<基本説明>
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成および制御(一般的なパチンコ遊技機の構成および制御でもある。)について説明する。
[パチンコ遊技機1の構成など]
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、たとえば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄または普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示または更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」や「第1特別図柄」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」や「第2特別図柄」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、たとえばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)などから構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
たとえば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示(たとえば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、たとえば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、たとえば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(たとえば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(たとえば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、たとえば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、たとえば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音などを再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。さらに、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。なお、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者などによって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。なお、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作など)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率などの設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、たとえば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29は、たとえば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、たとえば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
[遊技の進行の概略]
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間などに遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(たとえば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(たとえば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、たとえば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、たとえば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、たとえば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(たとえば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多いほど、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。たとえば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。たとえば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じなど)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させるなどにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことなどといった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変など)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態などの有利状態、時短状態、確変状態などの特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(たとえばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組合せて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(たとえば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。たとえば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行ど)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L,8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、たとえば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(たとえば、「6」など)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(たとえば、「1 3 5」など)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、たとえば、大当り信頼度を予告する予告演出などが飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、たとえばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、たとえば特図ゲームなどが実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
[基板構成]
パチンコ遊技機1には、たとえば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、たとえば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源スイッチ91に接続された電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、たとえば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(たとえば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、出力回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、RTC(Real Time Clock)106とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、たとえば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
出力回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(たとえば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況などを指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、たとえば主基板11における各種の決定結果(たとえば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(たとえば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生などを指定するコマンドなどが含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知などの各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定などを含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L,8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L,8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L,8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給など)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給など)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、たとえば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
[動作]
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポートなど)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定などが含まれる。
次に、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92が押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Y)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、たとえば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;N)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。たとえば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L,8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92の押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(たとえば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、たとえばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数などを示す情報)、始動情報(始動入賞の回数などを示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数などを示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込みごとに特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込みごとに普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定などの判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、たとえば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無など)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類など)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、たとえば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。たとえば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。たとえば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値に関わらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値に関わらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値に関わらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図に関わらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値に関わらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値に関わらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。たとえば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(たとえば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過するごとに所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値に関わらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板などから電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などを行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、たとえばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(たとえば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;N)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、たとえば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発光することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、たとえば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、たとえばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Y)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、たとえば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。たとえば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容などを演出制御プロセス処理などで確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、たとえば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンドなどに応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、たとえば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、たとえばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果などを反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L,8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、たとえば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、たとえば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、たとえば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
[基本説明の変形例]
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(たとえば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナスなど)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線などを介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線などを介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリなどに一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線などを介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置などとネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。たとえば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
<特徴部075Fに関する説明>
次に、本実施の形態の特徴部075Fに係る遊技機について、図10−1〜図10−60を参照して説明する。
[特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1の構成など]
本実施の形態の特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1の正面図である。図10−1に示すように、本特徴部075Fのパチンコ遊技機1においては、図1に示した特別可変入賞球装置7の代わりに、特別可変入賞球装置075F007Aが設けられている。特別可変入賞球装置075F007Aは、ソレノイド82(図10−4参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口(以下、通常大入賞口と称する)を形成する。
たとえば、特別可変入賞球装置075F007Aは、パチンコ遊技機1の奥側に位置する遊技盤2と、パチンコ遊技機1の手前側(遊技者側)に位置するガラス扉枠3aとの間の空間に大入賞口扉を備えており、この大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側と手前側との間を水平方向にスライド開閉することで、遊技球による通常大入賞口への経路が開放される。具体的には、ソレノイド82がオフ状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の手前側にスライド移動することで通常大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が通常大入賞口に進入(通過)できなくなる。一方、ソレノイド82がオン状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側にスライド移動することで通常大入賞口を開放状態として、遊技球が通常大入賞口に進入しやすくなる。
通常大入賞口に進入した遊技球は、通常大入賞口の内部に設けられた領域を通過することでカウントスイッチ23によって検出される。遊技球がカウントスイッチ23によって検出されることで、賞球として検出に応じた遊技球(たとえば、1回の検出ごとに10個)が遊技者に払い出される。また、カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数が上限数(たとえば、10個)に達すると、1ラウンドが終了し、通常大入賞口が閉鎖状態に制御される。
パチンコ遊技機1においては、特別可変入賞球装置075F007Aの隣にV可変入賞球装置075F007Bが設けられている。V可変入賞球装置075F007Bは、ソレノイド075F083(図10−4参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口(以下、V大入賞口と称する)を形成する。
たとえば、特別可変入賞球装置075F007Bは、遊技盤2とガラス扉枠3aとの間の空間に大入賞口扉を備えており、この大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側と手前側との間を水平方向にスライド開閉することで、遊技球によるV大入賞口への経路が開放される。具体的には、ソレノイド075F083がオフ状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の手前側にスライド移動することでV大入賞口を閉鎖状態として、遊技球がV大入賞口に進入(通過)できなくなる。一方、ソレノイド075F083がオン状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側にスライド移動することでV大入賞口を開放状態として、遊技球がV大入賞口に進入しやすくなる。
V大入賞口に進入した遊技球は、V大入賞口の内部に設けられた特定領域(V入賞領域とも称する)を通過することでV入賞スイッチ075F024(図10−4参照)によって検出される。遊技球がV入賞スイッチ075F024によって検出されることで、遊技状態が確変状態に制御される。つまり、本実施の形態においては、大当り遊技状態のラウンド中においてV大入賞口に遊技球が進入したことを条件にV入賞が発生し、遊技状態が確変状態に制御されるようになっている。なお、通常大入賞口およびV大入賞口をまとめて大入賞口とも称する。また、大入賞口をアタッカとも称する。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2において複数のランプを備える。具体的には、パチンコ遊技機1は、可動体32に設けられた可動体ランプ9d、および通常大入賞口やV大入賞口付近に設けられたアタッカランプ9cの他に、アタッカの上方に設けられたアタッカ上ランプ075F009Uと、遊技盤2の左下に設けられた左下ランプ075F009Dと、画像表示装置5の右側方に設けられた盤右ランプ075F009Fと、画像表示装置5の左側方に設けられた盤左ランプ075F009Eとを備える。
可動体ランプ9dは、可動体32の停止状態あるいは動作状態においてLEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、可動体32に付された文字(たとえば、パチンコ遊技機1のタイトル、この例では「XXX」)を発光させる。アタッカランプ9cは、LEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、アタッカ付近を発光させる。アタッカ上ランプ075F009Uは、LEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、アタッカの上方付近を発光させる。左下ランプ075F009Dは、LEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、遊技盤2の左下付近を発光させる。盤右ランプ075F009Fは、キャラクタを模した筐体に設けられたランプであり、LEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、画像表示装置5の右側方のキャラクタを模した筐体を発光させる。盤左ランプ075F009Eは、LEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、画像表示装置5の左側方付近を発光させる。なお、盤左ランプ075F009Eは、盤右ランプ075F009Fと同様に、キャラクタを模した筐体に設けられてもよい。また、盤右ランプ075F009Fおよび盤左ランプ075F009Eは、可動体ランプ9dと同様に、所定方向(左右方向や上下方向など)に移動可能であってもよい。
パチンコ遊技機1は、遊技機用枠3において複数のランプを備える。具体的には、パチンコ遊技機1は、遊技機用枠3における左側方に設けられた枠左ランプ075F009Lと、遊技機用枠3における右側方に設けられた枠右ランプ075F009Rとからなる枠ランプを備える。
ここで、図10−2は、枠ランプを示す説明図である。枠左ランプ075F009Lは、遊技機用枠3の上方から下方に亘って左回りに、第1ランプ〜第11ランプの11個のランプ群を有する。枠左ランプ075F009Lは、複数のランプ(この例では11個のランプ)を各々点灯または点滅することで、遊技機用枠3の左側付近を発光させる。一方、枠右ランプ075F009Rは、遊技機用枠3の上方から下方に亘って右回りに、第1ランプ〜第11ランプの11個のランプ群を有する。枠右ランプ075F009Rは、複数のランプ(この例では11個のランプ)を各々点灯または点滅することで、遊技機用枠3の右側付近を発光させる。
また、パチンコ遊技機1は、遊技盤2の左下に特図LED基板075F020を備える。特図LED基板075F020は、遊技制御用マイクロコンピュータ100によって制御され、図1に示した、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C、普通図柄表示器20、第1特別図柄表示装置4A、および第2特別図柄表示装置4Bなどの役割をLEDの点灯/点滅/消灯によって担う基板である。さらに、パチンコ遊技機1は、画像表示装置5の左下に第4図柄ユニット075F050を備える。第4図柄ユニット075F050は、演出制御用CPU120によって制御され、特図の変動や保留記憶数、右打ち表示などを、LEDの点灯/点滅/消灯によって報知するLED基板である。
ここで、図10−3は、特図LED基板075F020および第4図柄ユニット075F050を示す説明図である。図10−3(a)に示すように、特図LED基板075F020は、第1特図の可変表示を示す特図1可変表示部075F021と、第2特図の可変表示を示す特図2可変表示部075F022と、第1特図ゲームに対応する第1保留記憶数を示す特図1記憶表示部075F023と、第2特図ゲームに対応する第2保留記憶数を示す特図2記憶表示部075F024と、普図保留記憶数を示す普図記憶表示部075F025と、普通図柄の可変表示を示す普図表示部075F026と、遊技者に対して右打ちを促す右打ち表示部075F030と、確変状態の有無を示す確変表示部075F028と、時短状態の有無を示す時短表示部075F029と、大当りのラウンド数を示すラウンド表示部075F027とを備える。各表示部は、LEDなどの点灯手段による点灯または点滅によって、特図や普通図柄の可変表示の有無やその結果、現在の遊技状態、および保留数などを、遊技者に対して報知することができる。
たとえば、特図1可変表示部075F021は、第1特図ゲームにおける第1特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第1特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。特図2可変表示部075F022は、第2特図ゲームにおける第2特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第2特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。
さらに、特図LED基板075F020は、右打ち表示部075F030におけるLEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって、右打ちをすることを遊技者に促すことができる。本実施の形態においては、右打ちをすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部075F030におけるLEDなどの点灯手段が点灯(発光)し、右打ちをすることを遊技者に促さない場合、すなわち左打ちすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部075F030におけるLEDなどの点灯手段が消灯する。CPU103は、図柄確定後に、演出制御用CPU120に右打ち表示点灯コマンドを送信するとともに、右打ち表示部075F030を点灯させ、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定した後に、演出制御用CPU120に右打ち表示消灯指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部075F030を消灯させる。なお、パチンコ遊技機1が大当り遊技球状態後に高ベースに制御されない大当りや小当りを有する場合、演出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてのみ、右打ち表示部075F030を点灯させてもよい。この場合、CPU103は、演出制御用CPU120に大当り終了指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部075F030を消灯させる。
ここで、右打ちとは、遊技盤2に設けられた遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路と第2流下経路とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技球を発射させるように打球操作ハンドル30を操作すること(打ち方)である。第1流下経路は、たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路であって、その先には入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口が存在する一方で、可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口が存在しない経路である。第2流下経路は、たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路であって、その先には可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口や大入賞口(通常大入賞口,V大入賞口)が存在する経路である。遊技者が第1流下経路に向けて遊技球を発射させると、遊技球が第1流下経路を通って、第1始動入賞口の方へと流れ込む。遊技者が第2流下経路に向けて遊技球を発射させると、遊技球が第2流下経路を通って、第2始動入賞口や大入賞口(通常大入賞口,V大入賞口)の方へと流れ込む。本実施の形態においては、大当りが発生した後の大当り遊技、および大当り遊技後の遊技状態(時短状態や確変状態)において、遊技者が右打ちをすることで、遊技領域の右側に設けられた第2始動入賞口や大入賞口に遊技球を進入させるようになっており、その間、右打ち表示部075F030は、右打ちすることを遊技者に促す。遊技者は、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、第2始動入賞口に遊技球を進入させて所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに第2特図ゲームの権利を得ることができたり、また、通常大入賞口に遊技球を進入させて所定個(たとえば10個)の賞球が払い出されたりする。さらに、詳しくは後述するが、確変大当たりのラウンド中においてはV大入賞口が開放するが、遊技者は、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、V大入賞口に遊技球を進入させて確変状態に制御されるための権利を得ることもできる。このため、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、遊技者は総合的に有利となり得る。なお、右打ちとは異なり、第1流下経路に向けて遊技球を発射させるように打球操作ハンドル30を操作すること(打ち方)を、左打ちとも称する。
図10−3(b)に示すように、第4図柄ユニット075F050は、第1特図ゲームに対応する第1保留記憶数を示す特図1記憶表示部075F051と、第2特図ゲームに対応する第2保留記憶数を示す特図2記憶表示部075F052と、第1特図の可変表示の状況または表示結果を示す特図1可変表示部075F053と、第2特図の可変表示の状況または表示結果を示す特図2可変表示部075F054と、遊技者に対して右打ちを促す右打ち表示部075F055とを備える。各表示部は、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって、特図の可変表示の有無、保留数、および右打ち指示などを、遊技者に対して報知することができる。
たとえば、特図1可変表示部075F053は、第1特図ゲームにおける第1特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第1特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。特図2可変表示部075F054は、第2特図ゲームにおける第2特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第2特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。以下では、特図1可変表示部075F021におけるLEDなどの点灯手段によって第1特別図柄の停止図柄の変動を表すことを、第1特別図柄の変動表示とも称する。また、特図2可変表示部075F054におけるLEDなどの点灯手段によって第2特別図柄の停止図柄の変動を表すことを、第2特別図柄の変動表示とも称する。
さらに、本実施の形態においては、右打ちをすることを遊技者に促す場合、第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055におけるLEDなどの点灯手段が点灯(発光)し、右打ちをすることを遊技者に促さない場合、すなわち左打ちすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部075F055におけるLEDなどの点灯手段が消灯する。演出制御用CPU120は、図柄確定後に、CPU103から右打ち表示点灯コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部075F055を点灯させ、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定した後に、CPU103から右打ち表示消灯指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部075F055を消灯させる。なお、パチンコ遊技機1が大当り遊技球状態後に高ベースに制御されない大当りや小当りを有する場合、演出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてのみ、右打ち表示部075F055を点灯させてもよい。この場合、演出制御用CPU120は、CPU103から大当り終了指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部075F055を消灯させる。
図10−4は、パチンコ遊技機1に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。図10−4に示すように、可動体ランプ9d、アタッカランプ9c、アタッカ上ランプ075F009U、左下ランプ075F009D、盤右ランプ075F009F、盤左ランプ075F009E、枠右ランプ075F009R、および枠左ランプ075F009Lの各々は、ランプ制御基板14に接続されており、該ランプ制御基板14を介した演出制御用CPU120の制御によって点灯(点滅)可能となっている。なお、これら可動体ランプ9d、アタッカランプ9c、アタッカ上ランプ075F009U、左下ランプ075F009D、盤右ランプ075F009F、盤左ランプ075F009E、枠右ランプ075F009R、および枠左ランプ075F009Lの各々、あるいはこれらをまとめて遊技効果ランプ9とも称する。
第4図柄ユニット075F050は、演出制御基板12に接続されており、制御用CPU120の制御によって各表示部を点灯(点滅)可能となっている。
特図LED基板075F020は、主基板11に接続されており、遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御によって各表示部を点灯(点滅)可能となっている。
[画像表示装置]
図10−5は、画像表示装置5の正面図である。画像表示装置5の表示領域の大部分は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの演出を表示するための第1表示領域075F005Fを構成している。また、画像表示装置5の下端部は、第1保留記憶数を円形の保留表示の数によって表示可能な第1保留記憶表示エリア075F005Dと、第2保留記憶数を円形の保留表示の数によって表示可能な第2保留記憶表示エリア075F005Uとを含む第2表示領域075F005Saを構成している。
画像表示装置5の右上端部は、特別図柄の可変表示中であることを示す第4図柄075F005Jと第1保留記憶数の表示および第2保留記憶数の表示を含む第3表示領域075F005Sbを構成している。
このうち第1表示領域075F005Fの中央部には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されており、飾り図柄の可変表示を実行可能となっている。また、第1表示領域075F005Fの左端部には、各飾り図柄よりも小さいサイズの小図柄075F005Mが表示されている。該小図柄は、「左」の各飾り図柄表示エリア5Lに表示されている飾り図柄、「中」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されている飾り図柄、「右」の各飾り図柄表示エリア5Rに表示されている飾り図柄のそれぞれに対応する図柄が縦に並列されている。また、該小図柄075F005Mは、可変表示中は非表示化させることがなく、常時画像表示装置5の第1表示領域075F005F内に表示されている図柄でもある。
なお、図10−5に示すように、画像表示装置5の第1表示領域075F005Fの中央部に飾り図柄が配置されており、小図柄075F005Mは、画像表示装置5の第1表示領域075F005Fの左端部において飾り図柄よりも小さいサイズにて配置されている。このため、小図柄075F005Mの視認性は、飾り図柄の視認性よりも低くなっている。
さらに、第1表示領域075F005Fの中央下部には、実行中の可変表示に対応する保留表示をアクティブ表示として表示するためのアクティブ表示エリア075F005Aが設けられている。
[各種テーブル]
図10−6〜図10−8を参照しながら、各種テーブルについて説明する。
(大当り種別)
図10−6は、当り種別表を示す説明図である。図10−6に示すように、当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、および、大当りにおける開放回数(ラウンド数)が示されている。
具体的には、大当りの種別としては、5R通常大当り、5R確変大当り、および10R確変大当りが設けられている。なお、以下では、各ラウンドの標記を「R」で表すことがある。たとえば、1ラウンド目は1R目、2ラウンド目は2R目とも称する。5R通常大当りは、アタッカ内の振分部材(図示せず)の制御パターンがV入賞し難い制御パターン(たとえば、V大入賞口を開閉する蓋を開ける時間を所定時間よりも短くする制御や蓋の開閉を繰り返すことで遊技球を特定領域内に進入させない制御など)であり、5ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、低確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。通常大当りにおいては、このような低確高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまで継続する。
5R確変大当りは、アタッカ内の振分部材(図示せず)の制御パターンがV入賞し易い制御パターン(たとえば、V大入賞口を開閉する蓋を常に開ける制御や蓋を開ける時間を特定時間よりも長くする制御など)であり、5ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が150回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまで継続する。
10R確変大当りは、アタッカ内の振分部材(図示せず)の制御パターンがV入賞し易い制御パターン(たとえば、V大入賞口を開閉する蓋を常に開ける制御や蓋を開ける時間を特定時間よりも長くする制御など)であり、10ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が150回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまで継続する。
5R通常大当りおよび5R確変大当りは、大当りが発生する際に停止する飾り図柄が互いに共通する。また、5R通常大当りおよび5R確変大当りは、いずれも大当りが発生したときに行われるファンファーレ演出の演出態様(たとえば、背景や登場するキャラクタ、効果音など)が互いに共通し、大当り遊技状態のラウンド中に行われるラウンド演出の演出態様(たとえば、背景や登場するキャラクタ、効果音など)が互いに共通し、さらに、大当り遊技状態のラウンド数も互いに共通する。このため、遊技者は、停止した飾り図柄、ファンファーレ演出、およびラウンド演出を見る限りにおいては、5R通常大当りおよび5R確変大当りのいずれが発生したのかを認識し難くなっている。ここで、5R確変大当りの場合、所定ラウンド目(本実施の形態においては、4R目)においてV大入賞口が開放する。このとき、遊技者がV大入賞口を狙って右打ちをすることで遊技球をV大入賞口に進入させることができれば、遊技状態が確変状態に制御される。
このように、5R通常大当りおよび5R確変大当りは、ラウンドの途中まで確変大当りが発生したか否かについて遊技者が認識し難くなっているため、これらの大当りをチャンスボーナスとも称する。
10R確変大当りについても、5R確変大当りと同様に、所定ラウンド目(本実施の形態においては、9R目)においてV大入賞口が開放する。このとき、遊技者がV大入賞口を狙って右打ちをすることで遊技球をV大入賞口に進入させることができれば、遊技状態が確変状態に制御される。ただし、10R確変大当りの場合、大当りが発生する際に停止する飾り図柄、およびファンファーレ演出の演出態様(たとえば、背景や登場するキャラクタ、効果音など)や大当り遊技状態のラウンド中に行われるラウンド演出の演出態様が、5R通常大当りおよび5R確変大当りの場合とは異なる。このため、10R確変大当りが発生した場合、遊技者は、確変大当りが発生したことについて認識することができるようになっている。このような10R確変大当りを、スペシャルボーナスとも称する。
(各乱数)
図10−7は、各乱数を示す説明図である。図10−7に示すように、各乱数は、以下のように使用される。具体的には、ランダムRは、大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後、再度0から加算更新される。ランダム1は、大当り種別を5R通常大当り、5R確変大当り、および10R確変大当りのいずれかに決定する(大当り種別決定用)ランダムカウンタである。ランダム2は、変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)ランダムカウンタである。ランダム3は、変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)ランダムカウンタである。ランダム4は、普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)ランダムカウンタである。ランダム5は、ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)ランダムカウンタである。
本実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かが大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて決定される。そして、大当り遊技状態としての5R通常大当り、5R確変大当り、および、10R確変大当りといった複数種類の大当りのうち、いずれの大当りとするかが、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて決定される。このとき、ランダム1の値に基づいて大当り図柄も決定するようにすればよい。
また、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)を用いて変動パターン種別が決定され、変動パターン判定用乱数(ランダム4)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンが決定される。このように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。
たとえば、大当りである場合には、変動パターンが、ノーマルリーチを伴うノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴うスーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。このような変動パターン種別は、予め定められた割合で選択される。また、ハズレである場合には、リーチを伴わない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、ノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がハズレとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なる(時短状態では、時短状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高く設定されている)ように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動表示時間が短縮される。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動表示時間の平均時間が短くなるようにしてもよい。また、保留数短縮制御では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、同じ変動パターン種別が選択される場合でも、その変動パターン種別の変動表示時間自体を短くしてもよい。
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方法としてもよい。
(大当り判定テーブル、大当り種別判定テーブル)
図10−8は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。これらテーブルは、ROM101に記憶されている。
図10−8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、RO101に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図10−8(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10−8(B)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図10−8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図10−8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図10−8(B),(C)は、大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図10−8(B)は、第1特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種別を決定するために用いる第1特図大当り種別判定テーブルである。図10−8(C)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種別を決定するために用いる第2特図大当り種別判定テーブルである。
図10−8(B)の第1特図大当り種別判定テーブルには、大当り種別判定用のランダム1の値と比較される数値であって、「5R通常大当り」、「5R確変大当り」、および、「10R確変大当り」のそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。図10−8(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「10R確変大当り」に対応した大当り判定値が設定されている。
また、図10−8(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。たとえば、「5R通常大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「1」に対応した判定値としても設定されている。「5R確変大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「10R確変大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。特図LED基板075F020における特図1可変表示部075F021および特図2可変表示部075F022は、各大当り図柄に対応する点灯態様でLEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、停止した大当り図柄を示すことができる。同様に、第4図柄ユニット075F050における特図1可変表示部075F053および特図2可変表示部075F054は、各大当り図柄に対応する点灯態様でLEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、停止した大当り図柄を示すことができる。
このような各種の大当り種別判定テーブルを用いて、CPU103は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
このような各種の大当り種別判定テーブルによれば、第2特別図柄の大当りについて、第1特別図柄で選択可能な大当り種別と比べて、「10R確変大当り」が選択される割合が高く、遊技者にとって有利な大当り種別が選択される割合が高い。
(演出制御コマンド)
図10−9は、演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用CPU120へ送信する。演出制御コマンドは、たとえば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を示す。なお、図10−9に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。なお、以下において、「(H)」は16進数であることを示すが、本明細書においては、省略する場合もある。
コマンド8001(H)は、第1特図の可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002(H)は、第2特図の可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。演出制御用CPU101は、コマンド8001(H)またはコマンド8002(H)を受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド81XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において変動表示される飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドである(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、複数種類の変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。
コマンド8C01(H)は、ハズレに決定されていることを示す表示結果1指定コマンド(ハズレ指定コマンド)である。コマンド8C02(H)は、5R通常大当りに決定されていることを示す表示結果2指定コマンド(5R通常大当り指定コマンド)である。コマンド8C03(H)は、5R確変大当りに決定されていることを示す表示結果3指定コマンド(5R確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、10R確変大当りに決定されていることを示す表示結果4指定コマンド(10R確変大当り指定コマンド)である。ハズレ指定コマンド、5R通常大当り指定コマンド、5R確変大当り指定コマンド、および10R確変大当り指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8C系コマンドとも称する。
コマンド8D01(H)は、第1特図の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特図の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。第1図柄変動指定コマンドおよび第2図柄変動指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8D系コマンドとも称する。コマンド8F00(H)は、第1特図や第2特図の変動を終了することを指定する図柄確定指定コマンドである。
コマンド9000(H)は、遊技機に関する電力供給が開始されたときに送信される初期化を指定(電源投入時の初期画面を表示することを指定)する初期化指定コマンドである。コマンド9200(H)は、遊技機に関する電力供給が再開されたときに送信される停電の復旧を指定(停電復旧画面を表示することを指定)する停電復旧指定コマンドである。コマンド9500(H)は、通常状態の背景を指定する通常状態指定コマンドである。コマンド9501(H)は、時短状態の背景を指定する時短状態指定コマンドである。コマンド9502(H)は、確変状態の背景を指定する確変状態指定コマンドである。通常状態指定コマンド、時短状態指定コマンド、および確変状態指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて95系コマンドや背景指定コマンドとも称する。コマンド9F00(H)は、客待ちのデモンストレーションを指定する客待ちデモ指定コマンドである。
コマンドA001(H)は、5R通常大当りの開始を指定する大当り開始1指定コマンドである。コマンドA002(H)は、5R確変大当りの開始を指定する大当り開始2指定コマンドである。コマンドA003(H)は、10R確変大当りの開始を指定する確変大当り開始3指定コマンドである。大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、および大当り開始3指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA0系コマンドとも称する。
A1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の開放中を示す大入賞口開放中指定コマンドである。大入賞口開放中指定コマンドを、A1系コマンドとも称する。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の閉鎖を示す大入賞口開放後指定コマンドである。大入賞口開放後指定コマンドを、A2系コマンドとも称する。
コマンドA301(H)は、5R通常大当りの終了を指定する大当り終了1指定コマンドである。コマンドA302(H)は、5R確変大当りの終了を指定する大当り終了2指定コマンドである。コマンドA303(H)は、10R確変大当りの終了を指定する大当り終了3指定コマンドである。大当り終了1指定コマンド、大当り終了2指定コマンド、および大当り終了3指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA3系コマンドとも称する。
