[パチンコ遊技機の構成など]
図1および図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。図1および図2には、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1における主要部材の配置レイアウトが示されている。遊技機の一例であるパチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
パチンコ遊技機1においては、特別図柄が可変表示することで遊技が行われる。特別図柄の「可変表示」とは、たとえば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄または普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示または更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、パチンコ遊技機1において可変表示される特別図柄としては、2種類の特別図柄が設けられている。たとえば、一方の特別図柄を「第1特図」や「第1特別図柄」ともいい、他方の特別図柄を「第2特図」や「第2特別図柄」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、たとえばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)などから構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
たとえば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄が可変表示(たとえば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
画像表示装置5の左側の遊技盤2上には、パチンコ遊技機1で実行される演出において登場する夢夢ちゃんというキャラクタが描かれている。夢夢ちゃんは、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて登場する主人公である。また、画像表示装置5の右下の遊技盤2上には、パチンコ遊技機1で実行される演出において登場するジャムちゃんというキャラクタが描かれている。ジャムちゃんは、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて登場するキャラクタである。夢夢ちゃんは、主人公であるため、全てのキャラクタの中で最も重要度が高く、ジャムちゃんを含む他のキャラクタよりも演出において登場する頻度(回数)が大きい。また、ジャムちゃんは、主人公である夢夢ちゃん以外のキャラクタの中で最も重要度が高く、夢夢ちゃん以外の他のキャラクタよりも演出において登場する頻度(回数)が大きい。また、夢夢ちゃんやジャムちゃんのように、他のキャラクタよりも優先度の高いキャラクタは、キャラクタを選択する場面において最初に登場するキャラクタや最も目立つ位置に配置されるキャラクタ、あるいは全選択キャラクタのうちで最も上位に位置するキャラクタであってもよい。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、たとえば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図8参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口(電チュー)を形成する。可変入賞球装置6Bは、たとえば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(たとえば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7Aが設けられている。特別可変入賞球装置7Aは、ソレノイド82(図8参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口(以下、通常大入賞口と称する)を形成する。
たとえば、特別可変入賞球装置7Aは、パチンコ遊技機1の奥側に位置する遊技盤2と、パチンコ遊技機1の手前側(遊技者側)に位置するガラス扉枠3a(図3参照)との間の空間に大入賞口扉を備えており、この大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側と手前側との間を水平方向にスライド開閉することで、遊技球による通常大入賞口への経路が開放される。具体的には、ソレノイド82がオフ状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の手前側にスライド移動することで通常大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が通常大入賞口に進入(通過)できなくなる。一方、ソレノイド82がオン状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側にスライド移動することで通常大入賞口を開放状態として、遊技球が通常大入賞口に進入しやすくなる。
通常大入賞口に進入した遊技球は、通常大入賞口の内部に設けられた領域を通過することでカウントスイッチ23によって検出される。遊技球がカウントスイッチ23(図8参照)によって検出されることで、賞球として検出に応じた遊技球(たとえば、1回の検出ごとに10個)が遊技者に払い出される。通常大入賞口に遊技球が進入したときには、たとえば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。また、カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数が上限数(たとえば、10個)に達すると、1ラウンドが終了し、通常大入賞口が閉鎖状態に制御される。
パチンコ遊技機1においては、特別可変入賞球装置7Aの隣にV可変入賞球装置7Bが設けられている。V可変入賞球装置7Bは、ソレノイド83(図8参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口(以下、V大入賞口と称する)を形成する。
たとえば、特別可変入賞球装置7Bは、遊技盤2とガラス扉枠3aとの間の空間に大入賞口扉を備えており、この大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側と手前側との間を水平方向にスライド開閉することで、遊技球によるV大入賞口への経路が開放される。具体的には、ソレノイド83がオフ状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の手前側にスライド移動することでV大入賞口を閉鎖状態として、遊技球がV大入賞口に進入(通過)できなくなる。一方、ソレノイド83がオン状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側にスライド移動することでV大入賞口を開放状態として、遊技球がV大入賞口に進入しやすくなる。
V大入賞口に進入した遊技球は、V大入賞口の内部に設けられた特定領域(V入賞領域とも称する)を通過することでV入賞スイッチ24(図8参照)によって検出される。遊技球がV入賞スイッチ24によって検出されることで、遊技状態が確変状態に制御される。つまり、本実施の形態においては、大当り遊技状態のラウンド中においてV大入賞口に遊技球が進入したことを条件にV入賞が発生し、遊技状態が確変状態に制御されるようになっている。なお、通常大入賞口およびV大入賞口をまとめて大入賞口とも称する。また、大入賞口をアタッカとも称する。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
パチンコ遊技機1においては、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音などを再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。可動体32は、「POWERFUL」という文字が付された部材が、「2」という文字が付された部材の前面側に位置するように構成されている。これにより、「POWERFUL2」という文字が形成されている。「POWERFUL2」は、パチンコ遊技機1の機種名であってもよいし、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツを表す名称(たとえば、アニメのタイトルや歌手の名前など)であってもよい。また、可動体32に付された文字は、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて登場する主人公や当該主人公の次に優先度の高いキャラクタの名前(たとえば、主人公である夢夢ちゃんを示す「夢夢」)を示してもよい。本実施の形態においては、パチンコ遊技機1の機種名(パワフル2)が可動体32に示されている。
本実施の形態において、可動体32は、図1に示すように画像表示装置5の上方の位置と、図2に示すように画像表示装置5の前面に被さる位置との間で移動可能である。具体的には、可動体32は、「POWERFUL」という文字が付された部材と、「2」という文字が付された部材とのうち、「POWERFUL」という文字が付された部材のみが図1に示す位置から落下することで、図2に示すように画像表示装置5の前面に被さる位置で停止する。なお、可動体32は、役物とも称される。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者などによって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。なお、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押圧(または押下)操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図8参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押圧操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図8参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作など)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2の左下に特図LED基板20を備える。特図LED基板20は、遊技制御用マイクロコンピュータ100によって制御され、第1保留記憶数や第2保留記憶数などを、LEDの点灯発光(点灯)/点滅/消灯によって報知するLED基板である。なお、以下では、「点灯」と「発光」とを同一または略同一の意味で用いる。特図LED基板20においては、複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第1特図ゲームにおける特別図柄(第1特図)の種類や第2特図ゲームにおける特別図柄(第2特図)の種類を表す。たとえば、後述する図5(a)に示すように、特図LED基板20においては、特図1可変表示部21に設けられた複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第1特図の種類を表し、特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第2特図の種類を表す。
さらに、パチンコ遊技機1は、画像表示装置5の左下に第4図柄ユニット50を備える。第4図柄ユニット50は、演出制御用CPU120によって制御され、特図の変動や保留記憶数、右打ち表示などを、LEDの発光/点滅/消灯によって報知するLED基板である。第4図柄ユニット50においては、複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第1特図ゲームにおける特別図柄(第1特図)の種類や第2特図ゲームにおける特別図柄(第2特図)の種類を表す。たとえば、後述する図5(b)に示すように、第4図柄ユニット50においては、特図1可変表示部53に設けられた複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第1特図の種類を表し、特図2可変表示部54に設けられた複数のLEDによる発光/点滅/消灯などの発光態様の組合せによって、第2特図の種類を表す。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2および遊技機用枠3において複数のランプを備える。具体的には、パチンコ遊技機1は、可動体32に設けられた役物ランプ9Aと、遊技盤2の左側に設けられた盤左ランプ9Bと、遊技盤2の上方に設けられた盤上ランプ9Cと、特別可変入賞球装置7Bの付近に設けられたアタッカランプ9Eと、特別可変入賞球装置7Aの付近に設けられたVアタッカランプ9Fと、V大入賞口が開放してV入賞が発生可能な大当り遊技状態のラウンド中であることやV入賞が発生したことを報知するVランプ9Gと、可変入賞球装置6Bの付近に設けられた電チューランプ9Hと、スティックコントローラ31Aに設けられたスティックコントローラランプ9Jと、プッシュボタン31Bに設けられたトリガボタンランプ9Kと、遊技機用枠3の左側に設けられた枠左ランプ9Lと、遊技機用枠3の右側に設けられた枠右ランプ9Rとを備える。Vランプは、大当りが発生したことを報知するものであってもよい。
役物ランプ9Aは、役物ランプ9A1〜9A4といった複数のランプから構成されている。具体的には、可動体32に含まれる「POWERFUL」という文字が付された部材が4分割されており、役物ランプ9A1は「P」および「O」の部分の裏側、役物ランプ9A2は「W」および「E」の部分の裏側、役物ランプ9A3は「R」および「F」の部分の裏側、役物ランプ9A4は「U」および「L」の部分の裏側に各々配置されている。これにより、役物ランプ9A1〜9A4が「POWERFUL」という文字が付された部材の裏側で点灯(発光)することで、「POWERFUL」が点灯(発光)するようになっている。
盤左ランプ9Bは、盤左ランプ9B1〜9B5といった複数のランプから構成されている。遊技盤2の左側には、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて主人公(たとえば、主人公である夢夢ちゃんを示す「夢夢」)が描かれており、盤左ランプ9B1〜9B5は、その主人公が描かれた遊技盤2の部分の裏側に各々配置されている。これにより、盤左ランプ9B1〜9B5が主人公が描かれた遊技盤2の部分の裏側で点灯(発光)することで、主人公が描かれた遊技盤2の部分が点灯(発光)するようになっている。
盤上ランプ9Cは、図2に示すように、盤上ランプ9C1〜9C13といった複数のランプから構成されている。遊技盤2の上側には、左、中、右の3つの領域に分かれて、盤上ランプ9C1〜9C5、盤上ランプ9C6〜9C8、盤上ランプ9C9〜9C13が遊技盤2の裏側に各々配置されている。盤上ランプ9C1〜9C5、盤上ランプ9C6〜9C8、盤上ランプ9C9〜9C13が設けられている遊技盤2の部分は光を透過可能な透明部材で形成されており、これにより、盤上ランプ9C1〜9C13が遊技盤2の上側の部分の裏側で点灯(発光)することで、遊技盤2の上側の部分が白色や赤色などで点灯(発光)するようになっている。
アタッカランプ9Eは、特別可変入賞球装置7Bの付近において遊技盤2の裏側に配置されている。これにより、アタッカランプ9Eが遊技盤2の裏側で点灯(発光)することで、特別可変入賞球装置7Bの付近を点灯(発光)するようになっている。また、Vアタッカランプ9Fは、特別可変入賞球装置7Aの付近において遊技盤2の裏側に配置されている。これにより、Vアタッカランプ9Fが遊技盤2の裏側で点灯(発光)することで、特別可変入賞球装置7Aの付近を点灯(発光)するようになっている。
Vランプ9Gは、「V」と描かれた遊技盤2の部分の裏側に配置されている。これにより、Vランプ9Gが「V」と描かれた遊技盤2の部分の裏側で点灯(発光)することで、「V」と描かれた遊技盤2の部分が点灯(発光)するようになっている。電チューランプ9Hは、可変入賞球装置6Bの付近に配置されており、点灯(発光)することで、特別可変入賞球装置7Bの付近を点灯(発光)するようになっている。
スティックコントローラランプ9Jは、スティックコントローラ31Aに設けられており、点灯(発光)することで、スティックコントローラ31Aを点灯(発光)するようになっている。トリガボタンランプ9Kは、プッシュボタン31Bに設けられており、点灯(発光)することで、プッシュボタン31Bを点灯(発光)するようになっている。
枠左ランプ9Lは、遊技機用枠3の左側に設けられた複数のランプ9L1〜9L12(図4で後述する)によって構成されており、各ランプが点灯(発光)することで、遊技機用枠3の左側を点灯(発光)するようになっている。枠右ランプ9Rは、遊技機用枠3の右側に設けられた複数のランプ9R2〜9L12(図4で後述する)によって構成されており、各ランプが点灯(発光)することで、遊技機用枠3の右側を点灯(発光)するようになっている。なお、枠左ランプ9Lおよび枠右ランプ9Rを総称して枠ランプとも称する。また、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、アタッカランプ9E、Vアタッカランプ9F、Vランプ9G、電チューランプ9H、スティックコントローラランプ9J、トリガボタンランプ9K、枠左ランプ9L、および枠右ランプ9Rを、総称して遊技効果ランプ9とも称する。
図3は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率などの設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、たとえば電源基板17(図8参照)の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30(図8参照)が配置されている。表示モニタ29は、たとえば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、たとえば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
図4は、枠ランプを説明するための図である。枠左ランプ9Lは、遊技機用枠3の上方から下方に亘って左回りに、枠左ランプ9L1〜9L12の12個のランプ群を有する。枠左ランプ9Lは、複数のランプ(この例では12個のランプ)を各々発光または点滅することで、遊技機用枠3の左側付近を発光させる。一方、枠右ランプ9Rは、遊技機用枠3の上方から下方に亘って右回りに、枠左ランプ9R2〜9L12の11個のランプ群を有する。枠右ランプ9Rは、複数のランプ(この例では11個のランプ)を各々発光または点滅することで、遊技機用枠3の右側付近を発光させる。
図5は、特図LED基板20および第4図柄ユニット50を説明するための図である。図5(a)に示すように、特図LED基板20は、第1特図の可変表示を示す特図1可変表示部21と、第2特図の可変表示を示す特図2可変表示部22と、第1特図ゲームに対応する第1保留記憶数を示す特図1記憶表示部23と、第2特図ゲームに対応する第2保留記憶数を示す特図2記憶表示部24と、普図保留記憶数を示す普図記憶表示部25と、普通図柄の可変表示を示す普図表示部26と、遊技者に対して右打ちを促す右打ち表示部30と、確変状態の有無を示す確変表示部28と、時短状態の有無を示す時短表示部29と、大当りのラウンド数を示すラウンド表示部27とを備える。各表示部は、LEDなどの発光手段による点灯(発光)または点滅によって、特図や普通図柄の可変表示の有無やその結果、現在の遊技状態、および保留数などを、遊技者に対して報知することができる。
たとえば、特図1可変表示部21は、第1特図ゲームにおける第1特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第1特別図柄の停止図柄を、LEDなどの発光手段による点灯(発光)/点滅/消灯によって遊技者に報知する。特図2可変表示部22は、第2特図ゲームにおける第2特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第2特別図柄の停止図柄を、LEDなどの発光手段による発光/点滅/消灯によって遊技者に報知する。
さらに、特図LED基板20は、右打ち表示部30におけるLEDなどの発光手段による発光/点滅/消灯によって、右打ちをすることを遊技者に促すことができる。本実施の形態においては、右打ちをすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部30におけるLEDなどの発光手段が発光し、右打ちをすることを遊技者に促さない場合、すなわち左打ちすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部30におけるLEDなどの発光手段が消灯する。CPU103は、図柄確定後に、演出制御用CPU120に右打ち表示点灯指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部30を発光させ、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定した後に、演出制御用CPU120に右打ち表示消灯指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部30を消灯させる。なお、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態後に高ベースに制御されない大当りや小当りを有する場合、演出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてのみ、右打ち表示部30を発光させてもよい。この場合、CPU103は、演出制御用CPU120に大当り終了指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部30を消灯させる。
ここで、右打ちとは、遊技盤2に設けられた遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路と第2流下経路とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技球を発射させるように打球操作ハンドル30を操作すること(打ち方)である。第1流下経路は、たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路であって、その先には入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口が存在する一方で、可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口が存在しない経路である。第2流下経路は、たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路であって、その先には可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口や大入賞口(通常大入賞口,V大入賞口)が存在する経路である。遊技者が第1流下経路に向けて遊技球を発射させると、遊技球が第1流下経路を通って、第1始動入賞口の方へと流れ込む。遊技者が第2流下経路に向けて遊技球を発射させると、遊技球が第2流下経路を通って、第2始動入賞口や大入賞口(通常大入賞口,V大入賞口)の方へと流れ込む。
本実施の形態においては、大当りが発生した後の大当り遊技、および大当り遊技後の遊技状態(時短状態や確変状態)において、遊技者が右打ちをすることで、遊技領域の右側に設けられた第2始動入賞口や大入賞口に遊技球を進入させるようになっており、その間、右打ち表示部30は、右打ちすることを遊技者に促す。遊技者は、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、第2始動入賞口に遊技球を進入させて所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに第2特図ゲームの権利を得ることができたり、また、通常大入賞口に遊技球を進入させて所定個(たとえば10個)の賞球が払い出されたりする。さらに、詳しくは後述するが、確変大当たりのラウンド中においてはV大入賞口が開放するが、遊技者は、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、V大入賞口に遊技球を進入させて確変状態に制御されるための権利を得ることもできる。このため、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、遊技者は総合的に有利となり得る。なお、右打ちとは異なり、第1流下経路に向けて遊技球を発射させるように打球操作ハンドル30を操作すること(打ち方)を、左打ちとも称する。
図5(b)に示すように、第4図柄ユニット50は、第1特図ゲームに対応する第1保留記憶数を示す特図1記憶表示部51と、第2特図ゲームに対応する第2保留記憶数を示す特図2記憶表示部52と、第1特図の可変表示の状況または表示結果を示す特図1可変表示部53と、第2特図の可変表示の状況または表示結果を示す特図2可変表示部54と、遊技者に対して右打ちを促す右打ち表示部55とを備える。各表示部は、LEDなどの発光手段による発光/点滅/消灯によって、特図の可変表示の有無、保留数、および右打ち指示などを、遊技者に対して報知することができる。
たとえば、特図1可変表示部53は、第1特図ゲームにおける第1特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第1特別図柄の停止図柄を、LEDなどの発光手段による発光/点滅/消灯によって遊技者に報知する。特図2可変表示部54は、第2特図ゲームにおける第2特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第2特別図柄の停止図柄を、LEDなどの発光手段による発光/点滅/消灯によって遊技者に報知する。
以下では、特図1可変表示部21や特図1可変表示部53におけるLEDなどの発光手段によって第1特別図柄の停止図柄の変動を表すことを、第1特別図柄の変動表示(可変表示)とも称する。また、特図2可変表示部22や特図2可変表示部54におけるLEDなどの発光手段によって第2特別図柄の停止図柄の変動を表すことを、第2特別図柄の変動表示(可変表示)とも称する。
さらに、本実施の形態においては、右打ちをすることを遊技者に促す場合、第4図柄ユニット50の右打ち表示部55におけるLEDなどの発光手段が発光し、右打ちをすることを遊技者に促さない場合、すなわち左打ちすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部55におけるLEDなどの発光手段が消灯する。演出制御用CPU120は、図柄確定後に、CPU103から右打ち表示点灯指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部55を発光させ、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定した後に、CPU103から右打ち表示消灯指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部55を消灯させる。なお、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態後に高ベースに制御されない大当りや小当りを有する場合、演出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてのみ、右打ち表示部55を発光させてもよい。この場合、演出制御用CPU120は、CPU103から大当り終了指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部55を消灯させる。
図6は、遊技盤2と画像表示装置5との間を覗いた図である。図1に示すように、遊技盤2は、画像表示装置5の画面の端部に覆い被さるようにして固定されている。このため、図6に示すように、遊技盤2と画像表示装置5との間を覗くと、遊技盤2の背面側に位置する画像表示装置5の画面の端部を視認可能になっている。
図7は、画像表示装置5における画面の表示態様を説明するための図である。画像表示装置5の表示領域の大部分は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの画像が表示される。具体的には、画像表示装置5の画面中央、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示(たとえば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面の下端部には、第1保留記憶数を円形の保留表示の数によって表示可能な第1保留記憶表示エリア5Dと、第2保留記憶数を円形の保留表示の数によって表示可能な第2保留記憶表示エリア5Uと、実行中の可変表示に対応する保留表示をアクティブ表示として表示するためのアクティブ表示エリア5Aとが設けられている。
画像表示装置5の画面の右上端部には、特別図柄の可変表示中であること、および第1保留記憶数や第2保留記憶数を示す第4図柄5Jが表示される。画像表示装置5の画面の左端部には、各飾り図柄よりも小さいサイズの小図柄5Mが表示されている。小図柄は、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに表示されている飾り図柄、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示されている飾り図柄、「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示されている飾り図柄のそれぞれに対応する図柄が縦に並列されている。また、小図柄5Mは、可変表示中は非表示化させることがなく、常時、画像表示装置5の画面に表示されている図柄でもある。
なお、図7に示すように、画像表示装置5の画面の中央部に飾り図柄が配置されており、小図柄5Mは、画像表示装置5の画面の左端部において飾り図柄よりも小さいサイズにて配置されている。このため、小図柄5Mの視認性は、飾り図柄の視認性よりも低くなっている。
なお、図7(a)に示すように、画像表示装置5の画面の形状は四角形または略四角形であるが、上述したように、遊技盤2は、画像表示装置5の画面の端部に覆いかぶさるようにして固定されている。このため、図7(b)に示すように、パチンコ遊技機1を正面から見た場合、画像表示装置5の画面の一部(特に端部)は、遊技盤2によって視認できない、または視認困難になっている。
[基板構成]
図8は、パチンコ遊技機1に搭載された各種基板などを説明するための図である。図8に示すように、パチンコ遊技機1には、主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、たとえば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源スイッチ91に接続された電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、たとえば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(たとえば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、出力回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、RTC(Real Time Clock)106とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、たとえば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(特図LED基板20などを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23、V入賞スイッチ24)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押圧操作などに応じてオン状態となる。
出力回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、ソレノイド81、ソレノイド82、またはソレノイド83に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況などを指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、たとえば主基板11における各種の決定結果(たとえば、特図ゲームの表示結果(大当り種類を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(たとえば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生などを指定するコマンドなどが含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知などの各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定などを含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。演出制御用CPU120は、演出画像の表示に同期した音声出力を行うために音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、遊技効果ランプ9の発光/消灯を行うための輝度データ(ランプの発光/消灯態様を指定する信号)をLEDドライバに供給したりする。また、演出制御用CPU120は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L,8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L,8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L,8Rから出力させる。
詳しくは後述するが、各遊技効果ランプは、LED(ランプ)と当該LEDに電流を供給するLEDドライバとが搭載された遊技効果ランプLED基板を有する。LEDドライバは、演出制御用CPU120からの輝度データに基づき遊技効果ランプ9に含まれる各LED(ランプ)に対する電流を調整することで、遊技効果ランプ9を発光/点滅/消灯させる。このようにして、演出制御用CPU120は、遊技効果ランプ9の発光/点滅/消灯を制御する。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、たとえば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、輝度データの信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12および音声制御基板13といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
第4図柄ユニット50は、演出制御基板12に接続されており、制御用CPU120の制御によって各表示部を発光(点滅)可能となっている。
[遊技の進行の概略]
上述した構成を備えるパチンコ遊技機1においては、以下のようにして遊技が進行する。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間などに遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(たとえば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、特図LED基板20の特図1可変表示部21による第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、特図LED基板20の特図2可変表示部22による第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(たとえば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの発光態様の組合せが、特定の特別図柄(大当り図柄、後述の大当り種類に応じて実際の図柄は異なる。)に対応する発光態様の組合せとなったときに、「大当り」となる。なお、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの発光態様の組合せにおける、特定の特別図柄(大当り図柄)に対応する発光態様を、「特定表示結果」とも称する。また、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの発光態様の組合せが、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)に対応する発光態様の組合せとなったときに、「小当り」となる。また、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの発光態様の組合せが、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄)に対応する発光態様の組合せとなったときに、「ハズレ」となる。なお、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの発光態様の組合せにおける、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄)に対応する発光態様を、「ハズレ表示結果」とも称する。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。なお、当り種別として必ずしも小当りを設けなくてもよい。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(たとえば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば9個)に達するまでのタイミングとのうちのいずれか早いタイミングまで継続される。この所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(10回や7回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多いほど、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種類が設定されている。たとえば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種類が設定されている。大当り種類として、多くの賞球を得ることができる大当り種類や、賞球の少ない大当り種類、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種類が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。たとえば、小当り遊技状態では、一部の大当り種類のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じなど)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種類と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種類に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させるなどにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことなどといった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変など)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態などの有利状態、時短状態、確変状態などの特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(たとえばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組合せて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(たとえば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。たとえば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。なお、演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、表示に加えて、または表示に代えて、スピーカ8L,8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の発光や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、たとえば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、さらにスーパーリーチよりも大当り信頼度の高い最強リーチなどがある。また、スーパーリーチの中でも、スーパーリーチの前半とスーパーリーチの後半とに分けられる。本実施の形態においては、ノーマルリーチで可変表示の表示結果が導出されるよりも、スーパーリーチの前半で可変表示の表示結果が導出される方が大当り信頼度が高い。また、スーパーリーチの前半で可変表示の表示結果が導出されるよりも、スーパーリーチの後半で可変表示の表示結果が導出される方が大当り信頼度が高い。また、スーパーリーチの後半で可変表示の表示結果が導出されるよりも、最強リーチで可変表示の表示結果が導出される方が大当り信頼度が高い。なお、以下では、「スーパーリーチ」を「SPリーチ」、「スーパーリーチの前半」を「SP前半」、「スーパーリーチの後半」を「SP後半」とも称する。
特図ゲームの表示結果が「大当り」に対応する発光態様の組合せ(上述した特定表示結果)となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(たとえば、「6」など)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」に対応する発光態様の組合せとなるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(たとえば、「1 3 5」など)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種類(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種類)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」に対応する発光態様の組合せ(上述したハズレ表示結果)となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、たとえば、大当り信頼度を予告する予告演出などが飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種類(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種類で、たとえばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種類)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、たとえば特図ゲームなどが実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
[大当りに関する各種テーブル]
図9および図10を参照しながら、大当りに関する各種テーブルについて説明する。
(当り種別)
図9は、当り種別を説明するための図である。図9に示すように、当り種別表においては、大当りにおける当りの種別(種類)ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、および、大当りにおける開放回数(ラウンド数)が示されている。
具体的には、大当りの種別としては、通常大当り1,2および確変大当り1〜9が設けられている。なお、以下では、各ラウンドの標記を「R」で表すことがある。たとえば、1ラウンド目は1R目、2ラウンド目は2R目とも称する。
通常大当り1は、3ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、低確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。通常大当り1においては、このような低確高ベース状態が、所定回数(たとえば、50回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
通常大当り2は、3ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、低確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。通常大当り2においては、このような低確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り1〜5は、3ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り1においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り6は、5ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り6においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り7は、7ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り7においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り8,9は、10ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り8,9においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
(各乱数)
図10は、各乱数を説明するための図である。図10に示すように、各乱数は、以下のように使用される。具体的には、ランダム1は、大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダム1は、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である65536まで加算更新された後、再度1から加算更新される。ランダム2は、大当り種類(種別)を決定する(大当り種類決定用)ランダムカウンタである。
ランダム3およびランダム4は、変動パターンのうちの後変動に対応する変動パターン(以下、後変動パターンと称する)(変動時間)を決定する(後変動パターン判定用)ランダムカウンタである。後変動とは、特別図柄の変動のうち、後半部分の変動を指す。なお、ランダム3は、ハズレ時に対応する後変動パターンを決定するランダムカウンタであり、たとえば、1ずつ更新され、1から加算更新されてその上限である65519まで加算更新された後、再度1から加算更新される。ランダム4は、当り時に対応する後変動パターンを決定するランダムカウンタであり、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である239まで加算更新された後、再度1から加算更新される。
ランダム5は、変動パターンのうちの前変動に対応する変動パターン(以下、前変動パターンと称する)(変動時間)を決定する(前変動パターン判定用)ランダムカウンタである。前変動とは、特別図柄の変動のうち、前半部分の変動を指す。ランダム5は、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である251まで加算更新された後、再度1から加算更新される。ランダム6は、普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)ランダムカウンタである。ランダム6は、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である201まで加算更新された後、再度1から加算更新される。
本実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かが大当り判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて決定される。そして、複数種類の大当りのうち、いずれの大当りとするかが、大当り種類判定用乱数(ランダム2)の値に基づいて決定される。このとき、ランダム2の値に基づいて大当り図柄も決定するようにすればよい。
また、まず、後変動パターン判定用乱数(ランダム3,4)を用いて当りまたはハズレに応じて後変動パターンが決定され、前変動パターン判定用乱数(ランダム5)を用いて前変動パターンが決定される。このように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
(大当り判定テーブル、大当り種類判定テーブル)
図11は、大当り判定テーブルおよび大当り種類判定テーブルを説明するための図である。これらテーブルは、ROM101に記憶されている。
図11(a)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、ランダム1と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図11(a)の上欄に記載されている判定値数の分だけ大当り判定値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図11(a)の下欄に記載されている判定値数の分だけ大当り判定値が設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、通常時大当り判定テーブルよりも多い個数の大当り判定値が設定されている。これにより、確変状態においては、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダム1)の値と比較するが、大当り判定用乱数値が図11(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図11(a)には、大当りになる確率(割合)またはハズレになる確率(割合)が示されている。
図11(b),(c)は、大当り種類判定テーブルを示す説明図である。図11(b)は、第1特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種類を決定するために用いる第1特図大当り種類判定テーブルである。図11(c)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種類を決定するために用いる第2特図大当り種類判定テーブルである。
図11(b)の第1特図大当り種類判定テーブルには、大当り種類判定用のランダム2の値と比較される数値であって、通常大当り1,2および確変大当り1〜4のそれぞれに対応した判定値数の分だけ判定値が設定されている。たとえば、図11(b)に示すように、第1特図について、通常大当り1は100個のランダム2のうちの25個のランダム2の値が割り当てられ、通常大当り2は100個のランダム2のうちの25個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り1は100個のランダム2のうちの5個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り2は100個のランダム2のうちの37個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り3は100個のランダム2のうちの4個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り4は100個のランダム2のうちの4個のランダム2の値が割り当てられている。
図11(c)の第2特別図柄大当り種類判定テーブルには、ランダム2の値と比較される数値であって、確変大当り5〜9のそれぞれに対応した判定値数の分だけ判定値が設定されている。たとえば、図11(c)に示すように、第2特図について、確変大当り5は100個のランダム2のうちの10個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り6は100個のランダム2のうちの5個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り7は100個のランダム2のうちの5個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り8は100個のランダム2のうちの70個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り9は100個のランダム2のうちの10個のランダム2の値が割り当てられている。
このような各種の大当り種類判定テーブルを用いて、CPU103は、大当り種類として、ランダム2の値が一致した大当り種類判定値に対応する種類を決定するともに、大当り図柄として、ランダム2の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種類と、大当り種類に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
[演出制御コマンド]
図12は、演出制御コマンドの一例を説明するための図である。メイン側の制御基板である主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用CPU120へ送信する。演出制御コマンドは、たとえば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を示す。なお、図12に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。なお、以下において、「(H)」は16進数であることを示すが、本明細書においては、省略する場合もある。
コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンのうち、前変動に対応する変動パターン(前変動パターン)を指定する変動パターンコマンドである(XXは、前変動パターンの番号に対応)。サブ側における前変動とは、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動のうち、前半部分の変動を指す。複数種類の前変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される前変動パターンのそれぞれに対応する前変動パターンコマンドがある。
コマンド8101(H)は、第1特図の可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8102(H)は、第2特図の可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。演出制御用CPU101は、コマンド8101(H)またはコマンド8102(H)を受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド84XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンのうち、後変動に対応する変動パターン(後変動パターン)を指定する変動パターンコマンドである(XXは、後変動パターンの番号に対応)。サブ側における後変動とは、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動のうち、後半部分の変動を指す。複数種類の後変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される後変動パターンのそれぞれに対応する後変動パターンコマンドがある。
コマンド8C01(H)は、ハズレに決定されていることを示す表示結果1指定コマンド(ハズレ指定コマンド)である。コマンド8C02(H)は、通常大当り1に決定されていることを示す表示結果2指定コマンド(通常大当り1指定コマンド)である。コマンド8C03(H)は、通常大当り2に決定されていることを示す表示結果3指定コマンド(通常大当り2指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、確変大当り1に決定されていることを示す表示結果4指定コマンド(確変大当り1指定コマンド)である。コマンド8C05(H)は、確変大当り2に決定されていることを示す表示結果5指定コマンド(確変大当り2指定コマンド)である。コマンド8C06(H)は、確変大当り3に決定されていることを示す表示結果6指定コマンド(確変大当り3指定コマンド)である。コマンド8C07(H)は、確変大当り4に決定されていることを示す表示結果7指定コマンド(確変大当り4指定コマンド)である。コマンド8C08(H)は、確変大当り5に決定されていることを示す表示結果8指定コマンド(確変大当り5指定コマンド)である。コマンド8C09(H)は、確変大当り6に決定されていることを示す表示結果9指定コマンド(確変大当り6指定コマンド)である。コマンド8C10(H)は、確変大当り7に決定されていることを示す表示結果10指定コマンド(確変大当り7指定コマンド)である。コマンド8C11(H)は、確変大当り8に決定されていることを示す表示結果11指定コマンド(確変大当り8指定コマンド)である。コマンド8C12(H)は、確変大当り9に決定されていることを示す表示結果12指定コマンド(確変大当り9指定コマンド)である。ハズレ指定コマンド、通常大当り1,2指定コマンド、および確変大当り1〜9指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8C系コマンドとも称する。
コマンド8D01(H)は、第1特図の可変表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特図の可変表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。第1図柄変動指定コマンドおよび第2図柄変動指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8D系コマンドとも称する。コマンド8F00(H)は、第1特図や第2特図の変動を終了することを指定する図柄確定指定コマンドである。
コマンド9000(H)は、遊技機に関する電力供給が開始されたときに送信される初期化を指定(電源投入時の初期画面を表示することを指定)する初期化指定コマンドである。コマンド9200(H)は、遊技機に関する電力供給が再開されたときに送信される停電の復旧を指定(停電復旧画面を表示することを指定)する停電復旧指定コマンドである。コマンド9500(H)は、通常状態の背景を指定する通常状態指定コマンドである。コマンド9501(H)は、時短状態の背景を指定する時短状態指定コマンドである。コマンド9502(H)は、確変状態の背景を指定する確変状態指定コマンドである。通常状態指定コマンド、時短状態指定コマンド、および確変状態指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて95系コマンドや背景指定コマンドとも称する。コマンド9F00(H)は、客待ちのデモンストレーションを指定する客待ちデモ指定コマンドである。
コマンドA001(H)は、通常大当り1の開始を指定する大当り開始1指定コマンドである。コマンドA002(H)は、通常大当り2の開始を指定する大当り開始2指定コマンドである。コマンドA003(H)は、確変大当り1の開始を指定する確変大当り開始3指定コマンドである。コマンドA004(H)は、確変大当り2の開始を指定する確変大当り開始4指定コマンドである。コマンドA005(H)は、確変大当り3の開始を指定する確変大当り開始5指定コマンドである。コマンドA006(H)は、確変大当り4の開始を指定する確変大当り開始6指定コマンドである。コマンドA007(H)は、確変大当り5の開始を指定する確変大当り開始7指定コマンドである。コマンドA008(H)は、確変大当り6の開始を指定する確変大当り開始8指定コマンドである。コマンドA009(H)は、確変大当り7の開始を指定する確変大当り開始9指定コマンドである。コマンドA010(H)は、確変大当り8の開始を指定する確変大当り開始10指定コマンドである。コマンドA011(H)は、確変大当り9の開始を指定する確変大当り開始11指定コマンドである。大当り開始1〜11指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA0系コマンドとも称する。
A1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の開放中を示す大入賞口開放中指定コマンドである。大入賞口開放中指定コマンドを、A1系コマンドとも称する。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の閉鎖を示す大入賞口開放後指定コマンドである。大入賞口開放後指定コマンドを、A2系コマンドとも称する。
コマンドA301(H)は、通常大当り1の終了を指定する大当り終了1指定コマンドである。コマンドA302(H)は、通常大当り2の終了を指定する大当り終了2指定コマンドである。コマンドA303(H)は、確変大当り1の終了を指定する大当り終了3指定コマンドである。コマンドA304(H)は、確変大当り2の終了を指定する大当り終了4指定コマンドである。コマンドA305(H)は、確変大当り3の終了を指定する大当り終了5指定コマンドである。コマンドA306(H)は、確変大当り4の終了を指定する大当り終了6指定コマンドである。コマンドA307(H)は、確変大当り5の終了を指定する大当り終了7指定コマンドである。コマンドA308(H)は、確変大当り6の終了を指定する大当り終了8指定コマンドである。コマンドA309(H)は、確変大当り7の終了を指定する大当り終了9指定コマンドである。コマンドA310(H)は、確変大当り8の終了を指定する大当り終了10指定コマンドである。コマンドA311(H)は、確変大当り9の終了を指定する大当り終了11指定コマンドである。大当り終了1〜11指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA3系コマンドとも称する。
コマンドAD00(H)は、V入賞が発生したことを指定する確変判定装置通過指定コマンドである。確変判定装置通過指定コマンドは、V大入賞口を通過した遊技球がV入賞領域に進入してV入賞スイッチ24により検出されるときに送信されるコマンドである。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドC1XX(H)は、第1保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第1保留記憶数指定コマンドである。第1保留記憶数指定コマンドを、C1系コマンドとも称する。コマンドC2XX(H)は、第2保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第2保留記憶する指定コマンドである。第2保留記憶数指定コマンドを、C2系コマンドとも称する。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞時における大当り判定、大当り種類判定、変動パターン種類判定などの入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種類の判定結果を示す図柄指定コマンドである。
C7XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口への遊技球の通過を示す大入賞口入賞指定コマンドである。
MODEがFD(H)でありかつ、EXTの4bit目が0であるコマンドは、右打ち表示の消灯を示す右打ち表示消灯指定コマンドである。MODEデータがFD(H)でありかつ、EXTデータの4bit目が1であるコマンドは、右打ち表示の発光を示す右打ち表示点灯指定コマンドである。本実施の形態においては、特に右打ち表示点灯指定コマンドを、FD系コマンドとも称する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種類、変動パターン種類判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種類を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づいて、変動パターン種別を認識できる。
[変動パターン]
図13〜図19を参照しながら、変動パターンの内容および変動パターンの決定などについて説明する。
本実施の形態においては、メイン側である遊技制御用マイクロコンピュータ100によって、複数種類の変動パターンが設定される。各変動パターンは、メイン変動番号によって管理されるとともに、前変動に対応する変動パターンである前変動パターンと、後変動に対応する後変動パターンとの組合せで構成され、当該組合せによって互いに異なる内容を含むようになっている。なお、前変動パターンは、図12を用いて説明した前変動パターンコマンド(80XX(H))に対応し、後変動パターンは、図12を用いて説明した後変動パターンコマンド(84XX(H))に対応する。
(メイン側の前変動パターン)
図13は、メイン側における前変動パターンの一例を説明するための図である。前変動番号が各々割り当てられた複数種類の前変動パターンのうち、前変動番号1は、通常変動(たとえば、13秒間に亘る飾り図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8000(H))である。前変動番号2は、短縮変動(たとえば、7秒間に亘る飾り図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8001(H))である。前変動番号3は、超短縮変動(たとえば、3秒間に亘る飾り図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8002(H))である。
前変動番号4は、ノーマルリーチ(役物×)(リーチ態様となるが可動体32が動作しないリーチ)を指定する前変動パターンコマンド(8003(H))である。前変動番号5は、ノーマルリーチ(役物○)(リーチ態様となって可動体32が動作するリーチ)を指定する前変動パターンコマンド(8004(H))である。前変動番号6は、ノーマルリーチ(最終リーチ発展)(リーチ態様となって最終リーチに発展するリーチ)を指定する前変動パターンコマンド(8005(H))である。
前変動番号7は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(役物×)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(8006(H))である。擬似変動とは、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから当該可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、当該可変表示を一旦仮停止させた後に当該可変表示を再開するような可変表示(変動表示)である。このような擬似変動を繰り返す演出を擬似連ともいう。擬似連を実行することで、1個の保留記憶に基づく可変表示を、擬似的に複数回の可変表示のように遊技者に見せることができる。なお、一旦仮停止させた後に再開する可変表示を「再可変表示」とも称する。前変動番号8は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(役物○)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(8007(H))である。前変動番号9は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(最終リーチ発展)を指定する前変動パターンコマンド(8008(H))である。
