以下、図面を参照して、本実施形態に係る遊技機について説明する。なお、本実施形態では、遊技機としてパチスロ機を例に挙げて説明する。
[1.パチスロ機の構造]
まず、図1及び図2を参照して、パチスロ機1の構造について説明する。なお、図1は、パチスロ機1の外部構造を示す図であり、図2は、パチスロ機1の内部構造を示す図である。また、説明の便宜上、以下の外部構造の説明において、内部構造の一部を説明する場合があり、内部構造の説明において、外部構造の一部を説明する場合がある。
[1−1.外部構造]
[1−1−1.筐体]
パチスロ機1は、矩形箱状の筐体2により構成されている。また、筐体2は、遊技機本体として前面側に矩形状の開口を有する金属製のキャビネットGと、キャビネットGの前面上部に配置された上ドア機構UDと、キャビネットGの前面下部に配置された下ドア機構DDとを有している。
キャビネットGは、中間支持板G1と、左右一対の側面壁G2と、背面壁G3と、上面壁G4と、底面壁G5とを有している。なお、図1及び図2においては、背面壁G3及び底面壁G5の図示を省略している。また、キャビネットGの上面壁G4には、左右方向に所定の間隔を空けて、上下方向に貫通する2つの開口G4aが形成されている。そして、この2つの開口G4aそれぞれを塞ぐように木製の板部材G4bが上面壁G4に取付けられている。
なお、板部材G4bは、パチスロ機1を遊技店に設置する際に遊技島(不図示)に固定するために用いられるが、このような固定の方法が確保される限り、金属材や樹脂材で構成することもできるし、上面壁G4と一体に形成することもできる。また、キャビネットGについて一定の強度が確保される限り、各構成部材の一部又は全部を木材や樹脂材で構成することもできる。
また、キャビネットGは、その内部において、中間支持板G1を挟んで上側に、前方に開口する上側開口部G101が形成されており、中間支持板G1を挟んで下側に、前方に開口する下側開口部G102が形成されている。すなわち、キャビネットG内は、中間支持板G1を挟んで上部空間と下部空間とに仕切られており、中間支持板G1は、キャビネットG内を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板として機能している。上部空間は、キャビネットG内の上ドア機構UDの後側となる空間であり、後述のメイン表示装置210等が収容される。また、下部空間は、キャビネットG内の下ドア機構DDの後側となる空間であり、後述のリールユニットRUや主制御基板71等が収容される。
なお、キャビネットGは、必ずしも中間支持板G1を含んで構成されていなくともよい。すなわち、キャビネットG内において各装置等が適切に収容される限り、上部空間と下部空間を仕切らない構成としてもよい。また、キャビネットGは、単に「箱体」や「本体」と称することもできるし、上ドア機構UD及び下ドア機構DDを支持、あるいは固定する枠体として機能するため、「本体枠」、「支持体」、「支持枠」、あるいは「固定枠」等と称することもできる。
[1−1−2.前面扉]
上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、キャビネットGの開口の形状及び大きさに対応するように形成され、キャビネットGにおける開口の上部空間及び下部空間を閉塞可能に設けられている。すなわち、上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、パチスロ機1の前面側に設けられた前面扉(フロントドア)として機能している。
また、上ドア機構UD及び下ドア機構DDのそれぞれは、例えば、左側の側面壁G2に設けられたヒンジ等の開閉機構(不図示)によって、キャビネットGに対して開閉自在に取付けられている。なお、上ドア機構UD及び下ドア機構DDのいずれか一方については上述の開閉機構によって開閉自在とし、他方については一方のドア機構が開放状態となったときにのみ着脱可能となるように構成することもできる。
上ドア機構UDは、その中央部に設けられた演出表示窓UD1と、演出表示窓UD1の上部に設けられた上部ランプ23とを有している。演出表示窓UD1は、例えば、樹脂製の透明パネルとして構成され、その背面側に設けられた後述のメイン表示装置210を構成するスクリーン装置Cに表示された演出画像を視認可能としている。なお、本実施形態では、演出表示窓UD1を介して演出表示を行うメイン表示装置210を、メイン演出表示部21として説明する場合がある。
下ドア機構DDは、その上部の略中央部に設けられたメイン表示窓4と、メイン表示窓4の背面側であって、キャビネットGの内部側に取付けられたリールユニットRUとを有している。
リールユニットRUは、3個のリール3L(左リール),3C(中リール),3R(右リール)を主体に構成されている。各リール3L,3C,3Rは、例えば、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のリール帯から構成され、リール帯には、複数(例えば、20個)の図柄がリールの回転方向に沿って所定の間隔を空けて描かれている。また、各リール3L,3C,3Rは、それぞれが縦方向に一定の速度で回転できるように並列状態(横一列)に配設される。メイン表示窓4は、例えば、樹脂製の透明パネルとして構成され、各リール3L,3C,3Rの周面上の図柄について少なくとも一部(例えば、3個)を視認可能としている。また、各リール3L,3C,3Rの内部には、少なくともメイン表示窓4から図柄が視認される位置に光源(後述のランプ・LED類に含まれるリールランプ)が設けられ、少なくとも各リール3L,3C,3Rが回転中であるときにはこれらを内部から一定の輝度で照明することで、図柄の視認性を確保している。
また、下ドア機構DDは、メイン表示窓4の左側に設けられたサブ演出表示部22と、メイン表示窓4の右側に設けられた演出用ボタン10bとを有している。サブ演出表示部22は、後述のサブ表示装置220に表示された演出画像を表示する。なお、サブ演出表示部22をタッチパネルとして構成し、演出表示を行う機能のみならず、演出用ボタンの1つとして機能させることもできる。演出用ボタン10bは、遊技者の演出用の操作(演出操作)を受付ける操作部である。
また、下ドア機構DDは、メイン表示窓4の下方に形成された略水平面の台座部において、左側に設けられたMAXベットボタン6a,1ベットボタン6b,精算ボタン9と、略中央部に設けられた演出用ボタン10aと、右側に設けられたメダル投入口5とを有している。
MAXベットボタン6a及び1ベットボタン6bは、パチスロ機1の内部に預けられている(クレジットされている)メダルを使用するための遊技者の遊技操作(ベット操作。「投入操作」や「掛け操作」等と称することもできる)を受付ける操作部である。MAXベットボタン6aが操作された場合、現在のベット数が最大ベット数(例えば、3枚)未満であり、クレジットされているメダルがその差分以上ある場合には、最大ベット数のメダルがベットされる。一方、クレジットされているメダルがその差分以上ない場合には、メダルはベットされない。また、1ベットボタン6bが操作された場合、現在のベット数が最大ベット数未満であり、クレジットされているメダルが1枚以上ある場合には、1枚のメダルがベットされる。
精算ボタン9は、クレジットされているメダルを返却(精算)するための遊技者の遊技操作(精算操作)を受付ける操作部である。なお、クレジットされているメダルがない状態で精算ボタン9が操作された場合、投入され、あるいは払出されるメダルに関し、クレジット可能数(例えば、50枚)の範囲内において、当該メダルをクレジットするクレジットモード(Cモード)と、当該メダルをクレジットしないペイモード(Pモード)とのいずれかのモードを選択可能とするための遊技者の遊技操作(C/Pモード選択操作)を受付可能としてもよい。すなわち、精算ボタン9をいわゆるC/Pボタンとして機能させることもできる。演出用ボタン10aは、遊技者の演出用の操作(演出操作)を受付ける操作部である。
メダル投入口5は、遊技者によって外部からパチスロ機1に投入されるメダルを受入れる。受入れたメダルは、後述のセレクタ31によって検出されるとともに、適正なメダルであるか否かが判定される。受入れた1枚のメダルが適正なものでない場合、受入れたメダルが後述のメダル払出口11から返却される。また、受入れた1枚のメダルが適正なものである場合、現在のベット数が最大ベット数未満である場合には、1枚のメダルがベットされる。現在のベット数が最大ベット数であり、クレジットされているメダルがクレジット可能数に到達していない場合には、1枚のメダルがクレジットされる。一方、クレジットされているメダルがクレジット可能数に到達している場合には、受入れたメダルが後述のメダル払出口11から返却される。
また、下ドア機構DDは、メイン表示窓4と上述の台座部との間に設けられた情報表示装置14を有している。情報表示装置14は、複数のランプ(LED)や7セグメントLEDを含んで構成され、その点灯態様により遊技に関する情報を表示する。
また、下ドア機構DDは、上述の台座部の下方において、左側に設けられたスタートレバー7と、略中央部に設けられた3個のストップボタン8L,8C,8Rと、右側に設けられた施錠機構15とを有している。スタートレバー7は、所定の角度範囲で傾動自在に取付けられ、遊技を開始させるための遊技者の遊技操作(開始操作)を受付ける操作部である。各ストップボタン8L,8C,8Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、それぞれの回転を停止させるための遊技者の遊技操作(停止操作)を受付ける操作部である。
施錠機構15は、例えば、キーシリンダー錠から構成され、下ドア機構DDが閉鎖状態であるとき、遊技店側の管理者(例えば、遊技店の店員等。以下同じ)が鍵穴にドアキー(不図示)を挿入した状態で右に回すと解錠し、下ドア機構DDが開放状態となる。なお、施錠機構15には、ドア機構の開閉を管理する機能のみならず、リセットスイッチとしての機能をもたせてもよい。例えば、遊技店側の管理者が鍵穴にドアキーを挿入した状態で左に回した場合には、後述のリセットスイッチ53と同様のリセット操作を検出可能としてもよい。また、本実施形態では、下ドア機構DDが開放状態となったとき、これに連動して上ドア機構UDも開放状態となるように構成することもできるし、上ドア機構UDに対応する施錠機構を別途設けるようにし、それぞれ独立して開閉を管理可能とすることもできる。
また、下ドア機構DDは、その下部の中央部に設けられた腰部パネル13と、腰部パネル13の下方に設けられたメダル受皿12と、メダル受皿12の上方に設けられたメダル払出口11と、メダル払出口11の左右に設けられた透音孔24a,24bとを有している。
腰部パネル13は、例えば、機種の名称を表すロゴやモチーフを表すキャラクタ等の機種情報が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光源(後述のランプ・LED類に含まれる腰部ランプ)から構成される。メダル受皿12は、メダル払出口11から払出されたメダルを貯留する。メダル払出口11は、パチスロ機1の内部から払出される(あるいは返却される)メダルを外部に排出する。なお、メダル払出口11から排出されるメダルは、後述のホッパー装置32から払出されたものと、後述のセレクタ31からキャンセルシュート(不図示)を通って返却されたものとがある。透音孔24a,24bは、それぞれの背面側であって、キャビネットGの内部側に取付けられたスピーカ35a,35b(スピーカ35aは図2において符号省略)から出力される効果音やBGM等の音声をパチスロ機1の前面側に向かって透過する。
なお、本実施形態では、キャビネットG内が上部空間と下部空間とに仕切られていることに対応して上ドア機構UD及び下ドア機構DDを設けることとしているが、キャビネットGにおける開口を適切に開閉可能とする限り、単一のドア機構として構成することもできるし、3つ以上のドア機構として構成することもできる。また、前後方向に二重に構成されたドア機構(例えば、外扉と内扉等)として構成することもできる。また、上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、単に「扉」や「ドア」と称することもできるし、キャビネットGにおける開口を開閉可能とする部材として機能するため、「開閉部材」、「扉部材」、あるいは「ドア部材」等と称することもできる。
[1−1−3.変動表示部]
上述のとおり、パチスロ機1は、各リール3L,3C,3R及びメイン表示窓4を備える。各リール3L,3C,3Rは、スタートレバー7が操作されると(遊技者によって開始操作が行われると)、後述のステッピングモータ51L,51C,51Rが駆動制御されることにより回転を開始する。これにより、メイン表示窓4に表示される図柄が変動表示される。また、各リール3L,3C,3Rは、各ストップボタン8L,8C,8Rが操作されると(遊技者によって停止操作が行われると)、後述のステッピングモータ51L,51C,51Rが駆動制御されることによりそれぞれの回転を停止する。これにより、メイン表示窓4に表示される図柄が停止表示される。
すなわち、各リール3L,3C,3R及びメイン表示窓4は、複数の図柄を複数列に変動表示(及び停止表示)可能な変動表示部(手段)、あるいは複数の図柄を変動表示(及び停止表示)可能な複数の変動表示部(手段)を構成する。なお、変動表示部(手段)は、「図柄表示部(手段)」や「可変表示部(手段)」等と称することもできる。また、図柄は、「絵柄」や「柄」等と称することもできるし、遊技者が視認により識別可能な情報であればよいことから、その意味において「識別情報」等と称することもできる。
また、メイン表示窓4は、各リール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、それぞれについて連続して配置された3個の図柄がその枠内に表示されるように構成されている。すなわち、メイン表示窓4は、各列において上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する(メイン表示窓4の枠内には、3行×3列の態様で図柄が表示される)。なお、メイン表示窓4は、「図柄表示領域」や「窓部」等と称されることがある。
また、メイン表示窓4には、有効ラインが定義される。有効ラインは、遊技者の停止操作に応じて全ての列の図柄が停止表示されたときに、規定された図柄の組合せが表示されたか否かを判定するためのラインである。その意味において、有効ラインは、「入賞ライン」や「判定ライン」等と称することもできる。また、有効ラインは、各列の各領域のいずれかを結ぶラインとして構成される。すなわち、メイン表示窓4が3行×3列の態様で図柄を表示するように構成される場合、最大27通りの有効ラインを定義することが可能である。もっとも、実際には、そのうちの一又は複数通りのラインを有効ラインとして定義し、他のラインは有効ラインではない無効ラインとして定義することができる。
なお、例えば、リール3Lの中段領域、リール3Cの中段領域、及びリール3Rの中段領域を結ぶラインは「センターライン」、リール3Lの上段領域、リール3Cの上段領域、及びリール3Rの上段領域を結ぶラインは「トップライン」、リール3Lの下段領域、リール3Cの下段領域、及びリール3Rの下段領域を結ぶラインは「ボトムライン」、リール3Lの下段領域、リール3Cの中段領域、及びリール3Rの上段領域を結ぶラインは「クロスアップライン」、リール3Lの上段領域、リール3Cの中段領域、及びリール3Rの下段領域を結ぶラインは「クロスダウンライン」等と称され、これらは各列の各領域を一直線で結ぶラインであることから、これらのうちの一又は複数通りのラインが有効ラインとして定義されることが多い。もっとも、上述のとおり、各列の各領域を折れ線で結ぶ、いわゆる変則ラインを有効ラインとして定義することもできる。
また、有効ラインが有効化されるためには、遊技者の開始操作に先立って、今回の遊技に必要な分の(遊技開始可能枚数分の)メダルがベットされている必要があるが、有効化される有効ライン数は、ベット数にかかわらず同じであってもよいし、ベット数に応じて変動してもよい。例えば、上述の「センターライン」、「トップライン」、及び「ボトムライン」の3通りのラインが有効ラインとして定義されているとした場合、前者の場合には、ベット数が1〜3のいずれであっても「センターライン」、「トップライン」、及び「ボトムライン」が有効化されるようにする。一方、後者の場合には、ベット数が1であれば「センターライン」のみが有効化され、ベット数が2であれば「センターライン」及び「トップライン」が有効化され、ベット数が3(最大ベット数)であれば「センターライン」、「トップライン」、及び「ボトムライン」が有効化されるようにする。
なお、本実施形態では、変動表示部が、3個のリール3L,3C,3Rと、各列において3個ずつの図柄を表示可能とするメイン表示窓4とを有することで、3行×3列の態様で図柄を表示するものとしていたが、変動表示部における図柄表示態様はこれに限られない。例えば、リール数を1個、2個、あるいは4個以上とし、また、例えば、各列における図柄の表示数を1個、2個、あるいは4個以上とすることで上述の態様とは異なる態様で図柄を表示することもできる。また、この場合、定義可能な有効ライン数も適宜増減する。
また、本実施形態では、変動表示部が、各リール3L,3C,3Rを回転させることによって図柄を変動表示するものとしていたが、変動表示部の構成はこれに限られない。例えば、後述のメイン表示装置210やサブ表示装置220と同様の画像表示装置を用いた構成としてもよいし、その他の表示装置(例えば、有機ELや7セグメントLED等)を用いた構成としてもよい。また、例えば、その他の物理的装置(例えば、ベルト等)を用いた構成としてもよい。また、変動表示部の配置や大きさ等は適宜変更可能である。
また、本実施形態では、変動表示部が、後述の主制御回路100によって制御される、遊技に直接関連するメイン側表示部として機能とするものとしていたが、これとともに、後述の副制御回路200によって制御される、遊技に直接関連しない演出に関連するサブ側表示部としての変動表示部を設けるようにしてもよい。なお、サブ側表示部は、例えば、メイン表示装置210やサブ表示装置220を用いた構成とすることができる。すなわち、遊技者の開始操作(あるいは、その他開始条件の成立)に応じて図柄を変動表示させ、遊技者の停止操作(あるいは、その他停止条件の成立)に応じて図柄を停止表示させる変動表示部として、メイン側表示部のみならず、サブ側表示部を設けるようにしてもよい。なお、この場合、遊技者が変動表示部について遊技に直接関連するものであるか否かを識別可能とするため、メイン側表示部の近傍には、「回胴」ないし「メインリール」といった文字が表示された識別表示を付しておき、当該変動表示部がメイン側表示部であることを識別可能とすればよい。なお、このような識別表示は、メイン表示装置210やサブ表示装置220において表示されるようにしてもよい。
[1−1−4.メダル投入口]
上述のとおり、パチスロ機1は、遊技者によって外部からパチスロ機1に投入されるメダルを受け入れるメダル投入口5を備える。なお、メダル投入口5及び後述のセレクタ31は、MAXベットボタン6aや1ベットボタン6bと同様に、1回の遊技に必要なメダル数をベットする機能を有することから、このような投入動作は、例えば、ベット操作と換言することもできる。したがって、メダル投入口5は、遊技者のベット操作を検出可能なベット操作検出部(手段)であるともいえる。なお、メダル投入口の形状、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。また、パチスロ機1が、後述のメダルレス遊技機として構成される場合には、必ずしも必須の構成とはならない。
なお、本実施形態では、遊技に使用し、あるいは遊技結果に応じて付与される遊技価値として、遊技媒体としてのメダルを用いることを一例として説明しているが、このように用いられる遊技価値はこれに限られない。例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を用いることもできる。また、遊技価値は、単に「価値」、あるいは「遊技用価値」等と称することもできる。
[1−1−5.操作部]
パチスロ機1は、遊技者が操作可能な操作部として、例えば、以下に示す各操作部を備える。なお、以下に示す各操作部はあくまで一例であって、これらとは異なる操作部を備える構成としてもよいし、これらのうち必ずしも必須のものでない操作部については、これを備えない構成としてもよい。
[1−1−5−1.ベットボタン]
上述のとおり、パチスロ機1は、その内部に預けられている(クレジットされている)メダルを使用するための遊技者のベット操作を受付けるMAXベットボタン6a及び1ベットボタン6bを備える。また、このようなベット操作は、後述のベットスイッチ6Sによって検出される。したがって、MAXベットボタン6a及び1ベットボタン6b、並びにベットスイッチ6Sは、遊技者のベット操作を検出可能なベット操作検出部(手段)を構成する。なお、ベットボタンは、あくまで遊技者のベット操作を検出可能であればよく、その形状、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。また、本実施形態では、MAXベットボタン6a及び1ベットボタン6bを設けているが、1ベットボタン6bを設けることなくMAXベットボタン6aのみを設けるようにしてもよい。また、2枚のメダルがベットされる2ベットボタンを別途設けるようにしてもよい。
[1−1−5−2.スタートレバー]
上述のとおり、パチスロ機1は、遊技を開始させるための遊技者の開始操作を受付けるスタートレバー7を備える。また、このような開始操作は、後述のスタートスイッチ7Sによって検出される。したがって、スタートレバー7及びスタートスイッチ7Sは、遊技者の開始操作を検出可能な開始操作検出部(手段)を構成する。なお、スタートレバーは、あくまで遊技者の開始操作を検出可能であればよく、その形状、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。
[1−1−5−3.ストップボタン]
上述のとおり、パチスロ機1は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、それぞれの回転を停止させるための遊技者の停止操作を受付ける各ストップボタン8L,8C,8Rを備える。また、このような開始操作は、後述のストップスイッチ8Sによって検出される。したがって、各ストップボタン8L,8C,8R及びストップスイッチ8Sは、遊技者の停止操作を検出可能な停止操作検出部(手段)を構成する。なお、ストップボタンは、あくまで遊技者の停止操作を検出可能であればよく、その形状、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。
[1−1−5−4.精算ボタン]
上述のとおり、パチスロ機1は、クレジットされているメダルを返却(精算)するための遊技者の精算操作(返却操作)を受付ける精算ボタン9を備える。また、このような精算操作は、後述の精算スイッチ9Sによって検出される。したがって、精算ボタン9及び精算スイッチ9Sは、遊技者の精算操作を検出可能な精算操作検出部(手段)を構成する。なお、精算ボタンは、あくまで遊技者の精算操作を検出可能であればよく、その形状、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。
[1−1−5−5.演出用ボタン]
上述のとおり、パチスロ機1は、遊技者の演出操作を受付ける演出用ボタン10a,10bを備える。なお、このような演出操作は、それぞれの演出用ボタンに対応して設けられた検出スイッチ(不図示)によって検出される。したがって、演出用ボタン10a,10b及び当該検出スイッチは、遊技者の演出操作を検出可能な演出操作検出部(手段)を構成する。なお、演出用ボタンは、あくまで遊技者の演出操作を検出可能であればよく、その形状、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。また、本実施形態では、2個の演出用ボタン10a,10bを設けているが、これらのいずれも設けることなく構成することもできるし、これらのうちいずれかのみを設けるように構成することもできる。また、3個以上の演出用ボタンを設けるように構成することもできる。
なお、演出用ボタンの主な用途としては、特定の演出(例えば、後述の操作連動演出)実行時に演出態様を変化させること、後述のユーザーメニューにおいて選択・決定操作を行うこと等である。したがって、用途に応じた演出用ボタンを設けるように構成することもできる。例えば、前者の用途では演出用ボタン10a,10bが使用されるものとし、後者の用途では上述のタッチパネルを使用するように構成することもできる。なお、後者の用途で用いるために、別の演出用ボタンとして、選択・決定操作を受付可能なジョグダイヤルや十字キー等を設けるように構成することもできる。
[1−1−6.メダル払出口]
上述のとおり、パチスロ機1は、パチスロ機1の内部から払出される(あるいは返却される)メダルを外部に排出するメダル払出口11を備える。なお、入賞が発生してメダルを払出す場合、メダル払出口11は、後述のホッパー装置32から払出されたメダルを遊技者に付与するものであることから、遊技者に特典を付与する特典付与手段の一部であるともいえる。また、メダル払出口の形状、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。また、パチスロ機1が、後述のメダルレス遊技機として構成される場合には、必ずしも必須の構成とはならない。
[1−1−7.メダル受皿]
上述のとおり、パチスロ機1は、メダル払出口11から払出されたメダルを貯留するメダル受皿12を備える。すなわち、メダル受皿12は、付与された遊技価値を貯留可能な貯留部(手段)を構成する。なお、メダル受皿の形状、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。また、パチスロ機1が、後述のメダルレス遊技機として構成される場合には、必ずしも必須の構成とはならない。
[1−1−8.腰部パネル]
上述のとおり、パチスロ機1は、例えば、機種情報が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための腰部ランプから構成される腰部パネル13を備える。なお、腰部パネル13は、基本的にはそのパチスロ機1がどういった機種であるかを遊技者にわかりやすく示すものであるが、例えば、腰部ランプの点灯態様により、あるいは、腰部パネル13そのものを画像表示装置等で構成することにより演出を実行可能な演出実行手段の1つとして構成することもできる。
[1−1−9.情報表示部]
上述のとおり、パチスロ機1は、その点灯態様により遊技に関する情報を表示する情報表示装置14を備える。すなわち、情報表示装置14は、遊技に関する情報を表示可能な情報表示部(手段)を構成する。
情報表示装置14は、例えば、インサートランプと、スタートランプと、リプレイランプと、ベット数ランプと、クレジットランプと、払出数ランプと、指示モニタと、リミットランプ等を含んで構成される。
インサートランプは、点灯することでメダルの投入が可能であることを表示する。スタートランプは、点灯することでスタートレバー7の操作にともなって遊技の開始が可能であることを表示する。リプレイランプは、点灯することで再遊技の作動によりメダルが自動投入されたことを表示する。ベット数ランプは、点灯することでベットされたメダル数を表示する。クレジットランプは、その点灯態様によりクレジットされているメダル数を表示する。払出数ランプは、その点灯態様により遊技結果に応じて払出されたメダル数(払出数)を表示する。
また、指示モニタは、報知ランプ(停止操作表示部)と、区間ランプ(状態表示部)と、を含んで構成される。報知ランプは、遊技者に対して停止操作の情報が報知される状況下(例えば、AT状態)において、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で点灯することで、停止操作の情報を表示する。なお、「報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様」とは、例えば、押し順(本実施形態では、これを「打順」として説明する場合がある)「1st(第1停止操作をリール3Lに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「1」を表示し、押し順「2nd(第1停止操作をリール3Cに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「2」を表示し、押し順「3rd(第1停止操作をリール3Rに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「3」を表示する等の態様のことである。なお、報知ランプは、クレジットランプや払出数ランプとは必ずしも別に設けられていなくともよい。例えば、クレジットランプ又は払出数ランプのいずれかを用いて、停止操作の情報を表示してもよい。
このように、本実施形態では、遊技者に対して停止操作の情報が報知される状況下においては、後述の副制御回路200によって制御されるサブ側報知手段(例えば、メイン演出表示部21)のみならず、後述の主制御回路100によって制御されるメイン側報知手段としての指示モニタにおいても停止操作の情報が報知される。なお、メイン側報知手段における報知の態様と、サブ側報知手段における報知の態様とは、互いに異なる態様であってもよい。すなわち、メイン側報知手段では、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で報知すればよく、必ずしも、停止操作の情報を直接的に報知する必要はない。例えば、押し順「1st」を報知する場合、指示モニタにおいて数値「1」が表示されたとしても、遊技者によっては報知内容を特定できない可能性もある。一方、サブ側報知手段では、停止操作の情報を直接的に報知すればよい。例えば、押し順「1st」を報知する場合、メイン演出表示部21では、リール3Lに対して第1停止操作を行わせるための指示情報を直接的に報知すればよい。
また、区間ランプは、点灯することで現在の状態が後述の有利区間中であることを表示する。区間ランプは、例えば、後述の非有利区間から有利区間に移行するとき、当該有利区間の遊技が開始されるまでの任意のタイミングで点灯し、当該有利区間が終了して非有利区間に移行するとき、当該非有利区間の遊技が開始されるまでの任意のタイミングで消灯する。なお、区間ランプの点灯タイミングはこれに限られない。例えば、非有利区間又は有利区間における後述の演出区間(通常有利区間)から最初に有利区間における後述の増加区間(AT状態)に移行するとき、当該増加区間の遊技が開始されるまでの任意のタイミングで点灯するものとしてもよい。すなわち、区間ランプは、演出区間であるか増加区間であるかを問わず有利区間中であることを報せるものであってもよいし、少なくとも最初の増加区間の開始からこれを含めた有利区間が終了するまでの期間を報せるものであってもよい。
また、リミットランプは、その点灯態様により後述のリミット処理が実行されたこと、あるいはその可能性を表示する。例えば、リミット処理が実行された場合に点灯することで遊技者に有利な状態(例えば、AT状態)がリミット処理の実行によって強制的に終了されたことを報せる。また、例えば、リミット処理の実行が近い場合に点滅することで当該有利な状態がリミット処理の実行によって強制的に終了される可能性が高いことを報せる。なお、これら以外にも点灯、点滅又は消灯の契機を設けることで、リミット処理に関するその他の情報を適宜報せることもできる。
[1−1−10.演出表示部]
上述のとおり、パチスロ機1は、演出画像を表示するメイン演出表示部21及びサブ演出表示部22を備える。メイン演出表示部21及びサブ演出表示部22は、演出表示を行うことが可能な演出表示部(手段)を構成する。また、遊技者に対し視覚的な観点での演出を実行可能な演出実行手段の1つとして構成される。
メイン演出表示部21は、演出表示窓UD1を介して演出表示を行うメイン表示装置210を含んで構成される。また、メイン表示装置210は、キャビネットG内の中間支持板G1上に交換可能に載置された表示ユニットAと、画像表示用の照射光を出射する照射ユニットBと、照射ユニットBからの照射光が照射されることにより画像を出現させるスクリーン装置Cとを有するいわゆるプロジェクションマッピング装置として構成される。なお、本実施形態では、メイン表示装置210をこのように構成することで、高度で、かつ迫力のある演出表示を可能としているが、メイン表示装置210の構成はこれに限られない。すなわち、遊技者に対し視覚的な観点での演出を実行可能であればよく、液晶表示装置や有機EL等の画像表示装置や7セグメントLED等の表示装置として構成することもできるし、サブリール等の変動表示装置やドット表示装置として構成することもできる。また、このような観点より、その形状、配置及び大きさ等も適宜変更可能である。また、パチスロ機1が、例えば、いわゆる出目によって楽しませることを主体とする遊技性である等の場合には、メイン演出表示部21を設けないように構成することもできる(サブ演出表示部22も同様)。
サブ演出表示部22は、サブ表示装置220を含んで構成される。また、サブ表示装置220は、液晶表示装置として構成される。なお、サブ表示装置220もメイン表示装置210と同様に、他の画像表示装置や表示装置として構成することができるし、変動表示装置やドット表示装置として構成することもできる。また、このような観点より、その形状、配置及び大きさ等も適宜変更可能である。また、メイン演出表示部21は、大画面で構成されていることから、押し順の報知や当り報知、あるいは連続演出等といった今回の遊技と密接に関連する演出を主として表示し、サブ演出表示部22は、小画面で構成されていることから、遊技履歴等といった今回の遊技とはそこまで密接に関連しない演出を主として表示するといったように、目的に応じて表示内容を分けて表示することが可能である。また、本実施形態では、メイン演出表示部21及びサブ演出表示部22の2個の演出表示部を設けるように構成しているが、これらのいずれも設けることなく構成することもできるし、これらのうちいずれかのみを設けるように構成することもできる。また、3個以上の演出表示部を設けるように構成することもできる。
[1−1−11.ランプ]
上述のとおり、パチスロ機1は、一例として挙げた上部ランプ23のように、その発光態様(点灯、点滅、あるいは消灯のみならず、フルカラーLEDとして構成される場合にはその輝度や発光色を含む)によって演出を行うことが可能な一又は複数のランプ(発光手段)を備える。また、このような発光手段は、遊技者に対し視覚的な観点での演出を実行可能な演出実行手段の1つとして構成される。なお、このような観点より、その数、形状、配置及び大きさ等も適宜変更可能である。
なお、後述のランプ・LED類に含まれるその他のランプとしては、例えば、上ドア機構UDの両側端面や下ドア機構DDの両側端面に設けられたサイドランプや各操作部内に設けられた操作部ランプ等を挙げることができる。なお、後者は、それぞれの操作部が操作可能であるか否かを遊技者に報せる機能を含むことから、このような機能を発揮させる場合には演出内容に応じて発光態様を変動させず、一義的な発光態様によって発光するように制御することができる。
[1−1−12.スピーカ]
上述のとおり、パチスロ機1は、効果音やBGM等の音声を出力するスピーカ35a,35bを備える。スピーカ35a,35bは、音声の出力によって演出を行うことが可能な音声出力手段を構成する。また、遊技者に対し聴覚的な観点での演出を実行可能な演出実行手段の1つとして構成される。なお、このような観点より、その数、形状、配置及び大きさ等も適宜変更可能である。
[1−1−13.その他演出装置]
なお、パチスロ機1では、上述の各種演出装置(演出実行手段)以外の演出装置を設けることもできる。例えば、いわゆる役物といった可動演出装置、振動により演出を行う振動演出装置、あるいは空気を噴射することで演出を行うエアー演出装置等の演出装置を設け、演出を実行することも可能である。すなわち、遊技者の五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)のいずれかに訴えかけることができる(遊技者に演出が実行されていることを認識可能とさせる)演出を実行可能な演出装置であれば、それらのうちいずれを用いることもできる。したがって、本実施形態において「演出を実行する」とは、特段の説明がない限り、上述の各種演出装置(演出実行手段)のうち、一又は複数の演出装置のいずれの演出装置を用いて演出を実行してもよいこと示している。
[1−2.内部構造]
[1−2−1.セレクタ]
セレクタ31(図2において符号省略)は、メダル投入口5から投入されたメダルの流下路であって、下ドア機構DDの背面側に設けられている。セレクタ31は、例えば、後述のメダルセンサ31Sと、振分装置とを有している。
メダルセンサ31Sは、メダル投入口5から投入されたメダルを検出するとともに、検出されたメダルが適切なメダルであるか否かを判定する。振分装置は、メダルセンサ31Sにより、検出されたメダルが適切なメダルであると判定された場合であって、メダルの受入れが可能な状態である場合、当該メダルが後述のホッパー装置32側に案内されるように駆動制御される。なお、この場合、ベット数あるいはクレジット数が1加算される。一方、振分装置は、メダルセンサ31Sにより、検出されたメダルが適切なメダルでないと判定された場合、及びメダルの受入れが可能な状態でない場合、当該メダルがキャンセルシュートを通ってメダル払出口11から返却されるように駆動制御される。メダルセンサ31Sによるメダルの検出に異常が発生した場合にはセレクタエラーが発生する。なお、この場合、異常の発生要因(例えば、メダル詰まり)を解消した上で、リセット操作が行われると当該エラー状態が解除される。
すなわち、セレクタ31は、投入された遊技媒体を検出可能な遊技媒体検出部(手段)を構成する。また、セレクタ31は、投入された遊技媒体が適正であるか否かを判定可能な判定手段を構成する。また、セレクタ31は、投入された遊技媒体が適正である場合には内部に貯留する一方、投入された遊技媒体が適正でない場合には外部に排出する振分手段を構成する。また、セレクタ31の構成、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。また、パチスロ機1が、後述のメダルレス遊技機として構成される場合には、必ずしも必須の構成とはならない。
[1−2−2.ホッパー装置]
ホッパー装置32は、キャビネットG内の下部空間に設けられている。ホッパー装置32は、例えば、メダル投入口5から投入され、セレクタ31によって案内されたメダルを貯留するバケット部と、バケット部の底部に設けられ、バケット部に貯留されたメダルを撹拌するとともに、1枚ずつ排出部に案内するディスク部と、ディスク部によって案内されたメダルを1枚ずつ排出する排出部と、排出部から排出されたメダルをカウントするカウントセンサとを有している。
バケット部は、一定数のメダルを貯留可能に構成される。一定数を超えたメダルは、上面側に設けられた案内通路を通って後述のメダル補助収納庫33に案内される。なお、バケット部に貯留されたメダルが空となった場合にはホッパーエンプティエラーが発生する。なお、この場合、メダルを補充した上で、リセット操作が行われると当該エラー状態が解除される。
ディスク部は、中心から放射状にメダル形状のくり抜き部が複数形成され、駆動信号にしたがって中心軸が回転駆動されることで、くり抜き部に嵌ったメダルを1枚ずつ排出部に案内する。なお、ディスク部が回転することでバケット部に貯留されたメダルが撹拌される。また、ディスク部の回転に異常が発生した場合にはホッパージャムエラーが発生する。なお、この場合、異常の発生要因(例えば、メダル詰まり)を解消した上で、リセット操作が行われると当該エラー状態が解除される。
カウントセンサは、排出部から排出されたメダルを検出するとともに、その枚数をカウントする。例えば、1枚のメダルを払出す場合、ディスク部が回転を開始し、続いてカウントセンサが1枚のメダルの払出をカウントしたことに応じてディスク部の回転が停止する。このようにして、適正枚数のメダルが払出されるようにしている。
すなわち、ホッパー装置32は、遊技媒体を払出可能な遊技媒体払出部(手段)を構成する。また、上述のとおり、遊技者に特典を付与する特典付与手段の一部であるともいえる。また、ホッパー装置32の構成、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。また、パチスロ機1が、後述のメダルレス遊技機として構成される場合には、必ずしも必須の構成とはならない。
[1−2−3.メダル補助収納庫]
メダル補助収納庫33は、キャビネットG内の下部空間に設けられている。メダル補助収納庫33は、例えば、ホッパー装置32のバケット部から案内されたメダルを収納する収納部と、収納部の近傍に設けられ、収納部に収納されたメダルの容量を検出するメダル補助収納庫スイッチ33Sとを有している。
収納部は、一定数のメダルを収納可能に構成される。メダル補助収納庫スイッチ33Sにより、当該一定数以上のメダルが収納されたと判定された場合にはメダル補助収納庫エラーが発生する。なお、この場合、収納部に収納されたメダルを少なくとも一定数未満に減らした上で、リセット操作が行われると当該エラー状態が解除される。
すなわち、メダル補助収納庫33は、余剰の遊技媒体を貯留可能な余剰遊技媒体貯留部(手段)を構成する。なお、メダル補助収納庫33の構成、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。また、パチスロ機1が、後述のメダルレス遊技機として構成される場合には、必ずしも必須の構成とはならない。
[1−2−4.電源装置]
電源装置34は、キャビネットG内の下部空間に設けられている。電源装置34は、例えば、電源基板34aと、電源スイッチ34bとを有しており、電源スイッチ34bがオンされることに応じてパチスロ機1に電力を供給する。なお、電源装置34は、家庭用電気製品等と同じく電源ケーブル(不図示)から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。すなわち、電源装置34は、必要な電力を遊技機に供給可能な電源部(手段)を構成する。なお、電源装置34の構成、配置及び大きさ等は適宜変更可能である。
なお、本実施形態では、後述の設定用鍵型スイッチ52やリセットスイッチ53が主制御基板71(より詳細には後述の主制御基板ケース上)に設けられるように構成しているが、これらのスイッチを電源装置34に設けるように構成することもできる。
[1−2−5.基板]
パチスロ機1は、各種制御に必要な基板として、例えば、以下に示す各基板を備える。なお、以下に示す各基板はあくまで一例であって、これらとは異なる基板を備える構成としてもよいし、これらのうち必ずしも必須のものでない基板については、これを備えない構成としてもよい。
[1−2−5−1.主制御基板]
主制御基板71は、キャビネットG内において、リールユニットRUの背面側に取付けられている。なお、主制御基板71は、遊技に関する制御を行う遊技制御基板であり、その状態が視認可能となるように透明(あるいは略透明)に構成された樹脂製の主制御基板ケース(不図示)内に収容されている。主制御基板71の電気的構成については後述する。
なお、主制御基板71の仕様には種々の制約があり、基本的に各種電子部品がDIP実装されて構成されるものとなっているが、各種電子部品の一部又は全部についてSMT実装(表面実装)されて構成されるものとしてもよい。また、この場合、テスターやオシロスコープを用いて動作確認を行うためのテストポイントを設けるようにしてもよい。また、各種電子部品の一部又は全部について6平方mmを超えない小さい電子部品を使用してもよい。また、主制御基板71の基板面を多層化して構成してもよい。
[1−2−5−2.副制御基板]
副制御基板72は、キャビネットG内において、中間支持板G1の裏面側に取付けられている。なお、副制御基板72は、演出に関する制御を行う演出制御基板であり、樹脂製の副制御基板ケース(不図示)内に収容されている。なお、副制御基板ケースは、主制御基板ケースと同様に透明(あるいは略透明)に構成された樹脂製のケースとして構成することもできるし、不透明(あるいは略不透明)に構成された他の材料を用いたケースとして構成することもできる。副制御基板72の電気的構成については後述する。
[1−2−5−3.その他基板]
(主中継基板)
主中継基板73(図2において符号省略)は、キャビネットG内の特定位置(例えば、下ドア機構DDの背面側)に取付けられており、主中継基板73に接続された各種デバイス等と主制御基板71との間、及び主制御基板71と副制御基板72との間を中継するための中間制御基板である。なお、主中継基板73は、制御効率や配線効率の便宜から主制御基板71とは別の基板として構成されたものであるため、特段の支障がなければ主中継基板73の機能を全て主制御基板71にもたせ、主中継基板73を設けない構成とすることもできる。また、このような観点より、主中継基板73をさらに複数の中継基板に分割し、制御効率や配線効率の向上を図るようにしてもよい。すなわち、主中継基板として複数の基板を設けるようにしてもよい。
(副中継基板)
副中継基板74は、キャビネットG内の特定位置(例えば、下ドア機構DDの背面側)に取付けられており、副中継基板74に接続された各種デバイス等と副制御基板72との間、及び主制御基板71と副制御基板72との間を中継するための中間制御基板である。なお、副中継基板74は、制御効率や配線効率の便宜から副制御基板72とは別の基板として構成されたものであるため、特段の支障がなければ副中継基板74の機能を全て副制御基板72にもたせ、副中継基板74を設けない構成とすることもできる。また、このような観点より、副中継基板74をさらに複数の中継基板に分割し、制御効率や配線効率の向上を図るようにしてもよい。すなわち、副中継基板として複数の基板を設けるようにしてもよい。
(外部集中端子板)
外部集中端子板55は、キャビネットG内の特定位置(例えば、下部空間の奥側)に取付けられており、例えば、メダル投入信号、メダル払出信号、外部信号1〜4及びセキュリティ信号等の信号をパチスロ機1の外部へ出力する。なお、外部信号1〜4は、その出力開始条件及び出力終了条件を適宜設定可能であり、その遊技性に応じてパチスロ機1の内部状態(例えば、ボーナス状態やAT状態)の遷移を外部に報せることを可能としている。そして、外部集中端子板55は、通常、外部のデータ表示機やホールコンピュータに接続されることから、これらの機器においても、パチスロ機1におけるメダルの投入・払出状況やエラーの発生状況のみならず、そのような内部状態の遷移状況が認識可能となっている。
(試験機用インターフェースボード)
試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302は、ともにパチスロ機1の検定試験(試射試験)において、遊技に関する各種信号を試験機に出力する際に用いられる中継基板である(なお、販売用のリリース製品としてのパチスロ機1にはこれらの中継基板は搭載されていないので、販売用の主制御基板71には、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302に接続するために必要な各種電子部品もまた実装されていない)。例えば、遊技に係る主要な動作(例えば、内部抽籤、リール停止制御等)を制御するための試験信号は、試験機用第1インターフェースボード301を介して出力され、また、主制御基板71で決定された押し順ナビに係る試験信号等は、試験機用第2インターフェースボード302を介して出力される。
[2.パチスロ機の電気的構成]
続いて、図3を参照して、パチスロ機1の電気的構成について説明する。なお、図3は、パチスロ機1の電気的構成を示すブロック図である。
上述のとおり、パチスロ機1は、主制御基板71と、副制御基板72と、主中継基板73と、副中継基板74とを有している。主制御基板71と主中継基板73、主中継基板73と副中継基板74、及び副中継基板74と副制御基板72は、それぞれ電気的に接続されている。また、主制御基板71と副制御基板72は、主中継基板73及び副中継基板74を介して、主制御基板71から副制御基板72に対して一方向のシリアル通信が可能となるように電気的に接続されている。
主制御基板71には、遊技に関する制御を行う遊技制御部としての主制御回路100が実装されている。主制御回路100は、例えば、メインCPU101、メインROM102、メインRAM103、クロックパルス発生回路(不図示)、乱数回路(不図示)等を含んで構成される。メインROM102には、メインCPU101により実行される各種制御プログラム、各種データテーブル、副制御回路200に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM103には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。クロックパルス発生回路は、メインCPU101作動用のクロックパルス信号を生成する。乱数回路は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535又は0〜255等)を発生させる。メインCPU101は、生成されたクロックパルス信号に基づいて各種制御プログラムを実行する。また、発生された乱数の中から必要に応じて一又は複数の値を乱数値として抽出する。このようにして、遊技動作全般に係る制御を行う。
副制御基板72には、演出に関する制御を行う演出制御部としての副制御回路200が実装されている。副制御回路200は、例えば、サブCPU201、サブRAM203等を含んで構成される。また、副制御基板72には、ロムカートリッジ基板202が接続されている。ロムカートリッジ基板202には、サブCPU201により実行される各種制御プログラム、各種データテーブル、各種演出データ(例えば、メイン表示装置210に係る映像データや駆動データ、サブ表示装置220に係る映像データ、ランプ・LED群に係るランプデータ、スピーカ群に係るサウンドデータ等)等が記憶される。サブRAM203には、制御プログラムの実行により決定された演出内容や各種演出データを登録する格納領域や、主制御基板71から送信される各種制御指令(コマンド)に係るデータを格納する格納領域等が設けられる。なお、演出に係る演出用乱数値については、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜32767等)の中から、サブCPU201内で発生及び抽出が行われるようにしてもよいし、主制御回路100と同様に乱数回路を設けることでその発生及び抽出が行われるようにしてもよい。また、ロムカートリッジ基板202ではなく、副制御回路200内にサブROMが含まれるようにし、各種制御プログラム等はサブROMに記憶されるように構成してもよい。また、ロムカートリッジ基板202に各種演出データを記憶させ、副制御回路200内のサブROMに各種制御プログラム及び各種データテーブルを記憶させるように構成してもよい。また、副制御回路200には、GPU等の画像専用のマイクロプロセッサ(例えば、「VDP」とも称される)が含まれるようにし、これによってメイン表示装置210やサブ表示装置220で表示される映像を生成(編集)するように構成してもよい。
主制御基板71には、ステッピングモータ51L,51C,51R、設定用鍵型スイッチ52、リセットスイッチ53、役比モニタ装置54、外部集中端子板55、ホッパー装置32、メダル補助収納庫スイッチ33S、電源装置34が電気的に接続されている。また、主制御基板71には、主中継基板73を介して、ドア開閉監視スイッチ56、メダルセンサ31S、ベットスイッチ6S、スタートスイッチ7S、ストップスイッチ8S、精算スイッチ9S、情報表示装置14が電気的に接続されている。なお、仮に試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302が搭載される場合には、例えば、主中継基板73を介して主制御基板71に電気的に接続される。
なお、外部集中端子板55、ホッパー装置32、メダル補助収納庫スイッチ33S、電源装置34、メダルセンサ31S、ベットスイッチ6S、スタートスイッチ7S、ストップスイッチ8S、精算スイッチ9S、情報表示装置14、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302についてはすでに説明したため、ここでの説明は省略する。
各ステッピングモータ51L,51C,51Rは、それぞれ所定の減速比をもったギアを介して各リール3L,3C,3Rに接続され、その駆動により各リール3L,3C,3Rを回転及び停止させる。なお、各ステッピングモータ51L,51C,51Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、各リール3L,3C,3Rが一定の角度で回転することから、メインCPU101は、各ステッピングモータ51L,51C,51Rに対してパルスを出力した回数をカウントし、このカウント結果に基づいて各リール3L,3C,3Rの図柄位置を管理する。また、各リール3L,3C,3Rには、このような管理を行うための初期位置を定めるリールインデックス(不図示)と、リールインデックスの位置を検出するためのインデックスセンサ(不図示)が設けられる。
設定用鍵型スイッチ52は、パチスロ機1の設定値(例えば、6段階の設定1〜設定6)を変更するとき(設定変更)、もしくは、パチスロ機1の設定を確認するとき(設定確認)に使用される。ここで、設定値は、遊技に関する遊技者の有利さの度合いを示すものであり、通常は、設定値が低いほど(例えば、設定1に近いほど)遊技者の有利さの度合いが相対的に低くなり、設定値が高いほど(例えば、設定6に近いほど)遊技者の有利さの度合いが相対的に高くなる。設定用鍵型スイッチ52は、例えば、遊技店側の管理者が鍵穴に設定キー(不図示)を挿入して初期位置から左に回すとオン状態となり、左に回した状態から初期位置に戻すとオフ状態となる。なお、パチスロ機1の電源がオフ状態のとき、設定用鍵型スイッチ52をオン状態としてから電源をオン状態とすると設定変更が可能な状態となり、パチスロ機1の電源がオン状態のままで設定用鍵型スイッチ52をオン状態とすると設定確認が可能な状態となる。
リセットスイッチ53は、遊技店側の管理者によるリセット操作を検出可能としている。リセット操作は、各種のエラー状態を解除するための操作である。また、リセットスイッチ53は、設定変更が可能な状態において、遊技店側の管理者による設定値決定操作を検出可能としている。なお、設定変更が可能な状態においてリセットスイッチ53が操作されると、操作される度に設定値が順次1ずつ増加する(設定6まで到達すると次は設定1に戻る)。このようにして、設定値決定操作が行えるようになっている。また、このように決定された設定値は、その後スタートレバー7が1回操作されると確定する。すなわち、スタートスイッチ7Sは、遊技店側の管理者による設定値確定操作を検出可能としている。このように、設定変更を行う場合には、設定用鍵型スイッチ52をオン状態とし、リセットスイッチ53を操作して設定値を選択し、スタートレバー7を操作して選択した設定値を確定させた後、設定用鍵型スイッチ52をオフ状態とするといった設定変更操作が必要となっている。なお、これは、設定変更操作の一例であり、他の操作によって設定変更を行い得るように構成することもできる。また、設定変更や設定確認に際しては、例えば、上述のクレジットランプあるいは払出数ランプにおいて現在の設定値が表示されるものすればよい。
役比モニタ装置54は、例えば、4桁の7セグメントLEDにより構成され、主制御基板ケースの内部に設けられる。役比モニタ装置54は、メインCPU101によって集計・算出された遊技に関する各種割合情報を順次表示する。これらの割合情報は、遊技店の管理者がパチスロ機1に不正改造がないかを確認する際等に使用される。なお、役比モニタ装置54は、主制御基板71上に実装されるようにしてもよいし、主制御基板71に接続された他の基板(例えば、割合表示基板)上に実装されるようにしてもよい。また、キャビネットG内であれば、他の場所に設けられるようにしてもよい。例えば、主制御基板ケース上に設けられるようにしてもよい。また、役比モニタ装置54における表示を開始させ、あるいはその内容を切替えるための管理スイッチをキャビネットG内に設けるようにし、これが操作された場合に上述の各種割合情報が表示されるようにしてもよい。また、このような管理スイッチを使用することを前提として、例えば、情報表示装置14を役比モニタ装置54と兼用して用いる構成としてもよい。また、電源投入直後又は電源投入から所定時間(例えば、10秒程度。主制御回路100及び副制御回路200の立ち上げに要する時間を考慮したバッファとなる時間)の経過後に、役比モニタ装置54の4桁の7セグメントLEDが正常に機能していることを確認可能とするため、例えば、「8.8.」といったようなテストパターン(全てのセグ及びデシマルのLEDが点灯するパターン)で所定期間点灯(ないし点滅)させる構成とすることが望ましい。
役比モニタ装置54では、例えば、上位2桁にはその割合情報の種類が表示され、下位2桁にはその割合情報を示す値(%)が表示される。ここで、役比モニタ装置54に表示される各種割合情報には、例えば、累計の特定区間割合情報、直近6000ゲーム間の連続役物割合情報及び役物割合情報、累計の連続役物割合情報及び役物割合情報等がある。
特定区間割合情報とは、対象の遊技数(例えば、「累計」であれば175000ゲーム。「直近6000ゲーム」であれば6000ゲーム。以下同じ)の遊技区間のうち、遊技者に有利な停止操作の情報の報知が行われていた遊技区間(例えば、AT状態)の遊技数(あるいは、単に有利区間中の遊技数であってもよい)の割合を示す情報である。また、連続役物割合情報とは、対象の遊技数の遊技区間において払出されたメダル数のうち、第一種特別役物(RB)の作動中(第一種特別役物に係る役物連続作動装置(BB)が作動している状態における第一種特別役物(RB)の作動中を含む)に払出されたメダル数の割合を示す情報である。また、役物割合情報は、対象の遊技数の遊技区間において払出されたメダル数のうち、第一種特別役物(RB)、第二種特別役物(CB)、及び普通役物(SB)の作動中に払出されたメダル数の割合を示す情報であり、ここでの第一種特別役物(RB)の作動中とは、第一種特別役物に係る役物連続作動装置(BB)が作動している状態における第一種特別役物(RB)の作動中を含む概念であり、また、第二種特別役物(CB)の作動中とは、第二種特別役物に係る役物連続作動装置(MB)が作動している状態における第二種特別役物(CB)の作動中を含む概念である。
なお、遊技者に有利な停止操作の情報の報知が行われていた遊技区間(例えば、AT状態)を役物の作動中、あるいは役物連続作動装置の作動中としてとらえ、それぞれの割合情報において集計・算出の対象とすることもできる。すなわち、役比モニタ装置54は、必要な割合情報を適切に表示するものであればよく、表示可能な各種割合情報はこれらに限定されない。また、例えば、第一種特別役物(RB)が搭載されていない機種において連続役物割合情報を表示する場合、あるいは有利区間機能(AT機能)が搭載されていない機種において特定区間割合情報を表示する場合等、該当する数値情報(対応情報)が存在しない機種においては、当該項目の表示時に、4桁の7セグメントLEDのうちの数値情報(割合を示す%情報)を表示する下2桁の7セグメントLEDにおいて、例えば、「− −」といったように、中央の縦棒2本を点灯表示させる等の非対応情報用識別表示を行うことで、対応情報が存在しない機種である点を確認者が一目で認識可能とすることが望ましい。
ドア開閉監視スイッチ56は、例えば、下ドア機構DDの開閉側(右側)に設けられる。なお、下ドア機構DDの背面側に設けられるように構成してもよいし、キャビネットG側に設けられるように構成してもよい。また、上ドア機構UDにも同様のドア開閉監視スイッチが設けられるように構成してもよい。ドア開閉監視スイッチ56は、下ドア機構DDが開放状態となったときにオン状態となり、閉鎖状態となったときにオフ状態となることで、下ドア機構DDの開閉を監視する。なお、ドア開閉監視スイッチ56がオン状態となるとドア開放エラーが発生する。この場合、下ドア機構DDを閉鎖状態とすると当該エラー状態が解除される。
副制御基板72には、ロムカートリッジ基板202、メイン表示装置210、サブ表示装置220が電気的に接続されている。また、副制御基板72には、副中継基板74を介して、24hドア監視ユニット61、演出用ボタン10a,10b等の演出用ボタン群、上部ランプ23等のランプ・LED類、スピーカ35a,35b等のスピーカ群が電気的に接続されている。
なお、ロムカートリッジ基板202、メイン表示装置210、サブ表示装置220、演出用ボタン群、ランプ・LED類及びスピーカ群についてはすでに説明したため、ここでの説明は省略する。
24hドア監視ユニット61は、ドア開閉監視スイッチ56と同様に、例えば、下ドア機構DDの開閉側(右側)に設けられる。なお、下ドア機構DDの開閉を監視するという機能を有する点においてはドア開閉監視スイッチ56と同じであるが、このような監視を副制御回路200側でも行い得るようにすることで、さらに下ドア機構DDの開閉履歴を一定期間保存することができるようにしている。なお、この開閉履歴は、後述のホールメニューから確認することができる。したがって、例えば、営業時間外であって、遊技店の管理者が退出した後に開放履歴があった場合や、営業時間内において長時間にわたって開放された開閉履歴があった場合には、これにより不正行為が行われた可能性が高いことを認識できるようになっている。
[3.パチスロ機の機能フロー]
続いて、図4を参照して、パチスロ機1の機能フローについて説明する。なお、図4は、パチスロ機1の機能フローを説明するための図である。
遊技者によりパチスロ機1にメダルが投入され(ベット操作が行われ)、スタートレバー7が操作される(開始操作が行われる)と、予め定められた範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの乱数値(本実施形態では、これを「内部抽籤用乱数値」として説明する場合がある)が抽出される。
内部抽籤手段(後述の内部抽籤処理を行うメインCPU101)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、有効ライン上に表示されることが許可される図柄の組合せが事前に決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「はずれ」に係るものとが設けられる。なお、メダルの払い出しに係る役を「小役」と称し、再遊技(リプレイ)の作動に係る役を「リプレイ役」と称し、ボーナス(ボーナス状態)の作動に係る役を「ボーナス役」と称する。また、内部当籤し得る役(すなわち、成立が許可される図柄の組合せ)は、単に「役」と称されることがある。また、内部当籤役は、「当籤役」、「事前決定結果」、あるいは「導出許容条件」等と称されることがある。また、内部抽籤手段は、「役決定手段」、「当籤役決定手段」、「事前決定手段」、あるいは「導出許容条件決定手段」等と称されることがある。
また、スタートレバー7が操作される(開始操作が行われる)と、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者によりリール(各リール3L,3C,3R)に対応するストップボタン(各ストップボタン8L,8C,8R)が操作される(停止操作が行われる)と、リール停止制御手段(後述のリール停止制御処理を行うメインCPU101)は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミング(あるいはその押し順を含む)とに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。なお、開始操作を行うための操作手段は、スタートレバー7のようにレバー形状をしたものに限られず、遊技者が開始操作を行うことが可能であれば、どのような操作手段であってもよい。また、停止操作を行うための操作手段は、各ストップボタン8L,8C,8Rのようにボタン形状をしたものに限られず、遊技者が停止操作を行うことが可能であれば、どのような操作手段であってもよい。
パチスロ機1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転にともなって移動する図柄の数を「滑り駒数」という。そして、本実施形態では、規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数(最大滑り駒数)を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4駒分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ライン上に極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ライン上に表示されないようにリールの回転を停止させる。なお、リールの回転が停止したときに表示された図柄は、「停止表示」、あるいは「表示結果」等と称されることがある。また、リールの回転が停止したときに図柄が表示されることは、「停止表示の導出」、あるいは「表示結果の導出」等と称されることがある。
また、リール停止制御手段は、リールが回転してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合には、遊技者が停止操作を行っていない場合でも、自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の停止操作を介さずにリールが停止することとなるため、いずれかの内部当籤役が決定されている場合であっても、いずれの入賞に係る図柄の組合せも有効ラインに沿って表示されていないようにリールの回転を停止させることが望ましい。
このようにして、複数のリールの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述の入賞作動判定処理を行うメインCPU101)は、有効ライン上に表示された図柄の組合せが、入賞に係るもの(あるいは、その他予め定められたもの)であるか否かの判定を行う。すなわち、入賞に係る図柄の組合せ(あるいは、その他予め定められた図柄の組合せ)が成立したか否かの判定を行う。そして、表示された図柄の組合せが、入賞判定手段により入賞に係るもの(あるいは、その他予め定められたもの)である(すなわち、入賞に係る図柄の組合せ(あるいは、その他予め定められた図柄の組合せ)が成立した)と判定されると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられ、あるいは、それを契機として各種の制御が行われる。パチスロ機1では、一例として、以上のような一連の流れで1回の遊技(単位遊技)として行われる。
なお、入賞判定手段は、有効ライン上に表示された図柄の組合せが、単に予め定められた複数の図柄の組合せのうちのいずれかの図柄の組合せに該当するか否かを判定するものであってもよいし、内部抽籤手段によって決定された内部当籤役に係る図柄の組合せに該当するか否かを判定するものであってもよい。すなわち、前者では、内部当籤役と切り離して、入賞に係る図柄の組合せであるか否かを判定するものであってもよい。この場合、リール停止制御手段によって適切に停止制御が行われる限り、誤入賞の発生の防止は十分に担保され得ることから、誤入賞検知に係る制御負担を低減させることが可能となる。一方、後者では、入賞に係る図柄の組合せが、入賞が許可されていた図柄の組合せであるか否かも判定可能とすることで、リールの不具合等により誤入賞が発生した場合に、その誤入賞を検知することができるため、セキュリティ性を向上させることが可能となる。
また、パチスロでは、前述した一連の遊技動作の流れの中で、表示装置(例えば、メイン表示装置210やサブ表示装置220等)による映像の表示、各種ランプ(例えば、上部ランプ23等)による光の出力、スピーカ(例えば、スピーカ35a,35b等)による音の出力、或いは、これらの組合せを利用して様々な演出が行われる。すなわち、これらは演出を実行する演出実行手段である。なお、演出実行手段により実行される演出の内容は、主制御回路100側(メイン側)で決定される場合もあれば、副制御回路200側(サブ側)で決定される場合もある。すなわち、これらはそのいずれもが演出内容決定手段となり得る。
例えば、スタートレバー7が操作される(開始操作が行われる)と、内部抽籤用乱数値とは別に、演出用乱数値が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応付けられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出を抽籤によって(あるいは予め定められた決定条件にしたがって)決定する。
次いで、演出内容決定手段により演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロ機1では、例えば、内部当籤役に対応付けられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(狙うべき図柄の組合せや操作すべき押し順等と換言することもできる)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
[4.パチスロ機の遊技性に関する基本仕様]
続いて、パチスロ機1の遊技性に関する基本仕様について説明する。
[4−1.図柄配置]
上述のとおり、パチスロ機1では、複数の図柄が変動表示及び停止表示されることで遊技が行われる仕様となっている。したがって、主制御回路100は、各リール3L,3C,3Rにおいて、どの図柄がどの位置に配置されているかを把握可能に構成されている必要がある。このため、メインROM102には、少なくとも各リール3L,3C,3Rそれぞれの各図柄位置にある図柄の種類を識別するためのデータが記憶されている。なお、このような目的が達成される限り、そのデータ構成は種々の構成を採用することができるが、本実施形態では、その一例として後述の図柄配置テーブル(図9参照)を用いている。
図柄配置テーブルには、各リール3L,3C,3Rそれぞれの回転方向における各図柄位置を示す図柄位置データ(例えば、「0」〜「19」)が規定されている。また、各図柄位置データに対して図柄の種類を特定するためのデータ(例えば、図柄コード)が対応付けられている。また、図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときにメイン表示窓4の枠内における各リールの中段領域に位置する図柄の位置を「0」と規定している。なお、各列の図柄数、図柄の種類数、あるいは最大滑り駒数等は適宜変更して規定可能である。
[4−2.図柄組合せ]
上述のとおり、パチスロ機1では、表示された図柄の組合せが遊技結果に影響を与える仕様となっている。すなわち、パチスロ機1は、表示された図柄の組合せに応じて、各種特典を付与したり、現在の状態から相対的に有利な状態に移行させたり、現在の状態から相対的に不利な状態に移行させたりすることを可能としている。したがって、主制御回路100は、このような図柄の組合せについて把握可能に構成されている必要がある。このため、メインROM102には、このような図柄の組合せを特定するためのデータが規定されている。なお、このような目的が達成される限り、そのデータ構成は種々の構成を採用することができるが、本実施形態では、その一例として後述の図柄組合せテーブル(図11〜図14参照)を用いている。
図柄組合せテーブルには、有効ライン上に表示され得る図柄の組合せのうちで予め定められた複数の図柄の組合せの種類を示すデータ(例えば、「表示役」あるいは「入賞作動フラグ」)が規定されている。なお、それぞれの図柄の組合せを構成する図柄は、例えば、上述の図柄コード等を用いて特定することができる。また、各図柄の組合せに対して特典等の種類を示すデータ(例えば、「払出等」)が対応付けられている。また、図柄組合せテーブルは、基本的に後述の当籤フラグ格納領域、入賞作動フラグ格納領域、及び図柄コード格納領域(図17参照)と対応するデータ構成となっている。なお、図柄の組合せの種類数、あるいは特典の付与内容等は適宜変更して規定可能である。
[4−3.内部当籤役]
上述のとおり、パチスロ機1では、いずれの図柄の組合せが表示されることが許可されるか(事前に決定されるか)が遊技結果に影響を与える仕様となっている。すなわち、パチスロ機1は、遊技者の停止操作に先立って(事前に)、内部当籤役(すなわち、表示され得る図柄の組合せの種類(あるいは、付与され得る特典の種類))を決定することを可能としている。したがって、主制御回路100は、このような内部当籤役について把握可能に構成されている必要がある。このため、メインROM102には、このような内部当籤役を特定するためのデータが規定されている。なお、このような目的が達成される限り、そのデータ構成は種々の構成を採用することができるが、本実施形態では、その一例として後述の内部抽籤テーブル(図10参照)を用いている。
内部抽籤テーブルには、予め定められた複数の内部当籤役の種類を示すデータ(例えば、「No.」あるいは「当籤番号」)と、各遊技状態において各内部当籤役が決定される抽籤値とが規定される。なお、抽籤値は、設定された設定値によっても変動する場合がある。また、各内部当籤役に対して表示が許可される(対応する)図柄の組合せの種類が対応付けられている。なお、パチスロ機1では、1つの内部当籤役に対して複数の図柄の組合せを対応付けることを可能としており、このような内部当籤役が決定された場合、いずれの図柄の組合せが表示されるかは停止制御によって決定されるものとなっている。
ここで、例えば、本実施形態の後述の内部抽籤処理(図26参照。より詳細には、S64の内部当籤役決定処理)では、まず、乱数回路によって予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)から抽出された乱数値を、各内部当籤役に対応して規定された抽籤値で順次加算更新する。次いで、抽籤結果(抽籤値+乱数値)が65535を超えたか否か(抽籤結果がオーバーフローしたか否か)の判定を行う。そして、所定の内部当籤役において、当該判定の結果が65535を超えた場合、当該内部当籤役に当籤させる(当該内部当籤役を決定する)。もっとも、全ての内部当籤役について当該判定を行っても65535を超えるものがなかった場合、今回の遊技における内部当籤役は「はずれ」となる。なお、これはあくまで内部抽籤処理の一例であり、抽籤値(当籤確率)に応じて適切な抽籤が行われる限り、その抽籤処理の手法は種々の手法を採用することができる。例えば、抽出された乱数値を、各内部当籤役に対応して規定された抽籤値で順次減算更新し、次いで、減算結果(抽籤結果)が0を下回ったか否か(抽籤結果がアンダーフローしたか否か)を判定して、内部当籤役を決定してもよい。
このように、内部抽籤テーブルにおいては、規定されている抽籤値の数値が大きい内部当籤役ほど決定される確率(当籤確率)が高くなる。なお、各内部当籤役の当籤確率は、「各当籤番号に規定された抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
[4−4.停止制御]
上述のとおり、パチスロ機1では、内部当籤役の決定によって表示されることが許可された図柄の組合せのうち、遊技者の停止操作によって最終的にいずれの図柄の組合せを表示させるかが遊技結果に影響を与える仕様となっている。すなわち、パチスロ機1は、決定された内部当籤役の種類のみならず、遊技者の停止操作タイミングや押し順(「停止操作態様」や「停止操作手順」とも称される)によって最終的に表示される図柄の組合せの種類を変動させる(決定する)制御(停止制御)を行うことを可能としている。したがって、主制御回路100は、各内部当籤役に対して、遊技者の停止操作態様に応じてどのような態様で停止制御を行うかを把握可能に構成されている必要がある。このため、メインROM102には、このような停止制御の態様を特定するためのデータが規定されている。なお、このような目的が達成される限り、そのデータ構成は種々の構成を採用することができるが、本実施形態では、その一例として停止テーブルや引込優先順位テーブル(不図示)等を用いている。
