JP2022032190A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者に不測の不利益を与えることを抑制する遊技機を提供する。【解決手段】遊技機は、当否判定の実行回数の計数値が規定値に到達したことに基づいて可変始動口への遊技球の入球が容易になる入球容易状態に移行させ、所定回数の当否判定が実行されるかまたは特別遊技が実行されると入球容易状態を終了させる。また、状態復帰手段により復帰した状態が、入球容易状態で所定回数の当否判定が実行されて入球容易状態が終了した後の終了後状態である場合に、終了後状態である旨を報知する。【選択図】図9

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関する。
従来、この種の遊技機としては、始動口への遊技球の入球に基づいて変動表示装置で行われる変動表示ゲームが大当り状態となってから、変動表示ゲームを規定回数行っても次の大当り状態が発生しない場合に、特定遊技状態を発生させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特定遊技状態では、普通変動表示ゲームの1回のゲームにかかる時間を短縮したり(普図時短状態)、普通変動表示ゲームで特定結果が導出された場合に普通変動入賞装置の開放時間を延長したりしている。
特開2005-52345号公報
上述した特定遊技状態(入球容易状態)は、当否判定が規定回数行われても、大当りにならなかった場合に発生するものであり、所謂はまりの天井に到達した場合に、遊技者を救済するものである。しかしながら、その特定遊技状態で当否判定がさらに所定回数行われても大当りにならずに、特定遊技状態が終了する可能性もある。そのようにして特定遊技状態が終了した後の状態では、当否判定の回数が既に規定回数を超過しているため、当否判定が何回行われても特定遊技状態が発生することがなく、遊技者に不利な状態となる。また、遊技機が、電源遮断後に電源復帰する際に、電源遮断前の状態から遊技を再開可能な構成の場合、特定遊技状態が終了した後の状態が引き継がれて、遊技者に不測の不利益を与えるおそれがある。
本発明の遊技機は、遊技者に不測の不利益を与えるのを抑制することを主目的とする。
本発明の遊技機は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の遊技機は、
遊技球の入球の可能性が変化する可変始動口を含む始動口と、
前記始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果が当りの場合に特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記当否判定の実行回数を計数し、前記特別遊技が実行されると、計数した計数値を初期値にリセットする計数手段と、
前記計数値が規定値に到達したことに基づいて前記可変始動口への遊技球の入球が容易になる入球容易状態に移行させ、所定回数の前記当否判定が実行されるかまたは前記特別遊技が実行されると前記入球容易状態を終了させる入球容易状態移行手段と、
遊技機の状態を含む遊技情報を記憶する情報記憶手段と、
電源投入時に所定の消去操作が行われた場合には、前記情報記憶手段に記憶されている遊技情報を消去して初期状態から復帰させ、電源投入時に前記消去操作が行われなかった場合には、前記情報記憶手段に記憶されている遊技情報に基づいて電源遮断前の状態から復帰可能な状態復帰手段と、
遊技機の状態を報知する報知手段と、
を備え、
前記報知手段は、前記状態復帰手段により復帰した状態が、前記入球容易状態で前記所定回数の前記当否判定が実行されて該入球容易状態が終了した後の終了後状態である場合に、該終了後状態である旨を報知する
ことを要旨とする。
本発明の第1の遊技機では、当否判定の実行回数の計数値が規定値に到達したことに基づいて可変始動口への遊技球の入球が容易になる入球容易状態に移行させ、所定回数の当否判定が実行されるかまたは特別遊技が実行されると入球容易状態を終了させる。また、状態復帰手段により復帰した状態が、入球容易状態で所定回数の当否判定が実行されて入球容易状態が終了した後の終了後状態である場合に、終了後状態である旨を報知する。終了後状態は、特別遊技が実行されて入球容易状態が終了したものではなく、計数値がリセットされずに規定値を超えた値になっているため、当否判定の実行を繰り返しても計数値が規定値に到達して入球容易状態となることはない。このため、終了後状態で復帰すると遊技者に不利となり、状態を認識していない遊技者に不測の不利益を与えるおそれがある。そこで、終了後状態である旨を報知することで、遊技ホールの管理者に対して初期状態から復帰を促すと共に遊技機の状態を遊技者に認識させることが可能となる。したがって、復帰の状態によって遊技者に不測の不利益を与えるのを抑制することができる。
本発明の第2の遊技機は、
遊技球の入球の可能性が変化する可変始動口を含む始動口と、
前記始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果が当りの場合に特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記当否判定の実行回数を計数し、前記特別遊技が実行されると、計数した計数値を初期値にリセットする計数手段と、
前記計数値が規定値に到達したことに基づいて前記可変始動口への遊技球の入球が容易になる入球容易状態に移行させ、所定回数の前記当否判定が実行されるかまたは前記特別遊技が実行されると前記入球容易状態を終了させる入球容易状態移行手段と、
前記特別遊技の終了後に、前記当否判定で当りと判定する当り確率を低確率状態よりも高い高確率状態に移行可能な高確率状態移行手段と、
遊技機の状態を含む遊技情報を記憶する情報記憶手段と、
電源投入時に所定の消去操作が行われた場合には、前記情報記憶手段に記憶されている遊技情報を消去して初期状態から復帰させ、電源投入時に前記消去操作が行われなかった場合には、前記情報記憶手段に記憶されている遊技情報に基づいて電源遮断前の状態から復帰可能な状態復帰手段と、
遊技機の状態を報知する報知手段と、
を備え、
前記計数手段は、前記低確率状態で前記当否判定の実行回数を計数し、
前記報知手段は、前記状態復帰手段により復帰した状態が、前記入球容易状態で前記所定回数の前記当否判定が実行されて該入球容易状態が終了した後の終了後状態である場合に、該終了後状態である旨を報知する
ことを要旨とする。
本発明の第2の遊技機では、当否判定の実行回数の計数値が規定値に到達したことに基づいて可変始動口への遊技球の入球が容易になる入球容易状態に移行させ、所定回数の当否判定が実行されるかまたは特別遊技が実行されると入球容易状態を終了させる。また、特別遊技の終了後に、当否判定で当りと判定する当り確率を低確率状態よりも高い高確率状態に移行可能であり、低確率状態で当否判定の実行回数を計数する。また、状態復帰手段により復帰した状態が、入球容易状態で所定回数の当否判定が実行されて入球容易状態が終了した後の終了後状態である場合に、終了後状態である旨を報知する。終了後状態は、特別遊技が実行されて入球容易状態が終了したものではなく、計数値がリセットされずに規定値を超えた値になっているため、低確率状態で当否判定の実行を繰り返しても計数値が規定値に到達して入球容易状態となることはない。このため、終了後状態で復帰すると遊技者に不利となり、状態を認識していない遊技者に不測の不利益を与えるおそれがある。そこで、終了後状態である旨を報知することで、遊技ホールの管理者に対して初期状態から復帰を促すと共に遊技機の状態を遊技者に認識させることが可能となる。したがって、復帰の状態によって遊技者に不測の不利益を与えるのを抑制することができる。
本発明の第3の遊技機は、
遊技球の入球の可能性が変化する可変始動口を含む始動口と、
前記始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果が当りの場合に特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記当否判定の実行回数を計数し、前記特別遊技が実行されると、計数した計数値を初期値にリセットする計数手段と、
前記計数値が規定値に到達したことに基づいて前記可変始動口への遊技球の入球が容易になる入球容易状態に移行させ、所定回数の前記当否判定が実行されるかまたは前記特別遊技が実行されると前記入球容易状態を終了させる入球容易状態移行手段と、
遊技機の状態を含む遊技情報を記憶する情報記憶手段と、
電源投入時に所定の消去操作が行われた場合には、前記情報記憶手段に記憶されている遊技情報を消去して初期状態から復帰させ、電源投入時に前記消去操作が行われなかった場合には、前記情報記憶手段に記憶されている遊技情報に基づいて電源遮断前の状態から復帰可能な状態復帰手段と、
遊技機の状態を報知する報知手段と、
を備え、
前記報知手段は、前記状態復帰手段により復帰した状態が、前記入球容易状態で前記所定回数の前記当否判定が実行されて該入球容易状態が終了した後の終了後状態である場合に、該終了後状態である旨を報知し、遊技中に前記入球容易状態で前記所定回数の前記当否判定が実行されて前記終了後状態になっても、該終了後状態である旨を報知しない
ことを要旨とする。
本発明の第3の遊技機では、当否判定の実行回数の計数値が規定値に到達したことに基づいて可変始動口への遊技球の入球が容易になる入球容易状態に移行させ、所定回数の当否判定が実行されるかまたは特別遊技が実行されると入球容易状態を終了させる。また、状態復帰手段により復帰した状態が、入球容易状態で所定回数の当否判定が実行されて入球容易状態が終了した後の終了後状態である場合に、終了後状態である旨を報知する。一方で、遊技中に入球容易状態で所定回数の当否判定が実行されて終了後状態になっても、終了後状態である旨を報知しない。終了後状態は、特別遊技が実行されて入球容易状態が終了したものではなく、計数値がリセットされずに規定値を超えた値になっているため、当否判定の実行を繰り返しても計数値が規定値に到達して入球容易状態となることはない。このため、終了後状態で復帰すると遊技者に不利となり、状態を認識していない遊技者に不測の不利益を与えるおそれがある。そこで、終了後状態である旨を報知することで、遊技ホールの管理者に対して初期状態から復帰を促すと共に遊技機の状態を遊技者に認識させることが可能となる。したがって、復帰の状態によって遊技者に不測の不利益を与えるのを抑制することができる。ただし、遊技中に入球容易状態が終了して終了後状態になった場合は、遊技者に不測の状態とはいえず、当否判定で当らない印象を与えて却って遊技意欲を低下させるおそれがあるため、遊技中に移行した終了後状態は報知しないものとした。
本発明の各遊技機において、報知手段として複数の報知手段(機器)を備え、報知手段によって報知の終了時期が異なるものとしてもよい。例えば、報知手段として、少なくとも、電源投入後所定時間までまたは遊技を開始するまで(所定の操作が行われるまで)報知するものと、特別遊技が実行されるまで報知するものと、を備えていてもよい。複数の報知手段を用いることにより、終了後状態であることをより強く報知することができる。また、いずれかの報知手段が報知を終了しても、他の報知手段が報知を継続している場合があるから、遊技機の状態を遊技者に認識させやすいものとなる。また、遊技中に演出を行う演出機器を報知手段としてもよく、演出機器での報知は、電源投入後所定時間までまたは遊技を開始するまで行うものなどとすればよい。また、演出機器での報知は、電源投入後(遊技が開始されてから)、大当りが生起せずに遊技が中断または終了した後にも行うものとしてもよい。即ち、演出機器は、遊技が中断または終了して遊技機が待機状態になると、待機状態中に再び報知を開始するものとしてもよい。このようにすれば、終了後状態であることをより強く報知することができる。なお、待機状態から遊技が再開されたときに、再度報知を中断し、大当りが生起するまで断続的に報知を継続してもよい。
本発明の遊技機によれば、遊技者に不測の不利益を与えるのを抑制することができる。
