JP2022013215A - 高分子原材料データ解析装置および高分子原材料データ解析方法 - Google Patents
高分子原材料データ解析装置および高分子原材料データ解析方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】データベース化されていないにものについても、高分子原材料の機械特性および化学的性質等からミクロ構造を予測する高分子原材料データ解析装置および高分子原材料データ解析方法を提供する。
【解決手段】高分子原材料データ解析装置は、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成する学習モデル作成部と、学習モデルを用い、高分子原材料について構造情報と特性情報とに関する最適化処理を実施する演算部とを有する。演算部は高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する。
【選択図】図1
【解決手段】高分子原材料データ解析装置は、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成する学習モデル作成部と、学習モデルを用い、高分子原材料について構造情報と特性情報とに関する最適化処理を実施する演算部とを有する。演算部は高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する。
【選択図】図1
Description
本発明は、高分子原材料のミクロ構造の予測に利用される高分子原材料データ解析装置および高分子原材料データ解析方法に関し、特に、高分子原材料の機械特性および化学的性質等からミクロ構造を予測する高分子原材料データ解析装置および高分子原材料データ解析方法に関する。
現在、質量分析装置、ガスクロマトグラフ(GC)、液体クロマトグラフ(LC)、分光測定装置、蛍光X線分析装置、核磁気共鳴装置(NMR)等の各種分析装置で得られたデータを多変量解析して、分析装置から得られたデータから、特定の物質の組成または構造等の特定することが試みられている。
一方で、特定の物質の機械特性および化学的性質等から組成または構造等のミクロ構造を予測することも試みられている。
例えば、特許文献1には、物質構造の探索方法が記載されている。特許文献1では、探索すべき材料の候補について、(イ)イメージによる実測またはシミュレーションにより得られた材料の反射、透過、散乱の少なくとも1つに関するデータをデータベース化し、(ロ)分析法による実測またはシミュレーションから決定、または、推定された当該材料の構造のデータをデータベース化し、(ハ)物性による実測またはシミュレーションにより得られた特性について、実際の測定または計算機シミュレーションによりデータをデータベース化し、(ニ)上記データの相互の紐づけを含んで蓄積した関連付け可能な相互関連情報をデータベース化し、上記(イ)から(ニ)までのデータベースを用いて、探索すべき材料に近いイメージ(イ)、構造(ロ)、物性(ハ)の何れかまたはそれらの組合せを、互いの情報距離情報(ニ)により、判定または抽出することが記載されている。
例えば、特許文献1には、物質構造の探索方法が記載されている。特許文献1では、探索すべき材料の候補について、(イ)イメージによる実測またはシミュレーションにより得られた材料の反射、透過、散乱の少なくとも1つに関するデータをデータベース化し、(ロ)分析法による実測またはシミュレーションから決定、または、推定された当該材料の構造のデータをデータベース化し、(ハ)物性による実測またはシミュレーションにより得られた特性について、実際の測定または計算機シミュレーションによりデータをデータベース化し、(ニ)上記データの相互の紐づけを含んで蓄積した関連付け可能な相互関連情報をデータベース化し、上記(イ)から(ニ)までのデータベースを用いて、探索すべき材料に近いイメージ(イ)、構造(ロ)、物性(ハ)の何れかまたはそれらの組合せを、互いの情報距離情報(ニ)により、判定または抽出することが記載されている。
上述のように、特許文献1に記載の物質構造の探索方法では、データベース化されたものについては物質構造を探索できるものの、データベース化されていないにものについては物質構造を探索できない。
本発明の目的は、データベース化されていないにものについても、高分子原材料の機械特性および化学的性質等からミクロ構造を予測する高分子原材料データ解析装置および高分子原材料データ解析方法を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明の第1の態様は、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成する学習モデル作成部と、学習モデルを用い、高分子原材料について構造情報と特性情報とに関する最適化処理を実施する演算部とを有し、演算部は、高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施し、最適化処理された学習モデルを用いて、高分子原材料の特性情報を得る、高分子原材料データ解析装置を提供するものである。
本発明の第2の態様は、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成する学習モデル作成部と、学習モデルを用い、高分子原材料について構造情報と特性情報とに関する最適化処理を実施する演算部と、最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を判定する判定部と、判定部で修正が必要と判断された高分子原材料の構造情報を修正する修正部とを有し、演算部は、最適化処理された学習モデルを用いて、高分子原材料の特性情報を得る、高分子原材料データ解析装置を提供するものである。
高分子原材料は、ジエン系ゴムであることが好ましい。
ジエン系ゴムは、スチレンブタジエンゴムおよびブタジエンゴムのうち、少なくとも一方を含むことが好ましい。
高分子原材料は、ジエン系ゴムであることが好ましい。
ジエン系ゴムは、スチレンブタジエンゴムおよびブタジエンゴムのうち、少なくとも一方を含むことが好ましい。
本発明の第3の態様は、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成する学習モデル作成工程と、学習モデルを用い、高分子原材料について構造情報と特性情報とに関する最適化処理を実施する最適化処理工程と、最適化処理された学習モデルを用いて、高分子原材料の特性情報を得る取得工程とを有し、最適化処理工程は、高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する工程である、高分子原材料データ解析方法を提供するものである。
本発明の第4の態様は、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成する学習モデル作成工程と、学習モデルの最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を判定する判定工程と、判定工程で修正が必要と判断された高分子原材料の構造情報を修正する修正工程と、学習モデルを用い、高分子原材料について構造情報と特性情報とに関する最適化処理を実施する最適化処理工程と、最適化処理された学習モデルを用いて、高分子原材料の特性情報を得る取得工程とを有する、高分子原材料データ解析方法を提供するものである。
高分子原材料は、ジエン系ゴムであることが好ましい。
ジエン系ゴムは、スチレンブタジエンゴムおよびブタジエンゴムのうち、少なくとも一方を含むことが好ましい。
高分子原材料は、ジエン系ゴムであることが好ましい。
ジエン系ゴムは、スチレンブタジエンゴムおよびブタジエンゴムのうち、少なくとも一方を含むことが好ましい。
