本願の実施形態は、NSTの複雑な設計および比較的困難なメンテナンスという技術的問題を解決するために、ネットワーク・スライス展開方法を提供する。
本願の実施形態におけるNSD DFは、NSDを使用して実行されるNFV展開の間に実装されるさまざまな差別化されたネットワーク・フィーチャーでありうる。ネットワーク・フィーチャー間の差異は、ネットワークを構成するネットワーク機能、ネットワーク機能間のトポロジー的関係(たとえば接続関係または接続属性情報)、ネットワーク機能の数、ネットワーク機能要件などに反映されてもよい。これは特に限定されない。
第1の側面によれば、本願のある実施形態は、ネットワーク・スライス展開方法を提供する。この方法は、NSMFネットワーク要素によって実行されてもよく、この方法は、
ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、前記ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきネットワーク・スライス・インスタンスNSIによって実装される必要のあるサービス要件を含む、段階と;
前記サービス要件に対応するネットワーク・サービス展開テンプレートNSDおよびネットワーク機能情報を決定する段階であって、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報が:前記サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、前記サービス要件に対応する複数のネットワーク機能の間の接続関係、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続の属性情報、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、段階と;
前記NSIのNFV展開を実行するためのネットワーク機能仮想化NFV展開ポリシーを生成する段階であって、前記NFV展開ポリシーは、前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの識別子と、前記NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含んでおり、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則は:前記NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、前記NSDに含まれる複数のVNFの間の接続関係、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の属性情報、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、段階とを含む。
上記の内容から、前記NSMFネットワーク要素が、前記ネットワーク・スライス要件情報に基づいて前記NFV展開ポリシーを生成することがわかる。顧客注文を満たす展開フレーバーが、NST内にリストされているNSDのすべての展開フレーバーから直接選択される必要がある従来技術と比較して、上記の仕方では、NSTにおけるNSDのすべての展開フレーバーを顧客注文におけるパラメータの組み合わせにマッピングする必要はない。このようにして、NSTは、NSDの展開フレーバーおよびVNFDの展開フレーバーから切り離され、それにより、NSTの設計を大幅に単純化し、メンテナンスの困難を低減する。
ある可能な設計では、前記サービス要件に対応するNSDの識別子および前記サービス要件に対応するネットワーク機能情報を決定することは:
前記サービス要件にマッチするネットワーク・スライス・テンプレートNSTを決定する段階であって、前記NSTは、前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの前記識別子と、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報とを含む、段階または
前記サービス要件に対応する前記NSDと、前記サービス要件にマッチするNSTとを別個に決定する段階であって、前記NSTは、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報を含み、この場合、前記NSTは前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの前記識別子を含まなくてもよい、段階を含む。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの前記識別子(単数または複数)は、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の前記接続関係は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の前記接続関係に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の前記属性情報は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続の属性情報に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用される前記VNFDにおける各パラメータによって満たされる必要のある前記規則は、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の前記要件(単数または複数)に基づいて得られる。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの前記識別子(単数または複数)は、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて得られるものであり、前記サービス要件に対応する前記NSTにおける前記一つまたは複数のネットワーク機能の前記ネットワーク仮想化展開が実行されるときに使用される一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)である。前記VNF(単数または複数)の識別子(単数または複数)は、代替的に、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の前記接続関係に関する情報に含まれる接続端点(すなわち、特定のネットワーク機能)に基づいて決定されてもよい。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の前記接続関係は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続関係に基づいて得られるものであり、前記サービス要件に対応する前記NSTにおける前記複数のネットワーク機能の間のサービス接続を担持するために、ネットワーク仮想化展開中に確立される必要があるVNF間のネットワーク接続である。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の前記接続の前記属性情報は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の前記接続の前記属性情報に基づいて得られるものであり、前記サービス要件に対応する前記NST内の前記複数のネットワーク機能の間の前記サービス接続の属性要件を満たすために、ネットワーク仮想化展開中に確立される必要があるVNF間のネットワーク接続の、要求される属性である。前記複数のVNFの間の前記接続の前記属性情報は、代替的に、前記サービス要件に対応するネットワーク機能の要件に基づいて決定されてもよい。たとえば、展開後のVNF間の接続の属性情報は、接続端点のはたらきをする二つのネットワーク機能のパフォーマンスおよび容量の要件に基づいて決定される。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある前記規則は、前記NST内にあるネットワーク機能を展開するために前記VNF(単数または複数)を展開するために使用されるべきであり、特定の容量、特定のパフォーマンス、または特定の機能フィーチャーといった属性を有し、前記サービス要件に対応する、各パラメータである。
ある可能な設計では、本方法は、さらに:
前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の前記要件(単数または複数)を、ネットワーク機能管理機能NFMFネットワーク要素に送信することを含む。
このようにして、NSMFネットワーク要素は、NFMFネットワーク要素の機能をもたなくてもよい。換言すれば、個別的実装では、NSMFネットワーク要素とNFMFネットワーク要素は別個に配置される。
ある可能な設計では、NFV展開ポリシーを生成した後、本方法はさらに:
前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの識別子に基づいて、前記NSDの展開フレーバーを取得する段階と;
前記NSDの展開フレーバーから、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則に基づいて、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則を満たす展開フレーバーを選択する段階とを含む。
このようにして、NFV展開ポリシーを決定した後、NSMFネットワーク要素は、前記NSDの得られた展開フレーバーから、前記NFV展開ポリシーに基づいて、該NFV展開ポリシーを満たす展開フレーバーを直接選択する。この場合、NSMFネットワーク要素は、PAPの機能とPFの機能の両方を有する。
ある可能な設計では、NFV展開ポリシーを生成した後、本方法はさらに:
前記NFV展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送信する段階を含む。
この場合、NSMFネットワーク要素はPAPの機能をもち、生成されたNFV展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送信し、ポリシー機能ネットワーク要素がPFの機能を実装する。
第2の側面によれば、本願のある実施形態は、ネットワーク・スライス展開方法を提供し、この方法は:
ネットワーク・スライス管理機能NSMFネットワーク要素によって送信されたNFV展開ポリシーを受信する段階であって、前記NFV展開ポリシーはNSDまたは前記NSDの識別子と、前記NSDに基づくネットワーク・サービスのインスタンス化を実行するために満たされる必要のある規則とを含み、前記ネットワーク・サービスのインスタンス化のために満たされる必要のある前記規則は:前記NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、前記NSDに含まれる複数のVNFの間の接続関係、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の属性情報、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、段階と;
前記NSDまたは前記NSDの前記識別子に基づいて前記NSDの展開フレーバーを得る段階と;
前記NSDの展開フレーバーから、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則に基づいて、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則を満たす展開フレーバーを選択する段階とを含む。
上記の内容から、NSMFネットワーク要素は、ネットワーク・スライス要件情報に基づいてNFV展開ポリシーを生成し、該NFV展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送信することにより、ポリシー機能ネットワーク要素がNFV展開ポリシーに基づいて展開フレーバーを選択できることがわかる。顧客の注文を満たす展開フレーバーがNSTにリストされているNSDのすべての展開フレーバーから直接選択される必要がある従来技術と比較して、上記の仕方では、NST内のNSDのすべての展開フレーバーを顧客の注文におけるパラメータの組み合わせにマッピングする必要はない。このようにして、NSTは、NSDの展開フレーバーおよびVNFDの展開フレーバーから切り離され、それにより、NSTの設計を大幅に単純化し、メンテナンスの困難を軽減する。
第3の側面によれば、本願のある実施形態は、ネットワーク・スライス展開方法を提供し、本方法は:
NSMFネットワーク要素によって送信された一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を受信する段階と;
前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいてVNF展開ポリシーを生成する段階であって、VNF展開ポリシーは、一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要がある規則を含む、段階とを含む。
ここで、前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要のある規則は、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件の展開において使用されるVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要のある規則である。換言すれば、前記一つまたは複数のVNFは前記一つまたは複数のネットワーク機能に対応する。
ある可能な設計では、VNF展開ポリシーを生成した後、本方法はさらに:
VNF展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送信する段階;または
VNF展開ポリシーに基づき、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーから、各パラメータによって満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーを選択する段階を含む。
第4の側面によれば、本願のある実施形態は、ネットワーク・スライス展開方法を提供し、本方法は:
NFMFネットワーク要素によって送信されるVNF展開ポリシーを受信する段階であって、VNF展開ポリシーは、一つまたは複数のVNFの各VNFDによって使用されるVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要がある規則を含む、段階と;
VNF展開ポリシーに基づき、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーから、各パラメータによって満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーを選択する段階とを含む。
第5の側面によれば、本願のある実施形態は、NSMFネットワーク要素を提供し、ここで、ネットワーク・スライス管理機能ネットワーク要素は:
ネットワーク・スライス要件情報を取得するように構成された取得モジュールであって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきネットワーク・スライス・インスタンスNSIによって実装される必要のあるサービス要件を含む、取得モジュールと;
前記サービス要件に対応するネットワーク・サービス展開テンプレートNSDおよびネットワーク機能情報を決定するよう構成された決定モジュールであって、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報が:前記サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、前記サービス要件に対応する複数のネットワーク機能の間の接続関係、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続の属性情報、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、決定モジュールと;
前記NSIのNFV展開を実行するためのネットワーク機能仮想化NFV展開ポリシーを生成するよう構成された処理モジュールであって、前記NFV展開ポリシーは、前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの識別子と、前記NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含んでおり、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則は:前記NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、前記NSDに含まれる複数のVNFの間の接続関係、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の属性情報、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、処理モジュールとを含む。
ある可能な設計では、決定モジュールは、具体的には:
前記サービス要件にマッチするネットワーク・スライス・テンプレートNSTを決定する段階であって、前記NSTは、前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの前記識別子と、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報とを含む、段階を実行するよう構成される。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの前記識別子(単数または複数)は、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の前記接続関係は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の前記接続関係に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の前記属性情報は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続の属性情報に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用される前記VNFDにおける各パラメータによって満たされる必要のある前記規則は、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の前記要件(単数または複数)に基づいて得られる。
ある可能な設計では、前記NSMFネットワーク要素は、トランシーバ・モジュールをさらに含み、
前記トランシーバ・モジュールは、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の前記要件(単数または複数)を、ネットワーク機能管理機能NFMFネットワーク要素に送信するように構成される。
ある可能な設計では、前記処理モジュールは、さらに:
前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの識別子に基づき、前記NSDの展開フレーバーを取得し;
ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、NSDの展開フレーバーから、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーを選択するよう構成される。
ある可能な設計では、前記NSMFネットワーク要素は、前記トランシーバ・モジュールをさらに含み、
前記トランシーバ・モジュールは、ポリシー機能ネットワーク要素にNFV展開ポリシーを送信するよう構成される。
第6の側面によれば、本願のある実施形態は、ポリシー機能ネットワーク要素を提供し、ここで、ポリシー機能ネットワーク要素は:
NSMFネットワーク要素によって送信されるNFV展開ポリシーを受信するように構成されたトランシーバ・モジュールであって、NFV展開ポリシーが、NSDまたはNSDの識別子と、NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含み、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は、NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNFの間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNFの間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる一つまたは複数のVNFDのそれぞれによって使用されるVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要がある規則のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、トランシーバ・モジュールと;
NSDまたはNSDの識別子に基づいて、NSDの展開フレーバーを取得し、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、NSDの展開フレーバーから、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーを選択するように構成された処理モジュールとを含む。
本願の実施形態のさらに別の側面は、ネットワーク・スライス管理機能NSMFネットワーク要素を提供し、ここで、NSMFネットワーク要素は:
ソフトウェア・プログラムを格納するように構成されたメモリと;
NSMFネットワーク要素が第1の側面によるネットワーク・スライス展開方法を実行するように、メモリ内にあるソフトウェア・プログラムを実行するように構成されたプロセッサとを含む。
本願の実施形態のさらに別の側面は、ポリシー機能ネットワーク要素を提供し、ポリシー機能ネットワーク要素は:
ソフトウェア・プログラムを格納するように構成されたメモリと;
ポリシー機能ネットワーク要素が第2の側面に従ってネットワーク・スライス展開方法を実行するように、メモリ内にあるソフトウェア・プログラムを実行するように構成されたプロセッサとを含む。
本願の実施形態のさらに別の側面は、装置を提供する。本装置は、第1の側面から第4の側面までのネットワーク・スライス展開方法を実装する機能を有する。この機能は、対応するソフトウェアを実行することにより、ハードウェアによって実装されてもよい。ある可能な設計では、本装置は、プロセッサ、トランシーバ、およびメモリを含む。メモリは、コンピュータ実行可能命令を格納するように構成される。トランシーバは、本装置と他の通信エンティティとの間の通信を実装するように構成される。プロセッサとメモリは、バスを使用して接続される。本装置が稼働するとき、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、本装置は、第1の側面から第4の側面までのネットワーク・スライス展開方法を実行する。
本願の実施形態のさらに別の側面は、コンピュータ記憶媒体を提供する。記憶媒体は、ソフトウェア・プログラムを記憶する。前記ソフトウェア・プログラムが一つまたは複数のプロセッサによって読み込まれて実行されるとき、第1の側面から第4の側面のいずれか一つによるネットワーク・スライス展開方法が実装される。
本願の実施形態のさらに別の側面は、ネットワーク機能仮想化NFVシステムを提供し、ここで、NFVシステムは、ネットワーク・スライス管理機能NSMFネットワーク要素と、ポリシー機能ネットワーク要素とを含む。ここで、
NSMFネットワーク要素は:ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、前記ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきネットワーク・スライス・インスタンスNSIによって実装される必要のあるサービス要件を含む、段階と;前記サービス要件に対応するネットワーク・サービス展開テンプレートNSDおよびネットワーク機能情報を決定する段階であって、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報が:前記サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、前記サービス要件に対応する複数のネットワーク機能の間の接続関係、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続の属性情報、および前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、段階と;前記NSIのNFV展開を実行するためのネットワーク機能仮想化NFV展開ポリシーを生成する段階であって、前記NFV展開ポリシーは、前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの前記識別子と、前記NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則を含んでおり、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則は:前記NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、前記NSDに含まれる複数のVNFの間の接続関係、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の属性情報、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、段階と;前記NFV展開ポリシーを前記ポリシー機能ネットワーク要素に送信する段階とを実行するよう構成されており;
