JP2022046994A - 緑化管理方法及び緑化管理装置 - Google Patents

緑化管理方法及び緑化管理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】緑化用植物が必要以上に繁茂するのを抑制して、美観を保つための剪定などの保守作業の手間や時間を軽減することにより、緑化のための好適な植生の維持が容易にできる緑化管理装置を提供する。【解決手段】緑化管理装置Sは、緑化用植物を栽培する栽培槽10、緑化用植物3を誘引する誘引具2、養液の養分の配分と濃度を調整し、水の供給及び成長抑制剤の添加を行う養液調整槽11、養液調整槽11から栽培槽10につながる給液管121、栽培槽10から養液調整槽11につながる排液管120、及び栽培槽10と養液調整槽11の間で養液を循環させる循環ポンプP1、P2を有する水気耕栽培部1と、栽培槽10が設けられた場所の環境情報、緑化用植物3の成長情報、及び養液の液量情報を取得する情報取得部13と、取得した情報を基に、次に循環させる養液の養分の配分と濃度を決める情報分析部14とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、緑化管理方法及び緑化管理装置に関するものである。詳しくは、緑化用植物が必要以上に繁茂するのを抑制して、美観を保つための保守作業の手間や時間を軽減することにより、緑化のための好適な植生の維持が容易にできるものに関する。
近年、都市部におけるヒートアイランド現象をやわらげるための対策として、建造物の壁面の緑化、特に屋上の緑化が推奨されている。屋上の緑化は、上記効果以外にも、景観を向上させたり、周囲の大気中の二酸化炭素量を減少させたり、或いは建造物の冷暖房用の電力を節減できたりするなど、様々な効果を奏するので、その機運はますます高まりつつある。
このように、建造物を緑化するための装置としては、例えば、特許文献1に記載されている屋上緑化装置がある。この屋上緑化装置は、建造物の屋上に設置され、蔓性植物が栽培される栽培槽と、液肥を貯蔵する液肥調整タンクと、液肥調整タンクから栽培槽に液肥を供給する給液管と、栽培槽から排出された液肥を液肥調整タンクに戻す排液管とを備える。
これにより、建造物の屋上に過剰な重量負荷をかけることなく、水遣りなどの育成の手間が大幅に削減されると共に、優れた断熱効果が得られ、併せて高い大気冷却効果をも得ることができる屋上緑化装置が提供できる、とされている。
特開2006-55119号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の屋上緑化装置には、次のような課題があった。
すなわち、屋上緑化装置は、機能的には蔓性植物を栽培するために、栽培槽へ液肥の供給を行うだけなので、植生の育成と維持のために装置を稼働している間は、生育は止まらず、ほとんど際限なく繁茂することになる。
蔓性植物が必要以上に繁茂してしまうと、植生の美観を保つための不要枝の剪定や枯れた葉の除去、傷んだところの植え替え、或いは成長した根がシーリングや隙間に進入することにより起こる漏水の対策など、保守作業のために多大な手間と時間が必要になる。このため、多くのケースで管理が行き届かなくなってしまい、緑化のための好適な植生の維持が困難となっていた。
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、緑化用植物が必要以上に繁茂するのを抑制して、美観を保つための剪定などの保守作業の手間や時間を軽減することにより、緑化のための好適な植生の維持が容易にできる緑化管理方法及び緑化管理装置を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために本発明は、養分が適宜調整された養液が栽培槽を通って循環する水気耕栽培によって緑化用植物を栽培する工程と、前記緑化用植物が目標サイズまで成長したところで、前記養液を水で適宜濃度に希釈して循環させるか、又は/及び前記養液に成長抑制剤を適宜濃度で添加して循環させることで、前記緑化用植物の健康な状態を維持しつつ、前記目標サイズまで成長した緑化用植物のサイズの維持を図る工程とを備える緑化管理方法である。
養分が適宜調整された養液が栽培槽を通って循環する水気耕栽培によって緑化用植物を栽培することにより、窒素、リン酸、カリウムなどの養分が好適に調整された養液で水気耕栽培される。これにより、例えば土壌での栽培と相違して、根が成長する際の抵抗がきわめて小さいために根が充分に成長し、緑化用植物も比較的短い期間で大きく成長する。
緑化用植物が目標サイズまで成長したところで、養液を水で適宜濃度に希釈して循環させることにより、単位量当たりの養液に含まれる養分が少なくなるため、緑化用植物の成長が止まるか、或いは遅くなるので、目標サイズまで成長した緑化用植物のサイズの維持を図ることができる。なお、目標サイズとは、目標サイズに近いやや小さいサイズを含むものである。
