板940へ出力し、副制御基板940が、主制御基板920から受信したコマンドに基づき、第1群表示現出時期選択テーブルまたは第2群表示現出時期選択テーブルを参照して、群表示の現出タイミングの初期値または群表示の現出タイミングの変化量を選択し、選択された現出タイミング、または、現出タイミングの変化量に応じて決定される現出タイミングにおいて群表示を現出する。
なお、群表示は、リーチ表示の時期を含む所定の範囲(例えば、リーチ表示の前後それぞれ12秒の範囲)内にて現出可能であるとし、第2群表示現出時期選択テーブルにより選択された現出タイミングの変化量によって、群表示の現出タイミングが当該範囲の上限(例えば、リーチ表示より6秒遅いタイミング)または下限(例えば、リーチ表示より6秒早いタイミング)を超える場合には、群表示の現出タイミングを当該範囲の上限または下限のタイミングとする構成としてもよい。
図47は、演出先読み処理を示すフローチャートである。演出先読み処理は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に係る始動入賞が発生した場合に実行される処理であって、所定の演出条件の成立に基づく演出の先読みを行う処理である。当該演出先読み処理は、副制御基板940が実行する処理であり、副制御基板940が主制御基板920から保留コマンドを受信する毎に実行される。
保留コマンドは、特別図柄に係る始動入賞が発生し、当該始動入賞に対する特別図柄に係る単位遊技の権利が保留される場合(つまり、保留回数が1以上であって最大回数以下である場合)に、主制御基板920が副制御基板940へ出力するコマンドである。なお、保留回数の最大回数は、各特別図柄に対して例えば各々4回とされる。
保留コマンドは、保留された単位遊技に対応する始動入賞(特別図柄に係る始動入賞)を契機として行われた特別図柄抽選において大当りに当選したか否かを示す情報と、大当りに当選した場合における大当たり図柄(すなわち、大当り種別)を示す情報と、前記特別図柄抽選において時短ありハズレが選択されたか否かを示す情報と、時短ありハズレが選択された場合における時短ありハズレ図柄を示す情報と、前記始動入賞を契機として行われた転落抽選の抽選結果を示す情報と、前記始動入賞によって回数補助条件が成立したか否かを示す情報、等を含むコマンドである。
演出先読み処理においては、特別図柄に係る単位遊技の保留回数が1より大きいか否かを判定する(S1501)。当該保留回数が1より大きくない、つまり、保留回数が1である場合(S1501:N)、そのまま当該演出先読み処理を終了する。よって、当該演出先読み処理においては、保留回数が1である場合には演出の先読み、すなわち、以下に説明するS1502~S1508の処理を行わない構成とされている。なお、S1501の判定処理を省略し、保留回数が1である場合にも演出の先読みを行う構成としてもよい。
一方、当該保留回数が1より大きい場合(S1501:Y)、受信した保留コマンドに含まれる各情報を、保留情報として、当該保留コマンドに対応する特別図柄の種類と保留回数とに対応させて記憶する(S1502)。なお、特別図柄の変動表示が実行されて保留が消化される毎に、各情報に対応させる保留回数が1ずつ減少する。
次いで、既に保留されている全ての保留情報を参照して、当該演出先読み処理の契機となった特別図柄の始動入賞(すなわち、受信した保留コマンドに対応する始動入賞)に対する変動開始時の遊技状態を判定し(S1503)、当該始動入賞に対する変動開始時の遊技状態が電サポがある有利遊技状態(すなわち、確変遊技状態、高確率時短遊技状態、潜確後時短遊技状態、低確率時短遊技状態A)かを判定する(S1504)。
このとき、当該演出先読み処理の契機となった特別図柄の始動入賞に対する変動開始時の遊技状態が電サポがある有利遊技状態でない場合(S1504:N)、通常の保留画像の色(例えば、橙)を選択する(S1508)。当該第3の演出例においては、当該演出先読み処理によって通常の保留画像の色が選択された場合、当該通常の保留画像の色の保留画像823A(すなわち、略円形の保留画像)が表示される。
一方、当該演出先読み処理の契機となった特別図柄の始動入賞に対する変動開始時の遊技状態が電サポがある有利遊技状態である場合(S1504:Y)、当該始動入賞に対し、所定の演出条件が成立するか否かを保留情報に基づいて判定する(S1505)。
なお、当該演出先読み処理の判定処理S1505においては、演出先読み処理が実行される毎に行われる演出実行抽選において当選した場合と、転落抽選において転落結果が選択された(すなわち、転落条件が成立した)ことを示す情報が保留情報に含まれている場合に演出条件が成立したと判定する。
演出先読み処理が実行される毎に行われる演出実行抽選の当選確率は、特別図柄の変動表示が開始される場合に演出条件の成立を判定するために実行される演出実行抽選の当選確率(例えば、略1/300)と同じであってもよく、異なっていてもよい(例えば、略1/400)。
なお、保留回数が1である場合にも演出の先読みを行う構成において、上記に代えて、または、上記に加えて、保留情報に対応する変動表示(特別図柄に係る変動表示)が大当り終了後に電サポがある遊技状態における所定回数目(例えば、100回目)の変動表示であった場合に演出条件が成立したと判定する構成としてもよい。かかる場合に、演出条件の成立に係る前記所定回数目は、特別図柄の変動表示が開始される場合における演出条件の成立に係る特別図柄の変動回数(例えば、100回)と同じであってもよく、異なっていてもよい。
所定の演出条件が成立しない場合(S1505:Y)、通常の保留画像の色を選択する(S1508)。一方、所定の演出条件が成立する場合(S1505:Y)、既に保留されている全ての保留情報を参照して、当該演出先読み処理の契機となった特別図柄の始動入賞に対する変動表示の終了後の遊技状態を判定する(S1506)。つまり、所定の演出条件が成立する場合には、当該演出先読み処理の契機となった特別図柄の始動入賞(すなわち、受信した保留コマンドに対応する始動入賞)に対する変動表示の終了後の遊技状態の先読みを実行する。
次いで、上述した図41のハチマキ演出テーブル(第1ハチマキ演出テーブル、第2ハチマキ演出テーブル)を参照し、第1の演出例の場合と同様にして、当該演出先読み処理の契機となった特別図柄の始動入賞に対する変動表示の終了後の遊技状態に応じた保留画像の色を選択する(S1507)。当該第3の演出例においては、当該演出先読み処理の契機となった特別図柄の始動入賞に対する変動表示の終了後の遊技状態に応じた保留画像の色が選択された場合、当該色の保留画像823B(すなわち、ハチマキに対応する形状の保留画像823B)が表示される。
なお、図41(B)の第2ハチマキ演出テーブルのように、所定の演出条件が成立する毎の色の連続性を加味するためのテーブルを準備することなく、図41(A)の第1ハチマキ演出テーブルのような、当該演出先読み処理の契機となった特別図柄の始動入賞に対する変動開始時の遊技状態が確変遊技状態であるか非確変遊技状態であるかで色を選択するテーブルのみで保留画像の色を選択する構成であってもよい。
以上説明したように、当該第3の演出例によれば、リーチ残時間(リーチ表示がされるまでの残り時間)をリーチ残タイマ831によってカウントダウンする所謂タイマ演出が行われる構成において、リーチ残タイマ831に表示されるリーチ残時間の初期値が残り時短回数に応じて変化する構成であるので、リーチ残タイマ831に表示されるリーチ残時間の初期値によって残り時短回数を遊技者に推測させることが可能な遊技性を提供できる。
また、当該第3の演出例によれば、特別図柄の始動入賞に対する変動表示の終了後の遊技状態を先読みし、先読みの結果が保留画像823に反映されるので、保留画像823の表示態様(例えば、保留画像823Bの表示態様)によって、いくつか先の特別図柄の変動表示後の遊技状態を遊技者に推測させることができる。
なお、図47の演出先読み処理においては、当該演出先読み処理の契機となった特別図柄の始動入賞に対する変動表示の終了後の遊技状態の先読みとともに、大当り期待度の先読みを行う構成としてもよい。遊技状態の先読みに加えて大当り期待度の先読みを行う構成においては、遊技状態の先読みに基づく保留画像823Bに対応する画像と、大当り期待度の先読みに基づく画像とを、保留された特別図柄の変動表示の1回分に対して組み合わせて表示する構成としてもよい。
例えば、遊技状態の先読みに基づく保留画像823Bに対応する画像と、大当り期待度の先読みに基づく画像とを、両画像に含まれる各先読みに対応する情報が少なくとも視認可能となるよう互いに重ねた態様の保留画像823として表示する構成としてもよい。
次に、図48を参照して、上述した仕様に構成された本実施形態のパチンコ機100で実行される第4の演出例を説明する。当該第4の演出例においては、転落条件が成立した場合に複数回の特別図柄の変動表示による転落の演出の実行が可能に構成される。なお、以下においては、複数回の特別図柄の変動表示によって行われる演出を「複数回演出」とも称す。
図48は、演出実行処理を示すフローチャートである。当該演出実行処理は、副制御基板940が実行する処理であり、副制御基板940が主制御基板920から変動パターンコマンド等の変動演出に係るコマンドを受信する毎に実行される。
図48に示すように、当該演出実行処理においては、複数回演出フラグがオン状態であるかを判定する(S1601)。なお、複数回演出フラグは、複数回演出の実行中であるか否かを示すフラグであり、副制御基板940のRAMにおける所定の領域に設けられている。より詳細には、複数回演出フラグがオンに設定されている場合は、複数回演出の実行中であることを示し、複数回演出フラグがオフに設定されている場合は、複数回演出の実行中でないことを示す。複数回演出フラグは、パチンコ機100に電源が投入されるとオフに設定される。
複数回演出フラグがオフである場合(S1601:N)、主制御基板920から受信したコマンドが演出条件の成立に基づく演出に対応するコマンドであるかを判定する(S1602)。受信したコマンドが演出条件の成立に基づく演出に対応するコマンドでなければ(S1602:N)、主制御基板920から受信したコマンドに応じた演出を実行する(S1603)。
一方、主制御基板920から受信したコマンドが演出条件の成立に基づく演出に対応するコマンドであれば(S1602:Y)、複数回演出抽選に当選したか否かを判定する(S1604)。複数回演出抽選は、複数回演出を実行するか否かを選択する抽選である。複数回演出抽選は、複数回演出を実行する抽選結果と、複数回演出を実行しない抽選結果とを含み、複数回演出を実行する抽選結果が選択された場合を当選とし、複数回演出を実行しない抽選結果が選択された場合を非当選とする。複数回演出抽選の当選確率(すなわち、複数回演出を実行する抽選結果が選択される確率)は、例えば、略30/100であり、非当選確率は、略70/100である。
複数回演出抽選に非当選であった場合(S1604:N)、主制御基板920から受信したコマンドに応じた演出を実行する(S1603)。一方、複数回演出抽選に当選した場合(S1604:Y)、主制御基板920から受信したコマンドに応じた演出のうち、子分演出(回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じた第2キャラクタ802の数が表示される演出)における第2キャラクタ802の数を1人減らした演出に変更して、複数回演出における第1回目の演出として実行する(S1605)。次に、実行した演出の内容に対応する情報を副制御基板940のRAMの所定領域に記憶し(S1606)、複数回演出フラグをオンに設定する(S1607)。
このように、複数回演出における第1回目の演出が実行された後、副制御基板940が次に主制御基板920から変動パターンコマンド等の変動演出に係るコマンドを受信した場合には、複数回演出フラグをオンに設定されているので、かかる場合(S1601:Y)、受信したコマンドが特別図柄抽選において大当りに当選したことを示す情報を含むか否かを判定する(S1608)。
受信したコマンドが大当りに当選したことを示す情報を含む場合(S1608:Y)、複数回演出フラグをオフに設定し(S1609)、主制御基板920から受信したコマンドに応じた演出を実行する(S1603)。つまり、複数回演出における第1回目の演出が実行された後であって、当該複数回演出が完了していない状況で、特別図柄抽選において大当りに当選した場合は、複数回演出を完了させることなく、受信したコマンドに応じた演出を実行する。
受信したコマンドが大当りに当選したことを示す情報を含まない場合(S1608:N)、内容が記憶されている、複数回演出における前回の演出(この例では第1回目の演出)の続きとして、第2キャラクタ802が1人増える演出を実行し(S1610)、複数回演出フラグをオフに設定する(S1611)。これにより、所定の演出条件が成立した場合には、複数回演出、すなわち、複数回(この例では2回)の特別図柄の変動表示に亘って第2キャラクタ802が順次増える演出を現出させることができる。
所定の演出条件の成立には転落条件の成立も含まれるので、複数回演出の現出によって転落条件の成立を遊技者に示唆することができる。なお、かかる演出実行処理において、例えば、転落条件が成立した場合における複数回演出抽選の当選確率を、転落条件の成立以外の要件で演出条件が成立した場合における複数回演出抽選の当選確率(例えば、略1/10)より大きい確率(例えば、略1/80)に設定することにより、複数回演出の現出した場合に高確率で遊技状態の転落が発生することになるので、複数回演出の現出によって転落条件の成立を好適に遊技者に示唆することができる。
以上説明したように、当該第4の演出例によれば、転落条件が成立したことで遊技状態が転落する場合には複数回演出が実行され得るので、複数回の特別図柄の変動表示による連続的な演出によって遊技状態の転落を遊技者に推測させる遊技性を提供できる。
なお、当該第4の演出例においては、複数回演出が、2回の特別図柄の変動表示に亘って実行される構成としたが、3回以上の特別図柄の変動表示に亘って実行される構成であってもよい。例えば、複数回演出が、3回以上の特別図柄の変動表示に亘って実行される構成において、特別図柄の変動表示が実行される毎に第2キャラクタ802が順次増えていく構成であってもよい。
また、当該第4の演出例においては、複数回演出として、1種類の要素(具体的には、現出する第2キャラクタ802の人数)に対する変更を複数回の変動表示(特別図柄の変動表示)で行う演出を例示したが、複数種類の要素に対する各変更を複数回で行う演出としてもよい。例えば、複数回演出を、第1キャラクタ801が装着するハチマキ812の色の変更と第2キャラクタ802の人数の変更とを複数回の変動表示で行う演出としてもよい。
例えば、演出条件の成立によって、第1キャラクタ801が装着するハチマキ812の色の色ランクが-2変更すること選択され、第2キャラクタ802の人数として3人が選択された場合に、複数回の特別図柄の変動表示によってハチマキ812の色ランクを-2変更し、第2キャラクタ802の現出人数を3人にする複数回演出を実行してもよい。
なお、かかる場合に、複数種類の要素のうち、少なくとも1の要素(例えば、ハチマキ812の色)の変更と、当該少なくとも1の要素とは異なる他の要素(例えば、第2キャラクタ802の人数)の変更とに対して優先順位をつけ、演出条件の成立に伴う選択によって優先順位が高い方の要素(例えば、ハチマキ812の色)に対する変更があるか否かで複数回演出を行うか否かが決まる構成であってもよい。
具体的に、例えば、演出条件の成立に伴う選択によって優先順位が高い方の要素(例えば、ハチマキ812の色)に対する変更がなかった場合には、複数回演出を行うことなく、優先順位が低い方の要素(例えば、第2キャラクタ802の人数)に対する変更を1回の変動表示(特別図柄の変動表示)で行い、一方、演出条件の成立に伴う選択によって優先順位が高い方の要素に対する変更があった場合に、当該優先順位が高い方の要素を変更させる変動表示の後に、優先順位が低い方の要素を変更させる変動表示を行う複数回演出を実行する構成であってもよい。
また、かかる場合に、演出条件の成立に伴う選択によって優先順位が高い方の要素に対する変更があり、かつ、優先順位が低い方の要素に対する変更がなかった場合には、当該優先順位が高い方の要素の変更を複数回の変動表示(特別図柄の変動表示)で行う複数回演出を実行してもよい。
また、当該第4の演出例においては、転落条件が成立したことで遊技状態が転落する場合に複数回演出の実行が可能である構成としたが、回数補助条件が成立するまでの変動回数が所定回数以下(例えば、10回以下)となって、かつ、所定の演出条件が成立した場合に複数回演出の実行が可能な構成であってもよい。
また、当該第4の演出例においては、複数回演出が、所定の演出条件が成立した特別図柄に係る始動入賞による特別図柄の変動表示と、その後の特別図柄に係る始動入賞による特別図柄の変動表示とによって行われる演出としたが、特別図柄に係る始動入賞に対する先読みによって、先読みされた始動入賞に対して転落条件が成立する場合に、先読みされた始動入賞による特別図柄の変動表示と、先読みされた始動入賞より前の始動入賞による特別図柄の変動表示とによって複数回演出が行われる演出である構成であってもよい。
なお、図48の演出実行処理においては、特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、複数回演出を完了させることなく、受信したコマンドに応じた演出を実行する構成としたが、特別図柄抽選において大当りに当選した場合(すなわち、受信したコマンドが大当りに当選したことを示す情報を含む場合)であっても、S1610,S1611の処理を実行し、複数回演出における前回の演出の続きとして、第2キャラクタ802が1人増える演出を実行する構成としてもよい。
また、当該第4の演出例においては、所定の演出条件が成立した場合に複数回演出抽選を行う構成としたが、転落条件が成立した場合に限って複数回演出抽選を行う構成としてもよい。つまり、複数回演出の実行が転落条件の成立を100%確定する構成であってもよい。これにより、転落条件の成立を複数回演出の現出によって明示することができる。
また、当該第4の演出例においては、残り時短回数に応じてリーチ残時間が変化する構成としたが、変動開始からリーチ表示が現出するまでの時間(すなわち、高速変動時間)が残り時短回数に応じて変化する構成であってもよい。例えば、残り時短回数が多いほど、高速変動時間が長くなる構成であってもよい。また、リーチ表示がされてから確定表示になるまでの時間(すなわち、リーチ演出の時間)が残り時短回数に応じて変化する構成であってもよい。例えば、残り時短回数が多いほどリーチ演出の時間が短くなる構成であってもよい。なお、高速変動時間やリーチ演出の時間が残り時短回数に応じて変化する構成においては、所定の演出条件が成立した場合にリーチ表示を含む所定時間(例えば、60秒)の変動表示が行われる構成でとしてもよい。
ここで、第7実施形態に係るパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
第7実施形態に係るパチンコ機100は、特別図柄の変動表示の実行回数に基づいた回数補助条件が成立した場合に有利遊技状態としての低確率時短遊技状態Bを発生させる制御を行う構成において、回数補助条件として、特別遊技状態が終了した後に低確率時短遊技状態Bへ移行するまでに実行される前記変動表示の回数が少なくとも2種以上の回数に変化し得る制御を実行可能とされている。
具体的に、例えば、確変大当りによって特別遊技状態後に遊技状態が特図高確率状態である有利遊技状態へ遷移した場合には、当該遊技状態の発生から転落条件が成立するまでの期間の長短によって補助機能作動回数の成立時期が不定となるので、特別遊技状態が終了してから低確率時短遊技状態Bへ移行するまでに実行される前記変動表示の回数が少なくとも2種以上の回数に変化し得る。
かかる構成において、本実施形態の第2の演出例のように、回数補助条件が成立して低確率時短遊技状態Bが開始されるまでの前記変動表示の残り回数(すなわち、回数補助条件が成立するまでの変動回数)に応じて所定の演出が実行される実行比率が異なるように構成されているので、回数補助条件が成立して低確率時短遊技状態Bが開始されるまでの前記変動表示の残り回数を遊技者に対して好適に示唆することができる。
また、第1演出(例えば、演出A)と第2演出(例えば、演出B)とを少なくとも含む2種類以上の演出があり、第1演出が実行されるか第2演出が実行されるかの実行比率が、回数補助条件が成立して低確率時短遊技状態Bが開始されるまでの前記変動表示の残り回数(すなわち、回数補助条件が成立するまでの変動回数)に応じて異なるように構成されているので、回数補助条件が成立して低確率時短遊技状態Bが開始されるまでの前記変動表示の残り回数を第1演出に対する第2演出の現出のし易さの違いによって遊技者に対して好適に示唆することができる。
第7実施形態に係るパチンコ機100は、特別遊技状態の後に移行する有利遊技状態として、通常遊技状態より所定の第1条件(例えば、電サポ、普図高確率)において有利な第1有利遊技状態(例えば、確変遊技状態、高確率時短遊技状態、潜確後時短遊技状態、低確率時短遊技状態などの時短状態の遊技状態)と、第1条件とは異なる第2条件(例えば、特図高確率)において前記通常遊技状態より有利な第2有利遊技状態(例えば、確変遊技状態、潜確遊技状態、潜確後時短遊技状態などの確変状態の遊技状態)とが設けられた構成において、第1有利遊技状態及び第2有利遊技状態の状況に応じて所定の演出において現出する演出対象としての第1キャラクタ801の構成部分が異なる表示態様となり得るように構成される。
ここで、第1キャラクタ801の構成部分として、第1有利遊技状態の残り時短回数に対応した第1構成部としての武器811と、第2有利遊技状態であるか否かに対応した第2構成部としてのハチマキ812とが、演出対象である第1キャラクタ801の異なる部位に設定して構成されているので、第1有利遊技状態と第2有利遊技状態の状況とを、1のキャラクタ801が持つ武器811の種類と当該キャラクタ801が装着するハチマキ812としてまとめて視認させることができる。これにより、遊技者が第1有利遊技状態と第2有利遊技状態の状況を確認するために視線を分散させることを抑制でき、遊技に集中させることができる。
第7実施形態に係るパチンコ機100は、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合に所定の表示対象が表示される演出を表示させる制御を実行する構成において、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立した場合に所定の表示対象としてハチマキ812が表示される場合におけるハチマキ812の態様と、ハチマキ812が表示された後に所定の演出条件が成立した場合におけるハチマキ812の態様とが異なる選択条件に基づいて決定される。
よって、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立したことによってハチマキ812を表示させる場合と、ハチマキ812を表示させた後とで、ハチマキ812の態様の選択条件が異なるので、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立した場合と、その後に所定の演出条件が成立した場合とを、選択条件の違いに基づくハチマキ812の表示態様の変化の違いによって遊技者に好適に示唆することができる。
特に、かかるパチンコ機100においては、前記第1有利遊技状態が、普通図柄抽選において当選した場合に下始動入賞装置432が遊技球の進入し易い状態をとる期間(すなわち、進入規制機構452の開放時間)が通常遊技状態より長い時間長さとされ、特別図柄抽選の当選確率が通常遊技状態と同一確率とされる時短遊技状態であり、前記第2有利遊技状態が、普通図柄抽選において当選した場合に下始動入賞装置432が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされ、特別図柄抽選の当選確率が通常遊技状態より高くされる確変遊技状態であり、第1有利遊技状態と第2有利遊技状態とにおいて識別情報としての装飾図柄680L,680M,680Rが同一の態様にて変動表示可能に構成されている。
このように、第1有利遊技状態と第2有利遊技状態とにおいて識別情報が同一の態様にて変動表示可能に構成されているので、識別情報(装飾図柄680L,680M,680R)では区別しにくい第1有利遊技状態および第2有利遊技状態の状況を、ハチマキ812の表示態様(表示されたハチマキ812の表示内容)によって遊技者に認識させることができる。
第7実施形態に係るパチンコ機100は、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合に所定の演出を表示手段に表示させる制御を実行する構成において、有利遊技状態中に実行され得る所定の演出として、変動表示の実行が保留された回数を表示する領域822に、進行中の遊技状態の状況に応じた状態情報として保留画像823Bを表示する演出を含み、1回以上の変動表示の実行が保留されている状況において所定の演出条件が成立した場合に、保留画像823Bを、前記実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて異ならせて表示させる。よって、実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況を、領域822に表示された保留画像823Bの態様によって遊技者に好適に示唆することができる。
第7実施形態に係るパチンコ機100は、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合に所定の演出を表示手段に表示させる制御を実行する構成において、所定の演出として、有利遊技状態の状況に応じて変動表示の実行中において所定の表示情報(例えば、リーチ残タイマ831や第2キャラクタ802による群表示)が表示される時期を異ならせて表示させるので、所定の表示情報の表示時期によって有利遊技状態の状況を遊技者に好適に示唆することができる。
第7実施形態に係るパチンコ機100は、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合に所定の演出を表示手段に表示させる制御を実行する構成において、所定の演出として、複数回の変動表示に亘って実行される複数回演出によって段階的に所定の表示情報(例えば、子分としての第2キャラクタ802の数)の態様を異ならせて表示させるので、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立したことを、複数回の変動表示に亘って所定の表示情報の態様が段階的に異なっていく演出によって遊技者に好適に示唆することができる。
<第8実施形態>
次に、図49から図54を参照して、第8実施形態について説明する。第8実施形態のパチンコ機100においては、上述した第1実施形態から第7実施形態と対比して、押込操作可能な押圧操作装置として、作動機構860によってストローク量が可変に構成された押圧操作装置1261および押圧操作装置1261Xを備えている。
以下の説明において、上述した第1実施形態から第7実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。なお、第8実施形態において以下に説明する構成を、上述した第1実施形態から第7実施形態のパチンコ機100が備える構成に付加してもよいし、上述した第1実施形態から第7実施形態のパチンコ機100の一部の構成に代えて備えるようにしてもよい。
図49は、第8実施形態のパチンコ機100が備える押圧操作装置1261の構成および動作を説明するための模式図である。なお、図49においては、押圧操作装置1261の内部構成に対する理解を容易にする目的で、ボタン操作部850の基体851および被操作部852と、操作カバー部材870と、底部材880とを各々断面形状で図示している。これらの断面に対しハッチングを付すことを省略している。
なお、図49においては、参考のために、パチンコ機100の表面(より詳細には、前ブロック102における操作カバー部材870の周りで遊技者が接触可能な表面)の位置を一点鎖線Qにより図示している。つまり、一点鎖線Qより上側は、操作装置1261の一部(操作カバー部材870)が前ブロック102における表面から上方側に露出(突出)していることを示し、一点鎖線Qより下側は、操作装置1261が前ブロック102における表面より下方側に埋没していることを示す。
本実施形態のパチンコ機100においては、押圧操作装置261(図1参照)に代わる押圧操作装置として押圧操作装置1261が設けられている。押圧操作装置1261は、押圧操作装置261と同様、遊技者による押込操作が可能な装置である。図49に示すように、押圧操作装置1261は、ボタン操作部850と、作動機構860と、操作カバー部材870と、底部材880とを備えている。
ボタン操作部850は、基体851と、被操作部852と、バネ部材853とを備えている。基体851は、下端側に底面を有する円筒形状に構成される。被操作部852は、基体851の内周側に収容可能な円柱形状に構成される。バネ部材853は、例えば、コイルバネであり、基体851と被操作部852との間に介在されて基体851に対して被操作部852を支持する。バネ部材853は、被操作部852を上方側へ付勢する付勢手段として機能する。
基体851の上端側には、内側に向けて突出する突出部851Aが設けられており、被操作部の下端側には、外側に向けて突出する突出部852Aが上面視において突出部851Aに重なる位置に設けられている。
これにより、バネ部材853によって上方側に付勢された被操作部852は、基体851の突出部851Aがストッパとなって、突出部852Aが突出部851Aに下方側から当接した状態に維持される。ボタン操作部850においては、突出部852Aが基体851の突出部851Aに下方側から当接する位置が、被操作部852の初期位置となる。
なお、被操作部852が初期位置に位置する状態において、無負荷の押圧操作装置1261(すなわち、操作が行われていない状態の押圧操作装置1261)の外観は、図1における押圧操作装置261と同様の外観となる。詳細は後述するが、押圧操作装置1261は、作動機構860の動作によって被操作部852を初期位置より上方側に移動可能に構成される。被操作部852が初期位置より上方側に移動された場合、押圧操作装置1261の外観は図1に示す押圧操作装置(押圧操作装置261)が上方側に延びるように前ブロック102からの上方側へ突出した外観となる。
被操作部852が押込操作された場合(すなわち、被操作部852が下方側へ押圧された場合)、被操作部852は、バネ部材853の付勢力に抗して(すなわち、バネ部材853を変形させながら)下方側へ移動する。その後、被操作部852に対する押込操作が終了すると(すなわち、被操作部852が無負荷になると)、被操作部852は、バネ部材853の付勢力によって初期位置に復帰する。
副制御基板940は、検知センサ854から受信する信号がハイレベル信号に立ち上がった場合に被操作部852がバネ部材853による最大押圧位置に到達したと判定し、当該信号がローレベル信号に立ち下がった場合に被操作部852がバネ部材853による最大押圧位置から移動したと判定する。
副制御基板940は、検知センサ854から受信する信号がハイレベル信号に立ち上がった場合に、最大押圧位置フラグ(RAMの一部の領域)をオンに設定する。副制御基板940は、検知センサ854から受信する信号がローレベル信号に立ち下がった場合に、当該最大押圧位置フラグをオフに設定する。これにより、副制御基板940は、当該最大押圧位置フラグがオンに設定されている場合に被操作部852がバネ部材853による最大押圧位置に位置すると判定する。
作動機構860は、ボタン操作部850に対する下方側に設けられる。図20に示すように、作動機構860は、歯切りされた平板上の棒状体であるラック861と、ラック861の歯に噛合するピニオン(歯車)862と、ピニオン862を回動させるためのモータ863とを備えている。モータ863は、例えば、DCモータである。
作動機構860は、モータ863を回転させる(駆動させる)ことで、ピニオン862を回動させ、それによって、ボタン操作部850の位置を、被操作部852に対する遊技者の操作なしに、ラック861の歯筋方向に沿った方向であってモータ863の回転方向に応じた方向に移動させることができる。
本実施形態のパチンコ機100においては、作動機構860は、被操作部852がバネ部材853の変形(圧縮または付勢による復元)によって移動する方向(すなわち、上下方向)と略同一の方向にボタン操作部850を移動させることができる。作動機構860におけるピニオン862に対するラック861の移動範囲内で、ボタン操作部850を上下方向に移動させることができる。
作動機構860は、モータ863の回転方向、回転位置、および回転速度を検出可能なエンコーダ(図示せず)を備えている。副制御基板940は、作動機構860によるボタン操作部850の移動(位置変化)を制御する場合に、エンコーダによる検出結果を検出し、現状の配置位置に対応してモータ863の動作を制御する。
作動機構860は、エンコーダによる検出結果が一定となるようにモータ863のトルク(保持力)を制御することによって、ボタン操作部850を所定の位置で保持可能(維持可能)に構成される。これにより、遊技者が操作カバー部材870に触れていない無負荷のボタン操作部850(被操作部852が操作されない状態のボタン操作部850)を、作動機構860によるボタン操作部850の移動範囲内における所定の位置にて保持(維持)することができる。なお、無負荷のボタン操作部850が作動機構860によって保持される位置を「中立位置」とも称す。
本実施形態のパチンコ機100においては、作動機構860は、所定の条件が成立した場合に、ボタン操作部850の中立位置として予め決められた複数の位置のうち、成立した条件に応じた位置にて無負荷のボタン操作部850が保持されるよう構成される。つまり、ボタン操作部850の中立位置が成立した条件に応じて変化するよう構成される。
なお、ボタン操作部850が中立位置に位置する場合、押圧操作装置1261もまた中立位置に位置するので、成立した条件に応じてボタン操作部850の中立位置を変化させることによって、中立位置における押圧操作装置1261の高さを成立した条件に応じて変化させることができる。
また、作動機構860は、上述したように、ボタン操作部850をモータ863のトルク(保持力)によって所定の位置で保持できる構成であるので、ボタン操作部850に対して当該トルクを超える力を加えた場合には、当該力によってモータ863を電気的に駆動させることなく作動機構860を動作させ、それによって、ボタン操作部850を当該力の方向に移動させることができる。
例えば、ボタン操作部850に対し当該トルクを超える下方側の力を加えた場合(すなわち、当該トルクを超える力でボタン操作部850を押し下げた場合)には、ボタン操作部850を当該力によって下方側へ移動させることができる。また、ボタン操作部850に対し当該トルクを超える上方側の力を加えた場合(すなわち、当該トルクを超える力でボタン操作部850を引き上げた場合)には、ボタン操作部850を当該力によって上方側へ移動させることができる。
これにより、本実施形態の押圧操作装置1261においては、当該押圧操作装置1261の押込操作によるストローク量を、バネ部材853の変形による被操作部852のストローク量S1(すなわち、ボタン操作部850における被操作部852の初期位置から最大押圧位置までの移動量)に、作動機構860によるボタン操作部850のストローク量S2(ボタン操作部850の中立位置から、作動機構860によるボタン操作部850の移動範囲の下端となる位置までの移動量)を加えた量とすることができる。
操作カバー部材870は、ボタン操作部850を外側から覆う(カバーする)部材であり、上端側の表面に操作面を備えた円筒形状に構成される。操作カバー部材870は、透光性を有し、操作カバー部材870の内側(例えば、ボタン操作部850の基体851など)に配置されたLEDなどの発光体(図示せず)が発光した光を透過可能に構成される。
操作カバー部材870の操作面に対する裏側の面(すなわち、ボタン操作部850の側を向く面)は、ボタン操作部850の被操作部852に当接しているので、遊技者が操作カバー部材870の操作面に対して押込操作を行った場合には、操作カバー部材870と被操作部852とが一体となって下方側に移動する。
これにより、遊技者が操作カバー部材870の操作面に対して行った押込操作は、被操作部852に対する押込操作となって、被操作部852をバネ部材853の付勢力に抗して下方側へ移動させることができるとともに、ボタン操作部850を作動機構860の動作によって下方側へ移動させることができる。
底部材880は、押圧操作装置1261の底部分を構成する部材である。底部材880は、上面視において略円形状に構成され、その周縁側に、操作カバー部材870の側面を収容可能な溝880Aが設けられている。溝880Aは、操作カバー部材870を上下方向に案内するガイドとしても機能する。なお、操作カバー部材870は、上方側へ一定の範囲内でのみ上下方向に移動可能であり、上方側への一定量以上の移動を制限するストッパ機構を備える構成であるが、図示を省略している。
押圧操作装置1261は、ボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端となる位置に位置する場合に所定の検知情報(検知信号)を副制御基板940に出力する検知センサ890を備えている。検知センサ890は、例えば、光学式の近接センサである。この検知センサ890は、必ずしも設ける必要はなく、ボタン操作部850の上下の位置を検出可能なセンサ(エンコーダ)の情報を利用して、検知センサ890による検知位置を検出するようにしてもよい。
検知センサ890は、ボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端となる位置に到達した場合にハイレベル信号を出力し、ボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端となる位置から移動した場合にローレベル信号を出力する。
副制御基板940は、検知センサ890から受信する信号がハイレベル信号に立ち上がった場合にボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端となる位置に到達したと判定し、当該信号がローレベル信号に立ち下がった場合にボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端となる位置から移動したと判定する。
副制御基板940は、検知センサ890から受信する信号がハイレベル信号に立ち上がった場合に、下端位置フラグ(RAMの一部の領域)をオンに設定する。副制御基板940は、検知センサ890から受信する信号がローレベル信号に立ち下がった場合に、当該下端位置フラグをオフに設定する。これにより、副制御基板940は、当該下端位置フラグがオンに設定されている場合にボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端となる位置に位置すると判定する。
本実施形態のパチンコ機100において、副制御基板940は、ボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端に位置し、かつ、被操作部852がバネ部材853による最大押圧位置に位置する状況が発生した場合に、押圧操作装置1261が操作されたと判定する。
より詳細には、副制御基板940は、検知センサ854から受信する信号がハイレベル信号に立ち上がったと判定した場合に、下端位置フラグがオンに設定されていれば、押圧操作装置1261が操作されたと判定する。同様に、副制御基板940は、検知センサ890から受信する信号がハイレベル信号に立ち上がったと判定した場合に、最大押圧位置フラグがオンに設定されていれば、押圧操作装置1261が操作されたと判定する。
押圧操作装置1261(ボタン操作部850)が、ボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端より上方側となる位置において中立位置とされる場合、副制御基板940は、押圧操作装置1261が操作されたと判定した場合に、ボタン操作部850が当該中立位置に復帰するよう作動機構860を制御する。これにより、押圧操作装置1261を現在の中立位置に復帰させることができる。
なお、ボタン操作部850に対してモータ863のトルクを超える力を加えてボタン操作部850を移動させた場合、ピニオン862の回動によってモータ863が回転するので、その回転方向、回転位置、および回転速度を、作動機構860が備えるエンコーダ(図示せず)によって検出することができる。副制御基板940は、下端位置フラグがオフである状況で検知センサ854から受信する信号がハイレベル信号に立ち上がったと判定した場合に、エンコーダにより検出されたモータ863の回転速度がゼロであると判定した場合、ボタン操作部850を現在の中立位置に復帰するよう作動機構860を制御する。
これにより、モータ863のトルクを超える力でボタン操作部850を操作(押込操作)したにもかかわらず、ボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端となる位置に到達する前に当該操作が終了した場合であっても、押圧操作装置1261を現在の中立位置に復帰させることができる。
なお、押圧操作装置1261を現在の中立位置に復帰させる場合、作動機構860によるボタン操作部850の移動範囲において中立位置に向けて移動するボタン操作部850の移動速度は、一定の移動速度であってもよいし、そのときの状態に応じて異なる移動速度であってもよい。
次に、上述のように構成された押圧操作装置1261の動作について説明する。押圧操作装置1261の中立位置が、ボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端となる位置とされる場合(図49(A)参照)に、当該中立位置の押圧操作装置1261に対する押込操作が行われた場合(すなわち、操作カバー部材870の操作面に対して押込操作が行われた場合)、当該押圧操作装置1261は、バネ部材853の変形による被操作部852の位置変化によって押し下げられる。
よって、ボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端となる位置を中立位置とする押圧操作装置1261が副制御基板940によって操作が行われたと判定される状況まで押し下げられた場合のストローク量は、図49(B)に示すように、バネ部材853の変形による被操作部852のストローク量S1に相当する。
これに対し、押圧操作装置1261の中立位置が、ボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端より上方側となる位置とされる場合(図49(C)参照)に、当該中立位置の押圧操作装置1261に対する押込操作が行われた場合、モータ863のトルク(保持力)が、最大押圧位置におけるバネ部材853の付勢力より大きい場合には、当該押圧操作装置1261は、まず、バネ部材853の変形による被操作部852が最大押圧位置まで押し下げられた後(図49(D)参照)、作動機構860によるボタン操作部850の位置変化によって押し下げられる(図49(E)参照)。
よって、ボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端より上方側となる位置を中立位置とする押圧操作装置1261が副制御基板940によって操作が行われたと判定される状況まで押し下げられた場合のストローク量は、図49(D)および図49(E)に示すように、バネ部材853の変形による被操作部852のストローク量S1と、作動機構860によるボタン操作部850のストローク量S2との和、すなわち、(ストローク量S1+ストローク量S2)となる。
作動機構860によるボタン操作部850のストローク量S2は、ボタン操作部850の中立位置から、作動機構860によるボタン操作部850の移動範囲の下端となる位置までの移動量であるので、ボタン操作部850の中立位置の変動によって変動する値である。より詳細には、ストローク量S2は、ボタン操作部850の中立位置が高くなるほど大きくなる値である。よって、本実施形態の押圧操作装置261においては、押込操作によるストローク量は、ボタン操作部850の中立位置が高くなるほど大きくなる。
図50は、押圧操作装置1261に対して押込操作をした場合における、押圧操作装置1261の操作位置と、当該押込操作(押圧操作)に対する反力との関係を示す説明図である。より詳細には、図50は、押圧操作装置1261に対して押込操作をした場合における押圧操作装置1261の操作位置を横軸とし、当該押込操作に対する反力を縦軸とするグラフである。
なお、本実施形態においては、押圧操作装置1261における操作カバー部材870の操作面の位置を「押圧操作装置1261の操作位置」とする。ボタン操作部850の被操作部852の位置を「押圧操作装置1261の操作位置」としてもよい。
ボタン操作部850が作動機構860による移動範囲の下端となる位置において中立位置とされる押圧操作装置1261(図49(A)参照)に対して押込操作を行った場合には、当該中立位置における押圧操作装置1261の操作位置A1から、副制御基板940によって操作(押込操作)が行われたと判定される状況における押圧操作装置1261(図49(B)参照)の操作位置Aminに到達するまでの区間(すなわち、ストローク量S1の区間)における当該押込操作に対する反力は、図50(A)に示す直線J1のように、操作位置A1から操作位置Aminに近づくにつれ、バネ部材853のバネ定数の傾きで直線的に増加する。
次に、押圧操作装置1261の中立位置が上昇したことで、中立位置における押圧操作装置1261の操作位置が操作位置A1から操作位置A2へ移動した場合(図49(C)参照)に、当該中立位置の押圧操作装置1261に対して押込操作を行った場合について説明する。
かかる場合、モータ863のトルク(保持力)が、最大押圧位置におけるバネ部材853の付勢力より大きい場合には、当該中立位置における押圧操作装置1261の操作位置A2から、被操作部852が最大押圧位置である押圧操作装置1261(図49(C)参照)の操作位置A2xまでの区間(すなわち、ストローク量S1の区間)における当該押込操作に対する反力は、図50(A)に示す直線J2のように、操作位置A2から操作位置A2xに近づくにつれ、バネ部材853のバネ定数の傾きで直線的に増加する。
操作位置A2xから、副制御基板940によって操作(押込操作)が行われたと判定される状況における押圧操作装置1261(図49(B)参照)の操作位置Aminに到達するまでの区間(すなわち、ストローク量S2の区間)における当該押込操作に対する反力は、当該区間におけるモータ863のトルク(保持力)に応じた値となる。