本発明によれば、データベース化されていないにものについても、高分子原材料の機械特性および化学的性質等からミクロ構造を予測できる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の高分子原材料データ解析方法、および高分子原材料データ解析方法を詳細に説明する。
なお、以下に説明する図は、本発明を説明するための例示的なものであり、以下に示す図に本発明が限定されるものではない。
なお、以下に説明する図は、本発明を説明するための例示的なものであり、以下に示す図に本発明が限定されるものではない。
[高分子原材料データ解析装置]
図1は本発明の実施形態の高分子原材料データ解析装置の一例を示す模式図である。
高分子原材料データ解析装置10は、コンピューター等のハードウェアを用いて構成される。高分子原材料データ解析方法には、例えば、図1に示す解析装置10が用いられるが、高分子原材料データ解析方法をコンピューター等のハードウェアおよびソフトウェアを用いて実行することができれば高分子原材料データ解析装置10に限定されるものではなく、高分子原材料データ解析方法の各工程を手順としてコンピューター等に実行させるためのプログラムでもよい。また、高分子原材料データ解析装置10は図1に示す構成に限定されるものではない。以下、高分子原材料データ解析装置10のことを、単に解析装置10ともいう。
図1は本発明の実施形態の高分子原材料データ解析装置の一例を示す模式図である。
高分子原材料データ解析装置10は、コンピューター等のハードウェアを用いて構成される。高分子原材料データ解析方法には、例えば、図1に示す解析装置10が用いられるが、高分子原材料データ解析方法をコンピューター等のハードウェアおよびソフトウェアを用いて実行することができれば高分子原材料データ解析装置10に限定されるものではなく、高分子原材料データ解析方法の各工程を手順としてコンピューター等に実行させるためのプログラムでもよい。また、高分子原材料データ解析装置10は図1に示す構成に限定されるものではない。以下、高分子原材料データ解析装置10のことを、単に解析装置10ともいう。
解析装置10は、処理部12と、入力部14と、表示部16とを有する。処理部12は、学習モデル作成部20、演算部22、判定部24、修正部26、表示制御部27、メモリ28、および制御部29を有する。解析装置10は、この他に図示はしないがROM等を有する。
処理部12は、制御部29により制御される。また、処理部12において、学習モデル作成部20、演算部22、判定部24、修正部26および表示制御部27はメモリ28に接続されており、学習モデル作成部20、演算部22、判定部24、修正部26、表示制御部27のデータはメモリ28に記憶することができる。
処理部12は、制御部29により制御される。また、処理部12において、学習モデル作成部20、演算部22、判定部24、修正部26および表示制御部27はメモリ28に接続されており、学習モデル作成部20、演算部22、判定部24、修正部26、表示制御部27のデータはメモリ28に記憶することができる。
解析装置10は、ROM等に記憶されたプログラム(コンピュータソフトウェア)を、制御部29で実行することにより、学習モデル作成部20、演算部22、判定部24および修正部26の各部を機能的に形成する。解析装置10は、上述のように、プログラムが実行されることで各部位が機能するコンピューターによって構成されてもよいし、各部位が専用回路で構成された専用装置であってもよい。
解析装置10は、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させた学習モデルを作成し、学習モデルに最適化処理を実施して、最適化処理後の学習モデルを作成する。この最適化処理後の学習モデルを用いて、データベース化されていないにものについても、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報から、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報を予測することができる。しかも、上述の物性情報から構造情報に予測可能な、最適化処理後の学習モデルを得る時間を短くできる。
高分子原材料の構造情報は、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含むものである。高分子原材料の構造情報は、高分子原材料がジエン系ゴムの場合、ミクロ構造として、例えば、シス、トランス、ビニル、スチレンの割合がある。これ以外に構造情報としては、ダイアッド連鎖、トリアッド連鎖が挙げられる。スチレンブタジエンゴム場合、組成情報としては、ブタジエンの量とスチレンの量がある、また、組成情報には、質量平均分子量、粘度、分岐度、および分岐数等も含まれる。
高分子原材料の特性情報は、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含むものである。高分子原材料の機械物性は、例えば、弾性率、ポアソン比、粘性である。高分子原材料の化学特性は、例えば、ガラス転移温度(Tg)、結晶化温度等である。化学特性は化学的性質ともいう。
解析装置10は、例えば、新たに合成されたスチレンブタジエンゴムについて、ガラス転移温度(Tg)、または粘度等を実測して求め、実測されたガラス転移温度(Tg)、または粘度を用いて、新たに合成されたスチレンブタジエンゴムの構造および組成等を高い予測精度で予測できる。
高分子原材料の特性情報は、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含むものである。高分子原材料の機械物性は、例えば、弾性率、ポアソン比、粘性である。高分子原材料の化学特性は、例えば、ガラス転移温度(Tg)、結晶化温度等である。化学特性は化学的性質ともいう。
解析装置10は、例えば、新たに合成されたスチレンブタジエンゴムについて、ガラス転移温度(Tg)、または粘度等を実測して求め、実測されたガラス転移温度(Tg)、または粘度を用いて、新たに合成されたスチレンブタジエンゴムの構造および組成等を高い予測精度で予測できる。
解析装置10に用いる、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報は、例えば、一次元スペクトル情報が利用される。一次元スペクトル情報は、例えば、核磁気共鳴装置を用いて測定されたもの、GC(ガスクロマトグラ)の測定結果、およびIR(赤外線吸収)スペクトルである。これ以外に、実測された一次元スペクトル情報のデータベースの情報を用いることもできる。
以下、解析装置10の各部について説明する。
入力部14は、マウスおよびキーボード等の各種情報をオペレータの指示により入力するための各種の入力デバイスである。表示部16は、例えば、高分子原材料データ解析方法で得られた結果等を表示するものであり、公知の各種のディスプレイが用いられる。また、表示部16には各種情報を出力媒体に表示するためのプリンタ等のデバイスも含まれる。
入力部14は、マウスおよびキーボード等の各種情報をオペレータの指示により入力するための各種の入力デバイスである。表示部16は、例えば、高分子原材料データ解析方法で得られた結果等を表示するものであり、公知の各種のディスプレイが用いられる。また、表示部16には各種情報を出力媒体に表示するためのプリンタ等のデバイスも含まれる。
解析装置10の学習モデル作成部20は、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械特性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成するものである。
なお、学習モデルは、特に限定されるものではなく、機械学習の手法として、例えば、ニューラルネットワークを用いることができる。これ以外に各種の手法を用いることができる。例えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、サポートベクターマシン、ランダムフォレスト、および非線形判別法等を用いてもよい。
