本発明を位置特定照明制御システムに適用した実施形態について、具体的に説明する。
[1]位置特定照明制御システムの構成
図1は、実施形態に係る位置特定照明制御システムを示した概念図である。位置特定照明制御システムは、ビーコン信号Sbを発信する機能を有した複数の照明装置1と、当該照明装置1を無線通信で制御する照明制御装置2と、ビーコン信号Sbを受信できる端末装置3と、を備え、端末装置3が受信したビーコン信号Sbに基づいて実空間での当該端末装置3の現在位置P1を特定し、特定した現在位置P1に応じたサービス(本実施形態では照明制御装置2による照明制御)を、端末装置3又はそれを所有するユーザに提供する。具体的には、位置特定照明制御システムは、各種情報(位置情報や識別情報など)の対応付けを行う情報設定装置4と、当該情報設定装置4で対応付けられた情報を用いて、端末装置3が受信したビーコン信号Sbから実空間での当該端末装置3の現在位置P1を特定する情報管理装置5と、を更に備える。
尚、以下に説明する位置特定照明制御システムの具体的な構成は、照明装置1を複数備えたもの(図1参照)に限らず、照明装置1を1つだけ備えたものにも適用できる。また、照明制御装置2及び情報管理装置5は、それぞれが別の装置で構成される場合に限らず、纏めて1つの装置で構成されてもよい。
<照明装置>
図2(A)は、照明装置1を示した概念図である。照明装置1は、LED光源11Aと、当該LED光源11Aに電力を供給する電源部11Bと、無線モジュール12と、電源部11B及び無線モジュール12を制御する制御部13と、記憶部14と、を備えており、本実施形態では、制御部13及び記憶部14は無線モジュール12内に構築されている。そして、制御部13は、電源部11Bに制御信号を送信することにより、当該電源部11BからLED光源11Aに供給する電力を制御し、これにより、LED光源11Aの照明(点灯、消灯、調光、調色など)を制御する。尚、制御部13及び記憶部14の少なくとも何れか一方は、無線モジュール12とは別個の装置として無線モジュール12外に構築されてもよい。
無線モジュール12は、照明装置1とネットワーク(WANやLANなど)とを無線で接続することにより、照明制御装置2などとの双方向的な無線通信を可能にする通信部12Aとして機能する。そして、照明装置1に対する照明制御が、無線モジュール12(通信部12A)を介して照明制御装置2により実行される。尚、無線モジュール12は、着脱可能であってもよい。
照明装置1には、当該照明装置1を識別するための装置識別情報Iaが設定されている。装置識別情報Iaは、工場からの照明装置1の製造段階で記憶部14に記憶されることで、照明装置1に設定される。この装置識別情報Iaは、照明装置1を識別して個別に制御しつつ、それらの制御(照明制御など)を一括して管理するために用いられる。一方、実空間において天井や壁などに照明装置1を設置する段階では、照明装置1は、通常、装置識別情報Iaで区別されることなく設置される。このため、照明装置1を個別に制御しつつ一括して管理するためには、照明装置1の設置後に、実空間での照明装置1の設置位置と当該照明装置1の装置識別情報Iaとの対応関係を、照明制御装置2で管理できる対応データ(図3参照)に置き換える必要がある。
そこで本実施形態では、照明装置1に関する上記対応関係を対応データに置き換える処理が、情報設定装置4で実行される(図4のステップS13~S15、S22参照)。詳細については後述するが、情報設定装置4は、実空間での照明装置1の設置位置に対応するマップ画像Mp(図6参照)上での当該照明装置1の設置位置と、その照明装置1の装置識別情報Iaと、を対応付ける。
ここで、マップ画像Mp(図6参照)は、照明装置1が設置された実空間に対応した間取りや照明装置1が設置されるべき位置などが示された画像であり、情報設定装置4に読み込まれて記憶部44に記憶されている。マップ画像Mpには、通路、入口、棚などが示されていてもよく、図6には、マップ画像Mpとして、照明装置1が設置されるべき位置が丸印によって示され、且つ、入口e1~e3及び通路rが示されたものが例示されている。
更に本実施形態では、無線モジュール12の通信方式に、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)など、省電力での無線通信が可能な通信方式が用いられている。この通信方式では、無線モジュール12は、その周辺に設置されている1つ又は複数の無線モジュール12との間で直接的に近距離無線通信を行うことが可能になる。よって、照明装置1が複数設置された位置特定照明制御システムでは、無線モジュール12どうしがメッシュ状に無線接続されたメッシュネットワークを構築できる。
また、このような通信方式を用いることで、無線モジュール12には、ビーコン信号Sbを一方向的に発信するビーコン発信部12Bとしての機能を更に持たせることが可能になっている。このビーコン発信部12Bとしての機能は、制御部13が無線モジュール12を制御することで実現される。そして、このように無線モジュール12をビーコン発信部12Bとして機能させることにより、照明装置1には、ビーコン発信部12Bが設けられることになる。このような照明装置1によれば、実空間において照明装置1が設置される様々な場所(オフィスや店舗など)において、照明装置1の設置と同時に、当該照明装置1の実空間での設置位置と同じ位置にビーコン発信部12Bが設置される。
ビーコン発信部12Bが発信するビーコン信号Sbには、当該ビーコン発信部12Bを識別するためのビーコン識別情報Ibが含まれる。このビーコン識別情報Ibは、実空間での端末装置3の現在位置P1を特定する際に、当該端末装置3が受信したビーコン信号Sbの発信源(ビーコン発信部12B)を特定するために用いられる。一方、ビーコン信号Sbに基づいてビーコン発信部12Bを特定するためには、ビーコン発信部12Bの設置後(即ち、照明装置1の設置後)に、実空間でのビーコン発信部12Bの設置位置と当該ビーコン発信部12Bのビーコン識別情報Ibとの対応関係を、情報管理装置5で管理できる対応データに置き換える必要がある。
そこで本実施形態では、ビーコン発信部12Bに関する上記対応関係を対応データに置き換える処理が、情報設定装置4で実行される(図4参照)。詳細については後述するが、情報設定装置4は、上述したマップ画像Mp上で照明装置1の設置位置と装置識別情報Iaとを対応付けるための処理及びその処理で設定者が行う操作(図4のステップS13~S15、S22参照)を利用することにより、実空間での当該ビーコン発信部12Bの設置位置に対応するマップ画像Mp(図6参照)上での当該ビーコン発信部12Bの設置位置と、そのビーコン発信部12Bのビーコン識別情報Ibと、を対応付ける。そして、情報設定装置4は、これらの対応付けを情報対応データD1(図3参照)に記録する。