前記ポリシー機能ネットワーク要素は、NSMFネットワーク要素によって送信されたNFV展開ポリシーを受信し;NSDまたはNSDの識別子に基づいてNSDの展開フレーバーを取得し;NSDの展開フレーバーから、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要のある規則を満たす展開フレーバーを選択するように構成される。
本願の実施形態のさらに別の側面は、命令を含むコンピュータ・プログラム製品を提供する。本コンピュータ・プログラム製品がコンピュータ上で実行される場合、コンピュータは、第1の側面または第2の側面のいずれかに従ってネットワーク・スライス展開方法を実行することが可能になる。
下記は、本明細書の添付図面を参照して本願を詳細に説明する。方法実施形態における特定の動作方法は、装置実施形態にも適用されうる。
さまざまな通信サービスが継続的に出現するので、ネットワーク・パフォーマンスに関する種々の通信サービスの要件は著しく異なる。ネットワーク・パフォーマンスに関する異なる通信サービスの異なる要件を満たすために、第5世代移動体通信(the 5th-generation、5G)システムにはネットワーク・スライスの概念が導入されている。ネットワーク・スライシングとは、物理的または仮想ネットワーク・インフラストラクチャ上の異なる論理ネットワークを、異なるサービス要件に基づいてカスタマイズすることを意味する。ネットワーク・スライスは、端末装置、アクセス・ネットワーク、トランスポート・ネットワーク、コア・ネットワーク、およびアプリケーション・サーバーを含む完全なエンドツーエンドのネットワークであってもよい。ネットワーク・スライスは、完全な通信サービスを提供することができ、特定のネットワーク能力を有する。あるいはまた、ネットワーク・スライスは、端末装置、アクセス・ネットワーク、トランスポート・ネットワーク、コア・ネットワーク、およびアプリケーション・サーバーの任意の組み合わせであってもよい。
ネットワーク・スライスは、ネットワーク機能仮想化(network function virtualization、NFV)およびソフトウェア定義ネットワーク(software defined network、SDN)などのさまざまな技術を用いて作成できる。本願の実施形態では、ネットワーク機能仮想化を通じたネットワーク・スライスの作成のみに基づいて記述が提供される。
図1aは、本願のある実施形態が適用可能なNFVシステムの全体的なアーキテクチャの概略図である。図1aに示されるように、NFVシステム100は、NFV管理編成システム(management and orchestration system)(MANO)ネットワーク要素101と、NFVインフラストラクチャー(NFV infrastructure)(NFVI)層130と、複数のVNF 108(VNF1、VNF2およびVNF3)と、ネットワーク機能管理機能(network function management function、NFMF)122と、サービス・サポートおよび管理システム(operation-support system/business support system、OSS/BSS)124とを含む。NFV MANO101は、NFV編成器(NFV orchestrator、NFVO)102と、一つまたは複数のVNFマネージャ(VNF manager、VNFM)104と、仮想化インフラストラクチャー・マネージャ(virtualized infrastructure manager、VIM)106とを含む。
さらに、OSS/BSS 124は、通信サービス管理機能(communication service management function、CSMF)ネットワーク要素、ネットワーク・スライス管理機能(network slice management function、NSMF)ネットワーク要素、およびネットワーク・サブネット・スライス管理機能(network slice subnet management function、NSSMF)ネットワーク要素を含んでいてもよい。エンドツーエンドのネットワーク・スライスは、無線アクセス・ネットワークおよびコア・ネットワークなどのさまざまな部分を含み、各部分がサブネット・スライスと称される。NSSMF機能は、サブネット・スライスの管理を受け持つ。NSMFは、エンドツーエンドのスライスの管理を受け持つ。NSSMFは、サブネットのサービス要件を受け取り、サブネット・スライス・インスタンスを作成する点を除いて、NSMFと同様である。すべてのサブネットが一つのベンダーによって提供される場合、NSSMFは必要とされなくてもよく、NSMFは無線アクセス・ネットワークおよびコア・ネットワークを直接作成する。よって、本願の実施形態における方法は、NSMFおよびNSSMFの両方に適用可能である。換言すれば、本願のこの実施形態において、NSMFに関連するすべての記述は、NSSMFにも適用可能である。これは特に限定されない。NFVI 130は、コンピューティング・ハードウェア112、記憶ハードウェア114、ネットワーク・ハードウェア116、仮想化層(virtualization layer)、仮想コンピューティング110、仮想記憶118、および仮想ネットワーク120を含む。
図1aは、可能なアーキテクチャの一例に過ぎず、他の可能な実施形態では、NSMFネットワーク要素は、NFを直接管理する、すなわち、NFMFネットワーク要素の関連する機能を有するのでもよいことを注意しておくべきである。この場合、NFMFネットワーク要素122は、独立して配置されなくてもよい。本願のこの実施形態における上記のネットワーク要素は、物理エンティティのネットワーク要素であってもよいし、あるいは仮想的なネットワーク要素であってもよい。これは、本明細書で限定されない。
記述の簡単のため、以下では、NFVシステム100に含まれる部分は、それぞれの略号を使用して表わされる。たとえば、NFV MANOは、略してNFV MANOと称される。
NFVO 102は、仮想化サービスのライフサイクル管理、仮想インフラストラクチャーおよびNFVIにおける仮想資源割り当ておよびスケジューリングなどを主に受け持つ。NFVO 102は、一つまたは複数のVNFM 104と通信して、資源関連要求を実行し、構成情報をVNFM 104に送信し、VNF 108のステータス情報を収集することができる。加えて、NFVO 102はVIM 106と通信して、資源割り当ておよび/または予約を実行し、仮想化ハードウェア資源構成およびステータス情報をVIM 106と交換してもよい。
VNFM 104は、VNF 108のインスタンス化(instantiating)、更新(updating)、問い合わせ、スケーリング(scaling)、または終了(terminating)といった一つまたは複数のVNFのライフサイクル管理を主に受け持つ。VNFM 104は、VNF 108と通信して、VNFライフサイクル管理を完了し、構成およびステータス情報をVNF 108と交換してもよい。NFVアーキテクチャに複数のVNFMが存在してもよく、異なる型のVNFのライフサイクル管理を実行することを受け持つ。
VIM 106は、VNF 108とコンピューティング・ハードウェア112、記憶ハードウェア114、ネットワーク・ハードウェア116、仮想コンピューティング(virtual computing)110、仮想記憶118、および仮想ネットワーク120との間の対話を制御および管理する。たとえば、VIM 106は、インフラストラクチャー資源の管理、割り当て(たとえば、仮想コンテナへの資源の追加)、および機能の実行(たとえば、NFVI障害情報の収集)を含む資源管理機能を実行する。VNFM 104およびVIM 106は、資源割り当てを要求し、仮想化されたハードウェア資源構成およびステータス情報を交換するために、互いに通信してもよい。
NFVI 130は、NFVインフラストラクチャー層であり、仮想化された環境をセットアップし、VNF 108を展開、管理、実装するためのハードウェア・コンポーネント、ソフトウェア・コンポーネント、またはそれらの組み合わせを含む。ハードウェア資源および仮想化層が、仮想化された資源、たとえば別の形の仮想マシンおよび仮想コンテナを、VNF 108のために提供するために使用される。ハードウェア資源は、コンピューティング(computing)ハードウェア112、記憶ハードウェア114、およびネットワーク・ハードウェア116を含む。ある実装では、コンピューティング・ハードウェア112および記憶ハードウェア114の資源は中央集中化されてもよい。NFVIにおける仮想化層は、ハードウェア資源を抽象化し、VNF 108を基礎になる物理ネットワーク層から切り離すことができる。
各VNF 108は、一つまたは複数の仮想コンテナ内で動作し、一つまたは複数の物理デバイスに属するネットワーク機能のグループに対応する。
OSS/BSS 124は、さまざまなエンドツーエンドの遠隔通信サービスをサポートする。OSSによってサポートされる管理機能は、ネットワーク構成、サービス・プロビジョニング、障害管理などを含む。BSSは、注文、支払、収入等を処理し、製品管理、注文管理、利益管理、顧客管理をサポートする。
NFV MANO 101は、ネットワーク・スライス管理機能のNFV展開要件に基づいて、ネットワーク・スライスによって必要とされるインフラストラクチャー資源を割り当て、仮想化インフラストラクチャー上に仮想ネットワーク機能を展開し、ネットワーク機能エンティティ間のネットワーク接続を完成させるように構成される。
CSMFは、顧客の通信サービス要件に基づいて、ネットワーク・スライス注文要求をネットワーク・スライス管理機能に送ることを受け持ち;ネットワーク・スライス・インスタンスが作成された後は、CSMFは、ネットワーク・スライス・インスタンス内で実行される通信サービスを管理することをさらに受け持つ。
NSMFは、ネットワーク・スライス・インスタンスの作成、アクティブ化、動作、非アクティブ化、および削除などのライフサイクル全体を管理することを受け持つ。NSMFは、顧客のネットワーク・スライス注文を受け付け、記憶されているネットワーク・スライス・テンプレートに基づいて、仮想化編成および管理機能エンティティ、およびスライス制御機能エンティティを駆動して、ネットワーク・スライス・インスタンスを作成する。
ネットワーク・スライス内の諸ネットワーク機能エンティティが異なるベンダーからのものであることを考慮すると、NFMF 122は、それらのベンダーのNFMFネットワーク要素を使用することによって、これらのネットワーク機能エンティティを間接的に管理することができる。
NFVシステムの全体的なアーキテクチャが上記に具体的に記載されている。第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)の関連プロトコルによれば、NSMFネットワーク要素は、NSMFネットワーク要素とNFV MANOのNFVOネットワーク要素との間のインターフェースを使用することにより、ネットワーク・スライス・インスタンスのNFV展開を実施する。図1bは、ネットワーク・スライス管理機能およびNFV MANOのアーキテクチャおよびインターフェースの概略図である。
個別的な用途では、NSMFネットワーク要素とNFMFネットワーク要素は独立したエンティティではなくてもよく、それぞれが動作および管理サポート・システム(OSS)の一部としてはたらく。この用途のこの実施形態では、NSMFネットワーク要素およびNFMFネットワーク要素(任意的)は、まとめてポリシー管理ネットワーク要素と称される。ポリシー管理ネットワーク要素は、主にNFV展開ポリシーを生成することを受け持つ。NFVOネットワーク要素とVNFMネットワーク要素(任意的)は、まとめてポリシー機能ネットワーク要素と称される。ポリシー機能ネットワーク要素は、NFV展開ポリシーに基づいてNSDの諸展開フレーバーから、ある規則を満たす展開フレーバーを選択することを主に受け持つ。ポリシー管理ネットワーク要素は、ポリシー管理ポイント(policy administration point、PAP)または別の名前で称されることもある。これは特に限定されない。ポリシー機能ネットワーク要素は、ポリシー機能(policy function、PF)エンティティまたは別の名前で称されることもある。これは特に限定されない。
別の可能な実施形態では、代替的に、NSMFまたはNSSMFネットワーク要素がPAPとして機能してもよく、NSSMFネットワーク要素またはNFMFネットワーク要素がPFとして機能してもよい。あるいはまた、NSMFまたはNSSMFは、PAPの機能とPFの機能の両方を有する。あるいはまた、NFV MANOが、本願の実施形態の方法を使用して決定された、NSDの展開フレーバーに基づくNFV展開を直接実行する。あるいはまた、NSMFまたはNSSMFが、本願の実施形態の方法を使用して決定された、NSDの展開フレーバーに基づいてNFV展開を実行する。これは、本願のこの実施形態において特に限定されない。
換言すれば、本願のこの実施形態において、ネットワーク要素がPAPの機能および/またはPFの機能を有するとき、そのネットワーク要素がPAPおよび/またはPFとして機能すると考えられてもよい。
NSIは、実際に動作する論理ネットワークであり、特定のネットワーク・フィーチャーまたはサービス要件を満たすことができる。NSIは、NSTベースのインスタンス化を通じて得られてもよい。NSTは、特定の型のサービスのためにあらかじめ設計され、ネットワーク・スライス・インスタンスを作成するために使用されるテンプレートである。NSTは、NSIを作成するために実行される必要がある、NFV展開中に使用されるNSDまたはNSD IDを含んでいてもよい。完全なNSIは、完全なエンドツーエンドのネットワーク・サービスを提供することができる。NSIは、いくつかのネットワーク・スライス・サブネット・インスタンス(network slice subnet instance、NSSI)および/またはいくつかのネットワーク機能(network function、NF)を含むことができる。NSSIは、ネットワーク・スライス・サブネット・テンプレート(network slice subnet template、NSST)ベースのインスタンス化を通じて取得されうる。
図1aおよび図1bに示されるアーキテクチャに基づくと、ネットワーク・スライス・インスタンス展開方法のプロセスは、次のようなものである:CSMFが顧客のサービス要件を受け取り、サービス要件をネットワーク・スライス要件に変換し、ネットワーク・スライス要件をNSMFに送る。NSMFは受け取ったネットワーク・スライス要件をネットワーク・スライス・サブネット要件に変換し、ネットワーク・スライス・サブネット要件をNSSMFに送る。NSSMFは、ネットワーク・スライス・サブネット要件を、展開されるべきネットワーク機能インスタンスの要件に変換し、ネットワーク機能インスタンス要件をNFV MANOに送る。NFV MANOは、NFVI上の資源を割り当て、展開要件に基づいてネットワーク・スライスにおいて対応するVNFインスタンスを展開し、VNFインスタンスを接続する。次いで、NSMFはサービス構成スクリプトをNFMFに送る。NFMFは、スクリプトに基づいてネットワーク・スライスのVNF上で関連するサービス構成コマンドを実行し、顧客注文において要求されるサービスがスライス上で正常に動作できるようにする。このようにして、ネットワーク・スライス・インスタンスが成功裏に展開される。
前述のプロセスでは、NFV MANOは、NSMFネットワーク要素の要件に基づいてネットワーク・サービス(network service、NS)インスタンスを展開する必要がある。NFVでは、仮想化ネットワーク・サービスはNSと称される。一つのNSは、複数のVNFと、VNF間の接続(リンク)とを含む。NSをNFVI上に展開するには、特定のCPU、ハードディスク、およびメモリが仮想マシンに割り当てられて、VNFのソフトウェア・イメージが仮想マシン上で実行されてVNFインスタンスを形成する。さらに、NSDの記述に基づいてVNFインスタンスを接続するために、対応するネットワーク・リンクが割り当てられ、それにより最終的に一つのNSインスタンスを形成する。
図2は、NS展開インスタンスの図である。図2に示されるように、NSインスタンスは、合計3つのVNF、すなわちVNF1、VNF2、およびVNF3、合計6つの接続ポイント(connect point、CP)、すなわちCP1、CP2、CP3、CP4、CP5、およびCP6、および合計2つの仮想リンク(virtual link、VL)、すなわちVL1、およびVL2、を含む。CP4およびCP6は、それぞれExt1およびExt2を通じて外部ネットワークへの外部接続ポイントとして接続される。
NSはネスティングをサポートできることに注意しておくべきである。具体的には、いくつかのVNFの集合がNSを構成し、次いでNSと他のNSまたはVNFがより大きな範囲をもつNSを構成する。ネストされたNS(nested NS)があるとき、ネストされたNSのNSD識別子(すなわち、NSD ID)がNSDにおいてインデックスされうる。
異なる展開要件に基づいて、NSDはいくつかのNS展開フレーバーを含む。各NS DFにおいて、NSに含まれるVNFの型、VNFのネットワーク接続、および各型のVNFの数などの情報が記述されてもよい。NS DFの標準的な構造の定義については、表1を参照。
たとえば、NSTは、2つの型の類似サービス・アプリケーションをサポートする。図3は、2つの型のサービスに対応するNSDの概略図である。サービス1がサポートされるときは、VNF-aからVNF-dの4つのネットワーク機能が必要となる。サービス2がサポートされるときは、VNF-aからVNF-eの5つのネットワーク機能が必要となる。
同様に、VNFDはいくつかのDFをも含む。VNFD DFには、VNFを構成するモジュール、モジュール間のネットワーク接続、モジュールの展開数、モジュールの展開要件、およびモジュールのソフトウェア・イメージおよびバージョンなどの情報が記述されてもよい。VNFD DFの標準的な構造の定義については、表2を参照。
たとえば、図3のVNF-aが異なるサービス容量を別々にサポートする3つの型のDF(flavour-x、flavour-y、flavour-z)を有し、VNF-bが異なるサービス容量を別々にサポートする2つの型のDF(flavour-mおよびflavour-n)を有し、他のVNFのためのVMは、最小容量をもつVMから最大容量をもつVMまで、仮想CPUの数ならびに仮想メモリおよび仮想ディスク記憶の量に関して同じである場合、1つの型のDFのみで十分である。図4は、VNF-aおよびVNF-bの展開フレーバーの概略図である。
このように、VNFのVNFD DFが組み合わされた後は、表3に示されるように、NSDには合計12個のDFが存在する。
従来技術では、NST設計の間に、上記の例におけるすべてのNSD DFがリストされ、これらのNSD DFによって満足されることができる、顧客ネットワーク・スライス注文におけるパラメータの組み合わせの範囲が決定される。次いで、NSD DFは、顧客注文におけるパラメータの組み合わせにマッピングされる。たとえば、DF-12は100万の狭帯域の固定のモノのインターネット端末のアクセスを満足させることができ、DF-6は100km/h未満の速度をもつ20万の広帯域のモバイルのモノのインターネット端末のアクセスを満足させることができる。次いで、DF-6とDF-12は、注文におけるパラメータの組み合わせの範囲にマッピングされる。
この方法によれば、NSMFは、ユーザーによって送達されたネットワーク・スライス注文に基づいて、NSTから、顧客注文の要件を満たすNSD IDおよびNSD DFを選択することができ、選択されたNSD IDおよびNSD DFを、NFV MANOに送信される展開要求に追加する。NFV MANOは、NS DFとVNFD DFに基づいて展開を完了する。しかしながら、NSTにおいて、すべてのNSD DFと顧客注文におけるパラメータの組み合わせとの間の対応をリストすることは、NSTの複雑な設計と比較的困難なメンテナンスにつながる。
これに鑑み、本願の実施形態は、NSTの非常に複雑な設計および比較的困難なメンテナンスという技術的問題を解決するために、ネットワーク・スライス展開方法を提供する。
図5は、本願のある実施形態による装置500を示す。装置500は、少なくとも一つのプロセッサ51、通信バス52、メモリ53、および少なくとも一つの通信インターフェース54を含む。装置500は、本願の実施形態における任意の機能ネットワーク要素でありうる。装置500は、本願の実施形態において提供されるネットワーク・スライス展開方法を実行するように構成されてもよい。
プロセッサ51は、汎用中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、または本願の解決策のプログラム実行を制御するように構成された一つまたは複数の集積回路であってもよい。
通信バス52は、上記のコンポーネント間で情報を伝送するための経路を含んでいてもよい。通信バス54は、トランシーバのような任意の型の装置を使用して、他の装置または通信ネットワーク、たとえばイーサネット、無線アクセス・ネットワーク(RAN)、もしくは無線LANと通信する。
メモリ53は、静的情報および命令を記憶することができる読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)または他の型の静的記憶装置、または情報および命令を記憶することができるランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)または他の型の動的記憶装置であってもよく、あるいは電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(Compact Disc Read-Only Memory、CD-ROM)または他の光ディスク記憶装置、ディスク記憶(コンパクトディスク、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、ブルーレイ・ディスク等を含む)、磁気ディスク記憶媒体または他の磁気記憶装置、または当該装置がアクセスすることができ、かつ命令またはデータ構造の形の期待されるプログラム・コードを担持または記憶するように構成されることができる他の任意の媒体であってもよい。ただし、本願はこれに限定されるものではない。メモリは、独立して存在してもよく、バスを使用することによってプロセッサに接続される。あるいはまた、メモリは、プロセッサと一体化されてもよい。
メモリ53は、本願の解決策を実行するためのアプリケーション・プログラム・コードを記憶するように構成され、プロセッサ51が実行を制御する。
具体的実装では、ある実施形態では、プロセッサ51は、一つまたは複数のCPU、たとえば、図5に示されるCPU0およびCPU1を含んでいてもよい。
具体的実装では、ある実施形態では、装置500は、複数のプロセッサ、たとえば、図5に示されるプロセッサ51およびプロセッサ55を含んでいてもよい。これらのプロセッサのそれぞれは、シングルコア(シングルCPU)プロセッサであってもよく、またはマルチコア(マルチCPU)プロセッサであってもよい。本明細書のプロセッサは、データを処理するように構成された一つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コア(たとえば、コンピュータ・プログラム命令)であってもよい。
たとえば、図5に示される装置は、ポリシー管理ネットワーク要素またはポリシー管理ネットワーク要素のコンポーネントであってもよい。図5に示される装置のメモリは、一つまたは複数のソフトウェア・モジュールを記憶する。図5に示される装置は、メモリ内のプログラム・コードを実行するプロセッサを使用することによって、本願の実施形態におけるポリシー管理ネットワーク要素によって実行されるネットワーク・スライス展開方法を実装しうる。
たとえば、図5に示される装置は、ポリシー機能ネットワーク要素またはポリシー機能ネットワーク要素のコンポーネントであってもよい。図5に示される装置のメモリは、一つまたは複数のソフトウェア・モジュールを記憶する。図5に示される装置は、メモリ内のプログラム・コードを実行するプロセッサを使用することによって、本願の実施形態におけるポリシー機能ネットワーク要素によって実行されるネットワーク・スライス展開方法を実装しうる。
以下の実施形態では、ステップ番号は単に説明の便宜のためのものであり、ステップ間に厳密な実行シーケンスの関係はない。
実施形態1
図6Aおよび図6Bは、本願の実施形態1によるネットワーク・スライス展開方法に対応する概略フローチャートである。図6Aおよび図6Bに示されるように、本方法は、以下のステップを含む。
ステップ601。NSMFネットワーク要素が、ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきNSIによって実装される必要があるサービス要件を含む、段階と;サービス要件に対応するNSDおよびネットワーク機能情報を決定する段階であって、サービス要件に対応するネットワーク機能情報は、サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のいずれかまたは組み合わせを含む、段階とを実行する。
ここで、たとえば、NSMFネットワーク要素は、NSI展開注文を受領し、その注文に基づいてネットワーク・スライス要件情報を取得する。
NSIによって実装される必要のあるサービス要件は、一つまたは複数の型の要件情報を含んでいてもよい。たとえば、NSIによって実装される必要のあるサービス要件は、表4にリストされた項目の任意の一つまたは組み合わせを含んでいてもよい。
本願のこの実施形態では、NSIによって実装される必要のあるサービス要件は、オペレーターがネットワーク・スライス製品をリリースするときにユーザーに提供される、NSTにリストされた特定の範囲のパラメータから、選択されてもよく、または指定されてもよい。このようにして、NSIによって実装される必要のあるサービス要件は、特定のNSTにマッチすることができる。
たとえば、注文は、特定の地域において20000台の共有自転車のために通信サービスが提供されることを要求する。この場合、NSIが実装する必要のあるサービス要件は、サービス型(モノのインターネット)とサービスの地域容量(20000)を含むことがわかる。NST1、NST2、NST3に含まれるサービス要件を表5に示す。
