JP2022024796A - 加圧浮上分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理水のSSが5mg/L前後という高品質の処理水が得られ、かつ従来装置よりも線速度を飛躍的に増大させることが可能な加圧浮上分離装置を提供することを目的とする。【解決手段】内筒と、内筒の径方向外側に配置される外筒と、内筒と外筒の間に配置される中間筒とからなり、水に気体を加圧下に溶解させてなる加圧水が注入された被処理水を内筒の下端から上向きに流し、次いで被処理水を内筒の上端から流出させることにより、中間筒の上端に、気泡が付着した懸濁物質を浮上させて被処理水から分離し、次いで被処理水から懸濁物質が分離されてなる処理水を中間筒の上端から中間筒内に下向きに流し、さらに中間筒の下端から外筒の下端に流入した処理水を外筒内に上向きに流し、処理水を外筒の上端から取り出すようにした加圧浮上分離装置であって、中間筒内を下向きに流れる処理水に対して、旋回流を与えることを特徴とする加圧浮上分離装置。【選択図】図1

Description

本発明は地表水、地下水、排水等の水中に含まれる懸濁物質、色素成分、COD成分、リン酸塩あるいは油分等を浮上分離する加圧浮上分離装置に関する。
従来から、比較的軽い懸濁物質を含む水、たとえば好気性生物処理装置や嫌気性生物処理装置から得られる処理水、あるいは紙、パルプ製造工程で発生する排水、食品製造工程で発生する排水等から懸濁物質を分離する装置として、加圧浮上分離装置が用いられている。加圧浮上分離装置を用いて含油排水から油分を除去することも可能である。
加圧浮上分離装置は、たとえば懸濁物質を含む水に1種類または複数種類の凝集剤を加えて懸濁物質を凝集させ、次いでその凝集物を有する水に、空気を加圧下で溶解させた加圧水を加え、その圧力を一気に常圧に戻すことによって発生する微細気泡を前記凝集物に付着させて軽くし、軽くなった凝集物を浮上させて分離して処理水を得るものである。
従来から、旋回流を応用する加圧浮上分離装置が提案されている。たとえば特許文献1に示されている加圧浮上分離装置は、円筒状の分離槽の下方から加圧水および凝集剤を添加された被処理水を、撹拌のためのエジェクターを介して分離槽内において旋回流が生じるように流入し、微細気泡が付着したことにより軽くなり水面に浮いた凝集物を分離槽の上方から取り出すとともに、処理水を分離槽の下方から取り出すものである。特許文献1によれば、旋回式浮上方式の導入によって汚濁物質のフロックを速やかに固液分離させることが可能となり、これによって処理時間が短縮され、装置システムが小型化されるとされている。
また特許文献2に示されている加圧浮上分離装置は、円筒状分離槽の中央に、浮上してくる懸濁物質を流出させるための流出管を立設し、一方で沈降する懸濁物質を排出するための排出部を円筒状分離槽の最下部に設け、また前記分離槽のやや下方に被処理水流入管、および当該流入管の下方部に処理水排出部を設け、前記被処理水流入管から分離槽内全域に旋回流が生じるように懸濁物質を含む被処理水を流入し、軽い懸濁物質を浮上させて前記流出管から、また重い懸濁物質を前記排出部から排出させ、そして処理水を前記処理水排出部から得るものである。
当該装置によれば気泡が付着した懸濁物質は重力および旋回流に伴う遠心力による浮力を受け、それぞれそのベクトル和だけの浮力によって分離層の中心および上方向に向かって浮上し、気泡が付着していない懸濁物質は重力および遠心力を受け、分離層の壁面および下方向に向かって沈むことにより、旋回流のない従来の加圧浮上分離装置に比べてさらに速い速度で浮上および沈殿による分離が起こるとされている。
このように従来から加圧浮上分離装置に旋回流を応用することにより浮上分離効果が上昇することは知られているが、たとえ旋回流を応用したとしても、たとえば処理水のSS(懸濁固形物質)を10mg/L以下にするためには、処理槽全体の断面積に対して線速度を5~10m/h程度にする必要があった。
