JP2021514426A - 改良されたマグネシウム合金およびその製造方法 - Google Patents

改良されたマグネシウム合金およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021514426A
JP2021514426A JP2020566529A JP2020566529A JP2021514426A JP 2021514426 A JP2021514426 A JP 2021514426A JP 2020566529 A JP2020566529 A JP 2020566529A JP 2020566529 A JP2020566529 A JP 2020566529A JP 2021514426 A JP2021514426 A JP 2021514426A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microalloy
deformation
atomic
atom
alloy according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020566529A
Other languages
English (en)
Inventor
デッカー,レイモンド
エディック,ヤコブ
ラクロワ,ダニエル
ルボー,ステファン
Original Assignee
チキソマット,インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by チキソマット,インコーポレイテッド filed Critical チキソマット,インコーポレイテッド
Publication of JP2021514426A publication Critical patent/JP2021514426A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L31/00Materials for other surgical articles, e.g. stents, stent-grafts, shunts, surgical drapes, guide wires, materials for adhesion prevention, occluding devices, surgical gloves, tissue fixation devices
    • A61L31/02Inorganic materials
    • A61L31/022Metals or alloys
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C23/00Alloys based on magnesium
    • C22C23/04Alloys based on magnesium with zinc or cadmium as the next major constituent
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L31/00Materials for other surgical articles, e.g. stents, stent-grafts, shunts, surgical drapes, guide wires, materials for adhesion prevention, occluding devices, surgical gloves, tissue fixation devices
    • A61L31/14Materials characterised by their function or physical properties, e.g. injectable or lubricating compositions, shape-memory materials, surface modified materials
    • A61L31/16Biologically active materials, e.g. therapeutic substances
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/06Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of magnesium or alloys based thereon
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2310/00Prostheses classified in A61F2/28 or A61F2/30 - A61F2/44 being constructed from or coated with a particular material
    • A61F2310/00005The prosthesis being constructed from a particular material
    • A61F2310/00011Metals or alloys
    • A61F2310/00035Other metals or alloys
    • A61F2310/00041Magnesium or Mg-based alloys
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2400/00Materials characterised by their function or physical properties
    • A61L2400/12Nanosized materials, e.g. nanofibres, nanoparticles, nanowires, nanotubes; Nanostructured surfaces

Abstract

少なくとも2種類のマイクロアロイ元素と、転位、積層欠陥、整合歪、粒界およびマイクロアロイ元素の偏析によってデコレートされた転位ドメインのうちの少なくとも1つを有する微細構造と、を有する、強化されたマグネシウム(Mg)基合金。マイクロアロイ元素のうちの1つは、Mg原子よりも原子サイズが大きい大原子元素であり、マイクロアロイ元素のうちのもう1つは、Mg原子よりも原子サイズが小さい小原子元素である。

