JP2022015159A - 電磁式燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁性円筒体の後部内周面に、可動コアを摺動可能に嵌合、案内する可動コアガイド面が形成される電磁式燃料噴射弁において、磁性円筒体と可動コア間のサイドギャップを小さくして、その間での磁束の受け渡し効率を高め、併せて、可動コアガイド面と可動コアとの摺接部の摩耗を抑制して燃料噴射弁の耐久性向上を図る。【解決手段】磁性円筒体4の後部内周面に形成した可動コアガイド面4gは、磁性円筒体4の後端が同一軸線上に結合される非磁性円筒体6の内径よりも小径であり、更に可動コアガイド面4gは、これの少なくとも軸方向中間部に最小内径部41を有すると共に、その最小内径部41よりも後方側領域Lbが、前記最小内径部41から前記非磁性円筒体6に向かうにつれて漸次拡径する曲面42又はテーパ面に形成されている。【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料噴射弁、特に弁座を有する弁座部材、弁座部材が同一軸線上で前端部に結合される磁性円筒体、並びに磁性円筒体の後端が同一軸線上で結合される非磁性円筒体を備えた弁ケーシングと、弁座への着座を可能として弁ケーシングに収容される弁体、並びに弁体に同一軸線上で結合されて弁ケーシングに収容され且つ後端部が非磁性円筒体で囲繞される可動コアを備えた弁組立体と、弁体を着座方向へ付勢する弁ばねと、可動コアの後端部を磁気吸引可能な吸引面を前部に有し且つ非磁性円筒体の後端が同一軸線上で結合される固定コアと、通電時に固定コアに磁気吸引力を発生させるコイルとを含み、磁性円筒体の後部内周面には、可動コアの外周面を摺動可能に嵌合、案内する可動コアガイド面が形成される電磁式燃料噴射弁に関する。
このような電磁式燃料噴射弁は、既に特許文献1で知られている。
特開2006-2636号公報
特許文献1の電磁式燃料噴射弁では、可動コア18の、特に非磁性円筒体26と対向する後部対向筒部18b よりも、磁性円筒体9と対向する前部対向筒部18c を大径化することで、磁性円筒体9と可動コア18間のサイドギャップを小さくして、その間での磁束の受け渡し効率を高め、開弁応答性を向上させるようにしている。
ところで、特許文献1の燃料噴射弁では、磁性円筒体9と可動コア18(特に中間の摺動筒部18a )とが所定の摺動クリアランスを以て嵌合している。その関係から、コイル30の非通電状態、即ち閉弁状態では、閉弁方向のばね付勢力を受ける可動コア18が上記摺動クリアランスの範囲で傾斜することで、磁性円筒体9の内周面に摺動筒部18a の外周面(特に後端のエッジ部分)が局部的に押し付けられる。
この状態から、開弁のためにコイル30への通電がなされて可動コア18が固定コア22に吸引されて接近する際に、可動コア18が傾斜姿勢のまま磁性円筒体9の内周面に摺接すると、その摺接部で接触面圧が高くなって摺接部が早期に摩耗する可能性がある。特に磁性材は、硬度が比較的低いため、上記摺接部の摩耗が進み易くなり、弁の耐久性低下に影響する懸念がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で従来構造の上記問題を解決可能とした電磁式燃料噴射弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、弁座を有する弁座部材、前記弁座部材が同一軸線上で前端部に結合される磁性円筒体、並びに前記磁性円筒体の後端が同一軸線上で結合される非磁性円筒体を備えた弁ケーシングと、前記弁座への着座を可能として前記弁ケーシングに収容される弁体、並びに前記弁体に同一軸線上で結合されて前記弁ケーシングに収容され且つ後端部が前記非磁性円筒体で囲繞される可動コアを備えた弁組立体と、前記弁体を着座方向へ付勢する弁ばねと、前記可動コアの後端部を磁気吸引可能な吸引面を前部に有し且つ前記非磁性円筒体の後端が同一軸