JP2022026586A - 玩具を利用する成長評価システム - Google Patents

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Abstract

【課題】玩具を通して子どもの成長度を評価する。【解決手段】成長評価システムは、遊戯者が玩具400で作った作品の画像である作業画像を取得する画像取得部と、所定の評価基準に基づいて作業画像を分析し、作業評価点を算出する作業評価部と、所定の評価関数の変数として作業評価点を入力することにより、遊戯者の成長度を算出する成長度算出部を備える。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 令和2年1月1日にhttps://playship-tokyo.com/にて公開。 令和2年1月17日にタイトル「HEMPS good math experience powered by AI」パンフレットにて公開。 令和2年1月30日にhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000053601.htmlにて公開。 令和2年2月12日にhttps://dime.jp/genre/855623/にて公開。 令和2年2月17日にhttps://fqmagazine.jp/96086/hempsstem/にて公開。 令和2年3月11日にhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000053601.htmlにて公開。 令和2年3月11日にhttps://www.makuake.com/project/hemps/にて公開。 令和2年4月17日にhttps://www.kukkia.jp/products/hempsおよびhttps://wholesale.kukkia.jp/collections/others/products/hempsにて公開。 令和2年4月20日にhttps://lepuju.com/?pid=151304886およびhttps://item.rakuten.co.jp/monange-kyoto/kiko_hemps/にて公開。 令和2年5月23日にhttps://www.hushykke.com/?pid=150389898およびhttps://kinarino-mall.jp/item-53871にて公開。 令和2年6月1日にhttps://play.google.com/store/apps/details?id=com.hempsにて公開。 令和2年6月2日にhttps://apps.apple.com/jp/app/hemps-good-math-experience/id1515263027にて公開。 令和2年7月1日にhttps://shop.playship-tokyo.com/にて公開。 令和2年7月20日にhttps://alpha.orosy.com/collections/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E
本発明は、子どもの内面的な成長を推測するための技術、に関する。
子どもは、成長するにつれて、数学的概念への理解を少しずつ深めていく。足し算もわからないくらいの小さな子どもであっても、「数量」「数字」「形」「サイズ」「比較」といった数学的概念を理解している。とはいえ、周りの大人にとって、小さな子どもがこのような数学的概念をどれくらい理解しているのかを認識するのは難しい。
また、子どもは、玩具を通して成長する。特に、積み木は、創造性、想像力、空間認識能力などを育むといわれている。積み木に限らず、子どもの成長を育むとされる「知育玩具」は多数あるが、知育玩具の効果にはあいまいさがつきまとう(たとえば、特許文献1参照)。
特開2019-541767号公報
本発明者らは、子どもが遊んだあとの玩具の状態、たとえば、玩具による「作品」を画像解析することにより、子どもの内面的な成長度、特に、数学的成長度を推測できるのではないかと考えた。小さな子どもの数学的成長度を可視化・指標化できれば、育児に新しい楽しみを提供できると考えられる。
本発明は、上記認識に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、玩具を通して子どもの成長度を評価する技術、を提供することにある。
本発明のある態様における成長評価システムは、遊戯者が遊んだあとの玩具の状態を示す画像である作業画像を取得する画像取得部と、1以上の評価基準に基づいて、作業画像から1以上の作業評価点を算出する作業評価部と、所定の評価関数の変数として算出された1以上の作業評価点を入力することにより、遊戯者の成長度を算出する成長度算出部と、を備える。
本発明の別の態様における成長評価システムは、遊戯者が複数のブロックを含む玩具を遊んだあと、玩具の状態を示す画像である作業画像を取得する画像取得部と、作業画像を画像認識することにより、ブロックの積み上げの高さおよびブロックの組み合わせのパターンを少なくとも含む複数の評価基準それぞれについて作業評価点を算出する作業評価部と、観察者から、遊戯者が玩具で遊ぶときの様子に対する評価としての観察評価点の入力を受け付ける観察評価取得部と、遊戯者の数量概念および幾何概念に関する複数種類の要素項目それぞれに対してあらかじめ対応づけられる複数の評価関数それぞれの変数として、作業評価点および観察評価点を入力することにより、複数種類の要素項目それぞれについての要素成長度を算出する成長度算出部と、キャラクタを画面表示させ、算出された要素成長度に応じたコメントをキャラクタの言葉として出力させるコメント出力部と、要素成長度に基づいて、遊戯者のレベルを判定するレベル判定部と、レベルごとにあらかじめ対応づけられた遊びまたはお手伝いを含む複数のタスクから、遊戯者のレベルに応じていずれかのタスクを選択し、キャラクタに選択したタスクを提案させるタスク提案部と、観察者から、遊戯者によるタスクの実行結果の入力を受け付けるタスク結果取得部と、実行結果にしたがって、成長度とタスクの対応関係を調整するタスク調整部と、を備える。
本発明によれば、玩具を通して子どもの成長度を評価しやすくなる。
本実施形態における玩具の外観図である。 成長評価システムのハードウェア構成図である。 サーバの機能ブロック図である。 ユーザ端末の機能ブロック図である。 ユーザ登録情報のデータ構造図である。 ユーザ成績情報のデータ構造図である。 パターン登録情報のデータ構造図である。 タスク設定情報のデータ構造図である。 トップ画面の画面図である。 観察評価画面の画面図である。 評価画面の第1画面図である。 評価画面の第2画面図である。 評価画面の第3画面図である。 タスク画面の画面図である。 数学的成長度の評価過程を示すシーケンス図である。 タスクの実行結果に基づく調整過程を示すシーケンス図である。
図1は、本実施形態における玩具400の外観図である。
本実施形態における玩具400は、複数のブロック404および補助棒402を含む「積み木」である。ブロック404の材質はヒノキ材またはブナ材である。ブロック404の形状は1辺が5センチメートルの正三角柱である。ブロック404の上面と下面には「菱合い彫り」とよばれる彫り込みが形成される。ブロック404の側面には、補助棒402を嵌めるための溝406が形成される。ブロック404の色は任意であるが、本実施形態におけるブロック404の色は、深緑、薄緑、白の3色である。このほか、濃い桃色、薄い桃色、白の3色のセットであってもよい。
補助棒402は、ブロック404の溝406にはめ込み可能な平板状の棒である。子どもは、複数のブロック404を自由に組むことで「作品」をつくる。補助棒402の使用は必須ではないが、補助棒402によりブロック404とブロック404の接続を補助できる。このため、複雑な作品をつくるときには補助棒402を上手に活用する必要がある。図1に示す玩具400は「ネコ」とよばれる作品見本を示す。