Description

関連出願へのクロスリファレンス
本出願は、2018年2月20日にファイルされた、米国仮特許出願第62/632,600号の優先権の利益を主張するものであり、その内容全体を本明細書に援用する。
外科的挿入用と、修復された骨アレイをしっかり固定するためのどちらでも、構造的な骨の固定には、生体吸収性ポリマー(通常、引張強度が110MPa未満)の2倍の機械的性質が求められる。必要な強度レベルは、アルミニウム(Al)によって硬化されるマグネシウム(Mg)合金に見られ、その強度レベルは200MPaを超える。しかしながら、アルミニウムは、認知症、アルツハイマー病、骨溶解に関与しているのではないかと疑われている。したがって、生体吸収性Mg合金には、別の強化機構が求められる。
上記の需要を満たすのみならず、関連技術の上に列挙した欠点および他の制約を克服するにあたり、本発明は、ベース元素としてのMgと、少なくとも2種類のマイクロアロイ元素とを含む、強化されたMg基合金を提供する。Mg基合金の微細構造は、転位、積層欠陥、整合歪、粒界およびマイクロアロイ元素の偏析によってデコレートされた転位ドメイン(DDD)のうちの少なくとも1つを有する。また、マイクロアロイ元素のうちの1つは、Mg原子よりも原子サイズが大きい大原子元素であり、マイクロアロイ元素のうちのもう1つは、Mg原子よりも原子サイズが小さい小原子元素である。
別の態様では、Mg基合金は、粒成長を阻害する別のナノメートルサイズの第3相粒子を有する追加のマイクロアレイ元素を含む。
さらに別の態様では、追加のマイクロアロイ元素はMnであり、別のナノメートルサイズの第3相粒子はα−Mn粒子である。
追加の態様では、第3相粒子は、10〜200ナノメートルの範囲である。
別の態様では、第3相粒子は、微細構造の平衡金属間化合物よりもソルバス温度が高い。
さらなる態様では、微細構造は、粒界金属間化合物の連続膜がないこと(an absence of continuous films)を含む。
追加の態様では、微細構造は、無析出粒界がないことを含む。
さらに別の態様では、大原子元素の原子は、原子半径が173オングストローム以上であり、小原子元素の原子は、原子半径が145オングストローム以下である。
さらに別の態様では、大原子元素の原子は、電気陰性度が1.1以下であり、小原子元素の原子は、電気陰性度が1.4以上である。
追加の態様では、大原子元素はCaであり、小原子元素はZnおよびMnのうちの少なくとも1つである。
別の態様では、マイクロアロイ元素は、本質的に、Znが0.7〜1.8、Caが0.2〜0.7、Mnが0.2〜0.7の範囲(重量%)のZn、CaおよびMnからなる。
さらに別の態様では、マイクロアロイ元素は、本質的に、Znが0.5〜2.0、Caが0.2〜1.0、Mnが0.2〜1.0の範囲(重量%)のZn、CaおよびMnからなる。
追加の態様では、ベース元素およびマイクロアロイ元素は、人体の栄養素であり、骨伝導性である。
さらに別の態様では、Mg合金は、生体吸収性の動物、特にヒトの身体のインプラントの形態で提供される。
さらに別の態様では、Mg合金は、構造補強デバイスの形態で提供される。
さらに追加の態様では、Mg合金は、1013/mを超える転位および部分転位含有量の保持を可能にする。
別の態様では、Mg合金は、降伏強度が220MPaを超える。
さらに別の態様では、Mg合金は、電子回折によって測定されたMRD値5未満の集合組織と、(変形された引張サンプルの幅および厚さによって測定された)2未満のr値によって向上した成形性を含む。
追加の態様では、Mg合金の強度は、大きさが100nm未満の粒内GPゾーン(Mg母相の底面にある大原子と小原子の秩序配列;図2A、図2Bおよび図3を参照)および/または大きさが200nm未満の粒内金属間粒子(例えば、CaMgZn)によって補われる。
さらに別の態様では、Mg合金の強度は、合金元素の偏析で生じる整合応力(coherency stress)によって補われる。高合金領域は低合金領域とは格子定数が異なるため、これらの領域が格子整合性を保持している場合に応力が発生する。
本発明の別の態様では、体内プロステーシスデバイスを形成するためのマイクロアロイ元素との組み合わせで少なくとも95重量パーセントのマグネシウムを含む体内分解型マグネシウム合金を処理する方法が提供され、マグネシウム合金からなるインゴットまたはビレットのうちの1つを形成する工程と、変形偏析処理を適用することによって、マグネシウム合金を強化する工程と、微細構造において、追加のマイクロアロイ元素の別の粒成長阻害ナノメートルサイズ第3相粒子を形成する工程と、を含み、上記の変形偏析処理は、転位、粒界、積層欠陥、クラスター、GPゾーンおよび/またはマイクロアロイ元素の偏析によってデコレートされた転位ドメインのうちの1つで形成し、マイクロアロイ元素のうちの少なくとも1つの元素は、原子サイズがマグネシウム原子より大きい原子を有する大原子マイクロアロイ元素であり、マイクロアロイ元素のうちの少なくとももう1つの元素は、原子サイズがマグネシウム原子よりも小さい原子を有する小原子マイクロアロイ元素である。
別の態様では、ロッド、ワイヤ、中空管およびシートのうちの1つがインゴットまたはビレットから形成される。
さらに別の態様では、体内分解型マグネシウム合金は、ねじ、プレート、ワイヤ、メッシュ、足場および/またはステントのうちの1つにおける形態で、体内プロステーシスインプラントに形成される。