また、緑化用植物の成長は止まったり遅くなったりしても、養液に必要な養分(基本3要素である窒素、リン酸、カリウムの他、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル)を含ませておくことで、最低限、緑化用植物の健康な状態を維持することができる。
また、緑化用植物が目標サイズまで成長したところで、養液に成長抑制剤(成長抑制ホルモン剤、或いは矮化剤ともいう)を適宜濃度で添加して循環させることにより、成長抑制剤によって緑化用植物の成長が止まるか、或いは遅くなるので、目標サイズまで成長した緑化用植物のサイズの維持を図ることができる。
なお、緑化用植物の成長は止まったり遅くなったりしても、養液に必要な養分を含ませておくことで、最低限、緑化用植物の健康な状態を維持することができ、緑化のための好適な植生の維持が容易にできる。
(2)上記の目的を達成するために本発明は、養分が適宜調整された養液が栽培槽を通って循環する水気耕栽培によって緑化用植物を栽培する工程と、前記栽培槽が設けられた場所の環境情報、前記緑化用植物の成長情報、及び養液の液量情報を取得する工程と、前記環境情報、前記成長情報及び前記液量情報を基に、次に循環させる養液の養分の配分と濃度を決める工程と、前記決められた養分の配分と濃度で養液を調整して循環させる工程と、前記緑化用植物が目標サイズまで成長したところで、前記養液を水で適宜濃度に希釈して循環させるか、又は/及び前記養液に成長抑制剤を適宜濃度で添加して循環させることで、前記緑化用植物の健康な状態を維持しつつ、前記目標サイズまで成長した緑化用植物のサイズの維持を図る工程とを備える緑化管理方法である。
養分が適宜調整された養液が栽培槽を通って循環する水気耕栽培によって緑化用植物を栽培することにより、窒素、リン酸、カリウムなどの養分が好適に調整された養液で水気耕栽培される。これにより、例えば土壌での栽培と相違して、根が成長する際の抵抗がきわめて小さいために根が充分に成長し、緑化用植物も比較的短い期間で大きく成長する。
栽培槽が設けられた場所の環境情報、緑化用植物の成長情報、及び養液の液量情報を取得し、これら環境情報、成長情報及び液量情報を基に、次に循環させる養液の養分の配分と濃度を決めることにより、緑化用植物を短期間で効率よく栽培するための養液の養分の配分と濃度が、より良い状態となるように調整することができる。
このためには、例えば時間軸をベースとした必要な要素(温度、湿度、成長量、養液の養分濃度、溶存酸素量など)のグラフを作成し、成長期には成長量の角度が高くなるような設定を探し、あわせて成長期であるかどうかの判断を、温度、及び湿度の傾向から行うようにする。
また、休眠期には養液を消費しないので、成長量もほぼ期待できないが、突発的に高温になったりすると、微量ではあるが養液の消費量に変化が起こることがある。なお、休眠期に、養分が高濃度の養液を与えると、緑化用植物がダメージを受け、次の成長期に期待通りの成長をしないこともある。
したがって、成長期に限らず、絶えず最適な濃度の養分を含む養液を供給する必要がある。そのために、上記各情報を含むデータを多数収集し集積して分析することにより、ある環境における最も好ましい栽培を行うことができる養液の養分の配分と濃度を追求していくことが可能になる。
また、決められた養分の配分と濃度で養液を調整して循環させることにより、予測される緑化用植物の成長を修正し好適に制御(コントロール)するための養分の配分と濃度の養液によって緑化用植物を栽培することができる。そして、過去の情報をできるだけ多く収集し、緑化用植物の成長にあわせて修正を繰り返し行うことで、緑化用植物を短期間で効率よく栽培するための養液の養分の配分と濃度を、最適値に収束させることが可能になる。
緑化用植物が目標サイズまで成長したところで、養液を水で適宜濃度に希釈して循環させることにより、単位量当たりの養液に含まれる養分が少なくなるため、緑化用植物の成長が止まるか、或いは遅くなるので、目標サイズまで成長した緑化用植物のサイズの維持を図ることができる。また、緑化用植物の成長は止まったり遅くなったりしても、養液に必要な養分を含ませておくことで、最低限、緑化用植物の健康な状態を維持することができる。
また、緑化用植物が目標サイズまで成長したところで、養液に成長抑制剤を適宜濃度で添加して循環させることにより、成長抑制剤によって緑化用植物の成長が止まるか、或いは遅くなるので、目標サイズまで成長した緑化用植物のサイズの維持を図ることができる。なお、緑化用植物の成長は止まったり遅くなったりしても、養液に必要な養分を含ませておくことで、最低限、緑化用植物の健康な状態を維持することができる。
(3)上記の目的を達成するために本発明は、養液の養分の配分と濃度を調整し、水の供給又は/及び成長抑制剤の添加を行うと共に、緑化用植物を栽培する栽培槽、前記緑化用植物を誘引する誘引具、及び前記栽培槽を通り養液を循環させる給排経路を有する水気耕栽培部と、前記栽培槽が設けられた場所の環境情報、前記緑化用植物の成長情報、及び養液の液量情報を取得する情報取得部と、前記取得した情報を基に、次に循環させる養液の養分の配分と濃度を決める情報分析部とを備え、前記栽培槽における養液の養分の配分と濃度の調整は、前記情報分析部により決められた養液の養分の配分と濃度情報を基に行われ、緑化用植物が目標サイズまで成長したときに養液への水の供給による希釈又は/及び養液への成長抑制剤の添加を適宜行うようにした緑化管理装置である。
