JP2022019311A - 有機el表示装置、透過制御パネル及び透過制御パネルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外光反射を抑制しつつ出光率を向上できる有機EL表示装置を提供する。【解決手段】複数の有機EL素子11と、有機EL素子の駆動に用いられる電気回路部20と、電気回路部より、有機EL素子の光射出側に配置される透過制御パネル30と、を備え、透過制御パネルは、有機EL素子の少なくとも一部と向き合う素子光透過領域30bと、電気回路部の少なくとも一部と向き合い素子光透過領域よりも低い可視光透過率を有する透過制限領域30aと、を有する有機EL表示装置1。【選択図】図1

Description

本発明は、有機EL表示装置、透過制御パネル及び透過制御パネルの製造方法に関する。
従来、平面ディスプレイ等の分野において、有機EL素子を備えた有機EL表示装置が提案されており、その応用研究が盛んに行われている。従来の有機EL表示装置において、周囲から有機EL表示装置に入射する外光が、有機EL表示装置の内部の構造によって反射されることが知られていた。この場合、明るい環境下において周囲の景色が写り込んだり、外光の反射によってコントラスト比が低下したりする課題があった。
上記の課題を解決する方法として、例えば特許文献1や特許文献2に開示されているように、光射出面側に円偏光板が配置された有機EL表示装置が提案されている。円偏光板は、1/4波長板として機能する位相差板と、位相差板よりも光射出面側に位置する偏光板と、から構成される。円偏光板は以下の通り作用する。周囲から有機EL表示装置に入射する外光が偏光板を通過する際、特定の1方向に偏光面を持つ直線偏光は透過し、これと偏光面が直交する直線偏光は吸収される。偏光板を透過した直線偏光は位相差板の作用を受け、偏光面が回転する円偏光となる。位相差板を通過した光は有機EL表示装置の内部の構造によって反射される際、回転方向が逆の円偏光になる。反射した光は再び位相差板に入射し、これを通過するときその作用を受けて直線偏光に変換されて今度は偏光板で吸収されるため外部には戻らなくなる。
特開平8-321381号公報 特開2004-30955号公報
円偏光板を備える有機EL表示装置では、有機EL素子が発した光のうち1方向の偏光成分のみが偏光板を透過する。このため、有機EL素子が発する光に対する有機EL表示装置から射出される光の割合(以下、出光率とも称する)が、半分以下となる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであって、外光反射を抑制しつつ出光率を向上できる有機EL表示装置を提供することを目的とする。
本発明による有機EL表示装置は、複数の有機EL素子と、前記有機EL素子の駆動に用いられる電気回路部と、前記電気回路部より、前記有機EL素子の光射出側に配置される透過制御パネルと、を備え、前記透過制御パネルは、前記有機EL素子の少なくとも一部と向き合う素子光透過領域と、前記電気回路部の少なくとも一部と向き合い前記素子光透過領域よりも低い可視光透過率を有する透過制限領域と、を有する。
本発明による有機EL表示装置において、前記有機EL素子からの光が射出される外部に向けて、前記有機EL素子、前記電気回路部及び前記透過制御パネルがこの順で配置されてもよい。
本発明による有機EL表示装置において、前記有機EL素子からの光が射出される外部に向けて、前記電気回路部、前記有機EL素子及び前記透過制御パネルがこの順で配置されてもよい。
本発明による有機EL表示装置において、前記透過制限領域は、前記電気回路部の少なくとも一部と向き合う第1領域と、前記有機EL素子の一部と向き合う第2領域と、を有してもよい。
本発明による有機EL表示装置において、複数の前記有機EL素子は、第1の色の光を射出するための複数の第1素子と、第2の色の光を射出するための複数の第2素子と、を少なくとも含み、前記第2領域は、複数の前記第1素子と向き合ってもよい。
本発明による有機EL表示装置において、前記第1素子は、白色光を射出してもよい。
本発明による有機EL表示装置において、前記第1素子は、カラーフィルタに設けられた白色画素部を介して白色光を射出し、前記第2領域は、前記白色画素部を介して前記第1素子と向き合ってもよい。
本発明による有機EL表示装置において、前記第2領域は、前記第1領域よりも高い可視光透過率を有してもよい。
本発明による有機EL表示装置において、前記第1領域は、0%以上5%以下の可視光透過率を有し、前記第2領域は、30%以上50%以下の可視光透過率を有してもよい。
本発明による有機EL表示装置において、前記透過制御パネルは、前記第1領域に、第1透過制限層を有するとともに、前記第2領域に前記第1透過制限層よりも厚みの小さい第2透過制限層を有してもよい。
本発明による有機EL表示装置において、前記透過制御パネルは、前記第1領域及び前記第2領域に、それぞれ透過部及び前記透過部よりも低い可視光透過率を有する透過制限部を有し、前記有機EL素子から光が射出していく方向で見た際、前記第1領域の面積に対する前記第1領域中の前記透過制限部の面積の割合は、前記第2領域の面積に対する前記第2領域中の前記透過制限部の面積の割合よりも大きくてもよい。
本発明による透過制御パネルは、複数の有機EL素子と、前記有機EL素子の駆動に用いられる電気回路部と、を備える有機EL表示装置に設けられる透過制御パネルであって、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記有機EL素子の少なくとも一部と向き合う素子光透過領域と、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記電気回路部の少なくとも一部と向き合い且つ前記素子光透過領域よりも低い可視光透過率を有する透過制限領域と、を備える。
本発明による透過制御パネルの製造方法は、複数の有機EL素子と、前記有機EL素子の駆動に用いられる電気回路部と、を備える有機EL表示装置に設けられる透過制御パネルの製造方法であって、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記電気回路部の少なくとも一部と向き合う凹部を有する、シート状の透過層を形成する工程と、前記凹部内に、透過制限層を形成する工程と、を備え、前記透過制限層の材料は、同じ厚みで比較した場合に前記透過層の材料よりも低い可視光透過率を有する。