コマンドAD00(H)は、V入賞が発生したことを指定する確変判定装置通過指定コマンドである。確変判定装置通過指定コマンドは、V大入賞口を通過した遊技球がV入賞領域に進入してV入賞スイッチ075F024により検出されるときに送信されるコマンドである。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドC1XX(H)は、第1保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第1保留記憶数指定コマンドである。第1保留記憶数指定コマンドを、C1系コマンドとも称する。コマンドC2XX(H)は、第2保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第2保留記憶する指定コマンドである。第2保留記憶数指定コマンドを、C2系コマンドとも称する。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定などの入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
C7XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口への遊技球の通過を示す大入賞口入賞指定コマンドである。
MODEがFD(H)でありかつ、EXTの4bit目が0であるコマンドは、右打ち表示の消灯を示す右打ち表示消灯指定コマンドである。MODEデータがFD(H)でありかつ、EXTデータの4bit目が1であるコマンドは、右打ち表示の点灯を示す右打ち表示点灯指定コマンドである。本実施の形態においては、特に右打ち表示点灯指定コマンドを、FD系コマンドとも称する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づいて、変動パターン種別を認識できる。
[動作]
次に、特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。まず、主基板11に搭載されたCPU103による処理について説明する。
(特別図柄通常処理)
図10−10は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図10−10に示すように、特別図柄通常処理において、CPU103は、第1保留記憶バッファ(第1特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)または第2保留記憶バッファ(第2特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)に保留記憶データがあるか否かを判定する(ステップ075FS001)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には(ステップ075FS001でN)、変動停止から所定期間が経過したか否かを判定する(ステップ075FS002)。変動停止から所定期間が経過しない場合(ステップ075FS002でN)、特別図柄通常処理を終了する。一方、変動停止から所定期間が経過している場合(ステップ075FS002でY)、客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理をし(ステップ075FS003)、特別図柄通常処理を終了する。ここで、客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることに基づいて、重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御される。このような客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされる。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには(ステップ075FS001でY)、CPU103は、保留特定領域に設定されているデータのうち1番目のデータが「第2」を示すデータであるか否かを判定する(ステップ075FS004)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータでない(すなわち、「第1」を示すデータである)場合(ステップ075FS004でN)、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップ075FS005)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータである場合(ステップ075FS004でY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップ075FS006)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄の変動表示が行われる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄の変動表示が行われる。
ステップ075FS004〜ステップ075FS006の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄の変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄の変動表示に優先して実行される。
次に、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する(ステップ075FS007)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ075FS008)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次に、CPU103は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ075FS009)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
次に、CPU103は、背景指定コマンドを送信し(ステップ075FS010)、保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する(ステップ075FS011)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図10−8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(図10−8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(図10−8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU103は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU103は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10−8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップ075FS011でY)、ステップ075FS012に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変フラグは、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、その後、所定回数(150回)の変動表示が行われたという条件と、次回の大当りが決定されたという条件とのいずれか早い方の条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ075FS011でN)、後述するステップ075FS016に進む。
ステップ075FS011において大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すれば、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ075FS012)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図10−8(B)の第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび図10−8(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する(ステップ075FS013)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図10−8(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図10−8(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
次に、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、ステップ075FS013で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、保留記憶バッファに格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(ステップ075FS014)。
図10−8(B),(C)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄については、大当り種別ごとに大当り図柄が異なるように大当り種別と大当り図柄との関係が設定されており、大当り種別と大当り図柄とが同時に決定されるので、大当り図柄と、大当り種別に応じた遊技制御との対応関係が単純化するため、遊技制御の複雑化を防ぐことができる。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示す大当り種別データをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ075FS015)。たとえば、大当り種別が「5R通常大当り」の場合には、大当り種別データとして「01」が設定される。大当り種別が「5R確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「02」が設定される。大当り種別が「10R確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「03」が設定される。
次に、CPU103は、特別図柄の停止図柄を設定する(ステップ075FS016)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、ハズレ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、ステップ075FS014により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「5R通常大当り」に決定されたときには「1」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「5R確変大当り」に決定されたときには「3」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「10R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、CPU103は、表示結果指定コマンドを送信し(ステップ075FS017)、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S111)に対応した値に更新する(ステップ075FS018)。
(変動パターン設定処理)
図10−11は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図10−11に示すように、変動パターン設定処理において、CPU103は、変動パターンを決定する(ステップ075FS101)。具体的には、CPU103は、大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別に応じた大当り用変動パターン種別判定テーブルを選択し、大当りフラグがセットされていない場合には、ハズレ用変動パターン種別判定テーブルを選択する。そして、CPU103は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファからランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する。
次に、CPU103は、決定した変動パターンに対応する変動パターンコマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ075FS102)。
次に、CPU103は、RAM102に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップ075FS103)。そして、CPU103は、図柄変動指定コマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行い(ステップ075FS104)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(S112)に対応した値に更新する(ステップ075FS105)。
(特別図柄変動処理)
図10−12は、特別図柄変動処理の一例を示すフローチャートである。図10−11に示すように、特別図柄変動処理において、CPU103は、変動時間タイマを1減算し(ステップ075FS201)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ075FS202でY)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S113)に対応した値に更新する(ステップ075FS203)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には(ステップ075FS202でN)、そのまま処理を終了する。
(特別図柄停止処理)
図10−13は、特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図10−13に示すように、特別図柄停止処理において、CPU103は、終了フラグをセットして特別図柄の変動表示を終了させ、特図1可変表示部075F021または特図2可変表示部075F022に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップ075FS301)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には特図1可変表示部075F021での第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には特図2可変表示部075F022での第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドをセットする(ステップ075FS302)。これにより、図柄確定指定コマンドが演出制御用CPU120に送信される。次に、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS303)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ075FS303でN)、ステップ075FS309に移行する。
大当りフラグがセットされている場合には(ステップ075FS303でY)、CPU103は、確変フラグおよび時短フラグをリセットする(ステップ075FS304)。次に、演出制御用CPU120に、大当り開始指定コマンドおよび右打ち表示点灯コマンドを送信する(ステップ075FS305)。
また、RO101に記憶されている開放パターンデータを参照し、通常大入賞口およびV大入賞口について、開放回数(たとえば、5回や10回)、開放時間(たとえば、29秒)、ラウンド間のインターバル時間(たとえば、0.5秒)などの開放態様を示すデータを所定の記憶領域にセットする(ステップ075FS306)。具体的には、5R通常大当りの場合、1〜5Rの全てにおいて通常大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。5R確変大当りの場合、1〜3R目および5R目に通常大入賞口を開放させ、4R目にV大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。また、10R確変大当りの場合、1〜8R目および10R目に通常大入賞口を開放させ、9R目にV大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。開放回数(5回や10回)のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。
また、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間であるファンファーレ時間(大当りが発生したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップ075FS307)。以降、大当り開放前処理において、大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口が開放されてラウンドが開始される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値に更新し(ステップ075FS308)、処理を終了する。
ステップ075FS303で大当りフラグがセットされていないと判定された場合には(ステップ075FS303でN)、CPU103は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS309)。時短フラグがセットされていない場合は(ステップ075FS309でN)、ステップ075FS316の処理へ移行する。時短フラグがセットされている場合には(ステップ075FS309でY)、時短状態の残り変動回数を示す時短回数カウンタのカウンタ値を1減算する(ステップ075FS310)。次に、CPU103は、時短回数カウンタの値が0になったか否かを確認する(ステップ075FS311)。時短回数カウンタの値が0になった場合は(ステップ075FS311でY)、時短状態の継続期間が終了したと判断して、時短フラグをリセットする(ステップ075FS312)。これにより、時短状態においてハズレ表示結果となる変動表示が特定回数(150回)行われたときに、遊技状態が時短状態から非時短状態に移行する。ステップ075FS311において、時短回数カウンタの値が0になっていない場合には(ステップ075FS311でN)、ステップ075FS316の処理へ移行する。
ステップ075FS312の後は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS313)。確変フラグがセットされている場合には(ステップ075FS313でY)、確変フラグをリセットする(ステップ075FS314)。次に、CPU103は、遊技状態が時短状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行したことに応じて、演出制御用CPU120に通常状態指定コマンドを送信し(ステップ075FS315)、ステップ075FS316に進む。ステップ075FS313において確変フラグがセットされていない場合には(ステップ075FS313でN)、ステップ075FS314の処理を行わずに、ステップ075FS315に移行する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S110)に対応した値に更新し(ステップ075FS316)、処理を終了する。
(大当り開放前処理)
図10−14は、大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。図10−14に示すように、大当り開放前処理において、CPU103は、大入賞口制御タイマの値を−1(減算更新)する(ステップ075FS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを判定し(ステップ075FS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップ075FS402でN)、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には(ステップ075FS402でY)、演出制御用CPU120に大入賞口開放中指定コマンドを送信する(ステップ075FS403)。そして、開放パターンに応じてソレノイド82を駆動して通常大入賞口を開放する(ステップ075FS404)。これにより、1R目においては通常大入賞口が開放する。
次に、CPU103は、開放パターンデータ(たとえば、ステップ075FS306によりRAM102に記憶されたデータ)に基づいて、大入賞口制御タイマに、大入賞口が開放可能な最大時間(大入賞口開放時間)に応じた大入賞口開放時間(29秒)を設定する(ステップ075FS405)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理(S115)に応じた値に更新し(ステップ075FS406)、処理を終了する。
(大当り開放中処理)
図10−15は、大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。図10−15に示すように、大当り開放中処理において、CPU103は、大入賞口制御タイマの値を−1(減算更新)する(ステップ075FS501)。
そして、CPU103は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否かを確認する(ステップ075FS502)。大入賞口制御タイマの値が0になっているときは(ステップ075FS501でY)、ステップ075FS511の処理へ移行する。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップ075FS502でN)、通常大入賞口またはV大入賞口を開放中か否かを判定する(ステップ075FS503)。通常大入賞口またはV大入賞口が開放中か否かは、開放回数カウンタの値により判定すればよい。
ステップ075FS503で、通常大入賞口またはV大入賞口が開放中でないと判定された場合には(ステップ075FS503でN)、処理を終了する。
通常大入賞口またはV大入賞口が開放中であれば(ステップ075FS503でY)、カウントスイッチ23またはV入賞スイッチ075F024がオンになっているか否かを判定する(ステップ075FS504)。カウントスイッチ23とV入賞スイッチ075F024のいずれもがオンになっていなければ(ステップ075FS504でN)、処理を終了する。一方、カウントスイッチ23またはV入賞スイッチ075F024のいずれか一方がオンとなっていれば(ステップ075FS504でY)、入賞個数カウンタを+1(加算更新)する(ステップ075FS505)。
次に、確変決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS506)。確変決定フラグは、V入賞が発生したときに確変状態に制御されることが決定されたことによりセットされるフラグである。確変決定フラグがセットされていれば(ステップ075FS506でY)、ステップ075FS510の処理へ移行する。一方、確変決定フラグがセットされていなければ(ステップ075FS506でN)、V入賞スイッチ075F024がオンになっているか否かを判定する(ステップ075FS507)。V入賞スイッチ075F024がオンになっていなければ(ステップ075FS507でN)、ステップ075FS510の処理へ移行する。一方、V入賞スイッチがオンになっていれば(ステップ075FS507でY)、確変決定フラグをセットし(ステップ075FS508)、確変判定装置通過指定コマンドを送信し(ステップ075FS509)、ステップ075FS510の処理へ移行する。
そして、CPU103は、入賞個数カウンタの値が所定数(たとえば10)になっているか否を判定する(ステップ075FS510)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップ075FS510でN)、処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには(ステップ075FS510でY)、CPU103は、ソレノイド82を駆動して通常大入賞口を閉鎖する制御、または、ソレノイド075F083を駆動してV大入賞口を閉鎖する制御のいずれか一方の制御を行う(ステップ075FS511)。次に、CPU103は、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)処理を行う(ステップ075FS512)。次に、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放後処理(S116)に応じた値に更新し(ステップ075FS513)、処理を終了する。
(大当り開放後処理)
図10−16は、大当り開放後処理の一例を示すフローチャートである。図10−16に示すように、大当り開放後処理において、CPU103は、開放回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップ075FS601)。
開放回数カウンタの値が0であれば(ステップ075FS601でY)、演出制御用CPU120に大当り終了指定マンドを送信し(ステップ075FS602)、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップ075FS603)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(S117)に応じた値に更新し(ステップ075FS604)、処理を終了する。
ステップ075FS601において、開放回数カウンタの値が0でなければ(ステップ075FS601でN)、演出制御用CPU120に大入賞口開放後指定マンドを送信し(ステップ075FS605)、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでのインターバル時間に相当する値を設定する(ステップ075FS606)。
次に、CPU103は、V大入賞口が開放するラウンド(V開放ラウンドとも称する)の前、すなわち、次のラウンドがV開放ラウンドであるか否かを判定する(ステップ075FS607)。V開放ラウンド前でない場合(ステップ075FS607でN)、ソレノイド82を駆動して通常大入賞口を開放する制御を行う(ステップ075FS608)。一方、V開放ラウンド前である場合(ステップ075FS607でY)、ソレノイド075F083を駆動してV大入賞口を開放する制御を行う(ステップ075FS609)。
ステップ075FS608またはステップ075FS609の後、CPU103は、演出制御用CPU120に大入賞口開放中指定マンドを送信する(ステップ075FS610)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理(S115)に応じた値に更新し(ステップ075FS611)、処理を終了する。
(大当り終了処理)
図10−17は、大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図10−17に示すように、大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了時間が設定された大入賞口制御タイマの値を1減算する(ステップ075FS701)。そして、CPU103は、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否か(大当り終了時間が経過したか否か)を判定する(ステップ075FS702)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップ075FS702でN)、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップ075FS702でY)、大当りフラグをリセットする(ステップ075FS703)。
次に、CPU103は、V入賞領域を通過することでセットされる確変決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS704)。確変決定フラグがセットされていなければ(ステップ075FS704でN)、ステップ075FS705の処理へ移行する。ステップ075FS704において、確変決定フラグがセットされていれば(ステップ075FS704でY)、確変状態であることを示す確変フラグをセットする(ステップ075FS707)。次に、演出制御用CPU120に確変状態指定コマンドを送信し(ステップ075FS708)、確変決定フラグをリセットし(ステップ075FS709)、ステップ075FS710の処理へ移行する。
ステップ075FS710では、時短状態であることを示す時短フラグをセットし(ステップ075FS710)、時短回数カウンタに150をセットする(ステップ075FS711)。そして、ステップ075FS712の処理へ移行する。
一方、ステップ075FS704において、確変決定フラグがセットされていなければ(ステップ075FS704でN)、ステップ075FS705では、時短状態であることを示す時短フラグをセットし(ステップ075FS705)、時短回数カウンタに100をセットし(ステップ075FS706)、ステップ075FS712の処理へ移行する。
ステップ075FS712では、演出制御用CPU120に時短状態指定コマンドを送信する(ステップ075FS712)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S110)に対応した値に更新し(ステップ075FS713)、処理を終了する。なお、演出制御用CPU120側は、CPU103から送信される確変状態指定コマンドなどにより、確変、時短、通常のいずれの遊技状態にあるかを認識することが可能となる。
(大当り中演出処理)
次に、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120による処理について説明する。図10−18は、大当り中演出処理の一例を示すフローチャートである。図10−18に示すように、大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS651)。ここで、大当り終了指定コマンド受信フラグなどのフラグは、ROM121に形成されるコマンド受信バッファに大当り終了指定コマンドを受信した旨のデータが格納されている場合に、演出制御用CPU120によりセットされ、大当り遊技が終了するなどの所定のタイミングで消去される。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップ075FS651でN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップ075FS652)。
次に、プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップ075FS653)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ075FS653でY)、プロセスデータの切替えを行う(ステップ075FS655)。そして、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ075FS656)。また、その次に設定されているプロセスデータの内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9など)の制御を実行する(ステップ075FS657)。たとえば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5においてラウンド中演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータの内容に従ってROM121から画像データを読み出し、読み出した画像データを画像表示装置5に出力する。また、遊技効果ランプ9などの各種ランプを点灯/点滅/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号を出力する。また、スピーカ8L,8Rに音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。そして、処理を終了する。
プロセスタイマがタイムアウトしていない場合(ステップ075FS653でN)、引き続き、設定されているプロセスデータの内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9など)の制御を実行する(ステップ075FS654)。そして、処理を終了する。
演出制御用CPU120は、主基板11に搭載されたCPU103から受けた演出制御コマンドに基づき、上述したプロセスデータを設定する。たとえば、演出制御用CPU120は、大当りが発生したことに基づきCPU103から大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)を受信した場合、演出装置の制御によってファンファーレ演出を実行するために、ファンファーレ演出に対応したプロセスデータを設定する。さらに、演出制御用CPU120は、大当りが発生したことに基づきCPU103から右打ち表示点灯コマンドを受信した場合、遊技者に対して右打ちを促すために第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055におけるLEDなどの点灯手段を点灯させる。
また、演出制御用CPU120は、大当りの各ラウンドの開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A1系コマンド)を受信した場合、以下のように、演出装置の制御によってラウンド中演出を実行するために、ラウンド中演出に対応したプロセスデータを設定する。
演出制御用CPU120は、5R通常大当りの2R開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信した場合、確変大当りであるか否かを示唆するV確変示唆演出を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、5R通常大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、2R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、V確変示唆演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
演出制御用CPU120は、5R確変大当りの2R開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信した場合、V確変示唆演出(図10−41参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、5R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、2R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、V確変示唆演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
また、演出制御用CPU120は、5R確変大当りの3R開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を受信した場合、次の4R目がV開放ラウンドであることを予告するV予告演出(図10−42参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、5R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、3R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、V予告演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
また、演出制御用CPU120は、5R確変大当りの3R後においてCPU103から大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド)を受信した場合、ラウンド間において特定領域であるV大入賞口に遊技球を進入させることを狙わせるVを狙え演出(図10−43参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、5R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド)に基づき終了した大当りのラウンド(この場合、3R)を特定し、特定した大当り中のラウンド後に応じた演出(この場合、Vを狙え演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。Vを狙え演出は、特定領域であるV大入賞口に関する画像表示を用いた案内表示である。具体的には、Vを狙え演出においては、特定領域であるV大入賞口を狙って遊技球を発射させるように遊技者に右打ちを促す画像が表示される。Vを狙え演出においては、特定領域であるV大入賞口そのものを指すような画像が表示されてもよいし、特定領域であるV大入賞口付近を指すような画像が表示されてもよいし、特定領域であるV大入賞口に至るまでの経路を指すような画像が表示されてもよい。
また、演出制御用CPU120は、5R確変大当りの4Rの開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を受信した場合、引き続きVを狙え演出(図10−44参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、5R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、4R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、Vを狙え演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
演出制御用CPU120は、10R確変大当りの8R開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A108コマンド)を受信した場合、次の9R目がV開放ラウンドであることを予告するV予告演出を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、10R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A108コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、8R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、V予告演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
また、演出制御用CPU120は、10R確変大当りの8R後においてCPU103から大入賞口開放後指定コマンド(A208コマンド)を受信した場合、ラウンド間において特定領域であるV大入賞口に遊技球を進入させることを狙わせるVを狙え演出を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、10R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放後指定コマンド(A208コマンド)に基づき終了した大当りのラウンド(この場合、8R)を特定し、特定した大当り中のラウンド後に応じた演出(この場合、Vを狙え演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
また、演出制御用CPU120は、10R確変大当りの9Rの開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A109コマンド)を受信した場合、引き続きVを狙え演出を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、10R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A109コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、9R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、Vを狙え演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
さらに、出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてCPU103から確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド)を受信した場合、以下のように、演出装置の制御によってV入賞演出を実行するために、V入賞演出に対応したプロセスデータを設定する。
演出制御用CPU120は、5R確変大当りの4R中においてCPU103から確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド)を受信した場合、V入賞演出(図10−44参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
演出制御用CPU120は、10R確変大当りの9R中においてCPU103から確変判定装置通過指定コマンド(AD00)を受信した場合、V入賞演出を実行するためのプロセスデータを設定する。
その他、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態が終了したことに基づきCPU103から大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)を受信した場合、大当り遊技状態の終了を示すエンディング演出(図10−46,図10−47参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
このように、演出制御用CPU120は、CPU103から受けた演出制御コマンドに基づきプロセスデータを設定することで、画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などの演出装置を制御して各種の演出を実行する。
[遊技の進行の概略]
上述したように構成されている特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1においては、以下のように遊技が進行する。なお、既に説明している基本的なパチンコ遊技機1において行われる遊技の内容についても、特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1は有するが、以下では特に特徴部075Fに関連する部分の遊技について説明する。
パチンコ遊技機1においては、遊技者はまず左打ちによって、遊技領域のうちの左側の領域を通る第1流下経路に向けて遊技球を発射させる。発射された遊技球が入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入すると、第1特図ゲームが開始される。第1特図ゲームの結果、特図1可変表示部075F021が大当り図柄を示す表示態様となると、大当りが発生する。
第1特図ゲームにおける大当りの種別としては、前述したように、5R通常大当り、5R確変大当り、10R確変大当りがある。大当りが発生すると、ファンファーレ演出が実行されるとともに、遊技者に対して右打ちを促す右打ち促進演出が実行される。右打ち促進演出としては、画像表示装置5の画面上に右打ちを促す文字(たとえば、「右打ち」)および図形(たとえば、第2流下経路の方向である右方向に向けられた矢印)の画像を表示するとともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においてもたとえばLEDなどの点灯手段の点灯によって右打ちを促す。これにより、遊技者は、それ以降、右打ちをすることになる。
大当り遊技状態のラウンド中においては、大入賞口が所定回数(たとえば、5R通常大当りおよび5R確変大当りの場合は5回、10R確変大当りの場合は10回)に亘って開放する。大入賞口の1回の開放は、所定期間(たとえば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。
5R通常大当りの場合、1R目〜3R目、および5R目においては通常大入賞口が開放するが、4R目に限ってはV大入賞口が開放する。但し、アタッカ内の振分部材(図示せず)の制御パターンがV入賞し難い制御パターンであるため、V入賞することはない。また、V入賞しないため、4R目にはVを狙え演出も実行されず、1R目と同様の背景画像が表示される。具体的には、5R通常大当りの場合、1R目および2R目において通常大入賞口が開放するとともに、2R目においては、確変大当りであるか否かを示唆するV確変示唆演出が実行される。そして、V確変示唆演出の結果、確変大当りでなく通常大当りであることが報知される。その後、4R目にV大入賞口が開放するがV入賞が発生せず、その後の5R目において通常大入賞口が開放して、5R目が終了するとエンディング演出が実行される。
5R確変大当りの場合、1R目〜3R目、および5R目においては通常大入賞口が開放するが、4R目に限ってはV大入賞口が開放する。具体的には、5R確変大当りの場合、5R通常大当りと同様に、1R目および2R目において通常大入賞口が開放するとともに、2R目においては、確変大当りであるか否かを示唆するV確変示唆演出が実行される。そして、V確変示唆演出の結果、確変大当りであることが報知される。そして、その後の3R目においては、次の4R目がV開放ラウンドであることを予告するV予告演出が実行される。4R目においては、V大入賞口が開放し、V大入賞口に進入した遊技球がV入賞スイッチ075F024によって検出されると、V入賞が発生する。これにより、大当りラウンド終了後の遊技状態が確変状態に制御されるための権利が遊技者に付与される。その後、5R目においては、再び通常大入賞口が開放し、5R目が終了するとエンディング演出が実行される。
10R確変大当りの場合、1R目〜8R目、および10R目においては通常大入賞口が開放するが、9R目に限ってはV大入賞口が開放する。具体的には、10R確変大当りの場合、1R目〜7R目において通常大入賞口が開放するとともに、7R目においては、確変大当りであるか否かを示唆するV確変示唆演出が実行される。そして、V確変示唆演出の結果、確変大当りであることが報知される。そして、その後の8R目においては、次の9R目がV開放ラウンドであることを予告するV予告演出が実行される。9R目においては、V大入賞口が開放し、V大入賞口に進入した遊技球がV入賞スイッチ075F024によって検出されると、V入賞が発生する。これにより、大当りラウンド終了後の遊技状態が確変状態に制御されるための権利が遊技者に付与される。その後、10R目においては、再び通常大入賞口が開放し、10R目が終了するとエンディング演出が実行される。
大当り遊技状態後のエンディング演出が終了すると、所定回数(たとえば、5R通常大当りの場合は100回、5R確変大当りおよび10R確変大当りの場合は150回)の変動に亘って遊技状態が時短状態に制御される。さらに、5R確変大当りおよび10R確変大当りの場合であって、かつ大当りラウンド中にV入賞が発生した場合、時短状態に制御されている所定回数(150回)の変動に亘って遊技状態が確変状態に制御される。つまり、5R通常大当りの場合、大当りラウンド後の遊技状態が低確高ベース状態となり、5R確変大当りや10R確変大当りの場合、大当りラウンド後の遊技状態が高確高ベース状態となる。
大当りラウンド後の確変状態や時短状態においても、引き続き、画像表示装置5、右打ち表示部075F030、および右打ち表示部075F055によって右打ち促進演出が継続して実行される。このため、遊技者は、最初の大当り(初当りとも称する)が発生した以降、大当りラウンドが終了した後の時短状態においても、常に右打ち促進演出によって右打ちするように促される。
時短状態においては、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御が実行されたり、また、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御が実行されたり、さらに、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる制御が実行されたりする。また、時短状態においては、第2始動入賞口を形成する可変入賞球装置6Bが開状態になる頻度を高くすることにより第2始動入賞口に遊技球が進入する頻度を高くして第2始動入賞口への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御が行われてもよい。
大当りラウンド後の時短状態においては、発射された遊技球が可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入することで、第2特図ゲームが開始される。第2特図ゲームの結果、特図2可変表示部075F022が大当り図柄を示す表示態様となると、大当り(連チャン当りとも称する)が発生する。
第2特図ゲームにおける大当りの種別としては、前述したように、10R確変大当りがある。大当りが発生すると、ファンファーレ演出が実行される。なお、画像表示装置5、右打ち表示部075F030、および右打ち表示部075F055による右打ち促進演出は、初当り時から継続している。
大当り遊技状態のラウンド中においては、大入賞口が所定回数(たとえば、10回)に亘って開放する。大入賞口の1回の開放は、所定期間(たとえば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。
10R確変大当りであるため、1R目〜8R目、および10R目においては通常大入賞口が開放するが、9R目に限ってはV大入賞口が開放する。具体的には、初当り時と同様に、1R目〜7R目において通常大入賞口が開放する。そして、その後の8R目においては、次の9R目がV開放ラウンドであることを予告するV予告演出が実行される。9R目においては、V大入賞口が開放し、V大入賞口に進入した遊技球がV入賞スイッチ075F024によって検出されると、V入賞が発生する。これにより、大当りラウンド終了後の遊技状態が確変状態に制御されるための権利が遊技者に付与される。その後、10R目においては、再び通常大入賞口が開放し、10R目が終了するとエンディング演出が実行される。
そして、大当り遊技状態後のエンディング演出が終了すると、初当り時と同様に、所定回数(たとえば、150回)の変動に亘って遊技状態が時短状態かつ確変状態(高確高ベース状態)に制御される。連チャン当りにおける大当りラウンド後の確変状態においても、引き続き、画像表示装置5、右打ち表示部075F030、および右打ち表示部075F055によって右打ち促進演出が継続して実行される。このため、遊技者は、初当りが発生した以降、大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態において連チャン当りが発生し、当該連チャン当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態においても、常に右打ち促進演出によって右打ちするように促される。
初当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態、および連チャン当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態のいずれかで大当りが発生することなく確変状態や時短状態が終了すると、通常状態(低確低ベース状態)に遊技状態が制御され、画像表示装置5、右打ち表示部075F030、および右打ち表示部075F055による右打ち促進演出も終了する。これにより、遊技者は、再び左打ちによって、遊技領域のうちの左側の領域を通る第1流下経路に向けて遊技球を発射させることになる。
[処理の一例のタイミングチャート]
図10−19〜図10−21を参照しながら、特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1が実行する主な処理のタイミングについて説明する。図10−19は、当り変動中における処理の一例を示すタイミングチャートである。図10−20は、大当り中における処理の一例を示すタイミングチャートである。図10−21は、大当り終了後における処理の一例を示すタイミングチャートである。なお、図10−19〜図10−21は、5R確変大当りが発生した場合における処理のタイミングを示している。
図10−19に示すように、t1において、遊技球が第1始動入賞口に進入することで第1特図ゲームが開始すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、保留記憶数指定コマンド(C1系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動に対応させて飾り図柄を変動表示させたり、第1特別図柄の変動に合わせて変動中演出(たとえば、リーチ演出や予告演出など)を実行させたりするためのプロセスデータを設定する。
たとえば、演出制御用CPU120は、保留記憶数指定コマンドに基づき第1保留記憶数を特定することで、第1保留記憶表示エリア075F005Dの表示を更新したり、特図1記憶表示部075F051の点灯態様を更新したりする。また、演出制御用CPU120は、背景指定コマンドに基づき制御中の遊技状態を特定することで、当該遊技状態に対応する背景画像などを表示するように画像表示装置5を制御する。また、演出制御用CPU120は、図柄変動指定コマンドに基づき特別図柄の変動が開始することを特定し、演出の開始タイミングを設定する。また、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドに基づき大当りの有無および大当りの種別を特定し、それに応じた飾り図柄を決定する。さらに、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに基づき、飾り図柄の可変表示の実行時間、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無など)、および飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類など)を設定する。
その後、特別図柄の変動がt2で停止するときに、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、図柄確定指定コマンド(8F00)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
特別図柄の変動停止の結果、大当りが発生すると、その後のt3において、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)および右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出を実行するためのプロセスデータを設定するとともに、第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055におけるLEDなどの点灯手段を点灯させる。たとえば、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出として、大当りとなったことを祝福する画像を画像表示装置5に表示させたり、大当りとなったことを祝福する音をスピーカ8L,8Rから出力させたりするためのプロセスデータを設定する。また、演出制御用CPU120は、右打ち促進演出として、右打ちを促す画像を画像表示装置5に表示させたり、右打ちを促す音をスピーカ8L,8Rから出力させたりする。
図10−20に示すように、その後、t4で大当りラウンドが開始すると、CPU103は、通常大入賞口を開放させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、1R目におけるラウンド中演出を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t5で1R目が終了すると、CPU103は、通常大入賞口を閉鎖させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A201コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
その後、t6で2R目が開始すると、CPU103は、通常大入賞口を開放させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、2R目におけるラウンド中演出を実行するためのプロセスデータを設定する。たとえば、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づいて、V確変示唆演出(図10−41参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t7で2R目が終了すると、CPU103は、通常大入賞口を閉鎖させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A202コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
