JP2022025181A - 希土類-鉄-ホウ素型合金の急冷凝固生成物及びこれを用いた磁気冷凍装置、並びに金属間化合物RE2Fe14B相からなる急冷凝固永久磁石の製造方法 - Google Patents

希土類-鉄-ホウ素型合金の急冷凝固生成物及びこれを用いた磁気冷凍装置、並びに金属間化合物RE2Fe14B相からなる急冷凝固永久磁石の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】N2、H2、He等の液化に好適な極低温での利用に適した永久磁石を提供すること。【解決手段】実質的に安定な磁気特性を有し、有効な強磁性相として成形された結晶粒状の希土類-鉄-ホウ素金属間材料の急冷凝固生成物を有する永久磁石であって、組成式が、{(NdzPr1-z)1-xLREx}2y-(FewCo1-w)14-B;0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m3)以上の値を有する。【選択図】図3

Description

本発明は希土類-鉄-ホウ素型合金の急冷凝固生成物及びこれを用いた磁気冷凍装置、並びに金属間化合物REFe14B相からなる急冷凝固永久磁石の製造方法に関する。
磁気冷凍(MR:magnetic refrigeration)は、N、H、Heの液化のために極低温で利用できる、次世代のエネルギー効率が高く環境に優しい冷凍技術として有望であると考えられている。磁気冷凍は、磁気熱量材料の巨大磁気熱量効果(MCE:giant magnetocaloric effect)を使用する。この磁気熱量材料では、外部磁場を印加すると、材料が磁気エントロピーの等温変化(ΔSM)または温度の断熱変化(ΔTad)を受ける。極低温磁気冷凍(CMR:cryogenic magnetic refrigeration)の場合、超伝導磁石が磁性体に大きな外部磁場(>5T)を提供するために使用されている。これは、既知の磁気熱量材料の不十分な磁気熱量性能を前提としているために、巨大磁気熱量効果は、5Tもの大きな外部磁場を適用することによってのみ実現することができる。
他方で、特許文献1、2には鉄-ホウ素-希土類タイプ(Fe-B-RE)の高性能磁性磁石の材料組成と粉末冶金による製造方法が提案されている。これは希土類コバルト磁石を代替するために開発されたもので、当時の資源価格ではサマリウム(Sm)やコバルト(Co)がフェライトと比較して高価だったので、コバルト(Co)よりも安価な鉄(Fe)や、ネオジム(Nd)を採用したものである。また、特許文献3には、核磁気共鳴画像装置(MRI)や電子計算機に用いて好適なネオジム(Nd)を一部プラセオジム(Pr)やセリウム(Ce)に置換して、ネオジムの使用量を削減した高性能永久磁石が提案されている。希土類に関しては、2011年頃に資源価格が急騰すると共に、入手自体が困難になった時期があり、代替元素組成の高性能磁性磁石の材料組成が探索されている。
また、本発明者は、非特許文献1~3に開示するように、ネオジム-鉄-ホウ素タイプ(Nd-Fe-B)の高性能磁性磁石材料の探求をしている。そして、磁気冷凍(MR)の用途に好適な、天然ガス、N、H、Heの液化に必要な極低温でも、十分な保磁力、大きな残留磁化、最大エネルギー積を示す永久磁石材料の探索の必要性について、認識している。
他方で、Nd-Fe-Bベースの磁石は、NdFe14B化合物の飽和磁化が大きく、室温でμMs=1.61Tであるため、室温(RT)で最大の最大エネルギー積(BH)maxを示すことが知られている。これにより、異方性Nd-Fe-Bベースの磁石は、その幅広い用途により、最も重要な産業用永久磁石になる。ただし、約135KでのNdFe14B化合物のスピン再配向により、異方性Nd-Fe-B焼結磁石の減磁曲線が悪化し、これらの材料は極低温用途では不適切なものとなる課題があった。
非特許文献4では、(Nd0.5Pr0.512.9Dy0.4Fe74.3Co6.75.7の熱間加工(hot deformed)磁石で、75Kにおいて、1.58Tの残留磁化が報告され、非常に小さなスピン再配向効果が観察されたと記載されている。この実験結果を一般化すると、Nd-Fe-B磁石のスピン再配向を抑制する1つの方法は、ネオジムをジスプロシウム(Dy)やPrなどの他の希土類元素で置き換えることである。
米国特許第4684406号 米国特許第4597938号 特表2003-525345号
Xin Tang, H. Sepehri-Amin, M. Matsumoto, T. Ohkubo, K. Hono, Acta Materialia 175 (2019) 1-10. Xin Tang, H. Sepehri-Amin, T. Ohkubo, K. Hono, Scripta Materialia 147 (2018) 108-113. Xin Tang, J. Li, Y. Miyazaki, H. Sepehri-Amin, T. Ohkubo, T. Schrefl, K. Hono, Acta Materialia 183 (2020) 408-417 D. Hinz, et. al., J. Magn. Magn. Mater. 272-276 (2004) e321-e322
