JP2022040858A - 活動量測定装置、活動量測定システム、活動量測定プログラム及び活動量測定方法 - Google Patents

活動量測定装置、活動量測定システム、活動量測定プログラム及び活動量測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本開示は、レーダを用いて非接触で人間又は動物の活動量を測定するにあたり、誤検出をなくし高精度化を図ることを目的とする。【解決手段】本開示は、FMCWレーダの送受信信号間のビート信号を取得するビート信号取得部21と、複数の送受信周期のビート信号から、掃引周波数のうちの複数の離散周波数を有する送信信号に対する複数の時系列データを抽出する時系列データ抽出部22と、複数の時系列データのうちの最大振幅を有する時系列データの周期に基づいて、FMCWレーダを照射される人間又は動物Tの呼吸数を測定する呼吸数測定部23と、を備えることを特徴とする呼吸数測定装置2である。【選択図】図5

Description

本開示は、レーダを用いて非接触で人間又は動物の活動量を測定する技術に関する。
レーダを用いて非接触で人間又は動物の呼吸数を測定することにより、人間又は動物の睡眠時の無呼吸症候群等を監視することができる(例えば、特許文献1~5等を参照。)。
従来技術の第1の呼吸数測定を図1に示す。図1では、ドップラレーダの送受信信号間のドップラ信号(I成分及びQ成分)を取得する。そして、ドップラ信号(I成分及びQ成分)の周期に基づいて、人間又は動物の呼吸数[回/min]=60/周期[sec]を測定する。しかし、ドップラ信号(I成分及びQ成分)は、距離の情報を含まないため、ベッド又は壁面等の振動を人間又は動物の呼吸に誤検知することがある。
従来技術の第2の呼吸数測定を図2に示す。図2では、FMCWレーダの送受信信号間のビート信号を取得する。そして、異なる送受信周期のビート信号間の差分信号を算出する。すると、差分信号は、呼吸する人間又は動物については有限振幅を有するが、静止するベッド又は壁面等についてはほぼ振幅を有さない。そして、差分信号の周波数スペクトルを算出する。さらに、周波数スペクトルのピーク位相又はピーク強度の時間変化の周期に基づいて、人間又は動物の呼吸数[回/min]=60/周期[sec]を測定する。
特開2014-210137号公報 特開2017-134040号公報 特開2018-094225号公報 特開2019-152441号公報 特表2018-003751号公報
ここで、人間又は動物の睡眠時の呼吸には、以下の特徴がある。第1の特徴として、睡眠が深くなるにつれて、呼吸数は少なくなるが、気温又は体温が高いときは、呼吸数は多くなる。第2の特徴として、呼吸数が少ないときは、体表の変位は、正弦波状に時間変化せず、パルス状に時間変化する(例えば、後述の図4等を参照。)。第3の特徴として、被検体の大きさによるが、体表の変位は、数mm程度であり短距離である。第4の特徴として、睡眠が深いときは、被検体の位置は、あまり変わらず同位置に留まる。
第1の呼吸数測定の解決課題を図3に示す。図1では、体表の変位が、送信信号の波長の半分以上にわたるため、ドップラ信号(I成分及びQ成分)は、位相範囲が360°以上にわたり、振幅が大きくなる。図3では、人間又は動物の睡眠時の呼吸の第3の特徴として説明したように、体表の変位が、送信信号の波長の半分程度又は半分以下でしかないため、ドップラ信号(I成分及びQ成分)は、図1と異なり得られない。
図3の上段では、I成分信号は、人間又は動物の距離に応じて、初期位相が90°であり、位相範囲が90°を中心とする狭い範囲でしかないため、振幅が小さくなるうえに、信号周期が本来の呼吸周期の半分となる。Q成分信号は、人間又は動物の距離に応じて、初期位相が0°であり、位相範囲が0°を中心とする狭い範囲でしかないものの、振幅が大きくなるうえに、信号周期が本来の呼吸周期を維持する。よって、人間又は動物の睡眠時の呼吸の第4の特徴として説明したように、被検体の位置があまり変わらず同位置に留まるときには、被検体の呼吸数を高精度に測定することができないことがある。
図3の中段では、I成分信号は、人間又は動物の距離に応じて、初期位相が45°であり、位相範囲が45°を中心とする狭い範囲でしかないため、信号周期が本来の呼吸周期を維持するものの、振幅が中程度になる。Q成分信号は、人間又は動物の距離に応じて、初期位相が-45°であり、位相範囲が-45°を中心とする狭い範囲でしかないため、信号周期が本来の呼吸周期を維持するものの、振幅が中程度になる。とはいえ、上記の第4の特徴として説明したように、被検体の位置があまり変わらず同位置に留まるときでも、被検体の呼吸数をある程度は高精度に測定することができる。
図3の下段では、I成分信号は、人間又は動物の距離に応じて、初期位相が-45°であり、位相範囲が-45°を中心とする狭い範囲でしかないため、信号周期が本来の呼吸周期を維持するものの、振幅が中程度になる。Q成分信号は、人間又は動物の距離に応じて、初期位相が-135°であり、位相範囲が-135°を中心とする狭い範囲でしかないため、信号周期が本来の呼吸周期を維持するものの、振幅が中程度になる。とはいえ、上記の第4の特徴として説明したように、被検体の位置があまり変わらず同位置に留まるときでも、被検体の呼吸数をある程度は高精度に測定することができる。
第2の呼吸数測定の解決課題を図4に示す。図3では、I成分信号又はQ成分信号は、速度に比例する周波数を有するにすぎず、ヌル信号となることがある。図2では、ビート信号又は差分信号は、距離に比例する周波数を有するため、ヌル信号となることがない。しかし、周波数スペクトルのピーク周波数に基づいて、人間又は動物の呼吸数を測定するときには、周波数帯域の制限により、距離測定の精度が低く、呼吸数測定の精度が低い。そして、周波数スペクトルのピーク位相の時間変化の周期に基づいて、人間又は動物の呼吸数を測定するときには、位相範囲が360°以上にわたり、位相変化の連続性が失われると、体表の変位の急激な変化に対応不能である。そこで、周波数スペクトルのピーク強度の時間変化の周期に基づいて、人間又は動物の呼吸数を測定するところ、人間又は動物の睡眠時の呼吸の第2の特徴として説明したように、呼吸数が少ないときは、体表の変位は、正弦波状に時間変化せず、パルス状に時間変化することが問題となる。
