JP2021521937A - 脳神経外科介入部位の最適化のための方法およびキット - Google Patents

脳神経外科介入部位の最適化のための方法およびキット Download PDF

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Abstract

外科的転帰の最適化のために、病変を治療するための外科的介入部位の配置を支援するための方法およびシステムが提供されている。また、外科的介入を必要とする患者に対する外科的介入の最適な配置を特定するためのコンピュータ支援ソフトウェアパッケージも開示されている。本明細書で提供された配置を最適化するためのパッケージ、システム、方法は、優れた結果(例えば、ドレナージの増加)の達成、入院時間の短縮、病変の再発およびドレナージの必要性の低減、および患者の認知転帰の改善に役立つ。
【選択図】図1

Description

開示された本発明は、脳神経外科的介入の転帰を最適化するための方法に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年4月20日に出願された米国仮特許出願62/660,717号の出願日に対する優先権および利益を主張するものである。
慢性硬膜下血腫(cSDH)は、高齢化した民間人および退役軍人集団においてますますまん延していて、2030年までに米国で成人の頭蓋手術に対する最も一般的な兆候になると予測されている1。復員軍人援護局の患者の間では、民間人よりも10倍多く1、また死亡率が高く、65歳〜96歳の罹患対象の32%が診断後1年以内に死亡している2。cSDHは再発率が高く3-6、患者はしばしば長期入院とリハビリテーションを必要とする7、8
cSDHの治療を受けた患者は、脳内出血、発作、抗凝固療法の中断に関連付けられる併存疾患の増悪、および高齢者の入院に関連付けられるその他の合併症のリスクがある。患者のうちの最大20%は神経学的転帰が不良であり、重大な障害に至る9-12。ドレナージ介入で治療を受けた高齢患者の1年死亡率は30%〜32%である2。cSDH後の患者の平均生存期間は4.4〜4.7年であり、これは保険数理生命表から算出された同等の人の平均生存期間の6.0年よりも著しく短い(ハザード比1.94、p<0.0002)2。比較的より若年のcSDH患者(55〜64歳)での死亡率は、年齢を一致させた一般的な集団の死亡率の17倍である9-12cSDHの入院期間の中央値は8日であり、同じ神経科施設で脳腫瘍切除術を受けた年齢を一致させた患者の入院期間の中央値よりも長い9
cSDHは従来、手術室での開頭術または穿頭術による外科的ドレナージ、あるいは最近では患者のベッドサイドでのツイストドリル開頭術(TDC)によって治療されてきた。cSDHに対するドレナージの目的は、脳への即時の腫瘤効果の軽減だけでなく、有毒な血液分解産物を除去することでもある。鉄毒性は、認知転帰の潜在的エフェクターとして十分に確立されている。cSDHのドレナージの程度の増加は、生存率の増加17、再発の低減18、19、およびより良好な機能的転帰20などの臨床的な転帰の改善と相関する。
cSDHのドレナージのための現在の標準療法は、外科医が一連の二次元コンピュータ断層撮影(CT)画像を見ることに基づいて、最適な穿頭孔または開頭術の配置を見積もることである。ドレナージを最適化するためのドレナージ部位の配置のための改善された方法が必要とされる。
本明細書において、様々な態様において、ヒトまたは動物の対象における外科的介入のための外科的介入部位の配置を最適化するための方法が説明されている。方法は、対象内の病変を撮像することと、病変をセグメンテーションすることと、z軸に沿った病変の中心を特定することと、前後軸に沿った病変の前極を特定することと、対象の少なくとも一部分の三次元表現において外科的介入のための場所を表示することとを含むことができる。
対象内の病変を撮像することは、X線撮影、コンピュータ断層撮影、医療用共鳴撮像、または超音波から選択される撮像方法を使用することを含むことができる。
方法の少なくとも一部分は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサによって実施することができる。
プロセッサは、コンピュータプログラムを実行する時に、外科的介入のための場所を決定するための機械学習アルゴリズムを適用することができる。
プロセッサは、コンピュータプログラムを実行する時に、視覚的出力上に、手術前画像および手術後画像を表示および共登録するためのインターフェースを提供することができる。
共登録は、強度ベースの共登録を使用して実施することができ、手術前の画像は固定標的である。
方法は、外科的介入を実施することをさらに含むことができ、外科的介入は切開、ドレナージ、ドリル、またはこれらの組み合わせである。
外科的介入部位はドリル部位とすることができる。
病変は、対象の脳、脊椎、硬膜下腔、または硬膜外腔内の流体の収集または蓄積とすることができる。
病変は硬膜下血腫とすることができ、外科的介入を実施することは、硬膜下血腫の体積の約70%超を排液することを含む。
外科的介入を実施することは、硬膜下血腫の体積の約80%を超える量を排液することを含むことができる。
外科的介入部位のための場所は、前後軸に沿った病変の前極およびz軸に沿った病変の中心とすることができる。
脳病変の体積分布を評価するための方法は、脳病変を撮像し、プロセッサを使用し、画像のセグメンテーション解析を実施して、前後軸に沿った脳病変の前極およびz軸に沿った脳病変の中心を決定することと;プロセッサを使用し、脳病変の前極およびz軸に沿った脳病変の中心を含む脳病変のモデルを作り出すことと、プロセッサを使用し、前後軸に沿った脳病変の前極およびz軸に沿った脳病変の中心を、脳病変を治療するための外科的アプローチのための場所として特定することとを含むことができる。
脳病変は、脳、脊椎、硬膜下腔、または硬膜外腔内の流体の収集または蓄積とすることができる。
外科的アプローチは、ツイストドリル開頭術とすることができる。
外科的アプローチは、硬膜下血腫のためのドレーンを配置することを含むことができる。
脳病変の前極およびz軸に沿った脳病変の中心を外科的アプローチのための場所として特定することは、治療のための治療部位の位置決めをすることを含むことができ、治療は外科的切開、頭蓋ドリル部位、開頭場所、開頭術場所、および頭蓋骨切除術場所のうちの一つである。
セグメンテーション解析は、脳組織と非脳空間を区別するための画像の解析を含むことができる。
非脳空間は、脳脊髄液、空気、血液、腫瘍、膿瘍、小結節、および炎症性病変のうちの一つ以上を包含する頭蓋内空間とすることができる。
セグメンテーション解析は、脳病変の密度、脳病変の体積、脳病変の分布の面積、および脳病変に作用する重力のうちの一つ以上についての解析を含むことができる。
脳病変の前極およびz軸に沿った脳病変の中心を外科的アプローチのための場所として特定することは、プロセッサを使用して、治療を受けた患者からの手術前および手術後の撮像を解析および比較することを含むことができる。
外科的アプローチのための場所は、前後軸に沿った脳病変の前極の場所(またはおよそその場所)、およびz軸に沿った脳病変の中心の場所(またはおよそその場所)とすることができる。
脳病変の体積分布を評価するための方法は、脳病変を撮像することと、脳病変を解析するためにセグメンテーション解析を使用することと、脳病変のモデルを作り出すことと、脳病変を治療するための外科的アプローチのための場所を特定することとを含むことができる。