特開2001-9446号公報 特表2016-526482号公報
加圧浮上分離装置は浮上させた懸濁物質を上部から、そして処理水は下部から取り出すことが基本であり、したがって下降する処理水の流れに抗して懸濁物質を浮上させねばならず、浮上する懸濁物質に対して下降する流れは大きな障害となり、これが分離槽の線速度を上昇させる際の障害となっていた。
またその障害を緩和するには旋回流にあるとの従来の考え方は道理にかなってはいるが、従来装置における旋回流の使い方が必ずしも適切ではない。
すなわち従来から提案されているような被処理水全体に旋回流を与えるのは適切ではなく、浮上しやすい大部分の懸濁物質を分離する際にはむしろ旋回流は必要ではなく、分離できずに残留した僅かな懸濁物質を浮上させるために旋回流を用いることが重要であり、さらに旋回流は極力乱流にならないようにすることが重要であることを知見した。
そこで本発明は、処理水のSSが5mg/L前後という高品質の処理水が得られ、かつ従来装置よりも線速度を飛躍的に増大させることが可能な加圧浮上分離装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る加圧浮上分離装置は、内筒と、該内筒の径方向外側に配置される外筒と、前記内筒と前記外筒の間に配置される中間筒とからなり、水に気体を加圧下に溶解させてなる加圧水が注入された被処理水を前記内筒の下端から上向きに流し、次いで前記被処理水を前記内筒の上端から流出させることにより、前記中間筒の上端に、気泡が付着した懸濁物質を浮上させて前記被処理水から分離し、次いで前記被処理水から前記懸濁物質が分離されてなる処理水を前記中間筒の上端から前記中間筒内に下向きに流し、さらに前記中間筒の下端から前記外筒の下端に流入した前記処理水を前記外筒内に上向きに流し、前記処理水を前記外筒の上端から取り出すようにした加圧浮上分離装置であって、前記中間筒内を下向きに流れる前記処理水に対して、旋回流を与えることを特徴とするものからなる。
このような本発明の加圧浮上分離装置によれば、内筒、外筒および中間筒からなる加圧浮上分離装置の中間筒内を下向きに流れる処理水に対して旋回流を与えることにより、被処理水中の懸濁物質を効果的に分離することができる。
本発明の加圧浮上分離装置において、前記内筒を軸周りに回転させることにより、前記処理水に対して前記旋回流を与えることが可能であり、前記内筒の外周面に撹拌羽根が設けられていることが好ましい。このような内筒回転式の旋回流発生機構を備えることにより、高い線速度で加圧浮上分離を行う場合でも、懸濁物質を確実に分離することができる。
本発明の加圧浮上分離装置において、前記中間筒内に設けられたノズルから前記中間筒の円周方向に向けて液体を噴出させることにより、前記処理水に対して旋回流を与えることが可能であり、前記液体が、水に気体を加圧下に溶解させてなる加圧水であることが好ましい。このような液体噴出式の旋回流発生機構を備えることにより、高い線速度で加圧浮上分離を行う場合でも、懸濁物質を確実に分離することができる。
本発明の加圧浮上分離装置において、水面上に浮上した前記懸濁物質をかき寄せる回転アームを前記内筒の軸周りに回転させることにより前記懸濁物質を前記水面上から排出することが好ましい。このような懸濁物質排出機構を備えることにより、被処理水中の懸濁物質濃度が高い場合でも、分離した懸濁物質を確実に除去することができる。
本発明の加圧浮上分離装置において、前記内筒の上端に複数の流出口と案内板が設けられ、前記流出口から流出する前記被処理水の流れが前記案内板により案内されることが好ましい。このような被処理水流の案内機構を備えることにより、中間筒内で乱流が発生することを効果的に防止し、安定した分離を実現することができる。