本発明のパチンコ機1の正面図である。 パチンコ機1の裏面図である。 パチンコ機1が有する遊技盤20の概略構成図である。 パチンコ機1の電気的な構成を示すブロック図である。 演出表示装置38の演出表示の一例を示す説明図である。 パチンコ機1の仕様を説明する説明図である。 主制御装置60のCPU60aにより実行される主制御処理の一例を示すフローチャートである。 電源投入処理の一例を示すフローチャートである。 状態報知装置37の点灯態様の一例を示す説明図である。 始動入賞処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄変動表示関連処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄変動表示関連処理の一例を示すフローチャートである。 時短フラグ設定処理の一例を示すフローチャートである。 時短フラグ設定処理の一例を示すフローチャートである。 大当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。 大当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。 遊技状態の遷移の一例を示す説明図である。 状態報知演出処理の一例を示すフローチャートである。 状態報知演出における画面表示の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明のパチンコ機1の正面図であり、図2は、パチンコ機1の裏面図であり、図3は、パチンコ機1が有する遊技盤20の概略構成図であり、図4は、パチンコ機1の電気的な構成を示すブロック図である。本実施例では、始動口に遊技球が入球したことを契機として特別図柄の変動表示を開始し、当該特別図柄が所定の大当り図柄で停止表示されると、大当り遊技(特別遊技)を開始する、いわゆるセブン機タイプ(第1種タイプ)の遊技機に本発明を適用した例について説明する。
[パチンコ機1の外観構成]
本実施例のパチンコ機1は、図1に示すように、前面枠(ガラス枠)3に嵌め込まれたガラス板(透明板)4を介して盤面が視認可能に配置された遊技盤20と、遊技球を貯留する上受け皿11および下受け皿12と、上受け皿11に貯留されている遊技球を遊技盤20へ発射するための発射ハンドル13と、を備える。本実施例のパチンコ機1は、プリペイドカードに対応したCR機であり、当該パチンコ機1の左側には、プリペイドカードの読み書きを行うためのCRユニット50が設けられている。
前面枠3は、内枠5に嵌め込まれており、左側の上下に設けられたヒンジを支点として内枠5に対して開閉可能となっている。また、内枠5は、外枠2に嵌め込まれており、左側の上下に設けられたヒンジを支点として外枠2に対して開閉可能となっている。前面枠3と内枠5は、略長方形状のプラスティック製の枠体として構成されている。一方、外枠2は、略長方形状の木製の枠体として構成されており、遊技ホールの島設備の島枠に固定される。
前面枠3の上部左右には、遊技の進行に伴って種々の効果音を鳴らしたり遊技者に対して注意喚起するための警告音を鳴らしたりするスピーカ14が設けられている。また、前面枠3には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ(ランプ)15が複数設けられている。
上受け皿11には賞球や貸球が払い出されるようになっている。上受け皿11の上面右部には、CRユニット50に挿入されたプリペイドカードの残高等を表示する精算表示装置52が配設され、当該精算表示装置52には、遊技球の貸し出しを指示する球貸ボタン53と、CRユニット50に挿入されているプリペイドカードの精算(返却)を指示する精算ボタン54と、が設けられている。また、上受け皿11の上面中央部には、遊技者の操作に応じて各種演出を行うための演出ボタン16が配設されている。下受け皿12は上受け皿11から溢れた球を受けることができるようになっている。
パチンコ機1の裏側の内枠5には、図2に示すように、球タンク77とタンクレール78と払出装置72とが設けられている。払出装置72は、遊技盤20に設けられる各入賞口に遊技球が入球すると、予め定められた数の遊技球を、賞球として、球タンク77からタンクレール78を介して上受け皿11に払い出す。また、払出装置72は、球貸ボタン53が操作されると、貸球を上受け皿11に払い出す。
発射ハンドル13は、下受け皿12の右方に設けられており、遊技者により時計回りに回動操作されると、図示しない発射装置が有する発射モータ83(図4参照)が作動し、発射ハンドル13の回動操作量に応じた発射威力で遊技球を1球ずつ遊技盤20へ向けて打ち出す。
[遊技盤20の構成]
遊技盤20は、図3に示すように、外レール21aと内レール21bとによって囲まれる遊技領域21が形成されている。この遊技盤20は、遊技領域21の略中央部に設けられた演出表示装置38と、演出表示装置38の周囲に配置されたワープ入口やワープ樋,ステージ等を含むセンター役物39と、センター役物39の右方に配置された普通図柄作動ゲート22と、遊技領域21の下部に配置された第1始動口23と、普通図柄作動ゲート22の下方に配置された開閉式の第2始動口24と、遊技領域21の右下部に配置された大入賞口25と、遊技領域21の左下部に配置された常時開放の普通入賞口26と、何れの入賞口にも入らなかった遊技球を回収するためのアウト口29と、を備える。また、遊技盤20には、遊技領域21を流下する遊技球をガイドしたり弾いたりする多数の釘21cが植設されている。
第2始動口24は、普通電動役物として構成される可変式の入球口であり、左右一対の開閉羽根(開閉部材)24bと、開閉羽根24bを作動させる第2始動口ソレノイド24c(図4参照)と、を備える。この第2始動口24は、通常は、開閉羽根24bが直立して遊技球の入球が困難な通常状態とされており、普通図柄が当り図柄で停止表示されて当り遊技(普通図柄当り遊技)が実行されるときに、第2始動口ソレノイド24cによって開閉羽根24bが左右に開くことにより、遊技球の入球が容易な開放状態とされる。第2始動口24には、遊技球の入球を検知してその入球数をカウントするための第2始動口スイッチ24a(図4参照)が取り付けられている。第2始動口24は、第2始動口スイッチ24aが遊技球の入球を規定数カウントするか、規定数カウントする前に予め定められた最大開放時間が経過すると閉鎖される。
大入賞口25は、特別電動役物として構成される可変式の入球口であり、開閉板(開閉部材)25bと、開閉板25bを作動させる大入賞口ソレノイド25c(図4参照)と、を備える。この大入賞口25は、通常は、開閉板25bによって塞がれて遊技球の入球が不能な閉鎖状態とされており、特別図柄が大当り図柄で停止表示されて大当り遊技が実行されるときに、大入賞口ソレノイド25cによって開閉板25bが手前に開くことにより、遊技球の入球が可能な開放状態とされる。大入賞口25には、遊技球の入球を検知してその入球数をカウントするための大入賞口スイッチ25a(図4参照)が取り付けられている。大入賞口25は、大入賞口スイッチ25aが遊技球の入球を規定数カウントするか、規定数カウントする前に予め定められた最大開放時間が経過すると閉鎖される(ラウンド遊技)。大当り遊技は、上記ラウンド遊技を予め定められた所定回数繰り返すことにより行われる。
第1始動口23は、遊技者が遊技球を遊技領域21の左側領域(第1遊技領域)に流下させるように発射ハンドル13を回動操作(いわゆる左打ち)することにより遊技球を入球させることができる。一方、第2始動口24と大入賞口25は、左打ちによって遊技球を入球させることは不可能であり、遊技球を遊技領域21の右側領域(第2遊技領域)に流下させるように発射ハンドル13を回動操作(いわゆる右打ち)することにより遊技球を入球させることができる。もっとも、第2始動口24および大入賞口25は、可変式の入賞口であり、それぞれ、普通図柄が当選した場合,特別図柄が大当りで当選した場合に開放されてはじめて遊技球が入球可能となる。
遊技盤20の右下部には、第1特別図柄表示装置(第1特図表示装置)31と、第2特別図柄表示装置(第2特図表示装置)32と、第1特別図柄保留数表示装置(第1特図保留数表示装置)33と、第2特別図柄保留数表示装置(第2特図保留数表示装置)34と、普通図柄表示装置(普図表示装置)35と、普通図柄保留数表示装置(普図保留数表示装置)36と、状態報知装置37と、が配置されている。
第1特図表示装置31および第2特図表示装置32は、本実施例では、7セグメント表示装置として構成されており、各セグメントの点灯と消灯との組み合わせにより複数種類の表示態様を表現する。第1特図表示装置31および第2特図表示装置32は、始動口への遊技球の入球に基づいて表示態様を順次切り替えることにより特別図柄の変動表示を開始し、所定の変動時間が経過したときに予め定められた複数の停止表示態様の何れかで停止表示することにより特別図柄を停止表示する。そして、特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、大当り遊技が実行される。第1特図表示装置31は、第1始動口23への遊技球の入球に基づいて特別図柄を変動表示する第1始動口入球用の表示装置であり、第2特図表示装置32は、第2始動口24への遊技球の入球に基づいて特別図柄を変動表示する第2始動口入球用の表示装置である。なお、第1特図表示装置31により表示される特別図柄を第1特別図柄(第1特図)とも呼び、第2特図表示装置32により表示される特別図柄を第2特別図柄(第2特図)とも呼ぶ。
特別図柄の変動表示中や大当り遊技中に第1始動口23に遊技球が入球した場合、第1特別図柄の変動表示を所定数(例えば4個)まで保留し、現在の変動表示が終了した後に、保留している第1特別図柄の変動表示を順次開始する。第1特別図柄の保留数は、第1特図保留数表示装置33に表示される。また、特別図柄の変動表示中や大当り遊技中に第2始動口24に遊技球が入球した場合、第2特別図柄の変動表示を所定数(例えば4個)まで保留し、現在の変動表示が終了した後に、保留している第2特別図柄の変動表示を順次開始する。第2特別図柄の保留数は、第2特図保留数表示装置34に表示される。
普図表示装置35は、本実施例では、複数の表示部(LED)を有するLED表示装置として構成されている。普図表示装置35は、普通図柄作動ゲート22に設けられたゲートスイッチ22aが遊技球を検知したことに基づいて、複数の表示部のそれぞれについて点灯と消灯とを繰り返すことにより普通図柄を変動表示し、所定の変動時間が経過すると、複数の表示部のそれぞれについて点灯あるいは消灯することにより普通図柄を停止表示する。そして、複数の表示部のうち特定の表示部が点灯している場合が当り図柄となり、それ以外の場合が外れ図柄となる。普通図柄が当り図柄で停止表示されると、第2始動口24が開放される。
普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート22を通過した場合、普通図柄の変動表示を所定数(例えば4個)まで保留し、現在の変動表示が終了した後に、保留している普通図柄の変動表示を順次開始する。普通図柄の保留数は、普図保留数表示装置36に表示される。
状態報知装置37は、本実施例では、複数(例えば上下2つ)の表示部(LED)を有するLED表示装置として構成されている。状態報知装置37は、各表示部を遊技状態に応じて点灯または消灯し、点灯と消灯の組合せにより遊技状態を報知する。なお、点灯と消灯の組合せの態様および報知する遊技状態の詳細については、後述する。
演出表示装置38は、液晶ディスプレイ等により構成される画像表示装置であり、表示画面上で特別図柄に対応する疑似図柄としての演出図柄381L,381C,381Rの表示の他、リーチ演出や予告演出、キャラクタ演出(キャラクタ383の表示)等の様々な演出表示を行う。図5は、演出表示装置38の演出表示の一例を示す説明図である。図示するように、演出表示装置38の表示画面の中央部には、数字や英字、文字、記号、キャラクタ等からなる左,中,右の3つの演出図柄381L,381C,381Rが表示される。3つの演出図柄381L,381C,381Rは、始動口(第1始動口23または第2始動口24)に遊技球が入球すると、上から下へスクロールするように変動表示され、所定の変動時間が経過すると、左,右,中の順に停止表示される。右の演出図柄381Rが停止表示されたときに当該右の演出図柄381Rが左の演出図柄381Lと一致しなかったときには、外れ(通常外れ)となる。一方、右の演出図柄381Rが左の演出図柄381Lと一致したときには、リーチとなり、リーチ演出に移行する。そして、当該リーチ演出を経て中の演出図柄381Cが停止表示されたときに当該中の演出図柄381Cが左右の演出図柄381L,381Rと一致しなかったとき(例えば、「767」など)には、外れとなり(リーチ外れ)、中の演出図柄381Cが左右の演出図柄381L,381Rと一致したとき(例えば、「777」など)には、大当りとなる。なお、リーチ演出には、ノーマルリーチや、ノーマルリーチから発展し大当り期待度の高いSPリーチ等がある。
また、演出表示装置38の表示画面内には、図5に示すように、保留図柄382も表示される。保留図柄382は、現在の遊技状態が通常状態のときには、第1特別図柄の保留記憶に対応する図柄となる。即ち、現在の遊技状態が通常状態のときには、第1特別図柄の変動表示中に第1始動口23に遊技球が入球する毎に右側から順に1つずつ追加表示され、第1特別図柄の変動表示が開始される毎に始動入球時とは逆側から1つずつ消去される。また、保留図柄382は、現在の遊技状態が時短状態または確変状態(時短状態を含む)のときには、第2特別図柄の保留記憶に対応する図柄となる。即ち、遊技状態が時短状態または確変状態のときには、第2特別図柄の変動表示中に第2始動口24に遊技球が入球する毎に右側から順に1つずつ追加表示され、第2特別図柄の変動表示が開始される毎に始動入球時とは逆側から1つずつ消去される。
