JP2021195742A - 木造建築物 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギー効率の高い木造建築物を提供する。【解決手段】横架材42、天井板6及び複数の柱を含む木造建築物であって、前記天井板が前記横架材の上面に備えられており、前記天井板と最外周の横架材との間に隙間を有しており、前記天井板の上面を覆いかつ前記複数の柱をその内側表面にて連続して覆う気密性を有する樹脂シートを有しており、前記天井板の上面を覆う前記樹脂シートと前記複数の柱をその内側表面にて連続して覆う前記樹脂シートとが、前記隙間を介して連続している、木造建築物。【選択図】図1

Description

本発明は、木造建築物に関する。
近年、住宅をはじめとした木造建築物における省エネルギー対策が検討されている。例えば、平成18年に開示された「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計、施工及び維持保全の指針」(平成18年版)(平成18年国土交通省告示第378号)(以下、「平成18年指針」)において、住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定建築物の所有者の判断基準(平成18年経済産業省・国土交通省告示第3号)の規定に準拠して、住宅の設計、施工及び維持保全に関する指針が定められている。前記平成18年指針において、気密層の施工に関する基準が定められており、例えば、気密シートを施工する際の基準が定められている。
気密シートは、例えば、住宅の断熱性を確保する目的、換気を適切に機能させる目的及び構造躯体の耐久性を確保する目的等で木造建築物に施工されている。特許文献1は、このような気密シートを備えた木造建築物を開示している。前記特許文献1において、気密性を有する防湿シート剤が、木造建築物の壁及び天井にそれぞれ備えられている。
特開2001−59285号公報
前記平成18年指針においては、このような気密シートを施工する際の基準等が定められている。例えば、「シート状の気密材の相互の重ねは、下地材がある部分で30mm以上とし、その部分を合板、乾燥木材、石膏ボードなどの材料で挟みつける事」といった基準が、前記平成18年指針にて定められている。しかしながら、上記基準を守りつつ木造建築物に防湿シートを施工するには困難を伴う。
例えば、防湿シートを天井及び壁に施工しこれら防湿シートを重ね合わせる場合、前記基準を満たすために、天井の防湿シートと壁の防湿シートとを30mm以上重なるようにそのレイアウトを調整しなければならない。しかしながら、通常、住宅をはじめとした木造建築物には、多くの梁等の横架材や柱が存在するため、このような横架材や柱の位置を考慮しつつレイアウトを調整するには熟練した腕が必要となる。例えば、図16に示すように、屋内空間内に間仕切りの柱が存在する場合、当該間仕切りの柱を避けるために防湿シートを切り抜かなければならない。このようなレイアウト調整には多くの時間が必要となるため、木造建築物の施工に多大な工数が必要となり、施工コストの増大を招くこととなる。したがって、このような問題を解決できる技術が望まれていた。
本発明者が鋭意検討を重ねた結果、木造建築物を特定の構造にすることで上記問題が解決できることを見いだし、本発明に至った。
すなわち本発明は、
[1]柱、横架材及び天井板を含む木造建築物であって、
前記天井板が前記横架材の上面に備えられており、
前記天井板と最外周の横架材との間に隙間を有しており、
前記天井板の上面を覆いかつ前記複数の柱をその内側表面にて連続して覆う気密性を有する樹脂シートを有しており、前記天井板の上面を覆う前記樹脂シートと前記複数の柱をその内側表面にて連続して覆う前記樹脂シートとが、前記隙間を介して連続している、木造建築物、
[2]前記横架材が、小屋梁の下側に設けられた追加の横架材である、[1]に記載の木造建築物、
[3]前記隙間が、20〜30mmである、[1]又は[2]に記載の木造建築物、
[4]前記樹脂シートを介して柱の内側表面に壁面材が貼り付けられており、前記壁面材の上側により前記隙間が塞がれている、[1]〜[3]のいずれかに記載の木造建築物、
[5]前記壁面材が断熱効果を有する素材製の板材である、[1]〜[4]のいずれかに記載の木造建築物、
[6]前記樹脂シートで覆われた天井板の上に断熱材が備えられている、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の木造建築物、並びに
[7]横架材、床板及び複数の柱を含む2階建て以上の木造建築物であって、
前記床板が前記横架材の上面に備えられており、
1階以外の階の床板と最外周の横架材との間に隙間を有しており、
