JP2022058078A - 流体取扱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータリーメンブレンバルブおよびロータリーメンブレンポンプを有する流体取扱装置であって、さらに特定の機能を有する流体取扱装置を提供する。【解決手段】基板210と、基板210に接合されたフィルム220とを有する、流体を処理するための流体取扱装置200であって、共通流路240と、共通流路240に接続された複数のウェル230と、共通流路240とウェル230との間に配置されたロータリーメンブレンバルブ232と、共通流路240に接続されたロータリーメンブレンポンプ251と、を有する。基板210またはフィルム220は、ロータリーメンブレンポンプ251に対応する位置において、導入された検体を粉砕するための構造を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、流体取扱装置に関する。
近年、細胞や、タンパク質、核酸などの分析を行うために、マイクロウェルプレートや流路チップなどが使用されている。マイクロウェルプレートおよび流路チップは、分析に必要な試薬および試料の量が少なくてよいという利点を有しており、臨床検査や食物検査、環境検査などの様々な用途での使用が期待されている。
たとえば、特許文献1には、マイクロウェルプレート(試料処理プレート)を用いて血液などの検体から磁気ビーズを用いてDNAを抽出することが開示されている。
特開2018-54619号公報
本発明者らは、共通の構造を有しつつも特定の機能を有するように様々に改変すれば、流体取り扱い装置を多用途に使用できるようになると考えた。
本発明は、ロータリーメンブレンバルブおよびロータリーメンブレンポンプを有する流体取扱装置であって、さらに特定の機能を有する流体取扱装置を提供することを目的とする。
本願の第1の発明に係る流体取扱装置は、基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、流路と、前記流路に接続されたウェルと、前記流路と前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、を有し、前記基板または前記フィルムは、前記ロータリーメンブレンポンプに対応する位置において導入された検体を粉砕するための構造を有する。
本願の第2の発明に係る流体取扱装置は、基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、流路と、前記流路に接続されたウェルと、前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、前記ウェル内、または前記ウェルと前記ロータリーメンブレンバルブとの間に配置された、血球成分を分離するためのフィルターと、を有する。
本願の第3の発明に係る流体取扱装置は、基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、流路と、前記流路に接続されたウェルと、前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、前記流路内に配置されたゲルと、前記ゲルに電圧を印加できるように配置された一対の電極と、を有する。
本願の第4の発明に係る流体取扱装置は、基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、流路と、前記流路に接続されたウェルと、前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、を有し、前記流路は、蛍光を検出される前記流体を収容するための空間である蛍光検出部を含み、前記蛍光検出部は、前記流路の前記蛍光検出部以外の部分よりも深い。
本願の第5の発明に係る流体取扱装置は、基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、流路と、前記流路に接続されたウェルと、前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、を有し、前記流路は、分岐部と、前記分岐部から所定の距離離れた位置に配置された、液面の到達を検知される液面検出部と、を含み、前記流路の前記分岐部と前記液面検出部との間の部分の断面積は、前記流路の前記分岐部と前記液面検出部との間ではない部分の断面積よりも小さい。
本願の第6の発明に係る流体取扱装置は、基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、流路と、前記流路に接続されたウェルと、前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、を有し、前記ロータリーメンブレンポンプは、前記基板と前記フィルムとの間に配置された寒天培地を含む。
