JP2022019649A - 両眼光コヒーレンストモグラフィ撮像システム - Google Patents

両眼光コヒーレンストモグラフィ撮像システム Download PDF

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Abstract

【課題】 参照アーム(170)と、第1サンプルアーム(150)と、第2サンプルアーム(160)と、を有する干渉計を用いて第1眼(110)と第2眼(120)の領域を同時に撮像する両眼OCT撮像システムを提供する。【解決手段】両眼OCT撮像システムは、参照アームの参照光と第1サンプルアームの第1眼からの反射光との干渉によって生じる第1帯域の第1周波数成分と、参照光と第2サンプルアームの第2眼からの反射光との干渉によって生じる第2帯域の第2周波数成分とを有する電気信号(S)を取得し、第1帯域のうち第2帯域と重ならない部分の第1周波数成分を用いて第1眼の領域を、第2帯域のうち第1帯域と重ならない部分の第2周波数成分を用いて第2眼の領域を、それぞれOCT画像として生成する。【選択図】図3

Description

本明細書の例示的な態様は、一般に、眼科用光コヒーレンストモグラフィ(OCT)撮像システムの分野に関し、より詳細には、対象の両眼を撮像するための両眼OCT撮像システムに関する。
光コヒーレンストモグラフィは、眼の健康を検査し評価するための強力なツールを提供する。SS-OCT(掃引源OCT)撮像システムでは、線幅の狭いチューナブル光源が、その光の光学周波数が広いスペクトル帯域幅にわたって迅速に掃引され、その周波数の関数としてSS-OCT撮像システムの光検出器によって干渉信号が検出される。
図1は、掃引光源10、ビームスプリッタ20、参照ミラー30、走査素子40、及び光検出器50を含む干渉計を有する従来の眼科用SS-OCT撮像システムの概略図である。掃引光源10によって生成された光ビームは、ビームスプリッタ20によって2つのビームに分割され、一方のビームは干渉計の参照アームに沿って参照ミラー30へと導かれ、他方のビームは干渉計のサンプルアームに沿って被検体の眼70へと導かれる。走査素子40は、サンプルアーム内の光ビーム80を眼70の目標走査領域90に向け、眼70からの後方散乱光を干渉計に戻すように制御される。そして、参照アームに沿って進行する後方反射光と、サンプルアームに沿って進行する後方散乱光は、光検出器50で合成されて干渉光信号を生成する。具体的には、光路長が光源のコヒーレンス長よりも短く、その光帯域幅に反比例する量だけ異なる場合にのみ、干渉が観測される。掃引光源10(典型的にはチューナブルレーザ又は狭い線幅を有する他の光源の形態で提供される)によって生成される光の波長は、対象走査領域90内の各走査位置に対する波長の範囲にわたって迅速に掃引され、生成された干渉光信号は、掃引中に光検出器50によって検出される。また、検出器50として、平衡フォトダイオードを用いて、検出の信号対雑音比を向上させてもよい。光検出器50の出力、すなわち図2Aに模式的に示されるようなインターフェログラムは、図示しないサンプル収集モジュールによってサンプリングされ、次いで、サンプリングされた電気信号の逆フーリエ変換が計算されてA走査データが得られ、これは、領域90の深さ方向における眼の網膜の対象走査領域90の構造に関する情報を提供する。したがって、A走査は、対象走査領域90内の各走査位置について、単一の波長掃引を使用して取得することができる。
図2Aは、図1の眼科用SS-OCT撮像システムの光検出器50によって生成されるインターフェログラムを示す。また、インターフェログラムの横軸は時間(光源10からの光の波数も示す)を示し、縦軸は光検出器50で検出された干渉光信号のパワーを示している。単一の周波数信号(例えば、単一の網膜層による干渉に対応する)を有するインターフェログラムでは、インターフェログラムの周波数は、掃引光源10の波長掃引速度と、参照アームとサンプルアームとの光路差の積に比例する。図2Bは、図2Aのインターフェログラムのサンプルに対して逆フーリエ変換を実行することによって得られる、対象走査領域90に沿った深さの関数としての、検出された干渉光の強度の変化を概略的に示す。
図2Aの例示的なインターフェログラム及び図2Bの例示的な深さプロファイルグラフは、眼70の対象走査領域90内の単一層からの反射から導出される。より一般的には、眼70内の異なるそれぞれの深さで複数の層から散乱された光は、参照アーム内の光と干渉し、その結果得られるインターフェログラムは、複数の周波数成分を含み、各周波数成分は、それぞれの層からの散乱光に対応する。この場合、インターフェログラムから得られる対応する奥行きプロファイルは、後方散乱光を干渉光信号に与える層毎に1つずつの複数のピークを含むことができる。
ほとんどの現在のOCT撮像システムは、一度に1つの眼のOCT画像を取り込む。眼が撮像された後、患者は、通常、撮像のために他方の眼をOCT撮像システムと位置合わせしなければならず、その結果、全体的な撮像取得プロセスが遅くなる。また、両眼のOCT画像を同時に撮像することが可能な既存の両眼OCT撮像システムでは、この機能を実現するために両眼の撮像ハードウェアを複製する必要があり、撮像システムのコストが高くなる。
本発明者らは、上記課題に鑑み、掃引光源OCT撮像システムに用いられる掃引光源の長いコヒーレンス長を活用して、上述した種類の従来の両眼OCT撮像システムよりも少ない部品を用いて、特に、単一の光検出器と単一の参照アームを用いて、1つのOCT取得で両眼を撮像することができる両眼OCT撮像システムを考案できることを認識した。
より詳細には、本発明者らは、本発明の第1実施形態によれば、被検者の第1眼の領域と被検者の第2眼の領域を同時に撮像するための両眼光コヒーレンストモグラフィ(OCT)撮像システムを考案した。両眼OCT撮像システムは、経時的に変化する波長の光を生成するように構成された掃引光源を含む。両眼OCT撮像システムは、参照アームを有する干渉計と、第1走査モジュールを含む第1サンプルアームとをさらに備え、第1サンプルアームは、第1眼の領域にわたって光の第1ビームを走査し、第1走査モジュールによって第1眼の領域にわたって第1ビームが走査された結果として第1眼の領域によって反射された第1反射光を受光するように構成される。干渉計は、第1走査モジュールによる第1眼の領域にわたる第1ビームの走査と同時に第2眼の領域にわたって光の第2ビームを走査するように構成された第2走査モジュールを含む第2サンプルアームをさらに備え、第2走査モジュールは、第2ビームが第2走査モジュールによって第2眼の領域にわたって走査される結果として第2眼の領域によって反射された第2反射光を受光するようにさらに構成される。両眼OCT撮像システムは、第1反射光、第2反射光、および掃引光源からの光であり参照アームに沿って伝播している参照光を受光し、第1反射光と参照光の間の干渉から生じる第1周波数成分と、第2反射光と参照光の間の干渉から生じる第2周波数成分とを含む周波数成分を有する電気信号を生成するように構成された光検出器をさらに備え、第1周波数成分は第1周波数帯域に渡り、第2周波数成分は第2周波数帯域に渡る。第1サンプルアームの光路長と第2サンプルアームの光路長の差は、第1周波数帯域の少なくとも一部が第2周波数帯域と重複せず、第2周波数帯域の少なくとも一部が第1周波数帯域と重複しないように構成される。両眼OCT撮像システムは、第1周波数帯域のうちの第2周波数帯域と重複しない部分の第1周波数成分の少なくとも一部を通過させ、第2周波数帯域のうちの第1周波数帯域と重複しない部分の第2周波数成分の少なくとも一部を通過させることによって電気信号をフィルタリングするように構成されたフィルタモジュールと、フィルタモジュールによって通過された第1周波数成分の少なくとも一部に基づいて、第1眼の領域の画像を表す第1OCT画像データを生成し、フィルタモジュールによって通過された第2周波数成分の少なくとも一部に基づいて、第2眼の領域の画像を表す第2OCT画像データを生成するように構成されたOCT画像データ生成モジュールと、をさらに備える。
以下、添付の図を参照しながら、非限定的な例としてのみ、例示的な実施形態を詳細に説明する。異なる図に現れる同様の参照番号は、特に断りのない限り、同一または機能的に同様の要素を示すことができる。
