本発明の実施形態にかかる遊技機の一例として、第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機を例に挙げて説明する。
なお、この明細書において、特に断りがない限り、パチンコ遊技機の正面側を前方向、パチンコ遊技機の背面側を後方向、パチンコ遊技機を前方から見たときの左側を左方向、パチンコ遊技機を前方から見たときの右側を右方向、パチンコ遊技機の上側を上方向、パチンコ遊技機の下側を下方向、パチンコ遊技機を前方から見たときの時計回りの方向を右回り方向、その逆に反時計回りの方向を左回り方向として定義する。
第1のパチンコ遊技機および第2のパチンコ遊技機は、いずれも、デジパチと称される所謂1種タイプのパチンコ遊技機である。このうち、第1のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機である。また、第2のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示されることがなくいずれか一方のみが可変表示されるパチンコ遊技機である。
また、第3のパチンコ遊技機は、デジパチと称される所謂1種タイプの遊技機と羽根モノと称される2種タイプの遊技機とを混合した1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機である。この明細書で説明する第3のパチンコ遊技機も、第1特別図柄および第2特別図柄を有するが、この明細書では、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示されることがなくいずれか一方のみが可変表示されるものを例に挙げて説明する。ただし、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能な1種2種混合機のパチンコ遊技機を排除する趣旨ではない。
なお、この明細書において、単に「特別図柄」と称するときは、とくに言及しない限り、第1特別図柄および第2特別図柄の両方を意味するものとする。
また、本明細書でいう「可変表示」とは、例えば、図柄が変動して表示される「変動表示」、および、図柄が停止して表示される「停止表示」等の両方を含む概念であり、変動表示の開始から停止表示されるまでの動作を1回の「可変表示」と称する。変動表示している図柄が停止表示(以下、「導出」とも称する)されると、後述する特別図柄の当り判定処理(以下、「特別図柄抽選」もと称する)の結果や普通図柄の当り判定処理(以下、「普通図柄抽選」とも称する)の結果が確定する。なお、図柄が見掛け上は停止しているように見えるものの、特別図柄の当り判定処理や普通図柄の当り判定処理の結果が確定しない態様(例えば仮停止した態様)で図柄が表示される場合もあるが、このような態様は上記の変動表示に含まれる。なお、図柄が例えば仮停止した場合であっても、この時点では特別図柄の当り判定処理や普通図柄の当り判定処理の結果が確定していないため、再び図柄を変動表示させることができる。
また、この明細書において、第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機を説明するにあたり、いずれも特別図柄の数が2つ(第1特別図柄、第2特別図柄)の場合を例に挙げて説明する。ただし、第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機については、特別図柄の数は1つであっても良い。
[1.第1のパチンコ遊技機]
先ず、第1のパチンコ遊技機について説明する。
[1-1.外観構成]
図1は、第1のパチンコ遊技機を前方向右斜め上から見たときの外観を示す斜視図の一例である。図2は、第1のパチンコ遊技機を前方向右斜め上から見たときの分解斜視図の一例である。図3は、第1のパチンコ遊技機を後方向右斜め上から見たときの外観を示す斜視図の一例である。
[1-1-1.基本構成]
図1~図3に示されるように、第1のパチンコ遊技機は、外枠2、ベースドア3、ガラスドア4、皿ユニット5、発射装置6、表示装置7(図2参照)、払出ユニット8(図2、図3参照)、基板ユニット9(図2、図3参照)、および、遊技盤ユニット10(図2参照)等を備える。さらに、遊技盤ユニット10の右下部にはLEDユニット160(図2参照)が設けられている。ここでは、外枠2、ベースドア3、ガラスドア4、皿ユニット5、発射装置6、表示装置7、払出ユニット8および基板ユニット9について簡単に説明し、遊技盤ユニット10およびLEDユニット160についての詳細を後述する。なお、上記の括弧書きは、図1に図示がない構成についての参照図面を示している。
(外枠)
外枠2は、正面視略矩形状の枠体であり、前後方向に貫通する開口21を有する。この外枠2は、遊技場の島設備に固定して取り付けられる。外枠2の例えば左端部の前側には蝶番(参照符号なし)が設けられており、この蝶番には、ベースドア3が軸支されている。このようにすることで、蝶番を軸として外枠2に対してベースドア3を前方に回動させることが可能となっている。
なお、外枠2は、ベースドア3を介して、後述する払出ユニット8、基板ユニット9、表示装置7、遊技盤ユニット10、ガラスドア4および皿ユニット5等の多数の部材を支持するため、高い強度が必要とされる。その一方で、演出効果を高めることを目的として例えば表示装置7(図2参照)や遊技盤ユニット10の大型化が要求されている。そのため、外枠2を例えば薄板の金属で構成することにより、表示装置7や遊技盤ユニット10の大型化を図りつつ、高い強度を保つことができる。とくに外枠2をアルミ製にすれば、軽量化を図ることも可能となる。
(ベースドア)
ベースドア3は、裏面側に例えば払出ユニット8および基板ユニット9等が取り付けられており、これらを支持している。
ベースドア3の表面側には遊技盤ユニット10がはめ込まれる。また、ベースドア3の例えば左端部の前側には、上端部、上下方向略中央部よりも下方側の中途部、および、下端部のそれぞれに蝶番(参照符号なし)が設けられており、上端部および中途部の蝶番にガラスドア4が軸支され、中途部および下端部の蝶番に皿ユニット5がそれぞれ軸支されている。このようにすることで、蝶番を軸としてベースドア3に対してガラスドア4および皿ユニット5を一体でまたは個別に前方に回動させることが可能となっている。
また、ベースドア3の表面側の例えば右側下方には発射装置6が固定して取り付けられており、例えば上方側の左右のそれぞれには、スピーカ32(図2参照)が固定して取り付けられている。このスピーカ32からは、例えば、表示装置7に表示されるキャラクタ等の音声演出、楽曲、効果音、音声による告知、エラー報知等の演出音等が出力される。
さらに、ベースドア3の蝶番と反対側(すなわち右端部)には、施錠装置(不図示)が設けられている。この施錠装置は、外枠2に対してベースドア3を施錠したり、ベースドア3に対してガラスドア4を施錠したりする機能を備えている。
(ガラスドア)
ガラスドア4は、開口41が形成された枠状の部材である。この開口41には、透過性を有する保護ガラス43(図2参照)が後面側から取り付けられている。ガラスドア4がベースドア3に対して閉じられると、遊技盤ユニット10に形成される遊技領域105(後述の図4参照)と保護ガラス43とが対向する。このようにして、ガラスドア4がベースドア3に対して閉じられた状態で遊技領域105を前方から視認することができるとともに、遊技領域105を流下する遊技球が前方に飛び出さないようにすることができる。
なお、保護ガラス43は、複数枚(例えば2枚)のガラスを互いに間隙を有して取り付けるものであってもよいし、互いに間隙を有するように複数枚のガラスがユニット化されたものであってもよい。さらには、ユニット化されたものである場合、ガラスとガラスとの間に例えば導光板が備えられたものであってもよい。上記の保護ガラス43は、ガラス製に限られず、例えば透明樹脂製であってもよい。
また、ガラスドア4の下部には、遊技情報提供サービス(例えば、「ユニメモ(登録商標)」)の提供を受けるために例えば遊技者が操作することが可能な操作部66が設けられる。この操作部66は、遊技場の管理者等がホールメニュー画面上で操作することが可能な操作部として機能させることもできる。
また、ガラスドア4の上部には、上述したスピーカ32の前方に配置されるスピーカカバー45が設けられている。さらに、ガラスドア4の開口41の周縁部には、発光演出等に用いられる多数のLED群46が配置されており、これらのLED群46の前方にはLEDカバーが設けられている。図1および図2において図示される符号46は、厳密にいえばLEDカバーであるが、便宜上、LED群46として説明する。LED群46は、例えば、光での告知や、さまざまなバリエーションで発光演出等を行う演出用の発光手段であるが、このような発光演出等を実行できればLEDに限られず、例えば液晶やランプ等であってもよい。
(皿ユニット)
皿ユニット5は、上皿51と下皿52とをユニット化したものである。皿ユニット5は、ベースドア3の前下部であって、ガラスドア4の下方に配置される。この皿ユニット5は、例えば球詰まり等の発生時に遊技場の店員等が球詰まりを解消できるように、上述したとおり、ベースドア3に対して回動させて開閉できるように構成されている。なお、皿ユニット5は、必ずしも上皿51と下皿52とをそれぞれ設ける必要はなく、一体皿として構成してもよい。
上皿51は、遊技球を貯留可能に設けられており、上皿51に貯留された遊技球は、発射装置6から遊技領域105(後述の図4参照)に向けて発射される。上皿51には、払出口53および演出ボタン54等が設けられる。貸し出される遊技球や賞球として払い出される遊技球は、払出口53から上皿51に払い出される。演出ボタン54は、所謂「CHANCEボタン」や、「プッシュボタン」等と呼ばれるものである。演出ボタン54は、遊技者によって操作される操作機能の他、所定の演出機能を有してもよい。所定の演出機能としては、例えば特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて振動したり上方に突出するような機能が相当する。また、上記操作部66の機能を兼用するようにしてもよい。
下皿52は、主として上皿51から溢れた遊技球を貯留するためのものである。下皿52には上皿51と連通する払出口55が設けられており、上皿51から溢れた遊技球は払出口55から下皿52に払い出される。
下皿52の底面には、遊技者の操作によって開閉させることが可能な開口部(参照符号なし)が形成されている。下皿52の底面に形成された開口部を開状態にすると、下皿52に貯留されている遊技球を、下皿52の下方に載置された球箱に移すことができる。なお、所謂各台計数システムが各台に設けられている場合、球箱を必要としないだけでなく、各台計数システムで計数された遊技球を貯球し、貯球された遊技球を再び遊技に供することもできる。
(発射装置)
発射装置6は、上皿51に貯留された遊技球を、遊技領域105(後述の図4参照)に向けて発射するためのものである。発射装置6は、ベースドア3の前右下部であって、皿ユニット5の右下方に配置される。発射装置6は、パネル体61、駆動装置(不図示)および発射ハンドル62を備える。
パネル体61は、ベースドア3に対し皿ユニット5が閉じられた状態において、皿ユニット5と、ベースドア3に固定して取り付けられた発射装置6とが外観上一体となるように設けられる。
発射ハンドル62は、右回りまたは左回りに回動可能に構成されており、パネル体61の表面側に配置される。上記の駆動装置は、パネル体61の裏面側に配置され、例えば発射ソレノイド(図示せず)により構成される。遊技者によって発射ハンドル62が操作されると、駆動装置の動作により遊技球が発射される。なお、発射ハンドル62を操作する際に、右回りへの回動量(操作量)が大きいほど遊技球の発射強度が強くなる。
皿ユニット5の右下方に配置された発射装置6から発射された遊技球は、発射レール(不図示)を経てガイドレール110(後述の図4参照)に沿って円弧状に転動して遊技領域105(後述の図4参照)に打ち出される。なお、発射装置6の配置位置は、皿ユニット5の右下方に限られず、皿ユニット5の左下方であってもよい。この場合、上記の発射レールが不要となり、ガラスドア4の下方の領域を有効に利用することができ、汎用性を高めることが可能となる。
(表示装置)
表示装置7(図2参照)は、遊技に関する各種の演出画像を表示する表示領域を有するものであって、遊技パネル100の開口に上記の表示領域が臨むように取り付けられる。表示装置7は、例えば、液晶表示装置、7セグ表示装置、ドットマトリクス表示装置、エレクトロルミネッセンスで構成される表示装置等であってもよいし、プロジェクタ等の投影装置を用いて映像を投影するものであってもよい。表示装置7の表示領域には、例えば、演出用識別図柄(例えば、装飾図柄)を可変表示させて特別図柄の当り判定処理の結果を表示したり、特別図柄の当り判定処理の結果に応じた演出画像、大当り遊技状態中の演出画像、デモ演出画像、特別図柄の可変表示の保留状況を示す演出画像等が表示される。本実施例では、表示装置7が遊技盤ユニット10に取り付けられているが、表示装置7の表示領域が遊技パネル100の開口に臨むように配置されていれば、表示装置7はベースドア3に取り付けられるようにしてもよい。
なお、本実施例では、上記各種の演出画像を表示するものとして一つの表示装置7を備えているが、複数(例えば二つ)の表示装置を設けて、これら複数の表示装置を用いて演出画像を表示するようにしても良い。
(払出ユニット)
払出ユニット8(図2、図3参照)は、ベースドア3の背面側に配置されており、球通路81、払出装置82等で構成される。球通路81には、貯留タンク80(図2、図3参照)から遊技球が供給される。なお、貯留タンク80には、島設備(不図示)から遊技球が供給される。払出装置82は、払出条件が成立すると、貯留タンク80から球通路81に供給された遊技球のうち所定個数の遊技球を例えば上皿51に払い出す。また、払出ユニット8の背面側には、図3に示されるように電源スイッチ95が設けられる。
(基板ユニット)
基板ユニット9(図2、図3参照)は、ベースドア3の背面側に配置される。基板ユニット9には、各種制御基板等が設けられる。
具体的には、図3に示されるように、主制御回路200(後述の図6参照)が実装された主制御基板91、サブ制御回路300(後述の図6参照)が実装されたサブ制御基板92、遊技球の払出・発射を制御する払出・発射制御回路400(後述の図6参照)が実装された払出・発射制御基板93、および、電源を供給する電源供給回路450(後述の図6参照)が実装された電源供給基板等が基板ユニット9に設けられている。
なお、図3では、便宜上、主制御基板91、サブ制御基板92、払出・発射制御基板93および電源供給基板94を参照符号として示しているが、これらの基板は、全て、基板ケースに収容されている。
また、本実施例では、サブ制御基板92を、ワンボード基板(1つの基板に1つの制御LSIまたは複数のLSIが設けられた基板)として構成する。ただし、これに限られず、例えば、後述する表示制御回路304、音声制御回路305、LED制御回路306および役物制御回路307(いずれも後述の図6参照)等の全部または一部を別個の基板とすることで、サブ制御基板92を複数の基板で構成してもよい。
[1-1-2.遊技盤ユニット]
図4は、第1のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット10の外観を示す正面図の一例である。
図4に示されるように、遊技盤ユニット10は、主として、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域105が形成される遊技パネル100と、ガイドレール110と、遊技領域105の略中央部に配置されるセンター役物115と、第1始動口120と、一般入賞口122と、通過ゲートユニット125と、特別電動役物ユニット130と、第2始動口140A,140Bと、普通電動役物ユニット145と、小当りユニット150と、LEDユニット160と、アウト口178と、遊技盤ユニット10の後方に配置される裏ユニット(図示せず)とを備える。なお、上述したとおり、LEDユニット160については後述する。
(遊技パネル)
遊技パネル100には、表示装置7の表示領域が臨む位置に開口(参照符号なし)が形成されている。また、遊技パネル100の前面には、ガイドレール110が設けられるとともに遊技釘(参照符号なし)等が植設されている。発射装置6(図1、図2参照)から発射された遊技球は、ガイドレール110から遊技領域105に向けて飛び出し、遊技釘等と衝突して進行方向を変えながら遊技領域105の下方に向けて流下する。
また、遊技パネル100の後方には、演出効果を高めるために装飾体が設けられた裏ユニット(図示せず)が配置されている。遊技パネル100は、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できるように透明樹脂で構成されている。この場合、遊技パネル100の全部が透明部材で構成されていてもよいし、例えば、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できる部位のみが透明部材で構成されていてもよい。また、遊技パネル100を、透明部分を有さない部材(例えば木製)で構成し、一部に透明部材を設けて演出効果を高めるようにしてもよい。
なお、本実施例では、裏ユニットを正面視で視認できるように遊技パネル100が透明樹脂で構成されているが、遊技パネル100の全部を透明としてもよいし、一部のみを透明としてもよい。
(ガイドレール)
ガイドレール110は、円弧状の外レールおよび内レール(いずれも参照符号なし)により構成される。遊技領域105は、ガイドレール110によって区画(画定)される。外レールおよび内レールは、発射装置6から発射された遊技球を遊技領域105の上部に案内する機能を有する。
(センター役物)
センター役物115は、遊技パネル100の開口にはめ込まれるように構成されており、上方には円弧状のセンターレール116を備えている。遊技領域105に向けて発射された遊技球は、センターレール116によって左右に振り分けられる。
この第1のパチンコ遊技機において、遊技領域105のうち、センター役物115よりも左側の領域を左側領域106と称し、センター役物115よりも右側の領域を右側領域107と称する。左側領域および右側領域の定義は、後述する第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機についても同様である。
発射装置6によって遊技領域105に向けて発射された遊技球は、左側領域106または右側領域107を流下する。左側領域106または右側領域107を流下する遊技球は、遊技パネル100に植設された遊技釘等との衝突により、進行方向を変えながら下方へ向けて流下する。発射ハンドル62の操作量が小さい場合、発射された遊技球は左側領域106を流下する。一方、発射ハンドル62の操作量が大きい場合、発射された遊技球は右側領域107を流下する。
なお、この明細書において、発射ハンドル62の操作態様(打ち方)として、左側領域106を流下するように遊技球を発射させる打ち方を「左打ち」と称し、右側領域107を流下するように遊技球を発射させる打ち方を「右打ち」と称する。このように、遊技者によって左側領域106または右側領域107に向けて遊技球を打ち分け可能とされている。
また、センター役物115には、左側の外周縁部に、左側領域106を流下する遊技球が進入可能とされたワープ入口117が形成されている。ワープ入口117に進入した遊技球は、センター役物115に形成されたステージ118に誘導可能に構成されている。ステージ118は、表示装置7の表示領域の下方前方において遊技球が左右方向に転動可能に形成されている。なお、ステージ118は、例えば、上段側のステージおよび下段側のステージといったように、複数段で形成されていてもよい。
ステージ118の左右方向略中央の後側には、遊技球が進入可能なチャンス入口119が形成されており、チャンス入口119に進入した遊技球は、第1始動口120の直上に放出されるように構成されている。そのため、チャンス入口119に進入した遊技球は、ワープ入口117に進入しなかった遊技球や、ワープ入口117に進入したもののチャンス入口119に進入しなかった遊技球と比べて高い確率で第1始動口120に入賞(通過)するようになっている。
(第1始動口)
第1始動口120は、表示装置7の表示領域の下方に配置されており、左打された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。第1始動口120に遊技球が入賞すると、第1始動口スイッチ121(後述の図6参照)により検出される。なお、右打ちされた遊技球が第1始動口120に入賞可能であってもよい。また、上記の第1始動口120に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)な第1始動口を備えるようにしてもよい。
第1始動口スイッチ121(後述の図6参照)により第1始動口120への遊技球の入賞(通過)が検出されると、第1特別図柄にかかる各種データ(例えば、第1特別図柄の大当り判定用乱数値、第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第1特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)が抽出され、抽出された各種データは所定数(例えば最大4個)まで記憶される。記憶された各種データは、始動条件が成立すると、第1特別図柄の当り判定処理に供される。第1始動口120に遊技球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。ただし、第1始動口120への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
この明細書において、第1始動口120への遊技球の入賞を第1特別図柄の始動入賞と称し、第1特別図柄にかかる各種データ(例えば、第1特別図柄の大当り判定用乱数値、第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第1特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)を第1特別図柄の始動情報と称する。また、始動条件が成立するまで第1特別図柄の始動情報を記憶することを保留と称し、保留されている第1特別図柄の始動情報を「第1特別図柄の保留球」とも称する。第2特別図柄についても同様である。
(一般入賞口)
一般入賞口122は、遊技領域105の左下方に複数配置されており、左打された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。一般入賞口122に遊技球が入賞すると、一般入賞口スイッチ123(後述の図6参照)により検出される。
一般入賞口スイッチ123(後述の図6参照)により一般入賞口122への遊技球の入賞(通過)が検出されると、例えば4個の賞球が払い出されるが、一般入賞口122への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は4個に限られない。
また、本実施例において、一般入賞口122は、右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能となるように配置されているが、必ずしもこれに限られず、上記の一般入賞口122に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能な一般入賞口を備えてもよい。
(通過ゲートユニット)
通過ゲートユニット125は、右側領域107に配置されており、右打ちされた遊技球がほぼ通過できるように構成された通過ゲート126と、通過ゲート126への遊技球の通過を検出する通過ゲートスイッチ127(後述の図6参照)とを一体化したユニット体である。
通過ゲートスイッチ127により通過ゲート126への遊技球の通過が検出されると、普通図柄にかかる各種データ(例えば、普通図柄の当り判定用乱数値等)が抽出され、抽出された各種データは所定数(例えば最大4個)まで記憶される。記憶された各種データは、普通図柄の当り判定処理に供される。なお、通過ゲートスイッチ127により通過ゲートユニット125への遊技球の通過が検出されたとしても、賞球は払い出されない。また、通過ゲートユニット125は、右側領域107に代えてまたは加えて左側領域106に配置されていてもよい。
また、通過ゲート126を、役物連続作動装置を作動させるための契機となるように機能させてもよい。すなわち、大当りでない遊技状態(例えば通常遊技状態等)から大当り遊技状態への移行条件は、条件装置および役物連続作動装置の両方が作動することであるが、大当りであることを示す停止表示態様(図柄組合せ)が導出された際に、条件装置については作動させるものの役物連続作動装置については作動させないようにすることができる。そして、条件装置が作動していることを前提として、通過ゲート126への遊技球の通過すなわち通過ゲートスイッチ127(後述の図6参照)により遊技球が検出されたことをもって役物連続作動装置を作動させて、大当り遊技状態に移行するようにしてもよい。
この明細書において、通過ゲート126への遊技球の通過を始動通過と称し、通過ゲート126への遊技球の通過によって抽出された普通図柄にかかる各種データ(例えば、普通図柄の当り判定用乱数値等)を普通図柄の始動情報と称する。また、始動条件が成立するまで普通図柄の始動情報を記憶することを保留と称し、保留されている普通図柄の始動情報を「普通図柄の保留球」とも称する。
(特別電動役物ユニット)
特別電動役物ユニット130は、大当り用大入賞口131と、大当り用大入賞口131への遊技球の入賞(通過)を検出する大当り用大入賞口カウントスイッチ132(後述の図6参照)と、特別電動役物133とを一体化したユニット体である。特別電動役物ユニット130は、遊技領域105内の略右下部であって、通過ゲートユニット125よりも下方に配置されている。
大当り用大入賞口131は、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。ただし、これに限定されるものではなく、上記の大当り用大入賞口131に代えてまたは加えて、左打ちされた遊技球が入賞可能な大当り用大入賞口を配置したり、センター役物115の上部において遊技球が入賞可能な大当り用大入賞口を配置するようにしてもよい。
また、大当り用大入賞口131は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態に制御されているときに所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞(通過)可能となるように開放される入賞口である。大当り用大入賞口カウントスイッチ132(後述の図6参照)により大当り用大入賞口131への遊技球の入賞が検出されると、例えば10個の賞球が払い出される。ただし、大当り用大入賞口131への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は10個に限られない。
特別電動役物133は、前後方向に進退可能な特電用シャッタ134と、この特電用シャッタ134を作動させる特電用ソレノイド135(後述の図6参照)とを備える。特別電動役物133すなわち特電用シャッタ134は、大当り用大入賞口131への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、大当り用大入賞口131への遊技球の入賞(通過)が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、大当り用大入賞口131の閉鎖状態から開放状態への状態移行は、所定のラウンド数にわたって行われる。すなわち、大当り遊技状態は、大当り用大入賞口131が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を複数ラウンドにわたって行うことにより、多量の遊技球を賞球として払い出すことを可能にした遊技状態である。
(第2始動口)
本実施例では、第2始動口として、第2始動口140Aおよび第2始動口140Bが遊技領域105に配置されており、これらの第2始動口140A,140Bは、いずれも、右打された遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となっている。ただし、これに限られず、左打ちされた遊技球が第2始動口140Aまたは/および第2始動口140Bに入賞可能であってもよい。
第2始動口140Aに遊技球が入賞すると、第2始動口スイッチ141A(後述の図6参照)により検出される。また、第2始動口140Bに遊技球が入賞すると、第2始動口スイッチ141B(後述の図6参照)により検出される。第2始動口140A,140Bのいずれに遊技球が入賞したとしても、第2特別図柄の当り判定処理の契機となる。
第2始動口スイッチ141A,141B(後述の図6参照)により第2始動口140A,140Bへの遊技球の入賞(通過)が検出されると、第2特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、第2特別図柄の当り判定処理に供される。第2始動口140Aに遊技球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。一方、第2始動口140Bに遊技球が入賞すると例えば1個の賞球が払い出される。ただし、第2始動口140A,140Bへの遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
ところで、本実施例では、右打ちされたものの大当り用大入賞口131に入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には、遊技球の流下経路として上下に2つの流下経路107a,107bが形成されている。右打ちされて大当り用大入賞口131に入賞せずにさらに下流側に向けて流下した遊技球は、例えば図4に示される分岐釘108によって、上方の流下経路107aまたは下方の流下経路107bに振り分けられる。
第2始動口140Aは、上方の流下経路107aに振り分けられた遊技球が入賞可能に配置されており、上方の流下経路107aを流下する遊技球の殆どが入賞可能となっている。ただし、上方の流下経路107aを流下する遊技球の殆どが第2始動口140Aに入賞するように構成することは必須ではなく、例えば、第2始動口140Aへの入賞が殆ど期待できない構成であってもよいし、上方の流下経路107aを流下する遊技球のうち所定の期待値(例えば、概ね3分の1~5分の1)で入賞可能な構成であってもよい。なお、上方の流下経路107aを流下したものの第2始動口140Aに入賞しなかった遊技球は、アウト口178から機外に排出されるように構成されている。
第2始動口140Bは、下方の流下経路107bに振り分けられた遊技球が入賞可能に配置されているが、その詳細については普通電動役物ユニット145の説明において後述する。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット145は、下方の流下経路107b側に配置されており、遊技球が入賞(通過)することによって所定数の遊技球が賞球として払い出される入賞口と、この入賞口への遊技球の入賞を検出するスイッチと、普通電動役物146とを一体化したユニット体である。本実施例では、上記の入賞口を第2始動口140Bとし、上記のスイッチを第2始動口スイッチ141Bとしている。ただし、上記の入賞口を第2始動口140Bとすることは必須ではなく、例えば第1始動口を上記の入賞口としてもよい。
普通電動役物146は、前後方向に進退可能な普電用シャッタ147と、この普電用シャッタ147を作動させる普電用ソレノイド148(後述の図6参照)とを備える。普通電動役物146すなわち普電用シャッタ147は、第2始動口140Bへの遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、第2始動口140Bへの遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、前後方向に進退可能な上記の普電用シャッタ147に代えて、所謂電動チューリップと呼ばれる例えば一対の羽根部材からなる可動部材を採用してもよい。また、可動部材は、一対に限られず、羽根型、扉型、突出板型等を含む。
(小当りユニット)
小当りユニット150は、小当り用大入賞口151と、小当り用大入賞口151への遊技球の入賞(通過)を検出する小当り用大入賞口カウントスイッチ152(後述の図6参照)と、前後方向に進退可能な小当り用シャッタ153と、この小当り用シャッタ153を作動させることが可能な小当り用ソレノイド154とを一体化したユニット体である。
小当り用シャッタ153は、前後方向に進退させることで、小当り用大入賞口151への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、小当り用大入賞口151への遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。
小当り用大入賞口151が開放されたときに遊技球が入賞すると、入賞した遊技球が小当り用大入賞口カウントスイッチ152(後述の図6参照)に検出される。小当り用大入賞口カウントスイッチ152に遊技球が検出されると、例えば10個の賞球が払い出される。ただし、小当り用大入賞口151への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は10個に限られない。
また、小当りユニット150は、下方の流下経路107bであって普通電動役物ユニット145の下流側に配置されている。したがって、普通電動役物146の作動によって第2始動口140Bが開放されている場合、たとえ小当り用大入賞口151が開放されていたとしても、下方の流下経路107bを流下した遊技球は小当り用大入賞口151に到達する前に、上流側に設けられる第2始動口140Bに入賞するため、小当り用大入賞口151に入賞することが困難(または不可能)となる。
なお、本実施例では、大当り用大入賞口131と小当り用大入賞口151とをそれぞれ別に設けているが、これに限られず、大当り遊技制御処理の実行時に開放される大入賞口と、小当り遊技制御処理の実行時に開放される大入賞口とを、同じ大入賞口としてもよい。
(アウト口)
アウト口178は、遊技領域105に向けて発射されたものの各種入賞口(例えば、第1始動口120、第2始動口140A,140B、大当り用大入賞口131、一般入賞口122等)のいずれにも入賞しなかった遊技球を、機外に排出するためのものである。このアウト口178は、左打ちされた遊技球および右打ちされた遊技球のいずれについても機外に排出できるように、遊技領域105の最下流側に設けられている。ただし、上記のアウト口178に加えて、最下流側でない位置、例えば複数の一般入賞口122の間や普通電動役物ユニット145と小当りユニット150との間等にアウト口を設けて、遊技領域105を流下中の遊技球を機外に排出するようにしてもよい。
(裏ユニット)
裏ユニット(不図示)は、装飾体を有するものであって、上述したように、透過性のある遊技パネル100の後方側に設けられる。この裏ユニットは、サブ制御回路300(後述の図6参照)によって制御される可動役物等の演出用役物群58を備える。演出用役物群58は、表示装置7の表示領域の周囲に配置される。これらの演出用役物群58のうち少なくとも一以上の役物または役物を構成する演出用役物構成部材は、特別図柄の当り判定処理の結果にもとづいて動作可能な演出用役物として機能する。
[1-1-3.LEDユニット]
LEDユニット160は、遊技盤ユニット10の右下部であって、遊技領域105の外側に配置される(図4、図5参照)。LEDユニット160は、各種の表示部を一体化したユニット体である。
図5は、第1のパチンコ遊技機が備えるLEDユニット160を示す正面図の一例である。
図5に示されるように、LEDユニット160は、普通図柄表示部161、普通図柄用保留表示部162、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164、第1特別図柄用保留表示部165、および、第2特別図柄用保留表示部166を備える。
(普通図柄表示部)
普通図柄表示部161は、普通図柄の当り判定処理の結果を表示するものであって、普通図柄表示LED161a,161bを備える。普通図柄の可変表示を開始するための条件(以下、「普通図柄の始動条件」と称する)が成立すると、普通図柄表示LED161a,161bが交互に点灯・消灯を繰り返す普通図柄の可変表示が開始される。普通図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示が停止し、普通図柄の当り判定処理の結果が導出される。
普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当りである場合、普通図柄表示LED161a,161bの点灯・消灯の組み合わせが特定の停止表示態様となる。例えば、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当りである場合、普通図柄表示LED161aが点灯するとともに普通図柄表示LED161bが消灯する。一方、普通図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合、例えば、普通図柄表示LED161aが消灯するとともに普通図柄表示LED161bが点灯する。ただし、普通図柄の当り判定処理の結果を示す普通図柄表示LED161a,161bの停止表示態様はこれに限られない。そして、普通図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、普通電動役物146を作動させることが決定し、普電用シャッタ147が所定のパターンで開閉駆動し、第2始動口140Bへの遊技球の入賞(通過)が容易となる。
(普通図柄用保留表示部)
普通図柄用保留表示部162は、普通図柄の可変表示が保留されている場合、保留されている普通図柄の可変表示の数(以下、「普通図柄の保留数」と称する)を表示するものであって、普通図柄用保留表示LED162a,162bを備える。上記の「普通図柄の可変表示が保留されている」とは、通過ゲート126への遊技球の通過が検出されて普通図柄にかかる各種データ(例えば、普通図柄の当り判定用乱数値等)が抽出されてから、普通図柄の始動条件が成立するまでの状態をいう。なお、普通図柄の始動条件は、普通図柄が可変表示中でないこと、および、普通図柄の可変表示が保留されていること、を少なくとも全て満たす場合に成立する。
普通図柄用保留表示部162は、普通図柄用保留表示LED162a,162bの点灯・消灯の組み合わせによって普通図柄の可変表示の保留数を表示する。例えば、普通図柄の保留数が1個である場合、普通図柄用保留表示LED162aが点灯するとともに普通図柄用保留表示LED162bが消灯する。また、普通図柄の保留数が2個である場合、普通図柄用保留表示LED162a,162bの両方が点灯する。また、普通図柄の保留数が3個である場合、普通図柄用保留表示LED162aが点滅するとともに普通図柄用保留表示LED162bが点灯する。さらに、普通図柄の保留数が4個である場合、普通図柄用保留表示LED162a,162bの両方が点滅する。ただし、普通図柄の保留数を示す普通図柄用保留表示LED162a,162bの表示態様はこれに限られない。
(特別図柄表示部)
特別図柄表示部は、特別図柄の当り判定処理の結果を表示するものであって、第1特別図柄表示部163および第2特別図柄表示部164を備える。第1特別図柄表示部163は、例えば8個のLEDからなる第1特別図柄表示LED群163aを備える。同様に、第2特別図柄表示部164も、例えば8個のLEDからなる第2特別図柄表示LED群164aを備える。
第1特別図柄の可変表示を開始するための条件(以下、「第1特別図柄の始動条件」と称する)が成立すると、第1特別図柄表示LED群163aが交互または相互に点灯・消灯を繰り返す第1特別図柄の可変表示が開始される。第1特別図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過すると、第1特別図柄の可変表示が停止し、第1特別図柄の当り判定処理の結果が導出される。
第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、第1特別図柄表示部163を構成する第1特別図柄表示LED群163a(例えば8個のLED)の点灯・消灯の組み合わせが特定の停止表示態様となる。そして、第1特別図柄表示部163が特定の停止表示態様で停止表示されると、大当り遊技状態への移行が決定する。
第2特別図柄の可変表示を開始するための条件(以下、「第2特別図柄の始動条件」と称する)が成立すると、第2特別図柄表示LED群164aが交互または相互に点灯・消灯を繰り返す第2特別図柄の可変表示が開始される。第2特別図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過すると、第2特別図柄の可変表示が停止し、第2特別図柄の当り判定処理の結果が導出される。
第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、第2特別図柄表示部164を構成する第2特別図柄表示LED群164a(例えば8個のLED)の点灯・消灯の組み合わせが特定の停止表示態様となる。そして、第2特別図柄表示部164が特定の停止表示態様で停止表示されると、大当り遊技状態への移行が決定する。
(特別図柄用保留表示部)
特別図柄用保留表示部は、特別図柄の可変表示が保留されている場合、保留されている特別図柄の可変表示の数(以下、「特別図柄の保留数」と称する)を表示するものであって、第1特別図柄用保留表示部165および第2特別図柄用保留表示部166を備える。
第1特別図柄用保留表示部165は、第1特別図柄の可変表示が保留されている場合、第1特別図柄の保留数を表示するものであって、第1特別図柄用保留表示LED165a,165bを備える。「第1特別図柄の可変表示が保留されている」とは、第1始動口120への遊技球の入賞(通過)が検出されて第1特別図柄にかかる各種データ(例えば、第1特別図柄の大当り判定用乱数値、第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第1特別図柄の変動パターンの決定時に用いられる演出選択用乱数値等の各種乱数値等)が抽出されてから、第1特別図柄の始動条件が成立するまでの状態をいう。なお、第1特別図柄の始動条件については後述する。
第1特別図柄用保留表示部165は、第1特別図柄用保留表示LED165a,165bの点灯・消灯の組み合わせによって第1特別図柄の可変表示の保留数を表示する。例えば、第1特別図柄の保留数が1個である場合、第1特別図柄用保留表示LED165aが点灯するとともに第1特別図柄用保留表示LED165bが消灯する。また、第1特別図柄の保留数が2個である場合、第1特別図柄用保留表示LED165a,165bの両方が点灯する。また、第1特別図柄の保留数が3個である場合、第1特別図柄用保留表示LED165aが点滅するとともに第1特別図柄用保留表示LED165bが点灯する。さらに、第1特別図柄の保留数が4個である場合、第1特別図柄用保留表示LED165a,165bの両方が点滅する。ただし、第1特別図柄の保留数を示す第1特別図柄用保留表示LED165a,165bの表示態様はこれに限られない。
第2特別図柄用保留表示部166は、第2特別図柄の可変表示が保留されている場合、第2特別図柄の保留数を表示するものであって、第2特別図柄用保留表示LED166a,166bを備える。「第2特別図柄の可変表示が保留されている」とは、第2始動口140A,140Bへの遊技球の入賞(通過)が検出されて第2特別図柄にかかる各種データ(例えば、第2特別図柄の大当り判定用乱数値、第2特別図柄の図柄乱数値、第2特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第2特別図柄の変動パターンの決定時に用いられる演出選択用乱数値等の各種乱数値等)が抽出されてから、第2特別図柄の始動条件が成立するまでの状態をいう。なお、第2特別図柄の始動条件については後述する。
第2特別図柄用保留表示部166は、第2特別図柄用保留表示LED166a,166bの点灯・消灯の組み合わせによって第2特別図柄の可変表示の保留数を表示する。例えば、第2特別図柄の保留数が1個である場合、第2特別図柄用保留表示LED166aが点灯するとともに第2特別図柄用保留表示LED166bが消灯する。また、第2特別図柄の保留数が2個である場合、第2特別図柄用保留表示LED166a,166bの両方が点灯する。また、第2特別図柄の保留数が3個である場合、第2特別図柄用保留表示LED166aが点滅するとともに第2特別図柄用保留表示LED166bが点灯する。さらに、第2特別図柄の保留数が4個である場合、第2特別図柄用保留表示LED166a,166bの両方が点滅する。ただし、第2特別図柄の保留数を示す第2特別図柄用保留表示LED166a,166bの表示態様はこれに限られない。
[1-2.電気的構成]
次に、図6を参照して、第1のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図6は、第1のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。
図6に示されるように、第1のパチンコ遊技機は、主に、遊技の制御を行う主制御回路200と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路300と、払出・発射制御回路400と、電源供給回路450と、から構成される。
[1-2-1.主制御回路]
主制御回路200は、例えば電源投入時に実行される処理や遊技動作にかかわる処理等を制御するものであって、メインCPU201、メインROM202(読み出し専用メモリ)、メインRAM203(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路204およびバックアップコンデンサ207等を備えており、主基板ケース(不図示)内に収容されている。
メインCPU201には、メインROM202、メインRAM203および初期リセット回路204等が接続される。メインCPU201は、動作を監視するWDT(watchdog timer)や不正を防止するための機能等が内蔵されている。
メインROM202には、メインCPU201により第1のパチンコ遊技機の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。メインCPU201は、メインROM202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインRAM203には、遊技の進行に必要な各種データを記憶する記憶領域が設けられている。このメインRAM203は、メインCPU201の一時記憶領域として、種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施例においては、メインCPU201の一時記憶領域としてRAMを用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
初期リセット回路204は、メインCPU201を監視し、必要に応じてリセット信号を出力するものである。
バックアップコンデンサ207は、電断時等に、メインRAM203に格納されているデータが消失しないように一時的に電力を供給する機能を有するものである。
さらに、主制御回路200は、各種デバイス等との間で通信可能に接続されるI/Oポート205、および、サブ制御回路300に対して各種コマンドを出力可能に接続されるコマンド出力ポート206等も備える。
また、主制御回路200には、各種のデバイスが接続されている。例えば、主制御回路200には、上述した普通図柄表示部161、普通図柄用保留表示部162、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164、第1特別図柄用保留表示部165、第2特別図柄用保留表示部166、普電用ソレノイド148、特電用ソレノイド135、および、小当り用ソレノイド154等が接続されている。また、主制御回路200には、これらの他、性能表示モニタ170およびエラー報知モニタ172等も接続されている。主制御回路200は、I/Oポート205を介して信号を送信することにより、これらのデバイスの動作を制御することができる。
性能表示モニタ170には、メインCPU201の制御により性能表示データや後述する設定値等が表示される。性能表示データは、例えば、所定数(例えば60000個)の遊技球の発射に対して大当り遊技状態以外の遊技状態で払い出された遊技球の割合を示すデータであり、ベース値とも呼ばれる。
エラー報知モニタ172には、エラーコードが表示される。また、エラー報知モニタ172には、エラーコードの他に、例えば後述する設定機能付きのパチンコ遊技機であれば、設定変更処理中であることを示す設定変更中コード、設定確認処理中であることを示す設定確認中コード等を表示することもできる。なお、設定変更中コードとしては、特別図柄表示装置において通常では表示することのない図柄(例えば、設定変更中であることを示す設定変更図柄)を表示するようにしてもよい。
また、主制御回路200には、第1始動口スイッチ121、第2始動口スイッチ141A,141B、通過ゲートスイッチ127、大当り用大入賞口カウントスイッチ132、一般入賞口スイッチ123および小当り用大入賞口カウントスイッチ152等も接続されている。これらのスイッチが検出されると、検出信号がI/Oポート205を介して主制御回路200に出力される。
さらに、主制御回路200には、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示する機能等を有する呼出装置(不図示)、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ186にデータ送信する際に用いる外部端子板184、後述する設定機能付きのパチンコ遊技機であれば設定値を変更したり確認したりする際に操作される設定キー174、メインRAM203に格納されるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアすることが可能なバックアップクリアスイッチ176等が接続されている。本実施例において、バックアップクリアスイッチ176は、後述する設定値を変更する際のスイッチも兼用しているが、これに限られず、設定値を変更するための設定スイッチを設けるようにしてもよい。
また、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176は、遊技場の管理者以外の第三者(例えば遊技者)が容易に触ることができないように、所定のケース内に収容されていることが好ましい。「所定のケース内」には、当該ケースを開放しないと設定キー174やバックアップクリアスイッチ176に接触できない構成のものだけでなく、当該ケースの設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の対応箇所にのみ切欠きが設けられ、遊技場の管理者が管理する鍵を使用して島設備からパチンコ遊技機を回動させて背面を露出させたときに、遊技場の管理者が設定キー174または/およびバックアップクリアスイッチ176に接触できるように構成されているものも含まれる。
なお、本実施例では、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176は、主制御回路200に接続されているが、これに限られず、例えば、払出・発射制御回路400や電源供給回路450に接続されるような構成にしてもよい。この場合にもまた、遊技場の管理者以外の第三者が設定キー174やバックアップクリアスイッチ176に容易に接触できないようにすることが好ましい。
[1-2-2.サブ制御回路]
サブ制御回路300は、サブCPU301、プログラムROM302、ワークRAM303、表示制御回路304、音声制御回路305、LED制御回路306、役物制御回路307およびコマンド入力ポート308等を備える。サブ制御回路300は、主制御回路200からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。なお、図6には示されていないが、サブ制御回路300には、遊技者が操作可能な演出ボタン54(図1参照)等も接続されている。
プログラムROM302には、サブCPU301により第1のパチンコ遊技機の遊技演出を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。サブCPU301は、プログラムROM302に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU301は、主制御回路200から送信される各種のコマンドに従って、遊技演出にかかる制御を行う。
ワークRAM303は、サブCPU301の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
表示制御回路304は、表示装置7における表示制御を行うための回路である。表示制御回路304は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)や、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データを一時的に格納するフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を備える。
表示制御回路304は、サブCPU301からの画像表示命令に応じて、表示装置7に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。なお、表示装置7に表示させるための画像データには、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の、遊技に関する各種の画像データが含まれる。
そして、表示制御回路304は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで表示装置7に供給する。表示装置7に画像信号が供給されると、表示装置7に当該画像信号に関する画像が表示される。こうして、表示制御回路304は、表示装置7に遊技に関する画像を表示させる制御を行うことができる。
音声制御回路305は、スピーカ32から発生させる音声に関する制御を行うための回路である。音声制御回路305は、音声に関する制御を行う音源ICや、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する)等を備える。
音源ICは、スピーカ32から出力される音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU301からの音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変換した音声信号をAMPに供給する。AMPは、スピーカ32から出力される音声や効果音等の信号を増幅させるものである。
LED制御回路306は、装飾LED等を含むLED群46の制御を行うための回路である。LED制御回路306は、LED制御信号を供給するためのドライブ回路や、複数種類のLED装飾パターンが記憶されている装飾データROM等を備える。
役物制御回路307は、各役物(例えば、演出用役物群58のうちの一または複数の役物)の動作を制御するための回路である。役物制御回路307は、各役物に対して、駆動信号を供給するための駆動回路や動作パターンが記憶されている役物データROM等を備える。
また、役物制御回路307は、サブCPU301からの役物作動命令に応じて、役物データROMに記憶されている複数の動作パターンから一つの動作パターンを選択する。そして、選択した動作パターンを役物データROMから読み出し、読み出した動作パターンに対応する駆動信号を供給することにより、各役物の機械的な動作を制御する。また、点灯回路は、サブCPU301からの点灯命令に基づいて、役物データROMに記憶されている複数の点灯パターンから一つの点灯パターンを選択する。そして、選択した点灯パターンを役物データROMから読み出し、読み出した点灯パターンに対応する点灯制御信号を供給することにより、各役物の点灯動作を制御する。
コマンド入力ポート308は、コマンド出力ポート206と接続されており、主制御回路200から送信された各種コマンドを受信するものである。
払出・発射制御回路400は、賞球や貸球の払い出しを制御するものであり、この払出・発射制御回路400には、遊技球を払い出すことが可能な払出装置82、遊技球を発射させることが可能な発射装置6、球貸しにかかる制御を実行可能なカードユニット180等が接続されている。
払出・発射制御回路400は、主制御回路200から送信される賞球制御コマンドを受信すると、払出装置82に対して所定の信号を送信し、払出装置82に遊技球を払い出させる制御を行う。
カードユニット180には、球貸し操作パネル182が接続されている。球貸し操作パネル182には、球貸しを受けるための球貸しボタンや、キャッシュデータが記憶されている球貸しカードの返却を受けるための貸出返却ボタン(いずれも不図示)が設けられている。例えば遊技者によって球貸し操作が行われると、球貸し操作に応じた貸し球制御信号がカードユニット180に送信される。払出・発射制御回路400は、カードユニット180から送信された貸し球制御信号に基づいて、払出装置82に遊技球を払い出させる制御を行う。なお、操作パネル182は、パチンコ遊技機側に設けられることが多いが、カードユニット180側に設けられてもよい。
また、払出・発射制御回路400は、発射ハンドル62が時計回りの方向へ回動操作されたことに基づいて、その回動角度(回動量)に応じて発射ソレノイド(図示せず)に電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
電源供給回路450は、遊技に際して必要な電源電圧を、主制御回路200、サブ制御回路300、払出・発射制御回路400等に供給するために作成する電源回路である。
電源供給回路450には、電源スイッチ95等が接続されている。電源スイッチ95は、パチンコ遊技機(より詳しくは、主制御回路200、サブ制御回路300、払出・発射制御回路400等)に必要な電源を供給するときにオン操作するものである。
[1-3.遊技フロー]
次に、図7を参照して、第1のパチンコ遊技機の遊技フローについて説明する。図7は、第1のパチンコ遊技機の遊技フローの一例である。なお、図7に示される遊技フローは、制御上のフローではなく、外観で把握できるフローである。
図7に示されるように、パチンコゲームでは、遊技者等のユーザー操作により遊技球が発射され、その遊技球が各種入賞口(例えば、第1始動口120等)に入賞した場合に遊技球の払出制御処理が行われる。パチンコゲームには、特別図柄を用いる特別図柄ゲームと、普通図柄を用いる普通図柄ゲームとが含まれる。特別図柄ゲームとは、例えば、始動口120,140A,140Bへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄の当り判定処理を実行し、大当り遊技状態に移行させるか否か等を決定するゲームである。また、普通図柄ゲームとは、例えば、通過ゲート126への遊技球の通過に基づいて普通図柄の当り判定処理を実行し、普通電動役物146を作動させて入賞口(本実施例では第2始動口140B)を開放状態とするか否か等を決定するゲームである。なお、この明細書において、「特別図柄ゲーム」を「遊技」と称する場合もあるが、「遊技」は広い概念で用いられる用語であり、例えば、普通図柄ゲームや演出ボタン54等の操作部(例えば図1参照)を使用する演出上のゲーム等も「遊技」に含まれる。
また、この明細書において、特別図柄の可変表示が開始されてから、この可変表示が終了して特別図柄の当り判定処理の結果が確定表示(導出)されるまで(より詳しくは、特別図柄確定時間が経過するまで)を1回の特別図柄ゲームとする。ただし、特別図柄の当り判定処理の結果が導出された後、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御された場合は、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了までを1回の特別図柄ゲームとする。
特別図柄ゲームにおいて大当りを示す停止表示態様が第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出されると、大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態では、特別電動役物133の作動によって大当り用大入賞口131が所定時間(例えば最大30000msec)にわたって開放状態となるラウンド遊技が実行され、大当り用大入賞口131への入賞可能性が相対的に高められる。
また、普通図柄ゲームにおいて普通図柄当りを示す停止表示態様が普通図柄表示部161に導出されると、普通電動役物146の作動によって入賞口(例えば、本実施例では第2始動口140B)が開放状態となり、例えば第2始動口140Bへの入賞可能性が相対的に高められる。
なお、パチンコゲームにおいて実行可能なゲームは、特別図柄ゲームおよび普通図柄ゲームに限られず、これらとは別の新たなゲームを実行可能であってもよい。
以下、特別図柄ゲームおよび普通図柄ゲームの遊技フローの概要を説明する。
[1-3-1.特別図柄ゲーム]
図7に示されるように、特別図柄ゲームには、主として、第1始動口120または第2始動口140A,140Bへの入賞(通過)があった場合に行われる特別図柄始動入賞処理、および、特別図柄の始動条件が成立したことに基づいて行われる特別図柄制御処理、等が含まれる。
第1始動口120または第2始動口140A,140Bへの遊技球の入賞があった場合、特別図柄始動入賞処理が行われる。この特別図柄始動入賞処理では、特別図柄用の各種カウンタ(例えば、大当り判定用カウンタ、図柄決定用カウンタ等)から特別図柄にかかる各種データ(例えば、大当り判定用乱数値、図柄乱数値、リーチ判定用乱数値、および、演出選択用乱数値等の各種乱数値等)がそれぞれ抽出(取得)される。抽出された各乱数値は始動情報として保留される。この特別図柄始動入賞処理は、特別図柄制御処理の実行中であっても行われる。
また、特別図柄制御処理では、特別図柄の始動条件が成立したか否かが判定される。特別図柄の始動条件が成立すると、特別図柄の大当り判定用カウンタから抽出された大当り判定用乱数値を参照し、「大当り」であるか否かを判定する特別図柄の当り判定処理が行われる。その後、停止図柄を決定する停止図柄決定処理が行われる。停止図柄決定処理では、特別図柄の図柄決定用カウンタから抽出された図柄決定用乱数値と、特別図柄の当り判定処理の結果とを参照し、停止表示させる特別図柄が決定される。
なお、本実施例では、確変フラグがオンであれば確変制御が実行される。上記の特別図柄の当り判定処理では、確変フラグがオフの場合は相対的に低い確率で「大当り」であると判定され、確変フラグがオンの場合は相対的に高い確率で「大当り」であると判定される。以下、この明細書において、「大当り」であると判定される確率を「大当り確率」と称する。
なお、確変フラグは、メインRAM203に格納される管理フラグの一つであり、確変制御を実行するか否かを管理するためのフラグである。確変フラグがオンの場合、確変制御が実行される遊技状態(例えば、本実施例では高確時短遊技状態や高確非時短遊技状態)において遊技が進行する。一方、確変フラグがオフの場合、確変制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊技状態や低確時短遊技状態)において遊技が進行する。
次いで、特別図柄の変動パターン決定処理が行われる。この処理では、変動パターン決定用カウンタから乱数値を抽出し、その乱数値と、上述した特別図柄の当り判定処理の結果と、上述した停止表示させる特別図柄とを参照し、特別図柄の変動パターン(可変表示パターン)が決定される。そして、特別図柄の変動パターン決定処理の結果に基づいて特別図柄の可変表示制御処理が行われる。
特別図柄の変動パターンが決定されると、次に演出パターンを決定するための演出パターン決定処理が行われる。そして、演出パターン決定処理の結果に基づいて、表示装置7の表示領域に表示される例えば装飾図柄やキャラクタ演出等の表示演出、および、スピーカ32から出力される音声や効果音等の音演出等の演出制御処理が行われる。なお、演出制御処理はサブCPU301によって行われる。
そして、特別図柄の可変表示制御処理および演出制御処理が終了し、大当りである場合、大当り遊技制御処理が行われる。大当り遊技制御処理は、大当り遊技状態において実行される処理である。大当り遊技状態が終了すると、特別図柄ゲームが終了し、大当りでない遊技状態への遊技状態移行制御処理が行われる。この場合、大当りの種類に応じて遊技状態が移行する。例えば、確変フラグおよび時短フラグのいずれもがオンにセットされる大当り種類である場合、大当り遊技状態の終了後、確変時短遊技状態に移行する。
一方、大当りでないすなわちハズレである場合、特別図柄ゲームが終了する。なお、図7には示されていないが、小当りである場合、小当り遊技制御処理が行われる。
そして、特別図柄の始動条件が成立する都度、上述した特別図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
なお、特別図柄制御処理中に始動口120,140A,140Bへの遊技球の入賞があった場合、特別図柄始動入賞処理が実行される。また、始動口120,140A,140Bへの遊技球の入賞時に抽出される特別図柄の始動情報(例えば、大当り判定用乱数値、特別図柄の図柄乱数値、リーチ判定用乱数値、および、演出選択用乱数値等の各種乱数値等の各種データ)を、特別図柄の始動条件が成立するまで保留する。
また、第1のパチンコ遊技機では、第1特別図柄の始動情報の4個と第2特別図柄の始動情報の4個とで合計最大8個まで特別図柄の始動情報を保留することができるが、保留できる特別図柄の始動情報の数はこれに限られない。例えば、第1特別図柄の始動情報を第2特別図柄の始動情報よりも多く保留できるようにしてもよいし、第2特別図柄の始動情報を第1特別図柄の始動情報よりも多く保留できるようにしてもよい。
また、図7には示されていないが、特別図柄が始動入賞してから特別図柄の始動条件が成立するまでの間に、始動口120,140A,140Bへの遊技球の入賞(通過)時に抽出された始動情報に基づいて当落(「大当り」当選の有無)や変動パターンを特別図柄の当り判定処理に先だって判定する先読み判定を行い、この先読み判定の結果に基づいて所定の演出を行う先読み演出機能を備えるようにしてもよい。なお、上記の先読み判定は、始動口120,140A,140Bへの遊技球の入賞によって抽出された始動情報が保留される前に行ってもよいし、保留された後に行ってもよい。
[1-3-2.普通図柄ゲーム]
図7に示されるように、普通図柄ゲームには、主として、通過ゲート126への遊技球の通過があった場合に行われる普通図柄始動通過処理、および、普通図柄の始動条件が成立したことに基づいて行われる普通図柄制御処理、等が含まれる。
通過ゲート126への遊技球の通過があった場合、普通図柄始動通過処理が実行される。この普通図柄始動通過処理では、普通図柄用の当り判定用カウンタから普通図柄の始動情報(例えば、普通図柄の当り判定用乱数値等)を抽出(取得)し、抽出した始動情報を保留する。
また、普通図柄制御処理では、メインCPU201は、普通図柄の始動条件が成立したか否かを判定する。普通図柄の可変表示を開始する場合、メインCPU201は、普通図柄用の当り判定用カウンタから抽出された普通図柄の当り判定用乱数値を参照し、「普通図柄当り」とするか否かの普通図柄の当り判定処理を実行し、その後、変動パターン決定処理を実行する。この処理では、普通図柄の当り判定処理の結果が参照され、普通図柄の変動パターンが決定される。
次いで、メインCPU201は、普通図柄当り判定処理の結果、および、決定された普通図柄の変動パターンを参照し、普通図柄の可変表示の制御を行う可変表示制御処理、および、所定の演出を行う演出制御処理を実行する。なお、演出制御処理は実行されない場合もある。
そして、普通図柄の可変表示制御処理および演出制御処理が終了すると、メインCPU201は、「普通図柄当り」を示す普通当り図柄が普通図柄表示部161(図6参照)に導出されたか否かを判定する。普通当りを示す停止表示態様が導出されたと判定すると、メインCPU201は、普通図柄当り遊技制御処理を実行する。この普通図柄当り遊技制御処理では、普通電動役物146(図4、図6参照)が作動し、入賞口(例えば、本実施例では例えば第2始動口140B(図4参照))への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態となる。一方、普通当りを示す停止表示態様が導出されなかったと判定すると、メインCPU201は、普通図柄当り遊技制御処理を実行せず、普通図柄制御処理を終了する。
なお、時短制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊技状態)では、普通当りを示す停止表示態様が導出される確率を0にしてもよい。時短制御は、時短制御が実行されていないときと比べて、特別図柄の可変表示時間を短縮させる特図短縮制御、および、普通電動役物146を作動させて入賞口(本実施例では例えば第2始動口140B)を開放状態とする頻度を高める電サポ制御、のうち少なくともいずれか一方が行われる制御が相当する。この時短制御は、特図短縮制御および電サポ制御の両方を行う制御としてもよいし、特図短縮制御および電サポ制御のうちいずれか一方のみを行う制御としてもよい。
そして、普通図柄の始動条件が成立する都度、上述した普通図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
なお、普通図柄制御処理中に通過ゲート126への遊技球の通過があった場合、普通図柄始動通過処理が実行される。また、通過ゲート126への遊技球の通過時に抽出される普通図柄の始動情報(例えば、普通図柄の当り判定用乱数値等)を、普通図柄の始動条件が成立するまで保留する。
なお、普通図柄の可変表示の開始は保留された順に行われ、普通図柄の始動条件が成立すると、保留されている普通図柄の始動情報のうち最先で保留された始動情報についての可変表示を実行する。
なお、各種乱数値(例えば、第1特別図柄の大当り判定用乱数値、第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、第2特別図柄の大当り判定用乱数値、第2特別図柄の図柄乱数値、第2特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、普通図柄の当り判定用乱数値等)の抽出方式は、メインCPU201によりプログラムを実行することによって所定の範囲(幅)内で乱数値を生成するソフト乱数方式を用いてもよいし、所定周期で乱数が更新される乱数発生器におけるカウンタから乱数値を抽出するハード乱数方式を用いてもよい。
[1-4.基本仕様]
次に、図8~図12を参照して、第1のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。
なお、第1のパチンコ遊技機では、確変制御および時短制御のいずれも実行されない通常遊技状態、確変制御および時短制御の両方が実行される高確時短遊技状態、確変制御は実行されるものの時短制御が実行されない高確非時短遊技状態、並びに、確変制御は実行されないものの時短制御が実行される低確時短遊技状態が用意されており、メインCPU201は、これらの遊技状態のうちいずれかの遊技状態において遊技を進行させることが可能となっている。ただし、メインCPU201の制御によって進行される遊技状態はこれに限られず、通常遊技状態、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態のうちいずれかの遊技状態については進行されないようにしてもよい。例えば、通常遊技状態、高確時短遊技状態および低確時短遊技状態のうちいずれかの遊技状態において遊技が進行するようにし、高確非時短遊技状態において遊技が進行しないようにする等してもよい。
本実施例において、通常遊技状態では左打ちが推奨され、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態では右打ちが推奨される。サブCPU301は、推奨される打ち方を、例えば表示装置7の表示領域に表示する制御を実行する。
[1-4-1.設定値毎の大当り確率]
図8は、第1のパチンコ遊技機における設定値毎の大当り確率(概算)を示すテーブルの一例である。図8に示されるように、第1のパチンコ遊技機では、上述の設定キー174やバックアップクリアスイッチ176(いずれも図6参照)等を用いて、例えば設定1~設定6といった複数の設定値のうちいずれか一の設定値にセットすることができる。このような設定機能付きパチンコ遊技機の場合、大当り確率は設定値に応じて異なっており、メインCPU201は、セットされた設定値に基づいて特別図柄の当り判定処理を実行する。
具体的には、確変制御が実行されない確変フラグがオフの遊技状態(本実施例では例えば通常遊技状態および低確時短遊技状態)における大当り確率は、第1特別図柄の当り判定処理および第2特別図柄の当り判定処理のいずれが実行された場合であっても、例えば、設定1で約319分の1、設定2で約314分の1、設定3で約309分の1、設定4で約304分の1、設定5で約299分の1、設定6で約294分の1となっている。また、確変制御が実行される確変フラグがオンの遊技状態(本実施例では例えば高確時短遊技状態および高確非時短遊技状態)における大当り確率は、設定1で約77分の1、設定2で約76分の1、設定3で約75分の1、設定4で約74分の1、設定5で約73分の1、設定6で約72分の1となっている。なお、小当り確率については図8に示されていないが、設定値に応じて異なるようにしてもよいし、設定1~設定6で共通の確率としてもよい。
また、本実施例では、全ての設定値においてそれぞれ大当り確率が異なっているが、これに限定されず、例えば、設定1と設定2とで共通の大当り確率、設定3と設定4とで共通の大当り確率、設定5と設定6とで共通の大当り確率といったように、複数の設定値で大当り確率を同じにしてもよい。
また、本実施例では、設定値に応じて大当り確率が異なっているが、遊技者にとっての有利度合いが設定値に応じて異なれば、設定値に応じて異なる対象が必ずしも大当り確率に限定されない。例えば、特定の入賞口に遊技球が入賞すると大当り遊技状態に制御されるようなパチンコ遊技機であれば、設定値に応じて特定の入賞口への入賞確率を異ならせるようにしてもよい。なお、パチンコ遊技機を、設定機能付きパチンコ遊技機とすることは必須ではない。
[1-4-2.特別図柄の当り判定テーブル]
図9は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。なお、図9に示される特別図柄の当り判定テーブルは、図8に示される設定1の場合を一例として示したものである。
特別図柄の当り判定テーブルは、特別図柄の当り判定処理において参照されるテーブル、すなわち、第1始動口120または第2始動口140A,140Bに遊技球が入賞した際に取得される大当り判定用乱数値に基づいて「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を抽選により決定する際に参照されるテーブルである。なお、本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理における抽選対象は「大当り」および「ハズレ」のみである。これに対し、第2特別図柄の当り判定処理における抽選対象は「大当り」、「小当り」および「ハズレ」である。ただし、第1特別図柄の当り判定処理における抽選対象に「小当り」を含めるようにしてもよい。
大当り判定用乱数値は、上述したとおり、特別図柄の当り判定処理に用いられる乱数値である。本実施例において、大当り判定用乱数値は、0~65535(65536種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理において、抽出された大当り判定用乱数値に基づいて「大当り」または「ハズレ」に決定される。第1特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの値(0または1)毎に、「大当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する大当り判定値データとの関係、および、「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定されている。
なお、本明細書において、確変フラグの値が「0」の場合、確変フラグがオフであり、確変フラグの値が「1」の場合、確変フラグがオンである。
また、第2特別図柄の当り判定処理において、抽出された大当り判定用乱数値に基づいて「大当り」、「小当り」または「ハズレ」に決定される。第2特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの値(0または1)毎に、「大当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する大当り判定値データとの関係、「小当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する小当り判定値データとの関係、および、「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定される。
本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~204のいずれかである場合は「大当り」と判定され、当落判定値データは「大当り判定値データ」に決定される。また、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~204のいずれでもない場合は「ハズレ」と判定され、判定値データは「ハズレ判定値データ」に決定される。
また、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~850のいずれかである場合は「大当り」と判定され、判定値データは「大当り判定値データ」に決定される。また、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~850のいずれでもない場合、「ハズレ」と判定され、判定値データは「ハズレ判定値データ」に決定される。