子どもがブロック404を組み立てて作品を作ったあと、親はスマートフォンなどのユーザ端末により作品を撮像する。ユーザ端末にはあらかじめ専用のアプリケーション・ソフトウェア(以下、「知育ソフトウェア」とよぶ)がインストールされている。作品の撮像画像(以下、「作業画像」とよぶ)は、ユーザ端末からサーバに送信され、サーバは作業画像を後述の方法により画像解析することにより、子どもの数学的成長度を評価する。ここでいう「数学的成長度」とは、子どもの数学的理解度やセンスを示す概念であるが、詳細は後述する。また、サーバは、子どもの数学的成長度に見合ったタスク(遊びやお手伝い)を提案する。数学的成長度が高いほど、難易度の高いタスクが提案される。
親は、サーバから示された数学的成長度を示す指標値と、それに応じて提案されたタスクによって、子どもの内面的な成長を知ることができる。また、サーバから提案されたタスクをいっしょに楽しむことで、親子のコミュニケーションを活性化させることができる。
以下においては、玩具400で遊ぶ子どもを見守り、子どもとタスクを楽しむ親のことを「観察者」とよぶ。観察者は観察者IDにより識別される。また、観察者ID=P01により識別される観察者のことを「観察者(P01)」のように表記する。玩具400で遊ぶ子どものことを「遊戯者」とよぶ。遊戯者は遊戯者IDにより識別される。また、観察者および遊戯者を特に区別しないときには、単に「ユーザ」とよぶ。
図2は、成長評価システム300のハードウェア構成図である。
成長評価システム300においては、サーバ200と複数のユーザ端末100a、100b、100c・・・ユーザ端末100n(以下、まとめて言うときや特に区別しないときには「ユーザ端末100」と総称する)がインターネット106を介して接続される。本実施形態におけるユーザ端末100は、スマートフォンを想定している。ユーザ端末100は、携帯型のゲーム専用機であってもよいし、ラップトップPCなどの汎用コンピュータであってもよい。ユーザ端末100とインターネット106は無線接続されるが、有線接続されてもよい。上述したように、観察者および遊戯者は、観察者IDおよび遊戯者IDにより識別される。
図3は、サーバ200の機能ブロック図である。
サーバ200の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等の各種コプロセッサ(co-processor)などの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
ユーザ端末100についても同様である。
サーバ200は、通信部202、データ処理部204およびデータ格納部206を含む。
通信部202は、通信処理を担当する。データ格納部206は画像データを含む各種データを格納する。データ処理部204は、通信部202により取得されたデータおよびデータ格納部206に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部204は、通信部202およびサーバ200のインタフェースとしても機能する。
送信部208は、データを送信する送信部208とデータを受信する受信部210を含む。
受信部210は、画像取得部214、観察評価取得部216およびタスク結果取得部218を含む。画像取得部214は、ユーザ端末100から作業画像を受信する。観察評価取得部216は、作業画像とともに、作業者から遊戯者の遊戯中の様子に関する評価を示す「観察評価点(後述)」を取得する。タスク結果取得部218は、遊戯者によるタスクの実行結果を取得する(後述)。
データ処理部204は、作業評価部220、成長度算出部222、類似判定部224、タスク提案部226、タスク調整部228、評価調整部230、コメント生成部232およびユーザ管理部234を含む。
作業評価部220は、作業画像を画像解析することにより、「作業評価点(後述)」を算出する。成長度算出部222は、作業評価点および観察評価点を所定の評価関数の変数として設定することにより、遊戯者の数学的成長度を計算する。類似判定部224は、複数種類の規定形状それぞれと作業画像に含まれる作品の形状の類似度を判定する。規定形状とは図1に示した「ネコ」のようにあらかじめ登録されている作品見本である。タスク提案部226は、数学的成長度に応じたタスクを選択する。
タスク調整部228は、提案されたタスクを遊戯者がうまくできたかどうかについてフィードバックを受けた上で、数学的成長度とタスクの関係を調整する(後述)。評価調整部230は、同様に、タスクの実行結果に基づいて評価関数を調整する(後述)。コメント生成部232は、遊戯者および観察者のための執事として機能するキャラクタである案内ロボット(後述)のコメントを生成する。ユーザ管理部234は、観察者および遊戯者の情報を管理する。
図4は、ユーザ端末100の機能ブロック図である。
ユーザ端末100は、ユーザインタフェース処理部112、データ処理部116、通信部114、撮像部110およびデータ格納部118を含む。
通信部114は、通信処理を担当する。ユーザインタフェース処理部112は、観察者からの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインタフェースに関する処理を担当する。撮像部110は、ユーザ端末100に内蔵されるカメラを介して玩具400による作品を撮像する。データ格納部118は画像データを含む各種データを格納する。データ処理部116は、通信部114およびユーザインタフェース処理部112により取得されたデータおよびデータ格納部118に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部116は、ユーザインタフェース処理部112、通信部114、撮像部110およびデータ格納部118のインタフェースとしても機能する。
通信部114は、データを送信する送信部126とデータを受信する受信部128を含む。
ユーザインタフェース処理部112は、観察者からの入力を受け付ける入力部120とユーザに各種情報を出力する出力部122を含む。出力部122は、案内ロボット(後述)のコメントを出力するコメント出力部124を含む。
データ処理部116は、表示制御部130およびプレイ管理部132を含む。表示制御部130は、ユーザ端末100における各種画面のデータを生成する。プレイ管理部132は、遊戯者ごとのプレイ履歴を管理する。
図5は、ユーザ登録情報240のデータ構造図である。
ユーザ登録情報240は、サーバ200のデータ格納部206に格納される。玩具400を購入した観察者は、サーバ200から知育ソフトウェアをユーザ端末100にダウンロードする。観察者は、まず、サーバ200にユーザ登録を行う。このとき、観察者は自分の名前、国籍等を入力する。サーバ200のユーザ管理部234は、観察者に観察者IDを設定する。
次に、観察者は、子ども(遊戯者)の名前と性別、生年月日をユーザ端末100に入力する。ユーザ端末100からこれらの情報を受信したユーザ管理部234は、観察者および遊戯者のデータをユーザ登録情報240に登録する。ユーザ管理部234は、遊戯者に遊戯者IDを設定する。
図5に示すユーザ登録情報240によれば、観察者(P01)は日本人(JPN)である。観察者(P01)には二人の子ども(遊戯者)がいる。一人の遊戯者(C01A)は、2018年3月1日生まれの男の子(B)で、もう一人の遊戯者(C01B)は、2019年6月2日生まれの女の子(G)である。観察者(P03)はアメリカ人(US)であり、二人の女の子と一人の男の子の親であることがわかる。
図6は、ユーザ成績情報250のデータ構造図である。
ユーザ成績情報250は、サーバ200のデータ格納部206に格納される。ユーザ成績情報250は、遊戯者の遊びの履歴とそれに基づいて算出された数学的成長度を示す。本実施形態における数学的成長度は、7種類の基本能力(要素項目)の集合として定義される。7種類の基本能力SK1~SK7は下記の通りである。
(SK1)数字感覚(Number Sense)
大きい、小さいなどの数量の理解。文字としての数字の理解。
(SK2)数の表現(Representation)
数字の概念と実態の数の一致。たとえば、「3つのいちごをもってきて」と聞いたとき3つのいちごをもってこられる。
(SK3)空間認識(Spatial Sense)
