JP2021522485A - 表面および拡散増強バイオセンサ(diffusion enhanced biosensor) - Google Patents

表面および拡散増強バイオセンサ(diffusion enhanced biosensor) Download PDF

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Abstract

開示される技術は、一般に、免疫学的測定法に対して構成されているバイオセンサ、より詳細には、免疫学的測定法の速度および感度を高めるように構成されている構造を有するバイオセンサ、およびそれを使用する免疫学的測定法の検査キットおよび方法に関する。一態様において、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)に適合されているセンサアセンブリは、そこに形成された1つまたは複数のウェルを備えるセンサストリップを具備している。センサアセンブリは、それに加えて、1つまたは複数のウェルの各々の側壁に接続されている1つまたは複数の検出構造を備え、1つまたは複数の検出構造は、生体分子を直接その上に固定化するように構成されている。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その内容が全体として参照により本明細書に組み込まれている、2018年4月24日に出願した米国仮出願第62/662,088号の優先権の利益を主張するものである。
本出願は、参照により、2016年5月17日に出願した韓国特許出願第10-2016-0060161号の優先権を主張する2017年4月28日に出願した国際出願第PCT/KR2017/004546号、2016年12月2日に出願した韓国特許出願第10-2016-0163521号の優先権を主張する2017年12月1日に出願した国際出願第PCT/KR2017/014013号、2016年10月20日に出願した韓国特許出願第10-2016-0136342号の優先権を主張する2017年10月18日に出願した国際出願第PCT/KR2017/011520号、および2017年12月13日に出願した韓国特許出願第10-2017-0171638号を組み込む。上記の出願の各々の内容は、その全体がこの参照により本明細書に組み込まれる。
開示される技術は、一般に、免疫学的測定法に対して構成されているバイオセンサ、より詳細には、免疫学的測定法の速度および感度を高めるように構成されている構造を有するバイオセンサ、ならびにそれを使用する免疫学的測定法の検査キットおよび方法に関する。
ELISA(酵素結合免疫吸着測定法)は、ペプチド、タンパク質、抗体、およびホルモンなどの物質を含み得る、標的分析物を検出し、定量するためのアッセイ技術である。ELISAでは、標的分析物、たとえば、抗原は、固体表面に固定化され、次いで、酵素に結合されている試薬、たとえば、抗体と複合化される。検出は、検出可能な反応生成物を生成するための基質とのインキュベーションを介して複合酵素活性を評価することによって達成される。
開示されている実施形態は、一般に、標的分析物に対する感度を高め、標的分析物の検出を高速化したバイオセンサアセンブリを提供することを目的としている。実施形態によるバイオセンサアセンブリは、固定化された反応物または抗体の濃度が高められ、それによって様々なELISA技術の速度を増大させるように製作される。実施形態によるバイオセンサアセンブリは、現在知られているワンステップELISA技術における不利点であるフック効果を低減することもできる。開示されている実施形態は、使い勝手がきわめてよく、従来の免疫学的測定法と比較して分析に費やされる複雑さおよび時間を(たとえば、45分未満にまで)大幅に減少させることができるバイオセンサアセンブリを提供することも目的としている。
第1の態様において、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)に適合されているセンサアセンブリは、そこに形成された1つまたは複数のウェルを備えるセンサストリップを具備している。センサアセンブリは、それに加えて、1つまたは複数のウェルの各々の側壁に接続されている1つまたは複数の検出構造を備え、1つまたは複数の検出構造は、生体分子を直接その上に固定化するように構成される。
第2の態様において、ELISAに適合されているセンサアセンブリは、空洞と、空洞を閉じるように構成されているキャップとを備えるキュベットを具備する。センサアセンブリは、それに加えて、キャップに接続され、キュベット内に存在しているときに液体試料中に少なくとも部分的に浸漬されるように構成されている1つまたは複数の検出構造を備え、1つまたは複数の検出構造は、生体分子を直接その上に固定化するように構成される。
第3の態様において、酵素連結免疫吸着アッセイ(ELISA)キットは、ELISA用の1つまたは複数の試薬と、ELISAに適合されたセンサアセンブリとを備える。センサアセンブリは、容器、たとえば、少なくとも1つの透明な表面を有し、そこに1つまたは複数の空洞が形成されている、透明な容器と、1つまたは複数の空洞の各々に配設され、そこに試薬を固定化するように構成されている、複数の活性表面と、1つまたは複数の空洞の各々に配設されている1つまたは複数の検出構造、たとえば、透明な検出構造とを備える。透明な検出構造の各々は、1つまたは複数の活性表面を提供する1つまたは複数の主表面を備える。1つまたは複数の空洞は、液体で満たされ、透明な検出構造の各々が少なくとも部分的にその液体中に浸かるように構成される。液体と接触した透明な構造の組み合わされた表面積と液体の体積との比は、マイクロリットル当たり約0.25mmを超える。活性表面の各々は、活性表面のうちの直接隣接する1つの表面から約500ミクロンを超える距離だけ隔てられる。
第4の態様において、酵素連結免疫吸着アッセイ(ELISA)キットは、ELISA用の1つまたは複数の試薬と、ELISAに適合されたセンサアセンブリとを備える。センサアセンブリは、1つまたは複数の空洞が中に形成されている透明な容器と、1つまたは複数の空洞の各々に配設され、そこに試薬を固定化するように構成されている、複数の活性表面と、1つまたは複数の空洞の各々に配設されている1つまたは複数の透明な検出構造とを備え、透明な検出構造の各々は、1つまたは複数の活性表面を提供する1つまたは複数の主表面を備える。1つまたは複数の空洞は、液体で満たされ、透明な検出構造の各々が少なくとも部分的にその液体中に浸かるように構成される。液体と接触した透明な構造の組み合わされた表面積と液体の体積との比は、マイクロリットル当たり約0.25mmからマイクロリットル当たり約8.0mmである。
第5の態様において、酵素連結免疫吸着アッセイ(ELISA)キットは、ELISA用の1つまたは複数の試薬と、ELISAに適合されたセンサアセンブリとを備える。センサアセンブリは、1つまたは複数の空洞が中に形成されている透明な容器と、1つまたは複数の空洞の各々に配設され、そこに試薬を固定化するように構成されている、複数の活性表面と、1つまたは複数の空洞の各々に配設されている1つまたは複数の透明な検出構造とを備える。透明な検出構造の各々は、1つまたは複数の活性表面を提供する1つまたは複数の主表面を備える。活性表面の各々は、活性表面のうちの直接隣接する1つの表面から、約500ミクロンと約8mmとの間の距離だけ隔てられる。
第6の態様において、酵素連結免疫吸着アッセイ(ELISA)キットは、ELISA用の1つまたは複数の試薬と、ELISAに適合されたセンサアセンブリとを備える。センサアセンブリは、1つまたは複数の空洞が中に形成されている透明な容器と、1つまたは複数の空洞の各々に配設され、そこに試薬を固定化するように構成されている、複数の活性表面と、1つまたは複数の空洞の各々に配設されている1つまたは複数の透明な検出構造とを備える。透明な検出構造の各々は、1つまたは複数の活性表面を提供する1つまたは複数の主表面を備える。活性表面の少なくとも1つは、微細構造またはナノ構造を有する織り目加工されたポリマー表面を備える。
第7の態様において、酵素連結免疫吸着アッセイ(ELISA)キットは、ELISA用の1つまたは複数の試薬と、ELISAに適合されたセンサアセンブリとを備える。センサアセンブリは、1つまたは複数の空洞が中に形成されている透明容器と、1つまたは複数の空洞の各々に配設されている1つまたは複数の透明な検出構造とを備える。空洞の内面および1つまたは複数の透明な検出構造の主表面は、分析対象物に特異的に結合するように構成されている試薬を固定化するように構成されている活性表面をその上に形成する。透明な検出構造の主表面は、ELISAを実行した後に、1つまたは複数の透明な検出構造を有しないセンサアセンブリに関して、分析対象物を固定化試薬に特異的に結合する速度を低下させることなく固定化試薬に特異的に結合している分析対象物に対応する検出可能な光学的濃度が増加するように構成される。
第8の態様において、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)を実施する方法は、上記の実施形態のいずれかによるELISAキットを提供することと、光学的に透明な容器内でELISA反応を実施することとを含む。ELISA反応を実施することは、標的分析対象物および標的分析対象物に特異的に結合するように構成されているマーカー標識検出試薬を含む溶液を提供することと、標的分析対象物に特異的に結合するように構成されている捕捉試薬をセンサアセンブリの活性表面上に固定化することと、活性表面を溶液中に少なくとも部分的に浸漬して標的分析対象物を捕捉試薬およびマーカー標識検出試薬に特異的に結合させることと、捕捉試薬およびマーカー標識検出試薬に特異的に結合した標的分析対象物を検出することとを含む。
第9の態様において、ELISAを実施する方法はELISAウェルを提供することを含み、ELISAウェルは、透明な容器と光学的に透明な容器内の複数の増強層とを備え、複数の増強層は、抗体をそれに結合させることを可能にするように構成され、複数の増強層は、マイクロリットル当たり約0.25mmからマイクロリットル当たり約8.0mmである複数の増強層の組み合わされた表面積と液体の体積との比をもたらす。この方法は、それに加えて、光学的に透明な容器でELISAを実施することを含み、ELISAには単一の洗浄のみが必要である。
第10の態様において、開示されている実施形態によるバイオセンサは、第1の表面および第1の表面に対向する第2の表面を有するプレートの形状の検出構造を備え、標的分析対象物に特異的に結合する固定化生体分子は第1および第2の表面の少なくとも一方に配置構成される。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、突出部の形態をとる微細構造またはナノ構造は、検出構造の第1の表面および第2の表面の少なくとも一方に形成され、その外面上に固定化生体分子とともに付着する。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、標的分析対象物は、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、糖タンパク質、リポタンパク質、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、核酸、糖、炭水化物、オリゴ糖、多糖類、脂肪酸、脂質、ホルモン、代謝産物、サイトカイン、ケモカイン、受容体、神経伝達物質、抗原、アレルゲン、抗体、基質、補因子、阻害剤、薬物、医薬品、栄養素、プリオン、毒素、毒物、爆発物、農薬、化学兵器、生物学的有害物質、細菌、ウイルス、放射性同位体、ビタミン、複素環芳香族化合物、発癌物質、突然変異原、麻薬、アンフェタミン、バルビツール酸塩、幻覚剤、廃棄物、汚染物質、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
第10の態様によるバイオセンサでは、検出構造は、固定化生体分子が標的分析対象物と反応するように標的分析対象物を含む試料を収容したキュベット内に挿入され、浸漬される。
第10の態様によるバイオセンサでは、バイオセンサは、検出構造の一端に接続され、ユーザによって把持される把持部材をさらに備える。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、バイオセンサは、検出構造を把持部材に接続し、キュベットの入口に解放可能に挿入される、キャップをさらに備える。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、バイオセンサは、キャップの外面に配置構成され、その形状はキャップがキュベット内に挿入されたときに復元力を生じるように変更される固定部材をさらに備え、固定部材は、復元力によってキュベットの内周表面とぴったり接触する。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、検出構造は、試料中に浸漬された浸漬部と、浸漬部に比べて幅が小さい狭幅部を有する非浸漬部とに分割される。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、狭幅部は、検出構造の両側の少なくとも一方から陥凹し、検出構造の長さ方向に沿って延在する。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、検出構造は複数設けられ、検出構造は互いに離間し平行に配置されている。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、バイオセンサは、検出構造を保護するために検出構造を通じて互いに向き合う一対のガードをさらに備える。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、バイオセンサは、所定の長さを有する本体部と、標的分析対象物を含む試料を収容するための本体部の一方の表面から陥凹する複数の反応チャンバとを備え、検出構造が反応チャンバの各々に配置されている、少なくとも1つのセンサストリップをさらに具備する。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、バイオセンサは、センサストリップが脱着可能に取り付けられる表面を有する固定プレートをさらに備える。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、検出構造は複数設けられ、検出構造は互いに縦方向に、たとえば、深さ方向に、離間する。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、バイオセンサは、反応チャンバと連通するように本体部の一方の表面から陥凹している試料注入孔をさらに備える。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、バイオセンサは、固定プレートの一方の表面から突起している挿入突起部をさらに備え、本体部は挿入突起部が挿入される挿入陥凹部を形成するように陥凹または穿孔され、それによりセンサストリップが固定プレートに取り付けられる。
第10の態様によるバイオセンサにおいて、バイオセンサは、挿入突起部から間隔をあけて配置され、挿入孔に挿入されたときに挿入突起部が本体部の一方の端部の内向きに陥凹している隅と接触するように固定プレートの一方の表面から突起している固定突起部をさらに備える。
開示されている実施形態による特徴および利点は、添付図面を参照しつつ次の説明を読むと明らかになるであろう。
開示されている実施形態によるバイオセンサは、単位体積当たりの反応する受容体または抗体の濃度が増加するように作製される。このように作製されるので、開示されている実施形態によるバイオセンサは、ワンステップアッセイを使いやすくし、分析にかかる時間を大幅に短縮し、さらに感度も改善する。
本発明のこれらおよび/または他の態様および利点は、添付図面と併せて取りあげられている、実施形態の次の説明から明らかになり、またより容易に理解されるであろう。
逐次反応に基づく酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)におけるステップのシーケンスを示す概略流れ図である。 併発反応に基づくワンステップELISAにおけるステップのシーケンスを示す概略流れ図である。 例示的な実施形態によるバイオセンサの検出構造の概略を例示する側断面図である。 例示的な実施形態によるバイオセンサの検出構造の概略を例示する側断面図である。 例示的な実施形態によるバイオセンサの検出構造の概略を例示する側断面図である。 例示的な実施形態によるバイオセンサ上に形成される微細構造またはナノ構造の概略を示す斜視図である。 例示的な実施形態によるバイオセンサ上に形成される微細構造またはナノ構造の概略を示す斜視図である。 例示的な実施形態によるバイオセンサ上に形成される微細構造またはナノ構造の概略を示す斜視図である。 例示的な実施形態によるバイオセンサ上に形成される微細構造またはナノ構造の概略を示す斜視図である。 例示的な実施形態によるバイオセンサ上に形成される微細構造またはナノ構造の概略を示す斜視図である。 例示的な実施形態によるバイオセンサ上に形成されるナノピラーの走査型電子顕微鏡画像である。 キュベット型バイオセンサアセンブリ(cuvette-type biosensor assembly)の概略断面図である。 例示的な実施形態による検出構造を備えるキュベット型バイオセンサアセンブリの概略断面図である。 実施形態によるキュベット型バイオセンサの斜視図である。 実施形態により、図4Cに例示されているバイオセンサおよびバイオセンサが挿入されるキュベットを備えるバイオセンサアセンブリを示す正面図である。 実施形態による、図4Cに示されているバイオセンサがキュベット内に挿入されている状態を示す側面図である。 さらなる実施形態によるキュベット型バイオセンサの斜視図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの斜視図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの検出構造の斜視図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの斜視図である。 さらなる実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの斜視図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部の斜視図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部の斜視図である。 図12Aおよび図12Bに例示されているセンサストリップの部分のコンポーネント層の斜視図である。 図12Aおよび図12Bに例示されているセンサストリップの部分的に積層された部分の斜視図である。 実施形態による異なるスタック構成を有するストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの異なる部分を例示する図である。 実施形態による異なるスタック構成を有するストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの異なる部分を例示する図である。 実施形態による異なるスタック構成を有するストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの異なる部分を例示する図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリを使用して取得された実験的吸光度グラフである。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップのコンポーネント層の概略を示すトップダウン図である。 図13Aに例示されているセンサストリップをトップダウン斜視図として示す写真である。 図13Aに例示されているセンサストリップをトップダウン斜視図として示す写真である。 図13Aに例示されているセンサストリップをトップダウン斜視図として示す写真である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップのコンポーネント層の概略を示すトップダウン図である。 図14Aに例示されているセンサストリップをトップダウン斜視図として示す写真である。 図14Aに例示されているセンサストリップをトップダウン斜視図として示す写真である。 図14Aに例示されているセンサストリップをトップダウン斜視図として示す写真である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの斜視図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップのコンポーネント層の概略を示す上側斜視図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップのコンポーネント層の概略を示す下側斜視図である。 図16Aおよび図16Bに例示されているセンサストリップのコンポーネント層の詳細な上側斜視図である。 図16Aおよび図16Bに例示されているセンサストリップのコンポーネント層の詳細な下側斜視図である。 