本発明による透過制御パネルの製造方法において、前記凹部は、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記電気回路部の少なくとも一部と向き合う第1底面と、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記有機EL素子の一部と向き合う第2底面と、を有し、前記透過層の前記第1底面が位置する領域における厚みは、前記透過層の前記第2底面が位置する領域における厚みよりも小さくてもよい。
本発明による透過制御パネルの製造方法は、複数の有機EL素子と、前記有機EL素子の駆動に用いられる電気回路部と、を備える有機EL表示装置に設けられる透過制御パネルの製造方法であって、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記電気回路部の少なくとも一部と向き合い且つ複数の開口を含む開口領域を有する、シート状の透過部を形成する工程と、前記開口内に、前記透過部よりも低い可視光透過率を有する透過制限部を形成する工程と、を備える。
本発明による透過制御パネルの製造方法において、前記開口領域は、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記電気回路部の少なくとも一部と向き合う第1開口領域と、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記有機EL素子の一部と向き合う第2開口領域と、を有し、前記有機EL素子から光が射出していく方向で見た際、前記第1開口領域の面積に対する前記第1開口領域中の前記開口の面積の割合は、前記第2開口領域の面積に対する前記第2開口領域中の前記開口の面積の割合よりも大きくてもよい。
本発明によれば、外光反射を抑制しつつ出光率を向上できる有機EL表示装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態を説明するための図であって、有機EL表示装置の概略構成を示す一部断面図。 図2は、図1の有機EL表示装置における、駆動回路部及び有機EL素子の位置を示す平面図。 図3は、図1の有機EL表示装置における、駆動回路部及び有機EL素子の位置、並びに透過制御パネルの透過制限領域及び素子光透過領域の形状を示す平面図。 図4は、第1の変形例に係る有機EL表示装置の概略構成を示す一部断面図。 図5は、第2の変形例に係る有機EL表示装置の概略構成を示す一部断面図。 図6は、第3の変形例に係る有機EL表示装置の概略構成を示す平面図。 図7は、第4の変形例に係る有機EL表示装置の概略構成を示す一部断面図。
図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1は、本発明の一実施の形態を説明するための図であって、有機EL表示装置1の概略構成を示す一部断面図である。本実施の形態に係る有機EL表示装置1は、有機EL素子11を有する素子層14と、複数の有機EL素子11の駆動に用いられる電気回路部20を有する回路層24と、電気回路部20より、有機EL素子11の光射出側に配置される透過制御パネル30と、を備える。素子層14は複数の有機EL素子11を内部に含み、回路層24は電気回路部20を内部に含む。本実施の形態にかかる有機EL表示装置1はボトムエミッション型であり、有機EL素子11より、有機EL素子11の光射出側に電気回路部20を有する回路層24が配置され、有機EL素子11からの光が電気回路部20(回路層24)を介して表示画像の視認者が位置する外部に向けて射出される。透過制御パネル30は外部側から電気回路部20を覆うように配置され、本実施の形態では、有機EL素子11からの光が射出される外部に向けて、有機EL素子11、電気回路部20及び透過制御パネル30がこの順で配置されることになる。なお、「有機EL素子11の光射出側」とは、上述した光が射出される外部側、つまり視認者側を意味しており、図1においては上側を意味している。例えば、電気回路部20より、有機EL素子11の光射出側に透過制御パネル30が配置される、とは、電気回路部20より視認者側に透過制御パネル30が配置されることを指す。以下の説明において、「有機EL素子11の光射出側」を単に「光射出側」とも称する。図1に示すように、本実施の形態に係る有機EL表示装置1は、基板5と、カラーフィルタ40と、バリア層4と、合金板2と、バリア層4と合金板2とを接着する接着層3と、ハードコート6とを更に備える。本実施の形態において、回路層24は、カラーフィルタ40より光射出側に配置されている。
まず、回路層24について説明する。回路層24の内部には、有機EL素子の駆動に用いられる電気回路部20が含まれる。図1に示す例において、回路層24は、電気回路部20を光射出側とは反対側から覆う絶縁層23を更に有する。絶縁層23の材料は、絶縁性を有する限り、特に限定されない。
一例として、有機EL表示装置1が、各有機EL素子11を駆動する方式としてアクティブマトリクス方式を採用している場合の電気回路部20について説明する。この場合、電気回路部20は、駆動回路21及び駆動配線22を含む。
駆動回路21は、有機EL素子11毎に設けられ、各有機EL素子11を駆動する回路である。図1に示す例において、駆動回路21は、後述する基板5の、有機EL素子11が位置する側の面上に配置されている。駆動回路21は、有機EL素子11を駆動するためのトランジスタT等の駆動素子を含む。これにより、駆動回路21が設けられている基板5は、有機EL素子11を駆動するための基板、いわゆるTFT基板となっている。駆動回路21が、有機EL素子11の陽極から陰極に向かって駆動電流が流れるよう制御を行うとき、有機EL素子11の発光層が発光する。