つまり、図4の上段に示したように、体表の変位が、急激に変化するときには(例えば、胸又は腹が膨れる又はしぼむとき。)、差分信号は、振幅が大きくなる。すると、図4の下段に示したように、周波数スペクトルのピーク強度は、大きくなる。一方で、図4の上段に示したように、体表の変位が、ほとんど変化しないときには(例えば、胸又は腹が膨れ切った又はしぼみ切ったとき。)、差分信号は、振幅が小さくなる。すると、図4の下段に示したように、周波数スペクトルのピーク強度は、小さくなる。よって、図4の下段に示したように、周波数スペクトルのピーク強度の時間変化が、本来の呼吸周期の1回分において、2個分の山に分裂するため、人間又は動物の呼吸数は、本来の呼吸数の約2倍に誤検知されてしまい、高精度に測定することができなかった。
そこで、前記課題を解決するために、本開示は、レーダを用いて非接触で人間又は動物の活動量を測定するにあたり、誤検出をなくし高精度化を図ることを目的とする。
前記課題を解決するために、複数の送受信周期のビート信号から、掃引周波数のうちの複数の離散周波数を有する送信信号に対する複数の時系列データを抽出する。すると、ある離散周波数に対する時系列データは、振幅が大きくなるうえに、信号周期が本来の活動周期を維持する。一方で、他の離散周波数に対する時系列データは、振幅が小さくなるうえに、信号周期が本来の活動周期の半分となる。そこで、当該ある離散周波数に対する時系列データの周期に基づいて、人間又は動物の活動量を測定する。
具体的には、本開示は、FMCWレーダの送受信信号間のビート信号を取得するビート信号取得部と、複数の送受信周期の前記ビート信号から、掃引周波数のうちの複数の離散周波数を有する送信信号に対する複数の時系列データを抽出する時系列データ抽出部と、複数の前記時系列データのうちの最大振幅を有する前記時系列データの周期に基づいて、前記FMCWレーダを照射される測定対象の活動量を測定する活動量測定部と、を備えることを特徴とする活動量測定装置である。
また、本開示は、FMCWレーダの送受信信号間のビート信号を取得するビート信号取得ステップと、複数の送受信周期の前記ビート信号から、掃引周波数のうちの複数の離散周波数を有する送信信号に対する複数の時系列データを抽出する時系列データ抽出ステップと、複数の前記時系列データのうちの最大振幅を有する前記時系列データの周期に基づいて、前記FMCWレーダを照射される測定対象の活動量を測定する活動量測定ステップと、を順にコンピュータに実行させるための活動量測定プログラムである。
また、本開示は、FMCWレーダの送受信信号間のビート信号を取得するビート信号取得ステップと、複数の送受信周期の前記ビート信号から、掃引周波数のうちの複数の離散周波数を有する送信信号に対する複数の時系列データを抽出する時系列データ抽出ステップと、複数の前記時系列データのうちの最大振幅を有する前記時系列データの周期に基づいて、前記FMCWレーダを照射される測定対象の活動量を測定する活動量測定ステップと、を順に備えることを特徴とする活動量測定方法である。
これらの構成によれば、体表の変位が送信信号の波長の半分程度又は半分以下でしかないときでも、そして、人間又は動物の位置があまり変わらず同位置に留まるときでも、人間又は動物の活動量を誤検知なく高精度に測定することができる。
また、本開示は、前記ビート信号取得部は、I成分及びQ成分を有する前記ビート信号を取得し、前記時系列データ抽出部は、I成分及びQ成分を有する前記ビート信号から、それぞれ、I成分及びQ成分を有する複数の前記時系列データを抽出し、前記活動量測定部は、I成分及び最大振幅を有する前記時系列データと、Q成分及び最大振幅を有する前記時系列データと、が同相/逆相であるときに、これらの前記時系列データの間の加算/減算結果の周期に基づいて、前記測定対象の活動量を測定することを特徴とする活動量測定装置である。
この構成によれば、I成分又はQ成分及び最大振幅を有する時系列データと比べて、これらの時系列データの間の加算/減算結果は、振幅が約2倍に大きくなる。よって、人間又は動物の活動量をさらに誤検知なく高精度に測定することができる。
また、本開示は、前記活動量測定部は、(1)最大振幅を有し最大値と最小値との間の中点値をゼロにオフセットした前記時系列データでの、負から正へのゼロクロス若しくは正から負へのゼロクロスの間隔の中央値に基づいて、又は、(2)最大振幅を有する前記時系列データでの、ピーク若しくはボトムの間隔の中央値に基づいて、前記測定対象の活動量を測定することを特徴とする活動量測定装置である。
この構成によれば、最大振幅を有する時系列データは、距離の情報を含まないため、周囲の人の動き又は扉の開閉等による非周期的なノイズを含みやすい。そこで、ノイズの影響を受けやすいゼロクロス等の間隔の平均値ではなく、ノイズの影響を受けにくいゼロクロス等の間隔の中央値に基づいて、人間又は動物の活動量をさらに誤検知なく高精度に測定することができる。
また、本開示は、前記負から正へのゼロクロス若しくは前記正から負へのゼロクロスの間隔について、又は、前記ピーク若しくは前記ボトムの間隔について、標準偏差が小さい/大きいほど、又は、全間隔が前記中央値であると仮定したときの間隔数が実際の間隔数と近い/遠いほど、前記測定対象の活動量の信頼度が高い/低いと判定する信頼度判定部、を備えることを特徴とする活動量測定装置である。
この構成によれば、最大振幅を有する時系列データは、距離の情報を含まないため、周囲の人の動き又は扉の開閉等による非周期的なノイズを含みやすい。そこで、ゼロクロス等の間隔のばらつき度合が小さい/大きいほど、人間又は動物の活動量の信頼度が高い/低いと判定したうえで、人間又は動物の活動量をさらに誤検知なく高精度に表示することができる。
