JP2021525152A - ベータ相チタンとタングステンの合金 - Google Patents

ベータ相チタンとタングステンの合金 Download PDF

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Abstract

本発明は、15重量%〜40重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含むベータチタン合金に関し、この合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含み、またその調製のための方法に関する。本発明はまた、ベータチタン合金で作られた植込み型医療機器に関する。【選択図】図1

Description

本願は、2018年5月28日に出願された欧州特許出願公開第18382365.7号の利益を主張する。
本発明は、タングステンを含むチタン合金に関する。特に、それは、15重量%〜40重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含む新規のベータチタン合金に関し、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。本発明はまた、タングステンを含むベータチタン合金で作られたインプラント可能な医療機器に関する。
チタン(Ti)は、インプラント目的で歯科及び医学で長い間使用されてきた。何年にもわたって、商業的に純粋なTiだけでなく、二元や三元のTi合金などのいくつかの合金も使用されていた。医療用の新規のチタン合金を作るために、多くの金属元素が検討されてきた。合金用の元素を選択するための重要な基準は、高い強度と高い延性を有することである。これらの特性は、ベータ(β)相チタン合金を使用することで実現できる。チタンのベータ相またはチタンは、通常高温で見られる体心立方格子構造を有するチタンの2つの同素体の1つを指す。ベータ相は、通常、低温のチタンに見られるアルファ(α)相と比較して、低い弾性率と優れた耐疲労性を付与する。
低温でベータ相を安定化するために、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、及び銅(Cu)、ジルコニウム(Zr)又はスズ(Sn)を含む「ベータ安定化」合金元素を添加できる。ただし、これらの合金には、合金元素の生体適合性という主な欠点がある。
高い延性があり、高い強度の生体適合性の合金は、整形外科用インプラントや重要な医療機器などの医療用途に所望されている。良好な延性は、金属加工によって最終的な形状を作り出すのに十分成形可能(柔軟)であるため、及び医療用途の変形に対する十分な耐破断性を有するための双方で、所望されている。
とりわけタングステンを含む他の生体適合性チタン合金元素が、最新技術で開示されている。タングステンを含むチタン合金は、耐摩耗性に優れている。しかし、タングステンはインゴットを溶解する産業の技術に組み込まれると、深刻な偏析の問題を引き起こす重金属元素である。実際、チタンとタングステンの密度が大きく違うこと、それらの融点が不一致であることの組み合わせにより、生じる合金の機械的特性を損なう不均一な合金が起きる。
したがって、医療分野で使用するための高度な機械的特性を有するタングステンを含む新規のチタン合金を開発する必要がある。
本発明者らは、高い強度及び高い均一な延性を有する準安定合金である70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を有するベータチタンとタングステンの合金を見出した。特に、本発明の合金は、例えば、インプラント可能な医療機器として、医療用途で使用するのに適切な特性を有する。
さらに、本発明者らは、本発明のベータチタン合金が、ベータ相が準安定状態にある(すなわち、ベータ変態温度付近のベータ領域Tから急冷される)ときにひずみ変態効果を示す「ひずみ変態可能」の合金であることも見出した。いずれの理論にも拘束されることなく、ひずみ変態効果の変形メカニズムは、応力誘起マルテンサイト変態(SIM)、機械的双晶、及び転位すべりによって特徴付けることができると思われる。これらのメカニズムは、機械的な変形中に、同時に引き起こされ得る。本発明の合金のひずみ変態効果は有利である。なぜなら、動的なひずみ硬化効果がマルテンサイト及び/又は双晶の形成に関連し、塑性変形の関数として材料を強化することを可能にし、塑性流れの初期段階でのひずみの局在化(すなわちネッキング)を回避し、均一な延性が向上するからである。
したがって、本発明の第1の態様は、15重量%〜40重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含むベータチタン合金に関し、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。特に、15重量%〜28重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含むベータチタン合金であって、合金が、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む、ベータチタン合金に関する。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様のベータチタン合金の製造方法に関するものであり、それは、(a)3000℃〜3500℃の温度で、保護雰囲気下で原材料として使用される全ての元素を高温溶解するステップ、(b)ステップ(a)で得られた溶解材料を室温まで冷却してインゴットを得るステップ、(c)次式:Tbeta±100℃で計算された温度で、ステップ(b)で得られたインゴットを熱処理するステップ、(d)ステップ(c)で得られた合金を室温まで急冷するステップ、(e)ステップ(d)で得られた合金を機械加工して、加工された合金を得るステップ、(f)ステップ(e)で得られた加工された合金を次式:Tbeta±100℃で計算された温度で熱処理するステップ、及び(g)ステップ(f)で得られた加工された合金を急冷するステップを含み、式中、Tbetaは下で定義される通りである。
また、本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様で定義されたベータチタン合金で作られたインプラント可能な医療機器に関する。
本発明のチタンタングステン合金1の微細構造の光学顕微鏡(OM)画像を示している。セクションAは、熱処理及び機械加工の終了時に100体積%のベータ相を有する合金1のOM画像を示している。また、セクションBは、ベータ相約82.4体積%を有する合金1のOM画像を示しており、それは引張試験の間に、変形後に機械的双晶(62.0vol%)とマルテンサイト(20.4vol%)に変態される。
本願において本明細書で使用されるすべての用語は、別段の記載がない限り、当技術分野で知られている通常の意味で理解されるものとする。本願で使用される特定の用語の他のより具体的な定義は、以下に述べるものであり、他の明確に規定された定義がより広い定義を付与するのでない限り、明細書及び特許請求の範囲全体で均等に適用することを意図している。
本発明の目的に対し、与えられた任意の範囲は、範囲の下限及び上限の両方の終点を含む。特に明記されていない限り、温度、時間、成分のパーセンテージなど、指定された範囲は概算とみなすべきである。
「合金」という用語は、金属と第2の材料との固溶体又は液体混合物を指し、前述の第2の材料は、金属、非金属、又は別の合金であり得る。
本発明の目的に対し、「固溶体」という用語は、溶体の固体形態を指す。「溶体」という用語は、2つ以上の物質から構成される均質な混合物を指す。このような混合物では、溶質溶媒として知られている別の物質に溶解した物質である。溶媒は混合物(つまりチタン)のより大きな割合を占める画分であり、溶体中に存在する溶媒以外の残りの成分は溶質と呼ばれる。特に、溶媒は気体、液体、又は固体であり得る。溶媒が固体である場合、その溶体は、気体、液体、及び他の固体を溶解することができる固溶体である。したがって、「合金」という用語は、固体の均質な混合物における固体を指すことを意味する。固溶体を製造するための方法は、液体の形態の成分を混合し、続いて得られた混合物を、その後、固化することを意味する。
「残部(balance amount)」と「残部(balanced amount)」という用語は同じ意味であり、交換可能で使用される。それらは、組成物の100重量%を達成するために必要とされる、チタンの十分な量を指す。
「準安定」という用語は、真の平衡状態よりも高い自由エネルギーを有するチタンの疑似平衡状態を指す。これは、合金が転位すべりだけでなく、機械的双晶とマルテンサイト相の活性化によっても変形応力とひずみに対応できることを意味する。
チタン又はチタン合金の「ベータ相」とは、高温(純チタン882℃)で熱力学的に安定した体心立方格子構造を有するチタンの2つの同素体の1つを指す。
「重量パーセント(%)」という用語は、総重量に対する合金の各原料のパーセンテージを指す。
「体積パーセント(%)」又は「体積/体積%」又は「v/v%」又は「vol%」という用語は同じ意味を有し、交換可能に使用される。それらは、合金の総体積に対する、又は引張試験の間に、変形後に機械的双晶及びマルテンサイトに変態を遂げたベータ相の体積に対する等軸ベータ粒子構造の体積を指す。
