JP2022041308A - 検体検査システム、検体検査方法及びプログラム - Google Patents

検体検査システム、検体検査方法及びプログラム Download PDF

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貴弘 溝口
Takahiro Mizoguchi
直希 山口
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Abstract

【課題】検体検査をより適切に行うことが可能な技術を実現する。【解決手段】検体検査システム1において、検体採取装置20の取り付け部材20Bは、被検者の検体採取部位から検体を採取する採取器具を支持する。アクチュエータ20C,20Eは、取り付け部材20Bに支持された採取器具を移動させる。位置センサ22C,22Eは、アクチュエータ20C,20Eによって移動される部材の位置に関する第1位置情報を取得する。制御装置30の力触覚制御部114は、位置センサ22C,22Eによって取得された第1位置情報と、採取器具によって検体が採取される際のアクチュエータ20C,20Eの動作の基準となる第1基準値とに基づいて、第1基準値が表す動作に対応する位置及び力を出力するようにアクチュエータ20C,20Eを制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、検体検査システム、検体検査方法及びプログラムに関する。
近年、インフルエンザウィルスや新型コロナウィルス等による感染症の流行が社会的な問題となっている。
感染症の流行に対する対策の1つとして、感染が疑われる被検者から検体を採取し、感染の有無等を検査する検体検査が行われる。
検体検査において、被検者から検体を採取する作業としては、医療従事者が被検者の鼻あるいは口等の粘膜からスワブを用いて検体を採取する方法が一般的である。
また、検体を容易に採取することが可能な検体採取器具等が提案されており、被検者自身が検体を採取する方法も実用化されている。
なお、検体採取のための技術は、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2012-037501号公報
しかしながら、検体検査において、検体をより適切に採取することが求められる場合、あるいは、被検者自身が検体を採取できない場合等には、医療従事者による作業が必要となることがある。
このとき、医療従事者と被検者とが接触する可能性があるため、医療従事者の感染を防止する等の対策が求められる。
また、医療従事者が検体検査の作業を行う場合、作業のために医療従事者の人手を要することとなる。
なお、このような状況は、インフルエンザウィルスや新型コロナウィルス等による感染症のための検体検査に限られず、検体検査が行われる各種疾病(肝炎等)に共通するものである。
本発明の課題は、検体検査をより適切に行うことが可能な技術を実現することである。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る検体検査システムは、
被検者の検体採取部位から検体を採取する採取器具を支持する支持部と、
前記支持部に支持された前記採取器具を移動させる第1駆動手段と、
前記第1駆動手段によって移動される部材の位置に関する第1位置情報を取得する第1位置情報取得部と、
を備える検体採取装置と、
前記第1位置情報取得部によって取得された前記第1位置情報と、前記採取器具によって検体が採取される際の前記第1駆動手段の動作の基準となる第1基準値とに基づいて、前記第1基準値が表す動作に対応する位置及び力を出力するように前記第1駆動手段を制御する制御手段を備える制御装置と、
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、検体検査をより適切に行うことが可能な技術を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る検体検査システム1の全体構成を示す模式図である。 操作装置10の構成を示す模式図である。 検体採取装置20の構成を示す模式図である。 検体検査システム1における制御系統のハードウェア構成を示すブロック図である。 制御装置30を構成する情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。 検体検査システム1の機能的構成を示すブロック図である。 動作データ記憶部171に記憶される動作データの構成例を示す模式図である。 力触覚制御部114の制御アルゴリズムを示すブロック図である。 検体検査システム1の制御装置30が実行する検体採取制御処理の流れを説明するフローチャートである。 垂直多関節ロボットで検体採取装置20を構成した例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
本発明の一実施形態に係る検体検査システムは、検体検査において、検体を採取するためのマスタ・スレーブシステムとして構成される。
具体的には、操作を行うための操作具を有する操作装置がマスタ装置、検体を採取するための採取器具(ここでは、スワブとする。)を有する検体採取装置がスレーブ装置となり、操作装置の操作具と検体採取装置の採取器具との間で、力触覚を伝達する制御(バイラテラル制御)が行われる。
検体採取装置は、被検者が隔離される検体採取室に設置され、操作装置は、検体採取室と離間した操作室に設置される。
そして、操作室において、医療従事者が操作装置を操作すると、検体採取装置の採取器具(スワブ)に医療従事者の操作(位置と力の入力)が伝達されると共に、採取器具(スワブ)からの反力(位置と力の応答)が操作装置に伝達される。
そのため、検体検査システムによれば、医療従事者の検体採取技術によって、被検者から検体の採取を行うことができると共に、医療従事者と被検者とが離間した状態で検体を採取できる。
したがって、本発明を適用した検体検査システムによれば、検体検査をより適切に行うことが可能となる。
また、医療従事者が被検者に対して行った検体採取の動作における制御パラメータを記憶しておくことで、医療従事者が操作装置を操作することなく、検体採取装置によって、被検者の検体を自動的に採取することができる。
したがって、医療従事者が全ての被検者に対する検体採取作業を行う必要がないことから、本発明を適用した検体検査システムによれば、作業に要する医療従事者の人手を抑制することができる。
[構成]
次に、本発明に係る検体検査システムの構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る検体検査システム1の全体構成を示す模式図である。また、図2は、操作装置10の構成を示す模式図、図3は、検体採取装置20の構成を示す模式図である。