前変動番号10は、擬似変動を2回した後にノーマルリーチ(役物×)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(8009(H))である。前変動番号11は、擬似変動を2回した後にノーマルリーチ(役物○)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(800A(H))である。前変動番号12は、擬似変動を2回した後にノーマルリーチ(最終リーチ発展)を指定する前変動パターンコマンド(800B(H))である。
前変動パターンの各々は、変動時間が指定されており、各変動時間に亘って画像表示装置5にアニメーション(動画)が表示される。なお、パチンコ遊技機1においては、動画を構成する静止画1枚分(フレームと称する)につき、約33.3msec分の時間を要する。たとえば、前変動番号7〜9のパターンの場合、変動時間として41500mseが設定されており、そのフレーム数は、約1246枚となる。また、前変動番号10〜12のパターンの場合、変動時間として62000mseが設定されており、そのフレーム数は、約1861枚となる。
(メイン側の後変動パターン)
図14は、メイン側における後変動パターンの一例を説明するための図である。後変動番号が各々割り当てられた複数種類の後変動パターンのうち、後変動番号1は、13秒変動を指定する後変動パターンコマンド(8400(H))である。後変動番号2は、7秒変動を指定する後変動パターンコマンド(8401(H))である。後変動番号3は、3秒変動を指定する後変動パターンコマンド(8402(H))である。後変動番号4は、擬似連ガセを実行することを指定する後変動パターンコマンド(8403(H))である。擬似連ガセとは、擬似連を実行すると見せかけて結局は擬似連を実行しない演出などである。
後変動番号5は、ノーマルリーチ(ハズレ)(リーチ態様となるがSPリーチに発展することなくハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8404(H))である。後変動番号6は、SP前半(ハズレ)(SPリーチに発展するがSPリーチの前半でハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8405(H))である。後変動番号7は、SP後半(ハズレ)(SPリーチの後半に発展するがSPリーチの後半でハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8406(H))である。後変動番号8は、最終リーチ(ハズレ)(最終リーチに発展するが最終リーチでハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8407(H))である。
後変動番号9は、ノーマルリーチ(当り)(リーチ態様となって当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8408(H))である。後変動番号10は、SP前半(当り)(SPリーチに発展してSPリーチの前半で当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8409(H))である。後変動番号11は、SP後半(当り)(SPリーチの後半に発展してSPリーチの後半で当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(840A(H))である。後変動番号12は、最終リーチ(当り)(最終リーチに発展して最終リーチで当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(840B(H))である。
(後変動パターンの判定)
後変動パターンは、大当り判定において、大当りおよびハズレのいずれに決定されたかに応じて異なるランダムカウンタを用いて決定される。図15は、ハズレ時における後変動パターン判定テーブルを説明するための図である。図15に示すように、大当り判定においてハズレに決定された場合、図10で説明したランダム3を用いて後変動パターンが決定される。さらに、大当り判定においてハズレに決定された場合、消化後の保留記憶数に応じて、異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定され、さらに、決定される後変動番号も異なる。
具体的には、図15(a)に示すように、消化後の保留記憶数が0個の場合、後変動番号1,4,5〜8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6〜8のいずれかに決定される確率(後変動番号6〜8の選択率)は、約1/102となっている。
消化後の保留記憶数が1個の場合、後変動番号1,4,5〜8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6〜8のいずれかに決定される確率(後変動番号6〜8の選択率)は、約1/102となっている。
消化後の保留記憶数が2個の場合、後変動番号2,4,5〜8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6〜8のいずれかに決定される確率(後変動番号6〜8の選択率)は、約1/102となっている。
消化後の保留記憶数が3個の場合、後変動番号3,4,5〜8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6〜8のいずれかに決定される確率(後変動番号6〜8の選択率)は、約1/102となっている。
このように、消化後の保留記憶数に応じて異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定され、さらに、消化後の保留記憶数に応じて異なる判定値数を用いて後変動番号が決定されるため、残っている保留記憶数に応じて変動パターンの種類が変化し、これにより、遊技に多様性を持たせて遊技の興趣を向上させることができる。
図16は、大当り時における後変動パターン判定テーブルを説明するための図である。図16に示すように、大当り判定において大当りに決定された場合、図10で説明したランダム4を用いて後変動パターンが決定される。さらに、大当り判定において大当りに決定された場合、大当りの種類に応じて、異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定される。
具体的には、図16(a)に示すように、通常大当り1,2、確変大当り1,2,5〜8のいずれかに決定された場合、後変動番号9〜12のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号10〜12のいずれかに決定される確率(後変動番号10〜12の選択率)は、約1/1.1となっている。
確変大当り3,9のいずれかに決定された場合、後変動番号9〜12のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号10〜12のいずれかに決定される確率(後変動番号10〜12の選択率)は、約1/1.1となっている。
確変大当り4に決定された場合、後変動番号9〜12のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号10〜12のいずれかに決定される確率(後変動番号10〜12の選択率)は、約1/1.1となっている。
このように、大当りの種類に応じて異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定されるため、大当りの種類に応じて変動パターンの種類が変化し、これにより、遊技に多様性を持たせて遊技の興趣を向上させることができる。
また、図15に示すように、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6〜8のいずれかに決定される確率は、ハズレ時が約1/102となっているのに対して、大当り時がそれよりも高い約1/1.1となっているため、SPリーチや最終リーチに発展した場合には、大当りが発生することに対して遊技者に期待させることができる。
(前変動パターンの判定)
図17は、前変動パターン判定テーブルを説明するための図である。前変動パターンは、先に決定された後変動パターンの種類に応じて異なるランダム5の判定値数を用いて決定される。さらに、先に決定された後変動パターンの種類に応じて、決定される前変動番号も異なる。
具体的には、図17(a)に示すように、後変動番号1の後変動パターンに決定された場合、前変動番号1の前変動パターンに決定される。図17(b)に示すように、後変動番号2の後変動パターンに決定された場合、前変動番号2の前変動パターンに決定される。図17(c)に示すように、後変動番号3の後変動パターンに決定された場合、前変動番号3の前変動パターンに決定される。図17(d)に示すように、後変動番号4の後変動パターンに決定された場合、前変動番号1の前変動パターンに決定される。
図17(e)に示すように、後変動番号5,9のいずれかの後変動パターンに決定された場合、前変動番号4,7のいずれかの前変動パターンに決定される。図17(f)に示すように、後変動番号6,10のいずれかの後変動パターンに決定された場合、前変動番号4,7,10のいずれかの前変動パターンに決定される。図17(g)に示すように、後変動番号7の後変動パターンに決定された場合、前変動番号5,8,11のいずれかの前変動パターンに決定される。
図17(h)に示すように、後変動番号11の後変動パターンに決定された場合、前変動番号5,8,11のいずれかの前変動パターンに決定される。図17(i)に示すように、後変動番号8の後変動パターンに決定された場合、前変動番号6,9,12のいずれかの前変動パターンに決定される。図17(j)に示すように、後変動番号12の後変動パターンに決定された場合、前変動番号6,9,12のいずれかの前変動パターンに決定される。
図17(g),(h)に示すように、擬似変動が2回行われる前変動番号11の前変動パターンは、SP後半リーチに発展する後変動番号7,11の後変動パターンのときに決定される確率が最も高い。また、図17(i),(j)に示すように、擬似変動が2回行われる前変動番号12の前変動パターンは、最終リーチに発展する後変動番号8,12の後変動パターンのときに決定される確率が最も高い。このため、擬似変動が2回行われた場合には、遊技者にSP後半リーチや最終リーチに発展することを期待させることができる。
(全変動パターン)
図18は、メイン側における全変動パターンの一例を説明するための図である。図15〜図17で説明したようにして、後変動パターンおよび前変動パターンが決定されると、図18に示すようなメイン変動番号1〜26の変動パターンのいずれかとなる。
図19は、サブ側における全変動パターンの一例を説明するための図である。さらに、サブ側においても、メイン変動番号1〜26の変動パターンの各々に対応するように、サブ変動番号1〜26の変動パターンが定められている。
[各予告演出]
図20は、各予告演出における抽選テーブルを説明するための図である。本実施の形態においては、特別図柄や飾り図柄の可変表示の表示結果が所定の大当り図柄になることを示唆する予告演出が実行されることがある。予告演出は、大当りの発生を示唆または予告する演出、遊技者に対して大当りを期待させる演出でもある。予告演出には、群予告演出(群予告、群演出とも称する)と、SP前半タイトル予告演出(SP前半タイトル予告とも称する)と、会話予告と、擬似連(擬似連演出とも称する)とが含まれる。
群予告演出は、複数のオブジェクトが群となって進行する画像を表示する演出である。複数のオブジェクトは、人や魚や動物などのキャラクタ、飛行機や車などの機械など、進行するものであればいずれのものも含まれる。キャラクタなどのオブジェクトは1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。パチンコ遊技機1において、複数種類の群予告演出が設けられている。具体的には、メイドの格好をした6人のキャラクタが群となって進行する6人群予告、爆チューという名前の爆弾の体を持つネズミのキャラクタが群となって進行する爆チュー群予告、ボインゴという名前のキャラクタが群となって進行するボインゴ群予告が実行されうる。
本実施の形態においては、群予告演出は、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6〜8,10〜12の後変動パターンに決定されたときに、群予告抽選で実行されるか否か、および実行する群予告演出の種類が決定される。
図20(a)には、ステージAにおいて群予告抽選を実行するための抽選テーブルが示されている。本実施の形態においては、同じ変動パターンに基づき可変表示が行われたとしても、その演出態様(背景画像、BGMや効果音、登場するキャラクタなど)が互いに異なる複数種類のステージが設けられている。詳しくは後述するが、本実施の形態において、ステージAは、メイドの格好をした6人のキャラクタに含まれる夢夢ちゃんというキャラクタによる演出が行われるステージである。
図20(a)に示すように、ハズレに対応する後変動番号6〜8の後変動パターンに決定された場合、15%の確率で群予告演出が実行され、そのうち、13%の確率で6人群予告に決定され、2%の確率でボインゴ群予告に決定される。また、当りに対応する後変動番号10〜12の後変動パターンに決定された場合、85%の確率で群予告演出が実行され、そのうち、55%の確率で6人群予告に決定され、30%の確率でボインゴ群予告に決定される。
ここで、ハズレになる確率が約319/320であり、後変動番号6〜8の後変動パターンに決定される確率が約1/102であることを考慮すると、ハズレ時に変動番号6〜8の後変動パターンに決定される確率は約1/102である。そして、この場合において群予告が実行される確率は約15%であるため、ハズレ時に群予告が実行される確率は約0.15%になる。一方、大当りになる確率が約1/320であり、後変動番号10〜12の後変動パターンに決定される確率が約1/1.1であることを考慮すると、当り時に変動番号10〜12の後変動パターンに決定される確率は約1/320である。そして、この場合において群予告が実行される確率は約85%であるため、当り時に群予告が実行される確率は約0.27%になる。このことから、群予告が実行された場合に大当りとなる確率(信頼度、期待度)は約64%になる。なお、群予告の信頼度(期待度)は、64%に限らず、50%を超えていれば、実行されることで、遊技者に大当りが発生することを期待させることができる。
図20(b)には、ステージBにおいて群予告抽選を実行するための抽選テーブルが示されている。詳しくは後述するが、本実施の形態において、ステージBは、爆チューというキャラクタによる演出が行われるステージである。
図20(b)に示すように、ハズレに対応する後変動番号6〜8の後変動パターンに決定された場合、10%の確率で群予告演出が実行され、そのうち、8%の確率で爆チュー群予告に決定され、2%の確率でボインゴ群予告に決定される。また、当りに対応する後変動番号10〜12の後変動パターンに決定された場合、90%の確率で群予告演出が実行され、そのうち、60%の確率で爆チュー群予告に決定され、30%の確率でボインゴ群予告に決定される。
ここで、前述したように、ハズレ時に変動番号6〜8の後変動パターンに決定される確率は約1/102である。そして、この場合において群予告が実行される確率は約10%であるため、ハズレ時に群予告が実行される確率は約0.10%になる。一方、当り時に変動番号10〜12の後変動パターンに決定される確率は約1/320である。そして、この場合において群予告が実行される確率は約90%であるため、当り時に群予告が実行される確率は約0.28%になる。このことから、群予告が実行された場合に大当りとなる確率(信頼度、期待度)は約74%になる。なお、群予告の信頼度(期待度)は、74%に限らず、50%を超えていれば、実行されることで、遊技者に大当りが発生することを期待させることができる。
SP前半タイトル予告は、SPリーチに発展した場合に、SPリーチの前半のタイトルを示す文字画像の表示態様によって大当りになることを示唆する演出である。本実施の形態において、SP前半タイトルの文字画像の表示はステージAおよびステージBのいずれにおいても実行されるが、当該SP前半タイトルの文字画像の表示態様を変化させる予告演出は、ステージBの場合にのみ実行される。なお、ステージAの場合においてもSP前半タイトルの文字画像の表示態様を変化させる予告演出が実行されてもよい。
本実施の形態においては、SP前半タイトル予告は、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6〜12の後変動パターンに決定されたときに、SP前半タイトル予告抽選で実行されるか否か、および実行するSP前半タイトル予告の種類が決定される。
図20(c)に示すように、ハズレに対応する後変動番号6〜8の後変動パターンに決定された場合、20%の確率でSP前半タイトル予告が実行され、当りに対応する後変動番号10〜12の後変動パターンに決定された場合、80%の確率でSP前半タイトル予告が実行される。
ここで、前述したように、ハズレ時に変動番号6〜8の後変動パターンに決定される確率は約1/102である。そして、この場合においてSP前半タイトル予告が実行される確率は約20%であるため、ハズレ時にSP前半タイトル予告が実行される確率は約0.20%になる。一方、当り時に変動番号10〜12の後変動パターンに決定される確率は約1/320である。そして、この場合においてSP前半タイトル予告が実行される確率は約80%であるため、当り時にSP前半タイトル予告が実行される確率は約0.25%になる。このことから、SP前半タイトル予告が実行された場合に大当りとなる確率(信頼度、期待度)は約56%になる。なお、SP前半タイトル予告の信頼度(期待度)は、56%に限らず、50%を超えていれば、実行されることで、遊技者に大当りが発生することを期待させることができる。
このように、群予告における信頼度(大当りの期待度)は64%(ステージAの場合)や74%(ステージBの場合)であるのに対して、SP前半タイトル予告における信頼度(大当りの期待度)は56%であり、群予告は、SP前半タイトル予告よりも、信頼度が高くなっている。このため、群予告が実行されたときは、SP前半タイトル予告が実行されたときよりも、遊技者にとっての有利度合いが高く、遊技者は、SP前半タイトル予告よりも群予告が実行されることを期待するようになっている。
また、ステージAにおけるボインゴ群予告は、ハズレ時においては2%の確率でしか実行されないのに対して、当り時においては30%の確率で実行されるため、ボインゴ群予告が実行されたときは、ほぼ大当りである可能性が高い。一方、ステージAにおける6人群予告は、ハズレ時においては13%の確率で実行されるのに対して、当り時においては55%の確率で実行されるため、6人群予告が実行されてもハズレである可能性はボインゴ群予告よりも大きい。このため、ボインゴ群予告が実行されたときは、6人群予告が実行されたときよりも、遊技者にとっての有利度合いが高く、遊技者は、6人群予告よりもボインゴ群予告が実行されることを期待するようになっている。
同様に、ステージBにおけるボインゴ群予告は、ハズレ時においては2%の確率でしか実行されないのに対して、当り時においては30%の確率で実行されるため、ボインゴ群予告が実行されたときは、ほぼ大当りである可能性が高い。一方、ステージBにおける爆チュー群予告は、ハズレ時においては8%の確率で実行されるのに対して、当り時においては60%の確率で実行されるため、爆チュー群予告が実行されてもハズレである可能性はボインゴ群予告よりも大きい。このため、ボインゴ群予告が実行されたときは、爆チュー群予告が実行されたときよりも、遊技者にとっての有利度合いが高く、遊技者は、爆チュー群予告よりもボインゴ群予告が実行されることを期待するようになっている。
さらに、ステージAにおける6人群予告は、ハズレ時においては13%の確率で実行されるのに対して、当り時においては55%の確率で実行される。一方、ステージBにおける爆チュー群予告は、ハズレ時においては8%の確率で実行されるのに対して、当り時においては60%の確率で実行される。このため、ステージBにおける爆チュー群予告は、ステージAにおける6人群予告よりも、大当り時に実行される割合が高くなっている。これにより、ステージBにおいて爆チュー群予告が実行されたときは、ステージAにおいて6人群予告が実行されたときよりも、遊技者にとっての有利度合いが高く、遊技者は、6人群予告よりも6人群予告が実行されることを期待するようになっている。
なお、ステージAにおける群予告の信頼度と、ステージBにおける群予告の信頼度とは、同じになるように設計されてもよい。この場合において、ステージAにおける群予告およびステージBにおける群予告はいずれもSP前半タイトル予告よりも信頼度が高くなっていればよく、また、ボインゴ群予告は6人群予告や爆チュー群予告よりも信頼度が高くなっていればよい。
会話予告演出は、変動中の図柄が大当り図柄となる(すなわち、大当りが発生する)ことを示唆して、遊技者に大当りが発生することを期待させる演出である。会話予告演出は、キャラクタなどによる会話(会話に関連する文字画像の表示)を用いた演出であり、複数種類の態様による会話予告を含む。具体的には、会話予告演出は、パチンコ遊技機1で行われる遊技のゲーム性の説明、パチンコ遊技機1で行われる遊技に関連する物語の説明、および「チャンス!」といったメッセージ(文字)を表示することで、変動中の図柄が大当り図柄となる(すなわち、大当りが発生する)ことを遊技者に期待させる。
本実施の形態においては、会話予告実行抽選によって、リーチに発展する前変動番号4〜12の前変動パターンのうちのいずれの前変動パターンに決定されたかに応じて、会話予告演出が実行されるか否か、および会話予告の種類が決定される。
図20(d)に示すように、擬似変動なしの前変動番号4〜6の前変動パターンに決定された場合、60%の確率で会話予告演出が実行され、そのうち、各々20%の確率で、ゲーム性の説明、物語の説明、および「チャンス!」のいずれかに決定される。擬似変動が1回行われる前変動番号7〜9の前変動パターンに決定された場合、60%の確率で会話予告演出が実行され、そのうち、各々20%の確率で、ゲーム性の説明、物語の説明、および「チャンス!」のいずれかに決定される。擬似変動が2回行われる前変動番号10〜12の前変動パターンに決定された場合、60%の確率で会話予告演出が実行され、そのうち、各々20%の確率で、ゲーム性の説明、物語の説明、および「チャンス!」のいずれかに決定される。
ここで、前変動番号4〜12の変動パターンの各々は、ハズレの場合と当りの場合とで同じ確率で選択される。そして、図20(d)に示すように、ハズレかつ会話予告演出が実行される確率が60%であるのに対して、当りかつ会話予告演出が実行される確率が60%であるため、会話予告演出が実行された場合に大当りとなる確率(信頼度、期待度)は約50%になる。このように、会話予告演出は、変動中の図柄が大当り図柄となる期待度(すなわち、大当りが発生する期待度)が群予告演出やSPタイトル予告演出よりも低い演出である。なお、変動中の図柄が大当り図柄となる期待度(すなわち、大当りが発生する期待度)については、会話予告演出における期待度が群予告演出やSPタイトル予告演出における期待度よりも低いものであれば、その計算方法はいずれを用いてもよい。
また、本実施の形態においては、会話予告実行抽選によって会話予告演出が実行されると決定された場合、会話予告文字色抽選によって、前変動番号4〜12の前変動パターンのいずれであるかに応じて、会話予告における文字色が決定される。
図20(e)に示すように、擬似変動なしの前変動番号4〜6の前変動パターンに決定された場合、20%の確率で文字色が緑色に決定され、30%の確率で文字色が黄色に決定され、50%の確率で文字色が青色に決定される。擬似変動が1回行われる前変動番号7〜9の前変動パターンに決定された場合、25%の確率で文字色が緑色に決定され、35%の確率で文字色が黄色に決定され、40%の確率で文字色が青色に決定される。擬似変動が2回行われる前変動番号10〜12の前変動パターンに決定された場合、20%の確率で文字色が赤色に決定され、25%の確率で文字色が緑色に決定され、25%の確率で文字色が黄色に決定され、30%の確率で文字色が青色に決定される。
このように、擬似変動が2回行われる前変動番号10〜12の前変動パターンに決定された場合のみ、会話予告における文字色が赤色となる。これにより、赤色の文字色で会話予告演出が実行された場合、擬似変動が2回行われることが確定するため、SP後半リーチや最終リーチに最も発展する確率が高くなり、遊技者に大当りを期待させることができる。
なお、擬似変動なしの前変動番号4〜6の前変動パターンに決定された場合や擬似変動が1回行われる前変動番号7〜9の前変動パターンに決定された場合においても、文字色が赤色に決定されるようにしてもよい。この場合、前変動番号10〜12の前変動パターンに決定された場合は、前変動番号4〜6の前変動パターンに決定された場合や前変動番号7〜9の前変動パターンに決定された場合よりも、文字色が赤色に決定される確率を高くすれば、赤色の文字色で会話予告演出が実行された場合に、SP後半リーチや最終リーチに発展する確率が最も高くなり、遊技者に大当りを期待させることができる。
このように、群予告演出の実行有無およびその種類は、後変動に関する後変動番号を用いた抽選によって決定されることで、ノーマルリーチ、SP前半リーチ、SP後半リーチ、最終リーチ、および、それらのリーチにおける大当りの有無といったように、状況に応じて詳細に、群予告演出における大当りの期待度(信頼度)を設定することができる。一方、会話予告演出の実行有無およびその種類と文字色は、後変動番号を用いることなく、前変動に関する前変動番号を用いた抽選によって、リーチの種類に関わらずに決定されることで、当該抽選に用いられるデータの容量を削減することができる。したがって、演出の種類に応じて好適な抽選方法とすることで、好適な群予告演出を提供することができる。
また、本実施の形態においては、擬似連態様抽選によって、リーチに発展する前変動番号4〜12の前変動パターンのうちのいずれの前変動パターンに決定されたかに応じて、擬似連の態様が決定される。擬似連の態様は、「NEXT3」、「NEXT!」、「NEXT?」といった文字を表示する態様を含む。
図20(f)に示すように、擬似変動なしの前変動番号4〜6の前変動パターンに決定された場合、100%の確率で「NEXT?」に決定される。この場合、「NEXT?」の文字が表示されても、所謂、ガセの演出であるため、擬似変動は行われない。擬似変動が1回行われる前変動番号7〜9の前変動パターンに決定された場合、50%の確率で「NEXT!」に決定され、50%の確率で「NEXT?」に決定される。これにより、「NEXT!」や「NEXT?」が表示された場合、擬似変動が1回行われることに対して遊技者に期待させることができる。擬似変動が2回行われる前変動番号10〜12の前変動パターンに決定された場合、40%の確率で「NEXT3」に決定され、30%の確率で「NEXT!」に決定され、30%の確率で「NEXT?」に決定される。これにより、「NEXT3」や「NEXT!」、あるいは「NEXT?」が表示された場合、擬似変動が2回行われることに対して遊技者に期待させることができる。さらに、「NEXT3」が表示された場合は、擬似変動が2回行われることが確定するため、SP後半リーチや最終リーチに最も発展する確率が高くなり、遊技者に大当りを期待させることができる。
このように、擬似連の態様は、後変動番号を用いることなく、前変動番号を用いた抽選によって、リーチの種類に関わらずに決定されるため、当該抽選に用いられるデータの容量を削減することができる。したがって、演出の種類に応じて好適な抽選方法とすることで、好適な群予告演出を提供することができる。なお、本実施の形態においては、擬似変動を行うか否かについては前変動パターンの情報として既に含まれているが、擬似変動を行うか否かについては前変動パターンの情報として含むことなく、擬似変動を行うか否かについても、前変動に関する前変動番号を用いた抽選によって決定されてもよい。
群予告演出の実行有無およびその種類、会話予告演出の実行有無およびその種類と文字色、擬似連の態様は、図18や図19に示すような、前変動番号と後変動番号とがセットになった全変動パターンに対応する変動番号を用いた抽選によって決定されるものではないため、当該抽選に用いられるデータの容量が増えたり、抽選に関する設計時の作業負担が増えたりすることを回避することができる。
なお、群予告演出の実行有無およびその種類は、図18や図19に示すような、前変動番号と後変動番号とがセットになった全変動パターンに対応する変動番号を用いた抽選によって決定されてもよい。このようにすれば、状況に応じてより詳細に、群予告演出における大当りの期待度(信頼度)を設定することができる。
[動作]
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。
(特別図柄プロセス処理)
図21は、遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図21に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、CPU103は、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポートなど)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定などが含まれる。
次に、CPU103は、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92が押圧操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
CPU103は、復旧条件が成立した場合には(ステップS3でY)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。CPU103は、ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、たとえば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
CPU103は、復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3でN)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドル30の操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
CPU103は、ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、CPU103は、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。たとえば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L,8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92の押圧操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、CPU103は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(たとえば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
(遊技制御用タイマ割込み処理)
図22は、遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図22のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図22に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、CPU103は、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、CPU103は、所定の情報出力処理を実行することにより、たとえばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数などを示す情報)、始動情報(始動入賞の回数などを示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数などを示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
CPU103は、情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込みごとに特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込みごとに普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普図表示部26を駆動することにより行われ、普図記憶表示部25を発光させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
(特別図柄プロセス処理)
図23は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理は、図22に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定などの判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、たとえば特別図柄プロセス処理が終了した後、図22に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無など)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類など)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特図1可変表示部21や特図2可変表示部22において特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、特図1可変表示部21や特図2可変表示部22にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、たとえば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。たとえば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。たとえば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値に関わらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。たとえば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(たとえば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過するごとに所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値に関わらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(始動入賞判定処理)
図24は、始動入賞判定処理を示すフローチャートである。CPU103は、図23に示す特別図柄プロセス処理のS101において始動入賞判定処理を実行する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS51)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS51でY)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(たとえば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS52)。CPU103は、たとえば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS52にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS52でN)、たとえば図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS53)。
ステップS51にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS51でN)、ステップS52にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS52でY)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS54)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS54でY)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(たとえば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS55)。CPU103は、たとえば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS55にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS55でN)、たとえば図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS56)。
ステップS53,ステップS56の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS57)。たとえば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS58)。たとえば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS58の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や図示しない遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、大当り判定用の乱数値ランダム1や大当り種類判定用の乱数値ランダム2、変動パターン判定用の乱数値ランダム3,4を示す数値データを抽出する(ステップS59)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS60)。たとえば、始動口バッファ値が「1」であるときには、図示しない第1特図保留記憶部に乱数値ランダム1〜ランダム4を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、図示しない第2特図保留記憶部に乱数値ランダム1〜ランダム4を示す数値データが格納される。
大当り判定用の乱数値ランダム1や大当り種類判定用の乱数値ランダム2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否か、さらには変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値ランダム3,4は、特別図柄や飾り図柄の変動表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップS59の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
ステップS59の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS60)。たとえば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動入賞指定コマンドは、たとえば特別図柄プロセス処理が終了した後、図22に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、ステップS60の処理に続いて、保留記憶に対応する保存領域に乱数値を保存する(ステップS61)。その後、CPU103は、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS62)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
(特別図柄通常処理)
図25は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図25に示すように、特別図柄通常処理において、CPU103は、第1保留記憶バッファ(第1特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)または第2保留記憶バッファ(第2特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)に保留記憶データがあるか否かを判定する(ステップS1001)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には(ステップS1001でN)、変動停止から所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS1002)。変動停止から所定期間が経過しない場合(ステップS1002でN)、特別図柄通常処理を終了する。一方、変動停止から所定期間が経過している場合(ステップS1002でY)、客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理をし(ステップS1003)、特別図柄通常処理を終了する。ここで、客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることに基づいて、重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御される。このような客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされる。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには(ステップS1001でY)、CPU103は、保留特定領域に設定されているデータのうち1番目のデータが「第2」を示すデータであるか否かを判定する(ステップS1004)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータでない(すなわち、「第1」を示すデータである)場合(ステップS1004でN)、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS1005)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータである場合(ステップS1004でY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS1006)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄の変動表示が行われる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄の変動表示が行われる。
ステップS1004〜ステップS1006の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄の変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄の変動表示に優先して実行される。
次に、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する(ステップS1007)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS1008)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次に、CPU103は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS1009)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
次に、CPU103は、背景指定コマンドを送信し(ステップS1010)、保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する(ステップS1011)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図10参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(図11(a)の下欄の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(図11(a)の上欄の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU103は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU103は、大当り判定用乱数(ランダム1)の値が図11(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS1011でY)、ステップS1012に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変フラグは、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、その後、所定回数(たとえば、150回)の変動表示が行われたという条件と、次回の大当りが決定されたという条件とのいずれか早い方の条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダム1)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS1011でN)、後述するステップS1015に進む。
ステップS1011において大当り判定用乱数(ランダム1)の値がいずれかの大当り判定値に一致すれば、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップS1012)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図11(b)の第1特別図柄大当り種類判定用テーブルおよび図11(c)の第2特別図柄大当り種類判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図11(b)に示す第1特別図柄大当り種類判定用テーブルを選択する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図11(c)の第2特別図柄大当り種類判定用テーブルを選択する。そして、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、保留記憶バッファに格納された大当り種類判定用の乱数(ランダム2)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(ステップS1013)。
また、CPU103は、決定した大当り種別を示す大当り種別データをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップS1014)。
次に、CPU103は、特別図柄の停止図柄を設定する(ステップS1015)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、ハズレ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、ステップS1014により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。
そして、CPU103は、表示結果指定コマンドを送信し(ステップS1016)、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップS1017)。
(変動パターン設定処理)
図26は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示すように、変動パターン設定処理において、CPU103は、保留記憶数および大当りの有無に応じて、ランダム3,4に基づいて後変動パターンを決定する(ステップS1101)。具体的には、CPU103は、ハズレ時の場合、保留記憶数に応じて図15に示す後変動パターン判定テーブルを選択し、選択した後変動パターン判定テーブルと、ランダム3の値とに基づいて後変動パターンを決定する。また、CPU103は、大当り時の場合、大当りの種類に応じて図16に示す後変動パターン判定テーブルを選択し、選択した後変動パターン判定テーブルと、ランダム4の値とに基づいて後変動パターンを決定する。
次に、CPU103は、ランダム5に基づいて、前変動パターンを決定する(ステップS1102)。具体的には、CPU103は、S1102で決定した後変動パターンに応じて図17に示す前変動パターン判定テーブルを選択し、選択した前変動パターン判定テーブルと、ランダム5の値とに基づいて前変動パターンを決定する。
次に、CPU103は、決定した変動パターン(前変動パターンおよび後変動パターン)に対応する変動パターンコマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS1103)。
次に、CPU103は、RAM102に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS1104)。そして、CPU103は、図柄変動指定コマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行い(ステップS1105)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(ステップS112)に対応した値に更新する(ステップS1106)。
(特別図柄変動処理)
図27は、特別図柄変動処理の一例を示すフローチャートである。図27に示すように、特別図柄変動処理において、CPU103は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1201)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1202でY)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS113)に対応した値に更新する(ステップS1203)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には(ステップS1202でN)、そのまま処理を終了する。
(特別図柄停止処理)
図28は、特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図28に示すように、特別図柄停止処理において、CPU103は、終了フラグをセットして特別図柄の変動表示を終了させ、特図1可変表示部21または特図2可変表示部22に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS1301)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には特図1可変表示部21での第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には特図2可変表示部22での第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドをセットする(ステップS1302)。これにより、図柄確定指定コマンドが演出制御用CPU120に送信される。次に、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1303)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には(ステップS1303でN)、ステップS1309に移行する。
大当りフラグがセットされている場合には(ステップS1303でY)、CPU103は、確変フラグおよび時短フラグをリセットする(ステップS1304)。次に、演出制御用CPU120に、大当り開始指定コマンドおよび右打ち表示点灯コマンドを送信する(ステップS1305)。
また、ROМ101に記憶されている開放パターンデータを参照し、通常大入賞口およびV大入賞口について、開放回数(たとえば、5回や10回)、開放時間(たとえば、29秒)、ラウンド間のインターバル時間(たとえば、0.5秒)などの開放態様を示すデータを所定の記憶領域にセットする(ステップS1306)。たとえば、3Rの通常大当りの場合、1〜3Rの全てにおいて通常大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。5Rの確変大当りの場合、1〜3R目および5R目に通常大入賞口を開放させ、4R目にV大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。また、10Rの確変大当りの場合、1〜8R目および10R目に通常大入賞口を開放させ、9R目にV大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。開放回数(5回や10回)のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。
また、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間であるファンファーレ時間(大当りが発生したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS1307)。以降、大当り開放前処理において、大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口が開放されてラウンドが開始される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値に更新し(ステップS1308)、処理を終了する。
ステップS1303で大当りフラグがセットされていないと判定された場合には(ステップS1304でN)、CPU103は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1309)。時短フラグがセットされていない場合は(ステップS1309でN)、ステップS1316の処理へ移行する。時短フラグがセットされている場合には(ステップS1309でY)、時短状態の残り変動回数を示す時短回数カウンタのカウンタ値を1減算する(ステップS1310)。次に、CPU103は、時短回数カウンタの値が0になったか否かを確認する(ステップS1311)。時短回数カウンタの値が0になった場合は(ステップS1311でY)、時短状態の継続期間が終了したと判断して、時短フラグをリセットする(ステップS1312)。これにより、時短状態においてハズレ表示結果となる変動表示が特定回数(150回)行われたときに、遊技状態が時短状態から非時短状態に移行する。ステップS1311において、時短回数カウンタの値が0になっていない場合には(ステップS1311でN)、ステップS1316の処理へ移行する。
ステップS1312の後は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1313)。確変フラグがセットされている場合には(ステップS1313でY)、確変フラグをリセットする(ステップS1314)。次に、CPU103は、遊技状態が時短状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行したことに応じて、演出制御用CPU120に通常状態指定コマンドを送信し(ステップS1315)、ステップS1316に進む。ステップS1313において確変フラグがセットされていない場合には(ステップS1313でN)、ステップS1314の処理を行わずに、ステップS1315に移行する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新し(ステップS1316)、処理を終了する。
(大当り開放前処理)
図29は、大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。図29に示すように、大当り開放前処理において、CPU103は、大入賞口制御タイマの値を−1(減算更新)する(ステップS1401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを判定し(ステップS1402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS1402でN)、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には(ステップS1402でY)、演出制御用CPU120に大入賞口開放中指定コマンドを送信する(ステップS1403)。そして、開放パターンに応じてソレノイド82を駆動して通常大入賞口を開放する(ステップS1404)。これにより、1R目においては通常大入賞口が開放する。
次に、CPU103は、開放パターンデータ(たとえば、ステップS1306によりRAM102に記憶されたデータ)に基づいて、大入賞口制御タイマに、大入賞口が開放可能な最大時間(大入賞口開放時間)に応じた大入賞口開放時間(たとえば、29秒)を設定する(ステップS1405)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理(ステップS115)に応じた値に更新し(ステップS1406)、処理を終了する。
(大当り開放中処理)
図30は、大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。図30に示すように、大当り開放中処理において、CPU103は、大入賞口制御タイマの値を−1(減算更新)する(ステップS1501)。
そして、CPU103は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否かを確認する(ステップS1502)。大入賞口制御タイマの値が0になっているときは(ステップS1502でY)、ステップS1511の処理へ移行する。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS1502でN)、通常大入賞口またはV大入賞口を開放中か否かを判定する(ステップS1503)。通常大入賞口またはV大入賞口が開放中か否かは、開放回数カウンタの値により判定すればよい。
ステップS1503で、通常大入賞口またはV大入賞口が開放中でないと判定された場合には(ステップS1503でN)、処理を終了する。
通常大入賞口またはV大入賞口が開放中であれば(ステップS1503でY)、カウントスイッチ23またはV入賞スイッチ24がオンになっているか否かを判定する(ステップS1504)。カウントスイッチ23とV入賞スイッチ24のいずれもがオンになっていなければ(ステップS1504でN)、処理を終了する。一方、カウントスイッチ23またはV入賞スイッチ24のいずれか一方がオンとなっていれば(ステップS1504でY)、入賞個数カウンタを+1(加算更新)する(ステップS1505)。
次に、確変決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1506)。確変決定フラグは、V入賞が発生したときに確変状態に制御されることが決定されたことによりセットされるフラグである。確変決定フラグがセットされていれば(ステップS1506でY)、ステップS1510の処理へ移行する。一方、確変決定フラグがセットされていなければ(ステップS1506でN)、V入賞スイッチ24がオンになっているか否かを判定する(ステップS1507)。V入賞スイッチ24がオンになっていなければ(ステップS1507でN)、ステップS1510の処理へ移行する。一方、V入賞スイッチがオンになっていれば(ステップS1507でY)、確変決定フラグをセットし(ステップS1508)、確変判定装置通過指定コマンドを送信し(ステップS1509)、ステップS1510の処理へ移行する。
そして、CPU103は、入賞個数カウンタの値が所定数(たとえば10)になっているか否を判定する(ステップS1510)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS1510でN)、処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには(ステップS1510でY)、CPU103は、ソレノイド82を駆動して通常大入賞口を閉鎖する制御、または、ソレノイド83を駆動してV大入賞口を閉鎖する制御のいずれか一方の制御を行う(ステップS1511)。次に、CPU103は、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)処理を行う(ステップS1512)。次に、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放後処理(ステップS116)に応じた値に更新し(ステップS1513)、処理を終了する。
(大当り開放後処理)
図31は、大当り開放後処理の一例を示すフローチャートである。図31に示すように、大当り開放後処理において、CPU103は、開放回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS1601)。
開放回数カウンタの値が0であれば(ステップS1601でY)、演出制御用CPU120に大当り終了指定マンドを送信し(ステップS1602)、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS1603)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS117)に応じた値に更新し(ステップS1604)、処理を終了する。
ステップS1601において、開放回数カウンタの値が0でなければ(ステップS1601でN)、演出制御用CPU120に大入賞口開放後指定マンドを送信し(ステップS1605)、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでのインターバル時間に相当する値を設定する(ステップS1606)。
次に、CPU103は、V大入賞口が開放するラウンド(V開放ラウンドとも称する)の前、すなわち、次のラウンドがV開放ラウンドであるか否かを判定する(ステップS1607)。V開放ラウンド前でない場合(ステップS1607でN)、ソレノイド82を駆動して通常大入賞口を開放する制御を行う(ステップS1608)。一方、V開放ラウンド前である場合(ステップS1607でY)、ソレノイド83を駆動してV大入賞口を開放する制御を行う(ステップS1609)。
ステップS1608またはステップS1609の後、CPU103は、演出制御用CPU120に大入賞口開放中指定マンドを送信する(ステップS1610)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理(ステップS115)に応じた値に更新し(ステップS1611)、処理を終了する。
(大当り終了処理)
図32は、大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図32に示すように、大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了時間が設定された大入賞口制御タイマの値を1減算する(ステップS1701)。そして、CPU103は、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否か(大当り終了時間が経過したか否か)を判定する(ステップS1702)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS1702でN)、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS1702でY)、大当りフラグをリセットする(ステップS1703)。
次に、CPU103は、V入賞領域を通過することでセットされる確変決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1704)。確変決定フラグがセットされていなければ(ステップS1704でN)、ステップS1705の処理へ移行する。ステップS1704において、確変決定フラグがセットされていれば(ステップS1704でY)、確変状態であることを示す確変フラグをセットする(ステップS1707)。次に、演出制御用CPU120に確変状態指定コマンドを送信し(ステップS1708)、確変決定フラグをリセットし(ステップS1709)、ステップS1710の処理へ移行する。
ステップS1710では、時短状態であることを示す時短フラグをセットし(ステップS1710)、時短回数カウンタに150をセットする(ステップS1711)。そして、ステップS1712の処理へ移行する。
一方、ステップS1704において、確変決定フラグがセットされていなければ(ステップS1704でN)、ステップS1705では、時短状態であることを示す時短フラグをセットし(ステップS1705)、時短回数カウンタに100をセットし(ステップS1706)、ステップS1712の処理へ移行する。
ステップS1712では、演出制御用CPU120に時短状態指定コマンドを送信する(ステップS1712)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新し(ステップS1713)、処理を終了する。なお、演出制御用CPU120側は、CPU103から送信される確変状態指定コマンドなどにより、確変、時短、通常のいずれの遊技状態にあるかを認識することが可能となる。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。
(演出制御メイン処理)
演出制御基板12では、電源基板などから電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図33のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図33は、演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などを行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、たとえばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(たとえば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73でN)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、たとえば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発光することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、たとえば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、たとえばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73でY)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、たとえば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。たとえば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容などを演出制御プロセス処理などで確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、たとえば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における発光動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンドなどに応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
(演出制御プロセス処理)