本発明の加圧浮上分離装置は、内筒における上昇流によって浮上しやすい大部分の懸濁物質を分離し、しかる後に大部分の懸濁物質を除いた処理水を中間筒に下向きに流し、この下降流に対して、乱流が生じないような旋回流を与えることにより残留する懸濁物質を効果的に分離することができる。
本発明の加圧浮上分離装置によれば、加圧浮上分離槽全体の断面積に対する線速度を飛躍的に増大させることができ、SSとして5mg/L前後の処理水が得られ、かつ従来装置の5倍の線速度とすることが可能である。
したがって処理容量に対する装置を小型化することができ、装置の設置面積を大幅に減少させることが可能となる。
本発明の一実施態様に係る加圧浮上分離装置を示す縦断面図である。 図1のA-A線から下を見た横断面図である。 図1のB-B線から下を見た平面図である。 図1の加圧浮上分離装置に用いられる案内板を設けた内筒を示す横断面図である。 本発明の他の実施態様に係る加圧浮上分離装置を示す縦断面図である。 本発明のさらに他の実施態様に係る加圧浮上分離装置を示す縦断面図である。
以下に本発明を、図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施態様に係る加圧浮上分離装置を示す縦断面図である。加圧浮上分離装置51において、内筒1が立設され、内筒1の外側に中間筒2が立設され、さらに中間筒2の外側に外筒3が立設されている。
内筒1の下部は回転軸受4によって支持されることにより回転自在となっており、内筒1の上方部には複数の流出口5が設けられている。また内筒1の上部には回転軸6が設けられ、回転軸6には減速機7およびモータ8が取付けられている。さらに回転軸6には気泡が付着して軽くなった懸濁物資を掻き寄せるための回転アーム9が設置されている。
内筒1の下部には回転軸受4を介して被処理水流入管10が連通し、内筒1の上方部、中間部、下方部の3か所に羽根11が接合されている。
外筒3の下部は絞り部12を介して底蓋部13が連通されており、底蓋部13の内部は処理水滞留部14となっている。
また外筒3の上部には越流調節板15が設置されており、越流調節板15から越流する処理水を集める受け槽16が外筒3の上方周囲に設置されている。なお17は処理水流出管である。
また中間筒2の中央部よりやや下方の筒壁には加圧水を噴出させるための流出ノズル18が取付けられており、当該流出ノズル18はA-A線から下を見た横断面図である図2に示したように等間隔で4か所設けられており、4か所の噴出方向はすべて中間筒2の筒壁の円周方向となっている。
中間筒2の上端は回転アーム9の上方で開放され、また中間筒2の下端は絞り部12のやや上方で開放されている。
次に加圧浮上分離装置51の操作を説明する。
図示していない公知の凝集槽、たとえば急速撹拌部および緩速撹拌部を備えた凝集槽に、予め無機凝集剤あるいは有機高分子凝集剤などの適切な凝集剤が添加された懸濁物資を含む被処理水が導入され、急速撹拌部によって懸濁物質は凝結され、緩速撹拌部によって凝集される。凝集された懸濁物質を含む被処理水は被処理水流入管10から内筒1内に上向きに流入する。
一方、処理水滞留部14から加圧水取り出し管19を介して処理水が取り出され、図示していない公知の加圧水タンクに導入され、公知の方法によって加圧水が製造される。たとえば5kgf/cm前後に加圧された加圧水タンクに7kgf/cm前後の加圧空気が圧入され、空気が加圧下で溶解した加圧水が製造される。
このようにして製造された加圧水を加圧水流入管20から、内筒1に流入する直前の被処理水流入管10に流入させる。
流入した加圧水は被処理水流入管10内の被処理水中で一気に圧力が解放されるため、溶解していた空気は微細な気泡となり、当該気泡は被処理水中の凝集した懸濁物質に付着する。