線上で結合される固定コアと、通電時に前記固定コアに磁気吸引力を発生させるコイルとを含み、前記磁性円筒体の後部内周面には、前記可動コアの外周面を摺動可能に嵌合、案内する可動コアガイド面が形成される電磁式燃料噴射弁において、前記可動コアガイド面は、前記非磁性円筒体の内径よりも小径であり、更に前記可動コアガイド面は、これの少なくとも軸方向中間部に最小内径部を有すると共に、その最小内径部よりも後方側領域が、前記最小内径部から前記非磁性円筒体に向かうにつれて漸次拡径する曲面又はテーパ面に形成されていることを特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、磁性円筒体の後部内周面に、可動コアの外周面を摺動可能に嵌合、案内する可動コアガイド面が形成される電磁式燃料噴射弁において、可動コアガイド面は、非磁性円筒体の内径よりも小径であるので、磁性円筒体と可動コア間のサイドギャップを小さくして、その間での磁束の受け渡し効率を高め、開弁応答性を向上させることができる。
その上、可動コアガイド面は、これの軸方向中間部に存する最小内径部よりも後方側領域が、最小内径部から非磁性円筒体に向かうにつれて漸次拡径する曲面又はテーパ面に形成されるので、コイルの非通電状態で磁性円筒体と可動コア間の摺動クリアランスに関係して、閉弁方向のばね付勢力を受ける可動コアが傾斜姿勢となって、可動コアの外周面が可動コアガイド面に押し付けられても、その押付け部位は上記曲面又はテーパ面となる。そして、次の開弁過程で可動コアが固定コアに吸引されて接近移動する際には、上記曲面又はテーパ面に傾斜姿勢の可動コアの外周面が摺接するため、その摺接部では、こじりを受けにくくなって接触面圧が軽減可能となる。これにより、その摺接部の摩耗を効果的に抑制可能となるから、燃料噴射弁の耐久性向上に寄与することができる。
本発明に係る電磁式燃料噴射弁の一実施形態を示す縦断面図 可動コア及びその周辺部の拡大断面図(図1の2矢視部拡大図)であって、コイルに対する非通電(開弁)状態を示す コイルに対する通電(開弁)状態を示す図2対応図 図2の4矢視部の拡大図(但し可動コアの傾斜態様は多少誇張して表示)
本発明の一実施形態を、添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。尚、本明細書において、「軸方向」「径方向」「周方向」は、電磁式燃料噴射弁Iの中心軸線Xを基準とするものであって、例えば、中心軸線Xに沿う方向が軸方向であり、中心軸線Xを中心とした半径方向が径方向であり、中心軸線Xを中心とした円周方向が周方向である。また本明細書では、電磁式燃料噴射弁Iにおいて、燃料噴射側を前方、燃料入口側を後方という。
図1及び図2において、内燃機関用の電磁式燃料噴射弁Iの弁ハウジングIhは、有底円筒状の弁座部材3と、この弁座部材3の後端部に前端部内周が嵌合して液密に結合(例えば溶接)される磁性円筒体4と、この磁性円筒体4の後端に前端を突き当てて液密に結合(例えば溶接)される非磁性円筒体6と、この非磁性円筒体6の後部内周面に前端部を嵌合して液密に結合(例えば溶接)される円筒状且つ磁性材製の固定コア5と、この固定コア5の後端に結合(例えば圧入又は溶接)に連設される燃料入口筒26とを前端から後端に向かって順次連ねて構成される。尚、燃料入口筒26は、固定コア5に同一素材で一体に形成されてもよい。
弁座部材3、磁性円筒体4及び非磁性円筒体6は、後述する弁組立体Vを収容する弁ケーシング2を構成する。そして、この弁ケーシング2、固定コア5及び燃料入口筒26よりなる弁ハウジングIhは、燃料入口筒26及び弁座部材3の各一部を除いて、外周面が同一直径に形成される。
弁座部材3は、その前端壁に開口する弁孔7と、この弁孔7の内端に連なる円錐状の弁座8と、この弁座8の大径部に連なる円筒孔状のガイド孔9とを備えている。弁座部材3の前端面には、弁孔7と連通する複数の燃料噴孔11を有する鋼板製のインジェクタプレート10が液密に接合(例えば溶接)される。
