JP2021193063A - ガラス板の強化方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス板の強化方法およびその装置を提供する。【解決手段】ガラス板5が急冷部を通って移動するとき、吹き出し箱2がカバーする吹き出し口6,7を介して送風機11によって及びパイプノズル10を介して空気圧縮機12の圧力によって、ガラス板の上面及び下面に空気を吹き付け、急冷部において、ガラス板の上下には、吹き出し圧力を個別に調整できる3つ以上の連続した急冷区域が設けられる。ガラス板5の上面及び下面に吹き出し空気の噴流及び圧縮空気の噴流によって共同で生じさせる平均対流熱伝達率は、第1急冷区域において、750W/m2/K以上であり、第2急冷区域において、第1急冷区域の平均対流熱伝達率よりも10%以上低く、第3急冷区域において、第1急冷区域の平均対流熱伝達率以上の高さである。平均対流熱伝達率の急冷区域ごとの差は、パイプノズル10の吹き出し圧力を変えることによって実施される。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス板の強化方法に関するものであって、焼き戻し温度にあるガラス板が当該ガラス板の両面への冷却空気の吹き出しによって急冷を受ける方法に関する。更に本発明は、前記方法を実施するための装置に関するものであって、搬送路と、搬送路の上方及び下方に配置された、冷却空気の吹き出し口を有する冷却空気の箱とを備え、吹き出し口を通る吹き出しの冷却効果が、移動するガラス板の上面及び下面に向けられる装置に関する。
ガラスの強化は、ガラスが初めに焼き戻し温度まで加熱された後、急速に冷やされる処置である。ガラス板を強化するラインは、載置台、加熱炉、急冷部、及び取り出し台で構成されている。本発明は、急冷部に関する。
強化されたガラスの最も一般的なタイプは、ソーダ石灰ケイ酸塩ガラスである。本発明は、ソーダ石灰ケイ酸塩ガラスの強化に特に関係している。強化工程を経るガラスの真直度と光学特性は、優れている。強化工程の目的は、ガラス板の強度を十分に高め、真直度や光学特性の劣化をできるだけ少なくすることにある。強度に加えて、強化ガラスに求められる他の特性は、破損した場合の安全性である。非強化ガラスは、割れて大きな破片となり、身を切る危険性を引き起こす。強化ガラスは、粉々に砕けてほとんど無害な小さな破片になる。
強化中にガラスの表面に形成される圧縮応力(強化度又は焼き戻し度)は、ガラスがガラス特有の転移温度範囲(ソーダ石灰ケイ酸塩ガラスの場合、約600℃から約500℃まで)を通って冷却される際のガラスの厚さ方向の温度プロファイルに依存する。この場合、ガラスの厚さ方向に関する温度プロファイルは、ほぼ放物線の形状を有する。例えば、100MPaの表面圧縮を得た厚さ4mmのガラスでは、温度プロファイルに関して、ガラスの表面及び中心部の温度差が約100℃である。強化の間にガラスに形成される残留応力プロファイルも放物線の形状を有し、上述の100MPaの表面圧縮は、ガラスの平均厚さにおいて約46MPaの引張応力に対応する。
急冷の開始時には、一時的な引張応力がガラスの表面に形成され、理論上、ガラス板は、平均して30MPaまで耐えることができる。ガラスの焼き戻し温度が低すぎる場合、この限度を超えてしまう。その時、ガラスが割れる危険性が増加する。一方、非常に高い焼き戻し温度は、ガラスの光学的品質を損なう。また、急冷の開始時の一時的な引張応力は、冷却効率と共に増加する。
ガラスの強化工程において、特に、ガラスに求められる表面張力のレベルが通常のガラスの強化工程に比べて相対的に高い場合において、検出が困難なヘアークラック(hair cracks)が、強化工程の初期段階でガラスに形成される。ヘアークラックは、例えば、既に元々ガラス表面に存在している微細な亀裂の拡大、ガラスの内部温度差、及びガラスの厚さのばらつきなどの様々な理由により、ガラスに形成される。しかしながら、ガラス表面の強化目標が通常の強化よりも著しく大きい強化において、ヘアークラックは、主に冷却効率の高さ、すなわち、冷却の吹き出し圧力のレベルの高さに起因する。特に強化の初期段階において、ガラスの表面の高い冷却効率は、ガラス表面の急冷と、強い一時的な引張応力とを生じさせ、ガラスの表面の微細な亀裂を拡大させる原因となる。この場合、表面より深い位置のガラス板は、まだ元の焼き戻し温度に近い温度であり且つ高い弾性を持っている。そのため、ヘアークラックは、ガラスの表層部にのみ影響を及ぼす。ヘアークラックは、ガラス板の表層部の中の中心部にしばしば形成される。この現象は、特に、強化を促進するために圧縮空気を吹き出すときに強調され、この場合、1つの噴流からの熱伝達は、任意の1点に集中する。
