JP2022007079A - 車両 - Google Patents

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大樹 横山
Daiki Yokoyama
古都瑠 佐藤
Kotoru Sato
祐介 高巣
Yusuke Takasu
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Abstract

【課題】車両において取得されたデータを用いて機械学習モデルの学習が行われる場合に、機械学習モデルの精度を高めるために必要なデータを効率的に取得する。【解決手段】車両3は、自律走行可能であり、訓練データセットを用いて機械学習モデルの学習を行うサーバと通信可能な通信装置並びに訓練データセットとして用いられるデータを取得してサーバに送信するデータ取得部及び車両を制御する車両制御部として機能するECUを備える。車両制御部は、サーバにおいて不足している領域の訓練データセットに対応する状態を実現するように車両を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は自律走行可能な車両に関する。
近年、AI(人工知能)技術の発達に伴い、車両において、ニューラルネットワークモデルのような機械学習モデルを用いた制御を行うことが検討されている。例えば、特許文献1に記載の機械学習システムでは、ニューラルネットワークモデルを用いて、内燃機関に設けられた排気浄化触媒の温度の推定値が算出される。
斯かるニューラルネットワークモデルの精度を向上させるためには、ニューラルネットワークモデルの学習を予め行う必要がある。例えば、特許文献1に記載されるように、車両において取得されたデータから作成された訓練データセットを用いて、サーバにおいてニューラルネットワークモデルの学習が行われ、学習済みのニューラルネットワークモデルがサーバから車両に送信される。
特開2019-183698号公報
しかしながら、訓練データセットの値に偏りがあると、多数の訓練データセットを用いたとしても、機械学習モデルの精度を高めることが困難である。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明の目的は、車両において取得されたデータを用いて機械学習モデルの学習が行われる場合に、機械学習モデルの精度を高めるために必要なデータを効率的に取得することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、自律走行可能な車両であって、訓練データセットを用いて機械学習モデルの学習を行うサーバと通信可能な通信装置と、前記訓練データセットとして用いられるデータを取得して前記サーバに送信するデータ取得部と、当該車両を制御する車両制御部とを備え、前記車両制御部は、前記サーバにおいて不足している領域の前記訓練データセットに対応する状態が実現されるように当該車両を制御する、車両が提供される。
本発明によれば、車両において取得されたデータを用いて機械学習モデルの学習が行われる場合に、機械学習モデルの精度を高めるために必要なデータを効率的に取得することができる。
図1は、本発明の第一実施形態に係る機械学習システムの概略的な構成図である。 図2は、本発明の第一実施形態に係る車両の構成を概略的に示す図である。 図3は、単純な構成を有するニューラルネットワークモデルの一例を示す。 図4は、ECUの機能ブロック図である。 図5は、本発明の第一実施形態における不足領域特定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図6は、本発明の第一実施形態におけるデータ取得処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図7は、本発明の第二実施形態におけるデータ取得処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<第一実施形態>
最初に、図1~図6を参照して、本発明の第一実施形態について説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る機械学習システム1の概略的な構成図である。機械学習システム1はサーバ2及び少なくとも一つの車両3を備える。本実施形態では、機械学習システム1はサーバ2及び複数の車両3を備える。サーバ2は車両3の外部に設けられ、サーバ2及び車両3は互いに通信可能である。
図1に示されるように、サーバ2は、通信インターフェース21、ストレージ装置22、メモリ23及びプロセッサ24を備える。なお、サーバ2は、キーボード及びマウスのような入力装置、ディスプレイのような出力装置等を更に備えていてもよい。また、サーバ2は複数のコンピュータから構成されていてもよい。
通信インターフェース21は、通信ネットワーク5を介して車両3と通信可能であり、サーバ2が車両3と通信することを可能とする。具体的には、通信インターフェース21は、サーバ2を通信ネットワーク5に接続するためのインターフェース回路を有する。サーバ2は、通信インターフェース21、通信ネットワーク5及び無線基地局6を介して車両3と通信する。
