JP2021518649A - 高電圧電気設備遮断器用の電気機械式アクチュエータ - Google Patents

高電圧電気設備遮断器用の電気機械式アクチュエータ Download PDF

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Abstract

本発明は、高電圧設備のための遮断器用の電気機械式アクチュエータであって、動作位置と非動作位置との間で移動可能である可動要素(3)を備える。ロッド(2)は可動要素(3)にしっかりと接続される。前記アクチュエータは、前記可動要素(3)を移動させるための運動装置(4)、電気エネルギー蓄積装置(24)、前記運動装置(4)を制御するための制御モジュール(23)をさらに備える。本発明は、運動装置(4)は、ロッド(2)を装着した前記可動要素(3)の誘導によって直線移動をもたらし、かつこの目的のために、フレーム(5)上に位置付けられる磁気回路に挿入される一連の少なくとも3つのコイル(22)を備え、可動要素(3)は、前記フレーム(5)上で移動するように可動式に装備され、かつ、前記少なくとも3つのコイル(22)のそれぞれによって、該コイルにエネルギーが供給される時に発生する磁場の効果の下で移動可能である導電材料を含み、前記動力学的制御法則は、従われるべき加速度プロファイルを可能にするベクトル制御法則であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、遮断器、又は、より一般的には、送電線(高圧線)などの高電圧の交流送電構造(HV、VHV/UHV領域)の切断を制御するために実装される機器に関する。
とりわけ、本発明は、このような遮断器用のアクチュエータであって、電気ネットワークにおける障害分離の除去を可能にするために既存のオレオ空気圧又は油空圧制御モードと置き換えることを目的とする電気機械制御モードを含む、アクチュエータに関係している。
全ての送電構造(送電線、ケーブル、変電所)は、これらが外部又は内部由来のものであるかどうかにかかわらず、これらの動作で生じ得る障害分離から保護されなければならない。外因は、気象由来(嵐、霧、霜など)又は偶発的由来(異物又は機器によるスパーク、汚染など)のものであり得る。内因は、電気ネットワーク自体で生じ、かつ、主に、(送電線及びケーブル、変圧器、測定減算器、遮断器などに等しく関係する)機械の破損又は絶縁体の老化、及び、人為故障又はハードウェア故障と関係がある不適切な取扱いによって生じる機器への損傷によるものである。
いずれの欠陥も、関係している構造を切断することによって除去されなければならない短絡電流を発生させ得る。ネットワークのさまざまな構成部品に影響する欠陥は、実際、電気供給における遮断の主な原因である。欠陥は、短期の分離後、欠陥のある構造が再接続可能である場合は「過渡的」なものであると言える。欠陥のある機器をサービスに返す前に修理又は検査のための介入を必要とする損傷の発生時には「永続的」なものであると言える。
障害分離によって発生した短絡電流は、欠陥の形態(単相又は三相)、これらの場所、及び除去時間に左右されるレベル及び継続時間によるネットワーク上の電圧降下(又は電圧ディップ)を引き起こす場合がある。これら短絡電流はまた、機器の耐圧限度に関して潜在的に危険である機器内の技術応力及び電流力を生じさせる場合がある。
これらの応力の性質を考えれば、障害分離の持続時間は、さまざまな設備への損傷において決定的である。除去するのにかかる時間を含めて、これらの欠陥はひいては、電気ネットワークの正確な機能性には不可欠である。
障害分離がネットワークにおける構成部品上に現れる時、この構成部品はその結果、この構成部品をネットワークの残りの部分に接続する遮断器を開放することによって切断されなければならない。障害分離に対する保護は、欠陥のある装置に対して欠陥検出機能及びトリップ制御機能両方をもたらす。
これらの保護は従って、確実にかつ迅速に動作しなければならず、「非通電」三相短絡を除去するための制限時間は、発電設備の安定性を弱めないように最低限に抑えられなければならない。よって、遮断器の開放/閉鎖時間は、最高でも、400kV(キロボルト)で50ms(ミリ秒)又は225kVで70msに達するものでなければならない。
このような設備に対してさまざまな形態の遮断器が存在する。
例えば、ほとんどの遮断器を作動させるためのばね動作型制御モードを有する、オレオ空気圧式に又は油空圧式に制御される遮断器がある。これらの制御モードによって、遮断器を、非常に高いエネルギー(6kJより高い)を伝えることによって非常に急速に加速させることが可能である。
しかしながら、このようなシステムは、電気ネットワークの操作者に、規制を受ける安全部品(400バールのアキュムレータなど)の定期的な見直しを実行させ、かつこれらの装置のメンテナンスのための有能な公認のチームを配備させる。
さらに、油圧システムは、システムの内部の機械部品(ノズル、ダシュポットなど)のサイズ変更によって、速度、行程時間、及び行程終了制動時間の調節が実行されるため、それぞれの応用のための原型を作ることによる開発を必要とするという欠点を有する。
さらに、アクチュエータがばねシステムを含む時、アクチュエータが特定のばねサイズを課すため、この実装に利用可能なエネルギーが限定されることが分かる。さらに、このようなアクチュエータの動力学的特性は、(速度、行程時間、行程終了制動を)調節することが困難である。
本発明の背後にある概念は、従って、これらの油空圧システム及び油圧機械システムを別のシステムと置き換えようとするものであった。