モータ863のトルクは、モータ863に通電する電流値に依存するので、押圧操作装置1261の操作位置と、押圧操作装置1261への押込操作に対する反力との関係を、モータ863に通電する電流値の制御によって種々の態様にすることができ、遊技の状況や抽選結果に応じて異なる操作感となるように複数種類の設定をすることができる。
例えば、押圧操作装置1261の操作位置に依ることなくモータ863のトルクが一定である場合、押圧操作装置1261への押込操作に対する反力を、図50(A)に示す直線J3のように、操作位置A2xから操作位置Aminまでの区間において一定にするパターンを含めることができる。
あるいは、モータ863のトルクが、押圧操作装置1261の操作位置が操作位置Aminに近づくにつれて直線的に増加させた場合、押圧操作装置1261への押込操作に対する反力を、図50(A)に示す二点鎖線J4のように、操作位置A2xから操作位置Aminに近づくにつれて直線的に増加させるパターンを含む構成とすることができる。
なお、図50には図示しないが、モータ863のトルクを増加させることに限らず、モータ863のトルクを減少させるパターンを含めてもよい。かかる場合においては、押圧操作装置1261への押込操作に対する反力を、操作位置A2xから操作位置Aminに近づくにつれて減少させることができる。また、モータ863のトルクの増加と減少とを組み合わせるパターンを含めてもよい。また、モータ863のトルクの増加または減少は、直線的である必要は必ずしもなく、モータ863のトルクが曲線的に増加または減少するパターンを含めてもよいし、トルクが増加した後に減少する極大となる部分を含むパターンや、トルクが減少した後に増大する極小となる部分を含むパターンとしてもよい。
また、操作位置A2xと操作位置Aminとの区間においてモータ863のトルクの変化が不連続になるパターン(詳細には、トルクの変化が段差を含み、所定の位置の前後で不連続となるパターン)であってもよい。かかる場合、例えば、図50(B)に示すように、押圧操作装置1261への押込操作に対する反力が操作位置Xにおいて操作位置の変化がなく急上昇する形となって不連続となる。操作位置Xから操作位置Aminの区間における押圧操作装置1261への押込操作に対する反力の変化は、図50(B)に示す直線J5のように、当該区間において一定であってもよいし、図50(B)に示す二点鎖線J6のように、操作位置Aminに近づくにつれて増加するパターンを含めてもよい。
また、図50には図示しないが、操作位置Xから操作位置Aminに近づくにつれ、押圧操作装置1261への押込操作に対する反力が減少するパターンであってもよく、操作位置Xから操作位置Aminの区間において押圧操作装置1261への押込操作に対する反力が増加する部分と当該反力が減少する部分との両方を含むパターンであってもよい。
また、操作位置A2xから操作位置Xの区間における押圧操作装置1261への押込操作に対する反力の変化態様と、操作位置Xから操作位置Aminの区間における押圧操作装置1261への押込操作に対する反力の変化態様とが同じであるパターンを含めてもよいし、これらの変化態様が異なる構成であってもよい。
また、押圧操作装置1261への押込操作に対する反力を不連続とする操作位置は、必ずしも、図50(B)に示すように1つである必要はなく、押圧操作装置1261への押込操作に対する反力を不連続とする操作位置が、複数(すなわち、2以上)設けられているパターンを含めてもよい。
また、必ずしも、操作位置Xにおいてモータ863のトルクの変化を不連続に変化させる(すなわち、押圧操作装置1261への押込操作に対する反力を不連続に変化させる)必要はなく、操作位置Xの前後において押圧操作装置1261への押込操作に対する反力の変化態様が異なるパターンにおいて、各変化態様が操作位置Xにおいて連続的に変化するパターンを含めてもよい。
本実施形態のパチンコ機100においては、作動機構860が備えるエンコーダ(図示せず)によって、ボタン操作部850に対してモータ863のトルクを超える力を加えてボタン操作部850を移動させた場合におけるモータ863の回転方向、回転位置、および回転速度を検出可能に構成される。副制御基板940は、エンコーダが検出した各値に基づき、押圧操作装置1261の押込操作における押込速度(押圧操作装置1261の移動速度)や、押圧操作装置1261の移動量を検出することができる。
ここで、押込操作された押圧操作装置1261の移動速度や移動量に対し、予め目標値を設定しておき(すなわち、目標値となる押圧操作装置1261の移動速度や移動量を副制御基板940のROMやRAMなどに記憶しておき)、エンコーダが検出した各値に基づいて副制御基板940が検出した押圧操作装置1261の移動速度または移動量が、予め目標値として記憶されている移動速度または移動量を超えた場合に、装飾図柄表示装置479に所定の演出や表示が表示されたり、遊技盤400に設けられた所定の役物が動作するパターンを含めてもよい。
具体的に、押圧操作装置1261(ボタン操作部850)に対してモータ863のトルクを超える力での押込操作が行われた場合、副制御基板940は、エンコーダが検出したモータ863の回転方向、回転位置、および回転速度に基づいて押圧操作装置1261の移動速度または移動量を検出し、検出した移動速度または移動量と、予め目標値として記憶されている移動速度または移動量とを比較し、検出した移動速度または移動量が予め目標値として記憶されている移動速度または移動量を超えたと判定した場合に、装飾図柄表示装置479にて所定の演出や表示を表示させたり、遊技盤400に設けられた所定の役物を動作させるパターンを含めてもよい。
かかる構成によれば、予め決められた目標値に合わせて遊技者に押圧操作装置1261を操作させる遊技性を提供することができ、それによって、パチンコ機100への注目度を向上させることができる。
なお、目標値の設定としては、移動速度または移動量のいずれか一方であってもよく、両方の組合せであってもよく、または、一定の高さ位置に保持されたボタン操作部850に対しての押込操作力であってもよい。また、目標値の設定としては、所定の目標値を超えるか否かといった閾値による設定であってもよいし、所定の値、若しくは、所定の範囲内の値に、一定時間以上維持するような操作を伴う操作時間が設定された目標を伴う操作であってもよい。
また、押圧操作装置1261における目標値の設定や、中立位置の高さ位置、反力の大きさや変化のパターンは、各々において複数種類設定することが好ましい。そして、遊技の状況(例えば、保留回数、遊技の時間、所定の演出(例えば、特定のキャラクタの表示)の実行回数)に基づいた条件によって複数種類のいずれとするかを選定したり、大当り抽選等の所定の抽選の抽選結果に基づいた条件によって複数種類のいずれとするかを選定し、例えば、図柄抽選に係る当否の結果や、特別遊技状態への遷移の可能性(期待度、信頼度)を遊技者に示唆する演出として利用することが好ましい。
例えば、副制御基板940は、エンコーダが検出した各値に基づいて、押込操作された押圧操作装置1261の移動量を検出できるので、押圧操作装置1261の中立位置の高さが、特別図柄に係る単位遊技の保留回数に応じて変化する構成において、副制御基板940は、押圧操作装置1261に対してモータ863のトルクを超える力での押込操作が行われた場合であって、一定以下の速度(例えば、1目盛り分のストローク当り0.5秒以下の移動速度)を目標値とした押込操作が実行された場合に、現在保留されている単位遊技の中に、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)に当選している単位遊技が含まれていれば、所定の確率(例えば、50%)で、特別図柄抽選に当選している単位遊技に対応する保留回数に対応する位置において、モータ863のトルクを不連続に変化させるよう作動機構860を制御する構成であってもよい。
なお、現在保留されている単位遊技の中に特別図柄抽選に当選している単位遊技が含まれる場合に、特別図柄抽選に当選している単位遊技に対応する保留回数に対応する位置においてモータ863のトルクを不連続に変化させる確率は、0%より大きく100%未満の確率であってもよいし、100%の確率であってもよい。
このように、押圧操作装置1261に対してモータ863のトルクを超える力での押込操作が行われた場合に、保留されている各単位遊技の内容(例えば、特別図柄抽選に当選しているか否か)に応じて、押圧操作装置1261の移動態様(すなわち、押圧操作装置1261の移動中におけるモータ863のトルクの不連続な変化による操作感の変化、移動に対する反力のパターン)が変化する構成においては、保留されている各単位遊技の抽選結果等の内容を押圧操作装置1261の移動態様に基づいて推測する遊技性を提供することができる。
次に、図51から図54を参照して、上記仕様に構成された本実施形態のパチンコ機100で実行される演出例を説明する。当該演出例においては、副制御基板940の制御によって操作面が上下方向に移動可能に構成される押圧操作装置1261の動作態様によって、有利遊技状態の状況(例えば、残り時短回数、回数補助条件が成立するまでの変動回数、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態であるか否か、等)を示唆可能に構成される。
図51(A)は、本実施形態のパチンコ機100で実行される演出例による演出が行われる場合における特別図柄の変動表示の一例を示すタイムチャートであり、図51(B)は、図51(A)のタイムチャートの各時刻における押圧操作装置1261の動作例を説明するための説明図である。図52は、図51(A)のタイムチャートに対応する押圧操作装置1261の動作の一例を説明するための説明図である。
なお、図52(A)から図52(F)の各図においては、押圧操作装置1261の各動作時に対応して装飾図柄表示装置479に表示される画面の一例を合わせて図示している。詳細は後述するが、本実施形態の当該演出例においては、所定の演出条件が成立した場合に装飾図柄表示装置479に表示される内容から、有利遊技状態の状況(例えば、残り時短回数、回数補助条件が成立するまでの変動回数、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態であるか否か、等)を推測できない構成とされている。つまり、本実施形態の当該演出例においては、装飾図柄表示装置479の表示態様から推測できない有利遊技状態の状況が、押圧操作装置1261の動作態様によって示唆されるよう構成される。
ここで、本実施形態のパチンコ機100において、上記第6実施形態や第7実施形態のパチンコ機100と同様の、装飾図柄表示装置479の表示態様から有利遊技状態の状況を推測可能な演出も実行可能な構成としてもよい。すなわち、有利遊技状態の状況が、押圧操作装置1261の動作態様によって示唆される場合と、装飾図柄表示装置479の表示態様から示唆される場合とがあるようにパチンコ機100を構成してもよく、例えば、演出の種類を選択可能な期間(例えば、特別図柄の変動表示が待機されている期間や特別遊技状態中における遊技者による選択操作が可能な期間)を設定し、遊技者の選択操作によって有利遊技状態の状況が示唆されるパターンを選択可能にしてもよいし、副制御基板940の制御によっていずれの態様で有利遊技状態の状況を示唆するかを抽選によって選択したり、順番によって交互に選択したりする構成としてもよい。
図51(A)に示すように、当該演出例において、所定の演出条件(例えば、変動回数演出条件)が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示では、変動開始からリーチ表示がされるまでの時間は、第7実施形態における第3の演出例(図43参照)と同様に予め決められた時間(例えば、60秒)とされる。
なお、本実施形態においては、所定の演出条件であって、特別図柄の変動表示が開始される場合に条件判定がなされる演出条件は、第6実施形態および第7実施形態における変動回数演出条件と同様の条件とされる。つまり、当該演出例において、特別図柄の変動表示が開始される場合に条件判定がなされる所定の演出条件は、電サポがある有利遊技状態中における変動表示が実行される毎に実行される演出実行抽選において当選した場合と、転落条件が成立した場合と、大当り終了後に電サポがある特別図柄の変動表示が所定回数(例えば、100回)実行された場合とにおいて成立する。
なお、転落条件が成立した場合と、所定回数の変動表示が実行された場合とにおいては、必ずしも100%の確率で、演出条件が成立することとする必要はなく、各条件成立に対応して予め設定した確率で実行されることとしてもよく、例えば、電サポのある変動表示が所定回数実行された場合において50%の確率で演出条件が成立し、転落条件が成立した場合には、所定回数の場合より高い80%の確率で演出条件が成立するようにしてもよい。また、演出条件が成立することとなる電サポのある変動表示の回数(所定回数)は、大当り後において電サポが終了となる時短回数と一致するようにしてもよく、例えば、100回、300回、500回の3回を所定回数としてもよい。
ここで、「特別図柄の変動表示が所定回数実行された場合」としては、「現在の遊技状態が発生してから所定回数の特別図柄の変動表示が実行された場合」であってもよいし、または、転落条件の成立によって発生した遊技状態(例えば、高確率時短遊技状態や低確率時短遊技状態A)において、「遷移前の遊技状態(例えば、確変遊技状態や潜確後時短遊技状態)が発生してからの通算として特別図柄の変動表示が所定回数実行される毎」であってもよい。
なお、演出条件の成立としては、演出実行抽選に当選した場合、転落条件が成立した場合、所定回数の特別図柄の変動表示が実行された場合のいずれか又は一部であってもよいし、このいずれか又は一部に代えて、または、このいずれか又は一部に加えて、他の演出条件を含むようにしてもよい。例えば、電サポのある変動表示の実行される時間として所定の時間が経過する毎(例えば、現在の遊技状態が発生してから5分毎など)に演出条件が成立する構成としてもよい。
所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示においては、時刻T1において当該変動表示が開始されると、押圧操作装置1261は、副制御基板940による作動機構860の制御によって、図51(B)に示すように、操作面の位置が当該変動表示の開始タイミングにおける特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に係る単位遊技の保留回数に応じた位置となるよう動作する。
具体的に、図柄の変動表示が開始されるタイミング(時刻T1)において、当該変動表示の開始タイミングにおいて特別図柄に係る単位遊技の保留回数が1以上である場合、押圧操作装置1261は、操作面の位置が、当該変動表示の開始タイミングにおける位置(以下、当該位置を「変動開始時位置」とも称す)から、当該保留回数に応じた位置まで上昇するよう副制御基板940によって制御される。
本実施形態のパチンコ機100においては、押圧操作装置1261の操作面の変動開始時位置は、図52(A)に示すように、位置Bminとされる。位置Bminは、作動機構860におけるピニオン862に対するラック861の移動範囲のうち、最も下方側にラック861が位置する場合の操作面の位置を示す。
なお、押圧操作装置1261の操作面の変動開始時位置は、必ずしも、位置Bminである必要はなく、位置Bminより高く、かつ、位置Bmaxより低い所定の位置であってもよい。なお、位置Bmaxは、作動機構860におけるピニオン862に対するラック861の移動範囲のうち、最も上方側にラック861が位置する場合の操作面の位置を示す。
特別図柄の変動表示の開始タイミングにおける特別図柄に係る単位遊技の保留回数が最大回数である8である場合、押圧操作装置1261の操作面は、副制御基板940の制御によって、変動開始時位置である位置Bminから位置Bmaxまで上昇し、位置Bmaxにおいて停止する(中立位置として維持される)。
特別図柄の変動表示の開始タイミングにおける特別図柄に係る単位遊技の保留回数が1から7である場合、押圧操作装置1261の操作面は、副制御基板940の制御によって、変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)より高い位置であって、当該保留回数の値が大きいほど高くなるよう当該保留回数の各値に対して予め決められた位置(例えば、図52(A)における位置Ba)まで上昇し、当該位置において停止する。
よって、特別図柄の変動表示の開始後に動作した押圧操作装置1261の操作面が達した位置によって、当該変動表示の開始タイミングにおける特別図柄に係る単位遊技の保留回数を遊技者に示すことができる。
特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて特別図柄に係る単位遊技の保留回数が0である場合には、押圧操作装置1261は動作(上昇)せず、操作面の位置が変動開始時位置である位置Bminのままとされる。よって、特別図柄の変動表示の開始後に押圧操作装置1261が動作しなければ、当該変動表示の開始タイミングにおける特別図柄に係る単位遊技の保留回数がゼロであることを示す。
本実施形態の当該演出例において、所定の演出条件が成立した場合に装飾図柄表示装置479に表示される内容は、後述する一部の内容を除き、基本的に第7実施形態における第3の演出例と同内容に構成されている。
例えば、当該演出例においては、時刻T1、すなわち、特別図柄の変動表示が開始されるタイミングにおいて、第1キャラクタ801が、第7実施形態における第3の演出例と同様に、これから変動しようとする停止中の装飾図柄680L,680M,680Rに対する後方側(背後側)に比較的小さなサイズで表示され(図52(A)参照)、当該変動表示が開始された後も、第7実施形態における第3の演出例と同様に、第1キャラクタ801が、装飾図柄680L,680M,680Rに対する後方側において、高速変動の進行に伴い次第に前進するかのようにその大きさが次第に大きく変化し始める(図52(B)参照)。
本実施形態の当該演出例においては、特別図柄の変動表示の開始タイミング(時刻T1)において特別図柄に係る単位遊技の保留回数が1以上であり、それによって、押圧操作装置1261の操作面が変動開始時位置から上昇する場合には、当該操作面が保留回数に応じた位置に達したタイミングで、第1キャラクタ801に対する前方側に「ボタンを押せ!」など、押圧操作装置1261に対する押込操作を遊技者に促すメッセージ(図示せず)が表示される。これにより、特別図柄の変動表示の開始後に押圧操作装置1261の操作面が特別図柄に係る単位遊技の保留回数に応じた位置まで上昇した場合には、変動開始時位置より高くなった操作面に対する押込操作を遊技者に行わせることができる。
特別図柄の変動表示の開始後に特別図柄に係る単位遊技の保留回数に応じた位置まで上昇した操作面に対して遊技者が押込操作を行った場合、押圧操作装置1261は、副制御基板940による作動機構860の制御によって、図51(B)に示すように、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技の実行後の遊技状態の先読み結果に応じた動作を行う。
具体的に、特別図柄に係る単位遊技の保留回数に応じた位置まで上昇した操作面に対して遊技者が押込操作を行った場合、押圧操作装置1261は、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技のうち、当該特別図柄の変動表示の終了後に遊技状態が変化することとなる単位遊技であって最も早期に実行される単位遊技(最も古くに保留された単位遊技)に対応する位置での操作感(すなわち、押込操作方向の反力の大きさ)が、所定の確率(例えば、50%の確率)で、それ以前の操作感に比べて重くなるよう副制御基板940によって制御される。
遊技状態が変化することとなる単位遊技としては、特別図柄抽選の当選となって特別遊技状態へ移行する単位遊技が例示され、また、確変状態中での転落抽選の当選が例示される。なお、遊技状態が変化することとなる単位遊技としては、特別図柄抽選の当選となって特別遊技状態へ移行する単位遊技である場合など、いずれかの抽選の当選のみを対象にして、操作感が重くなるように変化させる制御をしてもよいし、いずれかの抽選の当選の一部(例えば、確変遊技状態へ移行する特別図柄抽選の当選)を対象として操作感が重くなるように変化させる制御をしてもよい。
また、副制御基板940は、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技に対応する各保留情報を参照し、保留されていた単位遊技のうち、遊技状態が変化することとなる単位遊技が存在する場合に、所定の確率(例えば、50%の確率)で、その中で最も早期に実行される単位遊技(最も古くに保留された単位遊技)に対応する位置での操作感がそれ以前の操作感に比べて重くなるよう、押圧操作装置1261への押込操作(押圧操作)に対する反力(モータ863のトルク)を制御する。
よって、所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示において、当該変動表示の開始後に押圧操作装置1261の操作面が上昇した場合、遊技者は、上昇した操作面に対する押込操作をした場合の操作感(すなわち、押込操作方向の反力の大きさ)が変化した位置によって、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて保留されていた特別図柄に係る単位遊技に対する先読み、より詳細には、保留されていた単位遊技の中に遊技状態が変化することとなる単位遊技が存在するか否かの推測を行うことができる。
なお、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技の実行後の遊技状態の先読み結果に応じた押圧操作装置1261の動作としては、上記例示した動作(すなわち、保留されていた単位遊技のうち、最も早期に、遊技状態が変化することとなる単位遊技に対応する位置において押込操作に対する操作感が重くなるような動作)に限らず、遊技状態が変化することとなる全ての単位遊技に対応する位置において操作感を異ならせてもよいし、また、保留されていた単位遊技のうち、遊技状態が変化することとなる単位遊技が存在する場合に、所定の確率で、押圧操作装置1261の操作面の位置とは無関係に(例えば、押込操作の開始時から)押込操作に対する操作感が重くなるように押圧操作装置1261を動作させる構成であってもよい。
あるいは、例えば、押込操作によって下降する押圧操作装置1261の移動態様(押圧操作装置1261の移動中におけるモータ863のトルクの不連続な変化による操作感の変化、移動に対する反力のパターン)が変化する構成において、当該移動態様の変化パターンを予め複数種類準備し、押圧操作装置1261に対して押込操作が行われた場合に、それら複数種類の変化パターンのうち、保留されていた単位遊技における遊技状態が変化することとなる単位遊技の数や、保留の時系列に対する当該単位遊技の位置などの条件に応じて選択された変化パターンとなるように押圧操作装置1261を動作させる構成であってもよい。
特別図柄に係る単位遊技の保留回数に応じた位置まで上昇した押圧操作装置1261の操作面に対して遊技者が押込操作を行った場合に、当該押込操作によって操作面が変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)に到達すると、副制御基板940は、当該操作面の位置が変動開始時位置において中立位置として維持されるよう作動機構860を制御する。
なお、押圧操作装置1261の操作面が特別図柄に係る単位遊技の保留回数に応じた位置に達してから所定時間(例えば、5秒)以内に当該操作面に対して押込操作が行われなかった場合、または、当該操作面に対して押込操作がされたものの操作面が変動開始時位置に達しなかった場合、副制御基板940は、当該操作面の位置を変動開始時位置まで略一定の速度で下降させた後、当該操作面の位置が変動開始時位置において中立位置として維持されるよう作動機構860を制御する。
本実施形態の当該演出例においては、押圧操作装置1261の動作が、上述した特別図柄に係る単位遊技の保留回数に応じた操作面の位置の移動や、保留されていた特別図柄に係る単位遊技に対する先読み結果に応じた動作など、先読みを含む特別図柄に係る単位遊技の保留に関する動作(演出)である場合、押圧操作装置1261における操作カバー部材870における少なくとも一部の領域(例えば、押圧操作装置1261の操作面の一部または全部)が、操作カバー部材870の内側に配置されたLEDなどの発光体(図示せず)の発光によって所定の発光色(例えば、黄色)で発光される。これにより、操作カバー部材870の発光色によって、押圧操作装置1261の動作が、先読みを含む特別図柄に係る単位遊技の保留に関する動作であることを遊技者に示すことができる。
所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示においては、装飾図柄680L,680M,680Rが高速変動中であって、押圧操作装置1261の操作面が特別図柄に係る単位遊技の保留回数に応じた位置から変動開始位置へ復帰した後の所定のタイミング(図51(A)における時刻T6)において、押圧操作装置1261は、副制御基板940による作動機構860の制御によって、図51(B)に示すように、操作面の位置がリーチ残時間(すなわち、リーチ表示がされるまでの残り時間)の初期値に対応する位置となるよう動作する。
具体的に、時刻T6において、押圧操作装置1261は、図52(B)に示すように、操作面の位置が、変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)から、リーチ残時間の初期値に対応する位置(例えば、位置Bb3)まで上昇するよう副制御基板940によって制御される。副制御基板940は、押圧操作装置1261の操作面を当該位置まで上昇させた後、当該操作面を当該位置において停止させる(維持させる)。
なお、リーチ残時間の初期値に対応する操作面の位置は、変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)より高い位置であって、当該位置から予め決められた略一定の速度で操作面を下降させた場合にリーチ残時間がゼロになったタイミング(すなわち、リーチ表示が生じたタイミングである時刻T3)で押圧操作装置1261の操作面が変動開始位置に達する位置とされる。つまり、リーチ残時間の初期値が大きい値である程、リーチ残時間の初期値に対応する操作面の位置は高い。
本実施形態における当該演出例においては、第7実施形態における第3の演出例と同様に、所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示において残り時短回数に応じて選択可能な複数種類の各演出に対し、リーチ残時間の初期値と当該初期値に対応する操作面(押圧操作装置1261の操作面)の高さとの組合せが割り当てられている。
図53は、残り時短回数に応じて選択可能な各演出と、リーチ残時間の初期値および当該初期値に対応する操作面の高さとの関係の一例を説明するための説明図である。
図53に示す例においては、押圧操作装置1261の操作面の高さを、位置Bb5>位置Bb4>位置Bb3>位置Bb2>位置Bb1とした場合に、演出Aに対して押圧操作装置1261の操作面の高さがこれらの中で最も高い位置Bb5が対応づけられている。なお、位置Bb5は、位置Bmaxであってもよく、位置Bmaxより低い所定の位置であってもよい。
また、演出Aに対して当該操作面の高さが2番目に高い位置Bb4が対応づけられ、演出Bに対して当該操作面の高さが3番目に高い位置Bb3が対応づけられ、演出Cに対して当該操作面の高さが4番目に高い位置Bb2が対応づけられ、演出Dに対して当該操作面の高さが5番目に高い(すなわち、最も低い)位置Bb1が対応づけられている。なお、位置Bb1は、位置Bminより高い所定の位置とされる。
また、図53に示す例においては、演出Aにおけるリーチ残時間の初期値は40秒とされ、演出Bにおけるリーチ残時間の初期値は30秒とされ、演出Cにおけるリーチ残時間の初期値は20秒とされ、演出Dにおけるリーチ残時間の初期値は15秒とされ、演出Eにおけるリーチ残時間の初期値は45秒とされている。
よって、リーチ残時間の初期値が大きいほど当該初期値に対応する押圧操作装置1261の操作面の位置が高くなるよう構成された当該例においては、押圧操作装置1261の操作面は、時刻T6における押圧操作装置1261の動作後(操作面の上昇後)に、その位置が、リーチ残時間の初期値が大きいほどより高い位置まで上昇する。つまり、リーチ残時間の初期値が大きいほど、時刻T6での動作後における押圧操作装置1261の突出量が大きくなる。
演出A~演出Eは、第7実施形態と同様、残り時短回数に応じて選択可能な演出であり、本実施形態の当該演出例において、リーチ残時間の初期値は、第7実施形態の第1の演出例において用いた武器演出テーブル(図40参照)と同様の演出テーブルを用いて選択される。つまり、残り時短回数が多い程、演出Aから演出Eのうちリーチ残時間の初期値が小さい(短い時間)演出が選択され易い演出テーブルを用いてリーチ残時間の初期値を選択する。
これにより、残り時短回数が多い程(つまり、リーチ残時間の初期値が小さい程)、リーチ残時間の初期値に対応する押圧操作装置1261の操作面の位置として低い位置が選択され易いので、時刻T6における動作後の押圧操作装置1261の操作面の位置によって残り時短回数を遊技者に示唆することができる。なお、演出A~演出Eは、必ずしも、当該演出例のように残り時短回数に応じて選択される必要はなく、残り時短回数に代えて、または、残り時短回数に加えて、残り時短回数以外の有利遊技状態の状況(例えば、回数補助条件成立までの残り回数や、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態など)に応じて選択される構成であってもよい。
図51および図52に戻って説明する。押圧操作装置1261の操作面の位置がリーチ残時間の初期値に対応する位置(例えば、位置Bb3)まで上昇すると、当該操作面が当該位置にて停止してから数秒後(例えば、2秒後)に、押圧操作装置1261は、副制御基板940による作動機構860の制御によって、リーチ残時間がゼロになったタイミング、すなわち、リーチ表示が生じたタイミング(図51における時刻T3)で押圧操作装置1261の操作面が変動開始位置に達するよう動作する。
具体的に、押圧操作装置1261は、図52(C)に示すように、時刻T6においてリーチ残時間の初期値に対応する位置(例えば、位置Bb3)まで上昇した操作面が、リーチ残時間がゼロになったタイミングで押圧操作装置1261の操作面が変動開始位置(本実施形態では、位置Bmin)まで達する略一定の速度で下降するよう副制御基板940によって制御される。
よって、本実施形態の当該演出例においては、押圧操作装置1261の操作面を略一定の速度で変動開始位置まで下降させることで、上述したリーチ残タイマ831(図44参照)同様のリーチ残時間をカウントダウンする演出(所謂タイマ演出)を行うことができる。
なお、位置Bb1を位置Bmin(変動開始時位置)とし、演出Dにおいては、時刻T6において押圧操作装置1261の操作面を上昇させることなく位置Bminで維持する構成、つまり、当該操作面の下降によるリーチ残時間のカウントダウンを行わない構成としてもよい。
本実施形態の当該演出例においては、所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示に伴って装飾図柄表示装置479に表示される内容のうち、時刻T1から時刻T3までの期間の内容は、第7実施形態における第3の演出例と同内容に構成される。よって、時刻T1において特別図柄の変動表示の開始後は、装飾図柄680L,680M,680Rが高速変動し(図52(B)参照)、これらの装飾図柄680L,680M,680Rのうち左図柄列の装飾図柄680Lがまず停止した後、特別図柄の変動表示の開始から60秒後となるタイミング(時刻T3)において、右図柄列の装飾図柄680Rが停止し、それによって、リーチ表示が生じる(図52(C)参照)。
押圧操作装置1261の操作面が高速変動中の時刻T6においてリーチ残時間の初期値に対応する位置まで上昇した後、リーチ残時間をカウントダウンすべく略一定の速度で下降し、リーチ表示が生じたタイミング(時刻T3)において押圧操作装置1261の操作面が変動開始位置(本実施形態では、位置Bmin)に達すると、副制御基板940は、当該操作面の位置が変動開始時位置において中立位置として維持されるよう作動機構860を制御する。
本実施形態の当該演出例においては、押圧操作装置1261の動作が、リーチ残時間の初期値に対応する位置への移動や、当該初期値に対応する位置から変動開始位置への移動など、リーチ残時間をカウントダウンする演出に関する動作(演出)である場合、押圧操作装置1261における操作カバー部材870における少なくとも一部の領域(例えば、押圧操作装置1261の操作面の一部または全部)が、上述した先読みを含む特別図柄に係る単位遊技の保留に関する動作の際の発光色とは異なる発光色(例えば、青色)で発光される。これにより、操作カバー部材870の発光色によって、押圧操作装置1261の動作が、リーチ残時間をカウントダウンする演出に関する動作であることを遊技者に示すことができる。
本実施形態の当該演出例においては、所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示において、図51(A)に示すように、時刻T3においてリーチ表示がされた後はリーチ演出が実行される。
なお、本実施形態の当該演出例におけるリーチ演出では、第7実施形態における第3の演出例と同様に、第1キャラクタ801の前方側に装飾図柄680L,680M,680Rが重ならず、その全貌が明瞭になる一方で、当該第3の演出例とは異なり、第1キャラクタ801が手にする武器811は残り時短回数の大小に依らない同一の形態であり、ハチマキ812の色も変動開始時から変化することなく同色のまま継続される(図52(D)参照)。
つまり、本実施形態の当該演出例におけるリーチ演出は、第7実施形態における第3の演出例のリーチ演出とは異なり、第1キャラクタ801の表示態様から残り時短回数や特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態を推測できない構成である。なお、リーチ演出において、武器811およびハチマキ812が、第7実施形態における第3の演出例のリーチ演出と同様に、残り時短回数や特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態を推測可能な態様(種類、色)で表示される構成としてもよい。
時刻T3においてリーチ表示がされてからα秒後(例えば、2秒後)のタイミングにおいて、押圧操作装置1261は、副制御基板940による作動機構860の制御によって、図51(B)に示すように、特別図柄の変動表示後の遊技状態に応じた動作を行う。
具体的に、時刻(T3+α)において、押圧操作装置1261は、まず、図52(D)に示すように、操作面の位置が、変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)から、変動開始時位置より高い所定の位置(本実施形態では、位置Bmax)まで上昇するよう制御される。副制御基板940は、押圧操作装置1261の操作面を当該位置まで上昇させた後、当該操作面を当該位置において停止させる(維持させる)。
そして、当該位置まで上昇した操作面に対して遊技者が押込操作を行った場合に、押圧操作装置1261は、特別図柄の変動表示後の遊技状態に応じて選択された操作感の重さとなるよう副制御基板940によって制御される。なお、操作面への押込操作に対する操作感の重さの制御は、副制御基板940による、押圧操作装置1261への押込操作に対する反力(モータ863のトルク)の制御によって行われる。
なお、本実施形態の当該演出例において、時刻(T3+α)において上昇した操作面に対する押込操作を行った場合の操作感の重さは、第7実施形態においてハチマキ812の色を選択した場合と同様に選択される。例えば、操作感の重さ(押込操作方向の反力の大きさ)が異なる5種類の操作感のパターンを準備し、操作感が重いものから順に、それぞれ、ランクとして、+2、+1.0、-1、および-2を割り当て、第7実施形態の第2の演出例において用いた第1ハチマキ演出テーブル(図41(A)参照)と同様のテーブルを用いて操作感の重さのランクを選択する。
つまり、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態(より詳細には、確変遊技状態または潜確後時短遊技状態)である場合には、5種類のランクのうち値の大きなランクが選ばれ易く、かつ、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態(より詳細には、高確率時短遊技状態または低確率時短遊技状態A)には、確変状態である場合より値の小さなランクが選ばれ易いテーブルを用いて操作感の重さのランクを選択する。
よって、本実施形態の当該演出例においては、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態である場合には、時刻(T3+α)において上昇した操作面に対する押込操作をしたときの操作感が重くなり易く、非確変状態である場合には、確変状態である場合よりも当該操作感が軽くなり易いので、時刻(T3+α)において上昇した操作面に対する押込操作をしたときの操作感によって、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態であるか非確変状態であるかを遊技者に推測させることが可能となる。
なお、第2ハチマキ演出テーブル(図41(B)参照)のような、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合(確変状態継続)と、遊技状態が非確変状態へ転落する場合(非確変状態へ転落)と、非確変状態が継続される場合(非確変状態継続)とに対し、それぞれ、操作感の重さのランクの変化量を対応付けたテーブルを別途準備し、第7実施形態における第2の演出例と同様に、所定の演出条件が成立する毎の操作感の連続性を加味したランクが選択される構成としてもよい。
つまり、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立した場合(より詳細には、特別遊技状態の終了後または低確率時短遊技状態への遷移後に初めて所定の演出条件が成立した場合)に押圧操作装置1261の被操作部の動作が制御される第1の態様と、押圧操作装置1261の被操作部が第1の態様で動作された後に所定の演出条件が成立した場合に当該被操作部の動作が制御される第2の態様とが異なる選択条件に基づいて決定される構成であってもよい。
本実施形態の当該演出例においては、時刻(T3+α)において、押圧操作装置1261の操作面の位置が、所定の位置(本実施形態では、位置Bmax)まで上昇した位置に達したタイミングで、図52(D)に示すように、第1キャラクタ801に対する前方側に「ボタンを押せ!」など、押圧操作装置1261に対する押込操作を遊技者に促すメッセージ832が表示される。これにより、所定の位置まで上昇した押圧操作装置1261の操作面に対する押込操作を遊技者に行わせることができる。
これにより、所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示において、遊技者は、時刻(T3+α)のタイミングにおいて上昇した操作面に対する押込操作をした場合の操作感によって、当該変動表示の終了後の遊技状態が確変遊技状態である単位遊技が存在するか否かの推測を行うことができる。
なお、時刻(T3+α)のタイミングにおける特別図柄の変動表示後の遊技状態に応じた動作としては、上記例示した動作(すなわち、特別図柄の変動表示後の遊技状態に応じて選択された操作感の重さとなるような動作)に限らず、押込操作によって下降する押圧操作装置1261の移動態様(押圧操作装置1261の移動中におけるモータ863のトルクの不連続な変化による操作感の変化、移動に対する反力のパターン)が変化する構成において、当該移動態様の変化パターンを予め複数種類準備し、押圧操作装置1261に対して押込操作が行われた場合、それら複数種類の変化パターンのうち、特別図柄の変動表示後の遊技状態に応じて選択された変化パターンとなるように押圧操作装置1261を動作させる構成であってもよい。
時刻(T3+α)のタイミングにおいて所定の位置まで上昇した押圧操作装置1261の操作面に対して遊技者が押込操作を行った場合に、当該押込操作によって操作面が変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)に到達すると、副制御基板940は、当該操作面の位置が変動開始時位置において中立位置として維持されるよう作動機構860を制御する。
なお、押圧操作装置1261の操作面が時刻(T3+α)から所定時間(例えば、5秒)以内に当該操作面に対して押込操作が行われなかった場合、または、当該操作面に対して押込操作がされたものの操作面が変動開始時位置に達しなかった場合、副制御基板940は、当該操作面の位置を変動開始時位置まで略一定の速度で下降させた後、当該操作面の位置が変動開始時位置において中立位置として維持されるよう作動機構860を制御する。
本実施形態の当該演出例においては、押圧操作装置1261の動作が、リーチ演出中における動作(例えば、上述した時刻(T3+α)における動作や、後述する時刻T7または時刻T8における動作)である場合、押圧操作装置1261における操作カバー部材870における少なくとも一部の領域(例えば、押圧操作装置1261の操作面の一部または全部)が、上述した先読みを含む特別図柄に係る単位遊技の保留に関する動作の際の発光色とも、リーチ残時間をカウントダウンする演出に関する動作の際の発光色とも異なる発光色(例えば、赤色)で発光される。これにより、操作カバー部材870の発光色によって、押圧操作装置1261の動作が、リーチ演出中における動作であることを遊技者に示すことができる。
本実施形態の当該演出例においては、所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示において、リーチ表示後の所定のタイミング(図51(A)における時刻T7)において、押圧操作装置1261は、副制御基板940による作動機構860の制御によって、図51(B)に示すように、操作面の位置が大当り期待度に応じた動作を行う。
具体的に、図52(E)に示すように、操作面が変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)に位置する押圧操作装置1261は、時刻T7において、操作面の位置が大当り期待度に応じた回数の上下動を行うよう副制御基板940によって制御される。当該演出例においては、時刻T7において押圧操作装置1261の操作面が上下動する回数は、大当り期待度が大きい程、多い回数とされる。よって、時刻T7において押圧操作装置1261の操作面が上下動する回数が多い程、大当り期待度が高いことを示す。
なお、本実施形態の当該演出例におけるリーチ演出では、時刻T7において、第7実施形態における第3の演出例において時刻T4に表示される群表示(第2キャラクタ802の群表示)と同様の群表示が表示されるが(図52(E)参照)、群表示に含まれる第2キャラクタ802の数は、当該第3の演出例とは異なり、大当り期待度の大小にかかわらず一定の数とされる。つまり、本実施形態の当該演出例において、時刻T7において表示される群表示は、第7実施形態における第3の演出例の時刻T4において表示される群表示とは異なり、当該群表示に含まれる第2キャラクタ802の数から大当り期待度を推測できない構成である。なお、リーチ演出において表示される群表示を構成する第2キャラクタ802の数が、第7実施形態における第3の演出例のリーチ演出と同様に、大当り期待度を推測可能な態様(数)で表示される構成としてもよい。
押圧操作装置1261の操作面が上下動されるタイミング、すなわち、図51(A)における時刻T7のタイミングは、第7実施形態における第3の演出例と同様、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態に応じて選択される。つまり、リーチ表示のタイミングに対する押圧操作装置1261の操作面の上下動が開始されるタイミングは、時刻T3に対する時刻T7の時間的位置は、第7実施形態における第3の演出例と同様、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態に応じて変化する。
よって、本実施形態の当該演出例においては、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態が、時刻(T3+α)において上昇した押圧操作装置1261の操作面に対する押込操作をしたときの操作感と、リーチ表示のタイミングに対する押圧操作装置1261の操作面の上下動が開始されるタイミングとによって示唆される。
押圧操作装置1261の操作面の上下動が開始されるタイミングは、第7実施形態の第3の演出例において用いた第1群表示現出時期選択テーブル(図46(A)参照)と同様のテーブルを用いて選択される。つまり、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態(より詳細には、確変遊技状態または潜確後時短遊技状態)である場合には、リーチ表示がされてからの時間長さ(すなわち、時刻T3から時刻T7までの時間長さ)が長いタイミングが選ばれ易く、かつ、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態(より詳細には、高確率時短遊技状態または低確率時短遊技状態A)には、リーチ表示がされてからの時間長さが確変状態である場合より短いタイミングが選ばれ易いテーブルを用いて押圧操作装置1261の操作面の上下動が開始されるタイミング2を選択する。
よって、所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示において、当該変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態である場合には、リーチ表示後に比較的長い時間の経過後に押圧操作装置1261の操作面の上下動が開始され易く、非確変状態である場合には、確変状態である場合よりも早いタイミングで押圧操作装置1261の操作面の上下動が開始され易いので、リーチ表示後に押圧操作装置1261の操作面の上下動が開始されるタイミングによって、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態であるか非確変状態であるかを遊技者に推測させることが可能となる。
なお、第7実施形態の第3の演出例において用いた第2群表示現出時期選択テーブル(図46(B)参照)のような、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合(確変状態継続)と、遊技状態が非確変状態へ転落する場合(非確変状態へ転落)と、非確変状態が継続される場合(非確変状態継続)とに対し、それぞれ、押圧操作装置1261の操作面の上下動が開始されるタイミングの変化量を対応付けたテーブルを別途準備し、第7実施形態における第3の演出例と同様に、所定の演出条件が成立する毎の連続性を加味した、押圧操作装置1261の操作面の上下動が開始されるタイミングが選択される構成としてもよい。