図1を参照して、トランジスタTについて詳細に説明する。図1に示す例において、各トランジスタTは、基板5の、有機EL素子11が配置されている側の面上に間隔を空けて設けられたソース電極25およびドレイン電極26と、隣り合うソース電極25及びドレイン電極26の間に位置するように、基板5の有機EL素子11が配置されている側の面上に設けられた半導体層27と、を有する。図示はしないが、トランジスタTは、半導体層27を覆うように設けられた絶縁層23の、有機EL素子11が配置されている側の面上に設けられたゲート電極を更に有する。ドレイン電極26は、オーバーコート層42を貫通して有機EL素子11の透明電極及びドレイン電極26に電気的に接続する貫通電極28を介して、有機EL素子11の透明電極と電気的に接続されている。
駆動配線22は、基板5の、有機EL素子11が配置されている側の面上に設けられている。図2は、図1の有機EL表示装置1を光射出面1a側から観察した場合における、駆動回路21と駆動配線22とを含む電気回路部20の位置を示すとともに、有機EL素子11及び基板5の位置を示す図である。なお、図2に示す例においては、基板5については図示を省略し、基板5の輪郭を、符号5aを付した破線によって示している。駆動配線22は、複数の有機EL素子11が並ぶ方向である第1方向d1及び第2方向d2に延びている。また、駆動配線22は、少なくとも部分的に、有機EL素子11同士の間を延びている。
アクティブマトリクス方式が採用されている場合、電気回路部20は、駆動配線22として、各有機EL素子11の透明電極や反射電極に接続するとともに電流源又は電圧源に接続し、各有機EL素子11に電流又は電圧を印加する配線を含む。また、電気回路部20は、駆動配線22として、各有機EL素子11に設けられた駆動回路21を制御するために駆動回路21に接続されている配線、例えばトランジスタTに接続されている配線等を含む。
電気回路部20が一方の面上に設けられる基板5は、電気回路部20を支持するとともに、外気を遮断することができるものであれば特に限定されるものではないが、安定性、耐久性等が良好なことから、ガラスや透明ポリマーであることが好ましい。
次に、カラーフィルタ40について説明する。図1に示すように、カラーフィルタ40は、有機EL素子11より光射出側に配置される。また、カラーフィルタ40は、回路層24の、光射出側とは反対側(図1に示す下側)の面上に設けられた画素部41と、画素部41を光射出側とは反対側から覆うオーバーコート層42と、を備えている。
カラーフィルタ40は、画素部41として、回路層24の、光射出側とは反対側の面上に設けられた第1画素部41a、第2画素部41b、第3画素部41c及び第4画素部41dを有している。ここでは、第1画素部41aが、第1の色として白色の光を透過させる白色画素部であり、第2画素部41bが、第2の色として赤色の光を選択的に透過させる赤色画素部であり、第3画素部41cが、第3の色として緑色の光を選択的に透過させる緑色画素部であり、第4画素部が、第4の色として青色の光を透過させる青色画素部である例について説明する。各画素部41a、41b、41c及び41dは、一例として、各色の顔料や染料等の着色材を感光性樹脂中に分散または溶解させることにより形成されている。
赤色用の着色材としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
緑色用の着色材としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。これらの顔料もしくは染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
青色用の着色材としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
また、白色画素部は、可視光域の光を広域にわたって適切に透過させるよう構成されている。例えば白色画素部は、白色画素部の透過スペクトルSにおける、波長380~780nmの範囲内での平均透過率が、30%以上となるよう構成されている。この場合、白色画素部からはほぼ白色の光が観察者に向けて放射される。有機EL表示装置1は、図1に示すように、赤色、緑色、青色に白色を加えた4色の副画素を有する画素群で構成されていてもよい。
なお、画素部41の色が上記の白色、赤色、緑色及び青色に限られることは無く、その他の色の画素部41、例えば黄色画素部が含まれていてもよい。一例として、黄色画素部は、白色画素部以外の他の画素部41、例えば赤色、緑色及び青色の画素部41よりも高い平均透過率を有する。
また、カラーフィルタ40としては、量子ドット(Quantum Dot)のフィルムを用いてもよい。この場合、有機EL表示装置1は、量子ドット有機EL(QD-OLED)表示装置となる。
図1に示す例においては、画素部41の全体が、オーバーコート層42によって覆われている。これによって、後述する有機EL素子11の形成面を平坦化することができる。また、画素部41を保護することができる。オーバーコート層42を構成する材料や、その形成方法としては、オーバーコート層として従来から一般に用いられている材料や形成方法を適宜用いることができる。
次に、素子層14について説明する。素子層14の内部には、複数の有機EL素子11が配列されている。有機EL素子11は、有機EL表示装置1の外部に光を射出する。一例として、有機EL素子11は、第1の色の光を射出するための複数の第1素子11aと、第2の色の光を射出するための複数の第2素子11bと、を少なくとも含む。本実施の形態に係る素子層14は、有機EL素子11として、それぞれ基板5の平面視において第1画素部41a、第2画素部41b、第3画素部41c及び第4画素部41dと向き合う、第1素子11a、第2素子11b、第3素子11c及び第4素子11dを含む。このため、各素子11a、11b、11c及び11dが発した光は、有機EL表示装置1の外部に射出される前に、各画素部41a、41b、41c及び41dを通る。これによって、有機EL表示装置1の外部に各画素部41a、41b、41c及び41dの色の光が射出される。
本実施の形態においては、各画素部41a、41b、41c及び41dの色に対応して、有機EL表示装置1の外部に白色光、赤色光、緑色光及び青色光が射出される。この場合、特に、第1素子11aは、有機EL表示装置1の外部に白色光を射出するための素子となっている。第1素子11aは、カラーフィルタ40に設けられた、白色画素部である第1画素部41aを介して、白色光を射出する。
図示はしないが、有機EL素子11は、いずれもオーバーコート層42の、光射出側とは反対側の面上に設けられた透明電極と、透明電極上に設けられた発光層と、発光層上に設けられた反射電極とを有する。
