JP2021535810A - モバイル心臓モニタリングおよび分析 - Google Patents

モバイル心臓モニタリングおよび分析 Download PDF

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Abstract

モバイルコンピューティングデバイスを用いて標準ECGの12個の誘導のうちの1つまたは複数を感知して生成するためのデバイス、システムおよび方法が、本明細書で説明される。いくつかの実施形態では、3つの電極が、モバイルコンピューティングデバイスの上に配置され、それにより、個人は、3つのセンサのすべてを同時に心地よく接触させて、前記モバイルコンピューティングデバイスのディスプレイの上に表示され得る6誘導ECGを生成し得る。いくつかの実施形態では、遂行される分析は、QRS軸およびQRST夾角を決定することをさらに含む。

Description

関連出願
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年9月17日に出願された米国仮特許出願第62/732,496号の米国特許法第119(e)に基づく利益を主張する。
2030年までに、2300万を超える人々が、毎年、循環器疾患で死亡することになる。循環器疾患は、高所得国の住民にも低所得国の住民にも同様に広まっている。循環器機能をモニタリングすることは、循環器疾患の治療と予防の助けとなる。
哺乳類の心臓は、心臓の協調収縮をシグナリングして開始する電流を生成して伝導する。人間の中で、電気信号は、洞房結節として知られている心臓の部分によって作成される。洞房結節によって生成された後、電流は、健康な心臓において予測可能な方式で、心筋を通って進む。
一般に、心電図(ECG)は、人体の表面に投影される、経時的な心臓の電気伝導のグラフ表現である。ECGは、一般的に、x軸およびy軸を有するグラフの上に表示される。一般的に、ECGのx軸は時間を表示し、ECGのy軸は、正常な心臓機能の間に心臓を通って伝導される電流の電位(ミリボルト)を表示する。
個人のECGを感知して分析するためのECG感知デバイス、システムおよび方法が、本明細書で説明される。いくつかの実施形態では、本明細書で説明するデバイス、システムおよび方法は、たとえば、スマートフォンおよび/またはウェアラブルコンピューティングデバイスを含むモバイルコンピューティングデバイスを含む。いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、筐体、表示画面、メモリおよびプロセッサを含み、プロセッサは、表示スクリーンおよびメモリに結合される。本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法とともに使用するのに好適なモバイルコンピューティングデバイスの非限定的な例には、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットコンピュータおよびラップトップコンピュータが含まれる。
本明細書で説明するECG感知デバイス、システムおよび方法は、筐体に結合された1つまたは複数の電極と、個人の皮膚面の電位を測定するためのプロセッサとを含む。いくつかの実施形態では、本明細書で説明するデバイス、システムおよび方法は、3つの電極を含み、それらの各々は、モバイルコンピューティングデバイスの任意の表面の上に配置される。第1の電極は、個人の左上肢の皮膚面の上の第1の電位を感知するように構成され、第2の電極は、個人の右上肢の皮膚面の上の第2の電位を感知するように構成され、第3の電極は、個人の左下肢の皮膚面の上の第3の電位を感知するように構成される。
心電図(ECG)を感知して分析するためのデバイスが本明細書で説明され、デバイスは、モバイルフォンまたはウェアラブルコンピューティングデバイスの任意の表面の上に配置された第1の電極と、モバイルフォンまたはウェアラブルコンピューティングデバイスの任意の表面の上に配置された第2の電極と、モバイルフォンまたはウェアラブルコンピューティングデバイスの任意の表面の上に配置された第3の電極とを有するモバイルフォンまたはウェアラブルコンピューティングデバイスを含み、モバイルフォンまたはウェアラブルコンピューティングデバイスは、プロセッサと、プロセッサによって実行可能な命令を含むコンピュータプログラムで符号化された非一時的コンピュータ可読記憶媒体とを含み、命令は、第1の電極、第2の電極および第3の電極を使用して3つの四肢誘導および3つの増強四肢誘導を含むECGを感知することと、3つの四肢誘導のうちの2つまたは3つを使用してウィルソン結合電極(WCT)値を決定することと、第1の電極、第2の電極および第3の電極のうちの任意の1つを使用して前胸部誘導のうちの1つまたは複数を感知することとをプロセッサに行わせ、1つまたは複数の前胸部誘導は、第1の電極、第2の電極または第3の電極のいずれかによって感知された電位とWCT値との間の差を含む。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、QRS軸をプロセッサに決定させる。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、QRST夾角をプロセッサに決定させる。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、第1の電極、第2の電極および第3の電極のうちの1つまたは複数が個人の前胸の上に配置されるとき、第1の電極、第2の電極および第3の電極のうちの1つまたは複数からの電位の値をプロセッサに受信させ、感知された1つまたは複数の前胸部誘導は、電位とWCT値との間の差を含む。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、3つの四肢誘導の各々に対する平均波形、3つの増強四肢誘導の各々に対する平均波形、および1つまたは複数の前胸部誘導に対する平均波形をプロセッサに生成させる。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、3つの四肢誘導の各々に対する平均波形、3つの増強四肢誘導の各々に対する平均波形、および1つまたは複数の前胸部誘導に対する平均波形をプロセッサに時間整合させる。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、3つの四肢誘導、3つの増強四肢誘導、および1つまたは複数の前胸部誘導を時間整合フォーマットでプロセッサに表示させる。いくつかの実施形態では、ウェアラブルコンピューティングデバイスは、スマートウォッチを含む。
ECGを感知して分析するための方法が本明細書で説明され、方法は、第1の電極、第2の電極および第3の電極を含むモバイルフォンまたはウェアラブルコンピューティングデバイスを含むECG感知デバイスを使用して四肢誘導および増強四肢誘導を感知するステップと、WCT値を決定するステップと、第1の電極、第2の電極および第3の電極のうちの任意の1つによって感知された電位とWCT値との間の差を含む前胸部誘導を感知するステップとを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、QRS軸をプロセッサに決定させる。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、QRST夾角をプロセッサに決定させる。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、第1の電極、第2の電極および第3の電極のうちの1つまたは複数が個人の前胸の上に配置されるとき、第1の電極、第2の電極および第3の電極のうちの1つまたは複数からの電位の値をプロセッサに受信させ、感知された1つまたは複数の前胸部誘導は、電位とWCT値との間の差を含む。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、3つの四肢誘導の各々に対する平均波形、3つの増強四肢誘導の各々に対する平均波形、および1つまたは複数の前胸部誘導に対する平均波形をプロセッサに生成させる。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、3つの四肢誘導の各々に対する平均波形、3つの増強四肢誘導の各々に対する平均波形、および1つまたは複数の前胸部誘導に対する平均波形をプロセッサに時間整合させる。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、3つの四肢誘導、3つの増強四肢誘導、および1つまたは複数の前胸部誘導を時間整合フォーマットでプロセッサに表示させる。いくつかの実施形態では、ウェアラブルコンピューティングデバイスは、スマートウォッチを含む。
ECGを表示するための方法も本明細書で説明され、方法は、スマートフォンまたはウェアラブルコンピューティングデバイスを含むECG感知デバイスを用いて第1のECG波形を感知するステップと、
感知された第1のECG波形から第1の平均ECG波形または第1の中央ECG波形のいずれかを生成するステップと、ECG感知デバイスを用いて第2のECG波形を感知するステップと、
感知された第2のECG波形から第2の平均ECG波形または第2の中央ECG波形のいずれかを生成するステップと、第1の平均ECG波形または第1の中央ECG波形のいずれかを第2の平均ECG波形または第2の中央ECG波形のいずれかとともに、ECG感知デバイスを用いて表示するステップとを含み、第1の平均ECG波形または第1の中央ECG波形のいずれかは、第2の平均ECG波形または第2の中央ECG波形のいずれかと整合して表示される。いくつかの実施形態では、ウェアラブルコンピューティングデバイスは、スマートウォッチを含む。いくつかの実施形態では、第1のECG波形および第2のECG波形は、異なる時間に感知される。いくつかの実施形態では、第1のECG波形は、四肢誘導または増強四肢誘導のいずれかを含む。いくつかの実施形態では、第2のECG波形は、前胸部誘導を含む。いくつかの実施形態では、整合は、第1の平均ECG波形または第1の中央ECG波形のいずれかからの第1のPQRST複合と、第2の平均ECG波形または第2の中央ECG波形のいずれかからの第2のPQRST複合との垂直整合を含む。
本発明の新規の特徴は、添付の特許請求の範囲において詳細に説明される。本発明の特徴および利点のより良い理解は、以下の本発明の原理が利用される例示的な実施形態を説明する発明を実施するための形態と添付の図面とを参照することによって得られる。