図1~3に示すように、検体検査システム1は、マスタ装置となる操作装置10と、スレーブ装置となる検体採取装置20と、操作装置10及び検体採取装置20を制御する制御装置30と、を含んで構成され、操作装置10及び検体採取装置20と制御装置30とは、有線または無線の通信ネットワークを介して互いに通信可能に構成されている。
操作装置10は、検体採取装置20とは離間した場所(別室等)に設置され、医療従事者が検体採取装置20を遠隔的に操作するための操作具10Aと、操作具10Aに反力を付与するアクチュエータ10B,10Cと、カメラ10Dと、出力装置10Eと、を備えている。
操作具10Aは、医療従事者により進退(前後へ移動)させることが可能であり、操作具10Aの進退に応じて、制御装置30の制御により、検体採取装置20のスワブ20Aが進退される。また、操作具10Aには、スワブ20Aの仰角を変化させるための関節(例えば、鉛直方向に回転する関節等)が設置されており、関節の周りに操作具10Aを回転させる操作を行うことで、制御装置30の制御により、検体採取装置20のスワブ20Aの仰角が変化される。なお、に代えて、引き金型等のレバーを備え、レバーの操作に応じて、スワブ20Aの仰角が変化されることとしてもよい。
アクチュエータ10Bは、操作具10Aの一部に形成されたラックギアと噛み合うピニオンギアを備え、操作具10Aの進退動作はアクチュエータ10Bの回転として入力される。また、アクチュエータ10Bは、制御装置30の指示に従って、医療従事者が操作具10Aを進退させる動作に対し、反力を付与する。
アクチュエータ10Cは、操作具10Aの関節に出力軸が連結され、関節の周りに操作具10Aを回転させる操作はアクチュエータ10Cの回転として入力される。また、アクチュエータ10Cは、制御装置30の指示に従って、医療従事者による関節周りの操作具10Aの操作に対し、反力を付与する。
カメラ10Dは、医療従事者の顔を撮影し、動画及び音声のデータを制御装置30に送信する。
出力装置10Eは、ディスプレイ及びスピーカを備え、検体採取装置20で撮影された被検者の顔の動画及び音声を出力する。
検体採取装置20は、被検者が隔離される検体採取室に設置され、被検者から検体を採取するスワブ20A(採取器具)と、スワブ20Aを取り付ける取り付け部材20Bと、取り付け部材20Bの仰角(水平方向に対する角度)を変化させるアクチュエータ20Cと、アクチュエータ20Cを支持する支持部材20Dと、支持部材20Dを進退させるアクチュエータ20Eと、カメラ20Fと、出力装置20Gと、透明シート20Hと、を備えている。なお、本実施形態において、検体採取装置20は、所定の高さの台座(または、三脚やテーブル等)に載置されているものとする。ただし、検体採取装置20の位置あるいは姿勢を制御可能な装置(医療用の手術支援アーム、電動雲台あるいはXYステージ等)に検体採取装置20を設置することとしてもよい。
スワブ20Aは、被検者の検体採取部位(鼻腔あるいは口腔等)に接触させて、検体を採取する器具である。
取り付け部材20Bは、差し込み式あるいはクリップ式等の構造により、スワブ20Aを着脱自在に取り付けることが可能となっている。また、取り付け部材20Bには、被検者毎に新しいスワブ20Aが取り付けられる。
アクチュエータ20Cは、支持部材20Dの先端に設置され、制御装置30の指示に従って、支持部材20Dに対する取り付け部材20Bの角度(仰角)を変化させる。
支持部材20Dは、一部にラックギアが形成され、ラックギアがアクチュエータ20Eのピニオンギアと噛み合っている。アクチュエータ20Eのピニオンギアが回転することにより、支持部材20Dは、前後方向(被検者に近づく方向及び離れる方向)に進退動作する。
アクチュエータ20Eは、支持部材20Dのラックギアと噛み合うピニオンギアを備え、制御装置30の指示に従って、支持部材20Dを前後方向に進退動作させる。
カメラ20Fは、被検者の顔を撮影し、動画及び音声のデータを制御装置30に送信する。本実施形態においては、複数のカメラ20Fによって被検者を撮影するものとし、例えば、被検者の側方及び前方にカメラ20Fを設置すると共に、取り付け部材20Bに小型カメラからなるカメラ20Fを設置すること等が可能である。
出力装置20Gは、ディスプレイ及びスピーカを備え、操作装置10で撮影された医療従事者の顔の動画及び音声を出力する。
透明シート20Hは、被検者と取り付け部材20Bとの間に設置され、透明の樹脂シート等によって構成される。透明シート20Hは、被検者の飛沫が検体採取装置20に付着することを防止する。なお、透明シート20Hは、透明な材料で構成され、飛沫等の付着を防止できる防護部材の一例であり、同様の機能を有するものであれば、シート状のもの(ビニールシート等)、プレート状のもの(フェイスシールド等)、壁状のもの(透明壁パネル等)といった各種形状及び各種素材のものを用いることができる。
制御装置30は、操作装置10のアクチュエータ10Bと検体採取装置20のアクチュエータ20Eとの間で力触覚を伝達する制御を実行すると共に、操作装置10のアクチュエータ10Cと検体採取装置20のアクチュエータ20Cとの間で力触覚を伝達する制御(バイラテラル制御)を実行する。
また、制御装置30は、操作装置10のカメラ10D及び検体採取装置20のカメラ20Fにおける撮影を制御すると共に、操作装置10の出力装置10E及び検体採取装置20の出力装置20Gにおける画像及び音声の出力を制御する。
このように、検体検査システム1においては、遠隔的な検体採取作業を行う医療従事者に視覚情報、聴覚情報及び力触覚情報が伝達される。
なお、本実施形態において、アクチュエータ10B,10C,20C,20Eによって移動される部材の位置は、位置センサ(またはカメラ)によって検出され、検出結果が制御装置30に送信される。ただし、アクチュエータ10B,10C,20C,20Eによって移動される部材の位置に代えて、各アクチュエータの出力軸の回転角度を各アクチュエータに内蔵されたロータリーエンコーダによって検出することとしてもよい。
また、位置と速度(または加速度)あるいは角度と角速度(または角加速度)は、微積分演算により置換可能なパラメータであるため、位置あるいは角度に関する処理を行う場合、適宜、速度あるいは角速度等に置換することが可能である。なお、本発明において、位置の概念には角度(アクチュエータの出力軸の回転角度等)が含まれるものとし、位置に関する情報には、位置、角度、速度、角速度、加速度及び各加速度が含まれるものとする。
[制御系統のハードウェア構成]
次に、検体検査システム1における制御系統のハードウェア構成について説明する。