一例として、ビーコン識別情報Ibは、UUID(Universally Unique IDentifier)と、メジャー値m1及びマイナー値m2と、で構成される。ここで、UUIDは、ビーコン発信部12Bが属する特定のグループ(会社、組織、店舗など)に対して一意的に割り当てられるIDである。よって、ビーコン識別情報IbにUUIDが含まれることにより、そのUUIDが割り当てられた特定のグループと、ビーコン識別情報Ibで識別されるビーコン発信部12Bと、が互いに関係付けられる。一方、メジャー値m1及びマイナー値m2は、UUIDに組み合わせて用いられる値であり、設定者(管理者など)側で任意に設定できる値である。そして、メジャー値m1及びマイナー値m2は、UUIDとの組合せによってビーコン識別情報Ibを構成したときに、そのビーコン識別情報Ibが一意的になるように決定される。尚、特定のグループ内でビーコン識別情報Ibを一意的に構成できるのであれば、UUIDにはメジャー値m1又はマイナー値m2の何れか一方のみが組み合わされてもよいし、3つ以上の値が組み合わされてもよい。
一方、本実施形態では、ビーコン識別情報Ibは、工場からの照明装置1の出荷段階や実空間での照明装置1の設置段階では未設定のままである。このため、情報設定装置4は、後述する情報設定処理(図4参照)において、設定者の操作に応じてビーコン識別情報Ibを生成し、生成したビーコン識別情報Ibを用いてマップ画像Mp上でのビーコン発信部12Bの設置位置との対応付けを行う。また、情報設定装置4は、生成したビーコン識別情報Ibを照明装置1に送信することにより、照明装置1に、ビーコン識別情報Ibを記憶部14に記憶させる。これにより、ビーコン発信部12Bにビーコン識別情報Ibが設定され、ビーコン発信部12Bは、記憶部14に記憶されたビーコン識別情報Ibを含むビーコン信号Sbを、所定の時間間隔で発信することが可能になる。
尚、上記照明装置1において、装置識別情報Iaには、無線モジュール12を識別する識別情報が用いられてもよい。また、照明装置1とネットワーク(WANやLANなど)とは、ネットワーク側に接続された通信中継器(ゲートウェイなど)と無線モジュール12とが無線通信を行うことで、通信中継器及び無線モジュール12を介して接続されてもよい。
<照明制御装置>
照明制御装置2は、ネットワーク(WANやLANなど)に接続されたクラウドサーバであり、当該ネットワークを介して他の装置(照明装置1や情報管理装置5など)との間で通信を行うことができる。そして、照明制御装置2は、ネットワークを介して照明装置1に対する照明制御(点灯、消灯、調光、調色などの制御)を行う(照明制御処理)。本実施形態では、照明制御装置2は、情報設定装置4によって対応付けが記録された情報対応データD1(図3参照)を用いて、照明制御処理を実行する。照明制御処理の具体例として、照明制御装置2は、実空間での端末装置3の現在位置P1に応じた照明制御を実行することにより、当該照明制御をサービスとして提供する。尚、照明制御装置2が実行する照明制御処理の具体例の詳細については後述する。
照明制御装置2が実行する照明制御処理は、当該照明制御装置2が備える処理装置(CPUやマイクロコンピュータなど)にプログラムを実行させることで遂行される。そして、そのようなプログラムは、読取り可能な状態で記憶媒体(例えば、フラッシュメモリなど)に記憶されてもよいし、照明制御装置2が備える記憶部(不図示)に記憶されてもよい。
<端末装置>
端末装置3は、例えばスマートフォンなど、ユーザが所有する携帯端末装置である。ここで、本実施形態の位置特定照明制御システムにおいて、実空間での端末装置3の現在位置P1に応じたサービスを提供するためには、現在位置P1の特定に使用されるビーコン信号Sbを、端末装置3に受信させる必要がある。また、端末装置3には、受信したビーコン信号Sbの情報と、当該端末装置3を識別する端末識別情報Icと、を含んだビーコン情報Kを情報管理装置5へ送信させる必要がある。ここで、端末装置3が送信するビーコン情報Kには、ビーコン信号Sbの情報として、ビーコン識別情報Ibと、ビーコン信号Sbを受信したときの受信強度と、が含まれる。また、端末装置3の現在位置P1を正確に特定するためには、当該端末装置3の周囲に位置する3つ以上のビーコン発信部12Bから受信したビーコン信号Sbの情報がビーコン情報Kに含まれていることが好ましい。尚、端末装置3が送信する情報には、当該端末装置3を所有するユーザの情報が更に含まれていてもよい。
そこで、端末装置3には、ビーコン信号Sbを受信し、且つ、受信したビーコン信号Sbの情報を含むビーコン情報Kを送信する送受信器としての機能を実現するためのアプリケーションプログラムがインストールされている。尚、アプリケーションプログラムは、端末装置3にインストールされる前に、読取り可能な状態で記憶媒体(例えば、フラッシュメモリなど)やクラウドサーバなどに記憶されていて、それを端末装置3が読み込んでもよい。また、端末装置3は、ユーザが指定したUUIDを含むビーコン信号Sbだけを受信する送受信器として機能してもよい。
<情報設定装置>
情報設定装置4は、例えばスマートフォンやタブレット型PCなどの携帯端末装置であり、実空間での照明装置1の設置後に、その設置場所で行う各種情報(位置情報や識別情報など)の対応付けに用いられる。具体的には、上述した情報設定処理を実行するためのアプリケーションプログラムが、スマートフォンやタブレット型PCなどの携帯端末装置にインストールされている。そして、当該アプリケーションプログラムが携帯端末装置にて実行されることにより、その携帯端末装置が情報設定装置4として機能する。
図2(B)は、情報設定装置4を示した概念図である。情報設定装置4は、タッチパネル41と、通信部42と、制御部43と、記憶部44と、を備える。ここで、タッチパネル41は、情報設定装置4における表示部としての機能と、情報設定装置4における入力部としての機能と、を備える。尚、情報設定装置4は、例えばデスクトップ型PCなど、表示部(モニタなど)と入力部(キーボードなど)とが別個に構成されたものであってもよい。
通信部42は、情報設定装置4とネットワーク(WANやLANなど)とを無線で接続することにより、他の装置(照明制御装置2や情報管理装置5など)との双方向的な無線通信を可能にする。更に、通信部42は、ビーコン信号Sbの発信と同じ通信方式で、無線モジュール12との間で直接的に無線通信を行うことができる。本実施形態では、情報設定装置4は、情報設定処理の実行中に、通信部42を通じて無線モジュール12との間で直接的な無線通信を行う。
情報設定処理では、情報設定装置4は、実空間での照明装置1の設置位置に対応するマップ画像Mp(図6参照)上での当該照明装置1の設置位置と、その照明装置1の装置識別情報Iaと、を対応付ける。
また、情報設定処理(図4参照)の詳細については後述するが、情報設定装置4は更に、マップ画像Mp上で照明装置1の設置位置と装置識別情報Iaとを対応付けるための処理及びその処理で設定者が行う操作(図4のステップS13~S15、S22参照)を利用することにより、好ましいタイミングでビーコン発信部12Bのビーコン識別情報Ibを生成し、生成したビーコン識別情報Ibを、実空間での当該ビーコン発信部12Bの設置位置に対応するマップ画像Mp(図6参照)上での当該ビーコン発信部12Bの設置位置に対応付ける。そして、情報設定装置4は、これらの対応付けを情報対応データD1(図3参照)に記録する。更に、情報設定装置4は、対応付けの完了後、情報対応データD1を情報管理装置5へ送信する。
ここで、情報対応データD1は、マップ画像Mp上での照明装置1及びビーコン発信部12Bの設置位置(本実施形態では、後述するアイコンJの位置)と、装置識別情報Ia及びビーコン識別情報Ibとの対応関係が記録されるデータ(ファイルなど)であり、記憶部44に記憶されている。図4は、情報対応データD1の一例を示した図である。
