JP2021196632A - 予測装置、予測方法、プログラムおよび車両制御システム - Google Patents

予測装置、予測方法、プログラムおよび車両制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】移動体の将来位置をより正確に予測する。【解決手段】予測装置は、移動体情報取得部と、累積マップ生成部と、予測部と、を備える。移動体情報取得部は、予測対象とする第1移動体を含む1以上の移動体の位置を示す移動体情報を取得する。累積マップ生成部は、基準時刻以前の複数の第1時刻に取得された移動体情報が示す複数の位置をマップ上に表した累積マップ情報を生成する。予測部は、基準時刻における第1移動体の周辺の環境をマップ上に表した環境マップ情報と、基準時刻に取得された移動体情報と、累積マップ情報とから、基準時刻より後の第2時刻での第1移動体の位置を予測する。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、予測装置、予測方法、プログラムおよび車両制御システムに関する。
安全かつ快適な自動車の自動運転および走行支援、並びに、ロボットの自律移動の実現には、建物、フェンス、および、縁石などの静的な障害物だけではなく、他車両および歩行者などの移動体の動きを事前に把握する必要がある。特に車線変更および交差点の横断といったシーンでは、移動体が将来どのように動くかを予測しなければ、自車の安全な行動を決定することができない。
特開2016−186446号公報
Cui, Henggang, et al. "Multimodal trajectory predictions for autonomous driving using deep convolutional networks." International Conference on Robotics and Automation (ICRA). IEEE, 2019.
移動体の将来位置をより正確に予測する予測技術が求められている。
実施形態の予測装置は、移動体情報取得部と、累積マップ生成部と、予測部と、を備える。移動体情報取得部は、予測対象とする第1移動体を含む1以上の移動体の位置を示す移動体情報を取得する。累積マップ生成部は、基準時刻以前の複数の第1時刻に取得された移動体情報が示す複数の位置をマップ上に表した累積マップ情報を生成する。予測部は、基準時刻における第1移動体の周辺の環境をマップ上に表した環境マップ情報と、基準時刻に取得された移動体情報と、累積マップ情報とから、基準時刻より後の第2時刻での第1移動体の位置を予測する。
実施形態にかかる車両を示す図。 処理装置のハードウェア構成図。 事前に用意されたマップ情報に従い軌道を予測する例を示す図。 センサ情報のみを使用して軌道を予測する例を示す図。 予測装置の機能ブロック図。 軌道の予測処理の概要を説明するための図。 環境マップ生成部の機能ブロック図。 障害物マップの一例を示す図。 生成される累積マップの一例を示す図。 予測部の機能ブロック図。 マップ情報の正規化の例を示す図。 予測部の機能ブロック図。 予測処理のフローチャート。 学習処理のフローチャート。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる予測装置の好適な実施形態を詳細に説明する。
周辺に存在する移動体の将来位置を予測する予測技術は、これまでも検討されてきた。より安定した予測を行うために、環境情報として車線中央線などの情報を含んだ高精度マップおよび航空写真画像などを用いて予測を行う手法が提案されている。しかし、このようなマップ情報は事前に用意する必要があり、すべての道路に対して用意することは現実的ではない、また高精度マップの生成は、処理負荷およびコストが大きい。
そこで、事前に用意するマップ情報を使用せずに、移動体(自動車、自律移動ロボットなど)に取り付けられたカメラおよびレーザーセンサなどのセンサから得られる情報のみを使用して、周辺に存在する他の移動体の位置を予測することが求められている。
また、多種多様なシーンにおいて頑健な予測を行うために、シーンごとにデータを収集して学習を行う技術が提案されている。しかしデータ収集のためのサーバおよびストレージが必要となる。このため、一度の学習で汎用的に活用できるような技術が求められている。
本実施形態にかかる予測装置は、マップ情報を事前に用意することなく、センサから得られる情報のみからマップ情報として環境マップ(環境マップ情報)および累積マップ(累積マップ情報)を生成し、生成したマップ情報を用いて移動体の将来の位置を予測する。累積マップは、位置の予測対象とする移動体以外の移動体を含みうる複数の移動体が通る可能性が高い領域を示すマップ情報である。これにより、マップ情報がない場所、または、初めて訪れる場所でもロバストに予測を行うことができる。
移動体は、例えば、道路に設けられたレーンに沿って移動する自動車またはモータバイク等の車両である。移動体は、自動車またはモータバイクに限られず、例えば、レーンに沿って移動するロボットであってもよい。移動体は、船舶等の水上のレーンを移動する物体であってもよい。以下では、主に移動体が車両である場合を例に説明する。
図1は、実施形態にかかる車両10を示す図である。車両10は、処理装置12を搭載する。処理装置12は、例えば専用または汎用コンピュータを含む装置である。処理装置12の少なくとも一部の機能は、車両10に搭載されず、車両10とネットワークを介して接続されるクラウド等の他装置に搭載されてもよい。車両10は、例えば人による運転操作に応じて走行する通常車両であってもよいし、人による運転操作を受けずに自動的に走行することができる(自律走行することができる)自動運転車両であってもよい。なお、処理装置12は、車両10に限らず、路側機等の他の装置に設けられてもよい。
図2は、実施形態にかかる処理装置12のハードウェア構成の一例を示す図である。処理装置12は、記憶装置21と、入力装置22と、表示装置23と、センサ装置24と、通信装置25と、車両制御装置26と、情報処理装置30とを備える。
