以下の説明では、本開示と一致するいくつかの実施形態を記載する特定の詳細が記載される。実施形態の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が記載される。しかし、いくつかの実施形態が、これらの特定の詳細の一部または全部なしに実施され得ることは、当業者には明らかであろう。本明細書に開示される特定の実施形態は、例示的であるが、限定するものではないことを意味する。当業者は、本明細書に具体的に記載されていないが、本開示の範囲および精神内にある他の要素を認識することができる。さらに、不必要な繰り返しを避けるために、1つの実施形態に関連して示され説明された1つまたは複数の特徴は、他に特に説明されないかまたは1つ若しくは複数の特徴が実施形態を非機能的にする場合を除いて、他の実施形態に組み込むことができる。
いくつかの例では、良く知られた方法、手順、構成要素、および回路は、実施形態の態様を不必要に不明瞭にしないように詳細には説明されていない。
この開示は、三次元空間におけるそれらの状態に関して、種々の器具及び器具の部分を記載する。本明細書で使用する場合、用語「位置」は、三次元空間内の物体または物体の一部の場所を指す(例えば、デカルトx、y、およびz座標に沿った並進3自由度)。本明細書で使用される場合、用語「向き(orientation)」は、物体または物体の一部の回転配置(回転3自由度‐例えば、ロール、ピッチ、およびヨー)を指す。本明細書で使用される場合、用語「姿勢(pose)」は、少なくとも1つの並進自由度における物体または物体の一部の位置および少なくとも1つの回転自由度における物体または物体の一部の向きを指す(最大6つのトータルの自由度)。本明細書で使用される場合、「形状(shape)」という用語は、物体に沿って測定された姿勢、位置、または向きのセットを指す。
図1は、いくつかの実施形態による遠隔操作医療システム100の簡略図である。いくつかの実施形態では、遠隔操作医療システム100は、例えば、手術、診断、治療、または生検処置における使用に適し得る。いくつかの実施形態は、そのような処置に関して本明細書中で提供されるが、医療または手術器具および医療または手術方法へのいかなる言及も、非限定的である。本明細書に記載のシステム、器具、および方法は、動物、ヒトの死体、動物の死体、ヒトまたは動物の解剖学的構造の一部、非外科的診断、ならびに産業システムおよび一般的なロボットまたは遠隔操作医療システムに使用され得る。
図1に示すように、医療システム100は、概して、患者Pに種々の処置を行う医療器具104を操作する遠隔操作マニピュレータアセンブリ102を含む。マニピュレータアセンブリ102は、遠隔操作、非遠隔操作、または、モータ駆動され(motorized)得るおよび/または遠隔操作され得る選択自由度並びに非モータ駆動され得るおよび/または非遠隔操作され得る選択自由度を有するハイブリッド遠隔操作および非遠隔操作アセンブリであり得る。マニピュレータアセンブリ102は、手術台Tにまたはその近傍に取り付けられている。マスタアセンブリ106は、オペレータO(例えば、図1に示す外科医、臨床医、または医師)が、介入部位を観察し、マニピュレータアセンブリ102を制御することを可能にする。
マスタアセンブリ106は、通常、患者Pが配置されている手術台の側部など、手術台Tと同じ部屋に配置されているオペレータコンソールに配置され得る。しかしながら、オペレータOは、患者Pとは異なる部屋または全く異なる建物に位置することができることが理解されるべきである。マスタアセンブリ106は、概して、マニピュレータアセンブリ102を制御するための1つまたは複数の制御装置を含む。制御装置は、ジョイスティック、トラックボール、データグローブ、トリガーガン、手動コントローラ、音声認識装置、ボディモーションまたは存在センサなど、任意の数の種々の入力装置を含み得る。オペレータOに器具104を直接制御している強い感覚を提供するために、制御装置は、関連する医療器具104と同じ自由度を備え得る。このようにして、制御装置は、テレプレゼンス又は制御装置が医療器具104と一体的であるという認識をオペレータOに与える。
いくつかの実施形態では、制御装置は、関連する医療器具104より多いまたは少ない自由度を有し得るが依然としてオペレータOにテレプレゼンスを提供し得る。いくつかの実施形態では、制御装置は、オプションで、6自由度で動作する手動入力装置であり得、これはまた、器具を作動させるための(例えば、把持ジョー部を閉じる、電極に電位を印加する、医薬治療を送達する等のための)作動可能なハンドルを含み得る。
マニピュレータアセンブリ102は、医療器具104を支持し、1つまたは複数の非サーボ制御リンク(例えば、手動で配置され、所定の位置にロックされ得る1つまたは複数のリンク、一般にセットアップ構造と呼ばれる)、および/または1つまたは複数のサーボ制御リンク(例えば、制御システムからのコマンドに応答して制御され得る1つまたは複数のリンク)、およびマニピュレータの運動学的構造を含み得る。マニピュレータアセンブリ102は、制御システム(例えば、制御システム112)からのコマンドに応答して医療器具104への入力を駆動する複数のアクチュエータまたはモータをオプションで含み得る。アクチュエータは、オプションで、医療器具104に結合されると、医療器具104を自然のまたは外科的に形成された解剖学的開口部に前進させ得る駆動システムを含み得る。他の駆動システムは、医療器具104の遠位端部を複数の自由度で動かすことができ、これは、3自由度の直線運動(例えば、X、Y、Zデカルト軸に沿った直線運動)および3自由度の回転運動(例えば、X、Y、Zデカルト軸周りの回転)を含み得る。さらに、アクチュエータを使用して、生検装置等のジョー部において組織を把持するための医療器具104の関節動作可能(articulable)な部分を作動させることができる。レゾルバ、エンコーダ、ポテンショメータ、および他の機構などのアクチュエータ位置センサは、モータシャフトの回転および向きを記述するセンサデータを医療システム100に提供し得る。この位置センサデータは、アクチュエータによって操作される物体の動きを決定するために使用され得る。
遠隔操作医療システム100は、マニピュレータアセンブリ102の器具に関する情報を受信するための1つまたは複数のサブシステムを有するセンサシステム108を含み得る。このようなサブシステムは、位置/場所(location)センサシステム(例えば、電磁(EM)センサシステム);医療器具104を構成し得る可撓性ボディに沿った遠位端部及び/又は1つまたは複数のセグメントの位置、向き、速さ、速度、姿勢、及び/又は形状を決定するための形状センサシステム;および/または、医療器具104の遠位端部から画像を取り込むための可視化システム;を含み得る。
遠隔操作医療システム100はまた、手術部位およびセンサシステム108のサブシステムによって生成される医療器具104の画像または表現を表示するための表示システム110を含む。表示システム110およびマスタアセンブリ106は、オペレータOがテレプレゼンスの知覚で医療器具104およびマスタアセンブリ106を制御できるように配向され(oriented)得る。
いくつかの実施形態では、医療器具104は、可視化システム(以下でより詳細に説明する)を有し得、これは、手術部位の同時またはリアルタイムの画像を記録し、表示システム110の1つまたは複数のディスプレイなど、医療システム100の1つまたは複数のディスプレイを介して、画像をオペレータまたはオペレータOに提供する、観察スコープアセンブリを含み得る。同時画像は、例えば、手術部位内に配置される内視鏡によってキャプチャされる2次元または3次元画像であり得る。いくつかの実施形態では、可視化システムは、医療器具104に一体に又は取り外し可能に結合され得る内視鏡コンポーネントを含む。しかしながら、いくつかの実施形態では、別個のマニピュレータアセンブリに取り付けられた別個の内視鏡が、医療器具104と共に使用して、手術部位を画像化し得る。可視化システムは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせとして実装され、制御システム112のプロセッサを含み得る1つまたは複数のコンピュータプロセッサと対話するか、またはそうでなければそれによって実行される。
表示システム110はまた、手術部位及び可視化システムによってキャプチャされた医療器具の画像を表示し得る。いくつかの例では、遠隔操作医療システム100は、医療器具104およびマスタアセンブリ106の制御を、医療器具の相対位置がオペレータOの眼および手の相対位置に類似するように構成し得る。このようにして、オペレータOは、あたかも実質的に真の存在下で作業空間を見るかのように、医療器具104およびハンド制御部を操作することができる。真の存在とは、画像の提示が、医療器具104を物理的に操作している医師の視点をシミュレートする真の透視画像であることを意味する。
いくつかの例では、表示システム110は、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴イメージング(MRI)、蛍光透視、サーモグラフィ、超音波、光干渉断層撮影(OCT)、サーマルイメージング、インピーダンスイメージング、レーザーイメージング、ナノチューブX線イメージングなどのイメージング技術からの画像データを使用して、術前または術中に記録された手術部位の画像を提示し得る。術前または術中の画像データは、二次元、三次元、または四次元(例えば、時間ベースまたは速度ベースの情報を含む)画像として、および/または術前または術中の画像データセットから作成されたモデルからの画像として提示され得る。
いくつかの実施形態では、しばしば、画像誘導手術処置の目的のために、表示システム110は、医療器具104の実際の位置が術前または同時画像/モデルとレジストレーションされる(registered)(すなわち、動的に参照される)仮想ナビゲーション画像を表示し得る。これは、医療器具104の視点から、オペレータOに内部手術部位の仮想画像を提示するために行われ得る。いくつかの例では、視点は、医療器具104の先端からのものであり得る。医療器具104の先端の画像及び/又は他のグラフィカル又は英数字のインジケータが、医療器具104を制御するオペレータOを補助するために、仮想画像上に重ね合わされ得る。いくつかの例では、医療器具104は、仮想画像内では見えない場合がある。
いくつかの実施形態では、表示システム110は、外部視点からの手術部位内の医療器具104の仮想画像をオペレータOに提示するように、医療器具104の実際の位置が術前または同時画像とレジストレーションされた仮想ナビゲーション画像を表示し得る。医療器具104の一部の画像、または他のグラフィカル若しくは英数字インジケータが、医療器具104の制御においてオペレータOを補助するために、仮想画像上に重ね合わされ得る。本明細書に記載されているように、データ点の視覚的表現が、表示システム110に描画されてもよい。例えば、測定されたデータ点、移動されたデータ点、レジストレーションされたデータ点、および本明細書に記載される他のデータ点は、表示システム110上に視覚的表現(visual representation)で表示され得る。データ点は、表示システム110上の複数の点またはドットによって、またはデータ点のセットに基づいて作成されたメッシュまたはワイヤモデルなどのレンダリングされたモデルとして、ユーザインタフェース内で視覚的に表現され得る。いくつかの例では、データ点は、それらが表すデータに従ってカラーコード化され得る。いくつかの実施形態では、視覚的表現は、各処理動作がデータ点を変更するために実施された後に、表示システム110においてリフレッシュされ得る。
遠隔操作医療システム100はまた、制御システム112を含み得る。制御システム112は、少なくとも1つのメモリ(図示せず)と、医療器具104、マスタアセンブリ106、センサシステム108、および表示システム110の間の制御を行うための少なくとも1つのコンピュータプロセッサ(図示せず)とを含む。制御システム112はまた、表示システム110に情報を提供するための命令を含む、本明細書に開示された態様に従って説明された方法の一部または全部を実施するためのプログラムされた命令(例えば、命令を記憶する非一時的機械読取可能媒体)を含む。制御システム112は、図1の簡略化された概略図において単一ブロックとして示されているが、制御システム112は、分散されたデータ処理を実行するために、遠隔操作医療システム100全体に分散された2つ以上のデータ処理回路を含み得る。例えば、分散制御システム112によって実行されるデータ処理の一部は、オプションで、マニピュレータアセンブリ102上またはその近傍で実行されることができ、データ処理の別の一部は、オプションで、マスタアセンブリ106で実行されることができ、データ処理の別の部分は、オプションで、他のデータ処理回路で実行されることができる。制御システム112の少なくとも1つのコンピュータプロセッサまたは2つ以上のデータ処理回路は、本明細書に開示され、以下により詳細に説明される処理に対応する命令を実行し得る。広範な種類の集中型または分散型データ処理アーキテクチャのいずれかが使用され得る。同様に、プログラムされた命令は、いくつかの別個のプログラムまたはサブルーチンとして実装され得る、または、それらは、本明細書に記載される遠隔操作医療システムのいくつかの他の態様に統合され得る。一実施形態では、制御システム112は、Bluetooth(登録商標)、IrDA、HomeRF、IEEE 802.11、DECT、および無線テレメトリなどの無線通信プロトコルをサポートする。
いくつかの実施形態では、制御システム112は、医療器具104からの力および/またはトルクのフィードバックを受け得る。フィードバックに応答して、制御システム112は、マスタアセンブリ106に信号を送信し得る。いくつかの例では、制御システム112は、マニピュレータアセンブリ102の1つまたは複数のアクチュエータに医療器具104を動かすように指示する信号を送信し得る。医療器具104は、患者Pの体内の1つまたは複数の開口部を介して、患者Pの体内の内部手術部位内に延び得る。任意の適切な従来型および/または特殊化されたアクチュエータが使用され得る。いくつかの例では、1つまたは複数のアクチュエータは、マニピュレータアセンブリ102から分離され得る、またはマニピュレータアセンブリ102と一体化され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のアクチュエータおよびマニピュレータアセンブリ102は、患者Pおよび手術台Tに隣接して配置された遠隔操作カートの一部として提供される。
制御システム112は、オプションで、画像誘導手術処置の間に医療器具104を制御するときに、オペレータOにナビゲーション支援を提供するために、仮想可視化システムをさらに含み得る。仮想可視化システムを使用する仮想ナビゲーションは、解剖学的通路の術前または術中の取得データセットを参照することに基づき得る。仮想可視化システムは、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴イメージング(MRI)、蛍光透視、サーモグラフィ、超音波、光干渉断層撮影(OCT)、サーマルイメージング、インピーダンスイメージング、レーザーイメージング、ナノチューブX線イメージングなどのイメージング技術を用いてイメージングされた手術部位の画像を処理する。手動入力と組み合わせて使用され得るソフトウェアが、記録された画像を、部分的または全体的な解剖学的臓器または解剖学的領域のセグメント化された二次元または三次元の合成表現(composite representation)に変換するために使用される。画像データセットが、合成表現に関連付けられる。合成表現および画像データセットは、通路およびそれらの接続性の様々な位置および形状を記述する。合成表現を生成するために使用される画像は、臨床処置中の術前または術中に記録され得る。いくつかの実施形態では、仮想可視化システムは、標準的表現(すなわち、患者固有(patient specific)ではない)または標準的表現および患者固有のデータのハイブリッドを使用し得る。合成表現および合成表現によって生成される仮想画像は、動きの1つまたは複数のフェーズの間(例えば、肺の吸気/呼気サイクルの間)の変形可能な解剖学的領域の静止姿勢を表し得る。
仮想ナビゲーション手順の間、センサシステム108は、患者Pの解剖学的構造に対する医療器具104の近似位置を計算するために使用され得る。その位置は、患者Pの解剖学的構造のマクロレベル(外部)追跡画像および患者Pの解剖学的構造の仮想内部画像の両方を生成するために使用され得る。センサシステム108は、1つまたは複数の電磁(EM)センサ、光ファイバセンサ、および/または他のセンサを実装して、手術前に記録された手術画像と共に医療器具をレジストレーションし、表示し得る。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、米国特許出願第13/107,562号(2011年5月13日出願)(“Medical System Providing Dynamic
Registration of a Model of an Anatomic Structure for Image-Guided Surgery”を開示)は、1つのそのようなセンサシステムを開示している。遠隔操作医療システム100は、さらに、オプションの動作並びに照明システム、ステアリング制御システム、洗浄システム、および/または吸引システムなどのサポートシステムを含み得る。いくつかの実施形態では、遠隔操作医療システム100は、1より多いマニピュレータアセンブリおよび/または1より多いマスタアセンブリを含み得る。遠隔操作医療システムに含まれる遠隔操作マニピュレータアセンブリの総数は、手術処置および手術室内の空間的制約を含むいくつかの要因に依存する。複数ユニットとして実装される場合、マスタアセンブリ106は、並置され(collocated)得るまたは別個の位置に配置され得る。複数のマスタアセンブリは、1より多い複数のオペレータが1つまたは複数の遠隔操作マニピュレータアセンブリを種々の組み合わせで制御することを可能にする。
図2Aは、いくつかの実施形態による医療器具システム200の簡略図である。いくつかの実施形態では、医療器具システム200は、遠隔操作医療システム100を用いて実行される画像誘導医療処置において医療器具104として使用され得る。いくつかの例では、医療器具システム200は、非遠隔操作の診査処置(non-teleoperational exploratory procedures)に、または内視鏡などの従来の手動操作の医療器具を伴う処置に使用され得る。オプションで、医療器具システム200は、患者Pなどの患者の解剖学的通路内の位置に対応するデータ点のセットを集める(すなわち、測定する)ために使用され得る。
医療器具システム200は、駆動ユニット204に結合された可撓性カテーテルなどの細長い装置202を含む。細長い装置202は、近位端部217および遠位端部または先端部分218を有する可撓性ボディ216を含む。いくつかの実施形態では、可撓性ボディ216は、約3mmの外径を有する。他の可撓性ボディの外径は、大きくても小さくてもよい。