6誘導ECGの例示的な出力波形(tracing)を示す図である。 ECG感知デバイスの例示的な実施形態を示す図である。 ECG感知デバイスの例示的な実施形態を示す図である。 ECG感知デバイスの例示的な実施形態を示す図である。 ECG感知デバイスの例示的な実施形態を示す図である。 図2Aは、実施形態の正面図である。 図2Bは、ECG感知デバイスの実施形態の左側の側面図である。 図2Cは、ECG感知デバイスの実施形態の後ろを示す図である。 図2Dは、ECG感知デバイスの実施形態の右側面に沿って配置された第3の電極を示す図である。 1つまたは複数の電極がデバイスの表面の上に押し上げられた、3つの電極を有するECG感知デバイスの後面図である。 1つまたは複数の電極がデバイスの表面の上に押し上げられた、3つの電極を有するECG感知デバイスの側面図である。 図3Aは、表示画面を含むECGデバイスの実施形態の正面を示す図である。 図3Bは、90度回転されたECG感知デバイスの実施形態を示す図である。 3つの電極を含むECG感知デバイスの実施形態の後ろを示す図である。 ECG感知デバイスの側面に沿って配置された電極をさらに示す、270度回転されたECG感知デバイスの実施形態を示す図である。 1つの電極が部分的にデバイスの側面の上に配置された、3つの電極を有するECG感知デバイスの別の実施形態の図である。 1つの電極が部分的にデバイスの後面の上に配置された、3つの電極を有するECG感知デバイスの別の実施形態の図である。 1つの電極が部分的にデバイスの側面の上に配置された、3つの電極を有するECG感知デバイスの別の実施形態の図である。 図4Aは、90度回転されたECG感知デバイスの実施形態を示す図である。 図4Bは、3つの電極を含むECG感知デバイスの後ろを示す図である。 図4Cは、270度回転されたECG感知デバイスの実施形態を示し、デバイスの側面の上に部分的に配置された1つの電極をさらに示す図である。 3つの電極のすべてがデバイスの後ろに配置された、3つの電極を有するECG感知デバイスの実施形態を示す図である。 1つの電極が部分的にデバイスの側面の上に配置され、その電極がデバイスの側面の上に押し上げられた、3つの電極を有するECG感知デバイスの実施形態を示す図である。 1つの電極が部分的にデバイスの後面の上に配置され、その電極がデバイスの後面の上に押し上げられた、3つの電極を有するECG感知デバイスの実施形態を示す図である。 1つの電極が部分的にデバイスの側面の上に配置され、その電極がデバイスの側面の上に押し上げられた、3つの電極を有するECG感知デバイスの実施形態を示す図である。 図6Aは、90度回転されたECG感知デバイスの実施形態を示す図である。 図6Bは、3つの電極を有するECG感知デバイスの後ろを示す図である。 図6Cは、270度回転されたECG感知デバイスの実施形態を示し、デバイスの側面の上に部分的に配置された1つの電極をさらに示す図である。 ECG感知デバイスの実施形態を示す図であって、スマートフォンケースに結合されたスマートフォンをECG感知デバイスが含むように、モバイルコンピューティングデバイスと結合されたスマートフォンケースの表面の上に実施形態が配置される、図である。 ECG感知デバイスの実施形態を示す図であって、スマートフォンケースに結合されたスマートフォンをECG感知デバイスが含むように、モバイルコンピューティングデバイスと結合されたスマートフォンケースの表面の上に実施形態が配置される、図である。 ECG感知デバイスの実施形態を示す図であって、スマートフォンケースに結合されたスマートフォンをECG感知デバイスが含むように、モバイルコンピューティングデバイスと結合されたスマートフォンケースの表面の上に実施形態が配置される、図である。 図7Aは、90度回転された実施形態を示す図である。 図7Bは、実施形態の後ろを示す図である。 図7Cは、270度回転された実施形態を示す図である。 ワイヤの上で筐体から延びる外部の格納可能電極を有するECG感知デバイスの実施形態の後面図である。 ワイヤの上で筐体から延びる外部の格納可能電極を有するECG感知デバイスの実施形態の後面図である。 図8Aは、ECG感知デバイスの後ろと結合された格納可能電極を示す図である。 図8Bは、ECG感知デバイスから格納された格納可能電極を示す図である。 本明細書で説明する3つの電極を有するECG感知デバイスを動作させる方法を示す図である。 腕輪を含むECG感知デバイスの実施形態を示す図である。 モバイルコンピューティングデバイスと通信するように構成された腕輪ECG感知デバイスの実施形態を示す図である。 ECG感知腕輪の例示的な構成要素をさらに示すECG感知腕輪の例示的な内部の概略を示す図である。 六軸座標系と呼ばれる座標系を示す図である。 図13Aに示す六軸座標系に重ね合わされたQRS軸のグラフ表現を示す図である。
個人のECGを感知、表示および分析するためのデバイス、方法およびシステムが本明細書で説明される。
ECG感知
本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいくつかの実施形態では、ECG感知デバイスは、ECG誘導I、II、III、aVR、aVL、aVF、V1、V2、V3、V4、V5およびV6のうちの1つまたは複数を感知するように構成されたモバイルコンピューティングデバイスを含む。本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいくつかの実施形態では、ECG感知デバイスは、伝統的なECG感知デバイスの10個の電極より少ない電極を含む。ECG感知デバイスのいくつかの実施形態では、デバイスは、ECG誘導I、II、III、aVR、aVL、aVF、V1、V2、V3、V4、V5およびV6のうちの1つまたは複数を感知するように構成された3つの電極を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書で説明するECG感知デバイスは、誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVFである6つのECG誘導を感知する。いくつかの実施形態では、本明細書で説明するECG感知デバイスは、I、II、III、aVR、aVL、aVF、V1、V2、V3、V4、V5およびV6である12個のECG誘導を感知する。本明細書で説明するECG感知デバイスは、6つの誘導または12個の誘導を感知するように構成された3つの電極を含む。
誘導Iは、一般的に、誘導I=LA-RAの関係によって表現されるように、左腕(LA)と右腕(RA)との間の電位差を表す波形である。
誘導IIは、一般的に、誘導II=LL-RAの関係によって表現されるように、右腕と左脚(LL)との間の電位差を表す波形である。
誘導IIIは、一般的に、誘導III=LL-LAの関係によって表現されるように、左脚と左腕との間の電位差を表す波形である。
誘導aVRは、一般的に、aVR=RA-1/2(LA+LL)の関係によって表現されるように、右腕と左腕および左脚の合成との間の電位差を表す波形である。
誘導aVLは、一般的に、aVL=LA-1/2(RA+LL)の関係によって表現されるように、左腕と右腕および左脚の合成との間の電位差を表す波形である。
誘導aVFは、一般的に、aVF=LL-1/2(LA+RA)の関係によって表現される、左脚と左腕および右腕の合成との間の電位差を表す波形である。
誘導aVR、aVLおよびaVFは、RA、LAおよびLLのうちの1つとRA、LAおよびLLのうちの2つから成る合成との間の電位差から、ECG感知デバイスまたはシステムによって生成される。したがって、RA、LAおよびLLに配置された3つの電極は、上記の関係に基づいてaVR、aVLおよびaVFを同時に感知することになる。つまり、誘導I、IIおよびIIIはそれぞれ、2つだけの電極からの入力を必要とする一方で、aVR、aVLおよびaVFは、RA、LAおよびLLに配置された3つの電極からの入力を必要とする。
標準的に命名された合成極は、ウィルソン結合電極(WCT)として知られている。WCTは、WCT=1/3(RA+LA+LL)の関係によって表現され得る。
誘導V1、V2、V3、V4、V5およびV6は単極誘導であり、したがって、各々は、その正極として胸の上の位置を、およびその負極としてWCTを使用する。V1、V2、V3、V4、V5およびV6を測定するために電極が置かれる胸の上の位置は、ユーザの生体構造に関して標準化される。V1の正極は、一般的に、胸骨のすぐ右の第4の肋間間隙の中で測定される。V2の正極は、一般的に、胸骨のすぐ左の第4の肋間間隙の中で測定される。V3の正極は、一般的に、誘導V2とV4との間で測定される。V4の正極は、一般的に、鎖骨中央線の中の第5の肋間間隙の中で測定される。V5の正極は、一般的に、左前腋窩線の中でV4と水平に同じ高さで測定される。V6の正極は、一般的に、腋窩中線の中でV4およびV5と水平に同じ高さで測定される。
3つの電極のECG感知デバイスでは、RAは、誘導Iおよび誘導IIに対する基準電極の役割を果たし、それにより、RAはゼロであると見なされ得る(すなわち、ゼロを表すと見なされ得る)。したがって、誘導Iは、誘導I=LA-0または誘導I=LAとして表現され、誘導IIは、誘導II=LL-0または誘導II=LLとして表現され得る。
3つの電極のECG感知デバイスにおいてRA=0とすると、WCTは、(誘導I+誘導II)/3として表現され得る。
3つの電極のECG感知デバイスにおいてRA=0とすると、aVRは、-(誘導I-誘導II)/2として表現され、aVL=誘導I-(誘導II/2)であり、aVFは、誘導II-(誘導I/2)として表現され得る。
本明細書で説明するECG感知デバイスのいくつかの実施形態では、ECG感知デバイスは、3つの電極とともにモバイルコンピューティングデバイスを含む。図1〜図3は、モバイルコンピューティングデバイスがスマートフォンを含む、ECG感知デバイスの例示的な実施形態を示し、同じく、スマートフォンに対する3つの電極の例示的な配列も示す。
図1A〜図1Bはそれぞれ、ECG感知デバイス100の例示的な実施形態の後面図および側面図を示す。この実施形態では、ECG感知デバイス100は、3つの電極104、106および108とともにモバイルコンピューティングデバイス102を含む。いくつかの実施形態では、図1A〜図1Bに示すように、モバイルコンピューティングデバイス102はスマートフォンを含む。しかしながら、たとえばスマートウォッチ、タブレットコンピュータおよびラップトップなどの他のモバイルコンピューティングデバイスが、図1A〜図1Bに示すように、電極104、106および108とともに構成され得ることを理解されたい。
図1Aは、ECG感知デバイス100の後面図を示す。第1の電極104および第2の電極106は、ECG感知デバイス100の後面の上に配置される。
図1Bは、ECG感知デバイス(デバイスは170度回転されている)の側面に沿って配置された第3の電極108を示す。図1Bに示すように、スマートフォンなど、長方形の形状のモバイルデバイス102では、第3の電極108は、長方形の形状の側面の上に配置され、かつ4つの側面のうちの任意の1つの上に配置され得る。一般に、個人の左下肢と接触しているとき、ECG感知デバイス100は水平位置にあり、それにより、実質的に第3の電極108の全長が個人の左脚と接触しているように、第3の電極108が配置される。第3の電極108がユーザの左下肢と接触しているとき、デバイス100のユーザが画面を見ることができるようにデバイス100の画面が上を向く状態でユーザがECG感知デバイスを保持しながら、第1の電極104および第2の電極106が、個人の右手と左手それぞれによって自然にかつ心地よく接触され得るように、第1および第2の電極104および106が配置される。図1A〜図1Bに示す実施形態では、第1および第2の電極104および106は、デバイス100の後ろ(すなわち、画面と反対のデバイスの面)の上に配置される。
加えて、この実施形態および同様の実施形態では、ディスプレイが個人に面する状態でデバイスを保持して第1および第2の電極104および106がデバイス100によってよく見えないときに、誤った電極に個人が接触することまたは2つ以上の電極に同時に接触することが起こりにくいように、第1および第2の電極104および106は、互いに十分に離隔される。
第3の電極108がユーザの左下肢と接触しているようにデバイスが配置されるとき、ユーザは、モバイルコンピューティングデバイス102の画面を心地よく見ながら、同時に電極104を右手と接触させかつ電極106を左手と接触させ得る。たとえば、ユーザは、電極104を右手と接触させ、電極106を左手と接触させながら、左脚を右脚の上に組みながら椅子に座って、電極108を左脚(たとえば、くるぶし)に対して保持することができる。 具体的には、電極108をECG感知デバイス100の側面に沿って配置することで、左脚からの測定が、モバイルコンピューティングデバイス102の表面(たとえば、画面)を見ながら行われるように装置を使用することが容易になる。