図34は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理は、図33のステップS76にて実行される処理である。図34に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、たとえば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、たとえばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果などを反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L,8Rから音声や効果音を出力させること、LEDドライバに対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを発光/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、たとえば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、たとえば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(可変表示開始設定処理)
図35は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図35に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示の結果がハズレに決定されているか否かを確認する(ステップS7101)。演出制御用CPU120は、ハズレに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS7103)。
演出制御用CPU120は、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、ハズレ図柄決定用データテーブルを用いて、リーチにならないハズレの表示結果を演出図柄の最終停止として決定し(ステップS7105)、ステップS7106へ進む。
ステップS7103の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合(リーチ変動パターンであると判定した場合)は、リーチ図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(ステップS7104)、ステップS7106へ進む。
また、ステップS7101の処理でハズレとすることに決定されていない場合(大当りとすることが決定された場合)に、演出制御用CPU101は、大当りの種別に応じて、大当り図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(ステップS7102)、ステップS7106へ進む。
次に、変動表示における各種演出を設定するための処理(たとえば、群予告設定処理など)を行う演出設定処理(ステップS7106)を実行した後、ステップS7107に進む。
ステップS7107では、演出制御パターンを複数種類の演出制御パターンのうちのいずれかに決定する。ステップS7107においては、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、および、ステップS7106の処理で決定した演出の演出制御パターン等により指定された各種演出制御(演出動作)パターンに応じて、図柄変動制御パターンテーブルに格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうち、指定された各種演出動作パターンに対応するいずれかの演出制御パターンを使用パターンとして選択決定する。
ROM121に記憶されている制御パターンテーブルには、たとえば、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における画像表示装置5の表示領域における演出図柄の変動表示動作、リーチ演出における演出表示動作、擬似連の演出による演出表示動作、および、予告演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。
また、各図柄変動制御パターンは、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、および、終了コードといった、演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容、および、演出制御の切替えタイミングなどが設定されている。
次に、演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS7108)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータにおけるプロセスタイマ(演出設定プロセスタイマ)をスタートさせる(ステップS7109)。
ステップS7109の処理を実行したら、プロセスデータの内容(表示制御実行データ、輝度データ、音番号データ)にしたがって演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および、演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を開始する(ステップS7110)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために指令を出力する。また、各種LEDなどの発光体を発光/消灯制御を行わせるために、LEDドライバに対して制御信号(輝度データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動表示時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS7111)、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にし(ステップS7112)、可変表示開始設定処理が終了する。
(群予告設定処理)
図36は、群予告設定処理の一例を示すフローチャートである。群予告設定処理は、可変表示開始設定処理(ステップS171)に含まれる処理である。
図36に示すように、演出制御用CPU120は、群予告を実行可能な変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS7061)。具体的には、演出制御用CPU120は、ハズレ時においては後変動番号6〜8の後変動パターンを含む変動パターンコマンドを、当り時においては後変動番号10〜12の後変動パターンを含む変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する。なお、後変動番号6〜8の後変動パターンを含む変動パターンは、メイン変動番号8〜15の変動パターンであり、後変動番号10〜12の後変動パターンを含む変動パターンは、メイン変動番18〜26の変動パターンである。
演出制御用CPU120は、群予告を実行可能な変動パターンコマンドを受信していない場合(ステップS7061でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、群予告を実行可能な変動パターンコマンドを受信した場合(ステップS7061でY)、変動パターンコマンドに対応する変動パターンの変動時間をフレーム数に変換する(ステップS7062)。たとえば、メイン変動番号22の変動パターンの場合、前変動時間が41500msecであるため、そのフレーム数は約1246枚となり、後変動時間が91900msecであるため、そのフレーム数は約3000枚となる。また、たとえば、メイン変動番号26の変動パターンの場合、前変動時間が62000msecであるため、そのフレーム数は約1861枚となり、後変動時間が142800msecであるため、そのフレーム数は約4288枚となる。
演出制御用CPU120は、群予告抽選を実行する(ステップS7063)。具体的には、演出制御用CPU120は、図20(a),(b)に示す群予告抽選テーブルを用いて、後変動番号に基づいて群予告を実行するか否か、および実行する群予告の種類を決定する。
演出制御用CPU120は、群予告抽選で当選したか否かを判定する。演出制御用CPU120は、群予告抽選で当選しなかった場合(ステップS7064でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、群予告抽選で当選した場合(ステップS7064でY)、ステージに応じた群予告実行用の演出制御パターンを抽出し(ステップS7065)、処理を終了する。
たとえば、例1に示すように、メイン変動番号22の変動パターンの場合であってかつステージAの場合、前変動における1246枚のフレームのうち、985フレーム目から群予告を実行するように演出制御パターンが設定される。また、メイン変動番号22の変動パターンの場合であってかつステージBの場合、後変動における3000枚のフレームのうち、1385フレーム目から群予告を実行するように演出制御パターンが設定される。
たとえば、例2に示すように、メイン変動番号26の変動パターンの場合であってかつステージAの場合、前変動における1861枚のフレームのうち、1600フレーム目から群予告を実行するように演出制御パターンが設定される。また、メイン変動番号26の変動パターンの場合であってかつステージBの場合、後変動における4288枚のフレームのうち、2000フレーム目から群予告を実行するように演出制御パターンが設定される。
このように、本実施の形態においては、ステージAの場合には前変動において群予告が実行されるのに対して、ステージBの場合には後変動において群予告が実行されるようになっている。
(群予告実行処理)
図37は、群予告実行処理の一例を示すフローチャートである。群予告実行処理は、可変表示中演出処理(ステップS172)に含まれる処理である。
図37に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理において設定された演出制御パターンに対応するフレーム数から1フレームずつ減算する(ステップS7201)。たとえば、演出制御用CPU120は、メイン変動番号26の変動パターンに対応する演出制御パターンが設定されている場合、全フレーム数である6149フレーム目から1フレームずつ減算する。
演出制御用CPU120は、群予告実行用の演出制御パターンを設定していない場合(ステップS7202でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、群予告実行用の演出制御パターンを設定している場合(ステップS7202でY)、群予告の実行タイミングのフレームに到達したか否かを判定する(S7203)。たとえば、演出制御用CPU120は、メイン変動番号26の変動パターンの場合であってかつステージAの場合、1600フレーム目に到達したか否かを判定する。
演出制御用CPU120は、群予告の実行タイミングのフレームに到達していない場合(ステップS7203でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、群予告の実行タイミングのフレームに到達した場合(ステップS7203でY)、群予告を実行するために各種演出装置を制御する(ステップS7204)。たとえば、演出制御用CPU120は、後述する図55〜図61に示す群予告輝度データテーブルに基づき遊技効果ランプ9に対して発光、点滅、または消灯させるための制御を行い、スピーカ8R,8Lに対して音を出力させるための制御を行う。その後、演出制御用CPU120は、処理を終了する。
[遊技の進行の概略]
上述したように構成されているパチンコ遊技機1においては、以下のように遊技が進行する。パチンコ遊技機1においては、遊技者はまず左打ちによって、遊技領域のうちの左側の領域を通る第1流下経路に向けて遊技球を発射させる。発射された遊技球が入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入すると、第1特図ゲームが開始される。第1特図ゲームの結果、特図1可変表示部21が大当り図柄を示す表示態様となると、大当りが発生する。
第1特図ゲームにおける大当りの種別としては、前述したように、通常大当り1,2、確変大当り1〜4がある。大当りが発生すると、ファンファーレ演出が実行されるとともに、遊技者に対して右打ちを促す右打ち促進演出が実行される。右打ち促進演出としては、画像表示装置5の画面上に右打ちを促す文字(たとえば、「右打ち」)および図形(たとえば、第2流下経路の方向である右方向に向けられた矢印)の画像を表示するとともに、特図LED基板20の右打ち表示部30および第4図柄ユニット50の右打ち表示部55においてもたとえばLEDなどの発光手段の発光によって右打ちを促す。これにより、遊技者は、それ以降、右打ちをすることになる。
大当り遊技状態のラウンド中においては、大入賞口が所定回数(たとえば、3Rの通常大当りの場合は3回、10Rの確変大当りの場合は10回)に亘って開放する。大入賞口の1回の開放は、所定期間(たとえば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。
大当り遊技状態後のエンディング演出が終了すると、所定回数(たとえば、100回)の変動に亘って遊技状態が時短状態に制御される。さらに、大当りラウンド中にV入賞が発生した場合、時短状態に制御されている所定回数(たとえば100回)の変動に亘って遊技状態が確変状態に制御される。
大当りラウンド後の確変状態や時短状態においても、引き続き、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55によって右打ち促進演出が継続して実行される。このため、遊技者は、最初の大当り(初当りとも称する)が発生した以降、大当りラウンドが終了した後の時短状態においても、常に右打ち促進演出によって右打ちするように促される。
時短状態においては、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御が実行されたり、また、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御が実行されたり、さらに、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる制御が実行されたりする。また、時短状態においては、第2始動入賞口を形成する可変入賞球装置6Bが開状態になる頻度を高くすることにより第2始動入賞口に遊技球が進入する頻度を高くして第2始動入賞口への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御が行われてもよい。
大当りラウンド後の時短状態においては、発射された遊技球が可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入することで、第2特図ゲームが開始される。第2特図ゲームの結果、特図2可変表示部22が大当り図柄を示す表示態様となると、大当り(連チャン当りとも称する)が発生する。
第2特図ゲームにおける大当りの種別としては、前述したように、確変大当り5〜9がある。大当りが発生すると、ファンファーレ演出が実行される。なお、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55による右打ち促進演出は、初当り時から継続している。
大当り遊技状態のラウンド中においては、大入賞口が所定回数(たとえば、10回)に亘って開放する。大入賞口の1回の開放は、所定期間(たとえば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。
そして、大当り遊技状態後のエンディング演出が終了すると、初当り時と同様に、所定回数(たとえば、100回)の変動に亘って遊技状態が時短状態かつ確変状態(高確高ベース状態)に制御される。連チャン当りにおける大当りラウンド後の確変状態においても、引き続き、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55によって右打ち促進演出が継続して実行される。このため、遊技者は、初当りが発生した以降、大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態において連チャン当りが発生し、当該連チャン当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態においても、常に右打ち促進演出によって右打ちするように促される。
初当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態、および連チャン当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態のいずれかで大当りが発生することなく確変状態や時短状態が終了すると、通常状態(低確低ベース状態)に遊技状態が制御され、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55による右打ち促進演出も終了する。これにより、遊技者は、再び左打ちによって、遊技領域のうちの左側の領域を通る第1流下経路に向けて遊技球を発射させることになる。
[群予告演出の設計]
次に、パチンコ遊技機1の開発段階における群予告演出の設計について説明する。
(群予告作業工程)
図38は、群予告作業工程の一例を示すフローチャートである。図38に示すように、群予告の作業工程は、その作業順に、概要書の作成工程(ステップS901)と、アニメーション制作工程(ステップS902)と、本映像制作工程(ステップS903)と、オーサリング工程(ステップS904)と、音作成工程(ステップS905)と、抽選の組込工程(ステップS906)と、映像の組込工程(ステップS907)と、音の組込工程(ステップS908)と、ランプデータ作成工程(ステップS909)と、ランプの組込工程(ステップS910)とを含む。
ステップS901の概要書の作成工程においては、パチンコ遊技機1において群予告を新たに設計するための概要書が作成される。
ステップS902のアニメーション制作工程においては、群予告で用いられるアニメーションの絵コンテの作成、アニメーションに用いられるキャラクタや背景などのデザイン、アニメーションを作成するための台本となるVコンテの作成、アニメーション用のCG制作、および実際のアニメーションの制作などが行われる。
ステップS903の本映像制作工程においては、アニメーション制作工程において作成されたアニメーションを用いて、群予告で用いられる映像データが作成される。なお、群予告で用いられる映像データは、この本映像制作工程において作成されるが、その作成される映像データの再生時間は、実際にパチンコ遊技機1において実行される群予告の実行時間よりも長めに作成される。これにより、設計変更によって群予告の実行時間が長くなったとしても、本映像制作工程において作成された映像データを変更することなく、そのまま使用することができる。また、本映像制作工程においては、演出ごとに予め定められたタイミングで映像データが再生されるように、映像データごとに再生タイミングも設計される。たとえば、メイン変動番号22の変動パターンにおいては、ステージAの群予告は985フレーム目から群予告が実行されるように本映像に群予告のアニメーションが組み込まれ、ステージBの群予告は1385フレーム目から群予告が実行されるように本映像に群予告のアニメーションが組み込まれる。また、メイン変動番号26の変動パターンにおいては、ステージAの群予告は1600フレーム目から群予告が実行されるように本映像に群予告のアニメーションが組み込まれ、ステージBの群予告は2000フレーム目から群予告が実行されるように本映像に群予告のアニメーションが組み込まれる。
ステップS904のオーサリング工程においては、本映像制作工程で作成された映像データを用いて、パチンコ遊技機1で実行される映像再生用のソフトウェア(プログラム)が作成される。
ステップS905の音作成工程においては、群予告の映像に合わせて、群予告で用いられるBGM(背景音)や効果音などの各種音のデータが作成される。
ステップS906の抽選の組込工程においては、群予告抽選など、群予告に関連する各種の抽選についてのデータが作成される。なお、この抽選の組込工程において、群予告の期待度(信頼度)などが設計される。作成された抽選データは、パチンコ遊技1で実行される抽選用のソフトウェアとしてパチンコ遊技機1に組み込まれる。
ステップS907の映像の組込工程においては、オーサリング工程で作成された映像再生用のソフトウェアが、群予告で実行される映像再生用のソフトウェアとしてパチンコ遊技機1に組み込まれる。
ステップS908の音の組込工程においては、音作成工程で作成された音のデータが、群予告で実行される音再生用のソフトウェアとしてパチンコ遊技機1に組み込まれる。
ステップS908のランプデータ作成工程においては、群予告で用いられるランプやLEDなどの点灯手段(発光手段)における発光、点滅、消灯などの各種の輝度データが作成される。
ステップS910のランプの組込工程においては、ランプデータ作成工程で作成されたランプやLEDなどの各種の発光、点滅、消灯などの輝度データが、パチンコ遊技1で実行されるランプ再生用のソフトウェアとしてパチンコ遊技機1に組み込まれる。
これら各工程における作業を経ることで、群予告演出に関連する抽選や映像、および音のデータなどが作成されて、パチンコ遊技機1において実行されるようにソフトウェアとして組み込まれる。
(本映像制作)
図39〜図43を参照しながら、群予告の本映像制作工程について具体的に説明する。図39〜図43は、本映像制作工程の一例を説明するための図である。
図39に示すように、まず、STEP1において、群予告で用いられるキャラクタ画像を準備する。たとえば、群予告においては夢夢ちゃんという主人公のキャラクタが用いられるが、夢夢ちゃんが走る態様を表すための4つの画像g1〜g4を準備する。なお、このようなキャラクタ画像は、アニメーション制作工程において作成される。
次に、STEP2において、動画作成ツールを用いて、4つのキャラクタ画像g1〜g4によってキャラクタが足踏みをする動画を作成する。たとえば、動画作成ツールを起動すると、タイムライン画面710が表示される。タイムライン画面710においては、縦軸に1または複数のレイヤが配置され、横軸が時間軸となっている。各レイヤは、上から順にレイヤ1、2、3…といったように番号順に配置され、上に配置されるほど(つまり、番号が若いほど)、画像表示装置5の画面上において背面側に画像が位置するようになっている。レイヤの数および時間軸の幅は、ユーザが所望する値に設定可能である。
STEP2においては、各キャラクタ画像g1〜g4が所定のレイヤの欄に配置される。たとえば、(a)に示す例では、キャラクタ画像g1〜g4がレイヤ1に対応するタイムライン上に配置され、動画データA1〜A4を構成する。動画データA1〜A4によれば、キャラクタ画像g1〜g4からなるパターンの足踏み動画となる。
上述したようにして作成された足踏みをする動画データA1〜A4のセットを繰り返しタイムライン上に配置すれば、キャラクタが足踏みをする動画が繰り返される。たとえば、(b)に示す例では、動画データA1〜A4が3周期分繰り返されている。そして、この足踏み動画データが出力される。このようにして、他のキャラクタも同様の作業で足踏み動画が作成される。
図40に示すように、STEP3においては、キャラクタが進行する動画が作成される。まず、画像表示装置5における画面サイズを所定のサイズに設定する。たとえば、(a)に示す例では、画面上の横方向に沿ったX軸の幅が800、画面上の縦方向に沿ったXY軸の幅が640に設定されている。なお、X軸およびY軸ともに、中央の位置に対応する値が0になっている。このため、画面サイズは、−400≦X≦400、−320≦Y≦320となる。
動画作成ツールの設定画面730を用いれば、動画データが移動する幅を設定することができる。たとえば、(b)に示す例では、キャラクタA(夢夢ちゃん)の専用となる設定画面730が示されており、当該設定画面730においては、キャラクタ画像g1〜g4からなるパターンの足踏み動画データA1〜A4の1周期分を500とし、−1000≦X≦500の範囲でX軸上を直線移動するように設定されている。
図41に示すように、STEP4においては、複数のキャラクタが進行する動画が作成される。たとえば、(a)に示す例では、同様の作成手順で、群予告に用いられるジャムちゃんというキャラクタが−1000≦X≦500の範囲でX軸上を直線移動する動画データが作成されている。
上述したように、複数のキャラクタについて、−1000≦X≦500の範囲でX軸上を直線移動する動画データを作成すると、(b)に示すように、各キャラクタの動画データを互いに異なるレイヤに配置する。
動画作成ツールの設定画面730を用いれば、動画データが移動するX軸上の幅に限らず、キャラクタのY軸上の位置やZ軸上の位置も設定することができる。たとえば、(b)に示す例では、キャラクタB(ジャムちゃん)の専用となる設定画面730が示されており、当該設定画面730においては、−100≦Y≦−100の範囲、つまり、Y軸上の−100の位置にキャラクタが固定されるように設定されている。このように、キャラクタ間でY軸の位置をずらせば、キャラクタが登場するY軸上の位置をずらすことができる。なお、Z軸は、画面の前面側(手前側)と背面側(奥行側)との間の軸であり、値が入力されることで、画面の前面側(手前側)と背面側(奥行側)との間をキャラクタが移動するように群予告(本実施の形態のボインゴ群予告)の演出を設計することができる。
図42に示すように、STEP5においては、キャラクタの速度(表示時間)を調整することができる。たとえば、キャラクタAにおける例のように、動画データのオブジェクトの幅を伸ばすと、キャラクタが遅くなる。すなわち、動画データを長くすればするほど、キャラクタが画面の一方側から他方側に移動するまでの移動速度が遅くなり、キャラクタが画面に表示される時間が長くなる。また、キャラクタBにおける例のように、動画データのオブジェクトの幅を縮ませると、キャラクタが速くなる。すなわち、動画データを短くすればするほど、キャラクタが画面の一方側から他方側に移動するまでの移動速度が速くなり、キャラクタが画面に表示される時間が短くなる。
なお、動画データのオブジェクトの幅を伸縮させることでキャラクタの移動速度を変化させたとしても、動画データの内容は変化しない。たとえば、図39(b)に示すように、キャラクタAについてはA1〜A4が3周期分繰り返された動画データが用いられているが、当該動画データを伸縮させたとしても、当該動画データはA1〜A4が3周期分繰り返されたデータで構成される。具体的には、A1〜A4が3周期分繰り返された動画データを伸ばした場合、3周期分繰り返されたA1〜A4の各データが均等に引き伸ばされる。また、A1〜A4が3周期分繰り返された動画データを縮ませた場合、3周期分繰り返されたA1〜A4の各データが均等に縮ませられる。
なお、上述した例に限らず、動画データのオブジェクトの幅を伸縮させることでキャラクタの移動速度を変化させた場合、当該伸縮に応じて動画データの内容が変化してもよい。具体的には、A1〜A4が3周期分繰り返された動画データを伸ばした場合、3周期分繰り返されたA1〜A4のデータに加えて新たにA1〜A4のデータが追加され、たとえば、A1〜A4が4周期分繰り返された動画データとなってもよい。また、A1〜A4が3周期分繰り返された動画データを縮ませた場合、3周期分繰り返されたA1〜A4の各データから一部のデータが削除され、たとえば、A1〜A4が2周期分繰り返された動画データとなってもよい。
上述したSTEP4およびSTEP5で説明したように、各キャラクタの動画データのオブジェクトの位置を異ならせたり、動画データのオブジェクトの幅を変更させたりすることで、群予告演出用の動画データを作成することができる。たとえば、STEP6においては、キャラクタAがキャラクタBよりも先に登場し、かつキャラクタAの表示時間がキャラクタBの表示時間よりも長くなるように動画データが配置されている。
図43に示すように、STEP7においては、最終的に群予告の動画が作成される。たとえば、(a)に示すように、キャラクタA〜Fといった6種類のキャラクタの動画データがレイヤのタイムライン上に配置されることで、群予告の動画が完成する。
また、タイムライン上の動画データの長さを変更すれば、アニメーション自体はキャラクタ画像g1〜g4からなるパターンの動画が3周期分繰り返される動画を維持しつつ、キャラクタが移動する速度を変化させることができる。たとえば、レイヤ10に配置されたキャラクタCの動画データは、レイヤ9に配置されたキャラクタCの動画データと同じく、キャラクタ画像g1〜g4からなるパターンの動画が3周期分繰り返される動画データであるが、レイヤ10に配置されたキャラクタCの動画データにおけるタイムライン上の長さは、レイヤ9に配置されたキャラクタCの動画データにおけるタイムライン上の長さよりも短い。これにより、レイヤ10に配置されたキャラクタCは、レイヤ9に配置されたキャラクタCと同じアニメーションを保ちつつも、レイヤ9に配置されたキャラクタCよりも速い速度で画面上を進行するようになる。
なお、6人群予告においては、画面上に配置された座標において、同じタイミングおよび同じ速度で複数のキャラクタが配置されないようになっている。たとえば、図43(a)に示す例においても、タイムライン上で同じタイミングかつ同じ長さで複数のキャラクタの動画データが配置されないようになっている。
さらに、(b)に示すように、最も背面側に位置するレイヤ1に砂煙の動画データを配置すれば、複数のキャラクタが進行する動画に対して、砂煙の動画を組み合わせることができる。
以上のようにして、複数のキャラクタが進行する群予告の動画データを作成することができる。なお、群予告の動画データの実際の作成においては、所定サイズ(たとえば、19インチ)の画面の端部に遊技盤2が覆い被さることを想定して、画面に対して遊技盤2が覆い被さる位置に対応する領域にマスクを被せた状態で群予告の動画データが作成される。さらに、画面の所定サイズ(たとえば、19インチ)よりも大きなサイズ(たとえば、20インチなど)に適用できるように、当該大きなサイズに対応する領域まで群予告の動画データが作成される。
(群予告作業工程)
図44は、6人群予告の全体像を示す図である。図44に示すように、群予告演出に含まれる6人群予告においては、メイドA〜メイドFといった6人のキャラクタが群となって進行する画像が表示される。群予告演出は、6人のキャラクタに限らず、各キャラクタが複数人登場することで、パチンコ遊技機1において実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出となっている。メイドA〜メイドFは、いずれも同一または略同一のメイド服を着ているため、顔で認識する以外にはキャラクタの種類を見分けることは難しくなっている。本実施の形態においては、各キャラクタが身につけているエプロンの図柄がキャラクタごとに異なっているが、一見しただけではその違いを認識することは難しくなっている。なお、メイドAは、主人公である夢夢ちゃんであり、メイドBは、主人公である夢夢ちゃんの次の優先度の高いキャラクタであるジャムちゃんである。
6人群予告においては、キャラクタ画像が画像表示装置5の表示領域に収まる場合もあれば、キャラクタ画像の一部(たとえば、顔や足)が画像表示装置5の表示領域に収まらずにはみ出している場合もある。たとえば、6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドA(夢夢ちゃん)は6人登場するが、そのうち顔が見えているメイドAは5人である。すなわち、メイドAは登場する6人のうち、1人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドB(ジャムちゃん)は5人登場するが、そのうち顔が見えているメイドBは4人である。すなわち、メイドBは登場する5人のうち、1人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドCは5人登場するが、そのうち顔が見えているメイドCは3人である。すなわち、メイドCは登場する5人のうち、2人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドDは5人登場するが、そのうち顔が見えているメイドDは3人である。すなわち、メイドDは登場する5人のうち、2人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドEは5人登場するが、そのうち顔が見えているメイドEは3人である。すなわち、メイドEは登場する5人のうち、2人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドFは5人登場するが、そのうち顔が見えているメイドFは3人である。すなわち、メイドFは登場する5人のうち、2人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。
このように、群予告演出において表示される複数のキャラクタは、全身が画面の表示領域に収まって表示されるキャラクタと、全身の一部分(たとえば、顔)が当該画面の表示領域に収まることなく当該全身の他の部分(たとえば、顔以外の部分)が当該画面の表示領域に収まって表示されるキャラクタとを含む。
また、群予告演出において表示される複数のキャラクタは、メイドC〜Fのようにパチンコ遊技機1のコンテンツにおいて重要度の低いキャラクタと、メイドA(夢夢ちゃん)やメイドB(ジャムちゃん)のようにパチンコ遊技機1のコンテンツにおいてメイドC〜Fよりも重要度の高いキャラクタとを含み、メイドAやメイドBは、メイドC〜Fよりも、顔が画面の表示領域に収まることなく全身の顔以外の部分が当該画面の表示領域に収まって表示される割合が低い。つまり、メイドAやメイドBは、メイドC〜Fよりも、顔を見せながら登場する割合が高くなるように、6人群予告が設計されている。
(表示の優先度)
図45は、群予告演出における表示の優先度を説明するための図である。図45に示すように、群予告演出においては、キャラクタが進行していることを強調する補助表示(エフェクト表示)が行われる。本実施の形態においては、補助表示として、砂煙の画像が表示される。キャラクタの近辺、より効果的には進行するキャラクタの後ろに続くように砂煙の画像を表示すれば、キャラクタの進行によって砂煙が生じているかのように遊技者に思わせることができ、そうすることで、キャラクタが走り抜ける態様を強調することができる。上述した図43(b)に示すように、補助表示である砂煙の画像は、最も背面側に位置するレイヤ1に配置される。このため、図45に示すように、砂煙の画像は、登場するキャラクタのいずれよりも背面側に位置するようになっている。
具体的には、図45に示すように、メイドEの画像が配置されるレイヤは、メイドCの画像が配置されるレイヤよりも前面側であるため、メイドEの画像はメイドCの画像よりも前面側で表示される。その一方で、メイドEに対応する補助表示の画像は、メイドEの画像およびメイドCの画像のいずれよりも背面側に位置するようになっている。
このように、メイドEの表示とメイドCの表示とが重なったときは、当該メイドEの表示が当該他のメイドCの表示よりも優先される一方で、当該メイドEに対応する補助表示とメイドCの表示とが重なったときは、当該メイドCの表示が当該メイドEに対応する補助表示よりも優先されるようになっている。
また、群予告演出におけるキャラクタ(メイドA〜F)の表示レイヤは、縮小表示された飾り図柄の表示レイヤよりも優先度が高い。このため、群予告演出におけるキャラクタの画像は、縮小表示された飾り図柄の画像よりも前面側に表示される。よって、図45に示すように、縮小表示された飾り図柄の前面側を通過するように群予告演出におけるキャラクタが表示される。
一方、群予告演出におけるキャラクタの表示レイヤは、小図柄の表示レイヤよりも優先度が低い。このため、群予告演出におけるキャラクタの画像は、小図柄の画像よりも背面側に表示される。よって、図45に示すように、小図柄の背面側を通過するように群予告演出におけるキャラクタが表示される。
このように、群予告演出におけるキャラクタが縮小表示された飾り図柄の前面側を通過するように画像表示されるため、群予告演出をより躍動感のある演出にすることができる。一方、群予告演出におけるキャラクタによって小図柄の背面側を通過するように画像表示されるため、リーチ演出における図柄の変動の視認性については確保することができ、その結果、好適に群予告演出を提供することができる。
また、群予告演出における画像の表示期間においては、群予告演出におけるキャラクタの表示によって縮小表示された飾り図柄が隠れる期間の方が、群予告演出におけるキャラクタの表示によって縮小表示された飾り図柄が隠れない期間よりも長くなっている。これにより、群予告演出におけるキャラクタによって飾り図柄の画像を含む画面が埋めつくされる時間が長くなり、群予告演出をより躍動感のある演出にすることができる。
さらに、群予告演出におけるキャラクタに付されたエフェクトである砂煙の表示レイヤは、縮小表示された飾り図柄の表示レイヤよりも優先度が高い。このため、群予告演出における砂煙のエフェクト画像は、縮小表示された飾り図柄の画像よりも前面側に表示される。よって、図45に示すように、縮小表示された飾り図柄の前面側を通過するように群予告演出における砂煙のエフェクト画像が表示される。
このように、群予告演出における砂煙のエフェクト画像が縮小表示された飾り図柄の前面側を通過するように画像表示されるため、群予告演出をより躍動感のある演出にすることができる。
なお、リーチ中など、図柄が変動している間において、カットイン表示が行われてもよい。カットイン表示とは、変動中の図柄が大当り図柄となるか否かを煽る表示である。カットイン表示が行われると、表示されている画像に別の画像が割り込んで表示される。また、カットイン表示の色で大当り期待度を示すことも可能である。たとえば、カットイン表示が赤色である場合は、緑色である場合よりも大当り期待度が高くなっていてもよい。さらに、群予告演出の表示レイヤは、リーチ演出の実行中に発生するカットイン演出の表示レイヤと同じであってもよい。
このように、群予告演出における画像の表示レイヤとは別に、当該群予告演出における画像と同じレイヤに表示されるカットイン表示における画像を設けておくことで、群予告演出における画像に何らかの不具合(たとえば、第4図柄よりも前面側に群予告演出における画像が表示されるなど、表示に関する不具合)が生じた場合でも、不具合のあった群予告演出における画像を、カットイン表示における画像に代えることができ、画面表示における不具合を取り除くことができる。
(モーションブラー処理)
図46は、群予告演出において用いられるモーションブラー処理を説明するための図である。図46に示すように、群予告演出においては、進行するキャラクタに対してモーションブラー処理が施されている。モーションブラー処理とは、オブジェクト(たとえば、キャラクタ)を残像表示させるための処理であり、進行するキャラクタの表示に対してモーションブラー処理が施されることで、進行するキャラクタの後に当該キャラクタの残像が表示されるようになる。これにより、躍動感のある群予告演出を作成することができる。また、一のキャラクタに対するモーションブラー処理による画像が、他のキャラクタに対するモーションブラー処理による画像に重なったときは、当該他のキャラクタの視認性を阻害しないように、当該一のキャラクタに対するモーションブラー処理による画像が透明になっている。
(キャラクタが重なるときの輪郭の態様)
図47は、群予告演出においてキャラクタが重なるときの輪郭の態様を説明するための図である。図47に示すように、群予告演出においては、一のキャラクタが他のキャラクタを追い抜くことがある。その際、追い抜くキャラクタの表示と他のキャラクタの表示とが重なるときに、追い抜くキャラクタの輪郭が、他のキャラクタの輪郭よりも太く表示されるようになっている。
たとえば、(a)に示す例では、メイドAの前面側に位置するメイドBが当該メイドAを追い抜く様子が示されているが、この場合において、メイドBの輪郭は、メイドAの輪郭よりも太くなっており、メイドBがメイドAよりも強調して表示されている。また、メイドFの前面側に位置するメイドAが当該メイドFを追い抜く様子が示されているが、この場合において、メイドAの輪郭は、メイドFの輪郭よりも太くなっており、メイドAがメイドFよりも強調して表示されている。
さらに、(b)に示す例では、メイドAの前面側に位置するメイドBが当該メイドAを追い抜く様子が示されているが、この場合において、メイドBの輪郭は、メイドAの輪郭よりも太くなっており、メイドBがメイドAよりも強調して表示されている。また、メイドDの前面側に位置するメイドAが当該メイドDを追い抜く様子が示されているが、この場合において、メイドAの輪郭は、メイドDの輪郭よりも太くなっており、メイドAがメイドDよりも強調して表示されている。
なお、一のキャラクタが他のキャラクタを追い抜く場合においては、一のキャラクタの輪郭を太くするものに限らず、一のキャラクタのサイズを大きくしたり、一のキャラクタの明度を他のキャラクタの明度よりも高くしたり、一のキャラクタのコントラストを他のキャラクタのコントラストよりも明確にしたりすることで、一のキャラクタを他のキャラクタよりも強調して表示するものであってもよい。
(画像表示装置の画面の表示)
図48は、群予告演出の実行中に遊技盤2と画像表示装置5との間を覗いた図である。上述した図45〜図47に示すように、画像表示装置5の画面の端部には遊技盤2が覆い被さっているため、パチンコ遊技機1を正面から見ると、画像表示装置5の画面の端部のうち、遊技盤2が覆い被さっている部分は見えなくなっている。しかし、図48に示すように、遊技盤2と画像表示装置5との間を覗くと、遊技盤2の背面側に位置する画像表示装置5の画面の端部を視認可能になっている。
ここで、図48においては、6人群予告において、(a)に示すように、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部(この例では顔の一部)が表示されている第1状況から、(b)に示すように、最初に表示されたメイドAの全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたメイドB(ジャムちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドBの一部(この例では顔の一部)が表示された第2状況になることが示されている。また、最初に表示されたキャラクタ(メイドA)と、2番目に表示されたキャラクタ(メイドB)とは、画面上の縦方向に沿ったY軸の位置座標が異なっている。
このような第1状況から第2状況への変化は、遊技盤2が画像表示装置5の画面の端部に覆い被さった状態で画像表示装置5を視認した場合、および遊技盤2と画像表示装置5との間を覗いた状態で画像表示装置5を視認した場合のいずれであっても起こる。つまり、図48は遊技盤2と画像表示装置5との間を覗いた状態で画像表示装置5を視認した場合であるが、図7(b)に示すように、遊技盤2が画像表示装置5の画面の端部に覆い被さった状態であっても、6人群予告において、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部(この例では顔の一部)が表示されている第1状況から、最初に表示されたメイドAの全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたメイドB(ジャムちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドBの一部(この例では顔の一部)が表示された第2状況になる。
(本映像制作工程における失敗例)
図43(b)および図48に示すように、本映像制作工程においては、トップを走る1番目のキャラクタAが孤立しないように、キャラクタAが登場して間もなく、2番目のキャラクタBが登場するように、各キャラクタの動画データが配置される。ここで、仮に本映像制作工程において動画データの配置を失敗した場合の画面の見え方について例示する。
図49は、本映像制作工程における失敗例を説明するための図である。たとえば、図49(a)に示すように、1番目のキャラクタAの動画データから離れて2番目のキャラクタBの動画データを配置してしまった場合、図49(b)〜(d)に示すように、キャラクタAが登場してキャラクタAの体が完全に見えた後、しばらく経過してから、図49(e)に示すように、ようやくキャラクタBが登場する。このような場合、単に1人のキャラクタAが単独で登場したかのうように見えてしまい、群予告演出には見えない。
本実施の形態においては、本映像制作工程において、図43(b)に示すように、トップを走る1番目のキャラクタAが孤立しないように動画データが配置されるため、複数のキャラクタが間を空けることなく次々と登場して走り抜けるアニメーションが表示されるようになり、複数のキャラクタが群となって進行することで、群予告演出を迫力のある演出とすることができる。
(爆チュー群予告の全体像)
図50は、爆チュー群予告の全体像を示す図である。図50に示すように、群予告演出に含まれる爆チュー群予告においては、爆チューといったキャラクタが群となって進行する画像が表示される。
爆チュー群予告においては、キャラクタ画像が画像表示装置5の表示領域に収まる場合もあれば、キャラクタ画像の一部(たとえば、耳や足)が画像表示装置5の表示領域に収まらずにはみ出している場合もある。
このように、爆チュー群予告においては、1種類のキャラクタが進行するように動作するアニメーションの画像を画面上に配置することで、爆チュー群予告の動画データが作成されている。なお、爆チュー群予告における動画データも、6人群予告における動画データと同様の手法で、図38〜図43に示す作業工程に基づき作成される。
(群予告演出における音量の変化および輝度データテーブル)
図51は、群予告演出における音量の変化および輝度データテーブルを説明するための図である。図51に示すように、群予告演出(6人群予告、爆チュー予告、ボインゴ群予告)は、第1表示期間(1000msec)と、第2表示期間(1310msec)と、第3表示期間(830msec)とに分かれている。
第1表示期間は、群予告演出においてキャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの期間である。より具体的には、第1表示期間は、群予告演出においていずれかのキャラクタが最初に登場してから、いずれかのキャラクタが最初に消えるまでの期間である。たとえば、群予告演出において一のキャラクタが最初に登場し、当該一のキャラクタがそのままトップで進行するのであれば、当該一のキャラクタが消えるまでの期間が第1表示期間となる。あるいは、群予告演出において一のキャラクタが最初に登場し、当該一のキャラクタが他のキャラクタに抜かされるのであれば、当該他のキャラクタが画面の端から消えるまでの期間が第1表示期間となる。なお、本実施の形態においては、第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの表示が終了する前に、2番目に表示されたキャラクタの表示が終了するようになっている。すなわち、第1表示期間において、最初のキャラクタが登場し、当該最初のキャラクタが2番目に登場したキャラクタに抜かされて、そのまま2番目のキャラクタが最初に画面の端から消えるようになっている。
第2表示期間は、第1表示期間よりも長い期間であって、新たなキャラクタの表示が開始して終了する状態が継続する期間である。より具体的には、第2表示期間は、群予告演出においていずれかのキャラクタがいずれかのキャラクタが最初に消えてから、次々と新たなキャラクタが登場する状態が継続するとともに、最後のキャラクタが登場するまでの期間である。なお、第2表示期間は、第1表示期間および第3表示期間の各々よりも長い期間である。また、第2表示期間は、第1表示期間および第3表示期間の各々よりも登場するキャラクタの数が多くなっている。
第3表示期間は、新たなキャラクタの表示が開始することなくキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間である。より具体的には、第3表示期間は、群予告演出において最後のキャラクタが登場してから、全てのキャラクタが消えるまでの期間である。なお、最後に消えるキャラクタは、最後に登場するキャラクタに限らず、当該最後に登場するキャラクタによって抜かされたキャラクタであってもよい。なお、第3表示期間は、第1表示期間よりも長い期間である。
群予告演出における音量の変化について、スピーカ8L,8Rは、第1表示期間の開始に関連するタイミングで群予告演出に対応する演出音の出力を開始し、当該第1表示期間において当該演出音の音量を特定音量まで上げ、第2表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量で維持し、第3表示期間において当該演出音の音量を下げるようになっている。
たとえば、図50に示すように、群予告演出に対応する演出音について、第1表示期間の最初においては音量が最小(たとえば、消音または最低音量)であり、その後段階的に徐々に大きくなって規定値に達し、それ以降は規定値(たとえば、設定音量または最大音量)で維持される。第2表示期間においても、音量は規定値を維持したままである。その後、第3表示期間においては、音量が規定値で維持された後、段階的に徐々に小さくなって最小となる。
なお、第1表示期間において音量が最小から規定値まで段階的に徐々に大きくなることを、音量のフェードインと称する。また、第3表示期間において音量が規定値から最小まで段階的に徐々に小さくなることを、音量のフェードアウトと称する。本実施の形態においては、第1表示期間において演出音が出力されてから当該演出音の音量が最小から規定値まで上がるまでのフェードイン時間は、第3表示期間において当該演出音の音量が下がり始めてから当該演出音の音量が最小になるまでのフェードアウト時間よりも短くなっている。
輝度データテーブルは、複数の発光手段の各々を発光させるための複数の輝度データで構成されている。複数の発光手段は、枠ランプ9(枠左ランプ9L,枠右ランプ9R)、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、アタッカランプ9E、Vアタッカランプ9F,Vランプ9G、電チューランプ9H、スティックコントローラランプ9J、およびトリガボタンランプ9Kなどの遊技効果ランプを含む。輝度データテーブルは、第1表示期間に対応する第1輝度データテーブルと、前記第2表示期間に対応する第2輝度データテーブルと、前記第3表示期間に対応する第3輝度データテーブルとを含む。つまり、第1表示期間においては、第1輝度データテーブルに含まれる輝度データに基づき所定の遊技効果ランプ9が発光、点滅、または消灯し、第2表示期間においては、第2輝度データテーブルに含まれる輝度データに基づき所定の遊技効果ランプ9が発光、点滅、または消灯し、第3表示期間においては、第3輝度データテーブルに含まれる輝度データに基づき所定の遊技効果ランプ9が発光、点滅、または消灯する。
(ステージAにおける6人群予告の発生タイミング)
図52は、ステージAにおける6人群予告の発生タイミングを説明するための図である。上述したように、ステージAにおいては、前変動中の1600フレーム目から6人群予告が実行される。
たとえば、図52に示すように、SPリーチ前半でハズレになる変動番号9の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が37400msec(1123フレーム)となっており、6人群予告は、前変動の53280msec目(1600フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ前半でハズレになる変動番号9の変動パターンの場合、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(2984フレーム)のうちの後半に属する。つまり、SPリーチ前半でハズレの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(2984フレーム)においては、当該所定期間のうちの後半(1600フレーム目)で6人群予告の第1表示期間が開始する。
SPリーチ前半で当りになる変動番号20の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が93300msec(2801フレーム)となっており、6人群予告は、前変動の53280msec目(1600フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ前半で当りになる変動番号20の変動パターンの場合、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(4662フレーム)のうちの前半に属する。つまり、SPリーチ前半で当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(4662フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(1600フレーム目)で6人群予告の第1表示期間が開始する。さらに、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(4662フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(4662フレーム)の半分(2331フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
SPリーチ後半で当りになる変動番号23の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が99900msec(3000フレーム)となっており、6人群予告は、前変動の53280msec目(1600フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ後半で当りになる変動番号23の変動パターンの場合、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(4861フレーム)のうちの前半に属する。つまり、SPリーチ後半で当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(4861フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(1600フレーム目)で6人群予告の第1表示期間が開始する。さらに、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(4861フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(4861フレーム)の半分(約2430フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
最終リーチで当りになる変動番号26の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が142800msec(4288フレーム)となっており、6人群予告は、前変動の53280msec目(1600フレーム目)から開始する。このため、最終リーチで当りになる変動番号26の変動パターンの場合、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(6149フレーム)のうちの前半に属する。つまり、最終リーチで当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(6149フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(1600フレーム目)で6人群予告の第1表示期間が開始する。さらに、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(6149フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(6149フレーム)の半分(約3074フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
なお、本実施の形態においては、SPリーチ後半や最終リーチでハズレになる変動番号10〜15の変動パターンの場合、後変動時間が長めに設定されているため、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間において、当該所定期間のうちの前半(1600フレーム目)で6人群予告の第1表示期間が開始するようには構成されていない。しかしながら、SPリーチ後半や最終リーチでハズレになる変動番号10〜15の変動パターンの場合であっても、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間において、当該所定期間のうちの前半で6人群予告の第1表示期間が開始するように構成されてもよい。
図53は、ステージBにおける爆チュー群予告の発生タイミングを説明するための図である。上述したように、ステージBにおいては、後変動中の2000フレーム目から爆チュー群予告が実行される。
たとえば、図53に示すように、SPリーチ前半でハズレになる変動番号9の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が37400msec(1123フレーム)となっており、爆チュー群予告は、前変動の66600msec目(2000フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ前半でハズレになる変動番号9の変動パターンの場合、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(2984フレーム)のうちの後半に属する。つまり、SPリーチ前半でハズレの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(2984フレーム)においては、当該所定期間のうちの後半(2000フレーム目)で爆チュー群予告の第1表示期間が開始する。
SPリーチ前半で当りになる変動番号20の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が93300msec(2801フレーム)となっており、爆チュー群予告は、前変動の66600msec目(2000フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ前半で当りになる変動番号20の変動パターンの場合、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000レーム目)は、全変動時間(4662フレーム)のうちの前半に属する。つまり、SPリーチ前半で当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(4662フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(2000フレーム目)で爆チュー群予告の第1表示期間が開始する。さらに、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(4662フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(4662フレーム)の半分(2331フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
SPリーチ後半で当りになる変動番号23の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が99900msec(3000フレーム)となっており、爆チュー群予告は、前変動の66600msec目(2000フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ後半で当りになる変動番号23の変動パターンの場合、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(4861フレーム)のうちの前半に属する。つまり、SPリーチ後半で当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(4861フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(2000フレーム目)で爆チュー群予告の第1表示期間が開始する。さらに、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(4861フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(4861フレーム)の半分(約2430フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
最終リーチ後半で当りになる変動番号26の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が142800msec(4288フレーム)となっており、爆チュー群予告は、前変動の66600msec目(2000フレーム目)から開始する。このため、最終リーチで当りになる変動番号26の変動パターンの場合、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(6149フレーム)のうちの前半に属する。つまり、最終リーチで当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(6149フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(2000フレーム目)で爆チュー群予告の第1表示期間が開始する。さらに、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(6149フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(6149フレーム)の半分(約3074フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
なお、本実施の形態においては、SPリーチ後半や最終リーチでハズレになる変動番号10〜15の変動パターンの場合、後変動時間が長めに設定されているため、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間において、当該所定期間のうちの前半(2000フレーム目)で爆チュー群予告の第1表示期間が開始するようには構成されていない。しかしながら、SPリーチ後半や最終リーチでハズレになる変動番号10〜15の変動パターンの場合であっても、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間において、当該所定期間のうちの爆チュー群予告の第1表示期間が開始するように構成されてもよい。
[LEDドライバ(ランプドライバ)への出力の仕組み]
図54は、LEDドライバへの出力の仕組みを説明するための図である。本実施の形態において、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、遊技効果ランプ9に含まれる複数のランプ(LED)のうちの1または複数のランプ(LED)を発光/点滅/消灯させるための輝度データを、LEDドライバ(ランプドライバとも称する)に出力する。なお、以下では、演出制御用CPU120によってLEDなどのランプに対して行われる発光/点滅/消灯の制御を、ランプ制御とも称する。LEDドライバは、演出制御用CPU120から受信した輝度データに基づき、ランプ制御対象となる遊技効果ランプ9に含まれる各ランプを発光/点滅/消灯させるため、当該各ランプに流れる電流を調整する。各遊技効果ランプ9は、LEDドライバにより調整された電流に基づき、発光/点滅/消灯する。
より具体的に説明すると、演出制御基板12のROM121やRAM122には、各遊技効果ランプ9をランプ制御するための輝度データが格納された輝度データテーブルが記憶されている。輝度データテーブルは、エラーの発生時に用いられるエラー用輝度データテーブルと、SPリーチ中に用いられるSPリーチ用輝度データテーブルと、背景用輝度データテーブルとを含む。
さらに、背景用輝度データテーブルは、低確低ベース状態(通常状態)において用いられる通常背景用輝度データテーブルと、ファンファーレ演出が実行されるファンファーレ状態において用いられるファンファーレ背景用輝度データテーブルと、大当り遊技状態のラウンド中において用いられる大当り背景用輝度データテーブルと、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出が実行されるエンディング状態において用いられるエンディンング背景用輝度データテーブルと、高確高ベース状態(確変状態)において用いられる確変背景用輝度データテーブルとを含む。
上述した背景用輝度データテーブルの各々は重なることなく用いられ、通常状態、ファンファーレ状態、大当り遊技状態、エンディング状態、および確変状態など、複数種類の遊技状態のうちのいずれの遊技状態に制御されているかに応じて、いずれかの背景用輝度データテーブルが用いられる。すなわち、演出制御用CPU120は、制御中の遊技状態ごとにいずれかの背景用輝度データテーブルを用いて、当該背景用輝度データテーブルに基づく輝度データをLEDドライバに出力する。これにより、制御中の遊技状態に応じて、各遊技効果ランプ9がランプ制御される。
さらに、エラー用輝度データテーブル、SPリーチ用輝度データテーブル、および背景用輝度データテーブルの各々に対しては、用いられる際の優先度が定められている。具体的には、図54に示すように、エラー用輝度データテーブル、SPリーチ用輝度データテーブル、および背景用輝度データテーブルの順に用いられる際の優先度が高くなっている。
たとえば、演出制御用CPU120は、通常状態において通常背景用輝度データテーブルに基づき輝度データを出力しているときにSPリーチに発展した場合、当該SPリーチに対応するSPリーチ用輝度データテーブルを通常背景用輝度データテーブルよりも優先的に用いて、当該SPリーチ用輝度データテーブルに基づき輝度データをLEDドライバに出力する。これにより、通常背景用輝度データテーブルに基づき通常状態に対応する態様で遊技効果ランプ9がランプ制御されているときにSPリーチに発展すると、SPリーチ用輝度データテーブルに基づきSPリーチに対応する態様で遊技効果ランプ9がランプ制御される。なお、SPリーチ用輝度データテーブルに基づく輝度データがLEDドライバに出力されている期間においては、通常背景用輝度データテーブルに基づく輝度データはLEDドライバに出力されないが、SPリーチが終了した後、通常状態に戻った場合には通常背景用輝度データテーブルに基づく輝度データがLEDドライバに出力され、大当りとなってファンファーレ状態となった場合にはファンファーレ背景用輝度データテーブルに基づく輝度データがLEDドライバに出力される。
より具体的には、演出制御用CPU120は、制御中の遊技状態に対応するランプ制御の時間をタイマによって計時しながら、当該制御中の遊技状態に対応する背景用輝度データテーブルを用いてLEDドライバに輝度データを出力するが、SPリーチなどに発展すると、当該SPリーチに対応するSPリーチ用輝度データテーブルを、背景用輝度データテーブルよりも優先的に用いてLEDドライバに輝度データを出力する。この間、演出制御用CPU120は、背景用輝度データテーブルを用いたランプ制御の時間の計時を止めることなく、タイマの値を更新させ続ける。つまり、演出制御用CPU120は、SPリーチ用輝度データテーブルに基づき遊技効果ランプ9をランプ制御している間においても、背景用輝度データテーブルに含まれる輝度データを更新し続けるが、当該背景用輝度データテーブルに含まれる輝度データは、SPリーチ用輝度データテーブルに含まれる輝度データよりも優先度が低いために、当該背景用輝度データテーブルに含まれる輝度データについてはLEDドライバに出力しないようになっている。そして、演出制御用CPU120は、SPリーチが終了した後、更新し続けていた輝度データの続きから、背景用輝度データテーブルに含まれる輝度データを再びLEDドライバに出力し始める。
また、たとえば、演出制御用CPU120は、SPリーチ中においてSPリーチ用輝度データテーブルに基づき輝度データを出力しているときにエラーが発生した場合、当該エラーに対応するエラー用輝度データテーブルをSPリーチ用輝度データテーブルよりも優先的に用いて、当該エラー用輝度データテーブルに基づき輝度データをLEDドライバに出力する。これにより、SPリーチ用輝度データテーブルに基づきSPリーチに対応する態様で遊技効果ランプ9がランプ制御されているときにエラーが発生すると、エラー用輝度データテーブルに基づきエラーに対応する態様で遊技効果ランプ9がランプ制御される。なお、エラー用輝度データテーブルに基づく輝度データがLEDドライバに出力されている期間においては、SPリーチ用輝度データテーブルに基づく輝度データはLEDドライバに出力されないが、エラーが解除されて再びSPリーチ中の遊技状態に戻った場合には、SPリーチ用輝度データテーブルに基づく輝度データがLEDドライバに出力される。