本発明の追加的な利点は、以下の説明に部分的に記載され、かつ部分的には説明から明らかとなるか、または本発明の実践によって学習されうる。本発明の利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘される要素および組み合わせによって実現され、かつ達成される。当然のことながら、前述の一般的説明および以下の詳細な説明の両方は、単なる例示および説明にすぎず、特許請求される通りの本発明を制約するものではない。
本発明の好ましい実施形態のこれら特徴およびその他の特徴は、添付の図面に対して参照がなされる、発明を実施するための形態においてより明らかになるであろう。
図1は、本明細書に記載の手動セグメンテーションを実施するために使用されるソフトウェアのユーザーインターフェースを示す。 図2は、典型的な共登録の結果の画像を図示する。より明るい区域は、手術前のスキャン強度と手術後のスキャン強度が相互に等しい場所を示し、より暗い区域は、手術前のスキャン強度と手術後のスキャン強度が異なる場所を示す。さらに、スキャンは、手術前の強度がより強い区域と、手術後スキャンの強度がより強い区域とを図示するために、色分けすることができる。 図3は、初期の血腫体積のパーセントとして表現された残留血腫と、血腫の重心からのツイストドリル開頭術(TDC)ドレーンの距離(ミリメートル単位)との比較のプロットを図示する。係数の最良適合線および95%信頼区間を示す。個々のドットのサイズは、ドレナージ前のSDHのサイズに比例する。図示の通り、重心からのドレーン距離は、残留血腫の減少と相関しない(R=0.014、p=0.947)。 図4は、初期の血腫体積のパーセントとして表現された残留血腫と、パーセントとして表現された前後軸に沿ったツイストドリル開頭術の配置との比較のプロットを図示し、0は血腫の非常に前極であり、100%は血腫の非常に後極である。ドットのサイズは、ドレナージ前のそれぞれの血腫のサイズと相関し、色は、ドレナージの時点での対象の年齢を示す。係数に対する最良適合線および95%信頼区間を示す。前方に配置されたドレーンの間に強い相関性が示され、すべてのサイズの血腫およびすべての年齢の対象について同様に、より少ない量の残留血腫の保持(R=0.566、p=0.003)につながる。 図5は、初期の血腫体積のパーセントとして表現された残留血腫と、パーセントとして表現された頭尾軸に沿ったツイストドリル開頭術の配置とのプロットを図示し、0は血腫の最尾部であり、100%は血腫の上端であり、ドットのサイズはドレナージ前のそれぞれの血腫のサイズを表す。最良適合線および95%信頼区間を示す。頭尾軸に沿った配置は、残留血腫の減少と関連していないと思われた(R=0.132、p=0.522)。 図6は、図5からのデータであるが、血腫の中心からの距離の平方根として(z)のプロットを図示する。血腫の中心のより近くに配置されたドレーン(Y値がより低い)は、より低い残留血腫体積を有する(X値がより低い)ことが分かる。 図7は、表6に列挙され、かつ本明細書に記載されたモデルによる、頭尾軸と前後軸との両方が組み合わされた図5のデータのプロットを図示する。モデルは血腫のドレナージの71.2%を説明する可能性がある。 図8は、y軸に沿った前後軸およびX軸に沿った頭尾軸を有する図7からのデータのプロットを図示し、個々のデータ点は、ドレナージ前の血腫に従ったサイズにされ、かつ残留血腫の割合に従って色付けされている(またラベルとして記載されている)。斜めの線は、モデルが予測した個々のパーセンタイルを反映している。例えば、ドレーンが左下隅の2番目の線の下に配置されている場合、20%以下の残留が予想される。右上隅に向かう方向で、残留血腫の量が増加する。 図9は、対象の頭部の3D表示の斜視図と、この対象の特定の慢性硬膜下血腫について、モデルがこの特定の対象において80%以上のドレナージを予測する区域とを示す。 図10は、本明細書に開示の方法の態様を実施するためのコンピューティングデバイスである。 図11は、病変と、この対象の特定の慢性硬膜下血腫について、モデルがこの特定の対象において80%以上のドレナージを予測する区域とを有する患者の概略図を図示する。
ここで、本発明は、本発明の一部の(ただしすべてではない)実施形態が示されている添付図面を参照しながら以下に、より完全に説明されている。実際、本発明は多くの異なる形態で具現化されてもよく、また本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、適用可能な法的要件を本開示が満足するように提供される。同様の参照番号は、全体を通しての同様の要素を指す。本発明が、記載の特定の方法およびプロトコルに限定されず、従って変化する場合があることが理解されるべきである。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためのみのものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことも理解されるべきである。
前述の説明および関連する図面に提示された教示の恩恵を受ける、本発明が関係する技術の当業者は、本明細書に記載の本発明の多くの修正および他の実施形態を思い付くであろう。従って、本発明が開示された特定の実施形態に限定されないこと、および修正および他の実施形態が添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図されることが理解されるべきである。本明細書には特定の用語が用いられているが、それらは限定のためではなく、一般的かつ記述的な意味でのみ使用される。
本明細書で使用される単数形の「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は、文脈が明確に別段の指示をしない限り、複数の指示対象を含む。例えば、「スキャン」という用語の使用は、こうしたスキャンのうちの一つ以上などを指すことができる。
本明細書で使用されるすべての技術的および科学的用語は、別段の明確な記述がない限り、本発明が属する技術の当業者に一般的に理解される用語と同じ意味を有する。
本明細書で使用される「任意選択的」または「任意選択的に」という用語は、後に説明される事象または状況が生じる場合もあり、または生じない場合もあることを意味し、また、その説明が先述の事象または状況が生じる事例および生じない事例を含むことを意味する。
本明細書で使用される「のうちの少なくとも一つ」という用語は、「のうちの一つ以上」と同義であることを意図している。例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも一つ」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、および各々の組み合わせを明示的に含む。
本明細書において、範囲は「およそ」一つの特定の値から、かつ/または「およそ」別の特定の値までであるとして表現することができる。こうした範囲が表現される時、別の態様は、一つの特定の値から、かつ/またはもう一方の特定の値までを含む。同様に、値が近似値として表現される時、先行する「およそ」の使用によって、特定の値が別の態様を形成することが理解されるであろう。さらに、範囲の各々の端点は、もう一方の端点との関連において、およびもう一方の端点とは独立して、有意であることが理解されるであろう。任意選択的に、一部の態様において、先行する「およそ」の使用によって値が見積もられている時、特に述べられた値の最大15%、最大10%、最大5%、または最大1%(超または未満)以内の値を、それらの態様の範囲内に含むことができることが意図されている。