本発明は、特に、いわゆる超強化ガラスに関する上記ヘアークラックの問題を解決するものである。超強化では、通常の強化よりも大幅により一層の強化がガラスに望まれる。超強化は、急冷ユニット内の空気の噴流の冷却効率が強化に対して著しく向上したときに達成される。最も一般的な超強化ガラスは、いわゆる耐火ガラス、又はFRGガラスであり、建物内での火災の進行を遅らせるために使用される。防火区画の境界面の板ガラスは、防火基準に従って厳しい耐久試験に合格しなければならない。耐火ガラスに強化されたソーダ石灰ケイ酸塩ガラスの表面の圧縮応力は、最低でも150MPaであり、通常はそれ以上である。例えば、厚さ6mmのガラスでは、E30の耐火試験により確実に合格するために、約175MPaの表面圧縮応力がしばしば目標とされる。一方、市場では、上記よりも更に高い強度を備え、少なくともE60の耐火試験に合格する、すなわち、試験中に焼成温度と周囲温度が900℃を超えるような防火試験に60分以上耐えられるような強化FRGガラスのニーズも生じている。また、E90耐火試験に合格する強化ガラスも市場で求められている。そのため、220MPaまでのガラスの表面張力が目標とされている。ガラスの表面張力のレベルに対する要求が増加すると同時に、ガラスのサイズに対する要求も増加している。そのため、超強化の装置には、性能、調整性、再現性の向上も求められている。ガラスの表面張力を160MPa以上、特に、180MPa以上にすることには、上述のヘアークラックに関する問題がある。ヘアークラックを含むガラスは、基本的に破損しているため、使用に不向きである。本発明では、上述の破損の問題なしに、ガラスをFRGガラスに強化することができる。FRGガラスの厚さは、一般的に6mm以上且つ6.5mm以下であるが、ガラスを実測すると、5.8mm以上且つ6.7mm以下の厚さになる。また、より薄い4mm(ガラスを実測すると、3.8mm以上且つ4.2mm以下)の厚さのFRGガラスも需要がある。
現在、ヘアークラックを避けることを目的とする最も一般的な方法は、焼き戻し温度を670℃を超えて増加させることであるが、この方法は、ガラスの光学的品質を劣化させる。本発明は、焼き戻し温度を下げることが可能である。本発明による方法において、炉内の適切な最終温度、すなわち、180MPa以上の表面張力に強化されるソーダ石灰ケイ酸塩ガラスの焼き戻し温度は、好ましくは、約645℃以上且つ約665℃以下であり、いずれの場合も670℃以下である。
超強化において高い冷却効率が要求され、それを実施するには、ターボ機関用の高出力電動機が要求され、多くの電力を消費する。本発明は、かなりのエネルギ消費を節約することも可能である。
フィンランド国特許発明第90046号明細書及びフィンランド国特許発明第104422号明細書によって知られる方法及び装置において、強化段階の冷却空気の噴流は、一部がパイプノズルを通る圧縮空気で、一部が吹き出し箱の開口部を通る吹き出し空気で生成される。この装置は、1つのみの急冷区域を備える。フィンランド国特許発明第104422号明細書を参照すると、1つの急冷区域と同じ区域が後冷却区域としても機能するが、後冷却段階では、圧縮空気の噴出が停止される。
米国特許第4445921号明細書の方法では、まず、ガラスを乾燥した空気で強化し、その後、ガス状の昇華性材料でガラスを強化する。乾燥した空気は、昇華性材料よりも小さい熱伝達率を有する。この参考文献の例では、乾燥した空気の熱伝達率は、70Btu/hr/ft/°F(=397W/m/K)であり、昇華性材料の熱伝達率は、115Btu/hr/ft/°F(=653W/m/K)である。
米国特許出願公開第2007/122580号明細書では、急冷部の第1急冷区域の熱伝達率を第2急冷区域よりも大幅に低く設定することで、表面の一時的な引張応力が4800psi(=33MPa)を超えること及び強化中のガラスが破損することが回避される。この参考文献の表3の計算によると、例えば、焼き戻し温度が1266°F(=686℃)である厚さ0.25インチ(=6.35mm)のガラスの急冷は、当該参考文献に従って引張応力の限界値33MPaを超えず、ガラスが割れないようにするため、熱伝達率を最高で94Btu/hr/ft/°F(=533W/m/K)にして開始することができる。当該参考文献の計算では、この最初の急冷段階の時間として0.05秒を提示し、この時間は、典型的な搬送速度350mm/sにおいて、急冷区域の長さ17.5mmに対応する。第2急冷区域において、熱伝達率は、198Btu/hr/ft/°F(=1123W/m/K)である。参考文献の教示によれば、焼き戻し温度が686℃のガラス板は、第1急冷区域において、121Btu/hr/ft/°F(=686W/m/K)を超える熱伝達率に耐えられない。熱伝達率の急冷区域別の調整は、吹き出し距離、空気の温度、流量、又は体積流量を調整することで行うことが提案されている。