学習モデルとして、どのような手法を用いるのが適当であるかは、解析対象である高分子原材料の分析データの性質等により異なるため、予め複数の機械学習手法を用意しておき、ユーザーが任意に選択できるようしてもよい。また、機械学習による判別分析または回帰分析は同じ種類のものを複数組み合わせたり、異なる種類のものを複数組み合わせたりすることができることがよく知られていることから、そうした組み合わせを利用してもよい。
学習モデル作成部20で用いられる学習モデルは、例えば、メモリ28に記憶させておき、学習モデル作成部20がメモリ28から学習モデルを読み出すようにしてもよい。
なお、学習モデルは、特に限定されるものではなく、機械学習の手法として、例えば、ニューラルネットワークを用いることができる。これ以外に各種の手法を用いることができる。例えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、サポートベクターマシン、ランダムフォレスト、および非線形判別法等を用いてもよい。
学習モデルとして、どのような手法を用いるのが適当であるかは、解析対象である高分子原材料の分析データの性質等により異なるため、予め複数の機械学習手法を用意しておき、ユーザーが任意に選択できるようしてもよい。また、機械学習による判別分析または回帰分析は同じ種類のものを複数組み合わせたり、異なる種類のものを複数組み合わせたりすることができることがよく知られていることから、そうした組み合わせを利用してもよい。
学習モデル作成部20で用いられる学習モデルは、例えば、メモリ28に記憶させておき、学習モデル作成部20がメモリ28から学習モデルを読み出すようにしてもよい。
演算部22は、学習モデル作成部20で作成された学習モデルの学習を実行し、学習モデルによる結果を得るものである。演算部22は、学習モデルの結果を、メモリ28に記憶させる。
学習モデルの学習には、例えば、説明変数(入力データ)と、目的変数(出力データ)とがセットになった教師ありデータを用いる。教師ありデータを用いる場合、利用可能なデータを全て教師ありデータに利用するのではなく、利用可能なデータを教師ありデータと検証データに分ける。教師ありデータを用いて学習モデルを学習させる。検証データを用いて、教師ありデータを用いて学習させた学習モデルの予測性能を評価する。
教師ありデータと検証データに分ける方法としては、例えば、ホールドアウト検証、およびk-分割交差検証等を用いることができる。
なお、学習モデルの学習には、教師ありデータを用いることに限定されるものではなく、説明変数(入力データ)と、目的変数(出力データ)とがセットになっていない、教師なしデータを用いることもできる。
学習モデルの学習には、例えば、説明変数(入力データ)と、目的変数(出力データ)とがセットになった教師ありデータを用いる。教師ありデータを用いる場合、利用可能なデータを全て教師ありデータに利用するのではなく、利用可能なデータを教師ありデータと検証データに分ける。教師ありデータを用いて学習モデルを学習させる。検証データを用いて、教師ありデータを用いて学習させた学習モデルの予測性能を評価する。
教師ありデータと検証データに分ける方法としては、例えば、ホールドアウト検証、およびk-分割交差検証等を用いることができる。
なお、学習モデルの学習には、教師ありデータを用いることに限定されるものではなく、説明変数(入力データ)と、目的変数(出力データ)とがセットになっていない、教師なしデータを用いることもできる。
また、演算部22は、学習モデルを用い、高分子原材料について構造情報と特性情報とに関する最適化処理を実施するものである。これにより、最適化処理された学習モデルが得られる。なお、最適化処理としては、特に限定されるものではなく、多目的最適化手法として、遺伝的アルゴリズム(GA)、またはモンテカルロ法等を用いることができる。
演算部22は、最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を作成するものである。最適化処理に用いる構造情報は、学習モデルの作成に用いた構造情報と同じ構成である。
高分子原材料が、例えば、スチレンブタジエンゴムの場合、構造情報としては、ブタジエンの量とスチレンの量、ならびにシス、トランス、ビニル、およびスチレンの割合、ならびにダイアッド構造等である。
最適化処理に用いる構造情報の作成方法は、特に限定されるものではなく、例えば、遺伝的アルゴリズム(GA)、またはモンテカルロ法等に基づいて、演算部22で、学習モデルの作成に用いた構造情報と同じ構成の構造情報が作成される。作成する構造情報の数は、特に限定されるものではなく、最適化処理に用いるアルゴリズム等により、適宜決定されるものである。
なお、最適化処理に用いる構造情報の作成においては、構造情報が予め設定された範囲に収束する特性を示す場合には、その収束する特性を示すように上限値または下限値を選択してもよい。
また、上限値または下限値を固定して、他の構造情報の値を変動させる場合、上限値と下限値の間で、例えば、構造情報の値を上述のモンテカルロ法を用いてランダムに変動させても、構造情報の値をガウス分布に則って変動させても、構造情報の値を直交表を用いて変動させてもよい。
演算部22は、最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を作成するものである。最適化処理に用いる構造情報は、学習モデルの作成に用いた構造情報と同じ構成である。
高分子原材料が、例えば、スチレンブタジエンゴムの場合、構造情報としては、ブタジエンの量とスチレンの量、ならびにシス、トランス、ビニル、およびスチレンの割合、ならびにダイアッド構造等である。
最適化処理に用いる構造情報の作成方法は、特に限定されるものではなく、例えば、遺伝的アルゴリズム(GA)、またはモンテカルロ法等に基づいて、演算部22で、学習モデルの作成に用いた構造情報と同じ構成の構造情報が作成される。作成する構造情報の数は、特に限定されるものではなく、最適化処理に用いるアルゴリズム等により、適宜決定されるものである。
なお、最適化処理に用いる構造情報の作成においては、構造情報が予め設定された範囲に収束する特性を示す場合には、その収束する特性を示すように上限値または下限値を選択してもよい。
また、上限値または下限値を固定して、他の構造情報の値を変動させる場合、上限値と下限値の間で、例えば、構造情報の値を上述のモンテカルロ法を用いてランダムに変動させても、構造情報の値をガウス分布に則って変動させても、構造情報の値を直交表を用いて変動させてもよい。
演算部22は、高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する。最適化処理では、例えば、構造情報を設定変数とし、特性情報を目的変数とする。演算部22において、特性情報が得られるまで最適化処理を実施する場合、例えば、構造情報の作成アルゴリズムを変更する等して、最適化処理に用いる構造情報を変更する。
演算部22で用いる最適化処理のアルゴリズム、構造情報の作成方法等は、例えば、メモリ28に記憶される。
また、演算部22は、最適化処理後の学習モデルを用いて、特性情報から構造情報を得るものでもある。演算部22は得られた構造情報を、例えば、メモリ28に記憶させる。
演算部22で用いる最適化処理のアルゴリズム、構造情報の作成方法等は、例えば、メモリ28に記憶される。
また、演算部22は、最適化処理後の学習モデルを用いて、特性情報から構造情報を得るものでもある。演算部22は得られた構造情報を、例えば、メモリ28に記憶させる。
判定部24は.演算部22で実施する最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を判定するものである。
