JP2022002574A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上させた遊技機を提供する。【解決手段】現在の遊技状態が第1中ベース状態であって、表示結果が第1特図の大当りである場合(09AKS53;Y)、ストックタイムが延長(チャージ)された旨を示すストックタイムチャージ演出を実行するための設定を行う(09AKS54)。現在の遊技状態が第1中ベース状態であって、第2保留記憶数が増加している場合(09AKS055;Y)、または、動作パターンCに決定された場合(09AKS056;Y)、第2保留情報が記憶(ストック)されたこと、スライド部材151SG704の動作パターンが第2保留情報が記憶(ストック)される動作パターンであることを報知するVストック演出を実行するための設定を行う(09AKS57)。【選択図】図10−12

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなり、大当り遊技終了後に高ベース制御が開始されると、第1特別図柄の変動表示が、遊技状態が低ベース状態である場合よりも特図変動時間が長いロング変動パターンで1回実行される遊技機が提案されている(例えば特許文献1)。この遊技機では、ロング変動パターンによる変動表示中に第2始動入賞口に遊技球を入賞させることで、第2特図保留記憶を溜めることができる。
特開2018−7966号公報
特許文献1に記載の遊技機では、興趣向上が不十分であった。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、
第1可変表示手段(例えば第1特別図柄表示装置151SG004A)と第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示装置151SG004B)とにおいて可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(特徴部09AKに係るパチンコ遊技機1)であって、
前記第1可変表示手段の可変表示の表示結果が特定結果(例えば大当り)となったことに基づいて前記有利状態として第1有利状態(例えば「大当りA」や「大当りB」の3ラウンドの大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、前記第2可変表示手段の可変表示の表示結果が所定結果(例えば小当り)となった後に特定領域(例えば第2カウントスイッチ151SG023B)を遊技媒体が通過したことに基づいて前記有利状態として前記第1有利状態よりも有利な第2有利状態(例えば「小当りA」となりV入賞大当りとなった場合の9ラウンドの大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えばS114〜S120の処理を実行するCPU103)と、
前記有利状態の終了後、所定期間、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば第1中ベース状態、第2中ベース状態、高ベース状態を含む時短状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えばS117の処理を実行するCPU103)と、
前記第1可変表示手段の可変表示に関する情報を、所定上限数(例えば4)を限度に第1保留情報として記憶可能な第1保留記憶手段(例えば第1特図保留記憶部)と、
前記第2可変表示手段の可変表示に関する情報を、前記所定上限数を限度に第2保留情報として記憶可能な第2保留記憶手段(例えば第2特図保留記憶部)と、を備え、
前記第1可変表示手段の可変表示の表示結果が前記特定結果となる割合(例えば1/319)は、前記第2可変表示手段の可変表示の表示結果が前記所定結果となる割合(例えば318/319)よりも低く、
前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報が記憶された状態で前記第1可変表示手段の可変表示を実行可能(例えば特図1優先消化)であり、
前記特別状態において、前記第2保留記憶手段に複数の前記第2保留情報を記憶可能であり、
前記特別状態において、前記第2保留記憶手段における前記第2保留情報の記憶に関連した報知を実行可能な第1報知演出(例えばVストック演出)を実行可能な第1報知手段(例えば09AKS57の処理を実行する演出制御用CPU120)と、
前記特別状態において、少なくとも前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報が前記所定上限数まで記憶されていないときに、前記第1報知演出が実行された場合、前記示唆表示よりも遊技者による認識度合いが高い態様で、前記特別状態が終了するまでの期間を報知する期間報知演出を実行可能な期間報知演出実行手段と、を備える。
このような構成によれば、第1可変表示手段の可変表示の表示結果が特定結果となったことにより、特別状態が改めて所定期間継続して、第2保留情報を記憶させる期間が増加するように見せる演出を実行でき、興趣が向上する。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機の正面図である。 遊技盤及び賞球ユニットの分解斜視図である。 遊技盤及び賞球ユニットの分解斜視図である。 遊技盤の背面図である。 賞球ユニットの構造を示す正面図である。 (A)は第1誘導状態の振分部材を示す図であり、(B)は第2誘導状態の振分部材を示す図である。 (A)はスライド部材の動作パターンと振分部材の動作パターンを示す図であり、(B)はスライド部材の動作パターンの決定割合を示す図である。 図8−4におけるA−A断面図である。 図8−4におけるB−B断面図である。 遊技球の進入対象と各スイッチの検出状況の関係を示す図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 各遊技状態において入賞可能な入賞口と各入賞口における賞球数を示す図である。 パチンコ遊技機の背面斜視図である。 表示モニタの正面図である。 演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 変動パターンを例示する図である。 (A)は表示結果判定テーブルを示す説明図であり、(B)及び(C)は大当り種別判定テーブルを示す説明図であり、(D)は小当り種別判定テーブルを示す説明図である。 (A)は各種大当り種別の説明図であり、(B)は第1高ベース状態と第2高ベース状態の終了条件の説明図である。 遊技制御用タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 小当り開放前処理を示すフローチャートである。 小当り開放中処理を示すフローチャートである。 小当り終了処理を示すフローチャートである。 ベース値算出処理を示すフローチャートである。 各状況において賞球数を賞球数カウンタに加算するか否かの説明図である。 天井時短状態を備えるパチンコ遊技機の状態遷移の一例を示す図 天井時短判定処理の一例を示すフローチャートである。 天井時短制御処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部09AKのスライド部材の動作パターン等を示す図である。 特徴部09AKの各遊技状態において入賞可能な入賞口と各入賞口における賞球数を示す図である。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部09AKの高ベース状態における第2特別図柄の変動時間や普通電動役物の開放期間等を示すタイミングチャートである。 特徴部09AKの可変表示結果通知コマンドを示す図である。 特徴部09AKの当り決定割合や当り振分を示す図である。 特徴部09AKの特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部09AKの特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部09AKの時短終了判定処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部09AKの状態(モード)遷移図である。 特徴部09AKの変動パターンの決定割合の一例を示す図である。 特徴部09AKの演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部09AKの煽り演出実行割合の一例を示す図である。 特徴部09AKの演出動作例を示す図である。 特徴部09AKの演出動作例を示す図である。 特徴部09AKのストックタイム中の演出例を示すタイミングチャートである。 特徴部09AKの演出動作例を示す図である。 特徴部09AKの演出動作例を示す図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組み合わせとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組み合わせの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組み合わせでない所定のリーチ組み合わせ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組み合わせが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部151SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部151SGにおける遊技機につき、図8−1〜図8−27を参照して説明する。
まず、図8−1は、本特徴部151SGにおけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
本特徴部151SGでは、遊技領域は、該遊技領域の略中央位置に配設された画像表示装置5の周囲を囲うセンター飾り枠の左側の左遊技領域151SG002Lと右側の右遊技領域151SG002Rとに分かれており、打球操作ハンドルにて弱めに打ち出された(左打ち)遊技球は左遊技領域151SG002Lを流下し、打球操作ハンドルにより強めに打ち出された(右打ち)遊技球はセンター飾り図柄の上方に形成された上方経路151SG002Cを通過して右遊技領域151SG002Rを流下するようになっている。
また、左遊技領域151SG002Lには、一般入賞口151SG010と入賞球装置6Aとが配置されており、右遊技領域151SG002Rには、遊技球が内部を通過可能な入賞ユニット151SG700が配置されている。このため、遊技球は、左遊技領域151SG002Lを流下することによって一般入賞口151SG010と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口Aに入賞可能となっており、右遊技領域151SG002Rを流下することによって入賞ユニット151SG700内に設けられた第1始動入賞口B、第2始動入賞口、大入賞口、通過ゲート、普電入賞口等(いずれも詳細は後述)に入賞可能となっている。尚、本特徴部151SGにおいて第1始動入賞口A入賞した遊技球は、第1始動口Aスイッチ151SG022A(図8−11参照)にて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。一般入賞口151SG010に入賞した遊技球は、第7カウントスイッチ151SG023G(図8−11参照)にて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。そして、該第1始動口Aスイッチ151SG022Aにおいて遊技球が検出されたことにもとづいて第1特別図柄の可変表示が実行されるようになっている。
尚、本特徴部151SGにおける入賞球装置6Aの下方には左遊技領域151SG002Lや右遊技領域151SG002Rを流下してきた遊技球が進入する第1アウト口が形成されており、該第1アウト口に進入した遊技球は、第1アウトスイッチ151SG041Aにて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。
図8−2〜図8−5に示すように、入賞ユニット151SG700は、遊技盤2に対して前方から取り付けられる前部ユニット151SG700Aと、遊技盤2に対して後方から取り付けられる後部ユニット151SG700Bと、から主に構成されている。
図8−5に示すように、入賞ユニット151SG700の上端部には開口部151SG700aが形成されており、該開口部151SG700aから遊技球が入賞ユニット151SG700内に進入可能となっている。そして、入賞ユニット151SG700内には、開口部151SG700aから該入賞ユニット151SG700内に進入した遊技球が流下可能な第1遊技球流路151SG711及び第2遊技球流路151SG712が形成されている。
第1遊技球流路151SG711の上流部には、該第1遊技球流路151SG711から第1分岐路151SG711bが分岐する第1分岐部151SG711aが設けられており、第1遊技球流路151SG711の中流部には、該第1遊技球流路151SG711から第2分岐路151SG711dが分岐する第2分岐部151SG711cが設けられている。更に、第1遊技球流路151SG711の下流部には、該第1遊技球流路151SG711から第3分岐路151SG711fが分岐する第3分岐部151SG711eが設けられている。
入賞ユニット151SG700の下部には、特別可変入賞球装置151SG701が設けられている。該特別可変入賞球装置151SG701は、ソレノイド151SG082(図8−11参照)の駆動によって開閉駆動させる大入賞口扉を備え、該大入賞口によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。大入賞口は、入賞ユニット151SG700の下部において、上向きに開放するように形成されている。尚、大入賞口扉は、ソレノイド151SG082の駆動によって大入賞口を閉鎖する閉鎖位置と、大入賞口を開放する開放位置との間で前後方向にスライド移動可能となっている。
特別可変入賞球装置151SG701では、ソレノイド151SG082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)し易くする。その一方で、ソレノイド151SG082がオフ状態であるときに大入賞口扉が第1大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)できなくする。このように第1大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易い遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
尚、前述した第1遊技球流路151SG711や第2遊技球流路151SG712を特別可変入賞球装置151SG701まで流下してきた遊技球は、大入賞口が開放状態であれば該大入賞口を通過し、大入賞口が閉鎖状態であれば大入賞口扉上を第1アウト口に向けて流下する。大入賞口を通過(進入)した遊技球は、大入賞口内に設けられた第1カウントスイッチ151SG023Aを通過することで、該第1カウントスイッチ151SG023Aによって検出される。第1カウントスイッチ023Aを通過した遊技球は、第2カウントスイッチ151SG023Bまたは第3カウントスイッチ151SG023Cにて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出されるようになっている。
また、図8−5に示すように、普電入賞口の下方には、第1遊技球流路151SG711側とアウト用流路151SG714側とに連通する連通口が形成されており、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球の一部は、該連通口を通過してアウト用流路151SG714に向けて流下するようになっている。
尚、本特徴部151SGにおける遊技盤2の背面側(後部ユニット151SG700B)には、後述する第1リンク機構151SG720及び第2リンク機構151SG730が設けられており、遊技盤の背面側にはアウト用流路151SG714を形成するための十分なスペースが存在しない。このため、本特徴部151SGにおけるアウト用流路151SG714は遊技盤2の前方側(前部ユニット151SG700A)に形成されている。
第1分岐部151SG711aには、後述する第1リンク機構151SG720の駆動によって第1分岐路151SG711bに遊技球が進入不能なように閉鎖する閉鎖位置と第1分岐路151SG711bに遊技球が進入可能なように開放する開放位置との間で揺動可能な第1揺動部材151SG702が設けられている。尚、第1揺動部材151SG702における閉鎖位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を阻害しないよう第1遊技球流路151SG711上から退避する位置であり、第1揺動部材151SG702における開放位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を受けて該遊技球を第1分岐路151SG711bに向けて誘導可能なように第1遊技球流路151SG711上に突出する位置である。
また、第2分岐部151SG711cには、後述する第2リンク機構151SG730の駆動によって第2分岐路151SG711dに遊技球が進入不能なように閉鎖する閉鎖位置と第2分岐路151SG711dに遊技球が進入可能なように開放する開放位置との間で揺動可能な第2揺動部材151SG703が設けられている。尚、第2揺動部材151SG703における閉鎖位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を阻害しないよう第1遊技球流路151SG711上から退避する位置であり、第2揺動部材151SG703における開放位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を受けて該遊技球を第2分岐路151SG711dに向けて誘導可能なように第1遊技球流路151SG711上に突出する位置である。
更に、第3分岐部151SG711eには、普通電動役物としてのスライド部材151SG704が設けられている。該スライド部材151SG704は、ソレノイド151SG081(図8−11参照)の駆動によって第1遊技球流路151SG711に突出することで遊技球を受けて該遊技球を第3分岐路151SG711fに誘導する突出位置と、第1遊技球流路151SG711から退避することで遊技球の第1遊技球流路151SG711での流下を阻害しない退避位置と、の間で前後方向にスライド可能に設けられている。つまり、第3分岐路151SG711fは、スライド部材151SG704が退避位置に位置しているときには遊技球が進入不能または進入困難な状態であり、スライド部材151SG704が突出位置に位置しているときには遊技球が進入可能または進入容易な状態である。
このように、本特徴部151SGにおいて第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球は、該第1遊技球流路151SG711から第1分岐路151SG711b、第2分岐路151SG711d、第3分岐路151SG711fのいずれかに進入可能となっている。このうち第1分岐路151SG711bに進入した遊技球は、該第1分岐路151SG711bが形成する第1始動入賞口Bに入賞し、該第1分岐路151SG711bに設けられている第1始動口Bスイッチ151SG022Bにて検出される。第2分岐路151SG711dに進入した遊技球は、該第2分岐路151SG711dが形成する第2始動入賞口に入賞し、該第2分岐路151SG711dに設けられている第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出される。
尚、本特徴部151SGにおける普通電動役物としては、退避位置と突出位置とで前後方向にスライド移動するスライド部材151SG704を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、普通電動役物としては、第1状態(例えば、スライド部材151SG704が退避位置に位置している状態)と第2状態(例えば、スライド部材151SG704が突出位置に位置している状態)とで第3分岐路151SG711fを遊技球が進入困難な状態と進入容易な状態とに変化させることが可能な形態であれば、例えば、第3分岐路151SG711fをスライド移動によって開閉可能な蓋体や、揺動することで第3分岐路151SG711fを遊技球が進入困難な状態と進入容易な状態とに変化可能な部材(所謂電動チューリップ)等であってもよい。
第1始動口Bスイッチ151SG022Bや第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出された後の遊技球は、図8−5に示すように、入賞ユニット151SG700の右部に設けられたアウト用流路151SG714を流下する。そして、第1遊技球流路151SG711から流入してきた遊技球を含むアウト用流路151SG714を流下する遊技球は、入賞ユニット151SG700の下端部(アウト用流路151SG714の最下流部)に形成された第2アウト口に進入することで151SG041Bによって検出された後に遊技盤2の背面側に向けて排出される。尚、本特徴部151SGにおける第2アウト口は、図8−5に示すように、入賞ユニット151SG700内に設けられているため、右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球(入賞ユニット151SG700内を流下する遊技球)のみが進入可能なアウト口である。
つまり、第2アウトスイッチ151SG041Bは、第1始動入賞口Bや第2始動入賞口に入賞した後にアウト用流路151SG714を流下する遊技球を検出可能である一方で、第1始動入賞口Aに入賞した遊技球については検出不能となっている。
また、第3分岐路151SG711fに進入した遊技球は、該第3分岐路151SG711fが形成する普電入賞口に入賞し、該第3分岐路151SG711fに設けられている第4カウントスイッチ151SG023Dにて検出される。第4カウントスイッチ151SG023Dにて検出された後の遊技球は、第3分岐路151SG711fを介して遊技盤2の背面側に進入する。
尚、第3分岐路151SG711fを介して進入可能な遊技盤2の背面側には、図8−6(A)及び図8−6(B)に示すように、遊技球を検出可能な第5カウントスイッチ151SG023Eと第6カウントスイッチ151SG023Fとが左右に並設されているとともに、振分部材151SG025が設けられている。振分部材151SG025は、ソレノイド151SG086(図8−11参照)の駆動によって左右に移動することによって、遊技球の第6カウントスイッチ151SG023Fへの進入(第6カウントスイッチ151SG023Fによる遊技球の検出)を規制するとともに第5カウントスイッチ151SG023Eへの進入(第5カウントスイッチ151SG023Eによる遊技球の検出)を誘導する第1誘導状態と、遊技球の第5カウントスイッチ151SG023Eへの進入(第5カウントスイッチ151SG023Eによる遊技球の検出)を規制するとともに第6カウントスイッチ151SG023Fへの進入(第6カウントスイッチ151SG023Fによる遊技球の検出)を誘導する第2誘導状態と、に変化可能となっている。
尚、第3分岐路151SG711fから第5カウントスイッチ151SG023Eに進入した(第5カウントスイッチ151SG023Eによって検出された)遊技球は、第1リンク機構151SG720(図8−8参照)を駆動させることによって第1揺動部材151SG702を閉鎖位置から開放位置に移動させる。尚、第1リンク機構151SG720を駆動させた後の遊技球は遊技盤2の背面側を流下することで排出され、該遊技球が流下したことにもとづいて第1リンク機構151SG720が第1揺動部材151SG702を開放位置から閉鎖位置に移動させるようになっている。
具体的には、図8−8(A)及び図8−8(B)に示すように、第1リンク機構151SG720は、後部ユニット151SG700Bに内蔵された機構であり、主に第1リンク部材151SG721、第2リンク部材151SG722、第3リンク部材151SG723、第4リンク部材151SG724、第5リンク部材151SG725から構成されている。
このうち第1リンク部材151SG721は、第5カウントスイッチ151SG023Eの下方に配置されているとともに、前方側の一端が遊技球を受け止め可能な形状に形成されており、後方側の他端が第2リンク部材151SG722の下端部に連動可能に接続されている。また、第1リンク部材151SG721は、図示しない左右方向を向く枢軸によって上下方向に揺動可能となっている。
第2リンク部材151SG722は、上下方向に長寸である棒状の部材であり、上下方向にスライド移動可能に設けられている。そして、第2リンク部材151SG722の上端部には第3リンク部材151SG723の後方側の一端が連動可能に接続されており、第3リンク部材151SG723の前方側の他端には第4リンク部材151SG724の後方側の一端、第4リンク部材151SG724の前方側の他端には第5リンク部材151SG725がそれぞれ連動可能に接続されている。
このため、図8−8(A)及び図8−8(B)に示すように第1リンク部材151SG721が一端で第5カウントスイッチ151SG023Eを通過した遊技球を受け止めることで揺動する(他端が上方に向けて移動する)ことによって第2リンク部材151SG722が上方に向けてスライド移動すると、該第2リンク部材151SG722の上方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG723、第4リンク部材724、第5リンク部材151SG725が動作し、該第5リンク部材151SG725の動作によって第1揺動部材151SG702が閉鎖位置から開放位置に移動する。
尚、第1リンク部材151SG721の一端から遊技球が流下すると、後部ユニット151SG700Bと第2リンク部材151SG722間に設けられているバネ151SG726の復元力によって第2リンク部材151SG722が下方に向けてスライド移動する。このとき、該第2リンク部材151SG722の下方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG723、第4リンク部材724、第5リンク部材151SG725が動作し、該第5リンク部材151SG725の動作によって第1揺動部材151SG702が開放位置から閉鎖位置に移動する。
また、第3分岐路151SG711fから第6カウントスイッチ151SG023Fに進入した(第6カウントスイッチ151SG023Fによって検出された)遊技球は、第2リンク機構151SG730を駆動させることによって第2揺動部材151SG703を閉鎖位置から開放位置に移動させる。尚、第2リンク機構151SG730を駆動させた後の遊技球は、遊技盤2の背面側を流下することで排出され、該遊技球が流下したことにもとづいて第2リンク機構151SG730が第2揺動部材151SG703を開放位置から閉鎖位置に移動させるようになっている。
具体的には、図8−9(A)及び図8−9(B)に示すように、第2リンク機構151SG730は、後部ユニット151SG700Bに内蔵された機構であり、主に第1リンク部材151SG731、第2リンク部材151SG732、第3リンク部材151SG733、第4リンク部材151SG734、第5リンク部材151SG735から構成されている。
このうち第1リンク部材151SG731は、第5カウントスイッチ151SG023Eの下方に配置されているとともに、前方側の一端が遊技球を受け止め可能な形状に形成されており、後方側の他端が第2リンク部材151SG732の下端部に連動可能に接続されている。また、第1リンク部材151SG731は、図示しない左右方向を向く枢軸によって上下方向に揺動可能となっている。
第2リンク部材151SG732は、上下方向に長寸である棒状の部材であり、上下方向にスライド移動可能に設けられている。そして、第2リンク部材151SG732の上端部には第3リンク部材151SG733の後方側の一端が連動可能に接続されており、第3リンク部材151SG733の前方側の他端には第4リンク部材151SG734の後方側の一端、第4リンク部材151SG734の前方側の他端には第5リンク部材151SG735がそれぞれ連動可能に接続されている。
このため、図8−9(A)及び図8−9(B)に示すように第1リンク部材151SG731が一端で第5カウントスイッチ151SG023Eを通過した遊技球を受け止めることで揺動する(他端が上方に向けて移動する)ことによって第2リンク部材151SG732が上方に向けてスライド移動すると、該第2リンク部材151SG732の上方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG733、第4リンク部材724、第5リンク部材151SG735が動作し、該第5リンク部材151SG735の動作によって第2揺動部材151SG703が閉鎖位置から開放位置に移動する。
尚、第1リンク部材151SG731の一端から遊技球が流下すると、後部ユニット151SG700Bと第2リンク部材151SG732間に設けられているバネ151SG736の復元力によって第2リンク部材151SG732が下方に向けてスライド移動する。このとき、該第2リンク部材151SG732の下方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG733、第4リンク部材734、第5リンク部材151SG735が動作し、該第5リンク部材151SG735の動作によって第2揺動部材151SG703が開放位置から閉鎖位置に移動する。
図8−5に戻り、第1遊技球流路151SG711における第2分岐部151SG711cと第3分岐部151SG711eとの間には、遊技球を検出可能なゲートスイッチ151SG021が設けられている。尚、本特徴部151SGにおいて遊技球がゲートスイッチ151SG021にて検出された場合、CPU103は普通図柄の可変表示を実行可能となっており、普通図柄の可変表示結果が当りの組み合わせで導出表示されたことにもとづいて前述したスライド部材151SG704が複数の動作パターンのいずれかにて動作するとともに、振分部材151SG025が特定の動作パターンにて動作するようになっている。