従来の掃引光源OCT撮像システムの概略図である。 図1の眼科用掃引源OCT撮像システムの光検出器によって生成されるインターフェログラムの概略図である。 図2Aのインターフェログラムから決定された眼の深さプロファイルの概略図である。 本発明の第1実施形態に係る両眼OCT撮像システムの概略図である。 図3の両眼OCT撮像システムの光検出器が生成する電気信号の第1周波数成分と第2周波数成分を示す図である。 図3の両眼OCT撮像システムのOCT画像データ生成モジュールのハードウェア実装例を示す図である。 本明細書の第2実施形態例による両眼OCT撮像システムの概略図である。 本発明の第3実施形態に係る両眼OCT撮像システムの概略図である。 本明細書の第4実施形態例による両眼OCT撮像システムの概略図を示す。 図3、図6、図7、図8に示される実施形態の両眼OCT撮像システムを用いて、第1眼の第1領域の画像と第2眼の第2領域の画像を取得する処理を示すフロー図である。 例示的な実施形態による、第1眼の領域のA走査へのA走査データのマッピング、および第2眼の領域のA走査を示す。
図3は、本明細書の第1実施形態例による、被験者の第1眼110の領域115と被験者の第2眼120の領域125を同時に撮像するための両眼OCT撮像システム100の概略図である。第1眼110の領域115は、本実施形態のように、第1眼110の後眼部111にあってもよいが、第1眼110の前眼部112にあってもよい。また、本実施形態では、第2眼120の領域125が第2眼120の後眼部121とされているが、第2眼部120の前眼部122とされてもよい。
図3において、両眼OCT撮像システム100は、時間とともに変化する波長の光を生成するように構成された掃引光源130を備える。また、掃引光源130は、本実施形態のように、単色光の波長を波長値の範囲にわたって掃引しながら略単色の光を出力するように構成されていてもよい。したがって、掃引光源130は、波長/波数が経時的に変化する光を出力するように構成されてもよい。例えば、掃引光源130が時点tで出力する光の波数をk(t)で表すと、波数k(t)は直線的に掃引され、掃引の開始時の開始波数をk、掃引中に波数が変化する範囲Δk、掃引の持続時間をΔtとすると、出力光の波数が掃引される速度がδk=Δk/Δtとして表され、k(t)=k+δk×tと表すことができる。掃引光源130の線幅(すなわち、掃引光源130によって生成される光のスペクトルの半値全幅(FWHM))が、光のコヒーレンス長、したがって掃引光源OCT撮像システム100の撮像深度を決定し、波長/波数掃引範囲が軸方向分解能を決定する。
図3の両眼OCT撮像システム100は、さらに、第1サンプルアーム150と、第2サンプルアーム160と、参照ミラー172を有する参照アーム170と、を有する干渉計140を備えている。干渉計140は、本実施形態のように、光ファイバ干渉計であって、干渉計140の参照アーム170、第1サンプルアーム150、及び第2サンプルアーム160に沿って伝播する光ファイバガイド光のスパンを有していてもよい。しかし、干渉計140は、光学素子間を光が空気中を伝播する自由空間干渉計の形態で設けられていてもよい。
図3では、第1サンプルアーム150は、第1眼110の領域115にわたって光の第1ビーム210を走査し、第1走査モジュール152によって第1眼110の領域115にわたって第1ビーム210が走査される結果として第1眼110の領域115によって反射された第1反射光215を受光するように構成された第1走査モジュール152を含む。さらに、第2アーム160は、第1走査モジュール152による第1眼110の領域115にわたる第1ビーム210の走査と同時に、第2眼120の領域125にわたって光の第2ビーム220を走査するように構成された第2走査モジュール162を含む。第2走査モジュール162は、第2ビーム220が第2走査モジュール162によって第2眼120の領域125にわたって走査される結果として第2眼120の領域125によって反射された第2反射光225を受光するようにさらに構成される。
図3に示されるように、第1眼120の領域115は、本実施例のように、両眼OCT撮像システム100の使用中に第1眼110に入射する光の第1ビーム210の伝播方向に沿って延在し、第1眼110の領域115を撮像することができる。また、第2眼120の領域125は、本実施形態のように、両眼OCT撮像システム100の使用時に第2眼120に入射する光の第2ビーム220の伝播方向に沿って延び、第2眼120の領域125を撮像してもよい。また、第1眼110の領域115と第2眼120の領域125は、本実施形態のように、例えば網膜などの各眼の実質的に同一の部位に対応していてもよい。また、第1眼110の領域115は、本実施形態のように、第1眼110の網膜の表面からの厚さを、第2眼120の網膜の表面からの領域125の厚さと実質的に同一としてもよい。しかし、領域115と領域125は、眼の同じ領域に対応する必要はなく、同じ厚さである必要はないことに留意されたい。
また、第1走査モジュール152及び第2走査モジュール162は、本実施形態のように、2ミラーのスキャナ構成と、集光素子(図示せず)と、を備えていてもよい。2ミラーのスキャナ構成は、水平方向及び垂直方向の光ビームを集束素子を通じて眼110又は120内を走査するように機能する光学構成で設けられたHガルバノミラー及びVガルバノミラーを含む。ただし、第1走査モジュール152及び第2走査モジュール162の一方又は両方は、当業者に公知の異なる形態をとり、例えば、1つ以上のMEMS(MicroElectroMechanicalSystem)スキャナを採用した走査機構を採用してもよい。集束要素は、H-ガルバノメータミラー及びV-ガルバノメータミラーから受光した光を眼球内の目標走査位置に集束させるように配置される。ただし、第1走査モジュール150及び第2走査モジュール162は、2つの(例えば、直交する)軸を中心に回転可能な単一の走査ミラーを代替的に備えてもよいため、そのように限定されないことに留意されたい。また、両眼OCT撮像システム100は、本実施形態のように、第1走査モジュール152及び第2走査モジュール162の各集光素子の焦点位置を調整する焦点調整モジュール(図示せず)をさらに備えていてもよい。
本実施形態例では、第1走査モジュール152及び第2走査モジュール162の各々の2つのガルバノメータミラーは、第1ビーム210及び第2ビーム220の光路を変更し、したがって、撮像中に第1眼110内の走査位置と第2眼120内の走査位置を変更するように、モータなどのそれぞれの作動機構によって回転させることができる。また、本実施形態のように、各眼に走査される光ビームの走査角度は、HガルバノミラーとVガルバノミラーの傾斜角度(θ、φ)に依存し、角度θはHガルバノミラーの傾斜角度、角度φはVガルバノミラーの傾斜角度とする。傾斜角度θ、φは、HガルバノミラーとVガルバノミラーの回転軸回りの回転角度をそれぞれ示している。
図3において、両眼OCT撮像システム100は、第1反射光215、第2反射光225、及び参照光235を受光するように構成された光検出器180をさらに備え、参照光235は、掃引光源130からの光であって、参照アーム170(本構成例では、参照ミラー172によって反射された後)に沿って伝播する。光検出器180は、さらに、第1反射光215と参照光235との干渉によって生じる第1周波数成分と、第2反射光225と参照光235との干渉によって生じる第2周波数成分を含む周波数成分を含む電気信号Sを生成するように構成されている。第1周波数成分は第1周波数帯域にわたり、第2周波数成分は第2周波数帯域にわたる。また、第1サンプルアーム150の光路長と第2サンプルアーム160の光路長の差は、第1周波数帯域の少なくとも一部が第2周波数帯域と重ならず、第2周波数帯域の少なくとも一部が第1周波数帯域と重ならないように設定されている。
光検出器180は、本実施形態のように、平衡アバランシェフォトダイオード検出器の形態をとってもよいが、標準的な点検出器の形態をとってもよい。また、光検出器180は、本実施形態のように、光検出器180によって検出された干渉光信号270の強度に基づいて電気信号Sを生成してもよい。一例として、第1眼110の領域115がN個の網膜層を有し、第2眼120の領域125がM個の網膜層を有する場合、波数k用の光検出器180の光検出器電流ID(k)は、次のように表すことができる。