最適化処理において、多目的最適化手法として、遺伝的アルゴリズム(GA)、またはモンテカルロ法等を用いた場合、構造情報の実態を考慮することなく、演算部22で構造情報を作成するため、実際に存在しない構造情報が作成されることがある。このように実際に存在しない構造情報を用いて最適化処理を実施した場合には、適切な最適化処理が実施されず、かつ最適化処理に多くの時間を要する。
また、構造情報が2種あり、各種が互いに関連している場合、組み合わせとして、実際に存在しないものが作成されることがある。この場合でも、適切な最適化処理が実施されない。そこで、判定部24では、最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を判定する。
最適化処理において、多目的最適化手法として、遺伝的アルゴリズム(GA)、またはモンテカルロ法等を用いた場合、構造情報の実態を考慮することなく、演算部22で構造情報を作成するため、実際に存在しない構造情報が作成されることがある。このように実際に存在しない構造情報を用いて最適化処理を実施した場合には、適切な最適化処理が実施されず、かつ最適化処理に多くの時間を要する。
また、構造情報が2種あり、各種が互いに関連している場合、組み合わせとして、実際に存在しないものが作成されることがある。この場合でも、適切な最適化処理が実施されない。そこで、判定部24では、最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を判定する。
判定部24では、高分子原材料の構造情報に対して、構造情報の判定条件として、例えば、予め閾値が設定されている。構造情報の判定条件は、メモリ28に記憶されていてもよい。
構造情報の判定条件を満たす場合には、最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を有効とし、最適化処理を実施し、学習モデルの最適化処理後、終了する。
一方、構造情報の判定条件を満たさない場合には、最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を修正するか、または最適化処理に構造情報を利用しない。なお、高分子原材料の構造情報の修正には、構造情報の再作成を含む。
構造情報の判定条件を満たす場合には、最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を有効とし、最適化処理を実施し、学習モデルの最適化処理後、終了する。
一方、構造情報の判定条件を満たさない場合には、最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を修正するか、または最適化処理に構造情報を利用しない。なお、高分子原材料の構造情報の修正には、構造情報の再作成を含む。
高分子原材料の構造情報の判定方法としては、例えば、構造情報において、1つの構造情報が4つの要素で構成され、4つの要素の合計量が予め定まっている場合、合計量の大きさに基づき判定する。判定条件としては、合計量に対して閾値を予め設定し、閾値を、例えば、メモリ28に記憶させる。高分子原材料の構造情報の判定方法としては、上述の合計量と、閾値とを比較し、閾値未満であれば、判定条件を満たすと判定する。一方、閾値を超える場合、判定条件を満たさないと判定する。判定条件を満たさない場合、合計量を修正するか、合計量を再設定(再作成)するか、または判定条件を満たさない構造情報は最適化処理に利用しない。
例えば、構造情報において、1つの構造情報が4つの要素で構成され、4つの要素の大小関係が予め定まっている場合、大小関係に基づき判定する。構造情報の判定条件としては、大小関係を予め設定し、大小関係を、例えば、メモリ28に記憶させる。高分子原材料の構造情報の判定方法としては、上述の大小関係を求め、大小関係を満たせば、構造情報の判定条件を満たすと判定する。一方、大小関係を満たさない場合、構造情報の判定条件を満たさないと判定する。構造情報の判定条件を満たさない場合、大小関係を再設定するか、または構造情報の判定条件を満たさない構造情報は最適化処理に利用しない。なお、大小関係は、設定された要素の差分により特定できる。大小関係において値が大きい要素から値が小さい要素を引いた値が0を超えれば、大小関係を満たすと判定することができる。
例えば、構造情報において、1つの構造情報が4つの要素で構成され、4つの要素の大小関係が予め定まっている場合、大小関係に基づき判定する。構造情報の判定条件としては、大小関係を予め設定し、大小関係を、例えば、メモリ28に記憶させる。高分子原材料の構造情報の判定方法としては、上述の大小関係を求め、大小関係を満たせば、構造情報の判定条件を満たすと判定する。一方、大小関係を満たさない場合、構造情報の判定条件を満たさないと判定する。構造情報の判定条件を満たさない場合、大小関係を再設定するか、または構造情報の判定条件を満たさない構造情報は最適化処理に利用しない。なお、大小関係は、設定された要素の差分により特定できる。大小関係において値が大きい要素から値が小さい要素を引いた値が0を超えれば、大小関係を満たすと判定することができる。
構造情報が2種あり、各種が互いに関連している場合、例えば、2種のうち、第1の特性が、A、B、Cの3つの要素を含み、第2の特性が、AA、AB、AC、BB、BC、CCの6つの要素を含むとする。この場合、第1の特性のAと第2の特性AA、ABとが関連し、第1の特性のBと第2の特性のAB、BB、BCとが関連する。第1の特性のCと第2の特性のAC、BC、CCとが関連する。第1の特性においてA=45、B=50、C=5とする。
上述の第1の特性と、第2の特性との関連に対して、以下に示すように誤差xを含む関係式を判定部24で作成する。作成した下記関係式を、例えば、メモリ28に記憶させる。
判定部24では、例えば、メモリ28から下記関係式を読み出し、下記関係式を満たすか満たさないかを判定する。下記関係式を満たさない場合、判定部24は、最適化処理に利用しないと判定し、演算部22において最適化処理に用いない。
また、下記関係式を満たさない場合、判定部24は、後述する修正部26にて、上述の第1の特性の数値と第2の特性との数値とを下記関係式を満たすように修正してもよい。
なお、構造情報が、上述のように第1の特性と、第2の特性との2種ある場合、修正するのは、2種のうち、少なくとも一方でよいが両方でもよい。
一方、下記関係式を満たす場合、判定部24は、演算部22において最適化処理に利用させる。
上述の第1の特性と、第2の特性との関連に対して、以下に示すように誤差xを含む関係式を判定部24で作成する。作成した下記関係式を、例えば、メモリ28に記憶させる。
判定部24では、例えば、メモリ28から下記関係式を読み出し、下記関係式を満たすか満たさないかを判定する。下記関係式を満たさない場合、判定部24は、最適化処理に利用しないと判定し、演算部22において最適化処理に用いない。
また、下記関係式を満たさない場合、判定部24は、後述する修正部26にて、上述の第1の特性の数値と第2の特性との数値とを下記関係式を満たすように修正してもよい。
なお、構造情報が、上述のように第1の特性と、第2の特性との2種ある場合、修正するのは、2種のうち、少なくとも一方でよいが両方でもよい。
一方、下記関係式を満たす場合、判定部24は、演算部22において最適化処理に利用させる。
AA+AA+AB+AC=45×2±x
AB+BB+BB+BC=50×2±x
AC+BC+CC+CC=5×2±x
AB+BB+BB+BC=50×2±x
AC+BC+CC+CC=5×2±x
なお、構造情報の要素が割合で表される場合、合計量が100となるように設定して、構造情報を作成してもよい。また、合計量が100となるように、最適化処理を実施する前に、修正部26で修正してもよい。また、合計量が100を超えた場合、上述の最適化処理に利用することなく、構造情報を再度作成してもよい。