従来の極低温磁気冷凍システムでは、超伝導磁石を使用して巨大なMCEを実現するために磁性体に大きな磁場(>5T)を必要としていた。しかし、家電やエアコンの用途を想定した室温冷却には、永久磁石磁気源を使用した小型化が不可欠である。永久磁石で発生させることができる、1~2T程度の低い磁場の下で極低温磁気冷却を行うことができれば、極低温磁気冷凍装置の製造および保守コストが大幅に削減される。
近年、1~2T程度の磁場で十分な磁気エントロピー変化が見られる磁気熱量材料の開発が行われている。従来のCMR材料である、DyFeAl、DyInなどは、磁気エントロピーの変化を生ずるのに必要な外部印加磁場は5T達するが、上記の1~2T程度の磁場で十分な磁気エントロピー変化が見られる、優れた磁気熱量効果を持つ磁気熱量材料を開発できれば、高価な超伝導磁石に代えて永久磁石を極低温の磁気冷凍用途に用いる余地が生まれる。鉄-ホウ素-希土類タイプ(Fe-B-RE)の高性能永久磁石では、室温で約1.45T程度の残留磁場を生成でき、低温での飽和磁化の強化により、極低温でさらに大きな磁場を生成すると予想される。なお、永久磁石によって生成される外部磁場の場合には、この値は、システム設計と永久磁石からのギャップ距離に応じて、1.0~2.0Tの間で変化する可能性がある。即ち、鉄-ホウ素-希土類タイプ(Fe-B-RE)の高性能永久磁石は、高価な超伝導磁石を置き換える可能性があることを示している。
しかしながら、非特許文献1~4には、約135KでのNdFe14B化合物のスピン再配向を克服して、N、H、Heの液化に必要な極低温で、1~2T程度の比較的低い外部磁場を印加できる磁性材料については、記載がない。
本発明の目的は、このような課題を解決したもので、1~2T程度の外部磁場で十分なエントロピー変化が見られる磁気熱量材料と共に用いることで、天然ガス、N、H、He等の液化用に好適な、極低温での利用に適した磁性材料を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を進めた結果、液体急冷法とそれに続く熱間変形加工により、Pr-Fe-Bおよび部分的にCe置換された(Pr、Ce)-Fe-B異方性永久磁石を準備し、極低温永久磁石としての硬磁性を調査した。驚いたことに、(Pr0.75Ce0.25)-Fe-B熱間加工磁石は、Nd-Fe-BおよびPr-Fe-Bベースの磁石と比較して、極低温で優れた永久磁気特性を示すことがわかり、本発明を完成させた。
〔1〕本発明の急冷凝固生成物は、希土類-鉄-ホウ素型合金を含む急冷凝固生成物であって、前記合金の組成式は、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含む急冷凝固生成物であり、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m)以上の値を有する。
〔2〕本発明の急冷凝固生成物において、好ましくは、希土類-鉄-ホウ素型合金を含む急冷凝固生成物であって、前記合金の組成式は、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.05≦x≦0.45、1.03≦y≦1.17、0.0≦z≦0.6、0.0≦w≦0.5 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含む急冷凝固生成物であり、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有するとよい。
〔3〕本発明の急冷凝固生成物において、好ましくは、希土類-鉄-ホウ素型合金を含む急冷凝固生成物であって、前記合金の組成式は{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.20≦x≦0.30、1.07≦y≦1.14、0.0≦z≦0.4、0.0≦w≦0.3 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含む急冷凝固生成物であり、4Kから135Kの温度範囲における残留磁化が135Kで極大値1.6Tを有し、4Kで1.4Tを有すると共に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有するとよい。
〔4〕本発明の等方性合金材料は、希土類-鉄-ホウ素型合金の等方性合金材料であって、組成式が、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、前記等方性合金材料を用いて、実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなる、異方性永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m)以上の値を有する。
〔5〕本発明の等方性合金材料において、好ましくは、希土類-鉄-ホウ素型合金の等方性合金材料であって、組成式が、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.05≦x≦0.45、1.03≦y≦1.17、0.0≦z≦0.6、0.0≦w≦0.5であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、前記等方性合金材料を用いて、実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなる、異方性永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有するとよい。