前記複数の柱をその内側表面にて連続して覆う気密性を有する樹脂シートを有しており、一の階の複数の柱をその内側表面にて覆う前記樹脂シートと他の階の複数の柱をその内側表面にて連続して覆う前記樹脂シートとが、前記隙間を介して連続している、木造建築物、
に関する。
本発明の木造建築物は、天井に施工された樹脂シートと柱の内側表面に施工された樹脂シートとが連続している。また、本発明の木造建築物は、一の階の柱をその内側表面にて覆う前記樹脂シートと他の階の柱をその内側表面にて連続して覆う前記樹脂シートとが連続している。これら樹脂シートの継ぎ目が無いか、継ぎ目があったとしても最小限にとどめる事が可能であるため、本発明の木造建築物は非常に高い気密性を有する。また、木造建築物を施工する場合において、樹脂シートのレイアウトを調整する時間を大幅に短縮して一気に施工することが可能となるため、木造建築物を施工する際に必要となる工数を大幅に削減できる。
本発明の一形態である実施形態1に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Aであって、樹脂シートを施工する前の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるA−B方向断面図)。 本発明の一形態である実施形態1に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Aであって、樹脂シートを施工する前の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるC−D方向断面図)。 本発明の一形態である実施形態1に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Aであって、樹脂シートを施工した後の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるA−B方向断面図)。 本発明の一形態である実施形態1に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Aであって、樹脂シートを施工した後の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるC−D方向断面図)。 (a)樹脂シートのカットをする一方法を示す図面、及び(b)前記カットした樹脂シートを用いて小屋梁Zを避ける一方法を示す図面である。 隙間を介して天井板と柱の内側表面を覆う樹脂シートであって、(a)テープで補修された樹脂シート及び(b)途中で張り合わされた樹脂シートを模式的に示す図面である。 本発明の一形態である実施形態2に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Bであって、樹脂シートを施工する前の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるA−B方向断面図)。 本発明の一形態である実施形態2に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Bであって、樹脂シートを施工する前の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるC−D方向断面図)。 本発明の一形態である実施形態2に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Bであって、樹脂シートを施工した後の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるA−B方向断面図)。 柱の内側表面を覆う樹脂シートを覆う壁面材を模式的に示す図面である。 天井板の上に断熱材を(a)横方向に積み重ねた場合、及び(b)縦方向に並べて充填した場合を表す図面である。 本発明の一形態である実施形態5に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Cである(図14におけるA−B方向断面図)。 本発明の一形態である実施形態5に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Cであって、樹脂シートを施工する前の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるE−F方向断面図)。 一般的な木造建築物(木造住宅)の外観を表す図面である。 従来の木造建築物(木造住宅)を概略的に示す模式断面図である(図14におけるA−B断面図)。 間仕切りの柱を有する従来の木造建築物(木造住宅)において防湿シートを施工する際の一態様を撮影した写真である。