その後、t8で3R目が開始すると、CPU103は、通常大入賞口を開放させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、3R目におけるラウンド中演出を実行するためのプロセスデータを設定する。たとえば、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に基づいて、V予告演出(図10−42参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t9で3R目が終了すると、CPU103は、通常大入賞口を閉鎖させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、3R目後から4R目に至るまでのラウンド間におけるラウンド間演出を実行するためのプロセスデータを設定する。たとえば、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド)に基づいて、Vを狙え演出(図10−43参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
図10−21に示すように、その後、t10で4R目が開始すると、CPU103は、通常大入賞口を開放させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、4R目におけるラウンド中演出を実行するためのプロセスデータを設定する。たとえば、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)に基づいて、V予告演出(図10−42参照)を実行した後、Vを狙え演出(図10−43参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t11でV入賞が発生すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、V入賞演出(図10−44参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t12で4R目が終了すると、CPU103は、通常大入賞口を閉鎖させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A204コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
その後、t13で5R目が開始すると、CPU103は、通常大入賞口を開放させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、5R目におけるラウンド中演出を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t14で5R目が終了すると、CPU103は、通常大入賞口を閉鎖させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A205コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
その後、t15において、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、エンディング演出を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、確変状態かつ時短状態(高確高ベース状態)に制御されるが、当該状態において、CPU103は、保留記憶数が0を超えているか否かに応じて、演出制御コマンドを変更する。
たとえば、t16において、CPU103は、保留記憶数が0を超えている場合、演出制御用CPU120に対して、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動に対応させて飾り図柄を変動表示させたり、第2特別図柄の変動に合わせて変動中演出(たとえば、リーチ演出や予告演出など)を実行させたりするためのプロセスデータを設定する。
一方、CPU103は、保留記憶数が0を超えていない場合、演出制御用CPU120に対して、背景指定コマンド(95系コマンド)および客待ちデモ指定コマンド(9F系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、遊技が行われていないことを特定可能な客待ちデモンストレーション演出(図10−60参照)を行う。たとえば、演出制御用CPU120は、飾り図柄や小図柄として初期値(たとえば、123)の画像を画像表示装置5に表示させたり、スピーカ8L,8Rからの音の出力を停止したりする。なお、客待ちデモンストレーション演出は、図10−60に示すような態様に限らず、キャラクタ画像やパチンコ遊技機1のメーカのロゴが表示されるようなものなど、遊技が行われていないことを遊技者が特定可能な演出であればいずれのものであってもよい。
[ランプの点灯態様]
図10−22は、ランプの点灯態様を示す説明図である。本実施の形態においては、遊技効果ランプ9(可動体ランプ9d、アタッカランプ9c、アタッカ上ランプ075F009U、左下ランプ075F009D、盤右ランプ075F009F、盤左ランプ075F009E、枠右ランプ075F009R、枠左ランプ075F009L)、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030、および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055の各々が消灯している様子を、図10−22(A)に示すような黒塗りの態様で表す。
また、本実施の形態においては、遊技効果ランプ9(可動体ランプ9d、アタッカランプ9c、アタッカ上ランプ075F009U、左下ランプ075F009D、盤右ランプ075F009F、盤左ランプ075F009E、枠右ランプ075F009R、枠左ランプ075F009L)、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030、および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055の各々が点灯している様子を、図10−22(B)に示すような白塗りの態様で表す。
さらに、本実施の形態においては、遊技効果ランプ9(可動体ランプ9d、アタッカランプ9c、アタッカ上ランプ075F009U、左下ランプ075F009D、盤右ランプ075F009F、盤左ランプ075F009E、枠右ランプ075F009R、枠左ランプ075F009L)、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030、および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055の各々が演出や画像表示装置5に表示された背景に応じた態様で点灯/点滅/消灯している様子を、図10−22(C)に示すようなハッチングの態様で表す。
[パチンコ遊技機1の演出態様]
次に、遊技中におけるパチンコ遊技機1の演出態様について説明する。図10−23〜図10−33、および図10−38〜図10−50は、遊技中におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。
図10−23(a)に示すように、前回ゲームの特別図柄の変動によってハズレ図柄が停止すると、遊技効果ランプ9がハズレ図柄の停止に応じた態様で点灯する。その後、第1保留記憶数がある場合、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、保留記憶数指定コマンド(C1系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、第1特別図柄の変動に対応させて飾り図柄を変動表示させたり、第1特別図柄の変動に合わせて変動中演出(たとえば、リーチ演出や予告演出など)を実行させたりする。なお、演出制御用CPU120は、図10−23(b1)〜図10−24(b3)の各演出のデータを、保留記憶数指定コマンド(C1系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−23(b1)〜図10−24(b3)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−23(b1)に示すように、第1特別図柄の変動に対応する態様で遊技効果ランプ9が点灯する。また、図10−23(b2)に示すように、大当り変動である場合、画像表示装置5においてリーチ演出に対応する画像が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rからリーチ演出に対応する音が出力し、遊技効果ランプ9が、リーチ演出に応じた態様で点灯する。
その後、特別図柄の変動が停止するときに、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、図柄確定指定コマンド(8F00)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
図10−24(b3)に示すように、特別図柄の変動停止の結果、大当りが発生すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)および右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、ファンファーレ演出を実行するとともに、第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055におけるLEDなどの点灯手段を点灯させる。なお、演出制御用CPU120は、図10−24(c1)〜図10−38(d2)の各演出のデータを、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)および右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−24(c1)〜図10−38(d2)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
ここで、ファンファーレ演出について詳細に説明する。ファンファーレ演出は、複数の演出パートに分かれている。本実施の形態においては、ファンファーレ演出は、祝福パートと、名称表示パートと、右打ち促進パートとを含む。祝福パートは、大当りとなったことを祝福する演出が実行される演出パートであり、図10−24(c1)で後述するように、大当りとなったことを祝福する画像が画像表示装置5に表示されたり、大当りとなったことを祝福する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りとなったことを祝福する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。名称表示パートは、発生した大当り遊技状態の名称を報知することで、大当りラウンドが開始することを遊技者に知らせるとともに、発生した大当り遊技状態の種類を遊技者に知らせる演出パートであり、図10−24(c2),(c3)で後述するように、大当り遊技状態の名称を示す名称画像が画像表示装置5に表示されたり、大当りの開始に対応する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りの開始に対応する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。右打ち促進パートは、右打ちすることを遊技者に促す演出パートであり、図10−24(c4)〜図10−33(c29)で後述するように、文字および図形の画像表示を用いて遊技者に右打ちすることを促す大右打ち促進演出が実行される。演出制御用CPU120は、大当り図柄が停止して図柄が確定した後に図柄確定指定コマンド(8F00)をCPU103から受信し、その後、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)をCPU103から受信したことに基づいて、ファンファーレ演出を開始し、通常大入賞口が開放して大当りラウンドが開始するまで、ファンファーレを実行する。
図10−24(c1)に示すように、ファンファーレ演出における祝福パートとして、大当りとなったことを祝福する画像(この例ではキャラクタ画像とともに「おめでとー!!」の文字画像)が画像表示装置5に表示されたり、大当りとなったことを祝福する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りとなったことを祝福する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。また、右打ち促進演出として、図形(この例では右方向を示す矢印)および文字(この例では「右打ち」の文字)からなる画像を画像表示装置5の右上に小さく表示させる小右打ち促進演出が実行される。画像表示装置5は、複数の層を有しており、各々の層において所定の画像を表示させることができる。図10−24(c1)に示すように、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像は、大当りとなったことを祝福する画像(この例ではキャラクタ画像とともに「おめでとー!!」の文字画像)よりも前面側(パチンコ遊技機1側から見て遊技者の方向)の層に表示される。また、ファンファーレ演出においては、右打ちを促す音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、さらに、右打ち促進演出として、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055の点灯態様が右打ちを促す態様(この例では点灯)に変化したりする。なお、上述した画像表示や点灯などの開始順は以下となる。まず、CPU103は、図柄確定後に、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)および右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)を送信するとともに、右打ち表示部075F030を点灯させる。演出制御用CPU120は、受信した右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)に基づき右打ち表示部075F055を点灯する一方で、受信した大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像、および大当りとなったことを祝福する画像を画像表示装置5に表示させる。このとき、より前面側に位置する小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像は、大当りとなったことを祝福する画像よりも早いタイミングで画像表示装置5に表示される。つまり、まず、右打ち表示部075F030、右打ち表示部075F055の順番でランプが点灯し、その後、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像、大当りとなったことを祝福する画像の順番で画像が表示される。また、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像の表示と、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055における点灯は、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定するまで行われる。その際、まず、CPU103は、図柄確定後に、背景指定コマンドとともに右打ち表示消灯指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部075F030を消灯させる。演出制御用CPU120は、受信した右打ち表示消灯指定コマンドに基づき右打ち表示部075F055を消灯する一方で、受信した背景指定コマンドに基づき、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像の表示を終了するとともに通常状態の背景画像を画像表示装置5に表示させる。なお、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像と、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055による点灯とは、同じタイミングで開始し、同じタイミングで終了してもよい。このようにすれば、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像の表示期間と、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055による点灯期間とが一致するため、右打ちする期間を遊技者がより分かり易くなる。
図10−24(c2)に示すように、ファンファーレ演出における名称表示パートとして、発生した大当り遊技状態の名称を示す名称画像の一部(この例では「CHANCE BONUS!!」の文字画像のうちの「CHANCE」)が画像表示装置5の中央に表示されたり、大当りの開始に対応する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りの開始に対応する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。
図10−25(c3)に示すように、ファンファーレ演出における名称表示パートとして、図10−24(c2)に続いて、発生した大当り遊技状態の名称を示す名称画像の残りの部分(この例では「CHANCE BONUS!!」の文字画像のうちの「BONUS!!」)が新たに追加されて画像表示装置5の中央に表示される。これにより、発生した大当り遊技状態の名称を示す名称画像として、「CHANCE BONUS!!」」の文字画像が画像表示装置5の中央に表示される。また、次のタイミングから始まるファンファーレ演出における右打ち促進パートで実行される大右打ち促進演出に控えて、一旦、遊技効果ランプ9が消灯する。その後、図10−24(c4)〜図10−33(c29)に亘って、右打ち促進演出として、図形(この例では右方向を示す矢印)および文字(この例では「右打ち」の文字)からなる画像を画像表示装置5の中央に大きく表示させる大右打ち促進演出が実行される。
ここで、演出制御用CPU120は、図10−34〜図10−37に示す点灯データテーブルに格納された点灯データに基づき、ファンファーレ演出および大右打ち促進演出において遊技効果ランプ9を制御する。これら点灯データテーブルは、ROM121に格納されている。たとえば、演出制御用CPU120は、点灯データテーブルに格納された点灯データに基づき、右打ちすることを枠ランプの発光箇所を移動させることで遊技者に促す案内発光を行う。本実施の形態において、発光箇所とは、文字通り発光している箇所を指し、たとえば、枠ランプに含まれる複数のランプのうち、点灯しているランプが位置する箇所を発光箇所と言い、その他の点灯していないランプ(つまり、消灯しているランプ)が位置する箇所を発光箇所とは言わない。なお、他の例において、発光箇所とは、高い輝度で発光している箇所を指し、たとえば、枠ランプに含まれる複数のランプのうち、高い輝度で点灯しているランプが位置する箇所を発光箇所と言い、当該発光箇所に位置するランプの輝度よりも低い輝度で点灯しているランプが位置する箇所を発光箇所とは言わないものであってもよい。以下、演出制御用CPU120による各種ランプの点灯制御(発光制御)について具体的に説明する。
図10−34は、点灯データテーブルにおける親テーブルの一例を示す説明図である。図10−34に示すように、点灯データテーブルにおける親テーブルでは、枠ランプ(枠右ランプ075F009R、枠左ランプ075F009L)、可動体ランプ9d、左下ランプ075F009D、アタッカ上ランプ075F009U、盤左ランプ075F009E、盤右ランプ075F009F、およびアタッカランプ9cといった、遊技効果ランプ9に含まれる各ランプについて、ファンファーレ演出および大右打ち促進演出の各々の演出時間が規定されている。たとえば、遊技効果ランプ9における各ランプは、ファンファーレ演出を9880msecに亘って実行した後、大右打ち促進演出を2000msecに亘って実行するようになっている。なお、大右打ち促進演出は複数回(本実施の形態においては、2回)繰り返されるように構成されているため、遊技効果ランプ9は、2000msecの大右打ち促進演出を2回繰り返すことになる。
図10−35は、点灯データテーブルにおける子テーブルの一例を示す説明図である。図10−35に示すように、点灯データテーブルにおける子テーブルでは、遊技効果ランプ9における各ランプについて、ファンファーレ演出および大右打ち促進演出の各々の時間を細分化するとともに、各時間帯で参照される孫テーブルが指定されている。
ここで、大右打ち促進演出について、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009Lは互いに共通の孫テーブルW11が指定されている。また、左下ランプ075F009D、アタッカ上ランプ075F009U、および盤左ランプ075F009Eは、大右打ち促進演出において用いられずに消灯するため、孫テーブルが設けられていない。このため、ROM121において使用される点灯データの容量を極力削減することができる。アタッカランプ9cについては、大右打ち促進演出の実行時間である2000msecをさらに複数期間に細分化して、複数の孫テーブルが指定されている。たとえば、330msecに対しては孫テーブルA11aが指定され、1350msecに対しては孫テーブルA11bが指定され、320msecに対しては孫テーブルA11cが指定されている。
図10−36および図10−37は、点灯データテーブルにおける孫テーブルの一例を示す説明図である。図10−36には、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009L用の孫テーブルW11におけるデータが示されている。図10−36に示すように、枠右ランプ用の孫テーブルW11においては、30msec間隔でT1〜T56に亘ってRGBのデータが規定され、さらに最後の時間である1000msec(T57)では全てのランプに消灯(0x000000)のデータが規定されている。なお、孫テーブルでは、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009Lの各々について、図10−2で示したような第1〜第11ランプのデータが規定されている。また、図10−36においては、枠ランプに含まれる各ランプについて、点灯期間を分かり易く示すために、点灯を開始するタイミングにおけるデータ(F00)、および点灯を終了するタイミングにおけるデータ(000)に対して破線の丸印が付されている。
孫テーブルW11におけるデータを参照すると、最初にT1で枠左ランプ075F009Lの第4ランプが点灯し、次にT2で枠左ランプ075F009Lの第3ランプが点灯し、次にT3で枠左ランプ075F009Lの第2ランプが点灯し、次にT4で枠左ランプ075F009Lの第1ランプが点灯し、次にT5で枠右ランプ075F009Rの第2ランプが点灯し、次にT6で枠右ランプ075F009Rの第3ランプが点灯し、次にT7で枠右ランプ075F009Rの第4ランプが点灯し、次にT8で枠右ランプ075F009Rの第5ランプが点灯し、次にT9で枠右ランプ075F009Rの第6ランプが点灯し、次にT10で枠右ランプ075F009Rの第7ランプが点灯し、次にT11で枠右ランプ075F009Rの第8ランプが点灯する。点灯を開始した後、各ランプは、七色となるように色変化させながら点灯し続ける。その後、最初にT46で枠左ランプ075F009Lの第4ランプが消灯し、次にT47で枠左ランプ075F009Lの第3ランプが消灯し、次にT48で枠左ランプ075F009Lの第2ランプが消灯し、次にT49で枠左ランプ075F009Lの第1ランプが消灯し、次にT50で枠右ランプ075F009Rの第2ランプが消灯し、次にT51で枠右ランプ075F009Rの第3ランプが消灯し、次にT52で枠右ランプ075F009Rの第4ランプが消灯し、次にT53で枠右ランプ075F009Rの第5ランプが消灯し、次にT54で枠右ランプ075F009Rの第6ランプが消灯し、次にT55で枠右ランプ075F009Rの第7ランプが消灯し、次にT56で枠右ランプ075F009Rの第8ランプが消灯する。その後、各ランプは、1回の大右打ち促進演出における2000msecが経過するまで消灯する。なお、T56で全てのランプが消灯した後、1回の大右打ち促進演出における2000msecが経過するまでの残り時間は320msecほどである。すなわち、点灯に使った時間が30msec×56=1680msecであるため、残りは320msecほどしか残っていないが、その残り時間を確実に消灯させるために、最後の消灯時間は残り時間よりも多い1000msec(T57)となっている。なお、枠左ランプ075F009Lの第1、第5〜第11ランプ、および枠右ランプ075F009Rの第1、第9〜第11ランプは全時間において消灯する。
上述したようなデータが格納された、孫テーブルW11を用いれば、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように、枠左ランプ075F009Lの第4ランプの点灯から始まって、枠右ランプ075F009Rの第8ランプまで、左側から右側に向かってアーチを描くように枠ランプが七色に点灯するようになる。このような枠ランプによる大右打ち促進演出が2回に亘って行われる。
図10−37には、可動体ランプ9d用の孫テーブルK11およびアタッカランプ9c用の孫テーブルA11a〜A11cにおけるデータが示されている。図10−37に示すように、可動体ランプ9d用の孫テーブルK11においては、30msec間隔でT1〜T56に亘ってRGBのデータが規定され、さらに最後の時間である1000msec(T57)では全てのランプに消灯(0x000000)のデータが規定されている。なお、孫テーブルK11では、可動体ランプ9dについて、可動体32に付された文字「XXX」のうち、左のX(左X)、中のX(中X)、右のX(右X)の各々について、データが規定されている。また、図10−37においては、可動体ランプ9dに含まれる各ランプについて、点灯期間を分かり易く示すために、点灯を開始するタイミングにおけるデータ(F00)、および点灯を終了するタイミングにおけるデータ(000)に対して破線の丸印が付されている。
孫テーブルK11におけるデータを参照すると、最初にT3で可動体ランプ9dの左Xのランプが点灯し、次にT4で可動体ランプ9dの中Xのランプが点灯し、次にT5で可動体ランプ9dの右Xのランプが点灯する。点灯を開始した後、各ランプは、七色となるように色変化させながら点灯し続ける。その後、最初にT48で可動体ランプ9dの左Xのランプが消灯し、次にT49で可動体ランプ9dの中Xのランプが消灯し、次にT50で可動体ランプ9dの右Xのランプが消灯する。その後、各ランプは、1回の大右打ち促進演出における2000msecが経過するまで消灯する。なお、T50で全てのランプが消灯し、その後T56に至るまで消灯を継続した後、1回の大右打ち促進演出における2000msecが経過するまでの残り時間は320msecほどである。すなわち、点灯などに使った時間が30msec×56=1680msecであるため、残りは320msecほどしか残っていないが、その残り時間を確実に消灯させるために、最後の消灯時間は残り時間よりも多い1000msec(T57)となっている。また、枠ランプの孫テーブルW11と比較すると、可動体ランプ9dは、枠ランプよりも遅れて点灯し始め(つまり、最初のT1およびT2は消灯のまま)、枠ランプよりも早くに消灯する。
上述したようなデータが格納された、孫テーブルK11を用いれば、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように、枠左ランプ075F009Lの第4ランプ、第3ランプが点灯している間は可動体ランプ9dが消灯し、その後、枠左ランプ075F009Lの第2ランプが点灯する同じタイミングで可動体ランプ9dの左Xが点灯し、その後、中Xおよび右Xのランプが点灯すると、その後は各ランプが七色で点灯し続け、枠左ランプ075F009Lの第2ランプが消灯する同じタイミングで可動体ランプ9dの左Xが消灯し、その後、中Xおよび右Xのランプが消灯する。これにより、左Xの点灯から始まって、中Xのランプ、および右Xのランプへと、左側から右側に向かってアーチを描くように可動体ランプ9dが七色に点灯するようになる。このような可動体ランプ9dによる大右打ち促進演出が2回に亘って行われる。
また、図10−37には、アタッカランプ9c用の孫テーブルA11a、A11b、A11cにおけるデータが示されている。図10−37に示すように、アタッカランプ9cの孫テーブルA11aにおいては、点灯対象となる330msecに対して600000msecという非常に長い時間に亘ってRGBのデータが規定されており、そのデータとしては消灯(0x000000)のデータが規定されている。
アタッカランプ9cの孫テーブルA11bにおいては、点灯対象となる1350msecに対して20msec間隔でRGBのデータが規定されている。ただし、アタッカランプ9cは、1350msecに亘って所定のパターン(たとえば、七色)の色の変化を繰り返すのみであるため、孫テーブルA11bでは、1回のパターンの色の変化についてのみ280nsec分だけ規定されている。つまり、演出制御用CPU120は、1350msecにおいて、孫テーブルA11bを1回参照するごとに280nsecに亘ってアタッカランプ9cを点灯させ、その後、1350msecが終了するまで、孫テーブルA11bを繰り返し参照して、所定のパターン(たとえば、七色)の色の変化を繰り返す。
アタッカランプ9cの孫テーブルA11cにおいては、点灯対象となる320msecに対して600000msecという非常に長い時間に亘ってRGBのデータが規定されており、そのデータとしては消灯(0x000000)のデータが規定されている。
演出制御用CPU120は、大右打ち促進演出が開始されると、最初の330msecに亘って孫テーブルA11aを参照することでアタッカランプ9cを消灯させ、その後、1350msecに亘って孫テーブルA11bを280nsec間隔で複数回参照することで所定のパターン(たとえば、七色)の色の変化をアタッカランプ9cに繰り返させ、その後、最後の320msecに亘って孫テーブルA11cを参照することでアタッカランプ9cを消灯させる。これにより、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように、枠ランプが左側から右側に向かってアーチを描くように点灯し、やがて枠右ランプ075F009Rの第8ランプがアタッカ付近に到達した後、アタッカランプ9cが点灯し、その後、枠ランプが左側から右側に向かってアーチを描くように消灯し、やがて枠右ランプ075F009Rの第8ランプが消灯した後、アタッカランプ9cが消灯するようになる。このようなアタッカランプ9cによる大右打ち促進演出が2回に亘って行われる。
また、アタッカランプ9cの孫テーブルA11a、A11b、A11cのように、最初が消灯し、途中が所定のパターンの色を繰り返し、その後が消灯するような点灯パターンの場合、アタッカランプ9cの点灯を3段階に分けてシナリオ化するとともに、真ん中の所定のパターンの色の繰り返しについては同じ孫テーブルA11bを繰り返し参照させることで、2000msecの点灯について最初から最後まで全ての時間についてデータを用意する必要がなく、繰り返す部分のみのデータを用意すればよい。このため、ROM121において使用される点灯データの容量を極力削減することができる。
図10−25(c4)に戻り、ファンファーレ演出における右打ち促進パートで実行される大右打ち促進演出における演出態様について説明する。図10−25(c4)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像の先端が表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第4ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−25(c5)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像の先端がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第3ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−26(c6)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像の先端がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第2ランプが点灯を開始する。さらに、枠ランプが可動体ランプ9dの付近に到達したため、可動体ランプ9dの左Xが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−26(c7)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像の先端がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第1ランプが点灯を開始する。さらに、可動体ランプ9dの中Xが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−26(c8)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像の先端がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第2ランプが点灯を開始する。さらに、可動体ランプ9dの右Xが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−27(c9)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第3ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−27(c10)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第4ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−27(c11)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第5ランプが点灯を開始する。さらに、枠ランプが盤右ランプ075F009Fの付近に到達したため、盤右ランプ075F009Fが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−28(c12)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第6ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−28(c13)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第7ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−28(c14)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像が表示され続ける。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第8ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−29(c15)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第4ランプが消灯する。さらに、枠ランプがアタッカランプ9cの付近に到達したため、アタッカランプ9cが点灯を開始する。なお、アタッカランプ9cはそれ以降、点灯と消灯とを繰り返す(つまり、点滅する)。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−29(c16)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右」の文字画像が表示され続ける。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第3ランプが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−29(c17)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第2ランプが消灯する。さらに、可動体ランプ9dの左Xも消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−30(c18)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第1ランプが消灯する。さらに、可動体ランプ9dの中Xも消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−30(c19)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ち」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第2ランプが消灯する。さらに、可動体ランプ9dの右Xも消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−30(c20)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ち」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第3ランプが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−31(c21)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ちだ」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第4ランプが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−31(c22)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ちだ」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第5ランプが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−31(c23)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ちだ!!」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第6ランプが消灯する。さらに、盤右ランプ075F009Fが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−32(c24)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ちだ!!」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第7ランプが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−32(c25)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ちだ!!」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第8ランプが消灯する。さらに、点滅していたアタッカランプ9cも消灯する。スピーカ8L,8Rからも、音の出力が停止する。これにより、一連の1回目の大右打ち促進演出が終了する。
図10−32(c26)に示すように、2回目の大右打ち促進演出が開始する。このとき、遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第4ランプのみが点灯を開始する。なお、2回目の大右打ち促進演出においては、スピーカ8L,8Rからは、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力されないようになっている。これにより、大右打ち促進演出が終了した後に大当りラウンド中に移行したときに、当該大当りラウンド中のBGM(大当りラウンドの背景に応じた音)と大右打ち促進演出における音とが重複しないようになっている。
図10−33(c27)〜(c29)に示すように、2回目の大右打ち促進演出においては、1回目の大右打ち促進演出と同様の態様で遊技効果ランプ9が点灯/点滅/消灯し、その間、スピーカ8L,8Rからは、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力されない。
このように、大右打ち促進演出は、小右打ち促進演出よりも大きな文字および図形の画像表示を用いており、小右打ち促進演出よりも強調する態様で右打ちを遊技者に促す演出である。このため、ファンファーレ演出中に大右打ち促進演出が実行されることで、遊技者に対して分かり易く右打ちを促すことができる。
また、1回目の大右打ち促進演出においてはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音(たとえば、キュイーンとう効果音)が出力されることで、遊技者に対して効果的に右打ちを促すことができる一方で、2回目の大右打ち促進演出においてはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音が出力されないことで、その後に開始する大当りラウンド中のBGMを阻害しないようにすることができる。
また、大右打ち促進演出では、矢印画像および文字画像が段階的に徐々に現れるように表示され、しかも遊技効果ランプ9によるランプの点灯や点滅などによって右打ちすることを効果的に促すものであり、その演出は図10−24(c2)で示した大当り遊技状態の名称画像を表示する演出よりも派手なものである。たとえば、大右打ち促進演出における文字画像は1文字ずつ現れるが、大当り遊技状態の名称画像における文字画像は全ての文字画像が一度に現れる。また、大右打ち促進演出における文字画像の大きさは大当り遊技状態の名称画像における文字画像は全ての文字画像よりも大きい。さらに、大右打ち促進演出の実行時間は、名称画像を表示する演出の実行時間よりも長くなっている。これにより、大当り遊技状態の名称画像が表示されて大当りとなったことを遊技者に報知した後、大右打ち促進演出によって右打ちすることをより強調して遊技者に報知することができる。
アタッカランプ9cは、実際に遊技者が遊技球を運ぶために、遊技球の発射時に狙う所であるため、七色などの派手で遊技者が認識し易い色で点灯するとともに、点滅することで、遊技者に狙う所により注目させることができる。なお、アタッカランプ9cは、点滅することなく、常に七色などの所定の色で点灯してもよい。
以下の例では、5R確変大当りが発生した場合のパチンコ遊技機1の演出態様を説明する。10R確変大当りについてはラウンド数が異なるが、その他の演出態様などは5R確変大当りと同じである。また、5通常大当りについては、V予告演出やV入賞演出が実行されない点で異なるが、その他の演出態様などは5R確変大当りと同じである。
図10−38(c26)に示すように、遊技効果ランプ9が消灯して大右打ち促進演出の2回目が終了すると、図10−38(c27)に示すように、大当りラウンドへの切替が開始する。具体的には、矢印画像および「右打ちだ!!」の文字画像がフェードアウトすることで段階的に視認性が低下する。遊技効果ランプ9はフェードアウトに応じた態様で点灯する。その後、図10−38(c28)に示すように、画像表示装置5の画面全体が真っ白になる。なお、画面の右上に表示されている小右打ち促進演出の画像はフェードアウトの影響を受けることなく表示が維持される。なお、前述したように大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づいては、この図10−38(c28)の段階までの一連の演出データが設定される。
ファンファーレ演出が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、ファンファーレ演出からラウンド中演出へと切り替えて、1R目におけるラウンド中演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−39(d3)〜図10−40(e4)の各演出のデータを、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−39(d3)〜図10−40(e4)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−39(d3)に示すように、画像表示装置5の画面全体が真っ白になった状態から大当りラウンド中の背景画像がフェードインによって現れる。遊技効果ランプ9はフェードインに応じた態様で点灯する。なお、画面の右上に表示されている小右打ち促進演出の画像はフェードインの影響を受けることなく表示が維持される。
ここで、「フェードイン」および「フェードアウト」について、具体的に説明する。フェードインおよびフェードアウトは、「トランジション」という画像表示における効果の一種である。「トランジション」とは、映像を編集する際に、第1カット(画像)から第2カット(画像)へと映像の場面が切り替わるときに、第1カットと第2カットとの間に挿入する切替効果のことである。フェードインやフェードアウトの他に、ワイプやオーバーラップなど、映像編集における種々の手法がトランジションに含まれる。
「フェードイン」とは、何らかのオブジェクト(背景やキャラクタなど)を示す画像が画面上に徐々に現れる効果である。具体的な手法として、フェードインでは、オブジェクト(画像)の透明度(透過率とも言える)を第1度合い(たとえば、100%や99%)から当該第1度合いよりも低い第2度合い(たとえば、0%や1%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させている。たとえば、所定時間が2秒であれば、0〜1秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を100%(第1度合い)から50%へと徐々に低くなるように変化させ、その後の1〜2秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を50%から0%(第2度合い)へと徐々に低くなるように変化させる。一方、100%(第1度合い)から0%(第2度合い)へと透明度(透過率)を一気に切り替えてオブジェクト(画像)を不透明に変化させる手法のように、所定時間を掛けて透明度(透過率)を徐々に低く変化させないものはフェードインではない。なお、透明度(透過率)ではなく不透明度(不透過率とも言える)を変化させる場合には、上述した%の値が逆になる。すなわち、フェードインでは、オブジェクト(画像)の不透明度(不透過率)を第2度合い(たとえば、0%や1%)から当該第2度合いよりも高い第1度合い(たとえば、100%や99%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させることになる。
「フェードアウト」とは、何らかのオブジェクト(背景やキャラクタなど)を示す画像が画面上から徐々に消える効果である。具体的な手法として、フェードアウトでは、オブジェクト(画像)の透明度(透過率)を第2度合い(たとえば、0%や1%)から当該第1度合いよりも高い第1度合い(たとえば、100%や99%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させている。たとえば、所定時間が2秒であれば、0〜1秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を0%(第2度合い)から50%へと徐々に高くなるように変化させ、その後の1〜2秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を50%から100%(第1度合い)へと徐々に高くなるように変化させる。一方、0%(第2度合い)から100%(第1度合い)へと透明度(透過率)を一気に切り替えてオブジェクト(画像)を透明に変化させる手法のように、所定時間を掛けて透明度(透過率)を徐々に高く変化させないものはフェードアウトではない。なお、透明度(透過率)ではなく不透明度(不透過率)を変化させる場合には、フェードアウトでは、オブジェクト(画像)の不透明度(不透過率)を第1度合い(たとえば、100%や99%)から当該第1度合いよりも低い第2度合い(たとえば、0%や1%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させることになる。
たとえば、本実施の形態においては、図10−38(c26),(d1)に示すように、矢印画像および「右打ちだ!!」の文字画像を示す画面の第1層目の透明度(透過率)が0%である状態において、当該画面の第1層目の透明度(透過率)を100%へと徐々に高くなるようにすることで、矢印画像および「右打ちだ!!」の文字画像を段階的に透明にして視認困難な状態にさせる(フェードアウト)。これによって、図10−38(d2)に示すように、画面の第1層目よりも奥側に位置する画面の第2層目における白色の画像のみを遊技者に見せる。その後、図10−38(d3)に示すように、画面の第1層目の透明度(透過率)が100%である状態において、当該画面の第1層目の透明度(透過率)を0%へと徐々に低くなるようにすることで、大当りラウンド中の背景画像を段階的に不透明にして視認容易な状態にさせる(フェードイン)。これによって、画面の第2層目よりも手前に位置する第1層目における大当りラウンド中の背景画像を遊技者に見せる。
なお、トランジションとしては、「クロスフェード」という手法もある。クロスフェードは、たとえば、何らかのオブジェクトを示す画面の第1層目をフェードアウトさせる一方で、当該第1層目よりも奥側に位置する何らかのオブジェクトを示す画面の第2層目をフェードインさせることで、見た目としては画面の第1層目を見せた後に画面の第2層目を見せる手法である。一方、本実施の形態の場合、上述したように、画面の第1層目をフェードアウトし、その後フェードインすることで、奥側に位置する画面の第2層目で常に表示された白色の画像を、ED第1期間における画像からED第2期間における画像への切替途中で一旦見せるものであるため、クロスフェードのような手法とは異なる。
本実施の形態においては、上述したようなトランジションなどの背景画像の切替表示が実行されたとしても、画面の右上に表示されている小右打ち促進演出の画像は背景画像の切替表示による影響を受けることなく表示が維持される。ここで、「背景画像の切替表示による影響を受ける」とは、フェードインやフェードアウトなどの背景画像の切替表示によって、遊技者が小右打ち促進演出の画像を完全に見えなかったり、遊技者が小右打ち促進演出の画像を少しは見えるがその画像が示す意味(右打ち促進)を理解できなかったりといったように、小右打ち促進演出の画像に対する遊技者の視認性が阻害されたり低下したりするなど、遊技者の視認性が何らかの影響を与えられることを意味する。反対に、上述したような現象が起こることなく、小右打ち促進演出の画像に対する遊技者の視認性が阻害されたり低下したりしていない状況は、小右打ち促進演出の画像が背景画像の切替表示による影響を受けていないと言える。
図10−39(d4)に示すように、大当りラウンド中の背景画像がフェードインによって現れた後、図10−39(e1)に示すように、1Rが開始すると、通常大入賞口が開放し、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示される。なお、画像表示装置5の画面左下には、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像が表示される。さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出に応じた態様で点灯する。また、スピーカ8L,8Rからはラウンド中演出に応じた態様でBGM(大当りラウンドの背景に応じた音)の出力が開始する。なお、前述したように、このBGMが出力される時点においては既に大右打ち促進演出に応じた音の出力は終了している。
図10−40(e2)に示すように、1R中においては、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
図10−40(e3)に示すように、1R目が終了すると、通常大入賞口が閉鎖し、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A201コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
図10−40(e4)に示すように、ラウンド間においては、通常大入賞口が閉鎖したままとなり、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
ラウンド間が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、2R目におけるラウンド中演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−41(e5)〜図10−42(e8)の各演出のデータを、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−41(e5)〜図10−42(e8)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−41(e5)に示すように、2R目が開始すると、通常大入賞口が開放し、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出に応じた態様で点灯する。
図10−41(e6)に示すように、2R中においては、V確変示唆演出が実行される。具体的には、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、プッシュボタン31Bの操作を促す画像とともに「PUSH!!」の文字画像が表示される。なお、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(V確変示唆演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(V確変示唆演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−41(e7)に示すように、V確変示唆演出において、遊技者がプッシュボタン31Bを操作すると、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにしてV確変大当りであることを報知する演出として「成功!!」の文字画像が表示される。なお、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(V確変示唆演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(V確変示唆演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−42(e8)に示すように、2R目が終了すると、通常大入賞口が閉鎖し、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A202コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
図10−42(e9)に示すように、ラウンド間においては、通常大入賞口が閉鎖したままとなり、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、「成功!!」の文字画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
ラウンド間が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、3R目におけるラウンド中演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−42(e10)〜図10−43(e12)の各演出のデータを、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−42(e10)〜図10−43(e12)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−42(e10)に示すように、3R目が開始すると、通常大入賞口が開放し、V予告演出が実行される。具体的には、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、キャラクタ画像とともに「次のラウンドでVを掴め!!」の文字画像が表示される。なお、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(V予告演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(V予告演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−43(e11)に示すように、3R中においては、V予告演出が引き続き実行され、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、キャラクタ画像とともに「次のラウンドでVを掴め!!」の文字画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(V予告演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(V予告演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−43(e12)に示すように、3R目が終了すると、通常大入賞口が閉鎖し、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、3R目後から4R目に至るまでのラウンド間においてVを狙え演出を実行する。