本願の第7の発明に係る流体取扱装置は、基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、流路と、前記流路に接続されたウェルと、前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、を有し、前記基板の前記流路もしくは前記ウェルに露出する面、または前記フィルムの前記流路もしくは前記ウェルに露出する面は、抗体または抗原を固相化されるための固相化用表面を有し、前記基板または前記フィルムにおいて、前記固相化用表面は、前記固相化用表面以外の表面と表面物性が異なる。
本発明によれば、ロータリーメンブレンバルブおよびロータリーメンブレンポンプという共通の構造を有する流体取扱装置であって、さらに特定の機能を有する様々な流体取扱装置を提供することができる。
図1Aは、流体取扱システムの構成を示す断面図である。図1Bは、実施の形態1に係る流体取扱装置の底面図である。 図2Aは、実施の形態2に係る流体取扱装置のフィルターを示す図であり、図2B、Cは液体検出部を説明するための図である。 図3A~Dは、実施の形態3に係る流体取扱装置の構成を示す図である。 図4は、実施の形態4に係る流体取扱装置の構成を示す図である。 図5は、実施の形態5に係る流体取扱装置の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[流体取扱装置の構成]
図1Aは、流体取扱システム100の構成を示す断面図である。図1Bは、本実施の形態に係る流体取扱装置(流路チップ)200の底面図である。図1Bでは、後述する実施の形態1に係る流体取扱装置200を示しており、内部の流路などを破線で示している。図1Aにおける流体取扱装置200の断面は、図1BにおけるA-A線の断面図である。
図1Aに示されるように、流体取扱システム100は、所定の位置に配置された流体取扱装置200内の流体の移動を制御する。流体取扱装置200は、流路と、複数のロータリーメンブレンバルブ232と、ロータリーメンブレンポンプ251とを有する。ロータリーメンブレンバルブ232のダイヤフラム部250およびロータリーメンブレンポンプ251のダイヤフラム部250は、ロータリー部材(第1ロータリー部材110または第2ロータリー部材120)によって押圧され、流路内の流体の移動が制御される。
流体取扱装置200は、基板210と、基板210に接合されたフィルム220とを有する。また、本実施の形態では、流体取扱装置200は、共通流路240と、共通流路240に接続された複数のウェル230と、共通流路240と複数のウェル230との間にそれぞれ配置された複数のロータリーメンブレンバルブ232と、共通流路240に接続されたロータリーメンブレンポンプ251とを有し、流体を処理することができる。
第1ロータリー部材110は、図示しない外部の駆動機構により第1中心軸CA1を中心に回転させられる。第2ロータリー部材120は、図示しない外部の駆動機構により第2中心軸CA2を中心に回転させられる。
流体取扱装置200は、基板210およびフィルム220を有し、基板210とフィルム220との間に流路(共通流路240)が形成されている。たとえば、基板210には、流路となる溝や、ウェル(流体の導入口または取出口)となる貫通孔などが形成されている。フィルム220は、これらの溝の開口部、および貫通孔の一方の開口部を塞ぐように、基板210の一方の面に接合されている。また、フィルム220の一部に複数のダイヤフラム部250が形成されている。フィルム220は、単層のフィルムであってもよいし、複数のフィルムの積層体であってもよい。たとえば、フィルム220は、第1フィルムと第2フィルムの積層体であってもよい。
たとえば、基板210に形成された2つの溝の開口部をフィルム220で塞ぐことで、2つの流路が形成される。これら2つの流路の間に形成された隔壁(基板210における2つの溝の間の部分)上に位置するフィルム220を基板210とは反対側に撓ませてダイヤフラム部250とすることで、2つの流路の間にダイヤフラム部250を有するバルブ(ダイヤフラムバルブ、メンブレンバルブ)を形成することができる(図1Aおよび図1Bにおいて右側のダイヤフラム部250を参照)。このバルブのダイヤフラム部250を押圧すると、バルブは閉じて、2つの流路間で流体が移動できなくなる。一方、このバルブのダイヤフラム部250を押圧から解放すると、バルブは開いて、2つの流路間で流体が移動できるようになる。本願明細書では、このバルブをロータリー部材(第1ロータリー部材110)を用いて制御することから、このバルブを「ロータリーメンブレンバルブ」と称する。
また、基板210の溝が形成されていない円弧状の領域上に位置するフィルム220を基板210とは反対側に撓ませてダイヤフラム部250とすることで、ダイヤフラム部250を有するロータリーメンブレンポンプ251を形成することができる(図1Aおよび図1Bにおいて左側のダイヤフラム部250を参照)。このロータリーメンブレンポンプ251を一方の端部から他方の端部に向けて円弧に沿って押圧すると、基板210とダイヤフラム部250との間の流体を移動させることができる。
第1ロータリー部材110および第2ロータリー部材120は、それぞれダイヤフラム部250を押圧するための凸部111を有する。
