JP2021519884A - 防潮堤システム - Google Patents
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Abstract
波動を受け入れてその動きをタービンに導くのに適したフレーム形状に一連のパネルおよびテーパ面を接続することと、前記フレーム形状の波に面した部分が第1領域の開口を有するように配置することと、前記フレーム形状の海岸に面した部分が第2領域の開口を有するように配置することと、前記第1領域は前記第2領域よりも大きく、前記パネルおよびテーパ面は、予め定められた基準に従って配置され、前記第2領域を挟んでタービンおよびタービン翼を接続することと、前記フレームが、経路、貯蔵装置、およびエネルギ消費デバイスを接続するためにポートを有するように構成することと、を含む波力エネルギ変換システムの製造方法が提供される。
Description
海洋タービンのいくつかの既存の実施形態では、砕波に伴って移動する水の運動エネルギを電気に変換するために、複数の開放型タービンがベースの上面に取り付けられている場合がある。タービンは、エネルギ効率を最大化するために、運動エネルギが最も集中する波の上部にとどまる必要がある。
この配置の潜在的な問題の1つは、潮汐の変化により上記の条件を満たすことが困難になることである。つまり、干潮時には、波はタービンを回転させることなくタービンの下を通過し、満潮時には、タービンは水の動きが遅い波の下部にとどまり、その結果、タービンの回転速度が遅くなってしまう。
砕波帯で動作する開放型タービンのもう1つの潜在的な問題は、波が砕けると、波力エネルギが、粘性による摩擦損失によって熱として散逸され、渦流れ及び水と空気の混合流を発生させ、その結果、タービンからの出力がかなり低くなるということである。
振動水柱(Oscillating Water Column:OWC)も知られている。典型的なOWCの配置は、2つの重要な要素:波から力を受け取り、それをチャンバ内の空気に転送するコレクターチャンバと、空気動力を電気に変換するパワーテイクオフ(power takeoff:PTO)システムと、を備える。コレクターチャンバ内の圧力は、水柱の上昇および下降に伴って交互に加圧される。OWCはおそらく、海洋タービンのさまざまな実施形態の中で、最も研究され、最もよく発達したものである。陸上での運転において、OWCは十分な信頼性を示し、ある程度実行可能である。残念ながら、OWCは波の波状の上下運動を使用する、つまり、OWCは波形が短いパルス波に変形されていない、海岸のより深い場所での到来波を使用するため、OWCコレクターチャンバのサイズは十分に大きくなければならない。したがって、理論的には、変換効率を最大にするために、チャンバのサイズは半波長に近い、つまり25mの長さにする必要がある(海岸近くでは、波長は深海の値の約50%に減少している)。これは実際には長すぎて作製できない。
コレクティングチャンバの高さは、高価なタービンが高速風を用いて動作しているチャンバの天井に上向きに流れる水が衝突しないように十分に高くなければならない。海水がタービンに直接流入すると、水は空気の約1000倍の密度を持っているため、タービンは水によって破壊される。したがって、このリスクを下げるために、コレクティングチャンバは十分に高い必要があり、つまり、Mutrikuの波力エネルギ実験場では、例えば深さが3メートル、高さが10メートルである。
OWCシステムによって発電された最終的な電力のコストは、いまだに高すぎる。そのため、海洋タービンシステムの改良が望まれている。
上記の問題を解決するために、本発明は、波中の移動する水をタービンに集中させる漏斗構造を使用し、その結果、電力変換効率は、潮汐の変化の影響を受けにくくなる。
本発明では、漏斗構造は、渦流れを平行流れに変換する整流器として機能するため、電力変換効率が高くなる。電気回路では、整流部品がAC電圧(砕波中の渦流れ)をDC電圧(水の平行流れ)に変換する。漏斗内の断面が狭くなることで自由度が制限され、すべての移動する水は前方方向にのみ移動でき、そこでタービンがエネルギを捉える。
テーパ構造の漏斗では、深海の場合、テーパの長さを4分の1波長(例えば、約25メートル)くらい十分に長くする必要がある。テーパの長さが短すぎると、波のパワーが(前方よりもむしろ)後方に反射され、波力エネルギがタービン発電機によって電気に変換されない。この結果、タービン発電機からの出力が低下する。一方、テーパの長さが十分に長い場合、全体の構造体のサイズが非常に大きくなり、経済的に実現不可能である。
この発明では、波力エネルギ変換器を、波形が浅水域の海底との相互作用によって変形し、ソリトン波のような短いパルス波を形成する、深さ1〜2メートルの砕波ゾーンに配置する。そのような短いパルス波の上部波部分の物理的な長さは10メートル未満になり、これは深海(深さ約100m)の海洋波の波長よりもはるかに短い。その結果、浅瀬でのテーパ漏斗構造の必要長は約2〜4mになる。
図1Aは、波力エネルギ変換システム100の実施形態を示す。砕波は波力エネルギ変換システム100に到達し、波の一部はテーパ面120に入射する。波の一部が中に入り、その運動エネルギを維持し、ノズル112の近くで加速する(加速流116)。一方、波の他の部分は、その運動エネルギが低減される渦流れ136の一部になる。