示すように、ECG感知デバイス100は、モバイルコンピューティングデバイス102と、第1、第2および第3の電極104、106および108とを含む。いくつかの実施形態では、第1、第2および第3の電極104、106および108は、ECG感知デバイス100の筐体の凹所の中に置かれてよい。デバイス100のいくつかの実施形態では、電極104、106および108のうちの1つまたは複数は、モバイルコンピューティングデバイス102と一体である。たとえば、電極104、106および108のうちの1つまたは複数は、モバイルコンピューティングデバイスの筐体と一体であり得る。ECG感知デバイス100のいくつかの実施形態では、第1、第2および第3の電極104、106および108のうちの1つまたは複数は、モバイルコンピューティングデバイス102から取り外し可能であり得る。
他の同様の実施形態では、本明細書で説明するECG感知デバイスは、たとえば、スマートウォッチ、タブレットまたはラップトップなど、代替のモバイルコンピューティングデバイス102を含むことを理解されたい。代替のモバイルコンピューティングデバイスを含む実施形態では、電極104、106および108の同様の位置決めは、図1に示すモバイルコンピューティングデバイス102に関して示すように達成され得る。
図2は、3つの電極のすべてがデバイスの後ろに配置された3つの電極204、206および208を有するECG感知デバイス200の別の実施形態を示す。この実施形態では、3つの電極204、206および208のすべては、ECG感知デバイス200の後ろに配置され、それにより、それらの電極は、ユーザが不注意に2つ以上の電極を人体の同じ部分に接触させることなく、3つすべての電極を同時に心地よく接触させることを可能にするのに十分に離隔される。
図3A〜図3Bはそれぞれ、スマートフォンを含むモバイルコンピューティングデバイス302を含むECG感知デバイス300の例示的な実施形態の後面図および側面図を示し、第1、第2および第3の電極304、306および308のうちの1つまたは複数は、ECG感知デバイス300が基本ユニット305に結合されたスマートフォンを含むようにスマートフォンと可逆的に結合するように構成された基本ユニット305の表面の上に配置される。図3A〜図3Bに示す実施形態では、基本ユニット305は、第1および第2の電極304および306を含む一方で、308は基本ユニット305の一部ではない。
いくつかの実施形態では、基本ユニットは、第1、第2および第3の電極304、306および308を含む。これらの実施形態のうちのいくつかでは、基本ユニット305は、第1、第2および第3の電極304、306および308が、図3A〜図3Bに示すように示すように配置されるように構成されおよび/または配置され、第1および第2の電極304および306はECG感知デバイス300の後面の上に配置され、第3の電極308はECG感知デバイス300の側面の上に配置される。
ECG感知デバイス300のいくつかの実施形態では、基本ユニット305は、スマートフォンケースと一体である。いくつかの実施形態では、基本ユニット305は、スマートフォンケースと着脱可能に結合する。たとえば、スマートフォンケースは、基本ユニット305を受けるように適合された開口を含み、スマートフォンケースおよび基本ユニット305の各々は、基本ユニット305をスマートフォンケースに可逆的に結合するように構成されたカプラを有する。いくつかの実施形態では、第1、第2および第3の電極304、306および308を含む着脱可能に結合可能な基本ユニット305は、2つ以上のタイプのケースと交換可能に結合可能であり得る。たとえば、前記基本ユニットは、複数のデバイスと結合するように構成された複数の異なるタイプのケースと結合し得る。いくつかの実施形態では、基本ユニット305は、たとえば、接着面または他の結合機構を使用してモバイルコンピューティングデバイス302と直接結合するように構成される。
図4A〜図4Bは、ワイヤの上で筐体から延びる外部の格納可能電極408(図4Bで格納されて示される)を有するECG感知デバイス400の実施形態の後面図を示す。使用しないとき、ワイヤは、ECG感知デバイス400の中に格納され、電極408は、ケースに結合され得る。使用するとき、格納可能な電極408は、ケースから引き出され、たとえば、患者の脚に接触し、それにより、ケースとスマートフォンとは患者によって保持されて閲覧され得る。いくつかの実施形態では、第3の電極408は、ECG感知デバイス400から取り外し可能であり、取り外されたとき、ECG感知デバイスにECG信号を含むワイヤレス信号を送信するように構成される。第1および/または第2の電極404および406のうちの1つまたは複数はまた、他の実施形態において、ワイヤを用いて格納可能であること、またはワイヤレス通信能力を用いて取り外し可能であることのいずれかであるように構成され得ることを理解されたい。
上記で説明した実施形態のいずれかでは、モバイルコンピューティングデバイスは、記録する前または記録中に、ユーザに視覚フィードバックを提供し得る。たとえば、モバイルコンピューティングデバイスの表示は、良好な電気接触がなされていること、および/または感知されたECGを示していることをユーザに示し得る。
図5は、本明細書で説明する3つの電極を有するECG感知デバイス500を動作させる例示的な方法の図を示す。この例では、ユーザSUは椅子CHに座って、ケースの後ろでそれぞれの手が1つの電極だけに接触するように装置500を両手で保持している。ケースは、電極がユーザの左脚に押し付けられるように、ユーザの左脚に対して保持されている。いくつかの実施形態では、たとえば、容量性電極(capacitive electrode)がユーザの左下肢の上に着ている衣服を通して電位を感知するように、1つまたは複数の容量性電極が、ECG感知デバイス500の中で使用される。同様に、一般的な電極がユーザの左下肢の上に着ている衣服を通して電位を感知するように、導電性の噴霧またはゲルが、ユーザの左下肢の上に置かれる。次いで、ケースおよびスマートフォンは、誘導I、誘導IIおよび誘導IIIを記録するために使用されてよく、それらから、本明細書で説明するように、少なくとも3つの追加の誘導が決定され得る。具体的には、増強誘導aVR、aVLおよびaVFが、誘導I、IIおよびIIIを使用して決定され得る。
図5に示されていないが、個人は、本明細書で説明したように、3つの電極のECG感知デバイス500を使用して前胸部誘導V1、V2、V3、V4、V5およびV6を記録することもできる。デバイス500は、個人が、左手および右手の各々の1つで1つの電極を保持し、かつ本明細書で説明した、誘導V1、V2、V3、V4、V5およびV6に対応する、胸の上の6つの電極位置に対して逐次第3の電極を保持するように構成される。いくつかの実施形態では、ユーザが、ユーザの右手および左手の各々でデバイス500の電極を保持し、かつV1、V2、V3、V4、V5およびV6に対応する、ユーザの胸の上の位置に対してデバイス500の第3の電極を同時に保持しながら、V1、V2、V3、V4、V5およびV6に対応する胸の位置において感知された電位の各々が、LAおよびRAにおいて感知される電位と同時に感知される。誘導Iは、LAとRAとの間の電位差に相当する。したがって、いくつかの実施形態では、V1、V2、V3、V4、V5およびV6のいずれかに対応する胸の位置における電位を、LAおよびRAの位置における電位とともに測定することは、胸の位置における電位と誘導Iとの差に相当する。すなわち、たとえば、説明したようにデバイス500の3つの電極すべてを使用して、V1(V1の胸の位置における電位)=(「CP1」)-WCT (WCT= (RA+LA+LL)/3) 、または(誘導I+誘導II)/3)である。
6つの前胸の位置は、(「CP1」、「CP2」、「CP3」、「CP4」、「CP5」および「CP6」)およびウィルソン結合電極(「WCT」)として知られている合成値として表すことができる。
「CP(x)」は、生体構造の前胸部誘導位置(「x」は位置番号1〜6である)において感知される6つの電位のいずれかに対応する。たとえば、CP1は、電極がV1を測定するために置かれたロケーションにおいて感知されたECG測定値であり、その位置は、ほぼ、胸骨のすぐ右の第2の肋間間隙にある。したがって、誘導V1=CP1-WCTである。
WCTは、右上肢、左上肢および左下腿において感知された電位の合計の三分の一、すなわち1/3(RA+LA+LL)に等しい。10個の同時に置かれた電極を使用する標準ECGでは、WCT値は、前胸部誘導が感知されるのと同じ時間において生成される。なぜならば、WCTを決定するRA、LA、LLは、CP1、CP2、CP3、CP4、CP5およびCP6として同時に感知されるからである。
本明細書で説明するECG感知デバイスは、少なくとも3つの電極を含むが、一般的に、10個の標準電極より少ない電極を含む。本明細書で説明するECG感知デバイスのいくつかの実施形態では、デバイスは、3つの電極を含む。これらの実施形態では、ユーザが、第1の電極を右上肢と、第2の電極を左上肢と、および第3の電極を左下肢と接触させるとき、電極は、6つの四肢誘導である誘導I、II、II、aVR、aVLおよびaVFを同時に感知するように配置されて構成される。
同じく本明細書で説明するように、ユーザが、たとえば、第1の電極を右上肢と、第2の電極を左上肢と、および第3の電極を前胸部誘導位置に対応するユーザの胸のエリアと接触させるとき、ECG感知デバイスは、6つの誘導V1、V2、V3、V4、V5およびV6を逐次感知するように構成される。
ECG感知デバイスが本明細書で説明する3つの電極を含むいくつかの実施形態では、WCTを決定するRA、LA、LLは、1つまたは複数の前胸部誘導と同時には感知されない。すなわち、ECG感知デバイスの3つの電極のうちの1つがユーザの胸壁に対して保持されるとき、2つの電極だけが自由のままであり、伝統的なWCTは、同時には決定され得ない。これらの実施形態のうちのいくつかでは、RAは0に設定される。RA=0であるとき、それは、WCT=(0+LA+LL)/3または((LA-0)+(LL-0))/3を提供し、それはさらに、WCT=(誘導I+誘導II)/3として表現され得る。
同様に、RAが0に設定されるこれらの実施形態では、平均WCT=(平均誘導I+平均誘導II)/3である。いくつかの実施形態における平均WCTは、たとえば、本明細書で説明するECG感知デバイスによって感知された誘導Iおよび誘導IIの波形に対するアンサンブル平均法を使用して生成された平均誘導Iおよび平均誘導IIを使用して生成される。平均WCTを生成することは、たとえば、信号フィルタ処理において役に立ち、同じく、引き算のための値の調整(alignment)を簡単にする。すなわち、いくつかの実施形態では、CP1、CP2、CP3、CP4、CP5およびCP6が、それぞれ平均化され、平均WCTが、それぞれ、各々から引き算されてV1、V2、V3、V4、V5およびV6を生成する。
このようにして、3誘導ECG感知デバイス500は、12誘導ECGを感知するために使用される。第1のステップにおいて、個人は、誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVFを同時に生成するために、第1の電極を左手でおよび第2の電極を右手で保持し、かつ第3の電極を左脚に押し付ける。第2のステップにおいて、ユーザは、誘導V1、V2、V3、V4、V5およびV6を感知するために、第1の電極を左手で、第2の電極を右手で保持し、第3の電極を6つの前胸部誘導の位置に対して保持する。
いくつかの実施形態では、ECG感知デバイス500上のソフトウェアプログラムは、いかにして標準の前胸部誘導の胸の位置の上に電極を配置するかについてユーザに教示する命令を、個人に表示するか、または場合によっては送信する。たとえば、ディスプレイは、ユーザの胸の上のロケーションの画像を示し、そのロケーションに対して、ユーザは、電極1および電極2をそれぞれ左手および右手で保持しながら第3の電極を保持するように教示される。