気泡が付着して軽くなった懸濁物質を含む被処理水は内筒1内を上昇し、流出口5から中間筒2の上方に流出する。気泡が付着して軽くなった懸濁物質の大部分はスカム21となり中間筒2の上方に浮上し、微量の懸濁物質を含んだ処理水は中間筒2内を下向きに流れる。
一方、モータ8の回転と減速機7により回転軸6を介して内筒1はゆっくりと回転しているので、内筒1に接合された羽根11の回転により中間筒2内を下降する処理水にはゆっくりとした旋回流が与えられる。
また流出ノズル18から中間筒2筒壁の円周方向に加圧水が噴出されることにより、その噴出流によっても旋回流が与えられる。
中間筒2に対して真下に流れようとする処理水は前記旋回流によって斜め下方向の流れを形成し、このモーメントにより残留する懸濁物質は浮上しやすくなる。
なお流出ノズル18から噴出する加圧水によっても微細な気泡が発生するので、残留する懸濁物質に気泡がさらに付着し、当該懸濁物質の浮上が加速される。
このようにして残留する懸濁物質は下降流に抗して上昇し、スカム21と合体する。また残留した懸濁物質が除かれた処理水は中間筒2の下端を潜り外筒3の下端に流入する。外筒3内に流入した処理水は外筒3内を上昇し、越流調節板15を越流して受け槽16に流入し、処理水流出管17から流出する。
なおスカム21はB-B線から下を見た平面図である図3に示したように、回転アーム9によって掻き寄せられ、掻き寄せられたスカム21はトラフ22によって排出される。
なお内筒1の上方部に設けた流出口5は図1において4か所設けられているが、図4に示したようにそれぞれの流出口5に鍵形の案内板23を設けるとよい。このような案内板23を設けることにより、流出する処理水は回転する案内板23によって回転方向に押されるので中間筒2における旋回流の形成が促進される。
図5は本発明の他の実施態様に係る加圧浮上分離装置を示す縦断面図であり、流出ノズル18を設けていない点を除いては図1に示した加圧浮上分離装置51と同様である。
次に図5に示した加圧浮上分離装置61の操作を説明する。図5に示した実施態様においても、図示していない公知の凝集槽、たとえば急速撹拌部および緩速撹拌部を備えた凝集槽に、予め無機凝集剤あるいは有機高分子凝集剤などの適切な凝集剤が添加された懸濁物資を含む被処理水が導入され、急速撹拌部によって懸濁物質は凝結され、緩速撹拌部によって凝集される。
凝集された懸濁物質を含む被処理水は被処理水流入管10から内筒1内に上向きに流入する。一方、処理水滞留部14から加圧水取り出し管19を介して処理水が取り出され、図示していない公知の加圧水タンクに導入され、公知の方法によって加圧水が製造される。たとえば5kgf/cm前後に加圧された加圧水タンクに7kgf/cm前後の加圧空気が圧入され、空気が加圧下で溶解した加圧水が製造される。
このようにして製造された加圧水を加圧水流入管20から、内筒1に流入する直前の被処理水流入管10に流入する。流入した加圧水は被処理水流入管10内の被処理水中で一気に圧力が解放されるため、溶解していた空気は微細な気泡となり、当該気泡は被処理水中の凝集した懸濁物質に付着する。
気泡が付着して軽くなった懸濁物質を含む被処理水は内筒1内を上昇し、流出口5から中間筒2の上方に流出する。気泡が付着して軽くなった懸濁物質の大部分はスカム21となり中間筒2の上方に浮上し、微量の懸濁物質を含んだ処理水は中間筒2内を下向きに流れる。
一方、モータ8の回転と減速機7により回転軸6を介して内筒1はゆっくりと回転しているので、内筒1に接合する羽根11の回転により中間筒2内を下降する処理水にはゆっくりとした旋回流が与えられる。
中間筒2に対して真下に流れようとする処理水は前記旋回流によって斜め下方向の流れを形成し、このモーメントにより残留する懸濁物質は浮上しやすくなる。
このようにして残留する懸濁物質は下降流に抗して上昇し、スカム21と合体する。また残留した懸濁物質が除かれた処理水は中間筒2の下端を潜り外筒3の下端に流入する。外筒3内に流入した処理水は外筒3内を上昇し、越流調節板15を越流して受け槽16に流入し、処理水流出管17から流出する。