実施形態により、バイオセンサアセンブリを使用して測定された、分析対象物(HE4)に対する吸光度対アッセイ時間の実験測定値を示す図である。 実施形態により、バイオセンサアセンブリを使用して測定された、分析対象物(HE4)に対する吸光度対濃度の実験測定値を示す図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部の斜視図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部のトップダウン図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部のトップダウン図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部のトップダウン図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部のトップダウン図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部の斜視図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部のトップダウン図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部のトップダウン図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部のトップダウン図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部のトップダウン図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの一部のトップダウン図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの反応チャンバの斜視図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの反応チャンバの斜視図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの反応チャンバの斜視図である。 実施形態による異なるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップの反応チャンバの斜視図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの試料が接触した表面積対反応チャンバの直径の計算で得られたグラフである。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの試料が接触した表面積対反応チャンバの直径の計算で得られたグラフである。 実施形態によるキュベット型バイオセンサアセンブリを使用してELISAを実行する方法を例示する流れ図である。 実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリを使用してELISAを実行する方法を例示する流れ図である。 実施形態によるバイオセンサアセンブリを使用して測定された、異なる濃度における様々な分析対象物との反応生成物の吸光度の実験測定値を示す図である。 実施形態によるバイオセンサアセンブリを使用して測定された、異なる濃度における様々な分析対象物との反応生成物の吸光度の実験測定値を示す図である。 実施形態によるバイオセンサアセンブリを使用して測定された、異なる濃度における様々な分析対象物との反応生成物の吸光度の実験測定値を示す図である。 実施形態によるバイオセンサアセンブリを使用して測定された、異なる濃度における様々な分析対象物との反応生成物の吸光度の実験測定値を示す図である。 実施形態によるバイオセンサアセンブリを使用して測定された、異なる濃度における様々な分析対象物との反応生成物の吸光度の実験測定値を示す図である。 実施形態によるバイオセンサアセンブリを使用して測定された、異なる濃度における様々な分析対象物との反応生成物の吸光度の実験測定値を示す図である。 実施形態による、異なる数の検出構造を有するバイオセンサアセンブリを使用して測定された、異なる濃度における様々な分析対象物との反応生成物の吸光度の実験測定値を示す図である。 実施形態による、異なる数の検出構造を有するバイオセンサアセンブリを使用して測定された、異なる濃度における様々な分析対象物との反応生成物の吸光度の実験測定値を示す図である。
本発明の他の目的、利点、および新規性のある特徴は、添付図面を参照しつつ次の詳細な説明および好ましい実施形態からより明らかになるであろう。図中、同じ要素は、それが異なる図面に示されているとしても同じ参照番号で表される。開示されている技術の説明において、背景技術の詳細な説明は、開示されている技術の本質を不必要にわかりにくくする可能性があるとみなされるときに、省略される。
従来のセンサアセンブリを使用する様々なELISA技術は、洗浄および/またはインキュベーションを含む複数のステップを含み、完了するのに長い時間、たとえば120分を超える時間を要する。したがって、より単純で高速なELISA技術を可能にし得るバイオセンサアセンブリが必要とされている。
上で説明されている様々なELISA技術のタイプに関係なく、ELISAを高速化し、感度を高めることに対する共通の課題は、比較的高い反応速度を有しながら、検出された標的分析対象物の信号を増大することを伴う。開示されている技術の様々な実施形態は、これらの課題および他の課題の解決に取り組むものであり、これらは、添付図面を参照しつつ詳細に説明される。
免疫学的測定法における反応性は、多くの要因によって決定される。特に、反応に関与する試料中のタンパク質の濃度、およびタンパク質と反応する受容体または抗体の濃度は、最も重要な因子と考えられる。
一般的なELISAでは、免疫学的測定法用マイクロタイタープレートの反応面積は、試料を含む面積に限定され、同じ試料の体積あたりの反応に関与する受容体または抗体の濃度を制限する。しかしながら、本発明の発明者らは、感度を高めようとして表面積/体積比を大きくするいくつかの技術は、ELISAにおける様々な試薬および/または分析対象物の拡散を減少させ、反応時間を長引かせることを認識している。本明細書において説明されている様々な実施形態は、反応時間を同時に短縮しながら全体的な感度を改善するために、これらおよび他の競合するニーズに対応している。
図1Aおよび図1Bは、ELISA技術で観察される速度と精度の間のトレードオフの関係を例示している。例示することのみを目的として、このトレードオフの関係はサンドイッチELISAの文脈で説明されている。しかしながら、類似のトレードオフの関係は他のELISA技術の文脈においても存在し得る。図1Aを参照すると、一般的なサンドイッチELISAプロセス1Aが例示されている。このELISAプロセス1Aにおいて、標的分析対象物2、たとえば、タンパク質または抗原を含む試料が、基質10上に固定化された受容体もしくは捕捉抗体Cと反応させられる。たとえば、基質10は、検出構造またはELISAウェルプレートであってよい。その後、反応混合物が洗浄され、反応生成物4がマーカー標識検出抗体6と反応させられる。例示されている実施形態において、検出抗体6は、直接的または間接的のいずれかで、酵素、たとえば、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)に結合される。逐次反応は複雑であるので、例示されているサンドイッチELISA技術などのELISA技術は、一般的に、実験室で熟練したユーザによって実行され、完了するまでに4時間以上かかることもあり得る。
図1Bを参照すると、修正されたサンドイッチELISAプロセス1Bが例示されている。ELISAプロセス1Bでは、図1Aに例示されている逐次サンドイッチELISA(sequential sandwich ELISA)の時間および複雑さを低減するために、マーカー標識検出抗体6が、最初に、標的分析対象物2、たとえば、タンパク質または抗原を含む試料と混合され、混合物は反応できる。反応混合物は、基質10上に固定化された受容体または捕捉抗体Cと反応する。反応に先立って受容体または捕捉抗体Cが基質10上に固定化されるときに、免疫学的測定法は、複雑な分析プロセスを伴うことなく試料の1回の注入によって実行することができ、このため、この技術の使い勝手が向上し、分析に要する時間をいくつかの従来の技術と比較して約8分の1またはそれより短い時間に短縮することができる。しかしながら、これらの利点は、多くの場合に、様々な理由から未実現である。たとえば、標的タンパク質が大量に存在するときに、標的タンパク質の一部がマーカー標識検出抗体と反応せずに残ってしまい、基質上に固定化された抗体と反応することがある。この現象は「フック効果」と呼ばれる。また、標識されていない標的タンパク質が存在すると、標的タンパク質の濃度を正確に決定することが不可能になる。これらの問題は、反応に関与する受容体または捕捉抗体の濃度を標的タンパク質の濃度より高くすることができるときに、緩和されるか、または解決され得る。したがって、高速で感度が高くおよび/またはあまり複雑でない、ELISA技術、たとえば、サンドイッチELISA技術、に適合されたセンサアセンブリが必要である。
感度を高めるための微細構造またはナノ構造の活性表面を有するセンサアセンブリ
本明細書において説明されているように、生体分子は、抗体および抗原を含む、直接的または間接的のいずれかで、免疫学的測定法(たとえば、ELISA)に関与し得る任意の有機化合物または試薬を指す。たとえば、生体分子は、2、3例を挙げると、受容体もしくは捕捉抗体、検出抗体、酵素、基質、マーカーおよび/または分析対象物、またはこれらの分子によって形成される任意の組合せもしくは複合体を含み得る。分析対象物は、有機化合物または無機化合物であり得ることが理解されるであろう。分析対象物が無機化合物であるときに、分析対象物および別の生体分子、たとえば、捕捉抗体または検出抗体によって形成される化合物は生体分子と総称され得る。
上で説明されているように、本発明の発明者らは、本明細書において開示されている実施形態により、バイオセンサアセンブリの検出構造の活性表面積を増加させることで免疫学的測定法の速度および感度を高めることができることを認識した。活性領域は、生体分子を直接的または間接的にその上に固定化するように構成される。活性領域を増大させることで、固定化生体分子の密度を高めることができ、延いては、免疫学的測定法、たとえば、ELISAの感度を高めることができる。それに加えて、本明細書において開示されているバイオセンサアセンブリの実施形態により、活性表面積は、様々な生体分子、試薬および/または分析対象物の拡散輸送への生じる可能性のあるマイナス影響の一部を減少させながら増大させることができる。これらおよび他のニーズに対処するために、様々な実施形態により、いくつかの実施形態によるバイオセンサアセンブリは、様々な実施形態により、微細構造またはナノ構造を有することができる、織り目加工または修飾された表面、たとえば、織り目加工または修飾されたポリマー表面を備える活性表面積を有する。本明細書において使用される場合、微細構造は、約100nmから約500μmである、1つまたは複数の物理的寸法、たとえば、長さ、幅、高さ、直径などを有する。ナノ構造は、約100nm未満である1つまたは複数の物理的寸法を有する。
図2A〜図2Cは、生体分子が付着している1つまたは複数の主表面を有するバイオセンサの検出構造10の概略を示す断面図または側面図である。例示することを目的として、実施形態は、1つまたは複数の主表面に付着している受容体または捕捉抗体Cを示しているが、実施形態はそれに限定されないことが理解されるであろう。様々な実施形態において、1つまたは複数の主表面に付着した生体分子は、1つまたは複数の主表面に直接的または間接的に付着し得る、本明細書において説明されている任意の生体分子であってよい。生体分子は、たとえば、様々な例示的な実施形態により、捕捉抗体、標的分析対象物および/または検出抗体などの抗体であってよい。図2Bおよび図2Cに例示されている検出構造10は、織り目加工されるか、または微細構造もしくはナノ構造11を含む1つまたは複数の主表面を有することもできる。図3Aから図3Eは、いくつかの他の例示的な実施形態によるバイオセンサの1つまたは複数の主表面上に形成されている微細構造またはナノ構造11の様々な例の概略を示す斜視図である。
図3Fは、例示的な実施形態によるバイオセンサ上に形成されるナノピラーまたはナノファイバーの走査型電子顕微鏡画像である。ナノピラーまたはナノファイバーは、ArおよびCFプラズマ中でのエッチングによって形成された。
図2Aから図2Cに例示されているように、いくつかの実施形態によるバイオセンサは、1つまたは複数の主表面、たとえば、第1の表面と第1の表面に対向する第2の表面とを有するプレートの形状の検出構造10を備える。例示されている実施形態において、互いに対向する第1の主表面および第2の主表面の各々は、活性表面を含む。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、いくつかの他の実施形態では、互いに対向する第1の主表面および第2の主表面のうちの他方でなく一方が、活性表面を含む。いくつかの実施形態において、第1の表面および第2の表面の一方または両方が、生体分子を直接的または間接的にその上に固定化するように構成されている活性表面を備える。いくつかの実施形態において、たとえば、図2Bおよび図2Cに関して例示されている実施形態において、1つまたは複数の主表面、たとえば、互いに対向する第1および第2の主表面は、微細構造またはナノ構造11を有する織り目加工ポリマー表面を備えることができる。いくつかの実施形態において、微細構造またはナノ構造11は、ポリマー材料、たとえば、検出構造10のバルクと同じまたは異なるポリマー材料から形成することができる。
本明細書において説明されているように、活性表面は、免疫学的測定法のために1つまたは複数の生体分子および/または分析対象物が固定化され得る表面を指す。活性表面は、非活性表面と比較して、生体分子および/または分析対象物、たとえば、抗体もしくは抗原が、特異的に結合され得るように化学的に処理されるか、または機能性修飾され得る。たとえば、同じ条件の下で同じ溶液に曝されたときに、活性表面は、非活性表面と比較して、たとえば、2、4、6、8、10またはそれ以上の値を超える倍率だけ特定の抗体または分析対象物に対するより高い特異性を有し得る。
図2A〜図2Cを参照すると、固定化生体分子Cまたは試薬、たとえば抗体が、平面的検出構造10の主表面、たとえば、平坦な第1の表面および第2の表面のうちの少なくとも1つに配置構成される。ここで、例示することを目的として、固定化生体分子Cは、標的分析対象物に特異的に結合されるように構成されているか、または特異的に結合されている生体分子、たとえば、捕捉抗体である。標的分析対象物は、独立して提供され得るか、または試料中に存在しているものとしてよい。試料は、マーカー標識検出生体分子または試薬、たとえば、抗体をさらに含み得る。
標的分析対象物は、有機化合物または無機化合物であり得る。標的分析対象物の非限定的な例は、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、糖タンパク質、リポタンパク質、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、核酸、糖、炭水化物、オリゴ糖、多糖類、脂肪酸、脂質、ホルモン、代謝産物、サイトカイン、ケモカイン、受容体、神経伝達物質、抗原、アレルゲン、抗体、基質、補因子、阻害剤、薬物、医薬品、栄養素、プリオン、毒素、毒物、爆発物、農薬、化学兵器、生物学的有害物質、細菌、ウイルス、放射性同位体、ビタミン、複素環芳香族化合物、発癌物質、突然変異原、麻薬、アンフェタミン、バルビツール酸塩、幻覚剤、廃棄物、汚染物質、およびこれらの混合物を含む。
標的分析対象物に特異的に結合するように構成されているか、または標的分析対象物に結合されている、固定化生体分子Cまたは試薬、たとえば、捕捉抗体もしくは検出抗体などの抗体は、標的分析対象物に応じて決定されることは理解されるであろう。固定化生体分子Cの非限定的な例は、低分子量化合物、抗原、抗体、タンパク質、ペプチド、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、ペプチド核酸(PNA)、酵素、酵素基質、ホルモン、ホルモン受容体、および機能性基質を有する合成試薬、それらの模倣体、ならびにこれらの組合せを含む。
抗体を標識するためのマーカーの非限定的な例は、いくつか挙げると、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリ性ホスファターゼ、およびフルオレセインを含む。
基質溶液の非限定的な例は、いくつか挙げると、マーカーと反応する試薬として、2,2'-アジノ-ビス[3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸]ジアンモニウム塩(ABTS)または3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン(TMB)を含む。いくつかの実施形態において、任意の酵素基質が、本明細書において提供される方法、キット、およびデバイスにおいて採用することができる。いくつかの実施形態において、基質は、OPD(o-フェニレンジアミン二塩酸塩)、および/またはpNPP(p-ニトロフェニルリン酸塩、二ナトリウム塩)のうちの少なくとも1つもしくは複数である。
標的分析対象物、固定化生体分子C、マーカー、および試薬の開示されている例は、非限定的な例として提供され、必ずしもこれらに限定されるものではないことは理解されるであろう。
図3Aから図3Eは、例示的な実施形態によるバイオセンサの検出構造10の1つまたは複数の主表面上に形成されている微細構造またはナノ構造11の様々な例の概略を示す斜視図である。図3A〜図3Eに例示されているように、微細構造またはナノ構造11は、検出構造10の主表面、たとえば、第1および/または第2の表面のうちの少なくとも1つに形成され得る。いくつかの実施形態において、第1および第2の表面は、対向する主表面であってよい。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、いくつかの他の実施形態において、第1の表面および第2の表面は隣接する表面であってよい。微細構造またはナノ構造11は、検出構造10の第1の表面および/または第2の表面の領域全体または実質的に領域全体にわたって形成され得る。代替的に、微細構造またはナノ構造11は、検出構造10の第1の表面および/または第2の表面のいくつかのセクションまたは部分に形成されてよい。固定化生体分子Cは、微細構造またはナノ構造11の少なくとも一部または実質的にすべての外面上に配置構成され得る。この配置構成により、比較的多い量の固定化生体分子Cは、その上に形成された微細構造またはナノ構造11を有しない検出構造と比較して、検出構造10の表面上に形成され得るが、それは、微細構造またはナノ構造11が、その上に形成された微細構造またはナノ構造11を有しない平面的検出構造より比較的広い表面積をもたらすからである(たとえば、図2A参照)。
微細構造またはナノ構造11は、突起部または突出部の形態をとり得る。様々な実施形態において、微細構造またはナノ構造11は、基部から離れるほど減少する、すなわち、それらが形成された固体基質に近い断面積を有する突起部を備える。有利には、これらの構造は、様々な試薬および/または分析対象物の拡散輸送に対する生じる可能性のあるマイナス影響を低減しつつ生体分子Cおよび/または分析対象物の固定化のために利用可能な表面積を著しく増大させることができる。微細構造またはナノ構造11は、本明細書において説明されているように、その上に生体分子を固定化するための活性表面積を増加させることができる任意の好適な形状を有することができる。好適な形状は、多角形、円形、または卵形に少なくとも部分的に近似する少なくとも1つの表面を有することができる。たとえば、微細構造またはナノ構造11は、いくつか挙げると、球体、卵形、ピラミッド(たとえば、長方形、三角形)、プリズム(たとえば、長方形、三角形)、円錐体、立方体、円柱、プレート、円盤、ワイヤ、ロッド、シート、およびフラクタルの少なくとも一部を含む形状を有することができる。微細構造またはナノ構造11は、これらの様々な形状の任意の切頭部分または歪められた形態を備えることができる。
いくつかの実施形態において、図3Aに例示されているように、微細構造またはナノ構造11は、切頭球体の形状、たとえば、半球状の形状を有する突出部を備える。半球状の突出部は、たとえば、規則的配列として規則的に配置構成され得る。例示された実施形態において、突出部はジグザグ構成で配置構成されている。この構成は、隣接する突出部が二次元最密充填構成で互いに接触することを可能にする。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、いくつかの他の実施形態では、突出部は、任意の好適な構成、たとえば、長方形の配列で、またはランダムに配置構成され得る。本明細書において使用されているように、微細構造は、約100nmから約500μmである、1つまたは複数の物理的寸法、たとえば、長さ、幅、高さ、直径などを有する。ナノ構造は、約100nm未満である1つまたは複数の物理的寸法を有する。