図面等を参照しながら、具体的な実施形態に基づいて本発明を説明する。なお、図面及び以下の説明はあくまでも本発明の一形態を説明するものであり、本発明の範囲に何ら制限を加えるものではない。また、文中における「上下」、「前後」及び「左右」は、各図面に記載の方向を意味する。
本発明の実施形態を説明する前に、まずは従来の木造建築物(木造住宅)の構造を具体例に基づいて説明する。図14は、一般的な木造建築物の外観を表す図面である。図15は、従来の木造建築物を図14におけるA−B断面にて切断した状態を概略的に示す模式図面である。従来の木造住宅には、基礎101、101、及び基礎101、101上に設置された土台102、102が設けられている。土台102、102間に複数の大引(図示せず)が土台102、102に対して垂直方向に掛け渡され、この大引の上側に土台102、102と水平方向に根太(図示せず)が掛けられており、根太の上に床板102’が備えられている。土台102、102の上には、複数の柱103、103、・・・が備えられている。柱103、103・・・の上端部には平行に伸びる横架材としての胴差104、104が掛け渡されている。胴差104、104間に複数の床梁(図示せず)が胴差104、104に対して垂直方向に掛け渡され、この床梁の上側に胴差104、104と水平方向に複数の根太(図示せず)が掛け渡されており、前記根太の上に床板104’が備えられている。この胴差104、104上には同様に柱103、103、・・・が上記土台102、102上の柱103、103、・・・に対応して立設されている。胴差104、104上の柱103、103、・・・の上端部には平行に伸びる横架材としての小屋梁105、105が掛け渡されている。
小屋梁105、105の上に小屋組(図示せず)を介して屋根107がかけられている。小屋梁105、105に接続された小屋梁(図示せず)から垂直下方向に伸びた吊木(図示せず)に接続された野縁(図示せず)等の横架材の下面に天井板106が貼り付けられている。
当該木造建築物は、上記天井板106と、最下層である1階の床と、窓や出入り口、換気口等の開口部が形成された外壁とを備えており、これらによって形成される空間に部屋R、R・・・が設けられている。
1.実施形態1
本発明の木造建築物は、柱、横架材及び天井板を含む木造建築物であって、
前記天井板が前記横架材の上面に備えられており、
前記天井板と最外周の横架材との間に隙間を有しており、
前記天井板の上面を覆いかつ前記複数の柱をその内側表面にて連続して覆う気密性を有する樹脂シート(以下、単に「樹脂シート」とする)を有しており、前記天井板の上面を覆う前記樹脂シートと前記複数の柱をその内側表面にて連続して覆う前記樹脂シートとが、前記隙間を介して連続している木造建築物である。なお、本発明における木造建築物は、主要骨格が木材で構成されている建築物を意味する。このような建築物の例として、例えば、木造住宅が挙げられる。
図1は、実施形態1に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Aであって、前記樹脂シートを施工する前の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるA−B方向断面図)。なお、本発明における木造建築物が2階建てに限られるものではなく、1階建ての建物(例えば、いわゆる平屋)でも良いし、3階以上の複数階を有する建物でも良いことは言うまでも無い。前記木造建築物Aは、基礎1、1、及び基礎1、1上に設置された土台2、2が設けられている。土台2、2間に複数の大引(図示せず)が土台2、2に対して垂直方向に掛け渡され、この大引の上側に土台2、2と水平方向に複数の根太(図示せず)が掛けられており、前記根太の上に床板21が備えられている。土台2、2の上には、複数の柱3、3、・・・が備えられている。柱3、3、・・・の上端部には平行に伸びる横架材としての胴差4、4が掛け渡されている。胴差4、4間に複数の床梁(図示せず)が胴差4、4に対して垂直方向に掛け渡され、この床梁の間に胴差4、4と水平方向に複数の横架材42、42、・・・が掛け渡されており、前記横架材42、42、・・・の上に床板41が備えられている。この胴差4、4上には同様に柱3、3、・・・が上記土台2、2上の柱3、3、・・・に対応して立設されている。胴差4、4上の柱3、3、・・・の上端部には平行に伸びる横架材としての小屋梁X5、5が掛け渡されている。小屋梁X5、5の上に小屋組(図示せず)を介して屋根7がかけられている。木造建築物Aは、後述の天井板6と、最下層である1階の床と、窓や出入り口、換気口等の開口部が形成された外壁とを備えており、これらによって形成される空間に部屋R、R・・・が設けられている。