図4は、検体検査システム1における制御系統のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4に示すように、検体検査システム1は、制御系統のハードウェア構成として、PC(Personal Computer)あるいはサーバコンピュータ等の情報処理装置によって構成される制御装置30と、操作装置10のアクチュエータ10B,10Cと、アクチュエータ10B,10Cを駆動するドライバ11B,11Cと、アクチュエータ10B,10Cによって移動される部材の位置を検出する位置センサ12B,12Cと、検体採取装置20のアクチュエータ20C,20Eと、アクチュエータ20C,20Eを駆動するドライバ21C,21Eと、アクチュエータ20C,20Eによって移動される部材の位置を検出する位置センサ22C,22Eと、を備えている。
図5は、制御装置30を構成する情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
図5に示すように、制御装置30は、CPU(Central Processing Unit)311と、ROM(Read Only Memory)312と、RAM(Random Access Memory)313と、バス314と、入力部315と、出力部316と、記憶部317と、通信部318と、ドライブ319と、撮像部320と、を備えている。
CPU311は、ROM312に記録されているプログラム、または、記憶部317からRAM313にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM313には、CPU311が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
CPU311、ROM312及びRAM313は、バス314を介して相互に接続されている。バス314には、入力部315、出力部316、記憶部317、通信部318、ドライブ319及び撮像部320が接続されている。
入力部315は、各種ボタン等で構成され、指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部316は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
なお、情報処理装置300がスマートフォンやタブレット端末として構成される場合には、入力部315と出力部316のディスプレイとを重ねて配置し、タッチパネルを構成することとしてもよい。
記憶部317は、ハードディスクあるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各サーバで管理される各種データを記憶する。
通信部318は、ネットワークを介して他の装置との間で行う通信を制御する。
ドライブ319には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア331が適宜装着される。ドライブ319によってリムーバブルメディア331から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部317にインストールされる。
撮像部320は、レンズ及び撮像素子等を備えた撮像装置によって構成され、被写体のデジタル画像を撮像する。
なお、制御装置30がサーバとして構成される場合には、撮像部320を省略した構成とすることも可能である。
[機能的構成]
次に、検体検査システム1の機能的構成について説明する。
図6は、検体検査システム1の機能的構成を示すブロック図である。
図6に示すように、検体検査システム1においては、制御装置30が検体採取制御処理を実行することにより、CPU311において、モード設定部111と、位置情報取得部112と、表示制御部113と、力触覚制御部114と、データ取得部115と、が機能する。また、記憶部317には、動作データ記憶部171と、画像データ記憶部172と、履歴データ記憶部173と、が形成される。
動作データ記憶部171には、検体採取制御処理において、自動検体採取モードが設定された場合に検体採取装置20の動作を制御するための動作データ(スワブ20Aを進退させる距離、取り付け部材20Bの仰角の変化量及び被検者の検体採取部位への押圧力等)が記憶されている。本実施形態において、動作データ記憶部171には、被検者の属性に対応した複数の動作データが記憶されている。
図7は、動作データ記憶部171に記憶される動作データの構成例を示す模式図である。
図7に示すように、動作データ記憶部171には、被検者の年齢(年齢層)、性別、身長(身長の区分)、顔または顔の部位(鼻等)の形状といった属性と対応付けた複数の動作データが記憶されている。なお、顔または顔の部位(鼻等)の形状は、予め統計的に分類した顔または顔の部位(鼻等)のタイプとして表すことができる。
そして、自動検体採取モードが設定される場合、制御装置30の操作者の入力等により、検体が採取される被検者の属性に適合する動作データを選択することができる。これらの動作データは、履歴データ記憶部173に記憶された履歴データ、あるいは、他の情報源(ネットワーク上のデータベース等)から取得された履歴データに基づいて、統計的な処理を行うことにより、モデル化された動作データである。なお、履歴データ記憶部173に被検者本人の履歴データが記憶されている場合、自動検体採取モードにおいて、被検者本人の履歴データを用いることができる。
画像データ記憶部172には、被検者から検体が採取された際の医療従事者の動画及び音声のデータと、被検者の動画及び音声のデータとが記憶される。
履歴データ記憶部173には、検体採取制御処理が実行されることにより、操作装置10を医療従事者が操作し、検体採取装置20との間で力触覚の伝達を行いながら検体が採取された際の制御の履歴データ(例えば、操作装置10及び検体採取装置20における時系列の位置及び力の制御パラメータ)が記憶される。なお、履歴データは、被検者を識別する情報(被検者ID)と対応付けられて履歴データ記憶部173に記憶される。
モード設定部111は、医療従事者が操作装置10によって検体採取装置20を遠隔的に操作して検体を採取する手動検体採取モードと、動作データ記憶部171に記憶された動作データに従って自動的に検体を採取する自動検体採取モードとのいずれかの設定を受け付ける。そして、モード設定部111は、手動検体採取モードあるいは自動検体採取モードのいずれが選択されたかを判定し、検体検査システム1を選択されたモードに設定する。
また、モード設定部111は、自動検体採取モードに設定された場合、履歴データ記憶部173に記憶された被検者本人の履歴データ、あるいは、動作データ記憶部171に記憶された動作データのうち、被検者の属性に適合する動作データを選択し、検体採取装置20が動作する際の基準値とする。