他の実施形態では、突出部は、プリズム(図3Bを参照)または半円柱状(図3Cを参照)であり得る。
さらに他の実施形態では、突出部は、ピラミッド形または円錐形であってもよい。たとえば、突出部は、検出構造10の主表面に垂直な方向に先細りになっている断面領域を有するピラミッド形錐台(図3D参照)または円錐形錐台(図3E参照)の形状を有し得る。
表面積の大きい微細構造またはナノ構造11を使用することにより、反応に関与する受容体または抗体の量および/または濃度を増大することができ、従来のELISA法と比較して感度を向上させることができる。特に、微細構造またはナノ構造11を使用することにより、受容体または抗体に比べて高濃度のタンパク質が存在するときに生じるフック効果を効果的に制御することができる。
様々な実施形態において、微細構造またはナノ構造11は、約1〜10nm、10〜100nm、100〜1000nm、0.1〜1μm、1〜10mm、10〜100μm、100〜500μm、またはこれらの値のいずれかによって定義される範囲内の値である横方向の基部寸法(たとえば、図3Aの半球直径、図3Bのプリズム幅、図3Cの半円柱幅、図3Dのピラミッド形錐台基部幅、図3Eの円錐形錐台基部直径、または図3Fの繊維直径)の平均値を有する。
いくつかの実施形態において、微細構造またはナノ構造10は、規則的に配置構成され、たとえば、周期的に配置構成される。しかしながら、実施形態は、それに限定されず、他の実施形態では、微細構造またはナノ構造は、ランダムに配置構成されるか、または擬似的にランダムに配置構成され、たとえば、一方の方向に規則的に配置構成され、他方の方向にランダムに配置構成され得る。
感度および試薬拡散を高めるように構成されたキュベット型センサアセンブリ
いくつかの実施形態によるバイオセンサは、キュベット型またはストリップ型であってよく、これは別途詳細に説明される。上で説明されているように、様々な生体分子、試薬および/または分析対象物の拡散輸送に対する生じる可能性のあるマイナス影響を低減しつつ、検出構造の増大された活性表面積を有するバイオセンサアセンブリを有することは有利である。これらおよび他のニーズに対処するために、様々な実施形態により、様々な実施形態によるバイオセンサアセンブリは、そこに形成された1つまたは複数の空洞を有する部分的にまたは全体的に透明な容器を有する。1つまたは複数の空洞は、液体試料を保持するように構成されている。容器は、生体分子または試薬をその上に固定化するように構成されている1つまたは複数の空洞の各々に配設されている複数の活性表面を備えることができる。それに加えて、バイオセンサは、部分的にまたは全体的に透明もしくは不透明であり得る1つまたは複数の検出構造を備え、これらの検出構造は、1つまたは複数の空洞の各々に少なくとも部分的に配設されるように構成され、それにより、1つまたは複数の空洞が液体試料で満たされたときに、1つまたは複数の透明な検出構造が液体試料中に少なくとも部分的に浸漬されるように構成される。検出構造の各々は、1つまたは複数の活性表面を提供する1つまたは複数の主表面を備える。構成されているように、複数の活性表面は、生体分子および/または分析対象物をそこに固定化するために利用可能な活性表面積を増加させる。それに加えて、活性表面の各々は、ELISAプロセスに関与する様々な生体分子、試薬および/または分析対象物の拡散輸送を円滑にするか、または拡散輸送の遅延を低減するために、活性表面の直接隣接する1つの活性表面から好適な距離だけ隔てられる。
図4Aは、いくつかの実施形態による、キュベット型バイオセンサアセンブリ400Aの概略断面図である。図4Aに例示されているバイオセンサアセンブリは、液体試料を保持するために中に形成された空洞130を有するキュベット1を備える。活性領域11が、キュベット1の空洞130の内面の少なくとも一部を覆う。本明細書において説明されているように、活性領域11は、不活性領域14と比較して、より高い特異性で生体分子Cを固定化するように構成される。
図4Bは、いくつかの他の実施形態による、キュベット型バイオセンサアセンブリ400Bの概略断面図である。図4Bに例示されているバイオセンサアセンブリ400Bは、側壁に形成された活性領域11を有するか、または有していなくてもよい、空洞130を含む、図4Aの例示されている実施形態と似た形で配置構成され得るキュベット1を備える。図4Aに関して上で説明されているキュベット型バイオセンサとは異なり、キュベット1の空洞130の内面の少なくとも一部を覆う活性領域11を有することに加えて、バイオセンサアセンブリ400Bは、空洞130内に配設されている1つまたは複数の透明な検出構造10をさらに備え、透明な検出構造11の各々は、活性表面11のうちの1つまたは複数を提供する1つまたは複数の主表面を備える。構成されているように、複数の活性表面は、生体分子および/または分析対象物をそこに固定化するために利用可能な活性表面積を増加させる。それに加えて、活性表面11の各々は、ELISAプロセスに関与する様々な生体分子、試薬および/または分析対象物の拡散輸送を円滑にするか、または拡散輸送の遅延を低減するために、活性表面11または不活性表面の直接隣接する1つから好適な距離だけ隔てられる。
本発明の発明者らは、ELISAで使用される様々な生体分子、試薬、および/または分析対象物の妨げられない拡散輸送のための、直接隣接する表面の間の好適な距離またはギャップは、バイオセンサアセンブリの特定の構成および検出もしくは定量されるべき標的分析対象物に応じて、約500ミクロン、1000ミクロン、2000ミクロン、3000ミクロン、4000ミクロン、5000ミクロン、もしくは6000ミクロン、7000ミクロン、8000ミクロン、9000ミクロン、またはこれらの値のいずれかによって定義される範囲内の距離であることを発見した。バイオセンサアセンブリの所定の構成について、高感度および高速反応時間を含む本明細書において説明されている様々な有利な実験結果をもたらすために、本発明の発明者らは、表面の少なくとも1つが活性表面である、直接隣接する表面の間の分離距離が、これらの値のうちの1つまたは複数の値よりも大きいことが非常に重要であることを発見した。
本発明の発明者らは、空洞の体積当たりのELISAで使用される様々な生体分子および/または分析対象物の固定化に好適な組み合わされた活性領域が、バイオセンサアセンブリの特定の構成および検出もしくは定量されるべき標的分析対象物に応じて、約0.1mm/μl、1.0mm/μl、1.5mm/μl、2.0mm/μl、2.5mm/μl、3.0mm/μl、3.5mm/μl、4.0mm/μl、4.5mm/μl、5.0mm/μl、5.5mm/μl、6.0mm/μl、6.5mm/μl、7.0mm/μl、7.5mm/μl、8.0mm/μl超、またはこれらの値のいずれかによって定義される範囲内の値を有することも発見した。バイオセンサアセンブリの所与の構成について、高感度および高速反応時間を含む本明細書において説明されている様々な有利な実験結果をもたらすために、本発明の発明者らは、これらの値のうちの1つまたは複数の値以上である組み合わされた活性表面積を有することが非常に重要であり得ることを発見した。
本発明の発明者らは、センサアセンブリの活性領域が本明細書において説明されているように構成されているときに、固定化生体分子もしくは試薬に特異的に結合されている分析対象物の検出可能な濃度、および/またはその結果として生じる検出可能な光学的濃度が、1つまたは複数の透明な検出構造を有しない比較可能なセンサアセンブリと比較して、分析対象物、たとえば、抗原を生体分子、たとえば、抗体に特異的に結合する速度を実質的に低下させることなく、少なくとも1.1倍、2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、またはこれらの値のいずれかによって定義される範囲内の倍率だけ増加することも発見した。たとえば、図4Bおよび図4Aに例示されている検出構造10を有する、および有していないセンサアセンブリ400Bおよび400Aは、それぞれ、特異的に結合された分析対象物のこれらの比率を有することができる。
図4Cは、開示されている技術の一実施形態によるキュベット型バイオセンサ400Cの斜視図である。図5は、図4Cに例示されているバイオセンサ400Cと、バイオセンサ400Cが挿入されるように構成されているキュベット1の正面図を示しており、図6は、図5に例示されているバイオセンサ400Cがキュベット1に挿入された状態を例示している。
図4Bから図6に例示されているように、様々な実施形態によるキュベット型バイオセンサアセンブリは、検出構造10がキュベット1内に挿入される構造を有している。この構造により、検出構造10上に配置構成されている固定化生体分子は、キュベット1内に収容された標的分析対象物と反応する。なお、標的分析対象物は、キュベット1内に収容された試料3中に存在していてもよい。この場合、検出構造10が試料3中に浸漬されている間に固定化生体分子が標的分析対象物と反応する。上で説明されているように、固定化生体分子は、検出構造10上に配置構成される。いくつかの実施形態において、検出構造10は、たとえば、図2Bから図3Eに関して上で説明されているように、微細構造またはナノ構造11をその上に形成していてもよい。微細構造またはナノ構造11は、検出構造10の主表面の各々の活性領域の少なくとも一部の上に形成され得る。いくつかの実施形態において、検出構造10の各々の対向する主表面であり得る、第1の表面および/または第2の表面の領域全体が、微細構造またはナノ構造11で覆われるように、活性領域として構成される。代替的に、検出構造10の第1および/または第2の表面の一部分は、活性領域として構成され、それにより、微細構造またはナノ構造11は第1の表面および/または第2の表面のいくつかの部分上に選択的に形成されるが、他の部分には形成されない。固定化生体分子は、検出構造10の外面上に配置構成され得る。吸光度は、検出構造10がキュベット1に挿入された状態で測定される。したがって、検出構造10およびキュベット1は、たとえば、基準吸光度曲線を提示するために、所定の吸光度を有し得る。
有利には、図4Aから図6に例示されているような検出構造10およびキュベット1のうちの1つまたは複数は、固体ポリマー材料から形成され得る。たとえば、検出構造10およびキュベット1は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、トリアセチルセルロース、シクロオレフィン、ポリアリレート、ポリアクリレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、またはポリアミドなどのポリマー材料から作られ得る。しかしながら、これらのポリマー材料は、単に例示的なものであり、他の好適な光透過性ポリマー材料が、特に限定されることなく使用されてもよい。免疫学的測定法のために光透明性を与えることに加えて、検出構造10および/またはキュベット1に対する好適な材料の選択は、表面化学修飾または機能性修飾による活性表面の効果的な形成を有利に可能にすることができることは理解されるであろう。さらに、検出構造10および/またはキュベット1に対する好適な材料の選択は、有利には、その表面の直接修飾による微細構造またはナノ構造11(図3A〜図3E)を含む、好適な表面形態の形成を可能にすることができる。たとえば、表面積の拡張のために本明細書において説明されている微細構造またはナノ構造11はどれも、固体基質、たとえば、固体ポリマー基質の一体部分として形成され得る。微細構造またはナノ構造11は、好適なプロセスによって検出構造10および/またはキュベット1の表面上に直接形成され得る。たとえば、微細構造またはナノ構造11は、固体ポリマー基質の一部として成形され得るか、または好適な後処理方法、たとえば、エッチングもしくはプラズマ処理によって形成され得る。したがって、いくつかの実施形態において、活性表面の各々は、凹凸形状を有する別個の層を形成することなく、生体分子および/または分析対象物を固定化するための活性表面として直接機能する固体ポリマー表面を備える。これらの実施形態では、活性表面は、活性表面として機能するためにその上に形成される追加の材料を含まなくてよい。すなわち、生体分子が固定化される表面は、固体基質と同じ材料であってよい。固体基質がポリマー材料から形成されているときに、活性表面は、別の材料を有していなくてもよく、たとえば、金属、半導体、無機ガラス、または固体基質のポリマー材料と異なるポリマー材料が固体基質とそこに被着した生体分子との間に存在していなくてよい。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、他の実施形態では、活性表面は、その上に追加の材料を形成していてもよい。
図4C〜図6を参照すると、キュベット型バイオセンサは、検出構造10の各々の一端に接続されている把持部材またはハンドル20をさらに備えるものとしてよい。把持部材20は、延在する検出構造10の始まり部分である基部を形成し、ユーザによって把持されるように構成される。ユーザは、把持部材20を持ちながら検出構造10をキュベット1内に挿入することができる。このとき、検出構造10の自由端は、最初に、キュベット1内に入る。挿入された検出構造10は、試料3中に浸漬される。検出構造10の自由端は、把持部材20に接続されている検出構造10の端部に対向する端部を指す。
検出構造10の各々は、把持部材20に固定して接続される。検出構造10は、隣接する検出構造10の主表面が互いに向き合うように互いに離間し、平行に配置されている。直接隣接する活性表面の間の分離距離は、本明細書において説明されている距離のうちの任意の1つであってよく、増大した光学密度および/または短縮した反応時間に関連付けられる様々な利点を達成するうえで非常に重要であり得る。複数の検出構造10の形成は、生体分子の固定化のために利用可能な表面積を増やすことにより分析対象物を含む試料3の単位体積当たりの固定化生体分子の密度(または濃度)を高める。その結果、センサの感度が改善され、フック効果の制御が達成され得る。
図4C〜図6をなおも参照すると、キュベット型バイオセンサはキャップ30をさらに備え得る。キャップ30は、キュベット1の開いている入口または開口部に解放可能に挿入されて、開いているキュベット1の入口を閉じるように構成されている。キュベット1の入口は、キャップ30によって実質的にまたは完全に封止または閉鎖され得る。代替的に、キュベット1の入口の一部のみがキャップ30によって閉鎖され得る。キャップ30は、把持部材20を検出構造10に接続するために把持部材20の下に配設される。キャップ30は、キュベット1の内面に接触して保持され、キュベット1内での検出構造10の移動を防止する。
本発明の発明者らは、キュベット1の入口のサイズに応じて、キャップ30の外面とキュベット1の入口の内面との間にクリアランスがあり得ることを認識している。したがって、キャップ30がキュベット1に固定されていない状態で残ってしまうことがあり、これにより、たとえば試料3を漏出することなく試料3を正確に分析することが困難になる。この問題を回避するために、バイオセンサ400C(図4C、図5、図6)は、キュベット1の入口とキャップ30の相対的サイズが緊密に一致しているかどうかに関係なく検出構造10を固定するか、または締め付けるための固定部材または締付部材40をさらに備え得る。
固定部材40は、キャップ30の外面に配置構成される。この配置構成により、キャップ30がキュベット1内に挿入されるときに固定部材40の元の配置または形状が変更されて復元力が生じる。固定部材40は、この復元力によってキュベット1の内周表面とぴったり接触する。
たとえば、図5および図6を参照すると、キャップ30がキュベット1内に挿入されると、固定部材40は、キュベット1の内面によって、圧力を加えられ変形する、たとえば弾性的に曲げられるか、または変形し得る。したがって、固定部材40は、ゴムなどの弾性材料から作られ得る。弾性材料が弾性を有することにより、固定部材40はキュベット1の入口の内面と接触することができる。固定部材40は、弾性材料の固有の弾性を使用してキャップ30と検出構造10とを適所に固定して保持し得る。代替的に、固定部材40は、バネなどの弾性部材を備えてもよい。この場合、固定部材40は、バネの弾性力を使用してキャップ30と検出構造10とを適所に固定して保持し得る。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、固定部材40は、必ずしも、弾性材料または弾性部材の弾性力に依存していなくてもよい。たとえば、固定部材40は検出構造10が固定されるように構造的に修正されてよく、これは以下で詳細に説明される。
いくつかの実施形態において、固定部材40は、キャップ30の外面から延在し、所定の方向に曲げられ得る。たとえば、固定部材40は、キャップ30の外面から外向きに延在し、キャップ30の外面と平行に曲げられて逆L字形を形成してもよい。固定部材40の一端に形成された外向きに突起する突起部は圧力を加えられて、キュベット1の内面を押圧し、その結果、固定部材40は張力によってキュベット1の内面に密着させられ得る。このとき、固定部材40は、圧力を加えられるとキャップ30に向かって移動するので、固定部材40に対向するキャップ30の外面の一部が陥凹し得る。
代替的に、固定部材40は、キャップ30の陥凹部に向かって延在し、キャップ30の外面から外向きに突起して「L」形状を形成し得る。
結論として、固定部材40は、キャップ30がキュベット1内に挿入されたときにキュベット1の内面と密接に接触させることができる限り、自由に修正され得る。
図5および図6を参照すると、試料3中に浸漬されたときに、検出構造10の各々は、試料3に浸漬されている浸漬部と、浸漬部よりも幅が小さい幅狭部12を含む液体試料の上にある非浸漬部とに分割され得る。
試料3を分析するために検出構造10がキュベット1内に挿入されたときに、検出構造10のうちの外側の構造の一方または両方とキュベット1のそれぞれの内面との間のギャップ、および/または平行に配置構成されている検出構造10の間のギャップ内に毛管力が生じる。このような毛管力は、試料3のレベルを上昇させ、分析のためにより多くの試料3を必要とし、センサの分析信頼性をひどく損なう可能性がある。本発明の発明者らは、このような問題は、狭幅部分12を形成することによって緩和または解決され得ることを認識した。試料3のレベルは、試料3と検出構造10の表面との間の引力によって検出構造10に沿って上昇する。したがって、幅がより狭い狭幅部12の形成は、検出構造10と試料3との間の接触面積を減少させ、試料3のレベルが上昇するのを低減するか、または妨げる。
さらに図5および図6を参照すると、狭幅部分12は、検出構造10の片側または両側から凹んでいる1つまたは複数の陥凹部、切欠、または凹み17を有し得る。上昇防止陥凹部17は、検出構造10の一方の側面から他方の対向する側面に向かう方向で所定の深さまで形成される。したがって、上昇防止凹部17が形成されている位置における検出構造10の幅、すなわち検出構造10の対向する側の間の距離は、最も低い位置の陥凹部17より下の浸漬部における検出構造の幅よりも小さくなるように狭められる。上昇防止陥凹部17は、検出構造10の片側または両側に形成されてもよい。両側に形成されたときに、検出構造10の両側の上昇防止陥凹部17は、同じ垂直レベルに配置構成され得る。しかしながら、実施形態は、必ずしも、このような配置構成に限定されない。たとえば、上昇防止陥凹部17は、ジグザグパターンに交互配置構成され得る。上昇防止陥凹部17は、検出構造10の側面に沿って長さ方向に所定の間隔で形成され得る。
上昇防止陥凹部17は、例示されているように丸みを帯びた形状であり得るが、必ずしもこの形状に限定されるものではない。上昇防止陥凹部17は、検出構造10の幅が狭い限り、どのような形状であってもよい。
図7は、開示されている技術のさらなる実施形態によるキュベット型バイオセンサ700の斜視図である。バイオセンサ700は、図4C〜図6に関して上で例示されているバイオセンサに類似する様々な特徴を有しており、その詳細な説明は、簡潔さのために本明細書では繰り返されない。図7の例示されている実施形態において、バイオセンサ700は、検出構造10を保護するように構成されている1つまたは複数のガード50をさらに備える。例示されている実施形態において、一対のガード50が、検出構造10を通して互いに向かい合い、検出構造10によって挟装され、検出構造10から離間している。一対のガード50の間に挟装される検出構造10の数は、特定の個数に限定されないが、キュベット1の内のり寸法、検出構造10の厚さ、および隣接する検出構造10の間の間隔によって制限され得る。一番外側の構造として構成されることによってガード50は検出構造10がキュベット1の内面に接触するのを防ぎ、検出構造10を衝撃などの外的要因から保護する。ガード50は、例示されているようなプレートの形状であってよいが、必ずしもこの形状に限定されるものではない。ガード50がプレートの形状で設けられているときに、平行に配置構成されている検出構造10の間のギャップ、または検出構造10とキュベット1の内面との間のギャップ内で試料3が上昇し得る。このように、図5および図6に関して上で説明されている検出構造と同様に、ガード50は、ガード50内で所定の高さに形成された、浸漬される部分よりも幅が小さい狭幅部分12aを備え得る。狭幅部12aは、ガード50の側面から凹んでいる陥凹部17aを有し得る。しかしながら、ガード50における狭幅部分12aの形成、または狭幅部分12aにおける上昇防止陥凹部17aの形成は、必ずしも必要なことではない。