非磁性円筒体6は、これの後部が固定コア5に嵌合、固定される一方、前部が固定コア5から前方に延出しており、その延出部から弁座部材3に至る弁ケーシング2内に、弁部材としての弁組立体Vが前後摺動可能に収納される。
弁組立体Vは、弁座8と協働して弁孔7を開閉するよう前記ガイド孔9を摺動し得る略球状の弁体14と、この弁体14に前端が結合(例えば溶接)される杆部13と、杆部13よりも大径の円筒状に形成されて杆部13の後部に結合(例えば圧入又は溶接)された可動コア12とで構成される。弁体14の外周面には、周方向に並ぶ複数の平坦面14fが形成され、それら平坦面14fとガイド孔9の内周面との間に、弁体14の周囲で燃料の軸方向通過を許容する複数の油路が画成される。
また杆部13は、弁ケーシング2内を縦通する長尺の円筒パイプ状に形成され、しかもこれの周壁には、軸方向に延びるスリット13sが設けられていて、杆部13の径方向内外をスリット13sを介して連通させる。杆部13の後端面は、可動コア12の縦孔12hに臨んでいて、後述する弁ばね22の前端を受けるばね座13aを構成する。
また、可動コア12は、杆部13よりも軸方向で短く且つ径方向で厚肉の磁性材製の円筒体より構成される。しかも可動コア12は、磁性円筒体4の後部内周面(即ち、後述する可動コアガイド面4g)に摺動自在に嵌合、支承されていて、後端面12rが固定コア5の前端面5fに対向するよう配置される。尚、可動コアガイド面4gの形状・構造の一例については、後で詳述する。
弁組立体Vには、可動コア12の縦孔12hと、この縦孔12hに直接連通する杆部13の内部空間と、前記スリット13sとを有する内部油路18を備える。そして、この内部油路18は、弁ケーシング2と杆部13との対向周面間に画成される環状油路19に連通する。
固定コア5は、燃料入口筒26の中空部を固定コア5の前端面5f側に連通させる縦孔21を有する。その縦孔21は、燃料入口筒26の中空部より小径になっており、可動コア12の縦孔12h(従って弁組立体Vの内部油路18)と連通する。
この固定コア5の縦孔21には、すり割り付きパイプ状のリテーナ23が圧入され、このリテーナ23と前記ばね座13aとの間に、可動コア12を弁体14の閉弁側に付勢する弁ばね22が縮設される。その際、リテーナ23の縦孔21への嵌合深さにより弁ばね22のセット荷重が調整される。
図2で明らかなように、可動コア12には、これの後端面12rの内周端寄りに環状段部12bが凹設されており、その環状段部12bの内周面に、非磁性材製で短円筒状のストッパ部材37が固定(例えば圧入又は溶接)される。このストッパ部材37の後端面は、可動コア12の後端面12rより僅かに突出していて、固定コア5の前端面5fと当接可能な環状ストッパ面37aとして機能する。尚、ストッパ面37aは、図示例のように平坦面に形成してもよいし、あるいは、横断面が固定コア5に向かって凸に彎曲した凸曲面に形成してもよい。
そして、ストッパ部材37は、固定及び可動コア5,12相互の磁気吸引時に、ストッパ面37aを固定コア5の前端面5fに当接させることで、固定コア5及び可動コア12の対向端面間に所定のギャップを残存させる。而して、固定コア5の前端面5fは、可動コア12に対し磁気吸引可能な吸引面を構成する。
ところで、図2でも明らかなように、磁性円筒体4の後端部内周面に設けられる前記可動コアガイド面4gは、これの最小内径Dbが非磁性円筒体6の内径Daよりも小径に設定されている。しかも、この可動コアガイド面4gは、少なくとも軸方向中間部(本実施形態では軸方向中間部及びそれよりも前方側のガイド面部)に円筒面状、即ち内径が各部一定の最小内径部41を有しており、且つその最小内径部41よりも後方側領域Lbが、最小内径部41から非磁性円筒体6に向かうにつれて漸次拡径する曲面42に形成されている。