「オン/オフ」タイプの電気システムが既知であり、これらは、中電圧遮断器又は高電圧直流断路器用のコイルアクチュエータであり、エネルギーはさらにまた、バッテリ又はコンデンサに蓄積される。
このようなアクチュエータは、次のような2つの主な欠点を有する。アクチュエータは、許容可能なエネルギーレベルを限定する、行程終了時に制御される制動システムを有さない。さらに、「オン/オフ」モードにおける動作では、可動要素の行程時のそれぞれの地点での速度及び時間特性の微調整ができない。
特許文献1により、空隙を画定する磁性体と、磁性体に対して可動するように案内される可動部と、少なくとも1つの永久磁石と、電流が供給可能であり、かつ少なくとも部分的に空隙に配置される少なくとも1つの導体とを備え、1つ又は複数の導体は、1つ又は複数の永久磁石によって生じた磁束に少なくとも部分的に(可動部分の移動中に)及ぶ、中電圧遮断器用のアクチュエータも既知である。
このようなアクチュエータの可動部は、軟磁性係止体にしっかりと接続され、1つ又は複数の磁石によって生じた磁束は、可動部の行程終了位置において係止体を通過し、磁束に対する空隙は係止体によって橋絡される。
このようなアクチュエータは、高電圧遮断器において実装できない。具体的には、この動作に必要とされるエネルギーは、高電圧遮断器上で動作可能にするにはエネルギーを伝えるのが遅すぎるバッテリ又はコンデンサに蓄積されなければならない。さらに、このようなアクチュエータは行程終了制動システムを含まず、これによって、許容可能なエネルギーレベルも限定される。
欧州特許出願公開第1573766号
本発明は、上述される欠点を克服することを可能にし、かつ高電圧設備に既に存在する遮断器上の既存のアクチュエータを置き換えることを目的とする、電気機械タイプの別のアクチュエータを提案することを目的とする。
本発明は、高電圧設備のための遮断器用の電気機械式アクチュエータであって、
− 可動要素にしっかりと接続されるロッドによって電力を該設備に供給可能にする動作位置と、上記のロッドによって設備への電力供給を切断できるようにする非動作位置との間で移動可能である要素と、
− 上記の可動要素が、動作位置から非動作位置に、又はその逆も同様に移行できるようにする、該可動要素を移動させるための運動装置と、
− 電気エネルギー蓄積装置と、
− 上記のエネルギー蓄積装置と上記の運動装置との間のエネルギーの伝達を確実なものにする、運動装置を制御するための制御モジュールと、を備える電気機械式アクチュエータに関する。
本発明によると、前記アクチュエータは、運動装置が誘導によって可動要素の直線移動をもたらし、かつ、この目的のために、フレーム上に位置付けられる磁気回路に挿入される一連の少なくとも3つのコイルを備え、前記可動要素が、上記のフレーム上で移動するように可動式に装備され、かつ、上記の少なくとも3つのコイルのそれぞれによって、該コイルに、所定の動力学的制御法則に従って電気エネルギーが供給される時に発生する磁場の効果の下で移動可能である導電材料を含むという点で注目に値する。
本発明による動力学的制御法則は、従われるべき加速度プロファイルを可能にするベクトル制御法則である。
このように設計されることで、アクチュエータは、高速の制御された直線運動を生じさせることを可能にする。
とりわけ、(先行技術の装置と比較して)運動又は電力のいずれの変化も与えないことが可能になるが、これは、蓄積した電気エネルギーを並進機械的エネルギーに直接変換できるようにするからである。まさにこの原理によってエネルギー損失は限定可能になる。
このように製造されることで、直線アクチュエータは、おおむね50ms〜75msの非常に短時間で、おおむね20〜30cmの距離にわたって30G〜50Gの加速で、かなりの流体摩擦を体験するような数十キログラムの荷重を移動させることが可能である。
そのように製造されたアクチュエータは、多相非同期機(3つのコイルを有する場合は三相)である。
前記アクチュエータはまた、以下の特徴を、別個に又は組み合わせて有し得る。
本発明の1つの有利な実施形態によると、前記制御モジュールは、時間関数として前記コイルのそれぞれへのエネルギーの供給を判断する上記の所定の動力学的制御法則に従って上記の少なくとも3つのコイルのそれぞれへのエネルギーの伝達を確実なものにし、上記の動力学的制御法則は、
− 初めに、前記可動要素の最高速度への加速、及び
− 次に、上記の非動作位置付近のおおむね0に近い最低速度への前記可動要素の減速を提供する。
さらに、前記アクチュエータは、上記の動作位置に近接した及び非動作位置に近接した、上記の可動要素を低速にするための減衰装置を備えてよい。減衰装置が、フレームにしっかりと接続される機械制動装置を含むようにしてよい。機械制動が、上に提示された制御法則を実装することによって可動要素の「電気」制動を既にもたらしている制御装置の作用と組み合わせられるようにしてもよい。
後述されることになる1つの実施形態によると、前記可動要素は、直線フレームに固定される少なくとも1つのガイドレールに平行な2つの側面を有する略矩形の導電材料から作られるプレートを含む。
前記導電材料は、電気抵抗率がおよそ5μオームcmであり、導電率がおよそ2・10S/mであるジェラルミン(Al 95/Cu 4/Mg 1の組成の合金)を含んでよい。
有利には、前記可動要素の2つの平行な側面のうちの1つは、上記のコイルの縁部から一定の距離に位置付けられ、上記の距離は、おおむね0.5mm〜1.5mm、好ましくは、0.5mm〜1mmである、誘電子と電機子との間の一定の空隙を確実なものにする。このように、これによって、可動要素の正確な案内を保証するためにブレーシングを限定することが可能になる。