副制御基板940は、時刻T7において、押圧操作装置1261の操作面を大当り期待度に応じた回数で上下動させた場合、当該上下動の終了後、当該操作面の位置が変動開始時位置において中立位置として維持されるよう作動機構860を制御する。
中図柄列の装飾図柄680Mの停止タイミング(時刻T5)より前の所定のタイミング(図51(A)における時刻T8)において、押圧操作装置1261は、副制御基板940による作動機構860の制御によって、図51(B)に示すように、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じた動作を行う。
具体的に、時刻T8において、押圧操作装置1261は、まず、図52(F)に示すように、操作面の位置が、変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)から、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じた位置、より詳細には、図54を参照して後述するテーブルにより選択された位置(例えば、位置Bc8)まで上昇するよう副制御基板940によって制御される。副制御基板940は、押圧操作装置1261の操作面を当該位置まで上昇させた後、当該操作面を当該位置において停止させる(維持させる)。
図54は、時刻T8における操作面(押圧操作装置1261)の位置を選択するテーブル(以下、当該テーブルを「操作面位置選択テーブル」とも称す)の内容の一例を示す説明図である。より詳細には、図54(A)は、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態(より詳細には、確変遊技状態または潜確後時短遊技状態)である場合に参照される操作面位置選択テーブルの内容の一例を示す説明図である。図54(B)は、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態(より詳細には、高確率時短遊技状態または低確率時短遊技状態A)である場合に参照される操作面位置選択テーブルの内容の一例を示す説明図である。
図54の操作面位置選択テーブルにおける押圧操作装置1261の位置を示す11種類の位置Bc0~位置Bc10は、その高さが、位置Bc10>位置Bc9>位置Bc8>位置Bc7>位置Bc6>位置Bc5>位置Bc4>位置Bc3>位置Bc2>位置Bc1>位置Bc0であるとする。なお、位置Bc10は、位置Bmaxであってもよく、位置Bmaxより低い所定の位置であってもよい。また、なお、位置Bc0は、位置Bminであってもよく、位置Bminより高い所定の位置であってもよい。
特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態である場合、当該遊技状態においては回数補助条件が成立しないので、当該場合に対する操作面位置選択テーブルは、図54(A)に示すように、回数補助条件が成立するまでの変動回数とは無関係に、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が位置Bc0の場合と位置Bc1の場合と位置Bc2の場合とでそれぞれ35%、35%、30%の選択確率で選択されるよう構成される。
よって、特別遊技状態の終了後の確変遊技状態または潜確後時短遊技状態である場合、時刻T8における押圧操作装置1261の動作後(操作面の上昇後)、当該押圧操作装置1261の操作面の位置は、位置Bc0、位置Bc1、または位置Bc2のいずれか、すなわち、低い側の3つの位置のうちのいずれかとなる。
これに対し、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合に対する操作面位置選択テーブルは、図54(B)に示すように、回数補助条件が成立するまでの変動回数に対し、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が対応付けられている。
具体的に、図54(B)に示すように、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合に対する操作面位置選択テーブルにおいては、回数補助条件が成立するまでの変動回数が201回以上である場合に対し、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が位置Bc0である場合と位置Bc1である場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、当該変動回数が151~200回である場合に対し、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が位置Bc1である場合と位置Bc2である場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、当該変動回数が101~150回である場合に対し、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が位置Bc2である場合と位置Bc3である場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、当該変動回数が81~100回である場合に対し、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が位置Bc3である場合と位置Bc4である場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、当該変動回数が61~80回である場合に対し、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が位置Bc4である場合と位置Bc5である場合とで各々50%の選択確率で対応づけられている。
また、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合に対する操作面位置選択テーブルにおいては、回数補助条件が成立するまでの変動回数が41~60回である場合に対し、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が位置Bc5である場合と位置Bc6である場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、当該変動回数が21~40回である場合に対し、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が位置Bc6である場合と位置Bc7である場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、変動回数が11~20回である場合に対し、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が位置Bc7である場合と位置Bc8である場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、変動回数が1~10回である場合に対し、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が位置Bc8である場合と位置Bc9である場合とで各々50%の選択確率で対応づけられ、変動回数が0回である場合に対し、移動先となる押圧操作装置1261の操作面の位置が位置Bc9である場合と位置Bc10である場合とで各々50%の選択確率で対応づけられている。
図54(B)の操作面位置選択テーブル(特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合に対する操作面位置選択テーブル)によれば、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じて所定の演出(つまり、時刻T8において押圧操作装置1261の操作面が位置Bc0~位置Bc10のうちいずれかへ移動する演出)が実行される実行比率が異なるように構成されている。
よって、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が非確変状態である場合には、回数補助条件が成立するまでの変動回数が少ない程(すなわち、今後に回数補助条件が成立する時期が早期である程)、時刻T8における動作後の押圧操作装置1261の操作面の位置として高い位置が選択され易いので、時刻T8における動作後の押圧操作装置1261の操作面の位置(高さ)によって回数補助条件が成立するまでの変動回数を遊技者に推測させることができる。
特に、時刻T8における押圧操作装置1261の操作面の移動先が位置Bc10とされるのは、回数補助条件が成立するまでの変動回数が0回である場合に限られるので、押圧操作装置1261の操作面が11種類の移動先のうち最も高い位置である位置Bc10まで上昇した場合には、回数補助条件が成立するまでの変動回数が0回、すなわち、回数補助条件の成立が確定したと遊技者に推測させることができる。
また、図54(B)の操作面位置選択テーブルによれば、実行可能な複数種類の演出(押圧操作装置1261の操作面の移動先が位置Bc0~位置Bc10である11種類の演出)のうち、1の演出が実行されるか当該1の演出とは異なる他の1の演出が実行されるかの実行比率が、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じて異なる。
例えば、回数補助条件が成立するまでの変動回数が201回以上である場合には、押圧操作装置1261の操作面の移動先が位置Bc0である演出が選択されるか、当該移動先が位置Bc1である演出が選択されるかの選択比率が50:50であり、回数補助条件が成立するまでの変動回数が151~200回である場合には、押圧操作装置1261の操作面の移動先が位置Bc1である演出が選択されるか、当該移動先が位置Bc2である演出が選択されるかの選択比率が50:50である。
図51および図52に戻って説明する。特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態か非確変状態であるかにかかわらず、時刻T8において押圧操作装置1261の操作面の位置が所定の位置(例えば、位置Bc8)まで上昇すると、副制御基板940は、押圧操作装置1261の操作面を略一定の速度で下降させ、特別図柄の変動表示の終了タイミング、すなわち、中図柄列の装飾図柄680Mの停止タイミング(図51(A)における時刻T5)に達する前に変動開始位置(本実施形態では、位置Bmin)に到達するよう作動機構860を制御する。
押圧操作装置1261の操作面が変動開始位置に到達すると、副制御基板940は、当該操作面の位置が変動開始時位置において中立位置として維持されるよう作動機構860を制御する。これにより、押圧操作装置1261の操作面は、特別図柄の変動表示の終了タイミングにおいて変動開始時位置にて維持される。
なお、本実施形態の当該演出例においては、第2キャラクタ802による群表示の表示後(時刻T7より後)であって、中図柄列の装飾図柄680Mの停止タイミング(時刻T5)より前の所定のタイミング(例えば、時刻T8)において、第7実施形態における第3の演出例と同様に、第1キャラクタ801が再表示されるともに、第2キャラクタ802が表示されるが(図52(F)参照)、このとき表示される第2キャラクタ802の数は、回数補助条件が成立するまでの変動回数の値にかかわらず一定の数(例えば、1人)とされる。
つまり、本実施形態の当該演出例において、時刻T7と時刻T5との間の所定のタイミングにおいて表示される第2キャラクタ802の数は、第7実施形態における第3の演出例において第2キャラクタ802の群表示後に再表示された第1キャラクタ801とともに表示される第2キャラクタ802の数とは異なり、当該第2キャラクタ802の数から回数補助条件が成立するまでの変動回数を推測できない構成である。なお、時刻T7と時刻T5との間の所定のタイミングにおいて表示される第2キャラクタ802の数が、第7実施形態における第3の演出例と同様に、回数補助条件が成立するまでの変動回数を推測可能な態様(数)で表示される構成としてもよい。
なお、上述した押圧操作装置1261を用いた演出例においては、各種の遊技状況(有利遊技状態の状況)を示唆可能な押圧操作装置1261の動作例として、押込操作に対する操作感の重さ(すなわち、押込操作方向の反力の大きさ)や、押込操作に対する操作感が変化する位置や、遊技者が押圧操作装置1261に対する操作をしていない状況において移動する被操作部852の操作面の移動先の位置(移動先となる操作面の位置)や、遊技者が押圧操作装置1261に対する操作をしていない状況での被操作部852の動作パターン(例えば、上下動の動作パターン)などを例示したが、各種の遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261の動作は、必ずしも、上述した動作例に限らず他の動作であってもよい。
例えば、各種の遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261の動作が、押込操作(押圧操作)に対する操作感の時間変化(すなわち、反力の時間変化)における傾きなどの操作感の変化態様や、押込操作をした場合に所定の操作感が得られる区間(すなわち、反力の発生区間)などであってもよい。
また、各種の遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261の動作は、被操作部852を遊技者が所定の押圧操作をした後において移動する被操作部852の操作面の移動先の位置や、被操作部852を遊技者が所定の押圧操作をした後において動作する被操作部852の動作パターンであってもよい。なお、被操作部852を遊技者が所定の押圧操作をした後における被操作部852の移動、および、遊技者が押圧操作装置1261に対する操作をしていない状況における被操作部852の移動の各移動方向は、上述した演出例における上昇方向に限らず、下降方向であってもよい。
また、上述した押圧操作装置1261を用いた演出例においては、所定の演出条件が成立した場合に、遊技状況(残り時短回数、回数補助条件が成立するまでの変動回数、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態)に応じた態様で押圧操作装置1261が動作される場合を例示したが、所定の演出条件が成立した場合に、遊技状況に応じて押圧操作装置1261が所定の態様で動作するか否かを異ならせる構成であってもよい。
また、各種の遊技状況と、それら各種の遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261の動作との組合せは、上述した演出例において例示した組合せに限らず、他の組合せであってもよい。つまり、各種の遊技状況と、それら各種の遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261の動作との組合せはどのような組合せであってもよい。
例えば、上述した演出例においては、押圧操作装置1261の操作面の移動先の位置によって、特別図柄に係る単位遊技の保留回数や、リーチ残時間に対応する残り時短回数や、回数補助条件が成立するまでの変動回数などの遊技状況を遊技者に示唆する構成としたが、押圧操作装置1261の動作のうち、操作面の移動先とは異なる他の動作(例えば、押圧操作装置1261の操作面に対する押込操作をした場合の操作感のパターンなど)によって上記遊技状況を遊技者に示唆する構成としてもよい。
同様に、上述した演出例においては、押圧操作装置1261の操作面に対する押込操作をした場合の操作感のパターンによって、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態や、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技の実行後の遊技状態の先読み結果(例えば、保留されていた単位遊技に対応する特別図柄の変動表示後の遊技状態)などの遊技状況を遊技者に示唆する構成としたが、押圧操作装置1261の動作のうち、操作面に対する押込操作をした場合の操作感のパターンとは異なる他の動作(例えば、押圧操作装置1261の操作面の移動先の位置など)によって上記遊技状況を遊技者に示唆する構成としてもよい。
同様に、上述した演出例においては、押圧操作装置1261の上下動のパターンによって、大当り期待値などの遊技状況を遊技者に示唆する構成としたが、押圧操作装置1261の動作のうち、上下動のパターンとは異なる他の動作(例えば、押圧操作装置1261の操作面に対する押込操作をした場合の操作感のパターンなど)によって上記遊技状況を遊技者に示唆する構成としてもよい。
また、押圧操作装置1261の動作と、操作カバー部材870の内側に配置されたLEDなどの発光体(図示せず)の発光パターンとの組合せによって上記遊技状況を遊技者に示唆する構成としてもよい。
また、上述した演出例においては、作動機構860によってストローク量が可変に構成された押圧操作装置として、押込操作および当該押込操作に対する戻り動作の各方向(例えば、上下方向)に限って変形可能な押圧操作装置1261(図49参照)を用いる構成を例示したが、押圧操作装置1261に代えて、作動機構860によってストローク量が可変に構成され、かつ、押込操作および当該押込操作に対する戻り動作の各方向だけでなく、当該方向とは異なる方向にも変形可能な押圧操作装置1261Xを用いてもよい。
図55を参照して、作動機構860によってストローク量が可変に構成された押圧操作装置として押圧操作装置1261Xを備えたパチンコ機100で実行される演出例について説明する。
図55は、図51(A)のタイムチャートに対応する、変形例としての押圧操作装置(押圧操作装置1261X)の動作の一例を説明するための説明図である。つまり、図51(A)のタイムチャートに対応する特別図柄の変動表示において押圧操作装置1261を用いて実行された上記演出例を、押圧操作装置1261に代えて押圧操作装置1261Xを用いて行った場合を、図55を参照して説明する。
なお、図55(A)から図55(F)のうち、図55(A)および図55(D)には、押圧操作装置1261の側面図とともに、上面図を図示している。また、図55(A)から図55(F)の各図に対応する時刻は、図52(A)から図52(F)の各図に対応する時刻にそれぞれ対応している。図55(A)から図55(F)のうち、図55(D)除いた各図に図示された装飾図柄表示装置479の画面内容は、図52において各々対応する図(つまり、図52(A)から図52(C)と、図55(E)および図52(F))の各図に図示された画面内容と略同一である。つまり、押圧操作装置1261Xを用いた当該演出例におけるこれらの各図に対応する装飾図柄表示装置479の画面内容(表示内容)は、上述した押圧操作装置1261を用いた演出例と同様、有利遊技状態の状況(例えば、残り時短回数、回数補助条件が成立するまでの変動回数、等)を推測できない構成とされている。図55(D)の画面内容については後述する。
まず、押圧操作装置1261Xの構成について説明する。押圧操作装置1261Xは、図55(A)に示すように、下装置部X1と、下装置部X1に対して上方側となる上装置部X2とを備えている。なお、図55(A)においては、押圧操作装置1261Xのうち、パチンコ機100の表面より下方側に位置する部分(すなわち、露出していない部分)を点線で図示している。
なお、被操作部852が初期位置に位置する状態において、無負荷の押圧操作装置1261X(すなわち、操作が行われていない状態の押圧操作装置1261X)の外観は、被操作部852が上装置部X2の外側を覆うケースの上面に対して突出している点以外は、図1における押圧操作装置261と同様の外観である。
下装置部X1は、その内側に設けられた作動機構860(図49参照)によって押圧操作装置1261と同様に上下方向に移動可能に構成される。下装置部X1は、ボタン操作部850(図49参照)を備える装置部である。遊技者は、上装置部X2の上面側を操作することによってボタン操作部850の被操作部852を操作することができる。なお、図55に示すように、押圧操作装置1261Xにおけるボタン操作部850の被操作部852は、その上面側が上方側に凸となる曲面状に構成される。
なお、図55に示す例においては、被操作部852が上装置部X2の外側を覆うケースの上面に対して突出した構成を例示したが、被操作部852の上面(操作面)が上装置部X2の外側を覆うケースの上面と略面一である構成であったり、当該ケースの上面に対してやや凹んだ位置となる構成であってもよい。
上装置部X2における下方側の前方側と後方側にはそれぞれ前後方向に延びる軸1001が突設されている。なお、後方側の軸1001は、正面視においてその前方側に重なる上装置部X2により隠れており、図55では図示されていない。これらの各軸1001は、下装置部X1における上方側の前方側と後方側に設けられた軸穴に回転可能に挿通される。
押圧操作装置1261Xは、軸穴に挿通された軸1001を軸周りに回動させるための作動機構(図示せず)を備えている。なお、以下の説明においては、当該作動機構を便宜的に「作動機構1003」とも称す。作動機構1003は、モータ863と同様のモータ(図示せず)を備えており、副制御基板940による制御によって当該モータの回転方向、回転位置、および回転速度を制御することで、軸1001を所定の回転方向に所定の位置まで所定の回転速度で回転させることができる。これにより、上装置部X2を軸1001周りに回動させることができる。
また、当該モータは、副制御基板940によってトルクが制御され、それにより、上装置部X2を所定の位置で保持させることができる。例えば、副制御基板940による作動機構1003のモータのトルク制御によって、上装置部X2を所定の位置(例えば、初期位置や、上装置部X2が回動可能な範囲における一端側および他端側の各位置など)で保持させることができる。
なお、作動機構1003は、モータ(図示せず)の回転方向、回転位置、および回転速度を検出可能なエンコーダ(図示せず)を備えている。副制御基板940は、作動機構1003による上装置部X2の動作(軸1001周りの正面視左右方向の回動)による位置変化を制御する場合に、当該エンコーダによる検出結果を検出し、現状の配置位置に対応してモータの動作を制御する。
本実施形態のパチンコ機100においては、上装置部X2の初期位置は、図55(A)に示すように、当該上装置部X2が回動可能な範囲における略中央の位置であって、操作面または被操作部852の上面が略真上の方向を向く位置である。上装置部X2が回動可能な範囲は、例えば、上装置部X2の初期位置から正面視において左回り方向に略15度と、上装置部X2の初期位置から正面視において右回り方向に略15度との間の範囲である。
上装置部X2の初期位置は、必ずしも、当該上装置部X2が回動可能な範囲における略中央の位置である必要はなく、例えば、上装置部X2が回動可能な範囲における一端側の位置などであってもよい。また、上装置部X2の初期位置は、必ずしも、操作面または被操作部852の上面が略真上の方向を向く位置である必要もなく、例えば、操作面または被操作部852の上面が左上方の方向を向く位置であってもよい。
よって、押圧操作装置1261Xは、作動機構860の作動によって、下装置部X1と軸1001を介して下装置部X1に接続された上装置部X2とが一体となって上下方向に移動可能であるとともに、作動機構1003の作動によって、上装置部X2が軸1001周りに回動可能である。これにより、押圧操作装置1261Xは、下装置部X1および上装置部X2が一体となって押込操作および当該押込操作に対する戻り動作の各方向である上下方向に変形可能であるとともに、上装置部X2が、下装置部X1に対して独立して、押込操作および当該押込操作に対する戻り動作のいずれとも異なる方向である正面視左右方向に変形可能な装置として構成される。
なお、押圧操作装置1261Xの上装置部X2は、図55(A)に示すように、押圧操作装置1261の操作面(被操作部852の操作面)が位置Bminのような比較的低い(下方側の)位置である場合に、押込方向側(下方側)の一部がパチンコ機100の表面に対して埋没された状態となる。かかる状態において、押圧操作装置1261Xは、上装置部X2の軸1001周りの回動が規制されるので、かかる状態では、上装置部X2の独立した正面視左右方向の変形を行うことができない。これに対し、押圧操作装置1261Xの操作面が、位置Baなど、上装置部X2の軸1001周りの回動が可能な程度な位置まで上昇した場合に、上装置部X2の独立した正面視左右方向の変形を行うことが可能となる。
図55に示すように、押圧操作装置1261Xの前方側には、下装置部X1または上装置部X2の外側を覆うケースを貫通する孔であり、気体(例えば、空気)の出力部として機能する孔部1002が設けられている。より詳細には、下装置部X1の前方側に上下方向に並ぶ2つの孔部1002が設けられるとともに、上装置部X2の前方側に1つの孔部1002が設けられている。
なお、押圧操作装置1261Xに設けられる孔部1002の数は、必ずしも、図55に示す例のように3つである必要はなく、1つの孔部1002を設ける構成であってもよく、2以上の適宜の数(例えば、2つ)の孔部1002を設ける構成であってもよい。また、下装置部X1および上装置部X2にそれぞれ孔部1002を設ける必要は必ずしもなく、下装置部X1にのみ孔部1002を設ける構成であってもよいし、上装置部X2にのみ孔部1002を設ける構成であってもよい。
また、押圧操作装置1261Xにおける孔部1002の設置位置は、必ずしも前方側である必要はなく、例えば、正面視左方側または右方側などであってもよい。また、押圧操作装置1261Xに2以上の孔部1002が設けられる構成において、図55に示す例のようにその全てが前方側などの同方向側である必要は必ずしもなく、一部が異なる方向(例えば、正面視右方側)に設けられる構成であってもよい。
孔部1002は、下装置部X1または上装置部X2の内側を向く端部に、パチンコ機100が備える気体供給装置(図示せず)から延びる気体供給ライン(図示せず)が接続され、当該気体供給ラインを介して気体供給装置から供給された気体(例えば、空気)を、下装置部X1または上装置部X2の外側(表面側)を向く端部から排出する。なお、孔部1002に接続される気体供給装置は、取り入れた外気を加圧して供給する構成であってもよいし、交換可能なカートリッジに加圧封入された所定の気体(例えば、空気)を供給する構成であってもよい。
押圧操作装置1261Xに設けられた3つの孔部1002のうち、上装置部X2に設けられた孔部1002は、図55(A)に示すように、押圧操作装置1261の操作面(被操作部852の操作面)が位置Bminである場合であっても露出する。つまり、上装置部X2に設けられた孔部1002は、常時露出して気体を出力可能(排出可能)な出力部として機能する。
一方、下装置部X1に設けられた2つの孔部1002は、押圧操作装置1261の操作面(被操作部852の操作面)が位置Bminである場合にはパチンコ機100の表面より低く露出しない位置であって、押圧操作装置1261が上昇した場合に露出可能な位置に設けられている。つまり、下装置部X1に設けられた孔部1002は、押圧操作装置1261の動作によって気体を出力可能に露出する出力部である。
具体的に、本実施形態のパチンコ機100においては、下装置部X1に設けられた2つの孔部1002のうち、上方側の孔部1002は、押圧操作装置1261の操作面が位置Baである場合に露出し(図55(A)参照)、下方側の孔部1002は、押圧操作装置1261の操作面が位置Bmaxである場合に露出する(図55(D)参照)。
このように、押圧操作装置1261X(下装置部X1および上装置部X2)に設けられた3つの孔部1002は、押込操作の方向および当該押込操作に対する戻り動作の方向である上下方向に配列されているので、押圧操作装置1261の位置(操作面の位置)によって露出する数を異ならせることができる。これにより、孔部1002から出力される気体の出力量(例えば、風量)を押圧操作装置1261の位置に応じて異ならせることができる。例えば、押圧操作装置1261の位置が、1つの孔部1002が露出する位置(例えば、位置Bmin)である場合に比べ3つの孔部1002が全て露出する位置(例えば、位置Bmax)である場合の方が気体の出力量を多くすることができる。
また、図55(A)および図55(D)に示すように、上装置部X2には、被操作部852に対して正面視左方側および右方側にそれぞれ可動片1005,1007が設けられている。可動片1005,1007は、上装置部X2の左右の側面側に設けられた凹部に収容可能な板状の部材であって、上装置部X2が初期位置である状態において略水平となるよう配設される。
正面視左方側に配置される可動片1005の右側(すなわち、被操作部852を向く側)の端部には、可動片1005を動作させる作動手段としてのバネ部材1006の一端側が接続される。バネ部材1006は、例えば、コイルバネなどの弾性体であり、バネ部材1006の他端側は、上装置部X2の内壁(図示せず)に接続される。
一方、正面視右方側に配置される可動片1007の左側(すなわち、被操作部852を向く側)の端部には、可動片1007を動作させる作動手段としてのバネ部材1008の一端側が接続される。バネ部材1008は、例えば、バネ部材1006と同様のコイルバネなどの弾性体であり、バネ部材1008の他端側は、上装置部X2の内壁に接続される。
図55に示す例においては、バネ部材1006およびバネ部材1008は、いずれも、上装置部X2が初期位置において静止している状態において略水平に配置され、当該状態において、その全て又はほぼ全てが上装置部X2のカバーから露出しない位置にて可動片1005,1007を静止させる(釣り合わせる)長さに構成される。これにより、可動片1005,1007は、上装置部X2が初期位置において静止している状態において、その全て又はほぼ全てが上装置部X2に埋没した状態で静止する。
なお、可動片1005を動作させる作動手段としてのバネ部材1006、および、可動片1007を動作させる作動手段としてのバネ部材1008は、必ずしも、上装置部X2が初期位置において静止している状態において、可動片1005,1007の全てまたはほぼ全てを上装置部X2に埋没させる位置にて静止させる構成である必要はない。例えば、バネ部材1006またはバネ部材1008の少なくとも一方が、上装置部X2が初期位置において静止している状態において、可動片1005,1007の少なくとも一部を上装置部X2のカバーから露出させる位置にて静止させる構成であってもよい。
また、可動片1005,1007を動作させる作動手段は、必ずしも、コイルバネなどの弾性体のように端部の位置変化に応じた運動エネルギーを利用する手段である必要はなく、例えば、電力によって作動するソレノイドなどの電子部品、または、当該電子部品によって動作される機械的な作動機構を、可動片1005,1007を動作させる作動手段として適用する構成であってもよい。
次に、上述した構成の押圧操作装置1261Xを用いた演出について説明する。所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示においては、図55(A)に示すように、時刻T1において当該変動表示が開始されると、副制御基板940による作動機構860の制御によって、押圧操作装置1261Xの操作面の位置が、上述した押圧操作装置1261の場合と同様に、変動開始時位置である位置Bminから、当該変動表示の開始タイミングにおける特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に係る単位遊技の保留回数に応じた位置(例えば、位置Ba)まで上昇し、当該位置において停止する。よって、特別図柄の変動表示の開始後に動作した押圧操作装置1261Xの操作面が達した位置によって、当該変動表示の開始タイミングにおける特別図柄に係る単位遊技の保留回数を遊技者に示すことができる。
特別図柄の変動表示の開始タイミング(時刻T1)において特別図柄に係る単位遊技の保留回数が1以上であり、それによって、押圧操作装置1261Xの操作面が変動開始時位置から上昇した場合に、特別図柄に係る単位遊技の保留回数に応じた位置まで上昇した操作面に対して遊技者が押込操作を行った場合には、押圧操作装置1261Xは、上述した押圧操作装置1261の場合と同様に、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技のうち、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態が確変遊技状態である単位遊技であって最も早期に実行される単位遊技に対応する位置での操作感が、所定の確率(例えば、50%の確率)で、それ以前の操作感に比べて重くなるよう副制御基板940によって制御される。
なお、上述のように押圧操作装置1261Xに対する押込操作が行われる場合、上装置部X2が軸1001周りに回動しないように、副制御基板940による作動機構1003のモータのトルクが制御される。
よって、所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示において、当該変動表示の開始後に押圧操作装置1261Xの操作面が上昇した場合、遊技者は、上昇した操作面に対する押込操作をした場合の操作感によって、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて保留されていた特別図柄に係る単位遊技に対する先読み、より詳細には、保留されていた単位遊技の中に、特別図柄の変動表示の終了後に遊技状態が変化する単位遊技が存在するか否かの推測を行うことができる。
なお、特別図柄に係る単位遊技の保留回数に応じた位置まで上昇した押圧操作装置1261Xの操作面に対して遊技者が押込操作を行った場合に、当該押込操作によって操作面が変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)に到達すると、副制御基板940は、当該操作面の位置が変動開始時位置において中立位置として維持されるよう作動機構860を制御する。
次いで、装飾図柄680L,680M,680Rが高速変動中であって、押圧操作装置1261Xの操作面が特別図柄に係る単位遊技の保留回数に応じた位置から変動開始位置へ復帰した後の所定のタイミング(図51(A)における時刻T6)において、図55(B)に示すように、押圧操作装置1261Xは、上述した押圧操作装置1261の場合と同様に、操作面の位置が、変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)から、リーチ残時間の初期値に対応する位置(例えば、位置Bb3)まで上昇するよう副制御基板940によって制御される。副制御基板940は、押圧操作装置1261Xの操作面を当該位置まで上昇させた後、当該操作面を当該位置において停止させる。
押圧操作装置1261Xの操作面の位置がリーチ残時間の初期値に対応する位置まで上昇すると、当該操作面が当該位置にて停止してから数秒後(例えば、2秒後)に、押圧操作装置1261Xは、上述した押圧操作装置1261の場合と同様に、副制御基板940による作動機構860の制御によって、当該操作面が、リーチ残時間がゼロになったタイミング、すなわち、リーチ表示が生じたタイミング(図51における時刻T3)で変動開始位置まで達する略一定の速度で下降し変動開始位置において停止される(維持される)よう副制御基板940によって制御される(図55(C)参照)。これにより、上述したリーチ残タイマ831(図44参照)同様のリーチ残時間をカウントダウンする演出(所謂タイマ演出)を行うことができる。
次に、リーチ表示後に実行されるリーチ演出において、押圧操作装置1261Xは、副制御基板940による作動機構860および作動機構1003の制御によって、特別図柄の変動表示後の遊技状態に応じた動作を行う。具体的に、時刻T3においてリーチ表示がされてからα秒後(例えば、2秒後)のタイミングにおいて、押圧操作装置1261Xは、まず、上述した押圧操作装置1261の場合と同様に、副制御基板940による作動機構860の制御によって、操作面の位置が、変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)から、変動開始時位置より高い所定の位置(本実施形態では、位置Bmax)まで上昇するよう副制御基板940によって制御される(図55(D)参照)。
なお、当該演出例においては、副制御基板940は、押圧操作装置1261Xの操作面が所定の位置まで上昇する過程において、押圧操作装置1261Xに対する押込操作ができないよう作動機構860が制御される。
操作面が位置Bmaxまで上昇すると、副制御基板940による気体供給装置(図示せず)の作動によって、当該気体供給装置から気体(例えば、空気)が所定の出力パターンで孔部1002から出力される。これにより、この後に上装置部X2の動作による演出が行われることを遊技者に告知することができる。
なお、後述するように、当該演出例においては、時刻(T3+α)において操作面が位置Bmaxまで上昇した押圧操作装置1261Xの孔部1002から気体が出力された後に遊技状況を示唆する押圧操作装置1261Xの動作が開始される構成であるが、孔部1002から気体を出力する時期としては、必ずしも、遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261Xの動作前である必要はなく、遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261Xの動作中であってもよく、遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261Xの動作後であってもよい。また、押圧操作装置1261Xの動作前、動作中、および動作後のうち、いずれか2つの時期に孔部1002から気体を出力させる構成であってもよい。
孔部1002から空気が出力されると、副制御基板940による作動機構1003の制御によって、上装置部X2の動作が開始される。具体的に、上装置部X2は、初期位置から正面視左方向(矢印MA方向)に回動され、正面視において左側に傾いた所定の第1位置(図55(D)における下側の左から2番目に図示した押圧操作装置1261Xの状態)まで移動させた後、正面視右方向(矢印MB方向)に回動されて正面視において右側に傾いた所定の第2位置(図55(D)における下側の最も右側に図示した押圧操作装置1261Xの状態)まで移動させる往復動作を所定の速度(例えば、上装置部X2が初期位置から第1位置、初期位置、および第2位置を経て再び初期位置に戻る1サイクルの往復動作が略2秒で行われる速度)で繰り返し実行する。なお、図55(D)における下側の左から2番目に図示した押圧操作装置1261Xにおいては、参考のため、初期位置の上装置部X2を細い実線で図示している。
押圧操作装置1261Xを用いた当該演出例においては、時刻(T3+α)において操作面が位置Bmaxまで上昇した押圧操作装置1261Xの上装置部X2が正面視左右方向に往復動作する期間(例えば、上装置部X2が初期位置から第1位置、初期位置、および第2位置を経て再び初期位置に戻るサイクルを4サイクル行う期間、または、略8秒間)中、上装置部X2が初期位置を略中心とする所定の傾き範囲(例えば、左回り方向に略2度傾いた位置から右回り方向に略2度傾いた位置までの範囲)内に位置する場合に限って、被操作部852が押圧された場合における検知センサ854(図49参照)による検出が有効とされる。これに対し、上装置部X2が前記傾き範囲外の位置に位置する期間中は、被操作部852が押圧されたとしても、検知センサ854による検出は無効とされる。
つまり、当該演出例において、副制御基板940は、検知センサ854から受信する信号がハイレベル信号に立ち上がったと判定した場合に、上装置部X2が初期位置を略中心とする所定の傾き範囲内の位置に位置することを作動機構1003のエンコーダによる検出結果が示す場合には、被操作部852に対する押圧(操作)が有効であると判定する。その一方で、副制御基板940は、検知センサ854から受信する信号がハイレベル信号に立ち上がったと判定したとしても、上装置部X2が前記所定の傾き範囲外の位置に位置することを作動機構1003のエンコーダによる検出結果が示す場合に、被操作部852に対する押圧は無効であると判定する。
したがって、当該演出例において、時刻(T3+α)において押圧操作装置1261Xが位置Bmaxまで上昇した後の、上装置部X2が押込操作および当該押込操作に対する戻り動作とは異なる方向(例えば、正面視左右方向)に往復動作する間、遊技者は、上装置部X2が前記傾き範囲内に位置する期間内に限って被操作部852に対する有効な操作を入力することができる。
なお、当該演出例においては、副制御基板940は、上装置部X2が正面視左右方向に往復動作する期間中、押圧操作装置1261Xに対する押込操作ができないよう作動機構860が制御される。よって、当該期間中、遊技者が被操作部852に対する押込(押圧)操作を行った場合、被操作部852は当該操作によって下方側に押し込まれるが、押圧操作装置1261Xにおける被操作部852以外の部分(すなわち、上装置部X2における被操作部852以外の部、および下装置部X1)は下方側に押し込まれない。
上装置部X2が正面視左右方向に往復動作する期間において、被操作部852に対する有効な操作が入力された場合(つまり、上装置部X2が前記傾き範囲内に位置する期間内において被操作部852に対する押圧操作が行われた場合)には、装飾図柄表示装置479に特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態であるか否かを示唆可能な演出が表示される。例えば、図55(D)に示す例においては、第7実施形態における第2の演出例と同様、第1キャラクタ801が装着するハチマキ812の色によって、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態であるか否かが示唆される。
つまり、上装置部X2が正面視左右方向に往復動作する期間中に上装置部X2が前記傾き範囲内に位置する期間内に被操作部852に対する押圧操作が行われたことによって、被操作部852に対する有効な操作が入力された(すなわち、副制御基板940が被操作部852に対する操作を有効に受け付けた)場合には、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態に応じて選択された色のハチマキ812が表示される。
よって、当該演出例において、遊技者は、上装置部X2が軸1001周りに正面視左右方向に往復動作する期間中、被操作部852に対する押圧操作を有効に行うことができた場合(つまり、上装置部X2が前記傾き範囲内に位置する期間内において被操作部852に対する押圧操作を行うことができた場合)に限り、装飾図柄表示装置479に表示された演出内容(例えば、第1キャラクタ801が装着するハチマキ812の色)によって特別図柄の変動表示後の遊技状態を推測することが可能となる。
ここで、副制御基板940の制御として、長押し操作に対応する制御を備える場合について説明する。上記したように、上装置部X2が軸1001周りに正面視左右方向に往復動作する期間中において、上装置部X2が前記傾き範囲内に位置する期間内に被操作部852に対する押圧操作が行われた場合において、上記の制御に代えて、当該押圧操作の操作期間が所定時間(例えば、1秒)を超える長押し操作であることを条件として、上述したハチマキ812の色のような特別図柄の変動表示後の遊技状態を示唆可能な演出を実行する構成としてもよい。
また、上装置部X2が前記傾き範囲内に位置する期間内において被操作部852に対する長押し操作が行われた場合に、副制御基板940は、押圧操作装置1261Xが当該押圧操作前とは異なる動作をするよう作動機構860または作動機構1003を制御する構成を備えてもよい。例えば、上装置部X2が前記傾き範囲内に位置する期間内において被操作部852に対する長押し操作が行われた場合に、その長押し操作が実行されている期間中において、元の態様から別の態様へ被操作部852の態様を異ならせる(変化させる)構成としてもよい。すなわち、態様の変化が、長押し操作を必要条件として実行される制御を副制御基板940が備える構成としてもよい。具体的には、長押し操作が実行された場合に、軸1001周りに往復動作する上装置部X2の移動速度を、被操作部852に対する押圧操作前より速くすることで可動片1005,1007の突出量を変化させたり、下装置部X1および上装置部X2を上下動させて可動片1005,1007の突出量が変動するようにすることで被操作部852の態様を異ならせる(変化させる)構成としてもよい。
また、長押し操作が行われた場合に、その長押し操作が実行されている期間中において、1つの態様と別の態様との切り替わりが繰り返されるようにしてもよい。例えば、軸1001周りに往復動作する上装置部X2の移動速度を被操作部852に対する押圧操作前より1段階速くし、その後に、更に早くしたりすることを繰り返してもよいし、動作範囲を拡げたり縮小したりしてもよく、これらを組み合わせてもよい。これにより、可動片1005,1007の突出量が変動することによる被操作部852の態様の変化を遊技者に判り易く示すことができる。
また、可動片1005,1007を動作させる作動手段として、バネ部材1006,1008に代えて、電力によって作動するソレノイドなどの電子部品、または、当該電子部品によって動作される機械的な作動機構を用いる構成においては、上装置部X2が前記傾き範囲内に位置する期間内において被操作部852に対する長押し操作が行われた場合に、その長押し操作が実行されている期間中において、副制御基板940は、ソレノイドなどの電子部品を制御し、それによって、可動片1005または可動片1007を、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態を示唆可能なパターンで正面視左方側または右方側に突出させて態様を異ならせる構成としてもよい。この場合に、長押し操作している期間中は、遊技状態に対応した態様をとる構成とすることが好ましく、電子部品の制御によって、左又は右への突出を繰り返す回数、突出量などを含めた態様の組合せによって遊技状態を示唆可能としてもよい。また、長押し操作が行われた場合に、その長押し操作が実行されている期間中において、副制御手段940が可動片1005,1007の突出量を段階的に制御し、当該期間中において徐々に突出量が大きくなるように制御したり、当該期間中において徐々に突出量が少なくなるように制御したりしてもよい。