本明細書で使用される「または」という語は、特定のリストのうちの任意の一つのメンバーを意味し、またそのリストのメンバーの任意の組み合わせも含む。
動作は特定の順序で図面に描かれているが、これはこうした動作が、望ましい結果を達成するために、示された特定の順序もしくは逐次的な順序で実行されること、またはすべての図示された動作が実行されることを要求していると理解されるべきではない。ある特定の状況において、マルチタスク処理および並列処理が有利である場合がある。さらに、上述の実装における様々なシステム構成要素の分離は、すべての実装においてこうした分離を必要とすると理解されるべきではなく、かつ当然のことながら、記載のプログラム構成要素およびシステムは概して、単一のソフトウェア製品に統合することができ、または複数のソフトウェア製品にパッケージ化することができる。
以下の説明は、完全な理解を提供するために具体的な詳細を供給する。それにもかかわらず、当業者であれば、装置、システム、および装置を使用する関連の方法は、これらの特定の詳細を用いることなく実装および使用することができることを理解するであろう。実際に、装置、システム、および関連の方法は、図示された装置、システム、および関連の方法を修正することによって実行に移すことができ、かつ業界で従来から使用されている任意の他の装置および技法と組み合わせて使用することができる。
当然のことながら、本明細書で使用される「z軸」は、対象が立っている時の向きに対する垂直軸を指す。これはヒトの頭尾軸に対応するが、当然のことながら、様々な動物対象の場合、z軸は、異なる軸に対応する可能性がある。従って、z軸および頭尾軸は本明細書では互換的に使用されるが、当然のことながら、z軸は、対象が立っている時の対象の向きに対する垂直軸を指す。
外科的切開およびドリル部位の場所についての決定は概して、対象の病歴、対象の身体診察、医療画像を検討した後に行われる。解剖学的ランドマークおよび神経ナビゲーションシステムは、外科的切開部位の最適化に有用である。機械学習技法は、外科的切開およびドリル部位を最適化するために昔から使用されてきたものではない。
外科手術の前後に得られた複数の対象の医療画像の解析を使用して、任意の1人の対象に対する外科的切開、およびドリル部位の配置を最適化する機械学習アルゴリズムを作り出すことができる。こうした解析は、外傷、変性疾患、癌、炎症性病態、水頭症、認知症、脳脊髄液の病態、およびその吸収など、様々な神経病態のための多くの異なる脳神経外科手術のために実施することができる。
機械学習を使用する外科的部位の最適化の一つの潜在的な適応は、脳の表面上の、硬膜上または硬膜下の血液、その副産物、または脳脊髄液などの流体のドレナージである。
従来の硬膜下血腫ドレナージ法ではしばしば、出血の残留または再発がもたらされた。ツイストドリル開頭術(TDC)のドレーンを硬膜下血腫の最も厚い部位または最も中心に近い部位に配置することが、最も良好なドレナージと関連付けられることが一般的に想定されている。しかしながら、この仮説を支持するデータはなかった。従って、より良好な選択肢を外科医に提供し、かつ患者(ヒト対象および非ヒト対象の両方)に対する転帰を改善するために、外科的部位を改善し最適化するための新しい方法が提供されている。
TDC配置を受けた対象を遡及的に研究した。手術前および手術後のスキャンを解析し、硬膜下血腫の量を測定した。これらのスキャンは共登録され、かつTDCドレーン場所はドレナージ前のスキャンの上に投影された。次いで、ドレーンの場所から重心に基づく場所までの距離は、ドレーンの場所が頭尾軸および前後軸に沿っているとして計算された。
共登録(Coregistrationまたはco−registration)は、データを二つの画像から一つの座標系または画像に変換するためのプロセスを指す場合がある。本明細書に開示の通り、データセットは異なる時点で同じ対象から取られたもの、例えば外科手術の前および後に得られた医療画像でもよい。共登録は、異なるデータセットから得られたデータを臨床医が比較、統合、解析して、変化および違いを簡単に見ることを可能にすることができる。
一つの実験において、平均年齢76.75±10.52歳の患者計26人が研究された。手術前の平均血腫体積は131.64±52.18mlと計算され、一方で手術後の平均血腫は75.36±34.20mlであった。
ドレーンの前方配置および中央配置は、有意に強化されたドレナージと関連付けられる可能性があることが見いだされた。下記に記載の通り、前方配置は、残留血腫容積の減少(ピアソン相関=0.566、p=0.003)および頭尾軸に沿った中央配置(ピアソン相関=0.502、p=0.009)と相関する。その一方で、既存の方法とは対照的に、ドレーンを血腫の重心のより近くに配置することは、残留血腫の体積の減少と関連付けられない。同様に、患者の年齢および血腫のより小さいサイズも、残留血腫の体積の減少と関連付けられない。ドレーン部位の選択において、前方配置と中央配置の両方のパラメータを組み合わせることが初期血腫の71%のドレナージの理由であったことを示すことができる。
中央および前方に配置されたTDCドレーンは、より良好なドレナージの結果、それ故に患者の転帰と相関することができる。驚くべきことに、ドレーン部位を血腫の重心のより近くに配置することが、より良好なドレナージの結果につながらないことを示すことができる。様々な実施形態において、開示された方法およびシステムは、病変の80%以上が除去されうる介入の配置のための区域を特定するうえで有用でありうる。例えば、図9を参照すると、血腫を排液する必要がある場合、ハイライト表示された区域202は、80%以上のドレナージが予想されるドレーン配置場所を表す。
本明細書において、臨床医が患者のCTスキャン上の(または患者自身に表示される)最適な配置を可視化する(例えば、最適な区域、すなわちゴールデン区域をレンダリングする)ことを可能にするための、コンピュータに実装されたプログラム、アプリケーション、システムが説明されている。
事例的に、TDCはcSDHの最大厚さの部位で実施されるべきであるが、現在のところ実際の患者集団において、このことが示された研究はない。
部位の配置をドレナージの結果と相関するために、ドレーン部位の配置を硬膜下血腫において遡及的に解析した。頭尾軸と前後軸の両方に沿ったドレーン部位の配置も解析した。
本明細書に開示の方法およびシステムは、外科的転帰の最適化のために、病変を治療するための外科的介入部位の配置を支援することができる。一実施形態において、病変は硬膜下血腫である。一実施形態において、介入は硬膜下血腫のドレナージである。一実施形態において、外科的介入はドレーン配置であり、また外科的転帰はドレナージである。また、本明細書において、外科的介入を必要とする患者に対する外科的介入の最適な配置を特定するためのコンピュータソフトウェアパッケージのアルゴリズムの中に組み込むための因子が開示されている。
配置を最適化するための開示されたパッケージ、システム、方法は、結果(例えば、ドレナージ)の改善、入院の短縮、再発の低減、および患者の認知転帰の改善に役立ちうる。一部の実施形態において、患者は硬膜下血腫を有する場合がある。好ましい実施形態において、介入はツイストドリルであり、これは患者のベッドサイドで麻酔を減少させて実施されてもよい。これらの実施形態において、ツイストドリルの改善された有効性は、周術期麻酔合併症を減少させるのに役立つ場合がある。
