JP2022025877A - 電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータの仕事に対する寄与率の高い母材の外周部を電磁鋼板とすることで、コストの高い電磁鋼板を有効活用できる。【解決手段】電磁鋼板の製造方法は、母材5の外周部にシリコン又はシリコン化合物3を供給する工程(S101)と、母材上に供給されたシリコン又はシリコン化合物3にレーザ7を照射する工程(S102)と、母材に対して焼鈍処理を行う工程(S103)と、を含む。【選択図】図1
Description
本発明は電磁鋼板の製造方法に関する。
特許文献1には、電磁鋼板を用いたロータコアの製造方法が開示されている。このロータコアの製造方法は、電磁鋼板からロータコア用板材を打ち抜き加工し、複数の該ロータコア用板材を積層してロータコア前駆体を製造する第一のステップ、前記ロータコア前駆体の外周側領域と内周側領域で焼鈍時の温度差を設け、該外周側領域は電磁鋼板の結晶が粒成長する温度で焼鈍し、該内周側領域は電磁鋼板の結晶が粒成長しない温度で焼鈍してロータコアを製造する第二のステップからなる。
しかし、上記特許文献1では、均一な磁性を有する電磁鋼板を使用してロータコアを製造している。そのため、電磁鋼板の外周部は、モータの仕事に対する寄与率が高いが、電磁鋼板の内部はモータの仕事に寄与率が低く、コストの高い電磁鋼板を有効活用できていなかった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、モータの仕事に対する寄与率の高い母材の外周部を電磁鋼板とすることで、コストの高い電磁鋼板を有効活用できる電磁鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる電磁鋼板の製造方法は、
母材の外周部にシリコン又はシリコン化合物を供給する工程と、
前記母材上に供給された前記シリコン又はシリコン化合物にレーザを照射する工程と、
前記母材に対して焼鈍処理を行う工程と、を含む。
母材の外周部にシリコン又はシリコン化合物を供給する工程と、
前記母材上に供給された前記シリコン又はシリコン化合物にレーザを照射する工程と、
前記母材に対して焼鈍処理を行う工程と、を含む。
本開示によれば、モータの仕事に対する寄与率の高い母材の外周部を電磁鋼板とすることで、コストの高い電磁鋼板を有効活用できる。
実施の形態1
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載および図面は、適宜、簡略化されている。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載および図面は、適宜、簡略化されている。
モータを構成するロータコアのうち、モータの仕事に寄与する割合の高い部分は、母材の外周部である。すなわち、母材の内部は、電磁鋼板化しなくてもよい。しかし、現状は、均一な電磁鋼板を用いているため、モータが高価となる。また、電磁鋼板の製造工程は、インゴット材料(精錬を終了した溶湯を鋳型に注入してできた鋳塊)を生産するところから開始する。そのため、高炉、圧延機、焼鈍炉などの設備が必要となる。また、圧延時の圧下率によっても、実機の特性が異なる。したがって、電磁鋼板を生産する場所は限定され、用途に応じた生産が困難となる。
図1を参照して、本開示の実施の形態1にかかる電磁鋼板の製造方法を説明する。
本開示は、レーザ加工機を用いた電磁鋼板の製造方法に関する。図1に示すように、電磁鋼板の製造方法は、母材の外周部にシリコン(Si)又はシリコン化合物を供給する工程(ステップS101)と、母材上に供給されたシリコン又はシリコン化合物にレーザを照射する工程(ステップS102)と、母材に対して焼鈍処理を行う工程(ステップS103)と、を含む。
本開示は、レーザ加工機を用いた電磁鋼板の製造方法に関する。図1に示すように、電磁鋼板の製造方法は、母材の外周部にシリコン(Si)又はシリコン化合物を供給する工程(ステップS101)と、母材上に供給されたシリコン又はシリコン化合物にレーザを照射する工程(ステップS102)と、母材に対して焼鈍処理を行う工程(ステップS103)と、を含む。
母材は、例えば、鉄である。具体的には、母材は、例えば、電磁鋼板から打ち抜き加工された円盤状のロータコア用板材であり、特に、複数のロータコア用円形板材1を積層し、加締めや溶接等によって製造されたロータコア前駆体10である。すなわち、母材の外周部とは、円形板材1の外周輪郭線から所定長さ内側までの範囲の外周の環状領域とすることができる。以上のように、電磁鋼板の製造方法は、モータを構成するロータコアの製造方法と言うこともできる。
図2は、シリコン又はシリコン化合物の供給方法(ステップS101)の一例を示す。図2に示すように円柱状ロータコア前駆体10の外周部に、様々な方法でシリコン3を載せてもよい。その後、載せられたシリコン3に対して、レーザ7を照射する。これにより、母材内にシリコンを溶かし込み、浸透させることができる。
図3は、シリコン又はシリコン化合物の供給方法(ステップS101)の別の例を示す。図3に示すように、ロータコア前駆体10の外周部に、様々な方法で、シリコン3(又はシリコン化合物)を吹き付けてもよい。振り付けられたシリコン3に対して、レーザ7を照射する。これにより、母材内にシリコンを溶かし込み、浸透させることができる。
なお、図2及び図3では、ロータコア前駆体10の外周部の一部分のみに、シリコンが載せられ、又は吹き付けられているが、ロータコア前駆体10を回転させながら、ロータコア前駆体10の外周部全体にわたって、シリコンを載せてもよいし、吹き付けてもよい。また、シリコン又はシリコン化合物の供給方法は、図2及び図3を用いて示した方法以外の方法で実行してもよい。
図4は、母材上のシリコンへのレーザ照射を説明する拡大斜視図である。母材5の上に載せられたシリコンの中央部に対して、レーザ加工機から垂直又は所定の角度で、レーザ7を照射する。