本明細書の実施形態の目的は、可能な限り多くの運動エネルギを維持し、これらの維持された部分が、システム100の全経路を通ることを含めて、プロペラ翼108、ひいてはタービンに到達することを保証することである。この目的を達成し、電力変換を最適化するために、テーパ面(例:テーパ120)は、他の多くの調整と同様に、部分的には脚部208の長さを変えることによって、様々な高さおよび角度で配置することができる。一実施形態では、これらの表面120の特定の位置、サイズ、および輪郭は、コンピュータシミュレーション、製造上の利点、および使用中の試験および検証に部分的に基づいて選択される。
タービンが発電した電力は、エネルギ伝達経路132に沿って、ある種のエネルギ貯蔵装置124に移動し、そこで、貯蔵されてもよいし、陸上、海上、または海岸の近くで、何らかのエネルギ消費128にある程度比例して伝達されてもよい。
図1Bは、運動エネルギが最も集中している場所を含む波の図を示す。この場所は、本実施形態の対象であり、加速されてプロペラ翼108に到達することが望まれる波の部分である。
図2は、フレーム204の斜視図を示す。テーパパイプ構造は、複数の箱形ケーソンの1または複数の内部に設けられる。テーパ構造は、通常、遠位端に位置するノズル112(図1)を有し、そのノズル112内にはプロペラ翼108が存在する。この組み合わせにより、半管状または箱形のケーソン形状を有するシステム100が得られる。砕波は、水中にある機械設備に圧力を加え劣化させうる、強力な衝撃力を生み出す。その結果、フレーム204を含む本明細書の実施形態は、溶接によって接合されることを含めて、この種の力に抵抗することを目的とした頑丈な機械設計を組み込んでいる。さらに、1または複数のデバイス上およびデバイス近傍センサ216および加速度計218も潜在的な損傷、衝撃、および構造的損傷を認識し、迅速に対処するのに有用である。一実施形態では、フレーム204は、例えば、ティグ溶接を使用して互いに溶接されたアルミニウム板によって作られる。図2に示されるデバイス上のおよびデバイス近傍センサ216および加速度計218の例示的な位置は、あくまでも例であり、限定的なものと見なされるべきではない。デバイス上およびデバイス近傍センサ216と加速度計218とは、高塩分、重水、および厳しい太陽条件において機能するように強化および堅牢化されており、さまざまなカモメ対策およびフジツボ対策の隠された機構を備えることもできる。
さらに、任意の表面を通過する流体の体積流量およびパワーを得るために、複数の空間積分プローブ2004を使用する。図20は、プローブ2004の表面のいくつかの例示的な位置を示しており、図20では、フレーム204の入口、中央および出口に示されている。しかしながら、図20の配置は、提案および例示のためだけのものであり、そのため、本明細書の実施形態は、それに限定されるとみなされるべきではない。
図3Aは、波力エネルギ変換システム100の実施形態を示しているが、水中ではなく、代わりに陸地に設置されている。簡略化のために、タービン104の様々な要素は、図3Aには示されていない。フレーム204は脚部208を有し、タービン104が取り付けられている。タービン104は、特に、プロペラ翼108を備える。
図3Bは、本明細書の実施形態に係る脚部208に接続された結合留め具304を示す。図4は、ブラケット308に近いフレーム204の一部の分解図を示す。
図5は、フレーム204およびブラケット308の一部の平面図であり、それらがどのように接合されているかを示す。脚部208も示されている。図6は、タービン104が取り付けられたブラケット308を示す図である。具体的には、タービン104は、プロペラ翼108、伝送ケーブル604、および能動電子機器608を有する。能動電子機器608は、電流が逆流するのを防止するのに適したダイオード配列を含むことができる。すべての電流は、システム100からエネルギ貯蔵および/またはエネルギ消費128に流れ、決して逆流しないことが望ましい。さらに、一実施形態では、システム100は、潮が流れ出ている場合でも、少なくともある程度の最小限の電力を流し続ける。
エネルギ変換を最適化するという概念を続けると、潮が特定の位置にあるときにのみ機能する装置の問題はよく知られている。つまり、特定の場所に恒久的に取り付けられ、高さが変化しない高さが固定されたシステムでは、そのような装置は、ある日のうちのほんの一部の間だけ波力エネルギを捕捉することができる。つまり、一日の多くの時間、例えば潮が満ちているとき、装置は完全に水没している可能性があり、そのため波を捕捉することができない。同様に、装置が完全に水面の上にあり、乾いていて、波のエネルギを全く捕捉していない時間がありうる。これに対処するために、システム100の実施形態は、やはり特定の場所に固定されてはいるが、自由に浮遊し、浮力があるものが存在する。そのような装置は、潮の状態に関係なく、その位置を保持し、波力エネルギを捕捉し、変換するように配置される。
図7は、本明細書の実施形態で使用される一対の対照的なフレーム形状を示す図である。漏斗ケーソン形状704は、長いテーパ面712を使用して、フレーム全体にわたって一様なテーパ構造となっている。一方、プールケーソン形状708は、平坦な水平部分を有し、次いで短いテーパ面716を有する。波がプールケーソン形状708に基づきシステムを通過するとき、プールケーソン形状708の出口の前に逆流ゾーンがあり、これにより、全体の流速は漏斗ケーソン形状704よりも小さくなる。しかし、これはまた、渦流れ136の負の影響を最小にするように作用する。