水気耕栽培部の緑化用植物を栽培する栽培槽には、養液が供給されて、その養分で緑化用植物が成長する。また、栽培槽は、養液の養分の配分と濃度を調整し、水の供給又は/及び成長抑制剤の添加を行うので、槽内を流れる養液の養分を適宜配分と濃度で調整することができると共に、養液を水で希釈して養分が適宜濃度になるようにしたり、養液に成長抑制剤を添加したりすることができる。
緑化用植物を誘引する誘引具は、成長して大きくなる緑化用植物を誘引して、その成長を助けると共に、植生の形を整えることができる。また、栽培槽を通り養液を循環させる給排経路によれば、養液は、例えば循環ポンプによって、栽培槽から給排経路を通り、循環することができる。
栽培槽が設けられた場所の環境情報、緑化用植物の成長情報、及び養液の液量情報を取得する情報取得部により、緑化用植物の成長に影響する情報、或いは成長の程度を表す情報を取得することができる。なお、成長情報は、通常は管理側での目視で取得することができるが、これに限定するものではなく、自動化することも可能である。
取得した情報を基に、次に循環させる養液の養分の配分と濃度を決める情報分析部は、コンピュータにより各情報を演算して、緑化用植物の成長の度合いと、その成長に関わった養液の養分の配分や濃度とを照らし合わせ、緑化用植物の成長の傾向を特定する。
そして、その傾向に、例えば成長速度の不足や、その他、何らかの問題があれば、それらを改善するために必要な養液の養分の配分や濃度を設定する。また、緑化用植物の成長の傾向に、特に問題がなければ、現在と同じ養液の養分の配分や濃度とすることもある。
そして、栽培槽における養液の養分の配分と濃度の調整は、情報分析部により決められた養液の養分の配分と濃度情報を基に行われるので、予測される緑化用植物の成長を好適に制御するための養分の配分と濃度の養液で緑化用植物を栽培することができる。また、過去の情報をできるだけ多く収集し、緑化用植物の成長にあわせて修正を繰り返し行うことで、緑化用植物を短期間で効率よく栽培するための養液の養分の配分と濃度を、最適値に収束させることが可能になる。
更には、緑化用植物が目標サイズまで成長したときに養液への水の供給による希釈又は/及び養液への成長抑制剤の添加を適宜行うので、例えば緑化用植物の健康な状態を維持しつつ、目標サイズの維持を図る場合に、養液の希釈か、或いは養液への成長抑制剤の添加の何れかの方法、或いは双方を組み合わせて対応することができる。
(4)上記の目的を達成するために本発明は、緑化用植物を栽培する栽培槽、前記緑化用植物を誘引する誘引具、養液の養分の配分と濃度を調整し、水の供給又は/及び成長抑制剤の添加を行う養液調整槽、前記養液調整槽から前記栽培槽につながる給液経路、前記栽培槽から前記養液調整槽につながる排液経路、及び前記給液経路と前記排液経路を通り、前記栽培槽と前記養液調整槽の間で養液を循環させる循環ポンプを有する水気耕栽培部と、前記栽培槽が設けられた場所の環境情報、前記緑化用植物の成長情報、及び養液の液量情報を取得する情報取得部と、前記取得した情報を基に、次に循環させる養液の養分の配分と濃度を決める情報分析部とを備え、前記養液調整槽における養液の養分の配分と濃度の調整は、前記情報分析部により決められた養液の養分の配分と濃度情報を基に行われ、緑化用植物が目標サイズまで成長したときに養液への水の供給による希釈又は/及び養液への成長抑制剤の添加を適宜行うようにした緑化管理装置である。
水気耕栽培部の緑化用植物を栽培する栽培槽には、養液が供給されて、その養分で緑化用植物が成長する。緑化用植物を誘引する誘引具は、成長して大きくなる緑化用植物を誘引して、その成長を助けると共に、植生の形を整えることができる。
また、養液の養分の配分と濃度を調整し、水の供給又は/及び成長抑制剤の添加を行う養液調整槽によれば、槽内を流れる養液の養分を適宜配分と濃度で調整することができると共に、養液を水で希釈して養分が適宜濃度になるようにしたり、養液に成長抑制剤を添加したりすることができる。
養液調整槽から栽培槽につながる給液経路と、栽培槽から養液調整槽につながる排液経路によれば、養液調整槽と栽培槽を通り養液が流れる循環経路をつくることができる。そして、養液は、循環ポンプによって、給液経路と排液経路を通り、栽培槽と養液調整槽の間で循環する。
栽培槽が設けられた場所の環境情報、緑化用植物の成長情報、及び養液の液量情報を取得する情報取得部により、緑化用植物の成長に影響する情報、或いは成長の程度を表す情報を取得することができる。なお、成長情報は、通常は管理側での目視で取得することができるが、これに限定するものではなく、自動化することも可能である。
取得した情報を基に、次に循環させる養液の養分の配分と濃度を決める情報分析部は、コンピュータにより各情報を演算して、緑化用植物の成長の度合いと、その成長に関わった養液の養分の配分や濃度とを照らし合わせ、緑化用植物の成長の傾向を特定する。