透明電極には、透明体が用いられる。透明電極が陽極として使われる場合、陽極には、酸化インジウムスズ化合物(ITO)等の透明体が用いられる。
発光層は、例えば、透明電極の側から順に、正孔注入層、正孔輸送層、発光体、電子輸送層及び電子注入層を積層した構成を有する。これらのうち発光体以外の層は必要に応じて設ければよい。本実施の形態においては、発光層の発光体として、第1素子11a、第2素子11b、第3素子11c及び第4素子11dとも、全て白色に発光するものが用いられている。この場合、発光体としては、電圧を印加することにより白色光を発光するよう構成された蛍光性有機物質を含有するものを特に限定なく用いることができる。例えば、発光体として、キノリノール錯体、オキサゾール錯体、各種レーザー色素、ポリパラフェニレンビニレン等を用いることができる。
正孔注入層は、正孔注入効率を高めるためのものであると共に、リークを防止するためのバッファ層である。正孔輸送層は、発光体への正孔輸送効率を高めるためのものである。発光体は、電界をかけることにより電子と正孔との再結合が起こり、光を発生するものである。電子輸送層は、発光体への電子輸送効率を高めるためのものである。電子注入層は、電子注入効率を高めるためのものである。
反射電極は、反射層としての機能も兼ねており、できるだけ高い反射率を有するようにすることが発光効率を高める上で望ましい。特に、反射電極が陰極として使われる場合には、反射電極には、電子を注入しやすく、かつ安定性に優れた材料を用いることが好ましい。反射電極として、例えばマグネシウム、銀、アルミニウム、銀とリチウムとの合金、マグネシウムと銀との合金、アルミニウムとリチウムとの合金等が用いられる。
また、図1に示す例において、素子層14は、保護層13を更に有する。保護層13は、各有機EL素子11を光射出側とは反対側から覆い、これらを保護している。保護層13の材料は、例えば窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素のような透明体である。
次に、透過制御パネル30について説明する。透過制御パネル30は、有機EL表示装置1に入射する外光が有機EL表示装置1の内部の構造によって反射されることを抑制する層である。図1に示すように、透過制御パネル30は、素子光透過領域30bと、素子光透過領域30bよりも低い可視光透過率を有する透過制限領域30aとを有する。また、図1に示す例において、透過制御パネル30は、素子層14より光射出側に配置される。
図1に示すように有機EL表示装置1に透過制御パネル30を設けた際に、素子光透過領域30bは、有機EL素子11の少なくとも一部と向き合う。また、透過制限領域30aは、電気回路部20の少なくとも一部と向き合う。
図1に示す例において、透過制御パネル30の素子光透過領域30bは、透過層32によって構成されている。また、透過制御パネル30は、透過制限領域30aに透過制限層31を有する。透過制限層31の材料は、同じ厚みで比較した場合に、透過層32の材料よりも低い可視光透過率を有する材料である。図1に示す例において、透過層32は、透過制限領域30aに、後述する基材33が配置されている側に向かって凹む凹部32aを有している。そして、透過制限層31が、凹部32a内に形成されている。このため、透過制限領域30aにおいて、透過制限層31と透過層32とが積層されている。透過制限領域30aは、透過制限層31によって構成されていてもよい。
透過制御パネル30は、透過制限領域30aにおいて透過性を有していてもよく、透過制限領域30aにおいて透過性を有していなくてもよい。透過制御パネル30の透過制限領域30aにおける可視光透過率は、例えば1%以上90%以下である。また、透過制御パネル30の素子光透過領域30bにおける可視光透過率は、例えば70%以上100%以下である。
なお、透過制御パネル30に関して、可視光透過率とは、有機EL素子11が光を射出していく方向dL(以下、射出方向dLとも称する。)における可視光透過率である。透過制御パネル30等の可視光透過率は、例えば島津製作所製の紫外可視光分光光度計UV-3600を用いて測定することができる。なお、ここでの可視光透過率とは、光波長380nm~780nmの範囲内における平均透過率を指す。
透過制限層31の材料は、透過制限領域30aの可視光透過率を低くすることができる限り、特に限定されないが、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびブタジエン(メタ)アクリレート等の光硬化型樹脂の中に着色された光吸収粒子が分散されている組成物を挙げることができる。また光吸収粒子を分散させる代わりに顔料や染料により光吸収部全体を着色することもできる。光吸収粒子を用いる場合には、カーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではなく、映像光の特性に合わせて特定の波長を選択的に吸収する着色粒子を使用してもよい。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましく用いられる。透過制限層31の材料は、厚みが100μmの場合に1%以上90%以下の可視光透過率を有する材料である。透過層32の材料は、素子光透過領域30bの可視光透過率を高くすることができる限り、特に限定されないが、例えば紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂、熱硬化樹脂を硬化させることで形成されてもよい。透過層32が紫外線硬化樹脂を硬化して形成される場合、紫外線硬化樹脂はアクリル系樹脂を含むものでもよいし、エポキシ系樹脂を含むものでもよい。一例として、透過層32の材料は、厚みが50μmの場合に70%以上100%以下の可視光透過率を有する材料である。
図3は、図1の有機EL表示装置1を光射出面1a側から観察した場合における、駆動配線22、有機EL素子11及び基板5の位置、並びに透過制御パネル30の透過制限領域30a及び素子光透過領域30bの分布範囲を示す図である。図3において、符号20aを付した破線は、電気回路部20の輪郭を示している。図3に示す例において、素子光透過領域30bは、第1方向d1及び第2方向d2に並び、マトリックス状のパターンを有している。図1及び図3に示す例において、素子光透過領域30bは、有機EL素子11と向き合っている。回路層24のうち素子光透過領域30bと有機EL素子11とが向き合っている部分には、電気回路部20が位置していない。そして、透過制限領域30aは、電気回路部20と向き合っている。