同様に、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~204のいずれかである場合は「大当り」と判定され、判定値データは「大当り判定値データ」に決定される。また、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数値が205~22049のいずれかである場合は「小当り」と判定され、判定値データは「小当り判定値データ」に決定される。さらに、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~22049のいずれでもない場合は「ハズレ」と判定され、判定値データは「ハズレ判定値データ」に決定される。
また、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~850のいずれかである場合は「大当り」と判定され、判定値データは「大当り判定値データ」に決定される。また、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が851~22695のいずれかである場合は「小当り」と判定され、判定値データは「小当り判定値データ」に決定される。さらに、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~22695のいずれでもない場合は「ハズレ」と判定され、判定値データは「ハズレ判定値データ」に決定される。
[1-4-3.特別図柄判定テーブル]
図10は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、第1始動口120または第2始動口140A、140Bに遊技球が入賞した際に取得される特別図柄の図柄乱数値と先述の当落判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。「当り時選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであった場合に、大当り種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図10に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が0または1である場合、当り時選択図柄コマンドとして「z0」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA1」が選択される。また、第1特別図柄の図柄乱数値が2~9のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z1」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA1」が選択される。また、第1特別図柄の図柄乱数値が10~59のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z2」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA2」が選択される。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が60~99のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z3」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA2」が選択される。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、当り時選択図柄コマンドは選択されず、図柄指定コマンドは「zA3」が選択される。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~29のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z4」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA4」が選択される。また、第2特別図柄の図柄乱数値が30~59のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z5」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA5」が選択される。さらに、第2特別図柄の図柄乱数値が60~99のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z6」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA5」が選択される。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として小当り判定値データが得られた場合、特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、当り時選択図柄コマンドとして「z7」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA6」が選択される。
なお、第2特別図柄の当り判定処理の結果として小当り判定値データが得られると、メインCPU201は、小当り遊技制御処理を実行する。小当り遊技制御処理では、例えば小当り用シャッタ153(図6参照)を作動させて、小当り用大入賞口151(図4参照)への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態となる制御を実行し、賞球が払い出され得る。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」であった場合、特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、当り時選択図柄コマンドは選択されず、図柄指定コマンドは「zA7」が選択される。
なお、本実施例では、特別図柄の当り判定テーブル(図9参照)を参照して、抽出された大当り判定用乱数値に基づいて当落判定値データを決定し、その後、特別図柄判定テーブル(図10参照)を参照して、特別図柄の図柄乱数値に基づいて当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを決定するといった所謂2段階抽選を行うようにしているが、これに限られない。例えば、抽出された大当り判定用乱数値と特別図柄の図柄乱数値とに基づいて、特別図柄の当落、当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを決定するといった所謂1段階抽選を行うようにしてもよい。
[1-4-4.大当り種類決定テーブル]
図11は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている大当り種類決定テーブルの一例である。大当り種類決定テーブルは、特別図柄の図柄乱数値に対応して決定される当り時選択図柄コマンドに応じて、大当り遊技状態において実行されるラウンド数、確変フラグの値、確変回数、時短フラグの値、および、時短回数等、大当りの種類を決定する際に参照される。
なお、本明細書において、確変フラグの場合と同様に、時短フラグの値が「0」の場合が時短フラグオフであり、時短フラグの値が「1」の場合が時短フラグオンである。
本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であった場合、大当り種類は次のとおり決定される。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z0」の場合、ラウンド数が「10」、確変フラグがオン、確変回数が「10000」、時短フラグがオフに決定される。また、当り時選択図柄コマンドが「z1」の場合、ラウンド数が「10」、確変フラグがオン、確変回数が「10000」、時短フラグがオン、時短回数が「10000」に決定される。また、当り時選択図柄コマンドが「z2」の場合、ラウンド数が「4」、確変フラグがオン、確変回数が「10000」、時短フラグがオン、時短回数が「10000」に決定される。さらに、当り時選択図柄コマンドが「z3」の場合、ラウンド数が「4」、確変フラグがオフ、時短フラグがオン、時短回数が「50」に決定される。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であった場合、大当り種類は次のとおり決定される。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z4」の場合、ラウンド数が「10」、確変フラグがオン、確変回数が「10000」、時短フラグがオフに決定される。また、当り時選択図柄コマンドが「z5」の場合、ラウンド数が「10」、確変フラグがオン、確変回数が「10000」、時短フラグがオン、時短回数が「10000」に決定される。さらに、当り時選択図柄コマンドが「z6」の場合、ラウンド数が「10」、確変フラグがオフ、時短フラグがオン、時短回数が「50」に決定される。
ただし、図11に示される大当りの種類は一例であって、これに限られない。なお、確変フラグの値が「0」に決定される場合、確変回数は決定されないが、確変制御が実行されないという意味で確変回数が「0」にセットされるようにしてもよい。
なお、確変回数の「10000」は、大当り遊技状態終了後の遊技状態において実行される特別図柄の当り判定処理において大当りであると判定される(すなわち次回大当り)まで、確変制御を継続して実行できる趣旨である。
[1-4-5.特別図柄の変動パターンテーブル]
図12は、第1のパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例であって、(A)低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル、(B)高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルである。なお、図12中の「演出内容」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。メインCPU201は、第1始動口120への遊技球の入賞に基づくときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口140A,140Bへの遊技球の入賞に基づくときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
左打ちが推奨される通常遊技状態では、例えば図12(A)に示される低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定される。
一方、右打ちが推奨される遊技状態、すなわち、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態または低確時短遊技状態では、例えば図12(B)に示される高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定される。
図12(A)および(B)に示されるように、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の種別、特別図柄の当り判定処理の結果(当落)、リーチ判定用乱数値、および、演出選択用乱数値に基づいて決定される。ただし、これに限られず、上記のいずれかに代えてまたは加えて他の値等に基づいて決定されるようにしてもよい。
なお、リーチ判定用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出され、演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定した場合、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定した場合と比べて、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が大きい。とくに、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する場合、第2特別図柄は、例えば概ね600000msec(例えば、長変動A~C)と極めて長時間にわたって可変表示が行われる。一方、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する場合、第2特別図柄は、例えば1000msec(例えば、超速変動)と極めて短時間だけ可変表示が行われる。
メインCPU201は、決定した変動パターン情報をサブCPU301に送信する。サブCPU301は、メインCPU201から送信された変動パターン情報に基づいて、表示装置7の表示領域に表示される表示演出や、スピーカ32から出力される音演出を制御する。
なお、図12には示されていないが、設定値毎に、例えば演出選択用乱数値の範囲を変えて、決定される特別図柄の変動パターン(可変表示時間)が異なるようにしてもよい。
また、本実施例では、例えば通常遊技状態では低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定し、例えば高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態または低確時短遊技状態では高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定するようにしたが、これに限られない。
[1-5.主制御処理]
次に、図13~図39を参照して、主制御回路200のメインCPU201により実行される各種処理(各種モジュール)の内容について説明する。
[1-5-1.主制御メイン処理]
次に、図13~図16を参照して、メインCPU201により実行されるメイン処理(主制御メイン処理)について説明する。図13~図16は、第1のパチンコ遊技機における主制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、電断信号がHighレベルであるか否かを判定する(S11)。なお、図示しないが、メインCPU201は、スタックポインタの設定や割込みベクタテーブルのアドレスの設定をS11に先だって行うことは言うまでもない。
S11において電断信号がHighレベルでないと判定された場合(S11がNO判定の場合)、メインCPU201は、S11の判定処理を繰り返す。
一方、S11において電断信号がHighレベルであると判定された場合(S11がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S12に移す。
S12において、メインCPU201は、バックアップクリアスイッチ176および設定キー174のフラグ管理処理を行う(S12)。この処理では、バックアップクリアスイッチ176のオン/オフ状態、および、設定キー174のオン/オフ状態の退避処理が行われる。すなわち、バックアップクリアスイッチ176および設定キー174のオン/オフ状態を、メインRAM203内の起動制御フラグ領域に格納する。また、この処理では、遊技許可フラグがオフにセットされる。メインCPU201は、S12の処理を実行した後、処理を、S13に移す。
S13において、メインCPU201は、ウェイト処理を行う。この処理では、サブ制御回路300側の起動待ちが行われる。この場合の起動待ち時間(ウェイト期間)は、例えば12000.07msecである。メインCPU201は、S13の処理を実行した後、処理を、S14に移す。
なお、サブ制御回路300側の起動待ちを行っている間、メインCPU201は、例えば、割込要求信号のチェック処理、割込要求信号発生時のWDTの出力処理、所定のタイミングでの各種センサ初期化信号の出力処理等を行うようにしてもよい。
S14において、メインCPU201は、起動前(前回)の電断が正常電断であったか否かを判定する。この処理では、メインRAM203内の電断検知フラグ領域に格納された値に基づいて、正常電断であるか異常電断であるかが判定される。
S14において正常電断でなかったと判定された場合(S14がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S18に移す。
一方、S14において正常電断であったと判定された場合(S14がYES判定の場合)、メインCPU201は、メインRAM203内に格納された作業領域のチェックサム値を算出し(S15)、その後、作業領域のチェックサム値の照合処理を行う(S16)。メインCPU201は、S16の処理を実行した後、処理を、S17に移す。
S17において、メインCPU201は、照合結果が異常であるか否かを判定する。
S17において照合結果が異常でないすなわち正常であると判定された場合(S17がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S22に移す。なお、S22以降の処理については後述する。
一方、S17において照合結果が異常であるすなわち正常でないと判定された場合(S17がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S18に移す。
S18において、メインCPU201は、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のうち、少なくともいずれか一方がオフであるか否かを判定する。すなわち、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオンである場合はNO判定となり、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオフである場合、および、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のいずれか一方がオフである場合はYES判定となる。
S18において設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の少なくともいずれか一方がオフでないすなわち両方ともオンであると判定された場合(S18がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S21に移す。なお、S21の処理については後述する。
一方、S18において設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のうち少なくともいずれか一方がオフであると判定された場合(S18がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S19に移す。
S19において、メインCPU201は、外部端子のセキュリティ信号をオンにセットする。メインCPU201は、S19の処理を実行した後、処理を、S20に移す。
S20において、メインCPU201は、性能表示モニタ170(図6参照)にエラー表示処理を行う。この処理は、性能表示モニタ170に信号が出力されるI/Oポート205の出力ポートに、エラー表示用のデータをセットする。これにより、性能表示モニタ170内の所定のLEDが点灯し、エラー表示が行われる。メインCPU201は、S20の処理を実行した後、永久ループに入る。
このように、前回の電断が正常電断でなかった場合や、メインRAM203内に格納された作業領域のチェックサム値の照合結果が正常でなかった場合には、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオンであると判定されるまで、第1のパチンコ遊技機において遊技の実行が可能とならない。
次に、S21の処理について説明する。S21において、メインCPU201は、設定変更であることを示す値をメインRAM203内の起動制御フラグ領域に格納する。この処理は、異常起動時に行われる処理であり、設定変更であることを示す値を再度格納するようにしたものである。メインCPU201は、S21の処理を実行した後、処理を、S22に移す。
S22において、メインCPU201は、メインRAM203内のXINT検知フラグ領域および電断検知フラグ領域のクリア処理を行う(S22)。メインCPU201は、S22の処理を実行した後、処理を、S23に移す。
S23において、メインCPU201は、起動状態判定処理を行う。この処理では、メインRAM203内の起動制御フラグ領域に格納された起動制御フラグの値に基づいて、現在の起動状態(電断復帰/設定変更/設定確認/RAMクリア)を判定する。メインCPU201は、S23の処理を実行した後、処理を、S24に移す。
S24において、メインCPU201は、起動時のRAM設定処理を行う。この処理では、フラグ等を管理するメインRAM203内の作業領域(揮発性領域)のクリア処理(例えば作業領域の構築およびアドレス設定等)が行われる。なお、この処理は、電断復帰時と初期化時とで共通して行われるものであって、バックアップ領域はクリアされない。メインCPU201は、S24の処理を実行した後、処理を、S25に移す。
S25において、メインCPU201は、起動時初期設定処理を行う。この処理では、現在の起動状態(電断復帰/設定変更/設定確認/RAMクリア)に応じた初期設定処理が行われる。なお、起動時初期設定処理の詳細については、図17を参照して後述する。メインCPU201は、S25の処理を実行した後、処理を、S26に移す。
S26において、メインCPU201は、割込禁止処理を行う。メインCPU201は、S26の処理を実行した後、処理を、S27に移す。
S27において、メインCPU201は、電断処理を行う。メインCPU201は、S27の処理を実行した後、処理を、S28に移す。なお、電断処理の詳細については、図18を参照して後述する。
S28において、メインCPU201は、初期値乱数の更新処理を行う。この処理では、各種乱数カウンタ(例えば、特別図柄の大当り判定用乱数カウンタ等)の初期値乱数の更新処理が行われる。メインCPU201は、S28の処理を実行した後、処理を、S29に移す。
S29において、メインCPU201は、遊技許可状態であるか否かを判定する。この判定処理は、遊技許可フラグの値に基づいて行われる。
S29において遊技許可状態でないと判定された場合(S29がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S30に移す。
一方、S29において遊技許可状態であると判定された場合(S29がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S31に移す。
S30において、メインCPU201は、割込許可処理を行う。メインCPU201は、S30の処理を実行した後、処理を、S26に戻し、S26以降の処理を行う。
S31において、メインCPU201は、レジスタの退避処理を行う。メインCPU201は、S31の処理を実行した後、処理を、S32に移す。
S32において、メインCPU201は、性能表示モニタ集計演算処理を行う。この処理では、各種ベース値の算出および更新が行われる。また、この処理は、メインRAM203内の作業領域とは別の領域(領域外)を使用して行われる。メインCPU201は、S32の処理を実行した後、処理を、S33に移す。
S33において、メインCPU201は、S31で退避させたレジスタの復帰処理を行う。メインCPU201は、S33の処理を実行した後、処理を、S34に移す。
S34において、メインCPU201は、割込許可処理を行う。メインCPU201は、S34の処理を実行した後、処理を、S35に移す。
S35において、メインCPU201は、システム周期時間が経過したか否かを判定する。システム周期時間は、例えば、割込み周期(例えば2msec)の3倍である6msecである。
S35においてシステム周期時間が経過していないと判定された場合(S35がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS26の処理に戻し、S26以降の処理を行う。
一方、S35においてシステム周期時間が経過したと判定された場合(S35がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S36に移す。
S36において、メインCPU201は、メインRAM203の割込みカウンタ領域に格納された割込みカウンタの値から1減算する処理を3回行う。この処理により、主制御メイン処理内の割込禁止区間を管理する割込みカウンタの値がリセットされる。メインCPU201は、S36の処理を実行した後、処理を、S37に移す。
なお、本実施例では、主制御メイン処理内において、後述する遊技制御に関する各種処理(例えば、S37~S44の処理)の実行前に、例えば6msecの割込禁止区間(S26~S35の処理区間)が設けられる。それゆえ、本実施例では、後述する遊技制御に関する各種処理が例えば6msec毎(システム周期毎)に実行されることになる。なお、本実施例では、割込禁止区間を割込み周期の3倍とする例を説明したが、これに限られない。
S37において、メインCPU201は、システムタイマの更新処理を行う。システムタイマは、システム周期(例えば6msec)を管理するタイマである。システムタイマの値は、メインRAM203の作業領域内のシステム周期管理タイマ領域に格納される。メインCPU201は、S37の処理を実行した後、処理を、S38に移す。
S38において、メインCPU201は、主制御コマンド送受信処理を行う。この処理では、主として、払出制御のコマンド送受信処理が行われる。メインCPU201は、S38の処理を実行した後、処理を、S39に移す。
S39において、メインCPU201は、特別図柄制御処理を行う。この処理では、特別図柄ゲームにかかわる処理が行われる。この特別図柄制御処理の詳細については、図19を参照して後述する。メインCPU201は、S39の処理を実行した後、処理を、S40に移す。
S40において、メインCPU201は、普通図柄制御処理を行う。この処理にでは、普通図柄ゲームにかかわる処理が行われる。この普通図柄制御処理の詳細については、図30を参照して後述する。メインCPU201は、S40の処理を実行した後、処理を、S41に移す。
S41において、メインCPU201は、遊技動作表示ユニット制御処理を行う。この処理では、LEDユニット160の各表示部(例えば、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164等)に出力する表示データの設定処理が行われる。メインCPU201は、S41の処理を実行した後、処理を、S42に移す。
S42において、メインCPU201は、遊技情報データ生成処理を行う。この処理では、外部端子板パルス信号の制御処理、出力データの設定処理、試射試験信号の生成処理等が行われる。なお、試射試験信号の生成処理は、メインRAM203内の作業領域とは別の領域(領域外)を使用して行われる。メインCPU201は、S42の処理を実行した後、処理を、S43に移す。
S43において、メインCPU201は、ポート出力処理を行う。この処理では、コマンド出力ポート206(図6参照)への出力データのセット(転送)が行われる。メインCPU201は、S43の処理を実行した後、処理を、S44に移す。
S44において、メインCPU201は、状態監視処理を行う。この処理では、発射位置判定処理、遊技異常検知判定処理および払出異常検知判定処理等が行われる。発射位置判定処理では、発射位置(例えば、右打ちまたは左打ち)に変化があれば、発射位置コマンドが送信予約される。遊技異常検知判定処理では、異常があれば、遊技異常検知コマンドが送信予約される。払出異常検知判定処理では、異常があれば、払出異常検知コマンドが送信予約される。メインCPU201は、S44の処理を実行した後、処理を、S26に戻し、S26以降の処理を行う。
[1-5-2.起動時初期設定処理]
次に、図17を参照して、主制御メイン処理(図13~図16参照)中のS25で行われる起動時初期設定処理について説明する。図17は、第1のパチンコ遊技機における起動時初期設定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、起動制御フラグをロードする処理を行う(S51)。メインCPU201は、S51の処理を実行した後、処理を、S52に移す。
S52において、メインCPU201は、起動制御フラグの値が電断復帰を示す値であるか否かを判定する。
S52において起動制御フラグの値が電断復帰を示す値でないと判定された場合(S52がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S54に移す。
一方、S52において起動制御フラグの値が電断復帰を示す値であると判定された場合(S52がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S53に移す。
S53において、メインCPU201は、第2通常遊技前処理を行う。この第2通常遊技前処理の詳細については、図37を参照して後述する。第2通常遊技前処理が行われると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。メインCPU201は、S53の処理を実行した後、起動時初期設定処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図13~図16参照)に戻す。
S54において、メインCPU201は、起動制御フラグの値が設定変更または設定確認を示す値であるか否かを判定する。
S54において起動状態フラグの値が設定変更または設定確認を示す値でないすなわちRAMクリアを示す値であると判定された場合(S54がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S56に移す。
一方、S54において起動状態フラグの値が設定変更または設定確認を示す値であると判定された場合(S54がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S55に移す。
S55において、メインCPU201は、設定操作コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された設定操作コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図32のS242参照)で、サブ制御回路300に向けて送信される。メインCPU201は、S55の処理を実行した後、起動時初期設定処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図13~図16参照)に戻す。
S56において、メインCPU201は、第1通常遊技前処理を行う。この第1通常遊技前処理の詳細については、図36を参照して後述する。第1通常遊技前処理が行われると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。メインCPU201は、S56の処理を実行した後、起動時初期設定処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図13~図16参照)に戻す。
[1-5-3.電断処理]
次に、図18を参照して、主制御メイン処理(図13~図16参照)中のS27で行われる電断処理について説明する。図18は、第1のパチンコ遊技機における電断処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、XINT検知フラグがオンであるか否かを判定する(S61)。
S61においてXINT検知フラグがオンでないと判定された場合(S61がNO判定の場合)、メインCPU201は、電断処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図13~図16参照)に戻す。
一方、S61においてXINT検知フラグがオンであると判定された場合(S61がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S62に移す。
S62において、メインCPU201は、チェックサム値の算出処理を行う。メインCPU201は、S62の処理を実行した後、処理を、S63に移す。
S63において、メインCPU201は、チェックサム値および電断検知フラグの値を、メインRAM203内の対応する所定の格納領域にそれぞれ格納する。この場合、メインRAM203のバックアップ領域に格納される。メインCPU201は、S63の処理を実行した後、処理を、S64に移す。
S64において、メインCPU201は、XINT検知フラグのクリア処理を行う。そして、S64の処理を実行した後、メインCPU201は、RAMアクセス禁止値設定処理を行う(S65)を行う。メインCPU201は、S65の処理を実行した後、処理を、S66に移す。
S66において、メインCPU201は、電断まで、CPUリセット待ち処理を繰り返す。
[1-5-4.特別図柄制御処理]
次に、図19を参照して、メインCPU201により実行される特別図柄制御処理について説明する。図19および図20は、第1のパチンコ遊技機において、主制御メイン処理(図13~図16参照)中のS39で行われる特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図19に示されるように、メインCPU201は、先ず、S71において、第2特別図柄の制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、各特別図柄の可変表示(特別図柄ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メインCPU201は、S71の処理を実行した後、処理を、S72に移す。
なお、図示しないが、メインCPU201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、S71の処理に先だって、メインRAM203内の各特別図柄の作業領域等のアドレスを所定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
また、同じく図示しないが、メインCPU201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数をチェックする処理も行う。そして、メインCPU201は、第1特別図柄の保留数が一定時間以上にわたって「0」である場合、第1特別図柄についてのデモ表示コマンド送信予約処理を行い、第2特別図柄の保留数が一定時間以上にわたって「0」である場合、第2特別図柄についてのデモ表示コマンド送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約されたデモ表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図32のS242参照)において、サブ制御回路300に送信される。そして、デモ表示コマンドをサブ制御回路300が受信すると、かかるデモ表示コマンドが主特別図柄のデモ表示コマンドである場合、サブCPU301はデモ表示演出を行う。主特別図柄については後述のサブ制御処理において説明する。
S72において、メインCPU201は、S71でロードした第2特別図柄の制御状態番号に基づいて、第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定する。
S72において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合(S72がNO判定の場合)、すなわち第2特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている場合、メインCPU201は、処理を、S73に移す。例えば、第2特別図柄の当り判定処理の結果に基づく大当り遊技制御処理の実行中は、S72においてNO判定される。
一方、S72において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定された場合(S72がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S74に移す。
S73において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図柄管理処理の詳細については、図20を参照して後述する。メインCPU201は、S73の処理を実行した後、処理を、S74に移す。
S74において、メインCPU201は、第1特別図柄の制御状態番号をロードする。メインCPU201は、S74の処理を実行した後、処理を、S75に移す。
S75において、メインCPU201は、S74でロードした第1特別図柄の制御状態番号に基づいて、第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定する。
S75において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合(S75がNO判定の場合)、すなわち第1特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている場合、メインCPU201は、処理を、S76に移す。例えば、第1特別図柄の当り判定処理の結果に基づく大当り遊技制御処理の実行中は、S75においてNO判定される。
一方、S75において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定された場合(S75がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S77に移す。
S76において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。上述したとおり、特別図柄管理処理の詳細については、図20を参照して後述する。メインCPU201は、S76の処理を実行した後、処理を、S77に移す。
S77において、メインCPU201は、第2特別図柄の制御状態番号をロードする。メインCPU201は、S77の処理を実行した後、処理を、S78に移す。
S78において、メインCPU201は、S77でロードした第2特別図柄の制御状態番号に基づいて、第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定する。
S78において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合(S78がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S80に移す。
一方、S78において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定された場合(S78がYES判定の場合)、すなわち第2特別図柄にかかわる処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、メインCPU201は、処理をS79に移す。
S79において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。上述したとおり、特別図柄管理処理の詳細については、図20を参照して後述する。メインCPU201は、S79の処理を実行した後、処理を、S80に移す。
S80において、メインCPU201は、第1特別図柄の制御状態番号をロードする。メインCPU201は、S80の処理を実行した後、処理を、S81に移す。
S81において、メインCPU201は、S80でロードした第1特別図柄の制御状態番号に基づいて、第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定する。
S81において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合(S81がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図13~図16参照)に戻す。
一方、S81において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定された場合(S81がYES判定の場合)、すなわち第1特別図柄にかかわる処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、メインCPU201は、処理をS82に移す。
S82において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。上述したとおり、特別図柄管理処理の詳細については、図20を参照して後述する。メインCPU201は、S82の処理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図13~図16参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(S71~S82)を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
このように、本実施例では、第2特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている場合、第1特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている場合、第2特別図柄にかかわる処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、第1特別図柄にかかわる処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、の優先順位で、後述の特別図柄管理処理が実行されるようにしている。
[1-5-5.特別図柄管理処理]
次に、図20を参照して、特別図柄制御処理(図19参照)中のS73、S76、S79、S82でメインCPU201により実行される特別図柄管理処理について説明する。図20は、第1のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。
なお、例えば、特別図柄管理処理が特別図柄制御処理中のS73またはS79で呼び出されて実行される場合には第2特別図柄が処理対象となり、特別図柄管理処理が特別図柄制御処理中のS76またはS82で呼び出されて実行される場合には第1特別図柄が処理対象となる。
また、図20に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「5」)は、処理対象となる特別図柄の制御状態番号である。メインCPU201は、制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S91)。
S91において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S91がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を、特別図柄制御処理(図19参照)に戻す。
一方、S91において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S91がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S92に移す。
S92において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号をロードする。メインCPU201は、S92の処理を実行した後、処理を、S93に移す。なお、メインCPU201は、S92の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S93以降の処理を行う。
S93において、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。このS93の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示開始処理の詳細については、図21を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「0」でない場合、メインCPU201は、処理を、S94に移す。
S94において、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。このS94の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示終了処理の詳細については、図22および図23を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「1」でない場合、メインCPU201は、処理を、S95に移す。
S95において、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS95の処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。この特別図柄遊技判定処理の詳細については、図24および図25を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「2」でない場合、メインCPU201は、処理を、S96に移す。
S96において、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS96の処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。この大入賞口開放準備処理の詳細については、図27を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「3」でない場合、メインCPU201は、処理を、S97に移す。
S97において、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS97の処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる。この大入賞口開放制御処理の詳細については、図28を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「4」でない場合、メインCPU201は、処理を、S98に移す。
S98において、メインCPU201は、大当り終了処理を行う。このS98の処理は、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。この大当り終了処理の詳細については、図29を参照して後述する。
メインCPU201は、S93~S98の処理を終了後、処理を、特別図柄制御処理(図19参照)に戻す。なお、メインCPU201は、特別図柄管理処理が特別図柄制御処理中のS73で呼び出されている場合には処理をS74に戻し、S76で呼び出されている場合には処理をS77に戻し、S79で呼び出されている場合には処理をS80に戻し、S82で呼び出されている場合には、特別図柄制御処理も終了する。
[1-5-6.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図21を参照して、特別図柄管理処理(図20参照)中のS93でメインCPU201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図21は、第1のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示開始処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS93で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可変表示開始処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS93で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
図21に示されるように、メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「0」であるか否かを判定する(S101)。
S101において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S101がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
一方、S101において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(S101がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S102に移す。
S102において、メインCPU201は、特別図柄休止フラグがオフであるか否かを判定する。特別図柄休止フラグは、次の処理に進まないように遊技の進行を止めるフラグである。したがって、このS102では、たとえS101がYES判定であったとしても(すなわち、特別図柄の始動条件が成立していたとしても)、特別図柄休止フラグがオフでないすなわちオンである場合(S102がNO判定である場合)、特別図柄可変表示開始処理が進行せずに終了する。
S102において特別図柄休止フラグがオフでないすなわちオンであると判定された場合(S102がNO判定の場合)、上述したとおり、特別図柄可変表示開始処理が進行せず、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を終了する。その後、メインCPU201は、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
一方、S102において特別図柄休止フラグがオフであると判定された場合(S102がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S103に移す。
S103において、メインCPU201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行う。メインCPU201は、S103の処理を実行した後、処理を、S104に移す。
S104において、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この処理では、特別図柄当り判定テーブル(図6参照)を参照し、特別図柄の大当り判定用乱数値を用いて特別図柄の当り判定が行われる。本実施例では、大当り、小当りおよびハズレのうちいずれであるかが判定される。なお、特別図柄の当り判定処理では、まず、大当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で大当りでないと判定された場合に小当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で小当りでないと判定された場合にハズレであると判定される。メインCPU201は、S104の処理を実行した後、処理を、S105に移す。
S105において、メインCPU201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理(S104)の結果(例えば、大当り、小当りまたはハズレ)に対応する特別図柄の停止図柄を判定乃至決定する処理である。この処理では、特別図柄判定テーブル(図10参照)を参照し、特別図柄の図柄乱数値を用いて、上述の「当り時選択図柄コマンド」や「図柄指定コマンド」が判定される。なお、本実施例では、ハズレの種類が1種類であるため、特別図柄の当り判定処理がハズレの場合、停止図柄を決定する必要がない。メインCPU201は、S105の処理を実行した後、処理を、S106に移す。
S106において、メインCPU201は、大当り種類決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理の結果が例えば大当りである場合に、かかる大当りの種類を判定乃至決定する処理である。この処理では、大当り種類決定テーブル(図11参照)を参照し、特別図柄決定処理(S105)で判定された「当り時選択図柄コマンド」に応じて大当りの種類が決定される。なお、本実施例では、大当りの種類を複数種類としているが、大当りの種類は1つであってもよい。さらには、大当りの種類を複数種類とすることに代えてまたは加えて、他の当り(例えば、小当り)の種類を複数設けるようにしてもよいし、ハズレの種類を複数設けるようにしてもよい。メインCPU201は、S106の処理を実行した後、処理を、S107に移す。
S107において、メインCPU201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行う。この処理は、特別図柄の変動パターンを判定乃至決定する処理である。この処理では、変動パターンテーブル(図12参照)を参照し、例えば、特別図柄の種類、特別図柄の当り判定処理(S104)の結果、リーチ判定用乱数値または/および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターンが決定される。なお、本実施例では、左打ちが推奨される通常遊技状態では、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図12(A)参照)を参照して特別図柄の変動パターンが決定され、右打ちが推奨される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態、低確時短遊技状態)では、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図12(B)参照)を参照して特別図柄の変動パターンが決定される。メインCPU201は、S107の処理を実行した後、処理を、S108に移す。
S108において、メインCPU201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行う。この処理では、変動パターンテーブル(図12参照)を参照し、特別図柄の変動パターン決定処理(S107)で決定された変動パターンに対応する変動時間が、特別図柄の変動時間として決定される。メインCPU201は、S108の処理を実行した後、処理を、S109に移す。
S109において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、特別図柄可変表示終了処理(図20のS94参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S109の処理を実行した後、処理を、S110に移す。
S110において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。この処理では、例えば、メインRAM203内の所定領域に格納されている遊技状態にかかわるパラメータ(例えば、確変残回数や時短残回数等)の更新処理等が行われる。メインCPU201は、S110の処理を実行した後、処理を、S111に移す。
S111において、メインCPU201は、遊技状態管理処理を行う。この処理では、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ等)の更新処理を行う。メインCPU201は、S111の処理を実行した後、処理を、S112に移す。
S112において、メインCPU201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出開始コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図32のS242参照)において、サブ制御回路300に送信される。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始処理(とくに、遊技状態管理処理(S111)および特別図柄演出開始コマンド送信予約処理(S112))を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[1-5-7.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図22および図23を参照して、特別図柄管理処理(図20参照)中のS94でメインCPU201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明する。図22および図23は、第1のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS94で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可変表示終了処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS94で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。また、以下に説明する特別図柄可変表示終了処理において、処理対象である方の特別図柄を単に「特別図柄」と称し、処理対象でない方の特別図柄を「他方の特別図柄」と称する。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定する(S121)。
S121において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S121がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
一方、S121において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(S121がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S122に移す。
S122において、メインCPU201は、特別図柄休止フラグ値をロードする。メインCPU201は、S122の処理を実行した後、処理を、S123に移す。
S123において、メインCPU201は、S122でロードした特別図柄休止フラグ値に基づいて、特別図柄休止フラグがオフであるか否かを判定する。
S123において特別図柄休止フラグがオフでないすなわちオンであると判定された場合(S123がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
一方、S123において特別図柄休止フラグがオフであると判定された場合(S123がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S124に移す。
S124において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊技判定処理(図20のS95参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S124の処理を実行した後、処理を、S125に移す。
S125において、メインCPU201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約処理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図32のS242参照)において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S125の処理を実行した後、処理を、S126に移す。
S126において、メインCPU201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。図柄確定数カウンタは、特別図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するためのカウンタであり、その計数値は、メインRAM203内の所定領域に格納される。例えば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数を管理するカウンタを設けてもよいが、図柄確定数カウンタにより特定状態下での特別図柄ゲームのゲーム数を管理してもよい。メインCPU201は、S126の処理を実行した後、処理を、S127に移す。
S127において、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理(図21のS104参照)の結果が小当りであるか否かを判定する。
S127において、特別図柄の当り判定処理(図21のS104参照)の結果が小当りでないと判定された場合(S127がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S129に移す。
一方、S127において、特別図柄の当り判定処理(図21のS104参照)の結果が小当りであると判定された場合(S127がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S128に移す。
S128において、メインCPU201は、他方の特別図柄に対して特別図柄休止フラグをセットする。この処理が行われることにより、小当り遊技制御処理の実行中に他方の特別図柄の可変表示を開始乃至停止しないようにすることができる。メインCPU201は、S128の処理を実行した後、処理を、S129に移す。
S129において、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理(図21のS104参照)の結果が大当りであるか否かを判定する。
S129において、特別図柄の当り判定処理(図21のS104参照)の結果が大当りでないと判定された場合(S129がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
一方、S129において、特別図柄の当り判定処理(図21のS104参照)の結果が大当りであると判定された場合(S129がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S130に移す。
S130において、メインCPU201は、他方の特別図柄に対して特別図柄休止フラグをセットする。この処理が行われることにより、大当り遊技制御処理の実行中に他方の特別図柄の可変表示を開始しないようにすることができる。メインCPU201は、S130の処理を実行した後、処理を、S131に移す。
S131において、メインCPU201は、他方の特別図柄が可変表示中であるか否かを判定する(S131)。
S131において他方の特別図柄が可変表示中でないと判定された場合(S131がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
一方、S131において他方の特別図柄が可変表示中であると判定された場合(S131がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S132に移す。
S132において、メインCPU201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。メインCPU201は、S132の処理を実行した後、処理を、S133に移す。
S133において、メインCPU201は、可変表示停止フラグをセットする。この処理が行われると、試射試験信号が外部に出力されるようになる。この試射試験信号は、他方の特別図柄が強制的にハズレで停止されたことを示す信号である。メインCPU201は、S133の処理を実行した後、処理を、S134に移す。
S134において、メインCPU201は、他方の特別図柄の当りフラグを強制的にハズレに変えてセットする。この処理を行うことにより、処理対象の特別図柄の当り判定処理(図21のS104参照)の結果が大当りである場合、他方の特別図柄が可変表示中であって、この他方の特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであったとしても、他方の特別図柄が強制的にハズレで停止することとなる。メインCPU201は、S134の処理を実行した後、処理を、S135に移す。
S135において、メインCPU201は、他方の特別図柄の可変表示に関連する作業領域をクリアする処理を行う。メインCPU201は、S135の処理を実行した後、処理を、S136に移す。
S136において、メインCPU201は、他方の特別図柄のタイマに、所定の確定待ち時間をセットする処理を行う。この処理では、特別図柄が大当りを示す停止表示態様で停止したときに他方の特別図柄がハズレを示す停止表示態様で停止するように、確定待ち時間がセットされる。メインCPU201は、S136の処理を実行した後、処理を、S137に移す。
S137において、メインCPU201は、他方の特別図柄の制御状態番号に「2」をセットする。メインCPU201は、S137の処理を実行した後、処理を、S138に移す。
S138において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU201は、S138の処理を実行した後、処理を、S139に移す。
S139において、メインCPU201は、他方の特別図柄演出停止コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された他方の特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図32のS242参照)において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S139の処理を実行した後、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
このように、本実施例の特別図柄可変表示終了処理では、処理対象である特別図柄に対して特別図柄休止フラグがセットされておらず、この特別図柄の当り判定処理(図21のS104参照)の結果が大当りであり、且つ、他方の特別図柄が可変表示中である場合には、他方の特別図柄の可変表示を強制的にハズレにする処理が行われる。
[1-5-8.特別図柄遊技判定処理]
次に、図24および図25を参照して、特別図柄管理処理(図20参照)中のS95でメインCPU201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図24および図25は、第1のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この特別図柄遊技判定処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS95で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄遊技判定処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS95で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定する(S141)。
S141において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S141がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
一方、S141において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(S141がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S142に移す。
S142において、メインCPU201は、大当りであるか否か、すなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S142において、大当りでないすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様でないと判定された場合(S142がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S143に移す。一方、S142において、大当りであるすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S142がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S145に移す。
S143において、メインCPU201は、小当りであるか否か、すなわち停止した特別図柄が小当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S143において、小当りでないすなわち停止した特別図柄がハズレを示す停止表示態様であると判定された場合(S143がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S144に移す。
S144において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特別図柄遊技終了処理については、図26を参照して後述する。なお、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
一方、S143において、小当りであるすなわち停止した特別図柄が小当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S143がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S145に移す。
S145において、メインCPU201は、大当り遊技制御処理または小当り遊技制御処理の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板184を介して例えばホールコンピュータ186(いずれも図6参照)や島コンピュータ(不図示)に出力される信号の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄にかかわる信号である。メインCPU201は、S145の処理を行った後、処理を、S146に移す。なお、外部端子板184を介して例えばホールコンピュータ186や島コンピュータに出力される信号については後述する。
S146において、メインCPU201は、ラウンド表示LEDデータをセットする処理を行う。その後、メインCPU201は、例えば、開放される大入賞口(例えば、大当り用大入賞口131または小当り用大入賞口151)の開放回数の上限値をセットする処理(S147)、外部端子板184への大当り信号セット処理(S148)、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S149)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S150)、および、大当り開始表示コマンドの送信予約処理(S151)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S149)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開放準備処理(図20のS96参照)が行われることとなる。その後、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処理(S141~S151)を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[1-5-9.特別図柄遊技終了処理]
次に、図26を参照して、特別図柄遊技判定処理(図24および図25参照)中のS144でメインCPU201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する。図26は、第1のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号に「0」をセットする(S161)。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理が行われると、次回の特別図柄遊技の実行が可能となる。メインCPU201は、S161の処理を実行した後、処理を、S162に移す。
S162において、メインCPU201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約処理(S163)を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図32のS242参照)において、サブ制御回路300に送信される。そして、S163の処理後、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を終了するとともに特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
[1-5-10.大入賞口開放準備処理]
次に、図27を参照して、特別図柄管理処理(図20参照)中のS96でメインCPU201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図27は、第1のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この大入賞口開放準備処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS96で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大入賞口開放準備処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS96で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定する(S171)。
S171において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S171がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
一方、S171において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(S171がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S172に移す。
S172において、メインCPU201は、大入賞口開放回数カウンタ値をロードする。大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技制御処理の実行時であれば、大当り遊技状態において実行されたラウンド遊技の実行回数を計数するカウンタが相当し、小当り遊技制御処理の実行時であれば、小当り遊技制御処理の実行回数を計数するカウンタが相当する。なお、大入賞口開放回数カウンタの計数値(大入賞口開放回数カウンタ値)は、メインRAM203内の所定領域に格納される。メインCPU201は、S172の処理を実行した後、処理を、S173に移す。
S173において、メインCPU201は、大入賞口(例えば、大当り用大入賞口131または小当り用大入賞口151)の開放回数が上限値であるか否かを判定する。なお、本実施例では、大当り遊技状態において開放される大当り用大入賞口131の開放回数であるラウンド数の上限値は、例えば大当り種類決定テーブル(図11参照)に示されるように4ラウンドまたは10ラウンドである。一方、小当り遊技状態において開放される小当り用大入賞口151の開放回数の上限値は例えば1回である。
S173において大入賞口の開放回数が上限値であると判定された場合(S173がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S174に移す。
S174において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S174)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大当り終了処理(図20のS98参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S174の処理を実行した後、処理を、S175に移す。
S175において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU201は、大当り終了表示コマンドの送信予約処理を行う(S176)。なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図32のS242参照)において、サブ制御回路300に送信される。そして、S176の処理後、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
S173に戻って、大入賞口の開放回数が上限値でないと判定された場合(S173がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S177に移す。
S177において、メインCPU201は、大入賞口開放回数カウンタ値に1を加算する処理を行う。メインCPU201は、S177の処理を実行した後、処理を、S178に移す。
S178において、メインCPU201は、開放する大入賞口の選択処理を行う。この処理では、開放する大入賞口として、大当り遊技制御処理の実行時であれば大当り用大入賞口131(図4参照)が選択され、小当り遊技制御処理の実行時であれば小当り用大入賞口151(図4参照)が選択される。メインCPU201は、S178の処理を実行した後、処理を、S179に移す。
S179において、メインCPU201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。この処理では、例えば、大入賞口(大当り用大入賞口131、小当り用大入賞口151)の開放回数、大入賞口の最大開放時間、大入賞口への最大入賞個数、大入賞口入賞時の賞球数等がセットされる。大入賞口の開放回数は、大当り遊技制御処理の実行時であればラウンド数が相当し、小当り遊技制御処理の実行時であれば小当り用大入賞口151の開放回数が相当する。なお、1ラウンドまたは小当り遊技制御処理において大入賞口が複数回開放されるものを排除する趣旨ではない。ただしこの場合は、ラウンド数を管理する制御と、大入賞口の開閉回数を管理する制御とを、別の処理として行うことが好ましい。メインCPU201は、S179の処理を実行した後、処理を、S180に移す。
なお、本実施例において、大入賞口の最大開放時間は、大当り遊技制御処理の実行時であれば例えば最大30000msecにセットされ、小当り遊技制御処理の実行時であれば例えば最大1800msecにセットされる。大入賞口への最大入賞個数は、大当り遊技制御処理の実行時であれば例えば最大10個にセットされ、小当り遊技制御処理の実行時であれば例えば最大5個にセットされる。大入賞口入賞時の賞球数は、例えば、大当り用大入賞口131および小当り用大入賞口151のいずれについても10個にセットされる。ただし、大入賞口関連各種設定処理においてセットされる値は上記に限られない。