形、方向、サイズ、動作、位置の理解。
(SK4)計測(Measurement)
計測の種類と計測方法の理解。割り箸やクリップ、指など基準にとした計測ができる。
(SK5)推計(Estimation)
数、時間、重さ、高さ、長さ、気温などの推計。
(SK6)パターン(Patterns)
パターンの認識と創造。順序立てに関する理解。モノの整列。たとえば、赤・白・青と繰り返して並ぶおはじきをみてそのパターンに気づき、続きを予測できる。
(SK7)問題解決(Problem)
課題の認識。論理的思考力。挑戦心。課題の優先順位を整理する能力。
図6に示すユーザ成績情報250は、遊戯者(C01A)の遊びの履歴を示す。遊戯者(C01A)は、2020年7月4日に玩具400で遊んでいる。このとき、成長度算出部222は、後述の方法により、基本能力SK1のレベルを「4」と判定している。同様にして、遊戯者(C01A)は、2020年7月5日にも玩具400で遊んでいる。このときには、成長度算出部222は、遊戯者(C01A)の基本能力SK1のレベルを「5」と判定している。
成長度算出部222は、7つの基本能力のレベル以外に、総合点も算出する。詳細は後述するが、「総合点」は玩具400による作品の出来具合いに基づいて遊戯者の数学的成長度を総合的に評価した数値である。図6によれば、遊戯者(C01A)の総合点は少しずつ伸びている。
タスク提案部226は、基本能力に応じてタスクを提案する。タスクは、タスクIDにより識別される。図6によれば、タスク提案部226は、2020年7月4日の基本能力SK1のレベル1に対応するタスクとして、タスクID=T141のタスク、すなわち、タスク(T141)を遊戯者(C01A)に提案している。タスクの選び方の詳細については後述する。
本実施形態におけるタスクとは、遊戯者、あるいは、遊戯者と観察者が一緒になって楽しむことのできる遊びやお手伝いを想定する。下記に一部例示するように、タスクには、簡単なものから難しいものまでさまざまなものが用意されている。
・お風呂で10まで数えられるようになっているかもしれないよ。
・右手に指が何本あるか、左手に指が何本あるか言うことができるようになっているかもしれないよ。
・数字版のある壁掛け時計を見て、何時かを言えるようになっているかもしれないよ。
・トランプを用意してあげてね。神経衰弱のゲームが大人も顔負けするレベルで強くなってきているんじゃない。
・りんごとバナナ、どちらが重いかを手にとったうえで言うことができるようになっているかもしれないよ。
・なぜ他人に感謝することが大切なのか、自分なりの考え方で説明することができるようになっているかもしれないよ。理由も聞いて応援してあげてね。
観察者は、遊戯者(C01A)が提案されたタスクを楽しんだときの評価を入力する。評価は「(A判定)一人でできた(Easy)」「(B判定)助けを借りてできた(With Help)」「(C判定)できなかった(CANNOT)」の3種類である。図6によれば、2020年7月4日にはタスク(T141)が提案され、遊戯者(C01A)はこのタスク(T141)を一人で実行できている(A判定)。また、2020年7月5日にはタスク(T223)が提案され、遊戯者(C01A)はこのタスク(T141)を観察者の助けを借りて実行できている(B判定)。
図7は、パターン登録情報260のデータ構造図である。
パターン登録情報260は、サーバ200のデータ格納部206に格納される。作業評価部220は、作業画像に映る作品から、パターン登録情報260において定義される各種のパターンを検出する。ここでいう「パターン」とは隣接する2以上のブロック404の組み合わせである。パターンは、パターンID(PID)により識別される。パターンには、あらかじめパターン点とよばれる点数が設定されている。たとえば、上向き三角形となるブロック404が上下に並ぶパターン(P1)のパターン点は「3点」である。上向き三角形となるブロック404と下向き三角形となるブロック404が上下に並ぶパターン(P2)のパターン点は「8点」である。複雑なパターンほど、高いパターン点が設定される。パターン点は、教育の専門家の監修をもとに設定されている。
作業評価部220は、作業画像を画像認識し、パターン、高さ、密度、対称性などを含む複数の評価基準にしたがって複数の作業評価点を計算する。たとえば、作業画像においてパターン(P1)が2つ含まれているときには、パターンに関する作業評価点p1は、3点×2=6点となる。同様にして、作業画像においてパターン(P1)が3つ、パターン(P2)が1つ含まれているときには、パターンに関する作業評価点p1は17点(=3×3+8×1)となる。
高さに関する作業評価点p2は、ブロック404を高く積むことができる能力を評価する。作業評価部220は、ブロック404が高く積まれているほど、高さに関する作業評価点p2を高く設定する。
密度に関する作業評価点p3は、ブロック404のバランスを考えながら、玩具400の作品中にスペース(穴)をつくる能力、いいかえれば、ブロック404を疎に積み上げる能力を評価する。ブロック404を疎に積み上げるためには補助棒402を上手く活用する必要がある。作業評価部220は、作業画像に示される作品において、作品全体の面積に対して使用されたブロック404の数が少ないほど、いいかえれば、スペースを設けながらブロック404が組み上げられているほど、密度に関する作業評価点p3を高く設定する。
対称性に関する作業評価点p4は、作品の左右対称性を評価する。作業評価部220は、作業画像に示される作品の中央に垂直の中間線を特定し、中間線の左右において対称的な位置にあるブロック404が多いほど、対称性に関する作業評価点p4を高く評価する。以下においては、4種類の作業評価点p1~p4を対象として説明するが、作業評価点の評価基準および種類は任意に設定可能である。
このほか、遊戯者が玩具400で遊ぶときの様子について、観察者は集中度と楽しみ度を観察評価点として入力する(図10に関連して後述)。以下においては、2種類の観察評価点q1,q2を対象として説明するが、観察評価点の評価基準および種類は任意に設定可能である。成長度算出部222は、複数の作業評価点p1~p4および複数の観察評価点q1,q2に基づいて基本能力SK1~SK7の能力値(以下、「基本能力値」とよぶ)と総合点を数学的成長度として算出する。なお、作業評価点p1~p4のみに基づいて基本能力値あるいは総合点を算出するとしてもよい。
作業評価点および観察評価点から、基本能力値(要素成長度)を算出するための評価関数は任意に設定可能であるが、ここでは説明の便宜のため、作業評価点p1~p4、観察評価点q1,q2を変数とする重回帰分析により、7種類の基本能力の能力値とを算出するものとして説明する。
本実施形態においては、成長度算出部222は、総合点=(p1+p2+p3+・・・+p7+q1+q2)/9として算出する。総合点は、複数の作業評価点と複数の観察評価点の大きさを単一指標として示すための数値である。
7種類の基本能力SK1~SK7に対応して7種類の評価関数f1~f7を設定する。成長度算出部222は、基本能力値(SKn:nは1~7の整数)を、評価関数fn(p1,p2,p3,・・・,p7,q1,q2)=w1n×p1+w2n×p2+・・・+w7n×p7+h1n×q1+h2n×q2により算出する。たとえば、数字感覚(Number Sense)に関する基本能力値(SK1)は、f1(p1,p2,p3,・・・,p7,q1,q2)=w11×p1+w12×p2+・・・+w17×p7+h11×q1+h12×q2により算出される。数の表現(Representation)に関する基本能力値(SK2)は、f2(p1,p2,p3,・・・,p7,q1,q2)=w21×p1+w22×p2+・・・+w27×p7+h21×q1+h22×q2により算出される。
基本能力の種類に応じて、w1n等の重み係数の設定値は異なる。たとえば、基本能力SK3ではパターンに関する作業評価点p1を重視するとすれば、パターンに関する作業評価点p1に対応する重み係数w31を相対的に大きく設定する。基本能力SK5では、密度に関する作業評価点p3を重視するとすれば、密度に関する作業評価点p3に対応する重み係数w53を相対的に大きく設定する。