副制御基板940の長押し操作に対応する制御としては、押圧操作装置1261Xに対しての長押し操作を検出することで、可動片1005,1007が突出していない第1の形態から可動片1005,1007が突出した第2の形態へと形態変化が進行するように可動片1005,1007の動作を制御する第1の制御と、押圧操作装置1261Xに対しての長押し操作を検出して第2の形態から第1の形態へと形態変化が進行するように前記可動部の動作を制御する第2の制御とを少なくとも実行可能に構成されている。このため、押圧操作装置1261Xの形態変化を進行させるか進行させないかを遊技者の操作によって決定させることができ、その形態変化の進行状況は外観だけでなく、遊技者の操作部に対する触感を含めて識別可能とすることができる。よって、変動表示は視認せずに押圧操作装置1261Xの形態変化を触感で感じながら遊技を進めるか、それとも注視している対象を変動表示から押圧操作装置1261Xに切り替えてから形態変化の状況を視認しつつ遊技を行うかなど、遊技者の意図する状況に対応して簡易な操作で形態変化を伴う演出を実行させるか否かを選択可能とすることができる。
ここで、必ずしも押圧操作装置1261Xに対しての長押し操作を条件として、可動片1005,1007の突出量を異ならせて被操作部852の態様を変化させる必要はない。例えば、長押し操作でなく、回転操作が可能な入力装置に対しての回転操作の継続によって被操作部850の態様が変化するように構成してもよい。
なお、当該演出例において、上装置部X2が正面視左右方向に往復動作する期間のうち、被操作部852に対して有効な操作を入力可能な期間(つまり、上装置部X2が前記傾き範囲内に位置する期間)においてメッセージ832を装飾図柄表示装置479に表示させる構成としてもよい。これにより、被操作部852に対して有効な操作を入力可能な期間を遊技者に報せることができ、被操作部852を操作すべきタイミングを遊技者に計らせることができる。
時刻(T3+α)において押圧操作装置1261Xの操作面が位置Bmaxまで上昇してから所定時間(例えば、略10秒)が経過すると、被操作部852に対する有効な操作が入力されたか否かにかかわらず、副制御基板940は、押圧操作装置1261Xの操作面の位置を変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)まで略一定の速度で下降させた後、当該操作面の位置が変動開始時位置において中立位置として維持されるよう作動機構860を制御する。
押圧操作装置1261Xの被操作部852は、上述したように、その上面側が上方側に凸となる曲面状に構成されるので、上装置部X2が正面視左右方向に往復動作した場合、上面視における被操作部852の左右方向の長さ(幅)は、往復運動による移動分だけ、上装置部X2が初期位置に静止している場合に比べて長く見せることができる。
つまり、上装置部X2が正面視左右方向に往復動作した場合には、図55(D)に示すように、上面視における被操作部852の左右方向の長さを、上装置部X2が初期位置に静止している場合の長さW1より長い、長さW2であるかのように遊技者に見せることができる。これにより、上装置部X2が正面視左右方向に往復動作する間、被操作部852を実際のサイズより大きいサイズであるかのように遊技者に感じさせ、被操作部852を操作し易いかのように感じさせることができる。
また、上装置部X2が軸1001周りに正面視左右方向に往復動作した場合、上装置部X2には、軸1001を中心とする半径方向に作用する遠心力が発生するので、上装置部X2に埋没された状態にあった可動片1005,1007は、図55(D)に示すように、上装置部X2が当該往復動作する間、当該遠心力によってそれぞれ正面視左方側および右方側に突出する。
よって、押圧操作装置1261Xは、上装置部X2が正面視左右方向に往復動作した場合に、可動片1005,1007の突出によって、その外観が変形可能に構成される。上装置部X2が正面視左右方向に往復動作する間、可動片1005,1007の突出によって押圧操作装置1261Xの外観を変形させることができるので、当該変形によって押圧操作装置1261Xによる演出の興趣を好適に向上させることができる。
なお、正面視左右方向への上装置部X2の往復動作によって突出した可動片1005,1007は、当該往復動作が停止した場合(例えば、上装置部X2の初期位置にて当該往復動作が終了した場合)に、バネ部材1006,1008の復元力によって自然長側へ引き戻され、再度上装置部X2に埋没される。
次に、リーチ表示後の所定のタイミング(図51(A)における時刻T7)において、押圧操作装置1261Xは、副制御基板940による作動機構860の制御によって、操作面の位置が大当り期待度に応じた動作を行う。具体的に、時刻T7において、押圧操作装置1261Xは、まず、上述した押圧操作装置1261の場合と同様に、副制御基板940による作動機構860の制御によって、操作面の位置が、変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)から、変動開始時位置より高い所定の位置(本実施形態では、位置Bmax)まで上昇するよう副制御基板940によって制御される(図55(E)参照)。
押圧操作装置1261Xは、時刻T7において押圧操作装置1261Xの操作面が位置Bmaxまで上昇した後、大当り期待度に応じた動作パターンで上装置部X2が動作するよう副制御基板940によって制御される。当該演出例においては、副制御基板940は、大当り期待度に応じた回数で上装置部X2が正面視左右方向(矢印MA方向、矢印MB方向)に往復動作するよう作動機構1003を制御する。この場合も、時刻(T3+α)において上装置部X2を軸1001周りに往復動作させた場合と同様、軸1001周りの往復動作により発生する遠心力によって可動片1005,1007が突出する。
また、孔部1002へ気体(例えば、空気)を供給する気体供給装置は、時刻T7において押圧操作装置1261Xの操作面が位置Bmaxまで上昇した後、孔部1002からの気体の出力パターンが大当り期待度に応じた出力パターンとなるよう副制御基板940によって制御される。当該演出例においては、副制御基板940は、孔部1002からの吹き出し強度が大当り期待度に応じた強度となるよう気体供給装置を制御する。なお、大当り期待度に応じた出力パターンとしては、吹き出し強度の強弱に限らず、吹き出しの回数や、吹き出す時間長さであってもよく、吹き出し強度の強弱と吹き出しの回数との組合せなど2種類以上の出力パターンの組合せであってもよい。
なお、孔部1002は、副制御基板940により制御される、その吹き出し方向を変化可能な出力方向変化部を備え、それによって、吹き出し方向(出力方向)を変化可能な構成であってもよく、大当り期待度に応じた出力パターンとして、吹き出し方向を含む構成であってもよい。
また、複数の孔部1002がそれぞれ個別に副制御基板940によって出力制御できる構成としてもよく、大当り期待度に応じた出力パターンとして、各孔部1002からの気体の出力順序を含む構成としてもよい。例えば、上下方向に並ぶ3つの孔部1002が全て露出する状態において、大当りの期待度が高い場合に、最も下側の孔部1002から上に向かって順次気体を吹き出す孔部を1つずつ変化させ、最も上側の孔部1002から気体を吹き出したら、最も下側の孔部1002に戻り、再び下側から上側に向かって順に順次気体を吹き出す孔部を1つずつ変化させる。かかる場合、各孔部1002から吹き出される気体によって、下から上側への移動を遊技者に体感的に感じさせることができる。
一方、大当りの期待度が低い場合に、最も上側の孔部1002から下に向かって順次気体を吹き出す孔部を1つずつ変化させ、最も下側の孔部1002から気体を吹き出したら、最も上側の孔部1002に戻り、再び上側から下側に向かって順に順次気体を吹き出す孔部を1つずつ変化させる。かかる場合、各孔部1002から吹き出される気体によって、上から下側への移動を遊技者に体感的に感じさせることができる。
このように、各孔部1002からの気体の出力順序によって所定の方向を遊技者に感じさせ、自身が感じた方向によって大当り期待度の大きさを遊技者に推測させることが可能となる。
なお、孔部1002からの吹き出し強度は、露出する全ての孔部1002から同じように気体を吹き出させつつ、その吹き出し量を変化させることによって強弱を変化させる構成であってもよく、複数の孔部1002がそれぞれ個別に副制御基板940によって出力制御できる構成において、複数の孔部1002が露出する場合に、露出する孔部1002のうち、気体を吹き出させる孔部1002の数を変化させることによって強弱を変化させる構成であってもよい。
当該演出例においては、上述した上装置部X2の動作パターン(例えば、上装置部X2の往復動作の回数)と、孔部1002からの気体の出力パターン(例えば、孔部1002からの気体の吹き出し強度)との組合せによって大当り期待度を示唆する。例えば、上装置部X2が正面視左右方向に往復する回数が多い程、高い大当り期待度を示すとともに、同じ往復回数で上装置部X2が動作する場合に、孔部1002からの気体の吹き出し強度が強い程、高い大当り期待度を示す。
なお、時刻T7において押圧操作装置1261Xの操作面が位置Bmaxまで上昇した後に実行される押圧操作装置1261Xを用いた演出としては、必ずしも、上装置部X2の動作パターンと孔部1002からの気体の出力パターンとの組合せなど、複数の部位の動作で実現される必要はなく、上装置部X2の動作パターンのみであったり、孔部1002からの気体の出力パターンであったり等、1の部位の動作で実現される構成であってもよい。
また、上装置部X2の動作パターンや孔部1002からの気体の出力パターンに加えて、または、これらの少なくとも一方に代えて、これら以外の動作(例えば、押圧操作装置1261Xの上下動)などを、時刻T7において押圧操作装置1261Xの操作面が位置Bmaxまで上昇した後に実行される押圧操作装置1261Xを用いた演出として適用してもよい。
なお、副制御基板940は、時刻T7において、上装置部X2を大当り期待度に応じた回数で正面視左右方向に往復動作させた場合、当該往復動作の終了後、押圧操作装置1261Xの操作面の位置を変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)まで略一定の速度で下降させた後、当該操作面の位置が変動開始時位置において中立位置として維持されるよう作動機構860を制御する。
次に、中図柄列の装飾図柄680Mの停止タイミング(時刻T5)より前の所定のタイミング(図51(A)における時刻T8)において、押圧操作装置1261Xは、副制御基板940による作動機構860の制御によって、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じた動作を行う(図55(F)参照)。
具体的に、時刻T8において、押圧操作装置1261Xは、上述した押圧操作装置1261の場合と同様に、操作面の位置が、変動開始時位置(本実施形態では、位置Bmin)から、回数補助条件が成立するまでの変動回数に応じた位置(例えば、位置Bc8)まで上昇するよう副制御基板940によって制御される。副制御基板940は、押圧操作装置1261Xの操作面を当該位置まで上昇させた後、当該操作面を当該位置において停止させる(維持させる)。これにより、上述した押圧操作装置1261の場合と同様に、時刻T8における動作後の押圧操作装置1261Xの操作面の位置(高さ)によって回数補助条件が成立するまでの変動回数を遊技者に推測させることが可能となる。
なお、副制御基板940は、時刻T8において押圧操作装置1261の操作面の位置を所定の位置(例えば、位置Bc8)まで上昇させた後、押圧操作装置1261Xの操作面を略一定の速度で下降させ、特別図柄の変動表示の終了タイミングに達する前に変動開始位置(本実施形態では、位置Bmin)に到達するよう作動機構860を制御する。そして、押圧操作装置1261Xの操作面が変動開始位置に到達すると、副制御基板940は、当該操作面の位置が変動開始時位置において中立位置として維持されるよう作動機構860を制御する。
なお、上述した押圧操作装置1261Xを用いた演出例においては、各種の遊技状況(有利遊技状態の状況)を示唆可能な押圧操作装置1261Xの動作例として、押込操作に対する操作感の重さ(すなわち、押込操作方向の反力の大きさ)や、押込操作に対する操作感が変化する位置や、遊技者が押圧操作装置1261Xに対する操作をしていない状況において移動する被操作部852の操作面の移動先の位置(移動先となる操作面の位置)や、遊技者が押圧操作装置1261Xに対する操作をしていない状況での被操作部852の動作パターン(例えば、が正面視左右方向に往復動作する動作パターン)などを例示したが、各種の遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261Xの動作は、必ずしも、上述した動作例に限らず他の動作であってもよい。
例えば、各種の遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261Xの動作が、押込操作(押圧操作)に対する操作感の時間変化(すなわち、反力の時間変化)における傾きなどの操作感の変化態様や、押込操作をした場合に所定の操作感が得られる区間(すなわち、反力の発生区間)などであってもよい。
また、各種の遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261Xの動作は、被操作部852(上装置部X2)を遊技者が所定の押圧操作をした後において移動する被操作部852の操作面の移動先の位置や、被操作部852を遊技者が所定の押圧操作をした後において動作する被操作部852または上装置部X2の動作パターンであってもよい。なお、被操作部852を遊技者が所定の押圧操作をした後における被操作部852(上装置部X2)の移動、および、遊技者が押圧操作装置1261Xに対する操作をしていない状況における被操作部852(上装置部X2)の移動の各移動方向は、上述した演出例における上昇方向に限らず、下降方向であってもよい。
また、各種の遊技状況と、それら各種の遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261Xの動作との組合せは、上述した演出例において例示した組合せに限らず、他の組合せであってもよい。つまり、上述した押圧操作装置1261の場合と同様、各種の遊技状況と、それら各種の遊技状況を示唆可能な押圧操作装置1261Xの動作との組合せはどのような組合せであってもよい。
例えば、上述した押圧操作装置1261Xを用いた演出例においては、押圧操作装置1261Xの操作面の移動先の位置によって、特別図柄に係る単位遊技の保留回数や、リーチ残時間に対応する残り時短回数や、回数補助条件が成立するまでの変動回数などの遊技状況を遊技者に示唆する構成としたが、押圧操作装置1261Xの動作のうち、操作面の移動先とは異なる他の動作(例えば、押圧操作装置1261Xの操作面に対する押込操作をした場合の操作感のパターンなど)によって上記遊技状況を遊技者に示唆する構成としてもよい。
また、上述した押圧操作装置1261Xを用いた演出例においては、所定の演出条件が成立した場合に、遊技状況(残り時短回数、回数補助条件が成立するまでの変動回数、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態)に応じた態様で押圧操作装置1261Xが動作される場合を例示したが、所定の演出条件が成立した場合に、遊技状況に応じて押圧操作装置1261Xが所定の態様で動作するか否かを異ならせる構成であってもよい。
また、上述した押圧操作装置1261Xを用いた演出例においては、上装置部X2の動作パターンと孔部1002からの気体の出力パターンとの組合せとによって遊技状況(例えば、大当り期待度)を遊技者に示唆する構成としたが、当該動作パターンと当該気体の出力パターンに加え、下装置部X1または上装置部X2のカバーの内側に配置された発光体(例えば、LED)の発光パターンとの組合せによって遊技状況を遊技者に示唆する構成としてもよい。また、前記動作パターンと前記発光パターンとの組合せによって遊技状況を遊技者に示唆する構成としてもよい。
なお、上記第8実施形態においては、通常遊技状態より所定の第1条件(例えば、電サポ、普図高確率)において有利な第1有利遊技状態の遊技状況(例えば、残り時短回数など)と、第1条件とは異なる第2条件(例えば、特図高確率)において通常遊技状態より有利な第2有利遊技状態(例えば、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態であるか否かなど)とが、それぞれ、複数回の演出条件の成立に対して各々異なる時期に対して行われる押圧操作装置1261、1261Xの被操作部の動作の態様によって示唆される場合を例示したが、1回の演出条件の成立に対して行われる押圧操作装置1261、1261Xの被操作部の動作によって、第1有利遊技状態の遊技状況と第2有利遊技状態の遊技状況とが示唆される構成であってもよい。
つまり、副制御基板940が、押圧操作装置1261、1261Xの被操作部の動作の態様として、第1有利遊技状態(例えば、確変遊技状態、高確率時短遊技状態、潜確後時短遊技状態、低確率時短遊技状態などの時短状態の遊技状態)に対応した第1態様の動作制御と、第2有利遊技状態(例えば、確変遊技状態、潜確遊技状態、潜確後時短遊技状態などの確変状態の遊技状態)に対応した第2態様の動作制御とを少なくとも実行可能な構成であってもよい。
例えば、上記第8実施形態においては、時刻T6において上昇した押圧操作装置1261の移動先の位置によって残り時短回数が示唆され、時刻(T3+α)において遊技者が操作面に対する押込操作を行った場合の操作感によって特別図柄の変動表示後の遊技状態が示唆されるなど、ある時刻における押圧操作装置1261の動作(押圧操作装置1261の被操作部の動作)に対して1の遊技状況が示唆される構成としたが、ある時刻において行われた押圧操作装置1261の動作によって複数の遊技状況が示唆可能な構成であってもよい。例えば、ある時刻に押圧操作装置1261の操作面に対する押込操作が行われた場合に、操作感の重さによって特別図柄の変動表示後の遊技状態を示唆し、当該操作面の押込み量(ストローク量)によって残り時短回数を示唆できる構成としてもよい。
なお、上記第8実施形態においては、1回の特別図柄の変動表示中に行われる押圧操作装置1261、1261Xの動作(押圧操作装置1261、1261Xの被操作部の動作)によって1の遊技状況に対する示唆が行われる構成としたが、第7実施形態における第4の演出例の複数回演出と同様、複数回の特別図柄の変動表示に亘って行われる押圧操作装置1261の動作によって1の遊技状況に対する示唆が行われる構成であってもよい。
例えば、所定の演出条件が成立し、かつ、第7実施形態における第4の演出例と同様の複数回抽選において非当選となった場合には、当該所定の演出条件の成立に対応する1の特別図柄の変動表示において装飾図柄680L,680M,680Rが高速変動する期間中における所定の時刻TAにおいて、変動表示後の遊技状態が押圧操作装置1261の動作によって示唆される。一方、所定の演出条件が成立し、かつ、複数回抽選において当選となった場合には、当該所定の演出条件の成立に対応する1の特別図柄の変動表示後の遊技状態が複数回演出、すなわち、当該所定の演出条件の成立に対応する変動表示を含む複数回の特別図柄の変動表示における時刻TAにおいて、当該所定の演出条件の成立に対応する変動表示後の遊技状態が押圧操作装置1261の動作によって示唆される。
具体的に、所定の演出条件が成立し、かつ、複数回抽選において非当選となった場合、副制御基板940は、時刻TAにおいて、上述した演出例における時刻(T3+α)の場合と同様にして、押圧操作装置1261の操作面に対する押込操作の操作感の重さを当該変動表示後の遊技状態が確変状態であるか非確変状態であるかに応じて制御する。つまり、副制御基板940は、図41(A)の第1ハチマキ演出テーブルにおける色ランクを操作感の重さのランクに変更したテーブル(当該テーブルを便宜上「第1テーブル」とも称す)を用いて操作感の重さのランクを選択し、選択されたランクの操作感となるよう作動機構860を制御する。
一方、所定の演出条件が成立し、かつ、複数回抽選において当選となった場合には、当該所定の演出条件の成立に対応する1の特別図柄の変動表示における時刻TAにおいて、複数回演出のうち1回目の演出として、複数回抽選において非当選であった場合と同様にして、押圧操作装置1261の操作面に対する押込操作の操作感の重さを当該変動表示後の遊技状態が確変状態であるか非確変状態であるかに応じて制御する。つまり、副制御基板940は、第1テーブルを用いて操作感の重さのランクを選択し、選択されたランクの操作感となるよう作動機構860を制御する。
次に、副制御基板940は、次の特別図柄の変動表示における時刻TAにおいて、複数回演出のうち最後の演出として、第1テーブルとは異なるテーブル(当該テーブルを便宜上「第2テーブル」とも称す)を用いて、押圧操作装置1261の操作面に対する押込操作の操作感の重さのランクを、前記所定の演出条件の成立に対応する1の特別図柄の変動表示後の遊技状態に応じて選択し、選択されたランクの操作感となるよう作動機構860を制御する。
ここで、複数回演出における1回目の演出より後の演出(例えば、最後の演出)において用いるテーブル、すなわち、第2テーブルとしては、例えば、前記所定の演出条件の成立に対応する特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合(確変状態継続)と、遊技状態が非確変状態へ転落する場合(非確変状態へ転落)と、非確変状態が継続される場合(非確変状態継続)とに対し、それぞれ、複数回演出における前回の演出との操作感の連続性を加味した操作感のランクを選択可能なテーブルを適用してもよい。つまり、図41(B)の第2ハチマキ演出テーブルにおける色ランクを操作感の重さのランクに変更したテーブルを第2テーブルとして複数回演出における1回目以降の各回の演出に適用する構成であってもよい。
第2テーブルは、例えば、第2ハチマキ演出テーブルと同様、特別図柄の変動表示が終了した後において確変状態が継続される場合に正(プラス)の変化量が選ばれ易く、特別図柄の変動表示が終了した後において遊技状態が非確変状態へ転落する場合または非確変状態が継続される場合に負(マイナス)の変化量が選ばれ易く構成される。
これにより、所定の演出条件の成立に対応する変動表示後の遊技状態が確変状態であれば、複数回演出における演出の回数が増えるほど操作感が重くなり易く、一方、所定の演出条件の成立に対応する変動表示後の遊技状態が非確変状態であれば、複数回演出における演出の回数が増えるほど操作感が軽くなり易い。よって、複数回演出における演出の回数が増えるほど、所定の演出条件の成立に対応する変動表示後の遊技状態が確変状態であるか非確変状態であるかの判断を遊技者が行い易くなる。
よって、例えば、所定の演出条件の成立が転落条件の成立(すなわち、転落抽選における転落結果の選択)によるものであった場合には、複数回演出における演出の回数が増えるほど、遊技状態の転落が発生したことを遊技者が判断し易くなる。
なお、複数回演出は、必ずしも、上述したような特別図柄の変動表示後の遊技状態を示唆するための演出である必要はなく、残り時短回数や、回数補助条件が成立するまでの変動回数などの他の遊技状況を複数回演出によって示唆する構成であってもよい。
また、上述した押圧操作装置1261の動作による複数回演出は、転落抽選において転落結果が選択されたことで所定の演出条件が成立した場合における特別図柄の変動表示において必ず(すなわち、100%で)実行される構成としてもよいし、当該変動表示において所定の確率(例えば、50%)で実行される構成としてもよい。転落抽選において転落結果が選択されたことで所定の演出条件が成立した場合における特別図柄の変動表示において必ず実行される構成とした場合、転落条件の成立を複数回演出の現出によって明示することが可能となる。
ここで、第8実施形態に係るパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
第8実施形態に係るパチンコ機100は、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部852を備えた押圧操作装置1261,1261Xを備える構成において、所定の演出条件が成立した場合に押圧操作装置1261,1261Xの動作が副制御基板940によって制御され、それによって、被操作部852を遊技者が操作していない状況において被操作部852が所定の態様で動作する(例えば、上昇する)演出を実行可能に構成される。
ここで、副制御基板940は、有利遊技状態(特別遊技状態の後に移行する遊技状態であって通常遊技状態より有利な確変遊技状態などの遊技状態)の状況に応じて押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852が前記所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて被操作部852が動作する態様を異ならせる(例えば、上昇先の位置が異なる)制御を少なくとも実行可能に構成される。
よって、押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852を遊技者が操作していない状況において被操作部852が所定の態様で動作したか否か、または、押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852を遊技者が操作していない状況において被操作部852が動作する態様の種類によって、有利遊技状態の状況(例えば、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態であるか否か、残り時短回数、回数補助条件が成立するまでの変動回数)を遊技者に対して好適に示唆することができる。
第8実施形態に係るパチンコ機100は、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部852を備えた押圧操作装置1261,1261Xを備える構成において、所定の演出条件が成立して被操作部852を遊技者が押圧操作している状況において当該押圧操作方向における反力が副制御基板940によって制御される。
ここで、副制御基板940は、有利遊技状態(特別遊技状態の後に移行する遊技状態であって通常遊技状態より有利な確変遊技状態などの遊技状態)の状況に応じて押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852に対する押圧操作方向における反力(例えば、反力の大きさ、反力の時間変化における傾きなどの反力の変化態様、反力の発生区間など)を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。よって、押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852に対する押圧操作方向における反力のかかり方の違いによって、有利遊技状態の状況(例えば、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態であるか否か、残り時短回数、回数補助条件が成立するまでの変動回数)を遊技者に対して好適に示唆することができる。
第8実施形態に係るパチンコ機100は、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部852を備えた押圧操作装置1261,1261Xを備える構成において、所定の演出条件が成立して被操作部852を遊技者が所定の押圧操作をした後において被操作部852が所定の態様で動作する(例えば、上昇する)演出が副制御基板940による押圧操作装置1261,1261Xの動作の制御によって実行可能に構成される。
ここで、副制御基板940は、有利遊技状態(特別遊技状態の後に移行する遊技状態であって通常遊技状態より有利な確変遊技状態などの遊技状態)の状況に応じて押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて被操作部852が動作する態様を異ならせる(例えば、上昇先の位置が異なる)制御を少なくとも実行可能に構成される。よって、所定の演出条件が成立して押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852を遊技者が所定の押圧操作をした後において被操作部852が所定の態様で動作したか否か、または、押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852を遊技者が所定の押圧操作をした後において被操作部852が動作する態様の種類によって、有利遊技状態の状況(例えば、特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態が確変状態であるか否か、残り時短回数、回数補助条件が成立するまでの変動回数)を遊技者に対して好適に示唆することができる。
なお、上記「所定の押圧操作」は、わずかな操作量であってもよいし、一定量以上の予め定めた量であってもよいし、予め定めた高さ位置までの操作量であってもよい。
第8実施形態に係るパチンコ機100は、特別遊技状態の後に移行する有利遊技状態として、通常遊技状態より所定の第1条件(例えば、電サポ、普図高確率)において有利な第1有利遊技状態(例えば、確変遊技状態、高確率時短遊技状態、潜確後時短遊技状態、低確率時短遊技状態などの時短状態の遊技状態)と、第1条件とは異なる第2条件(例えば、特図高確率)において通常遊技状態より有利な第2有利遊技状態(例えば、確変遊技状態、潜確遊技状態、潜確後時短遊技状態などの確変状態の遊技状態)とが設けられるとともに、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部852を備えた押圧操作装置1261,1261Xを備える構成において、所定の演出条件が成立した場合に第1有利遊技状態及び第2有利遊技状態の状況に応じて被操作部852が所定の態様で動作する所定の演出が副制御基板940による押圧操作装置1261,1261Xの動作の制御によって実行可能に構成される。
ここで、副制御基板940は、当該被操作部の動作の態様として、第1有利遊技状態に対応した第1態様の動作制御と、第2有利遊技状態に対応した第2態様の動作制御とを少なくとも実行可能に構成されているので、第1有利遊技状態および第2有利遊技状態の各状況を1の操作手段の動作態様によって示唆することができる。これにより、遊技者が第1有利遊技状態と第2有利遊技状態の状況を確認するために視線を分散させることを抑制でき、遊技に集中させることができる。
なお、上記「第1態様」および上記「第2態様」は、それぞれ、押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852に対する操作力、被操作部852の移動量、および被操作部852の高さ位置などのうちいずれか1種類の態様であってもよく、「第1態様」または「第2態様」のうち少なくとも一方の態様が、2種類以上の態様の組み合わせで構成されていてもよい。また、「第1態様」または「第2態様」のうち少なくとも一方の態様が、押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852に対する第1の操作力と、被操作部852に対する当該第1の操作力とは異なる第2の操作力とが切り替わる高さ位置を含む構成であってもよい。
第8実施形態に係るパチンコ機100は、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部852を備えた押圧操作装置1261,1261Xを備える構成において、副制御基板940が、所定の演出条件が成立した場合に有利遊技状態(特別遊技状態の後に移行する遊技状態であって通常遊技状態より有利な確変遊技状態などの遊技状態)の状況に応じて押圧操作装置1261,1261Xの操作部852が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて操作部852が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。
ここで、副制御基板940は、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立した場合に押圧操作装置1261,1261Xの操作部852の動作が制御される第1の態様と、当該第1の態様で操作部852の動作が制御された後に所定の演出条件が成立した場合に操作部852の動作が制御される第2の態様とが異なる選択条件に基づいて決定されるように構成される。
よって、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立したことによって押圧操作装置1261,1261Xの操作部852が動作される場合と、当該動作が行われた後に操作部852が動作される場合とで、操作部852の動作態様の選択条件が異なるので、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立した場合とその後とを、選択条件の違いに基づく押圧操作装置1261,1261Xの操作部852の動作態様の変化の違いによって遊技者に好適に示唆することができる。
第8実施形態に係るパチンコ機100は、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部852を備えた押圧操作装置1261,1261Xを備える構成において、副制御基板940は、所定の演出条件が成立した場合に有利遊技状態(特別遊技状態の後に移行する遊技状態であって通常遊技状態より有利な確変遊技状態などの遊技状態)の状況に応じて変動表示の実行中において操作部852が所定の態様で動作する時期を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成されているので、操作部852が所定の態様で動作する時期によって有利遊技状態の状況を遊技者に好適に示唆することができる。
第8実施形態に係るパチンコ機100は、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部852を備えた押圧操作装置1261,1261Xを備える構成において、副制御基板940は、所定の演出条件が成立した場合に有利遊技状態(特別遊技状態の後に移行する遊技状態であって通常遊技状態より有利な確変遊技状態などの遊技状態)の状況に応じて被操作部852が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて被操作部852が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。
ここで、副制御基板940は、押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852が所定の態様で動作する演出として、特別図柄の変動表示が複数回実行されることによって段階的に被操作部852の動作態様を異ならせて動作させる制御を少なくとも実行可能に構成されているので、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立したことを、複数回の特別図柄の変動表示に亘って押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852の動作態様が段階的に異なっていく演出によって遊技者に好適に示唆することができる。
第8実施形態に係るパチンコ機100は、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部852を備えた押圧操作装置1261,1261Xを備える構成において、所定の演出条件が成立した場合に押圧操作装置1261,1261Xの動作が副制御基板940によって制御され、それによって、被操作部852を遊技者が操作していない状況において被操作部852が所定の態様で動作する(例えば、上昇する)演出を実行可能に構成される。
ここで、副制御基板940は、1回以上の特別図柄の変動表示の実行が保留されている状況において所定の演出条件が成立した場合に、有利遊技状態(特別遊技状態の後に移行する遊技状態であって通常遊技状態より有利な確変遊技状態などの遊技状態)の状況であって実行が保留された特別図柄の変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて被操作部852が動作する態様を異ならせる(例えば、上昇先の位置が異なる)所定の制御を少なくとも実行可能に構成される。
よって、実行が保留された特別図柄の変動表示によって移行する遊技状態の状況を押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852を遊技者が操作していない状況において被操作部852が所定の態様で動作するか否か、または、押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852を遊技者が操作していない状況における被操作部852の動作態様の種類によって遊技者に好適に示唆することができる。
なお、特別図柄の変動表示の開始後において新たに下始動入賞装置432に遊技球が進入した場合に、副制御基板940が、その遊技球の進入によって移行する遊技状態の状況に応じて押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852が所定の態様で動作するか否かを決定する制御を行う構成であってもよい。
第8実施形態に係るパチンコ機100は、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部852を備えた押圧操作装置1261,1261Xを備える構成において、所定の演出条件が成立して被操作部852を遊技者が押圧操作している状況において当該押圧操作方向における反力が副制御基板940によって制御される。
ここで、副制御基板940は、1回以上の特別図柄の変動表示の実行が保留されている状況において所定の演出条件が成立した場合に、有利遊技状態(特別遊技状態の後に移行する遊技状態であって通常遊技状態より有利な確変遊技状態などの遊技状態)の状況であって実行が保留された特別図柄の変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852に対する押圧操作方向における反力(例えば、反力の大きさ、反力の時間変化における傾きなどの反力の変化態様、反力の発生区間など)を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。
よって、実行が保留された特別図柄の変動表示によって移行する遊技状態の状況を、押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852に対する押圧操作方向における反力のかかり方の違いによって遊技者に好適に示唆することができる。
なお、特別図柄の変動表示の開始後において新たに下始動入賞装置432に遊技球が進入した場合に、副制御基板940が、その遊技球の進入によって移行する遊技状態の状況に応じて押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852が所定の態様で動作するか否かを決定する制御を行う構成であってもよい。
第8実施形態に係るパチンコ機100は、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部852を備えた押圧操作装置1261,1261Xを備える構成において、所定の演出条件が成立して被操作部852を遊技者が所定の押圧操作をした後において被操作部852が所定の態様で動作する(例えば、上昇する)演出が副制御基板940による押圧操作装置1261,1261Xの動作の制御によって実行可能に構成される。
ここで、副制御基板940は、1以上の特別図柄の変動表示の実行が保留されている状況において所定の演出条件が成立した場合に、有利遊技状態(特別遊技状態の後に移行する遊技状態であって通常遊技状態より有利な確変遊技状態などの遊技状態)の状況であって実行が保留された特別図柄の変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて被操作部852が動作する態様を異ならせる(例えば、上昇先の位置が異なる)制御を少なくとも実行可能に構成される。
よって、所定の演出条件が成立して押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852を遊技者が所定の押圧操作をした後においての被操作部852が所定の態様で動作したか否か、または、の被操作部852遊技者が所定の押圧操作をした後においての被操作部852が動作する態様の種類によって、実行が保留された特別図柄の変動表示によって移行する遊技状態の状況を遊技者に対して好適に示唆することができる。
なお、上記「所定の押圧操作」は、わずかな操作量であってもよいし、一定量以上の予め定めた量であってもよいし、予め定めた高さ位置までの操作量であってもよい。
また、特別図柄の変動表示の開始後において新たに下始動入賞装置432に遊技球が進入した場合に、副制御基板940が、その遊技球の進入によって移行する遊技状態の状況に応じて押圧操作装置1261,1261Xの被操作部852が所定の態様で動作するか否かを決定する制御を行う構成であってもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限られることはなく、例えば、以下に記載するように変形して実施してもよい。この場合に、以下に記載する各構成を上記実施形態に対して適用しても良く、以下に記載する複数の構成を組み合わせて上記実施形態に対して適用してもよい。
(1)上記実施形態のパチンコ機100の変形例
上記実施形態においては、中央構造体420の左上側に前後方向(遊技者に近い側と遊技者から遠い側)に配置された球通路部641,642を設け、中央構造体420の右上側に前後方向に配置された球通路部661,662を設ける構成としたが、球通路部641,642のような前後方向に配置された2経路の球通路部は、中央構造体420の左上側のみに設ける構成であってもよく、中央構造体420の右上側のみに設ける構成であってもよい。また、中央構造体420の左上側や右上側に限らず、遊技領域内の適宜の位置に前後方向に配置された2経路の球通路部を設ける構成であってもよい。
上記実施形態においては、球通路部642,662が、その一部が正面視において球通路部641,661に重なる位置に設けられる構成としたが、球通路部642,662が、球通路部641,661に対して正面視においてほぼ重なる構成であってもよい。これにより、球通路部641,642または球通路部661,662による遊技領域の面方向の占有面積を最小レベルに小さくすることができる。
上記実施形態においては、球通路部641,661を、その幅方向の長さが遊技球を1つずつ通過可能な長さに構成したが、球通路部641,661における幅方向の長さは、必ずしも、遊技球を1つずつ通過可能な長さである必要はなく、幅方向に並ぶ複数の遊技球が同時に通過可能な長さであってもよい。なお、球通路部641,661における幅方向の長さを遊技球が1つずつ通過可能な長さとすることによって、球通路部641,661が遊技領域の面方向に占める領域を抑制することが可能となるので、遊技領域の中央側に中央構造体420などの各種構造物を配置するための領域を好適に確保することが可能となる。
上記実施形態においては、前後方向に配置された球通路部641,642のうち、前側(遊技者に近い側)に設けられる球通路部641が、基体401の正面(前面)側に設けられる構成としたが、球通路部641が、球通路部642と同様に、基体401の背面(後面)側に設けられる構成であってもよい。すなわち、球通路部641,642は、いずれも基体401の背面側において前後方向に配置された2経路の球通路部であってもよい。球通路部661も同様に、球通路部661が基体401の背面側に設けられる構成であってもよい。
上記実施形態においては、球通路部642の入口642Aおよび出口642Bが、いずれも、球通路部641に対して遊技領域の中央側(遊技領域の周縁から離れる側)に配置される構成としたが、入口642Aおよび出口642Bの一方が球通路部641に対して遊技領域の中央側に設けられ、他方が、球通路部641に対して遊技領域の周縁側に設けられる構成であってもよい、また、入口642Aおよび出口642Bの両方が球通路部641に対して遊技領域の周縁側に設けられる構成であってもよい。
球通路部662の入口662Aおよび出口662Bについても同様に、入口662Aおよび出口662Bの一方が球通路部661に対して遊技領域の中央側に設けられ、他方が、球通路部661に対して遊技領域の周縁側に設けられる構成であってもよく、入口662Aおよび出口662Bの両方が球通路部661に対して遊技領域の周縁側に設けられる構成であってもよい。
上記実施形態においては、低確率時短遊技状態における普通図柄抽選の当選確率が、通常遊技状態における普通図柄抽選の当選確率と同一の状態である構成としたが、低確率時短遊技状態における普通図柄抽選の当選確率は、必ずしも、通常遊技状態における普通図柄抽選の当選確率と同一の状態である必要はなく、確変遊技状態における普通図柄抽選の当選確率より低く、かつ、通常遊技状態における普通図柄抽選の当選確率より高い状態であってもよい。
上記実施形態においては、遊技盤700(基体720)に、中央側開口部711と2つの外側開口部712,713とを備える場合について例示したが、必ずしも中央側開口部711に対して左右両側に外側開口部712,713を設ける必要はなく、いずれか一方又は両方の外側開口部712,713を省略してもよいし、又は中央側開口部711を上下や左右方向に分割して複数の開口部によって中央側開口部711を構成してもよい。また、複数の開口部711~713に表示される情報を必ずしも1つの表示装置の表示画像によって表示する構成とする必要はなく、各開口部711~713に対して各々表示装置を設けるなど、2以上の表示装置を用いて複数の開口部に対して情報を表示する構成としてもよい。
上記第1実施形態においては、通常遊技状態において特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、当該時短ありハズレに対応する特定の組合せからなる装飾図柄が確定表示され、低確率遊技状態において特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、時短ありハズレに対応しない組合せ(すなわち、時短ありハズレに対応する特定の組合せとは異なる組合せ)の装飾図柄が確定表示される構成としたが、遊技状態が通常遊技状態であるか低確率遊技状態のような時短状態であるかにかかわらず、当該時短ありハズレに対応する特定の組合せからなる装飾図柄が確定表示される構成としてもよい。