中央および前方に配置されたTDCドレーンは、より良好なドレナージの結果をもたらす。加えて、血腫の重心により近いドレーン部位の配置は、より良好なドレナージにつながらない場合がある。
本明細書において、介入の結果を改善し、かつ患者の転帰を改善するために、外科的介入の配置を最適化する方法が開示されている。一部の実施形態において、方法は、
(a)外科的介入で治療されうる病変を有する患者を特定することと、
(b)病変を三次元で可視化するために、患者の解剖学的構造の一部分を撮像すること(例えば、患者の頭部のCTスキャンを使用することによって)と、
(c)画像上の病変(例えば、硬膜下血腫)を特定することと、
(d)
体積、
3D重心、
前後軸、
頭尾軸、および
頭尾軸に沿った血腫の中心から選択された病変の一つ以上の特徴を特定することと、
(e)画像上の最適な区域をマーキングすることであって、最適な領域が
前後軸の前方端、および血腫の中心付近に位置付けられている、マーキングすることと、を含み、最適な区域は、介入の結果を改善するために、外科的介入の好ましい場所、または理想的な場所を示す。
多くの実施形態において、病変は硬膜下血腫であり、外科的介入はツイストドリル開頭術であり、結果は血腫のドレナージである。これらの実施形態において、結果は硬膜下血腫の70%以上、例えば約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%超、かつ約100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、または65%未満のドレナージであってもよい。
病変の撮像は、当業者に公知の任意の方法によって実施されてもよく、撮像技法は、病変の三次元画像をレンダリングしてもよい。例としては、医療用共鳴撮像(「MRI」)、コンピュータ断層撮影(「CT」)、超音波(「US」)、顕微鏡からの画像、または任意のその他の装置が挙げられる。
コンピュータ支援プログラム、アプリケーション、またはシステム
外科的介入の部位の配置を最適化するためのコンピュータ支援プログラムまたはシステムが、本明細書に記載されている。本明細書に記載の観察事項および機能的演算の実装は、本明細書に開示された構造およびそれらの構造的等価物を含む、その他のタイプのデジタル電子回路、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェアもしくはハードウェア、またはそれらのうちの一つ以上の組み合わせで行われることができる。
図10は、図2に示す通りのコンピューティングデバイス1001を含む、外科的介入の部位の配置を最適化するためのシステム1000を示す。
コンピューティングデバイス1001は、一つ以上のプロセッサ1003と、システムメモリ1012と、一つ以上のプロセッサ1003を含むコンピューティングデバイス1001の様々な構成要素をシステムメモリ1012に連結するバス1013とを備えてもよい。複数のプロセッサ1003の場合、コンピューティングデバイス1001は、並列コンピューティングを利用してもよい。
バス1013は、様々なバスアーキテクチャのいずれかを使用する、メモリバス、メモリコントローラ、周辺バス、加速グラフィックポート、およびプロセッサまたはローカルバスなどの幾つかの可能なタイプのバス構造のうちの一つ以上を含んでもよい。
コンピューティングデバイス1001は、様々なコンピュータ可読媒体(例えば、非一時的)上で動作してもよく、および/または様々なコンピュータ可読媒体を備えてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイス1001によってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよく、また非一時的な、揮発性および/または不揮発性の媒体、取り外し可能な媒体および取り外し不可能な媒体を含む。システムメモリ1012は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、および/または読み取り専用メモリ(ROM)などの不揮発性メモリの形態のコンピュータ可読媒体を有する。システムメモリ1012は、データ(配置最適化データ1007など)および/またはプログラムモジュール(一つ以上のプロセッサ1003にアクセス可能な、および/または一つ以上のプロセッサ1003によって操作される、オペレーティングシステム1005および配置最適化ソフトウェア1006など)を記憶してもよい。
コンピューティングデバイス1001はまた、その他の取り外し可能な/取り外し不可能な、揮発性/不揮発性コンピュータ記憶媒体も備えてもよい。大容量記憶装置1004は、コンピューティングデバイス1001用のコンピュータコード、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、その他のデータの不揮発性記憶を提供する場合がある。大容量記憶装置1004は、ハードディスク、取り外し可能磁気ディスク、取り外し可能光ディスク、磁気カセットまたはその他の磁気記憶装置、フラッシュメモリカード、CD−ROM、デジタル多目的ディスク(DVD)またはその他の光記憶装置、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)、およびこれに類するものであってもよい。
任意の数のプログラムモジュールが大容量記憶装置1004に保存されてもよい。オペレーティングシステム1005および配置最適化ソフトウェア1006は、大容量記憶装置1004に保存されてもよい。オペレーティングシステム1005および配置最適化ソフトウェア1006(またはそれらの幾つかの組み合わせ)のうちの一つ以上は、プログラムモジュールおよび配置最適化ソフトウェア1006を含んでもよい。配置最適化データ1007はまた、大容量記憶装置1004に保存されてもよい。配置最適化データ1007は、当技術分野で公知の一つ以上のデータベースのいずれかに保存されてもよい。データベースは集中型であってもよく、またはネットワーク1015内の複数の場所にわたる分散型であってもよい。
ユーザー(例えば、臨床医)は、入力デバイス(図示せず)を介して、コマンドおよび情報をコンピューティングデバイス1001に入力してもよい。こうした入力装置は、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、コンピュータマウス、リモコン)、マイク、ジョイスティック、スキャナ、触覚入力装置(グローブ、およびその他の身体を覆うもの)、モーションセンサー、およびこれに類するものを含むが、これらに限定されない。これらおよびその他の入力装置は、バス1013に連結されるヒューマンマシンインターフェース1002を介して、一つ以上のプロセッサ1003に接続されてもよいが、その他のインターフェースおよびバス構造(パラレルポート、ゲームポート、IEEE 1394ポート(Firewireポートとしても知られる)、シリアルポート、ネットワークアダプタ1008、および/またはユニバーサルシリアルバス(USB)など)によって接続されてもよい。