本発明の有利な実施形態であって、このうちの1つが後述される、実施形態の文脈において、上記の少なくとも3つのコイルは、上記のフレームに作られる溝穴に位置付けられ、前記コイルを溝穴に収容することによって、重大な機械的応力をもたらすラプラス力を最小限に抑えることが可能になる。溝穴を分離する突出部は磁力線の経路を作る。このように、前記コイルは、比較的弱い磁場の影響を受け、ひいてはごくわずかなラプラス力の影響を受ける。よって、電磁力は前記コイル自体よりも前記可動要素に多く加えられ、前記アクチュエータの機械的完全性は著しく改善される。
さらに、前記制御モジュールは、
− エネルギー蓄積装置にエネルギーを供給することが可能な第1のパワーエレクトロニクス装置と、
− おおむね50Hz〜400Hzの基底周波数を生成することが可能な、エネルギー蓄積装置からの電力を運動装置に供給することが可能な第2のパワーエレクトロニクス装置と、
− 上記の動力学的制御法則に従ってパワーエレクトロニクス装置の動作の制御を確実なものにする電子制御装置と、を備えてよい。
有利には、第2のパワーエレクトロニクス装置は、前記可動要素の減速中に前記エネルギー蓄積装置にエネルギーを供給することが可能である。これによって、前記エネルギー蓄積装置に供給するのに適したエネルギーの消費を限定することが可能である。
本発明によるアクチュエータの1つの好ましい実施形態によると、前記エネルギー蓄積装置は、10〜20W/kg(5〜10Wh/kg)の出力密度を有する少なくとも1つの超コンデンサを備える。このようなエネルギー蓄積装置は、開口上の電力の増大を生じさせるため、接点を分離させるのに十分なエネルギーを提供することを可能にする。十分なエネルギーは、おおむね100kJ(=28Wh)のエネルギーを意味すると理解されよう。
さらに、このようなエネルギー蓄積装置によって、急速な再充電が可能になり、かつ重放電が可能になり、このことは、従来のバッテリに該当しない(このような蓄積装置の再充電は、現在では、この高電圧ネットワーク遮断器の利用にとってこの充電及び放電時間はあまりにも長すぎるため適していないことが考えられるバッテリに対して大幅に改善されている)。
実装形態を有効にするために、本発明は、以下の説明に加えて図面と共に十分に明確かつ完全になるように示される。
本発明によるアクチュエータを概略的に示す図である。 動作位置における、本発明によるアクチュエータの一部分を概略的に示す図である。 動作位置から非動作位置への移行を制御するための制御装置が起動された瞬間の前記アクチュエータの可動要素の加速を示す、図2に示されるアクチュエータの一部分を概略的に示す図である。 所定の時点で最高速度で移動する前記アクチュエータの可動要素を示す、図2に示されるアクチュエータの一部分を概略的に示す図である。 非動作最終位置において、減衰手段に当接するまでの前記アクチュエータの可動要素の減速を示す、図2に示されるアクチュエータの一部分を概略的に示す図である。 透過的に示される保護用ケーシングを備える、非動作位置における、本発明によるアクチュエータの1つの実施形態の部分的な透視図である。 可動要素がこの動作位置からこの非動作位置に移動するように駆動され、保護用ケーシングが可動要素をより可視にするように部分的に取り去られていることを示す、図6に示されるアクチュエータの別の部分的な透視図である。 可動要素がフレームの減衰装置と衝突する瞬間に、可動要素がこの非動作位置に移動するようにさらに駆動されることを示す、図6及び図7に示されるアクチュエータの別の部分的な透視図である。 とりわけ、フレームの減衰装置によって、非動作位置における可動要素が行程終了時に停止され、保護用ケーシングが適所に戻されていることを示す、図6、図7、及び図8に示されるアクチュエータの別の部分的な透視図である。
以下の説明では、「下の」、「上の」、「高い」、「低い」などの用語は、図面を参照しながらより容易に理解してもらうために使用される。これらの用語は、本発明の範囲を限定するとして理解されるべきではない。
図1は、高電圧設備の遮断器に実装される、本発明によるアクチュエータを概略的に示す。
本発明に固有の一部分のみに読み手が着目するように、遮断器は図に完全に示されていない。示されている遮断器の一部分のみが、遮断器のアクチュエータ、及び、可動要素が接続される可動荷重1と、遮断器の固定荷重1’との間に接点をもたらすように、含まれる可動要素を移動中に設定することによって動作可能にすることを含む技術手段に関係する。遮断器の可動荷重1及び固定荷重1’は、遮断器の接点であり、2つの接点は、閉鎖される(以降「動作位置」と称される遮断器の位置)時、接触し合い、電流が流れる(可動荷重1及び固定荷重1’は互いに接触している)。2つの接点は、開放される(以降「非動作位置」と称される遮断器の位置)時、接触し合うことはなく、電流は流れない(可動荷重1及び固定荷重1’は互いから分離される)。
可動荷重1及び固定荷重1’は図1に示されており、それぞれ、図の右側に正方形で表されている。
図は、可動荷重1及び固定荷重1’が互いからある距離にあり、遮断器が非動作位置にあることを示している。
可動荷重1を固定荷重1’に接触させるために、アクチュエータは、さらに可動荷重1と接触しているロッド2を支える可動要素3を備え、可動荷重1と接触しているロッド2を支える可動要素3は、可動荷重1が固定荷重1’と接触するように移動させなければならない。この位置において設備は動作中である。