[制御回路の構成]
また、パチンコ機1は、図4に示すように、その制御回路として、主制御装置60と、払出制御装置70と、発射制御装置80と、サブ統合制御装置90と、演出表示制御装置91と、電源基板95(図2参照)と、を備える。主制御装置60は、CPU60aを中心としたマイクロプロセッサとして構成され、CPU60aの他に、処理プログラムやテーブルを記憶するROM60b,処理プログラムの実行に際してデータを一時的に記憶するRAM60c,入出力ポート,通信ポートなどを備える。なお、図示しないが、払出制御装置70や発射制御装置80も同様に、CPUを中心としたマイクロプロセッサとして構成され、CPUの他に、ROM,RAM,入出力ポート,通信ポートなどを備える。また、パチンコ機1には外部接続端子板65が設けられており、外部接続端子板65により遊技状態や遊技結果を示す信号がホールコンピュータ100へ送信される。
主制御装置60は、遊技の基本的な進行の制御を行うものである。図4に示すように、主制御装置60には、前面枠3の開放を検知する前面枠開放スイッチ3aや、内枠5の開放を検知する内枠開放スイッチ5a等からの検知信号が裏配線中継端子板64を介して入力される。また、主制御装置60には、普通図柄作動ゲート22への遊技球の通過を検知するゲートスイッチ22aや、第1始動口23への遊技球の入球を検知する第1始動口スイッチ23a、第2始動口24への遊技球の入球を検知する第2始動口スイッチ24a、大入賞口25への遊技球の入球を検知する大入賞口スイッチ25a、普通入賞口26への遊技球の入球を検知する普通入賞口スイッチ26a等からの検知信号が遊技盤中継端子板61を介して入力される。更に、主制御装置60には、パチンコ機1の裏側に設けられた設定キースイッチ67やRAMクリアスイッチ68からの操作信号が入力され、設定キースイッチ67やRAMクリアスイッチ68を用いた設定内容をパチンコ機1の裏側に設けられた設定表示装置(性能表示装置)69に表示可能となっている。
設定キースイッチ67は、特別図柄の大当り確率などの各種設定を行う際に操作されるスイッチである。また、RAMクリアスイッチ68はRAMクリアを実行するためのスイッチであり、本実施例では、各種設定を行う際の設定値の選択にもRAMクリアスイッチ68が用いられる。設定表示装置69は、7セグメント表示装置として構成されており、各種設定における設定値やパチンコ機1の性能、エラー発生時のエラーコードなどを表示する。ここで、本実施例では、特別図柄の大当り確率としてそれぞれ異なる確率が定められた3つの設定1~3の何れかを選択してセット可能な確率設定機能を有する。遊技ホールの管理者は、所定の鍵を設定キースイッチ67に挿入して回転させると共にRAMクリアスイッチ68を押下した状態で電源を投入する。すると、パチンコ機1は、RAMクリアが行われて大当り確率の設定値の変更が可能な状態となる。設定表示装置69には、RAMクリアスイッチ68が押下される度に、大当り確率の設定1~3に対応する「1」~「3」の数字を順番に表示する。このため、管理者は、設定表示装置69に表示される数字が所望の設定値に対応する数字となるようにRAMクリアスイッチ68を押下して所望の設定値を選択し、設定キースイッチ67に挿入した鍵を回転させて初期位置に戻すことにより、選択した設定値を確定して特別図柄の大当り確率としてセットすることができる。管理者は、こうした操作を行うことにより、パチンコ機1毎に、設定1~3の何れかをセットすることができる。なお、本実施例では、設定キースイッチ67およびRAMクリアスイッチ68を用いて設定値の選択およびセットを行う構成としたが、例えば、回転つまみ等、外部から操作できるものであれば、他の如何なる操作手段を用いて設定値の選択やセットを行う構成であってもよく、設定値を選択する専用のスイッチを設ける構成であってもよい。また、パチンコ機1は、設定値を設定表示装置69に表示するものとしたが、他の表示装置に表示してもよいし、音声により報知してもよい。また、設定値は設定1~3の3つに限られず、複数の設定値のうちから選択可能なものであれば幾つであっても構わない。
また、主制御装置60からは、第2始動口ソレノイド24cや大入賞口ソレノイド25c等への駆動信号が遊技盤中継端子板61を介して出力される。また、主制御装置60からは、第1特図表示装置31や第2特図表示装置32、第1特図保留数表示装置33、第2特図保留数表示装置34、普図表示装置35、普図保留数表示装置36、状態報知装置37等への表示信号が図柄表示装置中継端子板62を介して出力される。更に、主制御装置60からは、ホールコンピュータ100への信号が裏配線中継端子板64および外部接続端子板65を介して出力される。
払出制御装置70は、賞球や貸球の払い出しに関する制御を司るものである。この払出制御装置70には、上受け皿11に払い出す遊技球を貯留するための図示しない球タンクの球切れを検知する球切れスイッチ76からの検知信号が裏配線中継端子板64を介して入力され、上受け皿11に払い出される遊技球を検知する払出スイッチ74からの検知信号が払出中継端子板71および裏配線中継端子板64を介して入力され、下受け皿12の満杯を検知する満杯スイッチ75からの検知信号が直接に入力される。一方、払出制御装置70からは、払出モータ73への駆動信号が裏配線中継端子板64および払出中継端子板71を介して出力される。払出制御装置70は、主制御装置60と双方向通信が可能に構成されており、主制御装置60から送信されるコマンドに従って払出モータ73を駆動して賞球の払い出しを行う。払出制御装置70は、球切れスイッチ76および満杯スイッチ75の何れかから検知信号を入力すると、その検知の状況が解消して検知信号を入力しなくなるまで、払出モータ73を駆動停止し、賞球の払出動作を中断する。
また、払出制御装置70は、CRユニット端子板51を介してCRユニット50と通信可能に構成されている。CRユニット端子板51は精算表示装置52と双方向通信が可能に構成されており、払出制御装置70には、精算表示装置52に設けられた球貸スイッチ53aや精算スイッチ54aからの検知信号がCRユニット端子板51を介して入力される。なお、球貸スイッチ53aは、球貸ボタン53の操作を検知して検知信号を出力するものであり、精算スイッチ54aは、精算ボタン54の操作を検知して検知信号を出力するものである。払出制御装置70は、球貸コマンドを入力すると、払出モータ73を駆動して貸球の払い出しを行う。また、払出制御装置70は、発射制御装置80とも双方向通信が可能に構成され、満杯スイッチ75から検知信号を入力する等の所定の発射停止条件が成立したときに、発射制御装置80に対して発射停止コマンドを送信する。
発射制御装置80は、遊技領域21への遊技球の発射に関する制御を司るものである。この発射制御装置80には、発射ハンドル13の回動操作に応じて出力される回動量信号や、発射停止ボタンの操作を検知する発射停止スイッチ81からの発射停止信号、遊技者が発射ハンドル13に触れていることを検知するタッチスイッチ82からのタッチ信号等が入力される。一方、発射制御装置80からは、発射モータ83への駆動信号が出力される。発射制御装置80は、回動量信号に基づく発射強度で遊技球が遊技領域21へ発射されるよう発射モータ83を制御する。なお、発射制御装置80は、タッチ信号を入力していないときや発射停止信号を入力しているときには、発射ハンドル13の操作に拘わらず発射モータ83の駆動を停止し、遊技球を発射させない。
サブ統合制御装置90は、遊技の演出に関する制御を司るものである。サブ統合制御装置90は、CPU90aを中心としたマイクロプロセッサとして構成され、CPU90aの他に、ROM90b,RAM90c,入出力ポート,通信ポートなどを備える。このサブ統合制御装置90は、演出中継端子板63を介して主制御装置60から一方向通信により各種コマンドを受信可能となっており、受信したコマンドに応じた演出制御を行う。サブ統合制御装置90には、演出ボタン16の操作を検知する演出ボタンスイッチ16aからの検知信号が入力される。一方、サブ統合制御装置90からは、スピーカ14への音声信号や各種LEDなどのランプ15への点灯信号が出力される。また、サブ統合制御装置90からは、演出表示制御装置91への演出表示制御用のコマンドが一方向通信により出力される。演出表示制御装置91は、サブ統合制御装置90からの演出表示制御用のコマンドを受信し、そのコマンドに応じた演出画像が演出表示装置38に表示されるよう当該演出表示装置38の表示制御を行う。
電源基板95は、外部のAC電源からの交流電圧を直流電圧に変換する直流電源であり、図示しない電源スイッチの操作によってパチンコ機1の各部に電力を供給する。電源基板95は電源スイッチがオフされてパチンコ機1の電源が落とされた状態であってもAC電源からの電力を主制御装置60のRAM60c等に供給しており、RAM60c内のデータはAC電源からの電力により保持される。また、電源基板95は、コンデンサ等により構成されるバックアップ電源を備え、AC電源から供給される電力をバックアップ電源に蓄電する。これにより、AC電源からの電力の供給が遮断される停電時に、バックアップ電源からの電力が主制御装置60のRAM60c等に供給され、主制御装置60のRAM60c内のデータ等が一定時間に亘って保持される。
[パチンコ機1の遊技の概要]
次に、こうして構成されたパチンコ機1の遊技の概要について説明する。図6は、パチンコ機1の仕様を説明する説明図である。本実施例のパチンコ機1では、特別図柄の大当り確率(特図大当り確率,特図当選確率)は、第1特別図柄と第2特別図柄で同じ確率となっており、設定1の通常状態(低確率状態)では1/320、通常状態よりも高確率となる確変状態(高確率状態)では1/64であり、設定2の通常状態では1/300、確変状態では1/60であり、設定3の通常状態では1/280、確変状態では1/56である。即ち、大当り確率は、高い方から設定3,2,1の順となる。なお、大当り確率の低確率状態には、確変状態にない時短状態を含む。特別図柄で大当りが発生すると、5ラウンドの大当り遊技(規定数が10個で最大開放時間が30秒間のラウンド遊技が5回繰り返される大当り遊技)や10ラウンドの大当り遊技(上記ラウンド遊技が10回繰り返される大当り遊技)が実行される。大当り遊技が実行されると、大当り遊技終了後の遊技状態は、60%の確率で確変状態となる(確変大当り)。また、大当り遊技が実行されると、大当り遊技終了後の遊技状態として時短状態(第1時短状態、a時短状態、第1入球容易状態)も発生する。
また、本実施例のパチンコ機1では、大当りが発生することなく、特別図柄の変動表示が規定回数(例えば800回)実行されると、遊技者を救済するために、時短状態(第2時短状態、b時短状態、第2入球容易状態)が発生する。第2時短状態は、特別図柄の変動表示が所定回数(例えば1200回)実行されるまで継続する。ここで、規定回数は、所謂はまりの天井であり、大当り確率の逆数を超える値に定められる。例えば、大当り確率が1/300である場合、301回以上、特に、700回以上としたり、750~900回のうちいずれかの回数としたりすることができる。
また、図6に示すように、普通図柄の当り確率は、遊技状態によって異なり、通常状態では1/100であり、時短状態(第1時短状態,第2時短状態)では1/1.1である。普通図柄で当りが発生すると、第2始動口24(普通電動役物)が開放する普通図柄当り遊技(普図当り遊技)が実行される。通常状態で普通図柄の当りが発生した場合、規定数が10個で最大開放時間が0.1秒間の普図当り遊技が実行され、時短状態(第1時短状態,第2時短状態)で普通図柄の当りが発生した場合、規定数が10個で最大開放時間が5.8秒間の普図当り遊技が実行される。本実施例では、第1時短状態および第2時短状態は、いずれも、普通図柄の変動時間が通常状態よりも短縮される時短機能と、普通図柄の当選確率が通常状態よりも高くなる普図確変機能と、普通図柄が当選したときの第2始動口24の開放時間が通常状態よりも延長される開放延長機能とを作動させる遊技状態である。なお、第1時短状態および第2時短状態は、第2始動口24への遊技球の入球が容易となればよく、これらの3つの機能のうち一部の機能が省略されてもよい。特に、第2時短状態は、大当りを介さずに時短状態が発生するため、普図確変機能を作動させないことが考えられる。この場合、第1時短状態と第2時短状態は、互いに異なる遊技状態となり、普図確変機能が作動する第1時短状態の方が第2時短状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。勿論、第1時短状態も、第2時短状態に合わせて普図確変機能を作動させずに時短状態として同一の状態とすることも考えられる。この場合、仮に第1時短状態と第2時短状態とが重なる状況が生じても、時短状態を変化させる必要がなくなる。