図7〜図8で参照したコンピュータ流体力学(CFD:Computer Fluid Dynamics)シミュレーションでは、タービン108は含まれていない。2種類のテーパ導波路704/708の性能をCFDで評価した。
図8は、図7のフレーム形状内での波のシミュレーションを示し、渦流れ116および加速流136の近似位置を含む。前述したように、波力エネルギ変換システム100にぶつかる波の一部は反射され、これは望ましくない。その結果、反射を最小化するために、テーパ勾配、タービンサイズ、および回転速度などのパラメータマッチングに対して更なる最適化が実施される。例えば、直径35cm及び直径60cmのタービン104の両方で有効な結果が得られた。
図9A、図9B、および図9Cは、使用中の波力エネルギ変換システムを示す。図9A〜図9Cに示すように、1または複数の波力エネルギ変換システム100は、適切な波浪ゾーンであると把握されるものに配置されている。これらのシステム100の特定の場所は、予め定められた基準に従って選択される。(例えば図2に関して以前に議論された)センサ216および加速度計218から取得された測定値は、テーパ面712、716の周りを流れる水速(前方泡)が約4m/秒であることを示し、一方、テーパ面712、716内の水速は6〜8m/秒であった。
図10は、本明細書の実施形態の有望な製造方法を示す。
図11は、一群の波力エネルギ変換装置100を示す。本明細書の図面は、主に単一の波力エネルギ変換器100を示しているが、図11に示すように、複数の波力エネルギ変換器100をグループ化してもよい。
作動時には、破波がテーパ面120に流れ込み、その結果生じる水流が集束され、次に水流速度が加速される。この水流が、ノズル112の内部に設けられたタービン104に取り付けられたプロペラ翼108を駆動し、発電が行われる。翼がノズル112の内部に設けられているため、電力変換効率は開放型のウォータータービンの約2倍になる。
図1Bは典型的な波浪を示しており、運動エネルギが波の上部に集中している。したがって、波の上部は下部よりも速く流れ、その結果、波が「砕ける」。波が砕ける部分では、波の上部が下部を押しつぶして混ざり合うため、運動エネルギの一部が摩擦によって熱として失われる。また、結果として得られる水の混合物の粘度にも変化が生じる。
上述した破波がテーパ構造120の内部で発生するように誘導することができ、波力エネルギ変換システム100内の底層水の量を減少させることができれば、波の上部での運動エネルギのより多くを捕捉でき、失わせず/消散させないことができる。これは、一つには、波力エネルギ変換システム100の表面が、水を反射して、(図1Aおよび図2において矢印で示されているように)軸方向にプロペラ翼108およびノズル112に向かわせるためである。水流はこのように改善されるので、より多くの運動エネルギが維持され、タービン104内でプロペラ翼108を駆動するために利用可能である。
図3は、上記のステップを達成するいくつかの有望な方法を説明するフローチャートを示す。
本明細書の実施形態は、ミクロおよびマクロの両方の潮の「凪」の間であっても、連続的(非脈動的)な電力、単に波に起因する偶発的なサージではなく、少なくともある程度の最小量の電力を達成することができる。
測定
この電力量を測定し(電圧量ではなく電流量)、どのくらいの電流が発生しているかを正確に判断することができる。電流の場合、電流測定器を直接回路に導入しなければならないので、単なる電圧よりも厄介な要求である。
この電力量を測定し(電圧量ではなく電流量)、どのくらいの電流が発生しているかを正確に判断することができる。電流の場合、電流測定器を直接回路に導入しなければならないので、単なる電圧よりも厄介な要求である。
これに対処するために、アナライザポート612は、伝送ケーブル604内のあるポイントに配置され、タービン104から流れる実際の電流を測定することができる。アナライザポート612は、様々な測定装置を接続し、能動電子機器608と協働し、システム100全体の性能だけでなくタービン104の性能に関する様々な実質的な情報を得るために使用することができる。さらに、図6および本明細書のすべての図面で言及されるすべての機構は、システム100が完全に水没しているときにも、また、システム100が完全に水上にあるときにも、機能し続け、有用な情報を伝えるように、保護材料に収容することができる。
シミュレーション
本付録では、2種類のテーパ導波路712、716の性能をCFD(Computer Fluid Dynamics)シミュレーションによってどのように評価したかについて述べる。本明細書のシミュレーション内にタービン104は含まれていないので、水はテーパの出口をスムーズに通過する。したがって、実際のシステム100は、これらのシミュレーションで示されているものとは異なる働きをする可能性があるが、効果的なコンピュータシミュレーションのために、タービン104を含まないことが必要であった。これは、これらのシミュレーションの目的が、主に、システム100のどのような形状、サイズ、および表面が最適であるかを示すことにあるからである。したがって、この付録(シミュレーション)内の議論および分析は、タービンを装備しない場合であり、タービンに依存しないものとなる。