「保護」雰囲気という用語は、周囲の空気に取って代わる任意の雰囲気を指す。本発明の目的に対し、保護雰囲気は、真空又はアルゴン、窒素又はヘリウムなどの不活性ガスを含む雰囲気である。
「急冷」という用語は、水ベース又は油ベースの溶液での急速冷却を指す。
「室温」という用語は、加熱又は冷却を行っていない環境の温度を指し、一般に20℃〜25℃を含む。
上記のように、本発明の第1の態様は、15重量%〜40重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含むベータチタン合金に関し、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。一実施形態では、ベータチタン合金は、15重量%〜35重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含み、合金が、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。一実施形態では、ベータチタン合金は、15重量%〜28重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含み、合金が、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。一実施形態では、ベータチタン合金は、18重量%〜22重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含み、合金が、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。ベータ相の体積分率は、定量X線回折(XRD)法や電子後方散乱回折(EBSD)法など、当技術分野で知られているいくつかの方法によって測定することができる。本発明では、ベータ相の体積分率の測定は、Cu−Kα線、λ=1.5406Åで、38.9、56.4、及び70.7±0.3度(2シータ)の3つの特徴的なピークを含むX線ディフラクトグラムによって実行され、それからベータ相の体積分率をリートベルト法によって定量化した。リートベルト法は、X線回折プロファイルの後処理に、一般的に使用される方法である。この方法は、ベータ相にある合金の体積の定量化を提供する実験プロファイルの理論的シミュレーションによって実行される(D.L.Bish et al J.Appl.Cryst.’’Quantitative Phase Analysis Using the Rietveld Method’’,1988,Vol.21,pp.86−91を参照)。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜40重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンから本質的に成り、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜35重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンから本質的に成り、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜28重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンから本質的に成り、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、18重量%〜22重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンから本質的に成り、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。本明細書で使用される場合、「本質的にから成る」という用語は、所望の特性を有する所望の合金を形成するために、意図的に混合される合金の必須元素を指す。しかし、少量の他の元素が、意図的に添加されてはいないが最終的な合金に出現する、特許請求の合金の一部である可能性があることを理解されたい。したがって、そのような元素は、合金の特性に悪影響を与えることがなく、許容され得る。したがって、合金の中にそのような元素が存在していることは、本発明の合金の範囲内であるとみなされる。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、80体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、90体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、95体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、98体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、99体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が0.01μm〜200μmの平均直径を有するものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が0.01μm〜180μmの平均直径を有するものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が0.01μm〜160μmの平均直径を有するものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が0.01μm〜140μmの平均直径を有するものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が0.5μm〜120μmの平均直径を有するものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が2μm〜90μmの平均直径を有するものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が5μm〜70μmの平均直径を有するものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が8μm〜60μmの平均直径を有するものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が10μm〜50μmの平均直径を有するものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が12μm〜40μmの平均直径を有するものである。
「平均直径」という用語は、μmで測定された等軸ベータ粒子のサイズを指す。測定は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)を利用した顕微鏡での測定などの従来の分析技術によって、適切な装置を用いて実施された。本発明において、平均直径は、ASTM E112に準拠したStandard Test Methods for Determining Average Grain Sizeによって測定された。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、18重量%〜25重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、20重量%〜23重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、21重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、21重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンから本質的に成る。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ、及びモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素をさらに含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜40重量%のタングステンと、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ及びモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素と、100重量%に至るまでの残部チタンとから本質的に成る。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜35重量%のタングステンと、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ及びモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素と、100重量%に至るまでの残部チタンとから本質的に成る。