情報設定装置4が実行する情報設定処理は、情報設定装置4が備える制御部43(CPU(Central Processing Unit)やマイクロコンピュータなどの処理装置)にプログラムを実行させることで遂行される。そして、そのようなプログラムは、読取り可能な状態で記憶媒体(例えば、フラッシュメモリなど)に記憶されてもよいし、情報設定装置4の記憶部44に記憶されてもよい。
<情報管理装置>
情報管理装置5は、ネットワーク(WANやLANなど)に接続されたクラウドサーバであり、当該ネットワークを介して他の装置(照明制御装置2や情報設定装置4など)との間で通信を行うことができる。そして、情報管理装置5は、情報設定装置4で対応付けが記録された情報対応データD1(図3参照)をデータベースに追加して管理する。また本実施形態では、情報管理装置5は、データベース内の情報を用いて、端末装置3から送信されてくるビーコン情報K(ビーコン信号Sbの情報及び端末識別情報Ic)から実空間での端末装置3の現在位置P1を特定する(位置特定処理)。また、この位置特定処理では、情報管理装置5は、特定した端末装置3の現在位置P1を、ネットワークを介して他の装置(照明制御装置2など)へ送信する。尚、情報管理装置5が実行する位置特定処理の詳細については後述する。
情報管理装置5が実行する位置特定処理は、情報管理装置5が備える処理装置(CPUやマイクロコンピュータなど)にプログラムを実行させることで遂行される。そして、そのようなプログラムは、読取り可能な状態で記憶媒体(例えば、フラッシュメモリなど)に記憶されてもよいし、情報管理装置5が備える記憶部(不図示)に記憶されてもよい。
[2]位置特定照明制御システムでの制御
[2-1]実空間での照明装置の設置後に実行される制御
<情報設定装置が実行する情報設定処理>
図4は、情報設定装置4が実行する情報設定処理及び設定者が行う操作を示したフローチャートである。また、図5~図8は、情報設定処理に関連してタッチパネル41に表示される画面を示した図である。
情報設定装置4において、アプリケーションプログラムが実行されることにより情報設定処理が開始されると、制御部43は、UUIDの入力画面をタッチパネル41に表示する(図4のステップS11。図5参照)。入力画面で入力されるUUIDは、ビーコン識別情報Ibの生成に用いられるものであり、この入力画面は、どのグループに属したビーコン発信部12Bのビーコン識別情報Ibを生成するのかを決定するために、設定者に対して、グループに一意的に割り当てられているUUIDの入力を要求する画面である。
ステップS11の実行後(入力画面の表示後)、制御部43は、入力画面でUUIDが入力されたか否かを判断する(図4のステップS12)。そして、制御部43は、ステップS12にて「入力された(Yes)」と判断できるまでステップS12を繰り返し実行する。
制御部43は、入力画面で設定者がUUIDを入力することにより(図4のステップS21)、ステップS12にて「入力された(Yes)」と判断できた場合、実空間での照明装置1の設置位置に対応するマップ画像Mp(図6参照)上での当該照明装置1の設置位置と、その照明装置1の装置識別情報Iaと、を対応付けるための処理を行う(図4のステップS13~S15)。
先ずステップS13において、制御部43は、記憶部44に記憶されているマップ画像Mpを、記憶部44から読み出してタッチパネル41に表示する(図6参照)。このとき、制御部43は、マップ画像Mpを、そのマップ画像Mp上の位置を規定する座標データに対応付けて表示する。
また、ステップS14において、制御部43は、実空間に設置済みの照明装置1から装置識別情報Iaを取得する。そして、制御部43は、取得した装置識別情報Iaを対応付けたアイコンJをタッチパネル41に表示する(図6参照)。このとき、制御部43は、ドラッグ操作によるマップ画像Mp上への移動が可能な状態でアイコンJを表示する。しかも制御部43は、アイコンJを、そのアイコンJに対応付けられている装置識別情報Iaで識別される照明装置1を点灯させるスイッチとして機能させる。尚、そのスイッチは、照明装置1を点灯した後に消灯できるものなど、照明装置1を少なくとも一度点灯させるものであってもよい。また、スイッチは、アイコンJに対応付けられた状態で当該アイコンJとは別のアイコンとしてタッチパネル41の画面に表示されてもよい。
本実施形態では、制御部43は、タッチパネル41の画面にアイコンJを一覧で表示する(図6参照)。また、制御部43は、設定者が情報設定処理を終了させるための終了ボタンをタッチパネル41の画面に更に表示する。
制御部43によるステップS14の実行後(図6の画面の表示後)、設定者は、ドラッグ操作により、マップ画像Mp上にアイコンJを配置する(図4のステップS22。図7参照)。また、制御部43は、マップ画像Mp上にアイコンJが配置されたか否かを判断する(図4のステップS15)。
具体的には、設定者は先ず、マップ画像Mp上に配置しようとするアイコンJを押下すること(即ち、スイッチの操作)により、そのアイコンJに対応付けられている装置識別情報Iaで識別される照明装置1を点灯させる。これにより、設定者は、配置しようとしているアイコンJに対応する照明装置1の実空間での設置位置を確認する。これと同時に、設定者は、点灯した照明装置1に設けられているビーコン発信部12Bの設置位置も確認できる。即ち、設定者は、照明装置1の点灯により、ビーコン識別情報Ibの設定対象になるビーコン発信部12Bの実空間での設置位置を確認できる。その後、設定者は、確認した照明装置1及びビーコン発信部12Bの実空間での設置位置に基づいて、その設置位置に対応するマップ画像Mp上での設置位置に、アイコンJをドラッグ操作で移動させて配置する。
このようなマップ画像Mp上(図7の例では、マップ画像Mpに示されている照明装置1が設置されるべき位置(丸印))へのアイコンJの配置により、設定者は、実空間での照明装置1の設置位置に対応するマップ画像Mp上での当該照明装置1の設置位置を指定できる。しかも、アイコンJの配置により、設定者は、照明装置1の点灯で確認した実空間でのビーコン発信部12Bの設置位置に対応するマップ画像Mp上での当該ビーコン発信部12Bの設置位置も指定できる。
また、アイコンJには装置識別情報Iaが対応付けられている。従って、ドラッグ操作によってアイコンJがマップ画像Mp上に配置されることにより(図4のステップS22)、制御部43がステップS15にて「配置された(Yes)」と判断できた場合には、アイコンJの配置によって指定されたマップ画像Mp上での照明装置1の設置位置(座標データに基づく位置座標)と、そのアイコンJに対応付けられている装置識別情報Iaと、が対応関係を持つことになる。即ち、マップ画像Mp上へのアイコンJの配置により、実空間での照明装置1の設置位置と当該照明装置1の装置識別情報Iaとの対応関係が、マップ画像Mp上での照明装置1の設置位置(本実施形態では、マップ画像Mp上でのアイコンJの位置。座標データに基づく位置座標)と装置識別情報Iaとの対応関係に置き換えられる。