Figure 2022019649000002

(1)
ここで、S(k)は掃引光源から出力される光の波数kの関数として定義される掃引光源(130)の光パワースペクトル密度であり、Rは第1眼のn番目の網膜層の反射率であり、Rは第2眼120のm番目の網膜層の反射率であり、Rは参照アーム170の反射率であり、zは参照アーム170と第1眼110のn番目の網膜層の光路長差を表す値であり、zは参照アーム170と第2眼120のm番目の網膜層の光路長差を表す値である。したがって、式(1)は、第1眼110からの反射光と、第2眼120からの反射光と、参照アーム170における反射光235との干渉による検出強度を示している。眼の典型的に低い反射率のために、2つの眼からの反射光の間の干渉は、参照アーム170における参照光から生じる干渉と比べてその絶対値は小さい場合がある。
図3において、両眼OCT撮像システム100は、第2周波数帯域と重複しない第1周波数帯域の部分の第1周波数成分の少なくとも一部を通過させ、第1周波数帯域と重複しない第2周波数帯域の部分の第2周波数成分の少なくとも一部を通過させることによって、電気信号Sをフィルタリングするように構成されたフィルタモジュール190をさらに備える。フィルタモジュール190は、本実施形態のように、バンドパスフィルタ190-1を備えていてもよい。さらに、フィルタモジュール190は、本実施形態の例のように、フィルタリングされた電気信号のサンプルのセット、より詳細には、第1周波数成分のうちの少なくとも一部のサンプルのセット、および第2周波数成分のうちの少なくとも一部のサンプルのセットを取得するように構成されたサンプル取得モジュール190-2をさらに備え得る。また、第1サンプルアーム150と第2サンプルアーム160との光路差を適切に設定することで、眼球内の同一深さの網膜層からの光の反射によって生じる電気信号Sの周波数成分が、周波数軸に沿って離間する。したがって、第1サンプルアーム150と第2サンプルアーム160との光路差を十分にとることで、眼内の同一深さの層の反射率情報を同時に抽出することができる効果を奏する。
また、図3に示されるように、両眼OCT撮像システム100は、フィルタモジュール190を通過した第1周波数成分の少なくとも一部に基づいて、第1眼110の領域115の画像を示す第1OCT画像データを生成するOCT画像データ生成モジュール195を有している。OCT画像データ生成モジュール195は、フィルタモジュール190によって渡された第2周波数成分の少なくとも一部に基づいて、第2眼120の領域125の画像を表す第2OCT画像データを生成するようにさらに構成される。第1OCT画像データは、本実施形態のように、第1眼110の領域115の第1A走査を含んでもよく、第2OCT画像データは、第2眼120の領域125の第2A走査を含んでもよい。また、OCTデータ生成モジュール195は、本実施形態のように、フィルタリングされた電気信号のサンプルに対して逆フーリエ変換を行うことで、第1A走査及び第2A走査を生成するように構成されてもよい。
両眼OCT撮像システム100は、本実施形態のように、第1OCT画像データによって表される第1眼110の領域115の画像、及び/又は第2OCT画像によって表される第2眼120の領域の画像を表示するように構成された視覚表示ユニット197を更に含んでもよい。
図4を参照すると、概略グラフ310は、干渉光270に基づいて光検出器180によって生成される電気信号Sが、掃引光源130によって実行される波長の掃引中に、掃引光源130の波長によってどのように変化するかを示す。図4のグラフ320は、電気信号Sの周波数成分を示し、これはフィルタリングされた電気信号のサンプルに対して逆フーリエ変換を行うことによって得られる。グラフ320に示されるように、電気信号Sの第1周波数成分322(第1眼110の領域115から反射された光の干渉によって引き起こされる)は、第1周波数帯域324にわたり、電気信号Sの第2周波数成分326(第2眼120の領域125から反射された光の干渉によって引き起こされる)は、第2周波数帯域328にわたる。図4はまた、第1眼110と関連して示される第1走査要素152と、第2眼120と関連して示される第2走査要素162を表す。
図4の例では、第1サンプルアーム150の光路長と第2サンプルアーム160の光路長の差が、第1周波数帯域324と第2周波数帯域328が重ならないようになっている。また、第1周波数帯域324と第2周波数帯域328が重ならないようにすることで、第1周波数成分322と第2周波数成分326を抽出することができ、2つの領域115、125の反射率深さプロファイルの全体を得ることができる。
再び図3を参照すると、本実施形態では、第1サンプルアーム150は、第2サンプルアーム160と比べて光路長が長い。図3の両眼OCT撮像システム100で第1周波数帯域324と第2周波数帯域328が重複しないようにするために、第1サンプルアーム150の光路長と第2サンプルアーム160の光路長の差を、本実施形態のように、第2眼120の領域125の長さと等しくすることができ、ここで、第2眼120の領域125の長さは、第2眼120の領域125を撮像するための両眼OCT撮像システム100の使用中に第2眼120に入射する光の第2ビーム220の伝搬方向に沿っている。
また、本実施形態のように、掃引光源130のコヒーレンス長を、第1眼110の領域115と第2眼120の領域125の全体を両眼OCT撮像システム100で撮像できるように、第1眼110の領域115の長さと第2眼120の領域125の長さの和よりも長くしてもよい。領域115の長さは、第1眼110の領域115を撮像するための両眼OCT撮像システム100の使用中に第1眼110に入射する光の第1ビーム210の伝搬方向に沿っている。さらに、第2眼120の領域125の長さは、第2眼120の領域125を撮像するための両眼OCT撮像システム100の使用中に第2眼120に入射する光の第2ビーム220の伝播方向に沿っている。また、掃引光源130のコヒーレンス長は、本実施形態のように、第1サンプルアーム150の光路長と第2サンプルアーム160の光路長の差よりも大きくてもよい。
なお、図3の例では、第1サンプルアーム150と第2サンプルアーム160との光路長の差を、第1周波数帯域324と第2周波数帯域328とが重ならないように設定したが、他の実施形態では、第1サンプルアーム150と第2サンプルアーム160との光路長の差を、第1周波数帯域324と第2周波数帯域328とがある程度重なるようにしてもよい。ただし、第1周波数帯域324の少なくとも一部が第2周波数帯域328と重ならず、かつ、第2周波数帯域328の少なくとも一部が第1周波数帯域324と重ならない限り、第1眼110の領域115の少なくとも一部と第2眼120の領域125の少なくとも一部の反射率情報を取得することができる。
図5は、プログラマブル信号処理ハードウェアの形態の、本明細書の例示的な実施形態の信号処理装置500の例示的な実装を示す。本明細書の一実施形態例では、信号処理装置500は、図3(及び/又は図6~図8)のOCT画像データ生成モジュール195を形成することができる。信号処理装置500は、フィルタモジュール190によって提供されるフィルタリングされた電気信号のサンプルを受信し、第1OCT画像データと第2OCT画像データを仮想ディスプレイユニット197に提供するためのインターフェースモジュール510を備える。信号処理装置500は、プロセッサ(CPU)520と、ワーキングメモリ530(例えば、ランダムアクセスメモリ)と、プロセッサ520によって実行されると、プロセッサ520に装置OCT画像データ生成モジュール195の処理動作を実行させるコンピュータ可読命令を含むコンピュータプログラム545を記憶する命令ストア540と、をさらに備える。命令ストア540は、コンピュータ可読命令がプリロードされたROM(例えば、EEPROM(electrically-erasableprogrammableread-onlymemory)またはフラッシュメモリの形態の)を含むことができる。あるいは、命令ストア540は、RAMまたは同様のタイプのメモリを備えることができ、コンピュータ可読命令は、CD-ROMなどのコンピュータ可読記憶媒体550、またはコンピュータ可読命令を搬送するコンピュータ可読信号560などのコンピュータプログラム製品からそれに入力することができる。本実施形態では、プロセッサ520、ワーキングメモリ530、及び命令ストア540を含む図5に示されるハードウェア構成要素の組み合わせ570は、OCT画像データ生成モジュール195の機能を実行するように構成される。