いくつかの実施形態では、ECG感知デバイス500上のソフトウェアは、第1の電極が左手で接触されかつ第2の電極が右手で接触されている場合、反対に、第1の電極が右手で接触され、第2の電極が左手で接触されているかどうかを認識するように構成される。たとえば、いくつかの実施形態では、第3の電極が、ECG感知デバイス500の、第1および第2の電極と異なる表面の上に配置され、それにより、ユーザは、左脚を第3の電極と接触させた後、胸の上の前胸部誘導位置を第3の電極と接触させるために、ECG感知デバイスを180度回すことが必要になる可能性がある。したがって、ECG感知デバイス500が空中で180度回転されると、第1および第2の電極が回転し、それにより、ユーザは、結局、第1の電極を当初左手で、次いでデバイスが回転されると右手で保持し、同様に、第2の電極を当初右手で、次いでデバイスが回転されると左手で保持することになる。いくつかの実施形態では、ECG感知デバイス500上のソフトウェアは、ECG感知デバイス500と結合されたセンサ、または一体化されたセンサから情報を受信し、センサは、空中におけるデバイスの位置についての情報を提供する。そのような情報を感知するセンサの種類の例には、限定はしないが、加速度計、傾斜計、およびジャイロメータが含まれる。
いくつかの実施形態では、ECG感知デバイス500は、センサのうちの1つまたは複数が、ユーザによって係合されていないとき、ECGを感知するように構成される。たとえば、いくつかの実施形態では、ECG感知デバイス500は、3つの電極を含み、ECG感知デバイス500は、ユーザによって3つの電極すべてが係合されているとき、または3つの電極のうちの任意の2つがユーザによって係合されているとき、ECGを感知するように構成される。すなわち、この実施形態では、ユーザが、たとえば、右上肢の皮膚面を第1の電極と接触させ、左上肢の皮膚面を第2の電極と接触させるが、第3の電極と接触させないとき、ECG感知デバイスはECGを感知する。この例では、3つの電極のうちの2つが、それぞれ右および左の上肢によって接触されるとき、誘導Iが感知される。同様に、3つの電極のうちの2つが、それぞれ右上肢および左下肢によって接触されるとき、誘導IIが感知される。同様に、3つの電極のうちの2つが、それぞれ左上肢および左下肢によって接触されるとき、誘導IIIが感知される。この実施形態では、ECG感知デバイス500は、たとえば、接触されている2つ以上の電極から電極電位を感知するが、ユーザによって接触されていない電極から電極電位を感知しないことによって、電極のうちの1つまたは複数がユーザによって接触されていなかったが、2つ以上の電極がユーザによって接触されていたことを認識する。
心臓変行伝導(Aberrant cardiac conduction)は、異常なECG記録を作成するので、心臓変行伝導は、ECG記録の上で可視化され得る。異常なECGは、心臓病に関連する心臓の機能および構造の異常を示し得る。たとえば、ECG上の様々な異常なリズムパターンは、たとえば、心房細動などの不整脈を示す。たとえば、ECG上の軸の偏位は、心室肥大を示し得る。たとえば、ECG波形における変化 、たとえばST上昇などは、急性心筋梗塞を示し得る。
図6は、スマートウォッチを含む腕輪を含むECG感知デバイス600の実施形態を示す。この実施形態では、スマートウォッチは、3つの電極をさらに含み得るECG感知デバイス600を含み得る。図6に示すように、第1の電極604は、ウォッチの前面の上に配置され、たとえば、ECG感知ウォッチの面上に配置され得る。第2の電極606(図示せず)は、ウォッチを着けているとき、その電極がユーザの皮膚と継続的に接触しているように、ウォッチの後面の上に配置される。第3の電極608は、ECG感知ウォッチの前面に、たとえば、ウォッチの腕輪またはストラップの上に配置され得る。ウォッチ上のこの位置から、ユーザは、電極608をユーザの左下肢と接触させることが便利である。ウォッチは、1つまたは複数の制御手段および/またはインジケータも含み得る。たとえば、ウォッチは、(時間などを示す)時計として構成されてもよい。ウォッチは、機能(たとえば、ECG情報の送信を開始するためにECG読み出しをオン/オフすることなど)を選択するために、ボタン、ダイアルなどを含み得る。ECG感知ウォッチは、記録されたECGを表示するディスプレイをその面上に含み得る。図5に示す方法は、図6に示すECG感知デバイスとともに使用するために修正されてよく、ユーザは、誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVF(およびWCT)を感知するためにウォッチの第1、第2および第3の電極604、606および608を同時に接触させ、次いで、CP1、CP2、CP3、CP4、CP5およびCP6を感知するために第3の電極608を6つの前胸部誘導位置に接触させながら、第1および第2の電極604および606のうちの少なくとも1つも接触させ、それによりV1、V2、V3、V4、V5およびV6を生成することを理解されたい。
図7は、モバイルコンピューティングデバイス702と通信するように構成された腕輪のECG感知デバイス700の実施形態を示す。この実施形態では、ECG感知デバイス700は、(3つの電極の実施形態において)ユーザの左上肢、右上肢および左下肢によって都合よく接触されるように配置された2つ以上の電極を含む。モバイルコンピューティングデバイス702は、ECG感知デバイス700に対する受信局として働き、ECG感知ウォッチ700からECG情報のワイヤレス送信を受信するように構成されたスマートフォンを含む。ワイヤレス送信は、たとえば、ECG感知ウォッチ700とモバイルコンピューティングデバイス702との間のWi-Fi接続、ECG感知ウォッチ700とモバイルコンピューティングデバイス702との間のブルートゥース(登録商標)接続、ECG感知ウォッチ700とモバイルコンピューティングデバイス702との間の低電力ブルートゥース(登録商標)接続、ECG感知ウォッチ700とモバイルコンピューティングデバイス702との間のNFC(近距離無線通信)接続、またはECG感知ウォッチ700とモバイルコンピューティングデバイス702との間の近距離超音波通信(near field ultrasound communication)接続を含み得る。したがって、スマートフォン702は、スマートフォンのプロセッサがワイヤレス信号に反応する受信機にECG感知ウォッチから送信されたそのような信号を「リッスン」させるように、アプリケーションソフトウェアを実行している。次いで、受信デバイス(スマートフォン)702は、受信信号を処理して、ECG信号を、それらがECG感知ウォッチ700に記録されているときに、図7に示すようにリアルタイムに表示し得る。この例では、スマートフォン702は、信号を継続的に受信、表示および記録している。
上記のように、信号は、表示および/または記憶および/または送信される前に、ECG感知ウォッチまたはモバイルコンピューティングデバイスのいずれかによって処理され得る。たとえば、信号は、アーティファクトを除去するため、および/または滑らかにするためにフィルタ処理され得る。信号はまた、心臓事象(たとえば、不整脈)を自動的に検出するために分析され得る。処理は、超音波送信の前にウォッチによって行われてよく、受信デバイスへの送信の後に受信デバイス(たとえば、スマートフォン)によって行われてもよく、または両者の間で分割されてもよい。
いくつかの実施形態では、上記で説明したように、ECG感知ウォッチは、受信デバイス(たとえば、スマートフォン)が情報を受信する用意があることを決定または確認し得る。
いくつかの実施形態では、半二重または全二重が使用され得る。ウォッチは、ECGデータを連続的にブロードキャストしてよく、またはウォッチは、受信機が受信する用意があることを示すときだけ送信してもよく、そのような変化において、ECG感知ウォッチまたはモバイルコンピューティングデバイスは、検出されたECGデータを後刻の送信のために記憶し得る。
図6および図7に示す実施形態では、ECG感知ウォッチまたはモバイルコンピューティングデバイスのいずれかは、同じく、感知されたECGから心拍データを決定するように構成される。追加の情報が、同じく、感知されたECGから抽出され得る。
上記で説明したように、信号は、デバイス(たとえば、腕輪)によってデジタル、アナログ、またはデジタル/アナログのハイブリッドのワイヤレス信号として送信され得る。さらに、信号は符号化されてよく、いくつかの変形形態では、デバイスは、スマートフォン(受信機)と上記で説明したデバイスとの間で暗号解読/ペアリングを提供するためにスマートフォンによってスキャンされ得る鍵を含む。
本明細書で説明する例示的なデバイスの多くはウェアラブルデバイス(たとえば、腕輪、ウォッチ、胸帯(chest band)、ペンダント、宝石など)であるが、本明細書で説明する原理、モジュール、サブシステムおよび要素は、他のデバイス、特に生物学的センサデバイスのために使用され得る。たとえば、モバイル電気通信デバイス(たとえば、スマートフォン)のためのケースまたはホルダーは、超音波信号の符号化、デジタル/アナログのハイブリッドのワイヤレス信号としての符号化など、これらの態様のいずれかを組み込み得る。したがって、ウェアラブル医用センサに加えて、任意の独立型医用センサも、これらの特徴のいずれかを含み得る。
本明細書で説明するECG感知デバイスのいくつかの実施形態では、それらのうちの例示的な実施形態が図1〜図7に示され、モバイルコンピューティングデバイスは、本明細書で説明するようにソフトウェアアプリケーションを実行するように構成される。さらなる実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、デバイスの機能を遂行する1つまたは複数のハードウェア中央処理装置(CPU)または汎用画像処理装置(GPGPU)を含む。さらなる実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、実行可能命令を実行するように構成されたオペレーティングシステムをさらに含む。いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、随意に、コンピュータネットワークに接続される。さらなる実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、ワールドワイドウェブにアクセスするように、随意に、インターネットに接続される。さらなる実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、随意に、クラウドコンピューティングインフラストラクチャに接続される。他の実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、随意に、イントラネットに接続される。他の実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、随意に、データ記憶デバイスに接続される。
本明細書の説明によれば、好適なモバイルコンピューティングデバイスは、非限定的な例として、サーバコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、サブノートブックコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ネットパッドコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルウェアラブルデバイス、およびタブレットコンピュータを含む。
いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、実行可能命令を実行するように構成されたオペレーティングシステムを含む。たとえば、オペレーティングシステムは、デバイスのハードウェアを管理してアプリケーションの実行のためのサービスを提供するプログラムおよびデータを含むソフトウェアである。好適なオペレーティングシステムの非限定的な例には、FreeBSD、OpenBSD、NetBSD(登録商標)、リナックス(登録商標)、アップル(登録商標)Mac OS Xサーバ(登録商標)、オラクル(登録商標)ソラリス(登録商標)、ウィンドウズサーバ(登録商標)、ノベル(登録商標)NetWare(登録商標)が含まれる。好適なパーソナルコンピュータオペレーティングシステムは、非限定的な例として、マイクロソフト(登録商標)ウィンドウズ(登録商標)、アップル(登録商標)Mac OS X(登録商標)、ユニックス(登録商標)、およびGNU/リナックス(登録商標)などのユニックスライクオペレーティングシステムを含むことを当業者は理解されよう。いくつかの実施形態では、オペレーティングシステムは、クラウドコンピューティングによって提供される。
いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、記憶および/またはメモリデバイスを含む。記憶および/またはメモリデバイスは、データまたはプログラムを一時的または永久的に記憶するために使用される1つまたは複数の物理的な装置である。いくつかの実施形態では、デバイスは揮発性メモリであり、記憶された情報を維持するために電力を必要とする。いくつかの実施形態では、デバイスは不揮発性メモリであり、モバイルコンピューティングデバイスが電力を供給されないときに、記憶された情報を保持する。さらなる実施形態では、不揮発性メモリはフラッシュメモリを含む。いくつかの実施形態では、不揮発性メモリは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含む。いくつかの実施形態では、不揮発性メモリは、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM(登録商標))を含む。いくつかの実施形態では、不揮発性メモリは、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)を含む。他の実施形態では、デバイスは、非限定的な例として、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリデバイス、磁気ディスク装置、磁気テープ、光学ドライブ、およびクラウドコンピューティングベース記憶装置(cloud computing based storage)を含む記憶デバイスである。さらなる実施形態では、記憶および/またはメモリデバイスは、本明細書で開示するデバイスなどのデバイスの組合せである。
いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、視覚情報をユーザに送るためのディスプレイを含む。いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、情報をユーザから受けるための入力デバイスを含む。いくつかの実施形態では、入力デバイスはキーボードである。いくつかの実施形態では、入力デバイスは、非限定的な例として、マウス、トラックボール、トラックパッド、ジョイスティック、ゲームコントローラ、またはスタイラスを含むポインティングデバイスである。いくつかの実施形態では、入力デバイスは、タッチスクリーンまたはマルチタッチスクリーンである。他の実施形態では、入力デバイスは、音声または他の音の入力を捕捉するためのマイクロフォンである。他の実施形態では、入力デバイスは、モーションまたは視覚入力を捕捉するためのビデオカメラまたは他のセンサである。さらなる実施形態では、入力デバイスは、本明細書で開示するデバイスなどのデバイスの組合せである。
様々な実施形態では、本明細書で説明するプラットフォーム、システム、媒体および方法は、クラウドコンピューティング環境を含む。いくつかの実施形態では、クラウドコンピューティング環境は、複数のコンピューティングプロセッサを含む。
図1〜図7は、本明細書で説明するユーザ事項 (user matter)の例示的な実施形態を示し、一般に、個人が電極に心地よくかつ自然に接触するように、数多くの電極の位置、形状およびサイズが、本明細書で説明するデバイスの中で使用され得ることを理解されたい。たとえば、3つの電極すべてが、コンピューティングデバイスまたはデバイスのカバーの面の上に完全に配置されてよい。たとえば、デバイスの後面の上の2つの電極は、コンピューティングデバイスまたはカバーの、コーナーの上を含む後面の上のどこかに配置されてよい。電極の形状の非限定的な例には、基本的に平坦な長方形、三角形および円形、ならびに多角形および回転楕円形状など、突出する3次元の形状が含まれ得る。ECG感知電極は、導電性金属または合金など、任意の好適な導電性材料を含み得る。同じく、感知電極は、容量性デバイスから成り得る。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電極は、ECG感知デバイスから着脱可能であるように構成される。これらの実施形態では、たとえば、ECG感知デバイスは、着脱可能電極の上の対応するオスまたはメスのコネクタにスナップフィット結合するように構成されたオスまたはメスのいずれかのコネクタを有する。
図1〜図7に示す実施形態のいずれかでは、1つまたは複数の電極は、ECG感知デバイスから着脱可能であるように構成され得る。これらの実施形態では、ECG感知デバイスは、たとえば、着脱可能電極の上の対応するオスまたはメスのコネクタにスナップフィット結合するように構成されたオスまたはメスのいずれかのコネクタを有する。
図1〜図7の実施形態は、3つの電極を含むECG感知デバイスを示すが、他の数のECG電極が、本明細書で説明するECG感知デバイスの中に組み込まれてもよいことを理解されたい。たとえば、4つの電極のECG感知デバイスは、たとえば、第1および第2の電極がモバイルコンピューティングデバイスの後面の上に配置され、第3の電極がモバイルコンピューティングデバイスの第1の側面の上に配置され、第4の電極がモバイルコンピューティングデバイスの第2の側面の上に配置されるように、モバイルコンピューティングデバイスの側面に沿って配置された第4の電極を有してよい。同様にして、5個の電極、6個の電極、7個の電極、8個の電極、9個の電極または10個の電極が、同じく、本明細書の教示に従ってECG感知デバイスとともに使用されてよい。さらに、本明細書で説明するECG感知デバイスの任意の数の電極は、たとえば、図4A〜図4Bに示すように、モバイルコンピューティングデバイスから格納可能および/または取り外し可能であり得る。
一般に、上記で説明した技法、構成要素および/またはサブシステムのいずれかは、他の例のいずれかとともに使用されてよく、または組み合わされてもよい。たとえば、本明細書で説明するECG腕輪デバイスのいずれかは、上述の特徴のいずれかを含み得る。
本明細書で説明するデバイスのすべては、1つまたは複数のサーバ、1つまたは複数のセンサ、電子データ通信ネットワーク、ならびに他のECG感知デバイスを含み得る様々なシステムにおいて使用するのに好適である。いくつかの実施形態では、本明細書で説明する複数のECG感知デバイスは、電子データ通信ネットワークを介して1つまたは複数のリモートサーバにECGデータを送信する。いくつかの実施形態では、ECGデータは、1つまたは複数のリモートサーバを使用して分析される。いくつかの実施形態では、不整脈検出が、受信されたECGデータを分析するリモートサーバを使用して遂行される。
本明細書で説明するデバイスおよびシステムのすべては、同じく、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含み得る。いくつかの実施形態では、ソフトウェアは、たとえば、スマートフォン、スマートウォッチ、またはタブレットコンピュータなどのモバイルコンピューティングデバイス上で実行するように構成されたアプリを含む。ソフトウェアは、ECG感知デバイスから受信されたECGデータを受信して処理する。ソフトウェアは、たとえば、ECGデータがどの電極から生じたかに基づいて、送信されたデータの中の個別の誘導を識別する。たとえば、ソフトウェアは、右上肢と左上肢との間の電位差を測定する2つの電極から生じる信号に基づいて誘導Iを識別することを可能にし得る。ECGが識別されると、ソフトウェアは、さらに、モバイルコンピューティングデバイスの表示画面上に信号またはマルチ誘導ECG(multi-lead ECG)を表示するように構成され得る。ソフトウェアは、表示画面上に6つの誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVFを同時に表示するように構成され得る。ソフトウェアは、6つの誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVFのうちの1つまたは複数を表示画面上に同時に表示するように構成されてよく、ユーザは、手動で画面を切り替えて、異なる1つまたは複数の誘導を異なる切り替え画面上で見ることができる。
本明細書で説明するソフトウェアモジュールは、コンピュータ可読および実行可能コードを含む。様々な実施形態では、ソフトウェアモジュールは、ファイル、コードのセクション、プログラミングオブジェクト、プログラミング構造、またはそれらの組合せを含む。さらなる様々な実施形態では、ソフトウェアモジュールは、複数のファイル、複数のコードのセクション、複数のプログラミングオブジェクト、複数のプログラミング構造、またはそれらの組合せを含む。様々な実施形態では、1つまたは複数のソフトウェアモジュールは、非限定的な例として、ウェブアプリケーション、モバイルアプリケーション、および独立型アプリケーションを含む。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つのコンピュータプログラムまたはアプリケーションの中にある。他の実施形態では、ソフトウェアモジュールは、2つ以上のコンピュータプログラムまたはアプリケーションの中にある。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つの機械の上でホストされる。他の実施形態では、ソフトウェアモジュールは、2つ以上の機械の上でホストされる。さらなる実施形態では、ソフトウェアモジュールは、クラウドコンピューティングプラットフォームの上でホストされる。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つのロケーションにおいて1つまたは複数の機械の上でホストされる。他の実施形態では、ソフトウェアモジュールは、2つ以上のロケーションにおいて1つまたは複数の機械の上でホストされる。
感知されたECGの表示
標準的ECG波形出力では、12個のECG誘導が、X軸およびY軸の上に別々に表示され、X軸は時間を表し、Y軸は電圧を表す。これらの出力波形では、12個のECG波形のすべては、それらのX軸に対して整合される。すなわち、すべての誘導のPQRST波形は、すべて、それぞれの出力波形の各々のX軸に沿った同じ時間において生じる。たとえば、伝統的なECG波形出力では、QRS複合が誘導I波形出力の中のX軸上で1秒において生じた場合、QRS複合は、他の11個のECG波形(すなわち、誘導II、III、aVR、aVL、aVF、V1、V2、V3、V4、V5およびV6)の各々の中の1秒において生じる。
標準的時間整合フォーマット(standard time aligned format)は、医療提供者が、12個の感知されたECG波形から情報をより容易に取得することを可能にする。伝統的なECG出力波形では、時間整合は、ECGが感知される個人の皮膚の上にすべて同時に配置される、伝統的なECGの10個の電極によって同時に感知されている波形によって容易になる。すなわち、伝統的なECGの12個のECG誘導のすべては同時に感知されるので、時間整合は、波形のすべてを一緒に同一軸の上に単に表示することによって達成される。
図8は、本明細書で説明するデバイス、システムおよび方法によって感知された12誘導ECG800の例示的な出力波形を示す。図8に示す例示的な出力波形の中の12個の表示された誘導I、II、III、aVR、aVL、aVF、V1、V2、V3、V4、V5およびV6の各々は、12個の異なる有利な点(vantage point)から心臓を通って進む電流の電位を表す。
