JP2021524685A - 光マイクロフォンアセンブリ - Google Patents

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Abstract

光マイクロフォンアセンブリ(38)は、剛性基板(42)、干渉計装置、光源(48)、少なくとも1つの光検出器(50)及び囲み(74)を備える。干渉計装置は、膜(46)及び膜(46)から離間された少なくとも1つの光学要素(62)を含み、少なくとも1つの光学要素は、基板(42)の表面(60)を含み、及び/又は基板(42)の表面(60)上に配置される。光源(48)は、干渉計装置に光を提供するように配置され、光の第1の部分は、干渉計装置を介して第1の光路に沿って伝搬し、光の第2の部分は、干渉計装置を介して第2の異なる光路に沿って伝搬し、それにより、第1の光路と第2の光路との間に光路差を生じさせ、該光路差は膜(46)と光学要素(62)との間の距離に依存する。光検出器(50)は、前記光路差に依存して、光の第1及び第2の部分によって生成される干渉パターンの少なくとも一部を検出するように配置されている。囲み(74)は、膜(46)の片側と流体連絡する音響空洞(76)を形成するように配置されている。音響空洞(76)の容積は、少なくとも3mmにd2を乗じたものであり、dは膜(46)の直径である。【選択図】図2

Description

本発明は、一般に、光マイクロフォンアセンブリ、特に光マイクロフォンを収容するための音響構造に関する。
マイクロフォンは、通常は周囲の音響振動に応答して振動する可動部材(例えば、膜)の変位を測定することにより、音波を電気信号に変換するために使用される。このような可動部材の変位を測定する方法はいくつかある。一般的な方法の1つは、容量性読出しを使用することであり、これには例えば膜である可動部材と背面電極間の静電容量の測定が含まれる。このように動作するマイクは、一般にコンデンサマイクロフォンと呼ばれる。例えばダイナミックマイクである他のタイプのマイクロフォンは、静電効果又は電磁効果に基づく読出し機構を使用する。
マイクロフォンは、高い信号対雑音比(SNR)と高感度を備えていることが望ましい。これを実現するには、マイクロフォンの膜のコンプライアンスをできるだけ高くする必要がある。本明細書で使用される場合、コンプライアンスは、所定の圧力によって生成される膜の変位を指し、nm/Paの単位で与えられる。従って、コンプライアンスの高い膜は、特定の圧力に応じてより大きな変位を示し、これは特定の音量の音に対して、より大きな変位が生成されることを意味する。従って、より高いコンプライアンスの膜で構成されたマイクロフォンはより感度が高い。
しかし、通常はマイクロフォンの膜のコンプライアンスは、その最大の動きに関連する実際的な態様によって制限される。例えば、コンデンサマイクロフォン又は容量性マイクロフォンにて、膜と背面電極の間の距離は小さくなければならない(例えば、MEMS容量性マイクロフォンでは数ミクロン)。この距離が大きいと、膜と背面電極の間の容量は小さくなり、電気的な読出しノイズは、マイクロフォンの感度を低下させる。これにより、膜に許容される最大変位が制限され、膜のコンプライアンスが制限される。
マイクロフォンの膜の位置を読み出す別の方法は、光学干渉法による読出しである。米国特許7116430号及び米国特許7184368号は、光学干渉法による読出しを実行するシステムを記載する。開示されたシステムにて、膜に隣接して回折格子が設けられ、電磁放射が回折格子に向けられる。光の第1の部分は、回折格子から反射して戻る。第2の部分は、放射を回折する回折格子を透過する。回折された放射は膜に衝突し、回折格子に反射する。放射は回折格子を通過し、光の2つの部分が干渉して、検出器で検出できる干渉パターンを作成する。干渉パターンは、回折格子の回折次数(diffraction orders)に一致する形状(即ち、空間分布)を有するが、これらの回折次数に向けられる光強度は、光の2つの部分の相対位相に依存し、従って回折格子と膜の間の距離に依存する。膜の位置(従って、動き)は、検出器での光の強度の変化から決定することができる。
米国特許7116430号はまた、静電作動を使用して膜の平衡位置を調整し、マイクロフォンのダイナミックレンジを拡大する方法も開示している。ヨーロッパ特許14732548号は、ダイナミックレンジを拡大する干渉計の読出し方法について説明している。複数の回折格子が提供され、回折格子は、マイクロフォン膜に対して異なる位相オフセットを有する。異なる位相オフセットは、例えば、膜に対して異なる高さオフセットで格子を配置することによって提供されるが、これは例えば光遅延フィルムを使用する他の方法でも実現できる。これにより、相対的な位相オフセットを持つ複数の光信号が生成される。信号を組み合わせて光学測定を行うと、マイクロフォンの動作範囲が広がる。
光学的読出しは、膜と背面電極の間の静電容量に依存しない、従って上記の方法で膜の最大変位(従って、そのコンプライアンス)を制限する必要はない。光学的読出しは、「スティクション(張り付き)」によって引き起こされる潜在的に永続的な損傷のリスクを回避する。膜が背面電極に向かって変位しすぎると、容量性マイクロフォンでスティクションが発生する。静電容量を形成するために膜を充電する必要があるので、膜が背面電極に向かって過度に移動すると、接触するまで背面電極に不安定に引き付けられて膜が崩壊し、マイクロフォンの機能が損なわれ、永久的な損傷が発生する可能性がある。光マイクロフォンでは、膜帯電させる必要がないため、スティクションが発生する可能性がはるかに低くなる。
上記の理由から、光学的読出しにより、膜の最大変位を大きくすることができるため、コンプライアンスの高い膜が使用され得る。
しかし、光マイクロフォンの膜のコンプライアンスは完全に制限されておらず、他の要因、特にマイクロフォンのハウジングに関連する要因は、高いコンプライアンスの膜を使用できる場合でも、膜のコンプライアンスに他の制限を課し、及び/又はマイクロフォンの性能を低下させる。従って、出願人は改善された音響ハウジング構造を備えた改善された光マイクロフォンの望ましさを高く評価し、光マイクロフォン、特に高いコンプライアンスの膜に対してより高いマイクロフォン感度を達成できるようにする。
第1の態様から見て、本発明は光マイクロフォンアセンブリを提供し、該光マイクロフォンアセンブリは、
剛体である基板と、
膜及び膜から離間した少なくとも1つの光学要素を含み、少なくとも1つの光学要素は基板の表面を含み、及び/又は基板の表面に配置された干渉計装置と、
前記干渉計装置に光を供給するために配置されて、光の第1の部分は前記干渉計装置を介して第1の光路に沿って伝播し、光の第2の部分は前記干渉計装置を介して第2の異なる光路に沿って伝播し、それにより、膜と光学要素との間の距離に依存する、第1の光路と第2の光路との間の光路差を生じさせる光源と、
前記光路差に依存して、光の第1及び第2の部分によって生成される干渉パターンの少なくとも一部を検出するように配置された少なくとも1つの光検出器と、
膜の片側と流体が行き来する音響空洞を形成するように配置され、音響空洞の容積は、少なくとも3mmにd2を乗じたもので、dは膜の直径である囲みを備える。
本発明は光マイクロフォンアセンブリを作動させる方法に拡張され、該光マイクロフォンアセンブリは、
剛体である基板と、
膜及び膜から離間した少なくとも1つの光学要素を含み、少なくとも1つの光学要素は基板の表面を含み、及び/又は基板の表面に配置された干渉計装置と、
光源と、
少なくとも1つの光検出器と、
膜の片側と流体が行き来する音響空洞を形成するように配置され、音響空洞の容積は、少なくとも3mmにd2を乗じたもので、dは膜の直径である囲みを備え、方法は、
前記光源が前記干渉計装置に光を供給する工程であって、光の第1の部分は前記干渉計装置を介して第1の光路に沿って伝播し、光の第2の部分は前記干渉計装置を介して第2の異なる光路に沿って伝播し、それにより、膜と光学要素との間の距離に依存する、第1の光路と第2の光路との間の光路差を生じさせる工程と、
前記光検出器が前記光路差に依存して、光の第1の部分及び第2の部分によって生成される干渉パターンの少なくとも一部を検出する工程を含む。
従って、本発明に従って、干渉計装置の一部を形成する光学要素は、剛性基板の表面を含み、及び/又は基板の表面に配置され、基板は従来技術で使用される比較的柔軟な構造と対照的である。例えば、米国特許7116430号のマイクロフォンは薄い懸垂構造で形成された回折格子を使用している。剛体である基板の表面に光学要素を形成することにより、基板内の振動(例えば、音波又は周囲の音響ノイズから)が大幅に低減される。これにより、マイクロフォンアセンブリの感度が低下し、コンプライアンスの高い膜が得られないというノイズの多い振動の影響が大幅に軽減される。更に、本発明の利益なしでは、膜を振動させる入射音波も、膜と基板の間の体積の圧力の変化により、基板を動かす可能性がある。これはまた、高いコンプライアンスの膜の利点が得られるのを妨げる。本発明による剛性基板は、そのような圧力効果を改善する。
基板が剛性であると言われる場合、これは、基板が例えば入ってくる音波などの力又は圧力に応答する振動である有意な動きを受けないことを意味すると理解されるべきである。基板は、膜のコンプライアンスよりも低いコンプライアンスを有し、例えば10分の1、20分の1、又は50分の1である。この文脈にて、「コンプライアンス」は、膜に関して上記で定義されたものと同等の意味を有することを理解されたい、即ち基板のコンプライアンスとは、所定の圧力によって生成される基板の表面の変位を指し、nm/Paの単位で与えられる。
剛性基板は厚いことによって剛体である。好ましい実施形態にて、基板は少なくとも10マイクロメータの厚みを有する。幾つかの実施形態にて、より厚い基板を提供することにより、さらに高い感度を達成することができる。従って、一組の実施形態では、基板の厚さは、少なくとも50マイクロメートル、より好ましくは少なくとも200マイクロメートルである。
本発明により、音響空洞の最小体積は、膜の直径dで規定される。これは、上で説明した剛性基板と組み合わせると、以下で説明する理由で有利になる。
本発明によるマイクロフォンは、入ってくる音波の圧力に起因する膜の両側の間の圧力差によって撓む膜を用いて実施される。出願人は、膜のたわみから入ってくる音波の圧力を正確に決定するために、入ってくる波から反対側の膜の圧力は、一定に保つか、可能な限り一定に近づける必要がある。
従来技術において、一般的に空気の容積を囲む音響空洞は、チップ上の膜の下に配備される。これにより、入ってくる音波が膜の両側に衝突するのを防ぐ(圧力差を相殺する)。しかし、膜が入ってくる波によって撓むと、空洞内の空気が圧縮される。空気の圧縮により、空洞内の圧力が上昇し、膜の撓みを効果的に押し戻す。これにより、特に大きな撓み(圧縮が最大の場合)で、膜の硬化と同等の効果が得られる。コンプライアンスの低い膜の場合、撓みは比較的小さいため、この更なる硬化効果は重要ではない。しかし、コンプライアンスの高い膜の場合、膜の最大撓みが大きいことは、膜の更なる硬化が顕著になることを意味する。これにより、空洞内の空気圧の上昇により膜が最大限に振動するのが防止されるため、膜のコンプライアンスが効果的に低下する。
3mmの更なる係数を用いて、膜の最大撓み(半径の二乗d2に大凡比例した)を考慮した音響空洞の容積を選択することによって(上記の効果的な硬化が重要な効果を発揮し始める膜のコンプライアンスを説明するため)、膜の撓みによって引き起こされる空気の圧縮が膜の著しい硬化を引き起こさないように十分に大きい体積を選択することができることを出願人は理解した。囲みの使用により、有利なことに大きな音響空洞が可能になる。これは、例えば、マイクロフォンチップがPCB上に取り付けられ、音響空洞がマイクロフォンチップの下に中空空間の形で提供される従来技術のマイクロフォンとは対照的である。
そのような構成では、音響空洞のサイズは、マイクロフォンチップのサイズ(通常は約1mmx1mm)によって制限される。このようなマイクロフォンの信号対雑音比(SNR)は、通常、約63dBに制限されている。
光マイクロフォンアセンブリは、微小電気機械システム(MEMS)光マイクロフォンを備えるのが好ましく、少なくとも干渉計装置、好ましくは光源と光検出器とが一緒になってMEMS光マイクロフォンを規定する。微小電気機械システム(MEMS)という用語の意味は、当業者によってよく理解されており、光マイクロフォンが「MEMS光マイクロフォン」であると言われるとき、これは、光マイクロフォンが小型化された機械的及び/又は電気機械的要素を含むことを意味することが理解され(即ち、装置及び構造、例えば干渉計装置)、例えばこれは、微細加工技術を使用して作成され、ここで小型化とは、小型化された要素の物理的寸法がマイクロメートルのスケールであることを意味する、例えば物理的寸法は最大1ミリメートル以下の場合がある。しかし、「MEMS」は、例えば5mm又は10mmまでの数ミリメートルの寸法を包含すると理解されている。従って、音響空洞の容積、すなわち、少なくとも3mmにd2を乗じたもの(dは膜の直径)は、一般的にMEMS光マイクロフォンのサイズと比較して大きいことが理解されるだろう。囲みは非MEMSの囲み、例えばMEMS技術以外の技術を使用して製造される場合がある。干渉計装置はMEMS干渉計装置であり得る。