位置情報取得部112は、手動検体採取モードにおいては、位置センサ12B,12C,22C,22Eからアクチュエータ10B,10C,20C,20Eによって移動される部材の位置(具体的には、位置または角度)を取得する。また、位置情報取得部112は、自動検体採取モードにおいては、位置センサ22C,22Eからアクチュエータ20C,20Eによって移動される部材の位置(具体的には、位置または角度)を取得すると共に、履歴データ記憶部173に記憶された被検者本人の履歴データ、あるいは、動作データ記憶部171に記憶された検体採取装置20の動作を制御するための動作データを取得する。位置情報取得部112によって取得された位置及び動作データは、後述する力触覚伝達のアルゴリズムにおいて、操作装置10あるいは検体採取装置20の動作の基準値として用いられる。
表示制御部113は、手動検体採取モードにおいては、操作装置10のディスプレイに検体採取装置20で撮影された被検者のリアルタイムの動画を表示すると共に、検体採取装置20のディスプレイに操作装置10で撮影された医療従事者のリアルタイムの動画を表示する。また、表示制御部113は、自動検体採取モードにおいては、検体採取装置20のディスプレイに、画像データ記憶部172から読み出した医療従事者による案内のための動画のデータ(以下、適宜「案内画像」と称する。)を表示する。なお、表示制御部113がディスプレイに動画を表示する場合、その動画に対応する音声も併せてスピーカから出力される。
力触覚制御部114は、手動検体採取モードにおいては、操作装置10のアクチュエータ10Bと検体採取装置20のアクチュエータ20Eとの間で力触覚を伝達する制御を実行すると共に、操作装置10のアクチュエータ10Cと検体採取装置20のアクチュエータ20Cとの間で力触覚を伝達する制御を実行する。また、力触覚制御部114は、自動検体採取モードにおいては、履歴データ記憶部173に記憶された被検者本人の履歴データ、あるいは、動作データ記憶部171に記憶された検体採取装置20の動作を制御するための動作データに基づいて、検体採取装置20のアクチュエータ20C,20Eにおける検体採取動作を再現する制御を実行する。
図8は、力触覚制御部114の制御アルゴリズムを示すブロック図である。
図8に示すように、力触覚制御部114に実装されるアルゴリズムは、機能別力・速度割当変換ブロックFTと、理想力源ブロックFCあるいは理想速度(位置)源ブロックPCの少なくとも一つと、逆変換ブロックIFTとを含む制御則として表される。なお、本実施形態において、制御対象システムSは、操作装置10及び検体採取装置20によって構成される。
機能別力・速度割当変換ブロックFTは、制御対象システムSの機能に応じて設定される速度(位置)及び力の領域への制御エネルギーの変換を定義するブロックである。具体的には、機能別力・速度割当変換ブロックFTでは、制御対象システムSの機能の基準となる値(基準値)と、アクチュエータ10B,10C,20C,20Eの現在位置(または現在角度)とを入力とする座標変換が定義されている。この座標変換は、一般に、基準値及び現在位置(現在角度)を要素とする入力ベクトルを位置(角度)の制御目標値を算出するための位置(角度)からなる出力ベクトルに変換すると共に、基準値及び現在の力を要素とする入力ベクトルを力の制御目標値を算出するための力からなる出力ベクトルに変換するものである。
機能別力・速度割当変換ブロックFTにおける座標変換を、力触覚の伝達機能を表す内容に設定することにより、操作装置10と検体採取装置20との間における力触覚の伝達機能を実現したり、力触覚を伝達する動作を、操作装置10を用いることなく検体採取装置20で再現したりすることができる。また、機能別力・速度割当変換ブロックFTにおける座標変換において、変換行列の要素に係数を設定することにより、位置(角度)あるいは力のスケーリングを行ったりすることができる。
即ち、本実施形態においては、機能別力・速度割当変換ブロックFTにおいて、アクチュエータ10B,10C,20C,20E単体の変数(実空間上の変数)を、力触覚伝達機能を表現するシステム全体の変数群(座標変換後の空間上の変数)に“変換”し、位置(角度)の制御エネルギーと力の制御エネルギーとに制御エネルギーを割り当てる。即ち、機能別力・速度割当変換ブロックFTに設定される座標変換は、位置(角度)と力とが互いに関連する実空間の座標(斜交座標)を位置(角度)と力とが互いに独立した仮想空間の座標(直交座標)に変換するものである。そのため、アクチュエータ単体の変数(実空間上の変数)のまま制御を行う場合と比較して、位置(角度)の制御エネルギーと力の制御エネルギーとを独立に与えること、即ち、位置(角度)と力とを独立に制御することが可能となっている。
本実施形態においては、例えば、操作装置10が出力する位置(角度)及び力を制御する場合、アクチュエータ10B,10Cによって移動される部材の位置(角度)及びこれらの位置(角度)から算出される力の入力と、位置(角度)及び力の制御の基準となる基準値とにおいて、位置(角度)の差がゼロ、力の和がゼロ(逆向きに等しい力が出力される)となることを条件として、座標変換後の空間における状態値の演算を行うことができる。ただし、位置(角度)及び力の制御の基準となる基準値は、手動検体採取モードにおいては、検体採取装置20におけるアクチュエータ20C,20Eによって移動される部材の位置(角度)及びこれらの位置(角度)から算出される力である。なお、自動検体採取モードにおいては、操作装置10は動作を行わない。
同様に、本実施形態において、例えば、検体採取装置20が出力する位置(角度)及び力を制御する場合、アクチュエータ20C,20Eによって移動される部材の位置(角度)及びこれらの位置(角度)から算出される力の入力と、位置(角度)及び力の制御の基準となる基準値とにおいて、位置(角度)の差がゼロ、力の和がゼロ(逆向きに等しい力が出力される)となることを条件として、座標変換後の空間における状態値の演算を行うことができる。ただし、位置(角度)及び力の制御の基準となる基準値は、手動検体採取モードにおいては、操作装置10におけるアクチュエータ10B,10Cによって移動される部材の位置(角度)及びこれらの位置(角度)から算出される力であり、自動検体採取モードにおいては、動作データ記憶部171から読み出された動作データである。
理想力源ブロックFCは、機能別力・速度割当変換ブロックFTによって定義された座標変換に従って、力の領域における演算を行うブロックである。理想力源ブロックFCにおいては、機能別力・速度割当変換ブロックFTによって定義された座標変換に基づく演算を行う際の力に関する目標値が設定されている。この目標値は、実現される機能に応じて固定値または可変値として設定される。例えば、基準値が示す機能と同様の機能を実現する場合には、目標値としてゼロを設定したり、スケーリングを行う場合には、基準値が示す機能を表す情報を拡大・縮小した値を設定したりできる。また、理想力源ブロックFCは、力の領域における演算によって決定される力のエネルギーに対し、上限値を設定することができる。力のエネルギーの上限値を設定することは、被検者の検体採取部位に対してスワブ20Aが接触する際の接触力の制限を与えることとなり、スワブ20Aが過度に強く押し当てられることにより、被検者が不快に感じること等を抑制できる。