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの各図柄位置データに対して、図柄の移動量を示すデータ(例えば、「滑り駒数」)が規定されている。例えば、所定の内部当籤役が決定された遊技において所定の停止テーブルが選択されたとする。次いで、回転中のリール3Lに対して停止操作が行われたとする。このとき、停止開始位置(停止操作が行われたときのリール3Lの中段領域の図柄位置データ)が「0」であったとする。そして、所定の停止テーブルにおいて、図柄位置データ「0」に規定された滑り駒数が「4」であったとする。そうすると、主制御回路100は、4図柄分移動した図柄位置(図柄位置データ「4」の位置)でリール3Lを停止させる(停止予定位置が「4」となる)ように制御を行う。このように、停止テーブルには、停止させる位置を直接的に決定することを可能とするデータ(滑り駒数)が規定されている。なお、このようなデータ構成もあくまで一例である。また、このような停止テーブルを用いて停止制御を行うことは、一般的に「テーブル制御」と称される。
引込優先順位テーブルには、表示されることが許可された図柄の組合せが複数ある場合に、いずれの図柄の組合せを優先的に表示させるか(引込むか)を示すデータ(例えば、「引込優先順位」)が規定されている。例えば、所定の内部当籤役が決定された遊技において所定の引込優先順位テーブルが選択されたとする。ここで、所定の内部当籤役は、図柄組合せAと図柄組合せBの表示を許可するものとし、所定の引込優先順位テーブルは、図柄組合せAよりも図柄組合せBを優先的に表示させるように引込優先順位が規定されているものとする。次いで、回転中のリール3Lに対して停止操作が行われたとする。このとき、停止開始位置が「0」であったとする。
そうすると、主制御回路100は、停止開始位置を含めた最大滑り駒数(例えば、「4」)の範囲内の各図柄位置について、図柄組合せAを構成する図柄と図柄組合せBを構成する図柄があるかどうかを検索する。双方の図柄がなければ、予め定められたルール(例えば、より近い位置で停止させる、より遠い位置で停止させる等)にしたがって停止させる位置を決定する。図柄組合せAを構成する図柄のみがあれば、当該図柄に対応する位置で停止させることを決定する。図柄組合せBを構成する図柄のみがあれば、当該図柄に対応する位置で停止させることを決定する。双方の図柄があれば、図柄組合せAよりも図柄組合せBを優先的に表示させるのであるから、図柄組合せBを構成する図柄に対応する位置で停止させることを決定する。なお、引込優先順位は、選択された引込優先順位テーブルにしたがって、対象となるリールの回転中に全図柄位置について格納されるようにしてもよいし、対象となるリールに対して停止操作が行われたときに、停止開始位置を含めた最大滑り駒数の範囲内の各図柄位置について格納されるようにしてもよい。また、このようなデータ構成もあくまで一例である。また、このような引込優先順位テーブルを用いて停止制御を行うことは、一般的に「コントロール制御」と称される。
なお、本実施形態では、「テーブル制御」のみを行うことによって停止制御を実行する構成とすることもできるし、「コントロール制御」のみを行うことによって停止制御を実行する構成とすることもできる。あるいは、まず「テーブル制御」を行うことによって停止させる位置を仮決定し、次に「コントロール制御」を行うことによってより適切な停止位置があるかを検索し、検索結果によっては停止させる位置を変更することを可能とする停止制御を実行する構成とすることもできる。
このように、パチスロ機1では、最終的に有効ライン上に表示される図柄の組合せがどの図柄の組合せとなるかは、例えば、以下の3つの要素に基づいて決定される。
第1の要素は、決定された内部当籤役(内部抽籤処理の抽籤結果)である。例えば、内部抽籤処理の結果が「はずれ」であった場合、いずれかのリプレイ役に係る図柄の組合せ、小役に係る図柄の組合せ又はボーナス役に係る図柄の組合せが最終的に有効ライン上に表示されることはない。なお、「はずれ」は、内部当籤役の1つであると捉えることもできるし、内部当籤役が決定されなかった抽籤結果であると捉えることもできる。
第2の要素は、遊技者の停止操作タイミング(遊技者がいずれかのストップボタンを操作したときの図柄の位置(押下位置))である。例えば、本実施形態においては、最大滑り駒数として図柄4個分が定められているため、内部抽籤処理の結果、いずれかの内部当籤役に当籤していたとしても、表示が許可されている図柄の組合せを構成する図柄が有効ライン(複数ある場合には各有効ライン)に対して図柄4個分を超えて配置されていた場合には、遊技者の停止操作タイミングによっては当該図柄の組合せが表示されない場合がある。これをいわゆる「取りこぼし」という。
第3の要素は、遊技者の押し順(遊技者がストップボタンを操作した順番)である。例えば、本実施形態においては、複数の図柄の組合せが対応付けられた内部当籤役が決定される場合があり、この場合には、遊技者の押し順に応じて最終的に有効ライン上に表示される図柄の組合せが変動する場合がある。なお、このような内部当籤役を「押し順役」といい、それがリプレイ役の場合には「押し順リプレイ」と称されることがあり、小役の場合には「押し順小役」と称されることがある。
[4−5.遊技状態]
パチスロ機1では、遊技者の有利度合いを変動させるため、あるいは企図した遊技性とするために、遊技を行う状態として種々の遊技状態を設けることが可能となっている。以下、その遊技状態の一例について説明する。
[4−5−1.ボーナス状態]
パチスロ機1では、ボーナス役に当籤し、当該ボーナス役に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、ボーナス状態に移行させる(ボーナス状態を作動させる)ことが可能となっている。なお、このようなボーナス状態を設けないように構成することもできる。また、複数種類のボーナス役を設けることで、複数のボーナス状態を設けるように構成することもできる。ボーナス役に当籤すると、当該ボーナス役に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されるまで複数回の遊技にわたって当該ボーナス役が内部当籤役として持越された状態(持越状態)が発生する。このようなボーナス役は「持越役」と称されることがある。また、このような持越状態は「(ボーナス)フラグ間」や「(ボーナス)内部中」等と称されることがある。
ボーナス状態は、ボーナス状態が作動していない状態(非ボーナス状態)に対して小役の抽籤態様(当籤確率やその内容、あるいは停止制御の態様等も含む。以下同じ)を変動させることが可能な状態となっている(リプレイ役の抽籤態様を変動させることが可能な状態ともなっているため、ボーナス状態を後述のRT状態の一態様として捉えることもできる)。したがって、このような抽籤態様が遊技者に相対的に有利な抽籤態様となる場合には、ボーナス状態は非ボーナス状態よりも有利な遊技状態となる。一方、このような抽籤態様が遊技者に相対的に不利な抽籤態様となる場合には、ボーナス状態は非ボーナス状態よりも不利な遊技状態となる。
ボーナス役としては、例えば、第一種特別役物(RB)、第一種特別役物に係る役物連続作動装置(BB)、第二種特別役物(CB)(ただし持越役ではない)、第二種特別役物に係る役物連続作動装置(MB)、及び普通役物(SB)(ただし持越役ではない)等を挙げることができる。また、例えば、各ボーナス役に対応するボーナス状態は以下のように構成される。RB状態は、予め定められた任意の入賞回数(例えば、上限は8回)又は予め定められた任意の遊技回数(例えば、上限は12回)の遊技が行われた場合に終了する遊技状態として構成される。BB状態は、予め定められた任意の払出数(例えば、上限は285枚)を超えるメダルの払出があった場合に終了する遊技状態として構成される。
CB状態は、1回の遊技が行われた場合に終了する遊技状態として構成される。MB状態は、予め定められた任意の払出数(例えば、上限は153枚)を超えるメダルの払出があった場合、あるいはMB状態中にRBやSBに当籤した場合に終了する遊技状態として構成される。SB状態は、1回の遊技が行われた場合に終了する遊技状態として構成される。
なお、ボーナス状態の作動条件は、ボーナス役に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されたことのみに限られない。例えば、第一種特別役物に係る役物連続作動装置(BB)の作動中においては、第一種特別役物に係る役物連続作動装置(BB)の作動開始時、第一種特別役物の作動中ではない場合の遊技開始時、あるいは第一種特別役物の作動終了時等において自動的に第一種特別役物(RB)を作動させるように構成することもできる。すなわち、RBに係る図柄の組合せを規定することなく、BBの作動中は常にRBの作動中となるように制御することもできる。ここで、BB作動中のRBは「JAC」等と称されることがあり、このように自動的にBB作動中のRBが作動する仕様は「オートJAC」等と称されることがある。また、BBの作動中においては、規定されたRBに係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されたことをもってRBの作動中となるように制御することもできる。このように対応する図柄の組合せの表示に基づいてRBが作動する仕様は「マニュアルJAC」等と称されることがある。また、第二種特別役物に係る役物連続作動装置(MB)と、第二種特別役物(CB)との関係も同様である。すなわち、CBに係る図柄の組合せを規定することなく、MBの作動中は常にCBの作動中となるように制御することもできるし、MBの作動中においては、規定されたCBに係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されたことをもってCBの作動中となるように制御することもできる。
[4−5−2.RT状態]
パチスロ機1では、予め定められた移行条件が成立した場合に、RT状態に移行させる(RT状態を作動させる)ことが可能となっている。なお、このようなRT状態を設けないように構成することもできる。また、複数のRT状態を設けるように構成することもできる。RT状態は、RT状態が作動していない状態(非RT状態)に対してリプレイ役の抽籤態様を変動させることが可能な状態となっている。したがって、このような抽籤態様が遊技者に相対的に有利な抽籤態様となる場合には、RT状態は非RT状態よりも有利な遊技状態となる。一方、このような抽籤態様が遊技者に相対的に不利な抽籤態様となる場合には、RT状態は非RT状態よりも不利な遊技状態となる。また、複数のRT状態を設ける場合、当該複数のRT状態間についても同様である。なお、この場合、リプレイ役の抽籤態様(特に、当籤確率)が遊技者に相対的に有利なRT状態は「高RT状態」や「高確率再遊技状態」等と称され、リプレイ役の抽籤態様(特に、当籤確率)が遊技者に相対的に不利なRT状態は「低RT状態」や「低確率再遊技状態」等と称されることがある。
RT状態は、例えば、以下のいずれの移行条件の成立によって移行させることができる。また、複数のRT状態を設ける場合、当該複数のRT状態間についても同様である。
(1)RB、BB又はMBに当籤したとき
(2)RB、BB又はMBに係る図柄の組合せが表示されたとき
(3)RB状態、BB状態又はMB状態が終了したとき
(4)RB、BB又はMBに当籤しておらず(持越されておらず)、RB状態、BB状態又はMB状態中でもない場合において、特定の図柄の組合せが表示されたとき
(5)(3)又は(4)の移行条件成立後に予め定められた回数の遊技が行われたとき
[4−5−3.AT状態]
パチスロ機1では、予め定められた移行条件が成立した場合に、AT状態に移行させる(AT状態を作動させる)ことが可能となっている。なお、このようなAT状態を設けないように構成することもできる。また、複数のAT状態を設けるように構成することもできる。AT状態は、例えば、上述の押し順役に当籤したときに、遊技者に有利な停止操作の情報が報知されることにより、AT状態が作動していない状態(非AT状態)よりも有利な状態として構成される遊技状態である。
なお、複数のAT状態を設ける場合、それぞれのAT状態の遊技期間(当該期間の延長(あるいは「上乗せ」ともいう。以下同じ)を可能とする場合には延長のされやすさ等を含む)、停止操作の情報が報知される報知対象役の種類、あるいは停止操作の情報の報知が発生する発生確率等をそれぞれ異なるものとすることで、遊技者の有利度合いを変動させることができる。また、AT状態の移行条件及び終了条件は、遊技性に応じて適宜設定可能である(ただし後述のリミット処理の実行による終了を除く)。また、AT状態は、あたかも上述のボーナス状態と同様に扱われる場合があり、この場合には「疑似ボーナス状態」等と称されることがある。
また、AT状態の遊技期間は、当該期間が適切に管理される限り、ゲーム数(遊技回数)によって管理されるようにしてもよく(ゲーム数管理)、所定ゲーム数を1セットとし、セット数によって管理されるようにしてもよい(セット数管理)。また、AT状態中の払出数や純増数(差枚数)によって管理されるようにしてもよい(払出数管理、差枚数管理)。また、AT状態においてメダルの払出に影響を与える報知(例えば、押し順小役当籤時の押し順ナビ)を行った回数(ナビ回数)によって管理されるようにしてもよい(ナビ回数管理)。また、AT状態が延長される場合も同様である。また、AT状態に移行したときに付与される遊技期間と、AT状態が延長されるときに付与される遊技期間とは異なる管理手法によって管理されるようにしてもよい。また、複数のAT状態を設ける場合、同じ管理手法によって管理されるようにしてもよく、異なる管理手法によって管理されるようにしてもよい。
[4−5−4.ART状態]
パチスロ機1では、予め定められた移行条件が成立した場合に、上述の高RT状態とAT状態を組合せたART状態に移行させる(ART状態を作動させる)ことが可能となっている。すなわち、ART状態とは、高RT状態において行われるAT状態を意味するものであるから、RT状態として少なくとも低RT状態と高RT状態とを設け、高RT状態に移行させる(あるいは低RT状態に移行することが回避される)制御が行われる点でAT状態と相違するものの、基本的な制御はAT状態と同様である(遊技者に有利な停止操作の情報が報知される結果として高RT状態に移行する(あるいは低RT状態に移行することが回避される)ものであれば、AT状態と同義であるともいえる)。なお、ART状態の移行条件が成立した場合、まずAT状態に移行し、その後高RT状態に移行することでART状態に移行するものであってもよいし、高RT状態及びAT状態に同時(あるいは略同時)に移行することでART状態に移行するものであってもよい。
[4−5−5.その他遊技状態]
なお、パチスロ機1では、上述の各種遊技状態以外の遊技状態を設けることもできる。例えば、後述の有利区間中の各モード(図5及び図6参照)であるが、これらも遊技者が遊技を行う状態であって、疑似ボーナス状態としてのAT状態に移行するか否かの有利度合いを変動させ得るものであることから、これらを遊技状態として捉えることができる。また、同様の観点より、例えば、ボーナス状態に移行するか否かの有利度合いを変動させ得る遊技状態を設けることができる。例えば、ボーナス役に当籤している(持越されている)場合に、停止制御によってボーナス役に係る図柄の組合せが表示されやすい遊技状態と、これよりも当該ボーナス役に係る図柄の組合せが相対的に表示されにくい遊技状態とを設けることで、遊技者の有利度合いを変動させ得るように構成することもできる。また、例えば、ボーナス役が所定の確率で当籤する(当籤しやすい)遊技状態と、当該ボーナス役が当該所定の確率よりも低い確率で当籤する(相対的に当籤しにくい)遊技状態とを設けることで、遊技者の有利度合いを変動させ得るように構成することもできる。
また、AT状態に移行するか否か(AT状態において当該AT状態の遊技期間を延長するか否かも含み得る。以下同じ)の有利度合いを変動させ得る手法としては、以下のような手法を採用することもできる。例えば、内部当籤役として「特定役」が決定され得るようにする。当該特定役は、遊技者の停止操作態様(停止操作タイミングであってもよいし、押し順であってもよいし、これらの組合せであってもよい)に応じて付与されるメダル数が変動するものとする(例えば、停止操作態様が適切(正解)であれば8枚の払出、不適切(不正解)であれば1枚の払出又は払出なし)。
そして、特定の遊技状態において当該特定役に当籤した場合、8枚の払出があった場合には今回の遊技においてAT状態に移行するか否かの有利度合いを有利なものに変動させるか否かの決定(直接AT状態に移行させるか否か、あるいは直接当該AT状態の遊技期間を延長するか否かの決定も含み得る。以下「有利決定」として説明する)を行わない。一方、8枚の払出がなかった場合には今回の遊技において当該有利決定を行う。あるいは、上述の特定の遊技状態において当該特定役に当籤した場合、8枚の払出があった場合には今回の遊技において当該有利決定を行う。一方、8枚の払出がなかった場合には今回の遊技において当該有利決定を行わない。
このように、遊技者が特定の遊技方法で遊技を行った場合に、その遊技結果として今回の遊技において有利決定が行われる場合と、当該有利決定が行わない(有利決定が行われることが制限される)場合とがあるように構成することもできる。なお、今回の遊技と次回の遊技で遊技者が替わる場合もあり、このような制限が次回の遊技以降も継続する場合には、(次の)遊技者が著しい不利益を被るおそれがあることから、このような制限は今回の遊技限りとし、次回の遊技以降には継続しないものとすることが望ましい。また、このような制限は「ペナルティ」と称されることがある。
[4−6.遊技区間]
パチスロ機1では、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制するために、上述の遊技状態とは異なる概念で遊技を行う状態として種々の遊技区間を設けることが可能となっている。以下、その遊技区間の一例について説明する。なお、遊技区間は、大別すると非有利区間と有利区間から構成される。
(非有利区間)
非有利区間は、遊技者に有利な停止操作態様の報知が可能でない遊技期間として構成され、以下の要件を備える。なお、以下の要件はあくまで一例であり、少なくともいずれかの要件について緩和ないし厳格化される場合には、それにともなって適宜変更可能である。
(1)遊技者に対して有利な停止操作態様の報知(例えば、押し順ナビ等)を行うことはできない。したがって、上述のAT状態やART状態に制御することはできない。
(2)設定値が変更(設定変更)された場合、あるいは後述の「RAM異常」等の初期化条件が成立した場合、初期状態として非有利区間が設定される。
(3)有利区間において後述のリミット処理が実行された場合(すなわち、有利区間中の遊技の進行にともなって更新される所定値(例えば、後述の有利区間ゲーム数カウンタや有利区間払出数カウンタの値)が規定値(例えば、1500ゲームや2400枚)となった場合)、初期状態として非有利区間が設定される。なお、当該所定値を参照し、当該所定値が規定値となる前であっても特定の更新値となっている場合にはそれを条件として非有利区間が設定されるようにしてもよい。また、有利区間中に所定終了条件が成立して終了決定された場合(例えば、有利区間終了抽籤が行われるように構成した場合であって、これに当籤した場合等)にはそれを条件として非有利区間が設定されるようにしてもよい。
(4)非有利区間では、有利区間に関する処理(例えば、有利区間に移行させるか否かの判定処理等)は、決定された内部当籤役を参照した処理のみが可能であって、導出された結果表示(図柄の組合せ)や非有利区間(あるいは移行前の有利区間)中のゲーム数等の内部当籤役以外の各種パラメータを参照した処理を行うことはできない。なお、いずれの内部当籤役が決定されたかは、当籤番号等の直接的に内部当籤役を示すデータを参照することもできるし、内部当籤役のデータから生成あるいは変換されたサブフラグ(複数の役を1つの判定対象データとしたもの)等の間接的に内部当籤役を示すデータを参照することもできる。
(5)非有利区間は基本的に1の状態であり、非有利区間内で複数の状態を設定することはできない。例えば、有利区間終了後の非有利区間を非有利区間A、設定変更後の非有利区間を非有利区間Bというように異なる状態として設定することはできない。
(有利区間)
有利区間は、遊技者に有利な停止操作態様の報知が可能である遊技期間として構成され、以下の要件を備える。なお、以下の要件はあくまで一例であり、少なくともいずれかの要件について緩和ないし厳格化される場合には、それにともなって適宜変更可能である。
(1)遊技者に対して有利な停止操作態様の報知(例えば、押し順ナビ等)を行うことができる。したがって、上述のAT状態やART状態に制御することができる。
(2)設定値が変更(設定変更)された場合、あるいは後述の「RAM異常」等の初期化条件が成立した場合、その初期状態として有利区間を設定することはできない。
(3)有利区間において後述のリミット処理が実行された場合、当該有利区間を終了させる必要がある。
(4)有利区間では、有利区間に関する処理(例えば、有利区間中に遊技状態(モード)を移行させるか否か、あるいは特定の遊技状態(モード)を延長させるか否かの判定処理等)は、決定された内部当籤役を参照した処理のみならず、導出された結果表示(図柄の組合せ)や有利区間中のゲーム数等の内部当籤役以外の各種パラメータを参照した処理を行うことができる。なお、参照可能な各種パラメータの他の例としては、例えば、上述の各種パラメータに応じて付与可能なポイント等の特典情報、ボーナス状態の種類、RT状態の種類、いずれかのリールの停止操作タイミング、あるいは押し順等を挙げることができる。
(5)有利区間内で複数の状態を設定することができる。例えば、遊技者にとって不利な通常状態、AT状態へ移行しやすいCZ状態、あるいは報知にしたがって停止操作を行った場合にメダル増加の期待値がプラスとなるAT状態等の状態を設定可能である。また、例えば、通常状態においてCZ状態移行が決定されたことに応じ、実際にCZ状態に移行するまでの待機状態として設定され、CZ状態への移行が示唆される前兆演出が行われ得るCZ前兆状態、あるいは通常状態若しくはCZ状態においてAT状態移行が決定されたことに応じ、実際にAT状態に移行するまでの待機状態として設定され、AT状態への移行が示唆される前兆演出が行われ得るAT前兆状態等の状態も遊技性に応じて設定可能である。
(6)非有利区間及び有利区間のいずれの区間であるかを報知可能な区間ランプ(状態表示部)の点灯により、有利区間中であることを報知することができる(区間ランプが消灯していれば非有利区間中であることを報知することができる)。なお、区間ランプの点灯開始タイミングについては、上述のとおり、ある程度任意のタイミングに設定することが可能である。基本的に非有利区間から有利区間に移行したときに点灯を開始し、非有利区間に移行するまで点灯を継続するものとしてもよいし、非有利区間から有利区間に移行した(有利区間が開始された)が、移行した有利区間が通常状態であれば点灯を開始せず、最初にAT状態となったときから点灯を開始するものとしてもよい。なお、移行した有利区間がAT状態であれば、そのときから点灯を開始すればよい。
[4−7.リミッタ]
パチスロ機1では、有利区間が長く継続し過ぎることに起因して射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制するために、有利区間が連続して継続する期間について上限(制限)を設けることが可能となっている。このような上限は「リミッタ」と称される。また、本実施形態では、このようなリミッタにより有利区間を終了することを、リミット処理の実行、あるいはリミッタの作動として説明している。以下、そのリミッタの一例について説明する。
(ゲーム数リミッタ)
ゲーム数リミッタは、有利区間中のゲーム数(遊技回数)が「1500」回となったときにリミット処理が実行されるリミッタとして構成されている。例えば、後述の有利区間ゲーム数カウンタは、有利区間が開始されたときからカウントを開始し、1回の遊技が消化される度に1ずつカウントを加算していく。そして、有利区間ゲーム数カウンタの値が規定値(例えば、「1500」以上)となったことに基づいて(例えば、AT状態の遊技期間が残存する場合であっても)有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。なお、ゲーム数リミッタが作動するゲーム数は、上限である「1500」回以下のゲーム数であれば任意のゲーム数を設定可能である。また、このようなゲーム数リミッタの要件について緩和ないし厳格化される場合には、それにともなって適宜変更可能である。また、有利区間中のゲーム数に応じて段階的に射幸性を抑制していくものであってもよい。
(払出数リミッタ)
払出数リミッタは、有利区間中のメダルの払出数が「2400」枚となったときにリミット処理が実行されるリミッタとして構成されている。例えば、後述の有利区間払出数カウンタは、有利区間が開始されたときからカウントを開始し、メダルの払出がある度に対応する枚数分(より詳細には、払出数からベット数を減じた純増数分)カウントを加算していく。そして、有利区間払出数カウンタの値が規定値(例えば、「2400」以上)となったことに基づいて(例えば、AT状態の遊技期間が残存する場合であっても)有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。なお、払出数リミッタが作動する払出数は、上限である「2400」枚以下の払出数であれば任意の払出数を設定可能である。また、このような払出数リミッタの要件について緩和ないし厳格化される場合には、それにともなって適宜変更可能である。また、有利区間中のメダルの払出数に応じて段階的に射幸性を抑制していくものであってもよい。
また、例えば、後述の有利区間払出数カウンタは、有利区間の開始時から最もメダル数の絶対値が減った地点を最下点(起点)として、直近の最下点からのプラス分をカウントする(すなわち、払出がなかった場合にはカウントを減算していく等)ように構成してもよい。すなわち、払出数リミッタは、有利区間中においてメダルが増加することとなったとき(例えば、AT状態が開始されたとき)から最大「2400」枚のメダルの払出があったときにリミット処理が実行されるリミッタとして構成することもできる。また、例えば、後述の有利区間払出数カウンタは、上述の純増数ではなく、単に実払出数(すなわち、払出数からベット数を減じないもの)をカウントするものであってもよい。
なお、パチスロ機1は、ゲーム数リミッタのみを用いて有利区間のリミット処理を実行してもよく、払出数リミッタのみを用いて有利区間のリミット処理を実行してもよく、ゲーム数リミッタと払出数リミッタの双方を用いて有利区間のリミット処理を実行してもよい。なお、双方のリミッタを用いる場合、有利区間が開始してから何れか一方のリミッタの作動条件を満たした場合に、有利区間を終了させることが望ましい。
また、リミッタの種類も、上述のゲーム数リミッタ及び払出数リミッタのみに限られない。例えば、AT状態中の押し順小役のナビ回数(すなわち、メダルの払出に係る役について遊技者に有利な停止操作の情報が報知された回数)が所定回数(例えば、「400」回)となったときにリミット処理が実行されるナビ回数リミッタを設けるようにしてもよい。すなわち、射幸性を適切に抑制することができる限り、遊技に関する各種の条件を用いてリミット処理を実行することが可能である。
[4−8.外部信号]
上述のとおり、パチスロ機1では、複数種類の外部信号を外部に出力可能な仕様となっている。例えば、ボーナス状態が開始されたことに基づいて外部信号1をオン状態とし、ボーナス状態が終了されたことに基づいて当該外部信号1をオフ状態とすれば、外部のデータ表示機においてもこれに連動したボーナス状態中演出を行うことができる。また、例えば、BB状態が開始されたことに基づいて外部信号1をオン状態とし、BB状態が終了されたことに基づいて当該外部信号1をオフ状態とし、MB状態が開始されたことに基づいて外部信号2をオン状態とし、MB状態が終了されたことに基づいて当該外部信号2をオフ状態とすれば、外部のデータ表示機においても上述のボーナス状態中演出を行うのみならず、ボーナス回数をその種類別にカウントすることができる。
また、例えば、AT状態が開始されたことに基づいて外部信号1をオン状態とし、AT状態が終了されたことに基づいて当該外部信号1をオフ状態とすれば、外部のデータ表示機においてもこれに連動したAT状態中演出を行うことができる。また、例えば、所定のAT状態が開始されたことに基づいて外部信号1をオン状態とし、所定のAT状態が終了されたことに基づいて当該外部信号1をオフ状態とし、特定のAT状態が開始されたことに基づいて外部信号2をオン状態とし、特定のAT状態が終了されたことに基づいて当該外部信号2をオフ状態とすれば、外部のデータ表示機においても上述のAT状態中演出を行うのみならず、AT回数をその種類別にカウントすることができる。
また、例えば、AT状態をセット数管理のAT状態として構成し、最初の1セット目のAT状態が開始されたことに基づいて外部信号1をオン状態とし、2セット目以降は当該セットが開始される度に外部信号2をオン状態とすれば、外部のデータ表示機においてもAT状態の初当り回数と、AT状態の延長回数とをカウントすることができる。なお、各外部信号についてオン状態とするタイミングとオフ状態とするタイミングは適宜設定可能である。すなわち、外部のデータ表示機やホールコンピュータ等によって状況が適切に認識される限り、各外部信号の出力態様は適宜設定可能である。例えば、オフ状態からオン状態となって再度オフ状態なるまでの期間は、所定時間、1回の遊技の間、状態が変化するまで等の種々の条件を採用することができる。
[4−9.コマンド]
上述のとおり、パチスロ機1では、複数種類のコマンドを主制御回路100から副制御回路200に送信可能な仕様となっている。なお、パチスロ機1では、主制御回路100と副制御回路200とが相互に通信を行うことはできず、主制御回路100から副制御回路200の一方向にのみ通信を行うことが要件となっている。したがって、主制御回路100は、パチスロ機1における状態の変化等を報せるための情報(コマンド)を適時副制御回路200に送信する必要がある。以下にこのようなコマンドの一例について説明する。
主制御回路100は、副制御回路200に対し、例えば、設定変更操作が行われたときには初期化コマンドを送信する。初期化コマンドは、設定値や遊技状態等を特定するパラメータを含んで構成される。また、例えば、ベット操作が行われたときにはメダル投入コマンドを送信する。メダル投入コマンドは、ベット数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。また、例えば、開始操作が行われたときにはスタートコマンドを送信する。スタートコマンドは、内部当籤役や遊技状態等を特定するパラメータを含んで構成される。また、例えば、ロック演出が行われるときにはロックコマンドを送信する。ロックコマンドは、ロック演出の内容等を特定するパラメータを含んで構成される。また、例えば、各リール3L,3C,3Rの回転が開始するときにはリール回転開始コマンドを送信する。リール回転開始コマンドは、リールの回転が開始されたこと等を特定するパラメータを含んで構成される。
また、例えば、停止操作が行われたときにはリール停止コマンドを送信する。リール停止コマンドは、停止されるリールや当該リールが停止される位置等を特定するパラメータを含んで構成される。また、例えば、全てのリールが停止され、表示役(入賞作動フラグ)が確定したときには入賞作動コマンドを送信する。入賞作動コマンドは、表示役の種類や付与される特典の内容等を特定するパラメータを含んで構成される。また、例えば、有利区間を開始するときには有利区間開始コマンドを送信する。有利区間開始コマンドは、有利区間を開始することやモード(遊技状態)等を特定するパラメータを含んで構成される。また、例えば、有利区間を終了するときには有利区間終了コマンドを送信する。有利区間終了コマンドは、有利区間を終了することやその終了要因等を特定するパラメータを含んで構成される。また、例えば、精算操作が行われたときには精算コマンドを送信する。精算コマンドは、返却数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。なお、これらはあくまで一例であり、これら以外のコマンドを必要に応じて送信することもできるし、これらのうち不要なコマンドについては送信しないようにすることもできる。
[4−10.演出]
上述のとおり、パチスロ機1では、遊技の興趣を高めるため、有益な情報を遊技者に報せるため、あるいは企図した遊技性とするために、種々の演出を種々の演出装置を用いて実行することが可能となっている。以下、そのような演出の一例について説明する。
[4−10−1.メイン側演出]
パチスロ機1では、主制御回路100側(メイン側)の制御により、例えば、以下のような演出を行い得る。なお、上述のとおり、パチスロ機1では、指示モニタによって停止操作の情報の報知を行うことを可能としているが、これも広義の意味において演出に含まれる。
(ロック演出)
パチスロ機1では、予め定められた実行条件が成立した場合に、遊技の進行を所定期間停止させる(遊技者の遊技操作を所定期間無効にする)演出を行い得る。このような演出は、「ロック演出(あるいは単に「ロック」)」と称される他、「フリーズ演出(あるいは単に「フリーズ」)」等とも称される。なお、このようなロック演出が行われないように構成することもできるし、複数種類のロック演出を行い得るように構成することもできる。
また、無効とする対象の遊技操作は、例えば、開始操作であってもよいし、停止操作であってもよいし、他の操作であってもよい。例えば、開始操作が所定期間無効にされる場合には、全ての停止操作が行われた後の所定期間において遊技の進行が停止される。また、例えば、停止操作が所定期間無効にされる場合には、開始操作が行われた後の所定期間において遊技の進行が停止される。また、複数種類のロック演出を設ける場合には、ロック演出ごとに、遊技の進行が停止される期間(遊技者の遊技操作を無効にする期間)や無効とする遊技操作の種類等が設定されるようにすればよい。
(リール演出)
パチスロ機1では、予め定められた実行条件が成立した場合に、上述のロック演出の実行中において各リール3L,3C,3Rの演出表示態様(変動表示態様のみならず、停止表示態様との組合せを含む)による演出を行い得る。このような演出は、「リール演出」と称される他、「図柄演出」等とも称される。なお、このようなリール演出が行われないように構成することもできるし、複数種類のリール演出を行い得るように構成することもできる。また、「ロック演出を行う(実行する)」という場合には、これに加えてリール演出が行われる場合と行われない場合のいずれもが含まれるものとする。
リール演出は、要するに、遊技者の遊技操作を無効とした期間中において、遊技者の遊技操作によらずして各リール3L,3C,3Rを回転させたり、停止(仮停止)させたりすることで演出を行うものである。したがって、回転速度や最大滑り駒数等を考慮することなく、このような演出動作を行わせる動作パターンを設定することができる。また、動作パターンを複数設定すれば、複数種類のリール演出を設けることができる。また、複数種類のリール演出と複数種類のロック演出との組合せによって、さらに多岐にわたる演出パターンを設定することができる。なお、リール演出に用いられるのは、各リール3L,3C,3Rのうちの任意の1個のみでもよいし、任意の2個であってもよいし、3個全てであってもよい。
(疑似遊技)
パチスロ機1では、予め定められた実行条件が成立した場合に、上述のロック演出の実行中において疑似的な遊技を行わせる演出を行い得る。このような演出は、「疑似遊技」と称される。なお、このような疑似遊技が行われないように構成することもできるし、複数種類の疑似遊技を行い得るように構成することもできる。また、「ロック演出を行う(実行する)」という場合には、これに加えて疑似遊技が行われる場合と行われない場合のいずれもが含まれる。
疑似遊技は、要するに、遊技者の遊技操作を無効とした期間中において、遊技者の遊技操作を疑似的に受付け、これによって各リール3L,3C,3Rを回転させたり、停止(仮停止)させたりすることで演出を行うものである。すなわち、上述のリール演出について、さらに遊技者の遊技操作を介在させて演出を行うものである。なお、例えば、MAXベットボタン6a、1ベットボタン6b、スタートレバー7、各ストップボタン8L,8C,8R、及び精算ボタン9等は、基本的に遊技操作に使用されること目的として設けられるものであることから、これ以外の目的で使用されることは本来的には望ましくない。しかしながら、疑似遊技においては、実際の遊技中であると遊技者が誤認しないための措置がなされることを前提として、これらの操作を受付けることを可能としている。
ここで、疑似遊技の流れについて、一例を挙げて説明する。疑似遊技は、例えば、以下のような流れで行われる。
(1)遊技者の実際の開始操作(ここで実行条件が成立して疑似遊技開始)
(2)疑似的に各リールが回転(疑似遊技中)
(3)疑似的に停止操作を受付け、これによって各リールが仮停止(疑似遊技中)
(4)ランダム遅延処理を経てから実際に各リールが回転開始(疑似遊技が終了して実際の遊技開始)
なお、ランダム遅延処理とは、例えば、上述の(3)の状況で特定の図柄が並んで表示された状態となり、そのまま上述の(4)の状況で各リールが通常回転を開始すると、遊技者が特定の図柄を目印として停止操作しやすくなってしまう(いわゆる「目押し」の補助となってしまう)場合があることから、これを是正するために各リールそれぞれに対してランダムに遅延期間を発生させてから回転を開始させるための処理である(このような遅延期間は「再配置期間」とも称される)。また、上述の(3)及び(4)の状況で各リールが仮停止している場合には、完全に停止していると誤認されないように、各ステッピングモータの励磁制御における位相信号は必ず所定時間(例えば、500ms)未満としてリールを順方向と逆方向とに交互に変化させるようにすることが望ましい。
上述の措置の1つとしては、例えば、上述の(3)の状況で任意の図柄の組合せが仮停止した場合(3個目のリールが仮停止して全てのリールが仮停止した場合)、上述の(4)の状況でランダム遅延処理が開始されるまでの間、各リールを上下に微振動させる(揺動させる)ことが挙げられる。なお、位相信号が上述の所定時間未満で変化するものである限り、1個目のリールが仮停止したとき、2個目のリールが仮停止したときには、このような揺動は行われないようにしてもよい。
また、上述の措置の1つとしては、例えば、疑似遊技中であることを報せるための疑似遊技ランプを設け、上述の(1)の状況で疑似遊技が開始されてから、上述の(4)の状況でランダム遅延処理が開始されるまでの間、当該疑似遊技ランプを点灯させることが挙げられる。なお、疑似遊技ランプは、遊技者の遊技操作を受付ける操作部よりも上方、かつ遊技中に視認可能な位置に設置されることが望ましい。また、疑似遊技ランプは、他の用途に使用しない独立したランプであり、当該疑似遊技ランプの表示部全体は単色の縁で覆われていることが望ましい。また、疑似遊技ランプは、当該疑似遊技ランプの説明部分を含めた表示範囲が一定の表面積(例えば、1辺が10mmを超え、かつ表面積が642平方mmを超えること等)を有することが望ましい。また、疑似遊技ランプの説明部分は、当該疑似遊技ランプが疑似遊技中であることを報せるためのランプであることが認識できる記載(例えば、「FREEPLAY」、「疑似遊技演出中」、あるいは「リール自動演出中」等の記載)であることが望ましく、また、このような記載部分は、表面積の1/3以上を占めることが望ましい。なお、疑似遊技ランプを制御するのは、主制御回路100であってもよいし、副制御回路200であってもよい。
また、上述の措置の1つとしては、例えば、疑似遊技中であることを報せるための疑似遊技中表示を、上述の(1)の状況で疑似遊技が開始されてから、上述の(4)の状況でランダム遅延処理が開始されるまでの間、メイン表示装置210又はサブ表示装置220(あるいはその双方)で行うことが挙げられる。なお、疑似遊技中表示は、遊技者の遊技操作を受付ける操作部よりも上方、かつ遊技中に視認可能な位置に表示されることが望ましい(本実施形態では、メイン表示装置210及びサブ表示装置220のいずれもが操作部よりも上方となっているため、いずれを使用してもよい)。また、疑似遊技中表示は、その説明部分を含めた表示範囲が一定の表面積(例えば、1辺が10mmを超えること、表示画面が7インチ未満である場合には表面積が642平方mmを超えること、表示画面が7インチ以上である場合には表面積が画面全体の8.2%以上となること等)を有することが望ましい。また、疑似遊技中表示の説明部分は、当該疑似遊技中表示が疑似遊技中であることを報せるための表示であることが認識できる記載(例えば、「FREEPLAY」、「疑似遊技演出中」、あるいは「リール自動演出中」等の記載)であることが望ましく、また、隠蔽等されることなく遊技者が読み取れる大きさであることが望ましい。
また、例えば、疑似遊技中(例えば、上述の(1)の状況で疑似遊技が開始されてから、上述の(4)の状況でランダム遅延処理が開始されるまでの間)は、指示モニタにおいて停止操作の情報が報知されないように構成する(当該遊技で指示モニタに停止操作の情報を表示する必要がある場合には、ランダム遅延処理が開始されるタイミングで表示を開始する)ことが望ましい。このようにすれば、疑似遊技中において実際の遊技中であると遊技者が誤認してしまうことをさらに抑制することができる。なお、上述のいずれかの措置がなされていれば、疑似遊技中において、サブ側の演出装置(例えば、メイン表示装置210やサブ表示装置220)では停止操作の情報が報知されるようにしてもよい。また、同様に、疑似遊技中において、サブ側の演出装置では疑似遊技の遊技結果にしたがった(疑似的な遊技操作に連動した)演出が行われるようにしてもよい。
また、実際の遊技では、試験機用第1インターフェースボード301を介して遊技者の遊技操作、あるいは当該遊技操作が可能な状態となったことに対応する試験信号が出力されるが、疑似遊技中は、遊技者の疑似的な遊技操作あるいは当該疑似的な遊技操作が可能な状態となったことに対応する試験信号は出力されない。したがって、疑似遊技中は、試験機側で疑似遊技中であることを認識可能とするための試験信号(疑似遊技信号)が出力されるようにしてもよい。なお、試験機用第1インターフェースボード301は、主制御基板71から疑似遊技信号を受信した場合、疑似遊技進行制御用の信号を主制御基板71に出力することで、主制御基板71側で疑似遊技が進行されるようにしてもよい(すなわち、試験機用第1インターフェースボード301に疑似遊技進行機能をもたせてもよい)。また、試験機用第1インターフェースボード301にこのような疑似遊技進行機能をもたせる場合、当該機能のオン・オフを切替え可能な切替スイッチを設けるようにしてもよい。これにより、パチスロ機1の検定試験(試射試験)において、疑似遊技の演出内容を確認するか否かを任意に設定することが可能となる。
[4−10−2.サブ側演出]
パチスロ機1では、副制御回路200側(サブ側)の制御により、例えば、以下のような演出を行い得る。なお、上述のとおり、パチスロ機1では、メイン表示装置210等によって停止操作の情報の報知を行うことを可能としているが、これも広義の意味において演出に含まれる。
(通常演出)
パチスロ機1では、予め定められた実行条件が成立した場合に、今回の遊技において完結する(すなわち、1ゲームで終了する)演出を行い得る。このような演出は、「通常演出」と称される他、「単発演出」等とも称される。なお、このような通常演出が行われないように構成することもできるし、複数種類の通常演出を行い得るように構成することもできる。
(連続演出)
パチスロ機1では、予め定められた実行条件が成立した場合に、複数回の遊技にわたって連続する(すなわち、複数ゲームの間継続する)演出を行い得る。このような演出は、「連読演出」と称される他、「継続演出」等とも称される。なお、このような連続演出が行われないように構成することもできるし、複数種類の連続演出を行い得るように構成することもできる。
(操作連動演出)
パチスロ機1では、予め定められた実行条件が成立した場合に、遊技者の演出操作に応じて演出内容を変化させることが可能な演出を行い得る。このような演出は、「操作連動演出」と称される他、「ボタン演出」等とも称される。なお、このような操作連動演出が行われないように構成することもできるし、複数種類の操作連動演出を行い得るように構成することもできる。また、操作連動演出は、通常演出として構成することもできるし、連続演出として構成することもできる。また、演出操作は、演出用ボタン群に対する操作のみならず、各種遊技操作を含むものとすることができる。
なお、上述の各種演出は、種々の用途に用いることができる。例えば、設定値、内部当籤役、遊技状態、遊技区間、特典の付与内容、特典が付与されるまでの期間等の示唆ないし報知を行うために用いることができる。また、これらの有利度合いの示唆ないし報知を行うために用いることができる。また、これらの用途もあくまで一例である。
(その他演出)
パチスロ機1では、上述の各種演出以外の演出を行うこともできる。例えば、上述の用途以外に用いられるものとして、遊技者又は遊技店に対する各種の報知(例えば、のめり込み防止報知や忘れ物防止報知、エラー状態報知、デモ状態報知等)も広義の意味において演出に含まれる。なお、のめり込み防止報知は、例えば、有利区間が終了したときに、その旨を示す警告等が報知されるものとすることができる。また、忘れ物防止報知は、例えば、有利区間が終了したときや精算操作が行われたときに、その旨を示す警告等が報知されるものとすることができる。また、エラー状態報知は、エラーが発生してから解消されるまで、その旨を示す警告等が報知されるものとすることができる。また、デモ状態報知は、遊技されていない期間が所定期間となったときや精算操作が行われたときに、空き台であること等が報知されるものとすることができる。
[5.第1の遊技機]
続いて、図5〜図22を参照して、パチスロ機1の遊技性に関する仕様の一具体例について、これを「第1の遊技機」として説明する。なお、本実施形態において第1の遊技機として説明する各種の仕様や機能等については、その一部又は全部を、本実施形態において他の遊技機として説明するものに適用可能であり、また、本実施形態において他の遊技機として説明する各種の仕様や機能等については、その一部又は全部を、本実施形態において第1の遊技機として説明するものに適用可能である。すなわち、これらを適宜組合せたものを本実施形態に係る発明とすることができる。
まず、第1の遊技機では、有効ラインが、上述の「センターライン」の1ラインのみと定義される。また、第1の遊技機では、遊技状態として、非ボーナス状態と、ボーナス状態とが設けられる。また、非ボーナス状態は、後述の「F_2BB」(2枚ベット状態でのみ当籤可能なボーナス役。以下、単に「2BB」として説明する場合がある)が持越されている2BBフラグ間と、後述の「F_3BB」(3枚ベット状態でのみ当籤可能なボーナス役。以下、単に「3BB」として説明する場合がある)が持越されている3BBフラグ間と、いずれのボーナス役も当籤していない(持越されていない)非フラグ間とを含んで構成される。また、ボーナス状態は、2BBに係る図柄の組合せが表示されたことに応じて移行する2BB状態と、3BBに係る図柄の組合せが表示されたことに応じて移行する3BB状態とを含んで構成される。
また、第1の遊技機では、2枚のメダルをベットした状態(2枚ベット状態)と、3枚のメダルをベットした状態(3枚ベット状態)とで遊技を行うことが可能となっている。なお、「ベット」とは、遊技に供するため、遊技者が2枚又は3枚のメダルをメダル投入口5に対して投入すること、遊技者がMAXベットボタン6a又は1ベットボタン6bを操作してクレジットから2枚又は3枚分のメダルを掛けること、及びリプレイ役の入賞によって自動的に2枚又は3枚分のメダルが掛けられることのいずれもが含まれる。
[5−1.第1の遊技機の遊技性]
続いて、図5〜図8を参照して、第1の遊技機における遊技の流れについて説明する。なお、図5は、第1の遊技機における非有利区間及び有利区間における遊技状態の遷移フローの一例を示す図であり、図6は、第1の遊技機における各モードの一例を説明するための図であり、図7及び図8は、第1の遊技機における各種テーブルの一例を示す図である。
図5に示すように、第1の遊技機では、遊技者が遊技を行う状態として、非有利区間及び有利区間に大別され、有利区間には、さらに演出区間(有利区間・通常遊技)及び増加区間(有利区間・疑似ボーナス)が設けられる。非有利区間は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知されない遊技状態(非AT状態)であり、遊技者にとって不利な遊技状態である。演出区間は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知されない遊技状態(非AT状態)であり、遊技者にとって不利な遊技状態である点は非有利区間と同様であるが、後述するように、モード移行が行われる点において非有利区間とは異なる。
すなわち、非有利区間は、有利区間での遊技が終了したとき、設定変更操作が行われたとき、その他の初期化条件が成立したとき、あるいは工場出荷時等の場合に制御される初期状態としての制御状態であり、演出区間は、モード移行等によって増加区間移行(付与)の期待度を変動可能とし、遊技者が通常遊技を行う通常状態としての制御状態である。
一方、増加区間は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知される遊技状態(AT状態)であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。すなわち、増加区間は、遊技者がメダルを増加させることができる有利状態としての制御状態である。なお、演出区間と増加区間とはともに有利区間であり、これらの区間を相互に移行することで一連の有利区間として構成されるものである。
なお、第1の遊技機では、図7の(a)に示すように、非有利区間において、内部当籤役(後述の図10参照)に応じた二次情報(サブフラグ)としての非有利区間サブフラグが決定される。なお、サブフラグは、主制御回路100による遊技性に関する各種抽籤(有利区間に関連する各種処理)において、同様の役割(抽籤対象役であるか否かやその当籤確率等)を担う内部当籤役をグループ化して同じ情報を割り当てることで、そのグループを識別可能とするための情報である。これにより、内部当籤役ごとに各種データテーブルを設ける必要がなくなることから、データ量を圧縮することができ、メインROM102の容量の圧迫を回避することができる。非有利区間では、この非有利区間サブフラグを用いた抽籤が行われる。
非有利区間サブフラグ「リプベル」は、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)、「F_リプレイB」(No.「4」)、及び「F_ベル123A1」〜「F_ベル321B2」(No.「10」〜No.「33」)のいずれかであるときに決定される。非有利区間サブフラグ「弱チェ」は、内部当籤役が「F_チェリー」(No.「5」)であるときに決定される。非有利区間サブフラグ「スイカ」は、内部当籤役が「F_スイカ」(No.「9」)であるときに決定される。非有利区間サブフラグ「確定役」は、内部当籤役が「F_確定チェリー」(No.「6」)及び「F_リーチ目」(No.「8」)のいずれかであるときに決定される。非有利区間サブフラグ「中チェ」は、内部当籤役が「F_中段チェリー」(No.「7」)であるときに決定される。なお、非有利区間においても、有利区間と同様に、当籤時サブフラグと入賞時サブフラグが決定され得るように構成することもできる。また、これらの対応関係も上述のものに限られない。
また、第1の遊技機では、図7の(a)に示すように、有利区間において、内部当籤役(後述の図10参照)に応じた二次情報(サブフラグ)としての有利区間当籤時サブフラグが決定される。さらに、有利区間においては、表示された図柄の組合せに応じた二次情報(サブフラグ)としての有利区間入賞時サブフラグが決定される。有利区間では、これらの有利区間当籤時サブフラグ及び有利区間入賞時サブフラグを用いた抽籤が行われる。
有利区間当籤時サブフラグ「ベル」は、内部当籤役が「F_ベル123A1」〜「F_ベル321B2」(No.「10」〜No.「33」)のいずれかであるときに決定される。有利区間当籤時サブフラグ「弱チェ」は、内部当籤役が「F_チェリー」(No.「5」)であるときに決定される。有利区間当籤時サブフラグ「スイカ」は、内部当籤役が「F_スイカ」(No.「9」)であるときに決定される。有利区間当籤時サブフラグ「確定役」は、内部当籤役が「F_確定チェリー」(No.「6」)及び「F_リーチ目」(No.「8」)のいずれかであるときに決定される。有利区間当籤時サブフラグ「中チェ」は、内部当籤役が「F_中段チェリー」(No.「7」)であるときに決定される。
有利区間入賞時サブフラグ「通リプ1」は、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)及び「F_リプレイB」(No.「4」)のいずれかであるとき、「右上がりリプ」の図柄の組合せが表示された場合(すなわち、入賞役が「右上がりリプ」である場合)に決定される。有利区間入賞時サブフラグ「通リプ2」は、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)及び「F_リプレイB」(No.「4」)のいずれかであるとき、「平行リプ」の図柄の組合せが表示された場合(すなわち、入賞役が「平行リプ」である場合)に決定される。
ここで、第1の遊技機では、後述するように、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)であるとき、3BBフラグ間では、「右上がりリプ」の図柄の組合せが表示され、2BBフラグ間及び非フラグ間では、「平行リプ」の図柄の組合せが表示されるようになっている。
すなわち、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)であるとき、3BBフラグ間では有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ1」が決定され、2BBフラグ間及び非フラグ間では有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ2」が決定されるようになっている。そして、第1の遊技機では、このように有利区間入賞時サブフラグが異なる場合、後述する各種抽籤(例えば、図7の(c)に示す疑似ボーナス移行抽籤テーブルを用いた疑似ボーナス移行抽籤や図8(f)に示すモード移行抽籤テーブルを用いたモード移行抽籤)における有利度合いを変動させるようにしている。
なお、第1の遊技機では、例えば、3BBフラグ間であるか、あるいは2BBフラグ間であるかに応じて、有利区間入賞時サブフラグが変動する役として「F_リプレイA」(No.「3」)を例に挙げて説明しているが、有利区間入賞時サブフラグが変動する態様はこれに限られない。例えば、後述するように、内部当籤役が「F_ベル123B1」(No.「12」)であるとき、3BBフラグ間である場合と、2BBフラグ間である場合とで停止制御を異ならせることにしているので、このような役に当籤した場合、メダルの払出数を変動させず(あるいは変動させるようにしてもよい)、表示される図柄の組合せが異なるようにし、これによって異なる有利区間入賞時サブフラグが決定されるようにしてもよい。そして、有利区間入賞時サブフラグが異なることに応じて、後述する各種抽籤における有利度合いを変動させるようにすればよい。
また、例えば、後述するように、内部当籤役が「F_スイカ」(No.「9」)であるとき、いずれのフラグ間(非フラグ間)であるかにかかわらず、押下位置(停止操作タイミング)が適切であれば「スイカ」の図柄の組合せが表示され、押下位置が適切でなければ取りこぼしが発生して「スイカこぼし」の図柄の組合せが表示されるようにしているので、このような役に当籤した場合、取りこぼしが発生することなく入賞させることができた場合と、取りこぼしが発生した場合とで異なる有利区間入賞時サブフラグが決定されるようにしてもよい。そして、有利区間入賞時サブフラグが異なることに応じて、後述する各種抽籤における有利度合いを変動させるようにすればよい。
また、例えば、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)であるとき、3BBフラグ間では、停止操作が特定の態様(この特定の態様は、例えば、停止操作が予め定義された打順(正解押し順)で行われる態様、押下位置(停止操作のタイミング)が適切である態様、及びこれらの組合せの態様、いずれの態様であってもよい)で行われた場合には「平行リプ」の図柄の組合せが表示され、特定の態様で行われなかった場合には「右上がりリプ」の図柄の組合せが表示されるようにし、これにより異なる有利区間入賞時サブフラグが決定されるようにしてもよい。そして、有利区間入賞時サブフラグが異なることに応じて、後述する各種抽籤における有利度合いを変動させるようにすればよい。
すなわち、第1の遊技機では、特定役に関し、ベット数、遊技状態、停止操作の態様、あるいはこれらのうちいずれかの組合せによって、最終的な停止表示態様が異なる場合があることを可能とし、異なった停止表示態様に応じて異なる二次情報を決定可能とし、それによって有利度合いを変動可能とする態様全てを適用することができる。
第1の遊技機の遊技性の説明に戻る。非有利区間では、遊技毎に、有利区間移行抽籤が行われる。具体的には、図7の(b)に示す有利区間移行抽籤テーブルが参照され、内部当籤役が決定され、当該内部当籤役に応じて非有利区間サブフラグが決定された以降の当該遊技中の所定のタイミングで、非遊技区間サブフラグに応じて、移行先モード等が決定される。なお、この決定に際しては、有利区間に移行した際のモードの種別のみが決定される場合(図5中、「有利区間開始」)と、当該モードの種別のみならず疑似ボーナスに移行することも決定される場合(図5中、「有利区間開始+疑似ボーナス開始」)とがある。もっとも、非有利区間においては、疑似ボーナスに移行することが決定されない仕様とすることもできる。
ここで、図6を参照して、第1の遊技機における各モードについて説明する。第1の遊技機において、モードは、演出区間(通常遊技)における増加区間(疑似ボーナス)移行(付与)の期待度を変動させるための制御情報(遊技状態や制御状態と言い換えてもよい)であり、演出区間(通常遊技)においては、このモードにしたがって、疑似ボーナス移行の有無が決定されたり、有利区間を維持させたり、有利区間を終了させて非有利区間に移行させることが決定されたりするようになっている。
スタートモードは、非有利区間から有利区間(演出区間)に移行するときに滞在しやすく、相対的に不利なモードとなっており、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に低く(後述の図7の(c)参照)、また、より有利なモードに移行する期待度も相対的に低い(後述の図8の(f)参照)。なお、図示は省略しているが、スタートモードでは、天井ゲーム数が「965ゲーム」に設定される。天井ゲーム数は、疑似ボーナスに移行しない期間が一定期間となったとき、強制的に疑似ボーナスに移行させるために用いられる。それゆえ、天井ゲーム数が少ないほど遊技者に有利であり、天井ゲーム数が多いほど遊技者に不利となる。
通常Aモードは、遊技者が遊技を行う上で最も滞在しやすく、相対的に不利なモードとなっており、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に低く(後述の図7の(c)参照)、また、より有利なモードに移行する期待度も相対的に低い(後述の図8の(f)参照)。なお、通常Aモードでは、天井ゲーム数が「965ゲーム」に設定される。また、図6中、「疑似ボーナス後約999G」とあるのは、疑似ボーナス終了後に、後述の終了Aモード又は終了Bモードに移行し、当該モードにて疑似ボーナスに移行することなく32ゲームの遊技が行われ、一度非有利区間に移行した後、非有利区間から有利区間に移行する際にこの通常Aモードが選択された場合、見かけ上の天井ゲーム数は、「965ゲーム」+終了Aモード又は終了Bモードでの遊技期間「32ゲーム」+非有利区間から有利区間に移行するのに要したゲーム数となるため、これを表現したものである。以下、通常Bモード、天国準備モード、チャンスモードにおいても同様である。
通常Bモードは、遊技者が遊技を行う上で比較的滞在しやすく、相対的に不利なモードではあるが、通常Aモードよりは有利なモードとなっており、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に低く(後述の図7の(c)参照)、また、より有利なモードに移行する期待度も相対的に低い(後述の図8の(f)参照)。なお、通常Bモードでは、天井ゲーム数が「965ゲーム」に設定される。
天国準備モードは、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に低い(後述の図7の(c)参照)ものの、天井ゲーム数は「466ゲーム」に設定され、また、疑似ボーナスに移行した場合、その終了後は天国モードに移行することが確定するため(後述の図8の(f)参照)、その意味において相対的に有利なモードとなっている。
チャンスモードは、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に高く(後述の図7の(c)参照)、天井ゲーム数は「222ゲーム」に設定されているため、その意味において相対的に有利なモードとなっている。もっとも、天国モードに移行する期待度は高いものとはなっていない(後述の図8の(f)参照)。
終了Aモードは、疑似ボーナスに移行した場合、その終了後に天国モード(天国準備モードを含む)に移行しない場合に滞在しやすく、相対的に不利なモードとなっており、疑似ボーナスに移行する期待度は最も低く(後述の図7の(c)参照)、また、より有利なモードに移行する期待度も相対的に低い(後述の図8の(f)参照)。当該終了Aモードでは、疑似ボーナス終了後に疑似ボーナスに移行することなく32ゲームの遊技が行われると、有利区間そのものが終了し、非有利区間に移行する。
終了Bモードは、疑似ボーナスに移行した場合、その終了後に天国モード(天国準備モードを含む)に移行しない場合に滞在しやすく、相対的に不利なモードではあるが、終了Aモードよりは有利なモードとなっており、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に低く(後述の図7の(c)参照)、また、より有利なモードに移行する期待度も相対的に低い(後述の図8の(f)参照)。当該終了Bモードでは、終了Aモードと同様、疑似ボーナス終了後に疑似ボーナスに移行することなく32ゲームの遊技が行われると、有利区間そのものが終了し、非有利区間に移行する。なお、終了Aモード及び終了Bモードは、「終了モード」と総称することもできる。
保障モードは、天国Cモードが終了した場合に滞在するモードであり、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に高く(後述の図7の(c)参照)、天井ゲーム数は「32ゲーム」に設定されているため、その意味において相対的に有利なモードとなっている。もっとも、天国モードに移行する期待度は高いものとはなっていない(後述の図8の(f)参照)。すなわち、天国Cモードが終了したとき、それによる興趣の低下を防止するため、一定期間は相対的に有利な状態を維持(保障)しようするモードとして位置付けられる。
天国Aモードは、疑似ボーナスが連荘する(AT状態が、AT状態中に延長(上乗せ)の決定が行われることによって継続する仕様の場合には、当該延長(上乗せ)することも含み得る。以下同じ)ことが期待できるモードであり、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に高く(後述の図7の(c)参照)、天井ゲーム数は「32ゲーム」に設定され、また、天井モードが維持される確率(天国モードループ率)が中程度に設定された相対的に有利なモードとなっている。なお、図6においては図示を省略しているが、例えば、この天井モードループ率には設定差を設けるようにすることもできる。例えば、設定値が奇数(1,3,5)であるとき、天井モードループ率が75%程度となり、設定値が偶数(2,4,6)であるとき、天井モードループ率が67%程度となるように抽籤値を設定することもできるし、単に設定値が高いほど天井モードループ率も高くなるように抽籤値を設定することもできる。後述の天国Bモード及び天国Cモードにおいても同様であり、天井モードループ率に設定差を設けることもできる。
天国Bモードは、疑似ボーナスが連荘することが期待できるモードであり、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に高く(後述の図7の(c)参照)、天井ゲーム数は「32ゲーム」に設定され、また、天井モードが維持される確率(天国モードループ率)が高く設定された相対的に有利なモードとなっている。すなわち、天井モードループ率の点で、天国Aモードよりもさらに有利なモードとなっている。
天国Cモードは、疑似ボーナスが連荘することが期待できるモードであり、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に高く(後述の図7の(c)参照)、天井ゲーム数は「32ゲーム」に設定され、また、天井モードが維持される確率(天国モードループ率)がかなり高く設定された相対的に有利なモードとなっている。すなわち、天井モードループ率の点で、天国Aモード及び天国Bモードよりもさらに有利なモードとなっている。なお、天国Aモード、天国Bモード、及び天国Cモードは、「天国モード」と総称することができる。
なお、上述の各モードは、あくまでも一例を示すものであり、モードの構成はこれに限られない。上述の各モード以外のモードを設定することもできるし、上述の各モードのうち一部のモードを設定しないようにすることもできる。
また、ここまで、非有利区間は有利区間に比べて相対的に有利度が低い状態として説明したが、非有利区間と有利区間との関係はこのような態様に限定されない。例えば、非有利区間である場合のほうが、有利区間において少なくとも1つ以上のモードが設定されている場合よりも増加区間への移行割合が高かったり、増加区間への移行に要する平均ゲーム数が短くしたりする等の仕様、あるいは非有利区間が最も増加区間にしやすい仕様とすることもできる。このようにすることで、設定変更後等の非有利区間であることが確定する状態においても遊技を行うインセンティブが生まれるため、開店時からでも遊技を開始する動機づけとなる。また、疑似ボーナス終了後32ゲームを経過したときに区間ランプの点灯が終了した場合であっても、最も不利な状態となることが確定しないため、このようなときでも遊技が継続される動機づけとなる。また、ここまで、演出区間は遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知されない遊技状態であるとして説明したが、増加区間と比べて不利な態様(例えば、報知の頻度を下げたり、報知の対象となる役を変更したりする等)であれば、停止操作の情報が報知される遊技状態とすることもできる。
第1の遊技機の遊技性の説明に戻る。演出区間(通常遊技)では、まず、遊技毎に、有利区間当籤時サブフラグを参照して、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)が行われる。具体的には、図7の(c)に示す疑似ボーナス移行抽籤テーブルが参照され、内部当籤役が決定され、当該内部当籤役に応じて有利区間当籤時サブフラグが決定された以降の当該遊技中の所定のタイミングで、有利区間当籤時サブフラグに応じて、疑似ボーナスに移行させるか否かが決定される。なお、図7の(c)中、「非当籤」は、疑似ボーナスに移行させないことを意味し、「当籤(今回遊技)」は、今回の遊技から疑似ボーナスに移行させることを意味し、「当籤(次回遊技)」は、次回の遊技から疑似ボーナスに移行させることを意味する。
なお、第1の遊技機では、「当籤(今回遊技)」が決定された場合には今回遊技の開始時に、「当籤(次回遊技)」が決定された場合には次回遊技の開始時に、遊技操作(停止操作)が一定期間無効とされるとともに、当該無効期間において、メイン表示窓4に「赤7」図柄が揃って表示されるリール演出(「赤7揃い」演出)が行われた後、疑似ボーナスが開始され、「赤7揃い」演出が行われた遊技で、停止操作の情報を報知する必要がある場合には、少なくとも当該無効期間が終了して遊技操作(停止操作)が有効となるとき(それ以前でもよいが、上述のランダム遅延処理が開始されるよりも前のタイミングではないとき)に、停止操作の情報の報知が行われるようになっている。
演出区間(通常遊技)において、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定された場合、モード移行抽籤(当籤時)が行われる。具体的には、図8の(f)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、現在のモード及び有利区間当籤時サブフラグに応じて、移行先モードが決定される。なお、この移行先モードは、疑似ボーナス中を含めたモードであってもよいし、疑似ボーナス終了後のモードであってもよい。また、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定され、モード移行抽籤(当籤時)が行われた場合、後述の疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)、モード移行抽籤(入賞時)、及びモード移行抽籤(天井時)は行われない。
演出区間(通常遊技)において、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定されなかった場合、遊技ごとに(より詳細には、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」に当籤した遊技において)、有利区間入賞時サブフラグを参照して、疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)が行われる。具体的には、図7の(c)に示す疑似ボーナス移行抽籤テーブルが参照され、入賞役が決定され、当該入賞役に応じて有利区間入賞時サブフラグが決定された以降の当該遊技中(次回遊技開始前)の所定のタイミングで、有利区間入賞時サブフラグに応じて、疑似ボーナスに移行させるか否かが決定される。
なお、図7の(c)に示す疑似ボーナス移行抽籤テーブルでは、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ1」が決定された場合よりも、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ2」が決定された場合のほうが、疑似ボーナスに移行させることが決定される割合が高くなっている。もっとも、「通リプ2」を「通リプ1」よりも優遇させる態様はこれに限られない。例えば、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ2」が決定された場合には、所定確率で疑似ボーナスに移行させることが決定され得るが、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ1」が決定された場合には、疑似ボーナスに移行させることが決定され得ないようにしてもよい。
演出区間(通常遊技)において、疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定された場合、モード移行抽籤(入賞時)が行われる。具体的には、図8の(f)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、現在のモード及び有利区間入賞時サブフラグに応じて、移行先モードが決定される。なお、この移行先モードは、疑似ボーナス中を含めたモードであってもよいし、疑似ボーナス終了後のモードであってもよい。また、疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定され、モード移行抽籤(入賞時)が行われた場合、後述のモード移行抽籤(天井時)は行われない。
なお、図8の(f)に示すモード移行抽籤テーブルでは、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ1」が決定された場合よりも、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ2」が決定された場合のほうが、遊技者に相対的に有利なモードに移行させることが決定される割合が高くなっている。もっとも、「通リプ2」を「通リプ1」よりも優遇させる態様はこれに限られない。例えば、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ2」が決定された場合には、所定確率で遊技者に相対的に有利なモードに移行させることが決定され得るが、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ1」が決定された場合には、遊技者に相対的に有利なモードに移行させることが決定され得ないようにしてもよい。
演出区間(通常遊技)において、疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定されなかった場合、天井ゲーム数を更新し(加算方式でも減算方式でもよい)、天井ゲーム数が現在のモードに対応付けられた(あるいは、有利区間移行時等において予め決定された)天井ゲーム数に達した場合には、疑似ボーナスに移行させることが決定される。この場合、必ず「当籤(今回遊技)」が決定されるようにすることもできるし、必ず「当籤(次回遊技)」が決定されるようにすることもできる。また、抽籤によりこれらのいずれが決定されるようにすることもできる。
演出区間(通常遊技)において、天井ゲーム数の到達により、疑似ボーナスに移行させることが決定された場合、モード移行抽籤(天井時)が行われる。具体的には、図8の(f)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、現在のモードに応じて、移行先モードが決定される。なお、この移行先モードは、疑似ボーナス中を含めたモードであってもよいし、疑似ボーナス終了後のモードであってもよい。
なお、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)及び疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)に係る処理は、サブフラグの種類が異なるだけで、あとは同一の処理内容であることから、同一の抽籤テーブルや制御フローを用いて制御することができる。また、モード移行抽籤(当籤時)及びモード移行抽籤(入賞時)に係る処理は、サブフラグの種類が異なるだけで、あとは同一の処理内容であることから、同一の抽籤テーブルや制御フローを用いて制御することができる。
また、仮に、疑似ボーナスの当籤の種類として「当籤(今回遊技)」を設けないのであれば、有利区間入賞時サブフラグが決定されるタイミングでは、有利区間当籤時サブフラグも決定済みであり、また、天井ゲーム数も更新済みとすることができるため、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)、疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)及び天井到達時の疑似ボーナス移行処理を1回の処理でまとめて行うこともできる。また、同様に、モード移行抽籤(当籤時)、モード移行抽籤(入賞時)及びモード移行抽籤(天井時)を1回の処理でまとめて行うこともできる。
第1の遊技機の遊技性の説明に戻る。上述のとおり、演出区間(通常遊技)において、疑似ボーナスに移行させることが決定され、疑似ボーナスが開始された場合(図5中、「疑似ボーナス開始」)、増加区間(疑似ボーナス)に移行する。また、上述のとおり、演出区間(通常遊技)において、終了Aモード又は終了Bモードに制御され、疑似ボーナスに移行することなく32ゲームの遊技が消化された場合(図5中、「有利区間終了(終了A・B経由)」)、非有利区間に移行する。また、後述の図16に示すリミット処理の条件が成立した場合には、有利区間は強制的に終了されることになり(図5中、「有利区間終了(リミット処理)」)、その結果、非有利区間に移行する。