図2は、樹脂シート10を掛ける前の状態である、実施形態1の木造建築物Aを図14におけるC−D方向で切断した場合の断面図である。小屋梁X5、5には横架材としての小屋梁Y8、8が接続されている。小屋梁Y8、8の間には複数の小屋梁Z9、9、・・・が小屋梁X5、5と平行方向に掛け渡されている。当該小屋梁Z9、9、・・・の上面に天井板6が備えられている。前記天井板6と、最外周の横架材である小屋梁X5、5及び小屋梁Y8、8との間には、隙間Gが設けられている。ここで、本発明における「最外周の横架材」とは、図2における小屋梁X5や小屋梁Y8のように、木造建築物を平面方向から見た時に最も外側に位置する横架材を意味する。前記隙間Gの幅L1は、後述する樹脂シート10を通す事ができる程度の幅である事を条件として特に制限されない。具体的な幅の例は、例えば、20〜30mm、好ましくは20〜25mmである。隙間Gの幅を上記範囲とする事により、後述するように樹脂シート10を施工する際に、樹脂シート10を指で押し込む事で隙間を通しやすくなり、また、後述する柱の内側表面に貼り付けられた壁面材の上端面によって、より容易に前記隙間Gを塞ぐ事ができる。なお、隙間Gの幅は、前後左右において同一の幅であってもよいし、それぞれが異なる幅であってもよい。また、天井板6の材料は、従来から天井板として使用されていたいかなる材質でもよい。天井板6の厚さも特に制限されない。例えば、天井板6の厚さを20〜35mmの厚さとすることにより、作業者が天井板6の上に乗って樹脂シート10を施工できるため、作業効率をさらに高めることができる。また、後述する実施形態4に記載するように、天井板6の上に断熱材を施工する場合には、天井板の厚さを上記数値とすることにより、天井板6の上に施工された断熱材の質量により耐えることができるため、より多くの断熱材を施工できる。
図3は、実施形態1に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Aであって、前記樹脂シート10を施工した後の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるA−B断面図)。樹脂シート10は、木造建築物A全体の大きさにより、適宜面積を変更して使用可能である。また、樹脂シート10の素材及び厚さは、湿気を遮断できる気密性を有する事を条件として特に制限されない。樹脂シート10は、例えば、厚さ0.05〜0.2mm程度のポリエチレンフィルム、アルミ蒸着ポリエチレンフィルムまたはアルミニウム箔にクラフト紙を裏打ちしたフィルム等を使用可能である。なお、図3において樹脂シート10は、2階部分における柱3、3、・・・の内側表面のみを覆っているが、後述のように床板41と最外周の横架材との間に隙間を設けることにより、当該樹脂シート10を2階部分のみならず1階部分の柱3、3、・・・の内側表面まで連続して覆うようにしても良い。
樹脂シート10は、天井板6の上側表面を覆い、複数の柱3、3、・・・の内側表面を連続して覆っており、かつ前記天井板6を覆う樹脂シート10と前記柱3、3・・・を覆う樹脂シート10とは前記隙間Gを介して連続している。なお、「柱の内側表面」とは、例えば四角形の柱である場合、部屋の内側を向いた面を意味する。また、「複数の柱をその内側表面にて連続して覆う」とは、複数の柱3、3・・・の内側表面を切れ目無し(切れ目がある場合であっても、張り合わされた状態)に連続して覆う(すなわち、一の柱3と横に位置する別の柱3との間に樹脂シート10が張り渡されている)ことを意味する。前記樹脂シート10は、一枚の大きな樹脂製のシートを使用してもよい。また、一枚の樹脂シートだけで天井板6及び柱3、3、・・・の内側表面全体を覆う事が難しい場合には、複数の樹脂シートを貼り合わせたものを樹脂シート10として使用してよい。本発明の木造建築物Aでは、樹脂シート10を木造建築物Aに施工する前に、複数の樹脂シートをあらかじめ貼り合わせて樹脂シート10にする事ができるため、施工現場にてレイアウトを調整しながら貼り合わせ位置を調整する手間を大幅に省く事ができる。
図4は、実施形態1に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Aであって、前記樹脂シート10を施工した後の状態を概略的に示す概略図である(図14におけるC−D断面図)。樹脂シート10は、天井板6の上側表面を全体的に覆い、隙間Gを介して柱3、3、・・・の内側表面まで連続している。なお、いくつかの箇所において隙間Gが天井板6を支える小屋梁Z9、9・・・によって塞がれている。このような箇所においては、図5(a)に示すように、樹脂シート10の一部に切れ込みCを入れ、樹脂シート10の小屋梁Z9と接触する箇所に、例えば、三角の切り込みを入れることにより、図5(b)に示すように小屋梁Z9を避けつつ樹脂シート10により天井板6の上面と柱3、3・・・の内側表面を連続して覆う事が可能である。樹脂シート10は天井板6に固定する必要は必ずしもないが、固定する場合には従来から樹脂シートを天井に固定するいかなる方法によっても固定できる。例えば、タッカーにより固定してもよい。