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜28重量%のタングステンと、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ及びモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素と、100重量%に至るまでの残部チタンとから本質的に成る。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、18重量%〜22重量%のタングステンと、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ及びモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素と、100重量%に至るまでの残部チタンとから本質的に成る。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム及びスズからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素をさらに含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜40重量%のタングステンと、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム及びスズからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素と、100重量%に至るまでの残部チタンとから本質的に成る。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜35重量%のタングステンと、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム及びスズからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素と、100重量%に至るまでの残部チタンとから本質的に成る。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜28重量%のタングステンと、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム及びスズからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素と、100重量%に至るまでの残部チタンとから本質的に成る。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、18重量%〜22重量%のタングステンと、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム及びスズからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素と、100重量%に至るまでの残部チタンとから本質的に成る。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、18重量%〜22重量%のタングステンと、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム及びスズからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素と、100重量%に至るまでの残部チタンとから本質的に成る。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、イリジウムをさらに含む。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ及びモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素(M)をさらに含み、金属元素の量(Weq重量%)は次式によって計算され、
Weq重量%=タングステンの置換量(wt.%)/等価係数(F)
式中、等価係数は次の通りである。
Figure 2021525152
一実施形態では、本発明のベータチタン合金がさらに1〜9個の金属元素M1−9を含む場合、各金属元素の量(y1−9)及びタングステンの量(x)は、次式によって計算され、
Ti−Weq%W=Ti−x%W−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M
式中、
xは0より大きく、
各y1−9は、0以上から独立して選択され、
[Weq=x+Σ(y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F)]は15〜40を含み、また、
[x+Σ(y+y+y+y+y+y+y+y+y)]は4.5から49.9を含む。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ及びモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素(M)をさらに含み、金属元素の量(Weq重量%)は次式によって計算され、
Weq重量%=タングステンの置換量(wt.%)/等価係数(F)
式中、等価係数は次の通りである。
Figure 2021525152
一実施形態では、本発明のベータチタン合金がさらに1〜9個の金属元素M1−9を含む場合、各金属元素の量(y1−9)及びタングステンの量(x)は、次式によって計算され、
Ti−Weq%W=Ti−x%W−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M
式中、
xは0より大きく、
各y1−9は、0以上から独立して選択され、
[Weq=x+Σ(y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F)]は15〜40を含み、また、
[x+Σ(y+y+y+y+y+y+y+y+y)]は4.55から49.9を含む。
一実施形態では、[x+Σ(y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F)]は15〜28を含み、また、[x+Σ(y+y+y+y+y+y+y+y+y)]は4.55から49.9を含む。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム及びスズからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素(M)をさらに含み、金属元素の量(Weq重量%)は次式によって計算され、
Weq重量%=タングステンの置換量(wt.%)/等価係数(F)
式中、等価係数は次の通りである。
Figure 2021525152
一実施形態では、本発明のベータチタン合金がさらに1〜8個の金属元素M1−8を含む場合、各金属元素の量(y1−8)及びタングステンの量(x)は、次式によって計算され、
Ti−Weq%W=Ti−x%W−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M
式中、
xは0より大きく、
各y1−8は、0以上から独立して選択され、
[Weq=x+Σ(y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F)]は15〜40を含み、また、
[x+Σ(y+y+y+y+y+y+y+y)]は4.5から49.9を含む。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム及びスズからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素(M)をさらに含み、金属元素の量(Weq重量%)は次式によって計算され、
Weq重量%=タングステンの置換量(wt.%)/等価係数(F)
式中、等価係数は次の通りである。
Figure 2021525152
一実施形態では、本発明のベータチタン合金がさらに1〜8個の金属元素M1−8を含む場合、各金属元素の量(y1−8)及びタングステンの量(x)は、次式によって計算され、
Ti−Weq%W=Ti−x%W−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M
式中、
xは0より大きく、
各y1−8は、0以上から独立して選択され、
[Weq=x+Σ(y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F)]は15〜40を含み、また、
[x+Σ(y+y+y+y+y+y+y+y)]は4.55から49.9を含む。