理想速度(位置)源ブロックPCは、機能別力・速度割当変換ブロックFTによって定義された座標変換に従って、位置(角度)の領域における演算を行うブロックである。理想速度(位置)源ブロックPCにおいては、機能別力・速度割当変換ブロックFTによって定義された座標変換に基づく演算を行う際の位置(角度)に関する目標値が設定されている。この目標値は、実現される機能に応じて固定値または可変値として設定される。例えば、基準値が示す機能と同様の機能を実現する場合には、目標値としてゼロを設定したり、スケーリングを行う場合には、再現する機能を示す情報を拡大・縮小した値を設定したりできる。また、理想速度(位置)源ブロックPCは、位置(角度)の領域における演算によって決定される力のエネルギーに対し、上限値を設定することができる。位置(角度)のエネルギーの上限値を設定することは、被検者の検体採取部位においてスワブ20Aが進退する距離の制限を与えることとなり、スワブ20Aが被検者の鼻腔等に過度に進入することにより、被検者が不快に感じること等を抑制できる。
逆変換ブロックIFTは、位置(角度)及び力の領域の値を制御対象システムSへの入力の領域の値(例えば、電圧値または電流値等)に逆変換する(即ち、実空間の指令値を決定する)ブロックである。
このような制御アルゴリズムの下、制御装置30には、手動検体採取モードにおいては、位置センサ12B,12C,22C,22Eによって検出された時系列の位置(角度)の検出値が入力される。この時系列の位置(角度)の検出値は、アクチュエータ10B,10C,20C,20Eの動作を表すものであり、制御装置30は、入力された位置(角度)及びこれらの位置(角度)から導出された力に対して、力触覚を伝達する座標変換を適用する。
図6に戻り、データ取得部115は、検体採取制御処理が実行される際に算出された制御の履歴データ(例えば、操作装置10及び検体採取装置20における時系列の位置及び力の制御パラメータ)を履歴データ記憶部173に記憶する。
[動作]
次に、検体検査システム1の動作を説明する。
図9は、検体検査システム1の制御装置30が実行する検体採取制御処理の流れを説明するフローチャートである。
検体採取制御処理は、入力部315あるいは通信部318を介して検体採取制御処理の実行が指示されることに対応して開始される。なお、検体採取制御処理が実行されるにあたり、被検者に関する情報(氏名、被検者ID、年齢、性別、身長、顔または顔の部位(鼻等)の形状等)が制御装置30に入力される。また、被検者は、頭部を所定の位置に停止させた状態で、検体の採取作業を受ける。このとき、被検者の頭部をベルト等で固定することとしてもよい。
ステップS1において、モード設定部111は、医療従事者が操作装置10によって検体採取装置20を遠隔的に操作して検体を採取する手動検体採取モードと、動作データ記憶部171に記憶された動作データに従って自動的に検体を採取する自動検体採取モードとのいずれかの設定を受け付ける。
ステップS2において、モード設定部111は、手動検体採取モードあるいは自動検体採取モードのいずれが選択されたかの判定を行う。
ステップS2において、自動検体採取モードが選択されたと判定した場合、処理はステップS3に移行する。
一方、ステップS2において、手動検体採取モードが選択されたと判定した場合、処理はステップS5に移行する。
ステップS3において、位置情報取得部112は、履歴データ記憶部173に記憶された被検者本人の履歴データ、あるいは、動作データ記憶部171に記憶された検体採取装置20の動作を制御するための動作データ(基準値)及びアクチュエータ20C,20Eによって移動される部材の位置(角度)を取得する。なお、自動検体採取モードにおいては、履歴データ記憶部173に被検者本人の履歴データが記憶されている場合、その履歴データが、検体採取装置20が動作する際の基準値とされる。履歴データ記憶部173に被検者本人の履歴データが記憶されていない場合、動作データ記憶部171に記憶された動作データのうち、被検者の属性に適合する動作データが選択され、検体採取装置20が動作する際の基準値とされる。
ステップS4において、表示制御部113は、検体採取装置20のディスプレイに、画像データ記憶部172から読み出した医療従事者による案内のための動画のデータ(案内画像)を表示する。
ステップS4の後、処理はステップS7に移行する。
ステップS5において、位置情報取得部112は、アクチュエータ10B,10C,20C,20Eによって移動される部材の位置(角度)を取得する。
ステップS6において、表示制御部113は、操作装置10のディスプレイに検体採取装置20で撮影された被検者のリアルタイムの動画を表示すると共に、検体採取装置20のディスプレイに操作装置10で撮影された医療従事者のリアルタイムの動画を表示する。
ステップS7において、力触覚制御部114は、実空間の入力ベクトルを仮想空間のベクトルに変換する。
ステップS8において、力触覚制御部114は、速度(位置)の領域における演算及び力の領域における演算を実行する。
ステップS9において、力触覚制御部114は、速度(位置)及び力の領域の値を制御対象システムSへの入力の領域の値(実空間のベクトル)に逆変換する。
ステップS10において、力触覚制御部114は、アクチュエータ10B,10C,20C,20Eの指令値を出力する。なお、自動検体採取モードにおいては、アクチュエータ10B,10Cの指令値は出力されない。
ステップS11において、データ取得部115は、検体採取制御処理が実行される際に算出された制御の履歴データを履歴データ記憶部173に記憶する。
ステップS12において、力触覚制御部114は、検体採取制御処理の終了が指示されたか否かの判定を行う。
検体採取制御処理の終了が指示されていない場合、ステップS12において、NOと判定されて、処理はステップS2に移行する。
検体採取制御処理の終了が指示された場合、ステップS12において、YESと判定されて、検体採取制御処理は終了する。
検体採取制御処理が終了した場合、被検者または検体採取作業の補助者によってスワブ20Aが検体採取装置20から取り外され、後段の検査工程に受け渡される。
以上のように、本実施形態に係る検体検査システム1によれば、検体採取装置20は、被検者が隔離される検体採取室に設置され、操作装置10は、検体採取室と離間した場所(操作室等)に設置される。