先行技術の欠点を解消するため、本発明の目的は、上記ヘアークラックの問題がなく、光学的に良好な品質でエネルギ効率もよく、ガラスの表面張力を150MPaに至るまで、好ましくは、180MPaに至るまで強化できる方法及び装置を提供することにある。
この目的は、添付の請求項1に開示されている特徴に基づいて、本発明による方法で達成される。また、この目的は、請求項12に開示されている特徴に基づいて、本発明による装置によって達成される。従属請求項は、本発明の好ましい実施形態を開示する。
本発明は、添付の図面を参照しながら、以下でより詳細に説明される。
本発明に係る方法の好ましい実施形態を実施するための装置の冷却空気の箱を詳細に示す図である。 本発明を実施するために使用される強化装置を示す側面図である。 急冷区域の長さを定める図である。
図2に示す強化装置は、加熱装置17を有する炉15を備え、この炉を用いて、ローラ軌道上を移動する1枚以上のガラス板5を含む被積載ガラス体を焼き戻し温度まで加熱する。被積載ガラス体は、互いに隣接して連続する複数のガラス板5を含んでいてもよいが、分かりやすくするために、図2では1枚のガラス板5のみを示している。被積載ガラス体は、炉内を往復する。加熱レシピに従った加熱時間が経過すると、加熱された被積載ガラス体は、ローラ軌道で急冷部16に移送される。被積載ガラス体の搬送速度Wは、250mm/s以上且つ800mm/s以下であり、この速度で被積載ガラス体は、急冷部16を通過する。ガラス板5に形成される強化部は、急冷部の冷却プロセスに依存している。後冷却部18の目的は、ガラス板を手で扱える温度まで冷却することにある。後冷却部18では、冷却効率が急冷部16に比べて著しく低い。急冷部16において、ローラ軌道で形成された搬送面の上下に吹き出し箱2があり、その内部には圧縮空気箱9が設置されている。吹き出し箱2には、送風機11によって冷却空気が供給される。また、圧縮空気箱9には、空気圧縮機12によって充填された圧縮空気シリンダ13から冷却空気が供給される。急冷部は、複数の急冷区域を備え、これらの急冷区域は、急冷区域別の圧力調整弁1によって、圧縮空気の吹き出し圧力が個別に調整されるように配置される。これらの急冷区域は、圧縮空気吹き出し区域とも呼ばれる。図2では、そのような急冷区域がガラス板の上に5つ及びガラス板の下に5つある。図2において、各急冷区域は、2つの圧縮空気箱9に亘る。吹き出し箱と圧縮空気箱は、図1でより詳細に示されている。
図1では、ローラ3に支持されたガラス板5の上方及び下方にある吹き出し箱及び圧縮空気箱は、基本的に同様である。従って、吹き出し箱及び圧縮空気箱と、それらの部品とには、ガラス板の両側で同じ参照数字が付されている。吹き出し箱2及び圧縮空気箱9の長さ、すなわち、横水平方向におけるガラスの移動の長さは、強化ラインの幅に応じて1m以上且つ3.5m以下である。吹き出し箱2には、吹き出し口6,7が設けられており、この吹き出し口を通って送風機11で発生した空気が噴流としてガラス板5に向けて排出される。
これらの噴流は、吹き出し空気の噴流と呼ばれてもよい。吹き出し口6,7は、吹き出し箱2の長手方向に列を形成する。隣接する吹き出し口の間の距離は、好ましくは、30mm以上且つ50mm以下である。異なる列の吹き出し口の間の距離は、吹き出し箱の長手方向の異なる点の間において、好ましくは、15mm以上且つ25mm以下である。吹き出し口7の直径は、4mm以上且つ10mm以下、好ましくは、約5mm以上且つ約8mm以下である。吹き出し口6の直径は、吹き出し口7からよりも吹き出し口6からガラス板までの垂直方向の距離が短い場合、吹き出し口7の直径よりも1mm以上且つ3mm以下の範囲で小さいことが好ましい。吹き出し口6,7からガラス板までの垂直方向の距離が同じである場合、吹き出し口6,7の直径は、好ましくは、同一である。吹き出し口6によって形成された列は、吹き出し口7によって形成された列の間に配置される。吹き出し口6の数は、吹き出し口7の数と実質的に等しくてもよい。送風機11によって生成された気流が吹き出し口6,7を通って排出される際の体積流量は、使用される吹き出し圧力又は過剰圧力の大きさに依存する。ガラスの厚さ及び強化の目的によって、その圧力は、2kPa以上であり、2kPa以上且つ20kPa以下の範囲内にある。吹き出し噴流のこの吹き出し圧力は、好ましくは、4kPa以上且つ10kPa以下の範囲内にある。吹き出し圧力の調整は、送風機11のインペラの回転速度を変更することによって行うことができる。吹き出し圧力は、ガラスの各面ごとに別々に調整することができるが、例えば、急冷部の上方にある吹き出し箱における吹き出し圧力は、全ての急冷区域で等しくなることが好ましい。