一実施形態では、[x+Σ(y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F)]は15〜28を含み、また、[x+Σ(y+y+y+y+y+y+y+y)]は4.55から49.9を含む。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、2重量%〜4重量%のイリジウムをさらに含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、3重量%〜4重量%のイリジウムをさらに含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、3.6重量%のイリジウムをさらに含む。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、18重量%〜40重量%のタングステン、2重量%〜4重量%のイリジウム、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含む。本発明のベータチタン合金は、18重量%〜35重量%のタングステン、2重量%〜4重量%のイリジウム、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、18重量%〜25重量%のタングステン、2重量%〜4重量%のイリジウム、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、18重量%〜22重量%のタングステン、2重量%〜4重量%のイリジウム、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、20重量%〜23重量%のタングステン、2重量%〜4重量%のイリジウム、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、21重量%のタングステン、3.6重量%のイリジウム、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含む。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、21重量%のタングステン、3.6重量%のイリジウム、及び100重量%に至るまでの残部チタンから本質的に成る。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金は、400MPa〜1000MPaの降伏応力を有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金は、550MPa〜900MPaの降伏応力を有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金は、600MPa〜800MPaの降伏応力を有する。「降伏応力」、「YS」、「降伏強度」、「降伏点」という用語は同じ意味を有し、交換可能で使用される。それらは、材料が塑性、つまり不可逆的に変形し始める応力を指す。つまり、それは永続ひずみの規定値を超えることなく加えることができる最大応力である。本発明において、「降伏応力」は、ASTM E8/E8Mによる一軸引張試験によって特徴付けられた。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金は、650MPa〜1100MPaの最大引張強さを有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金は、700MPa〜1000MPaの最大引張強さを有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金は、730MPa〜980MPaの最大引張強さを有する。本明細書で使用される場合、「最大引張強さ」及び「UTS」という用語は同じ意味を有し、交換可能に使用される。それらは、材料が破断前に耐えることができる最大応力を指す。本発明において、UTSは、ASTM E8/E8Mによる一軸引張試験によって測定された。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金は、30%〜65%の破断伸びを有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金は、35%〜60%の破断伸びを有する。「破断伸び」と「EI」という用語は同じ意味を有し、交換可能で使用される。これらは、引張試験で報告された伸び率、つまりゲージの長さの最大の伸びを元のゲージの長さで割ったものを指す。本発明において、EIは、式(Lu−Lo)/Lo×100によって測定され、式中、Luは、破断時のゲージの長さを表し、Loは、欧州EN10002規格及びASTM E8Mに従った元のゲージの長さを表す。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金は、80GPa〜140GPaのヤング率を有する。実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金は、85GPa〜130GPaのヤング率を有する。「ヤング率」と「弾性率」という用語は同じ意味を有し、交換可能で使用される。それらは、固体材料の剛性の測定値を指す。それは、線形弾性固体材料の機械的性質である。これは、材料の応力(単位面積あたりの力)とひずみ(比例変形)の関係を定義する。本発明において、それは、一軸引張試験ASTM E8/E8Mによって測定される。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金は1000MPa〜2500MPaの平均ひずみ硬化率を有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金が1500MPa〜2000MPaまでの平均ひずみ硬化率を有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金において、合金が1600MPa〜1800MPaまでの平均ひずみ硬化率を有する。「平均ひずみ硬化率」と「SHR」という用語は同じ意味を有し、交換可能で使用される。それらは、引張ひずみの関数としての硬化の効果の平均速度、つまり平均(dσ/dε)を指す。本発明では、それは、一軸引張試験ASTM E8/E8Mによって、真の応力(σ)−真のひずみ(ε)曲線から測定された。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、合金が以下の特性のうちの1つ以上を有する:400MPa〜1000MPaの降伏応力;650MPa〜1100MPaの最大引張強さ;30%〜65%の破断伸び;及び80GPa〜140GPaのヤング率。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、合金が、400MPa〜1000MPaの降伏応力、及び650MPa〜1100MPaの最大引張強さを有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、合金が400MPa〜1000MPaの降伏応力、及び30%〜65%の破断伸びを有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、合金が、400MPa〜1000MPaの降伏応力、及び80GPa〜140GPaのヤング率を有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、合金が650MPa〜1100MPaの最大引張強さ、及び30%〜65%の破断伸びを有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、合金が、30%〜65%の破断伸び、及び80GPa〜140GPaのヤング率を有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、合金が650MPa〜1100MPaの最大引張強さ、及び80GPa〜140GPaのヤング率を有する。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、合金が400MPa〜1000MPaの降伏応力、650MPa〜1100MPaの最大引張強さ、及び30%〜65%の破断伸びを有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、合金が400MPa〜1000MPaの降伏応力、650MPa〜1100MPaの最大引張強さ、及び80GPa〜140GPaのヤング率を有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、合金が400MPa〜1000MPaの降伏応力、30%〜65%の破断伸び、及び80GPa〜140GPaのヤング率を有する。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、400MPa〜1000MPaの降伏応力、650MPa〜1100MPaの最大引張強さ、30%〜65%の破断伸び、及び80GPa〜140GPaのヤング率を有する。
本発明のチタンとタングステンの合金の適切な構造及び機械的特徴が、合金の化学組成によって、また、合金を形成する金属の混合物の熱機械処理によって、決定されることは注目に値する。本発明のベータチタン合金はまた、その製造方法によって定義され得る。したがって、それは、以下のステップを含む方法によって得ることができるものである:(a)3000℃〜3500℃の温度で、保護雰囲気下で原材料として使用される全ての元素を高温溶解するステップ、(b)ステップ(a)で得られた溶解材料を室温まで冷却してインゴットを得るステップ、(c)次式:Tbeta±100℃によって計算された温度で、ステップ(b)で得られたインゴットを熱処理するステップ、(d)ステップ(c)で得られた合金を室温まで急冷するステップ、(e)ステップ(d)で得られた合金を機械加工して、加工された合金を得るステップ、(f)ステップ(e)で得られた加工された合金を次式:Tbeta±100℃によって計算された温度で熱処理するステップ、及び(g)ステップ(f)で得られた加工された合金を急冷するステップ、