こうした仕様のパチンコ機1において、左打ち(第1遊技領域への遊技球の発射)により第1始動口23に遊技球が入球すると、第1特別図柄の変動表示が開始される。そして、第1特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、大当りとなり、大入賞口25が開放される大当り遊技が実行される。大入賞口25は、左打ちでは遊技球の入球が不可能であり、右打ち(第2遊技領域への遊技球の発射)することにより遊技球の入球が可能となる。したがって、大当り遊技が実行されると、遊技者は右打ちすることにより大当り遊技が消化されることになる。
大当り図柄には、通常大当り図柄と確変大当り図柄とが含まれる。特別図柄が通常大当り図柄で停止表示されると、大当り遊技終了後の遊技状態は第1時短状態となる。通常大当り図柄で大当り遊技が実行された場合、第1時短状態は、特別図柄の変動表示が所定回数(例えば100回)実行されるまで継続する。一方、特別図柄が確変大当り図柄で停止表示されると、大当り遊技終了後の遊技状態は確変状態となり第1時短状態も発生する。確変大当り図柄で大当り遊技が実行された場合、確変状態(第1時短状態を含む)は、特別図柄の変動表示が所定回数(例えば10000回)実行されるまで、即ち実質的には次に大当りが発生するまで継続する。したがって、確変状態(第1時短状態を含む)では、遊技者は、右打ちすることにより、持ち球の減りを抑制しつつ大当りを有利に発生させることができ、短時間で多くの出玉を獲得できるチャンスとなる。
また、大当りが発生することなく、特別図柄の変動表示が規定回数(例えば800回)実行されると、遊技状態は第2時短状態となる。大当り確率は1/320~1/280であり、第2時短状態は特別図柄の変動表示が所定回数(例えば1200回)実行されるまで継続するから、天井に到達して第2時短状態が発生すると、殆どの場合で大当りを発生させることができる。ただし、第2時短状態中に大当りが発生することなく1200回の変動表示(当否判定)が行われて第2時短状態が終了する可能性もある。そのように、第2時短状態中に大当りが発生することなく所定回数の変動表示が実行されて第2時短状態が終了することを「天井スルー」と称し、天井スルーとなった遊技状態を「天井スルー状態」(終了後状態)とも称する。
[主制御処理]
次に、パチンコ機1の動作、特に主制御装置60の動作について更に詳細に説明する。図7は、主制御装置60のCPU60aにより実行される主制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、パチンコ機1の電源スイッチが操作されたときに実行される。主制御処理は、パチンコ機1の電源投入に必要な電源投入処理を実行した後(S10)、乱数更新処理(S20)と、入賞確認処理(S30)と、始動入賞処理(S40)と、普通図柄遊技処理(S50)と、普通図柄当り遊技処理(S60)と、特別図柄遊技処理(S70)と、大当り遊技処理(S80)と、を繰り返し実行することにより行われる。なお、本実施例では、S20~S80の処理に要する時間は約2msecであり、これらの処理は、約2msecの間隔で繰り返し実行される。主制御装置60は、主制御処理の実行により、各種コマンドを担当する制御装置に送信してコマンドに応じた処理を実行させることで、パチンコ機1の全体の遊技を進行させている。
[電源投入処理]
図8は、電源投入処理の一例を示すフローチャートである。S10の電源投入処理では、主制御装置60のCPU60aは、まず、セキュリティチェックが完了し、RAM60cへのアクセスが許可されると(S100)、バックアップフラグがOFFであるか否か(S102)、RAMクリア信号がOFFであるか否か(S104)、をそれぞれ判定する。バックアップフラグは、RAM60cのデータが正常に保持されているか否かを示すフラグであり、正常に保持されていればONになり、正常に保持されていなければOFFになる。RAMクリア信号は、RAMクリアスイッチ68が操作された状態で電源が投入されるとONになり、RAMクリアスイッチ68が操作されない状態で電源が投入されるとOFFになる。
バックアップフラグがOFFであると判定するか、バックアップフラグはONであるがRAMクリア信号がONである(所定の消去操作が行われた)と判定すると、初期状態(通常状態)から起動する。即ち、まず、スタックの設定処理を行う(S106)。続いて、設定キースイッチ67およびRAMクリアスイッチ68を用いてセットされた大当り確率の設定値などの各種設定値を読み出し(S108)、RAM60cの作業領域をクリアして初期化する初期化処理を行う(S110)。なお、上述したように、挿入した設定キースイッチ67を回転させると共にRAMクリアスイッチ68が操作されながら電源オンされていれば、RAMクリアした状態となり、大当り確率として設定1~3の中からセットされた一の設定値が有効化される。また、RAM60cの作業領域には、遊技状態を示す遊技情報が記憶されている。遊技情報には、各種フラグや各種カウンタの設定値が含まれており、初期化処理には、これらのフラグやカウンタの値をクリアして初期値に設定する処理が含まれる。各種フラグには、普通図柄当り遊技中であるか否かを示す普通図柄当りフラグ(普図当りフラグ)や、大当り遊技中であるか否かを示す大当りフラグ、確変状態中であるか否かを示す確変フラグ、第1時短状態(a時短)中であるか否かを示す第1時短フラグ(a時短フラグ)、第2時短(b時短)状態中であるか否かを示す第2時短フラグ(b時短フラグ)、天井スルー状態中であるか否かを示す天井スルーフラグなどが含まれる。また、各種カウンタには、確変状態が終了するまでの特別図柄の残り変動回数を示す確変カウンタや、第1時短状態が終了するまでの特別図柄の残り変動回数を示す第1時短(a時短)カウンタ、第2時短状態が終了するまでの特別図柄の残り変動回数を示す第2時短(b時短)カウンタ、大当り判定の結果が連続して外れとなった回数である連続外れ回数(特別図柄が外れで変動表示される外れ変動回数)を示す天井カウンタなどが含まれる。このため、S110の初期化処理では、天井スルーフラグ等の各フラグの値を初期値(値0など)にクリアすると共に天井カウンタ等の各カウンタの値を初期値(値0など)にクリアすることになる。そして、払出制御装置70とサブ統合制御装置90とにそれぞれ対応する初期コマンドを送信して(S112)、電源投入処理を終了する。なお、サブ統合制御装置90に送信される初期コマンドには、各種フラグや各種カウンタの値が含まれる。電源投入処理を終了すると、主制御処理に戻って次の乱数更新処理(S20)に進む。
一方、S102,S104でバックアップフラグがONで且つRAMクリア信号がOFFであると判定すると、電源遮断直前の状態から起動(復帰)する。即ち、まず、RAM60cの作業領域に記憶保持されている電源遮断直前の遊技情報を読み出し、読み出した遊技情報に従って遊技を再開する電源復帰処理を行う(S114)。電源遮断直前の遊技情報は、電源遮断直前に進行していた遊技の状態を示す情報である。続いて、払出制御装置70とサブ統合制御装置90とにそれぞれ対応する復帰コマンドを送信する(S116)。サブ統合制御装置90に送信される復帰コマンドには、初期コマンドと同様に各種フラグや各種カウンタの値が含まれる。
次に、読み出した遊技情報のうち第1時短フラグが値1(第1時短状態中)であるか否かを判定する(S118)。第1時短フラグが値1であると判定すると、状態報知装置37のLEDを第1時短状態用の点灯態様で点灯することにより第1時短報知処理を行い(S120)、第1時短フラグが値1でなく値0であると判定するとS120の処理をスキップする。ここで、図9は、状態報知装置37の点灯態様の一例を示す説明図である。上述したように、状態報知装置37は、例えば上下2つの表示部(LED)の点灯と消灯との組み合わせにより遊技状態を報知し、本実施例では第1時短状態と第2時短状態と天井スルー状態を報知する。第1時短報知処理では、図示するように、状態報知装置37の上側の第1LEDを点灯(黒丸で図示)させると共に下側の第2LEDを消灯(白丸で図示)させることにより、第1時短状態であることを報知する。
続いて、読み出した遊技情報のうち第2時短フラグが値1(第2時短状態中)であるか否かを判定する(S122)。第2時短フラグが値1であると判定すると、状態報知装置37のLEDを第2時短状態用の点灯態様で点灯すると共に第2時短報知コマンドをサブ統合制御装置90に送信することにより第2時短報知処理を行い(S124)、第2時短フラグが値1でなく値0であると判定するとS124の処理をスキップする。図9に示すように、第2時短報知処理では、状態報知装置37の上側の第1LEDを消灯させると共に下側の第2LEDを点灯させることにより、第2時短状態であることを報知する。即ち、第1時短状態と判別可能な態様で第2時短状態であることを報知する。また、第2時短報知コマンドを受信したサブ統合制御装置90は、後述するように、演出表示装置38に第2時短状態である旨の報知画面を表示したり、ランプ15を第2時短状態用の点灯態様で点灯させたりする。
また、読み出した遊技情報のうち天井スルーフラグが値1(天井スルー状態中)であるか否かを判定する(S126)。天井スルーフラグが値1であると判定すると、状態報知装置37のLEDを天井スルー状態用の点灯態様で点灯すると共に天井スルー報知コマンドをサブ統合制御装置90に送信することにより天井スルー報知処理を行って(S128)、電源投入処理を終了する。なお、天井スルーフラグが値1でなく値0であると判定すると、S128の処理をスキップして、電源投入処理を終了する。図9に示すように、天井スルー報知処理では、状態報知装置37の上下の第1LEDおよび第2LEDをいずれも点灯することにより、天井スルー状態であることを報知する。即ち、第1時短状態および第2時短状態と判別可能であって、第1時短状態と第2時短状態と天井スルー状態とのうち最も目立つ態様で天井スルー状態であることを報知する。また、天井スルー報知コマンドを受信したサブ統合制御装置90は、後述するように、演出表示装置38に天井スルー状態である旨の報知画面を表示したり、ランプ15を天井スルー状態用の点灯態様で点灯させたりする。
[乱数更新処理]
S20の乱数更新処理は、各種判定用乱数を更新する処理である。判定用乱数としては、例えば、始動口(第1始動口23または第2始動口24)への遊技球の入球に基づいて行われる大当り判定(当否判定)に用いる大当り判定用乱数(特別図柄当否判定用乱数)や大当り判定の結果が大当りであった場合に特図表示装置(第1特図表示装置31または第2特図表示装置32)に停止表示させる大当り図柄の決定に用いる大当り図柄決定用乱数、大当り判定の結果が外れであった場合に特図表示装置(第1特図表示装置31または第2特図表示装置32)に停止表示させる外れ図柄の決定に用いる外れ図柄決定用乱数、特別図柄の変動パターン(変動時間)の決定に用いる変動パターン決定用乱数、普通図柄作動ゲート22への遊技球の通過に基づいて行われる当否判定に用いる普通図柄当否判定用乱数などを挙げることができる。乱数更新処理を終了すると、主制御処理に戻って次の入賞確認処理(S30)に進む。
[入賞確認処理]
S30の入賞確認処理は、各種センサ(ゲートスイッチ22aや第1始動口スイッチ23a、第2始動口スイッチ24a、大入賞口スイッチ25a、普通入賞口スイッチ26aなど)の状態を検出してRAM60cの所定の状態記憶領域に保存する。また、賞球に関わるスイッチ(第1始動口スイッチ23a、第2始動口スイッチ24a、大入賞口スイッチ25a、普通入賞口スイッチ26a)により遊技球が検知されたか否かを判定し、検知されたと判定すると、払い出すべき賞球数を演算して賞球情報としてRAM60cの所定の賞球情報記憶領域に保存する。そして、賞球情報が値0でないときには賞球数指定コマンド(賞球情報)を払出制御装置70に送信して入賞確認処理を終了する。払出制御装置70は、賞球数指定コマンドを受信すると、払出モータ73を駆動して遊技球を1球ずつ払い出すと共に払出スイッチ74により払い出した遊技球が検知される度に賞球情報(未払いの遊技球数)を値1ずつデクリメントする賞球払出処理を実行する。この賞球払出処理は、賞球情報が値0となるまで繰り返し実行されるが、遊技球の入球が検知されて主制御装置60から新たな賞球数指定コマンドを受信すると、その賞球情報も値0となるまで処理が繰り返される。入賞確認処理を終了すると、主制御処理に戻って次の始動入賞処理(S40)に進む。
[始動入賞処理]