表5において、NST1、NST2、NST3に含まれるサービス型はすべてモノのインターネットであり、NST1に含まれるサービスの地域容量は、10000〜12000および12000〜15000の2つのレベルを含み、NST2に含まれるサービスの地域容量は、15000〜16000、16000〜17000、17000〜18000の3つのレベルを含み、NST3に含まれるサービスの地域容量は、18000〜21000および21000〜24000の2つのレベルを含む。このようにして、3つのNSTのうち、NSIによって実装される必要があるサービス要件に一致するNSTがNST3であることが判別できる。
さらに、NSTは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、サービス要件に対応するネットワーク機能情報とをさらに含んでいてもよい。このようにして、NSMFネットワーク要素は、サービス要件に一致するNSTに基づいて、サービス要件に対応するNSDおよびネットワーク機能情報を決定することができる。代替的に、別の可能な実施形態では、NSMFネットワーク要素は、サービス要件に基づいて、サービス要件に対応するNSDおよびサービス要件に一致するNSTを直接決定することができ、ここで、NSTは、サービス要件に対応するネットワーク機能情報を含む。この場合、NSTは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子を含まなくてもよい。
上記の例に基づいて、下記は、NST3に含まれる内容をさらにリストする。表6は、NST3が上記のリストされた内容すべてを含む例のみを示している。
表6から、NSIによって実装される必要のあるサービス要件に基づき、サービス要件に対応するNSD、またはNSDの識別子、およびサービス要件に対応するネットワーク機能情報がNSTから取得されうることがわかる。
具体的には、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能は、無線アクセス・ネットワーク(radio access network、RAN)、ユーザープレーン機能(user plane function、UPF)ネットワーク要素、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function、AMF)ネットワーク要素、セッション管理機能(session management function、SMF)ネットワーク要素、およびアプリケーション・サービス(application service、AS)などのネットワーク機能であってもよい。サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係は、複数のネットワーク機能の間にリンク接続があるかどうか、たとえば、RANとUPFとの間にリンク接続があるかどうかを記述するために使用される。サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報は、複数のネットワーク機能の間の接続の属性を記述するために使用される。たとえば、接続は、ユーザープレーン接続または制御プレーン接続である。接続属性情報は、接続点およびリンクの属性を用いて記述される必要がある。サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)は、以下の項目の一つまたは複数を記述するために使用される:NSインスタンスまたはVNFインスタンスが有する必要がある機能ユニット、満たされる必要があるインスタンスの量、パフォーマンス指標パラメータ、確認パラメータ、および資源要件。これは特に限定されない。
特定の地域において20000台の共用自転車のために通信サービスが提供される上記の例に基づくと、NSTでは、この型のサービスをサポートするVNF-a型ネットワーク機能とこの型のサービスをサポートするVNF-d型ネットワーク機能との間でデータ接続が確立される必要があり、VNF-d型ネットワーク機能の最大接続数が20000以上であることが記述される。具体的には、サービス要件に対応するVNF-d型ネットワーク機能の要件は[VNF-d.max_session>=20000]である。
ステップ602。NSMFネットワーク要素が、NSIのNFV展開を実行するためのNFV展開ポリシーを生成する。NFV展開ポリシーは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含み、ネットワーク・サービスのインスタンス化のために満たされる必要がある規則は、NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のいずれか一つまたは組み合わせを含む。
NFV展開ポリシーに含まれる、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子は、NSIのNFV展開が実行されるときに使用される必要のあるNSDまたは該NSDの識別子である。
さらに、表6に示される内容を例として用いる。NSIによって実装される必要のあるサービス要件に一致するNSTは、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を含む。したがって、NSMFネットワーク要素は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて、NSDに含まれる一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)を取得し;サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係に基づいて、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係を取得し;サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報に基づいて、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報を取得し;サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則を取得することができる。
たとえば、上述のサービス要件(サービス型はモノのインターネットであり、サービスの地域容量は20000)に対応するネットワーク機能がRAN、AMF、SMF、およびUPFである場合、NSMFネットワーク要素は、NSDに含まれるVNFの識別子が、VNFa(RANに対応する)、VNFb(AMFに対応する)、VNFc(SMFに対応する)、およびVNFd(UPFに対応する)であることを知りうる。上記のサービス要件(サービス型はモノのインターネットであり、サービスの地域容量は20000)に対応する複数のネットワーク機能において、RANがAMFおよびUPFに接続され、AMFがSMFに接続され、SMFがUPFに接続される場合、NSMFネットワーク要素は、NSDに含まれるVNFにおいて、VNFaがVNFbおよびVNFdに接続され、VNFbがVNFcに接続され、VNFcがVNFdに接続されることを知ることができる。VNFaがVNFbおよびVNFdに接続されることは、[VNF-a in NS.elements_list]および[VNF-d in NS.elements_list]および[VL.connection=(VNF-a.CP2,VNF-d.CP1)]のように表現されうる。
NSMFネットワーク要素が、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則を取得する具体的な実装プロセスは、次のようなものであってもよい:NSMFネットワーク要素が、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)およびNSTにおけるネットワーク機能の実装仕様に基づいて、対応するVNFを展開するために使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則を決定する。NSTにおけるネットワーク機能の実装仕様は、各ベンダーのネットワーク機能の実際の仕様に基づいて得られてもよい。
たとえば、NSMFネットワーク要素は、サービス機能要件に基づいて、VNFのバージョン番号、含まれるVNFコンポーネント(VNF component、VNFC)およびこれらのVNFCに対応する仮想化展開ユニット(virtualization deployment unit、VDU)を決定してもよく、さらに、NFの要件に基づいて、VNF内のVDUの数などを決定してもよい。上記の例では、VNF-dのサービス・パフォーマンス仕様とNSTにおけるネットワーク機能の実際の仕様とに基づき、NSMFネットワーク要素は、[VNF-d.max_session>=20000]という要件を[LB_VDU.instace_number>=2]および[UP_VDU.instace_number>=4]に変換し、[LB_VDU.instace_number>=2]および[UP_VDU.instace_number>=4]を、VNF-dが使用するVNFD内の各パラメータが満たす必要がある規則として使用する。
ステップ603。NSMFネットワーク要素が、NFV展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送る。
ステップ604。ポリシー機能ネットワーク要素が、NSMFネットワーク要素によって送られたNFV展開ポリシーを受け取る。
ステップ605。ポリシー機能ネットワーク要素が、NSDまたはNSDの識別子に基づいてNSDの展開フレーバーを取得し;NSDの展開フレーバーのうちから、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、規則を満たす展開フレーバーを選択する。ここで、NSDの展開フレーバーはすべて、NSの展開フレーバー(図3の説明を参照)とVNF(単数または複数)の展開フレーバー(図4の説明を参照)とに基づいて総合的に決定される展開フレーバー、すなわち表3に示される12の展開フレーバーである。
本願のこの実施形態では、ポリシー機能ネットワーク要素は、NFVOネットワーク要素およびVNFMネットワーク要素を含んでいてもよい。この場合、ステップ603において、NSMFネットワーク要素が、NFV展開ポリシーをNFVOネットワーク要素に送ってもよい。
対応して、ステップ604において、NFVOネットワーク要素が、NFV展開ポリシーを受信する。
NSIのNFV展開が実行されるときに使用される必要のあるNSDまたはNSDの識別子、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報などの、NFV展開ポリシーに含まれるすべての情報が、NS展開を実行するために使用される。よって、そのような情報はNS展開ポリシーと称されてもよい。前記一つまたは複数のネットワーク機能に対応する前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則は、VNF展開を実行するために使用されるので、この規則はVNF展開ポリシーと称されてもよい。
対応して、ステップ605は、ステップ605aを含んでいてもよい。NFVOネットワーク要素は、NS展開ポリシーに基づいて、NSDの展開フレーバーから候補展開フレーバーを選択する。具体的には、NFVOネットワーク要素は、NSDまたはNSDの識別子に基づいてNSDの展開フレーバー(たとえば、表3に示される12の展開フレーバー)を取得し、NFV展開ポリシーにおける、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)(VNFa、VNFb、VNFc、VNFd)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係(VNFaはVNFbおよびVNFdに接続され、VNFbはVNFcに接続され、VNFcはVNFdに接続される)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報(図示せず)に基づいて、NSDの展開フレーバーから展開フレーバーを選択してもよい。具体的には、選択された展開フレーバーはNSD DF-1〜NSD DF-6である。この場合、NSDの展開フレーバーから複数の展開フレーバーが選択されてもよく;さらに、VNFMネットワーク要素によって選択されたVNFDの展開フレーバーを参照して、最終的な展開フレーバーが取得される必要がある。よって、記述の簡単のため、この場合に選択される展開フレーバーは、候補展開フレーバーと称されてもよい。
別の可能な実施形態では、NFVOは、フレーバー・キーの各パラメータおよびNSの展開フレーバーにおけるフレーバー内容をフィルタリングすることによって、規則を満たすNSD DFを見つけてもよい。たとえば、図3を参照すると、「サービス1」のNSD DFは、[VNF-a in NS.elements_list]および[VNF-d in NS.elements_list]および[VL.connection=(VNF-a.CP2,VNF-d.CP1)]を満たし、したがって、NFVOは、NSの展開フレーバーを候補展開フレーバーとして選択してもよい。
さらに、ステップ605は、以下のステップをさらに含む:ステップ605b。NFVOネットワーク要素が、VNFMネットワーク要素に、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則(すなわち、VNF展開ポリシー)を送る。ステップ605c。VNFMネットワーク要素が、各VNFが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則に基づいて、各VNFが使用するVNFDの展開フレーバーから、その規則を満たす展開フレーバーを選択する。
VNFバージョン、サービス機能、またはパフォーマンス、含まれるVNFCの型、および対応するVDUの数のような属性が、各VNFDの展開のフレーバーにおいて記述されてもよい。別の可能な実施形態では、各VNFDの展開フレーバーにおいて、別の可能な属性がさらに記述されてもよい。これは特に限定されない。
具体的には、各VNFについて、VNFMネットワーク要素は、VNFが使用するVNFDの展開フレーバー内のフレーバー・キーおよびフレーバー内容の各パラメータをフィルタリングすることによって、規則を満たす、VNFDの展開フレーバーを選択してもよい。たとえば、VNF-dのflavor-dが[LB_VDU.instace_number>=2]および[UP_VDU.instace_number>=4]を満たすことができる場合、flavor-dが選択される。別の例では、VNF-aのflavor-xが、VNF-aによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則を満たすことができる場合、flavor-xが選択される。別の例では、VNF-bのflavur-mが、VNF-bが使用するVNFD内の各パラメータが満たされる必要のある規則を満たすことができる場合、flavor-mが選択される。このようにして、各VNFのVNFDの展開フレーバーが選択できる。
あるVNFについて、VNFDの2つ以上の展開フレーバーが規則を満たす場合、VNFMネットワーク要素は、VNFDの展開フレーバーの順序に基づいて、先頭の展開フレーバーを選択してもよいことを注意しておくべきである。規則を満たす、VNFDの展開フレーバーが選択できない場合、VNFMネットワーク要素はデフォルトの展開フレーバー(デフォルトDF)を使用してもよい。
ステップ606。VNFMネットワーク要素が、各VNFが使用するVNFDの選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
本願のこの実施形態では、NFVOネットワーク要素が、まず、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーを選択するようVNFMネットワーク要素に要求してもよい。すると、VNFMネットワーク要素は、NFVOネットワーク要素の要求に基づいて、各VNFが使用するVNFDの選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
ステップ607。NFVOネットワーク要素は、ステップ605aで選択された候補展開フレーバーと、VNFMネットワーク要素によって選択された、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーとに基づいて、最終的な展開フレーバーを決定し、決定された展開フレーバーに基づいてNSIを展開する。
たとえば、ステップ605aで選択された候補展開フレーバーは、NSD DF-1からNSD DF-6であり、VNFMネットワーク要素によって選択された、VNFによって使用されるVNFDのへの展開フレーバーは、flavour-x、flavour-m、flavour-c、およびflavour-dであり、それにより、最終的な展開フレーバーがNSD DF-1であることを決定する。
ここで、各VNFが一つの展開フレーバーしかもたない場合は、NFVOネットワーク要素は、選択された候補展開フレーバーに基づいて直接、NSIを展開してもよい。この場合、二つ以上の候補展開フレーバーが選択されている場合は、展開フレーバーの優先度(ここで、デフォルトの展開フレーバーが最も高い優先度をもつ)または順序に基づいて、候補展開フレーバーの一つが選択されてもよく、NSIは、選択された展開フレーバーに基づいて展開される。
具体的な展開プロセスは次のようなものであってもよい:NFVOネットワーク要素が、VNFMによって返される結果(すなわち、各VNFが使用するVNFDの選択された展開フレーバー)に基づいて、VIMネットワーク要素に、NFVI上で仮想資源割り当ておよびNFV展開を実行するよう命令する。このプロセスについては、従来技術を参照されたい。本明細書には詳細は記載しない。
別の可能な実施形態では、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーを選択した後は、VNFMネットワーク要素は、もはや展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送らなくてもよい。代わりに、VNFMネットワーク要素は、VIMネットワーク要素に対して、展開のフレーバーに基づいてNFVI上で仮想資源割り当ておよびNFV展開を実行するよう直接命令する。具体的な展開の仕方は、本願のこの実施形態において限定されない。
上記の説明において、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要のある規則が、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFDの各パラメータによって満たされる必要のある規則を含むことを注意しておくべきである。別の可能な実施形態では、代替的に、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は、上記の情報の一部のみを含んでいてもよい。
たとえば、NSIのNFV展開が実行されるときに使用される必要のあるNSDは、図3に示されるように、2つの展開フレーバーを有する(ここで、NSDに含まれる各VNFは、一つの展開フレーバーのみを含むと想定される)。2つの展開フレーバーに含まれるVNFの識別子は異なる。具体的には、第1の展開フレーバーはVNFeを含まないが、第2の展開フレーバーはVNFeを含む。よって、これら2つの展開フレーバーは、VNFの識別子に基づいて区別されうる。この場合、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は、NSIのNFV展開が実行されるときに使用される必要があるNSDまたはNSDの識別子と、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)のみを含む必要がある。NFVOネットワーク要素は、NSIのNFV展開が実行されるときに使用される必要があるNSDまたはNSDの識別子に基づいてNSDの2つの展開フレーバーを取得してもよく;次いで、NSDに含まれる一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)に基づいて前記2つの展開フレーバーから、規則を満たす展開フレーバーを選択する。たとえば、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)はVNFeを含まず、よって、展開フレーバーとして、規則を満たす第1の展開フレーバーを使用してもよい。この場合、NSDに含まれる各VNFは展開フレーバーを一つしか含まないため、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFDの各パラメータが満たす必要がある規則を含む必要はなく、VNFDの展開フレーバーを選択するプロセスも実行される必要がない。
このように、本願のこの実施形態では、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に含まれる内容について複数の可能性があってもよい。これは特に限定されない。
ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要のある規則は、サービス要件に対応するネットワーク機能情報に基づいて得られることが理解できる。換言すれば、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて得られ、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係は、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係に基づいて得られ、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報は、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報に基づいて得られ、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて得られる。よって、サービス要件に対応するネットワーク機能情報に含まれる内容についても複数の可能性があることがある。具体的実装では、サービス要件に対応するネットワーク機能情報に含まれる内容は、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に含まれる内容より多くてもよく、該内容に等しくてもよい。
例1では、サービス要件に対応するネットワーク機能情報は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能のみを含む。この場合、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある、対応して得られた規則も、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)のみを含む。
例2では、サービス要件に対応するネットワーク機能情報は、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能と、複数のネットワーク機能間の接続関係とを含む。この場合、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある、対応して得られた規則は、NSDに含まれる複数のVNFの識別子のみを含んでいてもよいし、あるいはNSDに含まれる複数のVNFの識別子および複数のVNF間の接続関係を含んでいてもよい。
本願のこの実施形態から導き出されるさまざまな可能な事例は、特定の実装の際の実際の状況に基づいて、当業者によって適切に設定されうる。
上記の内容から、NSMFネットワーク要素は、ネットワーク・スライス要件情報に基づいてNFV展開ポリシーを生成し、ポリシー機能ネットワーク要素にNFV展開ポリシーを送り、それにより、ポリシー機能ネットワーク要素がNFV展開ポリシーに基づいて展開フレーバーを選択できることがわかる。顧客注文を満たす展開フレーバーが、NSTにリストされているNSDのすべての展開フレーバーから直接選択される必要がある従来技術と比較して、上記の仕方では、NSTにおけるNSDのすべての展開フレーバーを顧客注文におけるパラメータの組み合わせにマッピングする必要はない。このようにして、NSTは、NSDの展開フレーバーおよびVNFDの展開フレーバーから切り離され、それにより、NSTの設計を大幅に単純化し、メンテナンスの困難を軽減する。
NSTの内容については、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能は、代替的に、ネットワーク機能セット、たとえば、次世代無線アクセス技術(next generation-radio access network、NG-RAN)または第5世代コア・ネットワーク(5th Generation Core network、5GC)の形であってもよいことを注意しておくべきである。この場合、たとえば、NSTに含まれる内容は、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子に、サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能セット、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能セット間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能セット間の接続の属性情報、またはサービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能セットの要件(単数または複数)である。