基本能力ごとの重み係数は、任意に設定可能である。本実施形態における評価関数f1~f7においては、教育専門家の監修を受けながら、作業評価点および観察評価点の重み係数を初期設定している。また、後述の方法により、この重み係数は適宜調整される。
図8は、タスク設定情報270のデータ構造図である。
タスク設定情報270は、サーバ200のデータ格納部206に格納される。基本能力値に応じて、成長度算出部222は基本能力のレベルを算出する。成長度算出部222は、基本能力値(SK1)が0~9点のときにはレベル1、10~19点のときにはレベル2と判定する。他の基本能力についても同様である。
タスク設定情報270は、基本能力の種類およびレベルごとにタスクを対応づける。たとえば、基本能力SK1のレベル1には、タスク(T111)、タスク(T112)、タスク(T113)およびタスク(T114)があらかじめ対応づけられている。
ある遊戯者の基本能力SK1はレベル1,基本能力SK2はレベル3であったとする(以下、「遊戯者(SK1:1,SK2:3)」のように表記する)。この場合、タスク提案部226は、基本能力SK1のレベル1に対応づけられているタスクのグループと、基本能力SK2のレベル3に対応づけられているタスクのグループを特定し、この中からランダムに1~3個程度のタスクを選択する。タスク提案部226は、ユーザ成績情報250を参照し、提案対象となる遊戯者に対して過去に提案したことのあるタスク、あるいは、過去の所定時間以内に提案したことのあるタスクを新たな提案対象から除外してもよい。
次に、成長評価システム300の利用の流れについて、ユーザ端末100の画面図を参照しながら説明する。
図9は、トップ画面170の画面図である。
観察者は、玩具400を購入したあと、玩具400の箱に貼付される二次元コードをユーザ端末100に読み込ませることにより、知育ソフトウェアをサーバ200からユーザ端末100にダウンロードできる。二次元コードには、製品番号、知育ソフトウェアのダウンロードサイトのアドレス情報等が含まれている。なお、知育ソフトウェアはサーバ200からダウンロードしてもよい。
トップ画面170は、知育ソフトウェアを起動したとき最初に表示される画面である。ハンバーガーボタン140は、マイページ等のメニュー画面(図示せず)を表示させる。観察者は、メニュー画面を介して、観察者および遊戯者に関する情報を登録する。ユーザに関する登録情報は、ユーザ端末100の送信部126によりサーバ200に送信される。サーバ200のユーザ管理部234は、登録情報にしたがってユーザ登録情報240を更新する。また、観察者は、メニュー画面において、遊戯者の写真またはイラストなどの遊戯者画像を登録できる。遊戯者画像領域142は、登録された遊戯者画像を表示する。複数の遊戯者がいるときには、観察者はメニュー画面において、観察対象となる遊戯者を選択できる。
トップ画面170には案内ロボット144が表示される。案内ロボット144は、ロボットを模したキャラクタであり、観察者と遊戯者をサポートするためにさまざまなコメントをコメント領域146に発生させる。育児に役に立つ情報など、あらかじめ複数種類のコメント文が用意されている。コメント生成部232は、トップ画面170が表示されたとき、複数種類の定型のコメントからいずれかのコメントを選ぶ。選ばれたコメントは、サーバ200からユーザ端末100に送信され、ユーザ端末100のコメント出力部124はコメントを表示させる。
トップ画面170の下部には、常時、トップボタン152、履歴ボタン154、タスクボタン156、交流ボタン158および説明ボタン160の5つのボタンが表示される。ユーザは、トップボタン152をタッチすればいつでもトップ画面170を表示させることができる。履歴ボタン154は、遊戯者の成長記録をグラフィカルに示す成長履歴画面(不図示)を表示させるためのボタンである。ユーザ端末100のプレイ管理部132は、ユーザ成績情報250(図6)と同様のデータをユーザ端末100のデータ格納部118においても管理している。ユーザが履歴ボタン154をタッチしたときには、プレイ管理部132は遊戯者の基本能力SK1~SK7それぞれの基本能力値およびレベル、総合点の変化履歴を表示させる。また、表示制御部130は、成長履歴画面において、遊戯者による過去の作品をギャラリー表示させる。
タスクボタン156は、サーバ200のタスク提案部226から提案されたタスクを示すタスク画面330を示す。タスク画面330については図14に関連して後述する。交流ボタン158は、他の遊戯者の作品を確認可能な交流画面(不図示)を表示させる。説明ボタン160は、7つの基本能力について説明するための説明画面(不図示)を表示させる。
ヘルプボタン150をタッチすることにより、成長評価システム300の使い方や遊び方の流れを説明するためのヘルプ画面(不図示)を表示させることができる。撮像ボタン148をタッチするとユーザ端末100のカメラ機能が起動する。観察者は、まず、観察対象となる遊戯者をメニュー画面から選択する。次に、遊戯者の玩具400による作品が完成したとき、撮像ボタン148をタッチしてカメラ機能を起動し、作品を撮像する。
図10は、観察評価画面180の画面図である。
作品の撮像後、表示制御部130は観察評価画面180を表示させる。観察評価画面180は上下にスクロール可能である。観察評価画面180においては、作業画像が表示され(不図示)、その下方には集中度入力バー182、楽しみ度入力バー184および解析ボタン186が表示される。観察者は、遊戯者が玩具400で遊ぶときにどれくらい集中していたかを「0~100点」の範囲にて評価する。観察者は、帯状の集中度入力バー182のタッチ位置により、集中度に関する観察評価点q1を入力する。同様にして、観察者は、遊戯者が玩具400をどれくらい楽しんでいたかを「0~100点」の範囲にて評価する。観察者は、帯状の楽しみ度入力バー184のタッチ位置により、楽しみ度に関する観察評価点q2を入力する。観察者は、主観により、集中度と楽しみ度を自由に判定すればよい。
集中度と楽しみ度の入力後、観察者は解析ボタン186をタッチする。このとき、ユーザ端末100の送信部126は、遊戯者ID、日時情報、作業画像、観察評価点q1,q2をまとめて「プレイデータ」としてサーバ200に送信する。サーバ200は、プレイデータをもとに遊戯者の数学的成長度、すなわち、7種類の基本能力値と総合点を算出する。
観察評価点を入力させる機会を設けることにより、遊戯者が玩具400で遊ぶ様子に観察者が注目するように誘導している。遊戯者(子ども)が玩具400で遊んだその結果としての作品だけを見るのではなく、玩具400で遊ぶ過程を観察者(親)が見守ることは、親子の交流を深め、遊戯者の意欲向上につながると考えられる。
図11は、評価画面190の第1画面図である。
サーバ200による分析後、サーバ200の送信部208は、基本能力値および総合点、タスク等を含む「評価データ」をユーザ端末100に表示させる。評価データの受信後、表示制御部130は評価画面190を表示させる。評価画面190は上下にスクロール可能である。
図11に示す評価画面190は、作業画像領域192とコメント領域194を含む。作業画像領域192は、作業画像を表示する。図11の作業画像領域192には、「ネコ」に少し似た作品が表示されている。コメント領域194には、作業画像に関する案内ロボット144のコメントと総合点が表示される。図11の評価画面190では、総合点として「57点」として表示されている。また、案内ロボット144は、「ネコの形を作ったんだね!」とコメントしている。
サーバ200のデータ格納部206にはあらかじめ複数種類の規定形状が登録されている。ここでいう規定形状とは、「ネコ」「ロケット」「船」など、玩具400により構築可能な作品見本である。類似判定部224は、作業画像に含まれる作品と「規定形状(ネコ)」の類似度が所定閾値以上となるとき、作品を「ネコ」と判定する。類似度判定の方法は既知の類似判定アルゴリズムを応用すればよい。たとえば、類似判定部224は、規定形状におけるブロック404の配置と、作品に含まれるブロック404の配置を比較し、ブロック404の位置が一致するほど類似度が高いと判定すればよい。