表示装置1011はまた、表示アダプタ1009などのインターフェースを介してバス1013に接続されてもよい。コンピューティングデバイス1001は、二つ以上のディスプレイアダプタ1009を有してもよく、またコンピューティングデバイス1001は、二つ以上のディスプレイ装置1011を有してもよいことが意図される。表示装置1011は、モニター、LCD(液晶ディスプレイ)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、テレビ、スマートレンズ、スマートガラス、および/またはプロジェクターであってもよい。ディスプレイ装置1011に加えて、その他の出力周辺装置は、入力/出力インターフェース1010を介してコンピューティングデバイス1001に接続されてもよいスピーカー(図示せず)およびプリンター(図示せず)などの構成要素を含んでもよい。方法の任意の工程および/または結果は、任意の形態で出力装置に出力されてもよい(または出力を生じさせる)。こうした出力は、テキスト、グラフィック、アニメーション、音声、触覚、およびこれに類するものが挙げられるがこれらに限定されない、視覚的表現の任意の形態であってもよい。ディスプレイ1011およびコンピューティングデバイス1001は、一つの装置の一部であってもよく、または別個の装置であってもよい。
コンピューティングデバイス1001は、一つ以上のリモートコンピューティングデバイス1014a、b、cへの論理接続を使用して、ネットワーク環境で動作してもよい。リモートコンピューティングデバイス1014a、b、cは、パーソナルコンピュータ、コンピューティングステーション(例えば、ワークステーション)、ポータブルコンピュータ(例えば、ラップトップ、携帯電話、タブレットデバイス)、スマートデバイス(例えば、スマートフォン、スマートウォッチ、アクティビティトラッカー、スマートアパレル、スマートアクセサリ)、セキュリティおよび/または監視デバイス、サーバ、ルーター、ネットワークコンピュータ、ピアデバイス、エッジデバイス、またはその他の共通ネットワークノードなどであってもよい。コンピューティングデバイス1001とリモートコンピューティングデバイス1014a、b、cとの間の論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)および/または一般的な広域ネットワーク(WAN)などのネットワーク1015を介して行われてもよい。こうしたネットワーク接続は、ネットワークアダプタ1008を通してもよい。ネットワークアダプタ1008は、有線環境と無線環境の両方で実装されてもよい。こうしたネットワーク環境は、住居、オフィス、企業全体のコンピュータネットワーク、イントラネット、およびインターネットにおける、従来かつ通常のネットワーク環境である。
アプリケーションプログラムおよびオペレーティングシステム1005などのその他の実行可能なプログラム構成要素が、本明細書において個別のブロックとして示されているものの、こうしたプログラムおよび構成要素は、コンピューティングデバイス1001の異なる記憶装置構成要素の中に何度も存在してもよく、かつコンピューティングデバイス1001の一つ以上のプロセッサ1003によって実行されることが認識される。配置最適化ソフトウェア1006の実装は、何らかの形態のコンピュータ可読媒体に保存されてもよく、または何らかの形態のコンピュータ可読媒体を通して送信されてもよい。開示された方法のいずれかは、コンピュータ可読媒体上で具現化されたプロセッサ実行可能な命令によって実施されてもよい。
一部の実施形態において、コンピューティングデバイス1001は、一つ以上の撮像装置、例えばコンピュータ断層撮影、X線撮影、医療用共鳴撮像、または超音波のうちの一つ以上を実行するための装置またはシステムに電子的に接続されてもよい。
任意選択的に、コンピューティングデバイス1001は、本明細書に開示の通り、一つ以上のプロセッサ1003を通して操作される機械学習モジュールを備えることができる。機械学習モジュールは、例えばアルゴリズムを使用して実験データに基づいて数学的モデルを構築し、対象の三次元表現において最適化された区域を決定するように構成されることができ、最適化された区域は外科的介入部位の理想的な配置を特定する。機械学習モジュールは、例えばニューラルネットワーク、決定木、支持ベクトルマシン、およびこれに類するものが挙げられるがこれに限定されない、任意の従来の機械学習フレームワークを使用することができる。任意選択的に、例示的な態様において、機械学習モジュールは、例えば患者内の病変の幾何学的形状および位置、患者内の病変の位置に対する外科的介入部位(例えば、ドレーン配置場所)、および転帰の成功(例えば、排液後の残留血腫体積)など、以前の手術からのデータを受信することができる。機械学習モジュールは、以前の手術からのデータを処理して、保留中の手術の成功を最適化するための外科的介入部位を提供するためのアルゴリズムを決定することができる。アルゴリズムは、保留中の手術(例えば、病変の幾何学的形状および患者との位置)の情報を任意選択的に使用して、外科的介入部位を提供することができる。従って、外科的介入部位を決定するためのアルゴリズムは、より多くの以前の外科的データが導入されるにつれて発達することができる。
さらなる実施形態において、機械学習を採用する代わりに、プロセッサは、固定アルゴリズムを採用して、最適化された外科的介入部位を決定することができる。例えば、プロセッサは、病変の一つ以上の画像に基づいて従来の幾何学的計算を使用して、病変の三次元幾何学的プロファイルを決定するように構成されることができる。プロセッサは、本明細書に開示の通り、複数の軸に対する病変の寸法を含むことができる以前に決定された三次元幾何学的プロファイルに基づいて、従来の幾何学的および体積測定値を使用して病変の前極および中心を決定するようにさらに構成されることができる。
実施例
材料および方法
患者選択:病院のデータベースで、手術前および手術後にデジタルCT頭部スキャンを用いて6年間にわたって実施されたツイストドリル開頭術(TDC)を検索した。スキャンは、1)手術が繰り返し試みられた、2)SDHが両側性であった、または3)硬膜下の前のスキャンと後のスキャンの間の時間的間隔が一週間を超えた場合、除外された。
CTプロトコル:すべてのCTスキャンは、Toshiba Aquilion 16またはAquilion 64ヘリカルスキャナ(Toshiba Medical Systems、カリフォルニア州タスティン)で実施した。取得パラメータは、ピークチューブ電圧120kVp、X線管電流150〜300mAs、視野20〜25cm、得られる平面内解像度0.412〜0.478mm、軟組織再構成カーネルFC64またはFC67、マトリックスサイズ512×512、27〜58スライス、および軸方向スライス厚3〜5mmであった。
画像解析技法:SDHは、手術前および手術後のCT頭部スキャン上で専門家によって手動で特定された。この手動セグメンテーションを実施するために使用されたソフトウェアのユーザーインターフェースを図1に示す。臨床医がSDHを迅速にセグメンテーションするのを補助するために、頭蓋腔内(ICC)の外側にあるマスクのすべての区域を除去するための「マスクの固定」ボタンが提供された。ICCの特定は、以前に公表された技法を用いて実施された21
手術後スキャンでは、TDCが頭蓋内板上に挿入された場所が特定された。硬膜下血腫のセグメンテーションが完了したら、臨床医はCTスキャンが軸方向図、冠状図、矢状方向図において図と平行であることを確認した。次に、臨床医は、左下隅に表示された「保存」ボタンを押して、CTスキャンを図と平行にするために使用した変換とともにSDHマスクを保存した。手術前および手術後のスキャンから得られた血腫体積を算出した。cSDHの最も厚い部分の代理として、手術前の血腫体積について3D重心が計算された。次いで、重心を頭蓋骨の上へと投影して、重心に最も近い頭蓋内板上の骨質の場所を特定した。