その後、母材に対して焼鈍処理を行う(ステップS103)。焼鈍処理は、シリコンの再結晶化のため、所定の温度範囲内(例えば、±10℃)で温度管理する。この再結晶化においては、綿密な温度制御が必要となるため、フィードバック制御を用いて、焼鈍処理を行う。こうした焼鈍処理により、上記のようにシリコンに対してレーザを照射した箇所に、磁気特性を付与することができる。
図5は、焼鈍処理の一例を説明する図である。焼鈍処理は、レーザ加工機を用いてレーザ7を母材(ロータコア前駆体10)に対して照射することで実行され得る。ロータコア前駆体10を回転させて、ロータコア前駆体10の外周部全体にわたって、レーザを照射させてもよい。レーザを所望の位置に照射することで、母材の所望の領域をピンポイントで加熱することができる。
図6は、焼鈍処理の別の例を説明する図である。焼鈍処理は、複数のロータコア前駆体10を、その軸方向Xを鉛直方向にして、焼鈍炉8内に配置して、実行されてもよい。焼鈍炉8の内部には、ロータコア前駆体10の全体を加熱するための加熱装置(図示せず)が設けている。また、複数のロータコア前駆体10を所定の方向に移動させることができる移動手段(図示せず)も設けている。ロータコア前駆体10の軸方向Xの上面および下面上に、断熱材を配置してもよい。これにより、ロータコア前駆体10の軸方向Xの上面および下面からの入熱を抑制し、外周部からの入熱を受け入れやすくしてもよい。また、本例では、複数のロータコア前駆体10をまとめて加熱することができ、生産性を向上させることができる。
以上説明した実施の形態1にかかる電磁鋼板の製造方法によれば、母材の外周部にシリコンを供給し、レーザを照射し、焼鈍処理を行うことにより、母材の外周部を電磁鋼板化することができる。すなわち、本実施の形態では、母材のうち、外周部を部分的に電磁鋼板化し(電磁鋼板化する範囲を限定)、母材の内部は、電磁鋼板化しなくてもよい。モータの仕事に対する寄与率の高い母材の外周部(例えば、外周部が80%)を電磁鋼板とすることができるので、材料の有効活用ができる。また、以上の処理は、インライン処理で行うことができるため、生産場所が限定されない。
実施の形態2
図7を参照して、実施の形態2にかかる電磁鋼板の製造方法を説明する。
本実施形態は、基本的には、実施の形態1と同様であり、適宜説明を省略する。
母材の外周部にシリコンを供給する(ステップS201)。次に、母材に供給されたシリコンにレーザを照射する(ステップS202)。レーザ照射後、一度、母材の温度を所定温度(例えば、常温)まで低下させる(ステップS203)。再結晶化のため、母材に対して、焼鈍処理を行う(ステップS204)。この焼鈍処理により、上記のようにシリコンに対してレーザを照射した箇所に、高い磁気特性を付与することができる。2次再結晶化のために、再度、母材に対して焼鈍処理を行う(ステップS205)。この再度の焼鈍処理も、前述したように、レーザ照射又は焼鈍炉により実施され得る。この再度の焼鈍処理により、上記のようにシリコンに対してレーザを照射した箇所に、より高い磁気特性をより一層付与することができる。
図7を参照して、実施の形態2にかかる電磁鋼板の製造方法を説明する。
本実施形態は、基本的には、実施の形態1と同様であり、適宜説明を省略する。
母材の外周部にシリコンを供給する(ステップS201)。次に、母材に供給されたシリコンにレーザを照射する(ステップS202)。レーザ照射後、一度、母材の温度を所定温度(例えば、常温)まで低下させる(ステップS203)。再結晶化のため、母材に対して、焼鈍処理を行う(ステップS204)。この焼鈍処理により、上記のようにシリコンに対してレーザを照射した箇所に、高い磁気特性を付与することができる。2次再結晶化のために、再度、母材に対して焼鈍処理を行う(ステップS205)。この再度の焼鈍処理も、前述したように、レーザ照射又は焼鈍炉により実施され得る。この再度の焼鈍処理により、上記のようにシリコンに対してレーザを照射した箇所に、より高い磁気特性をより一層付与することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 ロータコア用円形板材
3 シリコン(又はシリコン化合物)
5 母材
7 レーザ
8 焼鈍炉
10 ロータコア前駆体
3 シリコン(又はシリコン化合物)
5 母材
7 レーザ
8 焼鈍炉
10 ロータコア前駆体
Claims (1)
- 母材の外周部にシリコン又はシリコン化合物を供給する工程と、
前記母材上に供給された前記シリコン又はシリコン化合物にレーザを照射する工程と、
前記母材に対して焼鈍処理を行う工程と、を含む、電磁鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020129038A JP2022025877A (ja) | 2020-07-30 | 2020-07-30 | 電磁鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020129038A JP2022025877A (ja) | 2020-07-30 | 2020-07-30 | 電磁鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2022025877A true JP2022025877A (ja) | 2022-02-10 |
Family
ID=80264766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020129038A Pending JP2022025877A (ja) | 2020-07-30 | 2020-07-30 | 電磁鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022025877A (ja) |
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2020
- 2020-07-30 JP JP2020129038A patent/JP2022025877A/ja active Pending
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