なお、最適化処理を施した学習モデルは、高分子原材料の組成情報または構造情報を予測する学習モデルとして利用する。例えば、メモリ28に記憶させる。
また、判定部24は、メモリ28から最適化処理の判定条件を読み出し、最適化処理の判定条件に基づき、最適化処理の結果を評価することもできる。
また、判定部24は、メモリ28から最適化処理の判定条件を読み出し、最適化処理の判定条件に基づき、最適化処理の結果を評価することもできる。
判定部24は.演算部22による学習モデルの結果を判定することもできる。この場合、例えば、検証データを用いて、構造情報を入力して、特性情報を得る。得られた特性情報に基づき、学習モデルの結果を判定することができる。
学習モデルの結果の判定方法は、特に限定されるものではない。例えば、R2(決定係数)、RMSE(平方平均二乗誤差)、およびMAE(平均絶対誤差)等を用いることができる。
判定部24は.最適化処理の結果を判定するものでもある。最適化処理の判定は、特に限定されるものではないが、学習モデルの最適化処理後に、例えば、構造情報から得られる特性情報が予め設定された範囲に存在するか否かで判定する。
学習モデルの結果の判定方法は、特に限定されるものではない。例えば、R2(決定係数)、RMSE(平方平均二乗誤差)、およびMAE(平均絶対誤差)等を用いることができる。
判定部24は.最適化処理の結果を判定するものでもある。最適化処理の判定は、特に限定されるものではないが、学習モデルの最適化処理後に、例えば、構造情報から得られる特性情報が予め設定された範囲に存在するか否かで判定する。
修正部26は、判定部24で修正が必要と判断された高分子原材料の構造情報を修正するものである。
上述のように、例えば、2種のうち、第1の特性が、A、B、Cの3つの要素を含み、第2の特性が、AA、AB、AC、BB、BC、CCの6つの要素を含むとする。この場合、第1の特性のAと第2の特性AA、ABとが関連し、第1の特性のBと第2の特性のAB、BB、BCとが関連する。第1の特性のCと第2の特性のAC、BC、CCとが関連する。第1の特性においてA=45、B=55、C=0とする。この場合、AA、AB、AC、BB、BC、CCのうち、AC、BC、およびCCが0である。しかしながら、AC、BC、およびCCの値が、0ではない場合、AC、BC、CCの値を0に修正する。
また、修正部26では、上述の関係式を満たすように、A、B、Cの値、AA、AB、AC、BB、BC、CCの値を調整してもよい。
上述のように、例えば、2種のうち、第1の特性が、A、B、Cの3つの要素を含み、第2の特性が、AA、AB、AC、BB、BC、CCの6つの要素を含むとする。この場合、第1の特性のAと第2の特性AA、ABとが関連し、第1の特性のBと第2の特性のAB、BB、BCとが関連する。第1の特性のCと第2の特性のAC、BC、CCとが関連する。第1の特性においてA=45、B=55、C=0とする。この場合、AA、AB、AC、BB、BC、CCのうち、AC、BC、およびCCが0である。しかしながら、AC、BC、およびCCの値が、0ではない場合、AC、BC、CCの値を0に修正する。
また、修正部26では、上述の関係式を満たすように、A、B、Cの値、AA、AB、AC、BB、BC、CCの値を調整してもよい。
演算部22で、最適化処理を施した学習モデルを用い、高分子原材料について、機械特性および化学特性等の特性情報から、高分子原材料の特性および組成等の構造情報を予測する。予測した結果を、例えば、メモリ28に記憶し、データベース化する。
例えば、高分子原材料がスチレンブタジエンゴムで、機械特性が粘性の場合、演算部22は、最適化処理を施した学習モデルに基づいて、例えば、新たに合成されたスチレンブタジエンゴムのガラス転移温度または粘性を用いて、シス、トランス、ビニル、スチレンの割合を予測することができる。最適化処理を施した学習モデルを用いて予測したシス、トランス、ビニル、スチレンの割合をメモリ28に記憶させる。このように、解析装置10は、データベース化されていないにものについても、特性情報から構造情報を得ることができる。
例えば、高分子原材料がスチレンブタジエンゴムで、機械特性が粘性の場合、演算部22は、最適化処理を施した学習モデルに基づいて、例えば、新たに合成されたスチレンブタジエンゴムのガラス転移温度または粘性を用いて、シス、トランス、ビニル、スチレンの割合を予測することができる。最適化処理を施した学習モデルを用いて予測したシス、トランス、ビニル、スチレンの割合をメモリ28に記憶させる。このように、解析装置10は、データベース化されていないにものについても、特性情報から構造情報を得ることができる。
表示制御部27は、学習モデル作成部20で設定される説明変数の情報および目的変数の情報を表示部16に表示させるものである。
また、演算部22で予測された、高分子原材料の構造および組成のうち、少なくとも1つを表示部16に表示させるものである。
表示制御部27において、表示部16に表示させる場合、メモリ28から各種の情報を読み出して表示してもよい。また、表示制御部27は、入力部14を介して入力される各種の情報等も表示部16に表示させることもできる。
また、演算部22で予測された、高分子原材料の構造および組成のうち、少なくとも1つを表示部16に表示させるものである。
表示制御部27において、表示部16に表示させる場合、メモリ28から各種の情報を読み出して表示してもよい。また、表示制御部27は、入力部14を介して入力される各種の情報等も表示部16に表示させることもできる。
解析装置10は、ROM等に記憶されたプログラム(コンピュータソフトウェア)を、制御部29で実行することにより、上述の高分子原材料について、機械特性および化学特性等の特性情報から、高分子原材料の特性および組成等の構造情報を予測する。解析装置10は、上述のようにプログラムが実行されることで各部位が機能するコンピューターによって構成されてもよいし、各部位が専用回路で構成された専用装置であってもよい。
[高分子原材料データ解析方法の第1の例]
図2は本発明の実施形態の高分子原材料データ解析方法の第1の例を工程順に示すフローチャートである。上述のように、高分子原材料データ解析方法は、例えば、解析装置10が用いられる。
以下に説明する高分子原材料データ解析装置方法の第1の例において、特に説明しないが解析装置10の処理部12の各部で種々の処理がなされる。また、以下の説明では制御部29により処理部12の各部で種々の処理がなされることの説明を省略しているが、各部の一連の処理は制御部29により制御される。
図2は本発明の実施形態の高分子原材料データ解析方法の第1の例を工程順に示すフローチャートである。上述のように、高分子原材料データ解析方法は、例えば、解析装置10が用いられる。
以下に説明する高分子原材料データ解析装置方法の第1の例において、特に説明しないが解析装置10の処理部12の各部で種々の処理がなされる。また、以下の説明では制御部29により処理部12の各部で種々の処理がなされることの説明を省略しているが、各部の一連の処理は制御部29により制御される。
高分子原材料データ解析方法では、高分子原材料をスチレンブタジエンゴムとし、高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報としては、例えば、ブタジエンの量とスチレンの量、ならびにシス、トランス、ビニル、およびスチレンの割合、ならびにダイアッド構造等である。また、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報は、例えば、スチレンブタジエンゴムのガラス転移温度(Tg)等である。
なお、スチレンブタジエンゴムの構造情報の取得方法等は、特に限定されるものではなく、例えば、公知のデータベースから取得してもよく、GC(ガスクロマトグラフィー)を用いて実測して取得することもできる。また、スチレンブタジエンゴムの特性情報の取得方法等は、特に限定されるものではなく、例えば、公知のデータベースから取得してもよく、機械物性、化学特性に応じて各種の方法を用いて実測して取得することもできる。