第1ロータリー部材110は第1中心軸CA1を中心に回転し、第2ロータリー部材120は第2中心軸CA2を中心に回転する。第1ロータリー部材110および第2ロータリー部材120が回転することで、凸部111がダイヤフラム部250に接触したり接触しなかったりするようになる。たとえば、凸部111がバルブのダイヤフラム部250に接触すればバルブが閉じ、凸部111がバルブのダイヤフラム部250から離れればバルブが開く。また、凸部111がロータリーメンブレンポンプ251を一方の端部から他方の端部に向けて(例えば時計回りに)押圧すれば、一方の端部から他方の端部に向けて流体が移動し、凸部111がロータリーメンブレンポンプ251を他方の端部から一方の端部に向けて(例えば反時計回りに)押圧すれば、他方の端部から一方の端部に向けて流体が移動する。これにより、流体取扱装置200内の流体の移動が制御される。なお、図1Aでは説明のために、流体取扱装置200と第1ロータリー部材110および第2ロータリー部材120とは離間して示されている。
以下、この流体取扱装置200の応用例として、実施の形態1~7を説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1では、導入された検体を粉砕する機能を有する流体取扱装置200について説明する。
実施の形態1に係る流体取扱装置200は、前述のとおり、共通流路240と、共通流路240に接続された複数のウェル230と、共通流路240と複数のウェル230との間にそれぞれ配置された複数のロータリーメンブレンバルブ232と、共通流路240に接続されたロータリーメンブレンポンプ251とを有する。
また、この流体取扱装置200では、基板210またはフィルム220が、ロータリーメンブレンポンプ251に対応する位置において、導入された検体を粉砕するための構造を有する。導入された検体を粉砕するための構造の例には、ロータリーメンブレンポンプ251に対応する位置において基板210のフィルム220側の面に配置された粗面化面、ロータリーメンブレンポンプ251に対応する位置において基板210のフィルム220側の面に配置された複数の突起、ロータリーメンブレンポンプ251に対応する位置においてフィルム220の基板210側の面に配置された粗面化面、およびロータリーメンブレンポンプ251に対応する位置においてフィルム220を構成する第1フィルムと第2フィルムとの間に配置されている複数の粒子、などが含まれる。これらは、単独で用いられてもよいし、複数を組み合わせて用いられてもよい。
実施の形態1に係る流体取扱装置では、ロータリーメンブレンポンプ251に接続されたウェル230からロータリーメンブレンポンプ251内に検体(例えばホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)検体)が導入される。この状態において、第2ロータリー部材120が回転してロータリーメンブレンポンプ251において基板210とフィルム220とを接触させることで、これらの間にある検体が粉砕される。粉砕された検体からは、例えばDNAが抽出される。
検体が導入されるウェル230およびウェル230とロータリーメンブレンポンプ251との間の導入流路231は、検体を受け入れられるように構成されている。導入流路231の断面の大きさは、検体を受け入れられる大きさであれば特に制限されず、例えば一辺が1mm以上の矩形である。
実施の形態1に係る流体取扱装置200によれば、ロータリーメンブレンポンプ251において検体を粉砕することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、導入された血液検体から血球を除去する機能を有する流体取扱装置200について説明する。
実施の形態2に係る流体取扱装置200は、前述のとおり、共通流路240と、共通流路240に接続された複数のウェル230と、共通流路240と複数のウェル230との間にそれぞれ配置された複数のロータリーメンブレンバルブ232と、共通流路240に接続されたロータリーメンブレンポンプ251とを有する。
また、この流体取扱装置200は、血液検体を導入するウェル230、または、血液検体を導入するウェル230とこのウェル230に対応するロータリーメンブレンバルブ232との間に配置された、血球を分離するためのフィルターを有する。フィルターを有することにより、実施の形態2に係る流体取扱装置は血球を分離するできるため血漿成分を分析することができる。具体的には、例えば、血漿中に存在するセルフリーDNAを分析したりするのに有用である。
フィルターの構成は、血球を通さず、血漿だけを通すことができれば特に制限されない。たとえば、フィルターは、血液検体を導入するウェル230とこのウェル230に対応するロータリーメンブレンバルブ232との間の流路において基板210のフィルム220側の面に配置された複数の突起であってもよい。図2Aは、フィルターとして複数の突起234を有する流路の断面図である。突起234の大きさおよび位置は、フィルター機能を果たすように適宜調整される。