具体的には、図8−7(A)に示すように、スライド部材151S704は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて、ソレノイド151SG081の駆動により動作パターンA〜動作パターンEのいずれかにて動作する。尚、本特徴部151SGにおけるスライド部材151SG704は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて動作する場合以外では、退避位置に配置されている。
動作パターンAは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンBは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を2000msに亘り突出位置に維持した後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンCは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に1000msに亘って退避位置に維持、2000msに亘って突出位置に維持し、最後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンDは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に2000msに亘って退避位置に維持、2000msに亘って突出位置に維持し、最後に退避位置に移動させる動作パターンである。そして、動作パターンEは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に5000msに亘って退避位置に維持、5000msに亘って突出位置に維持し、最後に退避位置に移動させる動作パターンである。
一方、振分部材151SG025は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて、4msに亘って第1誘導状態(図8−6(A)参照)を維持した後に16msに亘って第2誘導状態、4996msに亘って第1誘導状態、5000msに亘って第2誘導状態をそれぞれ維持し、第1誘導状態となる。
尚、図8−5に示すように、突出位置に配置されているスライド部材151SG704によって第3分岐路151SG711fに進入した遊技球は、所定距離を流下した後に振分部材151SG025によって振り分けられるようになっているので、スライド部材の動作パターンが動作パターンA〜動作パターンDである場合には、遊技球は第1誘導状態である振分部材151SG025に到達することによって第5カウントスイッチ151SG023Eを通過するように振り分けられる。一方で、スライド部材151SG704の動作パターンが動作パターンEである場合には、遊技球は第2誘導状態である振分部材151SG025に到達することによって第6カウントスイッチ151SG023Fを通過するように振り分けられる。
前述したように、第5カウントスイッチ151SG023Eを通過した遊技球は、第1リンク機構151SG720を動作させることによって第1揺動部材151SG702を閉鎖位置から開放位置に移動させ、第6カウントスイッチ151SG023Fを通過した遊技球は、第2リンク機構151SG730を動作させることによって第2揺動部材151SG703を閉鎖位置から開放位置に移動させるので、図8−7(A)に示すように、振分部材151SG025が4996msに亘って第1誘導状態であるときに遊技球が振分部材151SG025に到達することによって第1始動入賞口Bに遊技球が入賞可能となり、振分部材151SG025が5000msに亘って第2誘導状態であるときに遊技球が振分部材151SG025に到達することによって第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
尚、本特徴部151SGでは、スライド部材151SG704の動作パターンA〜動作パターンEの決定割合は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったときの遊技状態に応じて異なっている。具体的には、図8−7(B)に示すように、本特徴部151SGにおける遊技状態としては、大当り遊技状態や小当り遊技状態を除くと低ベース状態と、時短制御を伴う第1高ベース状態及び第2高ベース状態が設けられている。このうち第1高ベース状態と第2高ベース状態とは、本特徴部151SGにおける高ベース状態であるが、スライド部材151SG704の動作パターンA〜動作パターンEの決定割合が異なっている。
具体的には、遊技状態が低ベース状態(通常状態)である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、100%の割合で動作パターンAが決定され、0%の割合で動作パターンBが決定され、0%の割合で動作パターンCが決定され、0%の割合で動作パターンDが決定され、0%の割合で動作パターンEが決定される。遊技状態が第1高ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、0%の割合で動作パターンAが決定され、50%の割合で動作パターンBが決定され、20%の割合で動作パターンCが決定され、20%の割合で動作パターンDが決定され、10%の割合で動作パターンEが決定される。遊技状態が第2高ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、0%の割合で動作パターンAが決定され、0%の割合で動作パターンBが決定され、0%の割合で動作パターンCが決定され、0%の割合で動作パターンDが決定され、100%の割合で動作パターンEが決定される。
つまり、本特徴部151SGにおける低ベース状態とは、図8−12(A)に示すように、遊技球を左遊技領域151SG002Lに打ち出すことによって第1始動入賞口Aと一般入賞口とに入賞可能な遊技状態であり、第1高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すことによって第1始動入賞口Bと普電入賞口に入賞可能な遊技状態であり、第2高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すことによって第1始動入賞口B、第2始動入賞口及び普電入賞口に入賞可能な遊技状態である。尚、遊技状態が第1高ベース状態であるかや第2高ベース状態であるかは、後述する第1高ベース状態フラグや第2高ベース状態フラグがセットされているか否かによって判定すればよい。
尚、本特徴部151SGでは、図8−7(B)に示すように、遊技状態が低ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして動作パターンEが決定されない、すなわち、低ベース状態において普図当りが発生した場合については遊技球が普電入賞口に入賞しても第1始動入賞口Bのみが開放されるため、該第1始動入賞口Bへの始動入賞にもとづく可変表示結果が小当りとなる確率が極めて低い形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が低ベース状態である場合であってもスライド部材151SG704の動作パターンとして動作パターンEが決定される場合を設けてもよい。このようにすることで、低ベース状態において普図当りが発生すると、遊技球が普電入賞口に入賞することで第2始動入賞口が開放される場合があるので、第1始動入賞口Bへの始動入賞に基づく可変表示よりも該第2始動入賞口への始動入賞に基づく可変表示において小当りとなるか否かに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本特徴部151SGでは、図8−12(B)に示すように、遊技球が第1始動入賞口Aに入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が第1始動入賞口Bに入賞した場合には賞球として1球の遊技球が払い出され、遊技球が第2始動入賞口に入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が大入賞口に入賞した場合には賞球として15球の遊技球が払い出され、遊技球が一般入賞口に入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が普電入賞口に入賞した場合には賞球として1球の遊技球が払い出されるようになっている。このため、低ベース状態、第1高ベース状態、第2高ベース状態のうち、本特徴部151SGにおける低ベース状態とは、第1高ベース状態や第2高ベース状態よりも打ち出した遊技球100球あたりの賞球数の割合(ベース値)が低くなる遊技状態である。具体的には、低ベース状態におけるベース値は0.35(35%)、第1高ベース状態と第2高ベース状態におけるベース値は0.9(90%)に設定されている。
尚、本特徴部151SGでは低ベース状態におけるベース値を0.35に設定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、低ベース状態におけるベース値は第1高ベース状態や第2高ベース状態よりも低い値であれば任意の値(例えば、0.4や0.2等)に設定してもよい。
また、本特徴部151SGでは第1高ベース状態や第2高ベース状態におけるベース値を0.9に設定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1高ベース状態や第2高ベース状態におけるベース値は1を超えない範囲で低ベース状態におけるベース値よりも高い値であれば任意の値(例えば、0.8や0.7、0.6等)に設定してもよい。
尚、図8−5に示すように、入賞ユニット151SG700の左部には、第1遊技球流路151SG711や第2遊技球流路151SG712に進入したかった遊技球が流下する第3遊技球流路151SG713が形成されている。該第3遊技球流路151SG713を流下する遊技球は、前述した第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、普電入賞口、大入賞口等に入賞することなく第3アウト口に進入し、第3アウトスイッチ151SG041Cに検出された後に遊技盤2の背面側に誘導され排出されるようになっている。
以上のように、本特徴部151SGにおけるパチンコ遊技機1では、図8−10に示すように、第1始動入賞口Aに入賞する遊技球は第1始動口Aスイッチ151SG022Aにてのみ検出されるようになっており、第1始動入賞口Bに入賞する遊技球は第1始動口Bスイッチ151SG022Bにて検出された後に第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されるようになっている。また、第2始動入賞口に入賞する遊技球は第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出された後に第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されるようになっている。
更に、大入賞口に入賞する遊技球は、第1カウントスイッチ151SG023Aにて検出された後に第2カウントスイッチ151SG023Bまたは第3カウントスイッチ151SG023Cにて検出されるようになっており、普電入賞口に入賞する遊技球は、第4カウントスイッチ151SG023Dにて検出された後に第5カウントスイッチ151SG023Eまたは第6カウントスイッチ151SG023Fにて検出されるようになっており、一般入賞口151SG010に入賞する遊技球は、第7カウントスイッチ151SG023Gにて検出されるようになっている。
尚、本特徴部151SGにおける特別可変入賞球装置151SG701内には、図示しないソレノイドの駆動によって第1カウントスイッチ151SG023Aにて検出された遊技球を第2カウントスイッチ151SG023Bと第3カウントスイッチ151SG023Cとに振り分ける振分部材が設けられている。該振分部材は、小当り遊技中の特定の期間のみ遊技球を第2カウントスイッチ151SG023Bに向けて振り分けるように動作する。このため、本特徴部151SGにおける小当り遊技中は、遊技球が大入賞口に入賞したとしても必ずしもこれら遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bにて検出されるわけでは無いようになっている。
そして、第1アウト口に進入する遊技球は、第1アウトスイッチ151SG041Aにて検出されるようになっており、第2アウト口に進入する遊技球は、第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されるようになっており、第3アウト口に進入する遊技球は、第3アウトスイッチ151SG041Cにて検出されるようになっている。
次に、本特徴部151SGにおけるパチンコ遊技機1における構成について説明する。先ず、図8−11に示すように、主基板11に搭載されているスイッチ回路110には、前述したゲートスイッチ151SG021、第1始動口Aスイッチ151SG022A、第1始動口Bスイッチ151SG022B、第2始動口スイッチ151SG022C、第1カウントスイッチ151SG23A、第2カウントスイッチ151SG23B、第3カウントスイッチ151SG023C、第4カウントスイッチ151SG023D、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023F、第7カウントスイッチ151SG023G、第1アウトスイッチ151SG041A、第2アウトスイッチ151SG041B、第3アウトスイッチ151SG041Cが接続されている。
また、ソレノイド回路111には、前述したソレノイド151SG082、ソレノイド151SG081、ソレノイド151SG086がそれぞれ接続されている。
図8−11及び図8−13に示すように、本特徴部151SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース151SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。基板ケース151SG201には、後述するベース値を表示可能な表示モニタ151SG029が配置されている。該表示モニタ151SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース151SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ151SG029は、基板ケース151SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
図8−14に示すように、表示モニタ151SG029は、第1表示部151SG029A、第2表示部151SG029B、第3表示部151SG029C、第4表示部151SG029Dを備えている。第1表示部151SG029A〜第4表示部151SG29Dは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。本特徴部151SGにおける表示モニタ151SG029の表示制御は、パチンコ遊技機1の試験時においてROM101やRAM102の全領域における試験対象外の領域を用いて実行されるようになっている。尚、本特徴部151SGにおける表示モニタ151SG029では、後述するベース値算出処理において算出した低ベース状態におけるベース値を表示可能となっている。
また、図8−1及び図8−11に示すように、本特徴部151SGにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置151SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置151SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器151SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器151SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器151SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器151SG025C等が纏めて配置されている遊技情報表示部151SG200が設けられている。
図8−15(A)は、本実施の形態における特徴部151SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−15(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−15(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置151SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置151SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8−15(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8−15(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りD」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りA」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C06Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りB」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第7可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置151SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動入賞口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置151SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動入賞口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動入賞口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動入賞口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD0XXHは、遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過したことで第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなったことを通知するV入賞通知指定コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図8−16は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−16に示すように、この実施の形態の特徴部151SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
図8−17は、本実施の形態における変動パターンを示している。本特徴部151SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部151SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図8−17に示すように、本特徴部151SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本特徴部151SGでは、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本特徴部151SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本特徴部151SGでは、図8−17に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターン…等とすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図8−18などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図8−18(A)に示す表示結果判定テーブル、図8−18(B)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図8−18(C)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)図8−18(D)に示す小当り種別判定テーブル(第1特別図柄・第2特別図柄共通)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
図8−18(A)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が可変表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が可変表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図8−18(A)に示すように、変動特図指定バッファが第1である場合には、1/200の割合で大当りに当選するとともに1/200の割合で小当りに当選するように判定値が設定されている。一方で、変動特図指定バッファが第2である場合には、1/200の割合で大当りに当選するとともに1/6で小当りに当選するように判定値が設定されている。
尚、本特徴部151SGでは、CPU103は、図8−18(A)に示す表示結果判定テーブルを用いて可変表示結果を大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の可変表示である場合と第2特別図柄の可変表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りDのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本特徴部151SGでは、図8−18(B)及び図8−18(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)には、大当りAから大当りCまでの3種類の大当りが設けられているのに対し、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)には、大当りDの1種類の大当りのみが設けられている。つまり、第1特別図柄の可変表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りAから大当りCまでの3種類の大当りのうちのいずれかとなる一方、第2特別図柄の可変表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りDのみとなる。
図8−18(D)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、小当りの種別を小当りAまたは小当りBに決定するために参照されるテーブルである。尚、本特徴部151SGでは、小当りAの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りEの大当り遊技が実行されるようになっており、小当りBの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りFの大当り遊技が実行されるようになっている。つまり、これら大当りE及び大当りFは、始動入賞時に抽出される当り種別判定用の乱数値MR2によって決定される大当り種別ではなく、小当りAと小当りBのいずれの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過したか否かによって決定される大当り種別である。
ここで、本特徴部151SGにおける大当り種別について、図8−19(A)及び図8−19(B)を用いて説明する。本特徴部151SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が低ベース状態に移行する大当りAと、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が第1高ベース状態に移行する大当りB、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が第2高ベース状態に移行する大当りC〜大当りFが設けられている。
これら大当りA〜大当りFのうち、大当りA〜大当りCは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される大当りである。
大当りDは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りEは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが9回(いわゆる9ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りFは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが14回(いわゆる14ラウンド)、繰返し実行される大当りである。
また、大当りBの大当り遊技終了後に移行する第1高ベース状態は、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまで、或いは、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行される前に大当りが発生するまで時短制御が実行される。そして、大当りC〜大当りFの大当り遊技終了後に移行する第2高ベース状態は、第1特別図柄の可変表示が100回実行されるまで、第2特別図柄の可変表示が10回実行されるまで、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまで、或いは、第1特別図柄の可変表示が100回実行されるまで、第2特別図柄の可変表示が10回実行されるまで、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまでのいずれかの条件が成立する前に大当りが発生するまで時短制御が実行される。
尚、大当りBの大当り遊技終了時、CPU103は、大当り終了処理(S117)において時短フラグとともに遊技状態が第1高ベース状態であることを示す第1高ベース状態フラグをセットする。また、大当りC〜大当りFの大当り遊技終了時、CPU103は、大当り終了処理(117)において時短フラグとともに遊技状態が第2高ベース状態であることを示す第2高ベース状態フラグをセットする。このようにすることで、CPU103は、普図当り時のスライド部材151SG704の動作パターンを、低ベース状態、第1高ベース状態、第2高ベース状態の3つの遊技状態において異なる割合で決定することが可能となっている(図8−7(B)参照)。
前述したように、第1高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すことによって第1始動入賞口Bと普電入賞口に入賞可能な遊技状態であり、第2高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すことによって第1始動入賞口B、第2始動入賞口及び普電入賞口に入賞可能な遊技状態である。
尚、高ベース状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態(低ベース状態)よりもスライド部材151SG704が退避位置から突出位置に突出し易くなることで、普電入賞口に入賞した遊技球によって第1始動入賞口Bや第2始動入賞口が開放され、遊技球これら第1始動入賞口Bや第2始動入賞口に入賞し易くなる。特に第2高ベース状態においては、第2始動入賞口が頻繁に開放されることにより第2特別図柄の可変表示結果が第1特別図柄の可変表示結果よりも高い割合で小当りとなる。このため、第2高ベース状態においては、遊技球が小当り遊技中にV入賞することにより大当りが発生することで、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生し易い所謂連荘状態となる。
本特徴部151SGでは、大当り種別として大当りA〜大当りFの6種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設ける大当り種別は7種類以上や5種類以下であってもよい。
また、本特徴部151SGでは、図8−19(B)に示すように、第2高ベース状態は、大当りが発生することを除けば、第1特別図柄の可変表示が100回実行されること、第2特別図柄の可変表示が10回実行されること、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されることのいずれかが成立することにもとづいて終了する(遊技状態が低ベース状態に移行する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2高ベース状態については、例えば、第2特別図柄の可変表示が100回実行されることにもとづいて低ベース状態に移行する、つまり、実質次の大当り(小当り経由の大当りを含む)が発生するまで第2高ベース状態が継続するようにしてもよい。