記憶装置21は、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブまたはフラッシュメモリ等の半導体メモリ素子等である。記憶装置21は、処理装置12により実行されるプログラムおよび処理装置12が用いるデータを記憶する。
入力装置22は、ユーザからの指示および情報入力を受け付ける。入力装置22は、例えば、操作パネル、マウスまたはトラックボール等のポインティングデバイス、あるいは、キーボード等の入力デバイスである。
表示装置23は、ユーザに対して各種の情報を表示する。表示装置23は、例えば、液晶表示装置等の表示デバイスである。
センサ装置24は、車両10の周囲の状況を検知する1または複数のセンサを有する。例えば、センサ装置24は、車両10の周囲に存在する移動体(例えば他車両)の位置、速度、加速度、角速度および角加速度を検出する。さらに、センサ装置24は、車両10の周囲に存在する移動体の進行方向を示す方向指示情報を検出する。例えば、センサ装置24は、レーザー光を用いて距離を検出する距離センサ(レーザーセンサ、LiDARなど)を有する。センサ装置24は、移動体の位置および速度を検出するミリ波センサを有してもよい。また、センサ装置24は、周囲の物体までの距離を音波によって探知するソナーを有してもよい。また、例えば、センサ装置24は、周囲の物体を撮像するカメラを有してもよい。カメラは、単眼カメラおよびステレオカメラなどの、どのような形式のカメラであってもよい。
通信装置25は、無線通信により外部装置と情報を送受信する。通信装置25は、車両10の外部装置(例えば路側機)に設けられたセンサによる、車両10の周囲に存在する移動体の位置、速度、加速度、角速度、角加速度および方向指示情報の検出結果を取得する。また、通信装置25は、車両10の周囲に存在する移動体と直接通信を行うことにより、例えば車車間通信を行うことにより、移動体の位置、速度、加速度、角速度、角加速度および方向指示情報を取得してもよい。
車両制御装置26は、車両10を駆動させるための駆動機構を制御する。例えば、車両10が自動運転車両である場合には、予測装置40により予測された移動体の位置、センサ装置24から得られる情報およびその他の情報に基づいて周辺の状況を判断して、アクセル量、ブレーキ量および操舵角等を制御する。また、車両10が人による運転操作を介して走行する通常車両の場合、車両制御装置26は、操作情報に応じて、アクセル量、ブレーキ量および操舵角等を制御する。
情報処理装置30は、例えば、専用または汎用の1または複数のコンピュータである。情報処理装置30は、記憶装置21、入力装置22、表示装置23、センサ装置24、通信装置25および車両制御装置26を管理および制御する。情報処理装置30は、メモリ31と、1または複数のハードウェアプロセッサ32とを有する。
メモリ31は、例えば、ROM33(Read Only Memory)と、RAM34(Random Access Memory)とを含む。ROM33は、情報処理装置30の制御に用いられるプログラムおよび各種設定情報等を書き換え不可能に記憶する。RAM34は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶媒体である。RAM34は、1または複数のハードウェアプロセッサ32の作業領域として機能する。
1または複数のハードウェアプロセッサ32は、メモリ31(ROM33およびRAM34)にバスを介して接続される。1または複数のハードウェアプロセッサ32は、例えば、1または複数のCPU(Central Processing Unit)を含んでもよいし、1または複数のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、1または複数のハードウェアプロセッサ32は、ニューラルネットワークを実現するための専用の処理回路を含む半導体装置等を含んでもよい。
1または複数のハードウェアプロセッサ32は、RAM34の所定領域を作業領域としてROM33または記憶装置21に予め記憶された各種プログラムとの協働により各種処理を実行することにより、予測装置40として機能する。情報処理装置30または処理装置12が、予測装置40に相当すると解釈することもできる。予測装置40の機能の詳細は後述する。
予測装置40として機能させるためのプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD−R(Compact Disk Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供されるように構成してもよい。
さらに、プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
ここで、マップ情報の例について説明する。図3は、レーン情報を含む事前に用意されたマップ情報に従い車両(移動体の一例)の軌道を予測する例を示す図である。図4は、事前に用意されたマップ情報を使用せずにセンサ装置24からの情報(センサ情報)のみを使用して軌道を予測する例を示す図である。レーン情報は、移動体が走行可能な軌道を示す情報である。軌道は、複数の時刻の移動体の位置を示す情報である。
図3に示すように、一般的に移動体61はレーン(破線)に沿って移動する。従って、事前に用意されたマップ情報を用いる軌道の予測では、加減速およびレーンの選択問題は生じるものの、移動体61の行動範囲は絞ることができる。
センサ情報のみを用いた場合に使用できるマップ情報の一例として、グリッド状に障害物の有無を示す障害物マップがある。図4は、このような障害物マップの例を示す。例えば障害物が存在しないグリッドは白で表され、障害物が存在しないグリッドは黒で表され、障害物が存在するか否か不明なグリッドは灰色で表される。図4のような障害物マップを用いる軌道の予測では、障害物が存在しない領域(白色領域)を移動体61が動くことはわかるが、行動範囲が広いため移動体61が通るべき領域を絞ることができず(矢印)、予測が不安定になる。