上記第1実施形態においては、低確率時短遊技状態において回数補助条件が成立しない構成としたが、低確率時短遊技状態において回数補助条件が成立する構成としてもよい。つまり、低確率時短遊技状態において、特別図柄抽選での非当選の連続回数が通算して補助機能作動回数(例えば、299回)に達した場合、回数補助フラグをオフに設定する構成としてもよい。これにより、低確率時短遊技状態において回数補助条件が成立した場合には、所定の終了条件が成立して低確率時短遊技状態が通常遊技状態に移行する場合に、移行先の通常遊技状態が第2の通常遊技状態となる。なお、「所定の終了条件」としては、時短ありハズレの図柄の種類に応じた時短回数であってもよく、補助終了時短回数であってもよい。また、必ずしも回数補助フラグを設ける必要はなく、別の情報を参照して、第2の通常遊技状態であるか否かを判別してもよく、例えば、補助機能作動回数を計数するカウンタが初期値の「0」から補助機能作動回数に相当する「299」以下の場合と、回数補助条件が成立した「299」を超える場合とにより状態を判別してもよい。
上記第1実施形態において、回数補助機能作動開始時および作動中(時短状態である低確率時短遊技状態中)に特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合には、当該時短ありハズレが遊技者にとって有利となるように制御する構成としてもよい。
例えば、回数補助条件の成立によって遷移した低確率時短遊技状態の終盤で特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、補助終了時短回数に達するまでの残りの回数と、時短ありハズレの図柄の種類に応じた時短回数とを比較し、時短ありハズレの図柄の種類に応じた時短回数の方が多ければ、時短ありハズレを有効し、それによって、その後に特別図柄の変動回数が当該時短ありハズレに応じた時短回数に達した場合に低確率時短遊技状態の終了条件が成立する構成としてもよい。これにより、低確率時短遊技状態の終了時期を、補助終了時短回数に達するまでの残りの回数と時短ありハズレに応じた時短回数との差分だけ延長することができる。
また、上述したような低確率時短遊技状態において回数補助条件が成立する構成のパチンコ機100において、通常遊技状態において特別図柄抽選において時短ありハズレが選択されたことを契機として低確率時短遊技状態に遷移した場合に、当該低確率時短遊技状態中に回数補助条件が成立した場合には、回数補助機能を作動させ、それによって、その後に特別図柄の変動回数が補助終了時短回数に達した場合に低確率時短遊技状態の終了条件が成立する構成としてもよい。これにより、低確率時短遊技状態の終了時期を、時短ありハズレに応じた時短回数に達するまでの残りの回数と補助終了時短回数との差分だけ延長することができる。
上記第1実施形態において、低確率時短遊技状態は、回数補助機能が作動した場合と、時短ありハズレが選択された場合とにおいて移行し、いずれの場合においても、同一の特図変動時間で変動表示が実行される場合について説明したが、回数補助機能が作動した場合と時短ありハズレが選択された場合等、低確率時短遊技状態への移行の種類(契機)によって特図変動時間が異なるようにしてもよいし、時短ありハズレが選択された場合における時短回数の多少によって特図変動時間が異なるようにしてもよい。例えば、回数補助機能が作動した場合は、時短ありハズレが選択された場合より特図変動時間が短くなるように制御してもよく、また、時短ありハズレが選択された場合において時短回数が多くて長い場合の方が、少なくて短い場合より特図変動時間が短くなるように制御してもよく、回数補助機能が作動した場合と時短ありハズレが選択された場合とのうち時短回数の多い順に、特図変動時間が短くなるように(又は長くなるように)特図変動時間を設定してもよい。この場合に、実行される回数が少ない(又は確率が低い)低確率時短遊技状態(例えば、回数補助機能が作動した場合)は、実行される回数が多い(又は確率が高い)低確率時短遊技状態(例えば、時短ありハズレが選択された場合)より特図変動時間が短くなるように制御してもよく、これにより、稀に発生する遊技状態を短時間で消化されやすくして、遊技状態の稀少性を高めることができる。
また、低確率時短遊技状態への移行の種類(契機)に応じて複数の特図変動時間を設定する場合には、その設定された1または複数の特図変動時間が、確変遊技状態や確変後時短遊技状態の少なくとも一部における特図変動時間と同一となるように設定することが好ましい。これにより、特別図柄に係る制御の一部を低確率時短遊技状態と確変遊技状態と確変後時短遊技状態とにおいて共通化し易くすることができる。例えば、確変遊技状態や確変後時短遊技状態へ移行した場合に、回数補助機能が作動して移行した低確率時短遊技状態と同一の特図変動時間となるように制御をするようにしてもよい。
また、確変遊技状態や確変後時短遊技状態についても、低確率時短遊技状態と同様に特図変動時間として複数の時間を設定し、大当りのラウンド数などの当選の種別に応じて特図変動時間が変化するようにしてもよく、この場合に、大当りのラウンド数が高いほど特図変動時間を短くしてもよいし、実行される回数が少ない(又は確率が低い)種別の大当りほど特図変動時間を短くしてもよく、2種以上の特図変動時間を低確率時短遊技状態と確変遊技状態(又は確変後時短遊技状態)とにおいて同一の時間に設定することは好ましい。
上記第1実施形態において、第1の通常遊技状態と、第2の通常遊技状態とにおいて、装飾図柄表示装置479に表示される変動表示における演出の内容を異ならせるようにしてもよく、例えば、第1の通常遊技状態では表示されることのないキャラクタ等の所定の演出が第2の通常遊技状態において表示されるようにしてもよい。また、第1の通常遊技状態と、第2の通常遊技状態とにおいて、時短ありハズレが選択される確率を異ならせてもよく、例えば、第2の通常遊技状態の方が第1の通常遊技状態よりも時短ありハズレが選択され易い高確率となるように構成してもよい。また、第1の通常遊技状態と、第2の通常遊技状態とにおいて、時短ありハズレが選択された場合の時短回数(又は時短回数の期待値)が異なるようにしてもよく、例えば、第2の通常遊技状態の方が第1の通常遊技状態よりも時短ありハズレが選択された場合の時短回数が長くなるように構成してもよい。
(2)第3実施形態のパチンコ機100の変形例
上記第3実施形態においては、当り経由潜確後時短遊技状態における普通図柄抽選の当選確率が、通常遊技状態における普通図柄抽選の当選確率と同一の状態である構成としたが、当り経由潜確後時短遊技状態における普通図柄抽選の当選確率は、必ずしも、通常遊技状態における普通図柄抽選の当選確率と同一の状態である必要はなく、確変遊技状態における普通図柄抽選の当選確率より低く、かつ、通常遊技状態における普通図柄抽選の当選確率より高い状態であってもよい。
上記第3実施形態においては、当り経由潜確後時短遊技状態における特別図柄抽選の当選確率が、確変遊技状態における特別図柄抽選の当選確率と同一の状態である構成としたが、当り経由潜確後時短遊技状態における特別図柄抽選の当選確率は、必ずしも、確変遊技状態における特別図柄抽選の当選確率と同一の状態である必要はなく、通常遊技状態における特別図柄抽選の当選確率より高く、かつ、確変遊技状態における特別図柄抽選の当選確率より低い状態であってもよい。
上記第3実施形態においては、当り経由潜確後時短遊技状態は、普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間の総計が、低確率時短遊技状態における同開放時間の総計より長い時間長さとなるよう構成したが、当り経由潜確後時短遊技状態における普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間の総計が、低確率時短遊技状態における同開放時間の総計より短い時間長さであってもよく、当り経由潜確後時短遊技状態における普通図柄抽選に当選した場合における下進入規制機構452の開放時間の総計と低確率時短遊技状態における同開放時間の総計とが同じ時間長さであってもよい。この場合には、低確率時短遊技状態と当り経由潜確後時短遊技状態とにおける下進入規制機構452の動作による有利な程度を近づけることができる。よって、異なる有利遊技状態であっても当選までに必要な遊技球の消費量には大きな差がなく均等に近づけることができ、遊技球の消費量を複数種類の有利遊技状態において少なく抑えた遊技性を提供することができる。
上記第3実施形態においては、当り経由潜確後時短遊技状態が、特別遊技状態の後に発生する潜伏確変遊技状態を経由して発生する場合を例示したが、当該当り経由潜確後時短遊技状態に代えて、または、当該当り経由潜確後時短遊技状態に加えて、特別遊技状態後に、普通図柄抽選の抽選確率、特別図柄抽選の抽選確率、および普通図柄の変動時間が当り経由潜確後時短遊技状態と同一に制御される時短遊技状態へ移行する構成としてもよい。
上記第3実施形態においては、発生可能な有利遊技状態として5種類の有利遊技状態(すなわち、特別遊技状態、確変遊技状態、低確率時短遊技状態、当り経由時短遊技状態、潜伏確変遊技状態、および当り経由潜確後時短遊技状態)を例示したが、これら5種類の有利遊技状態の一部を省略する構成であってもよい。例えば、発生可能な有利遊技状態が、特別遊技状態と、通常遊技状態後に発生する低確率時短遊技状態に相当する時短遊技状態と、特別遊技状態後に発生する当り経由時短遊技状態に相当する時短遊技状態との3種類であってもよく、特別遊技状態と、特別遊技状態後に発生する潜伏確変遊技状態に相当する時短遊技状態と、潜伏確変遊技状態後に発生する当り経由時短遊技状態に相当する時短遊技状態との3種類であってもよい。
上記第3実施形態においては、潜伏確変遊技状態において回数補助機能が作動しない構成としたが、回数補助機能が潜伏確変遊技状態中に作動可能であるよう構成してもよい。つまり、潜伏確変遊技状態中に、特別図柄抽選により選択された非当選の連続回数が所定の回数に達した場合に、回数補助条件が成立し、当該非当選に対応する変動表示の終了後に、潜伏確変遊技状態から当り経由潜確後時短遊技状態へ遷移する。なお、潜伏確変遊技状態は、特別図柄抽選における当選確率が特図高確率状態であり、特図低確率状態である通常遊技状態に比べて特別図柄抽選において大当りに当選し易いので、潜伏確変遊技状態において回数補助機能を作動させるための特別図柄の変動表示の回数(つまり、補助機能作動回数)が、通常遊技状態における補助機能作動回数より少なく設定することが好ましい。
上記第3実施形態においては、特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、遊技状態が通常遊技状態であるか低確率遊技状態のような時短状態であるかにかかわらず、当該時短ありハズレに対応する特定の組合せからなる装飾図柄が装飾図柄表示装置479に確定表示される構成としたが、時短状態中に特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、時短ありハズレに対応しない組合せ(すなわち、時短ありハズレに対応する特定の組合せとは異なる組合せ)の装飾図柄が確定表示される構成であってもよい。
上記第3実施形態においては、第1実施形態と同様、低確率時短遊技状態において回数補助条件が成立しない構成としたが、低確率時短遊技状態において回数補助条件が成立する構成としてもよい。つまり、低確率時短遊技状態において、特別図柄抽選での非当選の連続回数が通算して補助機能作動回数(例えば、299回)に達した場合、回数補助フラグをオフに設定する構成としてもよい。これにより、低確率時短遊技状態において回数補助条件が成立した場合には、所定の終了条件が成立して低確率時短遊技状態が通常遊技状態に移行する場合に、移行先の通常遊技状態が第2の通常遊技状態となる。なお、「所定の終了条件」としては、時短ありハズレの図柄の種類に応じた時短回数であってもよく、補助終了時短回数であってもよい。
上記第3実施形態において、回数補助機能作動開始時および作動中(時短状態である低確率時短遊技状態中)に特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合には、当該時短ありハズレが遊技者にとって有利となるように制御する構成としてもよい。
例えば、回数補助条件の成立によって遷移した低確率時短遊技状態の終盤で特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、補助終了時短回数に達するまでの残りの回数と、時短ありハズレの図柄の種類に応じた時短回数とを比較し、時短ありハズレの図柄の種類に応じた時短回数の方が多ければ、時短ありハズレを有効し、それによって、その後に特別図柄の変動回数が当該時短ありハズレに応じた時短回数に達した場合に低確率時短遊技状態の終了条件が成立する構成としてもよい。これにより、低確率時短遊技状態の終了時期を、補助終了時短回数に達するまでの残りの回数と時短ありハズレに応じた時短回数との差分だけ延長することができる。
また、上述したような低確率時短遊技状態において回数補助条件が成立する構成のパチンコ機100において、通常遊技状態において特別図柄抽選において時短ありハズレが選択されたことを契機として低確率時短遊技状態に遷移した場合に、当該低確率時短遊技状態中に回数補助条件が成立した場合には、回数補助機能を作動させ、それによって、その後に特別図柄の変動回数が補助終了時短回数に達した場合に低確率時短遊技状態の終了条件が成立する構成としてもよい。これにより、低確率時短遊技状態の終了時期を、時短ありハズレに応じた時短回数に達するまでの残りの回数と補助終了時短回数との差分だけ延長することができる。
(3)第4実施形態のパチンコ機100の変形例
上記第4実施形態においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に、装飾図柄が変動表示後に確定表示されるタイミングで、各図柄列680L,680M,680Rに表示される各装飾図柄の内容を視認不可能または視認困難にする構成について例示した。それに代えて、または、それに加えて、低確率時短遊技状態以外の時短状態の遊技状態(確変遊技状態、当り経由時短遊技状態、当り経由潜確後時短遊技状態)において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合にも同様に、装飾図柄が変動表示後に確定表示されるタイミングで、各図柄列680L,680M,680Rに表示される各装飾図柄の内容を低確率時短遊技状態の場合と同様に視認不可能または視認困難にする構成にしてもよい。
上記第4実施形態においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選(第1特別図柄、第2特別図柄)が実行される毎に時短回数増加抽選または時短終了抽選を実行する構成について例示した。それに代えて、または、それに加えて、低確率時短遊技状態以外の時短状態の遊技状態(確変遊技状態、当り経由時短遊技状態、当り経由潜確後時短遊技状態)において特別図柄抽選によって時短ありハズレが選択された場合に時短回数増加抽選または時短終了抽選の少なくとも一方を低確率時短遊技状態の場合と同様に実行する構成としてもよい。
上記第4実施形態においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選による非当選の連続回数が所定の時短回数に達した場合に遊技状態が通常遊技状態へ移行する構成としたが、時短終了抽選に当選した場合に遊技状態が通常遊技状態へ移行する構成を備える場合には、時短回数による低確率時短遊技状態の終了条件を設けない構成としてもよい。
上記第4実施形態においては、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選(第1特別図柄、第2特別図柄)が実行される毎に、低確率時短遊技状態における時短回数を増加させるか否かを選択する抽選である時短回数増加抽選を実行する構成について説明したが、時短回数増加抽選に代えて、または、時短回数増加抽選に加えて、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選が実行される毎に、低確率時短遊技状態における時短回数を減少させるか否かを選択する抽選である時短回数減少抽選を実行する構成としてもよい。当該時短回数減少抽選に当選した場合に時短回数を所定の回数(例えば、50回)分減少させる構成としてもよい。
また、時短回数増加抽選や時短回数減少抽選に代えて、または、時短回数増加抽選や時短回数減少抽選に加えて、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選が実行される毎に、低確率時短遊技状態における時短回数を変化させるか否かを選択する抽選である時短回数変化抽選を実行する構成としてもよい。当該時短回数変化抽選は、その抽選結果として、時短回数を所定の回数だけ増加させる抽選結果と、時短回数を所定の回数だけ減少させる抽選結果と、時短回数を変化させない抽選結果とを含む抽選である。
なお、低確率時短遊技状態において特別図柄抽選が実行される毎に実行される抽選において、時短回数を増加させる抽選結果(例えば、時短回数増加抽選による当選、時短回数変化抽選において時短回数を増加させる抽選結果)が選択された場合と、時短回数を増減少させる抽選結果(時短回数減少抽選における当選、時短回数変化抽選において時短回数を減少させる抽選結果)が選択された場合、または、時短回数を減少させない抽選結果(時短回数増加抽選における非当選、時短回数減少抽選における非当選、時短回数変化抽選において時短回数を変化させない抽選結果)が選択された場合とで、各図柄列680L,680M,680Rの背景の色などによる装飾図柄の変動表示における演出を各々異ならせる構成としてもよい。これにより、遊技者は、前者の場合と後者の場合とを装飾図柄の変動表示における演出によって区別して推測することができるので、例えば、低確率時短状態における時短回数が減るまたは変化しないにもかかわらず、時短回数が増えると遊技者が誤認することを好適に抑制できる。
上記第4実施形態においては、時短回数変化抽選が、時短回数変化抽選を行うために設けられた専用のカウンタ(時短回数変化抽選カウンタ)の値によって行われる構成としたが、時短回数変化抽選が、特別図柄抽選を行うためのカウンタ(特別図柄に係る当選乱数カウンタ)等の従来のパチンコ機100が備えるカウンタの値によって行われる構成としてもよい。例えば、当選乱数カウンタの値の中に、継続結果に対応する値と、増加結果に対応する値と、終了結果に対応する値とを設け、低確率時短遊技状態において当選乱数カウンタの値を参照することによって時短回数変化抽選を行う構成としてもよい。
上記第4実施形態においては、特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、遊技状態が通常遊技状態であるか低確率遊技状態のような時短状態であるかにかかわらず、当該時短ありハズレに対応する特定の組合せからなる装飾図柄が装飾図柄表示装置479に確定表示される構成としたが、時短状態中に特別図柄抽選において時短ありハズレが選択された場合には、時短ありハズレに対応しない組合せ(すなわち、時短ありハズレに対応する特定の組合せとは異なる組合せ)の装飾図柄が確定表示される構成であってもよい。
上記第4実施形態において、潜伏確変遊技状態から電サポがある時短機能が付加される場合として、潜伏確変遊技状態からの特別図柄抽選(第1特別図柄、第2特別図柄)に当選して遊技者が賞球を獲得できないように大入賞装置433が短時間の開放動作を行ってから確変遊技状態へ移行する突確大当りを含むようにしてもよい。この場合には、突確大当りによって時短機能が付加された遊技状態(確変遊技状態)と、時短ありハズレによって時短機能が付加された遊技状態(当り経由潜確後時短遊技状態)とへの移行の際の変動表示の内容や移行後の遊技状態を次のように構成してもよい。例えば、遊技状態が移行する際の変動表示の内容は、別々の演出内容としてもよいが、変動表示の内容として、いずれも同一の内容として演出内容も途中まで同一とし、大入賞装置の作動有無を含む時間中に、いずれの状態であるかを遊技者が識別可能に、例えば、「当選高確率」や「期待大」などの文字を表示してもよい。
また、確変遊技状態と当り経由潜確後時短遊技状態とにおいては、特図変動時間を同一としてもよいが、異なるように設定することが好ましく、一方(例えば、当り経由潜確後時短遊技状態)が他方(例えば、確変遊技状態)の半分以下とすることが、遊技状態の差異を明確化できて好ましく、特図変動時間が短い遊技状態において1回の普通図柄抽選によって開放される時間長さの期待値が長くなるように制御することが好ましい。また、確変遊技状態と当り経由潜確後時短遊技状態とに移行する際に選択される変動表示の時間の決定の制御の少なくとも一部を共通化してもよく、例えば、変動表示の時間の選定の制御は同一の選定条件を用いてもよい。
(4)第5実施形態のパチンコ機100の変形例
上記第5実施形態においては、遊技球が進入した場合に特別図柄の始動入賞が発生する入賞領域である球通路部622に対する上流側に可動片452A,452Bが設けられる構成とした。可動片452A,452Bに対する下流側に設けられた入賞領域は、遊技球が進入した場合に付与される特典が必ずしも特別図柄の始動入賞である必要はなく、例えば、賞球や遊技状態の遷移等、他の特典であってもよい。例えば、大入賞装置433の進入規制機構453が可動片452A,452Bと同様の可動片を備える構成とし、大入賞装置433の可動片452A,452Bの動作パターンとして短開放パターンと長開放パターンとを主制御基板920に設定するようにしてもよく、かかる構成においても、第5実施形態のパチンコ機100と同様、大入賞装置433の入賞口(入賞領域)へ遊技球を好適に誘導することができる。
上記第5実施形態においては、防振シート625A,625Bおよび通路構成壁413を短時間進入抑制手段として設ける構成としたが、防振シート625A,625Bまたは通路構成壁413のいずれか一方を短時間進入抑制手段として設ける構成であってもよい。なお、短時間進入抑制手段は必ずしも必要でなく、短時間進入抑制手段を設けない構成であってもよい。
また、短時間進入抑制手段としては、上記第5実施形態において例示した防振シート625A,625Bや通路構成壁413の形態である必要は必ずしもなく、他の形態であってもよい。他の形態の短時間進入抑制手段としては、例えば、可動片452A,452Bの内側面に設けた溝であって、遊技球を蛇行させながら上流側から下降側へ案内可能な溝(例えば、前後方向または上下方向に蛇行しつつ上流側から下流側へ延びる溝)であってもよい。可動片452A,452Bの内側面が受けた(当該内側面により拾われた)遊技球が蛇行しながら開口621へ向かって流下するので、蛇行によって遊技球の移動距離が増えた分だけ、可動片452A,452Bにより拾われた遊技球が開口621(球通路部622)に進入するまでに要する時間を遅らせることができる。
また、他の形態の短時間進入抑制手段としては、可動片452A,452Bの内側面に設けた突起であって、遊技球を蛇行させながら上流側から下降側へ案内可能な突起であってもよい。例えば、当該内側面における前方側に上流側から下流側に向かって列状に配置した複数の突起を設けるとともに、当該内側面における後方側(奥側)に上流側から下流側に向かって列状に配置した複数の突起を設ける構成であってもよい。
なお、上述した溝や突起などの他の短時間進入抑制手段は、第5実施形態において例示した防振シート625A,625Bや通路構成壁413の少なくとも一方に代えて、または、加えて設けてもよい。また、防振シート625A,625Bに上述した溝や突起に対応する溝や突起を設ける構成であってもよい。
また、上記第5実施形態においては、通路構成壁413により形成される各経路が可動片452A,452Bの内側面に対して垂直に近い角度で遊技球が接触(衝突)する場合を例示したが、これらの各経路が可動片452A,452Bの内側面に沿う向きで遊技球を下始動入賞装置432に進入させる(可動片452A,452Bへ遊技球を進入させる)構成であってもよい。
また、短時間進入抑制手段の構成として、上記の構成に限らず、上記の構成に代えて、又は、上記の構成に加えて他の構成を含むようにしてもよく、例えば、可動片452A,452Bの内側面に磁石を設けて可動片452A,452Bの内側面に下側を支持された遊技球が第1通路R1にて一時停止し得る構成とし、複数個の遊技球が第1通路R1を進行した場合に先行していた遊技球が開口621に到達するように構成してもよい。
また、上記第5実施形態においては、可動片452A,452Bが回動動作によって第1通路R1の入口部分を開放することにより進入許容姿勢となり、第1通路R1の入口部分を閉鎖することにより進入禁止姿勢となる構成について説明したが、可動片452A,452Bは他の構成としてもよく、例えば、前後方向等の直動動作(スライド動作)によって進入許容姿勢と進入禁止姿勢とが切り替わるようにしてもよい。
(5)第6実施形態のパチンコ機100の変形例
上記第6実施形態においては、低確率時短遊技状態Bに対しては、演出条件の成立によって参照される演出テーブルを設けない構成としたが、低確率時短遊技状態Bに対しても、補助終了時短回数における残り回数(すなわち、補助終了時短回数から、低確率時短遊技状態Bにおいて実行された特別図柄の変動表示の実行回数を引いた回数)に対し、変動回数演出条件が成立した場合に表示可能な演出が対応づけられている演出テーブルを準備して、演出条件が成立した場合に、当該演出テーブルを参照して、補助終了時短回数における残り回数に応じた演出を実行する構成としてもよい。
また、上記第6実施形態においては、電サポがない非時短状態である潜伏確変遊技状態には時短回数が設定されない構成としたが、潜伏確変遊技状態に対し、特図高確率状態を維持しつつ連続して実行される特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示の上限回数を、時短状態における時短回数と同様に設ける構成とし、潜伏確変遊技状態において特別図柄抽選に連続して非当選となった回数が当該上限回数に達した場合に、潜伏確変遊技状態が終了して、通常遊技状態(より詳細には、第1の通常遊技状態)へ遊技状態が遷移する構成としてもよい。
また、上記第6実施形態において記載されている大当りの種類は、必ずしも全ての種類を設定する必要はなく、一部の大当りの種類のみを有する構成としてもよく、また、有利遊技状態についても全ての種類を設定する必要はなく、一部の種類のみを有する構成であってもよいし、上記第6実施形態において記載されている大当りの種類や、有利遊技状態について、他の大当りの種類や有利遊技状態が付加されてもよく、例えば、潜伏確変遊技状態として、上記代6実施形態に記載されている潜伏確変遊技状態に代えて、特別図柄に係る変動表示によって小当りに当選することで賞球を獲得して1ゲームあたりの球減少が発生しなかったり、次第に増加することとなる潜伏確変遊技状態を付加するようにしてもよい。
また、上記第6実施形態において記載されている変動回数演出の種類は、必ずしも全ての種類(演出A~演出E)を設定する必要はなく、一部の種類(例えば、1種類や2種類)のみが選択される構成としてもよく、または、更に多くの種類(例えば、6種類や7種類)が選択され得る構成であってもよく、また、残り時短回数の区分についても、上記第6実施形態において記載されている区分に限らず、更に多くの種類に区分してもよく、また、残り時短回数の上限(例えば、50回)や下限(例えば、1回)の数値についても1つの区分における数値の範囲の広さ(例えば、50回)についても上記に限らず他の数や数値の範囲の広さ(例えば、20回)としてもよい。また、変動回数演出の選択の割合についても、1つの区分の残り時短回数(例えば、1~50回)において1種類の演出のみを選択する区分があってもよいし、全く演出が選択されない区分があってもよいし、3種類以上の演出が選択され得る区分があってもよい。
(6)第8実施形態のパチンコ機100の変形例
上記第8実施形態においては、時刻T6において、押圧操作装置1261の操作面の位置をリーチ残時間の初期値に対応する位置まで上昇させた後、リーチ残時間がゼロになったタイミングで当該操作面が変動開始位置に達するように当該操作面を略一定の速度で下降させることによってリーチ残時間をカウントダウンする演出を行う構成としたが、これに代えて、時刻T6において、押圧操作装置1261の操作面の位置をリーチ残時間の初期値に関わらず一定の位置(例えば、位置Bmax)まで上昇させ、リーチ残時間がゼロとなる位置で変動開始時位置に戻るような速度で下降させる演出によってリーチ残時間をカウントダウンする構成としてもよい。
当該変形例によれば、押圧操作装置1261の操作面の下降速度が速いほど、リーチ残時間が短い、すなわち、残り時短回数が多いことを示す。よって、当該変形例によれば、押圧操作装置1261の操作面の下降速度によって、残り時短回数の多少を遊技者に推測させることができる。
上記第8実施形態においては、リーチ残時間の初期値に対応する位置まで上昇させた押圧操作装置1261の操作面の位置を下降させることによって、リーチ残時間をカウントダウンする演出(所謂タイマ演出)を行う構成としたが、時刻T6において所定の位置(例えば、位置Bmin)から押圧操作装置1261の操作面の上昇を開始させ、リーチ残時間がゼロになったタイミングで当該操作面が残り時短回数に依らない特定の位置(例えば、位置Bmax)、または、残り時短回数に応じて選択された所定の位置に到達させることによってタイマ演出を行う構成としてもよい。
上記第8実施形態においては、時刻(T3+α)において、変動開始時位置より高い所定の位置(本実施形態では、位置Bmax)まで操作面を上昇させる構成としたが、時刻(T3+α)において、時刻T6と同様、残り時短回数に応じた位置まで操作面を上昇させる構成としてもよい。かかる変形例によれば、時刻(T3+α)において、上昇後の操作面の位置によって残り時短回数を示唆することができ、続いて、上昇後の操作面への押込操作に対する操作感によって特別図柄の変動表示が終了した後の遊技状態を示唆することができる。
上記第8実施形態においては、所定の演出条件が成立した場合に実行される特別図柄の変動表示の中で、押圧操作装置1261の動作によって、特別図柄に係る単位遊技の保留回数や、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態や、残り時短回数、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技の実行後の遊技状態の先読み結果(例えば、保留されていた単位遊技に対応する特別図柄の変動表示後の遊技状態)や、大当り期待度や、回数補助条件が成立するまでの変動回数などの各遊技状況が遊技者に示唆される構成としたが、遊技状況毎に演出条件を設け、所定の演出条件が成立したか否かにかかわらず実行される特別図柄の変動表示の実行中に、所定の遊技状況に対応する演出条件が成立した場合に、押圧操作装置1261が、当該演出条件に対応する遊技状況を示唆可能な動作を実行する構成であってもよい。
例えば、所定の演出条件が成立したか否かにかかわらず実行される特別図柄の変動表示の実行中に、残り時短回数に対応する演出条件が成立した場合に、押圧操作装置1261が、残り時短回数を示唆可能な動作(例えば、押圧操作装置1261の操作面が残り時短回数に応じた位置となるよう変位する)を実行する構成であってもよい。
上記第8実施形態においては、押圧操作装置1261の動作(例えば、移動先となる操作面の位置や、操作面に対する押込操作をした場合の操作感のパターンや、上下動などの動作パターン)によって種々の遊技状況を示唆する構成としたが、押圧操作装置1261の発光色によって種々の遊技状況を示唆する構成としてもよい。例えば、複数の発光色の中から残り時短回数に応じた発光色を選択し、押圧操作装置1261における操作カバー部材870における少なくとも一部の領域を当該選択された発光色で発光させ、押圧操作装置1261の発光色によって残り時短回数を示唆する構成としてもよい。
また、押圧操作装置1261の動作のうち複数種類の動作(例えば、移動先となる操作面の位置と、移動後の操作面に対する押込操作をした場合の操作感のパターン)の組合せによって種々の遊技状況を示唆する構成としてもよく、押圧操作装置1261の1または複数種類の動作と押圧操作装置1261の発光色との組合せによって種々の遊技状況を示唆する構成としてもよい。
上記第8実施形態においては、押圧操作装置1261の動作がリーチ演出中における動作である場合に、押圧操作装置1261の少なくとも一部を所定の色(例えば、赤色)で発光させる構成としたが、リーチ演出中の動作のうち、時刻(T3+α)における動作と、時刻T7における動作と、時刻T8における動作とを区別可能に各々独立した色で押圧操作装置1261を発光させる構成としてもよいし、リーチ演出中の各動作を区別可能に、リーチ演出中であることを示唆可能な所定の色(例えば、赤色)と、当該所定の色とは異なる色であって各動作に対応する色とで押圧操作装置1261を発光させる構成としてもよい。
上記第8実施形態においては、押圧操作装置1261の動作が、先読みを含む特別図柄に係る単位遊技の保留に関する動作である場合と、リーチ残時間をカウントダウンする演出に関する動作である場合と、リーチ演出中における動作である場合とで、押圧操作装置1261の発光色を異ならせる構成としたが、押圧操作装置1261が動作する場合には常に同じ色で押圧操作装置1261が発光される構成であってもよい。
上記第8実施形態においては、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技の実行後の遊技状態を先読みし、保留されていた単位遊技の中に、特別図柄の変動表示の終了後において遊技状態が変化する単位遊技が存在するか否か(例えば、特別図柄抽選の大当りが確変大当りである単位遊技が存在するか否か)を押圧操作装置1261の動作によって示唆する構成(図52(A)、図55(A)参照)を例示したが、保留されていた各単位遊技に対する先読みの対象としては、必ずしも、各単位遊技における特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態(例えば、特別図柄抽選の抽選結果)である必要はなく、各単位遊技における特別図柄の変動表示中に所定の表示または所定の演出が現出するか否かを押圧操作装置1261の動作によって示唆する構成であってもよい。例えば、所定の表示としてリーチ表示が現出するか否かや、所定の演出としてリーチ表示がされる前に所定のキャラクタが現出する演出(例えば、スーパーリーチ)が現出するが否かを押圧操作装置1261の動作によって示唆する構成であってもよい。
上記第8実施形態においては、特別図柄の変動表示が開始後であって、装飾図柄表示装置479において装飾図柄680L,680M,680Rが高速変動する期間中に、押圧操作装置1261の動作態様として、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技の実行後の遊技状態の先読み結果に応じた動作(図52(A)、図55(A)参照)や、残り時短回数に応じたリーチ残時間の初期値に対応する位置への移動(図52(B)、図55(B)参照)を例示したが、これらの少なくとも一つに代えて、または、これらに加えて、当該期間中に、所定の表示または所定の演出が現出するか否かを押圧操作装置1261の動作によって示唆する構成であってもよい。例えば、装飾図柄表示装置479において実行中の変動表示において、所定の表示としてリーチ表示が現出するか否かや、所定の演出としてリーチ表示がされる前に所定のキャラクタが現出する演出(例えば、スーパーリーチ)が現出するが否かを押圧操作装置1261の動作によって示唆する構成であってもよい。
上記第8実施形態においては、遊技者が操作可能な操作手段としての押圧操作装置1261の動作によって有利遊技状態の遊技状況(例えば、残り時短回数や、回数補助条件が成立するまでの変動回数や、特別図柄の変動表示後の遊技状態など)を示唆する構成としたが、押圧操作装置1261と同様に動作可能に構成されるものの、遊技者による操作を前提としない動作手段の動作によって有利遊技状態の遊技状況を示唆する構成であってもよい。当該動作手段は、例えば、遊技者が接触可能な位置に設けられ、遊技者の接触によって接触がない場合とは異なる位置に配置可能な被接触部を備え、当該動作手段に対しての接触操作がされない状態において前記被接触部を所定の中立位置に配置可能な手段としてもよい。
なお、押圧操作装置1261Xに対し、押圧操作装置1261について第8実施形態において例示した構成や変形例を適用する構成であってもよく、押圧操作装置1261について上述した各種の変形例を適用する構成であってもよい。
上記第8実施形態においては、押圧操作装置1261Xが気体(例えば、空気)の出力部として機能する孔部1002を備える構成としたが、押圧操作装置1261Xが備える出力部としては、必ずしも、孔部1002のような気体の出力部である必要はない。例えば、押圧操作装置1261Xは、孔部1002に代えて、または、孔部1002に加えて、音を出力可能なスピーカーや、光や画像や映像などを出力可能な発光部またはプロジェクタや、振動を出力可能なバイブレーターや、温かいまたは冷たい温度を出力可能な温冷ヒーターなどを出力部として備える構成であってもよい。また、孔部1002が、気体に代えて、または、気体に代えて、液体(例えば、水)や蒸気(例えば、水蒸気)などを出力可能な出力部であってもよい。また、押圧操作装置1261が、孔部1002と同様の出力部を備える構成であってもよい。
上記第8実施形態においては、押圧操作装置1261Xが、押込操作および当該押込操作に対する戻り動作の各方向(例えば、上下方向)に動作可能な下装置部X1と、下装置部X1とは独立して、押込操作および当該押込操作に対する戻り動作のいずれとも異なる方向(例えば、正面視左右方向)に動作可能な上装置部X2とを備える構成としたが、かかる押圧操作装置1261Xに代えて、2以上の構成部が、下装置部X1のような押込操作および当該押込操作に対する戻り動作の各方向に動作(変形)可能な構成部の動作方向とは異なる方向に動作する構成であってもよい。
例えば、押込操作および当該押込操作に対する戻り動作の各方向(例えば、上下方向)に動作可能な第1の構成部と、第1の構成部とは独立して、押込操作および当該押込操作に対する戻り動作のいずれとも異なる第1の方向(例えば、正面視左右方向)に動作可能な第2の構成部と、少なくとも第1の構成部とは独立して、押込操作および当該押込操作に対する戻り動作のいずれとも異なる方向であって第1の方向とは異なる第2の方向(例えば、正面視前後方向)に動作可能な第2の構成部とを備える押圧操作装置を用いて、当該押圧操作装置の動作によって遊技状況を示唆する構成であってもよい。
また、押圧操作装置1261Xの上装置部X2の動作(変形)としては、軸1001の軸回り方向の動作に限らず、当該動作とは異なる動作であってもよい。例えば、上装置部X2が2軸以上の多軸動作が可能な構成であってもよく、上装置部X2が押込操作および当該押込操作に対する戻り動作の各方向とは異なる方向(例えば、正面視左右方向)に直線的に動作する構成であってもよい。
上記第8実施形態においては、特別図柄の変動表示の開始タイミングにおいて特別図柄に係る単位遊技の保留回数が1以上である状況において所定の演出条件が成立した場合に、有利遊技状態の状況であって当該タイミングにおいて実行が保留された変動表示(単位遊技)によって移行する遊技状態の状況(例えば、特別図柄の変動表示の終了後の遊技状態が確変遊技状態である単位遊技が含まれているか否か)に応じて押圧操作装置1261,12161Xの動作態様(例えば、操作感が重くなる位置)が制御される構成としたが、特別図柄の変動表示の開始後において新たに下始動入賞装置432に遊技球が進入した場合に、副制御基板940が、その遊技球の進入によって移行する遊技状態の状況に応じて押圧操作装置1261,12161Xが所定の動作態様で動作するか否かを決定する制御を行う構成であってもよい。
上記第8実施形態においては、各孔部1002からの気体の出力順序によって所定の方向を遊技者に感じさせることによって、大当り期待度など各種の遊技状況(有利遊技状態の状況)を推測させる場合を例示したが、出力部からの出力の仕方によって所定の方向を遊技者にさせることによって、何らかの方向を視覚に依ることなく遊技者に示唆させる構成であってもよい。例えば、各孔部1002からの気体の出力順序によって、押圧操作装置1261Xの移動方向や、注目させたい所定の場所(例えば、装飾図柄表示装置479や所定の役物など)がある方向などを遊技者に示唆する構成としてもよい。
上記第8実施形態においては、時刻(T3+α)において押圧操作装置1261Xが位置Bmaxまで上昇した後の、上装置部X2が正面視左右方向に往復動作する期間中は、押圧操作装置1261Xに対する押込操作ができないよう作動機構860が副制御基板940によって制御される構成としたが、例えば、当該期間中においても押圧操作装置1261Xに対する押込操作ができる構成であってもよい。
例えば、上装置部X2が正面視左右方向に往復動作する間、初期位置に到達した場合に当該初期位置において所定期間(例えば、略1秒)維持される構成とし、上装置部X2が初期位置に位置する期間(例えば、上装置部X2が初期位置に到達してから略1秒の期間)に限って、被操作部852が押圧された場合における検知センサ854(図49参照)による検出が有効される構成とする。
つまり、かかる変形例において、副制御基板940は、上装置部X2が初期位置に位置することを作動機構1003のエンコーダによる検出結果が示す場合には、検知センサ854から受信する信号がハイレベル信号に立ち上がったと判定した場合に、被操作部852に対する押圧(操作)が有効であると判定する。その一方で、副制御基板940は、上装置部X2が初期位置とは異なる位置に位置することを作動機構1003のエンコーダによる検出結果が示す場合に、検知センサ854から受信する信号がハイレベル信号に立ち上がったと判定したとしても、被操作部852に対する押圧は無効であると判定する。
そして、副制御基板940は、被操作部852に対する押圧が有効であると判定した場合には、押圧操作装置1261Xに対する押込操作が可能となるよう作動機構860(より詳細には、モータ863のトルク)を制御し、被操作部852に対する押圧が無効であると判定した場合には、押圧操作装置1261Xに対する押込操作が困難または不可能となるよう作動機構860を制御する。
これにより、時刻(T3+α)において位置Bmaxまで上昇した押圧操作装置1261Xは、上装置部X2が押込操作および当該押込操作に対する戻り動作とは異なる方向(例えば、正面視左右方向)に動作する期間中において上装置部X2が初期位置である期間に限って遊技者による押込操作が可能となる。したがって、当該変形例においては、時刻(T3+α)において押圧操作装置1261Xが位置Bmaxまで上昇した後、遊技者は、軸1001周りに正面視左右方向に回動する上装置部X2が初期位置である期間に限って押圧操作装置1261Xに対する押込操作を行うことが可能となる。
当該変形例において、被操作部852に対する有効な操作が入力された(すなわち、副制御基板940が被操作部852に対する操作を有効に受け付けた)場合には、第8実施形態における押圧操作装置1261を用いた演出例と同様に、特別図柄の変動表示後の遊技状態に応じて選択された操作感の重さとなるよう制御することによって、上装置部X2が初期位置である期間中に被操作部852に対する押圧を有効に行うことができた場合に限り、押圧操作装置1261Xに対する押込操作の操作感の重さによって特別図柄の変動表示後の遊技状態を推測させることができる。
(7)本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当りすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当り状態が発生するまで、大当り期待値が高められるようなパチンコ機として実施してもよい。また、大当り図柄が表示された後に、所定の領域に球が入賞することを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が循環する封入式のパチンコ機に実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。また、パチンコ機に限定されることはなく、スロットマシンに適用しても良く、パチンコ機とスロットマシンとを融合した形式のパロット等の遊技機に適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明>
以下、上記した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて課題及び効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用してもよい。
<特徴10>
遊技球を発射する発射手段(発射装置330)によって発射された遊技球が流下する遊技領域と、前記遊技領域に進入した遊技球を前記遊技領域の入口に近い側と当該入口から離れた側とに振り分け可能な振分部(中央構造体420)と、を備えた遊技機であって、
前記振分部によって前記入口に近い側に振り分けられた遊技球が流下可能な第1球通路(球通路部641)と、
前記振分部によって前記入口に近い側に振り分けられた遊技球が流下可能であって、前記第1球通路に対して遊技者から遠い奥側に少なくとも一部が設けられ、かつ、前記第1球通路に対して前記奥側に重なる区間が設けられた第2球通路(球通路部642)と、を備え、
前記第1球通路を遊技球が流下するか、前記第2球通路を遊技球が流下するかを遊技者が選択可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
<特徴11>
遊技球を発射する発射手段(発射装置330)によって発射された遊技球が流下する遊技領域を備えた遊技機であって、
前記遊技領域に進入した遊技球が流下可能な第1球通路(球通路部641)と、
前記第1球通路に対して遊技者から遠い奥側に少なくとも一部が設けられ、かつ、前記第1球通路に対して前記奥側に重なる区間が設けられた第2球通路(球通路部642)と、を備え、
前記第1球通路を遊技球が流下するか、前記第2球通路を遊技球が流下するかを遊技者が選択可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。遊技領域には、遊技球が流下可能な遊技領域の他に、装飾的な図柄による変動表示やキャラクタなどを用いた演出を表示可能な表示装置や、演出用の可動役物や、中央構造体などの装飾的な構造体など、遊技者の目を楽しませるための各種構造物が、遊技者が正面側からその少なくとも一部を視認可能に配置される。
しかしながら、遊技領域は限られた領域であるため、当該領域を好適に活用する上で未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴10及び特徴11に記載の遊技機によれば、遊技領域を好適に活用可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技領域に進入した遊技球を当該遊技領域の入口に近い側と当該入口から離れた側とに振り分け可能な振分部を備えた遊技機において、当該振分部によって遊技領域の入口に近い側に振り分けられた遊技球が流下可能な球通路として第1球通路および第2球通路が設けられている。
第2球通路は、第1球通路に対して遊技者から遠い奥側に少なくとも一部が設けられ、かつ、第1球通路に対して奥側に重なる区間が設けられているので、第2球通路が、遊技領域(遊技盤における正面側の領域)において第1球通路と並べて設けられている場合に比べて、当該遊技領域における球通路の占有面積を抑制でき、その分、表示装置や可動役物や装飾的な構造体などの各種構造物を配置するための領域を確保することが可能となる。