また、本開示は、異なる送受信周期の前記ビート信号間の差分信号を算出する差分信号算出部と、前記差分信号の周波数スペクトルを算出する周波数スペクトル算出部と、前記測定対象の所望の最大活動量に対応する信号周期の半分以下の期間内で、前記周波数スペクトルの短時間積算スペクトルを算出する短時間積算スペクトル算出部と、前記測定対象の距離に対応する周波数の近傍での前記短時間積算スペクトルのピーク値の時間変化の周期に基づいて、前記測定対象の活動量を測定する短時間積算測定部と、を備えることを特徴とする活動量測定装置である。
この構成によれば、体表の変位がほとんど変化しないときでも(例えば、胸又は腹が膨れ切ったとき。)、差分信号の振幅は小さくなるとともに、周波数スペクトルのピーク強度は落ち込むものの、短時間積算スペクトルのピーク強度は落ち込むことがない。よって、体表の変位が正弦波状に時間変化せずパルス状に時間変化するときでも、人間又は動物の活動量を誤検知なく高精度に測定することができる。
また、本開示は、前記短時間積算測定部は、前記短時間積算スペクトルのピーク値の時間変化での、ただ1組の隣接するピークの間の間隔に基づいて、前記測定対象の活動量を測定することを特徴とする活動量測定装置である。
この構成によれば、短時間積算スペクトルのピークは、距離の情報を含むため、周囲の人の動き又は扉の開閉等による非周期的なノイズを含まない。そこで、所望の測定周期が短時間の積算時間の2倍以上の長い周期である場合等には、すなわち、所望の測定活動量が非常に低い活動量である場合等には、短時間積算スペクトルの複数組の隣接するピークの間の間隔ではなく、短時間積算スペクトルのただ1組の隣接するピークの間の間隔に基づいて、人間又は動物の活動量を簡便に測定することができる。
また、本開示は、前記短時間積算測定部は、前記測定対象のより低い活動量を補完して測定し、前記活動量測定部は、前記測定対象のより高い活動量を補完して測定することを特徴とする活動量測定装置である。
この構成によれば、人間又は動物の低い活動量については、ゼロクロス等の間隔の統計精度が低い時系列データに基づく測定方法(ゼロクロス等が少ない。)ではなく、ピークの間の周期の測定精度が高い短時間積算スペクトルに基づく測定方法(周囲の人の動き又は扉の開閉等による非周期的なノイズを含まない。)を適用することができる。一方で、人間又は動物の高い活動量については、ピークの間の周期の測定精度が低い短時間積算スペクトルに基づく測定方法(ピークの間のボトムをなまらせてしまう。)ではなく、ゼロクロス等の間隔の統計精度が高い時系列データに基づく測定方法(ゼロクロス等が多い。)を適用することができる。
また、本開示は、異なる送受信周期の前記ビート信号間の差分信号を算出する差分信号算出部と、前記差分信号の周波数スペクトルを算出する周波数スペクトル算出部と、前記測定対象の活動停止の有無判定の判定閾値となる期間内で、前記周波数スペクトルの長時間積算スペクトルを算出する長時間積算スペクトル算出部と、前記測定対象の距離に対応する周波数の近傍での前記長時間積算スペクトルのピーク値に基づいて、前記測定対象の活動停止の有無を判定する活動停止判定部と、を備えることを特徴とする活動量測定装置である。
この構成によれば、人間又は動物が上記の判定閾値となる期間内に活動停止していない/しているときには、長時間積算スペクトルのピーク強度は大きく/小さくなる。よって、体表の変位が正弦波状に時間変化せずパルス状に時間変化するときでも、人間又は動物の活動停止の有無を誤検知なく高精度に判定することができる。
また、本開示は、前記活動停止判定部は、(1)前記長時間積算スペクトルの現在のピーク値と、前記長時間積算スペクトルのピーク値についての、前記判定閾値となる期間より長い期間内での移動平均値と、の間の差分値に基づいて、又は、(2)前記長時間積算スペクトルの現在のピーク値と、前記測定対象の不存在時においての、前記長時間積算スペクトルのピーク値と、の間の差分値に基づいて、前記測定対象の活動停止の有無を判定することを特徴とする活動量測定装置である。
この構成によれば、長時間積算スペクトルのピーク強度が大きいか/小さいかを、具体的な閾値(移動平均値又は不存在時ピーク値。)を用いて判定することができる。よって、人間又は動物の活動停止の有無をさらに誤検知なく高精度に判定することができる。
また、本開示は、前記活動停止判定部は、前記長時間積算スペクトルのピーク周波数と、前記測定対象の距離に対応する周波数と、の間の差分値が所定値より大きいときに、前記長時間積算スペクトルのピーク値に関わらず、前記測定対象の活動停止の判定を行うことを特徴とする活動量測定装置である。
この構成によれば、周囲の扇風機等のノイズ源があるときには(長時間積算スペクトルのピーク周波数の変化量は大きい。)、人間又は動物の活動停止の判定を行う。一方で、人間又は動物がわずかに動いたのみであるときには(長時間積算スペクトルのピーク周波数の変化量は小さい。)、人間又は動物の活動停止の有無判定を実行する。よって、人間又は動物の活動停止の有無をさらに誤検知なく高精度に判定することができる。
また、本開示は、以上に記載の活動量測定装置と、前記FMCWレーダのレーダ送受信装置と、を備えることを特徴とする活動量測定システムである。
この構成によれば、以上に記載の活動量測定装置を用いて、レーダを用いて非接触で人間又は動物の活動量を測定するにあたり、誤検出をなくし高精度化を図ることができる。
このように、本開示は、レーダを用いて非接触で人間又は動物の活動量を測定するにあたり、誤検出をなくし高精度化を図ることができる。