増加区間(疑似ボーナス)では、当該疑似ボーナスが開始されるときに、天井短縮抽籤が行われる。具体的には、図8の(e)に示す天井短縮抽籤テーブルが参照され、現在のモードに応じて、当該疑似ボーナス終了後の天井ゲーム数を短縮するか否かが決定される。なお、図8の(e)中、「非当籤」は、天井ゲーム数を短縮させないことを意味し、「当籤(天井ゲーム数=0更新)」は、当該疑似ボーナス終了後、モードにかかわらず、セットされる天井ゲーム数を「0」とする(短縮させる)ことを意味する。なお、天井短縮抽籤は、疑似ボーナスが開始されるときのみならず、疑似ボーナス中は毎遊技行われるようにすることもできる。
天井短縮抽籤の結果、天井ゲーム数を短縮させないことが決定された場合、疑似ボーナスが終了したときに、後述の1G連ストックも保有していない場合には、現在のモードに応じて天井ゲーム数がセットされ(終了モードの場合には、32ゲーム経過後に有利区間が終了する(これにともなってクリアされる)ためセットされないが、ここで天井ゲーム数が仮セットされるようにしてもよい)、疑似ボーナスが終了し(図5中、「疑似ボーナス終了」)、演出区間(通常遊技)に移行する。一方、天井短縮抽籤の結果、天井ゲーム数を短縮させることが決定された場合、疑似ボーナスが終了したときに、天井ゲーム数として「0ゲーム」がセットされる。これにより、疑似ボーナス終了後の次回遊技から再度疑似ボーナスが開始されることとなる。なお、この場合、天井ゲーム数の到達により疑似ボーナスが開始されたことになるため、上述のモード移行抽籤(天井時)が行われる。
増加区間(疑似ボーナス)では、遊技ごとに(より詳細には、有利区間当籤時サブフラグとして「確定役」又は「中チェ」が決定された遊技において)、モード移行抽籤(当籤時)が行われる。具体的には、図8の(f)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、現在のモード及び有利区間当籤時サブフラグに応じて、移行先モードが決定される。なお、上記以外の有利区間当籤時サブフラグが決定された場合にも、移行先モードが決定されるようにしてもよいが、この場合、原則として現在のモードよりも相対的に不利なモードが移行先モードとして決定されないようにするため、図8の(f)に示すモード移行抽籤テーブルとは抽籤値が異なる別のモード移行抽籤テーブルが参照されるようにしてもよい。
増加区間(疑似ボーナス)では、遊技ごとに(より詳細には、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」に当籤した遊技において)、モード移行抽籤(入賞時)が行われる。具体的には、図8の(f)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、現在のモード及び有利区間入賞時サブフラグに応じて、移行先モードが決定される。なお、この場合、上記と同様、原則として現在のモードよりも相対的に不利なモードが移行先モードとして決定されないようにするため、図8の(f)に示すモード移行抽籤テーブルとは抽籤値が異なる別のモード移行抽籤テーブルが参照されるようにしてもよい。
増加区間(疑似ボーナス)では、遊技ごとに、1G連抽籤が行われる。具体的には、図7の(d)に示す1G連抽籤テーブルが参照され、現在のモード及び有利区間当籤時サブフラグ又は有利区間入賞時サブフラグに応じて、1G連を発生させるか否かが決定される。なお、図7の(d)中、「非当籤」は、1G連を発生させないことを意味し、「当籤(1G連+1)」は、1G連を発生させる権利(1G連ストック)が1個付与される(1G連ストックカウンタが1加算される)ことを意味する。なお、1G連ストックは、1G連ストックカウンタによって複数個(最大255個)ストック(貯留)されることが可能となっている。したがって、1回の疑似ボーナス中に複数個の1G連ストックが付与される場合もある。また、1回の1G連抽籤で、複数個の1G連ストックが付与され得るように、1G連抽籤テーブルを構成することもできる。
疑似ボーナスが終了したときに、1G連ストックカウンタの値が1以上である場合(すなわち、1G連ストックを保有している場合)には、1G連ストックが1つ消化され(1G連ストックカウンタが1減算され)、疑似ボーナス終了後の次回遊技から再度疑似ボーナスが開始されることとなる。なお、この場合、1G連ストックという権利に応じた疑似ボーナスの開始となるため、上述のモード移行抽籤は行われない。一方、疑似ボーナスが終了したときに、1G連ストックカウンタの値が1以上でない場合(すなわち、1G連ストックを保有していない場合)、上述の天井短縮抽籤にも当籤していない場合には、現在のモードに応じて天井ゲーム数がセットされ(終了モードの場合には、32ゲーム経過後に有利区間が終了する(これにともなってクリアされる)ためセットされないが、ここで天井ゲーム数が仮セットされるようにしてもよい)、疑似ボーナスが終了し(図5中、「疑似ボーナス終了」)、演出区間(通常遊技)に移行する。
なお、天井短縮抽籤に当籤し、1G連ストックも保有している場合、天井短縮抽籤の結果が優先され、天井短縮に応じた疑似ボーナスが実行された後、1G連ストックに応じた疑似ボーナスが実行されるようにしてもよいし、1G連ストックが優先され、1G連ストックに応じた疑似ボーナスが実行された後、天井短縮に応じた疑似ボーナスが実行されるようにしてもよい。後者の場合、天井短縮があることを持越せる情報を別途記憶しておけばよい。
第1の遊技機では、増加区間(疑似ボーナス)の構成として、「55ゲーム」間継続し、最大275枚獲得可能としたものを一例として挙げているが、疑似ボーナスの構成はこれに限られない。例えば、当該疑似ボーナスを「疑似BB(ビッグボーナス)」として構成し、他に「22ゲーム」間継続し、最大110枚獲得可能とした疑似ボーナスである「疑似RB(レギュラーボーナス)」を搭載するようにしてもよい。この場合、上述の疑似ボーナス移行抽籤、天井到達時、1G連抽籤において、疑似ボーナスに移行させること(権利を付与すること)が決定される際には、その種類(例えば、「疑似BB」とするのか、「疑似RB」とするのか)が所定確率(例えば、50%ずつ)で決定されるようにすればよい。なお、「疑似RB」は、「疑似BB」との間で価値が異なる(より詳細には、「疑似BB」よりも価値が低い)ものとすればよいため、例えば、継続ゲーム数は「疑似BB」と同じであるが、ベルナビ率(停止操作の情報が報知される報知確率)を低いものとすることで、最大獲得可能枚数に差をつけ、価値が異なるようにすることもできる。また、「疑似RB」を開始させる際には、メイン表示窓4に「BAR」図柄が揃って表示されるリール演出、あるいは「赤7−赤7−BAR」が表示されるリール演出が行われるようにすればよい。さらに、増加区間は疑似ボーナスとして構成されるものに限られない。例えば、継続する遊技数(遊技期間)を変化させることが可能なAT状態やART状態として構成することもできる。
また、疑似ボーナス中に、後述の図16に示すリミット処理の実行条件が成立した場合には、有利区間は強制的に終了されることになり(図5中、「リミット処理による有利区間終了」)、その結果、非有利区間に移行する。
なお、第1の遊技機において、上述の遊技の流れは、基本的に3枚ベット状態で遊技が行われることを前提としたものである。したがって、2枚ベット状態で遊技が行われる場合には、例えば、図7の(a)〜(d)、図8の(e)及び(f)等を用いた各種抽籤は行われず、また、天井ゲーム数も更新されない。また、疑似ボーナス中に2枚ベット状態で遊技が行われた場合、2枚ベット状態ではメダルが増加しないように構成されていることから、疑似ボーナス中が増加区間とはならない。すなわち、第1の遊技機では、2枚ベット状態で遊技を行うと基本的に遊技者は不利となるように構成されている。
ここで、2枚ベット状態で遊技が行われる場合には、有利区間(AT)に関する抽籤(例えば、図7の(a)〜(d)、図8の(e)及び(f)等を用いた各種抽籤)や処理(例えば、天井ゲーム数の更新等)は行われないものの、上述のゲーム数リミッタ用の有利区間ゲーム数カウンタや、上述の払出数リミッタ用の有利区間払出数カウンタの更新は行われるものとすることが望ましい。これらのリミッタは、有利区間の滞在ゲーム数や獲得枚数の上限を制限することで射幸性を適切に抑制する機能を有するものであることから、仮に、2枚ベット状態ではこれらのカウンタが更新されないものとすると、2枚ベット状態での遊技が介在することで設定された有利区間の滞在ゲーム数や獲得枚数の上限を超えてしまう場合が生じ、その結果適切に射幸性を抑制できない場合が生じ得るためである。それゆえ、リミッタ用のカウンタは、ベット数不問で毎ゲーム更新可能に構成されることが望ましい。
また、第1の遊技機において、上述の遊技の流れは、基本的に非ボーナス状態で遊技が行われることを前提としたものである。したがって、ボーナス状態(2BB状態及び3BB状態)で遊技が行われる場合には、例えば、図7の(a)〜(d)、図8の(e)及び(f)等を用いた各種抽籤は行われず、また、天井ゲーム数も更新されない。また、疑似ボーナス中にボーナス状態となった場合、ボーナス状態は非ボーナス状態(より詳細には非ボーナス状態の3枚ベット状態)よりもメダルの増加期待値が低い状態として構成されていることから、疑似ボーナス中が増加区間とはならない場合もある。すなわち、第1の遊技機では、ボーナス状態で遊技を行うと遊技者は不利となる場合があるように構成されている。
それゆえ、第1の遊技機では、2BBフラグ間の3枚ベット状態で遊技を行うことが推奨される構成となっている(本実施形態では、2BBフラグ間の3枚ベット状態を「推奨遊技状態」として説明し、その他の状態を「非推奨遊技状態」として説明する場合がある)。すなわち、第1の遊技機では、2BBは2枚ベット状態でのみ当籤するボーナス役であり、2BBフラグ間において2BBに係る図柄の組合せは2枚ベット状態でのみ入賞し、3枚ベット状態では入賞しない構成となっている。また、3BBは3枚ベット状態でのみ当籤するボーナス役であり、3BBフラグ間において3BBに係る図柄の組合せは3枚ベット状態でのみ入賞し、2枚ベット状態では入賞しない構成となっている。また、2BBフラグ間では3BBが当籤する場合はなく、3BBフラグ間では2BBが当籤する場合はない構成となっている。
そして、第1の遊技機では、これらの構成を用いて、例えば、非フラグ間の2枚ベット状態で2BBを当籤させて(2BBを入賞させず)2BBフラグ間とした後、3枚ベット状態で遊技を行えば、ボーナス役を入賞させるか否かを気にすることなく、上述の推奨遊技状態で遊技を行うことが可能となっている。
上述のとおり、第1の遊技機では、疑似ボーナス中において、天井短縮抽籤が行われる。ここで、図8の(e)に示す天井短縮抽籤テーブルをみると、現在のモードが、保障モード、天国Aモード、天国Bモード、及び天国Cモードのいずかのモードであるとき、1/8(32/256)の確率で天井短縮抽籤に当籤する一方、その他のモードであるときには天井短縮抽籤に当籤しないようになっている。すなわち、天井ゲーム数が「32ゲーム」であるモードの場合には、その「32ゲーム」が「0ゲーム」に短縮される場合があり、天井ゲーム数がそれよりも多いモードの場合には、天井ゲーム数が短縮される場合がないようになっている。
なお、天井ゲーム数が「32ゲーム」よりも多いモードの場合であっても、天井ゲーム数が「32ゲーム」であるモードの場合よりも低い確率(例えば、1/64)で、天井ゲーム数が短縮されることが決定されるようにしてもよい。
また、天井ゲーム数を短縮する態様も上述のものに限られない。例えば、「32ゲーム」をそれより少ない所定ゲーム(0〜31ゲーム)に短縮すれば、同様の作用効果を発揮できることから、天井短縮抽籤に当籤したときに短縮するゲーム数がさらに決定されるようにしてもよいし、天井短縮抽籤において、何ゲーム分短縮するのかを予め決定するようにしてもよい。
また、天井短縮抽籤が行われる契機も上述のものに限られない。例えば、疑似ボーナス中には、遊技ごとに天井短縮抽籤が行われるようにしてもよい。また、有利区間(通常遊技)において、現在のモードが、保障モード、天国Aモード、天国Bモード、及び天国Cモードのいずかのモードであるときには、遊技ごとに天井短縮抽籤が行われるようにしてもよい。これらの場合には、有利区間当籤時サブフラグや有利区間入賞時サブフラグが参照されて、天井短縮抽籤に当籤するか否かが決定されるようにすればよい。
また、上述のとおり、第1の遊技機では、疑似ボーナス中において、1G連抽籤が行われる。ここで、図7の(d)に示す1G連抽籤テーブルをみると、現在のモードがいずれのモードであっても、1G連ストックが付与される場合があるようになっている。すなわち、天井ゲーム数が「32ゲーム」であるモードであるか否かにかかわらず、疑似ボーナスを継続させるための権利が付与可能となっている。
なお、当該権利を付与する態様は上述のものに限られない。例えば、天井ゲーム数が「32ゲーム」であるモードであるときには、天井短縮抽籤が行われることを考慮して1G連抽籤が行われないようにし、天井ゲーム数が「32ゲーム」よりも多いモードであるときに1G連抽籤が行われるようにすることで、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制してもよい。
また、1G連抽籤が行われる契機も上述のものに限られない。例えば、疑似ボーナス以外の有利区間(演出区間)においても、1G連抽籤が行われるようにし、その結果ストックされた1G連ストックは、次の疑似ボーナスにおいて消化されるようにしてもよい。
なお、図5〜図8においては図示を省略しているが、第1の遊技機では、疑似ボーナスの開始時、あるいは疑似ボーナス中において、現在のモードが天国モードであるとき、有利な状態であることを示唆するための特別ボーナス中演出が所定確率で実行されるようになっている。したがって、特別ボーナス中演出が実行された場合、天井短縮抽籤が実行されることを期待させることができる。また、この特別ボーナス中演出は、天井短縮抽籤に当籤したときには100%の確率で実行されるようにしてもよい。このようにすれば、例えば、疑似ボーナスの開始時に特別ボーナス中演出が実行された場合、少なくとも天国モードに滞在していることが示唆され、さらに天井短縮抽籤にも当籤したかもしれないとの期待感を抱かせることができる。また、この特別ボーナス中演出は、疑似ボーナス中に1G連抽籤に当籤したときにも、所定確率であるいは100%の確率で実行されるようにしてもよい。このようにすれば、(1)天国モードのみ、(2)天国モード+天井短縮当籤、(3)天国モード+1G連当籤、(4)天国モード+天井短縮当籤+1G連当籤、(5)1G連当籤のみ、等の様々な可能性を示唆することでき、遊技の興趣を向上させることができる。
このように、第1の遊技機では、有利状態(例えば、疑似ボーナス)が終了してから所定期間(例えば、32ゲーム)内に再度有利状態に制御されることが確定している場合(例えば、天国モードの場合)、その期間をさらに短縮できる場合があることから、一連の有利区間の遊技期間が制限される場合(例えば、リミット処理が実行される場合)であっても、遊技者がなるべく有利度合いの高い状態で遊技を行えるようにして遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、第1の遊技機では、有利状態が終了してから所定期間内に再度有利状態に制御されることが確定していない場合(例えば、終了モードの場合)であっても、権利(例えば、1G連ストック)の付与によって再度有利状態が開始される場合があることから、遊技者の期待感を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
また、図5〜図8においては図示を省略しているが、第1の遊技機では、有利区間当籤時サブフラグとして「確定役」が決定された場合(すなわち、「F_確定チェリー」又は「F_リーチ目」が内部当籤役として決定された場合)であって、上述のモード移行抽籤の結果、天国Cモードに移行することが決定された場合には、1/2の確率(この確率は任意である)で特別ロック演出が実行可能となっている。なお、遊技者は、有利区間当籤時サブフラグ「中チェ」が決定された場合(すなわち、「F_中段チェリー」が内部当籤役として決定された場合)にも、有利区間当籤時サブフラグとして「確定役」が決定された場合と同様の恩恵を受けることができることから、有利区間当籤時サブフラグ「中チェ」が決定された場合には、有利区間当籤時サブフラグとして「確定役」が決定された場合と同様に、特別ロック演出を実行可能としてもよい。
ここで、「確定役」は、疑似ボーナス移行も確定する役であることから(図7の(c)参照)、遊技者は特別ロック演出が実行されると、疑似ボーナス移行及び天国Cモード移行があったことが認識できるようになっており、遊技者にとって非常に興趣が高まるようになっている。特別ロック演出は、例えば、遊技開始時に約20秒間にわたって遊技操作(停止操作)が無効とされる演出として構成される。なお、この間には、各リールが振動したり、逆回転したりする特別リール演出が行われるようにしてもよいし、メイン演出表示部21において、通常は表示されない特別映像等が表示されるようにしてもよい。また、通常は出力されない特別楽曲が出力されるようにしてもよい。むろん、これらの組合せによって演出を行うこともできる。また、遊技操作は無効とされないが、遊技者が次の遊技操作を行うまで、これらの演出が行われるようにすることもできる(すなわち、演出を最後まで実行させるか、あるいは中途でキャンセルして遊技を進行させるかの決定を遊技者に委ねることもできる)。
ただし、第1の遊技機では、後述の図16に示すように、例えば、天国Cモードに滞在していたとしても、リミット処理の実行によって有利区間が強制的に終了される場合があることから、上述の特別ロック演出を何度も実行することが望ましくない場合もある。
そこで、第1の遊技機では、同じ一連の有利区間内では、特別ロック演出は一度しか実行されないようになっている。具体的には、一連の有利区間内において、最初に特別ロック演出を実行することが決定された場合には特別ロック演出が実行されるが、それ以降同じ一連の有利区間内では、同じ条件が成立した場合であっても特別ロック演出が実行されないように制御する。なお、手法としては、一度特別ロック演出が実行された場合、その旨を示す情報を格納しておき、それ以降同じ一連の有利区間内において当該情報が格納されている場合には、そもそも特別ロック演出を実行するか否かの決定が行われないようにしてもよいし、当該決定は行われるが、当該情報が格納されている場合にはその決定結果が実行することを示すものであっても、実行しないことを示すものに書き換えるようにしてもよい。そして、格納された当該情報は、有利区間が終了するときにクリアされるようにすればよい。
なお、特別ロック演出の実行が制限される態様は上述のものに限られない。例えば、特別ロック演出の実行が制限される上限の回数を「1回」ではなく、「2回」や「3回」として定めてもよい。すなわち、特別ロック演出の実行は制限されるが、その上限は複数回として定めてもよい。これは、特別ロック演出1回あたりの出玉の期待値に応じて適宜設定することができる。
また、特別ロック演出が実行されるか否かの決定が行われる条件も上述のものに限られない。すなわち、上記では、「確定役」の当籤を契機として、モード移行が行われ、当該モードが天国Cモードであったことを条件として、特別ロック演出が実行されるか否かの決定を行うようにしているが、例えば、「確定役」の当籤以外の契機によっても天国Cモードに移行する場合があることから(図8の(f)参照)、これらの場合にも特別ロック演出が実行されるか否かの決定が行われるものとし、所定確率(「確定役」の当籤を契機とする場合と同じ確率であってもよいし、異なる確率であってもよい)で特別ロック演出が実行されることが決定されるようにしてもよい。
また、例えば、「確定役」の当籤を契機として、まず、特別ロック演出が実行されるか否かの決定が行われるものとし、特別ロック演出が実行されることが決定された場合に、天国Cモードに移行させるようにしてもよい。すなわち、天国Cモードに移行することが決定されたことに応じて特別ロック演出が実行されるようにしてもよいし、特別ロック演出が実行されることが決定されたことに応じて天国Cモードに移行させるようにしてもよい。
また、例えば、特別ロック演出が実行されるか否かの決定が行われる条件として、有利区間中の遊技の進行度合いを採用してもよい。例えば、後述の有利区間ゲーム数カウンタないし制御用ゲーム数カウンタの値が「750」未満であるとき、あるいは後述の有利区間払出数カウンタないし制御用払出数カウンタの値が「1201」未満であるときには、上記のように特別ロック演出が実行されるか否かの決定が行われ、後述の有利区間ゲーム数カウンタないし制御用ゲーム数カウンタの値が「750」以上となったとき、あるいは後述の有利区間払出数カウンタないし制御用払出数カウンタの値が「1201」以上となったときには、以降同じ一連の有利区間においては、特別ロック演出が実行されるか否かの決定が行われないようにすることもできる。
このように、第1の遊技機では、一連の有利区間の遊技期間が一定期間に制限される(後述の図16参照)。そして、同じ一連の有利区間内においては、遊技者にとって有利度合いの高い制御情報(例えば、天国Cモード)が複数回設定される場合であっても、その都度特別演出(例えば、特別ロック演出)が行われることがないように制御される。したがって、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、第1の遊技機では、一連の有利区間内においては、特定役(例えば、「確定役」)の当籤を契機として、有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御されることが確定するとともに、遊技者にとって有利度合いの高い制御情報(例えば、天国Cモード)が設定される場合がある。そして、同じ一連の有利区間内においては、このような場合が複数回発生する場合であっても、その都度特別演出(例えば、特別ロック演出)が行われることがないように制御される。したがって、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、第1の遊技機では、決定された内部当籤役に応じた二次情報(例えば、有利区間当籤時サブフラグ)を決定可能であるとともに、表示される図柄の組合せに応じた二次情報(例えば、有利区間入賞時サブフラグ)を決定可能とし、それぞれ決定された二次情報に応じて、遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、疑似ボーナス)を付与するか否かを決定可能としている。
このように、第1の遊技機では、内部当籤役が決定された際のみならず、図柄の組合せが表示された際にも有利状態の付与に関する期待感を与えることができるため、有利状態の付与に関する遊技性を多様化することができる。
また、第1の遊技機では、決定された内部当籤役に対応する情報と、表示された図柄の組合せに対応する情報と、をともに共通の二次情報として管理しているため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制することができる。
また、第1の遊技機では、ベットされた遊技価値が第1の量(例えば、3枚)である場合、第1特別役(例えば3BB)を当籤可能とする一方、第2特別役(例えば、2BB)を当籤可能としない。また、ベットされた遊技価値が第2の量(例えば、2枚)である場合、第2特別役を当籤可能とする一方、第1特別役を当籤可能としない。また、特定役(例えば、「F_リプレイA」)に当籤した場合、第1特別許可状態(例えば3BBフラグ間)であれば所定図柄の組合せ(例えば、「右上がりリプ」)を表示させ、第2特別許可状態(例えば2BBフラグ間)であれば特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)を表示させることを可能としている(後述の図15参照)。
そして、第1の遊技機では、所定図柄の組合せが表示された場合と、特定図柄の組合せが表示された場合と、で異なる二次情報を決定可能としている。すなわち、第1の遊技機では、いずれの特別許可状態となっているかに応じて、同じ特定役が決定された場合であっても有利状態の付与に関する決定内容を変動させることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性をさらに多様化することができる。
また、第1の遊技機では、少なくとも特定役に当籤した場合であって特定図柄の組合せが表示された場合に、有利状態を付与するか否かを決定可能とする。
ここで、第1の遊技機では、所定図柄の組合せと特定図柄の組合せとは、ともに再遊技に係る図柄の組合せであることから、いずれが表示された場合であっても再遊技の作動という同じ特典が付与されることとなる。
なお、同じ特典を付与する態様は上述のものに限られない。例えば、特定役を遊技価値の付与に係る特定小役として構成する。そして、特定小役に当籤した場合、例えば、第1特別許可状態であれば、1枚(この値は任意であり、ベットされた遊技価値以下の他の値であってもよいし、ベットされた遊技価値を超える値であってもよい)の遊技価値が付与される所定図柄の組合せ(「右上がりリプ」に相当する遊技価値の付与に係る図柄の組合せ)を表示させ、第2特別許可状態であれば、所定図柄の組合せが表示された場合と同数の遊技価値が付与される特定図柄の組合せ(「平行リプ」に相当する遊技価値の付与に係る図柄の組合せ)を表示させるようにしてもよい。
また、所定図柄の組合せと特定図柄の組合せとをともに「はずれ」の図柄の組合せ(もっとも、有利状態を付与するか否かを決定可能とするため、純粋な「はずれ」の場合とは異なる図柄の組合せであることは識別可能な図柄の組合せとする)として構成するようにしてもよい。この場合であっても、価値が同じである点にかわりはない。
このように、第1の遊技機では、いずれの特別許可状態となっているかに応じて、同じ特定役が決定された場合であっても有利状態の付与に関する決定内容を変動させることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性を多様化することができる。また、特定役が決定された遊技では、いずれの特別許可状態となっていても同じ特典が付与されることから、遊技性を変動させる場合であっても、遊技者が直接的な不利益を被ってしまうこと防止することができる。
また、第1の遊技機では、特定役に当籤した場合、第2特別許可状態である場合に、特定の態様で停止操作が行われるときには特定図柄の組合せを表示させることを可能とし、特定の態様で停止操作が行われないときには特定図柄の組合せを表示させることを可能しないように構成してもよい。
そして、少なくとも特定役に当籤した場合であって特定図柄の組合せが表示された場合に、有利状態を付与するか否かを決定可能としてもよい。特定役が内部当籤役として決定された場合、特定図柄の組合せが表示されたときと、特定図柄の組合せが表示されなかったときとで有利状態の付与に関する有利度を異ならせることを可能としてもよい。
また、特定役に当籤した場合、第1特別許可状態である場合には、停止操作態様にかかわらず所定図柄の組合せを表示させ、第2特別許可状態である場合に、特定の態様で停止操作が行われるときには特定図柄の組合せを表示させ、特定の態様で停止操作が行われないときには所定図柄の組合せを表示させるようにしてもよい。
この場合、特定役は、少なくとも1つのリールにおいて、停止操作のタイミングが適切である場合(本実施形態では、これを「押下位置○」や「押下位置正解」等として説明する場合がある)に特定図柄の組合せが表示され、停止操作のタイミングが適切でない場合(本実施形態では、これを「押下位置×」や「押下位置不正解」等として説明する場合がある)に所定図柄の組合せが表示されるものとして構成することができる。これにより、遊技者の停止操作(のタイミング)に起因して有利状態の付与に関する有利度を変動させることができるため、遊技者はより遊技に集中することとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上述のとおり、特定役は特定小役として構成することも可能であり、この場合、少なくとも1つのリールにおいて、停止操作のタイミングが適切である場合(押下位置○の場合)に特定図柄の組合せが表示されて所定数の遊技価値が付与され、停止操作のタイミングが適切でない場合(押下位置×の場合)に所定図柄の組合せが表示されて特定数の遊技価値が付与されるものとして構成することができる。なお、この場合、所定数は特定数と同じ(すなわち、同じ特典)としてもよい。また、所定数のほうが特定数よりも多い遊技価値が付与されるものとしてもよい。また、所定数のほうが特定数よりも少ない遊技価値が付与されるものとしてもよい。また、特定図柄の組合せ及び所定図柄の組合せの少なくともいずれかを取りこぼしが発生したときの図柄の組合せとしてもよい。すなわち、所定数及び特定数のいずれかを「0」に設定するようにしてもよい。これにより、遊技者の停止操作(のタイミング)に起因して有利状態の付与に関する有利度を変動させることができるのみならず、直接的な特典の内容も変動させることができるため、遊技者はより遊技に集中することとなり、また遊技性をさらに多様化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定役が1種類であると、停止操作のタイミングが適切となるタイミングも限定されてしまうため、停止操作のタイミングが適切となるタイミングが異なる複数の特定役を設けることが望ましい。例えば、1つのリールにおいて、停止操作のタイミングが第1のタイミングであるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、第1のタイミング以外のタイミングであるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第1特定役と、停止操作のタイミングが第1のタイミングとは異なる第2のタイミングであるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、第2のタイミング以外のタイミングであるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第2特定役と、停止操作のタイミングが第1のタイミング及び第2のタイミングとは異なる第3のタイミングであるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、第3のタイミング以外のタイミングであるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第3特定役と、が設けられ、これらが同じ当籤確率で当籤するようにすればよい。
また、この場合、特定役は、打順が適切である場合(正解押し順の場合)に特定図柄の組合せが表示され、打順が適切でない場合(不正解押し順の場合)に所定図柄の組合せが表示されるものとして構成することができる。これにより、遊技者の停止操作(の手順)に起因して有利状態の付与に関する有利度を変動させることができるため、遊技者はより遊技に集中することとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定役は、上述のとおり特定小役として構成することも可能であり、この場合、打順が適切である場合(正解押し順の場合)に特定図柄の組合せが表示されて所定数の遊技価値が付与され、打順が適切でない場合(不正解押し順の場合)に所定図柄の組合せが表示されて特定数の遊技価値が付与されるものとして構成することができる。なお、この場合、所定数は特定数と同じ(すなわち、同じ特典)としてもよい。また、所定数のほうが特定数よりも多い遊技価値が付与されるものとしてもよい。また、所定数のほうが特定数よりも少ない遊技価値が付与されるものとしてもよい。また、特定図柄の組合せ及び所定図柄の組合せの少なくともいずれかを、取りこぼしが発生したときの図柄の組合せとしてもよい。すなわち、所定数及び特定数のいずれかを「0」に設定するようにしてもよい。これにより、遊技者の停止操作(の手順)に起因して有利状態の付与に関する有利度を変動させることができるのみならず、直接的な特典の内容も変動させることができるため、遊技者はより遊技に集中することとなり、また遊技性をさらに多様化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定役が1種類であると、適切となる打順も限定されてしまうため、適切となる打順が異なる複数の特定役を設けることが望ましい。例えば、左第1停止であるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、中・右第1停止であるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第1特定役と、中第1停止であるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、左・右第1停止であるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第2特定役と、右第1停止であるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、左・中第1停止であるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第3特定役とが設けられ、これらが同じ当籤確率で当籤するようにすればよい。
ここまで、特定役に当籤した単位遊技において、停止操作態様(停止操作のタイミングや打順のうち、少なくとも一方又は両方)に起因して、非有利区間における有利区間への移行判定処理や、有利区間における有利状態の付与に関する判定処理(疑似ボーナス移行抽籤やモード移行抽籤、その他有利区間における遊技状況の有利度を変化させるための処理を含む)を変化させることを述べたが、このような変化のうち、遊技者に相対的に不利となる(結果的に不利となる場合がある)変化は上述のペナルティと捉えることができる。したがって、そのような変化が発生した場合には、注意喚起をするための任意の演出(警告報知)を発生可能な構成としてもよい。
また、第1の遊技機では、特定役に当籤した場合、所定図柄の組合せが表示された場合よりも、特定図柄の組合せが表示された場合のほうが、有利状態が付与される可能性が高くなっている。すなわち、3枚ベットすることを前提とすれば、第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)は、第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)よりも有利状態の付与が優遇される状態である。
また、第1の遊技機では、所定役(例えば、後述の「押し順ベルB」)に当籤した場合、第1特別許可状態であれば打順不問で付与図柄の組合せ(例えば、8枚の払出となる図柄の組合せ)が表示される一方、第2特別許可状態であれば、打順が予め定義された正解押し順であった場合には付与図柄の組合せが表示されるが、打順が予め定義された正解押し順でなかった場合には付与図柄の組合せは表示されず、遊技価値が付与されない取りこぼしとなるか、又は付与図柄の組合せが表示された場合よりも少ない量の遊技価値しか付与されない図柄の組合せ(例えば、1枚の払出となる図柄の組合せ)が表示されるように構成されている。すなわち、有利状態の作動を考慮しなければ、第1特別許可状態は、第2特別許可状態よりも遊技価値の付与が優遇される状態である。
すなわち、遊技者が、非推奨遊技状態であっても3BBフラグ間の3枚ベット状態で遊技を行えば、有利状態の付与確率は優遇されないものの、有利状態が作動していないときの遊技価値の付与確率は優遇されるため、有利状態が作動しているときと作動していないときとの傾斜値の差が相対的に少ない状態で遊技を進めることができる。このように、遊技者が急激に遊技価値を増加させることができる可能性は少なくなるものの、遊技者の遊技価値が減りにくいといった状態は、例えば、「安定状態」と定義することができる。
一方、遊技者が、推奨遊技状態で遊技を行えば、有利状態の付与確率は優遇されるものの、有利状態が作動していないときの遊技価値の付与確率は優遇されないため、有利状態が作動しているときと作動していないときとの傾斜値の差が相対的に多い状態で遊技を進めることができる。このように、遊技者が急激に遊技価値を増加させることができる可能性は高くなるものの、遊技者の遊技価値が減りやすいといった状態は、例えば、「荒波状態」と定義することができる。
ここで、安定状態と荒波状態の2つの状態を創出する手法は上述のものに限られない。例えば、「安定状態」では、上述の疑似ボーナス移行抽籤において、疑似ボーナスの移行確率を「荒波状態」よりも高める一方、上述のモード移行抽籤において、天国モードの移行確率を「荒波状態」よりも低める。また、「荒波状態」では、上述の疑似ボーナス移行抽籤において、疑似ボーナスの移行確率を「安定状態」よりも低める一方、上述のモード移行抽籤において、天国モードの移行確率を「安定状態」よりも高める。このようにすれば、「安定状態」では、疑似ボーナスに初当りしやすいが、連荘しにくいという状態を創出でき、「荒波状態」では、疑似ボーナスに初当りしにくいが、連荘しやすいという状態を創出できる。なお、所定役の停止制御については、上述のとおり、2BBフラグ間と3BBフラグ間とで変動するものとしてもよいし、これとは異なる(すなわち、3BBフラグ間で優遇しない)ものとしてもよい。
[5−2.第1の遊技機の図柄配置構成]
続いて、図9を参照して、第1の遊技機の図柄配置構成について説明する。図9は、第1の遊技機の図柄配置テーブルの一例を示す図である。図9に示すように、第1の遊技機では、「赤7」、「BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「赤ブランク」、「黄ブランク」、「白ブランク1」及び「白ブランク2」の10種類の図柄が、各リール3L,3C,3Rそれぞれにおいて図9に示す位置に配置されている。また、図柄コード表に示すように、各図柄には図柄コード1〜10が割り当てられている。
[5−3.第1の遊技機の内部当籤役構成]
続いて、図10〜図15を参照して、第1の遊技機の内部当籤役構成について説明する。図10は、第1の遊技機の内部抽籤テーブルの一例を示す図である。また、図11〜図14は、第1の遊技機の図柄組合せテーブルの一例を示す図である。また、図15は、第1の遊技機の内部当籤役と停止操作態様と表示役等との対応関係の一例を示す図である。すなわち、以下では、第1の遊技機において抽籤される内部当籤役の種類や、それぞれの内部当籤役に当籤した場合に停止操作態様(すなわち、打順や停止操作タイミング等)に応じていずれの図柄の組合せ(表示役、入賞役、停止表示態様、表示結果等と換言することもできる)が表示されるのか等について説明する。
まず、第1の遊技機では、後述の内部抽籤処理(図26参照)において、図10に示す各内部当籤役が、図10に示す確率(抽籤値/確率分母:65536)で当籤する。なお、それぞれの内部当籤役に当籤した場合に表示が許可される図柄の組合せは、図10中、「対応する図柄組合せ」に示したとおりである。また、図11〜図14中、「BB」はボーナス役に係る図柄の組合せを示し、「REP」は、リプレイ役に係る図柄の組合せを示し、「FRU」は、小役に係る図柄の組合せを示している。
「F_2BB」は、非ボーナス状態(より詳細には、非フラグ間)において、2枚ベット状態で遊技が行われた場合に内部当籤役として決定可能である一方、3枚ベット状態で遊技が行われた場合には内部当籤役として決定されないように構成されている。2枚ベット状態で、「F_2BB」が当籤した遊技、あるいは2BBフラグ間で「はずれ」となった遊技において、各リールについて押下位置○であれば「BB01」が表示され、2BB状態(2BBに基づくボーナス状態)に移行する。一方、2BBフラグ間であっても3枚ベット状態では「BB01」が表示される場合はない。
「F_3BB」は、非ボーナス状態(より詳細には、非フラグ間)において、3枚ベット状態で遊技が行われた場合に内部当籤役として決定可能である一方、2枚ベット状態で遊技が行われた場合には内部当籤役として決定されないように構成されている。3枚ベット状態で、「F_3BB」が当籤した遊技、あるいは3BBフラグ間で「はずれ」となった遊技において、各リールについて押下位置○であれば「BB02」が表示され、3BB状態(3BBに基づくボーナス状態)に移行する。一方、3BBフラグ間であっても2枚ベット状態では「BB02」が表示される場合はない。
なお、2BB状態及び3BB状態では、図10中、「ボーナス状態」の列の抽籤値が参照され、内部当籤役が決定される(遊技開始可能枚数は3枚ベットのみ)。2BB状態及び3BB状態中は、常に第一種特別役物であるRBが作動している状態(RB状態)に制御される。なお、RB状態は、作動してから2回の入賞が発生又は2回の遊技が行われた場合に一旦終了して再び作動するといった制御が繰り返される。また、第1の遊技機において、2BB状態の終了条件は、2BB状態において1枚を超えるメダルが払出されたことと規定されており、3BB状態の終了条件は、3BB状態において176枚を超えるメダルが払出されたことと規定されている。
ここで、2BB状態又は3BB状態が終了したときには、特殊モード移行処理が行われる。例えば、ボーナス状態に移行したとき(ボーナス状態中は、モード移行が行われないため、ボーナス状態が終了したときと同義)のモード、すなわち、現在のモードが「スタートモード」であれば、移行先のモードは「スタートモード」となる。また、現在のモードが「通常Aモード」「通常Bモード」「天国準備モード」「チャンスモード」のいずれかであれば、移行先のモードは「通常Aモード」となる。また、現在のモードが「終了Aモード」「終了Bモード」のいずれかであれば、移行先のモードは「終了Aモード」となる。また、現在のモードが「保障モード」「天国Aモード」「天国Bモード」「天国Cモード」のいずれかであれば、移行先のモードは「保障モード」となる。
「F_リプレイA」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。内部当籤役として決定された場合、非フラグ間及び2BBフラグ間では、停止操作態様にかかわらず「REP64」〜「REP72」のいずれか(これらは、「リプレイ」図柄を下段一直線、あるいは中段一直線に表示させるものであることから、これらを「平行リプ」と総称することができる。また、「REP64」〜「REP71」は、「下段リプ」と総称することができ、「REP72」は、「中段リプ」と称することができる)が表示され、再遊技が付与される。一方、3BBフラグ間では、停止操作態様にかかわらず「REP73」(これは、「リプレイ」図柄を右上がりに表示させるものであることから、これを「右上がりリプ」と称することができる)が表示され、再遊技が付与される。
「F_リプレイB」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、3枚ベット状態では内部当籤役として決定可能であるが、2枚ベット状態では内部当籤役として決定されないように構成することもできる。内部当籤役として決定された場合、いずれの状態であっても停止操作態様にかかわらず「平行リプ」が表示され、再遊技が付与される。
「F_チェリー」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、3枚ベット状態では内部当籤役として決定可能であるが、2枚ベット状態では内部当籤役として決定されないように構成することもできる。内部当籤役として決定された場合、2枚ベット状態では停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。3枚ベット状態では、少なくとも左リール3Lについて押下位置○であれば「REP28」、「REP60」〜「REP63」のいずれか(これらは、左リール3Lにおいて「チェリー」図柄を下段に表示させるものであることから、これらを「チェリーリプ」と総称することができる)が表示され、再遊技が付与される。一方、押下位置×であれば、その他リプ(例えば、「REP57」〜「REP59」)が表示され、再遊技が付与される。
「F_確定チェリー」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、3枚ベット状態では内部当籤役として決定可能であるが、2枚ベット状態では内部当籤役として決定されないように構成することもできる。内部当籤役として決定された場合、2枚ベット状態では停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。3枚ベット状態では、押し順が「打順1」〜「打順4」のいずれかである場合、少なくとも左リール3Lについて押下位置○であれば「REP42」〜「REP56」のいずれか(これらは、左リール3Lにおいて「チェリー」図柄を下段に表示させるものであって、例えば、「REP42」のように、他のリールにおいて遊技者が期待を高めることができる図柄も表示されることから、これらを「確定チェリーリプ」と総称することができる)が表示され、再遊技が付与される。一方、押下位置×であれば、その他リプ(例えば、上述の「チェリーリプ」や「REP29」〜「REP41」)が表示され、再遊技が付与される。また、押し順が「打順5」及び「打順6」のいずれかである場合、停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。
「F_中段チェリー」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、3枚ベット状態では内部当籤役として決定可能であるが、2枚ベット状態では内部当籤役として決定されないように構成することもできる。内部当籤役として決定された場合、2枚ベット状態では停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。3枚ベット状態では、押し順が「打順1」〜「打順4」のいずれかである場合、少なくとも左リール3Lについて押下位置○であれば「REP15」〜「REP19」のいずれか(これらは、左リール3Lにおいて「チェリー」図柄を中段に表示させるものであることから、これらを「中段チェリーリプ」と総称することができる)が表示され、再遊技が付与される。一方、押下位置×であれば、その他リプ(例えば、「REP20」〜「REP27」)が表示され、再遊技が付与される。また、押し順が「打順5」及び「打順6」のいずれかである場合、停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。
「F_リーチ目」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、3枚ベット状態では内部当籤役として決定可能であるが、2枚ベット状態では内部当籤役として決定されないように構成することもできる。内部当籤役として決定された場合、2枚ベット状態では停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。3枚ベット状態では、押し順が「打順1」〜「打順4」のいずれかである場合、停止操作態様にかかわらず「REP01」〜「REP14」のいずれか(これらは、慣習上、遊技者にとって有利な状態への移行を確定報知する(ないし示唆する)ことが可能な図柄の組合せとして構成されており、これらを「リーチ目リプ」を総称することができる)が表示され、再遊技が付与される。また、押し順が「打順5」及び「打順6」のいずれかである場合、停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。
「F_スイカ」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。内部当籤役として決定された場合、各リールについて押下位置○であれば、「FRU10」〜「FRU12」のいずれか(これらは、「スイカ」図柄を並んで表示させるものであることから、これらを「スイカ」と総称することができる)が表示され、3枚ベット状態であれば3枚のメダルが払出され、2枚ベット状態であれば2枚のメダルが払出される。一方、押下位置×であれば、「FRU08」及び「FRU09」のいずれか(これらは、「スイカ」図柄を並んで表示されるものでないため、これらを「スイカこぼし」と総称することができる)が表示され、1枚のメダルが払出される。なお、押下位置×の場合、取りこぼしを発生させてメダルの払出が0枚となるように構成することもできる。
「F_ベル123A1」、「F_ベル123A2」、「F_ベル132A1」、「F_ベル132A2」、「F_ベル213A1」、「F_ベル213A2」、「F_ベル231A1」、「F_ベル231A2」、「F_ベル312A1」、「F_ベル312A2」、「F_ベル321A1」、及び「F_ベル321A2」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、これらは、「押し順ベルA」と総称することができる。
図15に示すように、「押し順ベルA」は6択(「打順1」〜「打順6」のうちいずれか1つの打順が正解押し順となっている)の押し順小役となっており、内部当籤役として決定された場合、対応する正解押し順で停止操作が行われた場合には、「右下がりベル」(「FRU03」)、「上段ベル」(「FRU01」及び「FRU02」)、「中段ベル」(「FRU04」)、「右上がりベル」(「FRU05」)、「小山ベル」(「FRU06」)、及び「下段ベル」(「FRU07」)のいずれかの「ベル」が表示され、3枚ベット状態であれば8枚のメダルが払出され、2枚ベット状態であれば2枚のメダルが払出される。一方、対応する正解押し順で停止操作が行われなかった場合には、第1停止操作が正解していれば、残りの停止操作において1/2の確率で押下位置○となり、押下位置○であれば当籤している「1枚役」(「FRU13」〜「FRU116」)のうちいずれが表示され、1枚のメダルが払出される。一方、押下位置×であれば取りこぼしが発生してメダルは払出されない。また、第1停止操作が正解していなければ、残りの停止操作において1/8の確率で押下位置○となり、押下位置○であれば当籤している「1枚役」のうちいずれが表示され、1枚のメダルが払出される。一方、押下位置×であれば取りこぼしが発生してメダルは払出されない。
「F_ベル123B1」、「F_ベル123B2」、「F_ベル132B1」、「F_ベル132B2」、「F_ベル213B1」、「F_ベル213B2」、「F_ベル231B1」、「F_ベル231B2」、「F_ベル312B1」、「F_ベル312B2」、「F_ベル321B1」、及び「F_ベル321B2」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、これらは、「押し順ベルB」と総称することができる。
図15に示すように、「押し順ベルB」は、2枚ベット状態、及び3枚ベット状態の3BBフラグ間においては押し順小役となっていない。内部当籤役として決定された場合、停止操作態様にかかわらず上述のいずれかの「ベル」が表示され、3枚ベット状態であれば8枚のメダルが払出され、2枚ベット状態であれば2枚のメダルが払出される。
また、図15に示すように、「押し順ベルB」は、3枚ベット状態の3BBフラグ間以外の状態(3枚ベット状態の非フラグ間、3枚ベット状態の2BBフラグ間)においては押し順小役となっており、内部当籤役として決定された場合、対応する正解押し順で停止操作が行われた場合には、上述のいずれかの「ベル」が表示され、8枚のメダルが払出される。一方、対応する正解押し順で停止操作が行われなかった場合には、第1停止操作が正解していれば、残りの停止操作において1/2の確率で押下位置○となり、押下位置○であれば当籤している「1枚役」のうちいずれが表示され、1枚のメダルが払出される。一方、押下位置×であれば取りこぼしが発生してメダルは払出されない。また、第1停止操作が正解していなければ、残りの停止操作において1/8の確率で押下位置○となり、押下位置○であれば当籤している「1枚役」のうちいずれが表示され、1枚のメダルが払出される。一方、押下位置×であれば取りこぼしが発生してメダルは払出されない。
「F_RB役8枚」は、ボーナス状態において、内部当籤役として決定可能に構成されている。内部当籤役として決定された場合、停止操作態様にかかわらず上述のいずれかの「ベル」が表示され、8枚のメダルが払出される。
「F_RB役1枚」は、ボーナス状態において、内部当籤役として決定可能に構成されている。内部当籤役として決定された場合、停止操作態様にかかわらず上述のいずれかの「1枚役」(より詳細には、「FRU117」〜「FRU120」が追加されている)が表示され、1枚のメダルが払出される。
なお、図10に示す内部抽籤テーブル、図11〜図14に示す図柄組合せテーブル、及び図15に示す内部当籤役と停止操作態様と表示役等との対応関係はあくまで一例であり、これらに示した態様に限定されるものではない。
例えば、第1の遊技機では、純粋な「はずれ」のとき、「BB01」が表示可能な2ベット状態において、「BB01」を取りこぼして「はずれ」となったとき、「BB02」が表示可能な3ベット状態において、「BB02」を取りこぼして「はずれ」となったとき、2BBフラグ間において3ベット状態であることに起因して「はずれ」となったとき、3BBフラグ間において2ベット状態であることに起因して「はずれ」となったとき、「押し順小役」を取りこぼして「はずれ」となったとき等、様々な状態で「はずれ」が発生することがある。そこで、これらのうち一部又は全部の場合にそれぞれ「はずれ」として表示される図柄の組合せを異ならせるため、これら異なる図柄の組合せを図柄組合せテーブルにおいて予め規定しておき、決定された内部当籤役に応じてこれらも「対応する図柄の組合せ」として表示が許可されるようにすることで、状態等に応じて表示される「はずれ」に係る図柄の組合せを異ならせるようにすることもできる。
[5−4.第1の遊技機のリミット処理構成]
続いて、図16を参照して、第1の遊技機のリミット処理構成について説明する。図16は、第1の遊技機における各リミット処理の一例を説明するための図である。図16に示すように、第1の遊技機では、通常リミット処理(ゲーム数)、通常リミット処理(払出数)、特殊リミット処理(ゲーム数)、特殊リミット処理(払出数)、準リミット処理(ゲーム数)、及び準リミット処理(払出数)の各リミット処理が実行されるようになっている。なお、これは、実行可能なリミット処理の一例であり、これらの各リミット処理以外のリミット処理が実行されるようにすることもできるし、これらの各リミット処理のうち一部のリミット処理は実行されないようにすることもできる。
通常リミット処理(ゲーム数)は、有利区間ゲーム数カウンタの値が「1500」以上となったとき(すなわち、有利区間中の遊技が連続して1500回行われたとき)に実行される。なお、有利区間ゲーム数カウンタは、有利区間(演出区間を含む)が開始されたときから遊技回数の計数を開始し、有利区間が終了されたとき(当該リミット処理の作動による終了を含む)にその計数を終了してクリア(初期化)されるようになっている。また、有利区間ゲーム数カウンタは、ベット数が2枚及び3枚のいずれの場合にもその計数を行う。また、有利区間ゲーム数カウンタは、2BB状態及び3BB状態においてもその計数を行う。
通常リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)と、演出区間中であるか、増加区間(疑似ボーナス)中であるかにかかわらず、有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、有利区間に関する情報(例えば、演出区間や増加区間に制御するための情報、現在のモードに係る情報、疑似ボーナスの遊技期間に係る情報、天井ゲーム数や天井短縮の有無に係る情報、1G連ストックカウンタの値等の当該有利区間中に得られた各種情報や当該有利区間を制御するために必要であった各種情報)も全てクリア(初期化)される。
通常リミット処理(払出数)は、有利区間払出数カウンタの値が「2401」以上となったとき(すなわち、有利区間中に払出されたメダル数が2400枚を超えたとき)に実行される。なお、有利区間払出数カウンタは、有利区間(演出区間を含む)が開始されたときから払出されたメダル数(ここでは、例えば、「純増数(差枚数)」)の計数を開始し、有利区間が終了されたとき(当該リミット処理の作動による終了を含む)にその計数を終了してクリア(初期化)されるようになっている。また、有利区間払出数カウンタは、ベット数が2枚及び3枚いずれの場合にもその計数を行う。また、有利区間払出数カウンタは、2BB状態及び3BB状態においてもその計数を行う。また、有利区間払出数カウンタは、例えば、有利区間中に「はずれ」や「取りこぼし」が発生した際、実払出数(例えば、「−2枚」又は「−3枚」等)にしたがって適宜計数する値が減算される。したがって、有利区間が開始してからメダルが増加せず減少していった等の場合には、負の値となることもある(あるいは、負の値となる場合には常に「0」が維持されるように構成することもできる)。すなわち、有利区間払出数カウンタは、有利区間中の払出されたメダル数の最下点から定義された最高点(差枚数:2400枚)までを計数することが可能となっている。
通常リミット処理(払出数)が実行される(作動する)と、演出区間中であるか、増加区間(疑似ボーナス)中であるかにかかわらず、有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、上述の有利区間に関する情報も全てクリア(初期化)される。
特殊リミット処理(ゲーム数)は、制御用ゲーム数カウンタの値が「1445」以上となったとき(すなわち、有利区間中の遊技が連続して1445回行われたとき)に実行される。なお、制御用ゲーム数カウンタは、有利区間(演出区間を含む)が開始されたときから遊技回数の計数を開始し、有利区間が終了されたとき(当該リミット処理の作動による終了を含む)にその計数を終了してクリア(初期化)されるようになっている。また、制御用ゲーム数カウンタは、ベット数が3枚であるときにその計数を行い、ベット数が2枚であるときにはその計数を行わない。また、制御用ゲーム数カウンタは、非ボーナス状態であるときにその計数を行い、2BB状態及び3BB状態であるときにはその計数を行わない。もっとも、制御用ゲーム数カウンタを、有利区間ゲーム数カウンタと同様の構成とすることもできる。
特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)と、疑似ボーナス中であれば(すなわち、増加区間中であれば)、当該疑似ボーナスを途中で強制的に終了させることなく、疑似ボーナスが終了されたときにそれにしたがって有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、上述の有利区間に関する情報も全てクリア(初期化)される。
一方、疑似ボーナス中でなければ(すなわち、演出区間中であれば)、まず、疑似ボーナスに強制的に移行させる。すなわち、疑似ボーナス移行抽籤に当籤しなくとも、この特殊リミット処理(ゲーム数)の実行によって疑似ボーナスに移行させる。そして、移行させた疑似ボーナスが終了されたときにそれにしたがって有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、上述の有利区間に関する情報も全てクリア(初期化)される。
ここで、通常リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)有利区間ゲーム数カウンタの値は「1500」であるのに対し、特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)制御用ゲーム数カウンタの値は「1445」である点に着目すると、第1の遊技機では、疑似ボーナス中の最大遊技数(継続可能期間)は「55ゲーム」となっていることから(図5参照)、この差は、疑似ボーナス中の遊技可能期間が考慮されたものとなっている。
すなわち、通常リミット処理(ゲーム数)は、遊技の射幸性が過度に高くなってしまう抑制するため、有利区間において予め定められた規制期間分の遊技が行われた場合に実行されるものであるが、例えば、疑似ボーナスが開始された直後やその途中にこの通常リミット処理(ゲーム数)が実行されてしまうと、遊技者は不信感や喪失感等を抱き、遊技の興趣を低下させてしまう場合がある。そこで、第1の遊技機では、通常リミット処理(ゲーム数)が実行される遊技よりも、増加区間1回あたりの継続可能期間(55ゲーム)分手前の遊技で特殊リミット処理(ゲーム数)を実行することで、疑似ボーナスが途中で終了して遊技者が不信感や喪失感等を抱いてしまうことを防止している。
なお、このような観点からは、特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)タイミングは上述のものに限られない。例えば、通常リミット処理(ゲーム数)が実行される遊技よりも、増加区間2回あたりの継続可能期間(55ゲーム×2セット=110ゲーム)分手前の遊技で特殊リミット処理(ゲーム数)が実行されるようにしてもよい。また、例えば、若干の猶予期間を与えるために、通常リミット処理(ゲーム数)が実行される遊技よりも、増加区間1回あたりの継続可能期間(55ゲーム)+猶予期間(2ゲーム)分手前の遊技で特殊リミット処理(ゲーム数)が実行されるようにしてもよい。また、例えば、疑似ボーナスに移行する前に前兆状態を経由する等の仕様の場合であって、この前兆状態の最大遊技数が「4ゲーム」である場合、通常リミット処理(ゲーム数)が実行される遊技よりも、増加区間1回あたりの継続可能期間(55ゲーム)+最大前兆期間(4ゲーム)分手前の遊技で特殊リミット処理(ゲーム数)が実行されるようにしてもよい。すなわち、特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)タイミングは、通常リミット処理(ゲーム数)が実行されるタイミングよりも前のタイミングであればいずれのタイミングであってもよく、個別の遊技仕様等に応じて適宜設定可能であるものとする。
特殊リミット処理(払出数)は、制御用払出数カウンタの値が「2126」以上となったとき(すなわち、有利区間中に払出されたメダル数が2125枚を超えたとき)に実行される。なお、制御用払出数カウンタは、有利区間(演出区間を含む)が開始されたときから払出されたメダル数(ここでは、例えば、「純増数(差枚数)」)の計数を開始し、有利区間が終了されたとき(当該リミット処理の作動による終了を含む)にその計数を終了してクリア(初期化)されるようになっている。また、制御用払出数カウンタは、ベット数が3枚であるときにその計数を行い、ベット数が2枚であるときにはその計数を行わない。また、制御用払出数カウンタは、非ボーナス状態であるときにその計数を行い、2BB状態及び3BB状態であるときにはその計数を行わない。
また、制御用払出数カウンタは、有利区間中に「はずれ」が発生した際、実払出数(例えば、「−3枚」等)にしたがって適宜計数する値が減算される。もっとも、制御用払出数カウンタは、有利区間中に「取りこぼし」発生した際(少なくとも、メダルの払出数の最大値から差分が発生した際)には、「取りこぼし」(あるいは、差分)が生じなかったものとして、メダルの払出数を計数する。具体的には、例えば、3枚ベットで「押し順ベルA」に当籤した遊技において、打順が適切である場合にはメダルの払出数(最大値)は「8枚」(差枚数としては「+5枚」)となる一方、打順が適切でない場合、押下位置が適切であればメダルの払出数は「1枚」(差枚数としては「−2枚」)となり、押下位置が適切でなければ取りこぼしが発生してメダルの払出数は「0枚」(差枚数としては「−3枚」)となるが、制御用払出数カウンタは、当該遊技においていずれの場合であっても、差枚数「+5枚」を計数する。
また、例えば、2BB状態や3BB状態が作動する等して、有利区間払出数カウンタの値が制御用払出数カウンタの値よりも大きくなった場合には、制御用払出数カウンタの値は、有利区間払出数カウンタの値に補正される。なお、制御用払出数カウンタを、有利区間払出数カウンタと同様の構成とすることもできる。
特殊リミット処理(払出数)が実行される(作動する)と、疑似ボーナス中であれば(すなわち、増加区間中であれば)、当該疑似ボーナスを途中で強制的に終了させることなく、疑似ボーナスが終了されたときにそれにしたがって有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、上述の有利区間に関する情報も全てクリア(初期化)される。
一方、疑似ボーナス中でなければ(すなわち、演出区間中であれば)、まず、疑似ボーナスに強制的に移行させる。すなわち、疑似ボーナス移行抽籤に当籤しなくとも、この特殊リミット処理(払出数)の実行によって疑似ボーナスに移行させる。そして、移行させた疑似ボーナスが終了されたときにそれにしたがって有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、上述の有利区間に関する情報も全てクリア(初期化)される。
ここで、通常リミット処理(払出数)が実行される(作動する)有利区間払出数カウンタの値は「2401」であるのに対し、特殊リミット処理(払出数)が実行される(作動する)制御用ゲーム数カウンタの値は「2126」である点に着目すると、第1の遊技機では、疑似ボーナス中の最大獲得枚数(付与可能遊技価値量)は「275枚」となっていることから(図5参照)、この差は、疑似ボーナス中の付与可能遊技価値量が考慮されたものとなっている。
すなわち、通常リミット処理(払出数)は、遊技の射幸性が過度に高くなってしまう抑制するため、有利区間において予め定められた規制遊技価値量分の遊技価値が付与された場合に実行されるものであるが、例えば、疑似ボーナスが開始された直後やその途中にこの通常リミット処理(払出数)が実行されてしまうと、遊技者は不信感や喪失感を抱き、遊技の興趣が低下してしまう場合がある。そこで、第1の遊技機では、通常リミット処理(払出数)が実行される遊技価値量よりも、増加区間1回あたりの付与可能遊技価値量(275枚)分少ない遊技価値量が付与されたときに特殊リミット処理(払出数)を実行することで、疑似ボーナスが途中で終了して遊技者が不信感や喪失感を抱いてしまうことを防止している。
なお、このような観点からは、特殊リミット処理(払出数)が実行される(作動する)タイミングは上述のものに限られない。例えば、通常リミット処理(払出数)が実行される遊技価値量よりも、増加区間2回あたりの付与可能遊技価値量(275枚×2セット=550枚)分少ない遊技価値量が付与されたときに特殊リミット処理(払出数)が実行されるようにしてもよい。また、例えば、若干の猶予期間を与えるために、通常リミット処理(払出数)が実行される遊技価値量よりも、増加区間1回あたりの付与可能遊技価値量(275枚)+猶予期間に相当する遊技価値量(8枚)分少ない遊技価値量が付与されたときに特殊リミット処理(ゲーム数)が実行されるようにしてもよい。すなわち、特殊リミット処理(払出数)が実行される(作動する)タイミングは、通常リミット処理(払出数)が実行されるタイミングよりも前のタイミングであればいずれのタイミングであってもよく、個別の遊技仕様等に応じて適宜設定可能であるものとする。
準リミット処理(ゲーム数)は、制御用ゲーム数カウンタの値に、1G連カウンタの値(天井短縮抽籤に当籤して「天井短縮あり」となっている場合にはさらに「1」を加算する)に「55」(すなわち、疑似ボーナスの継続可能期間)を乗じた値を加算し、加算結果が「1390」以上となったときに実行される。例えば、1G連カウンタの値が「1」であり、「天井短縮あり」となっている場合、後者の値は「55×2=110」となるから、制御用ゲーム数カウンタの値が「1280」となったときに準リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)こととなる。
準リミット処理(払出数)は、制御用払出数カウンタの値に、1G連カウンタの値(天井短縮抽籤に当籤して「天井短縮あり」となっている場合にはさらに「1」を加算する)に「275」(すなわち、疑似ボーナスの付与可能遊技価値量)を乗じた値を加算し、加算結果が「1851」以上となったときに実行される。例えば、1G連カウンタの値が「1」であり、「天井短縮あり」となっている場合、後者の値は「275×2=550」となるから、制御用払出数カウンタの値が「1301」となったときに準リミット処理(払出数)が実行される(作動する)こととなる。なお、準リミット処理(ゲーム数)と準リミット処理(払出数)とは、ともに同じ内容の規制を行うものであるから、一方の作動条件が成立して作動した後は、もう一方の作動条件が成立したとしても重複して作動する必要ないものとなっている。
準リミット処理(ゲーム数)、又は準備リミット処理(払出数)が実行される(作動する)と、以後の一連の有利区間において、疑似ボーナス中は、上述の1G連抽籤及び天井短縮抽籤が実行されなくなる。すなわち、増加区間における遊技期間の延長が抑制される。なお、増加区間における遊技期間の延長が抑制される手法はこれに限られない。例えば、上述の1G連抽籤において、1G連の当籤確率が通常よりも低くなるようにしてもよいし、上述の天井短縮抽籤において、天井短縮の当籤確率が通常よりも低くなるようにしてもよい。すなわち、上述の1G連抽籤及び天井短縮抽籤そのものは実行されるが、これらの抽籤に当籤しにくくなるようにしてもよい。また、例えば、準リミット処理(ゲーム数)の実行後の演出区間では、疑似ボーナス移行抽籤において当籤となる抽籤値を低くして、疑似ボーナスに移行しにくくしてもよい。あるいは、モード移行抽籤において遊技者に有利なモード移行が決定される抽籤値を低くして、疑似ボーナスが連荘しにくくしてもよい。
また、準リミット処理(ゲーム数)、又は準リミット処理(払出数)が実行される(作動する)と、以後の一連の有利区間において、演出区間中は、「確定役」(図7の(a)参照)の当籤時に特殊処理が行われるようになっている。以下、この特殊処理について、「確定役」が「F_確定チェリー」(以下、単に「確定チェリー」として説明する場合がある)である場合を例に挙げて説明する。
準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれも作動していないとき、演出区間中(増加区間中であってもよい)に「確定チェリー」が当籤すると、疑似ボーナス移行抽籤において「当籤(次回遊技)」が決定される(図7の(c)参照)。また、第1の遊技機では、左リール3Lの「チェリー」図柄が遊技者にとって期待度の高い図柄となっているので、停止操作の情報が報知されない遊技にあっては、遊技者は左第1停止で、かつ「チェリー」図柄を狙って(目安として「BAR」図柄を狙って)して停止操作を行うことが一般的な手順となっている。したがって、一般的な手順で遊技が行われる場合、「確定チェリー」当籤時には、まず、左第1停止で左リール3Lの下段に「チェリー」図柄が停止される。なお、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれも作動していないとき、「確定チェリー」が当籤した場合には、左第1停止(「打順1」及び「打順2」)をすべき旨の報知が行われるようにしてもよい。また、「当籤(次回遊技)」は、次回遊技から疑似ボーナスが開始されるものに限られず、次回遊技以降の遊技から疑似ボーナスが開始されるものであってもよい。
ここで、技量のある遊技者は、さらに「弱チェ」であるか「確定チェリー」であるかを判別するために、例えば、中リール3C及び右リール3Rにおいても「BAR」図柄を狙って停止操作を行う。その結果、各リールの中段に「BAR」図柄が揃い、「確定チェリー」に当籤したことが認識できる(例えば、図11中、「REP42」参照)。一方、技量のない遊技者は、例えば、中リール3C及び右リール3Rにおいて「BAR」図柄を狙って停止操作を行わない、あるいは行えないことにより、停止表示態様からは「弱チェ」であるか「確定チェリー」であるかを判別できない場合がある(例えば、図11中、「REP28」参照)。
なお、第1の遊技機では、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれも作動していないとき、「確定チェリー」に当籤した場合であって、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せが表示された場合、特別入賞音が出力されるようになっている。また、「確定チェリー」に当籤した場合であって、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せは表示されなかったが、「チェリーリプ」の図柄の組合せが表示された場合にも、特別入賞音が出力されるようになっている。なお、特別入賞音の出力は、100%の確率で行われるようにしてもよいし、所定確率(例えば、50%の確率)で行われるようにしてもよい。
いずれにしても、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれも作動していないとき、「確定チェリー」に当籤した場合には、次回遊技の開始時において「赤7揃い」演出が行われて疑似ボーナスが開始されることが報知され、疑似ボーナスが開始されることとなる。
一方、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれかが作動した後、演出区間中(増加区間中であってもよい)に「確定チェリー」が当籤すると、疑似ボーナス移行抽籤において一旦、「当籤(次回遊技)」は決定されるものの(図7の(c)参照)、特殊処理の実行により、この決定結果が「当籤(今回遊技)」に書き換えられる。そして、今回遊技の開始時において「赤7揃い」演出が行われて疑似ボーナスが開始されることが報知され、疑似ボーナスが開始されることとなる。
このとき、今回遊技においては、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せ(「チェリーリプ」の図柄の組合せを含む)を表示させず、「中段リプ」の図柄の組合せを表示させるための停止操作の情報の報知(特殊報知)が行われる。例えば、第1の遊技機では、右第1停止(「打順5」及び「打順6」)をすべき旨の特殊報知が行われる(図15参照)。これにより、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれも作動していないときには、「確定チェリーリプ」表示→次回遊技から疑似ボーナス開始といった遊技の流れであったものが、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれかの作動後にあっては、今回遊技から疑似ボーナス開始→特殊報知にしたがって停止操作が行われることにより「中段リプ」表示という遊技の流れに変更される。なお、特殊報知は、メイン(主制御基板71)側の制御によって行われるようにしてもよいし、結果として疑似ボーナスに移行することにかわりなく遊技者が不利益を被らないという観点から、サブ(副制御基板72)側のみの制御によって行われるようにしてもよい。
なお、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれかが作動した後、「確定チェリー」に当籤した場合であって、特殊報知が行われたにもかかわらず、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せが表示された場合には、特別入賞音は出力さない。