この例示的なECG出力波形800では、波形は、ECGのX軸に沿って時間整合される。伝統的なECG読み出しでは、1つまたは複数の個々の波形が、1つまたは複数の他の個々の波形と時間整合され、それにより、感知された波形は、ECGを見る人によって簡便に比較され得る。図示のように、ECG出力波形800は、1つまたは複数の他の波形と垂直方向に整合された1つまたは複数の波形を表示する。整合された波形出力810は、互いに垂直方向に整合された誘導I、IIおよびIIIの波形を示す。一般的に、各時間整合波形は、同じ心拍に対応する。
一般的に、正常に鼓動する心臓のECGは、図8に見ることができる予測可能な波形を12個のECG誘導の各々の中に有する。典型的なECG波形は、いくつかの成分の部分またはセクションを含む。典型的なECG波形の成分は、P波812、QRS波(または複合)814、およびT波816と呼ばれる。複数の波のうちの各波または複合(すなわち、QRS複合)は、心臓脱分極および再分極の異なる位相と関連づけられる。2つの波の間のECG部は部分と呼ばれ、3つ以上の波の間のECG部は間隔と呼ばれる。たとえば、S波の終端(QRS複合の部分)とT波816の始端との間のECG部は、ST部分(ST segment)と呼ばれる。たとえば、Q波の始端(QRS複合の部分)とT波816の終端との間のECGの部分は、QT間隔と呼ばれる。
ECG800は、個人の体の異なる皮膚面の上の電位を電極を使用して測定することによって生成される。一般的に、単一のECG記録または誘導は、経時的に測定された、個人の体の上の2点間の電位の差に対応する。
本明細書で説明するシステム、方法およびデバイスのいくつかの実施形態では、同時には感知されない2つ以上の感知される誘導が、伝統的な標準的12誘導ECG出力波形におけるように、時間整合フォーマットにおいて2つ以上の誘導を表示する時間整合されたECG出力波形を生成するために、時間整合される。本明細書で説明するECG感知デバイスのいくつかの実施形態では、1つまたは複数のECG感知電極は、ECGが感知される個人の皮膚の上に同時には配置されない(すなわち、いくつかの誘導が逐次感知され得る)。たとえば、四肢誘導(I、II、III、aVR、aVLおよびaVF)は、同時に感知される一方で、前胸部誘導のうちの1つまたは複数は、四肢誘導から切り離して感知される。したがって、これらの実施形態では、6つの四肢誘導は、別々に切り離されて感知された前胸部誘導と自動的に時間整合されず、四肢誘導のうちの1つまたは複数と前胸部誘導のうちの1つまたは複数とを時間整合するために、さらなるプロセスが、ソフトウェアアプリケーションによって遂行される。いくつかの実施形態では、6つの前胸部誘導のうちの1つまたは複数は、別々に感知され、それにより、別々に感知された前胸部誘導は、ソフトウェアアプリケーションによって、6つの四肢誘導ならびに他の前胸部誘導と時間整合される。いくつかの実施形態では、本明細書で説明するソフトウェアアプリケーションは、2つ以上の感知された前胸部誘導を互いに整合させ、6つの感知された四肢誘導を切り離して時間整合させ、それにより、6つの誘導の2つのセット(すなわち、6つの時間整合された前胸部誘導および6つの切り離して時間整合された四肢誘導)が、それぞれ時間整合される。いくつかの実施形態では、本明細書で説明するソフトウェアは、2つ以上の感知された前胸部誘導を互いに、ならびに感知された四肢誘導と整合させ、それにより、12個の感知された誘導のすべてが時間整合される。
本明細書で説明するデバイス、システムおよび方法のいくつかの実施形態では、1つまたは複数の平均または中央波形が第1および第2の誘導のために生成され、それにより、異なる心拍に対応する波形が時間整合される。すなわち、1つまたは複数の誘導が同時に感知されないいくつかの実施形態では、平均または中央波形が、これらの誘導のうちの1つまたは複数のために生成され、平均または中央波形は、PQRST波形が(図8に示すように)X軸に沿って垂直方向に整合されるように、時間整合される。
本明細書で説明するECG感知デバイスを用いて感知されたECGの時間整合は、ECG感知デバイスによって感知された各誘導のPQRST波形を時間整合するように構成されたソフトウェアアプリケーションの使用を伴い、それにより、感知されたECG誘導は、表示されるとき、図8に示す例示的な出力波形など、伝統的なECG出力波形における波形と同様に整合される。ECG感知デバイスのいくつかの実施形態では、ECG感知デバイスは、2つ以上の感知されたECG誘導を時間整合するように構成されたソフトウェアアプリケーションを含む。ECG感知デバイスのいくつかの実施形態では、2つ以上の感知されたECG誘導を時間整合させるように構成されたソフトウェアアプリケーションは、ECG感知デバイスからデータを受信するシステムの構成要素である。
本明細書で説明するECG感知デバイスの第1および第2の電極が、デバイスの第3の電極が6つの前胸部誘導位置のうちの任意の1つと接触するのと同時に、ユーザの右および左の上肢によって接触されるとき、誘導Iが、感知された前胸部誘導とともに同時に感知される。すなわち、誘導Iは、左上肢において感知された電圧から右上肢において感知された電圧を引いた値に等しく、それゆえ、左上肢、右上肢および胸がすべて、本明細書で説明するECG感知デバイスの電極によって個別に接触されるとき、誘導Iは、前胸部誘導に加えて感知される。それゆえ、6つの前胸部誘導のすべてが逐次感知されるとき、6つの個々に対応する「前胸部誘導I記録」V1-誘導I、V2-誘導I、V3-誘導I、V4-誘導I、V5-誘導IおよびV6-誘導Iが、同様に生成される。これらの6つの誘導I記録の各々は、前胸部誘導の各々を四肢誘導に対して時間整合するために使用され、したがって、前胸部誘導を時間整合する。
本明細書で説明するソフトウェアアプリケーションのいくつかの実施形態では、ソフトウェアアプリケーションは、V1、V2、V3、V4、V5およびV6波形の各々と同時に感知された前胸部誘導I記録が存在することを利用することによって、前胸部誘導V1、V2、V3、V4、V5およびV6を整合させる。すなわち、前胸部誘導I記録V1-誘導I、V2-誘導I、V3-誘導I、V4-誘導I、V5-誘導IおよびV6-誘導Iは、それぞれ、それらが同時に感知された前胸部誘導記録と個別に時間整合される。前胸部誘導I記録の各々は、たとえば、前胸部誘導I記録をY軸に沿って一定距離移動させることによって、四肢誘導とともに感知された誘導Iと時間整合され、前胸部誘導I記録の各々は前胸部誘導と時間整合されるので、それぞれの前胸部誘導V1、V2、V3、V4、V5およびV6の各々は、同じく、それらのともに感知された(co-sensed)前胸部誘導I記録と同じ距離だけY軸に沿って移動されるとき、時間整合されることになる。たとえば、「V1-誘導I」は、V1と時間整合された誘導I記録である。「V1-誘導I」は「誘導I」と同じではなく、それは、本明細書で説明するECG感知デバイスを使用して他の5つの四肢誘導と同時に感知された誘導I記録である。「V1-誘導I」は、同じく、「誘導I」と時間整合される必要はない。なぜならば、これらの2つの異なる誘導I記録は、一般的に、本明細書で説明するECG感知デバイスを使用して同時に感知されることはないからである。しかしながら、「V1-誘導I」および「誘導I」はともに誘導I記録であるので、それらは、かなり直接的な方法で時間整合され得る。なぜならば、それらは、ともに、平均化されたとき、波形の間で(同一ではなくとも)非常に類似した形態およびタイミングを有することが予測されるからである。たとえば、平均化された「誘導I」のR波のピークが1秒において生じ、平均化された「V1-誘導I」のR波のピークが1.5秒において生じる場合、平均化された「V1-誘導I」は、Y軸に沿って0.5秒再配置またはシフトされ、それにより、そのR波のピークは、平均化された「誘導I」におけるのと同様に、1秒において生じる。V1は、V1-誘導Iと時間整合されるので、V1を平均化された「誘導I」と時間整合させるために、V1も、Y軸に沿って0.5秒シフトされなければならない。V1が「誘導I」と時間整合されるとき、V1は、すでに「誘導I」と時間整合されている他の5つの四肢誘導とも時間整合されることになる。同様の整合は、V2-誘導I、V3-誘導I、V4-誘導I、V5-誘導IおよびV6-誘導Iを「誘導I」とそれぞれ整合させることによって、V2、V3、V4、V5およびV6と生じる。
例示的な時間整合方法は、以下のとおりである。右上肢において感知されるRAの値は、以下の例示的なプロセス内の任意のステップにおいて0に設定され得る。第1のステップにおいて、ユーザが、第1の電極を右上肢と、第2の電極を左上肢と、および第3の電極を左下肢と接触させるとき、6つの四肢誘導は、本明細書で説明するように感知される。この第1のステップにおいて、6つの感知された四肢誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVFは、同時に感知されていることによって時間整合される。第2のステップにおいて、前胸部誘導は、本明細書で説明するように逐次感知され、デバイスの第1の電極は右上肢と接触し、デバイスの第2の電極は左上肢と接触し、デバイスの第3の電極は、6つの前胸の位置CP1、CP2、CP3、CP4、CP5およびCP6の各々と逐次接触する。第4のステップにおいて、四肢誘導は平均化され、説明したように、(誘導IAverage+誘導IIAverage)/3はWCTAverageを生成する。第3のステップにおいて、CP1、CP2、CP3、CP4、CP5およびCP6においてそれぞれ感知された電位が、それぞれ平均化される。第4のステップにおいて、CP1、CP2、CP3、CP4、CP5およびCP6において感知された平均化された電位の各々からWCTAverageを引くことによって、WCTAverageは、説明したように、前胸部誘導値V1、V2、V3、V4、V5およびV6を生成するために使用される。第5のステップにおいて、前胸部誘導I記録が、それぞれ平均化される。第6のステップにおいて、平均前胸部誘導I記録は、それぞれ、それらのそれぞれのともに感知された前胸部誘導V1、V2、V3、V4、V5およびV6の各々を誘導IAverageと時間整合させるために使用される。この例示的な方法では、時間整合プロセスは、一連のステップとして説明されるが、説明されたステップは、少なくともいくつかのステップは並行して発生し得るので、必ずしも逐次発生するとは限らず、同じく、それらは、ステップのうちの少なくともいくつかは異なる順序で発生し得るので、必ずしも本明細書で説明する順序で発生するとは限らないことを理解されたい。同様に、本明細書で説明するECG感知デバイスを用いて感知された1つまたは複数のECG誘導の時間整合である、本方法のエンドポイントを依然として達成しながら、1つまたは複数のステップが省略または修正されてもよいことを理解されたい。したがって、前胸部誘導I記録のうちの任意の1つを誘導IAverageと整合させることは、関連する前胸部誘導の整合をもたらすことになる。
分析
図9Aは、本明細書で説明するデバイス、システムおよび方法のいくつかの実施形態によって生成される、六軸座標系と呼ばれる例示的な座標系900を示す。ECG感知デバイスによって感知された、6つの感知された誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVFは、前額面における心臓を見ており、基本的に異なる角度に対応する6つの誘導の各々は、それぞれの誘導に対応する極の位置に基づいて心臓の前額面の中を見ている。四肢誘導および増強四肢誘導は同じ平面の中にあるので、これらの6つの誘導を生成するために使用された異なる極の位置は、前額面の2次元の中でグラフにされ得る。この方法で表されるとき、6つの誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVFは、それぞれ、30度だけ離隔された12本の線のうちの1本の上に表され得る。