本付録では、2種類のテーパ導波路712、716の性能をCFD(Computer Fluid Dynamics)シミュレーションによってどのように評価したかについて述べる。本明細書のシミュレーション内にタービン104は含まれていないので、水はテーパの出口をスムーズに通過する。したがって、実際のシステム100は、これらのシミュレーションで示されているものとは異なる働きをする可能性があるが、効果的なコンピュータシミュレーションのために、タービン104を含まないことが必要であった。これは、これらのシミュレーションの目的が、主に、システム100のどのような形状、サイズ、および表面が最適であるかを示すことにあるからである。したがって、この付録(シミュレーション)内の議論および分析は、タービンを装備しない場合であり、タービンに依存しないものとなる。
このシミュレーションの主な目的は、ケーソンを通過するエネルギを評価することと、2種類のケーソン形状704、708の性能を比較することであった。コンピュータシミュレーションを行う上での要素の一つは、閉塞率として知られている。閉塞率B=5%の場合、2つのシミュレーションの間で同じ位置に砕波が生成される。このように閉塞率が低いと計算領域が増え、計算時間が長くなる(3200万グリッド、17コア、波の3周期に対して96時間)。そこで、評価・シミュレーションを行う際には、周期境界条件を持つ両側の領域にスリップ境界条件を用いることが有効になった。これにより、計算グリッドが3分の1に削減され、計算時間も短縮された。
以下のシミュレーションは、自由表面流を計測するために、計算流体力学(CFD)評価リソースであるSURGE(Free−Surface Flow Solver for Gravity−Driven Hydraulic Events)によって計算した。数値的アプローチとして、有限差分法(FDM:finite differencemethod)に基づくVOFF(volume−of−fluid)法を採用し、自由表面流をモデル化する。また、浅瀬波およびその浅瀬波の沿岸構造物への襲来などの複合的なマルチスケール水理現象のためにネスティンググリッドシステムを実装している。
計算領域の入口面では、平均水深は、移行水域であるh=5mであり、目標とする砕波を発生させるために、周期T=10秒、波高H=0.75m、波長=60mと仮定する。次に、明確化のため、本開示内では、各種パワーの識別子を、パワーPJKJ、有効パワーPYZZ、運動によるパワー(kinetic power)PE、および圧力によるパワー(pressure power)Pbcと呼ぶものとする。圧力によるパワーPbc=PYZZ(有効)−PE(運動)である。
さらに、テーパ面712、716の寸法の候補は、長さ、入力窓のサイズ、出力窓のサイズ、およびテーパ底から海底までの距離を含むがこれらに限定されない様々な要因によって変化させることができる。
図13はシミュレーション結果を示し、出力窓でのパワーは漏斗ケーソン704で90kWのピークに達し、プールケーソン708で70kWのピークに達することを示している。図13に示す3秒間の平均出力は、いずれの場合も約10kWであるが、漏斗ケーソンでは前端での出力が高くなっている。シミュレーション結果は、テーパ導波管が波力を効果的に増強することを示している。タービン104が統合されていると、前方のピークに含まれるエネルギは、遅延させられ(反射され)、台地を形成するので、結果として得られる波形は、図13に示されているもの以外になる可能性が高い。
図20は、任意の表面を通過する流体の体積流量およびパワーを得るために使用される空間積分プローブ2004の例を示す。図20に示すように、プローブ2004の面は、例えばケーソン712、716のような、しかしこれに限られないケーソンの入口、中央部、および出口に設けることができる。しかしながら、プローブ2004は、例示のためだけの図20に示されているものとは異なる他の形状および他の位置を有することができる。したがって、本明細書の実施形態は、図20内のものだけに限定されると考えるべきではない。
空間積分プローブの使用によって部分的に得られるいくつかの例示的なパラメータを表1に示す。
空間積分プローブ2004によって得られるいくつかの例示的なパラメータは、表1に示されており、ここで、Fはグリッド体積に対する水の割合であるVOF関数であり、Δx、Δy、Δzはグリッド幅であり、ΔAiはグリッドのi方向への投影面積である。また、p=p´+ρgzは静圧であり、圧力と重力ポテンシャルの和である。ベルヌーイの定理から、総パワーは次式で与えられる。
2種類のケーソンの出口面での総パワーPtotを、図14A〜図14Cに示す。波の3周期中の総パワーを図14Aに示し、2半周期の拡大図を図14B〜図14Cに示す。
2種類のケーソンの出口面における有効パワーPeffを図15A〜図15Cに示す。波の3周期中の有効電力を図15Aに示し、2半周期の拡大図を図15B〜図15Cに示す。
出口面での運動によるパワーPKを図16に示す。波の3周期中の運動によるパワーを図16Aに示し、2半周期の拡大図を、図16B〜図16Cに示す。
出口面での圧力によるパワーPp´=Peff−PKを図17A〜図17Cに示す。また、波の3周期中の圧力によるパワーを図17Aに示し、2半周期の拡大図を図17B〜図17Cに示す。最後に、例示的な流れ方向の体積流量を図18に示し、例示的な流れ方向の速度を図19に示す。