実施の形態2に係る流体取扱装置200は、フィルターの下流に配置された、外部装置により液面の到達を検知される液面検出部を有することが好ましい。液面検出部において液面の到達を検知されることで、フィルターが詰まることにより液体が流れなくなったことを検出することができる。図2B、Cは、液面検出部の一例を示す図である。図2B、Cに示されるように、液体検出部には、基板210に配置された粗面化面233がある。外部装置としての光照射部300および光検知部400は、粗面化面233を挟むように配置される。図2Bに示されるように、流路中に液体10が存在しない場合、光照射部300からの光は、粗面化面233で乱反射するため光検知部400に届きにくい。一方、図2Cに示されるように、流路中に液体10が存在する場合、光照射部300からの光は、粗面化面233で反射されず光検知部400に容易に届く。これにより、液面検出部に流路中の液体10が到達したか否かを検出することができる。
実施の形態2に係る流体取扱装置200によれば、血球をフィルターで分離して血漿のみを流路に通すことができる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、検体の電気泳動を行う機能を有する流体取扱装置200について説明する。
図3Aは、実施の形態3に係る流体取扱装置200の構成を示す模式図であり、図3Bは、流体取扱装置200の底面図であり、図3Cは、図3BのA-A線の断面図であり、図3Dは、図3Cの部分拡大図である。
実施の形態3に係る流体取扱装置200は、前述のとおり、共通流路240と、共通流路240に接続された複数のウェル230と、共通流路240と複数のウェル230との間にそれぞれ配置された複数のロータリーメンブレンバルブ232と、共通流路240に接続されたロータリーメンブレンポンプ251とを有する。
また、この流体取扱装置200は、電気泳動を行うためのゲル260および一対の電極(陽極263および陰極264)を有する。本実施の形態では、図3Aに示されるように、分岐した共通流路(後述)のうちの一方の流路内にゲル260が配置されている。また、一対の電極(陽極263および陰極264)は、ゲル260に電圧を印加できるように配置されている。陽極263は、一方の端部がフィルム220に設けられた陽極接続口261から外部に露出し、他方の端部がゲル260が配置されている流路に露出するように配置されている。陰極264も、一方の端部がフィルム220に設けられた陰極接続口262から外部に露出し、他方の端部がゲル260が配置されている流路に露出するように配置されている(図3D参照)。
ゲル260が充填される流路の深さおよび幅は、ゲル260が充填される流路に接続されている流路の深さおよび幅より大きいことが好ましい。これにより図3に示されるようにゲル260の容積を大きくすることができる。
電気泳動を行う際には例えば核酸を含む溶液を圧送してゲル260の内側に核酸が入り込むようにし、その後電圧を印加すればよい。
図3Aに示されるように、実施の形態3に係る流体取扱装置200は、ゲル260が配置された流路に対して併設された併設流路270を有していてもよい。ゲル260が配置された流路を介した空圧送液は圧力損失が大きい。そのため、併設流路270を設けることで、ロータリーメンブレンポンプ251とウェル230との間の送液が容易になる。
上記ではゲル260が基板210とフィルム220との間に充填される例を説明したが、フィルム220を構成する第1フィルムと第2フィルムとの間にゲル260が充填されていてもよい。この場合、第1フィルムおよび第2フィルムのうちの流路に面するフィルムにゲル入口およびゲル出口として機能する2つの貫通孔を設ける。流路を流れてきた検体は、ゲル入口に到達した段階で電圧がかけられてゲル中を移動し、ゲル出口に到達する。検体のゲル260への到達は、例えば上述の図2B、Cに示される構成で検知すればよい。
実施の形態3に係る流体取扱装置200によれば、検体の電気泳動を行うことができる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、検体の蛍光検出を行うことができる流体取扱装置200について説明する。
図4は、実施の形態4に係る流体取扱装置200の構成を示す模式図である。
実施の形態4に係る流体取扱装置200は、前述のとおり、共通流路240と、共通流路240に接続された複数のウェル230と、共通流路240と複数のウェル230との間にそれぞれ配置された複数のロータリーメンブレンバルブ232と、共通流路240に接続されたロータリーメンブレンポンプ251とを有する。
また、この流体取扱装置200では、流路は、蛍光を検出される流体を収容するための空間である蛍光検出部271(271a~271c)を含む。蛍光検出部271(271a~271c)では、外部の蛍光検出装置を用いて流路内の流体から放出される蛍光が検出される。蛍光強度を増大させて検出感度を向上させるために、蛍光検出部271(271a~271c)の深さは、流路の蛍光検出部271(271a~271c)以外の部分の深さよりも深くなっている。たとえば、蛍光検出部271(271a~271c)を構成する基板210に形成する溝を深くしたり、蛍光検出部271(271a~271c)を構成するフィルム220を基板210の反対側に膨らませたりすることで、蛍光検出部271(271a~271c)の深さを深くすることができる。蛍光検出部271(271a~271c)の幅は、流路の蛍光検出部271(271a~271c)以外の部分の幅と同一であってもよいし、異なっていてもよい。本実施の形態では、蛍光検出部271(271a~271c)の幅は、流路の蛍光検出部271(271a~271c)以外の部分の幅と同一である。