図9Aに示す六軸座標系は、6つの前額面の誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVFの極の、互いにおよび心臓に対する空間関係に基づく。より具体的には、六軸座標系は、ペアとしてそれぞれ誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVFの各々に対応する人体の上のペアの点の間で測定された電位差の表現である。たとえば、誘導Iは、右腕の上に置かれた第1の電極と左腕の上に置かれた第2の電極との間の電位の差に対応する。誘導Iを生成するために右腕と左腕との間で測定された電位差の表現は、六軸座標系の上で右から左に水平に進む線である。六軸座標系の他方の線は、同様に生成され、各線は、6つの誘導のうちの1つに対応する2つの極の間の電位差の線形表現を基本的に含む。六軸座標系の上の6つの誘導の表現は、水平からの12の異なる角度のうちの6つに割り当てられる。たとえば、図9Aに示すように、誘導Iの表現は、0度におけるものである。たとえば、図9Aに示すように、誘導aVRの表現は、-150度におけるものである。六軸座標系の上の様々な誘導の位置ならびにそれらが表す角度が、QRS軸の決定において重要である。
図9Bは、本明細書で説明するデバイス、システムおよび方法のいくつかの実施形態によって生成される、図9Aに示す六軸座標系の上に重ね合わされたQRS軸の例示的なグラフ表現を示す。QRS軸は、心臓の特定の部分の運動状態および構造についての情報を提供するECGベースの測定である。QRS軸は、QRS複合の持続時間の間の前額面の中の心臓の脱分極の波面の一般的方向を指す。言い換えると、QRS軸は、心室脱分極の間の心臓の前額面の中の平均電気ベクトルを含む。
本明細書で説明するデバイス、システムおよび方法のいくつかの実施形態では、ECG感知デバイスまたはシステムは、六軸基準座標系(Hexaxial Reference frame)を生成するように構成されたソフトウェアを実行し、QRS軸を含む感知されたECGから平均電気ベクトルを決定するプロセッサを含む。前部誘導(frontal lead)I、II、III、aVR、aVLおよびaVFの各々は、それらのそれぞれのQRS複合と関連づけられたベクトルを有する。6つの誘導ベクトルの各々は、それぞれのQRS複合の振幅に対応するマグニチュードと、六軸座標系の上のそれぞれの誘導の位置に対応する方向とを含む。たとえば、ECG感知デバイスによって感知された誘導Iが正の振幅を有するQRS複合を有すると決定されるとき、誘導Iは、六軸座標系の0度の線に沿って進み、記録されたECGの誘導Iの上のQRS複合の振幅に対応するマグニチュードを有するベクトルによって表される。この実施形態では、ソフトウェアは、6つのベクトルの各々のQRS複合の振幅に基づいて6つの誘導ベクトルの各々のマグニチュードを決定し、かつ六軸座標系の上の誘導の位置、およびQRS複合が正の偏差(deflection)を有するか負の偏差を有するかに基づいて各ベクトルに対する方向を決定する。次いで、ソフトウェアは、QRS軸を含む平均前部ベクトル(mean frontal vector)を決定するために6つのベクトルを平均化する。
正常に伝導する心臓では、QRS軸は、一般的に、心臓の中の最大の筋肉容量(muscular bulk)の方向にあり、正常な心臓では、最大の筋肉容量のエリアは左心室であり、したがって、電気ベクトルは、一般的に、右肩から左脚に向けられる。図12Bは、六軸座標系の上に重ね合わされた健康な人の心臓における例示的な平均脱分極ベクトルの図的表現である。六軸座標系表現において、正常平均脱分極は、-30度〜90度の中にあると言われる。平均脱分極ベクトルが-30度または90度を超えて変化する場合、ユーザは、軸偏位を有すると言われる。-30度を越える偏位は、左軸偏位として知られており、それは、心臓の左部分において正常な心臓におけるよりも大きい程度の電気的活動があることを意味する。正常より大きい程度の電気的活動は、左心における筋肉容量の増加を示し、それは左心室肥大を示す。同様に、90度を越える偏位は、右軸偏位として知られており、それは、心臓の右部分において正常な心臓におけるよりも大きい程度の電気的活動があることを意味する。正常より大きい程度の電気的活動は、右心における筋肉容量の増加を示し、それは右心室肥大を示す。線902は、QRS軸のグラフ表現であり、それは30度と60度との間にある。この実施形態におけるソフトウェアは、計算された平均電気ベクトルが、正常範囲内にある角度および方向を有するか、または左または右のいずれかの軸偏位に対応する角度および方向を有するかをさらに判定する。ソフトウェアは、QRS軸をユーザに表示するか、または異常ならば警告を与えるように構成され得る。
いくつかの実施形態では、T軸は、T軸を決定するために平均化されるベクトルが、QRS複合の間ではなくT波の持続時間の間に測定されることを除いて、QRS軸と同じ方法で決定され得る。すなわち、T軸は、T波の持続時間の間の前額面の中の心臓の脱分極の波面の一般的方向を指す。T軸は、心室再分極の間の心臓の前額面の中の平均電気ベクトルを含む。
いくつかの実施形態では、ソフトウェアは、QRS軸とT軸とをそれぞれ表すベクトル間の差を決定し、それは、前額面QRST夾角と呼ばれる。前額面QRST夾角は、心臓死に対する予測因子であることが、多くの研究において実証されてきた。
いくつかの実施形態では、ソフトウェアは、ECGを分析して心拍変動を決定するように構成される。心拍変動は、心拍の間の時間間隔における変化の生理現象である。一般的に、心拍変動は、連続するR波の間の時間差を測定することによって測定される。この実施形態では、ソフトウェアは、ECGの上のR波の間の時間を測定すること、およびR波の間の時間の変化を監視することを行うように構成される。いくつかの実施形態では、ソフトウェアは、心拍変動を連続的に監視する。いくつかの実施形態では、ソフトウェアは、心拍変動を断続的に監視する。いくつかの実施形態では、ソフトウェアは、たとえば生体認証センサによって測定された生体認証における変化によって監視することを誘発されたとき、心拍変動を監視する。
いくつかの実施形態では、ソフトウェアは、ECGを分析して、QT間隔および補正QT間隔を決定するように構成される。QT間隔は、心臓の電気サイクル(heart's electric cycle)におけるQ波の開始とT波の終了との間の時間の測定値である。QT間隔は、心室の電気的脱分極および再分極を表す。長くなったQT間隔は、トルサードドポアント(Torsades de Pointes)のような心室頻脈性不整脈の可能性に対するマーカーであり、突然死に対する危険因子である。補正QT間隔は、心拍の変化がQT間隔の変化を生じるという事実の説明となる。補正QT=QT/√RRとして表現されるバゼット式(Bazzett's formula)を含むいくつかの式が、補正QT間隔を決定するのに好適である。一般的に、QTは、先行するRR間隔を使用して補正される。
説明したように、重要なことに、QRS軸、T軸およびQRST夾角は、すべて、本明細書で説明する方法、システムおよびデバイスによって感知される6つの四肢誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVFから導出される。一般的なECGでは、10個の電極が、12誘導ECGを生成するために個人の皮膚面の上に置かれるが、極めて有益な診断情報は、単独で説明される6つの誘導を介して取得され得る。上記のように、一般的に10個の電極の配置を必要とする伝統的な12誘導ECGとは違って、6誘導ECGは、3つの電極だけで達成され得る。伝統的なECGより7つ少ない電極の使用は有利である。なぜならば、伝統的なECGは持ち運びが容易でない一方で、上記の少ない電極の使用により、電極が簡便にモバイルコンピューティングデバイスに組み込まれるかまたは結合されることが可能になり、ECGを持ち運び可能にするからである。本明細書で説明するデバイスおよびシステムは、個人が、自身のECGを簡便に記録することを可能にする一方で、伝統的なECGでは、電極の数およびそれらの人体への配置のために、一般的に、第2の人がECGを記録することが必要となる。本明細書で説明するデバイスおよびシステムは、着席しながらまたは起立しながら速やかにかつ容易に個人に対するECGを記録し得る一方で、伝統的なECGは、一般的に、個人が仰臥位またはほぼ仰臥位に横たわり、ある程度時間をかけて設定して記録する必要がある。
本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法は、PR間隔、QRS持続時間、前面QRS軸、前面T波軸、前面P波軸、前面QRS-T夾角、QT間隔、補正QT間隔、Tピーク〜T終端間隔、リズム分析、およびHRV分析のうちの1つまたは複数を決定することと併せて、12誘導ECGのうちの1つまたは複数の誘導を測定して表示する、3つの電極を有するモバイルコンピューティングデバイスを含む。
いくつかの実施形態では、ECG感知システムは、モバイルコンピューティングデバイスと結合された3つの電極を含む。電極は、モバイルコンピューティングデバイスの中に直接組み込まれ得る。たとえば、電極は、たとえばスマートフォンなどのモバイルコンピューティングデバイスの筐体の中に直接埋め込まれ得る。すなわち、電極は、たとえば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、またはラップトップコンピュータなどのモバイルデバイスの構成要素であり得る。この実施形態では、ECG感知電極は、モバイルコンピューティングデバイスの筐体の中に直接組み込まれ、たとえば、配線接続を介してモバイルコンピューティングデバイスのハードウェアに直接結合され得る。たとえば、スマートフォンプロセッサは、スマートフォンの筐体の中に埋め込まれたECG感知電極に直接配線接続され得る。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電極は、モバイルコンピューティンデバイスの外部にあり得る。そのような実施形態では、1つまたは複数の外部電極は、モバイルコンピューティングデバイスにワイヤレスにまたは配線で結合される。ワイヤレス接続の非限定的な例には、たとえば、1つまたは複数の外部電極とデバイスとの間のWi-Fi接続、1つまたは複数の外部電極とデバイスとの間のブルートゥース(登録商標)接続、1つまたは複数の外部電極とデバイスとの間の低電力ブルートゥース(登録商標)接続、1つまたは複数の外部電極とデバイスとの間のNFC(近距離無線通信)接続、または1つまたは複数の外部電極とデバイスとの間の近距離超音波通信接続を含み得る。デバイスとワイヤレスに通信する他の手段が、本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法とともに使用するのに好適であることは、当業者には理解されたい。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電極は、モバイルコンピューティングデバイスの保護ケースの上に配置される。そのような実施形態では、1つまたは複数の電極は、モバイルコンピューティングデバイスの上の受信機とワイヤレスに通信するように構成される。たとえば、モバイルコンピューティングデバイスのケースの上の1つまたは複数の電極は、ブルートゥース(登録商標)信号を使用してモバイルコンピューティングデバイスの上の受信機にECG信号を送信し得る。