そして、医療従事者が操作装置10を操作すると、検体採取装置20のスワブ20Aに医療従事者の操作(位置と力の入力)が伝達されると共に、スワブ20Aからの反力(位置と力の応答)が操作装置10に伝達される。
そのため、検体検査システム1によれば、医療従事者の検体採取技術によって、被検者から検体の採取を行うことができると共に、医療従事者と被検者とが離間した状態で検体を採取できる。
したがって、検体検査システム1によれば、検体検査をより適切に行うことが可能となる。
また、動作データ記憶部171に記憶された動作データあるいは履歴データ記憶部173に記憶された被検者本人の履歴データを基準値として用いることで、医療従事者が操作装置を操作することなく、検体採取装置20によって、被検者の検体を自動的に採取することができる。
したがって、医療従事者が全ての被検者に対する検体採取作業を行う必要がないことから、作業に要する医療従事者の人手を抑制することができる。
[変形例1]
上述の実施形態において、検体採取装置20は、スワブ20Aを進退させる制御及び仰角を変化させる制御が可能な2自由度の装置によって構成されるものとしたが、これに限られない。即ち、検体採取装置20をより自由度の高い機構によって構成し、操作装置10を操作する医療従事者がより高い自由度でスワブ20Aを遠隔操作することができるものとしてもよい。
図10は、垂直多関節ロボットで検体採取装置20を構成した例を示す模式図である。
図10に示すように、例えば、6軸の垂直多関節ロボットによって検体採取装置20を構成することが可能であり、この場合、被検者の検体採取部位に対して任意の位置及び角度でスワブ20Aを接触させることができる。
なお、検体採取装置20の機構に対応させて、操作装置10も操作具10Aが多軸の多関節機構に連結され、各関節にアクチュエータ及び位置センサを備える構成とすることができる。そして、制御装置30は、操作装置10と検体採取装置20とにおいて、対応する関節のアクチュエータ間で力触覚を伝達する制御を行う。
このような構成により、被検者に与えるストレスを抑制しながら、検体採取作業を行うことが可能となる。
なお、上述の実施形態及び変形例において、検体を採取した後、被検者または検体採取作業の補助者がスワブ20Aを検体採取装置20から取り外すこととしたが、検体採取装置20がスワブ20Aを所定の場所に移送したり、スワブ20Aを検体採取装置20から取り外すためのピックアップ装置等によってスワブ20Aを取り外し、所定の場所に移送したりしてもよい。
また、上述の実施形態及び変形例において、理想力源ブロックFCあるいは理想速度(位置)源ブロックPCで決定される力のエネルギーあるいは位置のエネルギーに上限値を設定することによって、検体採取装置20の動作に対し、力の制限や位置の制限を与えることとしたが、力の制限や位置の制限を与える方法は、これに限られない。即ち、アクチュエータ20C,20Eの出力に対する力あるいは位置の制限を与えられれば、種々の方法を用いることができる。例えば、制御アルゴリズムにおいて、力あるいは位置の制限を設定したり、機械的に力あるいは位置を制限したりすることができる。また、図8に示す制御アルゴリズムにおいて、スケーリングの機能を用いることにより、力あるいは位置の制限を超える出力に対し、十分に大きい負のゲインを与えることで、力あるいは位置の制限を与えることとしてもよい。
また、上述の実施形態及び変形例において、検体検査システム1の一部または外部システムとして、PCR(Polymerase Chain Reaction)検査システム等の特定の検査システムと連携することで、検体の採取と採取された検体の検査とを連続して自動的に行うこととしてもよい。
また、上述の実施形態及び変形例において、被検者の顔の画像から画像処理によって検体採取部位を自動的に認識し、認識結果に基づいて、スワブ20Aを検体採取部位に自動的に接触させることが可能である。また、複数の被検者の顔の画像のデータと、各被検者の履歴データとを学習データとして検体採取動作の学習を行い、機械学習モデルを構築することができる。そして、構築した機械学習モデルを用いて、新たな被検者に対し、AI(Artificial Intelligence)により推論した適切な検体採取動作を実行することとしてもよい。
また、上述の実施形態及び変形例においては、スワブ20Aによって検体を採取する場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。例えば、スワブ20Aに代えて穿刺針を設置し、内蔵(肝臓等)の組織を採取して検体検査を行ったり、血液を採取して検体検査(血液検査)を行ったりすることが可能である。
また、上述の実施形態においては、検体採取装置20を小型の構成とすることができるため、検体採取装置20のみを取り外して、メンテナンスしたり、他の検体採取装置20に交換したり、コンパクトに収納したりすることができる。
以上のように、本実施形態に係る検体検査システム1は、検体採取装置20と、制御装置30と、を備える。検体採取装置20は、取り付け部材20Bと、アクチュエータ20C,20Eと、位置センサ22C,22Eと、を備える。制御装置30は、力触覚制御部114を備える。
取り付け部材20Bは、被検者の検体採取部位から検体を採取する採取器具(スワブ20A)を支持する。
アクチュエータ20C,20Eは、取り付け部材20Bに支持された採取器具を移動させる。
位置センサ22C,22Eは、アクチュエータ20C,20Eによって移動される部材の位置に関する第1位置情報を取得する。
力触覚制御部114は、位置センサ22C,22Eによって取得された第1位置情報と、採取器具によって検体が採取される際のアクチュエータ20C,20Eの動作の基準となる第1基準値とに基づいて、第1基準値が表す動作に対応する位置及び力を出力するようにアクチュエータ20C,20Eを制御する。
これにより、検体検査システム1においては、検体採取装置20を被検者の前に設置することで、医療従事者が被検者と直接接触することなく、被検者の検体を採取できる。
したがって、検体検査システム1によれば、検体検査をより適切に行うことが可能となる。
操作装置10は、操作具10Aと、アクチュエータ10B,10Cと、位置センサ12B,12Cと、を備える。
操作具10Aは、操作者によって操作される。
アクチュエータ10B,10Cは、操作具10Aに対する操作に反力を与える。
位置センサ12B,12Cは、アクチュエータ10B,10Cによって移動される部材の位置に関する第2位置情報を取得する。
力触覚制御部114は、第2位置情報を第1基準値として、アクチュエータ20C,20Eを制御する。
これにより、操作者が操作装置10を操作することにより、手動的に検体採取装置20を動作させて、被検者の検体を採取することができる。