医療器具システム200は、さらに、以下にさらに詳細に説明するように、1つまたは複数のセンサおよび/またはイメージング装置を使用して、遠位端部218および/または可撓性ボディ216に沿った1つまたは複数のセグメント224の位置、向き、速さ、速度、姿勢、および/または形状を決定するためのトラッキングシステム230を含む。遠位端部218と近位端部217との間の可撓性ボディ216の全長は、セグメント224に効果的に分割され得る。トラッキングシステム230は、オプションで、図1の制御システム112の少なくとも1つのプロセッサまたは2つ以上のデータ処理回路を含み得る1つまたは複数のコンピュータプロセッサとインタラクトするか、またはそうでなければそれによって実行されるハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせとして実装され得る。
トラッキングシステム230は、オプションで、形状センサ222を使用して、遠位端部218、および/またはセグメント224の1つまたは複数をトラッキングし得る。形状センサ222は、オプションで、可撓性ボディ216と整列した(例えば、内部チャネル(図示せず)内に設けられた、または外部に取り付けられた)光ファイバを含み得る。一実施形態では、光ファイバは、約200μmの直径を有する。他の実施形態では、光ファイバの寸法は、大きくても小さくてもよい。形状センサ222の光ファイバは、可撓性ボディ216の形状を決定するための光ファイバ屈曲センサを形成する。1つの代替では、ファイバブラッググレーティング(FBG)を含む光ファイバが、1つまたは複数の次元における構造の歪み測定値を提供するために使用される。三次元における光ファイバの形状及び相対位置をモニタするための種々のシステム及び方法は、米国特許出願第11/180,389号(2005年7月13日出願)(“Fiber optic position and shape
sensing device and method relating thereto”を開示);米国特許出願第12/047,056号(2004年7月16日出願)(“Fiber-optic shape and relative
position sensing”を開示);および米国特許第6,389,187号(1998年6月17日出願)(“Optical Fibre Bend Sensor”を開示)に記載されており、これらは全て、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態におけるセンサは、レイリー散乱、ラマン散乱、ブリルアン散乱、および蛍光散乱などの他の適切な歪検出技術を使用し得る。いくつかの実施形態では、細長い装置の形状は、他の技術を用いて決定され得る。例えば、可撓性ボディ216の遠位端部姿勢の履歴が、所与の時間間隔にわたる可撓性ボディ216の形状を再構成するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、トラッキングシステム230は、位置センサシステム220を使用して、遠位端部218をオプションでおよび/または追加的にトラッキングし得る。位置センサシステム220は、外部で生成された電磁場に曝され得る1つまたは複数の導電性コイルを含む位置センサシステム220を有するEMセンサシステムの構成要素であり得る。その場合、EMセンサシステム220の各コイルは、外部生成電磁場に対するコイルの位置および向きに依存する特性を有する誘導電気信号を生成する。いくつかの実施形態では、位置センサシステム220は、6自由度、例えば、3つの位置座標X、Y、Z、および基点のピッチ、ヨー、およびロールを示す3つの方向角(orientation angles)、または5自由度、例えば、3つの位置座標X、Y、Z、および基点のピッチおよびヨーを示す2つの方向角を測定するように構成および位置決めされ得る。位置センサシステムのさらなる説明は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,380,732号(1999年8月11日出願)(“Six-Degree of Freedom Tracking
System Having a Passive Transponder on the Object Being Tracked”を開示)に提供されている。
いくつかの実施形態では、トラッキングシステム230は、呼吸などの交互の運動のサイクルに沿って器具システムの既知のポイントについて記憶された履歴の姿勢、位置、または向きデータに代替的におよび/または追加的に依存し得る。この記憶されたデータは、可撓性ボディ216に関する形状情報を発展させるために使用され得る。いくつかの例では、位置センサシステム220内のセンサに類似の電磁(EM)センサなどの一連の位置センサ(図示せず)が、可撓性ボディ216に沿って位置決めされ、次いで、形状感知のために使用され得る。いくつかの例では、特に解剖学的通路が概して静止している場合には、処置中に取られたこれらのセンサのうちの1つまたは複数からのデータの履歴が、細長い装置202の形状を表すために使用され得る。
可撓性のボディ216は、医療ツール226を受け入れるようにサイズが決められかつ成形されたチャネル221を含む。図2Bは、いくつかの実施形態による医療ツール226が伸長された状態の可撓性ボディ216の簡略図である。いくつかの実施形態では、医療ツール226は、手術、生検、アブレーション、照明、洗浄、または吸引などの処置に使用され得る。医療ツール226は、可撓性ボディ216のチャネル221を通して展開され、解剖学的構造内のターゲット位置で使用され得る。医療ツール226は、例えば、画像キャプチャプローブ、生検器具、レーザアブレーションファイバ、および/または他の手術、診断、または治療ツールを含み得る。医療ツールは、メス、ブラントブレード、光ファイバ、電極等のような単一の作業部材を含み得る。他の医療ツールは、例えば、鉗子、把持器、はさみ、クリップ装着器等を含み得る。他の医療ツールは、電気手術用の電極、トランスデューサ、センサなどの電気的に作動されるツールをさらに含み得る。様々な実施形態では、医療ツール226は、生検器具であり、これは、ターゲットの解剖学的位置から試料組織または細胞のサンプリングを除去するために使用され得る。
医療ツール226は、これもまた可撓性ボディ216内の画像キャプチャプローブと共に使用され得る。様々な実施形態では、医療ツール226は、表示のために可視化システム231によって処理される、および/または、遠位端部218および/またはセグメント224のうちの1つまたは複数の追跡をサポートするためにトラッキングシステム230に提供される、画像(ビデオ画像を含む)をキャプチャするために、可撓性ボディ216の遠位端部218またはその近傍に立体またはモノスコピックカメラを備えた遠位部分を含む画像キャプチャプローブであり得る。画像キャプチャプローブは、キャプチャされた画像データを送信するためにカメラに結合されたケーブルを含み得る。いくつかの例では、画像キャプチャ装置は、可視化システム231に結合するファイバスコープなどの光ファイバ束であり得る。画像キャプチャ装置は、例えば、可視スペクトル、赤外スペクトル、および/または紫外スペクトルのうちの1つまたは複数で画像データをキャプチャする、単一またはマルチスペクトルであり得る。代替的には、医療ツール226自体が画像キャプチャプローブであり得る。医療ツール226は、処置を行うためにチャネル221の開口部から前進され、処置が完了したときにチャネル内に戻され得る。医療ツール226は、可撓性ボディ216の近位端部217から、または可撓性ボディ216に沿った別のオプションの器具ポート(図示せず)から取り外され得る。
医療ツール226は、医療ツール226の屈曲した遠位端部を制御するために、その近位端部と遠位端部との間に延在するケーブル、リンケージ、または他の作動制御部(図示せず)をさらに収容し得る。操作可能な器具は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,316,681号(2005年10月4日に出願)(“Articulated Surgical Instrument for
Performing Minimally Invasive Surgery with Enhanced Dexterity and Sensitivity”を開示)および米国特許出願第12/286,644号(2008年9月30日に出願された)(“Passive
Preload and Capstan Drive for Surgical Instruments”を開示)に詳細に記載されている。
可撓性のボディ216はまた、例えば、遠位端部218の破線描写219によって示されるように、遠位端部218を制御可能に曲げるために、駆動ユニット204と遠位端部218との間に延在するケーブル、リンク、または他のステアリング制御部(図示せず)を収容し得る。いくつかの例では、少なくとも4つのケーブルが、遠位端部218のピッチを制御するための独立した「上下」ステアリングと、遠位端部218のヨーを制御するための「左右」ステアリングとを提供するために使用される。ステアリング可能な細長い装置は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第13/274,208号(2011年10月14日出願)(“Catheter with Removable Vision
Probe”を開示)に詳細に記載されている。医療器具システム200が遠隔操作アセンブリによって作動される実施形態では、駆動ユニット204は、遠隔操作アセンブリのアクチュエータなどの駆動要素に取り外し可能に結合し、電力を受ける駆動入力を含み得る。いくつかの実施形態では、医療器具システム200は、医療器具システム200の動作を手動で制御するために、把持機能、手動アクチュエータ、または他の構成要素を含み得る。細長い装置202は、ステアリング可能であり得る、あるいは、システムは、遠位端部218の屈曲のオペレータ制御のための一体化された機構なしでステアリング不能であり得る。いくつかの例では、医療器具が展開され、ターゲットの手術位置で使用されることができる1つまたは複数の管腔が、可撓性ボディ216の壁内に画定される。
いくつかの実施形態では、医療器具システム200は、肺の検査、診断、生検、または治療に使用するために、気管支鏡または気管支カテーテルなどの可撓性気管支器具を含み得る。医療器具システム200はまた、結腸、腸、腎臓および腎杯、脳、心臓、脈管構造を含む循環系などを含む種々の解剖学的システムのいずれかにおいて、自然または外科的に作られた接続通路を経由して、他の組織のナビゲーションおよび治療にも適している。
トラッキングシステム230からの情報は、ナビゲーションシステム232に送られ、そこでは可視化システム231および/または術前に得られたモデルからの情報と組み合わされて、医師または他のオペレータにリアルタイムの位置情報を提供する。いくつかの例では、リアルタイム位置情報は、医療器具システム200の制御において使用するために、図1の表示システム110に表示され得る。いくつかの例では、図1の制御システム112は、医療器具システム200を位置決めするためのフィードバックとして位置情報を利用し得る。手術器具を手術画像とレジストレーションし表示するために光ファイバセンサを使用するための種々のシステムが、「“Medical System Providing Dynamic Registration of a Model of an
Anatomic Structure for Image-Guided Surgery”を開示する2011年5月13日出願の米国特許出願第13/107,562号に提供されており、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの例では、医療器具システム200は、図1の医療システム100内で遠隔操作され得る。いくつかの実施形態では、図1のマニピュレータアセンブリ102は、直接オペレータ制御によって置き換えられ得る。いくつかの例では、直接オペレータ制御は、器具のハンドヘルド操作のための種々のハンドルおよびオペレータインタフェースを含み得る。
図3Aおよび3Bは、いくつかの実施形態による挿入アセンブリに取り付けられた医療器具を含む患者座標空間の側面図の簡略化された図である。図3Aおよび3Bに示すように、手術環境300は、患者Pが図1の手術台T上に位置決めされることを含む。患者Pは、全体の患者の動きが鎮静、拘束、および/または他の手段によって制限されるという意味で、手術環境内に静止し得る。患者Pの呼吸および心臓の動きを含む周期的な解剖学的動きは、呼吸の動きを一時的に停止させるために患者に息を止めるように指示しない限り、継続し得る。従って、いくつかの実施形態では、データは、特定の呼吸のフェーズで集められ、そのフェーズでタグ付けされ、識別され得る。いくつかの実施形態では、データが収集されるフェーズは、患者Pから収集される生理学的情報から推測され得る。手術環境300内では、点収集器具304は、器具キャリッジ306に結合される。いくつかの実施形態において、点収集器具304は、EMセンサ、形状センサ、および/または他のセンサモダリティを使用し得る。器具キャリッジ306は、手術環境300内に固定された挿入ステージ308に取り付けられる。代替的に、挿入ステージ308は、可動であり得るが、手術環境300内で既知の位置(例えば、トラッキングセンサまたは他のトラッキングデバイスを介して)を有し得る。器具キャリッジ306は、挿入運動(すなわち、A軸に沿った運動)および、オプションで、ヨー、ピッチ、およびロールを含む多方向への細長い装置310の遠位端部318の運動を制御するために点収集器具304に結合するマニピュレータアセンブリ(例えば、マニピュレータアセンブリ102)の構成要素であり得る。器具キャリッジ306または挿入ステージ308は、挿入ステージ308に沿った器具キャリッジ306の運動を制御するサーボモータ(図示せず)などのアクチュエータを含み得る。
細長い装置310(例えば、医療器具)は、器具ボディ312に結合され得る。器具ボディ312は、器具キャリッジ306に対して結合および固定される。いくつかの実施形態では、光ファイバ形状センサ314が、器具ボディ312上の近位点316に固定される。いくつかの実施形態では、光ファイバ形状センサ314の近位点316は、器具ボディ312と共に移動可能であり得るが、近位点316の位置は既知であり得る(例えば、トラッキングセンサまたは他のトラッキングデバイスを介して)。形状センサ314は、近位点316から、細長い装置310の遠位端部318などの別の点への形状を測定する。点収集器具304は、医療器具システム200と実質的に類似し得る。
位置測定装置320は、挿入軸Aに沿って挿入ステージ308上を移動するときの器具ボディ312の位置に関する情報を提供する。位置測定装置320は、器具キャリッジ306の運動を制御し、その結果、器具ボディ312の運動を制御するアクチュエータの回転および/または向きを決定するレゾルバ、エンコーダ、ポテンショメータ、および/または他のセンサを含み得る。いくつかの実施態様では、挿入ステージ308は、直線状である。いくつかの実施形態では、挿入ステージ308は、湾曲され得る、または湾曲したセクションと直線状セクションとの組み合わせを有し得る。
図3Aは、挿入ステージ308に沿った後退位置にある器具ボディ312および器具キャリッジ306を示す。この後退位置では、近位点316は、軸A上の位置L0にある。挿入ステージ308に沿ったこの後退位置では、近位点316の位置の成分(component)は、挿入ステージ308上の器具キャリッジ306、したがって近位点316の位置を記述するためのベース基準を提供するために、ゼロおよび/または別の基準値に設定され得る。器具ボディ312および器具キャリッジ306のこの後退位置で、細長い装置310の遠位端部318は、患者Pの入口オリフィスのすぐ内側に配置され得る。この位置ではまた、位置測定装置320は、ゼロおよび/または別の基準値(例えば、I=0)に設定され得る。図3Bでは、器具ボディ312および器具キャリッジ306が挿入ステージ308の直線トラックに沿って前進し、細長い装置310の遠位端部318が患者P内に前進した。この前進位置では、近位点316は軸A上の位置L1にある。いくつかの例では、器具キャリッジ306の挿入ステージ308に沿った動きを制御する1つまたは複数のアクチュエータ、および/または、器具キャリッジ306および/または挿入ステージ308に関連付けられた1つまたは複数の位置センサからのエンコーダおよび/または他の位置データが、位置L0に対する近位点316の位置LXを決定するために使用される。いくつかの例では、位置LXは、細長い装置310の遠位端部318が患者Pの解剖学的構造の通路内に挿入される距離または挿入深さのインジケータとしてさらに使用され得る。
医療器具システムを安全かつ効果的に動作させるために、医療ツールは、マニピュレータアセンブリ102などのシステムに取り付けられたとき、または医療器具システム200などの受容部材に挿入されたときに、適切に設置、配置、識別、認証、および/またはその他の方法で受容され且つ認識される必要があり得る。本明細書に開示されているように、受容部材におけるツール認識アセンブリは、ツール上のターゲットの存在、近接、および/または不在を検出して、挿入された各ツールに対する挿入シグネチャを検出および発展させる(develop)ために使用され得る。検出および発展された挿入シグネチャに基づいて、ツールまたは医療器具システムを操作するための種々のオプションが、有効または無効にされ得る。本明細書に記載される実施形態の多くは、受容部材をカテーテルとして記載するが、記載されるツール認識システムおよび方法は、任意のタイプのツールおよび受容部材と共に使用するのに適している。以下に詳細に説明する一例では、ツール認識アセンブリは、医療ツールがカテーテルアセンブリに完全に挿入されているかどうかに基づいて動作モードを決定するために使用され得る。例えば、ツールがカメラプローブである場合、ツール認識アセンブリは、カテーテルが駆動モードで操作され、患者に前進される前に、プローブがデリバリーカテーテル内に適切に位置している(seated)かどうかを決定するために使用され得る。カメラプローブが適切に位置決めされることを確実にせずに、カテーテルを盲目的に前進させることを許容することは、ツール認識アセンブリの使用によって防ぐことができる患者に怪我をさせる可能性がある。一旦目的地に到達すると、カメラプローブは、異なる医療ツールのためのスペースを作るためにカテーテルから引き出され得る。カメラプローブの引き込みは、治療または評価されることになる体内構造を医師が見えないままにする可能性がある。本開示の教示と一致して、ツール認識アセンブリは、カメラが取り外されたことを検出し得、呼応してセーフモードに入り得る。セーフモードでは、制御システム(例えば、図1の制御システム112)の1つまたは複数の機能は、制限されても、無効にされてもよい。例えば、カテーテルの柔軟性および/またはカテーテルの位置に対する調整がなされ得る速度を制限することができる。このような制限は、カメラの引き出し後に患者に挿入されたままの器具に対する盲目的な調整の結果として生じる患者の怪我の可能性を低減することが期待される。従って、本開示の教示の実施は、低侵襲処置の安全性を向上させることが期待される。ツール認識アセンブリはまた、偽造、競合他社、またはその他の認可されていない装置若しくはツール(競合他社または認可されていない製造業者によって製造された装置またはツールなど)を認識するために使用され得る。ツール認識アセンブリはまた、ツールのタイプ(例えば、ニードル、アブレーションツール、カッター、グラスパーなど)を識別するために使用され得、ツールのタイプの認識に基づいて、制御モードの変更またはツール挙動の変更が実施され得る。