また、第1の遊技機では、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」が内部当籤役として決定された場合、基本的には停止操作の手順が報知されない。このため、停止操作の手順が報知されて「中段リプ」が表示されるのが上述の特殊報知が行われた場合のみであるとすると、このような状態が発生した場合には、いずれかの準リミット処理が作動したことを遊技者に明確に認識されてしまい、その結果遊技の興趣を低下させてしまう可能性もある。したがって、有利区間中においては、いずれかの準リミット処理が作動しているか否かにかかわらず(あるいは、いずれかの準リミット処理の作動後からであってもよい)、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」が内部当籤役として決定された場合に、所定確率で特殊報知と同様の報知が行われるようにしてもよい。このようにすれば、特殊報知が行われることに対して遊技者が不自然に感じてしまうこと防止することができる。また、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」が内部当籤役として決定された場合に特殊報知と同様の報知が行われるのは、疑似ボーナス移行抽籤に当籤した場合としてもよい。また、この場合、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」が内部当籤役として決定された場合の疑似ボーナス移行抽籤では、所定確率で「当籤(今回遊技)」が決定され得るようにしてもよい。
ここまで、通常リミット処理、特殊リミット処理、及び準リミット処理を作動させるため、「ゲーム数」及び「払出数」を用いて有利区間の遊技期間を監視することを例に挙げて説明したが、各リミット処理が実行される条件は上述のものに限られず、適宜変更可能であるものとする。例えば、各リミット処理が実行されるとした、有利区間ゲーム数カウンタの値、有利区間払出数カウンタの値、制御用ゲーム数カウンタの値、制御用払出数カウンタの値、並びに1G連カウンタの値及び天井短縮の有無(すなわち、準リミット処理を作動させるための変数)等は、遊技仕様や市場動向等に応じて適宜変更可能である。
また、有利区間の遊技期間を監視するための手法も上述のものに限られない。例えば、有利区間の遊技期間を監視するために「ナビ回数」を用いるとしたならば、上記と同様に、通常リミット処理(ナビ回数)や特殊リミット処理(ナビ回数)、あるいは準リミット処理(ナビ回数)が実行されるようにすることもできる。すなわち、有利区間の遊技期間を監視するために値を計数可能な要素(パラメータ)であればどのような要素も採用することができ、採用した要素に対して、通常リミット処理が実行される値と、特殊リミット処理が実行される値と、準リミット処理が実行される値と、を規定することで、上述のものと同様に、各リミット処理が実行されるものとすることができる。
上述のとおり、第1の遊技機では、有利状態(例えば、疑似ボーナス)及び特定状態(例えば、演出区間)は一連の有利区間として制御され、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が「1500」以上)となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量(例えば、有利区間払出数カウンタの値が「2401」以上)となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了されるが、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間よりも短い特定期間(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が「1445」以上)となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量よりも少ない特定量(例えば、制御用払出数カウンタの値が「2126」以上)となったときに、有利状態である場合には、特定状態に移行するときに、一連の有利区間を終了させるようにしている。
すなわち、第1の遊技機では、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感等を抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、第1の遊技機では、有利状態(例えば、疑似ボーナス)及び特定状態(例えば、演出区間)は一連の有利区間として制御され、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が「1500」以上)となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量(例えば、有利区間払出数カウンタの値が「2401」以上)となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了されるが、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間よりも短い特定期間(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が「1445」以上)となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量よりも少ない特定量(例えば、制御用払出数カウンタの値が「2126」以上)となったときに、有利状態でない場合には有利状態に移行させ、移行させた有利状態が終了して特定状態に移行するときに、一連の有利区間を終了させるようにしている。
すなわち、第1の遊技機では、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。また、このようにして一連の有利区間を終了させる際には、有利状態でなければ有利状態に移行させた上で終了させるようにしている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感等を抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、第1の遊技機では、特定期間又は特定量は、有利状態の継続可能期間(例えば、「55ゲーム」)又は付与可能遊技価値量(例えば、「275枚」)を考慮して設定されているため、遊技者の感情に配慮しつつも、遊技者に付与される遊技価値量が極端に規制されることを防止することができる。
また、第1の遊技機では、有利状態は付与された権利(例えば、「1G連ストック」及び「天井短縮」)によって延長される場合があるが、一連の有利区間における遊技期間が、特定期間よりも短く、付与された権利数に応じて設定された特別期間となったとき(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が準リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)、又は一連の有利区間において付与された遊技価値量が、特定量よりも少なく、付与された権利数に応じて設定された特別量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が準リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)には、以後の一連の有利区間において権利の付与が抑制されるようになっている。これにより、例えば、遊技者が消費しきれないほどの権利が付与され、このような状態で一連の有利区間が強制的に終了される結果、遊技者が不信感や喪失感等を抱いてしまうことを防止できるので、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、第1の遊技機では、上述の「特定量」や「特別量」を計数する上では、例えば、遊技者の操作ミスや指示の無視等に起因して、本来付与されるはずであった遊技価値量と実際に付与された遊技価値量との間で差分が生じた場合であっても、この差分を考慮せず、本来付与されるはずであった遊技価値量を基準として計数が行われるようになっている。これにより、このような遊技者の行為によって一連の有利区間が必要以上に延長されてしまうことや、このような行為を行った遊技者と行っていない遊技者との間で不公平が生じてしまうことを防止することができるので、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、第1の遊技機では、権利の付与が抑制されている状態(例えば、準リミット処理作動後の状態)において有利状態への移行が確定する確定役(例えば、「確定チェリー」)に当籤したときには、この確定役の当籤が明確に認識できる特別図柄の組合せ(例えば、「確定チェリーリプ」)を表示させないための特殊報知が行われるようになっている。これにより、例えば、確定役の当籤が無駄な当籤であった等といった感情を遊技者が抱いてしまうことを防止できる。すなわち、権利の付与が抑制されている状態では有利状態が開始された契機を遊技者に明確に認識させないようにすることで、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。なお、特殊報知を行うのはいずれの演出実行手段を用いてもよい。
また、第1の遊技機では、特殊報知が行われる場合、本来次回遊技から開始されるはずであった有利状態を、今回遊技から開始するようにしている。これにより、遊技者に自然な流れで特殊報知にしたがった停止操作を行わせることができるので、このような特殊報知を行う場合であっても、遊技者が違和感等を抱いてしまうことを防止できる。
また、第1の遊技機では、権利の付与が抑制されていない状態で、確定役に当籤して特別図柄の組合せが表示された場合には特別報知(例えば、特別入賞音の出力)を行うことを可能とする一方、権利の付与が抑制されている状態で、確定役に当籤して特別図柄の組合せが表示された場合には特別報知を行うことを可能としないようになっている。これにより、例えば、確定役の当籤が無駄な当籤であった等といった感情を遊技者が抱いてしまうことを防止できる。すなわち、権利の付与が抑制されている状態では有利状態が開始された契機を遊技者に明確に認識させないようにすることで、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。なお、特別報知を行うのはいずれの演出実行手段を用いてもよい。
また、第1の遊技機では、確定役に当籤したか否か、特別図柄の組合せが表示されたか否か、及び特殊報知が行われたか否かに応じて、特別報知を行うか否かを決定するようにしている。これにより、特別報知が行われる状況をより適切に管理することができる。
また、第1の遊技機では、有利区間ゲーム数カウンタ及び有利区間払出数カウンタは、ベットされた遊技価値量にかかわらず計数を行う結果、3枚ベット状態のみならず2枚ベット状態においても、通常リミット処理(ゲーム数)及び通常リミット処理(払出数)が実行されることを可能としている。
また、第1の遊技機では、制御用ゲーム数カウンタ及び制御用払出数カウンタは、3枚ベット状態では計数を行うが、2枚ベット状態では計数を行わない。したがって、3枚ベット状態では、特殊リミット処理(ゲーム数)及び特殊リミット処理(払出数)が実行されることを可能としているが、2枚ベット状態では、特殊リミット処理(ゲーム数)及び特殊リミット処理(払出数)が実行されることを可能としていない。したがって、2枚ベット状態では、通常リミット処理(ゲーム数)又は通常リミット処理(払出数)の実行によって、疑似ボーナス中であっても一連の有利区間が強制的に終了してしまう場合がある。
なお、第1の遊技機では、3枚ベット状態と2枚ベット状態とでは、例えば、小役の当籤確率、及びメダルの払出数が異なる結果(図10〜図15参照)、3枚ベット状態で遊技を行う場合よりも2枚ベット状態で遊技を行う場合のほうが、遊技者に不利となっている。もっとも、このように、2枚ベット状態で遊技を行う場合のほうが遊技者に不利となる手法はこれに限られない。例えば、疑似ボーナス中に2枚ベット状態で遊技が行われた場合には、停止操作の手順が報知されないようすることで、遊技者に不利となるように構成してもよい。
このように、第1の遊技機では、第1の量(例えば、「3枚」)の遊技価値がベットされて遊技が行われた場合には、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感等を抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。一方、第2の量(例えば、「2枚」)の遊技価値がベットされて遊技が行われた場合には、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了される場合があることから、これによって遊技者に企図された遊技方法で遊技を行わなかったことを気付かせることができるので、遊技者に対して企図された遊技方法で遊技を行うことを促すことができる。
なお、一連の有利区間において、第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる場合よりも、第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる場合のほうが、遊技者にとって不利となっているので、このような注意喚起を可能にすることで、遊技者により有利な状態で遊技を行うべきであることも促すことができ、遊技者が企図しない遊技方法で遊技を行うことに起因して遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
[5−5.第1の遊技機の格納領域構成]
続いて、図17〜図22を参照して、第1の遊技機の格納領域構成について説明する。図17は、第1の遊技機の当籤フラグ格納領域、入賞作動フラグ格納領域、及び図柄コード格納領域の一例を示す図である。また、図18は、第1の遊技機の持越役格納領域の一例を示す図である。また、図19は、第1の遊技機の遊技状態フラグ格納領域の一例を示す図である。また、図20は、第1の遊技機のモードフラグ格納領域の一例を示す図である。また、図21は、第1の遊技機の作動ストップボタン格納領域の一例を示す図である。また、図22は、第1の遊技機の押下順序格納領域の一例を示す図である。
(当籤フラグ格納領域、入賞作動フラグ格納領域、及び図柄コード格納領域)
まず、図17を参照して、当籤フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)、入賞作動フラグ格納領域(表示役格納領域)、及び図柄コード格納領域の構成について説明する。なお、第1の遊技機では、当籤フラグ格納領域と、入賞作動フラグ格納領域と、図柄コード格納領域とが同じデータ構成となっている。
上述の各格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される格納領域1〜26で構成される。なお、各格納領域に格納されるデータは、図17中の「データ」欄の1バイトデータのみであるが、図17では、説明の便宜上、各格納領域のビットに対応付けられた図柄組合せを示す「コンビネーション」(図17中では、リール3Lの図柄、リール3Cの図柄及びリール3Rの図柄の順で記載)及びその内容(図11〜図14参照)も併せて記載する。
当籤フラグ格納領域に格納されるデータは、メインCPU101が、内部当籤役に対応する図柄の組合せの種類(すなわち、今回の遊技において表示されることが許可された図柄の組合せの種類)を識別可能とするために用いられる。例えば、今回の遊技において2BBに当籤した場合(持越されている場合)、格納領域1のビット0に「1」が格納される。
入賞作動フラグ格納領域に格納されるデータは、メインCPU101が、表示役に対応する図柄の組合せの種類(すなわち、今回の遊技において有効ライン上に表示された図柄の組合せの種類)を識別可能とするために用いられる。例えば、今回の遊技において2BBに係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合、格納領域1のビット0に「1」が格納される。
図柄コード格納領域に格納されるデータは、メインCPU101が、少なくともいずれかのリールの回転中において、今回の遊技において未だ有効ライン上に表示可能となっている図柄の組合せの種類を識別可能とするために用いられる。例えば、今回の遊技において少なくともいずれかのリールが回転しているときに、2BBに係る図柄の組合せが有効ライン上に表示され得るものとなっている場合、格納領域1のビット0に「1」が格納される。
(持越役格納領域)
続いて、図18を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。持越役格納領域は、1バイトのデータにより表される格納領域で構成される。
内部抽籤処理の結果、「F_2BB」(2BB)又は「F_3BB」(3BB)のボーナス役が内部当籤役として決定されたときには、これらのボーナス役は、持越役として持越役格納領域に格納される(対応するビットに「1」が格納される)。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せが有効ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。また、持越役格納領域に持越役が格納されている間、内部抽籤処理によって決定された内部当籤役(小役・リプレイ役)に加えて、持越役(ボーナス役)が当籤フラグ格納領域に格納される。
(遊技状態フラグ格納領域)
続いて、図19を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、1バイトのデータにより表される格納領域で構成される。例えば、現在の遊技状態が2BB状態である場合、格納領域のビット0に「1」が格納される。
なお、第1の遊技機では、RT状態が設けられていないので、図19に示す遊技状態フラグ格納領域にはRT状態の種類を示す領域は設けられていないが、例えば、RT状態が設けられている場合には、現在のRT状態に対応する格納領域のビットに「1」が格納される。なお、第1の遊技機では、有利区間中の遊技状態(モード)の種類を示すデータを別途後述のモードフラグ格納領域に格納するものとしているが、この遊技状態フラグ格納領域において格納して管理することもできる。また、非有利区間及び有利区間の遊技区間についても同様である。図示しない有利区間フラグ格納領域を設けて管理することもできるし、この遊技状態フラグ格納領域において格納して管理することもできる。また、AT状態やART状態等の遊技状態についても同様である。図示しないAT状態(ART状態)フラグ格納領域を設けて管理することもできるし、この遊技状態フラグ格納領域において格納して管理することもできる。
(モードフラグ格納領域)
続いて、図20を参照して、モードフラグ格納領域の構成について説明する。モードフラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される格納領域1及び格納領域2で構成される。例えば、現在のモードがスタートモードである場合、格納領域1のビット0に「1」が格納される。また、例えば、現在のモードが天国Aモードである場合、格納領域2のビット0に「1」が格納される。なお、第1の遊技機では、疑似ボーナス状態もモードの1つとして管理している。
(作動ストップボタン格納領域)
次に、図21を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトのデータにより表される格納領域で構成される。なお、作動ストップボタン格納領域のビット0〜2は、すでに操作されたストップボタンの種類(停止したリールの種類)を示すデータを格納し、ビット4〜6は、未だ操作されていないストップボタンの種類(回転中のリールの種類)を示すデータを格納する。
例えば、ストップボタン8Lが今回押されたストップボタン、すなわち、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、ストップボタン8Lが未だ押されていないストップボタン、すなわち、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だ押されていないストップボタンとを識別する。
(押下順序格納領域)
次に、図22を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトのデータにより表される格納領域で構成される。なお、押下順序は、ストップボタンが押された順序、すなわち、押し順(打順)を示すものである。
例えば、全てのリールが回転中であるときには、押下順序格納領域のビット0〜5に「1」が格納される。次いで、ストップボタン8Lが押されたときには(「左」第1停止であるから)、ビット0及び1には「1」が格納されたままとなるが、ビット2〜5には「0」が格納されるようになる。次いで、ストップボタン8Cが押されたときには(「左」第1停止、「中」第2停止であることから)、ビット0には「1」が格納されたままとなるが、ビット1には「0」が格納されるようになる。メインCPU101は、押下順序格納領域に格納されているデータに基づいて、今回の遊技の押し順を識別する。
[6.主制御回路による処理]
続いて、図23〜図32を参照して、主制御回路100のメインCPU101が各プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。なお、以下に示す各種処理の説明では、第1の遊技機の仕様を用いてその処理内容の一具体例を説明する場合があるが、以下に示す各種処理の処理内容はこれに限定されるものではない。
[6−1.メイン処理]
まず、図23を参照して、主制御回路100のメインCPU101により実行されるメイン処理(主要動作処理)について説明する。なお、図23は、メイン処理の手順の一例を示すフローチャートである。また、図23においては、メイン処理の開始に先立って実行される電源投入時処理についても併せて示している。
まず、メインCPU101は、パチスロ機1に電力が供給されると(電源が投入されると)、電源投入時処理を行う(S1)。この処理では、電源投入時に必要な各種処理を行う。なお、電源投入時処理の詳細については後述する。
続いて、メインCPU101は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この処理では、メインRAM103における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでの指定格納領域は、例えば、当籤フラグ格納領域や入賞作動フラグ格納領域等の1回の単位遊技(ゲーム)ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
続いて、メインCPU101は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、例えば、メダルセンサ31S、ベットスイッチ6S、及びスタートスイッチ7S等の入力状態をチェックし、遊技開始時に必要な各種処理を行う。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については後述する。
続いて、メインCPU101は、乱数値取得処理を行う(S4)。この処理では、内部抽籤用乱数値(例えば、0〜65535の範囲)や遊技性に関する各種抽籤で用いられる演出用乱数値(その他抽籤用乱数値)(例えば、0〜65535の範囲、あるいは0〜255の範囲)等を抽出し、抽出した各種乱数値をメインRAM103に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する。なお、各種乱数値の取得態様は上述のものに限られない。それぞれ予め定められた数値範囲(例えば、0〜65535の範囲、0〜32767の範囲、0〜255の範囲、あるいは0〜127の範囲等)から必要な個数の乱数値を適宜取得することができる。
続いて、メインCPU101は、内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、現在の遊技状態等に応じた内部抽籤テーブルや内部抽籤用乱数値に基づいて内部当籤役を決定するために必要な各種処理を行う。なお、内部抽籤処理の詳細については後述する。
続いて、メインCPU101は、遊技開始時状態制御処理を行う(S6)。この処理では、各種遊技状態について、遊技を開始するときに、(例えば、決定された内部当籤役等に基づいて)移行条件が成立する場合には成立した移行条件にしたがって遊技状態を移行させるため、あるいは現在の遊技状態の遊技期間を管理するために必要な各種処理を行う。なお、遊技開始時状態制御処理の詳細については後述する。
続いて、メインCPU101は、スタートコマンド生成格納処理を行う(S7)。この処理では、副制御回路200に送信するスタートコマンドのデータを生成し、生成したデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(不図示)に格納する。なお、通信データ格納領域に格納されたデータは、後述の通信データ送信処理(図32のS204参照)において主制御回路100から副制御回路200に送信される。また、その他のコマンドのデータの生成、格納、及び送信手法も基本的に同様である。
続いて、メインCPU101は、遊技開始時メイン側演出制御処理を行う(S8)。この処理では、遊技を開始するときに、主制御回路100側(メイン側)の制御による各種演出を行う場合、当該演出を行うために必要な各種処理を行う。例えば、遊技開始時にロック演出が行われる場合には当該ロック演出の実行を制御する。また、これが疑似遊技を含むものであれば当該疑似遊技の進行(あるいは疑似遊技に関する報知)を制御する。また、例えば、AT状態であって指示モニタによって停止操作の情報を報知する場合にはその報知態様を制御する。また、詳細は省略するが、ロック演出が行われる場合には、この処理においてロックコマンド生成格納処理が行われる。
続いて、メインCPU101は、リール停止初期設定処理を行う(S9)。この処理では、内部当籤役や遊技状態等に基づいて、今回の遊技で使用する停止テーブルの種類や引込優先順位テーブルの種類等の停止制御に必要な各種情報を設定する。
続いて、メインCPU101は、リール回転開始処理を行う(S10)。この処理では、全てのリールの回転開始を要求する。そして、全てのリールの回転開始が要求されると、後述のリール制御処理(図32のS203参照)により、各ステッピングモータ51L,51C,51Rの駆動が制御され、各リール3L,3C,3Rの回転が開始される。回転を開始した各リールは、その回転速度が一定速度に達するまで加速制御され、その後、当該一定速度が維持される。また、詳細は省略するが、この処理においてはリール回転開始コマンド生成格納処理が行われる。
続いて、メインCPU101は、引込優先順位格納処理を行う(S11)。この処理では、回転中のリール(この場合は全てのリール)の各図柄(図柄位置)に対して、設定された内部当籤役と設定された引込優先順位テーブルとを参照して引込優先順位を示すデータを取得し、引込優先順位データ格納領域(不図示)に格納する。なお、図示は省略するが、この処理に先立って後述の図柄コード格納処理が行われる。
続いて、メインCPU101は、リール停止制御処理を行う(S12)。この処理では、決定された内部当籤役(あるいはこれに応じて設定された各種停止制御に係る情報)と各ストップボタン8L,8C,8Rの停止操作態様と基づいて該当するリールの回転を停止させるために必要な各種処理を行う。なお、リール停止制御処理の詳細については後述する。
続いて、メインCPU101は、入賞作動判定処理を行う(S13)。この処理では、有効ライン上に表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されたいずれかの図柄の組合せであるか否かを判定する。例えば、入賞作動フラグ格納領域において「1」が格納されているビットがあるか否かを判定する。また、詳細は省略するが、この処理においては入賞作動コマンド生成格納処理が行われる。
続いて、メインCPU101は、メダル払出・再遊技作動処理を行う(S14)。この処理では、上述の入賞作動判定処理において判定された図柄の組合せが、小役に係る図柄の組合せであればこれに対応するメダル数を払出し、リプレイ役に係る図柄の組合せであれば次回の遊技において再遊技を作動させるために必要な各種処理を行う。なお、例えば、上述の入賞作動判定処理において判定された図柄の組合せがリプレイ役に係る図柄の組合せである場合には、今回の遊技におけるベット数と同数の値を後述の自動投入メダルカウンタにセットする処理を行う。また、この処理では、払出すメダル数に応じたメダル払出信号を外部集中端子板55から出力する。
続いて、メインCPU101は、遊技終了時状態制御処理を行う(S15)。この処理では、各種遊技状態について、遊技が終了するときに、(例えば、表示された図柄の組合せ等に基づいて)移行条件が成立する場合には成立した移行条件にしたがって遊技状態を移行させるため、あるいは現在の遊技状態の遊技期間を管理するために必要な各種処理を行う。なお、遊技終了時状態制御処理の詳細については後述する。
続いて、メインCPU101は、遊技終了時メイン側演出制御処理を行う(S16)。この処理では、遊技が終了するときに、主制御回路100側(メイン側)の制御による各種演出を行う場合、当該演出を行うために必要な各種処理を行う。例えば、遊技終了時にロック演出が行われる場合には当該ロック演出の実行を制御する。また、これが疑似遊技を含むものであれば当該疑似遊技の進行(あるいは疑似遊技に関する報知)を制御する。また、詳細は省略するが、ロック演出が行われる場合には、この処理においてロックコマンド生成格納処理が行われる。
このように、パチスロ機1では、上述のS2〜S16の処理が行われることで1回の単位遊技が制御され、また、これらの処理が繰り返されることで遊技の進行が制御される。なお、必要に応じてこれらの処理以外の処理が適宜行われるように構成することもできるし、これらの処理のうち一部の処理については行われないように構成することもできる。すなわち、上述の各種処理はあくまで一例である。
(電源投入時処理)
続いて、図24を参照して、上述のメイン処理のS1において行われる電源投入時処理について説明する。なお、図24は、電源投入時処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、図示しない電源投入時の初期化処理を行った後、メインRAM103の書込みテストを行い、当該テストの結果、メインRAM103への書込みが正常に行われたか否かを判定する(S21)。すなわち、メインCPU101は、メインRAM103に異常が発生していないか否かを判定する。
メインCPU101は、メインRAM103への書込みが正常に行われたと判定した場合(S21がYES)、設定用鍵型スイッチ52がオン状態であるか否かを判定する(S22)。すなわち、メインCPU101は、設定変更が可能な状態であるか否かを判定する。
メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ52がオン状態であると判定した場合(S22がYES)、設定変更時の初期化処理を行う(S23)。この処理では、メインRAM103における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでの指定格納領域は、例えば、持越役格納領域、遊技状態フラグ格納領域やモードフラグ格納領域等の設定変更時にデータの消去が必要な格納領域である。
続いて、メインCPU101は、初期化コマンド生成格納処理を行う(S24)。この処理では、副制御回路200に送信する設定変更処理が開始されたことを示す初期化コマンドのデータを生成し、生成したデータを通信データ格納領域に格納する。
続いて、メインCPU101は、設定変更処理を行う(S25)。この処理では、上述の設定値決定操作や設定値確定操作を受付けることにより、メインRAM103が初期化された後、新たな設定値がメインRAM103の設定値格納領域(不図示)に設定(格納)される。続いて、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ52がオフ状態となったか否かを判定する(S26)。すなわち、メインCPU101は、新たに設定値が設定された後、設定変更が可能な状態が終了したか否かを判定する。
メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ52がオフ状態となっていないと判定した場合(S26がNO)、設定用鍵型スイッチ52がオフ状態となるまで処理を待機する。一方、設定用鍵型スイッチ52がオフ状態となったと判定した場合(S26がYES)、初期化コマンド生成格納処理を行う(S27)。この処理では、副制御回路200に送信する設定変更処理が終了したことを示す初期化コマンドのデータを生成し、生成したデータを通信データ格納領域に格納する。そして、メインCPU101は、この処理の後、電源投入時処理を終了する。
メインCPU101は、S22において、設定用鍵型スイッチ52がオン状態でないと判定した場合(S22がNO)、バックアップデータが正常であるか否かを判定する(S28)。すなわち、メインCPU101は、パチスロ機1への電力の供給が断たれたとき(電断時)にバックアップされた各種情報が正常であるか否かを判定する。
メインCPU101は、バックアップデータが正常であると判定した場合(S28がYES)、遊技復帰処理を行う(S29)。この処理では、パチスロ機1を電断前の状態に復帰させる処理を行う。そして、メインCPU101は、この処理の後、電源投入時処理を終了する。
メインCPU101は、S21において、メインRAM103への書込みが正常に行わなかったと判定した場合(S21がNO)、及びS28において、バックアップデータが正常でないと判定した場合(S28がNO)、電源投入時エラー処理を行う(S30)。なお、この電源投入時エラー処理によって発生したエラーは、上述のリセット操作によっては解消されず、新たに設定値が設定されたことに応じて解消するものとなっている。したがって、メインCPU101は、電源投入時エラー処理の後、一度パチスロ機1の電源がオフとなり、その後、新たに設定値が設定されるまで(上述のS22〜S26の処理が行われるまで)通常の処理(図23のS2以降)に移行しない。
(メダル受付・スタートチェック処理)
続いて、図25を参照して、上述のメイン処理のS3において行われるメダル受付・スタートチェック処理について説明する。なお、図25は、メダル受付・スタートチェック処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S41)。すなわち、メインCPU101は、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞したか(再遊技が作動したか)否かを判定する。
メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値が「0」でないと判定した場合(S41がNO)、自動投入処理を行う(S42)。この処理では、前回の単位遊技で投入されたメダルと同数のメダルが自動投入される。また、詳細は省略するが、自動投入が行われる場合には、この処理においてメダル投入コマンド生成格納処理が行われる。また、この処理では、メダル投入信号を外部集中端子板55から出力する。
メインCPU101は、S41において、自動投入メダルカウンタの値が「0」であると判定した場合(S41がYES)、及びS42の処理の後、メダル補助収納庫スイッチチェック処理を行う(S43)。この処理では、メダル補助収納庫スイッチ33Sがオン状態となっているか(すなわち、メダル補助収納庫33に一定数以上のメダルが収納されているか)否かを判定し、メダル補助収納庫スイッチ33Sがオン状態となっていると判定した場合にはメダル補助収納庫エラーを発生させる。この場合、当該エラーが解消されるまで処理が待機される。また、メダル補助収納庫スイッチ33Sがオン状態となっていないと判定した場合には、この処理を終了する。
続いて、メインCPU101は、メダル投入状態チェック処理を行う(S44)。この処理では、現在のベット数やクレジット数のチェックを行うとともに、メダルの受付が禁止されているか、あるいはセレクタエラーが発生しているか等も判定し、メダルの受付が可能であれば、メダルの受付が可能な状態(ベット操作を受付可能な状態)とする(メダルの受付を許可する)。なお、セレクタエラーが発生している場合には、当該エラーが解消されるまで処理が待機される。
続いて、メインCPU101は、メダルの受付が可能な状態であるか否かを判定する(S45)。メインCPU101は、メダルの受付が可能な状態であると判定した場合(S45がYES)、メダル投入チェック処理を行う(S46)。この処理では、メダルセンサ31Sの検出結果やベットスイッチ6Sの検出結果に基づいてベット数やクレジット数を更新する。また、詳細は省略するが、ベット操作が行われた場合には、この処理においてメダル投入コマンド生成格納処理が行われる。また、この処理では、メダル投入信号を外部集中端子板55から出力する。
続いて、メインCPU101は、メダルの投入又はクレジットが可能な状態であるか否かを判定する(S47)。すなわち、メインCPU101は、ベット数が「3」枚であって、かつクレジット数も「50」枚となっていないか否かを判定する。メインCPU101は、メダルの投入又はクレジットが可能な状態でない(すなわち、ベット数が「3」枚であって、かつクレジット数も「50」枚となっている)と判定した場合(S49がNO)、メダルの受付を禁止する(S48)。すなわち、メインCPU101は、メダルの受付が可能でない状態(ベット操作を受付可能としない状態)とする。
メインCPU101は、S45において、メダルの受付が可能な状態でないと判定した場合(S45がNO)、S47において、メダルの投入又はクレジットが可能な状態であると判定した場合(S47がYES)、及びS48の処理の後、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判定する(S49)。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、現在のベット数が「2」又は「3」枚であるか否かが判定される。
メインCPU101は、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判定した場合(S49がYES)、スタートスイッチ7Sがオン状態となったか否かを判定する(S50)。すなわち、メインCPU101は、遊技者によって開始操作が行われたか否かを判定する。
メインCPU101は、スタートスイッチ7Sがオン状態となったと判定した場合(S50がYES)、メダルの受付を禁止する(S51)。そして、メインCPU101は、この処理の後、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
メインCPU101は、S49において、投入枚数が遊技開始可能枚数でないと判定した場合(S49がNO)、及びS50において、スタートスイッチ7Sがオン状態となっていないと判定した場合(S50がNO)、処理をS44に戻す。
(内部抽籤処理)
続いて、図26を参照して、上述のメイン処理のS5において行われる内部抽籤処理について説明する。なお、図26は、内部抽籤処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、設定値・メダル投入枚数チェック処理を行う(S61)。この処理では、今回の単位遊技における設定値及びベット数のチェックを行う。続いて、メインCPU101は、設定値、ベット数及び遊技状態等に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S62)。続いて、メインCPU101は、乱数値格納領域から内部抽籤用乱数値を取得する(S63)。すなわち、メインCPU101は、上述のメイン処理のS4で取得した内部抽籤用乱数値のデータを取得する。なお、この処理において、設定値が「1」〜「6」以外又はベット数が「1」〜「3」以外であると判定された場合には、メインCPU101は、重篤なエラーが発生したと判断し、上述の電源投入時エラー処理(図24のS30参照)を実行する。
続いて、メインCPU101は、内部当籤役決定処理を行う(S64)。この処理では、取得した内部抽籤用乱数値を、セットされた内部抽籤テーブルに規定された各内部当籤役の抽籤値を用いて順次更新(例えば、加算更新)し、更新結果が所定結果となったか(例えば、オーバーフローしたか)否かを判定する。所定結果となった場合にはその内部当籤役を今回の単位遊技の内部当籤役として決定する。なお、全ての内部当籤役について判定しても所定結果とならなかった場合には、今回の単位遊技の結果は「はずれ」となる(内部当籤役として「はずれ」が決定される)。
続いて、メインCPU101は、内部当籤役が決定されたか否かを判定する(S65)。メインCPU101は、内部当籤役が決定されなかったと判定した場合(S65がNO)、処理をS64に戻す。すなわち、メインCPU101は、判定対象となる内部当籤役を順次更新し(内部抽籤用乱数値も順次更新し)、全ての内部当籤役について判定が行われるまで(あるいは、その中途で内部当籤役が決定されるまで)S64の処理を繰り返す。
メインCPU101は、内部当籤役が決定されたと判定した場合(S65がYES)、決定された内部当籤役が持越非対象役であるか(すなわち、持越役であるボーナス役でなく、小役又はリプレイ役であるか)否かを判定する(S66)。メインCPU101は、決定された内部当籤役が持越非対象役であると判定した場合(S66がYES)、当籤フラグ格納領域を更新する(S67)。この処理では、S64の処理で決定された内部当籤役に基づいて当籤フラグ格納領域のデータを更新する。すなわち、メインCPU101は、当籤フラグ格納領域において、決定された内部当籤役に対応して表示が許可される図柄の組合せに対応するデータにビットに「1」を格納する。
メインCPU101は、S66において、決定された内部当籤役が持越非対象役でないと判定した場合(S66がNO)、及びS67の処理の後、決定された内部当籤役が持越対象役であるか(すなわち、持越役であるボーナス役であるか)否かを判定する(S68)。
メインCPU101は、決定された内部当籤役が持越対象役であると判定した場合(S68がYES)、持越役格納領域のデータが「0」であるか否かを判定する(S69)。すなわち、メインCPU101は、未だいずれのボーナス役も持越されていないか否かを判定する。メインCPU101は、持越役格納領域のデータが「0」であると判定した場合(S69がYES)、持越役格納領域を更新する(S70)。この処理では、S64の処理で決定された内部当籤役に基づいて持越役格納領域のデータを更新する。すなわち、メインCPU101は、持越役格納領域において、決定された内部当籤役に対応して表示が許可される図柄の組合せに対応するデータにビットに「1」を格納する。
メインCPU101は、S68において、決定された内部当籤役が持越対象役でないと判定した場合(S68がNO)、S69において、持越役格納領域のデータが「0」でないと判定した場合(S69がNO)、及びS70の処理の後、再度、持越役格納領域のデータが「0」であるか否かを判定する(S71)。
メインCPU101は、持越役格納領域のデータが「0」でないと判定した場合(S71がNO)、当籤フラグ格納領域を更新する(S72)。この処理では、持越役格納領域に格納されているデータを当籤フラグ格納領域のデータに反映させる。すなわち、メインCPU101は、ボーナス役が持越されている(あるいは今回の単位遊技で当籤した)場合、当籤フラグ格納領域において、当該ボーナス役に対応して表示が許可される図柄の組合せに対応するデータにビットに「1」を格納する。
メインCPU101は、S71において、持越役格納領域のデータが「0」であると判定した場合(S71がYES)、及びS72の処理の後、サブフラグ等設定処理を行う(S73)。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、内部当籤役に基づいて非有利区間サブフラグや有利区間当籤時サブフラグが設定される。なお、この処理では、例えば、AT状態であるとき、指示モニタによって報知される停止操作の情報に対応する情報等が設定されるようにしてもよい。そして、メインCPU101は、この処理の後、内部抽籤処理を終了する。
(遊技開始時状態制御処理)
続いて、図27を参照して、上述のメイン処理のS6において行われる遊技開始時状態制御処理について説明する。なお、図27は、遊技開始時状態制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、遊技状態移行条件成立チェック処理を行う(S81)。この処理では、遊技を開始するときに、いずれかの遊技状態からいずれかの遊技状態に移行させるための移行条件が成立したか否かのチェックを行う。例えば、所定のボーナス役に当籤したことに基づいて所定のRT状態としてのフラグ間に移行させる場合、この処理において所定のボーナス役に当籤したか否かのチェックを行う。なお、第1の遊技機の場合、フラグ間はRT状態として(すなわち、遊技状態フラグ格納領域に格納される遊技状態として)構成されていないため、ここでのチェックは不要となる。また、例えば、特定の移行条件の成立から特定の遊技数の遊技を行ったことにより開始又は終了する特定のRT状態がある場合、この処理においてこの特定の遊技数を管理することもできる。
続いて、メインCPU101は、いずれかの遊技状態に移行させるための移行条件が成立したか否かを判定する(S82)。メインCPU101は、いずれかの遊技状態に移行させるための移行条件が成立したと判定した場合(S82がYES)、遊技状態フラグ格納領域を更新する(S83)。すなわち、メインCPU101は、成立した移行条件にしたがって遊技状態をセットする。続いて、メインCPU101は、セットされた遊技状態に応じた設定処理を行う(S84)。この処理では、遊技状態が移行したことに応じて、例えば、当該遊技状態の遊技期間を設定したり、内部抽籤処理以外の各種抽籤処理における抽籤値(抽籤テーブル)を設定したりする必要がある場合に、このような設定処理を適宜行う。
メインCPU101は、S82において、いずれかの遊技状態に移行させるための移行条件が成立していないと判定した場合(S82がNO)、及びS84の処理の後、現在の遊技区間が非有利区間であるか否かを判定する(S85)。メインCPU101は、現在の遊技区間が非有利区間であると判定した場合(S85がYES)、有利区間開始条件成立チェック処理を行う(S86)。この処理では、遊技を開始するときに、非有利区間から有利区間に移行させるための移行条件(有利区間の開始条件)が成立したか否かのチェックを行う。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、上述の有利区間移行抽籤を行い、この抽籤結果が有利区間を開始させるものであるか否かがチェックされる。
続いて、メインCPU101は、有利区間の開始条件が成立したか否かを判定する(S87)。メインCPU101は、有利区間の開始条件が成立していないと判定した場合(S87がNO)、遊技開始時状態制御処理を終了する。また、メインCPU101は、有利区間の開始条件が成立したと判定した場合(S87がYES)、有利区間開始時の設定処理を行う(S88)。すなわち、メインCPU101は、有利区間を開始させる(セットする)。この処理では、有利区間が開始したことに応じて、例えば、各種リミット処理に係る各種カウンタ(図16参照)のカウントを開始する(すなわち、一連の有利区間の遊技期間の監視を開始する)等の設定処理を適宜行う。
続いて、メインCPU101は、モードフラグ格納領域を更新する(S89)。すなわち、メインCPU101は、開始された有利区間中のモード(遊技状態)をセットする。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、上述の有利区間移行抽籤の抽籤結果にしたがって決定された移行先モードがセットされる。
続いて、メインCPU101は、セットされたモードに応じた設定処理を行う(S90)。この処理では、セットされたモードに応じて、当該モードの遊技期間(天井ゲーム数等も含む)を設定したり、内部抽籤処理以外の各種抽籤処理における抽籤値(抽籤テーブル)を設定したりする必要がある場合に、このような設定処理を適宜行う。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、セットされた移行先モードにしたがい、疑似ボーナスに移行する場合にはその遊技期間として「55ゲーム」が設定され、終了モードに移行する場合にはその遊技期間として「32ゲーム」が設定され、それ以外のモードに移行する場合にはそれぞれに対応する天井ゲーム数が設定される。また、各種抽籤(図7及び図8等参照)における抽籤値(抽籤テーブル)が設定される。そして、メインCPU101は、この処理の後、遊技開始時状態制御処理を終了する。
メインCPU101は、S85において、現在の遊技区間が非有利区間でない(すなわち、有利区間である)と判定した場合(S85がNO)、有利区間中遊技開始時処理を行う(S91)。なお、有利区間中遊技開始時処理の詳細については後述する。
続いて、メインCPU101は、有利区間終了条件成立チェック処理を行う(S92)。この処理では、遊技を開始するときに、有利区間から非有利区間に移行させるための移行条件(有利区間の終了条件)が成立したか否かのチェックを行う。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、有利区間中のゲーム数に基づいて各種リミット処理の作動条件を満たしたか(図16参照)、あるいは現在のモードが終了モードである場合において32ゲームが経過したか等がチェックされる。
続いて、メインCPU101は、有利区間の終了条件が成立したか否かを判定する(S93)。メインCPU101は、有利区間の終了条件が成立したと判定した場合(S93がYES)、有利区間終了時の初期化処理を行う(S94)。すなわち、メインCPU101は、有利区間を終了させて非有利区間をセットする。この処理では、有利区間が終了したことに応じて、例えば、各種リミット処理に係る各種カウンタ(図16参照)、有利区間中のモード(遊技状態)、及び当該モードの遊技期間(天井ゲーム数等も含む)等に関する情報(すなわち、有利区間に関する情報)を全てクリアする初期化処理を行う。そして、メインCPU101は、この処理の後、遊技開始時状態制御処理を終了する。また、メインCPU101は、有利区間の終了条件が成立していないと判定した場合(S93がNO)、遊技開始時状態制御処理を終了する。
(有利区間中遊技開始時処理)
続いて、図28を参照して、上述の遊技開始時状態制御処理のS91において行われる有利区間中遊技開始時処理について説明する。なお、図28は、有利区間中遊技開始時処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、各種カウンタ更新処理(遊技開始時)を行う(S101)。この処理では、例えば、有利区間中のゲーム数に基づいて各種リミット処理に係る各種カウンタ(図16参照)、有利区間中の各種モード(遊技状態)等の遊技期間を管理する各種カウンタ、あるいはその他有利度合いを管理する各種カウンタを所定の更新条件(例えば、1ゲームにつき1ずつ減算(加算)する等)にしたがって更新する。
続いて、メインCPU101は、特定モード(AT状態)中であるか否かを判定する(S102)。メインCPU101は、特定モード中であると判定した場合(S102がYES)、AT期間管理処理(遊技開始時)を行う(S103)。この処理では、例えば、遊技開始時において、AT状態の遊技期間の延長(例えば、ゲーム数延長やセット数上乗せ等)を可能とする場合に、このような延長の実行条件が成立するか否かを判定したり、この判定結果に基づいて当該遊技期間を延長したりする等の処理を行う(仮に、AT状態の遊技期間短縮を可能とする場合には当該短縮に関する処理を行う)。また、この処理では、延長されるか否かにかかわらずAT状態の遊技期間を管理してもよいし、AT状態の遊技期間は上述のS101の処理において管理し、この処理では延長に関する処理のみが行われるようにしてもよい。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、有利区間当籤時サブフラグに基づいて上述の1G連抽籤が行われ、1G連抽籤が行われ、この抽籤結果にしたがって疑似ボーナスを延長させるための処理が行われる。
続いて、メインCPU101は、ナビ設定処理を行う(S104)。この処理では、指示モニタによって報知される停止操作の情報に対応する情報やスタートコマンドに含ませる停止操作の情報に対応する情報等を設定する。なお、この処理では、ナビを発生させるか否かを決定可能としてもよい。すなわち、AT状態において報知対象役が当籤した場合に、必ずしもナビが発生しない場合があってもよく、この処理においてナビ発生の可否を所定条件(例えば、報知対象役の種類や予め定められたナビ発生確率)にしたがって決定するようにしてもよい。
メインCPU101は、S102において、特定モード中でないと判定した場合(S102がNO)、及びS104の後、モード移行条件が成立したか否かを判定する(S105)。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、有利区間当籤時サブフラグに基づく上述のモード移行抽籤の抽籤結果にしたがって移行先モードが決定されたか否かを判定する。
メインCPU101は、モード移行条件が成立したと判定した場合(S105がYES)、モードフラグ格納領域を更新する(S106)。すなわち、メインCPU101は、移行した有利区間中のモード(遊技状態)をセットする。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、有利区間当籤時サブフラグに基づく上述のモード移行抽籤の抽籤結果にしたがって決定された移行先モードがセットされる。
続いて、メインCPU101は、セットされたモードに応じた設定処理を行う(S107)。この処理では、セットされたモードに応じて、当該モードの遊技期間(天井ゲーム数等も含む)を設定したり、内部抽籤処理以外の各種抽籤処理における抽籤値(抽籤テーブル)を設定したりする必要がある場合に、このような設定処理を適宜行う。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、上述のS90の処理と同様の処理が行われる。そして、メインCPU101は、この処理の後、有利区間中遊技開始時処理を終了する。また、メインCPU101は、モード移行条件が成立していないと判定した場合(S105がNO)、有利区間中遊技開始時処理を終了する。
なお、図27に示す遊技開始時状態制御処理と図30に示す遊技終了時状態制御処理、及び図28に示す有利区間中遊技開始時処理と図31に示す有利区間中遊技終了時処理は、基本的にほとんど同様の処理構成となっている。これは、遊技を開始するとき、又は遊技が終了するときのいずれで処理を行ってもよいもの(例えば、遊技状態やモードの移行等、決定された内部当籤役を参照する処理であるが、処理結果が今回の遊技が終了するまで(あるいは、次回の遊技が開始されるまで)に反映されればよい処理等)については、いずれか一方で行われればよいことを意味し、双方で同様の処理が重複して行われることを意味するものではない。したがって、このような処理については、遊技を開始するとき、又は遊技が終了するときのいずれで行われるようにしてもよい。
これに対し、遊技を開始するときに処理が行われる必要があるもの(例えば、上述のナビ設定処理等)については、遊技を開始するときに行われるものとし、また、遊技が終了するときに処理が行われる必要があるもの(例えば、表示された図柄の組合せを参照する処理等)については、遊技が終了するときに行われるものとすればよい。また、例えば、遊技開始後であって遊技終了前の所定時期に処理が行われる必要があるもの、あるいは処理を行ったほうがよいもの(例えば、第1停止操作の停止操作態様を参照する処理等)については、そのときに行われるものとすればよい。
(リール停止制御処理)
続いて、図29を参照して、上述のメイン処理のS12において行われるリール停止制御処理について説明する。なお、図29は、リール停止制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、全てのリールの回転速度が所定の一定速度(例えば、80回転/1分)に到達したか(すなわち、定速回転しているか)否かを判定する(S111)。メインCPU101は、全てのリールが定速回転していないと判定した場合(S111がNO)、全てのリールが定速回転するまで処理を待機する。一方、全てのリールが定速回転していると判定した場合(S111がYES)、各リールの停止を許可する(S112)。すなわち、メインCPU101は、各ストップボタンを有効化する。また、これにともなって作動ストップボタン格納領域が更新される(第1の遊技機の場合、例えば、作動ストップボタン格納領域のビット4〜6に「1」が格納される)。
続いて、メインCPU101は、有効なストップボタンが操作されたか否かを判定する(S113)。メインCPU101は、有効なストップボタンが操作されていないと判定した場合(S113がNO)、有効なストップボタンが操作されるまで処理を待機する。なお、自動停止制御を行う場合には、この待機時間を計測し、計測結果が所定時間となったときに自動停止制御を行うように構成することができる。
メインCPU101は、有効なストップボタンが操作されたと判定した場合(S113がYES)、作動ストップボタン格納領域及び押下順序格納領域を更新する(S114)。なお、第1の遊技機の場合、例えば、リール3Lに対して第1停止操作が行われた場合(ストップボタン8Lが押された場合)には、この処理では、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納され、ビット4が「0」に更新される。また、押下順序格納領域のビット2〜5が「0」に更新される。
続いて、メインCPU101は、作動ストップボタンから制御対象リールを決定する(S115)。この処理では、例えば、ストップボタン8Lが押された場合、リール3Lを制御対象リールとして決定する。
続いて、メインCPU101は、図柄カウンタから停止開始位置を格納する(S116)。図柄カウンタは、図柄位置データ(例えば、「0」〜「19」)を把握するためのカウンタとして構成される。この処理では、例えば、ストップボタン8Lが押された場合、ストップボタン8Lが押されたときのリール3Lの中段領域の図柄位置データを停止開始位置として格納する。
続いて、メインCPU101は、滑り駒数決定処理を行う(S117)。この処理では、例えば、上述の停止テーブルに規定された滑り駒数や上述の引込優先順位データ格納領域のデータ等を参照し、最も適切な滑り駒数(図柄の移動量)を決定する。
続いて、メインCPU101は、停止開始位置及び滑り駒数から停止予定位置を格納する(S118)。この処理では、上述のS116の処理で格納された停止開始位置と、上述のS117の処理で決定された滑り駒数から最終的に図柄が停止する位置の図柄位置データを停止予定位置として格納する。
続いて、メインCPU101は、リール停止コマンド生成格納処理を行う(S119)。この処理では、副制御回路200に送信するリール停止コマンドコマンドのデータを生成し、生成したデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に格納する。なお、リール停止コマンドは、停止予定位置のみならず、停止開始位置や滑り駒数が特定できるパラメータを含んで構成することができる。
続いて、メインCPU101は、図柄コード格納処理を行う(S120)。この処理では、すでに停止予定位置が決定されたリールにおける停止予定位置の図柄の種類(図柄コード)も参照しながら、図柄コード格納領域を更新する。続いて、メインCPU101は、有効なストップボタンがあるか否かを判定する(S121)。すなわち、メインCPU101は、未だ回転中のリールがあるか(全てのリールに対して停止操作が行われていないか)否かを判定する。
メインCPU101は、有効なストップボタンがあると判定した場合(S121がYES)、制御変更処理を行う(S122)。この処理では、ここまでの遊技者の停止操作態様に応じて、例えば、上述のリール停止初期設定処理で設定された停止テーブルや引込優先順位テーブル等の変更が必要である場合に、このような停止制御に必要な各種情報を再設定する。
続いて、メインCPU101は、引込優先順位格納処理を行う(S123)。この処理では、回転中のリールの各図柄(図柄位置)に対して、すでに停止予定位置が決定されたリールにおける停止予定位置の図柄の種類も参照しながら、設定された内部当籤役と設定された引込優先順位テーブルとを参照して引込優先順位を示すデータを取得し、引込優先順位データ格納領域に格納する。そして、メインCPU101は、この処理の後、処理をS113に戻す。また、メインCPU101は、有効なストップボタンがないと判定した場合(S121がNO)、リール停止制御処理を終了する。
(遊技終了時状態制御処理)
続いて、図30を参照して、上述のメイン処理のS15において行われる遊技終了時状態制御処理について説明する。なお、図30は、遊技終了時状態制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、遊技状態移行条件成立チェック処理を行う(S131)。この処理では、遊技が終了するときに、いずれかの遊技状態からいずれかの遊技状態に移行させるための移行条件が成立したか否かのチェックを行う。例えば、所定の図柄の組合せが表示されたことに基づいて所定のRT状態や所定のボーナス状態に移行させる場合、この処理において所定の図柄の組合せが表示されたか否かのチェックを行う。また、所定のRT状態や所定のボーナス状態である場合、この処理においてこれらの遊技状態の終了条件が成立したか否かのチェックを行う。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、2BB又は3BBに係る図柄の組合せが表示されたか否かのチェックを行う。また、例えば、2BB状態又は3BB状態である場合、メダルの払出によってこれらの遊技状態の終了条件が成立したか否かのチェックを行う。
続いて、メインCPU101は、いずれかの遊技状態に移行させるための移行条件が成立したか否かを判定する(S132)。メインCPU101は、いずれかの遊技状態に移行させるための移行条件が成立したと判定した場合(S132がYES)、遊技状態フラグ格納領域を更新する(S133)。すなわち、メインCPU101は、成立した移行条件にしたがって遊技状態をセットする。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、2BB又は3BBに係る図柄の組合せが表示された場合、遊技状態フラグ格納領域のビット0又はビット1に「1」を格納し、2BB状態又は3BB状態をセットする。また、例えば、2BB状態又は3BB状態である場合に、これらの遊技状態の終了条件が成立した場合には、遊技状態フラグ格納領域のビット0又はビット1を「0」に更新する。
続いて、メインCPU101は、セットされた遊技状態に応じた設定処理を行う(S134)。この処理では、遊技状態が移行したことに応じて、例えば、当該遊技状態の遊技期間を設定したり、内部抽籤処理以外の各種抽籤処理における抽籤値(抽籤テーブル)を設定したりする必要がある場合に、このような設定処理を適宜行う。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、2BB状態がセットされた場合であればその終了条件としての払出数に「1」を設定し、3BB状態がセットされた場合であればその終了条件としての払出数に「176」を設定する。
メインCPU101は、S132において、いずれかの遊技状態に移行させるための移行条件が成立していないと判定した場合(S132がNO)、及びS134の処理の後、現在の遊技区間が非有利区間であるか否かを判定する(S135)。メインCPU101は、現在の遊技区間が非有利区間であると判定した場合(S135がYES)、有利区間開始条件成立チェック処理を行う(S136)。なお、上述のとおり、非有利区間では決定された内部当籤役を参照した処理のみが可能となっているため、この処理は上述のS86の処理(遊技開始時状態制御処理)と同様となる。
続いて、メインCPU101は、有利区間の開始条件が成立したか否かを判定する(S137)。メインCPU101は、有利区間の開始条件が成立していないと判定した場合(S137がNO)、遊技終了時状態制御処理を終了する。また、メインCPU101は、有利区間の開始条件が成立したと判定した場合(S137がYES)、有利区間開始時の設定処理を行う(S138)。なお、上述のとおり、非有利区間では決定された内部当籤役を参照した処理のみが可能となっているため、この処理は上述のS88の処理(遊技開始時状態制御処理)と同様となる。
続いて、メインCPU101は、モードフラグ格納領域を更新する(S139)。すなわち、メインCPU101は、開始された有利区間中のモード(遊技状態)をセットする。なお、上述のとおり、非有利区間では決定された内部当籤役を参照した処理のみが可能となっているため、この処理は上述のS89の処理(遊技開始時状態制御処理)と同様となる。
続いて、メインCPU101は、セットされたモードに応じた設定処理を行う(S140)。この処理では、セットされたモードに応じて、当該モードの遊技期間(天井ゲーム数等も含む)を設定したり、内部抽籤処理以外の各種抽籤処理における抽籤値(抽籤テーブル)を設定したりする必要がある場合に、このような設定処理を適宜行う。なお、上述のとおり、非有利区間では決定された内部当籤役を参照した処理のみが可能となっているため、この処理は上述のS90の処理(遊技開始時状態制御処理)と同様となる。
メインCPU101は、S135において、現在の遊技区間が非有利区間でない(すなわち、有利区間である)と判定した場合(S135がNO)、有利区間中遊技終了時処理を行う(S141)。なお、有利区間中遊技終了時処理の詳細については後述する。
続いて、メインCPU101は、有利区間終了条件成立チェック処理を行う(S142)。この処理では、遊技が終了するときに、有利区間から非有利区間に移行させるための移行条件(有利区間の終了条件)が成立したか否かのチェックを行う。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、有利区間中の払出数に基づいて各種リミット処理の作動条件を満たしたか(図16参照)、あるいは現在のモードが終了モードである場合において32ゲームが経過したか等がチェックされる。
続いて、メインCPU101は、有利区間の終了条件が成立したか否かを判定する(S143)。メインCPU101は、有利区間の終了条件が成立したと判定した場合(S143がYES)、有利区間終了時の初期化処理を行う(S144)。すなわち、メインCPU101は、有利区間を終了させて非有利区間をセットする。この処理では、有利区間が終了したことに応じて、例えば、各種リミット処理に係る各種カウンタ(図16参照)、有利区間中のモード(遊技状態)、及び当該モードの遊技期間(天井ゲーム数等も含む)等に関する情報(すなわち、有利区間に関する情報)を全てクリアする初期化処理を行う。そして、メインCPU101は、この処理の後、遊技終了時状態制御処理を終了する。また、メインCPU101は、有利区間の終了条件が成立していないと判定した場合(S143がNO)、遊技終了時状態制御処理を終了する。
(有利区間中遊技終了時処理)
続いて、図31を参照して、上述の遊技終了時状態制御処理のS141において行われる有利区間中遊技終了時処理について説明する。なお、図31は、有利区間中遊技終了時処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、各種カウンタ更新処理(遊技終了時)を行う(S151)。この処理では、例えば、有利区間中の払出数に基づいて各種リミット処理に係る各種カウンタ(図16参照)、有利区間中の各種モード(遊技状態)等の遊技期間を管理する各種カウンタ、あるいはその他有利度合いを管理する各種カウンタを所定の更新条件(例えば、払出数、所定の図柄の組合せの表示回数や停止操作態様等)にしたがって更新する。
続いて、メインCPU101は、特定モード(AT状態)中であるか否かを判定する(S152)。メインCPU101は、特定モード中であると判定した場合(S152がYES)、AT期間管理処理(遊技終了時)を行う(S153)。この処理では、例えば、遊技終了時において、AT状態の遊技期間の延長(例えば、ゲーム数延長やセット数上乗せ等)を可能とする場合に、このような延長の実行条件が成立するか否かを判定したり、この判定結果に基づいて当該遊技期間を延長したりする等の処理を行う(仮に、AT状態の遊技期間短縮を可能とする場合には当該短縮に関する処理を行う)。また、この処理では、延長されるか否かにかかわらずAT状態の遊技期間を管理してもよいし、AT状態の遊技期間は上述のS151の処理において管理し、この処理では延長に関する処理のみが行われるようにしてもよい。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、有利区間入賞時サブフラグに基づいて上述の1G連抽籤が行われ、この抽籤結果にしたがって疑似ボーナスを延長させるための処理が行われる。
メインCPU101は、特定モード中でないと判定した場合(S152がNO)、及びS153の後、モード移行条件が成立したか否かを判定する(S154)。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、有利区間入賞時サブフラグに基づく上述のモード移行抽籤の抽籤結果にしたがって移行先モードが決定されたか否かを判定する。
メインCPU101は、モード移行条件が成立したと判定した場合(S154がYES)、モードフラグ格納領域を更新する(S155)。すなわち、メインCPU101は、移行した有利区間中のモード(遊技状態)をセットする。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、有利区間入賞時サブフラグに基づく上述のモード移行抽籤の抽籤結果にしたがって決定された移行先モードがセットされる。
続いて、メインCPU101は、セットされたモードに応じた設定処理を行う(S156)。この処理では、セットされたモードに応じて、当該モードの遊技期間(天井ゲーム数等も含む)を設定したり、内部抽籤処理以外の各種抽籤処理における抽籤値(抽籤テーブル)を設定したりする必要がある場合に、このような設定処理を適宜行う。なお、第1の遊技機の場合、この処理では、例えば、上述のS140の処理と同様の処理が行われる。そして、メインCPU101は、この処理の後、有利区間中遊技終了時処理を終了する。また、メインCPU101は、モード移行条件が成立していないと判定した場合(S154がNO)、有利区間中遊技終了時処理を終了する。
[6−2.定期割込処理]
まず、図32を参照して、主制御回路100のメインCPU101により実行される定期割込処理について説明する。なお、図32は、定期割込処理の手順の一例を示すフローチャートである。
ここで、本実施形態では、定期割込処理の周期(1割込時間)を「1.1172ms」としている。もっとも、定期割込処理の周期はこれに限られない。例えば、これとは異なる周期で定期割込処理が実行されるようにしてもよいし、あるいは、これと同じ周期が設定されていても、一部又は全部の処理について実際に処理が行われる割込回数を「2」以上とすることにより、結果的にこれとは異なる周期で定期割込処理が実行されるようにしてもよい。
まず、メインCPU101は、レジスタの退避処理を行う(S201)。続いて、メインCPU101は、入力ポートチェック処理を行う(S202)。この処理では、主制御基板71に接続された(主中継基板73を介して接続されたものを含む)各種センサやスイッチの入力状態(オン状態又はオフ状態)のチェックを行う。例えば、前回の割込時の入力状態と今回の割込時の入力状態とを比較し、入力状態に変化があったか否かのチェックを行い、入力状態に変化があった場合、メインRAM103の入力ポート格納領域0(不図示)にその変化を格納し、変化にかかわらない入力状態についてはそのままメインRAM103の入力ポート格納領域1(不図示)に格納する。
続いて、メインCPU101は、リール制御処理を行う(S203)。この処理では、各ステッピングモータ51L,51C,51Rの駆動を制御し、各リール3L,3C,3Rの回転及び停止を制御する。続いて、メインCPU101は、通信データ送信処理を行う(S204)。この処理では、通信データ格納領域に格納された各コマンドの各パラメータを副制御回路200に送信する。なお、この処理では、通信データ格納領域にコマンドデータが格納されていない場合、入力ポート格納領域0及び入力ポート格納領域1に格納されているデータを入力状態コマンドとして副制御回路200に送信する。
なお、本実施形態では、各種コマンドデータが一旦通信データ格納領域に格納された後、定期割込処理において副制御回路200に送信する構成としているが、例えば、各種コマンドデータを通信データ格納領域に格納することなく、主制御回路100内に設けられた通信回路(不図示)に直接格納して副制御回路200に送信する構成としてもよい。また、本実施形態では、詳細な説明は省略しているが、各種コマンドデータがシリアル通信によって副制御回路200に送信される構成としているが、例えば、各種コマンドデータがパラレル通信によって副制御回路200に送信される構成としてもよい。
続いて、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を行う(S205)。この処理では、主制御基板71に接続された(主中継基板73を介して接続されたものを含む)、例えば、情報表示装置14等の表示内容を制御する。続いて、メインCPU101は、タイマ更新処理を行う(S206)。この処理では、主制御回路100で管理される各種タイマを更新する。
続いて、メインCPU101は、エラー検知処理を行う(S207)。この処理では、上述のS202でチェックされた入力状態等に基づいて、各種エラー状態が発生しているか否かを検知する。続いて、メインCPU101は、ドア開閉チェック処理を行う(S208)。この処理では、例えば、ドア開閉監視スイッチ56の入力状態に基づいて、下ドア機構DD開閉状態のチェックを行う。なお、各種エラー状態が発生している場合、及びドア開閉監視スイッチ56の入力状態が開状態(オフ状態)の場合、外部集中端子板55からセキュリティ信号が出力される。
続いて、メインCPU101は、レジスタの復帰処理を行う(S209)。そして、メインCPU101は、この処理の後、定期割込処理を終了する。
[7.副制御回路による処理]
続いて、図33を参照して、副制御回路200のサブCPU201が各プログラムを用いて実行するサブ側制御処理の概要について説明する。図33は、サブ側制御処理の概要の一例を示すフローチャートである。
なお、パチスロ機1では、不正行為や不正改造防止の観点より、主制御回路100側(主制御基板71及び主制御基板ケースを含む)には種々の制約が設けられているが、副制御回路200側(副制御基板72及び副制御基板ケースを含む)にはそれほどの制約は設けられていない。したがって、副制御基板72(及び副制御回路200)は、接続される演出装置の種類、その数、あるいはその演出装置によって行われる演出の種類等と、製造コスト等との兼ね合いに応じて種々の構成を用いることが可能となっている。図33において「概要」としているのはそのためである。
まず、サブCPU201は、電源投入時にはメインCPU101と同様、電源投入時処理を行う(S301及びS302)。この処理では、電源投入時に異常が発生しているか否かを検知したり、サブRAM203に格納されているデータを初期化したり、また、後述の各種演出実行制御処理を行うために必要な各種タスクを起動させたりする等の処理が行われる。
また、サブCPU201は、主制御回路100から送信されたコマンドを受信した場合、コマンド受信時演出実行制御処理を行う(S303及びS304)。この処理では、例えば、初期化コマンドを受信した場合、受信した初期化コマンドのパラメータの情報を参照し、設定変更がされていればサブ側でも適宜初期化処理が実行され、設定変更されていなければサブ側でも電断前の状態に復帰させる処理が実行される。
また、例えば、スタートコマンドを受信した場合、受信したスタートコマンドのパラメータの情報を参照し、非AT状態であれば、内部当籤役や遊技状態等を示唆ないし報知する演出の内容を(必要に応じて抽籤により)決定し、決定した内容の演出が実行されるように各種演出装置を制御する。また、AT状態であれば、これに加え、有利な停止操作態様を報知する演出の内容を決定し、決定した内容の演出が実行されるように各種演出装置を制御する。