このように、図4のステップS13~S15の処理及びステップS22の操作によれば、マップ画像Mp上での照明装置1の設置位置と装置識別情報Iaとの対応付けが可能になるだけでなく、そのときに行われる照明装置1の点灯により、ビーコン識別情報Ibの設定対象になるビーコン発信部12Bの実空間での設置位置を確認することが可能になる。そこで、本実施形態は更に、照明装置1の点灯によって得られるメリットを利用することにより、好ましいタイミングでビーコン発信部12Bのビーコン識別情報Ibを生成し、生成したビーコン識別情報Ibを、実空間での当該ビーコン発信部12Bの設置位置に対応するマップ画像Mp(図6参照)上での当該ビーコン発信部12Bの設置位置に対応付ける。以下、具体的に説明する。
制御部43は、ドラッグ操作によってアイコンJがマップ画像Mp上に配置されることにより(図4のステップS22)、ステップS15にて「配置された(Yes)」と判断できた場合に、そのタイミングでビーコン識別情報Ibを生成する(図4のステップS16)。即ち、制御部43は、アイコンJの配置によってマップ画像Mp上でのビーコン発信部12Bの設置位置が指定されたときに、ビーコン識別情報Ibを生成する。
より具体的には、制御部43は、メジャー値m1及びマイナー値m2を決定する。このとき、制御部43は、入力画面で入力されたUUIDにメジャー値m1及びマイナー値m2を組み合わせてビーコン識別情報Ibを構成したときに、そのビーコン識別情報Ibが一意的になるように、メジャー値m1及びマイナー値m2を決定する。そして、制御部43は、決定したメジャー値m1及びマイナー値m2を、入力画面で入力されたUUIDに組み合わせることにより、ビーコン識別情報Ibを生成する。
ステップS16の実行後(ビーコン識別情報Ibの生成後)、制御部43は、マップ画像Mp上でのアイコンJの配置位置(座標データに基づく位置座標)に、当該アイコンJに対応付けられている装置識別情報Iaと、ステップS16で生成したビーコン識別情報Ibと、を対応付けて情報対応データD1に記録する(図4のステップS17。図3参照)。本実施形態では、マップ画像Mp上でのアイコンJの配置位置は、上述したように、当該アイコンJの配置によって指定されるマップ画像Mp上での照明装置1及びビーコン発信部12Bの設置位置に相当する。また、制御部43は、アイコンJの配置位置(位置座標)がどのマップ画像Mpに対応したものであるのかを特定できるように、更にマップ画像Mpの情報を、アイコンJの配置位置に対応付けて情報対応データD1に記録する(図3参照)。
ステップS17の実行後(対応付けの実行後)、制御部43は、終了ボタンが押下されたか否かを判断する(図4のステップS18)。また、制御部43は、ステップS15にて「配置されていない(No)」と判断した場合も、ステップS18を実行する。そして、制御部43は、ステップS18にて「押下されていない(No)」と判断した場合、ステップS15からの処理を再び実行する。これにより、設定者が、タッチパネル41の画面に表示されているアイコンJをマップ画像Mp上に繰り返し配置していくことにより、マップ画像Mp上でのアイコンJの配置位置(照明装置1及びビーコン発信部12Bの設置位置)と、装置識別情報Ia及びビーコン識別情報Ibと、が対応付けられた情報が、情報対応データD1に蓄積されていく。
そして、制御部43は、設定ボタンが押下されることにより、ステップS18にて「押下された(Yes)」と判断した場合、それまでの対応付けが記録された情報対応データD1を用いて、ビーコン発信部12Bに対するビーコン識別情報Ibの設定を行う(図4のステップS19A)。また、制御部43は、情報対応データD1を照明制御装置2及び情報管理装置5へ送信し(図4のステップS19B)、その後、情報設定処理を終了する。
具体的にステップS19Aでは、制御部43は、情報対応データD1に記録されている装置識別情報Iaで識別される照明装置1に、その装置識別情報Iaに対応するビーコン識別情報Ibを無線通信で送信する。そして、照明装置1は、情報設定装置4からビーコン識別情報Ibを受信したとき、受信したビーコン識別情報Ibを記憶部14に記憶する。これにより、ビーコン発信部12Bにビーコン識別情報Ibが設定される。その結果、ビーコン発信部12Bは、記憶部14に記憶されたビーコン識別情報Ibを含むビーコン信号Sbを、所定の時間間隔で発信することが可能になる。
上述した情報設定処理によれば、設定者は、スイッチの操作による実空間での照明装置1の設置位置の確認と、その確認に基づくマップ画像Mp上へのアイコンJの配置といった簡単な操作で、マップ画像Mp上での照明装置1の設置位置と装置識別情報Iaとを対応付けることができる。よって、上記情報設定処理によれば、実空間に対応したマップ画像Mp上での照明装置1の設置位置と装置識別情報Iaとの対応付けが簡略化される。
しかも、上述した情報設定処理によれば、設定者は、スイッチの操作による照明装置1の点灯により、実空間での照明装置1の設置位置を確認すると同時に実空間でのビーコン発信部12Bの設置位置を確認できる。これにより、設定者は、確認した実空間でのビーコン発信部12Bの設置位置に基づいて、マップ画像Mp上でのビーコン発信部12Bの設置位置を指定することが可能になる。本実施形態では、ドラッグ操作によるマップ画像Mp上へのアイコンJの配置により、マップ画像Mp上でのビーコン発信部12Bの設置位置が指定される。
また、設定者によるマップ画像Mp上でのビーコン発信部12Bの設置位置の指定(本実施形態では、アイコンJの配置)に伴って、ビーコン識別情報Ibが生成されると共に、そのビーコン識別情報Ibが、マップ画像Mp上で指定されたビーコン発信部12Bの設置位置に対応付けられる。従って、設定者は、スイッチの操作による実空間でのビーコン発信部12Bの設置位置の確認と、その確認に基づくマップ画像Mp上でのビーコン発信部12Bの設置位置の指定といった簡単な操作で、マップ画像Mp上でのビーコン発信部12Bの設置位置とビーコン識別情報Ibとを対応付けることができる。よって、上記情報設定処理によれば、実空間に対応したマップ画像Mp上でのビーコン発信部12Bの設置位置とビーコン識別情報Ibとの対応付けが簡略化される。
更に、上述した対応付けに基づいてビーコン発信部12Bに対するビーコン識別情報Ibの設定(図4のステップS19A)が実行されることにより、実空間でのビーコン発信部12Bの設置位置とビーコン識別情報Ibとの間に対応関係が形成される。そして、上記情報設定処理によれば、その対応関係が、マップ画像Mp上でのビーコン発信部12Bの設置位置とビーコン識別情報Ibとの対応関係(情報対応データD1)に置き換えられる。よって、実空間での端末装置3の現在位置P1を特定するためのデータベースとして情報対応データD1を用いることが可能になる。
尚、上記情報設定処理は、照明装置1の位置と装置識別情報Iaとの対応付けを前提とせずに、ビーコン発信部12Bの位置とビーコン識別情報Ibとの対応付けだけを目的として実行されてもよい。即ち、スイッチの操作による照明装置1の点灯は、ビーコン発信部12Bの位置の確認にだけ用いられてもよい。また、アイコンJは、ビーコン発信部12Bの位置の指定にだけ用いられてもよい。
更に、上記情報設定処理において、マップ画像Mp上でのビーコン発信部12Bの設置位置は、アイコンJの配置によって指定する場合には限らず、数値入力で指定する場合など、他の手段を用いて指定されてもよい。