(遮断器又はその他の)欠陥、例えば、短絡発生時に、可動要素3の移動は、可動荷重1を引っ張るロッド2の移動を引き起こし、2つの荷重部分1及び1’は分離し、遮断器はその後「開放」され、この位置では電流はもはや設備に流れない。
設備を元の動作に戻すために、アクチュエータの可動要素3の移動は再び制御され、これによってさらにまたロッド2が移動することで、可動荷重1が押される。
可動荷重1を動作位置から非動作位置へ、又はその逆も同様に移行させるための移動は、図2〜図5を参照して後述される。
可動荷重を押す又は引っ張るような、アクチュエータの可動要素のロッド2のこの動作モードは、それ自体が従来のものである。本発明の主題ではない遮断器の2つの荷重部分をどのように製造するかを当業者は知るであろう。
本発明によると、アクチュエータは、アクチュエータの動作位置又は非動作位置を制御するために可動要素3の1方向又は別方向における移動を制御する運動装置を備える。
ロッド2がおおむね20〜30cmの長さを有することは留意されるべきである。よって、運動装置4は、おおむね20〜30cmの距離にわたって可動要素を移動させることが可能である。
また、移動させる可動荷重1は、数十キログラム(およそ20kg)の質量を表す。
前記運動装置は図において参照符号4で示されている。該運動装置は、図では直線状のフレーム5を備え、該フレーム5は、互いに平行であり、かつフレームの長さに沿って並ぶ2つのガイドレール6を備える。
可動要素3は、2つのガイドレール6の間で並進移動できるように装備される。この目的のために、可動要素3は、(例えば)レールに装備されるポリテトラフルオロエチレン製ガイドを装着したランナー7を備える。図6〜図9はランナー7の一例を示す。
可動要素はまた、導電材料から作られる略矩形のプレート8を備え、この電気抵抗率はおよそ数μオームcmであり、この電気導電率は10−7から5・10−7S/mである。
好ましくは、前記プレートは、アルミニウム合金、例えば、電気抵抗率がおよそ5μオームcmであり、導電率が2・10−7S/mであるジェラルミン(Al 95/Cu 4/Mg 1)から作られる。
ランナー7は、プレート8の長い側面の2つの端部に取り付けられ、2つの長い側面は、フレーム5の2つのガイドレール6に平行であるものとする。
2つのガイドレール6の端部のそれぞれにおいて、可動要素3の行程終了を減衰させることを可能にする2つの減衰装置9がある。
減衰装置9は、図2〜図5に示されるように、ガイドレール6を保持するフレーム5の一部分に固定されてよい。
これらの減衰装置9はまた、例えば、図6〜図9に示される実施形態におけるようなフレーム5上の他の場所に位置してよい。この場合、減衰装置9は、ピンキャップと当接する可動ピン10を有し、かつ可動要素のプレート8の端面に固定される、油圧シリンダーシステムを含む。
減衰装置はさらにまた、レール6の2つの端部付近に移動させるように駆動される可動要素の適度の制動を確実にするため、アクチュエータの動作位置及び非動作位置に対応する、レール6上の可動要素3の端位置に近接した可動要素を低速にすることを可能にする。
減衰装置はこの一部が、可動要素に垂直であるプレート11に固定され、このプレート11自体をプレート12に固定させることで、アクチュエータのこの部分を、図に示されない遮断器の他の部分に固定させることが可能になる。
プレート12及びプレート11はそれぞれ、貫通開口部13及び14をそれぞれ有することで、前記可動要素にしっかりと接続されるロッド2用の通路をもたらす。貫通開口部13は、ロッド2の直径に近い直径を有することで、前記可動要素が移動するように駆動される時、ロッド2が開口部13を通して移動するようにロッド2を案内する。
図7〜図9は、可動要素3にロッド2を取り付ける例を示す。ロッド2は部品15に固定され、この部品15自体はプレート8の端面に固定される。より正確には、部品15は、プレート8のおおむね全幅に固定され、かつ、これに当接している。ロッド2の端部を受ける部材16は、おおむね、部品15の長さの中間で固定される。
図7〜図9はまた、レール6を支える2つのフレーム部分17がそれぞれ、U字形の保護用ケーシング18で覆われることを示す。
上部の保護用ケーシング18は、直線アクチュエータを備える要素をより良く示すために図7及び図8では取り去られている。しかしながら、上部及び下部の保護用ケーシング18は、図6及び図9において両方共可視である。
上部及び下部の保護用ケーシング18は、横接続部19及び端部接続部20によって互いにしっかりと接続される。
アクチュエータのプレート8の両側に、台形状の2つの横接続部19が、上部及び下部のU字形ケーシング18の自由端21にしっかりと接続される。下部及び上部の保護用ケーシングは、横接続部19を共にしっかりと接続することによってしっかりと横に接続される。
レール6を支えるフレーム部分17の自由端付近に、保護用ケーシング18は十字形の端部接続部20に固定されることによってしっかりと接続される。この最終接続部20は、プレート8の平面に垂直な平面に沿って延在する(図6及び図7を参照)。
可動要素3を駆動して移動させるために、前記アクチュエータは、本発明による他の要素を備え、これは、ここで、図1を参照して提示されるものになる。
まず、本発明は、誘導によって可動要素の移動をもたらす。
このために、可動要素の運動装置4は、複数のコイル22を装着し、このコイル22は、エネルギーが供給される時、可動要素のプレート8を移動させることが可能な磁場を生じさせ、具体的には、空隙において生じた動磁場によって、レンツの法則に従って導電性プレート8の移動がもたらされる。