いくつかの実施形態において、ガード50の一方または両方の対向する主表面のいずれも、生体分子を固定化するように構成されることおよび/またはその上に形成された微細構造またはナノ構造を有することはあり得ない。いくつかの実施形態において、ガード50の一方または両方の対向する主表面のうちの1つ、たとえば、検出構造10と向かい合う主表面が、生体分子を固定化するように構成され、および/またはその上に形成された微細構造またはナノ構造を有し得る。なおもいくつかの実施形態では、固定化生体分子は、ガード50の一方または両方の一方または両方の表面に付着し得る。その結果、単位体積当たりの固定化生体分子の密度が高められ得る。
本明細書において説明されている実施形態の各々において、たとえば、図2Aから図7に関して、検出構造10は、約100から5000ミクロン、100から500ミクロン、500から1000ミクロン、1000から1500ミクロン、1500から2000ミクロン、2000から2500ミクロン、2500から3000ミクロン、3000から3500ミクロン、3500から4000ミクロン、4000ミクロンから4500ミクロン、4500から5000ミクロンの厚さ、またはこれらの値のいずれかによって定義される範囲内の厚さを有していてもよい。
本明細書において説明されている実施形態の各々において、たとえば、図2Aから図7に関して、検出構造10は、1つまたは複数の主表面、たとえば、各々約10から100mm、10から20mm、20から30mm、30から40mm、40から50mm、50から60mm、60から70mm、70から80mm、80から90mm、90から100mm、またはこれらの値のいずれかによって定義される範囲内の表面積、たとえば、約51mmを有し得る。さらに、本明細書において説明されている実施形態の各々において、たとえば、図2Aから図7に関して、主表面の各々の好適な部分、たとえば、30から40%、40から50%、50から60%、60から70%、70から80%、80から90%、90から100%、またはこれらの値によって定義される範囲内の任意の割合が、活性表面であってもよい。
本明細書において説明されている実施形態の各々において、たとえば、図2A〜図7に関して、キュベット1は、約50mm〜3000mm、50mm〜300mm、300mm〜600mm、600mm〜900mm、900mm〜1200mm、1200mm〜1500mm、1500mm〜1800mm、1800mm〜2100mm、2100mm〜2400mm、2400mm〜2700mm、2700mm〜3000mm、またはこれらの値のいずれかによって定義される範囲内の値の体積を有する液体を保持するように構成される。
本明細書において説明されている実施形態の各々において、たとえば、図2Aから図7に関して、キュベット1および検出構造10は、隣接する表面の間、たとえば、活性表面の間の好適な分離距離、ならびに様々な生体分子および/または分析対象物を固定化するための好適な組み合わされた活性領域を含む好適な寸法を有し、それによって、キュベット1は、1から20、1から5、5から10、10から15、15から20、またはこれらの値のいずれかによって定義される範囲内の任意の数の検出構造を受け入れるように構成される。
感度および試薬拡散を高めるように構成されたストリップ型センサアセンブリ
以下、実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリが説明される。これらの実施形態では、1つまたは複数の検出構造を受け入れるように構成されている光学的に透明な容器は、その中に形成された複数の空洞を備えるストリップ容器を具備する。1つまたは複数の検出構造が、空洞の深さ方向に実質的に平行であり得る対向する主表面を有するプレート構造を有し得る、上で説明されているキュベット型バイオセンサアセンブリとは異なり、本明細書において開示されているストリップ型バイオセンサでは、1つまたは複数の透明な検出構造は、空洞の深さ方向に実質的に垂直である対向する主表面を有するプレート構造を備える。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の透明な検出構造の各々は、互いに実質的に平行な対向する主表面を有するプレート構造を備える。空洞のそれぞれの1つの底面に直接面する1つまたは複数の透明検出構造のうちの1つの主表面は、空洞のそれぞれの1つの底面に実質的に平行であってよく、約500ミクロンを超える距離だけ空洞のそれぞれの1つの底面から離間し得る。
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の透明な検出構造の各々は、図8〜図11に関してのものを含めて本明細書において説明されている様々な実施形態によって例示されているように、空洞のそれぞれの1つの中心領域のところで横方向に配設されているプレート構造を備える。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の透明な検出構造の主表面の1つまたは複数は、空洞の深さ方向に実質的に平行な垂直方向で互いに実質的に重なり合うものとしてよい。いくつかの実施形態において、センサアセンブリは、2つまたはそれ以上の透明な検出構造を備え、互いに直接向かい合う2つまたはそれ以上の透明な検出構造のうちの直接隣接する構造の主表面は、500ミクロンを超える距離だけ互いに隔てられている。図8は、開示されている技術の一実施形態によるストリップ型バイオセンサの斜視図であり、図9は、いくつかの実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの検出構造の概略を例示する斜視図であり、図10は、いくつかの実施形態によるストリップ型バイオセンサのセンサストリップを例示する斜視図である。
図8から図10に図示されているように、実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリは、1つまたは複数のセンサストリップ100を備え、その各々は、所定の長さを有する本体部150と、標的分析対象物含有試料を収容するために本体部150の1つの表面から陥凹している、複数の反応チャンバ130、ウェルまたは空洞とを含む。1つまたは複数の検出構造10が、反応チャンバ130の各々に配置構成される。
特に、いくつかの実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリは、センサストリップ100を備え、その各々は、反応チャンバ130が所定の長さおよび幅を有する細長ストリップの形状で本体部150内に形成されている構造を有する。本体部150は、陥凹したウェルまたは空洞の形態の1つまたは複数のチャンバ130を備え、少なくとも1つの検出構造10が反応チャンバ130の各々に配置構成される。
反応チャンバ130は、中に試料を収容するために、本体部150の外面のうちの1つから陥凹し、本体部150の長さ方向に沿って配置構成される。固定化生体分子は、反応チャンバ130の底面(図示せず)に少なくとも配置構成され得る。いくつかの実施形態において、前の実施形態において説明されている微細構造またはナノ構造11に類似する突出部の形態の微細構造またはナノ構造11が反応チャンバ130の底面のところに形成されるものとしてよく、固定化生体分子は、突出部の形態の微細構造またはナノ構造の外面上に配置構成される。微細構造またはナノ構造11の形成は、上で説明されているのと同様にして、単位体積当たりの固定化生体分子の密度を高める。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、いくつかの他の実施形態では、微細構造またはナノ構造11は、反応チャンバ130の底面から省かれてもよい。
検出構造10は、反応チャンバ130内に収容されている試料中に浸漬される構成をとるように複数の反応チャンバ130の各々の中に配置構成される。いくつかの実施形態において、検出構造10は、対向する主平面状表面を有するプレート構造を有する。図9を参照すると、いくつかの実施形態において、対向する平面状表面の一方または両方が、キュベット型センサアセンブリに関して上で説明されているのと同様にし、微細構造またはナノ構造11をその上に形成している。いくつかの実施形態において、微細構造またはナノ構造11は、第1の表面および/または第1の表面に対向する検出構造10の第2の表面の実質的領域全体にわたって形成される。代替的に、微細構造またはナノ構造11は、第1の表面および/または第2の表面のいくつかのセクションに形成され得るが他のセクションには形成され得ない。固定化生体分子は、検出構造10の外面に配置構成され得る。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、いくつかの他の実施形態では、微細構造またはナノ構造11は、検出構造10の表面から省かれてもよい。
センサストリップ100の各々における複数の反応チャンバ130および検出構造10の形成は、複数の反応の並列または同時分析を可能にする。いくつかの分析技術において、異なる反応が、同じ試料を使用して分析され得る。たとえば、異なる捕捉抗体が異なる反応チャンバ130内の検出構造10上に固定化されるときに、異なる反応は、同じ試料を使用して分析され得る。いくつかの他の分析技術において、異なる反応が、異なる試料を使用して分析され得る。たとえば、異なる反応は、異なる反応チャンバ内に導入された異なる試料を使用して分析され得る。なおも図9を参照すると、反応チャンバ130の開口部が形成されているセンサストリップ100の表面とは反対側の表面は、固定プレート200上に配置構成され得る。固定プレート200は、複数のセンサストリップ100を固定するように構成され得る。配置構成されているように、n×mの反応が分析され得るが、ただし、nはセンサストリップ100毎の反応チャンバの数を表し、mは固定プレート200上に固定され得るセンサストリップ100の数を表し得る。
固定板200は、所定の幅および厚さを有する。センサストリップ100は、固定プレート200の1つの表面に脱着可能に取り付けられている。センサストリップ100は、挿入突起部400および挿入孔120によって固定プレート200に着脱可能である。挿入突起部400は、挿入孔120に挿入されて固定される。挿入孔120は、挿入突起部400の外側形状に対応する形状を有するように、陥凹または穿孔されていてもよい。それらの対応する形状により、挿入突起部400は、挿入孔120から解放可能に引き出される。挿入突起部400は、固定プレート200の一方の表面から突起してもよく、挿入孔120は、センサストリップ100が固定プレート200に着脱可能なようにセンサストリップ100の本体部150の対向する表面上に形成され得る。代替的に、挿入突起部400はセンサストリップ100上に形成され、挿入孔120は固定プレート200内に形成され得る。
様々な実施形態によるバイオセンサアセンブリは、吸光度測定結果に基づき標的分析対象物を分析するように構成されている。したがって、検出構造10は、外部光で照射されるように構成される。したがって、固定プレート200は、その厚さ方向に沿って穿孔され、妨げられない光を通過させる孔210を形成し得る。反応チャンバ130は、固定プレート200内に形成された孔210の上に配置構成されるように構成されている。この配置構成では、反応チャンバ130および孔210は、その対応する位置のところに同じ数だけ設けられ得る。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、いくつかの他の実施形態では、固定プレート200は、残りの部分が取り除かれている間に、1つまたは複数のセンサストリップ100の1つまたは複数のエッジをその上に固定または支持するように構成されているフレームを備え得る。たとえば、いくつかの実施形態において、センサストリップ100に対応する複数の孔210は、同じセンサストリップ100において複数の反応チャンバ130に重なり合うようにセンサストリップ100の長さ方向に延在する細長スロットで置き換えられ得る。他のいくつかの構成において、挿入突起部400を上に形成した固定プレートの一部分を備えるフレームを除き、センサストリップ100と重なり合う固定板の一部または実質的にすべての部分が取り除かれ得る。この構成では、固定プレートの取り除かれた部分は、異なるセンサストリップ100における複数の反応チャンバ130と重なり合うものとしてよい。構成されているように、光は、反応チャンバ130の底部および検出構造10を透過し得る。したがって、反応チャンバ130の底部および検出構造10は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、トリアセチルセルロース、シクロオレフィン、ポリアリレート、ポリアクリレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、またはポリアミドなどの光透過性材料から作られる。しかしながら、これらのポリマー材料は例示しているに過ぎず、本発明は必ずしもこれらに限定されない。
図10を参照すると、センサストリップ100の各々は、複数の検出構造10、10a、10b、および10cを備え得る。複数の検出構造10、10a、10b、および10cは、反応チャンバ130の深さ方向に沿って互いに垂直に離間し得る。検出構造10aは、少なくとも1つの他の検出構造、たとえば、検出構造10bまたは10cと向き合うように配置構成され得る。複数の検出構造10の配置構成は、試料の単位体積当たりの固定化生体分子の密度(または濃度)を増加させる。いくつかの実施形態において、微細構造またはナノ構造11は、検出構造10のうちの1つまたは複数の構造の表面上に形成され、固定化生体分子は、次いで、微細構造またはナノ構造11の外面上に配置構成され得る。
図10を参照すると、実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリのセンサストリップ100は、試料注入孔300をさらに備えている。試料注入孔300は、反応チャンバ130と連通するように本体部150の一方の表面から陥凹し得る。試料は、試料注入孔300を通して反応チャンバ130内に注入され、検出構造10は試料内に浸漬される。
図11は、開示されている技術のさらなる実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの斜視図である。例示されている実施形態は、いくつかの態様において、図8〜図10に関して上で説明されているストリップ型バイオセンサアセンブリに類似しており、簡潔さのために、類似点の詳細な説明は本明細書では繰り返されない。図11を参照すると、ストリップ型バイオセンサは、センサストリップ100を固定プレート200により堅く固定するための固定突起部500をさらに備え得る。固定突起部500は、固定プレート200の一方の表面から突起しており、挿入突起部400から所定の間隔で配置構成されている。固定突起部500と挿入突起部400との距離は、挿入突起部400が挿入孔120に挿入されたときに固定突起部500の各々がセンサストリップ100の本体部150の一端の外面と接触するように決定される。センサストリップ100の本体部150の一端の隅は、内向きに陥凹していてもよい。挿入突起部400が挿入孔120に挿入されたときに、陥凹している隅が固定突起部500と密接に接触し、その結果、センサストリップ100が固定プレート200に堅く固定される。
図10に関して上で説明されているストリップ型バイオセンサアセンブリにおいて、検出構造10は、反応チャンバ130内の横方向の位置に関して実質的に類似する形状であり、また実質的に類似する位置に位置決めされる。したがって、トップダウン方向に見たときに、検出構造10は実質的に互いに重なり合う。次に説明されているように、様々な他の実施形態が可能である。
図12A〜図12D、図13A〜図13D、および図14A〜図14Dは、いくつかの他の実施形態によるストリップ型バイオセンサの実施形態を例示しており、1つまたは複数の透明な検出構造の各々は空洞のそれぞれの1つの空洞の内面から延在する突起部を備える。
図12Aおよび図12Bは、実施形態により、ストリップ型バイオセンサアセンブリの一部としてセンサストリップ積層体1200の一部の異なる角度で見たときの斜視図を例示している。例示することを目的として、この部分は、第1および第2の検出構造10A、10Bが形成される反応チャンバまたは空洞130を備える。センサストリップ積層体1200は、複数のコンポーネント層を積み重ねることによって形成される。センサストリップ積層体1200は、底プレート1200-4と、1つまたは複数の検出構造層1200-1、1200-2と、1つまたは複数のスペーサ層1200-3とを備える。1つまたは複数の検出構造層1200-1、1200-2および1つまたは複数のスペーサ層1200-3は、任意の好適な順序で積み重ねることができる。例示されている実施形態において、センサストリップ積層体1200は、ボトムアップ方向に、底プレート1200-4と、第1のスペーサ層1200-3と、第1の検出構造10aを含む第1の検出構造層1200-1と、第2のスペーサ層1200-3と、第2の検出構造10Bを含む第2の検出構造層1200-2と、第3および第4のスペーサ層1200-3とを備える。底プレート1200-4を除き、検出構造層1200-1および1200-2の各々ならびにスペーサ層1200-3の各々は、中を通して形成される開口部を備える。スペーサ層1200-3とは異なり、検出構造層1200-1、1200-2の各々は、中を通して形成されるそれぞれの開口部の周に沿って約120°の間隔で形成される3つの検出構造を備える。図12Cは、例示することを目的として、図12Aおよび図12Bに例示されているセンサストリップスタック1200を形成するように積み重ねることができる分解状態のコンポーネント層を示している。組み立てられると、図12A、12Bに例示されているセンサストリップの部分は、第1および第2の透明検出構造10A、10Bが形成される反応チャンバまたは空洞130を有する。第1および第2の透明な検出構造10A、10Bの各々は、空洞のそれぞれの1つの中心領域の方へ横方向に延在するプレート構造を備える。検出構造層1200-1の第1の検出構造10Aと検出構造層1200-2の第2の検出構造10Bは、互いに対して約60°だけ回転される。
第1および第2の検出構造10A、10Bの配置構成をより明確に例示することを目的として、図12Dは、頂部の2つのスペーサ層1200-3のない部分的なセンサストリップ積層体1200'の一部を例示している。例示されているように、1つまたは複数の透明な検出構造は、反応チャンバ、ウェルまたは空洞130の深さ方向(z方向)の第1の垂直レベルで検出構造層1200-1のパターンによって横方向の突起物として形成されている1つまたは複数の第1の検出構造10Aと、反応チャンバまたは空洞130の深さ方向の第2の垂直レベルで検出構造層1200-2のパターンによって横方向の突起物として形成されている1つまたは複数の第2の検出構造10Bとを備える。図8〜図11に関して上で説明されているストリップ型センサアセンブリとは異なり、図12A〜図12Dに例示されているセンサアセンブリは、1つまたは複数のスペーサ層1200-3によって垂直に分離された第1の検出構造10Aおよび第2の検出構造10Bが互いに関して横方向に相対的に回転されるように構成されている。その結果、第1の検出構造10Aの各々の構造の少なくとも一部は、反応チャンバまたは空洞130の深さ方向(z方向)に垂直な横方向(x方向、y方向)において垂直に隣接する第2の検出構造10Bのいずれとも重なり合わず、そのため、z方向で見たときに、互いに関して回転オフセットされている第1および第2の検出構造10A、10Bの重ならない部分がユーザから見えるようになる。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、他の実施形態では、第1の検出構造10Aおよび第2の検出構造10Bは、横方向で実質的に重なり合う。さらに他の実施形態では、第1の検出構造10Aおよび第2の検出構造10Bは、横方向で互いに実質的に重なり合う。
なおも図12Dを参照すると、例示されている実施形態では、第1および第2の検出構造10A、10Bは、反応チャンバまたは空洞130の内面の周りに規則的に並ぶ、たとえば、周期的に配置構成されている。たとえば、例示されている実施形態では、第1および第2の検出構造10A、10Bの隣接する構造は、反応チャンバまたは空洞130の周上で約120°だけ隔てられるように配置構成される。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、第1および第2の突起部10A、10Bが、いくつかの例示的な配置構成を挙げると反応チャンバ130の周上で約30°、45°、60°、90°、120°、または180°の角度、またはnを整数として360°/nによって定義される任意の角度θだけ隔てられる配置で構成されるような、任意の好適な数の第1および第2の検出構造10A、10Bがあるものとしてよい。さらに、図示された実施形態では、第1の検出構造10Aおよび第2の検出構造10Bは、互いにθの数分の一だけ回転オフセットされている。すなわち、第1の検出構造10Aおよび/または第2の検出構造10Bの周方向に隣接する構造の間の分離角度がθであるときに、第1の検出構造10Aおよび第2の検出構造10Bの垂直方向に隣接する構造の間の角度オフセットは、mを1より大きい任意の値として、θ/mで表され得る。