ステップS16でのビーコン識別情報Ibの生成時に制御部43が実行するメジャー値m1及びマイナー値m2の決定方式には、ランダムに決定するものや、決定するごとにメジャー値m1又はマイナー値m2を1つずつ繰り上げていくものなどを挙げることができる。但し、メジャー値m1及びマイナー値m2の決定方式には、これらに限定されない種々の方式を用いることができる。また、マップ画像Mpが、その画像に対応するフロアの階数や区画などに関する情報を有している場合には、その情報に基づいて、制御部43は、アイコンJが配置されるごとにメジャー値m1及びマイナー値m2を決定していってもよい。
更に、制御部43は、ビーコン識別情報Ibの一部(本実施形態では、メジャー値m1及びマイナー値m2)を生成し、これをUUIDに組み合わせてビーコン識別情報Ibを作成する場合に限らず、UUIDを含めてビーコン識別情報Ibの全体を生成してもよい。この場合、上述した情報設定処理において、ステップS11での入力画面の表示、及びステップS21での設定者によるUUIDの入力が不要になる。
制御部43は、ステップ16でビーコン識別情報Ibを生成したとき、生成したビーコン識別情報Ibの内容が記載された確認画像をタッチパネル41にポップアップ表示してもよい(図8参照)。これにより、設定者は、ビーコン識別情報Ibが生成されたこと及びその内容を認識できる。尚、確認画像は、その画像に表示された確認ボタン(図8参照)を設定者が押下することで閉じられてもよいし、設定者の操作なしに所定時間の経過後に閉じられてもよい。また、制御部43は、確認画像の表示の代わりに、音などを発することで、ビーコン識別情報Ibの生成を設定者に知らせてもよい。
また、ビーコン識別情報Ibを生成するタイミングは、アイコンJの配置によってマップ画像Mp上でビーコン発信部12Bの設置位置が指定されるタイミングに限らず、設置位置が指定される前のタイミング(例えば、設定者が、ドラッグ操作の対象にするアイコンJを選択したタイミング)など、他の好ましいタイミングであってもよい。
更に、ステップS19Aで制御部43が実行する照明装置1へのビーコン識別情報Ibの送信は、情報対応データD1を受信した照明制御装置2や情報管理装置5が、その情報対応データD1に基づいて行ってもよい。
[2-2]サービス提供時に実行される制御
<情報管理装置が実行する位置特定処理>
ビーコン発信部12Bに対するビーコン識別情報Ibの設定(図4のステップS19A)の完了後、ビーコン発信部12Bからのビーコン信号Sbの発信が開始されると、情報管理装置5は、端末装置3又はそれを所有するユーザにサービス(本実施形態では照明制御装置2による照明制御)を提供するために位置特定処理を実行する。位置特定処理では、情報管理装置5は、情報設定装置4から受信した情報対応データD1をデータベースに追加して管理しつつ、当該データベース内の情報を用いて、端末装置3から送信されてくるビーコン情報K(ビーコン信号Sbの情報及び端末識別情報Ic)から実空間での端末装置3の現在位置P1を特定する。ここで、ビーコン情報Kには、端末装置3の現在位置P1を正確に特定するために、実空間において当該端末装置3の周囲に位置する3つ以上のビーコン発信部12Bから受信したビーコン信号Sbの情報が含まれていることが好ましい。以下では、ビーコン情報Kに3つ以上のビーコン信号Sbの情報が含まれている場合について説明する。
図9は、情報管理装置5が実行する位置特定処理を示したフローチャートである。尚、図9では、端末装置3からビーコン情報Kを受信してから当該端末装置3の現在位置P1を特定するまでの処理の流れが示されている。
情報管理装置5は、端末装置3からビーコン情報Kを受信した場合、管理しているデータベースの情報(具体的には、データベースに追加した情報対応データD1の内容(図3参照))を用いることにより、端末装置3から受信したビーコン情報K内の3つ以上のビーコン識別情報Ibに基づいて、当該ビーコン識別情報Ibで識別されるビーコン発信部12Bのそれぞれのマップ画像Mp上での設置位置を取得する(図9のステップS31)。そして、情報管理装置5は、ビーコン識別情報Ibに対応するビーコン情報K内の受信強度に基づいて、ステップS31で取得したビーコン発信部12Bのそれぞれの設置位置(3つ以上の位置)から端末装置3までのマップ画像Mp上での距離を取得する(図9のステップS32)。このとき、情報管理装置5は、受信強度と距離とが対応付けられた対応データを用いてマップ画像Mp上での距離を取得してもよいし、受信強度と距離との関係式から算出することでマップ画像Mp上での距離を取得してもよい。
その後、情報管理装置5は、ステップS31及びS32で取得したマップ画像Mp上でのビーコン発信部12Bの設置位置及び当該ビーコン発信部12Bからの距離に基づいて、実空間での端末装置3の現在位置P1に対応するマップ画像Mp情報での当該端末装置3の現在位置P1mを特定する(図9のステップS33)。
ステップS33の実行後(端末装置3の現在位置P1mの特定後)、情報管理装置5は、特定した端末装置3の現在位置P1mを、当該端末装置3の端末識別情報Icと共に照明制御装置2へ送信する(図9のステップS34)。
<照明制御装置が実行する照明制御処理>
照明制御装置2は、クラウドサーバであり、情報設定装置4での対応付けが記録された情報対応データD1を用いて、照明装置1に対する照明制御を行う。そして、照明制御処理の具体例として、照明制御装置2は、実空間での端末装置3の現在位置P1(具体的には、情報管理装置5が特定したマップ画像Mp上での端末装置3の現在位置P1m)に応じた照明制御を行う。以下、照明制御処理の具体例について説明する。
(1)端末装置の現在位置及びその周辺を明るく照らす照明制御処理の例
図10は、照明制御装置2が実行する照明制御処理の一例を示したフローチャートである。図10の例では、照明制御装置2は、実空間での端末装置3の現在位置P1に応じて、その現在位置P1の周辺に設置されている照明装置1の調光率を高めることで、端末装置3の現在位置P1及びその周辺を明るく照らす照明制御を行う。
照明制御装置2は、情報対応データD1を情報設定装置4から受信することで照明制御処理を開始すると、先ず、受信した情報対応データD1を用いて、照明装置1に対する照明制御に使用する制御対応データD2を作成する(図10のステップS41)。ここで、制御対応データD2は、情報対応データD1において、照明装置1の装置識別情報Iaのそれぞれに更に照明制御の内容(以下、「照明モード」と称す)が対応付けられたものである。図11(A)は、制御対応データD2の一例を示した図である。
具体的には、照明モードとして、調光率を10%に制御する第1モード(mode(1))と、調光率を100%に制御する第2モード(mode(2))と、が予め準備されている。より具体的には、これらの照明モードと調光率との対応関係が記録された照明モードデータD3が、例えば、照明制御装置2が備える記憶部(不図示)に記憶されている。図11(B)は、照明モードデータD3の一例を示した図である。
そして、ステップS41では、照明制御装置2は、情報対応データD1において全ての装置識別情報Iaに第1モード(mode(1))を対応付けることにより、制御対応データD2を作成する。その後、照明制御装置2は、作成した制御対応データD2を、例えば、照明制御装置2が備える記憶部(不図示)に記憶する。