そして、その傾向に、例えば成長速度の不足や、その他、何らかの問題があれば、それらを改善するために必要な養液の養分の配分や濃度を設定する。また、緑化用植物の成長の傾向に、特に問題がなければ、現在と同じ養液の養分の配分や濃度とすることもある。
そして、養液調整槽における養液の養分の配分と濃度の調整は、情報分析部により決められた養液の養分の配分と濃度情報を基に行われるので、予測される緑化用植物の成長を好適に制御するための養分の配分と濃度の養液で緑化用植物を栽培することができる。また、過去の情報をできるだけ多く収集し、緑化用植物の成長にあわせて修正を繰り返し行うことで、緑化用植物を短期間で効率よく栽培するための養液の養分の配分と濃度を、最適値に収束させることが可能になる。
更には、緑化用植物が目標サイズまで成長したときに養液への水の供給による希釈又は/及び養液への成長抑制剤の添加を適宜行うので、例えば緑化用植物の健康な状態を維持しつつ、目標サイズの維持を図る場合に、養液の希釈か、或いは養液への成長抑制剤の添加の何れかの方法、或いは双方を組み合わせて対応することができる。
(5)本発明に係る緑化管理装置は、前記情報取得部が、環境情報を取得する温度センサと湿度センサ、緑化用植物の成長情報を取得する画像センサ、養液の溶存酸素量情報を取得する酸素量センサ、及び養液の液量情報を取得する液位センサから情報を得る構成とすることもできる。
情報取得部は、環境情報の一つである温度情報を取得する温度センサから情報を得るので、例えば植物が成長期にあるのか休眠期にあるのかを判断する要件となる温度のリアルタイムでの監視が可能になる。また、湿度センサで見る湿度は、植物が根だけでなく葉からも直接水分を摂取することができることから、温度変化以外のデータ変数として利用することができる。
また、緑化用植物の成長情報を取得する画像センサから情報を得るので、撮像した画像情報を管理側での目視や、情報分析部のAIで多数のサンプル画像と対比して分析するなどして、緑化用植物の成長の度合いや状態の監視又は管理が可能になる。
養液の溶存酸素量(DO:dissolved oxygen)の情報を取得する溶存酸素量センサから情報を得るので、得られる溶存酸素量の情報を、例えば緑化用植物に湿害などを生じない適正な溶存酸素量を維持するための管理に利用することが可能になる。
養液の液量情報を取得する液位センサから情報を得るので、例えば養液の時間当たりの消費量を検出することができる。また、水位の変化が正常かどうかを検出することは、緑化管理装置を稼動させる際の各要素の調整(設定)に問題がなかったかどうかの検証材料になる。
なお、液位のセンシングは、養液切れのチェックというより、成長の原動力となる養液消費量の解析に重きを置いており、時間軸における養液消費量算出とシステム保護のために、例えば二つの水位センサで異なる水位を測るようにすることで対応できる。
(6)本発明に係る緑化管理装置は、前記情報分析部が、人工知能を含む構成とすることもできる。
情報分析部が人工知能(AI:artificial intelligence)を含む構成とすることで、各情報(データ)をより多く収集することで、管理情報の最適値への収束を、より速く、より的確に行うことができる。また、これにより、現状では人の勘に頼っている、温度、湿度、蒸発量、養分濃度という複雑なパラメータを利用した様々な判断の定量化を可能にすることが期待できる。
本発明は、緑化用植物が必要以上に繁茂するのを抑制して、美観を保つための剪定などの保守作業のための手間や時間を軽減することにより、緑化のための好適な植生の維持が容易にできる緑化管理方法及び緑化管理装置を提供することができる。
本発明に係る緑化管理装置の一実施の形態の概略を示す説明図である。 本発明に係る緑化管理方法の流れを示す説明図である。 本発明に係る緑化管理方法における成長期の温度、湿度、成長量、溶存酸素量、及び養分濃度の各要素の推移を示すグラフである。 本発明に係る緑化管理方法における成長抑制期の温度、湿度、成長量、溶存酸素量、養分濃度、及び成長抑制剤の各要素の推移を示すグラフである。
図1乃至図4を参照して、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。
図1に示す緑化管理装置Sは、主に建築物の断熱性の増強や景観の向上などを目的として、本実施の形態では建築物の屋上及び壁面に設置されるものである。なお、緑化管理装置Sで緑化される箇所は、屋上の床面が主となる場合もあるし、壁面が主となる場合もある。更には、緑化管理装置Sを建物と離れて地面に設置し、建物の壁面や屋根を緑化することもできる。
緑化管理装置Sは、特に屋上での展開においては、水気耕栽培部1と、このシステムによって栽培する緑化用植物を誘引する誘引具2が基本的な構成である。
なお、緑化用植物としては、例えば羽衣ジャスミン、ヤマホロシ、アイビー、ブーゲンビリア等の蔓性植物が挙げられるが、対象植物は蔓性植物に限定されるものではなく、樹木を含む園芸植物全般が対象となる。