吹き出し箱2とガラス板5との間の比較的狭い空間に入り込んだ強い空気流は、その範囲に、周囲の圧力に対する過剰圧力が発生する。この過剰圧力がガラスの下面で上面よりも高くなると、ガラス板が、ローラから浮き上がって吹き出し箱にぶつかって破損する危険性がある。図1では、ローラ3に対して反対側のガラス板5の上方には、疑似ローラ4がある。その目的は、ガラス板5の上面への圧力を高めて、ガラス板の浮き上がりを防止することにある。分かりやすくするために、図2及び図3では省略されている。また、ガラス板は、確実にローラに接触し続けるために、上下の吹き出し距離を個別に調整することによって制御される。
吹き出し箱2内の圧縮空気箱9には、吹き出し口7に向かって延びるパイプノズル10が螺合して設けられている。パイプノズル10には、直径が2mm以上且つ5mm以下の圧縮空気口8が設けられている。パイプノズル10を通ってガラス板に向かって噴流として排出される気流の速度は、使用される吹き出し圧力又は過剰圧力の大きさに依存し、その圧力pは、急冷区域、ガラス板の厚さ、及び強化ガラスに望まれる表面圧縮応力に応じて、0bar以上且つ10bar以下の範囲内、好ましくは、0bar以上且つ6bar以下の範囲内にある。パイプノズル10から排出される噴流は、圧縮空気の噴流と呼ばれることがある。吹き出し圧力は、圧力調整弁1によって、急冷区域ごとに個別に調整することができる。圧縮空気箱9内のパイプノズル10の数は、通常、圧縮空気箱の1メートルあたり40個以上且つ80個以下である。
パイプノズル10から排出された気流は、吹き出し口7を通って吹き出し箱2からガラス板に向けて排出されることが好ましく、この吹き出し口7を通って送風機11からもガラスに向けて空気が排出される。パイプノズル10の外周は、パイプノズルの先端部に向かって先窄まりの円錐状である。特定のパイプノズル10の先端部は、吹き出し箱2の内周面とほぼ同じ高さにあり、吹き出し口7の内側に延びていても、その外側にわずかに残っていてもよい。特定のパイプノズル10の先端部は、好ましくは、少なくとも実質的に、対応する吹き出し口7の流路面積を制限しない。吹き出し口7の直径は、好ましくは、圧縮空気口8の直径よりも1mm以上大きい。好ましくは、圧縮空気箱9の吹き出し口の30%以上且つ80%以下には、パイプノズル10が設けられている。
吹き出し口6,7からガラス板までの垂直方向の吹き出し距離は、例えば、チェーン、歯車、電動モータなどで調整できるように配置されている。上側及び下側の吹き出し距離を別々に調整できることが重要である。吹き出し距離は、急冷部16の同じ側にある対応する全ての吹き出し口について同じである。吹き出し口6,7からガラス板までの垂直方向の吹き出し距離は、好ましくは、10mm以上且つ25mm以下であり、その場合、パイプノズル10の先端部からガラスまでの距離よりも、好ましくは、3mm以上且つ12mm以下で長い。
急冷部16では、ガラス板の同一面に2種類の空気の噴流、すなわち、空気圧縮機12により生成されてパイプノズル10を通る空気の噴流と、送風機11により生成されて吹き出し口6,7を通る空気の噴流とを吹き出して促進された冷却手順が行われる。これらの空気の噴流は、共に、ガラスの表面に対流熱伝達率hを生じさせる。急冷において、ガラスは、輻射によっても冷却されるが、超強化において、輻射の占める割合は、小さい。一般的な焼き戻し温度650℃以上且つ670℃以下のガラスからの放射は、ガラス表面の約40kW/mに相当し、対流熱伝達率に対応する放射熱伝達率としては、約60W/m/Kに相当するが、この値は、ガラスの温度が下がるにつれて小さくなる。