ステップS41の実行後、照明制御装置2は、制御対応データD2及び照明モードデータD3に基づいて、照明装置1に対する照明制御を実行する(図10のステップS42)。具体的には、図11(B)に例示された照明モードに従って、照明制御装置2は、全ての照明装置1の調光率を10%に制御する。
ステップS42の実行後、照明制御装置2は、実空間での端末装置3の現在位置P1に応じた照明制御を行うための情報(具体的には、マップ画像Mp上での端末装置3の現在位置P1m及びその端末装置3の端末識別情報Ic)を、情報管理装置5から受信したか否かを判断する(図10のステップS43)。そして、照明制御装置2は、ステップS43にて「受信した(Yes)」と判断した場合、受信した情報と、その情報を受信した受信時刻T1と、を対応付けて受信時刻データD4に記録する(図10のステップS44)。ここで、受信時刻データD4は、情報管理装置5から受信した情報(端末装置3の現在位置P1m及び端末識別情報Ic)と受信時刻T1との対応関係が記録されるデータ(ファイルなど)であり、例えば照明制御装置2の記憶部(不図示)に保存されている。図11(C)は、受信時刻データD4の一例を示した図である。
受信時刻データD4には、情報管理装置5から順次送信されてくる端末装置3の現在位置P1m(例えば、オフィスや店舗などの実空間内を移動する端末装置3のマップ画像Mp上での現在位置)が、受信時刻T1と共に追加されていく。このため、時間の経過に伴って、先に受信した情報(端末装置3の現在位置P1m及び端末識別情報Ic)は古くなる。
そこで、照明制御装置2は、受信時刻データD4に記録されている情報(端末識別情報Ic、端末装置3の現在位置P1m、及び受信時刻T1)のうち、受信時刻T1から所定時間T0が経過したものを受信時刻データD4から消去することにより、受信時刻データD4内の情報を整理する(図10のステップS45)。
また、照明制御装置2は、ステップS43にて「受信していない(No)」と判断した場合、受信時刻データD4を参照し、当該受信時刻データD4内に情報の記録があるか否かを判断する(図10のステップS46)。そして、照明制御装置2は、ステップS46にて「記録がある(Yes)」と判断した場合も、ステップS45を実行する。一方、照明制御装置2は、ステップS46にて「記録がない(No)」と判断した場合、ステップS50へ移行する。
ステップS45の実行後、照明制御装置2は、端末装置3の周辺を明るく照らすために用いる照明装置1を、受信時刻データD4に記録されている当該端末装置3の現在位置P1mを用いて特定する(図10のステップS47)。具体的には、照明制御装置2は、マップ画像Mp上での端末装置3の現在位置P1mと、制御対応データD2(図11(A)参照)に記録されているマップ画像Mp上での照明装置1の設置位置と、を用いて、現在位置P1mを中心とする所定領域Rt内に存在する照明装置1を特定する。ここで、所定領域Rtは、端末装置3の周辺を明るく照らす照明装置1のマップ画像Mp上での選択範囲を決めるために予め設定された領域である。
図12は、マップ画像Mp上での端末装置3の現在位置P1mを中心とする所定領域Rt内に存在する照明装置1を視覚的に示した概念図であり、図12では、所定領域Rtとして、端末装置3の現在位置P1mを中心とする長方形の領域が用いられている。尚、受信時刻データD4に端末装置3の現在位置P1mが複数記録されている場合には、照明制御装置2は、全ての端末装置3の現在位置P1mについて、それぞれを中心とする所定領域Rt内に存在する照明装置1を特定する。
次に、照明制御装置2は、制御対応データD2において、ステップS47で特定した照明装置1に対応付けられている照明モードの設定変更を行う(図10のステップS48)。具体的には、照明制御装置2は、制御対応データD2において、ステップS47で特定した照明装置1に対する照明モードが第2モード(mode(2)=調光率100%)となるように、且つ、ステップS47で特定した照明装置1以外の照明装置1に対する照明モードが第1モード(mode(1)=調光率10%)となるよう、照明モードの設定を変更する。
ステップS48の実行後、照明制御装置2は、制御対応データD2及び照明モードデータD3に基づいて、照明装置1に対する照明制御を実行する(図10のステップS49)。具体的には、図11(B)に例示された照明モードに従って、照明制御装置2は、照明モードが第2モード(mode(2))に設定されている照明装置1の調光率を100%に制御し、照明モードが第1モード(mode(1))に設定されている照明装置1の調光率を10%に制御する。
そして、例えばオフィスや店舗などに設けられたスイッチがユーザによってオフに切り替えられることで照明制御処理の継続が不要になるまで(図10のステップS50)、照明制御装置2は、ステップS43~S49の処理を繰り返し実行する。
上記照明制御処理によれば、ユーザが照明を調整しなくても、端末装置3を所有するユーザの実空間(オフィスや店舗など)での現在位置(即ち、実空間での端末装置3の現在位置P1)及びその周辺が照明装置1によって明るく照らされる。また、ステップS45において、受信時刻T1から所定時間T0が経過した古い情報が受信時刻データD4から消去されることで、実空間内でのユーザの移動によって変化するユーザの現在位置に応じて、照明装置1で明るく照らす範囲を追従させることができる。このように、上記照明制御によれば、端末装置3を所有するユーザの実空間での現在位置に応じて照明が調整されるため、ユーザにとっての利便性が高まる。
尚、上述した照明制御処理において、照明制御に用いられる照明モードには、図11(B)に示された調光に限らず、照明に関する様々な制御(点灯、消灯、調光、調色、タイムスケジュールなどの制御)の何れか1つ又はそれらを組み合わせて用いることができる。また、制御対応データD2にて対応付ける照明モードとして、3つ以上の異なる制御内容のモードが用意されていてもよい。
又、ステップS47での照明装置1の特定に用いる所定領域Rtの形状は、長方形に限らず、照明装置1の設置形態などに応じた形状(円形など)に適宜変更できる。また、所定領域Rtは、マップ画像Mp上での端末装置3の現在位置P1mを中心とするものに限らず、中心以外の位置に端末装置3の現在位置P1mを含んだものであってもよい。
(2)入室時に入口から目標位置までの径路を明るく照らす照明制御処理の例
図13は、照明制御装置2が実行する照明制御処理の他の例を示したフローチャートである。図13の例では、照明制御装置2は、ユーザが入室したときに、入室の際に利用した入口Esから移動先の位置(例えば、ユーザのデスクの位置。後述する実空間での端末装置3の移動先である目標位置P2に一致)までの経路上に設置されている照明装置1の調光率を高めることで、当該径路を明るく照らす照明制御を行う。
この例では、照明制御装置2は、上述した照明制御処理(図10参照)と同様、ステップS43までの処理を実行する。そして、照明制御装置2は、ステップS43にて「受信した(Yes)」と判断した場合、その時点でユーザが初めて入室したのか、それとも入室済みであるのかを判断するために、受信時刻データD4を参照することで、情報管理装置5から受信した端末識別情報Icと同じ情報の記録が受信時刻データD4内にあるか否かを判断する(図13のステップS51)。