式中、Tbetaは次式によって計算され、
Tbeta=825−6.54Weq
合金が、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ及びモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素(M)をさらに含む場合、Weqは次式によって計算され、
Ti−Weq%W=Ti−x%W−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M
式中、
Tiはチタンの量であり、
xはタングステンの量で且つ0より大きく、
各M1−9は異なり、イリジウム、タンタル、プラチナ、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ、及びモリブデンから選択された金属元素に対応し、
1−9は各金属元素M1−9の量であり、各y1−9は0以上から独立して選択され、
1−9は、上記で定義されている等価係数であり、
[Weq=x+Σ(y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F)]は15〜40を含み、また、
[x+Σ(y+y+y+y+y+y+y+y)]は4.5から49.9、特に4.55と49.9を含む。
又は代わりに、合金が、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム及びスズからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素(M)をさらに含む場合、Weqは次式によって計算され、
Ti−Weq%W=Ti−x%W−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M
式中、
Tiはチタンの量であり、
xはタングステンの量で且つ0より大きく、
各M1−8は異なり、イリジウム、タンタル、プラチナ、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム及びスズから選択された金属元素に対応し、
1−8は各金属元素M1−8の量であり、各y1−8は0以上から独立して選択され、
1−8は、請求項5に記載されている等価係数であり、
[Weq=x+Σ(y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F]は15〜28を含み、また、
[x+Σ(y+y+y+y+y+y+y+y)]は4.5から49.9、特に4.55と49.9を含む。
「によって得ることができる(by obtainable)」という用語は、本明細書では、それを得るための方法によって本発明の各特定の合金を定義するために使用され、本明細書に開示される対応する方法のいずれかによって得ることができる生成物を指す。本発明の目的に対し、「得ることができる(obtainable)」、「得られた(obtained)」という表現及び同等の表現は、交換可能に使用され、いずれの場合でも、表現「得ることができる(obtainable)」は表現「得られた(obtained)」を包含する。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、高温溶解ステップ(a)が、電気アーク、誘導、プラズマ及び電子ビームからなる群から選択される方法を実行することによって達成される方法によって得ることができるものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、ステップ(a)が電気アークによって実行される方法によって得ることができるものである。前述のように、この方法により、すべての原材料の完全な溶解が得られるようになる。したがって、ステップ(b)の後に得られたインゴットは均質な固溶体である。
「原材料」という用語は、本発明の合金を形成するために使用される材料を指す。具体的には、原材料は合金の成分を提供する材料の供給源である。本発明の目的に対し、原材料は、チタンと、タングステンと、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ及びモリブデンからなる群から選択される金属元素とを指す。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、原材料が粉末形態ではない方法によって得ることができるものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、原材料が微粉化されない、又は粉砕されない方法によって得ることができるものである。
「機械加工」という用語は、材料を目的の形状に変形させる物理的な操作を指す。機械加工には、低温と高温の両方の機械加工が含まれる。本発明に適切な機械加工の例には、とりわけ、曲げ、切断、引き抜き、研削、ハンマリング、圧延、シェービング、ツイスト、穴開け及び押し出しが含まれる。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、所望の加工された合金が得られるまでステップ(e)を繰り返すことを含む方法によって得ることができるものである。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、機械加工が、圧延、引き抜き、穴開け、及び押し出しからなる群から選択される方法によって得ることができるものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、棒、ワイヤ、チューブ、及びプレートを形成するために押し出すことを含む機械加工によって得ることができるものである。
一実施形態において、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜40重量%のタングステン及び100重量%に至るまでの残部チタンを含み、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含み、合金は、ステップ(c)及び(f)の熱処理が640℃〜925℃の温度で実施される方法によって得ることができる。一実施形態において、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜35重量%のタングステン及び100重量%に至るまでの残部チタンを含み、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含み、合金は、ステップ(c)及び(f)の熱処理が640℃〜925℃の温度で実施される方法によって得ることができる。一実施形態において、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜28重量%のタングステン及び100重量%に至るまでの残部チタンを含み、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含み、合金は、ステップ(c)及び(f)の熱処理が640℃〜925℃の温度で実施される方法によって得ることができる。一実施形態において、本発明のベータチタン合金は、18重量%〜22重量%のタングステン及び100重量%に至るまでの残部チタンを含み、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含み、合金は、ステップ(c)及び(f)の熱処理が640℃〜925℃の温度で実施される方法によって得ることができる。