また本特徴部151SGでは、遊技状態が第1高ベース状態や第2高ベース状態である場合は、特別図柄の可変表示回数を条件に遊技状態が低ベース状態に移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が第1高ベース状態や第2高ベース状態である場合は、可変表示結果が小当りとなった回数が所定回数(例えば、10回)に達したことを条件に遊技状態が低ベース状態に移行してもよい。尚、図8−18(A)に示すように、本特徴部151SGでは、第2特別図柄の可変表示の方が第1特別図柄の可変表示よりも小当り確率が高く設定されているので、遊技状態が第1高ベース状態や第2高ベース状態である場合については、第2特別図柄の可変表示結果が小当りとなった回数が所定回数に達したことを条件に遊技状態が低ベース状態に移行してもよい。
次に、本特徴部151SGにおけるCPU103の動作について説明する。本特徴部151SGにおける遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、図8−20に示すように、S21〜S27に示すスイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行した後、ベース値を算出するためのベース値算出処理(151SG028)と、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて賞球(遊技球)を払い出すための賞球払出処理(151SG029)を実行し、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図8−11に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置151SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置151SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲートを通過した遊技球がゲートスイッチ151SG021によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器151SG020により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲートを通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図8−21は、CPU103が実行する特別図柄通常処理(S110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理では、CPU103は、先ず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(151SGS141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置151SG004Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。
151SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(151SGS141;N)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(151SGS142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
151SGS142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(S143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(151SGS144)、151SGS149に移行する。
一方、151SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(151SGS141;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(151SGS145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置151SG004Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、151SGS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、151SGS145の処理は、151SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
151SGS145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(151SGS145;N)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(151SGS146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
151SGS146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(151SGS147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(151SGS148)、151SGS149に移行する。
151SGS149においては、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図8−18(A)に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「はずれ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれとするかを決定する(151SGS150)。
151SGS150にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(151SGS151)。そして、「大当り」であると判定された場合には(151SGS151;Y)、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(151SGS152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファに応じた大当り種別判定テーブルを選択してセットする(151SGS153)。このとき、CPU103は、変動特図指定バッファの値が「1」である場合は、図8−18(B)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを選択してセットし、変動特図指定バッファの値が「2」である場合は、図8−18(C)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを選択してセットすれば良い。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データが、大当り種別判定テーブルにおいて「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、「大当りD」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(151SGS154)。
151SGS154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態と、時短制御が行われない通常状態とのいずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(151SGS155)、決定された大当り種別を記憶して151SGS156に進む。一例として、大当り種別が「大当りA」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「大当りB」であれば「1」とし、「大当りC」であれば「2」とし、「大当りD」であれば「3」とすればよい。
一方、151SGS151にて「大当り」ではないと判定された場合には(151SGS151;N)、CPU103は、特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(151SGS151a)。「小当り」であると判定された場合には(151SGS151a;Y)、遊技制御フラグ設定部に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(151SGS151b)。このときには、小当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り種別判定テーブル(図8−18(D)参照)を選択してセットする(151SGS151c)。こうしてセットされた小当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データが、小当り種別判定テーブルにおいて「小当りA」、「小当りB」の各小当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、小当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(151SGS151d)。
こうして決定された小当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた小当り種別バッファの格納値である小当り種別バッファ値を設定することなどにより(151SGS151e)、決定された小当り種別を記憶して151SGS156に進む。一例として、小当り種別が「小当りA」であれば小当り種別バッファ値を「0」とし、「小当りB」であれば「1」とすればよい。
151SGS156においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果、更には、小当り遊技状態に制御するか否か(小当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、151SGS151にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、151SGS154における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。即ち、大当り種別を「大当りA」とする決定結果に応じて「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「大当りB」とする決定結果に応じて「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「大当りC」とする決定結果に応じて「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「大当りD」とする決定結果に応じて「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
151SGS156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(151SGS157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、151SGS145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(151SGS145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(151SGS158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図8−22及び図8−23は、CPU103が実行する特別図柄停止処理(S113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、S32の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置151SG004Aや第2特別図柄表示装置151SG004Bに停止図柄を導出表示する制御を行う(151SGS171)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置151SG004Aでの第1特別図柄の可変表示を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置151SG004Bでの第2特別図柄の可変表示を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(151SGS172)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(151SGS173)、大当りフラグがセットされていない場合(151SGS173;N)には、151SGS180に移行する。
一方、大当りフラグがセットされている場合(151SGS173;Y)には、CPU103は、時短フラグや第1高ベース状態フラグ、第2高ベース状態フラグがセットされていればこれらフラグをクリアし(151SG174)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(大当りA)、当り開始2指定コマンド(大当りB)、当り開始3指定コマンド(大当りC)当り開始4指定コマンド(大当りD)を送信するための設定を行う(151SGS175)。尚、151SGS175において設定された当り開始指定コマンドは、前述したコマンド制御処理(S27)にて演出制御基板12に送信される。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(151SGS176)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(151SGS177)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、大当りA〜大当りCの場合には4回、大当りDの場合には15回)をセットする(151SGS178)。そして、後述する第1特図可変表示回数カウンタ及び第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットするとともに(151SGS179a)、別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値である“4”に更新し(151SGS179b)、当該特別図柄停止処理を終了する。
一方、151SGS180においてCPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを判定する。小当りフラグがセットされていない場合(151SGS180;N)には、151SGS198に移行する。一方、小当りフラグがセットされている場合は(151SGS180;Y)、CPU103は、演出制御基板12に、記憶されている小当りの種別に応じて当り開始5指定コマンド(小当りA)または当り開始6指定コマンド(小当りB)を送信するための設定を行う(151SGS181)。尚、151SGS181において設定された当り開始指定コマンドは、前述したコマンド制御処理(S27)にて演出制御基板12に送信される。
そして、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(151SGS182)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、小当りの場合には2回)をセットし(151SGS183)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、高ベース状態(第1高ベース状態または第2高ベース状態)において小当りに当選したか否かを判定する(151SGS184)。時短フラグがセットされていない場合、つまり、低ベース状態(通常状態)において小当りに当選した場合は(151SGS184;N)、低ベース時小当りフラグをセットして151SGS186に進む(151SGS185)。尚、時短フラグがセットされている場合、つまり、高ベース状態において小当りに当選した場合は(151SGS184;Y)、151SGS185の処理を経由せずに151SGS186に進む。
そして、CPU103は、151SGS186において、時短フラグがセットされているか否か、つまり、遊技状態が第1高ベース状態または第2高ベース状態であるか否かを判定する。時短フラグがセットされていない場合(151SGS186;N)は、151SGS196に進み、時短フラグがセットされている場合(151SGS186;Y)は、変動特図指定バッファの値が1であるか否か、つまり、実行した可変表示が第1特別図柄の可変表示であるか否かを判定する(151SGS187)。変動特図指定バッファの値が1である場合(151SGS187;Y)は、高ベース状態中における第1特別図柄の可変表示回数を示す第1特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS190に進む(151SGS188)。また、変動特図指定バッファの値が2である場合(151SGS187;N)は、高ベース状態中における第2特別図柄の可変表示回数を示す第2特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS190に進む(151SGS189)。
次いで、151SGS190においてCPU103は、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が100であるか否かを判定する。第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が99以下である場合(151SGS190;N)は、更に遊技状態が第1高ベース状態であるか否か、つまり、第1高ベース状態フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS191)。遊技状態が第2高ベース状態である場合(151SGS191;N)は、第1特図可変表示回数カウンタの値が100であるか否かを判定する(151SGS192)。第1特図可変表示回数カウンタの値が99以下である場合(151SGS191;N)は、第2特図可変表示回数カウンタの値が10であるか否かを判定する(151SGS193)。第2特図可変表示回数カウンタの値が9以下である場合(151SGS193;N)は、151SGS196に進む。
また、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が100である場合(151SGS190;Y)、遊技状態が第1高ベース状態である場合(151SGS191;Y)、第1特図可変表示回数カウンタの値が100である場合(191SGS192;Y)、第2特図可変表示回数カウンタの値が10である場合(181SGS193;Y)は、時短フラグ、第1高ベース状態フラグ、第2高ベース状態フラグのうちセットされているフラグをクリアし(151SGS194)、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットして151SGS196に進む(151SGS195)。
151SG196においてCPU103は、時短フラグのセット状態に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S118)に対応した値である“8”に更新し、当該特別図柄停止処理を終了する(151SGS197)。
一方、151SGS198において、CPU103は、時短フラグがセットされているか否か、つまり、遊技状態が第1高ベース状態または第2高ベース状態であるか否かを判定する。時短フラグがセットされていない場合(151SGS198;N)は、151SGS208に進み、時短フラグがセットされている場合(151SGS198;Y)は、変動特図指定バッファの値が1であるか否か、つまり、実行した可変表示が第1特別図柄の可変表示であるか否かを判定する(151SGS199)。変動特図指定バッファの値が1である場合(151SGS199;Y)は、高ベース状態中における第1特別図柄の可変表示回数を示す第1特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS202に進む(151SGS200)。また、変動特図指定バッファの値が2である場合(151SGS199;N)は、高ベース状態中における第2特別図柄の可変表示回数を示す第2特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS202に進む(151SGS201)。
次いで、151SGS202においてCPU103は、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が100であるか否かを判定する。第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が99以下である場合(151SGS202;N)は、更に遊技状態が第1高ベース状態であるか否か、つまり、第1高ベース状態フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS203)。遊技状態が第2高ベース状態である場合(151SGS203;N)は、第1特図可変表示回数カウンタの値が100であるか否かを判定する(151SGS204)。第1特図可変表示回数カウンタの値が99以下である場合(151SGS204;N)は、第2特図可変表示回数カウンタの値が10であるか否かを判定する(151SGS205)。第2特図可変表示回数カウンタの値が9以下である場合(151SGS205;N)は、151SGS208に進む。
また、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が100である場合(151SGS202;Y)、遊技状態が第1高ベース状態である場合(151SGS203;Y)、第1特図可変表示回数カウンタの値が100である場合(191SGS204;Y)、第2特図可変表示回数カウンタの値が10である場合(181SGS205;Y)は、時短フラグ、第1高ベース状態フラグ、第2高ベース状態フラグのうちセットされているフラグをクリアし(151SGS206)、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットして151SGS208に進む(151SGS207)。
151SG208においてCPU103は、時短フラグのセット状態に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S110)に対応した値である“0”に更新し、当該特別図柄停止処理を終了する(151SGS209)。
図8−24は、CPU103が実行する小当り開放前処理(S118)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU103は、先ず小当り表示時間タイマを−1し(151SGS211)、該小当り表示時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(151SGS212)。小当り表示時間タイマがタイマアウトしていない場合は(151SGS212;N)、小当り開放前処理を終了する一方、小当り表示時間タイマがタイマアウトした場合は(151SGS212;Y)、大入賞口を開放状態とするための開放時間タイマに予め定められている期間(例えば、1秒)に応じた値をセットする(151SGS213)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放中処理(S119)に対応した値である“9”に更新し(S204)、当該小当り開放前処理を終了する。
図8−25は、CPU103が実行する小当り開放中処理(S119)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU103は、先ず開放時間タイマの値を−1する(151SGS221)。そして、CPU103は、開放時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(151SGS222)。
開放時間タイマがタイマアウトした場合は(151SGS222;Y)、151SGS235に移行し、開放時間タイマがタイマアウトしていない場合は(151SGS222;N)、大入賞口の開放タイミングであるか否かを判定する(151SGS223)。大入賞口の開放タイミングである場合(151SGS223;Y)は、CPU103は大入賞口扉用のソレノイド151SG082を駆動させることで大入賞口を開放状態に制御する(151SGS224)。そして、大入賞口開放中指定コマンドの送信設定を行い(151SGS225)、151SGS226に移行する。尚、151SGS225において送信設定を行った大入賞口開放中指定コマンドは、前述したコマンド制御処理にて演出制御基板12に送信される。大入賞口の開放タイミングでない場合は(151SGS223;N)、151SGS224及び151SGS225を経由せずに151SGS226に移行する。
151SGS226において、CPU103は、大入賞口の閉鎖タイミングであるか否かを判定する。大入賞口の閉鎖タイミングである場合は(151SGS226;Y)、CPU103は大入賞口扉用のソレノイド151SG082を駆動させることで大入賞口を閉鎖状態に制御する(151SGS227)。そして、大入賞口開放後指定コマンドの送信設定を行い(151SGS228)、151SGS229に移行する。尚、151SGS228において送信設定を行った大入賞口開放中指定コマンドは、前述したコマンド制御処理にて演出制御基板12に送信される。大入賞口の閉鎖タイミングでない場合は(151SGS226;N)、151SGS227及び151SGS228を経由せずに151SGS229に移行する。
151SGS229において、CPU103は、第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなったか否かを判定する。第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなっていない場合は(151SGS229;N)、小当り開放中処理を終了し、第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなっている場合は(151SGS229;Y)、既に第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなったこと、すなわち遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過したことを示すV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS230)。V入賞フラグがセットされている場合は(151SGS230;Y)、小当り開放中処理を終了し、V入賞フラグがセットされていない場合は(151SGS230;N)、V入賞フラグをセットする(151SGS231)。
そして、CPU103は、演出制御基板12に対するV入賞通知コマンドの送信設定を行う(151SGS232)。尚、V入賞通知コマンドは前述したコマンド制御処理(S27)において演出制御基板12に送信される。また、CPU103は、大入賞口が開放状態であれば、大入賞口扉用のソレノイド151SG082を駆動させることで大入賞口を閉鎖状態に制御し(151SGS233)、開放時間タイマをクリアする(151SGS234)。
そして、151SGS235において、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り終了処理(S120)に対応した値である“10”に更新し、当該小当り開放中処理を終了する。
図8−26は、CPU103が実行する小当り終了処理(S120)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが動作中であるか否かを判定する(151SGS241)。小当り終了表示タイマが動作中でない場合は(151SGS241;N)、小当りフラグをクリアし(151SGS242)、演出制御基板12に対して小当りに応じた当り終了指定コマンドの送信設定を行う(151SGS243)。尚、当り終了指定コマンドは、前述したコマンド制御処理(S27)において演出制御基板12に送信される。そして、小当り終了表示タイマに小当り終了表示時間に応じた値をセットし(151SGS244)、小当り終了処理を終了する。
一方、小当り終了表示タイマが動作中である場合は(151SGS241;Y)、小当り終了表示タイマの値を−1する(151SGS245)。そして、小当り終了表示時間が経過したか否か、つまり、小当り終了表示タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(151SGS246)。小当り終了表示時間が経過していない場合は(151SGS246;N)、CPU103は第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなったか否かを判定する(151SGS247)。第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなっていない場合は(151SGS247;N)、小当り終了処理を終了し、第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなっている場合は(151SGS247;Y)、既に第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなったこと、すなわち遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過したことを示すV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS248)。V入賞フラグがセットされている場合は(151SGS248;Y)、小当り終了処理を終了し、V入賞フラグがセットされていない場合は(151SGS248;N)、V入賞フラグをセットする(151SGS249)。