対応して、NSTに含まれる内容に基づいて、NSMFネットワーク要素は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能セットに基づいて、NSDに含まれ、ネットワーク機能セット(単数または複数)を展開するために必要とされるネストされたNSD(nested NSD)の識別子を取得する;サービス要件に対応するネットワーク機能セット間の接続関係に基づいて、NSDに含まれるネストされたNSDに基づいてネットワーク・サービス・インスタンス化が実行された後に展開されるネストされたNSインスタンス間の接続関係または他のVNFインスタンス間の接続関係を取得する;NSDに含まれるネストされたNSDに基づいてネットワーク・サービス・インスタンス化が実行された後に展開されるネストされたNSインスタンス間の接続の属性情報または他のVNF間の接続の属性情報を取得する;または、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能セットの要件(単数または複数)に基づいて、ネストされたNSインスタンスが持つ必要がある機能フィーチャー、含まれるVNFの数、パフォーマンス指標パラメータ、確認パラメータ、資源要件などを取得する、ことをしてもよい。
実施形態1では、NSMFネットワーク要素は、NFを直接管理しうる、すなわち、NFMFネットワーク要素の関連機能を有しうる。この場合、NFMFネットワーク要素が、別個に配置される必要はない。NSMFネットワーク要素は、代替的に、NFMFネットワーク要素の関連機能を有さなくてもよいことが理解されうる。この場合、NFMFネットワーク要素が独立して配置される必要がある。下記は、実施形態2を参照して記述を提供する。
実施形態2
図7Aおよび図7Bは、本願の実施形態2によるネットワーク・スライス展開方法に対応する概略フローチャートである。図7Aおよび図7Bに示されるように、本方法は、以下のステップを含む。
ステップ701。NSMFネットワーク要素が、ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきNSIによって実装される必要があるサービス要件を含む、段階と;サービス要件に対応するNSDおよびネットワーク機能情報を決定する段階であって、ネットワーク機能情報は:サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のいずれかまたは組み合わせを含む、段階とを実行する。
ステップ702。NSMFネットワーク要素が、NS展開ポリシーを生成する。NS展開ポリシーは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、次のうちのいずれか一つまたは組み合わせとを含む:NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、およびNSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報。
ステップ703。NSMFネットワーク要素が、NS展開ポリシーをNFVOネットワーク要素に送る。
ステップ704。NFVOネットワーク要素が、NS展開ポリシーを受け取り、NS展開ポリシーに基づいて候補展開フレーバーを選択する。
ネットワーク機能情報が前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を含む場合、NSMFネットワーク要素は、ステップ705をさらに実行してもよい。
ステップ705。NSMFネットワーク要素が、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)をNFMFネットワーク要素に送る。
ここで、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)は、NSIによって実装される必要があるサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)であり、ネットワーク・スライス要件情報に基づいてNSMFネットワーク要素によって取得される。たとえば、特定の地域において20000台の共有自転車のために通信サービスが提供されるという実施形態1で述べた例では、サービス要件に対応するネットワーク機能の要件は、[VNF-d.max_session>=20000]である。
ステップ706。NFMFネットワーク要素は、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を受け取り;前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて、前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則(すなわち、VNF展開ポリシー)を生成する。
具体的には、NFMFネットワーク要素は、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)およびNSTにおけるネットワーク機能の実装仕様に基づいて、対応するVNFを展開するために使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則を決定し;VNFの展開ポリシーを生成してもよい。NSTにおけるネットワーク機能の実装仕様は、各ベンダーのネットワーク機能の実際の仕様に基づいて得られてもよい。
たとえば、NFMFネットワーク要素は、サービス機能要件に基づいて、VNFのバージョン番号、含まれるVNFコンポーネント(VNF component、VNFC)およびこれらのVNFCに対応する仮想化展開ユニット(virtualization deployment unit、VDU)を決定してもよく;さらに、NFの要件に基づいて、VNF内のVDUの量などを決定してもよい。上記の例では、VNF-dのサービス・パフォーマンス仕様およびベンダーのネットワーク機能の実際の仕様に基づき、NFMFは、[VNF-d.max_session>=20000]という要件を[LB_VDU.instace_number>=2]および[UP_VDU.instace_number>=4]に変換し、[LB_VDU.instace_number>=2]および[UP_VDU.instace_number>=4]をVNF展開ポリシーとして使用する。
ステップ707。NFMFネットワーク要素は、VNF展開ポリシーをVNFMネットワーク要素に送る。VNF展開ポリシーは、前記一つまたは複数のVNFの各VNFによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則を含む。
ここで、すべてのネットワーク機能に対応するVNFについて統一されたVNFDが使用され、属性の違い、さらにはベンダーの違いさえもが異なるVNFDの展開フレーバーの形で記述される場合、統一VNFDの識別子は、NFMFネットワーク要素上に事前構成されてもよい。このようにして、NFMFネットワーク要素によってVNFMに送られるメッセージは、さらにVNFDの識別子を運ぶことができる。
ステップ708。VNFMネットワーク要素は、各VNFが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則に基づいて、各VNFが使用するVNFDの展開フレーバーから、規則を満たす、VNFDの展開フレーバーを選択する。
具体的には、VNFMネットワーク要素は、VNFDの展開フレーバー内のフレーバー・キーおよびフレーバー内容の各パラメータをフィルタリングすることによって、規則を満たす、VNFDの展開フレーバーを選択しうる。
ステップ709。VNFMネットワーク要素は、各VNFが使用するVNFDの選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
ステップ710。NFVOネットワーク要素は、候補展開フレーバーと、VNFMネットワーク要素によって選択される、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーとに基づいて、最終的な展開フレーバーを決定し、決定された展開フレーバーに基づいてNSIを展開する。
実施形態2と実施形態1との間の相違は次のとおり:実施形態1では、NSMFネットワーク要素がNFMFネットワーク要素の関連機能を実行し;実施形態2では、NFMFネットワーク要素が独立して関連機能を実行する。該相違以外の内容については、実施形態2と実施形態1との間で相互参照されうる。
実施形態3
図8は、本願の実施形態3によるネットワーク・スライス展開方法に対応する概略フローチャートである。図8に示されるように、本方法は、以下のステップを含む。
ステップ801。NSMFネットワーク要素が、ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきNSIによって実装される必要があるサービス要件を含む、段階と;サービス要件に対応するNSDおよびネットワーク機能情報を決定する段階であって、サービス要件に対応するネットワーク機能情報は、サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のいずれかまたは組み合わせを含む、段階とを実行する。
ステップ802。NSMFネットワーク要素は、NFV展開ポリシーを生成する。NFV展開ポリシーは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、NSDに基づいてネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含み、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は:NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のいずれか一つまたは組み合わせを含む。
ステップ803。NSMFネットワーク要素は、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、NSDの展開フレーバーから、規則を満たす展開フレーバーを選択する。
具体的には、NSMFネットワーク要素が、NSDの展開フレーバーから、NS展開ポリシーに基づいて候補展開フレーバーを選択し;VNF展開ポリシーに基づいて、各VNFが使用するVNFDの展開フレーバーから、規則を満たす展開フレーバーを選択してもよい。たとえば、選択された候補展開フレーバーは、NSD DF-1〜NSD DF-6であり、VNFが使用するVNFDの選択された展開フレーバーは、flavour-x、flavour-m、flavour-c、およびflavour-dであり、よって、NSMFネットワーク要素は、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーがNSD DF-1であると決定しうる。
ステップ804。NSMFネットワーク要素が、選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
ステップ805。NFVOネットワーク要素が、受領された展開フレーバーに基づいてNSIを展開する。
実施形態3と実施形態1の間の相違は、次のとおり:実施形態1では、NFV展開ポリシーを生成した後、NSMFネットワーク要素がNFV展開ポリシーをNFVOネットワーク要素に送り;NFVOネットワーク要素が候補展開フレーバーを選択し;VNFMネットワーク要素がVNFDの展開フレーバーを選択し;選択された候補展開フレーバーおよびVNFDの選択された展開フレーバーに基づいてNSIが展開される。実施形態3では、NSMFネットワーク要素がNFV展開ポリシーを生成した後、NSMFネットワーク要素は、NFV展開ポリシーに基づいて、NSDの展開フレーバーから、規則を満たす展開フレーバーを直接選択し;NSIを展開するために、選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。該相違以外の内容については、実施形態3と実施形態1との間で相互参照がされてもよい。
実施形態4
図9Aおよび図9Bは、本願の実施形態4によるネットワーク・スライス展開方法に対応する概略フローチャートである。図9Aおよび図9Bに示されるように、本方法は、以下のステップを含む。
ステップ901。NSMFネットワーク要素が、ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきNSIによって実装される必要があるサービス要件を含む、段階と;サービス要件に対応するNSDおよびネットワーク機能情報を決定する段階であって、ネットワーク機能情報は:サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のいずれかまたは組み合わせを含む、段階とを実行する。
ステップ902。NSMFネットワーク要素が、NS展開ポリシーを生成する。NS展開ポリシーは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、およびNSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報のいずれか一つまたは組み合わせとを含む。
ステップ903。NSMFネットワーク要素が、NS展開ポリシーに基づいて、候補展開フレーバーを選択する。
ステップ904。NSMFネットワーク要素が、選択された候補展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
ネットワーク機能情報が前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を含む場合、NSMFネットワーク要素は、ステップ905をさらに実行してもよい。
ステップ905。NSMFネットワーク要素が、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)をNFMFネットワーク要素に送る。
ステップ906。NFMFネットワーク要素は、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて、前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則を生成する。
ステップ907。NFMFネットワーク要素が、各VNFが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則に基づいて、各VNFが使用するVNFDの展開フレーバーから、各VNFが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則を満たす展開フレーバーを選択する。
ステップ908。NFMFネットワーク要素が、VNFDの選択された展開フレーバーをVNFMネットワーク要素に送る。
ステップ909。VNFMネットワーク要素が、VNFDの選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
ステップ910。NFVOネットワーク要素が、候補展開フレーバーと、VNFMネットワーク要素によって選択されるVNFDの展開フレーバーとに基づいて最終的な展開フレーバーを決定し、決定された展開フレーバーに基づいてNSIを展開する。
実施形態4と実施形態2の間の相違は次のとおり:実施形態2では、NSMFネットワーク要素がNFV展開ポリシーを生成した後、NSMFネットワーク要素がNS展開ポリシーをNFVOネットワーク要素に送信し;NFVOネットワーク要素がNS展開ポリシーに基づいてNSDの展開フレーバーから候補展開フレーバーを選択し;NFMFネットワーク要素がVNF展開ポリシーをVNFMネットワーク要素に送り;VNFMネットワーク要素がVNF展開ポリシーに基づいてVNFMの展開フレーバーを選択する。実施形態4では、NSMFネットワーク要素がNFV展開ポリシーを生成した後、NSMFネットワーク要素がNS展開ポリシーに基づいてNSDの展開フレーバーから候補展開フレーバーを直接選択し;NFMFネットワーク要素がVNF展開ポリシーを生成した後、NFMFネットワーク要素はVNF展開ポリシーに基づいてVNFDの展開フレーバーを直接選択する。該相違以外の内容については、実施形態4と実施形態2との間で相互参照がされうる。
上記の方法プロセスについて、本願の実施形態は、さらに、NSMFネットワーク要素およびポリシー機能ネットワーク要素を提供する。NSMFネットワーク要素およびポリシー機能ネットワーク要素の具体的実装については、上記の方法プロセスを参照されたい。
図10は、本願のある実施形態によるNSMFネットワーク要素の概略構造図である。NSMFネットワーク要素は、図6Aおよび図6Bないし図9Aおよび図9Bにおける対応するプロセスを実装するように構成されうる。NSMFネットワーク要素1000は、処理モジュール801およびトランシーバ・モジュール802を含む。NSMFネットワーク要素1000は、以下を含む:
ネットワーク・スライス要件情報を取得するように構成された取得モジュール1001であって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきネットワーク・スライス・インスタンスNSIによって実装される必要のあるサービス要件を含む、取得モジュール;
サービス要件に対応するネットワーク・サービス展開テンプレートNSDおよびネットワーク機能情報を決定するように構成された決定モジュール1002であって、サービス要件に対応するネットワーク機能情報は、サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のいずれかまたは組み合わせを含む、決定モジュール;および
NSIのNFV展開を実行するためのネットワーク機能仮想化NFV展開ポリシーを生成するように構成された処理モジュール1003であって、NFV展開ポリシーは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含み、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は:NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のいずれか一つまたは組み合わせを含む、処理モジュール。
ある可能な設計では、決定モジュール1002は、具体的には:
サービス要件に一致するネットワーク・スライス・テンプレートNSTを決定する段階であって、NSTは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、サービス要件に対応するネットワーク機能情報とを含む、段階を実行するよう構成される。
ある可能な設計では、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて得られ、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係は、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係に基づいて得られ、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報は、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報に基づいて得られ、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要のある規則は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて得られる。
ある可能な設計では、NSMFネットワーク要素は、トランシーバ・モジュール1004をさらに含み、
トランシーバ・モジュール1004は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を、ネットワーク機能管理機能NFMFネットワーク要素に送信するように構成される。
ある可能な設計では、処理モジュール1003はさらに:
サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子に基づき、NSDの展開フレーバーを取得し;
ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、NSDの諸展開フレーバーから、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーを選択するように構成される。
ある可能な設計では、NSMFネットワーク要素は、トランシーバ・モジュール1004をさらに含み、
トランシーバ・モジュール1004は、NFV展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送信するように構成される。
図11は、本願のある実施形態によるポリシー機能ネットワーク要素の概略構造図である。ポリシー機能ネットワーク要素は、図6Aおよび図6Bないし図9Aおよび図9Bの対応するプロセスを実装するように構成されてもよい。ポリシー機能ネットワーク要素1100は、以下を含む:
NSMFネットワーク要素によって送られたNFV展開ポリシーを受け取るように構成されたトランシーバ・モジュール1101であって、NFV展開ポリシーは、NSDまたは該NSDの識別子と、NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含み、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は、NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のいずれか一つまたは組み合わせを含む、トランシーバ・モジュール;および
NSDまたはNSDの識別子に基づいてNSDの展開フレーバーを得て;ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、NSDの諸展開フレーバーから、前記規則を満たす展開フレーバーを選択するように構成された処理モジュール1102。
本願のこの実施形態において、ユニット分割は、一例であり、単なる論理的な機能分割であることを注意しておくべきである。実際の実装においては、別の分割の仕方が使用されてもよい。本願の実施形態における機能ユニットは、一つの処理ユニットに統合されてもよいし、各ユニットが物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが一つのユニットに統合されてもよい。統合ユニットは、ハードウェアの形で実装されてもよく、またはソフトウェア機能ユニットの形で実装されてもよい。
上記の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを通じて実装されうる。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用される場合、実施形態は、完全にまたは部分的にコンピュータ・プログラム製品の形で実装されうる。コンピュータ・プログラム製品は、一つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ・プログラム命令がロードされ、コンピュータ上で実行されるとき、本願の実施形態によるプロセスまたは機能が、みな、または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータ・ネットワーク、または他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよい。たとえば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバー、またはデータセンターから、有線(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバー、またはデジタル加入者線(DSL))または無線(たとえば、赤外線、電波、またはマイクロ波)方式で、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバー、またはデータセンターに送信されうる。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または一つまたは複数の使用可能な媒体を統合するサーバーまたはデータセンターなどのデータ記憶装置であってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(たとえば、DVD)、半導体媒体(たとえば、固体ドライブ(solid state disk、SSD))などでありうる。
これらのコンピュータ・プログラム命令は、コンピュータまたは別のプログラマブル・データ処理装置に特定の仕方で動作するように命令することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読メモリに記憶された命令は、命令装置を含む製造物を生成する。命令装置は、フローチャート中の一つまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図中の一つまたは複数のブロックにおける特定の機能を実装する。
これらのコンピュータ・プログラム命令はまた、コンピュータまたは別のプログラマブル・データ処理装置にロードされてもよく、それにより、一連の動作およびステップが該コンピュータまたは該別のプログラマブル装置上で実行され、それにより、コンピュータ実装された処理を生成する。よって、該コンピュータまたは該別のプログラマブル装置上で実行される命令は、フローチャートの一つまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図の一つまたは複数のブロックにおける特定の機能を実装するためのステップを提供する。
明らかに、当業者は、本願の精神および範囲から逸脱することなく、本願の実施形態にさまざまな修正および変更を加えることができる。よって、本願は、本願の特許請求の範囲およびその等価な技術の範囲内にはいる限り、本願の実施形態に対するこれらの修正および変形をカバーすることが意図されている。
本願の実施形態は、NSTの複雑な設計および比較的困難なメンテナンスという技術的問題を解決するために、ネットワーク・スライス展開方法を提供する。