図10は、始動入賞処理の一例を示すフローチャートである。S40の始動入賞処理では、主制御装置60のCPU60aは、まず、第1始動口スイッチ23aからの検知信号を入力して第1始動口23に遊技球が入球したか否かを判定する(S200)。第1始動口23に遊技球が入球したと判定すると、現在の第1特別図柄の保留数(第1特図保留数)がその上限数(本実施例では、値4)よりも少ないか否かを判定する(S202)。第1特別図柄の保留数が上限数よりも少ないと判定したときには、第1特別図柄の保留数を値1だけインクリメントすると共に第1特図保留数表示装置33の表示を更新し(S204)、第1特別図柄の判定用乱数を取得してRAM60cの所定の判定用乱数記憶領域に格納する(S206)。S206で取得される判定用乱数としては、上述した大当り判定用乱数や大当り図柄決定用乱数、外れ図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数など第1特別図柄の変動遊技の進行に関する情報を挙げることができる。そして、第1特別図柄保留数指示コマンドをサブ統合制御装置90に送信して(S208)、S210の処理に進む。第1特別図柄保留数指示コマンドには、演出表示装置38に保留図柄382を表示させるための第1特別図柄の保留数に関する情報が含まれる。なお、S200で第1始動口23に遊技球が入球していないと判定したり、S202で第1特別図柄の保留数が上限数に達していると判定したりすると、S204~S208の処理をスキップして次のS210の処理に進む。
次に、第2始動口スイッチ24aからの検知信号を入力して第2始動口24に遊技球が入球したか否かを判定する(S210)。第2始動口24に遊技球が入球したと判定すると、現在の第2特別図柄の保留数(第2特図保留数)がその上限数(本実施例では、値4)よりも少ないか否かを判定する(S212)。第2特別図柄の保留数が上限数よりも少ないと判定したときには、第2特別図柄の保留数を値1だけインクリメントすると共に第2特図保留数表示装置34の表示を更新し(S214)、第2特別図柄の判定用乱数を取得してRAM60cの所定の判定用乱数記憶領域に格納する(S216)。S216で取得される判定用乱数としては、上述した大当り判定用乱数や大当り図柄決定用乱数、外れ図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数など第2特別図柄の変動遊技の進行に関する情報を挙げることができる。そして、第2特別図柄保留数指示コマンドをサブ統合制御装置90に送信して(S218)、S220の処理に進む。第2特別図柄保留数指示コマンドには、演出表示装置38に保留図柄382を表示させるための第2特別図柄の保留数に関する情報が含まれる。なお、S210で第2始動口24に遊技球が入球していないと判定したり、S212で第2特別図柄の保留数が上限数に達していると判定したりすると、S210~S218の処理をスキップして次のS220の処理に進む。
次に、ゲートスイッチ22aからの検知信号を入力して普通図柄作動ゲート22を遊技球が通過したか否かを判定する(S220)。普通図柄作動ゲート22を遊技球が通過したと判定すると、現在の普通図柄の保留数がその上限数(本実施例では、値4)よりも少ないか否かを判定する(S222)。普通図柄の保留数が上限数よりも少ないと判定したときには、普通図柄の保留数を値1だけインクリメントすると共に普図保留数表示装置36の表示を更新する(S224)。次に、普通図柄の判定用乱数を取得してRAM60cの所定の判定用乱数記憶領域に格納する(S226)。普通図柄の判定用乱数としては、上述した普通図柄当否判定用乱数などの普通図柄の変動遊技の進行に関する情報を挙げることができる。そして、普通図柄保留数指示コマンドをサブ統合制御装置90に送信して(S228)、始動入賞処理を終了する。S220で普通図柄作動ゲート22に遊技球が通過していないと判定したり、S222で普通図柄の保留数が上限値に達していると判定したりすると、S224~S226の処理をスキップして、始動入賞処理を終了する。始動入賞処理を終了すると、主制御処理に戻って次の普通図柄遊技処理(S50)に進む。
[普通図柄遊技処理]
図11は、普通図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。S50の普通図柄遊技処理では、主制御装置60のCPU60aは、まず、普通図柄当りフラグ(普図当りフラグ)が値1、即ち普通図柄当り遊技中であるか否かを判定する(S300)。普図当りフラグが値1(普通図柄当り遊技中)であると判定すると、普通図柄遊技処理を終了する。普通図柄遊技処理を終了すると、次のS60の普通図柄当り遊技処理に進む。一方、普図当りフラグが値1でなく値0であると判定すると、普通図柄が変動表示中であるか否か(S302)、普通図柄の確定図柄を表示中であるか否か(S304)、をそれぞれ判定する。普通図柄が変動表示中でなく、確定図柄の表示中でもないと判定すると、普通図柄の保留数が値0よりも多いか否かを判定する(S306)。普通図柄の保留数が値0よりも多くない、即ち値0であると判定すると、普通図柄遊技処理を終了する。一方、普通図柄の保留数が値0よりも多いと判定すると、判定用乱数記憶領域に記憶されている普通図柄当否判定用乱数のうち最も古いものを読み出し(S308)、普通図柄の変動表示を行うための普通図柄変動表示関連処理を実行して(S310)、普通図柄遊技処理を終了する。以下、S310の普通図柄変動表示関連処理の詳細について図12のフローチャートを用いて説明する。
普通図柄変動表示関連処理では、第1時短フラグが値0であるか否か(S330)、第2時短フラグが値0であるか否か(S332)、をそれぞれ判定する。上述したように、第1時短フラグは、第1時短状態中であるか否かを示すフラグであり、当該第1時短状態は、大当りが発生したことを契機に発生する。一方、第2時短フラグは、第2時短状態中であるか否かを示すフラグであり、当該第2時短状態は、はまりの天井に到達したことを契機に発生する。第1時短フラグおよび第2時短フラグのいずれもが値0であると判定すると、現在の遊技状態が時短状態でない(第1時短状態および第2時短状態のいずれでもない)と判断し、S308で読み出した普通図柄当否判定用乱数に基づいて低確率用普通図柄当り判定テーブルを用いて当否判定を行う(S334)。一方、第1時短フラグおよび第2時短フラグのいずれかが値0でなく値1であると判定すると、現在の遊技状態が時短状態である(第1時短状態および第2時短状態のいずれかである)と判断し、S308で読み出した普通図柄当否判定用乱数に基づいて高確率用普通図柄当り判定テーブルを用いて当否判定を行う(S336)。普通図柄の当否判定は、普通図柄当否判定用乱数と普通図柄当り判定テーブルに含まれる当り値とを比較することにより行い、普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致したときには当りと判定し、一致しなかったときには外れと判定する。高確率用普通図柄当り判定テーブルは、低確率用普通図柄当り判定テーブルに比して、多くの当り値が定められている。当否判定の結果、当りと判定すると(S338で「YES」)、普通図柄の確定図柄に当り図柄を決定し(S340)、普通図柄の変動表示を開始してから当り図柄で確定表示するまでの普通図柄の変動時間(当り変動パターン)を決定する(S342)。また、当否判定の結果、外れと判定すると(S338で「NO」)、普通図柄の確定図柄に外れ図柄を決定し(S344)、普通図柄の変動表示を開始してから外れ図柄で確定表示するまでの普通図柄の変動時間(外れ変動パターン)を決定する(S346)。普通図柄の変動時間は、時短状態の方が通常状態よりも短い時間が設定される。こうして普通図柄の確定図柄と変動時間(変動パターン)とを決定すると、普通図柄の変動表示を開始し(S348)、普通図柄の保留数を値1だけデクリメントすると共に普図保留数表示装置36の表示を更新し(S350)、普通図柄の変動開始コマンドをサブ統合制御装置90に送信して(S352)、普通図柄遊技処理を終了する。
図11の普通図柄遊技処理に戻って、普通図柄の変動表示を開始すると、次に普通図柄遊技処理が実行されたときに、主制御装置60のCPU60aは、S302で普通図柄が変動表示中であると判定するため、次に、S342またはS346で決定した普通図柄の変動時間が経過(変動パターンによる変動表示が終了)したか否かを判定する(S312)。普通図柄の変動時間が経過していないと判定すると、普通図柄遊技処理を一旦終了し、普通図柄の変動時間が経過したと判定すると、変動表示中の普通図柄の確定図柄を表示する確定図柄表示処理を行う(S314)。そして、確定図柄表示時間(例えば0.5秒)が経過したか否かを判定する(S316)。確定図柄表示時間が経過していないと判定すると、普通図柄遊技処理を一旦終了する。普通図柄の確定図柄が表示された後に、普通図柄遊技処理が実行されると、S304で確定図柄を表示中であると判定するため、再びS316で確定図柄表示時間が経過したか否かを判定し、確定図柄表示時間が経過したと判定すると、確定図柄の表示を終了して(S318)、普通図柄の確定図柄が当り図柄であるか否かを判定する(S320)。
普通図柄の確定図柄が当り図柄でなく外れ図柄であると判定すると、普通図柄遊技処理を終了する。一方、普通図柄の確定図柄が当り図柄であると判定すると、普通図柄当りフラグ(普図当りフラグ)に値1を設定して(S322)、普通図柄遊技処理を終了する。普通図柄遊技処理を終了すると、次のS60の普通図柄当り遊技処理に進む。
[普通図柄当り遊技処理]
図13は、普通図柄当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。S60の普通図柄当り遊技処理では、主制御装置60のCPU60aは、まず、普図当りフラグが値1であるか否かを判定する(S360)。普図当りフラグが値1でなく値0であると判定すると、普通図柄当り遊技中でないと判断し、普通図柄当り遊技処理を終了する。一方、普図当りフラグが値1であると判定すると、普通図柄当り遊技中であると判断し、第2始動口24が開放中であるか否かを判定する(S362)。第2始動口24が開放中でないと判定すると、開放待ち時間が経過したか否かを判定する(S364)。開放待ち時間が経過していないと判定すると、普通図柄当り遊技処理を終了する。一方、開放待ち時間が経過したと判定すると、第2始動口24の開放パターン(最大開放時間)を決定すると共に(S366)、決定した開放パターンで第2始動口24が開放するよう第2始動口ソレノイド24cを制御して(S368)、普通図柄当り遊技処理を一旦終了する。第2始動口24の開放パターンは、遊技状態によって異なる。本実施例では、遊技状態が通常状態である場合には、最大0.1秒間、1回開放される開放パターンが設定され、遊技状態が時短状態である場合には、最大5.8秒間、1回開放される開放パターンが設定される。
第2始動口24を開放すると、次に普通図柄当り遊技処理を実行したときに、S362で第2始動口24が開放中であると判定するため、第2始動口スイッチ24aからの検知信号に基づいて第2始動口24に遊技球が規定数(例えば10個)入球したか否か(S370)、第2始動口24の開放を開始してからの経過時間がS366で決定した最大開放時間に達したか否か(S372)、をそれぞれ判定する。第2始動口24に遊技球が規定数入球しておらず、第2始動口24の開放を開始してからの経過時間が決定した最大開放時間に達してもいないと判定すると、第2始動口24の開放を維持したまま普通図柄当り遊技処理を一旦終了する。一方、第2始動口24に遊技球が規定数入球したと判定したり、第2始動口24の開放を開始してからの経過時間が最大開放時間に達したと判定したりすると、第2始動口24を閉鎖する(S374)。そして、普通図柄当り遊技を終了させるために、普図当りフラグに値0を設定して(S376)、普通図柄当り遊技処理を終了する。普通図柄当り遊技処理を終了すると、次に、S70の特別図柄遊技処理に進む。
[特別図柄遊技処理]
図14および図15は、特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。S70の特別図柄遊技処理では、主制御装置60のCPU60aは、まず、大当りフラグが値1であるか否かを判定する(S400)。大当りフラグが値1であると判定すると、大当り遊技中であると判断し、特別図柄遊技処理を終了する。本実施例では、特別図柄遊技処理を終了すると、主制御処理に戻って次の大当り遊技処理(S80)に進む。一方、大当りフラグが値1でないと判定すると、大当り遊技中でないと判断し、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかが、変動表示中であるか否か(S402)、確定図柄表示中であるか否か(S404)、をそれぞれ判定する。第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかが変動表示中ではなく確定図柄表示中でもないと判定すると、第2特別図柄の保留数が値0よりも多いか否かを判定する(S406)。第2特別図柄の保留数が値0よりも多いと判定すると、判定用乱数記憶領域に記憶されている第2特別図柄の判定用乱数のうち最も古いものを読み出し(S408)、第2特別図柄の変動表示を行うための変動表示関連処理を実行して(S410)、特別図柄遊技処理を終了する。