ストレージ装置22は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)又は光記録媒体を有する。ストレージ装置22は、各種データを記憶し、例えば、車両3に関する情報、プロセッサ24が各種処理を実行するためのコンピュータプログラム等を記憶する。
メモリ23は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)のような半導体メモリを有する。メモリ23は、例えばプロセッサ24によって各種処理が実行されるときに使用される各種データ等を記憶する。
通信インターフェース21、ストレージ装置22及びメモリ23は、信号線を介してプロセッサ24に接続されている。プロセッサ24は、一つ又は複数のCPU及びその周辺回路を有し、各種処理を実行する。なお、プロセッサ24は、論理演算ユニット又は数値演算ユニットのような演算回路を更に有していてもよい。プロセッサ24は制御装置の一例である。
図2は、本発明の第一実施形態に係る車両3の構成を概略的に示す図である。車両3は、加速、操舵及び制動を自動的に行うように構成されている。すなわち、車両3は、自律走行可能な自動運転車両であり、車両3を運転するドライバを必要としない。
図2に示されるように、車両3は、周辺情報検出装置31、GPS受信機32、地図データベース33、アクチュエータ34、状態量検出装置35、通信モジュール36及び電子制御ユニット(ECU(Electronic Control Unit))40を備える。周辺情報検出装置31、GPS受信機32、地図データベース33、アクチュエータ34、状態量検出装置35及び通信モジュール36は、CAN(Controller Area Network)等の規格に準拠した車内ネットワークを介してECU40に通信可能に接続される。
周辺情報検出装置31は車両3の自律走行のために車両3の周辺情報を検出する。周辺情報には、道路の白線、他車両、歩行者、自転車、建物、標識、信号機、障害物等の情報が含まれる。例えば、周辺情報検出装置31は、車外カメラ、ミリ波レーダ、ライダ(Laser Imaging Detection And Ranging(LIDAR))、超音波センサ等を含む。周辺情報検出装置31の出力はECU40に送信される。
GPS受信機32は、3個以上のGPS衛星から信号を受信し、車両3の現在位置(例えば車両3の緯度及び経度)を検出する。GPS受信機32の出力はECU40に送信される。
地図データベース33は地図情報を記憶している。ECU40は地図データベース33から地図情報を取得する。
アクチュエータ34は車両3の自律走行のために車両3を動作させる。例えば、アクチュエータ34は、車両3の加速のための駆動装置(内燃機関及びモータの少なくとも一方)、車両3の制動のためのブレーキアクチュエータ、車両3の操舵のためのステアリングモータ等を含む。ECU40はアクチュエータ34を制御する。
状態量検出装置35は、車両3、内燃機関、モータ、バッテリ、周辺環境等の状態量を検出する。例えば、状態量検出装置35は、車速センサ、ヨーレートセンサ、アクセル開度センサ、エアフロメータ、空燃比センサ、クランク角センサ、トルクセンサ、電圧センサ、外気温センサ等を含む。状態量検出装置35の出力はECU40に送信される。
通信モジュール36は、車両3の外部(例えばサーバ2)と通信可能であり、車両3と車両3の外部との通信を可能とする。通信モジュール36は、例えば、無線基地局6を介して通信ネットワーク5と通信可能なデータ通信モジュール(DCM(Data communication module))である。通信モジュール36は通信装置の一例である。
ECU40は、通信インターフェース41、メモリ42及びプロセッサ43を含み、車両3の各種制御を実行する。なお、本実施形態では、一つのECU40が設けられているが、機能毎に複数のECUが設けられていてもよい。
通信インターフェース41は、CAN等の規格に準拠した車内ネットワークにECU40を接続するためのインターフェース回路を有する。ECU40は、通信インターフェース41を介して、上述したような他の車載機器と通信する。
メモリ42は、例えば、揮発性の半導体メモリ(例えば、RAM)及び不揮発性の半導体メモリ(例えば、ROM)を有する。メモリ42は、プロセッサ43において実行されるプログラム、プロセッサ43によって各種処理が実行されるときに使用される各種データ等を記憶する。
プロセッサ43は、一つ又は複数のCPU(Central Processing Unit)及びその周辺回路を有し、各種処理を実行する。なお、プロセッサ43は、論理演算ユニット又は数値演算ユニットのような演算回路を更に有していてもよい。通信インターフェース41、メモリ42及びプロセッサ43は信号線を介して互いに接続されている。
本実施形態では、車両3において、機械学習モデルを用いた制御が行われる。本実施形態では、機械学習モデルとして、ニューラルネットワークモデルが用いられる。最初に、図3を参照して、ニューラルネットワークモデルの概要について説明する。図3は、単純な構成を有するニューラルネットワークモデルの一例を示す。