膜と光学要素は、MEMSの構成要素に統合され、例えば膜と光学要素は、上記のMEMSの理解された意味の範囲内のMEMS構成要素である単一の構造(例えば、複合構造)の一部である。
一組の実施形態にて、音響空洞の体積は、少なくとも7mmにd2を掛けたものである。膜のコンプライアンスの値に直接基づいて空洞容積を選択することも有利である。従って、一組の実施形態にて、音響空洞の体積と膜のコンプライアンスの比率は、少なくとも10mm3:100nm/Paである。一組の実施形態にて、音響空洞の体積は、d3の少なくとも2倍であり、dは膜の直径である。
従って、剛性基板を比較的大きな音響空洞容積と組み合わせることにより、特に高いコンプライアンスを有する膜について、より高いマイクロフォン感度及びSNRを得ることができることが理解されるだろう。これらの機能のいずれかがないと、膜の硬化によって効果的なコンプライアンスが低下することによって、又は振動ノイズが原因で、感度とSNRが低下する。出願人は、これらの特徴を組み合わせて提供することにより、高いコンプライアンスの膜を使用することからより大きな利益を得ることができることを理解している(本発明の利点は、程度は低いものの、コンプライアンスの低い膜でも見られることは理解されようであろうが)。
一組の実施形態では、光マイクロフォンアセンブリは、基板を通る空気の通路を提供する1つ又は複数の開口を備える。開口が基板を「通過」していると言われる場合、これは、基板を完全に貫通して前面から反対側の背面に延びる開口に限定される可能性は含まれているが、これに限定されない。「通過」とは、基板に開口部が形成されて、少なくとも部分的に空気が通過できるようにすることを意味すると理解されるべきである。ただし、開口は例えば、前面から背面へ、前面又は背面から縁面へ、又は他の方向へ任意の方向に拡げることができる。
音響空洞に加えて、光マイクロフォンアセンブリは、隙間容積を含み得、ここで基板及び膜は、一緒になって基板と膜の間の隙間容積を規定する。従って、音響空洞は、膜と基板の光学要素との間の隙間容積のみからなるわけではないことは理解されるべきである。隙間容積は、音響空洞よりも実質的に小さく、例えば、音響空洞の容積の10%未満、又は音響空洞の容積の5%未満、又は音響空洞の容積の1%未満であり得る。
一連の実施形態では、基板と膜は一緒になって、基板と膜の間に隙間容積を規定する。光マイクロフォンアセンブリは、空気の通路を提供する1つ又は複数の開口を更に含み、その結果、隙間容積は開口を介してマイクロフォンアセンブリの外部と流体が行き来可能になる。
他の一組の実施形態において、基板及び膜は一緒になって基板と膜の間の隙間容積を規定し、光マイクロフォンアセンブリは、空気の通路を提供する1つ又は複数の開口を更に含み、その結果、音響空洞は開口を介して隙間容積と流体が行き来可能になる。
隙間容積をマイクロフォンアセンブリの外部又は音響空洞のいずれかと接続する1つ又は複数の開口が基板内に形成され得るが、しかし、該開口は追加的又は代替的に、マイクロフォンアセンブリの別の部分に形成され得ることは理解されるべきである。例えば、開口は、スペーサ部分、基板が取り付けられるアセンブリベース部分、光源及び/又は検出器を収容する読出しモジュール、及び/又はマイクロフォンアセンブリの他の部分に形成され得る。
開口が空気の通路を提供すると言われるとき、これは空気が開口を通って十分に自由に流れることができ、開口によって流体が行き来可能に接続された空気の容積の間に瞬間的に実質的な圧力均等化を作り出すことができることを意味する。例えば、ここで開口は、隙間容積を音響空洞に接続し、それにより、隙間容積及び音響空洞は、単一の瞬間圧力を有する単一の容積として効果的に機能する。開口が隙間容積とマイクロフォンアセンブリの外部との間の空気の通路を提供する場合、これは、音波が開口を通って膜に伝播できることを意味し、その結果、音波は音波圧力による膜の変位を介して検出される。
従って、上記の開口は音響空洞とマイクロフォンアセンブリの外部との間の圧力を静的に均等化するために提供される通気孔とは異なるが(例えば、マイクロフォンが高圧又は低圧の環境で機能できるようにするため)、そのような通気孔が配備され得ることは理解されるだろう。
一組の実施形態において、光マイクロフォンアセンブリは、基板の中央支持部分を取り囲む複数の開口を含み、光学要素は中央支持部分上に配備される。
出願人は、空気の通路を提供するために開口を使用すると、マイクロフォンの周波数応答に影響を与える可能性があることを発見した。例えば、共振又は増加した有効膜は、マイクロフォンの周波数応答で明らかになる。しかし、出願人はまた、周波数応答が、開口の寸法を変えることによって有利に影響を受けることができることを理解した。例えば、開口は、マイクロフォンの周波数応答に共振ピークをもたらす可能性がある。出願人は、開口のサイズ(例えば、基板の平面内の幅)を増加させると、共鳴ピークの中心周波数を増加させて、それが対象の周波数範囲の外にあることを発見し、それは大凡人間の聴覚の上限である20kHzを超える。特に、出願人は幾つかの実施形態では、例えば200マイクロメートルである数百マイクロメートルの長さの開口(即ち、開口が形成される基板の平面又は表面の平面における最大範囲)が適切な周波数応答を提供することを見出した。一組の実施形態において、各開口は基板の平面内、又は各開口が形成される表面の平面内で、少なくとも0.2mmの最大範囲を有する。他の実施形態では、各開口の最大横方向範囲は、例えば少なくとも50マイクロメートル、少なくとも100マイクロメートル、又は少なくとも300マイクロメートルの他の値を持つ場合がある。
出願人は、適切な又は好ましい周波数応答を得るための最大横方向範囲の最小値は、基板の厚さに依存し得ることを理解している。具体的には、より厚い基板は、最大横方向範囲のより大きな値の開口から利益を得る。一組の実施形態において、各開口は基板の平面内で基板の厚さ以上の最大の範囲を有する。他の値も可能である、例えば各開口は基板の平面内で基板の厚さの半分以上、又は基板の厚さの2倍以上の最大の範囲を有し得る。
一組の実施形態において、開口は基板及び層を通って延びる複合空気チャネルを形成するように、基板に加えて他の構造又は層を通して提供される、例えば基板がスペーサに取り付けられている場合、開口はスペーサと基板を通って延びる。そのような場合、複合空気チャネルの余分な長さを考慮して、開口のサイズを大きくすることができる。一組の実施形態において、各開口は基板の平面内で、又は各開口の全長の半分以上、好ましくは各開口ャの全長以上の最大範囲を有する。長さは、基板を通る開口の範囲及び開口が形成される他の構造の範囲、例えば基板の平面に垂直な方向の範囲を意味することは理解されるべきである。
開口の最適なサイズは、光マイクロフォンアセンブリの特定のパラメータに依存する場合がある。一般的に、任意の実施形態に対して、基板の平面内の各開口の最大範囲は、15kHz未満(好ましくは20kHz未満)の周波数で10dB未満(好ましくは5dB未満)の周波数歪みを与えるように選択され得る。ここで用いられるように、周波数歪みとは、測定された周波数応答とフラットな周波数応答の差を意味する。
一組の実施形態において、光マイクロフォンアセンブリは基板内に貫通孔を備え、該貫通孔は膜と大凡同様の寸法を有し、膜と大凡重なり、更に貫通孔の周囲の周りの基板に中央支持部分を接続する一体的に形成された半径方向に延びる複数の支持要素を含み、光学要素は中央支持部分上に提供される。出願人はそのような実施形態が特に有利であることを発見した、何故なら膜への空気の流れのために、貫通穴と膜との十分な重なりを可能にし、一方、基板及び基板と一体的に形成された支持要素の十分な剛性を維持しながら、上記の如く、振動と圧力効果によるマイクロフォンの感度の低下を回避するからである。
一組の実施形態において、基板及び膜は一緒になって基板と膜の間の隙間容積を規定し、貫通孔は空気の通路を提供し、隙間容積は貫通孔を介してマイクロフォンアセンブリの外部と流体が行き来可能に繋がる。
一組の実施形態において、基板及び膜は一緒になって基板と膜の間の隙間容積を規定し、貫通孔は空気の通路を提供し、音響空洞は貫通孔を介して隙間容積と流体が行き来可能に繋がる。
開口又は貫通孔が隙間容積とマイクロフォンの外部との間に通路を提供する実施形態にて、囲みは基板とは反対側に面する膜の側に音響空洞を形成するように配置される。
開口又は貫通孔が隙間容積と音響空洞との間に通路を提供する実施形態にて、囲みは基板に面する膜の側に音響空洞を形成するように配置される。
一組の実施形態にて、開口又は貫通孔と重なる膜の領域は、少なくとも60%、好ましくは少なくとも80%である。重なりの広い領域を提供することは、開口/貫通孔内の空気質量の音響インピーダンスを低減するのに役立ち、マイクロフォンの周波数応答の共振などの望ましくない副作用(artifact)を低減又は排除するのに役立つとの点で有利である。
好ましい実施形態にて、膜のコンプライアンスは少なくとも50nm/Pa、好ましくは少なくとも100nm/Paである。上記の如く、膜のコンプライアンスが高いと、音波に応答して膜が大きく撓むため、マイクロフォンの感度とSNRが高くなる可能性がある。本発明の実施形態は、高い撓みでの振動及び膜硬化の影響を改善することによって、このより大きなコンプライアンスの利点を実現することを可能にする。従って、高いコンプライアンス、即ち少なくとも25nm/Pa、好ましくは少なくとも50nm/Pa、より好ましくは少なくとも75nm/Paを有する膜を提供することが有利であるが、本発明の利点は、これらの例よりも高いコンプライアンス及び低いコンプライアンスで得ることができることは理解されるべきである。
一組の実施形態にて、膜は、その中の面内張力を低減するために少なくとも1つの波形を備えて形成されている。波形が膜の面内張力を減少させると説明されている場合、これは、面内張力が、波形を持たないがそれ以外は波形の膜と同じである同等の膜に存在する面内張力と比較して減少することを意味することは理解されるべきである。膜に少なくとも1つの波形を提供してその中の面内張力を低減することにより、膜の機械的特性は、波形のない同等の膜と比較して変化することは当業者によって理解されるべきである。
特に、波形なしで製造された同等の膜は、高い固有引張応力を有する可能性があり、従って、少なくとも1つの波形の提供は、膜の領域における応力を低減し得る(例えば、フォンミーゼス応力として表されるように)。以下に更に記載されるように、例えば波形の領域では、局所的な応力が増加するが、一方、波形の存在が膜の他の場所、例えば膜の中心近くでのストレスを緩和する。従って、膜の面内張力を下げると、膜のコンプライアンスを高めることができる。
ここで用いられるように、波形という用語は表面の起伏を指し、これは他の場所では起伏幅の長さスケールで実質的に平面である。即ち起伏は隆起又は溝であり、それ以外は実質的に平坦面である。波形は、表面の一方の側から見たときに、波形が凹状の溝であり、他方の表面上に対応する凸状の隆起があるように形成される。
幾つかの好ましい実施形態にて、膜は複数の波形を備える。波形は一定距離だけ分離されて、例えば波形は平行線又は同心リングである。少なくとも3つの波形を有する実施形態にて、隣接する波形のペア間の間隔は同じである、即ち、波形は等間隔である。
膜は波形の無い中央部分を備えるのが好ましい。そのような実施形態にて、光学要素及び光源は、光学要素を通過するか又は光学要素に衝突する光が実質的に膜の中央部分に入射するように配置されるのが好ましい。これは、中央部分が適切な反射面を提供し得る、例えば中央部分は平面であってもよいが、一方、中央部分の周りの波形は、膜の端部の高い応力から膜の中心の低い応力への膜応力の一般的な減少を提供することができ、所望の高いコンプライアンスをもたらすという利点を提供する。好ましい実施形態の例において、複数の波形が膜の縁の近くに同心円状に配置されて提供され、膜の中央の円形部分には波形がない。
出願人は、本発明による膜の特性が膜及び波形の特定のパラメータ、例えば膜と波形の寸法、波形の数及び/又は位置などを選択することによって有利に調整され、従って最適化され得ることを見出した。
波形の数は、共振周波数を特定の閾値より上に保ちながら、所与の寸法(例えば、所与の直径)の膜に対して可能な限り最高のマイクロフォン感度を満たすように選択することができる。マイクロフォンの共振周波数は、有用な帯域幅の上限に対応し、殆どの目的について、通常、共振周波数を人間に聞こえる音波の周波数範囲より上、例えば20kHz以上に保つことが望まれる。幾つかの好ましい実施形態にて、膜内の波形の数は10と30の間である。一例において、窒化シリコンで作られた直径3mmの膜の場合、20kHzを超える共振周波数を持ちながら、17個の波形が最大のコンプライアンス(従って感度)を提供することが見出された。
幾つかの好ましい実施形態にて、膜及び波形は以下の好ましい寸法を有する。膜は円形である。膜は1mmと4mmの間の最大側方寸法(例えば直径)を有する。膜の厚さは50nmと500nmの間である。波形のピッチは5μmと15μmの間である。波形の幅は10μmと20μmの間である。波形の深さは500nmと2000nmの間である。ここで用いられているように、「ピッチ」は波形間の分離、即ち2つの波形を分離する平面領域の幅を指す。「幅」は波形を形成する膜の表面領域の最小横方向寸法を指す。「深さ」は波形表面が、波形が形成される大凡平坦な表面から逸脱する最大垂直距離を指す。