一方、第2特別図柄の保留数が値0であると判定すると、第1特別図柄の保留数が値0よりも多いか否かを判定する(S412)。第1特別図柄の保留数が値0よりも多いと判定すると、判定用乱数記憶領域に記憶されている第1特別図柄の判定用乱数のうち最も古いものを読み出し(S414)、第1特別図柄の変動表示を行うための変動表示関連処理を実行して(S416)、特別図柄遊技処理を終了する。S412で第1特別図柄の保留数が値0であると判定すると、特別図柄遊技処理を終了する。S406~S416では、第1特別図柄の保留数と第2特別図柄の保留数がいずれも値0よりも多いときには第2特別図柄の変動表示(保留の消化)が優先して実行される(特図2優先変動)。勿論、これに限定されるものではなく、第1特別図柄の変動表示(保留の消化)を優先して行うものとしてもよいし(特図1優先変動)、特別図柄の変動表示を始動口(第1始動口23,第2始動口24)への遊技球の入球順に行うものとしてもよいし(入球順変動)、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して行うものとしてもよい(同時変動)。以下、S416の第1特別図柄の変動表示関連処理およびS410の第2特別図柄の変動表示関連処理の詳細について説明する。図16は、特別図柄変動表示関連処理の一例を示すフローチャートである。以下、重複を避けるため、第1特別図柄変動表示関連処理と第2特別図柄変動表示関連処理とを共通のフローチャートを用いて説明する。
図16の特別図柄変動表示関連処理では、まず、確変フラグが値0(低確率状態)であるか否かを判定する(S500)。確変フラグが値0であると判定すると、S408またはS414で読み出した大当り判定用乱数に基づいて大当り確率が低確率である低確率用大当り判定処理(特図当否判定)を行い(S502)、確変フラグが値1(高確率状態,確変状態)であると判定すると、S408またはS414で読み出した大当り判定用乱数に基づいて大当り確率が高確率である高確率用大当り判定処理を行う(S504)。大当り判定処理は、大当り判定用乱数と大当り判定テーブルに含まれる大当り値とを比較することにより行い、大当り判定用乱数がいずれかの大当り値と一致したときには大当りと判定し、一致しなかったときには外れと判定する。大当り判定テーブルは、大当り確率の現在の設定値(設定1~3のいずれか)に応じた低確率用および高確率用の大当り判定テーブルのうち、確変フラグが値0(低確率状態)のときには大当り値の少ない低確率用の大当り判定テーブルが用いられ、確変フラグが値1(高確率状態)のときには大当り値の多い高確率用の大当り判定テーブルが用いられる。大当り判定処理を行うと、大当り判定処理の結果が大当りであるか否かを判定する(S506)。
S506で大当り判定処理の結果が大当りであると判定すると、S408またはS414で読み出した大当り図柄決定用乱数に基づいて大当り図柄を決定する(S508)。この処理は、大当り図柄決定用乱数と特別図柄用大当り図柄決定テーブルとを用いて大当り遊技の内容(ラウンド数)や大当り遊技終了後の遊技状態(確変状態,時短状態)が異なる複数の大当り図柄(例えば、5R通常大当り図柄や10R通常大当り図柄、10R確変大当り図柄など)の中から一の図柄を選択することにより行う。なお、決定した大当り図柄は、大当り遊技終了時まで保存される。大当り図柄を決定すると、特別図柄の変動表示を開始してから決定した大当り図柄で確定表示するまでの特別図柄の変動パターン(大当り変動パターン)を、読み出した変動パターン決定用乱数と大当り変動パターンテーブルとを用いて決定する(S510)。
一方、S406で大当り判定処理の結果が大当りでなく外れであると判定すると、S408またはS414で読み出した外れ図柄決定用乱数に基づいて外れ図柄を決定する(S512)。続いて、S410またはS414で読み出した変動パターン決定用乱数と外れ用変動パターンテーブルとに基づいて特別図柄の変動表示を開始してから決定した外れ図柄で停止表示するまでの特別図柄の変動パターン(外れ変動パターン)を決定する(S514)。
こうして特別図柄の確定図柄と変動時間(変動パターン)とを決定すると、特別図柄の変動表示を開始し(S516)、特別図柄の保留数を値1だけデクリメントすると共に特図保留数表示装置の表示を更新する(S518)。なお、特別図柄の保留数の更新に伴って今回消化する保留に係る判定用乱数をクリアし、残存する保留に係る判定用乱数をシフトするシフト処理を行う。そして、特別図柄変動開始コマンド(特図変動開始コマンド)をサブ統合制御装置90に送信して(S520)、特別図柄変動表示関連処理を終了する。これらの処理は、第1特別図柄の変動表示を開始する際には、第1特別図柄の保留数を値1だけデクリメントすると共に第1特図保留数表示装置33の表示を更新した後、第1特別図柄変動開始コマンド(第1特図変動開始コマンド)をサブ統合制御装置90に送信する処理となる。また、第2特別図柄の変動表示を開始する際には、第2特別図柄の保留数を値1だけデクリメントすると共に第2特図保留数表示装置34の表示を更新した後、第2特別図柄変動開始コマンド(第2特図変動開始コマンド)をサブ統合制御装置90に送信する処理となる。特図変動開始コマンドを受信したサブ統合制御装置90は、演出表示装置38で図柄変動演出が開始されるように演出表示制御装置91に制御コマンドを送信する。なお、特図変動開始コマンドには、大当り判定の結果や特別図柄の変動パターン(変動時間)、確定図柄(大当り図柄または外れ図柄)などが含まれる。
図14および図15の特別図柄遊技処理に戻って、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示が開始された後に特別図柄遊技処理が実行されると、S402で第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかが変動表示中と判定するため、主制御装置60のCPU60aは、変動時間が経過したか否かを判定する(S418)。変動時間はS510,S514のいずれかで決定した特別図柄の変動パターンに応じて設定されるから、変動時間が経過したか否かは、特別図柄の変動表示が開始されてからの経過時間と、変動パターンに対応する変動時間とを比較することにより行うことができる。変動時間が経過していないと判定すると、特別図柄遊技処理を一旦終了する。変動時間が経過していると判定すると、図柄停止コマンドをサブ統合制御装置90に送信すると共に(S420)、変動表示中の特別図柄の確定図柄を表示する(S422)。図柄停止コマンドを受信したサブ統合制御装置90は、演出表示装置38で図柄変動演出を終了するように演出表示制御装置91に制御コマンドを送信する。そして、確定図柄表示時間が経過したか否かを判定する(S424)。ここで、確定図柄表示時間は、本実施例では0.5秒に設定される。確定図柄表示時間が経過していないと判定すると、特別図柄遊技処理を一旦終了する。特別図柄の停止表示がなされた後に、特別図柄遊技処理が実行されると、S404で確定図柄表示中と判定するため、再びS424で確定図柄表示時間が経過したか否かを判定し、確定図柄表示時間が経過していると判定すると、確定図柄の表示を終了し(S426)、確定図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(S428)。
S428で確定図柄が大当り図柄であると判定すると、大当りを発生させるために、条件装置の作動を開始すると共に(S430)、役物連続作動装置の作動を開始し(S432)、大当りフラグに値1を設定する(S434)。また、大当り遊技中には確変機能や時短機能を停止させるために、確変フラグが値1のときには確変フラグを値0とし(S436,S438)、第1時短フラグが値1のときには第1時短フラグを値0とし(S440,S442)、第2時短フラグが値1のときには第2時短フラグを値0とし(S444,S446)、天井スルーフラグが値1のときには天井スルーフラグを値0とする(S448,S450)。そして、状態報知装置37のLEDが点灯中、即ち第1時短状態か第2時短状態か天井スルー状態のいずれかの状態であることを報知中であれば、LEDを消灯することにより状態報知を終了する(S452,S454)。また、遊技状態指定コマンドをサブ統合制御装置90に送信して(S456)、特別図柄遊技処理を終了する。なお、遊技状態指定コマンドには、大当りフラグの値や確変フラグの値、各時短フラグの値などが含まれる。特別図柄遊技処理を終了すると、主制御処理に戻って次のS80の大当り遊技処理に進む。
一方、S428で確定図柄が大当り図柄でないと判定すると、確変フラグが値1(確変状態中)であるか否かを判定し(S458)、確変フラグが値1でなく値0であると判定すると、S466の処理に進む。確変フラグが値1であると判定すると、確変カウンタを値1だけデクリメントして(S460)、確変カウンタが値0であるか否かを判定する(S462)。ここで、確変カウンタは、確変状態を維持する特別図柄の残り変動回数(継続期間)を示すものであり、確変カウンタには、確変大当り図柄が確定表示されることで実行された大当り遊技の終了時に予め定められた値(例えば値10000)がセットされる。確変カウンタが値0でないと判定すると、確変状態を維持したまま次のS466の処理に進み、確変カウンタが値0であると判定すると、確変状態を終了させるために、確変フラグを値0として(S464)、S466の処理に進む。
そして、時短フラグ設定処理を実行し(S466)、遊技状態指定コマンドをサブ統合制御装置90に送信して(S456)、特別図柄遊技処理を終了する。図17および図18は、時短フラグ設定処理の一例を示すフローチャートである。時短フラグ設定処理では、まず、第1時短フラグが値1であるか否かを判定し(S550)、第1時短フラグが値0であると判定すると、S562の処理に進む。S550で第1時短フラグが値1であると判定すると、第1時短カウンタを値1だけデクリメントし(S552)、第1時短カウンタが値0であるか否かを判定する(S554)。ここで、第1時短カウンタは、第1時短状態を維持する特別図柄の残り変動回数(継続期間)を示すものであり、第1時短カウンタには、大当り図柄が確定表示されることで実行された大当り遊技の終了時に大当り図柄に応じた所定値(値100や値10000)がセットされる。第1時短カウンタが値0でないと判定すると、第1時短状態を維持したままS562の処理に進む。
一方、第1時短カウンタが値0であると判定すると、第1時短状態を終了させるために、第1時短フラグを値0として(S556)、上述した第1時短報知処理により状態報知装置37(LED)が点灯中であるか否かを判定する(S558)。状態報知装置37が第1時短状態用の点灯態様で点灯中、即ち第1時短状態を報知中であると判定すると、状態報知装置37のLEDを消灯することにより第1時短状態の報知を終了して(S560)、S562の処理に進み、状態報知装置37が点灯中でないと判定すると、S560をスキップしてS562の処理に進む。
次に、確変フラグが値0であるか否かを判定する(S562)。確変フラグが値0であると判定すると、天井カウンタを値1だけインクリメント(計数)して(S564)、S566の処理に進み、確変フラグが値0でないと判定すると、S564をスキップしてS566の処理に進む。このため、天井カウンタは、確変状態でない遊技状態、即ち第1時短状態か第2時短状態か通常状態(天井スルー状態を含む)において、大当り判定の結果が外れの場合に値1ずつ計数される(当否判定の実行回数を計数する)ことになる。
続いて、天井カウンタの値が規定値(規定回数)と一致するか否かを判定する(S566)。規定値は、天井の到達を判定するための閾値であり、本実施例では、値800に定められている。天井カウンタの値が規定値に一致すると判定すると、天井に到達したと判断し、第2時短フラグに値1を設定すると共に(S568)、第2時短カウンタに値1200をセットする第2時短カウンタ設定処理を行って(S570)、S586の処理に進む。
一方、S566で天井カウンタの値が規定値と一致しない、即ち天井カウンタの値が規定値よりも小さいかあるいは規定値よりも大きいと判定すると、第2時短フラグが値1であるか否かを判定し(S572)、第2時短フラグが値1でないと判定すると、S586の処理に進む。一方、第2時短フラグが値1であると判定すると、第2時短カウンタを値1だけデクリメントし(S574)、第2時短カウンタが値0であるか否か、即ち所定回数(1200回)の当否判定が実行されたか否かを判定する(S576)。第2時短カウンタが値0でないと判定すると、第2時短状態を維持したままS586の処理に進む。一方、第2時短カウンタが値0であると判定すると、第2時短状態を終了させるために、第2時短フラグを値0として(S578)、上述した第2時短報知処理により状態報知装置37(LED)が点灯中であるか否かを判定する(S580)。状態報知装置37が第2時短状態用の点灯態様で点灯中、即ち第2時短状態を報知中であると判定すると、状態報知装置37のLEDを消灯することにより第2時短状態の報知を終了し(S582)、状態報知装置37が点灯中でないと判定すると、S582をスキップする。そして、第2時短カウンタが値0となって第2時短状態が終了したため、天井スルー状態になったことを示す天井スルーフラグを値1とする(S584)。本処理では、S584で天井スルーフラグを値1としても、電源投入処理のS128のような天井スルー報知処理を行わない。このため、遊技中は、第2時短状態で所定回数の当否判定が行われて天井スルー状態となっても、その旨を報知しないものとなる。