有利には、活性表面に隣接するところに液体の体積を増やし、ELISAプロセスを促進するために試料中の生体分子、試薬、および/または分析対象物による活性表面の拡散およびアクセスを高めるために、1つまたは複数の第1の検出構造10Aおよび1つまたは複数の第2の検出構造10Bは、標的厚さを有するスペーサ層1200-3によって形成されるスペーサ領域によって空洞の深さ方向に分離される。代替的に、1つまたは複数のスペーサ層1200-3が、垂直方向に隣接する検出構造層1200-1、1200-2の間に形成され得る。同様に、好適な厚さを有する1つまたは複数のスペーサ層1200-3は、検出構造層1200-2の上および/または検出構造層1200-1の下に配設されてよい。スペーサ層の好適な数および/またはその厚さは、生体分子および/またはそれと接触している試料中の試薬による活性表面への拡散アクセスを高めるようにカスタマイズされ得る。
それに加えて、様々な実施形態に関して上で説明されている類似の仕方で、検出構造10A、10Bの1つまたは複数の主表面に加えて、反応チャンバまたは空洞130のそれぞれの内面のうちの1つまたは複数が活性表面として機能することができる。
図12A〜図12Dに例示されているストリップ型センサアセンブリの積み重ね層構成は、多くの利点を提供することができる。たとえば、検出層および構造の数をカスタマイズすることによって、反応表面積全体をカスタマイズすることができる。さらに、垂直に隣接する検出構造の間の厚さまたはスペーサ層の数をカスタマイズすることによって、生体分子または試薬による活性表面の拡散アクセスのためにすぐに利用可能な試料の体積がカスタマイズされ得る。
さらに、第1および第2の検出構造10A、10Bは、互いに関して横方向にオフセットされているので、垂直方向に隣接する検出構造の拡散アクセスにマイナス影響を与えることなくそれらの間の垂直方向の距離が縮小され得る。その結果、垂直方向に隣接する検出構造が横方向に著しく重なり合う配置構成と比較して、反応チャンバまたは空洞130の単位深さあたりの形成される検出構造の数が増大され得る。さらに、1つまたは複数の透明な検出構造10A、10Bによって占有されていない反応チャンバまたは空洞130の各々の中心領域は、たとえば、ピペットの先を使用して、中にある試料を容易に受け入れられるように構成される。
層がカスタマイズ可能であることは、図12E〜図12Gに関してさらに例示されている。図12Eは、2つの検出構造層、センサIおよびセンサIIを備えるセンサストリップ積層体1200Cを例示している。センサIは、検出構造層1200-1と同様に配置構成されてもよく、センサIIは、図12A〜図12Dに関して上で説明されているように検出構造層1200-2と類似している仕方で配置されてもよい。検出構造層の各々は、図12A〜図12Bに関して例示されている配置構成と同様に、貫通するように形成された開口部の周に沿って約120°の間隔で形成された3つの検出構造を備える。それに加えて、検出構造層の垂直に隣接する構造の検出構造は、互いに約60°の角度だけ回転され、検出構造層の隣接する構造は、スペーサ層によって垂直に分離されている。図12Fおよび図12Gは、それぞれ、3つおよび4つの検出構造層を備えるセンサストリップ積層体1200Bおよび1200Cをそれぞれ例示している。検出構造層の各々は、貫通するように形成されている開口部の周に沿って約120°の間隔で形成された3つの検出構造を含み、垂直方向に隣接する検出構造層は、スペーサ層によって分離されている。センサストリップ積層体1200Bは、センサII(1200-1)によって挟装されるセンサI(1200-1)の2つの層を備える。センサストリップ積層体1200Cは、センサI(1200-1)の2つの層とセンサII(1200-2)の2つの層とを交互配置構成で備える。
図12E〜図12Gに例示されているセンサストリップ積層体1200A〜1200Cの各々は、同じ総数の層を有することができ、異なる層が同じ厚さを有するときに、センサ積層体は、可変またはカスタマイズ可能な感度を有しながら実質的に同じ全体的な厚さ(および空洞の深さ)を有することができる。このようにカスタマイズ可能であることは図12Hに例示されており、これはマウスIgGの同じ公称濃度に対する655nmでの吸光度強度を示すグラフである。検出構造層の数、したがって、検出構造の数を増やすことによって、吸光度は高まる。たとえば、例示されているように、マウスIgG濃度が約25ng/mLであるときに、3つの検出構造層および4つの検出構造層を有することで、各検出層は3つの検出構造を備え、2つの検出構造層のみを有することに関して吸光度をそれぞれ16%および23%増加させる。したがって、図12E〜図12Gに例示されているように、センサストリップの積み重ね層構成は、ELISAキットに含まれるストリップ型センサアセンブリの感度のカスタマイズを可能にすることができる。
図13Aは、図12A〜図12Gに関して上で説明されているのと同様のストリップ型バイオセンサアセンブリの一部としてのセンサストリップのコンポーネント層のトップダウン図を示しており、これは底プレート1200-4、第1または第2の検出構造10A、10Bを含む検出構造層1200-1、および1つまたは複数のスペーサ層1200-1を備え、これらはセンサストリップ積層体1300内に組み立てることができる。図13B〜図13Dは、完全に組み立てられたときの、図13Aに例示されている組み立て済みセンサストリップ積層体1300の、それぞれ、斜視図、トップダウン図、および拡大図の写真画像である。
図14Aは、図12A〜図12Gに関して上で説明されているのと同様のストリップ型バイオセンサアセンブリの一部としてのセンサストリップのコンポーネント層のトップダウン図を示しており、これは底プレート1200-4、第1の検出構造10Aを含む検出構造層1200-1、第2の検出構造10Bを含む検出構造層1200-2、および1つまたは複数のスペーサ層1200-1を備え、これらはセンサストリップ積層体1400内に組み立てることができる。図14B〜図14Dは、完全に組み立てられたときの、図14Aに例示されている組み立て済みセンサストリップ積層体1400の、それぞれ、斜視図、トップダウン図、および拡大図の写真画像である。
図15は、開示されている技術のさらなる実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの一部としてのセンサストリップ1500の斜視図である。センサストリップ1500は、いくつかの態様において、図8〜図14Dに関して上で説明されているストリップ型バイオセンサアセンブリと類似しており、簡潔さのために、類似点の詳細な説明は本明細書では繰り返されない。センサストリップ1500は、図8〜図14Dに関して上で説明されているものと同様に、複数の反応チャンバ、空洞、またはウェル130を備える。しかしながら、図8〜図14Dに関して上で説明されているセンサストリップとは異なり、反応チャンバ130は、複数の波形または検出構造1504を有する波形になっている側壁を有する。例示されている実施形態において、波形1504は、反応チャンバまたは空洞130の各々の内面の周りに規則的に置かれる、たとえば、周期的に配置構成されている。たとえば、例示されている実施形態では、波形1504のうちの隣接する波形は、反応チャンバまたは空洞130の周上で約60°だけ隔てられるように配置構成される。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、nが整数であるとして、360°/nによって定義される任意の角度θで隔てられるように配置構成されている好適な数の波形1504があり得る。例示されている実施形態において、波形1504は丸みを帯びた波形であるが、実施形態はそれに限定されず、波形1504は、いくつか例を挙げると、球体、卵形、ピラミッド(たとえば、長方形、三角形)、プリズム(たとえば、長方形、三角形)、円錐、立方体、円柱、プレート、円盤、ワイヤ、ロッド、シート、およびフラクタルの一部を含む任意の好適な形状を有することができる。それに加えて、例示されている実施形態では、波形1504は、反応チャンバ130の壁の周上で規則的な間隔をあけられているが、実施形態はそれに限定されず、いくつかの他の実施形態では、波形1504は、反応チャンバ130の壁の周上で不規則な間隔をあけていてもよい。例示されている実施形態において、センサストリップ1500は、一体成形品として形成される。しかしながら、実施形態はそれに限定されず、いくつかの他の実施形態では、センサストリップ1500は、以下で説明されているように、複数のコンポーネント層から形成され得る。
図16A〜図16Dは、開示されている技術のさらなる実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの一部としてのセンサストリップ積層体1600の斜視図である。センサストリップ積層体1600は、いくつかの態様において、図8〜図15に関して上で説明されているストリップ型バイオセンサアセンブリと類似しており、簡潔さのために、類似点の詳細な説明は本明細書では繰り返されない。図12A〜図14Dに関して上で説明されているのと同様にして、センサストリップ積層体1600は、複数の検出構造層1604を備える。図16Aおよび図16Bは、検出構造層1604の、それぞれ、上面および下面を示す斜視図である。図16Cおよび図16Dは、検出構造層1604の、それぞれ、上面および下面の一部分を示す詳細斜視図である。組み立てられたとき、センサストリップ積層体1600は、それに加えて、明確にするために図16A〜図16Dに示されていない、底プレート1300-4に類似する底プレートを備える。完全に組み立てられたときに、センサストリップ積層体1600は、図8〜図15に関して上で説明されているものと同様に有する複数の反応チャンバ、空洞、またはウェル130を備える。
図16Dの詳細な底面図を参照すると、検出構造層1600の各々が、第1の厚さ部分1600Aと第2の厚さ部分1600Bとを有している。第1の厚さ部分1600Aは、中を通して形成される開口部の内面の周りに規則的に配置構成された、たとえば、周期的に配置構成された複数の波形1604を有する検出層部分を備える。波形1604の形状および配置は、図15に関して上で説明されている波形に類似していてもよく、詳細な説明は、簡潔さのために本明細書では繰り返されない。第1の厚さ部分1600Aとは異なり、第2の厚さ部分1600Bは、波形を有さないスペーサ層部分を含み、図12A〜図12Gに関して上で説明されているスペーサ層1300-3と同様に配置構成されている。したがって、一体化されると、第1および第2の厚さ部分1600A、1600Bは、検出構造層1300-1/1300-2と図12A〜図12Gに関して上で説明されているスペーサ層1300-3との組合せに構造的に類似している。配置構成されているように、波形1604を有する第1の厚さ部分1600Aは、検出構造層1300-1/1300-2と同様に配置構成され、類似の利点を提供し、検出構造層1300-1/1300-2と類似の機能を果たすことができ、第2の厚さ部分1600Bは、図12A〜図12Gに関して上で説明されているスペーサ層1300-3と同様に配置構成され、類似の利点を提供し、スペーサ層1300-3と類似の機能を果たすことができる。
図17Aは、実施形態により、バイオセンサアセンブリを使用して測定された、TMB基質溶液を使用して得られた62.5pMの濃度を有するHE4に対する吸光度対アッセイ時間の実験的測定である。測定は、アッセイ時間の約30分で飽和点に到達したことを示している。図17Bは、実施形態により、バイオセンサアセンブリを使用して測定された、TMB基質溶液を使用して得られた62.5pMの濃度を有するHE4に対する吸光度対濃度の実験的測定である。これらの結果は、次のTABLE 1(表1)にまとめられている。
Figure 2021522485
図18A〜図18Eは、開示されている技術のさらなる実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの一部としてのセンサストリップ1800A〜1800Eの部分をそれぞれ例示している。特に、センサストリップ1800A〜1800Eのこれらの部分は、反応チャンバの側壁から延在する検出構造の代替的な配置構成を例示している。図18Aは斜視図を示し、図18B〜図18Eは平面図である。センサストリップ1800A〜1800Eのこれらの部分は、いくつかの態様において、図15に関して上で説明されているセンサストリップと同様に配置構成され、簡潔さのために、類似点の詳細な説明は本明細書では繰り返されない。例示されているように、センサストリップ1800A〜1800Eのこれらの部分は、様々な形状および配置構成を有する波形または検出構造1804A〜1804Eをそれぞれ含む。特に、波形1804A〜1804Eは、いくつかの例を挙げると、少なくとも部分的なプリズム(1804A、1804B、1804D)、部分的な円柱、ワイヤまたはロッド(1804D)、および鋭利なエッジ(1804C)を含む様々な形状を有する。
反応チャンバまたは空洞の中心領域に向かって内向きに延在する検出構造または波形を有する本明細書において説明されている様々な実施形態により、検出構造または波形は、反応に利用可能である表面積における様々な程度の増強をもたらすように構成されている反応チャンバの側壁からのピーク距離を有する。ピーク距離は、たとえば、0.5mmから1mm、1mmから1.5mm、1.5mmから2.0mm、2.0mmから2.5mm、2.5mmから3.0mm、3.0mmから3.5mm、またはこれらの値のいずれかによって定義される範囲内の値とすることができる。
図19A〜図19Fは、開示されている技術のさらなる実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの一部としてのセンサストリップ1900A〜1900Fの部分をそれぞれ例示している。特に、センサストリップ1900A〜1900Fのこれらの部分は、底プレートから延在する検出構造の代替的な配置構成を例示している。図19Aは斜視図を示し、図19B〜図19Fは平面図である。センサストリップ1900A〜1900Fのこれらの部分は、いくつかの態様において、図15および図18A〜図18Eに関して上で説明されているセンサストリップと同様に配置構成され、簡潔さのために、類似点の詳細な説明は本明細書では繰り返されない。波形または検出構造が反応チャンバまたは空洞130の側壁から半径方向内向きに延在する、図15および図18A〜図18Eに関して例示されている実施形態とは異なり、例示されている実施形態では、検出構造1904A〜1904Fは底プレートに取り付けられ、底プレートから延在している。例示されているように、センサストリップ1900A〜1900Fのこれらの部分は、様々な形状および配置構成を有する検出構造1904A〜1904Fをそれぞれ含む。特に、検出構造1904A〜1904Fは、いくつかの例を挙げると、垂直な平面状ストリップ(1904A、1904D、1904F)、垂直な湾曲ストリップ(1904B)、円柱、ワイヤまたはロッド(1804F)、および接合されたストリップ(1904C)を含む様々な形状を有する。検出構造1904A〜1904Fは、反応チャンバまたは空洞130の側壁に脱着され得る。
図20A〜図20Dは、開示されている技術のさらなる実施形態によるストリップ型バイオセンサアセンブリの一部としてのセンサストリップ2000A〜2000Dの部分をそれぞれ例示している。図20Aは斜視図を示し、図20B〜図20Dは平面図である。特に、センサストリップ2000A〜2000Dの部分は、反応チャンバ、空洞、またはウェル130の代替的形状を例示している。センサストリップ2000A〜2000Dのこれらの部分は、いくつかの態様において、図8〜図19Fに関して上で説明されているセンサストリップと同様に配置構成され、簡潔さのために、類似点の詳細な説明は本明細書では繰り返されない。例示されているように、反応チャンバ130の少なくとも一部分は、いくつかの例を挙げると、円形または卵形円柱(2000A、2000D)、多角形プリズム(2000B)、または円錐形(2000C)を含む様々な形状を有することができる。反応チャンバ130は、異なる実装形態により、高さ、幅、および体積を含む様々な寸法を有することができる。反応チャンバ130は、様々な実装形態により、放射対称性または非対称性を有していてよく、同じまたは異なる頂部および底部の寸法を有することができる。
反応チャンバの表面対体積比
たとえば、図8から図20Dに関して、本明細書において説明されているストリップ型センサアセンブリの実施形態の各々において、たとえば、図3A〜図3Eに関して、上で説明されているキュベット型センサアセンブリに関して上で説明されている様々な表面修飾が行われる。それに加えて、たとえば、検出構造の数、厚さ、表面積、および活性表面積、反応チャンバ、空洞またはウェルの容積容量、隣接する表面の間の距離、ならびに空洞によって保持される液体の体積に対する組み合わされた活性表面積の比を含む、様々なパラメータは、本明細書において説明されている1つまたは複数の値を有することができる。本発明の発明者らは、これらおよび他の様々なパラメータを制御することによって、ELISA反応に関与する反応表面積が制御され、最適化され得ることを認識している。以下のTABLE 2(表2)は、図12F〜図12Gに関して上で説明されているものに類似する配置構成を有する反応チャンバの計算例である。
Figure 2021522485
TABLE 2(表2)の計算は、直径5mmの円筒形反応チャンバと半径1.1mmの円盤形構造である検出構造について行ったものである。試料が接触する最小表面積と試料の最小体積は、検出構造を完全に浸漬するのに必要な試料の最小量に対応している。比較として、高さ10.75mmおよび直径6.66mmの市販の円筒形反応チャンバ、および100μLの試料体積について、接触表面積は約95.93mmであり、接触表面積と試料体積との比が1未満であることに対応している。相対的に、実施形態による中に検出構造を有する反応チャンバは、TABLE 2(表2)に示されているように、接触表面積と試料体積との比のかなり高い値をもたらす。
以下のTABLE 3(表3)は、試料体積100μLに対する円筒形反応チャンバの直径の関数として試料に浸すことができる反応面積の計算例である。
Figure 2021522485
浸された面積と反応チャンバの直径との間の計算された関係は、図21Aにグラフで示されている。この結果に基づき、本発明の発明者らは、試料の所与の体積について、最小の浸された面積に対応する反応チャンバの直径が存在することを決定している。例示されている100μLの試料体積について、直径が約6mmである結果、浸された面積はほぼ最小となるが、浸された面積は6mm未満の直径に非線形的に反比例して増加する。したがって、直径が約6mm未満のときにELISAの反応速度がそれに応じて高まる。
図21Bは、様々な試料体積についての浸された面積と反応チャンバの直径との間の計算された関係を例示している。例示されているように、約50μLと200μLとの間の試料体積について、反応チャンバの活性表面積または浸された面積が急速に増加する以下の反応チャンバの直径は、約7mmと約5mmとの間にある。様々な試料体積および浸された面積が急速に増加する以下のそれぞれの直径について、浸された面積は、約50mmと約400mmとの間の任意の値をとり得る。これらの観察結果に従って、実施形態による反応チャンバの浸された表面積と体積との比は、約0.25mm/μLから約8mm/μLの間にある。たとえば、反応チャンバ内の試料または反応チャンバそれ自体の浸された表面積と体積との比は、約0.25mm/μLから1mm/μL、1mm/μLから2mm/μL、2mm/μLから3mm/μL、3mm/μLから4mm/μL、4mm/μLから5mm/μL、5mm/μLから6mm/μL、6mm/μLから7mm/μL、7mm/μLから8mm/μL、またはこれらの値のいずれかによって定義される範囲内の値であってよい。
感度および拡散増強センサアセンブリを使用する免疫学的測定法
本明細書において説明されている様々な実施形態によるセンサアセンブリは、有利には、様々な実施形態により、様々な免疫学的測定法、たとえば、ELISAプロセスのうちの1つまたは複数を実行するために使用することができる。様々な実施形態により、ELISAを実施する方法は、本明細書において説明されている実施形態のいずれか1つによりELISAキットを提供することを含む。ELISAキットは、ELISA用の1つまたは複数の試薬、生体分子、および/または分析対象物、ならびに上で説明されている様々な実施形態によりELISA用に適合されているセンサアセンブリを備える。この方法は、それに加えて、上で説明されているように、光学的に透明な容器、たとえば、キュベットまたはストリップセンサの1つもしくは複数の空洞内でELISA反応を実施することを含む。この方法は、それに加えて、標的分析対象物および標的分析対象物に特異的に結合するように構成されているマーカー標識検出試薬を含む溶液を提供することと、標的分析対象物に特異的に結合するように構成されている捕捉試薬をセンサアセンブリの活性表面上に固定化することと、活性表面を溶液中に少なくとも部分的に浸漬して標的分析対象物を捕捉試薬およびマーカー標識検出試薬に特異的に結合させることと、捕捉試薬およびマーカー標識検出試薬に特異的に結合した標的分析対象物を検出することとを含む。