また、例えば、ロックコマンドを受信した場合、受信したロックコマンドのパラメータの情報を参照し、ロック演出の内容と連動する演出の内容を決定し、決定した内容の演出が実行されるように各種演出装置を制御する。また、例えば、リール停止コマンドを受信した場合、受信したリール停止コマンドのパラメータの情報を参照し、停止開始位置や停止予定位置(あるいは、単に何番目の停止操作が行われたか等)と連動する演出の内容を決定し、決定した内容の演出が実行されるように各種演出装置を制御する。また、例えば、入賞作動コマンドを受信した場合、受信した入賞作動コマンドのパラメータの情報を参照し、特典が付与される場合に、付与される特典と連動する演出の内容を決定し、決定した内容の演出が実行されるように各種演出装置を制御する。
また、サブCPU201は、副制御基板72に接続された(副中継基板74を介して接続されたものを含む)、例えば、演出用ボタン10a,10bが操作された場合、演出ボタン操作時演出実行制御処理を行う(S305及びS306)。この処理では、例えば、操作連動演出の実行中に、当該演出に沿った演出用ボタンが操作された場合、操作連動演出の内容が変化するように各種演出装置を制御する。また、例えば、非遊技中に、後述のユーザーメニュー呼出のために演出用ボタンが操作された場合、ユーザーメニューを表示するための制御を行う。また、ユーザーメニューの表示中に、選択・決定操作のために演出用ボタンが操作された場合、これらの操作にしたがった制御を行う。
また、サブCPU201は、上述の契機以外の契機が成立した場合、その他演出実行制御処理を行う(S307)。この処理では、例えば、遊技に関する操作及びユーザーメニューに関する操作が行われていない非操作期間が所定期間(例えば、30秒程度)となった場合、デモ状態報知に係る演出の内容を決定し、決定した内容の演出が実行されるように各種演出装置を制御する。
[8.パチスロ機のその他の機能]
上述のとおり、パチスロ機1は、遊技を制御する各種機能及び演出を制御する各種機能、並びにこれらの機能を実現するための各種構成を備えるものであるが、例えば、以下に示すようなその他の機能を備えることもできる。なお、以下では、遊技者側のその他の機能の一例と、遊技店側のその他の機能の一例について説明する。
[8−1.遊技者側]
例えば、遊技者の演出操作によってユーザーメニューが表示され、当該ユーザーメニューにおいて所望のメニューが選択され、さらに、選択されたメニューについて適宜選択・決定操作が行われると、遊技者は各種情報を得たり、各種設定を行ったりすることが可能となっている。
例えば、「配列・配当表」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における図柄配列と、規定された図柄組合せ及びその入賞時の配当(特典の内容)等を示す遊技情報が確認可能となる情報画面が演出表示部において表示される。
また、例えば、「音量・光量調整」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における各種表示装置の輝度、スピーカ群から出力される音の音量、あるいはランプ・LED群の光量等が設定可能となる設定画面が演出表示部において表示される。なお、このような設定時においては、より詳細な設定を可能とするため、あるいはより簡単に設定に係る操作の受付を可能とするため、遊技者の遊技操作を受付ける各種操作部を、当該設定に係る操作を受付ける操作部(すなわち、演出操作を受付ける操作部)の一部として使用することができるものとする。
また、例えば、「カスタム」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における演出態様(例えば、演出に用いられるキャラクタの種類(当該キャラクタ(表示態様)自体の種類、当該キャラクタに対応する音声の種類、あるいは当該キャラクタに係る衣装やアイテム(個別表示態様)の種類等も含む)、演出発生確率(演出発生時の期待度の種類等も含む)、あるいは示唆ないし報知の態様(演出実行タイミング等も含む)等)が設定可能となる設定画面が演出表示部において表示される。なお、このような設定時においては、より詳細な設定を可能とするため、あるいはより簡単に設定に係る操作の受付を可能とするため、遊技者の遊技操作を受付ける各種操作部を、当該設定に係る操作を受付ける操作部(すなわち、演出操作を受付ける操作部)の一部として使用することができるものとする。
また、例えば、「ユニメモ」が選択・決定された場合には、遊技者の携帯端末(例えば、携帯電話やスマートフォン等)を利用した情報提供サービスを受けること可能となっている。このような情報提供サービスでは、例えば、遊技者がログイン操作して遊技を開始し(ログイン操作なしに遊技を開始させた場合でもよい)、遊技終了時にログアウト操作することで、遊技履歴情報(例えば、累計何ゲーム遊技したか、有利な遊技状態を何回発生させたか、最高獲得枚数は何枚かなど種々の遊技の結果に応じた情報)を確認、あるいは取得できる。
また、例えば、遊技履歴情報には、遊技の結果(開放条件の成立)に応じて、遊技中に表示可能となったキャラクタの種類や出力可能となった楽曲の種類を示す情報、遊技者の携帯端末上で表示可能となったキャラクタの種類や出力可能となった楽曲の種類を示す情報など、付帯する特典に関する情報も含まれる。
なお、このような情報提供サービスにおけるログイン・ログアウトの手法は種々の手法を採用することができる。例えば、遊技者の端末を利用し、遊技者に演出表示部上に表示される二次元コードを読み取らせることでログイン・ログアウトが行われるようにしてもよいし、また、遊技者にパスワードを入力させ、あるいはパスワードを記憶させる(具体的には、例えば、遊技終了時のログアウト時には、二次元コードにかえて、4ケタ〜10ケタ程度の文字列を次回入力用パスワードとして表示可能とし、それを遊技者が紙媒体でメモしたり、携帯端末で写真として撮影したり等によって取得可能とし、次回の遊技開始前のログイン時には、このようにして取得されたパスワードを入力可能とする)ことでログイン・ログアウトが行われるようにしてもよい。また、これらの手法を適宜組み合わせてログイン・ログアウトが行われるようにすることもできる。
[8−2.遊技店側]
例えば、遊技店側の管理者の設定確認操作(設定変更操作、あるいは遊技店側の管理者によるその他の操作であってもよい)によってホールメニューが表示され、当該ホールメニューにおいて所望のメニューが選択され、さらに、選択されたメニューについて適宜選択・決定操作が行われると、遊技店側の管理者は各種情報を得たり、各種設定を行ったりすることが可能となっている。
例えば、「時刻設定」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における日時等が設定可能となる設定画面が演出表示部において表示される。なお、日時は、例えば、上述のサブ側電源投入時処理(図33のS302参照)において自動的に更新されるように構成することもできる。
また、例えば、「トータルメダル情報」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における所定期間内(例えば、7営業日分の各営業日)の投入枚数及び払出枚数等を示す履歴情報が確認可能となる情報画面が演出表示部において表示される。なお、このようなメニューは、ユーザーメニューにおけるメニューとして構成することもできる。
また、例えば、「設定変更・確認履歴」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における所定期間内(例えば、7営業日分の各営業日)の設定変更操作及び設定確認操作回数等を示す履歴情報が確認可能となる情報画面が演出表示部において表示される。また、例えば、「エラー情報履歴」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における所定期間内(例えば、7営業日分の各営業日)のエラー発生日時やその内容等を示す履歴情報が確認可能となる情報画面が演出表示部において表示される。
また、例えば、「監視履歴」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における所定期間内(例えば、7営業日分の各営業日)のドア開放日時やその期間等を示す履歴情報が確認可能となる情報画面が演出表示部において表示される。また、例えば、「警告設定」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における各種警告報知の態様や頻度等が設定可能となる設定画面が演出表示部において表示される。
また、例えば、「省電力モード設定」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における省電力機能を作動させるか否か等が設定可能となる設定画面が演出表示部において表示される。なお、このようなメニューは、ユーザーメニューにおけるメニューとして構成することもできる。また、このような設定時においては、より詳細な設定を可能とするため、あるいはより簡単に設定に係る操作の受付を可能とするため、遊技者の遊技操作を受付ける各種操作部を、当該設定に係る操作を受付ける操作部(すなわち、演出操作を受付ける操作部)の一部として使用することができるものとする。
また、例えば、「打ち止め設定」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における打ち止め機能を作動させるか否か等が設定可能となる設定画面が演出表示部において表示される。なお、打ち止め機能は、所定の作動条件が成立した場合に、遊技店の管理者の解除操作(例えば、リセット操作)がなされるまで遊技不能状態とする機能をいう。また、所定の作動条件は、例えば、有利区間が上述のリミット処理の実行によって強制的に終了したときに成立するようにしてもよいし、特定の状態(例えば、ボーナス状態や増加区間、あるいは有利区間(演出区間を含む)のいずれか)が終了したときに成立するようにしてもよい。また、打ち止め機能がオン状態に設定された場合、これに連動して後述の自動精算機能もオン状態に設定されるようにしてもよい。
また、例えば、「自動精算設定」が選択・決定された場合には、パチスロ機1における自動精算機能を作動させるか否か等が設定可能となる設定画面が演出表示部において表示される。なお、自動精算機能は、所定の作動条件が成立した場合に、自動的にクレジットが精算される(すなわち、クレジットされていた遊技価値全てが自動的に返却される)機能をいう。また、所定の作動条件は、例えば、有利区間が上述のリミット処理の実行によって強制的に終了したときに成立するようにしてもよいし、特定の状態(例えば、ボーナス状態や増加区間、あるいは有利区間(演出区間を含む)のいずれか)が終了したときに成立するようにしてもよい。また、自動精算機能がオン状態に設定された場合、これに連動して上述の打ち止め機能もオン状態に設定されるようにしてもよい。
なお、打ち止め機能や自動精算機能の設定時においては、より詳細な設定を可能とするため、あるいはより簡単に設定に係る操作の受付を可能とするため、遊技者の遊技操作を受付ける各種操作部を、当該設定に係る操作を受付ける操作部(すなわち、演出操作を受付ける操作部)の一部として使用することができるものとする。もっとも、この場合、いたずらに受付可能とする操作部を増加させることも望ましくないので、特定の操作部(例えば、ストップボタン)のみを当該設定に係る操作を受付ける操作部の一部として使用することができるものとしてもよい。
[9.拡張例]
ここまで、本実施形態に係る発明が適用可能な遊技機として、パチスロ機1を一例に挙げて説明したが、本実施形態に係る発明が適用可能な遊技機はこれに限定されない。例えば、いわゆる「パチンコ機」や「スロットマシン」等と称される遊技機にも適用可能であり、同様の作用効果が得られる。すなわち、本実施形態に係る発明は、遊技者の遊技動作(操作)に応じて遊技を行う(遊技制御を行う)ことが可能な遊技機であれば、その全てに適用することができる。また、パチスロ機1を含む遊技機について、その構成やその機能等も上述のものに限定されず、種々の変更・拡張が可能である。以下、あくまで一例であるが、このような拡張例について説明する。
(メダルレス遊技機)
本実施形態のパチスロ機1では、遊技者のベット操作(すなわち、手持ちのメダルをメダル投入口5に対して投入してベットする操作、あるいは、クレジットされたメダルをMAXベットボタン6a又は1ベットボタン6bを操作してベットする操作)があることを開始条件の1つとして遊技を開始し、遊技が終了したときにメダルの払出がある場合には、ホッパー装置32を駆動させてメダル払出口11からメダルを払出し、あるいは、クレジットされる形態について説明したが、パチスロ機1の構成はこれに限られない。
例えば、遊技者によって遊技に必要な遊技価値がベットされ、それに基づいて遊技が行われ、その遊技の結果に基づいて特典が付与(例えば、遊技価値が付与される)形態全てについて、本実施形態に係る発明を適用可能である。すなわち、遊技者の動作によって物理的にメダルが投入され(掛けられ)、メダルが払出される形態のみならず、パチスロ機1の内部で、遊技者が保有する遊技価値を電磁的に管理し(あるいは、電磁的でなくとも、少なくとも遊技者が遊技価値に直接接触できない態様で管理し)、メダルレスで遊技を可能とするものにも適用可能である。ここでは、このようなパチスロ機1を「メダルレス遊技機」と称する。なお、メダルレス遊技機は、「管理遊技機」や「封入式遊技機」等と称されることがある。
なお、遊技者が保有する遊技価値を電磁的に管理するのは、主制御回路100(主制御基板71)自体であってもよいし、主制御回路100(主制御基板71)に装着される(接続される)遊技価値管理装置(以下では、このような管理装置を「メダル数制御基板」として説明する場合がある)であってもよい。以下では、この遊技価値管理装置が設けられる一例を説明する。
遊技価値管理装置は、少なくともROM及びRWM(あるいは、RAM)を備え、パチスロ機1に設けられる装置であって、通信装置(以下では、このような通信装置を「接続端子板」として説明する場合がある)を介して外部の遊技価値提供装置(以下では、このような遊技価値提供装置を「通信専用ユニット」として説明する場合がある)と双方向通信可能に接続される。遊技価値管理装置は、外部の遊技価値提供装置との間で必要な通信を行うことにより、遊技価値の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技価値のベット操作を行う上で必要な遊技価値を提供する動作)、遊技価値の付与動作(すなわち、遊技価値の付与に係る役に入賞(当該役が成立)した等の場合に遊技者に対して付与に係る遊技価値を提供する動作)、及びこれらの動作によって提供された遊技価値を電磁的に記録する動作等を行い得るものとする。なお、遊技価値提供装置は、「遊技価値(遊技媒体)取扱装置」、「遊技価値(遊技媒体)貸出装置」あるいは「サンド」等と称されることがある
また、外部の遊技価値提供装置は、外部の出玉管理装置(出玉管理サーバ)に接続されており、遊技価値管理装置は、外部の出玉管理装置に対し、通信装置及び外部の遊技価値提供装置を介して出玉管理情報を送信可能に構成される。ここで、出玉管理情報は、外部の出玉管理装置が出玉の管理を可能とするために必要な各種の情報で構成される。なお、出玉管理情報の一例については後述する。また、外部の遊技価値提供装置と外部の出玉管理装置との間は、例えば、インターネット回線によって接続される。
ここで、「出玉」とは、直接的には払出された遊技媒体数を意味するものであるが、本実施形態では、例えば、払出数からベット数を減じた差枚数(純増数)等の遊技者に対する特典の付与度合い(例えば、遊技者がどの程度プラスとなったか(遊技店がどの程度マイナスとなったか)、あるいは遊技者がどの程度マイナスとなったか(遊技店がどの程度プラスとなったか等)や、有利状態(例えば、ボーナス状態、AT状態、あるいは一連の有利区間等)の継続度合い、あるいはこれらの組合せによって想定される射幸性の程度等も含む概念となっている。
また、例えば、パチスロ機1の前面側に、保有する遊技価値数を表示する保有遊技価値数表示装置(不図示)を設けることとし、遊技価値管理装置は、その遊技価値数の管理結果に基づいてこの保有遊技価値数表示装置に表示される遊技価値数を管理するようにしてもよい。すなわち、遊技価値管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技価値の総数を電磁的方法により記録するのみならず、当該記録結果の表示を制御可能なものとして構成してもよい。なお、この場合、遊技価値管理装置は、遊技者が、記録された遊技価値数を示す信号を外部の遊技価値提供装置に対して自由に送信させることできる性能を有し、また、遊技者が直接操作する場合以外には記録された遊技価値数を減ずることができない性能を有し、また、記録された遊技価値数を示す信号は、通信装置を介してでなければ送信できない性能を有することが望ましい。
なお、遊技価値管理装置は、外部の遊技価値提供装置を用いて遊技者の遊技価値を電磁的に管理する機能のみならず、遊技者の物理的動作によってベットされる遊技価値数やパチスロ機1の物理的動作によって払出される遊技価値数を管理する機能を有していてもよい。すなわち、従来のパチスロ機1における実際のメダルの投入や払出の管理をも可能とするものであってもよい。このようにすれば、パチスロ機1を従来の手法によって制御することもできるし、上述のメダルレス遊技機のような手法によって制御することもできるため、パチスロ機1がいずれの仕様となった場合であっても共通の構成とすることができる。また、この場合、遊技価値管理装置が、上述のセレクタ31やホッパー装置32を直接的に制御する方式を採用することもできるし、これらが主制御回路100(主制御基板71)によって制御され、その制御結果が送信されることにより間接的に制御する方式を採用することもできる。
また、パチスロ機1には上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段や返却(精算)操作手段等のメダルレス遊技機の動作に必要な各種操作手段が設けられるものとすればよい。また、遊技価値提供装置には、紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等の各種装置に加え、遊技者が操作可能な貸出操作手段や返却操作手段等のメダルレス遊技機の動作に必要な各種操作手段が設けられるものとすればよい(いずれも不図示)。なお、挿入可能な記録媒体には、遊技店で当日発行される非会員記録媒体のみならず、遊技店の会員が保有する会員記録媒体も含まれる。非会員記録媒体に記録された遊技価値は当日限り有効となる(翌日以降は無効となる)が、会員記録媒体に記録された遊技価値は翌日以降も有効となる。
この場合の遊技の流れの一例を説明する。例えば、まず、遊技者は遊技価値提供装置に対しいずれかの方法で有価価値を入金する。遊技価値提供装置は、遊技者のいずれかの貸出操作手段への操作に応じて、所定数の有価価値を減算し、減算した有価価値に対応する遊技価値をパチスロ機1に提供する。そして、遊技者は遊技を行い、さらに遊技価値が必要となった場合には上記操作を繰り返し行う。その後、遊技の結果によって所定数の遊技価値を獲得してから遊技を終了する際には、遊技者はいずれかの返却操作手段を操作する。遊技価値管理装置は、遊技者のいずれかの返却操作手段への操作に応じて、遊技価値提供装置に対し遊技価値数を送信する。遊技価値提供装置は、送信された遊技価値数を記録した記録媒体を排出する。遊技価値管理装置は、遊技価値数を送信したときに自身が記憶する遊技価値数をクリアする。遊技者は、排出された記録媒体を景品に交換するために景品交換所等に持っていくこともできるし、また、排出された記録媒体を他のパチスロ機1に対応する遊技価値提供装置に挿入することで、台移動して遊技を続けることもできる。また、排出された記録媒体が会員記録媒体であれば、翌日以降も有効であるため、ここで遊技をやめることもできる。
なお、上記の一例では、遊技者の返却操作に応じて、遊技価値管理装置が遊技価値提供装置に対して全遊技価値数を送信するものとしていたが、遊技者の返却操作の態様により、遊技者が所望する遊技価値数のみを送信可能に構成してもよい。すなわち、遊技者が保有する遊技価値を分割できるようにしてもよい。また、遊技価値提供装置は、送信された遊技価値数を記録媒体に記録して排出するものとしていたが、上述の非接触通信アンテナ等を用いて遊技者の携帯端末にこれと同様の価値となる情報を送信してもよいし、また、同等の価値となるものを遊技者に提供するものである限り、例えば、現金又は現金等価物を排出するようにしてもよい。
また、パチスロ機1又は遊技価値提供装置において、遊技者が操作可能なロック操作手段を設け、このロック操作手段への操作に応じて、遊技価値管理装置と遊技価値提供装置との間で通信できない状態(ロック状態)に制御可能としてもよい。なお、この場合、パチスロ機1又は遊技価値提供装置において、例えば、暗証番号の設定(及び設定した暗証番号の入力)、ワンタイムパスワードの発行(及び発行したワンタイムパスワードの入力)、あるいは生体認証等の認証処理が行い得るようにし、当該認証処理の結果が正常である場合に当該ロック状態が解除されるように構成すればよい。
ここまで説明したメダルレス遊技機によれば、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合と比べて、例えば、メダル投入口5やメダル払出口11等の一部の外部構造、あるいはセレクタ31やホッパー装置32等の一部の内部構造についてはこれを設ける必要がなくなることから、遊技機の原価や製造コストを削減することができるのみならず、遊技機の消費電力を減らすことができる。また、遊技機の内部にアクセスすることがより困難となることから、遊技機に対する不正行為を防止することができる。さらに、遊技者が遊技媒体に直接的に接触しないことから、遊技環境が改善し、騒音も減らすことができる。すなわち、遊技機をとりまく種々の環境を改善することができる遊技機を提供することが可能となる。
(メダルレス遊技機の構成例)
続いて、図34を参照して、パチスロ機1をメダルレス遊技機として構成した場合の構成例について説明する。図34は、メダルレス遊技機の構成の一例を示す図である。なお、以下では、主として、メダル数制御基板(遊技価値管理装置)が設けられた場合の構成例について説明する。
上述のとおり、メダル数制御基板は、主制御基板71に接続され、遊技者が保有するメダル数(遊技価値数)を管理する。また、メダル数制御基板は、接続端子板(通信装置)を介して通信専用ユニット(遊技価値提供装置)に接続される。また、メダル数制御基板は、接続端子板及び通信専用ユニットを介し、出玉管理装置に対して出玉管理情報を送信する。また、メダル数制御基板には、メダル数制御回路(不図示)が搭載される。また、メダル数制御回路は、例えば、メダル数制御CPU(不図示)と、メダル数制御ROM(不図示)と、メダル数制御RWM(不図示)とを含んで構成される。
なお、出玉管理装置は、例えば、遊技機メーカが加入する組合(の情報センタ)が管理する出玉管理用のサーバであり、送信された出玉管理情報が出玉管理装置に蓄積されることで、各遊技機の射幸性が適切なものであるか否か(出玉性能)を監視可能にする目的で設けられるものである。
したがって、このような観点より、メダル数制御基板及び接続端子板は、主制御基板71と同様にパチスロ機1において重要な機能を担うものであることから、不正行為や不正改造を防止できる態様でパチスロ機1の内部に設けられている必要がある。図34に示す構成例1及び構成例2は、そのような態様の一例を示している。
<構成例1>
図34に示す構成例1は、メダル数制御基板及び接続端子板が、主制御基板71と同様に、主制御基板ケース内に収容されていることを示している。ここで、主制御基板ケースには、通常、その開放(あるいは取り外し)を困難とするため、あるいは開放された痕跡(あるいは開放された回数)を認識できるようにするための種々の封印処理が施されている(例えば、かしめによる封印や封印シールの貼付、あるいはかしめを切断した記録を記載するかしめシールの貼付等)。
したがって、メダル数制御基板及び接続端子板を主制御基板ケース内に収容すれば、主制御基板71と同様のセキュリティ効果を得ることができ、不正行為や不正改造を適切に防止できる。
<構成例2>
図34に示す構成例2は、メダル数制御基板及び接続端子板が、上述の構成例1とは異なり、主制御基板ケースとは別体に設けられたメダル数制御基板ケース内に収容されていることを示している。なお、メダル数制御基板ケースは、主制御基板ケースと同様に透明(あるいは略透明)に構成された樹脂製のケースとして構成されるものとし、その内部に収容されたメダル数制御基板及び接続端子板が、容易に視認可能な状態で収容されるものとする。
ここで、構成例2のメダル数制御基板ケースでは、主制御基板ケースと同様の封印処理が施される構成とすることもできるし、少なくともその一部の封印処理のみが施される構成とすることもできる。例えば、メダル数制御基板ケースでは、主制御基板ケースと同様にかしめによる封印は行われるが、封印シールは貼付されないといった構成としてもよい。また、例えば、主制御基板ケースでは、予め定められたかしめシールを使用することが義務付けられるが、メダル数制御基板ケースでは、かしめシールとして任意のシールを使用することができるようにしてもよい。
<蓄積データ例>
図34に示す蓄積データ例は、出玉管理装置に蓄積される各種データの一例を示している。すなわち、メダル数制御基板が、接続端子板及び通信専用ユニットを介して出玉管理装置に送信する出玉管理情報の一例を示している。なお、これはあくまで一例であり、図34に示す各種の情報のうち、その一部を送信しない構成とすることもできるし、図34に示す各種の情報以外の情報を送信する構成とすることもできる。
また、メダル数制御基板が通信専用ユニットに情報を送信するタイミングも任意であるし、通信専用ユニットが出玉管理装置に情報を送信するタイミングも任意である。出玉管理装置により、少なくとも一単位(例えば、遊技店の1営業日)ごとに各遊技機の出玉性能を監視可能とする態様であれば、いずれのタイミングで送信されるようにしてもよい。例えば、メダル数制御基板が通信専用ユニットに情報を送信するタイミングと、通信専用ユニットが出玉管理装置に情報を送信するタイミングとは異なるタイミングであってもよい。また、例えば、メダル数制御基板が通信専用ユニットに情報を送信するタイミングは、情報の種類に応じて異なるタイミングであってもよい。
蓄積データ「総投入枚数」は、各遊技機の電源が投入されてからの一単位あたりの累積投入枚数である。例えば、メダル数制御基板は、再遊技の作動によってベットされたものを除き、遊技者のベット操作によってベットされた遊技価値数の情報を所定のタイミング(例えば、単位遊技ごと)で通信専用ユニットに送信し、通信専用ユニットは、当該情報の累計を所定のタイミング(例えば、遊技店の営業終了時点)で出玉管理装置に送信する。
蓄積データ「総払出枚数」は、各遊技機の電源が投入されてからの一単位あたりの累積払出枚数である。例えば、メダル数制御基板は、再遊技の作動によって付与されたものを除き、遊技機の払出処理によって付与された遊技価値数の情報を所定のタイミング(例えば、単位遊技ごと)で通信専用ユニットに送信し、通信専用ユニットは、当該情報の累計を所定のタイミング(例えば、遊技店の営業終了時点)で出玉管理装置に送信する。
蓄積データ「MY」は、各遊技機の電源が投入されてからの一単位中に発生した最大差枚数(要するに、一単位中において最も遊技価値が増加した期間で得られた差枚数。これを「MY」と称する)である。例えば、メダル数制御基板は、このような最大差枚数を算出し、算出した情報を所定のタイミング(例えば、遊技店の営業終了時点)で通信専用ユニットに送信し、通信専用ユニットは、当該情報を所定のタイミング(例えば、遊技店の営業終了時点)で出玉管理装置に送信する。
蓄積データ「役物総払出枚数」は、各遊技機の電源が投入されてからの一単位あたりの累積払出枚数であって、かつ、各種役物の作動中に払出された累積払出枚数である。例えば、メダル数制御基板は、各種役物の作動中に遊技機の払出処理によって付与された遊技価値数の情報を所定のタイミング(例えば、各種役物の作動中の単位遊技ごと)で通信専用ユニットに送信し、通信専用ユニットは、当該情報の累計を所定のタイミング(例えば、遊技店の営業終了時点)で出玉管理装置に送信する。
蓄積データ「連続役物総払出枚数」は、各遊技機の電源が投入されてからの一単位あたりの累積払出枚数であって、かつ、連続役物(RB。BB作動中のRBを含む)の作動中に払出された累積払出枚数である。例えば、メダル数制御基板は、連続役物の作動中に遊技機の払出処理によって付与された遊技価値数の情報を所定のタイミング(例えば、連続役物の作動中の単位遊技ごと)で通信専用ユニットに送信し、通信専用ユニットは、当該情報の累計を所定のタイミング(例えば、遊技店の営業終了時点)で出玉管理装置に送信する。
また、メダル数制御基板は、役比モニタ装置54に表示可能な各種の情報を所定のタイミング(例えば、役比モニタ装置54での算出時点)で通信専用ユニットに送信し、通信専用ユニットは、当該情報を所定のタイミング(例えば、メダル数制御基板からの送信時点)で出玉管理装置に送信する。なお、蓄積データ「役物比率」は、例えば、上述の役物割合情報に相当し、蓄積データ「連続役物比率」は、例えば、上述の連続役物割合情報に相当し、蓄積データ「有利区間比率」は、例えば、上述の特定区間割合情報に相当し、蓄積データ「指示込役物比率」は、例えば、AT状態中も集計・算出の対象とした上述の役物割合情報に相当し、蓄積データ「役物等状態比率」は、例えば、各種役物の作動中も集計・算出の対象とした上述の特定区間割合情報に相当するものである。
蓄積データ「遊技回数」は、各遊技機の電源が投入されてからの一単位あたりの累積遊技回数である。例えば、メダル数制御基板は、遊技が行われた遊技数の情報を所定のタイミング(例えば、単位遊技ごと)で通信専用ユニットに送信し、通信専用ユニットは、当該情報の累計を所定のタイミング(例えば、遊技店の営業終了時点)で出玉管理装置に送信する。
蓄積データ「主制御チップID番号」は、各遊技機の主制御回路100の個体識別番号(「CPUID」ともいう。これを「チップID番号」と称する)である。例えば、メダル数制御基板は、通信専用ユニットに各種情報を送信する際、この個体識別番号を含む情報を送信し、通信専用ユニットは、出玉管理装置に各種情報を送信する際、送信されたこの個体識別番号を含む情報を送信する。
蓄積データ「主制御チップメーカコード」は、各遊技機の主制御回路100のメインROM102の管理エリアに記録されたメーカコードである。例えば、メダル数制御基板は、通信専用ユニットに各種情報を送信する際、このメーカコードを含む情報を送信し、通信専用ユニットは、出玉管理装置に各種情報を送信する際、送信されたこのメーカコードを含む情報を送信する。
蓄積データ「主制御チップ製品コード」は、各遊技機の主制御回路100のメインROM102の管理エリアに記録された製品コードである。例えば、メダル数制御基板は、通信専用ユニットに各種情報を送信する際、この製品コードを含む情報を送信し、通信専用ユニットは、出玉管理装置に各種情報を送信する際、送信されたこの製品コードを含む情報を送信する。
蓄積データ「メダル数制御チップID番号」は、各遊技機のメダル数制御回路の個体識別番号である。例えば、メダル数制御基板は、通信専用ユニットに各種情報を送信する際、この個体識別番号を含む情報を送信し、通信専用ユニットは、出玉管理装置に各種情報を送信する際、送信されたこの個体識別番号を含む情報を送信する。なお、メダル数制御基板を設けることなく、主制御基板71によって各種情報が通信専用ユニットに送信されるように構成した場合、当該情報は「0」となる。
蓄積データ「メダル数制御チップメーカコード」は、各遊技機のメダル数制御回路のメダル数制御ROMの管理エリアに記録されたメーカコードである。例えば、メダル数制御基板は、通信専用ユニットに各種情報を送信する際、このメーカコードを含む情報を送信し、通信専用ユニットは、出玉管理装置に各種情報を送信する際、送信されたこのメーカコードを含む情報を送信する。なお、メダル数制御基板を設けることなく、主制御基板71によって各種情報が通信専用ユニットに送信されるように構成した場合、当該情報は「0」となる。
蓄積データ「メダル数制御チップ製品コード」は、各遊技機のメダル数制御回路のメダル数制御ROMの管理エリアに記録された製品コードである。例えば、メダル数制御基板は、通信専用ユニットに各種情報を送信する際、この製品コードを含む情報を送信し、通信専用ユニットは、出玉管理装置に各種情報を送信する際、送信されたこの製品コードを含む情報を送信する。なお、メダル数制御基板を設けることなく、主制御基板71によって各種情報が通信専用ユニットに送信されるように構成した場合、当該情報は「0」となる。
このように、出玉管理装置は、遊技機から送信された各種の情報(出玉管理情報)を蓄積可能としている。また、出玉管理情報には、遊技機の個体を識別可能な複数の個体識別情報(例えば、上述の「主制御チップID番号」〜「メダル数制御チップ製品コード」)が含まれる。したがって、出玉管理装置は、これらの個体識別情報によって送信元の遊技機を特定することができるとともに、例えば、あるときから、「主制御チップID番号」と「メダル数制御チップID番号」との対応関係が異なるものとなった場合には、いずれかの制御基板が交換された可能性(すなわち、不正行為や不正改造が行われた可能性)を認識することができる。
また、出玉管理情報には、一単位あたりの出玉性能を識別可能な複数の出玉情報(例えば、上述の「総投入枚数」〜「遊技回数」)が含まれる。したがって、出玉管理装置は、これらの出玉情報によって送信元の遊技機の射幸性が適切な範囲のものとなっているかを認識することができる。例えば、あるときから、「総払出枚数」や「指示込役物比率」が著しく高い値となった場合には、不正行為や不正改造が行われた可能性、あるいはそもそもの仕様設計に何らかの不備があった可能性等を認識することができる。
そして、出玉管理装置によって上述のような可能性が認識された場合には、遊技店あるいは遊技機メーカ等にその結果が知らされ、適切な対処が行われることが期待できる。すなわち、複数の管理遊技機と、管理遊技機から送信された出玉管理情報を出玉管理装置に送信する遊技価値提供装置(通信専用ユニット)と、送信された出玉管理情報に基づいて各管理遊技機の出玉性能を管理する出玉管理装置とを含む管理システムが構築されることで、管理下にある全ての管理遊技機を適切に管理することを可能としている。
<変形例1>
上述のとおり、メダルレス遊技機では、メダル数制御基板によって、遊技者の保有する遊技価値数が管理されるように構成することができる。したがって、このような管理状況、あるいはその他の情報を遊技店の管理者が把握できるように、メダル数制御基板には、メダル数モニタ装置(不図示)が設けられるようにしてもよい。
メダル数モニタ装置は、例えば、4桁の7セグメントLEDにより構成され、メダル数制御基板ケースの内部に設けられる。メダル数モニタ装置は、メダル数制御CPU(あるいは、メインCPU101であってもよい)によって集計・算出された遊技価値数に関する各種の情報(例えば、上述の出玉管理情報の一部又は全部)を順次表示する。なお、メダル数モニタ装置によって役比モニタ装置54の表示内容が全て表示されるのであれば、役比モニタ装置54を設けないようにしてもよい。あるいは、役比モニタ装置54をメダル数モニタ装置と兼用して用いる構成としてもよい。
また、メダル数モニタ装置は、メダル数制御基板上に実装されるようにしてもよいし、メダル数制御基板に接続された他の基板(例えば、接続端子板)上に実装されるようにしてもよい。また、キャビネットG内であれば、他の場所に設けられるようにしてもよい。例えば、メダル数制御基板ケース上に設けられるようにしてもよい。また、メダル数モニタ装置における表示を開始させ、あるいはその内容を切替えるための管理スイッチをキャビネットG内に設けるようにし、これが操作された場合に各種の情報が表示されるようにしてもよい。また、このような管理スイッチを使用することを前提として、例えば、情報表示装置14をメダル数モニタ装置と兼用して用いる構成としてもよい。
なお、メダル数モニタ装置は、自身に関連する各種エラー状態が発生したとき、発生したエラー状態の種類を表示するものとしてもよい。例えば、主制御基板71との通信エラーが発生した場合、接続端子板との通信エラーが発生した場合、遊技価値提供装置との通信エラーが発生した場合、あるいはメダル数制御RWMに異常が発生した場合等の場合には、これに対応する数値を表示するものとしてもよい。なお、この場合、表示された数値がいずれのエラー状態に対応するものであるかを遊技店の管理者が容易に認識可能とするため、メダル数制御基板ケース又はその近傍に、その対応関係を示す説明部(シールの貼付や印字等)を設けるようにすればよい。
<変形例2>
上述のとおり、メダルレス遊技機では、メダル数制御基板は接続端子板を介して外部に出玉管理情報を送信するように構成することができる。ここで、本実施形態では、外部に情報を送信するものとして他に外部集中端子板55が設けられている。したがって、接続端子板と外部集中端子板55とを、例えば、以下のように構成することができる。
例えば、接続端子板と外部集中端子板55とを共通の端子板として構成する。これにより、部品点数を削減することができるのみならず、外部に向けた配線も削減することができるため、セキュリティ効果を高めることができる。
また、例えば、接続端子板と外部集中端子板55とを1つのユニットとして構成する。また、例えば、接続端子板と外部集中端子板55とを少なくともキャビネットG内において近傍に配置する。これにより、接続時の作業効率を高めることができる。また、配線の長さを一定のものとすることができ、また、配線箇所を限定することもできるため、セキュリティ効果を高めることができる。
<変形例3>
上述のとおり、メダルレス遊技機では、出玉管理装置に対して出玉管理情報が送信されるように構成することができる。また、出玉管理装置では、送信された出玉管理情報によって各メダルレス遊技機の出玉性能を適切に管理することができる。したがって、このようにして出玉性能が適切に管理され得ることを前提として、上述のリミッタを設けないようにしてもよい。すなわち、一定の規制条件が成立したことに基づいて有利区間を強制的に終了させる機能を有しないものとしてもよい。
また、出玉性能を適切に管理する機能をメダル数制御基板にもたせるようにし、このようにして出玉性能が適切に管理され得ることを前提として、上述のリミッタを設けないようにしてもよい。すなわち、一定の規制条件が成立したことに基づいて有利区間を強制的に終了させる機能を有しないものとしてもよい。
例えば、メダル数制御基板が、出玉監視用RWM(上述のメダル数制御RWMであってもよいし、別のRWMであってもよい)を含んで構成されるようにする。出玉監視用RWMは、例えば、設定変更時には初期化されるが、有利区間終了時には初期化されないようにして出玉を監視する。そして、監視した出玉が一定の閾値を超えた場合には、例えば、有利区間自体は強制的に終了させないが、ナビ発生確率を低下させたり、AT状態が延長される確率を低下させたり、あるいはAT状態自体は終了させたりして出玉性能を低下させる制御を行い得るものとする。このようにしても、出玉性能を適切に管理することが可能となる。なお、この場合、このような制御結果を出玉管理情報として出玉管理装置に送信可能としてもよい。すなわち、メダル数制御基板と出玉管理装置との双方において、各メダルレス遊技機の出玉性能を管理し得る構成としてもよい。
(パチスロ機の主制御基板の構成例)
続いて、図35を参照して、パチスロ機1の主制御基板71の構成例について説明する。図35は、主制御基板71の構成の一例を示す図である。なお、以下では、主として、主制御基板71のリユース(再利用)の構成例について説明する。
上述のとおり、パチスロ機1では、主制御基板71の仕様には種々の制約があり、その1つとして、主制御基板71上には、製造業者名及び基板管理番号を印字することが必要となっている。製造業者名は、パチスロ機1を製造する遊技機メーカ名であり、管理番号は、主制御基板71の型式を特定するための番号である。
<構成例1>
図35に示す構成例1は、主制御基板71において、製造業者名及び基板管理番号を従来のように文字にて印字していることを示している。ここで、図35に示す構成例1では、まず、株式会社BBによって当該主制御基板71が搭載されたパチスロ機1(以下、「機種A」として説明する)が製造されたものとする。このとき、当初は、下段の製造業者名「株式会社BB」及び基板管理番号「BB−00−11−22」しか印字されていない。その後、機種Aが遊技店から撤去され、例えば、株式会社AAが当該主制御基板71をリユースして異なるパチスロ機1(以下、「機種B」として説明する)を製造しようとした場合、株式会社AAは、印字されていた下段の製造業者名及び基板管理番号をレーザー刻印で削除し、違うスペースに自社に係る製造番号及び基板管理番号(例えば、図35に示す構成例1の上段の製造業者名「株式会社AA」及び基板管理番号「AA−00−11−22」)を新たに印字しなければならない。
そして、その後、機種Bが遊技店から撤去され、仮に、例えば、株式会社BBが当該主制御基板71をリユースして異なるパチスロ機1(以下、「機種C」として説明する)を製造しようとした場合、株式会社BBは、印字されていた上段の製造業者名及び基板管理番号をレーザー刻印で削除し、違うスペースに自社に係る製造番号及び基板管理番号を新たに印字しなければならないわけであるが、図35に示す構成例1ではもう空きスペースがないため、ハードウェア的にはまだ十分にリユースが可能であるにもかかわらず、上述のような制約のために当該主制御基板71をリユースできない場合があるという問題があった。
なお、これは、当初から複数の製造業者名及び基板管理番号を印字していた場合であっても同様である。例えば、株式会社AAと株式会社BBの双方に係る製造番号及び基板管理番号が予め印字されていたとしても、機種Aを製造する時点で株式会社AAに係る製造番号及び基板管理番号はレーザー刻印で削除されてしまうからである。よって、株式会社BBではリユースできる可能性はあるものの、株式会社AAではリユースできなくなってしまう。これに対し、以下の構成例2及び構成例3では上述のような問題を解消することが期待できる。すなわち、主制御基板71のような遊技の制御に用いる基板について、そのリユース性を高めることができる。
<構成例2>
図35に示す構成例2は、製造業者名及び基板管理番号を含む符号を印刷することを示している。なお、図35に示す構成例2では、製造業者名及び基板管理番号を含む符号の一例として、二次元コードであるQRコード(登録商標)を用いているが、JANコード(バーコード)や他のコードを用いることができる。すなわち、符号(コード)は、確認者が何らかの手段(例えば、携帯端末等)によって一義的に製造業者名及び基板管理番号を特定可能な情報を含むものであれば、どのようなものであってもよい。
図35に示す構成例2では、まず、株式会社BBによって機種Aが製造されたものとしたとき、右から1番目の符号が印刷される。右から1番目の符号には、株式会社BBに係る製造番号及び基板管理番号を特定可能な情報が含まれる。その後、機種Aが遊技店から撤去され、例えば、株式会社AAが機種Bを製造しようとしたとき、右から2番目の符号が印刷され、右から1番目の符号はレーザー刻印で削除される。右から2番目の符号には、株式会社AAに係る製造番号及び基板管理番号を特定可能な情報が含まれる。
その後、機種Bが遊技店から撤去され、例えば、株式会社BBが機種Cを製造しようとしたとき、右から3番目の符号が印刷され、右から2番目の符号はレーザー刻印で削除される。右から3番目の符号には、株式会社BBに係る製造番号及び基板管理番号を特定可能な情報が含まれる。その後、機種Cが遊技店から撤去され、例えば、株式会社AAが当該主制御基板71をリユースして異なるパチスロ機1を製造しようとしたときであっても、株式会社AAは、右から3番目の符号をレーザー刻印で削除し、右から4番目の符号を印刷し、右から4番目の符号には、株式会社AAに係る製造番号及び基板管理番号を特定可能な情報が含まれるようにすれば、さらに新たなパチスロ機1に当該主制御基板71をリユースすることが可能となる。
すなわち、図35に示す構成例2では、製造業者名及び基板管理番号を含む符号を印刷することで、主制御基板71の表面において、製造業者名及び基板管理番号の1個あたりの印字(印刷)スペースを節約することができるので、図35に示す構成例1と比べて、そのリユース性を高めることが可能となっている。
<構成例3>
図35に示す構成例3は、上述の構成例2と同様に、製造業者名及び基板管理番号を含む符号を印刷することを示している。なお、図35に示す構成例3では、当初から複数(例えば、4個)の符号が印刷されている。例えば、株式会社AA分及び株式会社BB分がそれぞれ2個ずつ印刷されているものとする。また、主制御基板71の表面(あるいは、これに対応する主制御基板ケース上であってもよい)において、各符号に対応する箇所を、例えば、帯状部材等によってかしめることにより、符号を読み取り不可能な状態に固定することを可能としている。また、例えば、帯状部材等を切断することにより、固定を解除して符号を読み取り可能な状態とすることを可能としている。
図35に示す構成例3では、まず、株式会社BBによって機種Aが製造されたものとしたとき、右から1番目の符号のみが読み取り可能な状態とされ、右から2番目〜4番目の符号は読み取り不可能な状態とされる。右から1番目の符号には、株式会社BBに係る製造番号及び基板管理番号を特定可能な情報が含まれる。その後、機種Aが遊技店から撤去され、例えば、株式会社AAが機種Bを製造しようとしたとき、右から2番目の符号のみが読み取り可能な状態とされ、右から1番目、3番目及び4番目の符号は読み取り不可能な状態とされる。右から2番目の符号には、株式会社AAに係る製造番号及び基板管理番号を特定可能な情報が含まれる。
その後、機種Bが遊技店から撤去され、例えば、株式会社BBが機種Cを製造しようとしたとき、右から3番目の符号のみが読み取り可能な状態とされ、右から1番目、2番目及び4番目の符号は読み取り不可能な状態とされる。右から3番目の符号には、株式会社BBに係る製造番号及び基板管理番号を特定可能な情報が含まれる。その後、機種Cが遊技店から撤去され、例えば、株式会社AAが当該主制御基板71をリユースして異なるパチスロ機1を製造しようとしたときであっても、株式会社AAは、右から4番目の符号のみを読み取り可能な状態とし、右から1番目〜3番目の符号を読み取り不可能な状態とすれば、さらに新たなパチスロ機1に当該主制御基板71をリユースすることが可能となる。
また、図35に示す構成例3では、少なくとも1つの符号を読み取り可能な状態とし、それ以外の符号読み取り不可能な状態とすればよいのであるから、さらなるリユースも可能であり、また、より多くの遊技機メーカでリユースすることも可能である。なお、図35に示す構成例3においても、かしめ穴だけを設けておき、リユースの度にかしめ穴に対応する箇所に符号を印刷していくように構成することもできる。
[10.第2の遊技機]
続いて、図36〜図60を参照して、パチスロ機1の遊技性に関する仕様の他の一具体例について、これを「第2の遊技機」として説明する。なお、本実施形態において第2の遊技機として説明する各種の仕様や機能等については、その一部又は全部を、本実施形態において他の遊技機として説明するものに適用可能であり、また、本実施形態において他の遊技機として説明する各種の仕様や機能等については、その一部又は全部を、本実施形態において第2の遊技機として説明するものに適用可能である。すなわち、これらを適宜組合せたものを本実施形態に係る発明とすることができる。
また、第2の遊技機は、第1の遊技機とはその遊技性に関する仕様が異なる点があるが、遊技の進行に関する基本的な制御や演出の実行に関する基本的な制御は第1の遊技機と同様である。すなわち、第2の遊技機においても、主制御回路100のメインCPU101は、図23〜図32にその一例を示した各種処理を実行することで、各リールの回転、停止、遊技価値の付与、遊技状態の移行、各種制御に必要な各種カウンタや各種フラグの情報の更新、メイン側での演出実行や情報報知に関する各種制御等を行う。また、副制御回路200のサブCPU201は、図33にその一例を示した各種処理を実行することで、サブ側での演出実行や情報報知に関する各種制御等を行う。なお、メインCPU101及びサブCPU201は、以下に説明する遊技性を実現するために必要な制御処理を適宜行えばよく、また、その手法も発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能であることから、第2の遊技機では、このような各種処理に関する個別の詳細な説明についてはこれを省略している。
第2の遊技機では、有効ラインが、リール3Lの中段領域、リール3Cの中段領域、及びリール3Rの上段領域を結ぶ所定の変則ラインの1ラインのみと定義される。また、第2の遊技機では、内部当籤役の抽籤確率に係る遊技状態(後述の図48及び図49参照)として、非ボーナス状態である、後述の「F_2BB」が持越されている2BBフラグ間と、後述の「F_3BB」が持越されている3BBフラグ間と、いずれのボーナス役も当籤していない(持越されていない)非フラグ間と、ボーナス状態であるRB遊技状態(BB遊技状態)とを含んで構成される。
なお、BB遊技状態中は常にRB遊技状態に制御されるため、例えば、後述の図49に示す「RB」は、RB遊技状態を示すとともにBB遊技状態を示すものである。また、ボーナス状態は、2BBに係る図柄の組合せが表示されたことに応じて移行する2BB状態と、3BBに係る図柄の組合せが表示されたことに応じて移行する3BB状態とを含んで構成される。2BB状態は、当該状態中に1枚を超えるメダルの払出があった場合に終了し、3BB状態は、当該状態中に53枚を超えるメダルの払出があった場合に終了するように構成される。また、2BBフラグ間において設定変更が行われた場合には、2BBが持越されていることを示す情報(2BBに係る持越役格納領域の情報)はクリアされないため、設定変更後も2BBフラグ間が継続する。一方、3BBフラグ間において設定変更が行われた場合には、3BBが持越されている情報(3BBに係る持越役格納領域の情報)はクリアされるため、設定変更後は非フラグ間となる。
また、第2の遊技機では、2枚のメダルをベットした状態(2枚ベット状態)と、3枚のメダルをベットした状態(3枚ベット状態)とで遊技を行うことが可能となっている。なお、より詳細には、非ボーナス状態では、2枚ベット状態でも3枚ベット状態でも遊技を行うことが可能であり、ボーナス状態では、3枚ベット状態でのみ遊技を行うことが可能であるように構成される。また、第2の遊技機では、第1の遊技機と同様、2BBフラグ間の3枚ベット状態で遊技を行うことが推奨される構成となっている。すなわち、2BBフラグ間の3枚ベット状態が「推奨遊技状態」となる。したがって、特段の説明がない限り、以下では当該推奨遊技状態で遊技が行われることを前提として説明する。
[10−1.第2の遊技機の遊技性]
続いて、図36〜図46を参照して、第2の遊技機における遊技の流れについて説明する。図36〜図39は、第2の遊技機における非有利区間及び有利区間における遊技状態の遷移フローの一例を示す図であり、図40は、CZ2状態の詳細な遊技の流れの一例を説明するための図であり、図41は、AT状態〜ジャッジ状態の詳細な遊技の流れの一例を説明するための図であり、図42〜図46は、第2の遊技機における各種テーブルの一例を示す図である。
第2の遊技機では、第1の遊技機と同様、遊技者が遊技を行う状態として、非有利区間及び有利区間に大別され、図36〜図39に示すように、非有利区間の遊技性に係る遊技状態として、待機状態が設けられており、有利区間の遊技性に係る遊技状態として、通常状態、前兆状態、CZ状態、RB状態、BB状態、AT状態、ジャッジ状態、及びエンディング状態が設けられている。
まず、図36を参照して、第2の遊技機における大まかな遊技性について説明する。遊技者はほとんどの場合、通常状態から遊技を開始する。通常状態では、まず、疑似ボーナス状態であるRB状態又はBB状態に移行することを目指して遊技を行う。そして、その間には、前兆状態やCZ状態に移行する場合がある。移行した疑似ボーナス状態がRB状態である場合、そのままRB状態が終了してしまうと有利区間も終了し、非有利区間の待機状態に移行する。待機状態は、有利区間に移行する(すなわち、有利区間中の遊技性が発揮される)ことが待機される状態として位置付けられる。すなわち、待機状態に移行することは、再度また同様の流れで疑似ボーナス状態であるRB状態又はBB状態に移行することを目指して遊技を行う必要があることを意味する。
移行した疑似ボーナス状態がBB状態である場合、あるいはRB状態からBB状態に昇格した場合、BB状態が終了するとAT状態に移行する。AT状態は、1セット(1単位)30ゲームで構成され、1セット分の遊技を消化するとジャッジ状態に移行する。ジャッジ状態では、AT状態を延長するか否かを決定するための延長可否決定が行われる。ジャッジ状態でAT状態を延長することが決定された場合、BB状態を経由してAT状態が次セットに延長される場合と、そのままAT状態が次セットに延長される場合がある。一方、ジャッジ状態でAT状態を延長しないことが決定された場合、有利区間が終了し、非有利区間の待機状態に移行する。すなわち、BB状態とAT状態とで構成された一連の有利状態が終了する。
なお、第2の遊技機においても、ゲーム数リミッタ「1500(回)」と払出数リミッタ「2400(枚)」が搭載されており、有利区間中の遊技数(有利区間ゲーム数カウンタの値)が1500ゲーム以上となったとき、又は有利区間中の純増枚数(有利区間払出数カウンタの値)が2400枚を超えるものとなったときには強制的に有利区間が終了し、非有利区間の待機状態に移行する。もっとも、BB状態、AT状態、及びジャッジ状態において、有利区間中の純増枚数が1800枚以上となったときにはエンディング移行条件が成立してエンディング状態に移行し、強制的に有利区間が終了されるまでエンディング状態が継続する。そして、エンディング状態でいずれかのリミッタが作動すると、有利区間が終了し、非有利区間の待機状態に移行する。
すなわち、遊技者は、BB状態に移行させ、その終了後はAT状態が連荘(延長)される(BB状態を経由して延長される場合にはさらに好ましい遊技結果となる)ことを目指す。また、AT状態が連荘した結果としてエンディング状態に移行した場合には、リミッタが作動するまでメダルを獲得することができるようになる。以上が大まかな遊技性である。
(待機状態)
続いて、図36及び図37を参照して、第2の遊技機における待機状態について説明する。上述のとおり、待機状態は、非有利区間の遊技状態として構成される。
待機状態では、例えば、有利区間移行抽籤、天井ボーナス種別抽籤、天井ゲーム数抽籤、初期NP抽籤が行われる。なお、これらの抽籤は一例であり、これら以外の抽籤が行われるように構成することもできるし、これらのうちいずれかの抽籤は行われないように構成することもできる。
<有利区間移行抽籤>
待機状態では、毎遊技、有利区間に移行するか否かを決定するための有利区間移行抽籤が行われる。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、内部当籤役が後述の「はずれ」、「リプレイ」及び「特殊」のいずれかであるときには有利区間に移行することが決定されず、内部当籤役がその他であるときには必ず有利区間に移行することが決定されるようになっている。また、有利区間に移行することが決定される場合には、さらに移行先の有利区間を通常状態とするか、あるいは前兆状態とするか(すなわち、それぞれの前兆状態を経由して、後述のCZ状態、RB状態、又はBB状態に移行させるか)を決定可能としている。むろん、当該抽籤において、前兆状態を経由することなく、CZ状態、RB状態、又はBB状態に移行させることが決定され得るように構成することもできる。
なお、あくまで一例であるが、当該抽籤では、例えば、内部当籤役が後述の「押し順ベル」及び「共通ベル」のいずれかであるときには有利区間の通常状態に移行することが決定され、内部当籤役が後述の「チェリー」、「スイカ」及び「チャンス目」のいずれかであるときには有利区間のCZ状態に移行することが決定され、内部当籤役が後述の「強ベル」であるときには有利区間のRB状態に移行することが決定され、内部当籤役が後述の「確定役」であるときには有利区間のBB状態に移行することが決定されるように構成することができる。また、この場合、前兆状態を経由するか否かも決定されるようにしてもよい。また、いずれの場合にも、予め定められた確率による抽籤によっていずれかの状態に移行することが決定されるようにしてもよい。また、いずれの場合にも、前兆状態における前兆遊技数は、当該抽籤(あるいは別抽籤である前兆ゲーム数抽籤)によって所定の遊技数(例えば、最大32ゲーム)の範囲内から一の遊技数が決定されるようにしてもよいし、予め定められた遊技数が設定されるようにしてもよい。
<天井ボーナス種別抽籤>
待機状態において、有利区間移行抽籤の結果、有利区間に移行することが決定された場合、天井ボーナス種別抽籤が行われる。第2の遊技機においても、いわゆる天井機能が搭載されており、有利区間において疑似ボーナス状態に移行することなく行われた遊技数が天井ゲーム数に到達した場合には、疑似ボーナス状態に移行するものとなっている。当該抽籤は、この場合の移行先の疑似ボーナス状態の種別を決定するものである。天井ゲーム数は、例えば、有利区間に移行したときからカウントが開始され、疑似ボーナス状態に移行したときにカウントがクリアされる。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、予め定められた確率にしたがい、例えば、50%の確率で天井到達時の疑似ボーナス状態の種別がRB状態と決定され、残り50%の確率で天井到達時の疑似ボーナス状態の種別がBB状態と決定されるようになっている。
<天井ゲーム数抽籤>
待機状態において、天井ボーナス種別抽籤が行われた場合、天井ゲーム数抽籤が行われる。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、所定の遊技数(例えば、最大640ゲーム)の範囲内から一の遊技数が決定されるようになっている。また、当該抽籤では、天井ボーナス種別抽籤の結果が参照されるようにしてもよい。例えば、この結果がRB状態であるときには、BB状態であるときと比べて相対的に短い遊技数が決定されやすくしてもよい。また、当該抽籤では、遊技者が期待度の目安をつけやすくなるように、例えば、1〜128ゲーム、129〜256ゲーム、257〜384ゲーム、385〜512ゲーム、513〜640ゲーム等の複数のゾーンを定義し、所定のゾーン(例えば、129〜256ゲームや385〜512ゲーム)内の遊技数が天井ゲーム数として相対的に決定されやすくしてもよい。
<初期NP抽籤>
待機状態において、有利区間移行抽籤の結果、有利区間に移行することが決定された場合、初期NP抽籤が行われる。第2の遊技機では、通常状態においてより有利な状態(例えば、CZ状態や疑似ボーナス状態)に移行させるか否かの決定に寄与する情報(換言すれば、通常状態における有利度合いを変動させるための情報)として「NP」というポイントの付与を可能としている。そして、有利区間が開始されるときには、NPの初期値の付与を可能としている。当該抽籤は、このNPの初期値を決定するものである。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、内部当籤役に応じた確率で抽籤が行われ、「30」、「50」、「70」、又は「99」のいずれかのNPが付与される。もっとも、抽籤結果として「0」(すなわち、NPが付与されない)が決定され得るようにすることもできる。また、抽籤結果として「100」(すなわち、NPの最大値が付与されること)が決定され得るようにすることもできる。
以上のように、待機状態において有利区間に移行することが決定されると、移行先が通常状態である場合(有利区間開始(通常))には次遊技から通常状態に移行し、移行先が前兆状態である場合(有利区間開始(前兆))には次遊技から前兆状態に移行する(上述のとおり、前兆状態を経由しないで移行可能とする場合には、次遊技から対象の遊技状態に移行する)。
(通常状態)
続いて、図36及び図37を参照して、第2の遊技機における通常状態について説明する。上述のとおり、通常状態は、有利区間の遊技状態として構成される。
通常状態では、例えば、NP付与抽籤、NPMAX時抽籤、成立役別抽籤、前兆ゲーム数抽籤、通常中状態移行抽籤が行われる。なお、これらの抽籤は一例であり、これら以外の抽籤が行われるように構成することもできるし、これらのうちいずれかの抽籤は行われないように構成することもできる。
上述のとおり、通常状態は、遊技者が通常最も多く滞在する遊技状態であり、遊技者に有利な停止操作の情報は報知されない遊技状態である。このように、有利区間であっても遊技者にとって不利な遊技状態(換言すれば、停止操作の情報の報知によってメダルが増加しない、あるいは増加しにくい遊技状態)は、有利区間の「演出区間」、あるいは「通常有利区間」等とも称されることがある。
<NP付与抽籤>
通常状態では、毎遊技、NPを付与するか否かを決定するためのNP付与抽籤が行われる。上述のとおり、NPは、通常状態における有利度合いを変動させるための情報としてのポイントであり、第2の遊技機では、付与されたNPの累積値が「100」以上となった場合、後述のNPMAX時抽籤が行われ、他の有利な遊技状態への移行が決定される場合があるようになっている。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、内部当籤役に応じた確率で抽籤が行われ、「0」〜「99」の範囲でいずれかのNPの付与値が決定される。もっとも、抽籤結果として「0」(すなわち、NPが付与されない)は決定され得ないようにすることもできる。また、抽籤結果として「100」(すなわち、NPの最大値が付与されること)が決定され得るようにすることもできる。また、当該抽籤では、内部当籤役のみならず、例えば、後述の「ベル連数」(すなわち、「ベル」の連続表示回数(1回表示された場合を含む))を用い、当該「ベル連数」に応じてNPの付与値が決定され得るようにすることもできる。
<NPMAX時抽籤>
通常状態において、NP付与抽籤の結果、NPの累積値が「100」以上となった場合、NPMAX時抽籤が行われる。ここで、当該抽籤が行われると、その抽籤結果にかかわらずNPは初期化(0クリア)される。すなわち、通常状態では、付与されたNPが所定値(100以上)に達するごとに、遊技者に特典を付与するか否かの決定が行われるものとしている。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、予め定められた確率にしたがい、例えば、いずれの遊技状態にも移行しないこと、前兆状態を経由してBB状態に移行すること(前兆状態を経由しない場合があってもよいことは上述のとおりである)、前兆状態を経由してCZ2状態に移行すること(前兆状態を経由しない場合があってもよいことは上述のとおりである)のいずれかが決定されるようになっている。
なお、付与されたNPが所定値(100以上)に達することに応じて移行するCZ状態は、基本的にCZ2状態が対応するものとなっているが、当該抽籤において、前兆状態を経由してCZ1状態に移行すること(前兆状態を経由しない場合があってもよいことは上述のとおりである)が決定され得るようにしてもよい。また、当該抽籤では、前兆状態を経由してRB状態に移行すること(前兆状態を経由しない場合があってもよいことは上述のとおりである)は決定されないものとしているが、これが決定され得るようにしてもよい。
<成立役別抽籤>
通常状態では、毎遊技、決定された内部当籤役(成立役)に応じて特典を付与するか否かを決定するための成立役別抽籤が行われる。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、成立役ごとに予め定められた確率にしたがい、例えば、いずれの遊技状態にも移行しないこと、前兆状態を経由してBB状態に移行すること(前兆状態を経由しない場合があってもよいことは上述のとおりである)、前兆状態を経由してCZ1状態に移行すること(前兆状態を経由しない場合があってもよいことは上述のとおりである)のいずれかが決定されるようになっている。
なお、成立役別抽籤で当籤したことに応じて移行するCZ状態は、基本的にCZ1状態が対応するものとなっているが、当該抽籤において、前兆状態を経由してCZ2状態に移行すること(前兆状態を経由しない場合があってもよいことは上述のとおりである)が決定され得るようにしてもよい。また、当該抽籤では、前兆状態を経由してRB状態に移行すること(前兆状態を経由しない場合があってもよいことは上述のとおりである)は決定されないものとしているが、これが決定され得るようにしてもよい。
<前兆ゲーム数抽籤>
通常状態において、上述のNPMAX時抽籤や成立役別抽籤で前兆状態を経由していずれかの遊技状態に移行することが決定された場合、前兆ゲーム数抽籤が行われる。すなわち、前兆状態の遊技期間が決定される。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、所定の遊技数(例えば、最大32ゲーム)の範囲内から一の遊技数が決定されるようになっている。また、当該抽籤では、移行先の遊技状態が参照されるようにしてもよい。例えば、前兆状態を経由して移行するのがCZ状態であるときには、BB状態であるときと比べて相対的に短い遊技数が決定されやすくしてもよい。
<通常中状態移行抽籤>
通常状態では、CZ状態への移行確率を変動させるため、CZ1状態への移行確率が優遇されるCZ1高確状態と、当該CZ1高確状態よりもCZ1状態への移行確率が低いCZ1低確状態と、CZ2状態への移行確率が優遇されるCZ2高確状態と、当該CZ2高確状態よりもCZ2状態への移行確率が低いCZ2低確状態とが設けられている。
なお、CZ1高確状態においてCZ1状態への移行確率が優遇される態様は、種々の態様を採用することができる。例えば、CZ1高確状態では、成立役別抽籤においてCZ1状態に移行することが決定される確率がCZ1低確状態よりも優遇されるようにしてもよいし、NPMAX時抽籤においてCZ1状態に移行することが決定される確率がCZ1低確状態よりも優遇されるようにしてもよい。
また、CZ2高確状態においてCZ2状態への移行確率が優遇される態様は、種々の態様を採用することができる。例えば、CZ2高確状態では、NP付与抽籤においてNPの付与が優遇される(NPの付与に当籤しやすくなる、あるいは当籤したときに付与されるNPが相対的に多くなる)ようにしてもよいし、NPMAX時抽籤においてCZ2状態に移行することが決定される確率がCZ2低確状態よりも優遇されるようにしてもよいし、成立役別抽籤においてCZ2状態に移行することが決定される確率がCZ2低確状態よりも優遇されるようにしてもよい。
また、CZ1低確・高確状態と、CZ2低確・高確状態とは別々に管理される状態となっている。したがって、通常状態では、(a)CZ1低確状態+CZ2低確状態、(b)CZ1高確状態+CZ2低確状態、(c)CZ1低確状態+CZ2高確状態、(d)CZ1高確状態+CZ2高確状態のいずれかの状態となる可能性がある。そして、通常状態では、CZ1低確・高確状態とCZ2低確・高確状態のそれぞれについて、個別に、あるいは複合的に状態が示唆ないし報知されるようにしてもよい。すなわち、通常状態では、上述の(a)〜(d)について、いずれの状態であるかを推測ないし認識可能となる演出が実行されるようにしてもよいし、少なくとも上述の(a)の場合と、上述の(b)〜(d)の場合とで演出内容を異ならせることで、いずれかの有利な状態に滞在していることは推測ないし認識可能となるが、上述の(b)〜(d)のいずれに滞在しているかは推測ないし認識し難い演出が実行されるようにしてもよい。
また、CZ1高確状態及びCZ2高確状態は、それぞれ予め決定された遊技数の間は継続するように構成してもよいし、それぞれに滞在しているときには通常中状態移行抽籤において転落抽籤が行われるようにしてその継続期間が決定されるように構成してもよい。以下では、前者である場合を一例に挙げて説明する。
通常状態では、CZ1低確状態であるとき、CZ1高確状態に移行させるか否かを決定するための抽籤として、通常中状態移行抽籤が行われる。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、成立役ごとに予め定められた確率にしたがい、CZ1高確状態に移行させるか否かが決定されるとともに、移行させることが決定された場合には、滞在遊技数(例えば、「10」、「20」又は「30」ゲームのいずれか)が決定される。また、通常状態では、CZ2低確状態であるとき、CZ2高確状態に移行させるか否かを決定するための抽籤として、通常中状態移行抽籤が行われる。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、成立役ごとに予め定められた確率にしたがい、CZ2高確状態に移行させるか否かが決定されるとともに、移行させることが決定された場合には、滞在遊技数(例えば、「10」、「20」又は「30」ゲームのいずれか)が決定される。
以上のように、通常状態において、CZ状態や疑似ボーナス状態に移行することが決定されると、それぞれに対応する前兆状態に移行する(前兆移行)。なお、上述のとおり、前兆状態を経由しないで移行可能とする場合には、次遊技から対象の遊技状態に移行する。
ここで、通常状態から他の遊技状態に移行する契機を再度列挙して説明する。
(1)疑似ボーナス状態に移行することなく行われた遊技数が天井ゲーム数に到達した場合(この場合、天井ゲーム数に到達する前の所定遊技数の間は前兆状態に移行させるようにしてもよい)
(2)NPMAX時抽籤において遊技状態の移行に当籤した場合
(3)成立役別抽籤において遊技状態の移行に当籤した場合(なお、後述の「確定役」に当籤した場合には、必ずBB状態に移行することが決定される)
すなわち、第2の遊技機では、通常状態において上述の(1)〜(3)の契機が成立する可能性が常にあり、また、CZ1状態やCZ2状態への移行確率が変動する場合もあることから、遊技者は常に期待をもって遊技を行うことが可能となっている。
(前兆状態)
続いて、図36及び図37を参照して、第2の遊技機における前兆状態について説明する。上述のとおり、前兆状態は、有利区間の遊技状態として構成される。
前兆状態では、例えば、NP付与抽籤、NPMAX時抽籤、成立役別抽籤が行われる。なお、これらの抽籤は一例であり、これら以外の抽籤が行われるように構成することもできるし、これらのうちいずれかの抽籤は行われないように構成することもできる。
上述のとおり、前兆状態は、CZ1状態、CZ2状態、RB状態、又はBB状態への移行は決定されているが、当該移行が待機されている遊技状態であり、遊技者に有利な停止操作の情報は報知されない遊技状態である。すなわち、上述の「演出区間」、あるいは「通常有利区間」を構成する遊技状態である。なお、CZ1前兆状態は、CZ1状態の前兆状態を示し、CZ2前兆状態は、CZ2状態の前兆状態を示し、RB前兆状態は、RB状態の前兆状態を示し、BB前兆状態は、BB状態の前兆状態を示している。
前兆状態におけるNP付与抽籤、NPMAX時抽籤、成立役別抽籤は、基本的に通常状態におけるものと同様であるため、ここでの説明は省略するが、例えば、前兆状態において、上述の(1)〜(3)の契機が成立し、現在決定されている移行先よりも有利な移行先が決定された場合、当該前兆状態がその移行先に対応する前兆状態に書き換わるようになっている。なお、この場合、前兆ゲーム数は新たに決定されるようにしてもよいし、そのまま引き継がれるようにしてもよい。
例えば、CZ1前兆状態やCZ2前兆状態において、RB状態やBB状態に移行することが決定された場合、当該前兆状態が、RB前兆状態やBB前兆状態に書き換わる。また、例えば、RB前兆状態において、BB状態に移行することが決定された場合、当該前兆状態が、BB前兆状態に書き換わる。このような場合には、前兆状態では前兆演出が実行されているので、そこでより有利な状態に昇格したことが示唆される昇格演出が実行されるようにして遊技者に報せるようにしてもよい。
また、CZ1状態とCZ2状態との間では優劣をつけるようにしてもよいし、つけないようにしてもよい。例えば、CZ1前兆状態において、CZ2状態に移行することが決定された場合、CZ2状態のほうがCZ1状態よりも有利であるとしたならば、当該前兆状態が、CZ2前兆状態に書き換わるようにしてもよいし、CZ2状態とCZ1状態とでは優劣がない、あるいはCZ2状態のほうがCZ1状態よりも不利であるとしたならば、CZ2状態に移行することが決定された結果は破棄されて、CZ1前兆状態のままとしてもよい。また、この場合、CZ2状態に移行することが決定された結果は権利として貯留(ストック)されるようにして、仮に、CZ1前兆状態から移行したCZ1状態において疑似ボーナス状態に移行しなかった場合、貯留された当該権利が消費されてCZ2状態が開始されるようにしてもよい。
また、RB前兆状態において、BB状態に移行することが決定された場合、前兆状態を書き換える場合にはRB状態に移行することが決定された結果が破棄されることになるが、これに限られず、BB状態に移行することが決定された結果は権利として貯留(ストック)されるようにして、RB状態が実行された後、貯留された当該権利が消費されてBB状態が開始されるようにしてもよい。また、BB前兆状態において、BB状態に移行することが決定された場合、書き換えは発生せず、後にBB状態に移行することが決定された結果が破棄されることになるが、これに限られず、後にBB状態に移行することが決定された結果は権利として貯留(ストック)されるようにして、BB状態が実行された後、貯留された当該権利が消費されてBB状態が開始されるようにしてもよい。
以上のように、前兆状態において、決定された前兆ゲーム数分の遊技が行われると(前兆G数=0)、それぞれの前兆状態に対応する遊技状態に移行する(CZ開始、RB開始、又はBB開始)。
(CZ1状態)
続いて、図36及び図38を参照して、第2の遊技機におけるCZ1状態について説明する。上述のとおり、CZ1状態は、有利区間の遊技状態として構成される。
CZ1状態の基本的な遊技性は以下のとおりである。
(1)7ゲームを1セット(1単位)とし、これをCZ1通常状態とする。
(2)CZ1通常状態では、CZ1中BB抽籤が行われる。CZ1中BB抽籤は、毎遊技、成立役ごとに予め定められた確率にしたがってBB状態に移行するか否かが決定される抽籤であり、当該抽籤に当籤した場合、CZ成功となってCZ1状態が終了し、次遊技からBB状態に移行する。
(3)CZ1通常状態では、CZ1中ナビ抽籤が行われる。CZ1中ナビ抽籤は、毎遊技、成立役ごとに予め定められた確率にしたがってCZ1最終状態でナビを実行するか否か、及びナビを実行する場合にはそのナビの種類(4択ナビ、2択ナビ、全ナビ)が決定される。すなわち、CZ1通常状態では、CZ1最終状態におけるナビの権利を付与するか否かが決定される。
(4)CZ1通常状態で7ゲームを消化した後、後述の「押し順ベル」に当籤した場合(押し順ベル成立の場合)には、CZ1最終状態(1ゲーム)に移行する。
(5)CZ1最終状態では、CZ1ナビ抽籤によってナビを実行することが決定されている場合には、決定された内容でナビが実行され、ナビを実行することが決定されていない場合にはナビ無しとなり、いずれの場合であっても「ベル」が表示された場合にはCZ成功となって、少なくとも疑似ボーナス状態に移行することは決定される。ここで、CZ1状態では、上述したCZ1通常状態→CZ1最終状態の流れを最大3回ループさせることが可能となっており、最初の1回目が「ランク1」、次の2回目が「ランク2」、最後の3回目が「ランク3」として定義されている。
(6)CZ1最終状態でCZ成功となった場合、CZ1報酬抽籤が行われる。CZ1報酬抽籤は、CZ1状態においてCZ成功となった場合の特典の内容(移行する疑似ボーナス状態の種別)を決定するための抽籤であり、ランクが高いほど遊技者にとって有利な特典が付与されるようになっている。