図4Aは、中に受容部材450(例えば、カテーテル、可撓性ボディ216、または細長い装置310)が延び得るツール認識アセンブリ410として実装される例示的なツール認識システムを示す。また、受容部材450(例えば、カテーテル)は、ツール認識アセンブリ410を通って挿入されることができ、受容部材450および/またはツール404が挿入されると、挿入シグネチャを生成することができることが理解されるべきである。この実施形態では、ツール認識アセンブリ410は、リーダマウント402を含む。様々な実施形態では、リーダマウント402は、図4Bでより詳細に説明されるように、マニピュレータアセンブリ(例えば、マニピュレータアセンブリ102)に取り付けられ得る。ツール認識アセンブリ410は、ツールおよび/またはカテーテル上の1つまたは複数のターゲットを検出するように構成される1つまたは複数のターゲットリーダを組み込むことができる。図4Aに示す例では、ターゲットリーダ406は、リーダマウント402の近位端部に結合され、別のターゲットリーダ407が、リーダマウントの遠位端部に結合される。この実施形態では、リーダマウント402は、細長いボディ403によって隔てられたチャネル452を有するシリンダまたはボビンとして示されている。リーダマウント402は、ターゲットリーダ406、407との干渉を最小限にするプラスチック、セラミック、または別のタイプの材料で形成され得る。ターゲットリーダ406、407の各々は、リーダマウント402に結合するようにチャネル452のうちの対応するものの中に延びている。ターゲットリーダ406、407は、距離D1だけ隔てられている。ターゲットリーダ406は、ツール認識アセンブリ410の受容部材450に挿入されることになるツール上の対応する1つまたは複数のターゲットを読み取ることができる、インダクティブセンサ(例えば、材料の強磁性特性および導電特性によって引き起こされるインダクタンスの変化を検出するインダクタまたは誘導コイル)、容量センサ、ホール効果センサ、フォトゲートセンサ、光学センサ、磁気スイッチ、バーコードスキャナ、無線周波数識別(RFID)スキャナ、相対位置センサ、またはそれらの組み合わせを有し得る。異なるタイプのターゲットリーダの任意の組み合わせが、ツール認識アセンブリ410内に実装され得る。
例示的なツール404(例えば、ツール226)および/または受容部材450は、ツール認識アセンブリ410上の1つまたは複数のターゲットリーダ406、407によって読み取ることができる1つまたは複数のターゲットを含むことができる。図4Aに示す例では、ツール404は、距離D2だけ隔てられたターゲット456およびターゲット457を含む。ツール上のターゲット456、457間の距離D2は、ターゲットリーダ406、407間の距離D1に対して所定の関係を有することができる。ツール404は、挿入軌道経路458に沿ったリーダマウント402および受容部材450への挿入のためにサイズ決定される。ツール404は、リーダマウント402および受容部材450を通って延び得る。また、受容部材450は、1つまたは複数のターゲット(ターゲット456、457に類似していてもよい)とともにリーダマウント402を通って延びるように構成され得、それによって、ターゲットリーダ406、407が、受容部材450およびツール404の両方の上のターゲットの存在を検出することを可能にする。受容部材450は、ターゲットリーダ406、407とターゲット456、457との間の干渉を最小限に抑えるように構成および/または構築され得る。しかしながら、受容部材450は、受容部材450(例えば、カテーテル)の存在を示すために、ターゲットリーダにおけるインダクタンス読み取り値を所定の量だけ増加させるように構成され得る。ターゲットリーダ406、407間の干渉を最小限に抑えるために、種々の技術を実装することができる。例えば、ターゲットリーダ406、407は、時分割多重化の形態として、異なる時間で対応するタスクを実行することができる。以下により詳細に説明されるように、ターゲット456、457の存在、近接性、および/または不在は、ターゲットリーダ406、407によって感知、検出、または他の方法で認識され得る。例えば、ターゲットは、強磁性材料(例えば、金属シリンダ、金属コーティング)、1つまたは複数の開口、様々な光学吸収特性を有する表面または材料、バーコード、RFIDチップ、またはターゲットリーダによって感知、検出、または他の方法で認識され得るそれらの組み合わせを有し得る。一例では、ターゲットリーダは、ターゲットがターゲットリーダに近接して配置されるときに、インダクタンスおよび/またはインダクタンスの変化を検出することによって、ターゲットの存在を検出し得る。ツール404上のターゲットに関する議論はまた、受容部材450(例えば、カテーテル)上のターゲットにも適用可能であることが理解されるべきである。受容部材450が認識アセンブリ410に挿入されるとき、受容部材450に対して挿入シグネチャを生成することができ、ツール404が認識アセンブリ410に挿入されるとき、ツール404に対して挿入シグネチャを生成することができる。ツール404および受容部材450の両方が認識アセンブリ410に挿入される場合、インダクタンス読み取りは、受容部材450またはツール404のいずれかにおけるターゲットの個々の読み取りよりも高くなり得る。これは、いくつかの実施態様において、受容部材450及びツール404の存在及び/又は不在を決定するために使用することができる。
図4Aの実施形態では、リーダマウント402は、2つのチャネル452を含み、したがって、2つのターゲットリーダ406、407−各チャネル452に1つを収容し得る。代替実施形態では、リーダマウントは、任意の数のチャネルを有し得、任意の数のターゲットリーダを収容し得る。例えば、リーダマウント402は、単一のチャネル452、3つのチャネル452、4つのチャネル452、またはいくつかの他の数のチャネル452を有し得、チャネルと同じ数のターゲットリーダを収容し得る。いくつかの実施形態では、リーダマウント402は、チャネルを欠いてもよいが、それにもかかわらず、他の結合機構を介して任意の数のターゲットリーダを収容し得る。いくつかの実施形態では、チャネルよりも少ないターゲットリーダが存在してもよく、いくつかのチャネルが空であることもできる。いくつかの実施形態では、リーダマウントは、非円筒形の形状を有してもよく、受容部材に近接した位置に1つまたは複数のターゲットリーダを取り付けるための任意のタイプのブラケットまたは取り付け機構であってもよい。いくつかの実施形態では、受容部材は、ツールの長手方向の移動を受容し許容するための開口チャネルまたは任意の形状を有し得る。いくつかの実施形態では、リーダマウント402(又はリーダマウントの領域)は、ツール404上の1つ又は複数のターゲットの検出においてリーダマウント402が役割を果たし得るという点で、ターゲットリーダ406、407の1つの要素又は複数の要素であると考えられ得る。例えば、チャネル452は、リーダマウント402の残りの部分とは異なる組成であってもよく、ツール404上の1つまたは複数のターゲットの検出を容易にし得る。
図4Aの実施形態では、ツール404は、ツールの長さに沿って配置された任意の数のターゲットを含み得る。例えば、ツールは、単一のターゲット、3つのターゲット、またはいくつかの他の数のターゲットを含み得る。ターゲットリーダとは、ターゲットの数が異なることがある。例えば、ツールに2つのターゲットを有するツール認識アセンブリに3つのターゲットリーダ、ツールに2つのターゲットを有するツール認識アセンブリに1つのターゲットリーダ、またはツールに1つのターゲットを有するツール認識アセンブリに2つのターゲットリーダがある。
ターゲット456、457は、ツールが受容部材450内に少なくとも部分的に取り付けられる(または挿入される)ときにターゲットリーダ406、407によって検出されるように、ツール404上に配置され得る。図4Aの実施形態では、ターゲット456、457は、ツール404の近位端部411の近くに取り付けられ得、ターゲットリーダ406、407は、受容部材450の近位端部の近くに(例えば、マニピュレータアセンブリ102に)取り付けられ得る。受容部材450およびツール404上のターゲット456、457に対するターゲットリーダ406、407の近位位置は、ツール404が受容部材450内に完全に延びていることをツール認識アセンブリ410が認識することを可能にする構成を提供する。代替実施形態では、ターゲット456、457は、ツール404に沿った他の位置に配置され得、ターゲットリーダ406、407は、受容部材450に沿った他の位置に配置され得る。例えば、いくつかの実施形態では、遠位位置が適切であり得る。他の代替実施形態では、リーダマウントは省略され得、ターゲットリーダは、受容部材自体に結合または統合され得る。
ターゲットリーダ406、407は、ターゲットリーダからのデータ(例えば、インダクタンスの変化、磁場の変化、光の強度の変化、光の色の変化など)を処理するように構成されるコンピューティングシステムと通信し得る。コンピューティングシステムは、例えば、遠隔操作医療システムの構成要素(例えば、制御システム112)であり得る。コンピュータシステムは、ターゲットリーダ406、407から定期的に、または不規則な間隔で、または連続的に、データを受信し得る。例えば、ターゲットリーダ406、407は、ターゲットリーダによって感知されるデータの変化(例えば、インダクタンスの変化、抵抗の変化、キャパシタンスの変化、磁場の変化、光の強度の変化、光の色の変化など)に応答して、データをコンピューティングシステムに通信し得る。他の例では、ターゲットリーダからのデータは、定期的または連続的のいずれかで、コンピューティングデバイスに定期的に通信され、コンピューティングデバイスは、データがいつ変更されたかを判断する役割を課せられる。コンピューティングシステムは、ターゲットリーダ406、407から受信した感知データの変化を検出することを含むターゲットリーダ406、407から受信したデータを処理するように構成された1つまたは複数のプロセッサを含み得る。
記載のように、ツール認識アセンブリ410は、ツール404が受容部材450に完全に挿入されているか否かを検出するように構成され得る。ツール認識アセンブリ410はまた、受容部材450(カテーテルなど)が患者に完全に挿入されているか否かを検出するように構成され得る。ツール404は、ツール404が、患者の身体内で使用されることを可能にする程度に挿入される、ツール404の遠位端部413が、受容部材450の遠位端部の特定の距離内にある程度に挿入される、ツール404がリーダマウント402を通って延びる程度に挿入される、ツール404の遠位部分が、受容部材の遠位端部を越えた相対距離を延びる程度に挿入される、またはそれらの組み合わせの場合に、完全に挿入されたとみなされ得る。いくつかの実施形態では、ツール404は、ツールの遠位端部413が受容部材の遠位端部と同一平面にあるように、受容部材450を通って同軸的に挿入される場合に、完全に挿入されたとみなされ得る。
ツール404が受容部材450に対して完全に挿入されているか否か(または動作のために許容可能に配置されているか否か)を検出することは、ターゲットリーダ406、407からの読み取り値を、予め確立されたモデル挿入シグネチャと比較することを含み得る。本明細書で使用される「予め確立されたモデル挿入シグネチャ」または「モデル挿入シグネチャ」とは、モデリングソフトウェアアプリケーション、ユーザインタフェースからの入力、他のツールの取り付け中にログに記録された測定値、などによって生成された挿入シグネチャを指し、これらは、受容部材450内に挿入されている間のツールの位置を表すように確立されている。ツール404は、完全に挿入されたツールを示すモデル挿入シグネチャにターゲットリーダ406、407からの読み取りが一致したときに動作のために許容可能に位置決めされ、従って完全に挿入されていると決定され得、ターゲットリーダ406、407からの読み取りが完全に挿入されたツールを示すモデル挿入シグネチャに一致しないときに動作のために許容可能に位置決めされておらず、従っては完全に挿入されないと決定され得る。完全に挿入されたツールを示すモデル挿入シグネチャに対応するターゲットリーダ406、407からの読み取り値は、ターゲットリーダ406、407によるターゲット読み取り値のシーケンス、ターゲットリーダ406、407によるターゲット読み取り値のしきい値持続時間、様々なしきい値、値の比、またはシーケンス、しきい値持続時間、しきい値、および/または値の比の組み合わせなど、様々な特徴を含むことができる。
ターゲットリーダ406および407によって検出される読み取り値の種々の特性は、ターゲットリーダ406および407からの特定の読み取り値が検出挿入シグネチャに寄与することができるかどうかの決定に影響を及ぼす可能性がある。例えば、強度(すなわち閾値)、持続時間、複数の閾値、または強度、持続時間、および読み取り値の複数の閾値の組み合わせを使用して、ターゲットがいつターゲットリーダ406および407によって検出されるかを決定することができる。加えて、または代替的に、ターゲットリーダ406、407によって読み取られたシグナルの微分特性、例えば、シグナルの変化の速度(例えば、勾配)が、検出挿入シグネチャの決定に使用され得る。誘導性要素がターゲットとして使用される場合、ターゲットリーダ406、407は、ターゲット456、457がターゲットリーダ406、407に近づくとき、ターゲット456、457がターゲットリーダ406、407に近接するとき、およびターゲット456、457がターゲットリーダ406、407から離れるとき変化するインダクタンス測定信号を生成することができる。インダクタンス測定値の振幅(または強度)は、ターゲットリーダ406、407の検出ゾーン内にターゲット456、457が存在することを示すことができる。インダクタンス測定値の強度(すなわち、振幅閾値)、インダクタンス測定値の持続時間、複数の閾値、およびターゲットリーダ406および407によって読み取られる強度、インダクタンス測定値の持続時間、および複数の閾値の組み合わせを使用して、ターゲットがターゲットリーダ406、407の検出ゾーンで検出されたかどうかを決定することができる。さらに、インダクタンス測定信号のスロープ、インダクタンス比、および/または他の微分を使用して、ターゲットリーダ406、407の検出ゾーン内のターゲットの存在または不在を示すことができる。ターゲット検出および非検出をそれぞれ表現する1つの方法は、ターゲットリーダ406および407からのインダクタンス測定信号の強度、持続時間、勾配、比率、およびそれらの組み合わせ、ならびに他の微分によって決定される、それぞれのターゲットリーダ406、407の検出ゾーン内のターゲットの存在又は不在を示すために、バイナリ(例えば、「1」または「0」)信号を使用することである。
例えば、それぞれのターゲットリーダ406、407の検出ゾーン内のターゲットの存在(「1」によって示すことができる)および/または不在(「0」によって示すことができる)は、インダクタンス測定値の比率によって決定されることができる。比率がターゲットの存在又は不在を示すために使用される場合、ベースラインインダクタンスが測定され、次いで、ツール認識アセンブリ410におけるカテーテルおよび/またはツールの挿入前、挿入中および/または挿入後の他のインダクタンス測定値と比較するために使用される。ベースラインインダクタンス測定値は、カテーテルまたはプローブが挿入されていないベースラインターゲットリーダから収集することができる、および/またはベースラインインダクタンス測定値は、カテーテルまたはプローブが挿入されていない場合に、ターゲットリーダ406、407から収集することができる。ターゲットリーダ406、407からのインダクタンス測定値についての比率は、以下の式(1)によって計算することができる:
ここで、L
baselineはインダクタンスベースライン、L
measurementはターゲットリーダからのインダクタンス測定値、Kはインダクタンス測定値とインダクタンスベースラインの間の比である。
比Kが決定される場合、値は、受容部材450および/またはツール(複数可)404の存在および/または不在を示し得る。以下の表1は、ターゲットリーダ406、407のうちの1つまたは複数から決定され得る可能性のあるインダクタンス比の値、およびその値によって示され得る可能性のある構成を示す。
この例では、インダクタンス比が0.99〜1.01の範囲内にある場合、これは、受容部材450もツール404も、ターゲットリーダ406、407の検出ゾーン内にターゲット456、457を有しない(すなわち、不在「0」)ことを示し得る。インダクタンス比が1.02〜1.04の範囲内にある場合、これは、ツール♯1がターゲットリーダの検出ゾーン内にターゲットを有し(すなわち、存在「1」)、一方、カテーテル、ツール♯2、およびツール#3がターゲットリーダの検出ゾーン内にターゲットを有しない(すなわち、不在「0」)ことを示し得る。インダクタンス比が1.04〜1.06の範囲内にある場合、これは、カテーテルがターゲットリーダの検出ゾーン内にターゲットを有すること(すなわち、存在「1」)し、一方、ツール♯1、ツール♯2、およびツール#3は、ターゲットリーダの検出ゾーン内にターゲットを有しない(すなわち、不在「0」)ことを示し得る。インダクタンス比が1.06〜1.08の範囲内にある場合、これは、カテーテルおよびツール♯1(例えば、視覚プローブ)が、各々、ターゲットリーダの検出ゾーン内にターゲットを有し(すなわち、存在「1」)、一方、ツール♯2およびツール#3は、ターゲットリーダの検出ゾーン内にターゲットを有しない(すなわち、不在「0」)ことを示し得る。インダクタンス比が1.08〜1.10の範囲内にある場合、これは、カテーテル、ツール♯1、およびツール♯2が、それぞれ、ターゲットリーダの検出ゾーン内にターゲットを有し(すなわち、存在「1」)、一方、ツール#3が、ターゲットリーダの検出ゾーン内にターゲットを有しない(すなわち、不在「0」)ことを示し得る。インダクタンス比が1.10〜1.12の範囲内にある場合、これは、カテーテル、ツール♯1、ツール♯2、およびツール#3が、それぞれ、ターゲットリーダの検出ゾーン内にターゲットを有する(すなわち、存在「1」)ことを示し得る。インダクタンス比が1.12を超える場合、これは、ツール認識アセンブリ410内のカテーテルおよび/またはツールの構成が不明であることを示し得る。これは、未識別のツールまたはカテーテルがツール認識アセンブリ410内に存在することを示し得る。インダクタンス比Kを決定することは、使用、製造、材料変動、環境条件などによる様々なターゲットリーダ間のインダクタンス変動の影響を最小限に抑えることができる。検出されたカテーテルおよびツールの構成に基づいて、システムは、動作モードを決定し得る又は挙動を有効/無効にし得る。