従来技術の第1の呼吸数測定を示す図である。 従来技術の第2の呼吸数測定を示す図である。 第1の呼吸数測定の解決課題を示す図である。 第2の呼吸数測定の解決課題を示す図である。 本開示の呼吸数測定システムを示す図である。 本開示の呼吸数測定の全体像を示す図である。 本開示の第1の呼吸数測定を示す図である。 本開示の第1の呼吸数測定を示す図である。 本開示の第1の呼吸数測定を示す図である。 本開示の第1の呼吸数測定を示す図である。 本開示の第1の呼吸数測定を示す図である。 本開示の第2の呼吸数測定を示す図である。 本開示の第2の呼吸数測定を示す図である。 本開示の第2の呼吸数測定を示す図である。 本開示の第2の呼吸数測定を示す図である。 本開示の呼吸停止判定を示す図である。 本開示の呼吸停止判定を示す図である。 本開示の呼吸停止判定を示す図である。 本開示の呼吸停止判定を示す図である。
添付の図面を参照して本開示の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本開示の実施の例であり、本開示は以下の実施形態に制限されるものではない。
(本開示の呼吸数測定システム)
本開示の呼吸数測定システムを図5に示す。本開示の呼吸数測定の全体像を図6に示す。呼吸数測定システムSは、FMCWレーダ送受信装置1及び呼吸数測定装置2を備える。FMCWレーダ送受信装置1は、FMCWレーダを人間又は動物Tに照射する。呼吸数測定装置2は、ビート信号取得部21、時系列データ抽出部22、呼吸数測定部23、信頼度判定部24、差分信号算出部25、周波数スペクトル算出部26、短時間積算スペクトル算出部27、短時間積算測定部28、長時間積算スペクトル算出部29、呼吸停止判定部30及び睡眠状態判定部31を備える。呼吸数測定装置2は、図6に示した呼吸数測定プログラムをコンピュータにインストールすることにより、実現することができる。
本開示の第1の呼吸数測定は、ビート信号取得部21、時系列データ抽出部22、呼吸数測定部23及び信頼度判定部24を用いて実行される。本開示の第2の呼吸数測定は、ビート信号取得部21、差分信号算出部25、周波数スペクトル算出部26、短時間積算スペクトル算出部27及び短時間積算測定部28を用いて実行される。本開示の呼吸停止判定は、ビート信号取得部21、差分信号算出部25、周波数スペクトル算出部26、長時間積算スペクトル算出部29及び呼吸停止判定部30を用いて実行される。本開示の睡眠状態判定は、睡眠状態判定部31を用いて実行される。以下に各処理を説明する。
(本開示の第1の呼吸数測定)
本開示の第1の呼吸数測定を図7から図11までに示す。ビート信号取得部21は、FMCWレーダの送受信信号間のビート信号を取得・記憶する(ステップS1)。
時系列データ抽出部22は、複数の送受信周期のビート信号から、掃引周波数のうちの複数の離散周波数を有する送信信号に対する複数の時系列データを抽出する(ステップS2)。図7では、時系列データ抽出部22は、第1及び第2の送受信周期のビート信号から、掃引周波数のうちの離散周波数fを有する送信信号に対する時系列データ(電圧v11、時間t11)、(電圧v12、時間t12)、・・・を抽出する。そして、時系列データ抽出部22は、第1及び第2の送受信周期のビート信号から、掃引周波数のうちの離散周波数fを有する送信信号に対する時系列データ(電圧v21、時間t21)、(電圧v22、時間t22)、・・・を抽出する。さらに、時系列データ抽出部22は、第1及び第2の送受信周期のビート信号から、掃引周波数のうちの離散周波数fを有する送信信号に対する時系列データ(電圧v31、時間t31)、(電圧v32、時間t32)、・・・を抽出する。
呼吸数測定部23は、複数の時系列データのうちの最大振幅を有する時系列データの周期に基づいて、人間又は動物Tの呼吸数を測定する(ステップS3)。図8では、呼吸数測定部23は、5個の離散周波数を有する送信信号に対する、I成分及びQ成分を有する各5個の時系列データを取得する。そして、呼吸数測定部23は、I成分及びQ成分を有する各5個の時系列データのうちの最大振幅を有する時系列データ(信号周期が本来の呼吸周期を維持する。)の周期に基づいて、人間又は動物Tの呼吸数[回/min]=60/周期[sec]を測定する。一方で、呼吸数測定部23は、I成分及びQ成分を有する各5個の時系列データのうちの最大振幅以外を有する時系列データ(信号周期が本来の活動周期の半分となり得る。)の周期に基づいて、人間又は動物Tの呼吸数を測定しない。
このように、体表の変位が送信信号の波長の半分程度又は半分以下でしかないときでも、そして、人間又は動物Tの位置があまり変わらず同位置に留まるときでも、人間又は動物Tの呼吸数を誤検知なく高精度に測定することができる。
図9では、ビート信号取得部21は、I成分及びQ成分を有するビート信号を取得する(ステップS1)。そして、時系列データ抽出部22は、I成分及びQ成分を有するビート信号から、それぞれ、I成分及びQ成分を有する複数の時系列データを抽出する(ステップS2)。この結果が、図8のI成分及びQ成分を有する複数の時系列データである。
図9の左欄では、呼吸数測定部23は、I成分及び最大振幅を有する時系列データと、Q成分及び最大振幅を有する時系列データと、が同相であるときに(図3の中段と同様な状況であるが、呼吸数測定のための抽出データが異なる。)、これらの時系列データの間の加算結果の周期に基づいて、人間又は動物Tの呼吸数を測定する(ステップS3)。
図9の右欄では、呼吸数測定部23は、I成分及び最大振幅を有する時系列データと、Q成分及び最大振幅を有する時系列データと、が逆相であるときに(図3の下段と同様な状況であるが、呼吸数測定のための抽出データが異なる。)、これらの時系列データの間の減算結果の周期に基づいて、人間又は動物Tの呼吸数を測定する(ステップS3)。
このように、I成分又はQ成分及び最大振幅を有する時系列データと比べて、これらの時系列データの間の加算/減算結果は、振幅が約2倍に大きくなる。よって、人間又は動物Tの呼吸数をさらに誤検知なく高精度に測定することができる。
図10の左欄では、呼吸数測定部23は、最大振幅を有し最大値と最小値との間の中点値をゼロにオフセットした時系列データ(全期間T)での、負から正へのゼロクロス又は正から負へのゼロクロスの間隔t、t、t、tの中央値tに基づいて、人間又は動物Tの呼吸数[回/min]=60/中央値t[sec]を測定する(ステップS3)。