本発明の観点から、圧縮空気の吹き出しが3つ以上、好ましくは、5つ以上の急冷区域に分けられ、それらの圧縮空気の吹き出し圧力を個別に調整できることは、重要である。ガラス板の表面上の空気の噴流によって達成される冷却効率Q(単位はW/m)は、Q=h×(Tglass−Tair)の式から計算することができる。ここで、Tairは、ガラスに向かって排出される空気の温度であり、Tglassは、ガラスの表面上の温度である。平均対流熱伝達率hは、吹き出し口及び圧縮空気吹き出し口の、直径、数、位置、吹き出し距離、及び吹き出し圧力に依存する。ガラス表面の冷却空気の噴流システムで達成される熱伝達率には、局所的な変化がある。局所的な熱伝達率は、ガラスの表面に空気の噴流が衝突した箇所で最も高くなる。平均熱伝達率とは、噴流システムの一部によってカバーされた領域に亘って平均された熱伝達率のことである。例えば、第1急冷区域の平均熱伝達率は、L×WIDTHである領域に関する平均熱伝達率である。ここで、Lは、急冷部の長さのうち第1急冷区域によってカバーされる長さであり、WIDTHは、ガラスの幅、すなわち、横水平方向におけるガラスの移動の長さである。実際には、ガラスの表面上の特定の冷却空気の噴流システムの冷却効率は、吹き出し距離又は吹き出し圧力を変えることによってのみ調整することができる。吹き出し距離を変えるだけでは、冷却効率に関して大きな変化を達成することは出来ない。吹き出し圧力による調整は、吹き出し距離による調整よりも明らかに効果的であり、より簡単で正確である。更に、圧縮空気の消費量は、吹き出し距離を変えて冷却効率を下げることでは全く減少しないが、吹き出し圧力を変えることによって減少する。
急冷時間に関する、すなわち、急冷部におけるガラス板の進行方向による冷却効率の区域分けは、連続する急冷区域の吹き出し圧力を個別に調整することによって行われることが好ましい。このような冷却効率の区域分けは、本明細書で上述した超強化におけるガラス板のヘアークラック問題を解決するために、本発明の観点から必要である。ガラス板のローラへの接触は、吹き出し距離を調整することで確保され、具体的な区域分けは、ガラス板の上下にあるパイプノズル10の吹き出し圧力を変えることで確保される。ガラス板の上面のパイプノズル10の吹き出し圧力は、吹き出し圧力が1bar以上の場合、下面よりも0.2bar以上高いことが好ましい。強化において、完成した強化ガラス板が曲がってしまうことを避けるために、ガラス板は、基本的に上面と下面で同じ温度曲線に沿って冷却されるべきである。このガラス面の均一な冷却は、両側の吹き出し圧力を変えることによって制御される。
図2の装置例では、ガラスの両側には、5つの急冷区域(図3のZ−Z)、すなわち、パイプノズル10の吹き出し圧力を個別に調整可能な急冷区域がある。急冷区域の長さは、急冷部の長さLのうち、急冷区域でカバーされる部分である。図2及び図3における急冷区域の長さは、それぞれL−Lである。図2及び図3の装置例では、圧縮空気の吹き出し圧力を個別に調整できる各急冷区域が、ガラスの両側にある2つのローラ間の隙間及び2つの圧縮空気箱をカバーしている。また、各急冷区域Z−Zは、互いに異なる長さであってもよい。ガラスの上面に向かう急冷区域の圧力調整弁1に設定された圧縮空気の吹き出し圧力は、pu1−pu5であり、吹き出し空気と共に、ガラスの上面に対流熱伝達率hu1−hu5を生じさせる。ガラスの下面に向かう急冷区域の圧縮空気口8の吹き出し圧力は、pl1−pl5であり、吹き出し空気と共に、ガラスの下面に平均対流熱伝達率hl1−hl5を生じさせる。上側の吹き出し箱に対する送風機11による上側の吹き出し距離H及び吹き出し圧力pfan,uは、ガラス板の上の全ての急冷区域で同じである。また、下側の吹き出し箱に対する送風機11による下側の吹き出し距離H及び吹き出し圧力pfan,lは、ガラス板の下の全ての急冷区域で同じである。
ガラス板が強化炉から急冷部に搬送速度Wで移動すると、第1急冷区域Zに到着し、パイプノズル10がガラス板の上面に吹き出し圧力pu1で空気の噴流を吹き出すと共に、下面に吹き出し圧力pl1で空気の噴流を吹き出す。これらの吹き出し圧力は、1bar以上且つ10bar以下、好ましくは、1bar以上且つ6bar以下の範囲である。好ましくは、pu1≧pl1+0.2barである。吹き出し箱2に入り、更に吹き出し口6,7を通ってガラスに向かう空気の噴流としての送風機11の吹き出し圧力は、ガラスの上方でpfan,uであり、ガラスの下方でpfan,lである。第1急冷区域Zの空気の噴流によって共同で生じさせる平均対流熱伝達率は、ガラスの上面でhu1であり、ガラスの下面でhl1である。これらの平均対流熱伝達率は、厚さ3.8mm未満のガラスでは800W/m/K以上、厚さ3.8mm以上のガラスでは750W/m/K以上、好ましくは、800W/m/K以上である。ガラス板(の各点)は、時間t=L/Wで、第1急冷区域Zに滞在する。第1急冷区域Zの長さは、80mm以上且つ550mm以下であり、第1急冷区域Zは、1個以上且つ4個以下の圧縮空気箱9を備える。第1急冷区域Zの長さは、好ましくは、100mm以上且つ400mm以下であり、第1急冷区域Zは、1個以上且つ3個以下の圧縮空気箱9を備える。第1急冷区域Zにおける滞在時間は、0.2秒以上且つ2秒以下であり、好ましくは、0.3秒以上且つ1.5秒以下である。