なおスカム21はB-B線から下を見た断面説明図である図3に示したように、回転アーム9によって掻き寄せられ、掻き寄せられたスカム21はトラフ22によって排出される。
図5に示した加圧浮上分離装置61は回転する羽根11のみによって中間筒2内に旋回流を与えるものである。図1に示した加圧浮上分離装置51のように流出ノズル18から加圧水を噴出させなくとも、羽根11の回転によって十分に中間筒2内に旋回流を生じさせることができるので、十分な効果を発揮することができる。
図6は本発明のさらに他の実施態様に係る加圧浮上分離装置を示す縦断面図であり、羽根11を設けていない点と、流出ノズル18が上段に4か所、下段に4か所取付けられている点を除いては図1に示した加圧浮上分離装置51と同様である。
次に図6に示した加圧浮上分離装置71の操作を説明する。図6に示した加圧浮上分離装置71においても、図示していない公知の凝集槽、たとえば急速撹拌部および緩速撹拌部を備えた凝集槽に、予め無機凝集剤あるいは有機高分子凝集剤などの適切な凝集剤が添加された懸濁物資を含む被処理水が導入され、急速撹拌部によって懸濁物質は凝結され、緩速撹拌部によって凝集される。凝集された懸濁物質を含む被処理水は被処理水流入管10から内筒1内に上向きに流入する。
一方、処理水滞留部14から加圧水取り出し管19を介して処理水が取り出され、図示していない公知の加圧水タンクに導入され、公知の方法によって加圧水が製造される。たとえば5kgf/cm前後に加圧された加圧水タンクに7kgf/cm前後の加圧空気が圧入され、空気が加圧下で溶解した加圧水が製造される。
このようにして製造された加圧水を加圧水流入管20から、内筒1に流入する直前の被処理水流入管10に流入する。流入した加圧水は被処理水流入管10内の被処理水中で一気に圧力が解放されるため、溶解していた空気は微細な気泡となり、当該気泡は被処理水中の凝集した懸濁物質に付着する。
気泡が付着して軽くなった懸濁物質を含む被処理水は内筒1内を上昇し、流出口5から中間筒2の上方に流出する。気泡が付着して軽くなった懸濁物質の大部分はスカム21となり中間筒2の上方に浮上し、微量の懸濁物質を含んだ処理水は中間筒2内を下向きに流れる。
一方、上段および下段に取付けられた8か所の流出ノズル18から中間筒2筒壁の円周方向に加圧水が噴出されることにより、その噴出流によって旋回流が与えられる。中間筒2に対して真下に流れようとする処理水は前記旋回流によって斜め下方向の流れを形成し、このモーメントにより残留する懸濁物質は浮上しやすくなる。
また流出ノズル18から噴出する加圧水によっても微細な気泡が追加されるので、残留する懸濁物質に気泡がさらに付着し、当該懸濁物質の浮上が加速される。
このようにして残留する懸濁物質は下降流に抗して上昇し、スカム21と合体する。また残留した懸濁物質が除かれた処理水は中間筒2の下端を潜り外筒3の下端に流入する。
外筒3内に流入した処理水は外筒3内を上昇し、越流調節板15を越流して受け槽16に流入し、処理水流出管17から流出する。
なおスカム21はB-B線から下を見た平面図である図3に示したように、回転アーム9によって掻き寄せられ、掻き寄せられたスカム21はトラフ22によって排出される。
図6に示した加圧浮上分離装装置71には羽根11が存在しないが、流出ノズル18から加圧水を噴出させることによって中間筒2内に旋回流を与えることができる。羽根11の回転がなくとも流出ノズル18からの加圧水の噴出のみによって十分に中間筒2内に旋回流を生じさせることができる。図6に示した加圧浮上分離装置71は、回転アーム9と内筒1とが回転するようになっているが、内筒1を回転させないように固定し、回転アーム9のみを回転するようにしてもよい。