より具体的には、演出制御用CPU120は、制御中のSPリーチに対応するランプ制御の時間をタイマによって計時しながら、当該SPリーチに対応するSPリーチ用輝度データテーブルを用いてLEDドライバに輝度データを出力するが、エラーが発生すると、当該エラーに対応するエラー用輝度データテーブルを、SPリーチ用輝度データテーブルよりも優先的に用いてLEDドライバに輝度データを出力する。この間、演出制御用CPU120は、SPリーチ用輝度データテーブルを用いたランプ制御の時間の計時を止めることなく、タイマの値を更新させ続ける。つまり、演出制御用CPU120は、エラー用輝度データテーブルに基づき遊技効果ランプ9をランプ制御している間においても、SPリーチ用輝度データテーブルに含まれる輝度データを更新し続けるが、当該SPリーチ用輝度データテーブルに含まれる輝度データは、エラー用輝度データテーブルに含まれる輝度データよりも優先度が低いために、当該SPリーチ用輝度データテーブルに含まれる輝度データについてはLEDドライバに出力しないようになっている。そして、演出制御用CPU120は、エラーが解除された後、更新し続けていた輝度データの続きから、SPリーチ用輝度データテーブルに含まれる輝度データを再びLEDドライバに出力し始める。
[輝度データ]
図55〜図81を参照しながら、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1において、演出制御用CPU120が各種発光手段を制御する際に参照する輝度データについて説明する。これら輝度データテーブルは、ROM121に格納されている。たとえば、演出制御用CPU120は、輝度データテーブルに格納された輝度データに基づき、群予告における表示に合わせて遊技効果ランプの発光箇所を移動させる。本実施の形態において、発光箇所とは、文字通り発光している箇所を指し、たとえば、枠ランプに含まれる複数のランプのうち、発光しているランプが位置する箇所を発光箇所と言い、その他の発光していないランプ(つまり、消灯しているランプ)が位置する箇所を発光箇所とは言わない。なお、他の例において、発光箇所とは、高輝度で発光している箇所を指し、たとえば、枠ランプに含まれる複数のランプのうち、高輝度で発光しているランプが位置する箇所を発光箇所と言い、当該発光箇所に位置するランプの輝度よりも低い輝度で発光しているランプが位置する箇所を発光箇所とは言わないものであってもよい。
より具体的には、ランプを発光または消灯させるためのデータ(要素とも称する)は、輝度データテーブルによって規定されるが、このような輝度データテーブルにおいて、特定のランプが参照するデータの格納領域に0のデータ(たとえば、RGBに対応して「000」のデータ)が格納されていれば、当該特定のランプは消灯する。また、輝度データテーブルにおいて特定のランプが参照するデータの格納領域が存在しないか、あるいは、輝度データテーブル自体が存在しない場合には、当該特定のランプは消灯する。一方、特定のランプが参照する輝度データテーブルが存在し、かつ特定のランプが参照するデータの格納領域に1以上のデータ(たとえば、RGBに対応して「100」,「010」,「001」が格納されていれば、当該特定のランプは発光する。なお、たとえば、通常の背景に対応する演出時に大当りの予告演出のような特定演出が実行される場合において、当該特定演出で参照される輝度データテーブルに特定のランプのデータが規定されていなくても、通常の背景に対応する演出で参照される輝度データテーブルに特定のランプのデータが規定されていれば、当該特定のランプは発光することになる。
(群予告輝度データテーブルにおける親テーブル)
図55は、群予告輝度データテーブルにおける親テーブルの一例を説明するための図である。図55に示すように、群予告輝度データテーブルにおける親テーブルでは、枠ランプ(枠右ランプ9R、枠左ランプ9L)、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプ9Eといった、遊技効果ランプ9に含まれる各ランプについて、群予告演出の各々の演出時間が規定されている。
たとえば、遊技効果ランプ9における各ランプは、群予告演出に合わせるように3140msecに亘って制御されるようになっている。
さらに、群予告輝度データテーブルにおける親テーブルには、各遊技効果ランプ9に対するランプ制御時に参照される子テーブル(WD1,YD1,LD1,UD1,AD1)を指定する情報とが格納されている。
(群予告輝度データテーブルにおける子テーブル)
図56は、群予告輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。図56に示すように、群予告輝度データテーブルにおける子テーブルでは、遊技効果ランプ9における各ランプについて、群予告演出の時間を細分化するとともに、各時間帯で参照される孫テーブル(輝度データテーブルともいう)が指定されている。
たとえば、群予告演出が実行される期間のうち、第1表示期間(後述する図90〜図91、図146〜図148に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW1、役物ランプ9AについてY1、盤左ランプ9BについてL1、盤上ランプ9CについてU1、およびアタッカランプ9EについてA1の孫テーブルが各々設けられている。これら、第1表示期間で用いられる孫テーブルは、図51に示す第1輝度データテーブルに対応する。
群予告演出が実行される期間のうち、第2表示期間(後述する図92,図93,図149,図150に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW2、役物ランプ9AについてY2、盤左ランプ9BについてL2、盤上ランプ9CについてU2、およびアタッカランプ9EについてA2の孫テーブルが各々設けられている。これら、第2表示期間で用いられる孫テーブルは、図51に示す第2輝度データテーブルに対応する。
群予告演出が実行される期間のうち、第3表示期間(後述する図94,図95,図151,図152に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW3、役物ランプ9AについてY3、盤左ランプ9BについてL3、盤上ランプ9CについてU3、およびアタッカランプ9EについてA3の孫テーブルが各々設けられている。これら、第3表示期間で用いられる孫テーブルは、図51に示す第3輝度データテーブルに対応する。
図56に示すように、群予告演出で参照される輝度データテーブルについて、第1表示期間、第2表示期間、および第3表示期間のいずれにおいても、枠左ランプ9L、枠右ランプ9R、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプの6種類の輝度データテーブルが設けられている。
なお、Vランプ9Gは、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置(たとえば、群予告演出においてキャラクタが登場する付近)にあるが、群予告演出においては用いられないため、その孫テーブルも用意されていない。Vランプ9Gは、V入賞が発生可能な大当り遊技状態のラウンド中であることやV入賞が発生したことを報知するランプ、あるいは大当りが発生したことを報知するランプであるため、群予告演出において発光してしまうと、遊技者がV入賞したり大当りしたりしているのかと勘違いしてしまうからであり、このような不都合を回避するために、Vランプ9Gは、群予告演出において用いられていない。なお、Vランプ9Gは、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置として、盤左ランプ9Bの付近などその他の位置に設けられてもよいが、この場合であっても、群予告演出においては用いられないようにすればよい。
また、スティックコントローラ31Aに設けられたスティックコントローラランプ9Jやプッシュボタン31Bに設けられたトリガボタンランプ9Kは、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置(たとえば、群予告演出においてキャラクタが進行している真下付近)にあるが、群予告演出においては用いられないため、その孫テーブルも用意されていない。スティックコントローラランプ9Jは、操作演出(後述する図127(c91)に示す演出)などにおいて、スティックコントローラ31Aを引く操作を促すために発光し、トリガボタンランプ9Kは、PUSH演出(後述する図88(a19)に示す演出)などにおいて、プッシュボタン31Bを押圧する操作を促すために発光するランプであるため、群予告演出において発光してしまうと、遊技者がスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bを操作できるのではないかと勘違いしてしまうからであり、このような不都合を回避するために、スティックコントローラランプ9Jやトリガボタンランプ9Kは、群予告演出において用いられていない。なお、スティックコントローラランプ9Jやトリガボタンランプ9Kは、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置として、盤左ランプ9Bの付近などその他の位置に設けられてもよいが、この場合であっても、群予告演出においては用いられないようにすればよい。
群予告演出における孫テーブルに用いられる孫テーブルW1〜W3についての特徴をまとめると以下のようになる。具体的には、高輝度の発光箇所の数について、W1よりもW2の方が多くなっている。切替間隔について、W1は100msecで等間隔に発光制御を行うのに対して、W2はW1よりも短い50〜80msecで非等間隔に発光制御を行い、W3については枠左ランプ9Lに対して10msecと短い間隔で発光制御を行うのに対して、枠右ランプ9Rに対して80msecと長い間隔で発光制御を行う。
発光パターンについて、W1は群予告の進行方向に合わせて発光箇所を移動させながら高輝度で発光させるように輝度データが規定されているのに対して、W2は複数箇所に亘って高輝度で発光させるように輝度データが規定され、W3については枠左ランプ9Lおよび枠右ランプ9Rのいずれに対しても群予告の進行方向に合わせて消灯または低輝度で発光させるように輝度データが規定されている。最初の輝度データについて、W1は全てのランプを消灯または低輝度で発光させるように輝度データが規定されているのに対して、W2およびW3は所定の発光個所については高輝度で発光させるように輝度データが規定されている。一方、最後の輝度データについて、W3は枠左ランプ9Lおよび枠右ランプ9Rのいずれに対しても全てのランプを消灯または低輝度で発光させるように輝度データが規定されている。
輝度データのループについて、W1およびW3は同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されていないのに対して、W2は同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されている。不具合対策用の10分間の輝度データについて、W1およびW3は規定されているの対して、W2は規定されていない。
(群予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブル)
図57は、群予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、枠ランプに含まれる各ランプは複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図57(a)に示すように、第1表示期間で用いられる孫テーブルW1においては、100msecで等間隔でT1−1〜T1−10に亘って各ランプに対してRGBのデータが規定され、さらに最後の時間T1−11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。また、W1においては、時間ごとに、枠ランプに含まれる各ランプを消灯または低輝度で発光させるためのデータと各ランプを高輝度で発光させるためのデータとを組み合わせた第1輝度データと、各ランプを消灯または低輝度で発光させるためのデータと各ランプを高輝度で発光させるためのデータとの組み合わせが当該第1輝度データと異なる第2輝度データとで構成されている。たとえば、T1−2に対応する各ランプのデータの集まりを第1輝度データとすれば、T1−3に対応する各ランプのデータの集まりを第2輝度データとすることができる。その他の時間ごとに対しても所定の輝度データが規定されている。
W1においては、第1表示期間の最初の100msec(T1−1)において、枠ランプに含まれる全てのランプに対して「R」に低輝度を示す「1」が規定され、「G」および「B」に消灯を示す「0」が規定されている。これにより、後述する図89(a22)および図146(b43)に示すように、群予告演出における第1表示期間の最初においては、枠ランプに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で発光するようになる。これにより、これから群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させ易くすることができる。なお、本実施の形態においては、各ランプが赤色を主体として発光することで演出を効果的にするため、「R」に低輝度を示す「1」が規定され、「G」および「B」に消灯を示す「0」が規定されているが、たとえば、各ランプが緑色を主体として発光する場合には「G」に低輝度を示す「1」が規定され、「R」および「B」に消灯を示す「0」が規定されればよく、各ランプが青色を主体として発光する場合には「B」に低輝度を示す「1」が規定され、「R」および「G」に消灯を示す「0」が規定されればよい。
また、W1においては、点線の矢印で示すように、T1−2からT1−10に亘って、枠右ランプ9R5〜9R8付近から枠左ランプにかけて高輝度で発光するランプの箇所が100msecの等間隔で移動するように輝度データが規定されている。ここで、枠右ランプ9R5〜9R8付近は、群予告においてキャラクタが登場する箇所に対応しており、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で発光するランプの箇所が移動するように輝度データが規定されている。枠左ランプについては、最初は消灯または低輝度で発光するようになっており、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で発光するランプの箇所が移動するに伴って、段階的に徐々に高輝度で発光するように輝度データが規定されている。一方、最初に高輝度で発光していた枠右ランプ9R5〜9R8は、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で発光するランプの箇所が移動するに伴って、消灯または低輝度で発光するように輝度データが規定されている。これにより、後述する図89〜図91および図146〜図148に示すように、群予告においてキャラクタが画面の右端から登場して進行する演出に合わせて、枠ランプもパチンコ遊技機1の右側から左側にかけて高輝度で発光する位置を変化させるようになる。
また、W1においては、一の枠ランプを高輝度で発光させ、当該一の枠ランプと隣合う他の枠ランプを消灯させるデータを含み、段階的に発光するランプの箇所が移動するように輝度データが規定されている。これにより、W1においては、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で発光するランプの箇所を移動させることができる。
また、W1においては、第1表示期間の最後の10分間(600000ms)(T1−11)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の第2表示期間に移行した場合に枠ランプの発光態様について違和感がないように、第2表示期間で用いられる孫テーブルW2に合わせて、枠ランプがまばらに高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
ここで、仮にこの10分間のデータを設けなかった場合、W1を用いて発光制御を行っていた場合に何らかの異常でW2に移行しなかったときに再度T1−1からランプの発光制御が行われてしまい、既に群予告のキャラクタが登場して進行しているにも関わらず、点線の矢印で示すように、T1−2からT1−10に亘って、再び枠右ランプ9R5〜9R8付近から高輝度で発光するランプの箇所が移動するようになってしまい、遊技者に違和感を与えてしまう。しかしながら、本実施の形態においては、T1−11で10分間のデータを設けているため、W1を用いて発光制御を行っていた場合に何らかの異常でW2に移行しなかった場合でも、10分間においては孫テーブルW2に合わせた発光態様で枠ランプを発光させることができるため、違和感を生じさせなくすることができる。そして、この10分間において異常が解消すれば、特に違和感なく遊技者に遊技を続けさせることができる。
W1においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T1−1〜T1−10に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われないようになっている。
また、W1において規定された10分間の不具合対策用の輝度データは、1つ前のT1−10の状態から発光箇所がずれるように、隣合う枠ランプを順番に規則的に発光させる輝度データである。
図57(b)に示すように、第2表示期間で用いられる孫テーブルW2においては、50〜80msecで非等間隔でT2−1〜T2−10に亘って各ランプに対してRGBのデータが規定されている。また、W2においては、時間ごとに、枠ランプに含まれる各ランプを消灯または低輝度で発光させるためのデータと各ランプを高輝度で発光させるためのデータとを組み合わせた第1輝度データと、各ランプを消灯または低輝度で発光させるためのデータと各ランプを高輝度で発光させるためのデータとの組み合わせが当該第1輝度データと異なる第2輝度データとで構成されている。たとえば、T2−2に対応する各ランプのデータの集まりを第1輝度データとすれば、T2−3に対応する各ランプのデータの集まりを第2輝度データとすることができる。その他の時間ごとに対しても所定の輝度データが規定されている。
W2においては、一の枠ランプを高輝度で発光させ、当該一の枠ランプと隣合う他の枠ランプも高輝度で発光させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で発光するランプが変化するように輝度データが規定されている。たとえば、W2においては、複数箇所に亘って高輝度で発光させるようにまばらに高輝度のデータ(たとえば、「A」)が規定されている。これにより、後述する図92,図93および図149,図150に示すように、群予告演出における第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて枠ランプがまばらに高輝度で発光するようになる。また、W2は、W1よりも、多くの枠ランプを高輝度で発光させるように設計されている。
なお、W2においては、W1のように不具合対策用の輝度データが設けられていないため、T2−1〜T2−10に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われるようになっている。ここで、仮にW2を用いて発光制御を行っていた場合に何らかの異常でW3に移行しなかったときに再度T2−1からランプの発光制御が行われてしまっても、枠ランプがまばらに高輝度で発光する態様が繰り返されるものに過ぎないため、特に遊技者に違和感を与えることはない。
また、W2とは異なり、T2−1〜T2−10に亘る輝度データを繰り返さずに、全時間に亘って時間ごとに参照されるデータの全てを設けることもできるが、各データを作成する時間や、作成したデータが正しいことを確認する時間が掛かり、非常に効率が悪くなる。一方、本実施の形態のW2のように、T2−1〜T2−10に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われるようにすることで、繰り返し参照される1セットのデータのみを作成すればよく、時間効率を向上させることができる。なお、群予告演出における第2表示期間において1セットのデータを繰り返し用いて発光制御を行うようにしている理由は、群予告演出における第2表示期間が第1表示期間や第3表示期間よりも長く、かつ群予告演出において第2表示期間は複数のキャラクタによって画面上を埋め尽くされて当該複数のキャラクタが群となって進行するような時間帯であるため、そのような演出に対応する発光態様も、同じような発光を繰り返すだけで足りるからである。
図57(c)に示すように、第3表示期間で用いられる孫テーブルW3においては、80msec間隔でT3−1〜T3−6に亘って枠左ランプおよび枠右ランプに対してRGBのデータが規定されている。その後、枠左ランプについては10msecという短い間隔でT3−7〜T3−38に亘ってRGBのデータが規定され、枠右ランプについては引き続き80msecという長い間隔でT3−7〜T3−38に亘ってRGBのデータが規定されている。
また、W3においては、点線の矢印で示すように、T3−2からT3−30に亘って、枠右ランプ9R5〜9R8付近から高輝度で発光していたランプが段階的に徐々に消灯または低輝度で発光するように、消灯または低輝度で発光するランプの数を増やしていく。また、T3−7〜T3−38について、枠右ランプ9R2〜9R12の場合は80msec間隔で輝度データが規定されているのに対して、群予告においてキャラクタが進行する方向に位置する枠左ランプ9L5〜9L12については、10msecという短い間隔で高輝度から消灯または低輝度となるように輝度データが規定されている。これにより、後述する図94,図95および図151,図152に示すように、群予告においてキャラクタが画面の左端へと消えていく演出に合わせて、枠ランプもパチンコ遊技機1の右側から左側にかけて消灯または低輝度で発光する位置を変化させるようになる。
また、W3においては、T3−30移行の時間において枠ランプに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で発光するように輝度データが規定されている。さらに、W3においては、W1と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T3−39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合に枠ランプの発光態様について違和感がないように、枠ランプが消灯または低輝度で発光するように輝度データが規定されている。
W3においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T3−1〜T3−38に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われないようになっている。
(群予告輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブル)
図58は、群予告輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。上述したように、役物ランプ9Aは、役物ランプ9A1〜9A4といった複数のランプから構成されており、図58に示す輝度データテーブルにおいては、役物ランプ9A1〜9A4に対応して順番に「RRRR」と表されている。なお、役物ランプ9A1〜9A4の各々は、単色(この例では赤色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「6」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「6」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「6」のうち、「1」〜「3」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「4」〜「6」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。なお、単色のLEDは、フルカラーのLEDよりも、光を遮るフィルタとなるものが少ないため、その分光が強く発光される。このため、単色のLEDは、フルカラーのLEDよりも、高輝度に対応する輝度データが小さくなっている。
図58(a)に示すように、第1表示期間で用いられる孫テーブルY1においては、100msecで等間隔でT1−1〜T1−10に亘って各ランプに対して輝度データが規定され、さらに最後の時間T1−11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。
Y1においては、第1表示期間の最初の100msec(T1−1)において、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプに対して低輝度を示す「1」が規定されている。これにより、後述する図89(a22)および図146(b43)に示すように、群予告演出における第1表示期間の最初においては、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で発光するようになる。これにより、これから群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
また、Y1においては、第1表示期間の最後の10分間(600000ms)(T1−11)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の第2表示期間に移行した場合に役物ランプ9Aの発光態様について違和感がないように、第2表示期間で用いられる孫テーブルY2に合わせて、役物ランプ9Aがまばらに高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
Y1においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T1−1〜T1−10に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われないようになっている。
図58(b)に示すように、第2表示期間で用いられる孫テーブルY2においては、50〜80msecで非等間隔でT2−1〜T2−10に亘って役物ランプ9Aの各ランプに対して輝度データが規定されている。
Y2においては、一のランプを高輝度で発光させ、当該一のランプと隣合う他のランプも高輝度で発光させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で発光するランプが変化するように輝度データが規定されている。これにより、後述する図92,図93および図149,図150に示すように、群予告演出における第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて役物ランプ9Aがまばらに高輝度で発光するようになる。
なお、Y2においては、Y1のように不具合対策用の輝度データが設けられていないため、T2−1〜T2−10に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われるようになっている。
図58(c)に示すように、第3表示期間で用いられる孫テーブルY3においては、80msec間隔でT3−1〜T3−6に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。その後、10msecという短い間隔でT3−7〜T3−38に亘って輝度データが規定されている。
さらに、Y3においては、Y1と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T3−39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合に役物ランプ9Aの発光態様について違和感がないように、役物ランプ9Aが低輝度で発光するように輝度データが規定されている。
Y3においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T3−1〜T3−38に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われないようになっている。
(群予告輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブル)
図59は、群予告輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。上述したように、盤左ランプ9Bは、盤左ランプ9B1〜9B5といった複数のランプから構成されており、図59に示す輝度データテーブルにおいては、盤左ランプ9B1〜9B5に対応して順番に「WWWWW」と表されている。なお、盤左ランプ9B1〜9B5の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「6」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「6」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「6」のうち、「1」〜「3」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「4」〜「6」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。なお、上述した役物ランプ9Aの場合、赤色のみのLEDであったが、盤左ランプ9Bのような白色のみのLEDであっても、高輝度を表す値は最高で「6」に設定されている。
図59(a)に示すように、第1表示期間で用いられる孫テーブルL1においては、100msecで等間隔でT1−1〜T1−10に亘って各ランプに対して輝度データが規定され、さらに最後の時間T1−11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。
L1においては、第1表示期間の最初の100msec(T1−1)において、盤左ランプ9Bに含まれる全てのランプに対して低輝度を示す「1」が規定されている。これにより、後述する図89(a22)および図146(b43)に示すように、群予告演出における第1表示期間の最初においては、盤左ランプ9Bに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で発光するようになる。これにより、これから群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
また、L1においては、第1表示期間の最後の10分間(600000ms)(T1−11)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の第2表示期間に移行した場合に盤左ランプ9Bの発光態様について違和感がないように、第2表示期間で用いられる孫テーブルL2に合わせて、盤左ランプ9Bがまばらに高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
L1においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T1−1〜T1−10に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われないようになっている。
図59(b)に示すように、第2表示期間で用いられる孫テーブルL2においては、50〜80msecで非等間隔でT2−1〜T2−10に亘って盤左ランプ9Bの各ランプに対して輝度データが規定されている。
L2においては、一のランプを高輝度で発光させ、当該一のランプと隣合う他のランプも高輝度で発光させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で発光するランプが変化するように輝度データが規定されている。これにより、後述する図92,図93および図149,図150に示すように、群予告演出における第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて盤左ランプ9Bがまばらに高輝度で発光するようになる。
なお、L2においては、L1のように不具合対策用の輝度データが設けられていないため、T2−1〜T2−10に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われるようになっている。
図59(c)に示すように、第3表示期間で用いられる孫テーブルL3においては、80msec間隔でT3−1〜T3−6に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。その後、10msecという短い間隔でT3−7〜T3−38に亘って輝度データが規定されている。
さらに、L3においては、L1と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T3−39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合に盤左ランプ9Bの発光態様について違和感がないように、盤左ランプ9Bが低輝度で発光するように輝度データが規定されている。
L3においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T3−1〜T3−38に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われないようになっている。
(群予告輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブル)
図60は、群予告輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。上述したように、盤上ランプ9Cは、盤上ランプ9C1〜9C13といった複数のランプから構成されており、盤上ランプ9C1〜9C5,9C9〜9C13の各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。一方、盤上ランプ9C6〜9C8の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「6」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「6」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「6」のうち、「1」〜「3」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「4」〜「6」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。このように、複数色のLEDで用いられる高輝度の値は、単色のLEDで用いられる高輝度の値よりも大きくなっている。なお、上述した役物ランプ9Aの場合、赤色のみのLEDであったが、盤上ランプ9Cのような白色のみのLEDであっても、高輝度を表す値は最高で「6」に設定されている。
図60(a)に示すように、第1表示期間で用いられる孫テーブルU1においては、100msecで等間隔でT1−1〜T1−10に亘って各ランプに対して輝度データが規定され、さらに最後の時間T1−11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。
U1においては、第1表示期間の最初の100msec(T1−1)において、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプに対して低輝度を示す「1」または「0」が規定されている。これにより、後述する図89(a22)および図146(b43)に示すように、群予告演出における第1表示期間の最初においては、盤上ランプ9Cに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で発光するようになる。これにより、これから群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
また、U1においては、第1表示期間の最後の10分間(600000ms)(T1−11)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の第2表示期間に移行した場合に盤上ランプ9Cの発光態様について違和感がないように、第2表示期間で用いられる孫テーブルU2に合わせて、盤上ランプ9Cがまばらに高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
U1においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T1−1〜T1−10に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われないようになっている。
図60(b)に示すように、第2表示期間で用いられる孫テーブルU2においては、50〜80msecで非等間隔でT2−1〜T2−10に亘って盤上ランプ9Cの各ランプに対して輝度データが規定されている。
U2においては、一のランプを高輝度で発光させ、当該一のランプと隣合う他のランプも高輝度で発光させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で発光するランプが変化するように輝度データが規定されている。これにより、後述する図92,図93および図149,図150に示すように、群予告演出における第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて盤上ランプ9Cがまばらに高輝度で発光するようになる。
なお、U2においては、U1のように不具合対策用の輝度データが設けられていないため、T2−1〜T2−10に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われるようになっている。
図60(c)に示すように、第3表示期間で用いられる孫テーブルU3においては、80msec間隔でT3−1〜T3−6に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。その後、10msecという短い間隔でT3−7〜T3−38に亘って輝度データが規定されている。
さらに、U3においては、U1と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T3−39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合に盤上ランプ9Cの発光態様について違和感がないように、盤上ランプ9Cが消灯または低輝度で発光するように輝度データが規定されている。
U3においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T3−1〜T3−38に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われないようになっている。
なお、U1、U2、およびU3のいずれにおいても、単色である盤上ランプ9C6〜9C8については「0」のデータのみが規定されている。すなわち、盤上ランプ9C6〜9C8は、群予告演出において用いられないようになっている。
(群予告輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブル)
図61は、群予告輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。アタッカランプ9Eおよび電チューランプ9Hの各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。一方、Vアタッカランプ9Fは、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「6」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「6」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「6」のうち、「1」〜「3」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「4」〜「6」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。このように、複数色のLEDで用いられる高輝度の値は、単色のLEDで用いられる高輝度の値よりも大きくなっている。なお、上述した役物ランプ9Aの場合、赤色のみのLEDであったが、Vアタッカランプ9Fのような白色のみのLEDであっても、高輝度を表す値は最高で「6」に設定されている。
図61(a)に示すように、第1表示期間で用いられる孫テーブルA1においては、100msecで等間隔でT1−1〜T1−10に亘って各ランプに対して輝度データが規定され、さらに最後の時間T1−11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。
A1においては、第1表示期間の最初の100msec(T1−1)において、全てのランプに対して低輝度を示す「1」または「0」が規定されている。これにより、後述する図89(a22)および図146(b43)に示すように、群予告演出における第1表示期間の最初においては、アタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fが消灯または低輝度で発光するようになる。これにより、これから群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
また、A1においては、第1表示期間の最後の10分間(600000ms)(T1−11)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の第2表示期間に移行した場合に各ランプの発光態様について違和感がないように、第2表示期間で用いられる孫テーブルA2に合わせて、各ランプがまばらに高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
A1においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T1−1〜T1−10に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われないようになっている。
図61(b)に示すように、第2表示期間で用いられる孫テーブルA2においては、50〜80msecで非等間隔でT2−1〜T2−10に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。
A2においては、一のランプを高輝度で発光させ、当該一のランプと隣合う他のランプも高輝度で発光させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で発光するランプが変化するように輝度データが規定されている。これにより、後述する図92,図93および図149,図150に示すように、群予告演出における第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせてアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fがまばらに高輝度で発光するようになる。
なお、A2においては、A1のように不具合対策用の輝度データが設けられていないため、T2−1〜T2−10に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われるようになっている。
図61(c)に示すように、第3表示期間で用いられる孫テーブルA3においては、80msec間隔でT3−1〜T3−6に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。その後、10msecという短い間隔でT3−7〜T3−38に亘って輝度データが規定されている。
さらに、A3においては、A1と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T3−39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合にアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fの発光態様について違和感がないように、アタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fが消灯または低輝度で発光するように輝度データが規定されている。
A3においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T3−1〜T3−38に亘る輝度データを繰り返し用いて発光制御が行われないようになっている。
(リーチライン輝度データテーブルにおける親テーブル)
図62は、リーチライン輝度データテーブルにおける親テーブルの一例を説明するための図である。図62に示すように、リーチライン輝度データテーブルにおける親テーブルでは、枠ランプ(枠右ランプ9R、枠左ランプ9L)、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプ9Eといった、遊技効果ランプ9に含まれる各ランプについて、リーチライン演出の各々の演出時間が規定されている。
リーチライン演出とは、群予告演出とは異なり、特図や飾り図柄による可変表示の表示結果が大当り図柄が停止する表示結果となることを予告する演出であって、リーチになったことを遊技者に示唆(あるいは報知)する演出である。リーチライン演出においては、後述する図84〜図87および図134〜図137に示すように、画像表示装置5の画面の中央部分から光のフラッシュとともに光の筋(リーチラインとも称する)が現れて、リーチを構成する左右の飾り図柄を繋げるようにリーチラインが内外(左右方向)に延び縮みしながら広がり、その後リーチラインが消えるような演出が実行される。
リーチライン輝度データテーブルにおける親テーブルにおいて、遊技効果ランプ9における各ランプは、リーチライン演出に合わせるように1500msecに亘って制御されるようになっている。
さらに、リーチライン輝度データテーブルにおける親テーブルには、各遊技効果ランプ9に対するランプ制御時に参照される子テーブル(WD11,YD11,LD11,UD11,AD11)を指定する情報とが格納されている。
(リーチラインデータテーブルにおける子テーブル)
図63は、リーチライン輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。図63に示すように、リーチライン輝度データテーブルにおける子テーブルでは、遊技効果ランプ9における各ランプについて、リーチライン演出の時間を細分化するとともに、各時間帯で参照される孫テーブル(輝度データテーブルともいう)が指定されている。
たとえば、リーチライン演出が実行される期間のうち、フラッシュが発生する期間(後述する図84(a8),(a9)および図134(a8),(a9)に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW11、役物ランプ9AについてY11、盤左ランプ9BについてL11、盤上ランプ9CについてU11、およびアタッカランプ9EについてA11の孫テーブルが各々設けられている。
リーチライン演出が実行される期間のうち、リーチラインが発生する期間(後述する図85および図135に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW12、役物ランプ9AについてY12、および盤左ランプ9BについてL12の孫テーブルが各々設けられている。なお、リーチラインが発生する期間においては、盤上ランプ9Cおよびアタッカランプ9Eは用いられないため、孫テーブルが用意されていない。
リーチライン演出が実行される期間のうち、リーチラインが内外に延び縮みしながら広がる期間(後述する図86(a13)〜図87(b17)および図136(a13)〜図137(b17)に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW13、役物ランプ9AについてY13、盤左ランプ9BについてL13、盤上ランプ9CについてU13、およびアタッカランプ9EについてA13の孫テーブルが各々設けられている。
リーチライン演出が実行される期間のうち、リーチラインが消える期間(後述する図87(a18)および図137(b18)に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW14、役物ランプ9AについてY14、盤左ランプ9BについてL14、盤上ランプ9CについてU14、およびアタッカランプ9EについてA14の孫テーブルが各々設けられている。
図63に示すように、リーチライン演出で参照される輝度データテーブルについて、フラッシュが発生する期間、リーチラインが内外に延び縮みしながら広がる期間、およびリーチラインが消える期間のいずれにおいても、枠左ランプ9L、枠右ランプ9R、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプの6種類の輝度データテーブルが設けられている。一方、リーチライン演出で参照される輝度データテーブルについて、リーチラインが発生する期間で参照される輝度データテーブルにおいては、枠左ランプ9L、枠右ランプ9R、役物ランプ9A、および盤左ランプ9Bの4種類の輝度データテーブルが設けられている。
このように、リーチライン演出においては、群予告演出と同じ数のランプまたは群予告演出よりも少ない数のランプに対して輝度データテーブルが設けられている。
(リーチライン輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブル)
図64は、リーチライン輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、枠ランプに含まれる各ランプは複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図64(a)に示すように、孫テーブルW11においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2〜9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2〜9L12の各々の輝度データと共通である。リーチライン演出はリーチになったことを遊技者に示唆する演出であり、群予告演出のように大当りを示唆することで遊技者の期待感を煽る演出ではない。このため、リーチライン演出は、群予告演出のように枠右ランプ9Rと枠左ランプ9Lとで異なる輝度データを設けて各ランプを個別に制御するような凝った発光制御を行うのではなく、枠右ランプ9Rと枠左ランプ9Lとで共通の輝度データを設けて各ランプを一緒に制御するようになっている。さらに、リーチライン演出は群予告演出よりも実行時間が短いため、群予告演出のように枠右ランプ9Rと枠左ランプ9Lとで異なる輝度データを設けて各ランプを個別に制御するような凝った発光制御を行うのではなく、枠右ランプ9Rと枠左ランプ9Lとで共通の輝度データを設けて各ランプを一緒に制御するようになっている。
W11においては、30msec間隔でT11−1〜T11−2に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図84(a8)および図134(b8)に示すように、フラッシュが発生するタイミングでは、枠ランプに含まれる全てのランプが高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図64(b)に示すように、孫テーブルW12においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2〜9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2〜9L12の各々の輝度データと共通である。
W12においては、30msec間隔でT12−1〜T12−2に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図85および図135に示すように、リーチラインが発生する間では、枠ランプに含まれるランプのうち、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図64(c)に示すように、孫テーブルW13においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2〜9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2〜9L12の各々の輝度データと共通である。
W13においては、60msec間隔でT13−1〜T13−4に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図86および図136に示すように、リーチラインが発生する間では、枠ランプに含まれるランプのうち、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図64(d)に示すように、孫テーブルW14においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2〜9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2〜9L12の各々の輝度データと共通である。
W14においては、100msec(T14−1)に亘って各ランプに対して輝度データが規定されているが、その値は「0」である。これにより、後述する図87(a18)および図137(b18)に示すように、リーチラインが消えることに合わせて枠ランプも消灯する。
(リーチライン輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブル)
図65は、リーチライン輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、役物ランプ9A1〜9A4の各々は、単色(この例では赤色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図65(a)に示すように、孫テーブルY11においては、30msec間隔でT11−1〜T11−2に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図84(a8)および図134(b8)に示すように、フラッシュが発生するタイミングでは、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプが高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図65(b)に示すように、孫テーブルY12においては、30msec間隔でT12−1〜T12−2に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図85および図135に示すように、リーチラインが発生する間では、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプが高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図65(c)に示すように、孫テーブY13においては、30msec間隔でT13−1〜T13−2に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図86および図136に示すように、リーチラインが発生する間では、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプが高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図65(d)に示すように、孫テーブルY14においては、100msec(T14−1)に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されているが、その値は「0」である。これにより、後述する図87(a18)および図137(b18)に示すように、リーチラインが消えることに合わせて役物ランプ9Aも消灯する。
(リーチライン輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブル)
図66は、リーチライン輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、盤左ランプ9B1〜9B5の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図66(a)に示すように、孫テーブルL11においては、30msec間隔でT11−1〜T11−2に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図84(a8)および図134(b8)に示すように、フラッシュが発生するタイミングでは、盤左ランプ9Bに含まれる全てのランプが高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図66(b)に示すように、孫テーブルL12においては、30msec間隔でT12−1〜T12−2に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図85および図135に示すように、リーチラインが発生する間では、盤左ランプ9Bに含まれる全てのランプが高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図66(c)に示すように、孫テーブL13においては、60msec間隔でT13−1〜T13−4に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図86および図136に示すように、リーチラインが発生する間では、盤左ランプ9Bに含まれる全てのランプが高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図66(d)に示すように、孫テーブルL14においては、100msec(T14−1)に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されているが、その値は「0」である。これにより、後述する図87(a18)および図137(b18)に示すように、リーチラインが消えることに合わせて盤左ランプ9Bも消灯する。
(リーチライン輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブル)
図67は、リーチライン輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、盤上ランプ9C1〜9C5,9C9〜9C13の各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。また、盤上ランプ9C6〜9C8の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図67(a)に示すように、孫テーブルU11においては、30msec間隔でT11−1〜T11−2に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図84(a8)および図134(b8)に示すように、フラッシュが発生するタイミングでは、盤上ランプ9Cに含まれるランプのうち、中央の盤上ランプ9C6〜9C8以外のランプが高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図67(b)に示すように、孫テーブU13においては、60msec間隔でT13−1〜T13−4に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図86および図136に示すように、リーチラインが発生する間では、盤上ランプ9Cに含まれるランプのうち、中央の盤上ランプ9C6〜9C8以外のランプが高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図67(d)に示すように、孫テーブルL14においては、100msec(T14−1)に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されているが、その値は「0」である。これにより、後述する図87(a18)および図137(b18)に示すように、リーチラインが消えることに合わせて盤上ランプ9Cも消灯する。
(リーチライン輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブル)
図68は、リーチライン輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、アタッカランプ9Eおよび電チューランプ9Hの各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。また、Vアタッカランプ9Fは、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図68(a)に示すように、孫テーブルA11においては、30msec間隔でT11−1〜T11−2に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図84(a8)および図134(b8)に示すように、フラッシュが発生するタイミングでは、アタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fが高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図68(b)に示すように、孫テーブA13においては、60msec間隔でT13−1〜T13−4に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図86および図136に示すように、リーチラインが発生する間では、アタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fが高輝度で発光するように輝度データが規定されている。
図68(d)に示すように、孫テーブルA14においては、100msec(T14−1)に亘って各ランプに対して輝度データが規定されているが、その値は「0」である。これにより、後述する図87(a18)および図137(b18)に示すように、リーチラインが消えることに合わせてアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fも消灯する。
(背景予告輝度データテーブルにおける親テーブル)
図69は、背景予告輝度データテーブルにおける親テーブルの一例を説明するための図である。図69に示すように、背景予告輝度データテーブルにおける親テーブルでは、枠ランプ(枠右ランプ9R、枠左ランプ9L)、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプ9Eといった、遊技効果ランプ9に含まれる各ランプについて、背景予告演出の各々の演出時間が規定されている。
背景予告演出とは、群予告演出とは異なり、特図や飾り図柄による可変表示の表示結果が大当り図柄が停止する表示結果となることを予告する演出であって、特定のキャラクタ(たとえば、ジャムちゃん)が特定の背景(たとえば、星空の背景)とともに表示される演出である。
背景予告輝度データテーブルにおける親テーブルにおいて、遊技効果ランプ9における各ランプは、背景予告演出に合わせるように5500msecに亘って制御されるようになっている。
さらに、背景予告輝度データテーブルにおける親テーブルには、各遊技効果ランプ9に対するランプ制御時に参照される子テーブル(WD21,YD21,LD21,UD21,AD21)を指定する情報とが格納されている。
(背景予告輝度データテーブルにおける子テーブル)
図70は、背景予告輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。図70に示すように、背景予告輝度データテーブルにおける子テーブルでは、遊技効果ランプ9における各ランプについて、背景予告演出の時間を細分化するとともに、各時間帯で参照される孫テーブル(輝度データテーブルともいう)が指定されている。
たとえば、背景予告演出が実行される期間のうち、最初の2000msecにおいては、枠ランプについてW21、役物ランプ9AについてY21、盤左ランプ9BについてL21、盤上ランプ9CについてU21、およびアタッカランプ9EについてA21の孫テーブルが各々設けられている。
背景予告演出が実行される期間のうち、途中の100msecにおいては、枠ランプについてW22、役物ランプ9AについてY22、盤左ランプ9BについてL22、盤上ランプ9CについてU22、およびアタッカランプ9EについてA22の孫テーブルが各々設けられている。
背景予告演出が実行される期間のうち、最後の600000msecにおいては、枠ランプについてW23、役物ランプ9AについてY23、盤左ランプ9BについてL23、盤上ランプ9CについてU23、およびアタッカランプ9EについてA23の孫テーブルが各々設けられている。
図70に示すように、背景予告演出で参照される輝度データテーブルについて、最初の200msec、途中の100msec、および最後の600000msecのいずれにおいても、枠左ランプ9L、枠右ランプ9R、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプの6種類の輝度データテーブルが設けられている。
このように、背景予告演出においては、群予告演出と同じ数のランプに対して輝度データテーブルが設けられている。
(背景予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブル)
図71は、背景予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、枠ランプに含まれる各ランプは複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図71(a)に示すように、孫テーブルW21においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2〜9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2〜9L12の各々の輝度データと共通である。W21においては、50msec間隔でT21−1〜T21−4に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。
図71(b)に示すように、孫テーブルW22においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2〜9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2〜9L12の各々の輝度データと共通である。W22においては、20msec間隔でT22−1〜T22−2に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。
図71(c)に示すように、孫テーブルW23においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2〜9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2〜9L12の各々の輝度データと共通である。W23においては、240msecと230msecとを繰り返しながらT23−1〜T23−6に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。
(背景予告輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブル)
図72は、背景予告輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、役物ランプ9A1〜9A4の各々は、単色(この例では赤色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図72(a)に示すように、孫テーブルY21においては、50msec間隔でT21−1〜T21−4に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。