図1に示す例において、透過制御パネル30は、透過層32のうち光射出側に配置される基材33を更に有する。基材33の材料は、基材33上に透過層32及び透過制限層31を形成することが可能であれば、特に限定されないが、例えば樹脂のフィルムによって構成されているフィルム基材である。
本実施の形態に係る有機EL表示装置1は、素子層14の、カラーフィルタ40とは反対側に配置されるバリア層4と、バリア層4の、素子層14とは反対側に配置される合金板2と、バリア層4と合金板2との間に位置する接着層3と、透過制御パネル30よりも光射出側に配置されるハードコート6とを更に備えてもよい。接着層3は、合金板2とバリア層4とを接着する層である。接着層3の材料は、合金板2とバリア層4とを接着することができる限り、特に限定されない。ハードコート6は、透過制御パネル30をはじめ、有機EL表示装置1のうちハードコート6以外の部分を保護するための層である。ハードコート6は、例えば硬化性樹脂組成物を含むハードコート層塗布液から形成することができる。硬化性樹脂組成物としては、熱硬化性樹脂組成物又は電離放射線硬化性樹脂組成物等が挙げられる。
以下、本実施の形態に係る有機EL表示装置1の作用効果について説明する。電気回路部20が、有機EL表示装置1に入射する外光を反射させる懸念がある。特に、電気回路部20が金属材料等の光をよく反射させる材料を含む場合、電気回路部20による外光の反射の影響が大きくなってしまう。
これに対し、本実施の形態に係る有機EL表示装置1は、電気回路部20の少なくとも一部と向き合う透過制限領域30aを有する透過制御パネル30を備える。透過制限領域30aによって、電気回路部20のうち透過制限領域30aと向き合う部分に到達する外光の割合を減らすことができる。また、透過制限領域30aによって、電気回路部20において反射された外光が有機EL表示装置1の外部に射出される割合を減らすことができる。以上により、電気回路部20における外光の反射に起因する悪影響を抑制することができる。
また、本実施の形態において、透過制御パネル30は、素子光透過領域30bを有している。そして、素子光透過領域30bは、複数の有機EL素子11の少なくとも一部と向き合っている。このため、有機EL素子11のうち素子光透過領域30bと向き合っている部分においては、有機EL素子11が発する光を、透過制限領域30aによって減じられることなく、有機EL表示装置1の外部に射出させることができる。このため、例えば外光の反射を低減するために円偏光板を用いた場合等と比較して、有機EL表示装置1の出光率を向上することができる。
また、特に、回路層24が素子層14より光射出側に配置される、ボトムエミッション型の有機EL表示装置1においては、電気回路部20と、有機EL表示装置1の光射出面1aとの距離が小さくなりやすい。そして、電気回路部20と光射出面1aとの距離が小さい場合、電気回路部20において、より多くの外光が反射されやすいとも考えられる。この点につき、本実施の形態では、透過制御パネル30が、電気回路部20よりも光射出側に配置され、透過制限領域30aが電気回路部20の少なくとも一部と向き合っている。これによって、ボトムエミッション型の有機EL表示装置1においても、電気回路部20における外光の反射を抑制することができる。
また、本実施の形態においては、図1に示すように、回路層24は、カラーフィルタ40より光射出側に配置される。この場合であっても、透過制御パネル30が、回路層24よりも光射出側に配置されることによって、電気回路部20における外光の反射を抑制することができる。
また、本実施の形態においては、図1に示すように、有機EL素子11及び画素部41を基準として、有機EL表示装置1の光射出面1aに対して傾斜した方向に、透過制限領域30aが配置されている。このため、透過制限領域30aによって、有機EL素子11又は画素部41から光射出面1aに対して傾斜した方向に発される光が有機EL表示装置1の外部に射出される割合を、調整することができる。これによって、例えば特定の色の光が斜め方向に射出されやすくなっている場合に、透過制限領域30aによって、当該特定の色の光が斜め方向に射出されることを抑制できる。このため、画面の斜め方向からの観察において、特定の色の光が強く斜め方向に射出されることに起因して画面上の色彩のバランスがくずれて見えてしまうことを、抑制できる。
本実施の形態に係る透過制御パネル30の製造方法は、例えば以下の通りである。まず、凹部32aを有するシート状の透過層32を形成する。透過層32は、例えば基材33の一方の側に形成される。凹部32aは、有機EL表示装置1に透過制御パネル30を設けた際、換言すれば透過制御パネル30を有機EL表示装置1に組み込んだ際に、電気回路部20の少なくとも一部と向き合うように形成される。
次に、凹部32a内に、透過制限層31を形成する。以上によって、図1に示す透過制御パネル30を製造することができる。
次に、上述の方法によって製造された透過制御パネル30を用いて有機EL表示装置1を製造する方法について説明する。まず、基板5上に電気回路部20を形成し、また電気回路部20を覆う絶縁層23を形成することによって、回路層24を形成する。次に、回路層24上に画素部41を形成し、また画素部41を覆うオーバーコート層42を形成することによって、カラーフィルタ40を形成する。次に、カラーフィルタ40上に、透明電極と、発光層と、反射電極とを順次設けて、複数の有機EL素子11を形成する。また、有機EL素子11を覆う保護層13を形成する。これによって、素子層14を形成する。次に、素子層14上にバリア層4を形成する。そして、接着層3を介してバリア層4に合金板2を接着する。また、図示しない接着層を介して、基板5のうち電気回路部20を形成した側とは反対側の面に、透過制御パネル30を接着する。また、透過制御パネル30のうち基板5に接着される側とは反対側の面上に、ハードコート6を形成する。以上によって、図1に示す有機EL表示装置1を製造することができる。