図6は、天井板6から隙間Gを介して柱3、3、・・・の内側表面に樹脂シート10を貼り付けた状態を説明する図面である。天井板6の上側表面を覆った樹脂シート10は、前述の通り隙間Gを通過して、柱3、3、・・・の内側表面に貼り付けられている。ここで、前記のように、小屋梁Z9、9、・・・を避けるために切り込みを入れられた箇所については、図6(a)に示すようにテープ11等で貼り合わせてもよい。樹脂シート10を柱3、3、・・・に固定する際には、従来から樹脂シートを柱に固定するいかなる方法によっても固定できる。例えば、タッカーにより固定してもよい。なお、壁面に窓等の開口部がある場合には、当該開口部の形に合わせて樹脂シート10を切り抜いてよい。本発明の木造建築物Aにおいては、樹脂シート10が柱3、3・・・の内側表面を連続して覆っている。したがって、施工時において、柱のレイアウトを気にする事無く樹脂シート10を施工可能であるため、大幅な工数短縮が可能である。なお、図6(b)に示すように小屋梁Y8の上下幅が小屋梁Z9の上下幅よりも大きい場合には、小屋梁Z9、9、・・・を避けるために切り込みを入れられた樹脂シート10を途中で(例えば、小屋梁Y8の箇所において小屋梁Y8の長さ方向(水平方向)に)切り、前記切り取られた箇所に切り込みが入れられていない樹脂シート10を貼り合わせてもよい。このようにすることで、樹脂シート10に入れられた切り込みを補修する手間を省くことができる。
本発明の木造建築物Aは、樹脂シート10により当該建築物の内側全体を連続して覆う事ができる。したがって、本発明の木造建築物Aの内部は非常に気密性が高く、空調設備による温度管理の効率が非常に高い。
なお、樹脂シート10を貼り終わった後、小屋梁Z9、9、・・・の下面に化粧材等を貼り付けて、部屋の内部から小屋梁Z9、9、・・・が見えないようにカバーしてもよい。
2.実施形態2
また、本発明の木造建築物の別形態として、前記横架材が、小屋梁の下側に設けられた追加の横架材であってもよい。図7は、本実施形態に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Bであって、前記樹脂シート10を施工する前の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるA−B方向断面図)。前記木造建築物Bは、基礎1、1、及び基礎1、1上に設置された土台2、2が設けられている。土台2、2間に複数の大引(図示せず)が土台2、2に対して垂直方向に掛け渡され、この大引の上側に土台2、2と水平方向に複数の根太(図示せず)が掛けられており、前記根太の上に床板21が備えられている。土台2、2の上には、複数の柱3、3、・・・が備えられている。柱3、3、・・・の上端部には平行に伸びる横架材としての胴差4、4が掛け渡されている。胴差4、4間に複数の床梁(図示せず)が胴差4、4に対して垂直方向に掛け渡され、この床梁の間に胴差4、4と水平方向に複数の横架材42、42、・・・が掛け渡されており、前記横架材42、42、・・・の上に床板41が備えられている。この胴差4、4上には同様に柱3、3、・・・が上記土台2、2上の柱3、3、・・・に対応して立設されている。
胴差4、4上の柱3、3、・・・の上端部には平行に伸びる横架材としての追加桁12、12が掛け渡されている。追加桁12、12の上には、柱3、3、・・・が上記胴差4、4上の柱3、3、・・・に対応して立設されている。前記柱3、3、・・・の上端部には平行に伸びる横架材としての小屋梁X5、5が掛け渡されている。小屋梁X5、5の上に小屋組(図示せず)を介して屋根7がかけられている。木造建築物Bは、胴差4、4と小屋梁X5、5との間(言い換えれば、小屋梁X5、5の下側)に追加の横架材が設けられている点で、図1の木造建築物Aと異なる。
木造建築物Bは、後述の天井板6と、最下層である1階の床と、窓や出入り口、換気口等の開口部が形成された外壁とを備えており、これらによって形成される空間に部屋R、R・・・が設けられている。