そして、CPU103は、演出制御基板12に対するV入賞通知コマンドの送信設定を行う(151SGS250)。尚、V入賞通知コマンドは前述したコマンド制御処理(S27)において演出制御基板12に送信される。また、CPU103は、時短フラグがセットされているか否かを判定する(151SG251)。時短フラグがセットされている場合(151SGS251;Y)は、小当り終了処理を終了し、時短フラグがセットされていない場合(151SG251;N)は、低ベース時小当りフラグをセットして小当り終了処理を終了する(151SGS252)。
また、151SGS246において小当り終了表示時間が経過した場合は(151SGS246;Y)、CPU103は、V入賞フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS253)。V入賞フラグがセットされている場合は(151SGS253;Y)、CPU103はV入賞フラグをクリアするとともに大当りフラグをセットする(151SGS254、151SGS255)。そして、CPU103は、当該V入賞が発生した小当り種別にもとづいて大当り種別を「大当りE」と「大当りF」とから決定する(151SGS256)。尚、大当り種別は、図8−18(D)に示すように、当該V入賞が発生した小当り種別が「小当りA」である場合は、大当り種別を「大当りE」に決定し、当該V入賞が発生した小当り種別が「小当りB」である場合は、大当り種別を「大当りF」に決定する。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(151SGS257)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が「大当りE」であれば大当り種別バッファ値を「4」とし、「大当りF」であれば「5」とすればよい。
151SGS257の実行後、CPU103は、低ベース時小当りフラグがセットされていればクリアする(151SGS258)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値である“4”に更新し(151SGS259)、小当り終了処理を終了する。
つまり、本特徴部151SGでは、小当り遊技中だけでなく、小当り遊技終了後の小当り終了表示時間が経過するまでの期間において遊技球が第2カウントスイッチ151SF023Bを通過するようになっているため、小当り遊技終了直前に大入賞口に遊技球が入賞した場合であっても、該遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過することで小当り終了処理の終了後に大当り遊技が実行されるようになっている。
尚、151SGS253においてV入賞フラグがセットされていない場合は(151SGS;N)、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S110)に対応した値である“0”に更新し(151SGS260)、小当り終了処理を終了する。
図8−27は、図8−20に示すベース値算出処理(151SGS028)を示すフローチャートである。ベース値算出処理においてCPU103は、先ず、遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを判定する(151SGS261)。大当り遊技状態である場合(151SGS261;Y)はベース値算出処理を終了し、大当り遊技状態でない場合(151SGS261;N)は、更に遊技状態が小当り遊技状態であるか否かを判定する(151SGS262)。
遊技状態が小当り遊技状態でない場合(151SGS262;N)、CPU103は、遊技状態が低ベース状態(通常状態)であるか否かを判定する。低ベース状態でない場合、つまり、第1高ベース状態や第2高ベース状態である場合(151SGS263;N)は、ベース値算出処理を終了する。また、遊技状態が低ベース状態である場合(151SGS263;Y)は、第1始動口Aスイッチ151SG022AがONとなったか否か、つまり、遊技球が第1始動入賞口Aに入賞して第1始動口Aスイッチ151SG022Aにて検出されたか否かを判定する(151SGS264)。
第1始動口Aスイッチ151SG022AがONとなった場合(151SGS264)、CPU103は、賞球払出処理において払い出される賞球数の合計を示す賞球数カウンタの値を+3するとともに遊技盤2上から排出された遊技球数を示すアウト数カウンタの値を+1して151SGS267に進む(151SGS265、151SGS266)。尚、第1始動口AスイッチがOFFである場合(151SGS264;N)は、151SGS265及び151SGS266の処理を実行せずに151SGS267に進む。
151SGS267においてCPU103は、第1始動口Bスイッチ151SG022BがONとなったか否か、つまり、遊技球が第1始動入賞口Bに入賞して第1始動口Bスイッチ151SG022Bにて検出されたか否かを判定する。第1始動口Bスイッチ151SG022BがONとなった場合(151SGS267;Y)は、賞球数カウンタの値を+1するとともにアウト数カウンタの値を+0する(151SGS268、151SGS269)。また、アウト数カウンタの値を+0する(アウト数カウンタの値を加算せずに)ともに、入賞ユニット151SG700内に残留している遊技球数を示す残留数カウンタの値を+1して151SGS274に進む(151SGS273、151SG273a)。尚、第2始動口スイッチ151SG022CがOFFである場合(151SGS267;N)は、151SGS272及び151SGS273aの処理を実行せずに151SGS274に進む。
151SGS274においてCPU103は、第4カウントスイッチ151SG023DがONとなったか否か、つまり、遊技球が普電入賞口に入賞して第4カウントスイッチ151SG023Dに検出されたか否かを判定する。第4カウントスイッチ151SG023DがONとなった場合(151SGS274;Y)は、賞球数カウンタの値を+1して151SGS276に進み、第4カウントスイッチ151SG023DがOFFである場合(151SFS274;N)は、151SGS275の処理を実行せずに151SGS276に進む。
151SGS276においてCPU103は、第7カウントスイッチ151SG023GがONとなったか否か、つまり、一般入賞口151SG010に遊技球が入賞して第7カウントスイッチ151SG023Gに検出されたか否かを判定する。第7カウントスイッチ151SG023GがONとなった場合(151SGS276;Y)は、賞球数カウンタの値を+3するとともにアウト数カウンタの値を+1して151SGS279に進み(151SGS277、151SGS278)、第7カウントスイッチ151SG023GがOFFである場合(151SGS276;N)は、151SGS277及び151SGS278の処理を実行せずに151SGS279に進む。
151SGS279においてCPU103は、第1アウトスイッチ151SG041A、第3アウトスイッチ151SG041C、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023FのいずれかがONとなったか否か、つまり、遊技球がこれら第1アウトスイッチ151SG041A、第3アウトスイッチ151SG041C、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023Fを通過して遊技盤2の背面側に誘導されて排出されたか否かを判定する。第1アウトスイッチ151SG041A、第3アウトスイッチ151SG041C、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023FのいずれかがONとなった場合(151SGS279;Y)は、アウト数カウンタの値を+1して151SGS281に進み(151SGS280)、第1アウトスイッチ151SG041A、第3アウトスイッチ151SG041C、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023FのいずれもOFFである場合(151SGS279;N)は、151SGS280の処理を実行せずに151SGS281に進む。
151SGS281においてCPU103は、第2アウトスイッチ151SG041BがONとなったか否か、つまり、遊技球が第2アウトスイッチ151SG041Bを通過して遊技盤2の背面側に誘導されて排出されたか否かを判定する。第2アウトスイッチ151SG041BがONとなった場合(151SGS281;Y)は、更に残留数カウンタの値が1以上であるか否か、つまり、第1始動入賞口Bや第2始動入賞口入賞した遊技球のうち未だアウト用流路151SG714を流下している遊技球が有るか否かを判定する(151SGS282)。
残留数カウンタの値が1以上である場合(151SGS282;Y)は、残留数カウンタの値を−1するとともにアウト数カウンタの値を+1して151SGS291に進む(151SGS283、151SGS284)。つまり、本特徴部151SGでは、第1始動入賞口Bや第2始動入賞口に遊技球が入賞した場合には、該入賞タイミングではアウト数カウンタの値を変化させず、該入賞した遊技球が第2アウト靴を通過したことにもとづいてアウト数カウンタの値を+1するようになっている。
一方で、残留数カウンタの値が0である場合(151SGS282;N)は、151SGS283の処理を実行すること無くアウト数カウンタの値を+1して151SGS291に進む(151SGS284)。尚、151SGS281において第2アウトスイッチ151SG041BがOFFである場合(151SGS281;N)は、151SGS282〜151SGS284の処理を実行すること無く151SGS291に進む。
また、151SGS262において遊技状態が小当り遊技状態であると判定した場合(151SGS262;Y)、CPU103は、低ベース時小当りフラグがセットされているか否かを判定する(151SGS286)。低ベース時小当りフラグがセットされていない場合(151SGS286;N)はベース値算出処理を終了し、低ベース時小当りフラグがセットされている場合(151SGS286;Y)は、更に第1カウントスイッチ151SG023AがONとなったか否かを判定する(151SGS287)。
第1カウントスイッチ151SG023AがOFFである場合(151SGS287;N)は151SGS291に進み、第1カウントスイッチ151SG023AがONとなった場合(151SGS287;Y)は、更にV入賞フラグがセットされているか否か、つまり、第1カウントスイッチ151SG023AがONとなったタイミングがV入賞の後であるか否かを判定する(151SGS288)。V入賞フラグがセットされている場合、つまり、第1カウントスイッチ151SG023AがONとなったタイミングがV入賞の後である場合(151SGS288;Y)は151SGS291に進み、V入賞フラグがセットされていない場合、つまり、第1カウントスイッチ151SG023AがONとなったタイミングはV入賞よりも前(未だV入賞が発生していない)である場合(151SGS288;N)は、賞球数カウンタの値を+15するとともにアウト数カウンタの値を+1して151SGS291に進む(151SGS289、151SGS290)。
そして、151SGS291においてCPU103は、アウト数カウンタの値が6000以上であるか否かを判定する。アウト数カウンタの値が5999以下である場合(151SGS291;N)はベース値算出処理を終了し、アウト数カウンタの値が6000以上である場合(151SGS291;Y)は、アウト数カウンタの値と賞球数カウンタの値とから低ベース状態におけるベース値を算出する(151SGS292)。そして、該算出した低ベース状態でのベース値を表示モニタ151SG029に更新表示するとともに(151SGS293)、アウト数カウンタ及び賞球数カウンタの値を0にリセットしてベース値算出処理を終了する(151SGS294)。
以上のように、本特徴部151SGにおいては、遊技状態が低ベース状態である場合の6000球毎のベース値を算出し、該算出したベース値を表示モニタ151SG029に更新表示するようになっている。
特に図8−27及び図8−28(A)に示すように、低ベース状態の第1特別図柄の可変表示において小当りに当選した場合(可変表示結果が小当りとなった場合)は、小当り遊技が開始されてからV入賞が発生するまで(遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bにて検出されるまで)に第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球についてはベース値を算出するための賞球数に含める(賞球数カウンタに加算する対象に含める)一方で、V入賞が発生した後に第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球についてはベース値を算出するための賞球数に含めない(賞球数カウンタに加算する対象に含めない)ようになっている。
また、図8−27及び図8−28(B)に示すように、大当りB〜大当りFの大当り遊技終了後の高ベース状態での可変表示において小当りに当選した場合(可変表示結果が小当りとなった場合)は、小当り遊技中にV入賞が発生したか否かにかかわらず第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球についてはベース値を算出するための賞球数に含めない(賞球数カウンタに加算する対象に含めない)ようになっている。
更に、図8−27及び図8−28(C)に示すように、高ベース状態の終了条件(図8−19(B)参照)が成立したことにもとづき遊技状態が高ベース状態から低ベース状態に変化(移行)した場合は、高ベース状態中に第2特別図柄の保留記憶が最大で4個記憶されている場合がある。このため、遊技状態が低ベース状態である場合においても第2特別図柄の可変表示が最大で4回実行されるが、該最大で4回の第2特別図柄の可変表示において小当りに当選した場合(可変表示結果が小当りとなった場合)は、小当り遊技が開始されてからV入賞が発生するまで(遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bにて検出されるまで)に第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球についてはベース値を算出するための賞球数に含める(賞球数カウンタに加算する対象に含める)一方で、V入賞が発生した後に第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球についてはベース値を算出するための賞球数に含めない(賞球数カウンタに加算する対象に含めない)ようになっている。
尚、図8−28(C)に示すように、遊技状態が高ベース状態から低ベース状態に移行した直後は、最大で4回の第2特別図柄の可変表示が実行されるが、画像表示装置5に低ベース状態用の背景画像を表示することや、スピーカ8L、8Rから右遊技領域151SG002Rに向けての遊技球の打ち出しを停止して左遊技領域151SG002Lに向けての遊技球の打ち出しに切り替える旨の指示を行うことによって、遊技者に対して遊技状態が低ベース状態に移行したことを報知してもよい。
以上、本特徴部151SGにおけるパチンコ遊技機1にあっては、図8−28(A)に示すように、低ベース状態の第1特別図柄の可変表示において可変表示結果が小当りとなった場合は、該可変表示にもとづく小当り遊技中に付与された賞球数を賞球数カウンタに加算するので、低ベース状態において開放状態に変化した大入賞口に遊技球が入賞することによって付与された賞球数を賞球数カウンタに加算することによって低ベース状態におけるベース値を表示モニタ151SG029に算出することができるようになっている。
また、入賞ユニット151SG700内には、大入賞口に入賞した遊技球を検出可能な第2カウントスイッチ151SG023Bが設けられており、小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bによって検出される(小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過する)ことによって大当り遊技状態に制御されるようになっているので、小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過するか否かに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、低ベース状態において第1特別図柄の可変表示結果が小当りとなる場合においては、該可変表示にもとづく小当り遊技中のV入賞が発生する前(遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過する前)の期間においては、大入賞口に遊技球が入賞することによって付与された賞球数を賞球数カウンタに加算する一方で、該可変表示にもとづく小当り遊技中のV入賞が発生した後の期間においては、大入賞口に遊技球が入賞することによって付与された賞球数を賞球数カウンタに加算しないようになっているので、小当り遊技中において遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過した後、すなわち大当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することによって付与された賞球数が賞球数カウンタに加算されることによって低ベース状態のベース値として不適切な値が表示モニタ151SG029に表示されてしまうことを防ぐことができる。
また、特徴部151SGのパチンコ遊技機1においては、左遊技領域151SG002Lと右遊技領域151SG002Rとが設けられているとともに、低ベース状態では主に左遊技領域151SG002Lに向けて遊技球を発射することで遊技を行うことが可能である一方で、高ベース状態では主に右遊技領域151SG002Rに向けて遊技球を発射することで遊技を行うことが可能となっており、図8−1及び図8−5に示すように、大入賞口を有する特別可変入賞球装置151SG701は右遊技領域151SG002Rに設けられている。このため、第1特別図柄の可変表示結果が小当りとなった場合は、該可変表示にもとづく小当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することによって付与された賞球数を考慮して低ベース状態のベース値を表示モニタ151SG029に表示することができる。
尚、本特徴部151SGでは、右遊技領域151SG002Rに大入賞口を設けることによって、左遊技領域151SG002Lを流下する遊技球は大入賞口に入賞不能である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大入賞口を入賞球装置6Aと第1アウト口との間に設けることによって、右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球と左遊技領域151SG002Lを流下する遊技球の両方が大入賞口に入賞可能としてもよい。
また、図8−28(C)に示すように、CPU103は、遊技状態が高ベース状態から低ベース状態に移行した直後の最大で4回の第2特別図柄の可変表示において可変表示結果が小当りとなることによって小当り遊技状態に制御するので、低ベース状態における第2特別図柄の可変表示結果が小当りとなることによって開放状態となった大入賞口に遊技球が入賞することにより付与された賞球数を考慮した低ベース状態におけるベース値を表示モニタ151SG029に表示することができる。
また、図8−27に示すベース値算出処理においてCPU103は、151SGS264〜151SGS266の処理に示すように、第1始動口Aスイッチ151SG022AがONとなった場合(第1始動口Aスイッチ151SG022Aが遊技球を検出した場合)は、アウト数カウンタの値と賞球数カウンタの値の両方を加算するが、151SGS271〜151SGS273aの処理に示すように、第2始動口スイッチ151SG022CがONとなった場合(第2始動口スイッチ151SG022Cが遊技球を検出した場合)は、アウト数カウンタの値の加算を行わずに賞球数カウンタの値のみ加算するので、CPU103によって算出される低ベース状態でのベース値が不正確となってしまうことを防ぐことができる。
また、図8−27に示ベース値算出処理においてCPU103は、151SGS281〜151SGS284に示すように、遊技球が第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出された後、該遊技球が第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されたことによりアウト数カウンタの値を加算するので、遊技球が遊技盤2から排出されたタイミングで正確にアウト数カウンタの値を加算することできるとともに、遊技球が第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されたことによるアウト数カウンタの加算処理が複雑化してしまうことを防ぐことができる。
また、図8−1及び図8−5に示すように、第1アウト口は左遊技領域151SG002Lを流下する遊技球と右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球が進入可能に設けられている一方で、第2アウト口は右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球が進入可能であるとともに左遊技領域151SG002Lを流下する遊技球が進入不能に設けられているので、左遊技領域151SG002Lを流下する遊技球や右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球を的確に遊技盤2か排出することができるとともに、や右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球について正確な割合を算出することができる。
また、図8−5に示すように、右遊技領域151SG002Rには、第2始動入賞口及び第2始動口スイッチ151SG022C、第2アウト口及び第2アウトスイッチ151SG041Bが一体に設けられた入賞ユニット151SG700が設けられているので、第2入賞口および第2アウト口に進入した遊技媒体を第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出可能とするためのアウト用流路151SG714を入賞ユニット151SG700内に的確に設けることができる。
また、図8−27におけるベース値算出処理においてCPU103は、151SGS271〜151SGS273aに示すように、遊技球が第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出されたことによりアウト数カウンタの値に0を加算する処理を実行するので、遊技球が第1始動口スイッチA151SG022Aにて検出されたときと処理を共通化することができるので、ベース値算出処理のプログラムを簡素化することができる。特に本特徴部151SGでは、第2アウトスイッチ151SG041Bにて遊技球が検出されたタイミングでアウト数カウンタの値に1を加算する処理を実行しているので、遊技球が第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出されたタイミングでアウト数カウンタの値に0を加算する処理を実行することで、二重にアウト数カウンタに1が加算されてしまうことを防ぐことができる。
尚、本特徴部151SGでは、ベース値算出処理において、遊技球が第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出されたことによりアウト数カウンタの値に0を加算する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球が第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出された場合には、前述したアウト数カウンタの値に0を加算する処理を実行しない(アウト数カウンタの値にいずれの数値も加算しない)ようにしてもよい。
以上、本実施の形態の特徴部151SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら特徴部に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部151SGでは、可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御可能であるとともに、小当り遊技中にV入賞が発生したことにもとづいて大当り遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機1(所謂1種2種混合機)に本発明を適用する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大当り遊技終了後に小当りの発生頻度が向上する、或いは、小当り遊技中における大入賞口への入賞頻度が向上する特殊状態(所謂小当りラッシュ)に制御可能なパチンコ遊技機に本発明を適用してもよい。尚、このように所謂小当りラッシュ機能を搭載したパチンコ遊技機1に本発明を適用する場合は、前記特徴部151SGと同様に、小当りラッシュ中に遊技球が大入賞口に入賞したことにもとづいて付与された賞球については、ベース値を算出するための賞球数に含めない(大入賞口に入賞したことにより付与された賞球数を賞球数カウンタに加算しない)ようにすることで、表示モニタ151SG029に不適切なベース値が表示されてしまうことを防ぐようにすればよい。
また、前記特徴部151SGでは、図8−5に示すように、普電入賞口に入賞した遊技球は第4カウントスイッチ151SG023Dを通過した後に第5カウントスイッチ151SG023Eまたは第6カウントスイッチ151SG023Fを通過する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第4カウントスイッチ151SG023Dを通過した遊技球と第5カウントスイッチ151SG023E及び第6カウントスイッチ151SG023Fを通過した遊技球数をカウントすることによって、同一の遊技球が第5カウントスイッチ151SG023E及び第6カウントスイッチ151SG023Fを繰返し通過して第1始動入賞口Bや第2始動入賞口を開放するといった不正行為を検出可能としてもよい。
また、前記特徴部151SGでは、表示モニタ151SG029において低ベース状態でのベース値を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、該ベース値に関する情報であれば表示モニタ151SG029に表示する情報は低ベース状態におけるベース値以外の情報(例えば、算出したベース値が予め定められている基準値よりも高いか否か等)でもよい。
また、前記特徴部151SGでは、CPU103がベース値算出処理(図8−20参照)を実行することで低ベース状態でのベース値を算出する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、該ベース値の算出に係るプログラムは、ROM101における遊技の進行に係るプログラムが記憶されている領域とは異なる領域に記憶されていてもよい。また、このように遊技の進行とは関連しないプログラムに使用されるデータ(ベース値の算出に用いる数値データや、算出された数値データ等)は、RAM102における遊技の進行に係るデータが記憶されている領域とは異なる領域に記憶されるものとしてもよい。
また、前記特徴部151SGでは、アウト球数が6000球に達する毎に低ベース状態におけるベース値を算出して表示モニタ151SG029に更新表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1高ベース状態や第2高ベース状態におけるベース値を算出して表示モニタ151SG029に更新表示可能としてもよいし、また、過去に算出したベース値を記憶しておき、これら記憶しているベース値の平均値を表示モニタ151SG029にて表示可能としてもよい。
(天井時短について)
電源投入直後等の低確状態において、予め定められた回数変動(可変表示)が実行される間に大当りとならなかった場合、時短状態に制御するようにしてもよい。即ち、低確状態において天井となる変動回数を設定し、低確状態における変動回数(第1特図、第2特図の合計変動回数)が天井に達した場合、時短状態に制御するようにしてもよい。このような時短状態を天井時短(天井時短状態)や救済時短(救済時短状態)ともいう。このような天井時短を設けることで、低確状態で天井到達まで大当りとならなかった場合、遊技者にとって有利な天井時短状態に制御されるので、遊技者を救済することができる。
図9−1は、パチンコ遊技機1における状態遷移の一例を示す図である。電源投入時に初期化処理(RAMクリア処理)が実行された場合(コールドスタート時)、遊技状態は通常状態(低確低ベース状態)となる。通常状態において確変大当りとなると大当り遊技状態に制御され、その後確変状態(高確高ベース状態)に制御される。通常状態において非確変大当り(通常大当り)となると大当り遊技状態に制御され、その後時短状態(低確高ベース状態)に制御される。このような大当り契機の時短状態をここでは時短状態Aとして説明する。
確変状態は、次回大当りとなるまで、または回数切り確変の場合は予め定められた確変状態終了変動回数の変動が実行されるまで継続する。回数切りで確変状態が終了した後は、通常状態または時短状態Aに制御される。確変状態において確変大当りとなると大当り遊技状態に制御され、その後確変状態に制御される。確変状態において非確変大当りとなると大当り遊技状態に制御され、その後時短状態Aに制御される。