そこで本実施形態では、障害物マップを補助するマップ情報として累積マップを生成して使用する。以下、本実施形態の予測装置40の機能の詳細について説明する。
図5は、本実施形態にかかる予測装置40の機能構成例を示すブロック図である。図5に示すように、予測装置40は、移動体情報取得部101と、環境情報取得部102と、環境マップ生成部103と、累積マップ生成部104と、予測部105と、学習部106と、を備える。
移動体情報取得部101は、予測対象とする移動体(第1移動体)を含む1以上の移動体の位置を示す移動体情報を取得する。例えば移動体情報取得部101は、センサ装置24、車車間通信、および、路車間通信などによって移動体情報を取得する。路車間通信は、例えば路側器などの外部装置と、車両10との間の通信である。移動体情報の取得方法はこれに限られず、どのような方法であってもよい。
移動体情報は、さらに、移動体の向き(角度など)、速度、加速度、角速度、角加速度、これらの値(向き、速度、加速度、角速度および角加速度)それぞれの分散、移動方向(方向指示器の情報など)、および、識別情報(物体IDなど)のうち少なくとも1つを含んでもよい。
環境情報取得部102は、環境情報を取得する。例えば環境情報取得部102は、センサ装置24から得られる情報のみを使用して環境情報を取得する。環境情報は、予測対象とする移動体の周辺の環境を示す情報である。例えば環境情報は、障害物、道路、歩道、縁石、標識、信号灯、および、道路マーキングの少なくとも1つを含む。障害物は、移動体の周辺の物体を表す。
例えば環境情報取得部102は、距離センサを用いて移動体の周辺の物体までの距離を検出することにより、この物体(障害物)の位置情報を環境情報として取得する。道路、歩道、縁石、標識、信号灯、および、道路マーキングなどの情報は、例えばカメラにより撮像された画像を用いた物体検出およびセマンティックセグメンテーションなどの技術を使用して取得することができる。
環境情報取得部102は、複数の方法を組み合わせて環境情報を取得してもよい。例えば、距離センサを用いて障害物を検出するとともに、カメラにより撮像された画像を用いた物体検出およびセマンティックセグメンテーションなどの技術により、検出された障害物が具体的にどのような物体であるかをさらに検出してもよい。
環境マップ生成部103は、環境マップを生成する。環境マップは、基準時刻における移動体の周辺の環境をマップ上に表したマップ情報である。例えば環境マップ生成部103は、基準時刻における移動体情報と環境情報とを用いて環境マップを生成する。
基準時刻は、例えば現在時刻である。基準時刻は現在時刻より前の時刻であってもよい。例えば現在時刻より前の時刻を基準時刻として予測した移動体の軌道と、実際の軌道(現在時刻までの軌道など)とを比較し、予測処理を評価することができる。環境マップ生成部103の機能の詳細は後述する。
累積マップ生成部104は、累積マップを生成する。累積マップは、基準時刻以前の複数の時刻(第1時刻)に取得された移動体情報が示す複数の位置をマップ上に表したマップ情報である。このように累積マップは、基準時刻のみでなく、基準時刻より前に取得された移動体情報が示す位置も累積してマップ上に格納するように生成される。
例えば、複数の時刻のいずれかで移動体が存在した位置に相当するグリッドには、移動体が存在したことを示す値(例えば「1」)が設定される。いずれの時刻でも移動体が存在しない位置に相当するグリッドには、移動体が存在しないことを示す値(例えば「0」)が設定される。
累積マップは、さらに、各位置(グリッド)に対して、移動体の移動量、速度、および、移動方向のうち少なくとも1つを対応づけてもよい。移動量、速度、および、移動方向は、混合分布により表されてもよい。累積マップ生成部104の機能の詳細は後述する。
予測部105は、移動体情報、環境マップ、および、累積マップから、移動体の将来位置を予測し、移動体の予測軌道を出力する。将来位置は、位置の座標で表されてもよいし、例えば現在の位置からの移動量で表されてもよい。例えば予測部105は、基準時刻における環境マップと、基準時刻に取得された移動体情報と、基準時刻までの移動体情報を累積した累積マップとから、移動体の位置を予測する。予測部105は、例えば、環境マップ、移動体情報、および、累積マップを入力して移動体の位置の予測結果を出力するニューラルネットワークなどのモデルを用いて、移動体の位置を予測する。
なお、予測対象とする移動体は1つに限られず、複数であってもよい。予測部105は、予測対象とする1以上の移動体それぞれについて、軌道を予測して出力する。1以上の移動体それぞれに対して予測部105が割り当てられ、各予測部105が対応する移動体の軌道予測を行ってもよい。予測対象とする移動体は、車両10自体であってもよい。例えば、移動体情報取得部101は、車車間通信および路車間通信などによって車両10自体の移動体情報を取得する。
学習部106は、予測部105が用いるモデル(ニューラルネットワーク)の学習を行う。学習部106は、環境マップ生成部103が用いるニューラルネットワーク(詳細は後述)を学習する機能を備えてもよい。なお、事前に学習されたモデルおよびニューラルネットワークが用いられる場合は、予測装置40は学習部106を備えなくてもよい。学習部106による学習処理の詳細は後述する。
次に、予測装置40による軌道の予測処理の概要について説明する。図6は、軌道の予測処理の概要を説明するための図である。図6に示すように、累積マップ生成部104は、基準時刻(t=0)より前の時刻(t=−10)に取得された複数の移動体情報と、基準時刻に取得された複数の移動体情報とから、累積マップを生成する。一方、環境マップ生成部103は、基準時刻に取得された環境情報から環境マップを生成する。
図6に示すように、基準時刻で複数の移動体情報が取得された場合、予測部105は、複数の移動体情報に対応する複数の移動体それぞれについて、将来の軌道を予測し、予測結果として1以上の予測軌道を出力する。