図4に示されるように、本実施の形態では、流体取扱装置200は、ウェル230a~ウェル230fを有する。ウェル230aとウェル230b、ウェル230cとウェル230d、ウェル230eとウェル230fはそれぞれ一組であり、合計で3組のウェルセットがあり、合計3つの検体を扱うことができる。なお、ウェル230a~ウェル230fのそれぞれに対して、それぞれのロータリーメンブレンバルブ232が配置される。
また、ウェル230aおよびウェル230bは、共通の第1流路241を介して共通流路240に接続される。同様に、ウェル230cおよびウェル230dは、共通の第2流路242を介して共通流路240に接続される。ウェル230eおよびウェル230fは、共通の第3流路243を介して共通流路240に接続される。そして、第1流路241は、第1蛍光検出部271aを含み、第2流路242は、第2蛍光検出部271bを含み、第3流路243は、第3蛍光検出部271cを含む。図4に示されるように、第1蛍光検出部271a、第2蛍光検出部271bおよび第3蛍光検出部271cは、互いに近接するように配置されているため、1つの蛍光検出装置を用いて各流路の蛍光検出を行うことができる。
また、流体取扱装置200は、ウェル230g~ウェル230kも有する。ウェル230g~ウェル230kには、例えば検体と反応させる試薬が導入される。なお、上記と同様に、ウェル230g~ウェル230kのそれぞれに対して、それぞれのロータリーメンブレンバルブ232が配置される。
たとえば、ウェル230aに検体が導入され、バルブ232aのみが開けられてロータリーメンブレンポンプ251によって共通流路240の手前まで検体が移動させられる。次に、バルブ232gのみが開けられてロータリーメンブレンポンプ251によって共通流路240まで試薬が移動させられる。
次にバルブ232bのみが開けられてロータリーメンブレンポンプ251によって、共通流路240にまで移動させられた試薬をウェル230bに向かって移動させる。このようにすると検体と試薬とをウェル230b内で混合することができる。混合して反応させた後は、蛍光検出部271(第1蛍光検出部271a)まで反応液を移動させて、蛍光を検出すればよい。
上記のウェル230aとウェル230bと同様に、ウェル230cとウェル230d、ウェル230eとウェル230fでもそれぞれ別の検体を取り扱うことができるため、合計3つの検体を取り扱うことができる。
実施の形態4に係る流体取扱装置200によれば、複数の検体の蛍光検出を行うことができる。
(実施の形態5)
実施の形態5では、液体を微量に分画することができる流体取扱装置200について説明する。
図5は、実施の形態5に係る流体取扱装置200の構成を示す部分拡大模式図である。
実施の形態5に係る流体取扱装置200は、前述のとおり、共通流路240と、共通流路240に接続された複数のウェル230と、共通流路240と複数のウェル230との間にそれぞれ配置された複数のロータリーメンブレンバルブ232と、共通流路240に接続されたロータリーメンブレンポンプ251とを有する。
また、この流体取扱装置200では、図5に示されるように、共通流路240は、分岐部244と、分岐部244から所定の距離離れた位置に配置された、液面の到達を検知される液面検出部280とを含む。この分岐部と液面検出部280との間の空間が、液体を分画するための計量部として機能する。そして、微量の液体を分画する観点から、流路の分岐部と液面検出部280との間の部分の断面積は、流路の分岐部と液面検出部280との間ではない部分の断面積よりも小さい。液面検出部280の構成は、例えば上述の図2B、Cに示される構成である。
実施の形態5に係る流体取扱装置200で、例えばpLレベルの微量な量の液体が計量され、その液体が分画される様子を、図5を参照しつつ以下に説明する。
まず、ウェル230aに検体が導入され、バルブ232aが開かれてロータリーメンブレンポンプ251によって検体が共通流路240の液面検出部280まで移動させられる。検体の液面の位置は、上述の図2B、Cに示される機構で検出されればよい。
ここで、分岐部と液面検出部280との間の空間は細いので、例えばピコリットルオーダーの量の検体をこの空間に存在させることができる。
次に、バルブ232aを閉じて、バルブ232bのみを開けて、共通流路240に存在していた検体をロータリーメンブレンポンプ251によってウェル230bに向かって移動させるようにする。このようにするとピコリットルオーダーの検体の分画20がウェル230bに向かう流路中で得られる。
上記の操作を繰り返すと、図5に示されるようにピコリットルオーダーの検体の分画20が複数得られる。なお、このような分画はデジタルPCRなどに有用である。
実施の形態5に係る流体取扱装置200によれば、検体を微量に分画することができる。
(実施の形態6)
実施の形態6では、細菌などを培養することができる流体取扱装置200について説明する。