したがって、操作者(医療従事者)が被検者と直接接触することなく、被検者に接触した場合と同様の動作で検体を採取することが可能となる。
力触覚制御部114は、位置センサ22C,22Eによって取得された第1位置情報を、アクチュエータ10B,10Cの動作の基準となる第2基準値として、第2基準値が表す動作に対応する位置及び力を出力するようにアクチュエータ10B,10Cを制御する。
これにより、操作者は、被検者に直接接触することなく、被検者に接触した場合の力触覚を感じながら、検体を採取することができる。
検体検査システム1は、カメラ20Fと、出力装置10Eとを含む。
カメラ20Fは、検体採取装置20によって検体が採取される被検者を撮影する。
出力装置10Eは、カメラ20Fによって撮影された被検者の画像を、操作装置10を操作する操作者に対して表示する。
したがって、操作者は、被検者の検体採取部位及び被検者の状態を視認しながら、遠隔的に検体を採取することが可能となる。
力触覚制御部114は、過去に検体が採取された際に取得された履歴データまたは当該履歴データから生成された動作データを第1基準値として、アクチュエータ20C,20Eを制御する。
これにより、操作者が検体を採取する操作を行うことなく、過去に検体が採取された際のデータに基づいて、自動的に検体を採取することが可能となる。
したがって、検体の採取作業に要する医療従事者の人手を抑制することができる。
力触覚制御部114は、過去に検体が採取された際に取得された履歴データを被検者の属性に応じてモデル化した動作データを第1基準値として、アクチュエータ20C,20Eを制御する。
これにより、被検者の属性に合致した検体採取のための動作を行うことができるため、各被検者に対し、より適切な検体採取作業を行うことが可能となる。
力触覚制御部114は、過去に被検者において検体が採取された際に取得された履歴データを、後に当該被検者の検体を採取する際の第1基準値として、アクチュエータ20C,20Eを制御する。
これにより、被検者自身における過去の検体採取作業のデータに基づいて、自動的に検体採取作業を行うことができるため、被検者により適した検体採取作業を行うことが可能となる。
力触覚制御部114は、アクチュエータ20C,20Eが出力する位置または力の少なくともいずれかに対し、制限を付与する。
これにより、被検者に過度な接触力が加わったり、採取器具が過度に身体に進入したりすることを抑制できるため、より適切な検体採取作業を行うことができる。
検体採取装置20は、外部から隔離された空間内に設置される。
これにより、感染の拡大等を抑制しつつ、検体を採取することが可能となる。
検体検査システム1は、透明シート20Hを含む。
透明シート20Hは、検体採取装置20と、検体が採取される被検者との間に設置される透明な防護部材である。
これにより、検体採取装置20に被検者からの飛沫等が付着することを防ぎ、感染の拡大等を抑制することができる。
検体採取装置20は、取り付け部材20Bを少なくとも進退動作及び鉛直方向の回転動作の2自由度で移動させる機構を有する。
これにより、簡単な機構で検体採取装置20を構成することができるため、検体採取装置20を小型化することができる。
検体採取装置20は、取り付け部材20Bを多関節ロボットによって移動させる。
これにより、採取器具を種々の姿勢及び位置に制御することができるため、より適切に被検者から検体を採取することが可能となる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上述の実施形態及び変形例において、一般の被検者には、医療従事者の操作による検体採取部位へのスワブ20Aの押し付け力をそのまま伝達し、敏感な被検者には、力のスケーリングを行って、検体採取部位へのスワブ20Aの押し付け力を減少させる(例えば、医療従事者の操作に対して80[%]の押し付け力とする)こととしてもよい。
また、自動検体採取モードで検体を採取する場合、被検者をカメラで認識して検体採取部位を特定したり、3次元レーザースキャナあるいはミリ波レーダー等で被検者を認識したりすることが可能である。
また、上述の実施形態において、各アクチュエータによって移動される部材の位置を位置センサ(またはカメラ)で検出したり、アクチュエータに内蔵されたロータリーエンコーダでアクチュエータの出力軸の回転角度を検出したりする場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。即ち、各アクチュエータによって移動される部材の位置やアクチュエータの出力軸の回転角度を、アクチュエータの制御時に取得されるパラメータ(印加電圧、印加電流あるいはホール素子の出力等)に基づいて推定することとしてもよい。この場合、位置センサやロータリーエンコーダ等のハードウェアを備えることなく、位置に関する情報を取得することができる。
また、上述の実施形態における処理は、ハードウェア及びソフトウェアのいずれにより実行させることも可能である。
即ち、上述の処理を実行できる機能が検体検査システム1に備えられていればよく、この機能を実現するためにどのような機能構成及びハードウェア構成とするかは上述の例に限定されない。
上述の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータにネットワークや記憶媒体からインストールされる。
プログラムを記憶する記憶媒体は、装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディア、あるいは、装置本体に予め組み込まれた記憶媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、または光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu-ray Disc(登録商標)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた記憶媒体は、例えば、プログラムが記憶されているROM(Read Only Memory)やハードディスク、あるいは、半導体メモリ等で構成される。