なお、スチレンブタジエンゴムの構造情報の取得方法等は、特に限定されるものではなく、例えば、公知のデータベースから取得してもよく、GC(ガスクロマトグラフィー)を用いて実測して取得することもできる。また、スチレンブタジエンゴムの特性情報の取得方法等は、特に限定されるものではなく、例えば、公知のデータベースから取得してもよく、機械物性、化学特性に応じて各種の方法を用いて実測して取得することもできる。
高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成する(ステップS10)。
ステップS10は学習モデル作成工程であり、ステップS10において、具体的には、スチレンブタジエンゴムの、例えば、ブタジエンの量とスチレンの量、ならびにシス、トランス、ビニル、およびスチレンの割合、ならびにダイアッド構造等を入力データとし、スチレンブタジエンゴムのガラス転移温度(Tg)等を出力データとして学習モデルを作成する。学習モデルの作成については後に詳細に説明する。学習モデルは、高分子原材料の構造情報と、高分子原材料の物性情報とを関連付けるものである。後の工程で、学習モデルに対して最適化処理が施される。
ステップS10は学習モデル作成工程であり、ステップS10において、具体的には、スチレンブタジエンゴムの、例えば、ブタジエンの量とスチレンの量、ならびにシス、トランス、ビニル、およびスチレンの割合、ならびにダイアッド構造等を入力データとし、スチレンブタジエンゴムのガラス転移温度(Tg)等を出力データとして学習モデルを作成する。学習モデルの作成については後に詳細に説明する。学習モデルは、高分子原材料の構造情報と、高分子原材料の物性情報とを関連付けるものである。後の工程で、学習モデルに対して最適化処理が施される。
次に、最適化処理に用いる構造情報を作成する(ステップS12)。ステップS12で作成する最適化処理に用いる構造情報は、学習モデルの作成に用いた構造情報と同じ構成とする。このため、ブタジエンの量とスチレンの量、ならびにシス、トランス、ビニル、およびスチレンの割合、ならびにダイアッド構造等を用いて最適化処理に用いる構造情報を複数作成する。
次に、学習モデルを用い、上述のステップS12で作成した複数の構造情報を用いて、構造情報と特性情報とに関する最適化処理を実施する(ステップS14)。
ステップS14は、構造情報を入力とし、特性情報を出力として、最適化処理を実施する最適化処理工程である。最適化処理では、構造情報のデータを複数作成し、複数の構造情報のデータを、学習モデルに入力して、出力として特性情報を得る。
最適化処理には、例えば、上述のように多目的最適化手法として、遺伝的アルゴリズム(GA)、またはモンテカルロ法等を用いる。
最適化処理工程は、高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する。この場合、最適化処理の結果を判定する(ステップS16)。
ステップS16における最適化処理の判定は、学習モデルの最適化処理後に、例えば、構造情報から得られる特性情報が予め設定された範囲に存在するか否かで判定される。
なお、最適化処理に用いる構造情報の作成工程(ステップS12)においては、上述のように、構造情報が予め設定された範囲に収束する特性を示す場合には、その収束する特性を示すように上限値または下限値を選択してもよい。
また、上限値または下限値を固定して、他の構造情報の値を変動させる場合、上限値と下限値の間で、例えば、構造情報の値を上述のモンテカルロ法を用いてランダムに変動させても、構造情報の値をガウス分布に則って変動させても、構造情報の値を直交表を用いて変動させてもよい。
ステップS14は、構造情報を入力とし、特性情報を出力として、最適化処理を実施する最適化処理工程である。最適化処理では、構造情報のデータを複数作成し、複数の構造情報のデータを、学習モデルに入力して、出力として特性情報を得る。
最適化処理には、例えば、上述のように多目的最適化手法として、遺伝的アルゴリズム(GA)、またはモンテカルロ法等を用いる。
最適化処理工程は、高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する。この場合、最適化処理の結果を判定する(ステップS16)。
ステップS16における最適化処理の判定は、学習モデルの最適化処理後に、例えば、構造情報から得られる特性情報が予め設定された範囲に存在するか否かで判定される。
なお、最適化処理に用いる構造情報の作成工程(ステップS12)においては、上述のように、構造情報が予め設定された範囲に収束する特性を示す場合には、その収束する特性を示すように上限値または下限値を選択してもよい。
また、上限値または下限値を固定して、他の構造情報の値を変動させる場合、上限値と下限値の間で、例えば、構造情報の値を上述のモンテカルロ法を用いてランダムに変動させても、構造情報の値をガウス分布に則って変動させても、構造情報の値を直交表を用いて変動させてもよい。
ステップS16において、最適化処理が判定条件を満たす場合、最適化処理後の学習モデルを用いて、特性情報から構造情報を得る(ステップS18)。ステップS18は構造情報を得る取得工程である。ステップS18では、例えば、新たに合成されたスチレンブタジエンのガラス転移温度から、スチレンブタジエンゴムのシス、トランス、ビニル、スチレンの割合を得ることができ、これらを、例えば、メモリ28に記憶させる。このように、データベース化されていないにものについても、特性情報から構造情報を得ることができる。
一方、ステップS16において、最適化処理が判定条件を満たさない場合、高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する(ステップS14)。所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する場合、構造情報の作成(ステップS12)において、例えば、構造情報の作成アルゴリズムを変更する等して、最適化処理に用いる構造情報を変更して、最適化処理を実施する(ステップS14)。
一方、ステップS16において、最適化処理が判定条件を満たさない場合、高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する(ステップS14)。所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する場合、構造情報の作成(ステップS12)において、例えば、構造情報の作成アルゴリズムを変更する等して、最適化処理に用いる構造情報を変更して、最適化処理を実施する(ステップS14)。
上述のステップS10の学習モデルは、上述のように、特に限定されるものではなく、上述のように、ニューラルネットワークを用いることができる。学習モデルによる学習を実行する。
学習モデルの学習には、例えば、説明変数(入力データ)と、目的変数(出力データ)とがセットになった教師ありデータを用いる。より具体的には、ブタジエンの量とスチレンの量、ならびにシス、トランス、ビニル、およびスチレンの割合、ならびにダイアッド構造と、ガラス転移温度との関係がわかっているデータを用いる。教師ありデータを用いる場合、全てのデータを利用するのではなく、一部を教師ありデータに利用し、残りを検証データとして利用する。検証データを用いて学習モデルの予測性能を判定する。
なお、上述のように、教師ありデータと検証データに分ける方法としては、例えば、ホールドアウト検証、およびk-分割交差検証等を用いることができる。