膜及び波形の最適なパラメータは、膜が作られている材料に依存することは理解されるべきである。例えば、上記の例示的なパラメータ値は、膜が窒化シリコン(Si34)から作製される実施形態において好ましい。
膜は、適切な特性を有する任意の適切な材料から作られる。材料を選択するときに考慮される所望の特性及びパラメータは、膜の重量と剛性(膜の振動モードに影響を与える);材料の降伏強度;材料のヤング率及び例えば低圧化学蒸着(LPCVD)によって材料を高い再現性で蒸着させることができる容易さを含む。膜の重量は膜の寸法並びに膜材料の密度に依存することは理解されるべきである。膜の剛性は、膜の寸法及び形状、並びに膜材料のヤング率に依存することも理解されるべきである。
降伏強さに関しては、以下により詳細に記載するように、膜に1つ又は複数の波形を含めると、膜の端から中心までの膜の応力を大幅に低減でき(例えば、数桁)、高いコンプライアンスに繋がる。応力の減少は、主に波形(例えば、連続する波形)に起因する膜材料の伸びによって引き起こされる。膜に波形を設けると、(ピッチ領域と谷領域で)高い局所的な引張応力と(ピッチ領域と谷領域の間のコーナーで)高い局所的な圧縮応力が連続して発生する。従って、高応力の領域での機械的故障(例えば破砕)のリスクを軽減するために、膜は高い降伏強度を有するのが好ましく、これは以下に記載するように、膜に適切な材料を選択することによって、例えば十分に高いヤング率を持つ材料を選択することにより達成することができる。
マイクロフォンアセンブリが光マイクロフォンアセンブリであるので、膜の変位の読出しは、コンデンサマイクなどの従来技術のマイクロフォンの場合のように静電現象に依存しない。従って、膜が導電性である必要はない。静電作動を回避することは、静電荷を膜に印加することに依存する従来技術のマイクロフォンに比べて多くの利点を提供する。上記の如く、膜が背面電極又は回折格子に近づきすぎると、静電読出し又は作動により、膜が崩壊する可能性がある。これにより、膜の変位が大きいと膜が崩壊する可能性が高くなるため、コンプライアンスの高い膜を使用することが困難になる。静電作動と読出しも埃を引き付けるか、結露によって短絡する可能性があるため、高湿度環境での使用が難しい。
従って、材料の選択は膜が導電性である必要がないため、必ずしも材料の電気的特性に基づいてではなく、機械的特性及び処理特性に基づいて行うことができることは理解されるべきである。
従って、第1の態様、第2の態様及び第3の態様の他の態様に従って、膜は導電性又は半導電性であるが、好ましい実施形態では、膜は非導電性である。実際には、適切な機械的特性と処理特性を備えた材料の多くは非導電性である。しかし、静電読出し又は作動を使用しないことに関連する利点は、膜の導電性特性が使用されない場合、導電性又は半導電性の膜を使用して達成することもできる。本発明の方法の一組の実施形態にて、光マイクロフォンアセンブリの動作中、電流又は静電荷は膜に印加されない。
幾つかの好ましい実施形態にて、膜材料は窒化物材料であるが、半導体材料及び炭化物材料を含む他の材料を使用することができる。膜材料は、以下の表1に載っている材料からなる群から選択され得る。
Figure 2021524685
出願人は、ヤング率が200GPa以上の材料が、コンプライアンスが向上した波形膜の製造に特に適していることを発見した。従って、幾つかの好ましい実施形態にて、膜は、ヤング率が200GPa以上の材料から作られている。
出願人は膜と同じ蒸着条件下で波形なしで蒸着された際に、少なくとも1GPaの固有引張応力を有する材料から波形の膜を製造することは特に有利であることも理解した。そのような材料から製造される膜は、温度変化に関してコンプライアンスの安定性の向上を有利に示す。膜がそのような材料から製造されると、1つまたは複数の波形の存在は、膜の端から離れた領域の高い引張応力を緩和する効果があり、波形の膜は、膜の中央よりも端の方がはるかに高い引張応力を持っている。中央の低い応力領域はコンプライアンスを向上させ、高い応力領域は温度変化に対するバッファとして機能する、何故なら高い引張応力領域は、温度変化に伴う機械的特性の変化が大幅に小さくなるからである。
従って、好ましい実施形態にて、膜は、膜と同じ寸法の平坦な膜として蒸着されたときに、少なくとも1GPaの固有引張応力を有する材料から作られている。
より一般的には、膜の材料は膜の周囲の引張応力が少なくとも800MPaになるように選択され、膜は、膜の中央領域の引張応力が周辺部分の引張応力よりも小さくなるように、少なくとも1つの波形を備えて形成されている。
周辺部分と比較した中央部分の引張応力の減少は、少なくとも部分的には波形の存在に起因する。中央部分は、波形で周辺部から分離され、例えば中央領域は波形で囲まれている。膜の中央領域における引張応力は、周辺部分の引張応力の50%未満であり得る。
本発明の任意の態様によれば、膜の中央領域における引張応力(例えば、フォンミーゼス応力)は50MPa未満であり、これにより、約200nm/Paの膜コンプライアンスに帰結する。この特徴は膜が、同等の平坦な膜として蒸着されたときに、少なくとも1GPaの固有引張応力を有する材料から作製される実施形態において特に好ましい。引張応力の低減は、上記で開示されたように、適切な波形パラメータ(例えば、波形の数、位置、及び/又は寸法)の選択を通じて達成され得ることが理解されるであろう。
蒸着のし易さについては、窒化シリコン(Si34)をLPCVD(低圧化学蒸着)を介した蒸着により再現性が良く蒸着される。従って、幾つかの好ましい実施形態では、膜の材料は窒化シリコンを含む。
膜は支持体、例えば環状の取付け部上に蒸着されるのが好ましい。支持体はシリコンから構成される。支持体は基板、例えばガラス基板上に取り付けることができる。
一組の実施形態にて、光マイクロフォンアセンブリは複数の光学要素を含み、各光学要素は基板の表面を含み、及び/又は基板の表面に蒸着され、光が光源から検出器の1つに伝搬する、膜と各光学要素との間の夫々の光路長は、各光学要素ごとに異なる。
そのような配置により、有利には、マイクロフォンのダイナミックレンジを拡張することができる。異なる光路長は異なる位相オフセットを提供し、相対的な位相オフセットを持つ複数の光信号をもたらす。信号を組み合わせて光学測定を行うことで、マイクロフォンの動作範囲を広げることができる。
光路長の違いは、回折格子に対して異なる高さオフセットで光学要素を配置することによって、例えば階段状の輪郭を有する基板を使用することによって、提供することができる。しかし、光路長の違いが、光学要素と回折格子との間の物理的距離の差によって提供されることは必須ではない。光路長の違いは、必ずしも非平担面の輪郭を有する基板を必要とせずに、他の方法で提供され得る。
本発明の更なる利点は、干渉計装置の一部を形成する光学要素が、剛性基板上に配置され、及び/又は剛性基板の表面を含むとの事実に存ずる。これは、低アスペクト比の光学要素及び/又は他の光学部品構造を表面上に製造することを可能にするので有利である(例えば、回折格子は、細い反射線、例えば基板表面上の金の線で製造できる)。これは、薄い吊り下げられた構造が使用されている従来技術の光学構造とは対照的である。そのような構造においては、光学要素は通常、独立型素子として製造される、即ち吊り下げられた構造は光学要素であるため、光学要素の厚さは吊り下げられた構造の厚さである。これにはいくつかの理由で問題がある。例えば、振動を避けるのに吊り下げられた構造を十分な剛性にすることは難しい場合がある。例えば、吊り下げられた構造のスリットによって回折要素が提供される場合、高アスペクト比の構造を微細加工することが難しいため、構造の厚さは数マイクロメートルを超えることはできない。更に、より高いアスペクト比の構造が可能な場合でも、高いアスペクト比は望ましくないシャドウイング効果をもたらし、マイクロフォンの感度を低下させる。剛性基板を付与することにより、より簡単に製造できる、剛性の高い低アスペクト比の光学構造が可能になる。
上記の如く、他の有用な光学構造は、基板上に製造することができる。例えば、材料の蒸着、エッチング又は他の表面処理によって、基板の1つまたは複数の領域で他の光学機能を提供する。基板はエッチングされた凹部を含み、該凹部は基板から光源に向かって反射して戻る光の量を減らすように、又は光検出器に向かって反射される光を制限又は選択するように配置される。基板、基板の片面又は両面に反射防止コーティングを含み得る。回折光学要素は、例えば、基板が不透明な場合は、基板内の適切な深さの溝によって実施される。他の例は以下の構成を含むが、これらに限定されない。
−読出し基板の表面での反射を調整するなど、1つ又は複数の光学機能を実施し、光学遅延又は他の光学機能を導入するための光学フィルム(例えば、センサの光処理能力を向上させるために、反射防止フィルムを読出し基板の両側に蒸着させる)。
−光学遅延は読出し基板の表面の或る領域に凹部をエッチングすることにより生成される。
−光学的に不透明な領域は、例えば、凸面側に光を拡散する湾曲したピットをエッチングすることによって、読出し基板の表面に作成することができる。これは、光源に向かって反射される光の量(特定の光源に反射して戻る光はノイズを増加させる可能性があるため)、及び光検出器に反射される光の量を制限するのに有用であることを証明する(例えば、光検出器が回折格子の特定の回折次数の光を測定するためだけに必要な場合)。
−光源からの光を集束させるために、読出し基板の表面にマイクロレンズが作成される。
−読出し基板の表面からの反射を増加させる薄いフィルムが蒸着される、例えば実施形態では干渉計装置がファブリペロー(Fabry-Perot)干渉計装置として構成される。
−読出し基板の表面のナノ又はマイクロ構造はまた、種々の光学機能を実施するのに用いられる。
一組の実施形態にて、光マイクロフォンアセンブリは凹部を有する取付け部を含み、光源及び/又は光検出器は凹部に取り付けられ、取付け部は基板に封止され、光源及び/又は光検出器を含む封止された空洞を形成する。基板に封止されたそのような取付け部を付与することは少なくとも2つの理由について有利である。第1に、取付け部に封止された光源及び/又は光検出器は、マイクロフォンアセンブリの感度を低下させる埃及び他の汚染物から保護される。第2に、取付け部が基板に封止されることにより、取付け部は基板の剛性の恩恵を受ける。取付け部内の光源及び/又は光検出器は従って、光マイクロフォンアセンブリへの応力により受ける振動や動きが少なくなる。そのような振動/動きにより、マイクロフォンの読出しが妨害され、光マイクアセンブリの再較正が必要になる。
光源及び光検出器は、基板に封止された取付け部内に含まれる単一のモジュールに結合される。モジュールは、その上に光源及び光検出器が取り付けられるPCB又はセラミック回路である。異なる電気光学要素が取り付けられ、読出し基板の表面に独立して取り付けられた複数のモジュールが存在する。モジュールは、一体化された光検出器を備えたシリコンチップから構成され、該シリコンチップ上に光源を取り付けることができる。光源及び光検出器は、基板の表面上に直接取り付けられてもよい。
一般に、本発明によれば、2つ以上の光源及び/又は2つ以上の光検出器を設けることができ、光源及び光検出器への言及は、適用可能な場合には、夫々光源及び光検出器を指す。
本発明によれば、干渉計装置、光源及び光検出器の様々な異なる構成が可能である。
一組の実施形態において、基板は、光源によって放射される放射光に対して少なくとも部分的に透過性である。例えば、基板は、例えば、可視または近赤外領域の波長を有する光源(例えば、VCSEL−垂直共振器面発光レーザ)のために、ガラスで作られてもよい。基板は、例えば1100nmより長い波長に対して、シリコンから作られてもよい。光源及び光検出器は、第1及び第2の光路のうちの少なくとも1つが基板を通過するように配置されてもよい。光源は光学要素を照射するように配置されて、光の第1の部分が光学要素を通過して膜に到達して膜によって反射され、光の第2の部分が光学要素から反射される。
一組の実施形態において、膜は、光源によって放出される放射光に対して少なくとも部分的に透明である。光源及び光検出器は、第1及び第2の光路の少なくとも一方が膜を通過するように配置されてもよい。光源は膜を照明するように配置されて、光の第1の部分が膜を通過して光学要素に至り、光学要素によって反射され、光の第2の部分が膜から反射される。
一組の実施形態において、第1の光路も第2の光路も基板を通過しない。そのような実施形態では、基板は光源によって放出される放射光に対して不透明であってもよい。
光の第1及び第2の部分が干渉計装置を介して伝播する場合、これは各光の部分が干渉計装置を通って伝播し得る(即ち、膜と光学要素との間の空間によって画定される隙間容積に入る)こと、または隙間容積に入ることなく膜または光学要素から反射され得ることを意味することを理解されたい。光の一方または両方の部分が隙間容積に入る場合、光の部分は、膜又は光学要素を介して隙間容積から出る前に、1回以上内部反射されてもよい。夫々の光路に沿って伝搬する2つ以上の光の部分が存在してもよいことが理解されるだろう。
膜及び光学要素は、平坦であり、互いに平行であってもよい。膜及び光学要素の一方または両方は、部分的に反射性であってもよく、例えば、10%を超える、50%を超える、または90%を超える反射率を有するが100%未満の反射率を有する。膜及び光学要素の一方は、非透過性であってもよい。