一実施形態において、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜40重量%のタングステン、2重量%〜4重量%のイリジウム、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含み、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含み、合金は、ステップ(c)及び(f)の熱処理が640℃〜925℃の温度で実施される方法によって得ることができる。一実施形態において、本発明のベータチタン合金は、15重量%〜35重量%のタングステン、2重量%〜4重量%のイリジウム、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含み、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含み、合金は、ステップ(c)及び(f)の熱処理が640℃〜925℃の温度で実施される方法によって得ることができる。一実施形態において、本発明のベータチタン合金は、18重量%〜25重量%のタングステン、2重量%〜4重量%のイリジウム、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含み、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含み、合金は、ステップ(c)及び(f)の熱処理が645℃〜895℃の温度で実施される方法によって得ることができる。一実施形態において、本発明のベータチタン合金は、18重量%〜22重量%のタングステン、2重量%〜4重量%のイリジウム、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含み、合金は、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含み、合金は、ステップ(c)及び(f)の熱処理が640℃〜925℃の温度で実施される方法によって得ることができる。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、ステップ(a)及びステップ(b)の高温融解を1〜5回繰り返すことにより、ステップ(b)で得られたインゴットを再溶解する追加のステップ(b’)をさらに含む、本発明で定義された方法によって得ることができるものである。一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、ステップ(a)及びステップ(b)の高温融解を2〜4回繰り返すことにより、ステップ(b)で得られたインゴットを再溶解する追加のステップ(b’)をさらに含む、本発明で定義された方法によって得ることができるものである。
一実施形態では、本発明のベータチタン合金は、ステップ(d)の後、又はステップ(g)の後、又はステップ(d)及び(g)の後、前のステップで得られた合金を乾燥及び研磨する追加のステップ(h)をさらに含む、本発明で定義される方法によって得ることができるものである。一実施形態では、乾燥及び研磨するステップは、当該技術分野で任意の周知の方法に従って実施することができる。典型的には、これらのステップは、液体の残留物がなくなるまで、清浄化した圧縮空気によって室温で乾燥し、それに続いて酸化層の除去のため研磨剤を使用することによって、得られた合金の機械的研磨することを含む。
本発明の第2の態様は、上記で定義された本発明のベータチタン合金の製造方法に関するものであり、それは、(a)3000℃〜3500℃の温度で、保護雰囲気下で原材料として使用される全ての元素を高温溶解するステップ、(b)ステップ(a)で得られた溶解材料を室温まで冷却してインゴットを得るステップ、(c)次式:Tbeta±100℃で計算された温度で、ステップ(b)で得られたインゴットを熱処理するステップ、(d)ステップ(c)で得られた合金を室温まで急冷するステップ、(e)ステップ(d)で得られた合金を機械加工して、加工された合金を得るステップ、(f)ステップ(e)で得られた加工された合金を次式:Tbeta±100℃で計算された温度で熱処理するステップ、及び(g)ステップ(f)で得られた加工された合金を急冷するステップを含み、Tbetaは上記で定義された通りである。
方法によって特徴付けられる本発明の第1の態様のベータチタン合金について上記に開示されたすべての実施形態は、本発明の第2の態様の合金の製造のための方法にも適用される。
一実施形態では、本発明の方法のステップ(a)は、保護雰囲気下、3000℃〜3500℃の温度で、1分〜30分、特に5分〜10分の期間にわたって実行される。
一実施形態では、本発明の方法のステップ(b)は、2分〜20分、特に5分〜10分の期間にわたって実行される。
一実施形態では、本発明の方法のステップ(c)及び(f)は、10秒〜1時間の期間、特に1分〜30分にわたって実行される。
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様で定義されたベータチタン合金で作られたインプラント可能な医療機器に関する。「インプラント可能な医療機器」という用語は、外科的又は医学的に、患者の体内に、又は生来の開口部への医学的介入によって、全体的又は部分的に入れられ、処置後もその場に留まることが意図されている任意のタイプの器具を指す。
一実施形態では、本発明で定義されるベータチタン合金で作られたインプラント可能な医療機器は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が10μm〜50μmの平均直径を有するものである。一実施形態では、本発明で定義されるベータチタン合金で作られたインプラント可能な医療機器は、等軸ベータ粒子構造の各粒子が12μm〜40μmの平均直径を有するものである。
一実施形態では、本発明の第1の態様で定義されたベータチタン合金で作られたインプラント可能な医療機器は、ステントである。「ステント」という用語は、血管系の内腔を修復、強化、又は維持するために使用される血管内プロテーゼを指す。一実施形態では、本発明の第1の態様で定義されたベータチタン合金で作られたインプラント可能な医療機器は、バルーン拡張型ステントである。バルーン拡張型ステントでは、インプラントはカテーテルの遠位部分でバルーンの上部にクリップされる。クリップされると、ステントの直径が小さくなり、患者の血管系の所望の部分まで輸送できるのが確実になる。ステントが所望の領域に配置されると、バルーンが加圧されてステントが拡張し、動脈に力を加える。
一実施形態では、本発明で定義されるベータチタン合金で作られたステントは、等軸ベータ粒子構造の各粒子が10μm〜50μmの平均直径を有するものである。一実施形態では、本発明で定義されるベータチタン合金で作られたステントは、等軸ベータ粒子構造の各粒子が12μm〜40μmの平均直径を有するものである。
ベータチタン合金で作られたインプラント可能な医療機器、特にステントを製造するための方法も本発明の一部である。本発明のステントの製造は、当該技術分野で知られている任意の方法によって、典型的にはワイヤを編組することによって、シートのレーザ切断によって、又はレーザでのチューブの切断によって達成することができる。ステントの形状が切断されたら、ステントを洗浄して、不要な金属の残りを除去し、またレーザ切断中に形成された酸化物層を除去する。この方法は、例えば、とりわけ半径方向力及び破断抵抗などのステントの機械的特性を改善するために、ステントのレーザ切断部分の追加の熱処理を含ことができる。通常、ステントを酸性溶液に沈めることからなるスケール除去工程の後、ステントが研磨される。この研磨方法は、タンブラーへのサンドブラストや電解研磨法などのいくつかの方法によって実行できる。最後に、こうして得られたステントの表面の不動態化処理を行って、インプラントの生体適合性及び耐食性を改善することができる。
明細書及び特許請求の範囲を通じて、「含む(comprise)」という単語及びその単語の変形は、他の技術的特徴、添加物、構成要素又はステップを排除することを意図していない。さらに、「含む(comprise)」という単語は、「からなる(consisting of)」という場合を包含する。本発明のさらなる目的、利点及び特徴は、説明を検討して当業者に明らかになるか、本発明を実施することにより習得されるであろう。以下の実施例及び図面は、説明のために提供され、本発明を限定する意図はない。図面に関連し、特許請求の範囲の括弧内に配置されている参照符号は、特許請求の範囲の了解度を高めることのみを試みており、特許請求の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。さらに、本発明は、本明細書に記載の特定の好ましい実施形態のあらゆる可能な組み合わせを包含する。
実施例
一般的な考慮事項
ベータ相の体積の測定は、Cu−Kα線、λ=1.5406Åで、38.9、56.4、及び70.7±0.3度(2シータ)における3つの特徴的なピークを含むX線又はディフラクトグラムによって実行された。次に、ベータ相の体積分率を、上記で定義されたリートベルト法によって定量化した。
等軸ベータ粒子の平均直径の測定は、ASTME112に準拠したStandard Test Methods for Determining Average Grain Sizeによって実行された。
引張試験中に、変形後の機械的双晶及びマルテンサイトに変態したベータ相の体積の測定を、透過型電子顕微鏡(TEM)によって実施した。直径3mmのディスクが引張試験後のサンプルから取り出された。ディスクは、最初に機械研磨によって150μmにされ、次に電解研磨によって約100nmに、注意を払いながら薄くした。明視野(BF)像、暗視野(DF)像、及び制限視野電子回折(SEAD)を実行して、変形生成物(双晶とマルテンサイト)の位置とタイプを定性的に特定した。次に、自動結晶方位マッピング(ACOM)をいくつかのゾーンで実行して、各変形生成物の分率を定量化した。
1.合金の組成
本発明の合金(合金1及び2を参照)の定性的及び定量的組成は、以下のように開示される:
Figure 2021525152
2.製造方法
本発明の合金の製造方法は以下の通りである。
2.1.合金1
A.出発材料
アニール状態の純粋な(+99.6%)チタンプレート(Goodfellowから市販されている)。
圧延状態の純粋な(99.95%)タングステンプレート(Goodfellowから市販されている)。
B.詳細
−インゴットの製造
原料状態のプレートをディスク切断機で正方形の断片に切断し、切断した状態の断片を個別に秤量した。このようにして得られた正方形の断片をエタノール及びアセトンで洗浄し、次に清浄化した圧縮空気で乾燥させた。