追加の態様では、大原子マイクロアロイ元素は、Ca、Sr、Ba、Na、K、REおよびYのうちの1つまたは複数であり、小原子マイクロアロイ元素は、Zn、Mn、Sn、V、Cr、P、B、Si、Ag、Alのうちの1つまたは複数からなる。
さらに別の態様では、変形は、冷間引抜き、コールドスタンピング、冷延伸、コールドスエージング、コールドスピニングまたは冷間圧延のうちの少なくとも1つによる。
さらに別の態様では、変形は、熱間押出、熱間圧延、ホットプレス、ホットスエージング、ホットスピニングまたは熱間鍛造のうちの少なくとも1つによるものであり、ロールまたはダイは、150〜400℃に加熱され、変形は30%より大きい。
追加の態様では、形成工程は、粒度5μm未満のデコレートされた転位および50ナノメートル未満のデコレートされた転位ドメインを形成することを含む(図6および図7参照)。
さらに別の態様では、偏析処理における変形率×時間(分)×温度(°K)の積は、熱間変形では5×10〜5.6×10、冷間変形では8×10〜21×10である。
さらに別の態様では、変形偏析処理は、偏析につながる断熱発熱を生じる冷間加工を含む。
追加の態様では、追加のマイクロアロイ元素はMnであり、ナノメートルサイズの第3相粒子の存在下での変形偏析処理のプロセスは、CaMgZnの金属間化合物の析出と再結晶を回避する速度のものである。
本発明のさらなる目的、特徴および利点は、本明細書に添付され、その一部を形成する図面を参照して、特許請求の範囲を含む以下の説明を検討した後、当業者に容易に明らかになるであろう。
図1は、クラスターにおけるCa原子およびZn原子を示すBioMg 250のアトムプローブ再構成を示す(スケールはナノメートル単位である)。 図2Aは、明るい原子がZnおよびCaである明視野画像におけるBioMg 250のGPゾーンの電子顕微鏡写真(STEM)画像を示す。 図2Bは、明るい原子がZnおよびCaである暗視野画像におけるBioMg 250のGPゾーンの電子顕微鏡写真(STEM)画像を示す。 図3は、BioMg 250のMg母相の底面上にあるGPゾーンのZn原子およびCa原子の配列を模式的に示す。 図4は、CaMgZn金属間化合物の粒界膜と、CaおよびZnのクラスターが析出しない隣接ゾーンとを示すナノメートルスケールのアトムプローブ分析を示す。 図5は、冷間加工/偏析処理されたBioMg 250のアトムプローブ電子顕微鏡写真を示し、転位へのCa原子とZn原子の偏析を明らかにしている。 図6は、BioMg 250におけるデコレートされた転位ドメインを示す電子顕微鏡写真(HR−TEM)を示す。 図7は、BioMg 250におけるデコレートされた転位ドメインを示す明視野電子顕微鏡写真画像である。 図8は、結晶粒微細化のための直径50〜120nmの球状α−Mn粒子を示す。 図9は、本発明の原理を組み込んだBioMg 250グレード2の時間/温度/変形図である。
Mgベースの機械的性質を強化すべく合金元素の新たな組み合わせを開発するにあたり、まず、探索対象を身体に対する栄養素であると認められている元素に絞り込み、次に、量子力学の第一原理を使用して、Mg原子に対しても互いに対しても大小がある、大きさの合わない元素の三元素添加を選択および最適化した。同時に、過剰な合金化と欠陥のある処理によって導入される平衡相の延性と腐食に対する悪影響を回避しつつ、合金元素間の相乗作用を低レベルで取り込むために、マイクロアロイング原理と遷移微細構造を利用した。
以下の表Iに示す正負の原子ミスフィットと強化能とに基づいて、選択された三元合金元素は、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、カルシウム(Ca)であった。Zn、MnおよびCaは、Mgに対して大きさがそれぞれ−17%、−14%および+23%で相当な+/−の違いがあり、CaとZnとの間にも32%の違いがある。平衡体積をMg母相から反対方向に変更すると、Ca(Mgに対して正)とZn(Mgに対して負)の共偏析が促進される。CaとZnとの混合エンタルピーは、−22kJ/molと負に大きく、Mg−Ca間よりも1桁大きい。このため、Mg母相中のCaとZnとの間に強い引力相互作用があり、図1に見られるような形成クラスター(forming cluster)につながる。また、大きな溶質元素と小さな溶質元素の組み合わせにより、新たな相と母相との間のミスフィットが小さくなり、遷移ナノ構造の核生成が容易になる。このため、合金が強化される。
Figure 2021514426
Mgは延性と成形性が乏しいが、CaとZnの両方を用いてMgを3元系マイクロアロイにすることで、どちらの性質も、CaまたはZnの第2元素添加の場合よりも向上する。これは、底面の集合組織が減少し、非底面すべりが大きくなることに関連している。
実際、強度が増して延性が改善されるのは、(図1に示すような)クラスターまたは短範囲規則化ゾーン(ギニア−プレストン(GP)ゾーンとして知られている)がMgの{0001}底面上に形成される場合である。これらのGPゾーンは、厚さ1原子層(<0.5nm)、直径約15nmである(図2Aおよび図2B参照)。これらの規則化ゾーンにおけるZn原子およびCa原子の配列を、図3に模式的に示す。ZnとCaの比は2:1であり、ゾーン間距離は底面に対して垂直に10nmである。GPゾーンの集合(population)は約1022〜1023/mである。これらのクラスターやゾーンによって、底面での転位による変形が抑えられる。最終的に得られる結果を、ここではBioMg 250グレード1と称する。これは、クラスターを形成および/またはGPゾーンを析出させるために、400℃で1時間の焼鈍、さらに200℃で2時間の時効による加工後に再結晶したものであり、以下の範囲の性質を有する。