実施の形態6に係る流体取扱装置200は、前述のとおり、共通流路240と、共通流路240に接続された複数のウェル230と、共通流路240と複数のウェル230との間にそれぞれ配置された複数のロータリーメンブレンバルブ232と、共通流路240に接続されたロータリーメンブレンポンプ251とを有する。
実施の形態6に係る流体取扱装置200は、ロータリーメンブレンポンプ251内において、基板210とフィルム220との間に配置された寒天培地を有する。寒天培地は、基板210に設けられた溝に配置されてもよいし、基板210上に薄く配置されていてもよい。寒天培地の種類は、特に制限されず、培養対象に応じて適宜選択されうる。
実施の形態6に係る流体取扱装置200によれば、ロータリーメンブレンポンプ251に接続されたウェル230から細菌懸濁液を導入し、導入された細菌懸濁液を、第2ロータリー部材120を用いて寒天培地上に塗布し、培養することができる。
(実施の形態7)
実施の形態7では、抗体などを固相化できる流体取扱装置200について説明する。
実施の形態6に係る流体取扱装置200は、前述のとおり、共通流路240と、共通流路240に接続された複数のウェル230と、共通流路240と複数のウェル230との間にそれぞれ配置された複数のロータリーメンブレンバルブ232と、共通流路240に接続されたロータリーメンブレンポンプ251とを有する。
実施の形態7に係る流体取扱装置200では、基板210の流路もしくはウェルに露出する面、またはフィルム220の流路もしくはウェルに露出する面が、抗体または抗原を固相化されるための固相化用表面を有する。基板210に固相化用表面が設けられている場合、基板210の固相化用表面の表面物性は、基板210の固相化用表面以外の表面の表面物性と異なっている。また、フィルム220に固相化用表面が設けられている場合、フィルム220の固相化用表面の表面物性は、フィルム220の固相化用表面以外の表面の表面物性と異なっている。たとえば、固相化用表面は、抗体または抗原を固定しやすい表面物性を有しており、固相化用表面以外の表面は液体が流れやすい表面物性を有している。
固相化用表面とその他の表面との表面物性を異ならせる方法は、特に制限されない。たとえば、基板210またはフィルム220を部分的にマスキングして、各種処理を施してもよい。また、表面物性が異なる第1フィルムと第2フィルムとを積層し、基板側のフィルムに貫通孔を設けて、流路またはウェル内に露出するフィルムを場所ごとに異ならせてもよい。
実施の形態7に係る流体取扱装置200によれば、流体取扱装置200に抗体または抗原を固相化することができ、これらを用いた検出をすることができる。
[効果]
以上のように、本発明の実施の形態に係る流体取扱装置200によれば、様々な処理を行うことができる。本発明の実施の形態に係る流体取扱装置200は、次世代シーケンシング(NGS)のためのサンプルプレップにおける液処理、ならびにセルアッセイにおける培地および可視化のための染色試薬の送液にも使用することができる。
本発明の流体取扱装置は、例えば、臨床検査や食物検査、環境検査などの様々な用途において有用である。
10 液体
20 検体の分画
100 流体取扱システム
110 第1ロータリー部材
111 凸部
120 第2ロータリー部材
200 流体取扱装置
210 基板
220 フィルム
230 ウェル
231 導入流路
232 ロータリーメンブレンバルブ
233 粗面化面
234 突起
240 共通流路
241 第1流路
242 第2流路
243 第3流路
244 分岐部
250 ダイヤフラム部
251 ロータリーメンブレンポンプ
260 ゲル
261 陽極接続口
262 陰極接続口
263 陽極
264 陰極
270 併設流路
271 蛍光検出部
280 液面検出部
300 光照射部
400 光検知部
CA1 第1中心軸
CA2 第2中心軸

Claims (11)

  1. 基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、
    流路と、
    前記流路に接続されたウェルと、
    前記流路と前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、
    前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、
    を有し、
    前記基板または前記フィルムは、前記ロータリーメンブレンポンプに対応する位置において導入された検体を粉砕するための構造を有する、
    流体取扱装置。
  2. 前記導入された検体を粉砕するための構造として、
    前記ロータリーメンブレンポンプに対応する位置において前記基板の前記フィルム側の面に配置された粗面化面か、
    前記ロータリーメンブレンポンプに対応する位置において前記基板の前記フィルム側の面に配置された複数の突起か、
    前記ロータリーメンブレンポンプに対応する位置において前記フィルムの前記基板側の面に配置された粗面化面か、または
    前記ロータリーメンブレンポンプに対応する位置において前記フィルムを構成する第1フィルムと第2フィルムとの間に配置されている複数の粒子、
    を有する、請求項1に記載の流体取扱装置。
  3. 基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、