様々な実施形態により、ELISAを実施する方法はELISAウェルを提供することを含み、ELISAウェルは、透明な容器と、光学的に透明な容器内の1つまたは複数の検出構造体とを備え、1つまたは複数の検出構造体は抗体が結合されることを可能にするように構成されている活性表面を有し、1つまたは複数の検出構造は、1マイクロリットル当たり約0.25mmから1マイクロリットル当たり約8.0mmの間、または本明細書において開示されている任意の値の液体の体積に対する1つまたは複数の検出構造の組み合わされた表面積の比率をもたらす。この方法は、それに加えて、光学的に透明な容器を用いてELISAを実施することを含み、ELISAでは洗浄が1回行われるだけでよい。
当技術分野で使用されている様々なタイプのELISAは、いくつか例を挙げると、直接的ELISA、間接的ELISA、サンドイッチELISA、および競合ELISAを含む。
直接的ELISAでは、抗原は、マルチウェルプレートの表面上に固定化され、抗原に特異的に結合するように構成され、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)などの検出分子に直接結合される抗体を用いて検出される。
間接的ELISAでは、直接的ELISAと同様に、抗原は、マルチウェルプレートの表面に固定化される。しかしながら、検出には、抗原に特異的な一次抗体が標的に結合され、一次抗体の宿主種に対する標識された二次抗体が一次抗体に結合して検出するという二段階プロセスが使用される。一次抗体に対して血清を代用することによって、血清試料中の特異的な抗体を検出する方法も使用可能である。
サンドイッチELISA(またはサンドイッチ免疫学的測定法)では、抗原に、マッチ抗体ペアと呼ばれることもある抗原に特異的な2つの抗体が使用される。抗体の一方はマルチウェルプレートの表面上にコーティングされ、抗原の固定化を円滑にするための捕捉抗体として使用される。もう一方の抗体は結合され、抗原の検出を円滑にする。
阻害ELISAまたは競合免疫学的測定法とも呼ばれる、競合ELISAにおいて、抗原の濃度は、信号干渉によって測定される。試料抗原は、特定の量の標識抗体に結合するために参照抗原と競合する。参照抗原はマルチウェルプレート上にプリコーティングされる。試料は、標識抗体でプリインキュベートされ、ウェルに添加される。試料中の抗原の量に応じて、多かれ少なかれ遊離抗体が参照抗原との結合に利用可能である。これは、試料中の抗原が多ければ多いほど、参照抗原の検出量が少なくなり、シグナルが弱くなることを意味する。標識抗原と試料抗原(標識されていない)は、一次抗体への結合を得るために争う。試料中の抗原の量が少ないほど、ウェル中の標識抗原が多くなることで信号が強くなる。
様々な実施形態により、本明細書において説明されているELISAプロトコルおよび/または原材料は、間接的ELISA、ストレプトアビジン検出を伴う直接的ELISA、サンドイッチELISA、競合ELISA、および/またはストレプビオチン検出を伴うサンドイッチELISAのためのものであり得る。
いくつかの実施形態において、キットは、コーティング緩衝剤、ブロッキング緩衝剤(たとえば、PBS、任意選択で1%のBSAを含む)、および洗浄緩衝剤(たとえば、0.05%v/vのTween-20を含むPBSなど)のうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態において、このキットは、基質溶液(たとえば、TMB Core+(BHU062)またはpNPP(BUF044))および停止液(たとえば、0.2MのHSOまたは1MのNaOH)をさらに含むことができる。
いくつかの実施形態において、ELISAを実行する方法は、検出構造の表面および/またはウェルの表面を抗原溶液でコーティングすること、任意選択でプレートを水で洗浄すること、ブロッキング溶液を加えてプレートを洗浄すること、非結合検出抗体を加えてプレートを洗浄すること、酵素結合二次抗体を加えてプレートを洗浄すること、基質溶液を加えて反応を起こさせること、および次いでキュベットまたはウェルから吸光度を読み取ること、のうちの1つまたは複数を含むことができる。これは、間接的ELISAに対するものとすることができる。
いくつかの実施形態において、ELISAを実行する方法は、抗原溶液でウェルをコーティングすること、任意選択でプレートを水で洗浄すること、ブロッキング溶液を加えてプレートを洗浄すること、試料をウェルに加えること、ビオチン結合検出抗体を各ウェルに加えること(任意選択で洗浄すること)、酵素結合ストレプトアビジンをウェルに加えること(任意選択で洗浄すること)、基質溶液をウェル(またはキュベット)に加えること、および次いで、吸光度を読み取ること、のうちの1つまたは複数を含むことができる。これは、直接的ELISAに対するものとすることができる。
いくつかの実施形態において、直接的ELISAは、(i)固相をコーティング緩衝剤に溶解された抗原でコーティングするステップと、(ii)ステップ(i)からの固相をブロッキング試薬で1時間インキュベートし、固相上の非特異結合部位をブロックするステップと、(iii)任意選択でステップ(ii)からの固相をPBSまたはPBSTで各々1分間3回洗浄するステップと、(iv)ステップ(iii)からの固相を抗原に結合する一次検出剤でインキュベートするステップと、(v)任意選択でステップ(iii)からの固相をPBSまたはPBSTで各々1分間5回洗浄して、非特異的に結合された一次検出剤を除去するステップと、(vi)UV、蛍光、化学発光、または他の検出法などの検出システムを使用して結合された一次検出剤を検出するステップとで構成される。一次検出剤は、限定はしないが、蛍光色素にリンクされた(結合された)検出剤、またはアルカリホスファターゼ(AP)もしくは西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)などのレポーター酵素であってよく、これは無色の基質をELISAプレートリーダー上で目標波長により光学密度が測定できる着色生成物に変換することができる。
いくつかの実施形態において、間接的ELISAは、(i)固相をコーティング緩衝剤に溶解された抗原でコーティングするステップと、(ii)ステップ(i)からの固相をブロッキング試薬で1時間インキュベートし、固相上の非特異結合部位をブロックするステップと、(iii)任意選択でステップ(ii)からの固相をPBSまたはPBSTで各々1分間3回洗浄するステップと、(iv)ステップ(iii)からの固担体相を1時間かけて溶液で希釈された一次検出剤でインキュベートするステップと、(v)任意選択でステップ(iv)からの固相をPBSまたはPBSTで1分間3回洗浄して、非特異的に結合された一次検出剤を除去するステップと、(vi)ステップ(v)からの固相担体を1時間かけて溶液で希釈された二次検出剤でインキュベートするステップと、(vii)任意選択でステップ(vi)からの固相担体をPBSまたはPBSTで各々1分間5回洗浄して、非特異的に結合された二次検出剤を除去するステップと、(viii)UV、蛍光、化学発光、または他の検出法などの検出システムを使用して結合された二次検出剤を検出するステップとからなる。二次検出剤は、一次検出剤と結合する。二次検出剤は、限定はしないが、アルカリホスファターゼ(AP)もしくは西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)などのレポーター酵素にリンクされた(結合された)検出剤であってよく、これは無色の基質をELISAプレートリーダー上で目標波長により光学密度が測定できる着色生成物に変換することができる。
いくつかの実施形態において、直接的ELISA手順は、少なくとも3回のインキュベーションステップを伴う、すなわち、第1は、固相担体と抗原との間のインキュベーションであり、第2は、固相担体とブロッキング試薬との間のインキュベーションであり、第3は、固相担体と一次検出剤との間のインキュベーションである。インキュベーションステップは二相反応であってよく、固相担体上の抗原と検出剤との間の結合反応を伴う。
いくつかの実施形態において、間接的ELISA手順は、少なくとも4回のインキュベーションステップを伴う、すなわち、第1は、固相担体と抗原との間のインキュベーションであり、第2は、固相担体とブロッキング試薬との間のインキュベーションであり、第3は、固相担体と一次検出剤との間のインキュベーションであり、第4は、固相担体と二次検出剤との間のインキュベーションである。インキュベーションステップは二相反応であってよく、固相担体上の抗原と検出剤との間の結合反応を伴う。
いくつかの実施形態において、直接的ELISAについては、第1のインキュベーションステップである、抗原コーティングは、少なくとも2時間かかり、他の各インキュベーションステップは約1時間かかる。
いくつかの実施形態において、間接的ELISAについては、第1のインキュベーションステップである、抗原コーティングは、少なくとも2時間かかり、他の各インキュベーションステップは約1時間かかる。
いくつかの実施形態において、細胞ベースのELISA(C-ELISA)は、細胞の活性化(たとえば、リン酸化および分解)に関連する翻訳後修飾を含む細胞タンパク質を検出し定量化するための中程度のスループットフォーマットである。細胞は、塗抹され、実験要件に従って処理され、ウェル内に直接固定され、次いで、透過化される。透過化の後、固定細胞は、ブロッキング、第1の抗体によるインキュベーション、洗浄、第2の抗体によるインキュベーション、化学発光性基質の添加、および発生を含む、従来の免疫ブロット法に類似する方法で処理される。
いくつかの実施形態において、ELISAは、活性化されたウェルを4℃により一晩抗原でコーティングし、37℃により2時間かけてウェルをブロッキングし、次いで37℃により抗体および複合体の結合をそれぞれ2時間かけて行い、室温で5分間酵素-基質反応である着色を行い、次いで吸光度を読み取ることによって実行される。
いくつかの実施形態において、ELISAキットは、アセチルコリンELISAキット、AGE ELISAキット、CXCL13 ELISAキット、FGF23 ELISAキット、HMGB1 ELISAキット、iNOS ELISAキット、LPS ELISAキット、マロンジアルデヒドELISAキット、メラトニンELISAキット、NAG ELISAキット、OVA ELISAキット、オキシトシンELISAキット、PGE2 ELISAキット、PTHrP ELISAキット、S100b ELISAキット、テネイシンC ELISAキット、VEGF-B ELISAキット、および/またはVersican ELISAキットのうちの1つまたは複数であってよい。
いくつかの実施形態において、ELISAは、抗体または他の結合分子を標的もしくは抗原に選択的および/または特異的に結合させることを可能にする第1の条件の下で実行することができる。次いで、ELISAは、条件の同じセットの下で継続することができるか、または当該技術の酵素ステップにおいてそれらの条件を変更させることができる。これは、プロセスパラメータにおける酵素プロセスのより多くの変化を可能にすることができる。いくつかの実施形態において、抗原を固定化するために抗体(1Aで示されているように)が採用される。いくつかの実施形態において、他のタンパク質または構造(受容体分子または酵素などの結合分子)は、それらがいぜんとして標的分子に結合することができる限り、固定化され得る。したがって、当業者によって理解されるように、ELISAという用語は全体を通して使用されているが、本明細書で提供される方法およびデバイスは、「免疫」アッセイに限定されず、代わりに、本明細書において提供される実施形態のいずれかにおいて、免疫(たとえば、抗体)成分の代わりに他の結合分子を採用することができる。これは、本明細書において提供されるすべての適切な実施形態に適用される。いくつかの実施形態において、採用されるELISAは、直接的ELISA、間接的ELISA、サンドイッチELISA、競合ELISAおよび/または逆ELISAのうちの1つまたは複数である。
いくつかの実施形態において、この方法は、理想的結合選択性を可能にするための第1の結合溶液と、アッセイの酵素成分のための第2の溶液とを伴う。いくつかの実施形態において、溶液中の緩衝剤は、同一のものである。いくつかの実施形態において、緩衝液は、プロセスを通して変更する(そして、塩濃度、または存在する一価または二価塩の種類、または他の成分も同様に変化し得る)。いくつかの実施形態において、結合相における温度は結合に対して設計されるが、酵素相における温度は酵素活性に対して設計される。いくつかの実施形態において、温度は同じであるか、または実質的に同じである。いくつかの実施形態において、温度は異なるが、それでも、酵素相において結合を継続させることができる。いくつかの実施形態において、温度および/または溶液成分は、結合相と酵素相との間で、標的の一部または大部分、またはすべてであっても、結合分子から解離し得る限り、変化する。しかしながら、これは、結合相において、および任意のウォッシュアウト相(存在する場合)を通して、結合分子に結合した標的を保ち、次いで、酵素相のための溶液をウェルまたは同じ量の液体中に保持することによって対処することができる。他の実施形態において、標的は、プロセス全体を通して抗原結合分子に結合されたままである。
以下では、いくつかの実施形態によるバイオセンサを使用する抗原検出のための、本明細書ではワンステップ免疫学的測定法と呼ぶ、例示的な均質免疫学的測定法の説明を行う。
図22は、いくつかの実施形態によるキュベット型バイオセンサを使用して試料を分析するための方法を例示する流れ図であり、図23は、いくつかの実施形態によるストリップ型バイオセンサを使用して試料を分析するための方法を例示する流れ図である。
まず、図22に示されているように、いくつかの実施形態によるキュベット型バイオセンサを使用する抗原検出のためのワンステップ免疫学的測定法は、(a)標的分析対象物(たとえば、抗原)と、マーカー標識された検出生体分子(たとえば、検出抗体)を含む検出生体分子複合溶液(たとえば、検出抗体複合溶液)を含有する試料を調製することと、(b)標的分析対象物に任意の順序で結合可能な固定化生体分子(たとえば、捕捉抗体)と結合された検出構造表面を試料および検出生体分子複合溶液に順次浸漬するか、または固定化生体分子と結合された検出構造表面を試料と検出生体分子複合溶液との混合溶液に浸漬することと、(c)反応生成物の吸光度を測定することとを含む。
ステップ(b)において、固定化生体分子、標的分析対象物、マーカー標識された検出生体分子は互いに反応し合う。反応開始から約15〜30分後に、検出構造は、酵素基質が収容されているキュベット内に浸漬され、キュベットの吸光度が測定される。ステップ(b)の完了後、検出構造は洗浄され、それにより未反応標的分析対象物および/またはマーカー標識された検出生体分子を除去するものとしてよく、検出構造は酵素基質が収容されているキュベット内に浸漬され得る。
ストリップ型バイオセンサが使用されるときに、ステップ(b)において、試料および検出生体分子複合溶液は、試料注入孔を通して任意の順序で順次注入され、試料と検出生体分子複合溶液との混合液は、試料注入孔を通して注入され得る。ステップ(c)において、酵素基質が注入され、反応生成物の吸光度が測定される。
アフラトキシンB1、ストレプトマイシン、ヒト精巣上体タンパク質4(HE4)、癌胎児性抗原(CEA)、マウスIgG、およびコルチゾール(濃度依存)が標的分析対象物として使用され、異なる濃度での標的分析対象物との反応生成物の吸光度が測定された。これらの結果は、図24Aから図24Fに示されている。
19.53から312.5pg/mLの範囲の濃度のアフラトキシンB1が45分以内に検出された(図24Aを参照)。0.39から50ng/mLの範囲の濃度のストレプトマイシンが30分以内に検出された(図24Bを参照)。
本発明のバイオセンサの感度が改善されたかどうかを決定するために、現在市販されているバイオセンサ(ELISAキット、R&D Systems)を使用して、HE4、CEA、マウスIgG、およびコルチゾールを分析した。本発明のバイオセンサおよび市販のバイオセンサから測定された吸光度は、それぞれ、図24Cから図24Fにおいて実線および破線で示されている。
本発明のバイオセンサは、30分以内に6.1から390pg/mLの範囲の濃度のHE4を検出することに成功したが、市販のバイオセンサは4時間以内に78から5,000pg/mLの範囲の濃度の同じ標的分析対象物を検出した(図24Cを参照)。
本発明のバイオセンサは、15分以内〜30分以内に0.2から390ng/mLの範囲の濃度のCEAを検出することに成功したが、市販のバイオセンサは90分以内に1から65ng/mLの範囲の濃度の同じ標的分析対象物を検出した(図24Dを参照)。
本発明のバイオセンサは、30分以内に0.05から25ng/mLの範囲の濃度のマウスIgGを検出することに成功したが、市販のバイオセンサは120分以内に7.8から500ng/mLの範囲の濃度の同じ標的分析対象物を検出した(図24Eを参照)。
本発明のバイオセンサは、45分以内に0.15から5ng/mLの範囲の濃度のコルチゾールを検出することに成功したが、市販のバイオセンサは180分以内に0.15から10ng/mLの範囲の濃度の同じ標的分析対象物を検出した(図24Fを参照)。
図25Aおよび図25Bは、実施形態によるバイオセンサアセンブリを使用して測定された、異なる濃度における様々な分析対象物抗体との反応生成物の吸光度の実験測定値を示している。上記の様々な実施形態において説明されているように、実施形態によるバイオセンサアセンブリの様々な構成の活性領域または反応領域は、匹敵する試料体積に対して、従来のELISAプレートのそれよりもはるかに大きい。従来のELISAプレートと比較して、実施形態では、標的と反応することができる固定化物質(捕捉分子または受容体)の数がかなり多い。この点で、バイオセンサは、フック効果を低減する(アッセイ感度の向上)だけでなく、反応速度を向上させる(アッセイ時間の短縮)アッセイを使用可能にする。これは図25Aおよび図25Bに関して例示されており、これらの図では、複数の検出構造を積み重ねることによって、タンパク質、たとえば、抗原と反応する受容体または抗体の濃度が実質的に高められている。たとえば、図25Bに示されているように、6つの検出構造を有するバイオセンサが、2つの検出構造を備えるものよりも高い感度でIgGを検出する。上で説明されているように、多くの検出構造を有するバイオセンサの感度が高いことは、画成された体積内で利用可能な固定化生体分子および/または分析対象物(たとえば、捕捉分子もしくは受容体)の密度が高いこと、ならびにそれらの拡散の増大に帰されるものとしてよい。
まとめると、これらの結果は、いくつかの実施形態によるバイオセンサの感度が大きく改善され、短時間での標的分析対象物の検出が可能であることを示している。
例示的な実施形態
1.ELISA用の1つまたは複数の試薬と、ELISAに適合されたセンサアセンブリとを備える酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)キットであって、
センサアセンブリは、
中に1つまたは複数の空洞が形成されている透明容器と、
1つまたは複数の空洞の各々の中に配設され、その上に試薬を固定化するように構成されている複数の活性表面と、
1つまたは複数の空洞の各々の中に配設されている1つまたは複数の透明検出構造であって、透明な検出構造の各々は、1つまたは複数の活性表面を提供する1つまたは複数の主表面を備える、1つまたは複数の透明検出構造とを具備し、
1つまたは複数の空洞は、液体で満たされ、それによって透明な検出構造の各々が少なくとも部分的にその液体中に浸かるように構成され、液体と接触した透明な構造の組み合わされた表面積と液体の体積との比は、マイクロリットル当たり約0.25mmを超え、
活性表面の各々は、活性表面のうちの直接隣接する1つの表面から約500ミクロンを超える距離だけ隔てられる、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)キット。
2.ELISA用の1つまたは複数の試薬と、ELISAに適合されたセンサアセンブリとを備える酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)キットであって、
センサアセンブリは、
中に1つまたは複数の空洞が形成されている透明容器と、
1つまたは複数の空洞の各々の中に配設され、その上に試薬を固定化するように構成されている複数の活性表面と、
1つまたは複数の空洞の各々の中に配設されている1つまたは複数の透明検出構造であって、透明な検出構造の各々は、1つまたは複数の活性表面を提供する1つまたは複数の主表面を備える、1つまたは複数の透明検出構造とを具備し、