第2急冷区域Zにおいて、吹き出し圧力は、pu2及びpl2であり、第1急冷区域Zよりも0.5bar以上、好ましくは、1bar以上低い値となっている。好ましくは、pl2≧1barの場合、pu2≧pl2+0.2barである。吹き出し箱に入り、更にガラスに向かう送風機11の吹き出し圧力は、第1急冷区域Zと同じである。第2急冷区域Zの空気の噴流によって共同で生じさせる平均対流熱伝達率は、ガラスの上面でhu2であり、ガラスの下面でhl2である。これらの平均対流熱伝達率は、急冷区域Zよりも低い。第2急冷区域において、各平均対流熱伝達率は、第1急冷区域よりも、好ましくは、10%以上、更に好ましくは、20%以上低い。第2急冷区域Zの長さは、80mm以上且つ550mm以下であり、第2急冷区域Zは、1個以上且つ4個以下の圧縮空気箱9を備える。また、第2急冷区域Zの長さは、好ましくは、100mm以上且つ400mm以下であり、第2急冷区域Zは、1個以上且つ3個以下の圧縮空気箱9を備える。第2急冷区域Zにおける滞在時間は、0.2秒以上且つ2秒以下であり、好ましくは、0.3秒以上且つ1.5秒以下である。
第3急冷区域Zにおいて、吹き出し圧力は、pu3及びpl3であり、各吹き出し圧力は、好ましくは、第1急冷区域Zよりも0.5bar以上高く、第2急冷区域Zよりも1bar以上高い。好ましくは、pu3≧pl3+0.2barである。吹き出し箱内に入り、更にガラスに向かう送風機11の吹き出し圧力は、第1急冷区域Zと同じである。第3急冷区域Zの空気の噴流によって共同で生じさせる平均対流熱伝達率は、ガラスの上面でhu3であり、ガラスの下面でhl3である。これらの平均対流熱伝達率は、第2急冷区域Zよりも高く、好ましくは、20%以上高く、第1急冷区域Zよりも10%以上高い。また、第3急冷区域Zにおいて、平均対流熱伝達率は、第1急冷区域Zにおける平均対流熱伝達率以上の高さである。パイプノズルの吹き出し圧力は、好ましくは、第1急冷区域において、1bar以上であり、第2急冷区域において、0.5bar以下であり、第3急冷区域において、2bar以上である。
第3急冷区域の長さは、第3急冷区域が最後の急冷区域である場合、1500mm以上である。急冷部は、好ましくは、少なくとも第4急冷区域及び第5急冷区域を備える。その場合、第3急冷区域から第5急冷区域までの各々の長さは、300mm以上であり、合計で1500mm以上である。第4急冷区域の吹き出し圧力は、第3急冷区域と同じレベルである。第3急冷区域から第5急冷区域までにおいて、吹き出し箱内に入り、更にガラスに向かう送風機11の吹き出し圧力は、第1急冷区域と同じである。
第1急冷区域及び第3急冷区域で吹き付ける圧縮空気の吹き出し圧力の大きさは、1bar以上である。好ましくは、第1急冷区域における圧縮空気の吹き出し圧力の大きさは、1bar以上且つ3bar以下の範囲内であり、第2急冷区域において、0bar以上且つ1bar以下の範囲内であり、第3急冷区域において、2bar以上且つ5bar以下の範囲内である。
好ましくは、強化されるガラス板の厚さが5.8mm以上且つ6.7mm以下の場合、第1急冷区域における平均対流熱伝達率は、750W/m/K以上である。第2急冷区域においては、600W/m/K以下であり、第3急冷区域においては、800W/m/K以上である。ガラスの搬送速度は、250mm/s以上且つ600mm/s以下が好ましく、ガラス板の長さは、第1急冷区域及び第2急冷区域の各々に0.5秒以上1.3秒以下の時間滞在する長さである。表1には、第1急冷区域から第3急冷区域までの平均対流熱伝達率の好ましい限界値が示されている。特に、第3急冷区域の平均対流熱伝達率は、150MPa以上であるガラスの望ましい表面張力に依存する。
Figure 2021193063
(実施例1)