    流路と、
    前記流路に接続されたウェルと、
    前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、
    前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、
    前記ウェル内、または前記ウェルと前記ロータリーメンブレンバルブとの間に配置された、血球成分を分離するためのフィルターと、
    を有する、流体取扱装置。
  4. 前記フィルターは、前記ウェルと前記ロータリーメンブレンバルブとの間において前記基板の前記フィルム側の面に配置された複数の突起である、
    請求項3に記載の流体取扱装置。
  5. 基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、
    流路と、
    前記流路に接続されたウェルと、
    前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、
    前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、
    前記流路内に配置されたゲルと、
    前記ゲルに電圧を印加できるように配置された一対の電極と、
    を有する、流体取扱装置。
  6. 基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、
    流路と、
    前記流路に接続されたウェルと、
    前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、
    前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、
    を有し、
    前記流路は、蛍光を検出される前記流体を収容するための空間である蛍光検出部を含み、
    前記蛍光検出部は、前記流路の前記蛍光検出部以外の部分よりも深い、
    流体取扱装置。
  7. 前記蛍光検出部の幅は、前記流路の前記蛍光検出部以外の部分の幅と同一である、請求項6に記載の流体取扱装置。
  8. 前記流体取扱装置は、前記ウェルとしての第1ウェルおよび第2ウェルを有し、
    前記流路は、
    前記ロータリーメンブレンポンプに接続された共通流路と、
    前記第1ウェルおよび前記共通流路に接続された第1流路と、
    前記第2ウェルおよび前記共通流路に接続された第2流路と、
    を含み、
    前記第1流路は、前記蛍光検出部としての第1蛍光検出部を含み、
    前記第2流路は、前記蛍光検出部としての第2蛍光検出部を含む、
    請求項6または請求項7に記載の流体取扱装置。
  9. 基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、
    流路と、
    前記流路に接続されたウェルと、
    前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、
    前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、
    を有し、
    前記流路は、
    分岐部と、
    前記分岐部から所定の距離離れた位置に配置された、液面の到達を検知される液面検出部と、
    を含み、
    前記流路の前記分岐部と前記液面検出部との間の部分の断面積は、前記流路の前記分岐部と前記液面検出部との間ではない部分の断面積よりも小さい、
    流体取扱装置。
  10. 基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、
    流路と、
    前記流路に接続されたウェルと、
    前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、
    前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、
    を有し、
    前記ロータリーメンブレンポンプは、前記基板と前記フィルムとの間に配置された寒天培地を含む、
    流体取扱装置。
  11. 基板と、前記基板に接合されたフィルムとを有する、流体を処理するための流体取扱装置であって、
    流路と、
    前記流路に接続されたウェルと、
    前記流路と、前記ウェルとの間に配置されたロータリーメンブレンバルブと、
    前記流路に接続されたロータリーメンブレンポンプと、
    を有し、
    前記基板の前記流路もしくは前記ウェルに露出する面、または前記フィルムの前記流路もしくは前記ウェルに露出する面は、抗体または抗原を固相化されるための固相化用表面を有し、
    前記基板または前記フィルムにおいて、前記固相化用表面は、前記固相化用表面以外の表面と表面物性が異なる、
    流体取扱装置。
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