〔6〕本発明の等方性合金材料において、好ましくは、希土類-鉄-ホウ素型合金の等方性合金材料であって、組成式が{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.20≦x≦0.30、1.07≦y≦1.14、0.0≦z≦0.4、0.0≦w≦0.3 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、前記等方性合金材料を用いて、実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなる、異方性永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における残留磁化が135Kで極大値1.6Tを有し、4Kで1.4Tを有すると共に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有するとよい。
〔7〕本発明の異方性永久磁石は、希土類-鉄-ホウ素型の異方性永久磁石であって、組成式が、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなり、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m)以上の値を有する。
〔8〕本発明の異方性永久磁石において、好ましくは、希土類-鉄-ホウ素型の異方性永久磁石であって、組成式が{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.05≦x≦0.45、1.03≦y≦1.17、0.0≦z≦0.6、0.0≦w≦0.5 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなり、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有するとよい。
〔9〕本発明の異方性永久磁石において、好ましくは、希土類-鉄-ホウ素型の異方性永久磁石であって、組成式が、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.20≦x≦0.30、1.07≦y≦1.14、0.0≦z≦0.4、0.0≦w≦0.3 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなり、4Kから135Kの温度範囲における残留磁化が135Kで極大値1.6Tを有し、4Kで1.4Tを有すると共に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有するとよい。
〔10〕本発明の永久磁石は、実質的に安定な磁気特性を有し、有効な強磁性相として、成形された結晶粒状の希土類-鉄-ホウ素金属間材料の急冷凝固生成物を有する永久磁石であって、前記急冷凝固生成物の組成式が、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m)以上の値を有する。
〔11〕本発明の永久磁石において、好ましくは、組成式が、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.05≦x≦0.45、1.03≦y≦1.17、0.0≦z≦0.6、0.0≦w≦0.5 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有するとよい。
〔12〕本発明の永久磁石において、好ましくは、組成式が、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.20≦x≦0.30、1.07≦y≦1.14、0.0≦z≦0.4、0.0≦w≦0.3 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなり、4Kから135Kの温度範囲における残留磁化が135Kで極大値1.6Tを有し、4Kで1.4Tを有すると共に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有するとよい。
〔13〕本発明の急冷凝固永久磁石材料は、超微粒子サイズの希土類-鉄-ホウ素の合金であって、前記鉄、ホウ素、および希土類が急冷凝固永久磁石材料に望まれる量に実質的に対応する量で使用され、前記希土類-鉄-ホウ素の組成を有する金属間相からなる合金インゴットを液体急冷法で作製し、前記液体急冷法で作製された合金インゴットを粉砕して、微粒子の希土類-鉄-ホウ素の合金を準備すると共に、組成式が、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m)以上の値を有し、前記微粒子状の合金を熱間圧縮して所定形状の急冷凝固永久磁石を製造するためのものである。