図10の右欄では、呼吸数測定部23は、最大振幅を有する時系列データ(全期間T)での、ピーク又はボトムの間隔t、tの中央値tに基づいて、人間又は動物Tの呼吸数[回/min]=60/中央値t[sec]を測定する(ステップS3)。
このように、最大振幅を有する時系列データは、距離の情報を含まないため、周囲の人の動き又は扉の開閉等による非周期的なノイズを含みやすい。そこで、ノイズの影響を受けやすいゼロクロス等の間隔の平均値ではなく、ノイズの影響を受けにくいゼロクロス等の間隔の中央値tに基づいて、人間又は動物Tの呼吸数をさらに誤検知なく高精度に測定することができる。
図11の左欄では、信頼度判定部24は、負から正へのゼロクロス又は正から負へのゼロクロスの間隔t、t、t、tについて、標準偏差が小さいほど、又は、全間隔が中央値tであると仮定したときの間隔数2(T/t-1)が実際の間隔数4と近いほど、人間又は動物Tの呼吸数の信頼度が高いと判定する(ステップS4、間隔数中の-1は、全期間Tの両端を考慮。)。あるいは、信頼度判定部24は、ピーク又はボトムの間隔t、tについて、標準偏差が小さいほど、又は、全間隔が中央値tであると仮定したときの間隔数T/t-1が実際の間隔数2と近いほど、人間又は動物Tの呼吸数の信頼度が高いと判定してもよい。そして、信頼度判定部24は、人間又は動物Tの呼吸数の信頼度が高いと判定したときには、人間又は動物Tの呼吸数を採用・出力してもよい。
図11の右欄では、信頼度判定部24は、負から正へのゼロクロス又は正から負へのゼロクロスの間隔t、t、t、tについて、標準偏差が大きいほど、又は、全間隔が中央値tであると仮定したときの間隔数2(T/t-1)が実際の間隔数4と遠いほど、人間又は動物Tの呼吸数の信頼度が低いと判定する(ステップS4、間隔数中の-1は、全期間Tの両端を考慮。)。あるいは、信頼度判定部24は、ピーク又はボトムの間隔t、tについて、標準偏差が大きいほど、又は、全間隔が中央値tであると仮定したときの間隔数T/t-1が実際の間隔数2と遠いほど、人間又は動物Tの呼吸数の信頼度が低いと判定してもよい。そして、信頼度判定部24は、人間又は動物Tの呼吸数の信頼度が低いと判定したときには、人間又は動物Tの呼吸数を棄却・非出力してもよい。
このように、最大振幅を有する時系列データは、距離の情報を含まないため、周囲の人の動き又は扉の開閉等による非周期的なノイズを含みやすい。そこで、ゼロクロス等の間隔のばらつき度合が小さい/大きいほど、人間又は動物Tの呼吸数の信頼度が高い/低いと判定したうえで、人間又は動物Tの呼吸数をさらに誤検知なく高精度に表示することができる。
(本開示の第2の呼吸数測定)
本開示の第2の呼吸数測定を図12から図15までに示す。ビート信号取得部21は、FMCWレーダの送受信信号間のビート信号を取得・記憶する(ステップS1)。差分信号算出部25は、異なる送受信周期のビート信号間の差分信号を算出する(ステップS5)。周波数スペクトル算出部26は、差分信号の周波数スペクトルを算出する(ステップS6)。差分信号及び周波数スペクトルは、図2の第2の従来技術と同様である。
短時間積算スペクトル算出部27は、人間又は動物Tの所望の最大呼吸数に対応する信号周期の半分以下の期間内で、周波数スペクトルの短時間積算スペクトルを算出する(ステップS7)。短時間積算測定部28は、人間又は動物Tの距離に対応する周波数の近傍での短時間積算スペクトルのピーク値の時間変化の周期に基づいて、人間又は動物Tの呼吸数[回/min]=60/周期[sec]を測定する(ステップS8)。
図12の左欄では、周波数スペクトルは、人間又は動物Tの距離に対応する周波数の近傍にピークを有し、周波数スペクトルのピーク値は、体表の変位に応じて時間変化する。図12の右欄では、短時間積算スペクトルも、人間又は動物Tの距離に対応する周波数の近傍にピークを有し、周波数スペクトルの積算時間は、後述の方針で設定される。
そして、図13の上段に示したように、体表の変位が、急激に変化するときには(例えば、胸又は腹が膨れる又はしぼむとき。)、差分信号は、振幅が大きくなる。すると、図13の下段に示したように、周波数スペクトルのピーク強度は、大きくなる。一方で、図13の上段に示したように、体表の変位が、ほとんど変化しないときには(例えば、胸又は腹が膨れ切った又はしぼみ切ったとき。)、差分信号は、振幅が小さくなる。すると、図13の下段に示したように、周波数スペクトルのピーク強度は、小さくなる。つまり、周波数スペクトルのピーク強度の時間変化は、本来の呼吸周期の1回分において、体表の変位が最大となる付近でも、第2の従来技術と同様に2個分の山に分裂してしまう。
しかし、図13の上段及び下段に示したように、体表の変位が、極大値をとるときでも(例えば、胸又は腹が膨れ切ったとき。)、短時間積算スペクトルのピーク強度も、極大値をとる。むろん、図13の上段及び下段に示したように、体表の変位が、急激に変化するときには(例えば、胸又は腹が膨れる又はしぼむとき。)、短時間積算スペクトルのピーク強度も、急激に変化する。つまり、短時間積算スペクトルのピーク強度の時間変化は、本来の呼吸周期の1回分において、第2の従来技術と異なり2個分の山に分裂しない。
ここで、周波数スペクトルの積算時間が、人間又は動物Tの所望の最大呼吸数に対応する信号周期の半分以上の期間であれば、短時間積算スペクトルのピーク強度の時間変化は、ピークの間のボトムをなまらせて、人間又は動物Tの呼吸数の測定精度を低くする。しかし、周波数スペクトルの積算時間が、人間又は動物Tの所望の最大呼吸数に対応する信号周期の半分以下の期間であれば、短時間積算スペクトルのピーク強度の時間変化は、ピークの間のボトムをなまらせず、人間又は動物Tの呼吸数の測定精度を高くする。