本願の実施形態におけるNSD DFは、NSDを使用して実行されるNFV展開の間に実装されるさまざまな差別化されたネットワーク・フィーチャーでありうる。ネットワーク・フィーチャー間の差異は、ネットワークを構成するネットワーク機能、ネットワーク機能間のトポロジー的関係(たとえば接続関係または接続属性情報)、ネットワーク機能の数、ネットワーク機能要件などに反映されてもよい。これは特に限定されない。
第1の側面によれば、本願のある実施形態は、ネットワーク・スライス展開方法を提供する。この方法は、NSMFネットワーク要素によって実行されてもよく、この方法は、
ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、前記ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきネットワーク・スライス・インスタンスNSIによって実装される必要のあるサービス要件を含む、段階と;
前記サービス要件に対応するネットワーク・サービス展開テンプレートNSDの識別子およびネットワーク機能情報を決定する段階であって、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報が:前記サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、前記サービス要件に対応する複数のネットワーク機能の間の接続関係、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続の属性情報、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、段階と;
前記NSIのNFV展開を実行するためのネットワーク機能仮想化NFV展開ポリシーを生成する段階であって、前記NFV展開ポリシーは、前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの前記識別子と、前記NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含んでおり、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則は:前記NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、前記NSDに含まれる複数のVNFの間の接続関係、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の属性情報、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、段階とを含む。
上記の内容から、前記NSMFネットワーク要素が、前記ネットワーク・スライス要件情報に基づいて前記NFV展開ポリシーを生成することがわかる。顧客注文を満たす展開フレーバーが、NST内にリストされているNSDのすべての展開フレーバーから直接選択される必要がある従来技術と比較して、上記の仕方では、NSTにおけるNSDのすべての展開フレーバーを顧客注文におけるパラメータの組み合わせにマッピングする必要はない。このようにして、NSTは、NSDの展開フレーバーおよびVNFDの展開フレーバーから切り離され、それにより、NSTの設計を大幅に単純化し、メンテナンスの困難を低減する。
ある可能な設計では、前記サービス要件に対応するNSDの識別子および前記サービス要件に対応するネットワーク機能情報を決定することは:
前記サービス要件にマッチするネットワーク・スライス・テンプレートNSTを決定する段階であって、前記NSTは、前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの前記識別子と、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報とを含む、段階または
前記サービス要件に対応する前記NSDと、前記サービス要件にマッチするNSTとを別個に決定する段階であって、前記NSTは、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報を含み、この場合、前記NSTは前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの前記識別子を含まなくてもよい、段階を含む。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの前記識別子(単数または複数)は、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の前記接続関係は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の前記接続関係に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の前記属性情報は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続の属性情報に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用される前記VNFDにおける各パラメータによって満たされる必要のある前記規則は、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の前記要件(単数または複数)に基づいて得られる。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの前記識別子(単数または複数)は、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて得られるものであり、前記サービス要件に対応する前記NSTにおける前記一つまたは複数のネットワーク機能の前記ネットワーク仮想化展開が実行されるときに使用される一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)である。前記VNF(単数または複数)の識別子(単数または複数)は、代替的に、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の前記接続関係に関する情報に含まれる接続端点(すなわち、特定のネットワーク機能)に基づいて決定されてもよい。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の前記接続関係は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続関係に基づいて得られるものであり、前記サービス要件に対応する前記NSTにおける前記複数のネットワーク機能の間のサービス接続を担持するために、ネットワーク仮想化展開中に確立される必要があるVNF間のネットワーク接続である。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の前記接続の前記属性情報は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の前記接続の前記属性情報に基づいて得られるものであり、前記サービス要件に対応する前記NST内の前記複数のネットワーク機能の間の前記サービス接続の属性要件を満たすために、ネットワーク仮想化展開中に確立される必要があるVNF間のネットワーク接続の、要求される属性である。前記複数のVNFの間の前記接続の前記属性情報は、代替的に、前記サービス要件に対応するネットワーク機能の要件に基づいて決定されてもよい。たとえば、展開後のVNF間の接続の属性情報は、接続端点のはたらきをする二つのネットワーク機能のパフォーマンスおよび容量の要件に基づいて決定される。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある前記規則は、前記NST内にあるネットワーク機能を展開するために前記VNF(単数または複数)を展開するために使用されるべきであり、特定の容量、特定のパフォーマンス、または特定の機能フィーチャーといった属性を有し、前記サービス要件に対応する、各パラメータである。
ある可能な設計では、本方法は、さらに:
前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の前記要件(単数または複数)を、ネットワーク機能管理機能NFMFネットワーク要素に送信することを含む。
このようにして、NSMFネットワーク要素は、NFMFネットワーク要素の機能をもたなくてもよい。換言すれば、個別的実装では、NSMFネットワーク要素とNFMFネットワーク要素は別個に配置される。
ある可能な設計では、NFV展開ポリシーを生成した後、本方法はさらに:
前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの識別子に基づいて、前記NSDの展開フレーバーを取得する段階と;
前記NSDの展開フレーバーから、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則に基づいて、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則を満たす展開フレーバーを選択する段階とを含む。
このようにして、NFV展開ポリシーを決定した後、NSMFネットワーク要素は、前記NSDの得られた展開フレーバーから、前記NFV展開ポリシーに基づいて、該NFV展開ポリシーを満たす展開フレーバーを直接選択する。この場合、NSMFネットワーク要素は、PAPの機能とPFの機能の両方を有する。
ある可能な設計では、NFV展開ポリシーを生成した後、本方法はさらに:
前記NFV展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送信する段階を含む。
この場合、NSMFネットワーク要素はPAPの機能をもち、生成されたNFV展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送信し、ポリシー機能ネットワーク要素がPFの機能を実装する。
第2の側面によれば、本願のある実施形態は、ネットワーク・スライス展開方法を提供し、この方法は:
ネットワーク・スライス管理機能NSMFネットワーク要素によって送信されたNFV展開ポリシーを受信する段階であって、前記NFV展開ポリシーはNSDまたは前記NSDの識別子と、前記NSDに基づくネットワーク・サービスのインスタンス化を実行するために満たされる必要のある規則とを含み、前記ネットワーク・サービスのインスタンス化のために満たされる必要のある前記規則は:前記NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、前記NSDに含まれる複数のVNFの間の接続関係、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の属性情報、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、段階と;
前記NSDまたは前記NSDの前記識別子に基づいて前記NSDの展開フレーバーを得る段階と;
前記NSDの展開フレーバーから、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則に基づいて、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則を満たす展開フレーバーを選択する段階とを含む。
上記の内容から、NSMFネットワーク要素は、ネットワーク・スライス要件情報に基づいてNFV展開ポリシーを生成し、該NFV展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送信することにより、ポリシー機能ネットワーク要素がNFV展開ポリシーに基づいて展開フレーバーを選択できることがわかる。顧客の注文を満たす展開フレーバーがNSTにリストされているNSDのすべての展開フレーバーから直接選択される必要がある従来技術と比較して、上記の仕方では、NST内のNSDのすべての展開フレーバーを顧客の注文におけるパラメータの組み合わせにマッピングする必要はない。このようにして、NSTは、NSDの展開フレーバーおよびVNFDの展開フレーバーから切り離され、それにより、NSTの設計を大幅に単純化し、メンテナンスの困難を軽減する。
第3の側面によれば、本願のある実施形態は、ネットワーク・スライス展開方法を提供し、本方法は:
NSMFネットワーク要素によって送信された一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を受信する段階と;
前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいてVNF展開ポリシーを生成する段階であって、VNF展開ポリシーは、一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要がある規則を含む、段階とを含む。
ここで、前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要のある規則は、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件の展開において使用されるVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要のある規則である。換言すれば、前記一つまたは複数のVNFは前記一つまたは複数のネットワーク機能に対応する。
ある可能な設計では、VNF展開ポリシーを生成した後、本方法はさらに:
VNF展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送信する段階;または
VNF展開ポリシーに基づき、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーから、各パラメータによって満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーを選択する段階を含む。
第4の側面によれば、本願のある実施形態は、ネットワーク・スライス展開方法を提供し、本方法は:
NFMFネットワーク要素によって送信されるVNF展開ポリシーを受信する段階であって、VNF展開ポリシーは、一つまたは複数のVNFの各VNFDによって使用されるVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要がある規則を含む、段階と;
VNF展開ポリシーに基づき、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーから、各パラメータによって満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーを選択する段階とを含む。
第5の側面によれば、本願のある実施形態は、NSMFネットワーク要素を提供し、ここで、ネットワーク・スライス管理機能ネットワーク要素は:
ネットワーク・スライス要件情報を取得するように構成された取得モジュールであって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきネットワーク・スライス・インスタンスNSIによって実装される必要のあるサービス要件を含む、取得モジュールと;
前記サービス要件に対応するネットワーク・サービス展開テンプレートNSDおよびネットワーク機能情報を決定するよう構成された決定モジュールであって、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報が:前記サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、前記サービス要件に対応する複数のネットワーク機能の間の接続関係、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続の属性情報、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、決定モジュールと;
前記NSIのNFV展開を実行するためのネットワーク機能仮想化NFV展開ポリシーを生成するよう構成された処理モジュールであって、前記NFV展開ポリシーは、前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの識別子と、前記NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含んでおり、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則は:前記NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、前記NSDに含まれる複数のVNFの間の接続関係、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の属性情報、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、処理モジュールとを含む。
ある可能な設計では、決定モジュールは、具体的には:
前記サービス要件にマッチするネットワーク・スライス・テンプレートNSTを決定する段階であって、前記NSTは、前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの前記識別子と、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報とを含む、段階を実行するよう構成される。
ある可能な設計では、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの前記識別子(単数または複数)は、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の前記接続関係は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の前記接続関係に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の前記属性情報は、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続の属性情報に基づいて得られ、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用される前記VNFDにおける各パラメータによって満たされる必要のある前記規則は、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の前記要件(単数または複数)に基づいて得られる。
ある可能な設計では、前記NSMFネットワーク要素は、トランシーバ・モジュールをさらに含み、
前記トランシーバ・モジュールは、前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の前記要件(単数または複数)を、ネットワーク機能管理機能NFMFネットワーク要素に送信するように構成される。
ある可能な設計では、前記処理モジュールは、さらに:
前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの識別子に基づき、前記NSDの展開フレーバーを取得し;
ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、NSDの展開フレーバーから、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーを選択するよう構成される。
ある可能な設計では、前記NSMFネットワーク要素は、前記トランシーバ・モジュールをさらに含み、
前記トランシーバ・モジュールは、ポリシー機能ネットワーク要素にNFV展開ポリシーを送信するよう構成される。
第6の側面によれば、本願のある実施形態は、ポリシー機能ネットワーク要素を提供し、ここで、ポリシー機能ネットワーク要素は:
NSMFネットワーク要素によって送信されるNFV展開ポリシーを受信するように構成されたトランシーバ・モジュールであって、NFV展開ポリシーが、NSDまたはNSDの識別子と、NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含み、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は、NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNFの間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNFの間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる一つまたは複数のVNFDのそれぞれによって使用されるVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要がある規則のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、トランシーバ・モジュールと;
NSDまたはNSDの識別子に基づいて、NSDの展開フレーバーを取得し、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、NSDの展開フレーバーから、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーを選択するように構成された処理モジュールとを含む。
本願の実施形態のさらに別の側面は、ネットワーク・スライス管理機能NSMFネットワーク要素を提供し、ここで、NSMFネットワーク要素は:
ソフトウェア・プログラムを格納するように構成されたメモリと;
NSMFネットワーク要素が第1の側面によるネットワーク・スライス展開方法を実行するように、メモリ内にあるソフトウェア・プログラムを実行するように構成されたプロセッサとを含む。
本願の実施形態のさらに別の側面は、ポリシー機能ネットワーク要素を提供し、ポリシー機能ネットワーク要素は:
ソフトウェア・プログラムを格納するように構成されたメモリと;
ポリシー機能ネットワーク要素が第2の側面に従ってネットワーク・スライス展開方法を実行するように、メモリ内にあるソフトウェア・プログラムを実行するように構成されたプロセッサとを含む。
本願の実施形態のさらに別の側面は、装置を提供する。本装置は、第1の側面から第4の側面までのネットワーク・スライス展開方法を実装する機能を有する。この機能は、対応するソフトウェアを実行することにより、ハードウェアによって実装されてもよい。ある可能な設計では、本装置は、プロセッサ、トランシーバ、およびメモリを含む。メモリは、コンピュータ実行可能命令を格納するように構成される。トランシーバは、本装置と他の通信エンティティとの間の通信を実装するように構成される。プロセッサとメモリは、バスを使用して接続される。本装置が稼働するとき、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、本装置は、第1の側面から第4の側面までのネットワーク・スライス展開方法を実行する。
本願の実施形態のさらに別の側面は、コンピュータ記憶媒体を提供する。記憶媒体は、ソフトウェア・プログラムを記憶する。前記ソフトウェア・プログラムが一つまたは複数のプロセッサによって読み込まれて実行されるとき、第1の側面から第4の側面のいずれか一つによるネットワーク・スライス展開方法が実装される。
本願の実施形態のさらに別の側面は、ネットワーク機能仮想化NFVシステムを提供し、ここで、NFVシステムは、ネットワーク・スライス管理機能NSMFネットワーク要素と、ポリシー機能ネットワーク要素とを含む。ここで、
NSMFネットワーク要素は:ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、前記ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきネットワーク・スライス・インスタンスNSIによって実装される必要のあるサービス要件を含む、段階と;前記サービス要件に対応するネットワーク・サービス展開テンプレートNSDおよびネットワーク機能情報を決定する段階であって、前記サービス要件に対応する前記ネットワーク機能情報が:前記サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、前記サービス要件に対応する複数のネットワーク機能の間の接続関係、前記サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能の間の接続の属性情報、および前記サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、段階と;前記NSIのNFV展開を実行するためのネットワーク機能仮想化NFV展開ポリシーを生成する段階であって、前記NFV展開ポリシーは、前記サービス要件に対応する前記NSDまたは前記NSDの前記識別子と、前記NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則を含んでおり、前記ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある前記規則は:前記NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、前記NSDに含まれる複数のVNFの間の接続関係、前記NSDに含まれる前記複数のVNFの間の接続の属性情報、前記NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のうちのいずれか一つまたは組み合わせを含む、段階と;前記NFV展開ポリシーを前記ポリシー機能ネットワーク要素に送信する段階とを実行するよう構成されており;
前記ポリシー機能ネットワーク要素は、NSMFネットワーク要素によって送信されたNFV展開ポリシーを受信し;NSDまたはNSDの識別子に基づいてNSDの展開フレーバーを取得し;NSDの展開フレーバーから、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要のある規則を満たす展開フレーバーを選択するように構成される。