〔14〕本発明の急冷凝固永久磁石材料において、好ましくは、組成式が、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.05≦x≦0.45、1.03≦y≦1.17、0.0≦z≦0.6、0.0≦w≦0.5 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有するとよい。
〔15〕本発明の急冷凝固永久磁石材料において、好ましくは、組成式が、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.4、0.0≦w≦0.3 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における残留磁化が135Kで極大値1.6Tを有し、4Kで1.4Tを有すると共に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有するとよい。
〔16〕本発明の磁気冷凍装置は、〔1〕乃至〔3〕に記載の急冷凝固生成物、〔4〕乃至〔6〕に記載の等方性合金材料、〔7〕乃至〔9〕に記載の異方性永久磁石、〔10〕乃至〔12〕に記載の異方性永久磁石、若しくは〔13〕乃至〔15〕に記載の希土類-鉄-ホウ素タイプの急冷凝固永久磁石材料を用いたものである。
〔17〕本発明の希土類-鉄-ホウ素タイプの急冷凝固永久磁石を作製する方法は、微粒子の形の希土類-鉄-ホウ素の合金であって、前記微粒子が、前記希土類-鉄-ホウ素の組成を有する金属間相からなる合金インゴットを液体急冷法で作製するステップと、前記液体急冷法で作製された合金インゴットを粉砕して、微粒子の希土類-鉄-ホウ素の合金を準備するステップとを含んで製造され、前記微粒子が約60ミクロンまでの平均粒度を有し合金微粒子が、本質的に、{(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類からなる組成を有し、前記微粒子状の合金を熱間圧縮して所定形状の急冷凝固永久磁石に圧縮変形して、急冷凝固永久磁石を作製するステップを含み、前記急冷凝固永久磁石は実質的な金属間化合物RE2Fe14B相からなる急冷凝固永久磁石の製造方法である。
本発明の希土類-鉄-ホウ素型合金の急冷凝固生成物としての(Pr,Ce)-Fe-B磁性材料によれば、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有するため、N、H、Heの液化に必要な極低温で、1~2T程度の比較的低い外部磁場を印加するのに好適である。さらに、永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における残留磁化が135Kで極大値1.6Tを有し、4Kで1.4Tを有するものであれば、更に好適である。
本発明の(Pr,Ce)-Fe-B磁性材料を用いた磁気冷凍装置によれば、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有する磁性材料を用いるので、N、H、Heの液化に必要な極低温で、1~2T程度の比較的低い外部磁場を印加するのに好適である。
本発明の金属間化合物RE2Fe14B相からなる急冷凝固永久磁石の製造方法によれば、液体急冷法とそれに続く熱間変形加工により、Pr-Fe-Bおよび部分的にCe置換された(Pr、Ce)-Fe-B異方性永久磁石を製造でき、Nd-Fe-BおよびPr-Fe-Bベースの磁石と比較して、極低温で優れた永久磁気特性を示す永久磁石が製造できる。
本発明の一実施形態を示す残留磁化のヒステリシスループで、(a)は異方性Nd-Fe-B熱変形磁石、(b)はPr-Fe-B、(c)は(Pr、Ce)-Fe-B磁石を示している。また、Nd-Fe-B、Pr-Fe-B、(Pr、Ce)-Fe-B磁石について、(d)は保磁力、(e)は残留磁化、(f)は飽和磁化を示している。 本発明の一実施形態を示す低倍率および高倍率BSE-SEM画像で、(a)、(d)は異方性熱間変形Nd-Fe-B磁石、(b)、(e)は異方性熱間変形Pr-Fe-B磁石、(c)、(f)は異方性熱間変形(Pr、Ce)-Fe-B磁石を示している。 本発明の一実施形態を示す、異方性RE-Fe-B磁石の最大エネルギー積(BH)max対温度の図である。比較のために、異方性Nd0.5Pr0.5-Fe-BおよびNd0.75Pr0.25-Fe-B磁石の(BH)max値も示している。
以下、図面を用いて本発明を説明する。
組成がRE13.1Fe80.05Ga0.55.81(at%)(RE=Nd、Pr)の合金インゴットが、高純度の構成元素を溶解することによって調製された。合金インゴットは30m/sで液体急冷法で作製された。液体急冷法は、原料合金の溶湯を回転する金属ロール上ヘノズルから噴射し、急冷して薄帯を作製するものである。急冷薄体とすることで、微細なNd-Fe-B型の結晶が生成する。その後、薄体を粉砕して粉末にし、永久磁石に必要な残留磁束密度と保磁力が大きい異方性バルク磁石開発用の磁性粉末を得る。