図3における丸印は人工ニューロンを表す。人工ニューロンは、通常、ノード又はユニットと称される(本明細書では、「ノード」と称す)。図3において、L=1は入力層を示し、L=2及びL=3は隠れ層を示し、L=4は出力層を示している。なお、隠れ層は中間層とも称される。
図3において、x1及びx2は入力層(L=1)の各ノード及びそのノードからの出力値を示しており、yは出力層(L=4)のノード及びその出力値を示している。同様に、z1 (L=2) 2 (L=2)及びz3 (L=2)は隠れ層(L=2)の各ノード及びそのノードからの出力値を示しており、z1 (L=3)及びz2 (L=3)は隠れ層(L=3)の各ノード及びそのノードからの出力値を示している。
入力層の各ノードでは入力がそのまま出力される。一方、隠れ層(L=2)の各ノードには、入力層の各ノードの出力値x1及びx2が入力され、隠れ層(L=2)の各ノードでは、それぞれ対応する重みw及びバイアスbを用いて総入力値uが算出される。例えば、図3において隠れ層(L=2)のzk (L=2)(k=1、2、3)で示される各ノードにおいて算出される総入力値uk (L=2)は、次式のようになる(Mは入力層のノードの数)。
Figure 2022007079000002
次いで、この総入力値uk (L=2)は活性化関数fにより変換され、隠れ層(L=2)のzk (L=2)で示されるノードから、出力値zk (L=2)(=f(uk (L=2)))として出力される。一方、隠れ層(L=3)の各ノードには、隠れ層(L=2)の各ノードの出力値z1 (L=2) 2 (L=2)及びz3 (L=2)が入力され、隠れ層(L=3)の各ノードでは、それぞれ対応する重みw及びバイアスbを用いて総入力値u(=Σz・w+b)が算出される。この総入力値uは同様に活性化関数により変換され、隠れ層(L=3)の各ノードから、出力値z1 (L=3)、z2 (L=3)として出力される、活性化関数は例えばシグモイド関数σである。
また、出力層(L=4)のノードには、隠れ層(L=3)の各ノードの出力値z1 (L=3)及びz2 (L=3)が入力され、出力層のノードでは、それぞれ対応する重みw及びバイアスbを用いて総入力値u(Σz・w+b)が算出され、又はそれぞれ対応する重みwのみを用いて総入力値u(Σz・w)が算出される。例えば、出力層のノードでは活性化関数として恒等関数が用いられる。この場合、出力層のノードにおいて算出された総入力値uが、そのまま出力値yとして出力層のノードから出力される。
車両3において用いられるニューラルネットワークモデルはECU40のメモリ42又は車両3に設けられた他の記憶装置に記憶される。ECU40は、複数の入力パラメータをニューラルネットワークモデルに入力することによってニューラルネットワークモデルに少なくとも一つの出力パラメータを出力させる。このとき、各入力パラメータの値として、例えば、状態量検出装置35等によって検出された値又はECU40において算出された値が用いられる。ニューラルネットワークモデルを用いることによって、所定値の入力パラメータに対応する適切な出力パラメータの値を得ることができる。
斯かるニューラルネットワークモデルの精度を向上させるためには、ニューラルネットワークモデルの学習を予め行う必要がある。ニューラルネットワークモデルの学習では、複数の入力パラメータの実測値と、これら実測値に対応する少なくとも一つの出力パラメータの実測値(正解データ)との組合せから成る訓練データセットが用いられる。本実施形態では、訓練データセットとして用いられるデータが複数の車両3からサーバ2に送信され、サーバ2において多数の訓練データセットを用いてニューラルネットワークモデルの学習が行われる。
このため、各車両3では、入力パラメータ及び出力パラメータの実測値が取得され、これらの組み合わせがサーバ2に送信される。サーバ2は、車両3から送信されたデータの前処理(正規化、標準化等)を行い、訓練データセットを作成する。作成された訓練データセットはサーバ2のストレージ装置22に記憶され、サーバ2のプロセッサ24は多数の訓練データセットを用いてニューラルネットワークモデルの学習を行う。
具体的には、プロセッサ24は、多数の訓練データセットを用いて、ニューラルネットワークモデルの出力値と出力パラメータの実測値との差が小さくなるように、公知の誤差逆伝播法によってニューラルネットワークモデルにおける重みw及びバイアスbを繰り返し更新する。この結果、ニューラルネットワークモデルが学習され、学習済みのニューラルネットワークモデルが生成される。学習済みのニューラルネットワークモデルの情報(モデルの構造、重みw、バイアスb等)は、サーバ2のストレージ装置22に記憶され、サーバ2から各車両3に送信される。
しかしながら、訓練データセットの値に偏りがあると、多数の訓練データセットを用いたとしても、ニューラルネットワークモデルの精度を高めることが困難である。すなわち、所定の領域の訓練データセットにニューラルネットワークモデルが最適化され、広範な領域の入力パラメータに対して適切な出力パラメータの値を出力できないおそれがある。
そこで、本実施形態では、サーバ2からの指示に基づいて、サーバ2において不足している領域の訓練データセットに対応するデータが車両3において取得される。このことによって、ニューラルネットワークモデルの精度を高めるために必要なデータを効率的に取得することができる。