図8は、樹脂シート10を掛ける前の状態である、実施形態2の木造建築物Bを図14におけるC−D方向で切断した場合の断面図である。追加桁12、12には横架材としての追加大梁13、13が接続されている。追加大梁13、13の間には複数の追加小梁14、14、・・・が掛け渡されている。当該追加小梁14、14、・・・の上面に天井板6が備えられている。前記天井板6と、最外周の横架材である追加桁12、12及び追加大梁13、13との間には、隙間Gが設けられている。ここで、本発明における「最外周の横架材」とは、図8における前記追加桁12や前記追加大梁13のように、木造建築物を平面方向から見た時に最も外側に位置する横架材を意味する。前記隙間Gの幅L1は、実施形態1の場合と同様である。
実施形態3の木造建築物Bにおいて、樹脂シート10が前記隙間Gを介して、天井板6の上側及び柱3、3、・・・の内側表面を連続して覆う。図9は、実施形態2に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Bであって、前記樹脂シート10を施工した後の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるA−B断面図)。使用できる樹脂シート10の種類、樹脂シート10が天井板6及び柱3、3、・・・の内側表面を覆う際の方法及び固定方法等は、実施形態1の場合と同様である。
実施形態2の木造建築物Bは、天井板6の上側に比較的大きなスペースSを確保できる。したがって、このようなスペースSを収納スペース等として使用する事もできるし、後述するように断熱材を充填するためのスペースとして使用してもよい。
3.実施形態3
さらに、本発明の木造建築物において、前記樹脂シート10を介して柱3、3、・・・の内側表面に壁面材15が貼り付けられており、前記壁面材15の上側により前記隙間Gが塞がれていてもよい。隙間Gが空いたままの状態では、空調設備により部屋の温度を上昇又は低下させた際に、隙間Gを通じて熱が逃げる又は熱が供給されるため、空調の効率が低下する恐れがある。前記のように、壁面材15を用いて隙間Gを塞ぐ事により、このような恐れを低下させる事ができる。図10は、壁面材15の上端面により隙間Gが塞がれた態様を説明する図面である。天井板6と最外周の横架材(図10においては小屋梁X5)との間の隙間Gが、柱3、3、・・・の表面に貼り付けられた壁面材15の上側端面で塞がれている。なお、図10においては、壁面材15の幅L2が隙間Gの幅L1よりも大きくなっており、隙間Gが壁面材15の上側端面で塞がれている。しかしながら、例えば、壁面材15の厚さL2と隙間Gの幅L1をほぼ同じにして、壁面材15の上側を隙間Gに挿し込むように塞いでもよい。
前記壁面材15は、従来から木造建築物の内装で使用されているいかなる建材も使用可能である。また、前記壁面材15を、断熱効果を有する素材製の板材にしてもよい。壁面材15を柱3、3・・・に固定する方法は、従来の固定方法を特に制限無く使用可能である。柱3、3、・・・に何も処理を施さない場合、外気温が低下した条件下においては外部の冷気が、外気温が上昇した条件下においては外部の熱気が、柱を通じて木造建築物内部に届いてしまう場合がある。一方で、断熱効果を有する素材製の板材を壁面材15とする事により、柱3、3、・・・表面が断熱材で覆われるため、このような外部の冷気又は熱気が柱3、3、・・・を通じて木造建築物内部に届きにくくする事ができる。このような断熱効果を有する壁面材として、例えば、押出し法ポリスチレンフォーム等が挙げられる。
4.実施形態4
また、本発明の木造建築物A及びBにおいて、樹脂シート10で覆われた天井板6の上に断熱材16を備えてもよい。このように天井板6の上に断熱材16を備える事により、木造建築物内部の空調設備による温度管理をより効率よく進める事ができる。特に、本発明の木造建築物Bは、追加桁12及び追加大梁13を備える事により、天井板6の上に比較的大きなスペース(図7における空間S)を有することができる。また、天井板6は、その上面に横架材が無く、柱があっても小屋組の柱がわずかに存在するだけであり、極めて平坦な面からなっている。したがって、図11(a)に示すように、板状の断熱材16を複数平面方向に嵩高く積み上げる事もできるし、図11(b)に示すように、直立させた板状の断熱材16を複数隙間無く並べる事もできる。本発明の木造建築物においては、横架材の上側面に天井板6が貼り付けられている。言い換えれば、天井板6の上側は障害のない平面状態であるため、断熱材16を隙間無く配置する事ができる。図11(b)に示すように、直立させた板状の断熱材16を隙間無く並べることにより、天井板6上側の断熱層の厚さを極限まで厚くする事ができ、木造建築物内部の空調効率をより高める事ができる。
5.実施形態5
本発明のさらなる実施形態として、横架材、床板及び複数の柱を含む2階建て以上の木造建築物であって、