図72(b)に示すように、孫テーブルY22においては、20msec間隔でT22−1〜T22−2に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。
図72(c)に示すように、孫テーブY23においては、240msecと230msecとを繰り返しながらT23−1〜T23−6に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。
(背景予告輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブル)
図73は、背景予告輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、盤左ランプ9B1〜9B5の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図73(a)に示すように、孫テーブルL21においては、50msec間隔でT21−1〜T21−4に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。
図73(b)に示すように、孫テーブルL22においては、20msec間隔でT22−1〜T22−2に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。
図73(c)に示すように、孫テーブL23においては、240msecと230msecとを繰り返しながらT23−1〜T23−6に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。
(背景予告輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブル)
図74は、背景予告輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、盤上ランプ9C1〜9C5,9C9〜9C13の各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。また、盤上ランプ9C6〜9C8の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図74(a)に示すように、孫テーブルU21においては、50msec間隔でT21−1〜T21−4に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。
図74(b)に示すように、孫テーブルU22においては、20msec間隔でT22−1〜T22−2に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。
図74(c)に示すように、孫テーブU23においては、240msecと230msecとで繰り返しながらT23−1〜T23−6に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。
(背景予告輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブル)
図75は、背景予告輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、アタッカランプ9Eおよび電チューランプ9Hの各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。また、Vアタッカランプ9Fは、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図75(a)に示すように、孫テーブルA21においては、50msec間隔でT21−1〜T21−2に亘ってアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fの各ランプに対して輝度データが規定されている。
図75(b)に示すように、孫テーブルA22においては、20msec間隔でT22−1〜T22−2に亘ってアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fの各ランプに対して輝度データが規定されている。
図75(c)に示すように、孫テーブA23においては、240msecと230msecとで繰り返しながらT23−1〜T23−6に亘ってアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fの各ランプに対して輝度データが規定されている。
(全発光時輝度データテーブル)
図76は、全発光時輝度データテーブルの一例を説明するための図である。図76(a)〜(h)に示すように、全発光時輝度データテーブルにおいては、枠ランプ、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、アタッカランプ9E、Vアタッカランプ9F、電チューランプ9H、Vランプ9G、スティックコントローラランプ9J、およびトリガボタンランプ9Kといった各遊技効果ランプ9に対して、高輝度の輝度データ(この例では最大値である「F」)が規定されている。
(PUSH演出時輝度データテーブル)
図77は、PUSH演出時輝度データテーブルの一例を説明するための図である。PUSH演出とは、後述する図88(a19)に示すように、プッシュボタン31Bを押圧する操作を促す演出である。
図77(a)は、スティックコントローラランプ9Jに対する輝度データテーブルS41が示されている。S41においては、20msec間隔でT41−1〜T41−4に亘ってスティックコントローラランプ9Jに対して輝度データが規定されている。なお、PUSH演出時におけるスティックコントローラランプ9Jの発光色は、群予告演出において枠ランプなどが発光する発光色と同じ色(この例では赤色)である。
図77(b)は、トリガボタンランプ9Kに対する輝度データテーブルT41が示されている。T41においては、150msec間隔でT51−1〜T512に亘ってトリガボタンランプ9Kに対して輝度データが規定されている。なお、PUSH演出時におけるトリガボタンランプ9Kの発光色は、群予告演出において枠ランプなどが発光する発光色と同じ色(この例では赤色)である。
(変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける子テーブル)
図80は、変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。図80に示すように、変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける子テーブルでは、遊技効果ランプ9における各ランプについて、群予告演出の時間を細分化するとともに、各時間帯で参照される孫テーブル(輝度データテーブルともいう)が指定されている。
たとえば、群予告演出が実行される期間のうち、第1表示期間の途中までの期間(2000msec)においては、枠ランプについてW101、役物ランプ9AについてY101、盤左ランプ9BについてL101、盤上ランプ9CについてU101、およびアタッカランプ9EについてA101の孫テーブルが各々設けられている。これらの孫テーブルは、変形例に係る第1輝度データテーブルに対応する。
群予告演出が実行される期間のうち、第1表示期間の残り、第2表示期間、および第3表示期間の途中までの期間(2790msec)においては、枠ランプについてW102、役物ランプ9AについてY102、盤左ランプ9BについてL102、盤上ランプ9CについてU102、およびアタッカランプ9EについてA102の孫テーブルが各々設けられている。これらの孫テーブルは、変形例に係る第2輝度データテーブルに対応する。
群予告演出が実行される期間のうち、第3表示期間の残りの期間(150msec)においては、枠ランプについてW103、役物ランプ9AについてY103、盤左ランプ9BについてL103、盤上ランプ9CについてU103、およびアタッカランプ9EについてA103の孫テーブルが各々設けられている。これらの孫テーブルは、変形例に係る第3輝度データテーブルに対応する。
このように、変形例に係る群予告輝度データテーブルにおいては、第1輝度データテーブルにおいて、第1表示期間の開始に関連するタイミングで遊技効果ランプ9の制御が開始し、当該第1表示期間中に遊技効果ランプ9の制御が終了し、第2輝度データテーブルにおいて、第1表示期間中に遊技効果ランプ9の制御が開始するとともに当該第2表示期間中においても遊技効果ランプ9の制御が継続し、第3表示期間中に遊技効果ランプ9の制御が終了し、第3輝度データテーブルにおいて、第3表示期間中に遊技効果ランプ9の制御が開始するようになっている。
(輝度データテーブルを用いた遊技効果ランプのランプ制御の詳細について)
上述したように、演出制御用CPU120は、ROM121やRAM122に格納された輝度データテーブルを用いて、遊技効果ランプ9に含まれる複数のランプのうちの1または複数のランプをランプ制御によって発光/点滅/消灯させる。
具体的には、表示制御部124は、主基板11に搭載されたCPU105から送信される変動パターンコマンドに応じて、サブ変動時間を設定する。サブ変動時間は、表示される画像の1フレーム(33msec)で1減算されるカウンタである。表示制御部124は、サブ変動時間が各パートに対応する表示(たとえば、リーチ表示など)を開始するタイミングとなったときに、ROM121やRAM122に格納された画像データ(動画データ,アニメーションデータ)に基づき、画像表示装置5の表示制御を行う。表示制御部124は、自身が行っている表示制御に応じて、画像表示装置5に表示させる演出表示(演出シーン)に対応して拡張コマンドを設定し、当該拡張コマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、表示制御部124から受信した拡張コマンドに基づき、表示制御部124によって表示制御が行われる演出表示(演出シーン)に対応する親テーブルのアドレスを特定する。
たとえば、図78は、輝度データテーブルを用いたランプ制御の一例を説明するための図である。図78に示すように、演出制御用CPU120は、表示制御部124から受信した拡張コマンドに基づき、リーチラインに対応する親テーブルのアドレスを特定する。
上述したように、親テーブルでは、遊技効果ランプ9に含まれる各種ランプのうちのランプ制御の対象となるランプ(発光箇所)を指定する情報と、各ランプに対してランプ制御が行われる最大時間を指定する情報と、各ランプに対するランプ制御時に参照される子テーブルを指定する情報(子テーブルの指定アドレス)とが格納されている。なお、親テーブルにおいては、ランプ制御の対象となるランプのみが指定されており、ランプ制御の対象とならないランプについては指定されない。たとえば、上述した図55に示す親テーブルにおいては、ランプ制御の対象として枠ランプと、役物ランプ9Aと、盤左ランプ9Bと、盤上ランプ9Cと、アタッカランプ9Eとが指定され、各ランプに対してランプ制御が行われる最大時間として3140msecが指定されている。そして、図55に示す親テーブルにおいては、枠ランプに対して子テーブルWD1が指定され、役物ランプ9Aに対して子テーブルYD1が指定され、盤左ランプ9Bに対して子テーブルLD1が指定され、盤上ランプ9Cに対して子テーブルUD1が指定され、アタッカランプ9Eに対して子テーブルAD1が指定されている。
さらに一例を説明すると、上述したように、図62に示すリーチライン輝度データテーブルの親テーブルにおいては、枠ランプに対してランプ制御が行われる最大時間として1500msecが指定されており、演出制御用CPU120は、この1500msecを計時するために10msecごとにカウンタを1減算する。すなわち、演出制御用CPU120は、カウンタの減算処理を150回実行することで、1500msecを計時したことになる。演出制御用CPU120は、最大1500msecを計時するまで、親テーブルによって指定された子テーブルを用いてランプ制御を行うようになっている。リーチライン輝度データテーブルの親テーブルにおいては、枠ランプ用の子テーブルとしてWD11が指定されている。
子テーブルには、遊技効果ランプ9に含まれる各種ランプのうちのランプ制御の対象となるランプ(点灯箇所)を指定する情報と、ランプ制御が行われる各時間で参照される孫テーブルを指定する情報(孫テーブルの指定アドレス)とが格納されている。たとえば、上述したように、図63に示す枠ランプ用の子テーブルにおいては、各時間に対して参照される孫テーブル(W11、W12、W13、W14)が指定されている。
図78に示すように、リーチライン輝度データテーブルの子テーブルWD11においては、枠ランプに対してランプ制御が行われる時間として330msecが指定されており、演出制御用CPU120は、10msecごとにカウンタを1減算することで330msecを計時し、当該計時が330msecに到達するまで、子テーブルWD11によって指定された孫テーブルを用いてランプ制御を行うようになっている。リーチライン輝度データテーブルの子テーブルWD11においては、孫テーブルとしてW11が指定されている。
孫テーブルには、遊技効果ランプ9に含まれる各種ランプのうちのランプ制御の対象となるランプ(点灯箇所)を指定する情報と、ランプ制御が行われる各時間で用いられる輝度データとが格納されている。たとえば、上述したように、図64に示す孫テーブルW11においては、30msecごとに用いられるRGBに対応する輝度データが格納されている。
輝度データの値はランプ制御の対象となるランプに出力される電流値に対応している。たとえば、枠ランプは、「R」、「G」、「B」といった3つの素子からなるLEDによって構成されるが、各素子に対する輝度データは、各素子に対して出力される電流値に対応する。具体的には、輝度データは、0〜Fまでの16段階に電流値が分かれており、輝度データが0の場合は電流値が最低値(たとえば、0)となり、輝度データがFの場合は電流値が最大値となる。たとえば、「R」の素子に「A」の輝度データが出力されると、当該「A」の輝度データに対応する電流が「R」の素子に流れ、「G」の素子に「1」の輝度データが出力されると、当該「1」の輝度データに対応する電流が「G」の素子に流れ、「G」の素子に「F」の輝度データが出力されると、当該「F」の輝度データに対応する電流が「G」の素子に流れる。
図78に示すように、孫テーブルW11においては、枠ランプについて、輝度データ(RGBのデータ)として「58A」と「123」とが30msec間隔で指定されている。演出制御用CPU120は、10msecごとにカウンタを1減算することで子テーブルによって指定された時間である330msecを計時し、当該計時が330msecに到達するまで、孫テーブルW11に基づき30msec間隔で輝度データをLEDドライバに出力する。そして、LEDドライバは、受信した輝度データに基づき、指定されたLEDに対して、当該輝度データに対応する電流を流す。これにより、演出制御用CPU120は、LEDドライバを介して、枠ランプをランプ制御することができる。
上述したように、演出制御用CPU120は、親テーブル、子テーブル、および孫テーブルの各々に対応するタイマを有しており、当該タイマを一定の周期(たとえば、10msec周期)で減算しながら、親テーブル、子テーブル、および孫テーブルに基づきランプ制御を行う。
具体的には、演出制御用CPU120は、孫テーブルの最初の指定箇所から輝度データの出力を開始し、当該孫テーブルの最後の指定箇所まで輝度データの出力を完了した場合において、当該孫テーブルを指定している子テーブルに対応するタイマの値が未だ残っていれば、再び当該孫テーブルの最初の指定箇所から輝度データの出力を開始する。一方、演出制御用CPU120は、孫テーブルに基づき輝度データを出力している間において、当該孫テーブルを指定している子テーブルに対応するタイマの値が0になれば、今度は、当該子テーブルを指定している親テーブルによって指定されている別の子テーブルに対応するタイマをセットして、当該子テーブルで指定する孫テーブルの最初の指定箇所から輝度データの出力を開始する。これにより、孫テーブルが切り替わり、切り替わった後の孫テーブルに基づきランプ制御が行われる。
演出制御用CPU120による子テーブルのタイマ管理について、図を参照しながら説明する。図79は、子テーブルのタイマ管理による孫テーブルを用いたランプ制御の一例を説明するための図である。図79に示すように、説明の便宜上、最初の30msecにおけるデータ「58A」をデータ1、次の30msecにおけるデータ「123」をデータ2と称する。
演出制御用CPU120は、10msecごとにカウンタを1減算することで子テーブルWD11によって指定された330msecを計時し、当該計時が330msecに到達するまで、孫テーブルW11に基づき30msec間隔でデータ1およびデータ2の輝度データをLEDドライバに出力するが、データ1からデータ2まで出力した後、未だ計時が330msecに到達していなければ、再度、最初のデータ1から順に輝度データをLEDドライバに出力する。演出制御用CPU120は、やがて、計時が330msecに到達すると、その時点で孫テーブルW11に基づく輝度データの出力を停止し、子テーブルによって指定された次の孫テーブルW11に基づく輝度データの出力を開始する。このように、演出制御用CPU120は、子テーブルによって指定された時間が経過するまで、輝度データの出力をループさせるようになっている。
なお、上述した図57に示す孫テーブルW1のように、最終の指定箇所に600000msec(10分)に亘って輝度データが指定されており、このような孫テーブルにおける10分データは、孫テーブルに対応するタイマの値が0となったときに、未だ子テーブルのタイマが残っていることにより、再び孫テーブルの最初の指定箇所からランプ制御が行われてしまうことを防止する役割を担う。
このように、孫テーブルの最後に指定された輝度データを10分データとすることで、決められた一の発光でランプが維持されるため、ランプの点灯の変化が起こり続ける不具合を防止することができる。さらに、子テーブルの最後に指定された孫テーブルの最後に600000msec(10分)に亘る輝度データを指定するようにすれば、より効果的にランプの点灯の変化が起こり続ける不具合を防止することができる。
(変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブル)
図81は、変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、枠ランプに含まれる各ランプは複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」〜「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」〜「F」は各々発光に対応するデータである。「1」〜「F」のうち、「1」〜「7」は各々低輝度の発光に対応するデータであり、「8」〜「F」は各々高輝度の発光に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図81(a)に示すように、孫テーブルW101においては、20msecで等間隔でT101−1〜T101−10に亘って各ランプに対してRGBのデータが規定され、さらに最後の時間T101−11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。
図81(b)に示すように、孫テーブルW102においては、50〜80msecで非等間隔でT102−1〜T102−10に亘って各ランプに対してRGBのデータが規定されている。W102においては、一の枠ランプを高輝度で発光させ、当該一の枠ランプと隣合う他の枠ランプも高輝度で発光させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で発光するランプが変化するように輝度データが規定されている。たとえば、W102においては、複数箇所に亘って高輝度で発光させるようにまばらに高輝度のデータ(たとえば、「A」)が規定されている。これにより、群予告演出においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて枠ランプがまばらに高輝度で発光するようになる。また、W102は、W101よりも、多くの枠ランプを高輝度で発光させるように設計されている。
図81(c)に示すように、孫テーブルW103においては、14msec間隔でT103−1〜T103−6に亘って枠左ランプおよび枠右ランプに対してRGBのデータが規定されている。その後、枠左ランプについては2msecという短い間隔でT103−7〜T103−38に亘ってRGBのデータが規定され、枠右ランプについては引き続き14msecという長い間隔でT103−7〜T103−38に亘ってRGBのデータが規定されている。
また、W103においては、T103−2からT103−30に亘って、枠右ランプ9R5〜9R8付近から高輝度で発光していたランプが段階的に徐々に消灯または低輝度で発光するように、消灯または低輝度で発光するランプの数を増やしていく。また、T103−7〜T103−38について、枠右ランプ9R2〜9R12の場合は14msec間隔で輝度データが規定されているのに対して、群予告においてキャラクタが進行する方向に位置する枠左ランプ9L5〜9L12については、2msecという短い間隔で高輝度から消灯または低輝度となるように輝度データが規定されている。これにより、群予告においてキャラクタが画面の左端へと消えていく演出に合わせて、枠ランプもパチンコ遊技機1の右側から左側にかけて消灯または低輝度で発光する位置を変化させるようになる。
また、W103においては、T103−30移行の時間において枠ランプに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で発光するように輝度データが規定されている。さらに、W103においては、W101と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T103−39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合に枠ランプの発光態様について違和感がないように、枠ランプが消灯または低輝度で発光するように輝度データが規定されている。
[パチンコ遊技機1の演出態様]
次に、図82〜図167を参照しながら、遊技中におけるパチンコ遊技機1の演出態様について説明する。なお、本実施の形態においては、擬似変動が2回行われるメイン変動番号9、12、15、20、23、26のいずれかの変動パターンが選択された場合の演出態様について説明する。また、図中においては、遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光や点滅する様子をハッチングで示す。
(ステージAにおける演出態様)
図82〜図104を参照しながら、ステージAにおける演出態様について説明する。
図82(a1)に示すように、1個の保留記憶に基づき可変表示が開始すると、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示するとともに、第4図柄5Jが可変表示し、さらに、小図柄5Mが可変表示する。画面上では、可変表示中の背景としてキャラクタや景色の画像を含む背景画像が表示される。本実施の形態においては、ステージAで登場するキャラクタとしてメイドA(夢夢ちゃん)が飛んでいる画像が表示される。なお、可変表示中においては、可変表示に応じた態様で遊技効果ランプ9が発光するとともに、可変表示に応じた態様で演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
図82(a2)に示すように、擬似連演出が行われて、2回目の可変表示が行われることを示す「×2」の文字が表示されると、図82(a3)に示すように、2回目の可変表示が行われる。
図83(a4)に示すように、さらに擬似連演出が行われて、3回目の可変表示が行われることを示す「×3」の文字が表示されると、図83(a5)に示すように、3回目の可変表示が行われる。その後、図83(a6)に示すように、左の飾り図柄表示エリア5Lにおいて「3」が停止するとともに、右の飾り図柄表示エリア5Rにおいても「3」が停止すると、可変表示の態様がリーチ態様となる。
図84(a7)に示すように、可変表示の態様がリーチ態様となったことを報知するリーチライン演出用の飾り図柄が表示される。図84(a8)に示すように、リーチライン演出が開始する。このとき、画像表示装置5の画面の中央部分から光のフラッシュが現れる。リーチライン演出中においては、図62〜図68に示した輝度データテーブルに基づき、リーチライン演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。図84(a8)に示す状態では、枠ランプに含まれる全てのランプが高輝度で発光する。なお、リーチライン演出中においては、リーチライン演出に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
図84(a9)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し始め、光のフラッシュが大きくなる。
図85(a10)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し続け、光のフラッシュが大きくなるとともに、画面中央にリーチラインが現れる。リーチラインとは、リーチ態様を構成する左右の飾り図柄の間を結ぶ光の筋(光線)であり、青色や赤色などの所定の色が付されている。リーチラインが表示されることで、可変表示の態様がリーチ態様となった、あるいはリーチ態様となることを遊技者に示唆することができる。
図85(a11)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し続け、光のフラッシュが大きくなるとともに、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)に伸び始める。図85(a12)に示すように、画面中央の飾り図柄が元の位置に戻り、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びる。図85に示すように、リーチライン演出中においては、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で発光する。
図86(a13)に示すように、画面中央の飾り図柄が段階的に徐々に拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)に伸びていく。図86(a14)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びていく。図86(a15)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びていく。図86に示すように、リーチライン中においては、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で発光する。
図87(a16)に示すように、画面中央の飾り図柄が今度は段階的に徐々に縮小し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(内側)に縮み始める。図87(b17)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに縮小し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(内側)にさらに縮み、定位置で止まる。このとき、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で発光する。その後、図87(a18)に示すように、画面中央のリーチラインが消える。このとき、遊技効果ランプ9も消灯する。
図87(a18)に示すようにリーチライン演出が終了した後、6人群予告が実行される場合には図88(a19)に示す演出に移行し、背景予告が実行される場合には図97(a101)に示す演出に移行し、ランプ予告が実行される場合には図98(a111)に示す演出に移行する。
なお、上述したように、6人群予告は、特別図柄や飾り図柄の可変表示の表示結果が所定の大当り図柄になることを示唆する演出であって、メイドの格好をした6人のキャラクタが群となって進行する演出である。背景予告は、特図や飾り図の可変表示の表示結果が所定の大当り図柄になることを示唆する演出であって、特定のキャラクタ(たとえば、主役などのキャラクタ、レアなキャラクタなど)が特定の背景(たとえば、星空の背景)とともに表示される演出である。ランプ予告は、特図や飾り図の可変表示の表示結果が所定の大当り図柄になることを示唆する演出であって、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプ(たとえば、役物ランプ9Aなど)が発光や点滅をする演出である。ランプ予告においては、遊技効果ランプ9に含まれるランプのうち、いずれか1つのランプ、または複数のランプが発光や点滅をしてもよいし、遊技効果ランプ9以外に設けられたランプが発光や点滅をしてもよい。
ステージAにおいては、前変動のリーチライン演出の後に群予告(たとえば、6人群予告やボインゴ群予告)が実行される。たとえば、リーチライン演出の後に6人群予告が実行される場合、図88(a19)に示すように、PUSH演出が実行される。PUSH演出が実行されると、画像表示装置5の画面中央にプッシュボタン31Bを示す画像および押圧操作が可能な制限時間を示すメータ画像が表示されるとともに、「PUSH!!」の文字画像が表示される。さらに、PUSH演出中においては、図77に示した輝度データテーブルに基づき、PUSH演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。たとえば、PUSH演出中においては、スティックコントローラランプ9Jおよびトリガボタンランプ9Kが発光や点滅をする。なお、PUSH演出中においては、スピーカ8L,8Rからプッシュボタン31Bを押圧する操作を遊技者に促す効果音が出力されてもよい。このように、PUSH演出においては、画像表示やランプの発光や点滅、あるいは音によってプッシュボタン31Bを押圧する操作を遊技者に促すようになっている。
図88(a20)に示すように、PUSH演出中にプッシュボタン31Bが押圧操作されると、画像表示装置5の画面中央に表示されていたプッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像が消えるようなエフェクト発生する。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様でスピーカ8L,8RからPUSH音が出力される。当該PUSH音が出力されることで、遊技者はPUSH演出中にプッシュボタン31Bを有効に押圧できたことを認識することができる。なお、このスピーカ8L,8RからのPUSH音の出力は、群予告演出(この例では6人群予告)が開始するまでに終了する。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様で遊技効果ランプ9が発光や点滅する。この例では、枠ランプが全て高輝度で発光する。
図88(a21)に示すように、一旦、画像表示装置5の画面の表示が通常の背景画像の表示に戻り、背景に対応する態様で遊技効果ランプ9が発光や点滅する。
図89(a22)に示すように、6人群予告が開始するが、キャラクタが登場する前に、一旦遊技効果ランプ9が消灯する。これにより、これから群予告演出が実行することに対して遊技者に注目させることができる。
図89(a23)に示すように、第1表示期間において、1番目(最初)のキャラクタとして主人公のメイドA(夢夢ちゃん)が登場する。なお、図89(a23)に示す状態は、図48(a)に示す状態に対応しており、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部(この例では顔の一部)が表示されている第1状況を表している。
6人群予告の実行中においては、図55〜図61に示した輝度データテーブルに基づき、群予告演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。たとえば、図89〜図91に示す第1表示期間においては、群予告においてキャラクタが登場する箇所付近に位置する枠右ランプ9R5〜9R8が高輝度で発光し始め、その後、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で発光するランプの箇所が移動する。なお、群予告演出(6人群予告、爆チュー予告、後述のボインゴ予告)が実行された場会、群予告演出に関する画像以外の他の画像(たとえば、背景画像やSPリーチ前半予告演出に関する画像など)については、明度が下がるようになっている。群予告演出中に下がっている他の画像の明度は、第3表示期間において段階的に徐々に元の明度に戻る。一方、第1保留記憶数や第2保留記憶数を示す第4図柄5Jや小図柄5M、および第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5U、アクティブ表示エリア5Aなど、遊技者にとって遊技の勝敗や有利度に関して重要度の高い遊技に関する情報の表示については優先度を高くして、群予告演出が実行されても明度を下げないようになっている。
群予告演出中においては、群予告演出に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。なお、群予告演出に応じた演出音の音量について、図51に示したように、第1表示期間の開始に関連するタイミングで群予告演出に対応する演出音の出力を開始し、当該第1表示期間において当該演出音の音量を特定音量まで上げ、第2表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量で維持し、第3表示期間において当該演出音の音量を下げるようになっている。なお、群予告演出が開始したときには、群予告演出に応じた演出音とは別に、群予告演出の開始を示唆する開始音がスピーカ8L,8Rから出力されるが、2番目のキャラクタが登場するまでには開始音の出力が停止する。
図89(a24)に示すように、最初のキャラクタが登場して間もなく、2番目のキャラクタが登場する。なお、図89(a24)に示す状態は、図48(b)に示す状態に対応しており、最初に表示されたメイドAの全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたメイドB(ジャムちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドBの一部(この例では顔の一部)が表示された第2状況を表している。
図90(a25)に示すように、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。図90(a26)に示すように、2番目に登場したキャラクタが1番目に登場したキャラクタを抜かすようなアニメーションが表示される。図90(a27)に示すように、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。
図91(a28)に示すように、キャラクタが進行し続け、やがてトップ(先頭)を走る2番目に登場したキャラクタが画面左端に到達する。図91(a29)に示すように、トップ(先頭)を走る2番目に登場したキャラクタが画面左端から消え始める。図91(a30)に示すように、トップを走る2番目に登場したキャラクタが画面左端から最初に消える。これにより、第1表示期間が終了する。
図92(a31)に示すように、第2表示期間において、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。図92および図93に示す第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて枠ランプがまばらに高輝度で発光する。これにより、キャラクタが群を形成して走り抜けるアニメーション表示に合わせて枠ランプが発光や点滅するようになる。また、スピーカ8L,8Rから出力される群予告に対応する演出音には、たとえば、キャラクタが走り抜けるアニメーション表示に合わせて足音などが含まれる。その後、図92(a32)〜図93(a36)に示すように、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。
図94(a37)に示すように、第3表示期間においては、最後のキャラクタが登場し、他のキャラクタとともに画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。なお、第3表示期間においては、新たなキャラクタは登場しない。第3表示期においては、図94および図95に示すように、群予告においてキャラクタが画面の左端へと消えていく演出に合わせて、枠ランプもパチンコ遊技機1の右側から左側にかけて消灯または低輝度で発光する位置を変化させるようになる。なお、図94(a37)に示すように、第3表示期間に入ると、遊技効果ランプ9の全てが一旦、高輝度で発光する。
図94(a38)に示すように、キャラクタが画面の左端へと消えていくに従って、枠ランプが消灯し始める。図94(a38)に示す例では、画面の右半分の領域でキャラクタが表示されていないため、枠右ランプ9Rの一部が消灯している。図94(a39)に示すように、さらにキャラクタが画面の左端へと消えていくに従って、消灯する枠右ランプ9Rの数が増加する。
図95(a40)および(a41)に示すように、キャラクタが段階的に徐々に消えるに従って、消灯する遊技効果ランプ9の数が増加する。図95(a42)に示すように、最後のキャラクタが消えると群予告演出が終了する。
ここで、図96を参照しながら、6人群予告の比較例と、本実施の形態に係る6人群予告とを比較する。図96(a201)に示す比較例においては、図89(a23)に示す本実施の形態と同様に、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部(この例では顔の一部)が表示されている第1状況となる。
その後、図89(a24)に示す本実施の形態においては、最初に表示されたメイドAの全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたメイドB(ジャムちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドBの一部(この例では顔の一部)が表示された第2状況となるのに対して、図96(a202)に示す比較例においては、2番目のメイドBが登場することなく、メイドAが走り続けて、当該メイドAの全体が表示されている。そして、図96(a203)に示す比較例においては、1番目のメイドAが画面中央よりも左側を走り抜けた後にようやく2番目のメイドBが登場している。このような比較例では、単に1人のキャラクタが登場しているに過ぎず、群予告演出には見えない。
一方、本実施の形態においては、図89〜図95に示すように、複数のキャラクタが間を空けることなく次々と登場して走り抜けるアニメーションが表示されるため、複数のキャラクタが群となって進行することで、迫力のある演出とすることができる。また、他のキャラクタを追い抜かすキャラクタの数は、追い抜くキャラクタによって追い抜かれる他のキャラクタの数よりも少なくなっているため、群予告演出を複雑なものになり過ぎることを防止することができる。なお、他のキャラクタを追い抜かすキャラクタの数は、追い抜くキャラクタによって追い抜かれる他のキャラクタの数よりも多くてもよい。この場合、躍動感のある群予告演出を遊技者に見せることができる。
リーチライン演出の後に背景予告が実行される場合、図97(a101)に示すように、PUSH演出が実行される。PUSH演出が実行されると、画像表示装置5の画面中央にプッシュボタン31Bを示す画像および押圧操作が可能な制限時間を示すメータ画像が表示されるとともに、「PUSH!!」の文字画像が表示される。さらに、PUSH演出中においては、図77に示した輝度データテーブルに基づき、PUSH演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。
図97(a102)に示すように、PUSH演出中にプッシュボタン31Bが押圧操作されると、画像表示装置5の画面中央に表示されていたプッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像が消える。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様でスピーカ8L,8RからPUSH音が出力される。プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様で遊技効果ランプ9が発光や点滅する。この例では、枠ランプが全て高輝度で発光する。
その後、図97(a103)に示すように、背景予告の演出として、特定のキャラクタ(この例では、メイドB(ジャムちゃん))が特定の背景(この例では、星空の背景)とともに画像表示装置5の画面上に表示される。さらに、背景予告の演出中においては、図61に示した輝度データテーブルに基づき、背景予告の演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。なお、背景予告の演出に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
リーチライン演出の後にランプ予告が実行される場合、図98(a111)に示すように、PUSH演出が実行される。PUSH演出が実行されると、画像表示装置5の画面中央にプッシュボタン31Bを示す画像および押圧操作が可能な制限時間を示すメータ画像が表示されるとともに、「PUSH!!」の文字画像が表示される。さらに、PUSH演出中においては、図77に示した輝度データテーブルに基づき、PUSH演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。
図98(a112)に示すように、PUSH演出中にプッシュボタン31Bが押圧操作されると、画像表示装置5の画面中央に表示されていたプッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像が消える。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様でスピーカ8L,8RからPUSH音が出力される。プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様で遊技効果ランプ9が発光や点滅する。この例では、枠ランプが全て高輝度で発光する。
その後、図98(a113)に示すように、ランプ予告が実行され、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプ(たとえば、役物ランプ9Aなど)が発光や点滅をする。なお、ランプ予告の演出に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図95(a42)に示すように群予告の第3表示期間が終了した後、あるいは、図97(a103)に示す背景予告や図98(a113)に示すランプ予告が終了した後、図99〜図103に示すように図柄送り演出が実行される。図柄送り演出は、リーチ態様となった飾り図柄において、可変表示中の飾り図柄(本実施の形態においては、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cの飾り図柄)が停止するか否か、および停止する飾り図柄が大当り図柄を構成する飾り図柄であるか否かを遊技者に煽る演出である。図柄送り演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、図柄送り演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。なお、図柄送り演出に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図99(a43)に示すように、図柄送り演出が開始すると、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する可変表示中の飾り図柄が大きく表示され、所定の第1速度(たとえば、遅めの速度)で可変表示し始める。このとき、リーチ態様となっている左右の飾り図柄表示エリア5L,5Rに位置する飾り図柄と同じ飾り図柄(すなわち、大当りを構成する飾り図柄)から図柄送り演出が開始されるが、その開始位置は、リーチ態様となっている飾り図柄から離れた下方の位置である。
その後、図99(a44)〜図100(a48)に示すように、所定の第1速度(たとえば、遅めの速度)で真ん中の飾り図柄が可変表示し続ける。その後、図101(a49)〜図102(a54)に示すように、真ん中の飾り図柄が可変表示していくに従って飾り図柄の可変表示の速度が大きくなり、図103(a55)〜(a57)に示すように、最終的には所定の第2速度(たとえば、第1速度よりも速い速度)で真ん中の飾り図柄が可変表示する。図103(a57)に示すように、概ね真ん中の飾り図柄が2周に亘って可変表示すると、図柄送り演出が終了する。
図柄送り演出が終了した後、図104(a58),(a59)に示すように、ホワイトアウトと称される演出効果によって、キャラクタ画像およびリーチ態様となった「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に白くなり、最終的にはキャラクタ画像およびリーチ態様となった「3」の飾り図柄を含む画像が完全に見えなくなる。その後、図104(a59)に示すように、ホワイトアウトによって白くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていた後変動用の演出画像が画面上に現れる。
(SPリーチ前半における演出態様)
図105〜図113を参照しながら、SPリーチ前半における演出態様について説明する。
図105(a61),(a62)に示すように、後変動に移行した後、SPリーチのタイトル画像が表示されるまで、キャラクタのアニメーションが表示される。当該キャラクタは、主人公などの優先度の高いキャラクタであってもよいし、SPリーチにおいて登場するキャラクタであってもよい。図105(a63)に示すように、SPリーチのタイトルが表示される。本実施の形態においては、SPリーチの演出として、夢夢ちゃんなどのメイドキャラクタが爆チューを捕まえる演出が行われるため、「爆チューを捕まえろ!」のタイトルが表示される。SPリーチ前半の演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、SPリーチ前半に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。なお、SPリーチ前半に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図106(c1)に示すように、SPリーチ前半の演出が実行されると、メイドA(夢夢ちゃん)が仁王立ちした画像が表示される。その後、図106(c2)に示すように、相手方のキャラクタ(敵キャラクタ)である爆チューが驚く画像が表示される。その後、図106(c3)〜図107(c5)に示すように、逃げる爆チューをメイドAが追いかけるようなアニメーションが表示される。
図107(c6)に示すように、メイドAが爆チューに飛びかかるようなアニメーションが表示された後、ハズレ時(メイン変動番号9の変動パターンの場合)は図108(c11)に示す演出へ移行し、大当り時(メイン変動番号20の変動パターンの場合)は図110(c21)に示す演出へ移行し、SPリーチの後半に移行する場合(メイン変動番号12,23の変動パターンの場合)または最終リーチに移行する場合(メイン変動番号15,26の変動パターンの場合)は図113(c31)に示す演出へ移行する。
SPリーチの前半でハズレが確定する場合、図107(c6)に示す演出の後、図108(c11)に示す演出に移行する。図108(c11)に示す演出においては、メイドAが爆チューを捕まえられずに落ち込んでいる画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄としてハズレ図柄である「4」が停止する。その後、図108(c12)に示すように、ブラックアウトと称される演出効果によって、キャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に黒くなり、図108(c13)に示すように、最終的にはキャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像が完全に見えなくなる。
その後、図109(c14),(c15)に示すように、ブラックアウトによって黒くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていた通常背景用の演出画像が現れて見えるようになる。そして、図109(c16)に示すように、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、ハズレが確定する。
SPリーチの前半で大当りが確定する場合、図107(c6)に示す演出の後、図110(c21)に示す演出に移行する。図110(c21)に示す演出においては、メイドAが爆チューを捕まえてピースサインを出している画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄として大当り図柄である「3」が停止する。
その後、ファンファーレ演出が実行される。ファンファーレ演出においては、図110(c22)に示すように、「3」,「3」,「3」で揃った飾り図柄が段階的に徐々に拡大していき、図110(c23)に示すように、飾り図柄が画面上からはみ出すように表示される。その後、図111(c24),(c25)に示すように、飾り図柄が動くようなアニメーションが表示される。そして、図111(c26)に示すように、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、大当りが確定する。
その後、図112(c27)〜(c29)に示すように、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の顔画像が大きく表示され、「FEVER!」の文字が流れるようなアニメーションが表示される。
SPリーチの後半または最終リーチに移行する場合、図107(c6)に示す演出の後、図113(c31)に示す演出に移行する。図113(c31)に示す演出においては、メイドAが爆チューを捕まえられずに落ち込んでいる画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄としてハズレ図柄である「4」が停止する。その後、図113(c32)に示すように、ブラックアウトによって、キャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に黒くなる。ここまでは図108(c11),(c12)で示したSPリーチ前半でハズレになった場合と同じ演出である。ところが、図113(c33)に示すように、SPリーチ後半または最終リーチに移行する場合は、SPリーチ前半でハズレになった場合では起こらなかった可動体32が落下する演出が実行される。
そして、可動体32が落下する演出が実行された後、SPリーチの後半に移行する場合(メイン変動番号12,23の変動パターンの場合)は図114(c41)に示す演出へ移行し、最終リーチに移行する場合(メイン変動番号15,26の変動パターンの場合)は図121(c71)に示す演出へ移行する。このように、大当りとなる変動パターンの中には、一旦、SPリーチの前半でハズレが確定するかと見せかけて、SPリーチの後半や最終リーチに移行する変動パターンが含まれる。これにより、遊技者からすると、一旦、SPリーチの前半でハズレが確定すると思った後に、救済によってSPリーチの後半や最終リーチに移行することになり、遊技の興趣を向上させることができる。
(SPリーチ後半における演出態様)
図114〜図120を参照しながら、SPリーチ後半における演出態様について説明する。
SPリーチの後半に移行する場合、図113(c33)に示す演出の後、図114(c41)に示す演出に移行する。図114(c41)に示す演出においては、キャラクタ画像および背景画像などが完全に見えなくなる。
その後、図114(c42)に示すように、ブラックアウトによって黒くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていたSPリーチ後半の演出画像が現れて見えるようになる。SPリーチ後半の演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、SPリーチ後半に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。なお、SPリーチ後半に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図114(c42)に示すように、SPリーチ後半の演出が実行されると、メイドA(夢夢ちゃん)およびメイドB(ジャムちゃん)が仁王立ちして爆チューに対して宣戦布告をしている画像が表示される。その後、図114(c43)〜図115(c45)に示すように、逃げる爆チューをメイドAおよびメイドBが追いかけるようなアニメーションが表示される。
図114(c46)に示すように、メイドAおよびメイドBが爆チューに飛びかかるようなアニメーションが表示された後、ハズレ時(メイン変動番号12の変動パターンの場合)は図116(c51)に示す演出へ移行し、大当り時(メイン変動番号23の変動パターンの場合)は図118(c61)に示す演出へ移行し、最終リーチに移行する場合(メイン変動番号15,26の変動パターンの場合)は図121(c71)に示す演出へ移行する。
SPリーチの後半でハズレが確定する場合、図115(c46)に示す演出の後、図118(c51)に示す演出に移行する。図118(c51)に示す演出においては、メイドAおよびメイドBが爆チューを捕まえられずに落ち込んでいる画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄としてハズレ図柄である「4」が停止する。その後、図116(c52)に示すように、ブラックアウトによって、キャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に黒くなり、図116(c53)に示すように、最終的にはキャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像が完全に見えなくなる。
その後、図117(c54),(c55)に示すように、ブラックアウトによって黒くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていた通常背景用の演出画像が現れて見えるようになる。そして、図117(c56)に示すように、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、ハズレが確定する。
SPリーチの後半で大当りが確定する場合、図115(c46)に示す演出の後、図118(c61)に示す演出に移行する。図118(c61)に示す演出においては、メイドAおよびメイドBが爆チューを捕まえてピースサインを出している画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄として大当り図柄である「3」が停止する。
その後、ファンファーレ演出が実行される。ファンファーレ演出においては、図118(c62)に示すように、「3」,「3」,「3」で揃った飾り図柄が段階的に徐々に拡大していき、図118(c63)に示すように、飾り図柄が画面上からはみ出すように表示される。その後、図119(c64),(c65)に示すように、飾り図柄が動くようなアニメーションが表示される。そして、図119(c66)に示すように、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、大当りが確定する。
その後、図120(c67)〜(c69)に示すように、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の顔画像が大きく表示され、「FEVER!」の文字が流れるようなアニメーションが表示される。
(最終リーチにおける演出態様)
図121〜図131を参照しながら、最終リーチにおける演出態様について説明する。
最終リーチに移行する場合、図115(c46)に示す演出の後、図121(c71)に示す演出に移行する。最終リーチに移行するときには、図121(c71)に示すように、突然、画面全体が真っ黒になるとともに、図121(c72)に示すように、画面の中央に十字型をした光のエフェクトが表示される。その後、図121(c73)に示すように、最終リーチの開始を報知する演出が実行され、画面いっぱいに主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の顔画像が表示されるとともに、「行くよー!」の文字画像が表示される。なお、図121(c72)に示すような光のエフェクト表示の演出は、図121(c71)に示すブラックアウトの演出と、図121(c73)に示す主人公の顔画像が表示される演出との間に敢えて挿入される。これにより、図121(c72)に示す演出によって、最終リーチに発展することを遊技者により分かり易く伝えることができる。
それ以降、最終リーチ中の演出が実行される。最終リーチ後半の演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、最終リーチ後半に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。なお、最終リーチ後半に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図122(c74)に示すように、メイドAがピースサインを出している画像が表示される。その後、図122(c75)〜図122(c78)に示すように、複数タイミングごとに1文字ずつの画像が表示されるとともに、図122(c79)に示すように、文章全体の画像が表示されることで最終リーチで実行される演出のテーマが示される。この例では、「全員集合」と示される。
その後、図124(c80)〜図125(c85)に示すように、複数タイミングごとに、最終リーチの演出で登場するキャラクタが紹介されるアニメーションが表示される。たとえば、この例では、メイドF、メイドE、メイドD、メイドC、メイドB、メイドAといったように、脇役のキャラクタから順番に登場し、最終付近(あるいは後半)で主人公などの優先度の高いキャラクタが登場する。なお、主人公などの優先度の高いキャラクタから順番に登場してもよい。すなわち、主人公などの優先度の高いキャラクタは、脇役などの優先度の低いキャラクタよりも目立つように、最初(あるいは前半)や最終の付近(あるいは後半)で登場する方が好ましい。
その後、図126(c86)に示すように、最終リーチの演出が実行されると、6人群予告で登場した6人のキャラクタが仁王立ちして爆チューに対して宣戦布告をしている画像が表示される。その後、図126(c87)〜図127(c89)に示すように、逃げる爆チューを6人のキャラクタが追いかけるようなアニメーションが表示される。
図127(c90)に示すように、6人のキャラクタが爆チュー追い込むようなアニメーションが表示された後、図127(c91)に示すように、トリガー演出が実行される。トリガー演出が実行されると、画像表示装置5の画面中央にスティックコントローラ31Aを示す画像およびスティックコントローラ31Aの操作が可能な制限時間を示すメータ画像が表示されるとともに、「引け!!」の文字画像が表示される。
図127(c91)に示すトリガー演出中にスティックコントローラ31Aを引く操作がされた後、ハズレ時(メイン変動番号15の変動パターンの場合)は図128(c101)に示す演出へ移行し、大当り時(メイン変動番号26の変動パターンの場合)は図129(c111)に示す演出へ移行する。
最終リーチでハズレが確定する場合、図127(c91)に示すトリガー演出中にスティックコントローラ31Aを引く操作がされた後、図128(c101)に示す演出に移行する。図128(c101)に示す演出においては、6人のキャラクタが爆チューを捕まえられずに落ち込んでいる画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄としてハズレ図柄である「4」が停止する。その後、図128(c102)に示すように、ブラックアウトによって、キャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に黒くなり、図128(c103)に示すように、最終的にはキャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像が完全に見えなくなる。
その後、図示は省略するが、ブラックアウトによって黒くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていた通常背景用の演出画像が現れて見えるようになる。そして、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、ハズレが確定する。
最終リーチで大当りが確定する場合、図127(c91)に示す演出の後、図129(c111)に示す演出に移行する。図129(c111)に示す演出においては、6人のキャラクタが爆チューを捕まえている画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄として大当り図柄である「3」が停止する。
その後、ファンファーレ演出が実行される。ファンファーレ演出においては、図129(c112)に示すように、「3」,「3」,「3」で揃った飾り図柄が段階的に徐々に拡大していき、図129(c113)に示すように、飾り図柄が画面上からはみ出すように表示される。その後、図130(c114),(c115)に示すように、飾り図柄が動くようなアニメーションが表示される。そして、図130(c116)に示すように、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、大当りが確定する。
その後、図131(c117)〜(c119)に示すように、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の顔画像が大きく表示され、「FEVER!」の文字が流れるようなアニメーションが表示される。
(ステージBにおける演出態様)
図132〜図152を参照しながら、ステージBにおける演出態様について説明する。
図132(b1)に示すように、1個の保留記憶に基づき可変表示が開始すると、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示するとともに、第4図柄5Jが可変表示し、さらに、小図柄5Mが可変表示する。画面上では、可変表示中の背景としてキャラクタや景色の画像を含む背景画像が表示される。本実施の形態においては、ステージBで登場するキャラクタとして爆チューの画像が表示される。なお、可変表示中においては、可変表示に応じた態様で遊技効果ランプ9が発光するとともに、可変表示に応じた態様で演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
図132(b2)に示すように、擬似連演出が行われて、2回目の可変表示が行われることを示す「×2」の文字が表示されると、図132(b3)に示すように、2回目の可変表示が行われる。
図132(b4)に示すように、さらに擬似連演出が行われて、3回目の可変表示が行われることを示す「×3」の文字が表示されると、図133(b5)に示すように、3回目の可変表示が行われる。その後、図133(b6)に示すように、左の飾り図柄表示エリア5Lにおいて「3」が停止するとともに、右の飾り図柄表示エリア5Rにおいても「3」が停止すると、可変表示の態様がリーチ態様となる。
図134(b7)に示すように、可変表示の態様がリーチ態様となったことを報知するリーチライン演出用の飾り図柄が表示される。図134(b8)に示すように、リーチライン演出が開始する。このとき、画像表示装置5の画面の中央部分から光のフラッシュが現れる。リーチライン演出中においては、図62〜図68に示した輝度データテーブルに基づき、リーチライン演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。なお、図62〜図68に示した輝度データテーブルは、ステージAのリーチライン演出において用いられる輝度データテーブルと同じである。図134(b8)に示す状態では、枠ランプに含まれる全てのランプが高輝度で発光する。なお、リーチライン演出中においては、リーチライン演出に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
図134(b9)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し始め、光のフラッシュが大きくなる。
図135(b10)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し続け、光のフラッシュが大きくなるとともに、画面中央にリーチラインが現れる。リーチラインとは、リーチ態様を構成する左右の飾り図柄の間を結ぶ光の筋(光線)であり、青色や赤色などの所定の色が付されている。リーチラインが表示されることで、可変表示の態様がリーチ態様となった、あるいはリーチ態様となることを遊技者に示唆することができる。なお、ステージBにおいて現れるリーチラインは、ステージAにおいて現れるリーチラインと同じであってもよいし、たとえば、色や形、大きさなどが異なっていてもよい。
図135(b11)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し続け、光のフラッシュが大きくなるとともに、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)に伸び始める。図135(b12)に示すように、画面中央の飾り図柄が元の位置に戻り、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びる。図135に示すように、リーチライン演出中においては、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で発光する。
図136(b13)に示すように、画面中央の飾り図柄が段階的に徐々に拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)に伸びていく。図136(b14)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びていく。図136(b15)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びていく。図136に示すように、リーチライン中においては、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で発光する。
図137(b16)に示すように、画面中央の飾り図柄が今度は段階的に徐々に縮小し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(内側)に縮み始める。図137(b17)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに縮小し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(内側)にさらに縮み、定位置で止まる。このとき、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で発光する。その後、図137(b18)に示すように、画面中央のリーチラインが消える。このとき、遊技効果ランプ9も消灯する。
図137(b18)に示すようにリーチライン演出が終了した後、図138〜図142に示すように図柄送り演出が実行される。図柄送り演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、図柄送り演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。なお、図柄送り演出に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図138(b19)に示すように、図柄送り演出が開始すると、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する可変表示中の飾り図柄が大きく表示され、所定の第1速度(たとえば、遅めの速度)で可変表示し始める。このとき、リーチ態様となっている左右の飾り図柄表示エリア5L,5Rに位置する飾り図柄と同じ飾り図柄(すなわち、大当りを構成する飾り図柄)から図柄送り演出が開始されるが、その開始位置は、リーチ態様となっている飾り図柄から離れた下方の位置である。