遊戯者は、案内ロボット144に自分の作品が「ネコ」だと認めてもらえれば、作品を案内ロボット144に理解してもらえたという喜びを感じることができる。また、遊戯者の案内ロボット144に対する親近感や信頼感が醸成される。
コメント生成部232は、いずれの規定形状とも似ていない作品が作られたときには、複数種類の定型コメントからコメント領域194に表示されるコメントをランダムに選択する。たとえば、「これは何をつくったのかな」「ボクの見たことのないスペシャルなやつだね」「なんだかすごいものをつくったね」などいくつかの定型コメントを用意してもよい。
図12は、評価画面190の第2画面図である。
図12の評価画面190は、図11の評価画面190を下方にスクロールさせたときに表示される。評価画面190には能力グラフ302が表示される。能力グラフ302は、7つの基本能力値を示すレーダーチャートである。平均グラフ304は、遊戯者の過去の評価に基づく平均の基本能力値を示す。今回グラフ306は、遊戯者の今回の評価に基づく基本能力値を示す。観察者は、能力グラフ302を参照することにより、遊戯者(子ども)の基本能力の変化を確認できる。
図13は、評価画面190の第3画面図である。
図13の評価画面190は、図12の評価画面190を更に下方にスクロールさせたときに表示される。評価画面190には、コメント領域308、共有ボタン310、タスク表示ボタン312も表示される。コメント領域308は、案内ロボット144による総評としてのコメントを表示させる。特に、高さや密度、対称性に関する作業評価点に応じてさまざまなコメントをあらかじめ用意しておく。コメント生成部232は、これらのコメントからランダムに提示すべきコメントを選択する。
観察者が共有ボタン310をオン設定すると、作業画像を共有可能に設定できる。具体的には、観察者が共有ボタン310をオン設定するとき、ユーザ端末100の送信部126は、遊戯者IDと作業画像のIDを含む共有指示をサーバ200に送信する。サーバ200のユーザ管理部234は、指定された作業画像を共有可能に設定する。これにより、交流ボタン158をタッチしたときに表示される交流画面(不図示)において、遊戯者の作業画像(作品)を世界中に公開することが可能となる。
タスク表示ボタン312をタッチすると、タスク画面330(次の図14参照)が表示され、サーバ200(案内ロボット144)が提案するタスクを確認できる。また、上述したように、タスクボタン156をタッチすることでもタスク画面330を表示させることができる。
図14は、タスク画面330の画面図である。
評価画面190においてタスク表示ボタン312がタッチされたとき、または、タスクボタン156がタッチされたとき、表示制御部130はタスク画面330を表示させる。タスク画面330には、タスク提案部226により選択されたタスクが表示される。図14においては、基本能力SK2「数の表現(Representation)」に対応するタスクが提案されている。ここでは「10までの偶数だけ、奇数だけの数え方ができるようになっているかもしれないよ」というタスクの提案がなされている。
観察者は、実際に遊戯者(子ども)にこのタスクを提案してみる。遊戯者がうまくできたときには、観察者はA判定ボタン334をタッチする。観察者が手伝いながらタスクを実行できた場合には、観察者はB判定ボタン336をタッチする。難しかった場合、できなかった場合には、観察者はC判定ボタン338をタッチする。A判定ボタン334、B判定ボタン336、C判定ボタン338のいずれかがタッチされたときには、送信部126は、遊戯者IDおよびタスクIDとともにタスクの実行結果をサーバ200に送信する。サーバ200のユーザ管理部234は、タスクの実行結果が受信されたとき、ユーザ成績情報250を更新する。
観察者(親)は、案内ロボット144(サーバ200)から提案されるタスクを見て「もう、こんな難しいことができるのかもしれない」と遊戯者(子ども)の成長に驚くことができる。遊戯者(子ども)も、自分の成長度に合ったタスク(遊び)を提案されるので、挑戦心をかき立てられやすい。平日は子どもと接する機会の少ない親、特に父親であっても、案内ロボット144からタスクを提案してもらうことにより、子どもとどんな遊びをすれば楽しめるのかを理解しやすくなる。このように、案内ロボット144は育児メンターとしても機能する。
図15は、数学的成長度の評価過程を示すシーケンス図である。
遊戯者が玩具400により作品をつくったあと、観察者はトップ画面170(図9)の撮像ボタン148をタッチして作品を撮像する(S10)。次に、観察者は観察評価画面180(図10)の集中度入力バー182および楽しみ度入力バー184をタッチして、集中度と楽しみ度という2種類の観察評価点を入力する(S12)。送信部126は、作業画像、遊戯者ID、観察者ID、観察評価点等を含むプレイデータをサーバ200に送信する(S14)。サーバ200の画像取得部214は作業画像を受信し、観察評価取得部216は観察評価点を受信する。
作業評価部220は、作業画像を画像認識してブロック404を検出する。ブロック表面の「菱合い彫り」は、麻の葉を模したものである。また、ブロック表面に所定の彫り模様を設けることにより、作業評価部220によりブロック404を認識しやすくなる。作業評価部220は、ブロック404の配置状態を検出し、パターンに関する作業評価点p1、高さに関する作業評価点p2等の複数の作業評価点を計算する。続いて、成長度算出部222は、基本能力SK1~SK7のそれぞれに対応する評価関数f1~f2に基づいて、7つの基本能力値を算出し、レベル判定を行う。また、成長度算出部222は、総合点も算出する(S16)。
類似判定部224は、作業画像の作品と複数の規定形状それぞれの類似度を判定する(S18)。コメント生成部232は、作業画像に基づいてコメントを選択する(S20)。類似度が所定の閾値以上となる規定形状(例:ネコ)が存在するときには、コメント生成部232は類似する規定形状に合ったコメントを選択する。規定形状ごとにあらかじめいくつかのコメントが用意されている。タスク提案部226は、基本能力SK1~SK7のレベルにもとづいて1つのタスクを選択する(S22)。たとえば、遊戯者(SK1:1,SK2:3,・・・,SK7:2)であれば、基本能力SK1のレベル1に対応するタスク群、基本能力SK2のレベル3に対応するタスク群・・・基本能力SK7のレベル2に対応するタスク群の中から、ランダムに1つのタスクが選択される。
サーバ200の送信部208は、数学的成長度に関する基本能力値、総合点、提案するタスクおよびコメントを含む評価データをユーザ端末100に送信する(S24)。ユーザ端末100の表示制御部130は、評価データにしたがって評価画面190を表示させる(S26)。また、ユーザ端末100のプレイ管理部132は、評価データにしたがって遊戯者のプレイ履歴を示すデータを更新する(S28)。同様にして、ユーザ端末100のユーザ管理部234も、ユーザ成績情報250等のプレイ履歴を示すデータを更新する(S30)。
図16は、タスクの実行結果に基づく調整過程を示すシーケンス図である。
遊戯者は、案内ロボット144から提案されたタスクを実行し、観察者はタスク画面330においてA判定ボタン334、B判定ボタン336またはC判定ボタン338のいずれかをタッチする(S40)。ユーザ端末100の送信部126は、実行結果を示すデータをサーバ200に送信する(S42)。
サーバ200のタスク調整部228は、タスクの実行結果を受信したとき、必要に応じてタスク設定情報270を調整する(S44)。たとえば、基本能力SK1のレベル2にはタスク(T121)が対応づけられている。遊戯者(SK1:2)が、タスク(T121)を実行できなかった場合には主として2つの可能性が考えられる。一つはこの遊戯者(SK1:2)にとってタスク(T121)は難しすぎた可能性であり、もう一つは、この遊戯者(SK1:2)の基本能力SK1はレベル2ではなくレベル1と判定すべきであった可能性である。S44のタスク調整は前者の考え方に対応し、後述のS46は後者の考え方に対応する。