最後に、手術前および手術後のCT頭部スキャンは、手術後のスキャンのための固定標的である、手術前のCT頭部との強度に基づく共登録を用いて共登録した。それ故に、得られた共登録は、エラーについて手動で検査され、また良好な質の共登録が得られた場合にのみ使用された。上述の図2に示す通り、ずれは、検査されるべき一つのエラーであった。この場合、頭部の最頂部から頭蓋骨の最下部まで、これを決定するための20を超える画像を含む、全体スキャンが検査されたものの、図2は一つの画像を示す。この画像中の暗灰色の区域104は、共登録不良を示し、これはエラーと見なされた。反対に、良好な質の共登録は、頭蓋骨を囲む0からごくわずかの暗灰色の区域104を有し、代わりに良好な質の共登録に対応する明るい区域102を有する。
次に、手術後のスキャン上で見えるTDCを、手術前のスキャンの上に投影した。投影されたドレーン部位は、y軸(前後軸)に沿った血腫の長さの百分率として0から1まで測定され、0は血腫の先端上にあり、1は血腫の最後端かつz軸(頭尾軸)上にあり、0は血腫の最尾端上で排液され、また1は血腫の最頭蓋端上で排液された。3D重心からの投影されたドレーン距離を計算し、ミリメートル単位で表現した。
統計解析:すべての統計解析は、Statistical Package for the Social Sciences(SPSSバージョン24、IBM Corporation、米国ニューヨーク州アーモンク)を使用して実行した。残留血腫体積は、手術前の初期の血腫体積のパーセントとして表現された。線形回帰は、残留血腫体積を3D重心、前後軸、頭尾軸からの距離と相関させるために、0.05の両側有意水準を使用して事前に形成した。
結果
年齢51.9〜93.9歳の患者計26人(すべて男性)を研究した。表1は、研究したコホートの記述統計を示す。図2は、手術後のスキャンから手術前のスキャンへの典型的な共登録の結果を示す。以下の因子:年齢(ピアソン相関=−0.187)、スキャン同士の間の時間(ピアソン相関=−0.169)、およびドレナージ前の血腫の大きさ(ピアソン相関=−0.216)は、交絡因子としてドレナージの量への影響を示さなかった(p値>0.05)。従って、これらのパラメータは構築されたモデルのいずれにも含まれなかった。
Figure 2021521937
ドレーン位置は、血腫の重心から平均で32.63mm(標準偏差=16.26、最小=7.98、最大=67.45)離れていた。しかしながら、血腫の重心からのドレーンの距離は、排液された血腫の量と相関しなかった(R=0.014、p=0.947、図3および表2を参照)。
Figure 2021521937
ドレーンは、血腫の前後軸に沿って平均で57.42%(標準偏差=21.26%、最小=15.58%、最大=89.28%)で配置され、ここで0%は血腫の最前極部でのドレーンを意味し、一方で100%は血腫の最後極部でのドレーンを意味することになる。本明細書に記載の通り、「前極」は、病変の最も前方の部分(前後軸に対して測定される)を指すことができることが意図されている。前後軸に沿ったドレーン場所は、治療後に残部として残された血腫の割合と強く相関していた(R=0.566、p値=0.003、表3および図4を参照)。
Figure 2021521937
頭尾軸に沿って、ドレーンは平均で63.03%(標準偏差=21.82%、最小=4.79%、最大=107.99%)で配置され、ここで0%はドレーンが血腫の最下(尾側)端に位置することを意味すると理解されるべきであり、また100%はドレーンが血腫の最上(頭側)端に位置することを意味すると理解されるべきである。頭尾軸に沿ったドレーン場所は、治療後に頭蓋腔の内側に残された血腫の残部の割合と強く相関していなかった(R=0.132、p値=0.522、図5および表4を参照)。
Figure 2021521937
z軸配置の解析を実施し、z軸に沿ってドレーンが血腫の中心からどの程度離れていたかと、残留血腫との相関を調査した。中心からの距離は、次のように定義された。
Figure 2021521937
ここで、zは、血腫の高さの一部としての下から上までのz軸に沿った元の距離であり、またz’は、中心から計算された結果としてもたらされた距離である。ドレーンは、血腫の中心から平均で19.9%(標準偏差=15.5%、最小=2.7%、最大=57.9%)離れて配置され、ここで0%はドレーンが血腫の中心に位置していることを意味すると理解されるべきであり、一方で50%はドレーンが血腫の最尾端部または頭蓋端部に位置していることを意味すると理解されるべきである。z’は、正規分布していなかった。そのため、モデル化に使用される時、平方根
Figure 2021521937
を取ることによって正規分布に変換された。血腫の中心に向かう配置と血腫の残留血腫パーセントとの相関について、解析は有意であった(R=0.502、p値=0.009、図6および表5を参照)。
Figure 2021521937
残留血腫とz軸に沿って中心に向かう配置との相関が、残留血腫と前後軸との関係からの交絡に起因するかどうかを見いだすために、
Figure 2021521937
がy軸に沿った距離と相関しているかどうかを決定するための試験を実施した。ピアソン相関によって、両方の変数は相互に独立していることが明らかになった(R=0.130、p値=0.526)。両方の変数は相互に独立していたため、両方の変数を一つのモデルに組み合わせた。y軸および
Figure 2021521937
に沿った距離を用いた最終的なモデルは、p値<0.001でR=0.712を有した(表6、図7、および図8参照)。
Figure 2021521937
最後に、ドレーンの前方および中央への配置は、残留血腫の量の減少と非常に強く関連付けられているため、ソフトウェアは、CTスキャン上のその場所を示すように構成されている。図1では、「ドリル場所」ボタンをクリックすると、残留血腫が20%以下と予測される区域に沿って描かれた最適化された区域を表示することができる。一部の実施形態において、最適化された(または「ゴールデン」)区域は、介入部位(ここではドリル場所)の位置付けを支援するために、患者の身体の上へと投影されてもよい。図1および図9を参照すると、ユーザーインターフェースの「3D図」ボタンをクリックすると、コンピューティングデバイスに、3D図204上の最適化された区域202を表示させることができる。
最適化された区域が患者の身体の上へと投影される実施形態において、共登録が使用されてもよい。この実施形態において、共登録は、目的の画像(複数可)および周囲環境からの情報を使用することを含んでもよい。次いで、相互情報を使用して、環境に対して目的の画像(例えば、ゴールデン区域または最適化された区域)を配置する。この実施形態において、例えば共登録は、複数の方法で達成することができ、そのうちの一部は、1)目的の医療画像上で見える患者の皮膚のホログラフィックレンダリングの使用、およびARシステムによって感知された実際の皮膚との相関、2)ユーザー(例えば、技術者または医師)が、患者の身体に対する皮膚のホログラフィックレンダリングを手動で調整するという事実を除く、上述の皮膚の使用、3)患者の身体上に配置された、a)医療画像上で見える、b)拡張現実(AR)システムによって感知できる、追加的な基準の使用、および4)3Dスキャンの任意の他の方法を、ARシステムにおいてセンサーとして使用することができることであり、そして得られた情報は、目的の画像と相関することができ、その結果、患者の体に対するホログラムの正確な配置を可能にする。