その後、図138(b20)〜図139(b24)に示すように、所定の第1速度(たとえば、遅めの速度)で真ん中の飾り図柄が可変表示し続ける。その後、図140(b25)〜図141(b30)に示すように、真ん中の飾り図柄が可変表示していくに従って飾り図柄の可変表示の速度が大きくなり、図142(b31)〜(b33)に示すように、最終的には所定の第2速度(たとえば、第1速度よりも速い速度)で真ん中の飾り図柄が可変表示する。図142(b33)に示すように、概ね真ん中の飾り図柄が2周に亘って可変表示すると、図柄送り演出が終了する。
図柄送り演出が終了した後、図143(b34),(b35)に示すように、ホワイトアウトによって、キャラクタ画像およびリーチ態様となった「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に白くなり、最終的にはキャラクタ画像およびリーチ態様となった「3」の飾り図柄を含む画像が完全に見えなくなる。その後、図143(b36)に示すように、ホワイトアウトによって白くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていた後変動用の演出画像が画面上に現れる。
図144(b37),(b38)に示すように、後変動に移行した後、SPリーチのタイトル画像が表示されるまで、キャラクタのアニメーションが表示される。当該キャラクタは、主人公などの優先度の高いキャラクタであってもよいし、SPリーチにおいて登場するキャラクタであってもよい。図144(b39)に示すように、SPリーチのタイトル(「爆チューを捕まえろ!」)が表示される。SPリーチ前半の演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、SPリーチ前半に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。なお、SPリーチ前半に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
ステージBにおいては、後変動のSPリーチ前半のタイトル表示が行われている期間中に群予告(たとえば、爆チュー予告やボインゴ群予告))が実行される。たとえば、SPリーチ前半のタイトル表示が行われている期間中に爆チュー群予告が実行される場合、図145(b40)に示すように、PUSH演出が実行される。PUSH演出が実行されると、画像表示装置5の画面中央にプッシュボタン31Bを示す画像および押圧操作が可能な制限時間を示すメータ画像が表示されるとともに、「PUSH!!」の文字画像が表示される。さらに、PUSH演出中においては、図77に示した輝度データテーブルに基づき、PUSH演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。たとえば、PUSH演出中においては、スティックコントローラランプ9Jおよびトリガボタンランプ9Kが発光や点滅をする。なお、PUSH演出中においては、スピーカ8L,8Rからプッシュボタン31Bを押圧する操作を遊技者に促す効果音が出力されてもよい。このように、PUSH演出においては、画像表示やランプの発光や点滅、あるいは音によってプッシュボタン31Bを押圧する操作を遊技者に促すようになっている。
図145(b41)に示すように、PUSH演出中にプッシュボタン31Bが押圧操作されると、画像表示装置5の画面中央に表示されていたプッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像が消える。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様でスピーカ8L,8RからPUSH音が出力される。当該PUSH音が出力されることで、遊技者はPUSH演出中にプッシュボタン31Bを有効に押圧できたことを認識することができる。なお、このスピーカ8L,8RからのPUSH音の出力は、群予告演出(この例では爆チュー群予告)が開始するまでに終了する。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様で遊技効果ランプ9が発光や点滅する。この例では、枠ランプが全て高輝度で発光する。
図145(b42)に示すように、一旦、画像表示装置5の画面の表示が通常の背景画像の表示に戻り、背景に対応する態様で遊技効果ランプ9が発光や点滅する。
図146(b43)に示すように、爆チュー群予告が開始するが、キャラクタが登場する前に、一旦遊技効果ランプ9が消灯する。これにより、これから群予告演出が実行することに対して遊技者に注目させることができる。
図146(b44)に示すように、第1表示期間において、1番目(最初)のキャラクタが登場する。なお、図146(b44)に示す状態は、最初(1番目)に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で当該最初に表示されたキャラクタの一部(この例では顔の一部)が表示されている第1状況を表している。
爆チュー群予告の実行中においては、図55〜図61に示した輝度データテーブルに基づき、群予告演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。たとえば、図146〜図148に示す第1表示期間においては、群予告においてキャラクタが登場する箇所付近に位置する枠右ランプ9R5〜9R8が高輝度で発光し始め、その後、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で発光するランプの箇所が移動する。
群予告演出中においては、群予告演出に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。なお、群予告演出に応じた演出音の音量について、図51に示したように、第1表示期間の開始に関連するタイミングで群予告演出に対応する演出音の出力を開始し、当該第1表示期間において当該演出音の音量を特定音量まで上げ、第2表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量で維持し、第3表示期間において当該演出音の音量を下げるようになっている。なお、群予告演出が開始したときには、群予告演出に応じた演出音とは別に、群予告演出の開始を示唆する開始音がスピーカ8L,8Rから出力されるが、2番目のキャラクタが登場するまでには開始音の出力が停止する。
図146(b45)に示すように、最初のキャラクタが登場して間もなく、2番目のキャラクタが登場する。なお、図146(b45)に示す状態は、最初に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で当該最初に表示されたキャラクタの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で当該2番目に表示されたキャラクタの一部(この例では顔の一部)が表示された第2状況を表している。
図147(b46)〜(b48)に示すように、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。なお、群予告演出において用いられる画面上の表示領域は、SP前半タイトル予告演出における「爆チューを捕まえろ!」の表示領域よりも大きい。
図148(b49)に示すように、キャラクタが進行し続け、やがてトップ(先頭)を走る最初に表示されたキャラクタが画面左端に到達する。図148(b50)に示すように、トップ(先頭)を走る最初に表示されたキャラクタが画面左端から消え始める。図148(b51)に示すように、トップを走る最初に表示されたキャラクタが画面左端から最初に消える。これにより、第1表示期間が終了する。
図149(b52)に示すように、第2表示期間において、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。図149および図150に示す第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて枠ランプがまばらに高輝度で発光する。これにより、キャラクタが群を形成して走り抜けるアニメーション表示に合わせて枠ランプが発光や点滅するようになる。また、スピーカ8L,8Rから出力される群予告に対応する演出音には、たとえば、キャラクタが走り抜けるアニメーション表示に合わせて足音などが含まれる。その後、図149(b52)〜図150(b57)に示すように、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。
キャラクタが群となって画面の左側から右側に向かって走り抜けることにより、画面全体をキャラクタが覆うことになり、遊技者が「爆チューを捕まえろ!」のタイトル表示を視認困難または視認できないようになる。
図151(b58)に示すように、第3表示期間においては、最後のキャラクタが登場し、他のキャラクタとともに画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。なお、第3表示期間においては、新たなキャラクタは登場しない。第3表示期においては、図151および図152に示すように、群予告においてキャラクタが画面の左端へと消えていく演出に合わせて、枠ランプもパチンコ遊技機1の右側から左側にかけて消灯または低輝度で発光する位置を変化させるようになる。なお、図151(b58)に示すように、第3表示期間に入ると、遊技効果ランプ9の全てが一旦、高輝度で発光する。
図151(b59)に示すように、キャラクタが画面の左端へと消えていくに従って、枠ランプが消灯し始める。図151(b59)に示す例では、画面の右半分の領域でキャラクタが表示されていないため、枠右ランプ9Rの一部が消灯している。図151(b60)に示すように、さらにキャラクタが画面の左端へと消えていくに従って、消灯する枠右ランプ9Rの数が増加する。
図151に示すように、キャラクタが画面の左端へと消えていくに従って、「爆チューを捕まえろ!」のタイトル表示が段階的に徐々に再び現れる。このとき、SP前半タイトル予告抽選で当選している場合、「爆チューを捕まえろ!」のタイトル表示の表示態様(たとえば、色、模様、形など)が変化することでSP前半タイトル予告が行われる。たとえば、図144(b39)に示すように爆チュー群予告が実行される前においては、SPリーチ前半におけるタイトル表示の「爆チューを捕まえろ!」の文字が白色であるが、図150(b56)に示すように、その後、タイトル表示が行われているレイヤの前面側のレイヤで群予告におけるキャラクタ画像が表示されると、タイトル表示が視認困難または見えなくなる。群予告におけるキャラクタ画像によって画面全体が覆われている間、タイトル表示における「爆チューを捕まえろ!」の文字が赤色に切り替わり、図151(b59),(b60)に示すように、群予告におけるキャラクタが画面の左端へと消えていくと、その赤色になったタイトル表示が段階的に徐々に現れて見えるようになる。
図152(b61)および(b62)に示すように、キャラクタが段階的に徐々に消えるに従って、消灯する遊技効果ランプ9の数が増加する。図152(b63)に示すように、最後のキャラクタが消えると群予告演出が終了する。その後、図106(c1)に示すSPリーチ前半の演出に移行する。
(ボインゴ群予告)
図153〜図162を参照しながら、ボインゴ群予告の演出態様について説明する。
前述した6人群予告および爆チュー群予告は、画面の右端から左端に向かって複数のキャラクタが群となって進行するものであった。このように、6人群予告および爆チュー群予告は、図40に示すX−Y平面においてX軸方向にキャラクタが進行する演出であった。一方、ボインゴ群予告は、画面のZ軸方向にもキャラクタ(ボインゴ)が移動可能である。すなわち、ボインゴ群予告は、X−Y−Zの3次元の立体空間においてキャラクタが進行する3D演出である。
図153〜図158は、ステージAにおいてボインゴ群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。なお、ステージBにおいてボインゴ群が実行された場合においても、図153〜図158に示す演出態様と同じである。また、図示は省略するが、ボインゴ群予告演出においても、6人群予告演出や爆チュー群予告演出と同様に、第1表示期間、第2表示期間、および第3表示期間が設けられている。
図153(d1)に示すように、ボインゴ群予告が開始するが、キャラクタが登場する前に、一旦遊技効果ランプ9が消灯する。これにより、これから群予告演出が実行することに対して遊技者に注目させることができる。
ボインゴ群予告の実行中においては、たとえば、図55〜図61に示した輝度データテーブルに基づき、群予告演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが発光する。たとえば、群予告においてキャラクタが登場する箇所付近に位置する枠右ランプ9R5〜9R8が高輝度で発光し始め、その後、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で発光するランプの箇所が移動する。また、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて枠ランプがまばらに高輝度で発光する。これにより、キャラクタが群を形成して走り抜けるアニメーション表示に合わせて枠ランプが発光や点滅するようになる。また、スピーカ8L,8Rから出力される群予告に対応する演出音には、たとえば、キャラクタが走り抜けるアニメーション表示に合わせて足音などが含まれる。
図153(d2)に示すように、画面における特定位置においてキャラクタ(ボインゴ)が現れる前の前段演出として光のエフェクトによる前段画像が表示される。特定位置は、キャラクタ群が出現する群出現ポイントである。その後、図153(d3)に示すように、光のエフェクトによる前段画像によって視認困難となった特定位置から最初のキャラクタが現れる。
その後、図154(d4),(d5)に示すように2番目および3番目のキャラクタが登場するとともに、各キャラクタが段階的に徐々に画面に向かうようにして進行してくるようなアニメーションが表示される。図154(d6)に示すように、最初に表示されたキャラクタ(1番目のキャラクタ)が拡大表示されていくに従って、キャラクタが現れる特定位置が1番目のキャラクタによって視認困難または視認できなくなる。
その後、図155(d7)〜(d9)に示すように、キャラクタが群となって画面の奥行側から手前側に向かって進行することにより、画面全体をキャラクタが覆うことになる。図156(d10)〜(d12)に示すように、最後のキャラクタが登場し、画面の奥行側から手前側に向かって進行する。
その後、図157(d13),(d14)に示すように、最後のキャラクタが画面の奥行側から手前側に向かって進行するに従って、画面の大部分を覆うようになる。そして、図157(d15)に示すように、最後のキャラクタが画面の一端部から他端部に及び範囲に亘って拡大表示され、最後のキャラクタによって画面全体が覆われる。
その後、図158(d16),(d17)に示すように、最後のキャラクタが画面から消えるに従って、元の背景画像が表示されていき、153(d18)に示すように、最後のキャラクタが消えると群予告演出が終了する。
図159は、ボインゴ群予告の詳細を説明するための図である。図159(A)〜(F)は、各々図153(d3)〜図154(d6),図155(d8),(d9)に対応する。
図159(A)に示すように、群出現ポイントから最初のキャラクタが登場し、図159(B)〜(F)に示すように、群出現ポイントからキャラクタが次々と登場する。ここで、最初に表示されたキャラクタ(1番目のキャラクタ)が拡大表示されていくに従って、キャラクタが現れる特定位置が1番目のキャラクタによって視認困難または視認できなくなる。このため、図159(E),(F)に示すように、1番目のキャラクタによって隠れた位置には後続のキャラクタ画像を配置しても視認できないため、当該後続のキャラクタ画像を配置しなくてもよい。
ここで、図160および図161を参照しながら、ボインゴ群予告の比較例と、本実施の形態に係るボインゴ群予告とを比較する。図160に示す比較例においては、画面における特定位置(群出現ポイント)においてキャラクタ(ボインゴ)が現れるが、図153(d2)に示すような光のエフェクトによる前段画像は表示されない。このため、突然、キャラクタが大きく現れるという違和感を無くすために、図160および図161に示すように、キャラクタを小さく表示させて、段階的に徐々に大きく表示するようにアニメーションを作成しなければならない。
よって、比較例においては、図161(d106)に示すような図153(d3)に示す大きさでキャラクタが表示できるまで、図160(d101)〜図161(d105)に示すようなアニメーション表示を経由しなければならず、その分、演出時間も余分に掛かるし、アニメーション用の画像も作成しなければならない。これに対して、本実施の絵形態の場合、図153(d2),(d3)に示すように、キャラクタが現れる前の前段演出として光のエフェクトによる前段画像が表示されるため、この光のエフェクトによる前段画像の表示によって視認困難となった特定位置から最初のキャラクタを表示させることで、ある程度の大きさ(図153(d3)や図161(d106)に示す大きさ)で最初からキャラクタを表示させることができる。
(ボインゴ群予告の変形例)
図162は、変形例に係るボインゴ群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。図162に示す例を、図158に示す例に置き換えてもよい。たとえば、図162(d101)〜(d103)に示すように、最後に表示されたキャラクタが消えていくに従って、SP前半のタイトル画像が表示されてもよい。すなわち、図153(d1)に示すように、通常背景の画像が表示されたレイヤの前面側のレイヤで群予告演におけるキャラクタ画像によって画面全体が覆われている間、図162(d103)に示すように、通常背景の画像がSP前半のタイトル画像に切り替わってもよい。このように、SP前半タイトル予告演出などの予告演出の実行中において、群予告演出が実行されてもよい。
また、ボインゴ群予告におけるSP前半のタイトル画像は、図152に示すように表示態様が変化することで大当りの予告を行うものであってもよい。また、最後のキャラクタが拡大表示されることで画面全体を覆うのではなく、群予告演出に用いられた背景画像が巻物のように巻かれるアニメーションによって、次の演出に切り替わってもよい。
(犬群予告)
図163〜図165を参照しながら、犬群予告の演出態様について説明する。
本実施の形態においては、群予告演出として、6人群予告、爆チュー予告、およびボインゴ群予告を例示したが、パチンコ遊技機1は、図163〜図165に示すような犬群予告と称される群予告演出を実行するものであってもよい。
具体的には、図163(e1)に示すように、1番目のキャラクタが表示され、その後、図163(e2)に示すように複数の犬のキャラクタが次々と登場し、図163(e3)に示すように画面領域がキャラクタ群によって覆われてもよい。
その後、図164(e4)〜(e6)に示すように、最後に表示されたキャラクタが消えていくに従って、SP前半のタイトル画像が表示される。すなわち、図163(e3)に示すように、通常背景の画像が表示されたレイヤの前面側のレイヤで群予告演出におけるキャラクタ画像によって画面全体が覆われている間、図164(e6)に示すように、通常背景の画像がSP前半のタイトル画像に切り替わる。そして、最後尾に位置する複数のキャラクタが通過した後の画面においては、その後のSPリーチ前半の演出に対応するSP前半のタイトル画像の表示が行われる。
また、犬群予告におけるSP前半のタイトル画像は、図152に示すように表示態様が変化することで大当りの予告を行うものであってもよい。
図165に示すように、6人群予告と犬群予告とを比較すると、犬群予告において最初に表示されるキャラクタと最後に表示されるキャラクタとの間の距離(X軸上における両者間の長さ)X2は、6人群予告において最初に表示されるキャラクタと最後に表示されるキャラクタとの間の距離(X軸上における両者間の長さ)X1よりも短い。また、実行時間は両者で同じまたは略同一であるため、犬群予告においてキャラクタが進行する速度V2は、6人群予告においてキャラクタが進行する速度V1よりも遅い。さらに、犬群予告における複数のキャラクタの密集度D2は、6人群予告における複数のキャラクタの密集度D1よりも大きい。また、犬群予告演出は6人群予告演出よりも大当りの期待度(信頼度)が高くなっており、犬群予告演出は6人群予告演出よりも出現率(実行確率)が低くなっている。
(リーチライン演出中の群予告演出の実行)
図166および図167を参照しながら、リーチライン中に群予告演出が実行された場合の演出態様について説明する。
図166(f1)に示すように、リーチライン演出が実行された状態において、図166(f2)〜(f4)に示すように群予告演出が実行され、その後、図167(f5),(f6)に示すように、図柄送り演出が実行されてもよい。
[群予告演出におけるキャラクタの動作]
次に、図168〜図175を参照しながら、群予告演出におけるキャラクタの動作について詳細に説明する。
図168は、通常時におけるキャラクタの移動(足踏みver.)を説明するための図である。図169および図170は、通常時におけるキャラクタの移動(スクロールver.)を説明するための図である。通常時とは、たとえば、図82および図132に示すようなリーチ演出が行われる前の状態である。また、通常時は、リーチ演出中における群予告演出が行われていない状態を含んでいてもよい。なお、図168〜図170に示す通常時の演出画面(背景など)は、図82に示したステージAにおける通常時の演出画面や図132に示したステージBにおける通常時の演出画面とは異なっているが、図82に示した通常時の演出画面や図132に示した通常時の演出画面を、図168〜図170に示す通常時の演出画面に置き換えてもよい。
通常時におけるキャラクタの移動の見せ方としては、図168に示すように、キャラクタが常に表示されて足踏みをする一方で、キャラクタの背面側に表示された背景が画面上を移動(スクロール)することで、キャラクタが移動しているかのように遊技者に見せる手法がある。
たとえば、図168(A1)〜(A3)に示すように、キャラクタ(夢夢ちゃん)が画面中央で足踏みをしており、その背面側では街の背景画像が画面の一方側(右側)から他方側(左側)に向かって移動している。これにより、画面中央のキャラクタが街中を移動しているかのように遊技者に見せることができる。
その他の通常時におけるキャラクタの移動の見せ方としては、図169および図170に示すように、キャラクタが画面上を移動(スクロール)する一方で、キャラクタの背面側に表示された背景を動かさないようにすることで、キャラクタが移動しているかのように遊技者に見せる手法がある。
たとえば、図169(B1)〜(B3)に示すように、キャラクタ(夢夢ちゃん)が画面の一方側(右側)から他方側(左側)に向かって移動しているが、その背面側では街の背景画像が動かないようになっている。これにより、画面に登場したキャラクタが街中を移動しているかのように遊技者に見せることができる。さらに、このようなキャラクタの移動においては、図169(B3)に示すようにキャラクタが保留表示(たとえば、アクティブ表示エリア5Aにおけるアクティブ表示)を隠すような演出も行われる。そして、キャラクタがさらに移動して保留表示が現れたときに、図170(B4−1)に示すように、当該保留表示が変化しなかったり、あるいは、図170(B4−2)に示すように、当該保留表示が変化(たとえば、アクティブ表示の色や形が変化)したりすることで、変動中の図柄が大当り図柄となることを示唆するものであってもよい。具体的には、保留表示が変化しなかったときよりも、保留表示が変化しなかったときの方が、変動中の図柄が大当り図柄となる確率を高くすれば、キャラクタの移動によって現れた保留表示が変化した場合に、大当りが発生することを遊技者に期待させることができる。
図171は、群予告演出時と通常時のキャラクタの動作を説明するための図である。なお、本実施の形態においては、群予告演出および通常時におけるキャラクタの動作の説明として、キャラクタA(夢夢ちゃん)の画像を用いるが、他のキャラクタB〜Fに適用してもよい。
図171(a)においては、群予告演出において用いられるキャラクタの画像が示されている。図171(a)に示すように、群予告演出におけるキャラクタの画像としては、画像A〜画像Fといった6種類の画像が用いられている。「第1画像」は画像A、「第2画像」は画像Bおよび画像C、「第3画像」は画像Dおよび画像E、「第4画像」は画像Fとして、各々例示する。また、群予告演出においては、画像A〜画像Fの各画像が順番に表示されるが、その際には、画像Aおよび画像Fが5フレーム分、画像Bおよび画像Eが2フレーム分、画像Cおよび画像Dが1フレーム分、各々表示される。上述したように、1フレーム分は約33.3msecの時間に対応する。なお、群予告演出におけるキャラクタの画像は、6枚(6種類)に限らず、4枚(4種類)や8枚(8種類)など、その他の偶数枚で構成されてもよい。
図171(b)においては、通常時において用いられるキャラクタの画像が示されている。図171(b)に示すように、通常時におけるキャラクタの画像としては、画像H〜画像Qといった10種類の画像が用いられている。画像H〜画像Qの全ては30フレーム分に亘って用いられる。
図172は、通常時のキャラクタの動作を説明するための図である。図172に示すように、通常時においては、画像H〜画像Qの各々を周回するように順番に用いて画面に表示することで、キャラクタが歩くような動作を画面上で表現している。
図173〜図175は、群予告演出時のキャラクタの動作を説明するための図である。図173に示すように、群予告演出時においては、画像A〜画像Fを周回するように順番に用いて画面に表示することで、キャラクタが走り去るような動作を画面上で表現している。たとえば、1周期分の画像表示においては、画像Aが5フレーム分(約165msec)表示され、次に、画像Bが2フレーム分(約66msec)表示され、次に、画像Cが1フレーム分(約33msec)表示され、次に、画像Dが1フレーム分(約33msec)表示され、次に、画像Eが2フレーム分(約66msec)表示され、次に、画像Fが5フレーム分(約165msec)表示され、次に、画像Eが2フレーム分(約66msec)表示され、次に、画像Dが1フレーム分(約33msec)表示され、次に、画像Cが1フレーム分(約33msec)表示され、次に、画像Bが2フレーム分(約66msec)表示される。
このように、群予告演出におけるアニメーションの1周期においては、画像Aおよび画像Fが他の画像B〜画像Eよりも表示時間が長くなっている。こうして周回するように各画像を順番に切り替えて表示することで、群予告演出においては、キャラクタが画面にフレームインして画面からフレームアウトして走り去るようなアニメーションが表示される。
図174を参照しながら、群予告演出に用いられるキャラクタの各画像について詳細に説明する。なお、図174および図175においては、キャラクタを軸として鉛直方向を0度と規定する。また、図174および図175においては、キャラクタの手の位置について説明し、足の位置については説明を省略する。なお、本実施の形態において、キャラクタの「手」と「腕」を同じものと定義する。すなわち、本実施の形態において、キャラクタの手の位置は、キャラクタの腕の位置とも言える。
図174(a)に示すように、画像Aは、キャラクタの手(腕)の位置が群予告演出のアニメーションにおける手の振り幅のうちのキャラクタの進行方向側の最上位点に位置する第1位置となる画像である。たとえば、画像Aにおいては、キャラクタの右手(右腕)の位置が進行方向側において鉛直方向から100度傾いた位置となり、キャラクタの左手(左腕)の位置が逆方向側(進行方向と反対の方向)において鉛直方向から80度傾いた位置となる。この場合、「第1位置」は、進行方向側において鉛直方向から100度傾いた位置として例示される。また、「進行方向側の最上位点」は、進行方向側において鉛直方向から100度傾いた位置として例示される。なお、「進行方向側の最上位点」は、進行方向側において鉛直方向から100度傾いた位置に限らず、所定アニメーションにおける手の振り幅のうちのキャラクタの進行方向側の最上位点となる位置であれば、いずれの位置であってもよい。
図174(b)に示すように、画像Bは、キャラクタの手の位置が進行方向側において第1位置に近い第2位置となる画像である。たとえば、画像Bにおいては、キャラクタの右手の位置が進行方向側において鉛直方向から90度傾いた位置となり、キャラクタの左手の位置が逆方向側において鉛直方向から90度傾いた位置となる。なお、画像Bを第2画像の例とした場合、「第2位置」は、進行方向側において鉛直方向から90度傾いた位置として例示される。
図174(c)に示すように、画像Cは、キャラクタの手の位置が進行方向側において第1位置に近い第2位置となる画像である。たとえば、画像Cにおいては、キャラクタの右手の位置が進行方向側において鉛直方向から80度傾いた位置となり、キャラクタの左手の位置が逆方向側において鉛直方向から100度傾いた位置となる。なお、画像Cを第2画像の例とした場合、「第2位置」は、進行方向側において鉛直方向から80度傾いた位置として例示される。
図174(f)に示すように、画像Fは、キャラクタの手の位置が群予告演出のアニメーションにおける手の振り幅のうちのキャラクタの逆方向側の最上位点に位置しかつ第1位置と対になる第4位置となる画像である。たとえば、画像Fにおいては、キャラクタの右手の位置が逆方向側において鉛直方向から100度傾いた位置となり、キャラクタの左手の位置が進行方向側において鉛直方向から80度傾いた位置となる。この場合、「第4位置」は、逆方向側において鉛直方向から100度傾いた位置として例示される。また、「逆方向側の最上位点」は、逆方向側において鉛直方向から100度傾いた位置として例示される。なお、「逆方向側の最上位点」は、逆方向側において鉛直方向から100度傾いた位置に限らず、所定アニメーションにおける手の振り幅のうちのキャラクタの逆方向側の最上位点となる位置であれば、いずれの位置であってもよい。
図174(e)に示すように、画像Eは、キャラクタの手の位置が逆方向において第4位置に近い第3位置となる画像である。たとえば、画像Eにおいては、キャラクタの右手の位置が逆方向側において鉛直方向から90度傾いた位置となり、キャラクタの左手の位置が進行方向側において鉛直方向から90度傾いた位置となる。なお、画像Eを第3画像の例とした場合、「第3位置」は、逆方向側において鉛直方向から90度傾いた位置として例示される。
図174(d)に示すように、画像Dは、キャラクタの手の位置が逆方向側において第4位置に近い第3位置となる画像である。たとえば、画像Fにおいては、キャラクタの右手の位置が逆方向側において鉛直方向から80度傾いた位置となり、キャラクタの左手の位置が進行方向側において鉛直方向から100度傾いた位置となる。なお、画像Dを第3画像の例とした場合、「第3位置」は、逆方向側において鉛直方向から80度傾いた位置として例示される。
第1位置は、進行方向において鉛直方向から100度傾いた位置であり、第4位置は、逆方向において鉛直方向から100度傾いた位置であるため、画像A(第1画像)と画像F(第4画像)とは、キャラクタの鉛直方向から同じ絶対値の角度(100度)をもって対になる。
また、画像B(第2画像)の場合の第2位置は、進行方向において鉛直方向から90度傾いた位置であり、画像E(第3画像)の場合の第3位置は、逆方向において鉛直方向から90度傾いた位置であるため、画像Bと画像Eとは、キャラクタの鉛直方向から同じ絶対値の角度(90度)をもって対になる。あるいは、画像C(第2画像)の場合の第2位置は、進行方向において鉛直方向から80度傾いた位置であり、画像D(第3画像)の場合の第3位置は、逆方向において鉛直方向から80度傾いた位置であるため、画像Cと画像Dとは、キャラクタの鉛直方向から同じ絶対値の角度(80度)をもって対になる。
また、画像A(第1画像)は、画像Bや画像C(第2画像)よりもキャラクタの手の位置が鉛直方向から傾いており、キャラクタの手が最も振りあがる画像である。このため、画像Aは、画像Bや画像Cよりも特徴的なアニメーションの画像である。画像F(第4画像)は、画像Dや画像E(第3画像)よりもキャラクタの手の位置が鉛直方向から傾いており、キャラクタの手が第1画像と対となって最も振りあがる画像である。このため、画像Fは、画像Dや画像Eよりも特徴的なアニメーションの画像である。このような特徴的な画像Aや画像Fは、キャラクタが歩くアニメーションが表示される通常時においては用いられない。
このような複数の画像を切り替えて表示することで、群予告演出においては、走るキャラクタが通常時における歩行するキャラクタよりも手または足の動作が早くなるように画像表示される。ここで、群予告演出においては、キャラクタの手の位置が予め定められた位置となる複数種類の画像が用いられるが、図173および図175に示すように、キャラクタの手の位置によっては群予告演出において用いられない画像がある。
たとえば、キャラクタの手の位置が、第1位置(図174(a)に示すような進行方向において鉛直方向から100度傾いた位置)と第4位置(図174(f)に示すような逆方向において鉛直方向から100度傾いた位置)との中間となる位置を、中間位置(つまり、0度となる鉛直方向)とする。群予告演出においては、中間位置(鉛直方向)と第2位置(進行方向において鉛直方向から80度または90度傾いた位置)との間にキャラクタの手が位置するような画像は用いられず、さらに、中間位置(鉛直方向)と第3位置(逆方向において鉛直方向から80度または90度傾いた位置)との間にキャラクタの手が位置するような画像は用いられないようになっている。
より具体的には、図175(g)に示すように、群予告演出においては、進行方向において中間位置(鉛直方向)から10度よりも小さい角度だけ傾いた位置にキャラクタの右手が位置するような画像は用いられない。また、図175(h)に示すように、群予告演出においては、逆方向において中間位置(鉛直方向)から10度よりも小さい角度だけ傾いた位置にキャラクタの右手が位置するような画像は用いられない。さらに、図示は省略するが、群予告演出においては、キャラクタの手の位置が中間位置(鉛直方向)となる画像も用いられない。なお、キャラクタの手の位置が中間位置(鉛直方向)となる画像は、通常時においても用いられることはない。
群予告演出は、複数のキャラクタが画面上を走り抜けるような演出であるためスピード感や臨場感がある。群予告演出におけるアニメーションを滑らかなものとするためには、より多くの画像を用いた方が好ましいが、群予告演出は、複数のキャラクタが画面上を走り抜けるような演出であり、また、画像A(第1画像)や画像F(第4画像)のような特徴的な画像が用いられるため、それらの間の画像を多少省略して画像を間引いたとしても、滑らかなアニメーションとして遊技者に見せることができる。このように、特徴的な画像を用いる一方で、間の画像を一部省略したとしても、好適な群予告演出を提供することができる。
一方、図168〜図170に示したような通常時に歩行するキャラクタにおいては、キャラクタの動作が遅いため、群予告演出における画像よりも多くの画像を用いなければ、アニメーションの粗さが目立ってしまう。本実施の形態においては、通常時に30フレーム分の画像が用いられている。しかしながら、上述したように、群予告演出においては画像を一部省略したとしても滑らかなアニメーションとして遊技者に見せることができるため、設計者が多くの画像を用意する必要がない。
さらに、画像A(第1画像)や画像F(第4画像)のような特徴的な画像は、他の画像B〜画像Eよりも表示時間が長く(フレーム数が多く)なっており、これにより、群予告演出におけるアニメーションを映えさせることができ、好適な群予告演出を提供することができる。
[主な構成および効果]
以下に、パチンコ遊技機1の各種の構成により得られる技術的効果を個別に列挙する。
(1−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図37に示す群予告実行処理,図89〜図95に示す6人群予告演出)と、
可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったことを祝福する画像を表示する祝福演出(たとえば、ファンファーレ演出)を実行する祝福演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120によるファンファーレ演出を実行する処理)と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図51に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図89(a23)〜図91(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図92(a31)〜図93(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図94(a37)〜図95(a42)に示す期間)、
前記祝福演出は、前記群演出よりも後に実行可能であり(たとえば、図89〜図95に示す6人群予告演出が実行された後に図110〜図112に示すファンファーレ演出が実行される)、
可変表示の表示結果が前記特定表示結果とは異なるハズレ表示結果であることが示唆される場合(たとえば、変動番号9の変動パターンの場合)であって、当該可変表示が開始してから当該可変表示が当該ハズレ表示結果であることが示唆されるまでの第1所定期間(たとえば、図52に示すT1+T2の期間)においては、当該第1所定期間のうちの後半で前記第1表示期間が開始し(たとえば、図52,図53に示す例)、
可変表示の表示結果が前記特定表示結果であることが示唆される場合(たとえば、変動番号20,23,26の変動パターンの場合)であって、当該可変表示が開始してから当該可変表示が当該特定表示結果であることが示唆されるまでの第2所定期間(たとえば、T3+T4の期間、T5+T6の期間、T7+T8の期間)においては、当該第2所定期間のうちの前半で前記第1表示期間が開始する(たとえば、図52,図53に示す例)。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、可変表示の結果が確定するまでの間、時間の経過とともに高揚感は薄れてくることがあるが、可変表示の結果がハズレ表示結果となる変動パターンの場合、可変表示の時間の後半で群予告演出が実行されることで高揚感を持続させたり再び呼び起したりすることができる。一方、可変表示の結果が当り表示結果となる変動パターンの場合、祝福演出であるファンファーレ演出が実行されるため、可変表示の時間の前半で群予告演出が実行されることで高揚感を持たせ、その後、時間の経過とともに高揚感が薄れたとしても、祝福演出によって高揚感を持続させたり再び呼び起したりすることができる。
「特定表示結果」は、可変表示の表示結果がその特定表示結果となったことに基づいて有利状態に制御可能となる表示結果である。すなわち、特定表示結果は、導出されたとしても、遊技状態が有利状態に制御されるための表示結果である。本実施の形態においては、特図LED基板20の特図1可変表示部21における発光態様の組合せが大当りに対応する発光態様の組合せとなったときに大当りが発生し、当該大当りに対応する発光態様の組合せが特定表示結果となる。また、特図LED基板20の特図2可変表示部22における発光態様の組合せが大当りに対応する発光態様の組合せとなったときに大当りが発生し、当該大当りに対応する発光態様の組合せが特定表示結果となる。さらに、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて可変表示している飾り図柄が特定の特別図柄(たとえば、「3,3,3」や「7,7,7」などの大当り図柄組合せ)となって停止したときに大当りが発生し、当該特定の特別図柄の表示が特定表示結果となる。
「ハズレ表示結果」は、特定表示結果とは異なる表示結果であり、可変表示の表示結果がそのハズレ表示結果となったことに基づいては有利状態に制御されない表示結果である。すなわち、ハズレ表示結果は、導出されたとしても、遊技状態が有利状態に制御されることがない表示結果である。本実施の形態においては、特図LED基板20の特図1可変表示部21における発光態様の組合せがハズレに対応する発光態様の組合せとなったときに当該ゲームの結果がハズレとなり、当該ハズレに対応する発光態様の組合せがハズレ表示結果となる。また、特図LED基板20の特図2可変表示部22における発光態様の組合せがハズレに対応する発光態様の組合せとなったときに当該ゲームの結果がハズレとなり、当該ハズレに対応する発光態様の組合せがハズレ表示結果となる。さらに、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて可変表示している飾り図柄が特定の所定図柄(たとえば、「3,2,3」などのハズレ図柄組合せ)となって停止したときに当該ゲームの結果がハズレとなり、当該所定図柄の表示がハズレ表示結果となる。
「有利状態」は、遊技者にとって有利な状態であり、制御されることによって、遊技用価値付与率(たとえば、遊技球の払出率)が1以上または1を超える遊技状態である。本実施の形態においては、有利状態として、通常大当り1,2、確変大当り1〜9の各々が発生したときに制御される大当り遊技状態が例示されている。なお、有利状態は、小当りが発生したときに制御される小当り遊技状態であってもよいし、確変状態や時短状態であってもよい。
「キャラクタの新たな表示」は、群予告演出において最初に表示されたキャラクタと同じ種類のキャラクタであってもよいし、群予告演出において最初に表示されたキャラクタと異なる種類のキャラクタであってもよい。
「祝福演出」は、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことを祝福する画像を表示する演出であり、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づき有利状態に制御されることを祝福する画像を表示する演出でもある。「祝福する」は、可変表示の表示結果が特定表示結果となったこと、あるいは有利状態に制御されることを遊技者に示唆または報知したりすることを含む。また、「祝福する」は、可変表示の表示結果が特定表示結果となったこと、あるいは有利状態に制御されることを示唆または報知したりすることで、遊技者の有利状態に対する期待感を向上させたりすることを含む。たとえば、祝福演出は、特図LED基板20の特図1可変表示部21における発光態様の組合せが大当りに対応する発光態様の組合せとなったこと、特図LED基板20の特図2可変表示部22における発光態様の組合せが大当りに対応する発光態様の組合せとなったこと、あるいは、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて可変表示している飾り図柄が特定の特別図柄(大当り図柄)となったこと、あるいは大当り遊技状態に制御されることを遊技者に示唆または報知したりする画像を表示することを含む。
「前記祝福演出は、前記群演出よりも後に実行可能であり」は、1の保留記憶に基づく可変表示内において群予告演出が実行され、その後、当該1の保留記憶に基づく可変表示内において祝福演出が実行されることを含む。また、「前記祝福演出は、前記群演出よりも後に実行可能であり」は、1の保留記憶に基づく可変表示の表示結果が特定表示結果となることを当該1の保留記憶に基づく可変表示の表示結果が開始される前から示唆または予告する先読み演出として、群予告演出が実行される場合、当該群予告演出が実行され、その後、当該1の保留記憶に基づく可変表示が開始されて当該1の保留記憶に基づく可変表示内において祝福演出が実行されることを含む。
「第1所定期間」は、可変表示が開始してから当該可変表示の表示結果がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの期間であり、本実施の形態においては、図52および図53に示すT1+T2の期間によって例示される。「可変表示の表示結果がハズレ表示結果であることが示唆される」は、特図LED基板20の特図1可変表示部21における発光態様の組合せがハズレに対応する発光態様の組合せとなること、特図LED基板20の特図2可変表示部22における発光態様の組合せが大当りに対応する発光態様の組合せがハズレに対応する発光態様の組合せとなること、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて可変表示している飾り図柄が特定の所定図柄(ハズレ図柄組合せ)となって停止することを含む。また、可変表示の表示結果がハズレ表示結果となるときに特定タイミングで可動体32が動作しない一方で、可変表示の表示結果が当り表示結果となるときに特定タイミングで可動体32が動作する場合、「可変表示の表示結果がハズレ表示結果であることが示唆される」は、特定タイミングで可動体32が動作しないことで遊技者に可変表示の表示結果がハズレ表示結果となることを示唆または報知することを含む。なお、特定タイミングは、遊技者に対して上述したPUSH演出などの操作手段の操作を促す演出が行われ、遊技者が操作手段を操作することで大当り時は可動体32が動作するタイミングであってもよい。
「第2所定期間」は、可変表示が開始してから当該可変表示の表示結果が特定表示結果であることが示唆されるまでの期間であり、本実施の形態においては、図52および図53に示すT3+T4の期間、T5+T6の期間、およびT7+T8の期間によって例示される。「可変表示の表示結果が特定表示結果であることが示唆される」は、特図LED基板20の特図1可変表示部21における発光態様の組合せが大当りに対応する発光態様の組合せとなること、特図LED基板20の特図2可変表示部22における発光態様の組合せが大当りに対応する発光態様の組合せとなること、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて可変表示している飾り図柄が特定の特別図柄(大当り図柄組合せ)となって停止することを含む。また、可変表示の表示結果がハズレ表示結果となるときに特定タイミングで可動体32が動作しない一方で、可変表示の表示結果が当り表示結果となるときに特定タイミングで可動体32が動作する場合、「可変表示の表示結果が特定表示結果であることが示唆される」は、特定タイミングで可動体32が動作することで遊技者に可変表示の表示結果が特定表示結果となることを示唆または報知することを含む。なお、特定タイミングは、遊技者に対して上述したPUSH演出などの操作手段の操作を促す演出が行われ、遊技者が操作手段を操作することで大当り時は可動体32が動作するタイミングであってもよい。
(1−2) 前記第2表示期間は、前記第1表示期間および前記第3表示期間の各々よりも長い期間であり、前記第3表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間である(たとえば、図51に示す各表示期間)。
これより、群予告演出において次々とキャラクタが登場する第2表示期間を最も長い期間とすることで、群予告演出を迫力のあるものにすることができる。さらに、最初にキャラクタが登場してから最初にキャラクタが去っていくまでの第1表示期間を最も短い期間とすることで、突然実行される群予告演出がだらけたものとなることを防止することができる。
(1−3) 前記第1表示期間において最初に表示されるキャラクタは、前記遊技機のコンテンツにおいて優先度の高いキャラクタ(たとえば、主人公である夢夢ちゃん)である。
これにより、群予告演出において最初に登場するキャラクタは、主人公のような優先度の高いキャラクタであり、遊技者にとって見慣れたキャラクタであるが、その後、他の演出などにおいて主人公より登場頻度の少ないキャラクタが群予告演出で登場することで、群予告演出について遊技者に驚きを与えたり、レアな演出であると遊技者に感じさせたりすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
「優先度の高いキャラクタ」は、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて登場する主人公や当該主人公以外のキャラクタの中で最も優先度の高いキャラクタを含み、他のキャラクタよりもパチンコ遊技機1で実行される演出において登場する頻度(回数)が大きいキャラクタを含む。
(1−4) 可変表示の表示結果が前記特定表示結果であることが示唆される場合(たとえば、変動番号20,23,26の変動パターンの場合)であって、前記群演出においてキャラクタの表示が最初に開始するタイミングは、前記第2所定期間のうちの前半部分のうち、当該第2所定期間の半分に近いタイミングである(たとえば、図52,図53に示す例)。
これにより、可変表示の結果が当り表示結果となる変動パターンの場合において、可変表示の時間の前半で群予告演出を実行したとしても、当該前半でも後半に近い付近で群予告演出を実行することで、群予告演出の余韻を少しでも後の方に延ばすことができる。
(1−5) 可変表示の表示結果が前記特定表示結果であることが示唆されるパターン(たとえば、変動番号20,23,26の変動パターン)は、当該可変表示の表示結果が前記ハズレ表示結果となるように見せかけた後に、当該可変表示結果が前記特定表示結果となる救済パターン(たとえば、変動番号23,26の変動パターン)を含み、
前記救済パターンにおいても、可変表示が開始してから当該可変表示が当該特定表示結果であることが示唆されるまでの前記第2所定期間においては、当該第2所定期間のうちの前半で前記第1表示期間が開始する(たとえば、図52,図53に示す例)。
これにより、可変表示の表示結果がハズレ表示結果となるように見せかけた後に、当該可変表示の表示結果が当り表示結果となる救済パターンの場合においても、祝福演出であるファンファーレ演出が実行されるため、可変表示の時間の前半で群予告演出が実行されることで高揚感を持たせ、その後、時間の経過とともに高揚感が薄れたとしても、祝福演出によって高揚感を持続させたり再び呼び起したりすることができる。
(1−6) 可変表示の表示結果が前記ハズレ表示結果であることが示唆されるパターン(たとえば、メイン変動番号9、12、15の変動パターン)と、可変表示の表示結果が前記特定表示結果であることが示唆されるパターン(たとえば、メイン変動番号20、23、26の変動パターン)とでは、可変表示の表示結果が前記ハズレ表示結果または前記特定表示結果であることが示唆されるまで、共通する表示が行われる(たとえば、図82〜図131に示す例)。
これにより、たとえば、変動番号9の変動パターンと変動番号20の変動パターンとでは表示結果が確定するまで共通の演出が実行され、変動番号12の変動パターンと変動番号23の変動パターンとでは表示結果が確定するまで共通の演出が実行され、さらに、変動番号15の変動パターンと変動番号26の変動パターンとでは表示結果が確定するまで共通の演出が実行されるため、共通の演出が実行されている最中で群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させることができる。
なお、可変表示の表示結果が前記ハズレ表示結果であることが示唆されるパターン(たとえば、メイン変動番号9、12、15の変動パターン)と、可変表示の表示結果が前記特定表示結果であることが示唆されるパターン(たとえば、メイン変動番号20、23、26の変動パターン)とでは、可変表示の表示結果が前記ハズレ表示結果または前記特定表示結果であることが示唆されるまで、互いに異なる表示が行われてもよい。
これにより、互いに異なる演出が実行されている最中で群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させることができる。
(1−7) 前記群演出の実行期間と、当該群予告とは異なる演出であって可変表示の表示結果が前記特定表示結果となることを予告する予告演出(たとえば、SP前半タイトル予告演出)の実行期間とが重なることがあり、
前記予告演出は、前記第3表示期間が終了した後に終了し、
前記群演出における表示は、前記予告演出における表示よりも、表示領域が大きい(たとえば、図146〜図152に示す例)。
これにより、SP前半タイトル予告演出などの予告演出が実行されているときに群予告演出が実行されたとしても、SP前半タイトル予告演出を遊技者に見せることができる。
(1−8) 前記予告演出の実行中において、前記群演出が実行される(たとえば、図146〜図152に示す例)。
これにより、SP前半タイトル予告演出などの予告演出が実行されているときにおいて、群予告演出が実行されることに対して遊技者を注目させることができる。なお、SP前半タイトル予告演出などの予告演出と群予告演出とが同時に実行を開始することはない。
(1−9) 前記群演出が実行されたときは、前記予告演出が実行されたときよりも、可変表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が高い(たとえば、図20に示すように、群予告は、SP前半タイトル予告よりも信頼度が高い)。
これにより、群予告演出よりも大当りの期待度が低い他の予告演出は、群予告演出よりも優先度が高い前面側のレイヤに表示されることはないため、遊技者に対して好適に大当りの示唆を行うことができる。このように、本実施の形態においては、大当りの期待度の高い演出に対して期待度の低い演出を前面側に被せることはない。
(1−12) 前記群演出の実行中において、背景表示、および前記予告演出における表示のいずれにおいても明度が下がる一方で、遊技に関する情報の表示(たとえば、第1保留記憶数や第2保留記憶数を示す第4図柄5Jや小図柄5M、および第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5U、アクティブ表示エリア5A)においては明度が下がらない。
これにより、群予告演出が実行された場合、背景表示や他の予告演出に関する画像(たとえば、群予告演出よりも期待度の低いSP前半タイトル予告演出に関する画像)については明度を下げる一方で、遊技者にとって遊技の勝敗や有利度に関して重要度の高い遊技に関する情報の表示については優先度を高くして、群予告演出が実行されても明度を下げないため、極力、遊技者に対して重要な情報を示すことができる。
(2−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図37に示す群予告実行処理,図89〜図95に示す6人群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図51に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図89(a23)〜図91(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図92(a31)〜図93(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図94(a37)〜図95(a42)に示す期間)、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況から、当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況になる(たとえば、図48,図89に示す例)。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、群予告演出において、1人のみが表示されてしまう状況がないため、群予告演出であるのか否かといった疑問や1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。
「最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況」は、図48(a)に示したように、画像表示装置5の画面において、最初に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、画像表示装置5の画面の端において、当該キャラクタの一部が表示されている状況、あるいは、図89(a)に示したように、遊技機用枠3が画像表示装置5の画面に被さった状態における遊技者が視認可能な表示領域において、最初に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、遊技者が視認可能な表示領域の端において、当該キャラクタの一部が表示されている状況を含む。すなわち、第2状況は、最初に登場するキャラクタが完全に見えないが、当該最初に登場するキャラクタの一部は見える状況を含む。
「当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況」は、図48(b)に示したように、画像表示装置5の画面において、最初に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、画像表示装置5の画面の端において、当該キャラクタの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、画像表示装置5の画面の端において、当該キャラクタの一部が表示されている状況、あるいは、図89(b)に示したように、遊技機用枠3が画像表示装置5の画面に被さった状態における遊技者が視認可能な表示領域において、最初に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、遊技者が視認可能な表示領域端において、当該キャラクタの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、遊技者が視認可能な表示領域端において、当該キャラクタの一部が表示されている状況を含む。すなわち、第2状況は、最初に登場するキャラクタが完全に見える前に、当該最初に登場するキャラクタに続いて2番目のキャラクタが登場する状況を含む。
(2−2) 前記群演出において、最初に表示されたキャラクタと、2番目に表示されたキャラクタとは、画面上の縦方向に沿ったY軸の位置座標が異なる。
これにより、最初のキャラクタと2番目のキャラクタとがY軸上で重なることがないため、1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。
(2−3) 前記群演出におけるキャラクタの表示に対してモーションブラー処理が行われている(たとえば、図46に示す例)。
これにより、各キャラクタが複数のキャラクタであるように見せる効果があるため、1人しか登場しないのではないかという勘違いをより生じさせないようにすることができる。
(2−4) 前記群予告演出の開始を示唆する音は、当該群演出において最初に表示されるキャラクタの表示中では出力されるが、2番目に表示されるキャラクタの表示が開始するまでに終了する(たとえば、図89に示す例)。
これにより、群予告演出の開始を示唆する音が出力されるとともに最初のキャラクタが登場することで、群予告演出が実行されたことを遊技者に知らせることができる一方で、2番目のキャラクタが登場するまでには開始音が終了することで、好適に群予告演出を提供することができる。
開始音は、最初に登場するキャラクタが登場する前から出力されてもよいし、最初に登場するキャラクタが登場したと同時に出力されてもよいが、2番目のキャラクタが登場するまでには終了する。
(2−5) 前記群演出において表示される前記複数のキャラクタは、全身が画面の表示領域に収まって表示されるキャラクタと、全身の一部分が当該画面の表示領域に収まることなく当該全身の他の部分が当該画面の表示領域に収まって表示されるキャラクタとを含む(たとえば、図44に示す例)。
これにより、領域に制限のある表示領域においてより多くのキャラクタを群予告演出に登場させることができる。
(2−6) 前記群演出において表示される前記複数のキャラクタは、第1キャラクタ(たとえば、メイドA)と、当該第1キャラクタとは種類が異なる第2キャラクタ(たとえば、メイドB)とを含み、
前記第1表示期間、前記第2表示期間、および前記第3表示期間の各々において、全身が画面の表示領域に収まって表示される前記第1キャラクタと、全身の一部分が当該画面の表示領域に収まることなく当該全身の他の部分が当該画面の表示領域に収まって表示される前記第1キャラクタとが混在して表示される(たとえば、図44に示す例)。
これにより、領域に制限のある表示領域においてより多くの種類のキャラクタが群予告演出に登場しているかのように錯覚させることができる。
(2−7) 画面の一部に遮蔽物(たとえば、遊技機用枠3)が覆い被さっており、当該遮蔽物が覆い被さっている位置において、前記群演出において最初に表示されるキャラクタの表示が開始し、その後、2番目に表示されるキャラクタの表示が開始するものであり、
前記遮蔽物が覆い被さった状態で画面を視認した場合であっても、前記第1表示期間において、前記第1状況から前記第2状況になる(たとえば、図48に示す例)。
これにより、遊技者が実際に見る画面の表示領域においても、群予告演出において、1人のみが表示されてしまう状況がないため、群予告演出であるのか否かといった疑問や1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。
(2−8) 前記画面と前記遮蔽物との間に向けて前記遊技機を横から視認した場合、当該画面の端部を視認することが可能である(たとえば、図48に示す例)。
これにより、遊技者がパチンコ遊技機1を横から視認して画面の端部を視認した場合であっても、群予告演出において、1人のみが表示されてしまう状況がないため、群予告演出であるのか否かといった疑問や1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。
(2−9) 設計段階において、所定サイズの画面に前記遮蔽物の位置に対応する領域にマスクを被せた状態で前記群演出に関する表示が作成され、さらに、当該画面の当該所定サイズ(たとえば、19インチ)よりも大きなサイズ(たとえば、20インチ)に適用できるように、当該大きなサイズに対応する領域まで当該群演出に関する表示が作成される。
これにより、急に所定サイズよりも大きなサイズを用いるようにパチンコ遊技機1が設計変更された場合でも、作成した群予告演出のデータを適用することができる。
(2−10) 前記群演出において表示される前記複数のキャラクタは、前記遊技機のコンテンツにおいて重要度の低い低重要度キャラクタ(たとえば、メイドC〜F)と、当該低重要度キャラクタよりも当該遊技機のコンテンツにおいて重要度の高い高重要度キャラクタ(たとえば、メイドA,B)とを含み、
前記高重要度キャラクタは、前記低重要度キャラクタよりも、顔が画面の表示領域に収まることなく全身の顔以外の部分が当該画面の表示領域に収まって表示される割合が低い(たとえば、図44に示す例)。
これにより、主人公のような重要度の高いキャラクタは、脇役のような重要度の低いキャラクタよりも、群予告演出において顔を認識させ易くすることで、遊技の興趣を向上させることができる。
(3−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
演出を実行する演出実行手段(たとえば、図37に示す群予告実行処理などを実行する演出制御用CPU120)を備え、
前記演出実行手段によって実行される演出は、複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、図89〜図95に示す群予告演出)を含み、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図51に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図89(a23)〜図91(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図92(a31)〜図93(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図94(a37)〜図95(a42)に示す期間)、
前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、群予告演出においては、全ての演出の中で最も多くのキャラクタが登場するため、大当りとなる期待が持てる可変表示が行われていると遊技者に気付かせることができる。
「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、パチンコ遊技機1において実行される全ての演出の中で、1の画面において表示されているキャラクタの数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。また、「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、パチンコ遊技機1において実行される全ての演出のうち、飾り図柄の可変表示時の演出、リーチ時の演出、擬似連演出、大当り発生時の演出など、1の保留記憶に基づく可変表示が行われている期間中に実行される演出の中で、1の画面において表示されているキャラクタの数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。また、「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、大当り遊技状態中やその後の確変状態や時短状態において実行される演出の中で、1の画面において表示されているキャラクタの数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。なお、上述した例において、群予告演出は、表示されるキャラクタの種類の数については最も多い演出でなくてもよい。
さらに、「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、パチンコ遊技機1において実行される全ての演出の中で、当該演出中の全ての画面において表示されているキャラクタの合計数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。また、「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、パチンコ遊技機1において実行される全ての演出のうち、飾り図柄の可変表示時の演出、リーチ時の演出、擬似連演出、大当り発生時の演出など、1の保留記憶に基づく可変表示が行われている期間中に実行される演出の中で、当該演出中の全ての画面において表示されているキャラクタの合計数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。また、「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、大当り遊技状態中やその後の確変状態や時短状態において実行される演出の中で、当該演出中の全ての画面において表示されているキャラクタの合計数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。なお、上述した例において、群予告演出は、表示されるキャラクタの種類の数については最も多い演出でなくてもよい。
(3−2) 前記群演出よりも表示されるキャラクタの数が少ない演出であって、複数のキャラクタが表示される特定演出(たとえば、SPリーチ後半や最終リーチの演出)が実行される。
これにより、多様な演出を実行することができ、その中でも群予告演出において最も多くのキャラクタを登場させることができる。
なお、特定演出は、表示されるキャラクタの種類の数については群予告演出よりも多い演出であってもよい。
(3−3) 前記群演出の前記第2表示期間において表示されるキャラクタの数は、前記特定演出において表示されるキャラクタの数よりも多い。
これにより、群予告演出の中でも、最も長い期間である第2表示期間において迫力のある演出を遊技者に見せることができる。
なお、群予告演出の第2表示期間において表示されるキャラクタの種類の数については、特定演出において表示されるキャラクタの種類の数よりも多くてもよい。
(4−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図37に示す群予告実行処理,図89〜図95に示す6人群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図51に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図89(a23)〜図91(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図92(a31)〜図93(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図94(a37)〜図95(a42)に示す期間)、