(7)ランク1でCZ成功となった場合、CZ1報酬抽籤が行われて移行先の疑似ボーナス状態の種別は決定されるものの、直ちに疑似ボーナス状態には移行せず、ランクアップしてランク2となった状態で再度CZ1通常状態に移行する(2回目が開始される)。一方、ランク1でCZ失敗となった場合(すなわち、CZ1最終状態で「ベル」が表示されなかった場合)には、疑似ボーナス状態に移行することなくCZ1状態が終了し、通常状態に移行する(すなわち、CZ1状態が失敗して終了する)。なお、この場合、移行先の通常状態における状態(CZ1低確・高確状態、CZ2低確・高確状態)を決定するための通常中状態移行抽籤が行われる。なお、通常中状態移行抽籤は、基本的に通常状態におけるものと同様であるため、ここでの説明は省略するが、例えば、CZ1状態における当該抽籤では、CZ1状態が失敗して終了したことを救済するため、所定遊技数のCZ1高確状態となることが必ず(あるいは高確率で)が決定されるようにしてもよい。
(8)ランク2でCZ成功となった場合、ランク1よりも有利な抽籤確率でCZ1報酬抽籤が行われて移行先の疑似ボーナス状態の種別が決定される。もっとも、この場合もランク1の場合と同様、直ちに疑似ボーナス状態には移行せず、ランクアップしてランク3となった状態で再度CZ1通常状態に移行する(3回目が開始される)。一方、ランク2でCZ失敗となった場合には、ランク1のCZ1報酬抽籤で決定されていた疑似ボーナス状態に移行する(すなわち、CZ1状態がランク1成功で終了する)。
(9)ランク3でCZ成功となった場合、ランク2よりも有利な抽籤確率でCZ1報酬抽籤が行われて移行先の疑似ボーナス状態の種別が決定される。そして、ランク3のCZ1報酬抽籤で決定された疑似ボーナス状態に移行する(すなわち、CZ1状態がランク3成功で終了する)。一方、ランク3でCZ失敗となった場合には、ランク2のCZ1報酬抽籤で決定されていた疑似ボーナス状態に移行する(すなわち、CZ1状態がランク2成功で終了する)。
<CZ1中BB抽籤>
CZ1状態では、毎遊技、決定された内部当籤役(成立役)に応じてBB状態に移行させるか否かを決定するためのCZ1中BB抽籤が行われる。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、弱レア役(後述の「チェリー」又は「スイカ」)に当籤したときは低確率でBB状態に移行することが決定され、強レア役(後述の「チャンス目」又は「強ベル」)に当籤したときには中確率でBB状態に移行することが決定され、確定役(後述の「確定役」)に当籤したときには100%(あるいは高確率)でBB状態に移行することが決定されるようになっている。なお、BB状態に移行することが決定された場合、前兆状態を経由してもよいし、経由することなくBB状態に移行させるようにしてもよい。前者の場合には、前兆ゲーム数消化後にBB前兆状態に移行し、後者の場合には、次遊技からBB状態に移行させるようにすればよい。
<CZ1ナビ抽籤>
CZ1状態では、毎遊技(CZ1最終状態を除く)、決定された内部当籤役(成立役)に応じてCZ1最終状態でナビを実行するか否か(及びその種類)を決定するためのCZ1ナビ抽籤が行われる。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、成立役ごとに予め定められた確率にしたがい、「ナビ無し」、「4択ナビ」、「2択ナビ」、又は「全ナビ」のいずれかが決定されるようになっている。なお、例えば、「2択ナビ」の権利が付与されている場合には、「4択ナビ」の権利は付与されず(あるいは、付与決定されても破棄され)、「全ナビ」の権利が付与されている場合には、「4択ナビ」や「2択ナビ」の権利は付与されない(あるいは、付与決定されても破棄される)ようになっている。すなわち、CZ1通常状態では、遊技ごとにCZ1ナビ抽籤は行われるものの、最終的にはその遊技期間の間で付与された最も有利なナビの権利がCZ1最終状態で使用されることとなる。
<CZ1報酬抽籤>
CZ1最終状態において「ベル」が表示された場合には、CZ1報酬抽籤が行われる。上述のとおり、当該抽籤では、現在のランクに応じて移行先の疑似ボーナス状態の種別が決定される。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、ランク1であるときには、CZ2報酬抽籤(後述の図42参照)の累積CP「5」のときと同様の確率で報酬の種別が決定され、ランク2であるときには、CZ2報酬抽籤の累積CP「8」のときと同様の確率で報酬の種別が決定され、ランク3であるときには、CZ2報酬抽籤の累積CP「15〜19」のときと同様の確率で報酬の種別が決定されるものとすることができる。
このように、CZ1状態では、例えば、CZ1通常状態においてはCZ1中BB抽籤、CZ1中ナビ抽籤が行われ、CZ1最終状態においてはCZ1報酬抽籤、通常中状態移行抽籤が行われるものとしているが、これらの抽籤は一例であり、これら以外の抽籤が行われるように構成することもできるし、これらのうちいずれかの抽籤は行われないように構成することもできる。また、BB状態やAT状態からもCZ1状態に移行する場合があるようにし、当該CZ1状態では、BB状態やAT状態を延長するための権利が付与され得るようにすることもできる(当該CZ1状態の終了後はもとの状態に戻る)。
また、CZ1状態は、CZ1報酬抽籤が行われることで、通常状態よりも疑似ボーナス状態に移行する期待度が高い遊技状態であるが、基本的に遊技者に有利な停止操作の情報は報知されない遊技状態である。したがって、CZ1状態は、その全体構成としては、上述の「演出区間」、あるいは「通常有利区間」を構成する遊技状態である。もっとも、CZ1最終状態では、遊技者に有利な停止操作の情報が報知されることによりメダルが増加する可能性もあることから、当該状態のみであれば、有利区間であって遊技者にとって有利な遊技状態(換言すれば、停止操作の情報の報知によってメダルが増加する、あるいは増加しやすい遊技状態)である「増加区間」であるとも言い得る。
以上のように、CZ1状態が開始されるとCZ1通常状態となり、CZ1通常状態では、CZ1中BB抽籤に当籤するとBB状態に移行することが決定される。また、CZ1ナビ抽籤に当籤するといずれかのナビ実行権利が付与される。こうして、CZ1通常状態において7ゲームを消化した後、後述の「押し順ベル」に当籤するとCZ1最終状態となり、CZ1最終状態ではナビ実行権利が付与されていた場合には、権利の内容に沿ってナビが実行され、付与されていない場合にはナビは実行されない。いずれの場合にも「ベル」が表示された場合にはCZ成功となり、CZ1報酬抽籤によって移行する疑似ボーナス状態の種別が決定される。なお、ランク3の場合にはそのままCZ1状態が終了するが、ランク1・ランク2の場合には、CZ1状態がランクアップされ、次セットに継続する。また、CZ1最終状態で「ベル」が表示されない場合、ランク1の場合にはそのままCZ失敗となってCZ1状態が終了する。また、1回でもCZ成功となっていた場合(ランク2・ランク3の場合)には、それまでに決定されている種別の疑似ボーナス状態に移行する。なお、この場合、前兆状態を経由してから疑似ボーナス状態に移行することが決定された場合には、対応する前兆状態に移行する。一方、CZ1状態が終了したときに、1回もCZ成功とならず、CZ失敗となっていた場合には、通常状態に移行する。
なお、CZ1最終状態では、最終的に「ベル」が表示されれば特典が付与されることを遊技者に示唆するためのCZ1チャレンジ演出が行われるようになっている。CZ1チャレンジ演出は、基本的には第3停止操作時まで継続し、第3停止操作によって最終的に「ベル」が表示されれば、チャレンジ成功演出が行われるものとなっている。もっとも、第1停止操作時や第2停止操作時において、押し順が不正解であり、停止されたリールの停止表示態様が、もはや「ベル」が表示され得ないものとなった場合(例えば、メイン表示窓4内に「ベル」図柄が停止しなかった場合、あるいは、特定のライン上に「ベル」図柄が停止しなかった場合など、もはや「ベル」が表示され得なくなったと遊技者に認識される態様で停止表示された場合)には、その時点でチャレンジ失敗演出が行われてCZ1チャレンジ演出が終了するものとなっている。一方、第1停止操作時や第2停止操作時において、押し順が不正解であるが、停止されたリールの停止表示態様が、未だ「ベル」が表示され得るものである場合(例えば、メイン表示窓4内に「ベル」図柄が停止した場合、あるいは、特定のライン上に「ベル」図柄が停止した場合など、未だ「ベル」が表示され得ると遊技者に認識される態様で停止表示された場合)には、その時点ではチャレンジ失敗演出は行われず、CZ1チャレンジ演出が継続し、「ベル」が表示され得ないものとなった時点(例えば、第2停止操作時に当該状況となった場合には第2停止操作時、第3停止操作時に当該状況となった場合には第3停止操作時)でチャレンジ失敗演出が行われるものとなっている。
すなわち、所定の期待感演出(CZ1チャレンジ演出)においては、いわゆる出目上の観点より、特典が付与される可能性がなくなった場合にはその段階で失敗演出が実行される(所定の期待感演出が終了する)が、特典が付与される可能性が残る場合には、その可能性がなくなるまで失敗演出は実行されない(所定の期待感演出が終了しない)構成となっている。これにより、遊技の進行にともなって適切な期待感演出を実行することが可能となっている。なお、このような期待感演出の演出仕様は、CZ1最終状態のみならず、他の状態において実行される演出においても適用することができる。例えば、他の状態において、特定の押し順役(例えば、「押し順ベル」)に当籤したときに、特定の出目(例えば、「ベル」)が表示されれば何らか特典が付与され、かつ、「全ナビ」が発生しない場合がある状態(例えば、CZ2通常状態、AT状態、あるいはジャッジ状態)においては、同様のチャレンジ演出が、上述の仕様を用いて実行されるようにしてもよい。
(CZ2状態)
続いて、図36、図38、図40及び図42を参照して、第2の遊技機におけるCZ2状態について説明する。上述のとおり、CZ2状態は、有利区間の遊技状態として構成される。
CZ2状態の基本的な遊技性は以下のとおりである。
(1)後述の「押し順ベル」に当籤した遊技で「ベル」が表示されなかった回数(ベルこぼし回数)をカウントし、ベルこぼし回数が7回となるまでを1セット(1単位)とし(CZ2状態はCZ1状態とは異なり、1セットで終了)、これをCZ2通常状態とする。
(2)CZ2通常状態では、CP付与抽籤が行われる。第2の遊技機では、CZ2状態においてより有利な状態(例えば、疑似ボーナス状態)に移行させるか否かの決定に寄与する情報(換言すれば、CZ2状態における有利度合いを変動させるための情報)として「CP」というポイントの付与を可能としている。CP付与抽籤では、このCPを付与するか否かを決定する。CZ付与抽籤には、後述のとおり、初期付与CP抽籤、通常CP付与抽籤、特殊CP付与抽籤が含まれるが、当該抽籤の詳細については後述する。
(3)CZ2通常状態では、CZ2中ナビ抽籤が行われる。CZ2状態では、基本的に、CZ2通常状態においてCPを貯め、ベルこぼし回数が7回となってCZ2最終状態に移行するときに、CPの付与状況が所定状況(5ポイント以上)となっていれば、CZ成功となって疑似ボーナス状態に移行するものとなっている。そして、CZ2通常状態でCPが付与される付与条件の一つが、後述の「押し順ベル」に当籤した遊技で「ベル」が表示されたこととなっている。CZ2中ナビ抽籤では、CZ2通常状態で「押し順ベル」が内部当籤役として決定されたとき、「ベル」の表示に有利となる停止操作の情報を報知するか否かを決定する。なお、当該抽籤の詳細については後述する。
(4)CZ2通常状態において1セットが消化される前に疑似ボーナス状態に移行することが決定された場合には、移行することが決定された疑似ボーナス状態に移行するが、当該決定が行われることなく1セットが消化された場合には、1ゲームで構成されるCZ2最終状態に移行する。CZ2最終状態では、CP付与抽籤が行われる。すなわち、CZ2通常状態で累積加算されたCPが、CZ2最終状態においてもさらに加算される場合がある。
(5)CZ2最終状態において、当該状態におけるCP付与抽籤の結果も加味され、累積加算されたCPが5ポイント以上となっている場合には、CZ2報酬抽籤が行われる。CZ2報酬抽籤は、CZ2状態においてCZ成功となった場合の特典の内容(移行する疑似ボーナス状態の種別)を決定するための抽籤であり、CPのポイント数が多いほど遊技者にとって有利な特典が付与されるようになっている。一方、CZ2最終状態において、当該状態におけるCP付与抽籤の結果を加味しても、累積加算されたCPが5ポイント未満となっている場合には、CZ2報酬抽籤が行われず、CZ失敗となってCZ2状態が終了する(この場合、CZ1状態においてCZ失敗となって終了する場合と同様に、移行先の通常状態における各状態を決定するための通常中状態移行抽籤が行われる。また、この場合、CZ2状態における当該抽籤では、CZ2状態が失敗して終了したことを救済するため、所定遊技数のCZ2高確状態となることが必ず(あるいは高確率で)が決定されるようにしてもよい)。
<CP付与抽籤>
CP付与抽籤は、上述のとおり、初期CP付与抽籤、通常CP付与抽籤、特殊CP付与抽籤を含む。初期CP付与抽籤は、CZ2状態が開始されるとき(例えば、CZ2通常状態の開始遊技、あるいはCZ2状態に移行するとき)に行われ、当該CZ2状態におけるCPの初期値を決定する。また、通常CP付与抽籤は、CZ2状態中(CZ2通常状態のみならず、CZ2最終状態も含む)の毎遊技で行われる。また、特殊CP付与抽籤は、CZ2最終状態において行われる。
初期CP付与抽籤は、例えば、図42に示す初期CP付与抽籤テーブルを参照して行われ、128/256の確率で初期CPとして「0」が決定され(すなわち、CPの初期値は付与されないことが決定され)、32/256の確率で初期CPとして「1」〜「3」がそれぞれ決定され、32/256の確率で初期CPとして「5」が決定される(すなわち、CZ2報酬抽籤によって疑似ボーナス状態に移行することが確定する)ものとなっている。なお、これらの決定確率や決定内容は一例である。例えば、当該抽籤の抽籤結果として、所定確率で5ポイントを超えるCPを付与することが決定されるようにしてもよい。
通常CP付与抽籤は、例えば、図42に示す態様にて行われ、表示結果が「ベル」である場合(すなわち、遊技者の停止操作によって「ベル」の図柄組合せが停止表示された場合)と、当該遊技の内部当籤役が後述の「強ベル」である場合には、必ずCP「1」が付与される。なお、これらの場合には、さらにCPの付与値が別途抽籤によって決定されるようにしてもよい。例えば、表示結果が「ベル」である場合には、128/256の確率でCP「1」を付与することが決定され、128/256の確率でCP「2」を付与することが決定され、また、当該遊技の内部当籤役が「強ベル」である場合には、64/256の確率でCP「1」を付与されることが決定され、192/256の確率でCP「2」を付与することが決定されるようにしてもよい。
また、当該遊技の内部当籤役が後述の「確定役」である場合には、必ずCP「10」が付与される。なお、この場合、さらにCPの付与値が別途抽籤によって決定されるようにしてもよい。例えば、当該遊技の内部当籤役が「確定役」である場合には、128/256の確率でCP「10」を付与されることが決定され、128/256の確率でCP「20」を付与することが決定されるようにしてもよい。
また、通常CP付与抽籤では、CP付与の対象役が、後述の「押し順ベル」、「共通ベル」、「強ベル」及び「確定役」となっているが、これに限られず、例えば、「チェリー」、「スイカ」及び「チャンス目」等が内部当籤役として決定された場合にも、所定確率でCPが付与される場合があるように構成することもできる。また、ここで示した内部当籤役以外の内部当籤役が決定された場合も同様であるし、ここで示した図柄組合せ以外の図柄組合せが停止表示された場合も同様である。また、後述の「ベル連数」(すなわち、「ベル」の連続表示回数(1回表示された場合を含む))を用い、当該「ベル連数」に応じてCPの付与値が決定され得るようにする(すなわち、「ベル」が連続で表示された回数が多くなるほど、CPの付与値が大きくなるようにする)こともできる。
特殊CP付与抽籤は、例えば、図42に示す特殊CP付与抽籤テーブルを参照して行われ、現在のCPが4以下の場合(すなわち、CZ2報酬抽籤が行われず、疑似ボーナス状態に移行することが決定され得ない場合)と、5以上の場合(すなわち、CZ2報酬抽籤が行われて、疑似ボーナス状態に移行することは決定され得る場合)とで、異なる付与確率となる場合を含むようにしてCPの付与値が決定される。なお、付与CP「=5をセット」とは、現在のCPの累積付与結果にかかわらず、CPが「5」に更新されることを示し、付与CP「+5」や「+10」は、現在のCPの累積付与結果に、それぞれの値が加算されることを示している。
すなわち、例えば、現在のCPが4以下であるときに、CZ2最終状態に移行し、通常CP付与抽籤の結果によってこれが5以上とはならない場合でも、後述の「チェリー」や「スイカ」を当籤させることができれば、232/256の確率で「=5をセット」が決定され、16/256の確率で「+5」が決定され、8/256の確率で「+10」が決定されるので、CZ2報酬抽籤が行われ得る状態とすることができる。また、例えば、現在のCPが5以上であるときに、CZ2最終状態に移行した場合、このままでもCZ2報酬抽籤が行われる状態となっているが、後述の「チェリー」や「スイカ」を当籤させることができれば、16/256の確率で「+5」が決定され、8/256の確率で「+10」が決定されるので、CZ2報酬抽籤によって得られる報酬(特典)がより有利なものとなる可能性を高めることができる。つまり、CZ2通常状態における遊技結果を問わず、CZ2最終状態は、遊技者の期待感を格段に向上させ得る状態として構成されている。
なお、図示は省略しているが、CZ2状態では、現在のCPの付与状況を示唆ないし報知するための付与状況報知が行われる(上述のNP及び後述のAPも基本的に同様である)。例えば、メイン演出表示部21の所定領域に、ゲージ状の表示がなされ、CZ2状態であれば、当該ゲージが5つに区分され、例えば、現在のCPが「1」であれば、1つ分のゲージの表示態様が変化し、現在のCPが「2」であれば、2つ分のゲージの表示態様が変化することでCPの付与状況を報知するものとすることができる。また、現在のCPが「5」以上であれば、5つ分のゲージの表示態様が変化し、さらに、現在のCPが「5」〜「9」であるか、「10」〜「14」であるか、あるいは「15」〜「19」であるか等に応じて、その表示態様を異ならせる(点灯、点滅、色変化等)ことでCPの付与状況を示唆するものとすることができる。また、当該付与状況報知においては、初期CP付与抽籤の結果は加味されることなく、通常CP付与抽籤の結果のみが報知ないし示唆されるようにしてもよいし、初期CP付与抽籤の結果も全て加味されて報知ないし示唆されるようにしてもよいし、初期CP付与抽籤の結果が一部加味されて(例えば、付与値の1/2分のみが報知される等)報知ないし示唆されるようにしてもよい。
また、CZ2最終状態では、当該付与状況報知において、現在のCPの付与状況は4ポイント以下であると報知されているが、報知されていないCPの付与値があり、それを加味するとCPが5ポイント以上となる場合には、CZ2最終状態におけるCP付与抽籤の結果が、CPが付与されないものであったとしても、あたかもCZ2最終状態においてCPが付与されて5ポイント以上となったかのような報知が行われるようにしてもよい。むろん、現在のCPの付与状況は4ポイント以下であると報知され、実際のCPの付与状況も4ポイント以下である場合に、CZ2最終状態におけるCP付与抽籤の結果によってCPが5ポイント以上となる場合には、同様の報知が行われるようにすればよい。
<CZ2中ナビ抽籤>
CZ2中ナビ抽籤は、上述のとおり、CZ2通常状態中の毎遊技で行われ、後述の「押し順ベル」に当籤したときに、「ベル」の表示に有利となる停止操作の情報(正解押し順の全部又は一部を示す情報)を報知するか否かが決定される。なお、当該決定は、当該抽籤において後述のナビ状態を決定することにより行われる。また、後述の「共通ベル」に当籤したときにも後述のナビ状態に応じて同様の報知が行われる。
図42に示すように、CZ2通常状態では、ナビ状態として、ナビ無し状態であるナビ状態0、4択ナビ状態であるナビ状態1、2択ナビ状態であるナビ状態2、全ナビ状態であり、全ナビが1回発生し得る状態であるナビ状態3(全ナビが2回発生し得る状態は全ナビ状態4、全ナビが3回発生し得る状態は全ナビ状態5といったように、全ナビの個数で末尾の数値が加算される)のいずれかが設定される。
ここで、第2の遊技機において「押し順ベル」は、6択(第1停止操作3択×第2停止操作2択×第3停止操作1択)として構成されており、「4択ナビ」とは、第1停止操作を2択とし、第2停止操作を2択とするナビが発生することを示している。例えば、正解押し順が「左中右(123)」であるとき、4択ナビが発生する場合には、第1停止操作前においては正解の「左」を含む「左or中」あるいは「左or右」のいずれかの停止操作を促す報知(すなわち、2択となる)が行われ、第2停止操作前においては停止操作の情報は報知されない(すなわち、2択となる)といったナビが実行されるものとなっている。すなわち、確率上は、正解押し順に自力正解する可能性が、ナビ無し状態では1/6となるのに対し、4択ナビ状態では(ナビにしたがうことで)1/4に向上する点で有利となる。
また、「2択ナビ」とは、第2停止操作を2択とするナビが発生することを示している。例えば、正解押し順が「左中右(123)」であるとき、2択ナビが発生する場合には、第1停止操作前においては「左」が正解押し順であることを示す停止操作の情報が報知され、第2停止操作前においては停止操作の情報は報知されない(すなわち、2択となる)といったナビが実行されるものとなっている。すなわち、確率上は、正解押し順に自力正解する可能性が、2択ナビ状態では(ナビにしたがうことで)1/2に向上する点で有利となる。また、「全ナビ」とは、正解押し順の全てを報知するナビが発生することを示している。例えば、正解押し順が「左中右(123)」であるとき、全ナビが発生する場合には、第1停止操作前においては「左」が正解押し順であることを示す停止操作の情報が報知され、第2停止操作前においては「中」が正解押し順であることを示す停止操作の情報が報知されるといったナビが実行されるものとなっている。すなわち、確率上は、正解押し順に自力正解する可能性が、全ナビ状態では(ナビにしたがうことで)1/1に向上する点で有利となる。
そして、CZ2通常状態では、例えば、図42に示す各CZ2中ナビ抽籤テーブルを参照し、現在のナビ状態(「0」、「1」、「≧2」)と、内部当籤役(「当籤役」)とに応じてナビの付与結果を決定する。例えば、ナビ無し状態(ナビ状態0)において、当該遊技の内部当籤役が「はずれ」となったとき、214/256の確率で「非当籤」(すなわち、ナビ状態0を維持すること)が決定され、24/256の確率で「4択ナビ」(すなわち、ナビ状態1を設定すること)が決定され、12/256の確率で「2択ナビ」(すなわち、ナビ状態2を設定すること)が決定され、6/256の確率で「全ナビ1個」(すなわち、ナビ状態3を設定すること)が決定される。
また、例えば、4択ナビ状態(ナビ状態1)において、当該遊技の内部当籤役が「はずれ」となったとき、214/256の確率で「非当籤」(すなわち、ナビ状態1を維持すること)が決定され、24/256の確率で「2択ナビ」(すなわち、ナビ状態2を設定すること)が決定され、12/256の確率で「全ナビ1個」(すなわち、ナビ状態3を設定すること)が決定され、6/256の確率で「全ナビ3個」(すなわち、ナビ状態5を設定すること)が決定される。
なお、ナビ状態1(4択ナビ状態)が設定されているときに、後述の「押し順ベル」又は「共通ベル」が内部当籤役として決定された場合、4択ナビが実行され、最終的に「ベル」が表示された場合には、当該ナビ状態1が維持される一方、最終的に「ベル」が表示されなかった場合には、当該ナビ状態1は終了し、ナビ状態0(ナビ無し状態)が設定される。
また、ナビ状態2(2択ナビ状態)が設定されているときに、後述の「押し順ベル」又は「共通ベル」が内部当籤役として決定された場合、2択ナビが実行され、最終的に「ベル」が表示された場合には、当該ナビ状態2が維持される一方、最終的に「ベル」が表示されなかった場合には、当該ナビ状態2は終了し、ナビ状態0(ナビ無し状態)が設定される。もっとも、ナビ状態2が設定されているときに、最終的に「ベル」が表示されなかった場合には、ナビ状態を1つ転落させる(ナビ状態を1減算し、ナビ状態1に移行させる)ようにすることもできる。
また、ナビ状態3(全ナビ状態で全ナビ回数1個)が設定されているときに、後述の「押し順ベル」又は「共通ベル」が内部当籤役として決定された場合、全ナビが実行され、最終的に「ベル」が表示される否かにかかわらず、1回全ナビが実行されたことをもって、ナビ状態を1減算し、ナビ状態2に移行させる(すなわち、ナビ状態を1つ転落させる)。もっとも、ナビ状態3が設定されているときに、全ナビが実行された場合には、当該ナビ状態3は終了し、ナビ状態0(ナビ無し状態)が設定されるようにすることもできる。
また、ナビ状態4(全ナビ状態で全ナビ回数2個)が設定されているときに、後述の「押し順ベル」又は「共通ベル」が内部当籤役として決定された場合、全ナビが実行され、最終的に「ベル」が表示される否かにかかわらず、1回全ナビが実行されたことをもって、ナビ状態を1減算し、ナビ状態3に移行させる(すなわち、ナビ状態を1つ転落させる)。ナビ状態5以上の場合も同様である。これにより、例えば、ナビ状態3では全ナビの実行が1回保障され、ナビ状態4では全ナビの実行が2回保障され、ナビ状態5では全ナビの実行が3回保障されるものとなる。もっとも、ナビ状態4以上が設定されているときに、対応する回数の全ナビが実行された場合には、当該ナビ状態は終了し、ナビ状態0(ナビ無し状態)が設定されるようにすることもできる。
また、各ナビ状態は、設定されてから、少なくとも後述の「押し順ベル」又は「共通ベル」が内部当籤役として決定されるまでは転落しないように構成されている。すなわち、例えば、一度ナビ状態1が設定されると、4択ナビが少なくとも1回実行されるまでは当該ナビ状態1が維持される(もっとも、CZ2中ナビ抽籤によってナビ状態が上昇した場合にはこの限りではない)。
なお、CZ2中ナビ抽籤の態様は、上述したものに限られない。例えば、後述の「押し順ベル」又は「共通ベル」が内部当籤役として決定された遊技において、ナビを実行するか否か、実行するならばどのナビを実行するかが決定されるようにしてもよい。また、例えば、後述のAT状態における全ナビ状態抽籤と同様、4択ナビが発生し得る遊技数、2択ナビが発生し得る遊技数、全ナビが発生し得る遊技数を、ゲーム数あるいはセット数によって管理し、CZ2中ナビ抽籤では、このようなゲーム数やセット数の付与抽籤が行われるようにしてもよい。
<CZ2報酬抽籤>
CZ2報酬抽籤は、上述のとおり、CZ2最終状態において、当該CZ2状態におけるCPの最終的な累積値が5ポイント以上となっている場合に行われ、移行する疑似ボーナス状態の種別を決定が決定される。CZ2報酬抽籤は、例えば、図42に示すCZ2報酬抽籤テーブルを参照して行われ、CPの累積値(累積CP)に応じた確率で疑似ボーナス状態の種別が決定される。
例えば、累積CPが「5」であるとき、244/256の確率で移行先の疑似ボーナス状態が「RB状態」となることが決定され、8/256の確率で移行先の疑似ボーナス状態が「弱BB状態」となることが決定され、4/256の確率で移行先の疑似ボーナス状態が「強BB状態」となることが決定される。
また、例えば、累積CPが「8」であるとき、232/256の確率で移行先の疑似ボーナス状態が「弱BB状態」となることが決定され、24/256の確率で移行先の疑似ボーナス状態が「強BB状態」となることが決定される。また、例えば、累積CPが「10」〜「14」であるとき、254/256の確率で移行先の疑似ボーナス状態が「強BB状態」となることが決定され、2/256の確率で移行先の疑似ボーナス状態が「フリーズBB状態」となることが決定される。
ここで、第2の遊技機における、疑似ボーナス状態について説明する。第2の遊技機では、大別すると、疑似ボーナス状態としてRB状態とBB状態とが設けられている。BB状態は、「弱BB状態」、「強BB状態」、「フリーズBB状態」を含む。RB状態及びBB状態は、ともに21ゲーム間継続する(遊技期間が21ゲームに設定された)遊技状態として構成されているが、RB状態は、後述の「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で、必ずしも正解押し順が報知されない(一部のみ報知される場合を含む)遊技状態であるのに対し、BB状態は、後述の「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で、必ず正解押し順が報知される(あるいは、少なくともRB状態よりも高い確率で正解押し順が報知されるものとしてもよい)遊技状態である点で、RB状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となっている。
また、詳細は省略するが、強BB状態は弱BB状態よりも遊技者にとって有利に構成され、フリーズBB状態は強BB状態よりも遊技者にとって有利に構成されている。すなわち、遊技者の有利度合いは、フリーズBB状態が高程度、強BB状態が中程度、弱BB状態が低程度となるように構成されている。なお、各BB状態において、遊技者の有利度合いを変動させる手法は、種々の手法を採用することができる。例えば、有利度合いが高いほどその遊技期間が長くなるように設定することもできるし、有利度合いが高いほど全ナビが発生する確率が高くなるように設定することもできる。また、第2の遊技機では、BB状態終了後は、必ずAT状態に移行するものとしているので、当該AT状態における後述の各種抽籤において、AT状態が延長されやすくなる、AT状態が延長されたときBB状態を経由する確率が高くなる、AT状態において全ナビが発生する確率が高くなる等適宜有利となる条件を設定することもできる。また、第2の遊技機において、単に「BB状態に移行することが決定される」と説明している場合には、上述のBB状態の種別のうちいずれかが、予め定められた条件にしたがって決定されているものとする。
また、第2の遊技機では、後述の図58に示すように、弱BB状態は、「赤7」図柄揃いが停止表示されるリール演出(例えば、ロック中赤7揃い演出)が実行されてから開始されるものとなっており、強BB状態及びフリーズBB状態は、「青7」図柄揃いが停止表示されるリール演出(例えば、ロック中青7揃い演出)が実行されてから開始されるものとなっている。したがって、この観点より、赤7揃いとなって開始される赤7BB状態(弱BB状態)と、青7揃いとなって開始される青7BB状態(強BB状態及びフリーズBB状態)との間で有利度合いを異ならせるようにしてもよい。この場合、上述した手法の他、例えば、赤7BB状態においては、AT状態の実行権利は1つしか付与されない(すなわち、その終了後にAT状態には移行するものの、当該AT状態が延長されるか否かについてはその後の遊技結果次第となる)のに対し、青7BB状態においては、AT状態の実行権利が複数個付与される(すなわち、その終了後にAT状態に移行し、また、当該AT状態は少なくとも1セットは延長することが確定する)ようにして、赤7BB状態よりも青7BB状態のほうが有利度合いが高くなるように構成してもよい。
また、青7BB状態によって付与されるAT状態の実行権利は、例えば、赤7BB状態によって付与されるAT状態の実行権利が1つであれば、少なくとも2つ以上付与されればよく、その付与数の決定方法も適宜設定することができる。例えば、青7BB状態では、予め規定された付与数(例えば、2つ)のAT状態の実行権利が付与されるようにしてもよいし、付与抽籤(例えば、付与数として「2」〜「11」のいずれかが決定される)が行われ、抽籤結果に応じた付与数のAT状態の実行権利が付与されるようにしてもよい。また、当該付与抽籤が赤7BB状態においても行われるようにし(この場合、例えば、付与数として「1」〜「11」のいずれかが決定される)、赤7BB状態における当該付与抽籤よりも、青7BB状態における当該付与抽籤のほうがより有利な抽籤結果が得られやすいようにして、両者の有利度合いを異ならせるようにしてもよい。また、強BB状態とフリーズBBとの間で同様の差異を生じさせることで、両者の有利度合いを異ならせるようにしてもよい。要するに、BB状態が開始されるときに、赤7揃いとなったときには、AT状態が延長される期待度が相対的に低く、青7揃いとなったときには、赤7揃いとなったときよりもAT状態が延長される期待度が相対的に高くなるようにする。さらに、青7揃いとなるときに、ロングフリーズが発生した場合には、ロングフリーズが発生しない場合よりもAT状態が延長される期待度が相対的に高くなるようにすることもできる。
そして、CZ2報酬抽籤では、上述のとおり、CZ2状態において付与されたCPの累積値が多いほど、遊技者にとってより有利な疑似ボーナス状態が決定されやすくなっている。
このように、CZ2状態では、例えば、CZ2通常状態においてはCP付与抽籤、CZ2中ナビ抽籤が行われ、CZ2最終状態においてはCP付与抽籤、CZ2報酬抽籤、通常中状態移行抽籤が行われるものとしているが、これらの抽籤は一例であり、これら以外の抽籤が行われるように構成することもできるし、これらのうちいずれかの抽籤は行われないように構成することもできる。また、BB状態やAT状態からもCZ2状態に移行する場合があるようにし、当該CZ2状態では、BB状態やAT状態を延長するための権利が付与され得るようにすることもできる(当該CZ2状態の終了後はもとの状態に戻る)。
また、CZ2状態は、CZ2報酬抽籤が行われることで、通常状態よりも疑似ボーナス状態に移行する期待度が高い遊技状態であるとともに、遊技者に有利な停止操作の情報が報知される遊技状態である。したがって、上述の「増加区間」として構成される遊技状態であるとも言い得るが、ナビが実行される頻度を勘案するとメダルが増加する可能性は必ずしも高くないことから、その全体構成としては、上述の「演出区間」、あるいは「通常有利区間」を構成する遊技状態である。もっとも、ナビが実行される頻度を調整して、CZ2状態の全体構成を「増加区間」として構成することは可能である。
以上のように、CZ2状態が開始されるとCZ2通常状態となり、CZ2通常状態では、CP付与抽籤(CZ2状態開始時の初期CP付与抽籤、CZ2状態中の通常CP付与抽籤)が行われる。また、CZ2中ナビ抽籤に当籤するといずれかのナビ実行権利(ナビ状態)が付与され、付与されたナビ実行権利に応じた停止操作の情報が報知される。そして、これによってCP付与抽籤の結果も変動する。CZ2通常状態において、後述の「押し順ベル」に当籤したが「ベル」を表示できなかった回数が7回となると、CZ2最終状態となる。CZ2最終状態において、最終的にCPを5ポイント以上獲得している場合にはCZ成功となり、CZ2報酬抽籤によって移行する疑似ボーナス状態の種別が決定され、決定された種別の疑似ボーナス状態に移行する。なお、この場合、前兆状態を経由してから疑似ボーナス状態に移行することが決定された場合には、対応する前兆状態に移行する。一方、CZ2最終状態において、最終的にCPを5ポイント以上獲得していなかった場合にはCZ失敗となり、通常状態に移行する。
<CZ2状態における遊技の流れの一例>
続いて、図40を参照して、CZ2状態における遊技の流れの一例について説明する。図40の(a)は、CZ2状態においてCZ失敗となる場合の一例であり、図40の(b)〜(d)は、CZ2状態においてCZ成功となる場合の一例である。
なお、図40の(a)〜(d)において、「ゲーム数経過」は、純粋な遊技数の経過を示すものであり、「残りゲーム数」は、ベルこぼし回数の増加によってCZ2状態に滞在可能な遊技数が減少することを示すものであり、「当籤役」は、対応する遊技において決定された内部当籤役を示すものであり、「表示結果」は、遊技者の停止操作に応じて最終的に表示された停止表示態様(図柄組合せ)を示すものであり、「CP」は、CPの累積値を示すものであり、遊技状態は、対応する遊技が、CZ2通常状態とCZ2最終状態のいずれの遊技状態であるかを示すものである。
図40の(a)では、まず、初期CP付与抽籤によってCP「2」が付与されたものとしている。また、2ゲーム目(2G)において、「押し順ベル」に当籤したが「ベル」は表示されず(ベルこぼしとなり)、残りゲーム数が減少している。また、3ゲーム目(3G)、6ゲーム目(6G)、7ゲーム目(7G)、9ゲーム目(9G)、10ゲーム目(10G)、及び11ゲーム目(11G)も同様である。また、5ゲーム目(5G)において、「押し順ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、通常CP付与抽籤によってCP「1」が付与されたものとしている。また、8ゲーム目(8G)では、「共通ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、通常CP付与抽籤によってCP「1」が付与されたものとしている。
なお、図40の(a)(以下の(b)〜(d)についても特に示す場合を除き同様)では図示を省略しているが、「押し順ベル」又は「共通ベル」に当籤した遊技では、4択ナビ、2択ナビ、全ナビのいずれかのナビが実行されている場合があり、また、いずれも実行されていない場合がある。
そして、図40の(a)では、CPの初期値として「2」が付与されたものの、CZ2通常状態では、5ゲーム目(5G)及び8ゲーム目(8G)でそれぞれCPが「1」ずつ付与されたのみであり、また、11ゲーム目(11G)でベルこぼし回数が7回となってCZ2最終状態に移行し(12ゲーム目(12G))、CZ2最終状態でもCPは付与されず、最終的なCPは「4」となるので、CZ2報酬抽籤は行われず(疑似ボーナス状態には移行せず)、CZ失敗となっている。
図40の(b)では、まず、初期CP付与抽籤によってCP「2」が付与されたものとしている。また、2ゲーム目(2G)において、「押し順ベル」に当籤したが「ベル」は表示されず(ベルこぼしとなり)、残りゲーム数が減少している。また、3ゲーム目(3G)、6ゲーム目(6G)、7ゲーム目(7G)、9ゲーム目(9G)、10ゲーム目(10G)、及び11ゲーム目(11G)も同様である。また、4ゲーム目(4G)において、「押し順ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、通常CP付与抽籤によってCP「1」が付与されたものとしている。また、5ゲーム目(5G)も同様である。また、8ゲーム目(8G)では、「共通ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、通常CP付与抽籤によってCP「1」が付与されたものとしている。
そして、図40の(b)では、CPの初期値として「2」が付与され、CZ2通常状態では、4ゲーム目(4G)、5ゲーム目(5G)及び8ゲーム目(8G)でそれぞれCPが「1」ずつ付与されており、11ゲーム目(11G)でベルこぼし回数が7回となってCZ2最終状態に移行し(12ゲーム目(12G))、CZ2最終状態ではCPは付与されなかったものの、最終的なCPは「5」となるので、CZ2報酬抽籤が行われる(疑似ボーナス状態に移行することが決定される)こととなり、CZ成功となっている。
図40の(c)では、まず、初期CP付与抽籤によってCPは付与されなかったものとしている。また、2ゲーム目(2G)において、「押し順ベル」に当籤したが「ベル」は表示されず(ベルこぼしとなり)、残りゲーム数が減少している。また、3ゲーム目(3G)、6ゲーム目(6G)、7ゲーム目(7G)、9ゲーム目(9G)、10ゲーム目(10G)、及び11ゲーム目(11G)も同様である。また、5ゲーム目(5G)において、「押し順ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、通常CP付与抽籤によってCP「1」が付与されたものとしている。また、8ゲーム目(8G)では、「共通ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、通常CP付与抽籤によってCP「1」が付与されたものとしている。
そして、図40の(c)では、CPの初期値は付与されておらず、CZ2通常状態では、5ゲーム目(5G)及び8ゲーム目(8G)でそれぞれCPが「1」ずつ付与されたのみであり、また、11ゲーム目(11G)でベルこぼし回数が7回となってCZ2最終状態に移行し(12ゲーム目(12G))、ここまでのCPは「2」であったが、CZ2最終状態で「スイカ」に当籤したことによってCPが「5」付与されたことにより、最終的なCPは「7」となったので、CZ2報酬抽籤が行われる(疑似ボーナス状態に移行することが決定される)こととなり、CZ成功となっている。
図40の(d)では、まず、初期CP付与抽籤によってCP「5」が付与されたものとしている。すなわち、この時点で、CZ成功となることは確定しているが、CZ2状態は直ちには終了しない。また、図40の(d)では、1ゲーム目(1G)において、「スイカ」に当籤したことにより、CZ2中ナビ抽籤で「全ナビ3個」に当籤したものとしている。また、2ゲーム目(2G)において、「押し順ベル」に当籤し、全ナビが実行され(全ナビは残り2個に減少)、「ベル」が表示されて通常CP付与抽籤によってCP「1」が付与されたものとしている。また、3ゲーム目(3G)において、「押し順ベル」に当籤し、全ナビが実行され(全ナビは残り1個に減少)、「ベル」が表示されて通常CP付与抽籤によってCP「1」が付与されたものとしている。
また、4ゲーム目(4G)において、「強ベル」に当籤し、通常CP付与抽籤によってCP「1」が付与されたものとしている。なお、ここでも、「強ベル」に当籤したことによってCZ2中ナビ抽籤が行われ、例えば、当該抽籤で「全ナビ1個」に当籤したものとしている(全ナビは残り2個に増加)。また、5ゲーム目(5G)において、「押し順ベル」に当籤し、全ナビが実行され(全ナビは残り1個に減少)、「ベル」が表示されて通常CP付与抽籤によってCP「1」が付与されたものとしている。また、6ゲーム目(6G)において、「押し順ベル」に当籤し、全ナビが実行され(全ナビは残り0個に減少)、「ベル」が表示されて通常CP付与抽籤によってCP「1」が付与されたものとしている。ここまでのCPの累積値は「10」となる。
そして、図40の(d)では、7ゲーム目(7G)において、「確定役」に当籤し、通常CP付与抽籤によってCP「10」が付与されたものとしている。第2の遊技機では、CZ2通常状態においてCPの累積値が「20」以上となった場合には、残りゲーム数が残存する場合であっても例外的に当該遊技でCZ2状態を終了させ、疑似ボーナス状態の種別として最も有利度合いの高い「フリーズBB状態」が決定されるようにし、次遊技からフリーズBB状態が開始されるものとしている。
<CZ2状態の遊技性を用いた遊技機>
第2の遊技機では、上述のCZ2状態の遊技性を用いることで、例えば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
例えば、遊技者に有利な停止操作の情報が報知される疑似ボーナス状態(例えば、RB状態やBB状態)と、疑似ボーナス状態の移行条件が成立する期待度が通常状態よりも高いCZ2状態とを有し、CZ2状態の規定終了条件は、「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で「ベル」が表示されなかった回数(ベルこぼし回数)が7回に達することを含む遊技機である。
なお、規定終了条件となるベルこぼし回数は7回に限られず、適宜設定可能であるものとする。また、「押し順ベル」以外の役(例えば、「スイカ」や「チェリー」等)の取りこぼしが発生した場合にも、当該回数がカウントされるようにしてもよい。
また、例えば、「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で、正解押し順で停止操作が行われた場合には「ベル」を表示させる一方、正解押し順とは異なる不正解押し順で停止操作が行われた場合には「ベル」とは異なる図柄組合せを表示させ、CZ2状態において「押し順ベル」が内部当籤役として決定された場合、「ベル」の表示に有利となる停止操作の情報(例えば、4択ナビ、2択ナビや全ナビ)を報知可能とする遊技機である。
なお、「押し順ベル」は、その押し順が6択で構成されているが、3択(第1停止操作の種別のみ)で構成してもよいし、12択や24択(押し順以外に、停止操作のタイミング(押下位置)にも正解位置、不正位置を設けて構成する)で構成してもよい。また、後者の場合、一部ナビは、押し順としては正解押し順を報知するが、押下位置(目印となる赤7、青7あるいは黒BAR等の位置(すなわち、狙うべき特定図柄の種別))は報知しないナビとするなどのように構成することができる。
また、規定終了条件の対象役を小役である「押し順ベル」としているが、これをリプレイ役である「押し順リプレイ」として構成することもできる。この場合、例えば、正解押し順で停止操作が行われた場合には「ベルリプレイ」を表示させる一方、正解押し順とは異なる不正解押し順で停止操作が行われた場合には「ベルリプレイ」とは異なる図柄組合せ(例えば、「通常リプレイ」)を表示させる等のように構成することができる。
また、例えば、「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で「ベル」の表示に有利となる停止操作の情報を報知する場合、正解押し順のすべてが報知される「全ナビ」を行う場合と、正解押し順の一部が報知される一部ナビとしての「4択ナビ」や「2択ナビ」を行う場合とがある遊技機である。
また、例えば、実行されるナビの報知態様を決定する場合、一部ナビが行われた遊技で、「ベル」が表示された場合には当該一部ナビが行われ得る状態(例えば、ナビ状態1やナビ状態2)を継続させ、「ベル」が表示されなかった場合には当該一部ナビが行われ得る状態を終了させる遊技機である。
なお、一部ナビが行われ得る状態を終了させる終了条件は、これに限られない。例えば、保障ゲーム数の間は継続し、当該保障ゲーム数が消化されたことを終了条件とすることもできる。また、「ベル」に係る内部当籤役が決定されるか否かにかかわらず、毎遊技、継続抽籤(終了抽籤)を行い、継続が決定された場合には継続し、終了が決定された場合にはこれを終了条件とすることもできる。また、これらの終了条件は、そのいずれかが用いられるようにすることもできるし、複合的に用いられるようにすることもできる。
また、例えば、停止操作の態様にかかわらず「ベル」が表示可能となる「共通ベル」を内部当籤役として決定可能である遊技機である。
また、例えば、「ベル」が表示される場合、疑似ボーナス状態への移行に寄与する特典である「CP」を付与可能である遊技機である。
また、例えば、CZ2状態が開始されることに応じて「CP」を付与可能である遊技機である。
また、例えば、「ベル」が表示され得ない「確定役」が内部当籤役として決定された場合にも「CP」を付与可能である遊技機である。
なお、「CP」の付与条件は、これに限られない。例えば、CZ2前兆状態においてもCP付与抽籤(例えば、通常CP付与抽籤と同様)が行われるようにし、CZ2前兆状態からCZ2状態(CZ2通常状態)に移行する際には、CZ2前兆状態で付与された「CP」がCZ2状態に引き継がれるようにすることもできる。また、例えば、CZ2通常状態においても「確定役」以外のレア役が内部当籤役として決定された場合に、通常CP付与抽籤とは異なるCP付与抽籤(例えば、特殊CP付与抽籤と同様)が行われるようにすることもできる。また、CZ2状態では、フリーズ発生抽籤が行われ、当該フリーズ発生抽籤に当籤してフリーズが実行される場合に、所定値(例えば、5ポイント)の「CP」が付与されるようにすることもできる。すなわち、何らかの遊技結果に応じて、予め定められた条件が成立した場合には、予め定められた確率で「CP」が付与されるようにすればよい。
また、例えば、CZ2状態において、「CP」の付与状況が所定状況である5ポイント以上となった場合に、疑似ボーナス状態への移行が決定される遊技機である。
なお、疑似ボーナス状態への移行が決定されることとなる「CP」のポイント数は、これに限らず、適宜設定可能であるものとする。また、CZ2状態が開始されるときに、当該ポイント数が抽籤によって決定されるようにして、当該ポイント数が変動するものとしてもよい。
また、例えば、CZ2状態は、「CP」の付与状況が所定状況となった後も、規定終了条件を満たすまでは継続可能に構成されるとともに、規定終了条件を満たしたときに「CP」の付与状況が所定状況となっている場合に疑似ボーナス状態に移行するように構成され、「CP」の付与状況が所定状況となった後も「CP」を付与可能であり、疑似ボーナス状態には、有利度が異なる複数種類(例えば、RBやBB)があり、規定終了条件を満たしたときに、「CP」の付与状況がより多くなっている場合のほうが、有利度の高い疑似ボーナス状態に移行しやすい遊技機である。
また、例えば、CZ2状態において、「CP」の付与状況が所定状況となる前に規定終了条件を満たした場合、CZ2最終状態において、少なくとも「CP」の付与状況を所定状況とするか否かを決定可能な遊技機である。
なお、「CP」の付与状況が所定状況となる前に規定終了条件を満たした場合であっても疑似ボーナス状態に移行させることが決定される条件は、これに限られない。例えば、CZ2状態において「CP」の累積値が「0」のままCZ2最終状態が終了した場合には、疑似ボーナス状態に移行させることが決定されるようにしてもよい。
(RB状態)
続いて、図36及び図39を参照して、第2の遊技機におけるRB状態について説明する。上述のとおり、RB状態は、有利区間の遊技状態として構成されるとともに、1セット21ゲームである、上述の「増加区間」として構成された遊技状態である。
なお、RB状態の開始遊技では、開始操作が行われたことに応じて、「白BAR」図柄揃いが表示されるリール演出(後述の図58に示す、ロック番号「6」の「RB用リールアクション1」、又はロック番号「7」の「RB用リールアクション2」参照)が行われてから、当該RB状態の遊技が開始されるものとなっている。
RB状態では、例えば、BB昇格抽籤、RB中ナビ抽籤が行われる。なお、これらの抽籤は一例であり、これら以外の抽籤が行われるように構成することもできるし、これらのうちいずれかの抽籤は行われないように構成することもできる。
<BB昇格抽籤>
RB状態では、毎遊技、疑似ボーナス状態をBB状態に昇格させるか(より詳細には、RB状態からBB状態に移行させるか)否かを決定するためのBB昇格抽籤が行われる。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、後述の「特殊」、又は弱レア役(後述の「チェリー」又は「スイカ」)に当籤したときは低確率でBB状態に移行することが決定され、強レア役(後述の「チャンス目」又は「強ベル」)に当籤したときには中確率でBB状態に移行することが決定され、確定役(後述の「確定役」)に当籤したときには100%(あるいは高確率)でBB状態に移行することが決定されるようになっている。
ここで、RB状態においてBB昇格抽籤に当籤して次遊技からBB状態に移行する場合には、BB状態の遊技期間は最初から開始されるようになっている。例えば、RB状態において10ゲーム消化した後、11ゲーム目でBB状態に移行することが決定された場合、次遊技は、BB状態の12ゲーム目ではなく、1ゲーム目となる(すなわち、RB状態とBB状態とで当該セットのゲーム数は引き継がれない)。なお、これに限られず、RB状態とBB状態とで当該セットのゲーム数が引き継がれるように構成することもできる。すなわち、例えば、RB状態において10ゲーム消化した後、11ゲーム目でBB状態に移行することが決定された場合、次遊技は、BB状態の12ゲーム目となるように構成することもできる。
<RB中ナビ抽籤>
RB状態では、後述の「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技において、
「ベル」の表示に有利となる停止操作の情報(正解押し順の全部又は一部を示す情報)を報知するか否かを決定するためのRB中ナビ抽籤が行われる。なお、後述の図42〜図46では、当該抽籤に係る具体的な抽籤テーブルの記載を省略しているが、当該抽籤では、例えば、AT中ナビ抽籤テーブル(後述の図45参照)における、現在のAPが「80未満」であって、「押し順ベル」が内部当籤役として決定されたときと同様の確率(異なる確率であってもよいが、「増加区間」であることが維持される確率とする)で実行されるナビの種別が決定される。
上述のとおり、RB状態は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知される「増加区間」を構成する遊技状態であるものの、「押し順ベル」に当籤した遊技で必ずしも「全ナビ」が発生しない場合がある遊技状態として構成されている。なお、必ず「全ナビ」は発生するが、BB状態よりも遊技期間が短い(1セットあたりのゲーム数が少ない)遊技状態として構成することで、BB状態との間で差が出るようにすることもできるし、BB状態は延長され得る遊技状態であるが、RB状態は延長され得ない遊技状態として構成することで、BB状態との間で差が出るようにすることもできる。
以上のように、RB状態において、当該RB状態が終了する前にBB状態に移行することが決定された場合にはBB状態に移行し(BB昇格)、BB状態に移行することなく当該RB状態が21ゲームの消化によって終了した場合にはRB終了となり、有利区間も終了して非有利区間の待機状態に移行する(RB終了)。
なお、RB状態では、ナビの発生状況に偏りが生じることで、遊技者が期待していた、あるいは設計上企図していたメダル数が払出されない場合も生じ得る。このため、RB状態において払出されたメダル数が特定量(閾値)以下となってRB状態が終了した場合には、例外的にBB状態に移行することが決定されるものとしている。また、当該特定量は任意に設定することができるが、一例として「0枚」に設定されるものとする。また、他の例として、RB状態中の純増枚数が1ゲームあたり1枚以下であったことを示す「21枚」(2枚以下であれば「42枚」)等としても、同様の趣旨で遊技者を救済し、興趣の低下を抑制することが可能である。
(BB状態)
続いて、図36、図39及び図43を参照して、第2の遊技機におけるBB状態について説明する。上述のとおり、BB状態は、有利区間の遊技状態として構成されるとともに、1セット21ゲームである、上述の「増加区間」として構成された遊技状態である。
なお、BB状態の開始遊技では、開始操作が行われたことに応じて、「赤7」図柄揃いが表示されるリール演出(後述の図58に示す、ロック番号「9」の「弱BB用リールアクション」)、又は「青7」図柄揃いが表示されるリール演出(後述の図58に示す、ロック番号「11」の「強BB用リールアクション2」参照)が行われてから、当該BB状態の遊技が開始されるものとなっている。
BB状態では、例えば、初期AP抽籤、特殊AT抽籤が行われる。なお、これらの抽籤は一例であり、これら以外の抽籤が行われるように構成することもできるし、これらのうちいずれかの抽籤は行われないように構成することもできる。
<初期AP抽籤>
第2の遊技機では、AT状態において、当該AT状態を延長させるか否かの決定に寄与する情報(換言すれば、AT状態における有利度合いを変動させるための情報)として「AP」というポイントの付与を可能としている。そして、当該AT状態の開始に先立って滞在するBB状態においても、「AP」の初期値を付与可能としている。なお、初期AP抽籤は、いわゆる初当たり時に行われる初回APモード抽籤と、BB状態からAT状態に移行する度に行われる初期AP付与抽籤とを含む。
初回APモード抽籤は、例えば、前兆状態、CZ状態、又はRB状態から移行した(ジャッジ状態からAT状態の延長の結果としてBB状態に移行した場合を含まない)初回のBB状態が開始されるとき(例えば、BB状態の開始遊技、あるいはBB状態に移行するとき)に、後述の初期AP付与抽籤の有利度合いを変動させるためのAPモードを決定するために行われる。なお、一度決定されたAPモードは、ジャッジ状態で延長なしとなって有利区間が終了するまで維持される。すなわち、APモードは、BB状態とAT状態(ジャッジ状態を含む)とで構成される一連の有利状態における「AP」付与の有利度合いを決定するための情報の一つを構成する。
初回APモード抽籤は、例えば、図43に示す初回APモード抽籤テーブルを参照して行われ、現在の有利区間モードに応じた確率で、「モード1」〜「モード9」のいずれかのAPモードが決定されるものとなっている。
ここで、有利区間モードについて説明する。有利区間モードは、非有利区間から有利区間に移行するときに、上述の有利区間移行抽籤の抽籤要素の一つとして決定される情報であり、当該有利区間が開始されてから、終了して非有利区間に移行するまでの当該有利区間の有利度合い(特に、AT状態における有利度合い)を変動させるための情報として構成されている。第2の遊技機では、その一例として、有利区間モードA、有利区間モードB、有利区間モードCの3種類のモードが設けられており、有利区間移行抽籤においては、予め定められた確率でいずれかのモードが設定されるものとなっている。なお、いずれのモードが有利となるかはそれぞれの抽籤(後述の図43〜図46参照)によって変動するものとなっているが、相対的には有利区間モードAが最も有利なモードであるようになっている(これは、図示した抽籤値に限定されない。どの抽籤でどの有利区間モードが有利となるかは適宜変更可能である)。
続いて、APモードについて説明する。図43に示すように、各APモードは、ATセット数ごとに、初期AP付与抽籤における抽籤パターンの情報(「1」〜「4」)が対応付けられている。なお、後述のとおり、初期AP付与抽籤においては抽籤パターン「4」の場合が最も有利であり、抽籤パターン「3」の場合が次に有利であり、抽籤パターン「2」の場合は抽籤パターン「3」の場合よりは不利であるが、抽籤パターン「1」の場合よりも有利であり、抽籤パターン「1」の場合が最も不利となっている。このため、各APモードは、抽籤パターンとしてより有利なものが対応付けられているもののほうが、遊技者にとって有利となる。
例えば、「APモード1」は、「5セット目」において抽籤パターン「3」が対応付けられているものの、その他のATセット数では抽籤パターン「1」が対応付けられているため、AT状態が4セット継続し、当該4セット目終了後のジャッジ状態においてBB状態を経由してAT状態が延長させることが決定された場合には、(次回が5セット目として)抽籤パターン「3」による初期AP付与抽籤を受けることができるが、その他の場合には抽籤パターン「1」による初期AP付与抽籤しか受けることができないものとなっている。また、最初にBB状態からAT状態に移行するとき(1セット目)には、必ず初期AP付与抽籤を受けることができるようになっているが、ここでも、抽籤パターン「1」による初期AP付与抽籤しか受けることができないものとなっている。
一方、例えば、「APモード9」は、抽籤パターン「1」が対応付けられているATセット数はなく、奇数セット目では抽籤パターン「3」が対応付けられているため、AT状態が複数セット継続し、偶数セット目終了後のジャッジ状態においてBB状態を経由してAT状態が延長させることが決定された場合には、(次回が奇数セット目として)抽籤パターン「3」による初期AP付与抽籤を受けることができるものとなっている。また、最初にBB状態からAT状態に移行するとき(1セット目)には、必ず初期AP付与抽籤を受けることができるようになっているが、ここでも、抽籤パターン「3」による初期AP付与抽籤を受けることができるものとなっている。
また、ATセット数に着目すると、各APモードでは、相対的に奇数セット目の抽籤パターンが有利となっているものが多い。したがって、AT状態が連荘する場合、奇数セット目をBB状態込みで延長させることができれば、(APの初期値の付与により)AT状態をさらに連荘できる期待度が高まるようになっている。このように、APの初期値の付与に起伏を生じさせることで、遊技者のAT状態継続の期待感がより高まる状態を創出することが可能となり、遊技の興趣を高めることができる。なお、このような観点からは、相対的に有利となるATセット数は必ずしも奇数セット目に限られない。例えば、1セット目(あるいは前半のATセット数)は抽籤パターン「3」や「4」が対応付けられる(あるいは対応付けが多い)ことで有利となるが、2セット目以降(あるいは後半のATセット数)は抽籤パターン「3」や「4」の対応付けが少ない(あるいは対応付けられない)ようにして、少なくともAT状態が2セット以上継続しやすくなるようにしてもよい。また、例えば、後半のATセット数は抽籤パターン「3」や「4」の対応付けが多いことで有利となるが、前半のATセット数は抽籤パターン「3」や「4」の対応付けが少ないようにして、少なくともAT状態が一定セット継続した以降は継続しやすくなるようにしてもよい。
初期AP付与抽籤は、上述のようにして決定されたAPモードを参照し、BB状態が終了するとき(例えば、BB状態の最終遊技、あるいはAT状態に移行するとき)に、当該BB状態の終了後に移行するAT状態における「AP」の初期値を決定するために行われる。
初期AP付与抽籤は、例えば、図43に示す初期AP付与抽籤テーブルを参照して行われ、設定されているAPモードに対応付けられた、現在のATセット数に応じた抽籤パターンに基づき、APの初期値(初期AP)として、「0」(すなわち、初期APは付与されないこと)、「20」、又は「40」のいずれが決定されるものとなっている。なお、初期APはこれに限られず、例えば、AT状態の延長が確定する「80」が所定確率で決定されるようにすることもできる。
<特殊AT抽籤>
第2の遊技機では、AT状態において、当該AT状態を延長させることが決定された場合、延長されるAT状態が、1セット30ゲームで常に「全ナビ」が発生する特殊AT状態(換言すれば、遊技期間が30ゲームと規定され、常に「全ナビ」が発生する疑似ボーナス状態(特殊BB状態)であるとも言い得る)となる場合があるようになっている。なお、特殊AT状態の終了後は、必ず次セットの通常のAT状態に移行する(AT状態の延長が確定する)ものとなっている。また、以後のジャッジ状態では、後述のジャッジ中ナビ抽籤の抽籤結果が1段階優遇される(例えば、「ナビ無し」が決定された場合にはこれが一段階優遇されて「4択ナビ」となり、「4択ナビ」が決定された場合にはこれが一段階優遇されて「2択ナビ」となり、「2択ナビ」が決定された場合にはこれが一段階優遇されて「全ナビ」となる)ようになっている。
そして、特殊AT状態に移行するか否かが決定される直前のAT状態(及びジャッジ状態)では、延長されれば特殊AT状態に移行することを示唆するため、通常では出現しない特別キャラクタが出現する特別キャラ演出が実行されるようになっている。
そして、特殊AT抽籤では、BB状態とAT状態(ジャッジ状態を含む)とで構成される一連の有利状態において、上述の特別キャラ演出が実行されるAT状態(すなわち、特別AT状態に移行するか否かの決定が可能となるAT状態)が現出するか(発動するか)否かと、現出する(発動する)としたならば何セット目のAT状態とするかが決定されるようにしている。なお、上述の初回APモード抽籤と同様、これらの抽籤(発動抽籤及び発動セット抽籤)はいわゆる初当たり時に行われるようにしている。
発動抽籤は、例えば、図43に示す発動抽籤テーブルを参照して行われ、現在の有利区間モードに応じた確率で、発動すること(「当籤」)、又は発動しないこと(「非当籤」)のいずれかが決定される。発動抽籤の結果、発動することが決定されると、発動セット抽籤が行われることとなる。
発動セット抽籤は、例えば、図43に示す発動セット抽籤テーブルを参照して行われ、何セット目で発動するか(ATセット数)が決定される。そして、例えば、4セット目で発動することが決定され、AT状態を4セット目まで延長することができた場合には、当該AT状態が上述の特別キャラ演出が実行されるAT状態となり、さらに、当該AT状態消化後のジャッジ状態においてAT状態が延長されることが決定されると、特殊AT状態に移行できるようになる。
以上のように、BB状態において、当該BB状態が21ゲームの消化によって終了した場合にはAT状態に移行する(BB終了)。なお、第2の遊技機では、BB状態の終了後は必ずAT状態に移行するものとしているが、AT状態に移行しない場合もあるように構成することもできる。また、BB状態における遊技期間は変動しないものとしているが、例えば、BB状態中に延長抽籤等が行われ、これに当籤した場合にはBB状態のゲーム数が延長されるようにすることもできるし、1セット21ゲームとして捉え、セット数単位でBB状態が延長されるようにすることもできる。
(AT状態及びジャッジ状態)
続いて、図36、図39、図41及び図44〜図46を参照して、第2の遊技機におけるAT状態及びジャッジ状態について説明する。上述のとおり、AT状態は、有利区間の遊技状態として構成されるとともに、1セット30ゲームである、上述の「増加区間」として構成された遊技状態である。また、ジャッジ状態は、AT状態を延長するか否かを決定可能な遊技状態である。
AT状態では、例えば、昇格状態抽籤、AT状態抽籤、AP付与抽籤、Lv.5昇格抽籤、全ナビ状態抽籤、AT中ナビ抽籤が行われる。なお、これらの抽籤は一例であり、これら以外の抽籤が行われるように構成することもできるし、これらのうちいずれかの抽籤は行われないように構成することもできる。
また、ジャッジ状態では、例えば、ジャッジ中ナビ抽籤、ジャッジ報酬抽籤、ジャッジ最終復活抽籤、全ナビ状態抽籤が行われる。なお、これらの抽籤は一例であり、これら以外の抽籤が行われるように構成することもできるし、これらのうちいずれかの抽籤は行われないように構成することもできる。
AT状態及びジャッジ状態の基本的な遊技性は以下のとおりである。
(1)まず、AT状態の当該セットが開始されるときに、当該セットにおける昇格抽籤(Lv.5昇格抽籤)が優遇される状態とするか(昇格高確状態とするか)、優遇されない状態とするか(昇格通常状態とするか)が、昇格状態抽籤の抽籤結果に応じて決定される。なお、当該抽籤は、上述の初期AP付与抽籤と同様のタイミングにて行うことが可能である。
(2)また、AT状態の当該セットが開始されるときに、当該セットにおけるAP付与に係る各種抽籤が優遇される状態とするか(AP高確状態とするか)、優遇されない状態とするか(AP通常状態とするか)が、AT状態抽籤の抽籤結果に応じて決定される。なお、当該抽籤は、上述の初期AP付与抽籤と同様のタイミングにて行うことが可能である。
(3)また、AT状態では、AP付与抽籤が行われる。AP付与抽籤には、上述の初期AP付与抽籤、後述のAP付与抽籤(ベル表示時)、AP付与抽籤(強ベル時追加抽籤)、AP付与抽籤(自力ベル表示時追加抽籤)が含まれるが、当該抽籤の詳細については後述する。AT状態では、基本的に、「ベル」が表示されたときにAPが付与され、当該セットが終了したときに、APの初期値を含め、APの累積値が「80」以上の場合、ジャッジレベルとして「Lv.4」が設定され、APの累積値が「60」〜「79」の場合、ジャッジレベルとして「Lv.3」が設定され、APの累積値が「40」〜「59」の場合、ジャッジレベルとして「Lv.2」が設定され、APの累積値が「20」〜「39」の場合、ジャッジレベルとして「Lv.1」が設定され、APの累積値が「0」〜「19」の場合、ジャッジレベルとして「Lv.0」が設定されるようになっている。なお、ジャッジレベルについては後述する。また、APの累積値が「80」以上の場合、一律にジャッジレベルとして「Lv.4」が設定されるものとし、ジャッジレベル「Lv.5」は、APの累積値に応じては設定されないものとしているが、これに限られない。例えば、APの累積値が「80」〜「99」の場合には、ジャッジレベルとして「Lv.4」が設定され、APの累積値が「100」以上の場合には、ジャッジレベルとして「Lv.5」が設定されるようにしてもよい。
(4)また、AT状態では、Lv.5昇格抽籤が行われる。Lv.5昇格抽籤は、現在のAPの累積値にかかわらず、ジャッジレベルとして「Lv.5」が設定されるか否か(すなわち、一発抽籤によってジャッジレベルを最も高い段階とするか否か)を決定するための抽籤となっている。なお、当該抽籤を、APを「100」付与するか否かの抽籤として構成することもできる。すなわち、AP付与抽籤の一つとして構成することもできる。
(5)また、AT状態では、全ナビ状態抽籤が行われる。全ナビ状態抽籤は、AT状態において、「押し順ベル」の当籤時に「全ナビ」を実行可能とする状態(全ナビ状態)を発生させるか否か、及び発生させる場合にはどのくらいの期間とするかを決定するための抽籤となっている。上述のとおり、AT状態では、「ベル」が表示されたときにAPが付与されるものとしているため、全ナビ状態が発生すると必然的にAPが付与されやすくなる。すなわち、全ナビ状態は、メダルが獲得しやすくなる状態として構成されるとともに、AT状態が延長されやすくなる状態として構成される。なお、当該抽籤の詳細については後述する。
(6)また、AT状態では、AT中ナビ抽籤が行われる。AT中ナビ抽籤は、上述の全ナビ状態でない場合であっても、「全ナビ」又は一部ナビ(例えば、「2択ナビ」)を実行するか否かを決定するための抽籤となっている。なお、当該抽籤の詳細については後述する。
(7)このようにして、AT状態では、全ナビ状態であるときには「ベル」の表示に有利となる停止操作の情報が報知され、また、全ナビ状態でないときにも「ベル」の表示に有利となる停止操作の情報が報知される場合があり、このような停止操作の情報の報知の有無によって、APの付与状況が変動する。むろん、遊技者が自力で正解押し順を選択し「ベル」が表示された場合にもAPの付与状況が変動する。そして、AT状態において、当該セットの30ゲームが消化されると、APの累積値に応じたジャッジレベルが設定されて、ジャッジ状態に移行する。なお、当該セットの30ゲームが消化されたときに全ナビ状態の遊技数が残存している場合には、全ナビ状態の遊技数が0となるまで当該セットのAT状態が延長され(ジャッジ状態に移行せず)、延長されている間もAPがさらに追加される場合がある。また、Lv.5昇格抽籤に当籤している場合にはAPの累積値にかかわらず、ジャッジレベルとして「Lv.5」が設定される。
(8)ジャッジ状態において、ジャッジレベルとして「Lv.4」又は「Lv.5」が設定されている場合にはAT状態が延長されることが確定する。また、ジャッジレベルとして「Lv.3」が設定されている場合には、「ジャッジ回数」が3回に設定され、ジャッジレベルとして「Lv.2」が設定されている場合には、「ジャッジ回数」が2回に設定され、ジャッジレベルとして「Lv.1」が設定されている場合には、「ジャッジ回数」が1回に設定される。なお、「ジャッジ回数」は、ジャッジ状態おいてAT状態を延長するか否かの延長可否決定が行われる回数を意味する。また、ジャッジレベルとして「Lv.0」が設定されている場合にも「ジャッジ回数」は1回に設定されるが、この場合、後述のジャッジ中ナビ抽籤においてジャッジレベルが「Lv.1」の場合よりも不利な抽籤が行われるようになっており、「Lv.1」の場合と「Lv.0」の場合とで有利度合いに差が出るように構成されている。
(9)ジャッジ状態では、基本的に、後述の「押し順ベル」に当籤した遊技で延長可否決定が行われ、当該遊技で「ベル」を表示できた場合には延長成功となり(延長することが決定され)、ジャッジ報酬抽籤が行われて、延長される態様(例えば、後述の「継続種別」やBB状態を経由すること等)が決定される。なお、後述の「共通ベル」や「強ベル」等を含むレア役に当籤した場合にも延長成功となるように延長可否決定が行われ、同様にジャッジ報酬抽籤が行われて、延長される態様が決定される。また、ジャッジレベルとして「Lv.4」又は「Lv.5」が設定されている場合には、全役で延長成功となるように延長可否決定が行われ、同様にジャッジ報酬抽籤が行われて、延長される態様が決定される。すなわち、ジャッジ状態では、当該ジャッジ状態が延長なしとなって終了する前に、延長可否決定の決定結果が延長成功となった場合にはAT状態が延長されるものとなっている。
(10)一方、ジャッジ状態において、後述の「押し順ベル」に当籤した遊技で延長可否決定が行われ、当該遊技で「ベル」を表示できなかった場合には、当該延長可否決定の決定結果は延長失敗となる。この場合、ジャッジ回数が「1」減算される。そして、ジャッジ回数が「0」となると、1ゲームのジャッジ最終状態に移行する。すなわち、ジャッジレベルが「Lv.3」の場合には延長可否決定の機会が3回付与され、ジャッジレベルが「Lv.2」の場合には延長可否決定の機会が2回付与されるが、ジャッジレベルが「Lv.1」及び「Lv.0」の場合には延長可否決定の機会は1回しか付与されない。
(11)また、ジャッジ状態において、後述の「押し順ベル」に当籤した遊技で「ベル」を表示できるか否かは、当該遊技でナビが実行されるか否かによっても変動する。そこで、ジャッジ状態では、ジャッジ中ナビ抽籤が行われる。ジャッジ中ナビ抽籤は、例えば、後述の「押し順ベル」に当籤した遊技で「全ナビ」又は一部ナビ(例えば、「4択ナビ」や「2択ナビ」)を実行するか否かを決定するための抽籤となっている。なお、当該抽籤の詳細については後述する。
(12)ジャッジ最終状態では、ジャッジ最終復活抽籤が行われる。ジャッジ最終復活抽籤は、ジャッジ最終状態において所定のレア役が内部当籤役として決定された場合に、AT状態が延長される態様が決定される抽籤となっている。すなわち、ジャッジ状態における延長可否決定の結果が全て延長失敗となってしまった場合であっても、最終遊技で所定のレア役を当籤させることができれば、AT状態の延長が決定される(AT状態が復活継続する)ようになっている。なお、当該抽籤の詳細については後述する。
(13)また、ジャッジ状態(ジャッジ最終状態を含む)において、AT状態が延長されることが決定された場合、その報酬の種別によっては、次セットのAT状態において用いられる全ナビ状態(のセット数)を決定するための全ナビ状態抽籤が行われる場合がある。なお、当該抽籤の詳細については後述する。
<昇格状態抽籤>
昇格状態抽籤は、例えば、AT状態の当該セットが開始されるとき(例えば、AT状態の当該セットの開始遊技、あるいはAT状態の次セットに移行するとき)に、当該セットの昇格状態(例えば、昇格通常状態又は昇格高確状態のいずれか)を決定するために行われる。
昇格状態抽籤は、例えば、図44に示す昇格状態抽籤テーブルを参照して行われ、現在の有利区間モードと、初期AP付与抽籤の結果(初期AP)とに応じた確率で、いずれかの昇格状態が決定されるものとなっている。なお、図44に示す昇格状態は一例であり、後述のLv.5昇格抽籤における有利度合いについて少なくとも一部が異なる昇格状態として、3種類以上の昇格状態を設けることも可能である。
<AT状態抽籤>
AT状態抽籤は、例えば、AT状態の当該セットが開始されるとき(例えば、AT状態の当該セットの開始遊技、あるいはAT状態の次セットに移行するとき)に、当該セットのAT状態(例えば、AP通常状態又はAP高確状態のいずれか)を決定するために行われる。
AT状態抽籤は、例えば、図44に示すAT状態抽籤テーブルを参照して行われ、現在の有利区間モードと、AT移行種別とに応じた確率で、いずれかのAT状態(AP通常状態又はAP高確状態)が決定されるものとなっている。なお、AT移行種別において、「1セット目」は、いわゆる初当たりとなったBB状態が終了してAT状態が開始された最初のセットであることを示し、「BB」は、後述のジャッジ報酬抽籤及びジャッジ最終復活抽籤において、報酬「弱BB」又は「強BB」が決定され、当該BB状態が終了してAT状態が開始されたセットであることを示している。また、図44に示すAT状態(AP通常状態又はAP高確状態)は一例であり、AP付与に係る各種抽籤における有利度合いについて少なくとも一部が異なるAT状態として、3種類以上のAT状態を設けることも可能である。
<AP付与抽籤>
上述のとおり、AT状態中のAP付与抽籤は、AP付与抽籤(ベル表示時)、AP付与抽籤(強ベル時追加抽籤)、AP付与抽籤(自力ベル表示時追加抽籤)を含む。AT状態中は、「ベル」が連続で表示された回数(ベル連数)をカウントしており、AP付与抽籤(ベル表示時)では、このベル連数に応じて付与されるAPが決定される。なお、このベル連数は、後述の「押し順ベル」のみならず、「共通ベル」や「強ベル」によってもカウントが加算されるものとなっている。また、このベル連数は、所定のレア役(例えば、後述の「チェリー」、「スイカ」、「チャンス目」、「確定役」)に当籤した場合にはそのカウントがクリアされず、その他の場合で最終的に「ベル」が表示されなかった場合にそのカウントがクリアされるものとなっている。