タスク調整部228は、遊戯者(SK1:2)にタスク(T121)を提案したところC判定(「できなかった」)だったときには、タスク(T121)を基本能力SK1のレベル2ではなくレベル3に対応づける。以下、このような調整方法を「タスク調整」とよぶ。遊戯者(SK1:2)がタスク(T121)を難しいと感じるとき、タスク(T121)に対応するレベルを高めることで、遊戯者の負担にならないようにタスクとレベルの関係を調整できる。このようなレベルアップ型のタスク調整がなされたあとは、遊戯者(SK1:2)にはタスク(T121)が提案されることはなくなる。
別の例として、遊戯者(SK1:2)にタスク(T121)を提案したところA判定(「一人でできた」)だったときには、タスク調整部228はタスク(T121)を基本能力SK1のレベル2ではなくレベル1に対応づける。遊戯者(SK1:2)がタスク(T121)を簡単と感じるときには、タスク(T121)に対応するレベルを下げることで、数学的成長度とタスクの難易度のバランスを調整できる。このようなレベルダウン型のタスク調整がなされたあとは、遊戯者(SK1:2)にはタスク(T121)が提案されることはなくなる。
次に、サーバ200の評価調整部230は、タスク結果に応じて評価関数f1~f7の設定を調整する(S46)。ここでは、評価関数f1~f7の重み係数を調整する。遊戯者(C18A)(SK1:2)にタスク(T121)を提案したところC判定(「できなかった」)だったときには、この遊戯者(C18A)の基本能力SK1がレベル2ではなくレベル1と判定されるように評価関数f1の重み係数を調整する。
評価調整部230は、この遊戯者(C18A)の作業評価点および観察評価点を変数として評価関数f1に再設定し、評価関数f1による基本能力値がレベル1の範囲に収まるように重み係数を調整する。このような調整方法を「評価調整」とよぶ。
別の例として、遊戯者(C18A)(SK1:2)にタスク(T121)を提案したところA判定(「一人でできた」)だったときには、評価調整部230は遊戯者(C18A)の基本能力SK1がレベル2ではなくレベル3となるように評価関数f1を調整する。タスクの実行結果を手がかりとした評価調整により、評価関数の判定精度をいっそう高めることができる。
評価調整のあと、ユーザ管理部234は、ユーザ成績情報250等の履歴データを更新する(S48)。なお、タスク調整および評価調整の一方のみを実行するとしてもよい。
<総括>
以上、実施形態に基づいて成長評価システム300を説明した。
成長評価システム300によれば、玩具400を通して、子どもの成長、特に、数学的成長を可視化できる。子どもの身体的成長、言葉の成長だけでなく、数学的成長を実感させることにより、育児の新しい楽しさ、子どもの才能や成長を発見する機会を提供できる。
玩具400による作品は、パターン、高さ、密度、対称性などさまざま観点から評価される。案内ロボット144による評価とコメントにより、遊戯者は、どんな作品を作れば案内ロボット144に褒めてもらえるのかという探究心を刺激される。また、案内ロボット144からのコメントを通して、遊戯者は、観察者だけでなく案内ロボット144にも見守られている、注目されている、理解してくれる、という「見守られている感覚」を持つことができる。
本実施形態においては、子どもの数学的成長について、過去の教育研究に関する学術論文を幅広く渉猟し、更に、グローバル幼児教育の専門家、国内幼児教育数学専門の大学教授などの意見も取り入れながら7つの基本能力を定義した。案内ロボット144による評価や提案を受けることで、親子で楽しみながら、遊戯者の7つの基本能力を育むことができる。遊戯者自身はユーザ端末100を操作する必要はない。遊戯者は玩具400という「実物」を通して遊ぶだけなのでIT知識は必要ない。
成長評価システム300においては、遊戯者(子ども)の数学的成長に応じてさまざまなタスク(遊びやお手伝い)を提案している。観察者(親)は、遊戯者の「できるかもしれないタスク」を知ることができる。遊戯者が成長するほど、どんどん難しいタスクが提案されるようになる。観察者は、遊戯者の数学成長度を抽象的な数値(基本能力値等)で知るだけでなく、具体的な「できそうなこと」の提案を通して数学的成長を感じ取ることができる。遊戯者は、自分のレベルにあったタスクを観察者といっしょに楽しむ。観察者の手助けが必要になるかもしれないちょうどよい難しさのタスクを楽しむことにより、観察者(親)といっしょに遊ぶ楽しみを増すことができる。また、子どもと接する機会の少ない親でも、子どもが興味を持ちそうなタスクを知ることで、子どもとのコミュニケーションが円滑になる。
タスクの実行結果は、ユーザ端末100からサーバ200にフィードバックされる。上述したタスク調整あるいは評価調整により、タスクとレベルの関係、基本能力値の算出方法を適宜調整できる。多くの遊戯者が成長評価システム300に参加するほど、数学的成長度の評価能力およびタスクの提案能力が向上していく。
本実施形態においては、作品の出来映えを示す作業評価点だけでなく、作品を作る過程における遊戯者の様子も観察評価点として採用している。観察者に観察評価点を入力させることは、観察者が子どもの様子を注目するように導く効果がある。また、遊戯者にとっても作品制作中に観察者からの注目を受けることは、玩具400であそぶ楽しみを増すと考えられる。
本実施形態においては、ネコ、ロケット、クジラなど、さまざまな規定形状をあらかじめ定義しておく。規定形状に近い作品ができたときには、案内ロボット144は規定形状に合わせたコメントをしてくれるので、遊戯者は「自分の作品を案内ロボット144が理解してくれた」という「理解される喜び」を感じることができる。また、どんな規定形状があるのか探す楽しみも遊戯者に提供できる。
知能を測る、あるいは、定義する方法としてはIQ(Intelligence Quotient)や偏差値などの指標が使われることが多い。しかし、人間の知能は本来多様であり、「知能」とは定義すら難しい概念であり、一部の指標による評価を偏重することは好ましいことではない。本実施形態における成長評価システム300では、クリエイティブで正解のない玩具400の作品およびその作成過程を評価するため、既存の評価手法とは違う観点から遊戯者の能力を推測できる。成長評価システム300により、IQや偏差値などの既存評価方式では掴み切れていなかった子どもの「才能」が発見されることが期待される。
本実施形態に示した成長評価システム300により、「知育」と「遊び」と「テクノロジー」の協奏により、今までにはない「知的な親子体験」を提供できる。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
[変形例]
本実施形態においては、子どもが自由に玩具400で作品をつくるとして説明した。上述したように、作品のお手本を用意し、子どもにお手本と同じ作品を作るようにさせてもよい。
本実施形態においては、数学的成長度を評価する機能、タスクを提案する機能などをサーバ200で実装するとして説明した。変形例として、作業評価部220、成長度算出部222、タスク提案部226、タスク調整部228、評価調整部230およびコメント生成部232の各機能の全部または一部はユーザ端末100により実現されてもよい。
数学的成長度を計算するための説明変数、いいかえれば、評価関数の変数としては、このほかにも性別、年齢、国籍などユーザ属性に関する情報を数値化して入力してもよい。
観察者は、作品の作業画像だけでなく、作品製作中または製作後の遊戯者の顔を撮像し、その顔画像(静止画像または動画像)をサーバ200に送信してもよい。サーバ200の作業評価部220は、表情認識部(不図示)を備えてもよい。表情認識部は、顔画像を分析し、集中度や楽しみ度などを自動判定してもよい。たとえば、作品製作中の遊戯者の視線の動きが少ないほど集中度が高いと判定してもよい。表情認識部は、遊戯者の笑顔の時間や回数、大きさを判定することにより、遊戯者の楽しみ度を自動判定してもよい。これらの判定結果を観察評価点として評価関数の変数として設定してもよい。