水気耕栽培部1は、所要の容量を有し緑化用植物を栽培するための栽培槽10と、所要の容量を有し栽培槽10へ供給する養液の調整をするための養液調整槽11と、栽培槽10と養液調整槽11で養液を循環させる養液循環器12を備えている。
栽培槽10と養液調整槽11は、何れも上部が開口した細長い平面視長方形の槽体である。なお、栽培槽10と養液調整槽11の形状及び容量は、特に限定するものではなく、設置箇所の規模や構造によって適宜設定が可能である。また、栽培槽10は、必ずしも屋上の床面などに設置する載置型である必要はなく、例えば高い所に吊り下げて支える懸架型であってもよい。
栽培槽10の上部開口部近傍の養液の液面となる高さには、緑化用植物を植生するための栽培床(図示省略)が設けられている。また、栽培槽10からは、複数の棒状の誘引具2が、所定の間隔をおいて上方へ垂直に伸ばされており、いわゆる蔓登坂型の緑化を行うことができる。なお、この他、壁面に植生床を縦に設ける、いわゆるパネル型の緑化を採用することもできる。
栽培槽10の排出側(図1で右端側)からは、上記養液循環器12を構成する排液管120が導出され、養液調整槽11の注入側(図1で左端側)に導入されている。なお、排液管120の中間部には、循環ポンプP2が設けられ、養液が栽培槽10から養液調整槽11へ戻されるようになっている。
また、養液調整槽11の排出側(図1で右端側)の内部には、養液循環器12を構成する循環ポンプP1が配置され、養液調整槽11内の養液を、栽培槽10の注入側(図1で左端側)に導入された給液管121によって栽培槽10へ供給できるようになっている。
なお、養液循環器12は、循環する養液の総量が一定の場合、循環ポンプP1と循環ポンプP2の流量を同じに設定することで、互いに容量の違う栽培槽と養液調整槽11の、それぞれの養液の液位を維持しながら養液を循環させることが可能である。
水気耕栽培部1は、栽培槽10と養液調整槽11、及び養液循環器12に加えて、循環させる養液の養分の配分や濃度を調整するための構成を備えている。
すなわち、水気耕栽培部1は、緑化用植物を好適に栽培するための様々な情報を取得するための情報取得部13を備えている。
情報取得部13には、温度センサ130と湿度センサ131が接続されている。温度センサ130と湿度センサ131は、緑化用植物が植生される栽培槽10の上方に位置させてあるが、必ずしもこの位置に限定はされない。
また、情報取得部13には、養液(養液)に関する情報を取得して送るセンサなどが接続されている。これらのうち、直接的なセンサとしては、養液調整槽11に備えてある養液中の溶存酸素量を計測する溶存酸素量センサ132、及び液面の高さをセンシングして液量を計測する液量センサ133がある。
また、センサのように直接的でなく、間接的に情報を取得して送るものとしては、それぞれ供給する量を養液の成分濃度を算出するための情報とする水供給部135、養分供給部136、及び成長抑制剤供給部137がある。
なお、養分供給部136は、養液の養分濃度をセンシングする養分濃度センサ136Sを有しており、成長抑制剤供給部137も成長抑制剤を添加したときの成長抑制剤濃度をセンシングする成長抑制剤濃度センサ137Sを有している。
水供給部135は、養液の主液である水を必要に応じて養液調整槽11に供給する。養分供給部136は、植物の栄養の基本3要素である窒素、リン酸、カリウムの他、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを含む肥料(主に液肥)の適宜量を養液調整槽1に供給する。成長抑制剤供給部137は、緑化用植物の成長を抑制するための成長抑制剤を必要時に養液調整槽11に供給する。
また、養液調整槽11内には、養液中で多量の微少な気泡を発生させるバブル発生器134が配置されている。バブル発生器134は、主に空気中の酸素を養液に溶け込ませるもので、養液中に溶存する酸素の補給が可能である。
なお、上記溶存酸素量センサ132、液量センサ133、及びバブル発生器134は、情報取得部13との間で双方向通信が行われる。また、水供給部135、養分供給部136、及び成長抑制剤供給部137も、情報取得部13との間で双方向通信を行う。
そして、情報取得部13には、上記各種情報を収集して分析し判断する情報分析部14が接続されており、情報取得部13と情報分析部14は双方向通信を行うようになっている。また、上記各部間の情報の通信は、有線で行ってもよいし、無線であってもよい。
なお、本実施の形態では、養液調整槽11と栽培槽10の二槽型としたが、栽培槽10に養液調整槽11と同等の養液調整機能を持たせた、栽培槽10の一槽型とすることもできる。
(作用)
図1乃至図4を参照して、本発明に係る緑化管理方法の全体の流れ、及び緑化管理装置Sの作用について説明する。まず、主に図2、及び図1を参照して、契約場所への緑化管理装置Sの設置から、緑化用植物の栽培の終了までの流れの概略を説明する。