前記コイルは図6〜図9に示されていないが、参照符号22で示される要素によって他の図において象徴的に表される。
コイル22は、運動装置のフレーム部分17に固定される。より正確には、フレーム17のそれぞれの部分は、一定の設定済み間隔(典型的には1cmであり、これは、所望の移動に、電機子の長さに、及びこの電力供給周波数に関連している)によって間隔があけられた3つのコイル22を備える。
前記コイルが、プレート8の縁部から一定の距離で配置されるようにし、この距離は、誘電子と電機子との間の一定の空隙を確実なものにするものでなければならず、0.5〜1.5mm、好ましくは、0.5〜1mmである。
このような空隙によって、ブレーシングは回避され、これによって、可動要素3の正確な案内を保証することが可能になる。
前記コイルはまた、運動装置4のフレーム部分17において作られる溝穴30に配置されるようにする。この実施形態によって、重大な機械的応力を引き起こすラプラス力を最小限に抑えることが可能になり、溝穴を分離する突出部分は磁力線の経路を作る。このように、前記コイルは、比較的弱い磁場の影響を受け、ひいてはごくわずかなラプラス力の影響を受ける。よって、電磁力はコイル22自体よりも可動要素3に多く加えられ、前記アクチュエータの機械的完全性は著しく改善される。
念を押しておくが、ラプラス力は電流が横断する導体上の磁場によってかけられる電磁力である。
提供されるコイル22の数は3つであるが、これは、前記アクチュエータを動作させるために使用される電流が三相電流であり、それぞれの相がさらにまた1つのコイル22への電力供給に対応するからである。
本発明は3つのコイルの実装形態に限定されず、前記アクチュエータが、少なくとも3つのコイルを含む限り、本発明の範囲から逸脱することなくより多いコイルを含むことができることは理解されるべきである。
このようなアクチュエータに適した前記コイルの設計は、ALIの解析的方程式を使用することができる当業者の権能内にある。
ここで、可動要素3を移動させるようにコイル22に電力を供給するために実装される要素に焦点を移す。
図1は、本発明によるアクチュエータが、運動装置4の動作を制御できるようにする制御モジュール23を備えることを概略的に示す。
本発明によると、前記アクチュエータはまた、電気エネルギー蓄積装置24を備える。
制御モジュール23は、蓄積装置24と運動装置4との間のエネルギーの伝達を確実なものにする。
前記制御モジュール自体に電気ネットワーク25によってエネルギーが供給されることは留意されるべきである。
この場合、荷重の動力学を確実なものにするためにアクチュエータによって使用されるエネルギーは100kJ程度のものである。この値はかなり高く、従来の三相のネットワークは、局部的な電圧降下を受けずに可動要素の移動にかかる期間にこのエネルギーを供給できない。
この理由で、本発明によるアクチュエータはエネルギー蓄積装置24を使用して、アクチュエータを動作させるために必要とされるエネルギー量を蓄積し、かつ利用可能にする。
アクチュエータの設計にはいくつかのエネルギー蓄積装置の解決策が考えられており、電解液又は関連の溶液を考慮するのが有利であったが、これは、それらが高DC電圧によく耐えるが、低い電力容量値を犠牲にしているからである。この理由で、これら解決策は維持されなかった。
他方では、1990年代の終わりから成熟に達した超コンデンサ技術が採用されたが、これは、この超コンデンサによって、高い電気容量値を蓄積することが可能になるだけでなく、DC電圧にも耐え、極度に速いエネルギー放出をもたらすからであり、蓄積容量に関して、超コンデンサが従来のコンデンサの容量よりおおむね10,000倍高い容量を有することは留意されるべきである。
よって、選定されたエネルギー蓄積装置24は、おおむね10〜20W/kgの出力密度を有する超コンデンサである。
よって、このような蓄積装置は、開口上の電力の増大を生じさせるため、遮断器の接点を分離させるのに十分なエネルギーを提供することを可能にする。「十分なエネルギー」という用語は、おおむね100kJのエネルギーを意味すると理解されよう。
さらに、このようなエネルギー蓄積装置は急速な再充電を可能にする(本発明によるアクチュエータの応用には適していないと思われるバッテリに対して大幅に改善されたが、これは、該バッテリが充電及び放電にあまりにも時間が長くかかり過ぎるからである)。
他のエネルギー蓄積装置が、本発明の範囲から逸脱することなく実装可能であり、例えば、大容量の蓄積を可能にし、かつ、フライホイールシステム、蓄熱システム、化学又は電気化学的貯蔵など、蓄積されたエネルギーの急速な放出をもたらすデバイスが考えられ得ることは理解されるべきである。
図1は、超コンデンサ24に、制御モジュール23によって、とりわけ、一方では電気ネットワーク25に接続される第1のパワーエレクトロニクス装置26によって、及び、運動装置4に接続される第2のパワーエレクトロニクス装置27によって、エネルギーが供給されることを示す。
電気ネットワーク25は、三相400Vネットワークである。
第1のパワーエレクトロニクス装置26は、本発明によるアクチュエータの最初の使用のために、三相のネットワーク25からの電流を、超コンデンサ24に対する充電電流に変化させることができるチョッパー26である。