本願の実施形態のさらに別の側面は、命令を含むコンピュータ・プログラム製品を提供する。本コンピュータ・プログラム製品がコンピュータ上で実行される場合、コンピュータは、第1の側面または第2の側面のいずれかに従ってネットワーク・スライス展開方法を実行することが可能になる。
下記は、本明細書の添付図面を参照して本願を詳細に説明する。方法実施形態における特定の動作方法は、装置実施形態にも適用されうる。
さまざまな通信サービスが継続的に出現するので、ネットワーク・パフォーマンスに関する種々の通信サービスの要件は著しく異なる。ネットワーク・パフォーマンスに関する異なる通信サービスの異なる要件を満たすために、第5世代移動体通信(the 5th-generation、5G)システムにはネットワーク・スライスの概念が導入されている。ネットワーク・スライシングとは、物理的または仮想ネットワーク・インフラストラクチャ上の異なる論理ネットワークを、異なるサービス要件に基づいてカスタマイズすることを意味する。ネットワーク・スライスは、端末装置、アクセス・ネットワーク、トランスポート・ネットワーク、コア・ネットワーク、およびアプリケーション・サーバーを含む完全なエンドツーエンドのネットワークであってもよい。ネットワーク・スライスは、完全な通信サービスを提供することができ、特定のネットワーク能力を有する。あるいはまた、ネットワーク・スライスは、端末装置、アクセス・ネットワーク、トランスポート・ネットワーク、コア・ネットワーク、およびアプリケーション・サーバーの任意の組み合わせであってもよい。
ネットワーク・スライスは、ネットワーク機能仮想化(network function virtualization、NFV)およびソフトウェア定義ネットワークキング(software defined networking、SDN)などのさまざまな技術を用いて作成できる。本願の実施形態では、ネットワーク機能仮想化を通じたネットワーク・スライスの作成のみに基づいて記述が提供される。
図1aは、本願のある実施形態が適用可能なNFVシステム100の全体的なアーキテクチャの概略図である。図1aに示されるように、NFVシステム100は、NFV管理編成システム(management and orchestration system)(MANO)ネットワーク要素101と、NFVインフラストラクチャー(NFV infrastructure)(NFVI)層130と、複数のVNF 108(VNF1、VNF2およびVNF3)と、ネットワーク機能管理機能(network function management function、NFMF)122と、動作サポートおよび管理システム(operation-support system/business support system、OSS/BSS)124とを含む。NFV MANOネットワーク要素101は、NFV編成器(NFV orchestrator、NFVO)102と、一つまたは複数のVNFマネージャ(VNF manager、VNFM)104と、仮想化インフラストラクチャー・マネージャ(virtualized infrastructure manager、VIM)106とを含む。
さらに、OSS/BSS 124は、通信サービス管理機能(communication service management function、CSMF)ネットワーク要素、ネットワーク・スライス管理機能(network slice management function、NSMF)ネットワーク要素、およびネットワーク・スライス・サブネット管理機能(network slice subnet management function、NSSMF)ネットワーク要素を含んでいてもよい。エンドツーエンドのネットワーク・スライスは、無線アクセス・ネットワークおよびコア・ネットワークなどのさまざまな部分を含み、各部分がサブネット・スライスと称される。NSSMFは、サブネット・スライスの管理を受け持つ。NSMFは、エンドツーエンドのスライスの管理を受け持つ。NSSMFは、サブネットのサービス要件を受け取り、サブネット・スライス・インスタンスを作成する点を除いて、NSMFと同様である。すべてのサブネットが一つのベンダーによって提供される場合、NSSMFは必要とされなくてもよく、NSMFは無線アクセス・ネットワークおよびコア・ネットワークを直接作成する。よって、本願の実施形態における方法は、NSMFおよびNSSMFの両方に適用可能である。換言すれば、本願のこの実施形態において、NSMFに関連するすべての記述は、NSSMFにも適用可能である。これは特に限定されない。NFVI 130は、コンピューティング・ハードウェア112、記憶ハードウェア114、ネットワーク・ハードウェア116、仮想化層(virtualization layer)、仮想コンピューティング110、仮想記憶118、および仮想ネットワーク120を含む。
図1aは、可能なアーキテクチャの一例に過ぎず、他の可能な実施形態では、NSMFネットワーク要素は、NFを直接管理する、すなわち、NFMFネットワーク要素の関連する機能を有するのでもよいことを注意しておくべきである。この場合、NFMFネットワーク要素122は、独立して配置されなくてもよい。本願のこの実施形態における上記のネットワーク要素は、物理エンティティのネットワーク要素であってもよいし、あるいは仮想的なネットワーク要素であってもよい。これは、本明細書で限定されない。
記述の簡単のため、以下では、NFVシステム100に含まれる部分は、それぞれの略号を使用して表わされる。たとえば、NFV MANOネットワーク要素は、略してNFV MANOと称される。
NFVO 102は、仮想化サービスのライフサイクル管理、仮想インフラストラクチャーおよびNFVIにおける仮想資源割り当ておよびスケジューリングなどを主に受け持つ。NFVO 102は、一つまたは複数のVNFM 104と通信して、資源関連要求を実行し、構成情報をVNFM 104に送信し、VNF 108のステータス情報を収集することができる。加えて、NFVO 102はVIM 106と通信して、資源割り当ておよび/または予約を実行し、仮想化ハードウェア資源構成およびステータス情報をVIM 106と交換してもよい。
VNFM 104は、VNF 108のインスタンス化(instantiating)、更新(updating)、問い合わせ、スケーリング(scaling)、または終了(terminating)といった一つまたは複数のVNFのライフサイクル管理を主に受け持つ。VNFM 104は、VNF 108と通信して、VNFライフサイクル管理を完了し、構成およびステータス情報をVNF 108と交換してもよい。NFVアーキテクチャに複数のVNFMが存在してもよく、異なる型のVNFのライフサイクル管理を実行することを受け持つ。
VIM 106は、VNF 108とコンピューティング・ハードウェア112、記憶ハードウェア114、ネットワーク・ハードウェア116、仮想コンピューティング(virtual computing)110、仮想記憶118、および仮想ネットワーク120との間の対話を制御および管理する。たとえば、VIM 106は、インフラストラクチャー資源の管理、割り当て(たとえば、仮想コンテナへの資源の追加)、および機能の実行(たとえば、NFVI障害情報の収集)を含む資源管理機能を実行する。VNFM 104およびVIM 106は、資源割り当てを要求し、仮想化されたハードウェア資源構成およびステータス情報を交換するために、互いに通信してもよい。
NFVI 130は、NFVインフラストラクチャー層であり、仮想化された環境をセットアップし、VNF 108を展開、管理、実装するためのハードウェア・コンポーネント、ソフトウェア・コンポーネント、またはそれらの組み合わせを含む。ハードウェア資源および仮想化層が、仮想化された資源、たとえば別の形の仮想マシンおよび仮想コンテナを、VNF 108のために提供するために使用される。ハードウェア資源は、コンピューティング(computing)ハードウェア112、記憶ハードウェア114、およびネットワーク・ハードウェア116を含む。ある実装では、コンピューティング・ハードウェア112および記憶ハードウェア114の資源は中央集中化されてもよい。NFVIにおける仮想化層は、ハードウェア資源を抽象化し、VNF 108を基礎になる物理ネットワーク層から切り離すことができる。
各VNF 108は、一つまたは複数の仮想コンテナ内で動作し、一つまたは複数の物理デバイスに属するネットワーク機能のグループに対応する。
OSS/BSS 124は、さまざまなエンドツーエンドの遠隔通信サービスをサポートする。OSSによってサポートされる管理機能は、ネットワーク構成、サービス・プロビジョニング、障害管理などを含む。BSSは、注文、支払、収入等を処理し、製品管理、注文管理、利益管理、顧客管理をサポートする。
NFV MANO 101は、ネットワーク・スライス管理機能のNFV展開要件に基づいて、ネットワーク・スライスによって必要とされるインフラストラクチャー資源を割り当て、仮想化インフラストラクチャー上に仮想ネットワーク機能を展開し、ネットワーク機能エンティティ間のネットワーク接続を完成させるように構成される。
CSMFは、顧客の通信サービス要件に基づいて、ネットワーク・スライス注文要求をネットワーク・スライス管理機能に送ることを受け持ち;ネットワーク・スライス・インスタンスが作成された後は、CSMFは、ネットワーク・スライス・インスタンス内で実行される通信サービスを管理することをさらに受け持つ。
NSMFは、ネットワーク・スライス・インスタンスの作成、アクティブ化、動作、非アクティブ化、および削除などのライフサイクル全体を管理することを受け持つ。NSMFは、顧客のネットワーク・スライス注文を受け付け、記憶されているネットワーク・スライス・テンプレートに基づいて、仮想化編成および管理機能エンティティ、およびスライス制御機能エンティティを駆動して、ネットワーク・スライス・インスタンスを作成する。
ネットワーク・スライス内の諸ネットワーク機能エンティティが異なるベンダーからのものであることを考慮すると、NFMF 122は、それらのベンダーのNFMFネットワーク要素を使用することによって、これらのネットワーク機能エンティティを間接的に管理することができる。
NFVシステムの全体的なアーキテクチャが上記に具体的に記載されている。第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)の関連プロトコルによれば、NSMFネットワーク要素は、NSMFネットワーク要素とNFV MANOのNFVOネットワーク要素との間のインターフェースを使用することにより、ネットワーク・スライス・インスタンスのNFV展開を実施する。図1bは、ネットワーク・スライス管理機能およびNFV MANOのアーキテクチャおよびインターフェースの概略図である。
個別的な用途では、NSMFネットワーク要素とNFMFネットワーク要素は独立したエンティティではなくてもよく、それぞれが動作および管理サポート・システム(OSS)の一部としてはたらく。この用途のこの実施形態では、NSMFネットワーク要素およびNFMFネットワーク要素(任意的)は、まとめてポリシー管理ネットワーク要素と称される。ポリシー管理ネットワーク要素は、主にNFV展開ポリシーを生成することを受け持つ。NFVOネットワーク要素とVNFMネットワーク要素(任意的)は、まとめてポリシー機能ネットワーク要素と称される。ポリシー機能ネットワーク要素は、NFV展開ポリシーに基づいてNSDの諸展開フレーバーから、ある規則を満たす展開フレーバーを選択することを主に受け持つ。ポリシー管理ネットワーク要素は、ポリシー管理ポイント(policy administration point、PAP)または別の名前で称されることもある。これは特に限定されない。ポリシー機能ネットワーク要素は、ポリシー機能(policy function、PF)エンティティまたは別の名前で称されることもある。これは特に限定されない。
別の可能な実施形態では、代替的に、NSMFまたはNSSMFネットワーク要素がPAPとして機能してもよく、NSSMFネットワーク要素またはNFMFネットワーク要素がPFとして機能してもよい。あるいはまた、NSMFまたはNSSMFは、PAPの機能とPFの機能の両方を有する。あるいはまた、NFV MANOが、本願の実施形態の方法を使用して決定された、NSDの展開フレーバーに基づくNFV展開を直接実行する。あるいはまた、NSMFまたはNSSMFが、本願の実施形態の方法を使用して決定された、NSDの展開フレーバーに基づいてNFV展開を実行する。これは、本願のこの実施形態において特に限定されない。
換言すれば、本願のこの実施形態において、ネットワーク要素がPAPの機能および/またはPFの機能を有するとき、そのネットワーク要素がPAPおよび/またはPFとして機能すると考えられてもよい。
NSIは、実際に動作する論理ネットワークであり、特定のネットワーク・フィーチャーまたはサービス要件を満たすことができる。NSIは、NSTベースのインスタンス化を通じて得られてもよい。NSTは、特定の型のサービスのためにあらかじめ設計され、ネットワーク・スライス・インスタンスを作成するために使用されるテンプレートである。NSTは、NSIを作成するために実行される必要がある、NFV展開中に使用されるNSDまたはNSD IDを含んでいてもよい。完全なNSIは、完全なエンドツーエンドのネットワーク・サービスを提供することができる。NSIは、いくつかのネットワーク・スライス・サブネット・インスタンス(network slice subnet instance、NSSI)および/またはいくつかのネットワーク機能(network function、NF)を含むことができる。NSSIは、ネットワーク・スライス・サブネット・テンプレート(network slice subnet template、NSST)ベースのインスタンス化を通じて取得されうる。
図1aおよび図1bに示されるアーキテクチャに基づくと、ネットワーク・スライス・インスタンス展開方法のプロセスは、次のようなものである:CSMFが顧客のサービス要件を受け取り、サービス要件をネットワーク・スライス要件に変換し、ネットワーク・スライス要件をNSMFに送る。NSMFは受け取ったネットワーク・スライス要件をネットワーク・スライス・サブネット要件に変換し、ネットワーク・スライス・サブネット要件をNSSMFに送る。NSSMFは、ネットワーク・スライス・サブネット要件を、展開されるべきネットワーク機能インスタンスの要件に変換し、ネットワーク機能インスタンス要件をNFV MANOに送る。NFV MANOは、NFVI上の資源を割り当て、展開要件に基づいてネットワーク・スライスにおいて対応するVNFインスタンスを展開し、VNFインスタンスを接続する。次いで、NSMFはサービス構成スクリプトをNFMFに送る。NFMFは、スクリプトに基づいてネットワーク・スライスのVNF上で関連するサービス構成コマンドを実行し、顧客注文において要求されるサービスがスライス上で正常に動作できるようにする。このようにして、ネットワーク・スライス・インスタンスが成功裏に展開される。
前述のプロセスでは、NFV MANOは、NSMFネットワーク要素の要件に基づいてネットワーク・サービス(network service、NS)インスタンスを展開する必要がある。NFVでは、仮想化ネットワーク・サービスはNSと称される。一つのNSは、複数のVNFと、VNF間の接続(リンク)とを含む。NSをNFVI上に展開するには、特定のCPU、ハードディスク、およびメモリが仮想マシンに割り当てられて、VNFのソフトウェア・イメージが仮想マシン上で実行されてVNFインスタンスを形成する。さらに、NSDの記述に基づいてVNFインスタンスを接続するために、対応するネットワーク・リンクが割り当てられ、それにより最終的に一つのNSインスタンスを形成する。
図2は、NS展開インスタンスの図である。図2に示されるように、NSインスタンスは、合計3つのVNF、すなわちVNF1、VNF2、およびVNF3、合計6つの接続ポイント(connect point、CP)、すなわちCP1、CP2、CP3、CP4、CP5、およびCP6、および合計2つの仮想リンク(virtual link、VL)、すなわちVL1、およびVL2、を含む。CP4およびCP6は、それぞれExt1およびExt2を通じて外部ネットワークへの外部接続ポイントとして接続される。
NSはネスティングをサポートできることに注意しておくべきである。具体的には、いくつかのVNFの集合がNSを構成し、次いでNSと他のNSまたはVNFがより大きな範囲をもつNSを構成する。ネストされたNS(nested NS)があるとき、ネストされたNSのNSD識別子(すなわち、NSD ID)がNSDにおいてインデックスされうる。
異なる展開要件に基づいて、NSDはいくつかのNS展開フレーバーを含む。各NS DFにおいて、NSに含まれるVNFの型、VNFのネットワーク接続、および各型のVNFの数などの情報が記述されてもよい。NS DFの標準的な構造の定義については、表1を参照。
たとえば、NSTは、2つの型の類似サービス・アプリケーションをサポートする。図3は、2つの型のサービスに対応するNSDの概略図である。サービス1がサポートされるときは、VNF-aからVNF-dの4つのネットワーク機能が必要となる。サービス2がサポートされるときは、VNF-aからVNF-eの5つのネットワーク機能が必要となる。
同様に、VNFDはいくつかのDFをも含む。VNFD DFには、VNFを構成するモジュール、モジュール間のネットワーク接続、モジュールの展開数、モジュールの展開要件、およびモジュールのソフトウェア・イメージおよびバージョンなどの情報が記述されてもよい。VNFD DFの標準的な構造の定義については、表2を参照。
たとえば、図3のVNF-aが異なるサービス容量を別々にサポートする3つの型のDF(flavour-x、flavour-y、flavour-z)を有し、VNF-bが異なるサービス容量を別々にサポートする2つの型のDF(flavour-mおよびflavour-n)を有し、他のVNFのためのVMは、最小容量をもつVMから最大容量をもつVMまで、仮想CPUの数ならびに仮想メモリおよび仮想ディスク記憶の量に関して同じである場合、1つの型のDFのみで十分である。図4は、VNF-aおよびVNF-bの展開フレーバーの概略図である。
このように、VNFのVNFD DFが組み合わされた後は、表3に示されるように、NSDには合計12個のDFが存在する。
従来技術では、NST設計の間に、上記の例におけるすべてのNSD DFがリストされ、これらのNSD DFによって満足されることができる、顧客ネットワーク・スライス注文におけるパラメータの組み合わせの範囲が決定される。次いで、NSD DFは、顧客注文におけるパラメータの組み合わせにマッピングされる。たとえば、DF-12は100万の狭帯域の固定のモノのインターネット端末のアクセスを満足させることができ、DF-6は100km/h未満の速度をもつ20万の広帯域のモバイルのモノのインターネット端末のアクセスを満足させることができる。次いで、DF-6とDF-12は、注文におけるパラメータの組み合わせの範囲にマッピングされる。
この方法によれば、NSMFは、ユーザーによって送達されたネットワーク・スライス注文に基づいて、NSTから、顧客注文の要件を満たすNSD IDおよびNSD DFを選択することができ、選択されたNSD IDおよびNSD DFを、NFV MANOに送信される展開要求に追加する。NFV MANOは、NS DFとVNFD DFに基づいて展開を完了する。しかしながら、NSTにおいて、すべてのNSD DFと顧客注文におけるパラメータの組み合わせとの間の対応をリストすることは、NSTの複雑な設計と比較的困難なメンテナンスにつながる。
これに鑑み、本願の実施形態は、NSTの非常に複雑な設計および比較的困難なメンテナンスという技術的問題を解決するために、ネットワーク・スライス展開方法を提供する。
図5は、本願のある実施形態による装置500を示す。装置500は、少なくとも一つのプロセッサ51、通信バス52、メモリ53、および少なくとも一つの通信インターフェース54を含む。装置500は、本願の実施形態における任意の機能ネットワーク要素でありうる。装置500は、本願の実施形態において提供されるネットワーク・スライス展開方法を実行するように構成されてもよい。
プロセッサ51は、汎用中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、または本願の解決策のプログラム実行を制御するように構成された一つまたは複数の集積回路であってもよい。
通信バス52は、上記のコンポーネント間で情報を伝送するための経路を含んでいてもよい。通信バス54は、トランシーバのような任意の型の装置を使用して、他の装置または通信ネットワーク、たとえばイーサネット、無線アクセス・ネットワーク(RAN)、もしくは無線LANと通信する。
メモリ53は、静的情報および命令を記憶することができる読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)または他の型の静的記憶装置、または情報および命令を記憶することができるランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)または他の型の動的記憶装置であってもよく、あるいは電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(Compact Disc Read-Only Memory、CD-ROM)または他の光ディスク記憶装置、ディスク記憶(コンパクトディスク、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、ブルーレイ・ディスク等を含む)、磁気ディスク記憶媒体または他の磁気記憶装置、または当該装置がアクセスすることができ、かつ命令またはデータ構造の形の期待されるプログラム・コードを担持または記憶するように構成されることができる他の任意の媒体であってもよい。ただし、本願はこれに限定されるものではない。メモリは、独立して存在してもよく、バスを使用することによってプロセッサに接続される。あるいはまた、メモリは、プロセッサと一体化されてもよい。
メモリ53は、本願の解決策を実行するためのアプリケーション・プログラム・コードを記憶するように構成され、プロセッサ51が実行を制御する。
具体的実装では、ある実施形態では、プロセッサ51は、一つまたは複数のCPU、たとえば、図5に示されるCPU0およびCPU1を含んでいてもよい。
具体的実装では、ある実施形態では、装置500は、複数のプロセッサ、たとえば、図5に示されるプロセッサ51およびプロセッサ55を含んでいてもよい。これらのプロセッサのそれぞれは、シングルコア(シングルCPU)プロセッサであってもよく、またはマルチコア(マルチCPU)プロセッサであってもよい。本明細書のプロセッサは、データを処理するように構成された一つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コア(たとえば、コンピュータ・プログラム命令)であってもよい。
たとえば、図5に示される装置は、ポリシー管理ネットワーク要素またはポリシー管理ネットワーク要素のコンポーネントであってもよい。図5に示される装置のメモリは、一つまたは複数のソフトウェア・モジュールを記憶する。図5に示される装置は、メモリ内のプログラム・コードを実行するプロセッサを使用することによって、本願の実施形態におけるポリシー管理ネットワーク要素によって実行されるネットワーク・スライス展開方法を実装しうる。
たとえば、図5に示される装置は、ポリシー機能ネットワーク要素またはポリシー機能ネットワーク要素のコンポーネントであってもよい。図5に示される装置のメモリは、一つまたは複数のソフトウェア・モジュールを記憶する。図5に示される装置は、メモリ内のプログラム・コードを実行するプロセッサを使用することによって、本願の実施形態におけるポリシー機能ネットワーク要素によって実行されるネットワーク・スライス展開方法を実装しうる。
以下の実施形態では、ステップ番号は単に説明の便宜のためのものであり、ステップ間に厳密な実行シーケンスの関係はない。
実施形態1
図6Aおよび図6Bは、本願の実施形態1によるネットワーク・スライス展開方法に対応する概略フローチャートである。図6Aおよび図6Bに示されるように、本方法は、以下のステップを含む。
ステップ601。NSMFネットワーク要素が、ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきNSIによって実装される必要があるサービス要件を含む、段階と;サービス要件に対応するNSDおよびネットワーク機能情報を決定する段階であって、サービス要件に対応するネットワーク機能情報は、サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する前記複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のいずれかまたは組み合わせを含む、段階とを実行する。
ここで、たとえば、NSMFネットワーク要素は、NSI展開注文を受領し、その注文に基づいてネットワーク・スライス要件情報を取得する。
NSIによって実装される必要のあるサービス要件は、一つまたは複数の型の要件情報を含んでいてもよい。たとえば、NSIによって実装される必要のあるサービス要件は、表4にリストされた項目の任意の一つまたは組み合わせを含んでいてもよい。
本願のこの実施形態では、NSIによって実装される必要のあるサービス要件は、オペレーターがネットワーク・スライス製品をリリースするときにユーザーに提供される、NSTにリストされた特定の範囲のパラメータから、選択されてもよく、または指定されてもよい。このようにして、NSIによって実装される必要のあるサービス要件は、特定のNSTにマッチすることができる。
たとえば、注文は、特定の地域において20000台の共有自転車のために通信サービスが提供されることを要求する。この場合、NSIが実装する必要のあるサービス要件は、サービス型(モノのインターネット)とサービスの地域容量(20000)を含むことがわかる。NST1、NST2、NST3に含まれるサービス要件を表5に示す。