次に、環境マップ生成部103の機能の詳細について説明する。図7は、環境マップ生成部103の詳細な機能構成例を示すブロック図である。図7に示すように、環境マップ生成部103は、障害物マップ生成部301と、属性マップ生成部302と、経路マップ生成部303と、を備えている。
障害物マップ生成部301は、環境情報取得部102により取得された環境情報と、移動体情報取得部101により取得された移動体情報とを入力し、障害物マップ311を生成する。属性マップ生成部302は、移動体の周辺の環境の属性を示す属性マップ312を生成する。経路マップ生成部303は、移動体が走行しうる経路を示す経路マップ313を生成する。
環境マップ生成部103は、障害物マップ、属性マップ、および、経路マップを統合した環境マップ314を生成する。なお環境マップ生成部103は、障害物マップ、属性マップ、および、経路マップのいずれかを環境マップとして生成してもよいし、障害物マップ、属性マップ、および、経路マップのうち2つを統合したマップ情報を環境マップとして生成してもよい。この場合、環境マップ生成部103は、障害物マップ生成部301、属性マップ生成部302、および、経路マップ生成部303のうち、環境マップの生成に必要のない構成部は備えなくてもよい。
図8は、障害物マップの一例を示す図である。図8は、左側に示すような道路状況に対して生成される障害物マップ821の例を示している。図8の例に示す道路状況では、車両10に相当する車両801の周辺に、他の移動体である車両811、812が存在する。
障害物マップ821は、車両801の上方から観察した場合の障害物の有無を複数のグリッドで表したマップ情報である。各グリッドは、障害物の有無を0〜1の確率値で表現した情報が対応づけられる。障害物マップ821では、障害物が存在しないグリッドは白(確率値=0)で表され、障害物が存在しないグリッドは黒(確率値=1)で表され、障害物が存在するか否か不明なグリッドは確率値に応じた濃度の灰色で表される。
例えば、車両10を中心として光線(レーザー光など)を照射したとき、光線が到達した物体(移動体または障害物)に対応するグリッドには1(障害物あり)が設定され、車両10から物体までの間に対応する、物体が存在しないグリッドには0(障害物なし)が設定される。光線がいずれの物体にも到達しない場合は、その光線が通過するグリッドには例えば0.5(不明)が設定される。
障害物マップ生成部301は、障害物が存在する位置に曖昧さを含むように障害物マップを生成してもよい。例えば物体が存在するグリッドを中心とした確率分布により障害物の有無が表されてもよい。また、障害物マップ生成部301は、予測対象とする移動体を除いた物体のみの有無を表す障害物マップを生成してもよい。
属性マップ、経路マップ、環境マップ、および、後述する累積マップなどのマップ情報は、障害物マップと同様のグリッド状の形式で表される。グリッドの大きさ(解像度)および形状は、各マップ情報で同一である必要はなく、相互に異なっていてもよい。グリッドの大きさおよび形状が異なる複数のマップ情報を統合(結合)するときには、グリッドの大きさおよび形状を一致させるように変換した後に統合すればよい。
属性マップ生成部302は、例えばグリッドごとの属性を示す属性マップを生成する。例えば属性マップ生成部302は、カメラにより撮像された画像から抽出される道路、歩道、縁石、標識、信号灯、および、道路マーキングなどの環境情報から、グリッドがこれらの物体のいずれであるかを示す属性マップを生成する。
属性マップの各グリッドは複数の次元の情報で表される。各次元は、抽出された属性を示している。属性の表現形式はどのような形式であってもよい。例えば、複数次元のうち、1次元のみが1で残りが0であるワンホット表現であってもよい。複数次元それぞれに対して、セマンティックセグメンテーションで得られる、対応する属性の尤度が設定されてもよい。
経路マップ生成部303は、例えばニューラルネットワークを用いて経路マップを生成する。経路マップは、報酬マップおよび方策マップのうちいずれかを含むマップ情報である。報酬マップは、移動体が取りうる行動の報酬を示すマップ情報である。例えば報酬マップは、移動体が存在することの報酬を示すスカラー値がグリッドごとに設定される形式のマップ情報である。方策マップは、報酬に基づいて移動体が取りうる方策を示すマップ情報である。
報酬マップは、例えば、障害物マップおよび属性マップのうち少なくとも1つを入力とするニューラルネットワークにより算出される。例えば、このニューラルネットワークは、障害物マップと属性マップの少なくとも1つを入力とし、報酬マップを出力するCNN(Convolutional Neural Networks)を含む。
報酬マップを生成するためのニューラルネットワークは、逆強化学習および模倣学習などに従い学習される。学習データに必要となる行動のエキスパートとしては、例えば、教示された移動体の経路が使用される。経路は、タイムステップごとに移動した移動量を表すのではなく、グリッド上のマップにおいて上へ1マス、下へ1マス、左へ1マス、および、右へ1マスの4つの行動をどの順序で選択したかを表す時系列データを表す。停止は行動に追加してもよいし、追加しなくてもよい。
方策マップは、報酬マップに基づき生成することができる。方策マップは、基準時刻における各移動体の位置を始点として、得られる報酬が高くなるように行動を選択した経路である。方策マップは各移動体が取りうる1つまたは複数の方策を示してもよい。方策マップは、各移動体の位置を始点とするため、移動体ごとに生成される。従って、方策マップに基づく経路マップも移動体ごとに生成される。
環境マップ生成部103は、上記のようにして生成された障害物マップ、属性マップおよび経路マップのうち少なくとも1つのマップ情報を、チャンネル方向に連結させることにより環境マップを生成する。