同様にして、ユーザ端末100は、作品製作中または製作後の遊戯者の発話音声のほか各種のセンシング情報をサーバ200に送信してもよい。センシング情報としては、たとえば、サーモセンサによる遊戯者の体表温度、瞬きの回数、体の揺れの大きさ、心拍数などが考えられる。サーバ200の作業評価部220は、これらのセンシング情報に基づいて、遊戯者の集中度や楽しみ度などを評価し、観察評価点を算出してもよい。たとえば、遊戯者が作品製作中に独り言をたくさんしゃべっているときには、作業評価部220は「楽しみ度」に関する観察評価点を高く設定するとしてもよい。
サーバ200ではなくユーザ端末100が表情認識部を備えてもよい。ユーザ端末100で顔画像を撮像し、ユーザ端末100の表情認識部は、顔画像から集中度と楽しみ度を判定する。ユーザ端末100の送信部208は、顔画像そのものではなく、集中度と楽しみ度の判定結果(観察評価点)をサーバ200に送信してもよい。このような制御方法によれば、遊戯者の顔画像はサーバ200に送信されないため、遊戯者のプライバシーを守りやすくなる。
本実施形態における評価関数は、線形の重回帰分析式であるとして説明した。評価関数は線形方程式ではなく非線形方程式であってもよい。評価関数は、ニューラルネットワークモデルとして形成されてもよい。7種類の基本能力それぞれに対応して7種類のニューラルネットワークモデルM1~M7を用意する。作業評価点および観察評価点を入力ノードに設定し、出力ノードの値により基本能力値を算出してもよい。評価調整をするときには、基本能力値の目標値を教師データとして設定し、誤差逆伝播法などの既知の方法により、ニューラルネットワークモデルの内部の重み係数を調整してもよい。
本実施形態においては、遊戯者の能力のうち、数学的能力を指標化するとして説明した。成長評価システム300によれば、数学的能力に限らず、指先の器用さ、芸術性などさまざまな能力を評価可能であると考えられる。また、これらの評価対象に応じて、パターン登録情報260のパターン点を調整してもよいし、評価関数の設定、評価基準等を変更してもよい。たとえば、作品の横幅の大きさ、配色、不安定さなどの観点から作品を評価してもよい。
本実施形態においては、数学的能力を7つの基本能力として定義したが、基本能力の種類は7種類に限られない。また、基本能力の定義は上述したものに限られない。たとえば、数学的能力として「統計的能力(ばらつきのあるデータを評価する能力)」「持続能力(単純作業を継続する能力)」などを定義してもよい。
サーバ200のデータ格納部206には、世界中の遊戯者の作品を示す作業画像が収集される。作業評価部220は、新たな作業画像を受信したとき、新規の作品であるか既存の作品と同一であるかを判定してもよい。サーバ200は、新規作品のときには、評価関数の変数として、あるいは、基本能力値としてボーナス点を追加してもよい。
新規作品のときには、案内ロボット144は「世界初の作品だよ」とコメントしてもよい。ユーザ登録時に地域や年齢を設定することにより「(世界初ではないけれども)日本初の作品だよ」「(日本初ではないけれども)愛知県では見たことのない作品だよ」のようにコメントしてもよい。また、サーバ200は、同一作品をつくったことのある遊戯者との交流を促す機能を備えてもよい。
作業評価部220は、作品が規定形状に似ているときには、類似度に応じて基本能力値あるいは総合点に加点してもよい。表示制御部130は、規定形状に類似しているときには、規定形状にあわせた演出を実行してもよい。たとえば、作品がネコに似ているときには、表示制御部130はネコの画像を表示させてもよい。また、作品がネコに似ているときには、出力部122はネコの鳴き声を出力してもよい。作品がロケットに似ているときには、出力部122はロケットの発射音を出力してもよい。このような演出を行うことにより、遊戯者の楽しみをいっそう増すことができる。
タスクは、年齢に応じて変化させてもよい。たとえば、タスク(T111)は、「0から10までかぞえてみよう」であるとする。遊戯者が4歳以上のときには、タスク提案部226がタスク(T111)を選ぶときには、タスク(T111)をもう少し難しい「0から100までかぞえてみよう」に変更してもよい。このように、同一タスクであっても、年齢層あるいは性別に応じてバリエーションを設けてもよい。
交流ボタン158をタッチしたときに表示される交流画面(不図示)により、他のユーザの作品を確認できる。たとえば、観察者は、世界中の5歳の子どもはどんな作品をつくっているのか見ることができる。他の子どもの作品を見ることにより、自分の子どものユニークさを再確認できると考えられる。
履歴ボタン154をタッチしたときに表示される成長履歴画面(不図示)により、観察者は遊戯者の成長過程を振り返ることができる。この成長履歴画面では、過去の作品群を確認できる。また、玩具400で遊ぶ遊戯者の静止画像あるいは動画像を合わせて登録できてもよいし、観察者によるコメントを入力できてもよい。このような制御方法によれば、成長履歴画面を遊戯者の成長日記として楽しむことができる。
遊戯者C1が作品A1をつくったあと、遊戯者C1に何をつくったのか観察者は聞いてみてもよい。たとえば、遊戯者C1が作品A1をつくったあと「カブトムシ」だと言ったとする。実際にはカブトムシに似ていなくても、遊戯者C1にとってはカブトムシなので、作品A1をカブトムシとして登録してもよい。具体的には、観察者は、作品A1の作業画像とともに「カブトムシ」という題名をユーザ端末100からサーバ200に送信する。サーバ200の類似判定部224は、作品Aを「カブトムシ」という規定形状として新たに登録する。次に、別の遊戯者C2が作品A1に似た作品A2を作ったとする。この場合、類似判定部224は、類似判定の結果として、作品A2を「カブトムシ」と判定する。コメント生成部232は、遊戯者C2に対して「カブトムシをつくったんだね」とコメントしてもよい。このような制御方法によれば、大人の目からはカブトムシに見えない作品であっても、子どもにとってのカブトムシである作品を「カブトムシ」と認識できるので、案内ロボット144に対する子どもの信頼感を高めることができる。
本実施形態における玩具400において、補助棒402は使わなくてもよい。また、玩具400は磁石を内蔵し、磁力で互いに吸着可能に形成されてもよい。補助棒402以外の玩具にも応用可能である。たとえば、折り紙やパズル、ビーズアート、お絵かきによって出来上がる作品について作業評価点および観察評価点を設定することにより、遊戯者の能力を判定してもよい。たとえば、折り紙でも「紙飛行機」「鶴」「バラ」などの作品について、完成までたどり着けたか、どの段階まで作ることができるかなどにより、子どもの成長度を測ることができると考えられる。
タスク調整および評価調整は、複数の遊戯者の結果に基づいて実行されてもよい。タスク調整部228は、たとえば、基本能力SK1がレベル2であって、タスク(T121)を提案された所定数(例:1000人)以上の遊戯者のうち、所定割合以上、たとえば、70%以上の遊戯者がタスク(T121)についてC判定だったとき、タスク調整を実行し、タスク(T121)を基本能力SK1のレベル3に対応づけるとしてもよい(タスクの上方調整)。
別の例として、タスク(T121)を提案された所定数(例:1000人)以上の遊戯者のうち、所定割合以上、たとえば、80%以上の遊戯者がタスク(T121)についてA判定だったときには、タスク(T121)を基本能力SK1のレベル1に対応づけるとしてもよい(タスクの下方調整)。
同様にして、基本能力SK1のレベル2であって、タスク(T121)を提案された遊戯者のうち、所定数以上、たとえば、70%以上の遊戯者がタスク(T121)についてC判定だったときには、評価調整を実行し、これらのユーザの基本能力SK1がレベル2ではなくレベル1と判定されるように評価関数f1の重み係数を調整してもよい。
より具体的には、基本能力SK1のレベル2であって、タスク(T121)を提案された1000人の遊戯者のうち、750人の遊戯者がタスク(T121)についてC判定だったとする。評価調整部230は、この750人のユーザの作業評価点および観察評価点を変数として評価関数f1に設定し、評価関数f1による基本能力SK1の能力値がレベル1になるように重み係数を調整してもよい。