膜及び光学要素は、光源からの光が複数回内部反射される空洞に入り、各反射において、光の一部が空洞から透過するように構成及び位置決めされてもよい。次いで、膜または光学要素の何れかを介して出る透過部分からなる複合された放射光を測定することができ、そこから膜と光学要素との間の分離を決定することができる。検出及び測定される放射光は、入射放射と干渉計装置の同じ側(即ち、光源と同じ側)または反対側、即ち光源及び光検出器が干渉計装置の同じ側であってもよいし、異なる側にあってもよいことが理解されるだろう。
一組の実施形態では、干渉計装置は、ファブリペロー干渉計装置として構成される。
光学要素は、光の第1の部分を透過し、光の第2の部分を反射することによって、入射光を2つの部分に分割することができる任意の光学要素であってもよい。好ましい実施形態では、光学要素は、回折光学要素であるが、他の回折光学要素及び非回折光学要素、例えば、米国特許第7164479号明細書に記載されているような、回折レンズまたは部分反射面を使用することができる。光学要素は、単に基板と周囲雰囲気との間の界面から構成されてもよい(界面は、表面処理なしで、または表面処理なしで提供される)。
光マイクロフォンアセンブリは、光検出器で検出された干渉パターンに応答して光検出器によって生成された信号を処理するように構成されたプロセッサ又は処理手段を含んでもよい。更に又は代替的に、光マイクロフォンアセンブリは、光検出器によって生成された信号を遠隔処理装置に送信するための接続部を備えてもよい。
上記の如く、高いコンプライアンスの膜を有する光マイクロフォンアセンブリを提供することは、多くの利点を提供することができる。これらの利点のいくつかを以下に記載する。
前述したように、マイクロフォンに高いコンプライアンスの膜を使用することにより、マイクロフォンの感度を改善することができる。光マイクロフォンの自己ノイズは、通常、検出器でのショット雑音、レーザノイズ(比較的強いノイズ)及び電子回路内の雑音から成る読出し機構の寄与によって出てくる(dominated)。これらのノイズ源は、膜のコンプライアンスとは無関係である。したがって、膜のコンプライアンスを増加させると、光マイクロフォンの信号対雑音比(SNR)が比例的に増加する。
上述のノイズ機構によって出てくるマイクロフォンの自己ノイズに関しては、空気が膜と光学要素との間の領域から押し出されることによって作り出される圧迫フィルムノイズは低いと想定される。このノイズは、膜と光学要素との間のギャップに大きく依存する。従って、このギャップが十分に大きければ、圧迫フィルムノイズは無視でき、上述したSNRの有利な比例増加をもたらす。しかしながら、大きなギャップは、本発明の本質的な特徴ではなく、この特徴を有さない実施形態は、それにもかかわらず有利であり得る。
膜のコンプライアンスを増大させることはまた、大きな音圧の存在下での膜の運動範囲を増大させる。例えば、100nm/Paのコンプライアンスを有する膜は、134dBの音圧レベルがマイクロフォンに印加される場合、ほぼ±15μmの動きを示す。このような音圧レベルは、一般にはマイクロフォンが10%未満の歪みで測定できなければならない最大値である(多くの場合、アコースティックオーバーロードポイント(Acoustic Overload Point)と定義される)。上述の考察の下で、膜は134dBの音圧レベルを測定できるようにするために、両方向に少なくとも15μm自由に移動する必要がある。しかしながら、このような移動距離は、一般的には数ミクロン程度であるコンデンサMEMSマイクロフォンの膜と背面電極との間の一般的な間隙よりもはるかに大きい。コンデンサMEMSマイクロフォンにおいてこのギャップを増加させると、マイクロフォンの容量がギャップに反比例するため、感度とSNRに関してその性能の劣化を引き起こすであろう。一方、光マイクロフォンの読出し感度は、(自己ノイズが圧迫フィルムから出ない限り)光学素子と膜との間の距離に依存しない。従って、マイクロフォンの感度を低下させることなく、膜から15μm以上の距離に光学要素を配置することができる。いくつかの実施形態では、光学要素と膜との間の距離(例えば、膜の平衡位置)は、少なくとも15μmである。このような距離は、一般に、マイクロフォンの自己ノイズが圧迫フィルムノイズによって支配されないことを保証するであろう。幾つかの実施形態では、光学素子と膜との間の距離は、5μmと50μmとの間、好ましくは10μmと20μmとの間、より好ましくは約15μmである。
上述の利点を要約すると、光学的読出しと組み合わせて高いコンプライアンスの膜を使用することによって、高い信号対雑音比と高いダイナミックレンジ(マイクロフォンが検出できる最大圧力と最小圧力との差)との組み合わせを達成することが可能である場合がある。この組み合わせは、以前の提案と比較して、光マイクロフォンアセンブリ内の膜と光学素子との間のギャップを増加させることによって達成可能であり得る。対照的に、MEMSコンデンサマイクロフォンの膜と背面電極との間の距離を増加させると、その信号対雑音比が悪化するであろう。
大きなギャップの別の利点は、膜と光学素子(光マイクロフォン用)又は背面電極(コンデンサマイクロフォン用)との間に捕捉される可能性がある塵埃粒子に対するより高い頑丈性である。小さなギャップの存在下では、これらの粒子は、容易に膜の正常な運動を機械的に遮断し、又は膜及びバックプレートを電気的に短絡させることができた。この問題はコンデンサMEMSマイクロフォンに広く影響を及ぼし、組立中及び使用中の両方において、粒子が膜の裏側に移動するのを防止することに特別の注意を払わなければならない。
膜の静電負荷は、従来技術の構成で使用されているように、帯電粒子を引きつけるので、この弱点を悪化させる。このように、本発明による光マイクロフォンアセンブリは、大きなギャップで動作することができ、膜の静電帯電を必要としないので、基本的な利点を有する。
上述のように、本発明の実施形態は、高い信号対雑音比を有するマイクロフォンの製造を可能にする。高い信号対雑音比は、本発明によるマイクロフォンがマイクロフォンアレイに有利に使用され得ることを意味する。
マイクロフォンアレイは、2つ以上のマイクロフォンを有することができ、マイクロフォンアレイが音場の指向性特性を捕えることを可能にする。特に、2本のマイクを使用する場合、2本のマイク信号を互いに差し引くことで1次差動マイクを作ることができ、差分信号を作り出すことができる。マイクロフォンの間隔に比べて音波長が大きい場合、結果として生じる差分信号の振幅は小さくなる。しかしながら、マイクロフォン信号は、マイクロフォン内で生成された電気的又は熱音響ノイズから生じる、空間的に相関しない自己ノイズを含むであろう。この差分信号には、相関がないため、自己ノイズ信号にエネルギーが加えられる。
その結果、所望の音響信号は減衰されるが、自己雑音は増幅され、マイクロフォンアレイ出力でSNRが減少する。従って、本発明による高いSNRのマイクロフォンを使用して、改良された差動マイクロフォンアレイ、特に小型アレイを提供することができる。
これは、一般に趙指向性アレイと呼ばれる、より多くのマイクロフォンを有するアレイに拡張することができる。このようなアレイでは、最大指向性指数(DI)はフィルタと和ビーム成形法で得られる。DIは、空間的に拡散した音場からのアレイ出力パワーで除算した、アレイステアリング方向の所望の信号からのアレイ出力パワーとして定義され、デシベルで表される。マイクロフォンアレイは、マイクロフォン間隔が対象となる周波数の音響波長の半分より小さい場合に超指向性を得ることができる。超指向性は、残響音場が拡散し、マイクロフォンの自己雑音が存在しないと仮定すると、ステアリング方向に無歪の制約があり、マイクロフォンアレイの出力電力を最小化することにより数学的に導出することができる。これにより、先に定義した周波数動作範囲で周波数に依存しないビームパターンに近づけることができる。しかしながら、そのような超指向性アレイは、マイクロフォン自己雑音が存在しないという仮定が崩されることに起因して、低周波数でマイクロフォン自己雑音を大幅に増幅する。従って、超指向性は低周波数で制約されなければならず、より広いビームパターンが得られ、残響やノイズを抑制するアレイの能力が低下する。
例として、音速が340m/sであると仮定すると、マイクロフォン間の間隔が5cmのアレイは、3400Hzの周波数より下で超指向性にすることができる。従って、本発明によるマイクロフォンアセンブリは、超指向性アレイにおいて有利に使用される。例えば、周波数500Hzで直径7.5cmの円形アレイに7つのマイクロフォンを搭載し、SNRが80dB以上の高SNRマイクロフォンを使用することによって、65dBのSNRマイクを備えた同一のアレイと比較して、DIを2.9dBから7.4dBに増やすことができる。これは、低SNRマイクロフォンで5dBのホワイトノイズゲイン(WNG)、高SNRマイクロフォンで−10dBのWNGを想定しており、同じアレイ出力SNRを生成するが、DI値が増加する。
本発明によるマイクロフォンアセンブリは、微小電気機械システム(MEMS)プロセスを使用して製造される。上記の如く、「MEMS」という用語の意味は当該技術分野で周知であり、当業者は、マイクロフォンが「MEMS」という用語の理解された意味に該当するプロセスを使用して製造されたかどうかをマイクロフォンの構造から確認することができる。MEMSプロセスを使用して高SNRマイクロフォンを製造する利点は、通常1dB未満の標準偏差で大量のMEMSを製造することで、マイクロフォンサンプル間の良好なマッチングを実現できることである。また、エレクトレットコンデンサマイクロフォンの温度ドリフトは、MEMSマイクロフォンのドリフトよりも1桁大きい。アレイアプリケーションでは、自己ノイズ、マッチングエラー、位置決めエラーなど、マイクロフォンの全ての欠陥が取得できる超指向性の量に影響を与えるため、優れた性能を得るには、マイクロフォンの感度を一致させることが非常に重要である。
添付の図面を参照して、例としてのみ、特定の好ましい実施形態を説明する。
本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する光マイクロフォンを示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリの実施形態を示す。 図2の実施形態のマイクロフォンチップの斜視図を示す。 図2の実施形態の基板の斜視図を示す。 基板の上に取り付けられた図4のマイクロフォンチップの斜視図を示している。 図2の実施形態のベース及び光読出しモジュールの斜視図を示す。 図2の学マイクロフォンアセンブリの断面斜視図を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリの第2の実施形態を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリの第3の実施形態を示す。 図9の実施形態の光読出しモジュールの斜視図を示す。 図9の実施形態のベースの斜視図を示す。 図8の光マイクロフォンアセンブリの断面斜視図を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリの第4の実施形態を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリの第5の実施形態を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリの第6の実施形態を示す。 マイクロフォンの感度に対するより大きな空洞の影響を示すグラフである。 大きな空気チャネルを有する光マイクロフォンアセンブリの改善された周波数応答を示すグラフである。 本発明の実施形態で使用する膜及び取付け部の一部を破断した斜視図を示す。 図18に示される膜の波形領域の一部の断面図を示す。 本発明の実施形態で使用することができる膜について計算された、膜の中心から膜の周辺までのフォンミーゼス応力の変化のグラフである。 平坦な膜と比較して、波形の数が異なる膜について計算されたコンプライアンスのグラフである。 平担な膜と比較して、波形の数が異なる膜について計算されたコンプライアンスの変化を温度とともに示す。 波形の膜と比較した平坦な膜の熱感度の変化を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する膜を製造する製造プロセスの連続した段階を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する膜を製造する製造プロセスの連続した段階を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する膜を製造する製造プロセスの連続した段階を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する膜を製造する製造プロセスの連続した段階を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する膜を製造する製造プロセスの連続した段階を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する膜を製造する製造プロセスの連続した段階を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する膜を製造する製造プロセスの連続した段階を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する膜を製造する製造プロセスの連続した段階を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する光マイクロフォンの概略図を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する光マイクロフォンの概略図を示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する光マイクロフォンの概略図を示す。 単一の回折格子を備えた光マイクロフォンの動作範囲を示すグラフを示す。 相対的な高さオフセットを持つ2つの回折格子を備えた光マイクロフォンの拡張動作範囲を示すグラフを示す。 本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する光マイクロフォンの更なる例を示す。