(A)クライアントが指定した現地(建物の屋上)において、環境調査を行う。具体的には、気温や湿度、日照時間が何時間程度確保できるのかなどの光量の計測、風の通りや強さ、誘引具の設置の容易性など、主に気象条件の調査を行い、クライアントの意向も取り入れながら、栽培するのに好適な緑化用植物を選択する。なお、条件に適しているとして選択した植物が、目標サイズに達することができない場合は、別の植物を選択して提案することになる。
(B)緑化用植物を栽培するために好適な時期(季節)に、緑化管理装置Sを現地に設置する。設置の際には、緑化管理装置Sの水気耕栽培部1を配置した後、栽培槽10に所定の長さの誘引具2を必要数立てるようにする。更に、建物の屋上の水道設備に水供給部135を接続し、建物の給電設備に電源を接続する。
次に、栽培槽10と養液調整槽11、及び養液循環器12内に、必要量の養液15を満たすようにする。この養液15は、液量と養分の配分及び濃度が、対象となる緑化用植物の成長に好適なようにあらかじめ調整されている。
そして、栽培槽10の栽培床には、緑化用植物3の苗が、その根が養液15に浸るようにして植えられる。緑化用植物3の根は、例えば土壌で栽培する場合とは相違して、周りには流動する養液しかなく、大きな抵抗はないので、育ちやすくなっている。
(C)この状態で、緑化管理装置Sの電源を入れると、循環ポンプP1、P2が作動し、養液15は栽培槽10、養液調整槽11、及び養液循環器12を通る循環を始める。同時に、必要な情報が取得され、情報取得部13から情報分析部14へ送られる。
詳しくは、温度は温度センサ130により、湿度は湿度センサ131によりセンシングされる。気温や湿度がこれからどのように変化するのかも成長の予想に織り込んで養液の濃度などの調整に活かすようにする。また、養液15の液量は、液量センサ133によってセンシングされる。液量の変化には、養液の養分の配分や濃度の調整の結果が表れる。
(D)所定のタイミング(例えば6時間毎:適宜設定可能)で養液15の液量の情報が、情報分析部14へ送られると、その消費量が計算され、分析されて、次回の養液15の養分の配分と濃度が決められる。
(E)上記(D)で分析した情報を基に、情報分析部14で養液15を増量するための水の追加量、及び養分の追加量を計算し、水供給部135と養分供給部136で計測する。また、溶存酸素量センサ132が、養液調整槽11内の養液15の溶存酸素量をセンシングし、その情報は情報取得部13から情報分析部14へ送信される。
なお、溶存酸素量が大きく変動(増減)したような場合は、システムの機器に故障や誤作動がないかチェックが行われる。
緑化用植物3の成長量は、管理側での目視により計測されて、情報取得部13に手動により入力され、情報取得部13から情報分析部14へ送信される。このとき、必要であれば、緑化用植物3の剪定整枝作業を行う。
また、緑化用植物3の成長量を計測する作業は、図示しない画像センサなどを使用して画像を撮り、これを人工知能(AI)で過去の画像と照らし合わせるなどして成長の度合いを分析するような構成とすることもできる。なお、画像センサとしては、例えばカメラやビデオカメラを使用した画像判別センサなどが挙げられる。
(F)上記Eで計測した量の水を水供給部135から、同じく養分を養分供給部136から養液15に追加し、次回循環させる養液を所定の養分の配分と濃度に調整する。
(G)そして、上記(C)~(F)の工程を繰り返し、緑化用植物3を成長させる。なお、緑化用植物3は、水気耕栽培部1により栽培されるので、上記したように根が充分に大きく育つことから、良好に成長する。
(H)所定のタイミングでの緑化用植物3の成長の計測を繰り返すことで、緑化用植物3の目標サイズ到達を確認する。
(I)緑化用植物3の目標サイズ到達を確認されると、この時点での、上記と同様の情報の取得と情報取得部13から情報分析部14への情報の送信が行われる。なお、目標サイズ(成長を止めて維持したい成長量)が300cmである場合、実質的には、成長抑制剤の効果が現れるまでの時間的余裕を持たせて、例えば300cmに近い250cm程度を目標サイズとする。
(J)緑化用植物3の成長を抑制するための養液15の変更方針を確認する。すなわち、1.養液の養分濃度を薄くするか、或いは2.養液に成長抑制剤を添加するか、の何れか一方、或いは3.両方を選択する。通常、クライアントが手作業でのメンテナンスを希望する場合は1.を選択し、その他は2.又は3.を選択する。
なお、成長抑制剤としては、例えばダミノジッド水溶剤、パグロブトラゾール水溶剤、或いはウニコナゾール水溶剤など、茎、蔓の伸長抑制剤が挙げられるが、これらに限定するものではなく、緑化用植物の種類に対応した他の成長抑制剤の採用も可能である。
(K)以降は、上記(I)で決定した方針に沿って、養分濃度を薄くした養液、又は成長抑制剤を添加した養液、或いはその両方の養液を循環させ、緑化用植物3の成長を抑制する。なお、緑化用植物3の成長は止まったり遅くなったりしても、養液に必要な養分を含ませておくことで、最低限、緑化用植物3の健康な状態を維持することができる。
(実施例)