各チャンネルは、連結するマップ情報それぞれに相当する。障害物マップ、属性マップおよび経路マップのすべてを連結する場合、チャンネル数は3となる。環境マップの各グリッドには、各チャンネルに相当するマップ情報の値が設定される。各マップ情報のグリッドの解像度が異なる場合、環境マップ生成部103は、解像度を一致させるように変換後に各マップ情報を連結する。
経路マップが移動体ごとに生成されているときは、環境マップ生成部103は、移動体ごとに環境マップを生成する。移動体ごとに生成した環境マップは、予測部105へ送られる。予測部105が1以上の移動体それぞれに対して割り当てられる場合、各移動体に対応する予測部105に対して、対応する環境マップが送られる。
次に、累積マップ生成部104の機能の詳細について説明する。図9は、累積マップ生成部104により生成される累積マップの一例を示す図である。図9は、時刻t=−20、−10、0のそれぞれで生成される累積マップ921、922、923の例を示す。図の上部には、各時刻での道路状況を説明するため、各時刻で生成される障害物マップ911、912、913の例が示されている。なお、図9の累積マップでは、移動体が存在したグリッドに「1」が設定され、移動体が存在しないグリッドに「0」が設定される。
t=−20では、他の移動体である車両901が初めて観測される。このときの累積マップの各グリッドの値はすべて0である。
t=−10のときは、車両901が直進し、別の移動体である車両902が左折しようとしている。累積マップ生成部104は、車両901および車両902の軌道に対応する累積マップ上のグリッドに「1」を設定する。
t=0のときも同様に、累積マップ生成部104は、車両902の軌道に対応する累積マップ上のグリッドに「1」を設定する。
このようにして生成された累積マップは、基準時刻t=0のときの、さらに別の移動体である車両903の予測に活用される。例えば累積マップで「1」が設定されたグリッドは、車両の走行が推奨される領域である可能性が高い。従って、このような情報を含む累積マップを用いることで、移動体(車両903)の軌道予測の精度を向上させることができる。
図9の累積マップは、移動体が存在したか否かを示す1チャンネルの情報がグリッドに設定される。各グリッドには複数チャンネルの情報が設定されてもよい。各チャンネルは、例えば、移動体の移動量、速度、および、方向(移動方向)のいずれかが格納される。
累積マップは、チャンネル(移動量、速度、および、方向など)のそれぞれにおいて、多次元の情報、または、混合分布で表した情報を累積してもよい。例えば、交差点の中央付近は直進および右左折などの様々な動きをする移動体が交差するため、速度および方向などの情報は1次元で保持することは難しい。そこで、累積マップ生成部104は、複数時刻で観測された情報を、多次元の情報に圧縮して累積する。累積マップ生成部104は、複数時刻で観測された情報を、多次元の混合分布で表すことにより圧縮してもよい。
情報の圧縮には、例えば、主成分分析、EMアルゴリズム、および、リカレントニューラルネットワーク(RNN)を適用することができる。例えば累積マップ生成部104は、グリッドに設定済みの情報および取得された移動体情報をリカレントニューラルネットワークに入力し、リカレントニューラルネットワークから出力される混合分布を始めとした予め定められた次元数の多次元の情報を、当該グリッドの新たな情報として設定する。情報を圧縮して累積することにより、累積マップに必要な記憶容量を削減することができる。
累積マップは、同一領域でしか活用することができない。このため、車両10を中心とした予め定めた範囲で情報を累積することにより累積マップが生成される。車両10が移動した場合は、移動量に応じて累積マップを移動および回転などの座標変換をすることで、累積した情報が保持される。環境マップも累積マップと同様に、例えば車両10を中心として生成される。センサが外部装置(例えば路側機)に設けられる場合、このセンサの取り付け位置を中心として環境マップおよび累積マップが生成される。
次に、予測部105の機能の詳細について説明する。予測部105は、推論時と学習時とで挙動が異なる。図10は、推論時における予測部105の詳細な機能構成例を示すブロック図である。図10に示すように、予測部105は、時系列特徴抽出部501と、空間特徴抽出部502と、時空間特徴統合部503と、サンプリング部504と、軌道生成部505と、を備える。
時系列特徴抽出部501は、移動体情報から時系列特徴を抽出して出力する。時系列特徴抽出部501は、移動体情報取得部101により取得された移動体情報である位置、角度、速度、角速度、加速度および角加速度のうち少なくとも1つを含む1次元のベクトルを1時刻以上にわたり取得したデータ(入力データ)を入力する。時系列特徴抽出部501が出力する時系列特徴は、移動体の時系列における移動変化量を特徴化した情報である。
時系列特徴抽出部501は、例えばリカレントニューラルネットワークおよび全結合層を含み、上記のような入力データを繰り返し入力する。リカレントニューラルネットワークの種類として、単純再帰型ネットワークであるSimple RNN、LSTM(Long short term memory)、および、GRU(Gated recurrent unit)などを用いてもよい。
空間特徴抽出部502は、移動体情報取得部101により取得された移動体情報である位置および角度と、環境マップ生成部103により生成された環境マップと、累積マップ生成部104により生成された累積マップと、を入力データとして入力し、空間特徴を出力する。空間特徴は、移動体の周辺情報を特徴化した情報である。例えば空間特徴抽出部502は、この入力データを入力して空間特徴を出力するニューラルネットワークを用いて、入力データに対する空間特徴を求める。
環境マップおよび累積マップの座標系は、車両10または外部装置のセンサの取り付け位置を中心としている。このため、ニューラルネットワークの入力データとして用いる場合には、移動体ごとに座標系が正規化される必要がある。すなわち空間特徴抽出部502は、基準時刻の移動体情報の位置および角度を用いて、環境マップおよび累積マップの切り抜きおよび回転を行う。