例えば、AT状態中における、ある1ゲームを起点として、1ゲーム目に「押し順ベル」、「共通ベル」又は「強ベル」に当籤し「ベル」が表示された場合、ベル連数は「1」となる。2ゲーム目に「リプレイ」に当籤した場合(当然ながら「ベル」は表示されないので)、ベル連数はクリアされて「0」となる。また、2ゲーム目に「押し順ベル」、「共通ベル」又は「強ベル」に当籤し「ベル」が表示された場合、ベル連数は1加算されて「2」となる。また、2ゲーム目に「スイカ」に当籤した場合(「ベル」は表示されないのであるが)、所定のレア役なのでベル連数はクリアされず「1」のままとなり、その後、3ゲーム目に「押し順ベル」、「共通ベル」又は「強ベル」に当籤し「ベル」が表示された場合、ベル連数は1加算されて「2」となる。
AP付与抽籤(ベル表示時)は、例えば、毎遊技の遊技終了時に、ベル連数が「1」以上であったこと(すなわち、「ベル」が表示されたこと)に応じて付与するAPを決定するために行われる。なお、当該抽籤は、ベル連数を用いることなく、単に、当該遊技で「ベル」が表示された場合に付与するAPを決定する(付与されない場合があってもよい)ための抽籤として構成することもできる。
AP付与抽籤(ベル表示時)は、例えば、図44に示すAP付与抽籤の「ベル表示時」テーブルを参照して行われ、現在のAT状態と、ベル連数とに応じた確率でAPの付与値(付与AP)が決定されるものとなっている。なお、図44に示す付与APは一例であり、加算される値は適宜設定可能である。例えば、目安として、「+20」でジャッジレベルの段階が1段落上昇することから、他に「+40」や「+60」といったAPの付与値が設定されるようにしてもよい。
AP付与抽籤(強ベル時追加抽籤)は、例えば、当該遊技において「ベル」が表示されたのが、後述の「強ベル」の当籤に応じたものであった場合に、AP付与抽籤(ベル表示時)の抽籤結果に加え、追加的にAPを付与することを決定するために行われる。
AP付与抽籤(強ベル時追加抽籤)は、例えば、図44に示す強ベル時追加抽籤テーブルを参照して行われ、現在のAT状態に応じた確率でAPの付与値(付与AP)が決定されるものとなっている。
AP付与抽籤(自力ベル表示時追加抽籤)は、例えば、当該遊技において、ナビは実行されなかったにもかかわらず、最終的に「ベル」が表示された場合(すなわち、遊技者が自力で正解押し順を選択した場合)に、AP付与抽籤(ベル表示時)の抽籤結果に加え、追加的にAPを付与することを決定するために行われる。
AP付与抽籤(自力ベル表示時追加抽籤)は、例えば、図44に示す自力ベル表示時追加抽籤テーブルを参照して行われ、現在のAT状態に応じた確率でAPの付与値(付与AP)が決定されるものとなっている。
<Lv.5昇格抽籤>
Lv.5昇格抽籤は、例えば、AT状態中に対象役に当籤した場合に、当該セットで設定されるジャッジレベルを「Lv.5」とするか否かを決定するために行われる。
Lv.5昇格抽籤は、例えば、図44に示すLv.5昇格抽籤テーブルを参照して行われ、現在の昇格状態と、現在のAPの累積値と、当該遊技で決定された内部当籤役とに応じた確率で、「Lv.5」が設定されること(「当籤」)、又は「Lv.5」が設定されないこと(「非当籤」)のいずれかが決定されるようになっている。なお、上述のベル連数が所定値(例えば、5以上)である場合にも、(例えば、当該Lv.5昇格抽籤テーブルのおける「チャンス目」当籤時と同様の確率で)当該抽籤が行われるようにしてもよい。
<全ナビ状態抽籤>
上述のとおり、AT状態は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知される「増加区間」を構成する遊技状態であるものの、「押し順ベル」に当籤した遊技で必ずしも「全ナビ」が発生しない場合がある遊技状態として構成されている。全ナビ状態抽籤は、当該AT状態中において「全ナビ」が実行可能となる状態を一定の期間(例えば、5ゲームを1セットとする期間)にわたって発生させるか否かを決定するために行われる。
なお、「全ナビ状態」は、1セット5ゲームを1単位とし、複数単位が一度に付与される可能もある。なお、ゲーム数によって1単位が管理されるため、5ゲーム間で5回「押し順ベル」に当籤した場合には「全ナビ」が5回実行される一方、1回も「押し順ベル」に当籤しなかった場合には「全ナビ」は1回も実行されない。このようにして、APやメダルの付与状況に起伏を生じさせ、遊技の興趣を高めるようにしている。もっとも、「全ナビ状態」の管理手法はこれに限られない。例えば、「全ナビ」が実行される回数によって管理されるようにしてもよい。すなわち、1セットが付与されると、少なくとも「全ナビ」が5回実行されるまでは「全ナビ状態」が継続するものとしてもよい。あるいは、セット数の概念がないゲーム数で管理されるようにしてもよいし、いわゆる差枚数で管理されるようにしてもよい。
全ナビ状態抽籤は、例えば、図45に示す全ナビ状態抽籤テーブルを参照して行われ、現在のAT状態と、当該遊技で決定された内部当籤役とに応じた確率で、全ナビ状態の遊技数(全ナビ遊技数)を付与しないこと(「非当籤」)、1セット分の全ナビ遊技数を付与すること(「1セット」)、2セット分の全ナビ遊技数を付与すること(「2セット」)、3セット分の全ナビ遊技数を付与すること(「3セット」)、5セット分の全ナビ遊技数を付与すること(「5セット」)、前兆状態(2ゲーム)を経由してから1セット分の全ナビ遊技数を付与すること(「1セット+前兆」)、前兆状態(2ゲーム)を経由してから2セット分の全ナビ遊技数を付与すること(「2セット+前兆」)、前兆状態(2ゲーム)を経由してから3セット分の全ナビ遊技数を付与すること(「3セット+前兆」)、前兆状態(2ゲーム)を経由してから5セット分の全ナビ遊技数を付与すること(「5セット+前兆」)のいずれかが決定される。
なお、全ナビ状態の前兆状態は予め定められた2ゲームとして規定されているが、前兆ゲーム数は抽籤によって決定されるようにしてもよいし、前兆状態を設けないようにしてもよい。また、全ナビ状態抽籤は、全ナビ状態の滞在中においても行われ、これに当籤した場合には全ナビ遊技数が上乗せされて全ナビ状態が延長されるようになっているが、一度全ナビ状態抽籤に当籤して全ナビ状態となった場合、全ナビ遊技数が0となって当該全ナビ状態が終了するまで、当該全ナビ状態抽籤は行われないようにしてもよい。
また、AT状態中に、複数セット分の全ナビ遊技数が付与された場合、基本的に当該AT状態は全ナビ遊技数が全て消化されるまで終了しない(ジャッジ状態への移行が待機される)ものとなっているが、当該AT状態において、AT状態の1セット分(30ゲーム)を超える全ナビ遊技数(例えば、7セット以上の全ナビ遊技数)が付与された場合には、全ナビ遊技数が全て消化されるまで当該セットのAT状態からジャッジ状態への移行が待機されるのではなく、当該セットのAT状態における規定ゲーム数(30ゲーム)が消化されたとき(あるいは、現在消化中の全ナビ状態の当該セットが終了したとき)にAT状態を疑似的に終了させ、その後移行したジャッジ状態においては、必ずAT状態が延長されることが決定される(例えば、必ず「全ナビ」が発生するようにする。あるいは、全役でジャッジ成功となるようにする等)ようにし、AT状態が次セットに延長されるようにしてもよい。また、この場合、当該セットで付与された全ナビ遊技数のうちの未消化のものは、次セットに持ち越されて消化され得るようにすればよい。
また、AT状態中に、全ナビ遊技数が付与された場合には、基本的に現在の残りの全ナビ遊技数(セット数を含んでいてもよい)が遊技者に報知(ないし示唆)されるものとなっているが、例えば、複数セット分の全ナビ遊技数が付与されている場合、当該報知においては、全ての全ナビ遊技数が合算されて遊技者に示される(例えば、2セット分の全ナビ遊技数が付与されている場合、「残り10ゲーム」と表示され、1ゲーム消化されるごとに当該表示が順次1ずつ減算される等)ようにすることもできるし、1セットごとに全ナビ遊技数が遊技者に示される(例えば、2セット分の全ナビ遊技数が付与されている場合、まず、1セット目について、「残り5ゲーム」と表示され、1ゲーム消化されるごとに当該表示が1ずつ減算され、「残り0ゲーム」と表示されたとき、次に、2セット目について、再度「残り5ゲーム」と表示され、その後は順次同様の減算表示が行われる)ようにすることもできる。なお、このような報知は、カウントダウン方式の表示に限られず、カウントアップ方式の表示であってもよい。
<AT中ナビ抽籤>
上述のとおり、AT状態では、全ナビ状態である場合には必ず「全ナビ」が実行されるようになっているが、全ナビ状態でない場合にも、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知される場合があるようになっている。AT中ナビ抽籤は、全ナビ遊技数が1以上でないとき、「全ナビ」又は一部ナビ(例えば、「2択ナビ」)を実行するか否かを決定するために行われる。
AT中ナビ抽籤は、例えば、図45に示すAT中ナビ抽籤テーブルを参照して行われ、現在のAT状態と、現在のAPの累積値と、当該遊技で決定された内部当籤役とに応じた確率で、「全ナビ」を実行するか、一部ナビ(例えば、「2択ナビ」)を実行するか、ナビ無しとするかのいずれかが決定される。なお、AT中ナビ抽籤では、「4択ナビ」が決定されないようになっているが、これが決定され得るように構成することもできる。
<ジャッジ中ナビ抽籤>
ジャッジ中ナビ抽籤は、ジャッジ状態において、後述の「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で、「ベル」の表示に有利となる停止操作の情報(正解押し順の全部又は一部を示す情報)を報知するか否かを決定するために行われる。すなわち、上述の延長可否決定において、延長成功となる確率を向上させるか否かが決定される。
ジャッジ中ナビ抽籤は、ジャッジレベルが「Lv.1」〜「Lv.3」であるときには、例えば、図45に示すジャッジ中ナビ抽籤の「Lv.1〜Lv.3時」テーブルを参照して行われ、現在の有利区間モードと、ジャッジ回数とに応じた確率で、「全ナビ」を実行するか、一部ナビ(例えば、「4択ナビ」や「2択ナビ」)を実行するかのいずれかが決定される。なお、ジャッジ中ナビ抽籤の「Lv.1〜Lv.3時」では、「ナビ無し」が決定されないようになっているが、これが決定され得るように構成することもできる。
ここで、ジャッジ回数に着目すると、「1回目」よりも「2回目」のほうが有利なナビが実行されやすく、「2回目」よりも「3回目」のほうが有利なナビが実行されやすくなっている。また、上述のとおり、ジャッジレベルが「Lv.1」の場合には延長可否決定は1回しか行われないので、「1回目」に規定された確率でしかジャッジ中ナビ抽籤を受けることができない。一方、ジャッジレベルが「Lv.2」の場合には延長可否決定が2回行われるので、「1回目」に規定された確率でジャッジ中ナビ抽籤を受け、仮にここで延長成功とならなかった場合でも、次は「2回目」に規定された確率でジャッジ中ナビ抽籤を受けることができる。また、ジャッジレベルが「Lv.3」の場合には延長可否決定が3回行われるので、「1回目」に規定された確率でジャッジ中ナビ抽籤を受け、仮にここで延長成功とならなかった場合でも、次は「2回目」に規定された確率でジャッジ中ナビ抽籤を受けることができ、また仮にここで延長成功とならなかった場合でも、次は「3回目」に規定された確率でジャッジ中ナビ抽籤を受けることができるようになっている。すなわち、ジャッジレベルの変動は、単に延長可否決定の回数の変動にとどまらず、延長可否決定の期待度の変動にもつながるものとなっている。
また、ジャッジ中ナビ抽籤は、ジャッジレベルが「Lv.0」であるときには、例えば、図45に示すジャッジ中ナビ抽籤の「Lv.0時」テーブルを参照して行われ、「全ナビ」を実行するか、ナビを実行しない(「ナビ無し」とする)かのいずれかが決定される。なお、ジャッジ中ナビ抽籤の「Lv.0時」では、「4択ナビ」や「2択ナビ」が決定されないようになっているが、これが決定され得るように構成することもできる。
<ジャッジ報酬抽籤>
ジャッジ報酬抽籤は、ジャッジ状態において行われた延長可否決定の決定結果が、延長成功であったとき、その延長の態様(遊技者に付与される特典の内容)を決定するために行われる。なお、延長の態様は、大別すると、AT状態の次セットへの延長と、BB状態を経由したAT状態の次セットへの延長となる。「継続種別1」〜「継続種別4」は前者であることを示し、「弱BB」及び「強BB」は後者であることを示している。
また、「継続種別1」〜「継続種別4」は、上述のAT状態抽籤において、AP高確状態が設定される確率が異なるものとなる。すなわち、延長される次セットにおける有利度合いを変動させることが可能な情報として設定されている。もっとも、延長される次セットにおける有利度合いを変動させる態様はこれに限られない。AT状態において行われるその他の各種抽籤においても、個別に継続種別が参照され、これに応じた抽籤値によって抽籤が行われることで、延長される次セットにおける有利度合いを変動させるものとしてもよい。また、「弱BB」と「強BB」との有利度合いは、上述したように適宜差を持たせるようにして設定可能であるが、例えば、上述のAT状態抽籤において、「弱BB」の場合と、「強BB」の場合とでAP高確状態が設定される確率を異ならせる(例えば、「強BB」の場合のほうがAT高確状態が設定される確率が高くなる)ことでその有利度合いを変動させるようにしてもよい。
ジャッジ報酬抽籤は、ジャッジレベルが「Lv.0」〜「Lv.3」であって、後述の「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で「ベル」が表示されたこと応じて延長可否決定の決定結果が延長成功となった場合には、例えば、図46に示すジャッジ報酬抽籤の「Lv.0〜Lv.3ジャッジ成功時」テーブルを参照して行われ、現在の有利区間モードと、現在のジャッジレベル(例えば、ジャッジ状態移行時のジャッジレベルが「Lv.2」であって、1回目のジャッジで成功した場合には「Lv.2」のままであるが、1回目のジャッジで失敗し、2回目のジャッジで成功した場合には「Lv.1」となる)とに応じた確率で、いずれかの延長の態様が決定される。
また、ジャッジ報酬抽籤は、ジャッジレベルが「Lv.4」又は「Lv.5」である場合には、例えば、図46に示すジャッジ報酬抽籤の「Lv.4・Lv.5確定時」テーブルを参照して行われ、現在の有利区間モードと、当該遊技の内部当籤役とに応じた確率で、いずれかの延長の態様が決定される。
また、ジャッジ報酬抽籤は、ジャッジレベルが「Lv.0」〜「Lv.3」であって、所定のレア役が内部当籤役として決定されたこと応じて延長可否決定の決定結果が延長成功となった場合には、例えば、図46に示すジャッジ報酬抽籤の「Lv.0〜Lv.3当籤役成功時」テーブルを参照して行われ、当該遊技の内部当籤役と、現在のジャッジレベル(上記と同様)とに応じた確率で、いずれかの延長の態様が決定される。
<ジャッジ最終復活抽籤>
ジャッジ最終復活抽籤は、ジャッジ最終状態において行われ、いわゆる一発逆転や引き戻しの機会を与えることを可能にするために行われる。なお、抽籤の結果として決定され得る延長の態様(遊技者に付与される特典の内容)は、ジャッジ報酬抽籤におけるものと同様である。
ジャッジ最終復活抽籤は、例えば、図46に示すジャッジ最終復活抽籤テーブルを参照して行われ、当該遊技の内部当籤役に応じた確率で、いずれかの延長の態様が決定される。
なお、図46に示すジャッジ最終復活抽籤テーブルにおいては、当該遊技の内部当籤役が特定の内部当籤役(「チェリー」、「スイカ」、「チャンス目」、「強ベル」及び「確定役」等のいわゆるレア役)であった場合にのみAT状態が延長され得るものとしているが、これは一例であり、これらの特定の内部当籤役以外の内部当籤役(例えば、「リプレイ」や「押し順ベル」等の通常役)であっても、任意の確率でAT状態が延長され得るようにしてもよい。これは、本実施形態において、抽籤対象役がいわゆるレア役のみとして記載している他の抽籤においても同様である。
<全ナビ状態抽籤>
全ナビ状態抽籤は、ジャッジ状態において延長可否決定の決定結果が延長成功となった場合に、決定された延長の態様(報酬)に応じて、さらに、延長される次セットのAT状態において付与される全ナビ遊技数を決定するために行われる。なお、図46に示す全ナビ状態抽籤テーブルでは、特定の延長の態様が決定された場合に全ナビ遊技数を付与することを決定するものとしているが、いずれの延長の態様が決定された場合も、(付与されないことを含めて)全ナビ遊技数を付与するか否かが決定されるようにしてもよい。
全ナビ状態抽籤は、例えば、図46に示す全ナビ状態抽籤テーブルを参照して行われ、決定された延長の態様(報酬)に応じた確率で、いずれかの全ナビ遊技数が決定される。
以上のように、AT状態の当該セットが開始されるとき、昇格状態とAT状態(AP通常状態又はAP高確状態)が決定され、AT状態中は、全ナビ遊技数の付与結果、又はAT中ナビ抽籤の結果に応じて停止操作の情報が報知されるとともに、これらの結果も加味して、APが付与される。そして、APの累積値が「80」以上となった場合には、ジャッジレベルが「Lv.4」に設定されるので、当該セット消化後のジャッジ状態においてAT状態の(次セットへの)延長が確定する。また、ジャッジレベルが「Lv.5」に昇格した場合にも、当該セット消化後のジャッジ状態においてAT状態の(次セットへの)延長が確定する。AT状態の延長が確定することなく、当該セットのゲームが消化されると、全ナビ遊技数も0であれば、ジャッジ状態に移行する。ジャッジ状態では、APの累積値に応じて設定される段階(「Lv.0」〜「Lv.3」)に応じた回数(ジャッジ回数)分、延長可否決定が行われ、延長成功となれば、延長の態様が決定され、決定された態様でAT状態が延長される。一方、ジャッジ回数分、延長可否決定が行われても延長成功とならなかった場合には、ジャッジ最終状態に移行するが、ここでジャッジ最終復活抽籤に当籤することができれば、AT状態は延長される。ジャッジ最終復活抽籤に当籤することができなかった場合には、AT状態が延長なしで終了し、有利区間も終了して非有利区間の待機状態に移行する。
なお、BB状態、AT状態、及びジャッジ状態において、有利区間中の純増枚数が1800枚以上となったとき(すなわち、有利区間払出数カウンタの値が「1800」以上となった場合)には、常に「全ナビ」が発生する上述の「増加区間」を構成するエンディング状態に移行し、リミッタ作動によって有利区間が終了して非有利区間の待機状態に移行するまで、当該エンディング状態が継続する。エンディング状態は、リミッタ作動待ちの専用の遊技状態であるため、後述の「押し順ベル」に当籤した遊技で必ず「全ナビ」は発生するものの、上述の遊技性に関する各種抽籤は行われなくなる。
また、BB状態及びAT状態において、例えば、有利区間中の純増枚数が1770枚以上となったとき(すなわち、有利区間払出数カウンタの値が「1770」以上となった場合)には、エンディング状態への移行を予告するエンディング予告状態に移行し、専用のエンディング予告演出を行うことで、エンディング状態に移行することを予め遊技者に報せるようにしてもよい。
また、エンディング移行条件も上述したもの限られない。例えば、AT状態のセット数(ATセット数)が所定回数(例えば、11回)となった場合(すなわち、AT状態が所定期間(例えば、360ゲーム)継続した場合)にエンディング状態に移行するようにしてもよい。具体的には、例えば、ATセット数が11セット目となった場合、当該11セット目のセットが終了したときにエンディング状態に移行するようにしてもよい。なお、この場合、当該11セット目のセットが終了したことをもってエンディング状態に移行するようにしてもよいし、当該11セット目のセット終了後は疑似的にジャッジ状態に移行させ、当該ジャッジ状態において、後述の「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で必ず「全ナビ」が発生するようにし、「ベル」が表示されたことをもってエンディング状態に移行するようにしてもよい。また、例えば、ATセット数が11セット目となり、当該11セット目のセットが終了してジャッジ状態に移行し、当該ジャッジ状態における延長可否決定でAT状態を延長することが決定されたことをもってエンディング状態に移行させるようにしてもよい。
また、エンディング状態の終了条件も上述したものに限られない。例えば、エンディング状態が開始されてから予め規定された固定ゲーム数(例えば、101ゲームなど任意のゲーム数)が消化されたことをもって当該エンディング状態が終了し、非有利区間(待機状態)に移行するようにしてもよい。また、上述した一例の如く、エンディング状態への移行条件を複数設けるようにし、複数の移行条件のうちで最も早く成立した移行条件にしたがってエンディング状態に移行させるものしてもよい。また、成立した移行条件に応じてエンディング状態の終了条件が設定されるものとしてもよい。例えば、有利区間中の純増枚数が1800枚以上となることに応じて移行条件が成立したエンディング状態ではリミッタ作動が終了条件として設定され、ATセット数が11回となることに応じて移行条件が成立したエンディング状態では上述の固定ゲーム数消化が終了条件として設定されるものとしてもよい。
<AT状態及びジャッジ状態における遊技の流れの一例>
続いて、図41を参照して、AT状態及びジャッジ状態における遊技の流れの一例について説明する。図41の(a)及び(b)は、AT状態からジャッジ状態に移行し、ジャッジ状態において延長失敗となる場合の一例であり、図40の(c)〜(e)は、AT状態からジャッジ状態に移行し、ジャッジ状態において延長成功となる場合の一例である。
なお、図41の(a)〜(e)において、「ゲーム数経過」は、純粋な遊技数の経過を示すものであり、「残りゲーム数」は、AT状態及びジャッジ状態において、滞在可能な遊技数が減少することを示すものであり、「当籤役」は、対応する遊技において決定された内部当籤役を示すものであり、「表示結果」は、遊技者の停止操作に応じて最終的に表示された停止表示態様(図柄組合せ)を示すものであり、「AP」は、APの累積値を示すものであり、遊技状態は、対応する遊技が、AT状態とジャッジ状態のいずれの遊技状態であるかを示すものである。
図41の(a)では、まず、例えば、AT状態の当該セットが1〜27ゲーム目まで消化され、27ゲーム目まででAPの累積値が「69」となっているものとしている。そして、28ゲーム目を「ゲーム数経過」の1ゲーム目(1G)として、以降の流れを説明している。2ゲーム目(2G)において、「共通ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、ベル連数が「1」となり、AP付与抽籤(ベル表示時)によってAP「1」が付与されたものとしている。また、3ゲーム目(3G)において、「押し順ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、ベル連数が「2」となり、AP付与抽籤(ベル表示時)によってAP「3」が付与されたものとしている。そして、3ゲーム目(3G)で当該セットの遊技期間が終了するので、現在のAPの累積値「73」に応じたジャッジレベル「Lv.3」が設定され、次ゲームからジャッジ状態に移行している。
4ゲーム目(4G)において、内部当籤役は「リプレイ」であるため、延長可否決定は行われず、ジャッジレベルも「Lv.3」のままである。また、5ゲーム目(5G)において、内部当籤役は「押し順ベル」であるため、延長可否決定が行われ、当該遊技では「ベル」が表示されなかった(ベルこぼしとなった)ため、延長失敗となり、ジャッジ回数も1回消化されたため、ジャッジレベルが「Lv.2」に下降している。また、6ゲーム目(6G)において、内部当籤役は「押し順ベル」であるため、延長可否決定が行われ、当該遊技では「ベル」が表示されなかった(ベルこぼしとなった)ため、延長失敗となり、ジャッジ回数も1回消化されたため、ジャッジレベルが「Lv.1」に下降している。
また、7ゲーム目(7G)において、内部当籤役は「押し順ベル」であるため、延長可否決定が行われ、当該遊技では「ベル」が表示されなかった(ベルこぼしとなった)ため、延長失敗となり、ジャッジ回数も1回消化され、ジャッジ回数が0となってジャッジ最終状態に移行する(ジャッジレベルが「Lv.1」の場合、「Lv.1」から「Lv.0」への下降は行われない)。そして、8ゲーム目(8G)において、内部当籤役は「リプレイ」であるため、ジャッジ最終復活抽籤は行われず、最終的に延長なし(延長失敗)となることが確定したものとしている。
図41の(b)では、まず、例えば、AT状態の当該セットが1〜27ゲーム目まで消化され、27ゲーム目まででAPの累積値が「9」となっているものとしている。そして、28ゲーム目を「ゲーム数経過」の1ゲーム目(1G)として、以降の流れを説明している。2ゲーム目(2G)において、「共通ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、ベル連数が「1」となり、AP付与抽籤(ベル表示時)によってAP「1」が付与されたものとしている。また、3ゲーム目(3G)において、「押し順ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、ベル連数が「2」となり、AP付与抽籤(ベル表示時)によってAP「3」が付与されたものとしている。そして、3ゲーム目(3G)で当該セットの遊技期間が終了するので、現在のAPの累積値「13」に応じたジャッジレベル「Lv.0」が設定され、次ゲームからジャッジ状態に移行している。
4ゲーム目(4G)において、内部当籤役は「リプレイ」であるため、延長可否決定は行われない。また、5ゲーム目(5G)において、内部当籤役は「押し順ベル」であるため、延長可否決定が行われ、当該遊技では「ベル」が表示されなかった(ベルこぼしとなった)ため、延長失敗となり、もともとジャッジレベルは「Lv.0」であるので、そのままジャッジ最終状態に移行する。そして、6ゲーム目(6G)において、内部当籤役は「リプレイ」であるため、ジャッジ最終復活抽籤は行われず、最終的に延長なし(延長失敗)となることが確定したものとしている。
図41の(c)では、まず、例えば、AT状態の当該セットが1〜27ゲーム目まで消化され、27ゲーム目まででAPの累積値が「69」となっているものとしている。そして、28ゲーム目を「ゲーム数経過」の1ゲーム目(1G)として、以降の流れを説明している。2ゲーム目(2G)において、「共通ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、ベル連数が「1」となり、AP付与抽籤(ベル表示時)によってAP「1」が付与されたものとしている。また、3ゲーム目(3G)において、「押し順ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、ベル連数が「2」となり、AP付与抽籤(ベル表示時)によってAP「3」が付与されたものとしている。そして、3ゲーム目(3G)で当該セットの遊技期間が終了するので、現在のAPの累積値「73」に応じたジャッジレベル「Lv.3」が設定され、次ゲームからジャッジ状態に移行している。
4ゲーム目(4G)において、内部当籤役は「リプレイ」であるため、延長可否決定は行われず、ジャッジレベルも「Lv.3」のままである。また、5ゲーム目(5G)において、内部当籤役は「押し順ベル」であるため、延長可否決定が行われ、当該遊技では「ベル」が表示されなかった(ベルこぼしとなった)ため、延長失敗となり、ジャッジ回数も1回消化されたため、ジャッジレベルが「Lv.2」に下降している。
また、6ゲーム目(6G)において、内部当籤役は「押し順ベル」であるため、延長可否決定が行われ、当該遊技では「ベル」が表示されたため、延長成功となってジャッジ報酬抽籤が行われ、決定された延長の態様にしたがってAT状態が延長されることが確定したものとしている。
図41の(d)では、まず、例えば、AT状態の当該セットが1〜27ゲーム目まで消化され、27ゲーム目まででAPの累積値が「9」となっているものとしている。そして、28ゲーム目を「ゲーム数経過」の1ゲーム目(1G)として、以降の流れを説明している。2ゲーム目(2G)において、「共通ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、ベル連数が「1」となり、AP付与抽籤(ベル表示時)によってAP「1」が付与されたものとしている。また、3ゲーム目(3G)において、「押し順ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、ベル連数が「2」となり、AP付与抽籤(ベル表示時)によってAP「3」が付与されたものとしている。そして、3ゲーム目(3G)で当該セットの遊技期間が終了するので、現在のAPの累積値「13」に応じたジャッジレベル「Lv.0」が設定され、次ゲームからジャッジ状態に移行している。
4ゲーム目(4G)において、内部当籤役は「リプレイ」であるため、延長可否決定は行われない。また、5ゲーム目(5G)において、内部当籤役は「押し順ベル」であるため、延長可否決定が行われ、当該遊技では「ベル」が表示されなかった(ベルこぼしとなった)ため、延長失敗となり、もともとジャッジレベルは「Lv.0」であるので、そのままジャッジ最終状態に移行する。しかしながら、6ゲーム目(6G)において、内部当籤役が「スイカ」であるため、ジャッジ最終復活抽籤が行われ、最終的には延長成功となり、決定された延長の態様にしたがってAT状態が延長されることが確定したものとしている。
図41の(e)では、まず、例えば、AT状態の当該セットが1〜28ゲーム目まで消化され、28ゲーム目まででAPの累積値が「79」となっているものとしている。そして、29ゲーム目を「ゲーム数経過」の1ゲーム目(1G)として、以降の流れを説明している。2ゲーム目(2G)において、「共通ベル」に当籤して「ベル」が表示されたので、ベル連数が「1」となり、AP付与抽籤(ベル表示時)によってAP「1」が付与されたものとしている。そして、2ゲーム目(2G)で当該セットの遊技期間が終了するので、現在のAPの累積値「80」に応じたジャッジレベル「Lv.4」が設定され、次ゲームからジャッジ状態に移行している。
3ゲーム目(3G)において、内部当籤役は「リプレイ」であるが、ジャッジレベルが「Lv.4」であるため、延長成功となってジャッジ報酬抽籤が行われ、決定された延長の態様にしたがってAT状態が延長されることが確定したものとしている。
<AT状態及びジャッジ状態の遊技性を用いた遊技機>
第2の遊技機では、上述のAT状態及びジャッジ状態の遊技性を用いることで、例えば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
例えば、遊技者に有利な停止操作の情報が報知可能なAT状態と、AT状態を延長するか否かを決定する延長可否決定を行うことが可能なジャッジ状態とを有し、AT状態において1単位(例えば、1セット30ゲーム)分の遊技が行われるとジャッジ状態に移行させ、ジャッジ状態においてAT状態を延長することが決定された場合にはAT状態を次単位に移行させ、ジャッジ状態においてAT状態を延長することが決定されない場合にはAT状態を当該単位で終了させることが可能であり、AT状態では、「AP」を付与することが可能であり、ジャッジ状態では、少なくとも当該単位のAT状態で付与された「AP」に応じた回数分、AT状態を延長するか否かを決定するための延長可否決定を行うことが可能である遊技機である。
なお、第2の遊技機では、「AP」(上述の「BP」や「CP」も同様)の付与確率や延長可否決定の実行回数の期待値は上述したものに限られない。例えば、「押し順ベル」の当籤確率、「ベル」の表示確率(例えば、正解となる押し順の択数や押下位置の範囲)、「共通ベル」の当籤確率、一部ナビや全ナビの実行確率等を総合的に勘案し、射幸性が過度に高くなり過ぎない範囲において適宜設定することが可能である。
また、例えば、「AP」の付与条件は、「ベル」が表示されることを含み、「押し順ベル)」が内部当籤役として決定された遊技で、正解押し順で停止操作が行われた場合には「ベル」を表示させる一方、正解押し順とは異なる不正解押し順で停止操作が行われた場合には「ベル」とは異なる図柄組合せを表示させ、AT状態において「押し順ベル)」が内部当籤役として決定された場合、「ベル」の表示に有利となる停止操作の情報(例えば、2択ナビや全ナビ)を報知可能とする遊技機である。
また、例えば、「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で「ベル」の表示に有利となる停止操作の情報を報知する場合、正解押し順のすべてが報知される「全ナビ」を行う場合と、正解押し順の一部が報知される一部ナビとしての「2択ナビ」を行う場合とがある遊技機である。
また、例えば、実行されるナビの報知態様を決定する場合、AT状態において複数回の遊技にわたって「全ナビ」が行われ得る状態(例えば、全ナビ状態)を継続させることが可能な遊技機である。
また、例えば、停止操作の態様にかかわらず「ベル」が表示可能となる「共通ベル」を内部当籤役として決定可能である遊技機である。
また、例えば、AT状態において「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で、ナビが実行されることなく自力で「ベル」を表示できた場合には、「AP」が追加で付与される場合がある遊技機である。
また、例えば、ジャッジ状態における延長可否決定は、「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で行われ、当該遊技で「ベル」が表示された場合にAT状態を延長することが決定されるものであり、ジャッジ状態において「押し順ベル」が内部当籤役として決定された場合にも、ナビの実行が可能である遊技機である。
また、例えば、AT状態において「AP」が付与されると、累積した付与結果に応じた段階であるジャッジレベル(例えば、Lv.0〜Lv.5)が設定可能となり、ジャッジ状態では、設定されたジャッジレベルに応じた回数(ジャッジ回数)分、延長可否決定を行うことが可能となる遊技機である。
また、例えば、ジャッジ状態において、設定されたジャッジレベルが「Lv.4」以上である場合には、AT状態を延長することが必ず決定される遊技機である。
また、例えば、AT状態では、「AP」の累積値にかかわらず、設定されるジャッジレベルを最も高い「Lv.5」とするか否かを決定可能な遊技機である。
なお、ジャッジレベル(APの累積値であってもよい)は、AT状態及びジャッジ状態において示唆ないし報知されることが望ましい。これは、例えば、上述のゲージ状の表示によって実現されてもよいし、あるいは、ジャッジ回数に相当する獲得権利表示がなされることで実現されてもよい。具体的には、AT状態において、APの累積値が0〜19であるときには、権利数「0」、あるいは延長期待度「白」を表示し、APの累積値が20〜39であるときには、権利数「1」、あるいは延長期待度「青」を表示し、APの累積値が40〜59であるときには、権利数「2」、あるいは延長期待度「黄」を表示し、APの累積値が60〜79であるときには、権利数「3」、あるいは延長期待度「緑」を表示し、APの累積値が80以上であるときには、権利数「4(延長確定)」、あるいは延長期待度「赤」を表示し、Lv.5昇格抽籤に当籤したときには、権利数「MAX(延長確定)」、あるいは延長期待度「金」を表示する等してもよい。
また、例えば、遊技者に有利な停止操作の情報が報知可能な遊技状態であって、AT状態とは異なるBB状態をさらに有し、ジャッジ状態においてAT状態を延長することが決定された場合に、BB状態に移行させてからAT状態を次単位に移行させることが可能である遊技機である。
なお、第2の遊技機では、AT状態において1単位分の遊技が行われるとジャッジ状態に移行し、当該ジャッジ状態において、AT状態中に付与された「AP」に応じた回数分の延長可否決定が行われるものとしているが、AT状態を延長させるか否かを決定する手法はこれに限られない。例えば、ジャッジ状態は複数回の遊技にわたって滞在可能な状態としているが、ジャッジ状態は1ゲームのみ滞在可能な状態として構成されるようにしてもよい。この場合、当該1ゲームにおいて、「AP」に応じた回数分の延長可否決定が行われるようにしてもよい。あるいは、「ジャッジ状態」という固有の遊技状態を定義することなく、AT状態の最終遊技(あるいは、例えば、AT状態の残り3ゲーム〜1ゲームの間等)において、「AP」に応じた回数分の延長可否決定が行われるようにしてもよい。すなわち、1単位分のAT状態が終了するとき(あるいは、終了間際)から次単位のAT状態が開始されるまでの間において、延長可否決定が行われ得る遊技が少なくとも1ゲーム以上あればよく、その仕様は上述したもの限られない。
また、例えば、AT状態中に付与された「AP」に応じて延長可否決定の回数を変動させるものとしているが、回数以外の要素を変動させることで延長可否決定の有利度合いを変動させるようにしてもよい。例えば、AT状態中に付与された「AP」に応じて、延長可否決定において延長成功となる当籤確率が異なるように構成してもよい。一例として、ジャッジレベルが「Lv.0」〜「Lv.3」のいずれであっても延長可否決定の回数は1回とし、ジャッジレベル「Lv.0」のときは5%の確率で延長成功に当籤するものとし、ジャッジレベル「Lv.1」のときは10%の確率で延長成功に当籤するものとし、ジャッジレベル「Lv.2」のときは25%の確率で延長成功に当籤するものとし、ジャッジレベル「Lv.3」のときは50%の確率で延長成功に当籤するものとしてもよい(この場合、内部当籤役を参照し、内部当籤役間で当籤確率に差はあるものの、合算確率として上述の当籤確率となるようにしてもよいし、(「確定役」のみは100%の確率で当籤となるが)基本的に内部当籤役を参照せず、一律に上述した確率で抽籤が行われるものとしてもよい)。
また、例えば、AT状態中に付与された「AP」に応じて、延長可否決定が行われる遊技において「全ナビ」が発生する(結果として延長成功となる)確率が異なるように構成してもよい。一例として、ジャッジレベルが「Lv.0」〜「Lv.3」のいずれであっても延長可否決定の回数は1回とし、ジャッジレベル「Lv.0」のときは5%の確率で「全ナビ」が発生するものとし、ジャッジレベル「Lv.1」のときは10%の確率で「全ナビ」が発生するものとし、ジャッジレベル「Lv.2」のときは25%の確率で「全ナビ」が発生するものとし、ジャッジレベル「Lv.3」のときは50%の確率で「全ナビ」が発生するものとしてもよい。
すなわち、例えば、遊技者に有利な停止操作の情報が報知可能なAT状態を有し、AT状態を延長するか否かを決定する延長可否決定を行うことが可能であり、延長可否決定は、AT状態において1単位(例えば、1セット30ゲーム)分の遊技が行われたことに応じて実行可能であり、延長可否決定によりAT状態を延長することが決定された場合にはAT状態を次単位に移行させ、延長可否決定によりAT状態を延長することが決定されなかった場合にはAT状態を当該単位で終了させることが可能であり、AT状態では、「AP」を付与することが可能であり、少なくとも当該単位のAT状態で付与された「AP」に応じて延長可否決定を行うことが可能である遊技機を提供することも可能である。
[10−2.第2の遊技機の図柄配置構成]
続いて、図47を参照して、第2の遊技機の図柄配置構成について説明する。図47は、第2の遊技機の図柄配置テーブルの一例を示す図である。図47に示すように、第2の遊技機では、「赤7」、「青7」、「黒BAR」、「白BAR」、「スイカ」、「チェリー」、「ブランク」、「リプレイ」、「ベル1」及び「ベル2」の10種類の図柄が、各リール3L,3C,3Rそれぞれにおいて図47に示す位置に配置されている。また、図柄コード表に示すように、各図柄には図柄コード1〜10が割り当てられている。
[10−3.第2の遊技機の内部当籤役構成]
続いて、図48〜図55を参照して、第2の遊技機の内部当籤役構成について説明する。図48及び図49は、第2の遊技機の内部抽籤テーブルの一例を示す図である。また、図50は、第2の遊技機の内部当籤役と図柄組合せとの対応関係の一例を示す図である。また、図51〜図53は、第2の遊技機の図柄組合せテーブルの一例を示す図である。また、図54及び図55は、第2の遊技機の内部当籤役と停止操作態様と表示役等との対応関係の一例を示す図である。すなわち、以下では、第2の遊技機において抽籤される内部当籤役の種類や、それぞれの内部当籤役に当籤した場合に停止操作態様(すなわち、打順や停止操作タイミング等)に応じていずれの図柄の組合せ(表示役、入賞役、停止表示態様、表示結果等と換言することもできる)が表示されるのか等について説明する。
第2の遊技機では、上述の内部抽籤処理(図26参照)において、図48及び図49に示す各内部当籤役が、2枚ベット状態にあっては図48に示す確率(抽籤値/確率分母:65536)で当籤し、3枚ベット状態にあっては図49に示す確率(抽籤値/確率分母:65536)で当籤する。なお、それぞれの内部当籤役に当籤した場合に表示が許可される図柄の組合せは、図50中、「対応する図柄組合せ」に示したとおりである。また、図50〜図53中、「BB」はボーナス役に係る図柄の組合せを示し、「REP」はリプレイ役に係る図柄の組合せを示し、「FRU」は小役に係る図柄の組合せを示し、「HZR」は特定のはずれに係る図柄の組合せを示している。
「F_2BB」は、非フラグ間において、2枚ベット状態で遊技が行われた場合に内部当籤役として決定される場合がある一方、3枚ベット状態で遊技が行われた場合には内部当籤役として決定される場合はないように構成されている。2枚ベット状態で、「F_2BB」が当籤した遊技において、各リールについて押下位置○(対応する図柄を停止可能なタイミングで停止操作が行われた場合)であれば、「BB01」が表示され、2BB状態(2BBに基づくボーナス状態)に移行する一方、押下位置×(対応する図柄を停止可能なタイミングで停止操作が行われない場合)であれば、「BB01」は表示されない。また、2BBフラグ間においては「はずれ」となる場合はなく、また、ボーナス役に係る図柄の組合せよりもリプレイ役や小役に係る図柄の組合せが優先的に停止する制御が行われるため、2BBフラグ間であっても2枚ベット状態では「BB01」が表示される場合はない。また、「F_2BB」は、2枚ベット状態専用のボーナス役であるため、2BBフラグ間であっても3枚ベット状態では「BB01」が表示される場合はない。
「F_3BB」は、非フラグ間において、3枚ベット状態で遊技が行われた場合に内部当籤役として決定される場合がある一方、2枚ベット状態で遊技が行われた場合には内部当籤役として決定される場合はないように構成されている。3枚ベット状態で、「F_3BB」が当籤した遊技、3BBフラグ間の3枚ベット状態で「はずれ」となった遊技において、各リールについて押下位置○であれば、「BB02」が表示され、3BB状態(3BBに基づくボーナス状態)に移行する一方、押下位置×(対応する図柄を停止可能なタイミングで停止操作が行われない場合)であれば、「BB02」は表示されない。また、また、「F_3BB」は、3枚ベット状態専用のボーナス役であるため、3BBフラグ間であっても2枚ベット状態では「BB02」が表示される場合はない。
「F_ベルA123」、「F_ベルA132」、「F_ベルA213」、「F_ベルA231」、「F_ベルA312A」、「F_ベルA312B」、「F_ベルA321A」、及び「F_ベルA321B」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定される場合があるように構成されている。なお、これらは、第2の遊技機において「押し順ベル」として説明する内部当籤役であるが、後述の「押し順ベルB」として説明するものと区別するために、ここでは「押し順ベルA」として説明している。
図54及び図55に示すように、「押し順ベルA」は6択(「打順1」〜「打順6」のうちいずれか1つの打順が正解押し順となっている)の押し順小役となっており、内部当籤役として決定された場合、対応する正解押し順で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、表示が許可されている「ベル」の図柄組合せ(「FRU01」〜「FRU08」のいずれか)が表示され、3枚ベット状態であれば9枚のメダルが払出され、2枚ベット状態であれば3枚のメダルが払出される。
一方、対応する正解押し順で停止操作が行われなかった場合、第1停止操作の押し順に正解している場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、表示が許可されている「1枚役」の図柄組合せ(「FRU14」〜「FRU63」のいずれか)が表示され、ベット数にかかわらず1枚のメダルが払出される。また、第1停止操作の押し順にも正解していない場合には、第2停止操作及び第3停止操作のそれぞれで1/2の確率(トータルで1/4の確率)で押下位置○となり、押下位置○であれば表示が許可されている「1枚役」の図柄組合せが表示され、ベット数にかかわらず1枚のメダルが払出されるが、押下位置×であれば取りこぼしが発生してメダルは払出されない。
「F_ベルB123」、「F_ベルB132」、「F_ベルB213」、「F_ベルB231」、「F_ベルB312A」、「F_ベルB312B」、「F_ベルB321A」、及び「F_ベルB321B」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定される場合があるように構成されている。なお、これらは、第2の遊技機において「押し順ベル」として説明する内部当籤役であるが、ここでは「押し順ベルB」として説明する。
図54及び図55に示すように、「押し順ベルB」は6択(「打順1」〜「打順6」のうちいずれか1つの打順が正解押し順となっている)の押し順小役となっており、内部当籤役として決定された場合、対応する正解押し順で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、表示が許可されている「ベル」の図柄組合せが表示され、3枚ベット状態であれば9枚のメダルが払出され、2枚ベット状態であれば3枚のメダルが払出される。
一方、対応する正解押し順で停止操作が行われなかった場合、第1停止操作の押し順に正解している場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、表示が許可されている「1枚役」の図柄組合せが表示され、ベット数にかかわらず1枚のメダルが払出される。また、第1停止操作の押し順にも正解していない場合には、第2停止操作及び第3停止操作のそれぞれで1/2の確率(トータルで1/4の確率)で押下位置○となり、押下位置○であれば表示が許可されている「1枚役」の図柄組合せが表示され、ベット数にかかわらず1枚のメダルが払出されるが、押下位置×であれば取りこぼしが発生してメダルは払出されない。
ただし、「押し順ベルB」は、「押し順ベルA」とは異なり、2枚ベット状態の2BBフラグ間及び3BBフラグ間、並びに3枚ベット状態の3BBフラグ間では、3択の押し順小役となる(すなわち、第1停止操作が正解であれば、これが正解押し順となる)ように構成されているため、第1停止操作の押し順に正解している場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、表示が許可されている「ベル」の図柄組合せが表示され、3枚ベット状態であれば9枚のメダルが払出され、2枚ベット状態であれば3枚のメダルが払出されるようになる。
なお、「ベル」の図柄組合せであるが、例えば、「FRU01」の「リプレイ−ベル1−黒BAR」が有効ライン(中−中−上)上に表示された場合、クロスダウンラインに「ベル(ベル1又はベル2)」図柄が揃って表示される。すなわち、第2の遊技機において「「ベル」が表示される」とは、必ずしも有効ラインではないが、遊技者が認識可能なラインに「ベル」図柄が揃って表示されることが含まれることを意味する。もっとも、有効ラインを変則ラインとすることなく構成し、有効ライン上に「ベル」図柄が揃って表示されることが可能なように図柄組合せを構成し、これが、「「ベル」が表示される」ことに含まれるように構成することもできる。また、このような構成は、他の図柄についても同様である。また、「図柄が揃う」とは、各リールに同一の図柄が揃うことのみならず、異なる図柄であるが、遊技者が同一視できる(あるいはそのような観念を抱くことができる)図柄が揃うことも含まれるものとする。
「F_共通ベルA」、「F_共通ベルB」、及び「F_共通ベルC」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定される場合があるように構成されている。なお、これらは、第2の遊技機において「共通ベル」として説明する内部当籤役である。「共通ベル」が内部当籤役として決定された場合、停止操作の態様にかかわらず、表示が許可されている「ベル」の図柄組合せが表示され、3枚ベット状態であれば9枚のメダルが払出され、2枚ベット状態であれば3枚のメダルが払出される。
「F_チェリー」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定される場合があるように構成されている。なお、これは、第2の遊技機において「チェリー」として説明する内部当籤役である。「チェリー」が内部当籤役として決定された場合、リール3Lについて押下位置○であれば、「チェリー」の図柄組合せ(「FRU11」)が表示され、ベット数にかかわらず2枚のメダルが払出される。一方、押下位置×であれば、「チェリーこぼし」の図柄組合せ(「HZR05」)が表示される。なお、「チェリーこぼし」の図柄組合せは、「はずれ」に係る図柄組合せであるため、メダルは払出されない。
「F_スイカ」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定される場合があるように構成されている。なお、これは、第2の遊技機において「スイカ」として説明する内部当籤役である。「スイカ」が内部当籤役として決定された場合、リール3Cについて押下位置○であれば、「スイカ」の図柄組合せ(「FRU09」又は「FRU10」のいずれか)が表示され、ベット数にかかわらず3枚のメダルが払出される。一方、押下位置×であれば、「スイカこぼし」の図柄組合せ(「FRU12」又は「FRU13」)が表示され、ベット数にかかわらず1枚のメダルが払出される(取りこぼしが発生するように構成することもできる)。
「F_リプレイA」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定される場合があるように構成されている。なお、これは、第2の遊技機において「リプレイ」として説明する内部当籤役である。「リプレイ」が内部当籤役として決定された場合、停止操作の態様にかかわらず、「リプ揃い」の図柄組合せ(「REP21」)が表示され、再遊技が付与される。
「F_リプレイB」、「F_リプレイC」、及び「F_リプレイD」は、非ボーナス状態において、3枚ベット状態で遊技が行われた場合に内部当籤役として決定される場合がある一方、2枚ベット状態で遊技が行われた場合には内部当籤役として決定される場合はないように構成されている。なお、これらは、第2の遊技機において「特殊」として説明する内部当籤役である。「特殊」が内部当籤役として決定された場合、各リールについて押下位置○であれば、表示が許可されている「BAR揃い」(「黒BAR」図柄及び「白BAR」図柄の組合せを含む)の図柄組合せ(「REP25」〜「REP34」のうちで「BAR揃い」となる図柄組合せのいずれか)が表示され、押下位置×であれば、表示が許可されているその他のリプレイ役の図柄組合せ(「REP21」〜「REP24」のいずれか、あるいは、「REP25」〜「REP34」のうちで「BAR」揃いとはならない図柄組合せ)が表示され、再遊技が付与される。
「F_チャンス目A」、「F_チャンス目B」、「F_チャンス目C」、「F_チャンス目D」、及び「F_リプレイE」は、非ボーナス状態において、3枚ベット状態で遊技が行われた場合に内部当籤役として決定される場合がある一方、2枚ベット状態で遊技が行われた場合には内部当籤役として決定される場合はないように構成されている。なお、これらは、第2の遊技機において「チャンス目」として説明する内部当籤役である。「チャンス目」が内部当籤役として決定された場合、「打順1」〜「打順4」のいずれかで停止操作が行われた場合には、表示が許可されている「チャンスリプ」の図柄組合せ(「REP03」〜「REP15」のいずれか)が表示され、「打順5」又は「打順6」のいずれかで停止操作が行われた場合には、「リプ揃い」の図柄組合せ(「REP21」)が表示され、再遊技が付与される。
「F_強ベルA」及び「F_強ベルB」は、非ボーナス状態において、3枚ベット状態で遊技が行われた場合に内部当籤役として決定される場合がある一方、2枚ベット状態で遊技が行われた場合には内部当籤役として決定される場合はないように構成されている。なお、これらは、第2の遊技機において「強ベル」として説明する内部当籤役である。「強ベル」が内部当籤役として決定された場合、「打順1」〜「打順4」のいずれかで停止操作が行われた場合には、表示が許可されている「ベル揃いリプ」の図柄組合せ(「REP01」又は「REP02」のいずれか)が表示され(すなわち、「ベル」が表示され)、「打順5」又は「打順6」のいずれかで停止操作が行われた場合には、「リプ揃い」の図柄組合せ(「REP21」)が表示され、再遊技が付与される。
「F_SP役」は、非ボーナス状態において、3枚ベット状態で遊技が行われた場合に内部当籤役として決定される場合がある一方、2枚ベット状態で遊技が行われた場合には内部当籤役として決定される場合はないように構成されている。なお、これは、第2の遊技機において「確定役」として説明する内部当籤役である。「確定役」が内部当籤役として決定された場合、「打順1」〜「打順4」のいずれかで停止操作が行われた場合には、表示が許可されている「SPリプ」の図柄組合せ(「REP16」〜「REP20」のいずれか)が表示され、「打順5」又は「打順6」のいずれかで停止操作が行われた場合には、「リプ揃い」の図柄組合せ(「REP21」)が表示され、再遊技が付与される。
「F_RB役A」は、ボーナス状態においては内部当籤役として決定される場合がある一方、非ボーナス状態においては内部当籤役として決定される場合はないように構成されている。「F_RB役A」が内部当籤役として決定された場合、停止操作の態様にかかわらず、表示が許可されている「ベル」の図柄組合せが表示され、9枚のメダルが払出される。「F_RB役B」は、ボーナス状態においては内部当籤役として決定される場合がある一方、非ボーナス状態においては内部当籤役として決定される場合はないように構成されている。「F_RB役B」が内部当籤役として決定された場合、停止操作の態様にかかわらず、表示が許可されている「1枚役」の図柄組合せが表示され、1枚のメダルが払出される。なお、上述のとおり、推奨遊技状態で遊技が行われた場合には、基本的にボーナス状態には移行しないため、これらの内部当籤役に当籤する場合はない。
なお、図48及び図49に示す内部抽籤テーブル、図50に示す内部当籤役と図柄組合せとの対応関係、図51〜図53に示す図柄組合せテーブル、並びに図54及び図55に示す内部当籤役と停止操作態様と表示役等との対応関係はあくまで一例であり、第2の遊技機の仕様は、これらに示した態様に限定されるものではない。
[10−4.第2の遊技機の指示モニタ構成]
続いて、図56及び図57を参照して、第2の遊技機の指示モニタ構成(すなわち、停止操作の情報の報知態様)について説明する。上述のとおり、本実施形態では、停止操作の情報の報知に関し、その実行の有無や態様の決定が主制御回路100側によって制御されるものとなっている。なお、第2の遊技機では、メイン側報知手段及びサブ側報知手段によって停止操作の情報が報知されるものとしているが、いずれか一方のみによって停止操作の情報の報知が行われるようにすることもできる。もっとも、いずれの場合も、制御主体が主制御回路100であることにかわりはない。第2の遊技機では、遊技状態等によって報知される停止操作の情報の内容が変動する場合があるので、以下ではこれについて説明する。
図56に示すように、「押し順ベル」が内部当籤役として決定された場合、「CZ1最終状態」、「CZ2通常状態」、「RB状態」、「AT状態」、及び「ジャッジ状態のジャッジレベルLv.1〜Lv.3時」では、ナビ抽籤の結果にしたがって、一部ナビの実行、全ナビの実行、又はナビ無しのいずれかが決定される(「ジャッジ状態のジャッジレベルLv.0時」は、全ナビの実行又はナビ無しのいずれかが決定される)。また、「BB状態」、「ジャッジ状態のジャッジレベルLv.4・Lv.5時」、「エンディング状態」、及び「有利区間1500ゲーム目」では、必ず全ナビの実行が決定される。また、これ以外の遊技状態である場合には、必ずナビ無しが決定される。
なお、「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で一部ナビを実行する場合には複数の選択肢が生じることがある。例えば、「F_ベルA123」が内部当籤役として決定された遊技で「4択ナビ」を実行する場合、第1停止操作においては、「左or中」(図57の指示情報に示す指示番号「10」参照)、あるいは「左or右」(図57の指示情報に示す指示番号「11」参照)のいずれの情報を報知してもよいことになる。したがって、このように複数の選択肢が生じたときには、図57に示す振分テーブルを参照し、抽籤によっていずれかの指示番号を決定し、決定された指示番号に応じた停止操作の情報の報知を実行するものとしている。
また、図56に示すように、「共通ベル」が内部当籤役として決定された場合、「CZ1最終状態」、「CZ2通常状態」、「AT状態」、及び「ジャッジ状態のジャッジレベルLv.1〜Lv.3時」では、ナビ抽籤の結果にしたがって、一部ナビの実行、全ナビの実行、又はナビ無しのいずれかが決定される(「ジャッジ状態のジャッジレベルLv.0時」は、全ナビの実行又はナビ無しのいずれかが決定される)。また、これ以外の遊技状態である場合には、必ずナビ無しが決定される。
なお、「共通ベル」が内部当籤役として決定された遊技で一部ナビ又は全ナビを実行する場合には複数の選択肢が生じることがある。例えば、「F_共通ベルA」が内部当籤役として決定された遊技で「4択ナビ」を実行する場合、第1停止操作においては、「左or中」(図57の指示情報に示す指示番号「10」参照)、「左or右」(図57の指示情報に示す指示番号「11」参照)、あるいは「中or右」(図57の指示情報に示す指示番号「12」参照)のいずれの情報を報知してもよいことになる。また、例えば、「F_共通ベルA」が内部当籤役として決定された遊技で「2択ナビ」を実行する場合、第1停止操作においては、「左第1停止」(図57の指示情報に示す指示番号「7」参照)、「中第1停止」(図57の指示情報に示す指示番号「8」参照)、あるいは「右第1停止」(図57の指示情報に示す指示番号「9」参照)のいずれの情報を報知してもよいことになる。
また、例えば、「F_共通ベルA」が内部当籤役として決定された遊技で「全ナビ」を実行する場合、「左−中−右」(図57の指示情報に示す指示番号「1」参照)、「左−−右−中」(図57の指示情報に示す指示番号「2」参照)、「中−左−右」(図57の指示情報に示す指示番号「3」参照)、「中−右−左」(図57の指示情報に示す指示番号「4」参照)、「右−左−中」(図57の指示情報に示す指示番号「5」参照)、あるいは「右−中−左」(図57の指示情報に示す指示番号「6」参照)のいずれの情報を報知してもよいことなる。したがって、このように複数の選択肢が生じたときには、図57に示す振分テーブルを参照し、抽籤によっていずれかの指示番号を決定し、決定された指示番号に応じた停止操作の情報の報知を実行するものとしている。
また、図56に示すように、「チェリー」、「スイカ」、あるいは「特殊」が内部当籤役として決定された場合、いずれの遊技状態であっても、必ずナビ無しが決定される。
また、図56に示すように、「リプレイ」が内部当籤役として決定された場合、「AT状態」、「ジャッジ状態のジャッジレベルLv.4・Lv.5時」、「エンディング状態」、及び「有利区間1500ゲーム目」では、必ず全ナビの実行が決定される。また、これ以外の遊技状態である場合には、必ずナビ無しが決定される。なお、この場合、指示番号「1」〜「6」のいずれが決定されてもよいので、上述のとおり、図57に示す振分テーブルを参照し、抽籤によっていずれかの指示番号を決定し、決定された指示番号に応じた停止操作の情報の報知を実行するものとしている。
また、図56に示すように、「チャンス目」、「強ベル」、あるいは「確定役」が内部当籤役として決定された場合、「AT状態」では、APが付与されることが決定される場合、及び全ナビ遊技数が加算される場合にはナビ無しが決定される一方、これら以外の場合には全ナビの実行が決定される。また、「ジャッジ状態のジャッジレベルLv.4・Lv.5時」、「エンディング状態」、及び「有利区間1500ゲーム目」では、必ず全ナビの実行が決定される。また、これ以外の遊技状態である場合には、必ずナビ無しが決定される。なお、この場合、本来的には指示番号「1」〜「6」のいずれが決定されてもよいのであるが、「チャンスリプ」、「ベル揃いリプ」、若しくは「SPリプ」が表示されてこれらの当籤が認識されてしまい難くするという遊技性の下、指示番号「5」又は「6」のいずれかが決定されるように、図57に示す振分テーブルによる振分抽籤が行われるものとなっている。
[10−5.第2の遊技機のロック演出構成]
続いて、図58を参照して、第2の遊技機のロック演出構成について説明する。上述のとおり、本実施形態では、主制御回路100の制御により、遊技の進行が一定期間停止ないし遅延するロック演出が実行可能であり、第2の遊技機においても、図58にその一例を示す種々のロック演出(リール演出が実行されるものも含む)が実行されるものとなっている。
なお、図58において、「時間(ms)」は、対応するロック演出の実行期間を示し、「発生契機」は、対応するロック演出が開始される契機を示し、「動作説明」は、対応するロック演出の内容を示している。また、「発生契機」において、「レバー」とは、開始操作が行われたこと(すなわち、スタートレバー7が操作されたこと)を示し、「3停OFF」とは、第3停止操作が行われ、当該停止操作が完了したこと(すなわち、第3停止操作目のストップボタンが操作され、当該ストップボタンに対する押圧操作が解除されたこと)を示している。また、「動作説明」において、「遊技停止」とは、リール演出は行われず、遊技の進行が「時間(ms)」に規定された期間にわたって停止(遅延・待機)することを示している。
例えば、「ベルリプ」(上述の「ベル揃いリプ」)、「チャンスリプ」、又は「SPリプ」の図柄組合せが表示されたときには「強レア役ロック」(ロック番号「1」)のロック演出が実行される。
また、例えば、CZ1最終状態に移行した遊技で開始操作が行われたとき、指示番号(図57参照)が「0」又は「10」〜「12」のいずれかであった場合には「CZ1中押し順チャレンジ1」(ロック番号「2」)のロック演出が実行され、指示番号が「7」〜「9」のいずれかであった場合には「CZ1中押し順チャレンジ2」(ロック番号「3」)のロック演出が実行され、指示番号が「1」〜「6」のいずれかであった場合には「CZ1中押し順チャレンジ3」(ロック番号「4」)のロック演出が実行される。
また、例えば、CZ状態において、BB抽籤に当籤した(「確定役」に当籤してBB状態への移行が確定した場合を含む)遊技で第3停止操作が完了したときには「CZ中直当たりロック」(ロック番号「5」)のロック演出が実行される。
また、例えば、RB状態の開始遊技で開始操作が行われたときには「RB用リールアクション1」〜「RB用リールアクション3」(ロック番号「6」〜「8」)のいずれかのロック演出が実行される。なお、これらのうちいずれを実行するかは、抽籤によって決定されるようにしてもよいし、例えば、RB状態について、遊技者の有利度合いが異なる3種類を設けるようにした場合には、開始されるRB状態の種別に応じて、それぞれに対応するロック演出が実行されるものとしてもよい。
また、例えば、BB状態(弱BB)の開始遊技で開始操作が行われたときには「弱BB用リールアクション」(ロック番号「9」)のロック演出が実行される。
また、例えば、BB状態(強BB)の開始遊技で開始操作が行われたときには「強BB用リールアクション1」又は「強BB用リールアクション2」(ロック番号「10」又は「11」)のいずれかのロック演出が実行される。なお、これらのうちいずれを実行するかは、抽籤によって決定されるようにしてもよいし、例えば、その前後におけるAT状態の有利度合いに応じて決定される割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、有利区間モードAであれば、ロック番号「11」が決定されやすく、有利区間モードA以外であれば、ロック番号「10」が決定されやすくなるようにして、有利区間モードを示唆可能としてもよい。
また、例えば、BB状態(フリーズBB)の開始遊技で開始操作が行われたときには「フリーズ用リールアクション」(ロック番号「12」)のロック演出が実行される。
また、例えば、特殊AT状態の開始遊技で開始操作が行われたときには「特殊AT用リールアクション」(ロック番号「13」)のロック演出が実行される。
また、例えば、エンディング状態に移行したとき(例えば、エンディング状態の開始遊技で開始操作が行われたとき)には「ED用リールアクション」(ロック番号「14」)のロック演出が実行される。
また、例えば、RB状態が終了した遊技で第3停止操作が完了したときには「疑似RB終了ロック」(ロック番号「15」)が実行され、BB状態が終了した遊技で第3停止操作が完了したときには「疑似BB終了ロック」(ロック番号「16」)が実行される。
また、例えば、ジャッジ状態のジャッジレベル「Lv.0」〜「Lv.3」滞在時の遊技で「押し順ベル」に当籤したとき(すなわち、延長可否決定が行われる遊技で)、指示番号が「10」〜「12」のいずれかであった場合には「ジャッジ中押し順チャレンジ1」(ロック番号「17」)のロック演出が実行され、指示番号が「7」〜「9」のいずれかであった場合には「ジャッジ中押し順チャレンジ2」(ロック番号「18」)のロック演出が実行され、指示番号が「1」〜「6」のいずれかであった場合には「ジャッジ中押し順チャレンジ3」(ロック番号「19」)のロック演出が実行され、指示番号が「0」であった場合には「ジャッジ中押し順チャレンジ4」(ロック番号「20」)のロック演出が実行される。
また、例えば、AT状態でAP「3」以上が付与されることが決定され、かつ指示番号が「1」〜「6」のいずれかであった場合(すなわち、全ナビが実行されることが決定されている場合)には「全ナビベルショートロック」(ロック番号「21」)のロック演出が実行される。なお、当該ロック演出は、上記条件を満たす場合であっても、抽籤によって実行されるか否かが決定されるようにしてもよい。
また、例えば、エンディング状態の開始直前遊技で第3停止操作が完了したときには「リミッターロック」(ロック番号「22」)のロック演出が実行される。なお、当該ロック演出は、リミッタ作動時(すなわち、有利区間がリミッタの作動によって強制的に終了させるとき)に実行されるものとしてもよい。
また、例えば、AT状態の当該セットが終了する遊技で第3停止操作が完了したときには「AT終了時ロック」(ロック番号「23」)のロック演出が実行される。
また、例えば、ジャッジ状態において、AT状態を延長させることが決定された遊技で第3停止操作が完了したときには「ジャッジ成功時ロック」(ロック番号「24」)のロック演出が実行される。
なお、主制御回路100は、各種ロック演出を実行する場合、少なくとも実行するロック演出の種別を副制御回路200側(サブ側)で認識可能とする情報が含まれるロックコマンドを副制御回路200に送信する。したがって、サブ側では、メイン側で実行されるロック演出と連動する演出を実行することができる。
[10−6.第2の遊技機のRB状態開始時に実行される開始時演出]
続いて、図59及び図60を参照して、第2の遊技機においてRB状態開始時に実行される開始時演出の一例について説明する。本実施形態では、種々のメイン側演出や種々のサブ側演出、あるいはこれらを組み合わせた演出を実行可能に構成されており、この点は第2の遊技機も同様であるが、以下では、特にRB状態開始時に実行される開始時演出について説明する。
なお、図59及び図60において、左側の列はメイン側演出(ロック演出)の流れの一例を示したものであり、右側の列はサブ側演出としての演出表示部における表示態様の流れの一例を示したものである。また、図59は、RB状態の開始遊技においてBB昇格抽籤に当籤しなかった場合の演出の流れの一例を示したものであり、図60は、RB状態の開始遊技においてBB昇格抽籤に当籤した場合の演出の流れの一例を示したものである。
例えば、図59の「1G目」は、CZ1最終状態に滞在しているものとしている。上述のとおり、CZ1最終状態では、当該遊技にて「ベル」が表示されれば疑似ボーナス状態に移行するという遊技性(ランクアップについてはここでは考慮しないものとする)となっており、ここでは、当該遊技終了時に「ベル」が表示され、CZ1報酬抽籤が行われて報酬が「RB」に決定され、次遊技からRB状態に移行するものとしている。また、このとき、演出表示部では、疑似ボーナス状態(ここではRB状態)に移行することが確定したことを示す確定演出(例えば、図59中、「ボーナス確定」の表示)が実行されるものとしている。なお、確定演出は、RB状態に移行することを確定的に報知するものであってもよいし、疑似ボーナス状態に移行することは確定的に報知するが、その種別(RBであるかBBであるか)までは報知しないものであってもよい。
続いて、図59の「2G目」は、RB状態の開始遊技(最初の遊技)に滞在しているものとしている。上述のとおり、RB状態の開始遊技では、まず、「白BAR」図柄揃いが表示されるリール演出(ここでは、ロック番号「6」の「RB用リールアクション1」)が実行されてから当該遊技が開始されるものとなっている。また、このとき、遊技の進行自体は停止(遅延)されているものの、当該遊技の開始操作が行われたことに応じて、内部当籤役が決定され、BB昇格抽籤が行われ、また、RB中ナビ抽籤は行われている。したがって、当該遊技において、次遊技からBB状態に移行することが決定されることがあり、また、当該遊技で一部ナビや全ナビが実行されることがある。
また、演出表示部では、上記リール演出の実行によって「白BAR」図柄揃いが停止表示されたタイミングでRB状態が開始されることを示す開始演出(例えば、図59中、「RB開始」の表示)が実行されるものとしている。その後、上記リール演出に係るロック期間が終了すると各リールは通常回転を開始する。また、このとき、演出表示部では、RB状態中の演出態様を複数の演出態様から遊技者に選択させる選択演出(例えば、図59中、「告知タイプ選択 A B C」の表示)が実行されるものとしている。また、このとき、演出表示部では、当該遊技で一部ナビ又は全ナビが実行される場合には、当該ナビに係る報知が実行されるものとしている。
ここで、第2の遊技機では、RB状態中のBB昇格抽籤の抽籤結果を示唆するための告知タイプとして、チャンス告知パターンである告知タイプAと、完全告知パターンである告知タイプBと、リール告知パターンである告知タイプCとが設定されている。なお、これらはあくまで一例であり、これらのうち一部の告知タイプについてはこれを設定しないようにすることもできるし、これら以外の告知パターンを構成する他の告知タイプを設定することもできる。
告知タイプAは、BB昇格抽籤の抽籤結果が当籤である場合のみならず、BB昇格抽籤の抽籤結果が非当籤である場合にも一定確率でBB昇格を示唆する演出(昇格示唆演出)が実行されることで、当該演出がチャンス告知となる告知パターンとなっている。したがって、当該演出が実行される頻度は(少なくとも告知タイプBと比較すれば)高くなることから、演出の実行回数が多くなることで期待度を高めることができるというメリットがある一方、いわゆるガセ告知も実行されることから、演出の信頼度(実行された場合に、実際に当籤している確率)は低くなるというデメリットがある告知タイプとなっている。このような点をメリットと捉える遊技者は当該告知タイプを選択する可能性が高い。
また、告知タイプBは、BB昇格抽籤の抽籤結果が当籤である場合にのみ昇格示唆演出が実行されることで、当該演出が確定告知となる告知パターンとなっている。したがって、いわゆるガセ告知は実行されないことから、演出の信頼度が高くなるというメリットがある一方、当該演出が実行される頻度は(少なくとも告知タイプAと比較すれば)低くなることから、演出の実行回数は少なくなり、この点において期待度を高めることができないというデメリットがある告知タイプとなっている。このような点をメリットと捉える遊技者は当該告知タイプを選択する可能性が高い。
また、告知タイプCは、BB昇格抽籤の抽籤結果は昇格示唆演出の実行によっては告知されない告知パターンとなっている。上述のとおり、あるいは、以下に説明するとおり、RB状態でBB昇格抽籤に当籤すると(BB状態に移行することが決定されると)、次遊技が開始されるとき(BB状態の開始遊技)において、「赤7」あるいは「青7」図柄揃いが表示されるリール演出(図58のロック番号「9」〜「12」参照)が実行されるようになっている。このため、当該告知タイプは、このリール演出の実行によってBB状態の移行がはじめて告知されるようにした告知パターンとなっている。したがって、あたかも突然リール演出が実行されてBB状態に移行したかのような告知が実行されるのでそのような告知によって興趣を高めることができるというメリットがある一方、やはり演出の実行回数自体は告知タイプBと同様に少なくなるので、この点において期待度を高めることができないというデメリットがある告知タイプとなっている。このような点をメリットと捉える遊技者は当該告知タイプを選択する可能性が高い。
なお、告知タイプA〜Cは、それぞれ異なる告知パターンによってBB状態への昇格を遊技者に告知するものであるが、いずれもBB昇格抽籤に当籤した遊技の次遊技で「赤7」あるいは「青7」が揃うリール演出が発生するというメイン側の制御は共通している。したがって、メイン側の制御負担やデータ量を節約しつつも、告知パターンとリール演出との組合せによって多様な告知を実現することが可能となっている。
そして、選択演出を実行した後、当該遊技(図59中、「2G目」)の遊技中に遊技者によって演出用ボタンが操作(選択操作)されて、所望の告知タイプが決定されると、演出表示部では、遊技者の告知タイプの選択結果を示す結果演出(図59中、選択操作後の「A」の表示)が実行されるものとしている。また、選択演出を実行した後、遊技者によって選択操作されることなく第3停止操作まで行われた場合(すなわち、全てのリールが停止した場合)には、予め定められた一の告知タイプ(ここでは、例えば、告知タイプA)が自動的に決定されるものとしている。この場合にも、上述の結果演出が実行される。
なお、遊技者によって選択された告知タイプによる演出は次遊技以降から実行され、当該遊技では実行されない(もっとも、当該遊技から実行されるように構成することも可能である)。すなわち、当該遊技における上述の一連の演出は、RB状態が開始されるときの導入時演出であるとも言い得る。また、このようにしても、RB状態の開始遊技では、他の遊技と同様にBB昇格抽籤やRB中ナビ抽籤が行われるので、遊技者にとって何ら不利益とはならない。
もっとも、第2の遊技機では、RB状態の開始遊技で上述したような導入時演出を実行し、選択された告知タイプによる演出は次遊技以降から実行されるようにしているので、当該遊技においてBB昇格抽籤に当籤した場合、これをどのようなタイミングや態様によって示唆ないし報知をするべきかについては工夫をなす余地があるものと考えられる。後述の図60では、このような工夫の一例について説明する。
図60において、「1G目」及び「2G目」の通常回転開始までの流れは、図59におけるものと同様である。ただし、図60では、「2G目」におけるBB昇格抽籤において、BB状態に移行することが決定されたものとしている。
この場合、図60では、選択演出を実行した後、当該遊技(図60中、「2G目」)の遊技中に遊技者によって演出用ボタンが操作(選択操作)されて、所望の告知タイプが決定されると、演出表示部では、上述の結果演出とは異なる特定演出(図60中、「?