図1は、本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用する光マイクロフォンを示す。光マイクロフォン2は、基板4と、膜8を含むマイクロフォンチップ6とを備える。光マイクロフォン2はまた、取付け部12、光源14(例えば、VCSEL:垂直共振器面発光レーザ)、及び2つの光検出器16を含む光読出しモジュール10を備える。光読出しモジュール10は、基板4の底部に封止され、その結果、光源14及び光検出器16は、取付け部12の凹部18内に封止される。これにより、光源14及び光検出器16は埃などの汚染物質から保護される。マイクロフォンチップ6及び膜8は、基板4の上面20の領域と間隔を置いた関係で膜を提供するように、基板4の上部に配置される。
使用中、光源14は上面20に向かって放射光を放出する。放射光の第1の部分は、上面20から反射されて戻り、光検出器16に衝突する。放射光の第2の部分は、上面20を透過し、膜8から反射されて基板4を通り、光検出器16に衝突する。各部分はまた、以下に説明する上面20上の回折格子によって回折される。第1の部分と第2の部分が重なる場合、放射光が干渉する。光検出器で得られる放射光の強度は、2つの反射面の間の距離、即ち膜8と基板4の上面20との間の距離に依存する。従って、光検出器16で検出された強度は、膜8と上面20との間の分離に関連し、従って、膜8を振動させる音波を受けたときの膜8の動きに関連する。
上面20は2つの領域に分割され、夫々がパターンを備えた誘電体フィルム22、24を備えている。パターンを備えた各誘電体フィルムは、回折格子として機能する。パターンを備えた誘電体フィルム24の上部に光遅延層25が設けられている。光遅延層は、他のパターンを備えた誘電体フィルム22と膜8との間の対応する光路長と比較して、パターンを備えた誘電体フィルム24と膜8との間の光路長を増加させる。この光学的分離の違いを使用して、図25(a)-(c)を参照して以下に説明される方法で、マイクロフォンの動作範囲を広げることができる。しかし、上記で定義された本発明から理解されるように、2つの別個の光学要素を提供すること、又は動作範囲を拡張するようにマイクロフォンを構成することは必須ではない。単一の光学要素を使用することができる(例えば、光学遅延膜を提供せずに、表面20全体にわたって1つだけのパターンを備えた誘電体膜を提供することによって)。同様に、単一の光検出器が使用され得る。
本実施形態において、上面20には光学機能を提供するために他の表面処理が施されている。上面20はまた、反射防止コーティング26を備えており、その特性は、所望のパラメータに従って透過放射光及び反射放射光の振幅の比を設定するように選択される。更に、表面の一部がエッチングされて光学スプレッダ28を提供し、表面からの鏡面反射を最小限に抑える。基板4への及び基板4を通る放射光の結合を改善するために、反射防止コーティング30が基板4の下面に提供される。
基板4上のマイクロフォンチップ6及び膜8の位置は、膜8と基板4との間の隙間容積32を規定する。基板4は、隙間容積32と基板4の下の領域36との間の空気の通路を提供する空気チャネル34を備えている。
以下の図面のその後の説明からわかるように、光マイクロフォン2は光マイクロフォンアセンブリ内に配置されて、空気チャネル34が隙間容積32を光マイクロフォンアセンブリの外部と接続させる。これにより、光マイクロフォンアセンブリの外側の音波が空気チャネル34を通って伝播し、膜8に衝突することが可能になる。光マイクロフォン2は、空気チャネル34が隙間容積32を音響空洞(当該技術分野ではバックボリュームとしても知られている)と接続するように、光マイクロフォンアセンブリ内に配置することができる。これらの実施形態は以下により詳細に記載される。
図2は、本発明による光マイクロフォンアセンブリ38の実施形態を示す。光マイクロフォンアセンブリ38は、図1に示す光マイクロフォン2と構造的に類似し、機能的に同等である光マイクロフォン40を備える。光マイクロフォン40は、基板42、膜46を有するマイクロフォンチップ44、光源(VCSEL)48、及び光検出器50を備える。VCSEL48及び光検出器50は、図1の光読出しモジュール10と機能的に同等である光読出しモジュール52で提供される。しかし、光読出しモジュール52は、以下で説明するように、基板42と同様に他の構成要素を支持するベース54と一体的に形成される。
基板42は、VCSEL48及び光検出器50を凹部56内に封止するように、ベース54に封止されている。マイクロフォンチップ44は、図1に記載されたものと同様の方法で基板42の上部に配置され、膜46と基板42との間に隙間容積58を提供する。基板42の上面60には、図1の表面20と同等の表面処理が施されている。基板42の下面には、反射防止コーティング68と、基板42内及び基板42を通る放射光を結合するためのレンズ70が設けられている。また、ベース54には、特定用途向け集積回路(ASIC)チップ72が配備されている。ASICチップ72は、接続具(図示せず)を介してVCSEL48及び光検出器50に接続され、光マイクロフォン40の動作を制御し、光検出器50で記録された放射光強度に関するデータを受信する。
光マイクロフォンアセンブリ38は、囲み74を備えている。囲みは、音響空洞76を規定するベース54に封止されている。音響空洞76は、ある量の空気を封入している。このような音響空洞は、当該技術分野では「バックボリューム」としても知られている可能性があり、その機能を以下に説明する。
基板42及びベース54は、基板42及びベース54を通る夫々の空気チャネル78、79のセットを有し、光マイクロフォンアセンブリ38の隙間容積58と外部との間に空気の通路を提供する。
使用中、接近する音波は、空気チャネル78、79を通って伝播し、膜46に衝突し、膜46を振動させる。膜46の動きは、図1及び図25(a)-(c)を参照して説明した方法で測定される。膜の動きによる音波の正確な測定を容易にするため、囲み74は、音響空洞76内の空気を、音波が進行している周囲空気から実質的に隔離する。結果として、音響空洞76内の空気の圧力はほぼ一定である。膜46が振動すると、音響空洞76の総体積が僅かに変化し、その中の圧力に影響を与える。例えば、膜46が基板42から離れるように移動すると、音響空洞76内の空気が圧縮される。膜46が基板42に向かって移動すると、音響空洞76内の空気が減圧される。この圧力の変化は、音響空洞76の圧力が完全に一定である理想的な状況と比較して、膜振動の振幅の僅かな減少をもたらす。これは、膜46の効果的な硬化と同等である。しかし、図2から分かるように、音響空洞76の体積は、振動膜によって動かされた空気の体積と比較して非常に大きい。結果として、膜46の有効剛性の増加は非常に小さいが、膜のコンプライアンスが高いため、膜の欠陥の大きさは、同等のコンプライアンスの低い膜で見られるよりも大きくなる。従って、膜の有効剛性の増加は、マイクロフォンの感度を大幅に低下させることはない。
図2からは、基板の厚さは厚く、従って剛性があり、入ってくる音波又はノイズからの振動の影響に対して基板(従ってマイクロフォンの読出し)を堅牢にすることが判る。従って、このような振動によってマイクの感度は低下しない。
図3は、図2のマイクロフォンチップ44の斜視図を示す。マイクロフォンチップ44は、円形の膜46を含むフレーム82を備える。マイクロフォンチップ44は、図24(a)から図24(h)を参照して以下に説明する方法を使用して製造することができる。
図4は、図2の実施形態の基板の斜視図を示している。基板42は透明であり、基板42を通る空気の通路を提供する空気チャネル78を備える。図3及び図4に示されるマイクロフォンチップ44及び基板42の特定の例は、図2の実施形態及び他の実施形態での使用に適している。しかしながら、図示の実施形態及び他の実施形態の光マイクロフォンアセンブリは、図3及び図4に示される特定の実施形態とは異なるマイクロフォンチップ及び/又は基板を有し得ることが理解されるであろう。
図4に示す実施形態において、中央部分84から半径方向に延びる4つの空気チャネル78が存在し、空気チャネル78は実質的に円形の断面を有する。中央部分84にて透明な基板42の表面に光学要素を設ける。図2の実施形態にて、光学要素は、パターン化された誘電体フィルム62、光遅延層25、反射防止コーティング64、及び光学スプレッダ66を含む。他の実施形態では、基板の表面を含む及び/又は基板の表面上に配置された他の光学要素を使用することができる。
図5は、透明基板42の上部に取り付けられたマイクロフォンチップ44の斜視図を示している。基板42内の空気チャネル78の円形エンベロープは、膜46と実質的に重なっていることが分かる。従って、空気チャネル78は、膜表面との流体連絡を提供する空気のための大きな通路を提供し、一方、空気チャネル78の間の透明な基板42の部分86は、光学要素が取り付けられている中央部分84に堅固な支持を提供する。
図6は、光読出しモジュール52を構成するベース54の斜視図を示す。図6のベース54の特定の例は、図2で使用できるモジュールの1つの例にすぎないことを再度理解されたい。ベースは、他の光マイクロフォンアセンブリの実施形態で使用することができ、同様に他の適切なベースを図2の実施形態で使用することができる。
光モジュールは、VCSEL48及び3つの光検出器50が取り付けられている凹部56を含む。光マイクロフォンアセンブリの特定の実施形態の構成及び動作に応じて、3つより多い又は少ない光検出器を使用できることが理解されるだろう。ASICチップ72は、光読出しモジュール52の側面に配置されている。光読出しモジュール52を取り囲むのは、空気チャネル79である。図6の実施形態において、4つの空気チャネルがあり、夫々の空気チャネルが、光読出しモジュール52から等間隔で等距離に配置された円形を有する。空気チャネル79の他の形状及び構成を使用することができることが理解されるだろう。例えば、空気チャネル79は、基板42内の空気チャネル78と同じ形状及び位置を有し、その結果、基板42内の空気チャネル78は、読出しモジュールのベース54内の空気チャネル79と重なる。
図7は、図2の光マイクロフォンアセンブリの断面斜視図を示しており、上記で組み立てられた構成要素、即ちマイクロフォンチップ44、基板42及びベース54を示している。囲みは、大きな体積を有する音響空洞76を取り囲んでいることが分かる。
図8は、本発明による光マイクロフォンアセンブリ88の第2の実施形態を示している。光マイクロフォンアセンブリ88は、膜46を有するマイクロフォンチップ44、透明な基板42、スペーサ90、及びその上にASICチップ72が配置されたベース92を備える。スペーサ90は、VCSEL48及び光検出器50のためのスペースを提供するための中央中空部94を備える。VCSEL48及び光検出器50は、ベース92の表面に取り付けられ、スペーサ90は、VCSEL48及び光検出器が中央中空部94に配置されるように、ベース92上に配置される。基板42は、VCSEL48及び光検出器50が中央中空部94内に密封されるようにスペーサ90の上部に配置され、従って、VCSEL48及び光検出器50を埃及び他の汚染物質から保護する。マイクロフォンチップ44は、基板42の上部に配置されて、マイクロフォンチップ44と基板42との間に隙間容積58を形成する。基板は、図1及び図2に関して前述したものと同様の光学要素がその上に配置された上面60を備える。囲み74は、スペーサ90、基板42、マイクロフォンチップ44、及びASICチップ72をその中に囲むように、ベース92の上に配置される。囲み74は、膜46の上面と直接連絡する音響空洞76を規定する。図2に関して説明したように、音響空洞76のサイズが大きいということは、膜46が音波に応答して振動するとき、有効な膜剛性の増加が非常に小さいことを意味する。
基板42、スペーサ90、及びベース92は、夫々空気チャネル78、96、98のセットを有する。空気チャネル78、96、98は、空気チャネルが一緒になって、隙間容積58と光マイクロフォンアセンブリ80の外部との間の空気の通路を提供するように大凡整列されている。光マイクロフォンは、図2を参照した上記と同様に動作する、即ち、到来する音波が光マイクロフォンアセンブリ88に衝突すると、音波は空気通路98、96、78に沿って伝播し、膜46に衝突し、膜46を振動させる。この振動は、ASICチップ72によって制御されるように、VCSEL48及び光検出器50を使用して測定される。