ここで、受信時刻データD4は、図10の例と同様、受信した情報(端末装置3の現在位置P1m及び端末識別情報Ic)と、その情報を受信した受信時刻T1との対応関係が記録されるデータ(ファイルなど)である(図11(C)参照)。そして、情報管理装置5から情報を受信した時点で初めてユーザが入室した場合には、受信した情報に含まれている端末識別情報Icと同じ情報は、受信時刻データD4には記録されていない。一方、情報管理装置5から情報を受信した時点でユーザが入室済みである場合には、受信した情報に含まれている端末識別情報Icと同じ情報が、受信時刻データD4には記録されている。よって、ステップS51にて情報管理装置5から受信した端末識別情報Icと同じ情報の記録があるか否かを判断することで、その時点でユーザが初めて入室したか否かを判断できる。
照明制御装置2は、ステップS51にて「記録がない(No)」と判断した場合、受信した情報と、その情報を受信した受信時刻T1と、を対応付けて受信時刻データD4に記録する(図13のステップS52)。
その後、照明制御装置2は、受信したマップ画像Mp上での端末装置3の現在位置P1mを用いて、当該端末装置3を所有するユーザが入室の際に利用した入口Esを特定する(図13のステップS53)。具体例として、照明制御装置2は、利用可能な入口e1~e3のマップ画像Mp上での位置に関する情報(位置座標など)を有している。そして、照明制御装置2は、入口e1~e3の中から、マップ画像Mp上での端末装置3の現在位置P1mからのマップ画像Mp上での距離が最も近いものを、ユーザが入室に利用した入口Esとして特定する。
そして、照明制御装置2は、受信した端末識別情報Icと、特定した入口Esと、その入口Esを特定した特定時刻T2と、を対応付けて特定時刻データD5に記録する(図13のステップS54)。ここで、特定時刻データD5は、端末識別情報Ic、特定された入口Es、及び特定時刻T2の対応関係が記録されるデータ(ファイルなど)であり、例えば照明制御装置2の記憶部(不図示)に保存されている。図15(A)は、特定時刻データD5の一例を示した図である。
上記特定時刻T2は、ユーザが入室した時刻に相当するものである。図13の例では、ユーザが入室したときに、移動先の位置までの径路を明るく照らすことで当該位置までユーザが移動できればよいので、入室後に長時間、その径路を明るく照らしたままにしておく必要はない。このため、ユーザが入室してから所定時間Ts0が経過したときには、照明を元の状態に戻すことが好ましい。よって、ステップS54では、ユーザが入室した時刻に相当する特定時刻T2を特定時刻データD5に記録しておくことで、後述する処理(図14参照)において、所定時間Ts0の経過後に照明を元に戻すことが可能になる。
ステップS54の実行後、照明制御装置2は、特定時刻データD5に記録されている端末識別情報Ic及び特定された入口Esの情報を用いて、制御対応データD2における照明モードの設定変更を行う(図13のステップS55)。
具体的には、照明制御装置2は先ず、設定変更対象データD6を参照する。ここで、設定変更対象データD6は、端末識別情報Icごとに、入室に利用可能な入口e1~e3が対応付けられると共に、更に、利用可能な入口e1~e3ごとに、照明モードの設定変更の対象になる照明装置1の装置識別情報Iaが対応付けられたデータ(ファイルなど)であり、例えば照明制御装置2の記憶部(不図示)に保存されている。図15(B)は、設定変更対象データD6の一例を示した図である。また、図16は、設定変更対象データD6で対応付けられている装置識別情報Ia(照明モードの設定変更の対象)を視覚的に示した概念図である。
一例として、照明モードの設定変更の対象になる照明装置1は、図16に示されるように、マップ画像Mp上での入口e1~e3の位置から、端末装置3の実空間での移動先である目標位置P2(例えば、端末装置3を所有するユーザのデスクの位置)に対応するマップ画像Mp上での目標位置P2mまでの、マップ画像Mp上での経路r1~r3(通路rを通る径路)上に設置された照明装置1である(図15(B)も参照)。尚、設定変更対象データD6において利用可能な入口e1~e3ごとに対応付けられる照明装置1の装置識別情報Iaは、1つであってもよいし、複数であってもよい。
そして、照明制御装置2は、参照した設定変更対象データD6から、特定時刻データD5に記録されている端末識別情報Ic及び特定された入口Esの組合せに対応する装置識別情報Iaを取得する。これにより、照明制御装置2は、照明モードの設定変更の対象にする照明装置1の装置識別情報Iaを取得する。
その後、照明制御装置2は、制御対応データD2において、取得した装置識別情報Iaに対する照明モードが第2モード(mode(2)=調光率100%)となるように、且つ、取得した装置識別情報Ia以外の装置識別情報Iaに対する照明モードが第1モード(mode(1)=調光率10%)となるように、照明モードの設定を変更する。
ステップS55の実行後、照明制御装置2は、制御対応データD2及び照明モードデータD3に基づいて、照明装置1に対する照明制御を実行する(図13のステップS56)。具体的には、図11(B)に例示された照明モードに従って、照明制御装置2は、照明モードが第2モード(mode(2))に設定されている照明装置1の調光率を100%に制御し、照明モードが第1モード(mode(1))に設定されている照明装置1の調光率を10%に制御する。
これにより、ユーザが入室したときに、そのユーザごとに、入室の際に利用した入口Esから目標位置P2(例えば、ユーザのデスクの位置)までの経路上に設置された照明装置1が明るく調整される。その結果、入口Esから目標位置P2までの経路が明るく照らされるため、ユーザは、自身の移動先の位置(目標位置P2に一致)を認識でき、且つその位置まで移動しやすくなる。このように、上記照明制御によれば、入室の際に利用した入口Esと目標位置P2とに応じて照明が調整されるため、ユーザにとっての利便性が高まる。
図13の例では更に、照明制御装置2は、ステップS43にて「受信していない(No)」と判断した場合、受信時刻データD4を参照し、当該受信時刻データD4内に情報の記録があるか否かを判断する(図13のステップS57)。そして、照明制御装置2は、ステップS57にて「記録がある(Yes)」と判断した場合、ステップS58へ移行する。一方、照明制御装置2は、ステップS57にて「記録がない(No)」と判断した場合、ステップS70へ移行する。
ステップS58では、照明制御装置2は、図10の例(ステップS45)と同様、受信時刻データD4に記録されている情報(端末識別情報Ic、端末装置3の現在位置P1m、及び受信時刻T1)のうち、受信時刻T1から所定時間T0が経過したものを受信時刻データD4から消去することにより、受信時刻データD4内の情報を整理する。また、照明制御装置2は、ステップS51にて「記録がある(Yes)」と判断した場合も、ステップS58を実行する。ステップS58の実行後、照明制御装置2は、ステップS70へ移行する。