1つまたは複数の空洞は、液体で満たされ、それによって透明な検出構造の各々が少なくとも部分的にその液体中に浸かるように構成され、液体と接触した透明な構造の組み合わされた表面積と液体の体積との比は、マイクロリットル当たり約0.25mmからマイクロリットル当たり約8.0mmである、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)キット。
3.ELISA用の1つまたは複数の試薬と、ELISAに適合されたセンサアセンブリとを備える酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)キットであって、
センサアセンブリは、
中に1つまたは複数の空洞が形成されている透明容器と、
1つまたは複数の空洞の各々の中に配設され、その上に試薬を固定化するように構成されている複数の活性表面と、
1つまたは複数の空洞の各々の中に配設されている1つまたは複数の透明検出構造であって、透明な検出構造の各々は、1つまたは複数の活性表面を提供する1つまたは複数の主表面を備える、1つまたは複数の透明検出構造とを具備し、
活性表面の各々は、活性表面のうちの直接隣接する1つの表面から、約500ミクロンと約8mmとの間の距離だけ隔てられる、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)キット。
4.ELISA用の1つまたは複数の試薬と、ELISAに適合されたセンサアセンブリとを備える酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)キットであって、
センサアセンブリは、
中に1つまたは複数の空洞が形成されている透明容器と、
1つまたは複数の空洞の各々の中に配設され、その上に試薬を固定化するように構成されている複数の活性表面と、
1つまたは複数の空洞の各々の中に配設されている1つまたは複数の透明検出構造であって、透明な検出構造の各々は、1つまたは複数の活性表面を提供する1つまたは複数の主表面を備える、1つまたは複数の透明検出構造とを具備し、
活性表面の少なくとも1つは、微細構造またはナノ構造を有する織り目加工されたポリマー表面を備える、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)キット。
5.ELISA用の1つまたは複数の試薬と、ELISAに適合されたセンサアセンブリとを備える酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)キットであって、
センサアセンブリは、
中に1つまたは複数の空洞が形成されている透明容器と、
1つまたは複数の空洞の各々の中に配設されている1つまたは複数の透明検出構造とを備え、
空洞の内面および1つまたは複数の透明な検出構造体の主表面は、分析対象物に特異的に結合するように構成されている試薬を固定化するように構成されている活性表面をその上に形成し、
透明な検出構造体の主表面は、ELISAを実行した後に、1つまたは複数の透明な検出構造体を有しないセンサアセンブリに関して、分析対象物を固定化試薬に特異的に結合する速度を低下させることなく固定化試薬に特異的に結合している分析対象物に対応する検出可能な光学的濃度が増加するように構成される、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)キット。
6.透明検出構造の各々は、透明固体ポリマー構造を含む、実施形態1から5のいずれか一項に記載のELISAキット。
7.活性表面の各々は、固体ポリマー表面を備える、実施形態1から6のいずれか一項に記載のELISAキット。
8.活性表面は、上に形成される金属を含まない、実施形態1から7のいずれか一項に記載のELISAキット。
9.光学的に透明な容器は、キュベットを備える、実施形態1から8のいずれか一項に記載のELISAキット。
10.1つまたは複数の透明な検出構造の各々が、キュベットの空洞の深さ方向に実質的に平行である対向する主表面を有するプレート構造を含む、実施形態9に記載のELISAキット。
11.1つまたは複数の透明な検出構造の各々は、互いに実質的に平行な対向する主表面を有するプレート構造を含む、実施形態9または10に記載のELISAキット。
12.キュベットの内側側壁に直接向かい合う1つまたは複数の透明な検出構造の主表面うちの1つまたは複数は、キュベットの内側側壁から500ミクロンを超える距離だけ隔てられる、実施形態9から11のいずれか一項に記載のELISAキット。
13.キュベットの内側側壁に直接向かい合う1つまたは複数の透明な検出構造の主表面のうちの1つまたは複数は、キュベットの内側側壁に実質的に平行である、実施形態9から12のいずれか一項に記載のELISAキット。
14.2つまたはそれ以上の透明な検出構造を備え、互いに直接向かい合う2つまたはそれ以上の透明な検出構造のうちの直接隣接する構造の主表面は、500ミクロンを超える距離だけ互いに隔てられている、実施形態9から13のいずれか一項に記載のELISAキット。
15.2つまたはそれ以上の透明な検出構造を備え、互いに直接向かい合う2つまたはそれ以上の透明な検出構造のうちの直接隣接する構造の主表面は、互いに実質的に平行である、実施形態9から14のいずれか一項に記載のELISAキット。
16.1つまたは複数の透明な検出構造の主表面のうちの1つまたは複数およびキュベットの内側側壁の1つまたは複数は、活性表面として機能する、実施形態9から15のいずれか一項に記載のELISAキット。
17.1つまたは複数の透明な検出構造の主表面のうちの1つまたは複数およびキュベットの側壁は、キュベットの空洞の深さ方向に直交する横方向で互いに実質的に重なり合う、実施形態9から16のいずれか一項に記載のELISAキット。
18.1つまたは複数の透明な検出構造は、約100ミクロンから約5000ミクロンの間の厚さを有する、実施形態9から17のいずれか一項に記載のELISAキット。
19.主表面の各々は、約10mmから約100mmの間の面積を有する、実施形態9から18のいずれか一項に記載のELISAキット。
20.キュベットは、約50mmから約3000mmの間の体積を有する液体を保持するように構成される、実施形態9から19のいずれか一項に記載のELISAキット。
21.光学的に透明な容器は、中に形成されている複数の空洞を備えるストリップ容器を具備する、実施形態1から8のいずれか一項に記載のELISAキット。
22.1つまたは複数の透明な検出構造の各々は、空洞の深さ方向に実質的に垂直である対向する主表面を有するプレート構造を含む、実施形態21に記載のELISAキット。
23.1つまたは複数の透明な検出構造の各々は、互いに実質的に平行な対向する主表面を有するプレート構造を含む、実施形態21または22に記載のELISAキット。
24.空洞のうちのそれぞれの1つの空洞の底面に直接面する1つまたは複数の透明な検出構造の主表面が、空洞のうちのそれぞれの1つの空洞の底面から500ミクロンを超える距離だけ隔てられる、実施形態21から23のいずれか一項に記載のELISAキット。
25.空洞のうちのそれぞれの1つの空洞の底面に直接面する1つまたは複数の透明な検出構造のうちの1つの主表面が、空洞のうちのそれぞれの1つの空洞の底面に実質的に平行である、実施形態21から24のいずれか一項に記載のELISAキット。
26.1つまたは複数の透明な検出構造の各々は、空洞のうちのそれぞれの1つの空洞の中心領域で横向きに配設されているプレート構造を含む、実施形態21から25のいずれか一項に記載のELISAキット。
27.1つまたは複数の透明な検出構造体の主表面の1つまたは複数は、空洞の深さ方向に実質的に平行な垂直方向で互いに実質的に重なり合う、実施形態21から26のいずれか一項に記載のELISAキット。
28.2つまたはそれ以上の透明な検出構造を備え、互いに直接向かい合う2つまたはそれ以上の透明な検出構造のうちの直接隣接する構造の主表面は、500ミクロンを超える距離だけ互いに隔てられている、実施形態21から27のいずれか一項に記載のELISAキット。
29.2つまたはそれ以上の透明な検出構造を備え、互いに直接向かい合う2つまたはそれ以上の透明な検出構造のうちの直接隣接する構造の主表面は、互いに実質的に平行である、実施形態21から28のいずれか一項に記載のELISAキット。
30.透明検出構造の各々は、実質的に円筒形の形状を有する、実施形態21から29のいずれか一項に記載のELISAキット。
31.1つまたは複数の透明な検出構造体の各々は、空洞のうちのそれぞれの1つの空洞の内面から延在する突起部を備える、実施形態21から25のいずれか一項に記載のELISAキット。
32.1つまたは複数の透明な検出構造の各々は、空洞のうちのそれぞれの1つの空洞の中心領域に向かって横方向に延在するプレート構造を含む実施形態31に記載のELISAキット。
33.1つまたは複数の透明な検出構造は、空洞の深さ方向の第1の垂直レベルで形成される1つまたは複数の第1の突起部を備える、実施形態31または32に記載のELISAキット。
34.1つまたは複数の透明な検出構造は、空洞の深さ方向の第2の垂直レベルで形成される1つまたは複数の第2の突起部を備える、実施形態33に記載のELISAキット。
35.1つまたは複数の第1の突起部のうちの少なくとも1つは、空洞の深さ方向に垂直な任意の横方向で1つまたは複数の第2の突起部のいずれとも重なり合わない、実施形態34に記載のELISAキット。
36.1つまたは複数の第1の突起部のうちの少なくとも1つは、空洞の深さ方向に垂直な横方向で1つまたは複数の第2の突起部と少なくとも部分的に重なり合う、実施形態34に記載のELISAキット。
37.1つまたは複数の透明な検出構造は、空洞のうちのそれぞれの1つの空洞の内面の周りに周期的に配置構成されている2つもしくはそれ以上の第1の突起部および/または2つもしくはそれ以上の第2の突起部を備える、実施形態34から36のいずれか一項に記載のELISAキット。
38.1つまたは複数の第1の突起部および1つまたは複数の第2の突起部は、突起部のないスペーサ領域によって空洞の深さ方向に隔てられる、実施形態34から37のいずれか一項に記載のELISAキット。
39.1つまたは複数の透明な検出構造の主表面の1つまたは複数および空洞のうちのそれぞれの1つの空洞の内面の1つまたは複数は、活性表面として機能する、実施形態31から38のいずれか一項に記載のELISAキット。
40.1つまたは複数の透明な検出構造で占有されていない空洞の各々の中心領域が、中にピペットの先端を受け入れるように構成される、実施形態31から39のいずれか一項に記載のELISAキット。
41.1つまたは複数の透明な検出構造の各々は、円の一部を含む形状を有する、実施形態21から38のいずれか一項に記載のELISAキット。
42.1つまたは複数の透明な検出構造は、約100ミクロンから約2000ミクロンの間の厚さを有する、実施形態21から41のいずれか一項に記載のELISAキット。
43.1つまたは複数の透明な検出構造の主表面の各々は、約10mmから約40mmの間の面積を有する、実施形態21から42のいずれか一項に記載のELISAキット。
44.キュベットの各々は、約50mmから約500mmの間の体積を有する液体を保持するように構成される、実施形態21から43のいずれか一項に記載のELISAキット。
45.1つまたは複数の透明な検出構造は、空洞のうちのそれぞれの1つの空洞の内表面から延在する突起部を備え、突起部は空洞の内面上に波形を形成する、実施形態31に記載のELISAキット。
46.波形は、空洞の少なくとも部分的な深さを貫通する長さを有する、実施形態45に記載のELISAキット。
47.活性表面の少なくとも1つは、その上に形成される複数の微細構造またはナノ構造を備える、実施形態1から46のいずれか一項に記載のELISAキット。
48.微細構造またはナノ構造は、ポリマー微細構造またはナノ構造を含む、実施形態47に記載のELISAキット。
49.微細構造またはナノ構造は、規則的に配列構成されているナノ構造を含む、実施形態47または48に記載のELISAキット。
50.微細構造またはナノ構造の各々は、基部から離れるに従い減少する断面積を有する突起部を備える、実施形態47から49のいずれか一項に記載のELISAキット。
51.微細構造またはナノ構造は、切頭球体または多角形の形状を有する、実施形態47から50のいずれか一項に記載のELISAキット。
52.微細構造またはナノ構造は、プリズム形状を有する、実施形態47から50のいずれか一項に記載のELISAキット。
53.微細構造またはナノ構造は、切頭円筒形の形状を有する、実施形態47から50のいずれか一項に記載のELISAキット。
54.微細構造またはナノ構造は、円錐形錐台またはピラミッド型錐台の形状を有する、実施形態47から50のいずれか一項に記載のELISAキット。
55.微細構造またはナノ構造は、1つまたは複数の横方向にランダムにまたは擬似ランダムに配置構成される、実施形態47または48に記載のELISAキット。
56.微細構造またはナノ構造は、マイクロワイヤ、マイクロピラー、マイクロファイバー、ナノワイヤ、ナノピラーまたはナノファイバーを含む、実施形態第47、48、または55のいずれか一項に記載のELISAキット。
57.微細構造またはナノ構造は、固体基質と同じ材料を含む一体になった延長部を形成する、実施形態47から56のいずれか一項に記載のELISAキット。
58.センサアセンブリの活性表面は、標的分析対象物に特異的に結合するように構成されている捕捉試薬をその上に固定化している、実施形態1から57のいずれか一項に記載のELISAキット。
59.1つまたは複数の空洞は、標的分析対象物と標的分析対象物に特異的に結合するように構成されているマーカー標識検出試薬を含む溶液を有する、実施形態1から58のいずれか一項に記載のELISAキット。
60.1つまたは複数の空洞は、マーカー標識検出試薬に結合されている標的分析対象物を含む溶液を有し、酵素基質をさらに含む、実施形態1から59のいずれか一項に記載のELISAキット。
61.1つまたは複数の空洞は、ELISA反応において酵素基質によって生成されたELISA生成物を有する、実施形態1から60のいずれか一項に記載のELISAキット。
62.酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)を実行する方法であって、
実施形態1から61のいずれか一項に記載のELISAキットを提供することと、
光学的に透明な容器内でELISA反応を行うこととを含む方法。
63.ELISA反応を実施することは、
標的分析対象物および標的分析対象物に特異的に結合するように構成されているマーカー標識検出試薬を含む溶液を提供することと、
標的分析対象物に特異的に結合するように構成されている捕捉試薬をセンサアセンブリの活性表面上に固定化することと、
活性表面を溶液中に少なくとも部分的に浸漬して標的分析対象物を捕捉試薬およびマーカー標識検出試薬に特異的に結合させることと、
捕捉試薬およびマーカー標識検出試薬に特異的に結合した標的分析対象物を検出することとを含む、実施形態62に記載の方法。
64.標的分析対象物は、捕捉試薬およびマーカー標識検出試薬に特異的に結合されている標的分析対象物を検出する前の30分以内に単一反応ステップで捕捉試薬およびマーカー標識検出試薬に特異的に結合される、実施形態64に記載の方法。
65.分析対象物を捕捉試薬およびマーカー標識検出試薬に特異的に結合させた後にセンサアセンブリを洗浄することを含む方法であって、追加の洗浄ステップを含まない、実施形態63または64に記載の方法。
66.ELISAは、直接的ELISA、間接的ELISA、サンドイッチELISA、競合ELISA、および酵素結合イムノスポット(ELISPOT)アッセイからなる群から選択される、実施形態62から65のいずれか一項に記載の方法。
67.ELISAを実施する方法であって、
ELISAウェルを提供することであって、ELISAウェルは、
1)透明な容器と、
2)光学的に透明な容器内の2つ以上の増強層であって、2つ以上の増強層は、抗体をそれに結合させることを可能にするように構成され、2つ以上の増強層は、マイクロリットル当たり約0.25mmからマイクロリットル当たり約8.0mmである2つ以上の増強層の組み合わされた表面積と液体の体積との比をもたらす、2つ以上の増強層とを備える、提供することと、
光学的に透明な容器を用いてELISAを実施することであって、ELISAでは洗浄が1回行われるだけでよい、実施することとを含む方法。
68.ELISAは、マーカー標識検出抗体を標的タンパク質を含む試料とインキュベートして、第1の反応混合物を形成することを含む、実施形態67に記載の方法。
69.ELISAは、第1の反応混合物を採取し、固定化抗体で固定化された基質と反応させることをさらに含む、実施形態68に記載の方法。
70.ELISAは、試料の1回の添加によって実行され得る、実施形態69に記載の方法。
71.ELISAの態様は、HRPをインキュベートすることと、基質を含む基質溶液を添加することとを含み、基質はHRPによって検出可能な形態に変換される、本明細書において説明されている実施形態に基づく方法のいずれか1つの方法。
72.検出可能な形態は、色信号を備える、実施形態70に記載の方法。
73.第1の表面と第1の表面に対向する第2の表面とを有するプレートの形状の検出構造を備えるバイオセンサであって、標的分析対象物に特異的に結合する固定化物質は第1および第2の表面の少なくとも一方に配置構成される、バイオセンサ。
74.突出部の形態をとる微細構造またはナノ構造は、検出構造の第1の表面および第2の表面の少なくとも一方に形成され、その外面上に固定化物質とともに付着する、実施形態73に記載のバイオセンサ。
75.標的分析対象物は、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、糖タンパク質、リポタンパク質、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、核酸、糖、炭水化物、オリゴ糖、多糖類、脂肪酸、脂質、ホルモン、代謝産物、サイトカイン、ケモカイン、受容体、神経伝達物質、抗原、アレルゲン、抗体、基質、補因子、阻害剤、薬物、医薬品、栄養素、プリオン、毒素、毒物、爆発物、農薬、化学兵器、生物学的有害物質、細菌、ウイルス、放射性同位体、ビタミン、複素環芳香族化合物、発癌物質、突然変異原、麻薬、アンフェタミン、バルビツール酸塩、幻覚剤、廃棄物、汚染物質、およびこれらの混合物からなる群から選択される、実施形態73に記載のバイオセンサ。
76.検出構造は、固定化物質が標的分析対象物と反応するように標的分析対象物を含む試料を収容したキュベット内に挿入され、浸漬される、実施形態73に記載のバイオセンサ。
77.検出構造の一端に接続され、ユーザによって把持される把持部材をさらに備える、実施形態76に記載のバイオセンサ。
78.検出構造を把持部材に接続し、キュベットの入口に解放可能に挿入される、キャップをさらに備える、実施形態77に記載のバイオセンサ。
79.キャップの外面に配置構成され、その形状はキャップがキュベット内に挿入されたときに復元力を生じるように変更される固定部材をさらに備え、固定部材は、復元力によってキュベットの内周表面とぴったり接触する、実施形態78に記載のバイオセンサ。
80.検出構造は、試料中に浸漬された浸漬部と、浸漬部に比べて幅が小さい狭幅部を有する非浸漬部とに分割される、実施形態76に記載のバイオセンサ。
81.狭幅部は、検出構造の両側の少なくとも一方から陥凹し、検出構造の長さ方向に沿って延在する、実施形態80に記載のバイオセンサ。
82.検出構造は複数設けられ、検出構造は互いに離間し平行に配置されている、実施形態76に記載のバイオセンサ。
83.所定の長さを有する本体部と、標的分析対象物を含む試料を収容するための本体部の一方の表面から陥凹する複数の反応チャンバとを備え、検出構造が反応チャンバの各々に配置構成されている、少なくとも1つのセンサストリップをさらに具備する、実施形態73に記載のバイオセンサ。
84.センサストリップが脱着可能に取り付けられる表面を有する固定プレートをさらに備える、実施形態83に記載のバイオセンサ。
85.検出構造は複数設けられ、検出構造は互いに垂直に離間されている、実施形態83に記載のバイオセンサ。
86.反応チャンバと連通するように本体部の一方の表面から陥凹している試料注入孔をさらに備える、実施形態83に記載のバイオセンサ。
87.固定プレートの一方の表面から突起している挿入突起部をさらに備え、本体部は挿入突起部が挿入される挿入陥凹部を形成するように陥凹または穿孔され、それによりセンサストリップが固定プレートに取り付けられる、実施形態84に記載のバイオセンサ。
88.挿入突起部から間隔をあけて配置され、挿入孔に挿入されたときに挿入突起部が本体部の一方の端部の内向きに陥凹している隅と接触するように固定プレートの一方の表面から突起している固定突起部をさらに備える、実施形態87に記載のバイオセンサ。
89.酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)に適合されているセンサアセンブリであって、
中に形成されている1つまたは複数のウェルを備え、1つまたは複数のウェルの各々が側壁と底面とを有する、センサストリップと、
1つまたは複数のウェルの各々の側壁に接続されている1つまたは複数の検出構造とを備え、
1つまたは複数の検出構造は、生体分子を直接その上に固定化するように構成される、センサアセンブリ。
90.1つまたは複数の検出構造上に直接固定化された生体分子をさらに含む、実施形態89に記載のセンサアセンブリ。