考察
単純な線形モデルを使用して、cSDHを治療するためのツイストドリル開頭術ドレーン配置の最適化のためのアルゴリズムおよびコンピュータ撮像プログラムを開発することができる。図11を参照すると、前後軸304に沿って血腫200の最後方端部に配置されたドレーンと比較して、最前方極に配置されたドレーンが、残留血腫のサイズを56.6%だけ減少させることを示すことができる。さらに、ドレーンを頭尾軸(z軸)302に沿って血腫のちょうど中央に配置することは、50%より多いドレナージと関連付けることができる。驚くべきことに、これは、これらの二つの要因が組み合わされて、ドレナージを著しく増強する場合があることを示すことできる(要因の組み合わせは、SDHの総ドレナージの71%を占める)。
以前は、ドレーンを最大の厚さの点または重心308に配置することが、血腫を排液するのに最適であろうと考えられていた。しかしながら、この方法は、典型的には最良の結果を得ないことが本明細書に示されている。3D重心を血腫の最も厚い部分の代理として使用し、かつ実際の部位と仮想部位との間のすべての距離の測定を頭蓋内板上で実施した。そのため、3D血腫の測定のための本明細書に開示された方法は、開示された方法が不規則な形状の血腫に抵抗性である傾向があるため、前の方法よりも優れている。
モデル構築と併せて、観察された効果が、年齢、血腫のサイズを含む交絡因子のみによるものかどうかを決定するための試験が行われ、より大きい血腫では、前方ドレナージおよびより良好な結果またはスキャン同士の間の時間数が可能であり、より長い間隔は、仮説上はより多くのドレナージにつながる。しかしながら、図4に示す通り、これらのパラメータのいずれも、ランダム変数(p値>0.05)よりもドレナージをより良好に説明するものではなかった。そのため、出願人らは、ドレーンの中央前方配置がドレナージを増強することができることを示した。
ドレーンの前方配置が、残留血腫体積を低下することができることは、初期には直感に反しているように思われる。当業者は、重力が血液を下方に引き、後方に配置されたドレーンがより良好なドレナージを可能にすると合理的に信じる場合があるが、データは、その反対が真実であることを明瞭に示唆している。この結果の一つの理由は、ヒトが仰向けに横たわっている場合があり、血腫の後部が組織化および線維化し、またはドレナージに対して抵抗性となる傾向がより強いためである。別の理由は、外科手術中に、二つの穿頭孔をドリルしてSDHを排液する時に、一般的に脳が、前方穿頭孔の前に、後方孔内に拡張することが見られるという事実でありうる。これは、TDCの場合、脳によるTDCドレーンの閉塞につながり、ドレナージの減少につながる場合がある。
ここで開示したモデルは倹約型であり、前後軸に沿った血腫の長さと、z軸の中心からの距離のみを使用する。本明細書に開示のその他の因子のいずれも、血腫の排液に影響を与えなかったため、それらはモデルから除外される。従って、開示された方法は、より良好な概念化を可能にし、かつデータへと過剰適合および誤った高精度に達するリスクを低減する。開示された方法の使用は、TDCの失敗率を実質的に低減することができる。
例示的態様
記載された製品、システム、および方法およびその変形を考慮して、本明細書において、本発明のある特定のより具体的に記載した態様を以下に記載する。しかしながら、これらの具体的に列挙された態様は、本明細書に記載の異なるまたはより一般的な教示を含有する任意の異なる特許請求の範囲に何らかの限定効果を有すると解釈されるべきではなく、または「特定の」態様は、その中に文字通り使用される言語の固有の意味以外の何らかのやり方で限定される。
態様1:ヒトまたは動物の対象における外科的介入のための外科的介入部位の配置を最適化するための方法であって、対象における病変を撮像することと、病変をセグメンテーションすることと、z軸に沿った病変の中心を特定することと、前後軸に沿った病変の前極を特定することと、対象の少なくとも一部分の三次元表現で前記外科的介入のための場所を表示することと、を含む、方法。
態様2:対象内の病変を撮像することが、X線撮影、コンピュータ断層撮影、医療用共鳴撮像、または超音波から選択される撮像方法を使用することを含む、態様1に記載の方法。
態様3:方法の少なくとも一部分が、コンピュータプログラムを実行するプロセッサによって実施される、態様1または態様2に記載の方法。
態様4:プロセッサが、コンピュータプログラムを実行する時に、外科的介入のための場所を決定するための機械学習アルゴリズムを適用する、態様3に記載の方法。
態様5:プロセッサが、コンピュータプログラムを実行する時に、視覚的出力上に、手術前画像および手術後画像を表示および共登録するためのインターフェースを提供する、態様2または態様3に記載の方法。
態様6:共登録が、強度ベースの共登録を使用して実施され、手術前画像が固定標的である、態様5に記載の方法。
態様7:外科的介入を実施することをさらに含み、外科的介入が、切開、ドレナージ、ドリル、またはこれらの組み合わせである、態様1〜6のいずれかに記載の方法。
態様8:外科的介入部位がドリル部位である、態様1〜7のいずれかに記載の方法。
態様9:病変が、対象の脳、脊椎、硬膜下腔、または硬膜外腔内の流体の収集または蓄積である、態様1〜8のいずれかに記載の方法。
態様10:病変が硬膜下血腫であり、外科的介入を実施することが、硬膜下血腫の体積の約70%超を排液することを含む、態様1〜9のいずれかに記載の方法。
態様11:外科的介入を実施することが、硬膜下血腫の体積の約80%超を排液することを含む、態様10に記載の方法。
態様12:外科的介入部位のための場所が、前後軸に沿った病変のほぼ前極にあり、またz軸に沿った病変のほぼ中心にある、態様1〜11のいずれかに記載の方法。
態様13:脳病変の体積分布を評価するための方法であって、脳病変を撮像することと、プロセッサを使用して、前後軸に沿った脳病変の前極およびz軸に沿った脳病変の中心を決定するために、脳病変の画像のセグメンテーション解析を実行することと、プロセッサを使用して、脳病変の前極およびz軸に沿った脳病変の中心を含む脳病変のモデルを作り出すことと、プロセッサを使用して、脳病変を治療するための外科的アプローチのための場所として、前後軸に沿った脳病変の前極およびz軸に沿った脳病変の中心を特定することと、を含む、方法。
態様14:脳病変が、脳、脊椎、硬膜下腔、または硬膜外腔内の流体の収集または蓄積である、態様13に記載の方法。
態様15:外科的アプローチが、ツイストドリル開頭術である、請求項13または請求項14に記載の方法。
態様16:外科的アプローチが、硬膜下血腫のためのドレーンを配置することを含む、態様13〜15のいずれかに記載の方法。
態様17:脳病変の前極およびz軸に沿った脳病変の中心を外科的アプローチのための場所として特定することが、治療のための治療部位の位置決めをすることであって、治療が外科的切開、頭蓋ドリル部位、開頭場所、開頭術場所、および頭蓋骨切除術場所のうちの一つである、位置決めをすることを含む、態様13〜16のいずれかに記載の方法。
態様18:セグメンテーション解析が、脳組織と非脳空間とを区別するための画像の解析を含む、態様13〜17のいずれかに記載の方法。