図10−43(e13)に示すように、ラウンド間においては、大入賞口が閉鎖したまま、すなわち遊技球が大入賞口に進入不可能な状態で、Vを狙え演出が実行される。具体的には、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、右打ちによって遊技者に狙わせる対象(場所)であるV可変入賞球装置075F007B(V大入賞口)を指す矢印画像と「狙え」の文字画像とが表示される。このように、Vを狙え演出によれば、V大入賞口に関する画像表示を用いて、遊技者にV大入賞口へ遊技球を進入させるように右打ちを促すことができる。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で音が出力される。
ラウンド間が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU104からのコマンドに基づき、4R目におけるラウンド中演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−44(e14),(e15)の各演出のデータを、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−44(e14)〜図10−44(e15)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−44(e14)に示すように、4R目が開始すると、V大入賞口が開放し、引き続きVを狙え演出が実行される。これにより、遊技者が右打ちをすることでV大入賞口を狙うようになる。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−44(e15)に示すように、4R中においては、Vを狙え演出が実行されるとともに、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で音が出力される。
V大入賞口に遊技球が進入してV入賞が発生すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、V入賞演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−44(e16)〜図10−45(e18)の各演出のデータを、確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−44(e16)〜図10−45(e18)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−44(e16)に示すように、V入賞演出が実行すると、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、V入賞が発生したことを示す「V」の画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(V入賞演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(V入賞演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−45(e17)に示すように、4R目が終了すると、V大入賞口が閉鎖し、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A204コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
図10−45(e18)に示すように、ラウンド間においては、V大入賞口および通常大入賞口が閉鎖したままとなり、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、「V」の文字画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
ラウンド間が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、5R目におけるラウンド中演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−45(e19)〜図10−46(e21)の各演出のデータを、大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−45(e19)〜図10−46(e21)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−45(e19)に示すように、5R目が開始すると、通常大入賞口が開放し、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出に応じた態様で点灯する。
図10−46(e20)に示すように、5R中においては、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出が実行され、さらに、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出に応じた態様で音が出力される。
図10−46(e21)に示すように、5R目が終了すると、通常大入賞口が閉鎖し、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A205コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。さらに、それ以降の所定タイミングにおいて、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、エンディング演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−46(f1)〜図10−47(f4)の各演出のデータを、大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−46(f1)〜図10−47(f4)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−46(f1)に示すように、エンディング演出が開始すると、画像表示装置5の画面中央に大当り遊技状態後の確変状態におけるステージを選択させる画像が表示される。さらに、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はエンディング演出に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもエンディング演出に応じた態様で音が出力される。
図10−47(f2)に示すように、エンディング演出中においては、キャラクタ画像とともに確変状態の名称を示す名称画像(この例では「夢夢RUSH!!」の文字画像)が画像表示装置5の中央に表示される。さらに、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はエンディング演出に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもエンディング演出に応じた態様で音が出力される。
図10−47(f3)に示すように、エンディング演出中においては、のめり込み抑制報知演出が実行される。具体的には、「のめり込みに注意しましょう。パチンコは適度に楽しむ遊びです。」といった遊技者による遊技に対するのめり込みを防止するための画像が画像表示装置5の中央に表示される。さらに、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はエンディング演出に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもエンディング演出に応じた態様で音が出力される。なお、連チャン当り時においては、エンディング演出中に、たとえば、画面の下方において、大当り遊技状態における遊技の結果(たとえば、賞球数など)を示す遊技結果画像が表示されるが、初当り時においても、エンディング演出中に、このような遊技結果画像が表示されてもよい。
図10−47(f4)に示すように、プリペイドカードや会員カードなど、遊技に関する遊技者所有のカードの取り忘れを防止するための取り忘れ防止画像が画像表示装置5の中央に表示される。さらに、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はエンディング演出に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもエンディング演出に応じた態様で音が出力される。
エンディング演出が終了した後、第2保留記憶数がある場合、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、第2特別図柄の変動に対応させて飾り図柄を変動表示させたり、第2特別図柄の変動に合わせて変動中演出(たとえば、リーチ演出や予告演出など)を実行させたりする。なお、演出制御用CPU120は、図10−48(g1),(g2)の各演出のデータを、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−48(g1),(g2)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−48(g1)に示すように、第2特別図柄の変動中においても、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9は特別図柄の変動開始に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからも特別図柄の変動開始に応じた態様で音が出力される。
図10−48(g2)に示すように、第2特別図柄の変動が停止してハズレ図柄が表示される。このときも、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はハズレ図柄停止に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもハズレ図柄停止に応じた態様で音が出力される。
第2特別図柄の変動が停止した後、第2保留記憶数がある場合、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、第2特別図柄の変動に対応させて飾り図柄を変動表示させたり、第2特別図柄の変動に合わせて変動中演出(たとえば、リーチ演出や予告演出など)を実行させたりする。なお、演出制御用CPU120は、図10−48(g3)〜図10−49(g5)の各演出のデータを、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−48(g3)〜図10−49(g5)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−48(g3)に示すように、第2特別図柄の変動中においても、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9は特別図柄の変動開始に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからも特別図柄の変動開始に応じた態様で音が出力される。
図10−49(g4)に示すように、大当り変動である場合、画像表示装置5においてリーチ演出に対応する画像が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rからリーチ演出に対応する音が出力し、遊技効果ランプ9が、リーチ演出に応じた態様で点灯する。画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
図10−49(g5)に示すように、大当り変動中の予告演出として、群予告演出が実行される。群予告演出とは、画像表示装置5の画面上において、キャラクタなどのオブジェクトが段階的あるいは一度に出現することでリーチ図柄の視認性を困難な状態にした後、オブジェクトが消えることで特定の図柄揃い(たとえば、777など)を出現させるような演出である。このようなリーチ態様において図柄の視認性を困難にさせる予告演出が実行された場合でも、画面の右上においては、引き続き演出画像の表示による影響を受けることなく右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。ここで、「演出画像の表示による影響を受ける」とは、群予告などの演出画像の表示によって、遊技者が小右打ち促進演出の画像を完全に見えなかったり、遊技者が小右打ち促進演出の画像を少しは見えるがその画像が示す意味(右打ち促進)を理解できなかったりといったように、小右打ち促進演出の画像に対する遊技者の視認性が阻害されたり低下したりするなど、遊技者の視認性が何らかの影響を与えられることを意味する。反対に、上述したような現象が起こることなく、小右打ち促進演出の画像に対する遊技者の視認性が阻害されたり低下したりしていない状況は、小右打ち促進演出の画像が演出画像の表示による影響を受けていないと言える。
特別図柄の変動が停止するときに、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、図柄確定指定コマンド(8F00)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
図10−49(g6)に示すように、特別図柄の変動停止の結果、大当り(10R確変大当り)が発生すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)を送信する。なお、すでに右打ち促進演出は実行されているので、右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)は送信されない。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、ファンファーレ演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−50(h1),(h2)の各演出のデータを、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−50(h1),(h2)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−50(h1)に示すように、ファンファーレ演出として、大当りとなったことを祝福する画像(この例ではキャラクタ画像とともに「ヤッタね!!」の文字画像)が画像表示装置5に表示されたり、大当りとなったことを祝福する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りとなったことを祝福する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
図10−50(h2)に示すように、ファンファーレ演出が開始された後、発生した大当り遊技状態の名称を示す名称画像(この例では「SPECIAL BONUS!!」の文字画像)が画像表示装置5の中央に表示されたり、大当りの開始に対応する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りの開始に対応する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。なお、特図2当りでの連チャン当りの場合、既に特図1当り時に大右打ち促進演出を実行しているため、改めて大右打ち促進演出は実行されない。このため、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示したように、スピーカ8L,8Rからも大右打ち促進演出に応じた態様で音が出力されることがなく、さらに、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯することもない。
ファンファーレ演出が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、ファンファーレ演出からラウンド中演出へと切り替えて、1R目におけるラウンド中演出を実行する。
図10−50(i1)に示すように、大当り1Rが開始すると、通常大入賞口が開放し、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出に応じた態様で点灯する。
その後、図示は省略するが、図10−40〜図10−46に示すようにラウンド中においてV予告演出、Vを狙え演出、およびV入賞などの各種演出を実行し、やがて大当りラウンドが終了すると、図10−46および図10−47に示すようにエンディング演出が実行される。そして、図10−48に示すように再び大当り遊技状態後の確変状態に制御される。この一連の遊技において、画像表示装置5の画面右上には、小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示されるとともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030、および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055の各々が点灯し続ける。やがて、大当りが発生することなく大当り遊技状態後の確変状態が終了して通常状態に制御されると、CPU103から演出制御用CPU120に対して、右打ち表示消灯指定コマンドが送信され、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面右上の小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)を消去するとともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030、および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055の各々を消灯する。これにより、遊技者は、通常状態において再び左打ちをすることになる。
[電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様]
図10−51は、特図1当りによるファンファーレ演出中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−51に示す電断は、図10−20に示すように、ファンファーレ演出中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断1を想定する。
図10−51に示すように、大当りとなったことを祝福する画像(この例ではキャラクタ画像とともに「おめでとー!!」の文字画像)が画像表示装置5に表示された状態(図10−24(c1)の状態)、大当り遊技状態の名称を示す名称画像(この例では「CHANCE BONUS!!」の文字画像)が画像表示装置5に表示された状態(図10−24(c2)の状態)、大右打ち促進演出における矢印画像のみが画像表示装置5に表示された状態(図10−28(c14)の状態)、および大右打ち促進演出における矢印画像とともに「右打ちだ!!」の文字画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−31(c23)の状態)のいずれかの状態において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)に基づき、図10−39(e1)のような1R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。また、大当りとなったことを祝福する画像(この例ではキャラクタ画像とともに「おめでとー!!」の文字画像)、大当り遊技状態の名称を示す名称画像(この例では「CHANCE BONUS!!」の文字画像)、大右打ち促進演出における矢印画像、および大右打ち促進演出における矢印画像に加わる「右打ちだ!!」の文字画像のいずれの画像も電源投入後はキャンセルされて表示されない。
このように、大右打ち促進演出が実行される前や、大右打ち促進演出が完了するまでなどに電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−52は、特図1当り時の大当り1ラウンド中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−52に示す電断は、図10−20に示すように、1R中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断2を想定する。
図10−52に示すように、1R中の演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−40(e2)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づき、図10−41(e5)のような2R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。その後のラウンド中に賞球を得られた場合、たとえば、10個得られるごとに10pt加算するなど、再び0ptを起点として、ポイントを加算していけばよい。なお、ポイント画像について、電断から復帰後は0ptで表示されるものに限らず、「??」のように所定画像によってポイントが分からないようにしてもよい。
このように、大当りラウンド中に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−53は、特図1当り時の大当り1ラウンド後のラウンド間に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−53に示す電断は、図10−20に示すように、1R後のラウンド間にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断3を想定する。
図10−53に示すように、ラウンド間の演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−40(e4)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づき、図10−41(e5)のような2R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。
このように、ラウンド間に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−54は、特図1当り時の大当り2ラウンド中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−54に示す電断は、図10−20に示すように、2R中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断4を想定する。
図10−54に示すように、2R中のV確変示唆演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−41(e7)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に基づき、2R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。また、大当りの種別についての記憶データが消去されてしまっているため、図10−42(e10)のようなV予告演出に対応する画像について電源投入後はキャンセルされて表示されない。なお、電断から復帰した後、CPU103が大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に加えて大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)を演出制御用CPU120に送信するように構成すれば、演出制御用CPU120は、CPU103から受信した、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)および大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき、図10−42(e10)のようなV予告演出を実行するように構成することもできる。
このように、大当りラウンド中に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−55は、特図1当り時の大当り2ラウンド後のラウンド間に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−55に示す電断は、図10−20に示すように、2R後のラウンド間にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断5を想定する。
図10−55に示すように、2R後のラウンド間に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−42(e9)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に基づき、2R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。また、大当りの種別についての記憶データが消去されてしまっているため、図10−42(e10)のようなV予告演出に対応する画像について電源投入後はキャンセルされて表示されない。なお、電断から復帰した後、CPU103が大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に加えて大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)を演出制御用CPU120に送信するように構成すれば、演出制御用CPU120は、CPU103から受信した、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)および大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき、図10−42(e10)のようなV予告演出を実行するように構成することもできる。
このように、ラウンド間に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−56は、特図1当り時の大当り3ラウンド後のラウンド間に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機の演出態様を示す説明図である。図10−56に示す電断は、図10−21に示すように、3R後のラウンド間にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断6を想定する。
図10−56に示すように、3R後のラウンド間に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−43(e13)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)に基づき、4R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。また、大当りの種別についての記憶データが消去されてしまっているため、図10−44(e14)のようなVを狙え演出に対応する画像について電源投入後はキャンセルされて表示されない。なお、電断から復帰した後、CPU103が大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)に加えて大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)を演出制御用CPU120に送信するように構成すれば、演出制御用CPU120は、CPU103から受信した、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)および大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき、図10−44(e14)のようなVを狙え演出を実行するように構成することもできる。
このように、ラウンド間に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドでV大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−57は、特図1当り時の大当り4ラウンド中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−57に示す電断は、図10−21に示すように、4R中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断7を想定する。
図10−57に示すように、4R中のVを狙え演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−44(e15)の状態)、またはV入賞演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−44(e16)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)に基づき、図10−45(e19)のような5R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。
このように、大当りラウンド中に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。さらに、4R中のように、Vを狙え演出とともに小右打ち促進演出を実行している間に電断が生じた場合と、前述した図10−51に示すように大右打ち促進演出とともに小右打ち促進演出を実行している間に電断が生じた場合とでは、互いに共通して電断から復帰した後にVを狙え演出や大右打ち促進演出が実行されない一方で小右打ち促進演出は最低限実行されている。このため、いずれの状況においても共通した態様で、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができる。
図10−58は、特図1当り時の大当り4ラウンド後のラウンド間に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−58に示す電断は、図10−21に示すように、4R後のラウンド間にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断8を想定する。
図10−58に示すように、4R後のラウンド間においてV入賞演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−45(e18)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)に基づき、5R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。
このように、ラウンド間に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−59は、特図1当り時の大当り最終ラウンド中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−59に示す電断は、図10−21に示すように、5R中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断9を想定する。
図10−59に示すように、5R中のラウンド中演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−46(e20)の状態)、または5R終了後の状態(図10−46(e21)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)を受信するまで待機し、大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)を受信すると、当該大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)に基づき、図10−46(f1)のようなエンディング演出に対応する演出画像を画像表示装置5に表示させる。
このように、大当りの最終ラウンド中に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−60は、特図1当り時のエンディング演出中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−60に示す電断は、図10−21に示すように、エンディング演出中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断10を想定する。
図10−60に示すように、エンディング演出のうち、大当り遊技状態後の確変状態におけるステージを選択させる画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−46(f1)の状態)、キャラクタ画像とともに確変状態の名称を示す名称画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−47(f2)の状態)、のめり込み抑制報知演出に対応する画像と大当り遊技状態における遊技の結果を示す遊技結果画像とが画像表示装置5に表示された状態(図10−47(f3)の状態)、および遊技者所有のカードの取り忘れを防止するための取り忘れ防止画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−47(f4)の状態)のいずれかにおいて電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、保留記憶数がある場合、演出制御用CPU120は、CPU103から保留記憶数指定コマンド(C1系コマンド,C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を受信するまで待機し、これらのコマンドを受信すると、保留記憶数指定コマンド(C1系コマンド,C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)に基づき、図10−48(g1)のような特別図柄の変動に対応する演出画像を画像表示装置5に表示させる。
一方、保留記憶数がない場合、演出制御用CPU120は、CPU103から背景指定コマンド(95系コマンド)および客待ちデモ指定コマンド(9F00コマンド)を受信するまで待機し、これらのコマンドを受信すると、背景指定コマンド(95系コマンド)および客待ちデモ指定コマンド(9F00コマンド)に基づき、初期図柄(この例では飾り図柄および小図柄として「123」)が停止した状態で画像表示装置5における表示を復帰させる。
このように、エンディング中に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって大当り遊技状態後の確変状態において第2始動入賞口に入賞させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
[特徴部075Fにより得られる主な効果]
以下に、前述した特徴部075Fの各種の構成により得られる技術的効果を個別に列挙する。
(1−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち示唆演出やVを狙え演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路を流下する遊技媒体が進入可能な特定領域(たとえば、特別可変入賞球装置075F007Bの内部に設けられたV大入賞口を通過した後のV入賞スイッチ075F024の検出領域)と、を備え、
前記案内表示は、文字および図形の画像表示を用いた第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、当該第1案内表示よりも小さい画像表示を用いた第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)と、前記特定領域に関する画像表示を用いた第3案内表示(たとえば、図10−43(e13)に示すVを狙え演出に対応する画像表示)とを含み、
前記案内表示手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の実行中において、前記第1案内表示および前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−25(c4)〜図10−38(c26)に示す大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示)、
その後、前記第1案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−38(d1),(d2)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、遊技媒体が前記特定領域に進入不可能な状態のうちから前記第3案内表示を行うとともに前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−43(e13)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を行うとともに小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、遊技媒体が前記特定領域に進入不可能な状態から遊技媒体が前記特定領域に進入可能な状態となった以降においても前記第2案内表示および前記第3案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、遊技媒体が前記特定領域に進入したときに、前記第3案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e16)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記第1案内表示および前記第2案内表示を行っている間(たとえば、図10−31(c23)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときと、前記第2案内表示および前記第3案内表示を行っている間(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときとのいずれにおいても、前記第1案内表示および前記第3案内表示が行われずかつ前記第2案内表示が行われる態様で画像表示が再び行われる(たとえば、図10−51および図10−57に示す電源投入後に「復旧中…」の文字画像および小右打ち促進演出の画像が表示される部分)。
(1−2) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち示唆演出やVを狙え演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路を流下する遊技媒体が進入可能な特定領域(たとえば、特別可変入賞球装置075F007Bの内部に設けられたV大入賞口を通過した後のV入賞スイッチ075F024の検出領域)と、を備え、
前記案内表示は、文字および図形の画像表示を用いた第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、 当該第1案内表示よりも小さい画像表示を用いた第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)と、 前記特定領域に関する画像表示を用いた第3案内表示(たとえば、図10−43(e13)に示すVを狙え演出に対応する画像表示)とを含み、
前記案内表示手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の実行中において、前記第1案内表示および前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−25(c4)〜図10−38(c26)に示す大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示)、
その後、最初のラウンドに対応するアタッカが開放されることに連動して、前記第1案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−38(d1),(d2)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、特定領域に進入可能とするラウンドの前のラウンドに対応するアタッカが閉鎖することに連動して、前記第3案内表示を行うとともに前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−43(e13)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を行うとともに小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、特定領域に進入可能とするラウンドの前のラウンドに対応するアタッカが開放されることに連動して、前記第2案内表示および前記第3案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、遊技媒体が前記特定領域に進入したことに連動して、前記第3案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e16)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記第1案内表示および前記第2案内表示を行っている間(たとえば、図10−31(c23)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときと、前記第2案内表示および前記第3案内表示を行っている間(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときとのいずれにおいても、前記第1案内表示および前記第3案内表示が行われずかつ前記第2案内表示が行われる態様で画像表示が再び行われる(たとえば、図10−51および図10−57に示す電源投入後に「復旧中…」の文字画像および小右打ち促進演出の画像が表示される部分)。
(1−3) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち示唆演出やVを狙え演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路を流下する遊技媒体が進入可能な特定領域(たとえば、特別可変入賞球装置075F007Bの内部に設けられたV大入賞口を通過した後のV入賞スイッチ075F024の検出領域)と、を備え、
前記案内表示は、文字および図形の画像表示を用いた第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、 当該第1案内表示よりも小さい画像表示を用いた第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)と、 前記特定領域に関する画像表示を用いた第3案内表示(たとえば、図10−43(e13)に示すVを狙え演出に対応する画像表示)とを含み、
前記案内表示手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の実行中において、前記第1案内表示および前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−25(c4)〜図10−38(c26)に示す大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示)、
その後、1R開放コマンド(たとえば、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を受信することで、前記第1案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−38(d1),(d2)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、3R終了後コマンド(たとえば、大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド))を受信することで、前記第3案内表示を行うとともに前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−43(e13)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を行うとともに小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、4R開放コマンド(たとえば、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を受信することで、前記第2案内表示および前記第3案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、V通過コマンド(たとえば、確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド))を受信することで、前記第3案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e16)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記第1案内表示および前記第2案内表示を行っている間(たとえば、図10−31(c23)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときと、前記第2案内表示および前記第3案内表示を行っている間(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときとのいずれにおいても、前記第1案内表示および前記第3案内表示が行われずかつ前記第2案内表示が行われる態様で画像表示が再び行われる(たとえば、図10−51および図10−57に示す電源投入後に「復旧中…」の文字画像および小右打ち促進演出の画像が表示される部分)。
具体的には、ファンファーレ演出の実行中においては、大右打ち促進演出および小右打ち促進演出を実行して右打ち促進を強調することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させ、その後は、大右打ち促進演出を終了させる一方で小右打ち促進演出をそのまま継続させることで過度に右打ちすることを遊技者にアピールしないようにすることができる。また、V大入賞口を狙わせるためのVを狙え演出については、未だV大入賞口が閉鎖している時点から実行するとともに、V大入賞口が開放した後もそのまま継続することで、V大入賞口を狙うことの重要性を遊技者にアピールするとともに、V大入賞口に遊技球を進入させることを確実なものとすることができる。また、V入賞が発生してV大入賞口が閉鎖した後はVを狙え演出を終了することで、不要な促進報知を遊技者に行うことを防止することができる。さらに、上述した流れの中で、小右打ち促進演出については継続して実行されるため、V大入賞口が開放する前からV入賞が発生した以降においても常に右打ちすることを遊技者に促すことができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。また、大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間に電断が発生し当該電断から復帰したときと、Vを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間に電断が発生し当該電断から復帰したときとのいずれにおいても、電源投入後に「復旧中…」の文字画像および小右打ち促進演出の画像が表示されるため、電断が起こったとしてもその後の遊技において引き続き右打ちすることを遊技者に最低限促すことができる。
(2) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち促進演出を実行する処理)と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)とを含み、
前記案内表示手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)が実行されている所定期間中において、前記第1案内表示および前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−25(c4)〜図10−38(c26)に示す大右打ち促進演出に対応する画像表示および小右打ち促進演出に対応する画像表示)、
前記所定期間の後の期間において、前記第1案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−39(e1)〜図10−46(e21)に示すように大当たりラウンド中に大右打ち促進演出に対応する画像表示を行わない一方で小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記有利状態の制御が終了した後の特別状態(たとえば、確変状態,時短状態)において、前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−48および図10−49に示すように大当り後の確変状態において小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記第2案内表示は、前記有利状態の制御に関連して行われる背景画像の切替表示(たとえば、フェードアウトおよびフェードインによる切替表示)による影響を受けず(たとえば、図10−38(d1)〜図10−39(d4)に示すようにフェードインおよびフェードアウトによる背景画像の切替表示に影響されることなく小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記第2案内表示は、前記特別状態における演出画像の表示(たとえば、群予告演出による画像表示)による影響を受けない(たとえば、図10−49(g5)に示すように群予告演出による画像表示に影響されることなく小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)。
具体的には、ファンファーレ演出の実行中においては、大右打ち促進演出および小右打ち促進演出を実行して右打ち促進を強調することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させ、その後の大当りラウンド中においては、大右打ち促進演出を終了させる一方で小右打ち促進演出をそのまま継続させることで過度に右打ちすることを遊技者にアピールしないようにすることができる。また、大当り遊技状態が終了した後の確変状態や時短状態においても小右打ち促進演出を継続して実行することで、常に右打ちすることを遊技者に促すことができる。さらに、大当りが発生した後、ファンファーレ演出が実行されてから大当りラウンドに切り替わる際に行われる切替表示(フェードアウトやフェードインなど)によって小右打ち促進演出が影響を受けず、また、大当り遊技状態が終了した後の確変状態や時短状態において行われる群予告演出などによる画像表示によっても小右打ち促進演出が影響を受けないため、常に右打ちすることを遊技者に促すことができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。
(3−1) 可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち促進演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを発光手段(たとえば、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009L)の発光箇所を移動させることで遊技者に促す案内発光を行う案内手段(たとえば、演出制御用CPU120によって枠ランプによる右打ち示唆演出を実行する処理)と、
音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ8L,8R)と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)とを含み、
前記第1案内表示として、前記第2案内表示よりも強調する態様で、前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを遊技者に促す画像表示が行われ(たとえば、大右打ち促進演出は小右打ち促進演出よりも大きな文字および図形の画像表示を用いた態様)、
前記案内表示手段は、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の一部である当該有利状態の名称表示(たとえば、大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示)が完了する前から、前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−24(c1)に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了する前から小右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、前記有利状態の名称表示の完了以降に前記第1案内表示を行い(図10−25〜図10−33に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、
前記案内手段は、前記第1案内表示に連動して前記案内発光を複数回繰り返して行い(たとえば、図10−25〜図10−33に示すように大右打ち促進演出に対応する画像表示に連動して枠ランプを左側から右側に向かってアーチを描くように点灯させることを2回に亘って行う部分)、
前記音出力手段は、
複数回の前記案内発光のうち、最初の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し(たとえば、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように1回目の大右打ち促進演出における枠ランプの点灯時にはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音を出力する部分)、
複数回の前記案内発光のうち、最後の前記案内発光が行われるときは前記対応音を出力せず(たとえば、図10−32(c26)〜図10−33(c29)に示すように2回目の大右打ち促進演出における枠ランプの点灯時にはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しない部分)、
前記有利状態の制御が開始された以降において、当該有利状態に対応する音を出力し(たとえば、図10−39(e1)に示すように大当りラウンドの開始以降においてスピーカ8L,8Rからラウンド中演出に応じた態様で音を出力する部分)、
前記有利状態とは異なる状態であって当該有利状態の制御が終了した後の遊技者にとって有利な特別状態(たとえば、確変状態、時短状態)において、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときは前記対応音を出力しない(たとえば、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン大当りの場合はスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しない部分)。
具体的には、大当りが発生した後、まずは小右打ち促進演出を実行することで控えめに右打ちすることを遊技者に促し、その後、大当り遊技状態の名称を示す名称画像を表示することで大当り遊技状態に制御されることを遊技者に認識させることができる。そして、大当りラウンドが開始することを遊技者に認識させた後で大右打ち促進演出によって強調した態様で右打ちすることを報知することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させることができる。また、大右打ち促進演出を実行している間においては、枠ランプによるランプの点灯箇所が右方向に移動することで右打ち促進が行われるため、より効果的に右打ちすることを遊技者に促すことができる。さらに、1回目の枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはそれに連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されるのに対して、最後(本実施の形態においては2回目)の枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されないため、大右打ち促進演出が実行された後に出力される大当りラウンド中のBGMに対して右打ち促進に応じた態様の音が被ることがなく、スムーズに大当りラウンド中のBGMを遊技者に聞こえさせることができる。また、大当り遊技状態後の確変状態や時短状態において、特図2当りでの連チャン当りが発生した場合には、既に右打ち促進を行っていることから、特図1当りでの初当り時のように大右打ち促進演出を実行することがなく、それに連動する右打ち促進演出に応じた態様での音も出力されないため、頻繁に強調する態様で右打ち促進が行われることで遊技者が煩わしく感じることを防止することができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。