この曲面42の曲率は、本実施形態では上記後方側領域Lbの前半領域(即ち最小内径部41に隣接する領域)で、最小内径部41に滑らかに連続するよう比較的小さく設定され、また上記後方側領域Lbの後半領域では非磁性円筒体6に近づくにつれて曲率が漸増変化するように設定される。尚、上記曲面42は、後方側領域Lbの全域に亘って曲率が一定の曲面(即ち横断面が円弧面)に形成されてもよい。
そして、可動コアガイド面4gの上記後方側領域Lbの軸方向長さは、可動コア12の軸方向長さLaよりも短く設定される。
また、弁ハウジングIhの外周には、固定コア5及び可動コア12に対応して円筒状のコイル組立体28が嵌装される。このコイル組立体28は、磁性円筒体4の後端部から固定コア5にかけてそれらの外周面に嵌合するボビン29と、これに巻装されるコイル30とを備える。ボビン29及びコイル30は円筒状をなし、これらの中心軸線は、燃料噴射弁Iの中心軸線Xと一致する。
ボビン29は、これの後端部に、ボビン29の一側方に突出する端子支持部29aを一体に有しており、その端子支持部29aにカプラ端子33の基端部33aが保持される。このカプラ端子33には、端子支持部29a内を通る配線を介してコイル30の端末が接続される。
このコイル組立体28は、それの周囲を磁性体製のコイルハウジングHで囲繞される。このコイルハウジングHは、本実施形態では略半円筒状(換言すれば、横断面劣弧状)に各々形成されてコイル組立体28を挟むように対向配置される第1,第2コイルハウジング半体H1,H2より分割構成される。尚、図1においては、断面位置の関係で、第1コイルハウジング半体H1のみが図示され、第2コイルハウジング半体H2の図示は省略される。
その第1,第2コイルハウジング半体H1,H2は、コイル組立体28の外周部を覆う円筒状の胴部44と、胴部44の軸方向両端から半径内方に屈曲してボビン29の前後両端面に当接する前・後接続壁部45,46と、前・後接続壁部45,46の内周端から軸方向で互いに反対方向に延びる連結部としての前・後連結筒部47,48とを各々有する。そして、前・後連結筒部47,48は、弁ケーシング2(より具体的には磁性円筒体4)および固定コア5の外周面にそれぞれ密接、固定(例えば溶接)される。また第1,第2コイルハウジング半体H1,H2の、周方向で隣り合う端縁は、周方向に互いに間隔をおいて相対向している。
而して、コイルハウジングHは、後述するようにコイル30への通電時に弁ケーシング2及び固定コア5間に磁気回路を形成して、固定コア5に可動コア12(従って弁組立体V)を弁ばね22に抗して磁気吸引させることができ、これにより、弁組立体Vの弁体14が開弁動作可能となる。尚、本実施形態では、第1,第2コイルハウジング半体H1,H2を別体としたものを示したが、両者を一体に構成してもよい。
また、燃料噴射弁Iは、これの外郭が絶縁性の合成樹脂でモールド成形された樹脂被覆部32により構成される。樹脂被覆部32は、弁ハウジングIhと同心の段付き円筒状をなす被覆部本体32mと、その被覆部本体32mの外周部より一側方に突出するカプラ本体部32cとを備える。
カプラ本体部32cは、これに前述のカプラ端子33を収容、保持する。そして、このカプラ本体部32cとカプラ端子33とによりカプラ34が構成される。カプラ34には、図示しないが、外部配線に連なる外部カプラが着脱可能に嵌合、接続される。
而して、被覆部本体32mは、これに弁ケーシング2の一部(即ち磁性円筒体4の後半部及び非磁性円筒体6)、固定コア5、及び燃料入口筒26の大部分、並びにコイル組立体28及びコイルハウジングHを埋封するようにして、カプラ本体部32cと共にモールド成形される。
次に前記実施形態の作用を説明する。