斯かるデータの取得は、車両3のECU40を用いて実現される。図4は、ECU40の機能ブロック図である。ECU40はデータ取得部51及び車両制御部52を有する。データ取得部51及び車両制御部52は、ECU40のメモリ42に記憶されたプログラムをECU40のプロセッサ43が実行することによって実現される機能ブロックである。データ取得部51は、訓練データセットとして用いられるデータを取得してサーバ2に送信する。車両制御部52は車両3を制御する。
車両3において所望のデータを取得するためには、所望のデータに対応する状態を意図的に作り出す必要がある。このため、本実施形態では、サーバ2において不足している領域の訓練データセットが特定され、車両制御部52は、サーバ2において不足している領域の訓練データセットに対応する状態が実現されるように車両3を制御する。このことによって、データ取得部51が必要なデータを取得してサーバ2に送信することができ、サーバ2において不足している領域の訓練データセットを補充することができる。
以下、図5及び図6のフローチャートを用いて、サーバ2において不足している領域の訓練データセットに対応するデータを車両3において取得するための制御について説明する。図5は、本発明の第一実施形態における不足領域特定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンはサーバ2のプロセッサ24によって所定の実行間隔で繰り返し実行される。
最初に、ステップS101において、プロセッサ24は、ストレージ装置22に記憶された訓練データセットの数が所定値以上であるか否かを判定する。訓練データセットの数が所定値未満であると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、訓練データセットの数が所定値以上であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS102に進む。
ステップS102では、プロセッサ24は、訓練データセットが不足している領域(以下、「データ不足領域」と称する)が存在するか否かを判定する。例えば、プロセッサ24は、ストレージ装置22に記憶された訓練データセットのデータ密度に基づいて、データ不足領域が存在するか否かを判定する。
ニューラルネットワークモデルの入力パラメータの数がN個である場合、或る組み合わせの入力パラメータに対応する訓練データセットは、各入力パラメータの予め定められた最小値と最大値とによって画定されるN次元空間において位置付けられる。このとき、プロセッサ24は、N次元空間におけるデータ密度が所定値以下の領域を、データ不足領域として特定する。すなわち、プロセッサ24は、N次元空間におけるデータ密度が所定値以下の領域が存在する場合に、データ不足領域が存在すると判定する。
ステップS102においてデータ不足領域が存在しないと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、ステップS102においてデータ不足領域が存在すると判定された場合、本制御ルーチンはステップS103に進む。
ステップS103では、プロセッサ24は不足情報を車両3に送信する。例えば、プロセッサ24は、特定されたデータ不足領域を不足情報として車両3に送信する。ステップS103の後、本制御ルーチンは終了する。
図6は、本発明の第一実施形態におけるデータ取得処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは車両3のECU40によって繰り返し実行される。
最初に、ステップS201において、車両制御部52は、サーバ2から不足情報を受信したか否かを判定する。不足情報を受信しなかったと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、不足情報を受信したと判定された場合、本制御ルーチンはステップS202に進む。
ステップS202では、車両制御部52は、データ不足領域の訓練データセットに対応する所望の状態を実現可能か否かを判定する。例えば、入力パラメータに外気温が含まれ、所定範囲の外気温を含む入力パラメータの組み合わせがデータ不足領域に相当する場合、外気温が所定範囲内であるときには、所望の状態を実現可能であると判定される。また、入力パラメータに車速が含まれ、所定範囲の車速を含む入力パラメータの組み合わせがデータ不足領域に相当する場合、車両3が走行中の道路の制限速度が所定範囲以上であるときには、所望の状態を実現可能であると判定される。
ステップS202において所望の状態を実現可能ではないと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、ステップS202において所望の状態を実現可能であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS203に進む。