急冷薄体されたリボンは、20-50μmのサイズのフレークに粉砕され、真空中380MPaで650℃で熱間プレスされた。熱間プレスされた磁石は、75%の高さの削減を達成するために800℃で熱間変形された。熱間プレスは粉末を高密度に充填し高い磁化、残留磁束密度を得るために用いられる。一方、ダイアプセット法などの熱間加工では、結晶粒が加圧方向に対して垂直方向に伸びた扁平状の形状となり、NdFe14B相の磁化容易軸方向であるc軸方向が加圧方向と平行になるように結晶が配列する。開発した磁石は、超微細な結晶粒径からなる完全密度の異方性Nd-Fe-Bバルク磁石である。
以下、(Pr0.75Ce0.2512.77Fe80.02Ga0.55.81(at%)の組成を持つ(Pr、Ce)-Fe-B磁石は、(Pr、Ce)-Fe-Bと表示されるもので、低コストの永久磁石としても用意された。(Pr、Ce)-Fe-Bの合金組成の総希土類含有量は、残留磁化を最大にするために、Nd-Fe-BおよびPr-Fe-Bの総希土類含有量よりわずかに小さい。
極低温磁気特性は、最大磁場14Tのプログラム性能測定システム(PPMS:program performance measurement systems)によって調査された。異方性の熱変形磁石の微細構造は、走査型電子顕微鏡(SEM)と、Carl Zeiss CrossBeam1540EsBを各々使用して調査された。Carl Zeiss CrossBeam1540EsBは、高解像度電界放出走査型電子顕微鏡(FE-SEM)のイメージング・分析機能を集束イオンビーム(FIB)の加工機能と組み合わせたものである。
図1(a)は、300~20Kで測定された異方性Nd-Fe-B熱間加工磁石のヒステリシスループを示している。ヒステリシスループの第2象限のキンクは、温度が150K未満に低下したときに異方性Nd-Fe-B磁石でのみ観察できる。これは、NdFe14B化合物のスピンの向きが原因で、磁化容易化軸方向が一軸から円錐まで変化するためである。
図1(b)、(c)は、異方性の熱間加工Pr-Fe-B磁石と(Pr、Ce)-Fe-B磁石からそれぞれ得られた、300-20Kの温度範囲での磁化曲線を示している。熱間加工したNd-Fe-B磁石とは異なりでは、極低温でのPr-Fe-B磁石と(Pr、Ce)-Fe-B磁石の両方のヒステリシスループにキンクのない良好な角形性が観察される。
図1(d)~(f)は、それぞれNd-Fe-B、Pr-Fe-Bおよび(Pr、Ce)-Fe-B磁石から得られた保磁力、残留磁化、および飽和磁化の温度依存性を示している。これらのサンプルの保磁力は、温度の低下とともに増加し続けるもので、これは異方性磁場の温度依存性に起因している。Nd-Fe-B磁石の保磁力の温度依存性の傾向とは異なり、Pr-Fe-Bの保磁力は、300Kで1.72Tから20Kで8.52Tに急速に増加する。
25at%PrをCeで置換することで、(Pr、Ce)-Fe-B磁石の保磁力は20Kで4.8Tに達し、Nd-Fe-B磁石の保磁力に匹敵する。この結果は、REFe14BのREをCeで置き換えると、高温用途で永久磁石の保磁力が低下することを示している。Ceの添加により磁石のコストが削減され、20Kで十分に高い保磁力を持つ大きな残留磁化を得ることができる。極低温で保磁力を高く保つことができるので、Pr-Fe-B磁石に匹敵する飽和磁化を保ちながら、(Pr、Ce)-Fe-B合金の総希土類含有量を減らすことができる。
図1(d)に示すように、これら3種類の永久磁石の14Tで測定された飽和磁化μMsは、300Kから温度が低下すると最初に増加し、125Kでほぼピークに達した後、さらに温度を20Kに下げると減少する。これは、低温での非常に大きな異方性磁場に起因するため、印加された14T磁場は磁化を飽和させるのに十分ではなく、測定値は極低温でマイナーループにとどまる。正確な残留磁化を得るために、これらの3つのサンプルは室温で14Tの磁場の下で1回だけ飽和され、次に磁石を再度飽和させることなく、残留磁化の温度依存性が300Kから20Kまで測定される。スピン再配向効果により、Nd-Fe-Bの残留磁化は300Kで1.45Tから200Kで1.59Tに増加し、次に125Kで1.58Tに、20Kで1.41Tにわずかに低下した。
対照的に、Pr-Fe-Bおよび(Pr、Ce)-Fe-Bの熱間加工磁石の残留磁化は、20Kでそれぞれ1.71Tおよび1.76Tまで連続的に増加する。(Pr、Ce)-Fe-B磁石の残留磁化は、Pr-Fe-B磁石の残留磁化よりわずかに高い。これは、希土類の含有量が少ないためである。
最近、非特許文献2には、Ndを20%以上Ceで置換すると、(Nd、Ce)-Fe-B磁石の磁化がわずかに減少することが報告されている。ただし、これは、保磁力を犠牲にして総希土類含有量をわずかに減らすことで補償できる。ここでは、永久磁石のコストを削減するために、25at%のCeによりPrを置換して、希土類の総含有量をわずかに減らして磁化を増やした。
それにもかかわらず、異方性(Pr、Ce)-Fe-B磁石では、0.85Tの十分な保磁力が室温でも得られると共に、残留磁束密度がPr-Fe-B磁石と比べてわずかに増加した1.45Tが得られる。室温でのMr/Msの比率は、Nd-Fe-B磁石では約0.91、Pr-Fe-B磁石では約0.89、(Pr、Ce)-Fe-B磁石では0.935と計算される。