結論として、本シミュレーション結果は、ケーソンの出力窓でのパワーは、漏斗ケーソン704では90kWのピークに達し、プールケーソン708では70kWに達することを示唆している。3秒間の平均出力はどちらの場合も約10kWであるが、漏斗ケーソン704では前端での出力が高くなっている。したがって、ここでのシミュレーションは、テーパ導波管が波のパワーを最適化し、効果的に集中させることを示唆している。
WEC設置
図21は、地面2110に固定されたダクト型波力エネルギ変換器(WEC)2100の一例を示す図である。この装置の大きさは、約2m×2m×4mであり、地面2110上に設置したコンクリート製の箱(ケーソンと呼ばれることもある)である。この装置の質量は約20000kgであるので、波2115に対して安定している。しかし、海底によっては、他の選択肢もありうる。例えば、砂浜の場合には、設置に先立ち、砂の床上に石やコンクリートブロックを敷き詰めて、平坦で安定した土台を作ってもよい。装置2100の場所は、破波帯が平均潮位のどこにあるかによって決まる。破波帯は、潮汐の変化に応じて前後に移動する。本実施形態において、この装置2100を地面に直接固定することが、潮汐の変化が小さい海岸に適している。太平洋およびインド洋の島々、地中海およびメキシコ湾の海岸のほとんどがこの条件を満たしている。しかし、ヨーロッパの海岸は、例えば、ノルマンディーフランスのように、干満差が大きく、この実施形態が適していない。この装置2100では、海の波が水プール2120、テーパ部2125、そして出口のタービン2130に流れ込む。メンテナンス担当者2135は、コンクリートケーソンの後ろ、発電機のそばに立つことができる。そこは、波が届かず、メンテナンス担当者は安全に機器の点検を行うことができる。さらに、電気部品2140(電源ブレーカスイッチ、電源ケーブル接続部)を、電気小屋(溝)内に収納することができる。そこは、波が届かないので、作業者は安全に電気部品のメンテナンスを行うことができる。
図21は、地面2110に固定されたダクト型波力エネルギ変換器(WEC)2100の一例を示す図である。この装置の大きさは、約2m×2m×4mであり、地面2110上に設置したコンクリート製の箱(ケーソンと呼ばれることもある)である。この装置の質量は約20000kgであるので、波2115に対して安定している。しかし、海底によっては、他の選択肢もありうる。例えば、砂浜の場合には、設置に先立ち、砂の床上に石やコンクリートブロックを敷き詰めて、平坦で安定した土台を作ってもよい。装置2100の場所は、破波帯が平均潮位のどこにあるかによって決まる。破波帯は、潮汐の変化に応じて前後に移動する。本実施形態において、この装置2100を地面に直接固定することが、潮汐の変化が小さい海岸に適している。太平洋およびインド洋の島々、地中海およびメキシコ湾の海岸のほとんどがこの条件を満たしている。しかし、ヨーロッパの海岸は、例えば、ノルマンディーフランスのように、干満差が大きく、この実施形態が適していない。この装置2100では、海の波が水プール2120、テーパ部2125、そして出口のタービン2130に流れ込む。メンテナンス担当者2135は、コンクリートケーソンの後ろ、発電機のそばに立つことができる。そこは、波が届かず、メンテナンス担当者は安全に機器の点検を行うことができる。さらに、電気部品2140(電源ブレーカスイッチ、電源ケーブル接続部)を、電気小屋(溝)内に収納することができる。そこは、波が届かないので、作業者は安全に電気部品のメンテナンスを行うことができる。
図22は、防潮堤2200と一体にした複数の波力エネルギ変換器の例を示す。このような防潮堤は、一般的に、積み出し港および港湾を波から保護するために用意される。この装置は、海岸の保護と再生可能エネルギの二つの機能を有する防潮堤の内部にテーパ2205(漏斗構造)とタービン2210とを統合する。異なる潮汐条件に対して、異なる垂直レベルで複数の漏斗の複数の列を設置してもよい。例えば、満潮のための1つの系列と、干潮のための別の系列とを設置してもよい。海からの到来波2215は、複数のテーパ開口部が存在する護岸にぶつかる。これにより、タービンに流れ込む高速の水流を発生させて発電する。さらに、港内の水位は海面よりも低いので、この装置は一時的な水ダムとして機能することができる。したがって、戻り水流2220は、防潮堤の間の開放型間隙に生じることになる。物理学におけるエネルギ保存則の概念によれば、水流からエネルギを取り出すと、水の運動エネルギが低くなり、その結果、タービンからの出水がゆっくりになる、または、緩やかになる。したがって、波力エネルギ変換器と一体にした防潮堤は、港湾内の波を低減するための理想的なバリアとなる。防潮堤のサイズおよび設計は、港湾の防潮堤の保護のために一般的に使用される設計と互換性がある。