次に、緑化管理装置Sを使用した緑化用植物の栽培の実施例を、図3、図4のグラフを参照して詳しく説明する。なお、グラフに示す実施例は、過去の栽培で蓄積した情報を情報分析部14での分析に利用したものである。
例えば過去の情報(データ)で特に近似するものを参考にしたり、或いは成長量のグラフの傾きが最大になる養液の情報を探すなどして、緑化用植物3の育成から成長抑制までを、時間的な無駄、或いは水や薬剤の無駄をできるだけ排除して、効率よく行った一例である。
つまり、過去の情報をできるだけ多く収集し、緑化用植物の成長にあわせて修正を繰り返し行うことで、緑化用植物を短期間で効率よく栽培するための養液の養分の配分と濃度を、最適値に収束させることが可能になり、効率のよい栽培ができる。なお、養分の配分とは、通常、基本3要素である窒素、リン酸、カリウムの配分をいう。
(緑化管理装置Sを使用した栽培の条件)
設置場所:五階建てビルの屋上
緑化用植物:ヤマホロシ(蔓性植物)
使用する成長抑制剤:ダミノジッド水溶剤(茎、蔓の伸長抑制)
栽培期間:25週間(五月~十月)
図3に示すグラフは、ヤマホロシの成長期のグラフで、栽培期間のうち第1週から第7週までを表している。第8週から第18週までは、ほぼ順当な変化をしているので、グラフを省略している。そして、図4に示すグラフは、ヤマホロシの成長抑制期のグラフで、栽培期間のうち第19週から第25週までを表している。
〔成長期〕
(第1週~第2週)
養液15の養分濃度は、ヤマホロシの初期の成長に好適な250倍に設定された。なお、養分濃度は、栽培の初期においては、ストレスをやわらげるため、薄めの設定である。温度は17~21℃の範囲で変動しながら推移した。
また、湿度は60%程度で推移し、徐々に上がった。溶存酸素量は、5.5(mg/L)前後で週毎に手動により調整された。ヤマホロシの成長量は、25cmから50cmとなった。
(第3週~第4週)
第3週の初めに行った温度、湿度、養分濃度、溶存酸素量、及びヤマホロシの成長量の各情報、更には過去に蓄積された情報を基に行った分析により、養液15の養分濃度は、成長促進のため、やや濃い200倍に設定された。
温度は16~23℃の範囲で変動しながら推移した。湿度は、55~80%の間で変動を繰り返した。溶存酸素量は、やや上がって、6(mg/L)前後で週毎に手動により調整された。ヤマホロシの成長量は、50cmから80cmとなった。
(第5週~第7週)
第5週の初めに上記と同様に行った分析により、養液15の養分濃度は、更なる成長促進のため、更に濃い150倍に設定された。温度は21~26℃の範囲で変動しながら推移した。湿度は、68~85%の間で変動を繰り返した。
溶存酸素量は、やや上がって、7(mg/L)前後で週毎に手動により調整された。また、ヤマホロシの成長量は、80cmから160cmとなり、良好かつ効率的に成長していることがわかる。なお、成長期では、成長が早すぎる場合、成長抑制剤を添加して成長を抑制することもあるが、本実施例では行っていない。
以降は、各週の初めに上記と同様の分析を行い、養液の養分濃度、溶存酸素量の調整を行った。なお、上記したように第8週~第18週のグラフは省略した。
〔成長抑制期〕
(第19週~第20週)
第19週の初めに行った情報取得により、ヤマホロシの成長量が目標サイズ(300cm)に近い250cmとなったことが確認されたため、上記と同様に行った分析により、養液15の養分濃度は215倍に調整され、1週間後にはやや薄い225倍に調整された。
更に成長抑制剤が添加され、養液中の濃度が2950倍となるように調整され、一週間後にはやや濃い2850倍の濃度に調整された。
また、溶存酸素量は、6(mg/L)に調整され、一週間後に7(mg/L)に調整された。なお、温度は25~28℃の範囲で推移した。湿度は、52~63%の範囲で推移した。また、ヤマホロシの成長量は、250cmから290cmとなった。
(第21週~第22週)
第21週の初めに上記と同様に行った分析により、養液15の養分濃度は225倍から285倍に更に薄くなるよう調整されて維持された。また、養液中の成長抑制剤の濃度が濃くなるように2700倍に調整された。
溶存酸素量は、8.5(mg/L)に調整されて、その値で維持された。なお、温度は28℃前後で推移した。湿度は、62%から変動しながら45%まで下がった。また、ヤマホロシの成長量は、290cmから295cmまで伸びてやや成長した。
(第23週~第25週)
養液15の養分濃度は、285倍の濃度のまま維持された。また、養液中の成長抑制剤の濃度が薄くなるように2800倍に調整され、二週間後には2850倍に更に薄くなるよう調整された。
溶存酸素量は、7(mg/L)に調整されて、一週間後には5(mg/L)に調整され、その一週間後には更に薄く4.5(mg/L)に調整された。なお、温度は24℃から21℃まで下がった。湿度は、50%から35%まで下がった。
また、ヤマホロシの成長量は、変わらず、ほぼ295cmのまま維持された。そして、第25週終了時点でのヤマホロシの植生の状態を、管理側で目視して観察したが、ダメージはほとんど認められなかったため、養液15から供給される養分を取ることで、ヤマホロシは健康な状態を維持しつつ、成長が抑制されていることが確認できた。