図11は、移動体ごとのマップ情報の正規化の例を示す図である。図11では、車両901、902を中心とし、進行方向が上向きになるように事前に定めた大きさの矩形で切り抜きと回転が行われる。矩形1101、1102は、それぞれ車両901、902に対して正規化されたマップ情報の例である。
正規化する前のマップ情報に含まれない領域が正規化後のマップ情報の範囲内となる場合、空間特徴抽出部502は、予め定められた値、または、隣接する領域の値などから推定した値を設定してもよい。例えば、「0」、「0.5(障害物マップでの不明)」、または、「1」が設定される。
上記の正規化方法は一例であり、これに限られるものではない。例えば、移動体の前方範囲のみを矩形を切り抜く方法、および、回転処理を施さない方法などを正規化方法として採用してもよい。
空間特徴抽出部502は、正規化した環境マップおよび累積マップをニューラルネットワークに入力する。ニューラルネットワークは例えばCNNで構成されており、1次元のベクトルに縮約した空間特徴を出力する。ニューラルネットワークは、累積マップで得られた値に基づいて環境マップの各グリッドに重みを与える(アテンションする)構成にしてもよい。例えば、累積マップの各グリッドに移動体の速度が設定されている場合、速度に応じて値が変動する重みが、環境マップの対応するグリッドに割り当てられる。またニューラルネットワークは、環境マップと累積マップをチャンネル方向に連結して扱う構成にしてもよい。
環境マップは、セマンティックセグメンテーションによって検出される属性マップ、および、学習されたニューラルネットワークを用いて算出される経路マップを含みうる。従って、環境マップは、誤った情報を含む可能性がある。これに対して累積マップは、実際に観測された情報から生成されるため、誤りが含まれる可能性は小さい。従って、累積マップに基づいて環境マップの各グリッドに重みを与える構成、または、環境マップと累積マップを連結する構成とすることで、予測精度を向上させることが可能となる。
時空間特徴統合部503は、時系列特徴抽出部501により抽出された時系列特徴と空間特徴抽出部502により抽出された空間特徴と、を入力データとして入力し、両者を統合した特徴量に相当する時空間特徴を出力する。例えば時空間特徴統合部503は、これらの入力データを入力して時空間特徴を出力するニューラルネットワークを用いて時空間特徴を求める。時系列特徴および空間特徴はいずれも1次元のベクトルであるため、これらを次元方向に連結した入力データを入力し、時空間特徴を出力する全結合層を含むニューラルネットワークを用いることができる。
サンプリング部504は、1次元以上の多次元正規分布内でランダムサンプリングを行い、軌道の潜在変数を生成する。潜在変数は、軌道の一連の動きを多次元正規分布内で表現した変数である。潜在変数は、移動体の軌道の特徴を表す多次元正規分布により表現されると解釈することができる。軌道生成部505で複数の軌道を出力させる場合、サンプリング部504は複数の潜在変数をサンプリングする。潜在変数を表す多次元正規分布は、予測部105で用いられるニューラルネットワークの学習と併せて学習される。多次元正規分布の学習方法の詳細は後述する。
軌道生成部505は、サンプリングされた潜在変数を入力として予測軌道を生成する。サンプリング部504でランダムサンプリングを行った回数(潜在変数の個数)が、軌道生成部505で出力される予測軌道の個数となる。
軌道生成部505は、時空間特徴統合部503により得られた時空間特徴と、サンプリング部504により得られた潜在変数と、を入力データとして入力し、予測軌道を出力する。軌道生成部505は、潜在変数ごとに予測軌道を生成する。1以上の潜在変数それぞれに対して軌道生成部505が割り当てられ、各軌道生成部505が対応する潜在変数に対する軌道予測を行ってもよい。
例えば軌道生成部505は、上記の入力データを入力して予測軌道を出力するニューラルネットワークを用いて予測軌道を求める。時空間特徴および潜在変数はいずれも1次元のベクトルであるため、これらを次元方向に連結した入力データを入力し、予測軌道を出力するニューラルネットワークを用いることができる。
軌道生成部505が用いるニューラルネットワークは、例えばリカレントニューラルネットワークと全結合層とを含む。リカレントニューラルネットワークは、指定された予測時間に達するまでタイムステップごとに繰り返し演算を行う。各タイムステップにおけるリカレントニューラルネットワークの入力は、時空間特徴と潜在変数とを連結した同一の入力データである。リカレントニューラルネットワーク内の内部変数は、繰り返し演算を行うことで逐次更新される。
各タイムステップにおけるリカレントニューラルネットワークの全結合層からの出力は、将来の位置を表す座標値、または、将来の位置の分布を表す情報である。位置を表す座標値は、例えばx座標値およびy座標値の2次元の情報である。位置の分布を表す情報は、例えば、位置のピークを表す2次元の座標値、分散を表す2次元の値、および、相関係数を表す1次元の値を含む計5次元の情報である。
指定された予測時間に達するまでタイムステップごとに繰り返し演算が行われることで、将来の予測位置の集合は1本の予測軌道となる。軌道生成部505は、このような演算を潜在変数ごとに行い、潜在変数の個数分の予測軌道を生成する。
なお、これまでは予測部105が備える機能を各部(時系列特徴抽出部501、空間特徴抽出部502、時空間特徴統合部503、サンプリング部504、軌道生成部505)に分けて説明したが、これらの機能の一部または全部は一体化されてもよい。例えば、各部が用いるニューラルネットワークを統合した1つのニューラルネットワークが、予測部105による軌道予測のためのニューラルネットワークとして用いられてもよい。
次に、予測部105が用いるニューラルネットワークの学習部106による学習方法について説明する。図12は、学習時における予測部(以下、予測部105bとする)の詳細な機能構成例を示すブロック図である。図12に示すように、予測部105bは、時系列特徴抽出部501、501bと、空間特徴抽出部502と、時空間特徴統合部503と、潜在特徴学習部504bと、軌道生成部505と、を備える。推論時と同じ構成については同一の符号を付し説明を省略する。