最初の使用後、チョッパー26によって、超コンデンサ24の充電を完了させることができるが、これは、本発明によるアクチュエータの実行中に、超コンデンサが最初にこのエネルギーを解放した後、アクチュエータを動作させるために送られるエネルギーの一部分を回収するからである(本発明に固有のこの動作モードについては後述される)。
第2のパワーエレクトロニクス装置27は、超コンデンサ24から解放されたエネルギーを三相電流に変化させることができることで、それぞれの電流相によってコイルにエネルギーが供給可能になるインバータ27である(それ故に、少なくとも3つのコイルが実装される)。
前記アクチュエータの動作中、インバータ27はまた、運動装置によって回収されたエネルギーを、超コンデンサに供給するためのエネルギーに変化させることができる(このことは後述される)。
前記インバータは、おおむね50Hz〜400Hzの基底周波数を生成することができる。
この実施形態では、前記制御モジュールはまた、エネルギーの回収中にDCバス及びチョッパーを保護するために自動的にDCバスに係合する制御可能な散逸荷重を含むようにする。この荷重については、より容易に読めるようにするために図には示されていない。
エネルギー蓄積は以下のように計算された。
単一の接点の分離のために、以下の表に指示される技術的特性から前記アクチュエータの総展開エネルギーを考慮して、(いくつかのモジュールを含んでよい)超コンデンサ24における電気エネルギーの蓄積に必要とされる最小容量の大きさに合わせることが可能である。消費されるエネルギーは接点開口位相には最大であるため、この位相は予備計算の基礎として使用される。
Figure 2021518649
三相400Vネットワークの整流から得られるエネルギーは、DCバスによって蓄積されなければならない。この電圧は、488VDC〜563VDCであり、平均値は538VDCである。
従って、必要とされる容量は、DCバス電圧の最悪の場合、すなわち488VDCに備えて、かつ、100kJに丸められた必要とされエネルギーのために、コンデンサに蓄積されるエネルギーを表すことによって判断されてよく(加速位相に対する厳密な値は97.25kJである)、すなわち、
E=1/2 C・VDC 、それ故に、C=2・E/VDC =2・100kJ/488=0.84F
である。
このエネルギー値によって、要求された超コンデンサ24を製造するのに適した商用の超コンデンサモジュールを選定することが可能である。
本発明によると、超コンデンサ24に蓄積され、かつ制御装置4に送られたエネルギーは、制御モジュール23を備える、図1に示される電子制御装置28によって課せられる所定の動力学的制御法則に従って解放される。
前記動力学的制御法則は、運動装置4のフレームのレール6上の可動要素3の移動の2つの位相をもたらす。第1の位相は、可動要素3が最高速度に達するまで(図4)、加速度に従って移動中の可動要素3を設定することにある(図3)。さらにまた、第2の位相では、前記可動要素は、レール6の終わりに位置する減衰手段9に衝突するまでこの行程中は低速にされる(図5)。
ベクトル制御法則は、この法則を展開するようにデジタルコンピュータによって展開され、該コンピュータは、センサから得られる又は計算される速度、位置などの情報を考慮に入れても入れなくてもよい。
電源スイッチは、固定子のさまざまなコイルに、制御法則によって定められる組み合わせ及び時系列で電力を供給する。
これらの系列及び組み合わせは、既定の加速プロファイル(又は、加速が負である場合は制動プロファイル)に従うように定められる。
よって、固定子は、前記アクチュエータの可動部分を駆動させる並進移動磁場を発生させる。
本発明の文脈で、前記可動要素は、可変周波数多相インバータによってACを介して運動装置によって駆動され、これによって、固定子のコイルに移動磁場がもたらされる。制御法則はベクトル制御法則である。
よって、本発明は、移動性磁場を発生させるために、ベクトル制御法則によってインバータを制御する制御装置を実装する。
電子制御装置28は、上述した2つの位相が実行可能になるように、この動力学的制御法則に従ったパワーエレクトロニクス装置の動作の制御を確実なものにする。
より正確には、電子制御装置28は、この実装形態を提供するプログラミングされたマイクロコントローラを含む。
TMS380(Technical Micro System)に基づく前記制御が実行され、この構成部品はこのタイプの適用に一般的に使用されるものであり、信頼できるものである。さらに、この構成部品は、多数の入力(「オン/オフ」入力又はアナログ入力)及び出力(高解像度PWM)を有する。
前記構成部品は制御信号に対する信号チョッピングを可能にし、提供されるチョッピング期間はおおむね8Hzである。導入される基本周波数は、50〜200Hzである。「掃引正弦」タイプの、上昇(加速)した後に降下(減速又は制動)する周波数のベクトル信号は、制御装置28のTMS320によってもたらされた後、前記パワーエレクトロニクス、すなわち、インバータ27に送出される。
従って、「掃引正弦」の平衡三相のネットワークは、さらにまた、運動装置4に導入される。
前記マイクロコントローラのプログラミングは、(プログラミング及びシミュレーションソフトウェアである)MATLAB(登録商標)、Simulink(登録商標)によって行われる。次に、制御モデルはさらにまた、CODE COMPOSER STUDIOソフトウェア(開発ソフトウェア)によって解釈されて自動的にC言語に変換された後、ターゲットに導入された機械語にコンパイルされる。
この方法によって急速な展開が実行可能になる。