そして、例えばオフィスや店舗などに設けられたスイッチがユーザによってオフに切り替えられることで照明制御処理の継続が不要になるまで(図13のステップS70)、照明制御装置2は、ステップS43、S51~S58の処理を繰り返し実行する。そして、これらの処理を繰り返す過程で、照明制御装置2は、径路を明るく照らした照明を、所定時間Ts0の経過後に元の状態に戻すための処理(図14のフローチャートに示された処理)も実行する。尚、この処理は、例えば、図13のフローチャートにおけるA-B間で実行される。具体的には以下のとおりである。
照明制御装置2は先ず、特定時刻データD5を参照し、当該特定時刻データD5内に情報の記録があるか否かを判断する(図14のステップS61)。そして、照明制御装置2は、ステップS61にて「記録がある(Yes)」と判断した場合、特定時刻データD5に記録されている特定時刻T2から所定時間Ts0が経過しているか否かを判断する(図14のステップS62)。
照明制御装置2は、ステップS62にて「経過している(Yes)」と判断した場合、特定時刻データD5に記録されている情報(端末識別情報Ic、特定された入口Es、及び特定時刻T2)のうち、特定時刻T2から所定時間Ts0が経過したものを特定時刻データD5から消去することにより、特定時刻データD5内の情報を整理する(図14のステップS63)。
その後、照明制御装置2は、ステップS63で整理された特定時刻データD5を用いて、制御対応データD2における照明モードの設定変更を行う(図14のステップS64)。具体的には、特定時刻データD5に別の情報(端末識別情報Ic及び入口Es)が残っている場合には、照明制御装置2は、特定時刻データD5に残っている情報を用いて、ステップS55と同様の設定変更を行う。一方、特定時刻データD5に別の情報(端末識別情報Ic及び入口Es)が残っていない場合には、照明制御装置2は、制御対応データD2において全ての装置識別情報Iaに対する照明モードが第1モード(mode(1)=10%)となるように、照明モードの設定を変更する。
ステップS64の実行後、照明制御装置2は、制御対応データD2及び照明モードデータD3に基づいて、照明装置1に対する照明制御を実行する(図14のステップS65)。これにより、ユーザが入室したときに実行された、入口Esから目標位置P2までの径路を明るく照らす制御が、所定時間Ts0が経過したときに終了される。一方、照明制御装置2は、ステップS61にて「記録がない(No)」と判断するか、又はステップS62にて「経過していない(No)」と判断した場合には、ステップS63~S65を実行せずにステップS43に戻る。
尚、上記ステップS55での照明モードの設定変更の対象を特定する処理において、マップ画像Mpに通路rなどの位置情報が含まれている場合には、照明制御装置2は、予め設定変更の対象が設定されている設定変更対象データD6は用いずに、マップ画像Mpに含まれている位置情報を用いて、設定変更の対象にする照明装置1を特定してもよい。
また、端末装置3の移動先である目標位置P2は、デスクの位置に限定されない様々な位置に適宜変更できる。また、照明モードの設定変更の対象になる照明装置1は、利用可能な入口e1~e3から目標位置P2までの通路rを含んだ経路r1~r3上に設置された照明装置1に限らず、例えば入口e1~e3から目標位置P2までの直線上に設置された照明装置1や、目標位置P2上に設定された照明装置1であってもよく、適宜変更できる。
[3]変形例
[3-1]変形例1
上述した照明制御処理の具体例1において、照明制御装置2は、情報管理装置5から受信する情報(端末装置3の現在位置P1m及び端末識別情報Ic)を用いて、端末装置3の数密度を表す分布データを生成し、その分布データに基づいて照明制御を行ってもよい。例えば、照明制御装置2は、制御対応データD2において、数密度が第1閾値以上である領域内に存在する照明装置1に対する照明モードが第2モード(mode(2)=調光率100%)となるように、且つ、その領域外に存在する照明装置1に対する照明モードが第1モード(mode(1)=調光率10%)となるように、照明モードの設定を変更できる。
更に、照明制御装置2は、数密度が第2閾値(>第1閾値)以上である領域が発生した場合には、制御対応データD2において、数密度が第2閾値以上である領域内に存在する照明装置1に対する照明モードを、第2モードから第1モードに変更してもよい。このとき、照明制御装置2は、制御対応データD2において、数密度が第1閾値より小さい領域内に存在する照明装置1の幾つか又は全てに対する照明モードを、第1モードから第2モードに変更してもよい。このような照明制御によれば、照明の明るい場所にユーザ(即ち、そのユーザが所有する端末装置3)が集中している場合に、その場所の照明が暗くなる一方で、別の場所の照明が明るくなる。これにより、1つの場所に集中したユーザを、別の明るい場所へ分散させることができる。
[3-2]変形例2
図17は、位置特定照明制御システムの変形例の1つであるサービス提供システムを示した概念図である。このサービス提供システムは、上述した位置特定照明制御システムにサービス提供装置6を更に含めたシステムである。
<サービス提供装置>
サービス提供装置6は、ネットワーク(WANやLANなど)に接続されたクラウドサーバであり、ネットワークを介して端末装置3に何らかのサービス(クーポンの配信など)を提供する。
<サービス提供装置で実行される制御処理>
本変形例では、情報管理装置5が特定したマップ画像Mp上での端末装置3の現在位置P1mは、当該端末装置3の端末識別情報Icと共にサービス提供装置6にも送信される。そして、サービス提供装置6は、受信した端末識別情報Icで識別される端末装置3に、その端末装置3の現在位置P1mに応じたサービスを提供する。例えば、サービス提供装置6は、受信した端末装置3の現在位置P1mが店舗内の位置に対応していた場合には、その店舗で利用できるクーポンなどを端末装置3に送信する。
この変形例においても、上記実施形態と同様、照明装置1が設置される様々な場所(店舗など)において、照明装置1の設置と同時に、当該照明装置1の実空間での設置位置と同じ位置にビーコン発信部12Bが設置される。また、ビーコン信号Sbを利用した実空間での端末装置3の現在位置P1の特定を可能にするための情報設定(対応付けなど)を容易に行うことができる。そして、そのようなシステムを利用することで、実空間での端末装置3の現在位置P1に応じたサービスを提供するためのシステムの構築が簡略化される。
尚、上記サービス提供システムは、照明制御装置2を含まないシステムとして構築されてもよい。
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。更に、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、本発明には、上述した情報設定装置4や位置特定照明制御システムに限らず、位置特定照明制御システムに含まれる各装置の構成及びその装置が実行する制御処理をそれぞれ個別に発明として捉えたものも含まれる。
また、上述した位置特定照明制御システムは、照明装置1がLED光源11Aを備えている場合に限らず、照明装置1が他の光源を備えている場合にも適用できる。また、上述した位置特定照明制御システムでは、ビーコン発信部12Bは、無線モジュール12の機能として実現される場合に限らず、無線モジュール12とは別個の装置として、ビーコン識別情報Ibが未設定のまま照明装置1に設けられてもよい。