前記群演出において、
キャラクタが進行していることを表す補助表示が行われ、
第1キャラクタの表示と第2キャラクタの表示とが重なったときは、当該第1キャラクタの表示が当該第2キャラクタの表示よりも優先される一方で、当該第1キャラクタに対応する前記補助表示と前記第2キャラクタの表示とが重なったときは、当該第2キャラクタの表示が当該第1キャラクタに対応する前記補助表示よりも優先される(たとえば、図45に示す例)。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、キャラクタに対して補助表示をすることでより躍動感のある群予告演出を遊技者に見せることができつつも、補助表示で他のキャラクタの視認性を阻害しないため、より多くのキャラクタを明確に遊技者にみせることができる。
「補助表示」は、キャラクタが進行していることを表す表示であればいずれのものであってもよく、たとえば、図45に示したようにキャラクタが進行していることを強調する画像表示(たとえば、砂煙の画像表示)であってもよいし、キャラクタが通った形跡を表す画像表示(たとえば、キャラクタの足跡の画像表示)であってもよいし、キャラクタ自体に付される画像表示(たとえば、キャラクタのオーラを表す画像表示)であってもよい。「補助表示」は、キャラクタの進行と関連して当該キャラクタの近辺において行われる画像表示であればよい。
(4−2) 前記群演出におけるキャラクタの表示と、当該群演出における前記補助表示とでは、画面に表示されるレイヤが異なる(たとえば、図43に示すように、砂煙の画像はレイヤ1、キャラクタの画像はレイヤ2以降のレイヤに配置される)。
これにより、群予告演出において、キャラクタ画像と補助表示を好適に遊技者にみせることができる。
(4−3) 前記群演出において表示される前記複数のキャラクタは、同じ種類の複数のキャラクタ(たとえば、レイヤ9,10のキャラクタC)を含み、
前記群演出に対応する動画データは、同じ種類の複数のキャラクタの各々に対応する第1キャラクタデータ(たとえば、レイヤ9のキャラクタCの動画データ)および第2キャラクタデータ(たとえば、レイヤ10のキャラクタCの動画データ)を含み、
前記第1キャラクタデータと、前記第2キャラクタデータとでは、キャラクタの移動速度に関するパラメータ値が異なる一方で、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値は同じである。
これにより、キャラクタの移動速度を変更する際にでも、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値を共通化することで、群予告演出の設計に関して作業工程を削減することができる。
(4−4) 前記群演出においては、画面上に配置された座標において、同じタイミングおよび同じ速度で複数のキャラクタが配置されない(たとえば、図43に示す例)。
これにより、複数のキャラクタが同じ位置で同じように動作することがないため、群予告演出を好適に遊技者に見せることができる。
(5−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図37に示す群予告実行処理,図89〜図95に示す6人群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図51に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図89(a23)〜図91(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図92(a31)〜図93(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図94(a37)〜図95(a42)に示す期間)、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの表示が終了する前に、新たに表示されたキャラクタ(たとえば、2番目に表示されたキャラクタ)の表示が終了する(たとえば、図90,図91に示す例)。
「新たに表示されたキャラクタ」は、図89〜図91に示したように群予告演出において2番目に登場したキャラクタであってもよいし、群予告演出において3番目以降に登場したキャラクタであってもよい。群予告演出が複数のキャラクタが群となって進行する演出であることを鑑みると、「新たに表示されたキャラクタ」として、群予告演出において2番目に登場したキャラクタが最初に表示されたキャラクタの直後に位置して、当該2番目に登場したキャラクタが最初に表示されたキャラクタを追い抜かす方が躍動感や臨場感が出て好ましい。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、2番目に登場したキャラクタが最初に登場したキャラクタを抜かしてそのままトップで消えるため、躍動感のある群予告演出を遊技者に見せることができる。
(5−2) 前記群演出において表示される前記複数のキャラクタは、他のキャラクタを追い抜くキャラクタを含み、
前記追い抜くキャラクタの数は、当該追い抜くキャラクタによって追い抜かれる前記他のキャラクタの数よりも多いか、または少ないかのいずれか一方である。
これにより、群予告演出を複雑なものになり過ぎることを防止することができたり、躍動感のある群予告演出を遊技者に見せることができたりといったように、群予告演出を好適に遊技者にみせることができる。
(5−3) 前記追い抜くキャラクタが前記他のキャラクタを追い抜く場合において、当該追い抜くキャラクタの表示と当該他のキャラクタの表示とが重なるときに、当該追い抜くキャラクタの輪郭は、当該他のキャラクタの輪郭よりも太く表示される(たとえば、図47に示す例)。
これにより、キャラクタが他のキャラクタを追い抜かす様子を分かり易く遊技者に見せることができる。
(6−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図37に示す群予告実行処理,図89〜図95に示す6人群予告演出)と、
前記群演出の実行を示唆する示唆画像(たとえば、プッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像)を表示する示唆演出(たとえば、PUSH演出)を実行する示唆演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120によるPUSH演出を実行する処理)と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図51に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図89(a23)〜図91(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図92(a31)〜図93(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図94(a37)〜図95(a42)に示す期間)、
前記示唆画像の表示は、前記群演出における前記第1表示期間が開始するまでに終了する(たとえば、図88に示す例)。
「示唆画像」は、群予告演出の実行を示唆する画像であればいずれの画像であってもよく、図88に示したように操作手段の操作を遊技者に促す画像であってもよいし、群予告演出の実行を示唆する前に実行される光や模様などのエフェクト画像であってもよいし、群予告演出が実行されるまでの時間を計時するタイマ演出における時計画像であってもよいし、群予告演出の実行を示唆する文字画像(たとえば、「群」の文字画像)であってもよい。なお、タイマ演出において時計画像によって群予告演出が実行されるまでの時間を計時し、計時された時間が所定時間になったときに群予告演出の実行を示唆する文字画像(「群」の文字画像)を表示するものであってもよい。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、最初にキャラクタが登場することに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
(6−2) 前記示唆画像に関するエフェクト(たとえば、プッシュボタン31Bが押圧操作されたことを示すエフェクト)の表示が終了した後に、前記第1表示期間においてキャラクタの表示が最初に開始する(たとえば、図88に示す例)。
これにより、最初にキャラクタが登場することに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
(6−3) 前記示唆画像は、操作手段の操作を遊技者に促す画像(たとえば、プッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像)を含み、
前記示唆画像の表示中において前記操作手段が操作されたときの音(たとえば、PUSH音)の出力は、前記第1表示期間においてキャラクタの表示が最初に開始するまでに終了する(たとえば、図88に示す例)。
これにより、最初にキャラクタが登場することに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
(6−4) 前記示唆画像の表示中において前記操作手段が操作されたときに、前記群演出を含む複数の演出(たとえば、6人群予告、背景予告、ランプ予告)のうちのいずれかが実行される(たとえば、図88,図97,図98に示す例)。
これにより、遊技者による操作を分岐点として、複数の演出が実行されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(7−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図37に示す群予告実行処理,図89〜図95に示す6人群予告演出,図163〜図165に示す犬群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図51に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図89(a23)〜図91(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図92(a31)〜図93(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図94(a37)〜図95(a42)に示す期間)、
前記群演出は、第1群演出(たとえば、6人群予告演出)と第2群演出(たとえば、犬群予告演出)とを含み、
前記第1群演出において表示される複数のキャラクタは、各々同一または略同一の第1速度(たとえば、速度V1)で進行し、
前記第2群演出において表示される複数のキャラクタは、各々同一または略同一の第2速度(たとえば、速度V2)で進行し、
前記第1速度は、前記第2速度よりも速く、
前記第1群演出は、前記第2群演出よりも、最初に表示されるキャラクタから最後に表示されるキャラクタまでの直線距離が長くなるように構成されている(たとえば、図165に示す例)。
「最初に表示されるキャラクタから最後に表示されるキャラクタまでの直線距離」は、図165に示したように、6人群予告演出や犬群予告演出などの群予告演出において、最初に表示されるキャラクタの端から最後に表示されキャラクタの端までの直線距離(X軸状の距離)である。この直線距離は、画像表示装置5の画面の端から最初のキャラクタが表示されてから最後のキャラクタが表示されるまでの時間をTとし、かつ各キャラクタの速度をVとすれば、時間Tに速度Vを乗算すること(T×V)によって算出できる。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、2種類の群予告演出を好適に遊技者に見せることができる。
(7−2) 前記第1群演出の実行時間(たとえば、X1/V1)は、前記第2群演出の実行時間(たとえば、X2/V2)と同じまたは略同一である(たとえば、図165に示す例)。
これにより、同一または略同一の時間を用いて2種類の群予告演出を実行することができる。
(7−3) 前記第2群演出が実行されたときは、前記第1群演出が実行されたときよりも、可変表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が高く、
前記第2群演出の実行確率は、前記第1群演出の実行確率よりも低い。
これにより、6人群予告よりも実行確率が低くて期待度の高い犬群予告演出について、キャラクタの速度を6人群予告よりも遅くすることで、たとえば、遊技者が犬群予告演出のキャラクタを撮影する機会を増やすことができる。
(7−4) 前記第2群演出において表示される複数のキャラクタが密集する度合い(たとえば、密集度D2)は、前記第1群演出において表示される複数のキャラクタが密集する度合い(たとえば、密集度D1)よりも大きい。
これにより、群予告演出においてキャラクタの速度や移動距離を考慮して適切な密集度でキャラクタが配置されるため、遊技者に好適な群予告演出を提供することができる。
(7−5) 前記第2群演出において、画面の下部から上部に亘って最後尾に位置する複数のキャラクタが配置され、
前記最後尾に位置する複数のキャラクタが通過した後の画面においては、その後の演出に対応する表示が行われる(たとえば、図164に示す例)。
これにより、群予告演出を契機に次の演出のための画像に切り替えて遊技者に見せることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(8−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図37に示す群予告実行処理,図153〜図162に示すボインゴ群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図51に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第1表示期間において、画面上の奥側から手前側へ向けてキャラクタが進行するように特定位置からキャラクタの表示が開始され、
前記特定位置においてキャラクタの表示が最初に開始することに関連したタイミングで、当該特定位置におけるキャラクタの表示を視認困難とする前段表示(たとえば、光のエフェクトによる前段画像の表示)が行われる(たとえば、図153に示す例)。
「前段表示」は、キャラクタの表示を視認困難とする表示であればいずれのものであってもよく、キャラクタが登場する特定位置を隠すような表示(たとえば、光や模様などのエフェクト画像の表示など)を含む。「視認困難」とは、遊技者が特定位置を完全に視認できない状態、遊技者が特定位置を視認できるが当該視認が困難な状態、遊技者が特定位置を視認できるが当該特定位置からキャラクタが登場する様子を視認できない状態、遊技者が特定位置を視認できかつ当該特定位置からキャラクタが登場する様子を視認できるが当該視認が困難な状態を含む。
「特定位置においてキャラクタの表示が最初に開始することに関連したタイミング」は、特定位置においてキャラクタの表示が最初に開始するタイミングと同じタイミング、あるいは特定位置においてキャラクタの表示が最初に開始するタイミングの前後所定期間内のタイミング(この所定期間は、遊技者が特定位置においてキャラクタの表示が最初に開始するタイミングであると錯覚するような期間)を含む。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、前段画像の表示によって視認困難となった特定位置から最初のキャラクタが表示されるため、ある程度の大きさで最初からキャラクタを表示させることができ、突然、大きなキャラクタが表示されてしまうといった違和感を遊技者に生じさせない。
(8−2) 前記第1表示期間において、画面上の奥行方向から手前方向へと進行するようにキャラクタが拡大表示され、
拡大表示されたキャラクタによって前記特定位置におけるキャラクタの表示を視認困難とする(図159に示す例)。
これにより、まるで奥行のある位置から複数のキャラクタが続々と登場するかのような視覚効果を与えることができる。
(8−3) 前記群演出において最後に表示されるキャラクタは、少なくとも画面の一端部から当該一端部に対向する他端部にまで及ぶ範囲に亘って拡大表示される(図157に示す例)。
これにより、最後のキャラクタの画像表示を利用して、群予告演出の後の演出に好適に切り替えることができる。
(8−4) 前記群演出において最後に表示されるキャラクタの動作に連動して、前記第3表示期間で表示された背景表示が、その後の演出に対応する背景表示に切り替わる(たとえば、図157,図158に示す例)。
これにより、最後のキャラクタの画像表示を利用して、群予告演出の後の演出に好適に切り替えることができる。
(8−5) 前記群演出において最後に表示されるキャラクタは、少なくとも画面の一端部から当該一端部に対向する他端部にまで及ぶ範囲に亘って拡大表示され、
前記最後に表示されるキャラクタの背面側では前記群演出における他のキャラクタは表示されていない(たとえば、図159に示す例)。
これにより、1番目のキャラクタによって隠れた位置には後続のキャラクタ画像を配置しても視認できないため、当該後続のキャラクタ画像を配置しなくてもよく、まるで奥行のある位置から複数のキャラクタが続々と登場するかのような視覚効果を与えることができる。
(9−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図37に示す群予告実行処理,図89〜図95に示す6人群予告演出)と、
音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ8L,8R)と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図51に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図89(a23)〜図91(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図92(a31)〜図93(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図94(a37)〜図95(a42)に示す期間)、
前記音出力手段は、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで前記群演出に対応する演出音の出力を所定音量で開始し、その後の当該第1表示期間において当該演出音の音量を当該所定音量よりも大きい特定音量とし、前記第2表示期間においても当該演出音の音量を当該特定音量とし、前記第3表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量よりも小さい音量となるように当該演出音を出力する。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、第1表示期間中に音量を特定音量まで上げ、第2表示期間中においても特定音量で出音を維持することで、第2表示期間の前から特定音量で群予告演出を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
音量は、音出力手段が上げたり下げたりするように制御してもよいし、音出力手段の音量制御は一定であるが当該音出力手段が参照する音データにおいて音量の上げ下げが規定されていることで音量が上がったり下がったりするものであってもよい。
(9−2) 前記第1表示期間において前記演出音が出力されてから当該演出音の音量が特定音量まで上がるまでのフェードイン時間は、前記第3表示期間において当該演出音の音量が下がり始めてから当該演出音の音量が無くなるまでのフェードアウト時間よりも短い(たとえば、図51に示す例)。
これにより、群予告演出における出音は、フェードインが短い時間で行われ、フェードアウトはフェードインよりも長い時間で行われるため、群予告演出の音を好適に出力することができる。
(10−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図37に示す群予告実行処理,図89〜図95に示す6人群予告演出)と、
複数の発光手段(たとえば、枠ランプなどの遊技効果ランプ9)と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図51に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図89(a23)〜図91(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図92(a31)〜図93(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図94(a37)〜図95(a42)に示す期間)、
前記複数の発光手段の各々を発光させるための複数の輝度データで構成された輝度データテーブルは、前記第1表示期間に対応する第1輝度データテーブル(たとえば、図57(a)に示す枠ランプ用孫テーブルW1)と、前記第2表示期間に対応する第2輝度データテーブル(たとえば、図57(b)に示す枠ランプ用孫テーブルW2)と、前記第3表示期間に対応する第3輝度データテーブル(たとえば、図57(c)に示す枠ランプ用孫テーブルW3)とを含み、
前記第1輝度データテーブルおよび前記第2輝度データテーブルの各々は、前記発光手段を低輝度で発光させるためのデータと前記発光手段を高輝度で発光させるためのデータとを組み合わせた第1輝度データと、前記発光手段を低輝度で発光させるためのデータと前記発光手段を高輝度で発光させるためのデータとの組み合わせが当該第1輝度データと異なる第2輝度データとで構成され(たとえば、図57に示す枠ランプ用孫テーブルの例)、
前記第2輝度データテーブルは、前記第1輝度データテーブルよりも、多くの前記発光手段を高輝度で発光させるように設定されている(たとえば、枠ランプ用孫テーブルW2は枠ランプ用孫テーブルW1よりも多くのランプに高輝度(「0」〜「F」)のデータが格納されている)。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、各表示期間に対応する輝度データテーブルが設けられており、第2輝度データテーブルは第1輝度データテーブルよりも、高輝度でランプを発光させるように設計されているため、第1表示期間においては複数のキャラクタが登場するときの弱めの足音を表現でき、第2表示期間においては複数のキャラクタが次々と登場するときの強めの足音を表現でき、より好適な群予告演出を遊技者に提供することができる。
「発光手段を低輝度で発光させるためのデータ」や「発光手段を高輝度で発光させるためのデータ」は、各発光手段に含まれる複数の発光部(たとえば、枠左ランプ9L1におけるRGB、盤上ランプ9Cにおける中のWWW)における時間ごとの発光データ(発光要素)であり、たとえば、図57(a)に示す例では、T1−1における枠左ランプ9L1(RGB)のデータ(100)である。なお、RGBのデータとして、消灯に対応するデータは「000」であり、低輝度の発光に対応するデータは「100」であり、高輝度の発光に対応するデータは「F00」である。
「輝度データ」は、各発光手段(たとえば、枠ランプ、盤上ランプ9C)における時間ごとの発光データであって、「発光手段を低輝度で発光させるためのデータ」や「発光手段を高輝度で発光させるためのデータ」の時間ごとの集まりであり、たとえば、図57(a)に示す例では、T1−1における枠左ランプ9Lや枠右ランプ9Rのデータである。
輝度データテーブルは、所定期間(たとえば、親テーブルや子テーブルで規定された発光時間)における「輝度データ」の集まりであり、たとえば、図57(a)に示す例では、T1−1〜T1−11における枠左ランプ9Lや枠右ランプ9Rのデータである。
(10−2) 前記第1輝度データテーブルは、前記第2輝度データテーブルよりも、輝度データの切替間隔が長い(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1は100msec間隔で切り替え、枠ランプ用孫テーブルW2は50〜80msec間隔で切り替える)。
これにより、第2表示期間においては、第1表示期間よりも、キャラクタが速く走っていることを表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(10−3) 前記第1輝度データテーブルは、輝度データの切替間隔が等間隔である一方で、前記第2輝度データテーブルは、輝度データの切替間隔が等間隔でない(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1は100msec間隔で切り替え、枠ランプ用孫テーブルW2は50〜80msec間隔で切り替える)。
これにより、第2表示期間においては、第1表示期間よりも、複数のキャラクタが足並みを揃えずに走っていることを表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(11−1) 前記第1輝度データテーブルは、前記群演出においてキャラクタが進行する方向へ発光箇所を移動させる輝度データを含み(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1は群予告の進行方向に合わせて高輝度で発光し)、
前記第2輝度データテーブルは、前記群演出においてキャラクタが進行する方向へ発光箇所を移動させない輝度データを含む(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW2は複数箇所に亘って高輝度で発光する)。
これにより、第1表示期間においてキャラクタが登場し、第2表示期間において複数のキャラクタが次々と登場する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(11−2) 前記第1輝度データテーブルは、前記群演出において最初に表示されたキャラクタの進行位置に合わせて、当該キャラクタの近辺に位置する前記発光手段を高輝度で発光させ、当該キャラクタが到達していない箇所の近辺に位置する前記発光手段を消灯または低輝度で発光させる輝度データを含む(たとえば、図57(a)に示す枠ランプ用孫テーブルW1の例)。
これにより、最初に表示された先頭を走るキャラクタが進行することに合わせて、ランプが高輝度で発光し、未だ到達していない箇所ではランプが消灯または低輝度で発光するため、ランプの発光を用いて先頭を走るキャラクタが進行する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(11−3) 前記第1輝度データテーブルは、前記発光手段を高輝度で発光させ、その後、前記群演出において最初に表示されたキャラクタが進行するにつれて、当該発光手段消灯または低輝度で発光させる輝度データを含む(たとえば、図57(a)に示す枠ランプ用孫テーブルW1の例)。
これにより、最初に表示された先頭を走るキャラクタが進行することに合わせて、ランプが高輝度で発光し、未だ到達していない箇所や既に通った箇所ではランプが消灯または低輝度で発光するため、ランプの発光を用いて先頭を走るキャラクタが進行する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(11−4) 前記第1輝度データテーブルは、前記発光手段を高輝度で発光させ、その後、前記群演出においてキャラクタが進行する方向に位置する前記発光手段を高輝度で発光させる輝度データを含み(たとえば、図57(a)に示す枠ランプ用孫テーブルW1の例)、
前記第2輝度データテーブルは、前記発光手段を高輝度で発光させ、その後、前記群演出においてキャラクタが進行する方向に位置する前記発光手段を高輝度で発光させない輝度データを含む(たとえば、図57(b)に示す枠ランプ用孫テーブルW2の例)。
これにより、第1表示期間においては、最初に表示された先頭を走るキャラクタが進行することに合わせて、ランプが高輝度で発光し、未だ到達していない箇所や既に通った箇所ではランプが消灯または低輝度で発光するため、ランプの発光を用いて先頭を走るキャラクタが進行する様子を表現することができる。また、第2表示期間においては、複数のキャラクタが次々と進行する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(11−5) 前記第1輝度データテーブルは、前記発光手段を高輝度で発光させ、当該発光手段と隣合う前記発光手段を消灯させる輝度データを含み(たとえば、図57(a)に示す枠ランプ用孫テーブルW1の例)、
前記第2輝度データテーブルは、前記発光手段を高輝度で発光させ、当該発光手段と隣合う前記発光手段を発光させる輝度データを含む(たとえば、図57(b)に示す枠ランプ用孫テーブルW2の例)。
これにより、第1表示期間においては、最初に表示された先頭を走るキャラクタが進行することに合わせて、ランプが高輝度で発光し、未だ到達していない箇所や既に通った箇所ではランプが消灯または低輝度で発光するため、ランプの発光を用いて先頭を走るキャラクタが進行する様子を表現することができる。また、第2表示期間においては、複数のキャラクタが次々と進行する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(12−1) 前記第3輝度データテーブルは、前記群演出におけるキャラクタの進行に合わせて消灯させる前記発光手段の数を増やす輝度データを含む(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW3は群予告の進行方向に合わせて消灯または低輝度で発光する)。
これにより、第3表示期間においては、キャラクタが進行することに合わせて、ランプが消灯または低輝度で発光するため、ランプの消灯または発光を用いてキャラクタが進行する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(12−3) 前記第3輝度データテーブルは、前記群演出においてキャラクタが進行する方向に位置する前記遊技機の枠に配置された前記発光手段における輝度データの切替間隔が、前記群演出においてキャラクタが進行する方向とは逆に位置する前記遊技機の枠に配置された前記発光手段における輝度データの切替間隔よりも短い(たとえば、図56に示すように、枠左ランプ9Lの切替間隔は10msecであり、枠右ランプ9Rの切替間隔は80msecである)。
これにより、第3表示期間においては、キャラクタがパチンコ遊技機1の右側から左側へと進行して消えていく様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(13−1) 前記第1輝度データテーブルは、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで前記発光手段の制御が開始し、当該第1表示期間中に前記発光手段の制御が終了し、
前記第2輝度データテーブルは、前記第1表示期間中に前記発光手段の制御が開始するとともに当該第2表示期間中においても当該発光手段の制御が継続し、前記第3表示期間中に前記発光手段の制御が終了し、
前記第3輝度データテーブルは、前記第3表示期間中に前記発光手段の制御が開始する(たとえば、図80に示す群予告輝度データテーブルの例)。
これにより、第1表示期間の途中から、第2表示期間と同じように高輝度でランプが発光するため、第2表示期間の前からキャラクタが進行する様子をランプの発光で盛り上げて表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(13−2) 前記第2輝度データテーブルは、前記第1輝度データテーブルおよび前記第3輝度データテーブルよりも、前記発光手段の制御期間が長く設定されており、
前記第1輝度データテーブルは、前記第3輝度データテーブルよりも、前記発光手段の制御期間が長く設定されている(たとえば、図80に示す群予告輝度データテーブルの例)。
これにより、第1表示期間において複数のキャラクタが次々と登場する様子を適切な長さで表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(14−1) 前記第1輝度データテーブルにおいて最初に規定された輝度データは、前記群演出において用いられる複数の前記発光手段を消灯または低輝度で発光させる輝度データである(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1においては全てのランプについて最初の輝度データが消灯または低輝度で発光する)。
これにより、群予告演出が実行される前に行われていたランプの発光と混じることなく、一旦、区切りをつけた上で群予告演出が実行されたときにランプが発光するため、より好適な群予告演出を提供することができる。
(14−2) 前記第2輝度データテーブルおよび前記第3輝度データテーブルの各々において最初に規定された輝度データは、前記群演出において用いられる複数の前記発光手段を消灯または低輝度で発光させない輝度データである(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW2,W3においては最初の輝度データについて高輝度でランプが発光する)。
これにより、群予告演出が実行された後、キャラクタが次々と進行しているときには、演出の流れを重視して、全てのランプの消灯や低輝度の発光によって区切ること無く群予告演出を遊技者に見せることができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(14−3) 前記第3輝度データテーブルにおいて最後に規定された輝度データは、前記群演出において用いられる複数の前記発光手段を消灯または低輝度で発光させる輝度データである(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW3においては全てのランプについて最後の輝度データが消灯または低輝度で発光する)。
これにより、群予告演出が終了するときには、全てのランプを消灯または低輝度で発光させることで、群予告演出が終了することを遊技者に認識させることができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(15−1) 前記第1輝度データテーブルは、同じ制御内容の輝度データを繰り返さないように設計されている一方で、前記第2輝度データテーブルは、同じ制御内容の輝度データを繰り返すように設計されている(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1においては同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されず、枠ランプ用孫テーブルW2においては同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されている)。
これにより、長時間に亘って設定されている第2表示期間における輝度データについて、データ容量を削減することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(15−2) 前記第3輝度データテーブルは、同じ制御内容の輝度データを繰り返さないように設計されている(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW3においては同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されていない)。
これにより、第2表示期間よりも長時間に亘ることなく設定されている第3表示期間における輝度データについては、輝度データをそのまま規定することで、設計の自由度が上がる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(16−1) 前記第1輝度データテーブルは、同じ制御内容の輝度データを繰り返さないように設計されている一方で、前記第2輝度データテーブルは、同じ制御内容の輝度データを繰り返すように設計されており(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1においては同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されず、枠ランプ用孫テーブルW2においては同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されている)、
前記第1輝度データテーブルにおいては、不具合対策用の輝度データが最後に規定されている一方で、前記第2輝度データテーブルにおいては、不具合対策用の輝度データが最後に規定されていない(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1においては不具合対策用の10分間データが規定され、枠ランプ用孫テーブルW2においては不具合対策用の10分間データが規定されていない)。
これにより、長時間に亘って設定されている第2表示期間における輝度データについて、データ容量を削減することができる。一方、第1表示期間における輝度データについては、輝度データをそのまま規定しているが、その代わり、不具合対策用の10分間データが規定されていることで、その10分間の間に不具合対策をすることができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(16−2) 前記不具合対策用の輝度データは、前記第1輝度データテーブルを構成する輝度データの中で最も長い時間が規定された輝度データであって、前記第1輝度データテーブルの最初から前記発光手段が制御されてしまうことを防止するための輝度データである(たとえば、図56に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1においては不具合対策用の10分間データが規定されている)。
これにより、第1輝度データテーブルの最初からランプの発光制御が行われてしまうことを不具合対策用の10分間データによって防止することができるため、好適な群予告演出を提供することができる。
(16−3) 前記不具合対策用の輝度データは、隣合う前記発光手段を順番に規則的に発光させる輝度データである(たとえば、図57(a)に示すように、10分間の不具合対策用の輝度データは、1つ前の状態から発光箇所がずれるように、隣合う枠ランプを順番に規則的に発光させる輝度データである)。
これにより、不具合が発生しても、1つ前の状態から発光箇所がずれるように、隣合う枠ランプを順番に規則的に発光させるため、見栄えが悪くなることを防ぐことができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(17−1) 前記発光手段は、単色で発光する単色発光手段(たとえば、盤上ランプ9C6〜9C8)と、複数の色で発光する複数色発光手段(たとえば、盤上ランプ9C1〜9C5,9C9〜9C13)とを含み、
前記単色発光手段を特定の高輝度で発光させる輝度データは、当該特定の高輝度の発光に対応する値として特定値(たとえば、「6」)を含み、
前記複数色発光手段を前記特定の高輝度で発光させる輝度データは、当該特定の高輝度の発光に対応する値として特定値よりも大きい値(たとえば、「8」〜「F」)を含む。
これにより、発光手段の種類に応じて高輝度の発光に対応する値を適切なものにすることで、高輝度で発光するランプ間の光のばらつきを調整することができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(17−2) 前記単色発光手段は、第1色で発光する第1色発光手段(たとえば、盤上ランプ9C6〜9C8)と、第2色で発光する第2色発光手段(たとえば、盤左ランプ9B1〜9B5)とを含み、
前記第1色発光手段および前記第2色発光手段のいずれを前記特定の高輝度で発光させる輝度データであっても、当該特定の高輝度の発光に対応する値として前記特定値(たとえば、「6」)を含む。
これにより、同じ単色で発光するランプ間においても、光のばらつきを調整することができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(18−1) 前記第1輝度データテーブルおよび前記第2輝度データテーブルはいずれも、前記遊技機の左右に設けられた前記発光手段の各々に対して互いに異なる輝度データを含み(たとえば、図57に示す枠ランプ用孫テーブル)、
前記群演出とは異なる演出であって可変表示の表示結果が前記特定表示結果となることを予告する予告演出において用いられる前記輝度データテーブルは、前記遊技機の左右に設けられた前記発光手段の各々に対して共通の輝度データを含む(たとえば、図64に示す枠ランプ用孫テーブル)。
これにより、群予告演出においては枠左ランプ9Lと枠右ランプ9Rとで個別に発光制御を行うことで、より詳細な発光態様を実現することができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(19−1) 前記群演出とは異なる演出であって可変表示の表示結果が前記特定表示結果となることを予告する予告演出(たとえば、リーチライン演出)の実行中において、前記群演出が割り込んで実行されることがあり、
前記群演出が割り込んで実行された場合においても、前記予告演出に対応する前記輝度データテーブルに従って前記発光手段が発光し続けるものであり(たとえば、図166,図167に示す例)、
前記群演出において用いられる前記発光手段は、前記予告演出において用いられる前記発光手段と同じであるか、または当該予告演出において用いられる前記発光手段と当該予告演出において用いられない前記発光手段とを含む(たとえば、図63に示すように、リーチライン演出においては、群予告演出で常に用いられる盤上ランプおよびアタッカランプが用いられない期間がある)。
これにより、群予告演出が他の予告演出に割り込んで実行された場合でも、共通のランプが発光しているため、違和感なく発光による演出を実現することができ、好適な群予告演出を提供することができる。たとえば、群予告演出が他の予告演出に割り込んで実行された場合、群予告演出におけるランプの発光と他の予告演出におけるランプの発光とが混在することになるが、仮に両者で発光するランプが互いに異なっていれば、数多くのランプが煩雑に発光するため、見栄えが悪く、遊技者に違和感を与えてしまう虞がある。この点、群予告演出におけるランプの発光と他の予告演出におけるランプの発光とを共通にしておけば、数多くのランプが煩雑に発光することを防止することができる。
(19−2) 前記群演出の実行中に前記予告演出が終了し、かつ当該予告演出とは異なる所定演出(たとえば、図柄送り演出)が実行されるものであり(たとえば、図166,図167に示す例)、
前記群演出において用いられる前記発光手段は、前記所定演出において用いられる前記発光手段と同じであるか、または当該所定演出において用いられる前記発光手段と当該所定演出において用いられない前記発光手段とを含む(たとえば、図166,図167に示す例)。
これにより、群予告演出中に他の演出に切り替わった場合でも、共通のランプが発光しているため、違和感なく発光による演出を実現することができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(19−3) 前記群演出は100%未満の所定の実行確率で実行される(たとえば、図20に示す群予告抽選)。
これにより、群予告演出は他の演出に関係なく抽選によって実行するか否かが決まるため、群予告演出の実行に関する処理負担を軽減することができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(20−1) 前記発光手段は、前記群演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にある特定発光手段(たとえば、Vランプ9G)を含み、
前記特定発光手段は、前記有利状態に制御するときに発光可能であり、かつ当該有利状態に制御しないときに発光せず(たとえば、Vランプ9Gは、V入賞が発生可能な大当り遊技状態のラウンド中であることやV入賞が発生したことを報知するために発光する)、
前記第1輝度データテーブルおよび前記第2輝度データテーブルは、前記特定発光手段を発光させる輝度データを含まない(たとえば、図56に示す輝度データテーブルの例)。
これにより、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にあるランプが群予告演出中に発光してしまうことで、大当りなどの有利状態に制御されたのかと遊技者に勘違いをさせてしまうことを防止することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(20−2) 前記発光手段は、前記群演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にある特定発光手段(たとえば、スティックコントローラランプ9J,トリガボタンランプ9K)を含み、
前記特定発光手段は、遊技者に対して操作手段の操作が有効であることを発光によって示唆するものであり(たとえば、スティックコントローラランプ9Jはスティックコントローラ31Aを引く操作を促すために発光し、トリガボタンランプ9Kはプッシュボタン31Bを押圧する操作を促すために発光する)、
前記第1輝度データテーブルおよび前記第2輝度データテーブルは、前記特定発光手段を発光させる輝度データを含まない(たとえば、図56に示す輝度データテーブルの例)。
これにより、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にあるランプが群予告演出中に発光してしまうことで、操作手段の操作を促しているのかと遊技者に勘違いをさせてしまうことを防止することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(21−1) 識別情報(たとえば、図柄)の変動表示の表示結果が特定表示結果(たとえば、大当り図柄の組合せ)となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図37に示す群予告実行処理,図89〜図95に示す6人群予告演出)と、
変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる期待度が前記群演出よりも低い特定演出(たとえば、会話予告演出,擬似連)を実行する特定演出実行手段(たとえば、図34に示す可変表示部表示中演出処理)と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図51に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図89(a23)〜図91(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図92(a31)〜図93(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図94(a37)〜図95(a42)に示す期間)、
識別情報の変動は、第1変動(たとえば、前変動)と、当該第1変動よりも後の第2変動(たとえば、後変動)とを含み、
前記第2変動の変動パターンは、変動表示の表示結果が前記特定表示結果となるか否かに応じて決定され(たとえば、図15および図16に示すように、後変動パターンはハズレ時および大当り時のいずれであるかに応じて決定される)、
前記第1変動の変動パターンは、前記第2変動の変動パターンに応じて決定され(たとえば、図17に示すように、前変動パターンは後変動パターンに応じて決定される)、
前記群演出は、前記第2変動に関する情報を用いた抽選によって決定され(たとえば、図20(a),(b)に示すように、群予告演出は後変動パターンに対応する後変動番号に応じて決定される)、
前記特定演出は、前記第2変動に関する情報を用いることなく、前記第1変動に関する情報を用いた抽選によって決定される(たとえば、図20(d),(e),(f)に示すように、会話予告演出および擬似連の態様は前変動パターンに対応する前変動番号に応じて決定される)。
具体的には、群予告演出は、後変動パターンに対応する後変動番号を用いた抽選によって決定されることで、ノーマルリーチ、SP前半リーチ、SP後半リーチ、最終リーチ、および、それらのリーチにおける大当りの有無といったように、状況に応じて詳細に、群予告演出における大当りの期待度(信頼度)を設定することができる。一方、会話予告演出や擬似連の態様は、後変動番号を用いることなく、前変動パターンに対応する前変動番号を用いた抽選によって、リーチの種類に関わらずに決定されることで、当該抽選に用いられるデータの容量を削減することができる。したがって、演出の種類に応じて好適な抽選方法とすることで、好適な群予告演出を提供することができる。
(21−2) 前記特定演出(たとえば、擬似連による演出)は、識別情報の変動表示を一旦仮停止させた後に識別情報の変動表示を再開する再可変表示(たとえば、擬似変動)を行う演出である。
これにより、擬似連の態様を決定する抽選に用いられるデータの容量を削減することができる。
(21−3) 前記特定演出は、キャラクタによる会話予告に関する演出(たとえば、会話予告演出)である。
これにより、会話予告演出の実行有無およびその種類と文字色を決定する抽選に用いられるデータの容量を削減することができる。
(21−4) 前記群演出は、前記第2変動に関する情報(たとえば、後変動パターンに対応する後変動番号)に加えて前記第1変動に関する情報(たとえば、前変動パターンに対応する前変動番号)を用いた抽選によって決定される。
これにより、群予告演出の実行有無およびその種類が、前変動番号と後変動番号とがセットになった全変動パターンに対応する変動番号を用いた抽選によって決定されるため、状況に応じてより詳細に、群予告演出における大当りの期待度(信頼度)を設定することができる。
(21−5) 前記群演出においては、キャラクタが進行方向へ移動する所定アニメーションの表示がされ(たとえば、図44に示すように、群予告演出においてはキャラクタが走るアニメーションが表示される)、
前記所定アニメーションを構成する複数の画像は、
キャラクタの手の位置(たとえば、右手の位置)が前記所定アニメーションにおける手の振り幅のうちのキャラクタの進行方向側の最上位点に位置する第1位置となる第1画像(たとえば、図174に示す画像A)と、キャラクタの手の位置(たとえば、右手の位置)が進行方向側において当該第1位置に近い第2位置となる第2画像(たとえば、図174に示す画像B,画像C)と、キャラクタの手の位置(たとえば、右手の位置)が前記所定アニメーションにおける手の振り幅のうちのキャラクタの進行方向とは逆方向側の最上位点に位置しかつ当該第1位置と対になる第4位置となる第4画像(たとえば、図174に示す画像F)と、キャラクタの手の位置(たとえば、右手の位置)が進行方向とは逆方向側において当該第4位置に近い第3位置となる第3画像(たとえば、図174に示す画像D,画像E)とを含み、
キャラクタの手の位置(たとえば、右手の位置)が前記第1位置と前記第4位置との中間である中間位置と前記第2位置との間の位置となる画像(たとえば、図175(g)に示す画像)と、当該中間位置と前記第3位置との間の位置となる画像(たとえば、図175(h)に示す画像)とを含まない。
これにより、群予告演出は、複数のキャラクタが画面上を走り抜けるような演出であり、また、画像A(第1画像)や画像F(第4画像)のような特徴的な画像が用いられるため、それらの間の画像を多少省略して画像を間引いたとしても、滑らかなアニメーションとして遊技者に見せることができる。このように、特徴的な画像を用いる一方で、間の画像を一部省略したとしても、好適な群予告演出を提供することができる。
(21−6) 前記所定アニメーションを構成する複数の画像の数は偶数(たとえば、6枚)であり、
前記第1画像と前記第4画像とは、キャラクタの鉛直方向から同じ絶対値の角度(たとえば、100度)をもって対になり、
前記第2画像と前記第3画像とは、キャラクタの鉛直方向から同じ絶対値の角度(たとえば、80度または90度)をもって対になる。
「対」となる位置とは、中間位置である鉛直方向を中心として、同じ絶対値の角度分だけ傾いた両者の位置である。
(21−7) 前記第1画像(たとえば、画像A)は、キャラクタの手の位置(たとえば、右手の位置)が進行方向側においてキャラクタの鉛直方向から100度傾いた位置となり、
前記第2画像(たとえば、画像B,画像C)は、キャラクタの手の位置(たとえば、右手の位置)が進行方向側においてキャラクタの鉛直方向から80度または90度傾いた位置となり、
前記第3画像(たとえば、画像D,画像E)は、キャラクタの手の位置(たとえば、右手の位置)が逆方向側においてキャラクタの鉛直方向から80度または90度傾いた位置となり、
前記第4画像(たとえば、画像F)は、キャラクタの手の位置(たとえば、右手の位置)が逆方向側においてキャラクタの鉛直方向から100度傾いた位置となり、
前記中間位置と前記第2位置との間の位置となる画像の位置は、当該中間位置から10度よりも小さい角度だけ傾いた位置であり、
前記中間位置と前記第3位置との間の位置となる画像の位置は、当該中間位置から10度よりも小さい角度だけ傾いた位置である。
(21−8) 前記群演出においては、キャラクタが進行方向へ走る所定アニメーションの表示がされ、
前記群演出において走るキャラクタ(たとえば、キャラクタA(夢夢ちゃん))は、通常時においては歩行し、
前記通常時においては、歩行するキャラクタの画像が30フレーム用いられ、かつ歩行するキャラクタが常に表示され、
前記群演出においては、走るキャラクタがフレームインしてフレームアウトするとともに、当該走るキャラクタが前記通常時における歩行するキャラクタよりも手の動作が早い。
このように、通常時に歩行するキャラクタにおいては、群予告演出時よりもキャラクタの動作が遅いため、群予告演出における画像よりも多くの画像を用いなければ、アニメーションの粗さが目立ってしまうため、30フレーム分の画像が用いられているが、群予告演出においては、通常時におけるキャラクタよりも手または足の動作が早いため、画像を一部省略したとしても滑らかなアニメーションとして遊技者に見せることができ、設計者が多くの画像を用意する必要がない。
(21−9)(2020−285) 前記所定アニメーションの1周期は、少なくとも前記第1画像(たとえば、画像A)と前記第2画像(たとえば、画像B,画像C)とを含む複数の画像によって構成され、
前記所定アニメーションの1周期においては、前記第1画像が前記第2画像よりも表示時間が長く(たとえば、画像Aは画像B,画像Cよりもフレーム数が多く)、前記第1画像が前記第2画像よりも特徴的なアニメーションの画像である。
可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する群演出実行手段を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記群演出においては、キャラクタが進行方向へ移動する所定アニメーションの表示がされ、
前記所定アニメーションの1周期は、少なくとも第1画像と第2画像とを含む複数の画像によって構成され、
前記第1画像は前記第2画像よりも前記所定アニメーションを表す特徴的な画像であり、
前記所定アニメーションの1周期における前記第1画像の表示時間が前記所定アニメーションの1周期における前記第2画像の表示時間よりも長い。
これにより、画像Aのような特徴的な画像は、画像Bや画像Cよりも表示時間が長く(フレーム数が多く)なっており、これにより、群予告演出におけるアニメーションを映えさせることができ、好適な群予告演出を提供することができる。
「特徴的」なアニメーションの画像は、本実施の形態のように、鉛直方向からの角度が最も傾く角度に手(腕)が位置するような画像を含み、他の画像よりも遊技者が注目し易い画像である。また、「特徴的」なアニメーションの画像は、群演出を構成するキャラクタが移動する際に振る手のふり幅のうちキャラクタの手が、キャラクタの進行方向側の最上位点に位置する第1位置となる第1画像と、キャラクタの進行方向とは逆方向側の最上位点に位置する第4位置となる第4画像とを指す。第1画像と第4画像とは、図171のように、通常時に液晶上を歩くキャラクタが手を振るふり幅には含まれない(届かない)位置の画像である。また、キャラクタの足についても同様の思想を適用することが可能である(群演出を構成するキャラクタと通常時に液晶上を歩くキャラクタとを比較して、群演出を構成するキャラクタのみが振る足の位置(角度)の画像が「特徴的な画像」と定義される)。
(21−10) 前記第1画像は前記第4画像と同じ表示時間(たとえば、5フレーム分の表示時間)であり、
前記第1画像および前記第4画像は、複数の画像のうち、最も表示時間が長い。
これにより、群予告演出におけるアニメーションを映えさせることができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(21−11) 前記所定アニメーションにおいては、複数の画像によって構成された1周期のアニメーション(たとえば、図173に示す1周期のアニメーション)が複数回繰り返され、
前記複数の画像は、前記第1画像と、前記第2画像と、前記第3画像と、前記第4画像とを含み、
1周期は、前記第1画像、前記第2画像、前記第3画像、前記第4画像、前記第3画像、前記第2画像の順に表示されるように時間設計されており、
前記第1画像および前記第4画像が最も長く表示される。
これにより、群予告演出におけるアニメーションを映えさせることができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(21−12) キャラクタが歩くアニメーションの場合には、前記第1画像および前記第4画像は用いられず、
キャラクタが走る前記所定アニメーションの場合には、前記第1画像および前記第4画像が特徴的な画像として用いられる。
このように、画像Aや画像Fのように、手を最も振り上げるような特徴的な画像はキャラクタが走るという動作を表す特徴的な部分を表しており、このような特徴的な画像は、通常時のようなキャラクタが歩くアニメーションには用いられない。
(21−13)(2020−286) 前記群演出の表示レイヤは、縮小表示された飾り図柄の表示レイヤよりも優先度が高く、小図柄の表示レイヤよりも優先度が低く、
縮小表示された飾り図柄の前面側を通過するように前記群演出の前記所定アニメーションが表示される(たとえば、図45に示す例)。
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
表示手段と、
演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記表示手段で第1装飾識別情報の可変表示と、第2装飾識別情報の可変表示と、を実行可能であり、
前記有利状態となるか否かを示唆する特定演出を実行可能であり、
前記表示手段に複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行可能であり、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記演出実行手段は、
前記第1装飾識別情報の可変表示を第1サイズで表示し、その後に、前記特定演出を実行するときに前記第1装飾識別情報の可変表示を該第1サイズよりも小さい第2サイズで表示し、
前記第2装飾識別情報の可変表示を前記第2サイズよりも小さい第3サイズで表示し、その後に、前記特定演出を実行するときにおいても前記第2装飾識別情報の可変表示を該第3サイズで表示し、
前記特定演出の実行中に前記群演出を実行するときに、前記第2表示期間における前記群演出を構成するキャラクタが前記第1装飾識別情報の可変表示の前面側を通過しかつ前記第2装飾識別情報の可変表示の背面側を通過するように前記群演出を実行する。
これにより、群予告演出におけるキャラクタが縮小表示された飾り図柄の前面側を通過するように画像表示されるため、群予告演出をより躍動感のある演出にすることができる。一方、群予告演出におけるキャラクタによって小図柄の背面側を通過するように画像表示されるため、リーチ演出における図柄の変動の視認性については確保することができ、好適に群予告演出を提供することができる。なお、本実施例は特定演出(例えば、リーチ演出)の実行中に第2表示期間における群演出を構成するキャラクタが第1装飾識別情報の可変表示(例えば、縮小された飾り図柄)の前面側を通過し、第2装飾識別情報の可変表示(例えば、常時小図柄や第4図柄など)の背面側を通過するように群演出を実行するが、この事象は第2表示期間に限ったことではなく、第1表示期間および第3表示期間でも同様に起こりうる。すなわち、群演出を構成するキャラクタが出現し始めるのみ第1表示期間においても、群演出を構成するキャラクタがはけるのみの第3表示期間においても、群演出を構成するキャラクタが第1装飾識別情報の可変表示(例えば、縮小された飾り図柄)の前面側を通過し、第2装飾識別情報の可変表示(例えば、常時小図柄や第4図柄など)の背面側を通過するため、より、群予告演出を躍動感のある演出にすることができる。
(21−14) 前記群演出における画像の表示期間においては、前記群演出におけるキャラクタの表示によって縮小表示された飾り図柄が隠れる期間の方が、前記群演出におけるキャラクタの表示によって縮小表示された飾り図柄が隠れない期間よりも長い。
これにより、群予告演出におけるキャラクタによって飾り図柄の画像を含む画面が埋めつくされる時間が長くなり、群予告演出をより躍動感のある演出にすることができる。
(21−15) 前記群演出においてキャラクタに付されるエフェクト(たとえば、砂煙の画像)の表示レイヤは、縮小表示された飾り図柄の表示レイヤよりも優先度が高い。
これにより、群予告演出における砂煙のエフェクト画像が縮小表示された飾り図柄の前面側を通過するように画像表示されるため、群予告演出をより躍動感のある演出にすることができる。
(21−16) 前記群演出の表示レイヤは、変動表示の表示結果が前記特定表示結果となるか否かを煽るリーチ演出の実行中に発生するカットイン演出の表示レイヤと同じである。
このように、群予告演出における画像の表示レイヤとは別に、当該群予告演出における画像と同じレイヤに表示されるカットイン表示における画像を設けておくことで、群予告演出における画像に何らかの不具合(たとえば、第4図柄よりも前面側に群予告演出における画像が表示されるなど、表示に関する不具合)が生じた場合でも、不具合のあった群予告演出における画像を、カットイン表示における画像に代えることができ、画面表示における不具合を取り除くことができる。
[変形例]
上述したパチンコ遊技機1の変形例について説明する。
(群予告演出の表示期間について)
本実施の形態においては、第3表示期間が第1表示期間よりも長い期間であったが、第1表示期間が第3表示期間よりも長い期間であってもよい。
これにより、第1表示期間において最初に登場したキャラクタを長めにみせることで、大当りを示唆する群予告演出が実行されたことに対して注目させ易くすることができる。
(群予告演出の実行タイミングについて)
本実施の形態においては、可変表示の結果がハズレ表示結果となる変動パターンの場合、100%の確率で可変表示の時間の後半で群予告演出が実行されるものであったが、これに限らない。たとえば、可変表示の結果がハズレ表示結果となる変動パターンの場合、可変表示の時間の前半よりも、可変表示の時間の後半の方が高い確率で群予告演出が実行されるものであってもよい。
また、本実施の形態においては、可変表示の結果が当り表示結果となる変動パターンの場合、100%の確率で可変表示の時間の前半で群予告演出が実行されるものであったが、これに限らない。たとえば、可変表示の結果が当り表示結果となる変動パターンの場合、可変表示の時間の後半よりも、可変表示の時間の前半の方が高い確率で群予告演出が実行されるものであってもよい。
(群予告演出で登場するキャラクタについて)
本実施の形態においては、第1表示期間において、1番目(最初)のキャラクタとして主人公のメイドA(夢夢ちゃん)が登場したが、第2表示期間において最も多く登場するキャラクタが主人公のメイドA(夢夢ちゃん)であってもよい。
これにより、最も長い第2表示期間において、主人公のキャラクタを遊技者に頻繁に見せることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1表示期間において最初に表示されるキャラクタは、プレミアキャラクタであってもよい。
これにより、最初の第1表示期間において、プレミアキャラクタを遊技者に最初に見せることができ、群予告演出をインパクトのあるものとすることができる。なお、第1表示期間において最初に表示されるキャラクタがプレミアキャラクタの場合、大当りが確定するものであってもよい。さらに、この場合、枠ランプなどの各ランプの発光パターンをレインボー(七色)を含むパターンにしてもよい。
なお、プレミアキャラクタは、全ての状態や演出の中で最も登場割合の低いキャラであってもよいし、群予告演出以外では登場しないキャラクタであってもよい。また、プレミアキャラクタは、他のキャラクタよりも、登場することで大当りの期待度が高いことを示唆するキャラクタであってもよい。
(群予告演出における発光制御について)
本実施の形態においては、図57に示す枠ランプ用孫テーブルに示すように輝度データが規定されていたが、以下のように輝度データが規定されてもよい。すなわち、発光手段を低輝度で発光させるためのデータと発光手段を高輝度で発光させるためのデータとを組み合わせた第1特定輝度データと、発光手段を低輝度で発光させるためのデータを含む一方で発光手段を高輝度で発光させるためのデータを含まない第2特定輝度データとがあり、第1輝度データテーブルは、第1特定発光データが用いられず、第2輝度データテーブルは、第2特定発光データを用いるものであってもよい。
このようにすれば、第1表示期間においては、高輝度で発光するデータが規定されないため、低輝度でランプが発光することで複数のキャラクタが近づいてくる様子を表現することができ、第2表示期間においては、高輝度で発光するデータが規定されるため、複数のキャラクタが次々と進行する様子を表現することができる。
また、第3輝度データテーブルは、第2輝度データテーブルで発光していた発光手段を全て消灯させる輝度データを含むものであってもよい。
このようにすれば、第3表示期間においてキャラクタが進行して消える様子をランプの消灯によって表現することができる。
また、発光手段は、群演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にある特定発光手段を含み、
特定発光手段の前面側には、光を透過可能な特定部材が配置されており、
特定発光手段が発光することで、特定部材を介して視認される色味が特定色となり、
第1輝度データテーブルおよび第2輝度データテーブルは、特定色とは異なる色で発光手段を発光させる輝度データを含み、
第1輝度データテーブルおよび前記第2輝度データテーブルは、特定発光手段を発光させる輝度データを含まないものであってもよい。
このようにすれば、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にあるランプが群予告演出中に発光してしまうことで、当該ランプの前面側に位置する透明な特定部材を介して視認される色味が群予告演出においては用いられていない特定色になってしまうことで、群予告演出の色味を邪魔してしまうことを防止することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(群予告演出の動画データについて)
本実施の形態においては、図43に示すように、動作対象となるキャラクタと当該キャラクタの動作内容(動作パターン)とが予め対応付けられた動画データを設計段階で作成しておき、当該動画データをRAM122またはROM121に格納するものであった。そして、パチンコ遊技機1において、演出制御用CPU120は、CPU103から受信した変動パターンコマンドに基づき、群予告演出の実行タイミングになったときに、RAM122またはROM121に格納された動画データを再生するようになっていた。しかしながら、上記と異なる方法で群予告演出の動画を再生するものであってもよい。
たとえば、動作対象となるキャラクタのデータと、動作内容(動作パターン)を示すデータとを、各々別のデータとしてRAM122またはROM121に格納してもよい。そして、パチンコ遊技機1において、演出制御用CPU120は、CPU103から受信した変動パターンコマンドに基づき、群予告演出の実行タイミングになったときに、RAM122またはROM121に格納されたキャラクタのデータと動作パターンを示すデータとを各々選択し、両者を組み合わせて動画データを作成し、作成した当該動画データを再生するものであってもよい。
より具体的には、RAM122またはROM121においては、キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCの各々が走ったり歩いたりする複数のデータを記憶領域1に格納するとともに、キャラクタが決められていないが任意の複数のキャラクタが群予告演出に係る複数の動作パターンを示す動画データを記憶領域2に格納すればよく、演出制御用CPU120は、群予告演出の実行タイミングになったときに、記憶領域1からキャラクタを抽出し、さらに記憶領域2から群予告演出に係る動画データを抽出し、それらを組み合わせて1つの群予告演出の動画データを作成し、作成した当該動画データを再生するものであってもよい。