電磁式燃料噴射弁Iの組立てに当たっては、例えば、コイル組立体28と、弁ハウジングIhの、弁座部材3を除く主要部を別々に製作する。次いで、弁ハウジングIhの外周中間部にコイル組立体28を嵌装し、次いで第1,第2コイルハウジング半体H1,H2を、胴部44内にコイル組立体28を包み込むようにして弁ハウジングIhの外周に取付け、その際に前連結筒部47を磁性円筒体4に、また後連結筒部48を固定コア5にそれぞれ溶接する。しかる後に、合成樹脂の射出成形により、弁ハウジングIhの周囲に樹脂被覆部32をモールド成形する。その際、第1及び第2コイルハウジング半体H1,H2間の周方向間隙を通して溶融樹脂が、各コイルハウジング半体H1,H2及びコイル組立体28間の径方向空隙27に充填される。
樹脂被覆部32の成形後は、磁性円筒体4内に弁組立体Vを前方より嵌装してから、弁座部材3を磁性円筒体4の前端部に溶接する。そして燃料入口筒26側から弁ハウジングIh内に弁ばね22及びリテーナ23を装着し、その後、燃料フィルタ43、シールリング51及びクッションリング53を取付けて燃料噴射弁Iの組立てが完了する。
このようにして組立てられた燃料噴射弁Iは、被覆部本体32mの外周部が、例えば内燃機関の機関本体又はその付属品(例えば、スロットルボディ、吸気管等)に設けた段付きの弁支持孔に嵌装される。その際には、被覆部本体32mの外周と上記弁支持孔との嵌合部は、被覆部本体32mの前端部外周の前向き段部に嵌装したクッション兼シール用リング51を介して気密にシールされる。また燃料入口筒26の後端開口部には、不図示の燃料ポンプに連なる燃料分配管が燃料フィルタ43を介して被着されて、燃料噴射弁Iの上記弁支持孔からの離脱が阻止される。その際に燃料分配管と燃料入口筒26との嵌合部は、燃料入口筒26の後部外周に嵌装したシールリング53を介して液密にシールされる。かくして、燃料噴射弁Iが内燃機関の機関本体又はその付属品にセットされる。
この様な燃料噴射弁Iのセット状態で、燃料ポンプから燃料分配管を経て燃料入口筒26に圧送される燃料は、燃料フィルタ43で濾過された後、固定コア5及び弁ケーシング2の内部を満たす。そしてコイル30を消磁した状態では、弁ばね22の付勢力で弁組立体Vは前方に押圧され、弁体14を弁座8に着座させて弁孔7を閉じる。図1,図2はその閉弁状態を示す。
また、上記閉弁状態よりコイル30が通電により励磁されると、磁束がコイルハウジングH、磁性円筒体4、可動コア12、固定コア5を順次走り、両コア5,12間に発生する磁気吸引力により可動コア12が弁ばね22の閉弁付勢力に抗して固定コア5に吸引され、弁体14が弁座8から離座するので、弁孔7が開放される。これにより、弁ケーシング2内の高圧燃料が弁孔7を出て、インジェクタプレート10の燃料噴孔11から、噴霧部位(例えば機関燃焼室、吸気管等)に霧状に噴射される。
ところで上記電磁式燃料噴射弁Iにおいて、磁性円筒体4の後端部内周面に設けられる可動コアガイド面4gは、非磁性円筒体6の内径Daよりも小径である。これにより、磁性円筒体4と可動コア12間のサイドギャップを小さくできるため、その間での磁束の受け渡し効率が高められ、開弁応答性を高めることができる。
その上、可動コアガイド面4gは、これの少なくとも軸方向中間部に最小内径部41を有しており、且つその最小内径部41よりも後方側領域Lbが、最小内径部41から非磁性円筒体6に近づくにつれて漸次拡径する曲面42に形成される。そのため、燃料噴射弁Iの閉弁状態(即ちコイル30の非通電状態)で磁性円筒体4と可動コア12との嵌合面間の摺動クリアランスに関係して、閉弁方向のばね付勢力を受ける可動コア12が傾斜姿勢(図4参照)となって、可動コア12の外周面が可動コアガイド面4gに押し付けられても、その押付け部位は上記曲面42となる。
従って、次の開弁過程で可動コア12が固定コア5に吸引されて接近移動する際には、傾斜姿勢の可動コア12の外周面が上記曲面42にスムーズに摺接可能であり、その摺接部では、こじりを受けにくくなって接触面圧を軽減できる。これにより、その摺接部の摩耗を効果的に抑制できるため、燃料噴射弁Iの耐久性が高められる。
尚、図4では、発明原理を理解し易くするために、可動コア12の傾斜度合いを多少誇張して描いている。