a.降伏強度130〜149MPa
b.引張強度255〜168MPa
c.伸び22〜28%
d.結晶粒度13〜15μm
Mgの機械的性質に対する利点に加えて、Zn、MnおよびCaを用いてマイクロアロイにすると、Mgの耐食性の面でも利益がもたらされる。しかしながら、それぞれの各元素の過剰な添加や過剰な組み合わせは有害である。
時効時間を20〜50時間まで延長して焼鈍/再結晶BioMg 250グレード1の強度を上げようとすると、CaMgZn金属間化合物の粒界膜が、図4に示すように発達する。これらの化合物の組成は、Mg約58%、Zn28%、Ca14%(重量%)であり、粒界に隣接する70nm幅の無析出領域でクラスターを形成しているCaおよびZnが母相から失われていく(再び図4を参照)。これによって、延性、成形性および耐食性が損なわれる。
BioMg 250グレード1の強度レベルでは、セルフタッピングねじ、硬質プレート、チタン(Ti)およびステンレス鋼(SS)インプラントと競合する器具など、さまざまな用途で不十分である。したがって、ベースのBioMg 250組成物の強度レベルを上げるために、革新が必要であった。
本明細書で説明するように、変形誘起デコレーション転位ドメイン(DDD)ナノ構造を利用して、体液中における分解速度を制御しつつ降伏強度を220MPaよりも高める、新規な熱機械処理経路が見いだされている。本明細書でさらに論じるように、転位の生成と偏析/デコレーションは、熱間変形および後熱処理の温度と特定のひずみ速度の下で同時に起こり得る。あるいは、特定の冷間変形と、それに続く熱で促進される偏析/デコレーションによって、転位を発生させることができる。これらの2つを、本明細書では「変形偏析処理」と称する。
得られる後処理Mg合金材料に導入されるのは、a)密度の高い線転位および螺旋転位ならびに積層欠陥、b)ドメイン境界の転位配列、c)これらの転位上の多原子クラスター(図5参照)、d)層状平面配列における整合歪を含むナノメートルサイズのDDDである。図6および図7に見られるように、DDDは大きさが約20nmであり、母粒子との間に方位差がある。上記は、著しい再結晶、粒界金属間化合物および粒界無析出帯を同時に回避しながら達成される(図4を参照)。これらのDDDナノメカニズムによって、GPゾーンが薄い場合よりも強度が増す。このマイクロアロイング手法を用いると、CaおよびZnが、粒界における有害かつ無駄で粗大な金属間化合物の形態ではなく、もっぱら有用なナノ強化のために効率よくあてられる。また、集合組織(望ましくない結晶化方位)を減らすことができる。このように集合組織が少なく、微細構造であることも、腐食を抑える上で好都合である。CaおよびZnによって、Mgの積層欠陥エネルギーが小さくなる。この新規のDDDナノ構造は、非底面すべりすなわち錐面すべりおよび/または柱面すべりの促進につながり、延性、成形性および靭性の向上という利益が得られるに至るまで、粒界凝集エネルギー2γintを増大させる。
固溶硬化におけるその役割に加えて、Mnを添加すると、nmサイズの球状α−Mn粒子が挿入される。これらの粒子は、粒度を微細にするとともに、ホールペッチ則での粒界強化を増強する(図8を参照)。
図9に示すように、α−Mn反応は、変形工程よりも前に活性化される。この時間/温度/変形処理経路は、遷移相を促進しつつ平衡相を回避するように構成されている。図9によれば、次のような処理がなされる。
a.)合金をα−Mn析出温度で冷却し、その相をナノメートルサイズの微細な配列で析出させる。
b.)平衡CaMgZn金属間化合物の析出、特に粒界での析出を回避するのに十分な速さで合金を冷却する。同様に、急速冷却によって、粒界金属間化合物に隣接する無析出粒界を回避する。
c.)熱間加工を適用し、粒成長を回避しつつ、転位を発生させるとともに、奇数サイズの拡散原子の偏析によるデコレートの際に配列への再配置を発生させるようにする。
d.)あるいは、Mg母相の冷間加工を適用して、転位を発生させる。
e.)最後に、ナノメートルの遷移相および微細構造に変化させるために、合金を低温で短時間保持する(これらの微細構造は、クラスター、GPゾーンおよび転位ドメインの形で大小の原子を偏析させることによってデコレートされる)。
形成された遷移相は、転位運動に抵抗するため、線転位、螺旋転位、部分転位の各々の上で雲として強度を高める。しかしながら、上述したように、大きさが20ナノメートルのデコレートされた転位ドメインには、転位ドメインと母粒子との境界にある転位壁によって可能になる、母粒子との間の方位差がある。この方位差がゆえ、Mgの底面での転位すべりが容易ではなくなり、錐面および/または柱面ですべりがさらに活性化される。結果的に、延性および成形性が向上すると同時に、強度も増す。
以下の実施例では、重量%でみた組成が、Mgベース、Zn1.33、Ca0.39、Mn0.46であるBioMg 250を利用する。
実施例1−冷間変形による強化