態様19:非脳空間が、脳脊髄液、空気、血液、腫瘍、膿瘍、小結節、および炎症性病変のうちの一つ以上を含有する頭蓋内腔である、請求項18に記載の方法。
態様20:セグメンテーション解析が、脳病変の密度、脳病変の体積、脳病変の分布の面積、および脳病変に作用する重力のうちの一つ以上についての解析を含む、態様13〜19のいずれかに記載の方法。
態様21:脳病変の前極およびz軸に沿った脳病変の中心を外科的アプローチのための場所として特定することが、治療を受けた患者からの手術前および手術後の撮像を解析および比較するためにプロセッサを使用することを含む、態様17に記載の方法。
態様22:特定された場所にて外科的アプローチを実施することをさらに含む、態様13に記載の方法。
態様23:脳病変の体積分布を評価する方法であって、
脳病変を撮像することと、
セグメンテーション解析を使用して脳病変を解析することと、
脳病変のモデルを作り出すことと、
脳病変を治療するための外科的アプローチのための場所を特定することと、を含む、方法。
前述の発明は、理解の明確化の目的で、例示および実施例によってある程度詳細に説明されてきたが、ある特定の変更および修正が、添付の特許請求の範囲の範囲内で実践される場合がある。
参考文献
以下の参照文献は、すべての目的のために本明細書での参照により本明細書に組み込まれる。
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Claims (23)

  1. ヒトまたは動物の対象における外科的介入のための外科的介入部位の配置を最適化するための方法であって、
    前記対象における病変を撮像することと、
    前記病変をセグメンテーションすることと、
    z軸に沿った前記病変の中心を特定することと、
    前後軸に沿った前記病変の前極を特定することと、
    前記対象の少なくとも一部分の三次元表現で前記外科的介入の場所を表示することと、を含む、方法。
  2. 前記対象内の前記病変を撮像することが、X線撮影、コンピュータ断層撮影、医療用共鳴撮像、または超音波から選択される撮像方法を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法の少なくとも一部分が、コンピュータプログラムを実行するプロセッサによって実施される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記プロセッサが、前記コンピュータプログラムを実行する時に、前記外科的介入のための前記場所を決定するためのアルゴリズムを適用する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記プロセッサが、前記コンピュータプログラムを実行する時に、視覚的出力上に、手術前画像および手術後画像を表示および共登録するためのインターフェースを提供する、請求項3に記載の方法。
  6. 共登録が、強度ベースの共登録を使用して実施され、前記手術前画像が固定標的である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記外科的介入を実施することをさらに含み、前記外科的介入が、切開、ドレナージ、ドリル、またはこれらの組み合わせである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記外科的介入部位がドリル部位である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記病変が、前記対象の脳、脊椎、硬膜下腔、または硬膜外腔内の流体の収集または蓄積である、請求項7に記載の方法。
  10. 前記病変が、硬膜下血腫であり、前記外科的介入を実施することが、前記硬膜下血腫の体積の約70%超を排液することを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記外科的介入を実施することが、前記硬膜下血腫の前記体積の約80%超を排液することを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記外科的介入部位のための前記場所が、前記前後軸に沿った前記病変のほぼ前記前極にあり、また前記z軸に沿った前記病変のほぼ中心にある、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 脳病変の体積分布を評価するための方法であって、
    前記脳病変を撮像することと、
    プロセッサを使用して、前後軸に沿った前記脳病変の前極およびz軸に沿った前記脳病変の中心を決定するために、前記脳病変の画像のセグメンテーション解析を実行することと、
    前記プロセッサを使用して、前記脳病変の前記前極および前記z軸に沿った前記脳病変の前記中心を含む前記脳病変のモデルを作り出すことと、
    前記プロセッサを使用して、前記脳病変を治療するための外科的アプローチのための場所として、前記前後軸に沿った前記脳病変の前記前極および前記z軸に沿った前記脳病変の前記中心を特定することと、を含む、方法。
  14. 前記脳病変が、脳、脊椎、硬膜下腔、または硬膜外腔内の流体の収集または蓄積である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記外科的アプローチが、ツイストドリル開頭術である、請求項13または請求項14に記載の方法。
  16. 前記外科的アプローチが、硬膜下血腫のためのドレーンの配置することを含む、請求項13に記載の方法。
  17. 前記脳病変の前記前極および前記z軸に沿った前記脳病変の前記中心を前記外科的アプローチのための前記場所として特定することが、治療のための治療部位の位置決めをすることであって、前記治療が外科的切開、頭蓋ドリル部位、開頭場所、開頭術場所、および頭蓋骨切除術場所のうちの一つである、位置決めをすることを含む、請求項13に記載の方法。
  18. 前記セグメンテーション解析が、脳組織と非脳空間とを区別するための画像の解析を含む、請求項13に記載の方法。
  19. 前記非脳空間が、脳脊髄液、空気、血液、腫瘍、膿瘍、小結節、および炎症性病変のうちの一つ以上を含有する頭蓋内腔である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記セグメンテーション解析が、前記脳病変の密度、前記脳病変の体積、前記脳病変の分布面積、および前記脳病変に作用する重力のうちの一つ以上についての解析を含む、請求項13に記載の方法。
  21. 前記脳病変の前記前極および前記z軸に沿った前記脳病変の前記中心を前記外科的アプローチのための場所として特定することが、前記治療を受けた患者からの手術前および手術後の撮像を解析および比較するために前記プロセッサを使用することを含む、請求項17に記載の方法。
  22. 前記特定された場所にて前記外科的アプローチを実施することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
  23. 脳病変の体積分布を評価する方法であって、
    前記脳病変を撮像することと、
    セグメンテーション解析を使用して前記脳病変を解析することと、
    前記脳病変のモデルを作り出すことと、
    前記脳病変を治療するための外科的アプローチのための場所を特定することと、を含む、方法。
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