このように、体表の変位がほとんど変化しないときでも(例えば、胸又は腹が膨れ切ったとき。)、差分信号の振幅は小さくなるとともに、周波数スペクトルのピーク強度は落ち込むものの、短時間積算スペクトルのピーク強度は落ち込むことがない。よって、体表の変位が正弦波状に時間変化せずパルス状に時間変化するときでも、人間又は動物Tの呼吸数を誤検知なく高精度に測定することができる。
図13では、短時間積算測定部28は、短時間積算スペクトルのピーク値の時間変化での、ただ1組の隣接するピークの間の間隔に基づいて、人間又は動物Tの呼吸数[回/min]=60/ピーク間隔[sec]を測定する(ステップS8)。
このように、短時間積算スペクトルのピークは、距離の情報を含むため、周囲の人の動き又は扉の開閉等による非周期的なノイズを含まない。そこで、所望の測定周期が短時間の積算時間の2倍以上の長い周期である場合等には、すなわち、所望の測定呼吸数が非常に少ない呼吸数である場合等には、短時間積算スペクトルの複数組の隣接するピークの間の間隔ではなく、短時間積算スペクトルのただ1組の隣接するピークの間の間隔に基づいて、人間又は動物Tの呼吸数を簡便に測定することができる。
図14では、短時間積算測定部28は、呼吸数測定部23に代えて、人間又は動物Tのより少ない呼吸数を補完して測定する(ステップS8)。図15では、呼吸数測定部23は、短時間積算測定部28に代えて、人間又は動物Tのより多い呼吸数を補完して測定する(ステップS3)。図11の右欄では、呼吸数測定部23による測定結果の信頼度が低いときでも、呼吸数測定部23による測定結果が短時間積算測定部28による測定結果に近いときには、呼吸数測定部23による測定結果を採用・出力してもよい。
このように、人間又は動物Tの少ない呼吸数については、ゼロクロス等の間隔の統計精度が低い時系列データに基づく測定方法(ゼロクロス等が少ない。)ではなく、ピークの間の周期の測定精度が高い短時間積算スペクトルに基づく測定方法(周囲の人の動き又は扉の開閉等による非周期的なノイズを含まない。)を適用することができる。その一方で、人間又は動物Tの多い呼吸数については、ピークの間の周期の測定精度が低い短時間積算スペクトルに基づく測定方法(ピークの間のボトムをなまらせてしまう。)ではなく、ゼロクロス等の間隔の統計精度が高い時系列データに基づく測定方法(ゼロクロス等が多い。)を適用することができる。
(本開示の呼吸停止判定)
本開示の呼吸停止判定を図16から図19までに示す。ビート信号取得部21は、FMCWレーダの送受信信号間のビート信号を取得・記憶する(ステップS1)。差分信号算出部25は、異なる送受信周期のビート信号間の差分信号を算出する(ステップS5)。周波数スペクトル算出部26は、差分信号の周波数スペクトルを算出する(ステップS6)。差分信号及び周波数スペクトルは、図2の第2の従来技術と同様である。
長時間積算スペクトル算出部29は、人間又は動物Tの呼吸停止の有無判定の判定閾値となる期間内で、周波数スペクトルの長時間積算スペクトルを算出する(ステップS9)。活動停止判定部30は、人間又は動物Tの距離に対応する周波数の近傍での長時間積算スペクトルのピーク値に基づいて、人間又は動物Tの呼吸停止の有無を判定する(ステップS10、図16では呼吸ありと判定、図17では呼吸なしと判定。)。
図12の左欄では、周波数スペクトルは、人間又は動物Tの距離に対応する周波数の近傍にピークを有し、周波数スペクトルのピーク値は、体表の変位に応じて時間変化する。図12の右欄と同様に、長時間積算スペクトルも、人間又は動物Tの距離に対応する周波数の近傍にピークを有し、周波数スペクトルの積算時間は、後述の方針で設定される。
そして、図16の上段に示したように、体表の変位が、急激に変化するときには(例えば、胸又は腹が膨れる又はしぼむとき。)、差分信号は、振幅が大きくなる。すると、図16の下段に示したように、周波数スペクトルのピーク強度は、大きくなる。一方で、図16の上段に示したように、体表の変位が、ほとんど変化しないときには(例えば、胸又は腹が膨れ切った又はしぼみ切ったとき。)、差分信号は、振幅が小さくなる。すると、図16の下段に示したように、周波数スペクトルのピーク強度は、小さくなる。つまり、周波数スペクトルのピーク強度の時間変化は、本来の呼吸周期の1回分において、体表の変位が最大となる付近でも、第2の従来技術と同様に2個分の山に分裂してしまう。
しかし、図16の上段及び下段に示したように、体表の変位が、極大値をとるときでも(例えば、胸又は腹が膨れ切ったとき。)、長時間積算スペクトルのピーク強度は、有限値となる。むろん、図16の上段及び下段に示したように、体表の変位が、急激に変化するときでも(例えば、胸又は腹が膨れる又はしぼむとき。)、長時間積算スペクトルのピーク強度は、有限値となる。つまり、長時間積算スペクトルのピーク強度の時間変化は、本来の呼吸周期の数回分において、第2の従来技術と異なりほぼ一定の有限値となる。
一方で、図17の上段に示したように、体表の変位が、長時間にわたりまったくないときには、差分信号は、振幅変化がまったくなくなる。すると、図17の下段に示したように、周波数スペクトルのピーク強度は、ノイズレベルとなる。そして、図17の下段に示したように、長時間積算スペクトルのピーク強度も、ノイズレベルの積算値となる。
ここで、人間又は動物Tの呼吸周期が、人間又は動物Tの呼吸停止の有無判定の判定閾値となる期間以上の期間であれば、長時間積算スペクトルのピーク強度の時間変化は、ほぼ一定のノイズレベルとなる。しかし、人間又は動物Tの呼吸周期が、人間又は動物Tの呼吸停止の有無判定の判定閾値となる期間以下の期間であれば、長時間積算スペクトルのピーク強度の時間変化は、ほぼ一定の有限値となる。そこで、周波数スペクトルの積算時間は、人間又は動物Tの呼吸停止の有無判定の判定閾値となる期間に設定される。
このように、人間又は動物Tが上記の判定閾値となる期間内に呼吸停止していない/しているときには、長時間積算スペクトルのピーク強度は大きく/小さくなる。よって、体表の変位が正弦波状に時間変化せずパルス状に時間変化するときでも、人間又は動物Tの呼吸停止の有無を誤検知なく高精度に判定することができる。