ここでの冷間加工は、BioMg 250の強度を高める上で極めて効果的である。この工程は、上述した偏析処理の前に導入される。この室温変形は、延伸、引抜き、スピニングおよび/または圧延によって実施することができる。粒度16ミクロンのシート材を冷延伸することで得られた結果を、表IIに報告する。偏析処理係数(F)(以下で定義)が大きくなるにつれて、強度(YS、UTS)が増し、伸び(El)が減少した。さらに、より細かい粒度を達成するための事前の熱処理により、強度と伸びの組み合わせが改善された(表III参照)。冷間加工前で熱処理係数(TTF)10.72の場合に、伸びが最大になった。ここで、
TTF=温度(°K/1000)×{18+log時間(時)} (1)
である。
Figure 2021514426
Figure 2021514426
コールドバー引抜きでの結果を表IVに示す。冷間加工によって強度が増し、加工硬化が減少する、冷間加工率%の影響を表Vに示す。偏析処理は、その主要な変数すなわち、a)事前変形率%、b)分単位での偏析処理時間、c)°K単位での偏析処理温度の積である係数Fで定量化される。たとえば、処理には、変形20%、500°Kで30分の熱処理を含むことができ、その結果、偏析処理Fは3.0×10になる。
Figure 2021514426
Figure 2021514426
高めの冷間加工率%の影響を表VIに示す。表VIは、冷間加工率%が高くなるにつれて硬度も増したことを示している。
Figure 2021514426
表VIIに示すように、BioMg 250のワイヤにさらに冷間加工を施した。直径100μmの細線を冷間引抜きし、3〜4%の伸びで400MPaの降伏強度を達成した。
Figure 2021514426
冷間加工強化のメカニズムに関して、転位の導入とCa原子およびZn原子によるデコレーションが確認された。アトムプローブ電子顕微鏡法によって、転位が冷間加工によって導入されたこと、図5に見られるように、それらの転位にCaとZnの原子が偏析されて転位運動を遅滞させるため、合金が強化されることが明らかになった。偏析は、変形による断熱発熱時に発生する可能性がある。
先に述べたように、細密な微細構造と集合組織の少なさが、耐食性の向上に役立つ。BioMg 250グレード2の耐食性を合成体液で試験し、Hの発生および動電位試験によって測定したところ、耐食性は処理時の冷間加工/偏析を介在させることによって改善された(表VIII参照)。
Figure 2021514426
図4に見られるように、粒界金属間化合物と、それによって生じる無析出粒界をなくすことで、腐食率が低下する。これは、そのような配列が、金属間化合物相と欠乏層との間にガルバニック腐食を発生させるためである。
実施例2−熱間変形プラス偏析
また、冷間変形に加えて、熱間変形プラス偏析処理も強度向上に効果がある。転位は、偏析元素の拡散速度と転位運動の速度に応じて、制御されたひずみ速度と温度で導入され、デコレートされる。グレード1で使用した400℃で1時間の焼鈍時に発生する再結晶を回避することにより、熱間加工による残留転位をグレード2の材料に保持した。導入転位量については、l014〜1015−3オーダーとした。これらの転位を、Ca−Znクラスターによってデコレートした。さらに、グレード1の粒度13〜18μmよりもはるかに細かい2〜3μmの粒度を保つために、粒成長を制限した。このため、強度が粒径の平方根に反比例するホールペッチ則の強化機構を利用した。そのような残留熱間変形の結果を、表IXに示す。デコレートされた転位と、3μm以下の粒度によって、267MPaを超える降伏強度と9%を超える伸びを得ることが可能になった。最後の圧延パスでの熱間圧下率が大きいほど(たとえば50%)、導入される転位が多くなり、降伏強度が高くなった。
Figure 2021514426
熱間変形中に転位を導入し、その後に低温で偏析させる2段階の偏析処理も、良好な伸びで291MPaの降伏強度に至るのに効果的であることがわかった(表X参照)。
Figure 2021514426
実施例3−BioMg 250グレード2の集合組織の少なさと良好な成形性および延性
大きなCa原子と小さなZn原子は、強い相互作用で粒界に共偏析する。大きなCa原子は粒界の転位の拡張領域に偏析するのに対し、小さなZn原子は圧縮領域に偏析する。どちらも粒界における転位の弾性ひずみを最小限に抑える。この機構により、高配向の<1120>粒子の粒成長が抑制される。したがって、他の方位の粒子の成長がランダムになる。また、熱機械処理時の第2相Mn粒子の存在も寄与している。底面すべりが優勢になるのではなく、変形は柱面と錐面の両方で生じる。これにより、電子回折による固体試験片の試験で、MRD約10で集合組織が多い従来のMg合金よりも優れた成形性が得られる。
実施例4−大きさの合わない他の元素
Ca、ZnおよびMnは、生体吸収性Mg合金のマイクロアロイングのためにMgに加える好ましい添加物である。しかしながら、この概念によって、大きな原子と小さな原子の交互の組み合わせが転位上で偏析する構造化Mg合金に新たな道が開ける。本発明の広い範囲において、CaおよびZnを補うか、これに代わる、別の候補を表XIに示す。
Figure 2021514426
上記の説明は、本発明の原理を組み込んだいくつかの好ましい実施態様を例示することを意図している。当業者であれば、添付の特許請求の範囲で定義されるように、本発明の真の意図および公正な範囲から逸脱することなく、本発明に対して、改変、修正および変更を施しやすいことを、実際に理解する。したがって、本明細書で使用される用語は、限定ではなく説明の言葉の性質で理解されることを意図している。