時短状態Aは、例えば予め定められた時短状態A終了変動回数(例えば100回等)の変動が実行されるまで継続する。時短状態Aにおいて、時短状態A終了変動回数の変動が実行されると通常状態に制御される。時短状態Aにおいて確変大当りとなると大当り遊技状態に制御され、その後確変状態に制御される。時短状態Aにおいて非確変大当りとなると大当り遊技状態に制御され、その後時短状態Aに制御される。
電源投入時のRAMクリア後、通常状態において予め定められた天井変動回数(例えば1000回等)変動が実行されると、天井時短に制御される。ここでは天井時短を時短状態Bともいう。また、非確変大当りとなった後、確変状態が回数切りで終了した後、天井変動回数の変動が実行された場合にも時短状態Bに制御される。
時短状態Bは、次回大当りとなるまで、または予め定められた時短状態B終了変動回数(例えば150回等)の変動が実行されるまで継続する。時短状態Bは、救済的な時短状態であるため、大当り契機の時短状態Aよりも終了変動回数が多くなっていることが好ましい。時短状態Bにおいて、時短状態B終了変動回数の変動が実行されると通常状態に制御される。時短状態Bにおいて確変大当りとなると大当り遊技状態に制御され、その後確変状態に制御される。時短状態Bにおいて非確変大当りとなると大当り遊技状態に制御され、その後時短状態Aに制御される。
なお、変動の表示結果が予め定められた時短ハズレ図柄となった場合に時短状態に制御するようにしてもよい。
図9−2は、図5のステップS110の特別図柄通常処理内で実行される天井時短判定処理の一例を示すフローチャートである。天井時短判定処理は、天井時短に制御するか否かを判定するための処理であり、変動の開始時に特別図柄通常処理内にて1回実行される。天井時短判定処理では、CPU103は、まず、RAM102に記憶される確変フラグを確認すること等により、低確状態であるか否かを判定する(ステップS1001)。低確状態でなければ(ステップS1001;No)、天井時短判定処理を終了する。
低確状態であれば(ステップS1001;Yes)、RAM102に記憶される天井時短フラグを確認すること等により、天井時短状態であるか否かを判定する(ステップS1002)。天井時短状態である場合は(ステップS1002;Yes)、天井時短判定処理を終了する。
天井時短状態でなければ(ステップS1002;No)、天井時短回数カウンタの値を1加算する(ステップS1003)。天井時短回数カウンタは、低確状態における変動回数をカウントするカウンタであり、天井時短回数カウンタの値に基づいて天井(天井時短に移行する変動回数)に到達したか否かを判定する。
続いて、天井時短回数カウンタの値が天井時短に移行する変動回数に対応した天井判定値(例えば500、1000等)に到達したか否かを判定する(ステップS1004)。天井時短回数カウンタの値が天井判定値に到達した場合(ステップS1004;Yes)、例えばRAM102に記憶される天井時短決定フラグをオン状態にセットする(ステップS1005)。天井時短決定フラグは天井時短状態に移行させることを決定したことを示すフラグであり、変動の終了時を参照され、オン状態である場合には天井時短状態に制御される。
天井時短回数カウンタの値が天井判定値に到達していない場合(ステップS1004;No)や、ステップS1005の処理の後、天井時短変動回数カウンタの値を1加算する(ステップS1006)。天井時短変動回数カウンタは、低確状態における変動回数をカウントするカウンタであり、天井時短変動回数カウンタの値に基づいて変動パターンが決定される。このような天井時短変動回数カウンタを設けることで、低確状態における変動回数に応じた変動パターン(演出内容)を決定可能になり、天井時短へのカウントダウンといった演出が可能になる。天井時短回数カウンタ及び天井時短変動回数カウンタは、遊技制御カウンタ設定部等に設けられる。天井時短回数カウンタ及び天井時短変動回数カウンタは、天井時短状態に制御されるときや大当りとなったときにリセットされる。なお、天井時短変動回数カウンタを設けずに、天井時短回数カウンタの値に基づいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
続いて、天井時短変動回数カウンタの値が天井判定値に到達したか否かを判定する(ステップS1007)。天井時短変動回数カウンタの値が天井判定値に到達した場合(ステップS1007;Yes)、例えばRAM102に記憶される天井到達時変動フラグをオン状態にセットする(ステップS1008)。天井到達時変動フラグは、変動パターンの決定時に参照され、天井到達時変動フラグがオン状態であれば、例えば、天井到達時の専用の演出を実行可能な変動パターン(変動時間)に決定される。このような天井到達時変動フラグを設けずに天井時短変動回数カウンタの値を直接参照して変動パターンを決定するようにしてもよい。
天井時短変動回数カウンタの値が天井判定値に到達していない場合(ステップS1007;No)や、ステップS1008の処理を実行した後は、天井時短判定処理を終了する。
図9−3は、図5のステップS113の特別図柄停止処理内で実行される天井時短制御処理の一例を示すフローチャートである。天井時短制御処理は、天井時短に制御するための処理であり、ハズレ変動の終了時(特別図柄停止時)に特別図柄停止処理内にて1回実行される。天井時短制御処理では、CPU103は、まず、天井時短決定フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップS1031)。天井時短決定フラグがセットされていなければ(ステップS1031;No)、天井時短制御処理を終了する。
天井時短決定フラグがセットされていれば(ステップS1031;Yes)、天井時短決定フラグをオフ状態にリセットし(ステップS1032)、天井時短回数カウンタ及び天井時短変動回数カウンタの値を0にリセットする(ステップS1033)。また、時短状態であることを示す時短フラグ、及び、天井時短状態であることを示す天井時短フラグをオン状態にセットし(ステップS1034)、時短状態を終了するか否かを判定するための時短終了判定値に天井時短状態の終了変動回数(例えば150回)に対応した値をセットする(ステップS1035)。時短終了判定値は、時短状態において変動終了時に参照され、時短状態における変動回数が時短終了判定値に到達したときに時短状態が終了し、通常状態に制御される。
その後、天井時短状態であることを特定可能な遊技状態指定コマンドを演出制御基板12に送信するための設定を行い(ステップS1036)、天井時短制御処理を終了する。
以上のような、天井時短判定処理及び天井時短制御処理を実行することで、低確状態における変動回数が天井に到達したことに応じて天井時短状態に制御することができる。なお、図9−2に示す天井時短判定処理や図9−3に示す天井時短制御処理は一例であり、低確状態における変動回数をカウントし、低確状態における変動回数が天井に到達したことに応じて天井時短状態に制御することができれば、任意の処理内の任意の処理で実現してもよい。
(特徴部09AKに関する説明)
続いて、特徴部09AKについて説明する。特徴部09AKは、図8−1〜図8−28に示した特徴部151SGにおけるパチンコ遊技機と基本的な構成は共通している(特に物理的な構成は同様である)。ここでは特徴部151SGと異なる特徴部09AK特有の構成(主に制御面)について説明し、特徴部151SGと同様の構成については説明を省略する。
特徴部09AKに係るパチンコ遊技機1は、第1特図の変動の表示結果が大当りとなった場合、大当り遊技状態の終了後、遊技者にとって有利な特別状態として時短状態(第1中ベース状態)に制御される。この時短状態(第1中ベース状態)は、第1特図の変動の頻度が向上する時短状態であって、第2始動入賞口にも低頻度で遊技球が入賞可能であり、第2特図ゲームに対応した保留情報である第2保留情報(第2保留記憶数)が溜まる可能性がある。また、特徴部09AKに係るパチンコ遊技機1では、第1特図を用いた特図ゲームが第2特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される(特図1優先消化)ようになっており、該時短状態(第1中ベース状態)において、複数の第2保留情報を溜めつつ第1特図の特図ゲームを行うことが可能となっている。そして、第2保留情報に基づいて実行される第2特図の特図ゲーム(変動、可変表示)の表示結果は必ず当り(大当り、小当り)となっている。そのため、時短状態(第1中ベース状態)において第2保留情報が溜めることで、当りとなる権利をストックした状態となるので遊技者にとって有利となり、遊技者は該時短状態終了までにできるだけ第2保留記憶数を溜めようとすることになる。
そして、特徴部09AKでは、時短状態(第1中ベース状態)において第2保留情報が記憶されていること、または、第2保留情報が記憶されたことを報知する第1報知演出(Vストック演出)を実行可能になっている。このような、第1報知演出を実行することで、遊技者に有利な第2保留情報が記憶されていることを報知でき、時短状態における興趣が向上する。
なお、時短状態(第1中ベース状態)は、予め定められた回数(例えば100回、150回等)の変動が実行されると終了するが、時短状態(第1中ベース状態)において第1特図の変動の表示結果が大当りとなる場合があり、その場合、大当り遊技状態終了後に再度最初から時短状態(第1中ベース状態)に制御されるので、時短状態(第1中ベース状態)が延長したような状態となり、第2保留情報を溜める機会が延長したような状態となる。そのため、時短状態(第1中ベース状態)において第1特図の変動の表示結果が大当りとなった場合には、時短状態(第1中ベース状態)が再度最初から実行されること(時短状態が再度100回または150回変動が実行されるまで継続すること)を報知する第2報知演出(ストックタイムチャージ演出)を実行するようになっている。このような第2報知演出により、第2保留情報を溜める機会である時短状態(第1中ベース状態)が増加(延長)したように見せる演出を実行でき、興趣が向上する。
また、時短状態(第1中ベース状態)において第1特図の変動の表示結果が大当りとなったときに、第2保留情報が記憶されていれば、遊技者に有利な第2保留情報が記憶されている状態で遊技者にとって有利な大当り有利状態に制御され、更にその後時短状態(第1中ベース状態)に制御されることになる。このように、特徴部09AKでは、第2保留情報を保持した状態で、第1特図の大当りや再度時短状態に制御されることを狙えるため、遊技の興趣が向上する。
図10−1(A)は、特徴部09AKの普通図柄の可変表示結果が当りとなったときの
スライド部材151SG704(普通電動役物)及び振分部材151SG025の動作パターンを示す図である。
図10−1(A)に示すように、スライド部材151SG704は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて、ソレノイド151SG081の駆動により動作パターンA〜動作パターンDのいずれかにて動作する。尚、本特徴部09AKにおけるスライド部材151SG704は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて動作する場合以外では、退避位置に配置されている。
特徴部09AKの動作パターンAは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンBは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を700msに亘り突出位置に維持した後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンCは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に2000msに亘って退避位置に維持、5000msに亘って突出位置に維持し、最後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンDは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に2000msに亘って退避位置に維持、5800msに亘って突出位置に維持し、最後に退避位置に移動させる動作パターンである。
一方、振分部材151SG025は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて、4msに亘って第1誘導状態(図8−6(A)参照)を維持した後に16msに亘って第2誘導状態(図8−6(B)参照)、1996msに亘って第1誘導状態、9500msに亘って第2誘導状態をそれぞれ維持し、第1誘導状態となる。
図10−1(A)に示すように、振分部材151SG025が1996msに亘って第1誘導状態であるときに遊技球が振分部材151SG025に到達することによって第1始動入賞口Bに遊技球が入賞可能となり、振分部材151SG025が9500msに亘って第2誘導状態であるときに遊技球が振分部材151SG025に到達することによって第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
よって、図10−1(A)に示すように、スライド部材151SG704の動作パターンAでは、スライド部材151SG704が突出位置となる時間が短い(16ms)ことから突出位置で遊技球を受けて該遊技球を第3分岐路151SG711fに誘導することは困難であり、第1始動入賞口B及び第2始動入賞口のいずれにも遊技球が入賞困難または入賞不可能である。スライド部材151SG704の動作パターンBでは、第1始動入賞口Bに遊技球が入賞可能となり、スライド部材151SG704の動作パターンC及びDでは、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
なお、スライド部材151SG704の動作パターンC及びDにおいて、第2始動入賞口に遊技球が1球入賞した場合、突出位置から退避位置に移動させ、その後の動作後時間の経過まで待機するようになっている。このため、普通図柄の1変動に基づくスライド部材151SG704の動作中においては、第2始動入賞口に遊技球が1球のみ入賞可能となっており、第2保留記憶数は1のみ増加可能となっている。後述するように、特徴部09AKでは、第2特図の変動の表示結果が100%当り(大当りまたは小当り)となるため、スライド部材151SG704の1回の動作中には、第2保留記憶数は1のみ増加可能となっていることで、遊技者に過度に有利となってしまうことを防止できる。
特徴部09AKでは、スライド部材151SG704の動作パターンA〜動作パターンDの決定割合は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったときの遊技状態に応じて異なっている。具体的には、図10−1(B)に示すように、本特徴部09AKにおける遊技状態としては、大当り遊技状態や小当り遊技状態を除くと低ベース状態と、時短制御を伴う第1中ベース状態、第2中ベース状態及び高ベース状態が設けられている。このうち第1中ベース状態、第2中ベース状態及び高ベース状態とは、本特徴部09AKにおける時短状態であるが、スライド部材151SG704の動作パターンA〜動作パターンDの決定割合が異なっている。以下、第1中ベース状態と第2中ベース状態とを総称して中ベース状態ともいう。また、第1中ベース状態と第2中ベース状態と高ベース状態とを総称して時短状態または非低ベース状態ともいう。
具体的には、遊技状態が低ベース状態(通常状態)である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、100%の割合で動作パターンAが決定される。遊技状態が第1中ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、99%の割合で動作パターンBが決定され、1%の割合で動作パターンCが決定される。遊技状態が第2中ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、100%の割合で動作パターンBが決定される。遊技状態が高ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、100%の割合で動作パターンDが決定される。
つまり、本特徴部09AKにおける低ベース状態とは、図10−2(A)に示すように、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すこと(右打ち)によって、いずれの入賞口へも遊技球が入賞しないため、遊技球を左遊技領域151SG002Lに打ち出すこと(左打ち)によって第1始動入賞口Aと一般入賞口とに入賞可能な遊技状態である。
第1中ベース状態とは、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すことによって第1始動入賞口B、第2始動入賞口及び普電入賞口に入賞可能な遊技状態である。図10−1(B)に示すように、第1中ベース状態では、第1始動入賞口へ遊技球が入賞可能な動作パターンBに決定される割合が99%であり第2始動入賞口へ遊技球が入賞可能な動作パターンCに決定される割合が1%である。よって、第1中ベース状態では、基本的には第1始動入賞口へ遊技球を入賞させて第1特図の変動を実行させつつ、遊技者にとって有利な第2保留記憶数を増加させることを狙う遊技性となっている。
普通図柄の変動時間及び第1特図の変動時間の関係で、約100変動中に1回程度、第2始動入賞口へ遊技球が入賞するようになっている。具体的には、第1特図の100変動の平均変動時間中の普通図柄の変動可能回数が100回程度に調整されていればよい。これにより、1回の第1中ベース状態において、概ね1球は第2始動入賞口へ遊技球が入賞することを期待できる。
第2中ベース状態とは、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すことによって第1始動入賞口B及び普電入賞口に入賞可能な遊技状態である。図10−1(B)に示すように、第2中ベース状態では、第2始動入賞口へ遊技球が入賞可能な動作パターンに決定されることがなく、100%の割合で第1始動入賞口Bへ入賞可能な動作パターンBが決定される。このように、同じ中ベース状態であっても第1中ベース状態では、遊技球が第2始動入賞口へ入賞可能である一方、第2中ベース状態では、遊技球が第2始動入賞口へ入賞不可能となっている。
中ベース状態において、右打ちをして、動作パターンBに決定された場合、第1始動入賞口Bに遊技球が入賞する割合は、低ベース状態において左打ちをして第1始動入賞九一Aに遊技球が入賞する割合よりも高い。よって、中ベース状態は、低ベース状態と比べて第1特図の変動の実行頻度が高くなる特図1時短状態ともいえる。
高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すことによって第2始動入賞口及び普電入賞口に入賞可能な遊技状態である。この実施例では、高ベース状態では、第2始動入賞口へ入賞しやすい動作パターンDに決定されるため、右打ちをしていれば第2始動入賞口へ遊技球が入賞可能であるが、第2特図の変動時間に対して普電閉鎖時間(スライド部材151SG704が突出位置となった後、退避位置に維持される時間)が長くなっており、1変動中に1回のみしか第2始動入賞口へ遊技球が入賞しないようになっている。高ベース状態における変動時間と普電開放時間、普電閉鎖時間について、詳しくは後述する。なお、高ベース状態は、低ベース状態と比べて第2特図の変動の実行頻度が高くなる特図2時短状態ともいえる。
尚、遊技状態が第1中ベース状態や、第2中ベース状態、高ベース状態であるかは、後述する第1中ベース状態フラグや第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグがセットされているか否かによって判定すればよい。第1中ベース状態フラグ、第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグは、大当り終了時に大当り種別に応じてオン状態にセットされ、次回大当りとなるときや、規定回数の変動の終了時にオフ状態にリセットされればよい。また、第1中ベース状態、第2中ベース状態または高ベース状態のいずれかである場合には、時短フラグもセットされる。
また、特徴部09AKでは、図10−2(B)に示すように、遊技球が第1始動入賞口Aに入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が第1始動入賞口Bに入賞した場合には賞球として1球の遊技球が払い出され、遊技球が第2始動入賞口に入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が大入賞口に入賞した場合には賞球として15球の遊技球が払い出され、遊技球が一般入賞口に入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が普電入賞口に入賞した場合には賞球として1球の遊技球が払い出されるようになっている。このため、低ベース状態、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態のうち、本特徴部09AKにおける低ベース状態とは、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態よりも打ち出した遊技球100球あたりの賞球数の割合(ベース値)が低くなる遊技状態である。例えば、低ベース状態におけるベース値は0.35(35%)、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態におけるベース値は0.9(90%)に設定されている。
尚、本特徴部09AKは低ベース状態におけるベース値を0.35に設定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、低ベース状態におけるベース値は第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態よりも低い値であれば任意の値(例えば、0.4や0.2等)に設定してもよい。
また、本特徴部09AKでは第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態におけるベース値を0.9に設定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態におけるベース値は1を超えない範囲で低ベース状態におけるベース値よりも高い値であれば任意の値(例えば、0.8や0.7、0.6等)に設定してもよい。
続いて、図10−3は、特徴部09AKにおいて、図4のステップS26にて実行される普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理において、CPU103は、ゲートスイッチ151SG021がオン状態となったこと、すなわち遊技球が通過ゲートを通過したことを検出すると(ステップS411;Yes)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS412)を実行する。
CPU103は、ステップS412のゲートスイッチ通過処理において、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1し、ソフトウェア乱数である普通図柄判定用乱数の値を抽出して、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域に格納する。また、普図保留表示器151SG025Cの点灯個数を1増やす。その後、普通図柄プロセスフラグの値に応じて、以下に示すようなステップS400〜S404のいずれかの処理を実行する。
CPU103は、ステップS400の普通図柄通常処理において、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば、普通図柄表示器151SG020において普通図柄の変動表示が実行されている状態でなく、かつ、スライド部材151SG704の動作中または動作後時間でない場合)であり、かつ、ゲート通過記憶数が0でなければ、保存領域に格納されている普図表示結果判定用(スライド部材151SG704の動作パターン決定用)の乱数値や動作パターン決定用テーブルに基づいてスライド部材151SG704の動作パターンを決定する。具体的には、遊技状態に応じて、図10−1(B)に示す決定割合で動作パターンを決定すればよい。動作パターンを決定した後には、動作パターンを特定可能なコマンドを演出制御基板12に送信するための設定を行う。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動パターン設定処理(ステップS401)を示す値(この例では「1」)に更新する。なおこの実施例では、普図表示結果は必ず当りとなるようになっているが、普通図柄通常処理において、普図表示結果を当り(普図当り)とするか否かを決定するようにしてもよい。
CPU103は、ステップS401の普通図柄変動パターン設定処理において、普通図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(普図変動時間)に相当する値を普通図柄プロセスタイマにセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、普通図柄の変動開始を指定するコマンドを演出制御基板12に送信する制御を実行する。例えば、この実施例では、普図変動時間が一定であるが、普図変動時間(普通図柄変動パターン)を複数種類からいずれかに決定するようにしてもよい。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS402)に応じた値(この例では「2」)に更新する。
CPU103は、ステップS402の普通図柄変動処理において、普通図柄の可変表示(変動)を実行する。そして、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止時処理(ステップS403)を示す値(この例では「3」)に更新する。
CPU103は、ステップS403の普通図柄停止時処理において、普通図柄表示器151SG020における普通図柄の変動を停止させる。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の図柄確定時間(停止図柄表示時間)に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせ、当該タイマがタイムアウトしたら普通図柄の停止図柄が当り図柄であるか否か確認する。当り図柄でなければ(ハズレ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(この例では「0」)に更新する。普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放時間(普通電動役物を動作させる時間)に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。なお、この実施例では必ず当り図柄となる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS404)を示す値(この例では「4」)に更新する。
CPU103は、ステップS404の普通電動役物開放中処理において、スライド部材151SG704の動作パターンに基づいて、スライド部材151SG704(普通電動役物)を突出位置(開放状態)と退避位置(閉鎖状態)との間で動作させる。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、スライド部材151SG704を退避位置にして動作を停止させ、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(この例では「0」)に更新する。
図10−4は、高ベース状態における第2特別図柄(第2特図)の変動時間やスライド部材151SG704(普通電動役物)の開放期間等を示すタイミングチャートである。図10−4に示すように、高ベース状態の第2特図の変動中に、遊技球が通過ゲートを通過すると、普通図柄表示器151SG020において普通図柄の変動が実行され、普図変動時間t2の経過後に、普図当りとなったことに対応して、動作パターンDでスライド部材151SG704(普通電動役物)が動作する。普通電動役物の動作期間t3は、最長図10−1(A)の動作パターンDの動作開始から終了までの7816msとなる。特徴部09AKでは、図10−4に示すように、普通電動役物の動作後時間(動作終了時間、開放後時間)t4が設けられている。スライド部材151SG704が突出位置となっているときに第2始動入賞口に入賞すると、普通電動役物の動作後時間となり、この間スライド部材151SG704(普通電動役物)は退避位置に移動して動作後時間が経過するまで動作不可能(新たな普通図柄の変動不可能)な状態となる。
ここで、高ベース状態における第2特別図柄の変動時間(複数ある場合は最長のもの)t1よりも、普図変動時間t2と普通電動役物の動作期間t3(動作開始から第2始動入賞口へ遊技球が入賞するまでの最短の期間)と普通電動役物の動作後時間t4との合計時間の方が長くなっているため、1回の第2特別図柄の変動中は、第2始動入賞口には1球のみ遊技球が入賞可能となっている。この実施例では、第2特別図柄の変動の表示結果は必ず当りとなることから、1回の第2特別図柄の変動中に第2始動入賞口に入賞可能な遊技球を1球のみとすることで、遊技者に過度に有利になってしまうことを防止しつつ、遊技者にとって有利な第2保留情報を1つ確保させることができる。
図10−5は、特徴部09AKの可変表示結果通知コマンドを示す図である。図10−5に示すように、特徴部09AKでは、大当り種別として「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」が設けられ、小当り種別として「小当りA」、「小当りB」、「小当りC」が設けられている。図10−5に示す、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りA」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りB」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C06Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りC」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第7可変表示結果指定コマンドである。