一実施の形態を具体例により説明してきたが、この具体例が一実施の形態を限定することを意図していない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施されることが可能であり、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加を行うことができる。
以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明及び以下の説明で用いる図面では、上述した具体例と同様に構成され得る部分について、上述の具体例における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
(第1の変形例)
図4は、第1の変形例における有機EL表示装置1の概略構成を示す一部断面図である。図4に示す例において、透過制限領域30aは、電気回路部20の少なくとも一部と向き合う第1領域30a1と、有機EL素子11の一部と向き合う第2領域30a2と、を有する。図4に示す例において、有機EL素子11は、電気回路部20と向き合っていない部分を有する。そして、第2領域30a2は、有機EL素子11のうち電気回路部20と向き合っていない部分と向き合っている。
図4に示す例において、第2領域30a2は第1素子11aと向き合う。本変形例に係る有機EL表示装置1は複数の第1素子11aを有しており、第2領域30a2は複数の第1素子11aと向き合う。
また、図4に示す例において、透過制限層31及び透過層32は、基材33の光射出側に配置されている。
透過制限領域30aが第2領域30a2を有することの作用効果について説明する。有機EL素子11、又はカラーフィルタ40のうち有機EL素子11と向き合っている画素部41が、有機EL表示装置1に入射する外光を反射させる懸念がある。これに対し、透過制限領域30aが有機EL素子11と向き合う第2領域30a2を有することによって、有機EL表示装置1に入射した外光が有機EL素子11および画素部41に到達することを抑制できる。これにより、有機EL素子11又は画素部41において反射されて有機EL表示装置1の外部に射出される外光を減らすことができる。
また、外光が有機EL素子11又は画素部41において反射される場合、外光は、有機EL表示装置1の外部から有機EL素子11又は画素部41に向かうときと、反射されて有機EL表示装置1の外部に向かうときとの2回、第2領域30a2を通過する。その一方で、有機EL素子11が発する光は、第2領域30a2を1回だけ通過すれば、有機EL表示装置1の外部に射出される。このため、有機EL素子11及び画素部41において反射されて有機EL表示装置1の外部に射出される外光を効率良く減らしつつ、出光率を向上することができる。
有機EL素子11及び画素部41において反射されて有機EL表示装置1の外部に射出される外光を減らす観点からは、第2領域30a2は、外光を反射させやすい有機EL素子11及び画素部41と向き合っていることが好ましい。例えば、有機EL表示装置1の外部に白色光を射出するように構成されている有機EL素子11は、外光を反射し易い。このため、例えば、第1素子11aが白色光を射出するように構成されている場合、第2領域30a2が、白色光を射出する複数の第1素子11aと向き合うことが好ましい。特に、第1素子11aと向き合う第1画素部41aが白色画素部である場合、第2領域30a2が白色画素部を介して第1素子11aと向き合うことが好ましい。
(第2の変形例)
また、透過制限領域30aが第1領域30a1と第2領域30a2とを含んでいる場合、第1領域30a1の可視光透過率と第2領域30a2の可視光透過率とが異なっていてもよい。例えば、第2領域30a2が、第1領域30a1よりも高い可視光透過率を有してもよい。この場合、第1領域30a1は、例えば0%以上5%以下の可視光透過率を有し、第2領域30a2は、例えば30%以上50%以下の可視光透過率を有する。
図5は、第2の変形例における有機EL表示装置1の概略構成を示す一部断面図である。図5に示す例において、透過制御パネル30は、透過制限層31として、第1領域30a1に第1透過制限層31aを有するとともに、第2領域30a2に第2透過制限層31bを有する。第2の変形例において、第1透過制限層31aの材料と第2透過制限層31bの材料とは同一である。第1透過制限層31a及び第2透過制限層31bの材料は、同じ厚みで比較した場合に、透過層32の材料よりも低い可視光透過率を有する材料である。そして、第2透過制限層31bの厚みは第1透過制限層31aの厚みよりも小さい。これによって、第2領域30a2が、第1領域30a1よりも高い可視光透過率を有している。
第2領域30a2が、第1領域30a1よりも高い可視光透過率を有していることによって、有機EL素子11と向き合う第2領域30a2の可視光透過率を十分に大きくして、出光率を向上することができる。また、電気回路部20と向き合う第1領域30a1の可視光透過率を十分に低くして、電気回路部20における外光の反射を抑制することができる。
図5に示す透過制御パネル30の製造方法は、例えば以下の通りである。まず、基材33の一方の側の面上に、凹部32aを有する透過層32を形成する。凹部32aは、第1底面32a1と第2底面32a2とを有するように形成される。有機EL表示装置1に透過制御パネル30を設けた際に、第1底面32a1は電気回路部20の少なくとも一部と向き合う。また、第2底面32a2は、有機EL素子11の一部と向き合う。ここで、透過層32の第1底面32a1が位置する領域における厚みは、透過層32の第2底面32a2が位置する領域における厚みよりも小さい。次に、凹部32a内に、透過制限層31を形成する。以上によって、図5に示す透過制御パネル30を製造することができる。
(第3の変形例)
また、上述の実施の形態及び各変形例においては、透過制限領域30aに透過制限層31を有する透過制御パネル30について示したが、透過制御パネル30の形態は、これに限られない。図6は、第3の変形例に係る有機EL表示装置1の透過制御パネル30の一部を、射出方向dLで見た様子示す平面図である。