前記床板が前記横架材の上面に備えられており、
1階以外の階の床板と最外周の横架材との間に隙間を有しており、
前記複数の柱をその内側表面にて連続して覆う気密性を有する樹脂シートを有しており、一の階の複数の柱をその内側表面にて覆う前記樹脂シートと他の階の複数の柱をその内側表面にて連続して覆う前記樹脂シートとが、前記隙間を介して連続している、木造建築物が挙げられる。
以下に、図面に基づいて実施形態5の木造建築物を説明する。
図12は、実施形態5に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Cであって、前記樹脂シートを施工する前の状態を概略的に示す模式断面図である(図14におけるA−B方向断面図)。なお、実施形態5における木造建築物が2階建てに限らないことは言うまでも無い。図12の木造建築物Cは、天井板6と小屋梁X5及び小屋梁Y8との間に隙間が設けられておらず、床板41と胴差4、4及び後述する床梁17、17との間で隙間Gが設けられており、樹脂シート10が前記隙間を通じて2階の柱3、3、・・・の内側表面と1階の柱3、3、・・・の内側表面とを連続して覆っていること以外、図1の木造建築物Aと同様である。
図13は、実施形態5に係る2階建て木造建築物(木造住宅)Cであって、前記樹脂シート10を施工する前の状態を概略的に示す概略図である(図14におけるE−F断面図)。床板41と最外周の横架材である胴差4、4及び床梁17、17との間に隙間Gが設けられている。前記2階の柱の内側表面を覆う樹脂シート10と1階の柱の内側表面を覆う樹脂シート10とは、前記隙間Gを介して連続している。なお、使用できる樹脂シート10の種類、樹脂シート10が柱3、3、・・・の内側表面を覆う際の方法及び固定方法等は、実施形態1の場合と同様である。また、床板41の隙間Gを壁面材15の上面で塞いでも良いことは、実施形態3の場合と同様である。もちろん、床板41の隙間を、壁面材15の下面で塞いで良いことは言うまでも無い。さらに、前記の通り、実施形態1と実施形態5とを組み合わせて、天井板6の上面から1階の柱3、3、・・・内側表面までを連続して覆っても良い。
本発明の木造建築物は気密性が高く保温効果が高い。したがって、内部の温度管理をする際のエネルギー効率が非常に高い木造建築物を提供する事が可能である。
1:基礎、2:土台、21:1階床板、3:柱、4:胴差、41:2階床板、42:横架材、5:小屋梁X、6:天井板、7:屋根、8:小屋梁Y、9:小屋梁Z、10:樹脂シート、11:テープ、12:追加桁、13:追加大梁、14:追加小梁、15:壁面材、16:断熱材、17:床梁









Claims (7)

  1. 横架材、天井板及び複数の柱を含む木造建築物であって、
    前記天井板が前記横架材の上面に備えられており、
    前記天井板と最外周の横架材との間に隙間を有しており、
    前記天井板の上面を覆いかつ前記複数の柱をその内側表面にて連続して覆う気密性を有する樹脂シートを有しており、前記天井板の上面を覆う前記樹脂シートと前記複数の柱をその内側表面にて連続して覆う前記樹脂シートとが、前記隙間を介して連続している、木造建築物。
  2. 前記横架材が、小屋梁の下側に設けられた追加の横架材である、請求項1に記載の木造建築物。
  3. 前記隙間が、20〜30mmである、請求項1又は2に記載の木造建築物。
  4. 前記樹脂シートを介して柱の内側表面に壁面材が貼り付けられており、前記壁面材の上側により前記隙間が塞がれている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の木造建築物。
  5. 前記壁面材が断熱効果を有する素材製の板材である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の木造建築物。
  6. 前記樹脂シートで覆われた天井板の上に断熱材が備えられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の木造建築物。
  7. 横架材、床板及び複数の柱を含む2階建て以上の木造建築物であって、
    前記床板が前記横架材の上面に備えられており、
    1階以外の階の床板と最外周の横架材との間に隙間を有しており、
    前記複数の柱をその内側表面にて連続して覆う気密性を有する樹脂シートを有しており、一の階の複数の柱をその内側表面にて覆う前記樹脂シートと他の階の複数の柱をその内側表面にて連続して覆う前記樹脂シートとが、前記隙間を介して連続している、木造建築物。

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