緑化用植物の成長の休眠期(成長が止まるか遅くなっているとき)に、養分を与えすぎると、植物に大きなストレスを与えてしまう。すなわち、後の成長期に葉が落ちたり、花芽が開花せずに落ちてしまったり、葉が黄変する、奇形が発生する、病気にかかる、或いは枯れるなどのダメージを受けることがあるので、本実施例では、図4のグラフから分かるように、第21週から養液の養分濃度を285倍と充分に低くして対応している。
なお、ヤマホロシの成長期における上記良好で効率的な成長と、成長抑制期における成長を抑制しながら健康状態を維持できたことについては、水気耕栽培を行う水気耕栽培部1が、ヤマホロシの発達した根を維持できることが、要因の一つと考えられる。
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
S 緑化管理装置
1 水気耕栽培部
10 栽培槽
11 養液調整槽
12 養液循環器
120 排液管
121 給液管
P1 循環ポンプ
P2 循環ポンプ
13 情報取得部
130 温度センサ
131 湿度センサ
132 溶存酸素量センサ
133 液量センサ
134 バブル発生器
135 水供給部
136 養分供給部
136S 養分濃度センサ
137 成長抑制剤供給部
137S 成長抑制剤濃度センサ
14 情報分析部
2 誘引具

Claims (6)

  1. 養分が適宜調整された養液が栽培槽を通って循環する水気耕栽培によって緑化用植物を栽培する工程と、
    前記緑化用植物が目標サイズまで成長したところで、前記養液を水で適宜濃度に希釈して循環させるか、又は/及び前記養液に成長抑制剤を適宜濃度で添加して循環させることで、前記緑化用植物の健康な状態を維持しつつ、前記目標サイズまで成長した緑化用植物のサイズの維持を図る工程とを備える
    緑化管理方法。
  2. 養分が適宜調整された養液が栽培槽を通って循環する水気耕栽培によって緑化用植物を栽培する工程と、
    前記栽培槽が設けられた場所の環境情報、前記緑化用植物の成長情報、及び養液の液量情報を取得する工程と、
    前記環境情報、前記成長情報及び前記液量情報を基に、次に循環させる養液の養分の配分と濃度を決める工程と、
    前記決められた養分の配分と濃度で養液を調整して循環させる工程と、
    前記緑化用植物が目標サイズまで成長したところで、前記養液を水で適宜濃度に希釈して循環させるか、又は/及び前記養液に成長抑制剤を適宜濃度で添加して循環させることで、前記緑化用植物の健康な状態を維持しつつ、前記目標サイズまで成長した緑化用植物のサイズの維持を図る工程とを備える
    緑化管理方法。
  3. 養液の養分の配分と濃度を調整し、水の供給又は/及び成長抑制剤の添加を行うと共に、緑化用植物を栽培する栽培槽、前記緑化用植物を誘引する誘引具、及び前記栽培槽を通り養液を循環させる給排経路を有する水気耕栽培部と、
    前記栽培槽が設けられた場所の環境情報、前記緑化用植物の成長情報、及び養液の液量情報を取得する情報取得部と、
    前記取得した情報を基に、次に循環させる養液の養分の配分と濃度を決める情報分析部とを備え、
    前記栽培槽における養液の養分の配分と濃度の調整は、前記情報分析部により決められた養液の養分の配分と濃度情報を基に行われ、緑化用植物が目標サイズまで成長したときに養液への水の供給による希釈又は/及び養液への成長抑制剤の添加を適宜行うようにした
    緑化管理装置。
  4. 緑化用植物を栽培する栽培槽、前記緑化用植物を誘引する誘引具、養液の養分の配分と濃度を調整し、水の供給又は/及び成長抑制剤の添加を行う養液調整槽、前記養液調整槽から前記栽培槽につながる給液経路、前記栽培槽から前記養液調整槽につながる排液経路、及び前記給液経路と前記排液経路を通り、前記栽培槽と前記養液調整槽の間で養液を循環させる循環ポンプを有する水気耕栽培部と、
    前記栽培槽が設けられた場所の環境情報、前記緑化用植物の成長情報、及び養液の液量情報を取得する情報取得部と、
    前記取得した情報を基に、次に循環させる養液の養分の配分と濃度を決める情報分析部とを備え、
    前記養液調整槽における養液の養分の配分と濃度の調整は、前記情報分析部により決められた養液の養分の配分と濃度情報を基に行われ、緑化用植物が目標サイズまで成長したときに養液への水の供給による希釈又は/及び養液への成長抑制剤の添加を適宜行うようにした
    緑化管理装置。
  5. 前記情報取得部が、環境情報を取得する温度センサと湿度センサ、緑化用植物の成長情報を取得する画像センサ、養液の溶存酸素量情報を取得する酸素量センサ、及び養液の液量情報を取得する液位センサから情報を得る構成である
    請求項3又は4記載の緑化管理装置。
  6. 前記情報分析部が、人工知能を含む構成である
    請求項3、4又は5記載の緑化管理装置。
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