図6に示す例において、透過制御パネル30は、透過制限領域30aに、透過部35及び透過部35よりも低い可視光透過率を有する透過制限部34を有する。また、透過制御パネル30の素子光透過領域30bは、透過部35によって構成されている。一例として、透過制限部34の射出方向dLにおける寸法と、透過部35の射出方向dLにおける寸法とは、等しくなっている。図6に示すように、透過制限領域30aの一部に透過制限部34が配置されることによって、透過制限領域30aにおける平均の可視光透過率が、素子光透過領域30bにおける平均の可視光透過率よりも低くなっている。
また、図6に示す例において、透過制御パネル30は、第1領域30a1及び第2領域30a2に、それぞれ透過部35及び透過制限部34を有する。そして、射出方向dLで見た際に、第1領域30a1の面積に対する第1領域30a1中の透過制限部34の面積の割合が、第2領域30a2の面積に対する第2領域30a2中の透過制限部34の面積の割合よりも大きくなっている。これによって、第2領域30a2における平均の可視光透過率が、第1領域30a1における平均の可視光透過率よりも高くなっている。
なお、第1領域30a1及び第2領域30a2が、それぞれ透過部35及び透過制限部34を有する場合、第1領域30a1及び第2領域30a2の可視光透過率は、以下のように定められる。第1領域30a1の可視光透過率は、透過部35の可視光透過率に第1領域30a1中を透過部35が占める割合を乗じた値と、透過制限部34の可視光透過率に第1領域30a1中を透過制限部34が占める割合を乗じた値との和である。また、第2領域30a2の可視光透過率は、透過部35の可視光透過率に第2領域30a2中を透過部35が占める割合を乗じた値と、透過制限部34の可視光透過率に第2領域30a2中を透過制限部34が占める割合を乗じた値との和である。
図6に示す例において、透過部35は、透過制限領域30aに、複数の開口35bを有している。開口35bは、有機EL素子11の光射出方向に透過部35を貫通している。図6に示す例において、透過部35は、複数の開口35bが配列されたメッシュ状の形状を有している。そして、透過制限部34が、開口35b内に形成されている。
透過制限部34の材料は、例えば上述した透過制限層31の材料と同様である。また、透過部35の材料は、例えば上述した透過層32の材料と同様である。
図6に示す透過制御パネル30の製造方法は、例えば以下の通りである。まず、複数の開口35bを含む開口領域35aを有する、シート状の透過部35を形成する。透過部35は、例えば基材33の一方の側に形成される。開口領域35aは、有機EL表示装置1に透過制御パネル30を設けた際、電気回路部20の少なくとも一部と向き合うように形成される。開口領域35aは、有機EL表示装置1に透過制御パネル30を設けた際に電気回路部20の少なくとも一部と向き合う第1開口領域35a1と、有機EL素子11の一部と向き合う第2開口領域35a2と、を有する。そして、透過制御パネル30を有機EL表示装置1に組み込んだ際に、以下の関係が成立する。射出方向dLで見た際に、第1開口領域35a1の面積に対する第1開口領域35a1中の開口35bの面積の割合が、第2開口領域35a2の面積に対する第2開口領域35a2中の開口35bの面積の割合よりも大きい。
次に、開口35b内に、透過部35よりも低い可視光透過率を有する透過制限部34を形成する。以上によって、図6に示す透過制御パネル30を製造することができる。
(第4の変形例)
上述の実施の形態及び各変形例においては、有機EL表示装置1が、トランジスタT等の駆動素子を含む回路層24が素子層14よりも光射出側に配置される、いわゆるボトムエミッション型の有機EL表示装置である場合について説明した。しかしながら、有機EL表示装置1の形態はこれに限定されない。図7は、第2の変形例における有機EL表示装置1の概略構成を示す一部断面図である。図7に示す例において、有機EL表示装置1は、素子層14が回路層24よりも光射出側に配置される、いわゆるトップエミッション型の有機EL表示装置となっている。図7に示す例においては、有機EL素子11からの光が射出される外部に向けて、電気回路部20、有機EL素子11及び透過制御パネル30がこの順で配置されている。なお、図示はしないが、有機EL素子11からの光が射出される外部に向けて、電気回路部20、透過制御パネル30及び有機EL素子11がこの順で配置されていてもよい。
また、上述の実施の形態及び各変形例においては、有機EL表示装置1が、各有機EL素子11を駆動する方式としてアクティブマトリクス方式を採用している例について説明した。しかしながら、有機EL表示装置1の形態はこれに限定されない。例えば、有機EL表示装置1は、有機EL素子11を駆動するためのトランジスタT等の駆動素子を設けずに、有機EL素子11の透明電極及び反射電極をそれぞれ垂直走査線、水平走査線に直結して駆動する、パッシブマトリクス方式の有機EL表示装置であってもよい。この場合、電気回路部20には、例えば垂直走査線及び水平走査線が含まれる。
また、上述の実施の形態及び各変形例においては、有機EL表示装置1が、発光層の発光体として白色に発光するものを用いた有機EL素子11とカラーフィルタ40とによって、各色の光を射出する例について説明した。しかしながら、有機EL表示装置1の形態はこれに限定されない。例えば、各色の光を射出する方法として、塗り分け方式を採用してもよいし、色変換方式を採用してもよい。各色の光を射出する方法として他の方式を採用した場合であっても、透過制御パネル30によって、電気回路部20における外光の反射を抑制することができる。また、特に第1領域30a1及び第2領域30a2を有する形態の透過制御パネル30によって、有機EL素子11における外光の反射を抑制することができる。また、有機EL表示装置1がカラーフィルタ40を備える場合には、画素部41における外光の反射を抑制することができる。このように、有機EL素子11及び画素部41における外光の反射を抑制しつつ、出光率を向上することができる。なお、塗り分け方式を採用する場合等において、有機EL表示装置1は、カラーフィルタ40を備えなくてもよい。
1 有機EL表示装置
5 基板
11 有機EL素子
13 保護層
14 素子層
20 電気回路部
21 駆動回路
22 駆動配線
23 絶縁層
24 回路層
30 透過制御パネル
30a 透過制限領域
30a1 第1領域
30a2 第2領域
30b 素子光透過領域