(3−2) 可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち促進演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを発光手段(たとえば、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009L)の発光箇所を移動させることで遊技者に促す案内発光を行う案内手段(たとえば、演出制御用CPU120によって枠ランプによる右打ち示唆演出を実行する処理)と、
音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ8L,8R)と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)とを含み、
前記第1案内表示として、前記第2案内表示よりも強調する態様で、前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを遊技者に促す画像表示が行われ(たとえば、大右打ち促進演出は小右打ち促進演出よりも大きな文字および図形の画像表示を用いた態様)、
前記案内表示手段は、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の一部である当該有利状態の名称表示(たとえば、大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示)が完了する前から、前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−24(c1)に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了する前から小右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、前記有利状態の名称表示の完了以降に前記第1案内表示を行い(図10−25〜図10−33に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、
前記案内手段は、前記第1案内表示に連動して前記案内発光を複数回繰り返して行い(たとえば、図10−25〜図10−33に示すように大右打ち促進演出に対応する画像表示に連動して枠ランプを左側から右側に向かってアーチを描くように点灯させることを2回に亘って行う部分)、
前記音出力手段は、
複数回の前記案内発光のうち、最初の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し(たとえば、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように1回目の大右打ち促進演出における枠ランプの点灯時にはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音を出力する部分)、
複数回の前記案内発光のうち、最後の前記案内発光が行われるときは前記対応音を出力せず(たとえば、図10−32(c26)〜図10−33(c29)に示すように2回目の大右打ち促進演出における枠ランプの点灯時にはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しない部分)、
前記有利状態の制御が開始された以降において、当該有利状態に対応する音を出力し(たとえば、図10−39(e1)に示すように大当りラウンドの開始以降においてスピーカ8L,8Rからラウンド中演出に応じた態様で音を出力する部分)、
前記案内手段は、前記有利状態とは異なる状態であって当該有利状態の制御が終了した後の遊技者にとって有利な特別状態(たとえば、確変状態、時短状態)において、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときは前記案内発光を行わない(たとえば、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン大当りの場合は枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯しない部分)。
具体的には、大当りが発生した後、まずは小右打ち促進演出を実行することで控えめに右打ちすることを遊技者に促し、その後、大当り遊技状態の名称を示す名称画像を表示することで大当り遊技状態に制御されることを遊技者に認識させることができる。そして、大当りラウンドが開始することを遊技者に認識させた後で大右打ち促進演出によって強調した態様で右打ちすることを報知することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させることができる。また、大右打ち促進演出を実行している間においては、枠ランプによるランプの点灯箇所が右方向に移動することで右打ち促進が行われるため、より効果的に右打ちすることを遊技者に促すことができる。さらに、1回目の枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはそれに連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されるのに対して、最後(本実施の形態においては2回目)の枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されないため、大右打ち促進演出が実行された後に出力される大当りラウンド中のBGMに対して右打ち促進に応じた態様の音が被ることがなく、スムーズに大当りラウンド中のBGMを遊技者に聞こえさせることができる。また、大当り遊技状態後の確変状態や時短状態において、特図2当りでの連チャン当りが発生した場合には、既に右打ち促進を行っていることから、特図1当りでの初当り時のように大右打ち促進演出を実行することがなく、それに連動する右打ち促進演出に応じた態様での枠ランプの点灯も行われないため、頻繁に強調する態様で右打ち促進が行われることで遊技者が煩わしく感じることを防止することができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。
(4−1) 可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち促進演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを発光手段(たとえば、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009L)の発光箇所を移動させることで遊技者に促す案内発光を行う案内手段(たとえば、演出制御用CPU120によって枠ランプによる右打ち示唆演出を実行する処理)と、
音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ8L,8R)と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)とを含み、
前記第1案内表示として、前記第2案内表示よりも強調する態様で、前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを遊技者に促す画像表示が行われ(たとえば、大右打ち促進演出は小右打ち促進演出よりも大きな文字および図形の画像表示を用いた態様)、
前記案内表示手段は、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の一部である当該有利状態の名称表示(たとえば、大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示)が完了する前から、前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−24(c1)に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了する前から小右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、前記有利状態の名称表示の完了以降に前記第1案内表示を行い(図10−25〜図10−33に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、
前記案内手段は、前記発光手段を消灯させた後に前記第1案内表示に連動して前記案内発光を行い(たとえば、図10−25〜図10−33に示すように一旦消灯した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示に連動して枠ランプを左側から右側に向かってアーチを描くように点灯させることを行う部分)、
前記音出力手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し(たとえば、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように1回目の大右打ち促進演出における枠ランプの点灯時にはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音を出力する部分)、
その後、前記有利状態とは異なる状態であって当該有利状態の制御が終了した後の遊技者にとって有利な特別状態(たとえば、確変状態、時短状態)において、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときは前記対応音を出力しない(たとえば、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン大当りの場合はスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しない部分)。
具体的には、大当りが発生した後、まずは小右打ち促進演出を実行することで控えめに右打ちすることを遊技者に促し、その後、大当り遊技状態の名称を示す名称画像を表示することで大当り遊技状態に制御されることを遊技者に認識させることができる。そして、大当りラウンドが開始することを遊技者に認識させた後で大右打ち促進演出によって強調した態様で右打ちすることを報知することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させることができる。また、大右打ち促進演出を実行している間においては、枠ランプが一旦消灯した後にランプの点灯箇所が右方向に移動することで右打ち促進が行われるため、より分かり易くかつ効果的に右打ちすることを遊技者に促すことができる。さらに、枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはそれに連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されることで、音によっても右打ちすることを遊技者に促すことができる。また、大当り遊技状態後の確変状態や時短状態において、特図2当りでの連チャン当りが発生した場合には、既に右打ち促進を行っていることから、特図1当りでの初当り時のように大右打ち促進演出を実行することがなく、それに連動する右打ち促進演出に応じた態様での音も出力されないため、頻繁に強調する態様で右打ち促進が行われることで遊技者が煩わしく感じることを防止することができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。
(4−2) 可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち促進演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを発光手段(たとえば、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009L)の発光箇所を移動させることで遊技者に促す案内発光を行う案内手段(たとえば、演出制御用CPU120によって枠ランプによる右打ち示唆演出を実行する処理)と、
音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ8L,8R)と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)とを含み、
前記第1案内表示として、前記第2案内表示よりも強調する態様で、前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを遊技者に促す画像表示が行われ(たとえば、大右打ち促進演出は小右打ち促進演出よりも大きな文字および図形の画像表示を用いた態様)、
前記案内表示手段は、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の一部である当該有利状態の名称表示(たとえば、大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示)が完了する前から、前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−24(c1)に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了する前から小右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、前記有利状態の名称表示の完了以降に前記第1案内表示を行い(図10−25〜図10−33に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、
前記案内手段は、
前記発光手段を消灯させた後に前記第1案内表示に連動して前記案内発光を行い(たとえば、図10−25〜図10−33に示すように一旦消灯した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示に連動して枠ランプを左側から右側に向かってアーチを描くように点灯させることを行う部分)、
その後、前記有利状態とは異なる状態であって当該有利状態の制御が終了した後の遊技者にとって有利な特別状態(たとえば、確変状態、時短状態)において、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときは前記案内発光を行わない(たとえば、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン大当りの場合は枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯しない部分)。
具体的には、大当りが発生した後、まずは小右打ち促進演出を実行することで控えめに右打ちすることを遊技者に促し、その後、大当り遊技状態の名称を示す名称画像を表示することで大当り遊技状態に制御されることを遊技者に認識させることができる。そして、大当りラウンドが開始することを遊技者に認識させた後で大右打ち促進演出によって強調した態様で右打ちすることを報知することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させることができる。また、大右打ち促進演出を実行している間においては、枠ランプが一旦消灯した後にランプの点灯箇所が右方向に移動することで右打ち促進が行われるため、より分かり易くかつ効果的に右打ちすることを遊技者に促すことができる。さらに、枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはそれに連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されることで、音によっても右打ちすることを遊技者に促すことができる。また、大当り遊技状態後の確変状態や時短状態において、特図2当りでの連チャン当りが発生した場合には、既に右打ち促進を行っていることから、特図1当りでの初当り時のように大右打ち促進演出を実行することがなく、それに連動する右打ち促進演出に応じた態様での枠ランプの点灯も行われないため、頻繁に強調する態様で右打ち促進が行われることで遊技者が煩わしく感じることを防止することができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。
(5) 前記第2案内表示は、前記開始演出の一部である前記有利状態の名称表示よりも、強調される態様で表示される。
具体的には、図10−25〜図10−33に示す大右打ち促進演出における画像表示は、図10−24(c2)に示すファンファーレ演出における名称画像の表示よりも、文字画像が大きく、かつ段階的に1文字ずつ現れ、しかも実行時間が長く、強調された態様で表示される。これにより、右打ちすることを遊技者に強調することができる。
(6) 前記案内手段は、前記第1案内表示に連動して前記案内発光を複数回繰り返して行い、
前記音出力手段は、
複数回の前記案内発光のうち、最初の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し、
複数回の前記案内発光のうち、途中の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力せず、
複数回の前記案内発光のうち、最後の前記案内発光が行われるときは前記対応音を出力しない。
具体的には、複数回に亘る枠ランプによる右打ち促進演出のうち、1回目の右打ち促進に連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に対応する音が出力されるが、2回目以降の右打ち促進についてはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に対応する音が出力されない。たとえば、枠ランプによる右打ち促進演出が3回に亘って実行される場合、スピーカ8L,8Rは、右打ち促進演出用の音データに基づき1回目の右打ち促進に連動して音を出力するとともに2回目以降の右打ち促進に連動して音を出力しない。つまり、右打ち促進演出用の音データには、1回目の右打ち促進に連動する音データしか含まれない。これにより、大右打ち促進演出が実行された後に出力される大当りラウンド中のBGMに対して右打ち促進に応じた態様の音が被ることがなく、スムーズに大当りラウンド中のBGMを遊技者に聞こえさせることができる。
(7) 前記案内手段は、前記第1案内表示に連動して前記案内発光を複数回繰り返して行い、
前記音出力手段は、
複数回の前記案内発光のうち、最初の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し、
複数回の前記案内発光のうち、途中の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し、
複数回の前記案内発光のうち、最後の前記案内発光が行われるときは前記対応音を出力しない。
具体的には、複数回に亘る枠ランプによる右打ち促進演出のうち、1回目の右打ち促進に連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に対応する音が出力され、さらにその後の右打ち促進についても連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に対応する音が出力されるが、最後の右打ち促進についてはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に対応する音が出力されない。たとえば、枠ランプによる右打ち促進演出が3回に亘って実行される場合、スピーカ8L,8Rは、右打ち促進演出用の音データに基づき1回目および2回目の各々の右打ち促進に連動して音を出力するとともに3回目の右打ち促進に連動して音を出力しない。つまり、右打ち促進演出用の音データには、1回目および2回目の各々の右打ち促進に連動する音データしか含まれない。なお、音データには、1回分の右打ち促進に連動する音データしか含まれず、演出制御用CPU120は、1回分の右打ち促進に連動する音データを2ループ実行するものであってもよい。あるいは、音データには、2回分の右打ち促進に連動する音データが含まれ、演出制御用CPU120は、2回分の右打ち促進に連動する音データを1回実行するものであってもよい。これにより、大右打ち促進演出が実行された後に出力される大当りラウンド中のBGMに対して右打ち促進に応じた態様の音が被ることがなく、スムーズに大当りラウンド中のBGMを遊技者に聞こえさせることができる。
(8) 前記発光手段は、複数のランプによって構成され、当該複数のランプの全てを消灯させた後に前記第1案内表示に連動して前記案内発光を行う(たとえば、図10−25(c3)に示すように枠ランプの全てのランプを一旦消灯した後に大右打ち促進演出に応じた態様で枠ランプを点灯させる部分)。
具体的には、枠ランプの全てのランプを一旦消灯した後に大右打ち促進演出に応じた態様で枠ランプを点灯させるため、より分かり易くかつ効果的に右打ちすることを遊技者に促すことができる。
(9) 前記発光手段は、点灯データテーブルによって規定されたデータに基づき前記第1案内表示に連動して前記案内発光を行うものであり、
前記点灯データテーブルは、前記案内発光の実行時間を規定する親テーブル(たとえば、図10−34に示す親テーブル)と、前記発光手段が参照するデータが規定された孫テーブルを示す子テーブル(たとえば、図10−35に示す子テーブル)と、当該孫テーブル(たとえば、図10−36,図10−37に示す子テーブル)とを含む。
具体的には、枠ランプを含む遊技効果ランプ9は、親テーブルを参照することで大右打ち促進演出の実行時間を特定し、子テーブルを参照することで点灯データが規定された孫テーブルを特定し、孫テーブルを参照することで点灯/点滅/消灯を行う。これにより、遊技効果ランプ9は、適切な点灯態様で効率よく点灯することができる。
(10) 前記発光手段のうち、前記案内発光を行わない発光手段に対応する前記孫テーブルについては、前記子テーブルに規定されない。
具体的には、図10−35に示すように、左下ランプ075F009D、アタッカ上ランプ075F009U、および盤左ランプ075F009Eは、大右打ち促進演出において用いられずに消灯するため、孫テーブルが設けられていない。これにより、ROM121において使用される点灯データの容量を極力削減することができる。
(11) 前記案内手段は、遊技者が遊技媒体を発射させる方向に向けて順番に前記発光手段の発光箇所を移動させることで、前記案内発光を行う(たとえば、図10−25〜図10−33に示すように遊技領域の左側から右側に向かって枠ランプに含まれる各ランプを順番に点灯させる部分)。
具体的には、図10−25〜図10−33に示すように、遊技領域の左側から右側に向かって枠ランプに含まれる各ランプを順番に点灯させることで、大右打ち促進演出を実行することで、遊技者に対して右打ちすることを分かり易く促すことができる。
(12) 前記案内手段は、前記発光手段の発光色を変化させながら、前記案内発光を行う(たとえば、枠ランプを七色に点灯させる部分)。
具体的には、枠ランプは、七色に点灯しながら大右打ち促進演出を実行するため、遊技者に対して右打ちすることをより効果的に促すことができる。
(13) 前記第2案内表示は、前記有利状態の制御に関連して行われる背景画像の切替表示として、フェードインおよびフェードアウトによる切替表示による影響を受けない(たとえば、図10−38(d1)〜図10−39(d4)に示すようにフェードインおよびフェードアウトによる背景画像の切替表示に影響されることなく小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)。
具体的には、図10−38(d1)〜図10−39(d4)に示すように、小右打ち促進演出は、ファンファーレ演出から大当りラウンドに切り替わる際のフェードインおよびフェードアウトによる背景画像の切替表示に影響されることなく継続される。これにより、背景画像の切替表示によってファンファーレ演出から大当りラウンドに切り替わったとしても、引き続き右打ちすることを遊技者に促すことができる。
(14) 前記第2案内表示は、前記特別状態における演出画像の表示として、可変表示の表示結果が前記特定表示結果となることを示唆する予告演出における表示による影響を受けない(たとえば、図10−49(g5)に示すように群予告演出による画像表示に影響されることなく小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)。
具体的には、図10−49(g5)に示すように、小右打ち促進演出は、大当り有利状態が終了した後の確変状態において、大当りが発生することを示唆する予告演出における表示に影響されることなく継続される。これにより、予告演出が実行されることで飾り図柄の視認性が困難になったとしても、小右打ち促進演出における矢印画像および文字画像は視認性が阻害されることなく表示され続けるため、引き続き右打ちすることを遊技者に促すことができる。
(15) 前記特別状態において、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときは前記対応音を出力しないとともに、前記案内発光も行わない(たとえば、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン当りの場合はスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力せず、かつ枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯しない部分)。
具体的には、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン当りの場合は、初当り時のようにスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力したり、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯したりしない。これにより、頻繁に強調する態様で右打ち促進が行われることで遊技者が煩わしく感じることを防止することができる。
[特徴部075Fの変形例]
上述した特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1の変形例について説明する。
(大右打ち促進演出の実行前の消灯について)
本実施の形態においては、図10−25(c3)に示すように、枠ランプの全てのランプを一旦消灯した後に大右打ち促進演出に応じた態様で枠ランプを点灯させるものであったが、全てのランプを消灯するものに限らず一部のランプについては点灯していてもよい。たとえば、大右打ち促進演出において最初に点灯するランプ(この例では、枠左ランプ075F009Lの第4ランプ)については点灯していてもよい。このようにすれば、その後に大右打ち促進演出に応じた態様で枠ランプを点灯させるときの繋がりをよく見せることができる。
(大当りラウンド中の切替表示について)
本実施の形態においては、図10−38(d1)〜図10−39(d4)に示すように、大当りラウンド中の切替表示として、ファンファーレ演出から大当りラウンドへ切り替わる際に、フェードインおよびフェードアウトによる背景画像の切替表示を実行することを例示したが、これに限らない。たとえば、大当りラウンド中の切替表示としては、ファンファーレ演出と大当りラウンドとの間に真っ白な画面を挿入するホワイトアウトや、真っ黒な画面を挿入するブラックアウトなどの演出効果を用いてもよい。
また、大当りラウンド中の切替表示としては、BGM(楽曲)を選択させるためのBGM選択画面を表示し、当該BGM選択画面によって選択されたBGMに対応する背景画像に切り替わるものであったもよい。
また、大当りラウンド中の切替表示としては、演出モードを選択させるためのモード選択画面を表示し、当該モード選択画面によって選択されたモードに対応する背景画像に切り替わるものであったもよい。
いずれにおいても、大当りラウンド中に特殊な切替表示が行われたとしても、小右打ち促進演出に対応する画像表示が影響されないようにすればよい。
(大当り遊技球状態後の確変状態における演出画像の表示について)
本実施の形態においては、図10−49(g5)に示すように、大当り遊技球状態後の確変状態における演出画像の表示として、群予告演出による画像表示を例示したが、これに限らない。たとえば、大当り遊技球状態後の確変状態における演出画像の表示としては、リーチ演出中に真っ白な画面を挿入するホワイトアウトや、真っ黒な画面を挿入するブラックアウトの演出効果を用いてもよいし、複数回の飾り図柄の変動および仮停止を繰り返す擬似連予告の演出効果を用いてもよいし、遊技領域の前面側に設けられた導光板を点灯や点滅させることで飾り図柄の視認性を困難にさせる演出効果を用いてもよい。いずれにおいても、大当り遊技球状態後の確変状態おいて特殊な演出表示が行われたとしても、小右打ち促進演出に対応する画像表示が影響されないようにすればよい。
(Vを狙え演出について)
本実施の形態においては、特定領域として、特別可変入賞球装置075F007Bの内部に設けられたV大入賞口を通過した後のV入賞スイッチ075F024の検出領域を例示するとともに、Vを狙え演出として、図10−43(e13)に示すようにV大入賞口を指す画像を表示するものであった。しかし、これに限らず、特定領域に関する画像表示を用いた第3案内表示であるVを狙え演出における画像表示は、V大入賞口そのものを指すものに限らず、V大入賞口付近を指すものであってもよいし、V大入賞口に至るまでの経路、たとえばV大入賞口の上流側に位置するV大入賞口を開閉させる蓋部分を指すものであってもよい。
(大右打ち促進演出について)
本実施の形態においては、図10−25(c4)〜図10−31(c23)に示すように、先に矢印の図形画像が現れ、その後、「右打ちだ!!」の文字画像が現れるものであったが、これに限らない。たとえば、先に「右打ちだ!!」の文字画像が現れ、その後、矢印の図形画像が現れるものであってもよい。また、第1案内表示の一例である大右打ち促進演出の画像表示では、矢印画像および文字画像で構成されるのに対して、第2案内表示の一例である小右打ち促進演出の画像表示では、矢印画像のみ、あるいは文字画像のみで構成されてもよい。
(有利状態について)
本実施の形態においては、「有利状態」の期間として、図10−24(c1)〜図10−47(f4)に示す期間(図10−20のt3〜図10−21のt16までの期間)を例示したが、これに限らない。たとえば、「有利状態」の期間としては、ファンファーレ演出期間を除く期間、すなわち、図10−39(d3)〜図10−47(f4)に示す期間(図10−20のt4〜図10−21のt16までの期間)であってもよい。また、ファンファーレ演出および大右打ち促進演出は、大当りが発生する図柄が確定する期間(図柄確定期間)に実行されてもよい。
(初当りの場合の右打ち促進演出について)
本実施の形態においては、特図1当りでの大当りの場合、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力したり、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯したりしていたが、これに限らない。たとえば、特図1当りでの大当りの種別に応じて、スピーカ8L,8Rおよび枠ランプの大右打ち促進演出の態様を異ならせてもよい。たとえば、特図1当りでの大当りが通常大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯する一方で、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しないようにし、特図1当りでの大当りが確変大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯するとともに、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力してもよい。また、特図1当りでの大当りが通常大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯せず、かつスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しないようにしてもよい。
(特図2当りでの連チャン当りの場合の右打ち促進演出について)
本実施の形態においては、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン当りの場合、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力したり、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯したりしないが、これに限らない。たとえば、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯する一方でスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しないものであってもよい。
また、特図2当りでの連チャン当りの種別に応じて、スピーカ8L,8Rおよび枠ランプの大右打ち促進演出の態様を異ならせてもよい。たとえば、特図1当りでの大当りが通常大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯する一方で、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しないようにし、特図2当りでの連チャン当りが確変大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯するとともに、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力してもよい。また、特図2当りでの連チャン当りが通常大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯せず、かつスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しないようにしてもよい。特図2当りでの連チャン当りが確変大当りである場合、特図1当りでの初当り時とは異なり、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた特別な態様(たとえば、金色や七色など)で点灯してもよいし、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた特別な態様で音を出力してもよい。また、画像表示装置5の画面上においても、特図1当りでの初当り時とは異なる特別な態様(たとえば、特別なキャラクタが出現するなど)で大右打ち促進演出が実行されてもよい。
(第3案内表示について)
本実施の形態においては、特定領域に関する画像表示を用いた第3案内表示として、確変大当りにおける大当りラウンド中に、V大入賞口を指す画像を例示したが、これに限らない。たとえば、第3案内表示として、大当り遊技状態が終了した後の確変状態において、第2始動入賞口を狙って遊技球を発射させることを遊技者に促す画像を表示すること、あるいは、可変入賞球装置6B(普通電動役物)を狙って遊技球を発射させることを遊技者に促す画像を表示することなどを適用してもよい。たとえば、演出制御用CPU120は、エンディング演出が終了した後、CPU103から、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を受信したことに基づき、第2始動入賞口や可変入賞球装置6B(普通電動役物)を指す矢印画像とともに「狙え!」の文字画像を画像表示装置5に表示してもよい。このような画像表示が行われたとしても、小右打ち促進演出における図形および文字画像は継続して表示し続ければよい。
(ハズレ図柄の表示による時短状態の制御について)
上記した各特徴部や変形例においては、時短状態(高ベース状態)への移行については、必ず特別可変入賞球装置7や特別可変入賞球装置075F007Aが作動する大当り状態や小当り状態を経由して移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、特別図柄として時短図柄が導出表示された場合に、特別可変入賞球装置7や特別可変入賞球装置075F007Aを作動させることなく時短状態(高ベース状態)に移行するようにしてもよい。
なお、上記した時短図柄としては、これらの時短図柄をハズレ図柄の一部としてもよいし、小当り図柄の一部としてもよい。
また、時短図柄の導出表示に関する抽選処理を行う場合には、これらの抽選処理に、時短図柄抽選用の専用の乱数を用いて抽選を実行してもよいし、ハズレ図柄の抽選乱数や大当り図柄の抽選乱数や小当り図柄の抽選乱数、大当り抽選判定用乱数、転落抽選の抽選乱数などの他の抽選を行う乱数を用いて抽選を行うようにしてもよい。
また、これら時短図柄については、複数種類の図柄であってよいとともに、その他の図柄である小当り図柄やハズレ図柄で表示される図柄の組合せと併用してもよい。なお、この場合、併用する小当り図柄によって時短状態の移行の有無を決定してもよい。但し、時短図柄に当選した場合に、さらに抽選によって時短状態への移行の有無を抽選することや、時短回数を抽選することは行わない。
また、時短図柄の抽選を行う場合であって、設定値を変更可能である場合には、設定値に応じて時短図柄の抽選確率は変化しない、つまり、全ての設定値において時短図柄の抽選確率は同一とするが、これら時短図柄の抽選確率を第1特図と第2特図とで異なる確率としてもよい。
また、時短図柄の抽選を行う場合の乱数取得のタイミングについては、専用の乱数を使用する場合であっても、他の乱数を使用する場合であっても、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞時でよい。
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、専用の乱数(時短抽選乱数)を用いる場合は専用の乱数(時短抽選乱数)による抽選結果を当選値とし、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合は特定の小当り図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に転落抽選判定値用乱数を用いる場合は転落抽選判定値用乱数を当選値とすることができるとともに、構造物を用いた抽選、たとえば、特別可変入賞球装置7内部に時短領域を設け、該時短領域を遊技球が通過したことを時短図柄の当選としてもよい。
なお、時短図柄の抽選を、構造物を用いて行う場合において小当り図柄が時短図柄を併用する際に、時短状態の可変表示回数(時短回数)は、時短領域の通過の有無で変化しないようにする。
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、時短図柄の抽選にハズレ図柄乱数を用いる場合は特定のハズレ図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に大当り図柄乱数を用いる場合は特定の大当り図柄乱数値を当選値とすることができる。但し、これらの乱数値を当選値とする場合には、設定によって大当り確率以外の性能に差異がでることから、設定値の変更が不能なものに限り可能である。
また、時短図柄の抽選結果の判定タイミングは、大当り判定後のタイミングにおいて実行すればよい。なお、時短図柄の抽選は、抽選に使用する乱数値がいずれの乱数値であっても、時短状態(高ベース)や高確率時においては実行せずに、低確率低ベース状態においてのみ実行する。但し、既に、時短状態となっている状態で、時短図柄が導出表示された場合に、時短回数の再セットや抽選しないことのずれであっても、遊技機ごとに決まっていればよい。
また、時短図柄が導出表示されたときの時短回数については、当選値(図柄)と遊技状態ごとに応じて、予め定められた複数の時短回数をもつことができる。また、時短図柄ごとに時短の付与条件を異なるようにすることもできる。
また、時短図柄に応じて時短回数が異なるときには、特図1と特図2で、時短図柄の振り分け抽選を変更することができる。
また、同一の時短図柄が導出表示されたときでも、その時の遊技状態に応じて付与される時短回数が異なるようにしてもよい。ただし、遊技状態に対して予め定められたものであることを要する。
また、低確率低ベース状態における時短図柄の抽選結果として「時短回数0回」の抽選結果を含めることができる。
また、時短終了図柄の導出抽選(時短終了抽選)を実行し、時短回数を時短開始後において時短終了図柄が導出表示されるまで、あるいは大当り図柄が導出表示されるまでの回数としてもよい。つまり、時短の回数を設定せずに、原則、無制限としてもよい。
また、時短図柄により制御される時短状態と、大当りの発生によって制御される時短状態とで、時短回数や付与条件を異なるようにしてもよい。
また、時短図柄が導出表示された場合において時短状態に制御されるタイミングは、時短図柄の図柄確定時間が経過した時点となる。但し、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合にあって、小当りに当選して時短状態に移行する場合には、小当りの動作終了時が時短状態に制御されるタイミングとなる。
また、構造物を用いた抽選の場合に時短状態に制御されるタイミングは、構造物を動作させる遊技状態(たとえば、小当り状態)における構造物の動作終了時のタイミングとなる。
また、大当り後において所定の可変表示回数に亘って高確率低ベース状態に制御される遊技機(所謂、規定回数確変機(ST機))の場合に、遊技場の開店時に高確率低ベース状態であり、該高確率低ベース状態が規定回数の可変表示が実行されて終了した後、時短状態に制御するようにしてもよい。
また、時短リミッタ機能を搭載する場合にあって、時短図柄が導出表示された場合には、時短リミッタの回数を更新する。また、時短図柄の図柄確定時間を、他の図柄の図柄確定時間と異なる時間としてもよい。
特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1においては、遊技状態が時短状態に制御されるためには必ず大当り遊技状態を経由するものであったので、時短状態において右打ちすることを遊技者に促すための大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を、大当りが発生したときに実行するファンファーレ演出中において行うことができた。しかし、上述したようなハズレ図柄を時短図柄とした場合、大当り遊技状態を経由せずとも遊技状態が時短状態に制御されるため、ハズレ図柄の表示を契機として時短状態に制御される場合、ハズレ図柄が表示されてから時短状態に制御されるまでの間において大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行するための時間を確保しなければならない。そこで、以下に示すような手法で大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行すればよい。
たとえば、時短図柄ではないハズレ図柄の変動が停止するまでの図柄確定時間を0.5秒間とした場合に、時短図柄であるハズレ図柄が停止するまでの図柄確定時間をそれよりも長い30秒間とし、その間に時短状態の制御の開始を報知する時短ファンファーレ演出を実行してもよい。なお、CPU103は、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)において、ハズレ指定のコマンドとして、時短が付与されない通常のハズレ変動を示す表示結果指定コマンドとは別に、時短が付与される時短用のハズレ変動を示す表示結果指定コマンドを用意し、時短図柄のハズレ変動であるか否かに応じて両者のコマンドを使い分けて演出制御用CPU120に演出制御コマンドを送信すればよい。そして、演出制御用CPU120は、通常のハズレ変動を示す表示結果指定コマンドを受信すれば図柄確定時間を0.5秒間とし、時短用のハズレ変動を示す表示結果指定コマンドを受信すれば図柄確定時間を30秒間とすればよい。
演出制御用CPU120は、図柄確定時間の30秒間において、時短状態の名称を示す名称画像(たとえば、「時短RUSH」)を画像表示装置5に表示するとともに、スピーカ8L,8Rから時短状態の制御に対応する態様で音を出力し、遊技効果ランプ9を時短状態の制御に対応する態様で点灯させる。このような時短ファンファーレ演出の一部の演出は、図10−24(c2)に示すようなファンファーレ演出の一部の演出に対応させることができる。
そして、図10−24(c1)に示す例と同様に、この時短ファンファーレ演出による名称画像(「時短RUSH」)が表示される前から、時短状態となることを祝福する画像(たとえば、「おめでとー!!」の文字画像)を画像表示装置5に表示したり、時短状態となったことを祝福する音をスピーカ8L,8Rから出力したり、時短状態となったことを祝福する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様を変化させたりしてもよい。また、小右打ち促進演出として、図形(右方向を示す矢印)および文字(「右打ち」の文字)からなる画像を画像表示装置5の右上に小さく表示させる小右打ち促進演出を実行し、右打ちを促す音をスピーカ8L,8Rから出力したり、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055の点灯態様を右打ちを促す態様(点灯)に変化したりしてもよい。なお、画像表示装置5の右上に表示された小右打ち促進演出における画像と、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055による点灯とは、同じタイミングで開始し、同じタイミングで終了する。すなわち、両者は、同じ期間に亘って右打ちをすることを遊技者に促すようになっている。
その後、図10−24(c2)に示す例と同様に、時短ファンファーレ演出による名称画像(「時短RUSH」)が表示される間も引き続き小右打ち促進演出を実行し、その後、図10−25(c3)に示す例と同様に一旦遊技効果ランプ9を消灯させた後に、図10−25(c4)〜図10−38(c26)に示す例と同様に時短ファンファーレ演出中において大右打ち促進演出を実行してもよい。この間、小右打ち促進演出は実行され続ける。そして、大右打ち促進演出を実行した後、図10−48〜図10−50に示す例と同様に遊技状態を時短状態に制御し、小右打ち促進演出を継続させてもよい。
このように、ハズレ図柄を契機として時短状態に制御される場合であっても、時短図柄でないハズレ図柄における図柄確定時間よりも多くの図柄確定時間を確保することで、当該図柄確定時間において大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行することができる。
なお、ハズレ図柄を契機として時短状態に制御される場合において、上述したように図柄確定時間を利用して大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行するものに限らず、時短付与のハズレ図柄が確定した遊技の次の遊技(変動)を行うためのハズレに対応する保留記憶があれば、当該次の遊技(変動)において、時短ファンファーレ演出を実行するとともに大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行してもよい。具体的には、ハズレ図柄が確定した遊技の次の遊技(変動)がハズレ変動の場合、リーチ演出や予告演出などの当りを期待させるような演出を実行することなく、代わりに時短ファンファーレ演出を実行するとともに大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行してもよい。但し、ハズレ図柄が確定した遊技の次の遊技(変動)が大当りの場合、その後、図10−24(c1)に示すようなファンファーレ演出が実行されるため、時短ファンファーレ演出を実行しない。
一方、時短付与のハズレ図柄が確定した遊技の次の遊技(変動)を行うための保留記憶がなければ、図柄が変動していない状態で時短ファンファーレ演出を実行するとともに大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行してもよい。但し、この場合、客待ちデモンストレーション演出が実行されて時短ファンファーレ演出が阻害されないようにするために、CPU103から演出制御用CPU120に対して客待ちデモ指定コマンド(9F系コマンド)を送信しないようにする。あるいは、CPU103から客待ちデモ指定コマンド(9F系コマンド)を受信したとしても、演出制御用CPU120は、客待ちデモンストレーション演出を実行することなく、時短ファンファーレ演出を実行してもよい。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。このように組合せられた特徴部、あるいは、組合せられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部または一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体を発射可能な発射手段と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路と第2流下経路とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示を行う案内表示手段と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示と第2案内表示とを含み、
前記案内表示手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後の所定期間において、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出の一部である当該有利状態の名称表示が完了する前から、前記第2案内表示を行い、当該有利状態の名称表示の完了以降に前記第1案内表示を行うとともに前記第2案内表示を継続し、
前記所定期間の後の期間において、前記第1案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し、
前記有利状態の制御が終了した後の特別状態において、前記第2案内表示を継続し、
前記第2案内表示は、前記有利状態の制御に関連して行われる背景画像の切替表示(たとえば、フェードアウトおよびフェードインによる切替表示)による影響を受けず(たとえば、図10−38(d1)〜図10−39(d4)に示すようにフェードインおよびフェードアウトによる背景画像の切替表示に影響されることなく小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)、
さらに、
可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1やスロットマシン)であって、
画像を表示可能な表示領域を有し、該表示領域に遊技の進行に関する遊技関連情報(例えば、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数、飾り図柄よりも表示領域の小さい小図柄)の表示画像(例えば、第1インターフェイス画像006SG005Iや第2インターフェイス画像006SG005J)を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記表示領域に表示される特定画像(例えば、飾り図柄や背景画像)と前記遊技関連情報の表示画像とを少なくとも含む画像データを記憶可能な記憶手段(例えば、CGROM205)と、
前記画像データにもとづく画像を配置可能な複数の表示レイヤ(例えば、図14−5に示すレイヤ1画像描画領域、レイヤ2画像描画領域、レイヤ3画像描画領域、変位画像作成領域、表示画像作成領域等)を有し、該複数の表示レイヤに配置された各画像を重畳合成することで前記表示領域に表示する画像を生成可能な画像処理手段(例えば、表示制御部123とSDRAM210)と、
前記表示領域に前記特定画像を表示する演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図14−17に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記記憶手段は、少なくとも一部の前記特定画像の前記表示領域における表示位置を第1位置(例えば、特徴部006SGであれば、画像表示装置5の表示領域の中央部)から該第1位置とは異なる第2位置(例えば、特徴部006SGであれば、画像表示装置5の表示領域の上方位置または下方位置)に変位させるための表示位置変位情報を記憶可能であり(例えば、CGROM205には変位用画像のデータが格納されている部分)、
前記画像処理手段は、特定表示レイヤに前記画像データにもとづいて配置した前記特定画像を前記表示位置変位情報にもとづいて変位させた変位特定画像を生成可能であり(例えば、図14−23に示すように、レイヤ2画像描画領域に描画された飾り図柄とレイヤ3画像描画領域に描画された背景画像とを重畳して変位対象画像を作成し、該変位対象画像に対して変位用画像を適用することによって、発展示唆演出中に画像表示装置5に表示される表示画像として、左領域006SG005Lと右領域006SG005Rの画像が上方に向けて移動し、中領域006SG005Cの画像が下方に向けて移動した画像を作成する部分)、
前記演出実行手段は、前記画像処理手段によって生成された前記変位特定画像を可変表示中において前記表示領域に表示する特定演出(例えば、特徴部006SGにおける発展示唆演出)を実行可能であり、
前記遊技関連情報の表示画像は、配置された画像が前記特定表示レイヤよりも前記表示領域に優先表示される特別表示レイヤに配置される(例えば、図14−26に示すように、第1インターフェイス画像006SG005Iと第2インターフェイス画像006SG005Jとは、最も画像の表示優先度が高いレイヤ1画像描画領域にて描画される部分)、遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、所定方向に遊技球を発射させるように遊技者を促す指示を好適に実行することができる。さらに、所定演出にて表示される特定画像の少なくとも一部が変位した変位特定画像を、特定画像の画像データと表示位置変位情報とから生成して特定演出において表示することができるので、これら変位特定画像の画像データを専用に記憶しておく場合に比較して少ないデータ量にて特定演出を実行できる。また、特定演出の実行時において、特定画像の変位に伴って遊技関連情報の表示画像が変位してしまい、遊技関連情報の表示画像の視認性が低下してしまうことを防ぐことができる。
つまり、可変表示の表示結果が特定表示結果となった後の所定期間において第1案内表示と第2案内表示とで所定方向に遊技球を発射させる指示を強調し、その後は第1案内表示を引き継ぐことなく第2案内表示を引き継いで所定方向に遊技球を発射させることを指示することにより、指示を強調し過ぎないことで煩わしさを感じさせないようにでき、しかも、先に第2案内表示を行って控えめにこれから所定方向に遊技球を発射させることを指示し、その後、有利状態の名称を認識させ、認識させた後に第1案内表示によって所定方向に遊技球を発射させることをしっかり指示することができるとともに、少ないデータ量にて特定演出を実行でき、また、特定演出の実行時において、遊技関連情報の表示画像の視認性が低下してしまうことを防ぐことができる。すなわち、遊技場に設置したときに有利状態において遊技球を発射すべき方向の指示が遊技者にわかりやすく遊技関連情報の表示画像の視認性を低下させることなく特定演出を少ないデータ量にて実行できる遊技機を提供することができる。
また、案内表示は他の表示(予告演出、図柄表示等)よりも優先して表示することで視認性が妨げられないようにすることが好ましい。そのため、最前側のレイヤにおいて案内表示をしてもよい。
さらに、設計の自由度を高めることができ、また、少ないデータ量にて特定演出を実行できるとともに遊技関連情報の表示画像の視認性が低下してしまうことを防ぐことができる遊技機の形態の一例として、可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1やスロットマシン)であって、
画像を表示可能な表示領域を有し、該表示領域に遊技の進行に関する遊技関連情報(例えば、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数、飾り図柄よりも表示領域の小さい小図柄)の表示画像(例えば、第1インターフェイス画像006SG005Iや第2インターフェイス画像006SG005J)を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記表示領域に表示される特定画像(例えば、飾り図柄や背景画像)と前記遊技関連情報の表示画像とを少なくとも含む画像データを記憶可能な記憶手段(例えば、CGROM205)と、
前記画像データにもとづく画像を配置可能な複数の表示レイヤ(例えば、図14−5に示すレイヤ1画像描画領域、レイヤ2画像描画領域、レイヤ3画像描画領域、変位画像作成領域、表示画像作成領域等)を有し、該複数の表示レイヤに配置された各画像を重畳合成することで前記表示領域に表示する画像を生成可能な画像処理手段(例えば、表示制御部123とSDRAM210)と、
前記表示領域に前記特定画像を表示する演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図14−17に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記記憶手段は、少なくとも一部の前記特定画像の前記表示領域における表示位置を第1位置(例えば、特徴部006SGであれば、画像表示装置5の表示領域の中央部)から該第1位置とは異なる第2位置(例えば、特徴部006SGであれば、画像表示装置5の表示領域の上方位置または下方位置)に変位させるための表示位置変位情報を記憶可能であり(例えば、CGROM205には変位用画像のデータが格納されている部分)、