図16及び図17では、呼吸停止判定部30は、長時間積算スペクトルの現在のピーク値と、長時間積算スペクトルのピーク値についての、上記の判定閾値となる期間より長い期間内での移動平均値と、の間の差分値に基づいて、人間又は動物Tの呼吸停止の有無を判定する(ステップS10)。具体的には、呼吸停止判定部30は、長時間積算スペクトルの現在のピーク値が、上記の移動平均値(この移動平均値は、時間変化する。)と比べて所定値以上も小さいときに、人間又は動物Tの呼吸停止を判定する。
図16及び図17では、呼吸停止判定部30は、長時間積算スペクトルの現在のピーク値と、人間又は動物Tの不存在時においての、長時間積算スペクトルのピーク値と、の間の差分値に基づいて、人間又は動物Tの呼吸停止の有無を判定してもよい(ステップS10)。具体的には、呼吸停止判定部30は、長時間積算スペクトルの現在のピーク値が、上記の不存在時ピーク値(この不存在時ピーク値は、時間変化しない。)と比べて所定値以上しか大きくないときに、人間又は動物Tの呼吸停止を判定してもよい。
このように、長時間積算スペクトルのピーク強度が大きいか/小さいかを、具体的な閾値(移動平均値又は不存在時ピーク値。)を用いて判定することができる。よって、人間又は動物Tの呼吸停止の有無をさらに誤検知なく高精度に判定することができる。
図18では、呼吸停止判定部30は、長時間積算スペクトルのピーク周波数と、人間又は動物Tの距離に対応する周波数と、の間の差分値が所定値より大きいときに、長時間積算スペクトルのピーク値に関わらず、人間又は動物Tの呼吸停止の判定を行う(ステップS10)。具体的には、長時間積算スペクトルのピーク強度は、ある時刻において、急激に減少しているものの、ピーク強度に対する呼吸停止判定閾値に達していない。しかし、長時間積算スペクトルのピーク周波数は、当該時刻において、人間又は動物Tの距離に対応する周波数から、大きく変化しているとともに、ピーク周波数に対する呼吸停止判定閾値に達している。これは、周囲の扇風機等のノイズ源があり人間又は動物Tの呼吸と比べて影響が大きくなったからと考えられる。そこで、呼吸停止判定部30は、長時間積算スペクトルのピーク値に関わらず、人間又は動物Tの呼吸停止の判定を行う。
図19では、呼吸停止判定部30は、長時間積算スペクトルのピーク周波数と、人間又は動物Tの距離に対応する周波数と、の間の差分値が所定値より小さいときに、長時間積算スペクトルのピーク値に基づく、人間又は動物Tの呼吸停止の有無判定を実行する(ステップS10)。具体的には、長時間積算スペクトルのピーク強度は、ある時刻において、急激に減少しているものの、ピーク強度に対する呼吸停止判定閾値に達していない。そして、長時間積算スペクトルのピーク周波数は、当該時刻において、人間又は動物Tの距離に対応する周波数から、あまり変化していないことから、ピーク周波数に対する呼吸停止判定閾値に達していない。これは、周囲の扇風機等のノイズ源がなく人間又は動物Tがわずかに動いたのみであるからと考えられる。そこで、呼吸停止判定部30は、長時間積算スペクトルのピーク値に基づく、人間又は動物Tの呼吸停止の有無判定を実行する。
このように、周囲の扇風機等のノイズ源があるときには(長時間積算スペクトルのピーク周波数の変化量は大きい。)、人間又は動物Tの呼吸停止の判定を行う。一方で、人間又は動物Tがわずかに動いたのみであるときには(長時間積算スペクトルのピーク周波数の変化量は小さい。)、人間又は動物Tの呼吸停止の有無判定を実行する。よって、人間又は動物Tの呼吸停止の有無をさらに誤検知なく高精度に判定することができる。
(本開示の睡眠状態判定)
睡眠状態判定部31は、呼吸数測定部23が測定した人間又は動物Tの呼吸数と、信頼度判定部24が判定した人間又は動物Tの呼吸数の信頼度と、短時間積算測定部28が測定した人間又は動物Tの呼吸数と、呼吸停止判定部30が判定した人間又は動物Tの呼吸停止の有無と、に基づいて、人間又は動物Tの睡眠時の無呼吸症候群等を監視する。
本実施形態では、人間又は動物Tの呼吸数を測定している。変形例として、人間又は動物Tの活動量(呼吸数、心拍数及び体動等を含む。)を測定してもよい。
本実施形態では、周波数スペクトル算出部26は、周波数スペクトルを算出するが、呼吸数測定部23及び短時間積算測定部28は、周波数スペクトルを算出しない。そして、短時間積算スペクトル算出部27及び長時間積算スペクトル算出部29は、遠距離を含む距離ビンではなく、近距離までの距離ビンにおいて、周波数スペクトルを積算する。さらに、短時間積算測定部28及び呼吸停止判定部30は、周波数スペクトルではなく、短時間積算スペクトル及び長時間積算スペクトルにおいて、ピークサーチを実行する。よって、呼吸数測定装置2の全体として、メモリ量及び計算負荷を削減することができる。
本開示の活動量測定装置、活動量測定システム、活動量測定プログラム及び活動量測定方法は、人間又は動物の活動量(呼吸数、心拍数及び体動等を含む。)を測定することができ、特に人間又は動物の睡眠時の無呼吸症候群等を監視することができる。
S:呼吸数測定システム
T:人間又は動物
1:FMCWレーダ送受信装置
2:呼吸数測定装置
21:ビート信号取得部
22:時系列データ抽出部
23:呼吸数測定部
24:信頼度判定部
25:差分信号算出部
26:周波数スペクトル算出部
27:短時間積算スペクトル算出部
28:短時間積算測定部
29:長時間積算スペクトル算出部
30:呼吸停止判定部
31:睡眠状態判定部

Claims (13)

  1. FMCWレーダの送受信信号間のビート信号を取得するビート信号取得部と、
    複数の送受信周期の前記ビート信号から、掃引周波数のうちの複数の離散周波数を有する送信信号に対する複数の時系列データを抽出する時系列データ抽出部と、
    複数の前記時系列データのうちの最大振幅を有する前記時系列データの周期に基づいて、前記FMCWレーダを照射される測定対象の活動量を測定する活動量測定部と、