表5において、NST1、NST2、NST3に含まれるサービス型はすべてモノのインターネットであり、NST1に含まれるサービスの地域容量は、10000〜12000および12000〜15000の2つのレベルを含み、NST2に含まれるサービスの地域容量は、15000〜16000、16000〜17000、17000〜18000の3つのレベルを含み、NST3に含まれるサービスの地域容量は、18000〜21000および21000〜24000の2つのレベルを含む。このようにして、3つのNSTのうち、NSIによって実装される必要があるサービス要件に一致するNSTがNST3であることが判別できる。
さらに、NSTは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、サービス要件に対応するネットワーク機能情報とをさらに含んでいてもよい。このようにして、NSMFネットワーク要素は、サービス要件に一致するNSTに基づいて、サービス要件に対応するNSDおよびネットワーク機能情報を決定することができる。代替的に、別の可能な実施形態では、NSMFネットワーク要素は、サービス要件に基づいて、サービス要件に対応するNSDおよびサービス要件に一致するNSTを直接決定することができ、ここで、NSTは、サービス要件に対応するネットワーク機能情報を含む。この場合、NSTは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子を含まなくてもよい。
上記の例に基づいて、下記は、NST3に含まれる内容をさらにリストする。表6は、NST3が上記のリストされた内容すべてを含む例のみを示している。
表6から、NSIによって実装される必要のあるサービス要件に基づき、サービス要件に対応するNSD、またはNSDの識別子、およびサービス要件に対応するネットワーク機能情報がNSTから取得されうることがわかる。
具体的には、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能は、無線アクセス・ネットワーク(radio access network、RAN)、ユーザープレーン機能(user plane function、UPF)ネットワーク要素、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function、AMF)ネットワーク要素、セッション管理機能(session management function、SMF)ネットワーク要素、およびアプリケーション・サービス(application service、AS)などのネットワーク機能であってもよい。サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係は、複数のネットワーク機能の間にリンク接続があるかどうか、たとえば、RANとUPFとの間にリンク接続があるかどうかを記述するために使用される。サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報は、複数のネットワーク機能の間の接続の属性を記述するために使用される。たとえば、接続は、ユーザープレーン接続または制御プレーン接続である。接続属性情報は、接続点およびリンクの属性を用いて記述される必要がある。サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)は、以下の項目の一つまたは複数を記述するために使用される:NSインスタンスまたはVNFインスタンスが有する必要がある機能ユニット、満たされる必要があるインスタンスの量、パフォーマンス指標パラメータ、確認パラメータ、および資源要件。これは特に限定されない。
特定の地域において20000台の共用自転車のために通信サービスが提供される上記の例に基づくと、NSTでは、この型のサービスをサポートするVNF-a型ネットワーク機能とこの型のサービスをサポートするVNF-d型ネットワーク機能との間でデータ接続が確立される必要があり、VNF-d型ネットワーク機能の最大接続数が20000以上であることが記述される。具体的には、サービス要件に対応するVNF-d型ネットワーク機能の要件は[VNF-d.max_session>=20000]である。
ステップ602。NSMFネットワーク要素が、NSIのNFV展開を実行するためのNFV展開ポリシーを生成する。NFV展開ポリシーは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含み、ネットワーク・サービスのインスタンス化のために満たされる必要がある規則は、NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のいずれか一つまたは組み合わせを含む。
NFV展開ポリシーに含まれる、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子は、NSIのNFV展開が実行されるときに使用される必要のあるNSDまたは該NSDの識別子である。
さらに、表6に示される内容を例として用いる。NSIによって実装される必要のあるサービス要件に一致するNSTは、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を含む。したがって、NSMFネットワーク要素は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて、NSDに含まれる一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)を取得し;サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係に基づいて、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係を取得し;サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報に基づいて、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報を取得し;サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則を取得することができる。
たとえば、上述のサービス要件(サービス型はモノのインターネットであり、サービスの地域容量は20000)に対応するネットワーク機能がRAN、AMF、SMF、およびUPFである場合、NSMFネットワーク要素は、NSDに含まれるVNFの識別子が、VNFa(RANに対応する)、VNFb(AMFに対応する)、VNFc(SMFに対応する)、およびVNFd(UPFに対応する)であることを知りうる。上記のサービス要件(サービス型はモノのインターネットであり、サービスの地域容量は20000)に対応する複数のネットワーク機能において、RANがAMFおよびUPFに接続され、AMFがSMFに接続され、SMFがUPFに接続される場合、NSMFネットワーク要素は、NSDに含まれるVNFにおいて、VNFaがVNFbおよびVNFdに接続され、VNFbがVNFcに接続され、VNFcがVNFdに接続されることを知ることができる。VNFaがVNFbおよびVNFdに接続されることは、[VNF-a in NS.elements_list]および[VNF-d in NS.elements_list]および[VL.connection=(VNF-a.CP2,VNF-d.CP1)]のように表現されうる。
NSMFネットワーク要素が、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則を取得する具体的な実装プロセスは、次のようなものであってもよい:NSMFネットワーク要素が、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)およびNSTにおけるネットワーク機能の実装仕様に基づいて、対応するVNFを展開するために使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則を決定する。NSTにおけるネットワーク機能の実装仕様は、各ベンダーのネットワーク機能の実際の仕様に基づいて得られてもよい。
たとえば、NSMFネットワーク要素は、サービス機能要件に基づいて、VNFのバージョン番号、含まれるVNFコンポーネント(VNF component、VNFC)およびこれらのVNFCに対応する仮想化展開ユニット(virtualization deployment unit、VDU)を決定してもよく、さらに、NFの要件に基づいて、VNF内のVDUの数などを決定してもよい。上記の例では、VNF-dのサービス・パフォーマンス仕様とNSTにおけるネットワーク機能の実際の仕様とに基づき、NSMFネットワーク要素は、[VNF-d.max_session>=20000]という要件を[LB_VDU.instance_number>=2]および[UP_VDU.instance_number>=4]に変換し、[LB_VDU.instance_number>=2]および[UP_VDU.instance_number>=4]を、VNF-dが使用するVNFD内の各パラメータが満たす必要がある規則として使用する。
ステップ603。NSMFネットワーク要素が、NFV展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送る。
ステップ604。ポリシー機能ネットワーク要素が、NSMFネットワーク要素によって送られたNFV展開ポリシーを受け取る。
ステップ605。ポリシー機能ネットワーク要素が、NSDまたはNSDの識別子に基づいてNSDの展開フレーバーを取得し;NSDの展開フレーバーのうちから、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、規則を満たす展開フレーバーを選択する。ここで、NSDの展開フレーバーはすべて、NSの展開フレーバー(図3の説明を参照)とVNF(単数または複数)の展開フレーバー(図4の説明を参照)とに基づいて総合的に決定される展開フレーバー、すなわち表3に示される12の展開フレーバーである。
本願のこの実施形態では、ポリシー機能ネットワーク要素は、NFVOネットワーク要素およびVNFMネットワーク要素を含んでいてもよい。この場合、ステップ603において、NSMFネットワーク要素が、NFV展開ポリシーをNFVOネットワーク要素に送ってもよい。
対応して、ステップ604において、NFVOネットワーク要素が、NFV展開ポリシーを受信する。
NSIのNFV展開が実行されるときに使用される必要のあるNSDまたはNSDの識別子、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報などの、NFV展開ポリシーに含まれるすべての情報が、NS展開を実行するために使用される。よって、そのような情報はNS展開ポリシーと称されてもよい。前記一つまたは複数のネットワーク機能に対応する前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則は、VNF展開を実行するために使用されるので、この規則はVNF展開ポリシーと称されてもよい。
対応して、ステップ605は、ステップ605aを含んでいてもよい。NFVOネットワーク要素は、NS展開ポリシーに基づいて、NSDの展開フレーバーから候補展開フレーバーを選択する。具体的には、NFVOネットワーク要素は、NSDまたはNSDの識別子に基づいてNSDの展開フレーバー(たとえば、表3に示される12の展開フレーバー)を取得し、NFV展開ポリシーにおける、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)(VNFa、VNFb、VNFc、VNFd)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係(VNFaはVNFbおよびVNFdに接続され、VNFbはVNFcに接続され、VNFcはVNFdに接続される)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報(図示せず)に基づいて、NSDの展開フレーバーから展開フレーバーを選択してもよい。具体的には、選択された展開フレーバーはNSD DF-1〜NSD DF-6である。この場合、NSDの展開フレーバーから複数の展開フレーバーが選択されてもよく;さらに、VNFMネットワーク要素によって選択されたVNFDの展開フレーバーを参照して、最終的な展開フレーバーが取得される必要がある。よって、記述の簡単のため、この場合に選択される展開フレーバーは、候補展開フレーバーと称されてもよい。
別の可能な実施形態では、NFVOは、フレーバー・キーの各パラメータおよびNSの展開フレーバーにおけるフレーバー内容をフィルタリングすることによって、規則を満たすNSD DFを見つけてもよい。たとえば、図3を参照すると、「サービス1」のNSD DFは、[VNF-a in NS.elements_list]および[VNF-d in NS.elements_list]および[VL.connection=(VNF-a.CP2,VNF-d.CP1)]を満たし、したがって、NFVOは、NSの展開フレーバーを候補展開フレーバーとして選択してもよい。
さらに、ステップ605は、以下のステップをさらに含む:ステップ605b。NFVOネットワーク要素が、VNFMネットワーク要素に、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則(すなわち、VNF展開ポリシー)を送る。ステップ605c。VNFMネットワーク要素が、各VNFが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則に基づいて、各VNFが使用するVNFDの展開フレーバーから、その規則を満たす展開フレーバーを選択する。
VNFバージョン、サービス機能、またはパフォーマンス、含まれるVNFCの型、および対応するVDUの数のような属性が、各VNFDの展開のフレーバーにおいて記述されてもよい。別の可能な実施形態では、各VNFDの展開フレーバーにおいて、別の可能な属性がさらに記述されてもよい。これは特に限定されない。
具体的には、各VNFについて、VNFMネットワーク要素は、VNFが使用するVNFDの展開フレーバー内のフレーバー・キーおよびフレーバー内容の各パラメータをフィルタリングすることによって、規則を満たす、VNFDの展開フレーバーを選択してもよい。たとえば、VNF-dのflavor-dが[LB_VDU.instace_number>=2]および[UP_VDU.instace_number>=4]を満たすことができる場合、flavor-dが選択される。別の例では、VNF-aのflavor-xが、VNF-aによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則を満たすことができる場合、flavor-xが選択される。別の例では、VNF-bのflavur-mが、VNF-bが使用するVNFD内の各パラメータが満たされる必要のある規則を満たすことができる場合、flavor-mが選択される。このようにして、各VNFのVNFDの展開フレーバーが選択できる。
あるVNFについて、VNFDの2つ以上の展開フレーバーが規則を満たす場合、VNFMネットワーク要素は、VNFDの展開フレーバーの順序に基づいて、先頭の展開フレーバーを選択してもよいことを注意しておくべきである。規則を満たす、VNFDの展開フレーバーが選択できない場合、VNFMネットワーク要素はデフォルトの展開フレーバー(デフォルトDF)を使用してもよい。
ステップ606。VNFMネットワーク要素が、各VNFが使用するVNFDの選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
本願のこの実施形態では、NFVOネットワーク要素が、まず、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーを選択するようVNFMネットワーク要素に要求してもよい。すると、VNFMネットワーク要素は、NFVOネットワーク要素の要求に基づいて、各VNFが使用するVNFDの選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
ステップ607。NFVOネットワーク要素は、ステップ605aで選択された候補展開フレーバーと、VNFMネットワーク要素によって選択された、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーとに基づいて、最終的な展開フレーバーを決定し、決定された展開フレーバーに基づいてNSIを展開する。
たとえば、ステップ605aで選択された候補展開フレーバーは、NSD DF-1からNSD DF-6であり、VNFMネットワーク要素によって選択された、VNFによって使用されるVNFDのへの展開フレーバーは、flavour-x、flavour-m、flavour-c、およびflavour-dであり、それにより、最終的な展開フレーバーがNSD DF-1であることを決定する。
ここで、各VNFが一つの展開フレーバーしかもたない場合は、NFVOネットワーク要素は、選択された候補展開フレーバーに基づいて直接、NSIを展開してもよい。この場合、二つ以上の候補展開フレーバーが選択されている場合は、展開フレーバーの優先度(ここで、デフォルトの展開フレーバーが最も高い優先度をもつ)または順序に基づいて、候補展開フレーバーの一つが選択されてもよく、NSIは、選択された展開フレーバーに基づいて展開される。
具体的な展開プロセスは次のようなものであってもよい:NFVOネットワーク要素が、VNFMによって返される結果(すなわち、各VNFが使用するVNFDの選択された展開フレーバー)に基づいて、VIMネットワーク要素に、NFVI上で仮想資源割り当ておよびNFV展開を実行するよう命令する。このプロセスについては、従来技術を参照されたい。本明細書には詳細は記載しない。
別の可能な実施形態では、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーを選択した後は、VNFMネットワーク要素は、もはや展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送らなくてもよい。代わりに、VNFMネットワーク要素は、VIMネットワーク要素に対して、展開のフレーバーに基づいてNFVI上で仮想資源割り当ておよびNFV展開を実行するよう直接命令する。具体的な展開の仕方は、本願のこの実施形態において限定されない。
上記の説明において、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要のある規則が、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFDの各パラメータによって満たされる必要のある規則を含むことを注意しておくべきである。別の可能な実施形態では、代替的に、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は、上記の情報の一部のみを含んでいてもよい。
たとえば、NSIのNFV展開が実行されるときに使用される必要のあるNSDは、図3に示されるように、2つの展開フレーバーを有する(ここで、NSDに含まれる各VNFは、一つの展開フレーバーのみを含むと想定される)。2つの展開フレーバーに含まれるVNFの識別子は異なる。具体的には、第1の展開フレーバーはVNFeを含まないが、第2の展開フレーバーはVNFeを含む。よって、これら2つの展開フレーバーは、VNFの識別子に基づいて区別されうる。この場合、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は、NSIのNFV展開が実行されるときに使用される必要があるNSDまたはNSDの識別子と、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)のみを含む必要がある。NFVOネットワーク要素は、NSIのNFV展開が実行されるときに使用される必要があるNSDまたはNSDの識別子に基づいてNSDの2つの展開フレーバーを取得してもよく;次いで、NSDに含まれる一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)に基づいて前記2つの展開フレーバーから、規則を満たす展開フレーバーを選択する。たとえば、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)はVNFeを含まず、よって、展開フレーバーとして、規則を満たす第1の展開フレーバーを使用してもよい。この場合、NSDに含まれる各VNFは展開フレーバーを一つしか含まないため、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFDの各パラメータが満たす必要がある規則を含む必要はなく、VNFDの展開フレーバーを選択するプロセスも実行される必要がない。
このように、本願のこの実施形態では、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に含まれる内容について複数の可能性があってもよい。これは特に限定されない。
ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要のある規則は、サービス要件に対応するネットワーク機能情報に基づいて得られることが理解できる。換言すれば、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて得られ、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係は、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係に基づいて得られ、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報は、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報に基づいて得られ、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて得られる。よって、サービス要件に対応するネットワーク機能情報に含まれる内容についても複数の可能性があることがある。具体的実装では、サービス要件に対応するネットワーク機能情報に含まれる内容は、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に含まれる内容より多くてもよく、該内容に等しくてもよい。
例1では、サービス要件に対応するネットワーク機能情報は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能のみを含む。この場合、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある、対応して得られた規則も、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)のみを含む。
例2では、サービス要件に対応するネットワーク機能情報は、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能と、複数のネットワーク機能間の接続関係とを含む。この場合、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある、対応して得られた規則は、NSDに含まれる複数のVNFの識別子のみを含んでいてもよいし、あるいはNSDに含まれる複数のVNFの識別子および複数のVNF間の接続関係を含んでいてもよい。
本願のこの実施形態から導き出されるさまざまな可能な事例は、特定の実装の際の実際の状況に基づいて、当業者によって適切に設定されうる。
上記の内容から、NSMFネットワーク要素は、ネットワーク・スライス要件情報に基づいてNFV展開ポリシーを生成し、ポリシー機能ネットワーク要素にNFV展開ポリシーを送り、それにより、ポリシー機能ネットワーク要素がNFV展開ポリシーに基づいて展開フレーバーを選択できることがわかる。顧客注文を満たす展開フレーバーが、NSTにリストされているNSDのすべての展開フレーバーから直接選択される必要がある従来技術と比較して、上記の仕方では、NSTにおけるNSDのすべての展開フレーバーを顧客注文におけるパラメータの組み合わせにマッピングする必要はない。このようにして、NSTは、NSDの展開フレーバーおよびVNFDの展開フレーバーから切り離され、それにより、NSTの設計を大幅に単純化し、メンテナンスの困難を軽減する。
NSTの内容については、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能は、代替的に、ネットワーク機能セット、たとえば、次世代無線アクセス技術(next generation-radio access network、NG-RAN)または第5世代コア・ネットワーク(5th Generation Core network、5GC)の形であってもよいことを注意しておくべきである。この場合、たとえば、NSTに含まれる内容は、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子に、サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能セット、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能セット間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能セット間の接続の属性情報、またはサービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能セットの要件(単数または複数)である。