図4Aに示されるように、2つのターゲットリーダ406、407が組み合わせて使用される場合、完全に挿入されたツールを示すモデル挿入シグネチャは、ツール404(および/またはカテーテル)が挿入される際に、近位ターゲットリーダ406および遠位ターゲットリーダ407から読み取られた測定値の特定のシーケンスを含み得る。さらに、ターゲットリーダ406および407から読み取られた測定値は、ツール404上に存在するターゲットの数に依存し得る。ターゲット457のような単一のターゲット実装では、遠位ターゲットリーダ407は、ターゲット検出について陽性の読み取り値(positive reading)または存在読み取り値を有し、一方、近位ターゲットリーダ406は、ターゲット検出について陰性の読み取り値(negative reading)または不在読み取り値を有する。単一のターゲット実装の場合、ツール404が受容部材450内に完全に挿入されたとき、ターゲット457は、まず、近位ターゲットリーダ406によって、次いで、遠位ターゲットリーダ407によって読み取られ得る。従って、単一のターゲット457を有する完全に挿入されたツール404に関連するターゲット検出の例示的なシーケンスは、(1)近位ターゲットリーダ406および遠位ターゲットリーダ407の両方がターゲット457を検出しない(2つのターゲットリーダ406、407それぞれからの組み合わされた「0」、「0」の読み取り値);(2)近位ターゲットリーダ406がターゲット457を検出し、一方、遠位ターゲットリーダ407はターゲット457を検出しない(2つのターゲットリーダ406、407それぞれからの組み合わされた「1」、「0」の読み取り値);および次の(3)近位ターゲットリーダ406はもはやターゲット457を検出せず、一方、遠位ターゲットリーダ407はターゲット457を検出する(2つのターゲットリーダからの組み合わされた「0」、「1」の読み取り値);を含むことができる。
第2のターゲット(例えば、ターゲット456)がツール404上に含まれる場合、ターゲット検出のシーケンスは、第2のターゲットに適応するように変化する。例えば、ターゲット456がターゲット457に加えてツールに含まれる場合、ターゲット456は、近位ターゲットリーダ406によってのみ読み取られ得るまたは検出され得る。いくつかの実施形態では、ターゲット456が遠位ターゲットリーダ407によって読み取られるまたは検出されるとき、完全に挿入されたツール440が示され得る。例えば、ターゲット456が近位端部411から遠位に位置する場合、完全に挿入されたツールは、「0」読み取り値を有する近位ターゲットリーダ406と、(遠位ターゲットリーダによるターゲット457の検出に対応する)「1」読み取り値を有する遠位ターゲットリーダ407と関連付けられ得る。
いくつかの実施形態では、ツール404は、ターゲットリーダ406、407が、所定の最低期間、例えば、1秒の何分の1か(a fraction of one
second)、1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、10秒など、モデル挿入シグネチャに一致する読み取る知を生成しない限り、受容部材450に完全に挿入された(または取り付けられた)とはみなされない。完全に挿入されたツールを示すために指定されるよりも短い時間のモデル挿入シグネチャの検出は無視され得る。また、モデル挿入シグネチャの内容は、イベントのシーケンスの間の種々の時間遅延を有するイベントのタイミングが合わされた(timed)シーケンスであり得ることも理解されるべきである。ターゲットリーダ406、407からの読み取り値は、イベントのタイミングおよびイベントのタイプがターゲットリーダ406、407からの読み取り値とモデル挿入シグネチャとの間で一致する場合に、与えられたモデル挿入シグネチャと一致すると決定することができる。
完全に挿入されたツールを示すモデル挿入シグネチャを確立することは、部分的に挿入されたツールによって引き起こされる偽陽性の発生を減少させ得る。例えば、ツール404がリーダマウント402に部分的に挿入される場合、遠位ターゲットリーダ407は、ターゲット457のターゲット検出について陽性の読み取り値(例えば、「1」の読み取り値)を有することができ、一方、近位ターゲットリーダ406は、ターゲット457のターゲット検出について陰性の読み取り値(例えば、「0」の読み取り値)を有する。本明細書で使用されるとき、「陽性の」読み取り値は、ターゲットがターゲットリーダの検出ゾーン内にあるという陽性の検出を意味する。したがって、「陽性の」読み取り値は、ターゲットリーダの受信信号強度が閾値を超えている、受信信号の比が所定の範囲内であり、受信信号の勾配は、ターゲットの存在を示す許容範囲内であり、受信信号の積分値は、許容範囲内であり、受信信号の強度閾値は、所定の期間保持されることができかるか、またはこれらの組み合わせ、並びにターゲットリーダ検出ゾーン内のターゲットの存在を示す他の信号属性であることができる。本明細書で使用されるとき、「陰性の」読み取り値は、ターゲットがターゲットリーダの検出ゾーン内にない検出を意味する。従って、「陰性の」読み取り値は、ターゲットリーダの受信信号強度が閾値を下回り、受信信号の比が所定の範囲内であり、受信信号の勾配が、ターゲットが検出ゾーン内に存在しないことを示す許容可能な範囲外であり、受信信号の積分値が、ターゲットが不在であることを示す範囲内であり、受信信号の強度閾値が、所定の期間保持されない、またはこれらの組み合わせ、並びにターゲットがターゲットリーダ検出ゾーン内に存在しないことを示す他の信号属性であることができる。
上記のモデル挿入シグネチャは、近位のターゲットリーダ406および遠位のターゲットリーダ407の両方がターゲット検出について陽性の読み取り値を示すような、ツール上のターゲットに類似した組成の細長いアイテムなど、異物の挿入から生じる偽陽性の発生を減少させることが同様に期待される。例えば、誘導センサ(inductive sensors)がターゲットリーダ406、407に実装されるとき、ターゲットリーダ406、407を通過してツール認識アセンブリ410に挿入される鉄棒は、両方のターゲットリーダ406にターゲット検出について陽性の値を読み取らせる可能性がある。上記で特定されたモデル挿入シグネチャは、このような二重陽性がツール404の検出として解釈されることを防止する。
偽陽性の可能性があるにもかかわらず、モデル挿入シグネチャは、場合によっては、ツール上のターゲットの存在を示すターゲットリーダの全てに対応し得る。そのようなモデル挿入シグネチャは、より費用効率の高いターゲットリーダ、またはより少ない数のターゲットリーダ(例えば、単一のターゲットリーダ)が使用されることを可能にし得る。
ある場合には、1より多いモデル挿入シグネチャは、ツールが受容部材内に許容可能に位置決めされていることを示し得る。従って、ある場合には、ターゲットリーダからの読み取りは、1より多い予め確立されたモデル挿入シグネチャと比較され得る。一般に、ターゲットリーダの数を増やすと、可能なモデル挿入シグネチャの数が増える。例として、限定されるものではないが、いくつかの例示的なモデル挿入シグネチャが、以下により詳細に本明細書に記載される。
ツールが動作のために許容可能に位置決めされるか否かを決定することに加えて、ツール認識アセンブリ410は、ツール404を分類するために使用され得る。例えば、ターゲットリーダからの読み取り値から得られた検出挿入シグネチャは、異なるタイプのツールに関連付けられ得る複数のモデル挿入シグネチャと比較され得る。従って、異なるツールタイプは、ターゲットリーダによって読み取られるターゲットの異なる数またはタイプを特徴とし得る。対応するツールタイプを特徴付ける特定の読み取り値はまた、ツールが受容部材450内で動作のために許容可能に位置決めされる(例えば、完全に挿入される)ことを示すためのモデル挿入シグネチャに含まれ得る。ある場合には、異なる医療ツールのターゲットに対して異なる材料が使用され得る。従って、ツールは、ターゲットリーダからの読み取り値に基づいて得られる検出される挿入シグネチャによってだけでなく、感知されたデータのバリエーションによっても分類され得る。例えば、異なるツール内のターゲットは、ターゲットリーダによって検出されるとき、追加の異なる感知データを提供し得る。
ツール認識アセンブリ410は、さらに、挿入/位置ステータスおよび器具タイプの一方または両方に基づいて動作のモードを決定するために使用され得る。例えば、ツールが完全に挿入されていると決定される場合、制御システム112は、マニピュレータアセンブリ102の種々の機能の使用に制限がない一般動作モード(general operation mode)に入り得る。しかし、ツールが完全に挿入されていないと決定される場合、制御システム112は、マニピュレータアセンブリ102の動作に対する1つまたは複数の制限を含むセーフモードに入り得る。制限の例には、動作速度(例えば、カテーテルの挿入の速度)を制限すること、カテーテルの柔軟性を制限すること、カテーテルの柔軟性を増大させること、カテーテルに対する調整が行われ得る速度を制限すること、および洗浄を行うために空気または他の流体の吹き出し(puffs)を使用することができるレンズ洗浄機能のような特定の機能を無効にすることが含まれる。場合によっては、機能は、機器毎に起動または無効化され得る。例えば、ある機能、例えば、レンズ洗浄機能は、ツールが受容部材(例えば、カテーテル)に完全に挿入され、内視鏡または視覚プローブを含むと決定される場合に作動され得る。これらの同じ機能は、ツールが完全に挿入されているが、代わりにアブレーションツールを含んでいる場合には無効にされ得る。他の実施形態では、視覚プローブが検出されないと、照明源が淡色化または無効化され得る。
さらに、制御システム112は、ツールが受容部材に、完全に挿入されているか、部分的に挿入されているか、または全く挿入されていないかに応じて、イメージングツールの画像収集を制御し得る。例えば、ツールが挿入されない場合、制御システム112は、ツールの挿入前の画像処理を最小限にしながら、ツールがまだ挿入されていないことを確認するために、画像を低速(例えば、1秒間に1つのイメージ、またはより遅いイメージ)で収集するように、イメージングツールを制御し得る。ツールが少なくとも部分的に受容部材に挿入される場合、制御システム112は、受容部材内のツールの方向(orientation)を決定するために画像収集速度を増加させることができる。受容部材内の収集された画像は、受容部材内のツールの相対回転方向を決定するために使用され得る長手方向マーキング(または「ストライプ」)を含むことができる。長手方向マーキングは、受容部材内からのみ見ることができるので、受容部材の外側のまたは受容部材の遠位端部から見る画像収集は、長手方向マーキングを含まなくてもよい。ツールの遠位端部が受容部材(例えば、カテーテル)の遠位端部に到達すると、ツール上の1つまたは複数のターゲットは、受容部材のターゲット検出器の1つまたは複数によって検出され得る。これらの検出は、ツールが受容部材への完全な挿入に近づいていること、またはツールが完全に挿入されていることを示すことができる。完全な挿入の直前に収集される画像は、解剖学的構造によってますます支配され得る。従って、ツールはもはや長手方向マーキングを見ることができないので、方向決定のために使用される画像のツールによる画像収集を低減または停止することが望ましい。ツールの挿入位置に基づいて起こり得る制御のこれらの、しかし少数の例が変化することは理解されるべきである。
図4Bは、遠隔操作マニピュレータアセンブリ(例えば、遠隔操作マニピュレータアセンブリ102)の器具キャリッジ415(例えば、器具キャリッジ306)に結合されたツール認識アセンブリ410を示す。代替実施形態では、ツール認識アセンブリ410は、ツールを受けるために使用される非遠隔操作マニピュレータまたは他の構造に結合されてもよい。図4Bにおいて、ツール認識アセンブリ410は、患者の解剖学的構造の外側で受容部材450の延長された長さを支持するために使用され得る伸縮可能(expandable)な支持構造417の近位の器具キャリッジ415に結合される。例えば、ツール認識アセンブリ410は、伸縮可能な支持構造417上の近位マウント(図示せず)にプレス嵌めされ得る。図4Bに示すように、ツール認識アセンブリ410はまた、ベースラインリーダ408を含み得る。ベースラインリーダ408は、誘導センサ(例えば、材料の強磁性特性および導電特性によって生じるインダクタンスの変化を検出するインダクタまたは誘導コイル)、容量センサ、ホール効果センサ、光ゲートセンサ、光学センサ、磁気スイッチ、バーコードスキャナ、RFIDスキャナ、相対位置センサ、またはこれらの組み合わせを含み得る。図4Bの実施形態に示されるように、ベースラインリーダ408は、ターゲットリーダ406、407と軸方向に位置合わせされないことがある。例えば、ベースラインリーダは、ターゲットリーダ406、407に直交する方向を有してもよい。いくつかの実施形態では、ベースラインリーダは省略されてもよく、またはベースラインリーダは単一のターゲットリーダと共に使用されてもよい。ベースラインリーダ408は、ターゲットリーダからの読み取り値(例えば、インダクタンスの変化、抵抗の変化、キャパシタンスの変化、磁場の変化、光の強度の変化、光の色の変化など)を処理するように構成されたコンピューティングシステムと通信し得る。コンピューティングシステムは、例えば、遠隔操作医療システムの構成要素(例えば、制御システム112)であり得る。
いくつかの実施形態において、ツール404は、カテーテルまたは他の受容部材450が治療または評価部位に送達されるとき医師が内部身体構造を見ることを可能にするように構成された内視鏡または視覚プローブを含み得る。目的地に到着すると、別の医療ツールのためのスペースを確保するためにまたはいくつの他の理由のために視覚プローブは引き抜かれ得る。プローブの引き抜きは、治療または評価される内部の身体構造を医師が見ることをできなくすることがある。従って、プローブがカテーテル内に完全に挿入されていないことを検出したときにセーフモードに入ることは、プローブの引き抜き後に患者に挿入されたツールの調整に起因する患者を傷つける可能性を減少させ得る。プローブが除去されると、オペレータは、調整中に内部身体構造を見ることができなくなる可能性があり、従って、制御システムは、カテーテルの柔軟性および/またはカテーテルに対する調整を行う速度を制限するモードに入り得る。同様に、プローブがカテーテル内に完全に挿入されていない場合に特定の機能を無効にすることは、そのような機能の偶発的な使用、例えば患者の肺内への空気の吹き出しの偶発的な噴出による患者を傷つけるリスクを低下させ得る。
いくつかの実施形態では、ツール認識アセンブリまたは他のツール検出センサは、他の位置に配置され得る。例えば、ツール検出センサは、視覚プローブとカテーテルとの間のクイック接続カップリング上に、または遠隔操作マニピュレータアセンブリのモータパック上に配置され得る。いくつかの実施形態では、ツール認識アセンブリは、ツールがツールホルダに不在であることを認識し得、従って、ツールがカテーテルなど別の位置にあり得ることを示す。
いくつかの実施形態では、識別されたツールに基づいて、カテーテルが弛緩するのに必要とし得る時間の量を考慮するように、時定数を変化させることができる。いくつかの実施形態では、識別されたツールに基づいて、引っ張りワイヤモータのトルク制限値を変更することができ、これは、カテーテルが弛緩される量に影響を及ぼし得る(例えば、引っ張りワイヤモータによって加えられるトルクの量は、取り付けられたツールのタイプに基づいて変化し得る)。検出挿入シグネチャが針を識別する場合、カテーテルは一時的に「弛緩」され得る(すなわち、カテーテルを制御する引っ張りワイヤは、カテーテルがより柔軟になることを可能にする少量の緩みを提供し得る)。カテーテルの弛緩は、カテーテルの内腔を掻き取ることなく、針の挿入を容易にし得る。また、どのタイプのツールが検出されるかに応じて、制御装置上のユーザインタフェース入力ボタンを再構成することができる。例えば、カメラプローブが検出された場合、カメラをクリーニングするためのボタンを設けることができる。アブレーションプローブが検出される場合、同じボタンを再構成して、送達されるアブレーションエネルギを提供することができる。バキュームを伴う針(needle with vacuum)が検出された場合は、同じボタンを再構成してバキュームを提供することができる。検出挿入シグネチャによってどのツールが識別されるかに基づいて、また、ツールが受容部材内に完全に挿入されているかどうかに基づいて、多くの異なる調整を行うことができることが理解されるべきである。
図4C〜4Jは、ツール認識アセンブリ410内に取り付けられるツールおよび/またはカテーテルの特性(複数可)を検出するために使用され得るターゲットリーダおよびターゲットの様々な実施形態を示す。図4Cは、ソース430および検出器436(光検出器であり得る)を有するターゲットリーダを含むツール認識アセンブリ410を示す。ソース430および検出器436は、ソースと検出器との間に挿入されるツール404(例えば、イメージングプローブ、カテーテルなど)に関する存在、不在、位置、分類(ツール製造者のID(identification)などの固有の識別子を含み得る)または他の情報を検出するために使用され得る。ボディ416(例えば、リーダマウント402の一部)を使用して、ツール404が取り付けられる領域の両側に、ソース430および検出器436を位置決めし得る。ソース430および検出器436は、検出器436がソース430から送信された信号を十分に検出できるように、互いに対して位置決めされる。ソース430の一例は、検出器436に向かって放射される光信号420を生成し得る光源であることができ、この検出器は光検出器であることができる。生成された光信号420の一部(例えば、検出された光信号422)は、障害物(例えば、ツール404)が、ソース430と検出器436との間の領域内にない場合に、検出器436によって検出され得る。ソース430に接続された導体412は、ソースに給電し、光信号420を生成するために、信号を(例えば、電源からの電気的および/または光学的手段を介して)ソース430に伝達することができる。検出器436に接続された導体414は、検出器436によって受信された検出された光信号422の検出された特性または複数の特性(例えば、強度)に基づいて、信号を検出器436から制御システム112などの制御システムに(例えば、電気的および/または光学的手段を介して)伝達することができる。図4Cに見られるように、ツールは、ソース430と検出器436との間に配置されず、それによって、ツールが不在の場合の検出器436で受信される検出光信号422の強度の閾値レベルを提供する。ツールが不在の場合の検出光信号422の強度の閾値レベルは、ソース430と検出器436との間にツールが存在する場合よりも高い。
図4Dおよび4Eは、ツール404が、ソース430と検出器436との間に位置決めされた状態を示す。図4Dは、生成された光信号420の一部が開口を通過し、検出光信号422として検出器436によって受信されることを可能にするように位置決めされたターゲット418(開口、光学ターゲット、または任意の他の適切なターゲットであり得る)を有するツール404を示す。検出器436で受信される検出光信号422の強度は、導体414を介して制御システムに通信することができる。図4Dの開口を有するツール404の位置は、検出器436に検出光信号422の高強度を検出させることができる。ソース430と検出器436との間に位置決めされたターゲット418(例えば、開口)を伴わない図4Eにおけるツール404の位置は、生成された光信号420とのツール404の干渉のために、検出器436に検出光信号の低強度を検出させることができる。制御システム112内の1つまたは複数のプロセッサは、検出器436からのセンサデータを使用して、ツール認識アセンブリ410内に取り付けられたツールの存在、不在、位置、および/または分類を決定することができる。