図3の両眼OCT撮像システム100に戻ると、参照アーム170は、本実施形態例のように、掃引光源130によって生成された光を第1光230と第2光240に分割し、第1光230を参照ミラー172に向けるように構成された第1光カプラ174をさらに備え得る。第1サンプルアーム150は、第2光240を第3光250と第4光260に分割するように構成された第2光カプラ176をさらに含む。第1走査モジュール152は、第1眼110の領域115にわたって第3光250のビームを走査し、第1反射光215を第2光カプラ176に向けるように構成される。さらに、第2サンプルアーム160は、第2光カプラ176をさらに備え、第2走査モジュール162は、第2眼120の領域125にわたって第4光260のビームを走査し、第2反射光225を第2光カプラ176に向けるように構成される。また、第2光カプラ176は、第1反射光215と第2反射光225とを合成して合成反射光265を生成するように構成されている。光検出器180によって生成される電気信号Sは、合成反射光265と参照光(第3反射光)235との干渉を示している。
第1光カプラ174は、本実施形態のように、掃引光源130によって生成された光を、第2光240(第3光250と第4光260とに分岐される)が参照ミラー172に向かう第1光230よりも光パワーが高くなるように、分岐比率が不均一になるように分岐してよい。例えば、第1光カプラ174は、75:25の分割比を採用し、掃引光源130によって生成された光のパワーの75%を第1光230として出力し、掃引光源130によって生成された光のパワーの25%を参照ミラー172に向けてもよい。しかし、第1光カプラ174は、生成された光を他の分岐比で分岐するように構成されていてもよい。本実施形態では、第2光カプラ176は、第1眼110と第2眼120に等しいパワーを与えるために、1×2光カプラとされ、50:50の分岐比とされている。ただし、第2光カプラ176は、この点に限定されず、異なる分岐比を採用してもよい。
図3の両眼OCT撮像システム100の参照アーム170は、単一の参照ミラー172を含む。本実施形態では、第1光カプラ174は、さらに、第1光230が参照ミラー172によって反射された第3反射光235を受光し、第3反射光235と合成反射光265とを合成した干渉光270を生成するように構成されている。光検出器180は、さらに、干渉光270を受光するように構成されている。
図3の両眼OCT撮像システム100は、本実施形態のように、第1サンプルアーム150に設けられ開閉可能な第1シャッター154と、第2サンプルアームに設けられ開閉可能な第2シャッター164と、をさらに備えていてもよい。第1シャッター154は、第1シャッター154が開いている場合に第1反射光215を光検出器180へ伝播させ、第1シャッター154が閉じている場合に第1反射光215が光検出器180へ伝播することを防止するように配置され、光検出器180は、第1反射光215を受光し、第1シャッター154が開いている場合に第1周波数成分322を含む電気信号Sを生成するように配置されている。第2シャッター164は、第2シャッター164が開いている場合に第2反射光225を光検出器180へ伝播させ、第2シャッター164が閉じている場合に第2反射光225が光検出器180へ伝播することを防止するように配置され、光検出器180は、第2反射光225を受光し、第2シャッター164が開いている場合に第2周波数成分326を含む電気信号Sを生成するように配置されている。上記の方法でサンプルアームの一方または両方にシャッターを使用することにより、他方の眼を撮像ビームに不必要に曝すことなく、各眼を個別に撮像することができる。これは、眼のうちの1つのみを撮像する必要がある場合に有利である。
図3に示されるように、両眼OCT撮像システム100は、第1走査モジュール152及び第2走査モジュール162を制御して共通の走査パターンを用いて同期して走査を行うように構成された走査制御部199を任意選択で更に含むことができる。また、共通の走査パターンを用いることで、両眼で共通の眼領域を同時に撮像することができ、より高速な画像取得が可能となる。しかし、他の実施形態例では、走査制御部199は、第1眼110と第2眼120の異なるそれぞれの領域上で(潜在的に異なる走査パターンで)それぞれの走査を実行するように第1走査モジュール152と第2走査モジュール162を独立に制御するように構成されてもよい。
図3の実施形態における参照アーム170は、単一の参照ミラー172を備えているが、この点で参照アーム170は限定されない。一例として、図6は、図3の第1実施形態例と同一であるが、参照アームの代替実施形態を有する、第2実施形態例による両眼OCT撮像システム600を示す。図6において、両眼OCT撮像システム600の参照アーム470は、図3に示されるような単一の参照ミラー172の代わりに、第1参照ミラー472と第2参照ミラー474とを備え、第1参照ミラー472は、第1光カプラ174からの第1光230を第2参照ミラー474へ反射するように構成されている。また、第2実施形態に係る両眼OCT撮像システム600は、第1光が第2参照ミラー474によって反射された第3反射光235と合成反射光265とを合成して干渉光270を生成する第3光カプラ177をさらに備えている。光検出器180は、さらに、干渉光270を受光するように構成されている。
図7は、図3の第1実施形態例における干渉計140の自由空間実装である干渉計740を含む、第3実施形態例に係る両眼OCT撮像システム700を示す。図7の干渉計740では、図3を用いて上述した各種光は、光ファイバを介さずに自由空間を伝播する。また、第1光カプラ174及び第2光カプラ176は、それぞれ第1自由空間ビームスプリッタ774及び第2自由空間ビームスプリッタ776に置き換えられている。図7の第1自由空間ビームスプリッタ774と第2自由空間ビームスプリッタ776は、図3の光ファイバ干渉計140の第1光カプラ174と第2光カプラ176について説明したのと同じ機能をそれぞれ果たすように構成されている。また、図7の干渉計740では、第1サンプルアーム150は、第4光250を第2走査モジュール162へ導き、第2走査モジュール162からの第2反射光215を第2自由空間ビームスプリッタ776へ導くミラー151をさらに備えている。
図8は、第4実施形態に係る両眼OCT撮像システム800を示し、これは、両眼OCT撮像システム800が図6の光ファイバ干渉計640の自由空間実装である干渉計840を含むことを除いて、図6の第2実施形態例の両眼OCT撮像システム600と同一である。図8の干渉計840では、図6の干渉計640の光カプラ176、174、177が、図6の光カプラと同様の機能を果たすように配置されたビームスプリッタ776、774、777に置き換えられている。また、図7の自由空間実装と同様に、図8の第1サンプルアーム150も、図7のミラー151について説明したのと同じ機能を果たすように配置されたミラー151を含む。
図9は、図3の両眼OCT撮像システム100を用いて、第1眼110の領域115の画像を表す第1OCT画像データと、第2眼120の領域125の画像を表す第2OCT画像データを生成する処理を示している。図9のプロセスは、本明細書では説明のために図3のシステム100の文脈で説明されているが、図9のプロセスは、図6~図8のものなど、本明細書で説明される他の実施形態例のいずれかにも適用可能である(同様に実行される)ことに留意されたい。
図9のステップS10において、光検出器180は、干渉光170を検出し、第1サンプルアーム150の光と参照アーム170の光との干渉に起因する第1周波数成分322と、第2サンプルアーム160の光と参照アーム170の光との干渉に起因する第2周波数成分326と、を含む電気信号Sを生成する。第1サンプルアーム150の光路長と第2サンプルアーム160の光路長の差は、第1周波数帯域324の少なくとも一部が第2周波数帯域328と重ならず、第2周波数帯域328の少なくとも一部が第1周波数帯域324と重ならないようになっている。電気信号は、掃引光源130の波長が利用可能な光周波数の範囲にわたって掃引されるとき、干渉信号170の検出された強度を波長と相関させる。