図2の基板と同様に、図2を参照して上記で説明したように、基板42は厚く、従って剛体であり、光マイクロフォンの読出し、従って感度の低下を実質的に低減することが理解される。
図9は、本発明による光マイクロフォンアセンブリ100の第3の実施形態を示す。光マイクロフォンアセンブリ100は、光マイクロフォン102を含み、該光マイクロフォン102は、膜106を含むマイクロフォンチップ104、透明な基板108、及び光読出しモジュール110を備える。光マイクロフォンアセンブリ100はまた、ベース112を含む。囲み126がベース112上に封止されて、音響空洞128を規定する。音響空洞128は大きく、図2及び図8を参照して上記で記載した音響空洞76と同じ利点を提供する。
光マイクロフォン102は、図2及び図8の実施形態の光マイクロフォンと比較して、反転位置、即ち上下逆に配置されている。マイクロフォンチップ104は、ベース112上に配置され、光マイクロフォンアセンブリ100の外部116からの空気が膜106に衝突することを可能にするために、音響ポート114(即ち、例えば、膜の形状及び寸法に一致する断面を有する広い開口)がベース112に提供される。基板108は、マイクロフォンチップ104の上部に配置されて、基板108と膜106との間に隙間容積118を規定する。VCSEL48及びその上に取り付けられた光検出器50を有する光読出しモジュール110は、基板108の上部に位置している。
使用中は、VCSEL48からの放射は、透明な基板108を通して向けられる。第1の部分は、基板の下面120上で光学要素(図2に記載されたものと同様)によって反射及び回折される。次に、第1の部分は、光検出器50に衝突する。放射光の第2の部分は、光学要素を透過し、基板108を通って膜106から反射して光検出器50に戻る。2つの部分は干渉し、光検出器50にて結果として膜変位に依存する生じる強度を生成する。光マイクロフォン102からの読出しは、図2を参照して上記に記載したのと同様の方法で、接続具124(例えば、ワイヤボンディング)を介して光読出しモジュール110に接続されたASICチップ122によって実行される。
図2及び図8の実施形態と対照的に、光マイクロフォン102の向きが逆になり、音響ポート114が存在するため、マイクロフォンの外部116の空気は膜106と直接行き来可能になっている。基板108に面する膜106の側は、夫々基板108及び光読出しモジュール110に設けられた空気チャネル130、132を介して音響空洞128と間接的に流体が行き来可能になっている。或いは、光読出しモジュール110に空気チャネルを提供するのではなく、光読出しモジュール110は、単に、基板108を通って音響空洞128への空気の流れを妨げない形状を有し得る。
図10乃至図12は、図9の光読出しモジュール110、ベース112及び光マイクロフォンアセンブリ100の斜視図を示す。図12にて、囲み128は一部が破断されて、その中の要素が見える。
図13は、光マイクロフォンアセンブリ134の第4の実施形態を示しており、これは、図9の実施形態の変形として見ることができる。図13の光マイクロフォンアセンブリ134は、異なる基板136が使用されることを除いて、図9の光マイクロフォンアセンブリ100と同じ構成要素を備える。図9の実施形態において、隙間容積118と音響空洞128とを結合する基板108内の空気チャネル130は、基板を前から後ろに真っ直ぐ通過するように形作られている。反対に、図13の実施形態では、基板136は、基板の下面140と基板の側面142との間にチャネルを提供する空気チャネル138を備えている。そのような形状の空気チャネルは、隙間容積118を音響空洞128と流体が行き来するようにすることが分かる。隙間容積118及び音響空洞128を接続する空気チャネルの他の形状及び位置も可能である。
図14は、本発明による光マイクロフォンアセンブリ144の第5の実施形態を示している。光マイクロフォン146の構成要素の順序は、上記の他の実施形態とは異なる。この実施形態では、基板及び光読出しモジュールは膜の反対側にあるため、VCSEL放射は基板とは反対側の膜側に衝突する。
光マイクロフォン146は、図2に示す同様の配置にて、光読出しモジュール150の凹部148に配置されたVCSEL48と光検出器50とを備える。膜154を有するマイクロフォンチップ152及びその下面158上に光学要素を有する基板156は、図2のものと比較して反転された配置で位置している。マイクロフォンチップ152は、ベース160(光読出しモジュール150を含む)上に直接配置される。基板156は、マイクロフォンチップ152及び膜154の上部に配置されて、それらの間の隙間容積162を規定する。
上記の如く、この実施形態では、VCSEL48は、基板とは反対側を向いている側の膜154を照らす。その結果、放射光の第1の部分又は第2の部分のいずれも、膜154又は膜表面158から反射される前に基板を通過しない。その代わり、VCSEL48からの放射光の第1の部分は、膜154から光検出器50に反射され、一方、第2の部分は膜154を透過し、基板の下面158上の光学要素から反射されて、膜を通って光検出器50に戻る。光検出器50での放射光の2つの部分の干渉の結果として生じる強度は、以前に記載された実施形態と同様に、膜154と下面158との間の分離に依存することが理解されるだろう。従って、読出しは、ベース160上のASICチップ164によって同じ方法で実行される。
空気チャネル166がベース160を通して提供され、マイクロフォンの外部168での音波が空気チャネル166を通って伝播して膜154に衝突することを可能にする。
空気チャネル170が基板を通して提供されて、隙間容積162を、囲み174によって規定された音響空洞172と接続する。囲み174は、光マイクロフォン146の上に配置され、ベース160に封止されている。放射光の何れの部分も基板を通過しないそのような実施形態では、基板は、VCSEL48によって放出される放射光に対して必ずしも透過性である必要はない。
図15は図14と同様のマイクロフォン構成を有する第6の実施形態を示す。図14のように、VCSELと基板は膜の反対側にあるが、光マイクロフォンは反転している。
図15の光マイクロフォンアセンブリ176は、ベース178を備え、該ベースを通る音響ポート180を有する。音響ポート180上に配置されているのは、図14の基板と同様の基板156である。基板上に配置されているのは、図14のマイクロフォンチップと同様の膜154を有するマイクロフォンチップ152である。マイクロフォンチップ152上に配置されているのは、VCSEL48及び該VCSEL48に取り付けられた光検出器50を有する光読出しモジュール158である。基板156、マイクロフォンチップ152、及び光読出しモジュール158の相対位置は、図14の構成と同等であり(反転しているが)、従って同等の方法で動作する。
図15の実施形態にて、基板156の空気チャネル182は、基板を通る空気通路を提供し、マイクロフォンの外部184の空気は、膜154と基板156との間に規定された隙間空洞186と行き来可能である。光読出しモジュール158内の空気チャネル188は、空気の通路を提供し、その結果、囲み192によって規定される音響空洞190内の空気は、基板156とは反対側に面する膜154の側面と行き来する。従って、音響空洞190は、以前の実施形態を参照して説明したのと同様の方法で「バックボリューム」を提供することが理解されるだろう。音響空洞は大きいので、他の実施形態を参照して記載されたのと同じ利点を付与する。
上記の如く、出願人は、特にコンプライアンスの高い膜の場合、大きな音響空洞を提供することにより、所与のコンプライアンスについて達成できる膜の最大変位が有利に増加することを発見した。図16は、マイクロフォンの感度に対する大きな空洞の影響(即ち、効果的な膜コンプライアンス)を示すグラフである。
図16に示すマイクロフォンの感度は、以下のパラメータを有する光マイクロフォンアセンブリについてモデル化される(他のパラメータについて同様の効果がみられるが)。
膜の直径(d):1mm
膜のコンプライアンス:50nm/Pa
音響空洞のサイズ:1mm3及び7mm3
7mm3の空洞は、3mmのd2倍を超えており、7mm3の空洞を有するとしてモデル化されたアセンブリは、本発明によるアセンブリのモデルである。この例は、次の好ましい基準の夫々も満たしている。空洞の体積が少なくとも7mmのd2倍以上であること、空洞の体積はd3の少なくとも2倍であること、音響空洞の体積と膜コンプライアンスの比は、少なくとも10mm3:100nm/Paであること。1mm3の空洞は3mmのd2倍未満の容積を有し、1mm3の空洞を有するとしてモデル化されたアセンブリは本発明の利益なしで達成される感度の例である。
図16にて、下側の線194は、空洞が1mm3のアセンブリのマイクロフォンの感度である。上側の線196は、空洞が7mm3のアセンブリのマイクロフォンの感度である(他の全てのパラメータは変えていない)。空洞が大きい場合、有効な膜コンプライアンスは膜の実際のコンプライアンスの約75%であることが判る。反対に、大きな空洞無しでは、効果的なコンプライアンスは大幅に抑制される。
上記で記載されたように、出願人は、大きなサイズの空気チャネルを提供することにより、マイクロフォンの周波数応答を有利に改善できることを発見した。図17は、小さな空気チャネルを持つ同じアセンブリと比較した、大きな空気チャネルを持つ2つの例の光マイクロフォンアセンブリの改善された周波数応答の計算シミュレーションを示す。
図17に示す周波数応答は、以下のパラメータを持つ光マイクロフォンアセンブリ用にモデル化されている(他のパラメータでも同様の効果が見られる)。
膜の直径:1mm
膜のコンプライアンス:50nm/Pa
基板の厚さ(空気チャネルの長さ):700μm
空気チャネルの形:円形
空気チャネルの直径:150μm、300μm及び450μm
音響空洞のサイズ:7mm3
この例において、基板は700μmの厚みであり、チャネルが700μmの長さになるように、真直ぐなチャネルを持つようにモデル化されている。従って、空気チャネルの直径は次のことを表す。空気チャネルの長さ/基板の厚さ(150μm)よりもはるかに小さいサイズ;エアチャネルの長さ/基板の厚さ(300μm)のほぼ半分のサイズ;空気チャネルの長さ/基板の厚さ(450μm)の半分を超えるサイズであり、後者が本発明の実施形態の好ましい範囲である。
本発明によれば、基板はより薄くてもよく、例えば10μmであり、従ってこの例のチャネルは、他の幾つかの実施形態と比較して比較的長いことが理解されるだろう。空気チャネルの直径は、この実施形態及び他の実施形態における空気チャネルの長さよりも大きくてもよいが、これは、この特定のモデル化された例には示されていない。
図17は、第1の線198を示し、これは150μmの空気チャネル直径に対する周波数応答である。13kHz付近で周波数応答に共振ピークがあり、その結果、7kHz付近から周波数歪みが大きくなっていることがわかる。
第2の線200は、300μmの空気チャネル直径に対する周波数応答を示し、第3の線202は、450μmの空気チャネル直径に対する周波数応答を示す。より大きなチャネルは共振ピークをより高い周波数にシフトし、より大きなシフトが最大チャネル直径で見られることがわかる(直径450μmの約34kHzのピークと比較して直径300μmの約25kHzのピーク)。これらの両方のピークは、超音波範囲にあり、オーディオ用途に有利である。
図18は、本発明の実施形態による、光マイクロフォンアセンブリ用の膜要素302の部分的に切り取られた斜視図を示しており、面内張力が低下し、従ってコンプライアンスが高い。膜要素302は、膜304及び支持体306を含む。膜要素302は円形である、即ち示されていない部分は、示されている部分の鏡像であり、図18に見られる断面は、対称面に沿っている。膜304の直径308は、3mmである。膜304は窒化シリコン(Si34)から作られている。
膜304の周辺の近くにて、複数の同心円状の波形310が存在する。膜304の中央部分312は波形を持たず、光を反射するように平面である。支持体306はシリコンから形成され、図24(a)−図24(c)を参照して、以下に記載するように、支持体306は、膜要素302の製造中に窒化シリコン膜304が蒸着されたシリコンウェハの一部から形成される。シリコン支持体306は、ガラスの基板314に取り付けられている。
図19は、図18の膜304の断面図を示しており、波形310の形状及び寸法を示している(原寸に比例していない)。上から見たとき、即ち膜304の上面316を見るとき、波形310は、膜304内に凹状の湾曲したくぼみとして形成されている。下から見ると、即ち下面318を見ると、波形は凸状の隆起として見える。波形が図19に示される正確な形状を有する必要はないことが理解されるだろう。膜の面内張力の減少に起因する波形の利点は、様々な形状の波形で実現できる。図18及び図19において、波形310の例示的なピッチ320(即ち、波形310間の距離)は10μmである。波形の例示的な幅322は15μmである。波形の例示的な深さ324は1400nmである。膜の例示的な厚さ326は100nmである。