対応して、NSTに含まれる内容に基づいて、NSMFネットワーク要素は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能セットに基づいて、NSDに含まれ、ネットワーク機能セット(単数または複数)を展開するために必要とされるネストされたNSD(nested NSD)の識別子を取得する;サービス要件に対応するネットワーク機能セット間の接続関係に基づいて、NSDに含まれるネストされたNSDに基づいてネットワーク・サービス・インスタンス化が実行された後に展開されるネストされたNSインスタンス間の接続関係または他のVNFインスタンス間の接続関係を取得する;NSDに含まれるネストされたNSDに基づいてネットワーク・サービス・インスタンス化が実行された後に展開されるネストされたNSインスタンス間の接続の属性情報または他のVNF間の接続の属性情報を取得する;または、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能セットの要件(単数または複数)に基づいて、ネストされたNSインスタンスが持つ必要がある機能フィーチャー、含まれるVNFの数、パフォーマンス指標パラメータ、確認パラメータ、資源要件などを取得する、ことをしてもよい。
実施形態1では、NSMFネットワーク要素は、NFを直接管理しうる、すなわち、NFMFネットワーク要素の関連機能を有しうる。この場合、NFMFネットワーク要素が、別個に配置される必要はない。NSMFネットワーク要素は、代替的に、NFMFネットワーク要素の関連機能を有さなくてもよいことが理解されうる。この場合、NFMFネットワーク要素が独立して配置される必要がある。下記は、実施形態2を参照して記述を提供する。
実施形態2
図7Aおよび図7Bは、本願の実施形態2によるネットワーク・スライス展開方法に対応する概略フローチャートである。図7Aおよび図7Bに示されるように、本方法は、以下のステップを含む。
ステップ701。NSMFネットワーク要素が、ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきNSIによって実装される必要があるサービス要件を含む、段階と;サービス要件に対応するNSDおよびネットワーク機能情報を決定する段階であって、ネットワーク機能情報は:サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のいずれかまたは組み合わせを含む、段階とを実行する。
ステップ702。NSMFネットワーク要素が、NS展開ポリシーを生成する。NS展開ポリシーは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、次のうちのいずれか一つまたは組み合わせとを含む:NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、およびNSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報。
ステップ703。NSMFネットワーク要素が、NS展開ポリシーをNFVOネットワーク要素に送る。
ステップ704。NFVOネットワーク要素が、NS展開ポリシーを受け取り、NS展開ポリシーに基づいて候補展開フレーバーを選択する。
ネットワーク機能情報が前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を含む場合、NSMFネットワーク要素は、ステップ705をさらに実行してもよい。
ステップ705。NSMFネットワーク要素が、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)をNFMFネットワーク要素に送る。
ここで、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)は、NSIによって実装される必要があるサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)であり、ネットワーク・スライス要件情報に基づいてNSMFネットワーク要素によって取得される。たとえば、特定の地域において20000台の共有自転車のために通信サービスが提供されるという実施形態1で述べた例では、サービス要件に対応するネットワーク機能の要件は、[VNF-d.max_session>=20000]である。
ステップ706。NFMFネットワーク要素は、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を受け取り;前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて、前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則(すなわち、VNF展開ポリシー)を生成する。
具体的には、NFMFネットワーク要素は、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)およびNSTにおけるネットワーク機能の実装仕様に基づいて、対応するVNFを展開するために使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則を決定し;VNFの展開ポリシーを生成してもよい。NSTにおけるネットワーク機能の実装仕様は、各ベンダーのネットワーク機能の実際の仕様に基づいて得られてもよい。
たとえば、NFMFネットワーク要素は、サービス機能要件に基づいて、VNFのバージョン番号、含まれるVNFコンポーネント(VNF component、VNFC)およびこれらのVNFCに対応する仮想化展開ユニット(virtualization deployment unit、VDU)を決定してもよく;さらに、NFの要件に基づいて、VNF内のVDUの量などを決定してもよい。上記の例では、VNF-dのサービス・パフォーマンス仕様およびベンダーのネットワーク機能の実際の仕様に基づき、NFMFは、[VNF-d.max_session>=20000]という要件を[LB_VDU.instace_number>=2]および[UP_VDU.instace_number>=4]に変換し、[LB_VDU.instace_number>=2]および[UP_VDU.instace_number>=4]をVNF展開ポリシーとして使用する。
ステップ707。NFMFネットワーク要素は、VNF展開ポリシーをVNFMネットワーク要素に送る。VNF展開ポリシーは、前記一つまたは複数のVNFの各VNFによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則を含む。
ここで、すべてのネットワーク機能に対応するVNFについて統一されたVNFDが使用され、属性の違い、さらにはベンダーの違いさえもが異なるVNFDの展開フレーバーの形で記述される場合、統一VNFDの識別子は、NFMFネットワーク要素上に事前構成されてもよい。このようにして、NFMFネットワーク要素によってVNFMに送られるメッセージは、さらにVNFDの識別子を運ぶことができる。
ステップ708。VNFMネットワーク要素は、各VNFが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則に基づいて、各VNFが使用するVNFDの展開フレーバーから、規則を満たす、VNFDの展開フレーバーを選択する。
具体的には、VNFMネットワーク要素は、VNFDの展開フレーバー内のフレーバー・キーおよびフレーバー内容の各パラメータをフィルタリングすることによって、規則を満たす、VNFDの展開フレーバーを選択しうる。
ステップ709。VNFMネットワーク要素は、各VNFが使用するVNFDの選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
ステップ710。NFVOネットワーク要素は、候補展開フレーバーと、VNFMネットワーク要素によって選択される、各VNFによって使用されるVNFDの展開フレーバーとに基づいて、最終的な展開フレーバーを決定し、決定された展開フレーバーに基づいてNSIを展開する。
実施形態2と実施形態1との間の相違は次のとおり:実施形態1では、NSMFネットワーク要素がNFMFネットワーク要素の関連機能を実行し;実施形態2では、NFMFネットワーク要素が独立して関連機能を実行する。該相違以外の内容については、実施形態2と実施形態1との間で相互参照されうる。
実施形態3
図8は、本願の実施形態3によるネットワーク・スライス展開方法に対応する概略フローチャートである。図8に示されるように、本方法は、以下のステップを含む。
ステップ801。NSMFネットワーク要素が、ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきNSIによって実装される必要があるサービス要件を含む、段階と;サービス要件に対応するNSDおよびネットワーク機能情報を決定する段階であって、サービス要件に対応するネットワーク機能情報は、サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のいずれかまたは組み合わせを含む、段階とを実行する。
ステップ802。NSMFネットワーク要素は、NFV展開ポリシーを生成する。NFV展開ポリシーは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、NSDに基づいてネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含み、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は:NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のいずれか一つまたは組み合わせを含む。
ステップ803。NSMFネットワーク要素は、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、NSDの展開フレーバーから、規則を満たす展開フレーバーを選択する。
具体的には、NSMFネットワーク要素が、NSDの展開フレーバーから、NS展開ポリシーに基づいて候補展開フレーバーを選択し;VNF展開ポリシーに基づいて、各VNFが使用するVNFDの展開フレーバーから、規則を満たす展開フレーバーを選択してもよい。たとえば、選択された候補展開フレーバーは、NSD DF-1〜NSD DF-6であり、VNFが使用するVNFDの選択された展開フレーバーは、flavour-x、flavour-m、flavour-c、およびflavour-dであり、よって、NSMFネットワーク要素は、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーがNSD DF-1であると決定しうる。
ステップ804。NSMFネットワーク要素が、選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
ステップ805。NFVOネットワーク要素が、受領された展開フレーバーに基づいてNSIを展開する。
実施形態3と実施形態1の間の相違は、次のとおり:実施形態1では、NFV展開ポリシーを生成した後、NSMFネットワーク要素がNFV展開ポリシーをNFVOネットワーク要素に送り;NFVOネットワーク要素が候補展開フレーバーを選択し;VNFMネットワーク要素がVNFDの展開フレーバーを選択し;選択された候補展開フレーバーおよびVNFDの選択された展開フレーバーに基づいてNSIが展開される。実施形態3では、NSMFネットワーク要素がNFV展開ポリシーを生成した後、NSMFネットワーク要素は、NFV展開ポリシーに基づいて、NSDの展開フレーバーから、規則を満たす展開フレーバーを直接選択し;NSIを展開するために、選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。該相違以外の内容については、実施形態3と実施形態1との間で相互参照がされてもよい。
実施形態4
図9Aおよび図9Bは、本願の実施形態4によるネットワーク・スライス展開方法に対応する概略フローチャートである。図9Aおよび図9Bに示されるように、本方法は、以下のステップを含む。
ステップ901。NSMFネットワーク要素が、ネットワーク・スライス要件情報を取得する段階であって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきNSIによって実装される必要があるサービス要件を含む、段階と;サービス要件に対応するNSDおよびネットワーク機能情報を決定する段階であって、ネットワーク機能情報は:サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のいずれかまたは組み合わせを含む、段階とを実行する。
ステップ902。NSMFネットワーク要素が、NS展開ポリシーを生成する。NS展開ポリシーは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、およびNSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報のいずれか一つまたは組み合わせとを含む。
ステップ903。NSMFネットワーク要素が、NS展開ポリシーに基づいて、候補展開フレーバーを選択する。
ステップ904。NSMFネットワーク要素が、選択された候補展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
ネットワーク機能情報が前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を含む場合、NSMFネットワーク要素は、ステップ905をさらに実行してもよい。
ステップ905。NSMFネットワーク要素が、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)をNFMFネットワーク要素に送る。
ステップ906。NFMFネットワーク要素は、前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて、前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則を生成する。
ステップ907。NFMFネットワーク要素が、各VNFが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則に基づいて、各VNFが使用するVNFDの展開フレーバーから、各VNFが使用するVNFD内の各パラメータによって満たされる必要のある規則を満たす展開フレーバーを選択する。
ステップ908。NFMFネットワーク要素が、VNFDの選択された展開フレーバーをVNFMネットワーク要素に送る。
ステップ909。VNFMネットワーク要素が、VNFDの選択された展開フレーバーをNFVOネットワーク要素に送る。
ステップ910。NFVOネットワーク要素が、候補展開フレーバーと、VNFMネットワーク要素によって選択されるVNFDの展開フレーバーとに基づいて最終的な展開フレーバーを決定し、決定された展開フレーバーに基づいてNSIを展開する。
実施形態4と実施形態2の間の相違は次のとおり:実施形態2では、NSMFネットワーク要素がNS展開ポリシーを生成した後、NSMFネットワーク要素がNS展開ポリシーをNFVOネットワーク要素に送信し;NFVOネットワーク要素がNS展開ポリシーに基づいてNSDの展開フレーバーから候補展開フレーバーを選択し;NFMFネットワーク要素がVNF展開ポリシーをVNFMネットワーク要素に送り;VNFMネットワーク要素がVNF展開ポリシーに基づいてVNFMの展開フレーバーを選択する。実施形態4では、NSMFネットワーク要素がNS展開ポリシーを生成した後、NSMFネットワーク要素がNS展開ポリシーに基づいてNSDの展開フレーバーから候補展開フレーバーを直接選択し;NFMFネットワーク要素がVNF展開ポリシーを生成した後、NFMFネットワーク要素はVNF展開ポリシーに基づいてVNFDの展開フレーバーを直接選択する。該相違以外の内容については、実施形態4と実施形態2との間で相互参照がされうる。
上記の方法プロセスについて、本願の実施形態は、さらに、NSMFネットワーク要素およびポリシー機能ネットワーク要素を提供する。NSMFネットワーク要素およびポリシー機能ネットワーク要素の具体的実装については、上記の方法プロセスを参照されたい。
図10は、本願のある実施形態によるNSMFネットワーク要素1000の概略構造図である。NSMFネットワーク要素1000は、図6Aおよび図6Bないし図9Aおよび図9Bにおける対応するプロセスを実装するように構成されうる。NSMFネットワーク要素1000は、以下を含む:
ネットワーク・スライス要件情報を取得するように構成された取得モジュール1001であって、ネットワーク・スライス要件情報は、展開されるべきネットワーク・スライス・インスタンスNSIによって実装される必要のあるサービス要件を含む、取得モジュール;
サービス要件に対応するネットワーク・サービス展開テンプレートNSDおよびネットワーク機能情報を決定するように構成された決定モジュール1002であって、サービス要件に対応するネットワーク機能情報は、サービス要件に対応する一つまたは複数のネットワーク機能、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報、およびサービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)のいずれかまたは組み合わせを含む、決定モジュール;および
NSIのNFV展開を実行するためのネットワーク機能仮想化NFV展開ポリシーを生成するように構成された処理モジュール1003であって、NFV展開ポリシーは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含み、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は:NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のいずれか一つまたは組み合わせを含む、処理モジュール。
ある可能な設計では、決定モジュール1002は、具体的には:
サービス要件に一致するネットワーク・スライス・テンプレートNSTを決定する段階であって、NSTは、サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子と、サービス要件に対応するネットワーク機能情報とを含む、段階を実行するよう構成される。
ある可能な設計では、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFの識別子(単数または複数)は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能に基づいて得られ、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係は、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続関係に基づいて得られ、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報は、サービス要件に対応する複数のネットワーク機能間の接続の属性情報に基づいて得られ、NSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれが使用するVNFDにおける各パラメータによって満たされる必要のある規則は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)に基づいて得られる。
ある可能な設計では、NSMFネットワーク要素は、トランシーバ・モジュール1004をさらに含み、
トランシーバ・モジュール1004は、サービス要件に対応する前記一つまたは複数のネットワーク機能の要件(単数または複数)を、ネットワーク機能管理機能NFMFネットワーク要素に送信するように構成される。
ある可能な設計では、処理モジュール1003はさらに:
サービス要件に対応するNSDまたはNSDの識別子に基づき、NSDの展開フレーバーを取得し;
ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、NSDの諸展開フレーバーから、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則を満たす展開フレーバーを選択するように構成される。
ある可能な設計では、NSMFネットワーク要素は、トランシーバ・モジュール1004をさらに含み、
トランシーバ・モジュール1004は、NFV展開ポリシーをポリシー機能ネットワーク要素に送信するように構成される。
図11は、本願のある実施形態によるポリシー機能ネットワーク要素の概略構造図である。ポリシー機能ネットワーク要素は、図6Aおよび図6Bないし図9Aおよび図9Bの対応するプロセスを実装するように構成されてもよい。ポリシー機能ネットワーク要素1100は、以下を含む:
NSMFネットワーク要素によって送られたNFV展開ポリシーを受け取るように構成されたトランシーバ・モジュール1101であって、NFV展開ポリシーは、NSDまたは該NSDの識別子と、NSDに基づくネットワーク・サービス・インスタンス化を実行するために満たされる必要がある規則とを含み、ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則は、NSDに含まれる一つまたは複数の仮想化ネットワーク機能VNFの識別子(単数または複数)、NSDに含まれる複数のVNF間の接続関係、NSDに含まれる複数のVNF間の接続の属性情報、およびNSDに含まれる前記一つまたは複数のVNFのそれぞれによって使用されるVNFD内の各パラメータによって満たされる必要がある規則のいずれか一つまたは組み合わせを含む、トランシーバ・モジュール;および
NSDまたはNSDの識別子に基づいてNSDの展開フレーバーを得て;ネットワーク・サービス・インスタンス化のために満たされる必要がある規則に基づいて、NSDの諸展開フレーバーから、前記規則を満たす展開フレーバーを選択するように構成された処理モジュール1102。
本願のこの実施形態において、ユニット分割は、一例であり、単なる論理的な機能分割であることを注意しておくべきである。実際の実装においては、別の分割の仕方が使用されてもよい。本願の実施形態における機能ユニットは、一つの処理ユニットに統合されてもよいし、各ユニットが物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが一つのユニットに統合されてもよい。統合ユニットは、ハードウェアの形で実装されてもよく、またはソフトウェア機能ユニットの形で実装されてもよい。
上記の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを通じて実装されうる。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用される場合、実施形態は、完全にまたは部分的にコンピュータ・プログラム製品の形で実装されうる。コンピュータ・プログラム製品は、一つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がロードされ、コンピュータ上で実行されるとき、本願の実施形態によるプロセスまたは機能が、みな、または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータ・ネットワーク、または他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよい。たとえば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバー、またはデータセンターから、有線(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバー、またはデジタル加入者線(DSL))または無線(たとえば、赤外線、電波、またはマイクロ波)方式で、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバー、またはデータセンターに送信されうる。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または一つまたは複数の使用可能な媒体を統合するサーバーまたはデータセンターなどのデータ記憶装置であってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(たとえば、DVD)、半導体媒体(たとえば、固体ドライブ(solid-state disk、SSD))などでありうる。
これらのコンピュータ・プログラム命令は、コンピュータまたは別のプログラマブル・データ処理装置に特定の仕方で動作するように命令することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読メモリに記憶された命令は、命令装置を含む製造物を生成する。命令装置は、フローチャート中の一つまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図中の一つまたは複数のブロックにおける特定の機能を実装する。
これらのコンピュータ・プログラム命令はまた、コンピュータまたは別のプログラマブル・データ処理装置にロードされてもよく、それにより、一連の動作およびステップが該コンピュータまたは該別のプログラマブル装置上で実行され、それにより、コンピュータ実装された処理を生成する。よって、該コンピュータまたは該別のプログラマブル装置上で実行される命令は、フローチャートの一つまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図の一つまたは複数のブロックにおける特定の機能を実装するためのステップを提供する。
明らかに、当業者は、本願の精神および範囲から逸脱することなく、本願の実施形態にさまざまな修正および変更を加えることができる。よって、本願は、本願の特許請求の範囲およびその等価な技術の範囲内にはいる限り、本願の実施形態に対するこれらの修正および変形をカバーすることが意図されている。