図9のステップS20において、フィルタモジュール190は、第1周波数帯域324のうちの第2周波数帯域328と重複しない部分の第1周波数成分322のうちの少なくとも一部を通過させ、第2周波数帯域328のうちの第1周波数帯域324と重複しない部分の第2周波数成分326のうちの少なくとも一部を通過させることによって、電気信号Sをフィルタリングする。本実施形態では、フィルタモジュール190は、バンドパスフィルタ190-1と、サンプル取得モジュール190-2と、を備えている。バンドパスフィルタ190-1は、本実施形態のように、例えば、第1眼110の領域115の位置と、第2眼120の領域125の位置とに基づいて、両眼OCT撮像システム100の制御装置(図示せず)によって通過帯域が設定されるチューナブルバンドパスフィルタとすることができる。
バンドパスフィルタ190-1は、例えば、プレーナフィルタ、キャビティフィルタ、表面弾性波フィルタ、パッシブLCフィルタ、又はアクティブフィルタなどの任意の適切な実装をとることができる。また、チューナブルバンドパスフィルタを用いることで、第1眼110と第2眼120の注目領域に起因する周波数成分のみが得られるように、バンドパスフィルタ190-1の通過帯域を調整することができる。したがって、バンドパスフィルタ190-1の通過帯域の調整と、第1走査モジュール152及び第2走査モジュール162の各集光素子の焦点位置の調整とを組み合わせることで、撮像する眼の領域の位置を異ならせることができる。ただし、バンドパスフィルタ190-1は、チューナブルバンドパスフィルタである必要はなく、固定の通過帯域を有する非チューナブルバンドパスフィルタであってもよい。チューナブルでないバンドパスフィルタが使用される実施態様では、両眼OCT撮像システム100によって撮像される第1眼110および第2眼120内のそれぞれの領域の位置は、参照アーム170内の光路長を変更することによって調整することができる。このように参照アームの光路長を変更することで、注目領域(眼の軸方向/奥行き方向)に起因する周波数成分がバンドパスフィルタ190-1の通過帯域内で周波数軸に沿って実質的にシフトする。
なお、本実施形態では、1つのバンドパスフィルタ190-1を用いて第1周波数成分の少なくとも一部と第2周波数成分の少なくとも一部を抽出したが、他の実施形態では、2つ以上のバンドパスフィルタを用いて抽出することができる。例えば、複数のバンドパスフィルタをフィルタバンク構成で使用することができ、各個別のフィルタは、第1周波数成分の少なくとも一部と第2周波数成分の少なくとも一部を抽出する。このように目標周波数帯域をサブバンドに分割して信号をフィルタリングすることは、バンドパスサンプリングを用いた場合に、サブバンド毎に低いサンプリングレートを用いることができる点で有利である。
図9のステップS30において、バンドパスフィルタ190-1によって出力されたフィルタリングされた電気信号は、サンプル取得モジュール190-2によってサンプリングされ、フィルタモジュール190によって渡された第1周波数成分322のうちの少なくともいくつかと、フィルタモジュール190によって渡された第2周波数成分326のうちの少なくとも一部のサンプルのセットを取得する。サンプル取得モジュール190-2は、本実施形態のように、フィルタリングされた電気信号をバンドパスサンプリングすることによって、フィルタリングされた電気信号のサンプルを取得することができる。一例として、電気信号Sにおける関心周波数帯域は、第1周波数帯域324と第2周波数帯域328の両方を含むことができる。したがって、サンプル取得モジュール190-2のサンプリングレートは、バンドパスサンプリング定理を使用して、関心周波数帯域に基づいて選択され得る。
より詳細には、バンドパスサンプリングとは、中心周波数f及び帯域幅Bである対象周波数帯域について、以下の基準に従ったサンプリングレートfの選択をいう。
Figure 2022019649000003

(2)
ここで、nは、選択されたサンプリングレートfに対してシャノン・ナイキスト基準f>2Bが満たされることを保証する任意の正の整数である。なお、式(2)は、特定の変数を用いて提示されているが、バンドパスサンプリング定理は、異なる変数(例えば、バンドパス信号がスパンする周波数帯域の上限及び下限)を用いて異なって提示することもでき、依然として同じ定理を表すことに留意されたい。
本実施形態例は、フィルタリングされた電気信号のサンプルを取得するためにバンドパスサンプリングを採用しているが、代替のサンプリング技法を使用できることに留意されたい。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、フィルタリングされた電気信号は、サンプルが取得される前に中間周波数にヘテロダインされ得る。サンプリング前に高周波信号を中間周波数にヘテロダインすることにより、サンプル取得モジュール190-2のサンプリングレート要件を大幅に低減することができる。さらに、他の例示的な実施形態では、サンプル取得モジュール190-2は、ナイキスト基準に従って、すなわち、サンプリングレートを対象の周波数帯域の最大周波数の少なくとも2倍になるように選択することによって、フィルタリングされた電気信号のサンプルを直接取得することができる。
時間に対するフィルタリングされた電気信号をw(t)、サンプリング間隔をTとして、サンプル取得モジュール190-2のサンプリングレートをf=1/Tと表すと、サンプリングされた信号I(t)は、次式によって与えられる。
Figure 2022019649000004

(3)
図9のステップS40において、OCT画像データ生成モジュール195は、フィルタモジュール190が通過させた第1周波数成分322の少なくとも一部に基づいて、第1眼110の領域115の画像を表す第1OCT画像データを生成する。また、OCT画像データ生成モジュール195は、フィルタモジュール195を通過した第2周波数成分326の少なくとも一部に基づいて、第2眼120の領域125の画像を示す第2OCT画像データを生成する。
第1OCT画像データは、本実施形態のように、第1眼110の領域115の第1A走査とすることができる。また、第2OCT画像データは、本実施形態のように、第2眼120の領域125の第2A走査であってもよい。より詳細には、OCT画像データ生成モジュール195は、本実施形態のように、フィルタリングされた電気信号SのサンプルI(t)の逆フーリエ変換を最初に計算してA走査データを生成することによって、第1A走査及び第2A走査を生成することができる。特に、SS-OCT撮像システムでは、波数に対する検出された電気信号の逆フーリエ変換によって、奥行き方向(軸方向)に沿った反射プロファイルを求めることができる。
一例として、フィルタリングされた電気信号のサンプルをi(m)、M=0,1,2,…M-1で表すと、時間領域サンプルのシーケンスの逆離散フーリエ変換(IDFT)は、以下のように書くことができる複数の周波数領域データ点を含むA走査データを与える。
Figure 2022019649000005

(4)
ここで、A(l)はl番目周波数インデックスの強度値を示す。本例では、IDFT演算の出力を複素数値としているため、各A(l)の値の大きさのみを反射率情報とする。また、OCT画像データ生成モジュール195は、演算効率のために、本実施形態のように、高速フーリエ変換アルゴリズムを用いてサンプルi(m)のIDFTを算出してもよい。