前記画像処理手段は、特定表示レイヤに前記画像データにもとづいて配置した前記特定画像を前記表示位置変位情報にもとづいて変位させた変位特定画像を生成可能であり(例えば、図14−23に示すように、レイヤ2画像描画領域に描画された飾り図柄とレイヤ3画像描画領域に描画された背景画像とを重畳して変位対象画像を作成し、該変位対象画像に対して変位用画像を適用することによって、発展示唆演出中に画像表示装置5に表示される表示画像として、左領域006SG005Lと右領域006SG005Rの画像が上方に向けて移動し、中領域006SG005Cの画像が下方に向けて移動した画像を作成する部分)、
前記演出実行手段は、前記画像処理手段によって生成された前記変位特定画像を可変表示中において前記表示領域に表示する特定演出(例えば、特徴部006SGにおける発展示唆演出)を実行可能であり、
前記遊技関連情報の表示画像は、配置された画像が前記特定表示レイヤよりも前記表示領域に優先表示される特別表示レイヤに配置される(例えば、図14−26に示すように、第1インターフェイス画像006SG005Iと第2インターフェイス画像006SG005Jとは、最も画像の表示優先度が高いレイヤ1画像描画領域にて描画される部分)、遊技機が挙げられる。以下にこの遊技機の形態例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
図11は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図11(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図11(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
図11(A)に示すように、変動特図が第1特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第1特図における設定値が2〜6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図11(A)に示す通りである。
図11(B)に示すように、変動特図が第2特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第2特図における設定値が2〜6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図11(B)に示す通りである。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「時短付きはずれ」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、図12に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65535までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前期設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65535の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
また、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本パチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65425までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前記設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65425の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。他の第2特図用表示結果判定テーブルの特徴は、第1特図用表示結果判定テーブルと同様である。
以上のように、本パチンコ遊技機1においては、変動特図が第1特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317〜65535の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されており、変動特図が第2特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317〜65425の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されている。つまり、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合については、可変表示結果が時短付きはずれとなる割合がいずれの設定値においても共通の割合となっているため、設定値によって射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができる。更に、各設定値で共通の判定値数が割り当てられている時短付きはずれについては、いずれの設定値においても時短付きはずれ基準値である65317から連続した数値範囲に設定されているので、可変表示結果を時短付きはずれとすることの判定に関するCPU103の処理負荷を低減することができるようになっている。
尚、本パチンコ遊技機1では、設定可能な設定値を1〜6までの6個としているが、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。また、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
図13は、演出制御プロセス処理として、図9のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S90175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS90174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS90175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にもこの発明を適用可能である。
この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(この発明の実施の形態における特徴部006SGに関する説明)
次に、この発明の実施の形態における特徴部006SGについて説明する。
形態1の遊技機は、
可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1やスロットマシン)であって、
画像を表示可能な表示領域を有し、該表示領域に遊技の進行に関する遊技関連情報(例えば、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数、飾り図柄よりも表示領域の小さい小図柄)を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記表示領域に表示される特定画像(例えば、飾り図柄や背景画像)と前記遊技関連情報の表示画像とを少なくとも含む画像データを記憶可能な記憶手段(例えば、CGROM205)と、
前記画像データにもとづく画像を配置可能な複数の表示レイヤ(例えば、図14−5に示すレイヤ1画像描画領域、レイヤ2画像描画領域、レイヤ3画像描画領域、変位画像作成領域、表示画像作成領域等)を有し、該複数の表示レイヤに配置された各画像を重畳合成することで前記表示領域に表示する画像を生成可能な画像処理手段(例えば、表示制御部123とSDRAM210)と、
前記表示領域に前記特定画像を表示する演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図14−17に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記記憶手段は、少なくとも一部の前記特定画像の前記表示領域における表示位置を第1位置(例えば、特徴部006SGであれば、画像表示装置5の表示領域の中央部)から該第1位置とは異なる第2位置(例えば、特徴部006SGであれば、画像表示装置5の表示領域の上方位置または下方位置)に変位させるための表示位置変位情報を記憶可能であり(例えば、CGROM205には変位用画像のデータが格納されている部分)、
前記画像処理手段は、特定表示レイヤに前記画像データにもとづいて配置した前記特定画像を前記表示位置変位情報にもとづいて変位させた変位特定画像を生成可能であり(例えば、図14−23に示すように、レイヤ2画像描画領域に描画された飾り図柄とレイヤ3画像描画領域に描画された背景画像とを重畳して変位対象画像を作成し、該変位対象画像に対して変位用画像を適用することによって、発展示唆演出中に画像表示装置5に表示される表示画像として、左領域006SG005Lと右領域006SG005Rの画像が上方に向けて移動し、中領域006SG005Cの画像が下方に向けて移動した画像を作成する部分)、
前記演出実行手段は、前記画像処理手段によって生成された前記変位特定画像を可変表示中において前記表示領域に表示する特定演出(例えば、特徴部006SGにおける発展示唆演出、変形例006SG−1におけるリーチ示唆演出、変形例006SG−2における復活演出、変形例006SG−3における先読み予告演出、変形例006SG−5における昇格演出、変形例006SG−6における仮停止示唆演出と仮停止報知演出)を実行可能である、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、表示領域に特定画像を表示するための画像データと特定画像の表示位置を変位させるための表示位置変位情報とを用いるのみで、特定画像の表示位置を第1位置から第2位置に変位させて特定演出を実行できるので、専用の画像データを用いて特定演出を実行する場合と比較して、特定演出を実行するために記憶手段に記憶させるデータ量を抑えることができる。
形態2の遊技機は、形態1に記載の遊技機であって、
前記遊技関連情報の表示画像は、配置された画像が前記特定表示レイヤよりも前記表示領域に優先表示される特別表示レイヤに配置される(例えば、図14−26に示すように、第1インターフェイス画像006SG005Iと第2インターフェイス画像006SG005Jとは、最も画像の表示優先度が高いレイヤ1画像描画領域にて描画される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出の実行時には、少なくとも一部の特定画像とともに遊技関連情報の表示位置が変位することがないので、特定演出の実行時において遊技関連情報が遊技者から視認困難となってしまうことを防ぐことができる。
形態3の遊技機は、形態2に記載の遊技機であって、
少なくとも一部の前記遊技関連情報は、前記変位特定画像と重複する領域に表示される(例えば、第2インターフェイス画像006SG005Jは、発展示唆演出中に上方に向けてスライド移動する右領域006SG005Rの画像と重複して表示される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定画像が第2位置に変位されて変位特定画像となっても、遊技関連情報は変位されずに該変位特定画像と重複して表示されるので、遊技者は、違和感なく遊技関連情報を認識できる。
形態4の遊技機は、形態2に記載の遊技機であって、
少なくとも一部の前記遊技関連情報は、前記表示領域において前記変位特定画像と重複しない領域に表示される(例えば、第1インターフェイス画像006SG005Iは、発展示唆演出中の左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの各画像と重複しないよう画像表示装置5の下部に表示されている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定画像が第2位置に変位されて変位特定画像となっても遊技関連情報は変位されずに該変位特定画像と重複しないように表示されるので、遊技者は、正確に遊技関連情報を認識できる。
形態5の遊技機は、形態2〜形態4のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技用識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技用識別情報可変表示実行手段(例えば、図3に示す第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4B)を備え、
前記演出実行手段は、
前記表示領域内の第1領域において、前記遊技用識別情報の可変表示に応じた演出用識別情報の可変表示を実行可能であり(例えば、図14−21に示すように、画像表示装置5の表示領域の中央部において、特別図柄の可変表示に応じた飾り図柄の可変表示を実行可能な部分)、
前記表示領域内の前記第1領域とは異なる領域であって該第1領域よりも小さい第2領域において、前記遊技用識別情報の可変表示に応じた縮小識別情報の可変表示を実行可能であり(例えば、図14−21に示すように、画像表示装置5の表示領域の右上部において、特別図柄の可変表示に応じた小図柄の可変表示を実行可能な部分)、
前記演出用識別情報の表示画像は、前記特定表示レイヤに配置され、前記特定演出の実行に応じて視認状態が第1視認状態から該第1視認状態よりも遊技者から視認され難い第2視認状態に変化し(例えば、図14−21及び図14−23に示すように、飾り図柄はレイヤ2画像描画領域にて描画・配置され、発展示唆演出の実行時には、飾り図柄が画像表示装置5の表示領域の中央部から上方または下方に向けて移動することによって視認性が低下する部分)、
前記縮小識別情報の表示画像は、前記特別表示レイヤに配置され、前記特定演出の実行に応じて視認状態が前記第1視認状態から変化しない(例えば、図14−21及び図14−23に示すように、小図柄はレイヤ1画像描画領域にて描画・配置され、発展示唆演出の実行時には、飾り図柄とは異なり画像表示装置5の表示領域の右上部から移動しないので視認性が低下しない部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出の実行によって演出用識別情報の視認状態が第1視認状態から第2視認状態に変化することで該特定演出の演出効果を向上できるとともに、特定演出の実行によって縮小識別情報は視認状態が第1視認状態から変化しないので、遊技者は特定演出の実行中であっても縮小識別情報を視認することで遊技の進行を容易に把握することができる。
形態6の遊技機は、形態1〜形態5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記表示領域は、第1特定表示領域(例えば、図14−31に示す上部領域006SG005T)と、該第1特定表示領域とは異なる第2特定表示領域(例えば、図14−31に示す下部領域006SG005B)と、を含み、
前記演出実行手段は、
前記特定演出において前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域とに亘って前記特定画像を表示し(例えば、図14−31(C)に示すように、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとに亘って飾り図柄と背景画像とを表示する部分)、前記変位特定画像として前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域との相対位置が変位した画像を表示可能であり(例えば、図14−31(D)に示すように、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとが左右側方向に向けて移動する部分)、
前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域との相対位置を変位する際に、前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域との境界部において前記第1特定表示領域及び前記第2特定表示領域に表示されている画像とは異なるエフェクト画像(例えば、図14−31に示す切断エフェクト画像006SG005S)を表示する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出として特定画像の第2位置への変位を、遊技者に対してより効果的に認識させることができるので、遊技興趣を向上できる。
形態7の遊技機は、形態6に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特定演出における前記特定画像の前記第1位置から前記第2位置への変位として、前記第1特定表示領域を第1方向に向けて変位可能であり、前記第2特定表示領域を前記第1方向とは反対方向である第2方向に向けて変位可能である(例えば、図14−31(D)に示すように、上部領域006SG005Tを右側方、下部領域006SG005Bを左側方に向けて移動させる部分や、図14−31(E)に示すように、上部領域006SG005Tを上方、下部領域006SG005Bを下方に向けて移動させる部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出として特定画像の第2位置への変位を、第1特定表示領域の第1方向への変位及び第2特定表示領域の第1方向とは反対方向である第2方向への変位として実行することで、特定演出の演出効果をより向上できる。
形態8の遊技機は、形態6または形態7に記載の遊技機であって、
前記特定演出における前記第1特定表示領域の変位量と前記第2特定表示領域の変位量とが異なる(例えば、変形例006SG−3に示すように、先読み予告演出として上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとをそれぞれ反対方向に移動させたときに、これら上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bの移動量(変位量)が異なる部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出の演出効果をより向上できる。
形態9の遊技機は、形態6〜形態8のいずれかに記載の遊技機であって、
前記エフェクト画像は、配置された画像が前記特定表示レイヤよりも前記表示領域に優先表示される特別表示レイヤに配置される(例えば、図14−32に示すように、切断エフェクト画像006SG005Sは、飾り図柄や背景画像よりも表示優先度が高い画像としてレイヤ2画像描画領域にて描画・配置される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出として特定画像の表示位置が変位してもエフェクト画像の表示位置は変位しないので、これら特定画像とエフェクト画像との対比により特定画像の表示位置の変位をより際立たせることができ、特定演出の演出効果をより向上できる。
形態10の遊技機は、形態6〜形態9のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1やスロットマシン)であって、
前記演出実行手段は、前記エフェクト画像を複数の表示態様にて表示可能であり(例えば、図14−30に示すように、ひび割れエフェクト画像006SG005Hを青色と赤色の2色で表示可能な部分と、図14−33に示すように、切断エフェクト画像006SG005Sを青色、緑色、赤色の3色で表示可能な部分)、
前記エフェクト画像がいずれの表示態様にて表示されるかに応じて前記有利状態に制御される割合が異なる(例えば、図14−30に示すように、ひび割れエフェクト画像006SG005Hがいずれの色で表示されるかに応じて大当り期待度が異なる部分や、図14−33に示すように、切断エフェクト画像006SG005Sがいずれの色で表示されるかに応じて大当り期待度が異なる部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出中に表示されるエフェクト画像の表示態様に遊技者を注目させることができるので、特定演出の演出効果をより向上できる。
形態11の遊技機は、形態1〜形態10のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出は、前記特定画像が段階的に変化する演出である(例えば、図14−21に示すように、特徴部006SGの発展示唆演出において左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている画像の移動量が段階的に増加していく部分や、図14−27に示すように、変形例006SG−2の復活演出において中の飾り図柄が段階的に拡大していくとともに該飾り図柄を構成する破片の移動量が段階的に増加していく部分、図14−35に示すように、変形例006SG−5の昇格演出において飾り図柄と背景画像の歪みが段階的に大きなって行く部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定画像が段階的に変化することで特定演出の演出効果を向上できる。
形態12の遊技機は、形態11に記載の遊技機であって、
前記特定演出は、前記特定画像の表示位置が前記第1位置から前記第2位置に向けて段階的に変位する演出である(例えば、図14−21に示すように、特徴部006SGの発展示唆演出において左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている画像の移動量が画像表示装置5の表示領域の中央部から上方または下方に向けて段階的に移動していく部分や、図14−27に示すように、変形例006SG−2の復活演出において中の飾り図柄を構成する破片が画像表示装置5の表示領域の中央部から該表示領域の周縁部に向けて段階的に移動していく部分、変形例006SG−5の昇格演出において飾り図柄と背景画像が段階的に左側方に向けて歪んでいく部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出における特定画像の第1位置から第2位置に向けての変位を強調できるので、演出興趣をより向上できる。
形態13の遊技機は、形態11に記載の遊技機であって、
前記特定画像は、複数の画像片により構成されており(例えば、図14−28に示すように、中の飾り図柄が複数の破片によって構成されている部分)、
前記特定演出は、表示される前記画像片の数が段階的に増加する演出である(例えば、変形例006SG−2に示すように、中の飾り図柄を構成する複数の破片が復活演出の進行に応じて段階的に増加していく部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、画像片が段階的に増加していく視覚効果により遊技者に対して特定演出を強力に印象づけることができる。
形態14の遊技機は、形態11に記載の遊技機であって、
前記特定演出は、前記表示領域に対して前記特定画像が表示される領域の割合が段階的に増加する演出である(例えば、図1−28に示す湯に、復活演出において画像表示装置5の表示領域に占める中の飾り図柄の表示領域の割合が段階的に増加していく部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、表示領域に対して特定画像が表示される領域の割合が段階的に増加することで、特定演出に対してより効果的に遊技者を注目させることができる。
形態15の遊技機は、形態11〜形態14のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1やスロットマシン)であって、
前記記憶手段は、前記特定画像の変位態様が異なる複数の表示位置変位情報を記憶可能であり(例えば、CGROM206に複数の変位用画像データが格納されている部分)、
前記特定画像がいずれの前記表示位置変位情報にもとづいて変位されるかに応じて前記有利状態に制御される割合が異なる(例えば、スーパーリーチの変動パターンでの可変表示においては、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が3段階目までスライド移動するための変位画像用データが用いられる一方で、ノーマルリーチの変動パターンでの可変表示においては、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が1段階目や2段階目までスライド移動するための変位画像用データが用いられるため、発展示唆演出において用いられる変位用画像データに応じて大当り遊技状態に制御される割合が異なっている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出における特定画像の変位態様に遊技者を注目させることができるので、特定演出の演出興趣を向上できる。
形態16の遊技機は、形態11〜形態15のいずれかに記載の遊技機であって、
前記複数の表示位置変位情報は、前記特定画像が第1態様から該第1態様とは異なる第2態様に変化する第1表示位置変化情報(例えば、図14−21に示すように、スーパーリーチの変動パターンでの可変表示において、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が3段階目までスライド移動するための変位画像用データ)と、前記特定画像が前記第1態様から前記第2態様に変化しない第2表示位置変化情報(例えば、図14−22に示すように、ノーマルリーチの変動パターンでの可変表示において、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が1段階目または2段階目までスライド移動するための変位画像用データ)と、を含み、
前記第1表示位置変化情報と前記第2表示位置変化情報とは、前記画像処理手段が前記特定画像を前記第1態様から前記第2態様に向けて変化させる共通変化部を有する(例えば、図14−21及び図14−22に示すように、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が3段階目までスライド移動する変位画像用データを用いる場合と左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が1段階目までスライド移動する変位画像用データを用いる場合とでは、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が1段階目までスライド移動する部分が共通であり、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が3段階目までスライド移動する変位画像用データを用いる場合と左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が2段階目までスライド移動する変位画像用データを用いる場合とでは、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が2段階目までスライド移動する部分が共通である部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出として特定画像が第1態様から第2態様に向けて変化していく過程に遊技者を注目させることができるので、特定演出の演出興趣を更に向上できる。
形態17の遊技機は、形態1〜形態16のいずれかに記載の遊技機であって、
前記表示領域は、第1特定表示領域(例えば、上部領域006SG005T)と、該第1特定表示領域とは異なる第2特定表示領域(例えば、下部領域006SG005B)と、を含み、
前記演出実行手段は、
前記特定演出において前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域とに亘って前記特定画像を表示し(例えば、図14−31(C)に示すように、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとに亘って飾り図柄と背景画像とを表示する部分)、前記変位特定画像として前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域との相対位置が変位した画像を表示可能であり(例えば、図14−31(D)に示すように、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとが左右側方向に向けて移動する部分)、
前記変位特定画像の表示後に、前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域との境界部を変位可能である(例えば、図14−31(D)及び図14−31(E)に示すように、上部領域006SG005Tを右側方、下部領域006SG005Bを左側方に向けて移動させた後、更に上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとの境界部をそれぞれ上方と下方に向けて移動させる部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、変位特定画像が表示された後に、更に第1特定表示領域と第2特定表示領域との境界部が変位されることで特定演出の演出効果を高めることができ、演出興趣を向上できる。
形態18の遊技機は、形態17に記載の遊技機であって、
前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域との境界部は、前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域とを含む複数の表示領域のうち、少なくとも1の表示領域とは異なる方向に変位可能である(例えば、図14−31(D)及び図14−31(E)に示すように、上部領域006SG005Tは右側方、下部領域006SG005Bは左側方に向けて移動するが、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとの境界部は上下方向に移動する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、複数の表示領域の変位と第1特定表示領域と第2特定表示領域との境界部の変位の相乗効果により特定演出の演出効果をより高めることができる。
形態19の遊技機は、形態1〜形態18のいずれかに記載の遊技機であって、
少なくとも前記特定表示レイヤにおいて、前記表示領域に対応する領域と前記表示領域に対応する領域外とに亘って画像を配置可能である(例えば、図14−39に示すように、昇格演出を実行する際にレイヤ2画像描画領域にて描画・配置された飾り図柄とレイヤ3画像描画領域にて描画・配置された背景画像を拡大し、背景画像の一部を画像表示装置5の表示領域外に配置する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出として表示領域にて変位特定画像を表示するときに、表示領域にて不適切な表示が行われてしまう虞を低減できる。
尚、この発明における変形例006SG−5では、昇格演出(特定演出)を実行する際には、画像表示装置5の表示領域よりも左右幅寸法が長寸となるように拡大された変位対象画像全体に変位用画像を適用することによって昇格演出用の画像を作成する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変位対象画像のうち変位用画像を適用する範囲は、画像表示装置5の表示領域に対応する箇所のみ、つまり、画像表示装置5の表示領域外の画像まで変位させずともよい。
形態20の遊技機は、形態19に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特定演出として前記特定画像を前記第1位置から前記第2位置に変位させる期間において前記表示領域に表示される画像を拡大可能である(例えば、昇格演出の進行に応じて、レイヤ2画像描画領域にて描画・配置された飾り図柄とレイヤ3画像描画領域にて描画・配置された背景画像の拡大を段階的に実行する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出の演出効果を維持しつつ、変位特定画像を表示するまでの過程において表示領域にて不適切な表示が行われてしまうことを防ぐことができる。
形態21の遊技機は、形態1〜形態20のいずれかに記載の遊技機であって、
前記表示領域は、第1特定表示領域(例えば、上部領域006SG005T)と、該第1特定表示領域とは異なる第2特定表示領域(例えば、下部領域006SG005B)と、を含み、
前記演出実行手段は、前記特定演出において前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域とに亘って前記特定画像を表示し、前記変位特定画像として前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域との相対位置が変位した画像を表示可能であり(例えば、図14−31(D)に示すように、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bに亘って飾り図柄と背景画像が表示されており、上部領域006SG005Tは右側方、下部領域006SG005Bは左側方に向けて移動して表示されている部分)、
前記表示領域にて前記変位特定画像が表示されているときに、前記第1特定表示領域にて表示されている画像と前記第2特定表示領域にて表示されている画像とが異なる(例えば、変形例006SG−3に示すように、上部領域006SG005Tに手表示されている画像と下部領域006SG005Bにて表示されている画像とが異なっている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出を遊技者に違和感を与えることなく行うことができるので、遊技興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
形態22の遊技機は、形態1〜形態20のいずれかに記載の遊技機であって、
前記表示領域は、第1特定表示領域(例えば、上部領域006SG005T)と、該第1特定表示領域とは異なる第2特定表示領域(例えば、下部領域006SG005B)と、を含み、
前記演出実行手段は、前記特定演出において前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域とに亘って前記特定画像を表示し、前記変位特定画像として前記第1特定表示領域と前記第2特定表示領域との相対位置が変位した画像を表示可能であり(例えば、図14−31(D)に示すように、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bに亘って飾り図柄と背景画像が表示されており、上部領域006SG005Tは右側方、下部領域006SG005Bは左側方に向けて移動して表示されている部分)、
前記表示領域にて前記変位特定画像が表示されているときに、前記第1特定表示領域にて表示されている画像と前記第2特定表示領域にて表示されている画像との少なくとも一部が同一である(例えば、変形例006SG−3に示すように、右側方に移動後の上部領域006SG005Tにて表示されている画像と左側方に移動後の下部領域006SG005Bにて表示されている画像との少なくとも一部が共通である部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出に対して意外性を付与することができるので、遊技興趣を向上できる。
形態23の遊技機は、形態21または形態22に記載の遊技機であって、
前記特定画像が表示されているときに前記第1特定表示領域及び前記第2特定表示領域に表示されている画像の一部は、前記変位特定画像が表示されているときの前記第1特定表示領域及び前記第2特定表示領域にて表示されない(例えば変形例006SG−3に示すように、先読み予告演出の実行前のタイミングにおいて、画像表示装置5の表示領域において上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとに亘って表示されている画像の一部が、先読み予告演出として右側方に移動後の上部領域006SG005Tと左側方に移動後の下部領域006SG005Bとに亘って表示されている画像として表示されていない部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出の演出興趣をより向上できる。
形態24の遊技機は、形態1〜形態23のいずれかに記載の遊技機であって、
前記表示手段は、前記表示領域にて右目用画像と左目用画像とから構成される立体視画像を表示可能であり(例えば、図14−44に示すように、裸眼立体視画像表示装置5’が右目用画像(R画像)と左目用画像(L画像)とからなる立体視画像(映像)を表示可能である部分)、
前記演出実行手段は、
前記立体視画像を表示する立体視演出を実行可能であり(例えば、図14−45(B)に示すように、可変表示中予告演出を立体視画像にて表示可能な部分)、
前記特定演出を実行する場合は、前記表示領域に前記変位特定画像として非立体視画像を表示する(例えば、図14−45(D)に示すように、発展示唆演出を実行する場合は該発展示唆演出として表示される画像を平面視画像にて表示する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、立体視演出により遊技者の興趣を向上できるとともに、特定演出では立体視画像として変位特定画像が表示されることがないので、特定演出を好適に実施することができる。
形態25の遊技機は、形態24に記載の遊技機であって、
前記右目用画像と前記左目用画像とは、配置された画像が前記特定表示レイヤよりも前記表示領域に優先表示される立体視表示レイヤに配置される、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出を実行する際に、好適に立体視演出を実行できる。
形態26の遊技機は、形態24または形態25に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、可変表示中における前記特定演出の実行期間よりも前の期間において、該特定演出の導入演出として前記立体視演出を実行可能である、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、立体視演出の実行によって遊技者に対して特定演出が実行されることを予め認識させることができるので、特定演出の演出効果をより向上できる。
図14−1に示すように、演出制御基板12には、演出制御用CPU120、RAM122、表示制御部123等が搭載されている。演出制御基板12において、演出制御用CPU120は、内蔵のROM121に格納されたプログラムに従って動作し、入力回路260を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドにもとづいて、表示制御部(VDP(ビデオディスプレイプロセッサ))123に、画像表示装置5に表示する画像の生成等の画像表示装置5の表示制御を行わせる処理を実施する。
表示制御部123は、図14−1に示すように、スプライト画像として用いる画像要素データとしてのキャラクタ(人物、動物、文字、図形、記号等の画像データ、CGデータとも呼ぶ)や飾り図柄、背景画像、本特徴部006SGにおける遊技関連情報としての第1特図保留記憶数を特定可能に表示する第1保留記憶表示エリア006SG005D及び第2特図保留記憶数を特定可能に表示する第2保留記憶表示エリア006SG005Uを表示するための第1インターフェイス画像006SG005I及び小図柄を含む第2インターフェイス画像006SG005Jなどのデータが格納されるCGROM205、VRAM(ビデオRAM)領域として使用されるSDRAM210(シンクロナスDRAM)とともに表示制御回路を構成する。
演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに従って画像データが記憶されたCGROM205から必要なデータを読み出すための指令を表示制御部123に出力する。CGROM205は、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像の画像データをあらかじめ格納しておくためのROMである。尚、本特徴部006SGにおけるCGROM205には、後述する変位対象画像に適用することによって該変位対象画像を構成する画素の位置を他の位置に変位さえるための複数の変位用画像データも格納されている。表示制御部123は、演出制御用CPU120の指令に応じて、CGROM205から画像データを読み出す。そして、表示制御部123は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
表示制御部123は、表示制御部123の各種設定などが格納されるシステムレジスタ202、アトリビュート(キャラクタを描画する際に使用されるパラメータであり、キャラクタの描画順序や、色数、拡大縮小率、パレット番号、座標などを指定するデータ)が格納されるアトリビュートレジスタ203、VRAM領域の後述する描画領域への画像の描画制御を行う描画制御部206、CGROM205に格納されているCGデータをVRAM領域に転送する制御を行うデータ転送制御部211、VRAM領域の後述する表示画像作成領域に格納されている画像データを表示するためのビデオ信号(R(赤)、G(緑)、B(青))信号及び同期信号を出力する表示制御部213、表示制御部213から出力されたビデオ信号をアナログ信号に変化して画像表示装置5に出力するDAコンバータ214などが搭載された集積回路である。
表示制御部123の内部には、システムバス、CGバスが設けられており、システムバス及びCGバスはCPUインターフェイス201を介して演出制御用CPU120と接続されているとともに、赤外線カメラ60が接続された画像処理DSP264が接続されている。更に、CGバスはCGバスインターフェイス204を介してCGROM205に接続されている。システムバスにはシステムレジスタ202が接続されているとともに、CGバスにはアトリビュートレジスタ203が接続されており、演出制御用CPU120は、システムレジスタ202及びアトリビュートレジスタ203にアクセスできるようになっている。
また、描画制御部206、データ転送制御部211、表示制御部213はシステムバスに接続されており、システムレジスタ202にアクセスできるようになっている。また、描画制御部206、データ転送制御部211はCGバスに接続されており、CGROM205、アトリビュートレジスタ203にアクセスできるようになっている。
また、表示制御部123の内部には、更にVRAMバスが設けられており、VRAMバスは、VRAMバスインターフェイス209を介してSDRAM210と接続されている。VRAMバスには、描画制御部206、データ転送制御部211、表示制御部213が接続されており、VRAMバスを介してSDRAM210のVRAM領域にアクセスできるようになっている。
システムレジスタ202には、初期設定、描画、データ転送などの命令を格納するシステム制御レジスタ、後述する割込信号の出力命令などを格納する割込制御レジスタ、VRAM領域における描画領域、パレットデータの配置領域などを格納する描画レジスタ、データ転送時の転送元のアドレス、転送先のアドレスなどを格納するデータ転送レジスタ、VRAM領域における表示画像作成領域などを格納する表示レジスタなどが割り当てられている。
CPUインターフェイス201は、Vブランク(画像を更新する周期)の開始毎に演出制御用CPU120に対してVブランク割込信号を出力するとともに、その他各種割込信号を、演出制御用CPU120に対して出力する。
表示制御部213は、表示レジスタにて指定されているVRAM領域の表示画像作成領域の画像データをビデオ信号として出力する表示処理を行う。本特徴部006SGでは、Vブランク毎に表示画像作成領域及び描画領域が切り替わる。このため、あるVブランクにおいて描画領域として割り当てられた領域の描画が行われるとともに、次のVブランクにおいては、表示画像作成領域に切り替わるので、前のVブランクにおいて描画された画像データが表示出力されることとなり、その間も他方の領域で描画が行われることとなる。
特に、図14−2(a)及び図14−2(b)に示すように、本特徴部006SGにおいては、複数のレイヤを重畳(合成)することによって画像表示装置5に表示するための画像の生成を行っている。VRAM領域には、これら各レイヤの画像を描画・配置するためのレイヤ画像描画領域と、各レイヤ画像描画領域にて描画・配置された画像を更に重畳(合成)して画像表示装置5に表示するための画像を生成する表示画像作成領域と、が配置されている(図14−5参照)。尚、各レイヤには上位・中位・下位の概念があり、上位レイヤの画像ほど画像表示装置5において表示優先度が高く設定されており、下位レイヤの画像ほど画像表示装置5において表示優先度が低く設定されている。
図14−5(A)及び図14−5(B)に示すように、VRAM領域にはレイヤ1の画像を描画・配置するためのレイヤ1画像描画領域、レイヤ2の画像を描画・配置するためのレイヤ2画像描画領域、レイヤ3の画像を描画・配置するためのレイヤ3画像描画領域が配置されている。また、VRAM領域には後述する変位画像を作成するための変位画像作成領域と、表示画像作成領域も配置されている。
変位画像作成領域は、レイヤ2画像描画領域にて描画・配置された画像とレイヤ3画像描画領域にて描画・配置された画像とを重畳(合成)した画像を変位対象画像として作成するとともに、該変位対象画像に後述する変位用画像を適用することで変位画像を作成する領域である。
表示画像作成領域は、レイヤ1画像描画領域にて描画・配置された画像、レイヤ2画像描画領域にて描画・配置された画像、レイヤ3画像描画領域にて描画・配置された画像を重畳(合成)した画像、または、レイヤ1画像描画領域にて描画・配置された画像と変位画像作成領域にて作成された変位画像を重畳(合成)した画像を画像表示装置5において表示するための表示用画像として作成する領域である。
尚、レイヤ1画像描画領域に描画・配置される画像は画像表示装置5において最も表示優先度の高い画像(表示優先度:高)、レイヤ2画像描画領域に描画・配置される画像は画像表示装置5においてレイヤ1画像描画領域に描画・配置される画像よりも表示優先度の低い画像(表示優先度:中)、レイヤ3画像描画領域に描画・配置される画像は画像表示装置5において最も表示優先度の低い画像(表示優先度:低)にそれぞれ設定されている。
つまり、レイヤ1は画像の表示優先度が最も高い上位レイヤであり、レイヤ2はレイヤ1よりも画像の表示優先度が低い中位レイヤであり、レイヤ3は画像の表示優先度が最も低い下位レイヤである。
図14−2(b)及び図14−5(B)に示すように、レイヤ1画像描画領域は、画像表示装置5の表示領域の下部において、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する第1保留記憶表示エリア006SG005D及び第2特図保留記憶数を特定可能に表示する第2保留記憶表示エリア006SG005Uを含む第1インターフェイス画像006SG005Iと、画像表示装置5の表示領域の右上部において、飾り図柄よりも表示領域の小さい小図柄を含む第2インターフェイス画像006SG005Jを表示するためにこれら画像を描画する描画領域である。
レイヤ2画像描画領域は、画像表示装置5の表示領域の中央部において、飾り図柄の可変表示を実行するためにこれら左、中、右の飾り図柄を描画する描画領域である。
そして、レイヤ3画像描画領域は、画像表示装置5の表示領域の全域において、背景画像を表示するために該背景画像を描画する描画領域である。
本特徴部006SGでは、これらレイヤ1画像描画領域で描画・配置された画像(レイヤ1の画像)、レイヤ2画像描画領域で描画・配置された画像(レイヤ2の画像)、レイヤ3画像描画領域で描画・配置された画像(レイヤ3の画像)のそれぞれを重畳することによって画像表示装置5の表示領域にて表示する画像を生成可能となっている。特に、前述したようにレイヤ1画像描画領域に描画された画像(第1インターフェイス画像006SG005Iと、第2インターフェイス画像006SG005J)は、最も表示優先度が高く設定されているため、画像表示装置5において最も上層の画像として表示され、レイヤ2画像描画領域に描画された画像(飾り図柄)は、レイヤ1画像描画領域に描画された画像よりも表示優先度が低く設定されているため、画像表示装置5において中層の画像として表示され、レイヤ3画像描画領域に描画された画像(背景画像)は、最も表示優先度が低く設定されているため、画像表示装置5において低層の画像として表示される。
尚、本特徴部006SGにおいて各画像描画領域で描画・配置される画像は、重畳された際に上層の画像が下層の画像の重複箇所を遊技者から視認不能とするために透過度が0%に設定されているが、この発明はこれに限定されるものではなく、状況に応じて各画像描画領域で描画・配置される画像の透過度を0%よりも高く設定し、画像表示装置5の表示領域にて透過して表示される画像や一時的に非表示となる画像を設けてもよい。
次に、本特徴部006SGにおける変位対象画像の変位方法について説明する。図14−3(A)に示すように、変位対象画像に適用する変位用画像には、赤色成分値(R値)と緑色成分値(G値)を有する複数の画素が配置されている。これらR値とG値とはそれぞれ1〜256の範囲の値をとる。
これら複数の画素のうち1の画素Aを例に説明すると、表示制御部123は、変位対象画像における画素Aに対応する位置から、該画素AのR値とG値の値によって変位対象画像内から変位対象の画素Xの位置を特定する。具体的には、表示制御部123は、画素AのR値が1〜127であれば、変位対象画像における画素Aに対応する位置からX軸のマイナス方向(左方向)に向けて移動した位置を画素XのX軸方向の座標(位置)として特定し、画素AのR値が129〜256であれば、変位対象画像における画素Aに対応する位置からX軸のプラス方向(右方向)に向けて移動した位置を画素XのX軸方向の座標として特定する。尚、変位対象画像における画素Aに対応する位置からのX軸方向への移動量は、R値の中央値である128からの差分である。
また、画素AのG値が1〜127であれば、変位対象画像における画素Aに対応する位置からY軸のマイナス方向(下方向)に向けて移動した位置を画素XのY軸方向の座標として特定し、画素AのG値が129〜256であれば、変位対象画像における画素Aに対応する位置からY軸のプラス方向(上方向)に向けて移動した位置を画素XのY軸方向の座標(位置)として特定する。尚、変位対象画像における画素Aに対応する位置からのY軸方向への移動量は、G値の中央値である128からの差分である。
そして、変位対象画像における画素Xの位置を特定したら、該変位対象画像において、画素Xを画素Aに対応する位置にて表示する画素に指定する。すなわち、画素Xを画素Aに対応する位置に変位させる。つまり、本特徴部006SGでは、画素AのR値とG値とを個別調整することによって、任意の画素Xを画素Aに対応する位置に変位させることができるとともに、画素AのR値とG値を同値に調整することによって、画素Aに対応する位置から同一量離れた特定の画素Xを画素Aに対応する位置に変位させることも可能となっている。
表示制御部123は、以上のプロセスを、複数の画素を対象に実行する。具体的には、図14−3(B)に示すように、変位用画像をR値とG値がそれぞれ異なる複数の領域(変位用画像a、変位用画像b、変位用画像c、変位用画像d)にて構成し、各領域を変位対象画像に適用して変位画像を生成する。
例えば、図14−4(A)〜図14−4(C)に示すように、変位用画像を構成する領域として、R値が128でありG値が1〜127のいずれか1の値である変位用画像a、R値が128でありG値が129〜256のいずれか1の値である変位用画像b、R値が1〜127のいずれか1の値でありG値が128である変位用画像c、R値が129〜256のいずれか1の値でありG値が128である変位用画像dを設け、三重円の画像を変位対象画像とする。
この場合は、図14−4(D)に示すように、変位用画像aについては、変位対象画像において、変位用画像aの対応する位置からG値の差分下方に移動した範囲を変位画像での表示範囲に指定する。また、図14−4(E)に示すように、変位用画像bについては、変位対象画像において、変位用画像bの対応する位置からG値の差分上方に移動した範囲を変位画像での表示範囲に指定する。また、図14−4(F)に示すように、変位用画像cについては、変位対象画像において、変位用画像cの対応する位置からR値の差分左方に移動した範囲を変位画像での表示範囲に指定する。また、図14−4(G)に示すように、変位用画像dについては、変位対象画像において、変位用画像dの対応する位置からR値の差分右方に移動した位置を変位画像での表示範囲に指定する。
以上のように変位用画像a、変位用画像b、変位用画像c、変位用画像dのR値とG値によって変位対象画像から指定した範囲を変位用画像a、変位用画像b、変位用画像c、変位用画像dの位置に変位させることで、図14−4(H)に示すような変位画像が生成される。
尚、本特徴部006SGでは、変位用画像a、変位用画像b、変位用画像c、変位用画像dをR値とG値のどちらか一方を固定値とすることでこれら変位用画像a、変位用画像b、変位用画像c、変位用画像dの境界を明確に区切ったが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら変位用画像a、変位用画像b、変位用画像c、変位用画像dの各境界近傍の画素のR値とG値を漸次異ならせていくことによって、変位画象としてグラデーションのような画像を生成することも可能である。
図14−6(A)は、本特徴部006SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図14−6(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図14−6(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図14−6(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図14−6(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことにもとづいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことにもとづいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
尚、図14−6(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図14−7は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図14−7に示すように、本特徴部006SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図14−8は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブルの構成例を示している。本特徴部006SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、この発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部006SGにおける特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部006SGにおける特図表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部006SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部006SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図14−9(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部006SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部006SGにおける大当り種別について、図14−9(B)を用いて説明すると、本特徴部006SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。「確変大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称し、「確変大当りC」を2ラウンド(2R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りA〜確変大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りA〜確変大当りCのいずれかである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部006SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図14−9(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことにもとづいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことにもとづいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図14−9(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図14−10は、本特徴部006SGにおける変動パターンを示している。本特徴部006SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部006SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類設けているが、この発明はこれに限定されるものではなく、2種類以上のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、本特徴部006SGでは、スーパーリーチ変動パターンとしてスーパーリーチα、スーパーリーチβの2種類の変動パターンを設けているが、この発明はこれに限定さるものではなく、スーパーリーチ変動パターンを2種類以上或いは1種類のみ設けてもよい。