Claims (29)

  1. ベース元素としてのMgと、少なくとも2種類のマイクロアロイ元素と、
    転位、積層欠陥、整合歪、粒界およびマイクロアロイ元素の偏析によってデコレートされた転位ドメインのうちの少なくとも1つを有する微細構造と、を含む、強化されたMg基合金であって、
    前記マイクロアロイ元素のうちの1つは、Mg原子よりも原子サイズが大きい大原子元素であり、前記マイクロアロイ元素のうちのもう1つは、Mg原子よりも原子サイズが小さい小原子元素であり、前記微細構造は、粒界金属間化合物の連続膜がないことを含む、強化されたMg基合金。
  2. 粒成長を阻害する別のナノメートルサイズの第3相粒子を提供する追加のマイクロアレイ元素をさらに含む、請求項1に記載のMg基合金。
  3. 前記追加のマイクロアロイ元素はMnであり、前記別のナノメートルサイズの第3相粒子はα−Mn粒子である、請求項2に記載のMg基合金。
  4. 前記第3相粒子は、10〜200ナノメートルの範囲である、請求項2に記載のMg基合金。
  5. 前記第3相粒子は、前記微細構造の平衡金属間化合物よりもソルバス温度が高い、請求項2に記載のMg基合金。
  6. 前記微細構造は、無析出粒界がないことを含む、請求項1に記載のMg基合金。
  7. 前記大原子元素の原子は、原子半径が173オングストローム以上であり、前記小原子元素の原子は、原子半径が145オングストローム以下である、請求項1に記載のMg基合金。
  8. 前記大原子元素の原子は、電気陰性度が1.1以下であり、前記小原子元素の原子は、電気陰性度が1.4以上である、請求項1に記載のMg基合金。
  9. 前記大原子元素はCaであり、前記小原子元素はZnおよびMnのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載のMg基合金。
  10. 前記マイクロアロイ元素は、本質的に、Znが0.7〜1.8、Caが0.2〜0.7、Mnが0.2〜0.7の範囲(重量%)のZn、CaおよびMnからなる、請求項9に記載のMg基合金。
  11. 前記マイクロアロイ元素は、本質的に、Znが0.5〜2.0、Caが0.2〜1.0、Mnが0.2〜1.0の範囲(重量%)のZn、CaおよびMnからなる、請求項9に記載のMg基合金。
  12. 前記ベース元素および前記マイクロアロイ元素は、人体の栄養素であり、骨伝導性である、請求項1に記載のMg基合金。
  13. 前記Mg合金は、生体吸収性で、ヒトまたは動物の身体のインプラントの形態で提供される、請求項1に記載のMg基合金。
  14. 前記Mg合金は、構造補強デバイスの形態で提供される、請求項1に記載のMg基合金。
  15. 転位および部分転位の保持量が1013/mを超える、請求項1に記載のMg合金。
  16. 前記Mg合金の降伏強度が220MPaを越える、請求項1に記載のMg合金。
  17. 前記Mg合金の集合組織は、MRD値5未満であり、2未満のr値によって成形性が向上している、請求項1に記載のMg合金。
  18. 前記Mgは、大きさが100nm未満の粒内GPゾーンおよび大きさが200nm未満の粒内金属間粒子のうちの少なくとも1つを含むことができる、請求項1に記載のMg合金。
  19. 前記Mg合金は、前記Mg合金の強度を補う整合歪を生じる合金元素の偏析平面層をさらに含む、請求項1に記載のMg合金。
  20. 体内プロステーシスデバイスを形成するためのマイクロアロイ元素との組み合わせで少なくとも95重量パーセントのマグネシウムを含む体内分解型マグネシウム合金を処理する方法であって、
    前記マグネシウム合金からなるインゴットまたはビレットのうちの1つを形成する工程と、
    変形偏析処理を適用することによって、前記マグネシウム合金を強化する工程と、
    前記微細構造において、追加のマイクロアロイ元素の別の粒成長阻害ナノメートルサイズ第3相粒子を形成する工程と、を含み、
    前記変形偏析処理は、転位、粒界、積層欠陥、クラスター、GPゾーンおよび/またはマイクロアロイ元素の偏析によってデコレートされた転位ドメインのうちの1つで形成し、
    前記マイクロアロイ元素のうちの少なくとも1つの元素は、原子サイズがマグネシウム原子より大きい原子を有する大原子マイクロアロイ元素であり、
    前記マイクロアロイ元素のうちの少なくとももう1つの元素は、原子サイズが前記マグネシウム原子よりも小さい原子を有する小原子マイクロアロイ元素であり、
    前記変形偏析処理は、前記ナノメートルサイズ第3相粒子の存在下で行われ、金属間化合物の析出を回避する速度のものである、方法。
  21. ロッド、ワイヤ、中空管、メッシュ、足場およびシートのうちの1つを前記インゴットまたはビレットから形成する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記体内分解型マグネシウム合金を、ねじ、プレート、ワイヤ、メッシュ、足場およびステントのうちの1つにおける形態で、体内プロステーシスインプラントに形成する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  23. 前記大原子マイクロアロイ元素は、Ca、Sr、Ba、Na、K、REおよびYのうちの1つまたは複数であり、前記小原子マイクロアロイ元素は、Zn、Mn、Sn、V、Cr、P、B、Si、Ag、Alのうちの1つまたは複数からなる請求項21に記載の方法。
  24. 前記変形は、冷間引抜き、コールドスタンピング、冷延伸、コールドスエージング、コールドスピニングまたは冷間圧延のうちの少なくとも1つによるものである、請求項20に記載の方法。
  25. 前記変形は、熱間押出、熱間圧延、ホットプレス、ホットスエージング、ホットスピニングまたは熱間鍛造のうちの少なくとも1つによるものであり、前記ロールまたはダイは、150〜400℃に加熱され、前記変形は30%より大きい、請求項20に記載の方法。
  26. 前記形成工程は、粒度5μm未満のデコレートされた転位および50ナノメートル未満のデコレートされた転位ドメインを形成することを含む、請求項20に記載の方法。
  27. 前記偏析処理における変形率×時間(分)×温度(°K)の積は、熱間変形では5×10〜5.6×10、冷間変形では8×10〜21×10である、請求項20に記載の方法。
  28. 前記変形偏析処理は、偏析につながる断熱発熱を生じる冷間加工を含む、請求項20に記載の方法。
  29. 前記追加のマイクロアロイ元素はMnであり、前記ナノメートルサイズ第3相粒子の存在下での変形偏析処理のプロセスは、CaMgZnの金属間化合物の析出と再結晶を回避する速度のものである、請求項20に記載の方法。
JP2020566529A 2018-02-20 2019-02-19 改良されたマグネシウム合金およびその製造方法 Pending JP2021514426A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201862632600P 2018-02-20 2018-02-20
US62/632,600 2018-02-20
PCT/US2019/018545 WO2019164828A1 (en) 2018-02-20 2019-02-19 Improved magnesium alloy and process for making the same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021514426A true JP2021514426A (ja) 2021-06-10