時系列特徴抽出部501bは、移動体情報の真値(移動体の軌道の真値)を入力し、移動体情報の真値に対する時系列特徴を出力する。移動体情報の真値は、将来時刻での移動体の位置、角度、速度、角速度、加速度および角加速度のうち少なくとも1つを含む1次元のベクトルを1時刻以上にわたり取得したデータである。例えば時系列特徴抽出部501に移動体情報を順次入力した後に、時系列特徴抽出部501のリカレントニューラルネットワークと同じ重みをもつ時系列特徴抽出部501bのカレントニューラルネットワークに真値を入力していくことで、真値に相当する軌道の時系列特徴を抽出することができる。
潜在特徴学習部504bは、ニューラルネットワークを用いて、真値に相当する軌道の時系列特徴に近似するように、1次元以上の多次元正規分布を学習する。ニューラルネットワークは、真値に相当する軌道の時系列特徴を全結合層に入力して、1次元以上の平均と分散とに分けて出力する。平均と分散とにより表される分布と、多次元正規分布との誤差を示す損失が、学習の損失関数に加えられる。これにより、真値に相当する軌道の時系列特徴を近似した多次元正規分布を求めることができる。分布間の誤差を示す損失は、例えば、KL Divergence距離を用いることができる。
潜在特徴学習部504bは、例えばReparameterization trickを使用して、軌道生成部505へ入力するための潜在特徴を生成する。潜在特徴学習部504bで生成した平均をμ、分散をΣとしたとき、潜在変数は以下の(1)式で表現できる。
μ=√Σ×N(0,I) ・・・(1)
ここで、Iは単位行列である。N(0,I)は、平均μ=0、分散Σ=1の多次元正規分布内におけるランダムサンプリングを表す。このように構成することで、潜在変数の逆伝播による学習が可能になる。
学習部106は、損失関数を最小化するように学習を行う。損失関数は、上記の分布間の損失(KL Divergence距離など)に加えて、軌道生成部505で生成された予測軌道と真値軌道との誤差を示す損失(予測軌道の損失)を含む。
例えば軌道生成部505の出力が位置の分布を表す情報(2次元正規分布など)の場合、各タイムステップで出力された将来位置と分散と相関係数とにより表される分布(2次元正規分布など)内において、真値となる位置(真値位置)が存在する確率が最大(マイナスをつけて最小)となるように、予測軌道の損失が設計される。また、軌道生成部505の出力が位置を表す座標値の場合、出力された座標値と真値位置との絶対誤差または自乗誤差を最小化するように、予測軌道の損失が設計される。
次に、このように構成された本実施形態にかかる予測装置40による予測処理の流れについて説明する。図13は、本実施形態における予測処理の一例を示すフローチャートである。
移動体情報取得部101は、センサ装置24などから移動体情報を取得する(ステップS101)。累積マップ生成部104は、取得された移動体情報を用いて累積マップを生成する(ステップS102)。ステップS101、ステップS102の処理は、基準時刻に達するまでの複数の時刻で実行される。
環境情報取得部102は、センサ装置24から得られる情報を用いて環境情報を取得する(ステップS103)。環境マップ生成部103は、基準時刻に取得された移動体情報および環境情報を用いて環境マップを生成する(ステップS104)。
予測部105は、基準時刻に取得された移動体情報、基準時刻までに生成された累積マップ、基準時刻に生成された環境マップを用いて、移動体の起動を予測する(ステップS105)。予測部105は、予測により得られた予測軌道を出力する(ステップS106)。その後、ステップS101に戻り処理が繰り返される。
次に、このように構成された本実施形態にかかる予測装置40による学習処理の流れについて説明する。図14は、本実施形態における学習処理の一例を示すフローチャートである。
学習時に用いられる予測部105b(時系列特徴抽出部501、空間特徴抽出部502、時空間特徴統合部503)は、移動体情報、累積マップおよび環境マップを用いて時空間特徴を算出する(ステップS201)。また予測部105b(時系列特徴抽出部501b)は、移動体情報の真値を用いて時系列特徴を算出する(ステップS202)。
予測部105b(潜在特徴学習部504b)は、ステップS202で算出された時系列特徴から潜在特徴を算出する(ステップS203)。予測部105bは、ステップS201で算出された時空間特徴およびステップS203で算出された潜在特徴から軌道を予測する(ステップS204)。
学習部106は、予測軌道と軌道の真値との誤差を示す損失、および、分布間の誤差を示す損失を含む損失関数を最小化するように学習処理を実行する(ステップS205)。学習部106は、学習が終了したか否かを判定する(ステップS206)。例えば学習部106は、損失の改善の大きさが閾値より小さくなったか、および、学習の回数が上限値に達したか否か、などにより、学習の終了を判定する。
学習が終了していない場合(ステップS206:No)、ステップS201に戻り、新たな学習データに対して処理が繰り返される。学習が終了したと判定された場合(ステップS206:Yes)、学習処理を終了する。
このように、本実施形態では、センサから得られる情報のみから、複数の移動体が通る可能性が高い領域を示す累積マップが生成され、生成された累積マップを用いて移動体の軌道が予測される。これにより、生成のための処理負荷が大きい高精度マップなどを用いなくても、移動体の将来位置をより正確に予測することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 車両
12 処理装置
21 記憶装置
22 入力装置
23 表示装置
24 センサ装置
25 通信装置
26 車両制御装置
30 情報処理装置
31 メモリ
32 ハードウェアプロセッサ
40 予測装置
101 移動体情報取得部