表2の実施例1では、急冷部は、個別に調整可能な6つの急冷区域を備える。吹き出し装置、すなわち、吹き出し箱及び圧縮空気箱と、それらの特徴とは、すべての急冷区域で同一であった。ローラ間の隙間の長さは、125mmであり、すなわち、例えば、最初の375mmの長さの急冷区域は、3つの圧縮空気箱をカバーした。各急冷区域の長さL(iは急冷区域の通し番号)及び使用した吹き出し圧力を表2に示すが、この表には、異なる急冷区域の空気の噴流によって共同で生じさせる計算された平均対流熱伝達率(=ht係数)も示されている。強化ガラスの厚さは、6mmであり、搬送速度Wは、375mm/sであった。ガラスの上面の吹き出し距離は、15mmであり、下面の吹き出し距離は、15mmであった。ガラスの焼き戻し温度は、665℃であった。表2において、時間tは、各急冷区域内におけるガラスの各点の滞在時間を意味し、すなわち、t=L/Wである。
Figure 2021193063
実施例1による急冷について、6mmのガラスで約220MPaの表面張力レベルが達成され、耐火試験において、少なくともE60、更にはE90の耐火分類に必要な耐久性が得られた。また、強化ガラスは、ヘアークラックを免れ、許容できる光学的品質であった。ヘアークラックを避けるためには、第1急冷区域及び第3急冷区域の吹き出し圧力に対して、第2急冷区域の圧縮空気の吹き出し圧力及び熱伝達率が大きく低下することが重要であることが明らかになった。一方、第1急冷区域での吹き出し圧力の低下が表2の値(1.6bar)を明らかに下回ることは、強化ガラスの表面張力レベル及びガラスの光学的品質に悪影響を及ぼすことが分かった。最後、すなわち、急冷区域Z,Zにおける圧力低下は、急冷区域Z,Zと同じレベルの圧力を維持しても、ガラスの表面張力を約2MPa以上増加させることができないため、エネルギ節約のために行ったものである。
本発明による装置では、各急冷区域においてガラスの両側にある圧力調整弁の圧力レベルを調整することにより、ガラスの表面張力レベル、ヘアークラックの防止、及びガラスの真直度が制御される。各急冷区域の圧力調整弁が全く開かれていない場合、急冷区域内のガラスは、移動搬送中に使用される吹き込み圧力の影響のみを受ける。
急冷部を、3つ以上の、好ましくは、5つ以上の、個別に調整可能な急冷区域に分割することと、急冷区域への空気供給を非常に迅速に遮断できる、すなわち、吹き出し圧力をゼロにできる圧力調整弁の特性とは、圧縮空気の生成におけるエネルギ節約の観点から非常に重要な要素である。各急冷区域への圧縮空気の吹き出しは、被積載ガラス体の前縁部が急冷区域の開始点に対して余裕距離Rに近づいたときに開始され、被積載ガラス体の後縁部が急冷区域の終了点に対して余裕距離Rに離れたときに終了する。余裕距離R,Rは、好ましくは、0mm以上且つ150mm以下の範囲である。更に好ましくは、余裕距離Rは、0mm以上且つ50mm以下であり、余裕距離Rは、0mm以上且つ50mm以下である。以下の例では、例を分かりやすくするために、余裕距離を0mmに設定している。例えば、被積載ガラス体の長さは、1000mmであり、搬送速度は、500mm/sであり、急冷部は、1つの3000mmの長さの急冷区域のみを有した場合、急冷区域全体への圧縮空気の吹き出しは、(3000+1000)/500=8秒かかる。500mmの長さの急冷区域が6つある場合、1つの急冷区域における吹き出しは、(500+1000)/500=3秒のみかかる。この例では、複数の急冷区域に分割することによって、圧縮空気の消費量を5/8に抑えられる。このように、ガラスの搬送速度と被積載体の長さによって、個々の急冷区域の動作時間が決定される。
また、本発明による装置は、コンピュータと、被積載ガラス体の位置データを制御システムに提供する装置とを有し、各急冷区域の圧力調整弁は、そのデータに基づいて開閉される。この装置は、例えば、強化炉のコンベアのサーボモータ又はコンベアのアクチュエータに接続されたパルストランスミッタなどである。また、本発明による装置は、吹き出し圧力を測定するための圧力計を有する。
前述した本発明は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲で定義された保護の範囲内で様々な変更が可能である。

Claims (15)

  1. ガラス板の表面圧縮応力を150MPa以上に至るまで強化するためのガラス板の強化方法であって、
    前記ガラス板が急冷部を通って移動するとき、吹き出し箱の吹き出し口(6,7)を介して送風機によって及びパイプノズル(10)を介して空気圧縮機の圧力によって、前記ガラス板の上面及び下面に空気を吹き付けることにより前記ガラス板の急冷を行い、
    前記急冷部は、連続する3つ以上の急冷区域を備え、
    第1急冷区域において、前記ガラス板の上面及び下面に吹き出し空気の噴流及び圧縮空気の噴流によって共同で生じさせる平均対流熱伝達率は、750W/m/K以上であり、