(群予告演出と他の予告演出とが重なる場合について)
本実施の形態においては、図151および図164に示すように、群予告演出の実行期間と他の予告演出の実行期間とが重なる場合、群予告演出における画像の表示領域が他の予告演出における画像の表示領域よりも大きく、かつ群予告演出における画像の表示が他の予告演出における画像の表示よりも優先されるもの(たとえば、群予告演出における画像の表示のレイヤが他の予告演出における画像の表示のレイヤよりも前面側)であった。しかしながら、これに限らない。たとえば、群予告演出の実行期間と他の予告演出の実行期間とが重なる場合、他の予告演出における画像の表示領域が群予告演出における画像の表示領域よりも大きく、かつ他の予告演出における画像の表示が群予告演出における画像の表示よりも優先されるもの(たとえば、他の予告演出における画像の表示のレイヤが群予告演出における画像の表示のレイヤよりも前面側)であってもよい。あるいは、群予告演出の実行期間と他の予告演出の実行期間とが重なる場合、群予告演出における画像の表示領域が他の予告演出における画像の表示領域よりも大きく、かつ他の予告演出における画像の表示が群予告演出における画像の表示よりも優先されるもの(たとえば、他の予告演出における画像の表示のレイヤが群予告演出における画像の表示のレイヤよりも前面側)であってもよい。また、群予告演出の実行期間と他の予告演出の実行期間とが重なる場合、他の予告演出における画像の表示領域が群予告演出における画像の表示領域よりも大きく、かつ群予告演出における画像の表示が他の予告演出における画像の表示よりも優先されるもの(たとえば、群予告演出における画像の表示のレイヤが他の予告演出における画像の表示のレイヤよりも前面側)であってもよい。なお、他の予告演出における画像の表示領域が群予告演出における画像の表示領域よりも大きい場合とは、たとえば、大当りを示唆する画像など遊技者が注目する予告画像については群予告演出における画像によって隠されているが、当該予告画像の周りに位置する画像(たとえば、予告画像を取り巻く炎やオーラなどを示す画像)については群予告演出における画像によって隠されずに視認可能であるものを含む。
(群予告演出における画像について)
本実施の形態においては、図171〜図175に示すように、キャラクタの右手(右腕)の位置に応じて画像A〜画像Fを区別していたが、これに限らない。たとえば、キャラクタの左手(左腕)の位置に応じて画像A〜画像Fを区別してもよいし、キャラクタの右足や左足の位置に応じて画像A〜画像Fを区別してもよい。群予告演出において用いられる画像Aや画像Fについて、キャラクタの体の一部が特徴的な姿勢になるものであれば、いずれの部分の位置に応じて画像A〜画像Fを区別してもよい。
本実施の形態においては、キャラクタの体の一部について特徴がある画像(たとえば、画像A,画像F)を設けていたが、走り去るキャラクタに付加されるエフェクトについて特徴がある画像を設けていてもよい。すなわち、パチンコ遊技機1は、以下のように構成されてもよい。
前記所定アニメーションは、キャラクタの身体に関わる特徴部(たとえば、手や足)のアニメーションと、当該特徴部のアニメーションに関するエフェクト(たとえば、手や足に付加される砂煙など)とを含み、
前記所定アニメーションにおいては、前記特徴部のアニメーションにおける特徴画像が最も表示時間が長い。
たとえば、走り去るキャラクタに付加されるようにして砂煙のエフェクト画像が表示され、画像Aや画像Fのような特徴的な画像においては砂煙のエフェクト画像が表示される一方で、その他の画像B〜画像Eにおいては砂煙のエフェクト画像が表示されないものであってもよい。あるいは、画像Aや画像Fのような特徴的な画像においては最も砂煙が出るようなエフェクト画像が表示される一方で、その他の画像B〜画像Eにおいては少しだけ砂煙が出るようなエフェクト画像が表示されるものであってもよい。このようにすれば、通常時では用いられない一方で、群予告演出においては用いられる画像Aや画像Fをより特徴的なものとすることができる。
また、本実施の形態においては、キャラクタの体の一部が特徴的である画像を第1画像(画像A)や第4画像(画像F)としていたが、上述したようなキャラクタにエフェクト画像が付加されるような画像を特徴的な第1画像(画像A)や第4画像(画像F)としてもよい。この場合、キャラクタの体については特徴的でなくてもよく、たとえば、画像A〜画像Fのいずれにおいてもキャラクタの手は同じ位置にあってもよい。
なお、群予告演出は人間のキャラクタに限らず、他の移動するオブジェクト(たとえば、車など)であってもよく、この場合、第1画像(画像A)や第4画像(画像F)においては、砂煙などのエフェクト画像が表示される一方で、その他の画像B〜画像Eにおいては砂煙のエフェクト画像が表示されないものであってもよい。あるいは、画像Aや画像Fのような特徴的な画像においては最も砂煙が出るようなエフェクト画像が表示される一方で、その他の画像B〜画像Eにおいては少しだけ砂煙が出るようなエフェクト画像が表示されるものであってもよい。
また、本実施の形態に係る群予告演出においては、キャラクタが進行方向において走るアニメーションが表示されるものであったが、これに限らない。たとえば、群予告演出においては、キャラクタが進行方向へ泳ぐものであってもよく、キャラクタが進行方向へ移動するアニメーションであれば、いずれのアニメーションであっても群予告演出に適用可能である。また、群予告演出においてキャラクタが進行方向へ泳ぐものである場合、たとえば、クロールを想定して、キャラクタの手(たとえば、右手)の位置がアニメーションにおける手の振り幅のうちのキャラクタの進行方向側に最も伸びる第1位置となる画像を第1画像、キャラクタの手(たとえば、右手)の位置がアニメーションにおける手の振り幅のうちのキャラクタの逆方向側に最も伸びる第4位置となる画像を第4画像とすればよい。また、群予告演出においてキャラクタが進行方向へ泳ぐものであるなら、通常時においてもキャラクタが進行方向へ泳ぐものであってもよい。この場合において、群予告演出におけるアニメーションにおいては、上述したような第1画像および第4画像を表示する一方で、通常時におけるアニメーションにおいては、上述したような第1画像および第4画像を表示しないものであってもよい。
<複数の構成を用いた発明の説明>
上述した複数の特徴点を備え、特に相乗的な効果を奏する発明を以下では説明する。
[最初の一人目だけ完全に見える状況とならない、速度が異なってもアニメーションパラメータ値は同一(1)](2020−287)
可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する群演出実行手段を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況から、当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況となり、
キャラクタは、第1キャラクタと第2キャラクタとを含み、
前記第1キャラクタのデータと前記第2キャラクタのデータとを含むキャラクタデータにより、前記群演出における画像が構成され、
前記第1キャラクタのデータと、前記第2キャラクタのデータとでは、キャラクタの移動速度に関するパラメータ値が異なる一方で、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値は同じである。
[効果]群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、群予告演出において、1人のみが表示されてしまう状況がないため、群予告演出であるのか否かといった疑問や1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。さらに、キャラクタの移動速度を変更する際にでも、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値を共通化することで、群予告演出の設計に関して作業工程を削減することができ、結果として、好適な群予告演出を提供することができる。
[最初の一人目だけ完全に見える状況とならない、群予告音のフェードイン、フェードアウトと表示期間の関係(2)](2020−288)
可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する群演出実行手段と、
音を出力する音出力手段と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況から、当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況となり、
前記音出力手段は、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで前記群演出に対応する演出音の出力を所定音量で開始し、その後の当該第1表示期間において当該演出音の音量を当該所定音量よりも大きい特定音量とし、前記第2表示期間においても当該演出音の音量を当該特定音量とし、前記第3表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量よりも小さい音量となるように当該演出音を出力する。
[効果]群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、群予告演出において、1人のみが表示されてしまう状況がないため、群予告演出であるのか否かといった疑問や1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。さらに、第1表示期間中に音量を特定音量まで上げ、第2表示期間中においても特定音量で出音を維持することで、第2表示期間の前から特定音量で群予告演出を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることができ、結果として、好適な群予告演出を提供することができる。
[最初の一人目だけ完全に見える状況とならない、ランプシナリオ尺と表示期間の関係(3)](2020−289)
可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する群演出実行手段と、
複数の発光手段と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況から、当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況となり、
前記複数の発光手段の各々を発光させるための複数の輝度データで構成された輝度データテーブルは、第1輝度データテーブルと、第2輝度データテーブルと、第3輝度データテーブルとを含み、
前記第1輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで開始され、当該第1表示期間中に終了され、
前記第2輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第1表示期間中であって、かつ前記第1輝度データテーブルによる前記発光手段の制御が終了した後に開始され、前記第3表示期間中に終了され、
前記第3輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第3表示期間中であって、かつ前記第2輝度データテーブルによる前記発光手段の制御が終了した後に開始される。
[効果]群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、群予告演出において、1人のみが表示されてしまう状況がないため、群予告演出であるのか否かといった疑問や1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。さらに、第1表示期間の途中から、第2表示期間と同じように高輝度でランプが発光するため、第2表示期間の前からキャラクタが進行する様子をランプの発光で盛り上げて表現することができ、結果として、好適な群予告演出を提供することができる。
[速度が異なってもアニメーションパラメータ値は同一、群予告音のフェードイン、フェードアウトと表示期間の関係(4)](2020−290)
可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する群演出実行手段と、
音を出力する音出力手段と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記音出力手段は、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで前記群演出に対応する演出音の出力を所定音量で開始し、その後の当該第1表示期間において当該演出音の音量を当該所定音量よりも大きい特定音量とし、前記第2表示期間においても当該演出音の音量を当該特定音量とし、前記第3表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量よりも小さい音量となるように当該演出音を出力し、
キャラクタは、第1キャラクタと第2キャラクタとを含み、
前記第1キャラクタのデータと前記第2キャラクタのデータとを含むキャラクタデータにより、前記群演出における画像が構成され、
前記第1キャラクタのデータと、前記第2キャラクタのデータとでは、キャラクタの移動速度に関するパラメータ値が異なる一方で、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値は同じである。
[効果]群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、キャラクタの移動速度を変更する際にでも、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値を共通化することで、群予告演出の設計に関して作業工程を削減することができる。さらに、第1表示期間中に音量を特定音量まで上げ、第2表示期間中においても特定音量で出音を維持することで、第2表示期間の前から特定音量で群予告演出を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることができ、結果として、好適な群予告演出を提供することができる。
[速度が異なってもアニメーションパラメータ値は同一、ランプシナリオ尺と表示期間の関係(5)](2020−291)
可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する群演出実行手段と、
複数の発光手段と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
第1キャラクタデータと第2キャラクタデータとを含むキャラクタデータにより、前記群演出における画像が構成され、
前記第1キャラクタデータと、前記第2キャラクタデータとでは、キャラクタの移動速度に関するパラメータ値が異なる一方で、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値は同じであり、
前記複数の発光手段の各々を発光させるための複数の輝度データで構成された輝度データテーブルは、第1輝度データテーブルと、第2輝度データテーブルと、第3輝度データテーブルとを含み、
前記第1輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで開始され、当該第1表示期間中に終了され、
前記第2輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第1表示期間中であって、かつ前記第1輝度データテーブルによる前記発光手段の制御が終了した後に開始され、前記第3表示期間中に終了され、
前記第3輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第3表示期間中であって、かつ前記第2輝度データテーブルによる前記発光手段の制御が終了した後に開始される。
[効果]群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、キャラクタの移動速度を変更する際にでも、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値を共通化することで、群予告演出の設計に関して作業工程を削減することができる。さらに、第1表示期間の途中から、第2表示期間と同じように高輝度でランプが発光するため、第2表示期間の前からキャラクタが進行する様子をランプの発光で盛り上げて表現することができ、結果として、好適な群予告演出を提供することができる。
[群予告音のフェードイン、フェードアウトと表示期間の関係、ランプシナリオ尺と表示期間の関係(6)](2020−292)
可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する群演出実行手段と、
複数の発光手段と、
音を出力する音出力手段を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記複数の発光手段の各々を発光させるための複数の輝度データで構成された輝度データテーブルは、第1輝度データテーブルと、第2輝度データテーブルと、第3輝度データテーブルとを含み、
前記第1輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで開始され、当該第1表示期間中に終了され、
前記第2輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第1表示期間中であって、かつ前記第1輝度データテーブルによる前記発光手段の制御が終了した後に開始され、前記第3表示期間中に終了され、
前記第3輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第3表示期間中であって、かつ前記第2輝度データテーブルによる前記発光手段の制御が終了した後に開始され、
前記音出力手段は、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで前記群演出に対応する演出音の出力を所定音量で開始し、その後の当該第1表示期間において当該演出音の音量を当該所定音量よりも大きい特定音量とし、前記第2表示期間においても当該演出音の音量を当該特定音量とし、前記第3表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量よりも小さい音量となるように当該演出音を出力する。
[効果]群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、第1表示期間中に音量を特定音量まで上げ、第2表示期間中においても特定音量で出音を維持することで、第2表示期間の前から特定音量で群予告演出を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、第1表示期間の途中から、第2表示期間と同じように高輝度でランプが発光するため、第2表示期間の前からキャラクタが進行する様子をランプの発光で盛り上げて表現することができ、結果として、好適な群予告演出を提供することができる。
[最初の一人目だけ完全に見える状況とならない、キャラクタのアニメーションを構成する複数の画像データは表示時間が均一でない(7)](2020−293)
可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する群演出実行手段を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況から、当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況となり、
前記群演出においては、キャラクタが進行方向へ移動する所定アニメーションの表示がされ、
前記所定アニメーションの1周期は、少なくとも第1画像と第2画像とを含む複数の画像によって構成され、
前記第1画像は前記第2画像よりも前記所定アニメーションを表す特徴的な画像であり、
前記所定アニメーションの1周期における前記第1画像の表示時間が前記所定アニメーションの1周期における前記第2画像の表示時間よりも長い。
[効果]群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、群予告演出において、1人のみが表示されてしまう状況がないため、群予告演出であるのか否かといった疑問や1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。さらに、画像Aのような特徴的な画像は、画像Bや画像Cよりも表示時間が長く(フレーム数が多く)なっており、これにより、群予告演出におけるアニメーションを映えさせることができ、結果として、好適な群予告演出を提供することができる。
[速度が異なってもアニメーションパラメータ値は同一、キャラクタのアニメーションを構成する複数の画像データは表示時間が均一でない(8)](2020−294)
可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する群演出実行手段を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
第1キャラクタデータと第2キャラクタデータとを含むキャラクタデータにより、前記群演出における画像が構成され、
前記第1キャラクタデータと、前記第2キャラクタデータとでは、キャラクタの移動速度に関するパラメータ値が異なる一方で、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値は同じであり、
前記群演出においては、キャラクタが進行方向へ移動する所定アニメーションの表示がされ、
前記所定アニメーションの1周期は、少なくとも第1画像と第2画像とを含む複数の画像によって構成され、
前記第1画像は前記第2画像よりも前記所定アニメーションを表す特徴的な画像であり、
前記所定アニメーションの1周期における前記第1画像の表示時間が前記所定アニメーションの1周期における前記第2画像の表示時間よりも長い。
[効果]群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、キャラクタの移動速度を変更する際にでも、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値を共通化することで、群予告演出の設計に関して作業工程を削減することができる。さらに、画像Aのような特徴的な画像は、画像Bや画像Cよりも表示時間が長く(フレーム数が多く)なっており、これにより、群予告演出におけるアニメーションを映えさせることができ、結果として、好適な群予告演出を提供することができる。
[群予告音のフェードイン、フェードアウトと表示期間の関係、キャラクタのアニメーションを構成する複数の画像データは表示時間が均一でない(9)](2020−295)
可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する群演出実行手段と、
音を出力する音出力手段と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記音出力手段は、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで前記群演出に対応する演出音の出力を所定音量で開始し、その後の当該第1表示期間において当該演出音の音量を当該所定音量よりも大きい特定音量とし、前記第2表示期間においても当該演出音の音量を当該特定音量とし、前記第3表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量よりも小さい音量となるように当該演出音を出力し、
前記群演出においては、キャラクタが進行方向へ移動する所定アニメーションの表示がされ、
前記所定アニメーションの1周期は、少なくとも第1画像と第2画像とを含む複数の画像によって構成され、
前記第1画像は前記第2画像よりも前記所定アニメーションを表す特徴的な画像であり、
前記所定アニメーションの1周期における前記第1画像の表示時間が前記所定アニメーションの1周期における前記第2画像の表示時間よりも長い。
[効果]群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、第1表示期間中に音量を特定音量まで上げ、第2表示期間中においても特定音量で出音を維持することで、第2表示期間の前から特定音量で群予告演出を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、画像Aのような特徴的な画像は、画像Bや画像Cよりも表示時間が長く(フレーム数が多く)なっており、これにより、群予告演出におけるアニメーションを映えさせることができ、結果として、好適な群予告演出を提供することができる。
[ランプシナリオ尺と表示期間の関係、キャラクタのアニメーションを構成する複数の画像データは表示時間が均一でない(10)](2020−296)
可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する群演出実行手段と、
複数の発光手段と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記複数の発光手段の各々を発光させるための複数の輝度データで構成された輝度データテーブルは、第1輝度データテーブルと、第2輝度データテーブルと、第3輝度データテーブルとを含み、
前記第1輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで開始され、当該第1表示期間中に終了され、
前記第2輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第1表示期間中であって、かつ前記第1輝度データテーブルによる前記発光手段の制御が終了した後に開始され、前記第3表示期間中に終了され、
前記第3輝度データテーブルによる前記発光手段の制御は、前記第3表示期間中であって、かつ前記第2輝度データテーブルによる前記発光手段の制御が終了した後に開始され、
前記群演出においては、キャラクタが進行方向へ移動する所定アニメーションの表示がされ、
前記所定アニメーションの1周期は、少なくとも第1画像と第2画像とを含む複数の画像によって構成され、
前記第1画像は前記第2画像よりも前記所定アニメーションを表す特徴的な画像であり、
前記所定アニメーションの1周期における前記第1画像の表示時間が前記所定アニメーションの1周期における前記第2画像の表示時間よりも長い。
[効果]群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、第1表示期間の途中から、第2表示期間と同じように高輝度でランプが発光するため、第2表示期間の前からキャラクタが進行する様子をランプの発光で盛り上げて表現することができる。さらに、画像Aのような特徴的な画像は、画像Bや画像Cよりも表示時間が長く(フレーム数が多く)なっており、これにより、群予告演出におけるアニメーションを映えさせることができ、結果として、好適な群予告演出を提供することができる。
(当りを経由しない時短制御例)
次に、時短状態として、当り(大当り、小当りなど)を経由しない時短制御を実行する例を説明する。
(時短図柄を用いた時短制御例)
(A1) 上記した各特徴部や変形例においては、時短状態(高ベース状態)への移行については、必ず特別可変入賞球装置7Aが作動する大当り状態や小当り状態を経由して移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、特別図柄として時短図柄が導出表示された場合に、特別可変入賞球装置7Aを作動させることなく時短状態(高ベース状態)に移行するようにしてもよい。つまり、時短状態としては、当り(大当り、小当りなど)を経由しない時短制御を実行してもよい。
(A2) なお、上記した時短図柄としては、これらの時短図柄をハズレ図柄の一部としてもよいし、小当り図柄の一部としてもよい。
(A3) また、時短図柄の導出表示に関する抽選処理を行う場合には、これらの抽選処理に、時短図柄抽選用の専用の乱数を用いて抽選を実行してもよいし、ハズレ図柄の抽選乱数や大当り図柄の抽選乱数や小当り図柄の抽選乱数、大当り抽選判定用乱数、転落抽選の抽選乱数などの他の抽選を行う乱数を用いて抽選を行うようにしてもよい。
(A4)また、これら時短図柄については、複数種類の図柄であってよいとともに、その他の図柄である小当り図柄やハズレ図柄で表示される図柄の組み合わせと併用してもよい。なお、この場合、併用する小当り図柄によって時短状態の移行の有無を決定してもよい。但し、時短図柄に当選した場合に、更に抽選によって時短状態への移行の有無を抽選することや、時短回数を抽選することは行わない。
(A5) また、時短図柄の抽選を行う場合であって、設定値を変更可能である場合には、設定値に応じて時短図柄の抽選確率は変化しない、つまり、全ての設定値において時短図柄の抽選確率は同一とするが、これら時短図柄の抽選確率を第1特図と第2特図とで異なる確率としてもよい。
(A6) また、時短図柄の抽選を行う場合の乱数取得のタイミングについては、専用の乱数を使用する場合であっても、他の乱数を使用する場合であっても、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞時でよい。
(A7) また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、専用の乱数(時短抽選乱数)を用いる場合は専用の乱数(時短抽選乱数)による抽選結果を当選値とし、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合は特定の小当り図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に転落抽選判定値用乱数を用いる場合は転落抽選判定値用乱数を当選値とすることができるとともに、構造物を用いた抽選、たとえば、特別可変入賞球装置7A内部に時短領域を設け、該時短領域を遊技球が通過したことを時短図柄の当選としてもよい。
(A8) なお、時短図柄の抽選を、構造物を用いて行う場合において小当り図柄が時短図柄を併用する際に、時短状態の可変表示回数(時短回数)は、時短領域の通過の有無で変化しないようにする。
(A9) また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、時短図柄の抽選にハズレ図柄乱数を用いる場合は特定のハズレ図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に大当り図柄乱数を用いる場合は特定の大当り図柄乱数値を当選値とすることができる。但し、これらの乱数値を当選値とする場合には、設定によって大当り確率以外の性能に差異がでることから、設定値の変更が不能なものに限り可能である。
(A10) また、時短図柄の抽選結果の判定タイミングは、大当り判定後のタイミングにおいて実行すればよい。なお、時短図柄の抽選は、抽選に使用する乱数値がいずれの乱数値であっても、時短状態(高ベース)や高確率時においては実行せずに、低確率低ベース状態においてのみ実行する。但し、既に、時短状態となっている状態で、時短図柄が導出表示された場合に、時短回数の再セットや抽選しないことのずれであっても、遊技機ごとに決まっていればよい。
(A11) また、時短図柄が導出表示されたときの時短回数については、当選値(図柄)と遊技状態毎に応じて、予め定められた複数の時短回数をもつことができる。また、時短図柄ごとに時短の付与条件を異なるようにすることもできる。
(A12) また、時短図柄に応じて時短回数が異なるときには、特図1と特図2で、時短図柄の振り分け抽選を変更することができる。
(A13) また、同一の時短図柄が導出表示されたときでも、その時の遊技状態に応じて付与される時短回数が異なるようにしてもよい。ただし、遊技状態に対して予め定められたものであることを要する。
(A14) また、低確率低ベース状態における時短図柄の抽選結果として「時短回数0回」の抽選結果を含めることができる。
(A15) また、時短終了図柄の導出抽選(時短終了抽選)を実行し、時短回数を時短開始後において時短終了図柄が導出表示されるまで、或いは大当り図柄が導出表示されるまでの回数としてもよい。つまり、時短の回数を設定せずに、原則、無制限としてもよい。
(A16) また、時短図柄により制御される時短状態と、大当りの発生によって制御される時短状態とで、時短回数や付与条件を異なるようにしてもよい。
(A17) また、時短図柄が導出表示された場合において時短状態に制御されるタイミングは、時短図柄の図柄確定時間が経過した時点となる。但し、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合にあって、小当りに当選して時短状態に移行する場合には、小当りの動作終了時が時短状態に制御されるタイミングとなる。
(A18) また、構造物を用いた抽選の場合に時短状態に制御されるタイミングは、構造物を動作させる遊技状態(たとえば、小当り状態)における構造物の動作終了時のタイミングとなる。
(A19) また、大当り後において所定の可変表示回数に亘って高確率低ベース状態に制御される遊技機(所謂、規定回数確変機(ST機))の場合に、遊技場の開店時に高確率低ベース状態であり、該高確率低ベース状態が規定回数の可変表示が実行されて終了した後、時短状態に制御するようにしてもよい。
(A20) また、時短リミッタ機能を搭載する場合にあって、時短図柄が導出表示された場合には、時短リミッタの回数を更新する。
(A21) また、時短図柄の図柄確定時間を、他の図柄の図柄確定時間と異なる時間としてもよい。
(時短図柄を用いたその他の時短制御例)
時短図柄を用いたその他の時短制御としては、以下に説明する制御を実行してもよい。
(B1) 通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことに基づいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたことに基づいてさらに当該時短状態から同様の時短状態に移行させる遊技制御をしない(時短図柄が表示されても時短状態を上書するような(時短状態が再度発生するような)遊技状態の切替制御をしない)ようにしてもよい。そして、通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたときと、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたときとで異なる演出をしてもよい(飾り図柄について、通常状態では時短図柄として特殊図柄を表示し、時短状態では一般的なハズレ図柄を表示するなど)。これにより、時短図柄の可変表示結果が表示されるときの状態に応じて好適な制御が可能となる(たとえば、状態の移行有無に応じて演出が実行されることにより興趣が向上する)。
(B2) (B1)の制御をする遊技機において、特別図柄の表示結果が時短図柄となる場合に、特別図柄は通常状態と時短状態とで共通の時短図柄を表示し、飾り図柄は通常状態と時短状態とで異なる図柄を表示結果として表示するようにしてもよい(たとえば飾り図柄は通常状態では時短図柄に対応する特殊図柄を表示するが、時短状態では単なるハズレ図柄を表示するなど、時短図柄に対応する図柄を表示しないなど)。これにより、時短状態での飾り図柄の表示結果によって、遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B3) (B1)の制御をする遊技機において、通常状態では、飾り図柄の表示結果が特殊図柄(時短図柄)となるか否かを示唆する演出を実行するが、時短状態では、飾り図柄の表示結果が特殊図柄(時短図柄)となるか否かを示唆する演出を実行しないようにしてもよい。これにより、時短状態での演出によって飾り図柄の表示結果により遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B4) (B1)の制御をする遊技機において、通常状態と時短状態とで、飾り図柄の確定表示時間(確定した表面結果を表示してからその表示状態を維持させる時間)が異なるように制御してもよい。これにより、時短状態での飾り図柄の演出によって遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B5) 第1特別図柄による第1可変表示を行った後と、第2特別図柄による第2可変表示とを行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことに基づいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたことに基づいてさらに当該時短状態から同様の時短状態に移行させる遊技制御をしない(時短図柄が表示されても時短状態を上書するような(時短状態が再度発生するような)遊技状態の切替制御をしない)ようにしてもよい。そして、第2可変表示の方が第1可変表示よりも時短図柄の可変表示結果が表示される割合が高く、可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶し、時短状態が終了したときに保留記憶情報が記憶されているか否かに応じて異なる演出を実行可能であり(時短制御に移行するときは時短継続表示、時短制御に移行制御に移行しないときは時短制御が実行されないことを特定可能な表示をする演出など)、時短状態中は右打ち報知(右打ちを指示する報知)に応じて右打ち遊技がされ、時短状態が終了したときに記憶されている保留記憶情報にもとづく可変表示がすべて終了するまで。左打ち報知(左打ちを指示する報知)をしないようにしてもよい。これにより、時短図柄の可変表示結果が表示されるときの状態に応じて好適な制御が可能となる(たとえば、状態の移行有無に応じて演出が実行されることにより興趣が向上する)。
(B6) 第1特別図柄による第1可変表示を行った後と、第2特別図柄による第2可変表示とを行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことに基づいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたことに基づいてさらに当該時短状態から同様の時短状態に移行させる遊技制御をしない(時短図柄が表示されても時短状態を上書するような(時短状態が再度発生するような)遊技状態の切替制御をしない)ようにしてもよい。そして、第2可変表示の方が第1可変表示よりも時短図柄の可変表示結果が表示される割合が高く、可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶し、時短状態が終了したときに保留記憶情報が記憶されているか否かに応じて異なる演出を実行可能であり(時短制御に移行するときは時短継続表示、時短制御に移行制御に移行しないときは時短制御が実行されないことを特定可能な表示をする演出など)、時短状態中は右打ち報知に応じて右打ち遊技がされ、時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示がすべて終了するまで。左打ち報知(左打ちを指示する報知)をしないようにしてもよい。これにより、時短図柄の可変表示結果が表示されるときの状態に応じて好適な制御が可能となる(たとえば、状態の移行有無に応じて演出が実行されることにより興趣が向上する)。
(B7) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)が終了した後に実行される可変表示(第1可変表示)において左打ち報知を実行してもよい。これにより、好適に打ち方の指示が出るので円滑に遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(B8) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)において時短図柄の表示結果が表示された場合と、残保留記憶情報にもとづく可変表示が実行されるとき以外の通常状態での可変表示(第1可変表示)において当り(小当り、大当り)となった場合とで、当りとなったことに応じて実行する右打ち報知の報知態様が異なるようにしてもよい。これにより、右打ち報知の報知態様の演出によって飾り図柄の表示結果により遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B9) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報において、時短図柄の表示結果が表示される保留記憶情報があるときと、当該保留記憶情報がないときとで、共通の演出を実行した後に異なる演出を実行可能(たとえば4個の残保留記憶のうち4個目の保留記憶情報に時短図柄の表示結果が表示される保留記憶情報があるときに、3個目の保留記憶情報にもとづく可変表示までは時短状態に復帰するか否かを示唆する共通の演出を実行し、4個目の保留記憶情報にもとづく可変表示で当該共通の演出とは異なる時短状態復帰演出を実行可能)であるようにしてもよい。これにより、右打ち報知の報知態様の演出によって飾り図柄の表示結果により遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B10) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)の表示結果にもとづく時短状態移行時の演出と、残保留記憶情報にもとづく可変表示が実行されるとき以外の通常状態での可変表示(第1可変表示)の表示結果にもとづく時短状態移行時の演出とで、当りとなったことに応じて実行する右打ち報知の報知態様が異なるようにしてもよい。これにより、遊技状態に応じて演出が変わるので、遊技興趣を向上させることができる。
(B11) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)における表示結果の確定表示時間(確定した表面結果を表示してからその表示状態を維持させる時間)と、残保留記憶情報にもとづく可変表示が実行されるとき以外の通常状態での可変表示(第1可変表示)における表示結果の確定表示時間とが共通であるようにしてもよい。これにより、制御データの増大を抑制することができる。
(B12) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)が実行される期間においては右打ち報知を実行せず、残保留記憶情報にもとづく可変表示において時短図柄の表示結果が表示された場合に、次回の可変表示の開始当初期間に右打ち報知を実行してもよい。これにより、好適に打ち方の指示が出るので円滑に遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(B13) 通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことに基づいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、可変表示結果が小当り図柄および大当り図柄のような当り図柄(特定表示結果)になる場合と時短図柄(特別表示結果)になる場合とで、共通の特定演出(リーチ演出、予告演出)を実行可能であり、複数種類設けられた共通の特定演出のうちいずれの共通の特定演出が実行されるかに応じて、時短図柄(特別表示結果)になる割合が異なるようにしてもよい。そして、可変表示において時短図柄の表示結果が表示された場合に、次回の可変表示の開始当初期間に右打ち報知を実行してもよい。これにより、時短図柄(特別表示結果)が表示されるときの遊技状態に応じて、好適に演出制御をすることができる。
(B14) 前記共通の特定演出を実行した後に、表示結果が、当り図柄(特定表示結果)となる場合と、時短図柄(特別表示結果)になる場合とがある。これにより、可変表示の演出結果のバリエーションが豊富化し、遊技の興趣を向上させることができる。
(B15) 遊技制御用のCPU103は、当り図柄(特定表示結果)となる場合と、時短図柄(特別表示結果)になる場合と、ハズレ図柄(所定表示結果)となる場合とで共通の変動パターンを選択可能であり、演出制御用CPU120は、遊技制御用のCPU103から同じ変動パターンを指定するコマンドを受信した場合でも、表示結果を指定する図柄指定コマンドの種類に応じて、可変表示において異なる演出を実行可能であるようにしてもよい。これにより、可変表示の演出のバリエーションが豊富化し、遊技の興趣を向上させることができる。
(B16) 前記共通の特定演出を実行した後に、時短図柄(特別表示結果)になるときに実行可能な特別演出を実行可能である。これにより、共通の特定演出の実行後の特別演出により遊技の興趣を向上させることができる。
(B17) 前記共通の特定演出の種類によって、時短図柄(特別表示結果)になるときに実行可能な特別演出が実行される場合と、実行されない場合とがあるようにしてもよい(たとえば複数種類のスーパーリーチ演出のうちでも当りになる期待度が高い方の演出を実行するときには特別演出を実行しないなど)。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B18) 前記共通の特定演出の種類によって、前記特別演出が実行されたときに時短図柄(特別表示結果)になる期待度(割合)が異なるようにしてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B18) 前記共通の特定演出の種類によって、前記特別演出が実行されたときに時短図柄(特別表示結果)になる期待度(割合)が異なるようにしてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B19) 前記共通の特定演出とは異なる所定演出(たとえば当りへの期待度によって表示態様が変化可能なアクティブ表示(保留表示の表示位置から別の表示位置に移動した表示であり、現在実行中の可変表示に対応する当りの期待度を示唆可能な演出をする表示)を表示する演出)の演出態様に応じて、時短図柄(特別表示結果)になる期待度(割合)が異なるようにしてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B20) 時短図柄(特別表示結果)になるときに実行可能な特別演出において、時短図柄(特別表示結果)になることを示唆する演出(時短示唆演出など)を実行した後に、当り図柄(特定表示結果)を報知する演出(時短状態よりも遊技価値が高い特別な大当りなど)を実行可能としてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B21) 遊技制御用のCPU103は、複数種類設けられた時短図柄(特別表示結果)の種類に応じて時短回数(時短継続期間)が異なる時短状態(特別状態)に制御可能であり(たとえば第1時短図柄:時短50回、第2時短図柄:時短100回など)、演出制御用CPU120は、実行した演出の種類(たとえばリーチ演出の種類など)によって、時短図柄が停止したときに付与される時短回数(継続期間)が異なる演出を実行してもよい。これにより、演出の種類によりその後の時短回数に遊技者の注目が集まり遊技興趣を向上させることができる。
(B22) 通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことに基づいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、遊技の進行を制御する遊技制御用のCPU103(遊技制御手段)からコマンドを送信し、当該コマンドを受信した演出制御用CPU120(演出制御手段)により、コマンドにもとづく演出を実行可能である。そして、送信されるコマンドには、通常状態から時短状態(特別状態)に移行(制御)することを指定可能な特別コマンドが含まれ、演出制御用CPU120は、特別コマンドを含む複数種類のコマンドを受信したときに、保留記憶情報の先読みに基づいて、時短状態(特別状態)に移行可能な可変表示が実行されることが特定された保留記憶情報以降に発生した保留記憶情報に対する先読み予告演出の実行を制限(まったく実行しない、稀に実行可能とするなど)するようにしてもよい。これにより、時短図柄(特別表示結果)が表示されるときの遊技状態に応じて好適に演出制御を実行することができる。
(B23) 保留記憶情報の先読みに基づいて、大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行(制御)可能な可変表示が実行されることが特定された保留記憶情報以降に発生した保留記憶情報に対する先読み予告演出の実行を制限するようにしてもよい。そして、このような先読み予告演出の実行制限中における先読み予告演出として、共通態様の演出を実行可能としてもよい。これにより、遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
(B24) 先読み対象が保留記憶情報にもとづく可変表示が、時短図柄(特別表示結果)が表示される可変表示である場合と、時短図柄(特別表示結果)が表示されると見せかけて表示されない可変表示である場合との両方について、当該保留記憶情報の後に発生した保留記憶情報に対する先読み予告演出の実行を制限するようにしてもよい。これにより遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
(B25) 前記先読み予告演出の実行制限中における先読み予告演出は、特定の期待度よりも期待度が高い演出を実行しない(たとえば保留表示の色の期待度が青<緑<赤の場合において保留表示の色を赤に変化させないなど)。これにより遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
(B26) 前記先読み予告演出の実行制限中における先読み予告演出は、特定の種類の演出を実行しない(たとえば保留表示の色の期待度が青<緑<赤の場合において保留表示の色を赤に変化させないなど)。これにより遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
(ハズレ可変表示回数などの所定表示結果となった可変表示回数を用いた時短制御例)
次に、通常状態において所定表示結果(ハズレ表示結果、大当りとならない小当り表示結果など)となった可変表示回数(ハズレとなった可変表示の継続回数)を用いた時短制御例を説明する。以下のように、時短状態(特別状態)は、所定表示結果(ハズレ表示結果、大当りとならない小当り表示結果など)となった可変表示の継続回数が特別回数(たとえば1000回)に到達したことを条件として実行可能としてもよい。なお、前記所定結果としては、ハズレ表示結果となった可変表示の継続回数が特別回数に到達したことを条件として時短状態(特別状態)を実行可能としてもよい。
(C1) 第1特別図柄による第1可変表示を行った後と、第2特別図柄による第2可変表示とを行った後とに、可変表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、通常状態において所定表示結果(ハズレ表示結果、大当りとならない小当り表示結果など)となった可変表示の実行回数の数値情報を更新し、当該数値情報に基づいて、前記所定表示結果となった可変表示の実行回数(継続回数)が特別回数(たとえば1000回など)に到達した特別条件が成立した場合に、通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をしてもよい。そして、前記数値情報は、第1可変表示で前記所定表示結果となったときと、第2可変表示で前記所定表示結果となったときとの両方で更新してもよい。これにより、第1可変表示と第2可変表示とのどちらが実行可能な状況でも前記所定表示結果となった回数の数値情報の更新が継続されるので、時短状態による遊技者の救済がされやすくなり、遊技者の遊技意欲を高めることができる。したがって、時短状態による遊技者の救済を好適に実現することが可能となる。
(C2) 前記特別条件は、前記数値情報に基づいて、前記特定表示結果とは異なる所定表示結果が特別回数(たとえば1000回など)連続して表示されたとことが判定された場合に成立するようにしてもよい。これにより、遊技者にとって不利な表示結果が連続した場合に時短状態(特別状態)に移行することで遊技者を救済可能であるので、遊技興趣の低下を抑制することができる。
(C3) 前記数値情報は、通常状態とは異なる状態(確変状態、時短状態)においても、可変表示が実行された場合に更新されるようにしてもよい。これにより、遊技者にとって不利な表示結果が連続した場合に遊技者を好適に救済することができる。
(C4) 前記数値情報は、所定の初期化条件が成立したときに初期化されるようにしてもよい。そのような初期化条件は、前記有利状態に制御されたことにより成立するようにしてもよい。これにより、遊技者にとって有利な有利状態になったときなど、遊技者を救済する必要がなくなったときに救済することを抑制でき、必要以上に射幸性を高めないようにすることができる。
(C5) 通常状態において前記特定表示結果とは異なる特別表示結果(時短図柄)が可変表示結果として表示されたときに、時短状態(特別状態)に移行する制御が実行可能であり、前記所定条件は、前記特別表示結果が表示されたときに成立するようにしてもよい。これにより、遊技者にとって有利な時短状態(特別状態)になったときなど、遊技者を救済する必要がなくなったときに救済することを抑制でき、必要以上に射幸性を高めないようにすることができる。
(C6) 前記所定条件は、可変表示が特別回数実行されたときに成立するようにしてもよい。これにより、実質的に次回の有利状態が発生するまでの時短状態(特別状態)に制御可能となるので、遊技者への救済度合いを高めることができる。
(C7) 停電などにより電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、電源投入時の初期化操作などの特定条件が成立したときに、前記バックアップ記憶されたデータを初期化可能であり、前記数値情報は、前記特定条件が成立したときに初期化されるようにしてもよい。これにより、電断時においてバックアップされた数値情報が、データの初期化時に初期化されて残らないこととなるので、遊技場側の不利益となることが抑制される。
(C8) 前記数値情報が前記特別回数(たとえば1000回など)となったことに基づいて前記特別回数以上(たとえばさらに1000回以上など)の期間の時短状態(特別状態)に制御可能であり、前記時短状態(特別状態)中において、前記数値情報がさらに前記特別回数となったことに基づいて再度前記時短状態(特別状態)に制御可能であり、1回目の時短状態(特別状態)と、2回目の時短状態(特別状態)とで異なる演出を実行してもよい。これにより、2回目の時短状態(特別状態)に制御されたような極めて不利な状態となっている遊技において、2回目の時短状態の方が1回目の時短状態よりも可変表示時間を短縮するなど、演出の見た目を変更することが可能となり、遊技興趣の低下を防ぐことができる。なお、このような演出を実行せずに、1回目の時短状態(特別状態)と、2回目の時短状態(特別状態)とで同様の演出を実行してもよい。これにより、2回目の時短状態(特別状態)に制御されたような極めて不利な状態となっていることを必要以上遊技者に意識させないようにすることが可能となり、遊技興趣の低下を抑制することができる。
(C9) 特図プロセスフラグの値が第1数値(0〜2)のときに可変表示に関する第1処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値とは異なる第2数値(4以降)のときに有利状態(大当り遊技状態)に関する第2処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値および第2数値とは異なる第3数値(3)のときに前記特別条件の成立にもとづく時短状態(特別状態)に制御するための第3処理を実行する。また。第1経路(左側遊技領域)と第2経路(右側遊技領域)とに遊技球を打分け可能であって、通常状態では第1経路に遊技球を打込み、時短状態(特別状態)では第2経路に遊技球を打込んで遊技が行なわれる。そして、前記第3処理の実行中においては、時短状態(特別状態)に制御されていないが、前記第2経路に発射すべき旨の報知(たとえば右打ちランプなどによる右打ち報知)をするようにしてもよい。また、前記第3処理の実行中においては、時短状態(特別状態)に移行することの報知演出をしてもよい。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。たとえば、遊技制御用のCPU103により右打ちランプを発光させることにより、実際に時短状態(特別状態)に移行するときに早め(現実の時短変動開始前)に発射方向の報知の演出などが実行可能となる。
(C10) 前記特別条件が成立する可変表示において前記特定表示結果が表示される場合は、前記第1処理の実行後に前記第2処理を実行し、前記第3処理を実行しないようにしてもよい。これにより、特別条件の成立にもとづく時短状態(特別状態)に制御するよりも、有利状態に制御することが優先されるので、遊技者にとってより有利な結果とならず、遊技者の遊技興趣の低下を抑制することができる。
(C11) 前記数値情報は、可変表示が開始されるときに更新され、更新後の数値情報が前記特別回数に対応する特定値となったことに基づいて、当該数値情報が特定値となった可変表示が終了した後(次変動開始、客待ち)に時短状態(特別状態)に制御し、更新後の数値情報が前記特別回数に対応する特定値となったときに特別情報(特別回数到達フラグ)を第1数値から第2数値に変更し(フラグセット)、時短状態(特別状態)へ制御するときに、当該特別情報を第2数値から第1数値へ変更する(フラグリセット)ようにしてもよい。これにより、特別情報を管理することによって時短状態(特別状態)へ移行させる制御を好適に実行することができる。
(C12) 遊技制御用のCPU103は、可変表示の変動パターンを選択決定し、前記特別情報が前記第1情報のときと前記第2情報のときとで異なる図柄確定時間の変動パターンを選択決定するようにしてもよい。これにより、前記特別回数の可変表示が実行されたときに好適に演出を実行可能になる。
(C13) 特図プロセスフラグの値が第1数値(0〜2)のときに可変表示に関する第1処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値とは異なる第2数値(4以降)のときに有利状態(大当り遊技状態)に関する第2処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値および第2数値とは異なる第3数値(3)のときに特別条件の成立にもとづく時短状態(特別状態)に制御するための第3処理を実行する。また。遊技の進行を制御する遊技制御用のCPU103(遊技制御手段)からコマンドを送信し、当該コマンドを受信した演出制御用CPU120(演出制御手段)により、コマンドにもとづく演出を実行可能である。そして、前記特別状態であるときに特図プロセスフラグの値が前記第2数値であるときと前記第3数値であるときとに応じた特定情報(背景指定、変動パターン)を送信可能としてもよい。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。たとえば、異なる遊技状態を好適に識別できるので、遊技制御が容易になる。そして、その際に識別した遊技状態に応じてコマンドを異ならせれば、演出制御用CPU120(演出制御手段)により、遊技状態に応じて好適な演出制御を実行することができる。
(C14) 前記時短状態(特別状態)中において、前記特別条件が成立したときには、特図プロセスフラグの値を前記第1数値、前記第2数値、および、前記第3数値とは異なる第4数値とすることにより、再度前記時短状態(特別状態)に制御可能であるようにしてもよい。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。
(C15) 時短状態(特別状態)中においては、前記特定表示結果(当り図柄)が表示されたことに基づいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、異なる演出を実行可能であるようにしてもよい(たとえば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときは、大当り遊技状態の終了後に時短状態となったときよりも変動時間が短い時短状態演出とするなど)。これにより、遊技状況に応じた時短状態(特別状態)の演出を実行可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
(C16) 時短状態(特別状態)中においては、前記特定表示結果(当り図柄)が表示されたことに基づいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、同様の演出を実行可能であるようにしてもよい(たとえば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときと、大当り終了後に時短状態となったときとで、変動時間が同様の時短状態演出とするなど)。これにより、新規の演出データなどを必要としないので開発費を増やさず、また、遊技者を混乱させないことにより遊技興趣を向上させることができる。
(C17) 時短状態(特別状態)中においては、前記特別表示結果(時短図柄)が表示されたことに基づいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、異なる演出を実行可能であるようにしてもよい(たとえば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときは、大当り終了後に時短状態となったときよりも変動時間が短い時短状態演出とするなど)。これにより、遊技状況に応じた時短状態(特別状態)の演出を実行可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
(C18) 時短状態(特別状態)中においては、前記特別表示結果(時短図柄)が表示されたことに基づいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、同様の演出を実行可能であるようにしてもよい(たとえば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときは、大当り終了後に時短状態となったときよりも変動時間が短い時短状態演出とするなど)。これにより、新規の演出データなどを必要としないので開発費を増やさず、また、遊技者を混乱させないことにより遊技興趣を向上させることができる。
(C19) 停電などにより電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、遊技制御用CPU103は、電源投入時に、バックアップ記憶されたデータに基づいて、所定情報(コールドスタート時にラムクリアコマンド、ホットスタート時に時短状態終了までの変動表示回数を通知するコマンド)を演出制御用CPU120に送信可能であり、演出制御用CPU120は、前記所定情報を受信したことに基づいて、電源が投入された後の所定期間において可変表示が実行された回数に関する示唆演出(所謂朝イチ出目が違う、背景画像が違う、100回転変動以内は遠いか近いかを示唆する演出を実行しやすいなど)を実行可能であるようにしてもよい。遊技者に朝イチの遊技動機を与えることになり遊技機の稼働率が上昇するとともに処理負担を増やさないようにすることができる。
(C20) 遊技制御用CPU103は、可変表示が実行されたことに関連して特定情報(時短状態に関する情報を特定可能なコマンド)を演出制御用CPU120へ送信可能であり、演出制御用CPU120は、前記特定情報に基づいて特別条件の成立に基づいて特別状態に制御されることに関連する特別演出(時短状態回数の終了示唆の演出など)を実行可能であるようにしてもよい。そして、前記特定情報として、可変表示が実行された回数と前記特別回数との差分が所定値(たとえば127)以下であることを特定可能な第1特定情報(第1背景指定、専用のカウントダウン演出情報)と、可変表示が実行された回数と特別回数との差分が所定値(たとえば127)より大きいことを特定可能な第2特定情報(100回転ごとにカウントダウンするコマンドなど)と、を含むようにしてもよい。これにより、遊技者に機能の示唆を定期的に行うことにより知らずに損をさせるリスクを低減できるとともにコマンド処理を好適に実現できる。
(C21) 演出制御用CPU120は、前記特別回数より少ない第1所定回数(例えば300回など)の可変表示が実行されたことに基づいて、特別条件が成立したときに時短状態(特別状態)に制御されることを示唆する示唆演出(時短状態示唆演出制御用)を実行可能であり、前記特別回数の可変表示が実行されるよりも前に、第1所定回数より少ない第2所定回数(たとえば100回など)の可変表示が実行される毎に示唆演出を実行可能である。これにより、遊技者に機能の示唆を定期的に行うことにより知らずに損をさせるリスクを低減できる。
(C22) 停電などにより電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、遊技制御用CPU103は、電源投入時の初期化操作などの特定条件が成立したときに、前記バックアップ記憶されたデータを初期化可能であり、演出制御用CPU120は、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後前記特定表示結果が表示されるよりも前に前記特別条件(可変表示回数の条件)の成立に基づいて時短状態(特別状態)に制御されるときと、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後に特定表示結果(当り図柄)が表示されてから前記特別条件の成立に基づいて特別状態に制御されるときと、において時短状態(特別状態)に制御されるときに異なる演出(時短状態に移行するときの演出が異なるなど)を実行する。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。また、バックアップ記憶されたデータの初期化がされたか否かが演出の異なりにより遊技者が把握可能となるので、たとえば、大当り確率の設定変更が可能な遊技機の場合には、設定変更がされた可能性があることを把握できるので設定を推測するための要素が増えて遊技興趣を向上させることができる。
(C23) 停電などにより電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、遊技制御用CPU103は、電源投入時の初期化操作などの特定条件が成立したときに、前記バックアップ記憶されたデータを初期化可能であり、演出制御用CPU120は、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後前記特定表示結果が表示されるよりも前に前記特別条件(可変表示回数の条件)の成立に基づいて時短状態(特別状態)に制御されるときと、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後に特定表示結果(当り図柄)が表示されてから前記特別条件の成立に基づいて特別状態に制御されるときと、において時短状態(特別状態)に制御された後に異なる演出を実行する(時短状態に移行した後の演出が異なるなど)。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。また、バックアップ記憶されたデータの初期化がされたか否かが演出の異なりにより遊技者が把握可能となるので、たとえば、大当り確率の設定変更が可能な遊技機の場合には、設定変更がされた可能性があることを把握できるので設定を推測するための要素が増えて遊技興趣を向上させることができる。
(D1) 可変表示の結果が時短図柄が導出される結果になる場合と、大当りが発生する場合と、ハズレになる場合とで、群予告演出の実行割合を異ならせてもよい。
この発明は、上記で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。パチンコ遊技機1の特徴に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。このように組合せられた特徴部、あるいは、組合せられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。
上記のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(たとえば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナスなど)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。たとえば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。