S180において、メインCPU201は、大入賞口開閉制御処理を行う。この処理では、大入賞口(大当り用大入賞口131、小当り用大入賞口151)の開閉制御データの生成処理が行われる。メインCPU201は、S180の処理を実行した後、処理を、S181に移す。
S181において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S181)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大入賞口開放制御処理(図20のS97参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S181の処理を実行した後、処理を、S182に移す。
S182において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU201は、S182の処理を実行した後、処理を、S183に移す。
S183において、メインCPU201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図32のS242参照)において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S183の処理を実行した後、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
[1-5-11.大入賞口開放制御処理]
次に、図28を参照して、特別図柄管理処理(図20参照)中のS97でメインCPU201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図28は、第1のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この大入賞口開放制御処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS97で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大入賞口開放制御処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS97で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定する(S191)。
S191において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S191がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
一方、S191において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(S191がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S192に移す。
S192において、メインCPU201は、大入賞口(大当り用大入賞口131、小当り用大入賞口151)に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であるか否かを判定する。この処理では、大入賞口への遊技球の入賞個数を計数する大入賞口入賞カウンタ(例えば、大当り用大入賞口カウントスイッチ132、小当り用大入賞口カウントスイッチ152(いずれも図6参照)等)により計数された値が最大入賞個数以上の値であるか否かが判定される。なお、大入賞口入賞カウンタにより計数された大入賞口入賞カウンタ値は、メインRAM203内の所定領域に格納される。
S192において、大入賞口(大当り用大入賞口131、小当り用大入賞口151)に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数でないと判定された場合(S192がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S193に移す。
一方、S192において、大入賞口(大当り用大入賞口131、小当り用大入賞口151)に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数以上であると判定された場合(S192がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S194に移す。
S193において、メインCPU201は、大入賞口(大当り用大入賞口131、小当り用大入賞口151)の最大開放時間が経過したか否かを判定する。この処理では、大入賞口関連各種設定処理(図27のS179参照)においてセットされた最大開放時間が経過しているか否かが判定される。
S193において大入賞口(大当り用大入賞口131、小当り用大入賞口151)の最大開放時間が経過していないと判定された場合(S193がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
一方、S193において大入賞口(大当り用大入賞口131、小当り用大入賞口151)の最大開放時間が経過していると判定された場合(S193がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S194に移す。
S194において、メインCPU201は、大入賞口(大当り用大入賞口131、小当り用大入賞口151)の閉鎖処理を行う。メインCPU201は、S194の処理を実行した後、処理を、S195に移す。
S195において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S195)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放制御処理の終了後に、再び、大入賞口開放準備処理(図20のS96参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S195の処理を実行した後、処理を、S196に移す。
S196において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU201は、S196の処理を実行した後、処理を、S197に移す。
S197において、メインCPU201は、ラウンド間表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図32のS242参照)において、サブ制御回路300に送信される。そして、S197の処理後、メインCPU201は、大入賞口開制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図20参照)に戻す。
[1-5-12.大当り終了処理]
次に、図29を参照して、特別図柄管理処理(図20参照)中のS98でメインCPU201により実行される大当り終了処理について説明する。図29は、第1のパチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この大当り終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS98で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大当り終了処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS98で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定する(S201)。
S201において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S201がNO判定の場合)、メインCPU201は、大当り終了処理を終了するとともに特別図柄管理処理(図20参照)も終了し、処理を、特別図柄制御処理(図19参照)に戻す。この場合、特別図柄管理処理が呼び出された処理に戻す。
一方、S201において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(S201がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S202に移す。
S202において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。この処理では、各種フラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ等)の値をセットまたはリセットや、各種カウンタ(例えば、確変カウンタ、時短カウンタ、図柄確定数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ等)の値をセットまたはリセットする処理が行われる。なお、特別図柄休止フラグは、特別図柄遊技終了設定処理(S202)においてリセットされる。メインCPU201は、S202の処理を実行した後、処理を、S203に移す。
S203において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理では、図26を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU201は、S203の処理を実行した後、大当り終了処理を終了するとともに特別図柄管理処理(図20参照)も終了し、処理を、特別図柄制御処理(図19参照)に戻す。この場合、上述したとおり、特別図柄管理処理が呼び出された処理に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[1-5-13.普通図柄制御処理]
次に、図30を参照して、主制御メイン処理(図13~図16参照)中のS40でメインCPU201により実行される普通図柄制御処理について説明する。
図30は、第1のパチンコ遊技機における普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、図30に示すフローチャート中の各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「4」)は、普通図柄の制御状態番号である。メインCPU201は、普通図柄の制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、普通図柄ゲームを進行させる。
メインCPU201は、先ず、普通図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S211)。
S211において普通図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S211がNO判定の場合)、メインCPU201は、普通図柄制御処理を終了し、処理を、S41(図16参照)に戻す。
一方、S211において普通図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S211がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S212に移す。
S212において、メインCPU201は、普通図柄の制御状態番号をロードする(S212)。メインCPU201は、S212の処理を実行した後、処理を、S213に移す。なお、メインCPU201は、S212の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S213以降の処理を行う。
S213において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示開始処理を行う。このS213の処理は、普通図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である。普通図柄の制御状態番号が「0」でない場合、メインCPU201は、処理を、S214に移す。
S214において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示終了処理を行う。このS214の処理は、普通図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である。この処理においてメインCPU201は、普通図柄の可変表示を終了する際の各種処理を行う。普通図柄の制御状態番号が「1」でない場合、メインCPU201は、処理を、S215に移す。
S215において、メインCPU201は、普通図柄遊技判定処理を行う。このS215の処理は、普通図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。この普通図柄遊技判定処理では、普通図柄の導出結果(例えば、普通図柄当りまたはハズレ)の判定処理を行う。普通図柄の制御状態番号が「2」でない場合、メインCPU201は、処理を、S216に移す。
S216において、メインCPU201は、普通電動役物開放処理を行う。このS216の処理は、普通図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。この処理では、例えば、予め定められた態様で、普通電動役物146の開放処理が行われる。普通図柄の制御状態番号が「3」でない場合、メインCPU201は、処理を、S217に移す。
S217において、メインCPU201は、普通図柄当り終了処理を行う。このS217の処理は、普通図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。メインCPU201は、この普通図柄当り終了処理を終了すると、普通図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図13~図16参照)に戻す。
なお、本実施例では、普通図柄の当り判定用乱数を例えば0~255の範囲(幅)で発生させ、例えば0~255を普通図柄当り判定値データとしている。普通図柄当り確率は、普通図柄の当り判定用乱数の総乱数に対する普通図柄当り判定値データの数によって定められるため、例えば普通図柄の当り確率は、本実施例では256分の255である。この普通図柄当り確率は、時短制御が実行される場合と時短制御が実行されない場合とで同じまたはほぼ同じである。ただし、普通図柄の可変表示は、時短制御が実行されない遊技状態では例えば600secと相対的に長時間にわたって実行されるのに対し、時短制御が実行される遊技状態では例えば1secと相対的に短時間しか実行されない。このようにして、時短制御が実行されると、普通電動役物開放処理の実行頻度すなわち第2始動口140A,140Bへの遊技球の入賞頻度が高められる。
[1-5-14.外部マスカブル割込処理]
次に、図31を参照して、メインCPU201の制御により実行される外部マスカブル割込処理について説明する。この処理は、例えば電断時等に発生する外部割込み要求に応じて行われる割込処理である。なお、図31は、第1のパチンコ遊技機における外部マスカブル割込処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、保護レジスタの退避処理を行う(S221)。メインCPU201は、S221の処理を実行した後、処理を、S222に移す。
S222において、メインCPU201は、I/Oポート205の所定の入力ポートの状態を読み出す。上記の所定の入力ポートは、例えば、電断検知ライン、バックアップクリアスイッチライン、センサ異常検知ライン、電波センサライン、開放検知ライン、磁気センサライン、振動センサライン、ソレノイド監視センサライン等の状態がセットされる入力ポートである。メインCPU201は、S222の処理を実行した後、処理を、S223に移す。
S223において、メインCPU201は、電断検知であるか否かを判定する。
S223において電断検知でないと判定された場合(S223がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS225に移す。一方、S223において電断検知であると判定された場合(S223がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS224に移す。
S224において、メインCPU201は、XINT検知フラグをセット(オンに)する。XINT検知フラグは電断することを示すフラグであり、XINT検知フラグの値は、メインRAM203の作業領域内のXINT検知フラグ領域に格納される。メインCPU201は、S2224の処理を実行した後、処理を、S225に移す。
S225において、メインCPU201は、S221で退避させた保護レジスタの復帰処理を行う。メインCPU201は、S225の処理を実行した後、処理を、S226に移す。
S226において、メインCPU201は、割込許可処理を行う。この処理を実行した後、メインCPU201は、外部マスカブル割込処理を終了する。
[1-5-15.システムタイマ割込処理]
次に、図32を参照して、メインCPU201により、例えば2msecの割込み周期で実行されるシステムタイマ割込処理について説明する。なお、図32は、第1のパチンコ遊技機において実行されるシステムタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、保護レジスタの退避処理を行う(S231)。
次いで、メインCPU201は、XINT検知フラグがオフであるか否かを判定する(S232)。XINT検知フラグがオフでない(すなわち電断検知時である)と判定された場合(S232がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS246に移す。一方、XINT検知フラグがオフである(すなわち電断非検知時である)と判定された場合(S232がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS233に移す。
S233において、メインCPU201は割込許可処理を行う。その後、メインCPU201は、I/Oポート205の入力ポートの状態の読込処理を行い(S234)、処理を、S235に移す。
S235において、メインCPU201は、遊技許可状態であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU201は、例えば起動制御フラグの値等に基づいて、遊技許可状態であるか否かを判定する。起動制御フラグは、電源投入時の起動状態が、電断復帰、設定変更、設定確認およびRAMクリア等のうちのいずれの状態であるかを判定するためのフラグである。例えば、電断復帰の場合は遊技許可状態であると判定され、設定変更、設定確認およびRAMクリア等である場合は遊技許可状態でないと判定される。
なお、起動制御フラグは、電源投入時におけるバックアップクリアスイッチ176および設定キー174のオン/オフ情報の組合せで構成される。例えば、電源投入時に、バックアップクリアスイッチ176および設定キー174の両方がオフであれば電断復帰、バックアップクリアスイッチ176および設定キー174の両方がオンであれば設定変更、バックアップクリアスイッチ176がオフ且つ設定キー174がオンであれば設定確認、バックアップクリアスイッチ176がオン且つ設定キー174がオフであればRAMクリアと判定される。
S235において遊技許可状態でないと判定された場合(S235がNO判定の場合)、メインCPU201は、設定制御処理を行う(S236)。この設定制御処理では、設定変更処理または設定確認処理が行われる。すなわち、本実施例では、設定変更処理および設定確認処理は、例えば2msec周期で行われるシステムタイマ割込処理内で行われ、遊技許可状態でない場合すなわち遊技不許可状態である場合に行われる。なお、設定制御処理(S236)の詳細については、図33を参照して後述する。設定制御処理(S236)を実行した後、メインCPU201は、処理を、S246に移す。
なお、遊技許可状態でない場合(S235がNO判定の場合)、メインCPU201は、発射装置6(図6参照)からの遊技球の発射禁止、特定のスイッチ(例えば、設定キー174、バックアップクリアスイッチ176等)を除く各種スイッチの無効化、払出装置82からの賞球の払い出し禁止等を設定することが好ましい。
一方、S235において遊技許可状態であると判定された場合(S235がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S237に移す。
S237において、メインCPU201は、割込みカウンタの値を1加算する処理を実行する。割込みカウンタは、主制御メイン処理(図13~図16参照)中の割込禁止区間を計数(管理)するためのカウンタであり、割込みカウンタの計数値は、メインRAM203の作業領域内の割込カウンタ領域に格納される。メインCPU201は、S237の処理を実行した後、処理を、S238に移す。
S238において、メインCPU201は、割込み周期タイマの更新処理を行う。メインCPU201は、S238の処理を実行した後、処理を、S239に移す。なお、割込み周期タイマは、割込み周期(例えば2msec)管理用のタイマであり、割込み周期タイマの計数値は、メインRAM203の作業領域内の割込み周期管理タイマ領域に格納される。
S239において、メインCPU201は乱数更新処理を行う。この乱数更新処理では、各種乱数カウンタ(例えば、特別図柄の大当り判定用乱数カウンタ等)の更新処理が行われる。このように、所定周期(本実施例では2msec)で乱数更新処理を行うことにより、出玉にかかわる重要な要素である各種乱数の信頼性を担保することが可能となる。メインCPU201は、S239の処理を実行した後、処理を、S240に移す。
S240において、メインCPU201は、スイッチ入力検知処理を行う。このスイッチ入力検知処理の詳細については、図38を参照して後述する。メインCPU201は、S240の処理を実行した後、処理を、S241に移す。
S241において、メインCPU201は、入賞情報コマンド設定処理を行う。この処理では、演出制御コマンド(入賞情報コマンド)の送信予約処理が行われる。メインCPU201は、S241の処理を実行した後、処理を、S242に移す。
S242において、メインCPU201は、演出制御コマンド送信処理を行う。この処理では、送信予約されているコマンドが主制御回路200からサブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S242の処理を実行した後、処理を、S243に移す。
S243において、メインCPU201は、レジスタ退避処理を行う。メインCPU201は、S243の処理を実行した後、処理を、S244に移す。
S244において、メインCPU201は、性能表示モニタ制御処理を行う。この処理では、遊技判定処理、賞球加算判定処理、性能表示モニタ170の表示内容更新処理等が行われる。この処理で格納されるデータは、遊技の進行に必要なデータが格納される作業領域とは別の領域(領域外)、すなわちバックアップされる領域内であって例えばRAMクリアされた場合であってもデータがクリアされない領域に格納される。メインCPU201は、S244の処理を実行した後、処理を、S245に移す。
S245において、メインCPU201は、S243で退避させたレジスタの復帰処理を行う。メインCPU201は、S245の処理を実行した後、処理を、S246に移す。
S246において、メインCPU201は、S231で退避させた保護レジスタの復帰処理を行い、システムタイマ割込処理を終了する。
[1-5-16.設定制御処理]
次に、図33を参照して、システムタイマ割込処理(図32参照)中のS236で行われる設定制御処理について説明する。図33は、第1のパチンコ遊技機における設定制御処理の一例を示すフローチャートである。
図33に示されるように、メインCPU201は、先ず、起動制御フラグの値が設定変更を示す値であるか否かを判定する(S251)。
S251において起動制御フラグの値が設定変更を示す値であると判定された場合(S251がYES判定の場合)、メインCPU201は設定変更処理を行う(S252)。この設定変更処理の詳細については、図34を参照して後述する。設定変更処理(S252)の実行後、メインCPU201は、処理を、S255に移す。
一方、S251において起動制御フラグの値が設定変更を示す値でないと判定された場合(S251がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S253に移す。
S253において、メインCPU201は、起動制御フラグの値が設定確認を示す値であるか否かを判定する。
S253において起動制御フラグの値が設定確認を示す値であると判定された場合(S253がYES判定の場合)、メインCPU201は設定確認処理を行う(S254)。この設定確認処理の詳細については、図35を参照して後述する。設定確認処理(S254)の実行後、メインCPU201は、処理をS255に移す。
一方、S253において起動制御フラグの値が設定確認を示す値でないと判定された場合すなわちRAMクリアであると判定された場合(S253がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S257に移す。
S255において、メインCPU201は、設定操作表示処理を行う。この処理では、現在、セットされている設定値の表示処理が行われる。メインCPU201は、S255の処理を実行した後、処理を、S256に移す。
S256において、メインCPU201は、演出制御コマンド送信処理を行う。この処理では、設定変更処理(S252)、設定確認処理(S254)または起動時初期設定処理(S25)内で送信予約されているコマンド(初期化コマンド、電断復帰コマンドまたは設定操作コマンド)がサブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S256の処理を実行した後、処理を、S257に移す。
S257において、メインCPU201は、WDT(watchdog timer)の出力処理を行う。この処理(WDT出力処理)では、WDTクリアレジスタアドレスの読込処理、WDTのクリア処理およびWDTのリスタート処理がこの順で行われる。なお、他の処理では記載していないが、このWDT出力処理は適宜行われる。そして、S257の処理後、メインCPU201は、設定制御処理を終了し、処理を、システムタイマ割込処理(図32参照)に戻す。
[1-5-17.設定変更処理]
次に、図34を参照して、設定制御処理(図33参照)中のS252で行われる設定変更処理について説明する。なお、図34は、第1のパチンコ遊技機における設定変更処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、バックアップクリアスイッチ176が押下されたか否かを判定する(S261)。この処理は、I/Oポート205の入力ポートにセットされている情報を読み出して行われる。
S261においてバックアップクリアスイッチ176が押下されていないと判定された場合(S261がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS263に移す。一方、バックアップクリアスイッチ176が押下されたと判定された場合(S261がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S262に移す。
S262において、メインCPU201は、設定値の範囲内更新処理を行う。メインCPU201は、S262の処理を実行した後、処理を、S263に移す。
なお、本実施例では、設定変更処理において、バックアップクリアスイッチ176を操作することによって設定値を変更できるようにしたが、これに代えてまたは加えて、例えば設定スイッチを設けて、この設定スイッチを操作することによって設定値を変更できるようにしてもよい。
S263において、メインCPU201は、設定キー174がオフにされたか否かを判定する(S263)。
S263において設定キー174がオフにされていないと判定された場合(S263がNO判定の場合)、メインCPU201は、設定変更処理を終了し、処理を、設定制御処理(図33参照)に戻す。一方、S263において設定キー174がオフにされたと判定された場合(S263がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S264に移す。
S264において、メインCPU201は、第1通常遊技前処理を行う。この第1通常遊技前処理の詳細については、図36を参照して後述する。なお、上述したとおり、この第1通常遊技前処理が行われると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。第1通常遊技前処理(S264)の実行後、メインCPU201は、設定変更処理を終了し、処理を、設定制御処理(図33参照)に戻す。
[1-5-18.設定確認処理]
次に、図35を参照して、設定制御処理(図33参照)中のS253で行われる設定確認処理について説明する。なお、図35は、第1のパチンコ遊技機における設定確認処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、設定キー174がオフにされたか否かを判定する(S271)。この判定処理は、上述した設定変更処理(図34参照)中のS263の処理と同様にして行われる。
S271において設定キー174がオフにされていないと判定された場合(S271がNO判定の場合)、メインCPU201は、設定確認処理を終了し、処理を、設定制御処理(図33参照)に戻す。
一方、S271において設定キー174がオフにされたと判定された場合(S271がYES判定の場合)、メインCPU201は、第2通常遊技前処理を行う(S272)。この第2通常遊技前処理の詳細については、図37を参照して後述する。なお、上述したとおり、この第2通常遊技前処理が行われると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。第2通常遊技前処理(S272)の実行後、メインCPU201は、設定確認処理を終了し、処理を、設定制御処理(図33参照)に戻す。
[1-5-19.第1通常遊技前処理]
次に、図36を参照して、設定変更処理(図34参照)中のS264で行われる第1通常遊技前処理について説明する。図36は、第1のパチンコ遊技機における第1通常遊技前処理の一例を示すフローチャートである。なお、この第1通常遊技前処理は、起動時初期設定処理(図17参照)において、電断復帰、設定変更および設定確認のいずれでもない場合、すなわちRAMクリア時の初期設定処理としても行われる。
メインCPU201は、先ず、初期化時RAM設定処理を行う(S281)。この処理では、電断時にバックアップデータが格納されるメインRAM203内の領域(以下、「バックアップ領域」と称する)のクリア処理(例えば作業領域の構築およびアドレス設定等)が行われる。なお、性能表示モニタ制御処理(図32のS244参照)でデータが格納される領域はクリアされない。また、この処理では、初期データが生成され、生成された初期データは、それぞれ、構築されたメインRAM203内の作業領域に格納される。すなわち、電断時にバックアップされたデータは消去され、遊技状態を、初期化された状態に戻すことが可能となる。なお、図示しないが、この処理では、遊技状態が初期化された状態に戻されることで遊技を開始することが可能となり、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。初期化時RAM設定処理(S281)の実行後、メインCPU201は、処理を、S282に移す。
S282において、メインCPU201は、初期化コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約された初期化コマンドは、設定制御処理(図33参照)中の演出制御コマンド送信処理(S256)においてサブ制御回路300に送信される。S282の処理を実行すると、メインCPU201は、第1通常遊技前処理を終了する。この第1通常遊技前処理を終了すると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。
[1-5-20.第2通常遊技前処理]
次に、図37を参照して、設定確認処理(図35参照)中のS272で行われる第2通常遊技前処理について説明する。図37は、第1のパチンコ遊技機における第2通常遊技前処理の一例を示すフローチャートである。なお、この第2通常遊技前処理は、起動時初期設定処理(図17参照)において、電断復帰時の初期設定処理としても実行される。
メインCPU201は、先ず、電断復帰時RAM設定処理を行う(S291)。この処理では、例えば、メインRAM203内のバックアップ領域に格納されているデータが読み出され、読み出されたデータは、それぞれ、構築されたメインRAM203内の作業領域に格納される。上記データは、例えば、遊技状態情報、特別図柄や普通図柄の当りフラグのオン/オフ状態や保留数情報等、遊技を進行する上で必要となる各種情報である。すなわち、電断時にバックアップされたデータを再びメインRAM203内の作業領域に復帰させることで、電断前と同じ遊技状態に戻すことが可能となる。なお、図示しないが、この処理では、電断前と同じ遊技状態に戻されることで遊技を開始することが可能となり、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。メインCPU201は、電断復帰時RAM設定処理(S291)の実行後、処理を、S292に移す。
S292において、メインCPU201は、確変フラグがオンであるか否かを判定する。この処理は、メインRAM203内の作業領域に格納されたデータを読み込んで行われる。
S292において確変フラグがオンでないと判定された場合(S292がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS294に移す。
一方。S292において確変フラグがオンであると判定された場合(S292がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S293に移す。
S293において、メインCPU201は、確変報知フラグをオンにセットする。これは、電断復帰時における確変フラグの状態を報知するために行われる。確変報知フラグがオンである場合、メインCPU201は、例えば確変報知LED(不図示)が点灯されるよう制御する。これにより、電断復帰時に確変フラグがオンであるか否かを外観で把握することが可能となる。メインCPU201は、S293の処理を実行した後、処理を、S294に移す。
S294において、メインCPU201は、電断復帰コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約された電断復帰コマンドは、設定制御処理(図33参照)中の演出制御コマンド送信処理(S256)においてサブ制御回路300に送信される。S294の処理を実行すると、メインCPU201は、第2通常遊技前処理を終了する。
[1-5-21.スイッチ入力検知処理]
次に、図38を参照して、システムタイマ割込処理(図32参照)中のS240で行われるスイッチ入力検知処理について説明する。なお、図38は、第1のパチンコ遊技機におけるスイッチ入力検知処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、異常状態監視処理を行う(S301)。この異常状態監視処理の詳細については、図39を参照して後述する。メインCPU201は、S301の処理を実行した後、処理を、S302に移す。
S302において、メインCPU201は、普通図柄関連スイッチチェック処理を行う。この処理は、I/Oポート205の入力ポートにセットされている情報を読み出して行われる。メインCPU201は、S302の処理を実行した後、処理を、S303に移す。
S303において、メインCPU201は、特別図柄関連スイッチチェック処理を行う。この処理は、I/Oポート205の入力ポートにセットされている情報を読み出して行われる。そして、第1始動口スイッチ121または/および第2始動口スイッチ141A,141Bがオンであれば、第1特別図柄の始動情報または/および第2特別図柄の始動情報の保留加算コマンドが送信予約される。この場合、例えば先読み演出が実行される場合には、先読み演出が実行される保留であることを識別可能な特定保留加算コマンドが送信される。メインCPU201は、S303の処理を実行した後、処理を、S304に移す。
S304において、メインCPU201は、賞球関連スイッチチェック処理を行う。この処理は、I/Oポート205の入力ポートにセットされている情報を読み出して行われる。そして、賞球関連スイッチがオンであれば、賞球払出コマンドが送信予約される。メインCPU201は、S304の処理を実行した後、スイッチ入力検知処理を終了し、処理を、システムタイマ割込処理(図32参照)に戻す。
[1-5-22.異常状態監視処理]
次に、図39を参照して、スイッチ入力検知処理(図38参照)中のS301で行われる異常状態監視処理について説明する。なお、図39は、第1のパチンコ遊技機における異常状態監視処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、異常状態監視前処理を行う(S311)。この処理では、異常検知情報(例えば、I/Oポート205の入力ポートにセットされている各種センサの情報の更新処理が行われる。メインCPU201は、S311の処理を実行した後、処理を、S312に移す。
S312において、メインCPU201は、汎用異常検知判定処理を行う。この処理では、異常検知判定の対象とされる複数の監視項目について、監視項目毎に、異常があるか否かの判定処理が行われる。メインCPU201は、S312の処理を実行した後、処理を、S313に移す。
S313において、メインCPU201は、誘導磁界監視処理を行う。この処理では、誘導磁界が検知されていないか否かが判定され、誘導磁界が検知されていれば、誘導磁界検知情報フラグがオンにセットされる。そして、S313の処理後、メインCPU201は、異常状態監視処理を終了し、処理を、スイッチ入力検知処理(図38参照)に戻す。
[1-6.サブ制御処理]
次に、図40を参照して、サブ制御回路300のサブCPU301により実行される各種処理の内容について説明する。
図40は、第1のパチンコ遊技機におけるサブ制御回路処理の一例を示すフローチャートである。
図40に示すように、サブCPU301は、先ず、初期化処理を行う(S321)。この初期化処理では、例えば、RAMアクセス許可、作業領域の初期化、ハードウェア初期化、デバイス初期化、アプリケーション初期化、バックアップ復帰初期化等といった初期化処理が行われる。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S322に移す。
S322において、サブCPU301は、コマンド入力ポート308(図6参照)の読込処理を行う。この処理では、コマンド入力ポート308にセットされている主制御回路200(図6参照)から送信されたコマンドを読み出して行われる。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S323に移す。
S323において、サブCPU301は、コマンド解析処理を実行する。この処理では、S322の処理で読み込まれたコマンドの解析が行われる。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S324に移す。
S324において、サブCPU301は、演出態様決定処理を実行する。この処理において、サブCPU301は、演出内容の指定情報を含むアニメーションリクエストを生成し、生成されたアニメーションリクエストに基づいて、各種演出装置を動作させるための各種リクエスト(例えば、描画リクエスト、サウンドリクエスト、ランプリクエスト、および、役物リクエスト等)を生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S325に移す。
S325において、サブCPU301は、描画制御処理を実行する。この処理において、サブCPU301は、描画リクエストを表示制御回路304(図6参照)に送信する。表示制御回路304は、サブCPU301から送信されたメッセージ(描画リクエスト)に基づいて、表示装置7の表示領域に画像を表示させるための描画制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S326に移す。
S326において、サブCPU301は、音声制御処理を実行する。この処理において、サブCPU301は、サウンドリクエストを音声制御回路305に送信する。音声制御回路305は、サブCPU301から送信されたメッセージ(サウンドリクエスト)に基づいて、スピーカ32に音声を出力させるための音声制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S327に移す。
S327において、サブCPU301は、LED制御処理を実行する。この処理において、サブCPU301は、LEDリクエストをLED制御回路306に送信する。LED制御回路306は、サブCPU301から送信されたメッセージ(LEDリクエスト)に基づいて、LED群46を構成するLEDの全部または一部を点灯あるいは点滅させるための発光制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S328に移す。
S328において、サブCPU301は、役物制御処理を実行する。この処理において、サブCPU301は、役物リクエストを役物制御回路307に送信する。役物制御回路307は、サブCPU301から送信されたメッセージ(役物リクエスト)に基づいて、演出用役物群58(図1、図2、図6参照)を構成する全部または一部の役物にかかる演出用駆動モータ(不図示)を動作させるための駆動制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は、サブ制御回路メイン処理を終了する。
なお、第1のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能であるものの、サブCPU301は、第1特別図柄および第2特別図柄のうちいずれか一方の特別図柄を主特別図柄とするとともに他方を副特別図柄とし、主特別図柄についての演出制御を主として行う。本実施例では、左打ちが推奨される通常遊技状態では第1特別図柄が主特別図柄とされ、右打ちが推奨される遊技状態(高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態、低確時短遊技状態)では第2特別図柄が主特別図柄とされる。そして、サブCPU301は、主特別図柄についての装飾図柄の可変表示およびキャラクタ等の表示演出や、主特別図柄についての音声演出等を行う。例えば副特別図柄の当り判定処理の結果が例えば大当り等である場合には、例えば、主特別図柄の演出を行いつつ副特別図柄の演出も行うようにしてもよい。
[1-7.小当りラッシュ]
上述した第1のパチンコ遊技機では、所謂小当りラッシュを実現することができる。以下に、小当りラッシュについて説明する。
第1のパチンコ遊技機では、上述したとおり、通常遊技状態、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態が用意されており、メインCPU201は、これらの遊技状態のうちいずれかの遊技状態に制御する。なお、上述したとおり、通常遊技状態では、左打ちが推奨されるため、第1始動口120への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄ゲームが主として実行される。また、その他の遊技状態(高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態)では、右打ちが推奨されるため、第2始動口140A,140Bへの遊技球の入賞に基づく第2特別図柄ゲームが主として実行される。なお、普通電動役物ユニット145に含まれる入賞口を第1始動口とした場合、通常遊技状態、高確時短遊技状態および低確時短遊技状態のうちのいずれかの遊技状態では第1特別図柄ゲームが主として実行され、高確非時短遊技状態では第2特別図柄ゲームが主として実行される。
本実施例では、高確非時短遊技状態において、小当り用大入賞口151への遊技球の入賞頻度が他の遊技状態(例えば、通常遊技状態、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)と比べて高められることによって、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値が1を超えうる小当りラッシュとなる。
ここで、小当りラッシュの仕組みの一例について説明する。先ず、右打ちされた遊技球は、ほぼ通過ゲート126を通過する。高確非時短遊技状態では、普通電動役物146を作動させて入賞口(本実施例では例えば第2始動口140B)を開放状態とする頻度を高める電サポ制御が実行されない。また、大当り遊技制御処理が実行されない限り大当り用大入賞口131も開放状態とならないため、高確非時短遊技状態において第2始動口140Bが開放状態となる頻度は、時短制御が実行される遊技状態と比べて低い。そのため、小当り用大入賞口151が開放されていれば、右打ちされ且つ下方の流下経路107bに振り分けられた遊技球が小当り用大入賞口151に入賞可能となる。小当り用大入賞口151に遊技球が入賞すると、上述したように例えば10個の賞球が払い出される。また、右打ちされ且つ上方の流下経路107aに振り分けられた遊技球は、第2始動口140Aに入賞可能である。第2始動口140A,140Bに遊技球が入賞すると、例えば、特別図柄の当り判定テーブル(図9参照)に示されるように3分の1(概算)といった比較的高い確率で小当りを示す停止表示態様が導出されるだけでなく、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図12(B)参照)に示されるように超速変動(例えば、可変表示時間1000msec)が実行されるため、小当り用大入賞口151への遊技球の入賞頻度が他の遊技状態(例えば、通常遊技状態、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)と比べて高められる。このようにして、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値が1を超えうる小当りラッシュの実現が可能となっている。
一方、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)では、電サポ制御が実行されることによって第2始動口140Bが開放状態となり、右打ちされ且つ下方の流下経路107bに振り分けられた遊技球の殆どが第2始動口140Bに入賞してしまう。そのため、たとえ小当り用大入賞口151が開放されていたとしても、小当り用大入賞口151に遊技球が入賞する期待値は低い。しかも、上述したように、第2始動口140Bに遊技球が入賞したとしても例えば1個の賞球しか払い出されない。右打ちされ且つ上方の流下経路107aに振り分けられた遊技球が第2始動口140Aに入賞すると例えば3個の賞球が払い出されるものの、第2始動口140Aには、右打ちされ且つ上方の流下経路107aに振り分けられた遊技球のうち概ね3分の1~5分の1の遊技球しか入賞しない。このように、時短制御が実行される遊技状態では、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値が1を超えないようになっている。
また、通常遊技状態では、左打ちが推奨されるが、仮に右打ちを行った場合、右打ちされた遊技球が通過ゲート126を通過して普通図柄当りを示す停止表示態様が導出されると普通電動役物146が作動し、第2始動口140Bに遊技球が入賞することによって小当り用大入賞口151が開放される可能性がある。ただし、通常遊技状態では、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図12(A)参照)を参照して特別図柄の変動パターンが決定されるため、仮に第2始動口140A,140Bに遊技球が入賞したとしても、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかで第2特別図柄の可変表示が行われ、小当り用大入賞口151が開放される頻度は極めて小さい。そのため、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はない。なお、普通電動役物ユニット145に含まれる入賞口を第1始動口とした場合、通常遊技状態における普通図柄の当り確率を例えば0にすることにより、右打ちを行う実益を生じさせないようにしてもよい。
なお、本実施例では、高確非時短遊技状態において小当りラッシュとなるように構成したが、これに限られない。例えば、電サポ制御を実行せずに特別図柄の可変表示時間を短縮させる特図短縮制御が実行される高確時短遊技状態において小当りラッシュとなるようにしてもよい。
[1-8.機外に出力される信号]
次に、外部端子板184(図6参照)から第1のパチンコ遊技機の機外(例えば、ホールコンピュータ186(図6参照)、各島に設けられる島コンピュータ(不図示))に出力される信号について説明する。なお、本実施例では、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号について説明するが、第1のパチンコ遊技機の機外からの信号を入力可能であってもよい。
本実施例において、外部端子板184(図6参照)は、第1のパチンコ遊技機の機外に信号を出力するためのコネクタとしてCH1~CH12を有する。外部端子板184の各CHから第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号は、例えば、「賞球情報1」、「扉・枠開放」、「外部情報1」~「外部情報8」、「賞球情報2」および「セキュリティ」の各種信号である。ただし、各CHから第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の種類は、これらに限られず、これらの信号の他に機外に出力される信号があってもよいし、これらのうちのいずれかの信号が出力されないように構成されていてもよい。
図41は、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の出力条件の一例を示す表である。図41に示されるように、CN1からは「賞球情報1」の信号が出力され、CH2からは「扉・枠開放」の信号が出力され、CH3~CH10からはそれぞれ「外部情報1」~「外部情報8」の各信号が出力され、CH11からは「賞球情報2」の信号が出力され、CH12からは「セキュリティ」の信号が出力される。なお、第1のパチンコ遊技機から機外への信号の出力条件は、図41に示されるとおりである。
次に、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号のタイミングチャートの一例を、「賞球情報1」の信号を例に挙げて説明する。なお、図41に示されるように、本実施例では、「賞球情報1」の信号は、賞球払出10個毎に120msec出力される。
図42は、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号のうち、「賞球情報1」の信号のタイミングチャートの一例である。
図42に示されるように、払出検出スイッチ(不図示)は、賞球が1個払い出される都度、オフからオンになる。なお、上述したとおり、本実施例では、大入賞口(大当り用大入賞口131または小当り用大入賞口151(いずれも図4参照))に遊技球が入賞した場合は例えば10個の賞球が払い出され、始動口(第1始動口120または第2始動口140A(いずれも図4参照))に遊技球が入賞した場合は例えば3個の賞球が払い出され、一般入賞口122(図4参照)に遊技球が入賞した場合は例えば4個の賞球が払い出される。
そして、メインCPU201(図6参照)は、賞球が10個払い出される都度、「賞球情報1」の信号を、例えば120msecの間、第1のパチンコ遊技機の機外に出力する。より詳しくは、メインCPU201は、「賞球情報1」の信号の前回の出力時を起点として10個目の賞球の払出検出スイッチがオンになったタイミングで、例えば120msecの間、「賞球情報1」の信号を出力する。なお、「賞球情報1」の信号を、10個目の賞球の払出検出スイッチがオンになったタイミングで出力することは一例にすぎず、例えば10個目の賞球の払出検出スイッチがオンになってからオフになるまでの間であればよい。また、「賞球情報1」の信号を、賞球が10個払い出される都度出力したり120msecの間出力することについても一例にすぎず、「賞球情報1」の信号の出力タイミングや出力時間については適宜設定することができる。
次に、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の一つである「セキュリティ」の信号の一例について説明する。「セキュリティ」の信号は、主としてエラー発生時に出力される信号である。
図43は、第1のパチンコ遊技機におけるエラーの概要の一例を示す表であって、より詳しくは、エラー名称毎に、主制御回路200での発生契機、主制御回路200(図6参照)での解除契機、「セキュリティ」の信号(図43では「セキュリティ信号」と図示)の出力時間および備考を示す表である。
なお、図43に示されるエラーの概要は一例であって、これらのうちの一部のみをエラーであると判断するようにしてもよいし、例えば、図43に示されないものをエラーと判断するようにしてもよい。図43に示されないもののエラーと判断されるものとしては、例えば、ソレノイド監視センサ(不図示)が所定時間以上にわたってオンまたはオフであったりした場合のソレノイド監視センサエラー、大入賞口(大当り用大入賞口131または小当り用大入賞口151(いずれも図4参照))の内部に未排出の遊技球があったり大入賞口未開放時に大入賞口内に入賞があった場合の大入賞口入排出異常エラー、振動センサが所定時間にわたってオンである場合の振動センサエラー等が相当する。また、例えば大当り用大入賞口131内に特定領域を設け、大当り遊技制御の実行中に特定領域を遊技球が通過したことに基づいて、大当り遊技制御の終了後に確変制御が実行される仕様である場合には、特定領域への通過異常や、大当り用大入賞口131の内部に未排出の遊技球が存在しないにもかかわらず特定領域を遊技球が通過した場合等にも、エラーと判断するように構成すると好ましい。
メインCPU201(図6参照)は、エラーが発生したと判断すると、サブCPU301(図6参照)に不正検知関連コマンドを送信する。不正検知関連を受信したサブCPU301は、エラーの内容に応じた報知制御を実行する。
以下に、大当り用大入賞口異常入賞エラーが発生した場合を例に挙げて、メインCPU201およびサブCPU301(いずれも図6参照)による制御について簡単に説明する。
図43に示されるように、例えば、初期電源投入後、1回目の大当り用大入賞口131(図4参照)が開放される前に1個の入賞検出があると、メインCPU201(図6参照)は、大当り用大入賞口異常入賞エラーが発生したと判断し、「セキュリティ」の信号を、12秒の間出力する。また、大当り用大入賞口異常入賞エラーが発生したことを示す不正検知関連コマンドをサブCPU301(図6参照)に送信する。
なお、本実施例では、図43に示されるように、いずれのエラーであっても「セキュリティ」の信号の出力時間が12秒であるため、機外の装置(例えば、ホールコンピュータ186(図6参照)や島コンピュータ(不図示))は、「セキュリティ」の信号を受信することによってエラーの発生を把握することはできるものの、エラーの内容まで把握することができない。ただし、これに限られず、例えば、「セキュリティ」の信号の出力時間をエラーの内容に応じて変える等により、「セキュリティ」の信号を受信した機外の装置がエラーの内容を把握できるようにしてもよい。
サブCPU301(図6参照)は、例えば大当り用大入賞口異常入賞エラーを示す不正検知関連コマンドを受信すると、例えば以下に示す報知制御の全部または一部を実行し、不正検知関連コマンドを受信してから例えば30秒経過すると、以下に示す報知制御を終了する。
・表示制御回路304を介して表示装置7(いずれも例えば図6参照)に例えば「大入賞口異常入賞エラー」の文字を表示する報知制御。
・音声制御回路305を介してスピーカ(いずれも例えば図6参照)から例えば「大入賞口異常入賞エラーです」の音声を出力する報知制御。
・音声制御回路305を介してスピーカから例えばビープ音を出力する報知制御。
・LED制御回路306を介してLED群46(いずれも例えば図6参照)を例えば赤色で全点灯させる報知制御。
なお、不正検知関連コマンドを受信してから例えば30秒経過する前に電断があった場合、サブCPU301は、上述の報知制御を終了する。
また、サブCPU301は、例えば、大当り用大入賞口異常入賞エラーの発生を示す上述の報知制御の実行中に、大当り用大入賞口異常入賞エラーを示す不正検知関連コマンドを受信した場合、上述の報知制御を再度実行し直す。
次に、遊技状態に応じて第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号について、図44を参照して説明する。図44は、第1のパチンコ遊技機において、遊技状態に応じて出力される信号の一例を示す表である。図44において、出力される信号を〇で示し、出力されない信号を×で示す。
図44に示されるように、本実施例では、メインCPU201により制御される遊技の状態に応じて、出力される信号が異なっている。例えば、通常遊技状態中(大当り・小当り中以外、確変・時短中以外)はいずれの信号も出力されず、低確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)は「外部情報3」および「外部情報7」の信号が出力され、高確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)は「外部情報3」、「外部情報5」および「外部情報7」の信号が出力され、高確非時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)は「外部情報3」および「外部情報6」の信号が出力される。
このように、メインCPU201により制御される遊技の状態に応じて出力される信号が異ならせることにより、信号を受信可能な機外の装置(例えば、ホールコンピュータ186(図6参照)や島コンピュータ(不図示))は、外部情報送信先のパチンコ遊技機における遊技の状態を把握することが可能となる。
なお、本実施例では、図44に示されるように、小当り遊技制御処理中(通常遊技状態中)に出力される信号は、通常遊技状態中(大当り・小当り中以外、確変・時短中以外)に出力される信号と同じである。同様に、小当り遊技制御処理中(低確時短遊技状態中)に出力される信号は、低確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)に出力される信号と同じであり、小当り遊技制御処理中(高確時短遊技状態中)に出力される信号は、高確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)に出力される信号と同じであり、小当り遊技制御処理中(高確非時短遊技状態中)に出力される信号は、高確非時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)に出力される信号と同じである。すなわち、信号を受信可能な機外の装置(例えば、ホールコンピュータ186(図6参照)や島コンピュータ(不図示))は、外部情報送信先のパチンコ遊技機において、小当り遊技制御処理が実行されているか否かを把握することができない。ただし、これに代えて、小当り遊技制御処理中に出力される信号を、小当り遊技制御処理中でない場合に出力される信号と異ならせることにより、外部情報送信先のパチンコ遊技機において小当り遊技制御処理が実行されているか否かを、信号を受信可能な機外の装置側で把握できるようにしてもよい。
また、図44に示される低確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)、高確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)、小当り遊技制御処理中(低確時短遊技状態中)および小当り遊技制御処理中(高確時短遊技状態中)は、時短制御の実行中に出力される信号である。この場合、電サポ制御および特図短縮制御の両方が実行されている場合に時短制御の実行中であるとしてもよいし、電サポ制御および特図短縮制御のうち電サポ制御のみが実行されている場合に時短制御の実行中であるとしてもよいし、電サポ制御および特図短縮制御のうち特図短縮制御のみが実行されている場合に時短制御の実行中であるとしてもよい。
[2.第2のパチンコ遊技機]
次に、第2のパチンコ遊技機について説明する。第2のパチンコ遊技機は、上述したとおり、デジパチと称される所謂1種タイプのパチンコ遊技機である。ただし、第2のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示されることがなくいずれか一方のみが可変表示される点において第1のパチンコ遊技機と異なる。それ故、遊技盤ユニットおよび電気的構成についても、第1のパチンコ遊技機と異なる点がある。
以下、第2のパチンコ遊技機を説明するにあたり、例えば外枠2およびベースドア3等の基本構成等、並びに、外部端子板1184(図46参照)から第2のパチンコ遊技機の機外(例えば、ホールコンピュータ1186(図46参照)や各島に設けられる島コンピュータ(不図示))に出力される信号等のように、機能、形状および配置位置等が第1のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略するものとする。
なお、第2のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第1のパチンコ遊技機の説明で用いた図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と同じ符号およびステップ番号を用いて説明する。ただし、第2のパチンコ遊技機の説明において新たに採用された図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と機能等が共通する構成であったとしても、第1のパチンコ遊技機と異なる符号およびステップ番号を用いて説明するものとする。
ところで、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示されることがなくいずれか一方のみが可変表示されるパチンコ遊技機としては、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示が保留されている場合に、例えば第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立するパチンコ遊技機(以下、「優先変動機」と称する)と、第1始動口および第2始動口を含めて入賞順に始動条件が成立するパチンコ遊技機(以下、「順次変動機」と称する)とがある。
優先変動機では、第1特別図柄の始動条件は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが可変表示中でないこと、大当り遊技状態等でないこと、第2特別図柄の可変表示が保留されていないこと、並びに、第1特別図柄の可変表示が保留されていること等、一定の要件を全て満たす場合に成立し、第2特別図柄の始動条件は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが可変表示中でないこと、大当り遊技状態等でないこと、並びに、第2特別図柄の可変表示が保留されていること等、一定の要件を全て満たす場合に成立する。
また、順次変動機では、第1特別図柄の始動条件は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが可変表示中でないこと、第1特別図柄の可変表示が保留されていること、並びに、最先の保留が第1特別図柄の可変表示の保留であること、を少なくとも全て満たす場合に成立し、第2特別図柄の始動条件は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが可変表示中でないこと、第2特別図柄の可変表示が保留されていること、並びに、最先の保留が第2特別図柄の可変表示の保留であること、を少なくとも全て満たす場合に成立する。
以下では、優先変動機を例に挙げて説明する。
[2-1.遊技盤ユニット]
図45を参照して、第2のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット1010について説明する。この遊技盤ユニット1010も、第1のパチンコ遊技機と同様に、保護ガラス43(図2参照)の後方であってベースドア3(図2参照)の前方に配置される。
図45は、第2のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット1010の外観を示す正面図の一例である。遊技盤ユニット1010の前側面には、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域1105が形成される。
なお、第2のパチンコ遊技機の遊技領域1105に配置される各種部材(例えば第1始動口1120等)は、第1のパチンコ遊技機の遊技領域105に配置される各種部材と共通するものもあるが、改めて一通り説明する。
図45に示されるように、遊技盤ユニット1010は、主として、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域1105が形成される遊技パネル1100と、ガイドレール1110と、遊技領域1105の略中央部に配置されるセンター役物1115と、第1始動口1120と、一般入賞口1122と、通過ゲートユニット1125と、特別電動役物ユニット1130と、第2始動口1140と、普通電動役物ユニット1145と、LEDユニット1160と、アウト口1178と、裏ユニット(不図示)とを備える。なお、LEDユニット1160については第1のパチンコ遊技機のLEDユニット160と同様であり、この第2のパチンコ遊技機では説明を省略する。
(遊技パネル)
遊技パネル1100には、表示装置1007の表示領域が臨む位置に開口(参照符号なし)が形成されている。また、遊技パネル1100の前面には、ガイドレール1110が設けられるとともに遊技釘(参照符号なし)等が植設されている。発射装置6(図1、図2参照)から発射された遊技球は、ガイドレール1110から遊技領域1105に向けて飛び出し、遊技釘等と衝突して進行方向を変えながら遊技領域1105の下方に向けて流下する。
また、遊技パネル1100の後方には、演出効果を高めるために装飾体が設けられた裏ユニット(図示せず)が配置されている。遊技パネル1100は、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できるように透明樹脂で構成されている。この場合、遊技パネル1100の全部が透明部材で構成されていてもよいし、例えば、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できる部位のみが透明部材で構成されていてもよい。また、遊技パネル1100を、透明部分を有さない部材(例えば木製)で構成し、一部に透明部材を設けて演出効果を高めるようにしてもよい。
(ガイドレール)
ガイドレール1110は、第1のパチンコ遊技機と同様に円弧状の外レールおよび内レール(いずれも参照符号なし)により構成される。遊技領域1105は、ガイドレール1110によって区画(画定)される。外レールおよび内レールは、発射装置1006(後述の図46参照)から発射された遊技球を遊技領域1105の上部に案内する機能を有する。
(センター役物)
センター役物1115は、遊技パネル1100の開口(参照符号なし)にはめ込まれるように構成されており、上方には円弧状のセンターレール1116を備えている。遊技領域1105に向けて発射された遊技球は、センターレール1116によって左右に振り分けられる。
発射装置1006によって遊技領域1105に向けて発射された遊技球は、左側領域1106または右側領域1107を流下する。左側領域1106または右側領域1107を流下する遊技球は、遊技パネル1100に植設された遊技釘等との衝突により、進行方向を変えながら下方へ向けて流下する。発射ハンドル62(図1、図2参照)の操作量が小さい場合、発射された遊技球は左側領域1106を流下する。一方、発射ハンドル62(図1参照)の操作量が大きい場合、発射された遊技球は右側領域1107を流下する。
また、センター役物1115には、左側の外周縁部に、左側領域1106を流下する遊技球が進入可能とされたワープ入口1117が形成されている。ワープ入口1117に進入した遊技球は、センター役物1115に形成されたステージ1118に誘導可能に構成されている。ステージ1118は、表示装置1007の表示領域の下辺前方において遊技球が左右方向に転動可能に形成されている。なお、ステージ1118は、例えば、上段側のステージおよび下段側のステージといったように、複数段で形成されていてもよい。
ステージ1118の左右方向略中央の後側には、遊技球が進入可能なチャンス入口1119が形成されており、チャンス入口1119に進入した遊技球は、第1始動口1120の直上に放出されるように構成されている。そのため、チャンス入口1119に進入した遊技球は、ワープ入口1117に進入しなかった遊技球や、ワープ入口1117に進入したもののチャンス入口1119に進入しなかった遊技球と比べて高い確率で第1始動口1120に入賞(通過)するようになっている。
(第1始動口)
第1始動口1120は、表示装置1007の表示領域の下方に配置されており、左打された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。第1始動口1120に遊技球が入賞すると、第1始動口スイッチ1121(後述の図46参照)により検出される。なお、右打ちされた遊技球が第1始動口1120に入賞可能であってもよい。また、上記の第1始動口1120に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)な第1始動口を備えるようにしてもよい。
第1始動口スイッチ1121(後述の図46参照)により第1始動口1120への遊技球の入賞(通過)が検出されると、第1特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、始動条件が成立すると、第1特別図柄の当り判定処理に供される。第1始動口1120に遊技球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。ただし、第1始動口1120への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
(一般入賞動口)
一般入賞口1122は、表示装置1007の表示領域の左下方に複数配置されており、左打された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。複数の一般入賞口1122のうちいずれかに遊技球が入賞すると、一般入賞口スイッチ1123(後述の図46参照)により検出される。
一般入賞口スイッチ1123(後述の図46参照)により一般入賞口1122への遊技球の入賞(通過)が検出されると、例えば4個の賞球が払い出されるが、一般入賞口1122への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は4個に限られない。
また、本実施例において、一般入賞口1122は、右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能となるように配置されているが、必ずしもこれに限られず、上記の一般入賞口1122に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能な一般入賞口を備えてもよい。
(通過ゲートユニット)
通過ゲートユニット1125は、右側領域1107に配置されており、右打ちされた遊技球がほぼ通過できるように構成された通過ゲート1126と、通過ゲート1126への遊技球の通過を検出する通過ゲートスイッチ1127(後述の図46参照)とを一体化したユニット体であって、右側領域1107に配置されており、右打ちされた遊技球がほぼ通過するように構成されている。通過ゲート1126への遊技球の通過を検出すると、普通図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された各種データは、普通図柄の当り判定処理に供される。なお、通過ゲートスイッチ1127により通過ゲートユニット1125への遊技球の通過が検出されたとしても、賞球は払い出されない。また、通過ゲートユニット1125は、右側領域1107に代えてまたは加えて左側領域1106に配置されていてもよい。
(特別電動役物ユニット)
特別電動役物ユニット1130は、大入賞口1131と、大入賞口1131への遊技球の入賞(通過)を検出するカウントスイッチ1132(後述の図46参照)と、特別電動役物1133とを一体化したユニット体である。特別電動役物ユニット1130は、右側領域1107において、通過ゲートユニット1125よりも下方に配置されている。
大入賞口1131は、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。ただし、これに限定されるものではなく、上記の大入賞口1131に代えてまたは加えて、左打ちされた遊技球が入賞可能な大入賞口を配置したり、センター役物1115の上部において遊技球が入賞可能な大入賞口を配置するようにしてもよい。
大入賞口1131は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態に制御されているときに所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞(通過)可能となるように開放される入賞口である。カウントスイッチ1132(後述の図46参照)により大入賞口1131への遊技球の入賞が検出されると、例えば10個の賞球が払い出される。ただし、大入賞口1131への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は10個に限られない。
特別電動役物1133は、前後方向に進退可能な特電用シャッタ1134と、この特電用シャッタ1134を作動させる特電用ソレノイド1135(後述の図46参照)とを備える。特別電動役物1133すなわち特電用シャッタ1134は、大入賞口1131への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、大入賞口1131への遊技球の入賞(通過)が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、大当り遊技状態では、上記の閉鎖状態から開放状態への状態移行が所定のラウンド数にわたって行われる。なわち、大当り遊技状態は、大入賞口1131が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を複数ラウンドにわたって行うことにより、多量の遊技球を賞球として払い出すことを可能にした遊技状態である。
(第2始動口)
第2始動口1140は、左側領域1106(より詳しくは第1始動口1120の左側下方)に配置されている。ただし、第2始動口1140は、左打ちされた遊技球の入賞が例えば遊技釘等によって困難または不可能となっており、右打された遊技球が入賞可能となるように第2始動口1140の近傍まで誘導されるように構成されている。ただし、第2始動口1140をこのような構成とすることは必須ではなく、例えば右打ちされた遊技球が入賞可能となるように右側領域1107に設けてもよい。また、第2始動口1140は、左打ちされた遊技球が入賞可能となるように構成されていてもよい。
第2始動口1140に遊技球が入賞すると、第2始動口スイッチ1141(後述の図46参照)により検出される。第2始動口スイッチ1141(後述の図46参照)により第2始動口1140への遊技球の入賞(通過)が検出されると、第2特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、始動条件が成立すると、第2特別図柄の当り判定処理に供される。第2始動口1140に遊技球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。一方、第2始動口1140に遊技球が入賞すると例えば1個の賞球が払い出される。ただし、第2始動口1140への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット1145は、左側領域1106(より詳しくは第1始動口1120の左側下方)に配置されており、遊技球が入賞(通過)することによって所定数の遊技球が賞球として払い出される入賞口と、この入賞口への遊技球の入賞を検出するスイッチと、普通電動役物1146とを一体化したユニット体である。本実施例では、上記の入賞口を第2始動口1140とし、上記のスイッチを第2始動口スイッチ1141としている。
普通電動役物1146は、所謂電チューと呼ばれる普電用可動部材1147と、この普電用可動部材1147を作動させる普電用ソレノイド1148(後述の図46参照)とを備える。普通電動役物1146すなわち普電用可動部材1147は、第2始動口1140への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、第2始動口1140への遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、所謂電チューと呼ばれる普電用可動部材1147に代えて、例えば前後方向に進退可能なシャッタを採用してもよい。
(アウト口)
アウト口1178は、遊技領域1105に向けて発射されたものの各種入賞口(例えば、第1始動口1120、第2始動口1140、大入賞口1131および一般入賞口1122等)のいずれにも入賞しなかった遊技球を、機外に排出するためのものである。このアウト口1178は、左打ちされた遊技球および右打ちされた遊技球のいずれについても機外に排出できるように、遊技領域1105の最下流側に設けられている。ただし、上記のアウト口1178に加えて、最下流側でない位置、例えば複数の一般入賞口1122の間等にアウト口を設けて、遊技領域1105を流下中の遊技球を機外に排出するようにしてもよい。
(裏ユニット)
裏ユニット(不図示)は、第1のパチンコ遊技機と同様、遊技盤ユニット1010を装飾するものであって、遊技パネル1100の後方側に設けられる。この裏ユニットは、表示装置1007の表示領域の周囲に配置され、サブ制御回路1300によって制御される可動役物等の演出用役物群1058を備える。これらの演出用役物群1058のうち少なくとも一以上の役物または役物を構成する演出用役物構成部材は、特別図柄の当り判定処理の結果にもとづいて動作可能な演出用役物として機能する。