洗浄した断片は、銅製のるつぼのあるチャンバを備えた高温溶解炉の中に密閉した。特に、洗浄した断片を銅製のるつぼに入れ、チャンバを密閉して大気から隔離した。溶解室の雰囲気を純粋なアルゴンで5回パージし、次に純粋なアルゴンで満たした。原料状態の断片を加熱する前に、Ti−Zrインゴットを再溶解して、炉の雰囲気中の残留不純物元素を捕捉した。
すべての原料状態の断片は、3000〜3500℃で液体状態に溶解され混合され、単一のTi−Wインゴットを形成することによって仕上げられた。このようにして得られたTi−Wインゴットを、アルゴン雰囲気下の炉内で室温まで冷却した。インゴットは炉内で上下を逆にし、3000〜3500℃で再溶解された。インゴットの上下反転と再溶解を3回繰り返した。
−熱処理と機械加工
得られたTi−Wインゴットを垂直管状炉に吊るした。炉を密閉し、10−5mbarの圧力(真空)までポンプで減圧し、インゴットを850℃まで加熱し、この温度で30分間アニールした。
30分後に、インゴットを取り外し、室温の水を含むタンクに入れて急冷した。急冷されたインゴットは、急冷による表面の酸化を取り除くために機械研磨された。次に、インゴットをアセトンとエタノールで洗浄し、清浄化した圧縮空気で乾燥させた。
清浄化したインゴットは、室温で圧延機にて圧延された。圧延ステップは、インゴットの厚さから開始され、2つのローラー間の距離を徐々に小さくすることによって同じ方向に繰り返された。圧延ステップは、95%の厚さ減少率(厚さ減少率=(開始時の厚さ−終了時の厚さ)/開始時の厚さ)で終了した。
圧延された状態のTi−Wシートを洗浄し、10−5mbarの真空下で垂直急冷炉に吊るした。シートを850℃まで加熱し、この温度で15分間アニールした。15分後に、Ti−Wシートを取り外し、室温の水を含むタンクに入れて急冷した。急冷したTi−Wシートを機械研磨し、次に洗浄及び乾燥して、本発明の合金1で作られた最終的なシートを得た。
2.2.合金2
A.出発材料
アニール状態の純粋な(+99.6%)チタンプレート(Goodfellowから市販されている)。
圧延状態の純粋な(99.95%)タングステンプレート(Goodfellowから市販されている)。
引き抜き状態の純粋な(99.90%)イリジウムロッド(Goodfellowから市販されている)。
B.詳細
−インゴットの製造
Ti−W−Irのインゴットの製造方法は、合金1について開示したものと同じであり、チタンとタングステンの原料プレートをディスク切断機で四角に切断し、イリジウムの原料ロッドをディスク切断機により短いシリンダーに切断する。
−熱処理と機械加工
本発明の合金2で作られた最終シートの製造方法は、Ti−Wのインゴットの代わりにTi−W−Irのインゴットを出発インゴットとして使用する、合金2について開示されたものと同じである。
3.機械的性質
A.引張試験の方法
ASTM E8Mに従った寸法の引張試験片が、セクション2.1及び2.2で得られた本発明の合金から機械加工された。
引張試験のプロトコルは、金属材料の引張試験の試験方法に関するASTM E8/E8M規格に準拠していた。
引張試験片の長軸は圧延方向に平行であった。
試験片は、機械式くさび型クリップを使用してInstron引張試験機に固定された。
固定の応力は、予荷重を回避するために、試験片の固定中に引張試験機(10kNの力検出器を備えたInstron5966)によって監視され、自動的に補正された。
高精度のひずみ伸び計(Instron2630−102、最大ひずみ+/−50%)を、変形測定用のゲージの中央に取り付けた。
変形速度は10−3−1に固定された。
いくつかの試験片を同じ条件下で試験し、引張曲線をBluehillソフトウェアで処理して最終的な結果を出した。
B.結果
引張試験の結果は次の表にまとめられている。
Figure 2021525152
引張試験の結果に示されているように、本発明の合金は、400MPa〜1000MPaの降伏応力と、30%〜65%の破断伸びを有するべき、インプラント可能な医療機器の作製に適した化学組成と機械的特性を備える。
4.相及び微細構造
A.方法
試験片:
熱処理及び機械加工後に得られた合金。
引張試験後に得られた合金。
方法:
試験片を機械で研磨して鏡面仕上げした後、研磨した表面をKroll試薬(HF、HNO、HOの混合物)に室温で1分間浸漬した。研磨された試験片は水とエタノールで洗浄され、次いで圧縮空気で乾燥された。光学顕微鏡の画像が、エッチングされた表面で引張変形の前後に撮影された。
光学顕微鏡画像は、CCDカメラを備えたオリンパスPME金属顕微鏡によって撮影された。
B.結果
合金1
合金1は、熱処理及び機械加工の後に100体積%のベータ相を有し、平均直径が約122μmの等軸粒に形成される(図1Aを参照)。それにもかかわらず、約82体積%のベータ相は、引張試験の間、変形後の機械的双晶及びマルテンサイトに、ひずみ変態可能であった(図1Bを参照)。
合金2
合金2は、熱処理と機械加工の終に約95体積%のベータ相を有し、平均直径が約65μmの等軸粒に形成され、ベータ粒子内及び粒界に微細な析出物が分散していた。それにもかかわらず、約80体積%のベータ相は、引張試験の間、変形後の機械的双晶及びマルテンサイトに、ひずみ変態可能であった。
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完全性の理由から、本発明の様々な態様は、以下の番号が付けられた条項に示されている。
条項1.15重量%〜28重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含むベータチタン合金であって、合金が、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む、ベータチタン合金。
条項2.100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む、条項1に記載のベータチタン合金。
条項3.等軸ベータ粒子構造の各ベータ粒子が0.01μm〜200μmの平均直径を有する、条項1又は2に記載のベータチタン合金。
条項4.合金が、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、及びスズからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素をさらに含む、条項1〜3のいずれか1項に記載のベータチタン合金。
条項5.金属元素の量(W−eq)は、以下の式によって計算され、
W−eq重量%=タングステンの置換量(重量%)/等価係数(F)
式中、等価係数は次の通りである、
条項4に記載のベータチタン合金。
Figure 2021525152
条項6.合金は、18重量%〜22重量%のタングステンを含む、条項1〜5のいずれか1項に記載のベータチタン合金。
条項7.合金は、2重量%〜4重量%のイリジウムを含む、条項1〜6のいずれか1項に記載のベータチタン合金。
条項8.合金は、以下の特性のうちの1つ以上を有する、条項1〜7のいずれか1項に記載のベータチタン合金:
400MPa〜1000MPaの降伏応力、
650MPa〜1100MPaの最大引張強さ、
30%〜65%の破断伸び、及び、
80GPa〜140GPaのヤング率。
条項9.以下のステップを含む方法によって得られる、条項1〜8のいずれか1項に記載のベータチタン合金:
(a)3000℃〜3500℃の温度で、保護雰囲気下で原材料として使用される全ての元素を高温溶解するステップ、
(b)ステップ(a)で得られた溶解材料を室温まで冷却してインゴットを得るステップ、
(c)次式:Tbeta±100℃で計算された温度で、ステップ(b)で得られたインゴットを熱処理するステップ、
(d)ステップ(c)で得られた合金を室温まで急冷するステップ、
(e)ステップ(d)で得られた合金を機械加工して、加工された合金を得るステップ、
(f)ステップ(e)で得られた加工された合金を次式:Tbeta±100℃で計算された温度で熱処理するステップ、及び、
(g)ステップ(f)で得られた加工された合金を室温まで急冷するステップ、
式中、Tbetaは次式で計算され、
Tbeta=825−6.54Weq
Weqは次式で計算され、
Ti−x%W−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M
式中、
Tiはチタンの量であり、
xはタングステンの量であり、0より大きく、
各M1−8は異なり、イリジウム、タンタル、プラチナ、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム及びスズから選択された金属元素に対応し、
1−8は各金属元素M1−8の量であり、各y1−8は0以上から独立して選択され、
1−8は、条項5に記載の等価係数であり、
[x+Σ(y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F)]は15〜28を含み、また、
[x+Σ(y+y+y+y+y+y+y+y)]は4.55から49.9を含む。
条項10.方法は、ステップ(a)及びステップ(b)の高温溶解を1〜5回繰り返すことにより、ステップ(b)で得られたインゴットを再溶解する追加のステップ(b’)をさらに含む、条項9に記載のベータチタン合金。