ツール404の位置および/または分類を識別するための適切な検出挿入シグネチャを生成するために、1つまたは複数のターゲット418(例えば、開口)をツール404に含めることができる。ツール404上の複数のターゲット418によって、検出器436は、ツール404がツール認識アセンブリ410に挿入される際に検出光422の強度のいくつかの変化を検出することができる。例えば、検出挿入シグネチャは、(1)ターゲットが、ソース430と検出器436との間の領域内にまだ位置していないために、ターゲットが検出されない場合の、図4Eにおけるような検出光422の低強度、(2)ターゲットが、ソース430と検出器436との間の領域内に移動されるために検出される場合の、図4Dにおけるような検出光422の高強度、(3)ターゲットが、挿入されるツール404の挿入シグネチャを生成するために使用されることができるソース430と検出器436との間の領域を越えて移動する場合の、図4Eにおけるような検出光422の低強度を含むことができる。上述の検出挿入シグネチャは、ツール404に追加のターゲットが含まれる場合に、低強度と高強度との間で検出される交互の強度を含むことができる。検出挿入シグネチャは、挿入されるツール404のタイプを識別するために、既存のモデル挿入シグネチャと比較されることができる。ツール404に沿ったターゲット(例えば、開口)の広範囲の数およびターゲットの間隔を使用して、検出挿入シグネチャを構成する測定値の固有のパターンを提供することができることは理解されるべきである。
次に、図4Fおよび4Gを参照すると、ソース430および検出器436の別の構成が代表的に示されており、ツールに関する存在、不在、位置、分類またはその他の情報を検出するために使用することができる。ツール404は、ソース430および検出器436対に隣接して配置されることができ、ターゲット418(例えば、この実施形態では、反射表面または表面処理)は、検出光信号422として受信されることになる検出器436に向かう生成された光信号の一部を向け直すように位置決めされる。検出器436で受信される検出光信号422の強度は、導体414を介して、例えば、制御システムに通信することができる。ターゲット418がソース−検出器(430:436)対に近接する図4Fにおけるツール404の位置は、検出器436に高強度の検出光信号422を検出させることができる。ターゲット418がソース−検出器(430:436)対に近接していない図4Gにおけるツール404の位置は、検出器436に低強度の検出光信号422を検出させることができる。制御システム112内の1つまたは複数のプロセッサは、検出器436から通信される信号を使用して、ツール認識アセンブリ410内に取り付けられるツールの存在、不在、位置、および/または分類を決定することができる。
ツール404の位置および/または分類を識別するための適切な検出挿入シグネチャを構成する読み取り値を生成するために、必要に応じて、1つまたは複数のターゲット418をツール404に含めることができる。ツール404上の複数のターゲット418を用いて、検出器436は、ツール404がツール認識アセンブリ410に挿入され、ツール404の挿入シグネチャを構成するターゲット検出パターンを生成する際の、複数のターゲット418の検出と一致する検出光信号422の光強度のいくつかの変化(例えば、図4Gにおけるようなターゲット検出を示さない低強度、図4Fにおけるようなターゲット検出を表す高強度、次に、ターゲットが離れるときの再びの図4Gにおけるような低強度、次いで、次のターゲットが検出されるときの再びの図4Fにおけるような高強度)を検出することができる。ツール404の検出挿入シグネチャを、既存のモデル挿入シグネチャと比較して、取り付けられているツール404のタイプを識別することができる。ツール404に沿ったターゲット418の広範な数およびターゲットの間隔を使用して、固有の検出挿入シグネチャを生成することができることが理解されるべきである。ターゲット418は、検出器436に向けられる光の強度など、ソース430によって生成される信号の1つまたは複数の特性に影響を及ぼすために使用されることができる任意の材料または表面であることができる。例えば、ターゲット418は、ターゲット418がソース:検出器対に近接しているときに、より多くの光をソース430から検出器436に反射するツール404の外側表面の周りに配置される材料の反射性バンド(金属のバンドなど)であることができる。また、ターゲット418は、ターゲット418が異なる色である場合(すなわち、外表面405の一部を外表面405の残りの部分と異なる色に着色する、および/または、ツール404を様々な色の材料から作る)、外表面405がターゲット位置でより多くの光を吸収するように処理される場合(すなわち、白色および黒色、異なる色相などを含む、より明るいおよびより暗い色合い)、および/または、外表面405が、光を異なって拡散および/または分散させる様々なテクスチャを有し、それによって、検出器436が受け取る検出光信号(複数可)の強度に変動を生じさせる場合など、検出器436に導かれる光の強度を変化させる表面処理または材料であることができる。ターゲット418はまた、低強度の光を検出器436によって検出させることができ、一方、ターゲットの不在は、高強度の光を検出器436によって検出させることができることを理解されたい。
次に、図4Hおよび図4Iを参照すると、ツール認識アセンブリ410内のターゲットリーダの別の構成が示されている。図4Hおよび4Iに示される例において、ターゲットリーダは、ツールに関する存在、不在、位置、分類、または他の情報を検出するために(ソースなしの)検出器436を含むように実装される。この構成は、少なくとも、ターゲットリーダがソースを含まず、光信号420などのソース信号を供給しないという点で、前述のターゲットリーダとは異なる。この構成では、ツール404上のターゲット418は、光源などのソースであることができ、ターゲット418から放射する光信号420などのソース信号を供給することができる。ツール404は、検出器436に隣接して位置決めされることができ、ターゲット418(例えば、リン光などの光源または光学光源、離散LED、発光リング、離散光源からの光を拡散するリングなど)は、検出器436によって検出光信号422として受信されるソース光信号420を生成するように位置決めされる。検出器436で受信される検出光信号の強度は、導体414を介して、例えば、制御システムに通信することができる。ターゲット418が検出器436に近接する図4Hにおけるツール404の位置は、検出器436に、検出光信号422としてターゲット418からの高強度の光を検出させることができる。ターゲット418が検出器436に近接していない図4Iにおけるツール404の位置は、検出器436に、検出光信号422としてターゲット418からの低強度の光を検出させることができる。制御システム112内の1つまたは複数のプロセッサは、検出器436から通信される信号を使用して、ツール認識アセンブリ410内に取り付けられたツールの存在、不在、位置、および/または分類を決定することができる。
ツール404の位置および/または分類を識別するための適切な検出挿入シグネチャを構成する読み取り値を生成するために、1つまたは複数のターゲット418をツール404に含めることができる。複数のターゲット418を用いて、検出器436は、ツール404が、ツール認識アセンブリ410に挿入される際のターゲット418の不在および存在を検出することに対応する光強度のいくつかの変化(例えば、ターゲットの不在を示す図4Iにおける低強度、ターゲットの存在を示す図4Gにおける高強度、次に、ターゲットの不在を示す図4Iにおける低強度)を検出して、ツール404の固有の検出挿入シグネチャを生成することができる。再度、ツール404の検出挿入シグネチャを、既存のモデル挿入シグネチャと比較して、取り付けられているツール404のタイプを識別することができる。検出挿入シグネチャを生成するために、広範囲のターゲット418、ターゲット418の数、およびツール404に沿ったターゲット418の間隔を使用できることが理解されるべきである。光学ターゲットリーダおよび光学ターゲットのこの構成では、ターゲットは、検出器436に導かれることができる光源信号420を生成するために使用されることができる任意の材料または光源であることができる。例えば、ターゲット418は、リン光リング、リング内に配置された離散光源(例えば、LED)、ルミネッセンスリング、および/または離散光源(例えば、LED)からの光を拡散するリングであることができる。
また、光学ターゲットリーダおよび光学ターゲットは、本開示において提供される任意の他のタイプのターゲットリーダおよびターゲットとともに、および/または、それらの代替として使用され得ることも理解されるべきである。例えば、このバージョンおよび他のバージョンの光学ターゲットリーダおよび光学ターゲットは、ターゲットリーダおよびターゲットの電磁気的実施形態と共に使用することができる。
次に、図4Jを参照すると、ツール認識アセンブリ410の別のダイアグラム図が、種々のターゲットリーダおよびターゲット対とともに示されている。第1のターゲットリーダ:ターゲット対は、磁石474(例えば、電磁石)を含むターゲットによって生成される磁界466の近接を検出することができるホール効果センサ460を含むターゲットリーダを含むことができる。ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられると、ホール効果センサ460は、いつ磁石474がホール効果センサ460からある距離内にあるかを検出することができる。第2のターゲットリーダ:ターゲット対は、RFIDスキャナ462に対するある距離内でRFIDチップ476を含むターゲットの近接を検出することができるRFIDスキャナ462を含むターゲットリーダを含むことができる。RFIDスキャナは、RFIDチップ476からIDを読み取り、その情報を制御システム112に転送することができる無線周波数(RF)信号470を放射することができる。RFIDターゲットリーダ:ターゲット対は、どのツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられているかを識別するのにより適し得るが、対はまた、ツール404がツール認識アセンブリ410に完全に取り付けられているかどうかを決定するために使用することもできる。例えば、完全に挿入されたツールを示すモデル挿入シグネチャは、RFID IDを検出することを含むことができる。第3のターゲットリーダ:ターゲット対は、ターゲット478を光で照明し、反射光パターンを読み取ることによってターゲット478のバーコードを読み取ることができるバーコードスキャナ464を含むターゲットリーダを含むことができる。バーコードスキャナターゲットリーダ:ターゲット対は、どのツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられているかを識別するのにより適し得るが、対はまた、ツール404がツール認識アセンブリ410に完全に取り付けられているかどうかを決定するために使用することもできる。例えば、完全に挿入されたツールを示すモデル挿入シグネチャは、バーコードを検出することを含むことができる。
次に、図5A〜5Sを参照すると、ツール認識アセンブリ410の構造および機能の全部または一部を含み得るツール認識アセンブリ500の様々な構成が示される。ツール認識アセンブリ500は、図4Jに記載されるような、1つまたは複数のターゲットリーダ:ターゲット対を組み込み得る。図5A〜5Sに示される構成の各々において、ツール404(例えば、イメージングツール、アブレーションツール、カテーテルなど)の構造および機能の全部または一部を含み得るツール520が、ツール認識アセンブリ500によって感知される。また、図5A〜5Sは、複数のツール520を含むことができ、各ツール520は、各ツール520が受容部材516内に挿入されるとき、挿入シグネチャを生成する。
次に、図5Aを参照すると、ツール認識アセンブリ500は、ターゲット528を有するツール520を感知するための2つのターゲットリーダ510、514を含む。ターゲットリーダ510、514は、ターゲットリーダ406または407と実質的に類似し得、ターゲット528は、ターゲット456または457と実質的に類似し得る。ツール認識アセンブリ500は、ツール520が受容部材516に完全に挿入されているか否かを検出するように構成され得る。
図5Aの実施形態では、ツール520がツール認識アセンブリ500の受容部材516内に完全に挿入されることを決定するためのモデル挿入シグネチャは、遠位ターゲットリーダ514からのターゲット検出のための陽性の読み取り値を含み、一方、近位ターゲットリーダ510は、ターゲット検出のための陰性の読み取り値を示す。上述のように、このようなモデル挿入シグネチャは、有利には、完全に挿入されたツール520の偽陽性の発生を制限し得る。図5Aでは、ツール520は、ツール認識アセンブリ500に完全に挿入されている。この点に関して、ターゲット528は、遠位ターゲットリーダ514と整列されている(または、少なくとも近接範囲内にある)。この位置では、遠位ターゲットリーダ514はターゲット528を検出することができるが、近位ターゲットリーダ510はターゲット528を検出することができない。ツール520は、ターゲットリーダ514によって検出不可能な材料から形成され得る。
ターゲット528は、ターゲットリーダ510、514とほぼ同じ寸法(例えば、長さ)を有するように示されているが、様々な代替実施形態では、ターゲット528が、ターゲットリーダ510、514よりも実質的に長いなどの異なる寸法を有することが有利であり得る。オプションで、ツール認識アセンブリ500は、ターゲット528がターゲットリーダ510、514のうちの1つによって読み取られるときに、指示(indication)(例えば、可聴トーン、視覚プロンプト、触覚フィードバックなど)を提供するように構成され得る。この点に関し、短いターゲット528は、ターゲットリーダ510、514を迅速に通過することがあるので、ターゲット528がターゲットリーダ510、514と整列したことを制御システム112が認識し損なうことがある。対照的に、より長いターゲット528は、ターゲットリーダ510、514を通過するのにより長い時間を要することがあり、それにより、制御システム112が、ターゲットリーダ510、514がターゲット528を検出することの指示を受け取る可能性を増大させる。
ターゲット528は、例えば、7〜68ミリメートルの長さであり得、ターゲットリーダ510、514は、3〜60ミリメートルの距離だけ離間され得る。ターゲットリーダ510、514は、所与のターゲット528が両方のターゲットリーダ510、514によって一度に検出されることができないように、互いに十分な距離離間されることができる。例えば、ターゲットリーダ510、514が4ミリメートル離れたところからターゲット528を検出することができ(例として、図5Sの距離L3、L4を参照)、ターゲット528が15ミリメートルの長さである場合、ターゲットリーダ510、514は、少なくとも23ミリメートル離間し得る。同様に、ターゲット528が30ミリメートルの長さであり、ターゲットリーダ510、514が4ミリメートル離れたところからターゲット528を検出することができる場合、ターゲットリーダ510、514は38ミリメートル離間し得る。
図5B〜図5Dは、ツール認識アセンブリ500のさらなる実施形態を示し、必要に応じて、前に開示された同じ要素を表すために、繰り返し参照番号を付す。例えば、図5B、5C、および5Dは、3つのターゲットリーダ510、512、514を示し、図5Aは、2つのターゲットリーダ510、514を示す。図5Aおよび5Bは、1つのターゲット528を有し、図5Cは、2つのターゲット526、528を有し、図5Dは、2つのターゲット524、526を有する。従って、図5B〜5Dの対応する要素に適用可能な図5Aのこれらの要素の説明は、繰り返されない。
図5Bは、単一のターゲット528を有するツール520を感知するためのターゲットリーダ510、512、514を含むツール認識アセンブリ500を示す。ツール認識アセンブリ500が3つのターゲットリーダ510、512、514を含み、ツール520が単一のターゲット528を含む場合、複数の検出挿入シグネチャを生成し、ツール520が動作のために適切に挿入されている(例えば、受容部材516に完全に挿入されている)か否かを示すために使用することができる。1つの検出挿入シグネチャは、ターゲットリーダ514がターゲット528について陽性の検出読み取り値を示し、一方、ターゲットリーダ510、512が図5Bに示すようにターゲット528について陰性の検出読み取り値を示すとき、ツール520が適切に挿入されることを示すことができる。代替的に(図示せず)、ツール520が適切に挿入されることを示す検出挿入シグネチャは、ターゲット528がターゲットリーダ512と整列されたときに生成されることができる。ターゲットリーダ512は、ターゲット528について陽性の検出読み取り値を示し得、一方、ターゲットリーダ510、514は、ターゲット528について陰性の検出読み取り値を示す。上述のように、ターゲットリーダ510、512、514は、ターゲットリーダ510、512、514のうちの2つが同じターゲット528を同時に検出することを防ぐように、互いに十分な距離離間され得る。
図5Cは、2つのターゲット526、528を有するツール520を感知するための3つのターゲットリーダ510、512、514を含むツール認識アセンブリ500を示す。検出挿入シグネチャは、ターゲットリーダ512、514がターゲット526、528それぞれについて陽性の検出読み取り値を示し、ターゲットリーダ510がターゲット526、528について陰性の検出読み取り値を示すときに、ツール520がツール認識アセンブリ500内に完全に挿入されていることを示すために生成されることができる。上述のように、ターゲットリーダ510、512、514は、ターゲットリーダ510、512、514のうちの2つが同じターゲット526または528を同時に検出することを防ぐように、十分な距離を互いから離間され得る。
図5Dは、2つのターゲット524、528を有するツール520を感知するための3つのターゲットリーダ510、512、514を含むツール認識アセンブリ500を示す。検出挿入シグネチャは、ターゲットリーダ510、514がターゲット524、528について陽性の検出読み取り値を示し、一方、ターゲットリーダ512がターゲット524、528について陰性の検出読み取り値を示すとき、ツール520がツール認識アセンブリ500内に完全に挿入されていることを示すために生成されることができる。上述のように、ターゲットリーダ510、512、514は、2つのターゲットリーダ510、512、514が同じターゲット524または528を同時に検出することを防ぐように、十分な距離互いから離間され得る。