[2-2.電気的構成]
次に、図46を参照して、第2のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図46は、第2のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。なお、第2のパチンコ遊技機の制御回路は、第1のパチンコ遊技機の制御回路と共通するものもあるが、改めて一通り説明する。
図46に示されるように、第2のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機と同様、主に、遊技の制御を行う主制御回路1200と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路1300と、払出・発射制御回路1400と、電源供給回路1450と、から構成される。
[2-2-1.主制御回路]
主制御回路1200は、メインCPU1201、メインROM1202(読み出し専用メモリ)およびメインRAM1203(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路1204およびバックアップコンデンサ1207等を備えており、主基板ケース(不図示)内に収容されている。
メインCPU1201には、メインROM1202、メインRAM1203および初期リセット回路1204等が接続される。メインCPU1201は、動作を監視するWDTや不正を防止するための機能等が内蔵されている。
メインROM1202には、メインCPU1201により第2のパチンコ遊技機の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。メインCPU1201は、メインROM1202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインRAM1203には、遊技の進行に必要な各種データを記憶する記憶領域が設けられており、このメインRAM1203は、メインCPU1201の一時記憶領域として、種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施例においては、メインCPU1201の一時記憶領域としてRAMを用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
初期リセット回路1204は、メインCPU1201を監視し、必要に応じてリセット信号を出力するものである。
バックアップコンデンサ1207は、電断時等に、メインRAM1203に格納されているデータが消失しないように一時的に電力を供給する機能を有するものである。
さらに、主制御回路1200は、各種デバイス等との間で通信可能に接続されるI/Oポート1205、および、サブ制御回路1300に対して各種コマンドを出力可能に接続されるコマンド出力ポート1206等も備える。
また、主制御回路1200には、各種のデバイスが接続されている。例えば、主制御回路1200には、普通図柄表示部1161、普通図柄用保留表示部1162、第1特別図柄表示部1163、第2特別図柄表示部1164、第1特別図柄用保留表示部1165、第2特別図柄用保留表示部1166、普電用ソレノイド1148、および、特電用ソレノイド1135等が接続されている。また、主制御回路1200には、これらの他、性能表示モニタ1170およびエラー報知モニタ1172等も接続されている。主制御回路1200は、I/Oポート1205を介して信号を送信することにより、これらのデバイスの動作を制御することができる。
性能表示モニタ1170には、メインCPU1201の制御により性能表示データや設定値等が表示される。性能表示データは、例えば、所定数(例えば60000個)の遊技球の発射に対して大当り遊技状態以外の遊技状態で払い出された遊技球の割合を示すデータであり、ベース値とも呼ばれる。
エラー報知モニタ1172には、エラーコードが表示される。また、エラー報知モニタ1172には、エラーコードの他に、例えば設定機能付きのパチンコ遊技機であれば、設定変更処理中であることを示す設定変更中コード、設定確認処理中であることを示す設定確認中コード等を表示することもできる。なお、設定変更中コードとしては、特別図柄表示装置において通常では表示することのない図柄(例えば、設定変更中であることを示す設定変更図柄)を表示するようにしてもよい。
また、主制御回路1200には、第1始動口スイッチ1121、第2始動口スイッチ1141、通過ゲートスイッチ1127、カウントスイッチ1132および一般入賞口スイッチ1123等も接続されている。これらのスイッチが検出されると、検出信号がI/Oポート1205を介して主制御回路1200に送信される。
さらに、主制御回路1200には、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示する機能等を有する呼出装置(不図示)、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ1186にデータ送信する際に用いる外部端子板1184、設定機能付きのパチンコ遊技機であれば、設定値を変更したり確認したりする際に操作される設定キー1174、メインRAM1203に格納されるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアすることが可能なバックアップクリアスイッチ1176等が接続されている。なお、設定機能付きパチンコ遊技機であれば、バックアップクリアスイッチ1176を、設定値を変更する際のスイッチと兼用するようにしてもよいし、設定値を変更するための設定スイッチを設けるようにしてもよい。
また、設定キー1174およびバックアップクリアスイッチ1176は、遊技場の管理者以外の第三者(例えば遊技者)が容易に触ることができないように、所定のケース内に収容されていることが好ましい。「所定のケース内」には、当該ケースを開放しないと設定キー1174やバックアップクリアスイッチ1176に接触できない構成のものだけでなく、当該ケースの設定キー1174およびバックアップクリアスイッチ1176の対応箇所にのみ切欠きが設けられ、遊技場の責任者が管理する鍵を使用して島設備からパチンコ遊技機を回動させて背面を露出させたときに、遊技場の責任者が設定キー1174または/およびバックアップクリアスイッチ1176に接触できるように構成されているものも含まれる。
なお、本実施例では、設定キー1174およびバックアップクリアスイッチ1176は、主制御回路1200に接続されているが、これに限られず、例えば、払出・発射制御回路1400や電源供給回路1450に接続されるような構成にしてもよい。この場合にもまた、遊技場の責任者以外の第三者が設定キー1174やバックアップクリアスイッチ1176に容易に接触できないようにすることが好ましい。
[2-2-2.サブ制御回路]
サブ制御回路1300は、サブCPU1301、プログラムROM1302、ワークRAM1303、表示制御回路1304、音声制御回路1305、LED制御回路1306、役物制御回路1307およびコマンド入力ポート1308等を備える。サブ制御回路1300は、主制御回路1200からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。なお、図46には示されていないが、第1のパチンコ遊技機と同様、サブ制御回路1300には、遊技者が操作可能な演出ボタン54(図1参照)等も接続されている。
プログラムROM1302には、サブCPU1301により第2のパチンコ遊技機の遊技演出を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。サブCPU1301は、プログラムROM1302に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU1301は、主制御回路1200から送信される各種のコマンドに従って、遊技演出にかかる制御を行う。
ワークRAM1303は、サブCPU1301の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
表示制御回路1304は、表示装置1007における表示制御を行うための回路である。表示制御回路1304は、VDPや、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データを一時的に格納するフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を備える。
表示制御回路1304は、サブCPU1301からの画像表示命令に応じて、表示装置1007に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。なお、表示装置1007に表示させるための画像データには、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の、遊技に関する各種の画像データが含まれる。
そして、表示制御回路1304は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで表示装置1007に供給する。表示装置1007に画像信号が供給されると、表示装置1007に当該画像信号に関する画像が表示される。こうして、表示制御回路1304は、表示装置1007に遊技に関する画像を表示させる制御を行うことができる。
音声制御回路1305は、スピーカ1032から発生させる音声に関する制御を行うための回路である。音声制御回路1305は、音声に関する制御を行う音源ICや、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する)等を備える。
音源ICは、スピーカ1032から出力される音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU1301から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変換した音声信号をAMPに供給する。AMPは、スピーカ1032から出力される音声や効果音等の信号を増幅させるものである。
LED制御回路1306は、装飾LED等を含むLED群1046の制御を行うための回路である。LED制御回路1306は、LED制御信号を供給するためのドライブ回路や、複数種類のLED装飾パターンが記憶されている装飾データROM等を備える。
役物制御回路1307は、各役物(例えば、演出用役物群1058のうちの一または複数の役物)の動作を制御するための回路である。役物制御回路1307は、各役物に対して、駆動信号を供給するための駆動回路や、点灯制御信号を供給するための点灯回路、動作パターンや点灯パターンが記憶されている役物データROM等を備える。
また、役物制御回路1307は、サブCPU1301からの役物作動命令に応じて、役物データROMに記憶されている複数の動作パターンから一つの動作パターンを選択する。そして、選択した動作パターンを役物データROMから読み出し、読み出した動作パターンに対応する駆動信号を供給することにより、各役物の機械的な動作を制御する。また、点灯回路は、サブCPU1301からの点灯命令に基づいて、役物データROMに記憶されている複数の点灯パターンから一つの点灯パターンを選択する。そして、選択した点灯パターンを役物データROMから読み出し、読み出した点灯パターンに対応する点灯制御信号を供給することにより、各役物の点灯動作を制御する。
コマンド入力ポート1308は、コマンド出力ポート1206と接続されており、主制御回路1200から送信された各種コマンドを受信するものである。
払出・発射制御回路1400は、パチンコ遊技機からの賞球や貸球の払い出しを制御するものであり、この払出・発射制御回路1400には、遊技球を払い出すための払出装置1082、遊技球を発射するための発射装置1006、球貸しにかかる制御を実行可能なカードユニット1180等が接続されている。
払出・発射制御回路1400は、主制御回路1200から供給される賞球制御コマンドを受け取ると、払出装置1082に対して所定の信号を送信し、払出装置1082に遊技球を払い出させる制御を行う。
カードユニット1180には、球貸し操作パネル1182が接続されている。球貸し操作パネル1182には、球貸しを受けるための球貸しボタンや、キャッシュデータが記憶されている球貸しカードの返却を受けるための貸出返却ボタン(いずれも不図示)が設けられている。例えば遊技者によって球貸し操作が行われると、球貸し操作に応じた貸し球制御信号がカードユニット1180に送信される。払出・発射制御回路1400は、カードユニット1180から送信された貸し球制御信号に基づいて、払出装置1082に遊技球を払い出させる制御を行う。なお、操作パネル1182は、パチンコ遊技機側に設けられることが多いが、カードユニット1180側に設けられてもよい。
また、払出・発射制御回路1400は、発射ハンドル62(図1、図2参照)が時計回りの方向へ回動操作されたことに基づいて、その回動角度(回動量)に応じて発射ソレノイド(図示せず)に電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
電源供給回路1450は、遊技に際して必要な電源電圧を、主制御回路1200、サブ制御回路1300、払出・発射制御回路1400等に供給するために作成する電源回路である。
電源供給回路1450には、電源スイッチ1095等が接続されている。電源スイッチ1095は、パチンコ遊技機(より詳しくは、主制御回路1200、サブ制御回路1300、払出・発射制御回路1400等)に必要な電源を供給するときにオン操作するものである。
[2-3.基本仕様]
次に、図47~図50を参照して、第2のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。なお、第2のパチンコ遊技機は設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、以下では、設定機能にかかわる記載は省略する。
第2のパチンコ遊技機では、確変制御および時短制御のいずれも実行されない通常遊技状態、確変制御および時短制御の両方が実行される高確時短遊技状態、並びに、確変制御は実行されないものの時短制御が実行される低確時短遊技状態が用意されており、メインCPU1201は、これらの遊技状態のうちいずれかの遊技状態において遊技を進行させることが可能となっている。
本実施例において、通常遊技状態では左打ちが推奨され、高確時短遊技状態および低確時短遊技状態では右打ちが推奨される。サブCPU1301は、推奨される打ち方を、例えば表示装置1007の表示領域に表示する制御を実行する。
[2-3-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図47は、第2のパチンコ遊技機が備える主制御回路1200のメインROM1202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。
特別図柄の当り判定テーブルは、特別図柄の当り判定処理において参照されるテーブル、すなわち、始動口1120,1140に遊技球が入賞した際に取得される大当り判定用乱数値に基づいて「大当り」または「ハズレ」を抽選により決定する際に参照されるテーブルである。なお、本実施例では、抽選対象が「大当り」および「ハズレ」のみであり、他の抽選対象(例えば、小当り)が含まれていないが、第1始動口1120または/および第2始動口1140に遊技球が入賞した際に、他の抽選対象に決定されるようにしてもよい。
大当り判定用乱数値は、上述したとおり、特別図柄の当り判定処理に用いられる乱数値である。本実施例において、大当り判定用乱数値は、0~65535(65536種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
本実施例では、特別図柄の当り判定処理において、抽出された大当り判定用乱数に基づいて「大当り」または「ハズレ」に決定される。特別図柄の当り判定テーブルには、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれについても、確変フラグの値(0または1)毎に、「大当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する大当り判定値データとの関係、および、「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定されている。
本実施例では、第1特別図柄または第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~204のいずれかである場合は「大当り」と判定され、判定値データは「大当り判定値データ」に決定される。一方、第1特別図柄または第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~204のいずれでもない場合は「ハズレ」と判定され、判定値データは「ハズレ判定値データ」に決定される。
また、第1特別図柄または第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~935のいずれかである場合は「大当り」と判定され、判定値データは「大当り判定値データ」に決定される。一方、第1特別図柄または第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が0~935のいずれでもない場合は「ハズレ」と判定され、判定値データは「ハズレ判定値データ」に決定される。
[2-3-2.特別図柄判定テーブル]
図48は、第2のパチンコ遊技機が備える主制御回路1200のメインROM1202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、始動口1120,1140に遊技球が入賞した際に取得される特別図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。「当り時選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであった場合に、大当り種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図48に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が0~9のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z0」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA1」が選択される。また、第1特別図柄の図柄乱数値が10~59のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z1」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA2」が選択される。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が60~99のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z2」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA2」が選択される。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、当り時選択図柄コマンドは選択されず、図柄指定コマンドは「zA3」が選択される。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~59のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z3」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA4」が選択される。また、第2特別図柄の図柄乱数値が60~99のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z4」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA4」が選択される。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、当り時選択図柄コマンドは選択されず、図柄指定コマンドは「zA5」が選択される。
[2-3-3.大当り種類決定テーブル]
図49は、第2のパチンコ遊技機が備える主制御回路1200のメインROM1202に記憶されている大当り種類決定テーブルの一例である。大当り種類決定テーブルは、特別図柄の図柄乱数値に対応して決定される当り時選択図柄コマンドに応じて、大当り遊技状態において実行されるラウンド数、確変フラグの値、時短フラグの値、確変回数、および、時短回数等、大当りの種類を決定する際に参照される。
本実施例では、第1特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」であった場合、大当り種類は次のとおり決定される。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z0」の場合、ラウンド数が「10」、確変フラグの値が「1」、確変回数が「10000」、時短フラグの値が「1」、時短回数が「10000」に決定される。また、当り時選択図柄コマンドが「z1」の場合、ラウンド数が「4」、確変フラグの値が「1」、確変回数が「10000」、時短フラグの値が「1」、時短回数が「10000」に決定される。また、当り時選択図柄コマンドが「z2」の場合、ラウンド数が「4」、確変フラグの値が「0」、時短フラグの値が「1」、時短回数が「50」に決定される。
また、第2特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」であった場合、大当り種類は次のとおり決定される。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z3」の場合、ラウンド数が「10」、確変フラグの値が「1」、確変回数が「10000」、時短フラグの値が「1」、時短回数が「10000」に決定される。また、当り時選択図柄コマンドが「z4」の場合、ラウンド数が「10」、確変フラグの値が「0」、時短フラグの値が「1」、時短回数が「50」に決定される。
ただし、図49に示される大当りの種類は一例であって、これに限られない。なお、上述したとおり、確変フラグの値が「0」に決定される場合、確変回数はセットされないが、確変制御が実行されないという意味で確変回数が「0」にセットされるようにしてもよい。
時短フラグは、確変フラグと同様にメインRAM1203に格納される管理フラグの一つであり、時短制御を実行するか否かを管理するためのフラグである。時短制御が実行される時短遊技状態(例えば、本実施例では高確時短遊技状態や低確時短遊技状態)である場合、時短フラグはオンにセットされ、時短制御が実行されない遊技状態(例えば、本実施例では通常遊技状態)である場合、時短フラグはオフにセットされる。
また、時短回数は、時短制御を継続して実行可能な特別図柄の可変表示回数である。すなわち、例えば時短回数が「50」に決定された場合、この時短遊技状態において大当りに当選することなく50回の特別図柄の可変表示が行われると、この時短遊技状態が終了して非時短遊技状態(例えば、本実施例では通常遊技状態)に移行する。
なお、確変回数の「10000」は、上述したとおり、大当り遊技状態終了後の遊技状態において実行される特別図柄の当り判定処理において大当りであると判定される(すなわち次回大当り)まで、確変制御を継続して実行できる趣旨である。同様に、時短回数の「10000」は、次回大当りまで時短制御を継続して実行できる趣旨である。
[2-3-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図50は、第2のパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。なお、図50中の「演出内容」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。メインCPU1201は、第1始動口1120への遊技球の入賞に基づくときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口1140への遊技球の入賞に基づくときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図50に示されるように、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の種別、特別図柄の当り判定処理の結果(当落)、時短フラグの値(0または1)、リーチ判定用乱数値、または/および、演出選択用乱数値等に基づいて決定されるが、これに限られず、上記のいずれかに代えてまたは加えて他の値等に基づいて決定されるようにしてもよい。
なお、リーチ判定用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出され、演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
時短フラグがオンである場合、決定される特別図柄の変動パターンは、時短フラグがオフである場合と比べて単位時間あたりの変動回数の期待値が小さい。すなわち、時短フラグがオンである場合の特別図柄の変動時間は、時短フラグがオフである場合の特別図柄の変動時間と比べて短時間となりやすい。
決定された変動パターン情報は、コマンド出力ポート1206を介してメインCPU201からサブCPU1301のコマンド入力ポート1308に送信される。サブCPU1301は、メインCPU1201から送信された変動パターン情報に基づいて、表示装置1007の表示領域に表示される表示演出や、スピーカ1032から出力される音演出を制御する。
[2-4.主制御処理]
第2のパチンコ遊技機において、主制御回路1200のメインCPU1201により実行される各種処理(各種モジュール)は、主制御メイン処理(図13~図16参照)中のS39で行われる特別図柄制御処理が異なるものの、その他の処理については同様である。そこで、以下では、特別図柄制御処理について説明し、メインCPU1201により実行されるその他の処理についての説明は省略する。なお、第2のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理において行われる処理には、第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理もあるが(例えば、大当り終了処理(図29、図59)等)、以下では、第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理も含めて、ステップ番号を代えて改めて説明する。
[2-4-1.特別図柄制御処理]
図51は、第2のパチンコ遊技機において、主制御メイン処理(図13~図16参照)で行われる特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図51に示されるように、メインCPU1201は、先ず、S1001において、特別図柄の制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、特別図柄の可変表示(特別図柄ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メインCPU1201は、S1001の処理を実行した後、処理を、S1002に移す。
なお、図示しないが、メインCPU1201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、S1001の処理に先だって、メインRAM1203内の特別図柄の作業領域等のアドレスを所定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
また、同じく図示しないが、メインCPU1201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数をチェックする処理も行う。そして、メインCPU1201は、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数のいずれもが一定時間以上にわたって「0」である場合、デモ表示コマンド送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約されたデモ表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図32のS242参照)において、サブ制御回路1300に送信される。そして、デモ表示コマンドをサブ制御回路1300が受信すると、サブCPU1301はデモ表示演出を行う。なお、第2のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機でないため、第1のパチンコ遊技機において説明したような主特別図柄の概念がない。
S1002において、メインCPU1201は、S1001でロードした特別図柄の制御状態番号が0であるか否か、すなわち特別図柄の可変表示待ち状態であるか否かを判定する。
S1002において特別図柄の制御番号が0でないと判定された場合(S1002がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1005に移す。
一方、S1002において特別図柄の制御番号が0であると判定された場合(S1002がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1003に移す。
S1003において、メインCPU1201は、第2特別図柄が可変表示開始であるか否か、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S1003において第2特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されていないと判定された場合(S1003がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1004に移す。
S1004において、メインCPU1201は、第1特別図柄が可変表示開始であるか否か、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S1004において第1特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されていないと判定された場合(S1004がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図13~図16参照)に戻す。
一方、S1004において第1特別図柄が可変表示開始である、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されていると判定された場合(S1004がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1005に移す。
S1003に戻って、第2特別図柄が可変表示開始である、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されていると判定された場合(S1003がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1005に移す。
S1005において、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図柄管理処理の詳細については、図52を参照して後述する。メインCPU1201は、S1003の処理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図13~図16参照)に戻す。
なお、メインCPU1201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(S1001~S1005)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
このように、本実施例では、第2のパチンコ遊技機として、第2特別図柄の始動情報が保留されている場合、第1特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処理(S1005)が実行される優先変動機について説明したが、これに限られない。例えば、第1特別図柄の始動情報が保留されている場合、第2特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処理(S1005)が実行される優先変動機としてもよいし、第1始動口1120または第2始動口1140への入賞順に特別図柄管理処理が実行される順次変動機としてもよい。
[2-4-2.特別図柄管理処理]
次に、図52を参照して、特別図柄制御処理(図51参照)中のS1005でメインCPU1201により実行される特別図柄管理処理について説明する。図52は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄管理処理の処理対象は、特別図柄制御処理のS1003がYES判定の場合は第2特別図柄が処理対象であり、特別図柄制御処理のS1004がYES判定の場合は第1特別図柄が処理対象である。
また、図52に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「5」)は、特別図柄の制御状態番号である。メインCPU1201は、制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S1011)。
S1011において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S1011がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を、特別図柄制御処理(図51参照)に戻す。
一方、S1011において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S1011がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1012に移す。
S1012において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号をロードする。メインCPU1201は、S1012の処理を実行した後、処理を、S1013に移す。なお、メインCPU1201は、S1012の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S1013以降の処理を行う。
S1013において、メインCPU1201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。このS1013の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示開始処理の詳細については、図53を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU1201は、処理を、S1014に移す。
S1014において、メインCPU1201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。このS1014の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示終了処理の詳細については、図54を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU1201は、処理を、S1015に移す。
S1015において、メインCPU1201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS1015の処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。この特別図柄遊技判定処理の詳細については、図55を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「2」でない場合、メインCPU1201は、処理を、S1016に移す。
S1016において、メインCPU1201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS1016の処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。この大入賞口開放準備処理の詳細については、図57を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「3」でない場合、メインCPU1201は、処理を、S1017に移す。
S1017において、メインCPU1201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS1017の処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。この大入賞口開放制御処理の詳細については、図58を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「4」でない場合、メインCPU1201は、処理を、S1018に移す。
S1018において、メインCPU1201は、大当り終了処理を行う。このS1018の処理は、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。この大当り終了処理の詳細については、図59を参照して後述する。
メインCPU1201は、S1013~S1018の処理を終了後、特別図柄管理処理を終了し、処理を、特別図柄制御処理(図51参照)に戻す。
[2-4-3.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図53を参照して、特別図柄管理処理(図52参照)中のS1013でメインCPU1201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図53は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。
図53に示されるように、メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「0」であるか否かを判定する(S1021)。
S1021において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S1021がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
一方、S1021において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(S1021がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1022に移す。
S1022において、メインCPU1201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行う。メインCPU1201は、S1022の処理を実行した後、処理を、S1023に移す。
S1023において、メインCPU1201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この処理では、特別図柄の当り判定テーブル(図47参照)を参照し、特別図柄の大当り判定用乱数値を用いて特別図柄の当り判定が行われる。本実施例では、大当りおよびハズレのうちいずれであるかが判定される。なお、特別図柄の当り判定処理では、まず、大当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で大当りでないと判定された場合にハズレであると判定される。メインCPU201は、S1023の処理を実行した後、処理を、S1024に移す。
S1024において、メインCPU1201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理(S1023)の結果(例えば、大当りまたはハズレ)に対応する特別図柄の停止図柄を判定乃至決定する処理である。この処理では、特別図柄判定テーブル(図48参照)を参照し、特別図柄の図柄乱数値を用いて、上述の「当り時選択図柄コマンド」や「図柄指定コマンド」が判定される。メインCPU1201は、S1024の処理を実行した後、処理を、S1025に移す。
S1025において、メインCPU1201は、大当り種類決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理の結果が例えば大当りである場合に、かかる大当りの種類を判定乃至決定する処理である。この処理では、大当り種類決定テーブル(図49参照)を参照し、特別図柄決定処理(S1024)で判定された「当り時選択図柄コマンド」に応じて大当りの種類が決定される。なお、本実施例では、大当りの種類を複数種類としているが、大当りの種類は1つであってもよい。さらには、大当りの種類を複数種類とすることに代えてまたは加えて、ハズレの種類を複数設けるようにしてもよい。また、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれないが、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含むようにし、かかる小当りの種類を複数設けてもよい。メインCPU201は、S1025の処理を実行した後、処理を、S1026に移す。
S1026において、メインCPU1201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行う。この処理は、特別図柄の変動パターンを判定乃至決定する処理である。この処理では、変動パターンテーブル(図50参照)を参照し、例えば、特別図柄の種類、特別図柄の当り判定処理(S1023)の結果、リーチ判定用乱数値または/および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターンが決定される。なお、遊技状態等に応じて、特別図柄の変動パターン決定処理を行う際に参照する変動パターンテーブルが異なるようにしてもよい。メインCPU1201は、S1026の処理を実行した後、処理を、S1027に移す。
S1027において、メインCPU1201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行う。この処理では、変動パターンテーブル(図50参照)を参照し、特別図柄の変動パターン決定処理(S1026)で決定された変動パターンに対応する変動時間が、特別図柄の変動時間として決定される。メインCPU1201は、S1027の処理を実行した後、処理を、S1028に移す。
S1028において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、特別図柄可変表示終了処理(図52のS1014参照)が行われることとなる。メインCPU1201は、S1028の処理を実行した後、処理を、S1029に移す。
S1029において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。この処理では、例えば、メインRAM1203内の所定領域に格納されている遊技状態にかかわるパラメータ(例えば、確変残回数や時短残回数等)の更新処理等が行われる。メインCPU1201は、S1029の処理を実行した後、処理を、S1030に移す。
S1030において、メインCPU1201は、遊技状態管理処理を行う。この処理では、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ等)の更新処理を行う。メインCPU1201は、S1030の処理を実行した後、処理を、S1031に移す。
S1031において、メインCPU1201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出開始コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路1300に送信される。
なお、メインCPU1201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始処理(とくに、遊技状態管理処理(S1030)、特別図柄演出開始コマンド送信予約処理(S1031))を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[2-4-4.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図54を参照して、特別図柄管理処理(図52参照)中のS1014でメインCPU1201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明する。図54は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定する(S1041)。
S1041において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S1041がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
一方、S1041において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(S1041がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1042に移す。
S1042において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊技判定処理(図52のS1015参照)が行われることとなる。メインCPU1201は、S1042の処理を実行した後、処理を、S1043に移す。
S1043において、メインCPU1201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約処理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路1300に送信される。メインCPU1201は、S1043の処理を実行した後、処理を、S1044に移す。
S1044において、メインCPU1201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。第1のパチンコ遊技機の説明において上述したように、図柄確定数カウンタは、特別図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するためのカウンタであるが、例えば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数を管理してもよい。メインCPU1201は、S1044の処理を実行した後、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
[2-4-5.特別図柄遊技判定処理]
次に、図55を参照して、特別図柄管理処理(図52参照)中のS1015でメインCPU1201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図55は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定する(S1051)。
S1051において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S1051がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
一方、S1051において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(S1051がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1052に移す。
S1052において、メインCPU1201は、大当りであるか否か、すなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S1052において、大当りであるすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S1052がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1053に移す。
S1053において、メインCPU1201は、大当り遊技制御処理の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板1184を介してホールコンピュータ1186(いずれも図45参照)に出力される信号(例えば、大当り信号等)の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄にかかわる信号である。メインCPU1201は、S1053の処理を実行した後、処理を、S1054に移す。
S1054において、メインCPU1201は、ラウンド表示LEDデータをセットする処理を行う。その後、メインCPU1201は、例えば、大入賞口1131の開放回数の上限値をセットする処理(S1055)、外部端子板1184への大当り信号セット処理(S1056)、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S1057)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S1058)、および、大当り開始表示コマンドの送信予約処理(S1059)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S1057)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開放準備処理(図52のS1016参照)が行われることとなる。その後、メインCPU1201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
S1052に戻って、このS1052において大当りでないすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様でないと判定された場合(S1052がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1060に移す。
S1060において、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特別図柄遊技終了処理については、図56を参照して後述する。なお、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
なお、メインCPU1201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処理(S1051~S1060)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[2-4-6.特別図柄遊技終了処理]
次に、図56を参照して、特別図柄遊技判定処理(図55参照)中のS1060でメインCPU1201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する。図56は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号に「0」をセットする(S1061)。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理を行うことにより、特別図柄可変表示開始処理すなわち次回の特別図柄遊技を実行することが可能となる。メインCPU1201は、S1061の処理を実行した後、処理を、S1062に移す。
S1062において、メインCPU1201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約処理(S1063)を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路1300に送信される。そして、S1063の処理後、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了処理を終了し、上述したとおり、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
[2-4-7.大入賞口開放準備処理]
次に、図57を参照して、特別図柄管理処理(図52参照)中のS1016でメインCPU1201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図57は、第2のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定する(S1071)。
S1071において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S1071がNO判定の場合)、メインCPU1201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
一方、S1071において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(S1071がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1072に移す。
S1072において、メインCPU1201は、ラウンドカウンタ値をロードする。ラウンドカウンタは、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技の実行回数を計数するカウンタである。なお、ラウンドカウンタの計数値(ラウンドカウンタ値)は、メインRAM1203内の所定領域に格納される。メインCPU1201は、S1072の処理を実行した後、処理を、S1073に移す。
S1073において、メインCPU1201は、大入賞口の開放回数が上限値であるか否かを判定する。この処理では、大当り遊技状態において実行されたラウンド遊技の実行回数が上限値であるか否かが判定される。
S1073において大入賞口の開放回数が上限値であると判定された場合(S1073がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1074に移す。一方、S1073において大入賞口の開放回数が上限値でないと判定された場合(S1073がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1077に移す。
S1074において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S1074)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大当り終了処理(図52のS1018参照)が行われることとなる。メインCPU1201は、S1074の処理を実行した後、処理を、S1075に移す。
S1075において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU1201は、大当り終了表示コマンドの送信予約処理を行う(S1076)。なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路1300に送信される。そして、S1076の処理後、メインCPU1201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
S1077において、メインCPU1201は、ラウンドカウンタ値に1を加算する処理を行う。メインCPU1201は、S1077の処理を実行した後、処理を、S1078に移す。
S1078において、メインCPU1201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。この処理では、例えば、大入賞口1131の開放回数、大入賞口1131の最大開放時間、大入賞口1131への最大入賞個数、大入賞口1131への入賞時の賞球数等がセットされる。大入賞口1131の開放回数はラウンド数が相当する。なお、1ラウンドにおいて大入賞口が複数回開放されるものを排除する趣旨ではない。ただしこの場合は、ラウンド数を管理する制御と、大入賞口の開閉回数を管理する制御とを、別の処理として行うことが好ましい。メインCPU1201は、S1078の処理を実行した後、処理を、S1079に移す。
S1079において、メインCPU1201は、大入賞口開閉制御処理を行う。この処理では、大入賞口1131の開閉制御データの生成処理が行われる。メインCPU1201は、S1079の処理を実行した後、処理を、S1080に移す。
S1080において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S1080)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大入賞口開放制御処理(図52のS1017参照)が行われることとなる。メインCPU1201は、S1080の処理を実行した後、処理を、S1081に移す。
S1081において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU1201は、S1081の処理を実行した後、処理を、S1082に移す。
S1082において、メインCPU1201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路1300に送信される。メインCPU1201は、S1082の処理を実行した後、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
[2-4-8.大入賞口開放制御処理]
次に、図58を参照して、特別図柄管理処理(図52参照)中のS1017でメインCPU1201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図58は、第2のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定する(S1091)。
S1091において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S1091がNO判定の場合)、メインCPU1201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
一方、S1091において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(S1091がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1092に移す。
S1092において、メインCPU1201は、大入賞口1131に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数以上であるか否かを判定する。この処理では、大入賞口1131への遊技球の入賞個数を計数するカウントスイッチ1132(図45参照)等)より計数された値が最大入賞個数以上の値であるか否かが判定される。なお、カウントスイッチ1132により計数された大入賞口入賞カウンタの値は、メインRAM1203内の所定領域に格納される。
S1092において、大入賞口1131に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数以上でないと判定された場合(S1092がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1093に移す。
一方、S1092において、大入賞口1131に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数以上であると判定された場合(S1092がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1094に移す。
S1093において、メインCPU1201は、大入賞口1131の最大開放時間が経過したか否かを判定する。この処理では、大入賞口関連各種設定処理(図57のS1078参照)においてセットされた最大開放時間が経過しているか否かが判定される。
S1093において大入賞口1131の最大開放時間が経過していないと判定された場合(S1093がNO判定の場合)、メインCPU1201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
一方、S1093において大入賞口1131の最大開放時間が経過していると判定された場合(S1093がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1094に移す。
S1094において、メインCPU1201は、大入賞口1131の閉鎖設定処理を行う。メインCPU1201は、S1094の処理を実行した後、処理を、S1095に移す。
S1095において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S1095)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放制御処理の終了後に、再び、大入賞口開放準備処理(図52のS1016参照)が行われることとなる。メインCPU1201は、S1095の処理を実行した後、処理を、S1096に移す。
S1096において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU1201は、S1096の処理を実行した後、処理を、S1097に移す。
S1097において、メインCPU1201は、ラウンド間表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路1300に送信される。そして、S1097の処理後、メインCPU1201は、大入賞口開制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図52参照)に戻す。
[2-4-9.大当り終了処理]
次に、図59を参照して、特別図柄管理処理(図52参照)中のS1018でメインCPU1201により実行される大当り終了処理について説明する。図59は、第2のパチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定する(S1101)。
S1101において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S1101がNO判定の場合)、メインCPU1201は、大当り終了処理を終了するとともに特別図柄管理処理(図52参照)も終了し、処理を、特別図柄制御処理(図51参照)に戻す。
S1101において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(S1101がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1102に移す。
S1102において、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。この処理では、各種フラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ等)のセットや、各種カウンタ(例えば、確変カウンタ、時短カウンタ、図柄確定数カウンタ、ラウンドカウンタ、大入賞口入賞カウンタ等)の値をセットまたはリセットする処理が行われる。メインCPU1201は、S1102の処理を実行した後、処理を、S1103に移す。
S1103において、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理では、図56を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU1201は、S1103の処理を実行した後、大当り終了処理を終了するとともに特別図柄管理処理(図52参照)も終了し、特別図柄制御処理(図51参照)に戻す。この場合、上述したとおり、大当り終了処理が呼び出された処理に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[3.第3のパチンコ遊技機]
次に、第3のパチンコ遊技機について説明する。第3のパチンコ遊技機は、上述したとおり、1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機であり、大当り遊技状態に制御されるまでのルートとして、第1のルートと第2のルートとがある。第1のルートは、特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」であることを示す停止表示態様が導出された場合である。第2のルートは、特別図柄判定の結果が「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されたことによってVアタッカーが開放し、開放されたVアタッカーに進入した遊技球がVアタッカー内のV入賞口に入賞した場合である。
なお、第3のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とを並行して可変表示させず、入賞順に可変表示を実行する順次変動機である。ただし、これに限られず、上述した優先変動機としてもよい。
以下、第3のパチンコ遊技機について説明するにあたり、例えば外枠2およびベースドア3等の基本構成等、並びに、外部端子板2184(図61参照)から第3のパチンコ遊技機の機外(例えば、ホールコンピュータ2186(図61参照)や各島に設けられる島コンピュータ(不図示))に出力される信号等のように、機能、形状および配置位置等が第1のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略するものとする。
なお、第3のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第1のパチンコ遊技機の説明で用いた図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と同じ符号およびステップ番号を用いて説明する。ただし、第3のパチンコ遊技機の説明において新たに採用された図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と機能等が共通する構成であったとしても、第1のパチンコ遊技機と異なる符号およびステップ番号を用いて説明するものとする。
[3-1.遊技盤ユニット]
図60を参照して、第3のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット2010について説明する。この遊技盤ユニット2010も、第1のパチンコ遊技機と同様に、保護ガラス43(図2参照)の後方に位置するようにベースドア3(図2参照)の前方に配置される。
図60は、第3のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット2010の外観を示す正面図の一例である。遊技盤ユニット2010の前側面には、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域2105が形成される。
なお、第3のパチンコ遊技機の遊技領域2105に配置される各種部材(例えば第1始動口2120等)は、第1のパチンコ遊技機の遊技領域105に配置される各種部材と共通するものもあるが、改めて一通り説明する。
図60に示されるように、遊技盤ユニット2010は、主として、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域2105が形成される遊技パネル2100と、ガイドレール2110と、遊技領域2105の略中央部に配置されるセンター役物2115と、第1始動口2120と、第2始動口2140と、一般入賞口2122と、通過ゲートユニット2125と、特別電動役物ユニット2130と、普通電動役物ユニット2145と、LEDユニット2149と、V入賞装置2150と、アウト口2178と、裏ユニット(不図示)とを備える。なお、LEDユニット2149については第1のパチンコ遊技機のLEDユニット160と同様であり、この第3のパチンコ遊技機では説明を省略する。
(遊技パネル)
遊技パネル2100には、表示装置2007の表示領域が臨む位置に開口(参照符号なし)が形成されている。また、遊技パネル2100の前面には、ガイドレール2110が設けられるとともに遊技釘(参照符号なし)等が植設されている。発射装置6(図1、図2参照)から発射された遊技球は、ガイドレール2110から遊技領域2105に向けて飛び出し、遊技釘等と衝突して進行方向を変えながら遊技領域2105の下方に向けて流下する。
また、遊技パネル2100の後方には、演出効果を高めるために装飾体が設けられた裏ユニット(図示せず)が配置されている。遊技パネル2100は、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できるように透明樹脂で構成されている。この場合、遊技パネル2100の全部が透明部材で構成されていてもよいし、例えば、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できる部位のみが透明部材で構成されていてもよい。また、遊技パネル2100を、透明部分を有さない部材(例えば木製)で構成し、一部に透明部材を設けて演出効果を高めるようにしてもよい。
(ガイドレール)
ガイドレール2110は、第1のパチンコ遊技機と同様に円弧状の外レールおよび内レール(いずれも参照符号なし)により構成される。遊技領域2105は、ガイドレール2110によって区画(画定)される。外レールおよび内レールは、発射装置2006(後述の図61参照)から発射された遊技球を遊技領域2105の上部に案内する機能を有する。
(センター役物)
センター役物2115は、遊技パネル2100の開口(参照符号なし)にはめ込まれるように構成されており、上方には円弧状のセンターレール2116を備えている。遊技領域2105に向けて発射された遊技球は、センターレール2116によって左右に振り分けられる。
発射装置2006によって遊技領域2105に向けて発射された遊技球は、左側領域2106または右側領域2107を流下する。左側領域2106または右側領域2107を流下する遊技球は、遊技パネル2100に植設された遊技釘等との衝突により、進行方向を変えながら下方へ向けて流下する。発射ハンドル62(図1、図2参照)の操作量が小さい場合、発射された遊技球は左側領域2106を流下する。一方、発射ハンドル62の操作量が大きい場合、発射された遊技球は右側領域2107を流下する。
また、センター役物2115には、左側の外周縁部に、左側領域2106を流下する遊技球が進入可能とされたワープ入口2117が形成されている。ワープ入口2117に進入した遊技球は、センター役物2115に形成されたステージ2118に誘導可能に構成されている。ステージ2118は、表示装置2007の表示領域の下辺前方において遊技球が左右方向に転動可能に形成されている。なお、ステージ2118は、例えば、上段側のステージおよび下段側のステージといったように、複数段で形成されていてもよい。
ステージ2118の左右方向略中央の後側には、遊技球が進入可能なチャンス入口2119が形成されており、チャンス入口2119に進入した遊技球は、第1始動口2120の直上に放出されるように構成されている。そのため、チャンス入口2119に進入した遊技球は、ワープ入口2117に進入しなかった遊技球や、ワープ入口2117に進入したもののチャンス入口2119に進入しなかった遊技球と比べて高い確率で第1始動口2120に入賞(通過)するようになっている。
(第1始動口)
第1始動口2120は、表示装置2007の表示領域の下方に配置されており、左打された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。第1始動口2120に遊技球が入賞すると、第1始動口スイッチ2121(後述の図61参照)により検出される。なお、右打ちされた遊技球が第1始動口2120に入賞可能であってもよい。また、上記の第1始動口2120に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)な第1始動口を備えるようにしてもよい。
第1始動口スイッチ2121(後述の図61参照)により第1始動口2120への遊技球の入賞(通過)が検出されると、第1特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、始動条件が成立すると、第1特別図柄の当り判定処理に供される。第1始動口2120に遊技球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。ただし、第1始動口2120への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は3個に限られない。
(第2始動口)
第2始動口2140は、右打された遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)に配置されている。ただし、これに限られず、左打ちされた遊技球が第2始動口2140に入賞可能であってもよい。
第2始動口2140に遊技球が入賞すると、第2始動口スイッチ2141により検出される。第2始動口スイッチ2141(後述の図61参照)により第2始動口2140への遊技球の入賞(通過)が検出されると、第2特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、第2特別図柄の当り判定処理に供される。第2始動口2140に遊技球が入賞すると例えば1個の賞球が払い出される。ただし、第2始動口2140への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
(一般入賞動口)
一般入賞口2122は、表示装置2007の表示領域の左下方に複数配置されており、左打された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。複数の一般入賞口2122のうちいずれかに遊技球が入賞すると、一般入賞口スイッチ2123(後述の図61参照)により検出される。
一般入賞口スイッチ2123(後述の図61参照)により一般入賞口2122への遊技球の入賞(通過)が検出されると、例えば4個の賞球が払い出されるが、一般入賞口2122への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は4個に限られない。
また、本実施例において、一般入賞口2122は、右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能となるように配置されているが、必ずしもこれに限られず、上記の一般入賞口2122に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能な一般入賞口を備えてもよい。
(通過ゲートユニット)
通過ゲートユニット2125は、右側領域2107に配置されており、右打ちされた遊技球がほぼ通過できるように構成された通過ゲート2126と、通過ゲート2126への遊技球の通過を検出する通過ゲートスイッチ2127(後述の図61参照)とを一体化したユニット体であって、右側領域2107に配置されており、右打ちされた遊技球がほぼ通過するように構成されている。通過ゲート2126への遊技球の通過を検出すると、普通図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された各種データは、普通図柄の当り判定処理に供される。なお、通過ゲートスイッチ2127により通過ゲートユニット2125への遊技球の通過が検出されたとしても、賞球は払い出されない。また、通過ゲートユニット2125は、右側領域2107に代えてまたは加えて左側領域2106に配置されていてもよい。
(特別電動役物ユニット)
特別電動役物ユニット2130は、大入賞口2131と、大入賞口2131への遊技球の入賞(通過)を検出する大入賞口カウントスイッチ2132(後述の図61参照)と、特別電動役物2133とを一体化したユニット体である。特別電動役物ユニット2130は、右側領域2107において、通過ゲートユニット2125よりも下方に配置されている。
大入賞口2131は、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。ただし、これに限定されるものではなく、上記の大入賞口2131に代えてまたは加えて、左打ちされた遊技球が入賞可能な大入賞口を配置したり、センター役物2115の上部において遊技球が入賞可能な大入賞口を配置するようにしてもよい。
大入賞口2131は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態に制御されているときに所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞(通過)可能となるように開放される入賞口である。大入賞口カウントスイッチ2132(後述の図61参照)により大入賞口2131への遊技球の入賞が検出されると、例えば10個の賞球が払い出される。ただし、大入賞口2131への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は10個に限られない。