前記電子制御装置のマイクロコントローラによってさらにまた、運動装置4のレールの2つの端部間の可動要素3の移動を正確に制御可能になる。この端部のそれぞれは、前記アクチュエータの動作位置又は非動作位置(又は、一般的に遮断器の該位置であって、位置のそれぞれは、それぞれ、電流が設備に流れることを可能にする、又は電流の流れを遮断する)に対応する。
動力学的制御法則はよって、前記アクチュエータが起動される時、前記可動要素を、第1の加速位相で、その後、第2の減速又は制動位相で移動させることを可能にする。
加速位相の間、前記3つのコイルのそれぞれは電力が供給されることで、プレート8の移動を駆動させ、コイル22はプレート8を引き付けるように電力が供給されて、プレート8はコイル22の電力供給の方向に従う。
制動又は減速位相の間、コイル22は、前記プレートの移動によって生成されるエネルギーを回収し、かつこのエネルギーをパワーエレクトロニクス(インバータ27)に送り、ここでこのエネルギーはさらにまた、少なくとも部分的に再び再充電される超コンデンサ24に供給するために変換される。超コンデンサからなくなっている追加のエネルギーは、チョッパー26によって、三相400Vネットワークのエネルギーから供給される。
ここで、前記アクチュエータの、動作位置から非動作位置までの移行を説明するために図2〜図5を参照する。
図2は、遮断器が動作位置にあるように適切な位置における本発明によるアクチュエータの一部分(運動装置4及び可動要素3)を示す。この位置において、アクチュエータのロッド2が遮断器の荷重1の可動部分にしっかりと接続され、かつ可動荷重1が固定荷重1’と接触していることで、電流が高電圧設備に流れることを可能にすることは、留意されるべきである。
さらにまたこの位置において、可動要素3は運動装置4のレール6の一端に配置される減衰装置に当接している(該要素は図2におけるレール6の右端に位置している)。
異常が検出されかつ遮断器を作動させなければならない時、電子制御装置28は、切断プロセスを起動し、かつ超コンデンサ24に含有されるエネルギーの解放を制御する。
解放されたエネルギーは、次いで、パワーエレクトロニクス装置28の動力学的制御法則に従って、アクチュエータの運動装置4に送られる。より詳細には、図3に概略的に示されるように、エネルギーE1は制御法則に従ってそれぞれのコイル22に供給される。
可動要素3はその後、ある特定の期間での加速(動力学的制御法則の位相1に固有の加速)に従ってレール6上で移動する(左への移動)。ロッド2はさらにまた、可動荷重1が固定荷重1’から遠ざかるまで移動するように可動荷重1を駆動することで、遮断器の接点が開放される。電流はもはや高電圧設備に流れない。
可動要素3は、図4に示される最高速度に達するまでこの行程を継続する。
この速度での可動要素3の位置は、前記可動要素上の位置センサ29の存在によって特定される。
図4に示されるこの位置では、前記コイルはもはや受け手ではなく、代わりに、制動を発生させる発生器となる。
次に、動力学的制御法則は、行程を低速にする可動要素3の制動を、可動要素3が0に近い非常に低い速度に達した直後に減衰装置9に当接するまで制御する。
可動要素3はさらにまた、前記減衰装置に対する端位置(図5におけるレール6の左端の位置)にあり、これは遮断器の非動作位置に対応する。
可動要素3を低速にしている間、コイル22に対する可動要素3の移動によって生じたエネルギーE2は回収され、かつ制御モジュール23に、とりわけ、その後、部分的に超コンデンサ24を再充電するインバータ27に送られる。
超コンデンサ24は再び使用されるようにチョッパーによって追加のエネルギーが供給される。
図6〜図9は遮断器の再係合を示す。
電気故障又は問題が解消され、かつ高電圧設備が業務を再開できる時、遮断器は動作位置に再設定される。
これを行うために、再び、前記制御モジュールは、図6(又は図5)に示される非動作位置から図9(又は図2)に示される動作位置に前記可動要素を移行させるためにエネルギーを解放する。
図7において、減衰装置9が、移動している可動要素3を受ける準備ができた配備位置にあり、可動要素が、この透視図によると、運動装置4のガイドレール6の右側に位置付けられる(とりわけ、図7を参照)ことは、留意されるべきである。
適用される制御法則は、動作位置から非動作位置に可動要素を移行させるために適用される法則と同じであり、最初に、可動要素3は、最高速度に達するまで加速した後、動作位置に近接して0に近い速度に達するまで減速する。
よって、前記可動要素は、ロッド2の端部が運動装置4から及びプレート12から遠ざかるように移動中に駆動される。
このように移動させることによって、ロッド2は、可動荷重1を駆動すると、その後、ロッド2によってかけられるスラストの影響下で、遮断器の接点を閉鎖させるまで移動する(可動荷重1及び固定荷重1’)。
図8及び図9は、プレート8が減衰装置9と接触する時のレール6上の行程終了時の前記可動要素を示す。図8は、前記減衰装置の可動ピン10に衝突する可動要素3を示し、図9は、前記可動要素のスラストの影響下で前記減衰装置に進入する時の可動ピン10を示す。
この端位置において、固定荷重1’は可動荷重1と接触しており、よって遮断器の接点は閉鎖される。
このように、遮断器はもう一度動作位置になり、電流は高電圧設備に流れることが可能になる。
上記から、本発明によるアクチュエータは、高電圧設備の遮断器をどのように動作させることができるのかが理解されるであろう。
本発明が、1つの設計例のみを示す図6〜図9に具体的に示される実施形態に限定されないことは理解されるべきである。