尚、本特徴部006SGにおけるスーパーリーチ変動パターンは、スーパーリーチαの変動パターンとして可変表示結果が大当りとなる変動パターン(PB1−2)とはずれとなる変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβの変動パターンとして可変表示結果が大当りとなる変動パターン(PB1−3)とはずれとなる変動パターン(PA2−3)が設けられている。
図14−10に示すように、本特徴部006SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。
尚、本特徴部006SGでは、スーパーリーチ、ノーマルリーチ、非リーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては特図変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
特に、スーパーリーチβ変動パターンの特図変動時間は、スーパーリーチα変動パターンの特図変動時間よりも長く設定されている。つまり、スーパーリーチβ変動パターンは、スーパーリーチα変動パターンよりも可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されている。
また、本特徴部006SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、この発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンを決定するようにしてもよい。
尚、本特徴部006におけるノーマルリーチの変動パターン(PA2−1とPB1−1)及びスーパーリーチの変動パターン(PA2−2、PA2−3、PB1−2、PB1−3)は、可変表示中において、リーチ成立後にスーパーリーチのリーチ演出への発展示唆演出を実行する変動パターンでもある。ノーマルリーチの変動パターン(PA2−1とPB1−1)では、発展示唆演出の実行後にスーパーリーチのリーチ演出に発展することなく可変表示結果が表示される一方で、スーパーリーチの変動パターン(PA2−2、PA2−3、PB1−2、PB1−3)では、発展示唆演出の実行後にスーパーリーチのリーチ演出が実行されるようになっている。
尚、本特徴部006SGでは、ノーマルリーチの変動パターン(PA2−1とPB1−1)及びスーパーリーチの変動パターン(PA2−2、PA2−3、PB1−2、PB1−3)は、可変表示中において、リーチ成立後にスーパーリーチのリーチ演出への発展示唆演出を実行する形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、ノーマルリーチの変動パターンとスーパーリーチの変動パターンとでは、発展示唆演出を実行しない変動パターンを設けてもよい。尚、発展示唆演出を実行する場合は発展示唆演出を実行しない場合よりもスーパーリーチのリーチ演出に発展する割合を高く設定してもよい。
図14−11は、本特徴部006SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部006SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図14−11に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)、PB1−2(スーパーリーチα大当りの変動パターン)、PB1−3(スーパーリーチβ大当りの変動パターン)とから決定する。
具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルでは、PB1−1を5%の割合で決定し、PB1−2を35%の割合で決定し、PB1−3を60%の割合で決定する。
尚、本特徴部006SGでは、可変表示結果が大当りであれば大当り種別にかかわらず同一の大当り用変動パターン判定テーブルを使用して変動パターンを決定する形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、PB1−1、PB1−2、PB1−3のうちいずれかの決定割合が異なる大当り用変動パターン判定テーブルを複数設け、大当り種別に応じて異なる大当り用変動パターン判定テーブルを使用して変動パターンを決定してもよい。このようにすることで、大当り種別毎に決定され易い変動パターンを作り出すことができるので、いずれの変動パターンの可変表示にて可変表示結果が大当りとなったかに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1−1(非リーチはずれの変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)から決定する。
具体的には、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、PA1−1を50%の割合で決定し、PA2−1を40%の割合で決定し、PA2−2を7%の割合で決定し、PA2−3を3%の割合で決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1−2(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)から決定する。
具体的には、はずれ用変動パターン判定テーブルBでは、PA1−2を60%の割合で決定し、PA2−1を30%の割合で決定し、PA2−2を7%の割合で決定し、PA2−3を3%の割合で決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1−3(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)から決定する。
具体的には、はずれ用変動パターン判定テーブルCでは、PA1−3を70%の割合で決定し、PA2−1を20%の割合で決定し、PA2−2を7%の割合で決定し、PA2−3を3%の割合で決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1−4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)から決定する。
具体的には、はずれ用変動パターン判定テーブルDでは、PA1−4を70%の割合で決定し、PA2−1を20%の割合で決定し、PA2−2を7%の割合で決定し、PA2−3を3%の割合で決定する。
つまり、本特徴部006SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図変動時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1−2、PA1−3、PA1−4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
本特徴部006SGにおけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立にもとづいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立にもとづいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過にもとづいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図14−1に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば、演出制御用データ保持エリアが設けられている。図14−15(A)に示す演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部006SGでは、始動入賞時受信コマンドバッファを構成するデータが、演出制御バッファ設定部の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)が1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
図14−12は、特別図柄通常処理として、図6のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図14−12に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ006SGS141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ006SGS141の処理では、遊技制御カウンタ設定部に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップ006SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ006SGS141;N)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ006SGS142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ006SGS142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ006SGS143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(ステップ006SGS144)、ステップ006SGS149に移行する。
一方、ステップ006SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップ006SGS141;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ006SGS145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ006SGS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップ006SGS145の処理は、ステップ006SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
ステップ006SGS145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ006SGS145;N)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ006SGS146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ006SGS146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ006SGS147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(ステップ006SGS148)、ステップ006SGS149に移行する。
ステップ006SGS149においては、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図14−8に示す特図表示結果判定テーブルを選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「はずれ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定する(ステップ006SGS150a)。尚、このステップ006SGS150aにおいては、その時点の遊技状態が、確変フラグがオン状態である高確状態(確変状態)であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が高確状態(確変状態)に対応する10000〜12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。また、確変フラグがオフである低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1〜219の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。
このように、ステップ006SGS149で選択される特図表示結果判定テーブル1においては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割り当てられていることから、ステップ006SGS150aの処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定(決定)される。
ステップ006SGS150aにて「大当り」であると判定された場合には(ステップ006SGS150a;Y)、遊技制御フラグ設定部に大当りフラグをオン状態とする(ステップ006SGS152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図14−9(A)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(ステップ006SGS153)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップ006SGS154)。
ステップ006SGS154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ006SGS155)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が非確変大当りに対応する「非確変大当り」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、確変大当りAに対応する「確変A」であれば「1」とし、確変大当りBに対応する「確変B」であれば「2」とし、確変大当りCに対応する「確変C」であれば「3」とすればよい。
ステップ006SGS155の終了後、または、ステップ006SGS150aにて「大当り」ではないと判定された場合(ステップ006SGS150a;N)は、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップ006SGS150aにて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップ006SGS154における大当り種別が「確変大当りA」である場合には「7」の数字を示す特別図柄を確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「非確変大当り」である場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りC」である場合には、「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。尚、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
ステップ006SGS156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップ006SGS157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、ステップ006SGS145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップ006SGS145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップ006SGS158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図14−13は、変動パターン設定処理として、図6のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図14−13に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ006SGS161)。そして、大当りフラグがオン状態にされていれば(ステップ006SGS161;Y)、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ006SGS164)。
ステップ006SGS161における判定において、大当りフラグがオン状態にされていなければ(ステップ006SGS161;N)、遊技制御フラグ設定部に時短フラグがオン状態にされているか否かを判定することにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップ006SGS168)。そして、時短フラグがオン状態にされていれば(ステップ006SGS168;Y)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ006SGS169)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオン状態にされていないときには(ステップ006SGS168;N)、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた、変動特図の保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、変動特図の保留記憶数を特定し、該特定した変動特図の保留記憶数が1または2であるか否かを判定する(ステップ006SGS170)。
特定した変動特図の保留記憶数が1または2である場合(ステップ006SGS170;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(ステップ006SGS171)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が1または2ではない場合には(ステップ006SGS170;N)、特定した変動特図の保留記憶数が3であるか否かを更に判定する(ステップ006SGS172)。
特定した変動特図の保留記憶数が3である場合(ステップ006SGS172;Y)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(ステップ006SGS173)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が3ではない場合、つまり、特定した変動特図の保留記憶数が4である場合(ステップ006SGS172;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットして(ステップ006SGS174)、ステップ006SGS175に進む。
ステップ006SGS164,ステップ006SGS169,ステップ006SGS171,ステップ006SGS173,ステップ006SGS174の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択(セット)された大当り用変動パターン判定テーブル、特殊当り用変動パターン判定テーブル、またははずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップ006SGS175)。
尚、大当りフラグがオフであるときには、ステップ006SGS175の処理にて変動パターンを決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップ006SGS170の処理には、可変表示結果が「はずれ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップ006SGS175にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップ006SGS176)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップ006SGS176の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップ006SGS177)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
ステップ006SGS177の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップ006SGS178)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ006SGS179)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップ006SGS177でのコマンド送信設定にもとづいて、変動パターン設定処理が終了してから図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果指定コマンドを最初に送信してから、第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図14−14は、特別図柄停止処理として、図6のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、ステップS112の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをオン状態として特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を停止表示する制御を行う(ステップ006SGS180)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(ステップ006SGS181)。
そして、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ006SGS182)。大当りフラグがオン状態にされている場合(ステップ006SGS182;Y)にCPU103は、確変フラグや時短フラグがオン状態にされていれば、確変フラグ及び時短フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ006SGS184)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(確変大当りA)、当り開始2指定コマンド(確変大当りB)、当り開始3指定コマンド(確変大当りC)、当り開始4指定コマンド(非確変)を送信するための設定を行う(ステップ006SGS185)。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ006SGS186)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップ006SGS187)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、非確変大当りや確変大当りAの場合には10回、確変大当りBの場合には5回、確変大当りCの場合には2回)をセットする(ステップ006SGS188)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値である“4”に更新し(ステップ006SGS189)、当該特別図柄停止処理を終了する。
一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップ006SGS182;N)、ステップ006SGS190においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ006SGS190;Y)には、ステップ006SGS196に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(ステップ006SGS190;N)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を−1する(ステップ006SGS191)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ006SGS193)、「0」でない場合(ステップ006SGS193;N)にはステップ006SGS196に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ006SGS193;Y)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップ006SGS194)、確変フラグまたは時短フラグの状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース状態)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ006SGS195)、ステップ006SGS196に進む。
ステップ006SGS196では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、当該特別図柄停止処理を終了する。
図14−15は、大当り終了処理として、図6のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(ステップ006SGS201)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(ステップ006SGS201;N)には、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ006SGS202)、処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(ステップ006SGS201;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ006SGS203)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、即ち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ006SGS204)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ006SGS204;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が非確変大当りであるかを判定する(ステップ006SGS205)。
記憶されている大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ006SGS205;N)には、確変フラグをオン状態にし(ステップ006SGS207)、時短フラグをオン状態にし(ステップ006SGS208)、時短回数カウンタに「0」をセットした後(ステップ006SGS209)、ステップ006SGS213に進む。
一方、大当り種別が非確変大当りである場合には(ステップ006SGS205;Y)には、ステップ006SGS211とステップ006SGS212を実行することで、時短フラグをオン状態にするとともに時短回数カウンタに「100」をセットした後、ステップ006SGS213に進む。
ステップ006SGS213では、大当りフラグをオフ状態とし、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(ステップ006SGS214)。そして、オン状態にされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ006SGS215)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップ006SGS216)。
次に、演出制御用CPU120の動作について説明する。図14−16は、図13に示す演出制御プロセス処理のフローチャートの一部である。演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理において、前述した先読予告設定処理(ステップS161)の実行後に、画像表示装置5に表示されている背景画像を変更するための背景画像変更処理(ステップ006SG162)を実行し、ステップS170〜ステップS175のいずれかの処理を実行する。
背景画像変更処理としては、例えば、演出制御用CPU120は、可変表示の開始タイミング(演出制御プロセスフラグの値が1に設定されている状態で演出制御プロセス処理を実行したタイミング)にて、画像表示装置5に表示されている背景画像の変更を所定割合(例えば、20%の割合)で決定し、該決定に応じて画像表示装置5にて新たな背景画像の表示を開始すればよい。つまり、本特徴部006SGにおいては、画像表示装置5において複数の背景画像のいずれかが表示されている状態において飾り図柄の可変表示及び該可変表示中に応じた演出が実行されるようになっている。
尚、該背景画像変更処理において演出制御用CPU120は、遊技状態が変化した際(例えば、通常状態から大当り遊技状態、大当り遊技状態から確変状態や時短状態、確変状態や時短状態から大当り状態や通常状態に変化した際)に、変化先の遊技状態に応じた背景画像を画像表示装置5にて表示可能としてもよい。
図14−17は、演出制御プロセス処理の可変表示中演出処理を示すフローチャートを示す図である。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御用CPU120が可変表示開始設定処理において変動パターンに応じて選択したプロセステーブルに応じたプロセスタイマ、演出制御用CPU120が可変表示開始設定処理においてセットした可変表示時間タイマ及び可変表示制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップ006SGS901,ステップ006SGS902,ステップ006SGS903)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップ006SGS906)。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(ステップ006SGS907)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ006SGS908)。また、その次に設定されているプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップ006SGS909)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(ステップ006SGS910)。
次に、可変表示制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(ステップ006SGS921)。可変表示制御タイマがタイマアウトしている場合には(ステップ006SGS921;Y)、演出制御用CPU120は、表示制御部123に、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成させる(ステップ006SGS922)。また、演出制御用CPU120は、該可変表示がノーマルリーチまたはスーパーリーチの変動パターンの可変表示であるか否かを判定する(ステップ066SGS923)。
該可変表示が非リーチの変動パターンでの可変表示である場合(ステップ066SGS923;N)は、ステップ006SGS927に進み、該可変表示がノーマルリーチまたはスーパーリーチの可変表示である場合(ステップ006SGS923;Y)は、更に、後述する表示画像加工中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ006SGS924)。
表示画像加工中フラグがオンである場合(ステップ006SGS924;Y)はステップ006SGS926に進み、表示画像加工中フラグがオフである場合(ステップ006SGS924;N)は、実行中のプロセスデータの内容を確認する等してスーパーリーチのリーチ演出への発展示唆開始タイミングであるか否かを判定する(ステップ006SGS925)。スーパーリーチのリーチ演出への発展示唆開始タイミングではない場合(ステップ006SGS925;N)はステップ006SGS927に進み、スーパーリーチのリーチ演出への発展示唆開始タイミングである場合(ステップ006SGS925;Y)はステップ006SGS926に進む。
ステップ006SGS926として、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示する画像の一部を加工(変位)させるための表示画像加工処理を実行し、ステップ006SGS927に進む。
ステップ006SGS927において、演出制御用CPU120は、前述したステップ006SGS922やステップ006SGS921にて作成した画像をVRAM209の表示画像作成領域に合成(重畳)する処理を表示制御部123に実行させる。そして、可変表示制御タイマの再セットを行う(ステップ006SGS928)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の画像と、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像とを重畳した画像に基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像、飾り図柄等が表示される。
尚、図14−19に示すように、本特徴部006SGにおいて画像表示装置5の表示領域内に表示される画像は、背景画像の一部と、該表示領域内に表示されるように予め位置が調整された第1インターフェイス画像006SG005I、第2インターフェイス画像006SG005J及び飾り図柄である。特に、本特徴部006SGにおける背景画像は、画像表示装置5の表示領域よりも左右幅方向及び上下幅方向に長寸な画像として描画されており、画像表示装置5の表示領域には、該背景画像の左右幅方向の中央部が表示されるようになっている。つまり、本特徴部006SGでは、少なくとも背景画像を描画・配置するためのレイヤ3画像描画領域、変位画像作成領域、表示画像作成領域は、画像表示装置5の表示領域よりも上下幅寸法及び左右幅寸法が長寸である画像を描画・配置するための領域であり、画像表示装置5の表示領域では、該画像のうち表示領域に対応する箇所のみを表示している。
尚、本特徴部006SGでは、レイヤ3画像描画領域、変位画像作成領域、表示画像作成領域を画像表示装置5の表示領域よりも上下幅寸法及び左右幅寸法が長寸である画像を描画・配置するための領域とする形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、レイヤ3画像描画領域と変位画像作成領域とを、画像表示装置5の表示領域よりも上下幅寸法及び左右幅寸法が長寸である画像を描画・配置するための領域とする一方で、表示画像作成領域を画像表示装置5の表示領域と上下幅寸法及び左右幅寸法が同寸である画像を描画・配置する画像としてもよい。この場合は、レイヤ3画像描画領域や変位画像作成領域にて描画された画像(背景画像)のうち、画像表示装置5の表示領域に対応する箇所のみを表示画像作成領域に配置することによって画像表示装置5の表示領域にて背景画像を表示可能とすればよい。
また、演出制御用CPU120は、可変表示時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(ステップ006SGS929)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ006SGS931)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがオン状態であれば(ステップ006SGS930;Y)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ006SGS931)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の可変表示時間経過時(特別図柄の可変表示終了時)に、飾り図柄の可変表示を終了させることができる。
図14−18は、図14−17に示す可変表示中演出処理中の表示画像加工処理(ステップ006SGS926)を示すフローチャートである。表示画像加工処理において演出制御用CPU120は、先ず、表示画像加工中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ006SGS941)。表示画像加工中フラグがオフである場合(ステップ006SGS941;N)は、実行中の可変表示がスーパーリーチの変動パターンによる可変表示であるか否かを判定する(ステップ006SGS942)。実行中の可変表示がスーパーリーチの変動パターンによる可変表示である場合(ステップ006SGS942;Y)は、スーパーリーチ演出への発展成功用(スーパーリーチ演出の実行報知用)の変位用画像データを選択してステップ006SGS948に進む(ステップ006SGS943)。
尚、本特徴部006SGにおける変位用画像データには、変位対象画像(本特徴部006SGであればレイヤ2画像描画領域に配置された画像とレイヤ3画像描画領域に配置された画像を重畳した画像(変位画像作成領域に配置された画像))に適用するための変位用画像が時系列に順番配置されているデータである。
また、実行中の可変表示がノーマルリーチの変動パターンによる可変表示である場合(ステップ006SGS942;N)、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出への発展失敗用(スーパーリーチ演出の非実行報知用)の変位用画像データとして、スーパーリーチ演出発展失敗用Aの変位画像データとスーパーリーチ演出発展失敗用Bの変位画像データのどちらを選択するかを所定の割合にて決定する(ステップ006SGS944)。例えば、スーパーリーチ演出発展失敗用Aの変位画像データの選択を50%の割合で決定し、スーパーリーチ演出発展失敗用Bの変位画像データの選択を50%の割合で決定すればよい。
尚、本特徴部006SGでは、スーパーリーチ演出への発展失敗用の変位用画像データとして、スーパーリーチ演出発展失敗用Aの変位画像データとスーパーリーチ演出発展失敗用Bの変位画像データとの2つの変位画像データを選択可能な形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチ演出への発展失敗用の変位用画像データとして選択可能な変位用画像データは3つ以上であってもよい。
そして、演出制御用CPU120は、ステップ006SGS944においてスーパーリーチ演出発展失敗用Aの変位画像データの選択を決定したか否かを判定する(ステップ006SGS945)。ステップ006SGS944においてスーパーリーチ演出発展失敗用Aの変位画像データの選択を決定している場合(ステップ006SGS945;Y)は、該スーパーリーチ演出発展失敗用Aの変位画像データを選択してステップ006SGS948に進み(ステップ006SGS946)、スーパーリーチ演出発展失敗用Bの変位画像データの選択を決定している場合(ステップ006SGS945;N)は、該スーパーリーチ演出発展失敗用Bの変位画像データを選択してステップ006SGS948に進む(ステップ006SGS947)。
ステップ006SGS948において、演出制御用CPU120は、表示画像加工中フラグをオンにする。そして、選択した変位用画像データから最初の変位用画像を選択し(ステップ006SGS949)、ステップ006SGS951に進む。
また、ステップ006SGS941において表示画像加工中フラグがオンである場合(ステップ006SGS941;Y)、演出制御用CPU120は、選択した変位用画像データから次の変位用画像を選択してステップ006SGS951に進む(ステップ006SGS950)。
ステップ006SGS951において演出制御用CPU120は、変位画像描画処理を実行する。該変位画像描画処理において演出制御用CPU120は、例えば、図14−5に示すレイヤ2画像描画領域に配置されている画像とレイヤ3画像描画領域に配置されている画像を変位画像作成領域にて合成(重畳)することによって変位対象画像を作成し、該画像に対してステップ006SGS949またはステップ006SGS950にて選択した変位用画像を適用することによって変位画像を作成する処理を実行すればよい。
変位画像描画処理の実行後の演出制御用CPU120は、該変位画像描画処理において作成した変位画像が最後の変位画像であるか否かを判定する(ステップ006SGS952)。変位画像描画処理において作成した変位画像が最後の変位画像であるか否は、例えば、ステップ006SGS950において選択した変位用画像が変位用画像データ内の最後の変位用画像であるか否か等により判定すればよい。
変位画像描画処理において作成した変位画像が最後の変位画像である場合(ステップ006SGS952;Y)は、表示画像加工中フラグをオフにして表示画像加工処理を終了し(ステップ006SGS953)、変位画像描画処理において作成した変位画像が最後の変位画像ではない場合(ステップ006SGS952;N)は、ステップ006SGS953を経由せずに表示画像加工処理を終了する。
次に、本特徴部006SGにおける飾り図柄の可変表示での画像表示装置5の表示態様について、図14−20〜図14−23にもとづいて説明する。先ず、図14−20(A)及び図14−20(B)に示すように、本特徴部006SGでは、遊技状態に応じて画像表示装置5に表示される飾り図柄の表示態様が異なっている。具体的には、図14−20(A)に示すように、遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)である場合は、飾り図柄として、キャラクタ画像と数値画像が組み合わされた通常状態用飾り図柄が表示される。一方で、図14−20(B)に示すように、遊技状態が時短状態(低確低ベース状態や高確高ベース状態)である場合は、飾り図柄として、数字画像のみの時短状態用飾り図柄が表示される。
そして、スーパーリーチの変動パターンでの可変表示においては、先ず、図14−21(A)及び図14−21(B)に示すように、左と右の飾り図柄がリーチの組み合わせで揺動停止した後、中の飾り図柄として左右の飾り図柄とは異なる数値の飾り図柄が揺動停止する。次いで、発展示唆演出が実行される。発展示唆演出としては、図14−21(C)に示すように、画像表示装置5に表示されている表示領域のうち第1インターフェイス画像006SG005Iを除く表示領域が左の飾り図柄を含む左領域006SG005L、中の飾り図柄を含む中領域006SG005C、右の飾り図柄を含む右領域006SG005Rに分割される。そして、図14−21(C)〜図14−21(E)に示すように、中領域006SG005Cに表示されている画像(中領域006SG005Cに含まれる中の飾り図柄と背景画像)が段階的に下方にスライド移動していくことによって上方からスーパーリーチのリーチ演出に発展することを報知する発展報知図柄(図14−21(C)〜図14−21(E)に示す「発展!」と表記されている図柄)が画像表示装置5の表示領域の中央に向けて移動表示される。
尚、本特徴部006SGにおける発展報知図柄は該発展示唆演出の実行時にのみ表示される図柄であり、可変表示中における他の演出の実行期間においては表示されない図柄である。
また、中領域006SG005Cに表示されている画像の下方へのスライド移動に応じて、左領域006SG005Lに表示されている画像(左の飾り図柄と背景画像)と右領域006SG005Rに表示されている画像(右の飾り図柄と背景画像)とが上方にスライド移動していく。
尚、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている各画像のスライド移動量は、図14−21(C)に示す1段階目、図14−21(D)に示す2段階目、図14−21(E)に示す3段階目と段階を経るに従って増加していく。
そして、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている各画像の3段階目のスライド移動が完了すると、画像表示装置5の表示領域の中央部(中領域006SG005Cの中央部)に発展報知図柄の移動が完了してスーパーリーチのリーチ演出への発展が報知される。
一方で、ノーマルリーチの変動パターンでの可変表示においては、先ず、図14−22(A)及び図14−22(B)に示すように、左と右の飾り図柄がリーチの組み合わせで揺動停止した後、中の飾り図柄として左右の飾り図柄とは異なる数値の飾り図柄が揺動停止する。次いで、発展示唆演出が実行される。発展示唆演出としては、図14−22(C)に示すように、画像表示装置5に表示されている表示領域のうち第1インターフェイス画像006SG005Iを除く表示領域が左の飾り図柄を含む左領域006SG005L、中の飾り図柄を含む中領域006SG005C、右の飾り図柄を含む右領域006SG005Rに分割される。そして、図14−22(C)〜図14−22(E)に示すように、中領域006SG005Cに表示されている画像(中領域006SG005Cに含まれる中の飾り図柄と背景画像)が段階的に下方にスライド移動していくことによって上方からスーパーリーチのリーチ演出に発展することを報知する発展報知図柄が画像表示装置5の表示領域の中央に向けて移動表示される。
また、中領域006SG005Cに表示されている画像の下方へのスライド移動に応じて、左領域006SG005Lに表示されている画像(左の飾り図柄と背景画像)と右領域006SG005Rに表示されている画像(右の飾り図柄と背景画像)とが上方にスライド移動していく。
尚、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている各画像のスライド移動量は、図14−22(C)に示す1段階目、図14−22(D)に示す2段階目と段階を経るに従って増加していく。
しかしながら、該ノーマルリーチの可変表示においては、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている各画像の1段階目のスライド移動が実行された後、または、2段階目のスライド移動が実行された後は、図14−22(E)に示すように、3段階目のスライド移動が実行されることなく発展示唆演出が終了し、画像表示装置5に表示されている画像が図14−22(B)に示す状態に戻り、飾り図柄及び小図柄がはずれを示す組み合わせで停止する。
尚、図14−21(C)〜図14−21(E)に示すように、本特徴部006SGにおいて、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている各画像のスライド移動量は、段階を経るに従って増加していく形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている各画像のスライド移動量は段階を経るに従って減少していくものであってもよいし、1段階目〜3段階目のいずれかでのみ移動量が増加または減少するものであってもよい。
また、本特徴部006SGでは、発展示唆演出として左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている各画像を最高で3段階まで移動表示可能な形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、発展示唆演出として左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている各画像をスライド移動させる段階数は2段階以下や4段階以上であってもよい。
また、図14−21(C)〜図14−21(E)に示すように、本特徴部006SGにおいて、左領域006SG005Lと右領域006SG005Rに表示されている画像のスライド方向は中領域006SG005Cに表示されている画像とは逆方向である形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、左領域006SG005Lと右領域006SG005Rに表示されている画像のスライド方向は中領域006SG005Cに表示されている画像と同一方向であってもよい。
また、本特徴部006SGでは、遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)である場合の発展示唆演出について画像表示装置5に表示される画像を変位させる形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が時短状態(低確高ベース状態や高確高ベース状態)である場合の発展示唆演出についても画像表示装置5に表示される画像を変位させてもよい。
尚、本特徴部006SGにおける発展示唆演出としては、図14−23(A)〜図14−23(E)に示すように、VRAM領域のレイヤ1画像描画領域には、第1保留記憶表示エリア006SG005D及び第2保留記憶表示エリア006SG005Uを含む第1インターフェイス画像006SG005Iと小図柄を含む第2インターフェイス画像006SG005Jが描画され、レイヤ2画像描画領域に前述した発展報知図柄を含む飾り図柄が描画され、レイヤ3画像描画領域に背景画像が描画される。更に、変位画像作成領域においては、レイヤ2画像描画領域にて描画された画像とレイヤ3画像描画領域に描画された画像とが重畳されることによって変位対象画像が作成されるとともに、該変位対象画像に対して変位用画像が適用されることによって変位画像が作成される。
そして、表示画像作成領域においては、レイヤ1画像描画領域にて描画された画像と変位画像作成領域にて描画された画像(変位画像)が重畳されることによって画像表示装置5にて表示する表示画像が作成されるようになっている。
つまり、図14−21及び図14−22に示すように、ノーマルリーチの変動パターンの可変表示である場合とスーパーリーチの変動パターンでの可変表示である場合との双方において、第1インターフェイス画像006SG005Iと第2インターフェイス画像006SG005Jはレイヤ1画像描画領域にて描画・配置される画像であるため、変位の非対象となっている。このため、飾り図柄は発展示唆演出として画像表示装置5の表示領域の上方や下方に向けて移動することにより遊技者からの視認性が低下する一方で、第1インターフェイス画像006SG005Iは画像表示装置5の表示領域の下部、第2インターフェイス画像006SG005Jは画像表示装置5の表示領域の右上部にて表示が維持されるため、これら第1インターフェイス画像006SG005Iと第2インターフェイス画像006SG005Jの視認性が低下することはない。
また、図14−21及び図14−22に示すように、スーパーリーチの変動パターンでの可変表示においては、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が3段階目までスライド移動するための変位画像用データが用いられる一方で、ノーマルリーチの変動パターンでの可変表示においては、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が1段階目や2段階目までスライド移動するための変位画像用データが用いられる。ここで、前述したようにスーパーリーチの変動パターンでの可変表示はノーマルリーチの変動パターンでの可変表示よりも大当り遊技状態に制御される割合が高く設定されているので、本特徴部006SGでは、発展示唆演出において用いられる変位用画像データに応じて大当り遊技状態に制御される割合が異なっている。
また、本特徴部006SGの発展示唆演出では、左領域006SG005Lに左の飾り図柄、中領域006SG005Cに中の飾り図柄、右領域006SG005Rに右の飾り図柄が含まれており、これら左・中・右の飾り図柄はキャラクタと数字を含めて分断されることなくスライド移動していくので、左・中・右の飾り図柄が分断されることにより発展示唆演出の興趣が低下してしまうことが防止されている。
尚、本特徴部006SGでは、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像をそれぞれ上方または下方に向けて移動させる形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、これら左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像のうち1または2の画像のみが上方または下方に向けて移動してもよい。
以上、本特徴部006SGにおけるパチンコ遊技機1にあっては、飾り図柄や背景画像を表示するための画像データと、これら飾り図柄や背景画像の表示位置を変位させるための変位用画像データとを用いるのみで、これら飾り図柄や背景画像の表示位置を変位させる特定演出(特徴部006SGにおける発展示唆演出、変形例006SG−1におけるリーチ示唆演出、変形例006SG−2における復活演出、変形例006SG−3における先読み予告演出、変形例006SG−5における昇格演出、変形例006SG−6における仮停止示唆演出と仮停止報知演出)を実行することができるので、専用のデータを用いてこれら特定演出を実行する場合と比較してCGROM205に記憶させるデータ量を抑えることができる。
特に本特徴部006SGでは、画像表示装置5において背景画像として複数の画像を表示可能であるため、本来であれば、各背景画像が表示されている場合や可変表示態様に応じて特定演出の演出パターンを予めCGROM205に記憶させねばならないが、本特徴部006SGでは、変位用画像のデータを用いるのみで即席で画像表示装置5に表示される画像の変位を行うことができるので、CGROM205に記憶させるデータ量を抑えることができる。尚、本特徴部006SGでは、遊技関連情報として、第1特図保留記憶数を特定可能な第1保留記憶表示エリア006SG005Dと第2特図保留記憶数を特定可能な第2保留記憶表示エリア006SG005U、及び飾り図柄よりも表示領域の小さい小図柄を画像表示装置5に表示する形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、遊技関連情報としては、遊技状態が時短状態や確変状態であることにより遊技者に対して遊技球を大入賞口やゲート41に向けて打ち出す(発射させる)よう促す発射促進表示や可変表示の実行中であることを特定可能な第4図柄等を画像表示装置5に表示してもよい。
また、図14−26に示すように、第1インターフェイス画像006SG005Iと第2インターフェイス画像006SG005Jとは、最も画像の表示優先度が高いレイヤ1画像描画領域にて描画される、つまり、本特徴部006SGにおける発展示唆演出での画像変位の非対象画像となっているので、変位対象である左領域006SG005Lの画像や右領域006SG005Rの画像、中領域006SG005Cの画像とともに表示位置がずれることがなく、発展示唆演出の実行時において各特図保留記憶数や小図柄の可変表示等の遊技関連情報が遊技者から視認困難となってしまうことを防ぐことができる。
また、第1インターフェイス画像006SG005Iと第2インターフェイス画像006SG005Jとのうち第2インターフェイス画像006SG005Jは、発展示唆演出中に上方に向けてスライド移動する右領域006SG005Rの画像と重複して表示されるが、第2インターフェイス画像006SG005J自体は表示位置が変位することがないので、遊技者は違和感無く第2インターフェイス画像006SG005J内の小図柄の可変表示を認識できる。一方で、第1インターフェイス画像006SG005Iは、発展示唆演出中の左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの各画像と重複しないよう画像表示装置5の下部に表示されているので、遊技者は、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの各画像の変位(スライド移動)の影響を受けることなく正確に第1インターフェイス画像006SG005I内の第1特図保留記憶数を特定可能に表示する第1保留記憶表示エリア006SG005D及び第2特図保留記憶数を特定可能に表示する第2保留記憶表示エリア006SG005Uを認識することができる。
また、図14−21及び図14−23に示すように、飾り図柄はレイヤ2画像描画領域にて描画・配置され、発展示唆演出の実行時には、飾り図柄が画像表示装置5の表示領域の中央部から上方または下方に向けて移動することによって視認性が低下することで発展示唆演出の演出効果を向上できる。更に、小図柄はレイヤ1画像描画領域にて描画・配置され、発展示唆演出の実行時には、飾り図柄とは異なり画像表示装置5の表示領域の右上部から移動しないので視認性が低下しないため、遊技者は発展示唆演出の実行中であっても小図柄を視認することで遊技の進行を容易に把握することができる。
また、図14−21に示すように、本特徴部006SGの発展示唆演出は、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている画像の移動量が段階的に増加していくので、該発展示唆演出の演出効果を向上しつつ、各段階での左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rに表示されている画像の移動量を強調することができるので、演出効果をより向上できる。
また、図14−21及び図14−22示すように、スーパーリーチの変動パターンでの可変表示においては、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が3段階目までスライド移動するための変位画像用データが用いられる一方で、ノーマルリーチの変動パターンでの可変表示においては、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が1段階目や2段階目までスライド移動するための変位画像用データが用いられるため、発展示唆演出において用いられる変位用画像データに応じて大当り遊技状態に制御される割合が異なっているため、発展示唆演出における左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像の移動段階数に遊技者を注目させることができ、発展示唆演出の演出興趣を向上できる。