特別電動役物2133は、前後方向に進退可能な特電用シャッタ2134と、この特電用シャッタ2134を作動させる特電用ソレノイド2135(後述の図61参照)とを備える。特別電動役物2133すなわち特電用シャッタ2134は、大入賞口2131への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、大入賞口2131への遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に移行可能に構成される。大入賞口2131が閉鎖状態から開放状態に移行するのは、上述した第1のルートを経て大当り遊技状態となった場合である。上述した第1のルートを経て大当り遊技状態となった場合、上記の閉鎖状態から開放状態への状態移行が所定のラウンド数にわたって行われる。なわち、第1のルートを経た大当り遊技状態は、大入賞口2131が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を複数ラウンドにわたって行うことにより、多量の遊技球を賞球として払い出すことを可能にした遊技状態である。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット2145は、遊技球が入賞(通過)することによって所定数の遊技球が賞球として払い出される入賞口と、この入賞口への遊技球の入賞を検出するスイッチと、普通電動役物2146とを一体化したユニット体であって、右側領域2107に配置されている。本実施例では、上記の入賞口を第2始動口2140とし、上記のスイッチを第2始動口スイッチ2141としている。
普通電動役物2146は、前後方向に進退可能な普電用シャッタ2147と、この普電用シャッタ2147を作動させる普電用ソレノイド2148(後述の図61参照)とを備える。普通電動役物2146すなわち普電用シャッタ2147は、第2始動口2140への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、第2始動口2140への遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、前後方向に進退可能な上記の普電用シャッタ2147に代えて、所謂電チューと呼ばれる可動部材を採用してもよい。
(V入賞装置)
V入賞装置2150は、右側領域2107において通過ゲート2126の下流側に設けられている。V入賞装置2150は、V入賞装置2150の内部に遊技球が進入できるように開口された開閉入賞口2151と、開閉入賞口2151を開閉させることが可能なVアタッカー2152と、このVアタッカー2152を作動させて開閉入賞口2151を開閉させるVアタッカー用ソレノイド2154と、Vアタッカー2152の作動により開閉入賞口2151が開放されたときにV入賞装置2150の内部に遊技球が進入したことを検出するVアタッカーカウントスイッチ2153と、開閉入賞口2151からV入賞装置2150の内部に進入した遊技球が通過可能なV入賞口2155と、開閉入賞口2151からV入賞装置2150の内部に進入した遊技球がV入賞口2155に遊技球が進入(通過)したことを検出するV入賞口スイッチ2156と、開閉入賞口2151からV入賞装置2150の内部に進入した遊技球のうちV入賞口2155に進入しなかった遊技球が進入(通過)可能なハズレ口2157と、V入賞口2155を開閉させるVシャッター2158と、このVシャッター2158を作動させてV入賞口2155を開閉させるVシャッター用ソレノイド2159と、V入賞装置2150の内部に進入した遊技球のうち1球のみを保持することができる係止部材2160とを備える。なお、V入賞装置2150は、通過ゲート2126よりも上流側に設けられていてもよいし、左側領域2106に設けられていてもよい。
Vアタッカー2152は、弧状に沿った部材からなり、常には開閉入賞口2151を閉鎖する閉鎖状態である。そして、特別図柄の可変表示が終了して後述する「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されると、特別図柄の可変表示が終了するとほぼ同時に、Vアタッカー用ソレノイド2154(後述する図61参照)の作動によりVアタッカー2152が例えば1回作動する。Vアタッカー2152は、1回作動すると開閉入賞口2151が例えば1800msec開放する開放状態となる。そして、Vアタッカー2152の作動により開閉入賞口2151が開放している間、V入賞装置2150の内部に進入可能な遊技球は、1回の開放あたり最大で例えば10個である。
なお、「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されたときにVアタッカー2152を開放させる態様は、上記に限られず、例えば、900msecの開放を2回行ってもよいし、所定個(例えば1個)の遊技球がV入賞装置2150の内部に進入したことに基づいて閉鎖するようにしてもよい。
Vアタッカーカウントスイッチ2153は、V入賞装置2150の内部への遊技球の進入を検出するものである。Vアタッカーカウントスイッチ2153によりV入賞装置2150の内部への遊技球の進入が検出されると、メインCPU2201は、払出・発射制御回路2400を介して例えば10個の賞球を払い出し、メインCPU2201の機能であるVアタッカー入賞カウンタの値を加算する。Vアタッカー入賞カウンタが規定値に達すると、開閉入賞口2151を開放することができる最大時間(例えば1800msec)が経過していなくても、Vアタッカー用ソレノイド2154によりVアタッカー2152が作動して開閉入賞口2151が閉鎖される。
V入賞口2155は、遊技球が通過したことを条件に、Vアタッカー2152の開放制御が継続される。すなわち、V入賞口2155は、上述した第2のルートを経て大当り遊技状態に制御される契機となる入賞口である。
V入賞口スイッチ2156は、V入賞口2155への遊技球の通過を検出するものである。メインCPU2201(図61参照)は、Vアタッカー2152が開放してから所定時間(例えば4000msec)内にV入賞口2155への遊技球の通過を検出すると、Vアタッカー2152の開放制御を継続する。すなわち、第2のルートを経て大当り遊技状態に制御される。第2のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合、Vアタッカー2152が閉鎖状態から開放状態に移行するラウンド遊技が所定のラウンド数にわたって行われる。
このように、本実施例では、第1のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合は大入賞口2131を閉鎖状態から開放状態へ移行させるラウンド遊技が実行されるのに対し、第2のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合はVアタッカー2152を閉鎖状態から開放状態へ移行させるラウンド遊技が実行される。ただし、これに限られず、例えば第2のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合、1ラウンド目はVアタッカー2152を閉鎖状態から開放状態へ移行させるものの、ラウンド遊技の途中から例えば大入賞口2131を閉鎖状態から開放状態へ移行させるラウンド遊技を実行してもよい。
また、例えば特別電動役物2133の内部(すなわち、特電用シャッタ2134が開放状態となったときに遊技球の進入が可能となる領域)にV入賞口を設ける等によって、V入賞口および大当り遊技状態において開放されるアタッカーを一つずつとしてもよい。この場合、「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されると特電用シャッタ2134が開放状態とされ、特別電動役物2133の内部に設けられたV入賞口に遊技球が進入すると、大当り遊技状態(第2のルートを経た大当り遊技状態)に制御される。
ハズレ口2157は、V入賞装置2150の内部に進入したもののV入賞口2155を通過しなかった遊技球が進入(通過)するよう構成されたものである。ハズレ口2157を通過した遊技球は機外に排出される。なお、V入賞装置2150の内部に進入した遊技球の全部がハズレ口2157を通過し、V入賞口2155への遊技球の通過がなかった場合、Vアタッカー2152の開放制御が継続されずに終了する。
Vシャッター2158は、Vシャッター用ソレノイド2159(後述する図61参照)の作動により、V入賞口2155への遊技球の通過が不可能(又は困難)な閉鎖態様と、V入賞口2155への遊技球の通過が可能(又は容易)な開放態様との間で、常時一定動作を行っている。本実施例では、例えば、「6000msec閉鎖⇒1000msec開放⇒6000msec閉鎖」の動作を繰り返す7000msecのサイクル(周期)でVシャッター2158が常時一定動作を行っている。
係止部材2160は、V入賞口2155の上方に設けられており、V入賞装置2150の内部に進入した遊技球のうち例えば1球のみを保持することができるように構成されている。V入賞装置2150に進入したものの係止部材2160により保持されなかった遊技球は、ハズレ口2157から機外に排出される。V入賞装置2150に複数の遊技球が進入した場合であっても、係止部材2160により保持されなかった遊技球は、全て、ハズレ口2157から機外に排出される。
また、係止部材2160は、Vアタッカー2152が作動してから一定時間(例えば3000msec)経過後に、図示しない係止用ソレノイドの作動により遊技球の係止が解除される。係止部材2160における係止が解除された遊技球は、V入賞口2155に向けて落下し、このタイミングでV入賞口2155が開放されていればV入賞口2155に入賞(通過)し、このタイミングでV入賞口2155が閉鎖していればハズレ口2157を通過する。なお、係止部材2160を設けずに、V入賞装置2150の内部に進入した遊技球を、V入賞口2155またはハズレ口2157に振り分けるようにしてもよい。
(アウト口)
アウト口2178は、遊技領域2105に向けて発射されたものの各種入賞口(例えば、第1始動口2120、第2始動口2140、大入賞口2131、V入賞装置2150、一般入賞口2122等)のいずれにも入賞または進入しなかった遊技球を、機外に排出するためのものである。このアウト口2178は、左打ちされた遊技球および右打ちされた遊技球のいずれについても機外に排出できるように、遊技領域2105の最下流側に設けられている。ただし、上記のアウト口2178に加えて、最下流側でない位置、例えば複数の一般入賞口2122の間や特別電動役物ユニット2130と第2始動口2140との間等にアウト口を設けて、遊技領域2105を流下中の遊技球を機外に排出するようにしてもよい。
(裏ユニット)
裏ユニット(不図示)は、第1のパチンコ遊技機と同様、遊技盤ユニット2010を装飾するものであって、遊技パネル2100の後方側に設けられる。この裏ユニットは、表示装置2007の表示領域の周囲に配置され、サブ制御回路2300によって制御される可動役物等の演出用役物群2058を備える。これらの演出用役物群2058のうち少なくとも一以上の役物または役物を構成する演出用役物構成部材は、特別図柄の当り判定処理の結果にもとづいて動作可能な演出用役物として機能する。
[3-2.電気的構成]
次に、図61を参照して、第3のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図61は、第3のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。なお、第3のパチンコ遊技機の制御回路は、第1のパチンコ遊技機の制御回路と共通するものもあるが、改めて一通り説明する。
図61に示されるように、第3のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機と同様、主に、遊技の制御を行う主制御回路2200と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路2300と、払出・発射制御回路2400と、電源供給回路2450と、から構成される。
[3-2-1.主制御回路]
主制御回路2200は、メインCPU2201、メインROM2202(読み出し専用メモリ)およびメインRAM2203(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路2204およびバックアップコンデンサ2207等を備えており、主基板ケース(不図示)内に収容されている。
メインCPU2201には、メインROM2202、メインRAM2203および初期リセット回路2204等が接続される。メインCPU2201は、動作を監視するWDTや不正を防止するための機能等が内蔵されている。
メインROM2202には、メインCPU2201により第3のパチンコ遊技機の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。メインCPU2201は、メインROM2202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインRAM2203には、遊技の進行に必要な各種データを記憶する記憶領域が設けられており、このメインRAM2203は、メインCPU2201の一時記憶領域として、種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施例においては、メインCPU2201の一時記憶領域としてRAMを用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
初期リセット回路2204は、メインCPU2201を監視し、必要に応じてリセット信号を出力するものである。
バックアップコンデンサ2207は、電断時等に、メインRAM2203に格納されているデータが消失しないように一時的に電力を供給する機能を有するものである。
さらに、主制御回路2200は、各種デバイス等との間で通信可能に接続されるI/Oポート2205、および、サブ制御回路2300に対して各種コマンドを出力可能に接続されるコマンド出力ポート2206等も備える。
また、主制御回路2200には、各種のデバイスが接続されている。例えば、主制御回路2200には、普通図柄表示部2161、普通図柄用保留表示部2162、第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164、第1特別図柄用保留表示部2165、第2特別図柄用保留表示部2166、普電用ソレノイド2148、特電用ソレノイド2135、Vアタッカー用ソレノイド2154、および、Vシャッター用ソレノイド2159等が接続されている。また、主制御回路2200には、これらの他、性能表示モニタ2170およびエラー報知モニタ2172等も接続されている。主制御回路2200は、I/Oポート2205を介して信号を送信することにより、これらのデバイスの動作を制御することができる。
性能表示モニタ2170には、メインCPU2201の制御により性能表示データや設定値等が表示される。性能表示データは、例えば、所定数(例えば60000個)の遊技球の発射に対して大当り遊技状態以外の遊技状態で払い出された遊技球の割合を示すデータであり、ベース値とも呼ばれる。
エラー報知モニタ2172には、エラーコードが表示される。また、エラー報知モニタ2172には、エラーコードの他に、例えば設定機能付きのパチンコ遊技機であれば、設定変更処理中であることを示す設定変更中コード、設定確認処理中であることを示す設定確認中コード等を表示することもできる。なお、設定変更中コードとしては、特別図柄表示装置において通常では表示することのない図柄(例えば、設定変更中であることを示す設定変更図柄)を表示するようにしてもよい。
また、主制御回路2200には、第1始動口スイッチ2121、第2始動口スイッチ2141、通過ゲートスイッチ2127、大入賞口カウントスイッチ2132、Vアタッカーカウントスイッチ2153、V入賞口スイッチ2156、および、一般入賞口スイッチ2123も接続されている。これらのスイッチが検出されると、検出信号がI/Oポート2205を介して主制御回路2200に送信される。
さらに、主制御回路2200には、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示する機能等を有する呼出装置(不図示)、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ2186にデータ送信する際に用いる外部端子板2184、設定機能付きのパチンコ遊技機であれば、設定値を変更したり確認したりする際に操作される設定キー2174、メインRAM2203に格納されるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアすることが可能なバックアップクリアスイッチ2176等が接続されている。なお、設定機能付きパチンコ遊技機であれば、バックアップクリアスイッチ2176を、設定値を変更する際のスイッチと兼用するようにしてもよいし、設定値を変更するための設定スイッチを設けるようにしてもよい。
また、設定キー2174およびバックアップクリアスイッチ2176は、遊技場の管理者以外の第三者(例えば遊技者)が容易に触ることができないように、所定のケース内に収容されていることが好ましい。「所定のケース内」には、当該ケースを開放しないと設定キー2174やバックアップクリアスイッチ2176に接触できない構成のものだけでなく、当該ケースの設定キー2174およびバックアップクリアスイッチ2176の対応箇所にのみ切欠きが設けられ、遊技場の責任者が管理する鍵を使用して島設備からパチンコ遊技機を回動させて背面を露出させたときに、遊技場の責任者が設定キー2174または/およびバックアップクリアスイッチ2176に接触できるように構成されているものも含まれる。
なお、本実施例では、設定キー2174およびバックアップクリアスイッチ2176は、主制御回路2200に接続されているが、これに限られず、例えば、払出・発射制御回路2400や電源供給回路2450に接続されるような構成にしてもよい。この場合にもまた、遊技場の責任者以外の第三者が設定キー2174やバックアップクリアスイッチ2176に容易に接触できないようにすることが好ましい。
[3-2-2.サブ制御回路]
サブ制御回路2300は、サブCPU2301、プログラムROM2302、ワークRAM2303、表示制御回路2304、音声制御回路2305、LED制御回路2306、役物制御回路2307およびコマンド入力ポート2308等を備える。サブ制御回路2300は、主制御回路2200からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。なお、図61には示されていないが、第1のパチンコ遊技機と同様、サブ制御回路2300には、遊技者が操作可能な演出ボタン54(図1参照)等も接続されている。
プログラムROM2302には、サブCPU2301により第3のパチンコ遊技機の遊技演出を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。サブCPU2301は、プログラムROM2302に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU2301は、主制御回路2200から送信される各種のコマンドに従って、遊技演出にかかる制御を行う。
ワークRAM2303は、サブCPU2301の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
表示制御回路2304は、表示装置2007における表示制御を行うための回路である。表示制御回路2304は、VDPや、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データを一時的に格納するフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を備える。
表示制御回路2304は、サブCPU2301からの画像表示命令に応じて、表示装置2007に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。なお、表示装置2007に表示させるための画像データには、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の、遊技に関する各種の画像データが含まれる。
そして、表示制御回路2304は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで表示装置2007に供給する。表示装置2007に画像信号が供給されると、表示装置2007に当該画像信号に関する画像が表示される。こうして、表示制御回路2304は、表示装置2007に遊技に関する画像を表示させる制御を行うことができる。
音声制御回路2305は、スピーカ2032から発生させる音声に関する制御を行うための回路である。音声制御回路2305は、音声に関する制御を行う音源ICや、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する)等を備える。
音源ICは、スピーカ2032から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU2301から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変換した音声信号をAMPに供給する。AMPは、スピーカ2032から出力される音声や効果音等の信号を増幅させるものである。
LED制御回路2306は、装飾LED等を含むLED群2046の制御を行うための回路である。LED制御回路2306は、LED制御信号を供給するためのドライブ回路や、複数種類のLED装飾パターンが記憶されている装飾データROM等を備える。
役物制御回路2307は、各役物(例えば、演出用役物群2058のうちの一または複数の役物)の動作を制御するための回路である。役物制御回路2307は、各役物に対して、駆動信号を供給するための駆動回路や、点灯制御信号を供給するための点灯回路、動作パターンや点灯パターンが記憶されている役物データROM等を備える。
また、役物制御回路2307は、サブCPU2301からの役物作動命令に応じて、役物データROMに記憶されている複数の動作パターンから一つの動作パターンを選択する。そして、選択した動作パターンを役物データROMから読み出し、読み出した動作パターンに対応する駆動信号を供給することにより、各役物の機械的な動作を制御する。また、点灯回路は、サブCPU2301からの点灯命令に基づいて、役物データROMに記憶されている複数の点灯パターンから一つの点灯パターンを選択する。そして、選択した点灯パターンを役物データROMから読み出し、読み出した点灯パターンに対応する点灯制御信号を供給することにより、各役物の点灯動作を制御する。
コマンド入力ポート2308は、コマンド出力ポート2206と接続されており、主制御回路2200から送信されたコマンドを受信するものである。
払出・発射制御回路2400は、パチンコ遊技機からの賞球や貸球の払い出しを制御するものであり、この払出・発射制御回路2400には、遊技球を払い出すための払出装置2082、遊技球を発射するための発射装置2006、球貸しにかかる制御を実行可能なカードユニット2180等が接続されている。
払出・発射制御回路2400は、主制御回路2200から供給される賞球制御コマンドを受け取ると、払出装置2082に対して所定の信号を送信し、払出装置2082に遊技球を払い出させる制御を行う。
カードユニット2180には、球貸し操作パネル2182が接続されている。球貸し操作パネル2182には、球貸しを受けるための球貸しボタンや、キャッシュデータが記憶されている球貸しカードの返却を受けるための貸出返却ボタン(いずれも不図示)が設けられている。例えば遊技者によって球貸し操作が行われると、球貸し操作に応じた貸し球制御信号がカードユニット2180に送信される。払出・発射制御回路2400は、カードユニット2180から送信された貸し球制御信号に基づいて、払出装置2082に遊技球を払い出させる制御を行う。なお、操作パネル2182は、パチンコ遊技機側に設けられることが多いが、カードユニット2180側に設けられてもよい。
また、払出・発射制御回路2400は、発射ハンドル62(図1、図2参照)が時計回りの方向へ回動操作されたことに基づいて、その回動角度(回動量)に応じて発射ソレノイド(図示せず)に電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
電源供給回路2450は、遊技に際して必要な電源電圧を、主制御回路2200、サブ制御回路2300、払出・発射制御回路2400等に供給するために作成する電源回路である。
電源供給回路2450には、電源スイッチ2095等が接続されている。電源スイッチ2095は、パチンコ遊技機(より詳しくは、主制御回路2200、サブ制御回路2300、払出・発射制御回路2400等)に必要な電源を供給するときにオン操作するものである。
[3-3.基本仕様]
次に、図62~図65を参照して、第3のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。なお、第3のパチンコ遊技機は設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、以下では、設定機能にかかわる記載は省略する。
なお、第3のパチンコ遊技機では、確変制御が実行されない。また、第3のパチンコ遊技機では、時短制御が実行されない通常遊技状態および時短制御が実行される時短遊技状態が用意されており、メインCPU2201は、通常遊技状態または時短遊技状態において遊技を進行させることが可能となっている。
本実施例において、通常遊技状態では左打ちが推奨され、時短遊技状態では右打ちが推奨される。サブCPU2301は、推奨される打ち方を、例えば表示装置2007の表示領域に表示する制御を実行する。
[3-3-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図62は、第3のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。
図62に示されるとおり、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)した場合、第1特別図柄の大当り判定用乱数値を用いた第1特別図柄の当り判定処理では、抽選結果が「大当り」または「ハズレ」に決定される。また、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)した場合、第2特別図柄の大当り判定用乱数値を用いた第2特別図柄の当り判定処理では、抽選結果が「大当り」または「役物開放当り」に決定される。
なお、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合に「役物開放当り」が決定されないようにすることは必須ではないが、「役物開放当り」に決定されるようにしたとしても、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合と比べて極めて低い確率(例えば、「大当り」と同等か「大当り」よりも低い確率)でしか決定されないようにすることが好ましい。また、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合に「ハズレ」に決定されないようにすることは必須ではないが、「ハズレ」に決定されるようにした場合、「役物開放当り」に決定される確率よりも高くなるようにしてもよいし、「役物開放当り」に決定される確率よりも低くなるようにしてもよい。
メインROM2202に記憶される特別図柄の当り判定テーブルには、第1始動口2120への入賞に基づいて実行される第1特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、「大当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。また、第2始動口2140への入賞に基づいて実行される第2特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、「大当り」又は「役物開放当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「役物開放当り判定値データ」)との関係が規定されている。
なお、この第3のパチンコ遊技機では、「大当り」に決定される大当り確率を変更する機能を有していないが、これは必須ではなく、例えば大当りの種類等に応じて確変フラグがオンにセットされるようにして大当り確率が高められるようにしてもよい。
また、この第3のパチンコ遊技機では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、大当り判定用乱数値の総乱数値は65536である。すなわち、上記の大当り判定用乱数値は0~65535の範囲(幅)で発生する。
なお、第3のパチンコ遊技機が設定機能付きパチンコ遊技機である場合、例えば、大当り確率または/および役物開放当り確率を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにするとよい。この場合、例えば、大当り確率および役物開放当り確率の両方を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、役物開放当り確率を設定値にかかわらず一定とし、大当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、大当り確率を設定値にかかわらず一定とし、役物開放当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよい。
また、設定値に応じて大当り確率や役物開放当り確率を変えることに代えてまたは加えて、例えば、Vアタッカー2152の開放時間を設定値毎に変えてV入賞装置2150への入賞率を変えたり、V入賞口2155の開放頻度や開放時間を設定値毎に変えてV入賞口2155への通過率を変えたり、時短継続回数を設定値毎に変えたりする等してもよい。すなわち、大当り確率、役物開放当り確率、V入賞口2155の開放頻度(すなわちVアタッカー2152の作動頻度)や開放時間および時短継続回数等、遊技者にとっての有利度合いを変更しうる条件のうちの一つまたは二つ以上を採用することにより、大当り遊技状態に制御される期待値が低設定よりも高設定の方が高くなるように構成してもよい。
[3-3-2.特別図柄判定テーブル]
図63は、第3のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、始動口2120,2140に遊技球が入賞した際に取得される特別図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。「当り時選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであった場合に、大当り種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図63に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が0~3のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z0」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA1」が選択される。また、第1特別図柄の図柄乱数値が4~60のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z1」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA1」が選択される。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が61~99のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z2」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA1」が選択される。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、当り時選択図柄コマンドは選択されず、図柄指定コマンドは「zA2」が選択される。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれかであったとしても、当り時選択図柄コマンドとして「z3」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA3」が選択される。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り判定値データが得られた場合、例えば、当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~95のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z4」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA4」が選択される。また、特別図柄の図柄乱数値が96または97である場合、当り時選択図柄コマンドとして「z5」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA5」が選択される。さらに、特別図柄の図柄乱数値が98または99である場合、当り時選択図柄コマンドとして「z6」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA6」が選択される。
[3-3-3.大当り種類決定テーブル]
図64は、第3のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている大当り種類決定テーブルの一例である。大当り種類決定テーブルは、特別図柄の図柄乱数値に対応して決定される当り時選択図柄コマンドに応じて、大当り遊技状態において実行されるラウンド数、時短フラグの値、および、時短回数等、大当りの種類を決定する際に参照される。なお、図64の備考欄は、分かりやすいように便宜上記載したものである。
図64に示されるように、例えば、当り時選択図柄コマンドが「z3」であるとき、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技のラウンド数が「15」、時短フラグの値が「1」、大当り遊技状態後の時短回数が「4」に決定される。
なお、当り時選択図柄コマンド「z4」、「z5」および「z6」は、判定値データが「役物開放当り判定値データ」である場合(すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りである場合)の当り時選択図柄コマンドであり、役物開放当りによってVアタッカー2152が開放し、V入賞口2155への遊技球の通過が検出されたことによって大当り遊技状態に制御された場合のラウンド数および時短回数が規定されている。したがって、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであったとしても、V入賞口2155への遊技球の通過が検出されずに大当り遊技状態に制御されなければ、大当り遊技状態には制御されず、図64の大当り種類決定テーブルに規定された時短回数もセットされない。
[3-3-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図65は、第3のパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。なお、図65中の「演出内容」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。メインCPU2201は、第1始動口2120への遊技球の入賞に基づくときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口2140への遊技球の入賞に基づくときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図65に示されるように、メインCPU2201は、第1始動口2120に遊技球が入賞したときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口2140に遊技球が入賞したときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図65に示されるように、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、メインCPU2201は、第1特別図柄の変動パターンを、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)したときに取得された演出選択用乱数値に基づいて決定する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、メインCPU2201は、第1特別図柄の変動パターンを、時短フラグの値、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)したときに取得されたリーチ判定用乱数値および演出選択用乱数値に基づいて決定する。なお、時短遊技状態では右打ちが推奨されるため第1始動口2120に遊技球が入賞することは殆どないと考えられる。
また、第2特別図柄抽選の結果が「大当り」である場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)したときに取得された演出選択用乱数値に基づいて決定される。
第2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」であって且つ時短フラグの値が「1」である場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、第2始動口2140に遊技球が入賞したときに取得されたリーチ判定用乱数値および演出選択用乱数値に基づいて第2特別図柄の変動パターンを決定する。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」であって且つ時短フラグの値が「0」である場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、変動時間が例えば600000msecと極めて長い長変動演出に決定する。時短フラグの値が「0」である場合、基本的に第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)することはないが、不測の事態が発生して仮に万一第2始動口2140に遊技球が入賞した場合であっても、有利者に与えうる利益を最小限にとどめるようにするためこのようにしたものであるが、このようにすることは必ずしも必須ではない。
なお、リーチ判定用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出され、演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
時短フラグがオンである場合、決定される特別図柄の変動パターンは、時短フラグがオフである場合と比べて単位時間あたりの変動回数の期待値が小さい。すなわち、時短フラグがオンである場合の特別図柄の変動時間は、時短フラグがオフである場合の特別図柄の変動時間と比べて短時間となりやすい。
メインCPU2201は、決定した変動パターン情報をサブCPU2301に送信する。サブCPU2301は、メインCPU2201から送信された変動パターン情報に基づいて、表示装置2007の表示領域に表示される表示演出や、スピーカ2032から出力される音演出を制御する。
[3-4.主制御処理]
第3のパチンコ遊技機において、主制御回路2200のメインCPU2201により実行される各種処理(各種モジュール)は、主制御メイン処理(図13~図16参照)中のS39で行われる特別図柄制御処理が異なるものの、その他の処理については同様である。そこで、以下では、特別図柄制御処理について説明し、メインCPU2201により実行されるその他の処理についての説明は省略する。なお、第3のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理において行われる処理には、第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理もあるが(例えば、大当り終了処理(図29、図76)等)、以下では、第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理も含めて、ステップ番号を代えて改めて説明する。
[3-4-1.特別図柄制御処理]
図66は、第3のパチンコ遊技機において、主制御メイン処理(図13~図16参照)で行われる特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図66に示されるように、メインCPU2201は、先ず、S2001において、特別図柄の制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、特別図柄の可変表示(特別図柄ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メインCPU2201は、S2001の処理を実行した後、処理を、S2002に移す。
なお、図示しないが、メインCPU2201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、S2001の処理に先だって、メインRAM2203内の特別図柄の作業領域等のアドレスを所定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
また、同じく図示しないが、メインCPU2201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数をチェックする処理も行う。そして、メインCPU2201は、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数のいずれもが一定時間以上にわたって「0」である場合、デモ表示コマンド送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約されたデモ表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図32のS242参照)において、サブ制御回路2300に送信される。そして、デモ表示コマンドをサブ制御回路2300が受信すると、サブCPU2301はデモ表示演出を行う。なお、第2のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機でないため、第1のパチンコ遊技機において説明したような主特別図柄の概念がない。
S2002において、メインCPU2201は、S2001でロードした特別図柄の制御状態番号が0であるか否か、すなわち特別図柄の可変表示待ち状態であるか否かを判定する。
S2002において特別図柄の制御番号が0でないと判定された場合(S2002がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2005に移す。
一方、S2002において特別図柄の制御番号が0であると判定された場合(S2002がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2003に移す。
S2003において、メインCPU2201は、第2特別図柄が可変表示開始であるか否か、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S2003において第2特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されていないと判定された場合(S2003がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2004に移す。
S2004において、メインCPU2201は、第1特別図柄が可変表示開始であるか否か、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S2004において第1特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されていないと判定された場合(S2004がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図13~図16参照)に戻す。
一方、S2004において第1特別図柄が可変表示開始である、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されていると判定された場合(S2004がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2005に移す。
S2003に戻って、第2特別図柄が可変表示開始である、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されていると判定された場合(S2003がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2005に移す。
S2005において、メインCPU2201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図柄管理処理の詳細については、図67を参照して後述する。メインCPU2201は、S2003の処理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図13~図16参照)に戻す。
なお、メインCPU2201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(S2001~S2005)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
このように、本実施例では、第3のパチンコ遊技機として、第2特別図柄の始動情報が保留されている場合、第1特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処理(S2005)が実行される優先変動機について説明したが、これに限られない。例えば、第1特別図柄の始動情報が保留されている場合、第2特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処理(S2005)が実行される優先変動機としてもよいし、第1始動口2120または第2始動口2140への入賞順に特別図柄管理処理が実行される順次変動機としてもよい。
[3-4-2.特別図柄管理処理]
次に、図67を参照して、特別図柄制御処理(図66参照)中のS2005でメインCPU2201により実行される特別図柄管理処理について説明する。図67は、第3のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄管理処理の処理対象は、特別図柄制御処理のS2003がYES判定の場合は第2特別図柄が処理対象であり、特別図柄制御処理のS2004がYES判定の場合は第1特別図柄が処理対象である。
また、図67に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「7」)は、処理対象となる特別図柄の制御状態番号である。メインCPU2201は、制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S2011)。
S2011において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S2011がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を、特別図柄制御処理(図66参照)に戻す。
一方、S2011において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S2011がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2012に移す。
S2012において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号をロードする。そして、メインCPU2201は、S2012の処理を実行した後、処理を、S2013に移す。なお、メインCPU2201は、S2012の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S2013以降の処理を行う。
S2013において、メインCPU2201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。このS2013の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示開始処理の詳細については、図68を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU2201は、処理を、S2014に移す。
S2014において、メインCPU2201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。このS2014の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示終了処理の詳細については、図69を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU2201は、処理を、S2015に移す。
S2015において、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS2015の処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。この特別図柄遊技判定処理の詳細については、図70を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「2」でない場合、メインCPU2201は、処理を、S2016に移す。
S2016において、メインCPU2201は、V入賞装置開放準備処理を行う。このS2016の処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。このV入賞装置開放準備処理の詳細については、図72を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「3」でない場合、メインCPU2201は、処理を、S2017に移す。
S2017において、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処理を行う。このS2017の処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。このV入賞装置開放制御処理の詳細については、図73を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「4」でない場合、メインCPU2201は、処理を、S2018に移す。
S2018において、メインCPU2201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS2018の処理は、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。この大入賞口開放準備処理の詳細については、図74を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「5」でない場合、メインCPU2201は、処理を、S2019に移す。
S2019において、メインCPU2201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS2019の処理は、特別図柄の制御状態番号が「6」である場合に行われる処理である。この大入賞口開放制御処理の詳細については、図75を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「6」でない場合、メインCPU2201は、処理を、S2020に移す。
S2020において、メインCPU2201は、大当り終了処理を行う。このS2020の処理は、特別図柄の制御状態番号が「7」である場合に行われる処理である。この大当り終了処理の詳細については、図76を参照して後述する。
メインCPU2201は、S2013~S2020の処理を終了後、特別図柄管理処理を終了し、処理を、特別図柄制御処理(図66参照)に戻す。この場合、特別図柄管理処理が呼び出された処理に戻す。
[3-4-3.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図68を参照して、特別図柄管理処理(図67参照)中のS2013でメインCPU2201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図68は、第3のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示開始処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2013で呼び出された処理である場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可変表示開始処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2013で呼び出された処理である場合、第2特別図柄が処理対象となる。
図68に示されるように、メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「0」であるか否かを判定する(S2021)。
S2021において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S2021がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
一方、S2021において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(S2021がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2022に移す。
S2022において、メインCPU2201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行う。メインCPU2201は、S2022の処理を実行した後、処理を、S2023に移す。
S2023において、メインCPU2201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この処理では、特別図柄の当り判定テーブル(図62参照)を参照し、特別図柄の大当り判定用乱数値を用いて特別図柄の当り判定が行われる。本実施例では、第1特別図柄が処理対象であれば大当りおよびハズレのうちいずれであるかが判定される。また、第2特別図柄が処理対象であれば大当りおよび役物開放当りのうちいずれであるかが判定される。なお、第1特別図柄の当り判定処理では、まず、大当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で大当りでないと判定された場合にハズレであると判定される。同様に、第2特別図柄の当り判定処理では、まず、大当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で大当りでないと判定された場合に役物開放当りであると判定される。メインCPU201は、S2023の処理を実行した後、処理を、S2024に移す。
S2024において、メインCPU2201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果(例えば、大当り、役物開放当りまたはハズレ)に対応する特別図柄の停止図柄を判定乃至決定する処理である。この処理では、特別図柄判定テーブル(図63参照)を参照し、特別図柄の図柄乱数値を用いて、上述の「当り時選択図柄コマンド」や「図柄指定コマンド」が判定される。メインCPU2201は、S2024の処理を実行した後、処理を、S2025に移す。
S2025において、メインCPU2201は、大当り種類決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理の結果が例えば大当りまたは役物開放当りである場合に、大当りの種類を判定乃至決定する処理である。この処理では、大当り種類決定テーブル(図64参照)を参照し、特別図柄決定処理(S2024)で判定された「当り時選択図柄コマンド」に応じて大当りの種類が決定される。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が例えば役物開放当りである場合に決定される大当りの種類は、役物開放当りに基づいて開放されたV入賞口2155に遊技球が通過したことによって大当り遊技制御処理が実行された場合の大当りの種類である。また、本実施例では、大当りおよび役物開放当りの種類をいずれも複数種類としているが、大当りまたは役物開放当りの種類は1つであってもよい。さらには、大当りまたは/および役物開放当りの種類を複数種類とすることに代えてまたは加えて、ハズレの種類を複数設けるようにしてもよい。メインCPU2201は、S2025の処理を実行した後、処理を、S2026に移す。
S2026において、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行う。この処理は、特別図柄の変動パターンを判定乃至決定する処理である。この処理では、変動パターンテーブル(図65参照)を参照し、例えば、特別図柄の種類、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果、時短フラグの値、リーチ判定用乱数値または/および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターンが決定される。メインCPU2201は、S2026の処理を実行した後、処理を、S2027に移す。
S2027において、メインCPU2201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行う。この処理では、変動パターンテーブル(図65参照)を参照し、特別図柄の変動パターン決定処理(S2026)で決定された変動パターンに対応する変動時間が、特別図柄の変動時間として決定される。メインCPU2201は、S2027の処理を実行した後、処理を、S2028に移す。
S2028において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行うことにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、特別図柄可変表示終了処理(図67のS2014参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2028の処理を実行した後、処理を、S2029に移す。
S2029において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。この処理では、例えば、メインRAM2203内の所定領域に格納されている遊技状態にかかわるパラメータ(例えば、確変残回数や時短残回数等)の更新処理等が行われる。メインCPU2201は、S2029の処理を実行した後、処理を、S2030に移す。
S2030において、メインCPU2201は、遊技状態管理処理を行う。この処理では、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ等)の更新処理を行う。メインCPU2201は、S2030の処理を実行した後、処理を、S2031に移す。
S2031において、メインCPU2201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出開始コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路2300に送信される。
なお、メインCPU2201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始処理(とくに、遊技状態管理処理(S2030)、特別図柄演出開始コマンド送信予約処理(S2031))を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[3-4-4.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図69を参照して、特別図柄管理処理(図67参照)中のS2014でメインCPU2201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明する。図69は、第3のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2014で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可変表示終了処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2014で呼び出された処理である場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定する(S2041)。
S2041において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S2041がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
一方、S2041において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(S2041がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2042に移す。
S2042において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行うことにより、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊技判定処理(図67のS2015参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2042の処理を実行した後、処理を、S2043に移す。
S2043において、メインCPU2201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約処理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路2300に送信される。メインCPU2201は、S2043の処理を実行した後、処理を、S2044に移す。
S2044において、メインCPU2201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。第1のパチンコ遊技機および第2のパチンコ遊技機の説明において上述したように、図柄確定数カウンタは、特別図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するためのカウンタであるが、例えば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数を管理してもよい。メインCPU2201は、S2044の処理を実行した後、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
[3-4-5.特別図柄遊技判定処理]
次に、図70を参照して、特別図柄管理処理(図67参照)中のS2015でメインCPU2201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図70は、第3のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この特別図柄遊技判定処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2015で呼び出された処理である場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄遊技判定処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2015で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定する(S2051)。
S2051において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S2051がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
一方、S2051において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(S2051がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2052に移す。
S2052において、メインCPU2201は、大当りであるか否か、すなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S2052において、大当りでないすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様でないと判定された場合(S2052がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2060に移す。一方、S2052において、大当りであるすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S2052がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2053に移す。なお、特別図柄が役物開放当りを示す停止表示態様である場合、および、特別図柄がハズレを示す停止表示態様である場合、S2052においてNO判定される。
S2053において、メインCPU2201は、大当り遊技制御処理の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板2184を介してホールコンピュータ2186(いずれも図61参照)に出力される信号(例えば、大当り信号等)の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄の当り信号である。メインCPU2201は、S2053の処理を実行した後、処理を、S2054に移す。
S2054において、メインCPU2201は、ラウンド表示LEDデータをセットする処理を行う。その後、メインCPU2201は、例えば、大入賞口2131の開放回数の上限値をセットする処理(S2055)、外部端子板2184への大当り信号セット処理(S2056)、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2057)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S2058)、および、大当り開始表示コマンドの送信予約処理(S2059)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2057)を行うことにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開放準備処理(図67のS2018参照)が行われることとなる。その後、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
S2060において、メインCPU2201は、役物開放当りであるか否か、すなわち停止した特別図柄が役物開放当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S2060において、役物開放当りでないすなわち停止した特別図柄がハズレを示す停止表示態様であると判定された場合(S2060がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2061に移す。一方、S2060において、役物開放当りであるすなわち停止した特別図柄が役物開放当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S2060がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2061に移す。
S2061において、メインCPU2201は、役物開放当り遊技制御の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板2184を介してホールコンピュータ2186(いずれも図61参照)に出力される信号(例えば、役物開放当り信号等)の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄にかかわる信号である。メインCPU2201は、S2061の処理を実行した後、処理を、S2062に移す。
S2062において、メインCPU2201は、V入賞装置2150の開放回数の上限値をセットする処理を行う。本実施例では、この処理でセットされるV入賞装置2150の開放回数の上限値は例えば1回である。メインCPU2201は、S2062の処理を実行した後、処理を、S2063に移す。
S2062において、メインCPU2201は、外部端子板2184への役物開放当り信号セット処理(S2063)、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S2064)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S2065)、および、役物開放当り開始表示コマンドの送信予約処理(S2066)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S2064)を行うことにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、V入賞装置開放準備処理(図67のS2016参照)が行われることとなる。その後、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
S2067において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特別図柄遊技終了処理については、図71を参照して後述する。なお、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
なお、メインCPU2201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処理(S2051~S2067)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[3-4-6.特別図柄遊技終了処理]
次に、図71を参照して、特別図柄遊技判定処理(図70参照)中のS2067でメインCPU2201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する。図71は、第3のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号に「0」をセットする(S2071)。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理を行うことにより今回の特別図柄遊技が終了し、特別図柄可変表示開始処理すなわち次回の特別図柄遊技を実行することが可能となる。メインCPU2201は、S2071の処理を実行した後、処理を、S2072に移す。
S2072において、メインCPU2201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約処理(S2073)を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路2300に送信される。そして、S2073の処理後、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を終了し、上述したとおり、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
[3-4-7.V入賞装置開放準備処理]
次に、図72を参照して、特別図柄管理処理(図67参照)中のS2016でメインCPU2201により実行されるV入賞装置開放準備処理について説明する。図72は、第3のパチンコ遊技機におけるV入賞装置開放準備処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定する(S2081)。
S2081において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S2081がNO判定の場合)、メインCPU2201は、V入賞装置開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
一方、S2081において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(S2081がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2082に移す。
S2082において、メインCPU2201は、V入賞装置2150の開放パターン(すなわち、Vアタッカー2152の作動パターン)として、例えば、最大開放時間および最大開放回数等をセットする。本実施例では、最大1800msecの開放を1回だけ行う開放パターンにセットされるが、開放パターンはこれに限られず、例えば、1回あたり最大900msecの開放を最大2回行うようにしてもよいし、1回目を例えば最大600msec開放し、2回目を例えば最大1200msec開放するようにしてもよい。さらには、1回の役物開放当りにつきトータルで規定時間(例えば1800msec)を超えない範囲で複数の開放パターンを設け、これら複数の開放パターンのうち、例えば特別図柄の図柄乱数値に基づいていずれか一の開放パターンにセットされるようにしてもよい。メインCPU2201は、S2082の処理を実行した後、処理を、S2083に移す。
S2083において、メインCPU2201は、V入賞装置開閉制御処理を行う。この処理では、V入賞口2155の開閉制御データの生成処理が行われる。メインCPU2201は、S2083の処理を実行した後、処理を、S2084に移す。
S2084において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S2084)を行うことにより、このV入賞装置開放準備処理の終了後に、V入賞装置開放制御処理(図67のS2017参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2084の処理を実行した後、処理を、S2085に移す。
S2085において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU2201は、S2085の処理を実行した後、処理を、S2086に移す。
S2086において、メインCPU2201は、V入賞装置開放中表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約されたV入賞装置開放中表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路2300に送信される。メインCPU2201は、S2086の処理を実行した後、V入賞装置開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
[3-4-8.V入賞装置開放制御処理]
次に、図73を参照して、特別図柄管理処理(図67参照)中のS2017でメインCPU2201により実行されるV入賞装置開放制御処理について説明する。図73は、第3のパチンコ遊技機におけるV入賞装置開放制御処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定する(S2091)。
S2091において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S2091がNO判定の場合)、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
一方、S2091において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(S2091がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2092に移す。
S2092において、メインCPU2201は、Vアタッカー2152の作動により開閉入賞口2151が開放されたときにV入賞装置2150の内部に進入した遊技球の個数が最大入賞個数以上であるか否かを判定する。この処理では、V入賞装置2150の内部に進入した遊技球の入賞個数を計数するVアタッカーカウントスイッチ2153(図61参照)により計数された値が最大入賞個数以上の値であるか否かが判定される。なお、Vアタッカーカウントスイッチ2153により計数されたVアタッカー入賞カウンタの値は、メインRAM2203内の所定領域に格納される。
S2092において、V入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数以上でないと判定された場合(S2092がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2093に移す。
一方、S2092において、V入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数以上であると判定された場合(S2092がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2094に移す。
S2093において、メインCPU2201は、V入賞装置2150の最大開放時間(すなわち開閉入賞口2151の最大開放時間)が経過したか否かを判定する。この処理では、S2082の処理(図72参照)でセットされた最大開放時間が経過しているか否かが判定される。
S2093においてV入賞装置2150の最大開放時間が経過していないと判定された場合(S2093がNO判定の場合)、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
一方、S2093においてV入賞装置2150の最大開放時間が経過していると判定された場合(S2093がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2094に移す。