ステップS203では、車両制御部52は、データ不足領域の訓練データセットに対応する状態が実現されるように車両3を制御する。例えば、所定範囲の車速を含む入力パラメータの組み合わせがデータ不足領域に相当する場合、車両制御部52は、車速が所定範囲内になるようにスロットル弁の開度等を制御する。また、所定範囲の排気温度を含む入力パラメータの組み合わせがデータ不足領域に相当する場合、車両制御部52は、排気温度が所定範囲内になるように点火プラグの点火時期等を制御する。
次いで、ステップS204において、データ取得部51は、データ不足領域の訓練データセットに対応する状態が実現されたときに、訓練データセットとして用いられるデータ(入力パラメータ及び出力パラメータの実測値)を取得する。
次いで、ステップS205において、データ取得部51は、取得したデータをサーバ2に送信する。ステップS205の後、本制御ルーチンは終了する。
なお、データ不足領域の訓練データセットに対応する状態を実現するための制御指示が不足情報としてサーバ2から車両3に送信されてもよい。この場合、車両制御部52は制御指示に基づいて車両3を制御する。
<第二実施形態>
第二実施形態に係る機械学習システムの構成及び制御は、以下に説明する点を除いて、基本的に第一実施形態に係る機械学習システムの構成及び制御と同様である。このため、以下、本発明の第二実施形態について、第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
上述したように、車両3は自律走行するように構成されている。このため、ドライバを必要とすることなく、車両3を用いて、カーシェアサービス、ライドシェアサービス等のモビリティサービスを提供することができる。例えば、車両3は、ユーザからの配車依頼に応じて、ユーザを含む乗員を所望の目的地まで輸送する。ライドシェアサービスでは、目的地の近い複数のユーザが同時に一つの車両3を利用することができる。また、車両3は、特定のユーザによって所有され、特定のユーザのみによって利用されてもよい。
斯かる用途のために車両3が用いられる場合、車両3に乗員が存在する状態が想定される。しかしながら、車両3に乗員が存在するときに、所望のデータを取得するための制御が車両3において行われると、車両3の乗員が車両3の挙動に違和感を持つおそれがある。
このため、第二実施形態では、車両制御部52は、車両3に乗員が存在していないときに、サーバ2において不足している領域の訓練データセットに対応する状態が実現されるように車両3を制御する。このことによって、車両3の乗り心地を低下させることなく、ニューラルネットワークモデルの精度を高めるために必要なデータを効率的に取得することができる。
第二実施形態では、不足領域特定処理として、第一実施形態と同様に図5に示される制御ルーチンが実行され、データ取得処理として、図7に示される制御ルーチンが実行される。図7は、本発明の第二実施形態におけるデータ取得処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップS301及びS302は図6のステップS201及びS202と同様に実行される。ステップS302において所望の状態を実現可能であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS303に進む。
ステップS303では、車両制御部52は、車両3に乗員が存在しているか否かを判定する。例えば、車両制御部52は、車両3の乗員を検出する乗員検出装置(車内カメラ、シートベルトセンサ、着座センサ、情報読取器等)を用いて、車両3に乗員が存在しているか否かを判定する。車両3に乗員が存在していると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、車両3に乗員が存在していないと判定された場合、本制御ルーチンはステップS304に進む。
ステップS304~S306は図6のステップS203~S205と同様に実行され、ステップS306の後、本制御ルーチンは終了する。
<その他の実施形態>
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。
例えば、車両3において取得されたデータの前処理(正規化、標準化等)はサーバ2の代わりに車両3において行われてもよい。すなわち、前処理されたデータが、車両3からサーバ2に送信され、サーバ2においてニューラルネットワークモデルの学習のための訓練データセットとして用いられてもよい。
また、サーバ2において学習が行われる機械学習モデルは、ランダムフォレスト、k近傍法、サポートベクターマシン等のニューラルネットワーク以外の機械学習モデルであってもよい。
2 サーバ
3 車両
36 通信モジュール
40 ECU
51 データ取得部
52 車両制御部

Claims (1)

  1. 自律走行可能な車両であって、
    訓練データセットを用いて機械学習モデルの学習を行うサーバと通信可能な通信装置と、
    前記訓練データセットとして用いられるデータを取得して前記サーバに送信するデータ取得部と、
    当該車両を制御する車両制御部と
    を備え、
    前記車両制御部は、前記サーバにおいて不足している領域の前記訓練データセットに対応する状態が実現されるように当該車両を制御する、車両。
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