102 環境情報取得部
103 環境マップ生成部
104 累積マップ生成部
105、105b 予測部
106 学習部
301 障害物マップ生成部
302 属性マップ生成部
303 経路マップ生成部
501、501b 時系列特徴抽出部
502 空間特徴抽出部
503 時空間特徴統合部
504 サンプリング部
504b 潜在特徴学習部
505 軌道生成部

Claims (14)

  1. 予測対象とする第1移動体を含む1以上の移動体の位置を示す移動体情報を取得する移動体情報取得部と、
    基準時刻以前の複数の第1時刻に取得された前記移動体情報が示す複数の位置をマップ上に表した累積マップ情報を生成する累積マップ生成部と、
    前記基準時刻における前記第1移動体の周辺の環境をマップ上に表した環境マップ情報と、前記基準時刻に取得された前記移動体情報と、前記累積マップ情報とから、前記基準時刻より後の第2時刻での前記第1移動体の位置を予測する予測部と、
    を備える予測装置。
  2. 前記累積マップ生成部は、複数の前記第1時刻に取得された前記移動体情報が示す複数の前記位置それぞれに対して、前記移動体の移動量、前記移動体の速度、および、前記移動体の移動方向のうち少なくとも1つを対応づけた前記累積マップ情報を生成する、
    請求項1に記載の予測装置。
  3. 前記累積マップ生成部は、複数の前記第1時刻に取得された前記移動体情報が示す複数の前記位置それぞれに対して、複数の前記移動体の移動量の混合分布、複数の前記移動体の速度の混合分布、および、複数の前記移動体の移動方向の混合分布のうち少なくとも1つを対応づけた前記累積マップ情報を生成する、
    請求項1に記載の予測装置。
  4. 前記移動体情報は、前記移動体の向き、前記移動体の速度、前記移動体の加速度、前記移動体の角速度、前記移動体の角加速度、前記移動体の移動方向、および、前記移動体の識別情報のうち、少なくとも1つをさらに含む、
    請求項1に記載の予測装置。
  5. 前記第1移動体の周辺の環境を示す環境情報を取得する環境情報取得部と、
    前記環境情報と前記移動体情報とに基づいて前記環境マップ情報を生成する環境マップ生成部と、をさらに備える、
    請求項1に記載の予測装置。
  6. 前記環境マップ情報は、障害物の有無を示す障害物マップ情報と、前記環境の属性を示す属性マップ情報と、前記第1移動体が走行しうる経路を示す経路マップ情報と、のうち少なくとも1つを含む、
    請求項5に記載の予測装置。
  7. 前記経路マップ情報は、前記障害物マップ情報および前記属性マップ情報のうち少なくとも1つを入力とするニューラルネットワークにより算出される、前記第1移動体が取りうる行動の報酬を示す報酬マップ情報と、前記報酬に基づいて前記第1移動体が取りうる方策を示す方策マップ情報と、のうちいずれかを含む、
    請求項6に記載の予測装置。
  8. 前記環境情報は、障害物、道路、歩道、縁石、標識、信号灯、および、道路マーキングのうち少なくとも1つを含む、
    請求項5に記載の予測装置。
  9. 前記予測部は、前記環境マップ情報と前記移動体情報と前記累積マップ情報とを入力とするニューラルネットワークを用いて、前記第1移動体の位置を予測する、
    請求項1に記載の予測装置。
  10. 前記ニューラルネットワークは、移動体の軌道の特徴を表す多次元正規分布に基づいてサンプリングされた1以上の変数それぞれに応じて1以上の位置を予測する、
    請求項9に記載の予測装置。
  11. 前記予測部は、前記累積マップ情報に設定された値に応じた重みが割り当てられた前記環境マップ情報を用いて、前記第2時刻での前記第1移動体の位置を予測する、
    請求項1に記載の予測装置。
  12. 予測対象とする第1移動体を含む1以上の移動体の位置を示す移動体情報を取得する移動体情報取得ステップと、
    基準時刻以前の複数の第1時刻に取得された前記移動体情報が示す複数の位置をマップ上に表した累積マップ情報を生成する累積マップ生成ステップと、
    前記基準時刻における前記第1移動体の周辺の環境をマップ上に表した環境マップ情報と、前記基準時刻に取得された前記移動体情報と、前記累積マップ情報とから、前記基準時刻より後の第2時刻での前記第1移動体の位置を予測する予測ステップと、
    を含む予測方法。
  13. コンピュータに、
    予測対象とする第1移動体を含む1以上の移動体の位置を示す移動体情報を取得する移動体情報取得ステップと、
    基準時刻以前の複数の第1時刻に取得された前記移動体情報が示す複数の位置をマップ上に表した累積マップ情報を生成する累積マップ生成ステップと、
    前記基準時刻における前記第1移動体の周辺の環境をマップ上に表した環境マップ情報と、前記基準時刻に取得された前記移動体情報と、前記累積マップ情報とから、前記基準時刻より後の第2時刻での前記第1移動体の位置を予測する予測ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
  14. 車両を制御する車両制御システムであって、
    予測対象とする第1移動体の位置を予測する予測装置と、
    予測された前記位置に基づき車両を駆動するための駆動機構を制御する車両制御装置と、
    を備え、
    前記予測装置は、
    予測対象とする第1移動体を含む1以上の移動体の位置を示す移動体情報を取得する移動体情報取得部と、
    基準時刻以前の複数の第1時刻に取得された前記移動体情報が示す複数の位置をマップ上に表した累積マップ情報を生成する累積マップ生成部と、
    前記基準時刻における前記第1移動体の周辺の環境をマップ上に表した環境マップ情報と、前記基準時刻に取得された前記移動体情報と、前記累積マップ情報とから、前記基準時刻より後の第2時刻での前記第1移動体の位置を予測する予測部と、
    を備える車両制御システム。
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