S2094において、メインCPU2201は、V入賞装置2150(すなわち開閉入賞口2151)の閉鎖処理を行う。メインCPU2201は、S2094の処理を実行した後、処理を、S2095に移す。
S2095において、メインCPU2201は、V入賞検出があるか否かを判定する。この処理では、規定時間内に、V入賞口2155への遊技球の通過があったか否か(すなわち、V入賞口スイッチ2156による検出があったか否か)を判定する。なお、上記の規定時間はV入賞装置2150の内部への遊技球の進入にかかわる時間であればよく、例えば、Vアタッカー2152の作動が開始してから規定時間内、係止部材2160による遊技球の係止が解除されてから規定時間内等を、上記の規定時間とすることができる。
S2095においてV入賞検出があったと判定された場合(S2095がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2096に移す。
S2096において、メインCPU2201は、V当り遊技制御の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板2184を介してホールコンピュータ2186(いずれも図61参照)に出力される信号(例えば、V当り信号等)の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄の当り信号である。ところで、V当り遊技制御が実行されると、大当り種類決定テーブル(図64参照)に示されるように例えば15ラウンドのラウンド遊技が実行されるため、遊技者は、大当り遊技制御処理が実行された場合と同様に多量の賞球を獲得しうる。本実施例では、説明の便宜上、V当り遊技制御と大当り遊技制御処理とを区別して称呼しているが、V当り遊技制御を大当り遊技制御処理と称呼することもできる。メインCPU2201は、S2096の処理を実行した後、処理を、S2097に移す。
S2097において、メインCPU2201は、ラウンドカウンタ値に1を加算する処理を行う。この処理を行うことにより、役物開放当りに基づいて最初に実行されたV入賞装置2150の開放(すなわちVアタッカー2152の作動)が、1ラウンド目のラウンド遊技として処理される。すなわち、V入賞検出があったと判定された(S2095がYES判定された)ことによって実行されるV当り遊技制御は、2ラウンド目のラウンド遊技から開始されることとなる。メインCPU2201は、S2097の処理を実行した後、処理を、S2098に移す。
S2098において、メインCPU2201は、ラウンド表示LEDデータをセットする処理を行う。その後、メインCPU2201は、例えば、V入賞装置2150の開放回数(すなわち。Vアタッカー2152の作動回数)の上限値をセットする処理(S2099)、外部端子板2184へのV当り信号セット処理(S2100)、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2101)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S2102)、および、V当り開始表示コマンドの送信予約処理(S2103)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2101)を行うことにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開放準備処理(図67のS2018参照)が行われることとなる。その後、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
S2095に戻って、このS2095においてV入賞検出がなかったと判定された場合(S2095がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2104に移す。
S2104において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理では、図71を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU2201は、S2104の処理を実行した後、V入賞装置開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
[3-4-9.大入賞口開放準備処理]
次に、図74を参照して、特別図柄管理処理(図67参照)中のS2018でメインCPU2201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図74は、第3のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定する(S2111)。
S2111において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S2111がNO判定の場合)、メインCPU2201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
一方、S2111において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(S2111がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2112に移す。
S2112において、メインCPU2201は、ラウンドカウンタ値をロードする。ラウンドカウンタは、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技の実行回数を計数するカウンタである。なお、ラウンドカウンタの計数値(ラウンドカウンタ値)は、メインRAM2203内の所定領域に格納される。メインCPU2201は、S2112の処理を実行した後、処理を、S2113に移す。
S2113において、メインCPU2201は、大入賞口の開放回数が上限値であるか否かを判定する。この処理では、大当り遊技状態において実行されたラウンド遊技の実行回数が上限値であるか否かが判定される。
S2113において大入賞口の開放回数が上限値であると判定された場合(S2113がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2114に移す。
S2114において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「7」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「7」にセットする処理(S2114)を行うことにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大当り終了処理(図67のS2020参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2114の処理を実行した後、処理を、S2115に移す。
S2115において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU2201は、大当り終了表示コマンドの送信予約処理を行う(S2116)。なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路2300に送信される。そして、S2116の処理後、メインCPU2201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
S2113に戻って、大入賞口の開放回数が上限値でないと判定された場合(S2113がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2117に移す。
S2117において、メインCPU2201は、ラウンドカウンタ値に1を加算する処理を行う。メインCPU2201は、S2117の処理を実行した後、処理を、S2118に移す。
S2118において、メインCPU2201は、開放する大入賞口の選択処理を行う。この処理では、特別図柄の当り判定処理(図68のS2023参照)の結果が大当りであって、大当りを示す停止表示態様が導出された(図70のS2052がYES判定された)ことによって開始された大当り遊技制御処理である場合、開放する大入賞口として大入賞口2131が選択される。一方、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであって、役物開放りを示す停止表示態様が導出され(図70のS2060がYES判定され)、さらにV入賞検出された(図73のS2095がYES判定された)ことによって開始されたV当り遊技制御である場合、開放する大入賞口としてV入賞装置2150(すなわち開閉入賞口2151)が選択される。メインCPU2201は、S2118の処理を実行した後、処理を、S2119に移す。
S2119において、メインCPU2201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。この処理では、例えば、大入賞口2131またはV入賞装置2150の開放回数、大入賞口2131またはV入賞装置2150の最大開放時間、大入賞口2131またはV入賞装置2150への最大入賞個数、大入賞口2131またはV入賞装置2150への入賞時の賞球数等がセットされる。大入賞口2131またはV入賞装置2150の開放回数はラウンド数が相当する。なお、1ラウンドにおいて大入賞口2131またはV入賞装置2150が複数回開放されるものを排除する趣旨ではない。ただしこの場合は、ラウンド数を管理する制御と、大入賞口2131またはV入賞装置2150の開閉回数を管理する制御とを、別の処理として行うことが好ましい。メインCPU2201は、S2119の処理を実行した後、処理を、S2120に移す。
なお、上記の「大入賞口2131またはV入賞装置2150」は、大入賞口2131およびV入賞装置2150のうち、開放する大入賞口としてS2118で選択された大入賞口が相当する。以下の処理においても同様である。
S2120において、メインCPU2201は、大入賞口開閉制御処理を行う。この処理では、大入賞口2131またはV入賞装置2150の開閉制御データの生成処理が行われる。メインCPU2201は、S2120の処理を実行した後、処理を、S2121に移す。
S2121において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「6」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「6」にセットする処理(S2121)を行うことにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大入賞口開放制御処理(図67のS2019参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2121の処理を実行した後、処理を、S2122に移す。
S2122において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU2201は、S2122の処理を実行した後、処理を、S2123に移す。
S2123において、メインCPU2201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路2300に送信される。メインCPU2201は、S2123の処理を実行した後、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
[3-4-10.大入賞口開放制御処理]
次に、図75を参照して、特別図柄管理処理(図67参照)中のS2019でメインCPU2201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図75は、第3のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「6」であるか否かを判定する(S2131)。
S2131において特別図柄の制御状態番号が「6」でないと判定された場合(S2131がNO判定の場合)、メインCPU2201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
一方、S2131において特別図柄の制御状態番号が「6」であると判定された場合(S2131がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2132に移す。
S2132において、メインCPU2201は、大入賞口2131またはV入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であるか否かを判定する。この処理では、大入賞口2131への遊技球の入賞個数を計数する大入賞口カウントスイッチ2132(図61参照)またはV入賞装置2150の内部への遊技球の進入個数を計数するVアタッカーカウントスイッチ2153(図61参照)により計数された値が最大入賞個数の値であるか否かが判定される。なお、大入賞口カウントスイッチ2132またはVアタッカーカウントスイッチ2153により計数されたVアタッカー入賞カウンタの値は、メインRAM2203内の所定領域に格納される。
S2132において、大入賞口2131またはV入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数でないと判定された場合(S2132がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2133に移す。
一方、S2132において、大入賞口2131またはV入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であると判定された場合(S2132がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2134に移す。
S2133において、メインCPU2201は、大入賞口2131またはV入賞装置2150の最大開放時間が経過したか否かを判定する。この処理では、大入賞口関連各種設定処理(図74のS2119参照)においてセットされた最大開放時間が経過しているか否かが判定される。
S2133において大入賞口2131またはV入賞装置2150の最大開放時間が経過していないと判定された場合(S2133がNO判定の場合)、メインCPU2201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
一方、S2133において大入賞口2131またはV入賞装置2150の最大開放時間が経過していると判定された場合(S2133がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2134に移す。
S2134において、メインCPU2201は、大入賞口2131またはV入賞装置2150の閉鎖処理を行う。メインCPU2201は、S2134の処理を実行した後、処理を、S2135に移す。
S2135において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2135)を行うことにより、この大入賞口開放制御処理の終了後に、再び、大入賞口開放準備処理(図67のS2018参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2135の処理を実行した後、処理を、S2136に移す。
S2136において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU2201は、S2136の処理を実行した後、処理を、S2137に移す。
S2137において、メインCPU2201は、ラウンド間表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路2300に送信される。そして、S2137の処理後、メインCPU2201は、大入賞口開制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
[3-4-11.大当り終了処理]
次に、図76を参照して、特別図柄管理処理(図67参照)中のS2020でメインCPU2201により実行される大当り終了処理について説明する。図76は、第3のパチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「7」であるか否かを判定する(S2141)。
S2141において特別図柄の制御状態番号が「7」でないと判定された場合(S2141がNO判定の場合)、メインCPU2201は、大当り終了処理を終了するとともに特別図柄管理処理(図67参照)も終了し、処理を、特別図柄制御処理(図66参照)に戻す。この場合、大当り終了処理が呼び出された処理に戻す。
S2141において特別図柄の制御状態番号が「7」であると判定された場合(S2141がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2142に移す。
S2142において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。この処理では、各種フラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ等)のセットや、各種カウンタ(例えば、確変カウンタ、時短カウンタ、図柄確定数カウンタ、ラウンドカウンタ、大入賞口入賞カウンタ等)の値をセットまたはリセットする処理が行われる。メインCPU2201は、S2142の処理を実行した後、処理を、S2143に移す。
S2143において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理では、図71を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU2201は、S2143の処理を実行した後、大当り終了処理を終了するとともに特別図柄管理処理(図67参照)も終了し、処理を、特別図柄制御処理(図66参照)に戻す。この場合、上述したとおり、大当り終了処理が呼び出された処理に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[4.拡張例]
以下に、上述した第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機に共通する拡張例について説明する。なお、第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機に応じて各構成に付された符号が異なるため、以下の説明では、特定のパチンコ遊技機(とくに第3のパチンコ遊技機)に限る説明である場合を除き、符号を省略する。
[4-1.確変制御の拡張例]
第1のパチンコ遊技機および第2のパチンコ遊技機では、大当りの種類に応じて確変フラグをオンにセットするか否かを決定し、確変フラグがオンにセットされる場合に確変回数を決めているが、これに限られず、例えば、以下の態様であってもよい。
例えば、大当り遊技制御処理の実行中に、例えば大入賞口内に設けられた特定領域を通過したか否かを判定し、特定領域を少なくとも1個の遊技球が通過したと判定された場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグをオンにセットする所謂V確変機であってもよい。なお、上記の特定領域は、例えば、大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技において可動部材が作動することによって、遊技球の通過が可能または容易な開放状態と、遊技球の進入が不可能または困難な閉鎖状態とに変位させることが可能となっている。
このようなV確変機では、例えば、図77~図80を参照して後述するように、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合と、第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合とで、大当り遊技制御処理の実行中に上記の特定領域への遊技球の通過のしやすさ、すなわち大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる確率を異ならせてもよい。
図77は、拡張例の大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技において、大入賞口の開放タイミングと特定領域の開放タイミングとの関係を示すタイムチャートの一例であって、(A)特定領域の開放態様が第1開放態様である場合、(B)特定領域の開放態様が第2開放態様である場合、(C)特定領域の開放態様が第3開放態様である場合、を示す図である。なお、第1開放態様および第2開放態様は、特定領域への遊技球の通過が容易な態様であり、第3開放態様は、特定領域への遊技球の通過が困難な態様である。なお、図77に示される一例では、特定領域は時間制御によって開放状態となるように制御される。
なお、図77では、大入賞口が短開放された後に長開放される態様が示されているが、大入賞口の開放態様はこれに限られない。
図77(A)に示されるように、第1開放態様では、大入賞口の長開放が開始された後の所定時間を除いて、大入賞口が開放状態である間は特定領域も開放状態となっている。そのため、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされやすい。ただし、特定領域が開放状態であるにもかかわらず遊技球が1個も特定領域を通過しなかった場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグはオンにセットされない。
また、図77(B)に示されるように、第2開放態様では、大入賞口の短開放が開始されてから大入賞口の長開放が終了するまでの間、特定領域が開放状態となっている。そのため、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することは極めて容易である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグが極めて容易にオンにセットされる。ただし、上述したように、特定領域が開放状態であるにもかかわらず遊技球が1個も特定領域を通過しなかった場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグはオンにセットされない。
一方、図77(C)に示されるように、第3開放態様では、大入賞口が短開放中および大入賞口の長開放が開始された後の所定時間(この2回はいずれも短時間)を除いて、特定領域が閉鎖状態となっている。そのため、大当り遊技制御の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領域を通過することが、第1開放態様および第2開放態様のいずれと比べても困難である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされ難い。ただし、大当り遊技制御の実行中に特定領域を遊技球が通過することが困難であったとしても、タイミングよく特定領域を遊技球が通過した場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる。
なお、図77では、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易な特定領域の開放態様の例として、第1開放態様および第2開放態様の2態様を設ける例について説明した。ただし、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易な特定領域の開放態様数は、2態様に限られず、1態様だけとしてもよいし、3態様以上としてもよい。
また、図77では、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領域を通過することが困難な特定領域の開放態様の例として、第3開放態様を設ける例について説明した。ただし、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領域を通過することが困難な特定領域の開放態様数は、1態様に限られず、2態様以上設けてもよい。
図78は、拡張例における特別図柄判定テーブルの一例である。この図78に示される特別図柄判定テーブルによれば、当落判定値データが「大当り判定値データ」である場合(特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合)、第1特別図柄および第2特別図柄の当り時選択図柄コマンドは、次のように選択される。すなわち、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、当り時選択図柄コマンドは、例えば、40%の選択率で「z0」が選択され、10%の選択率で「z1」が選択され、50%の選択率で「z2」が選択される。また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、当り時選択図柄コマンドは、例えば、15%の選択率で「z3」が選択され、50%の選択率で「z4」が選択され、35%の選択率で「z5」が選択される。
図79は、拡張例における大当り種類決定テーブルの一例である。この図79に示される大当り種類決定テーブルによれば、大当りの種類(例えば、ラウンド数、特定領域の開放態様等)は、次のように決定される。すなわち、当り時選択図柄コマンドが「z0」の場合、ラウンド数が「3」で特定領域の開放態様が第3開放態様の大当り(3R通常大当りA)に決定される。また、当り時選択図柄コマンドが「z1」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が第3開放態様の大当り(10R通常大当りA)に決定される。また、当り時選択図柄コマンドが「z2」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が第1開放態様の大当り(10R確変大当りA)に決定される。また、当り時選択図柄コマンドが「z3」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が第3開放態様の大当り(10R通常大当りB)に決定される。当り時選択図柄コマンドが「z4」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が第1開放態様の大当り(10R確変大当りB)に決定される。当り時選択図柄コマンドが「z5」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が第2開放態様の大当り(10R確変大当りC)に決定される。
すなわち、上記の図77~図79によれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、大当りの種類は、40%の選択率で3R通常大当りAに決定され、10%の選択率で10R通常大当りAに決定され、50%の選択率で10R確変大当りAに決定される。一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、大当りの種類は、15%の選択率で10R通常大当りBに決定され、50%の選択率で10R確変大当りBに決定され、35の選択率で10R確変大当りCに決定される。このようにして、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合と、第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合とで、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる確率を異ならせることが可能となる。
なお、大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技において、特定領域は、図77(A)~(C)に示されるように時間制御によって開放状態となる態様に限られず、例えば、後述の図80に示されるように、大入賞口への遊技球の入賞に応じて開放状態となる態様であってもよい。
図80は、拡張例の大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技において、大入賞口の開放タイミングと特定領域の開放タイミングとの関係を示すタイムチャートの他の例(特定領域が大入賞口への入賞に基づいて開放状態となるように制御される例)であって、(A)特定領域の開放態様が第1開放態様である場合、(B)特定領域の開放態様が第2開放態様である場合、を示す図である。
図80(A)に示されるように、他の例の第1開放態様では、大入賞口が開放状態となった後、大入賞口に1個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより1個目の遊技球の入賞が検出されると、この検出に基づいて、特定領域が一定時間だけ開放状態となる。そして、大入賞口に2個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより2個目の遊技球の入賞が検出されると、この検出に基づいて、大入賞口が閉鎖状態となるまでの間、特定領域が開放状態となる。そのため、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされやすい。ただし、上述したとおり、特定領域が開放状態であるにもかかわらず遊技球が1個も特定領域を通過しなかった場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグはオンにセットされない。
また、図80(B)に示されるように、他の例の第2開放態様では、大入賞口が開放状態となった後、大入賞口に1個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより1個目の遊技球の入賞が検出された場合に限り、特定領域が一定時間だけ開放状態となる。そして、大入賞口に2個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより2個目の遊技球の入賞が検出されたとしても、入賞口が閉鎖状態となるまでの間、特定領域は開放状態とならず、閉鎖状態が継続する。そのため、大当り遊技制御の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領域を通過することが、第1開放態様と比べて困難である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされ難い。ただし、この場合も、大当り遊技制御の実行中に特定領域を遊技球が通過することが困難であったとしても、タイミングよく特定領域を遊技球が通過した場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる。
なお、上記では、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる例について説明したが、これに限られず、例えば、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合、大当り遊技制御処理の終了時に時短フラグがオンにセットされるようにしてもよい。このような仕様は、とくに、例えば第3のパチンコ遊技機のような1種2種混合機である場合に有効である。
また、上記では、第1特別図柄の当り判定処理の結果が当りである場合と、第2特別図柄の当り判定処理の結果が当りである場合とで、特定領域の開放態様として同じ開放態様を設ける例について説明したが、これに限られず、例えば、第1特別図柄専用の開放態様や第2特別図柄専用の開放態様を設けるようにしてもよい。
また、上記では、第1特別図柄の当り判定処理の結果が当りである場合および第2特別図柄の当り判定処理の結果が当りである場合のいずれにおいても、特定領域への遊技球の通過が困難な第3態様に決定されうる例について説明したが、これに限られず、いずれか一方の特別図柄(例えば第2特別図柄)の当り判定処理の結果が当りである場合には、少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易な態様(第1態様または第2態様)のみに決定されるように構成してもよい。
また、上記では、特定領域への遊技球の通過が困難な第3態様において、特定領域は、大入賞口が短開放中および大入賞口の長開放が開始された後の所定時間の2回(いずれも短時間)にわたって開放状態となっているが、特定領域への遊技球の通過が困難であれば、特定領域が開放状態とされる回数は1回であってもよいし複数回であってもよい。
また、特定領域の閉鎖は、予め定められた開放時間の経過や、特定領域が開放するラウンドの終了に応じて閉鎖したり、規定回数の大入賞口や特定領域への入賞に応じて閉鎖するなどするように制御してもよい。また、閉鎖する条件が一つ乃至複数複合していてもよい。
また、大当り遊技状態と、確変制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態等)とが、所定の上限回数(以下、「リミッタ回数」と称する)に達するまで交互に繰り返し実行される所謂リミッタ機であってもよい。このようなリミッタ機では、上記の繰り返し回数(以下、「ループ回数」と称する)が所定のリミッタ回数に達すると、大当り遊技制御処理が終了したのちの遊技状態が、確変制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊技状態、時短遊技状態等)に制御される。このとき、ループ回数もリセットされる。なお、このような遊技機において、リミッタ回数は、一定の回数であってもよいし、例えば、特別図柄の図柄乱数値に応じて決定したり、所定の抽選により決定してもよい。また、設定機であれば、設定値に応じてリミッタ回数が異なるようにしてもよい。
なお、上記では、大当り遊技状態と、確変制御が実行される遊技状態とがリミッタ回数に達するまで交互に繰り返し実行される所謂リミッタ機について説明したが、これに限られず、例えば、大当り遊技状態と、時短制御が実行される遊技状態とがリミッタ回数に達するまで交互に繰り返し実行されるようにしてもよい。とくに、例えば第3のパチンコ遊技機のような1種2種混合機である場合に有効である。
また、上述したV確変機である場合には、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合に、確変制御が実行される遊技状態が継続される。そのため、このようなV確変機では、リミッタ回数を例えばN回とすると、N回目の大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合、所定のリミッタ回数に到達したものとして、大当り遊技制御処理が終了したのちの遊技状態が、確変制御が実行されない遊技状態に制御される。一方、N回目の大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過しなかった場合、所定のリミッタ回数に到達したものとはならないものの、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過していないため、このような場合も、大当り遊技制御処理が終了したのちの遊技状態が、確変制御が実行されない遊技状態に制御されることとなる。なお、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合に、大当り遊技制御処理の終了時に時短フラグがオンにセットされる遊技機においても同様である。
また、大当り遊技制御処理の終了後、所定回数の特別図柄ゲームが行われるまで確変制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態等)に制御され、所定回数の特別図柄ゲームが行われると、確変制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊技状態、時短遊技状態等)に移行する所謂ST機であってもよい。このような遊技機において、確変制御が実行される特別図柄ゲームの回数(以下、「ST回数」と称する)を、一定回数としてもよいし、都度異なるようにしてもよい。また、設定機であれば、設定値に応じてST回数の期待値が異なるようにしてもよい。さらには、例えば転落抽選を行い、転落抽選の結果に基づいて確変制御が終了する所謂転落タイプの遊技機であってもよいし、例えば大当り遊技状態中に特定領域を遊技球が通過した場合に、大当り遊技状態の終了後に確変制御が実行される所謂V確変タイプの遊技機であってもよい。
[4-2.時短制御の拡張例]
第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機では、特別図柄当り判定処理の結果が大当りである場合に、大当り遊技制御処理の終了後、時短制御が実行されうるようにしたが、特別図柄当り判定処理の結果が大当りでない場合であっても、時短制御が実行されうるようにしてもよい。
例えば、特別図柄当り判定処理の結果が小当りやハズレであったとしても、始動口への遊技球の入賞に基づいて抽出された乱数値のうち特定の乱数値(例えば、特別図柄当り判定用乱数値、特別図柄の図柄乱数値等)を用いて、特別図柄当り判定処理とは別に、時短制御を実行するか否かを決める時短当落判定処理を行うようにしてもよい。特別図柄当り判定処理の結果が小当りやハズレである場合に時短当落判定を行う場合、例えば、始動口への遊技球の入賞に基づいて抽出された特別図柄の図柄乱数値が特定の図柄乱数値である場合に、時短制御が実行される「時短当り」に決定することができる。なお、特別図柄当り判定処理の結果が大当りである場合に時短当落判定処理を行ってもよい。
また、特別図柄当り判定処理とは別に時短当落判定処理を行う場合、時短当落判定処理を、同一フレームにおいて特別図柄当り判定処理に先だって実行してもよい。
また、上記の時短当落判定処理を行う場合、専ら時短当落判定処理に供される時短当落判定用乱数を所定の範囲で発生させて、例えば始動口への遊技球の入賞に基づいて時短当落用乱数値を抽出し、抽出された時短当落用乱数値を用いて時短当落判定処理を行うようにしてもよい。
また、時短当落判定処理に供される乱数値は、始動口に遊技球が入賞したことに基づいて抽出されることは必須ではなく、他の領域(例えば、一般入賞口、小当り入賞口、大入賞口等)に遊技球が入賞したことに基づいて抽出されるようにしてもよい。さらには、例えば時短当落判定処理の実行契機となる専用の領域を設けて、この専用の領域を遊技球が例えば通過したことに基づいて、時短当落判定処理に供される乱数値が抽出されるようにしてもよい。
ところで、例えば、時短当落判定処理と特別図柄当り判定処理とが別のタイミングで実行される場合、確定表示すると大当りを示す停止表示態様が導出される特別図柄の可変表示中に時短当落判定処理が実行され、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」となる場合がある。このような場合、メインCPUは、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるにもかかわらず、例えば、強制的に「時短ハズレ」を示す表示態様を導出するとよい。
また、サブCPUは、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるのか「時短ハズレ」であるのかを外観で把握することが可能または容易な演出画像(例えば、装飾図柄の変動演出やキャラクタによる表示演出等)を、表示装置に表示する制御を実行することが好ましい。この場合、特別図柄当り判定処理の結果とは別に、時短当落判定処理の結果が表示装置に表示されるため、興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるのか「時短ハズレ」であるのかを外観で把握することが可能または容易な演出画像を表示装置に表示することに代えて、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるのか「時短ハズレ」であるのかを外観で把握することが不可能または困難な演出画像(例えば、装飾図柄の変動演出やキャラクタによる表示演出等)を表示装置に表示する制御を実行してもよい。この場合、時短当落判定処理の結果が開示されるまで、興趣を維持することが可能となる。
また、一般的なパチンコ遊技機では、特別図柄当り判定処理の結果が大当りであった場合、サブCPUは、大当り遊技状態において推奨される遊技球の発射方法として例えば右打ち指示を示す演出画像が表示装置(例えば液晶表示装置)に表示されるよう制御する。この点、本実施例では、特別図柄当り判定処理の結果が大当りでなかったとしても、時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、サブCPUは、時短制御が実行される場合に推奨される遊技球の発射方法として例えば右打ち指示を示す演出画像が表示装置に表示されるよう制御する。ただし、時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、時短制御が実行される場合に推奨される遊技球の発射方法を示す演出画像を、常に表示装置に表示するようにしてもよいが、特定条件が成立した場合に限り表示するようにしてもよい。例えば、「時短当り」に基づいてセットされる時短回数が、所定回数以上(例えば2回以上)である場合には表示し、所定回数未満(例えば2回未満)である場合等には表示しないようにしてもよい。なお、上記の特定条件は、時短回数を条件とするものに限られず、適宜、任意の条件とすることができる。
また、特別図柄当り判定処理が実行される前に時短当落判定処理が実行される場合、サブCPUは、「時短当り」となった状況下(すなわち、時短フラグがオンにセットされた状況下)で特別図柄当り判定処理が実行されるのか否かを、外観で把握可能または把握容易な演出画像を表示装置に表示する制御を実行してもよい。
なお、時短当落判定処理に用いる乱数値の種類、時短当落判定処理に用いる乱数値の抽出タイミング、時短当落判定処理において時短当りと判定される条件、時短当落判定処理の実行タイミング、時短当落判定処理を実行可能な遊技状態、時短遊技状態の態様、時短当り時にセットされる時短回数、時短遊技状態の開始タイミング、時短遊技状態の終了タイミング、時短回数書き換えタイミング、時短当り確率、および、時短当落判定処理の結果表示、等の時短にかかわる処理をまとめると以下のとおりである。
(時短当落判定処理に用いる乱数値の種類)
時短当落判定処理に用いられる乱数値は、例えば、特別図柄当り判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、普通当り判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、特別図柄転落判定用乱数値および専用の時短当落判定用乱数値等の複数種類の乱数値のうち、いずれかの乱数値であってもよい。また、設定機であれば、設定変更時に、変更後の設定値を用いて時短当落判定処理を行うようにしてもよい。
また、時短当落判定処理に用いる乱数値は、1種類(例えば、時短当落判定用乱数値のみ)に限られず、複数種類の乱数値(例えば、特別図柄当り判定用乱数値および図柄決定用乱数値)を用いて決定するようにしてもよい。
(時短当落判定処理に用いる乱数値の抽出タイミング)
時短当落判定処理に用いる乱数値の抽出タイミングは、特別図柄当り判定処理の契機となる始動口への遊技球の入賞時、普通図柄当り判定処理の実行契機となる通過ゲートへの遊技球の通過時、時短当落判定処理の実行契機となる専用の領域への遊技球の通過時等、任意のタイミングであってよい。なお、時短当落判定処理に用いる乱数値の抽出は、賞球の払い出しがある特定の入賞口等への入賞に基づいて行ってもよいし、賞球の払い出しがない特定のゲートや特定のアウト口等への通過に基づいて行ってもよい。
なお、時短当落判定処理用乱数値を始動口への遊技球の入賞(通過)に基づいて抽出するようにした場合、第1始動口および第2始動口のいずれに遊技球が入賞した場合であっても時短当落判定用乱数値を抽出してもよいし、いずれか一方の特定の始動口に遊技球が入賞した場合にのみ、時短当落判定用乱数値を抽出するようにしてもよい。
(時短当落判定処理において時短当りと判定される条件)
抽出した時短当落判定処理用乱数値を用いて時短当落判定処理を行う場合は、抽出した時短当落判定用乱数値が特定の時短当落判定用乱数値(例えば、特定の時短当り判定値データ)であるときに時短当りと判定されるようにするとよい。また、特別図柄当り判定用乱数値を用いて時短当落判定処理を実行する場合は、特定のハズレ判定値データ、特定の小当り判定値データまたは/および特定の大当り判定値データであるときに時短当りと判定されるようにするとよい。また、特別図柄の図柄乱数値を用いて時短当落判定処理を実行する場合は、特定のハズレ図柄、特定の小当り図柄、特定の大当り図柄であるときに時短当たりと判定されるようにするとよい。また、特別図柄転落判定用乱数値を用いて時短当落判定処理を実行する場合は、特定の特別図柄転落判定用乱数値データであるときに時短当りと判定されるようにするとよい。さらに、変更後の設定値を用いて時短当落判定処理を実行する場合は、特定の設定値に変更された場合に時短当りと判定されるようにするとよい。普通当り判定用乱数値や普通図柄決定用乱数値を用いて時短当落判定処理を行う場合も同様である。さらには、時短当落判定処理において時短当りと判定される条件は、上記の条件に限らず、さまざまな条件に任意に決めることができる。
なお、第3のパチンコ遊技機においては、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であったとしても、特別図柄当り判定処理(図68のS2023参照)の結果が役物開放当りであって且つVアタッカー2152が開放したときにV入賞装置2150内に進入した遊技球がV入賞口2155を通過した場合は、役物開放当りの種類に応じて時短制御の実行有無および時短回数を決定するようにするとよい。そして、特別図柄当り判定処理の結果が役物開放当りであって且つVアタッカー2152が開放したにもかかわらずV入賞口2155への遊技球の通過が検出されずに大当り遊技制御処理が実行されなかった場合、メインCPU2201は、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であれば、「時短当り」に基づいて時短制御の実行有無および時短回数を決定するとよい。ただし、時短当落判定処理の結果が「時短ハズレ」であり、特別図柄当り判定処理の結果が役物開放当りであって且つVアタッカー2152が開放したときにV入賞装置2150内に進入した遊技球がV入賞口2155を通過しなかった場合は、時短制御が実行されない。
(時短当落判定処理の実行タイミング)
始動口の遊技球の入賞(通過)に基づいて取得した時短当落判定用乱数値を用いて特別図柄の可変表示の開始時に時短当落判定処理を実行する場合、メインCPUは、特別図柄の始動情報と同様に、取得した時短当落判定用乱数値を保留するとよい。
また、メインCPUは、時短当落判定処理に供される乱数値を抽出するとただちに(例えば保留される前に)時短当落判定処理を実行するようにしてもよいし、抽出した乱数値を保留し、特別図柄の可変表示が開始されるまでの間に時短当落判定処理を実行するようにしてもよいし、特別図柄の可変表示の開始時に時短当落判定処理を実行するようにしてもよい。
(時短当落判定処理を実行可能な遊技状態)
時短当落判定処理は、通常遊技状態、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および時短遊技状態のいずれにおいても実行するようにしてもよいし、時短制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊技状態、高確非時短遊技状態等)においてのみ実行されるようにしてもよい。また、例えば、いずれの遊技状態においても時短当落判定処理を実行する、特定の遊技状態においてのみ時短当落判定処理を実行する、といった時短当落判定処理を実行するための条件を予め定めて、この定められた条件を満たす場合に時短当落判定処理が実行されるようにしてもよい。
(時短制御の態様)
大当りの種類に応じて実行される時短制御の態様と、時短当落判定処理の結果に応じて実行される時短制御の態様とを、同じ態様としてもよいし、異なる態様としてもよい。例えば、第1の時短フラグおよび第2の時短フラグを用意し、大当り種類に応じて時短制御が実行される場合は第1の時短フラグをオンにセットし、時短当落判定処理の結果に基づいて時短制御が実行される場合は第2の時短フラグをオンにセットするようにしてもよい。この場合、第1の時短フラグがオンにセットされた場合と第2の時短フラグがオンにセットされた場合とで、機能が異なる時短制御が実行されるようにするとよい。例えば、第1の時短フラグがオンにセットされた場合は、特図短縮制御および電サポ制御の両方を行い、第2の時短フラグがオンにセットされた場合は、特図短縮制御および電サポ制御のうちいずれか一方のみを行うようにすることができる。また、第1の時短フラグがオンにセットされた場合は、特図短縮制御および電サポ制御のうち特図短縮制御のみが行われる第1時短遊技状態に制御し、第2の時短フラグがオンにセットされた場合は、特図短縮制御および電サポ制御のうち電サポ制御のみが行われる第2時短遊技状態に制御されるようにしてもよい。ただし、複数の時短フラグのうちいずれの時短フラグをオンにセットするかについては、上記に限られず、例えば、時短当落判定処理の結果に基づいて決定してもよいし、時短当落判定処理が実行されたときの遊技状態に応じて決定してもよい。
(時短当り時にセットされる時短回数)
時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合にセットされる時短回数は、時短当落判定処理が行われたときの遊技状態に応じて決定することが好ましい。ただし、これに限られず、例えば、複数の時短当落判定用乱数値が時短当り判定値データとして規定されている場合、セットされる時短回数を、時短当落判定処理が行われたときの遊技状態に代えてまたは加えて、抽出された時短当落判定用乱数値に応じて決定するようにしてもよい。例えば、始動口への遊技球の入賞に基づいて抽出された時短当落判定用乱数値が、第1の時短当り判定値データである場合は時短回数を「100」に決定し、第2の時短当り判定値データである場合は時短回数を「50」に決定すること等が相当する。
また、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)であっても時短当落判定処理が実行されるようにし、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を、時短残回数に代えて新たにセット(すなわち、時短残回数をリセット)するようにしてもよい。この場合、新たにセットされる時短回数が時短残回数よりも多いか少ないかによって遊技者にとっての利益度合いが変わることとなってゲーム性の幅が広がり、時短フラグがオンの時短遊技状態に面白みを持たせることができ、興趣を高めることが可能となる。
また、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)であっても時短当落判定処理が実行されるようにし、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を、時短残回数に加算するようにしてもよい。この場合、現在の時短残回数よりも少なくなることがないため、遊技者は、時短制御が実行される遊技状態において安心して遊技を行うことができる。
また、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)であっても時短当落判定処理が実行されるようにし、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を時短残回数に代えて新たにセットする処理と、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を時短残回数に加算する処理とのうち、予めいずれかに定めて、この予め定められた条件を満たす態様で時短回数をセットするようにしてもよい。
なお、第1の時短フラグがオンにセットされた場合と第2の時短フラグがオンにセットされた場合とで機能が異なる時短制御が実行されるようにしたパチンコ遊技機において、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であった場合、メインCPUは、実行中の時短制御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが、同じ機能の時短制御である場合と異なる機能の時短制御である場合とで、時短回数をセットする処理を変えるようにしてもよい。例えば、実行中の時短制御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが同じ機能の時短制御である場合には、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を時短残回数に加算し、実行中の時短制御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが異なる機能の時短制御である場合には、実行中の時短残回数に代えて、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を新たにセット(すなわち、時短残回数をリセット)するようにしてもよい。また、実行中の時短制御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが異なる機能の時短制御である場合、実行中の時短残回数を全て消化した後に、「時短当り」に基づく時短制御を実行するようにしてもよい。
なお、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて時短回数をセットする場合、時短回数が「0」にセットされる場合があり得るようにしてもよい。すなわち、セットされる時短回数が「0」に決定された場合、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるにもかかわらず、時短フラグがオンにセットされる。また、時短制御の実行中に行われた時短当落判定処理の結果が「時短当り」であって且つ時短回数が「0」にセットされる場合、実行中の時短制御が終了することとなる。
(時短制御の開始タイミング)
時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短制御の開始タイミングは、特別図柄ゲームの終了時とすることができる。例えば、特別図柄当り判定処理の結果がハズレである場合、特別図柄が確定する特別図柄確定時間が経過したことに基づいて時短制御を開始することができる。また、特別図柄当り判定処理の結果が小当りである場合、小当り遊技制御処理の終了に基づいて時短制御を開始することができる。また、特別図柄当り判定処理の結果が大当りである場合、大当り遊技制御処理の終了に基づいて時短制御を開始することができる。
時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短制御の開始タイミングが特別図柄ゲームの終了時であって、同一フレームにおいて時短当落判定処理が特別図柄当り判定処理に先だって行われる場合、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であったとしても、特別図柄当り判定処理の結果が大当りである場合には「時短当り」を無効にし(「時短当り」に基づいて時短フラグがオンにセットされず)、当り時選択図柄コマンドに基づいて時短フラグをオンにセットする(大当りの種類に応じて時短フラグがオンにセットされない場合もある)ことが好ましい。
また、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短制御の開始タイミングは、特別図柄ゲームの終了時に限られない。例えば、同一フレームにおいて時短当落判定処理を特別図柄当り判定処理に先だって行う場合、時短当落判定処理の結果に基づいて、ただちに(特別図柄当り判定処理が行われる前)に時短制御を開始してもよい。この場合、時短当落判定処理に用いられる乱数値の抽出時と、時短当落判定処理の実行時とで、遊技状態(すなわち、時短制御の実行有無)が異なる場合が生じ、興趣を高めることが可能となる。
さらに、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短制御の開始タイミングを、所定回数のゲームが実行された後としてもよい。この場合、時短当落判定処理の結果が「時短当り」となった後、時短制御が開始されるまでの間、時短制御が開始されるか否かの煽り演出をサブCPUにより実行することで、興趣を高めることが可能となる。
なお、第3のパチンコ遊技機において、特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(時短制御が実行される大当り)であることに基づいて大当り遊技制御が実行される場合、この大当り遊技制御の終了に基づいて、大当りに基づく時短制御が開始されるようにするとよい。また、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(時短制御が実行される役物開放当り)であって且つVアタッカー2152が開放したときにV入賞口2155への遊技球の通過が検出されたことによって大当り遊技制御が実行された場合も、大当り遊技制御の終了に基づいて時短制御が開始されるようにするとよい。また、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であって、特別図柄当り判定処理(図68のS2023参照)の結果が役物開放当りであることに基づいてVアタッカー2152が開放したにもかかわらずV入賞口2155への遊技球の通過が検出されずに大当り遊技制御が実行されなかった場合、メインCPUは、開閉入賞口2151が閉鎖したことに基づいて、「時短当り」に基づく時短制御を開始するようにするとよい。
(時短遊技状態の終了タイミング)
時短遊技状態が終了するタイミングは、例えば、「時短制御が実行される遊技状態において、セットされた時短回数にわたって特別図柄の可変表示が実行された場合」、「時短制御が実行される遊技状態において、特別図柄当り判定処理の結果に基づいて大当り遊技状態に制御された場合」または「時短当落判定処理の結果が時短当りであったにもかかわらず時短回数が0回にセットされた場合」等である。
なお、時短制御が実行される遊技状態において、特別図柄当り判定処理の結果に基づいて小当り遊技制御処理が実行された場合は、小当り遊技制御処理の終了後も時短制御が継続して実行される。
なお、第3のパチンコ遊技機においては、時短制御の実行中に、特別図柄の当り判定処理が役物開放当りであることを示す停止図柄態様が導出されたことによって開閉入賞口2151が開放されたものの、Vアタッカー2152が開放したときにV入賞口2155への遊技球の通過が検出されずに大当り遊技制御処理が開始されなかった場合、メインCPU2201は、開閉入賞口2151が閉鎖した後も時短制御を継続して実行する。
(時短回数書き換え)
時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)において時短当落判定処理を実行し、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、時短回数を書き換えてもよいし、時短回数の書き換えを行わない(すなわち、実行中の時短制御における時短回数を消化するまで時短制御を実行する)ようにしてもよい。
なお、時短回数を書き換える場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を、実行中の時短制御における時短回数を消化した時点で書き換えて(セットして)もよいし、特別図柄当り判定処理の実行時にセットしてもよいし、特別図柄の可変表示の開始時や停止時にセットしてもよいし、時短当落判定処理時にセットしてもよいし、さまざまなタイミングでセットすることができる。なお、時短当落判定処理時にセットする場合、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を、実行中の時短制御における時短回数に上書きすることとなる。また、「時短回数を書き換える」および「従前の時短回数に加算する」のうち予めいずれかに定めて、この予め定められた条件を満たす態様で時短回数をセットするようにしてもよい。
(時短当り確率)
第1始動口または第2始動口への遊技球の入賞に基づいて時短当落判定処理を行う場合、第1始動口への遊技球の入賞に基づいて行われる時短当落判定処理(以下、「第1時短当落判定処理」と称する)と、第2始動口への遊技球の入賞に基づいて行われる時短当落判定処理(以下、「第2時短当落判定処理」と称する)とで、時短当り確率が異なるようにしてもよい。例えば、第1時短当落判定処理が行われた場合の時短当り確率よりも第2時短当落判定処理が行われた場合の時短当り確率を高くしてもよいし、第2時短当落判定処理が行われた場合の時短当り確率よりも第1時短当落判定処理が行われた場合の時短当り確率を高くしてもよいし、第1時短当落判定処理が行われた場合と第2時短当落判定処理が行われた場合とで時短当り確率を同じまたはほぼ同じ確率としてもよい。
(時短当落判定処理の結果表示)
時短当落判定処理の結果(時短当りであるか時短ハズレであるか)を表示する時短当落判定結果表示部、または/および、時短当落判定処理の結果(時短当り)に基づいて決定された時短回数を表示する当選時短回数表示部を設けてもよい。時短当落判定結果表示部または/および当選時短回数表示部は、特別図柄表示部等を備えるLED表示群に設けて、メインCPUにより制御されるようにするとよい。ただし、これに代えてまたは加えて、サブCPUにより、例えば液晶表示装置等の表示装置に、時短当落判定処理の結果または/および時短当りに基づいて決定された時短回数を表示するようにしてもよい。
(インターバル)
特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであって且つ時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、当該ゲームにおいて特別図柄の可変表示を停止した後のインターバル時間を、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであって且つ時短当落判定処理の結果が「時短ハズレ」である場合の上記のインターバル時間よりも長くしてもよい。なお、装飾図柄の可変表示は特別図柄の可変表示と同期するため、この場合、サブCPUは、上記のインターバル時間が経過するまでの間、「時短当り」であることを示す演出画像を例えば液晶表示装置等の表示装置に表示することが好ましい。
また、第3のパチンコ遊技機において、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであって且つこの役物開放当りに基づいて大当り遊技制御処理が実行されない場合、メインCPU2201は、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるときの役物開放当りにかかる動作終了後のインターバル時間を、時短当落判定処理の結果が「時短ハズレ」であるときの上記のインターバル時間よりも長くしてもよいし、同じまたは略同じ時間としてもよい。
[4-3.遊技媒体の管理にかかわる拡張例]
本明細書に記載された第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機は、遊技媒体を用いて遊技を行い、その遊技の結果に基づいて特典(例えば、賞球、賞データ等)が付与される形態全ての遊技機に適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体(例えば、遊技球、メダル等)が発射されたり投入されたりすることで遊技を行い、その遊技の結果に基づいて遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、封入された遊技球を循環させて行う遊技やメダルレスで行う遊技を可能とするものであってもよい。また、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路に装着され(接続され)、遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
封入された遊技球を循環させて遊技を行う遊技機の場合、遊技媒体としての遊技球が外部に排出されずに遊技可能に構成されているため、入賞したとき、賞球が払い出されることに代えて遊技媒体としての賞球データが付与される。この明細書において、「払い出される遊技価値」には、賞球および賞球データのいずれの意味も含まれる。例えば、賞球数が15個の入賞口に入賞した場合、封入式の遊技機であれば、15個の賞球に対応する価値の賞球データが付与される。また、遊技価値は、必ずしも賞球や賞球データに限定されず、賞球や賞球データに相当するものであればよい。
また、主制御回路に接続された遊技媒体管理装置が管理する場合、遊技媒体管理装置は、ROMおよびRWM(あるいはRAM)を有して、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱い装置と所定のインターフェイスを介して双方向通信機能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)若しくは遊技媒体の払出に係る役に入賞(当該役が成立)した場合の、遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の払出を行上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、または遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、これら実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、パチンコ遊技機の前面に、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)を設けることとし、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることができる性能を有し、また、遊技者が直接操作する場合の他、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有し、また、外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられている場合には、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対しいずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後遊技の結果所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際にはいずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンタ等に持っていくか、または他の台で記録された遊技媒体に基づいて遊技を行うために遊技台を移動する。
なお、上記例では全遊技媒体を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機または遊技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒体を分割して処理することとしてもよい。また、記録媒体を排出するだけに限らず、現金または現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしてもよい。また、遊技媒体取扱装置は遊技場の会員記録媒体を挿入可能とし、会員記録媒体に貯留して後日再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機または遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作することにより遊技媒体取扱装置または遊技媒体管理装置に対し遊技媒体または有価価値のデータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際にはワンタイムパスワード等遊技者にしか知り得ない情報を設定することや遊技媒体取扱装置に設けられた撮像手段により遊技者を記録するようにしてもよい。
また、上記では、遊技媒体管理装置を、パチンコ遊技機に適用する場合について説明しているが、パチスロ機や、遊技球を用いるスロットマシンや、封入式遊技機においても同様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
このように、上述した遊技媒体管理装置を設けることにより、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合と比べて、遊技機内部の部品点数を減らすことができ、遊技機の原価および製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善し、騒音も減らすことができるとともに、部品を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことにもなる。また、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、遊技機をとりまく種々の環境を改善することができる遊技機を提供することが可能となる。
また、遊技媒体が外部に排出されずに遊技可能に構成された封入式の遊技機と、該遊技機に対して、遊技媒体の消費、貸出および払出に伴う遊技媒体の増減に関するデータを通信ケーブルを介して光信号によって送受信が可能に接続された遊技媒体管理装置と、を有する遊技システムに本発明を適用した場合には、遊技システムを以下のように構成してもよい。
以下に、封入式の遊技機の概略を説明する。封入式の遊技機において、発射装置は、遊技領域の上方に位置し、遊技領域に対して上方から遊技媒体としての遊技球を発射する。遊技者がハンドルを操作すると、払出制御回路により球送りソレノイドが駆動させられ、球送り杵が発射台の方向へと、待機状態の遊技球を押し出す。これにより、遊技球が発射台へ移動する。また、待機位置から発射台への経路には減算センサが設けられており、発射台へ移動する遊技球を検出する。減算センサによって遊技球が検出された場合には、持ち球数が1減算される。このように、遊技領域に対して上方から遊技媒体としての遊技球を発射するように構成されているため、封入式の遊技機ではいわゆる戻り球(ファール球)を回避することができる。そして、遊技領域を転動した後に遊技領域から排出された遊技球は、球磨き装置によって磨かれる。球磨き装置によって磨かれた遊技球は、揚送装置によって上方へと搬送され、発射装置に導かれる。遊技球は封入式の遊技機の外部に排出されずに、当該遊技機において一定数(例えば、50個)の遊技球が一連の経路を循環するように構成されている。また、球磨き装置を設けずに、遊技球を遊技機の外部に排出する排出機構と、遊技機の外部で磨き上げた遊技球を遊技球の内部に取り込む取込機構とを設けるようにしてもよい。この場合、取込機構は、取込専用の樋を設けてもよいし、遊技領域に設けられた入賞口から取り込むように構成してもよい。
封入式の遊技機では、遊技球が遊技機の外部に排出されないため、遊技球を一時的に保持するための上皿や下皿は設けられていない。封入式の遊技機では遊技球が外部に排出されないことから、遊技者の手元に遊技球が実際にあるわけではなく、遊技を行うことにより遊技球が現実に増減するわけではない。封入式の遊技機において、遊技者は遊技媒体管理装置からの貸出により持ち球を得てから遊技を開始する。ここで、持ち球を得るとは、遊技者が、データ管理上、遊技媒体を得ることをいう。そして、発射装置から遊技球が発射されることにより持ち球が消費され、持ち球数が減少する。また、遊技球が遊技領域に設けられた各入賞口等を通過することにより、入賞口に応じて設定された条件に従った数だけ払出が行われ、持ち球数が増加する。さらに、遊技媒体管理装置からの貸出によっても、持ち球数が増加する。また、例えば、遊技の終了によって封入式の遊技機に記憶される遊技価値(すなわち持ち球)の全部を清算したり、持ち球の一部を遊技媒体管理装置に送信する操作を行ったりすることによって、持ち球の全部または一部が遊技媒体管理装置で管理される遊技価値に統合される場合、封入式の遊技機に記憶される遊技価値は、減算またはクリアされ、持ち球数は減少する。さらに、遊技領域の上方から遊技球が発射されるタイプの遊技機にはファール球の概念がないが、従来の遊技機のように下方から遊技球が発射される場合にはファール球が発生しうる。そのため、下方から遊技球が発射されるタイプの遊技機の場合、ファール球の発生有無によっても、持ち球数の増減が発生する。なお、「遊技媒体の消費、貸出および払出」とは、持ち球の消費、貸出および払出が行われることを示す。また、「遊技媒体の増減」とは、消費、貸出および払出によって持ち球数が増減することを示す。また、「遊技媒体の消費、貸出および払出に伴う遊技媒体の増減に関するデータ」とは遊技球が発射されることによる持ち球の減少と、貸出および払出による持ち球の増加とに関するデータである。
封入式の遊技機は、払出制御回路およびタッチパネル式である液晶表示装置を有している。払出制御回路は、遊技球が各入賞口等の通過を検出する各種センサに接続されている。払出制御回路は、持ち球数を管理している。例えば、遊技球が各入賞口を通過した場合には、そのことによる遊技球の払出個数を持ち球数に加算する。また、遊技球が発射されると持ち球数を減算する。払出制御回路は、遊技者の操作により、持ち球数に関するデータを遊技媒体管理装置へ送信する。また、上記の液晶表示装置は遊技機の上部に位置し、遊技媒体管理装置で管理する遊技価値から持ち球への変換(球貸し)や、持ち球の計数(返却)の要求を受け付ける。そして、これらの要求を遊技媒体管理装置を介して払出制御回路に伝え、払出制御回路が現在の持ち球数に関するデータを遊技媒体管理装置に送信するように指示する。ここで、「遊技価値」とは、貨幣・紙幣、プリペイド媒体、トークン、電子マネーおよびチケット等であり、遊技媒体管理装置によって持ち球に変換することが可能であるものを示す。なお、この第2実施形態において、遊技媒体管理装置は、いわゆるCRユニットであり、紙幣およびプリペイド媒体等を受付可能に構成されている。また、計数された持ち球は、遊技システムが設置される遊技場などにおいて、景品交換等に用いることができる。
また、封入式の遊技機は、バックアップ電源を有している。これにより、夜間等に電源をOFFにした場合であっても、OFFにする直前のデータを保持することができる。また、このバックアップ電源により、例えば、扉開放センサによる扉枠開放の検出を継続して実行させてもよい。これにより、夜間に不正行為を行われることも防止することができる。なお、この場合は、扉枠が開放された回数等の情報を記憶するものであってもよい。さらに、電源が投入された際に、扉枠が開放された回数等の情報を、遊技機の液晶表示装置等に出力するものであってもよい。
なお、封入式の遊技機は、遊技者が遊技球に触れることができないように構成されていればよく、例えば、遊技球を島設備で循環させずに当該遊技機のみで循環させるタイプのもの、および、遊技球が島設備を循環するものの遊技者が遊技球に触れることができないタイプのもの等も、封入式の遊技機に含まれる。
遊技媒体管理装置は、遊技機接続基板を有している。遊技媒体管理装置は、遊技機接続基板を介して、遊技機とのデータ(送信信号)の送受信を行うように構成されている。送受信されるデータは、主制御回路に設けられたCPUの固有ID、払出制御回路に設けられたCPUの固有ID、遊技機に記憶された遊技機製造業者コード、セキュリティチップの製造業者コード、遊技機の型式コードなどの情報である。そして、遊技機および前記遊技媒体管理装置のいずれか一方を送信元とし他方を送信先として、送信元が送信信号を送信した際に、上記送信信号を受信した送信先が上記送信信号と同じ信号である確認用信号を上記送信元に送信し、上記送信元は、上記送信信号と上記確認用信号とを比較して、これらが同一か否かを判別するようにしている。
このように、送信元において、送信先から送信された確認用信号を送信信号と比較して、これらが同一か否かを判別することにより、送信元から送信した信号が改ざんされることなく、送信元に送信されていることを確認することができる。これにより、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を改ざんする等の不正行為を抑制することができる。
また、上記遊技システムにおいて、上記送信元は信号を変調する変調部を有し、該変調部により変調された信号を上記送信信号として送信し、上記送信先は上記変調部により変調された信号を復調する復調部を有することとしてもよい。
これにより、仮に、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を読み取られたとしても、この信号の解読は困難であり、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を改ざんする等の不正行為を抑制することができる。
また、上記遊技システムにおいて、上記送信先は、上記送信元からの上記送信信号を受信した際に、上記送信信号を受信したことを示す信号である承認信号を、上記確認用信号とは別に上記送信元に送信することとしてもよい。
これにより、送信信号と確認用信号とを比較することにより、正規の信号の送受信が行われたことを確認するだけでなく、承認信号に基づいて正規の信号の送受信が行われたことを確認することができるので、不正行為の抑制をより強化することができる。また、主制御回路と遊技媒体管理装置とを直接通信接続するのではなく、主制御回路と遊技媒体管理装置との間に枠制御回路を設けて、枠制御回路を経由して主制御回路と遊技媒体管理装置とを通信接続するようにしてもよい。また、主制御回路とは別に発射制御回路を設け、発射制御回路と遊技媒体管理装置との間に枠制御回路を設けるように構成してもよい。この場合、主制御回路や発射制御回路のエラー制御を枠制御回路で行うようにしてもよい。
また、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが並行して行われる場合、メインCPUは、第1特別図柄および第2特別図柄の両方が大当り図柄を示す図柄組合せで停止することがないように処理を行う。