なお、特徴10及び特徴11に記載の遊技機において「前記振分部によって前記入口に近い側に振り分けられた遊技球が流下可能な第1球通路」は、必ずしも、遊技領域の正面側(すなわち、遊技者に近い面の側)に設けられた球通路である必要はなく、遊技領域の裏面側(すなわち、遊技者から離れた面の側)に設けられて、振分部によって前記入口に近い側に振り分けられた遊技球が遊技領域内に貫通形成された開口を通って流下可能な球通路であってもよい。
<特徴20>
遊技球を発射する発射手段(発射装置330)によって発射された遊技球が流下する遊技領域と、前記遊技領域に進入した遊技球を前記遊技領域の入口に近い側と当該入口から離れた側とに振り分け可能な振分部(中央構造体420)と、を備えた遊技機であって、
前記振分部によって前記入口に近い側に振り分けられた遊技球が流下可能な球通路であって、当該球通路の少なくとも一部が当該遊技領域の周縁に対して遊技球1個分より近い領域と正面視において重なるよう設けられた第1球通路(球通路部641,661)を備え、
前記第1球通路を遊技球が流下するか、前記第1球通路とは別の球通路を遊技球が流下するかを遊技者が選択可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
<特徴21>
遊技球を発射する発射手段(発射装置330)によって発射された遊技球が流下する遊技領域を備えた遊技機であって、
前記遊技領域に進入した遊技球が流下可能な第1球通路であって、当該第1球通路における少なくとも一部の通路部分の少なくとも一部が当該遊技領域の周縁に対して遊技球1個分より近い領域と正面視において重なるよう設けられた第1球通路(球通路部641,661)と、
前記遊技領域に進入した遊技球が流下可能な第2球通路であって、前記第1球通路に対して遊技者から遠い奥側に少なくとも一部が設けられ、かつ、前記第1球通路に対して前記奥側に重なる区間が設けられた第2球通路(球通路部642,662)と、を備え、
前記第1球通路を遊技球が流下するか、前記第2球通路を遊技球が流下するかを遊技者が選択可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。遊技領域には、遊技球が流下可能な遊技領域の他に、装飾的な図柄による変動表示やキャラクタなどを用いた演出を表示可能な表示装置や、演出用の可動役物や、中央構造体などの装飾的な構造体など、遊技者の目を楽しませるための各種構造物が、遊技者が正面側からその少なくとも一部を視認可能に配置される。
しかしながら、遊技領域は限られた領域であるため、当該領域を好適に活用する上で未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴20及び特徴21に記載の遊技機によれば、遊技領域を好適に活用可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技領域に進入した遊技球が流下可能な球通路として第1球通路および第2球通路が設けられている。第1球通路および第2球通路のうち、第2球通路は、第1球通路に対して遊技者から遠い奥側に少なくとも一部が設けられ、かつ、第1球通路に対して奥側に重なる区間が設けられているので、第2球通路が、遊技領域(遊技盤における正面側の領域)において第1球通路と並べて設けられている場合に比べて、当該領域における球通路の占有面積を抑制でき、その分、表示装置や可動役物や装飾的な構造体などの各種構造物を配置するための領域を確保することが可能となる。
また、第1球通路は、その少なくとも一部の通路部分の少なくとも一部が遊技領域の周縁に対して遊技球1個分より近い領域と正面視において重なるよう設けられている。したがって、2経路の球通路(第1球通路、第2球通路)が遊技領域の周縁側に設けられているので、遊技球が単調な流下経路で流下することを抑制しつつ、遊技領域の中央側に表示装置や可動役物や装飾的な構造体などの各種構造物を配置するための領域を確保することが可能となる。
なお、特徴20及び特徴21に記載の遊技機において「遊技領域に進入した遊技球が流下可能な」は、必ずしも、遊技領域の正面側(すなわち、遊技者に近い面の側)に設けられた球通路である必要はなく、遊技領域の裏面側(すなわち、遊技者から離れた面の側)に設けられて、遊技領域に進入した遊技球が当該遊技領域内に貫通形成された開口を通って流下可能な球通路であってもよい。
<特徴30>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
該表示手段における表示の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた第1の有利遊技状態(確変遊技状態)と、
前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第2の時間長さより長い第3の時間長さとされた第2の有利遊技状態(低確率時短遊技状態)と、が設けられていることを特徴とする遊技機。
<特徴31>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
該表示手段における表示の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率より高い所定の第2確率とされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた第1の有利遊技状態(確変遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率、または、前記第2確率より低い所定の確率とされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第2の時間長さより長い第3の時間長さとされた第2の有利遊技状態(低確率時短遊技状態)と、が設けられていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能とし、遊技の進行に伴って成立する条件に応じて通常遊技状態と有利遊技状態とを切り替え可能に構成することで遊技の多様化が図られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能に構成された遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴30及び特徴31に記載の遊技機によれば、遊技者にとって有利な複数種類の有利遊技状態を好適に発生させることが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技球が進入した場合に所定の第1抽選が行われる第1始動部と、遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選が行われる第2始動部とが設けられており、第2始動部に遊技球が進入した場合には、表示手段において、変動表示が行われるともに、該変動表示の後に第2抽選の結果に対応した結果情報が表示される。遊技状態制御手段は、第2始動部における遊技球の進入し易さと、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を実行する。
かかる遊技機において、遊技状態制御手段により発生可能な遊技状態として、第2抽選において当選した場合に発生して、可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態と、第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、第1抽選において当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の長さとされた通常遊技状態と、第1抽選での当選確率が前記第1確率より高い所定の第2確率とされるとともに、第1抽選において当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた第1の有利遊技状態とが設けられることに加え、他の有利遊技状態として、第1抽選での当選確率が前記第1確率、または、前記第2確率より低い所定の確率とされるとともに、第1抽選において当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第2の時間長さより長い第3の時間長さとされた第2の有利遊技状態とが設けられている。これにより、当選確率を異ならせつつ、遊技球の進入し易い状態をとる全体の期間長さは大きく異ならない複数種類の有利遊技状態を発生させることができる。
なお、特徴30及び特徴31に記載の遊技機において、「前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間」は、必ずしも、遊技球の進入し易い状態の1回あたりの期間である必要はなく、遊技球の進入し易い状態が複数回発生した場合における各回の期間の総計であってもよい。
<特徴40>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
該第1始動部に遊技球が進入した場合に第1の変動表示を行い、該第1の変動表示の後に前記第1抽選の結果に対応した第1の結果情報を表示可能な第1表示手段(普通図柄表示装置473)と、
該第1表示手段における表示の制御を実行する第1表示制御手段(主制御基板920)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に第2の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した第2の結果情報を表示可能な第2表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
該第2表示装置における表示の制御を実行する第2表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされ、前記第1の変動表示の期間が所定の第1の変動時間長さとされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の進入容易時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記通常遊技状態において所定の条件(時短ありハズレ、回数補助条件)が成立した場合に発生する遊技状態であって、前記第1抽選での当選確率が前記第1確率または前記第1確率より高い所定の第2確率とされ、前記第1の変動表示の期間が前記第1の変動時間長さより短い所定の第2の変動時間長さとされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の進入容易時間長さより長い第2の進入容易時間長さとされた有利遊技状態(低確率時短状態)と、が設けられ、
前記通常遊技状態は、前記第2始動部における遊技球の進入し易さの制御が前記遊技状態制御手段によって実行された場合に当該制御が終了してから次の前記第1の変動表示の実行を許容するまでの待機期間として、前記第1の進入容易時間長さより長い期間が設定されていることを特徴とする遊技機。
<特徴41>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
該第1始動部に遊技球が進入した場合に第1の変動表示を行い、該第1の変動表示の後に前記第1抽選の結果に対応した第1の結果情報を表示可能な第1表示手段(普通図柄表示装置473)と、
該第1表示手段における表示の制御を実行する第1表示制御手段(主制御基板920)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に第2の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した第2の結果情報を表示可能な第2表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
該第2表示装置における表示の制御を実行する第2表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされ、前記第1の変動表示の期間が所定の第1の変動時間長さとされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の進入容易時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記通常遊技状態において所定の条件(時短ありハズレ、回数補助機能作動条件)が成立した場合に発生する遊技状態であって、前記第1抽選での当選確率が前記第1確率または前記第1確率より高い所定の第2確率とされ、前記第1の変動表示の期間が前記第1の変動時間長さより短い所定の第2の変動時間長さとされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の進入容易時間長さより長い第2の進入容易時間長さとされた有利遊技状態(低確率時短状態)と、が設けられ、
前記通常遊技状態は、前記第2始動部における遊技球の進入し易さの制御が前記遊技状態制御手段によって実行された場合に当該制御が終了してから次の前記第1の変動表示の実行を許容するまでの待機期間として、前記第1の進入容易時間長さより長い期間が設定され、
前記第1の変動表示中に前記所定の条件が成立した場合において、当該第1の変動表示に対応する第1抽選に当選している場合には、当該第1の変動表示の終了後における前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第2の進入容易時間長さとされることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能とし、遊技の進行に伴って成立する条件に応じて通常遊技状態と有利遊技状態とを切り替え可能に構成することで遊技の多様化が図られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能に構成された遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴40及び特徴41に記載の遊技機によれば、通常遊技状態から有利遊技状態への切り替えを好適に行うことが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技球が進入した場合に所定の第1抽選が行われる第1始動部と、遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選が行われる第2始動部とが設けられており、第1始動部に遊技球が進入した場合には、第1表示手段において、第1の変動表示を行い、該第1の変動表示の後に第1抽選の結果に対応した第1の結果情報が表示される。また、第2始動部に遊技球が進入した場合には、第2表示手段において、第2の変動表示が行われるともに、該第2の変動表示の後に第2抽選の結果に対応した結果情報が表示される。遊技状態制御手段は、第2始動部における遊技球の進入し易さと、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を実行する。
かかる遊技機において、遊技状態制御手段により発生可能な遊技状態として、第2抽選において当選した場合に発生して、可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態と、第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされ、第1の変動表示の期間が所定の第1の変動時間長さとされるとともに、第1抽選において当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の進入容易時間長さとされた通常遊技状態と、第1抽選での当選確率が前記第1確率または前記第1確率より高い所定の第2確率とされ、第1の変動表示の期間が前記第1の変動時間長さより短い所定の第2の変動時間長さとされるとともに、第1抽選において当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の進入容易時間長さより長い第2の進入容易時間長さとされた有利遊技状態とが設けられている。
有利遊技状態は、通常遊技状態において所定の条件が成立した場合に発生し、有利遊技状態の発生タイミングが第1の変動表示中である場合、当該第1の変動表示に対応する第1抽選に当選している場合には、当該第1の変動表示の終了後に、第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が有利遊技状態の特典の一つである第2の進入容易時間長さとなる。
ここで、通常遊技状態は、第2始動部における遊技球の進入し易さの制御が遊技状態制御手段によって実行された場合に当該制御が終了してから次の第1の変動表示の実行を許容するまでの待機期間として、前記第1の進入容易時間長さより長い期間が設定されている。このため、待機期間を設けた分だけ第1の変動時間を短くすることで第2始動部に対する入賞率を低く設定可能にしつつ、第1の変動表示中に有利遊技状態が発生した場合に、第2始動部が第2の進入容易時間長さで遊技球の進入し易い状態をとるようになるまでの最長の待ち時間を短くすることができる。よって、特徴40及び特徴41に記載の遊技機によれば、第2始動部に対する入賞率を低く設定可能としつつ、遊技者が有利遊技状態の特典を受けるまでの最長の待ち時間を短くすることができる。
なお、特徴40及び特徴41における「前記通常遊技状態は、前記第2始動部における遊技球の進入し易さの制御が前記遊技状態制御手段によって実行された場合に当該制御が終了してから次の前記第1の変動表示の実行を許容するまでの待機期間として、前記第1の進入容易時間長さより長い期間が設定され」の記載に代えて、「前記通常遊技状態は、前記第2始動部における遊技球の進入し易さの制御が前記遊技状態制御手段によって実行される場合に、当該遊技状態制御手段によって遊技球の進入し易さの制御が開始されてから次の前記第1の変動表示の実行を許容するまでの期間において第2始動部が遊技球の進入し易い状態より遊技球の進入が不能なまたは困難な状態をとる進入不容易期間の長さが、前記第1の進入容易時間長さより長い期間が設定され」としてもよい。この場合に、進入不容易期間は、遊技状態制御手段によって遊技球の進入し易さの制御が開始されてから次の前記第1の変動表示の実行を許容するまでの期間のうち、第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる時間を除いた(減算した)時間としてもよい。また、遊技状態制御手段によって遊技球の進入し易さの制御が開始されるのは、当該制御の開始契機となった変動表示の停止時間が経過したタイミングとしてもよく、遊技状態制御手段によって遊技球の進入し易さの制御を行う場合における、オープニング期間が開始するタイミングとしてもよい。また、進入不容易期間としては、遊技状態制御手段によって遊技球の進入し易さの制御が開始されてから第2始動部が遊技球の進入し易い状態より遊技球の進入が不能なまたは困難な状態をとる期間であればよく、遊技球の進入し易い状態となる前のオープニング期間でもよいし、遊技球の進入し易い状態が複数回発生する場合におけるインターバル期間でもよいし、遊技球の進入し易い状態が終了した後のエンディング期間でもよい。また、特徴40及び特徴41における変動表示の期間としては、変動時間としてもよいし、又は、変動時間と停止時間との和としてもよいし、1の変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの期間としてもよい。
<特徴50>
遊技球を発射する発射手段(発射装置330)によって発射された遊技球が通過する発射通路(発射通路401B)と、該発射通路を通過した遊技球が流下する遊技領域とを備えた遊技機であって、
前記遊技領域に進入した遊技球が流下可能な第1流下領域(左側の流下領域701)と、
該第1流下領域より遊技球が強く発射された場合に流下可能な第2流下領域(右側の流下領域702)と、
遊技者側からみて、前記第1流下領域と、前記第2流下領域との間に設けられて所定の第1情報を表示可能な第1表示領域(中央側開口部711)と、
遊技者側からみて、前記第1流下領域と前記発射通路との間に設けられて前記第1情報とは別の第2情報を表示可能な第2表示領域(左外側開口部712)と、
前記第1情報と前記第2情報とを表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)とを備えていることを特徴とする遊技機。
<特徴51>
遊技球を発射する発射手段(発射装置330)によって発射された遊技球が通過する発射通路(発射通路401B)と、該発射通路を通過した遊技球が流下する遊技領域を前面側に形成する遊技領域形成部材(基体720)と備えた遊技機であって、
前記遊技領域に進入した遊技球が流下可能な第1流下領域(左側の流下領域701)と、
該第1流下領域より遊技球が強く発射された場合に流下可能な第2流下領域(右側の流下領域702)と、
遊技者側からみて、前記第1流下領域と、前記第2流下領域との間に設けられて所定の第1情報を表示可能な第1表示領域(中央側開口部711)と、
遊技者側からみて、前記第2流下領域より前記発射通路から離れた側に設けられて前記第1情報とは別の第2情報を表示可能な第2表示領域(右外側開口部713)と、
前記第1情報と前記第2情報とを表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)とを備えていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。遊技領域には、遊技球が流下可能な遊技領域の他に、装飾的な図柄による変動表示やキャラクタなどを用いた演出を表示可能な表示装置や、演出用の可動役物や、中央構造体などの装飾的な構造体など、遊技者の目を楽しませるための各種構造物が、遊技者が正面側からその少なくとも一部を視認可能に配置される。
しかしながら、遊技領域は限られた領域であるため、当該領域を好適に活用する上で未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴50及び特徴51に記載の遊技機によれば、遊技領域を好適に活用可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技者側からみて、第1流下領域と第2流下領域との間に設けられる第1表示領域に表示される第1情報と、第1表示領域に対して第1流下領域又は第2流下領域を間に介在させた位置に設けられる第2表示領域に表示される第2情報とが、1つの表示手段によって表示可能となっている。このため、流下領域を間に介在させた両側の表示内容に関連性を持たせやすく、一体感のある表示内容を遊技領域の一部に表示することができ、遊技領域を好適に活用することができる。
<特徴60>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
該表示手段における表示の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率とされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた第1の有利遊技状態(低確率時短遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記第2の有利遊技状態における当該第2抽選での当選確率より高い所定の確率とされた第2の有利遊技状態(当り経由潜確後時短遊技状態)と、が設けられていることを特徴とする遊技機。
<特徴61>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
該表示手段における表示の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率より高い所定の第2確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記通常遊技状態における当該第2抽選での当選確率と同一の確率または当該当選確率より高い所定の確率とされた第1の有利遊技状態(確変遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率、または、前記第2確率より低い所定の確率とされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた第2の有利遊技状態(低確率時短遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率、または、前記第2確率より低い所定の確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記第2の有利遊技状態における当該第2抽選での当選確率より高い所定の確率とされ、かつ、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第2の時間長さより長い第3の時間長さとされた第3の有利遊技状態(当り経由潜確後時短遊技状態)と、が設けられていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能とし、遊技の進行に伴って成立する条件に応じて通常遊技状態と有利遊技状態とを切り替え可能に構成することで遊技の多様化が図られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能に構成された遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴60及び61に記載の遊技機によれば、遊技者にとって有利な複数種類の有利遊技状態を好適に発生させることが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技球が進入した場合に所定の第1抽選が行われる第1始動部と、遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選が行われる第2始動部とが設けられており、第2始動部に遊技球が進入した場合には、表示手段において、変動表示が行われるともに、該変動表示の後に第2抽選の結果に対応した結果情報が表示される。遊技状態制御手段は、第2始動部における遊技球の進入し易さと、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を実行する。
かかる遊技機において、遊技状態制御手段により発生可能な遊技状態として、第2抽選において当選した場合に発生して、可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態と、第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、第1抽選において当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態と、第1抽選での当選確率が前記第1確率より高い所定の第2確率とされるとともに、第2抽選での当選確率が通常遊技状態における当該第2抽選での当選確率と同一の確率または当該当選確率より高い所定の確率とされた第1の有利遊技状態とが設けられることに加え、他の有利遊技状態として、第2の有利遊技状態と第3の有利遊技状態とが設けられている。
第2の有利遊技状態は、第1抽選での当選確率が第1確率、または、第2確率より低い所定の確率とされるとともに、第1抽選において当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間(又は期間の長さの期待値)が第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた遊技状態である。
第3の有利遊技状態は、第1抽選での当選確率が第1確率、または、第2確率より低い所定の確率とされるとともに、第2抽選での当選確率が第2の有利遊技状態における当該第2抽選での当選確率より高い所定の確率とされ、かつ、第1抽選において当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第2の時間長さより長い第3の時間長さとされた遊技状態である。
第2の有利遊技状態と第3の有利遊技状態は、いずれも、第1抽選において当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が、通常遊技状態における当該期間(第1の時間長さ)より長い時間長さ(第2の時間長さまたは第3の時間長さ)にされているので、通常遊技状態に比べて第2始動部へ遊技球を進入し易くすることができる。これにより、第1抽選での当選確率が通常遊技状態と同様に低い(より詳細には、第1の有利遊技状態における当該当選確率より低い)ものの、通常遊技状態に比べて第2始動部へ入賞させ易いという遊技者にとって有利な複数種類の有利遊技状態を発生させることができる。
特に、第3の有利遊技状態の方が、第2有利遊技状態に比べて、第2抽選での当選確率が高く、また、第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が第2の時間長さより長い。このため、第1抽選での当選確率が通常遊技状態と同様に低く抑えた複数種類の有利遊技状態として、第2有利遊技状態に比べて第2始動部へ入賞させ易く、第2抽選に当選し易い(すなわち、入賞容易遊技状態へ遷移し易い)別の有利遊技状態を含めた複数種類の有利遊技状態を発生させることができる。
ここで、第1抽選において当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間として複数の時間が設定されている場合には、第1抽選に当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間は、期間の長さの期待値であってもよい。期間の長さの期待値は、例えば、第1抽選に当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる時間長さと、第1抽選に当選した場合に当該時間長さが選択される確率とを乗じた値の総和によって計算してもよい。
<特徴62>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
該表示手段における表示の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率より高い所定の第2確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記通常遊技状態における当該第2抽選での当選確率と同一の確率または当該当選確率より高い所定の確率とされた第1の有利遊技状態(確変遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率、または、前記第2確率より低い所定の確率とされるとともに、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた第2の有利遊技状態(低確率時短遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率、または、前記第2確率より低い所定の確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記第2の有利遊技状態における当該第2抽選での当選確率より高い所定の確率とされ、かつ、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第2の時間長さと同一の時間長さ又は前記第2の時間長さより短い時間長さとされた有利遊技状態と、が設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴62に記載の遊技機によれば、特徴60及び61に記載の遊技機と同様に、遊技者にとって有利な複数種類の有利遊技状態を好適に発生させることが可能な遊技機を提供することができる。
また、第2有利遊技状態に比べて、第2抽選での当選確率が高く、また、第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が第2の時間長さと同一か、それより短い有利遊技状態が設けられている。このため、第1抽選での当選確率が通常遊技状態と同様に低く抑えた複数種類の有利遊技状態として、第2有利遊技状態に比べて第2始動部への入賞のし易さが同等以下にする一方で、第2抽選には当選し易い(すなわち、入賞容易遊技状態へ遷移し易い)別の有利遊技状態を含めた複数種類の有利遊技状態を発生させることができる。
なお、特徴60から62に記載の遊技機において、「前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間」は、必ずしも、遊技球の進入し易い状態の1回あたりの期間である必要はなく、遊技球の進入し易い状態が複数回発生した場合における各回の期間の総計であってもよい。
<特徴70>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとる第2始動部であって、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態にされるとともに、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に第1の変動表示(特別図柄の変動表示)を行い、該第1の変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した第1の結果情報を表示可能な第1表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
該第1表示手段における表示の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記通常遊技状態における当該第2抽選での当選確率より高い所定の確率とされた第1の有利遊技状態(潜伏確変遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記所定の確率とされ、前記第1の有利遊技状態より前記第2始動部へ遊技球が進入し易い第2の有利遊技状態(当り経由潜確後時短遊技状態)と、が設けられ、
前記第1の有利遊技状態中に所定の条件が成立した場合(時短ありハズレ)に、前記第1の有利遊技状態から前記第2の有利遊技状態へ移行するように構成されていることを特徴とする遊技機。
<特徴71>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとる第2始動部であって、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態にされるとともに、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に第1の変動表示(特別図柄の変動表示)を行い、該第1の変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した第1の結果情報を表示可能な第1表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
該第1表示手段における表示の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が所定の第1確率とされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記通常遊技状態における当該第2抽選での当選確率より高い所定の確率とされた第1の有利遊技状態(潜伏確変遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記所定の確率とされ、前記第1の有利遊技状態より前記第2始動部へ遊技球が進入し易い第2の有利遊技状態(当り経由潜確後時短遊技状態)と、が設けられ、
前記第1の有利遊技状態中に前記第2抽選が行われて前記当選とは別の抽選結果における一部を構成する所定の抽選結果(時短ありハズレ)が選択された場合に、前記第1の有利遊技状態から前記第2の有利遊技状態へ移行するように構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能とし、遊技の進行に伴って成立する条件に応じて通常遊技状態と有利遊技状態とを切り替え可能に構成することで遊技の多様化が図られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能に構成された遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴70及び71に記載の遊技機によれば、遊技者にとって有利な複数種類の有利遊技状態を好適に発生させることが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技状態制御手段により発生可能な遊技状態として、入賞容易遊技状態と、通常遊技状態と、第1の有利遊技状態とが設けられることに加え、他の有利遊技状態として、第2の有利遊技状態が設けられ、第1の有利遊技状態中に、所定の条件が成立することで第1の有利遊技状態から第2の有利遊技状態へ移行する。このため、入賞容易遊技状態を介すことなく、第1の有利遊技状態より第2始動部へ遊技球が進入し易い第2の有利遊技状態へスムースに移行する遊技性を遊技者に提供することができる。
<特徴72>
特徴70及び71に記載の遊技機であって、
前記通常遊技状態において前記第2抽選が行われて前記所定の抽選結果(時短ありハズレ)が選択された場合には、前記第1抽選と前記第2抽選の当選確率が前記通常遊技状態と同一とされ、前記通常遊技状態より前記第2始動部へ遊技球が進入し易い遊技状態へ移行するように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴72に記載の遊技機によれば、通常遊技状態と、第1の有利遊技状態とにおいて、同一の条件の成立によって第1抽選と第2抽選の当選確率が同一で、第2始動部へ遊技球が進入し易い有利遊技状態へ移行する。このため、複数種類の有利遊技状態を設ける場合において、遊技者にとっては有利な遊技状態への移行条件が判り易く、遊技状態の制御も共通化し易くすることができる。
<特徴73>
特徴70から72のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2の有利遊技状態への移行の後に所定の移行条件(時短回数による当り経由潜伏後時短遊技状態の終了条件)が成立した場合には、前記第2の有利遊技状態から前記第1の有利遊技状態へ移行することを特徴とする遊技機。
特徴73に記載の遊技機によれば、第2の有利遊技状態としての入賞容易遊技状態を時短回数等の所定の移行条件の成立によって元の第1の有利遊技状態へ復帰する。このため、第1の有利遊技状態が長く継続することによる単調感を払拭し易く、且つ、第1の有利遊技状態と第2の有利遊技状態との間で遊技状態がスムースに移行する遊技性を提供することができる。
<特徴80>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとる第2始動部であって、前記第1抽選に当選した場合に進入し易い状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
所定の出力を出力可能な出力手段(枠発光装置271~275)と、
前記表示手段における表示の制御、および、前記出力手段における出力の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備えた遊技機であって、
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第2抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記通常遊技状態中に所定の移行条件が成立した場合に移行し、移行後に前記第2抽選により前記当選とは別の抽選結果が所定の第1回数連続した場合に通常遊技状態に戻る遊技状態であって、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた有利遊技状態(低確率時短遊技状態)と、が設けられ、
前記移行条件は、所定の記憶部に所定の第1情報(オン状態の回数補助フラグ)が記憶され、前記第2抽選により前記別の抽選結果が所定の第2回数連続して当該別の抽選結果に対応した結果情報が表示された場合に少なくとも成立し、
前記遊技状態制御手段は、
前記記憶部に前記第1情報が記憶されている状況において前記移行条件が成立して前記有利遊技状態へ移行し、当該有利遊技状態の後に前記通常遊技状態に戻った場合、当該通常遊技状態において所定の第2情報(オフ状態の回数補助フラグ)が前記記憶部に記憶されるように制御を行い、
前記記憶部に前記第2情報が記憶されている通常遊技状態において前記第2抽選に当選した場合(特別図柄抽選において大当りに当選した場合)には、前記第1情報が前記記憶部に記憶される制御を行い、
前記表示制御手段は、
前記記憶部に前記第1情報が記憶された通常遊技状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合、前記出力手段の態様を第1の態様(青色点灯)にする制御を実行し、
前記記憶部に前記第2情報が記憶された通常遊技状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合、前記出力手段の態様を前記第1の態様とは異なる第2の態様(赤色点滅)にする制御を実行することを特徴とする遊技機。
<特徴81>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとる第2始動部であって、前記第1抽選に当選した場合に進入し易い状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
所定の出力を出力可能な出力手段(枠発光装置271~275)と、
前記表示手段における表示の制御、および、前記出力手段における出力の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備えた遊技機であって、
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第2抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の終了後に発生する遊技状態であって、前記第2抽選での当選確率が前記第1確率と同一の確率または当該第1確率より高い所定の第2確率とされた第1の有利遊技状態(確変遊技状態)と、
前記通常遊技状態中に所定の移行条件が成立した場合に移行し、移行後に前記第2抽選により前記当選とは別の抽選結果が所定の第1回数連続した場合に通常遊技状態に戻る遊技状態であって、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた第2の有利遊技状態(低確率時短遊技状態)と、が設けられ、
前記移行条件は、所定の記憶部に所定の第1情報(オン状態の回数補助フラグ)が記憶され、前記第2抽選により前記別の抽選結果が所定の第2回数連続して当該別の抽選結果に対応した結果情報が表示された場合に少なくとも成立し、
前記遊技状態制御手段は、
前記記憶部に前記第1情報が記憶されている状況において前記移行条件が成立して前記第2の有利遊技状態へ移行し、当該第2の有利遊技状態の後に前記通常遊技状態に戻った場合、当該通常遊技状態において所定の第2情報(オフ状態の回数補助フラグ)が前記記憶部に記憶されるように制御を行い、
前記記憶部に前記第2情報が記憶された通常遊技状態において前記第2抽選に当選した場合(特別図柄抽選において大当りに当選した場合)には、前記第1情報が前記記憶部に記憶されるように制御を行い、
前記表示制御手段は、
前記記憶部に前記第1情報が記憶された通常遊技状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合、前記出力手段の態様を第1の態様(青色点灯)にする制御を実行し、
前記記憶部に前記第2情報が記憶された通常遊技状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合、前記出力手段の態様を前記第1の態様とは異なる第2の態様(赤色点滅)にする制御を実行することを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能とし、遊技の進行に伴って成立する条件に応じて通常遊技状態と有利遊技状態とを切り替え可能に構成することで遊技の多様化が図られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能に構成された遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴80及び81に記載の遊技機によれば、電源投入時に遊技機の内部状態を識別可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技球が進入した場合に所定の第1抽選が行われる第1始動部と、遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとる第2始動部とが設けられている。第2始動部は、第1抽選に当選した場合に進入し易い状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選が行われる。当該第2始動部に遊技球が進入した場合には、表示制御手段による制御によって、表示手段において、変動表示が行われるともに、当該変動表示の後に当該抽選の結果に対応した結果情報が表示される。また、所定の出力を出力可能な出力手段が設けられており、当該出力手段における出力の制御もまた表示制御手段によって行われる。遊技状態制御手段は、第2始動部における遊技球の進入し易さと、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生させる制御を実行する。
かかる遊技機において、遊技状態制御手段により発生可能な遊技状態として、第2抽選において当選した場合に発生する入賞容易遊技状態と、通常遊技状態と、有利遊技状態(第2の有利遊技状態)とが設けられている。
有利遊技状態(第2の有利遊技状態)は、通常遊技状態中に所定の移行条件が成立した場合に移行して発生し、発生後に、第2抽選において当選とは別の抽選結果が所定の第1回数連続した場合に通常遊技状態に戻る遊技状態である。また、有利遊技状態(第2の有利遊技状態)は、第1抽選に当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間(又は期間の長さの期待値)が、通常遊技状態における第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた遊技状態である。移行条件は、所定の記憶部に第1情報が記憶され、第2抽選により当選とは別の抽選結果が所定の第2回数連続して当該別の抽選結果に対応した情報が表示された場合に少なくとも成立する。