図20は、17個の波形を持つ円形の窒化シリコン膜の有限要素法(FEM)計算モデルを使用して計算されたフォンミーゼス応力の動径分布のグラフを示す。フォンミーゼス応力は、ここでは、ベクトルである膜の応力をスカラー量として表すために使用される。グラフの右端には、膜の周辺に対応する高い応力がある。グラフに示されているように、波形による膜の伸長により、連続する高引張(ピッチと谷)及び圧縮(コーナー)応力が発生する。最初の波形328は、約1800MPaの高い局所応力を示す。半径に伴う応力の急激な変化は、ピッチ領域と谷領域の間の応力の変化、及びこれらの領域の間のコーナーに対応する。各波形の最大応力は、半径が小さくなると(即ち、膜の中心に向かって)減少し、ピッチ領域及び谷領域の応力と、コーナーでの応力の差は、中心に向かって減少する、即ち、応力は中心に向かってより分散されることが判るだろう。
最後の波形330(即ち、最も内側の波形)でのフォンミーゼス応力のピークが最も低いピークである。その後、膜の平面中央部分332内で、フォンミーゼス応力は平坦であり、約17MPaの低い値である。この固有応力により、約200nm/Paのコンプライアンスが得られる。反対に、図20のFEMモデル膜と同じ寸法の平らな窒化シリコン膜であるが、波形がない場合、固有の引張応力は通常2-3桁高くなり、コンプライアンスが非常に低くなる(例えば、5nm/Pa周り)。
図21は、FEM計算モデルを使用して計算された、コンプライアンスと3mmの窒化シリコン膜で提供される波形の数との関係のグラフを示す。平坦な3mmの窒化シリコン膜(即ち、波形がゼロ)のコンプライアンスは、第1のバー334によって示され、約5nm/Paであり、これは1045MPaの固有引張応力に対応する。17個の波形、18個の波形、及び20個の波形を備えた膜のコンプライアンス値は、夫々コンプライアンスバー336、338及び340で示される。各コンプライアンスバー334、336、338、340に隣接して、これらの膜の夫々の中央領域の引張応力、並びに各膜の共振周波数f0が示されている。20kHzを超える共振周波数f0を持つことが望ましい。17個の波形の場合、f0は20kHzより大きいことがわかる。18個の波形の場合、f0は約20kHzである。20個の波形の場合、f0は20kHz未満である。図21でモデル化された3mmの膜の共振周波数f0を20kHz以上に保ちながら最大のコンプライアンスを達成するには、従って17個の波形が最適である。異なる材料又は寸法の膜には、異なる数の波形が最適である可能性があることが理解されるだろう。
図22は、FEM計算モデルを使用して計算された、3mmの平坦な膜と波形膜の温度を伴うコンプライアンスの変化を示している。膜のコンプライアンスの熱安定性は、光マイクロフォンが動作しているときの温度変化がマイクロフォンの性能に影響を与えないようにするために重要である。3つの波形膜(17、18及び20の波形)全てのコンプライアンスは、40℃から80℃の範囲で実質的に平坦であることがわかる。これは、図23でも見られ、図23は、平坦な膜と17個の波形を持つ波形膜の温度に関する正規化されたコンプライアンスの微分係数(derivative)を示している。温度を伴うコンプライアンスの変動は波形膜で約0.01%/℃であるのに対し、平坦な膜では変動が大幅に高く、0.08%/℃であることがわかる。この違いは、熱負荷に起因する余分な変動を少なくとも部分的に補償する応力緩衝材として機能する膜の波形と外側部分に起因する。図22及び図23に示されている温度変化の計算に使用された計算は、シリコンサポートとガラス基板を含む図18に示されているものと同等の形状に対して実行された。
図24(a)乃至図24(h)は、本発明による光マイクロフォンアセンブリで使用するための波形膜を製造するための例示的な方法を示す。
図24(a)は、シリコンウェーハ342の底部にエッチングされた、波形の所望の形状に一致するくぼみ344を備えたシリコンウェーハ342を示している。シリコンウェーハ342は断面で示され、下から見た場合、くぼみ344は2つの同心リングの形をしている。くぼみ344は、約1000nmの深さであり、反応性イオンエッチング(RIE)を使用してシリコンウェーハ内に作成されるが、代わりに例えば材料の蒸着、パターニング/リソグラフィーなどの他の方法を使用することができる。
図24(b)は、シリコン表面が酸化されて上部の酸化シリコン層346及び下部の酸化シリコン層348を提供するシリコンウェーハ342を示している。酸化は、例えば熱酸化である任意の適切な方法によって達成することができる。酸化シリコン層の厚さは約500nmである。図24(b)に見られるように、下部の酸化シリコン層348は、くぼみ344の形状に従う。
図24(c)に示すように、表面が酸化された後、低圧化学蒸着(LPCVD)を介して、上部の窒化シリコン(Si34)層350及び下部の窒化シリコン(Si34)層352が、酸化シリコン層346、348の上に蒸着される。下部の酸化シリコン層348もまた、くぼみ344の形状に従う。
図24(d)に示すように、次に、窒化シリコン層がエッチングによって選択的に除去され、最終的に所望の膜に対応する領域が残される。選択的エッチングは、例えばマスキングである既知の方法を使用して達成することができる。
図24(e)に示すように、マスク356を用いて、膜の裏側に隣接するシリコンウェーハ342の領域358を分離して、領域358をエッチングで取り除くことができるようにする。図24(f)に示すように、領域358によって露光された酸化シリコン及びシリコンウェーハは、反応性イオンエッチングを使用してエッチング除去される。図24(g)に示すように、次にマスクは除去される。最後に、図24(h)に示すように、湿式エッチングを使用して、膜の裏側の酸化シリコンを除去し、窒化シリコン膜360に、シリコンウェーハ342のギャップ364で支持された、くぼみ344に対応する波形362を残す。
図25(a)乃至図25(c)は、読出し技術を説明するために、本発明による光マイクロフォンアセンブリ用の光マイクロフォン364の例を概略的に示す。図25(a)乃至図25(c)の夫々は、スペーサ370に取り付けられたシリコン支持体368によって支持された膜366を含む光マイクロフォン364を示している。スペーサは、空気通路372を備えた剛性基板371に取り付けられている。明瞭化のために、これらの図から囲みは省略されている。光マイクロフォン364はまた、光源373、第1の検出器374及び第2の検出器376を備える。第1の回折格子378及び第2の回折格子380は、膜366と光源373との間に配置されている。第1の回折格子378は、第2の回折格子380よりも膜366に僅かに近い位置に配置されている。各格子378、380は、膜366と共に干渉計装置を形成する。
光マイクロフォン364が作動するとき、光源373は放射光382を生成し、該放射光は第1及び第2の回折格子378、380に向けられる。第1の回折格子378に衝突する放射光のうち、第1の部分は第1の回折格子378を通過して回折される。次に、この回折された放射光は、膜366によって反射され、第1の回折格子378を介して第1の検出器374に反射される。第2の部分は、第1の回折格子378によって第1の検出器374に反射される。第2の部分は第1の部分と干渉して干渉パターンを形成し、その結果、検出器374で検出される光の強度は、干渉パターンに依存し、従って第1の回折格子378と膜366との間の距離に依存する。
同様に、第2の回折格子380に衝突する放射光のうち、第1の部分は、第2の回折格子380を通過して回折される。次に、この回折された放射光は、膜366によって反射され、第2の回折格子380を介して第2の検出器376に反射される。第2の部分は、第2の回折格子380によって第2の検出器376に反射される。第2の部分は、第1の部分と干渉して干渉パターンを形成し、その結果、検出器376で検出される光の強度は、干渉パターンに依存し、従って第2の回折格子380と膜366との間の距離に依存する。
検出器374、376の各々での光の強度は、夫々の回折格子378、380と膜376との間の距離に依存するので、膜の位置(従って、膜の動き)は、検出された強度から推測することができる。
図26は、干渉する光の透過部分と反射部分の相対的な回折効率を示している。各格子378、380について、夫々の検出器374、376は、ゼロ次回折ピークを受け取るように配置されている。代わりに、1次以上のピークを検出することも、複数の検出器を使用して例えばゼロ次と1次のピークである複数のピークを検出することもできる。第1の線386はゼロ次のピークに対応する。第2の線388は1次のピークに対応する。
図26に示すように、ゼロ次及び1次ピークの相対回折効率は、膜と回折格子の間の距離に応じて正弦波状に変化し、ゼロ次及び1次ピークは逆位相になる。マイクロフォンの感度は、膜の変位にて特定の変化に対する出力信号の変化によって決定される。従って、図26から、最大感度は、線386、388が最大勾配を有する動作範囲390で発生することが分かる。
従って、各回折格子について、膜の動きは膜と(2n+1)λ/8の回折格子との間の距離に対応する作動点の周りの約±λ/16(約±50nmの膜の変位に対応する)の動作範囲390においてのみ高感度で決定され得る。ここで、nは整数である。他の距離では、感度の低い領域392がある。その結果、1つの回折格子で検出できるダイナミックレンジは限られている。従って、光マイクロフォン364では、2つの回折格子378、380が、膜から僅かに異なる距離で提供されて、より広い範囲の膜位置をカバーし、これにより、光マイクロフォンのダイナミックレンジを拡張する。
図25(b)に戻って、この図は膜366がその平衡位置にあることを示している。第1の回折格子378と膜366の平衡位置との間の距離d1は、λ/8よりわずかに小さい(例えば、λ/16)。一方、第2の回折格子380と膜366の平衡位置との間の距離d2は、λ/8よりわずかに大きい(例えば、3λ/16)。図25(a)に示すように、膜366がその平衡位置から回折格子378、380から離れて変位するとき、膜366と第1の回折格子378との間の距離は、λ/8の領域にある。これは、第1の回折格子378の動作範囲内であるが、第2の回折格子380の低感度範囲の範囲内である。図25(c)に示すように、膜366がその平衡位置から回折格子378、380に向かって変位するとき、膜366と第2の回折格子380との間の距離は約λ/8である。これは、第2の回折格子の動作範囲内であるが、第1の回折格子378の低感度範囲の範囲内である。
次に、例えばプロセッサ384において、第1の検出器374及び第2の検出器376からの信号が組み合わされて、、各回折格子378、380の動作範囲で行われた測定を利用する。組み合わされた信号は各信号が個々にカバーするよりも広いダイナミックレンジをカバーする。これは図27に示され、図27は光マイクロフォンの夫々の第1及び第2の回折格子に対応する第1及び第2の検出器で検出された2つの1次ピークの相対回折効率曲線394、396を示しており、ここで回折格子の相対高さオフセットはλ/8である。相対的な回折効率は、光マイクロフォンの膜と夫々回折格子の間の距離の関数として示されている。第1の線394は、第1の検出器374で検出された1次ピークに対応し、第2の線396は、第2の検出器376で検出された1次ピークに対応する。強度が距離によってあまり変化しない第1の検出器の低感度領域(例えば、領域398)は、第2の検出器の動作範囲(曲線の傾きが急である)に対応することが判り、逆もまた同様である(例えば、領域400)。
本発明は、1つの回折格子のみで実施できることが理解されるだろう(例えば、上記の如く、しかし膜からλ/8の第1の回折格子位置のみを使用)。しかし、本発明は上記のように1以上の回折格子(又は他の光学要素)を使用することによって動作範囲が拡張される場合に特に有利に使用することができ、拡張された動作範囲により、本発明による特に高いコンプライアンスの膜の使用が可能になる。ダイナミックレンジをさらに拡大するために、異なる距離にある2つ以上の回折格子を使用できることも理解されるだろう。
図28は、本発明による光マイクロフォンアセンブリに使用される別の光マイクロフォン402を示す。光マイクロフォン402は、波形406を有する膜404を備える。波形は、第1の平坦面410を提供する中央部分408の周りの同心リングで形成される。光マイクロフォンはまた、第2の平坦面412、光源414及びレンズ416を備える。第1の平坦面410及び第2の平坦面412は、それらの間の隙間容積418を規定する。膜404及び第2の平坦面412は部分的に反射するので、第1の平坦面410及び第2の平坦面410は共にファブリペロー(Fabry-Perot)干渉計装置として機能する(behave)。
レンズ416は、光源414からの光を平行光にし、それを膜404に向ける。光は膜404を通過して、隙間容積418に入る。光は、第1の平坦面410と第2の平坦面412との間の隙間容積418内で複数回内部反射され、光が第2の平坦面412に衝突するたびに、光の一部が第2の平坦面を透過して、検出器420に衝突する。光の各部分は、異なる光路422a、422bに沿って伝播する。図28では2つだけの光路422a、422bが示されているが、追加の異なる光路に沿って伝搬する光のより多くの部分により多くを与える多くの内部反射があり得ることが理解されるであろう。光路422a、422bは、明確にするために空間的に分離されているように示されているが、実際には、それらは空間領域に重ね合わされ得ることが理解されるだろう。