図10−6(A)は、特徴部09AKの当り決定割合を示す図である。第1特別図柄について表示結果を大当りに決定する割合(大当り確率)は1/319となっており、小当りには決定されない。また、第2特別図柄について大当り確率は1/319、表示結果を小当りに決定する割合(小当り確率)は318/319となっている。このように、この実施例では、第2特別図柄の表示結果は必ず当りとなり、小当りとなる確率が高くなっている。
図10−6(B)は、特徴部09AKの第1特別図柄の大当り振分(大当り種別の決定割合)を示している。図10−6(B)に示すように、この実施例では第1特別図柄の大当り種別として、「大当りA」、「大当りB」が設けられている。「大当りA」は、大当り遊技状態におけるラウンド数が3ラウンドであって、大当り遊技状態の終了後、第1中ベース状態に制御され、該第1中ベース状態は第1特別図柄及び第2特別図柄の合計変動回数が100回となるまで、または、第2特別図柄の変動が1回実行されるまで継続する。「大当りB」は、大当り遊技状態におけるラウンド数が3ラウンドであって、大当り遊技状態の終了後、第1中ベース状態に制御され、該第1中ベース状態は第1特別図柄及び第2特別図柄の合計変動回数が150回となるまで、または、第2特別図柄の変動が1回実行されるまで継続する。第1特別図柄の大当り振分は、「大当りA」が90%、「大当りB」が10%となっている。このように、第1中ベース状態の終了条件が異なる大当り種別を設けることで、いずれの大当りとなったかを期待させることができ、興趣が向上する。
なお、特徴部09AKでは、第1特別図柄の変動が第2特別図柄の変動よりも優先的に実行され、第1中ベース状態は第1始動入賞口Bに遊技球が入賞しやすい状態のため、第1特別図柄の表示結果が大当りとなり、第1中ベース状態に制御された場合、入賞ユニット151SG700を狙った右打ちによる遊技を継続していれば、第2保留情報が記憶されていても該第2保留情報が維持されたたまま、100回または150回変動が実行されるまで第1中ベース状態が継続する。
図10−6(C)は、特徴部09AKの第2特別図柄の大当り振分(大当り種別の決定割合)を示している。図10−6(C)に示すように、この実施例では第2特別図柄の大当り種別として、「大当りC」が設けられている。「大当りC」は、大当り遊技状態におけるラウンド数が10ラウンドであって、大当り遊技状態の終了後、高ベース状態に制御され、該高ベース状態は第1特別図柄及び第2特別図柄の合計変動回数が6回となるまで、または、第2特別図柄の変動が1回実行されるまで継続する。第2特別図柄の大当り振分は、「大当りC」が100%となっている。このように、第2特図の大当り種別(ラウンド数)は、第1特図の大当り種別(ラウンド数)より遊技者に有利となっている。
図10−6(D)は、特徴部09AKの第2特別図柄の小当り振分(小当り種別の決定割合)を示している。図10−6(D)に示すように、この実施例では第2特別図柄の小当り種別として、「小当りA」、「小当りB」、「小当りC」が設けられている。「小当りA」は、小当り遊技状態において遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過し、V入賞大当りが発生した場合の大当り遊技状態におけるラウンド数が9ラウンド(小当り遊技状態を1ラウンド目としたとき合計10ラウンド)であって、大当り遊技状態の終了後、高ベース状態に制御され、該高ベース状態は第1特別図柄及び第2特別図柄の合計変動回数が6回となるまで、または、第2特別図柄の変動が1回実行されるまで継続する。「小当りB」は、V入賞大当りが発生した場合の大当り遊技状態におけるラウンド数が2ラウンド(小当り遊技状態を1ラウンド目としたとき合計3ラウンド)であって、大当り遊技状態の終了後、第2中ベース状態に制御され、該第2中ベース状態は第1特別図柄及び第2特別図柄の合計変動回数が10回となるまで、または、第2特別図柄の変動が1回実行されるまで継続する。「小当りC」は、V入賞大当りが発生した場合の大当り遊技状態におけるラウンド数が2ラウンド(小当り遊技状態を1ラウンド目としたとき合計3ラウンド)であって、大当り遊技状態の終了後、第2中ベース状態に制御され、該第2中ベース状態は第1特別図柄及び第2特別図柄の合計変動回数が958回となるまで、または、第2特別図柄の変動が1回実行されるまで継続する。第2特別図柄の大当り振分は、第2保留情報が記憶されているか否かによらず、「小当りA」が72%、「小当りB」が25%、「小当りC」が3%となっている。
このように、第2特別図柄の小当り振分は、V入賞大当りが発生したときのラウンド数が9ラウンドであり、その後高ベース状態に制御される「小当りA」となる割合が高くなっている。「小当りA」となり大当り遊技状態に制御された後の高ベース状態では、第2始動入賞口に1球遊技球が入賞可能なので、「小当りA」となったときの第2保留記憶数に関わらず、再度第2特図の変動が実行されるため、言わば小当りと第2特図の変動がループする形式となる。また、「小当りB」または「小当りC」となったときは、第2中ベース状態に制御されて第2始動入賞口には遊技球は入賞しないが、第2保留記憶数が0でなければ、再度第2特図の変動(抽選)が実行されるので、「小当りA」となり高ベース状態となる可能性が残る。そのため、第1中ベース状態において、第2保留記憶数を溜めることで、そのような第2特図の抽選機会を増やすことができ、遊技者にとって有利となる。
なお、図10−6(A)に示す大当り確率、小当り確率、図10−6(B)〜(D)に示す当り振分、大当りラウンド数、状態継続変動回数(時短回数)は一例であり、特徴部09AKの趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。例えば、第1特図の表示結果が小当りとなることあるようにしてもよい。また、第1特図の大当り種別として、状態継続変動回数(時短回数)が30回や50回の大当り種別があってもよい。
(天井直行の時短状態)
特徴部09AKでは、大当り遊技状態終了後、959回変動が実行されるまで再度大当りとならなかった場合、天井時短状態に制御される。よって、第2保留情報が記憶されていない状態で、「小当りC」となった場合、958回変動が実行されるまで第2中ベース状態が継続することから、その間に大当りとならなかった場合でも1回の通常状態における変動を挟んで天井時短状態に制御されることになる。よって、「小当りC」後の第2中ベース状態は天井直行の時短状態(天井直行時短)ともいえ、遊技者にとって有利な遊技状態とすることができる。
なお、この実施例では、天井時短に制御される変動回数が959回であり、天井直行の時短状態が継続する変動回数が958回となっている。このため、天井直行の時短状態が終了したことで、遊技者が遊技を止めようとしても、そのときに残っている保留情報に基づく変動が実行されることで天井となる変動回数に到達するため、遊技者が打ち止めして天井時短状態に制御される機会を逃して不利益を被ることを防止できる。なお、「天井時短に制御される変動回数」−「天井直行の時短状態が継続する変動回数」≦「保留記憶数上限(例えば第1保留記憶数、第2保留記憶数のそれぞれの上限である4等)」となっていることが好ましい。これにより、時短状態終了時の残保留情報の消化で天井到達し得るので、遊技者が天井時短状態を逃すことを防止できる。
上述したように、特徴部09AKでは、特徴部151SGと異なり第1特図を用いた特図ゲームは、第2特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されるようになっている。このため、第1始動入賞口B及び第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な第1中ベース状態では、第2保留記憶数溜めつつ第1特図を用いた特図ゲームを行うことができるようになっている。特徴部09AKの特別図柄通常処理では、図8−21に示した特別図柄通常処理における第2特図の変動を開始させるための処理(151SGS141〜151SGS144)と、第1特図の変動を開始させるための処理(151SGS145〜151SGS148)と、の順序が入れ替わっている。
図10−7は、特徴部09AKの特別図柄通常処理(S110)を示すフローチャートである。図8−21に示した特別図柄通常処理と同様の処理については同じ番号を付して説明を省略する。図10−7に示す特徴部09AKの特別図柄通常処理では、CPU103は、先ず、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(09AKS01)。第1特図保留記憶数(第1保留記憶数)は、第1特別図柄表示装置151SG004Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。
09AKS01にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(09AKS01;N)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(09AKS02)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
09AKS02の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(09AKS03)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(09AKS04)、151SGS149に移行する。
一方、09AKS01にて第1特図保留記憶数が「0」であるときには(09AKS01;Y)、第2特図保留記憶数(第2保留記憶数)が「0」であるか否かを判定する(09AKS05)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置151SG004Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、09AKS05の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第2保留記憶数カウンタが記憶する第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、09AKS05の処理は、09AKS01にて第1特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。09AKS05にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(09AKS05;Y)、151SGS158に移行する。
09AKS05にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(09AKS05;N)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(09AKS06)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
09AKS06の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(09AKS07)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(09AKS08)、151SGS149に移行する。
また、特徴部09AKの特別図柄通常処理では、151SGS151aで特図表示結果が「小当り」でないと判定された場合(151SGS151a;N)、即ち、特図表示結果が「ハズレ」である場合、CPU103は、天井時短判定処理(09AKS10)を実行してから、151SGS156の処理に移行する。
天井時短判定処理は、低確状態であって天井時短状態でない場合の変動回数が天井判定値に到達したか否かを判定することにより、天井時短状態に制御するか否かを判定するための処理であり、例えば、図9−2に示すようなフローチャートにより実現される。09AKS10の天井時短判定処理では、図9−2に示すように、低確状態であって天井時短状態でない場合の変動回数が特徴部09AKの天井判定値(特徴部09AKでは959回)に到達したか否かを判定し、該変動回数が天井判定値に到達した場合、天井時短決定フラグや天井時短到達時変動フラグをオン状態にセットすればよい。
図10−8は、特徴部09AKの特別図柄停止処理(S113)を示すフローチャートである。図8−22、図8−23に示した特別図柄停止処理と同様の処理については同じ番号を付して説明を省略する。図10−8に示す特徴部09AKの特別図柄停止処理では、CPU103は、151SGS173にて大当りフラグがセットされている場合(151SGS173;Y)には、時短フラグや第1中ベース状態フラグ、第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグがセットされていればこれらフラグをクリアし(09AKS21)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(大当りA)、当り開始2指定コマンド(大当りB)または当り開始3指定コマンド(大当りC)のいずれかを送信するための設定を行う(09AKS22)。その後、151SGS176の処理に進む。
また、特徴部09AKでは、151SGS180にて小当りフラグがセットされている場合(151SGS180;Y)、CPU103は、演出制御基板12に、記憶されている小当りの種別に応じて当り開始4指定コマンド(小当りA)、開始5指定コマンド(小当りB)または当り開始6指定コマンド(小当りC)のいずれかを送信するための設定を行う(09AKS23)。その後、151SGS182の処理に進む。
また、特徴部09AKでは、151SGS184や151SGS185の処理を実行した後、時短終了判定処理を実行する(09AKS24)。時短終了判定処理は、変動回数に基づいて時短状態を終了させるための処理であり、図8−22の151SGS186〜151SGS195の処理に相当する。時短終了判定処理の詳細については後述する。
時短終了判定処理を実行した後は、天井時短制御処理を実行する(09AKS25)。
天井時短制御処理は、図10−7の09AKS10の天井時短判定処理で天井時短状態に制御すると判定された場合に、天井時短状態に制御するための処理であり、例えば、図9−3に示すようなフローチャートにより実現される。09AKS25の天井時短制御処理では、図9−3に示すように、天井時短決定フラグがオン状態である場合、天井時短状態に制御するための処理(フラグやカウンタのセット/リセット)を実行し、演出制御基板12に天井時短状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行えばよい。なお、特徴部09AKでは、天井時短状態は、第1特図及び第2特図の合計変動回数が150回となるまで継続するため、時短終了判定値には150がセットされる。天井時短制御処理の後には、151SGS196の処理に進む。なお、天井時短制御処理にて遊技状態指定コマンドを送信済みの場合、151SGS196をスキップして151SGS197に進めばよい。
また、特徴部09AKでは、151SGS180にて、小当りフラグがセットされていない場合(151SGS180;N)、時短終了判定処理を実行する(09AKS31)。時短終了判定処理は、変動回数に基づいて時短状態を終了させるための処理であり、図8−23の151SGS198〜151SGS207の処理に相当する。時短終了判定処理の詳細については後述する。時短終了判定処理の後には、151SGS208の処理に進む。
図10−9は、図10−8の09AKS24、09AKS31にて実行される時短終了判定処理を示すフローチャートである。時短終了判定処理では、CPU103は、時短フラグがセットされているか否か、つまり、遊技状態が中ベース状態(第1中ベース状態、第2中ベース状態)または高ベース状態であるか否かを判定する(09AKS41)。時短フラグがセットされていない場合(09AKS41;N)は、時短終了判定処理を終了する。
時短フラグがセットされている場合(09AKS41;Y)は、変動特図指定バッファの値が1であるか否か、つまり、実行した可変表示が第1特別図柄の可変表示であるか否かを判定する(09AKS42)。変動特図指定バッファの値が1である場合(09AKS42;Y)は、時短状態中における第1特別図柄の可変表示回数を示す第1特図可変表示回数カウンタの値を+1して09AKS45に進む(09AKS43)。また、変動特図指定バッファの値が2である場合(09AKS42;N)は、時短状態中における第2特別図柄の可変表示回数を示す第2特図可変表示回数カウンタの値を+1して09AKS45に進む(09AKS44)。
次いで、09AKS45においてCPU103は、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が時短終了判定値(時短状態終了となる第1特図及び第2特図の合計変動回数)であるか否かを判定する(09AKS45)。時短終了判定値は、時短状態に制御されるときに、大当り種別等に応じた初期値(図10−6(B)〜(D)参照)がセットされる。
第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が時短終了判定値でなければ(09AKS45;N)、第2特図可変表示開示数カウンタの値が1であるか否かを判定する(09AKS46)。第2特図可変表示開示数カウンタの値が1でなければ(09AKS46;N)、時短終了判定処理を終了する。なお、09AKS45の処理と09AKS46の処理の順序を入れ替えてもよい。このようにすることで、第2特図可変表示開示数カウンタの値が1である場合には、第1特図可変表示回数カウンタの値を参照する処理を省略できる。
第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が時短終了判定値であるか(09AKS45;Y)、第2特図可変表示開示数カウンタの値が1であれば(09AKS46;Y)、時短フラグ、第1中ベース状態フラグ、第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグのうちセットされているフラグをクリアし(09AKS47)、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットし(09AKS48)、時短終了判定処理を終了する。
続いて、特徴部09AKの演出モードについて説明する。図10−10は、特徴部09AKの状態(モード)遷移図である。通常状態において、大当り(第1特図の大当り)となると、大当り遊技状態終了後、遊技状態は第1中ベース状態となる(図10−6参照)。第1中ベース状態では、ストックタイムという演出モードになる。ストックタイムでは、第1中ベース状態(時短状態)であり、スライド部材151SG704の動作パターンとして、第1始動入賞口Bへ入賞可能となる動作パターンBに決定される割合が高いことから(図10−1参照)、第1特図の特図ゲームが通常状態よりも高頻度で実行される。また、ストックタイムでは、第2始動入賞口へ入賞可能となる動作パターンCに決定される場合もあるため(図10−1参照)、低確率で第2保留記憶数(第2保留情報)を溜めることができる。特徴部09AKでは、第1特図の特図ゲームが第2特図の特図ゲームよりも優先して実行されるため、第2保留記憶数が溜まった状態でも、第1始動入賞口Bに遊技球を入賞させ続けることで、第2保留記憶数を溜めつつ、第1特図の特図ゲームにより第1中ベース状態の変動回数(100回または150回)を消化することができ、この間ストックタイムが継続する。
第2保留記憶数に対応する変動の表示結果は必ず当り(大当りまたは小当り)となることから(図10−6(A)参照)、第2特図の当り種別は第1特図の大当り種別よりも有利になりやすい(図10−6(B)〜(D)参照)。そのため、ストックタイムは第2特図の当り(主に小当り経由のV入賞大当り)となる権利をストックするための演出モード(期間)となっている。また、第2特図の当り種別としては大当りCと小当りAが有利となっており、ストックタイム中に溜めた第2保留記憶数分、これらの当り種別となるか否かの抽選が実行されるため、ストックタイム中に第2保留記憶数を出来るだけ溜めた方が遊技者にとって有利になる。特徴部09AKでは、ストックタイム中に第2保留情報が記憶され、第2保留記憶数が増加したことに対応して、遊技者にとって有利であることを報知する演出として、当り確定となる第2保留情報(主にV入賞大当りとなる権利)が記憶(ストック)されたことを報知するVストック演出を実行するようになっている。
また、ストックタイムにおいて、第1特図の変動の表示結果が大当りとなった場合、3ラウンドの大当り遊技状態となるため(図10−6(B)参照)、得られる賞球は少ないが、その後最初(残り変動回数100回または150回)から第1中ベース状態が開始されるため、第2保留記憶数を溜めるためのストックタイムが延長された状態となる。そのため、特徴部09AKでは、ストックタイムにおいて、第1特図の大当りとなった場合、大当りとなったことを積極的に報知せず、ストックタイムが延長(補充、チャージ)されて、遊技者にとって有利な第2保留記憶数を溜める機会が増えた旨を示すストックタイムチャージ演出を実行するようになっている。
このように、この特徴部09AKでは、ストックタイムにおいて、第2保留情報が記憶されたことに応じて、当りとなる第2保留情報があることを報知するVストック演出を実行可能であるとともに、第1特図の大当りとなった場合、ストックタイムが延長(チャージ)された旨を示すストックタイムチャージ演出を実行するので、第2保留情報を溜めつつ第1特図の特図ゲームによりストックタイムの延長を狙うといった、変動の表示結果が単に当りとなるか否かを煽る遊技機とは異なる遊技性を提供でき、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ストックタイム(第1中ベース状態)において、第2保留情報が記憶された状態で第1特図の大当りとなった場合、第2保留情報、即ち、当りとなる変動の権利を保持したまま大当り遊技状態に制御され、該大当り遊技状態の終了後再度ストックタイム(第1中ベース状態)に制御されることになる。これより、更に第2保留記憶数を増やす機会が延長されるので、遊技の興趣を向上させることができる。
ストックタイムは、第1特図の変動の頻度が向上する中ベース状態(時短状態)となっているが、極力特別図柄の変動時間を長くして、普通図柄(普通電動役物の動作パターン)の抽選の実行可能回数を増やし、動作パターンCに決定される確率を増やし、第2保留記憶数を溜める機会を確保することが好ましい。そのため、ストックタイム(第1中ベース状態)では、ストックタイムにおける変動回数に応じて、変動パターン(変動時間)の決定割合を異ならせてもよい。例えば、ハズレとなる場合、図10−11(A)、(B)に示すように、ストックタイムにおける1〜50回目の変動ではリーチを伴う変動パターンの決定割合を低くして快適に第1特図の変動を消化させ、ストックタイムにおける51回目以降の変動ではリーチを伴う変動パターンの決定割合を50回目以前よりも高くすることで、51回目以降の平均的な変動時間を50回目以前よりも長くすることができ、普通図柄(普通電動役物の動作パターン)の抽選の実行可能回数を増やすことができる。このようにすることで、ストックタイム(第1中ベース状態)において好適に第1特図の変動を実行できるとともに、第2保留記憶数を溜める機会を確保することができる。例えば、ストックタイム中に第1特図の大当りとなってストックタイムが延長する場合があるため、ストックタイムの前半では高速に変動を消化させることで遊技者が快適に遊技をすることができるとともに、ストックタイムの後半では普通図柄の抽選の実行回数を増やすことで、遊技者の期待感を煽ることができ、あっさりストックタイムが終了して遊技者に落胆を与えてしまうことを低減できる。結果として、ストックタイムにおける遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図10−11(A)、(B)におけるノーマルリーチやスーパーリーチの変動パターンは、大当りとなることを煽る意味合いよりも、第2保留記憶数を溜めるための変動時間の確保の意味合いが強いため、必ずしも通常状態と同様の大当りとなることを煽るリーチ演出を実行する必要はなく、専用の演出(例えば第2保留記憶数を溜めるチャンスであることを示す演出等)を実行するようにしてもよい。
なお、第2保留記憶数を溜めるための専用の変動パターンを設けて、図10−11(A)、(B)におけるリーチの変動パターンに代えてまたは加えて該専用の変動パターンを選択可能にしてもよい。そのような専用の変動パターンは、大当り時の変動パターンとしては選択されないようにしてもよい。また、第1中ベース状態において、大当り時は専用の変動パターン(例えば大当り確定の変動パターンのみ)が選択されるようにしてもよい。
なお、ストックタイム(第1中ベース状態)における変動パターンの決定割合や変動パターンの決定割合を変更する閾値は図10−11(A)、(B)に示すものに限定されない。例えば、ストックタイムの後半よりも前半の方が平均的な変動時間が長くなるようにしてもよい。このようにすることで、ストックタイムの残り回数が少なくなった場合、第2保留記憶数を溜めづらくなるので、遊技者にスリルを与えることができ、興趣が向上する。また、ストックタイムを更に複数の演出モードに細分化して、演出モードによって変動パターンの決定割合が異なるようにしてもよい。
なお、ストックタイムでは、第1特図の大当りとなっても、得られる賞球は少ないため、有利な当り種別となりやすい第2保留記憶数を溜めることが主な狙いとなる。そのため、第2保留記憶数が上限となった場合には、第1中ベース状態の残り変動を速やかに消化し、第1中ベース状態を終了させて、第2特図の変動を実行させることが好ましい。そのため、第2保留記憶数が上限となった場合には、図10−11(C)に示すように、変動時間が最短の変動パターンPA1−3に決定されるようになっている。これにより、第2保留記憶数が上限となった場合には、第1中ベース状態の残り変動を速やかに消化して、速やかに当りとすることができる。このような第1中ベース状態において、第2保留記憶数が上限となった場合(変動パターンPA1−3の場合)、特別な背景や演出モード(例えばVストックの放出に向かうことを示す背景等)としてもよい。
なお、変動パターンPA1−3の変動時間は、第1保留記憶数が0とならない程度の長さの時間となっている。これにより、第1中ベース状態における変動回数を全て消化させることができる。なお、変動パターンPA1−3の変動時間は、第1保留記憶数が0となる長さの時間として、第1中ベース状態における変動回数を全て消化させずに、速やかに第2特図の変動を実行させるようにしてもよい。また、ストックタイムにおいて、第2保留記憶数が3以下のときも、変動パターンの決定割合を異ならせてもよいし、ストックタイムにおいて、第2保留記憶数によらず変動パターンの決定割合は一定であってもよい。
ストックタイムで、第2保留記憶数を溜めることができずに第1中ベース状態が終了すると通常状態となる。
ストックタイムで、第2保留記憶数が1以上溜まった状態で第1中ベース状態が終了した場合、第1保留記憶数が0になると該第2保留記憶数(第2保留情報)に対応した変動が実行されることになる。第2特図の変動は必ず当り(大当りまたは小当り)となり、該当りとなったことに対応する大当り遊技状態(小当り経由の大当りを含む)終了後、当り種別に応じて、高ベース状態または第2中ベース状態に制御される(図10−6(D)参照)。
ストックタイムの終了後の当り種別が大当りCや小当りAであった場合、大当り遊技状態(小当り経由の大当りを含む)終了後、高ベース状態に制御される。この高ベース状態では、ライブモードという演出モードになる。ライブモードでは、ストックタイムで溜めた第2保留記憶数分の第2特図の変動が実行され、それぞれ必ず当りとなる。また、高ベース状態では、第2特図の変動中に1球第2始動入賞口へ遊技球が入賞可能となっており、第2保留記憶数が1つ補充されることなる。
そして、ライブモードで、大当りCまたは小当りAとなると、大当り遊技状態(小当り経由の大当り遊技状態を含む)が終了すると、再度ライブモード(高ベース状態)となる。
ストックタイム終了時やライブモードにおいて、第2保留記憶数が1以上ある状態で小当りBまたは小当りCとなり、該小足り経由の大当り遊技状態が終了すると、遊技状態としては第2中ベース状態となるが、残った第2保留記憶数に基づく変動で必ず当りとなるため、演出モードはライブモードとなる。
ストックタイム終了時やライブモードにおいて、第2保留記憶数がない状態で小当りBまたは小当りCとなり、該小足り経由の大当り遊技状態が終了すると、ライブモードが終了して、第2中ベース状態となる。
第2保留記憶数がない状態で小当りBまたは小当りCとなって制御された第2中ベース状態では、アンコールタイムという演出モードとなる。アンコールタイムは、小当りB経由の大当りの後は、10回変動が実行されるまで継続し、小当りC経由の大当りの後は、958回変動が実行されるまで継続する。アンコールタイムにおいて、第1特図の大当りとなると、大当り遊技状態の終了後、ストックタイムとなる。
アンコールタイムとなってからの10回目の変動の終了時にはアンコールタイムが終了する場合と継続する場合とがあるため、例えばアンコールタイムとなってからの10回目の変動中に、アンコールタイムが継続するか否かを煽る演出を実行する。
小当りB経由の大当りの後のアンコールタイムの場合、10回目の変動が終了すると通常状態となる。小当りC経由の大当りの後のアンコールタイムの場合、10回目の変動が終了してもアンコールタイムが継続する。その場合のアンコールタイムは最長958回の変動が実行されるまで継続することになる。