記憶部に第1情報が記憶されている場合に第2の有利遊技状態が発生した場合、遊技状態制御手段による制御によって、第2情報が記憶部に記憶される。一方、記憶部に第2情報が記憶されている場合に第2抽選に当選した場合には、遊技状態制御手段による制御によって、第1情報が記憶部に記憶される。
すなわち、第2抽選において当選とは別の抽選結果が第2回数連続したことによって第2の有利遊技状態が発生した後の通常遊技状態では、第2情報が記憶部に記憶されている。このため、その第2の有利遊技状態の発生後の通常遊技状態において第2抽選により別の抽選結果が第2回数連続した場合は、移行条件の成立とはしないで通常遊技状態を継続する制御を行うことができる。通常遊技状態中に第2抽選において当選とは別の抽選結果が第2回数連続しても第2の有利遊技状態を発生させない遊技性を提供することができる。
ここで、記憶部に第1情報が記憶された通常遊技状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合には、表示制御手段による制御によって、出力手段の態様が第1の態様とされる。一方、記憶部に第2情報が記憶された通常遊技状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合には、表示制御手段による制御によって、出力手段の態様が、第1の態様とは異なる第2の態様とされる。
これにより、遊技機への電源投入時に、記憶部に記憶される情報が第1情報であるか第2情報であるかを、出力手段の態様によって識別することが可能となる。よって、ホールの開店前などの所定の状況において複数の遊技機に電源が投入された場合に、ホールの従業員などが、各遊技機における記憶部の記憶内容(すなわち、記憶部に第1情報または第2情報のいずれが記憶されているか)を、出力手段の態様によって区別することが可能になり、必要に応じて初期化するなどの操作をし易くすることができる。
なお、特徴80及び81に記載の遊技機における「態様」としては、必ずしも、色や点灯状態(点灯、点滅など)などの発光体による視覚を通じた出力の態様に限らず、回転やスライド移動等の動作を通じて認識可能な出力の態様であってもよく、音による聴覚を通じた出力の態様であってもよく、また、出力の態様は、変化パターンなどの時間的な変化を伴うものであってもよいし、2種類以上の出力の態様の組合せであってもよい。また、第1の態様と第2の態様のいずれかは、発光体が発光しない態様や音を出力しない態様など、出力手段を非出力とする態様であってもよい。
また、特徴80及び81に記載の遊技機における第1の態様は、従来の遊技機において遊技者が遊技をしていない状況における遊技機の態様(デモ表示の態様)であってもよく、また、第2の態様が、デモ表示において発光する発光体が発光しない態様であってもよい。また、第1の態様と第2の態様のうち、いずれかの態様を寒色系の色(例えば、青色や緑色)とし、他方の態様を暖色系の色(例えば、赤色や黄色)による発光態様としてもよい。
また、特徴80及び81に記載の遊技機における記憶部としては、移行条件が成立する前か成立した後かを判別可能なフラグ等の専用の情報を記憶する記憶部により構成してもよいし、所定の移行条件としての変動表示の回数を計数するカウンタなどの他の機能に利用する情報を記憶する記憶部より構成してもよい。
<特徴82>
特徴80及び81に記載の遊技機であって、
前記遊技機を遊技する遊技者が操作可能な位置に設けられた第1の操作手段と、
前記遊技機を遊技する遊技者が操作不可能な位置に設けられた第2の操作手段と、を備え、
前記表示制御手段は、遊技機の電源が投入されたことによって前記出力手段の態様が前記第2の態様であった場合に、前記第1の操作手段に対する所定の第1操作または前記第2の操作手段に対する所定の第2操作が行われた場合には、前記出力手段の態様を、前記第2の態様とは異なる所定の態様(消灯、第1の態様)に変化させる制御を実行し、
前記遊技状態制御手段は、
前記記憶部に前記第2情報が記憶された状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合に、前記第2操作が行われた場合には、前記第1情報を前記記憶部に記憶させるともに、前記通常遊技状態を発生させる制御を実行し、
前記記憶部に前記第2情報が記憶された状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合に、前記第2操作が行われない場合には、前記第2情報を前記記憶部に記憶させたまま、前記通常遊技状態を発生させる制御を実行することを特徴とする遊技機。
特徴82に記載の遊技機によれば、遊技機の電源が投入されたことによって出力手段の態様が第2の態様であった場合、すなわち、記憶部に第2情報が記憶された状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合には、遊技機を遊技する遊技者が操作可能な位置に設けられた第1の操作手段が操作された場合、または、遊技者が操作不可能な位置に設けられた第2の操作手段が操作された場合のいずれの場合も、表示制御手段による制御によって、出力手段の態様が、第2の態様とは異なる所定の態様に変化する。
また、記憶部に第2情報が記憶された状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合に第2の操作手段が操作された場合には、遊技状態制御手段による制御によって、第1情報が記憶部に記憶された状態の通常遊技状態が発生する。一方、記憶部に第2情報が記憶された状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合に第2の操作手段が操作されない場合には、遊技状態制御手段による制御によって、第2情報が記憶部に記憶された状態の通常遊技状態が発生する。
よって、記憶部に第2情報が記憶された状態で遊技機の電源が遮断された後の電源投入時において、ホールの従業員などの遊技者以外の人が第2の操作手段を操作することで、第2抽選における当選とは別の抽選結果が連続して選択された場合に第2の有利遊技状態を発生させることができる通常遊技状態が発生するとともに、出力手段の態様が、第2の態様とは異なる所定の態様に変化させることができる。これにより、遊技者にとって不利な状況から通常遊技状態から遊技が開始されないようにし易くすることができる。
一方、記憶部に第2情報が記憶された状態で遊技機の電源が遮断された後の電源投入時において、第1の操作手段が操作されると、当選とは別の抽選結果が第2回数連続して選択されても第2の有利遊技状態へ移行しない通常遊技状態が発生し、出力手段の態様が、第2の態様とは異なる所定の態様に変化する。このため、第2の態様をとった複数の遊技機から一部の遊技機は、第2の態様とし、残りは、第1又は第2の操作手段を操作して所定の態様とする等、遊技場(ホール)の方針に応じた対応をとることができる。これにより、遊技者には、遊技を行う遊技機を選択する際の指標として出力手段の態様を利用させることができ、遊技機を選択する興趣を増幅させることができる。
また、遊技者は、自身が気になる第2の態様の遊技機を選択した後に、自身の意思によって所定の態様に変化させるか否かを選択して操作することができる。これにより、遊技の状態に対しての出力手段の態様を変化させる自由度を遊技者に与えて、遊技機に対しての操作の自由度を高めることができる。
なお、特徴82に記載の遊技機において、「第2の態様とは異なる所定の態様」は、第1の態様であってもよく、第1の態様とも第2の態様とも異なる態様であってもよく、また、所定の態様は、第1操作が行われた場合と第2操作が行われた場合とで同一の態様であってもよいし、異なる態様であってもよい。
また、特徴82に記載の遊技機において、「前記遊技状態制御手段は、前記記憶部に前記第2情報が記憶された状態で遊技機の電源が遮断された後に当該電源が投入された場合に、前記第1操作が行われても、前記第2操作が行われない場合には、前記第2情報を前記記憶部に記憶させたまま、前記通常遊技状態を発生させる制御を実行する」としてもよい。
<特徴90>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとる第2始動部であって、前記第1抽選に当選した場合に進入し易い状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
前記表示手段における表示の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備えた遊技機であって、
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第2抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記所定の確率とされ、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた進入有利遊技状態(低確率時短遊技状態)と、が設けられ、
前記遊技状態制御手段は、
前記通常遊技状態中に前記第2抽選が行われて前記当選とは別の抽選結果における一部を構成する所定の抽選結果(時短ありハズレ)が選択された場合に前記進入有利遊技状態へ移行させる手段と、
前記進入有利遊技状態への移行後に前記第2抽選により前記当選及び前記所定の抽選結果とは異なる抽選結果が所定の第1回数連続した場合に前記通常遊技状態に戻す手段と、
前記進入有利遊技状態中に前記第2抽選において前記所定の抽選結果が選択された場合に、前記進入有利遊技状態が開始されてから前記通常遊技状態に戻るまでの回数を変更しないで前記第1回数とする手段とを備え、
前記進入有利遊技状態中に前記第2抽選において前記所定の抽選結果が選択された場合であって前記回数を変更しない場合に、前記通常遊技状態中に前記第2抽選において前記所定の抽選結果が選択された場合と同一内容の結果情報が表示され、
前記進入有利遊技状態中に前記第2抽選において前記所定の抽選結果が選択された場合であって前記回数を変更しない場合に、前記通常遊技状態中とは前記所定の抽選結果に対応した結果情報の表示態様を異ならせて表示する別態様表示手段が設けられていることを特徴とする遊技機。
<特徴91>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとる第2始動部であって、前記第1抽選に当選した場合に進入し易い状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
前記表示手段における表示の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備えた遊技機であって、
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第2抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の終了後に発生する遊技状態であって、前記第2抽選での当選確率が前記第1確率と同一の確率または当該第1確率より高い所定の第2確率とされた高確率有利遊技状態(確変遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記所定の確率とされ、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた進入有利遊技状態(低確率時短遊技状態)と、が設けられ、
前記遊技状態制御手段は、
前記通常遊技状態中に前記第2抽選が行われて前記当選とは別の抽選結果における一部を構成する所定の抽選結果(時短ありハズレ)が選択された場合に前記進入有利遊技状態へ移行させる手段と、
前記進入有利遊技状態への移行後に前記第2抽選により前記当選及び前記所定の抽選結果とは異なる抽選結果が所定の第1回数連続した場合に前記通常遊技状態に戻す手段と、
前記進入有利遊技状態中に前記第2抽選において前記所定の抽選結果が選択された場合に、前記進入有利遊技状態が開始されてから前記通常遊技状態に戻るまでの回数を変更しないで前記第1回数とする手段とを備え、
前記進入有利遊技状態中に前記第2抽選において前記所定の抽選結果が選択された場合であって前記回数を変更しない場合に、前記通常遊技状態中に前記第2抽選において前記所定の抽選結果が選択された場合と同一内容の結果情報が表示され、
前記進入有利遊技状態中に前記第2抽選において前記所定の抽選結果が選択された場合であって前記回数を変更しない場合に、前記通常遊技状態中とは前記所定の抽選結果に対応した結果情報の表示態様を異ならせて表示する別態様表示手段が設けられていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能とし、遊技の進行に伴って成立する条件に応じて通常遊技状態と有利遊技状態とを切り替え可能に構成することで遊技の多様化が図られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能に構成された遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴90及び91に記載の遊技機によれば、通常遊技状態から有利遊技状態へ移行する場合に表示される抽選結果の表示を好適に制御可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技球が進入した場合に所定の第1抽選が行われる第1始動部と、遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとる第2始動部とが設けられている。第2始動部は、第1抽選に当選した場合に進入し易い状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選が行われる。当該第2始動部に遊技球が進入した場合には、表示制御手段による制御によって、表示手段において、変動表示が行われるともに、当該変動表示の後に当該抽選の結果に対応した結果情報が表示される。遊技状態制御手段は、第2始動部における遊技球の進入し易さと、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を実行する。
かかる遊技機において、遊技状態制御手段により発生可能な遊技状態として、第2抽選において当選した場合に発生する入賞容易遊技状態と、通常遊技状態と、進入有利遊技状態が設けられている。
進入有利遊技状態は、通常遊技状態中に第2抽選により当選とは別の所定の抽選結果が選択された場合に移行して発生し、発生後に所定の第1回数の変動表示が実行された場合に通常遊技状態に戻る場合がある遊技状態であり、また、第1抽選に当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が通常遊技状態における第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた遊技状態である。
かかる遊技機において、進入有利遊技状態中に第2抽選において所定の抽選結果が選択された場合、遊技状態制御手段による制御によって、進入有利遊技状態が開始されてから前記通常遊技状態に戻るまでの回数が変更されないで第1回数のままとされる。
第1回数とは異なる回数に変化させられる場合がある。
ここで、進入有利遊技状態中に第2抽選において所定の抽選結果が選択された場合には、通常遊技状態中に第2抽選において所定の抽選結果が選択された場合と同一内容の結果情報が表示される。このため、所定の抽選結果が選択されて結果情報が表示されるまでの制御の多くを通常遊技状態と進入有利遊技状態とにおいて共通化して制御を簡略化することができる。
また、進入有利遊技状態中に第2抽選において所定の抽選結果が選択された場合、別態様表示手段によって、通常遊技状態中とは所定の抽選結果に対応した結果情報の表示態様が異ならせて表示される。このため、通常遊技状態中には、所定の結果情報の表示を遊技者が視認することで、通常遊技状態における所定の抽選結果の選択により回数が第1回数に設定された進入有利遊技状態へ移行することを遊技者が認識可能とすることができる。
一方、進入有利遊技状態中に第2抽選において所定の結果情報が選択された場合には、所定の抽選結果に対応した結果情報の表示態様が、別態様表示手段によって通常遊技状態中とは異ならせて表示される。このため、進入有利遊技状態中に所定の結果情報の表示を遊技者が視認しても、通常遊技状態中とは異なる状況であることを認識し易くすることができる。
すなわち、通常遊技状態中に第2抽選において所定の抽選結果が選択された場合には、遊技者に進入有利遊技状態への移行を好適に認識させることを可能にする一方で、進入有利遊技状態中に第2抽選において所定の抽選結果が選択されても、遊技者には、通常遊技状態中とは異なる状況であることを認識させ易くすることができる。
これにより、進入有利遊技状態中に第2抽選において所定の抽選結果が選択された場合に、所定の抽選結果が選択されたことで第1回数の計数が、再度初期値から開始されることがないにもかかわらず、所定の結果情報を遊技者が認識し、それにより、通常遊技状態中における所定の抽選結果が選択された場合と同様に、当選とは別の抽選結果が連続して選択可能な回数が第1回数の初期値から開始されると誤認することを抑制できる。
このように、特徴90及び91に記載の遊技機によれば、通常遊技状態において選択された場合に遊技状態を進入有利遊技状態へ移行させ契機となる所定の抽選結果が進入有利遊技状態において選択された場合における当該抽選結果の表示を好適に制御できる。
<特徴A0>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとる第2始動部であって、前記第1抽選に当選した場合に進入し易い状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
前記表示手段における表示の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備えた遊技機であって、
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第2抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記所定の確率とされ、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた進入有利遊技状態(低確率時短遊技状態)と、が設けられ、
前記通常遊技状態中に前記第2抽選が行われて前記当選とは別の抽選結果における一部を構成する所定の抽選結果(時短ありハズレ)が選択された場合に前記進入有利遊技状態へ移行させる手段と、
前記進入有利遊技状態への移行後に前記第2抽選により前記当選及び前記所定の抽選結果とは異なる抽選結果が所定の第1回数連続した場合に前記通常遊技状態に戻す手段と、
前記進入有利遊技状態中に所定の変更条件が成立した場合に、前記進入有利遊技状態が開始されてから前記通常遊技状態に戻るまでの回数を前記第1回数とは異なる回数とする回数変更手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
<特徴A1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとる第2始動部であって、前記第1抽選に当選した場合に進入し易い状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示可能な表示手段(装飾図柄表示装置479)と、
前記表示手段における表示の制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備えた遊技機であって、
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第2抽選での当選確率が所定の第1確率とされるとともに、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が所定の第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の終了後に発生する遊技状態であって、前記第2抽選での当選確率が前記第1確率と同一の確率または当該第1確率より高い所定の第2確率とされた高確率有利遊技状態(確変遊技状態)と、
前記第1抽選での当選確率が前記第1確率とされるとともに、前記第2抽選での当選確率が前記所定の確率とされ、前記第1抽選に当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた進入有利遊技状態(低確率時短遊技状態)と、が設けられ、
前記通常遊技状態中に前記第2抽選が行われて前記当選とは別の抽選結果における一部を構成する所定の抽選結果(時短ありハズレ)が選択された場合に前記進入有利遊技状態へ移行させる手段と、
前記進入有利遊技状態への移行後に前記第2抽選により前記当選及び前記所定の抽選結果とは異なる抽選結果が所定の第1回数連続した場合に前記通常遊技状態に戻す手段と、
前記進入有利遊技状態中に前記第2抽選において前記所定の抽選結果が選択された場合に、前記進入有利遊技状態が開始されてから前記通常遊技状態に戻るまでの回数を前記第1回数とは異なる回数とする回数変更手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能とし、遊技の進行に伴って成立する条件に応じて通常遊技状態と有利遊技状態とを切り替え可能に構成することで遊技の多様化が図られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能に構成された遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴A1に記載の遊技機によれば、所定の有利遊技状態の終了時期を好適に多様化できる遊技機を提供することができる。すなわち、遊技球が進入した場合に所定の第1抽選が行われる第1始動部と、遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとる第2始動部とが設けられている。第2始動部は、第1抽選に当選した場合に進入し易い状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選が行われる。当該第2始動部に遊技球が進入した場合には、表示制御手段による制御によって、表示手段において、変動表示が行われるともに、当該変動表示の後に当該抽選の結果に対応した結果情報が表示される。遊技状態制御手段は、第2始動部における遊技球の進入し易さと、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を実行する。
かかる遊技機において、遊技状態制御手段により発生可能な遊技状態として、第2抽選において当選した場合に発生する入賞容易遊技状態と、通常遊技状態と、進入有利遊技状態が設けられている。
進入有利遊技状態は、通常遊技状態中に第2抽選により当選とは別の所定の抽選結果が選択された場合に移行して発生し、発生後に所定の第1回数の変動表示が実行された場合に通常遊技状態に戻る場合がある遊技状態であり、また、第1抽選に当選した場合に第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間(又は期間の長さの期待値)が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされた遊技状態である。
かかる遊技機において、進入有利遊技状態中に、回数変更手段によって通常遊技状態に戻るまでの回数が第1回数とは異なる回数とされると、当該進入有利遊技状態における終了条件となる変動表示の実行回数が変化する。
すなわち、回数変更手段によって進入有利遊技状態における終了条件となる変動表示の実行回数が減って、進入有利遊技状態の終了時期が早まったり、進入有利遊技状態の終了条件となる変動表示の実行回数が増えて、進入有利遊技状態の終了時期が遅くなったりする遊技性を付加することができ、進入有利遊技状態を好適に多様化できる。
<特徴A2>
特徴A0又はA1に記載の遊技機であって、
前記表示制御手段は、
前記通常遊技状態中に前記第2抽選において前記所定の抽選結果が選択された場合には、前記変動表示の後に前記結果情報を表示させるタイミングにおいて、当該所定の抽選結果に対応する所定の前記結果情報の表示を遊技者に認識可能に表示し、
前記進入有利遊技状態中において、前記回数変更手段によって前記進入有利遊技状態を前記第1回数より長い回数とする場合には、前記変動表示の後に前記結果情報を表示させるタイミングにおいて、前記所定の結果情報の表示を遊技者に認識可能に表示することを特徴とする遊技機。
特徴A2に記載の遊技機によれば、通常遊技状態中に第2抽選において所定の抽選結果が選択された場合には、表示制御手段による制御によって、変動表示の後に結果情報を表示させるタイミングにおいて、当該所定の抽選結果に対応する所定の結果情報の表示が遊技者に認識可能になる。
また、進入有利遊技状態中に、回数変更手段によって進入有利遊技状態を前記第1回数より長い回数とし、進入有利遊技状態の終了条件となる変動表示の実行回数を増加させることが選択された場合には、表示制御手段による制御によって、変動表示の後に結果情報を表示させるタイミングにおいても、所定の抽選結果に対応する所定の結果情報の表示が遊技者に認識可能になる。
よって、通常遊技状態と、進入有利遊技状態中とにおいて、遊技者にとって有利となるように進入有利遊技状態が発生したり延長されたりする状況を、共通する所定の抽選結果の表示によって、遊技者に認識させることができる。これにより、進入有利遊技状態中において所定の抽選結果が選択されて、通常遊技状態と同様の好ましい状態へ移行する抽選結果が得られたことを遊技者に容易に推測させることができる。
<特徴A3>
特徴A0からA3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記表示制御手段は、
前記回数変更手段によって前記進入有利遊技状態が継続することが選択された場合には、所定の演出を現出させる制御を実行し、
前記回数変更手段によって前記進入有利遊技状態を終了させることが選択された場合には、前記所定の演出とは異なる演出を現出させる制御を実行することを特徴とする遊技機。
特徴A3に記載の遊技機によれば、現出した演出の内容によって回数変更手段によって変更される進入有利遊技状態の長さを遊技者に推測させることができる。特に、回数変更手段によって進入有利遊技状態を終了させない(すなわち、当該進入有利遊技状態を継続させる)ことが選択された場合と、当該進入有利遊技状態を終了させることが選択された場合とで異なる演出を現出させるので、前者の場合と後者の場合とを演出によって区別して遊技者に推測させることができる。これにより、進入有利遊技状態が終了するにもかかわらず、進入有利遊技状態が継続されると遊技者が誤認することを好適に抑制できる。
<特徴A4>
特徴A1から特徴A3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記表示制御手段は、
前記回数変更手段によって前記進入有利遊技状態の終了条件となる前記変動表示の実行回数を増加させることが選択された場合には、所定の演出を現出させる制御を実行し、
前記回数変更手段によって前記終了条件となる前記変動表示の実行回数を変化させない、または、当該変動表示の実行回数を減少させることが選択された場合には、前記所定の演出とは異なる演出を現出させる制御を実行することを特徴とする遊技機。
特徴A4に記載の遊技機によれば、現出した演出の内容によって回数変更手段によって変更される進入有利遊技状態の長さを遊技者に推測させることができる。特に、回数変更手段によって進入有利遊技状態の終了条件となる変動表示の実行回数を増加させることが選択された場合と、当該終了条件となる変動表示の実行回数を変化させない、または、当該変動表示の実行回数を減少させることが選択された場合とで異なる演出を現出させるので、前者の場合と後者の場合とを演出によって区別して遊技者に推測させることができる。これにより、進入有利遊技状態の終了条件となる変動表示の実行回数が減るまたは変化しないにもかかわらず、当該終了条件となる変動表示の実行回数が増えると遊技者が誤認することを好適に抑制できる。
<特徴B1>
遊技球が進入した場合に所定の特典(特別図柄の始動入賞など)が付与される所定の入賞領域(球通路部622)と、
該入賞領域へ遊技球を誘導可能に設けられた可動部材であって、前記入賞領域への遊技球の進入を規制する進入規制姿勢と、前記入賞領域への遊技球の進入を許容する進入許容姿勢とを切替可能な可動部材(可動片452A,452B)と、
所定の作動条件が成立した場合に前記可動部材を前記進入規制姿勢から前記進入許容姿勢に切り替えた後に前記進入規制姿勢へ復帰する姿勢切替制御を少なくとも実行する遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え
前記遊技状態制御手段は、前記姿勢切替制御として、前記可動部材が前記進入許容姿勢とされる時間長さが所定の第1の時間長さ(非時短状態における下始動入賞装置432の開放時間)に設定された第1の切替パターン(短開放パターン)と、前記可動部材が前記進入許容姿勢とされる時間長さが前記第1の時間長さより長い第2の時間長さ(時短状態における下始動入賞装置432の開放時間)に設定された第2の切替パターン(長開放パターン)とによる制御を少なくとも実行し、
前記可動部材は、前記進入許容姿勢である場合に遊技球を前記入賞領域へ誘導可能な第1通路を形成し、前記進入規制姿勢である場合には当該進入規制姿勢となる前に前記第1通路へ進入した遊技球を前記入賞領域のない側へ誘導可能な第2通路を形成するよう構成され、
前記第1の時間長さは、前記第1の切替パターンで前記姿勢切替制御が実行される場合に、前記第1通路へ進入した遊技球が前記第2通路を進行する時間長さとされ、
前記第2の時間長さは、前記第2の切替パターンで前記姿勢切替制御が実行される場合に、前記第1通路へ進入した遊技球が前記第1通路を進行して前記入賞領域へ進入可能な時間長さとされていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、入賞口(入賞領域)へ遊技球を誘導可能な可動部材の姿勢変化によって、入賞口への遊技球の進入確率を変化させることが可能な可変式の入賞装置が設けられることが知られている。入賞口へ遊技球が進入した場合には、大当り抽選が行われたり、賞球の払出しが行われて、入賞口への入賞に対応した特典が付与される(例えば、特開2016-189873号公報参照)。
しかしながら、入賞領域へ遊技球を誘導可能な可動部材が設けられた遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴B1に記載の遊技機であれば、上記構成を備えているので、可動部材によって入賞領域へ遊技球を好適に誘導可能な遊技機を提供することができる。すなわち、可動部材が、進入許容姿勢である場合に遊技球を入賞領域へ案内可能な第1通路を形成し、進入規制姿勢である場合には当該進入規制姿勢となる前に第1通路へ進入した遊技球を入賞領域のない側へ案内可能な第2通路を形成する構成において、当該可動部材が、遊技状態制御手段により第1の切替パターン(すなわち、可動部材が進入許容姿勢とされる時間長さが第2の切替パターンより短いパターン)で姿勢切替制御が実行される場合に、可動部材が進入許容姿勢をとって当該可動部材によって形成された第1通路へ進入した遊技球が当該進入許容姿勢から進入規制姿勢への切り替わりによって第2通路を進行可能に構成される。
これにより、可動部材が進入許容姿勢とされる時間長さが短い場合において、可動部材が進入許容姿勢(開放状態)から進入規制姿勢(閉鎖状態)に切り替わる間に遊技球が入賞領域に進入することを好適に抑制できる。
また、第1の切替パターンのような、遊技球が入賞領域に進入できない(つまり、進入に伴う特典が得られない)開閉パターンに限って第2通路を遊技球が進行可能とすることができる。このため、第2通路の下流側に遊技者へ特典が付与される入賞装置を設けて、第1の切替パターンの発生頻度によって当該特典の獲得し易さが大きく異なる遊技性を付加することができ、それによって、遊技の興趣を向上できる
<特徴B2>
特徴B1に記載の遊技機であって、
前記入賞領域に遊技球が進入した場合に前記特典の1つとして所定の抽選を実行する抽選手段(主制御基板920)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、を備え、
前記遊技状態制御手段は、前記所定の抽選において当選した場合に、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態を発生させる制御を実行可能であり、
前記可変入賞部は、前記可動部材に対する下方側であって、前記遊技球の進入し易い状態において前記可動部材の前記第2通路を経由した遊技球が進入可能な位置に設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴B2に記載の遊技機であれば、可動部材が進入許容姿勢から進入規制姿勢への切り替わったことで入賞領域に進入できなくなった遊技球を別の入賞領域である可変入賞部に入賞させることができる新たな遊技性を付加できるので、遊技の興趣を向上できる。
<特徴C1>
遊技球が進入した場合に所定の特典(特別図柄の始動入賞など)が付与される所定の入賞領域(球通路部622)と、
該入賞領域へ遊技球を誘導可能に設けられた可動部材であって、前記入賞領域への遊技球の進入を規制する進入規制姿勢と、前記入賞領域への遊技球の進入を許容する進入許容姿勢とを切替可能な可動部材(可動片452A,452B)と、
所定の作動条件が成立した場合に前記可動部材を前記進入規制姿勢から前記進入許容姿勢に切り替えた後に前記進入規制姿勢へ復帰する姿勢切替制御を少なくとも実行する遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え
前記可動部材は、前記進入許容姿勢である場合に遊技球を前記入賞領域へ誘導可能な第1通路を形成し、前記進入規制姿勢である場合には当該進入規制姿勢となる前に前記第1通路へ進入した遊技球を前記入賞領域のない側へ案内可能な第2通路を形成するよう構成され、
前記可動部材が前記進入許容姿勢をとって当該可動部材の姿勢変化によって形成された前記第1通路に遊技球が進入した場合に、当該遊技球が前記第1通路に進入してから前記入賞領域に到達するまでに必要な時間を所定の時間長さ以上とする手段が設けられていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、入賞口(入賞領域)へ遊技球を誘導可能な可動部材の姿勢変化によって、入賞口への遊技球の進入確率を変化させることが可能な可変式の入賞装置が設けられることが知られている。入賞口へ遊技球が進入した場合には、大当り抽選が行われたり、賞球の払出しが行われて、入賞口への入賞に対応した特典が付与される(例えば、特開2016-189873号公報参照)。
しかしながら、入賞領域へ遊技球を誘導可能な可動部材が設けられた遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴C1に記載の遊技機であれば、上記構成を備えているので、可動部材によって入賞領域へ遊技球を好適に誘導可能な遊技機を提供することができる。すなわち可動部材の姿勢変化によって形成された第1通路に遊技球が進入した場合に、当該遊技球が第1通路に進入してから入賞領域に到達するまでに必要な時間を所定の時間長さ以上とする手段(短時間進入抑制手段)によって、遊技球が第1通路に進入してから入賞領域に到達するまでに要する時間を一定時間以上に長くすることができる。よって、可動部材が短時間の進入許容姿勢(開放状態)をとってから進入規制姿勢(閉鎖状態)に切り替わる間に遊技球が入賞領域に進入することを抑制し易くすることができる。
<特徴D1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされるか、または、前記第2抽選の当選確率が前記通常遊技状態より高くされるかの少なくとも一方を含む有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合(転落条件が成立した場合または所定回数の特別図柄の変動表示が実行される毎に実行される演出実行抽選に当選した場合)に所定の演出を前記表示手段に表示させる制御を実行する演出実行手段(主制御基板920,副制御基板940)を備え、
前記有利遊技状態中において、当該有利遊技状態を継続可能な前記変動表示の残り回数に応じて前記所定の演出が実行される実行比率が異なることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴D1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間、または、第2抽選の当選確率の少なくとも一方の点において通常遊技状態より有利である有利遊技状態を備える構成において、当該有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合には演出実行手段によって演出が表示手段に表示される。
ここで、有利遊技状態中に実行され得る演出として、所定の演出があり、当該所定の演出が実行される実行比率は、当該有利遊技状態を継続可能に実行可能な特別図柄の変動表示の残り回数に応じて異なる構成であるので、有利遊技状態中における所定の演出の現出のし易さ(または、現出のし難さ)の違いに応じて当該有利遊技状態を継続可能な残り回数を遊技者に対して好適に示唆することができる。
<特徴D2>
特徴D1に記載の遊技機であって、
前記有利遊技状態中に実行され得る演出として、第1演出(演出A)と、第2演出(演出B)とを少なくとも含む2種類以上の演出があり、前記第1演出が実行される実行比率と前記第2演出が実行される実行比率との組合せが前記残り回数によって異なることを特徴とする遊技機。
特徴D2に記載の遊技機によれば、有利遊技状態中に実行され得る演出として、第1演出と第2演出とを少なくとも含む2種類以上の演出があり、第1演出が実行される実行比率と第2演出が実行される実行比率との組合せが、当該有利遊技状態を継続可能に実行可能な前記変動表示の残り回数によって異なる構成であるので、有利遊技状態中における第1演出に対する第2演出の現出のし易さ(または、現出のし難さ)が当該残り回数に応じて相違する。これにより、有利遊技状態を継続可能な残り回数を、当該有利遊技状態中における第1演出に対する第2演出の現出のし易さの違いによって遊技者に対して好適に示唆することができる。
なお、特徴D2に記載の遊技機において、「第1演出」と「第2演出」は、これらの各演出において登場する同一のキャラクタにおける持ち物が異なるようにしてもよいし、これらの各演出において登場するキャラクタの種類を異なるようにしてもよいし、これらの各演出における背景の色を異ならせてもよい。
<特徴D3>
特徴D2に記載の遊技機であって、
遊技者が獲得可能な遊技価値の量が異なる複数種類の有利遊技状態において、前記残り回数が同一または略同一である場合には、当該獲得可能な遊技価値が多い有利遊技状態の方が、当該獲得可能な遊技価値が少ない有利遊技状態に比べて、前記第1演出に対する前記第2演出の選択比率が高くされていることを特徴とする遊技機。
特徴D3に記載の遊技機によれば、前記残り回数が同一または略同一であれば、遊技者が獲得可能な遊技価値が多い有利遊技状態の方が、当該獲得可能な遊技価値が少ない有利遊技状態に比べて、第1演出に対する第2演出の選択比率が高くされる構成であるので、遊技者に対し、有利遊技状態中に獲得可能な遊技価値の量を第1演出に対する第2演出の現出のし易さ(または、現出のし難さ)の違いに応じて好適に示唆することができる。
<特徴D4>
特徴D1から特徴D3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記有利遊技状態は、
第1の有利遊技状態と(確変遊技状態/潜確後時短遊技状態)、
該第1の有利遊技状態において所定の遷移条件(転落条件)が成立した場合に発生可能な第2の有利遊技状態であって、前記第1の有利遊技状態に比べて遊技者にとって不利な第2の有利遊技状態(高確率時短遊技状態/低確率時短遊技状態A)と、を含み、
前記演出条件は、前記遷移条件が成立した場合に所定の確率で成立し、
前記所定の遷移条件の成立によって前記第1の有利遊技状態から遷移した前記第2の有利遊技状態における前記残り回数は、前記第1の有利遊技状態において実行された前記変動表示の実行回数が少ないほど多い回数にされることを特徴とする遊技機。
特徴D4に記載の遊技機によれば、第1の有利遊技状態において所定の遷移条件が成立した場合に、当該第1の有利遊技状態に比べて遊技者にとって不利な(有利度が低い)第2の有利遊技状態が発生する構成において、前記演出条件が、前記遷移条件が成立した場合に所定の確率で成立する構成であるので、遷移条件の成立によって第1の有利遊技状態から第2の有利遊技状態へ遷移したとしても、演出条件の成立によって有利遊技状態中に実行され得る演出(所定の演出や、第1演出や第2演出)が、当該第2の有利遊技状態における前記残り回数に応じて表示されることで、遊技者には、第1の有利遊技状態より不利となったものの、それでも通常遊技状態よりは有利である有利遊技状態が継続していることを遊技者に期待させることが可能な遊技性を提供することができる。
特に、前記遷移条件の成立によって第1の有利遊技状態から遷移した第2の有利遊技状態における前記残り回数は、第1の有利遊技状態において実行された前記変動表示の実行回数が少ないほど多い回数にされる構成であるので、第1の有利遊技状態から第2の有利遊技状態へ遷移した場合に、所定の演出に対する実行比率や、第1演出が選択される実行比率と第2演出が選択される実行比率との組合せが、その遷移したタイミングにおける第2の有利遊技状態の残り回数に応じて異なるので、第1の有利遊技状態から第2の有利遊技状態へ転落したものの、それでも継続する有利遊技状態の残り回数を遊技者に推測させることが可能な遊技性を提供できる。
<特徴E1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え、
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされるか、または、前記第2抽選の当選確率が前記通常遊技状態より高くされるかの少なくとも一方を含む有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合(転落条件が成立した場合または所定回数の特別図柄の変動表示が実行される毎に実行される演出実行抽選に当選した場合)に所定の演出を前記表示手段に表示させる制御を実行する演出実行手段(主制御基板920,副制御基板940)を備え、
前記有利遊技状態中に実行され得る所定の演出として、第1演出(演出A)と、第2演出(演出B)とを少なくとも含む2種類以上の演出があり、前記第1演出が選択されるか前記第2演出が選択されるかの選択比率が前記有利遊技状態を継続可能な前記変動表示の残り回数に応じて異なることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴E1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間、または、第2抽選の当選確率の少なくとも一方の点において通常遊技状態より有利である有利遊技状態を備える構成において、当該有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合には演出実行手段によって演出が表示手段に表示される。
ここで、有利遊技状態中に実行され得る演出として、第1演出と、第2演出とを少なくとも含む2種類以上の演出があり、第1演出が選択されるか第2演出が選択されるかの選択比率が、当該有利遊技状態を継続可能に実行可能な特別図柄の変動表示の残り回数に応じて異なる構成であるので、有利遊技状態中において実行される演出の内容によって当該有利遊技状態を継続可能な残り回数を遊技者に対して好適に示唆することができる。
なお、特徴E1に記載の遊技機において、「第1演出」と「第2演出」は、これらの各演出において登場する同一のキャラクタにおける持ち物が異なるようにしてもよいし、これらの各演出において登場するキャラクタの種類を異なるようにしてもよいし、これらの各演出における背景の色を異ならせてもよい。
<特徴F1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え、
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされる有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記遊技状態制御手段は、前記所定の変動表示の実行回数に基づいた所定の回数条件(回数補助条件)が成立した場合に前記有利遊技状態を発生させる制御を行うものであり、
前記回数条件として、前記入賞容易遊技状態が終了した後に前記有利遊技状態へ移行するまでに実行される前記変動表示の回数が少なくとも2種以上の回数に変化し得る制御を実行可能とされ、
前記回数条件が成立して前記有利遊技状態が開始されるまでの前記変動表示の残り回数に応じて所定の演出が実行される実行比率が異なるように構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴F1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の変動表示の実行回数に基づいた所定の回数条件が成立した場合に前記有利遊技状態を発生させる制御を行う構成において、回数条件として、入賞容易遊技状態が終了した後に有利遊技状態へ移行するまでに実行される前記変動表示の回数が少なくとも2種以上の回数に変化し得る制御を実行可能とされている。
ここで、回数条件が成立して有利遊技状態が開始されるまでの前記変動表示の残り回数に応じて所定の演出が実行される実行比率が異なるように構成されているので、回数条件が成立して有利遊技状態が開始されるまでの前記変動表示の残り回数を遊技者に対して好適に示唆することができる。
<特徴G1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え、
前記遊技状態として、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が第1の時間長さとされた通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされる有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記遊技状態制御手段は、前記所定の変動表示の実行回数に基づいた所定の回数条件(回数補助条件)が成立した場合に前記有利遊技状態を発生させる制御を行うものであり、
前記回数条件として、前記入賞容易遊技状態が終了した後に前記有利遊技状態へ移行するまでに実行される前記変動表示の回数が少なくとも2種以上の回数に変化し得る制御を実行可能とされ、