詳述すると、メインCPUは、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示の両方を行っているときに、一方の特別図柄が大当り図柄を示す図柄組合せで停止した場合は、他方の特別図柄を、特別抽選の結果にかかわらずハズレを示す図柄組合せで強制的に停止させる制御を行う。一方の特別図柄が大当り図柄を示す図柄組合せで停止すると、上述したとおり一般遊技状態から大当り遊技状態に移行するが、この大当り遊技状態では、第1特別図柄の始動条件および第2特別図柄の始動条件のいずれも成立せず、メインCPUは、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示のいずれも新たに行わない。
また、メインCPUは、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示の両方を行っているときに、一方の特別図柄が小当り図柄を示す図柄組合せで停止した場合は、一般遊技状態から小当り遊技状態への移行(小当り図柄を示す図柄組合せで停止したこと)に基づいて他方の特別図柄の変動時間の計時を中断し、小当り遊技状態から一般遊技状態への移行(小当り遊技の終了)に基づいて他方の特別図柄の変動時間の計時を再開する処理を行う。一方の特別図柄が小当り図柄を示す図柄組合せで停止すると、上述したとおり一般遊技状態から小当り遊技状態に移行するが、この小当り遊技状態では、第1特別図柄の始動条件および第2特別図柄の始動条件のいずれも成立せず、メインCPUは、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示のいずれも新たに行わない。ただし、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示の両方を行っているときに、一方の特別図柄が小当り図柄を示す図柄組合せで停止した場合、メインCPUは、可変表示中の他方の特別図柄について、見掛け上は可変表示中と同様の態様でLED群で構成される特別図柄の可変表示を行うが、上述したとおり変動時間の計時は中断する。
[5.第4のパチンコ遊技機]
次に、第4のパチンコ遊技機について説明する。なお、第4のパチンコ遊技機については、主に、第3のパチンコ遊技機との相違点を説明する。
第4のパチンコ遊技機の外観構成及び機械的構成は、第3のパチンコ遊技機の機械的構成及び電気的構成と同一である。したがって、第3のパチンコ遊技機の機械的構成及び電気的構成の各構成要件を引用して第4のパチンコ遊技機を説明する。なお、第3のパチンコ遊技機は、順次変動機として説明したが、第4のパチンコ遊技機は、第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立する優先変動機である。
なお、第4のパチンコ遊技機における第1特別図柄表示部2163及び第2特別図柄表示部2164(図61参照)は、複数の識別情報を変動表示可能な可変表示部を構成する。第4のパチンコ遊技機におけるメインRAM2203(図61参照)は、第1特別図柄表示部2163及び第2特別図柄表示部2164によって導出される表示結果を保留するための保留情報を記憶可能な保留情報記憶手段を構成する。
[5-1.遊技フロー]
図81を参照して、本パチンコ遊技機の遊技の流れについて説明する。本パチンコ遊技機では、第1特別図柄当り判定処理又は第2特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」であることを示す停止表示態様が導出された場合、遊技状態が大当り遊技状態に移行する。
なお、本パチンコ遊技機では、第1特別図柄当り判定処理が「小当り」であることを示す停止表示態様となることはない。すなわち、本パチンコ遊技機では、第1特別図柄による「小当り」はない。
本パチンコ遊技機では、第2特別図柄当り判定処理の結果が「小当り」(以下、「役物開放当り」ともいう)であることを示す停止表示態様が導出されたことによってVアタッカーが開放し、開放されたVアタッカーに進入した遊技球がVアタッカー内のV入賞口に入賞した場合、遊技状態が大当り遊技状態に移行する。
また、本パチンコ遊技機では、大当り遊技状態が終了した場合、遊技状態が時短遊技状態に移行する。第4のパチンコ遊技機における時短遊技状態では、通常遊技状態と比較して、第2特別図柄の変動時間を通常遊技状態よりも短縮し(図65参照)、普通電動役物の普電用シャッタ(図61参照)の開放時間が相対的に長くなることによって、第2始動口2140(図61参照)に遊技球が入賞(通過)しやすくなる。
本パチンコ遊技機では、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行する第1特別図柄の停止表示態様として第1停止表示態様と第2停止表示態様とがある。通常遊技状態から大当り遊技状態に移行することが決定された場合、第1特別図柄の停止表示態様として、第1停止表示態様が選択される確率は、第2停止表示態様が選択される確率よりも高い。
例えば、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行することが決定された場合、第1特別図柄の停止表示態様として第1停止表示態様が選択される確率は、99%であり、第2停止表示態様が選択される確率は、1%である。
第1特別図柄に第1停止表示態様が導出されたことにより移行した大当り遊技状態(図81中、「特図1大当り(99%)」)が終了した後には、9変動(時短5変動+残保留4変動)にわたる時短遊技状態(以下、単に「普通時短遊技状態」ともいう)に移行する。普通時短遊技状態に移行すると、演出状態(演出モード)は、アートランモードに移行する。
第1特別図柄に第2停止表示態様が導出されたことにより移行した大当り遊技状態(図81中、「特図1大当り(1%)」)が終了した後、又は、後述する天井条件が成立した場合(図81中、「天井到達」)には、23変動にわたる時短遊技状態(以下、単に「特別時短遊技状態」ともいう)に移行する。
特別時短遊技状態に移行すると、演出状態は、8変動にわたる即連モードに移行し、その後、15変動(時短11変動+残保留4変動)にわたるチャージモードに移行する。なお、特別時短遊技状態において、演出状態(演出モード)は、チャージモードに移行した後、即連モードに移行するようにしてもよい。
普通時短遊技状態又は特別時短遊技状態で、第2特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」であることを示す停止表示態様が導出されことにより移行した大当り遊技状態(図81中、「特図2大当り」)、又は、遊技球がVアタッカー内のV入賞口に入賞したことにより移行した大当り遊技状態(図81中、「V入賞大当り」)が終了した後、遊技状態は、改めて特別時短遊技状態に移行する。したがって、演出状態は、即連モードに移行する。
このように、第4のパチンコ遊技機におけるメインCPU2201(図61参照)は、通常遊技状態と、時短遊技状態(特定遊技状態)と、大当り遊技状態(特別遊技状態)と、を含む複数の遊技状態の間で遊技状態を移行可能な遊技状態移行手段を構成する。
[5-1-1.天井条件]
本パチンコ遊技機における時短遊技状態は、大当り遊技状態が終了した後に移行する一般的な時短遊技状態(以下、「A時短」ともいう)と、低確率時の変動回数が作動回数nになったことに基づいて発動する時短遊技状態(以下、「B時短」ともいう)とを兼ねる。
本パチンコ遊技機において、通常遊技状態で作動回数nに到達した場合には、遊技状態がB時短として特別時短遊技状態に移行し、演出状態が即連モードに移行する。
作動回数nに関わる変動回数は、時短遊技状態であるか否かに関わらず、低確率中であれば常時カウントされる。本パチンコ遊技機においては、作動回数nが959に設定されている。
なお、作動回数nはこれに限らず、最も大当り確率が低い設定における大当り確率(ML)に対して『2.5/ML≦n≦3.0/ML』の範囲内で収めるようにすればよいため、作動回数nを750等に設定しても良い。また、MLは「大当り」に当選する確率の逆数に相当する。
作動回数nに関わる変動回数は、RAMクリア時、設定変更によるRAMクリア時、条件装置の作動又は終了時にリセットされる。本パチンコ遊技機においては、起動時初期設定処理(図17参照)の実行時及び大当り遊技状態の終了時に、作動回数nに関わる変動回数がリセットされる。
なお、作動回数nに関わる変動回数は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動回数を合算してカウントされる。
本パチンコ遊技機においてB時短の時短回数Nは、23が設定されている。これに限らず時短回数Nは、『N≦3.8/ML』の範囲内で収めるように設定されていれば良いため、150回等の回数を設定しても良い。また、本パチンコ遊技機には、1の時短回数Nのみが搭載されている。その他のB時短の終了条件は、A時短と同一である。
本パチンコ遊技機は、時短遊技において、普通図柄抽選の当り確率を通常遊技状態と同一とし、第2特別図柄の変動時間を通常遊技状態よりも短縮し(図85参照)、普通電動役物の普電用シャッタ(図61参照)の開放時間を通常遊技状態よりも長くすることによって、時短遊技状態を実質的に実現している。
つまり、通常遊技状態において普通図柄の変動時間が長いとともに普通電動役物の開放時間が極めて短く設定されることにより、普通図柄の当り確率に差異を設けずに普通電動役物への遊技球を抑制することができるように構成されている。一方、時短遊技においては普通図柄の変動時間を短くするとともに普通電動役物の開放時間を長く設定することにより、普通図柄の当り確率に差異を設けずに普通電動役物への遊技球の入賞を容易にすることができるように構成されている。
なお、普通時短遊技状態のみ普図確率を高確にし、特別時短遊技状態の普図確率を通常遊技状態と同一にしても良い。また、B時短を経由して移行した時短状態のみ普図確率を通常遊技状態と同一に設定し、大当りを経由して移行した時短状態の普図確率を高確率に設定しても良い。
作動回数nの到達時には、特別図柄で専用図柄を表示する必要はなく、作動回数nの到達時に、特別図柄当り判定処理の結果が「ハズレ」であれば「ハズレ」に対応する図柄を表示し、特別図柄当り判定処理の結果が「小当り」であれば「小当り」に対応する図柄を表示すればよい。
例えば、図5において、第1特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」の場合に第1特別図柄表示LED群163aの3個のLEDが点灯し、他のLEDが消灯し、第1特別図柄当り判定処理の結果が「小当り」の場合に第1特別図柄表示LED群163aの2個のLEDが点灯し、他のLEDが消灯し、特別図柄当り判定処理の結果が「ハズレ」の場合に第1特別図柄表示LED群163aの1個のLEDが点灯し、他のLEDが消灯することとする。
この場合、作動回数nの到達時に、第1特別図柄当り判定処理の結果が「ハズレ」であれば第1特別図柄表示LED群163aの1個のLEDが点灯し、他のLEDが消灯する。また、作動回数nの到達時に、第1特別図柄当り判定処理の結果が「小当り」であれば第1特別図柄表示LED群163aの2個のLEDが点灯し、他のLEDが消灯する。
つまり、第1特別図柄表示LED群163aでは作動回数nの到達時に、作動回数nに到達することを示す点灯態様で点灯することがない。
作動回数nの到達時の変動パターンは、当り後に選択される変動パターンテーブルに限り、専用の変動パターンを選択する。作動回数nの到達時に小当りに当選した場合には、時短遊技状態と小当り遊技状態との両方を作動させる。
つまり、作動回数nに到達したときに、小当り遊技状態の発生に基づいて所定の遊技価値を提供することができるようになるとともに、この小当り遊技状態の終了後に通常遊技状態よりも有利な時短遊技状態へ移行可能となるため、従来にない新たなゲーム性の遊技機を提供することができる。
[5-2.基本仕様]
次に、図82~図87を参照して、第4のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。なお、第4のパチンコ遊技機は設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、以下では、設定機能にかかわる記載は省略する。
[5-2-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図82は、第4のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。
図82に示されるとおり、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)した場合、第1特別図柄の大当り判定用乱数値を用いた第1特別図柄の当り判定処理では、抽選結果が「大当り」又は「ハズレ」に決定される。
第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)した場合、第2特別図柄の大当り判定用乱数値を用いた第2特別図柄の当り判定処理では、抽選結果が「大当り」、「役物開放当り」又は「ハズレ」に決定される。
なお、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合に「役物開放当り」が決定されないようにすることは必須ではないが、「役物開放当り」に決定されるようにしたとしても、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合と比べて極めて低い確率(例えば、「大当り」と同等か「大当り」よりも低い確率)でしか決定されないようにすることが好ましい。また、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合に「ハズレ」に決定されないようにしてもよい。
メインROM2202に記憶される特別図柄の当り判定テーブルには、第1始動口2120への入賞に基づいて実行される第1特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、「大当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
また、第2始動口2140への入賞に基づいて実行される第2特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、「大当り」、「役物開放当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「役物開放当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
なお、この第4のパチンコ遊技機では、「大当り」に決定される大当り確率を変更する機能を有していないが、これは必須ではなく、例えば大当りの種類等に応じて確変フラグがオンにセットされるようにして大当り確率が高められるようにしてもよい。
また、この第4のパチンコ遊技機では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、大当り判定用乱数値の総乱数値は65536である。すなわち、上記の大当り判定用乱数値は0~65535の範囲(幅)で発生する。
なお、第4のパチンコ遊技機が設定機能付きパチンコ遊技機である場合、例えば、大当り確率または/および役物開放当り確率を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにするとよい。
この場合、例えば、大当り確率および役物開放当り確率の両方を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、役物開放当り確率を設定値にかかわらず一定とし、大当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、大当り確率を設定値にかかわらず一定とし、役物開放当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよい。
また、設定値に応じて大当り確率や役物開放当り確率を変えることに代えてまたは加えて、例えば、Vアタッカー2152の開放時間を設定値毎に変えてV入賞装置2150への入賞率を変えたり、V入賞口2155の開放頻度や開放時間を設定値毎に変えてV入賞口2155への通過率を変えたり、時短継続回数を設定値毎に変えたりする等してもよい。
すなわち、大当り確率、役物開放当り確率、V入賞口2155の開放頻度(すなわちVアタッカー2152の作動頻度)や開放時間および時短継続回数等、遊技者にとっての有利度合いを変更しうる条件のうちの一つまたは二つ以上を採用することにより、大当り遊技状態に制御される期待値が低設定よりも高設定の方が高くなるように構成してもよい。
[5-2-2.特別図柄判定テーブル]
図83は、第4のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、始動口2120,2140に遊技球が入賞した際に取得される特別図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。
「当り時選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであった場合に、大当り種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図83に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。
すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が0である場合、当り時選択図柄コマンドとして「z0」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA1」が選択される。また、第1特別図柄の図柄乱数値が1~99のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z1」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA1」が選択される。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、当り時選択図柄コマンドは選択されず、図柄指定コマンドは「zA2」が選択される。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~39のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z2」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA3」が選択される。また、第2特別図柄の図柄乱数値が40~99のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z3」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA3」が選択される。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り判定値データが得られた場合、例えば、当り時選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~29のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z4」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA4」が選択される。
また、第2特別図柄の図柄乱数値が30~49のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z5」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA5」が選択される。さらに、第2特別図柄の図柄乱数値が50~99のいずれかである場合、当り時選択図柄コマンドとして「z6」が選択され、図柄指定コマンドとして「zA6」が選択される。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、当り時選択図柄コマンドは選択されず、図柄指定コマンドは「zA7」が選択される。
[5-2-3.大当り種類決定テーブル]
図84は、第4のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている大当り種類決定テーブルの一例である。大当り種類決定テーブルは、特別図柄の図柄乱数値に対応して決定される当り時選択図柄コマンドに応じて、大当り遊技状態において実行されるラウンド数、時短状態であるか否かを表す時短フラグの値、および、時短回数等、大当りの種類を決定する際に参照される。なお、図84の備考欄は、分かりやすいように便宜上記載したものである。
図84に示されるように、例えば、当り時選択図柄コマンドが「z1」であるとき、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技のラウンド数が「6」、時短フラグの値が「1」、大当り遊技状態後の時短回数が「9」に決定される。
なお、当り時選択図柄コマンド「z4」、「z5」および「z6」は、判定値データが「役物開放当り判定値データ」である場合(すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りである場合)の当り時選択図柄コマンドであり、役物開放当りによってVアタッカー2152が開放し、V入賞口2155への遊技球の通過が検出されたことによって大当り遊技状態に制御された場合のラウンド数および時短回数が規定されている。したがって、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであったとしても、V入賞口2155への遊技球の通過が検出されずに大当り遊技状態に制御されなければ、備考欄に記載したように大当り遊技状態には制御されず、図84の大当り種類決定テーブルに規定された時短回数もセットされない。
なお、「役物開放当り」前に第2特別図柄の保留情報が保留情報記憶手段に残存していた場合には、当該残存していた保留情報分だけ後述する即連モード又はチャージモードに対応する演出を実行する。
[5-2-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図85は、第4のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。なお、図85中の「演出内容」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。
メインCPU2201は、第1始動口2120に遊技球が入賞したときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口2140に遊技球が入賞したときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。このように、メインCPU2201は、変動パターン選択手段を構成する。
図85に示されるように、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、メインCPU2201は、第1特別図柄の変動パターンを、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)したときに取得された演出選択用乱数値に基づいて決定する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、メインCPU2201は、第1特別図柄の変動パターンを、時短フラグの値、時短テーブル番号、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)したときに取得されたリーチ判定用乱数値および演出選択用乱数値に基づいて決定する。
時短テーブル番号は、時短フラグの値が「1」のときに参照される。すなわち、時短テーブル番号は、時短フラグの値が「0」のときには、参照されることはない。なお、時短遊技状態では右打ちが推奨されるため第1始動口2120に遊技球が入賞することは殆どないと考えられる。
また、第2特別図柄抽選の結果が「大当り」である場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)したときに取得された演出選択用乱数値に基づいて決定される。
第2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」であって且つ時短フラグの値が「1」である場合、メインCPU2201は、時短テーブル番号、第2始動口2140に遊技球が入賞したときに取得されたリーチ判定用乱数値および演出選択用乱数値に基づいて第2特別図柄の変動パターンを決定する。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」であって且つ時短フラグの値が「0」である場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、変動時間が例えば600000msecと極めて長い長変動演出に決定する。時短フラグの値が「0」である場合、基本的に第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)することはないが、不測の事態が発生して仮に万一第2始動口2140に遊技球が入賞した場合であっても、遊技者に与えうる利益を最小限にとどめるようにするためこのようにしたものであるが、このようにすることは必ずしも必須ではない。
また、通常遊技状態中の第2特別図柄の変動に伴う遊技者に与えうる利益を最小限にとどめる方法として、第2特別図柄の変動時間を極めて長い時間に設定するものとしたが、方法はこれに限らない。
例えば、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」となる場合に開放されるVアタッカー2152の開放時間を極めて短い時間に設定することにより、実質的にVアタッカー2152への遊技球の入賞を困難にするように設定しても良い。また、変動時間を長くする方法とVアタッカー2152の開放時間を短くする方法の両方を用いても良い。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」であって且つ時短フラグの値が「1」である場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、時短テーブル番号、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)したときに取得されたリーチ判定用乱数値および演出選択用乱数値に基づいて決定する。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」であって且つ時短フラグの値が「0」である場合、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」であって且つ時短フラグの値が「0」である場合と同様に、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、変動時間が例えば600000msecと極めて長い長変動演出に決定する。
なお、リーチ判定用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出され、演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
時短フラグがオンである場合、決定される特別図柄の変動パターンは、時短フラグがオフである場合と比べて単位時間あたりの変動回数の期待値が小さい。すなわち、時短フラグがオンである場合の特別図柄の変動時間は、時短フラグがオフである場合の特別図柄の変動時間と比べて短時間となりやすい。
メインCPU2201は、決定した変動パターン情報をサブCPU2301に送信する。サブCPU2301は、メインCPU2201から送信された変動パターン情報に基づいて、表示装置2007の表示領域に表示される表示演出、スピーカ2032から出力される音演出、及び、LED群2046による発光演出を制御する。
図85に示した特別図柄の変動パターンテーブルにおいて、普通時短遊技状態では、時短テーブル番号0が選択され、特別時短遊技状態では、時短テーブル番号1~5のいずれかが選択される。
時短フラグの値が「0」に相当する変動パターンのテーブルは、本発明における通常変動パターンテーブルに相当する。時短テーブル番号1~5に相当する変動パターンのテーブルは、本発明における特定変動パターンテーブルに相当する。
時短テーブル番号1~2に相当する変動パターンのテーブルは、本発明における第1の特定変動パターンテーブルに相当する。時短テーブル番号3~5に相当する変動パターンのテーブルは、本発明における第2の特定変動パターンテーブルに相当する。なお、時短テーブル番号1~5の変動パターンについては、図86及び図87を参照して後述する。
時短遊技状態において、メインCPU2201は、遊技状態に応じた時短テーブル番号を選択する。例えば、メインCPU2201は、遊技状態が普通時短遊技状態であれば、時短テーブル番号0を選択する。
また、メインCPU2201は、遊技状態が特別時短遊技状態であれば、特別時短遊技状態の遊技数に応じて、時短テーブル番号1~5のいずれかを選択する。
なお、図86及び図87を参照して後述するように、時短テーブル番号1~2に相当する変動パターンは、演出状態が即連モード(図81参照)のときに選択され、時短テーブル番号3~5に相当する変動パターンは、演出状態がチャージモード(図81参照)のときに選択される。
図86に示すように、特別時短遊技状態において、メインCPU2201は、変動パターンテーブル選択テーブルにしたがって、時短テーブル番号を選択する。
図86において、メインCPU2201は、特別図柄の1変動目から7変動目まで、時短テーブル番号1を選択する。なお、1変動目から7変動目まで、演出状態は、即連モード(図81参照)になる。
メインCPU2201は、特別図柄の8変動目に時短テーブル番号2を選択する。なお、8変動目は即連モード(図81参照)の最終変動になる。ここで、サブCPU2301は、即連モードにおける8変動目が「ハズレ」である場合には、即連モードからチャージモードへ移行することを示す後述する演出状態移行演出を実行する。
なお、時短テーブル番号1は時短テーブル番号2よりも比較的短い変動時間の変動パターンが選択されやすい。但し、時短テーブル番号1のときに特別図柄の当り結果が「大当り」又は「役物開放当り」の場合には、時短テーブル番号2よりも長い変動時間の変動パターンが選択される場合がある。
メインCPU2201は、特別図柄の9変動目に時短テーブル番号3を選択し、特別図柄の10変動目から13変動目まで、時短テーブル番号4を選択する。
メインCPU2201は、特別図柄の14変動目から18変動目までは、特別図柄の9変動目から13変動目までと同じパターンを繰り返すように時短テーブル番号を選択する。なお、特別図柄の9変動目から18変動目まで、演出状態は、チャージモード(図81参照)における1セット目と2セット目に相当する。
メインCPU2201は、特別図柄の19変動目に時短テーブル番号5を選択し、特別図柄の20変動目から23変動目まで、時短テーブル番号4を選択する。
ここで、サブCPU2301は、チャージモードにおける19変動目から23変動目の全てが「ハズレ」である場合には、チャージモードから通常遊技状態へ移行することを示すリザルト画面を表示する。なお、特別図柄の19変動目から23変動目までは、演出状態はチャージモード(図81参照)における3セット目に相当する。
なお、時短テーブル番号4は、時短テーブル番号5よりも比較的短い変動時間の変動パターンが選択されやすい。但し、時短テーブル番号4のときに特別図柄の当り結果が「大当り」又は「役物開放当り」の場合には、時短テーブル番号5よりも長い変動時間の変動パターンが選択される場合がある。
図87は、図86に示した変動パターンテーブル選択テーブルにしたがって時短テーブル番号を選択した場合の変動時間の一例を示している。なお、図87に示した例では、特別図柄の1変動目から23変動目までの各変動における変動時間を各矩形の幅で表している。
〔特別時短遊技状態における変動時間の変形例〕
図87において特別時短遊技状態の変動時間の一例として、図86に示す時短テーブル番号が4のときに選択される変動パターンの変動時間が全て略同一となるように構成されることを示したが、変動パターンの選択はこれに限られない(図85参照)。
図85に示したように、時短テーブル番号が4のときの変動時間として、特別図柄の当り結果が「ハズレ」を示す場合には、変動時間として100msもしくは200msの短変動時間の変動パターンが選択される。
また、時短テーブル番号が4のときの変動時間として、特別図柄の当り結果が「大当り」又は「役物開放当り」を示す場合には、変動時間として1000ms又は3000msの中変動時間が選択される。
なお、時短テーブル番号が3又は5のときの変動時間は、特別図柄の当り結果に関わらず最短でも50000ms以上の変動パターンが選択されるようになっている。
つまり、時短テーブル番号が4のときの変動時間として、特別図柄の当り結果が「大当り」又は「役物開放当り」を示すときの変動時間は、時短テーブル番号が4のときの「ハズレ」の場合よりも長い変動時間の変動パターンが選択され、時短テーブル番号が3又は5のときに選択され得る変動パターンの変動時間よりも必ず短くなるように設定されている。
このように特別時短遊技状態における変動回数が10~13、及び、15~18、及び、20~23回目に行われる変動の変動時間を多様化することができるようになることから、一の変動時間による単調な変動を繰り返すことによる退屈感を軽減することができるようになるため、興趣の低下を抑止することができる。
[5-3.主制御処理]
主制御回路2200のメインCPU2201により実行される各種処理(各種モジュール)は、第4のパチンコ遊技機と第3のパチンコ遊技機とで一部が異なるものの、その他の処理については同様である。
そこで、以下では、第3のパチンコ遊技機と異なる各種処理について説明し、その他の処理についての説明は省略する。なお、第4のパチンコ遊技機における各種処理には、第3のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理もあるが、以下では、第3のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理も含めて、ステップ番号を代えて改めて説明する。
[5-3-1.特別図柄可変表示開始処理]
図88は、第4のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理を示すフローチャートである。なお、特別図柄可変表示開始処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2013(図67参照)で呼び出された処理である場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可変表示開始処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2013で呼び出された処理である場合、第2特別図柄が処理対象となる。
まず、S3001において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号が「0」であるか否かを判定する。なお、特別図柄の制御状態番号は、1の特別図柄遊技が終了して、次の特別図柄遊技を実行することが可能な状態となったときに「0」にセットされる(図71参照)。
S3001において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S3001がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図67参照)に戻す。
一方、S3001において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(S3001がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S3002に移す。
S3002において、メインCPU2201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行う。メインCPU2201は、S3002の処理を実行した後、処理を、S3003に移す。
S3003において、メインCPU2201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この処理では、特別図柄の当り判定テーブル(図82参照)を参照し、特別図柄の大当り判定用乱数値を用いて特別図柄の当り判定が行われる。本実施例では、第1特別図柄が処理対象であれば大当りおよびハズレのうちいずれであるかが判定される。また、第2特別図柄が処理対象であれば大当り、役物開放当りおよびハズレのうちいずれであるかが判定される。
なお、第1特別図柄の当り判定処理では、まず、大当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で大当りでないと判定された場合にハズレであると判定される。同様に、第2特別図柄の当り判定処理では、まず、大当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で大当りでないと判定された場合に役物開放当りあるか否かの判定処理を行い、この処理で役物開放当りでないと判定された場合にハズレであると判定される。メインCPU201は、S3003の処理を実行した後、処理を、S3004に移す。
S3004において、メインCPU2201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理(S3003)の結果(例えば、大当り、役物開放当りまたはハズレ)に対応する特別図柄の停止図柄を判定乃至決定する処理である。
この処理では、特別図柄判定テーブル(図83参照)を参照し、特別図柄の図柄乱数値を用いて、上述の「当り時選択図柄コマンド」や「図柄指定コマンド」が判定される。メインCPU2201は、S3004の処理を実行した後、処理を、S3005に移す。
S3005において、メインCPU2201は、大当り種類決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理の結果が例えば大当りまたは役物開放当りである場合に、大当りの種類を判定乃至決定する処理である。
この処理では、大当り種類決定テーブル(図84参照)を参照し、特別図柄決定処理(S3004)で判定された「当り時選択図柄コマンド」に応じて大当りの種類が決定される。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が例えば役物開放当りである場合に決定される大当りの種類は、役物開放当りに基づいて開放されたV入賞口2155に遊技球が通過したことによって大当り遊技制御処理が実行された場合の大当りの種類である。
また、本実施例では、大当りおよび役物開放当りの種類をいずれも複数種類としているが、大当りまたは役物開放当りの種類は1つであってもよい。さらには、大当りまたは/および役物開放当りの種類を複数種類とすることに代えてまたは加えて、ハズレの種類を複数設けるようにしてもよい。メインCPU2201は、S3005の処理を実行した後、処理を、S3006に移す。
S3006において、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行う。この処理は、特別図柄の変動パターンを判定乃至決定する処理である。なお、特別図柄の変動パターン決定処理の詳細については、図89を参照して後述する。メインCPU2201は、S3006の処理を実行した後、処理を、S3007に移す。
S3007において、メインCPU2201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行う。この処理では、特別図柄の変動パターン決定処理(S3006)によって変動時間が加算された場合には、特別図柄の変動パターン決定処理によって加算された変動時間が、特別図柄の変動時間として決定され、特別図柄の変動パターン決定処理によって変動時間が加算されなかった場合には、変動パターンテーブル(図85参照)を参照し、特別図柄の変動パターン決定処理(S3006)で決定された変動パターンに対応する変動時間が、特別図柄の変動時間として決定される。メインCPU2201は、S3007の処理を実行した後、処理を、S3008に移す。
S3008において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行うことにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、特別図柄可変表示終了処理(図67のS2014参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S3008の処理を実行した後、処理を、S3009に移す。
S3009において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。この処理では、例えば、メインRAM2203内の所定領域に格納されている遊技状態にかかわるパラメータ(例えば、確変残回数や時短残回数等)の更新処理等が行われる。メインCPU2201は、S3009の処理を実行した後、処理を、S3010に移す。
S3010において、メインCPU2201は、遊技状態管理処理を行う。この処理では、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、時短フラグ等)の更新処理を行う。メインCPU2201は、S3010の処理を実行した後、処理を、S3011に移す。
S3011において、メインCPU2201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出開始コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路2300に送信される。
なお、メインCPU2201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始処理(とくに、遊技状態管理処理(S3010)、特別図柄演出開始コマンド送信予約処理(S3011))を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[5-3-2.特別図柄の変動パターン決定処理]
図89は、第4のパチンコ遊技機における特別図柄の変動パターン決定処理を示すフローチャートである。
まず、S3021において、メインCPU2201は、遊技状態がB時短となったか否かを判断する。すなわち、メインCPU2201は、B時短突入時であるか否かを判断する。
ここで、メインCPU2201は、作動回数nに関わる変動回数が規定数となったか否かを判断する。具体的には、メインCPU2201は、上述した図柄確定数カウンタ(図69参照)の値が所定数(960)であれば、遊技状態がB時短突入時であると判断し、図柄確定数カウンタの値が所定数(960)でなければ、遊技状態がB時短突入時でないと判断する。
本パチンコ遊技機において、図柄確定数カウンタは、変動回数が規定数に達した場合及び変動回数が規定数に達しなかった場合の何れであってもリセットされることなく次回変動以降もカウントを継続する。なお、図柄確定数カウンタは、大当り開始又は終了のタイミング、又は、RAMクリアのタイミングでリセットされるように構成されている。
図柄確定数カウンタの値は、低確率状態中であれば変動終了時に常時カウントされるものである。なお図柄確定数カウンタ値のカウントは、変動終了時に限定されるものではなく、変動開始時にカウントしても良い。
S3021において、B時短突入時であると判断した場合には(YES)、メインCPU2201は、S3022の処理を実行する。S3021において、B時短突入時でないと判断した場合には(NO)、メインCPU2201は、S3023の処理を実行する。
S3022において、メインCPU2201は、B時短突入時であるか否かを表す特殊フラグを1に設定する。なお、特殊フラグは、起動時初期設定処理(図17参照)の実行時(例えば、S53、S55又はS56の後)に0にリセットされる。このように、特殊フラグは、通常遊技状態からB時短に移行したときに成立可能である一方で、B時短から通常遊技状態に移行したときには成立しないフラグである。S3022の処理を実行した後、メインCPU2201は、S3023の処理を実行する。
S3023において、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターンを決定する。この処理において、メインCPU2201は、変動パターンテーブル(図85参照)を参照し、例えば、特別図柄の種類、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果、時短フラグの値、時短テーブル番号、リーチ判定用乱数値または/および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターン及び変動時間を決定する。S3023の処理を実行した後、メインCPU2201は、S3024の処理を実行する。
S3024において、メインCPU2201は、特殊フラグが1であるか否かを判断する。S3024において、特殊フラグが1であると判断した場合には(YES)、メインCPU2201は、S3025の処理を実行する。S3024において、特殊フラグが1でないと判断した場合には(NO)、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターン決定処理を終了する。
S3025において、メインCPU2201は、S3023で決定した特別図柄の変動時間を加算する。例えば、メインCPU2201は、S3023で決定した特別図柄の変動時間が一定の時間になるように加算する。
なお、メインCPU2201は、S3023で決定した特別図柄の変動時間に一定時間を加算するようにしてもよい。S3025の処理を実行した後、メインCPU2201は、S3026の処理を実行する。
S3026において、メインCPU2201は、特殊フラグを0にリセットする。S3025の処理を実行した後、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターン決定処理を終了する。
このように、メインCPU2201は、遊技状態がB時短となった遊技で特殊フラグを1に設定し、特殊フラグが1に設定されていることを条件として、特別図柄の変動時間を加算することによって、遊技状態がB時短に移行したことを報知する報知演出(後述する天井時短突入演出)の実行時間を確保している。
B時短の発生条件成立後に移行される最初の変動パターンは特殊フラグの成立に応じて第2特別図柄の変動時間が加算される一方で、「大当り」後に移行される最初の変動パターンは特殊フラグを成立させないため第2特別図柄の変動時間も加算されない。
つまり、B時短の発生条件成立後に移行される最初の変動パターンは、「大当り」後に移行される最初の変動パターンよりも比較的長い変動時間の第2特別図柄変動が実行されやすくなるように構成されている。
なお、「大当り」後に移行される最初の変動パターンが「大当り」又は「役物開放当り」である場合には、B時短の発生条件の成立後に移行される最初の変動パターンよりも長い変動時間の第2特別図柄変動が実行される場合がある。
特殊フラグの設定に基づいて加算された時間が、報知演出の実行時間となっている。このため、変動パターンテーブルを変更することなく特殊フラグの成立可否に基づいて報知演出の演出時間を確保することができるようになるため、B時短の成立可否に応じて変動パターンテーブルの変更処理を実行する必要性がなくなることから、制御処理の負担を軽減することができるようになる。
なお、特殊フラグに基づいて加算された時間は、報知演出のみを実行する分の時間であることに限られない。例えば特殊フラグに基づいて加算された時間にて、報知演出に加えて更に異なる演出(例えば、特別図柄の変動結果に関わる遊技演出)を実行しても良いし、報知演出とは異なる演出(例えば、特別図柄の変動結果に関わる遊技演出)を実行しても良い。
この場合、変動時間の決定を多様化できるようになることから、実行可能な演出量をメインCPU2201による変動パターンの決定に拘らず演出時間を決定させることができるようになるため、変動表示中に実施可能な演出量も増加させることができるようになる。
また、特殊フラグはB時短の発生条件が成立した場合にのみ成立するフラグであるため、普通時短遊技状態または/および特別時短遊技状態から通常遊技状態に移行するときや、「大当り」終了後に普通時短遊技状態または/および特別時短遊技状態に移行するときには成立することのないフラグである。
[5-3-3.特別図柄の変動パターン決定処理(第1変形例)]
図90は、図89に示した特別図柄の変動パターン決定処理の第1変形例を示すフローチャートである。
まず、S3031において、メインCPU2201は、遊技状態がB時短となったか否かを判断する。すなわち、メインCPU2201は、B時短突入時であるか否かを判断する。
S3031において、B時短突入時であると判断した場合には(YES)、メインCPU2201は、S3032の処理を実行する。S3031において、B時短突入時でないと判断した場合には(NO)、メインCPU2201は、S3035の処理を実行する。
S3032において、メインCPU2201は、B時短突入時であるか否かを表す特殊フラグを1に設定する。なお、特殊フラグは、起動時初期設定処理(図17参照)の実行時に0にリセットされる。S3032の処理を実行した後、メインCPU2201は、S3033の処理を実行する。
S3033において、メインCPU2201は、B時短突入時の特別図柄の変動パターンを決定する特殊変動パターン決定処理を実行する。本変形例において、メインROM2202には、図85に示した特別図柄の変動パターンテーブルとは別に、少なくとも時短テーブル番号1に相当する特別図柄の変動時間が予め加算された特殊変動パターンテーブルが格納されている。特殊変動パターンテーブルは、特殊フラグが1に設定されているときのみに参照される特別図柄の変動パターンテーブルである。
例えば、特殊変動パターンテーブルにおける時短テーブル番号1に相当する変動時間は、図85に示した特別図柄の変動パターンテーブルにおける時短テーブル番号1に相当する変動時間よりも長い一定の時間であってもよく、図85に示した特別図柄の変動パターンテーブルにおける時短テーブル番号1に相当する変動時間に一定期間を加算した時間であってもよい。
特殊変動パターン決定処理において、メインCPU2201は、特殊変動パターンテーブルを参照し、例えば、特別図柄の種類、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果、時短フラグの値、時短テーブル番号、リーチ判定用乱数値または/および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターン及び変動時間を決定する。S3033の処理を実行した後、メインCPU2201は、S3034の処理を実行する。
なお、特別図柄の当り判定結果に応じて、異なる変動時間の変動パターンが選択されるようにしても良いし、当り判定結果に関わらず固定の変動時間の変動パターンが選択されるようにしても良い。
S3034において、メインCPU2201は、特殊フラグを0にリセットする。S3034の処理を実行した後、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターン決定処理を終了する。
S3035において、メインCPU2201は、B時短突入時以外の特別図柄の変動パターンを決定する通常変動パターン決定処理を実行する。通常変動パターン決定処理において、メインCPU2201は、図85に示した特別図柄の変動パターンテーブルを参照し、例えば、特別図柄の種類、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果、時短フラグの値、時短テーブル番号、リーチ判定用乱数値または/および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターン及び変動時間を決定する。S3035の処理を実行した後、メインCPU2201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を終了する。
なお、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターン決定処理の第1変形例を実行する場合には、図88に示した特別図柄可変表示開始処理の特別図柄の可変表示時間設定処理(S3007)において、特殊変動パターンテーブル及び変動パターンテーブル(図85参照)のうち、特別図柄の変動パターン決定処理の第1変形例で参照された変動パターンテーブルを参照し、特別図柄の変動パターン決定処理の第1変形例で決定された変動パターンに対応する変動時間を特別図柄の変動時間として決定する。
[5-3-4.特別図柄の変動パターン決定処理(第2変形例)]
図91は、図88に示した特別図柄の変動パターン決定処理の第2変形例を示すフローチャートである。
まず、S3041において、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターンを決定する。この処理において、メインCPU2201は、変動パターンテーブル(図85参照)を参照し、例えば、特別図柄の種類、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果、時短フラグの値、時短テーブル番号、リーチ判定用乱数値または/および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターン及び変動時間を決定する。S3041の処理を実行した後、メインCPU2201は、S3042の処理を実行する。
S3042において、メインCPU2201は、特殊フラグが1であるか否かを判断する。S3042において、特殊フラグが1であると判断した場合には(YES)、メインCPU2201は、S3043の処理を実行する。S3042において、特殊フラグが1でないと判断した場合には(NO)、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターン決定処理を終了する。なお、第2変形例において特殊フラグが1にセットされるタイミングは図92を用いて後述する。
S3043において、メインCPU2201は、S3041で決定した特別図柄の変動時間を加算する。例えば、メインCPU2201は、S3041で決定した特別図柄の変動時間が一定の時間になるように加算する。なお、メインCPU2201は、S3041で決定した特別図柄の変動時間に一定時間を加算するようにしてもよい。S3043の処理を実行した後、メインCPU2201は、S3044の処理を実行する。
S3044において、メインCPU2201は、特殊フラグを0にリセットする。S3044の処理を実行した後、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターン決定処理を終了する。
[5-3-5.特別図柄可変表示終了処理(変形例)]
図91に示した特別図柄の変動パターン決定処理の第2変形例をメインCPU2201に実行させる場合には、図69に示した特別図柄可変表示終了処理を以下のように変更する。図92は、図69に示した特別図柄可変表示終了処理の変形例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2014で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可変表示終了処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2014で呼び出された処理である場合、第2特別図柄が処理対象となる。
まず、S3051において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判断する。S3051において、特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判断した場合には(NO)、メインCPU2201は、特別図柄可変表示終了処理を終了する。S3051において、特別図柄の制御状態番号が「1」であると判断した場合には(YES)、メインCPU2201は、S3052の処理を実行する。
S3052において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行うことにより、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊技判定処理(図67のS2015参照)が行われることとなる。S3052の処理を実行した後、メインCPU2201は、S3053の処理を実行する。
S3053において、メインCPU2201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約処理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図32のS242参照)において、サブ制御回路2300に送信される。S3053の処理を実行した後、メインCPU2201は、S3054の処理を実行する。
S3054において、メインCPU2201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。図柄確定数カウンタは、特別図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するためのカウンタであるが、例えば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数を管理してもよい。S3054の処理を実行した後、メインCPU2201は、S3055の処理を実行する。
S3055において、メインCPU2201は、変動回数が規定回数であるか否かを判断する。すなわち、メインCPU2201は、作動回数nに関わる変動回数が959となったか否かを判断し、次遊技に遊技状態がB時短となるか否かを判断する。
S3055において、変動回数が規定回数であると判断した場合には(YES)、メインCPU2201は、S3056の処理を実行する。S3055において、変動回数が規定回数でないと判断した場合には(NO)、メインCPU2201は、特別図柄可変表示終了処理を終了する。
S3056において、メインCPU2201は、特殊フラグを1に設定する。S3056の処理を実行した後、メインCPU2201は、特別図柄可変表示終了処理を終了する。
[5-3-6.主制御処理の変形例]
図89~図91に示した特別図柄の変動パターン決定処理及び図92に示した特別図柄可変表示終了処理は、遊技状態がB時短となった遊技(すなわち、作動回数nの次遊技)又は遊技状態がB時短となる遊技(すなわち、作動回数nとなる遊技)で特殊フラグを1に設定し、特殊フラグが1に設定されていることを条件として、特別図柄の変動時間を加算することによって、遊技状態がB時短に移行した最初の遊技において、遊技状態がB時短に移行したことを報知する報知演出の実行時間を確保する例について説明した。
これに対し、メインCPU2201は、遊技状態がB時短となる遊技の1遊技前(すなわち、作動回数nの遊技)又は遊技状態がB時短となる遊技の2遊技前(すなわち、作動回数n-1となる遊技)に、特殊フラグを1に設定し、特殊フラグが1に設定されていることを条件として、特別図柄の変動時間を加算することによって、遊技状態が次遊技でB時短に移行することを報知する報知演出の実行時間を確保するようにしてもよい。
また、メインCPU2201は、遊技状態がB時短となる所定遊技数前(例えば、10遊技前)から1遊技前まで特殊フラグを1に設定し、特殊フラグが1に設定されていることを条件として、特別図柄の変動時間を加算することによって、遊技状態がB時短に移行することを報知する報知演出の実行時間を確保するようにしてもよい。
この場合、B時短移行前の遊技においても変動時間を加算することができるようになる。そのため、後述する天井時短前兆演出を実行するための実行時間を確保することができるようになることから、B時短突入直前の変動であっても期待感を持って遊技することができるようになるため、興趣の低下を抑止することができるようになる。
このように、メインCPU2201は、複数の遊技にわたって、特殊フラグを1に設定する場合には、特別図柄の変動時間が1遊技毎に順次変化するように特別図柄の変動時間を加算するようにしてもよい。
この場合、変動パターンに関わらず変動時間を設定することができるようになることから、実行可能な演出の幅を広げることができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば、メインCPU2201は、複数の遊技にわたって、特殊フラグを1に設定する場合には、特別図柄の変動時間が1遊技毎に長くなるように特別図柄の変動時間を加算するようにしてもよい。
また、メインCPU2201は、複数の遊技にわたって、特殊フラグを1に設定する場合には、特別図柄の変動時間が1遊技毎に短くなるように特別図柄の変動時間を加算するようにしてもよい。
また、メインCPU2201は、遊技状態がB時短となる所定遊技数前(例えば、10遊技前)から遊技状態がB時短となった遊技まで特殊フラグを1に設定し、特殊フラグが1に設定されていることを条件として、特別図柄の変動時間を加算することによって、後述する天井時短前兆演出と天井時短突入演出との実行時間を確保するようにしてもよい。
[5-4.各種演出]
以下、サブCPU2301が実行するサブ制御処理(図40参照)で実行される演出について説明する。なお、第4のパチンコ遊技機におけるサブCPU2301(図61参照)は、本発明に係る演出実行手段を構成する。第4のパチンコ遊技機における表示装置2007(図61参照)は、本発明に係る表示手段を構成する。
[5-4-1.天井時短前兆演出]
サブCPU2301は、遊技状態がB時短、すなわち、特別時短遊技状態に移行するまでの特別図柄の変動回数が所定数(例えば、10)になったら表示装置2007に表示されている演出画像の背景画像などの表示態様を変更し、遊技状態が特別時短遊技状態に移行するまでの特別図柄の変動回数を表示装置2007に表示させる天井時短前兆演出を実行する。
例えば、サブCPU2301は、遊技状態が特別時短遊技状態に移行するまでの特別図柄の変動回数が10であれば、「10」を表示装置2007に表示させ、遊技状態がB時短に移行するまでの特別図柄の変動回数が9であれば、「9」を表示装置2007に表示させ、以降同様に、遊技状態が特別時短遊技状態に移行するまでの特別図柄の変動回数を表示装置2007に表示させ、遊技状態が特別時短遊技状態に移行するまでの特別図柄の変動回数が1であれば、「LAST」を表示装置2007に表示させる。このような天井時短前兆演出は、本発明における第2の示唆演出に相当する。
なお、天井時短前兆演出は、特別図柄の変動開始後に実行され、特別図柄の変動停止前に終了する。すなわち、装飾図柄が変動開始された後に表示されるとともに、装飾図柄が仮停止されているときに表示が終了することにより、装飾図柄が確定停止するときには表示されることのない演出である。
[5-4-2.天井時短突入演出]
図93に示すように、サブCPU2301は、特別図柄の変動回数がB時短に関する作動回数nに到達したことにより遊技状態が通常遊技状態から特別時短遊技状態に移行した最初の特別図柄の変動中において、特別時短遊技状態への移行を報知する報知演出として天井時短突入演出を実行する。
天井時短演出は、作動回数nに到達した次の変動で実行される演出である。即ち、作動回数nに到達した後に第2特別図柄の変動が開始されるまで実行されない演出である。
天井時短突入演出において、サブCPU2301は、天井に到達したことを表す天井到達映像、特別時短遊技状態における演出を説明する演出説明映像、チャージモードで使用する盾アイテムを獲得する盾獲得演出に関する映像、特別時短遊技状態を表すタイトル映像、遊技状態が特別時短遊技状態に移行したことを表す時短移行済映像、及び、右打ちを推奨する右打ち推奨映像を順次又は少なくとも一部を重複させて表示装置2007に表示させる。天井時短突入演出を実行する一方で、サブCPU2301は、遊技状態が特別時短遊技状態に移行した最初の特別図柄の変動に関する演出(例えば即連モードに関する演出)を実行する。
サブCPU2301は、遊技状態が特別時短遊技状態に移行した最初の特別図柄が停止表示されたときに、第2特別図柄の変動が開始しないことを条件として、天井時短突入演出の実行を継続する。
すなわち、サブCPU2301は、遊技状態が特別時短遊技状態に移行した最初の第2特別図柄が停止表示されたときに、第2特別図柄の変動が開始しないことを条件として、時短移行済映像、及び、右打ち推奨映像の表示を継続し、第2特別図柄の変動が開始されたことを条件として、時短移行済映像、及び、右打ち推奨映像を表示する。
[5-4-3.当り終了時短突入演出]
図94に示すように、サブCPU2301は、特別時短遊技状態に移行する大当り遊技状態(図81の「特図1大当り(1%)」、「特図2大当り」及び「V入賞大当り」参照)の終了インターバルにおいて、今回の大当り遊技状態での払出遊技媒体数を示す獲得ポイント及び大当り遊技状態の継続数に基づいて総払出遊技媒体数を示す総獲得ポイントを表す当り結果映像を表示装置2007に表示させた後に、特別時短遊技状態への移行を報知する報知演出として当り終了時短突入演出を実行する。なお、この当り結果映像は必ず表示させる必要性はなく、当り結果映像を終了インターバルで表示しない代わりに特別時短遊技状態の終了に表示させるようにしても良い。
当り終了時短突入演出において、サブCPU2301は、プリペイド媒体の取り忘れやのめり込みに対する注意を喚起する注意喚起映像、チャージモードで使用する盾アイテムを獲得する盾獲得演出に関する映像、特別時短遊技状態のタイトルを表すタイトル映像、及び、遊技状態が特別時短遊技状態に移行することを表す時短移行映像を順次又は少なくとも一部を重複させて表示装置2007に表示させる。
なお、当り終了時短突入演出において、サブCPU2301は、通常遊技状態から移行した大当り遊技状態(特別時短遊技状態に移行しない大当り遊技状態を含む)の終了インターバル中に注意喚起映像を表示装置2007に表示させるが、B時短を除く時短遊技状態から移行した大当り遊技状態の終了インターバル中には注意喚起映像を表示装置2007に表示させなくてもよい。また、図93に示したように、天井時短突入演出において、サブCPU2301は、注意喚起映像を表示装置2007に表示させない。
サブCPU2301は、特別時短遊技状態に移行する大当り遊技状態の終了インターバルが終了すると、当り終了時短突入演出を終了する。なお、サブCPU2301は、特別図柄の変動表示が開始されたか否かによらず、特別時短遊技状態に移行する大当り遊技状態の終了インターバルが終了すると、当り終了時短突入演出を終了する。
サブCPU2301は、内蔵タイマを有することによって計測手段を構成する。これにより、サブCPU2301は、大当り遊技状態の終了インターバルの開始タイミング及び終了タイミングを計ることができる。
更に、この内蔵タイマにより当り終了時短突入演出で行われる各種映像の時間を管理することができることから、当り結果映像と注意喚起映像と盾獲得演出とタイトル映像と遊技状態移行映像とを予め定められた時間に応じて順次実行することができる。
なお、サブCPU2301は、天井時短突入演出の盾獲得演出に関する映像及びタイトル映像と、当り終了時短突入演出の盾獲得演出に関する映像及びタイトル映像とを、共通な表示態様で表示装置2007に表示してもよく、少なくとも一部もしくは全部が共通な表示態様で表示装置2007に表示してもよい。
更に、天井時短突入演出の遊技状態移行済映像と当り終了時短突入演出の遊技状態移行映像との少なくとも一部もしくは全部を共通な表示態様で表示装置2007に表示しても良い。天井時短突入演出と当り終了時短突入演出で実行される演出を一部もしくは全部を共通化することにより、実行する演出のデータ容量を削減することができる。
[5-4-4.アートランモードの演出]
前述したように、遊技状態が普通時短遊技状態に移行すると、演出状態は、アートランモードに移行する。アートランモードは、本発明における第3演出状態に相当する。アートランモードにおいて、サブCPU2301は、第2特別図柄の1回の可変表示に対して、装飾図柄を1回可変表示させる。
サブCPU2301は、アートランモードにおける第2特別図柄の変動数が3以上になったら、当り判定処理の結果が「ハズレ」であることを条件として、第2特別図柄の各変動期間の途中で装飾図柄を停止表示させ、装飾図柄の確定停止期間にてアートランモードにおける残りの変動回数を報知するカウントダウン演出を実行する。
例えば、サブCPU2301は、アートランモードにおける3回目の第2特別図柄の変動期間において、当り判定処理の結果が「ハズレ」であれば、第2特別図柄の変動期間の途中で装飾図柄を停止表示させ、装飾図柄の確定停止期間にてアートランモードにおける残りの変動回数として「ラスト4」を表示装置2007に表示させる。
また、サブCPU2301は、アートランモードにおける4回目の第2特別図柄の変動期間において、当り判定処理の結果が「ハズレ」であれば、第2特別図柄の変動期間の途中で装飾図柄を停止表示させ、装飾図柄の確定停止期間にてアートランモードにおける残りの変動回数として「LAST」を表示装置2007に表示させる。
また、サブCPU2301は、アートランモードにおける5回目の第2特別図柄の変動期間において、当り判定処理の結果が「ハズレ」であり、かつ、保留されている第2特別図柄の当り判定処理の結果が全て「ハズレ」であれば、第2特別図柄の変動期間の途中で装飾図柄を停止表示させ、装飾図柄の確定停止期間にてアートランモードにおける残りの変動回数として「終了」を表示装置2007に表示させる。
なお、カウントダウン演出とは異なるアートランモードにおける残り回数を報知する残り回数表示を表示装置2007の左下に表示する。この残り回数表示は、特別図柄の当り判定結果や変動回数に関係なく表示されるものである。
つまり、この残り回数表示はアートランモード突入時に「9」という表示がなされており、第2特別図柄の図柄変動が開始されたことを条件として数値を1減算する表示である。
なお、アートランモードにて実行される演出は、アートランモードでのみ実行される演出を実行しても良いし、全ての遊技時状態で共通して実行可能な演出(例えば、保留変化演出)を実行するようにしても良いし、後述する特別時短遊技状態と共通して実行可能な演出(例えば、上述したカウントダウン演出)を実行するようにしても良い。
また、アートランモードは9変動分の変動を行う遊技モードであるが、このアートランモードを実行する普通時短遊技状態は時短回数が5回に設定されている遊技状態である。
つまり、アートランモードの実行中に普通時短遊技状態が終了することとなる。そのため、アートランモードの残り変動(保留4個分)の遊技関連演出(例えば、上述したカウントダウン演出)を実行しているときには遊技状態制御手段により制御される遊技状態が通常遊技状態に制御されていることとなる。
つまり、アートランモードは遊技状態制御手段により普通時短遊技状態と通常遊技状態の両方に制御可能な演出モードである。
なお、アートランモードにおける最終変動を、後述するチャージモードにおける一連結果表示演出の図柄態様にて変動するよう構成にしても良い。
[5-4-5.即連モードの演出]
前述したように、遊技状態が特別時短遊技状態に移行すると、演出状態は、即連モードに移行する。即連モードは、本発明における第1演出状態に相当する。
図95(a)、(b)に示すように、サブCPU2301は、即連モードにおける第2特別図柄の各変動において、基本的には、変動、仮停止、再変動、確定停止といったように、装飾図柄を2回変動させる。
即連モードにおける装飾図柄の変動パターンは、複数のパターンがある。例えば、即連モードにおける装飾図柄の変動パターンは、図95(a)に示すように、変動の時間と再変動の時間とが同じパターンと、変動の時間と再変動の時間とが異なるパターンとがある。例えば、図95(b)に示す装飾図柄の変動パターンは、変動の時間よりも再変動の時間の方が長い。
このようにすることにより、実際の変動よりも短時間の変動が行われているかのように遊技者に感じさせたり、実際の変動回数よりも多くの抽選を受けているように遊技者に感じさせたりすることができるため、興趣を向上させることができる。
上述した通り、即連モードは基本的には変動、仮停止、再変動、確定停止といったように、装飾図柄を2回変動させるものであるが、仮停止を行うことなく確定停止を行う特別変動パターンを設けられている。特別変動パターンは、大当りするときにのみ実行される装飾図柄変動であることが好ましい。なお、これに限らず特別変動パターンは、ハズレ時にのみ実行しても良いし、大当り及びハズレの両方で実行されるように構成しても良い。
なお、図95(c)に示すように、第2特別図柄の各変動に対して、装飾図柄を変動させる回数は2回に限らず、3回以上であっても良い。この場合、即連モードにおいて1変動の中で図柄が仮停止及び再変動する回数は、メインCPU2201により決定された変動パターンの変動時間に基づいてサブCPU2301が決定する。
即ち、メインCPU2201により長い変動時間の変動パターンが決定された場合には多くの回数の仮停止及び再変動を実行する一方で、メインCPU2201により短い変動時間の変動パターンが決定された場合には短い回数の仮停止及び再変動を実行する。
なお、メインCPU2201により長い変動時間の変動パターンが決定された場合であっても、変動開始又は再変動開始から仮停止するまでの時間を長くすることで、仮停止及び再変動を実行する回数を少なくする場合も有している。
また、図柄が再変動してから仮停止するまでの時間は複数パターンを有する。即ち、再変動から仮停止までの時間が長いパターンを実行した後に、再変動から仮停止までの時間が短いパターンを実行しても良いし、再変動から仮停止までの時間が短いパターンを実行した後に、再変動から仮停止までの時間が長いパターンを実行しても良いし、同じパターンを連続して実行するようにしても良い。また、図柄の変動開始から仮停止までの時間も同様に複数パターンを設けても良い。
このようにすることにより、再変動中の演出パターンを多様化することができるようになるため、興趣を向上させることができる。
サブCPU2301は、即連モードにおける第2特別図柄の各変動において、装飾図柄の確定停止によって、当り判定処理の結果(「大当り」、「役物開放当り」又は「ハズレ」)を報知する。
なお、装飾図柄の確定停止態様は、「大当り」と「役物開放当り」とで略同一の表示態様となるため、遊技者は見た目上「大当り」に当選したのか、「役物開放当り」に当選したのか、を認識するのが困難である。
また、サブCPU2301は、即連モードにおける第2特別図柄の各変動において、装飾図柄の仮停止後の再変動を実行せずに、仮停止を確定停止とすることによって、当り判定処理の結果を報知することもできる。
また、サブCPU2301は、即連モードにおける第2特別図柄の各変動において、確定停止後に演出を発展させて、最終的な当り判定処理の結果を表示装置2007に表示させることもできる。
[5-4-5-1.演出状態移行演出]
図96に示すように、サブCPU2301は、即連モード中に、当り判定処理の結果が「大当り」及び「役物開放当り」とならないと判断した場合には、チャージモードに移行することを報知する演出状態移行演出を実行する。
すなわち、サブCPU2301は、即連モードにおける第2特別図柄の変動数が8であり、即連モードの8変動目に対する当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合に、演出状態移行演出を実行する。したがって、即連モードの8変動目に対する当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」である場合には演出状態移行演出を実行しないため、遊技者に特別感のある装飾図柄変動を提供することができる。
なお、即連モードの8変動目に対する当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」である場合には、この8変動目に実行される演出を1~7変動目で実行されることのない特別な演出を実行しても良いし、1~7変動目と同様の演出を実行しても良い。
図97及び図98に示すように、演出状態移行演出において、サブCPU2301は、即連モードにおける7変動目の図柄確定停止表示(表示例D1)を行った後、即連モードが終了したことを表す即連モード終了映像(表示例D2)、演出状態がチャージモードに移行することを表すチャージモード移行映像(表示例D3)、チャージモードにおける演出を説明する演出説明映像(表示例D4)、及び、チャージモードの初期映像(表示例D5)を順次又は少なくとも一部を重複させて表示装置2007に表示させる。
例えば、図97の表示例D1に示すように、図柄確定停止表示として、サブCPU2301は、表示装置2007の表示領域の中央付近の第1領域に第1装飾図柄2501を停止表示させ、表示装置2007の表示領域の右下の第2領域に第2装飾図柄2502を停止表示させる。
表示例D2に示すように、第2特別図柄の変動が開始されると、サブCPU2301は、第1装飾図柄2501に代えて、即連モード終了映像2503を表示装置2007に表示させる。
表示例D3に示すように、即連モード終了映像2503の表示期間が経過すると、サブCPU2301は、即連モード終了映像2503に代えて、チャージモード移行映像2504を表示装置2007に表示させる。
図98の表示例D4に示すように、チャージモード移行映像2504の表示期間が経過すると、サブCPU2301は、チャージモード移行映像2504に代えて、演出説明映像2505を表示装置2007に表示させる。
表示例D5に示すように、演出説明映像2505の表示期間が経過すると、サブCPU2301は、演出説明映像2505に代えて、チャージモードの初期映像2506を表示装置2007に表示させる。
なお、この表示例D2~D5までの各種映像は即連モードの8変動目が「ハズレ」である場合に表示される映像であり、即連モードの8変動目が「大当り」又は「役物開放当り」に当選した場合には実行されることのない映像表示である。
表示例D6に示すように、第2特別図柄の変動が停止表示されると、サブCPU2301は、チャージモードの初期映像2506を表示装置2007に表示させた状態で、第2装飾図柄2502を停止表示させる。
サブCPU2301は、チャージモードにおける第2特別図柄の最初の変動表示が開始されるまで、演出状態移行演出を継続して実行する。すなわち、チャージモードにおける第2特別図柄の最初の変動表示が開始されるまで、チャージモードの初期映像2506は、図98の表示例D6に示すように表示装置2007に表示され続ける。
つまり、チャージモードの初期映像2506の表示中に、第1特別図柄が変動表示された場合には、このチャージモードの初期映像2506の表示を継続し、第2特別図柄の最初の変動表示が開始されるまで表示内容を変更しないようにされている。