特徴部09AKでは、大当り終了後再度大当りとならずに959回変動が実行されると、天井時短状態に制御される。958回のアンコールタイム中に大当りとならなかった場合、1回の変動を挟んで天井時短状態に制御される。天井時短状態は、150回変動が実行されるまで継続する第1中ベース状態であり、演出モードはストックタイムとなっている。なお、通常状態において大当り終了後再度大当りとならずに959回変動が実行された場合にも天井時短状態に制御される。
このように、特徴部09AKでは、複数の遊技状態と演出モードが設けられており、当りとなることや変動の実行回数によって遊技状態と演出モードが遷移するようになっている。これにより、遊技の興趣が向上する。
続いて、具体的なゲームフローの一例を説明する。通常状態においては、左打ちにより遊技を行い、第1始動入賞口Aに遊技球を入賞させることで第1特図の表示結果が大当りとなることを目指す。通常状態において、第1特図の表示結果が大当りとなると、大当り遊技状態に制御され、第1中ベース状態(ストックタイム)に制御される。第1中ベース状態(ストックタイム)では、左打ちにより遊技を行い、第1始動入賞口Aに遊技球を入賞させることで第1特図の特図ゲームを実行させつつ、第2始動入賞口に遊技球を入賞させて第2保留記憶数を溜めることを目指すことになる。
第1中ベース状態(ストックタイム)の終了時に第2保留記憶数があれば、該第2保留記憶数に基づく変動が実行されて当りとなる。当り種別が大当りCまたは小当りAである場合、10(9)ラウンドの大当り遊技状態に制御され、高ベース状態に制御され、第2保留記憶数が補充され、第2特図の表示結果が大当りCまたは小当りAとなるといったループが生じる可能性がある。このループが継続する程、遊技者は多くの賞球を得ることができる。
第2特図の表示結果が小当りBまたは小当りCとなったときに、第2保留記憶数が0であれば、該小当り経由の大当り遊技状態終了後、第2中ベース状態(アンコールタイム)となる。直帰の小当り種別が小当りBであった場合、第2中ベース状態(アンコールタイム)は10回の変動で終了するため、確率は低いがこの間に第1特図の表示結果が大当りとなれば、大当り遊技状態の終了後、ストックタイムに復帰できる。また、直帰の小当り種別が小当りCであった場合、第2中ベース状態(アンコールタイム)は958回の変動が実行されるまで継続し、仮にその間大当りとならなくてもその後天井時短状態に制御されるため、長らくベース値の高い状態で遊技を継続することができる。
続いて、特徴部09AKにおける各演出モードにおける演出を実行するための演出設定処理について説明する。図10−12は、特徴部09AKの演出設定処理の一例を示すフローチャートである。演出設定処理は、図7のステップS171の可変表示開始設定処理内にて、変動の開始前に1回実行される。演出設定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、遊技状態指定コマンドから特定される現在の遊技状態が高ベース状態であるか否かを判定する(09AKS81)。高ベース状態である場合(09AKS81;Y)、演出モードがライブモードであることに対応した演出設定を行う(09AKS82)。例えば、09AKS82では、画像表示装置5における背景がライブモードに対応した背景でない場合、ライブモードに対応した背景に切り替えたり、第2保留記憶数(当りのストック数)を表示するための設定を行う。また、高ベース状態では、1変動中に第2始動入賞口に遊技球が1球のみ入賞可能となっているため(図10−4)、変動中に第2始動入賞口に遊技球を入賞させること報知(右打ち報知)を実行するための設定を行う。
現在の遊技状態が高ベース状態でない場合(09AKS81;N)表示結果指定コマンドから特定される今回の変動の表示結果が第2特図の当り(大当りまたは小当り)であるか否かを判定する(09AKS83)。09AKS83では、第2特図の大当りまたは小当りに対応した第4可変表示結果指定コマンドコマンド8C03H(「大当りC」)、第5可変表示結果指定コマンドコマンド8C04H(「小当りA」)、第6可変表示結果指定コマンドコマンド8C05H(「小当りB」)または第6可変表示結果指定コマンドコマンド8C06H(「小当りC」)を受信しているか否かを判定すればよい。
表示結果が第2特図の当り(第1中ベース状態、第2中ベース状態における第2特図の当り)である場合や(09AKS83;Y)、09AKS82の処理を実行した後は、ストックタイムにおいてストックされた第2保留情報を開放して当りとなることを報知するVストック放出演出を実行するための設定を行い(09AKS54)、演出設定処理を終了する。Vストック放出演出は、例えば、第2保留記憶数に対応した表示を1つ消費して当りとなることを報知する演出であばれよい。また、当り種別によってVストック放出演出の演出態様を異ならせてもよい。
表示結果が第2特図の当りでない場合(09AKS83;N)、現在の遊技状態が第1中ベース状態であるか否かを判定する(09AKS51)。第1中ベース状態である場合(09AKS51;Y)、演出モードがストックタイムであることに対応した演出設定を行う(09AKS52)。例えば、09AKS52では、画像表示装置5における背景がストックタイムに対応した背景でない場合、ストックタイムに対応した背景に切り替えたり、ストックタイムの残り期間(残り変動回数)を表示したり、第2保留記憶数(第2保留情報のストック数)を表示し、ストックタイム中の飾り図柄を変動表示させるための設定を行う。
続いて、表示結果指定コマンドから特定される今回の変動の表示結果が第1特図の大当りであるか否かを判定する(09AKS53)。09AKS53では、第1特図の大当りに対応した第1可変表示結果指定コマンドコマンド8C01H(「大当りA」)または第2可変表示結果指定コマンドコマンド8C02H(「大当りB」)を受信しているか否かを判定すればよい。
表示結果が第1特図の大当りである場合(09AKS53;Y)、ストックタイムが延長(チャージ)された旨を示すストックタイムチャージ演出を実行するための設定を行い(09AKS54)、演出設定処理を終了する。ストックタイムチャージ演出の演出内容については後述する。
表示結果が第1特図の大当りでない場合(09AKS53;N)、第2保留記憶数通知コマンドの受信状況等から、第2保留記憶数が前回の変動時から増加しているか否かを判定する(09AKS55)。第2保留記憶数が増加していない場合(09AKS55;N)、動作パターンを特定可能なコマンド等に基づいて、スライド部材151SG704の動作パターンが第2始動入賞口へ入賞可能となる動作パターンCに決定されたか否かを判定する(09AKS56)。動作パターンCに決定されていなければ(09AKS56;N)、演出設定処理を終了する。
第2保留記憶数が増加している場合(09AKS55;Y)、または、動作パターンCに決定された場合(09AKS56;Y)、第2保留情報が記憶(ストック)されたこと、スライド部材151SG704の動作パターンが第2保留情報が記憶(ストック)される動作パターンであることを報知するVストック演出を実行するための設定を行い(09AKS57)、演出設定処理を終了する。ストックタイムチャージ演出の演出内容については後述する。
現在の遊技状態が第1中ベース状態でない場合(09AKS51;N)、現在の遊技状態が第2中ベース状態であるか否かを判定する(09AKS61)。第2中ベース状態である場合(09AKS61;Y)、演出モードがアンコールタイムであることに対応した演出設定を行う(09AKS62)。例えば、09AKS62では、画像表示装置5における背景がアンコールタイムに対応した背景でない場合、アンコールタイムに対応した背景に切り替えたり、アンコールタイムの残り期間(残り変動回数)を表示するための設定を行う。
続いて、アンコールタイムにおける1〜10変動目であるか否かを判定する(09AKS63)。アンコールタイムにおける11変動目以降である場合(09AKS63;N)、演出設定処理を終了する。
アンコールタイムにおける1〜10変動目である場合(09AKS63;Y)、アンコールタイムにおいて大当りとなるかやアンコールタイムが10変動終了後も継続するか否かを煽る(予告・示唆する)煽り演出を実行するか否かを決定する(09AKS64)。
図10−13は、煽り演出の実行割合(09AKS64における決定割合)を示している。図10−13に示すように、表示結果が大当りである場合は、ハズレである場合よりも高い割合で煽り演出が実行される。また、表示結果がハズレである場合は、958回継続する第2中ベース状態(時短状態)である場合、10回で終了する第2中ベース状態(時短状態)である場合よりも高い割合で煽り演出が実行される。これにより、煽り演出により大当りとなることを予告・示唆することができるとともに、アンコールタイムが10変動終了後も継続するか否かを予告・示唆することができる。煽り演出の演出内容は後述する。
続いて、今回の変動の表示結果が第1特図の大当りであるか否かを判定する(09AKS65)。表示結果が第1特図の大当りである場合(09AKS65;Y)、アンコールタイムにて大当りとなることを報知する大当り報知演出を実行するための設定を行い(09AKS66)、演出設定処理を終了する。アンコールタイムにおける大当り報知演出の演出内容については後述する。
表示結果が第1特図の大当りでない場合(09AKS65;N)、アンコールタイムにおける10変動目であるか否かを判定する(09AKS67)。アンコールタイムにおける10変動目でない場合(09AKS67;N)、演出設定処理を終了する。
アンコールタイムにおける10変動目である場合(09AKS67;Y)、第2中ベース状態(時短状態)が終了するか否かを判定する(09AKS68)。09AKS68では、例えば、直近の小当り種別が小当りBであれば時短状態が終了すると判定し、直近の小当り種別が小当りCであれば時短状態が継続すると判定すればよい。
時短状態が終了する場合(09AKS68;Y)、時短状態及びアンコールタイムが終了することを報知する時短終了報知を実行するための設定を行い(09AKS69)、演出設定処理を終了する。アンコールタイムにおける時短終了報知の演出内容については後述する。
時短状態が継続する場合(09AKS68;N)、時短状態及びアンコールタイムが継続することを報知する時短継続報知を実行するための設定を行い(09AKS70)、演出設定処理を終了する。アンコールタイムにおける時短継続報知の演出内容については後述する。
現在の遊技状態が第2中ベース状態でない場合(09AKS61;N)、通常状態なので、通常状態であることに対応した演出設定を行う(09AKS71)。例えば、09AKS71では、画像表示装置5における背景が通常状態に対応した背景でない場合、通常状態に対応した背景に切り替えたり、通常状態中の飾り図柄を変動表示させるための設定を行う。その後、演出設定処理を終了する。
続いて、特徴部09AKの演出動作例について説明する。図10−14は特徴部09AKのストックタイムの演出動作例を示している。図10−14(A)は、通常状態において大当りとなり、大当り遊技状態が終了したときの画像表示装置5を示している。画像表示装置5には、右打ちを指示する右打ち画像(画面右上)が表示され、飾り図柄の変動に対応した小図柄を常時遊技者が視認可能に表示する小図柄表示領域5Kが設けられている。
図10−14(B)に示すように、ストックタイムとなる前の大当りのエンディングにおいて、ストックタイムにおける遊技方法の説明が表示される。ストックタイム(第1中ベース状態)は、大当り種別に応じて100回または150回第1特図の変動が実行されるまで継続するが、その間に第2特図の変動が1回でも実行されるとその時点で終了するため、第2保留記憶数を溜める機会をその時点で失ってしまう。第1特図の変動が第2特図の変動よりも優先的に実行されるので、ストックタイム中右打ちを継続していれば、第2保留記憶数を溜めつつ第1特図の変動を実行させることができる。そのため、図10−14(B)に示すように、例えば「ストックタイム中は打ち止めしないで右打ちしてね」といった表示に遊技方法が説明される。なお、遊技方法を説明する音声を出力してもよい。また、このとき、のめり込み防止やプリペードカード取り忘れ等の注意喚起を行うようにしてもよい。
ストックタイム(第1中ベース状態)が開始すると、図10−14(C)に示すように、ストックタイムが開始した旨が表示され、図10−14(D)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始され、小図柄表示領域5Kにける小図柄の変動が開始される。画像表示装置5には、アクティブ表示を表示するアクティブ表示領域5D、第1保留情報に対応した第1保留表示を表示する第1保留表示領域5Aが設けられ、ストックタイムの残り回数表示09AK11(ここでは100回)が表示される。また、画像表示装置5の上部には、第2保留情報のストック数を表示するための第2保留表示領域09AK1が設けられる。第2保留表示領域09AK1は、4つのVの文字画像で構成され、最初は白抜きの状態で、第2保留情報が記憶されることに対応して黒いVに変化するようになっている。即ち、黒いVの数によって第2保留情報のストック数を表示するようになっている。
ストックタイムにおいて、表示結果がハズレとなる場合、図10−14(E)に示すように、ハズレの組合せとなる飾り図柄が停止表示される。その後、ストックタイムの残り回数表示09AK11が1減算して表示される。
ストックタイムにおいて、第2保留情報が記憶された場合、図10−14(F)に示すように、画像表示装置5に第2保留情報がストックされたことを示す、特殊な飾り図柄の組合せ「7V7」が停止表示される。このように、この実施例では、飾り図柄の表示結果により、必ず当りとなる第2保留情報が記憶されたことが報知されるようになっている。
その後、図10−14(G)に示すように、「Vストック」という文字画像が表示され図10−14(H)に示すように、「V」の文字が第2保留表示領域09AK1に移動して、第2保留表示領域09AK1にける1つのVが黒いVに変化して、第2保留情報がストックされたことが報知される。このような演出(例えば図10−14(F)〜(I))がVストック演出となる。
その後、図10−14(I)に示すように、「あと45回ストックが狙えるよ」という期間報知画像09AK12が、ストックタイムの残り回数表示09AK11よりも認識度合いの高い態様で表示され(ここではストックタイムの残り回数表示09AK11よりも大きく、遊技者からみて手前側に優先的に表示され)、ストックタイムが継続することが強調される。これにより、ストックタイムが継続する状態にも関わらず、遊技者が打ち止めして第2保留情報が消化されてストックタイムが終了してしまい、遊技者が不利益を被ることを防止できる。
なお、図10−14(I)に示すような、Vストック演出が実行された場合のストックタイムの残り期間の報知を期間報知演出ともいう。期間報知演出は、Vストック演出の一部として、09AKS57の処理で実行するための設定が行われればよい。なお、期間報知演出の認識度合いをストックタイムの残り回数表示09AK11よりも高くする方法としては、この実施例のように、期間報知演出に係る期間報知画像09AK12の表示サイズや表示優先度をストックタイムの残り回数表示09AK11よりも高くすることに限定されず、期間報知演出に係る画像の表示位置や音声の出力有無により認識度合いを高くしてもよい。また、ストックタイムの残り回数表示09AK11を通常時より拡大したり、中央に表示する等によって、期間報知演出を実行するようにしてもよい。なお、第2保留記憶数が上限である場合は、遊技者の不利益も小さいため、期間報知演出を実行しないようにしてもよい。また、ストックタイムの残り回数が少ない場合には期間報知演出を省略してもよい。
また、期間報知演出に係る期間報知画像09AK12は、図10−14(I)では非表示であるが飾り図柄の変動や、第2保留表示領域09AK1よりも優先的に表示されるようになっている。これにより、期間報知演出に注視させることができ、ストックタイムが継続する状態にも関わらず、飾り図柄等に遊技者が注目してしまって遊技者が打ち止めしい、第2保留情報が消化されてストックタイムが終了してしまうことにより、遊技者が不利益を被ることを防止できる。
図10−15は特徴部09AKのストックタイムの他の演出動作例を示している。図10−15(A)は、第2保留表示領域09AK1における1つのVが黒いVとなり、第2保留情報が1つストックされていることが示されている。第1特図の表示結果が大当りとなる場合、図10−15(B)に示すように、飾り図柄により表示結果は報知されず、画像表示装置5に「ストックタイムチャージ」という画像が表示されて、ストックタイムチャージ演出が実行される。このとき、小図柄表示領域5Kには当り組合せの小図柄「444」停止表示するが、大当りであることは大きく報知されない。このように、第1中ベース状態では、遊技者にとって有利な第2保留情報を溜めることがメインの遊技性のため、ラウンド数が少ない第1特図の大当りは大きく報知しないようなっている。これにより、第1中ベース状態における第1特図の大当りについて適切な演出を実行できる。
その後、大当り遊技状態となり、図10−15(C)に示すように、「右を狙え」という文字とともに矢印の画像が表示され、図10−15(D)に示すように、メータの画像09AK2が表示されて、図10−15(E)、図10−15(F)に示すように、メータが増加していって一杯(フルチャージ)になる演出が実行される。このように、ストックタイムチャージ演出は、メータが増加することでストックタイムがチャージ(補充、延長)されることを報知する演出となっている。
なお、この間大当り遊技状態なので、右打ちをすることで、大入賞口に遊技球が入賞し、賞球を得ることができる。メータの画像09AK2におけるメータは大入賞口への遊技球の入賞数や、ラウンドの進行に応じて増加するようにしてもよい。このようにすることで、遊技球の打ち出し(大入賞口への遊技球の入賞)に応じてストックタイムがチャージされるような演出が可能となり、遊技球の打ち出しを促進できるとともに、演出の興趣が向上する。また、メータの画像09AKの初期値は、第1特図の表示結果が大当りとなったときのストックタイムの残り回数に応じた値(メモリ数)となるようにしてもよい。このようにすることで、ストックタイムの残り回数に応じたストックタイムチャージ演出を実行でき、演出効果が向上する。
その後、図10−15(G)に示すように、ストックタイムが継続する旨が表示され、例えば、図10−15(H)に示すように、星の画像がストックタイムの残り回数表示09AK11に作用(移動)して、図10−15(I)に示すように、ストックタイムの残り回数表示09AK11が100回に変化して、ストックタイムの残り回数がチャージ(補充、延長)されたような演出が実行される。このように、ストックタイムでは第1特図の表示結果が大当りとなることに対応して、星の画像が作用する態様でストックタイムの残り回数がチャージされるようなストックタイムチャージ演出が実行されるので、興趣が向上する。なお、ストックタイムの残り回数がチャージ(補充、延長)される演出の演出態様も、チャージされる回数に応じた態様(例えばチャージ数が多い程星の数が多い等)となるようにしてもよい。
図10−16は、ストックタイム中の演出例を示すタイミングチャートである。図10−16(A)に示すように、ストックタイム中に第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、次回の第1特図の変動中に画像表示装置5においてVストック演出が実行される。そして、ストックタイム中に第1特図の表示結果が大当りとなると、大当り遊技状態においてストックタイムチャージ演出が実行される。
なお、Vストック演出を実行する変動の変動パターン(変動時間)に応じた演出態様(演出時間)でVストック演出を実行するようにしてもよい。
また、図10−12に示す演出設定処理では、ストックタイム中に特図1の大当りであるか否かを判定した後に第2保留記憶数が増加したか否か等を判定している。即ち、ストックタイムチャージ演出をVストック演出よりも優先的に実行している。これに限定されず、Vストック演出をストックタイムチャージ演出よりも優先的に実行してもよいし、いずれの実行条件も成立している場合は、1変動中にVストック演出及びストックタイムチャージ演出を実行してもよいし、いずか一方の演出中に他方の演出を組み込んでもよいし、ストックタイムがチャージされ第2保留情報が増加したことを報知する専用の演出を実行するようにしてもよい。
なお、この実施例では、第2始動入賞口へ遊技球が入賞して、第2保留情報が記憶(ストック)された場合や、スライド部材151SG704の動作パターンが第2保留情報が記憶(ストック)される動作パターンである場合、次回の第1特図の変動中にVストック演出を実行するようになっている。Vストック演出の実行タイミングはこれに限定されない。例えば、第2始動入賞口へ遊技球が実際に入賞したタイミングや、第2始動入賞口へ遊技球が入賞した後の任意のタイミングにVストック演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図10−16(B)に示すように、ストックタイム中に第2始動入賞口へ遊技球が実際に入賞したときにVストック演出を実行してもよい。また、図10−16(C)に示すように、スライド部材151SG704(普通電動役物)が第2始動入賞口に入賞可能な動作パターンCで動作開始したときに、Vストック(第2始動入賞口への入賞)煽りの演出を実行し、第2始動入賞口へ遊技球が実際に入賞したタイミングでVストック(第2始動入賞口へ入賞)したことを報知するようにしてもよい。Vストック演出(Vストック煽り)は例えば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bへの操作を促し、操作に応じてVストックされたことを報知する演出であってもよい。
また、第1特図の変動の開始時に、第2保留記憶数が増加しているか否かを確認して、増加している場合や、普通図柄の変動開始や動作パターンを指定するコマンドの受信に基づいて、抽選でVストック演出を実行するようにしてもよい。この場合、ガセのVストック演出(Vストックするか否かを煽ったあとにVストックされないことを報知する演出)を実行するようにしてもよい。
また、第2始動入賞口へ遊技球が入賞したときにVストック演出(Vストック報知)を実行する演出モード(明確に第2保留記憶数を報知する演出モード)と、抽選でVストック演出を実行する演出モード(第2保留記憶数を示唆する演出モード)と、を選択できるようにしてもよい。
なお、Vストック演出を実行する前(例えば前回の変動中等)に、第2始動入賞口に2以上の遊技球が入賞した場合、即ち、Vストック演出の実行契機にストックされた報知可能な第2保留情報が2以上ある場合には、1のVストック演出により2以上の第2保留情報が記憶されたことを報知する(例えば「V×2」の文字を表示する)ようにしてもよい。このようにすることで、好適なVストック演出を実行することができる。
また、Vストック演出は複数回の変動に亘って実行されるようにしてもよい。この場合、Vストック演出の終了タイミングが、ストックタイムの終了タイミングよりも後になる場合や、ストックタイムの終了タイミングよりも後になる可能性がある場合、Vストック演出の実行を制限してもよい。例えば、ストックタイムが開始されてから90回目の変動開始から100回目の変動終了の期間は、第2始動入賞口へ遊技球が入賞してもVストック演出を実行しないようにしてもよい。この場合は、ストックタイムの終了後等に、「V+1」という文字を表示する等の復活演出といった態様で第2保留情報が記憶されていたことを報知するようにしてもよい。
図10−17は特徴部09AKのストックタイムの終了時等の演出動作例を示している。図10−17(A)は、第2保留表示領域09AK1における2つのVが黒いVとなり、第2保留情報が2つストックされていることが示されている。また、ストックタイムにおいて99回第1特図の変動が実行され、ストックタイムの残り変動回数表示09AK11は1回で表示されている。ここで、図10−17(B)に示すように、表示結果がハズレとなると、直前の第1特図の大当り種別が「大当りA」(時短100回)であった場合は、第1特図の変動が100回実行されたことにより、第1中ベース状態が終了して、図10−17(C)に示すように、ストックタイムが終了した旨が表示され、図10−17(D)に示すように、画像表示装置5の左上に「V×2」と表示されて、第2保留記憶数が2であることが示される。このとき、遊技状態は一旦通常状態となり、第1保留情報が残っていれば、該第1保留情報に基づく変動が高速で消化される。第1保留情報に基づく変動が消化された後は、第2保留情報に基づく第2特図の変動が開始され、図10−17(E)に示すように、第2保留情報(Vストック)を1つ開放するVストック放出演出を実行し、図10−17(F)に示すよう、飾り図柄及び小図柄が当り組合せとなる「777」で停止表示されて当りの報知が実行される。その後、表示結果が「大当りC」であればそのまま、大当り遊技状態に制御され、表示結果が「小当り」であれば、小当り経由で大当り遊技状態に制御される。
なお、第2特図の大当りの当り種別が「大当りC」や「小当りA」経由の大当りである場合には、大当り遊技状態の終了後、高ベース状態(ライブモード)に制御される。第2特図の大当りの当り種別が「小当りB」または「小当りC」経由の大当りである場合には、大当り遊技状態の終了後、第2中ベース状態に制御され、第2保留情報がある場合はライブモードに制御される、第2保留情報がない場合はアンコールタイムに制御される。
また、ストックタイムにおける100回目の変動終了時に表示結果がハズレであり、直前の第1特図の大当り種別が「大当りB」(時短150回)であった場合は、図10−17(G)に示すように、ストックタイムが+50回継続する旨が表示され、図10−17(H)に示すように、ストックタイムの残り変動回数表示09AK11が50回に変化して表示されて、ストックタイムにおける変動が開始される。
このように、この実施例では、第1特図の大当り種別(時短回数)を事前に報知せずに、第1中ベース状態における変動回数が100回となった時点で第1特図の大当り種別(時短回数)を報知するようになっている。このようにすることで、ストックタイムが延長したような演出を実行でき、興趣が向上する。なお、第1中ベース状態における変動回数が100回となる以前の任意のタイミングで第1特図の大当り種別(時短回数)を報知したり、抽選で報知する場合があってもよい。時短回数が100回である場合に時短回数が150回に延長するかのように見せるガセの演出を実行してもよい。このようにすることで、ストックタイムにおける演出の興趣が向上する。
図10−18は特徴部09AKのアンコールタイムの演出動作例を示している。第2特図の大当りの当り種別が「小当りB」または「小当りC」経由の大当りである場合には、大当り遊技状態の終了後、第2中ベース状態に制御され、第2保留情報がない場合は、図10−18(A)に示すように、画像表示装置5にアンコールタイムである旨が表示されて、アンコールタイムに制御される。
アンコールタイムでは、第2中ベース状態であるので、スライド部材151SG704の動作パターンとして、第1始動入賞口Bに入賞可能な動作パターンBに100%の割合で決定されるため、右打ちをしていれば第1保留情報が溜まり、第1特図の変動が実行される。そして、図10−18(B)に示すように、アンコールタイムでは、舞台の幕が下りた状態で「アンコール」、「アンコール」といった表示や音声により、第1特図の表示結果が大当りとなって再度ストックタイムに移行することや、アンコールタイムにおける時短状態が、直前の小当り種別が「小当りC」であることに対応して958回であることを期待させる演出が実行される。
アンコールタイムにおける表示結果がハズレとなる場合には、図10−18(C)に示すように、幕が下りたまま小図柄表示領域5Kにハズレ組合せの小図柄が停止表示され、アンコールタイムにおける1〜9変動目であれば、再度第1特図の変動が開始される。また、大当りとなるかやアンコールタイムが10変動終了後も継続するか否かを煽る(予告・示唆する)煽り演出を実行すると決定された場合には、変動中に図10−18(D)に示すように、幕が上がるような煽り演出が実行される。
直前の小当り種別が「小当りB」であった場合、アンコールタイムにおける10変動目の終了時に表示結果がハズレとなると、図10−18(E)に示すように、ハズレ組合せの小図柄が停止表示されるとともに、時短状態(中ベース状態、高ベース状態)における当りの履歴や出玉の獲得数といったリザルト画面が表示される時短終了報知が実行され、通常状態となる。
直前の小当り種別が「小当りC」であった場合、アンコールタイムにおける10変動目の終了時に表示結果がハズレとなると、図10−18(F)に示すように、ハズレ組合せの小図柄が停止表示されるとともに、幕が上がってアンコールタイムが後948回継続することが報知される時短継続報知が実行される。
また、アンコールタイム中に、第1特図の表示結果が大当りとなると、図10−18(G)に示すように、幕が上がって大当り組合せとなる飾り図柄、小図柄が停止表示される大当り報知演出が実行される。その後、大当り遊技状態に制御され、ストックタイムに移行する。なお、大当り報知演出は、時短継続報知と同様に幕が上がる演出となっているので、アンコールタイム(時短状態、第2中ベース状態)が継続することが報知されたと思わせて大当りとなることを報知できるので、意外性のある演出を実行でき、興趣が向上する。
このように、アンコールタイムでは、幕を上下させることで時短状態が継続することや大当りとなることが示唆され、報知されるので演出の興趣が向上する。
(特徴部01AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。上記実施例や変形例に示したフローチャートの処理内容や決定割合、各種演出の決定方法は、一例であって、上記実施例と同様の効果を奏することができ、上記実施例で示した演出を好適に実行できれば任意でよい。また、上記実施例で示した演出動作例は一例であり、同様の演出効果を達成できれば適宜変更可能である。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。