図23は、杭2305によって支持された防波堤2300に複数の波力エネルギ変換器を一体化した例を示す図である。防波堤は、海岸管理の一環として海岸近くに建設される構造物である。場所によっては、波や潮流の衝撃のために、海底上に構造物を安定して維持することが困難である。この実施形態は、そのような状況において好適な選択となる。漏斗2310とタービン2315とが設置された防波堤は、海底に立っている杭2305によって支持されていてもよい。波2320の物理的性質に起因して、海波中の水の動きは表層に局在している。したがって、防波堤を表層上に配置するのが効率的であり、下部構造を杭で構成することができる。この場合、コンクリートや石の量を少なくして防波堤の下地を作ることができる。物理学のエネルギ保存則の考え方によると、水の流れからエネルギを取り出すと、水の運動エネルギが低くなる。その結果、防波堤後の流出水流はゆっくりまたは緩やかになる。したがって、波力エネルギ変換器と統合された防波堤は、陸地への波の衝撃を軽減する理想的なバリアとなる。
図24は、六角杭2400に波力エネルギ変換器を設置し、防波堤として垂直に積み上げる例を示している。本応用例では、漏斗2405がコンクリート製の六角杭の内部に組み込まれている。タービン及び発電機2410は、六角構造の端部に設置される。複数の六角杭を積み重ねて防波堤を形成する。六角形の形状は、セルフアライメント機能を有している。例えば、波の衝撃でこのような杭が移動することがあるが、六角杭は自然に再整列し、隙間を埋めて防波堤の機械的剛性を向上させる。なお、六角杭の外寸は、潮位差に近く、例えば2〜3m程度である。また、この防波堤は破波帯に配置され、下部アレイの中央での干潮時の水位で深さが選択され、下部アレイの出力が最大となるようになっている。満潮時には、水位が上部アレイの中央に来るため、上部アレイで出力が最大になる。この設計により、製作コストが低くなる。また、セルフアライメント機能により、防波堤の設置が容易になる。
浮遊する実施形態も可能である。原理上は、漏斗を浮動ブイと一体化させることも可能である。しかし、深海波の水速はより遅いので、短い漏斗では効果的に波を捕捉することができず、経済的に実現可能ではない。
実験結果
以下は、アルミ製漏斗テーパに対する現場実験の結果である。
以下は、アルミ製漏斗テーパに対する現場実験の結果である。
1.実験設定
漏斗テーパ:上流側窓1m×1m、長さ2m、下流側出力窓0.4m×0.4m
漏斗テーパを備えるタービン:直径35cmのハーフスケールWEC、5枚翼
発電機:550ワット、48Vrms@330rpm
1.4kW、120Vrms(@600rpm)
漏斗テーパ:上流側窓1m×1m、長さ2m、下流側出力窓0.4m×0.4m
漏斗テーパを備えるタービン:直径35cmのハーフスケールWEC、5枚翼
発電機:550ワット、48Vrms@330rpm
1.4kW、120Vrms(@600rpm)
2.測定した生データ
図25は、漏斗テーパを備えるハーフスケールWECからの出力電圧の一例を示す図である。右上のグラフは永久磁石アレイを備える発電機三相交流電圧同期発電機の実際の波形である。大きな2つのピークは12秒間隔での2つの連続した破波に対応する。ピークは175Vに達した。負荷抵抗は31.4Ωだったので、ピーク電力は1.73×175×175÷31.4=1680ワットであった。なお、1.73は三相回路の定数係数である。これはピーク出力電力であり、波が通過した直後にゼロになることに注意しなければならない。実用的な使用では、後述するグリッド電力システムに接続するための電力調整器回路が続くバッテリにこれらの電力を蓄積する必要がある。これらの間の出力電圧が小さいことが、波の逆流に関連している。下のグラフはピーク内部の詳細な構造を示しており、交流サイクルを示している。このグラフから、出力電圧はパルス波形が短く、そのピークはパルスごとに変化していること、すなわち、砕波のパワーは常に変動していることがわかる。
図25は、漏斗テーパを備えるハーフスケールWECからの出力電圧の一例を示す図である。右上のグラフは永久磁石アレイを備える発電機三相交流電圧同期発電機の実際の波形である。大きな2つのピークは12秒間隔での2つの連続した破波に対応する。ピークは175Vに達した。負荷抵抗は31.4Ωだったので、ピーク電力は1.73×175×175÷31.4=1680ワットであった。なお、1.73は三相回路の定数係数である。これはピーク出力電力であり、波が通過した直後にゼロになることに注意しなければならない。実用的な使用では、後述するグリッド電力システムに接続するための電力調整器回路が続くバッテリにこれらの電力を蓄積する必要がある。これらの間の出力電圧が小さいことが、波の逆流に関連している。下のグラフはピーク内部の詳細な構造を示しており、交流サイクルを示している。このグラフから、出力電圧はパルス波形が短く、そのピークはパルスごとに変化していること、すなわち、砕波のパワーは常に変動していることがわかる。
3.RMS出力電圧
RMSはroot−mean−squareの略で、この波力エネルギの場合のように、ランダムに変動する電力の平均電力を測定するのによく使われる。ピーク電圧は出力を示さない。負荷抵抗器があれば、端子電圧v(t)はランダムに変化している。抵抗器への電流フローは単純にi(t)=v(t)/Rで与えられるので、抵抗器への瞬間的な電力フロー(抵抗器内で熱に変換される)は、p(t)=v(t)×i(t)=v(t)2/Rとなる。波力エネルギシステムから出力される電力について話すとき、時間平均電力(例えば1時間)を知る必要がある。そのためには、p(t)を時間的に積分し、その平均値を取る(積分の時間分で割る、つまりTで割る)。Vrmsを定義すると、Vrmsは時間的に平均化された実効電圧であることがわかる。Vrmの2乗が、正規化された平均電力となる。発電機に接続され、1秒ごとにVrmsを計算し、そのデータをデータ系列としてコンピュータに送信するデジタルデータレコーダを使用した。