次に、図5E〜5Jを参照すると、これらの図は、ツール認識アセンブリ500に取り付けられているツール520の例示的な図式的取り付けシーケンスを示す。この例では、ツール認識アセンブリ500は、2つのターゲットリーダ510、512を含み、ツールは、2つのターゲット526、528を含む。ターゲットリーダ510は、不在リーダAと称され、ターゲットリーダ512は、存在リーダPと称されることができる。図5E〜5Jの各々は、ターゲットリーダ510、512の不在Aおよび存在Pが、ターゲット526または528について陽性または陰性の検出読み取り値を有するかどうかを示す。例えば、図5Eは、ターゲット526および528を検出しなかったリーダ510および512の両方に対応する陰性検出読み取り値(A=0およびP=0)を有する、不在Aおよび存在Pターゲットリーダ510および512の両方を示す。図5Fは、A=1、およびP=0を示し、これは、不在Aターゲットリーダ510が、ターゲット(例えば、この場合、ターゲット528)の陽性の検出読み取り値を有し、存在Pターゲットリーダ512が、ターゲット526、528の陰性の検出読み取り値を有することを示す。不在Aおよび存在Pターゲットリーダ510、512の論理状態を使用して、ツール520の不在、存在、位置、および/または分類を決定するために、後に参照および/または以前に保持されたモデル挿入シグネチャとの比較のために保持されることができる(例えば、ストレージに、文書で、図的記述で等)ツール520の検出挿入シグネチャを開発することができる。図5E〜5Jの実施形態では、検出挿入シグネチャは、ターゲットリーダからの読み取り値の連続したセットなどの、読み取り値の様々な組み合わせを含み得る。ターゲットリーダからの読み取り値は、モデル挿入シグネチャと比較され得る。モデル挿入シグネチャは、ターゲットリーダの現在の論理状態に基づくマッチを識別するスタティックシグネチャであり得る、またはシグネチャマッチが登録される前に検出された読み取り値のセットにマッチしなければならない連続した読み取り値のセットに基づくマッチを識別する一連のモデルシグネチャであり得る。
図5Eは、ターゲット528がターゲットリーダ510にまだ到達していない位置(すなわち、A=0、P=0)までツール認識アセンブリ500内に挿入されているツール520を示す。ツール520が、ツール認識アセンブリ内に方向550(例えば、患者の方向)に引き続き挿入されると、ターゲット528は、図5Fに示すように、ターゲットリーダ510と整列するようになることができる。この位置では、不在Aリーダは、陽性検出読み取り値を示す「1」であり、存在Pリーダは、陰性検出読み取り値を示す「0」(すなわち、A=1、P=0)である。このポイントで、これまでに生成された読み取り値から得られた検出挿入シグネチャは、モデル挿入シグネチャと一致しない可能性があり、したがって、ツール520がツール認識アセンブリ500に完全には取り付けられていないことを示す。したがって、ツール520の挿入を継続することができる。図5Gにおけるツール520の位置において、ターゲット526、528のいずれも、ターゲットリーダ510、512のいずれによっても検出されない。したがって、不在Aリーダおよび不在Pリーダの両方は、陰性検出読み取り値(すなわち、A=0、P=0)を示す「0」である。このポイントで、これまでに生成された読み取り値から得られた検出挿入シグネチャは、依然として、モデル挿入シグネチャと一致しない可能性があり、従って、ツール520がツール認識アセンブリ500に完全に取り付けられていないことを引き続き示す。したがって、ツール520の挿入を継続することができる。
図5Hにおけるツール520の位置において、ターゲット526、528の両方が、それぞれのターゲットリーダ510、512によって検出される。したがって、不在Aリーダ510および存在Pリーダ512の両方が、陽性検出読み取り値を示す「1」を読み取っている(すなわち、A=1、P=1)。このポイントで、これまでに生成された読み取り値から得られた検出挿入シグネチャは、依然としてモデル挿入シグネチャと一致する可能性があり、従って、ツール520がツール認識アセンブリ500に完全には取り付けられていないことを示し続ける。したがって、ツール520の挿入を継続することができる。図5Iのツール520の位置において、ターゲット526、528のいずれもが、ターゲットリーダ510、512のいずれによっても検出されない。したがって、不在Aリーダおよび存在Pリーダの両方が、陰性検出読み取り値を示す「0」を読み取っている(すなわち、A=0、P=0)。このポイントでは、これまでに生成された読み取り値から得られた検出挿入シグネチャは、モデル挿入シグネチャと一致しない可能性があり、したがって、ツール520がツール認識アセンブリ500に完全に取り付けられていないことを示し続ける。したがって、ツール520の挿入を継続することができる。図5Jのツール520の位置において、不在Aリーダは、陰性検出読み取り値を示す「0」を読み取り、存在Pリーダは、陽性検出読み取り値を示す「1」を読み取る(すなわち、A=0、P=1)。このポイントで、これまでに生成された読み取り値からの検出挿入シグネチャがモデル挿入シグネチャと比較されることができる。5Jを通る読み取り値のシーケンスから得られた検出挿入シグネチャは、モデルの挿入シグネチャにおける読み取り値のシーケンスと一致すると決定されると、ツール520は、ツール認識アセンブリ500に完全に取り付けられていると見なすことができる。従って、ツール認識アセンブリへの挿入を停止することができる。
これは、本開示の原理の単なる一例に過ぎず、リーダ510、512で生成された読み取り値から得られた検出挿入シグネチャを用いて、ツール520の不在、存在、位置、および/または分類を決定することができることを理解されるべきである。図5E〜5Jに示されたシステムの例では、挿入シグネチャは、1)A=0、P=0、2)A=1、P=0、3)A=0、P=0、4)A=1、P=1、5)A=0、P=1などの順番に記録された、不在Aおよび存在Pリーダ510、512の状態として表すことができる。リーダ510、512における読み取り値のシーケンスを含むこの検出挿入シグネチャは、ツール認識アセンブリ500内のツール520の位置を識別するおよび/またはツールを特定の器具タイプまたは特定の器具として識別するために、他のモデルの挿入シグネチャと比較することができる。検出挿入シグネチャの部分は、ツール520の不在(例えば、図5Eにおけるように、A=0、P=0の場合)またはツール520の存在(例えば、図5F、5H、5Jにおけるように、A=1またはP=1のいずれかの場合)を示すために使用されることができる。図5E〜5Jにおいて1つのターゲットのみが使用される場合(例えば、ターゲット528が使用されなかった)、検出挿入シグネチャは、1)A=0、P=0(図5Gだが、ターゲット528は使用されない);2)A=1、P=0(図5Hだが、ターゲット528は使用されない);3)A=0、P=0(図5Iだが、ターゲット528は使用されない);4)A=0、P=1(図5Jだが、ターゲット528は使用されない)として表すことができる。従って、リーダおよびターゲットの数のいくつかのバリエーション、ならびに隣接するリーダ間の長手方向の間隔および隣接するターゲット間の長手方向の間隔を使用することができることを理解すべきである。これらの因子の全ては、検出挿入シグネチャの多くのバリエーションに適合するように修正/同調/変更/調整することができる。
図5Kおよび5Lは、別の構成のターゲットリーダおよびターゲットを持つツール認識アセンブリ500に取り付けられているツール520の別の例示的な概略的な取り付けシーケンスを示す。この例では、ツール認識アセンブリ500は、2つのターゲットリーダ510、512を含み、ツール520は、1つの細長いターゲット528を含む。細長いターゲット528は、図5Lに示されるように、ターゲットリーダ510、512の間に及ぶ(span)のに十分な長さであることができ、その結果、不在Aリーダおよび存在Pリーダは、同一のターゲット528を同時に検出し得、これは、固有の検出挿入シグネチャを生成するために使用されることができる。図5Kおよび5Lに示される検出挿入シグネチャは、1)A=1、P=0、2)A=1、P=1として表すことができる。検出挿入シグネチャがモデル挿入シグネチャに一致する場合、ツールは、完全にまたは適切に挿入されたものとして認識され得る。
次に、図5M〜5Rを参照すると、これらの図は、ツール認識アセンブリ500の様々な実施形態のダイアグラム図を示す。これらの図は、図4C〜4Eに示される光学ターゲットリーダ406および光学ターゲット456などの光学ターゲットリーダおよび光学ターゲットを利用することができるシステム(例えば、ツール認識アセンブリ500)の構成を示す。これらの光学ターゲットリーダおよび光学ターゲット、ならびに図4F〜4Gに示される光学ターゲットリーダおよび光学ターゲットなどの他の構成は、本開示のシステム(例えば、ツール認識アセンブリ500)実施形態のいずれかにおけるリーダ:ターゲットセットのいずれかと置き換えることができることを理解されたい。
図5Mは、2つの光学リーダ対:ターゲット対、および1つの非光学リーダ対:ターゲット対(例えば、RFIDリーダ:ターゲット対、磁気リーダ:ターゲット対、電磁リーダ:ターゲット対など)を含む、ツール認識アセンブリ500の概略図を示す。2つの光学リーダの光源530、532は、それぞれの光検出器536、538に向かって光信号を放射する。ターゲット524(開口であってもよい)が、ツール520を通って形成され、光学リーダによって検出されるように位置決めされると、光源530、532からのソース光信号の少なくとも一部は、ターゲットを通って光検出器536、538によって受信されることができる。光検出器536、538で受信された光信号は、ターゲットが光学リーダによって検出されないように位置決めされるときに対して、より高い強度を有することができる。ターゲット(例えば、開口)が不在の場合、限定された光信号が、光学検出器によって検出され得、これは、ターゲットがターゲットリーダによって検出されるように位置決めされたときに対して、低強度の検出器で受信される光信号を導くことができる。より高い強度の光検出は、ツール520の不在または開口(例えば、ターゲット524)の存在を示し、「0」の陰性読み取り値によって表すことができる。低強度光検出は、少なくともリーダ:ターゲット対の位置における、ツール520の存在を示し、「1」の陽性の読み取り値によって表すことができる。したがって、図5Mのシステム(例えば、ツール認識アセンブリ500)は、3つのターゲットリーダ(すなわち、2つの光源:検出器対530:536、532:538、1つの非光学リーダ514)、および2つのターゲット(すなわち、1つの開口ターゲット524、1つの非開口ターゲット528)を有するものと見ることができる。図5Mに示されるツール認識アセンブリ500におけるツール520の現在の位置は、リーダ530:536=「0」、リーダ532:538=「1」、およびリーダ514=「1」として、3つのリーダの状態を生じることができる。
同様に、図5Nのシステム(例えば、ツール認識アセンブリ500)は、2つのターゲットリーダ(すなわち、光源:検出器対530:536、532:538)、および1つのターゲット(開口528)を有するものとして見ることができる。図5Nに示されるツール認識アセンブリ500におけるツール520の現在の位置は、リーダ532:538=「1」、リーダ534:540=「0」として、2つのリーダの状態を生じることができる。
同様に、図5Pのシステム(例えば、ツール認識アセンブリ500)は、3つのターゲットリーダ(すなわち、光源:検出器対530:536、532:538、534:540)と、2つのターゲット526、528(開口であり得る)とを有するものとして見ることができる。図5Pに示されるツール認識アセンブリ500におけるツール520の現在の位置は、リーダ530:536=「1」、リーダ532:538=「0」、およびリーダ534:540=「0」として、3つのリーダの状態を生じることができる。
同様に、図5Rのシステム(例えば、ツール認識アセンブリ500)は、3つのターゲットリーダ(すなわち、光源:検出器対530:536、532:538、534:540)と、2つのターゲット524、528(開口であり得る)とを有するものとして見ることができる。図5Rに示されるツール認識アセンブリ500におけるツール520の現在の位置は、リーダ530:536=「0」、リーダ532:538=「1」、およびリーダ534:540=「0」として、3つのリーダの状態を生じることができる。
図5Sは、2つのターゲットリーダ510、512および1つのターゲット526(アイテム526a〜eは、1つのターゲット526の異なる位置である)を有するツール認識アセンブリ500の概略図を示す。ツール520がツール認識アセンブリ500を通って挿入されると、ターゲット526は様々な位置526a〜526eを通って移動することができる。ターゲット526が第1のリーダ510に近づくと、ターゲット526がリーダ510からL1の距離内(例えば、位置526a)に来るまで、ターゲット526は第1のリーダ510によって検出可能ではない。第1のリーダ510までの距離L1内では、ターゲットは検出可能であり得るが、検出信号は、検出が有効であることを保証するのに十分に強力ではない場合がある。しかしながら、第1のリーダ510までの距離L3内で、ターゲット526の検出は、有効な検出として信頼されることができる(例えば、位置526b)。ターゲット526がリーダ510を通過するとき、ターゲット526の検出は、ターゲット526がリーダ510からの距離L4を通過するまで、有効な検出として信頼されることができる。従って、ターゲット526距離L5内にとどまるときのターゲット526の検出は、有効な検出と見なすことができる。
距離L2は、リーダ510の長手方向長さを表す。したがって、距離L5は、距離L2、L3、L4を含み、リーダ510の検出ゾーンとして見ることができる。ターゲット526が距離L1だけ第1のリーダ510を通過すると(基本的に位置526d)、ターゲット526は、第1のリーダ510によってもはや検出可能でない。距離L6は、ターゲット526を検出する際に、2つのリーダ510、512間の干渉を最小限にすることができる第1のリーダ510と第2のリーダ512との間の距離である。これらの距離は、例示的なものであり、図5Kおよび5Lに示される例示的なシステム(例えば、ツール認識アセンブリ500)のような、ターゲットが両方のリーダによって検出され得る他の例に対して異なることが可能であることが理解されるべきである。光学ターゲットリーダ(図4C〜図4Eのような)の検出ゾーンは、ターゲット418(例えば、開口)の直径に加えて、ターゲット418(例えば、開口)の両側に短い距離L3、L4を加えたものとすることができ、これは、ターゲットリーダが、ターゲット418(例えば、開口)を通過するが、ターゲットリーダに直接当たらない間接光を検出する検出ゾーンの一部を表すことができる。ターゲットリーダが開口の真下にあるとき、光信号は、光学リーダに直接当たることができ、増大した強度の検出光を提供する。
距離L1は、例えば、4mm、5mm、または約4〜5mmの間の値であり得る。幾つかの実装形態では、距離L1はより大きくなり得、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、または約4mm〜10mmの間の値を含む。距離L3およびL4は、例えば、2mm、3mm、4mm、または約2mm〜4mmの間の値であり得る。距離L2は、利用されるターゲットリーダに適した任意の距離とすることができる。いくつかの実施形態では、距離L2は、約3mm〜60mmの範囲内にある。距離L2は、例えば、3mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mm、20mm、30mm、40mm、50mm、および60mmであることができる。距離L5は距離L2、L3、L4の合計であるので、L5は約7mm〜68mmの範囲であることができる。距離L5はまた、隣接するターゲット間の望ましい分離距離として見ることもできる。しかしながら、ターゲットは、距離L5よりも小さいまたは大きい距離だけ離すことができる。距離L6は、例えば、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、または約9〜20mmの値であり得る。距離L1、L2、L3、L4、L5、およびL6に対して指定された範囲から所望の寸法を選択することは、システムで使用されるターゲットリーダ(例えば、ツール認識アセンブリ500)、リーダの強度および感度、リーダに供給される電流(例えば、強磁性材料を検出するインダクタまたは誘導コイル)、および周囲条件に依存し得る。従って、ルーチンの実験が、特定のシステム(例えば、ツール認識アセンブリ500)について、これらの距離に対する最良の寸法を決定するために使用されることができる。
次に、図6Aを参照すると、リーダ:ターゲット対600は、電磁ターゲットリーダ601(図4Aに示されるターゲットリーダ406の一例であり得る)および強磁性ターゲット(図4Aに示されるターゲット456の一例であり得る)を利用するように示される。ターゲットリーダ601は、コア604の周囲に配置されたコイル602を含むことができ、ツール認識アセンブリ608(例えば、ツール認識アセンブリ500)に取り付けることができる。強磁性ターゲット606は、ツール404などのツールに沿って設置することができる。ツール404がツール認識アセンブリ608に挿入されると、強磁性ターゲット606を囲む磁場(図示せず)は、ターゲットリーダ601によって検出されることができる。コイル602は、例えば、約3〜5mmの長さであることができる。コア604は、強磁性材料などの誘導性材料を含むことができ、例えば、幅約5〜6mm、高さ約4〜5mm、長さ約6〜7mmであることができる。ここで使用されるとき、幅は、種々の図に示されるX軸に沿った寸法に対応し、高さは、種々の図に示されるY軸に沿った寸法に対応し、長さは、種々の図に示されるZ軸に沿った寸法に対応する。
コイル602は、ターゲット606がコイル602からある距離内に配置されるときに起こり得るインダクタンスの変化を読み取ることによって、コイルからある距離内のターゲット606の近接を検出し得る。インダクタンスの変化を検出するために、ベースラインインダクタンスが確立される必要があり得る。例えば、リーダ:ターゲット対600がツール認識アセンブリ410に実装される場合、ベースラインインダクタンスは、ベースラインリーダ408によって確立され得、このベースラインリーダ408は、空の環を読み取るように構成されたターゲットリーダ406を有し得る。ベースラインリーダは、温度変化、振動変化、患者の血液中の鉄、ポリ塩化ビフェニル(PCB)化合物、近傍の機械アセンブリ等を含む環境要因によって影響される環境インダクタンスを測定し得る。ベースラインインダクタンスは、一度確立され得る、または医療操作中に複数回確立され再確立されることができる。従って、ベースラインは、一度、またはツール認識アセンブリ410の電源がオンになる毎に、または規則的な間隔(例えば、毎分、毎時、毎日、毎週)で、または特定のイベントの発生後(例えば、各処置の後、ツール404の除去後)に、またはそれらの組み合わせに応答して、確立されることができる。インダクタンスの変化は、ベースラインインダクタンスに対して測定することができ、電流がコイル602を通過するときに測定することができる。ベースラインインダクタンスに対するインダクタンスのどのような変化が、ターゲット606の存在に対する陽性または陰性の読み取り値とみなされるかについて、閾値を設定することができる。