とりわけ、運動装置を形成する部品の形状又は可動要素を形成する部品の形状は、本発明の範囲から逸脱することなく異なる可能性がある。
同様に、減衰装置9は異なっている可能性があり、運動装置上に直接、レールのそれぞれの端部において顎型装置を設けることを想定することが可能であると思われる。このような「顎」型装置は、可動要素が、レールの終わりに運動装置の固定要素に当接しないようにするために行程終了時の可動要素の不動化を確実なものにする。
同様に、デジタルコンピュータは、TMS320マイクロコントローラ以外の任意のタイプのものであってよい。

Claims (10)

  1. 高電圧設備のための遮断器用の電気機械式アクチュエータであって、
    可動要素(3)であって、前記可動要素(3)にしっかりと接続されるロッド(2)によって電力を前記設備に供給可能にする動作位置と、前記ロッド(2)によって前記設備への電力供給を切断できるようにする非動作位置との間で移動可能である、可動要素(3)と、
    前記可動要素(3)が、前記動作位置から前記非動作位置に、又はその逆も同様に移行できるようにする、前記可動要素(3)を移動させるための運動装置(4)と、
    電気エネルギー蓄積装置(24)と、
    前記エネルギー蓄積装置(24)と前記運動装置(4)との間のエネルギーの伝達を確実なものにする、前記運動装置(4)を制御するための制御モジュール(23)と、を備え、
    前記運動装置(4)は前記ロッド(2)を装着した前記可動要素(3)の誘導によって直線移動をもたらし、かつこの目的のために、フレーム(5)上に位置付けられる磁気回路に挿入される一連の少なくとも3つのコイル(22)を備え、前記可動要素(3)は、前記フレーム(5)上で移動するように可動式に装備され、かつ、前記少なくとも3つのコイル(22)のそれぞれによって、該コイルに、所定の動力学的制御法則に従って前記制御装置(23)によって電気エネルギーが供給される時に発生する磁場の効果の下で移動可能である導電材料を含み、前記動力学的制御法則は、従われるべき加速度プロファイルを可能にするベクトル制御法則であることを特徴とする、電気機械式アクチュエータ。
  2. 前記制御モジュール(23)は、前記所定の動力学的制御法則に従って前記少なくとも3つのコイル(22)のそれぞれへのエネルギーの伝達を確実なものにし、前記ベクトル制御法則は時間関数として前記コイル(22)のそれぞれへのエネルギーの供給を判断し、かつ、初めに、前記可動要素の最高速度への加速、及び、次に、前記非動作位置付近のおおむね0に近い最低速度への前記可動要素の減速を提供することを特徴とする、請求項1に記載の電気機械式アクチュエータ。
  3. 前記アクチュエータは、前記動作位置に近接した及び前記非動作位置に近接した、前記可動要素(3)を低速にするための減衰装置(9)を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電気機械式アクチュエータ。
  4. 前記減衰装置(9)は、前記フレーム(5)にしっかりと接続される機械制動装置を含むことを特徴とする、請求項3に記載の電気機械式アクチュエータ。
  5. 前記可動要素(3)は、前記フレーム(5)に固定される少なくとも1つのガイドレール(6)に平行な2つの側面を有する略矩形の導電材料から作られるプレート(8)を含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の電気機械式アクチュエータ。
  6. 前記可動要素(3)の2つの前記平行な側面のうちの1つは、前記コイル(22)の縁部から一定の距離に位置付けられ、前記距離は、おおむね0.5mm〜1.5mm、好ましくは、0.5mm〜1mmである、誘電子と電機子との間の一定の空隙を確実なものにすることを特徴とする、請求項5に記載の電気機械式アクチュエータ。
  7. 前記少なくとも3つのコイル(22)は、前記フレーム(5)に作られる溝穴(30)に位置付けられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の電気機械式アクチュエータ。
  8. 前記制御モジュール(23)は、
    前記エネルギー蓄積装置(24)にエネルギーを供給することが可能な第1のパワーエレクトロニクス装置(26)と、
    おおむね50Hz〜400Hzの基底周波数を生成することが可能な、前記エネルギー蓄積装置からの電力を前記運動装置(4)に供給することが可能な第2のパワーエレクトロニクス装置(27)と、
    前記ベクトル動力学的制御法則に従って前記パワーエレクトロニクス装置(26、27)の動作の制御を確実なものにする電子制御装置(28)と、を備えることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の電気機械式アクチュエータ。
  9. 前記第2のパワーエレクトロニクス装置(27)は、前記可動要素(3)の減速中に前記エネルギー蓄積装置(24)にエネルギーを供給することが可能であることを特徴とする、請求項2及び8に記載の電気機械式アクチュエータ。
  10. 前記エネルギー蓄積装置(24)は、10〜20W/kgの出力密度を有する少なくとも1つの超コンデンサを備えることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の電気機械式アクチュエータ。
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