そして、遊技状態指定コマンドをサブ統合制御装置90に送信して(S586)、時短フラグ設定処理を終了する。なお、遊技状態指定コマンドには、確変フラグの値や各時短フラグの値、大当りフラグの値、天井スルーフラグの値、確変カウンタの値、各時短カウンタの値、天井カウンタの値などが含まれる。
[大当り遊技処理]
図19および図20は、大当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。S80の大当り遊技処理では、主制御装置60のCPU60aは、まず、大当りフラグが値1(大当り遊技中)であるか否かを判定する(S600)。大当りフラグが値1でなく値0であると判定すると、大当り遊技処理を終了する。一方、大当りフラグが値1であると判定すると、大入賞口25が開放中であるか否か(S602)、大当り遊技開始演出中であるか否か(S604)、大当り遊技終了演出中であるか否か(S606)、開放間インターバル中であるか否か(S608)、をそれぞれ判定する。S602~S608のいずれも否定的な判定がなされると、大当り遊技開始演出コマンドをサブ統合制御装置90に送信して(S610)、大当り遊技処理を終了する。大当り遊技開始演出コマンドを受信したサブ統合制御装置90は、大当り遊技開始演出を開始する。大当り遊技開始演出が開始されると、次に大当り遊技処理を実行したときに、S604で大当り遊技開始演出中であると判定するため、大当り遊技開始演出時間が経過したか否を判定する(S612)。大当り遊技開始演出時間が経過していないと判定すると、大当り遊技処理を一旦終了し、大当り遊技開始演出時間が経過したと判定すると、大入賞口ソレノイド25cの駆動により大入賞口25を開放して(S614)、大当り遊技処理を終了する。
大入賞口25を開放すると、次に大当り遊技処理が実行されたときに、S602で大入賞口25が開放中であると判定するため、大入賞口スイッチ25aからの検知信号に基づいて大入賞口25への遊技球の入球数が規定数(実施例では10個)に達したか否か(S616)、大入賞口25を開放してからの経過時間(開放時間)が最大開放時間(実施例では30秒)に達したか否か(S618)、をそれぞれ判定する。大入賞口25への遊技球の入球数が規定数に達しておらず、大入賞口25の開放時間が最大開放時間にも達していないと判定すると、大入賞口25の開放を維持したまま大当り遊技処理を一旦終了する。一方、大入賞口25への遊技球の入球数が規定数に達したと判定したり、当該入球数が規定数に達していなくても大入賞口25の開放時間が最大開放時間に達したと判定したりすると、大入賞口25を閉鎖し(S620)、今回のラウンド遊技が最終ラウンドであるか否かを判定する(S622)。大当り遊技のラウンド数は、大当り図柄によって設定されるため、今回のラウンド遊技が最終ラウンドであるか否かの判定は、ラウンド遊技の繰り返し回数が大当り図柄に応じて定まる回数に達しているか否かを判定することにより行われる。今回のラウンド遊技が最終ラウンドでないと判定すると、開放間インターバルを発生させて(S624)、大当り遊技処理を終了する。開放間インターバルが発生すると、次に大当り遊技処理を実行したときに、S608で開放間インターバル中であると判定するため、開放間インターバル時間が経過したか否かを判定する(S626)。開放間インターバル時間が経過していないと判定すると、大入賞口25を閉鎖したまま大当り遊技処理を一旦終了し、開放間インターバル時間が経過したと判定すると、再度、大入賞口25を開放して(S614)、大当り遊技処理を終了する。
こうして開放間インターバルを挟んで大入賞口25を開閉するラウンド遊技を繰り返した後、S622で今回のラウンド遊技が最終ラウンドであると判定すると、大当り遊技終了演出コマンドをサブ統合制御装置90に送信して(S628)、大当り遊技処理を終了する。大当り遊技終了演出コマンドを受信したサブ統合制御装置90は大当り遊技終了演出を開始する。大当り遊技終了演出が開始されると、次に大当り遊技処理を実行したときに、S606で大当り遊技終了演出中であると判定するため、大当り遊技終了演出時間が経過したか否かを判定する(S630)。大当り遊技終了演出時間が経過していないと判定すると、大当り遊技処理を一旦終了し、大当り遊技終了演出時間が経過したと判定すると、役物連続作動装置の作動を停止すると共に(S632)、条件装置の作動を停止する(S634)。続いて、今回の大当りが確変大当りであるか否かを判定する(S636)。確変大当りであると判定すると、確変回数が10000回の確変状態を発生させるために、確変フラグに値1を設定すると共に(S638)、確変カウンタに値10000を設定する確変カウンタ設定処理を行い(S640)、時短回数が10000回の第1時短状態を発生させるために、第1時短フラグに値1を設定すると共に(S642)、第1時短カウンタに値10000を設定する時短カウンタ設定処理を行う(S644)。
一方、S638で今回の大当りが確変大当りでなく通常大当りであると判定すると、時短回数が100回の第1時短状態を発生させるために、第1時短フラグに値1を設定すると共に(S646)、第1時短カウンタに値100を設定する時短カウンタ設定処理を行う(S648)。そして、大当りフラグに値0を設定すると共に(S650)、天井カウンタを値0にリセットし(S652)、遊技状態指定コマンドをサブ統合制御装置90に送信して(S654)、大当り遊技処理を終了する。なお、遊技状態指定コマンドには、確変フラグの値や各時短フラグの値、大当りフラグの値や確変カウンタの値、各時短カウンタの値、天井カウンタの値などが含まれる。
ここで、図21は、遊技状態の遷移の一例を示す説明図である。図21では、通常大当り遊技が終了してから天井スルー状態が発生するまでの一例を示す。図示するように、通常大当り遊技が終了すると、第1時短状態が発生し、天井カウンタ(計数値)が値0(初期値)にリセットされる。第1時短状態で大当りが発生することなく、外れの変動表示(特図当否判定)が100回行われて天井カウンタが値100(第1時短カウンタが値0)になると、第1時短状態が終了して通常状態に戻る。また、通常状態で外れの変動表示が700回行われて、大当り遊技終了後からの外れの変動表示の回数が計800回になると(天井カウンタが値800)、天井カウンタが規定値に到達、即ち天井に到達して、第2時短状態が発生する。さらに、この第2時短状態でも大当りが発生することなく外れの変動表示が1200回行われて天井カウンタが値2000(第2時短カウンタが値0)になると、第2時短状態が終了して天井スルーとなり、天井スルー状態(終了後状態)が発生する。また、大当りが発生していないため、天井カウンタはリセットされることなくカウントを継続する。このため、天井スルー状態では、天井カウンタは値2000を超えており、規定値を超えたままとなる。このように、天井スルー状態は、確変状態でも時短状態でもなく通常状態と同じ状態で遊技が行われるが、既に天井を超えているため、外れの当否判定が何回実行されても天井カウンタが規定値(値800)に一致(到達)すると判定されることはない。即ち、天井スルー状態は、再び第2時短状態が発生することがない点で通常状態と異なり、遊技者に不利といえる。
次に、主制御装置60から各種コマンドを受信したサブ統合制御装置90により実行される処理について説明する。サブ統合制御装置90が主制御装置60から受信するコマンドとしては、上述したように、初期コマンド、復帰コマンド、第2時短報知コマンド、天井スルー報知コマンド、保留数指示コマンド、特図変動開始コマンド、図柄停止コマンド、遊技状態指定コマンド、大当り遊技開始演出コマンド、大当り遊技終了演出コマンドなどがある。本実施例では、これらのコマンドの受信に基づいて実行される状態報知演出処理について説明する。なお、サブ統合制御装置90は、この他に、保留数および現在の遊技状態に応じて第1特別図柄または第2特別図柄の保留図柄382を表示する保留表示演出処理や、特別図柄の変動表示中に行う図柄変動演出処理、大当り遊技中に行う大当り遊技演出処理などの各種演出処理を実行する。図22は、状態報知演出処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、サブ統合制御装置90のCPU90aにより、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
[状態報知演出処理]
図22の状態報知演出処理では、サブ統合制御装置90のCPU90aは、まず、電源投入処理のS124で主制御装置60により送信される第2時短報知コマンドを受信したか否かを判定する(S700)。第2時短報知コマンドを受信したと判定すると、第2時短状態報知用の画面を演出表示装置38に表示すると共に第2時短状態報知用の点灯態様でランプ15を点灯させる(S702)。図23は、状態報知演出における画面表示の一例を示す説明図である。第2時短状態報知用の画面表示では、図23(a)に示すように、遊技状態が第2時短状態である旨と、RAMクリアを促すメッセージと、10分などの所定時間の経過または始動口(第1始動口23または第2始動口24)への入球(スタート入球)などの報知終了条件と、が表示されている。これにより、遊技ホールの管理者(スタッフ)に対し、第2時短状態であるためにRAMクリアを促す報知を行うことができる。なお、スピーカ14から第2時短状態である旨の音声メッセージなどを出力してもよい。また、S700で第2時短報知コマンドを受信していないと判定すると、S702の処理をスキップする。
次に、電源投入処理のS128で主制御装置60により送信される天井スルー報知コマンドを受信したか否かを判定する(S704)。天井スルー報知コマンドを受信したと判定すると、天井スルー状態報知用の画面を演出表示装置38に表示すると共に天井スルー状態報知用の点灯態様でランプ15を点灯させる(S706)。天井スルー状態報知用の画面表示では、図23(b)に示すように、遊技状態が天井スルー状態である旨と、RAMクリアを促すメッセージと、10分などの所定時間の経過または始動口への入球などの報知終了条件と、が表示されている。これにより、遊技ホールの管理者(スタッフ)に対し、天井スルー状態であるためにRAMクリアを促す報知を行うことができる。なお、スピーカ14から天井スルー状態である旨の音声メッセージなどを出力してもよい。また、S704で天井スルー報知コマンドを受信していないと判定すると、S706の処理をスキップする。
続いて、S702またはS706のいずれかで実行される状態報知用の画面表示中であるか否か、即ち第2時短状態報知用の画面表示または天井スルー状態報知用の画面表示のいずれかの画面表示中であるか否かを判定し(S708)、いずれの画面表示中でもないと判定すると、状態報知演出処理を終了する。一方、S708でいずれかの状態報知用の画面表示中であると判定すると、S702またはS706のいずれかで画面表示を開始してから所定時間(例えば10分)が経過したか否か(S710)、特別図柄変動表示関連処理のS520で主制御装置60により送信される特図変動開始コマンドを受信したか否か(S712)、をそれぞれ判定する。所定時間が経過しておらず特図変動開始コマンドを受信していないと判定すると、状態報知演出を継続したまま、状態報知演出処理を終了する。
S710で所定時間が経過したと判定するか、S712で特図変動開始コマンドを受信したと判定すると、状態報知用の画面表示を終了すると共に状態報知用の点灯態様で点灯中のランプ15を消灯して(S714)、状態報知演出処理を終了する。これにより、S702で実行開始された第2時短状態の報知演出やS706で実行開始された天井スルー状態の報知演出が終了する。なお、第2時短状態や天井スルー状態であっても、そのままの状態で遊技開始を可能とする(営業開始を可能とする)ため、第1始動口23または第2始動口24への入球(変動開始コマンドの受信)など意図的に状態報知演出を終了することを可能とした。これにより、遊技の進行を阻害することなく、第2時短状態や天井スルー状態であることを報知することができる。また、第2時短状態の報知演出と天井スルー状態の報知演出の画面表示の内容を、表示する状態の名称が異なる以外は同じ内容としたが、異なる内容としてもよく、例えば天井スルー状態をより強調しRAMクリアを強く促す内容などとしてもよい。さらに、第2時短状態の報知演出と天井スルー状態の報知演出の終了条件を同じ条件としたが、異なる条件としてもよく、例えば天井スルー状態をより長く表示するものなどとしてもよい。なお、上述したように、状態報知装置37では、第2時短状態や天井スルー状態などの状態報知を大当りが発生しないと終了しないものとなっている。このため、演出表示装置38で第2時短状態や天井スルー状態の報知を終了しても、遊技者は状態報知装置37から第2時短状態や天井スルー状態であることを認識することは可能である。