図2(a)~(c)は、異方性Nd-Fe-B、Pr-Fe-B、および(Pr、Ce)-Fe-Bホット変形磁石の後方散乱電子走査型電子顕微鏡(BSE SEM)の低倍像を示している。明るいコントラストの希土類酸化物(REOx)は、Nd-Fe-B基の熱間加工磁石で一般的に観察されるように、元のフレーク表面の界面に並んで観察できる(非特許文献1、3参照)。コントラストに基づいて、明るいコントラストの希土類に富む相の面積率は、Nd-Fe-B磁石で約1.2%、Pr-Fe-B磁石で約1.0%、(Pr、Ce)-Fe-B磁石で0.6%である。この違いは、3つのサンプルの合金組成における総希土類含有量によって説明できる。
異方性Nd-Fe-B、Pr-Fe-B、(Pr、Ce)-Fe-B熱間加工磁石から得られた高倍率BSE-SEM画像が、図2(d)~(f)に示されている。板状粒子は、REリッチな粒間相で覆われた微細構造に形成される。
図2(d)から計算されたNdFe14Bの平均粒径は、c面に沿って~473nm(Dc)であり、c面に垂直な方向に~136nm(Dab)である。これは、図2(e)に示すPr-Fe-B磁石では~455nm(Dc)および~141nm(Dab)とわずかに変化し、図2(f)に示す(Pr、Ce)-Fe-B磁石では~253nm(Dc)および~116nm(Dab)と大幅に減少する。
この実験では、2種類の2:14:1型永久磁石の極低温磁気特性を系統的に調査した。
Nd-Fe-B磁石の場合、残留磁束密度は300Kで1.45Tから200Kで1.59Tに増加し、約130Kであるピン再配向が発生するため、20Kで1.41Tに大幅に減少し、Nd-Fe-Bタイプの磁石は、極低温用途には適していない。
対照的に、Pr-Fe-B熱間加工磁石の残留磁化は、300Kで1.43Tから20Kで1.71Tに連続的に増加し、これは、粒界拡散処理されたPr-Fe-B急冷凝固磁石よりも優れていると共に、等方性ナノ結晶のNd0.75Pr0.25-Fe-B合金よりもはるかに大きい。その結果、図3に示すように、20~60Kの温度で570kJ/m以上の最大エネルギー積(BH)maxが得られる。最大エネルギー積(BH)maxは、図1に示すように、残留磁化μMr値を残留磁化状態で得られた値に正規化した後、さまざまな温度のヒステリシスループから計算された。約300KでのNd0.5Pr0.55-Fe-B急冷凝固磁石について、385kJ/mの同等の最大エネルギー積(BH)maxが報告されている。ただし、PrをNdで部分的に置換したため、低温では最大エネルギー積(BH)maxの値がはるかに小さくなった。
この実験は、熱間変形加工したPr-Fe-B磁石の室温で1.72Tの保磁力を達成できることを示している。これは、極低温で保磁力が8.0T以上に増加し、残留磁化を最大化するために総希土類含有量をさらに減らし、またはPrを軽い希土類で置換して、室温での保磁力を犠牲にしてコストを削減できることを示唆している。
これに基づいて、Pr-Fe-Bベースの磁石の組成をさらに最適化し、(Pr、Ce)-Fe-B磁石において、約~1.75Tの残留磁化と最大エネルギー積(BH)max610kJ/mが20~60Kの温度範囲で達成された。
高価な超電導磁石の代わりに、これらの磁石は磁場源として安価な候補になるだけでなく、極低温磁気冷凍システムに携帯性のメリットを追加することもできる。
なお、本発明の実施例として、図1~図3に示す実施形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の実施態様が、当業者に自明な範囲で考えられるため、このような自明な範囲も本発明の権利範囲に含まれる。
以上詳細に説明したように、本発明の希土類-鉄-ホウ素型合金の急冷凝固生成物としての(Pr,Ce)-Fe-B磁性材料によれば、1~2T程度の外部磁場で十分なエントロピー変化が見られる磁気熱量材料と共に用いることで、N、H、He等の液化用に用いて好適である。
また、本発明の(Pr,Ce)-Fe-B磁性材料を用いた磁気冷凍装置によれば、1~2T程度の外部磁場で十分なエントロピー変化が見られる磁気熱量材料と共に用いることで、N、H、He等の液化用に好適である。

Claims (17)

  1. 希土類-鉄-ホウ素型合金の急冷凝固生成物であって、前記合金の組成式は、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8
    であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含む急冷凝固生成物であり、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m)以上の値を有する急冷凝固生成物。
  2. 希土類-鉄-ホウ素型合金急冷凝固生成物であって、前記合金の組成式は、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.05≦x≦0.45、1.03≦y≦1.17、0.0≦z≦0.6、0.0≦w≦0.5 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含む急冷凝固生成物であり、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有する請求項1に記載の急冷凝固生成物。