RMSはroot−mean−squareの略で、この波力エネルギの場合のように、ランダムに変動する電力の平均電力を測定するのによく使われる。ピーク電圧は出力を示さない。負荷抵抗器があれば、端子電圧v(t)はランダムに変化している。抵抗器への電流フローは単純にi(t)=v(t)/Rで与えられるので、抵抗器への瞬間的な電力フロー(抵抗器内で熱に変換される)は、p(t)=v(t)×i(t)=v(t)2/Rとなる。波力エネルギシステムから出力される電力について話すとき、時間平均電力(例えば1時間)を知る必要がある。そのためには、p(t)を時間的に積分し、その平均値を取る(積分の時間分で割る、つまりTで割る)。Vrmsを定義すると、Vrmsは時間的に平均化された実効電圧であることがわかる。Vrmの2乗が、正規化された平均電力となる。発電機に接続され、1秒ごとにVrmsを計算し、そのデータをデータ系列としてコンピュータに送信するデジタルデータレコーダを使用した。
4.平均出力の測定
漏斗テーパを備える波力エネルギ変換器の出力と漏斗テーパを備えない波力エネルギ変換器の出力とを比較した。図26に、漏斗テーパなしの場合(直径70cmの裸のフルスケールタービン)と、漏斗テーパを備えるハーフスケール(35cmタービン)の同一位置でのRMS出力電圧を示す。このグラフから分かるように、漏斗テーパを使用した場合、平均電圧は約2.5倍になり、これは、出力が、2.5×2.5=6.3倍高くなっていることを意味する。
漏斗テーパを備える波力エネルギ変換器の出力と漏斗テーパを備えない波力エネルギ変換器の出力とを比較した。図26に、漏斗テーパなしの場合(直径70cmの裸のフルスケールタービン)と、漏斗テーパを備えるハーフスケール(35cmタービン)の同一位置でのRMS出力電圧を示す。このグラフから分かるように、漏斗テーパを使用した場合、平均電圧は約2.5倍になり、これは、出力が、2.5×2.5=6.3倍高くなっていることを意味する。
5.潮汐変動
破波帯は前後に移動(出たり入ったり)するため、出力は、水位の変化に大きく影響される。図27は、裸のハーフスケールWECの14時間の出力電圧を示している。非点線は潮位の変化を示している。6〜8時間の干潮時の出力はゼロとなった。テーパ漏斗を有する場合の同じデータを図28に示すように取得した。図28では、潮汐の変化に対して出力がより安定しており、ゼロにはならなかったことが明らかである。これは、本発明が波力エネルギ変換システムを潮汐変動に対して安定したものにしたことの明確な証拠である。上記の2つのグラフは、同じ大きさのタービン(直径35cmのハーフスケールWEC)を用いて取得したので、比較は公平である。漏斗テーパの場合、波高が低いにもかかわらず、出力電圧は約3倍に改善された。つまりパワー改善は約10倍であった。
破波帯は前後に移動(出たり入ったり)するため、出力は、水位の変化に大きく影響される。図27は、裸のハーフスケールWECの14時間の出力電圧を示している。非点線は潮位の変化を示している。6〜8時間の干潮時の出力はゼロとなった。テーパ漏斗を有する場合の同じデータを図28に示すように取得した。図28では、潮汐の変化に対して出力がより安定しており、ゼロにはならなかったことが明らかである。これは、本発明が波力エネルギ変換システムを潮汐変動に対して安定したものにしたことの明確な証拠である。上記の2つのグラフは、同じ大きさのタービン(直径35cmのハーフスケールWEC)を用いて取得したので、比較は公平である。漏斗テーパの場合、波高が低いにもかかわらず、出力電圧は約3倍に改善された。つまりパワー改善は約10倍であった。
6.送電網接続
図29の回路図は、1メガワットクラスの波力発電所用の電力調整器2900を示している。この構成は、より小さな電力約10kWのシステムでも同様である。浜に配置された一連のWEC2905は、陸上の発電所に構築された電力調整器システム2910にケーブル(数百メートル)を介して生成された電力を送電する。三相交流電力を整流し、直流電流に変換し、大きなコンデンサバンク(EDLC(electric double layer capacitor)またはスーパーキャパシタを使用する可能性が最も高い)に一時的に保存し、その後、出力周波数と電圧を送電網システムに正確に一致させるDC−AC変換器ユニットを介して電力を送り出す。この電力調整器は、太陽光発電システムで使用されている技術と同じものであり、確立されているため、信頼性の高いシステムを低コストで利用することができる。
図29の回路図は、1メガワットクラスの波力発電所用の電力調整器2900を示している。この構成は、より小さな電力約10kWのシステムでも同様である。浜に配置された一連のWEC2905は、陸上の発電所に構築された電力調整器システム2910にケーブル(数百メートル)を介して生成された電力を送電する。三相交流電力を整流し、直流電流に変換し、大きなコンデンサバンク(EDLC(electric double layer capacitor)またはスーパーキャパシタを使用する可能性が最も高い)に一時的に保存し、その後、出力周波数と電圧を送電網システムに正確に一致させるDC−AC変換器ユニットを介して電力を送り出す。この電力調整器は、太陽光発電システムで使用されている技術と同じものであり、確立されているため、信頼性の高いシステムを低コストで利用することができる。