また、上記開弁過程の終期には、可動コア12のストッパ部材37が固定コア5の前端面5fに吸引、密着するため、その際に可動コア12の外周面は、可動コアガイド面4gから離れる。かくして、可動コア12は、図3に示すように傾斜のない状態で固定コア5に吸着される。
更に本実施形態では、上記ストッパ面37aが、可動コア12に取付けられて固定コア5の前端面5fに対向するストッパ部材37(非磁性部材)にて形成されるので、コイル30の消磁時の両コア5,12間の残留磁気が迅速に消失し、従って、弁組立体Vの閉弁応答性を高める上で有利となる。またストッパ面37aを形成するストッパ部材37は、これを可動コア12や弁組立体Vとは別部品化したことで、可動コア12等とは関係なく、非磁性材料より高い選定自由度を以て選定可能となる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、前記実施形態の可動コアガイド面4gは、これの最小内径部41よりも後方側領域Lbが、最小内径部41から非磁性円筒体6に向かうにつれて漸次拡径する曲面42により形成されるものを示したが、この曲面42に代えて、後方に向かうにつれて漸次拡径するテーパ面(図示せず)に形成されてもよい。この場合、テーパ面は、可動コア12と磁性円筒体4間の摺動クリアランスに対応して想定される可動コア12の、磁性円筒体4(即ち燃料噴射弁I)の軸線Xに対する最大傾斜角とテーパ角が略一致するように形成される。
また前記実施形態では、可動コア12と杆部13を別部品として、両者を後付けで結合するものを示したが、可動コア12と杆部13とを一体に形成してもよい。
また前記実施形態では、可動コア12とは別部品であるストッパ部材37(非磁性部材)にてストッパ面37aを形成したものを示したが、ストッパ面37aを可動コア12の固定コア5との対向面、即ち後端面12rに直接形成してもよい。
I・・・・・電磁式燃料噴射弁
Lb・・・・可動コアガイド面の後方側領域
V・・・・・弁組立体
2・・・・・弁ケーシング
3・・・・・弁座部材
4・・・・・磁性円筒体
4g・・・・可動コアガイド面
5・・・・・固定コア
5f・・・・吸引面としての前端面
6・・・・・非磁性円筒体
8・・・・・弁座
12・・・・可動コア
14・・・・弁体
22・・・・弁ばね
41・・・・最小内径部
42・・・・曲面

Claims (1)

  1. 弁座(8)を有する弁座部材(3)、前記弁座部材(3)が同一軸線上で前端部に結合される磁性円筒体(4)、並びに前記磁性円筒体(4)の後端が同一軸線上で結合される非磁性円筒体(6)を備えた弁ケーシング(2)と、
    前記弁座(8)への着座を可能として前記弁ケーシング(2)に収容される弁体(14)、並びに前記弁体(14)に同一軸線上で結合されて前記弁ケーシング(2)に収容され且つ後端部が前記非磁性円筒体(6)で囲繞される可動コア(12)を備えた弁組立体(V)と、
    前記弁体(14)を着座方向へ付勢する弁ばね(22)と、
    前記可動コア(12)の後端部を磁気吸引可能な吸引面(5f)を前部に有し且つ前記非磁性円筒体(6)の後端が同一軸線上で結合される固定コア(5)と、
    通電時に前記固定コア(5)に磁気吸引力を生じさせるコイル(30)とを含み、
    前記磁性円筒体(4)の後部内周面には、前記可動コア(12)の外周面を摺動可能に嵌合、案内する可動コアガイド面(4g)が形成される電磁式燃料噴射弁において、
    前記可動コアガイド面(4g)は、前記非磁性円筒体(6)の内径よりも小径であり、 更に前記可動コアガイド面(4g)は、これの少なくとも軸方向中間部に最小内径部(41)を有すると共に、その最小内径部(41)よりも後方側領域(Lb)が、前記最小内径部(41)から前記非磁性円筒体(6)に向かうにつれて漸次拡径する曲面(42)又はテーパ面に形成されていることを特徴とする、電磁式燃料噴射弁。
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