また、図14−21及び図14−22に示すように、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が3段階目までスライド移動する変位画像用データを用いる場合と左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が1段階目までスライド移動する変位画像用データを用いる場合とでは、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が1段階目までスライド移動する部分が共通であり、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が3段階目までスライド移動する変位画像用データを用いる場合と左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が2段階目までスライド移動する変位画像用データを用いる場合とでは、左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像が2段階目までスライド移動する部分が共通となっているので、発展示唆演出として左領域006SG005L、中領域006SG005C、右領域006SG005Rの画像がスライド移動していく段数等の過程に遊技者を注目させることができるので、発展示唆演出の演出興趣を更に向上できる。
以上、この発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
例えば、前記特徴部006SGでは、画像表示装置5に表示される画像を変位させる演出としてスーパーリーチのリーチ演出への発展を示唆する発展示唆演出を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例006SG−1として図14−24及び図14−25に示すように、画像表示装置5に表示される画像を変位させる演出としては、可変表示中にリーチとなることを示唆するリーチ示唆演出を実行可能としてもよい。
リーチ示唆演出の演出態様について図14−24及び図14−25に基づいて説明する。先ず、ノーマルリーチやスーパーリーチの変動パターンでの可変表示においては、図14−24(A)〜図14−24(C)に示すように、左の飾り図柄の停止直前のタイミングにおいて該左の飾り図柄にキャラクタ等の作用画像が作用して左の飾り図柄が停止する。このとき、該左の飾り図柄の下部と表示位置が重複している背景画像の一部が歪んで表示される。
次に、図14−24(D)〜図14−24(F)に示すように、右の飾り図柄の停止直前のタイミングにおいて該右の飾り図柄にキャラクタ等の作用画像が作用して右の飾り図柄が停止してリーチとなる。このとき、該右の飾り図柄の下部と表示位置が重複している背景画像の一部が歪んで表示される。
一方で、非リーチの変動パターンでの可変表示においては、図14−25(A)〜図14−25(C)に示すように、左の飾り図柄の停止直前のタイミングにおいて該左の飾り図柄にキャラクタ等の作用画像が作用して左の飾り図柄が停止する。このとき、該左の飾り図柄の下部と表示位置が重複している背景画像の一部が歪んで表示される。
次に、図14−25(D)〜図14−25(F)に示すように、右の飾り図柄の停止直前のタイミングにおいて該右の飾り図柄にキャラクタ等の作用画像が作用するが、右の飾り図柄としてリーチの組み合わせとはならない数の図柄が停止する。このとき、して右の飾り図柄が停止してリーチとなる。このとき、該右の飾り図柄の下部と表示位置が重複している背景画像の一部は歪むことなく表示される。
尚、本変形例006SG−1におけるリーチ示唆演出としては、図14−26(A)〜図14−26(F)に示すように、VRAM領域のレイヤ1画像描画領域には、第1保留記憶表示エリア006SG005D及び第2保留記憶表示エリア006SG005Uを含む第1インターフェイス画像006SG005Iと小図柄を含む第2インターフェイス画像006SG005Jが描画され、レイヤ2画像描画領域には作用画像が描画され、レイヤ3画像描画領域には飾り図柄が描画される。更に、本変形例006SG−1のVRAM領域には、レイヤ3画像描画領域よりも下層の画像を描画するためのレイヤ4画像描画領域が配置されている。該レイヤ4画像描画領域には、背景画像が描画される。更に、変位画像作成領域においては、レイヤ3画像描画領域にて描画された画像とレイヤ4画像描画領域に描画された画像とが重畳されることによって変位対象画像が作成されるとともに、該変位対象画像に対して変位用画像が適用されることによって変位画像が作成される。
そして、表示画像作成領域においては、レイヤ1画像描画領域にて描画された画像とレイヤ2画像描画領域にて描画された画像と変位画像作成領域にて描画された画像(変位画像)とが重畳されることによって画像表示装置5にて表示する表示画像が作成されるようになっている。
尚、本変形例006SG−1においては、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの変動パターンの可変表示においてリーチ示唆演出を実行可能な形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの変動パターンの可変表示の一部ではリーチ示唆演出を実行しないようにしてもよい。
また、本変形例006SG−1においては、リーチ示唆演出として、キャラクタ等の作用画像が左右の飾り図柄に対して作用する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、非リーチの変動パターンの可変表示におけるリーチ示唆演出としては、作用画像が飾り図柄に対して作用する回数が1回のみ(左の飾り図柄に作用するのみ)の場合を設けてもよい。
更に、本変形例006SG−1では、リーチ示唆演出としてキャラクタ等の作用画像が飾り図柄に対して作用する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、リーチ示唆演出として複数の作用画像を表示可能として、いずれの作用画像が飾り図柄に作用するかに応じてリーチとなる割合を異ならせてもよい。
また、本変形例006SG−1では、リーチ示唆演出としてキャラクタ等の作用画像が作用したにもかかわらずリーチにならない場合については、作用した飾り図柄や該飾り図柄と表示領域が重複する背景画像の一部が歪まない形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、リーチ示唆演出としてキャラクタ等の作用画像が作用する場合は、リーチとなるか否かにかかわらず必ず作用画像が作用した飾り図柄と該飾り図柄と表示領域が重複する背景画像の一部が歪むようにしてもよい。
また、本変形例006SG−1では、リーチ示唆演出としてキャラクタ等の作用画像が作用した場合には作用画像が作用した飾り図柄と該飾り図柄と表示領域が重複する背景画像の一部が歪む形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、リーチ示唆演出としてキャラクタ等の作用画像が作用した場合には作用画像が作用した飾り図柄と該飾り図柄と表示領域が重複する背景画像の一部のいずれか一方のみが歪むようにしてもよい。
また、前記特徴部213SGでは、画像表示装置5に表示される画像を変位させる演出としてスーパーリーチのリーチ演出への発展を示唆する発展示唆演出を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例006SG−2として図14−27及び図14−28に示すように、画像表示装置5に表示される画像を変位させる演出としては、一旦はずれの組み合わせで停止表示された飾り図柄が大当りの組み合わせに変化する復活演出を実行可能としてもよい。
復活演出の演出態様について図14−27及び図14−28に基づいて説明する。先ず、可変表示結果が大当りである場合については、図14−27(A)に示すように、ノーマルリーチやスーパーリーチのリーチ演出として可変表示結果がはずれであると示唆された後、飾り図柄がリーチはずれの組み合わせで揺動表示される。
次いで、図14−27(B)に示すように、中の飾り図柄にひび割れエフェクト画像006SG005Hが重複表示されるとともに、1段階目のひび割れとして該ひび割れエフェクト画像006SG005Hに沿って中の飾り図柄が複数の破片に分割表示される。そして、図14−27(C)に示すように、2段階目のひび割れとして図14−27(B)に示す状態からひび割れエフェクト画像006SG005Hと各破片が拡大表示されるとともに、各破片が画像表示装置5の中央部からそれぞれ異なる方向に向けて拡散するように移動する。
更に、図14−27(D)に示すように、3段階目のひび割れとして図14−27(C)に示す状態からひび割れエフェクト画像006SG005Hと各破片が更に拡大表示されるとともに、各破片が更に拡散するように移動する。
そして、4段階目のひび割れとして、最終的に中の飾り図柄の破片が拡散するように飛び散る画像が表示された後、中の飾り図柄として大当りであることを示す新たな飾り図柄が表示され、可変表示が停止する。
一方で、可変表示結果がはずれである場合については、図14−28(A)に示すように、ノーマルリーチやスーパーリーチのリーチ演出として可変表示結果がはずれであると示唆された後、飾り図柄がリーチはずれの組み合わせで揺動表示される。
次いで、図14−28(B)に示すように、中の飾り図柄にひび割れエフェクト画像006SG005Hが重複表示されるとともに、1段階目のひび割れとして該ひび割れエフェクト画像006SG005Hに沿って中の飾り図柄が複数の破片に分割表示される。そして、図14−28(C)に示すように、2段階目のひび割れとして図14−28(B)に示す状態からひび割れエフェクト画像006SG005Hと各破片が拡大表示されるとともに、各破片が画像表示装置5の中央部からそれぞれ異なる方向に向けて拡散するように移動する。
更に、図14−28(D)に示すように、3段階目のひび割れとして図14−28(C)に示す状態からひび割れエフェクト画像006SG005Hと各破片が更に拡大表示されるとともに、各破片が更に拡散するように移動する。
しかしながら、該可変表示結果がはずれとなる可変表示においては、1段階目のひび割れが実行された後、2段階目のひび割れが実行された後、または、3段階目のひび割れが実行された後、4段階目のひび割れが実行されることなく、復活演出が終了し、画像表示装置5に表示されている画像が図14−28(A)に示す状態に戻り、飾り図柄及び小図柄がはずれを示す組み合わせで停止する。
尚、本変形例006SG−2における復活演出としては、図14−29(A)〜図14−29(F)に示すように、VRAM領域のレイヤ1画像描画領域には、第1保留記憶表示エリア006SG005D及び第2保留記憶表示エリア006SG005Uを含む第1インターフェイス画像006SG005Iと小図柄を含む第2インターフェイス画像006SG005Jが描画され、レイヤ2画像描画領域にはひび割れエフェクト画像006SG005Hが描画され、レイヤ3画像描画領域には飾り図柄が描画される。更に、本変形例006SG−2のVRAM領域には、レイヤ3画像描画領域よりも下層の画像を描画するためのレイヤ4画像描画領域が配置されている。該レイヤ4画像描画領域には、背景画像が描画される。更に、変位画像作成領域においては、レイヤ3画像描画領域にて描画された画像によって変位対象画像が作成されるとともに、該変位対象画像に対して変位用画像が適用されることによって変位画像(中の飾り図柄が複数の破片に分割されて各破片が拡散するように表示される画像)が作成される。
そして、表示画像作成領域においては、レイヤ1画像描画領域にて描画された画像とレイヤ2画像描画領域にて描画された画像と変位画像作成領域にて描画された画像(変位画像)及びレイヤ4画像描画領域にて描画された画像とが重畳されることによって画像表示装置5にて表示する表示画像が作成されるようになっている。
特に本変形例006SG−2では、復活演出として中の飾り図柄が段階的に拡大していく、つまり、復活演出においては、画像表示装置5の表示領域に占める中の飾り図柄の表示領域の割合が段階的に増加していくので、該中の飾り図柄の段階的な拡大によって復活演出に対して遊技者をより効果的に注目させることが可能となる。
尚、本変形例006SG−2では、復活演出として中の飾り図柄にひび割れエフェクト画像006SG005Hを重複表示する形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、該ひび割れエフェクト画像006SG005Hの表示態様を複数設け、いずれの表示態様でひび割れエフェクト画像006SG005Hが表示されるかに応じて可変表示結果が大当りとなる割合を異ならせてもよい。
例えば、図14−30に示すように、ひび割れエフェクト画像006SG005Hの表示色として青色と赤色とを設け、可変表示結果が大当りである場合には、20%の割合で復活演出の実行時に青色のひび割れエフェクト画像006SG005Hが表示されるようにし、80%の割合で復活演出の実行時に赤色のひび割れエフェクト画像006SG005Hが表示されるようにする。一方で、可変表示結果がはずれである場合は、80%の割合で復活演出の実行時に青色のひび割れエフェクト画像006SG005Hが表示されるようにし、20%の割合で復活演出の実行時に赤色のひび割れエフェクト画像006SG005Hが表示されるようにすればよい。
尚、本変形例006SG−2では、ひび割れエフェクト画像006SG005Hの表示色として赤色と青色の2色を設けたが、この発明はこれに限定されるものではなく、ひび割れエフェクト画像006SG005Hの表示色としては3色以上を設けてもよい。
また、本変形例006SG−2では、遊技状態が時短状態(低確高ベース状態や高確高ベース状態)であるときに復活演出を実行する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)であるときに復活演出を実行してもよい。
また、本変形例006SG−2では、図14−28に示すように、復活演出において中の飾り図柄を複数の破片から構成し、該復活演出の進行に応じてこれら破片の数を維持しつつ、これら破片を画像表示装置5の表示領域の中央部から周縁部に向けて段階的に移動してく形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、これら中の飾り図柄を構成する複数の破片は、復活演出の進行に応じて段階的に増加してもよい。このようにすることで、復活演出の進行に応じて中の飾り図柄を構成する破片数が増加していく視覚効果によって遊技者に復活演出を強力に印象付けることができる。
また、前記特徴部006SGでは、画像表示装置5に表示される画像を変位させる演出としてスーパーリーチのリーチ演出への発展を示唆する発展示唆演出を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例006SG−3として図14−31に示すように、画像表示装置5に表示される画像を変位させる演出としては、保留記憶内にスーパーリーチの変動パターンにて可変表示が実行されることや可変表示結果が大当りとなる可変表示が実行されることを複数回前の可変表示中から示唆する先読み予告演出を実行してもよい。
先読み予告演出の演出態様について図14−31にもとづいて説明する。先ず、複数の保留記憶が存在する状態において図14−31(A)及び図14−31(B)に示すように、実行中の可変表示が飾り図柄をはずれの組み合わせで停止する。次いで、図14−31(C)及び図14−31(D)に示すように、次の可変表示が開始されると、画像表示装置5の表示領域において該表示領域を左右に横断する切断エフェクト画像006SG005Sが飾り図柄や背景画像に対して重複して表示される。そして、画像表示装置5に表示されている表示領域のうち第1インターフェイス画像006SG005Iを除く表示領域が切断エフェクト画像006SG005Sを境として飾り図柄と背景画像の一部を含む下方の下部領域006SG005Bと残りの飾り図柄と背景画像を含む上方の上部領域006SG005Tに分割される。つまり、これら下部領域006SG005Bと上方の上部領域006SG005Tとの境界部は、切断エフェクト画像006SG005Sにより遊技者から隠蔽される。
また、図14−31(D)〜図14−31(E)に示すように、下部領域006SG005Bは切断エフェクト画像006SG005Sに沿って左側方、上部領域006SG005Tは切断エフェクト画像006SG005Sに沿って右側方に向けて同時にスライド移動する。そして、切断エフェクト画像006SG005Sに沿って左側方にスライド移動した下部領域006SG005Bは下方に向けて、切断エフェクト画像006SG005Sに沿って右側方にスライド移動した上部領域006SG005Tは上方に向けて、更にスライド移動する。このとき、下部領域006SG005B側の境界部と上部領域006SG005T側の境界部とには、ともに切断エフェクト画像006SG005Sが追随するように移動表示される。
また、図14−31(E)及び図14−31(F)に示すように、画像表示装置5の表示領域では、下部領域006SG005Bの下方へのスライド移動と上部領域006SG005Tの上方へのスライド移動によって黒色画像の表示が開始される。該黒色画像の表示面積は下部領域006SG005Bの下方へのスライド移動と上部領域006SG005Tの上方へのスライド移動の進行に応じて拡大していき、下部領域006SG005Bと上部領域006SG005Tとが表示領域外への移動を完了することによって表示領域には第1インターフェイス画像006SG005Iと第2インターフェイス画像006SG005Jのみが表示されている所謂ブラックアウトした状態となる。
以降は、ブラックアウトの終了により画像表示装置5の表示領域において新たな背景画像と飾り図柄の表示が開始される。尚、本先読み予告演出は、外先読み対象の可変表示の開始まで繰り返し実行される。
尚、本変形例006SG−3における先読み予告演出としては、図14−32(A)〜図14−32(F)に示すように、VRAM領域のレイヤ1画像描画領域には、第1保留記憶表示エリア006SG005D及び第2保留記憶表示エリア006SG005Uを含む第1インターフェイス画像006SG005Iと小図柄を含む第2インターフェイス画像006SG005Jが描画され、レイヤ2画像描画領域には切断エフェクト画像006SG005Sが描画され、レイヤ3画像描画領域には飾り図柄が描画される。更に、本変形例006SG−3のVRAM領域には、レイヤ3画像描画領域よりも下層の画像を描画するためのレイヤ4画像描画領域と更に下層の画像を描画するためのレイヤ5画像描画領域が配置されている。レイヤ4画像描画領域には、背景画像が描画され、レイヤ5画像描画領域には、黒色画像(ブラックアウト用画像)が描画される。
更に、変位画像作成領域においては、レイヤ3画像描画領域にて描画された画像とレイヤ4画像描画領域に描画された画像とが重畳されることによって変位対象画像が作成されるとともに、該変位対象画像に対して変位用画像が適用されることによって下部領域006SG005Bや上部領域006SG005Tを含む変位画像が作成される。
そして、表示画像作成領域においては、レイヤ1画像描画領域にて描画された画像とレイヤ2画像描画領域にて描画された画像と変位画像作成領域にて描画された画像(変位画像)及びレイヤ5画像描画領域にて描画された画像とが重畳されることによって画像表示装置5にて表示する表示画像が作成されるようになっている。
以上のように、本変形例006SG−3では、この発明における特定演出としての先読み予告演出において、図14−31(C)及び図14−31(D)に示すように、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとに亘って飾り図柄と背景画像とが表示されるとともに、上部領域006SG005Tが右側方に、下部領域006SG005Bが左側方にそれぞれ移動し、これら上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとの境界部には切断エフェクト画像006SG005Sが表示されるので、該先読み予告演出としての上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとの左右側方への移動を遊技者に対してより効果的に認識させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、図14−32に示すように、切断エフェクト画像006SG005Sは、飾り図柄や背景画像よりも表示優先度が高い画像としてレイヤ2画像描画領域にて描画・配置されるので、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとの表示位置が変位しても切断エフェクト画像006SG005Sの表示位置は変位しないので、これら上部領域006SG005T及び下部領域006SG005Bと切断エフェクト画像006SG005Sとの対比により上部領域006SG005T及び下部領域006SG005B表示位置の変位をより際立たせることができ、先読み予告演出の演出効果をより向上できる。
また、図14−31(D)及び図14−31(E)に示すように、上部領域006SG005Tを右側方、下部領域006SG005Bを左側方に向けて移動させた後、更に上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとの境界部をそれぞれ上方と下方に向けて移動させることによって、先読み予告演出の演出効果を更に高めることができ、演出興趣を向上できる。特に先読み予告演出としては、図14−31(D)及び図14−31(E)に示すように、上部領域006SG005Tは右側方、下部領域006SG005Bは左側方に向けて移動するが、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとの境界部は上下方向に移動するのでこれら上部領域006SG005T及び下部領域006SG005Bの変位(移動)と境界部の変位(移動)の相乗効果により先読み予告演出の演出効果をより高めることができる。
尚、本変形例006SG−3では、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとの境界部の移動方向を上部領域006SG005Tの移動方向である右側方、下部領域006SG005Bの移動方向である左側方と異なる上下方向とする形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとの境界部の移動方向は、上部領域006SG005Tの移動方向と下部領域006SG005Bの移動方向とのうちどちらか一方と異なっていればよい。
尚、本変形例006SG−3では、先読み予告演出として画像表示装置5において切断エフェクト画像006SG005Sを表示し、該切断エフェクト画像006SG005Sに沿って分割された下部領域006SG005Bや上部領域006SG005Tを移動表示させる形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、切断エフェクト画像006SG005Sの表示態様を複数設け、いずれの表示態様で切断エフェクト画像006SG005Sが表示されるかに応じて先読み対象の可変表示における可変表示結果が大当りとなる割合を異ならせてもよい。
例えば、図14−33に示すように、切断エフェクト画像006SG005Sの表示色として青色、緑色、赤色の3種類の色を設け、先読み対象の可変表示結果が大当りである場合は、切断エフェクト画像006SG005Sを10%の割合で青色に表示し、30%の割合で緑色に表示し、60%の割合で赤色に表示する。一方で、先読み対象の可変表示結果がはずれである場合は、切断エフェクト画像006SG005Sを60%の割合で青色に表示し、30%の割合で緑色に表示し、10%の割合で赤色に表示すればよい。
このようにすることで、先読み予告演出中に表示される切断エフェクト画像006SG005Sの表示色に遊技者を注目させることができるので、先読み予告演出の演出効果をより高めることができる。
尚、本変形例006SG−3では、切断エフェクト画像006SG005Sの表示色として青色、緑色、赤色の3種類の色を設ける形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、切断エフェクト画像006SG005Sの表示色は2色や4色以上であってもよい。また、切断エフェクト画像006SG005Sの形状や大きさ、切断エフェクト画像006SG005Sの表示数等の色以外の態様に応じて先読み対象の可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)を異ならせてもよい。
また、本変形例006SG−3では、先読み予告演出として、画像表示装置5に表示されている画像を切断エフェクト画像006SG005Sに沿って2つの領域に分割する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、先読み予告演出としては、画像表示装置5に表示されている画像を3以上の領域に分割してもよい。尚、この場合は、各領域のスライド移動する方向を異ならせることによって先読み予告演出の演出効果を向上させるようにしてもよい。
また、本変形例006SG−3では、先読み予告演出として、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとをそれぞれ移動させる形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、先読み予告演出として移動する領域は、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとのいずれかの一方のみであってもよい。
また、本変形例006SG−3では、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとに亘って飾り図柄と背景画像が表示されており、右側方へ移動後の上部領域006SG005Tに表示されている画像と左側方へ移動後の下部領域006SG005Bに表示されている画像とは異なっている。このため、上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとが移動しても、上部領域006SG005Tにて表示されている画像と下部領域006SG005Bにて表示されている画像とが異なっていることにより、先読み予告演出を遊技者に違和感を与えることなく実行することができ、遊技興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本変形例006SG−3では、右側方に移動後の上部領域006SG005Tにて表示されている画像と左側方に移動後の下部領域006SG005Bにて表示されている画像とが異なっている形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、右側方に移動後の上部領域006SG005Tにて表示されている画像と左側方に移動後の下部領域006SG005Bにて表示されている画像との少なくとも一部が共通であってもよい。このようにすることで、先読み予告演出に対して意外性を付与することができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本変形例006SG−3では、図14−31(C)及び図14−31(D)に示すように、先読み予告演出の実行前のタイミングにおいて、画像表示装置5の表示領域において上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとに亘って表示されている画像は、先読み予告演出として右側方に移動後の上部領域006SG005Tと左側方に移動後の下部領域006SG005Bとに亘って表示されている画像と同一となっているが、この発明はこれに限定されるものではなく、先読み予告演出の実行前のタイミングにおいて、画像表示装置5の表示領域において上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとに亘って表示されている画像の一部が、先読み予告演出として右側方に移動後の上部領域006SG005Tと左側方に移動後の下部領域006SG005Bとに亘って表示されている画像として表示されていなくともよい。このようにすることで、先読み予告演出の演出興趣を高めることができる。
尚、本変形例006SG−3では、先読み予告演出として上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとをそれぞれ反対方向に移動させた(図14−31(D)では上部領域006SG005Tを右側方、下部領域006SG005Bを左側方に移動させ、図14−31(E)では上部領域006SG005Tを上方、下部領域006SG005Bを下方に移動させた)ときのこれら上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとの移動量(変位量)は同一である。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、先読み予告演出として上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとをそれぞれ反対方向に移動させたときのこれら上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bの移動量(変位量)は異なっていてもよい。このように、先読み予告演出として反対方向に移動する上部領域006SG005Tと下部領域006SG005Bとの移動量を異ならせることによって、先読み予告演出の演出効果を一層向上させることができる。
また、本変形例006SG−3では図14−33に示すように、切断エフェクト画像006SG005Sの表示色に応じて先読み対象の可変表示結果が大当りとなる割合を異ならせる形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例006SG−4として図14−34に示すように、切断エフェクト画像006SG005Sの表示色を可変表示の実行ごとに変化可能としてもよい。この場合は、最終的な切断エフェクト画像006SG005Sの表示色や表示色の変化パターンに応じて先読み対象の可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が異なるようにしてもよい。
また、前記特徴部006SGでは、画像表示装置5に表示される画像を変位させる演出としてスーパーリーチのリーチ演出への発展を示唆する発展示唆演出を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例006SG−5として図14−35に示すように、画像表示装置5に表示される画像を変位させる演出としては、可変表示中に一旦非確変大当りやラウンド数の少ない2ラウンド確変大当り等の大当り種別を示す組み合わせで飾り図柄を表示した後に、更に左、中、右の飾り図柄を、大当りを示す組み合わせで揃った状態にて可変表示させて最終的に停止する飾り図柄の組合せで大当り種別を報知する昇格演出(再抽選演出ともいう)を実行してもよい。
昇格演出の演出態様について図14−35にもとづいて説明する。先ず、ノーマルリーチやスーパーリーチのリーチ演出として可変表示結果が大当りであると報知した後、図14−35(A)に示すように、これらリーチ演出の終了後に飾り図柄を非確変大当りや2ラウンド確変大当り等の比較的遊技者にとって有利度の低い大当り種別を示す組み合わせ(図14−35(A)に示す例では非確変大当りを示す偶数「2」揃いの組合せ)で表示する。
そして、図14−35(B)に示すように、該可変表示の残り期間において、昇格演出として左、中、右の飾り図柄を、2ラウンド確変大当りや5ラウンド確変大当り、10ラウンド確変大当り等の他の大当り種別の飾り図柄の組合せを含んだ状態にて等速で可変表示させていく。
該昇格演出の実行中は、図14−35(C)及び図14−35(D)に示すように、画像表示装置5の表示領域における上下方向の中央部が、2段階にわたって左側方に向けて歪んで行く。
そして、本可変表示の開始時に決定されている大当り種別が最初に表示された飾り図柄の組合せが示す大当り種別(図14−35(A)参照)よりも遊技者にとって有利度の高い大当り種別である場合は、昇格演出の1段階目または2段階目の歪みの後に飾り図柄が該大当り種別の組合せ(図14−35(E)に示す例では確変大当りの組合せ)で停止する。一方で、本可変表示の開始時に決定されている大当り種別が最初に表示された飾り図柄の組合せが示す大当り種別と同一である場合は、昇格演出の1段階目の歪みの後に飾り図柄が該大当り種別の組合せ(図14−35(F)に示す例では非確変大当りの組合せ)で停止する。
尚、本変形例006SG−5における大当り種別間での「遊技者にとっての有利度」とは、大当り遊技終了後に確変状態に制御されるか否かや、大当り遊技終了後に時短状態に制御される可変表示回数が異なるもの、大当り遊技におけるラウンド数が異なるものを指す。
尚、本変形例006SG−5における昇格演出としては、図14−36(A)〜図14−36(E)に示すように、VRAM領域のレイヤ1画像描画領域には、第1保留記憶表示エリア006SG005D及び第2保留記憶表示エリア006SG005Uを含む第1インターフェイス画像006SG005Iと小図柄を含む第2インターフェイス画像006SG005Jが描画され、レイヤ2画像描画領域には飾り図柄が描画され、レイヤ3画像描画領域には背景画像が描画される。
更に、変位画像作成領域においては、レイヤ2画像描画領域にて描画された画像とレイヤ3画像描画領域に描画された画像とが重畳されることによって変位対象画像が作成されるとともに、該変位対象画像に対して変位用画像が適用されることによって上下方向の中央部が左側方に向けて歪んだ変位画像が作成される。
そして、表示画像作成領域においては、レイヤ1画像描画領域にて描画された画像と変位画像作成領域にて描画された画像(変位画像)とが重畳されることによって画像表示装置5にて表示する表示画像が作成されるようになっている。
尚、本変形例006SG−5において画像表示装置5に表示される表示画像は、前記特徴部006SGと同じく画像表示装置5の表示領域よりも左右幅方向及び上下幅方向に対して長寸な画像(図14−19参照)であるが、この発明はこれに限定されるものではなく、図14−37に示すように、画像表示装置5に表示される表示画像の左右幅方向の寸法は画像表示装置5の表示領域の左右幅方向の寸法と同一であってもよい。
尚、この場合は、前述したように昇格演出を実行すると、図14−38(A)〜図14−38(C)に示すように、昇格演出として画像表示装置5の表示領域における上下方向の中央部が左側方に向けて歪む際に、表示領域の右部にいずれの画像も表示されない画像非表示部が形成されてしまう。
そこで、図14−37に示すように画像表示装置5に表示される表示画像の左右幅方向の寸法を画像表示装置5の表示領域の左右幅方向の寸法と同一とする場合においては、図14−39(A)〜図14−39(D)に示すように、昇格演出を実行する際に、レイヤ2画像描画領域にて描画・配置された飾り図柄とレイヤ3画像描画領域にて描画・配置された背景画像を拡大する、または、変位画像作成領域において作成された変位対象画像(背景画像と飾り図柄)を拡大することによって、背景画像の一部を画像表示装置5の表示領域外に配置する。このようにすると、変位対象画像に変位用画像を適用することによって、昇格演出として画像表示装置5の表示領域における上下方向の中央部が左側方に向けて歪んでも、画像表示装置5の右部には拡大されたことによって画像表示装置5の表示領域外に配置された背景画像が表示されることとなるので、前述した画像非表示部が形成されてしまうといった画像表示装置5にて不適切な表示が行われてしまう虞を低減することができる。
尚、図14−39では、昇格演出として画像表示装置5の表示領域における上下方向の中央部が左側方に向けて歪む際に、表示領域の右部にいずれの画像も表示されない画像非表示部が形成されてしまうことを防止するために背景画像と飾り図柄との両方を拡大する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、画像非表示部が形成されてしまうことを防止するためには、背景画像のみを拡大してもよい。
また、本変形例006SG−5では、昇格演出を実行する際には、画像表示装置5の表示領域よりも左右幅寸法が長寸となるように拡大された変位対象画像全体に変位用画像を適用することによって昇格演出用の画像を作成する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変位対象画像のうち変位用画像を適用する範囲は、画像表示装置5の表示領域に対応する箇所のみ、つまり、画像表示装置5の表示領域外の画像まで変位させずともよい。
また、本変形例006SG−5では、画像表示装置5に表示される表示画像の左右幅方向の寸法を画像表示装置5の表示領域の左右幅方向の寸法と同一する場合について、昇格演出を実行する際に、レイヤ2画像描画領域にて描画・配置された飾り図柄とレイヤ3画像描画領域にて描画・配置された背景画像を拡大することで昇格演出の実行中に画像非表示部が形成されてしまうことを防止する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、レイヤ2画像描画領域にて描画・配置された飾り図柄とレイヤ3画像描画領域にて描画・配置された背景画像の拡大は、昇格演出の進行に応じて(画像表示装置5の表示領域に表示される画像の歪みの増加に応じて)段階的に実行してもよい。このようにすることで、画像表示装置5において飾り図柄や背景画像が唐突に拡大表示されることにより違和感を低減できるので、昇格演出の演出効果を維持しつつ、画像表示装置5の表示領域に表示される画像の歪みを増加させていく過程において画像表示装置5にて画像非表示部が表示されてしまうといった不適切な表示が行われてしまうことを防ぐことができる。
また、前記特徴部006SGでは、可変表示中にスーパーリーチのリーチ演出の発展を示唆する発展示唆演出を実行可能な形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中においては飾り図柄の仮停止と再可変表示を含む擬似連演出を実行可能とし、該擬似連演出の実行回数に応じて大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)を異ならせてもよい。
特に、このような擬似連演出を実行する可変表示においては、飾り図柄の仮停止タイミングの直前に飾り図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出や、飾り図柄が仮停止した場合に該飾り図柄の仮停止を報知する仮停止報知演出を実行可能としてもよい。
また、本変形例006SG−5では、昇格演出を実行する際に、画像表示装置5に表示する画像(表示画像)を拡大することによって、該画像表示装置5の表示領域外にも表示画像の一部を配置することで、昇格演出の実行中に画像非表示部が形成されてしまうことを防止する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、CGROM205内に予め昇格演出用の画像として画像表示装置5の表示領域よりもサイズの大きい(本変形例006SG−5であれば少なくとも左右幅寸法が画像表示装置5の表示領域の左右幅寸法よりも長い)画像を格納しておき、該画像を変位画像作成領域または表示画像作成領域に描画・配置することによって昇格演出の実行中に画像非表示部が形成されてしまうことを防止してもよい。
更に、本変形例006SG−5では、昇格演出を実行する際に、画像表示装置5に表示する画像(表示画像)を拡大することによって、該画像表示装置5の表示領域外にも表示画像の一部を配置することで、昇格演出の実行中に画像非表示部が形成されてしまうことを防止する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、昇格演出を実行する際には、表示画像作成領域において、画像表示装置5の表示領域外(本変形例006SG−5であれば画像表示装置5の表示領域の右外側方)の位置に画像表示装置5に表示される画像(表示画像)とは異なる画像(非表示画像)を、該表示画像と隣接して配置してもよい。このようにすることで、昇格演出の実行時には、画像表示装置5の表示領域と非表示領域とに亘って表示画像と非表示画像とが隣接して配置されるので、画像非表示部に替えて該非表示画像の一部が表示されることとなる。
そして、前記特徴部006SGでは、画像表示装置5に表示される画像を変位させる演出としてスーパーリーチのリーチ演出への発展を示唆する発展示唆演出を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例006SG−6として図14−40〜図14−42に示すように、画像表示装置5に表示される画像を変位させる演出としては、これら仮停止示唆演出や仮停止報知演出を実行してもよい。
仮停止示唆演出の演出態様について図14−40にもとづいて説明する。先ず、図14−40(A)に示すように、可変表示の開始から一定期間が経過すると、左と右の飾り図柄が停止(揺動停止)してリーチとなる。その後、仮停止示唆演出として、飾り図柄の一部である擬似連図柄(「NEXT」と表示されている図柄)が上方から下方に向けて移動してくる。このとき、画像表示装置5では、表示領域の周縁部から該表示領域の中央部に向けて波紋エフェクト画像006SG005Pが収束していくように表示されるとともに、該波紋エフェクト画像006SG005Pの周囲の画像(左右の飾り図柄と背景画像)が歪んで表示される。
そして、該可変表示が擬似連演出を実行する可変表示(擬似連図柄が仮停止する可変表示)である場合は、図14−40(B)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、該仮停止し擬似連図柄の周囲に波紋エフェクト画像006SG005Pが表示される。一方で、該可変表示が擬似連演出を実行しない可変表示(擬似連図柄が仮停止しない可変表示)である場合は、図14−40(C)に示すように、擬似連図柄がそのまま仮停止することなく画像表示装置5の表示領域の下方に移動して非表示となるとともに、中の飾り図柄として可変表示結果がはずれであることを示す図柄が表示される。
尚、本変形例006SG−6では、図14−40に示すように、画像表示装置5において波紋エフェクト画像006SG005Pを表示することによって飾り図柄(擬似連図柄)が仮停止することを示唆する形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、波紋エフェクト画像006SG005Pの表示態様を複数設け、擬似連示唆演出としていずれの表示態様にて波紋エフェクト画像006SG005Pが表示されるかに応じて飾り図図柄(擬似連図柄)が仮停止する割合を異ならせてもよい。
例えば、図14−40では、擬似連示唆演出として波紋エフェクト画像006SG005Pは2つ表示(二重に表示)しているが、図14−41に示すように、擬似連示唆演出として波紋エフェクト画像006SG005Pを1つのみ表示する場合を設け、擬似連演出にて表示される波紋エフェクト画像006SG005Pの数に応じて飾り図柄(擬似連図柄)が仮停止する割合を異ならせればよい。
尚、本変形例006SG−6では、擬似連図柄を飾り図柄の一部として表示する、つまり、擬似連図柄を擬似連演出以外の期間においても可変表示の一部として表示される図柄とする形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄は飾り図柄とは異なる図柄であって、擬似連演出中においてのみ表示される特殊な図柄であってもよい。
尚、仮停止報知演出は、図14−42(A)及び図14−42(B)に示すように、仮停止示唆演出を実行して擬似連図柄が仮停止した後に、波紋エフェクト画像006SG005Pが画像表示装置5の表示領域の中央部から該表示領域の周縁部に向けて拡散するように表示されるとともに、該波紋エフェクト画像006SG005Pの周囲の画像(左右の飾り図柄と背景画像)が歪んで表示される。
尚、本変形例006SG−6における仮停止示唆演出や仮停止報知演出としては、図14−43(A)〜図14−43(F)に示すように、VRAM領域のレイヤ1画像描画領域には、第1保留記憶表示エリア006SG005D及び第2保留記憶表示エリア006SG005Uを含む第1インターフェイス画像006SG005Iと小図柄を含む第2インターフェイス画像006SG005Jが描画され、レイヤ2画像描画領域には波紋エフェクト画像006SG005Pが描画され、レイヤ3画像描画領域には擬似連図柄を含む飾り図柄が描画される。更に、本変形例006SG−6のVRAM領域には、レイヤ3画像描画領域よりも下層の画像を描画するためのレイヤ4画像描画領域が配置されている。該レイヤ4画像描画領域には、背景画像が描画される。更に、変位画像作成領域においては、レイヤ3画像描画領域にて描画された画像によって変位対象画像が作成されるとともに、該変位対象画像に対して変位用画像が適用されることによって変位画像(波紋エフェクト画像006SG005Pによって歪んだ飾り図柄と背景画像)が作成される。
そして、表示画像作成領域においては、レイヤ1画像描画領域にて描画された画像とレイヤ2画像描画領域にて描画された画像と変位画像作成領域にて描画された画像(変位画像)とが重畳されることによって画像表示装置5にて表示する表示画像が作成されるようになっている。
また、前記特徴部006GSでは、平面視画像のみを表示可能な画像表示装置5を用いて演出画像を表示する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例006SG−7として図14−44及び図14−45に示すように、立体視画像を表示可能な表示装置を用いて演出画像を表示してもよい。
以下に変形例006SG−7について説明する。尚、上記した特徴部006SGおよび変形例では、画像表示装置5として、平面視画像(2D画像)を表示可能なLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等の表示装置を使用した形態を例示しているが、本変形例006SG−7においては、図14−44に示すように、パララックスバリア方式により遊技者が裸眼にて立体視画像を視認可能な裸眼立体視画像表示装置5’を使用することで、各種画像として平面視画像(2D画像)に加えて立体視画像(3D画像)を表示可能である点が特徴点である。
本変形例006SG−7の裸眼立体視画像表示装置5’は、図14−44に示すように、右目用画像(R画像)と左目用画像(L画像)とからなる立体視画像(映像)を表示可能な画像用液晶パネル006SG900と、該画像用液晶パネル006SG900の後方から前方側に向けて面状光を照射するバックライト006SG901と、画像用液晶パネル006SG900の前面側に該画像用液晶パネル006SG900と所定間隔を有して設けられた視差バリア用液晶パネル006SG910とを有する構造とされている。
視差バリア用液晶パネル006SG910は、画像用液晶パネル006SG900に縦長短冊状に表示される右目用画像(R画像)を遊技者の左目が視認すること並びに左目用画像(L画像)を遊技者の右目が視認することを阻止するシャッタとなる縦縞状の黒部と、右目用画像を遊技者の右目が視認すること並びに左目用画像を遊技者の左目が視認することを可能とする透明部とを有する視差バリア画像を表示する視差バリア画像表示状態と、縦縞状の黒部を有さない、全ての画素が透明部とされた透過状態の表示状態とが可能とされた比較的光透明性の高い液晶パネルとされている。
尚、画像用液晶パネル006SG900には、例えば、左目用画像(L画像)に代えて右目用画像(R画像)を表示するとともに、視差バリア用液晶パネル006SG910において上記した視差バリア画像を非表示(全透過表示)とすることで、平面視画像(2D画像)も表示することができる。
つまり、本変形例006SG−7の表示手段である裸眼立体視画像表示装置5’は、非立体視画像である平面視画像(2D画像)に加えて、右目用画像と左目用画像とから構成される裸眼立体視画像とを表示可能である。
尚、画像用液晶パネル006SG900に表示される右目用画像と左目用画像から成る立体視画像も、平面視画像(2D画像)と同じく、上述した各レイヤに描画される一方、視差バリア用液晶パネル006SG910に表示される視差バリア画像は、該視差バリア用液晶パネル006SG910に対して専用に設けられた専用レイアに描画されて視差バリア用液晶パネル006SG910に表示される。
このような裸眼立体視画像表示装置5’を用いて演出画像を表示する場合は、可変表示中において、この発明における特定演出(例えば、発展示唆演出)とは異なるタイミングにて他の演出を立体視画像(3D画像)の表示により実行可能としてもよい。
図14−45(A)〜図14−45(D)に示すように、可変表示中において裸眼立体視画像表示装置5’には、前述したように、変位特定画像である上方に向けて移動した左領域006SG005Lと右領域006SG005Rの画像と、下方に向けて移動した中領域006SG005Cの画像が表示される特定演出である発展示唆演出が実行可能であるとともに、該発展示唆演出とは実行期間が重複しない予告演出として可変表示結果が大当りとなることを示唆する可変表示予告演出が実行されるようになっており、該可変表示予告演出において立体視画像が表示されるようになっている。
つまり、変位特定画像である上方に向けて移動した左領域006SG005Lと右領域006SG005Rの画像と、下方に向けて移動した中領域006SG005Cの画像とが表示される特定演出となる発展示唆演出が実行される場合には、非立体視画像である平面視画像(2D画像)だけが表示され、立体視画像(3D画像)は表示されないようになっている。
このように変位特定画像である上方に向けて移動した左領域006SG005Lと右領域006SG005Rの画像と、下方に向けて移動した中領域006SG005Cの画像とが表示されるときにおいては、表示を非立体視画像である平面視画像(2D画像)とするようにすることにより、変位が立体視画像によるものであるのか否かを遊技者が認識し難くなって、演出の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施例では、立体視画像(3D画像)を表示する演出と変位特定画像である上方に向けて移動した左領域006SG005Lと右領域006SG005Rの画像と、下方に向けて移動した中領域006SG005Cの画像とが表示される特定演出である発展示唆演出との実行期間が異なることから、演出の実行期間にもとづいて立体視画像(3D画像)を表示することを制限するようにしているが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変位特定画像と立体視画像(3D画像)とを同一の演出中において表示する場合には、変位特定画像の表示中に立体視画像(3D画像)が表示されてしまうことがないように、変位特定画像が表示中であることを特定可能な表示中フラグ等のデータを記憶しておき、該データにもとづいて立体視画像(3D画像)の表示を制限するようにしてもよい。また、これらの制限については、変位特定画像の表示が終了した直後や直前に立体視画像(3D画像)が表示されてしまうことがないように、変位特定画像が表示される期間の前後の所定期間においても、表示中フラグ等のデータを記憶することで、立体視画像(3D画像)の表示を制限するようにしてもよい。
尚、上記した変形例006SG−7では、視差バリア用液晶パネル006SG910を使用したパララックスバリア方式の裸眼立体視画像表示装置5’を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、これらパララックスバリア方式以外のレンチキュラレンズ方式やインテグラルイメージング方式の裸眼立体視画像表示装置を用いて立体視画像(3D画像)の表示を行ってもよい。
尚、本変形例006SG0−7では、発展示唆演出にて立体視画像(3D画像)を表示しない形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、発展示唆演出においても立体視画像(3D画像)を表示する場合を設けてもよい。尚、展示唆演出においても立体視画像(3D画像)を表示する場合は、立体視画像(3D画像)の画像(右目用画像と左目用画像)を、平面視画像(2D画像)を描画・配置する画像描画領域よりも上位の画像描画領域(例えば、レイヤ1画像描画領域)で描画・配置すればよい。このようにすることで、立体視画像(3D画像)は平面視画像(2D画像)よりも優先して表示されることとなるので、発展示唆演出において立体視画像(3D画像)を好適に表示することができる。
また、本変形例006SG−7では、立体視画像(3D画像)を表示する演出として、可変表示結果が大当りとなることを示唆する可変表示中予告演出を発展示唆演出(特定演出)とは異なる期間にて実行可能となる形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、発展示唆演出(特定演出)よりも前の期間において、該発展示唆演出(特定演出)の導入演出として立体視画像(3D画像)を表示してもよい。このようにすることで、立体視画像(3D画像)の表示によって遊技者に対して発展示唆演出(特定演出)が実行されることを予め認識させることができるので、発展示唆演出(特定演出)の演出効果をより向上できる。更には、導入演出の演出態様と発展示唆演出(特定演出)の演出態様を複数設け、導入演出がいずれの演出態様にて実行されるかに応じて発展示唆演出(特定演出)の演習態様が異なるようにしてもよい。
また、前記導入演出においては可動体32を動作させるようにし、該可動体32の動作と立体視画像(3D画像)の表示を連携させることによって導入演出及び発展示唆演出(特定演出)の演出効果を向上させてもよい。
また、前記特徴部006SGでは、パチンコ遊技機1にこの発明を適用する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この発明はスロットマシンに適用してもよい。
尚、この発明をスロットマシンに適用する場合については、変形例006SG−8として図14−46に示すように、この発明における遊技関連情報(前記特徴部006SGにおける第1インターフェイス画像006SG005Iや第2インターフェイス画像006SG005Jに該当)として、メダルの払い出し表示やAT(アシストタイム)の残りゲーム数表示、クレジットとして記憶されているメダル表示等を、演出画像とともに画像表示装置5に表示し、これら遊技関連情報を変位の非対象画像とすればよい。
また、前記特徴部006SG及び各変形例では、この発明の特定演出として、画像表示装置5に表示された画像の表示位置を変化または歪ませる(歪曲させる)演出を実行する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、特定演出としては、画像表示装置5に表示された画像の表示位置の変化や歪曲を繰り返し実行してもよい。
また、前記特徴部006SG及び各変形例において、この発明における特定演出として発展示唆演出、リーチ示唆演出、復活演出、先読み予告演出、昇格演出、仮停止示唆演出及び仮停止報知演出を例示したが、これら特定演出として、複数の演出を実行可能としてもよい。尚、このように複数の特定演出を実行可能とする場合については、例えば、通常状態においては、発展示唆演出のような飾り図柄(キャラクタと数字)が分断されない演出を通常状態において実行可能とする一方で、復活演出や先読み予告演出のように飾り図柄(数字のみ)が複数の破片や表示領域に分断される演出を実行してもよい。このようにすることで、通常状態においては、キャラクタと数字を含む飾り図柄が分断されないことによる特定演出の興趣の低下を防ぐことができるとともに、時短状態においては、逆に数字のみの飾り図柄を分断することによって特定演出の演出効果を向上できる。
また、前記特徴部006SGでは、通常状態では飾り図柄をキャラクタと数字により構成し、時短状態では飾り図柄を数字のみから構成する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチの変動パターンでの可変表示等の特定の変動パターンでの可変表示の途中から飾り図柄の表示態様を変化させてもよい。例えば、スーパーリーチの可変表示において、可変表示の開始からリーチまでの期間中はキャラクタと数字により構成された飾り図柄の可変表示を実行し、リーチ後からの期間では数字のみから構成された飾り図柄の可変表示を実行すればよい。更には、リーチ後からの期間では、この発明における特定演出として、復活演出等の飾り図柄の分断される演出を実行可能とすればよい。
また、前記特徴部006SG及び各変形例では、この発明における特定画像の少なくとも一部を左右方向や上下方向に変位させた画像を変位特定画像として画像表示装置5にて表示する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、特定画像の少なくとも一部が拡大・縮小された画像を変位特定画像として画像表示装置5にて表示してもよい。つまり、この発明における画像の変位方向としては、左右方向(X軸方向)上下方向(Y軸方向)に加えて、拡大・縮小方向(Z軸方向)を含んでいてもよい。
また、前記特徴部006SGでは、図14−3及び図14−4に示すように、変位対象画像において、変位用画像の画素Aに対応する位置から該画素AのR値とG値に応じた画素Xを特定し、該画素Xを変位用画像の画素Aに対応する位置に変位させる(置換する)置換方式において変位画像を生成する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変位対象画像において、変位用画像の画素A対応する位置の画素Xを、該画素AのR値とG値に応じた位置に移動させる方式(移動方式)にて変位画像を生成してもよい。尚、置換方式では、変形例006SG−3のように、移動方向が異なる領域の境界部の幅等を考慮した変位画像に、該境界部に近い領域の変位画像を編集する必要があるのに対し、置換方式の場合には、これらの編集をする必要がないので、映像の作成負荷を低減できるとともに、境界部にエフェクト画像等を配置する場合には、エフェクト画像を配置する境界部の設定自由度等を高めることができるので、エフェクト画像を含めた映像の作成負荷を低減できる。