91.生体分子は、ELISAの標的分析対象物に特異的に結合するように構成されている抗体を含む、実施形態89または90に記載のセンサアセンブリ。
92.1つまたは複数の検出構造の各々は、1つまたは複数のウェルのうちのそれぞれの1つのウェルの中心領域に向かって横方向に延在する、実施形態89から91のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
93.1つまたは複数の検出構造は、1つまたは複数のウェルの深さ方向の第1の垂直レベルに形成された1つまたは複数の第1の検出構造を含む、実施形態89から92のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
94.1つまたは複数の検出構造は、深さ方向の第1の深さより深い第2の垂直レベルに形成された1つまたは複数の第2の検出構造を含む、実施形態89〜93のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
95.1つまたは複数の第1の検出構造の少なくとも一部は、1つまたは複数のウェルの深さ方向で1つまたは複数の第2の検出構造と重なり合わない、実施形態89〜94のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
96.センサストリップは、中を通して形成された開口部を各々有する複数の層を備え、層のうちの少なくとも1つは、開口部の側壁から突起している1つまたは複数の検出構造を備える、実施形態89〜95のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
97.センサストリップは、スペーサ層によって垂直に隔てられている1つまたは複数の検出構造を含む少なくとも2つの層を備える、実施形態89〜96のいずれか一項に記載のアセンブリのセンサアセンブリ。
98.1つまたは複数の検出構造は、1つまたは複数のウェルのうちのそれぞれの1つのウェルの中心領域に向かって横方向に突起し、1つまたは複数のウェルのうちのそれぞれの1つのウェルの深さに垂直に伸長する波形を備える、実施形態89〜97のいずれか一項に記載のアセンブリのセンサアセンブリ。
99.1つまたは複数の検出構造は、その上に形成されている複数の微細構造またはナノ構造を有するように織り目加工された表面を備える、実施形態89から99のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
100.1つまたは複数の検出構造の各々は、1つまたは複数のウェルのうちのそれぞれの1つのウェルの中心領域で横方向に配設されているプレート構造を含む、実施形態89〜99のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
101.1つまたは複数の検出構造は、1つまたは複数のウェルの深さ方向に互いに実質的に重なり合う少なくとも2つの実質的に平行なプレート構造を含む、実施形態89〜100のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
102.少なくとも2つのプレート構造のうちの垂直方向に隣接するプレート構造は、1つまたは複数のウェルの深さ方向に500ミクロンから8mmの間の距離だけ相隔てて並ぶ、実施形態89〜101のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
103.1つまたは複数のウェルは、平面的底面を有する円筒形ウェルである、実施形態89〜102のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
104.ウェルの各々は、約50μLから約500μLの体積を有する試料を保持するように構成される、実施形態89〜103のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
105.1つまたは複数のウェルは、約2mmから約9mmの間の直径を有する、実施形態89〜104のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
106.1つまたは複数のウェルが試料で満たされたときに、試料と接触する組み合わされた表面積と試料の体積との比が、1マイクロリットル当たり約0.25mmを超える、実施形態89〜105のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
107.酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)に適合されているセンサアセンブリであって、
空洞を備えるキュベットと、
空洞を閉じるように構成されているキャップと、
キャップに接続され、空洞内に存在しているときに液体試料中に少なくとも部分的に浸漬されるように構成されている1つまたは複数の検出構造とを備え、
1つまたは複数の検出構造は、生体分子を直接その上に固定化するように構成される、センサアセンブリ。
108.1つまたは複数の検出構造上に直接固定化された生体分子をさらに含む、実施形態107に記載のセンサアセンブリ。
109.生体分子は、ELISAの標的分析対象物に特異的に結合するように構成されている抗体を含む、実施形態107または108に記載のセンサアセンブリ。
110.1つまたは複数の検出構造の各々は、キュベットの空洞の深さ方向に実質的に平行である対向する主表面を有するプレート構造を含む、実施形態107〜109のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
111.1つまたは複数の検出構造の各々は、互いに実質的に平行である対向する主表面を有するプレート構造を含む、実施形態107〜110のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
112.2つまたはそれ以上の検出構造を備え、互いに直接向かい合う2つまたはそれ以上の検出構造のうちの直接隣接する構造の主表面は、500ミクロンから9mmの間の距離だけ互いに隔てられている、実施形態107から111のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
113.2つまたはそれ以上の検出構造を備え、互いに直接向かい合う2つまたはそれ以上の検出構造のうちの直接隣接する構造の主表面は、互いに実質的に平行である、実施形態107〜112のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
114.1つまたは複数の検出構造の各々は、空洞の深さ方向に延在する真っ直ぐなエッジを有するプレート構造を含み、真っ直ぐなエッジは、プレート構造の幅を狭める1つまたは複数の陥凹領域を備える、実施形態107〜113のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
115.1つまたは複数の検出構造のうちの少なくとも1つは、その上に形成されている複数の微細構造またはナノ構造を有するように織り目加工された表面を備える、実施形態107から114のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
116.空洞が試料で満たされたときに、試料と接触する組み合わされた表面積と試料の体積との比が、1マイクロリットル当たり約0.1から8mmである、実施形態107〜115のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
文脈上明らかに別の指定を必要としない限り、説明および請求項全体を通して、「備える」、「備えている」、「含む」、「含んでいる」、および同様の言い回しは、排他的または網羅的な意味とは反対に、包括的な意味で解釈されるべきである、すなわち、「限定はしないが、含む」という意味で解釈されるべきである。本明細書において一般的に使用される場合、「結合されている」という言い回しは、直接的に接続されるか、または1つもしくは複数の中間要素を用いて接続されるかの、いずれかであり得る2つもしくはそれ以上の要素を指す。同様に、本明細書において一般的に使用される場合、「接続されている」という言い回しは、直接的に接続されるか、または1つもしくは複数の中間要素を用いて接続されるかの、いずれかであり得る2つまたはそれ以上の要素を指す。それに加えて、「本明細書で」、「上で」、「下で」という言い回しおよび類似の意味の言い回しは、本出願において使用されたときに、本出願を全体として指し、本出願の特定の任意の部分を指さないものとする。文脈が許す場合には、単数または複数を使用する上の「発明を実施するための形態」における言い回しも、それぞれ、複数または単数を含み得る。2つまたはそれ以上項目のリストの参照における「または」という言い回しは、解釈として、リスト内の項目のうちの任意の項目、リスト内の項目のうちのすべての項目、およびリスト内の項目の任意の組合せ、のすべてを対象とする。
さらに、本明細書で使用されている条件付きの言い回し、とりわけ、「できる」、「できたであろう」、「し得たであろう」、「し得る」、「たとえば」、「例として」、「など」、および同様の言い回しは、特に断りのない限り、または使用されている文脈内で他の意味に理解されるべきでない限り、一般的に、いくつかの特徴、要素、および/または状態を、いくつかの実施形態に含むが、他の実施形態には含まない、ことを伝達することを意図されている。したがって、そのような条件付きの言い回しは、特徴、要素、および/または状態がいかなる形でも1つまたは複数の実施形態に対して必要であること、またはこれらの特徴、要素、および/または状態が、特定の実施形態に含まれるか、または特定の実施形態において実行されるべきであるかを意味することを一般的に意図されていない。
いくつかの実施形態が説明されているが、これらの実施形態は、単に例として示されており、本開示の範囲を制限することは意図されていない。実際、本明細書で説明されている新規性のある装置、方法、およびシステムは、様々な他の形態で具現化されるものとしてよく、さらに、本明細書で説明されている方法およびシステムの形態の様々な省略、置換、および変更は、本開示の精神から逸脱することなく行うことができる。たとえば、特徴が所与の配置構成で示されているが、代替的実施形態は、異なるコンポーネントおよび/またはセンサトポロジにより同様の機能を実行してもよく、いくつかの特徴は、削除、移動、追加、細分、結合、および/または変更がなされてもよい。これらの特徴の各々は、様々な異なる方法で実装され得る。上で説明されている様々な実施形態の要素および動作の任意の好適な組合せは、さらなる実施形態を提供するために組み合わせることができる。上で説明されている様々な特徴およびプロセスは、互いに独立して実装され得るか、または様々な仕方で組み合わされ得る。本開示の特徴の可能なすべての組合せおよび部分的組合せは、本開示の範囲内にあることが意図されている。
1 キュベット
1A 一般的なサンドイッチELISAプロセス
1B 修正されたサンドイッチELISAプロセス
2 標的分析対象物
3 試料
4 反応生成物
6 マーカー標識検出抗体
10 基質
10、10a、10b、および10c 検出構造
10A、10B 検出構造、突起部
11 微細構造もしくはナノ構造、活性領域
12 狭幅部分
12a 挟幅部分
14 不活性領域
17 複数の陥凹部、切欠、または凹み、上昇防止陥凹部
17a 陥凹部
20 把持部材またはハンドル
30 キャップ
40 固定部材または締付部材
50 ガード
100 センサストリップ
120 挿入孔
130 反応チャンバ、空洞またはウェル
150 本体部
200 固定プレート
210 孔
300 試料注入孔
400 挿入突起部
400A キュベット型バイオセンサアセンブリ
400B キュベット型バイオセンサアセンブリ
400C バイオセンサ
500 固定突起部
700 キュベット型バイオセンサ
1200 センサストリップ積層体
1200B センサストリップ積層体
1200' センサストリップ積層体
1200C センサストリップ積層体
1200-1、1200-2 検出構造層
1200-3 スペーサ層
1200-4 底プレート
1300 センサストリップ積層体
1300-4 底プレート
1400 センサストリップ積層体
1500 センサストリップ
1504 波形または検出構造
1600 検出構造層、センサストリップ積層体
1600A 第1の厚さ部分
1600B 第2の厚さ部分
1604 波形、検出構造層
1800A〜1800E センサストリップ
1804A、1804B、1804D プリズム、波形、検出構造
1804C 鋭利なエッジ、波形、検出構造
1804D ワイヤまたはロッド、波形、検出構造
1900A〜1900F センサストリップ
1904A〜1904F 検出構造
2000A〜2000D センサストリップ

Claims (29)

  1. 酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)に適合されているセンサアセンブリであって、
    中に形成されている1つまたは複数のウェルを備え、1つまたは複数の前記ウェルの各々は側壁と底面とを有する、センサストリップと、
    1つまたは複数の前記ウェルの各々の前記側壁に接続されている1つまたは複数の検出構造と、
    を備え、1つまたは複数の前記検出構造は、生体分子を直接その上に固定化するように構成されていることを特徴とする、センサアセンブリ。
  2. 1つまたは複数の前記検出構造上に直接固定化された前記生体分子をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
  3. 前記生体分子は、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)の標的分析対象物に特異的に結合するように構成されている抗体を含むことを特徴とする、請求項2に記載のセンサアセンブリ。
  4. 1つまたは複数の前記検出構造の各々は、1つまたは複数の前記ウェルのうちのそれぞれの1つのウェルの中心領域に向かって横方向に延在することを特徴とする、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
  5. 1つまたは複数の前記検出構造は、1つまたは複数の前記ウェルの深さ方向の第1の垂直レベルに形成された1つまたは複数の第1の検出構造を含むことを特徴とする、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
  6. 1つまたは複数の前記検出構造は、前記深さ方向の前記第1の深さより深い第2の垂直レベルに形成された1つまたは複数の第2の検出構造を含むことを特徴とする、請求項5に記載のセンサアセンブリ。
  7. 前記1つまたは複数の第1の検出構造の少なくとも一部は、1つまたは複数の前記ウェルの前記深さ方向で前記1つまたは複数の第2の検出構造と重なり合わないことを特徴とする、請求項6に記載のセンサアセンブリ。
  8. 前記センサストリップは、中を通して形成された開口部を各々有する複数の層を備え、前記層のうちの少なくとも1つは、前記開口部の側壁から突起している1つまたは複数の前記検出構造を備えていることを特徴とする、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
  9. 前記センサストリップは、スペーサ層によって垂直に隔てられている1つまたは複数の検出構造を含む少なくとも2つの層を備えていることを特徴とする、請求項8に記載のセンサアセンブリ。
  10. 1つまたは複数の前記検出構造は、1つまたは複数の前記ウェルのうちのそれぞれの1つのウェルの中心領域に向かって横方向に突起し、1つまたは複数の前記ウェルのうちのそれぞれの1つのウェルの前記深さに垂直に伸長する波形を備えていることを特徴とする、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
  11. 1つまたは複数の前記検出構造は、その上に形成されている複数の微細構造またはナノ構造を有するように織り目加工された表面を備えていることを特徴とする、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
  12. 1つまたは複数の前記検出構造の各々は、1つまたは複数の前記ウェルのうちのそれぞれの1つのウェルの中心領域で横方向に配設されているプレート構造を含むことを特徴とする、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
  13. 1つまたは複数の前記検出構造は、1つまたは複数の前記ウェルの深さ方向に互いに実質的に重なり合う少なくとも2つの実質的に平行なプレート構造を含むことを特徴とする、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
  14. 少なくとも2つの前記プレート構造のうちの垂直方向に隣接するプレート構造は、1つまたは複数の前記ウェルの前記深さ方向に500ミクロンから8mmの間の距離だけ相隔てて並んでいることを特徴とする、請求項13に記載のセンサアセンブリ。
  15. 1つまたは複数の前記ウェルは、平面的底面を有する円筒形ウェルであることを特徴とする、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
  16. 前記ウェルの各々は、約50μLから約500μLの体積を有する試料を保持するように構成されていることを特徴とする、請求項15に記載のセンサアセンブリ。
  17. 1つまたは複数の前記ウェルは、約2mmから約9mmの間の直径を有していることを特徴とする、請求項15に記載のセンサアセンブリ。
  18. 1つまたは複数の前記ウェルが、1つまたは複数の前記検出構造が試料中に浸漬されるように前記試料で満たされたときに、前記試料と接触する組み合わされた表面積と前記試料の体積との比が約0.25mm/μLから約8mm/μLであることを特徴とする、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
  19. 酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)に適合されているセンサアセンブリであって、
    空洞を備えるキュベットと、
    前記空洞を閉じるように構成されているキャップと、
    前記キャップに接続され、前記空洞内に存在しているときに液体試料中に少なくとも部分的に浸漬されるように構成されている1つまたは複数の検出構造と、
    を備え、1つまたは複数の前記検出構造が、生体分子を直接その上に固定化するように構成されていることを特徴とする、センサアセンブリ。
  20. 1つまたは複数の前記検出構造上に直接固定化された前記生体分子をさらに含むことを特徴とする、請求項19に記載のセンサアセンブリ。
  21. 前記生体分子は、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)の標的分析対象物に特異的に結合するように構成されている抗体を含むことを特徴とする、請求項19に記載のセンサアセンブリ。
  22. 1つまたは複数の前記検出構造の各々が、前記キュベットの前記空洞の深さ方向に実質的に平行である対向する主表面を有するプレート構造を含むことを特徴とする、請求項19に記載のセンサアセンブリ。
  23. 1つまたは複数の前記検出構造の各々が、互いに実質的に平行である対向する主表面を有するプレート構造を含むことを特徴とする、請求項19に記載のセンサアセンブリ。
  24. 2つまたはそれ以上の検出構造を備え、互いに直接向かい合う2つまたはそれ以上の前記検出構造のうちの直接隣接する構造の主表面が、500ミクロンから8mmの間の距離だけ互いに隔てられていることを特徴とする、請求項19に記載のセンサアセンブリ。
  25. 2つまたはそれ以上の検出構造を備え、互いに直接向かい合う2つまたはそれ以上の前記検出構造のうちの直接隣接する構造の主表面が、互いに実質的に平行であることを特徴とする、請求項19に記載のセンサアセンブリ。
  26. 1つまたは複数の前記検出構造の各々は、前記空洞の深さ方向に延在する真っ直ぐなエッジを有するプレート構造を含み、前記真っ直ぐなエッジが、前記プレート構造の幅を狭める1つまたは複数の陥凹領域を備えていることを特徴とする、請求項19に記載のセンサアセンブリ。
  27. 1つまたは複数の前記検出構造の少なくとも1つは、その上に形成されている複数の微細構造またはナノ構造を有するように織り目加工された表面を備えていることを特徴とする、請求項19に記載のセンサアセンブリ。
  28. 前記キュベットが、約50mmから約3000mmの間の体積を有する液体を保持するように構成されていることを特徴とする、請求項19に記載のセンサアセンブリ。
  29. 前記空洞が、1つまたは複数の前記検出構造が試料中に浸漬されるように前記試料で満たされたときに、前記試料と接触する組み合わされた表面積と前記試料の体積との比は約0.1mm/μLから約8mm/μLであることを特徴とする、請求項19に記載のセンサアセンブリ。
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