Family

ID=67688364

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020566529A Pending JP2021514426A (ja) 2018-02-20 2019-02-19 改良されたマグネシウム合金およびその製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20200384160A1 (ja)
EP (1) EP3755822A4 (ja)
JP (1) JP2021514426A (ja)
KR (1) KR20200113002A (ja)
CN (1) CN112334587A (ja)
AU (1) AU2019223940A1 (ja)
WO (1) WO2019164828A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019151930A (ja) * 2018-03-03 2019-09-12 国立研究開発法人物質・材料研究機構 マグネシウム合金時効処理材とその製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021040988A1 (en) * 2019-08-26 2021-03-04 Ohio State Innovation Foundation Magnesium alloy based objects and methods of making and use thereof
US11890004B2 (en) 2021-05-10 2024-02-06 Cilag Gmbh International Staple cartridge comprising lubricated staples

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010529288A (ja) * 2007-05-14 2010-08-26 ヨカ・ブハ マグネシウム合金の熱処理方法
WO2014145672A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 Thixomat, Inc. High strength and bio-absorbable magnesium alloys
JP2016169427A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 国立研究開発法人物質・材料研究機構 Mg合金とその製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2645737A1 (en) * 2006-04-28 2007-11-08 Biomagnesium Systems Ltd. Biodegradable magnesium alloys and uses thereof
US11491257B2 (en) * 2010-07-02 2022-11-08 University Of Florida Research Foundation, Inc. Bioresorbable metal alloy and implants
EP2971206A1 (en) * 2013-03-14 2016-01-20 DePuy Synthes Products, Inc. Magnesium alloy with adjustable degradation rate
SI2857536T1 (sl) * 2013-10-03 2016-06-30 Annelie-Martina Weinberg Implantat za bolnike, ki rastejo, postopek za njegovo pripravo in uporaba
EP3229852B1 (en) * 2014-12-12 2022-09-28 University of Pittsburgh - Of the Commonwealth System of Higher Education ULTRAHIGH DUCTILITY, NOVEL Mg-Li BASED ALLOYS FOR BIOMEDICAL APPLICATIONS
KR101594857B1 (ko) * 2015-02-25 2016-02-17 이인영 열전도성과 난연성이 우수한 소성가공용 마그네슘 합금의 제조방법
JP6607463B2 (ja) * 2015-04-08 2019-11-20 バオシャン アイアン アンド スティール カンパニー リミテッド 希薄マグネシウム合金シートにおけるひずみ誘起時効強化
EP3393407A4 (en) * 2015-12-21 2019-09-04 The University of Toledo METHOD FOR PRODUCING HIGH-STRENGTH CORROSION-RESISTANT ALLOY FOR IMPLANTS AND PATIENT-SPECIFIC BIORE-SORE BONE FIXATION MATERIAL