第1演出と、第2演出とを少なくとも含む2種類以上の演出があり、前記第1演出が実行されるか前記第2演出が実行されるかの実行比率が、前記回数補助条件が成立して前記有利遊技状態が開始されるまでの前記変動表示の残り回数に応じて異なるように構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴G1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の変動表示の実行回数に基づいた所定の回数条件が成立した場合に前記有利遊技状態を発生させる制御を行う構成において、回数条件として、入賞容易遊技状態が終了した後に有利遊技状態へ移行するまでに実行される前記変動表示の回数が少なくとも2種以上の回数に変化し得る制御を実行可能とされている。
ここで、第1演出と、第2演出とを少なくとも含む2種類以上の演出があり、第1演出が実行されるか第2演出が実行されるかの実行比率が、回数条件が成立して有利遊技状態が開始されるまでの前記変動表示の残り回数に応じて異なるように構成されているので、回数条件が成立して有利遊技状態が開始されるまでの前記変動表示の残り回数を前記第1演出に対する前記第2演出の現出のし易さの違いによって遊技者に対して好適に示唆することができる。
なお、特徴G1に記載の遊技機において、「第1演出」と「第2演出」は、これらの各演出において登場する同一のキャラクタにおける持ち物が異なるようにしてもよいし、これらの各演出において登場するキャラクタの種類を異なるようにしてもよいし、これらの各演出における背景の色を異ならせてもよい。
<特徴H1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に識別情報(装飾図柄680L,680M,680R)の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態と、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より所定の第1条件において有利な第1有利遊技状態(例えば、時短状態の有利遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記第1条件とは異なる第2条件において前記通常遊技状態より有利な第2有利遊技状態(例えば、確変状態の有利遊技状態)と、が設けられ、
前記第1有利遊技状態及び前記第2有利遊技状態の状況(時短状態の残り回数、確変状態であるか否か)に応じて所定の演出において現出する演出対象(例えば、第1キャラクタ801)の構成部分が異なる表示態様となり得るように構成され、
前記演出対象の構成部分として、前記第1有利遊技状態に対応した第1構成部(例えば、武器811)と、前記第2有利遊技状態に対応した第2構成部(例えば、ハチマキ812)とを、前記演出対象の異なる部位に設定して構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴H1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、入賞容易遊技状態の後に移行する有利遊技状態として、通常遊技状態より所定の第1条件において有利な第1有利遊技状態と、第1条件とは異なる第2条件において前記通常遊技状態より有利な第2有利遊技状態とが設けられた構成において、第1有利遊技状態及び第2有利遊技状態の状況に応じて所定の演出において現出する演出対象の構成部分が異なる表示態様となり得るように構成される。
ここで、演出対象の構成部分として、第1有利遊技状態に対応した第1構成部と、第2有利遊技状態に対応した第2構成部とが、演出対象の異なる部位に設定して構成されているので、第1有利遊技状態と第2有利遊技状態の状況とを1の演出対象の中の第1構成部および第2構成部としてまとめて視認させることができる。これにより、遊技者が第1有利遊技状態と第2有利遊技状態の状況を確認するために視線を分散させることを抑制でき、遊技に集中させることができる。
<特徴H2>
特徴H1に記載の遊技機であって、
前記第1有利遊技状態は、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記通常遊技状態より長い時間長さとされ、前記第2抽選の当選確率が前記通常遊技状態と同一確率とされる時短遊技状態であり、
前記第2有利遊技状態は、前記第1抽選において当選した場合に前記第2始動部が遊技球の進入し易い状態をとる期間が前記第1の時間長さより長い第2の時間長さとされ、前記第2抽選の当選確率が前記通常遊技状態より高くされる確変遊技状態であり、
前記第1有利遊技状態と前記第2有利遊技状態とにおいて前記識別情報が同一の態様にて変動表示可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴H2に記載の遊技機によれば、第1有利遊技状態と第2有利遊技状態とにおいて識別情報が同一の態様にて変動表示可能に構成されているので、識別情報では区別しにくい第1有利遊技状態および第2有利遊技状態の状況を第2構成部の内容によって遊技者に認識させることができる。
<特徴J1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に識別情報(装飾図柄680L,680M,680R)の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合(転落条件が成立した場合または所定回数の特別図柄の変動表示が実行される毎に実行される演出実行抽選に当選した場合)に所定の表示対象が表示される演出を前記表示手段に表示させる制御を実行する演出実行手段(主制御基板920,副制御基板940)を備え、
前記有利遊技状態が開始されて前記所定の演出条件が成立した場合に前記所定の表示対象が表示される場合における前記所定の表示対象の態様(最初のハチマキ812の色)と、当該所定の表示対象が表示された後に前記所定の演出条件が成立した場合における前記所定の表示対象の態様(色ランクの変化量)とが異なる選択条件に基づいて決定されるように構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴J1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合に所定の表示対象が表示される演出を表示手段に表示させる制御を実行する構成において、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立した場合に所定の表示対象が表示される場合における当該所定の表示対象の態様と、当該所定の表示対象が表示された後に所定の演出条件が成立した場合における当該所定の表示対象の態様とが異なる選択条件に基づいて決定される。
よって、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立したことによって所定の表示対象を表示させる場合と、当該表示対象を表示させた後とで、当該表示対象の態様の選択条件が異なるので、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立した場合とその後とを、選択条件の違いに基づく所定の表示対象の表示態様の変化の違いによって遊技者に好適に示唆することができる。
<特徴K1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合(転落条件が成立した場合または所定回数の特別図柄の変動表示が実行される毎に実行される演出実行抽選に当選した場合)に所定の演出を前記表示手段に表示させる制御を実行する演出実行手段(主制御基板920,副制御基板940)を備え、
前記有利遊技状態中に実行され得る所定の演出として、前記変動表示の実行が保留された回数を表示する回数表示部(領域822)に、進行中の遊技状態の状況に応じた状態情報を表示する演出(保留画像823Bの表示)を含み、
1回以上の変動表示の実行が保留されている状況において前記所定の演出条件が成立した場合に、前記実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて前記状態情報を異ならせて表示する状態情報変更手段(副制御基板940)が設けられていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴K1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合に所定の演出を表示手段に表示させる制御を実行する構成において、有利遊技状態中に実行され得る所定の演出として、変動表示の実行が保留された回数を表示する回数表示部に、進行中の遊技状態の状況に応じた状態情報を表示する演出を含み、1回以上の変動表示の実行が保留されている状況において所定の演出条件が成立した場合に、前記実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて状態情報を異ならせて表示させる。よって、実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況を、回数表示部に表示された状態情報の態様によって遊技者に好適に示唆することができる。
<特徴L1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合(転落条件が成立した場合または所定回数の特別図柄の変動表示が実行される毎に実行される演出実行抽選に当選した場合)に所定の演出を前記表示手段に表示させる制御を実行する演出実行手段(主制御基板920,副制御基板940)を備え、
前記所定の演出として、前記有利遊技状態の状況に応じて前記変動表示の実行中において所定の表示情報(リーチ残タイマ831、第2キャラクタ802による群表示)が表示される時期を異ならせて表示する表示時期変更手段(副制御基板940)が設けられていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴K1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合に所定の演出を表示手段に表示させる制御を実行する構成において、所定の演出として、有利遊技状態の状況に応じて変動表示の実行中において所定の表示情報が表示される時期を異ならせて表示させるので、所定の表示情報の表示時期によって有利遊技状態の状況を遊技者に好適に示唆することができる。
<特徴M1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合(転落条件が成立した場合または所定回数の特別図柄の変動表示が実行される毎に実行される演出実行抽選に当選した場合)に所定の演出を前記表示手段に表示させる制御を実行する演出実行手段(主制御基板920,副制御基板940)を備え、
前記所定の演出として、前記変動表示が複数回実行されることによって段階的に所定の表示情報の態様を異ならせて(第2キャラクタ802の数が増える)表示する複数変動表示手段(副制御基板940)が設けられていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴M1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立した場合に所定の演出を表示手段に表示させる制御を実行する構成において、所定の演出として、変動表示が複数回実行されることによって段階的に所定の表示情報の態様を異ならせて表示させるので、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立したことを、複数回の変動表示に亘って所定の表示情報の態様が段階的に異なっていく演出によって遊技者に好適に示唆することができる。
<特徴N1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部(被操作部852、操作カバー部材870)を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段(押圧操作装置1261、押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の動作を制御する動作制御手段(副制御基板940)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記動作制御手段は、
所定の演出条件が成立した場合に前記操作手段の動作を制御し、前記被操作部を遊技者が操作していない状況において前記被操作部が所定の態様で動作する演出を実行可能に構成され、
前記有利遊技状態の状況(確変or通常、時短終了までの残り回数、回数補助条件成立までの残り回数)に応じて前記被操作部が前記所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は前記有利遊技状態の状況に応じて前記被操作部が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴N1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備えた操作手段を備える構成において、所定の演出条件が成立した場合に操作手段の動作が動作制御手段によって制御され、それによって、当該被操作部を遊技者が操作していない状況において当該被操作部が所定の態様で動作する演出を実行可能に構成される。
ここで、動作制御手段は、有利遊技状態(入賞容易遊技状態の後に移行して通常遊技状態より有利な遊技状態)の状況に応じて操作手段の被操作部が前記所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて当該被操作部が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。よって、操作手段の被操作部を遊技者が操作していない状況において当該被操作部が所定の態様で動作したか否か、または、操作手段の被操作部を遊技者が操作していない状況において当該被操作部が動作する態様の種類によって、有利遊技状態の状況を遊技者に対して好適に示唆することができる。
なお、特徴N1に記載の遊技機において、操作手段の記載に代えて動作手段としてもよく、動作手段は、遊技者が接触可能な位置に設けられ、遊技者の接触によって接触がない場合とは異なる位置に配置可能な被接触部を備え、当該動作手段に対しての接触操作がされない状態において前記被接触部を所定の中立位置に配置可能な手段としてもよい。
<特徴P1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部(被操作部852、操作カバー部材870)を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段(押圧操作装置1261、押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の動作を制御する動作制御手段(副制御基板940)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記動作制御手段は、所定の演出条件が成立して前記被操作部を遊技者が押圧操作している状況において当該押圧操作方向における反力を制御可能に構成され、前記有利遊技状態の状況(確変or通常、時短終了までの残り回数、回数補助条件成立までの残り回数)に応じて前記押圧操作方向における反力(反力の大きさ、反力の時間変化における傾きなどの反力の変化態様、反力の発生区間)を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴P1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備えた操作手段を備える構成において、所定の演出条件が成立して当該被操作部を遊技者が押圧操作している状況において当該押圧操作方向における反力が動作制御手段によって制御される。
ここで、動作制御手段は、有利遊技状態(入賞容易遊技状態の後に移行して通常遊技状態より有利な遊技状態)の状況に応じて操作手段の被操作部に対する押圧操作方向における反力(例えば、反力の大きさ、反力の時間変化における傾きなどの反力の変化態様、反力の発生区間など)を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。よって、操作手段の被操作部に対する押圧操作方向における反力のかかり方の違いによって、有利遊技状態の状況を遊技者に対して好適に示唆することができる。
<特徴Q1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部(被操作部852、操作カバー部材870)を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段(押圧操作装置1261、押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の動作を制御する動作制御手段(副制御基板940)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記動作制御手段は、所定の演出条件が成立して前記被操作部を遊技者が所定の押圧操作をした後において前記被操作部が所定の態様で動作する演出を実行可能に構成され、前記有利遊技状態の状況に応じて前記被操作部が前記所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は前記有利遊技状態の状況に応じて前記被操作部が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴Q1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備えた操作手段を備える構成において、所定の演出条件が成立して当該被操作部を遊技者が所定の押圧操作をした後において当該被操作部が所定の態様で動作する演出が動作制御手段による操作手段の動作の制御によって実行可能に構成される。
ここで、動作制御手段は、有利遊技状態(入賞容易遊技状態の後に移行して通常遊技状態より有利な遊技状態)の状況に応じて操作手段の被操作部が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて当該被操作部が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。よって、所定の演出条件が成立して操作手段の被操作部を遊技者が所定の押圧操作をした後において当該被操作部が所定の態様で動作したか否か、または、所定の演出条件が成立して操作手段の被操作部を遊技者が所定の押圧操作をした後において当該被操作部が動作する態様の種類によって、有利遊技状態の状況を遊技者に対して好適に示唆することができる。
なお、特徴Q1に記載の遊技機において、「所定の押圧操作」は、わずかな操作量であってもよいし、一定量以上の予め定めた量であってもよいし、予め定めた高さ位置までの操作量であってもよい。
<特徴R1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部(被操作部852、操作カバー部材870)を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段(押圧操作装置1261、押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の動作を制御する動作制御手段(副制御基板940)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より所定の第1条件において有利な第1有利遊技状態(例えば、時短状態の有利遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記第1条件とは異なる第2条件において前記通常遊技状態より有利な第2有利遊技状態(例えば、確変状態の有利遊技状態)と、が設けられ、
前記動作制御手段は、所定の演出条件が成立した場合に前記第1有利遊技状態及び前記第2有利遊技状態の状況(時短状態の残り回数、確変状態であるか否か)に応じて前記被操作部が所定の態様で動作する所定の演出を制御可能に構成され、前記被操作部の動作の態様として、前記第1有利遊技状態に対応した第1態様の動作制御と、前記第2有利遊技状態に対応した第2態様の動作制御とを少なくとも実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴R1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、入賞容易遊技状態の後に移行する有利遊技状態として、通常遊技状態より所定の第1条件において有利な第1有利遊技状態と、第1条件とは異なる第2条件において通常遊技状態より有利な第2有利遊技状態とが設けられるとともに、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備えた操作手段を備える構成において、所定の演出条件が成立した場合に第1有利遊技状態及び第2有利遊技状態の状況に応じて当該被操作部が所定の態様で動作する所定の演出が動作制御手段による操作手段の動作の制御によって実行可能に構成される。
ここで、動作制御手段は、当該被操作部の動作の態様として、第1有利遊技状態に対応した第1態様の動作制御と、第2有利遊技状態に対応した第2態様の動作制御とを少なくとも実行可能に構成されているので、第1有利遊技状態および第2有利遊技状態の各状況を1の操作手段の動作態様によって示唆することができる。これにより、遊技者が第1有利遊技状態と第2有利遊技状態の状況を確認するために視線を分散させることを抑制でき、遊技に集中させることができる。
なお、特徴R1に記載の遊技機における「第1態様」および「第2態様」は、それぞれ、操作手段の被操作部に対する操作力、当該被操作部の移動量、および当該被操作部の高さ位置などのうちいずれか1種類の態様であってもよく、「第1態様」または「第2態様」のうち少なくとも一方の態様が、2種類以上の態様の組み合わせで構成されていてもよい。また、「第1態様」または「第2態様」のうち少なくとも一方の態様が、操作手段の被操作部に対する第1の操作力と、当該被操作部に対する当該第1の操作力とは異なる第2の操作力とが切り替わる高さ位置を含む構成であってもよい。
<特徴S1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部(被操作部852、操作カバー部材870)を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段(押圧操作装置1261、押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の動作を制御する動作制御手段(副制御基板940)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記動作制御手段は、所定の演出条件が成立した場合に前記有利遊技状態の状況(確変or通常、時短終了までの残り回数、回数補助条件成立までの残り回数)に応じて前記被操作部が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は前記有利遊技状態の状況に応じて前記被操作部が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成され、前記有利遊技状態が開始されて前記所定の演出条件が成立した場合に前記被操作部の動作が制御される第1の態様と、当該第1の態様で前記被操作部の動作が制御された後に前記所定の演出条件が成立した場合に前記被操作部の動作が制御される第2の態様とが異なる選択条件に基づいて決定されるように構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴S1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備えた操作手段を備える構成において、動作制御手段が、所定の演出条件が成立した場合に有利遊技状態(入賞容易遊技状態の後に移行して通常遊技状態より有利な遊技状態)の状況に応じて操作手段の被操作部が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて当該被操作部が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。
ここで、動作制御手段は、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立した場合に操作手段の被操作部の動作が制御される第1の態様と、当該第1の態様で当該被操作部の動作が制御された後に所定の演出条件が成立した場合に当該被操作部の動作が制御される第2の態様とが異なる選択条件に基づいて決定されるように構成される。
よって、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立したことによって操作手段の被操作部が動作される場合と、当該動作が行われた後に当該被操作部が動作される場合とで、当該被操作部の動作態様の選択条件が異なるので、有利遊技状態が開始されて所定の演出条件が成立した場合とその後とを、選択条件の違いに基づく操作手段の被操作部の動作態様の変化の違いによって遊技者に好適に示唆することができる。
<特徴T1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部(被操作部852、操作カバー部材870)を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段(押圧操作装置1261、押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の動作を制御する動作制御手段(副制御基板940)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記動作制御手段は、所定の演出条件が成立した場合に前記有利遊技状態の状況(確変or通常、時短終了までの残り回数、回数補助条件成立までの残り回数)に応じて前記変動表示の実行中において前記被操作部が所定の態様で動作する時期を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴T1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備えた操作手段を備える構成において、動作制御手段は、所定の演出条件が成立した場合に有利遊技状態(入賞容易遊技状態の後に移行して通常遊技状態より有利な遊技状態)の状況に応じて変動表示の実行中において当該被操作部が所定の態様で動作する時期を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成されているので、当該被操作部が所定の態様で動作する時期によって有利遊技状態の状況を遊技者に好適に示唆することができる。
<特徴U1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部(被操作部852、操作カバー部材870)を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段(押圧操作装置1261、押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の動作を制御する動作制御手段(副制御基板940)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記動作制御手段は、
所定の演出条件が成立した場合に前記有利遊技状態の状況に応じて前記被操作部が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は前記有利遊技状態の状況に応じて前記被操作部が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成され、
前記被操作部が前記所定の態様で動作する演出として、前記変動表示が複数回実行されることによって段階的に前記被操作部の態様を異ならせて動作させる制御を少なくとも実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴U1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備えた操作手段を備える構成において、動作制御手段は、所定の演出条件が成立した場合に有利遊技状態(入賞容易遊技状態の後に移行して通常遊技状態より有利な遊技状態)の状況に応じて当該被操作部が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて当該被操作部が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。
ここで、動作制御手段は、操作手段の被操作部が所定の態様で動作する演出として、変動表示が複数回実行されることによって段階的に当該被操作部の動作態様を異ならせて動作させる制御を少なくとも実行可能に構成されているので、有利遊技状態中に所定の演出条件が成立したことを、複数回の変動表示に亘って操作手段の被操作部の動作態様が段階的に異なっていく演出によって遊技者に好適に示唆することができる。
<特徴V1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部(被操作部852、操作カバー部材870)を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段(押圧操作装置1261、押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の動作を制御する動作制御手段(副制御基板940)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記動作制御手段は、
所定の演出条件が成立した場合に前記操作手段の動作を制御し、前記被操作部を遊技者が操作していない状況において前記被操作部が所定の態様で動作する演出を実行可能に構成され、
1回以上の変動表示の実行が保留されている状況において前記所定の演出条件が成立した場合に、前記有利遊技状態の状況(確変or通常、時短終了までの残り回数、回数補助条件成立までの残り回数)であって前記実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて前記被操作部が前記所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は前記有利遊技状態の状況に応じて前記被操作部が動作する態様を異ならせる所定の制御を少なくとも実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴V1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備えた操作手段を備える構成において、所定の演出条件が成立した場合に操作手段の動作が動作制御手段によって制御され、それによって、当該被操作部を遊技者が操作していない状況において当該被操作部が所定の態様で動作する演出を実行可能に構成される。
ここで、動作制御手段は、1回以上の変動表示の実行が保留されている状況において所定の演出条件が成立した場合に、有利遊技状態(入賞容易遊技状態の後に移行して通常遊技状態より有利な遊技状態)の状況であって実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて操作手段の被操作部が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて当該被操作部が動作する態様を異ならせる所定の制御を少なくとも実行可能に構成される。
よって、実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況を、操作手段の被操作部を遊技者が操作していない状況において当該被操作部が所定の態様で動作するか否か、または、操作手段の被操作部を遊技者が操作していない状況における当該操作部の動作態様の種類によって遊技者に好適に示唆することができる。
なお、特徴V1に記載の遊技機において、変動表示の開始後において新たに第2始動部に遊技球が進入した場合に、その遊技球の進入によって移行する遊技状態の状況に応じて操作手段の被操作部が所定の態様で動作するか否かを決定する制御を加えた構成であってもよい。
<特徴W1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部(被操作部852、操作カバー部材870)を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段(押圧操作装置1261、押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の動作を制御する動作制御手段(副制御基板940)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記動作制御手段は、
所定の演出条件が成立して前記被操作部を遊技者が押圧操作している状況において当該押圧操作方向における反力を制御可能に構成され、
1回以上の変動表示の実行が保留されている状況において前記所定の演出条件が成立した場合に、前記有利遊技状態の状況であって前記実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて前記押圧操作方向における反力(反力の大きさ、反力の時間変化における傾きなどの反力の変化態様、反力の発生区間)を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴W1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備えた操作手段を備える構成において、所定の演出条件が成立して当該被操作部を遊技者が押圧操作している状況において当該押圧操作方向における反力が動作制御手段によって制御される。
ここで、動作制御手段は、1回以上の変動表示の実行が保留されている状況において所定の演出条件が成立した場合に、有利遊技状態(入賞容易遊技状態の後に移行して通常遊技状態より有利な遊技状態)の状況であって実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて操作手段の被操作部に対する押圧操作方向における反力(例えば、反力の大きさ、反力の時間変化における傾きなどの反力の変化態様、反力の発生区間など)を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。
よって、実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況を、操作手段の被操作部に対する押圧操作方向における反力のかかり方の違いによって遊技者に好適に示唆することができる。
なお、特徴W1に記載の遊技機において、変動表示の開始後において新たに第2始動部に遊技球が進入した場合に、その遊技球の進入によって移行する遊技状態の状況に応じて操作手段の被操作部が所定の態様で動作するか否かを決定する制御を加えた構成であってもよい。
<特徴X1>
遊技球が進入した場合に所定の第1抽選(普通図柄抽選)が行われる第1始動部(始動装置436A,436B)と、
前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選(特別図柄抽選)が行われる第2始動部(下始動入賞装置432)と、
該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段(装飾図柄表示装置479)に表示させる制御を実行する表示制御手段(副制御基板940)と、
遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部(大入賞装置433)と、
前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部(被操作部852、操作カバー部材870)を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段(押圧操作装置1261、押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の動作を制御する動作制御手段(副制御基板940)と、を備え、
前記遊技状態として、
通常遊技状態(第1の通常遊技状態、第2の通常遊技状態)と、
前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態(特別遊技状態)と、
前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態(確変遊技状態などの有利遊技状態)と、が設けられ、
前記動作制御手段は、
所定の演出条件が成立して前記被操作部を遊技者が所定の押圧操作した後において前記被操作部が所定の態様で動作する演出を実行可能に構成され、
1回以上の変動表示の実行が保留されている状況において前記所定の演出条件が成立した場合に、前記有利遊技状態の状況であって前記実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて前記被操作部が前記所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は前記有利遊技状態の状況に応じて前記被操作部が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、通常遊技として始動口へ遊技球が入球した場合に抽選が行われ、当該抽選によって大当りに当選した場合に特別遊技状態となって遊技球が大入賞口へ多数入賞可能となる構成が知られている(例えば、特開2016-189873号公報参照)。この種の遊技機においては、通常遊技状態と当該通常遊技状態より遊技者にとって有利な有利遊技状態とを発生可能に構成され、当該有利遊技状態を継続可能な期間を設けることによって、遊技を多様にする構成も知られている。
しかしながら、通常遊技状態と有利遊技状態とを発生可能な遊技機の構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴X1に記載の遊技機によれば、上記構成を備えているので、有利遊技状態中における遊技の興趣を好適に向上可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備えた操作手段を備える構成において、所定の演出条件が成立して当該被操作部を遊技者が所定の押圧操作をした後において当該被操作部が所定の態様で動作する演出が動作制御手段による操作手段の動作の制御によって実行可能に構成される。
ここで、動作制御手段は、1回以上の変動表示の実行が保留されている状況において所定の演出条件が成立した場合に、有利遊技状態(入賞容易遊技状態の後に移行して通常遊技状態より有利な遊技状態)の状況であって実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況に応じて操作手段の被操作部が所定の態様で動作するか否かを異ならせる、又は有利遊技状態の状況に応じて当該被操作部が動作する態様を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成される。
よって、所定の演出条件が成立して操作手段の被操作部を遊技者が所定の押圧操作をした後において当該被操作部が所定の態様で動作したか否か、または、所定の演出条件が成立して操作手段の被操作部を遊技者が所定の押圧操作をした後において当該被操作部が動作する態様の種類によって、実行が保留された変動表示によって移行する遊技状態の状況を遊技者に対して好適に示唆することができる。
なお、特徴X1に記載の遊技機において、変動表示の開始後において新たに第2始動部に遊技球が進入した場合に、その遊技球の進入によって移行する遊技状態の状況に応じて操作手段の被操作部が所定の態様で動作するか否かを決定する制御を加えた構成であってもよい。
また、特徴X1に記載の遊技機において、「所定の押圧操作」は、わずかな操作量であってもよいし、一定量以上の予め定めた量であってもよいし、予め定めた高さ位置までの操作量であってもよい。
<特徴Y1>
所定の当選条件が成立した場合に、通常遊技状態よりも遊技価値が付与される入賞条件が成立し易い特別遊技状態が発生する遊技機であって、
所定の入力操作を実行可能であり、形態変化が可能な操作手段(押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の形態変化を制御し、前記通常遊技状態又は前記特別遊技状態で所定の演出発生条件が成立した場合に前記操作手段の形態を第1の形態から第1の形態とは異なる第2の形態に変化させる形態制御手段(副制御基板940)とを備え、
前記操作手段の少なくとも一部は、前記第1の形態から前記第2の形態への変化過程において動作が可能な可動部(可動片1005,1007)によって構成され、
前記形態制御手段は、前記操作手段に対して所定の入力操作が継続されている状況において、前記第1の形態から前記第2の形態へと形態変化が進行し、前記第2の形態へ形態変化した後に、当該第2の形態から前記第1の形態へと形態変化が更に進行するように前記可動部の動作を制御可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
<特徴Y2>
所定の当選条件が成立した場合に、通常遊技状態よりも遊技価値が付与される入賞条件が成立し易い特別遊技状態が発生する遊技機であって、
所定の入力操作を実行可能であり、形態変化が可能な操作手段(押圧操作装置1261X)と、
前記操作手段の形態変化を制御し、前記通常遊技状態又は前記特別遊技状態で所定の演出発生条件が成立した場合に前記操作手段の形態を第1の形態から第1の形態とは異なる第2の形態に変化させる形態制御手段(副制御基板940)とを備え、
前記操作手段の少なくとも一部は、前記第1の形態から前記第2の形態への変化過程において動作が可能な可動部(可動片1005,1007)によって構成され、
前記形態制御手段は、前記操作手段に対しての前記所定の入力操作を検出して前記第1の形態から前記第2の形態へと形態変化が進行するように前記可動部の動作を制御する第1の制御と、前記操作手段に対しての前記所定の入力操作を検出して前記第2の形態から前記第1の形態へと形態変化が進行するように前記可動部の動作を制御する第2の制御とを少なくとも実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球し、その入球に応じて行われた抽選において大当りに当選した場合に、通常遊技状態より有利な特別遊技状態に移行する構成が知られている(例えば、特開2011-31031号公報参照)。
しかしながら、従来の遊技機において通常遊技状態や特別遊技状態で様々な演出がなされるものの、当該演出を実行する構成について未だ改良の余地がある可能性があった。
特徴Y1及びY2に記載の遊技機によれば、操作手段を用いた演出を好適に実行可能な遊技機を提供することができる。すなわち、操作手段に対しての所定の入力操作を条件として操作手段の形態変化が進行するため、操作手段の形態変化を進行させるか進行させないかを遊技者の操作によって決定させることができ、その形態変化の進行状況は外観だけでなく、遊技者の操作部に対する触感を含めて識別可能とすることができる。よって、遊技者の意図する状況に対応して簡易な操作で形態変化を伴う演出の興趣を提供することができる。
なお、特徴10~Y2に記載の少なくとも1つの特徴を他のいずれか又は複数の特徴に組み合わせて適用してもよい。以下には、上記した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ機:遊技者が操作する発射操作手段と、その発射操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く通路部と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
以上のように、この発明は、弾球遊技機等の遊技機に適している。
100…遊技機、330…発射装置、400,700…遊技盤、401,720…基体、420,710…中央構造体、432…下始動入賞装置、433…大入賞装置、436A,436B…始動装置、471,472…特別図柄表示装置、473…普通図柄表示装置、641,642,661,662,741,742,761,762…球通路部、701,702…流下領域、711,712,713…開口部、920…主制御基板、940…副制御基板、452A,452B…可動片、622…球通路部、1261,1261X…押圧操作装置

Claims (2)

  1. 遊技球が進入した場合に所定の第1抽選が行われる第1始動部と、
    前記第1抽選の抽選結果に応じて遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の第2抽選が行われる第2始動部と、
    該第2始動部に遊技球が進入した場合に所定の変動表示を行い、該変動表示の後に前記第2抽選の結果に対応した結果情報を表示手段に表示させる制御を実行する表示制御手段と、
    遊技球の進入し易さが異なる複数の状態をとり、遊技球が進入した場合に所定の遊技価値を遊技者に付与する可変入賞部と、
    前記第2始動部における遊技球の進入し易さと、前記可変入賞部における遊技球の進入し易さとを少なくとも制御して複数種類の遊技状態を発生する制御を行う遊技状態制御手段と、
    遊技者が操作可能な操作手段であって、遊技者の操作によって所定の方向に移動可能な被操作部を備え、当該操作手段が操作されない状態において前記被操作部を所定の中立位置に配置可能な操作手段と、
    前記操作手段の動作を制御する動作制御手段と、を備え、
    前記遊技状態として、
    通常遊技状態と、
    前記第2抽選において当選した場合、又は予め定めた特定領域へ遊技球が進入した場合に発生して、前記通常遊技状態より前記可変入賞部が遊技球の進入し易い状態をとる期間を含む入賞容易遊技状態と、
    前記入賞容易遊技状態の後に移行して前記通常遊技状態より有利な有利遊技状態と、が設けられ、
    前記動作制御手段は、所定の演出条件が成立して前記被操作部を遊技者が押圧操作している状況において当該押圧操作方向における反力を制御可能に構成され、前記有利遊技状態の状況に応じて前記押圧操作方向における反力を異ならせる制御を少なくとも実行可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技機は、パチンコ機であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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