リーダ:ターゲット対600は、リーダ:ターゲット対600からの読み取り値を処理するように構成された制御システム112の1つまたは複数のプロセッサと通信し得る。例えば、1つまたは複数のプロセッサは、リーダ:ターゲット対600から受信されるデータに基づいて、インダクタンスまたは磁界の変化を計算するように構成され得る。いくつかの実施形態では、センサのベースライン読み取り値(例えば、ベースラインインダクタンス)は、製造中に測定されて記憶され、その後、使用中にシステムによって参照されることができる。センサの予め記憶されたベースライン読み取り値を使用することにより、ベースラインコイルの必要性を排除する。
図6Bおよび図6Cは、リーダ:ターゲット対600のさらなる実施形態を示す。図6Bは、リーダ:ターゲット対610を示す。ターゲットリーダ611は、コア614の周囲に配置されたコイル612を含む。ターゲット616は、ツール404などのツールに沿って取り付けることができる。ツール404がツール認識アセンブリ618に挿入されると、ターゲット606を囲む磁界(図示せず)は、ターゲットリーダ611によって検出されることができる。この例では、図6Aのリーダ:ターゲット対600と比較すると、コイル612はより広く、コア614はコア604よりも長い。特に、コア614は、幅が約8〜9mm、高さが4〜5mm、長さが13〜14mmであり得る。
同様に、図6Cは、リーダ:ターゲット対620を示す。ターゲットリーダ621は、コア624の周囲に配置されたコイル622を含む。ターゲット626は、ツール404などのツールに沿って取り付けることができる。ツール404がツール認識アセンブリ628に挿入されると、ターゲット606を囲む磁界(図示せず)は、ターゲットリーダ621によって検出されることができる。この例では、図6Aのリーダ:ターゲット対600と比較すると、コイル622およびコア624は、コイル602およびコア604よりも長くなり得る。特に、コア624は、幅が約5〜6mm、高さが4〜5mm、長さが13〜14mmであり得る。さらに、図6A、6B、および6Cに示される実施形態は、ツール認識アセンブリ(例えば、ツール認識アセンブリ608、618、628)の長さに平行なコア(例えば、コア604、614、624)を示す。しかし、コア(例えば、コア604、614、624)およびツール認識アセンブリ(例えば、ツール認識アセンブリ608、618、628)は、コアエンドポイント(core endpoints)が図4Eに示されるような形状が類似するツール認識アセンブリの両側にあるように、互いに直交するように構成することができる。
図6Dは、例示的なリーダ:ターゲット対の性能を示す。グラフ630は、銅コイル、半インチ長の強磁性コア、および強磁性ターゲットを含むリーダ:ターゲットについての距離に対するインダクタンスのパーセント変化をミリメートルで示す。グラフ630から分かるように、インダクタンスの変化は、ターゲットがコイル−コア配置のある距離(例えば、4ミリメートル)内で移動すると、劇的にスパイクする(spikes)。ターゲットの存在についての陽性読み取り値の閾値は、ターゲットがコイル−コア配置、例えばターゲットリーダ406から4ミリメートルの距離内にあることと一致するインダクタンスの変化として確立されることができる。
次に、図7Aを参照すると、リーダ:ターゲット対700が説明される。リーダ:ターゲット対700は、コアがコイルを囲むシェル型であるリーダを含む。例えば、リーダ:ターゲット対700のリーダは、コア702またはコイル704の周囲に配置された強磁性シールドを含む。コイル704は、ターゲットリーダ406とも呼ぶことができる。リーダ:ターゲット対700は、さらに、ツール受容アセンブリ708に挿入されるターゲット706を有する。ターゲット706は、ツール404上に配置され得る。コイル704は、約3〜5ミリメートルの長さであり得、コア702は、約13ミリメートルの長さの強磁性材料を含み得る。コイル704は、インダクタンスの変化を感知することによって、ターゲット706の存在を検出し得る。図7Bは、銅製ソレノイドコイル704、強磁性コア702、および強磁性ターゲット706を特徴とする複数のリーダ:ターゲット対の性能情報を含む表710を示す。表710は、コア長、電流、インダクタンス、インダクタンス変化、コア外径、およびターゲット(CL)までの距離に対するカラムを含む。この表は、ターゲットまでの合理的な距離(例えば、2.5mmおよび4.5mm)内でターゲット706を検出するコイル704の能力を示す。また、表710は、コアの長さ、コアに印加される電流、ターゲット706の外径、およびターゲット706のコイル704(すなわち、リーダ)までの距離におけるいくつかの変化が、検出されるインダクタンスの変化にどのように影響し得るかを示す。
次に、図8A〜8Fを参照すると、ある長さ(例えば、40mm、50mm、または60mmの長さ)の細長いターゲットを有することが望ましい。上述のように、細長いターゲット(例えば、図5Kおよび5Lのターゲット528)は、2つの分離されたリーダによって単一のターゲットを同時に検出するように設計されたアルゴリズムに使用されることができる。しかしながら、これらの細長いターゲットには、使用中に細長いターゲットへの損傷を最小限にするためにある程度の柔軟性を提供しながら、所望の長さおよび直径を有する中空の円筒ターゲットを製造するような、いくつかの課題が生じる。
図8Aを参照すると、所望の長さがおそらく60mmの中空円筒ターゲット800を製造することは、短い長さのターゲットセクション(例えば、チューブセクション、半円筒セクション、または他の任意の適切な形状のセクション)を製造し、短いセクションを互いに接合して、細長いターゲット800を形成することによって行われることができる。例えば、2つの長さ30mmのターゲットセクション810は、別々に製造され、次いで、それらの端部で互いに結合されることができる。図8Aは、細長いターゲット800を形成するために、第2のターゲットセクション810の端部820に接合された第1のターゲットセクション810の端部830を示す。一緒に接合されることに加えて、一端(例えば、端部830)は、四角形の端部820、830を接合することよりもさらに強いジョイントを提供する嵌合機能(mating feature)を有する別の端部(例えば、820)を受容するように構成されることができる。ターゲット800の他の長さは、種々の長さのターゲット部分を作り、それらを端と端を接合して、細長いターゲット800を生成することによって製造することができる。従って、細長いターゲット800は、細長いターゲット800の所望の全長を達成するために、様々な長さの2つ以上のターゲットセクションを含むことができる。
図8Bを参照すると、ターゲットセクション810が、端部820および830とともに示される。1つのターゲットセクション810の端部820は、別のターゲットセクション810の端部830と嵌合するように構成される。ターゲットセクション810の内径D1は、端部830の近傍を除いて、ターゲットセクション810の長さにわたって概ね一定である。端部820からの長さL7において、外径は、端部820に向かって徐々に減少することができ、角度A1を有するテーパ付き外径を形成する(図8C参照)。さらに、端部830からの長さL8において、内径は、端部830に向かって徐々に増加することができ、角度A1を有するテーパ付き内径を形成する(図8D参照)。端部820のテーパ付き外径は、端部830のテーパ付き内径と嵌合することができる。第1のターゲットセクション810の端部820を第2のターゲットセクション810の端部830に挿入し、嵌合した端部を互いに接合することによって、細長いターゲット800を形成することができ、これは、処置中に細長いターゲット800に作用する曲げ力によって引き起こされる損傷に対する抵抗を増大させることができる。テーパ付き端部は、嵌合セクション810の結合ジョイントの強度を増大させる。
図8Eを参照すると、ツール404の周囲に金属ワイヤを巻くことによって、細長いターゲット840を形成することができる。コイルワイヤは、ばねのような付勢部材、又は非付勢部材であり得る。コイルワイヤは、ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられる際に、ターゲット840またはツール404への損傷を防止する助けとなることができる、ターゲット840に対する柔軟性を提供することができる。柔軟性により、ツール認識アセンブリ410と共にツール404を使用することに重大な影響を及ぼすことなく、ターゲット840を60mmまでの長さまたはより長い長さにすることができる。円筒形チューブと比較して、コイル状ターゲット840は、より剛性が低くなり得、ツールシャフトとターゲットとの間の移行部においてツール404をねじれさせる(kink)可能性が低くなり得る。
図8Fを参照すると、別の可撓性の細長いターゲットは、チューブ852を所望の長さ(すなわち、30mm、50mm、60mmなど)で取り出し、チューブ852の外面の周囲に螺旋状に延びる溝854を切り、細長いターゲット850の可撓性を高めることによって作製することができる。チューブ852は、金属、プラスチック、または任意の他の適切な材料であり得る。この場合も同様に、可撓性は、ツール認識アセンブリ410と共にツール404の使用に著しい影響を与えることなく、ターゲット850が60mmまでの長さまたはより長い長さにすることを可能にすることできる。螺旋状溝の隣接ループ間の間隔を変化させることができることに留意されたい。細長いターゲット850は、ツール認識アセンブリへの設置および患者Pの解剖学的構造への挿入をサポートするのに十分な柔軟性を提供することができ、ターゲットリーダ406によるターゲット850の検出を向上させることができるより多くの材料を提供することができる。
次に、図9を参照すると、方法900は、ツール認識アセンブリ410の1つまたは複数の要素を使用する制御システム(例えば、制御システム112)によって実行され得、手術環境300および/または遠隔操作医療システム100において実行され得る。方法900は、プロセス902〜910のセットとして示される。図示されたプロセス902〜910の全てが、方法900の全ての実施において実行されることは、要件ではない。さらに、図9に明示的に示されていない追加のプロセスが、プロセス902〜910の前に、後に、間に、またはその一部として含まれ得る。ある場合には、例示されたプロセスのうちの1つまたは複数は、少なくとも部分的に、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたときに1つまたは複数のプロセッサにプロセスの1つまたは複数を実行させることができる、非一時的、有形、機械可読媒体上に記憶された実行可能なコードの形態で実装され得る。
プロセス902において、ツール認識アセンブリ410などのツール認識アセンブリは、1つまたは複数のターゲットリーダについてのベースラインセンサデータ読み取り値を検出または計算することができる。ベースラインセンサデータ読み取り値は、空であるベースラインリーダの検出ゾーンについてのセンサデータ読み取り値を得ることができる専用のベースラインターゲットリーダからの読み取り値に基づいて計算することができる。ベースラインリーダは、ベースラインリーダを提供するために専用にすることができるので、ベースラインリーダの検出ゾーンは、ツール認識アセンブリ410の動作を通して空のままであり得る。ベースラインセンサデータ読み取り値はまた、空である(例えば、ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられていないとき)リーダの検出ゾーンについてのセンサデータ読み取り値を得ることができるターゲットリーダのうちの1つからの読み取り値に基づいて計算することもできる。このプロセスはオプションであり得る。
プロセス904において、器具が挿入アセンブリ内に受け入れられる。例えば、ツール404をツール認識アセンブリ410に受け入れることができる。プロセス906において、制御システム112は、1つまたは複数のターゲットリーダについてのセンサデータ読み取り値をベースラインセンサデータ読み取り値と比較することができる。比較は、ベースラインセンサデータ値からのセンサデータ値の変化を計算するために使用することができる。プロセス908において、制御システム112は、ベースラインセンサデータからのセンサデータの変化に基づいて、例えば、ツール404がツール認識アセンブリ410に存在するか否か、ツール404がツール認識アセンブリ410に完全に取り付けられているか否か、および/または器具の分類(例えば、医療用プローブ、内視鏡カメラ、カテーテルなど)を決定することができる。ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられているとき、1つまたは複数のリーダのセンサデータの変化は、ツール404の検出挿入シグネチャとしてログに記録されることができる。ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられる場合、ログに記録された検出挿入シグネチャは、ツール404がツール認識アセンブリ410に完全に取り付けられているかどうかを決定するために、1つまたは複数の予め確立されたモデル挿入シグネチャと比較されることができる。また、前述のように、ログに記録された検出挿入シグネチャは、ツール404の分類(例えば、ツール404のタイプ、特定のツール404など)を決定するために、1つまたは複数の予め確立されたモデル挿入シグネチャと比較されることもできる。
プロセス910において、制御システム112は、ログに記録された検出挿入シグネチャと1つまたは複数の予め確立されたモデル挿入シグネチャとの比較に基づいて、操作モードを決定または選択することができる。例えば、ツール404がツール認識アセンブリ410に完全に取り付けられている場合、操作の1つのモードを開始することができる(例えば、ツール404およびカテーテルを前進させる操作を続行するなど)。ツール404がツール認識アセンブリ410に完全に取り付けられていない場合、操作の別のモードが開始され得る(例えば、ツール404を完全に取り付ける)。さらに、検出挿入シグネチャとモデル挿入シグネチャとの比較によって決定されるツール404のタイプに応じて、操作の別のモードを開始することができる(例えば、ツール404の患者の解剖学的構造への挿入速度を制限する、光源を調光する、カテーテルの柔軟性を制限する、カテーテルの柔軟性を増加させる、カテーテルに対する調整を行う速度を制限する、画像収集などの特定の機能を無効にする/可能にする)。ツール認識アセンブリ410に完全に挿入されるツール404に応じて、異なる機能が有効または無効にされ得る。
次に、図10A〜10Cを参照すると、複数の検出挿入シグネチャ1000を表す表が提供され、各表は検出挿入シグネチャ1000を表す。各検出挿入シグネチャ1000は、ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられるときに生じる一連のイベント(または条件)を有するアルゴリズムとして説明することができる。これらのイベントは、ターゲットリーダがリーダの検出ゾーン内のターゲットの存在又は不在を検出するときに発生する。ターゲットの存在(「1」)または不在(「0」)の検出は、種々の手段、例えば、図4A〜4Jおよび図5A〜5Sに関して上述したような手段によって決定することができる。これらのイベントには、信号強度(または強度)、信号持続時間、信号の変化率(rate of change)、信号強度の複数の閾値、検出信号の勾配、インダクタンス測定比、および/またはインダクタンス測定信号の他の微分値(derivatives)が含まれることができる。従って、表1002〜1018における存在(「1」)および不在(「0」)インジケータは、本開示に記載される手段のいずれかによって決定することができる。これらのイベントをシーケンスで(例えば、時系列的に)ログに記録することによって、検出挿入シグネチャ(読み取り値のあるシーケンスを含む)を確立し、次いで、1つまたは複数の予め確立されたモデル挿入シグネチャと比較することができる。表1002〜1018は、ツール認識アセンブリ500を対象にし、ツール認識アセンブリ410は、図5E〜5Lに示されるシステム(例えば、ツール認識アセンブリ500)と同様に、2つの検出器(例えば、1つの不在Aターゲットリーダ510、および1つの存在Pターゲットリーダ512)を含むことができ、1つまたは2つのターゲット(例えば、ターゲット526、528)を含むツール404を受容することができる。
本明細書で使用されるとき、ターゲットがターゲットリーダによって「検出される」場合またはターゲットリーダがターゲットを「検出する」場合、これは、ターゲットが、ターゲットの検出ゾーン内に位置することを示す。本明細書で使用されるとき、ターゲットリーダの「検出ゾーン」は、ツール認識アセンブリ410に沿った長手方向の距離として定義され、この中で、ターゲットリーダへのターゲットの近接度に基づいて変化するパラメータを検出し、パラメータの値が所定の閾値を上回るか下回るかを決定することによって、ターゲットの検出は決定される。例えば、電磁リーダ/ターゲットセットについて、パラメータは、インダクタンス変化であり得、所定の閾値は、それを上回るとターゲットが検出ゾーン内で「検出された」と考えられるインダクタンス変化であることができる。複数のリーダの検出ゾーンは、互いから分離されるだけでなく、互いに重複し得ることが理解されるべきである。別の例として、光学リーダ:ターゲット対については、パラメータは光強度であることができ、所定の閾値は、それを上回るとターゲットが検出されていると考えられる光強度であることができ、または所定の閾値は、それを下回るとターゲットが検出されていると考えられる光強度であることができる(例えば、器具が白の色合いのように明るい色であり、ターゲットが暗い色、例えば、黒である場合)。他の閾値は、例えば、閾値が、RFIDが読取可能である場合のみであるスキャンされるRFIDからの返されたRF信号のような、他のリーダ:ターゲットセットタイプに使用することができる。
各テーブルは、テーブルによって記述されるアルゴリズムを指定するアルゴリズム番号(例えば、1−11)、各ターゲットリーダの検出ゾーン内のターゲットの存在または不在の検出を示すアルゴリズムシーケンス番号(例えば、1.1、1.2、1.3など)を含む。「0」は、その特定のターゲットリーダの検出ゾーン内のターゲットの不在を示し、「1」は、検出ゾーン内のターゲットの存在を示す。検出ゾーン内のターゲットの不在(すなわち「0」)は、ターゲットリーダが、所定の閾値を下回る特定の信号(例えば、光信号、電磁信号、RFスキャン信号、磁束信号など)の値を検出するときに決定されることができる。検出ゾーン内のターゲットの存在(すなわち、「1」)は、ターゲットリーダが、所定の閾値を上回るかまたは下回るおよび/またはベースライン測定と比較した測定の比内の特定の信号(例えば、光信号、電磁信号、RFスキャン信号、磁束信号など)の値を検出するときに決定されることができる。しかし、バーコードリーダ:ターゲット対の例では、バーコードリーダによって検出されるパターンが有効なバーコードであるときまたはそうでないとき、ターゲット(バーコード)の存在または不在が決定されることができる。表中に“N/A"が使用されている場合、これは特定のターゲット(またはリーダ)がアルゴリズムで使用されておらず、そのシーケンスイベントの検出情報を提供しないことを示す。