31 透過制限層
31a 第1透過制限層
31b 第2透過制限層
32 透過層
33 基材
34 透過制限部
35 透過部
35a 開口領域
35b 開口
T トランジスタ

Claims (16)

  1. 複数の有機EL素子と、
    前記有機EL素子の駆動に用いられる電気回路部と、
    前記電気回路部より、前記有機EL素子の光射出側に配置される透過制御パネルと、を備え、
    前記透過制御パネルは、前記有機EL素子の少なくとも一部と向き合う素子光透過領域と、前記電気回路部の少なくとも一部と向き合い前記素子光透過領域よりも低い可視光透過率を有する透過制限領域と、を有する、有機EL表示装置。
  2. 前記有機EL素子からの光が射出される外部に向けて、前記有機EL素子、前記電気回路部及び前記透過制御パネルがこの順で配置される、請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記有機EL素子からの光が射出される外部に向けて、前記電気回路部、前記有機EL素子及び前記透過制御パネルがこの順で配置される、請求項1に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記透過制限領域は、前記電気回路部の少なくとも一部と向き合う第1領域と、前記有機EL素子の一部と向き合う第2領域と、を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の有機EL表示装置。
  5. 複数の前記有機EL素子は、第1の色の光を射出するための複数の第1素子と、第2の色の光を射出するための複数の第2素子と、を少なくとも含み、
    前記第2領域は、複数の前記第1素子と向き合う、請求項4に記載の有機EL表示装置。
  6. 前記第1素子は、白色光を射出する、請求項5に記載の有機EL表示装置。
  7. 前記第1素子は、カラーフィルタに設けられた白色画素部を介して白色光を射出し、前記第2領域は、前記白色画素部を介して前記第1素子と向き合う、請求項6に記載の有機EL表示装置。
  8. 前記第2領域は、前記第1領域よりも高い可視光透過率を有する、請求項4乃至7のいずれか一項に記載の有機EL表示装置。
  9. 前記第1領域は、0%以上5%以下の可視光透過率を有し、
    前記第2領域は、30%以上50%以下の可視光透過率を有する、請求項8に記載の有機EL表示装置。
  10. 前記透過制御パネルは、前記第1領域に、第1透過制限層を有するとともに、前記第2領域に前記第1透過制限層よりも厚みの小さい第2透過制限層を有する、請求項4乃至9のいずれか一項に記載の有機EL表示装置。
  11. 前記透過制御パネルは、前記第1領域及び前記第2領域に、それぞれ透過部及び前記透過部よりも低い可視光透過率を有する透過制限部を有し、
    前記有機EL素子から光が射出していく方向で見た際、前記第1領域の面積に対する前記第1領域中の前記透過制限部の面積の割合は、前記第2領域の面積に対する前記第2領域中の前記透過制限部の面積の割合よりも大きい、請求項4乃至9のいずれか一項に記載の有機EL表示装置。
  12. 複数の有機EL素子と、前記有機EL素子の駆動に用いられる電気回路部と、を備える有機EL表示装置に設けられる透過制御パネルであって、
    前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記有機EL素子の少なくとも一部と向き合う素子光透過領域と、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記電気回路部の少なくとも一部と向き合い且つ前記素子光透過領域よりも低い可視光透過率を有する透過制限領域と、を備える、透過制御パネル。
  13. 複数の有機EL素子と、前記有機EL素子の駆動に用いられる電気回路部と、を備える有機EL表示装置に設けられる透過制御パネルの製造方法であって、
    前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記電気回路部の少なくとも一部と向き合う凹部を有する、シート状の透過層を形成する工程と、
    前記凹部内に、透過制限層を形成する工程と、を備え、
    前記透過制限層の材料は、同じ厚みで比較した場合に前記透過層の材料よりも低い可視光透過率を有する、透過制御パネルの製造方法。
  14. 前記凹部は、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記電気回路部の少なくとも一部と向き合う第1底面と、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記有機EL素子の一部と向き合う第2底面と、を有し、
    前記透過層の前記第1底面が位置する領域における厚みは、前記透過層の前記第2底面が位置する領域における厚みよりも小さい、請求項13に記載の透過制御パネルの製造方法。
  15. 複数の有機EL素子と、前記有機EL素子の駆動に用いられる電気回路部と、を備える有機EL表示装置に設けられる透過制御パネルの製造方法であって、
    前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記電気回路部の少なくとも一部と向き合い且つ複数の開口を含む開口領域を有する、シート状の透過部を形成する工程と、
    前記開口内に、前記透過部よりも低い可視光透過率を有する透過制限部を形成する工程と、を備える、透過制御パネルの製造方法。
  16. 前記開口領域は、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記電気回路部の少なくとも一部と向き合う第1開口領域と、前記有機EL表示装置に前記透過制御パネルを設けた際に前記有機EL素子の一部と向き合う第2開口領域と、を有し、
    前記有機EL素子から光が射出していく方向で見た際、前記第1開口領域の面積に対する前記第1開口領域中の前記開口の面積の割合は、前記第2開口領域の面積に対する前記第2開口領域中の前記開口の面積の割合よりも大きい、請求項15に記載の透過制御パネルの製造方法。
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