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010529288A (ja) * 2007-05-14 2010-08-26 ヨカ・ブハ マグネシウム合金の熱処理方法
WO2014145672A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 Thixomat, Inc. High strength and bio-absorbable magnesium alloys
JP2016169427A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 国立研究開発法人物質・材料研究機構 Mg合金とその製造方法

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
R. DECKER ET AL.: "Development of BioMg 250 Bioabsorbable Implant Alloy", MAGNESIUM TECHNOLOGY 2018, JPN6023009516, 28 January 2018 (2018-01-28), pages 115 - 123, ISSN: 0005012278 *
木原諄二等, 金属の百科事典, JPN6023009515, 30 September 1999 (1999-09-30), pages 359, ISSN: 0005012279 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019151930A (ja) * 2018-03-03 2019-09-12 国立研究開発法人物質・材料研究機構 マグネシウム合金時効処理材とその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3755822A1 (en) 2020-12-30
AU2019223940A1 (en) 2020-10-08
WO2019164828A1 (en) 2019-08-29
KR20200113002A (ko) 2020-10-05
US20200384160A1 (en) 2020-12-10
CN112334587A (zh) 2021-02-05
EP3755822A4 (en) 2021-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Sun et al. Combining gradient structure and supersaturated solid solution to achieve superior mechanical properties in WE43 magnesium alloy
Bahmani et al. Corrosion behavior of severely plastically deformed Mg and Mg alloys
Wu et al. The microstructure and properties of cyclic extrusion compression treated Mg–Zn–Y–Nd alloy for vascular stent application
Tong et al. Ultra-fine grained Mg-Zn-Ca-Mn alloy with simultaneously improved strength and ductility processed by equal channel angular pressing
Gutierrez-Urrutia et al. The effect of coarse second-phase particles and fine precipitates on microstructure refinement and mechanical properties of severely deformed Al alloy
AU2009307113B2 (en) Commercially pure nanostructured titanium for biomedicine and a method for making a bar thereof
Bai et al. Preparation, microstructure and degradation performance of biomedical magnesium alloy fine wires
Lin et al. Microstructure evolution and mechanical properties of a Ti–35Nb–3Zr–2Ta biomedical alloy processed by equal channel angular pressing (ECAP)
JP2021514426A (ja) 改良されたマグネシウム合金およびその製造方法
Yuan et al. Mechanical properties and precipitate behavior of Mg–9Al–1Zn alloy processed by equal-channel angular pressing and aging
Pieła et al. Zinc subjected to plastic deformation by complex loading and conventional extrusion: Comparison of the microstructure and mechanical properties
Eroshenko et al. Structure, Phase composition and mechanical properties of bioinert zirconium-based alloy after severe plastic deformation
Wang et al. Gradient nano microstructure and its formation mechanism in pure titanium produced by surface rolling treatment
Mansoor et al. Microstructural and mechanical properties of magnesium alloy processed by severe plastic deformation (SPD)–a review
TW201833342A (zh) 用於高強度鋁合金之等通道彎角擠製(ecae)材料
Bahmani et al. Improvement of corrosion resistance and mechanical properties of a magnesium alloy using screw rolling
Gao et al. Microstructure evolution, mechanical properties and corrosion behavior of biodegradable Zn-2Cu-0.8 Li alloy during room temperature drawing
Wang et al. A novel lean alloy of biodegradable Mg–2Zn with nanograins
Zhang et al. Achieving exceptional improvement of yield strength in Mg–Zn–Ca alloy wire by nanoparticles induced by extreme plastic deformation
Hashemi et al. Recent advances using equal-channel angular pressing to improve the properties of biodegradable Mg‒Zn alloys
Asadollahi et al. Effect of Zn content and processing route on the microstructure, mechanical properties, and bio-degradation of Mg–Zn alloys
Dvorský et al. Structure and mechanical characterization of Mg-Nd-Zn alloys prepared by different processes
Xu et al. Microstructure and properties of β-TCP/Zn-1Mg composites processed by hot extrusion combination of multi-pass ECAP
Bahmani Development of High Strength and Corrosion Resistant Magnesium Alloys Using Severe Plastic Deformation Process
Zimina et al. The study of microstructure and mechanical properties of twin-roll cast AZ31 magnesium alloy after constrained groove pressing

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230314

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230613

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230814

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230914

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20231205