ステップS40の一部として、OCT画像データ生成モジュール195は、A走査データを取得すると、本実施形態のように、A走査データの第1セットのデータ点を第1A走査の対応するA走査要素にマッピングすることによって、第1眼120の領域115を表す第1A走査を生成することができ、ここで、A走査の各A走査要素は、A走査のピクセルを表す。A走査素子にマップされた各データ点の振幅は、そのA走査素子によって表されるピクセルの強度を表すものと理解することができる。また、OCTデータ生成モジュール195は、A走査データの第2組のデータ点を第2A走査の対応するA走査要素にマッピングすることによって、第2眼120の領域125を表す第2A走査を生成する。本例では、第1サンプルアーム150の光路長が第2サンプルアーム160の光路長よりも長いため、A走査データの高周波指数は、第1眼110の領域115に対応し、第1A走査のA走査素子にマッピングされる。同様に、A走査データのより低い周波数インデックスは、第2眼120の領域125に対応し、したがって、第2A走査のA走査データ要素にマッピングされる。より一般的には、周波数インデックスとA走査要素との間の所定のマッピングを使用して、A走査データのデータ点を、第1A走査(第1眼110に対応する)または第2A走査(第2眼120に対応する)のいずれかのA走査要素にマッピングすることができる。
図10は、A走査データ1000のデータポイントの第1セット1010の、第1A走査1050のA走査要素へのマッピング、A走査データ1000のデータポイントの第2セット1020の、第2A走査1060のA走査要素へのマッピングを示す。第1A走査1050は第1眼110の領域115を表し、第2A走査1060は第2眼120の領域125を表す。ただし、A走査データ1000の周波数インデックスの全てを第1A走査又は第2A走査にマッピングする必要はない。例えば、周波数間隔が第1周波数帯域と第2周波数帯域との間に存在する実施形態例では、周波数間隔に対応する周波数指数は、第1眼110の領域115も第2眼120の領域125も表さない。したがって、これらの周波数インデックスのA走査データ点は、いずれのA走査にもマッピングされない。
本実施形態では、第1走査モジュール152は、第1眼110の走査角度(θ、ψ)を変化させることによって第1光ビーム210を第1眼110の複数の領域にわたって走査するように構成され、第2走査モジュール162は、第2眼120の複数の領域にわたって第2光ビームを走査角度(θ、ψ)を変化させることによって走査するように構成される。また、両眼OCT撮像システム(100)の走査制御部199は、第1走査モジュール152と第2走査モジュール162を制御して、共通の走査パターンを用いた走査を同期して実行させるようになっている。例えば、両眼OCT撮像システム100は、本実施形態のように、第1眼110と第2眼120とを同時に撮像する際に、第1走査モジュール152と第2走査モジュール162との走査角度を同期して異ならせてもよい。
OCT画像データ生成モジュール195は、本例のように、第1眼110の複数の領域に対応する複数の第1A走査をさらに生成し、第2眼120の複数の領域に対応する複数の第2A走査を生成してもよい。より詳細には、OCT画像データ生成モジュール195は、第1走査モジュール152及び第2走査モジュール162が走査角(θ、ψ)の値を用いて第1眼110及び第2眼120をそれぞれ走査する際に、光検出器180によって生成された電気信号Sの取得値に基づいて、走査角ペア(θ、ψ)の各値に対応するA走査データを生成してよい。また、OCT画像データ生成モジュール195は、走査角度(θ、ψ)の各値に関連付けられたA走査データに対して、A走査データの第1組のデータ点の第1眼110のA走査の対応するA走査要素へのマッピングをさらに実行してもよい。また、OCT画像データ生成モジュール195は、走査角度(θ、ψ)の各値に関連付けられたA走査データごとに、A走査データの第2組のデータポイントを第2眼120のA走査の対応するA走査要素にマッピングしてもよい。
OCTデータ生成モジュール195は、第1眼110の走査領域115内の複数の走査位置に対応する複数の第1A走査と、第2眼120の走査領域125内の複数の走査位置に対応する複数の第2A走査とを生成すると、複数の第1A走査をさらに配列して、第1眼110の領域115の画像を表すA走査の第1配列を形成することができる。さらに、OCTデータ生成モジュール195は、複数の第2A走査を配列して、第2眼120の領域125の画像を表すA走査の第2配列を形成することができる。なお、第1アレイ及び第2アレイは、本実施形態のように、B走査を構成する2次元アレイとしてもよいが、C走査を構成する3次元アレイとしても同様に構成することができる。
なお、上記の例では、第1走査モジュール152と第2走査モジュール162とを共通の走査パターンで走査して両眼用のA走査を取得する両眼用OCT撮像システム100について説明したが、走査制御部199は、第1走査モジュール152と第2走査モジュール162とを独立に制御して、第1眼110と第2眼120との異なる領域に対してそれぞれ走査(潜在的に異なる走査パターンで)を行うようにしてもよいことを理解されたい。代替の実施形態例では、2つの走査モジュールが、電気信号(掃引光源130によって掃引された波長の全範囲の波長に対する強度が測定される)を取得する間に異なる走査角度を使用するため、OCT画像データ生成モジュール195は、電気信号Sを取得するために使用されるそれぞれの走査角度に基づいて、対応するA走査データ(電気信号Sから導出される)のデータ点を第1眼110と第2眼120のそれぞれのA走査にマッピングすることができる。言い換えると、フィルタリングされた電気信号に対して逆フーリエ変換を実行することによってA走査データを取得した後、データ点の第1セットは、電気信号を取得するために使用された第1走査モジュール152の走査角に基づいて、第1眼のA走査にマッピングされる。さらに、A走査の第2セットのデータ点は、電気信号を得るために使用された第2走査モジュール162の走査角度に基づいて、第2眼のA走査にマッピングされる。
本明細書で説明される例示的な態様は、一度に1つの眼でOCT画像を取り込み、全体的な画像取得プロセスを遅くする可能性がある従来のOCT画像化システムと、両眼のOCT画像を同時に取り込むことができるが、画像化ハードウェアの複製と高い画像化システムコストを必要とする従来のOCT画像化システムとに関連する、制限を回避する(そのうちの少なくとも一部は、コンピュータ技術に特に根ざす)。本明細書で説明する例示的態様によれば、例えば、掃引光源OCT撮像システムで使用される掃引光源の長いコヒーレンス長を利用して、上記の種類の従来の両眼OCT撮像システムよりも少ない構成要素を使用して、特に単一の光検出器と単一の参照アームを使用して、単一のOCTキャプチャで両眼を撮像することができる両眼OCT撮像システムを考案する。本明細書で説明される例示的な態様の能力(そのうちの少なくとも一部はコンピュータ技術に根ざしている)によって、本明細書で説明される例示的な態様は、OCT撮像システムに加えて、コンピュータ処理を改善し、医療用撮像および医療用デバイスの分野も改善する。
上記の説明では、例示的な態様が、いくつかの例示的な実施形態を参照して説明されている。したがって、本明細書は、限定的ではなく、例示的なものと見なされるべきである。同様に、例示的な実施形態の機能性および利点を強調する、図面に示される図は、例示的な目的のためにのみ提示される。例示的な実施形態のアーキテクチャは、添付の図に示されるもの以外の方法で利用され得るように、十分に柔軟かつ構成可能である。
本明細書で提示される例のソフトウェア実施形態は、一実施形態例では、それぞれが非一時的であり得る、機械アクセス可能または機械可読媒体、命令ストア、またはコンピュータ可読記憶装置などの製造品に含まれるか、または記憶された、命令または命令のシーケンスを有する1つまたは複数のプログラムなどのコンピュータプログラム、またはソフトウェアとして提供され得る。非一時的な機械アクセス可能媒体、機械可読媒体、命令ストア、またはコンピュータ可読記憶デバイス上のプログラムまたは命令は、コンピュータシステムまたは他の電子デバイスをプログラムするために使用され得る。機械可読媒体またはコンピュータ可読媒体、命令ストア、および記憶装置は、限定はしないが、フロッピー(登録商標)ディスケット、光ディスク、および光磁気ディスク、または電子命令を記憶または送信するのに適した他のタイプの媒体/機械可読媒体/命令ストア/記憶装置を含むことができる。本明細書で説明する技法は、任意の特定のソフトウェア構成に限定されない。それらは、任意のコンピューティング環境または処理環境において適用可能性を見出すことができる。本明細書で使用される「コンピュータ可読」、「機械アクセス可能媒体」、「機械可読媒体」、「命令ストア」、および「コンピュータ可読記憶装置」という用語は、機械、コンピュータ、またはコンピュータプロセッサによって実行される命令または一連の命令を記憶、符号化、または送信することができ、機械/コンピュータ/コンピュータプロセッサに本明細書で説明する方法のうちの任意の1つを実行させる任意の媒体を含むものとする。さらに、当技術分野では、アクションをとり、または結果を引き起こすものとして、何らかの形(たとえば、プログラム、プロシージャ、プロセス、アプリケーション、モジュール、ユニット、ロジックなど)のソフトウェアと呼ばれることが一般的である。このような表現は、処理システムによるソフトウェアの実行によってプロセッサにアクションを実行させて結果を生成させることを述べる簡単な方法にすぎない。