? ?」の表示)が実行されるようにしている。すなわち、遊技者が告知タイプを選択し、本来であれば選択結果に応じた選択演出が実行されるところ、これにかえて特定演出が実行されるようにしているのである。また、同様に、選択演出を実行した後、遊技者によって選択操作されることなく第3停止操作まで行われた場合(すなわち、全てのリールが停止された場合)にも、上述の結果演出にかえて特定演出が実行される。もっとも、遊技者によって選択操作されることなく第3停止操作まで行われた場合には、特定演出でなく通常どおり結果演出が実行されるようにし、選択操作に対するインセンティブを与えるようにしてもよい。
なお、特定演出は、例えば、図60に示すように、少なくとも通常とは異なる状態であることが示唆ないし報知されるような演出であればよく、例えば、上述したチャンス告知としての昇格示唆演出と同じ、若しくは少なくとも一部が同じ演出であってもよいし、あるいは上述した確定告知としての昇格示唆演出と同じ、若しくは少なくとも一部が同じ演出であってもよい。また、例えば、通常では実行されないいわゆるプレミアム演出であってもよい。また、例えば、告知タイプAや告知タイプBを選択したとき、あえて告知タイプCの結果演出が実行される等、選択した演出態様とは異なる演出態様の結果演出が行われることで特定演出が実行されるようにしてもよい。
そして、「2G目」の遊技が終了し(図示は省略)、図60に示すように「3G目」の遊技が開始されると、当該遊技はBB状態(ここでは、「弱BB」としている)の開始遊技となっているので、まず、「赤7」図柄揃いが表示されるリール演出(ここでは、ロック番号「9」の「弱BB用リールアクション」)が実行されてから当該遊技が開始されるようになる。また、演出表示部では、上記リール演出の実行によって「赤7」図柄揃いが停止表示されたタイミングでBB状態が開始されることを示す開始演出(例えば、図60中、「BB開始」の表示)が実行されるものとしている。
なお、上述のとおり、告知タイプCは、昇格示唆演出が実行されない告知パターンとなっているので、仮に、図60において、選択演出の実行後に、遊技者の選択操作によって告知タイプCが選択された場合には、あえて当該選択結果に応じた結果演出をそのまま実行し、次遊技で突然上記リール演出が実行されることでBB状態への移行が遊技者に示されるようにしてもよい。
<RB状態(及びその演出仕様)の遊技性を用いた遊技機>
第2の遊技機では、上述のRB状態(及びその演出仕様)の遊技性を用いることで、例えば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
例えば、遊技者に有利な停止操作の情報が報知されるRB状態を有し、RB状態は、その移行条件が成立した遊技の次遊技が開始されるときに、「白BAR」図柄揃いが停止表示されるリール演出(例えば、ロック中白BAR揃い演出)が実行されてから開始されるものであり、演出表示部は、RB状態の開始遊技において、RB状態中の演出態様(例えば、告知タイプ)を複数の演出態様の中から選択させるための選択演出を実行可能であり、選択演出を実行した後、遊技者の演出操作(例えば、選択操作)によって一の演出態様が選択されると、選択された演出態様に応じた演出をRB状態中に実行する遊技機である。
なお、第2の遊技機では、演出態様を選択可能な状態をRB状態として説明しているが、このような状態はRB状態に限られない。例えば、CZ1状態においてもCZ1中BB抽籤が行われており、これに当籤した場合には次遊技からBB状態に移行するという同様の遊技性をもつことから、CZ1状態を、演出態様を選択可能な状態として構成してもよい。
また、第2の遊技機では、選択演出、後述の結果演出や特定演出を実行する演出実行手段を演出表示部として説明しているが、遊技者がこれらの演出を認識可能である限り、その他の演出実行手段を用いることもできる。
また、第2の遊技機では、遊技者が選択可能な演出態様を告知タイプとして説明しているが、このような演出態様は告知タイプに限られない。例えば、遊技者がキャラクタ、背景や楽曲(あるいはこれらの組合せ)を選択すると、選択したキャラクタ、背景や楽曲による演出がRB状態で実行されるようにするといった態様で演出態様を選択できるようにしてもよい。
また、演出態様を選択するための選択操作は、遊技者の意思が反映される遊技操作であればよく、演出用ボタンに対する演出操作のみならず、例えば、スタートレバー7が傾動操作される時間や、いずれかの停止操作時におけるストップボタン8L,8C,8Rが押圧操作される時間等によって行われ得るようにすることもできる。
また、例えば、演出表示部は、選択演出を実行した後、遊技者の演出操作によって一の演出態様が選択されると、当該遊技では演出態様の選択結果を示す結果演出を実行し、当該遊技の次遊技から選択された演出態様に応じた演出を実行する遊技機である。
また、例えば、RB状態中に特典(例えば、BB状態への移行)を付与するか否かを決定可能とし、これはRB状態の開始遊技においても同様であり、演出表示部は、RB状態の開始遊技において、特典を付与することが決定された場合、選択演出を実行した後、遊技者の演出操作によって一の演出態様が選択されると、当該遊技において結果演出とは異なる特定演出(例えば、昇格示唆演出)を実行可能である遊技機である。
なお、第2の遊技機では、RB状態中に付与される特典をBB状態への移行として説明しているが、このような特典はBB状態への移行に限られない。例えば、RB状態中に全ナビ遊技数が付与されるか否かを決定可能とし、これを上記特典として構成してもよい。また、例えば、RB状態中にAT状態に移行するか否かを決定可能とし、これを上記特典として構成してもよい。また、例えば、RB状態中に当該RB状態の遊技期間が延長され得る(上乗せゲーム数が付与される、あるいはセット数が上乗せされる等)ようにし、これを上記特典として構成してもよい。すなわち、RB状態の開始遊技で、結果演出にかえて特定演出が実行されるようになる特典は、種々の特典とすることが可能である。
また、例えば、RB状態の開始遊技において、選択演出が実行された後、遊技者の演出操作によって一の演出態様が選択されることなく全てのリールが停止された場合、当該遊技で特典を付与しないことが決定されている場合には、予め定められた一の演出態様が決定され、これに応じた結果演出が実行される一方、当該遊技で特典を付与することが決定されている場合には、特定演出が実行される遊技機である。
また、例えば、RB状態の開始遊技の次遊技以降の遊技において、特典を付与することが決定された場合、選択演出を実行することなく特定演出を実行可能である遊技機である。
また、例えば、遊技者が選択可能な複数の演出態様は、例えば、完全告知パターンである告知タイプBと、リール告知パターンである告知タイプCとを含み、前記告知タイプBは、RB状態の開始遊技の次遊技以降の遊技において、特典を付与することが決定された場合に必ず特定演出が実行される演出態様であり、告知タイプCは、RB状態の開始遊技の次遊技以降の遊技において、特典を付与することが決定された場合であっても特定演出が実行されない演出態様である遊技機である。
また、例えば、RB状態とは異なる遊技状態である、遊技者に有利な停止操作の情報が報知されるBB状態を有し、BB状態は、その移行条件が成立した遊技の次遊技が開始されるときに、「赤7」図柄揃いが停止表示されるリール演出(例えば、ロック中赤7揃い演出)が実行されてから開始されるものであり、RB状態で特典を付与することが決定された場合、BB状態への移行条件が成立する遊技機である。
また、例えば、RB状態及びBB状態とは異なる遊技状態である、遊技者に有利な停止操作の情報が報知されるAT状態を有し、RB状態は、その終了後にAT状態に移行しない場合がある遊技状態であり、BB状態は、その終了後に必ずAT状態に移行する遊技状態である遊技機である。
なお、第2の遊技機では、RB状態は、BB状態に昇格しなければ原則としてその終了後はAT状態に移行しないものとしているが、上述のとおり、RB状態中にAT抽籤を行い、これに当籤した場合にはRB状態の終了後にAT状態に移行する場合があるように構成してもよい。また、BB状態は、原則としてその終了後は必ずAT状態に移行するものとしているが、BB状態中にもAT抽籤を行い、これに当籤した場合にはBB状態の終了後にAT状態に移行するが、これに当籤しない場合にはBB状態の終了後にAT状態に移行しない場合があるように構成してもよい。もっとも、RB状態とBB状態との間で有利度合いに差をもたせるため、BB状態におけるAT抽籤の当籤確率は、RB状態におけるAT抽籤の当籤確率よりも高く構成することが望ましい。
また、例えば、「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で、正解押し順で停止操作が行われた場合には9枚のメダルが払出される「ベル」を表示させる一方、正解押し順とは異なる不正解押し順で停止操作が行われた場合には「ベル」を表示させず、RB状態は、「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で正解押し順が報知されない場合がある遊技状態であり、BB状態は、「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で正解押し順が必ず報知される遊技状態である遊技機である。
また、例えば、RB状態においてBB状態への移行条件が成立することなく規定終了条件(例えば、21ゲームの遊技が行われたこと)を満たした場合、RB状態中に付与されたメダル量が特定量(例えば、0枚)以下である場合にはBB状態に移行させる遊技機である。
なお、第2の遊技機では、上記特定量を「0枚」としているが、このカウントについては、実際の払出量に基づいて判定するようにしてもよいが、予め定められたカウント条件にしたがってカウントし、このカウント結果に基づいて判定するようにしてもよい。例えば、実際の払出量に基づいて判定するようにした場合、ナビが実行されてもこれとは異なる停止操作を意図的に行うことで、RB状態中の払出量を恣意的に少なくすれば、企図しないかたちでBB状態が獲得されてしまう場合も生じ得る。そこで、カウント条件を、「押し順ベル」の当籤時にナビ無し又は一部ナビの場合には実際の払出量(9枚or1枚or0枚)をカウントし、「押し順ベル」の当籤時に全ナビの場合には(実際の払出量にかかわらず)「9枚」をカウントし、「スイカ」の当籤時には(実際の払出量にかかわらず)「3枚」をカウントし、「チェリー」の当籤時には(実際の払出量にかかわらず)「2枚」をカウントするように構成してもよい。
また、RB状態においてBB状態への移行条件が成立することなく規定終了条件を満たした場合に、救済としてBB状態に移行させるのは、RB状態において一度も全ナビが実行されなかった場合、あるいはRB状態において規定回数(例えば、3回)以下の回数しか全ナビが実行されなかった場合等の条件が成立したこととしてもよい。
また、例えば、RB状態においてBB状態への移行条件が成立した場合、RB状態の規定終了条件を満たす前であってもRB状態が終了し、次遊技からBB状態に移行する遊技機である。
[10−7.第2の遊技機におけるその他の工夫]
以上説明したものに限られず、第2の遊技機では、遊技の興趣を高めるためにさらなる工夫をなすことができる。そのような一例について、以下に説明する。
(押し順履歴表示)
上述のとおり、第2の遊技機では、「押し順ベル」が内部当籤役として決定された遊技で「ベル」が表示されたか(すなわち、正解押し順で停止操作が行われたか)によって、実際に付与されるメダル数が変動するのみならず、遊技者にとって有利な状態の移行(付与)や継続(延長)に関する有利度合いも変動するものとなっている。したがって、「押し順ベル」が当籤したときに、どの押し順が正解となったのかは遊技者にとって非常に関心のある情報である。
そこで、第2の遊技機では、「押し順ベル」の正解押し順に関する情報を遊技者に提供可能にするといった工夫をなすことができる。すなわち、遊技者が所望する任意の時期において、過去の一定期間の正解押し順に関する情報を提供すれば、特に、遊技者にとって有利な状態の移行(付与)や継続(延長)が可能となる(これらが行われるか否かが決定される)遊技においては、遊技者は当該情報を手掛かりとして自己の押し順を選択することができるため、正解押し順を推測する楽しみや戦略性を与えることができ、遊技の興趣をさらに高めることが可能となる。
その具体例として、図61を参照して、第2の遊技機における押し順履歴表示の一例について説明する。図61は、メイン演出表示部21における表示態様を示すものであり、押し順履歴表示として、本日の正解押し順累計数を示す第1履歴表示(図61における上方の表示)と、直近6回の正解押し順の内容を示す第2履歴表示(図61における右下方の表示)とを表示している様子を示している。
なお、第1履歴表示及び第2履歴表示は、いずれもメイン演出表示部21に表示されるものであってもよいし、いずれもサブ演出表示部22に表示されるものであってもよいし、一方はメイン演出表示部21に表示され、他方はサブ演出表示部22に表示されるものであってもよい。また、これらは同時に表示されるものであってもよいし、遊技者の選択操作によっていずれか一方のみが選択されて表示されるものであってもよい(あるいは、いずれか一方のみが表示されるが、遊技者の切替操作によって他方が表示されるものであってもよい)。
また、遊技中であるか、非遊技中であるかを問わず(例えば、リールの回転中であっても)、例えば、演出用ボタン10a,10bのいずれかに対して所定操作(例えば、いずれかのボタンを3秒以上長押しする等)が行われた際には表示されるものであってもよいし、押し順履歴表示が特に必要と思われる時期(例えば、CZ1最終状態やジャッジ状態、あるいはCZ2通常状態やAT状態の「押し順ベル」に当籤した遊技が開始されるとき等)には、遊技者が何ら操作を行わなくとも自動的に表示されるものであってもよい。また、ユーザーメニューにおいて(あるいは、上記の所定操作が行われることにより)、押し順履歴表示が自動的に表示されるかどうかを設定可能としてもよい。
また、第1履歴表示は、本日の正解押し順累計数を示すものとしているが、具体的には、パチスロ機1の電源がオンとなってからオフとなるまでの間、「押し順ベル」に当籤した遊技の正解押し順(換言すれば、押し順ベルの種類)をカウントして記憶し(電源オフでクリアされるまで、例えば、順次加算更新される)、このカウント結果を表示するものである(すなわち、遊技店の営業日単位で「押し順ベル」に関する履歴情報を表示するものである)。
なお、正解押し順累計数は、メイン側に設けられたカウンタによってカウントされる(すなわち、メイン側で管理される)ものとし、このカウント結果がサブ側に送信されることで、サブ側が押し順履歴表示を行えるようにしてもよいし、サブ側に設けられたカウンタによってカウントされる(すなわち、サブ側で管理される)ものとし、いずれの遊技状態であるかを問わず、メイン側からサブ側には少なくとも「押し順ベル」に当籤した遊技で正解押し順に関する情報が送信されることで、サブ側が押し順履歴表示を行えるようにしてもよい。また、後者の場合、上述の「指示番号」として正解押し順に関する情報がサブ側に送信されるようにしてもよいし、当該「指示番号」とは異なる情報として正解押し順に関する情報がサブ側に送信されるようにしてもよい。もっとも、第2の遊技機において上述の「指示番号」は、ナビが実行されない通常状態、あるいは「2択ナビ」や「4択ナビ」が実行されるAT状態では、必ずしも正解押し順そのものを示す情報をなさない場合があるし(図56及び図57参照)、また、正解押し順が報知されない遊技でも、遊技開始時には毎回正解押し順がサブ側に送信されるとなれば、その情報が不正に読み取られる等といったゴト行為が行われる危険性も高まる。したがって、例えば、正解押し順に関する情報は、上述の「指示番号」とは異なる情報とし、また、遊技終了時に送信される入賞作動コマンドに含まれる情報とするといったように構成されることが望ましい。
また、第2履歴表示は、直近6回の正解押し順の内容を示すものとしているが、具体的には、直近の所定遊技期間(一例として6回としているが、これ以外の任意の回数に設定可能であるし、例えば、30ゲーム等といった遊技数とすることも可能である)における、「押し順ベル」に当籤した遊技の正解押し順(換言すれば、押し順ベルの種類)の内容を記憶し(電源オフでクリアされるまで、例えば、FIFO形式にて記憶内容が順次更新される)、この内容を表示するものである(すなわち、所定遊技期間単位で「押し順ベル」に関する履歴情報を表示するものである)。なお、当該情報に関しても上記と同様、メイン側で管理されるものとしてもよいし、サブ側で管理されるものとしてもよい。
また、第2履歴表示においては、遊技者が実際に正解押し順で停止操作したか否かが認識可能となるような表示態様で表示されるようにしてもよい。例えば、図61において、「1回前」、「4回前」及び「5回前」の履歴はともに「中左右」であるが、「4回前」には正解押し順で停止操作できており、「1回前」及び「5回前」には正解押し順で停止操作できていなかった(不正解押し順で停止操作されていた)場合、「4回前」の「中左右」の表示態様を、「1回前」及び「5回前」の表示態様とは異なる表示態様で表示するようにしてもよい。例えば、「4回前」の「中左右」を大きい文字で表示する一方、「1回前」及び「5回前」の「中左右」を小さい文字で表示する。また、例えば、「4回前」の「中左右」を黄色で表示する一方、「1回前」及び「5回前」の「中左右」を灰色で表示する等である。このようにすれば、遊技者は、実際に正解押し順で停止操作できていたか否かを含めて情報を知ることができるようになる。また、それぞれで示されている正解押し順に対して、実際に停止操作が行われた押し順(正解、不正解を問わず)が表示されるものとしてもよい。
また、第2履歴表示においては、ナビが実行されたか否か(及び実行されたナビの内容)が認識可能となるような表示態様で表示されるようにしてもよい。例えば、図61において、「1回前」、〜「3回前」では「全ナビ」が実行されており、「4回前」では「ナビ無し」であり、「5回前」では「4択ナビ」が実行されており、「6回前」では「2択ナビ」が実行されていた場合、例えば、「1回前」の履歴を「中左右(全ナビ)」とし、「2回前」の履歴を「右左中(全ナビ)」とし、「3回前」の履歴を「左右中(全ナビ)」とし、「4回前」の履歴を「中左右(ナビ無し)」とし、「5回前」の履歴を「中左右(4択ナビ)」とし、「6回前」の履歴を「左中右(2択ナビ)」等といったように表示してもよい。このようにすれば、遊技者は、ナビが実行されていたか否かを含めて情報を知ることができるようになる。
なお、第1履歴表示及び第2履歴表示は、あくまで押し順履歴表示の一例である。これらのうち、いずれか一方のみが表示されるようにしてもよいし、これらとともに、あるいはこれらに替えて、別の条件にしたがって記憶される押し順履歴表示が表示されるようにしてもよい。
ここで、押し順履歴表示を用いた遊技性の一例について説明する。例えば、ジャッジ状態において「押し順ベル」に当籤し、「2択ナビ」が発生して「中第1停止」がナビされた状態であるとし、このとき、第1履歴表示及び第2履歴表示が表示されたとする。この場合、図61に示す第2履歴表示では「中左右」の履歴が多い。したがって、或る遊技者は、次も「中左右」であろうと予測するし、別の遊技者は、次こそは「中右左」であろうと予測する。また、この場合、例えば、第1履歴表示でも「中左右」の履歴が多かったとする。この場合、前者は自己の推測が正しいであろうといった期待を持って停止操作を行うことができるし、後者はそろそろ確率が収束するであろうといった期待を持って停止操作を行うことができる。すなわち、このような押し順履歴表示を行うことにより、そのような状況において、遊技者が予測する楽しみを飛躍的に向上させることが可能となる。
以上のように、第2の遊技機では、例えば、「押し順ベル」に当籤した遊技で、正解押し順で停止操作が行われた場合には「ベル」を表示させる一方、正解押し順とは異なる不正解押し順で停止操作が行われた場合には「ベル」とは異なる図柄組合せを表示させ、特定の状況(例えば、ジャッジ状態)において、「押し順ベル」に当籤した遊技で、正解押し順で停止操作が行われた場合には特定特典(例えば、AT状態の延長)が付与され得るものとし、所定の条件にしたがって「押し順ベル」に当籤したときの正解押し順に関する履歴情報を記憶可能とし、当該履歴情報を特定の条件にしたがって表示可能とする遊技機を提供することができる。
(BAR揃い回避用特殊演出)
上述のとおり、第2の遊技機では、「特殊」として説明する内部当籤役(「F_リプレイB」、「F_リプレイC」及び「F_リプレイD」)が設けられている。そして、この「特殊」は、順押し(左第1停止)で押下位置が適切であれば、所定のラインに「白BAR」図柄が並んで表示され(図55中、「BAR2揃い」)、少なくとも逆押し(右第1停止)で押下位置が適切であれば、所定のラインに「黒BAR」図柄が並んで表示される(図55中、「BAR1揃い」)ように構成されている。
そして、例えば、RB状態では、告知パターンAやBが選択されているとき、「特殊」に当籤したことに起因してBB昇格抽籤に当籤した場合には、順押しで「白BAR」を狙わせる告知演出が発生し、「白BAR」図柄が揃えば、BB昇格が確定するものとなっている(なお、告知パターンAの場合、「白BAR」図柄が揃わない別の役に当籤し、BB昇格抽籤に当籤していない場合であっても当該告知演出がガセ演出として発生する場合がある)。
また、例えば、上記では記載を省略していたが、BB状態では、AT状態の継続セット数(上述の「AT状態の実行権利」と同義)を上乗せする(要するに、延長確定となるセット数を増加させる)ためのセット数上乗せ抽籤が行われるものとなっており、当該セット数上乗せ抽籤では、少なくとも「特殊」に当籤したことに起因して所定確率でセット数を上乗せすることが可能となっており、「特殊」に当籤したことに起因してセット数上乗せ抽籤に当籤した場合には、逆押しで「黒BAR」図柄を狙わせる告知演出が発生し、「黒BAR」図柄が揃えば、セット数の上乗せが確定するものとなっている(なお、「黒BAR」図柄が揃わない別の役に当籤し、セット数上乗せ抽籤に当籤していない場合であっても当該告知演出がガセ演出として発生する場合がある)。
このように、「特殊」は、少なくともRB状態及びBB状態では、いわゆるチャンス役として機能するものであり、また、その告知演出の態様(告知演出を実行するか否かを含む)を異ならせることにより、RB状態とBB状態との間で、同一の内部当籤役であるにもかかわらず、あたかも別のチャンス役であるかのように機能させることが可能となっている。
しかしながら、例えば、通常状態のように、このような役がチャンス役として機能しない(あるいは、機能させたくない)遊技状態もあるが、「特殊」は、このような遊技状態にあっても当然内部当籤役として決定され得るものであるし(例えば、図49参照)、また、RB状態において「特殊」に当籤したがBB昇格抽籤に当籤しない場合や、BB状態において「特殊」に当籤したがセット数上乗せ抽籤に当籤しない場合もあるが、このようなときでも順押しで「白BAR」を狙ったり、逆押しで「黒BAR」を狙ったりすれば、「白BAR」図柄や「黒BAR」図柄が揃って表示されてしまうことになり、遊技者は困惑してしまうことになる。
そこで、第2の遊技機では、そのような状況下で「特殊」が内部当籤役として決定されたときには、「チェリー」や「スイカ」が内部当籤役として決定された場合にも実行され得る特殊演出が実行されるようにするといった工夫をなすことができる。すなわち、特殊演出が実行された場合には、「チェリー」や「スイカ」に当籤している可能性があることが示唆されるようにしている。
ここで、リール3Lの図柄配置に着目すると(図47参照)、リール3Lにおいて、「チェリー」図柄を表示させたい場合には、通常は「黒BAR」図柄付近を狙うので、「白BAR」図柄は表示されず、「白BAR」図柄を表示させたい場合には、当該「白BAR」図柄付近を狙うので、「チェリー」図柄は表示されない(最大滑り駒数が図柄4個分のため)。また、第2の遊技機では、「チェリー」は取りこぼしが発生し得る役として構成されている(図55参照)。したがって、特殊演出が実行された場合には、遊技者は「チェリー」の取りこぼしが発生しないようにと「黒BAR」図柄付近を狙って停止操作を行うであろうし、また、それが実際に適切な遊技方法でもある。すなわち、遊技者が順押しで停止操作を行っている場合、特殊演出の実行にしたがって適切な遊技方法で遊技を行おうとすれば、結果として「白BAR」図柄揃いとなることが回避できる。
また、リール3Cの図柄配置に着目すると(図47参照)、リール3Cにおいて、「スイカ」図柄を表示させたい場合には、通常は「黒BAR」図柄以外の特別図柄(「赤7」図柄、「青7」図柄、「白BAR」図柄)付近を狙うので、「黒BAR」図柄は表示されず、「黒BAR」図柄を表示させたい場合には、当該「黒BAR」図柄付近を狙うので、「スイカ」図柄は表示されない(最大滑り駒数が図柄4個分のため)。また、第2の遊技機では、「スイカ」は取りこぼしが発生し得る役として構成されている(図55参照)。したがって、特殊演出が実行された場合には、遊技者は「スイカ」の取りこぼしが発生しないようにと「黒BAR」図柄以外の特別図柄付近を狙って停止操作を行うであろうし、また、それが実際に適切な遊技方法でもある。すなわち、遊技者が順押し以外で停止操作を行っている場合、特殊演出の実行にしたがって適切な遊技方法で遊技を行おうとすれば、結果として「黒BAR」図柄揃いとなることが回避できる。
なお、遊技者が逆押しで停止操作を行っている場合、リール3Rにおいて、「黒BAR」図柄付近を狙っているとしたならば、第1停止の停止表示態様(要するに、「黒BAR」図柄が表示されるか、あるいは「スイカ」図柄が表示されるか)によって「スイカ」の当籤の有無は判別可能となるが、一方で、「チャンス目」や「強ベル」に当籤したことは判別できなくなる(図55参照。右第1停止では「リプ揃い」しか停止表示されなくなる)。すなわち、逆押しで遊技を行っていると、好機が到来していることが判別できなくなる可能性が高くなる。したがって、適切な遊技方法で遊技を行おうとすれば、必然的に逆押しで遊技が行われる可能性は低くなるため、結果として「黒BAR」図柄揃いとなることが回避できる。もっとも、上述したリール3Cのような図柄配置をリール3Rにも適用するようにして、さらに、「黒BAR」図柄揃いとなることが回避できるようにしてもよい。
(第1特別演出)
上述のとおり、第2の遊技機では、「青7」図柄揃いのリール演出が実行されて開始されるBB状態は、強BB状態となり、弱BB状態よりも遊技者の有利度合いが高いものとなっている。したがって、強BB状態中には、遊技者の有利度合いが高いことを示唆するため、通常演出とは異なる第1特別演出が行われるものとなっている。
第1特別演出は、例えば、いわゆる「エピソード演出」(あるいは、「ストーリー演出」等)と称されるような、複数回の遊技にわたって一連の物語が(映像や音声を用いて)流れる連続演出として構成することができる。また、このような演出は、それぞれ少なくとも一部の内容(エピソード)が異なる複数種類を実行可能であり、このようにして遊技者を飽きさせないようにすることが可能である。
第2の遊技機では、いずれの内容の第1特別演出を実行するかについて、強BB状態に移行する前の直前の状況に沿ったもの(関連するもの)が決定され得るようにするといった工夫をなすことができる。
第2の遊技機では、CZ1状態、CZ2状態、RB状態、あるいはAT状態(ジャッジ状態を介して)のいずれの状態からも強BB状態に移行可能となっているので、例えば、CZ1状態から強BB状態に移行した場合、CZ1状態において主として登場するキャラクタに関連するエピソードが流れる第1特別演出が決定され、CZ2状態から強BB状態に移行した場合、CZ2状態において主として登場するキャラクタに関連するエピソードが流れる第1特別演出が決定され、RB状態から強BB状態に移行した場合、RB状態において主として登場するキャラクタに関連するエピソードが流れる第1特別演出が決定されるようにすることができる。
また、例えば、AT状態では、そのセットごとに異なる敵キャラクタが登場可能な演出が行われるようにし、セット消化後のジャッジ状態では、登場した敵キャラクタとのバトル演出が行われ、延長成功となった場合にはバトル演出の結果がバトル勝利として示され、延長失敗となった場合にはバトル演出の結果がバトル敗北として示される等といった演出が行われ得るようにし、ジャッジ状態から強BB状態に移行した場合、登場していた敵キャラクタ(と味方キャラクタ)に関連するエピソードが流れる第1特別演出が決定されるようにすることができる。
また、例えば、AT状態においても、複数セット間(例えば、1セット目〜11セット目)にわたって順次物語が進行していくエピソード演出を実行可能とし、セット消化後のジャッジ状態から強BB状態に移行した場合、実行されていたエピソード演出に関連するエピソード(あるいは、AT状態におけるエピソード演出の進行状況に応じて適宜要約されたエピソード)が流れる第1特別演出が決定されるようにすることができる。このようにすれば、AT状態におけるエピソード演出がある程度進行してから強BB状態に移行した場合であっても、その関連性に齟齬が生じることなく、また、違和感を与えることなく、有利状態(強BB状態)中の第1特別演出を楽しませることができる。
(第2特別演出)
上述のとおり、第2の遊技機では、1セット30ゲームのAT状態において、ジャッジレベルが「Lv.4」や「Lv.5」となった場合には、当該AT状態が次セットまで延長されることが確定するものとなっている。また、AT状態においては、1セット5ゲームの全ナビ状態を複数セット付与することが可能となっている。
ここで、AT状態は1セット30ゲームであるため、全ナビ状態が複数セット付与されたとしても、1セットのAT状態で消化できる全ナビ状態は基本的に6セットとなる。そこで、第2の遊技機では、全ナビ状態において5ゲーム間で実行可能な連続演出(例えば、上述した「エピソード演出」として構成されるものでもよいし、異なる演出として構成されるものでもよい)を6種類用意し(「連続演出1〜6」とする)、AT状態では、全ナビ状態が1セット分実行されることに応じて、当該演出が順次実行されるものとしている。また、連続演出1〜6は、それぞれを順番につなげた場合、一連の演出を構成するものとなっている(もともと一つの演出であり、これを6分割したものであってもよい)。
そして、この連続演出1〜6を順番につなげた一連の演出(一部、始期や終期が異なっていてもよく、基本的に同様の演出であればよい)を第2特別演出とし、これを他の用途に用いることができるようにしている。また、その際には、その内容に齟齬等を生じさせない工夫をなすようにしている。
具体的には、AT状態の当該セットにおいて、ジャッジレベルが「Lv.4」や「Lv.5」となった場合(これに相当する「AP」付与された場合)には、当該セットの以降の遊技では第2特別演出が実行されるようにする。このようにすれば、AT状態において次セット確定となった場合と、全ナビが発生する全ナビ状態となった場合とで、それぞれ有利さの内容は異なるものの、同様の演出が行われるようにすることができるため、遊技者に有利であることをわかりやすく示すことが可能となるとともに、演出のデータ量を削減することも可能となる。
なお、ジャッジレベルが「Lv.4」や「Lv.5」となったことに応じて第2特別演出を実行する場合、例えば、当該セットの残りゲーム数が少ないにもかかわらず第2特別演出が最初から実行されるとなると、遊技者は第2特別演出を最後まで観ることができず、その内容に齟齬が生じ、興趣が低下してしまうおそれがある。そこで、全ナビ状態において連続演出1〜6を実行する場合には、(5ゲームごとに区切られていることもあって)当該セットの残りゲーム数は考慮しないが、第2特別演出として実行する場合には、当該セットの残りゲーム数が考慮されるようにする。例えば、当該セットの21ゲーム目でジャッジレベルが「Lv.4」となり、22ゲーム目から第2特別演出が実行されるものとなった場合、22〜25ゲームの間は、連続演出5の2〜5ゲーム目と同様の演出が実行され、26〜30ゲームの間は、連続演出6の1〜5ゲーム目と同様の演出が実行されるようにしている。
すなわち、同様の演出であっても、それが連続演出1〜6のそれぞれとして用いられる場合には、それぞれいわゆる頭出しで実行されるものである一方、第2特別演出としても用いられる場合には、連続演出1〜6としての区分にかかわらずその中途から実行されることを可能としている。このようにすれば、異なる状況において実行される演出の演出データを共通化してそのデータ量を削減しつつも、齟齬が生じることなく、また、違和感を与えることなく、有利状態(AT状態)中の第2特別演出を楽しませることができる。
[10−8.第2の遊技機に係る発明のまとめ(付記)]
以上説明したように、第2の遊技機では以下のような構成の遊技機を提供することができる。
(第1の発明群)
従来の遊技機において、遊技者に有利な停止操作の情報が報知される特別遊技状態(例えば、AT状態)と、この特別遊技状態への移行期待度が通常遊技状態よりも高い特殊遊技状態(例えば、CZ(チャンスゾーン)状態)とを設けるようにしたものが提案されている(例えば、特開2015−104445号公報参照)。
ところで、このような特殊遊技状態は、遊技者が遊技の興趣を高める状態の一つであることから、例えば、その継続期間や抽籤内容等に関連する遊技性が単調であると、遊技の興趣が低下してしまうおそれがあるという問題があった。
第1の発明群は、遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な変動表示手段(例えば、変動表示部)と、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに応じて図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、特別条件が成立した場合に、遊技者に有利な停止操作の情報が報知される特別遊技状態(例えば、第2の遊技機におけるRB状態やBB状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、第2の遊技機において各遊技状態を制御するメインCPU101)と、特殊条件が成立した場合に、前記特別条件が成立する期待度が通常遊技状態(例えば、第2の遊技機における通常状態)よりも高い特殊遊技状態(例えば、第2の遊技機におけるCZ2状態)に制御可能な特殊遊技状態制御手段(例えば、第2の遊技機において各遊技状態を制御するメインCPU101)と、を備え、前記特殊遊技状態の規定終了条件は、所定役(例えば、第2の遊技機における押し順ベル)が内部当籤役として決定された遊技で所定図柄組合せ(例えば、第2の遊技機におけるベル)が表示されなかった回数が規定回数(例えば、7回)に達することを含むことを特徴とする遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態への移行期待度が通常遊技状態よりも高い特殊遊技状態においては、所定役が当籤した遊技で所定図柄組合せが表示されたか否かに応じてその継続期間が変動する。すなわち、遊技者の遊技結果に応じて特殊遊技状態の遊技期間に起伏を生じさせることが可能となっている。それゆえ、特殊遊技状態の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記停止制御手段は、前記所定役が内部当籤役として決定された遊技で、所定態様(例えば、正解押し順)の停止操作が行われた場合には前記所定図柄組合せを表示させる一方、前記所定態様とは異なる停止操作が行われた場合には前記所定図柄組合せとは異なる図柄組合せを表示させ、前記特殊遊技状態において前記所定役が内部当籤役として決定された場合、前記所定図柄組合せの表示に有利となる停止操作の情報(例えば、4択ナビ、2択ナビや全ナビ)を報知可能な特殊報知手段(例えば、指示モニタや演出表示部)をさらに備えることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特殊遊技状態において、所定役が当籤した遊技で所定図柄組合せが表示されるか否か(すなわち、特殊遊技状態の遊技期間が進行するか否か)は、さらに停止操作の情報が報知されるか否かによっても変動する。すなわち、停止操作の情報が報知されるか否かによっても特殊遊技状態の遊技期間に起伏を生じさせることが可能となっている。それゆえ、特殊遊技状態の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記特殊報知手段は、前記所定態様のすべてが報知される第1報知(例えば、全ナビ)を行う場合と、前記所定態様の一部が報知される第2報知(例えば、4択ナビや2択ナビ)を行う場合とがあることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特殊遊技状態において、所定役が当籤した遊技で所定図柄組合せが表示されるか否か(すなわち、特殊遊技状態の遊技期間が進行するか否か)は、さらに停止操作の情報の報知態様によっても変動する。すなわち、停止操作の情報の報知態様によっても特殊遊技状態の遊技期間に起伏を生じさせることが可能となっている。それゆえ、特殊遊技状態の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記特殊報知手段により行われる報知の態様を決定する報知態様決定手段(例えば、CZ2中ナビ抽籤を行うメインCPU101)をさらに備え、前記報知態様決定手段は、前記第2報知が行われた遊技で、前記所定図柄組合せが表示された場合には前記第2報知が行われ得る状態(例えば、ナビ状態1やナビ状態2)を継続させ、前記所定図柄組合せが表示されなかった場合には前記第2報知が行われ得る状態を終了させることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特殊遊技状態において、所定図柄組合せが表示される停止操作態様の一部が報知された場合、最終的に所定図柄組合せが表示されたか否かによって当該報知が行われ得る状態が継続するか否かが決定される。すなわち、遊技者の遊技結果(停止操作態様の選択結果)に応じて当該報知の継続期間が変動し、その結果、特殊遊技状態の遊技期間に起伏を生じさせることが可能となっている。それゆえ、特殊遊技状態の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記内部当籤役決定手段は、停止操作の態様にかかわらず前記所定図柄組合せが表示可能となる特定役(例えば、第2の遊技機における共通ベル)を内部当籤役として決定可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特殊遊技状態において特定役が当籤した場合、遊技者の停止操作態様にかかわらず所定図柄組合せが表示されることから、例えば、遊技者に、(所定役に当籤したが)自らの停止操作によって特殊遊技状態の遊技期間が進行することを回避できた、あるいは後述のように所定特典が付与された等の印象を与えることができる場合がある。それゆえ、特殊遊技状態の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記特殊遊技状態において前記所定図柄組合せが表示される場合、前記特別条件の成立に寄与する所定特典(例えば、第2の遊技機におけるCP)を付与可能な特典付与手段(例えば、CP付与抽籤を行うメインCPU101)をさらに備えることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、例えば、所定役が当籤した遊技で所定図柄組合せが表示された場合には、特殊遊技状態の遊技期間が進行することを回避できるのみならず、特別遊技状態への移行に寄与する所定特典を付与することが可能となっている。それゆえ、特殊遊技状態の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記特典付与手段は、前記特殊条件が成立したことに応じて前記所定特典を付与可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特殊遊技状態が開始されるときにも所定特典を付与することが可能となっている。すなわち、特殊遊技状態が開始されるときにも、当該特殊遊技状態の期待度を変動させることが可能となっている。それゆえ、特殊遊技状態の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記特典付与手段は、前記所定図柄組合せが表示され得ない特別役(例えば、第2の遊技機における確定役)が内部当籤役として決定された場合にも前記所定特典を付与可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特殊遊技状態において所定図柄組合せが表示されない場合であっても、所定特典が付与される場合があるようになっている。すなわち、所定図柄組合せが表示されなくとも遊技者の期待感を維持することが可能となっている。それゆえ、特殊遊技状態の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記特殊遊技状態において、前記所定特典の付与状況が所定状況(例えば、累積CPが5)となった場合に、前記特別条件の成立を可能とすることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特殊遊技状態において、例えば、所定役に当籤した場合に、所定図柄組合せを表示できれば、特殊遊技状態が継続し、かつ所定特典も付与され、しかもその累積結果として特別遊技状態への移行が可能となるという特典も付与される場合がある。それゆえ、特殊遊技状態の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記特殊遊技状態は、前記所定特典の付与状況が前記所定状況となった後も、前記規定終了条件を満たすまでは継続可能に構成されるとともに、前記規定終了条件を満たしたときに前記所定特典の付与状況が前記所定状況となっている場合に前記特別条件が成立して前記特別遊技状態に移行するように構成され、前記特典付与手段は、前記所定特典の付与状況が前記所定状況となった後も前記所定特典を付与可能であり、前記特別遊技状態には、有利度が異なる複数種類(例えば、第2の遊技機におけるRBやBB)があり、前記特殊遊技状態において前記規定終了条件を満たしたときに、前記所定特典の付与状況が前記所定状況となっている場合よりも、前記所定状況からさらに前記所定特典が付与された特定状況(例えば、累積CPが6以上)となっている場合のほうが、有利度の高い前記特別遊技状態に移行しやすいことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、所定特典の付与状況が所定状況となって特別遊技状態への移行が決定されたとしても、特殊遊技状態はその規定終了条件が満たされるまでは継続するものとし、さらに所定特典が付与された場合には、有利度の高い特別遊技状態に移行しやすくなる。すなわち、特殊遊技状態は、特別遊技状態への移行決定後もその残りの遊技期間においてさらなる恩恵を与えることが可能となるように構成される。それゆえ、特殊遊技状態の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記特殊遊技状態において、前記所定特典の付与状況が前記所定状況となる前に前記規定終了条件を満たした場合、少なくとも前記所定特典の付与状況を前記所定状況とするか否かを決定可能な特殊決定手段(例えば、特殊CP付与抽籤を行うメインCPU101)をさらに備えることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特殊遊技状態において、所定特典の付与状況が所定状況とならずにその規定終了条件を満たした場合であっても、最終的には所定特典の付与状況が所定状況となって特別遊技状態への移行が決定される場合がある。すなわち、特殊遊技状態は、開始してから終了するまでの間、常に遊技者に期待感を与えることが可能となるように構成される。それゆえ、特殊遊技状態の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
(第2の発明群)
従来の遊技機において、遊技者に有利な停止操作の情報が報知される特別遊技状態(例えば、AT遊技状態)を設け、当該特別遊技状態の遊技期間を、所定遊技数を1単位(セット)として管理し、予め決定された継続率にしたがって継続抽籤を行い、この単位ごとに当該特別遊技状態を継続させるか否かを決定するようにしたものが提案されている(例えば、特開2008−272233号公報参照)。
しかしながら、このような遊技機では、単に予め決定された継続率にしたがって特別遊技状態が継続するか否かが決定されるため、その遊技性は単調であり、遊技の興趣が低下してしまうおそれがあるという問題があった。
第2の発明群は、遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な変動表示手段(例えば、変動表示部)と、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに応じて図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、遊技者に有利な停止操作の情報が報知可能な特別遊技状態(例えば、第2の遊技機におけるAT状態)を少なくとも含む複数の遊技状態間の移行を制御する遊技状態制御手段(例えば、第2の遊技機において各遊技状態間の移行を制御するメインCPU101)と、前記特別遊技状態を延長するか否かを決定する延長可否決定(例えば、ジャッジ報酬抽籤を行うか否かの決定)を行うことが可能な延長決定手段(例えば、第2の遊技機におけるジャッジ状態を制御するメインCPU101)と、を備え、前記延長決定手段は、前記特別遊技状態において1単位(例えば、1セット30ゲーム)分の遊技が行われたことに応じて前記延長可否決定を行うことが可能であり、前記遊技状態制御手段は、前記延長可否決定により前記特別遊技状態を延長することが決定された場合には前記特別遊技状態を次単位に移行させ、前記延長可否決定により前記特別遊技状態を延長することが決定されなかった場合には前記特別遊技状態を当該単位で終了させることが可能であり、前記特別遊技状態では、特定付与条件が成立したことに応じて特定値(例えば、AP)を付与することが可能であり、前記延長決定手段は、少なくとも当該単位の前記特別遊技状態で付与された前記特定値に応じて前記延長可否決定を行うことが可能であることを特徴とする遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態が延長されるか否かの延長期待度が、特定値の付与状況や延長可否決定の結果などに応じて1単位ごとに変動する。すなわち、1単位ごとに、遊技者の遊技結果に応じて特別遊技状態の延長期待度に起伏を生じさせることが可能となっている。それゆえ、特別遊技状態の延長に関する遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記特定付与条件は、所定図柄組合せ(例えば、第2の遊技機におけるベル)が表示されることを含み、前記停止制御手段は、所定役(例えば、第2の遊技機における押し順ベル)が内部当籤役として決定された遊技で、所定態様(例えば、正解押し順)の停止操作が行われた場合には前記所定図柄組合せを表示させる一方、前記所定態様とは異なる停止操作が行われた場合には前記所定図柄組合せとは異なる図柄組合せを表示させ、前記特別遊技状態において前記所定役が内部当籤役として決定された場合、前記所定図柄組合せの表示に有利となる停止操作の情報(例えば、2択ナビや全ナビ)を報知可能な情報報知手段(例えば、指示モニタや演出表示部)をさらに備えることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態において、所定役が当籤した遊技で所定図柄組合せが表示されることを特定値が付与される特定付与条件の一つとし、この所定図柄組合せが表示されるか否かは停止操作の情報が報知されるか否かによって変動するものとなっている。すなわち、特別遊技状態において、所定役に関して停止操作の情報が報知されるか否かによって特定値の付与状況を変動させ、また、これによってその後の延長可否決定の有利度合いも変動させることが可能となっている。それゆえ、特別遊技状態の延長に関する遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記情報報知手段は、前記所定態様のすべてが報知される第1報知(例えば、全ナビ)を行う場合と、前記所定態様の一部が報知される第2報知(例えば、2択ナビ)を行う場合とがあることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態において、所定役が当籤した遊技で所定図柄組合せが表示されるか否かは、さらに停止操作の情報の報知態様によっても変動する。すなわち、特別遊技状態において、所定役に関する停止操作の情報の報知態様によっても特定値の付与状況を変動させ、また、これによってその後の延長可否決定の有利度合いも変動させることが可能となっている。それゆえ、特別遊技状態の延長に関する遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記情報報知手段により行われる報知の態様を決定する報知態様決定手段(例えば、全ナビ状態抽籤やAT中ナビ抽籤を行うメインCPU101)をさらに備え、前記報知態様決定手段は、前記特別遊技状態において複数回の遊技にわたって前記第1報知が行われ得る状態(例えば、全ナビ状態)を継続させることが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態において、所定図柄組合せが表示される停止操作態様の全部が報知され得る状態が複数回の遊技にわたって継続する場合がある。すなわち、制御負荷をいたずらに増加させることなく、停止操作の情報の報知態様によって特定値の付与が優遇される状態を創出することが可能となっている。それゆえ、特別遊技状態の延長に関する遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記内部当籤役決定手段は、停止操作の態様にかかわらず前記所定図柄組合せが表示可能となる特定役(例えば、第2の遊技機における共通ベル)を内部当籤役として決定可能であり、前記特別遊技状態において前記特定役が内部当籤役として決定された場合にも、前記情報報知手段による報知を行うことが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態において特定役が当籤した場合、遊技者の停止操作態様にかかわらず所定図柄組合せが表示される。この場合、例えば、停止操作の情報が報知されなかった場合(あるいは、例えば、一部のみが報知された場合を含む)には、遊技者に、(所定役に当籤したが)自らの停止操作によって特定値が付与された等の印象を与えることができる場合があり、また、例えば、停止操作の情報が報知された場合には、これによって特定値が付与された等の印象を与えることができる場合がある。すなわち、所定役の当籤時に、遊技者にとって望ましくない遊技結果や抽籤結果が続いてしまうことに起因して遊技の興趣が低下してしまうことを抑制できるとともに、停止操作の報知の有無と相俟ってその遊技性をさらに多様なものとすることが可能となっている。それゆえ、特別遊技状態の延長に関する遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記特別遊技状態において前記所定役が内部当籤役として決定された遊技で、前記情報報知手段による報知が行われることなく前記所定図柄組合せが表示された場合には、前記特定値が追加で付与される場合がある(例えば、自力ベル表示時追加抽籤が行われる)ことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、停止操作の情報の報知が行われないことが遊技者にとって必ずしも不利に作用しない場合がある。すなわち、停止操作の報知が行われない場合には、停止操作の報知が行われる場合と比べて、遊技者に特定値が追加で付与される場合があることから、停止操作の報知が行われないことに起因して遊技の興趣が低下してしまうことを抑制できる。それゆえ、特別遊技状態の延長に関する遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記延長可否決定は、前記所定役が内部当籤役として決定された遊技で行われ、当該遊技で前記所定図柄組合せが表示された場合に前記特別遊技状態を延長することが決定されるものであり、前記延長可否決定が行われる遊技においても、前記情報報知手段による報知を行うことが可能である(例えば、ジャッジ中ナビ抽籤が行われる)ことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、所定役がさらに延長可否決定にも用いられ、所定役の当籤時に行われる延長可否決定においても停止操作の情報が報知されるか否かを決定可能としている。すなわち、所定役は、特別遊技状態にあっては特定値の付与状況を変動させ、延長可否決定にあっては当該決定結果を変動させるものであり、さらに、所定役に関して停止操作の情報が報知されるか否かによって特別遊技状態の延長期待度に起伏を生じさせることも可能となっている。それゆえ、特別遊技状態の延長に関する遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、このようにしても、役構成や遊技状態を増加させる必要がないので、データ量や制御負荷が増加してしまうことを抑制できる。
前記複数の遊技状態は、前記延長可否決定を行うことが可能な延長決定状態(例えば、第2の遊技機におけるジャッジ状態)をさらに含み、前記遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において1単位分の遊技が行われると前記延長決定状態に移行させ、前記延長決定状態において、前記延長可否決定により前記特別遊技状態を延長することが決定された場合には前記特別遊技状態を次単位に移行させ、前記延長可否決定により前記特別遊技状態を延長することが決定されなかった場合には前記特別遊技状態を当該単位で終了させることが可能であり、前記特別遊技状態において前記特定値が付与されると、累積した付与結果に応じた段階(例えば、Lv.0〜Lv.5)が設定可能となり、前記延長決定状態では、設定された前記段階に応じた回数分、前記延長可否決定を行うことが可能となることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、延長決定状態では、付与された特定値に応じて設定された段階に応じた回数分の延長可否決定が行われる。これにより、例えば、特別遊技状態では抽籤によって特定値を小分けに付与することができるため、特別遊技状態中の特定値付与の期待感を高めることができ、また、延長決定状態では延長可否決定の実行回数をわかりやすくできるため、遊技性がわかりにくくなってしまうことを防止することが可能となっている。また、例えば、付与された特定値やこれによって設定された段階を示唆する情報を遊技者に示して期待感を高めることも可能となる。それゆえ、特別遊技状態の延長に関する遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記延長決定状態において、設定された前記段階が特定段階(例えば、Lv.4)以上である場合には、前記特別遊技状態を延長することが必ず決定されることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態において付与された特定値が特定状況となって特定段階以上の段階が設定される場合には、特別遊技状態が延長されることが必ず決定される。すなわち、特別遊技状態中の特定値の付与状況によっても特別遊技状態の延長が決定される場合があるため、遊技性をさらに多様なものとすることができ、また、特別遊技状態中の期待感をさらに高めることが可能となっている。それゆえ、特別遊技状態の延長に関する遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記特別遊技状態では、前記特定値の累積した付与結果にかかわらず、設定される前記段階を最も高い段階とするか否かを決定可能である(例えば、Lv.5昇格抽籤が行われる)ことを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、例えば、特別遊技状態において現在の特定値の付与状況が遊技者にとって望ましくない状況であったとしても遊技の興趣が低下してしまうことを抑制できる。それゆえ、特別遊技状態の延長に関する遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
前記複数の遊技状態は、遊技者に有利な停止操作の情報が報知可能な遊技状態であって、前記特別遊技状態とは異なる特定遊技状態(例えば、第2の遊技機におけるBB状態)をさらに含み、前記遊技状態制御手段は、前記延長可否決定により前記特別遊技状態を延長することが決定された場合に、前記特定遊技状態に移行させてから前記特別遊技状態を次単位に移行させることが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態が次単位に延長される際、同じく遊技者にとって有利な特定遊技状態を経由してから移行する場合があるようになっている。すなわち、延長可否決定に際しては、単に特別遊技状態を延長するか否かのみが決定されるのではなく、特定遊技状態に移行してから特別遊技状態が延長される場合もあるようになっているため、遊技性をさらに多様なものとすることができ、また、延長可否決定の期待感をさらに高めることが可能となっている。それゆえ、特別遊技状態の延長に関する遊技性を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
(第3の発明群)
従来の遊技機において、遊技者が好みのキャラクタを選択することで、遊技者に有利な特別遊技状態(例えば、ボーナスゲーム)中に実行される演出の内容を選択できるようにしたものが提案されている(例えば、特開2008−148810号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、様々な種類の特別遊技状態を設けることができるようになっており、その開始契機や時期等の仕様も多様なものとなっている。このため、特別遊技状態の種類によっては、遊技者の演出選択が円滑に行い得ない場合があり、演出に関する興趣が低下してしまうおそれがあるという問題があった。
第3の発明群は、演出に関する興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な変動表示手段(例えば、変動表示部)と、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに応じて図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、特別条件が成立した場合に、遊技者に有利な停止操作の情報が報知される特別遊技状態(例えば、第2の遊技機におけるRB状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、第2の遊技機において各遊技状態を制御するメインCPU101)と、演出を実行する演出実行手段(例えば、演出表示部)と、前記演出実行手段により実行される演出に関する遊技者の演出操作を受付け可能な演出操作手段(例えば、演出用ボタン)と、を備え、前記特別遊技状態は、前記特別条件が成立した遊技の次遊技が開始されるときに、前記変動表示手段に特別図柄組合せを停止表示させる特別図柄演出(例えば、ロック中白BAR揃い演出)が実行されてから開始されるものであり、前記演出実行手段は、前記特別遊技状態が開始された遊技において、前記特別遊技状態中の演出態様(例えば、告知タイプ)を複数の演出態様の中から選択させるための選択演出を実行可能であり、前記選択演出を実行した後、遊技者の演出操作によって一の演出態様が選択されると、選択された演出態様に応じた演出を前記特別遊技状態中に実行することを特徴とする遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態が、その移行条件が成立した遊技の次遊技が開始されるときに特別図柄演出が実行されてから開始されるように構成し、その開始遊技では、当該特別遊技状態中の演出態様を遊技者が選択可能となる選択演出が実行される。すなわち、特別遊技状態が、その最初の遊技で対応する図柄演出が実行されてから開始されるものであっても、遊技の流れの中で円滑に演出態様を選択させることが可能となっている。それゆえ、このような構成の特別遊技状態においても演出選択を円滑に行わせることができ、演出に関する興趣を高めることができる。
前記演出実行手段は、前記選択演出を実行した後、遊技者の演出操作によって一の演出態様が選択されると、当該遊技では演出態様の選択結果を示す結果演出を実行し、当該遊技の次遊技から選択された演出態様に応じた演出を実行することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態の開始遊技において、特別図柄演出が実行され、選択演出が実行された後、遊技者が演出態様を選択すると、当該遊技でこの選択結果に対応する結果演出が実行され、次遊技から選択された演出態様で演出が実行される。すなわち、特別遊技状態の開始遊技を、特別遊技状態中の恩恵(例えば、有利な停止操作の情報が報知されることや後述の特定特典が付与されること等)はそのままに、その導入時演出を行い得る状態として構成することが可能となっている。それゆえ、このような構成の特別遊技状態においても演出選択を含む導入時演出を円滑に実行することができ、演出に関する興趣を高めることができる。
前記特別遊技状態中に特定特典を付与するか否かを決定可能な特典付与手段(例えば、BB昇格抽籤を行うメインCPU101)をさらに備え、前記特典付与手段は、前記特別遊技状態が開始された遊技においても前記特定特典を付与するか否かを決定可能であり、前記演出実行手段は、前記特別遊技状態が開始された遊技において、前記特典付与手段により前記特定特典を付与することが決定された場合、前記選択演出を実行した後、遊技者の演出操作によって一の演出態様が選択されると、当該遊技において前記結果演出とは異なる特定演出(例えば、昇格示唆演出)を実行可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態の開始遊技においても特定特典が付与される場合があり、この場合には、遊技者の演出選択に係る演出操作時に結果演出とは異なる特定演出を実行可能とする。すなわち、本来的には、演出選択の選択結果を示す状況において、これとは異なる内容の演出が実行されることで遊技者に特定特典の付与結果を示唆することが可能となっている。それゆえ、このような構成の特別遊技状態における導入時演出の興趣を飛躍的に高めることができ、演出に関する興趣を高めることができる。
前記特別遊技状態が開始された遊技において、前記演出実行手段により前記選択演出が実行された後、遊技者の演出操作によって一の演出態様が選択されることなく全ての列の図柄の変動表示が停止した場合、前記特典付与手段により前記特定特典を付与しないことが決定されている場合には、予め定められた一の演出態様が決定され、前記演出実行手段により前記結果演出が実行される一方、前記特典付与手段により前記特定特典を付与することが決定されている場合には、前記演出実行手段により前記特定演出が実行されることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、遊技者が、例えば、演出選択にさほどの興味がない、あるいは遊技を早く進めたい等の意向であり、演出選択が行われなったとしても、当該遊技の終了時には結果演出が実行される場合があり、さらには特定演出が実行される場合があるようになっている。それゆえ、遊技者の意向にも配慮しつつ、このような構成の特別遊技状態における導入時演出の興趣を飛躍的に高めることができ、演出に関する興趣を高めることができる。
前記演出実行手段は、前記特別遊技状態が開始された遊技の次遊技以降の遊技において、前記特典付与手段により前記特定特典を付与することが決定された場合、前記選択演出を実行することなく前記特定演出を実行可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特定特典の付与結果を示唆する特定演出が、特別遊技状態の開始遊技にあっては遊技者の演出操作によってその態様が変化する操作連動演出の一つとして機能し、その後の遊技にあっては示唆演出の一つとして機能するようになっている。それゆえ、演出に関する興趣を高めることができるのみならず、演出に関するデータ量を抑制することもできる。
前記複数の演出態様は、第1の演出態様(例えば、完全告知パターンである告知タイプB)と、第2の演出態様(例えば、リール告知パターンである告知タイプC)とを含み、前記第1の演出態様は、前記特別遊技状態が開始された遊技の次遊技以降の遊技において、前記特典付与手段により前記特定特典を付与することが決定された場合に必ず前記特定演出が実行される演出態様であり、前記第2の演出態様は、前記特別遊技状態が開始された遊技の次遊技以降の遊技において、前記特典付与手段により前記特定特典を付与することが決定された場合であっても前記特定演出が実行されない演出態様であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態の開始遊技後の遊技においては、選択された演出態様に応じて、特定演出によって特定特典の付与結果が示唆される場合と、示唆されない場合とがあるようになっている。なお、後者の場合には、例えば、後述の特定図柄演出が実行されることによって特定特典の付与結果を遊技者に報せることもできる。すなわち、選択された報知態様に応じて、特定特典の付与結果を多様な手法で遊技者に報せることが可能となっている。それゆえ、遊技者の意向に沿った、バリエーションに富んだ示唆演出を行うことができ、演出に関する興趣を高めることができる。
特定条件が成立した場合に、前記特別遊技状態とは異なる遊技状態である、遊技者に有利な停止操作の情報が報知される特定遊技状態(例えば、第2の遊技機におけるBB状態)に制御可能な特定遊技状態制御手段(例えば、第2の遊技機において各遊技状態を制御するメインCPU101)をさらに備え、前記特定遊技状態は、前記特定条件が成立した遊技の次遊技が開始されるときに、前記変動表示手段に特定図柄組合せを停止表示させる特定図柄演出(例えば、ロック中赤7揃い演出)が実行されてから開始されるものであり、前記特典付与手段により前記特定特典を付与することが決定された場合、前記特定条件が成立することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特定特典は、特定遊技状態に移行するという特典であり、また、特定遊技状態は、その移行条件が成立した遊技の次遊技が開始されるときに特定図柄演出が実行されてから開始されるように構成される。すなわち、例えば、特別遊技状態に移行するときには、その開始遊技において特別図柄演出が実行されてから開始されるが、当該遊技において特定特典が付与された場合には、次遊技が特定遊技状態の開始遊技となり、その開始遊技では特定図柄演出が実行されてから特定遊技状態が開始されることとなる。そして、この場合には、特別遊技状態の開始遊技で遊技者の演出操作に応じて特定演出が実行されたうえで特定遊技状態の開始遊技が始まることとなるので、これらの演出が遊技の流れの中で高い連動性をもって実行されることとなる。それゆえ、このように特別遊技状態及び特定遊技状態が構成される場合においても演出の連動性や整合性を飛躍的に高めることができ、演出に関する興趣を高めることができる。
前記特別遊技状態及び前記特定遊技状態とは異なる遊技状態である、遊技者に有利な停止操作の情報が報知される所定遊技状態(例えば、第2の遊技機におけるAT状態)に制御可能な所定遊技状態制御手段(例えば、第2の遊技機において各遊技状態を制御するメインCPU101)をさらに備え、前記特別遊技状態は、その終了後に前記所定遊技状態に移行しない場合がある遊技状態であり、前記特定遊技状態は、その終了後に必ず前記所定遊技状態に移行する遊技状態であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態と特定遊技状態とは、ともに遊技者に有利な停止操作の情報が報知される点では類似する遊技状態であるが、特別遊技状態が、その終了後に所定遊技状態に移行しない場合がある遊技状態である一方、特定遊技状態が、その終了後に所定遊技状態に必ず移行する遊技状態である点で遊技者に有利となっている。そして、特定演出は、このような遊技性のもとに、当該特定遊技状態への移行を示唆するものである。それゆえ、演出に関する興趣を高めることができる。
前記停止制御手段は、所定役(例えば、第2の遊技機における押し順ベル)が内部当籤役として決定された遊技で、所定態様(例えば、正解押し順)の停止操作が行われた場合には所定量(例えば、9枚)の遊技価値が付与される所定図柄組合せ(例えば、第2の遊技機におけるベル)を表示させる一方、前記所定態様とは異なる停止操作が行われた場合には前記所定図柄組合せを表示させず、前記特別遊技状態は、前記所定役が内部当籤役として決定された遊技で前記所定態様の停止操作が報知されない場合がある遊技状態であり、前記特定遊技状態は、前記所定役が内部当籤役として決定された遊技で前記所定態様の停止操作が必ず報知される遊技状態であることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態と特定遊技状態とは、ともに遊技者に有利な停止操作の情報が報知される点では類似する遊技状態であるが、特別遊技状態が、所定役の当籤時に有利な停止操作の情報が報知されない場合がある遊技状態である一方、特定遊技状態が、所定役の当籤時に有利な停止操作の情報が必ず報知される遊技状態である点で遊技者に有利となっている。そして、特定演出は、このような遊技性のもとに、当該特定遊技状態への移行を示唆するものである。それゆえ、演出に関する興趣を高めることができる。
前記特別遊技状態において前記特定条件が成立することなく規定終了条件(例えば、21ゲームの遊技が行われたこと)を満たした場合、前記特別遊技状態中に付与された遊技価値量が特定量(例えば、0枚)以下である場合には前記特定遊技状態に移行させることを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態中の遊技結果が遊技者にとって望ましくない結果であった場合には、特別条件が成立せずともその終了後に特定遊技状態に移行させることが可能となっている。それゆえ、演出に関する興趣を高めることができるのみならず、遊技の興趣が低下してしまうことも抑制できる。
前記特別遊技状態において前記特定条件が成立した場合、規定終了条件を満たす前であっても前記特別遊技状態が終了し、次遊技から前記特定遊技状態に移行することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
この遊技機によれば、特別遊技状態中に特定遊技状態への移行が決定された場合には、その途中であっても特別遊技状態を終了させることが可能となっている。それゆえ、演出に関する興趣を高めることができるのみならず、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことも抑制できる。