特徴部09AKに係るパチンコ遊技機1は、特図1優先消化であったが、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させる入賞順消化の遊技機に本発明を適用してもよい。この場合、例えば特徴部09AKの第1中ベース状態において、第2保留情報が記憶された時点で該第2保留情報の入賞順序が回ってきて該第2保留情報に対応する変動が実行されて、第2特図の表示結果が当りとなる。そのため、第2保留記憶数を溜める機会が少ないため、特徴部09AKの第2特図の小当り振分よりも「小当りA」となる割合を高くすることが好ましい。このようにすることで、第2保留情報に基づく変動の表示結果が「小当りA」となり、高ベース状態に制御されて、該高ベース状態で第2保留情報が記憶されて、「小当りA」がループする機会を増やすことができるので、上記実施例のストックタイムの期間を短縮して高ベース状態(ライブモード)に制御する遊技性を提供できる。
特徴部09AKの特図2で当りとなったときの大当り遊技状態(小当り経由の大当り遊技状態を含む)の3ラウンドの終了時に、大当り遊技状態が継続するか否かを報知する昇格演出を実行するようにしてもよい。例えば、当り種別が大当りCや小当りAである場合には3ラウンド終了移行も大当り遊技状態が継続することを報知し、当り種別が小当りBや小当りCである場合には3ラウンド終了で大当り遊技状態が終了することを報知すればよい。
図10−14、図10−15、図10−17、図10−18に示した演出動作例は一例であり、各演出モードにおける各種演出(例えばストックタイムチャージ演出、Vストック演出、ライブモードやアンコールタイムにおける演出等)ば、特徴部09AKの趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、演出モードも図10−10に示したものに限定されず、アンコールタイムにおける11回目以降(天井直行時短)において、アンコールモードとは異なる演出モードとしてもよいし、天井時短状態ではストックタイムは異なる演出モードとしてもよい。
また、特徴部09AKでは、958回変動が実行されるまで継続する小当りC経由の大当り後の第2中ベース状態と、10回変動が実行されるまで継続する小当りB経由の大当り後の第2中ベース状態と、において10回変動が実行されるまでは共通のアンコールタイムの演出を実行するようになっていた。これにより、アンコールモードにおいていずれの回数の第2中ベース状態に制御されたかに注目させることができ、興趣が向上する。なお、958回変動が実行されるまで継続する小当りC経由の大当り後の第2中ベース状態と、10回変動が実行されるまで継続する小当りB経由の大当り後の第2中ベース状態と、において異なる演出を実行するようにしてもよい。例えば、直近の小当り種別(時間回数)に応じて、いずれの演出モード(背景)とするかの割合が異なるようにしてもよい。
また、特徴部09AKでは、第2特図の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御された後に天井直行時短に制御可能である一方で、第1可変表示手段の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御された後に天井直行時短に制御しないようになっていた。これにより、第2特図の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御された場合、天井直行時短に制御されることの期待感を持たせることができる。なお、第1可変表示手段の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御された後に天井直行時短に制御可能にしてもよいし、第2特図の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御された後に天井直行時短に制御しないようにしてもよい。
また、特徴部09AKでは、第1中ベース状態、高ベース状態といった時短状態において大当り遊技状態に制御された後に天井直行時短に制御可能である一方で、通常状態において大当り遊技状態に制御された後に天井直行に制御しないようになっていた。これにより、時短状態において大当り遊技状態に制御された場合、天井直行時短に制御されることの期待感を持たせることができる。なお、通常状態において大当り遊技状態に制御された後に天井直行に制御可能にしてもよいし、第1中ベース状態、高ベース状態といった少なくとも一部の時短状態において大当り遊技状態に制御された後に天井直行時短に制御しないようにしてもよい。
特徴部09AKでは、天井時短状態や天井直行時短となる時短状態が設けられていたが、天井時短状態や天井直行時短が設けられていなくてもよい。また、特別図柄のハズレ図柄として、時短ハズレ図柄を設けて、特別図柄の表示結果が時短ハズレ図柄となった場合に時短状態に制御するようにしてもよい。
特徴部09AKでは、第1特図の表示結果が小当りとならないようになっていたが、第1特図の表示結果が小当りとなる場合があるようにしてもよい。そして、第1特図の表示結果が小当りとなった後に、小当り経由の大当り遊技状態に制御されるようにしてもよい。その上で、特徴部151SGの構成を適宜採用してもよい。
例えば、特徴部151SGの手段1に記載のように、
遊技領域(例えば、左遊技領域151SG002Lや右遊技領域151SG002R)へ遊技媒体(例えば、遊技球)を発射し、遊技を行うことによって有利状態(例えば、大当り遊技状態)へ制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
第1状態(例えば、開放状態)と該第1状態よりも遊技媒体が入賞困難な第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(例えば、大入賞口を有する特別可変入賞球装置151SG701)を少なくとも含み、遊技媒体が入賞したことに応じて遊技媒体が付与される入賞手段(例えば、第1始動入賞口A、第1始動入賞口B、第2始動入賞口、一般入賞口151SG010、普電入賞口、大入賞口)と、
第1遊技状態(例えば、低ベース状態)と、該第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、第1高ベース状態と第2高ベース状態とを含む高ベース状態)に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
前記第1遊技状態において、遊技領域へ発射された遊技媒体の数である第1数(例えば、アウト数カウンタの値)に対して、付与された遊技媒体の数である第2数(例えば、賞球数カウンタの値)の割合を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が図8−27に示すベース値算出処理の151SGS292の処理を実行する部分)と、
前記算出手段によって算出された割合に関する情報(例えば、ベース値)を表示する表示手段(例えば、表示モニタ151SG029)と、
を備え、
前記可変入賞手段は、前記有利状態とは異なる状態である所定状態(例えば、小当り遊技状態)へ制御されたときに、前記第1状態へ制御され(例えば、小当り遊技中に大入賞口が開放される部分)、
前記算出手段は、前記第1遊技状態において前記所定状態に制御されたことにもとづいて前記第1状態へ変化した前記可変入賞手段に遊技媒体が入賞したときは、該入賞によって付与された遊技媒体の数を第2数に加算する(例えば、図8−28(A)に示すように、低ベース状態の第1特別図柄の可変表示において可変表示結果が小当りとなった場合は、該可変表示にもとづく小当り遊技中に付与された賞球数を賞球数カウンタに加算する部分)ようにしてもよい。
この特徴によれば、第1遊技状態において第1状態へ変化した可変入賞手段に入賞することによって付与された遊技媒体の数を考慮した割合に関する情報を表示できる。
(特徴部09AKに係る手段)
(1)特徴部09Kに係る遊技機は、
第1可変表示手段(例えば第1特別図柄表示装置151SG004A)と第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示装置151SG004B)とにおいて可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(特徴部09AKに係るパチンコ遊技機1)であって、
前記第1可変表示手段の可変表示の表示結果が特定結果(例えば大当り)となったことに基づいて前記有利状態として第1有利状態(例えば「大当りA」や「大当りB」の3ラウンドの大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、前記第2可変表示手段の可変表示の表示結果が所定結果(例えば小当り)となった後に特定領域(例えば第2カウントスイッチ151SG023B)を遊技媒体が通過したことに基づいて前記有利状態として前記第1有利状態よりも有利な第2有利状態(例えば「小当りA」となりV入賞大当りとなった場合の9ラウンドの大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えばS114〜S120の処理を実行するCPU103)と、
前記有利状態の終了後、所定期間、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば第1中ベース状態、第2中ベース状態、高ベース状態を含む時短状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えばS117の処理を実行するCPU103)と、
前記第1可変表示手段の可変表示に関する情報を、所定上限数(例えば4)を限度に第1保留情報として記憶可能な第1保留記憶手段(例えば第1特図保留記憶部)と、
前記第2可変表示手段の可変表示に関する情報を、前記所定上限数を限度に第2保留情報として記憶可能な第2保留記憶手段(例えば第2特図保留記憶部)と、を備え、
前記第1可変表示手段の可変表示の表示結果が前記特定結果となる割合(例えば1/319)は、前記第2可変表示手段の可変表示の表示結果が前記所定結果となる割合(例えば318/319)よりも低く、
前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報が記憶された状態で前記第1可変表示手段の可変表示を実行可能(例えば特図1優先消化)であり、
前記特別状態において、前記第2保留記憶手段に複数の前記第2保留情報を記憶可能であり、
前記特別状態において、前記第2保留記憶手段における前記第2保留情報の記憶に関連した報知を実行可能な第1報知演出(例えばVストック演出)を実行可能な第1報知手段(例えば09AKS57の処理を実行する演出制御用CPU120)と、
前記特別状態において、少なくとも前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報が前記所定上限数まで記憶されていないときに、前記第1可変表示手段の可変表示の表示結果が前記特定結果となった場合、前記所定期間において前記特別状態に制御されることに関する第2報知演出(例えばストックタイムチャージ演出)を実行可能な第2報知手段(例えば09AKS54の処理を実行する演出制御用CPU120)と、を備える。
このような構成によれば、第1可変表示手段の可変表示の表示結果が特定結果となったことにより、特別状態が改めて所定期間継続して、第2保留情報を記憶させる期間が増加するように見せる演出を実行でき、興趣が向上する。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特別状態において、前記特別状態が終了するまで期間を示唆する示唆表示(例えばストックタイムの残り回数表示09AK11)を表示可能であり、
前記第2報知手段は、前記示唆表示に作用する態様で前記第2報知演出を実行する(例えば図10−15(H))ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別状態の残り期間が回復したような演出を実行でき、興趣が向上する。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
飾り図柄の可変表示を実行し表示結果を導出表示可能な装飾可変表示手段(例えば画像表示装置5)を備え、
前記第1報知手段は、前記装飾可変表示手段の表示結果により前記第1報知演出を実行可能であり(例えば図10−14(F))、
飾り図柄とは異なる演出画像により、前記第1可変表示手段の可変表示の表示結果が前記特定結果となることを報知可能である(例えば図10−15(B))ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1可変表示手段の可変表示の表示結果が特定結果となったことに対応して、適切な演出を実行できる。
(4)上記(2)に記載の遊技機において、
少なくとも前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報が前記所定上限数まで記憶されていないときに、前記第1報知演出が実行された場合、前記示唆表示よりも遊技者による認識度合いが高い態様で、前記特別状態が終了するまで期間を報知する期間報知演出(例えば期間報知画像09AK12の表示)を実行可能な期間報知演出実行手段(例えば09AKS57の処理を実行する演出制御用CPU120)を備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者が不利益を被ることを防止できる。
(5)上記(4)に記載の遊技機において、
前記期間報知演出は、飾り図柄の可変表示よりも優先した態様で実行される(例えば図10−14(I))ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者が不利益を被ることを防止できる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかに記載の遊技機において、
前記特別状態において、前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報が前記所定上限数まで記憶された場合、前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報が前記所定上限数まで記憶されていない場合よりも、前記第1可変表示手段の可変表示の実行時間を短くする(例えば図10−11)ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2保留情報が上限まで記憶された場合に、早急に第2可変表示手段の可変表示を実行することができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかに記載の遊技機において、
可変表示が実行されることに基づいて数値情報(例えば天井時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(例えばS1003の処理を実行するCPU103)を備え、
前記特別状態制御手段は、前記更新手段が更新した数値情報が特別回数(例えば959回)に対応する特定値(例えば天井判定値)となることによって特別条件が成立したときに前記特別状態(例えば天井時短状態)に制御可能であり、
前記更新手段は、前記第1可変表示手段の可変表示が実行される場合も前記第2可変表示手段の可変表示が実行される場合も数値情報を更新し、
前記特別状態制御手段は、前記特別回数よりも前記所定上限数以下の所定回数(例えば1回)分少ない第1回数(例えば958回)の可変表示にわたって制御される第1特別状態(例えば小当りC経由の大当り後の第2中ベース状態)と、前記第1回数よりも少ない第2回数(例えば10回)の可変表示にわたって制御される第2特別状態(例えば小当りB経由の大当り後の第2中ベース状態)と、を少なくとも含むいずれかの前記特別状態に制御可能であり、
前記第1特別状態に制御されているときの前記第2回数分の可変表示と、前記第2特別状態に制御されているときの前記第2回数分の可変表示と、において共通の演出態様にて特殊演出(例えばアンコールタイム中の演出)を実行可能な特殊演出実行手段(例えば09AKS61〜09AKS70の処理を実行する演出制御用CPU120)を備え、
前記特殊演出において、前記第1特別状態に制御されていることを示唆可能である(例えば09AKS64、09AKS70の処理を実行する)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特殊演出により興趣を向上させることができ、いずれの特別状態であるかを示唆することができる。
(8)上記(1)から(7)のいずれかに記載の遊技機において、
可変表示が実行されることに基づいて数値情報(例えば天井時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(例えばS1003の処理を実行するCPU103)を備え、
前記特別状態制御手段は、前記更新手段が更新した数値情報が特別回数(例えば959回)に対応する特定値(例えば天井判定値)となることによって特別条件が成立したときに前記特別状態(例えば天井時短状態)に制御可能であり、
前記更新手段は、前記第1可変表示手段の可変表示が実行される場合も前記第2可変表示手段の可変表示が実行される場合も数値情報を更新し、
前記特別状態制御手段は、前記特別回数よりも前記所定上限数以下の所定回数(例えば1回)分少ない第1回数(例えば958回)の可変表示にわたって制御される第1特別状態(例えば小当りC経由の大当り後の第2中ベース状態)と、前記第1回数よりも少ない第2回数(例えば10回)の可変表示にわたって制御される第2特別状態(例えば小当りB経由の大当り後の第2中ベース状態)と、を少なくとも含むいずれかの前記特別状態に制御可能であり、
前記第2可変表示手段の可変表示に基づいて前記有利状態に制御された後に前記第1特別状態に制御可能である一方で、前記第1可変表示手段の可変表示に基づいて前記有利状態に制御された後に前記第1特別状態に制御しない(例えば図10−6、図10−10参照)ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2可変表示手段の可変表示に基づいて有利状態に制御された場合に、第1特別状態に制御されることへの期待感を持たせることができる。
(9)上記(1)から(8)のいずれかに記載の遊技機において、
可変表示が実行されることに基づいて数値情報(例えば天井時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(例えばS1003の処理を実行するCPU103)を備え、
前記特別状態制御手段は、前記更新手段が更新した数値情報が特別回数(例えば959回)に対応する特定値(例えば天井判定値)となることによって特別条件が成立したときに前記特別状態(例えば天井時短状態)に制御可能であり、
前記更新手段は、前記第1可変表示手段の可変表示が実行される場合も前記第2可変表示手段の可変表示が実行される場合も数値情報を更新し、
前記特別状態制御手段は、前記特別回数よりも前記所定上限数以下の所定回数(例えば1回)分少ない第1回数(例えば958回)の可変表示にわたって制御される第1特別状態(例えば小当りC経由の大当り後の第2中ベース状態)と、前記第1回数よりも少ない第2回数(例えば10回)の可変表示にわたって制御される第2特別状態(例えば小当りB経由の大当り後の第2中ベース状態)と、を少なくとも含むいずれかの前記特別状態に制御可能であり、
前記第2特別状態(例えば第1中ベース状態、高ベース状態)において前記有利状態に制御された後に前記第1特別状態に制御可能である一方で、前記通常状態において前記有利状態に制御された後に前記第1特別状態に制御しない(例えば図10−6、図10−10参照)ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2特別状態において有利状態に制御された場合に、第1特別状態に制御されることへの期待感を持たせることができる。
(10)上記(7)に記載の遊技機において、
前記第2特別状態に制御されているときに前記第2回数分の可変表示が実行される前に、前記有利状態に制御される場合、前記特殊演出により前記有利状態に制御されることを報知する(例えば09AKS66の処理を実行する)ようにしてもよい。
このような構成によれば、興趣が向上する。
(11)遊技領域(例えば、左遊技領域151SG002Lや右遊技領域151SG002R)へ遊技媒体(例えば、遊技球)を発射し、遊技を行うことによって有利状態(例えば、大当り遊技状態)へ制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
第1状態(例えば、開放状態)と該第1状態よりも遊技媒体が入賞困難な第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(例えば、大入賞口を有する特別可変入賞球装置151SG701)を少なくとも含み、遊技媒体が入賞したことに応じて遊技媒体が付与される入賞手段(例えば、第1始動入賞口A、第1始動入賞口B、第2始動入賞口、一般入賞口151SG010、普電入賞口、大入賞口)と、
第1遊技状態(例えば、低ベース状態)と、該第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態(例えば、第1高ベース状態と第2高ベース状態とを含む高ベース状態)に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
前記第1遊技状態において、遊技領域へ発射された遊技媒体の数である第1数(例えば、アウト数カウンタの値)に対して、付与された遊技媒体の数である第2数(例えば、賞球数カウンタの値)の割合を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が図8−27に示すベース値算出処理の151SGS292の処理を実行する部分)と、
前記算出手段によって算出された割合に関する情報(例えば、ベース値)を表示する表示手段(例えば、表示モニタ151SG029)と、
を備え、
前記可変入賞手段は、前記有利状態とは異なる状態である所定状態(例えば、小当り遊技状態)へ制御されたときに、前記第1状態へ制御され(例えば、小当り遊技中に大入賞口が開放される部分)、
前記算出手段は、前記第1遊技状態において前記所定状態に制御されたことにもとづいて前記第1状態へ変化した前記可変入賞手段に遊技媒体が入賞したときは、該入賞によって付与された遊技媒体の数を第2数に加算する(例えば、図8−28(A)に示すように、低ベース状態の第1特別図柄の可変表示において可変表示結果が小当りとなった場合は、該可変表示にもとづく小当り遊技中に付与された賞球数を賞球数カウンタに加算する部分)ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1遊技状態において第1状態へ変化した可変入賞手段に入賞することによって付与された遊技媒体の数を考慮した割合に関する情報を表示できる。
(特徴部10AKに係る手段)
特徴部09AKは、以下に示す特徴部10AKを含んでいる。
(1)特徴部010AKに係る遊技機は、
第1可変表示手段(例えば第1特別図柄表示装置151SG004A)と第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示装置151SG004B)とにおいて可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(特徴部10AKに係るパチンコ遊技機1)であって、
前記第1可変表示手段の可変表示の表示結果が特定結果(例えば大当り)となったことに基づいて前記有利状態として第1有利状態(例えば「大当りA」や「大当りB」の3ラウンドの大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、前記第2可変表示手段の可変表示の表示結果が所定結果(例えば小当り)となった後に特定領域(例えば第2カウントスイッチ151SG023B)を遊技媒体が通過したことに基づいて前記有利状態として前記第1有利状態よりも有利な第2有利状態(例えば「小当りA」となりV入賞大当りとなった場合の9ラウンドの大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えばS114〜S120の処理を実行するCPU103)と、
前記有利状態の終了後、所定期間、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば第1中ベース状態、第2中ベース状態、高ベース状態を含む時短状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えばS117の処理を実行するCPU103)と、を備え、
前記特別状態制御手段は、
前記第1有利状態の終了後、前記特別状態として、前記第1可変表示手段と前記第2可変表示手段とにおいて可変表示を実行可能であり、前記第1可変表示手段の方が前記第2可変表示手段よりも可変表示が実行されやすい第1特別状態(例えば第1中ベース状態)に制御可能であり、
前記第2有利状態の終了後、前記特別状態として、前記第2可変表示手段において可変表示を実行可能な第2特別状態(例えば高ベース状態)に制御可能であり、
前記第2可変表示手段の可変表示に関する情報を、所定上限数(例えば4)を限度に第2保留情報として記憶可能な第2保留記憶手段(例えば第2特図保留記憶部)を備え、
前記第1特別状態において、前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報を記憶可能であり、
前記第1特別状態において、前記第1有利状態に制御された場合、該第1有利状態に制御される前の前記第1特別状態において記憶された前記第2保留情報を保持したまま、該第1有利状態の終了後前記第1特別状態に再度制御される(例えば図10−15)。
このような構成によれば、第2保留情報を保持したまま、第1可変表示手段の可変表示により第1有利状態に制御されることや再度特別状態に制御されることを狙えるので、興趣が向上する。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特別状態において、前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報が前記所定上限数まで記憶された場合、前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報が前記所定上限数まで記憶されていない場合よりも、前記第1可変表示手段の可変表示の実行時間を短くする(例えば図10−11)ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2保留情報が上限まで記憶された場合に、早急に第2可変表示手段の可変表示を実行することができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記特別状態制御手段は、前記第1有利状態の終了後、第1期間(例えば100回変動が実行されるまで)または該第1期間より長い第2期間(例えば150回変動が実行されるまで)、前記第1特別状態に制御可能である(例えば図10−6(B))ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1特別状態の期間がいずれとなるかに遊技者が注目するようになり、興趣が向上する。
特徴部10AKに係る遊技機において、特徴部09AKに係る手段、構成を適宜採用してもよい。なお、特徴部09AKにおける手段(7)〜(10)に係る第1特別状態、第2特別状態は、特徴部10AKに係る第1特別状態、第2特別状態とは異なる遊技状態を指しているが、適宜表現を変更して特徴部09AKにおける手段(7)〜(10)に係る構成を特徴部10AKに採用してもよい。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 画像表示装置
103 CPU
120 演出制御用CPU

Claims (1)

  1. 第1可変表示手段と第2可変表示手段とにおいて可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    前記第1可変表示手段の可変表示の表示結果が特定結果となったことに基づいて前記有利状態として第1有利状態に制御可能であるとともに、前記第2可変表示手段の可変表示の表示結果が所定結果となった後に特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて前記有利状態として前記第1有利状態よりも有利な第2有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
    前記有利状態の終了後、所定期間、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、
    前記第1可変表示手段の可変表示に関する情報を、所定上限数を限度に第1保留情報として記憶可能な第1保留記憶手段と、
    前記第2可変表示手段の可変表示に関する情報を、前記所定上限数を限度に第2保留情報として記憶可能な第2保留記憶手段と、を備え、
    前記第1可変表示手段の可変表示の表示結果が前記特定結果となる割合は、前記第2可変表示手段の可変表示の表示結果が前記所定結果となる割合よりも低く、
    前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報が記憶された状態で前記第1可変表示手段の可変表示を実行可能であり、
    前記特別状態において、前記第2保留記憶手段に複数の前記第2保留情報を記憶可能であり、
    前記特別状態において、前記第2保留記憶手段において前記有利状態に制御される可能性の高い前記第2保留情報の記憶に関連した報知を実行可能な第1報知演出を実行可能な第1報知手段と、
    前記特別状態において、少なくとも前記第2保留記憶手段に前記第2保留情報が前記所定上限数まで記憶されていないときに、前記第1報知演出が実行された場合、前記示唆表示よりも遊技者による認識度合いが高い態様で、前記特別状態が終了するまでの期間を報知する期間報知演出を実行可能な期間報知演出実行手段と、を備える
    ことを特徴とする遊技機。
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