いくつかの実施形態はまた、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイの準備によって、または従来のコンポーネント回路の適切なネットワークを相互接続することによって実装されてもよい。
いくつかの実施形態は、コンピュータプログラム製品を含む。コンピュータプログラム製品は、本明細書で説明する例示的な実施形態の手順のいずれかをコンピュータまたはコンピュータプロセッサに実行させるか、または制御するために使用することができる命令を記憶媒体または媒体、命令ストア(複数可)、あるいは記憶装置(複数可)とすることができ、その中に命令を記憶させることができる。記憶媒体/命令記憶/記憶装置は、例として、限定するものではないが、光ディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、DRAM、VRAM、フラッシュメモリ、フラッシュカード、磁気カード、光カード、ナノシステム、分子メモリ集積回路、RAID、リモートデータ記憶/アーカイブ/ウェアハウジング、及び/又は命令及び/又はデータを記憶するのに適した任意の他の装置を含んでよい。
1つまたは複数のコンピュータ可読媒体、1つまたは複数の命令ストア、または1つまたは複数の記憶装置のうちの任意の1つに記憶された、いくつかの実装形態は、システムのハードウェアを制御し、システムまたはマイクロプロセッサが、本明細書で説明する例示的な実施形態の結果を利用して、人間のユーザまたは他の機構とやりとりすることを可能にするためのソフトウェアを含む。そのようなソフトウェアは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、およびユーザアプリケーションを含むことができるが、これらに限定されない。最終的に、そのようなコンピュータ可読媒体または記憶装置は、上述のように、本発明の例示的な態様を実行するためのソフトウェアをさらに含む。
システムのプログラミングおよび/またはソフトウェアには、本明細書で説明する手順を実施するためのソフトウェアモジュールが含まれる。本明細書のいくつかの例示的な実施形態では、モジュールはソフトウェアを含むが、本明細書の他の例示的な実施形態では、モジュールはハードウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せを含む。
以上、本発明の様々な実施形態例を説明したが、これらは一例として提示されたものであって、限定的なものではないことを理解されたい。当業者には、その中で形態および詳細の様々な変更を行うことができることが明らかであろう。したがって、本発明は、上記の実施形態例のいずれかによって限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲およびその均等物によってのみ定義されるべきである。
さらに、要約の目的は、特許庁及び一般の人々、特に特許又は法律の用語若しくは句読点に精通していない当該技術分野の科学者、エンジニア、及び実務家が、大量の検査から、出願の技術的開示の性質及び本質を迅速に決定することを可能にすることである。要約は、本明細書で提示される例示的な実施形態の範囲に関して何らかの形で限定することを意図しない。また、特許請求の範囲に列挙された任意の手順が、提示された順序で実行される必要がないことを理解されたい。
本明細書は多くの特定の実施形態の詳細を含むが、これらは、任意の発明の範囲または特許請求の範囲の限定として解釈されるべきではなく、むしろ、本明細書で説明される特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。別々の実施形態の文脈で本明細書に記載される特定の特徴は、単一の実施形態の組み合わせで実施することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴は、複数の実施形態で別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで実施することもできる。さらに、特徴は、特定の組合せで作用するものとして上記で説明され、そのようなものとして最初に特許請求されたとしてもよいが、特許請求される組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によっては、その組合せから削除することができ、特許請求される組合せは、サブコンビネーションのサブコンビネーションまたは変形形態を対象とすることができる。
特定の状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利であり得る。さらに、上記で説明した実施形態における様々な構成要素の分離は、すべての実施形態においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、説明したプログラム構成要素およびシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品に一緒に統合するか、または複数のソフトウェア製品にパッケージングすることができることを理解されたい。
ここでいくつかの例示的な実施形態および実施形態を説明したが、上記は例示的なものであって、限定的なものではなく、例として提示されたことは明らかである。特に、本明細書で提示される例の多くは、装置又はソフトウェア要素の特定の組み合わせを含むが、これらの要素は、同じ目的を達成するために他の方法で組み合わせることができる。一実施形態との関連でのみ論じられる動作、要素、及び特徴は、他の実施形態又は実施形態における同様の役割から除外されることを意図しない。
本明細書で説明する装置は、その特性から逸脱することなく、他の特定の形態で実施することができる。前述の実施形態は、説明したシステムおよび方法を限定するものではなく、例示的なものである。したがって、本明細書で説明される装置の範囲は、前述の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の均等の意味および範囲内に入る変更は、その中に包含される。

Claims (11)

  1. 被検体の第1眼(110)の領域(115)と被検体の第2眼(120)の領域(125)を同時に撮像するための両眼光コヒーレンストモグラフィ(OCT)撮像システム(100、600、700、800)であって、
    経時的に変化する波長の光を発生するように配置された掃引光源(130)と、
    参照アーム(170)と、
    前記第1眼(110)の領域(115)にわたって光の第1ビーム(210)を走査した結果として前記第1眼(110)の領域(115)によって反射された第1反射光(215)を走査するように構成された第1走査モジュール(152)を含む第1サンプルアーム(150)と、
    前記第1走査モジュール(152)による前記第1眼(110)の領域(115)にわたる前記第1ビーム(210)の走査と同時に前記第2眼の領域(125)にわたって光の第2ビーム(220)を走査するように構成された第2走査モジュール(162)であって、前記第2走査モジュール(162)によって前記第2眼(120)の領域(125)にわたって前記第2ビーム(220)を走査した結果として前記第2眼(120)の領域(125)によって反射された第2反射光(225)を受光するようにさらに構成されている前記第2走査モジュール(162)を含む第2サンプルアーム(160)と、