学習モデルの学習には、例えば、説明変数(入力データ)と、目的変数(出力データ)とがセットになった教師ありデータを用いる。より具体的には、ブタジエンの量とスチレンの量、ならびにシス、トランス、ビニル、およびスチレンの割合、ならびにダイアッド構造と、ガラス転移温度との関係がわかっているデータを用いる。教師ありデータを用いる場合、全てのデータを利用するのではなく、一部を教師ありデータに利用し、残りを検証データとして利用する。検証データを用いて学習モデルの予測性能を判定する。
なお、上述のように、教師ありデータと検証データに分ける方法としては、例えば、ホールドアウト検証、およびk-分割交差検証等を用いることができる。
ステップS10で学習モデルを作成した後、学習モデルを実行し、学習モデルの結果を判定してもよい。この場合、上述のように、検証データを、学習モデルに入力し、その結果として、例えば、ブタジエンの量とスチレンの量、ならびにシス、トランス、ビニル、およびスチレンの割合、ならびにダイアッド構造からガラス転移温度を得る。
この結果をもとに、学習モデルの予測性能、例えば、予測精度を評価するために、学習モデルの結果を判定する。学習モデルの結果の判定方法は、上述の各種の方法を用いることができる。
なお、予測精度について、判定条件として、予め閾値を設定しておき、予測精度が閾値を超える場合、判定条件を満たす学習モデルと判定する。判定条件を満たす場合、ステップS10で作成された学習モデルを最終的な学習モデルとする。
この結果をもとに、学習モデルの予測性能、例えば、予測精度を評価するために、学習モデルの結果を判定する。学習モデルの結果の判定方法は、上述の各種の方法を用いることができる。
なお、予測精度について、判定条件として、予め閾値を設定しておき、予測精度が閾値を超える場合、判定条件を満たす学習モデルと判定する。判定条件を満たす場合、ステップS10で作成された学習モデルを最終的な学習モデルとする。
一方、ステップS10の学習モデルが判定条件を満たさない場合、ステップS10で作成された学習モデルを再作成し、判定条件を満たすまで繰り返し学習モデルを作成してもよい。
この場合、学習モデルを再設定する。学習モデルの再設定では、例えば、上述のように、外れ値等の不要なデータを削除する。また、説明変数を変更する。説明変数を変更する場合、例えば、説明変数自体を変更すること、複数の説明変数がある場合、説明変数の組み合わせを変更すること、説明変数として、相関係数の閾値を変更し、数値高い相関係数を利用することが挙げられる。
学習モデルを再作成し、判定条件を満たす場合、再作成された学習モデルを最終的な学習モデルとする。最終的な学習モデルに対して、最適化処理を実施する。
この場合、学習モデルを再設定する。学習モデルの再設定では、例えば、上述のように、外れ値等の不要なデータを削除する。また、説明変数を変更する。説明変数を変更する場合、例えば、説明変数自体を変更すること、複数の説明変数がある場合、説明変数の組み合わせを変更すること、説明変数として、相関係数の閾値を変更し、数値高い相関係数を利用することが挙げられる。
学習モデルを再作成し、判定条件を満たす場合、再作成された学習モデルを最終的な学習モデルとする。最終的な学習モデルに対して、最適化処理を実施する。
[高分子原材料データ解析方法の第2の例]
図3は本発明の実施形態の高分子原材料データ解析方法の第2の例を工程順に示すフローチャートである。高分子原材料データ解析方法の第2の例は、例えば、解析装置10が用いられる。
高分子原材料データ解析方法の第2の例は、高分子原材料データ解析方法の第1の例に比して、ステップS12とステップS14との間に、構造情報を判定する判定工程(ステップS20)と、構造情報を修正する修正工程(ステップS22)とを有する点以外は、高分子原材料データ解析方法の第1の例と同様の工程である。
図3は本発明の実施形態の高分子原材料データ解析方法の第2の例を工程順に示すフローチャートである。高分子原材料データ解析方法の第2の例は、例えば、解析装置10が用いられる。
高分子原材料データ解析方法の第2の例は、高分子原材料データ解析方法の第1の例に比して、ステップS12とステップS14との間に、構造情報を判定する判定工程(ステップS20)と、構造情報を修正する修正工程(ステップS22)とを有する点以外は、高分子原材料データ解析方法の第1の例と同様の工程である。
構造情報を判定する工程(ステップS20)は、ステップS12で作成された構造情報を判定する工程である。ステップS20は、上述のように、作成された構造情報を構造情報の判定条件に基づき判定する。上述のように、構造情報の判定条件を満たさない場合には、最適化処理に用いる、高分子原材料の構造情報を修正するか、または最適化処理に構造情報を利用しない。なお、判定方法は、例えば、高分子原材料データ解析方法の第1の例と同じ判定方法を用いることができる。
構造情報を修正する工程(ステップS22)は、ステップS20で修正が必要であると判定された構造情報を修正するものである。ステップS22における構造情報の修正は、上述のとおりであるため、その詳細な説明は省略する。なお、上述のように構造情報を修正する工程(ステップS22)には、構造情報を再設定(再作成)することも含まれる。
また、最適化処理工程(ステップS14)は、高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する。この場合、最適化処理の結果を判定する(ステップS16)。ステップS16における最適化処理の判定は、例えば、高分子原材料データ解析方法の第1の例と同様にして判定することができる。
高分子原材料データ解析方法の第2の例においても、高分子原材料データ解析方法の第1の例と同様に、最適化処理後の学習モデルを用いて、特性情報から構造情報を得ることができる(ステップS18)。例えば、新たに合成されたスチレンブタジエンのガラス転移温度から、スチレンブタジエンゴムのシス、トランス、ビニル、スチレンの割合を得ることができる。このように、データベース化されていないにものについても、特性情報から構造情報を得ることができる。
また、最適化処理工程(ステップS14)は、高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで最適化処理を実施する。この場合、最適化処理の結果を判定する(ステップS16)。ステップS16における最適化処理の判定は、例えば、高分子原材料データ解析方法の第1の例と同様にして判定することができる。
高分子原材料データ解析方法の第2の例においても、高分子原材料データ解析方法の第1の例と同様に、最適化処理後の学習モデルを用いて、特性情報から構造情報を得ることができる(ステップS18)。例えば、新たに合成されたスチレンブタジエンのガラス転移温度から、スチレンブタジエンゴムのシス、トランス、ビニル、スチレンの割合を得ることができる。このように、データベース化されていないにものについても、特性情報から構造情報を得ることができる。
さらには、高分子原材料データ解析方法の第2の例では、構造情報の判定(ステップS20)と、構造情報の修正(ステップS22)とを設けることにより、最適化処理において、実際に存在しない構造情報を用いることを排除できる。このため、高分子原材料データ解析方法の第1の例に比して、最適化処理に用いる構造情報を適切なものにでき、学習モデルを用いて特性情報から構造情報を得る時間を短縮できる。これにより、より短時間で、高分子原材料について特性情報から構造情報を、高い予測精度で予測できる。
なお、最適化処理後の学習モデルを得る迄の時間を、高分子原材料データ解析方法の第1の例と、高分子原材料データ解析方法の第2の例とを比較した場合、高分子原材料データ解析方法の第1の例を100としたとき、高分子原材料データ解析方法の第2の例では70である。このように、高分子原材料データ解析方法の第2の例では、最適化処理後の学習モデルを得る迄の時間を短縮できる。