別の例として、タスク(T121)を提案された所定数(例:1000人)以上の遊戯者のうち、所定割合以上、たとえば、80%以上の遊戯者がタスク(T121)についてA判定だったときには、評価調整部230はA判定だった遊戯者の基本能力SK1がレベル2ではなくレベル3となるように評価関数f1を調整すればよい。
本実施形態においては、玩具400の作品に基づいて遊戯者の数学的成長度を評価し、評価結果に基づいてタスクを提案するとして説明した。変形例として、サーバ200は玩具提案部(不図示)を備えてもよい。具体的には、遊戯者の基本能力のレベルに応じて複数種類の玩具をあらかじめ登録しておく。玩具提案部は、遊戯者(SK1:2)に対しては、基本能力SK1のレベル2にあらかじめ対応づけられている玩具群からいずれか1つの玩具を選択して提案してもよい。このような制御方法によれば、遊戯者の数学的成長度に合った難易度の玩具を適切に遊戯者に提供できる。
本実施形態においては、遊戯者による作品の出来栄えを評価する作業評価点p1~p4と、遊戯者による作品の制作過程を評価する観察評価点q1,q2に基づいて、基本能力等を評価するとして説明した。変形例として観察評価点のみに基づいて、遊戯者の基本能力、いいかえれば、遊戯者の成長度を評価してもよい。また、観察評価点は観察者によるマニュアル入力であってもよいし、上述したように遊戯者の作業時における画像あるいは音声に基づいて作業評価部220が観察評価点を算出してもよい。
100 ユーザ端末、106 インターネット、110 撮像部、112 ユーザインタフェース処理部、114 通信部、116 データ処理部、118 データ格納部、120 入力部、122 出力部、124 コメント出力部、126 送信部、128 受信部、130 表示制御部、132 プレイ管理部、140 ハンバーガーボタン、142 遊戯者画像領域、144 案内ロボット、146 コメント領域、148 撮像ボタン、150 ヘルプボタン、152 トップボタン、154 履歴ボタン、156 タスクボタン、158 交流ボタン、160 説明ボタン、170 トップ画面、180 観察評価画面、182 集中度入力バー、184 楽しみ度入力バー、186 解析ボタン、190 評価画面、192 作業画像領域、194 コメント領域、200 サーバ、202 通信部、204 データ処理部、206 データ格納部、208 送信部、210 受信部、214 画像取得部、216 観察評価取得部、218 タスク結果取得部、220 作業評価部、222 成長度算出部、224 類似判定部、226 タスク提案部、228 タスク調整部、230 評価調整部、232 コメント生成部、234 ユーザ管理部、240 ユーザ登録情報、250 ユーザ成績情報、260 パターン登録情報、270 タスク設定情報、300 成長評価システム、302 能力グラフ、304 平均グラフ、306 今回グラフ、308 コメント領域、310 共有ボタン、312 タスク表示ボタン、330 タスク画面、334 A判定ボタン、336 B判定ボタン、338 C判定ボタン、400 玩具、402 補助棒、404 ブロック、406 溝

Claims (9)

  1. 遊戯者が遊んだあとの玩具の状態を示す画像である作業画像を取得する画像取得部と、
    1以上の評価基準に基づいて、前記作業画像から1以上の作業評価点を算出する作業評価部と、
    所定の評価関数の変数として前記算出された1以上の作業評価点を入力することにより、前記遊戯者の成長度を算出する成長度算出部と、を備えることを特徴とする成長評価システム。
  2. 前記玩具は、複数のブロックを含み、
    前記画像取得部は、遊戯者により組み合わされたブロックを作業画像として取得し、
    前記作業評価部は、複数のブロックの組み合わせ方法を示す1以上の評価基準にしたがって、前記1以上の作業評価点を算出することを特徴とする請求項1に記載の成長評価システム。
  3. 複数のブロックの組み合わせ後の形状として、規定形状があらかじめ定義されており、
    前記作業画像に示されるブロックの組み合わせと規定形状の類似度を判定する類似判定部と、
    前記類似度が所定の閾値以上となるとき、前記規定形状に対応づけられる所定のコメントを出力するコメント出力部、を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の成長評価システム。
  4. 前記成長度は、遊戯者の数量概念および幾何概念に関する複数種類の要素項目に対応する複数の要素成長度の集合として定義され、
    前記複数種類の要素項目それぞれに評価関数があらかじめ対応づけられており、
    前記作業評価部は、複数の評価関数それぞれの変数として前記1以上の作業評価点を入力することにより、前記複数の要素成長度を算出することを特徴とする請求項1に記載の成長評価システム。
  5. 複数種類のタスクから、成長度に応じてタスクを提案するタスク提案部、を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の成長評価システム。
  6. 観察者から、前記遊戯者による前記タスクの実行結果の入力を受け付けるタスク結果取得部と、
    前記実行結果にしたがって、成長度とタスクの対応関係を調整するタスク調整部と、を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の成長評価システム。
  7. 観察者から、前記遊戯者による前記タスクの実行結果の入力を受け付けるタスク結果取得部と、
    前記実行結果にしたがって、前記評価関数を調整する評価調整部と、を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の成長評価システム。
  8. 観察者から、前記遊戯者が前記玩具で遊ぶときの様子に対する評価としての観察評価点の入力を受け付ける観察評価取得部、を更に備え、
    前記作業評価部は、更に、前記評価関数の変数として前記観察評価点を入力した上で前記遊戯者の成長度を算出することを特徴とする請求項1に記載の成長評価システム。
  9. 遊戯者が複数のブロックを含む玩具を遊んだあと、玩具の状態を示す画像である作業画像を取得する画像取得部と、
    前記作業画像を画像認識することにより、ブロックの積み上げの高さおよびブロックの組み合わせのパターンを少なくとも含む複数の評価基準それぞれについて作業評価点を算出する作業評価部と、
    観察者から、前記遊戯者が前記玩具で遊ぶときの様子に対する評価としての観察評価点の入力を受け付ける観察評価取得部と、
    遊戯者の数量概念および幾何概念に関する複数種類の要素項目それぞれに対してあらかじめ対応づけられる複数の評価関数それぞれの変数として、作業評価点および観察評価点を入力することにより、前記複数種類の要素項目それぞれについての要素成長度を算出する成長度算出部と、
    キャラクタを画面表示させ、算出された要素成長度に応じたコメントを前記キャラクタの言葉として出力させるコメント出力部と、
    要素成長度に基づいて、前記遊戯者のレベルを判定するレベル判定部と、
    レベルごとにあらかじめ対応づけられた遊びまたはお手伝いを含む複数のタスクから、前記遊戯者のレベルに応じていずれかのタスクを選択し、前記キャラクタに選択したタスクを提案させるタスク提案部と、
    観察者から、前記遊戯者による前記タスクの実行結果の入力を受け付けるタスク結果取得部と、
    前記実行結果にしたがって、成長度とタスクの対応関係を調整するタスク調整部と、を備えることを特徴とする成長評価システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023163100A1 (ja) 2022-02-24 2023-08-31 三菱重工業株式会社 電解セル及び電解装置
JP7378110B1 (ja) * 2022-12-27 2023-11-13 ノーステックテレコム株式会社 子育て支援システム及びプログラム

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