    を含む干渉計(140、640、740、840)と、
    前記第1反射光(215)、前記第2反射光(225)、及び前記参照アーム(170)に沿って伝搬する前記掃引光源(130)からの光である参照光(130)を受光し、前記第1反射光(215)と前記参照光(235)との間の干渉から生じる第1周波数成分(322)と、前記第2反射光(225)と前記参照光(235)との間の干渉から生じる第2周波数成分(326)と、を周波数成分として含む電気信号(S)を生成する光検出器(180)であって、前記第1周波数成分(322)は第1周波数帯域(324)にわたって存在し、前記第2周波数成分(326)は第2周波数帯域(328)にわたって存在し、前記第1サンプルアーム(150)の光路長と前記第2サンプルアーム(160)の光路長の差が、前記第1周波数帯域(324)の少なくとも一部が前記第2周波数帯域(328)と重ならず、前記第2周波数帯域(328)の少なくとも一部が前記第1周波数帯域(324)と重ならないような値である、前記光検出器(180)と、
    前記第1周波数帯域(324)のうち前記第2周波数帯域(328)と重複しない部分の前記第1周波数成分(322)の少なくとも一部を通過させ、前記第2周波数帯域(328)のうち前記第1周波数帯域(324)と重複しない部分の前記第2周波数成分(326)の少なくとも一部を通過させるように構成されたフィルタモジュール(190)と、
    前記フィルタモジュール(190)によって通過させられた前記第1周波数成分(322)の少なくとも一部に基づいて、前記第1眼(110)の領域(115)の画像を表す第1OCT画像データを生成し、前記フィルタモジュール(190)によって通過させられた前記第2周波数成分(326)の少なくとも一部に基づいて、前記第2眼(120)の領域(125)の画像を表す第2OCT画像データを生成するように構成されたOCT画像データ生成モジュール(195)と、
    を備えた両眼OCT撮像システム(100)。
  2. 前記参照アーム(170)は、少なくとも一つの参照ミラー(172)と、前記掃引光源(130)によって生成された光を第1光(230)と第2光(240)に分割し、前記第1光(230)を前記少なくとも1つの参照ミラー(172)に向けるように構成された第1ビームスプリッタ(174)とを備え、
    前記第1サンプルアーム(150)は、前記第2光(240)を第3光(250)と第4光(260)に分割するように構成された第2ビームスプリッタ(176)をさらに備え、前記第1走査モジュール(152)は、前記第1眼(120)の領域(125)にわたって前記第3光(260)のビームを走査し、前記第1反射光(215)を前記第2ビームスプリッタ(176)に向けるように構成され、
    前記第2サンプルアームは、前記第2ビームスプリッタ(176)をさらに備え、前記第2走査モジュール(162)は、前記第2眼(120)の領域(125)にわたって前記第4光(260)のビームを走査し、前記第2反射光(225)を前記第2ビームスプリッタ(176)に向けるように構成され、
    前記第2ビームスプリッタ(176)は、前記第1反射光(215)と前記第2反射光(225)とを合成して合成反射光(265)を生成するようにさらに構成され、
    前記光検出器(180)によって生成される前記電気信号(S)は、前記合成反射光(265)と前記参照光(235)との間の干渉を示す請求項1に記載の両眼OCT撮像システム(100)。
  3. 前記参照アーム(170)は、単一の参照ミラー(172)を備え、前記第1ビームスプリッタ(174)は、前記参照ミラー(172)によって前記第1光(230)が反射された第3反射光(235)を受光し、前記第3反射光(235)と前記合成反射光(265)とを合成することによって干渉光(270)を生成するように構成され、前記光検出器(180)は、前記干渉光(270)を受光するように構成される請求項2に記載の両眼OCT撮像システム(100、700)。
  4. 前記参照アームは、第1参照ミラー(472)と第2参照ミラー(474)とを備え、前記第1参照ミラー(472)は、前記第1ビームスプリッタ(174)からの前記第1光(230)を前記第2参照ミラー(474)に反射するように構成され、
    前記両眼OCT撮像システム(600、800)は、前記合成反射光(265)を、前記第2参照ミラー(474)による前記第1光(230)の反射から生じる第3反射光(235)と合成することによって、干渉光(270)を生成するように構成された第2ビームスプリッタ(177)を備え、
    前記光検出器(180)は、前記干渉光(270)を受光するように構成されている請求項2に記載の両眼OCT撮像システム(600、800)。
  5. 前記干渉計(140、640)は、光ファイバのスパンが、前記干渉計(140、640)の前記参照アーム(170)、前記第1サンプルアーム(150)、及び前記第2サンプルアーム(160)に沿って伝播する光を導光する光ファイバ干渉計である請求項1~4のいずれか一項に記載の両眼OCT撮像システム(100、600)。
  6. 前記第1眼(110)の領域(115)が、前記第1眼(110)の前眼部(112)または後眼部(111)の一方にあり、前記第2眼(120)の領域(125)が、前記第2眼(120)の前眼部(122)または後眼部(121)の一方にある請求項1~5のいずれか一項に記載の両眼OCT撮像システム(100、600、700、800)。
  7. 前記光検出器(180)が、平衡アバランシェフォトダイオード検出器を含む請求項1~6のいずれか一項に記載の両眼OCT撮像システム(100、600、700、800)。
  8. 前記第1OCT画像データによって表される前記第1眼(110)の領域(115)の画像、または前記第2OCT画像データによって表される前記第2眼(120)の領域(125)の画像の少なくとも一つを表示するように構成された視覚ディスプレイユニット(197)をさらに含む請求項1~7のいずれか一項に記載の両眼OCT撮像システム(100、600、700、800)。
  9. 前記第1サンプルアーム(150)に設けられる開閉動作可能な第1シャッター(154)であって、前記第1シャッター(154)が開いている場合に前記第1反射光(215)を前記光検出器(180)へ伝播させ、前記第1シャッター(154)が閉じている場合に前記第1反射光(215)が前記光検出器(180)へ伝播することを防止するように構成され、前記光検出器(180)は、前記第1シャッター(154)が開いている場合に、前記第1反射光(215)を受光し、前記第1周波数成分(322)を含む電気信号(S)を生成するように構成される、前記第1シャッター(154)、
    又は、前記第2サンプルアーム(160)に設けられる開閉可能な第2シャッター(164)であって、前記第2シャッター(164)が開いているときに前記第2反射光(225)を前記光検出器(180)へ伝播させ、前記第2シャッター(164)が閉じているときに前記第2反射光(225)が前記光検出器(180)へ伝播することを防止するように構成され、前記光検出器(180)は、前記第2シャッター(164)が開いている場合に、前記第2反射光(225)を受光し、前記第2周波数成分(326)を含む電気信号(S)を生成するように構成される、前記第2シャッター(164)
    のいずれか一つを備えた請求項1~8のいずれか一項に記載の両眼OCT撮像システム(100、600、700、800)。
  10. 前記第1走査モジュール(152)と前記第2走査モジュール(162)を制御して、共通の走査パターンを用いて走査を同期して行うように構成された走査制御部(199)をさらに備えた請求項1~9のいずれか一項に記載の両眼OCT撮像システム(100、600、700、800)。
  11. 前記第1走査モジュール(152)と前記第2走査モジュール(162)を独立に制御して、前記第1眼(110)と前記第2眼(120)の異なる領域をそれぞれ走査させる走査制御装置(199)をさらに備えた請求項1~9のいずれか一項に記載の両眼OCT撮像システム(100、600、700、800)。
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