光路422a、422b間の光路差は、膜404の第1の平坦面410と第2の平担面412との間の距離dに依存し、従って検出器での放射光の強度は、距離dに依存する。
検出器に入射する放射線の強度Iは、数1で示される。
Figure 2021524685
ここで、dは第1の平坦面410と第2の平坦面412との間の距離であり、Fは干渉計のフィネス(finesse)であり、λは光の波長である。
膜が音響振動に応答して動くと、距離dが変化し、検出器に入射する放射光の強度が変化する。従って、検出器で測定した光強度Iから間隔dを計算することができる。
第2の平坦面は、厚い基板424の上面であることが分かる。厚い基板は、それを通る空気チャネル426を有する。図28の光マイクロフォンは、上記のように本発明による光マイクロフォンアセンブリに組み込むのに適している。従って、空気チャネル426は、前述の実施形態に関連して上記の方法で、隙間容積418を光マイクロフォンの音響空洞又は光マイクロフォンの外部と接続することができることが理解されるだろう。
膜を組み込んだ干渉計装置の図28の構成は他の実施形態とは異なるが、光マイクロフォンアセンブリ、膜、及び(存在する場合)その波形に関連する前述の全ての特徴は、図28の構成を組み込んだ実施形態にも適用され得ることは理解されるだろう。
上記の実施形態は単なる例であり、本発明の範囲内で変更が可能であることが理解されるだろう。

Claims (39)

  1. 光マイクロフォンアセンブリであって、
    剛体である基板と、
    膜及び膜から離間した少なくとも1つの光学要素を含み、少なくとも1つの光学要素は基板の表面を含み、及び/又は基板の表面に配置された干渉計装置と、
    前記干渉計装置に光を供給するために配置されて、光の第1の部分は前記干渉計装置を介して第1の光路に沿って伝播し、光の第2の部分は前記干渉計装置を介して第2の異なる光路に沿って伝播し、それにより、膜と光学要素との間の距離に依存する、第1の光路と第2の光路との間の光路差を生じさせる光源と、
    前記光路差に依存して、光の第1及び第2の部分によって生成される干渉パターンの少なくとも一部を検出するように配置された少なくとも1つの光検出器と、
    膜の片側と流体が行き来する音響空洞を形成するように配置された囲みであって、該音響空洞の容積は、少なくとも3mmにd2を乗じたもので、dは膜の直径である囲みを備える、光マイクロフォンアセンブリ。
  2. 少なくとも1つの干渉計装置、光源及び光検出器は一緒に光マイクロフォンを規定し、光マイクロフォンは微小電気機械システム(MEMS)光マイクロフォンである、請求項1に記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  3. 光マイクロフォンアセンブリは、音響空洞に加えて隙間容積を含み、基板と膜は一緒になって、基板と膜の間の隙間容積を規定する、請求項1又は2に記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  4. 前記隙間容積は、音響空洞の容積の10%未満である、請求項3に記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  5. 前記膜と光学要素はMEMSの要素に一体化される、請求項1乃至4の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  6. 光マイクロフォンアセンブリは、微小電気機械システム(MEMS)の工程を用いて製造される、請求項1乃至5の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  7. 前記膜の最大横方向の寸法は1mmから4mmの間である、請求項1乃至6の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  8. 前記基板を通る空気の通路を提供する1つ又は複数の開口を備えた、請求項1乃至7の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  9. 基板と膜が一緒になって、基板と膜の間の隙間容積を規定し、更に空気の通路を提供する1つ又は複数の開口を備えて、隙間容積が該開口を介して光マイクロフォンアセンブリの外部と流体が行き来可能になる、請求項1乃至8の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  10. 基板と膜が一緒になって、基板と膜の間の隙間容積を規定し、更に空気の通路を提供する1つ又は複数の開口を備えて、音響空洞が該開口を介して隙間容積と流体が行き来可能になる、請求項1乃至8の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  11. 前記基板の中央支持部分を取り囲む複数の開口を備え、光学要素は中央支持部分上に提供される、請求項8乃至10の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  12. 各開口は、基板の平面内で少なくとも0.2mmの最大範囲を有する、請求項8乃至11の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  13. 各開口は、基板の平面内で基板の厚さ以上の最大範囲を有する、請求項8乃至12の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  14. 貫通孔を備え、該貫通孔は膜と大凡同様の寸法を有し、膜と大凡重なり、更に複数の一体的に形成された半径方向に延びる支持要素を備え、該支持要素は貫通孔の周囲の周りの基板に中央支持部分を接続し、前記光学要素は中央支持部分上に配備された、請求項1乃至6の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  15. 基板と膜が一緒になって、基板と膜の間の隙間容積を規定し、前記貫通孔は空気の通路を提供し、隙間容積は貫通孔を介して光マイクロフォンアセンブリの外部と流体が行き来可能になる、請求項14に記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  16. 基板と膜が一緒になって、基板と膜の間の隙間容積を規定し、前記貫通孔は空気の通路を提供し、音響空洞は貫通孔を介して隙間容積と流体が行き来可能になる、請求項14に記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  17. 囲みが、基板とは反対側に面する膜の側に音響空洞を形成するように配置されている、請求項9又は15に記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  18. 囲みが、基板に面する膜の側に音響空洞を形成するように配置されている、請求項10又は16に記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  19. 開口又は貫通孔と重なる膜の領域は、少なくとも60%、好ましくは少なくとも80%である、請求項8乃至18の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  20. 膜のコンプライアンスは、少なくとも25nm/Pa、好ましくは少なくとも50nm/Pa、より好ましくは少なくとも75nm/Paである、請求項1乃至19の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  21. 前記膜は、膜内の面内張力を低減するために少なくとも1つの波形を備えて形成されている、請求項1乃至20の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  22. 複数の光学要素を備え、各光学要素は基板の表面を含み、及び/又は基板上に配置され、光が光源から検出器の1つに伝搬する、膜と各光学要素との間の各光路長は、各光学要素ごとに異なる、請求項1乃至21の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  23. 光路長の差は、1又は複数の回折光学要素上に蒸着された光学的遅延フィルムによって付与される、請求項22に記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  24. 基板は、光学的遅延を付与するために、エッチングされた凹部又は蒸着されたフィルムを含む、請求項1乃至23の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  25. エッチングされた凹部を設けて、基板から光源に向かって反射される光の量を減らす、又は光検出器に向かって反射される光を制限又は選択する、請求項1乃至24の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  26. 基板は、基板の片面又は両面に反射防止コーティングを含む、請求項1乃至25の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  27. 更に、凹部を有する取付け部を含み、光源及び/又は光検出器は凹部に取り付けられ、取付け部は基板に封止されて、光源及び/又は光検出器を含む封止された空洞を形成する、請求項1乃至26の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  28. 基板は、光源から放出される放射光に対して少なくとも部分的に透明である、請求項1乃至27の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  29. 膜は、光源から放出される放射光に対して少なくとも部分的に透明である、請求項1乃至28の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  30. 光源は光学要素を照明するように配置されて、光の第1の部分が光学要素を通過して膜に到達して膜によって反射され、光の第2の部分が光学要素から反射される、請求項1乃至29の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  31. 光源は膜を照明するように配置されて、光の第1の部分が膜を通過して光学要素に到達して光学要素によって反射され、光の第2の部分が膜から反射される、請求項1乃至29の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  32. 第1の光路又は第2の光路はどちらも基板を通過しない、請求項1乃至29の何れか又は31に記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  33. 光学要素は回折光学要素である、請求項1乃至32の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  34. 前記干渉計装置は、ファブリペロー(Fabry-Perot)干渉計装置として構成される、請求項1乃至32の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  35. 基板は、少なくとも10マイクロメートル、好ましくは少なくとも50マイクロメートルの厚さを有する、請求項1乃至34の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  36. 音響空洞の容積と膜のコンプライアンスの比率は、少なくとも10mm3:100nm/Paである、請求項1乃至35の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  37. 音響空洞の容積は、d3の少なくとも2倍である、請求項1乃至36の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  38. 音響空洞の容積は、少なくとも7mmにd2を乗じたものである、請求項1乃至36の何れかに記載の光マイクロフォンアセンブリ。
  39. 光マイクロフォンアセンブリを作動させる方法であって、該光マイクロフォンアセンブリは、
    剛体である基板と、
    膜及び膜から離間した少なくとも1つの光学要素を含み、少なくとも1つの光学要素は基板の表面を含み、及び/又は基板の表面に配置された干渉計装置と、
    光源と、
    少なくとも1つの光検出器と、
    膜の片側と流体が行き来する音響空洞を形成するように配置され、音響空洞の容積は、少なくとも3mmにd2を乗じたもので、dは膜の直径である囲みを備え、方法は、
    前記光源が前記干渉計装置に光を供給する工程であって、光の第1の部分は前記干渉計装置を介して第1の光路に沿って伝播し、光の第2の部分は前記干渉計装置を介して第2の異なる光路に沿って伝播し、それにより、膜と光学要素との間の距離に依存する、第1の光路と第2の光路との間の光路差を生じさせる工程と、
    前記光検出器が前記光路差に依存して、光の第1の部分及び第2の部分によって生成される干渉パターンの少なくとも一部を検出する工程を含む、方法。
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