  3. 希土類-鉄-ホウ素型合金急冷凝固生成物であって、前記合金の組成式は、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.20≦x≦0.30、1.07≦y≦1.14、0.0≦z≦0.4、0.0≦w≦0.3 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含む急冷凝固生成物であり、4Kから135Kの温度範囲における残留磁化が135Kで極大値1.6Tを有し、4Kで1.4Tを有すると共に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有する請求項1又は2に記載の急冷凝固生成物。
  4. 希土類-鉄-ホウ素型合金の等方性合金材料であって、組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8
    であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    前記等方性合金材料を用いて、実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒とからなる、異方性永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m)以上の値を有する等方性合金材料。
  5. 希土類-鉄-ホウ素型合金の等方性合金材料であって、組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.05≦x≦0.45、1.03≦y≦1.17、0.0≦z≦0.6、0.0≦w≦0.5 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    前記等方性合金材料を用いて、実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒とからなる、異方性永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有する請求項4に記載の等方性合金材料。
  6. 希土類-鉄-ホウ素型合金の等方性合金材料であって、組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.20≦x≦0.30、1.07≦y≦1.14、0.0≦z≦0.4、0.0≦w≦0.3 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    前記等方性合金材料を用いて、異方性永久磁石として急冷凝固された場合に、実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなり、4Kから135Kの温度範囲における残留磁化が135Kで極大値1.6Tを有し、4Kで1.4Tを有すると共に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有する請求項4又は5に記載の等方性合金材料。
  7. 希土類-鉄-ホウ素型の異方性永久磁石であって、組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8
    であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなり、
    4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m)以上の値を有する異方性永久磁石。
  8. 希土類-鉄-ホウ素型の異方性永久磁石であって、組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.05≦x≦0.45、1.03≦y≦1.17、0.0≦z≦0.6、0.0≦w≦0.5 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなり、
    4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有する請求項7に記載の異方性永久磁石。
  9. 希土類-鉄-ホウ素型の異方性永久磁石であって、組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.20≦x≦0.30、1.07≦y≦1.14、0.0≦z≦0.4、0.0≦w≦0.3 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなり、
    4Kから135Kの温度範囲における残留磁化が135Kで極大値1.6Tを有し、4Kで1.4Tを有すると共に、
    4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有する請求項7又は8に記載の異方性永久磁石。
  10. 実質的に安定な磁気特性を有し、有効な強磁性相として、成形された微粒子状の希土類-鉄-ホウ素金属間材料の急冷凝固生成物を有する永久磁石であって、組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8
    であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m)以上の値を有する永久磁石。
  11. 請求項10に記載の希土類-鉄-ホウ素型の永久磁石であって、組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.05≦x≦0.45、1.03≦y≦1.17、0.0≦z≦0.6、0.0≦w≦0.5 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有する請求項10に記載の永久磁石。
  12. 請求項10又は11に記載の希土類-鉄-ホウ素型の永久磁石であって、組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.20≦x≦0.30、1.07≦y≦1.14、0.0≦z≦0.4、0.0≦w≦0.3 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    実質的に磁気的に整列されたRE2Fe14B正方晶の結晶粒からなり、
    4Kから135Kの温度範囲における残留磁化が135Kで極大値1.6Tを有し、4Kで1.4Tを有すると共に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有する請求項10又は11に記載の永久磁石。
  13. 微粒子の形の希土類-鉄-ホウ素の合金であって、
    前記鉄、ホウ素、および希土類が急冷凝固永久磁石材料に望まれる量に実質的に対応する量で使用され、
    前記希土類-鉄-ホウ素の組成を有する金属間相からなる合金インゴットを液体急冷法で作製し、
    前記液体急冷法で作製された合金インゴットを粉砕して、微粒子の希土類-鉄-ホウ素の合金を準備すると共に、組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8
    であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m)以上の値を有し、
    前記微粒子状の合金を熱間圧縮して所定形状の急冷凝固永久磁石を製造するための希土類-鉄-ホウ素タイプの急冷凝固永久磁石材料。
  14. 請求項13に記載の微粒子の形の希土類-鉄-ホウ素の合金であって、
    組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.05≦x≦0.45、1.03≦y≦1.17、0.0≦z≦0.6、0.0≦w≦0.5 であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が500(kJ/m)以上の値を有する請求項13に記載の希土類-鉄-ホウ素タイプの急冷凝固永久磁石材料。
  15. 請求項13又は14に記載の微粒子の形の希土類-鉄-ホウ素の合金であって、組成式が、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.4、0.0≦w≦0.3
    であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類を含み、
    永久磁石として急冷凝固された場合に、4Kから135Kの温度範囲における最大エネルギー積が250(kJ/m)以上の値を有する、
    請求項13又は14に記載の希土類-鉄-ホウ素タイプの急冷凝固永久磁石材料。
  16. 請求項1乃至3に記載の急冷凝固生成物、請求項4乃至6に記載の等方性合金材料、請求項7乃至9に記載の異方性永久磁石、請求項10乃至12に記載の異方性永久磁石、若しくは請求項13乃至15に記載の希土類-鉄-ホウ素タイプの急冷凝固永久磁石材料を用いた磁気冷凍装置。
  17. 希土類-鉄-ホウ素タイプの急冷凝固永久磁石を作製する方法であって、
    微粒子の形の希土類-鉄-ホウ素の合金であって、
    前記微粒子が、
    前記希土類-鉄-ホウ素の組成を有する金属間相からなる合金インゴットを液体急冷法で作製するステップと、
    前記液体急冷法で作製された合金インゴットを粉砕して、微粒子の希土類-鉄-ホウ素の合金を準備するステップとを含んで製造され、
    前記微粒子が約60ミクロンまでの平均粒度を有し、
    合金微粒子が、本質的に、
    {(NdPr1-z1-xLRE2y-(FeCo1-w14-B;
    0.0≦x≦0.5、1.0≦y≦1.22、0.0≦z≦0.8、0.0≦w≦0.8
    であって、軽希土類LREが、セリウム(Ce)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、およびこれらの混合物からなる群から選択された有効な量の軽希土類からなる組成を有し、
    前記微粒子状の合金を熱間圧縮して所定形状の急冷凝固永久磁石に圧縮変形して、急冷凝固永久磁石を作製するステップを含み、
    前記急冷凝固永久磁石は実質的な金属間化合物RE2Fe14B相からなる急冷凝固永久磁石の製造方法。
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