ここで、本実施例では、主制御装置60が遊技情報(遊技状態)の記憶を保持するバックアップ機能を備えるため、電源が遮断され後に電源復帰する際に、記憶されている遊技情報に基づいて電源遮断前の時短状態や天井スルー状態から遊技を再開することができる。しかし、上述したように、天井スルー状態は、外れの当否判定がどれだけ実行されても第2時短状態が発生しないため、天井スルー状態で復帰すると遊技者に不利となる。また、天井スルー状態を認識せずに遊技を開始した遊技者は、遊技開始から規定回数の外れの当否判定が行われれば天井に到達して第2時短状態になると思っているため、遊技者に不測の不利益を与えることになり、遊技者が途中で天井スルー状態であることに気付いた場合に不満や不信感を与えることになる。また、第2時短状態自体は遊技者にとって不利ではないが、第2時短状態の残り変動回数(第2時短カウンタの値)によっては、電源復帰してから早い段階で第2時短状態が終了して天井スルー状態となる場合がある。その場合も、再び第2時短状態が発生することがないため遊技者に不利といえる。そこで、本実施例では、パチンコ機1の電源投入時に、第2時短状態や天井スルー状態で復帰したことを、状態報知装置37と演出表示装置38とランプ15とにより遊技ホールの管理者に報知して、RAMクリアを促すのである。特に演出表示装置38で目立つように報知することができる。また、状態報知装置37による状態報知を大当り発生まで継続することにより、遊技で使用する演出機器での報知を終了した後も、遊技者に不利益を与える状態であることを認識可能としたのである。なお、第2時短状態自体は遊技者に不利ではないため、第2時短状態で復帰したパチンコ機1であることを認識した上で遊技を行うか否かは遊技者が選択することができる。また、天井スルー状態を見て、もうそろそろ大当りになると思う遊技者もいるから、天井スルー状態で復帰したパチンコ機1であることを認識した上で遊技を行うか否かは遊技者が選択することができる。
以上説明した本実施例のパチンコ機1では、天井スルー状態(終了後状態)で復帰した場合に、天井スルー報知処理を行って天井スルー状態である旨を報知する。これにより、遊技ホールの管理者に初期状態(通常状態)からの復帰を促すと共に天井スルー状態を遊技者に認識させることが可能となるから、復帰の状態によって遊技者に不測の不利益を与えるのを抑制することができる。
また、パチンコ機1は、遊技中に第2時短状態が終了して天井スルー状態になっても天井スルー報知処理を行わないから、大当りと判定されない(大当りが発生しにくい)印象を与えて却って遊技意欲を低下させるのを防止することができる。また、パチンコ機1が時短状態(入球容易状態)で復帰した場合、第1時短状態か第2時短状態かを判別可能に報知する。このため、遊技ホールの管理者に初期状態からの復帰を促すと共に第2時短状態の残り回数よっては早期に天井スルー状態となる可能性があることを遊技者に認識させることができる。
実施例では、演出機器(演出表示装置38、ランプ15)での報知を、電源復帰時から所定時間が経過するまで、または始動口(第1始動口23または第2始動口24)に遊技球が入球するまで行ったが、これに限られるものではない。例えば、演出機器での報知(特に天井スルー状態の報知)を、電源復帰時から遊技が開始(いずれかのスイッチが遊技球を検出)されるまで、及びパチンコ機1が待機状態中に行うものとしてもよい。このようにする場合、電源復帰時から報知を行い、遊技を開始した時点または遊技ホールの管理者が意図的にスイッチに遊技球を検出させた時点で報知は終了するが、その後に大当りが発生せずに遊技を中断または終了し、遊技機が待機状態(最後の特図変動が終了してから所定時間が経過した状態)となると、再び報知を開始することになり、演出表示装置38には、待機状態の画面ではなく、天井スルー状態報知画面を表示する(図23(b)参照)。これにより、天井スルー状態であることをより強くアピールすることができる。
実施例では、遊技中に第1時短状態になったことや第2時短状態になったことを状態報知装置37で報知しないものとしたが、これに限られず、遊技中に第1時短状態になったことと第2時短状態になったことのいずれか一方あるいは両方を状態報知装置37で報知してもよい。
実施例では、遊技中に天井スルー状態になったことを報知しないものとしたが、これに限られず、遊技中に天井スルー状態になったことを報知してもよい。そのようにする場合、遊技者によっては、もうそろそろ大当りになるという感覚を与えることができる。
実施例では、第1時短状態と第2時短状態とを区別して報知したが、これに限られず、第1時短状態と第2時短状態とを共通の報知とするもの、即ち第1時短状態と第2時短状態とを区別することなく時短状態を報知してもよい。
実施例では、第1時短状態と第2時短状態と天井スルー状態とをいずれも報知したが、これに限られず、少なくとも天井スルー状態を報知すればよい。例えば、状態報知演出処理では演出表示装置38やランプ15による状態報知として、第2時短状態と天井スルー状態とを報知したが、少なくとも天井スルー状態を報知すればよい。このため、状態報知演出処理で第2時短状態を報知せずに第1時短状態を報知してもよいし、第1時短状態と第2時短状態とを両方報知してもよい。
実施例では、状態報知装置37での状態報知と、演出表示装置38やランプ15による状態報知の終了タイミングが異なるものとしたが、これに限られず、同じタイミングで終了するものでもよい。例えば、状態報知演出処理と同様に、所定時間の経過または始動口(第1始動口23または第2始動口24)への入球で、状態報知装置37での状態報知を終了してもよい。また、状態報知装置37での状態報知と、演出表示装置38やランプ15による状態報知とを行うものとしたが、少なくとも、いずれかの報知手段で状態報知を行うものであればよい。
実施例では、天井スルー状態であるか否かを天井フラグが値1であるか否かに基づいて判断したが、これに限られず、天井カウンタの値が規定値を超えているか否かに基づいて判断するものとして、天井フラグを用いなくてもよい。
実施例では、パチンコ機1がいわゆるセブン機タイプの遊技機として構成されたが、これに限定されるものではなく、小当り遊技中に開放する大入賞口の内部に特定領域を備え、小当り遊技中に大入賞口に遊技球が入球し、入球した遊技球が当該特定領域を通過すると、大当り遊技に発展するいわゆる1種2種混合機として構成されてもよい。なお、実施例では、特別図柄の大当りに確変大当りを含んだが、これに限られず、確変大当りを含まなくてもよい。また、特別図柄の当りに、大入賞口の開放時間が大当り遊技よりも短い小当り遊技が実行される小当りを含めてもよく、小当りと判定された場合にも天井カウンタを値1だけインクリメント(計数)すればよい。
実施例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を賞球や貸球として上受け皿11に払い出す構成としたが、いわゆる封入式のパチンコ機であってもよい。封入式のパチンコ機は、内部に封入した遊技球を循環させることにより遊技を行うものである。また、実施例や変形例のパチンコ機は、いわゆる管理遊技機に適用されてもよい。管理遊技機は、主制御装置への外部からのアクセスを制限するものであり、枠制御装置(実施例の払出制御装置に相当)から主制御装置へは特定情報(遊技の性能に影響を与える情報や、遊技の結果に影響を及ぼす虞のある情報)以外を送信可能とし、枠制御装置はCRユニットと接続され、枠制御装置を介してのみ外部と通信可能に構成されたものである。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、第1始動口23および第2始動口24が「始動口」に相当し、第2始動口24が「可変始動口」に相当し、特別図柄変動表示関連処理のS500~S506の処理を実行する主制御装置60のCPU60aが「当否判定手段」に相当し、大当り遊技処理のS600~634、S650,S654の処理を実行する主制御装置60のCPU60aが「特別遊技実行手段」に相当し、時短フラグ設定処理のS562,S564の処理と大当り遊技処理のS652の処理を実行する主制御装置60のCPU60aが「計数手段」に相当し、時短フラグ設定処理のS566~S578の処理を実行する主制御装置60のCPU60aが「入球容易状態移行手段」に相当し、主制御装置60のRAM60cが「情報記憶手段」に相当し、電源投入処理のS100~S116の処理を実行する主制御装置60のCPU60aが「状態復帰手段」に相当し、電源投入処理のS126,S128の処理を実行する主制御装置60のCPU60aと状態報知装置37とが「報知手段」に相当する。また、大当り遊技処理のS642~S648の処理を実行する主制御装置60のCPU60aも「入球容易状態移行手段」に相当し、状態報知演出処理を実行するサブ統合制御装置90のCPU90aと演出表示制御装置91と演出表示装置38とランプ15も「報知手段」に相当する。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行われるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
1 パチンコ機、2 外枠、3 前面枠、3a 前面枠開放スイッチ、4 ガラス板、5 内枠、5a 内枠開放スイッチ、11 上受け皿、12 下受け皿、13 発射ハンドル、14 スピーカ、15 ランプ、16 演出ボタン、16a 演出ボタンスイッチ、20 遊技盤、21 遊技領域、21a 外レール、21b 内レール、21c 釘、22 普通図柄作動ゲート、22a ゲートスイッチ、23 第1始動口、23a 第1始動口スイッチ、24 第2始動口、24a 第2始動口スイッチ、24b 開閉羽根、24c 第2始動口ソレノイド、25 大入賞口、25a 大入賞口スイッチ、25b 開閉板、25c 大入賞口ソレノイド、26 普通入賞口、26a 普通入賞口スイッチ、29 アウト口、31 第1特別図柄表示装置(第1特図表示装置)、32 第2特別図柄表示装置(第2特図表示装置)、33 第1特別図柄保留数表示装置(第1特図保留数表示装置)、34 第2特別図柄保留数表示装置(第2特図保留数表示装置)、35 普通図柄表示装置(普図表示装置)、36 普通図柄保留数表示装置(普図保留数表示装置)、37 状態報知装置、38 演出表示装置、381L,381C,381R 演出図柄(疑似図柄)、382 保留図柄、383 キャラクタ、39 センター役物、50 CRユニット、51 CRユニット端子板、52 精算表示装置、53 球貸ボタン、53a 球貸スイッチ、54 精算ボタン、54a 精算スイッチ、60 主制御装置、60a CPU、60b ROM、60c RAM、61 遊技盤中継端子板、62 図柄表示装置中継端子板、63 演出中継端子板、64 裏配線中継端子板、65 外部接続端子板、67 設定キースイッチ、68 RAMクリアスイッチ、69 設定表示装置(性能表示装置)、70 払出制御装置、71 払出中継端子板、72 払出装置、73 払出モータ、74 払出スイッチ、75 満杯スイッチ、76 球切れスイッチ、77 球タンク、78 タンクレール、80 発射制御装置、81 発射停止スイッチ、82 タッチスイッチ、83 発射モータ、90 サブ統合制御装置、90a CPU、90b ROM、90c RAM、91 演出表示制御装置、95 電源基板、100 ホールコンピュータ。

Claims (1)

  1. 遊技球の入球の可能性が変化する可変始動口を含む始動口と、
    前記始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
    前記当否判定の結果が当りの場合に特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記当否判定の実行回数を計数し、前記特別遊技が実行されると、計数した計数値を初期値にリセットする計数手段と、
    前記計数値が規定値に到達したことに基づいて前記可変始動口への遊技球の入球が容易になる入球容易状態に移行させ、所定回数の前記当否判定が実行されるかまたは前記特別遊技が実行されると前記入球容易状態を終了させる入球容易状態移行手段と、
    遊技機の状態を含む遊技情報を記憶する情報記憶手段と、
    電源投入時に所定の消去操作が行われた場合には、前記情報記憶手段に記憶されている遊技情報を消去して初期状態から復帰させ、電源投入時に前記消去操作が行われなかった場合には、前記情報記憶手段に記憶されている遊技情報に基づいて電源遮断前の状態から復帰可能な状態復帰手段と、
    遊技機の状態を報知する報知手段と、
    を備え、
    前記報知手段は、前記状態復帰手段により復帰した状態が、前記入球容易状態で前記所定回数の前記当否判定が実行されて該入球容易状態が終了した後の終了後状態である場合に、該終了後状態である旨を報知する
    遊技機。
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