また、各表は、「ストライプ」が検出されるか否かを示す。本明細書で使用されるとき、「ストライプ」は、基準点またはフレームとして役立つことができるカテーテル(例えば、図4Bの450)などの医療器具の内面に含まれる長手方向マーキングをいう。ツール404がカテーテル内に取り付けられると、ツール404の遠位端部413のカメラは、ツール404がカテーテル内に完全に取り付けられる前に、カテーテル内から画像を収集することができる。長手方向マーキングは、カテーテルの内側表面上に見え、カテーテルの内側表面の残りの部分と区別可能な任意の特徴であることができる。また、長手方向マーキングは、内面周りの全周距離と比較すると、内面の小さな周方向距離を占めることができる。従って、長手方向マーキングは、カテーテルの内面のかなりの部分に沿って延びる長手方向ストライプを形成することができる。
図11を参照すると、カテーテル内からの代表的な画像が示されている。ツール404の取り付け中に、カテーテル1012内から画像1100を収集することによって、ツール404が、画像1100内の長手方向マーキング1010を見ることによって、カテーテル1012内に少なくとも部分的に取り付けられていることを確認することができる。ツール404が少なくとも部分的にカテーテルに取り付けられていることを決定した後、ツール404がカテーテル(またはツール認識アセンブリ410)にいつ完全に取り付けられているかを確認するために、リーダ:ターゲット対を使用することができる。ストライプ検出は必要とされず、検出挿入シグネチャを確立する際の単なるオプションであることが理解されるべきである。リーダ:ターゲット対は、ツール404の完全な取り付けを確認し、ツール404の分類のようなツール404の他の特性を示すことができる。
表1002は、シーケンス1.1〜1.3を含むアルゴリズム1を記述する。アルゴリズム1は、不在リーダ510、存在リーダ512、およびツール404の近位部分におけるターゲット526を含む。ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられると、リーダ510、512は、表1002に示されるように、検出挿入シグネチャを構成するイベントシーケンスを検出することができる。シーケンスイベント1.1は、どちらのリーダもターゲット526を検出しないことを示す。シーケンスイベント1.2は、不在リーダ510がターゲット526を検出し、一方、存在リーダ512はターゲット526を検出しないことを示す。シーケンスイベント1.3は、不在リーダ510がターゲット526を検出せず、一方、存在リーダ512はターゲット526を検出することを示す。
表1004は、シーケンス2.1〜2.3を含むアルゴリズム2を記述する。アルゴリズム2は、ストライプ検出、不在リーダ510、存在リーダ512、およびツール404の近位部分におけるターゲット526を含む。ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられると、ツール404の端部のカメラは、カテーテルの内側の画像をキャプチャすることができる。キャプチャされた画像(複数可)を見ることによって、ツール404がツール認識アセンブリ410に少なくとも部分的に取り付けられていることを確認することができる。ストライプが検出された後、リーダは、ツール404がアセンブリ410に取り付けられているときに、表1004に示されるシーケンスを検出することができる。表1004(すなわち、アルゴリズム2)は、ストライプ検出イベントが追加されたことを除いて、表1002(すなわち、アルゴリズム1)と同様である。シーケンスイベント2.1は、ストライプが検出され、いずれのリーダもターゲット526を検出しないことを示す。シーケンスイベント2.2は、不在リーダ510がターゲット526を検出し、一方、存在リーダ512はターゲット526を検出しないことを示す。シーケンスイベント2.3は、不在リーダ510がターゲット526を検出せず、一方、存在リーダ512はターゲット526を検出することを示す。
表1006は、シーケンス3.1〜3.4を含むアルゴリズム3を記述する。アルゴリズム3は、不在リーダ510、存在リーダ512、およびツール404の近位部分近くのターゲット528を含む。リーダが、アルゴリズム1のリーダと同じツール認識アセンブリ410内の位置に配置されている場合、ターゲットは、近位部分の近くにあるが、近位部分にはないため、ツール404が完全に取り付けられるときに、ターゲットは、両方のリーダを通過し得る。ツール404がアセンブリ410に取り付けられると、リーダ510、512は、表1006に示されるシーケンスを検出することができる。シーケンスイベント3.1は、いずれのリーダ510、512もターゲット528を検出しないことを示す。シーケンスイベント3.2は、不在リーダ510がターゲット528を検出し、一方、存在リーダ512はターゲット528を検出しないことを示す。シーケンスイベント3.3は、不在リーダ510がターゲット528を検出せず、一方、存在リーダ512はターゲット528を検出することを示す。シーケンスイベント3.4は、いずれのリーダ510、512もターゲット528を検出しないことを示す。
表1008は、シーケンス4.1〜4.5を含むアルゴリズム4を記述する。アルゴリズム4は、不在リーダ510、不在リーダ512、ツール404の近位部分のターゲット526、およびツール404の近位部分の近くであるが近位部分から離間しているターゲット528を含む。この例では、ターゲット526、528間の間隔は、リーダ510、512間の間隔よりも小さい。したがって、ターゲット528、526は、いずれかのターゲット526、528が存在リーダ512の検出ゾーンに入る前に、不在リーダ510の検出ゾーンを通過することができる。シーケンスイベント4.1は、いずれのリーダ510、512も、ターゲット526、528のいずれかを検出しないことを示す。シーケンスイベント4.2は、不在リーダ510がターゲット528を検出するが、ターゲット526を検出せず、一方、存在リーダ512は、いずれのターゲット526、528も検出しないことを示す。これは、近位端部に近いターゲット528が、ツール404がアセンブリ410内に取り付けられるとき、最初に不在リーダ510に到達することができるため、この例では予想される。ツール404がアセンブリ410にさらに取り付けられると、ターゲット528は、不在リーダ510を通過することができ、ターゲット526は、不在リーダ510の検出ゾーンに次に入ることができる。したがって、シーケンスイベント4.3は、不在リーダ510がターゲット526を検出するがターゲット528を検出せず、一方、存在リーダ512は、ターゲット526、528のいずれも検出しないことを続けることを示す。シーケンスイベント4.4は、存在リーダ512がターゲット528を検出するが、ターゲット526を検出せず、一方、不在リーダ510は、ターゲット526、528のいずれも検出しないことを示す。シーケンスイベント4.5は、不在リーダ510がターゲット526、528のいずれも検出せず、一方、存在リーダ512はターゲット526を検出するが、ターゲット528は検出しないことを示す。
表1010は、シーケンス5.1〜5.5を含むアルゴリズム5を記述する。アルゴリズム5は、ストライプ検出、不在リーダ510、存在リーダ512、ツール404の近位部分のターゲット526、およびツール404の近位部分の近くであるが近位部分から離間されているターゲット528を含む。ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられると、ツール404の端部のカメラは、カテーテルの内側の画像をキャプチャすることができる。キャプチャされた画像(複数可)を見ることは、ツール404がツール認識アセンブリ410に少なくとも部分的に取り付けられていることの確認を提供することができる。ストライプが検出された後、リーダは、ツール404がアセンブリ410に取り付けられているときに、表1010に示されているシーケンスを検出することができる。表1010(すなわち、アルゴリズム5)は、ストライプ検出イベントが追加されたことを除いて、表1008(すなわち、アルゴリズム4)と同様である。シーケンスイベント5.1は、ストライプが検出され、いずれのリーダ510、512もターゲット526、528のいずれかを検出しないことを示す。残りのシーケンス5.2〜5.5は、アルゴリズム4のシーケンス4.2〜4.5と同じであり、その説明は上に示されている。
次に、図10Bを参照すると、表1012は、シーケンス6.1〜6.4を含むアルゴリズム6を記述する。アルゴリズム6は、不在リーダ510、存在リーダ512、およびツール404の近位部分の細長いターゲット526を含む。ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられると、リーダ510、512は、表1002に示すように、読み取り値のシーケンスを検出することができる。細長いターゲット526は、リーダ510、512の両方の検出ゾーン内に延びるのに十分な長さである。シーケンスイベント6.1は、いずれのリーダも、細長いターゲット526を検出しないことを示す。シーケンスイベント6.2は、不在リーダ510が細長いターゲット526を検出し、一方、存在リーダ512は細長いターゲット526を検出しないことを示す。シーケンスイベント6.3は、両方のリーダ510、512が、細長いターゲット526を検出することを示す。シーケンスイベント6.4は、不在リーダ510が細長いターゲット526を検出せず、一方、存在リーダ512は細長いターゲット526を検出することを示す。
表1014は、シーケンス7.1〜7.5を含むアルゴリズム7を記述する。アルゴリズム7は、不在リーダ510、存在リーダ512、およびツール404の近位部分近くの細長いターゲット528を含む。リーダが、アルゴリズム6におけるリーダと同じツール認識アセンブリ410内の位置に位置する場合、ターゲットは近位部分の近くにあるが、近位部分にはないため、ツール404が完全に取り付けられたときにターゲットは両方のリーダを通過し得る。ツール404がアセンブリ410に取り付けられると、リーダ510、512は、表1014に示されるシーケンスを検出することができる。シーケンスイベント7.1は、リーダ510、512のいずれも、細長いターゲット528を検出しないことを示す。シーケンスイベント7.2は、不在リーダ510が細長いターゲット528を検出し、一方、存在リーダ512は細長いターゲット528を検出しないことを示す。シーケンスイベント7.3は、両方のリーダ510、512が、細長いターゲット528を検出することを示す。シーケンスイベント7.4は、不在リーダ510が細長いターゲット528を検出せず、一方、存在リーダ512は細長いターゲット528を検出することを示す。シーケンスイベント7.5は、いずれのリーダ510、512も、細長いターゲット528を検出しないことを示す。
表1016は、シーケンス8.1〜8.7を含むアルゴリズム8を記述する。アルゴリズム8は、不在リーダ510、存在リーダ512、ツール404の近位部分の細長いターゲット526、およびツール404の近位部分の近くにあるが近位部分から離間された細長いターゲット528を含む。シーケンスイベント8.1は、リーダ510、512が、細長いターゲット526、528のいずれも検出しないことを示す。シーケンスイベント8.2は、不在リーダ510が、細長いターゲット528を検出するが、細長いターゲット526を検出せず、一方、存在リーダ512は、細長いターゲット526、528のいずれも検出しないことを示す。これは、近位部分近くの細長いターゲット528が、ツール404がアセンブリ410内に取り付けられるとき、最初に不在リーダ510に到達することができるため、この例では予想される。ツール404がアセンブリ410内にさらに取り付けられると、細長いターゲット528は、存在リーダ512の検出ゾーン内に延びることができ、一方、細長いターゲット528の一部は、不在リーダ510の検出ゾーン内に留まる。したがって、シーケンスイベント8.3は、両方のリーダ510、512が細長いターゲット528を検出するが、いずれのリーダ510、512も細長いターゲット526を検出しないことを示す。
シーケンスイベント8.4は、不在リーダ510は、もはや、細長いターゲット528を検出しないが、存在リーダは、細長いターゲット528を検出し、一方、いずれのリーダ510、512も、細長いターゲット526を検出しないことを示す。この例では、細長いターゲット526、528間の間隔は、リーダ510、512間の間隔よりも大きい。したがって、細長いターゲット528は、細長いターゲット526が不在リーダ510の検出ゾーンに入る前に、存在リーダ512の検出ゾーンを通過することができる。シーケンスイベント8.5は、不在リーダ510は、細長いターゲット526を検出するが、細長いターゲット528を検出せず、一方、リーダ510、512はいずれも、細長いターゲット528を検出しないことを示す。ツール404がアセンブリ410内にさらに取り付けられると、細長いターゲット526は、存在リーダ512の検出ゾーン内に延びることができ、一方、細長いターゲット526の一部は、不在リーダ510の検出ゾーン内に留まる。したがって、シーケンスイベント8.6は、両方のリーダが細長いターゲット526を検出し、一方、いずれのリーダ510、512も細長いターゲット528を検出しないことを示す。シーケンスイベント8.7は、不在リーダ510が、細長いターゲット526、528のいずれをも検出せず、一方、存在リーダ512は、細長いターゲット526を検出するが、細長いターゲット528を検出しないことを示す。
表1018は、シーケンス9.1〜9.7を含むアルゴリズム9を記述する。アルゴリズム8は、ストライプ検出、不在リーダ510、存在リーダ512、ツール404の近位部分における細長いターゲット526、およびツール404の近位部分の近くにあるが近位部分から離間された細長いターゲット528を含む。ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられると、ツール404の端部のカメラは、カテーテルの内側の画像をキャプチャすることができる。キャプチャされた画像(複数可)を見ることは、ツール404がツール認識アセンブリ410に少なくとも部分的に取り付けられていることの確認を提供することができる。ストライプが検出された後、リーダは、ツール404がアセンブリ410に取り付けられているときに、表1016に示されているシーケンスを検出することができる。表1018(すなわち、アルゴリズム9)は、ストライプ検出イベントが追加されたことを除いて、表1016(すなわち、アルゴリズム8)と同様である。シーケンスイベント9.1は、ストライプが検出され、リーダ510、512が細長いターゲット526、528のいずれも検出しないことを示す。残りのシーケンス9.2〜9.7は、アルゴリズム8のシーケンス8.2〜8.7と同じである。
次に、図10Cを参照すると、表1020は、シーケンス10.1〜10.6を含むアルゴリズム10を記述する。アルゴリズム10は、不在リーダ510、不在リーダ512、ツール404の近位部分のターゲット526、およびツール404の近位部分の近くであるが近位部分から離間しているターゲット528を含む。このアルゴリズムは、図5E〜5Jを参照して上述した検出挿入シグネチャをキャプチャする。シーケンスイベント10.1は、リーダ510、512がターゲット526、528のいずれも検出しないことを示す。シーケンスイベント10.2は、不在リーダ510がターゲット528を検出するが、ターゲット526を検出せず、一方、存在リーダ512は、ターゲット526、528のいずれも検出しないことを示す。シーケンスイベント10.3は、リーダ510、512が再び、ターゲット526、528のいずれも検出しないことを示す。この例では、リーダ510、512間の間隔は、ターゲット526、528間の間隔と同様である。従って、ターゲット526、528は、それぞれ、不在リーダ510、512の検出ゾーン内に位置することができる。従って、ツール404がアセンブリ410にさらに取り付けられると、ターゲット528は、存在リーダ512の検出ゾーンに入ることができ、一方、ターゲット526は、不在リーダ510の検出ゾーンに入る。シーケンスイベント10.4は、不在リーダ510がターゲット526を検出するが、ターゲット528を検出せず、一方、存在リーダ512はターゲット528を検出するが、ターゲット526を検出しないことを示す。シーケンスイベント10.5は、リーダ510、512が再び、ターゲット526、528のいずれも検出しないことを示す。シーケンスイベント10.6は、不在リーダがターゲット526、528のいずれも検出せず、一方、存在リーダ512はターゲット526を検出するが、ターゲット528は検出しないことを示す。
表1022は、シーケンス11.1〜11.6を含むアルゴリズム11を示す。アルゴリズム11は、ストライプ検出、不在リーダ510、存在リーダ512、ツール404の近位部分のターゲット526、およびツール404の近位部分の近くであるが、近位部分から離間されているターゲット528を含む。ツール404がツール認識アセンブリ410に取り付けられると、ツール404の端部のカメラは、カテーテルの内側の画像をキャプチャすることができる。キャプチャされた画像(複数可)を見ることは、ツール404がツール認識アセンブリ410に少なくとも部分的に取り付けられていることの確認を提供することができる。ストライプが検出された後、ツール404がアセンブリ410に取り付けられたときに、リーダは、表1022に示されたシーケンスを検出することができる。表1022(すなわち、アルゴリズム11)は、ストライプ検出イベントが追加されたことを除いて、表1020(すなわち、アルゴリズム10)と同様である。シーケンスイベント11.1は、ストライプが検出され、リーダ510、512がターゲット526、528のいずれも検出しないことを示す。残りのシーケンス11.2〜11.6は、アルゴリズム10のシーケンス10.2〜10.6と同じである。
提示されるプロセスおよび表示は、本質的に特定のコンピュータまたは他の装置に関連しないことに留意されたい。様々なこれらのシステムに必要な構造は、請求項の要素として現れる。さらに、実施形態は、特定のプログラミング言語を参照して記載されていない。本明細書に記述されるように、本発明の教示を実装するために、様々なプログラミング言語が使用され得ることが理解される。
本発明の特定の例示的な実施形態が添付の図面に記載され、示されているが、当業者には様々な他の変更が生じ得るので、このような実施形態は、広範な本発明を単に例示するものであり、限定するものではないこと、および本発明の実施形態は、図示および説明された特定の構成および配置に限定されないことが理解されるべきである。