なお、上記実施形態は、本発明を適用した一例を示しており、本発明の技術的範囲を限定するものではない。即ち、本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができ、上記実施形態以外の各種実施形態を取ることが可能である。本発明が取ることができる各種実施形態及びその変形は、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 検体検査システム、10 操作装置、10A 操作具、10B,10C,20C,20E アクチュエータ、10D,20F カメラ、10E,20G 出力装置、11B,11C,21C,21E ドライバ、12B,12C,22C,22E 位置センサ、20 検体採取装置、20A スワブ、20B 取り付け部材、20D 支持部材、20H 透明シート、30 制御装置、311 CPU、312 ROM、313 RAM、314 バス、315 入力部、316 出力部、317 記憶部、318 通信部、319 ドライブ、320 撮像部、331 リムーバブルメディア、FT 機能別力・速度割当変換ブロック、FC 理想力源ブロック、PC 理想速度(位置)源ブロック、IFT 逆変換ブロック、S 制御対象システム、111 モード設定部、112 位置情報取得部、113 表示制御部、114 力触覚制御部、115 データ取得部、171 動作データ記憶部、172 画像データ記憶部、173 履歴データ記憶部

Claims (14)

  1. 被検者の検体採取部位から検体を採取する採取器具を支持する支持部と、
    前記支持部に支持された前記採取器具を移動させる第1駆動手段と、
    前記第1駆動手段によって移動される部材の位置に関する第1位置情報を取得する第1位置情報取得部と、
    を備える検体採取装置と、
    前記第1位置情報取得部によって取得された前記第1位置情報と、前記採取器具によって検体が採取される際の前記第1駆動手段の動作の基準となる第1基準値とに基づいて、前記第1基準値が表す動作に対応する位置及び力を出力するように前記第1駆動手段を制御する制御手段を備える制御装置と、
    を含むことを特徴とする検体検査システム。
  2. 操作者によって操作される操作具と、
    前記操作具に対する操作に反力を与える第2駆動手段と、
    前記第2駆動手段によって移動される部材の位置に関する第2位置情報を取得する第2位置情報取得部と、
    を備える操作装置を含み、
    前記制御手段は、前記第2位置情報を前記第1基準値として、前記第1駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の検体検査システム。
  3. 前記制御手段は、前記第1位置情報取得部によって取得された前記第1位置情報を、前記第2駆動手段の動作の基準となる第2基準値として、前記第2基準値が表す動作に対応する位置及び力を出力するように前記第2駆動手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の検体検査システム。
  4. 前記検体採取装置によって検体が採取される被検者を撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段によって撮影された前記被検者の画像を、前記操作装置を操作する前記操作者に対して表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の検体検査システム。
  5. 前記制御手段は、過去に検体が採取された際に取得された履歴データまたは当該履歴データから生成された動作データを前記第1基準値として、前記第1駆動手段を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の検体検査システム。
  6. 前記制御手段は、過去に検体が採取された際に取得された前記履歴データを被検者の属性に応じてモデル化した前記動作データを前記第1基準値として、前記第1駆動手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の検体検査システム。
  7. 前記制御手段は、過去に被検者において検体が採取された際に取得された前記履歴データを、後に当該被検者の検体を採取する際の前記第1基準値として、前記第1駆動手段を制御することを特徴とする請求項5または6に記載の検体検査システム。
  8. 前記制御手段は、前記第1駆動手段が出力する位置または力の少なくともいずれかに対し、制限を付与することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の検体検査システム。
  9. 前記検体採取装置は、外部から隔離された空間内に設置されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の検体検査システム。
  10. 前記検体採取装置と、検体が採取される被検者との間に設置された透明な防護部材を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の検体検査システム。
  11. 前記検体採取装置は、前記支持部を少なくとも進退動作及び鉛直方向の回転動作の2自由度で移動させる機構を有することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の検体検査システム。
  12. 前記検体採取装置は、前記支持部を多関節ロボットによって移動させることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の検体検査システム。
  13. 検体を採取するための検体採取装置が、
    被検者の検体採取部位から検体を採取する採取器具を支持部によって支持し、
    前記支持部に支持された前記採取器具を第1駆動手段によって駆動し、
    前記第1駆動手段によって移動される部材の位置に関する第1位置情報を第1位置情報取得部によって取得し、
    前記検体採取装置を制御する制御装置が、
    前記第1位置情報取得部によって取得された前記第1位置情報と、前記採取器具によって検体が採取される際の前記第1駆動手段の動作の基準となる第1基準値とに基づいて、前記第1基準値が表す動作に対応する位置及び力を出力するように前記第1駆動手段を制御手段によって制御することを特徴とする検体検査方法。
  14. 被検者の検体採取部位から検体を採取する採取器具を支持する支持部と、前記支持部に支持された前記採取器具を移動させる第1駆動手段と、前記第1駆動手段によって移動される部材の位置に関する第1位置情報を取得する第1位置情報取得部と、を備える検体採取装置を含む検体採取システムを制御するコンピュータに、
    前記第1位置情報取得部によって取得された前記第1位置情報と、前記採取器具によって検体が採取される際の前記第1駆動手段の動作の基準となる第1基準値とに基づいて、前記第1基準値が表す動作に対応する位置及び力を出力するように前記第1駆動手段を制御する制御機能を実現させることを特徴とするプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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