なお、最適化処理後の学習モデルを得る迄の時間を、高分子原材料データ解析方法の第1の例と、高分子原材料データ解析方法の第2の例とを比較した場合、高分子原材料データ解析方法の第1の例を100としたとき、高分子原材料データ解析方法の第2の例では70である。このように、高分子原材料データ解析方法の第2の例では、最適化処理後の学習モデルを得る迄の時間を短縮できる。
[高分子原材料]
高分子原材料としては、例えば、ジエン系ゴムである。ジエン系ゴムとしては、スチレンブタジエンゴムおよびブタジエンゴムのうち、少なくとも一方を含むことが好ましい。
高分子原材料の構造情報、物性情報は、特に限定されるものではない。例えば、実測された一次元スペクトル情報のデータベースの情報を用いることができる。これ以外に、GC(ガスクロマトグラ)の測定結果、およびIR(赤外線吸収)スペクトルを利用することもできる。
高分子原材料としては、例えば、ジエン系ゴムである。ジエン系ゴムとしては、スチレンブタジエンゴムおよびブタジエンゴムのうち、少なくとも一方を含むことが好ましい。
高分子原材料の構造情報、物性情報は、特に限定されるものではない。例えば、実測された一次元スペクトル情報のデータベースの情報を用いることができる。これ以外に、GC(ガスクロマトグラ)の測定結果、およびIR(赤外線吸収)スペクトルを利用することもできる。
〔ジエン系ゴム〕
上記ジエン系ゴムの具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br-IIR、Cl-IIR)及びクロロプレンゴム(CR)等が挙げられる。
上記ジエン系ゴムは、本発明の効果がより優れる理由から、スチレンブタジエンゴム(SBR)又はブタジエンゴム(BR)を含むのが好ましく、スチレンブタジエンゴム(SBR)及びブタジエンゴム(BR)を含むのがより好ましい。
上記ジエン系ゴムの具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br-IIR、Cl-IIR)及びクロロプレンゴム(CR)等が挙げられる。
上記ジエン系ゴムは、本発明の効果がより優れる理由から、スチレンブタジエンゴム(SBR)又はブタジエンゴム(BR)を含むのが好ましく、スチレンブタジエンゴム(SBR)及びブタジエンゴム(BR)を含むのがより好ましい。
本発明は、基本的に以上のように構成されるものである。以上、本発明の高分子原材料データ解析装置および高分子原材料データ解析方法について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
10 高分子原材料データ解析装置(解析装置)
12 処理部
14 入力部
16 表示部
20 学習モデル作成部
22 演算部
24 判定部
26 修正部
27 表示制御部
28 メモリ
29 制御部
12 処理部
14 入力部
16 表示部
20 学習モデル作成部
22 演算部
24 判定部
26 修正部
27 表示制御部
28 メモリ
29 制御部
Claims (8)
- 高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成する学習モデル作成部と、
前記学習モデルを用い、前記高分子原材料について前記構造情報と前記特性情報とに関する最適化処理を実施する演算部とを有し、
前記演算部は、前記高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで前記最適化処理を実施し、前記最適化処理された前記学習モデルを用いて、高分子原材料の特性情報を得る、高分子原材料データ解析装置。 - 高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成する学習モデル作成部と、
前記学習モデルを用い、前記高分子原材料について前記構造情報と前記特性情報とに関する最適化処理を実施する演算部と、
前記最適化処理に用いる、前記高分子原材料の前記構造情報を判定する判定部と、
前記判定部で修正が必要と判断された前記高分子原材料の構造情報を修正する修正部とを有し、
前記演算部は、前記最適化処理された前記学習モデルを用いて、高分子原材料の特性情報を得る、高分子原材料データ解析装置。 - 前記高分子原材料は、ジエン系ゴムである、請求項1または2に記載の高分子原材料データ解析装置。
- 前記ジエン系ゴムは、スチレンブタジエンゴムおよびブタジエンゴムのうち、少なくとも一方を含む、請求項3に記載の高分子原材料データ解析装置。
- 高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成する学習モデル作成工程と、
前記学習モデルを用い、前記高分子原材料について前記構造情報と前記特性情報とに関する最適化処理を実施する最適化処理工程と、
前記最適化処理された前記学習モデルを用いて、高分子原材料の特性情報を得る取得工程とを有し、
前記最適化処理工程は、前記高分子原材料について所定の特性情報が得られるまで前記最適化処理を実施する工程である、高分子原材料データ解析方法。 - 高分子原材料の特性および組成のうち少なくとも1つを含む構造情報と、高分子原材料の機械物性および化学特性のうち少なくとも1つを含む特性情報との関係を学習させて学習モデルを作成する学習モデル作成工程と、
前記学習モデルの最適化処理に用いる、前記高分子原材料の前記構造情報を判定する判定工程と、
前記判定工程で修正が必要と判断された前記高分子原材料の構造情報を修正する修正工程と、
前記学習モデルを用い、前記高分子原材料について前記構造情報と前記特性情報とに関する最適化処理を実施する最適化処理工程と、
前記最適化処理された前記学習モデルを用いて、高分子原材料の特性情報を得る取得工程とを有する、高分子原材料データ解析方法。 - 前記高分子原材料は、ジエン系ゴムである、請求項5または6に記載の高分子原材料データ解析方法。
- 前記ジエン系ゴムは、スチレンブタジエンゴムおよびブタジエンゴムのうち、少なくとも一方を含む、請求項7に記載の高分子原材料データ解析方法。
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JP2020115628A JP2022013215A (ja) | 2020-07-03 | 2020-07-03 | 高分子原材料データ解析装置および高分子原材料データ解析方法 |
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JP2020115628A JP2022013215A (ja) | 2020-07-03 | 2020-07-03 | 高分子原材料データ解析装置および高分子原材料データ解析方法 |
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ID=80169823
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JP2020115628A Pending JP2022013215A (ja) | 2020-07-03 | 2020-07-03 | 高分子原材料データ解析装置および高分子原材料データ解析方法 |
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JP (1) | JP2022013215A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2023183283A (ja) * | 2022-06-15 | 2023-12-27 | Dic株式会社 | 熱硬化性エポキシ樹脂組成物の探索方法、情報処理装置、及びプログラム |
-
2020
- 2020-07-03 JP JP2020115628A patent/JP2022013215A/ja active Pending
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