条項11.方法は、ステップ(d)の後、又はステップ(g)の後、又はステップ(d)及び(g)の後、それぞれ前のステップで得られた合金を乾燥及び研磨する追加のステップ(h)をさらに含む、条項9又は10に記載のベータチタン合金。
条項12.条項1〜11のいずれか1項に記載のベータチタン合金の製造方法であって、以下のステップを含む方法:
(a)3000℃〜3500℃の温度で、保護雰囲気下で原材料として使用される全ての元素を高温溶解するステップ、
(b)ステップ(a)で得られた溶解材料を室温まで冷却してインゴットを得るステップ、
(c)次式:Tbeta±100℃で計算された温度で、ステップ(b)で得られたインゴットを熱処理するステップ、
(d)ステップ(c)で得られた合金を室温まで急冷するステップ、
(e)ステップ(d)で得られた合金を機械加工して、加工された合金を得るステップ、
(f)ステップ(e)で得られた加工された合金を次式:Tbeta±100℃で計算された温度で熱処理するステップ、及び
(g)ステップ(f)で得られた加工された合金を急冷するステップ、を含み、
式中、Tbetaは条項9に記載された通りである。
条項13.条項1〜11のいずれか1項に記載のベータチタン合金で作られたインプラント可能な医療機器。
条項14.ステントである、条項13に記載のインプラント可能な医療機器。
条項15.バルーン拡張型ステントである、条項14に記載のインプラント可能な医療機器。

Claims (19)

  1. 15重量%〜40重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含むベータチタン合金であって、前記合金が、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む、ベータチタン合金。
  2. 15重量%〜35重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含むベータチタン合金であって、前記合金が、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む、請求項1に記載のベータチタン合金。
  3. 15重量%〜28重量%のタングステン、及び100重量%に至るまでの残部チタンを含むベータチタン合金であって、前記合金が、70体積%〜100体積%の等軸ベータ粒子構造を含む、請求項1又は2に記載のベータチタン合金。
  4. 100体積%の前記等軸ベータ粒子構造を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のベータチタン合金。
  5. 前記等軸ベータ粒子構造の各ベータ粒子は、0.01μm〜200μmの平均直径を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のベータチタン合金。
  6. 前記合金は、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ及びモリブデンからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のベータチタン合金。
  7. 前記金属元素の量(Weq重量%)は、以下の式によって計算され、
    Weq重量%=タングステンの置換量(wt.%)/等価係数(F)
    式中、等価係数は、以下の通りである、
    請求項6に記載のベータチタン合金。
    Figure 2021525152
  8. 前記合金は、イリジウム、タンタル、白金、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、及びスズからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素をさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のベータチタン合金。
  9. 前記金属元素の量(Weq重量%)は、以下の式によって計算され、
    Weq重量%=タングステンの置換量(重量%)/等価係数(F)
    式中、等価係数は、以下の通りである、
    請求項8に記載のベータチタン合金。
    Figure 2021525152
  10. 前記合金は、18重量%〜22重量%のタングステンを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のベータチタン合金。
  11. 前記合金は、2重量%〜4重量%のイリジウムを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のベータチタン合金。
  12. 前記合金は、以下の特性のうちの1つ以上を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のベータチタン合金。
    400MPa〜1000MPaの降伏応力
    650MPa〜1100MPaの最大引張強さ
    30%〜65%の破断伸び
    80GPa〜140GPaのヤング率
  13. ベータチタン合金であって、以下のステップを含む方法によって得られる、請求項1〜12のいずれか1項に記載のベータチタン合金:
    (a)3000℃〜3500℃の温度で、保護雰囲気下で原材料として使用される全ての元素を高温溶解するステップ、
    (b)ステップ(a)で得られた溶解材料を室温まで冷却してインゴットを得るステップ、
    (c)次式:Tbeta±100℃で計算された温度で、ステップ(b)で得られたインゴットを熱処理するステップ、
    (d)ステップ(c)で得られた合金を室温まで急冷するステップ、
    (e)ステップ(d)で得られた合金を機械加工して、加工された合金を得るステップ、
    (f)ステップ(e)で得られた加工された合金を次式:Tbeta±100℃で計算された温度で熱処理するステップ、及び、
    (g)ステップ(f)で得られた前記加工された合金を室温まで急冷するステップ、
    式中、Tbetaは次式で計算され、
    Tbeta=825−6.54Weq
    Weqは次式によって計算され、
    Ti−Weq%W=Ti−x%W−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M−y/F%M
    式中、
    Tiはチタンの量であり、
    xはタングステンの量であり、0より大きく、
    各M1−9は異なり、イリジウム、タンタル、プラチナ、金、鉄、ニオブ、ジルコニウム、スズ、及びモリブデンから選択された金属元素に対応し、
    1−9は各金属元素M1−9の量であり、各y1−9は0以上から独立して選択され、
    1−9は、請求項7に記載の等価係数であり、
    [Weq=x+Σ(y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F+y/F)]は15〜40を含み、また、
    [x+Σ(y+y+y+y+y+y+y+y+y)]は4.5から49.9を含む。
  14. 前記方法は、ステップ(a)及びステップ(b)の高温溶解を1〜5回繰り返すことにより、ステップ(b)で得られた前記インゴットを再溶解する追加のステップ(b’)をさらに含む、請求項13に記載のベータチタン合金。
  15. 前記方法は、ステップ(d)の後、又はステップ(g)の後、又はステップ(d)及び(g)の後、それぞれ前のステップで得られた前記合金を乾燥及び研磨する追加のステップ(h)をさらに含む、請求項13又は14に記載のベータチタン合金。
  16. 以下のステップを含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載のベータチタン合金の製造方法:
    (a)3000℃〜3500℃の温度で、保護雰囲気下で原材料として使用される全ての元素を高温溶解するステップ、
    (b)ステップ(a)で得られた溶解材料を室温まで冷却してインゴットを得るステップ、
    (c)次式:Tbeta±100℃で計算された温度で、ステップ(b)で得られたインゴットを熱処理するステップ、
    (d)ステップ(c)で得られた合金を室温まで急冷するステップ、
    (e)ステップ(d)で得られた合金を機械加工して、加工された合金を得るステップ、
    (f)ステップ(e)で得られた加工された合金を次式:Tbeta±100℃で計算された温度で熱処理するステップ、及び、
    (g)ステップ(f)で得られた前記加工された合金を急冷するステップ、を含み、
    式中、Tbetaは請求項13に記載された通りである。
  17. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のベータチタン合金で作られたインプラント可能な医療機器。
  18. ステントである、請求項17に記載のインプラント可能な医療機器。
  19. バルーン拡張型ステントである、請求項18に記載のインプラント可能な医療機器。
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