Claims (30)
- 波動を受け入れてその動きをタービンに導くのに適したフレーム形状に一連のパネルおよびテーパ面を接続することと、
前記フレーム形状の波に面した部分が第1領域の開口を有するように配置することと、
前記フレーム形状の海岸に面した部分が第2領域の開口を有するように配置することと、
前記第1領域は前記第2領域よりも大きく、
前記パネルおよびテーパ面は、予め定められた基準に従って配置され、
前記第2領域を挟んでタービンおよびタービン翼を接続することと、
前記フレームが、経路、貯蔵装置、およびエネルギ消費デバイスを接続するためにポートを有するように構成することと、
を含む、波力エネルギ変換システムを製造する方法。 - 組立に先立ってパネルおよびテーパ面の配置をコンピュータシミュレーションすること、
を含む請求項1記載の方法。 - 組立後にパネルおよびテーパ面の配置をコンピュータシミュレーションすること、
を含む請求項1記載の方法。 - 最初の組立の後、電力変換のための前記システムのライブでの現地の水中でのテストを行うことと、
その後、調整を行い組み立てなおすことと、
を含む請求項1記載の方法。 - 前記コンピュータシミュレーション中に発見された調整に基づいて、前記パネルおよび表面を取り除き、再配置すること、
を含む請求項3に記載の方法。 - 漏斗ケーソン形状を備える前記フレーム形状、
を含む請求項1に記載の方法。 - ノズル近傍の加速流領域に向かって水を駆動するように前記パネルおよびテーパ面を配置すること、
を含む請求項1に記載の方法。 - 水が渦流領域から離れるまたは渦流領域を通過するように水を駆動するよう前記パネル、表面、およびテーパ面を配置すること、
を含む請求項1に記載の方法。 - 脚部の長さを変化させることによって、前記テーパ面を様々な高さおよび角度で設けるよう配置すること、
を含む請求項1に記載の方法。 - 前記システムがエネルギ貯蔵装置およびエネルギ消費部へのエネルギ伝送経路を有するように構成することと、
前記エネルギ消費部を、陸地、沖合、または、海岸の近くに設置することと、を含む請求項1記載の方法。 - 半管状または箱型ケーソン形状を有する前記フレーム、
を含む請求項1記載の方法。 - 波の力に耐え、塩水に耐え、太陽劣化および移動する海底に耐えるのに十分な耐久性のある機械的設計を有するように前記フレームを構成すること、
を含む請求項1記載の方法。 - 前記フレームをアルミニウムで構成すること、
を含む請求項12記載の方法。 - 前記フレームの複数の部分をティグ溶接によって接合すること、
を含む請求項13記載の方法。 - デバイス上およびデバイス付近のセンサおよび加速度計を前記フレーム内に組み込むこと、
を含む請求項1記載の方法。 - 前記フレームを通過する流体の体積流量およびパワーレベルを取得するのに適した複数の空間積分プローブを前記フレーム内に組み込むこと、
を含む請求項15記載の方法。 - 前記複数の空間積分プローブの少なくとも1つの表面を、前記フレームの入口、中央部、および出口に位置させること、
を含む請求項16記載の方法。 - 少なくとも1つの脚部を前記フレームに接続する1または複数の結合留め具、
を含む請求項1記載の方法。 - 伝送ケーブル、能動電子機器、およびアナライザポートを備える前記タービンを構成すること、
を含む請求項1記載の方法。 - 電流の逆流を防ぎ、すべての電流がシステムユニットから前記エネルギ貯蔵装置および/または前記エネルギ消費部に流れるようにすることを確実にするためのダイオード配列を備える前記能動電子機器、
を含む請求項19記載の方法。 - 潮が岸に向かって内側ではなく、岸から離れて外側に流れている場合でも、潮流が少なくともある程度の最小限の電力を流し続けるようにタービンを構成すること、
を含む請求項1記載の方法。 - プールケーソン形状を備える前記フレーム形状、
を含む請求項1記載の方法。 - 水波の反射を最小化するための、テーパ勾配、タービンサイズ、タービン回転数などの最適化パラメータマッチング、
を含む請求項1記載の方法。 - 前記フレームの内側全体に波が砕ける動きを発生させるために前記フレームの寸法、位置、および輪郭を構築すること、
を含む請求項1記載の方法。 - 前記フレーム内の底層水の量を減少させるために、前記フレームの寸法、位置、および輪郭を構築すること、
を含む請求項1記載の方法。 - コンピュータシミュレーションの実行中、前記タービンを除外すること、
を含む請求項2記載の方法。 - 2以上のケーソン形状を通過する前記エネルギを評価し、2以上のケーソン形状の性能を比較する前記コンピュータシミュレーション、
を含む請求項2記載の方法。 - 所定の閉塞率を含む前記コンピュータシミュレーション、
を含む請求項2記載の方法。 - 少なくとも総パワーPJKJ、有効パワーPYZZ、運動によるパワーPE、および圧力によるパワーPbcを含み、圧力によるパワーPbc=PYZZ(有効パワー)−PE(運動によるパワー)である前記コンピュータシミュレーション、
を含む請求項2記載の方法。 - コンクリートで形成された漏斗ケーソン形状を備える前記フレーム形状、
を含む請求項1記載の方法。
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