    第2急冷区域において、前記平均対流熱伝達率は、前記第1急冷区域における前記平均対流熱伝達率よりも10%以上低く、
    第3急冷区域において、前記平均対流熱伝達率は、前記第1急冷区域における前記平均対流熱伝達率以上の高さであり、
    前記平均対流熱伝達率における急冷区域ごとの差は、前記パイプノズル(10)の吹き出し圧力を変えることによって実施される、ガラス板の強化方法。
  2. 前記第1急冷区域において、前記平均対流熱伝達率は、800W/m/K以上である、請求項1に記載のガラス板の強化方法。
  3. 前記第3急冷区域において、前記平均対流熱伝達率は、前記第1急冷区域の前記平均対流熱伝達率よりも10%以上高い、請求項1に記載のガラス板の強化方法。
  4. 強化される前記ガラス板の厚さは、5.8mm以上且つ6.7mm以下であり、
    前記平均対流熱伝達率は、前記第1急冷区域において、750W/m/K以上であり、前記第2急冷区域において、600W/m/K以下であり、前記第3急冷区域において、800W/m/K以上である、請求項1に記載のガラス板の強化方法。
  5. 前記ガラス板が670℃以下の焼き戻し温度で強化され、前記ガラス板の表面の圧縮応力を180MPa以上にすることを図る、請求項1〜4のいずれか1つに記載のガラス板の強化方法。
  6. 前記第1急冷区域及び前記第3急冷区域において、前記平均対流熱伝達率は、前記第2急冷区域の前記平均対流熱伝達率よりも20%以上高い、請求項1に記載のガラス板の強化方法。
  7. 前記第2急冷区域において、前記パイプノズル(10)の吹き出し圧力は、前記第1急冷区域及び前記第3急冷区域の前記パイプノズル(10)の吹き出し圧力よりも0.5bar以上低く、前記パイプノズル(10)の吹き出し圧力は、1bar以上である、請求項1に記載のガラス板の強化方法。
  8. 前記パイプノズル(10)の吹き出し圧力は、前記第1急冷区域において、1bar以上であり、前記第2急冷区域において、0.5bar以下であり、前記第3急冷区域において、2bar以上である、請求項1に記載のガラス板の強化方法。
  9. 1つ以上の急冷区域において、前記ガラス板の上にある前記パイプノズル(10)の吹き出し圧力は、前記ガラス板の下にある前記パイプノズルの吹き出し圧力よりも0.2bar以上高い、請求項1〜7のいずれか1つに記載のガラス板の強化方法。
  10. 前記ガラス板の搬送速度は、250mm/s以上且つ600mm/s以下であり、前記ガラス板の長さは、前記第1急冷区域及び前記第2急冷区域の各々に0.3秒以上且つ1.5秒以下の時間滞在する長さである、請求項1に記載のガラス板の強化方法。
  11. 前記急冷区域の各々において、前記パイプノズル(10)による圧縮空気の吹き出しは、被積載ガラス体の前縁部が前記急冷区域の開始点に対して0mm以上且つ150mm以下の距離に近づいたときに開始され、前記被積載ガラス体の後縁部が前記急冷区域の終了点に対して0mm以上且つ150mm以下の距離に離れたときに終了する、請求項1〜7のいずれか1つに記載のガラス板の強化方法。
  12. ガラス板の表面圧縮応力を150MPa以上に至るまで強化するガラス板の強化装置であって、
    前記ガラス板が急冷部を通って移動するとき、吹き出し箱の吹き出し口(6,7)を介して送風機(11)によって及び前記吹き出し箱内の圧縮空気箱に取り付けられたパイプノズル(10)を介して空気圧縮機の圧力によって生成された空気の噴流をガラス表面に吹き付けることにより前記ガラス板の急冷を実施し、
    前記急冷部には、前記ガラス板の両側に3つ以上の、前記パイプノズル(10)の急冷区域が設けられ、
    前記パイプノズル(10)の吹き出し圧力は、個別に調整できるように設定され、
    第1急冷区域及び第2急冷区域の長さは、80mm以上且つ550mm以下である、ガラス板の強化装置。
  13. 前記急冷部の最初の部分に、前記ガラス板の上下に、個別に吹き出し圧力を調整できる5つ以上の連続した急冷区域が設けられている、請求項12に記載のガラス板の強化装置。
  14. 前記第1急冷区域及び前記第2急冷区域の長さは、100mm以上且つ400mm以下である、請求項12に記載のガラス板の強化装置。
  15. 前記第1急冷区域及び前記第2急冷区域は、前記ガラス板の両側にある1個以上且つ3個以下の圧縮空気箱をカバーしている、請求項12に記載のガラス板の強化装置。
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