ECG感知電極は、個人の皮膚面の上の2点間の電位差を測定することによってECG信号を感知する。第1の電極が個人の右手と接触しており、第2の電極が個人の左手と接触しているとき、右手と左手との間の経時的な電位差のグラフ表現を含む誘導I記録が生成され得る。第3の電極が、右手および左手とそれぞれ接触する電極に追加され、残りの5つの四肢誘導が生成され得る。たとえば、3つの電極を有するECG感知デバイスでは、第1の電極が右手と接触するように構成され、第2の電極が左手と接触するように構成され、第3の電極が左脚と接触するように構成される。ECG感知デバイスの3つの電極のすべてが同時に接触されるとき、誘導I、誘導IIおよび誘導IIIが生成される。誘導Iは、左手と接触している電極と右手と接触している電極との間の電位差である。誘導IIは、左脚と接触している電極と右腕と接触している電極との間の電位差である。誘導IIIは、左脚と接触している電極と左腕と接触している電極との間の電位差である。同時に、単極誘導aVR、aVLおよびaVFが、上記で説明したように、記録された誘導I、IIおよびIIIを使用して決定され得る。したがって、本明細書で説明するように、3つの電極だけを使用して、6つの四肢誘導のすべてが生成され得る。
いくつかの実施形態では、ECG感知デバイスは、個人の皮膚面の特定の部分と簡便に接触させるために置かれる3つの電極を含む。たとえば、1つの電極が個人の右手と接触するように配置され、1つの電極が個人の左手と接触するように配置され、第3の電極が個人の左脚と接触するように配置される。
加えて、本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいずれかに組み込まれるソフトウェアは、ECG感知デバイスまたはECG感知ウォッチもしくは腕輪から受信されたECGデータを分析するように構成され得る。分析は、本明細書で説明する6つの誘導I、II、III、aVR、aVLおよびaVFを使用してQRS軸およびT軸の値を生成することを含み得る。
加えて、本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいずれかに組み込まれるソフトウェアは、本明細書で説明するように、QRS軸とT軸との間の差を計算することによってQRST夾角を決定し得る。
分析は、心拍変動、QT間隔、または補正QT間隔を決定することを含み得るリズム分析をさらに含み得る。
加えて、本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいずれかに組み込まれるソフトウェアは、ECGと関連づけられた診断または異常を決定するために使用され得る。たとえば、説明したように、軸偏位は、右室肥大または左室肥大の異常と関連づけられ得る。たとえば、心拍変動は、心房細動の診断と関連づけられ得る。たとえば、QT間隔の変化は、いくつかの不整脈を示し得る。
本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいずれかは、同じく、生理的パラメータを測定するセンサと組み合わされ得る。たとえば、本明細書で説明するシステム、デバイスまたは方法のいずれかは、血圧センサと組み合わされ得る。たとえば、本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいずれかは、光電容積脈波(PPG)センサと組み合わされ得る。たとえば、本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいずれかは、温度センサと組み合わされ得る。たとえば、本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいずれかは、パルスオキシメトリセンサと組み合わされ得る。たとえば、本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいずれかは、加速度計と組み合わされ得る。生理的パラメータを監視または検出する他のセンサが、本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法とともに使用するのに好適であることは、当業者には理解されよう。
いくつかの実施形態では、感知された生理的データは、本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいずれかの中のプロセッサに送信される。本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法のいずれかと組み合わされるソフトウェアは、感知された前記生理的データを感知されたECGと組み合わせて使用して、分析を実行し得る。たとえば、血圧データは、すぐに命に関わる状態である心室頻拍の存在を判定する分析を提供するために、前記ソフトウェアによってECGデータと組み合わされ得る。
本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法は、ワイヤレス信号を送信および受信するために送信機と受信機のいずれかまたは両方を含み得る。
いくつかの実施形態では、本明細書で説明するソフトウェアは、同じく、異常な分析結果が決定されたとき、信号をサーバに送信することを引き起こす。たとえば、異常な分析結果は、異常なECGを含む。たとえば、異常な分析結果は、異常なQRS軸を含む。たとえば、異常な分析結果は、異常なQRST夾角を含む。いくつかの実施形態では、異常な分析結果は、異常なECGを含む。たとえば、異常な分析結果は、異常な心拍変動値を含む。たとえば、異常な分析結果は、異常な生理的パラメータ値を含む。送信される信号は、救急医療提供者への信号を含み得る。たとえば、VTなど、すぐに命に関わる状態が判定された場合、本明細書で説明するソフトウェアは、緊急信号を911交換手、救急医療提供者(たとえば、救急医療隊員)、または他の第三者モニターに送り得る。
第5のステップにおいて、6誘導ECGが、前記誘導I、前記誘導II、前記誘導III、前記誘導aVR、前記誘導aVLおよび前記誘導aVFを含む前記6誘導ECGを、前記表示画面の上に表示される。
本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法の望ましい実施形態が、本明細書で示されて説明されたが、そのような実施形態は、単なる例として提供されたことは、当業者には明らかであろう。数多くの変形形態、変更形態および代替形態が、本明細書で説明するユーザ事項から逸脱することなく、今や当業者に想到するであろう。本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法の実施形態に対する様々な代替形態が、本明細書で説明するシステム、デバイスおよび方法の実行において利用され得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲が、本発明の範囲を定義すること、およびこれらの特許請求の範囲およびそれらの相当物の範囲内の方法および構造が、それらによってカバーされることが意図されている。
100 心電図(ECG)感知デバイス
102 モバイルコンピューティングデバイス
104 電極
106 電極
108 電極
200 ECG感知デバイス
204 電極
206 電極
208 電極
300 ECG感知デバイス
302 モバイルコンピューティングデバイス
304 電極
305 基本ユニット
306 電極
308 電極
400 ECG感知デバイス
404 第1の電極
406 第2の電極
408 外部の格納可能電極
500 ECG感知デバイス
600 ECG感知デバイス
604 第1の電極
606 第2の電極
608 第3の電極
700 腕輪のECG感知デバイス
702 モバイルコンピューティングデバイス
800 ECG出力波形
810 整合された波形出力
812 P波
814 QRS波(または複合
816 T波
900 座標系
902 線

Claims (12)

  1. 第1の電極、第2の電極および第3の電極と動作可能に結合された、モバイルフォンまたはウェアラブルコンピューティングデバイスと、
    プロセッサと、
    前記プロセッサによって実行可能な命令を含むコンピュータプログラムで符号化された非一時的コンピュータ可読記憶媒体とを含み、前記命令が、
    前記第1の電極、前記第2の電極および前記第3の電極の各々にユーザの左手、右手および左脚がそれぞれ接触するとき、それらの電極の間で感知される電位差に基づいて、第1の誘導I波形を含む前記ECGの6つの四肢誘導を生成することと、
    前記6つの四肢誘導のうちの2つを使用してウィルソン結合電極(WCT)値を決定することと、
    前記第3の電極に前記ユーザの胸が接触するとき、前記第3の電極によって感知された電位と前記WCT値との間の差に基づいて前記ECGの前胸部誘導のうちの1つまたは複数を生成すること、および前記第3の電極が前記ユーザの胸に接触している間、前記第1の電極および前記第2の電極に前記ユーザの左手および右手が接触するとき、前記第1の電極と前記第2の電極との間で感知される電位差に基づいて第2の誘導I波形を同時に生成することと、
    前記1つまたは複数の前胸部誘導と同時に生成された前記誘導Iを使用して前記6つの四肢誘導と前記1つまたは複数の前胸部誘導とを時間整合させることと
    を前記プロセッサに行わせる、心電図(ECG)感知デバイス。
  2. 前記6つの四肢誘導、前記1つまたは複数の前胸部誘導、前記第1の誘導I波形、前記第2の誘導I波形、および前記WCT値が平均波形である、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記コンピュータプログラムがさらに、前記モバイルフォンまたは前記ウェアラブルコンピューティングデバイスのいずれかのディスプレイの上に時間整合されたECGを前記プロセッサに表示させ、前記時間整合されたECGが、前記6つの四肢誘導および前記1つまたは複数の前胸部誘導を含む、請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記コンピュータプログラムがさらに、QRS軸を前記プロセッサに生成させる、請求項1に記載のデバイス。
  5. 前記コンピュータプログラムがさらに、QRST夾角を前記プロセッサに生成させる、請求項1に記載のデバイス。
  6. 前記ウェアラブルコンピューティングデバイスがスマートウォッチを含む、請求項1に記載のデバイス。
  7. ECGを感知するための方法であって、
    前記第1の電極、前記第2の電極および前記第3の電極の各々にユーザの左手、右手および左脚がそれぞれ接触するとき、それらの電極の間で感知される電位差に基づいて、第1の誘導I波形を含む前記ECGの6つの四肢誘導を生成するステップと、
    前記6つの四肢誘導のうちの2つを使用してウィルソン結合電極(WCT)値を決定するステップと、
    前記第3の電極に前記ユーザの胸が接触するとき、前記第3の電極によって感知された電位と前記WCT値との間の差に基づいて前胸部誘導のうちの1つまたは複数を生成するステップ、および前記第3の電極が前記ユーザの胸に接触している間、前記第1の電極および前記第2の電極に前記ユーザの左手および右手が接触するとき、前記第1の電極と前記第2の電極との間で感知される電位差に基づいて第2の誘導I波形を同時に生成するステップと、
    前記1つまたは複数の前胸部誘導と同時に生成された前記誘導Iを使用して前記6つの四肢誘導と前記1つまたは複数の前胸部誘導とを時間整合させるステップとを含む、方法。
  8. 前記6つの四肢誘導、前記1つまたは複数の前胸部誘導、前記第1の誘導I波形、前記第2の誘導I波形、および前記WCT値が平均波形である、請求項7に記載の方法。
  9. モバイルフォンまたはウェアラブルコンピューティングデバイスのいずれかのディスプレイの上に時間整合されたECGを表示するステップをさらに含み、前記時間整合されたECGが、前記6つの四肢誘導および前記1つまたは複数の前胸部誘導を含む、請求項7に記載の方法。
  10. QRS軸を生成するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
  11. QRST夾角を生成するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
  12. 前記ウェアラブルコンピューティングデバイスがスマートウォッチを含む、請求項7に記載の方法。
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