このようにすることにより、遊技者にとって有利な第2特別図柄の変動が開始されたことを明確に報知することができるようになるため、第1特別図柄及び第2特別図柄のうち何れの特別図柄の変動が開始したのかを遊技者が容易に把握することができるようになるため、興趣の低下を抑止することができる。
なお、演出状態移行演出を継続して実行する条件は、第2特別図柄の変動開始に限らない。例えば、第2始動口2140への遊技球の入賞を条件としても良いし、発射ハンドル62(図1参照)への遊技者の操作をメインCPU2201が検知したことを条件としても良いし、始動口とは異なる一般入賞口2122への遊技球の入賞を条件としても良い。
このチャージモードの初期映像2506(表示例D6)の映像を表示装置2007に表示させた後、第2特別図柄の最初の変動表示が開始されたことを条件として表示装置2007は、後述するチャージ演出における表示例D7(図101参照)を表示する。
なお、図99に示したように、保留された第2特別図柄の変動数が4であり、即連モードの4変動目に対する当り判定処理の結果と、保留された第2特別図柄の4変動に対する当り判定処理の結果とが全て「ハズレ」であれば、サブCPU2301は、即連モード中に、当り判定処理の結果が「大当り」及び「役物開放当り」とならないと判断し、演出状態移行演出の実行を開始してもよい。
同様に、保留された変動数が3であっても、即連モードの5変動目に対する当り判定処理の結果と、保留された3変動に対する当り判定処理の結果とが全て「ハズレ」であれば、サブCPU2301は、即連モード中に、当り判定処理の結果が「大当り」及び「役物開放当り」とならないと判断し、演出状態移行演出の実行を開始してもよい。
このように構成した場合、演出状態移行演出を実行している期間において、サブCPU2301は、即連モードにおける第2特別図柄の残りの変動に対する第2装飾図柄2502の可変表示を行ってもよく、演出状態移行演出を実行している期間において、サブCPU2301は、即連モードにおける第2特別図柄の残りの変動に対する第2装飾図柄2502の可変表示を行わなくてもよい。
[5-4-6.チャージモードの演出]
前述したように、遊技状態が特別時短遊技状態に移行すると、演出状態は、即連モードに移行し、その後、チャージモードに移行する。チャージモードは、本発明における第2演出状態に相当する。
チャージモードにおいて、第2特別図柄の1変動目と、保留された第2特別図柄の4変動とをまとめた5変動分の当り判定処理の結果を表示する一連結果表示演出を実行する。
チャージモードにおいて、サブCPU2301は、当り判定処理の結果が「大当り」及び「役物開放当り」とならない場合には、一連結果表示演出を複数セットにわたって実行する。
第4のパチンコ遊技機において、サブCPU2301は、一連結果表示演出を3セットにわたって実行する。このため、サブCPU2301は、チャージモードが3つの盾アイテムを獲得している状態から開始されるように、天井時短突入演出又は当り終了時短突入演出における盾獲得演出を実行する。
なお、この3セット分の一連結果表示演出において、当り判定処理の結果が全て「ハズレ」となった場合には、遊技状態が特別時短遊技状態から通常遊技状態に移行する(図81参照)。
なお、盾獲得演出で獲得される盾アイテムはその後に実行されるチャージモードの一連結果表示の実行回数と対応している数を獲得するだけであり、必ず3つの盾アイテムが獲得されるようになっている。そのため、盾アイテムは保留数に関係なく獲得される擬似的なアイテム獲得演出であり、保留数や特別図柄の変動結果に影響されることなく盾獲得演出が実行される。
図100に示すように、一連結果表示演出において、サブCPU2301は、チャージ演出、演出ゾーン決定演出、後述する各種ゾーン演出及び結果表示演出を第2特別図柄の1変動目の可変表示期間に実行し、第2特別図柄の2変動目から5変動目の可変表示期間では、結果表示演出の実行状態を維持する。
[5-4-6-1.チャージ演出]
図101及び図102の表示例D7~D11に示すように、チャージ演出において、サブCPU2301は、変動停止前の第2特別図柄の当り期待度を総計したトータルの当り期待度2507を表示装置2007に表示させ、第2特別図柄の変動が保留されていくたびに、トータルの当り期待度2507を更新する。
表示例D7~D11において、サブCPU2301は、トータルの当り期待度2507の他に、チャージ演出の残り時間2508、保留された各変動を表すアイコン表示部2509及び第2装飾図柄2502を表示装置2007に表示させる。
アイコン表示部2509は、変動中であることを示す変動アイコン表示部2509aと、保留情報記憶手段(メインRAM2203)に記憶されている保留数を示す保留アイコン表示部2509bと、を含む表示部である。
表示例D7は、第2特別図柄の対応する保留数が0の状態を表した図である。ここでアイコン表示部2509における変動アイコン表示部2509aのみが点灯されている。これは、第2特別図柄が変動中であることを示す。また、アイコン表示部2509における保留アイコン表示部2509bの点灯数は0である。
表示例D8は、表示例D7の状態から保留数が1つ増えた状態の表示例を示している。ここで保留アイコン表示部2509bの点灯数が表示例D7よりも1つ増加するとともに、トータルの当り期待度2507が表す確率が所定数上がっている。
表示例D9は、表示例D8の状態から保留数が1つ増えた状態の表示例を示している。ここで保留アイコン表示部2509bの点灯数が表示例D8よりも1つ増加するとともに、トータルの当り期待度2507が表す確率が所定数上がっている。
表示例D10は、表示例D9の状態から保留数が1つ増えた状態の表示例を示している。ここで保留アイコン表示部2509bの点灯数が表示例D9よりも1つ増加するとともに、トータルの当り期待度2507が表す確率が所定数上がっている。
表示例D11は、表示例D9の状態から保留数が1つ増えた状態の表示例を示している。ここで保留アイコン表示部2509bの点灯数が表示例D9よりも1つ増加するとともに、トータルの当り期待度2507が表す確率が所定数上がっている。更に、「チャージ1回目」という表示が「スタンバイ完了」という表示に変更され、遊技者に保留数が満タンになったことを報知可能としている。
チャージ演出において、サブCPU2301は、4変動分の第2特別図柄の変動が保留された後、図102の表示例D12に示すように、最終的なトータルの当り期待度2507を表示装置2007に表示させる。このように、トータルの当り期待度2507を表示装置2007に表示させる演出は、本発明における期待度示唆演出に相当する。
なお、チャージ演出において、サブCPU2301は、第2特別図柄の変動が保留されていくたびに、アイコン表示部2509の各保留表示上に、当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる当り期待度を表す情報を表示させてもよい。
また、チャージ演出において、サブCPU2301は、第2特別図柄の4つの変動が保留された場合、トータルの当り期待度2507を更新した後、又は、トータルの当り期待度2507を更新するたびに、1変動目と、保留された第2特別図柄の変動とのなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がある期待度に応じて表示装置2007に表示させている画像の背景色を変化させることがある。
図101及び図102において保留情報記憶手段(メインRAM2203)に記憶されている保留数が増える毎にトータルの当り期待度2507を増加させる表示例を示したが実施形態はこれに限らない。例えば、保留情報記憶手段に記憶されている保留数が増えた場合であってもトータルの当り期待度2507を増加させないパターンを設けても良いし、保留数が満タンとなったとき(表示例D21)にのみトータルの当り期待度2507を増加させるようにしても良い。
[5-4-6-2.演出ゾーン決定演出]
チャージ演出が終了すると、サブCPU2301は、妖精ゾーン、神道ゾーン、火山ゾーン及び神撃ゾーンのなかから1つの演出ゾーンを決定する演出ゾーン決定演出を実行する。
演出ゾーン決定演出において、サブCPU2301は、第2特別図柄の5変動(1変動目及び保留された第2特別図柄の4変動)のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動があるか否かに応じて異なる確率(割合)で演出ゾーンを決定する。
例えば、演出ゾーン決定演出において、サブCPU2301は、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がある場合には、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がない場合と比較して、高い確率で妖精ゾーンを選択する。
また、演出ゾーン決定演出において、例えば、サブCPU2301は、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がない場合には、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がある場合と比較して、高い確率で神道ゾーンを選択する。
また、演出ゾーン決定演出において、例えば、サブCPU2301は、第2特別図柄の5変動の中に「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がある場合と、「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がない場合と、で同一もしくは略同一の確率で火山ゾーンを選択する。
すなわち、妖精ゾーンは、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がある期待度が神道ゾーン及び火山ゾーンよりも高く、神道ゾーンは、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がある期待度が妖精ゾーン及び火山ゾーンよりも低い。
なお、妖精ゾーンと神道ゾーンと火山ゾーンを選択する確率はこれに限定されず、全てを大当りするか否かに関係なく選択するように構成しても良いし、神道ゾーンを「大当り」又は「役物開放当り」するときに高い割合で選択するようにしても良い。
また、演出ゾーン決定演出において、例えば、サブCPU2301は、変動中の第2特別図柄、及び、保留された第2特別図柄の4変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動が2つ以上ある場合、神撃ゾーンを選択することができる。
すなわち、演出ゾーン決定演出において、サブCPU2301は、変動中の第2特別図柄、及び、保留された第2特別図柄の4変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動が2つ以上ない場合、神撃ゾーンを選択することはない。
演出ゾーン決定演出には、妖精ゾーン、神道ゾーン、火山ゾーン及び神撃ゾーンを表す図柄が順次選択されている状態で、演出ボタン54(図1参照)の操作を促し、演出ボタン54が操作されたことに応じて演出ゾーンが決定される複数種類のルーレット演出と、演出ボタン54の操作によらずに演出ゾーンが決定されるノーマル演出とがある。
例えば、ボタン押下を促すボタン画像を表示するルーレット演出を実行する演出パターンと、ボタン画像を表示することのないルーレット演出を実行する演出パターンと、を有し、何れかの演出パターンにより演出ゾーン決定演出が実行される。
また、演出ゾーン決定演出は、ボタン押下を促す方が期待度の高いゾーン演出に発展しやすく、ボタン押下を促さない方が期待度の低いゾーン演出に発展しやすいように構成されている。
以下に説明する具体例において、サブCPU2301は、ボタン画像を表示するルーレット演出を実行する演出パターンを構成する第1演出ゾーン決定演出と、ルーレット演出を実行せずにノーマル演出を実行する第2演出ゾーン決定演出と、ボタン画像を表示するルーレット演出を複数回にわたって実行可能な第3演出ゾーン決定演出の何れかの演出ゾーン決定演出を選択する。
サブCPU2301は、第2特別図柄の5変動(1変動目及び保留された第2特別図柄の4変動)のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動があるか否かに応じて異なる確率(割合)で第1演出ゾーン決定演出、第2演出ゾーン決定演出及び第3演出ゾーン決定演出のなかから1つの演出ゾーン決定演出を決定する。
本例において、第1演出ゾーン決定演出、第2演出ゾーン決定演出及び第3演出ゾーン決定演出のなかで、第2特別図柄の5変動(1変動目及び保留された第2特別図柄の4変動)のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がある確率は、第3演出ゾーン決定演出が最も高く、第2演出ゾーン決定演出が最も低い。
なお、第1演出ゾーン決定演出、第2演出ゾーン決定演出及び第3演出ゾーン決定演出のなかで、第2特別図柄の5変動(1変動目及び保留された第2特別図柄の4変動)のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がある確率は、第1演出ゾーン決定演出が最も高くてもよく、第2演出ゾーン決定演出が最も高くてもよい。
また、第1演出ゾーン決定演出、第2演出ゾーン決定演出及び第3演出ゾーン決定演出のなかで、第2特別図柄の5変動(1変動目及び保留された第2特別図柄の4変動)のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動がある確率は、第1演出ゾーン決定演出が最も低くてもよく、第3演出ゾーン決定演出が最も低くてもよい。
ルーレット演出は、本発明における特定演出に相当し、第1演出ゾーン決定演出及び第3演出ゾーン決定演出の演出パターンは、本発明における第1の特定演出実行パターンに相当し、第2演出ゾーン決定演出の演出パターンは、本発明における第2の特定演出実行パターンに相当する。
[5-4-6-2-1.第1演出ゾーン決定演出]
図103の表示例D21に示すように、第1演出ゾーン決定演出において、サブCPU2301は、第2装飾図柄2502が重畳された状態でシャッタ表示2511が閉鎖される映像を表示装置2007に表示させる。なお表示例D21は、表示例D12より移行され得る表示演出である。
次いで、サブCPU2301は、シャッタ表示2511が開放される映像を表示装置2007に表示させ、表示例D22に示すように、ルーレット演出として妖精ゾーン、神道ゾーン、火山ゾーン及び神撃ゾーンを表す各種ゾーン図柄2512が順次選択される映像とともに、ボタン押下を促すボタン画像2513を表示装置2007に表示させる。
なお、サブCPU2301は、ルーレット演出として妖精ゾーン、神道ゾーン、火山ゾーン及び神撃ゾーンを表す各種ゾーン図柄2512のうち所定数(例えば、3)の図柄が順次選択される映像を表示装置2007に表示させるようにしてもよい。
演出ボタン54(図1参照)が操作されると、サブCPU2301は、表示例D23に示すように、ルーレット演出を停止し、図104の表示例D31に示すように、ルーレット演出によって選択された演出ゾーンを表す映像2514を表示装置2007に表示させる。
前述したように、第1演出ゾーン決定演出において、サブCPU2301は、図103の表示例D22に示したように、ルーレット演出として、ボタン画像2513を表示するルーレット演出を実行する演出パターンと、ボタン画像2513を表示しないルーレット演出を実行する演出パターンとの何れかを実行するようにしてもよい。
ボタン画像2513を表示しないルーレット演出を実行する場合、サブCPU2301は、所定時間が経過することによって、図103の表示例D23に示すように、ルーレット演出を停止し、図104の表示例D31に示すように、ルーレット演出によって選択された演出ゾーンを表す映像2514(例えば、移行先ゾーンを示すゾーン図柄の停止演出等)を表示装置2007に表示させる。なお、表示例D31は妖精ゾーンが選択された例を示すものである。
また、サブCPU2301は、第1演出ゾーン決定演出において、ボタン画像2513を表示しないルーレット演出を実行したときよりも、ボタン画像2513を表示するルーレット演出を実行したときの方が、相対的に高い確率で当り期待度が高い演出ゾーンを選択する。
また、表示されるボタン画像2513をデフォルトのボタン画像(例えば、白色ボタン画像)の他に、当り期待度の高いボタン画像(例えば、赤色ボタン画像)や特別図柄の当り結果が「大当り」又は「役物開放当り」になることを遊技者に確定的に報知するボタン画像(例えば、虹色ボタン画像)等を表示するようにしても良い。
[5-4-6-2-2.第2演出ゾーン決定演出]
図105の表示例D41に示すように、第2演出ゾーン決定演出において、サブCPU2301は、チャージ演出で表示装置2007に表示させた最終的なトータルの当り期待度2507が更に高くなることを示唆する映像2521を表示装置2007に表示させる。なお表示例D41は、表示例D12より移行され得る表示演出である。
次いで、サブCPU2301は、表示例D42に示すように、チャージ演出で表示装置2007に表示させた最終的なトータルの当り期待度2507(図102の表示例D12参照)よりも高い当り期待度2522を表示装置2007に表示させる。
このように、第2演出ゾーン決定演出が実行されなかった場合、チャージ演出で表示装置2007に表示させた最終的なトータルの当り期待度2507(図102の表示例D12参照)が維持され、第2演出ゾーン決定演出が実行された場合、チャージ演出で表示装置2007に表示させた最終的なトータルの当り期待度2507(図102の表示例D12参照)が更に高くなる。
第2演出ゾーン決定演出が実行されなかった場合の演出パターンは、本発明における第1の期待度示唆演出実行パターンに相当し、第2演出ゾーン決定演出が実行された場合の演出パターンは、本発明における第2の期待度示唆演出実行パターンに相当する。
次いで、サブCPU2301は、表示例D43に示すように、第2装飾図柄2502が重畳された状態でシャッタ表示2511が閉鎖される映像を表示装置2007に表示させる。次いで、サブCPU2301は、シャッタ表示2511が開放される映像を表示装置2007に表示させ、図104の表示例D31に示したように、決定した演出ゾーンを表す図柄2514を表示装置2007に表示させる。
[5-4-6-2-3.第3演出ゾーン決定演出]
図106の表示例D51に示すように、サブCPU2301は、ルーレット演出として妖精ゾーン、神道ゾーン、火山ゾーン及び神撃ゾーンを表す各種ゾーン図柄2512に加えて、「継続」を表す継続図柄2531が順次選択される映像を表示させるとともに、ボタン押下を促すボタン画像2513を表示装置2007に表示させる。
演出ボタン54(図1参照)が操作されると、サブCPU2301は、表示例D52に示すように、ルーレット演出を停止する。ここで、ルーレット演出によって「継続」が選択されると、サブCPU2301は、表示例D53に示すように、ルーレット演出によって「継続」が選択された旨を表す映像2532を表示装置2007に表示させた後、図107の表示例D54に示すようにルーレット演出を再び実行する。
なお、継続後に実行されるルーレット演出(表示例D54)は、継続前に実行されるルーレット演出(表示例D51)と同じ図柄を表示する演出パターンに限られない。例えば、継続後は継続図柄2531を非表示にするパターンでルーレット演出を実行しても良いし、期待度の低いゾーン図柄(本実施形態では神道ゾーン図柄)を表示しないパターンでルーレット演出を実行しても良いし、継続図柄2531及び期待度の低いゾーン図柄の両方を表示しないパターンでルーレット演出を実行するようにしても良い。
なお、サブCPU2301は、ルーレット演出として妖精ゾーン、神道ゾーン、火山ゾーン、神撃ゾーン及び継続を表す各種ゾーン図柄2512のうち所定数(例えば、3)の図柄が順次選択される映像を表示装置2007に表示させるようにしてもよい。
図107の表示例D54に示したルーレット演出によって、表示例D55に示すように、「継続」以外の演出ゾーンが選択されると、サブCPU2301は、表示例D56に示すように、ルーレット演出によって選択された演出ゾーンを表す映像2514を表示装置2007に表示させる。なお、表示例D56は神撃ゾーンが選択された例を示すものである。
なお、図106の表示例D51に示したルーレット演出によって、「継続」以外の演出ゾーンが選択された場合も、サブCPU2301は、表示例D31又は表示例D56に示すように、ルーレット演出によって選択された演出ゾーンを表す映像2514を表示装置2007に表示させる。
前述したように、第3演出ゾーン決定演出において、サブCPU2301は、図106の表示例D51及び図107の表示例D54に示したように、ルーレット演出として、ボタン画像2513を表示するルーレット演出を実行する演出パターンと、ボタン画像2513を表示しないルーレット演出を実行する演出パターンとの何れかを実行するようにしてもよい。
ボタン画像2513を表示しないルーレット演出を実行する場合、サブCPU2301は、所定時間が経過することによって、図106の表示例D52及び図107の表示例D55に示したように、ルーレット演出を停止し、表示例D56に示すように、ルーレット演出によって選択された演出ゾーンを表す映像2514を表示装置2007に表示させる。
また、サブCPU2301は、第3演出ゾーン決定演出において、ボタン画像2513を表示しないルーレット演出を実行したときよりも、ボタン画像2513を表示するルーレット演出を実行したときの方が、相対的に高い確率で当り期待度が高い演出ゾーン又は「継続」を選択する。
また、表示されるボタン画像2513をデフォルトのボタン画像(例えば、白色ボタン画像)の他に、当り期待度の高いボタン画像(例えば、赤色ボタン画像)や特別図柄の当り結果が「大当り」又は「役物開放当り」になることを遊技者に確定的に報知するボタン画像(例えば、虹色ボタン画像)等を表示するようにしても良い。
[5-4-6-3.各種ゾーン演出]
演出ゾーン決定演出が終了すると、サブCPU2301は、演出ゾーン決定演出で決定された演出ゾーンの演出を実行する。なお、サブCPU2301は、演出ゾーン決定演出を実行することなく演出ゾーンを決定し、決定した演出ゾーンの演出を実行する場合もある。演出ゾーン決定演出で決定された演出ゾーンの演出、すなわち、妖精ゾーン、神道ゾーン、火山ゾーン及び神撃ゾーンの各演出は、本発明における所定演出に相当する。
[5-4-6-3-1.妖精ゾーンの演出]
妖精ゾーンの演出において、サブCPU2301は、図108等に示すように、表示装置2007の表示領域の中央付近の第1領域に第1装飾図柄2501を表示させ、表示装置2007の表示領域の右下の第2領域に第2装飾図柄2502を表示させ、滞在しているゾーンを遊技者に示すゾーン表示部2541を表示装置2007の表示領域の左上の第3領域に表示させる。
妖精ゾーンの演出において、第1装飾図柄2501は、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動があるか否かを表し、第2装飾図柄2502は、第2特別図柄と連動する。第1装飾図柄2501は、本発明における特定図柄に相当し、第2装飾図柄2502は、本発明における所定図柄に相当する。
図108及び図109には、第2特別図柄の5変動に対する特別図柄当り判定処理の結果が全て「ハズレ」であった場合の表示例が示されている。第2特別図柄の5変動の最初の変動時には、サブCPU2301は、図108の表示例D61に示すように、第1装飾図柄2501及び第2装飾図柄2502を変動表示させる。
表示例D61で示すように妖精ゾーンは、ゾーン表示部2541と第1装飾図柄2501を表示する領域と第2装飾図柄2502を表示する領域とを少なくとも含むように構成されている。なお、後述する火山ゾーン、神道ゾーン及び神撃ゾーンも同様に、ゾーン表示部2541と第1装飾図柄2501を表示する領域と第2装飾図柄2502を表示する領域とを少なくとも含むように構成されている。
第2特別図柄の5変動の最初の変動の停止表示時に、サブCPU2301は、表示例D62に示すように、第1装飾図柄2501を仮停止表示状態にし、第2装飾図柄2502を確定停止表示(以下、単に停止表示ともいう)させる。
なお、仮停止表示は図柄が上下に揺れる表示又は微動作する表示を行うこと(表示例D62の第1装飾図柄2501を参照)で遊技者に仮停止状態であることを報知し、確定停止表示は上下に揺れる表示を行わない(表示例D62の第2装飾図柄2502、及び、表示例D65の第1装飾図柄2501を参照)ことで遊技者に確定停止表示であることを報知するものである。
第2特別図柄の5変動の2回目の変動(保留記憶手段に記憶された保留の1変動目)時に、サブCPU2301は、表示例D63に示すように、第1装飾図柄2501を仮停止表示に維持した状態で、第2装飾図柄2502を変動表示させる。
第2特別図柄の5変動の2回目の変動(保留記憶手段に記憶された保留の1変動目)の停止表示時に、サブCPU2301は、図109の表示例D64に示すように、第1装飾図柄2501を仮停止表示状態に維持した状態で、第2装飾図柄2502を停止表示させる。
表示例64は、第1装飾図柄2501と第2装飾図柄2502の図柄態様が異なる(非同期となる)例を示したが、第2特別図柄の5変動の2回目の変動(保留記憶手段に記憶された保留の1変動目)の停止表示であっても第1装飾図柄2501と第2装飾図柄2502との図柄態様が同一になる(同期する)ように制御しても良い。
第2特別図柄の5変動の3回目から5回目までの各変動時に、サブCPU2301は、第2特別図柄の5変動の2回目の変動時と同様に、第1装飾図柄2501を仮停止表示に維持した状態で、第2装飾図柄2502を変動表示させる。
第2特別図柄の5変動の5回目の変動の停止表示時に、サブCPU2301は、表示例D65に示すように、仮停止表示状態に維持されていた第1装飾図柄2501を停止表示させ、第2装飾図柄2502を停止表示させる。
なお、第2特別図柄の5変動の5回目の変動の停止表示時の第2装飾図柄2502が停止表示されるときに第1装飾図柄2501が少し仮停止表示するようにしても良いし、第1装飾図柄2501が一切仮停止表示しないように構成しても良い。
図108及び図109においては、表示例D62に示すように、サブCPU2301が第1装飾図柄2501を仮停止表示状態にすることによって結果表示演出を実行する例について説明したが、図110及び図111に示すように、サブCPU2301は、第1装飾図柄2501を仮停止表示状態にした後に明示的に「ハズレ」を表す画像(以下、「ハズレ画像」ともいう)を表示装置2007に表示させることによって結果表示演出を実行するようにしてもよい。
図110及び図111に示した各表示例D71~D75は、図108及び図109に示した各表示例D61~D65に対応している。すなわち、第2特別図柄の5変動の最初の変動の停止表示時に、サブCPU2301は、図110の表示例D72に示すように、第1装飾図柄2501を仮停止表示状態にし、第2装飾図柄2502を停止表示させた後、表示例D73~D75において、第1装飾図柄2501に代えて、ハズレ画像2542を第1領域に表示させる。
このハズレ画像2542は、実行中のゾーン演出が終了することを示すゾーン終了画像表示部2542aと、獲得した遊技媒体数を遊技者に報知する獲得遊技媒体数報知部2542bと、を含む画像である。
なお、ハズレ画像2542は、ゾーン終了画像表示部2542aと獲得遊技媒体数報知部2542bとのみで構成されるものに限らず、各種情報(例えば、獲得した遊技媒体数に関連した称号の表示や、遊技者に遊技機の設定値を示唆するための設定示唆表示)を表示するように構成しても良い。
なお、サブCPU2301は、表示例D73~D75において、図108及び図109の表示例D63~D65に示した第1装飾図柄2501に重畳するように、ハズレ画像2542を第1領域に表示させるようにしてもよい。
また、サブCPU2301は、一連結果表示演出の1セット目又は2セット目に妖精ゾーンが選択された場合には、図108及び図109に示したように妖精ゾーンの演出を実行し、一連結果表示演出の3セット目に妖精ゾーンが選択された場合には、図110及び図111に示したように妖精ゾーンの演出を実行するようにしてもよい。
図112~図114には、第2特別図柄の5変動の3変動目に対する特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」であった場合の表示例が示されている。第2特別図柄の5変動の最初の変動時に、サブCPU2301は、図112の表示例D81に示すように、第1装飾図柄2501及び第2装飾図柄2502を変動表示させる。
第2特別図柄の5変動の最初の変動の停止表示時に、サブCPU2301は、表示例D82に示すように、「大当り」又は「役物開放当り」を表す態様で第1装飾図柄2501を仮停止表示状態にし、第2装飾図柄2502を「ハズレ」を表す態様で停止表示させる。
第2特別図柄の5変動の2回目の変動時に、サブCPU2301は、表示例D83に示すように、第1装飾図柄2501を仮停止表示に維持した状態で、第2装飾図柄2502を変動表示させる。
第2特別図柄の5変動の2回目の変動の停止表示時に、サブCPU2301は、図113の表示例D84に示すように、第1装飾図柄2501を仮停止表示状態に維持した状態で、第2装飾図柄2502を「ハズレ」を表す態様で停止表示させる。
第2特別図柄の5変動の3回目の変動時に、サブCPU2301は、表示例D85に示すように、第1装飾図柄2501を仮停止表示に維持した状態で、第2装飾図柄2502を変動表示させる。
第2特別図柄の5変動の3回目の変動の停止表示時に、サブCPU2301は、表示例D86に示すように、仮停止表示状態に維持されていた第1装飾図柄2501を停止表示させ、「大当り」又は「役物開放当り」を表す態様で第2装飾図柄2502を停止表示させる。
表示例D86にて第2装飾図柄2502で停止表示される図柄は、第1装飾図柄2501で仮停止表示又は停止表示されている図柄と同一の図柄であることが好ましい。同一にすると図柄に応じて移行する「大当り」又は「役物開放当り」の種類を遊技者が変動前に事前に把握することができるようになるため、遊技の間延び感を軽減することができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
その後、サブCPU2301は、図114の表示例D87に示すように、結果表示演出として「大当り」又は「役物開放当り」を表す当り画像2543を表示装置2007に表示させる。なお、表示例D87は、「役物開放当り」を表す当り画像2543を示し、「大当り」を表す当り画像2543は、表示例D87と異なる態様(例えば、「大当り!!右のアタッカーを狙え!」という表示)で表示装置2007に表示される。
なお、「大当り」であってもD87に示すような「役物開放当り」を表す当り画像2543を表示するようにしても良い。この場合、「大当り」と「役物開放当り」との区別をなくすることができるようになることから、利益率の低い当り(例えば、「役物開放当り」)に当選した場合に興趣が低下してしまうことを抑止することができるようになる。
本例においては、第2特別図柄の5変動の3変動目に対する特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」であったため、第2特別図柄の2回の変動は、保留されたままとなる。
つまり、第2特別図柄の2回の変動は大当り終了後の即連モードで変動及び停止表示される保留となる。なお、「役物開放当り」中にV入賞しなかった場合には、残り保留2回分の当り期待度に応じて各種ゾーン演出の何れかのゾーン演出で変動及び停止表示される保留となる。
表示例D87では、第2装飾図柄2502が表示されていないが、第2装飾図柄2502の表示が維持されていてもよい。
図115~図116には、第2特別図柄の5変動の2変動目に対する特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」であった場合の表示例が示されている。図115~図116に示す例は、図110の表示例D73に示したように、ハズレ画像2542を第1領域に表示させた後、当り画像2543を第1領域に表示させる復活演出の例を示している。
図115の表示例D91に示すように、サブCPU2301は、第2特別図柄の5変動の最初の変動時に第1装飾図柄2501及び第2装飾図柄2502を変動表示させ、表示例D92に示すように、第2特別図柄の5変動の最初の変動の停止表示時には、第1装飾図柄2501を仮停止表示状態にし、第2装飾図柄2502を停止表示させる。
第2装飾図柄2502を停止表示させた後、表示例D93に示すように、サブCPU2301は、ハズレ画像2542を第1領域に表示させ、第2装飾図柄2502を変動表示させる。第2装飾図柄2502を変動表示させると、サブCPU2301は、図116の表示例D94に示すように、復活演出が実行されることを示唆する復活示唆画像2544を第1領域に表示させる。
復活演出において、第2特別図柄の5変動の2回目の変動の停止表示時に、サブCPU2301は、表示例D95に示すように、「大当り」又は「役物開放当り」を表す態様で第1装飾図柄2501及び第2装飾図柄2502を停止表示させる。
その後、サブCPU2301は、表示例D96に示すように、結果表示演出として「大当り」又は「役物開放当り」を表す当り画像2543を表示装置2007に表示させる。なお、表示例D96は、「役物開放当り」を表す当り画像2543を示し、「大当り」を表す当り画像2543は、表示例D96と異なる態様(例えば、「大当り!!右のアタッカーを狙え!」という表示)で表示装置2007に表示される。
なお、「大当り」であってもD87に示すような「役物開放当り」を表す当り画像2543を表示するようにしても良い。この場合、「大当り」と「役物開放当り」との区別をなくすることができるようになることから、利益率の低い当り(例えば、「役物開放当り」)に当選した場合に興趣が低下してしまうことを抑止することができるようになる。
本例においては、第2特別図柄の5変動の2変動目に対する特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」であったため、第2特別図柄の3回の変動は、保留されたままとなる。
つまり、第2特別図柄の2回の変動は大当り終了後の即連モードで変動及び停止表示される保留となる。なお、「役物開放当り」中にV入賞しなかった場合には、残り保留2回分の当り期待度に応じて各種ゾーン演出の何れかのゾーン演出で変動及び停止表示される保留となる。
表示例D96では、第2装飾図柄2502が表示されていないが、第2装飾図柄2502の表示が維持されていてもよい。
なお、第2特別図柄の5変動の3変動目に対する特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」の場合には、ハズレ画像2542を第2特別図柄の5変動の3変動目に対する変動が開始されるまで表示を継続しても良いし、ハズレ画像2542を第2特別図柄の5変動の2変動目が開始された時点でハズレ画像2542を非表示にして復活演出を実行するようにしても良い。
また、ハズレ画像2542を表示したまま復活演出を実行するように構成しても良い。この場合、ハズレ画像2542を表示する表示領域と復活示唆画像2544を表示する表示領域とをそれぞれ異なる表示領域にて実行するようにしても良いし、ハズレ画像2542と復活示唆画像2544とが重畳するように実行するようにしても良い。
図117~図119には、妖精ゾーンの演出が開始されたときに、保留された第2特別図柄の変動数が4未満であり、変動中の第2特別図柄及び変動が保留された第2特別図柄に対する当り判定処理の結果が全て「ハズレ」であり、妖精ゾーンの演出が開始された後に保留された第2特別図柄の変動に対する当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」である場合の表示例が示されている。
第2特別図柄の変動の保留数が1のときに開始された妖精ゾーンの演出において、第2特別図柄の最初の変動時には、サブCPU2301は、図117の表示例D101に示すように、第1装飾図柄2501及び第2装飾図柄2502を変動表示させる。
妖精ゾーンの演出の開始時には、変動中の第2特別図柄及び変動が保留された第2特別図柄に対する当り判定処理の結果が「ハズレ」であるため、妖精ゾーンにおける最初の変動の停止表示時に、表示例D102に示すように、第1装飾図柄2501をハズレの態様で仮停止表示状態にし、第2装飾図柄2502を停止表示させる。
第2特別図柄の5変動の2回目の変動時に、サブCPU2301は、表示例D103に示すように、第1装飾図柄2501を仮停止表示に維持した状態で、第2装飾図柄2502を変動表示させる。
第2特別図柄の5変動の2回目の変動の停止表示時に、サブCPU2301は、図118の表示例D104に示すように、第1装飾図柄2501を仮停止表示状態に維持した状態で、第2装飾図柄2502を停止表示させる。
第2特別図柄の5変動の3回目の変動時に、サブCPU2301は、表示例D105に示すように、第1装飾図柄2501を仮停止表示に維持した状態で、第2装飾図柄2502を変動表示させる。
本例において、妖精ゾーンの演出が開始されてから表示例D105が表示されるより前に、第2特別図柄の変動(第2特別図柄の3変動目)が新たに保留され、新たに保留された変動に対する当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」であったとする。
この場合、第2特別図柄の5変動の3回目の停止表示時に、サブCPU2301は、表示例D106に示すように、「大当り」又は「役物開放当り」を表す態様で第1装飾図柄2501及び第2装飾図柄2502を停止表示させる。
なお、表示例D106では第1装飾図柄2501と第2装飾図柄2502の両方を「大当り」又は「役物開放当り」を表す態様に変更する表示例を示したが、表示例はこれに限らない。例えば、第2装飾図柄2502のみを「大当り」又は「役物開放当り」を表す態様にする一方で、第1装飾図柄2501を「大当り」又は「役物開放当り」を表す態様にすることなく前回態様(「ハズレ」を表す態様)のまま停止表示するように構成しても良いし、第1装飾図柄2501を非表示にして第2装飾図柄2502のみを表示するようにしても良い。
その後、サブCPU2301は、図119の表示例D107に示すように、結果表示演出として「大当り」又は「役物開放当り」を表す当り画像2543を表示装置2007に表示させる。
なお、表示例D107は、「役物開放当り」を表す当り画像2543を示し、「大当り」を表す当り画像2543は、表示例D107と異なる態様(例えば、「大当り!!右のアタッカーを狙え!」という表示)で表示装置2007に表示される。
なお、「大当り」であってもD87に示すような「役物開放当り」を表す当り画像2543を表示するようにしても良い。この場合、「大当り」と「役物開放当り」との区別をなくすることができるようになることから、利益率の低い当り(例えば、「役物開放当り」)に当選した場合に興趣が低下してしまうことを抑止することができるようになる。
表示例D107では、第2装飾図柄2502が表示されていないが、第2装飾図柄2502の表示が維持されていてもよい。
なお、上述した例において、妖精ゾーンの演出が開始されてから表示例D105が表示されるより前に新たに保留された変動(第2特別図柄の3変動目)に対する当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、第2特別図柄の5変動の3回目の停止表示時に、サブCPU2301は、第1装飾図柄2501をハズレの態様で仮停止表示状態に維持した状態で、第2装飾図柄2502を停止表示させる(図109参照)。
[5-4-6-3-2.神道ゾーンの演出]
神道ゾーンの演出において、サブCPU2301は、演出の発展先を表す図柄、他の演出ゾーンに移行することを表す演出ゾーン移行図柄、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動があることの期待度を表す期待度図柄、及び、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動があることを表す当り図柄などに第1装飾図柄2501の各図柄を変化させて、装飾図柄の可変表示を行い、装飾図柄の可変表示の結果に応じた演出を実行する。
例えば、サブCPU2301は、装飾図柄の可変表示の結果として、3つの同一の当り図柄が並んで表示された場合には、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動があるか否かを表す映像を表示装置2007に表示させる。
また、サブCPU2301は、装飾図柄の可変表示の結果として、3つの同一の演出ゾーン移行図柄が並んで表示された場合には、演出ゾーン移行図柄に応じた演出ゾーンに移行させる。例えば、サブCPU2301は、装飾図柄の可変表示の結果として、妖精ゾーンを表す移行図柄が並んで表示された場合には、妖精ゾーンの演出を実行する。
なお、神道ゾーンにおける第1装飾図柄2501及び第2装飾図柄2502の仮停止表示及び停止表示の関係性、及び、ハズレ画像2542の表示と復活演出との関係性等は、図108~図119で示した表示例と同一又は略同一の態様で実行される。但し、神道ゾーンではゾーン表示部2541が「神道ゾーン」と表示される。
[5-4-6-3-3.火山ゾーンの演出]
火山ゾーンの演出において、サブCPU2301は、第1装飾図柄2501の可変表示を複数回(例えば、5回~10回)にわたって実行し、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる数に応じたアイコン画像を表示装置2007に表示させる。
火山ゾーンの演出において、サブCPU2301は、第1装飾図柄2501の可変表示が終了すると、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動があるか否かを表す映像を表示装置2007に表示させる。
なお、火山ゾーンにおける第1装飾図柄2501及び第2装飾図柄2502の仮停止表示及び停止表示の関係性、及び、ハズレ画像2542の表示と復活演出との関係性等は、図108~図119で示した表示例と同一又は略同一の態様で実行される。但し、火山ゾーンではゾーン表示部2541が「火山ゾーン」と表示される。
[5-4-6-3-4.神撃ゾーンの演出]
図120及び図121には、神撃ゾーンの演出の表示例が示されている。神撃ゾーンの演出における第2特別図柄の5変動の最初の変動時に、サブCPU2301は、図120の表示例D111に示すように、演出ボタン54(図1参照)の連続操作を促す第1態様の画像2551、及び、第2装飾図柄2502を表示装置2007に表示させる。
次いで、サブCPU2301は、表示例D112に示すように、演出ボタン54(図1参照)の連続操作を促す第1態様の画像を第2態様の画像2552に変化させ、演出ボタン54(図1参照)の連続操作が可能な残り時間を表すゲージと、第2特別図柄の5変動のうち、当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動の個数(変動数)を表す当り個数画像2553とを表示装置2007に更に表示させる。
当り個数画像2553は、表示当初には、0を表す。表示例D113及び図121の表示例D114に示すように、サブCPU2301は、演出ボタン54(図1参照)の連続操作に応じて、当り個数画像2553が表す個数を1ずつ増加させる。
上述したように、神撃ゾーンの演出は、変動中の第2特別図柄、及び、保留された第2特別図柄の4変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動が2つ以上ある場合に実行される演出であるため、最終的に、当り個数画像2553が表す個数は、2以上、かつ、5以下となる。
第2特別図柄の5変動の最初の変動の停止表示時に、サブCPU2301は、表示例D115に示すように、第2特別図柄の5変動のうち、当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動の個数を表す当り獲得数画像2554を表示装置2007に表示させる。
ここで、サブCPU2301は、当り獲得数画像2554に加えて、第1装飾図柄2501を表示装置2007に表示させるようにしてもよい。この場合、サブCPU2301は、第1装飾図柄2501に重畳するように当り獲得数画像2554を表示装置2007に表示させるようにしてもよい。また、当り個数画像2553を表示例D114から継続して表示例D115でも表示するようにしても良い。
当り獲得数画像2554を表示した後、サブCPU2301は、表示例D116に示すように、結果表示演出として「大当り」又は「役物開放当り」を表す当り画像2543を表示装置2007に表示させる。
なお、表示例D116は、「役物開放当り」を表す当り画像2543を示し、「大当り」を表す当り画像2543は、表示例D116と異なる態様(例えば、「大当り!!右のアタッカーを狙え!」という表示)で表示装置2007に表示される。
なお、「大当り」であってもD87に示すような「役物開放当り」を表す当り画像2543を表示するようにしても良い。この場合、「大当り」と「役物開放当り」との区別をなくすることができるようになることから、利益率の低い当り(例えば、「役物開放当り」)に当選した場合に興趣が低下してしまうことを抑止することができるようになる。
表示例D107では、第2装飾図柄2502が表示されていないが、第2装飾図柄2502の表示が維持されていてもよい。
[5-4-7.時短遊技状態の特別演出]
時短遊技状態において、サブCPU2301は、変動中の第2特別図柄に対して「大当り」又は「役物開放当り」が選択されていること、かつ、保留された第2特別図柄の変動のいずれかに対して「大当り」又は「役物開放当り」が選択されている場合、アートランモード、即連モード及びチャージモードのいずれの演出モードにおいてもSPリーチ(以下、「特別演出」ともいう)を実行することができる。
特別演出としては、アートランモード、即連モード及びチャージモードの全ての演出モードで実行可能な特別演出、1つの演出モードで実行可能であり、他の2つの演出モードでは実行されない特別演出、及び、2つの演出モードで実行可能であり、他の1つの演出モードでは実行されない特別演出がある。
[5-4-7-1.保留連演出]
以下に、チャージモードで実行可能であり、アートランモード及び即連モードでは実行されない特別演出である保留連演出について説明する。
保留連演出は、変動中の第2特別図柄に対して10ラウンドの「大当り」又は「役物開放当り」が選択されていること、かつ、保留された第2特別図柄の変動のなかに所定数(本例においては、2)以上の変動に対して10ラウンドの「大当り」又は「役物開放当り」が選択されていることを実行条件とする演出である。
サブCPU2301は、チャージモードにおいて、妖精ゾーン、神道ゾーン又は火山ゾーンのいずれかのゾーン演出を実行しているときに、実行条件が成立していれば、保留連演出を実行することができる。
例えば、図122に示すように、サブCPU2301は、チャージモードの神道ゾーンのゾーン演出を実行しているときに、表示装置2007の表示画面を消灯状態にし、「左を止めてください」といったメッセージを表示装置2007に表示させる。演出ボタン54(図1参照)が有効期間内に操作されると、サブCPU2301は、変動表示されている3つの装飾図柄のうち左の装飾図柄を停止表示する。
左の装飾図柄を停止表示させると、サブCPU2301は、「中を止めてください」といったメッセージを表示装置2007に表示させる。演出ボタン54が有効期間内に操作されると、サブCPU2301は、中の装飾図柄を停止表示する。
中の装飾図柄を停止表示させると、サブCPU2301は、「右を止めてください」といったメッセージを表示装置2007に表示させる。演出ボタン54が有効期間内に操作されると、サブCPU2301は、右の装飾図柄を停止表示する。
この結果、特殊な図柄(例えば、「G」)が3つ並んだ状態で、装飾図柄が表示装置2007に表示される。サブCPU2301は、特殊な図柄が3つ並んだ場合に実行する演出に関する特殊図柄成立映像を表示装置2007に表示させる。
なお、サブCPU2301は、演出ボタン54(図1参照)が各有効期間内に操作されなかった場合には、有効期間終了後に、各装飾図柄を表示装置2007に表示させるようにしてもよく、保留連演出を終了(キャンセル)するようにしてもよい。
なお、保留連演出は実行中の変動が「大当り」又は「役物開放当り」に当選している場合に実行されるものに限定されない。例えば、実行中の変動が「ハズレ」であるが、保留された第2特別図柄の変動のなかに所定数(例えば、3つ)以上の保留が存在していることを条件に実行するようにしても良い。
この場合、変動中の第2特別図柄が「大当り」又は「役物開放当り」に当選しているか否かに関係なく保留連演出を実行可能となるので、保留連演出の実行可能タイミングの幅を広げることができるようになるため、遊技者により特別感のある演出を提供することができる。
なお、保留連演出はアートランモード及び即連モードでは実行されないとしたが、何れかもしくは両方のモードにて実行されるように構成しても良い。
また、神撃ゾーンにおいて保留連演出を実行しても良い。この場合、神撃ゾーンに突入することにより「大当り」又は「役物開放当り」に2回以上当選することを遊技者が認識可能になるとともに、その後に保留連演出を実行することにより「大当り」又は「役物開放当り」に3回以上当選することを遊技者が認識することができるようになることから、より遊技者に特別感のある演出を提供することができるようになるため、興趣を向上することができる。
[5-4-7-2.全回転演出]
以下に、チャージモードで実行可能であり、アートランモード及び即連モードでは実行されない特別演出である全回転演出について説明する。全回転演出は、通常遊技状態でも実行可能であり、本発明における第1の示唆演出を構成する。
全回転演出は、変動中の第2特別図柄に対して「大当り」又は「役物開放当り」が選択されていること、かつ、保留された第2特別図柄の変動のなかに少なくとも1つ以上の変動に対して「大当り」又は「役物開放当り」が選択されていることを実行条件とする、所謂確定演出である。
サブCPU2301は、アートランモード、即連モードにおいて、実行条件が成立していれば、いずれのタイミングでも全回転演出を実行することができる。また、サブCPU2301は、チャージモードにおいて、妖精ゾーン、神道ゾーン、火山ゾーン又は神撃ゾーンのいずれかのゾーン演出を実行するときに、実行条件が成立していれば、全回転演出を実行することができる。
全回転演出において、サブCPU2301は、3つの装飾図柄の変動を開始させるタイミングを一定時間遅らせるフリーズ演出を実行した後、少なくとも一部の期間にわたって同一の図柄が揃っている状態で3つの装飾図柄を変動表示させて、同一の図柄が揃っている状態で3つの装飾図柄を停止表示させる。
フリーズ演出による特別感を演出した後に全回転演出を実行することになるので、より「大当り」又は「役物開放当り」が選択されていることを遊技者に強調することができる演出を実行することができる。
サブCPU2301は、通常遊技状態においても、変動中の第1特別図柄に対して特別時短遊技状態に移行可能な「大当り」が選択されていることを実行条件として全回転演出を実行することがある。この場合、サブCPU2301は、1回の特別図柄の変動表示期間に、複数回の装飾図柄の再変動表示が繰り返されているかのように見せる擬似連演出における4回目の装飾図柄の再変動開始時に全回転演出を実行することができる。
通常遊技状態にて全回転演出を実行する場合には、変動中の第1特別図柄又は第2特別図柄が「大当り」又は「役物開放当り」を選択されていることを条件に実行可能とし、保留された第1特別図柄又は第2特別図柄の変動の中に「大当り」又は「役物開放当り」があるか否かは条件とされていない。つまり、通常遊技状態にて全回転演出を実行する場合には、チャージモードで全回転演出を実行する場合と比べて、実行条件が異なるものである。
また、全回転演出は上述した天井時短前兆演出を実行する特別図柄の変動中に実行可能なように構成される。つまり、一の特別図柄の変動中に全回転演出と天井時短前兆演出の両方が実行され得るように構成されている。
この場合、天井時短前兆演出の実行後に全回転演出を実行するように構成しても良いし、全回転演出の実行後に天井時短前兆演出を実行するようにしても良い。また、天井時短前兆演出と全回転演出とが全部又は少なくとも一部について重複して実行されるように構成しても良い。
なお、通常遊技状態において実行される全回転演出は擬似連演出における4回目の再変動開始時に限定されない。例えば、ノーマルリーチ発生時にフリーズ演出を介して実行しても良いし、SPリーチハズレ後にフリーズ演出を介して実行されるようにしても良い。
この場合、複数タイミングで全回転演出を実行可能とすることができるようになるため、変動している全てのタイミングに期待感を持って遊技者が遊技することができるようになる。
なお、全回転演出は当り期待度が高いことを遊技者に示唆するように構成しても良い。つまり、全回転演出の演出実行後に「大当り」又は「役物開放当り」に必ずしも移行させず、全回転演出の実行後に「ハズレ」が表示される演出パターンを実行しても良い。
[5-5.各種作用効果]
以上に説明したように、第4のパチンコ遊技機は、特別時短遊技状態において、即連モードで8変動した場合に、チャージモードに演出状態を移行させることによって、特別時短遊技状態の演出状態を多様化したため、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、大当り終了を契機として成立する第1の条件又はB時短に到達したことを契機として成立する第2の条件のいずれかが成立する場合に、演出状態を即連モードに移行させることによって、特別時短遊技状態の移行条件を多様化したため、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、大当り終了後には、即連モード及びアートランモードのいずれかに演出状態を移行させることによって、大当り終了後の時短遊技状態の演出状態を多様化したため、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、演出状態を即連モードからチャージモードに移行させるときに、チャージモードにおける第2特別図柄の最初の変動表示が開始されまで、演出状態移行演出を継続して実行するため、演出モードが即連モードからチャージモードに移行したことを遊技者に確実に報知することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、チャージモードにおいて、第2特別図柄の5変動分をまとめた当り判定処理の結果を表示する一連結果表示演出を実行することによって、一連結果表示演出による1回の当り判定処理の結果が「大当り」や「役物開放当り」となる期待度を高くするため、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、チャージモードで実行可能である特別演出としての保留連演出を即連モードでは実行しないといったように、演出モードに応じた特別演出を実行することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、チャージモードにおいて、第2特別図柄の5変動のなかに当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」となる変動があるか否かに応じた確率で妖精ゾーン、神道ゾーン、火山ゾーン及び神撃ゾーンのなかから1つの演出ゾーンを決定することによって、チャージモードの演出状態を多様化したため、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、一連結果表示演出において、第2特別図柄の5変動に対する第1装飾図柄2501を停止表示させている間に、第2特別図柄の5変動に対する第2装飾図柄2502を可変表示させるため、第2特別図柄の5変動の各変動の結果を遊技者に示すことができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、妖精ゾーンの演出が開始されたときに、保留された第2特別図柄の変動数が4未満であり、変動中の第2特別図柄及び変動が保留された第2特別図柄に対する当り判定処理の結果が全て「ハズレ」であり、妖精ゾーンの演出が開始された後に保留された第2特別図柄の変動に対する当り判定処理の結果が「大当り」又は「役物開放当り」である場合、妖精ゾーンの演出が開始された後に保留された第2特別図柄の変動停止時まで、第1装飾図柄2501をハズレの態様で仮停止表示状態にし、妖精ゾーンの演出が開始された後に保留された第2特別図柄の変動停止時に第1装飾図柄2501を「大当り」又は「役物開放当り」を表す態様で停止表示させる。
このため、第4のパチンコ遊技機は、妖精ゾーンの演出が開始されたときに、保留された第2特別図柄の変動数が4未満であっても、演出態様に不整合を生じさせることなく妖精ゾーンの演出を実行することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、演出ゾーン決定演出において、ボタン押下を促すボタン画像2513を表示するルーレット演出を実行する演出パターンを構成する第1演出ゾーン決定演出及び第3演出ゾーン決定演出と、ボタン押下を促すボタン画像2513を表示するルーレット演出を実行しない第2演出ゾーン決定演出の何れかが実行されるため、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、チャージ演出において、第2演出ゾーン決定演出が実行されなかった場合、チャージ演出で表示装置2007に表示させた最終的なトータルの当り期待度2507が維持される第1の期待度示唆演出実行パターンを実行し、第2演出ゾーン決定演出が実行された場合、チャージ演出で表示装置2007に表示させた最終的なトータルの当り期待度2507が更に高くなる第2の期待度示唆演出実行パターンを実行することによって、チャージ演出における当り期待度を表す演出を多様化したため、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、チャージモードにおいて、複数セットの一連結果表示演出を実行することによって、結果表示演出を複数回にわたって実行するため、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、当り終了を契機として成立する第1の条件、及び、B時短に到達したことを契機として成立する第2の条件のいずれかが成立した場合に、遊技状態を特別時短遊技状態に移行させることによって、特別時短遊技状態への移行条件を多様化したため、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
また、第4のパチンコ遊技機において、特別時短遊技状態中に選択される変動パターンテーブルは、遊技状態が特別時短遊技状態に移行したときに選択される時短テーブル番号1~2に相当する変動パターンのテーブルと、時短テーブル番号1~2に相当する変動パターンのテーブルに基づいて特別図柄が所定数の変動パターンが選択された後に選択される時短テーブル番号3~5に相当する変動パターンのテーブルとを含む。
このため、第4のパチンコ遊技機は、特別時短遊技状態中に選択される時短テーブル番号を変えていくことによって、特別時短遊技状態の遊技数に応じた演出を実行することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、通常遊技状態から特別時短遊技状態に移行することを全回転演出や天井時短前兆演出によって遊技者に示唆するため、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、天井時短突入演出の盾獲得演出に関する映像及びタイトル映像と、当り終了時短突入演出の盾獲得演出に関する映像及びタイトル映像とを、共通な表示態様で表示装置2007に表示するため、演出に関するデータを格納するために要するメモリ容量を削減することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、特別図柄の変動回数がB時短に関する作動回数nに到達する場合には、B時短における特別図柄の最初の変動表示が実行されるまで天井時短突入演出を実行しないため、B時短における最初の特別図柄の変動を遊技者に明確に認識させることができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、特別時短遊技状態に移行する大当り遊技状態が終了する場合には、特別図柄の変動状態によらず、特別時短遊技状態に移行する大当り遊技状態の終了インターバル開始時に、当り終了時短突入演出を実行するため、遊技状態が大当り遊技状態から特別時短遊技状態に移行する前に、遊技状態が特別時短遊技状態に移行することを遊技者に事前に認識させることができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、特別時短遊技状態に移行する大当り遊技状態が終了する場合には、遊技状態が大当り遊技状態から特別時短遊技状態に移行する前に、当り終了時短突入演出を実行し、特別図柄の変動回数がB時短に関する作動回数nに到達する場合には、B時短における特別図柄の最初の変動表示中に天井時短突入演出を実行するため、遊技状態が特別時短遊技状態に移行することを適切な期間に遊技者に認識させることができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、特別図柄の変動回数がB時短に関する作動回数nに到達した場合には、注意喚起映像を表示装置2007に表示させないため、天井時短突入演出が長くなることによって遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、大当り遊技状態から移行した特別時短遊技状態の最初の特別図柄の変動時間よりも、特別図柄の変動回数がB時短に関する作動回数nに到達したことにより移行した特別時短遊技状態の最初の特別図柄の変動時間の方を長くするため、特別図柄の変動回数がB時短に関する作動回数nに到達したことにより特別時短遊技状態に移行したことを報知する時間を確保することができる。
また、第4のパチンコ遊技機は、特別図柄の変動回数がB時短に関する作動回数nに到達したことにより移行した特別時短遊技状態における特別図柄の最初の変動に対して特殊フラグを成立させ、特殊フラグが成立している場合に、特別図柄の変動時間を加算する。
このため、第4のパチンコ遊技機は、特別図柄の変動回数がB時短に関する作動回数nに到達したことにより移行した特別時短遊技状態と、大当り遊技状態から移行した特別時短遊技状態とにおいて参照する変動パターンテーブル選択テーブルを代えることなく、特別図柄の変動回数がB時短に関する作動回数nに到達したことにより特別時短遊技状態に移行したことを報知する時間を確保することができる。
なお、上述した第4のパチンコ遊技機はパチンコ遊技機に関わらず、例えば、パチスロ機、遊技球を用いるスロットマシン、封入式遊技機及び雀球遊技機にも適用可能である。
[5-6.付記]
[5-6-1.付記1]
従来の遊技機では、予告演出が単調であると遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうという問題があった(例えば、特開2010-259639号公報)。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態に係る遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
《第1の発明》
複数の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1特別図柄表示部2163及び第2特別図柄表示部2164)を有し、
前記可変表示部を変動表示させた後、前記可変表示部の変動表示を停止することで変動結果を導出する遊技機において、
通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、時短遊技状態)と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利であり、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)と、を含む複数の遊技状態の間で遊技状態を移行可能な遊技状態移行手段(例えば、メインCPU2201)と、
前記遊技状態に応じた演出を実行可能な演出実行手段(例えば、サブCPU2301)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定遊技状態において実行可能な演出状態として、第1演出状態(例えば、即連モード)と、前記第1演出状態とは異なる第2演出状態(例えば、チャージモード)とを含む何れかの演出状態に移行可能であり、
前記第1演出状態及び前記第2演出状態のうち一方の演出状態で、前記可変表示部が所定回数変動した場合に、他方の演出状態に移行可能である
ことを特徴とする遊技機。
《第2の発明》
前記演出実行手段は、第1の条件(例えば、大当り終了時)又は前記第1の条件とは異なる第2の条件(例えば、B時短に到達)のいずれかが成立する場合に、前記演出状態を前記第1演出状態に移行可能である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第3の発明》
前記演出実行手段は、
前記特定遊技状態において実行可能な演出状態として、前記第1演出状態及び前記第2演出状態とは異なる第3演出状態(例えば、アートランモード)に移行可能であり、
前記第1の条件が成立した場合には、前記第1演出状態と、前記第3演出状態と、のいずれかに前記演出状態を移行可能である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第4の発明》
前記演出実行手段は、前記演出状態を前記第1演出状態から前記第2演出状態に移行させるときに、前記演出状態が移行することを遊技者に示す演出状態移行演出を実行可能であり、
前記演出状態移行演出は、所定条件が成立するまで継続して実行可能な演出である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第5の発明》
前記可変表示部によって導出される表示結果を保留するための保留情報を所定数記憶可能な保留情報記憶手段(例えば、メインRAM2203)と、
前記演出実行手段によって実行される演出による画像を表示する表示手段(例えば、表示装置2007)と、を備え、
前記演出実行手段は、実行中の前記変動表示の変動結果及び前記保留情報記憶手段に記憶されている前記所定数の保留情報の変動結果を示す一連結果表示演出を実行可能であり、
前記一連結果表示演出は、前記第2演出状態で実行可能な演出である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第6の発明》
前記特別遊技状態に移行可能な前記変動表示の実行中に、当該変動表示の停止後に前記特別遊技状態に移行することを示す前記変動結果が導出されることを報知する特別演出を実行可能であり、
前記特別演出は、
前記保留情報記憶手段に記憶されている前記保留情報に前記特別遊技状態に移行可能な情報が含まれている場合に実行可能であり、
前記第1演出状態及び前記第2演出状態のうち、一方の演出状態では実行可能であるが、他方の演出状態では実行されない演出(例えば、保留連演出)である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第7の発明》
前記一連結果表示演出は、期待度の異なる複数種類の所定演出(例えば、妖精ゾーン、神道ゾーン、火山ゾーン及び神撃ゾーンの演出)を実行可能であり、
前記複数種類の所定演出は、実行中の前記変動表示及び前記保留情報記憶手段に記憶されている前記保留情報に前記特別遊技状態に移行させるものが含まれているか否かに応じて異なる割合で何れかの前記所定演出を実行可能である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第8の発明》
前記表示手段は、特定図柄(例えば、第1装飾図柄2501)を変動表示可能な第1領域と、前記特定図柄とは異なる所定図柄(例えば、第2装飾図柄2502)を変動表示可能な第2領域と、を少なくとも含み、
前記一連結果表示演出は、前記第1領域に表示される前記特定図柄の変動結果を示唆する演出であり、
前記第1領域にて前記特定図柄の変動表示結果が導出されているときに、前記保留情報記憶手段に記憶されている保留情報に対する前記所定図柄の変動表示又は停止表示を前記第2領域で実行可能である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第9の発明》
前記保留情報記憶手段に記憶されている前記保留情報の数が前記所定数未満のときに前記一連結果表示演出が開始された場合において、当該開始された前記一連結果表示演出の実行中に前記特別遊技状態に移行すると判定される前記保留情報が新たに記憶されたときには、
前記一連結果表示演出の演出結果として前記特別遊技状態に移行しないことを示す演出結果を前記表示手段に表示し、
当該特別遊技状態に移行しないことを示す演出結果の表示後に、前記特別遊技状態に移行することを示す演出結果を前記第2領域の前記所定図柄に表示可能である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第10の発明》
前記演出実行手段は、前記所定演出の実行前に複数種類の特定演出(例えば、ルーレット演出)のうち一の特定演出を実行可能であり、
前記複数種類の特定演出は、当該特定演出の実行後に実行される前記所定演出の種類に応じて異なる割合で前記複数種類の特定演出のうち一の特定演出を実行可能であり、
前記演出実行手段は、
前記特定演出を実行した後に前記所定演出を実行する第1の特定演出実行パターン(例えば、第1演出ゾーン決定演出、第3演出ゾーン決定演出の演出パターン)と、
前記特定演出を実行することなく前記所定演出を実行する第2の特定演出実行パターン(例えば、第2演出ゾーン決定演出の演出パターン)と、を含む
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第11の発明》
前記演出実行手段は、
変動中の前記変動表示及び前記保留情報記憶手段に記憶されている前記保留情報のなかに前記特別遊技状態に移行させる条件を成立させるものが含まれているか否かの期待度を遊技者に示唆する期待度示唆演出を実行可能であり、
前記期待度示唆演出は、
前記期待度示唆演出の実行後に前記所定演出が実行される第1の期待度示唆演出実行パターンと、
前記期待度示唆演出の実行後に、少なくとも1の前記期待度示唆演出を新たに実行し、当該新たに実行された前記期待度示唆演出の実行後に前記所定演出を実行する第2の期待度示唆演出実行パターン(例えば、第2演出ゾーン決定演出の演出パターン)と、を含む何れかの演出パターンで当該期待度示唆演出を実行可能である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第12の発明》
前記演出実行手段は、
実行中の前記変動表示及び前記保留情報記憶手段に順次記憶されている前記所定数の保留情報に対する前記一連結果表示演出を1セットとして、前記第2演出状態において複数セットの前記一連結果表示演出を実行可能である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
[5-6-2.付記2]
従来の遊技機では、特別遊技が作動しないと変動時間短縮遊技や確率変動遊技が作動しないため、遊技が単調になり、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうという問題があった(例えば、特開2010-99253号公報)。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態に係る遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
《第1の発明》
複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な可変表示部(例えば、第1特別図柄表示部2163及び第2特別図柄表示部2164)を有し、
前記可変表示部を変動表示させた後、前記可変表示部の変動表示を停止することで変動結果を導出する遊技機において、
通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、時短遊技状態)と、を含む複数の遊技状態の間で遊技状態を移行可能な遊技状態移行手段(例えば、メインCPU2201)と、
前記変動表示ゲームを実行するための変動パターンを変動パターンテーブルに基づき選択可能な変動パターン選択手段(例えば、メインCPU2201)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、サブCPU2301)と、
を備え、
前記変動パターンテーブルは、
前記通常遊技状態のときに選択可能な通常変動パターンテーブルと、
前記特定遊技状態のときに選択可能な特定変動パターンテーブルと、を少なくとも含み、
前記特定変動パターンテーブルは、第1の条件(例えば、大当り終了時)又は前記第1の条件とは異なる第2の条件(例えば、B時短に到達)の少なくとも何れか一方が成立したことに基づいて選択される変動パターンテーブルであり、
前記演出実行手段は、
前記遊技状態が前記特定遊技状態に移行する場合に、前記特定遊技状態への移行を報知する報知演出(例えば、天井時短突入演出または/および当り終了時短演出)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
《第2の発明》
前記特定変動パターンテーブルは、
前記遊技状態が前記特定遊技状態に移行したときに選択される第1の特定変動パターンテーブルと、
前記第1の特定変動パターンテーブルに基づいて前記可変表示部が所定数の前記変動表示ゲームを実行した後に選択される第2の特定変動パターンテーブルと、を含む
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第3の発明》
前記演出実行手段は、
前記通常遊技状態において、
前記第1の条件が成立することを遊技者に示唆する第1の示唆演出(例えば、全回転演出)と、
前記第2の条件が成立することを遊技者に示唆する第2の示唆演出(例えば、天井時短前兆演出)と、を実行可能であり、
前記通常遊技状態における前記可変表示部の変動回数が所定回数経過したことに基づいて、一の前記変動表示ゲームにおいて前記第1の示唆演出及び前記第2の示唆演出を実行する場合がある
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第4の発明》
前記演出実行手段は、前記第1の条件が成立したときに実行される報知演出(例えば、当り終了時短突入演出)と前記第2の条件が成立したときに実行される報知演出(例えば、天井時短突入演出)とを、少なくとも一部(例えば、盾獲得演出に関する映像及びタイトル映像)が共通な演出態様で実行可能である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第5の発明》
前記演出実行手段は、前記第2の条件が成立する場合には、前記変動表示ゲームが実行されることを条件とする特定条件(例えば、第2特別図柄の変動開始)が成立するまで前記報知演出を実行しない
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第6の発明》
時間を計測する計測手段(例えば、サブCPU2301)を備え、
前記演出実行手段は、前記第1の条件が成立する場合には、前記可変表示部の変動状態によらず、前記計測手段による計測が特定時間に到達したこと(例えば、特別時短遊技状態に移行する大当り遊技状態の終了インターバル開始)に基づいて、前記報知演出を実行可能である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第7の発明》
前記演出実行手段は、
前記第1の条件が成立した場合には前記特定遊技状態に移行する前に前記報知演出を実行可能であり、
前記第2の条件が成立した場合には前記特定遊技状態に移行した後の最初の前記変動表示ゲーム中に前記報知演出を実行可能である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第8の発明》
前記演出実行手段は、
前記第1の条件が成立することに基づいて前記特定遊技状態に移行する場合には、遊技者に所定の注意を促す注意喚起表示(例えば、注意喚起映像)を表示可能であり、
前記第2の条件が成立することに基づいて前記特定遊技状態に移行する場合には、前記注意喚起表示を表示しない
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第9の発明》
前記第1の条件が成立したときに移行される前記特定遊技状態の最初の前記変動表示ゲームは、前記第2の条件が成立したときに移行される前記特定遊技状態の最初の前記変動表示ゲームよりも、短い変動時間の前記変動表示ゲームが実行される割合が高い
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第10の発明》
前記変動パターン選択手段は、前記第2の条件が成立したことにより移行した特定遊技状態における前記可変表示部の最初の変動に対して特殊フラグを成立させることが可能であり、
前記特殊フラグが成立している場合には、前記変動パターン選択手段により選択された変動パターンに基づく変動時間に加えて、更に所定時間分を加算した変動時間にて前記変動表示ゲームを実行可能であり、
前記演出実行手段は、
前記変動パターン選択手段によって加算された前記可変表示部の変動時間に前記報知演出を実行可能である
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第11の発明》
前記変動パターン選択手段は、
前記第1の条件が成立したことにより移行した前記特定遊技状態における前記可変表示部の最初の変動に対して前記特殊フラグを成立させない
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第12の発明》
前記特殊フラグは、前記遊技状態移行手段により前記通常遊技状態から前記特定遊技状態に移行するときに成立可能である一方で、前記遊技状態移行手段により前記特定遊技状態から前記通常遊技状態に移行するときには成立しないフラグである
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
《第13の発明》
前記特殊フラグは、前記第2の条件が成立することとなる変動で成立するフラグである
ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。