なお図5および図6に示した加圧浮上分離装置61、71においても、内筒1の上方部に設けた流出口5は4か所設けられているが、図4に示したようにそれぞれの流出口5に鍵形の案内板23を設けるとよい。このような案内板23を設けることにより、流出する処理水は回転する案内板23によって回転方向に押されるので中間筒2における旋回流の形成が促進される。
次に、図1、図5、図6に示した加圧浮上分離装置51、61、71の旋回流について説明する。上述した通り、中間筒2によって処理水中に残留する懸濁物質が分離されるが、中間筒2内の旋回流が乱流となると分離効果が減少する。すなわち当該旋回流は層流であることが重要である。
このように乱流が生じにくい速度の旋回流を与えることによりSSとして5mg/L前後の処理水が得られ、加圧浮上分離槽全体の断面積に対する線速度を飛躍的に増大させることができる。すなわち前述したごとく従来装置の線速度は5~10m/hであったのに対して、本発明装置によれば50m/hの線速度とすることが可能である。
図1、図5および図6において加圧水を製造する際に、処理水滞留部14内の処理水を用いているが、処理水に代えて他の清澄水を用いてもよい。
また図1および図6において流出ノズル18から加圧水を噴出させているが、本発明においては水流の噴出力によって旋回流を生じさせるものであるから、加圧水に代えて他の清澄水を用いてもよい。
本発明の加圧浮上分離装置は、地表水、地下水、排水等から懸濁物質、色素成分、COD成分、リン酸塩あるいは油分等を浮上分離させて除去するために広く利用可能である。
1 内筒
2 中間筒
3 外筒
4 回転軸受
5 流出口
6 回転軸
7 減速機
8 モータ
9 回転アーム
10 被処理水流入管
11 羽根
12 絞り部
13 底蓋部
14 処理水滞留部
15 越流調節板
16 受け槽
17 処理水流出管
18 流出ノズル
19 加圧水取り出し管
20 加圧水流入管
21 スカム
22 トラフ
23 案内板
51、61、71 加圧浮上分離装置

Claims (7)

  1. 内筒と、該内筒の径方向外側に配置される外筒と、前記内筒と前記外筒の間に配置される中間筒とからなり、水に気体を加圧下に溶解させてなる加圧水が注入された被処理水を前記内筒の下端から上向きに流し、次いで前記被処理水を前記内筒の上端から流出させることにより、前記中間筒の上端に、気泡が付着した懸濁物質を浮上させて前記被処理水から分離し、次いで前記被処理水から前記懸濁物質が分離されてなる処理水を前記中間筒の上端から前記中間筒内に下向きに流し、さらに前記中間筒の下端から前記外筒の下端に流入した前記処理水を前記外筒内に上向きに流し、前記処理水を前記外筒の上端から取り出すようにした加圧浮上分離装置であって、前記中間筒内を下向きに流れる前記処理水に対して、旋回流を与えることを特徴とする加圧浮上分離装置。
  2. 前記内筒を軸周りに回転させることにより、前記処理水に対して前記旋回流を与える、請求項1に記載の加圧浮上分離装置。
  3. 前記内筒の外周面に撹拌羽根が設けられている、請求項2に記載の加圧浮上分離装置。
  4. 前記中間筒内に設けられたノズルから前記中間筒の円周方向に向けて液体を噴出させることにより、前記処理水に対して旋回流を与える、請求項1~3のいずれかに記載の加圧浮上分離装置。
  5. 前記液体が、水に気体を加圧下に溶解させてなる加圧水である、請求項4に記載の加圧浮上分離装置。
  6. 水面上に浮上した前記懸濁物質をかき寄せる回転アームを前記内筒の軸周りに回転させることにより前記懸濁物質を前記水面上から排出する、請求項1~5のいずれかに記載の加圧浮上分離装置。
  7. 前記内筒の上端に複数の流出口と案内板が設けられ、前記流出口から流出する前記被処理水の流れが前記案内板により案内される、請求項1~6のいずれかに記載の加圧浮上分離装置。
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