    を備えることを特徴とする活動量測定装置。
  2. 前記ビート信号取得部は、I成分及びQ成分を有する前記ビート信号を取得し、
    前記時系列データ抽出部は、I成分及びQ成分を有する前記ビート信号から、それぞれ、I成分及びQ成分を有する複数の前記時系列データを抽出し、
    前記活動量測定部は、I成分及び最大振幅を有する前記時系列データと、Q成分及び最大振幅を有する前記時系列データと、が同相/逆相であるときに、これらの前記時系列データの間の加算/減算結果の周期に基づいて、前記測定対象の活動量を測定する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の活動量測定装置。
  3. 前記活動量測定部は、(1)最大振幅を有し最大値と最小値との間の中点値をゼロにオフセットした前記時系列データでの、負から正へのゼロクロス若しくは正から負へのゼロクロスの間隔の中央値に基づいて、又は、(2)最大振幅を有する前記時系列データでの、ピーク若しくはボトムの間隔の中央値に基づいて、前記測定対象の活動量を測定する
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の活動量測定装置。
  4. 前記負から正へのゼロクロス若しくは前記正から負へのゼロクロスの間隔について、又は、前記ピーク若しくは前記ボトムの間隔について、標準偏差が小さい/大きいほど、又は、全間隔が前記中央値であると仮定したときの間隔数が実際の間隔数と近い/遠いほど、前記測定対象の活動量の信頼度が高い/低いと判定する信頼度判定部、
    を備えることを特徴とする、請求項3に記載の活動量測定装置。
  5. 異なる送受信周期の前記ビート信号間の差分信号を算出する差分信号算出部と、
    前記差分信号の周波数スペクトルを算出する周波数スペクトル算出部と、
    前記測定対象の所望の最大活動量に対応する信号周期の半分以下の期間内で、前記周波数スペクトルの短時間積算スペクトルを算出する短時間積算スペクトル算出部と、
    前記測定対象の距離に対応する周波数の近傍での前記短時間積算スペクトルのピーク値の時間変化の周期に基づいて、前記測定対象の活動量を測定する短時間積算測定部と、
    を備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の活動量測定装置。
  6. 前記短時間積算測定部は、前記短時間積算スペクトルのピーク値の時間変化での、ただ1組の隣接するピークの間の間隔に基づいて、前記測定対象の活動量を測定する
    ことを特徴とする、請求項5に記載の活動量測定装置。
  7. 前記短時間積算測定部は、前記測定対象のより低い活動量を補完して測定し、前記活動量測定部は、前記測定対象のより高い活動量を補完して測定する
    ことを特徴とする、請求項5又は6に記載の活動量測定装置。
  8. 異なる送受信周期の前記ビート信号間の差分信号を算出する差分信号算出部と、
    前記差分信号の周波数スペクトルを算出する周波数スペクトル算出部と、
    前記測定対象の活動停止の有無判定の判定閾値となる期間内で、前記周波数スペクトルの長時間積算スペクトルを算出する長時間積算スペクトル算出部と、
    前記測定対象の距離に対応する周波数の近傍での前記長時間積算スペクトルのピーク値に基づいて、前記測定対象の活動停止の有無を判定する活動停止判定部と、
    を備えることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の活動量測定装置。
  9. 前記活動停止判定部は、(1)前記長時間積算スペクトルの現在のピーク値と、前記長時間積算スペクトルのピーク値についての、前記判定閾値となる期間より長い期間内での移動平均値と、の間の差分値に基づいて、又は、(2)前記長時間積算スペクトルの現在のピーク値と、前記測定対象の不存在時においての、前記長時間積算スペクトルのピーク値と、の間の差分値に基づいて、前記測定対象の活動停止の有無を判定する
    ことを特徴とする、請求項8に記載の活動量測定装置。
  10. 前記活動停止判定部は、前記長時間積算スペクトルのピーク周波数と、前記測定対象の距離に対応する周波数と、の間の差分値が所定値より大きいときに、前記長時間積算スペクトルのピーク値に関わらず、前記測定対象の活動停止の判定を行う
    ことを特徴とする、請求項8又は9に記載の活動量測定装置。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の活動量測定装置と、前記FMCWレーダのレーダ送受信装置と、を備えることを特徴とする活動量測定システム。
  12. FMCWレーダの送受信信号間のビート信号を取得するビート信号取得ステップと、
    複数の送受信周期の前記ビート信号から、掃引周波数のうちの複数の離散周波数を有する送信信号に対する複数の時系列データを抽出する時系列データ抽出ステップと、
    複数の前記時系列データのうちの最大振幅を有する前記時系列データの周期に基づいて、前記FMCWレーダを照射される測定対象の活動量を測定する活動量測定ステップと、
    を順にコンピュータに実行させるための活動量測定プログラム。
  13. FMCWレーダの送受信信号間のビート信号を取得するビート信号取得ステップと、
    複数の送受信周期の前記ビート信号から、掃引周波数のうちの複数の離散周波数を有する送信信号に対する複数の時系列データを抽出する時系列データ抽出ステップと、
    複数の前記時系列データのうちの最大振幅を有する前記時系列データの周期に基づいて、前記FMCWレーダを照射される測定対象の活動量を測定する活動量測定ステップと、
    を順に備えることを特徴とする活動量測定方法。
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